平成15年 9月 定例会(第3回) 平成15年8月28日(木曜日) 午前10時00分開議
青柳仁士議長 高橋 博副議長●出席議員(24名) 1番
佐藤正男議員 2番 後藤和信議員 3番 山崎 諭議員 4番
石垣昭一議員 5番 小松善雄議員 6番 東海林 仁議員 7番
長谷川春雄議員 8番 鈴木照一議員 9番 水戸 保議員12番 小澤 精議員 13番 長岡 繁議員 14番 淺井健一議員15番 片桐郁弥議員 16番 赤塚利六議員 17番
伊藤和子議員18番 秋葉 忠議員 19番 水戸 諭議員 20番
高麗辺市郎議員21番
伊藤三雄議員 22番 井上玄市議員 23番 高橋 博議員24番 結城 啓議員 25番 奥山成也議員 26番
青柳仁士議員●欠席議員 なし●出席要求による
出席者職氏名遠藤 登 市長 武田貞夫 助役仲島規昌 収入役 深瀬正人
総務部長佐藤繁雄 市民部長 名佐原雅治
経済部長奥山正一 建設部長 松本 修
天童病院院長高橋萬策 天童病院事務局長 渡邊渡貴雄
消防長國井研一 総務課長 山口勝雄
水道課長武田良一 教育委員長 酒井順一 教育長
農業委員会会長植松憲一 教育次長 太田悦太郎 職務代理者 農業委員会
選挙管理委員会奥山助正 石川浩一郎 事務局長 委員長
選挙管理委員会藤山 潤 奥山吉行 監査委員
事務局長松田忠男 監査委員事務局長●出席した事務局職員 局長補佐兼林 昇 事務局長 森川敏雄
議事係長野口忠司 副主幹兼調査係長 佐野啓子 副主幹兼庶務係長 庶務係兼瀬野恒二 佐藤 雅 調査係主査 議事係主査●議事日程 議事日程第3号 平成15年8月28日(木曜日)午前10時開議第1 市政に対する一般質問 (1) 4番 石垣昭一 (2) 17番 伊藤和子 (3) 5番 小松善雄 (4) 8番 鈴木照一●本日の会議に付した事件 議事日程のとおり
△開議
○
青柳仁士議長 皆さん、おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。 本日の会議は全員出席であります。 したがいまして、直ちに本日の会議を開きます。 本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。 なお、出席要求による説明員のうち、
赤塚農業委員会会長の欠席でありますので、
太田会長職務代理者が代理出席しておりますので、御了承願いたいと思います。
△市政に対する一般質問
○
青柳仁士議長 日程第1、市政に対する一般質問であります。通告に従いまして、順次質問を許可いたします。
△
石垣昭一議員質問
○
青柳仁士議長 最初に、4番
石垣昭一議員。 〔4番
石垣昭一議員 登壇〕
◆4番(
石垣昭一議員) 皆さん、おはようございます。 傍聴者の皆さんは朝早くから本当に御苦労さまでございます。 市政に対する一般質問を行います。 早速質問に入らさせていただきます。 周辺集落の宅地開発についてお伺いをいたします。 天童での宅地造成などまちづくりの現状は、市街地を
土地区画整理事業などで面的に広げ、中心部を大きくすることに主眼を置いてきました。その結果、優良農地がどんどんつぶされ、学校は過密になるなどの弊害も生まれています。一方、周辺の集落では「若い人の地区外への流出が進んでいる」「小学校の児童数が減少して将来複式学級になるのではないかと心配だ」など、人口の減少、高齢化、
地域コミュニティーの衰退が問題になってきました。言うなれば、市内過疎の現状があります。 問題は、これまで中心部対策でまちづくりをやってきたことにあります。天童市全体にとってみれば、均等に発展もし、どこに住んでいても利便性のある集落であるべきなのに、これができていないところに大きな欠陥があると言わざるを得ません。国でいえば一極集中ということであり、中心部集中のまちづくりであることを指摘するものです。 対策として、各地域でどうするのか、まちづくりで周辺の集落にも光を当てることが求められます。机上のプランだけでは事は進まないのではありませんか。これまでもさまざまな角度から検討されてきたと思いますが、農村地域での人口の減少に歯どめがかかっていません。
市街化調整区域などの農村地域に農家以外でも家を建てられるようにならないのかとの市民の声に、市は、各種制度を活用して個々の宅地開発ができるように検討しているとしていましたが、国の法律でも平成10年に
優良田園住宅の促進に関する法が制定され、天童市では基本方針を策定し、農家でなくても農村地域に家が建てられるとして、市報にも大きく掲載されました。実際、調整区域に農家以外の人が引っ越ししたいと要望があった場合は柔軟に対応することが必要です。 また、「
市街化調整区域内にも家が建てられるようになりました」だけでは問題の解決になりません。小学校の児童数の減少などの現状をどう回復するのか、地域住民と
コミュニティーの形成をどう図るのか、将来を見据えた目標をしっかり持って、行政と住民が一緒になって対策をとるべきであり、それぞれの集落で21世紀の地域を展望し、緑と優れた子育て環境を生かしながら、どんな集落にするのか、「
まちづくりシンポジウム」や「
むらづくり大学」など
地域づくり委員会などで開催することを提案するものです。 これまでも幾つかの住宅団地がつくられていますが、なかなか地域になじめない現状があり、どういうまちをつくるのか、住民の意識を変えるような、みんなで考える場が必要です。過疎化と
コミュニティーづくりをどう考えているのか、課題解決のための方策について市長のお考えをお聞かせください。 これで、第1回目の質問といたします。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。 〔遠藤 登市長 登壇〕
◎遠藤登市長 おはようございます。
石垣昭一議員の御質問にお答えさせていただきます。
田園住宅建設の問題は、私も年来国会にお世話になっているときから主張し続けてきた課題であります。
優良田園住宅の建設に関する法律に基づき、本年7月から
優良田園住宅制度を導入し、その推進を図っているところであります。 その実施内容としましては、
市街化調整区域などの区域において建設される一戸建ての住宅として、敷地面積300平方メートル以上、建ぺい率30%以下などの要件を満たすとともに、道路、水道、下水道などの公共施設が整備されて一定の生活環境が見込まれる地域において、住宅を基本とする機能と規模を備え、かつ既存集落の環境の保全に配慮して建設することなどを内容とする、天童市
優良田園住宅の建設の促進に関する基本方針を本年5月に定め、7月1日から施行いたしております。 制度の実施に当たりましてのPRにつきましては、5月1日付の市報において
優良田園住宅制度と本市の基本方針の概要について特集記事を掲載するとともに、7月1日付の市報において再度同様の内容を掲載し、広く市民への広報に努めてきたところであります。また、職員が講師として出前する地域生き生き講座への登載、窓口におけるパンフレット及び基本方針の配布や認定手続についての勧め等を行っているところであります。 これらのPRにより、これまで合計約40戸の建設計画の相談が寄せられております。これらの建設計画につきましては、基本方針に沿うたものとなるよう助言、指導を行っているところであります。制度的に新たな取り組みとなりますので、これといって課題とするものはありませんが、田園集落の実情に合わせながら的確な対応を行っていきたいと考えているところであります。 今後とも、この
田園住宅制度の実施につきましては、定住の促進により人口回復などに努めてまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をお願い申し上げる次第であります。
○
青柳仁士議長 石垣昭一議員。
◆4番(
石垣昭一議員) ただいま市長から答弁をいただきましたので、私の質問を終わらせていただきます。
○
青柳仁士議長 以上で、
石垣昭一議員の質問を終了します。
△
伊藤和子議員質問
○
青柳仁士議長 次に、17番
伊藤和子議員。 〔17番
伊藤和子議員 登壇〕
◆17番(
伊藤和子議員) おはようございます。 傍聴の皆さん、御苦労さまでございます。 いつにない低温続きの夏がそのまま終わろうとしておりますが、各地の祭りのニュースが連日テレビや新聞で報道され、見聞きしているだけでも心が高鳴り胸踊る気分になります。いつかは見に行ってみたい、心の隅にその思いをとどめるのは私一人ではないはずです。 どこの祭りも、その地域の風習や行事、伝統の上に新しい息吹を吹き込んで営々と繰り広げられています。盆や正月に帰らなくても祭りだけは帰ってくる、そこまで駆り立てる魅力のある祭りとはどういうものか考えながら、最初の、市民が楽しむ「まつり」の取り組みについて質問をいたします。 天童では春の「桜まつり」「つつじまつり」に始まり、おくのほそ
道天童紅花まつり」「天童踊りの祭典」「
天童夏まつり」と続き、これからは「
天童高原まつり」「天童秋まつり」、そして
天童鍋サミット「平成鍋合戦」まで、季節ごとに実にいろいろな祭りが取り組まれています。ほとんどが
実行委員会方式で取り組まれ、市は負担金を支出しています。各種団体の長や商工会議所、青年会議所、商店街、農協などの代表に行政も入って実行委員会を構成し、天童市
観光物産協会が事務局として、連絡、渉外、事務一切を担当しています。一つが終わると次の祭りへの取り組みで、それが終わると次の取り組みへと、次々こなさなければならない状況にあるようです。 きのうの答弁で市長は、多彩なイベントを組んで市民的主体性を生かして盛り上げたいと言っていますが、今のような
実行委員会方式で盛り上がっていくのか疑問を持つものであります。どのくらいの人出があったのか集まった人数で成否が問われがちでありますが、祭り効果で何が残ったのかを見ることも必要ではないでしょうか。3,250万円ほどの支出をし祭りをやっているわけですから、市民が祭りを心待ちにして、楽しめる祭りになっているかは重要な点であります。市民が楽しくて盛り上がっていると、おのずと観光客は集まってくるはずであります。 天童の祭りの中では桜まつりの
メーンイベントであります「人間将棋」が歴史を重ねて全国に知られる祭りとなっていますが、それ以外は比較的歴史の浅い祭りとなっています。それでも、
天童夏まつりはことしで13回を数え、一定度市民に認知されていますが、冷やかな目もあり、いま一盛り上がらないのはなぜでしょうか。 ことし9回目を迎えた「むらやま徳内まつり」は臨時列車も出るほどの盛況ぶりですが、その違いは市民の盛り上がりではないでしょうか。集落や町内を単位に連が組まれ、幼児から高齢者まで、山車の制作、お囃子、踊りの稽古と毎週練習を重ね、児童・生徒の健全育成、三世代交流を柱に1年を通してやっており、地域の
コミュニケーションが図られています。天童でもこのような祭りを通して
コミュニケーションを育て、市民の盛り上がりをどうつくっていくのか、今後の課題だと思います。ただし、よそのまねでは続くはずがありません。ことし2回目を迎えた「天童踊りの祭典」は、だれのため、何のため、1,000万円も使ってむだ遣いだとの批判の声が多く聞かれます。急がずに
天童ならではの祭り、市民が楽しむ市民の祭りをじっくりと育てることが望まれます。 ことし初めの準備段階で夏まつり会場を、整備された鍬ノ町地内とわくわくランドに移すことが提起され合意が得られず持ち越したことが、来年から会場はわくわくランドの多目的広場になると決定されたかのように市民の口端にのり、関係者や市民から「広場つくったから会場移すとは何事か」「勝手に変えることは納得できない」「
中心市街地活性化と言いながら何を考えているのか」など反対や疑問の声がたくさん聞かれるところであります。これまで祭り開催に当たって、駅前から温泉までの商店街や沿線地区民の皆さんには並々ならぬ協力をいただいており、地域で育てられた祭りでもあります。地域関係者の意向を無視して進めることはないはずですが、関係者との話し合いをどう進めるのか伺います。 昨日、桜まつり、夏まつりの反省会が開かれていますが、来年の取り組みに向けどのような話になったのか、あわせてお聞かせください。 次の質問に入る前に、お手元に配付されております一般質問事項でありますが、表題2「真の
男女共同参画社会構造」となっていますが、「
男女共同参画社会の構築」についてであり、(1)「男女差別の意識改革」は「男女平等の意識改革」ですので、御訂正をお願いいたします。 真の
男女共同参画社会の構築について伺います。 男女が、共同で性別による不平等な扱いや女性への人権侵害、男女の固定的役割などを解消し、家庭、地域、社会などあらゆる分野で
男女共同参画を推進するため、天童市でも2001年3月に天童市
男女共同参画社会推進計画天童パートナーシッププランを策定しています。人権の尊重、
社会制度慣行の改革、あらゆる分野での共同参画を基本理念に、人権尊重と男女平等への意識改革、家庭、地域、社会における
男女共同参画の促進、労働における男女平等の実現、そして総合的な推進体制の充実、この4点を基本目標に定められていますが、率先して進める行政の中で意識改革がどのように進んでいるのかお伺いするものであります。 大変遺憾なことに、7月下旬に市役所課長職にある者が臨時雇用の女子職員へのセクシュアルハラスメント問題で3カ月の停職処分を受けたとの報道がテレビ、新聞であり、市民の皆さんから厳しい御批判を受けました。先頭に立って指導、推進に力を尽くさなければならない行政職員、管理職としての資質を疑うものであります。また、市長を初め役所職員や我々議会議員も含めて、見過ごした責任が問われ、真の
男女共同参画社会への意識改革に邁進することが求められています。 しかし、
推進計画天童パートナーシップを策定し、
男女共同参画社会構築が声高に叫ばれながらも、市役所職場内でも根幹に女性を対等なパートナーとして見ていないと感じることが多々見られます。こういうことから、セクハラや
セクハラまがいの行為が起きてきたのではないでしょうか。今回だけの問題ではないと言われてもおります。基本目標の人権尊重と男女平等への意識改革の徹底は喫緊の課題であります。 以前から管理職への女性の登用や
行政審議会委員への女性参画率の向上を取り上げてまいりましたが、鈴木前市長は「とりたてて女性を言うのは逆差別になるから、意識はしないで任用する」と答弁していますが、まだまだ意識して男女平等や女性登用を言わなければならない社会環境にあります。市役所の職場だけでなく、家庭に帰ってからも、また、地域の中でも、役所職員が率先して
男女共同参画社会構築のために力を発揮できるよう指導を強めるべきと考えますが、今後の意識改革のための施策についてお示しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。 〔遠藤 登市長 登壇〕
◎遠藤登市長
伊藤和子議員の御質問にお答えをいたします。 市民が楽しむ祭りの取り組みにつきまして、通年観光を推進するため、桜まつり、夏まつり、もみじまつり、平成鍋合戦、雛まつりなど四季折々の祭りが開催されております。実施に当たりましては、市内関係団体、機関などで実行委員会を組織し、連携をとりながら企画運営を行い、常に問題意識を持ち、内容の見直しや安全対策を図りながら取り組んでおります。 ことしの夏まつりにつきましては、参加団体からの要望、観客の増加などに伴う安全対策上の問題から、観光を拠点として位置づけ、整備が図られているわくわく
ランド多目的広場及び
市道北見天童線で実施できないか実行委員会で検討された経緯があります。そうした中で、地元商店街や温泉関係者などの考えをもう少し幅広く聞いてから結論を出してはどうかという意見があり、来年に向けて検討することにして、今年は昨年同様の会場で実施することとなったところであります。 なお、
観光物産協会の理事会と総会で、来年度は夏まつりと踊りの祭典を一体化して実施してはどうかと話し合いが行われており、今後実行委員会に検討委員会が設置される予定となっております。その検討結果を待ちたいと考えているところであります。 次に、真の
男女共同参画社会構築について申し上げます。
男女共同参画につきましては、平成11年の
男女共同参画社会基本法の制定を受け、男女が互いに
パートナーシップを築き上げ、責任と義務を分かち合う社会の構築に向けて、平成13年3月、天童市
男女共同参画社会推進計画を制定いたしたところであります。性別による不平等な扱いや女性への人権の侵害、男女の固定的な役割などを解消し
男女共同参画を推進していくためには、歴史的な社会構造の中で市民の理解がまだ不十分であると認識に立ち、正しい知識と理解を深めるための啓発活動の推進と市民意識の向上を促すことが必要であると考えております。 こうした運動の推進を図ろうとする中で、市職員が起こしたこのたびの女性職員に対する不祥事につきましては、心からおわびを申し上げますとともに、職員研修等々の中で一層の徹底を行い自覚を促してまいりたいと考えているところであります。
男女共同参画に関する動きといたしましては、平成13年10月に市民が中心となった
男女共同参画社会推進委員会が設置され、委員を中心に活動をいただいているところでありますが、昨年の10月には推進委員会と本市の共催によります、
天童男女共同参画を進める市民の集いを開催いたしました。参加いただきました市民の皆さんには、男女の役割の固定的なとらえ方や日常の生活慣習の中での矛盾点などを自分の問題として考えていただいたところであります。 今後とも、推進委員会の活動をより促進するため、推進委員の公募、
男女共同参画に関する情報、資料の提供や、研修会、講演会などの経費の援助などに支援をし、意識改革、啓蒙活動に努力を重ねてまいりたいと思っているところであります。 また、市民生活全般にかかわる行政施策の策定や決定過程への女性の参加は
各種審議会委員を初めとして増加しておりますが、今後とも女性委員の任用と多様な分野での女性の市民参画を促進してまいりたいと考えております。御理解と御協力をお願い申し上げます。
○
青柳仁士議長 伊藤和子議員。
◆17番(
伊藤和子議員) 祭りについての答弁でありますが、簡単に答弁をいただきましたが、もう少し突っ込んで御答弁をいただきたいなと思います。 このたびの安全対策上の問題から、都市計画道路と多目的広場の方へ移したらというふうな提起をされているわけですが、その安全対策上の問題、今までの道路での使用がどういう点で問題があったのか、その辺をひとつお聞かせいただきたいと思います。 それから、夏まつりと踊りの祭典を来年は一体化してやったらどうかというふうなことが、これはきのうの総会の席上で出てきたのだろうと思うんですけれども、今の夏まつりにしても1日目は
花笠パレード、2日目は花駒おどりと神輿ということで、これも変遷があって変わってきたわけですが、これにまた踊りの祭典をということで組み込んでいった場合、先ほどから言っているように、本当に市民の盛り上がり、市民が本当にこの祭りを楽しもうという祭りになるのかなというふうな心配をするものでありますが、祭りというのは従来の地域に伝わる伝統的なものとか、そういうものを受け継いでやっていったお祭りが有名なお祭りに育っているのではないかなというふうに思います。そういう点では、天童はそのときそのときの思いつきのようにいろいろな祭りを持ってきてやっている。そこには、何のそういう伝統とか前から伝わっているものというのがないために続かないのではないかなというふうに私は見ています。 今回商店街の皆さんとか温泉の方々とかいろいろ意見を聞いていましたら、ずっと以前に天童温泉の
観光キャンペーンのために、山形の花笠が始まる以前にむらやま花笠踊ということで、駒をくっつけた笠を、何か尾花沢流のように回した踊りで全国をキャンペーンしたことがあったと。それは天童温泉の宣伝のために行っていたわけですがそういったこととか、旧羽州街道を囃子隊ではやし立てながらパレードしたとかというふうなことがあったと。そういうことなんかを後に伝えるような、やり方は変えるとしても、そういうことを組み入れながら、
天童ならではのものをつくり出していくということが、私は祭りを盛り上げる一つの大きな点ではないかなというふうに思っているんですが、これまで祭りの取り上げ方としては、実行委員会を組織してその中でいろいろ意見を出し合いながらやってきたと言うんですが、そこの中に本当に市民の声がどれほど届いてやられてきたのかな、本当にやりたいお祭りは何なのかというところの意見をもっとまとめていかないとだめなのではないかなというふうに思っているですが、その辺についての見解がございましたらお聞かせいただきたいと思います。 一番大事なのは、地域の
コミュニケーションですね。こういう祭りを通してつくり上げていく、それが本当に地域のためにもなると思うんです。むらやま徳内まつりが集落を単位にして連を組んだり、楯岡地内は2つ、3つの町内が合同で一つの連を組んでという中では、本当に幼児から子供たちが入る子若連とかという名前がついていたり、あと、若衆の団体とそれから一般の本隊というので、大体一つの地域の中に3つの踊りの隊がつくられて、それぞれの踊りをしながら、それに加わるお囃子隊とか、あと山車を制作する部隊とか、そういうので交流が図られて、いい
コミュニケーションがつくり出されているということなんかを見ますと、そういうお祭りこそ、全国に名をとどろかせる祭りになっているのではないかなというふうに思います。 一朝一夕にできる祭りではありませんが、来年の祭りを考えたときに、何もかにも集めてするのではなくて、何か市民の盛り上がりができるような祭りを考えていったらいいんでないかなと思いますので、その辺についてのお考えをお聞かせください。 また、このたびの
花笠パレード、花駒、将棋神輿とやっていますが、参加団体をふやしてやりたいということで呼びかけもしているようでありますが、なかなか経費がかかると。花笠を買うとなる1個2,000幾らするということで、みんなの分をそろえても大変だなという話も聞こえていまして、参加団体に対して、そういう祭りに参加するための準備金のようなもので参加を促したらどうかというふうな意見も聞かれております。どういう形で支援していくのかも課題でありますし、また、今、
花笠パレードは同じ曲を全体に流して、同じ曲で踊っているわけですが、徳内まつりのように一つの団体で一つの曲というのかな、そういうことで、例えば踊りもアップテンポのものとかスローテンポのものとかいろいろ工夫ができて、いろいろな踊りを見ることができる。そしてまた、山形の花笠踊のように、だれでもちょっと見ればすぐ踊れるような踊りで、県外からの観光客が飛び入りで踊れる、それを目的にして県外からやってくるお客さんもいるわけですから、そういうことなんかも大事にしながら、工夫を凝らせば、今まで13回も続いてきた夏まつりをもう少し盛り上げていくことができるのではないかなというふうに思いますが、その辺についてお聞かせください。 そして、やはり一番は、実行委員会でいろいろ検討されて場所も設定されるということでありますが、もっと市民の声を聞く必要があるのではないかなというふうに思います。これまで駅前から温泉までの通りで取り組まれてきて、それに対する近隣の商店街の協力というものは並みのものではなかったと思います。家族総出で出てこの祭りを盛り上げてきたと思います。ただでさえ商店街が活性化していないということで活性化対策と言われながら、年にたった2日のお祭りで、その日だけはみんな寄れるようにということで頑張っているわけてすから、そうした声なんかももっと聞きながら場所の選定をしていかないと、「新しい広場ができたからそっちに移す」では、問題が出てくると思います。 そして、鍬ノ町の多目的広場をつくって、あそこもどういうものに活用するのかということが論議にならないで、私はつくったんでないかなというふうに思います。どういう活用をするのかそれを持っていないと、とにかくあそこでやれるものを向こうに移してしまおうということで、平成鍋合戦も、大変いい場所だと思いますけれども、とか歳の市なんかも向こうに移してしまうというふうなことも聞かれていますが、郊外に移してしまうのが果たしていいことなのかどうかも、もっと考えていただけたらと思います。 今年度、野外ステージも今からつくるということで予算が計上されていますが、それにしても、そこで何をするのか、どう利用してもらうのか、そういうことがきちんと出ていない状況での場所づくりというのは問題があるなというふうに私は見ていますが、その辺についてお考えがありましたらお聞かせください。 次に、
男女共同参画社会の構築ということで、一番の基本は人権尊重と男女平等だと思うんですね。これが、なかなか口では言っても、頭ではわかっても、これまでの生活習慣、慣習の中で、どうしても女性を一定度低い立場に見る、女性は男の下で働くのが当然だというふうな考えが抜け切らない、そういうところに一番の問題があると思います。市民全体に、社会全体に、この問題を徹底していくということはありますが、せめて、市役所、職場の中、これだけは、本当にどこから見ても人権尊重、男女平等が徹底されているなというふうなものをつくっていかなければならないと思うんですね。外から見ても、ああ見習わなければならない、ああいうふうにすればいいんだというふうにわかるような職場をつくっていく必要があると思いますが、どうしても、私も庁内を歩いてみてもたびたび感じられるのが、女性に対する対等でない、平等でないというふうなことがたびたび感じられています。市民に対して啓発をするというふうな御答弁でありましたが、役所の中でどうしていくのか、研修等はやるというふうな方針は出ているわけでありますが、具体的にどう進めようとしているのか、お聞かせいただきたいと思います。 またあわせて、どうしても市役所の職員は市民の公僕として働くということになっているわけでありますが、市民との応対を見ましても、社会的弱者といいますか、そういう方に対する職員の応対ですが、見ていると高圧的に感じられる部分がありまして、市民からもいろいろそういった苦情も来ているところです。本当に人間として対等な立場で人権を尊重しながら仕事をするというのも基本であると思いますが、その辺についての対応をお示しいただきたいと思います。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 まず、お祭りのことでありますが、これは御指摘のとおり、四季を通じてそれぞれお祭りが組み立てられておりますが、まず基本的には市民が本当に老いも若きも楽しむということが極めて大事ではないかなというふうに思います。そして、まず安全対策ということについて、これは十分それぞれイベントについても警察側の大変な深い御理解と御協力をいただいて対応しているところであります。 そういう点に留意しながら、本当に市民の物となっていくためには、関係団体の実行委員会を組織しているわけでありますが、できるだけ幅広く実行委員会を拡大して、祭典のありようなどについて、本当に市民の物となり得るように、市民が楽しむというか、親しむという祭りにならない限り、市外からなどということは望めないというふうに思っております。基本的には、市民が、より多くの人たちが楽しむということが基本だろうと思っております。そこに
コミュニティーが生まれて、それぞれ協働の力が生み出されていくというふうに思っておりますので、そういう基本的な方向を踏まえながら頑張っていかなければならない課題だろうと思っております。 それから、きのう反省会が行われたようでありますが、これも何回か、大体年内には方向づけをしたいという確認がなされたようであります。 それから、何といっても、村山の徳内まつりも歴史的には浅いわけでありますが、それは北海道との姉妹都市のかかわりの中で生み出されてきたと。とにかく市内の若い人たちが熱中して祭りを盛り上げていく、それが市民全体に広がっているということは大いに参考にすべきではないかなというふうに思っております。 祭りの四季を通しての天童のイベントは、歴史や文化やそれぞれ風土に育ってきたものということも、極めてそれは大事な観点でありますが、祭典の様相は市内にはいっぱいあるというふうに思っております。さらにそういう点も含めて祭典のありようなどについては十分時間をかけて、市民との意見を十分踏まえながら、市民が親しめる祭りのありようについて考究を続けていきたいというふうに思っております。 特には議会の皆さんも積極的に祭りに参加して、祭りのありようなどについて意見が出るということが極めて大事な観点だろうと思いますから、よろしくお願いいたします。 それから、安全対策上、これ、場所の問題もありますが、極めてこれが大事であります。もし事故、事件が起きるということになれば、これは大変なことにつながっていくわけでありますから、場所の選定にしても、できるだけ市民が楽しめる、多くの人が触れ合う、そして安全対策というものが極めて私は大事だろうというふうに思っております。 したがって、警察署の指導あるいは交通上の問題なども含めて安全対策というものを優先していかなければならないなと。本当に市民が親しむ、市民が楽しむという祭りを基本に考えながら、安全対策というものを十分踏まえていかなければならないというふうに思っているところであります。 そういう点から、北目天童線の開通ということもありますし、交通の一時遮断ということも容易にできる環境として、検討の俎上にわくわくランドが上がってきたというのではないかというふうには思っておりますが、市全体のにぎわいを醸し出す、なるべく商店街も参加いただける、市民も参加いただける、そしてその地域の活性化につながるということなども考えあわせながら、場所の選定あるいは祭りの内容などについて十分検討を重ねていただきたいものだなというふうに思っているところであります。 それから、
男女共同参画社会づくりの問題については、これは絶えず継続して手を取っていく必要があるのではないかというふうに基本的に考えております。 したがって、その中心は何といっても、推進する大もとになる市職員体制については、これもお互い意識し合いながら
男女共同参画の先端に立つ役所としてのあり方などについては、絶えずお互い戒め合って、お互いに学び合って、促進策を絶えず継続して発展させていかなければならない課題だろうと思っております。 それから、しょっちゅう研修もしているわけでありますが、研修の重点項目に企画力の問題とか
男女共同参画社会体制づくりのことなどについて十分な話し合いを集約していきたいと思っております。 なお、市民の公僕でありますから職員の対応などについては、特に高齢化社会を迎えている中で十分と丁寧に対応していくと。市民も、こっちの課だ、こっちの課などということでたらい回しにすることがないようにということでお互い確認し合っているわけでありますので、議会の皆さんからも率直な御指導をいただければありがたいというふうに思います。 これは、絶えず継続発展をさせる努力が不可欠な課題だろうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○
青柳仁士議長 伊藤和子議員。
◆17番(
伊藤和子議員) 場所に関しては、安全対策の問題が大きな問題だと。祭りをする主催者側としても、明石でしたっけ、兵庫県でありましたように死亡事故が起きてからでは取り返しのつかないことになるわけですけれども、安易にまるっきり安全だということはどこに行ってもないわけですし、また、祭りを盛り上げるためには、この場所の方がいいということもあって大変難しいかなとも思いますけれども、これまで地域で行われてきた祭りを、そこに住む方の意見をないがしろにして「移せばいい」という問題ではないと思います。その辺を十分に考えていただきたいと思います。 これも話を聞きながら思ったんですが、昔はみんな生活水準が同じで、そう変わりもなくて、一生懸命だれもが出てきたという時代であったわけですが、いろいろ商店の方も温泉の方もまた個人的な家庭の中でも、生活水準が大分格差が出てきている中で大変難しい取り組みになるのかなというふうにも思いますけれども、祭りを通して、そういう中でも
コミュニケーションが図られる、今まで一緒にやってきたのがばらばらになっていて、一緒にやれるのは祭りだけになってしまったという声もあるわけですから、そういったことも十分考えていかなければならないのかなというふうに思います。 場所の選定については、なお市民の意見を十分に集積して進めていただきたいなということを要望しておきます。 一つ、イベントの考え方なんですが、天童ではパルテをイベントホールということでつくっていますし、多目的広場を鍬ノ町につくって、野外ステージをつくってという形で進めていますが、じゃ、どういうイベントをやるのかという点で、これは私も以前から言っているわけですけれども、「どうするんですか」ということで質問しましたら、「それは全庁的に、使ってもらうように宣伝をしながら進めていきたい」ということでありましたが、実際にそういう形でイベントが繰り広げられているのかなというのは私は大変疑問に思っています。どこか担当部署があって、その中でそういう仕事をしていかないと、つくったものがなかなか活用されないのではないかなというふうにも思います。 このたび新たにつくられる野外ステージですが、それが一体どう活用されるのか、年間どのくらい利用されるのかという点でも、本当に2億数千万のお金をかけて一体どうなるのかなとうふうにも思いますが、その辺の考え方は、全庁的にやるということでしかないのでしょうか、その辺についてお聞かせいただきたいと思います。 あと、先ほど市長が、実行委員会は関係団体で組織されていますが、それに実行委員を拡大しながらというふうなことをおっしゃったわけなんですが、私、いろいろな祭りにそれぞれの実行委員会がつくられてやっていますね。地域にあるようなお祭り、例えば紅花まつりなんかは貫津の皆さんの協力があって行われていると。あそこは貫津の方々が何らかの形でかかわって地域の
コミュニティーが図られてやっているというふうな、地域に根づいた祭りになってきているのではないかなというふうに思いますが、ほかの地域でない大きなお祭りとなると、なかなか各実行委員のメンバーも同じようなメンバーになって、
観光物産協会がその事務局を一手に引き受けざるを得ないという状況になりますが、
観光物産協会も、自分の観光にかかわるいろいろな仕事をしながら祭りの事務局をやるということがいろいろ広がってくると大変でないかなというふうに思っているんですが、その辺はどう見ているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 何といっても、どういうイベントをやるのかと。それは、市民主催には例えば音楽団体を初めとして多彩な分野で組織されて頑張っていただいているという状況は御案内のとおりだろうと思っております。そういう方々の意見を受けながら、野外ステージのありようなど、イベント開催の内容など、温泉組合、
観光物産協会はもちろんでありますが、幅広くそういう意味では、特にことしの場合の国文祭についても、市内のジャズバンドの皆さんなども含めて御検討、御意見をいただいて野外ステージの設計に当たってきたということであります。それが続いて、イベントの開催のありようなどについて十分期待を、希望を持っていらっしゃる方がいっぱいいるようでありますので、その辺のありようなどについて、引き続いてイベント開催のあり方などについて、
観光物産協会が中心になると思いますが、そういう意味での実行委員会の拡大ということを申し上げたのでありますから、幅広くそういう意見を求めていきたい。そして、内容のあるイベントを四季折々に開催できるような、そういうイベントに組み立てていきたいものだというふうに思っております。 それから、実行委員会、
観光物産協会でありますが、これも桜まつりからかけて大変御苦労いただいております。これも、実行委員会も相当人数がおります。各団体からほとんど出ておりますので、いわば市民各層を網羅したような形になって実行委員会が組織されております。特に桜まつりなどはそのとおりでありますが、大きな四季を通ずるイベントの実行委員会は相当な人数であります。その実行委員会が本当に市民的な意味で集約できるまでの実行委員会というようなことに、絶えずそういう視点に立って仕上げていくということが大事ではないかなというふうに思っております。 観光協会の皆さんが四季折々に大変な御苦労をいただいているということについて、この機会に厚くお礼を申し上げて、さらに内容のある市民的なお祭りとなるように我々も努力を重ねていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○
青柳仁士議長 了解ですか。
◆17番(
伊藤和子議員) はい。
○
青柳仁士議長 以上で、
伊藤和子議員の質問を終了します。 ここで10分間休憩いたします。 午前11時00分 休憩 午前11時10分 再開
○
青柳仁士議長 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
△小松善雄議員質問
○
青柳仁士議長 次に、5番小松善雄議員。 〔5番 小松善雄議員 登壇〕
◆5番(小松善雄議員) 市政に関心のある傍聴の皆さん、御苦労さまでございます。お聞き取りいただきたいと思います。 第3回定例議会一般質問2日目、三番手を賜りました維新の会小松善雄でございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。 今回は、市の高齢化率も20.5%と年々比率が高まり、老健、介護、居宅などの老後の課題が、同居、別居にしても家族の不安の多い時代に入り、療養型病床群の整備について急務な状況にあります。これが1点目でございます。 2点目は、現実的な気象災害の異常下による農業生産物の品質、糖度、価格面での手取り減収の経済問題など、特に稲作生育の状況と市の対策はどうかについてでもあります。明確なる答弁をいただきたいと思います。 さて、公的な介護保険制度が2000年からスタートし、介護と保険の結びつき、高齢化対策での一歩前進と課題の多いスタートであります。以前、寝たきりやぼけ、痴呆症状の高齢者が少数で介護期間も短い間はそんなに深刻な社会問題にはなりませんでしたが、しかし今では世界一長寿国により、自立、要介護、要支援者の高齢者は年々ふえ続け、介護期間も延びております。一方、少子化で介護を行う側の若い世代は減り続け、家族構成も激変しました。時代とともに既に介護の体験者は約500万人とも言われ、介護のため職場を去る働き手は年間相当数に及び、その9割が女性とのことであります。このまま放置すれば介護地獄や介護離職は間違いなく多発していきます。家族別居生活が多い中で、どう面倒を見るのか、住宅は空き家になるかなど、介護にかかわる社会問題として急務な対策を担わなければならないと思います。 そこで、療養型病床群の整備について、平成15年3月に見直しされました天童市介護保険事業計画のうち、介護保険制度施設整備については不足していて、ほとんどが市外に依存している現状であります。市立天童病院供給量が整備計画にも療養型病床群の設置を取り上げ、市内での医療及び介護療養型施設の充実を図る考えはないのかお伺いいたします。 次に、異常気象により、全国的に県内も各市町村も予想以上の被害が出ている状況にあります。野菜も、生育のおくれと収穫量の激減と病害虫により大打撃であります。果樹は、果菜類も、ブドウの値割れ、桃の着色不良、灰星病と劣化と価格低迷、スイカ、糖度が低いいま一の状況、全般的に天候不良により需要期の消費量落ち込みにより販売も減収の見通しであります。 8月2日に東北南部、県内など梅雨明けしたと見られると山形気象台発表されたわけですけれども、平年よりも10日近く、去年より比べると10日遅い梅雨明けであります。8月までずれ込んだのは昭和26年、統計開始以来1982年と1987年の2回で、過去3番目に遅い梅雨明けであります。気温の方も30.8度、6月21日以来41日ぶりに真夏日でございまして、ほっとした間もなく、気温の低い日と曇雨天が以後も続き、心配と不安の異常気象下での現場農作業の姿でありました。 一方、稲作の生育は田植え後好天により、有効茎数、稈長、幼穂状況などは平年並みの生育であり、低温と日照不足は6月下旬から7月末まで続き、品種構成のばらつき、出穂ふぞろいのばらつき、特に山間地帯の不稔状況、沢水での生育のおくれと直播きの生育の遅延がありまして、全体的に平たん地も遅延型の障害が多く、今後の天候の回復次第と思われますが、7日から10日の遅れの生育状況と試験場では見ているようであります。 一方、農畜産物の消費動向も、異常気象のために季節品の消費減退であります。フランチャイズチェーン協会の集計によりますと、ことしの7月冷夏で、下げ幅最大、コンビニは7月の売り上げ、前年同月から見ましても7.3%減と発表、カップラーメンやおでんなど温かい食べ物が好調であり、アイスクリームなりソフトドリンク、冷やしめんなど不調、果物もスイカがダウン、ブドウ、桃なども販売価格が不安定、暑い日がない冷たい夏で、コンビニ、スーパー、小売店、量販店の青果物売り場面積への秋物商戦の作戦、衣類も同じ傾向にあり、全体的に経済動向の減退であります。 そこで、農業生産振興対策についての異常気象による農業生産物、特に稲作生育の状況と市の対策状況についてお伺いいたします。 以上、1回目の質問といたします。
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青柳仁士議長 遠藤市長。 〔遠藤 登市長 登壇〕
◎遠藤登市長 小松善雄議員の御質問にお答え申し上げます。 急速な少子・高齢化社会が進展する中、医療施設や介護保険施設の需要はますます増加することが予想されます。本市の介護保険施設全体としては、本年4月に新たに特別養護老人ホームと老人保健施設が開設されたことにより、国が示した一定の整備水準に達しているところであります。 療養型病床群は、医療系と介護系の2種類があります。本市の療養型病床群については、医療系が86床あります。介護系は、介護保険事業計画において平成15年度に10床、平成16年度に20床の整備を予定しているところであります。介護系の利用者は、平成15年7月現在10人で、市外の施設を利用しております。療養型病床群の整備につきましては、基本的には病院または診療所の判断によるところから、市内の民間医療機関と話し合いを持ちながら積極的な参入を要請してまいりたいと思っております。 なお、市立天童病院の整備につきましては、医療系の療養型病床の増床を県に対し要望しているところでありますが、引き続き要望してまいりたいと考えております。 また、市民懇談会等で市民の皆様の御意見を広く伺いながら、本市の医療の拠点として市民医療のニーズにこたえられるよう検討を重ねてまいりたいと考えておりますので、御理解をよろしくお願いいたします。 次に、異常気象による稲作生育の状況と市の対策についてであります。 本年6月までの天候については、ほぼ昨年並みに推移しましたが、7月に入ると低温や日照不足が続き、米を初めとした各種農作物への影響が懸念されているところであります。7月から8月にかけての気象状況は、平年の平均気温が24度に対しマイナス2.3度、日照時間は平年の81%、降水量は平年に比べて170%となっております。特に気温は、大冷害となった平成5年と同じような傾向で推移しております。 このような中で米の生育状況は、主力品種でありますはえぬきの出穂期は8月11日となり、平年に比べて5日おくれとなっております。また、田麦野や東部地区での出穂期は8月19日となっており、平年に比べてやはり5日のおくれとなっております。この長雨の影響により、出穂はしたものの不稔粒の発生により減収が予想され、大変心配しているところであります。 また、果樹については、果実の肥大は平年並でありますが、日照不足による果実の着色不良や糖度が低く、品質の低下を招いている状況にあります。 これまでの低温に対する市の対策としては、7月下旬に、農業改良普及センターや農協などで構成する低温にかかわる対策会議を開催し、水田の深水管理や病虫害防除対策を協議し、この内容を農家にチラシを配布し栽培管理の徹底を図ったところであります。 さらに、8月20日には、天童市農産物異常気象対策本部を設置し、各農業機関と連携調整を図り、土地改良区の揚水期間の延長、カメムシ防除の徹底、果実の適期もぎ取りなどの対策や現地調査の実施等を協議したところであります。 現代の農業は自然との闘いの中から生産技術の確立を行い、より安定した農業経営を目指してまいりました。今後ともに、これからの天候や作柄の動向に細心の注意を払いながら、農業関係団体と連携したきめ細かな指導対策を継続したいと考えておりますので、よろしく御理解くださるようお願い申し上げます。
○
青柳仁士議長 小松善雄議員。
◆5番(小松善雄議員) 御答弁をいただきまして、ありがとうございます。時間がたっぷりありますので、させていただきたいと思います。 まず、最初の件でございますけれども、特に12年に基盤整備目標の原案が出されたところであります。特に療養型病床群については、そのときには必要量が42床、供給量が100床と、こういうふうな原案が出されておりまして、5年の計画ということでスタートしたところであります。そして、15年については必要量が80、供給量が100と。増というふうなことで、必要量については倍の伸びということの原案でございました。それがことしになって見直しをされたところであります。特に12年の作成の時点については、17年度には療養型については天童病院の方にも取り組みたいと、こういうふうな基本的な考え方があったようであります。なぜかしら急遽変更と。どういう形でなったかわかりませんけれども、その辺について、見直しされた時点での考え方について、まずお伺いしたいというふうに思います。 それから、今回出されたわけであります--先ほど来市長から答弁があったわけですけれども、供給量については10床、必要量は77床、19年までについては48床に83床、病棟の確保をしたいと、こういうふうな計画のようであります。現実的にいって、できるのかなと私は思っているんです。そういう中において、近隣の市の方におすがりしなければならない状況にあります。特に山形については、4つのショートスティ介護療養の施設があります。一つは小白川至誠堂、2つ目は篠田病院、そして篭田神経クリニック、もう一つは長岡医院と、この4つあるわけですけれども、ここにおすがり、恐らくしているのではないかというふうに思います。 そういう中において、市では秋野病院というふうな考え方もあったわけですけれども、その辺の考え方、結果としてどうなっているのか、今後どうなのか。天童市内の医院についてはどうされているのか、予定があるのかどうか、その辺もあわせて御答弁をいただきたいと思います。 それから、農業面についてであります。 まず、8月15日に農水省の発表で、米作柄について発表されました。これは、4つの道県については、北海道、青森、岩手、宮城県、これが「著しい不良」と、こういうふうな発表になっております。これは93年以来の冷害だと、こういうふうな状況だそうですが、山形、新潟ほか含めて12県が「やや不良」と、こういうふうな指数のようです。秋田県はどうかといいますけれども、秋田県は平年並みなんだそうであります。 そこで、申し上げたいわけですけれども、いろいろと市の方でも、農協なり関係団体といろいろ協議されまして、まずは市農作物など、異常気象に対する対策本部の設置をいただいたと。これは20日付で、助役が本部長になって設置されたと。これについては評価させていただきたいというふうに思いますが、これからがどういう内容で、先ほど若干当面の作業等についてあったわけですけれども、気候的なものを見ていかなければならないと思いますけれども、内容的なことがあればお願いしたいというふうに思います。 特に、先ほどあったところですが、揚水期を延ばすということが一番適切なやり方かなと、こういうふうに思っています。これについての経費面の、土地改良区関係どう対応するのか。それから、カメムシの問題等についても挙げているようであります。防除の対応、3回目の対応がどうか、経費面ではこれからどうしていくのかなと、まずもってお尋ねしたいというふうに思います。お願いします。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 病院の問題、介護の問題は、高齢化社会を迎えてますます充実を期していかなければならないという方向にあることであります。 ただ、厚生労働省としては、現在療養型病床群について見直しが必要だというので、ことし8月から全国一斉に実態調査が行われております。その結果、一般病床と療養型病床群をどのように見直していくのかということが、これから国の基準として出てくると。それは年内に出るのかあるいは年度内に出るのか、まだ今のところは見通しが立っておりません。 したがって、天童市立病院についても、これからますます高齢化社会を迎えるということで、人間の命の尊厳というものを考えてみた場合に、介護施設だけではどうにもならない部分があるのではないかと。最後にはちゃんとお医者さんにみとってもらうということを基本的に考える必要があるというので、規模、経営、形態を含めて大体40床から50床が1計数と言われておりますので、50床の療養型病床群の設置について県に要望を重ねているというのが現実であります。 ただ、国の方の見直しと連動しながら、現在70床でありますから、50床ということで療養型病床群として認知いただければ120床ということにつながっていくわけでありますが、その見通しが立っておりません。それをどのような形で踏まえて病院の計画を組み込むかということについて重要な検討課題が寄せられているというふうに思っておりますが、その辺のありようについて十分真剣に考えなければならないのではないかというふうに思っております。 それから、市内には吉岡さんと篠田病院が中心になりますが、療養型病床群として86床ということになって、いろいろ御面倒を見ていただいているという状況がありますが、さらに拡大すると。秋野さんの場合は痴呆精神医療の分野を中心に御配慮をやっていただいているということも、これは非常にありがたいと思っております。その連携をより強めながら、市内における医療、療養型病床群の拡充、ありようなどについて十分検討しなければならない課題だと。そのためには、医師会の皆さんの御理解と御協力もいただくと。医師会としては病院を経営するということについてはいろいろ点数の関係などがあって、ためらいをされているという状況があります、一般的にはですね。その辺の見直しの問題なども厚生労働省のかかわりになるわけでありますが、そのありようについては十分高齢化社会に対応する社会的な体制を整えていくために、私は問題があるのではないかというふうに考えているところであります。 それから、異常気象問題については、今、議員からおっしゃられるように、対策本部を一応設置されたと。これかれら特にカメムシ、いもちの防除、この問題が非常に大きな課題になって、それの徹底を期すると。そのためにどの程度の費用になるのかなということを内的にいろいろ検討しているところであります。これは県の対策などとも連動しながら、防除費の対策費なども検討していかなければならない課題だろうと思っているところであります。これからの天候回復と推移がどのようになるのかですね。 それから、かんがい用水、県の土地改良区と三郷堰さんの方も大変な御心配をいただきながら、当面今月いっぱいは揚水を続けるという方向で御配慮いただいておりますことにお礼を申し上げなければならないなと。そのための費用がどうなるのかということなども含めて、市として公的に支援していくためにどうあるべきなのかということを、今後の天候状況と関連しながら真剣に検討しなければならない課題だろうと思っております。これは県の対応も含めて十分見守って対応を決定していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○
青柳仁士議長 小松善雄議員。
◆5番(小松善雄議員) ありがとうございました。 最初の件については、介護系と医療系の病床群があるわけですけれども、いろいろ計画的には特に基盤整備事業というふうな名称であります。私は、市としても主体的に取り組んでいかなければならない問題だなと。指導も含めて、こういうふうに思っておりますので、その点についても名称のとおり対応いただきたいものだなと、こういうふうに思っているところであります。 特に、市の整備率がまだ0.35%なんですよね。0.35%、比率にして非常に低いわけですから、この比率を見ていただければわかるのではないかなというふうに思います。受け皿ということに、私は受けとめていただきたいと思います。一たん、長期にしても1年か2年だと私は思います、受け皿の対応をまずすべきではないのかなと。そして、介護施設なり老健施設なりにお願いすると、こういうふうな病床群でありますから、一日も早く何とかお願いしたいものだなと。患者は待てないのであります。 それから、異常気象については、切実な訴えというものが非常に多いわけであります。言葉で言いあらわせないものがいっぱいあります。特に出穂にばらつきがあるんです。平たん地においてもまだ出穂していない稲があります。これは、みなくちといって、一番最初に水を入れるところが穂が出ていないんです。恐らく無理だろうと。結実はしないこと、不稔というふうに考えていいのではないというふうに思います。遅延型と言っていますけれども、私は必ずしも遅延でなくて低温だというとらえ方をしなければならないのではないかなというふうに思います。 その中で、開かないもみというか、花咲くわけですけれども、開かないもみというのは受精しないんです。実がならない、結実しないんです、交配しないんです。ですから、それがことしは多いんです。1枚の田んぼでもそういう状況があるはずであります。それは早い稲ほどそういうことはないわけですけれども、中手、晩生になりますとそういう傾向が非常に強いと思います。特に田麦野の状況なども、恐らく経済部長も見てきているのではないかというふうに思いますし、ちょっと状況などもお話しいただいて、私も見てきたわけですけれども、白穂のもみがあるんです。白いもみが出ているんです。その辺なんかもあるわけですから、状況としては厳しい状態かなというふうに思います。 それから、これも部長の方からもお願いしたいんですが、防除関係、これから3回目を行うと。これからでは遅いのではないかと。それはどういうことかというと、残留農薬の関係で、刈り取りが大体穂ぞろいして31カ月ぐらいで刈り取りをしなきゃ、そういうふうな法的なものがあって、法ではないんですが、そういうことになりますと残留農薬にひっかかるんです。その辺も見た場合において、これからの防除については差し控えなければならない状況にあると思います。でありますから、指導的なことについても、農協あたりといろいろと主体的に連携をしていただいてお願いしたいものだなというふうに思います。その辺も含めてお願いしたいと思います。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 これは最後の方から申し上げますと、何といっても専門家である普及センターの先生方あるいは県の農業会議を含めて試験場の先生方を中心に御指導をいただいて対策会議をやっていると。その中には残留農薬の問題なども当然入っているわけでありますから、十分散布時期、病状による状況なども踏まえながら、そういう点については万全を期していかなければならないのではないかというふうに思っております。 それから、私感ずるのは、10年に一遍ぐらいはこういう年を迎えるということでありますから、一定程度、品種なども統一していく指導体制をとるべきではないかというふうに思っております。 例えば田麦野あたりではあきたこまちを植えたりひとめぼれを植えたり、それから、前あったけれども糯を植えてみたり、そういう晩生の晩生なども植えていると。それは不稔粒でことしはだめじゃないかと私は思っておりますが、10年周期とも言われておりますが、なるべくそういう被害を避けるためには一定程度中山間と平場の品種なども統一する必要があるのではないかと。それは直播きでもだんだんに拡大されてきておりますが、天童の場合もですね。それは非常に直播きの場合は遅くなるということがありますから、その辺のありようなどについても検討する課題の一つではないかなというふうには思っております。その辺の今後のありようについては、専門家である普及センター、県の農業会議、試験場あたりを含めて、農協、農業団体と十分連携をとって指導に万全を期さなければならない課題だろうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それから、介護の問題、御案内のとおり、今の状況は家庭介護が優先と、こういうことになっております。一定の基準がありまして、人口規模なとを中心にしまして規定があって、整備の水準がありまして、その水準を天童は満たしているよと。それは民間の場合も、「あこがれ」の施設問題なども含めたり、秋野さんのところの施設なども含めたり、市の介護施設も含めたりして一定の基準に達しているよと。その場合は国からの施設建設に対する補助金はありませんと、こういうことになります。その基準のありようなどについて、国も、これは厚生労働省になるわけでありますが、それは見直すということにつながっていかなければならない課題だろうと思っております。 それから、家庭優先の家庭介護中心で、「80になるじいちゃん、ばあちゃんは、70になる母ちゃんと息子が介護したんだに」という状態が拡大してきているわけですね。だから、その辺のありようなどについてお互いが助け合う、例えば「ふれあい」さんのように、そういう民間の施設がいろいろ立ち上げていただいている、専門的な立場で介護支援をしていくと。その点に行政としても、民間との連携を深めて介護体制に心配ないような体制をつくり上げていかなければならないという課題を背負っているわけでありますから、なお一層、病床群の見直しとあわせて、安心して介護できるような、安心して生きられるような、そういう市民社会の構築に向けて相互に連携を深めながら頑張っていかなければならないのではないかなというふうに基本的には考えているところであります。 したがって、非常に大事な、天童東村山の医師会の皆さんも、そういう意味については積極的なお力添えをいただいて対応しなければならないと。 例えば天童の場合は介護認定者、これは毎月何回かあるわけです。認定者が1,750人を超えていると。約1,800人、それがどんどんふえていくわけですから、施設にお世話になって施設で療養している方もそれは極めて少ない状況で、400人に満たない状況でありますから、あとは家庭介護ということにつながっていっているわけであります。 それから、介護保険料を納めていて介護のサービスを一切受けていないのが27%ぐらいいる。これは我慢しないで、せっかくある制度を利用していただきたいなと。それはPRが足りないのか、介護体制ができているのかということについては大変な理解に苦しむ部分がありますが、27%も、介護保険料を毎月納めていて介護サービスを利用しないということについてもっと重視をしなければならないなと今考えているところであります。 いずれにしましても、この問題は極めて重要な課題だろうと思っておりますので、ともどもにお互い連携し合って励まし合って、心配のないそういう市民社会形成のために努力をしたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○
青柳仁士議長 小松善雄議員。
◆5番(小松善雄議員) 私は、医療系の療養型の病床については天童病院のベッド数としても認められるわけでありますから、天童病院との対応についても考えるべきではないかなと先ほど来申し上げているわけですけれども、ですから、介護系、それは市長もいろいろわかるわけですけれども、私が申し上げているのは療養型の病床の確保を何とかお願いしたいと、こういうことで申し上げているのであります。介護、老健施設とはまた違うんです。こういうふうな、今、国の方で奨励しているわけです。ただ、採算的にはこれはできかねる状況の中での問題だから、なかなか民間でも立ち上げられないと、こういう問題なんです。 ですから、私申し上げているのは、療養型についてはごちゃまぜにしないで、いろいろと認識をしていただいて、天童病院としての位置づけも、ベッド数として認められるわけですから、その辺についても考えてほしいということを申し上げているんです。その辺どうですか。
○
青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 療養型病床群というのは、県が許可しないと建てられないんです。だから、県にお願いしている。それは、全国的な村山の病床の枠があって、だから厚生労働省が今見直していると。許可基準ってある、それで勝手に建てられない、だから県にお願いすると、こういう状況なんです。それは民間が優先という制度になっています。だから、吉岡さんでも篠田病院でも、療養型に切りかえるということであれば一定程度認められると。だから、勝手にできないから頭悩ませているのであります。そこは議会の皆さんもともどもにに力を合わせて、お願いするところはお願いしてクリアして、ちゃんと建設計画なり、天童病院の病床計画がのれるように、一日も早くともどもに努力し合っていきたいという課題であります。
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青柳仁士議長 了解しましたか、まだですか。 小松善雄議員。
◆5番(小松善雄議員) わかりました。終わります。
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青柳仁士議長 以上で、小松善雄議員の質問を終了いたします。 ここで休憩いたします。 午後の再開は1時といたします。 午前11時54分 休憩 午後1時00分 再開
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青柳仁士議長 休憩に引き続きまして会議を再開いたします。
△鈴木照一議員質問
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青柳仁士議長 次に、8番鈴木照一議員。 〔8番 鈴木照一議員 登壇〕
◆8番(鈴木照一議員) 今定例会、市政に対する一般質問、維新の会の鈴木でございます。通告に従いまして、質問に入らさせていただきます。 その前に、先ほど我が維新の会の小松議員の質問を聞いておりまして、市長の答弁を聞きましたときにふと思いました。市立病院の改築に向け市長が本気になっている今、我々が一体何をすべきか、市長はこう言いました。「県の許可なくして整備できない。だから、今一生懸命県に要望しているんだ」と。思いました。天童には2人の県会議員がいる。片や議会の副議長、片や新人でありながら病院を所管する委員会の副委員長、このような絶好の機会にあって整備が実現できないとなれば、もはや天童の市立病院の整備は未来永劫不可能なのかなと思い、我々議会としてなお一層力を入れて実現に向けて推進すべきではないかというふうに改めて思った次第でございます。 それは余談としまして質問に入りますが、この質問に入る前に、初めに申しておきたいことがございます。 私は、サラリーマンの息子でございます。全く農業の経験もなく、土に触れたこともない人生を送っております。よって、農業に従事され、そして農業を本業とされている諸先輩方も中にいらっしゃいますが、そういった実体験を通した生活の中から出てくる意見というのは、まことに感銘するものであり、私が到底及ぶものではないというふうに思ってございますが、さきの定例会から話になってございます家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進、これに関しましては農業問題と一つのカテゴリーで囲む話ではなく、天童全域が天童市全体でかかわっていかなければならない環境問題であろうと。農業が、畜産農家がというふうに、ある1カ所だけで片がつくような話ではないだろうなと思いながらこの質問をさせていただきたいと思います。 それでは、自然循環型農業の確立についてでございますが、家畜排泄物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律の施行を平成16年11月に控え、市の明確な見解が待たれる中、さきの定例会におきまして、小松議員、佐藤議員の質問に対し、市長は「天童市資源縦貫型畜産確立対策協議会などを設置し、堆肥センターの整備のあり方についてただいま研究検討しており、引き続き関係者と協議を行い、その計画を策定していきたい」というふうに述べられていると記憶してございます。天童市農業基本計画の中でも掲げられてございますこの自然循環型農業の確立に向けたその後の市の取り組み、進捗状況についてまず先にお伺いしておきたいと思います。 次に、大きな質問の2点目でございますが、市民が主役のまちづくりについてでございます。 近ごろ、よく選挙のたびに耳にするフレーズでございますし、遠藤市長も口になさっている言葉でございます。市民が主役のまちづくりとは、一体どういうまちづくりをおっしゃっているのか。市民が主役のまちづくりを進める上で、市役所、そこで働く職員はどうあるべきなのか、その役割についてお伺いしておきたいと思います。 以上1回目の質問をさせていただきます。
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青柳仁士議長 遠藤市長。 〔遠藤 登市長 登壇〕
◎遠藤登市長 鈴木照一議員の御質問にお答えをさせていただきます。 最初に、自然循環型農業の確立についてお答え申し上げます。 家畜排泄物法に伴う処理施設の対応につきましては、これまで市内の畜産農家、農業関係団体及び行政で構成する天童市自然循環型畜産確立対策協議会を設置し、有機物の循環利用による農業の確立等について協議を行っているところであります。 その中で、法規制による堆肥舎の整備については、畜産農家がそれぞれ簡易な堆肥舎を整備するということを決定しております。これらに対応するため、平成16年度の堆肥舎整備に県の補助制度を導入するための畜産農家からの需要調査を行い、準備を進めているところであります。 一方では、良質な土づくりを行い、付加価値の高い農産物を生産し、他産地との差別化を図っていくためにも、共同利用による堆肥センターの整備も必要であり、協議会では、天童市、農協に事業主体となるよう要請をいたしているところであります。 しかしながら、堆肥センターの施設整備につきましては、膨大な建設費と維持管理費の負担、建設場所の選定と周辺農家の同意、さらには耕種農家との連携などの重要な課題があり、協議会で継続して十分協議していただきたいと考えているところであります。よろしく御理解と御指導のほどをお願い申し上げます。 次に、市民が主役のまちづくりの御質問についてであります。 私が市長に就任以来掲げてまいりました「市民が主役のまちづくり」とは、施策の立案や実施事業完了後の管理運営について、市民が参画し協働しながら行政運営に当たることであると認識いたしております。また、公共サービスにつきましては、市民生活の隅々にわたるサービスのすべてを行政が行っていくことは、今後市民の皆さんの大きな負担を伴うことになり、行政運営が立ち行かなくなるおそれがあると考えております。 今日、地方自治は、地方分権や自立したまちづくりが大きな課題となっております。そして地方自治体には、地域の特性を十分生かした個性豊かで活力のあるまちづくりを実践していくことが期待されております。このような時代背景を受けて、地域における住民ニーズの担い手は行政のみではなく、市民や市民団体、NPO、企業などを重要なパートナーとして位置づけを行い、連携し協働していくことが重要であると認識いたしております。そして、市民や企業、行政がおのおのの役割を果たすことによって、市民が主役のまちづくりを達成できるものと思っております。 このようなことから、行政側といたしましては、広く情報提供を行いながら行政サービスの役割分担について整理を行い、サービスを担っていただく組織と連携し、さらに支援していくことが役割であると思っております。 昨日、
佐藤正男議員の御質問にもお答えしましたが、さまざまな組織と連携し支援していくために、昨年11月に市民参画推進の手引を作成し、市民懇談会やワークショップの開催など、市民参画に努めているところであります。さらに、今年度は、NPO活動の支援及び協働による指針に箇条を策定し市民団体との協働を図っていく考えでありますので、御理解と御協力をお願いいたします。
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青柳仁士議長 鈴木照一議員。
◆8番(鈴木照一議員) ありがとうございました。 それでは、自然循環型農業の確立について再度お伺いしてまいります。 今の答弁ですと、畜産農家の方は簡易の処理施設を個人で整備することに決定したというふうに私は聞こえたんですが、決定したということで間違いないのか。その辺は畜産農家が確認して了解していることなのかどうか、どの辺の程度の決定内容なのか、まず確認させていただきたいと思います。 循環型についてはそれが確認できてからということで、市民が主役のまちづくりでございますが、まさにそのとおりかなと思います。市長がおっしゃるとおりでございます。そのようになっていただきたいなと思いますが、憲法で保障してございますように国民に主権がございまして、今さらながら市民が主役とか県民が主役とか言っているのもナンセンスなんじゃないかなと。逆に言えば、いつの間にか、市民、国民、住民から、自治体のあるべき姿である主役足る主体性が奪われていたのか、住民が自分たちの主体性を放棄してしまったのか、いずれにしても、わざわざ口にしなければならないような状況にあるんだろうなというふうに改めて感じさせられたわけでございます。 そこで、最近、18日の山形新聞の方に見出しにいきなり大きく出ておりました。山形県の方が今年度からパブリックコメントを導入したと。今までしていなかったんだなと思ってびっくりしましたけれども、読んでみれば皆さんもわかると思いますね。市長がやろうとしていることと同じことだと思いますね、わざわざ英語にして言っているだけのことで。要するに、そのまちが、これからこういうものをつくっていこうと思っていますという計画の段階で、広く市民の方の御意見をいただきたい、それを実際の計画の中に反映していく、施策の中に形としてあらわしていくということなのだろうというふうに理解してございます。これが重要だと思います。 今現在の状況であれば、恐らく懇談会、審議会、多くの市民の代表、団体の代表に入っていただいて御意見は賜っているのは事実だと思います。しかしながら、その意見がどこまで具体的な政策に形としてあらわしているのか、あらわせるのか。市民は、すべての市民とは言いません、そういった会議に参加する方はこう言います、「言って形になるのか」「参加して我々が意見したことを実現させてくれるのか」と。「お役所の方でつくった青写真がそのまま形になるんじゃないのか」というふうに勘ぐる方も中にはいるわけです。これは悲しいことですね。皆さん方が、市のために住民のために一生懸命やろうとして、多くの方の意見を吸い上げようとしてやっていることが、そのようにしかとられていないということに問題があるんですよ。それは真摯に受けとめ、吸い上げ方のタイミングと方法をもう一度考えなければならないのではないかなというふうなことで、市民が主役のまちづくりということを実際にやっていく上で、特に問題はないと思ってやっていらっしゃったのかなと思いまして、あえて今回お伺いしたわけでございます。 市役所の職員の役割でございましたけれども、そういった情報を提供して広く住民の方に参画していただく、役割分担を担っていただくというふうなこともおっしゃってございました。じゃ、その職員の方は今一体だれを見て仕事をしているのかということが重要でございますね。すべての市の政策のエンドユーザー、だれのために仕事をしているかといえば、市民のためであり、住民のためですね。当然職員の方は住民のために、市のためにやっていると思っていらっしゃるんだと思いますが、果たして結果としてどうなのか。市が行った事業に対して、もろ手を挙げて賛同してくれる事業ばかりなのかなと。それは、そこにかかわる人間、団体の意見を吸い上げ切れていないがゆえに、結果として、でき上がったものに対する非難の声が出てしまう。「それはいたし方ない」と、切ってはいけないのではないかと。いかに、市長が言うような表現でいえば市民ともどもに感動し、共感し得るまちづくりができるかということを考えれば、職員は市民の笑顔を常に頭に浮かべながら、我々議員でもなく、市長の顔でもなく、まさに市民の顔を思い浮かべながら仕事をしていただきたい。 具体的な例は申し上げませんが、これをお聞きになっている市の職員の方々に、ここであえてお伝えしておきたい。皆様方が働いているそのスタンスは市民のためであって、役所のためでもなく、市長のためでもなく、我々議会のためでもない。議員一人ひとりのものでもない。住民のために働かねばならない。さすれば、市民の方々が不満を漏らすことはないのではないのかなと。何で不満が出るのかなと常々思っておりまして、そういうところに今の段階で行き着いてございます。 市長として何かその点、「そんなことはない」と、もし反論がございましたら御意見を賜りたいと。先ほどの畜産農家が簡易の処理施設を整備するということで決定したという内容はどの程度の内容なのかも含めて、もう一度お答えいただきたいと思います。
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青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 畜産の関係ですね。これは資源循環型農業につながっていくわけでありますが、家畜排せつ物に関する法律が、御案内のとおり平成16年11月1日から施行されると。それの約1年前に迫ってきたと。畜産農家として、いわば野放しに放置することはだめだという法律になっておりまして、それが法施行につながるということになりますから、第一義的には、畜産農家が自分の飼育している家畜の排せつ物の堆肥場をみずからの責任でつくるべきではないかということで、それは10頭以上と。いろいろ飼育頭数、飼育物にも関係するわけでありますが、県の補助、これは3分の1の補助でありますが、少なくても第一義的には畜産農家が整備すべきであると。それは、新庄市においても尾花沢市においても、それぞれ畜産農家がつくり上げているという状況があります。 現在、市で受け付けをしているのは、今話を承っているのは、約6件の申請が受け付けされているという状況にあります。これをさらに加速して県の補助を受けられるように畜産農家と十分話し合いをしながら、農協畜産部会もありますので十分話をして、なるべく補助をいただけるものは補助をいただいて、そしてそれぞれ個人の畜産農家のそれぞれ頭数、家畜排せつ物量に応じた施設をまずつくるということが極めて大事な観点ではないかと。 それから、共同して堆肥センターを設置するということについては、国の補助、県の補助はもちろんですが、市も一定的な支援を、財政的な支援も含めて検討する必要があるのではないかというふうに思っておりまして、これまでその事業主体は農協にお願いしているというのが状況であります。 それで、山形県の横断道の村田ジャンクションの付近の立地されている葉坂プラントなどを私らも視察をしてきました。それは、まず場所の選定が極めて大事だと。例えば西の方の、葉坂プラントは山の頂上に立地しております。だから、どこに立地するか、その周りの同意が必要だということにつながってくるわけであります。したがって、場所の選定というのは、その地域住民の同意を必要とするということがありますから、勝手につくるわけにはいかない。それは置賜でも採算性の問題があるんですね。今、問題になっております、大きな赤字を背負って苦慮しているという堆肥センター組合もあります。そういう実情を勘案しながら、そのありようについて、畜産農家はもちろんでありますが、農業協同組合そして市の行政が一緒になって、どういうあり方が望ましいのか。もちろん市民の同意と理解と協力が不可欠であります。そういう観点から、少し時間がかかるのかなというふうに思っているところであります。 できるだけ、一次分に法施行がかなうまで、それぞれ畜産農家にも頑張っていただけるように行政としても一生懸命PRをして、それを支援していかなければならないのではないかというふうに思っているところであります。 それから、まちづくりの関係でありますが、行政は何でもやれるという時代は終わったのではないかというふうに思います。したがって、
地域づくり委員会なども、それぞれの地域に歴史とか文化もあるわけでありますから、そこに住む住民の意向が、どういう地域社会をつくるか、個性豊かな地域をつくっていくかということが、知恵と創意を凝らして力を合わせて、それを行政と一体的に、大きな問題であれば少しずつ計画的に実現をしていくということが市政発展につながるというふうに思っておりまして、豊かな市民の皆さんの経験や創意工夫を生かして日本一のまちをつくっていくために、しかも個性豊かなまちをつくっていくために頑張っていこうじゃないかという意味で提起させていただいたという状況であります。 できれば、市全体で共通するものについては共通の市民運動として、それを行政とも一体になって成功あるいは完成に向かっていくということが大事だということで、
地域づくり委員会の連絡組織のようなものを立ち上げる必要があるのではないかということで、いろいろ御心配をいただいているというのが現状であります。 お祭りの問題にしましても、地域づくりのことについても、例えばまちの美化運動にしても、あるいは花いっぱい運動にしても、これはそこに住む住民全体の理解と協力が不可欠であります。そういう目でいろいろな問題なども行政としては提供しながら、出前講座も100ぐらいあるわけでありますから、十分いろいろな課題--生活課題や地域課題に対応する体制を行政としてはとっているわけでありますから、財政的な支援、知恵や力の支援、これは住民と一体になって共感をしてその実現を目指すということが極めて大事だというふうに思っておりますから、そういう方向を大事にしながら対応したいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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青柳仁士議長 鈴木照一議員。
◆8番(鈴木照一議員) わかりました。 それでは引き続き、もう一度確認をもう少し突っ込んでさせてもらいます。 自然循環型農業でございますが、畜産農家のいま一つの来年までの何とか努力を、頑張りを期待しているというふうなことでございますね。それに対して、その頑張りに対して市としても何らかの協力は考えるし惜しまないというふうな御答弁だったと思います。思いますが、まず、なかなか予算的なものが出てくると、一畜産農家が個人で、簡易といってもどの程度のことができるのか。さんざんな結果になるのではないかというのが正直なところ、心配なところであります。 我が愛する天童市の市役所の職員は、市長がおっしゃるように優秀な職員でございますので、すばらしい冊子をつくってございます。見れば見るほど、ほおずりしたくなるほどすばらしい内容です。 問題は、後はこれをどうやって進めていくかということでございますが、県内でも先駆けてつくられた農業基本条例の中で、市長もこの議会の中で説明されましたように、市の責務として、市は基本方針にのっとり、国・県その他の関係機関と協力し、農業・農村の振興に関する施策を策定し、これを実施する責務を有する。そして、そこにかかわる市の農業者であったり従業者であったりする者は、その方策に協力を惜しまないというふうな表現になっております。要するに、このシステムの中心にいてすべてを調整できるのは、やはり役所である。役所が1カ所だけの、一部の方の自助努力を求め、それだけに期待してシステムが成り立つとは到底思えない。恐らく畜産農家の方は、市長が後ろ盾になっていることを心から期待しているんだと思います。当然畜産農家も、全部一から十まで行政におんぶに抱っこをするつもりはない、我々もすべきことはしなきゃならないだろう。しかしながら、今の話の中では「まずおまえら、やってみろ」と。「やって、頑張んねえこと、かまんねな」と。一言で言えば切り捨てられている気分になっているですね。じゃ、簡易であろうと何であろうと堆肥をつくったと。その堆肥はどうなるんだ。市として、農協として、どういうふうな堆肥のリサイクルをしてくれるんだ。その話がなく、「頑張れ頑張れ」「やれ、やれ」と言われても、先の見込みも、見通しもない話に、苦しい経営の中で頑張っている畜産農家の方が二つ返事で縦に首を振るとは思えない、そういう状況ではないかと。 要するに、市長のもう一つ踏み込んだ支援の約束があることで、畜産農家も思い切って踏み出すことができのではないかなというふうに感じてございますので、その点、市長の思いをもう一度お伺いさせていただきたいと思います。 それと、市民が主役のまちづくりでございますが、常々感じてございましたけれども、市長のやっていらっしゃることはほぼ間違いないと思いますが、やり方の中身、もうちょっと方法を変えることでさらに効果が出るんだろうというふうに感じております。
地域づくり委員会においても丸投げではなく、まさにパブリックコメントではございませんが、その地域において重要な施策においては事前に行政の方から「年次的にこういう計画を進めたいと思っている。しかし、地域の皆さんの意見はどういうふうな意見なんだ」ということを、1年、3年、5年というふうなスパンで具体的に課題提示することで、より身近に問題を感じ、市政に参画する自覚と責任を住民は持てるんだろうと思います。 そういった点で、たまたまいい表現になってパブリックコメントという方式ですけれども、市としてどういうふうにとらえようとしているか、「全くそれは県のやっていること、関係ない」というふうなことであれば結構でございますけれども、市として、これからまさに市民が主役のまちづくりを進める上でどういう方策をとろうとしていらっしゃるのか、もう一度お願いしたいと思います。
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青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 畜産農家も大変な状況の中で頑張っていただいているということについては、理解もするし、感謝も申し上げなければならないというふうに思っております。 ただ、それがために周りとか市民に迷惑をかけるというようなことがあってはならないのではないかというふうに思っております。第一義的には、何といっても個人の施設をつくるわけでありますから、それは畜産農家が堆肥センターをつくるということが基本だろうと思っております。 その次、循環型農業ということを考えて土づくりが一番大事だという観点から、せっかくの家畜排せつ物を土に還元するためにどうつくるか、どうするかということが問われ続けているわけです。それは、例えば3市1町の共立衛生組合においてもいろいろなやり方がある。天童、東根関係は、特に果樹の剪定枝が大きな問題になって、これの野焼きはだめだよということもなってきておりまして、これは黙認するような状況になってきているわけでありますが、本来はだめだよと、こういうことなんですね。その処理をどうするかということと家畜の排せつ物を一緒にして、いわば優良堆肥をつくる、それを土に還元するという方法などが全国で模索されております。それで、共立衛生組合としても、それを今検討中であります。 この前は富山に視察に行ったわけでありますが、その結果はまだ受けておりません。いろいろなやり方、いろいろな機械が今生み出されております。どれがいいのかと。どれがコストが安くて、どれが最も目的にかなうのかなというようなことは、これは日進月歩の世の中でありますから若干の時間も必要だと。なるべく的確なものを求めて努力していかなければならない。そういうものとあわせて、剪定枝の処理、家畜排せつ物の処理、それを良質な地中に還元して優良農産物をつくり上げていくという環境を、文字どおり循環型農業というものを確立するために、いろいろな角度からまだまだ調査検討が必要ではないかと。 東京の府中市の、いわば今ごみの収集車程度のチッパー裁断機を含めた資料なども今取り寄せて検討しているところであります。それらと家畜排せつ物を有効に複合して優良な堆肥をつくる、土に還元すると。文字どおり循環型農業確立のために、ある資源をどう生かすかということを今検討中であるということであります。それらと連動しながら家畜排せつ物の全体的な処理方向というものを見出していきたいものだなというふうに思っているところであります。 それから、地域づくり、まちづくりの関係でありますが、これは一定の指針なども必要かなというふうにも思っております。それから、分権型という社会が進化していく状況でありますから、場合によったら予算もつけて地域で執行できるような体制なども逐次考えていかなければならないのではないかなと。モデル的な活動については今も財政支援なども多少行っておりますが、一定程度それは配慮していく必要があるのではないかなというふうにも思っております。 いずれにしましても、住民みずからが自分たちの地域をつくり上げる、そして快適な環境をつくり上げるというのは、市政発展の大きな下地になっていくわけでありますから、極めて大事だと思います。いろいろな方法についてはさらに議会の皆さんからも御指導や御提言をいただいて、市民的にも御提言や御指導をいただく中で、より効果のある地域づくりやまちづくりのありようを目指していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
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青柳仁士議長 鈴木照一議員。
◆8番(鈴木照一議員) それでは、自然循環型農業でございますけれども、大分堆肥センターの話だけになってしまいましたので、全体の自然循環型農業の確立に向けてというところで少し本題にも入りたいわけですが、つくった堆肥をいかに優良な堆肥を利用いただいて、市長はさきの定例会で「有機農法は大変なんだ。言うほど簡単じゃないんだぞ」というふうにおっしゃったのを聞いております。私は農家ではありませんので、どんなに大変なのかは、市長が言うんだから大変なんだべなというぐらいしかわかりませんけれども、しかし、確かに大変なんだろうと思います。 しかし市長、市のトップでこの計画を推進するリーダー的人間が、「有機農法大変なんだぞい。ここで簡単にできねえんだ」と言ってしまっては、それついていく者が「じゃ、やめっか」となってしまうでしょうということなんですね。市長、これは、この中でうたっちゃっている以上、市長はトップとしてやらなきゃならないですよ、どんなに大変でも。これが天童の天童ブランドとして、これから天童の農畜産物を市場で確立していくためには必要なんだと。無登録農薬や海外の農産物の農薬で皆さんが本当に肌身でわかったと思いますね、安全なもの、安全性によって一つの付加価値がつけられるんだということが。どんなに大変でも、どんなにコストがかるんであろうとも、まちが一丸になって「天童の農産物、農畜産物は安全なんだ」というシステムを確立しなければ、どこに行っても同じものしか出てこないわけですね。たまたま天童で出しているだけの話なんですよ。天童の観光果樹園がほかの農協から買ってきて天童で売ったら、天童の果樹園で売っているのと同じ、そんなことになっちゃうんですよ。天童の観光果樹園の人はそんなことはしないと思いますけれども、要するに天童はこれほど安全というものをまちを挙げてやっている、そのシステムをみんなでやっているんだということを市長を中心に進めなければならないと。 市長の実体験から通ってくる感想は重々わかりますけれども、市長がそのマイナスの意見を出されるのは非常に私としては聞きづらい。むしろ市長こそが、これからの天童の農業は安全でそしておいしい、天童の農産物は天童ブランドとしてこれから大いに胸を張って市場に展開していくんだというふうなシステムをつくるためにこれが出てきているんだと思いますので、まずは優良な堆肥を多くの甲種農家の方が使っていただけるように働きかける努力は当然必要でしょうし、そういうまちになってもらわないと、畜産農家は一体何のために苦労しているんだということになるんですね。次から次と追いやられるような中で、においは臭いわ、肉は安いわ、乳価は安いわ、どうするんだと。挙げ句に廃棄物だから自分らで処理しろと。「やめろってか」と、そこまで追い込まれている。 ですから、市長がおっしゃっている循環型農業を確立するということが、まさにすべての農業の、天童の農畜産物の再生そして発展へ最も確かで近い近道というふうに思いますので、ぜひその辺の市長の思いをもう一度お伺いしたいなと思います。 市民が主役のまちづくり、市長の御答弁を聞いてよくわかりました。私も一市民として議会人として、これからも「市民が主役」と、我々の責任を全うできるようにやっていきたいなと思います。 まずは、循環型農業についてお伺いしたいと思います。
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青柳仁士議長 遠藤市長。
◎遠藤登市長 私は生まれながら百姓してきました。それで、有機農業というのは大変だ。だから、言葉で簡単に出るようなものじゃないんです。 それから、有機農業にあこがれて私も友人がおります。高畠は文字どおり30年を超えて有機農業を、星 寛治君らは頑張っていただいております。私も友達がいっぱいおりますが、それから宮崎の綾町で、まちぐるみの有機農業をつくっているところもある。それも、私も視察したんですが、大変だ、簡単なものじゃないです、それは。だから、将来の長い意味において有機農業のまちをつくりたいと。それには、市民の理解と協力と、農業団体、農業者がそういう方向に共感を持って計画的に立ち上がる以外にない。それは一挙に立ち上がらない、時間をかけて立ち上げる以外ないと私は思っております。将来の農業の方向、21世紀の農業の方向というのは循環型の社会であって、有機農業の社会を目指すということが基本だろうと思っております。 ただ一方、今、日本で問題になっているのは遺伝子組みかえ食品の問題、それから遺伝子組みかえの農産物をつくると。これはアメリカあたりの種苗会社が日本各地に試験栽培をやっていると。それは、その周辺にいわば自然破壊的な行為が行われると。大反対運動が各地に盛り上がっていると、こういう状況にありまして、何かそういう自然を破壊するようなありようについて政府の対応もおかしいのではないかと私らも思っております。それは北海道を初め岩手初め、遺伝子組みかえ作物の試験栽培が行われていると。それは大変憂慮しておりまして、病気に強い品種とかあるいは大量の品種を生み出していくということも目的としてはあろうかと思いますが、自然を破壊するような、あるいは科学的に遺伝子組みかえをして、そういう作物の汚染を紛らわすような試験栽培のあり方等について今大変な問題になっておりますが、やはり有機農業という、自然の中で安心・安全の農産物をつくり上がけると。それには自然的に土を豊かにするということが、作物を生産するための基本であります。その基礎は、何といっても家畜の排せつ物なりあるいは剪定枝でも何でも豊かな堆肥をつくり上げるという技術が重要視されるということであります。 それに留意しながら長期的な展望に立って頑張っていきたいというふうに思っておりますので、議会の皆さんも率直な御指導や御意見を御提供いただければありがたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
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青柳仁士議長 以上で、鈴木照一議員の質問を終了します。
△散会
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青柳仁士議長 これで本日の議事日程は全部終了しました。 したがいまして、本日はこれで散会いたします。 午後1時46分 散会...