和歌山市議会 > 2015-12-03 >
12月03日-06号

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  1. 和歌山市議会 2015-12-03
    12月03日-06号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
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    平成27年 12月 定例会               平成27年        和歌山市議会12月定例会会議録 第6号          平成27年12月3日(木曜日)-----------------------------------議事日程第6号平成27年12月3日(木)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問-----------------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問(芝本和己君、古川祐典君、姫田高宏君)-----------------------------------出席議員(37名)  1番  林 隆一君  2番  山野麻衣子君  3番  中村朝人君  4番  堀 良子君  5番  西風章世君  7番  永野裕久君  8番  中村元彦君  9番  浜田真輔君 10番  中谷謙二君 11番  丹羽直子君 12番  浦平美博君 13番  上田康二君 14番  吉本昌純君 15番  松坂美知子君 16番  姫田高宏君 17番  中塚 隆君 18番  薮 浩昭君 19番  奥山昭博君 20番  山本忠相君 21番  井上直樹君 22番  芝本和己君 23番  古川祐典君 24番  戸田正人君 25番  松井紀博君 26番  尾崎方哉君 27番  南畑幸代君 28番  森下佐知子君 29番  中尾友紀君 30番  松本哲郎君 31番  北野 均君 32番  山田好雄君 33番  野嶋広子君 34番  宇治田清治君 35番  寒川 篤君 36番  山本宏一君 37番  遠藤富士雄君 38番  佐伯誠章君欠席議員(1名)  6番  園内浩樹君-----------------------------------説明のため出席した者の職氏名 市長         尾花正啓君 副市長        荒竹宏之君 副市長        木村哲文君 市長公室長      富松 淳君 総務局長       川端康紀君 危機管理局長     宮原秀明君 財政局長       小林亮介君 市民環境局長     山本彰徳君 健康局長       立本 治君 福祉局長       辻 正義君 産業まちづくり局長  大西勉己君 建設局長       坂本安廣君 会計管理者      南 秀紀君 教育委員会委員長   中村 裕君 教育長        原 一起君 教育局長       秋月敏尚君 消防局長       出口博一君 公営企業管理者    森井 均君 水道局長       山崎隆弘君 選挙管理委員会委員長 川端正展君 代表監査委員     伊藤隆通君 人事委員会委員長   水野八朗君-----------------------------------出席事務局職員 事務局長       尾崎順一 事務局副局長     中野光進 議事調査課長     中西 太 議事班長       藤井一成 調査班長       和田孝司 企画員        村井敏晃 企画員        竹下裕威 企画員        佐川恭士 事務主査       國定正幹 事務主査       北野統紀 事務副主任      平岡直樹-----------------------------------     午前10時00分開議 ○議長(尾崎方哉君) おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。----------------------------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(尾崎方哉君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   戸田正人君   井上直樹君   中尾友紀君 以上3人の諸君を指名します。----------------------------------- △日程第2 一般質問 ○議長(尾崎方哉君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 芝本和己君。-22番。  〔22番芝本和己君登壇〕(拍手) ◆22番(芝本和己君) 皆様、おはようございます。 もう気がついたら12月になってしまいました。ことしもはや終わろうとしておりますけれども、目いっぱい頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。 今回は、ことしの6月の定例市議会に引き続き、市長の政治姿勢として本市のまちづくりに関して及び国際交流と観光振興に関して伺いたいと思います。 まず、市長の政治姿勢について、本市のまちづくりについて伺います。 私は、尾花市長が市長に就任されましてからのこの1年少々、外、また内から見てまいりました。国と県との太いパイプとこれまでの行政経験を生かされ、ありとあらゆるチャンスを和歌山市に生かそうとされている姿勢には力強さと熱意を感じます。本来であれば、その勢いのまま全力で和歌山市政に邁進していただければよいのかもしれませんが、財政面を中心に確認をしなければならない点がありますので、6月定例市議会に引き続き、本市の全体構想について一般質問をさせていただきたいと思います。 9月18日に全員協議会で行われました議員協議会にて公表されました今後の取り組みの中には、雄湊小学校跡地の活用や本町小学校跡地の活用等、新しい事業や、また、予算が見えてきたものもありました。 そこで、何点か伺います。 1つ目が、まちなか及びその他の公共施設再整備に係る予算と財源はどうなっていますか、それぞれお答えください。 2点目が、伏虎中学校跡地活用に関しては、市民アンケートワークショップが行われましたが、どのような意見がありましたか、お聞かせください。 3点目が、市民会館は耐震化も建てかえも事業費はほぼ同じと聞きましたが、その積算根拠はどうなっていますか、お答えください。 4点目が、伏虎中学校跡地への薬学部設置、南海和歌山市駅再開発、和歌山駅周辺再開発、北汀丁再開発の費用はこの再整備には含まれていないと思いますが、予算と財源はどうなっていますか。 5つ目が、雄湊小学校跡地本町小学校跡地の活用方法が既にもう示されていました。ここに至った経緯を教えていただきたいと思います。 次に、国際交流と観光振興について伺います。 この質問に入ります前に、この場をおかりしまして、ことしの9月1日から4日、本市の友好都市である中国山東省済南市で行われました「“儒通世界(じゅつうせかい)”済南文化体験活動」に日中友好和歌山市議会議員連盟として訪問してまいりましたので、報告をさせていただきたいと思います。 私は、ことしの6月定例市議会開会中に行われました日中友好和歌山市議会議員連盟の総会におきまして皆様に御推挙いただき、議員連盟会長の重職を担わせていただくことになりました。日中友好議員連盟は、今からちょうど40年前、昭和50年12月15日、大先輩に当たります奥野亮一、沖勲、新川鋭允、吉田光孝、岩城茂、赤井忠、堰本功市議会議員を発起人として発足したもので、趣旨としまして、「わが国と中華人民共和国との深い関係は今さら申すまでもなく、私たちは真の理解に基づく同国との友好を強めることが、世界平和と日本の平和を固め、和歌山市の発展の一つの要であると考え」るとうたわれております。 今回の訪中は、議員連盟会長を拝命したことにより、済南市に議員連盟役員改選メッセージを出したところ、済南市の楊魯豫(ヤン・ルーイ)市長から役員就任お祝いメッセージをいただくとともに、この9月1日から5日にかけて済南市で行われます儒通世界・済南文化体験活動への招待を議員連盟としていただいたもので、その招聘に応える形で議員連盟顧問の佐伯議員、副会長の吉本議員、幹事長の野嶋議員、事務局長の上田議員、そして、通訳として国際交流課の山本氏、そして私、芝本が参加をしてまいりました。この儒通世界・済南文化体験活動には、済南市と友好都市を結んでいる世界各国の友好都市を招いて行われ、済南市ゆかりの孔子、孟子の儒教を通じた済南市の文化体験活動を行うもので、友好都市関係を結んでいる国々を招待するとともに、ディスカッションも行われました。 9月1日、関西国際空港から済南へ、山東航空の直行便で済南市へ行きました。この日は移動日でしたが、空港まで済南市人民政府外事弁公室の祝恒(ヂュウ・ヘン)氏に迎えに来ていただき、宿泊先では済南市人民政府外事弁公室の張士平(ヂャン・シーピン)副主任、済南市人民政府外事弁公室済南市人民対外友好協会の康元松(カン・ユェンソン)秘書長の出迎えを受けました。 このとき、公務で北京に招聘されている済南市人民政府外事弁公室主任済南市対外友好協会の李敏(リー・ミン)会長の手紙をいただきました。 和歌山市日中友好議員連盟訪問団がお越しいただきまして、熱烈な歓迎をさせていただきます。国際友好都市間の交流と協力プラットフォームをつくるため、相互理解と共同発展を求めるため、本市は第3回済南泉水祭儒通世界 2015済南文化体験を開催いたします。お忙しいところ、参加に来られることに、済南市人民政府外事弁公室及び済南市人民対外友好協会を代表し、心より感謝いたします、とのメッセージが書かれておりました。 また、夕食後は宿泊先のホテルにて山東省人民政府外事弁公室の李栄(リー・ロン)副主任と今回の日程の中での意見交換の場について調整を行いました。 9月2日は午前8時にはホテルを出発し、済南市人民政府庁舎へ向かいました。庁舎内では、各友好都市を紹介する展示パネルが設置され、和歌山市の展示パネルには和歌山城や紀三井寺、貴志川線等の紹介が丁寧になされており、最新の情報がきちんと表現されておりました。 午前9時半からは王文涛(ワン・ウェンタオ)中国共産党山東省委員会常務委員済南市委員会書記と各友好都市代表者が一堂に会して開会式が行われました。主な参加者はアメリカ、オーストラリア、イスラエル、韓国、ナミビア、カンボジア、スウェーデン、タイ、フィンランド、香港等々16カ国、26の友好都市の代表団が見えられ、それぞれの国の友好都市から市長、もしくは関係団体の会長が参加されました。同じく済南市と友好都市を結んでいる山口市は、1週間早く見えられたとのことでした。済南市側の出席者は、中国共産党山東省委員会常務委員済南市委員会の王文涛書記を筆頭に、共産党済南市委員会副書記、秘書長、孔子ファンデーション理事長、副会長、山東省文学芸術界連合会副主席、画院院長、済南市政府副秘書長、中国社会科学院グローバルメディア研究センター主任済南市人民対外友好協会常務副会長等が参加されました。 午前10時半からは会場を変えまして儒通世界・済南文化体験活動に参加した各国の代表者による文化フォーラムが行われ、終わりに今回の文化体験活動の一連の趣旨をうたいました済南宣言が読み上げられました。このときの様子は、当日夕方のニュース及び翌日のニュースにも大きく取り上げられました。 セレモニー終了後、昼食を済南市人民政府外事弁公室の張士平副主任、李耀廷(リー・ヤオティン)副主任、済南市人民対外友好協会の康元松秘書長と意見交換を兼ねて一緒にとりました。張副主任と康秘書長は、昨年、和歌山市を訪れており、そのときは大変お世話になりました、ありがとうございましたと受け入れのことから始まり、今回の友好都市文化対話、文化体験についてのお話を伺いました。 午後からは、済南市人民政府庁舎内におきまして、済南市人民政府外事弁公室副主任、済南市対外友好協会の韓民(ハン・ミン)副会長、祝恒氏、パン・ロン(パン・ロン)出国管理所所長の同席のもと、日中友好和歌山市議会議員連盟済南市対外友好協会と覚書を交わすとともに、調印式を行いました。 韓民副会長からは、老朋友(ラオポンヨウ)--古い友人の皆さん、きょうはようこそ済南市にお越しくださいました。5年ぶりでしょうか、お元気そうで何よりです。私は今まで2回、和歌山市を訪問しておりますが、そのときの熱烈歓迎は今でも忘れたことはありません。皆様を心より歓迎申し上げますと御挨拶をいただきました。 今回の覚書は、済南市政府から要請があったもので、できるだけ具体的に、今後、我々ができる、また、すべきことをお互いに確認ができればと連絡を受けて形にしたもので、初の覚書でもありましたので、ここにおられる皆様方、多くの方々にお力をおかしいただきました。ありがとうございました。 内容は、1、双方は、両国・両市間の相互理解を促進し、両市の友好関係が一層発展するよう努める。2点目が、双方は、経済貿易情報の共有を強化する。両市における商談会・展示会・フォーラムなどの経済貿易交流事業のサポートに努める。3点目が、双方は、両市の教育、観光交流を深めるために、両市の市民に積極的に留学・観光PR情報を提供し、民間交流の面においても推進に努める。以上3点です。 夜は、済南市政府関係者と意見交換を兼ねた懇親会を主催していただき、済南市外事弁公室を代表して韓民副主任、祝恒氏、パン・ロン所長、そして、議員連盟メンバーと約2時間、非常に手厚い歓迎をしていただきました。 また、懇親会終了後も、これまで日中間を長きにわたり窓口として担当していただきましたパン・ロン所長、そして、その後を継がれた祝恒氏と遅くまで、これまで、また今後について話し合いが行われました。 9月3日は午前8時に出発し、終日、各友好都市から来られた代表の方々とともに、済南市政府主催の儒通世界・済南文化体験活動に参加。夜は山東省政府外事弁公室主催で意見交換を兼ねた山東大廈(ダーシャ)での懇親会に出席してまいりました。 山東省人民政府外事弁公室からは、李栄副主任を筆頭に、和歌山県庁にもおられた周衛(ヂョウ・ウェイ)副主任、馬軍(マー・ジン)所長、ツイ・ルー氏、韓迎華(ハン・インホア)氏が見えられ、約2時間、意見交換を兼ねた懇親会が行われました。 この期間は、中国では休日の期間になっていたのですが、公私ともにお忙しい中、多くの関係者にお集まりいただきました。 李栄副主任からは、私はまだ若かりしころ、先日、亡くなられました貴志啓一先生、そして、お父様の貴志八郎先生宅にホームステイをさせていただき、大変、お世話になりました。お互いにこうして知り合い、友人になれば、互いに仲よくしようと皆思うものです。大切なことは、国と国ではいろいろありましても、地方は地方、民間は民間でお互いの相互理解が進むように相互交流を続けることです。今後ともよろしくお願い申し上げます。済南市に来られた際には、必ず山東省の外事弁公室にも連絡をいただきたい。会長は和歌山県の役職もおありなのですから、これからは少なくとも年に一度は来ていただき、いろいろ日中間の話ができましたらと思いますとメッセージをいただきました。 冒頭、貴志啓一先生のお名前を出した際には涙を流されていた姿が忘れられません。李栄副主任は、貴志啓一先生をお兄ちゃんと呼んでおり、昨年の秋にはお墓参りのために日本にも来られました。 さて、9月4日は午前8時の中国の新幹線にて済南市から青島市へ移動しました。午前6時に宿泊先を出る行程でしたが、パン・ロン所長と祝恒氏が早朝にもかかわらず見送りに来ていただきました。その際、パン・ロン所長から、ぜひ、日中間のことをお願いいたします。我々の間に友好がなければ、有害にしかなりません。国は国でいろいろありますが、日中間をよくしたいとの気持ちは皆様と同じなんです。どのようなことでも結構です。今の私は以前のポジションではありませんが、私は必ず連絡いただきましたことは上に私が責任を持って上げてまいります。これからもどうぞ、済南市と和歌山市の関係を通じて日中間のことをよろしくお願い申し上げますとメッセージをいただきました。 祝恒氏からは、和歌山市を訪問した場合、何らかのインセンティブがあれば、中国の民間旅行会社だけではなくて、我々済南市政府関係の公的機関の慰安旅行も和歌山市へと誘導、PRしやすいので、また帰りましたら御検討いただけましたらと思いますとのメッセージをいただきました。 今回の儒通世界・済南文化体験活動は、済南市と北京、もしくは青島、どちらかを訪問する2コースの設定となっており、我々は青島のコースを選択しておりましたので、一路、青島へ向かいました。青島ではオリンピックヨットレースの会場や八大関(はちだいかん)を視察し、翌9月5日、青島から関空へ全日空の直行便にて帰国いたしました。 今回は、済南市政府からの招聘を受け、議員連盟として訪中したわけですが、平成24年以降、途絶えている本市と済南市との間での課題をクリアするとともに、覚書を通じて今後の取り組むべき具体的な方針について確認したものです。 私は、今回の訪問で、済南市人民政府関係者山東省人民政府関係者と意見交換の機会があるごとに、両国間には今、さまざまな問題、課題がありますが、相互交流を深め、相互理解、相互信頼を深めなればなりません。国と国ではいろいろあっても、我々は経済活動を基本にしつつも、平和に向け、これまで以上に互いに努力をし合えましたらと思いますと話をしてきました。どのようなときでも、我々は相互理解の推進を図らねばならない、この点は、済南市人民政府関係者山東省人民政府関係者ともに一致している点であり、大きな目標です。 以上が報告であります。 それでは、これに基づき何点か質問をさせていただきたいと思います。 1点目が、本市と済南市との交流についてです。 和歌山市と済南市は友好都市締結から32年目を迎えています。残念ながら、昨今の日中間の関係から、本市と済南市との交流も平成24年から途絶えております。先ほども申し述べましたが、国際交流の行き着くところは平和です。我々からすれば、現在の中国が行っている各種政策に疑義を感じることが多々ありますが、地方や一般の市民全てが国の情報や行動を肯定してるものではないと思います。どのような状況であっても相互交流なくして相互理解、相互信頼はないと思われますので、いろいろありましても各種課題をクリアし、交流再開に向けて動き出したいものです。 そこで、伺います。 1点目が、今後の済南市との交流についてどのようにお考えですか。 2点目が、覚書の推進について、本市としても全面的にサポートしていただきたいと思います。お考えをお聞かせください。 2点目が、観光振興の観点から、友好都市の今後について伺います。 さきの質問は、国際交流についてでしたが、観光振興の観点からも中国との関係は非常に強まってきていますし、インバウンド政策はことしの市政方針にもありましたように重要な施策になってきています。 そこで、伺います。 現在、本市ではどのようなインバウンドの政策をしていますか、お聞かせください。 以上、何点か質問をさせていただき、私の第1問とさせていただきます。 よくわからない答弁ではなく、よくわかる答弁をよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(尾崎方哉君) 尾花市長。  〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) おはようございます。22番芝本議員の一般質問にお答えします。 国際交流と観光振興について2問いただいております。 1問目、今後の済南市との交流についてどのように考えるか、2問目、覚書の推進について、和歌山市としても全面的にサポートしていただきたいと思うが、考えをとの御質問です。一括して答弁させていただきます。 友好都市・済南市とは、昭和58年1月14日に友好提携を結び、ことしで32年となります。 また、日中友好和歌山市議会議員連盟におかれましては、昭和50年の発足後、ことしで40年という長きにわたり友好活動を続けられていることに改めて敬意を表させていただきます。 和歌山市では、友好提携以来、友好訪中団や青少年交流、また、済南市からの友好訪日団の受け入れなど、友好関係を続けてきました。 しかし、平成24年の尖閣諸島問題以降、相互の訪問など公式的な交流を実施できていませんでしたが、先ほど議員御紹介いただいたとおり、ことしの9月に芝本議員初め、日中友好和歌山市議会議員連盟の皆様が済南市を訪問され、済南市対外友好協会と相互理解と友好交流に関する覚書を交わされたことは、まことに意義深いものと考えております。 私は常々、地方と地方との直接的な良好関係により、国と国のきずなを深めていくことが大事だと考えております。ことしは、公式的には初めて済南市から和歌浦ベイマラソンwithジャズへ選手8人を受け入れ、和歌山市の選手との交流を図ることができました。今後は、これを契機に相互の行政を窓口にした文化やスポーツ、観光等の交流を進め、済南市との友好交流を促進していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 木村副市長。  〔副市長木村哲文君登壇〕 ◎副市長(木村哲文君) 22番芝本議員の御質問にお答えします。 本市のまちづくりについて、5点の質問がございます。 まず、1点目、まちなか及びその他の公共施設再整備に係る予算と財源についてですが、まちなか及びその他の公共施設再整備に係る事業費につきましては、平成27年9月の議員協議会で説明いたしましたとおり、平成28年度から平成33年度までの間で163億4,000万円と見込んでいます。 これらを実施するために、可能な限り国費を利用し、都市再構築戦略事業による社会資本整備総合交付金地域再生計画に基づく地域再生戦略の交付金、交付税措置のある有利な市債の活用により、財源内訳として国庫支出金43億8,000万円、市債93億6,000万円、一般財源26億円となります。 この事業費には、雄湊小学校跡地活用、市民会館の解体、地場産業振興センターの移転費用については未確定な部分が多いため、含んでいません。 次に、2点目、伏虎中学校跡地活用に関しては市民アンケートワークショップが行われたが、どのような意見があったか。 次に、3点目、市民会館は耐震化も建てかえも事業費はほぼ同じと聞いたが、その積算根拠はどうなっているかについてです。あわせてお答えいたします。 伏虎中学校跡地活用に関するアンケート調査は、15歳以上の市民2,000人を対象として実施し、870人から回答がありました。 新しい市民会館の特色・役割については、市民がすぐれた文化芸術を鑑賞する場、文化芸術を創造・発表する場との回答が多くありました。 また、特に重要だと思うことについては、十分な駐車場の整備や、高齢者や障害のある方、乳幼児の同伴者にも優しい施設、鑑賞しやすい椅子や座席配置をとの回答が多くありました。 メーンホールの特性については、多目的ホールとの回答が多くありました。 ワークショップでの主な御意見といたしましては、中規模の多目的ホールや音楽機能を重視したホール、展示室、コンベンション機能、緑豊かなスペースや駐車場の確保が必要との御意見がありました。薬学部を誘致するに当たっては、レストラン、コンビニエンスストアなど共有化ができる機能を利用することにより、若者が流入しやすい一体的な市民会館にしてほしいという意見がある一方で、少数ですが、市民会館との共存は難しいのではという意見もございました。今年度の市政世論調査でも市民の御意見を伺っているところです。 次に、市民会館の費用の積算根拠につきましては、耐震改修と設備更新については、耐震診断調査や電気機械、舞台設備の劣化度調査の結果から、約66億7,000万円が必要であるとの結果が出ております。建てかえを行った場合の積算は、土地の規模等を考慮し、また、最近建設された他都市の文化施設の状況を参考にして、約67億1,000万円程度が必要と想定しております。 次に、4点目、伏虎中学校跡地への薬学部設置、和歌山市駅再開発、和歌山駅周辺再開発、北汀丁再開発の費用はこの再整備には含まれないと思うが、予算と財源はどうなっているかについてです。 伏虎中学校跡地への薬学部の誘致に係る費用負担については、現在、県と協議を行っているところですが、大学設置には多額の初期投資が必要となることから、土地の無償貸与は必要であると考えております。 また、民間資金活用による和歌山市駅再開発、和歌山駅周辺再開発、北汀丁再開発の市街地再開発事業は、今後、社会資本総合整備計画の基幹事業として、国、県、市の補助を行っていきたいと考えております。 最後に、5点目、雄湊小学校跡地本町小学校跡地の活用方法が既に示されているが、至った経緯も示されたいについてです。 雄湊小学校は耐震化がされていることから、大学誘致を含め教育施設としての活用を検討しているところです。県内に大学が少なく、若い世代の流出が進んでいることを踏まえ、本市の人口減少に歯どめをかけるためにも、また、学生たちの活動による活気やにぎわいの創出を図るためにも、ぜひとも大学を含めた教育機関の誘致を進めたいと考えています。 本町小学校も耐震化がされていることから、跡地の活用方法については、今までの経緯のとおり、こども総合支援センターを北校舎に移転させ、再整備します。また、平成27年5月に策定された和歌山市立認定こども園整備計画に基づき、幼稚園舎と耐震改修済みの南校舎を活用して、本町認定こども園を整備します。 以上のとおりです。 ○議長(尾崎方哉君) 大西産業まちづくり局長。  〔産業まちづくり局長大西勉己君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(大西勉己君) 22番芝本議員の一般質問にお答えします。 国際交流と観光振興について、インバウンド政策について、本市ではどのようなインバウンド政策をしているのかとの御質問です。 現在のインバウンド政策につきましては、東アジアや東南アジアをターゲットとして国内外においてプロモーションや旅行博覧会ブースへの出展と商談会を行うとともに、和歌山県と連携し、現地旅行会社による視察旅行を誘致し、ツアー造成、メディアによる情報発信につなげ、外国人観光客の誘致に取り組んでいます。 また、外国人観光客15人以上の団体がぶらくり丁商店街と和歌山市の観光地1カ所以上を訪れることなどを条件とした海外旅行会社や国内手配会社に対し補助する事業を実施しているところです。特にぶらくり丁では、外国人観光客を受け入れるに当たり、ぶらくり丁の有志とともに勉強会を何度も重ねながら、おもてなし力を高めるとともに消費拡大に向けて取り組んでいるところです。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 22番。  〔22番芝本和己君登壇〕(拍手) ◆22番(芝本和己君) それでは、それぞれ御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。 まず、本市のまちづくりについて伺います。 まちなか及びその他公共施設整備に係る予算と財源について伺いました。全体予算が163億4,000万円で、国からの補助金を除いた和歌山市の持ち出しは一般財源で26億円、市債が93億6,000万円とのことでした。今後、順調に話が進めば、ここに薬学部の設置、南海和歌山市駅再開発、和歌山駅周辺再開発、北汀丁再開発、地場産業振興センター移転費用、市民会館解体費、そして、道の駅等々の予算が今後出てくることになります。 恐らく、ざっとですが、合計では全体で200億円規模になるのではないかと思いますが、非常に大きな金額だと思います。 これにいわゆる箱物に関しては、完成してから運営コストが毎年かかってくることになります。新規につくる道の駅等は、丸々これまでになかった運営コストが完成後、計上されることになります。 先ほど耐震化と建てかえ費用の内訳を伺いました-市民会館ですね。耐震化と建てかえの予算がほとんど同じことに設定した感もありますけれども、実際にこの予算も規模や内容により大きく変わってきますし、建てかえの場合は解体費用がプラスされます。 伏虎中学校跡地活用に関しては、市民アンケートワークショップではどのような意見があったかを伺いました。私も2度ばかりワークショップをのぞきに行ったのですが、時間がない、予算がない、人手不足なのか、非常に短期間で行われた上に、特定の関係者と言われてもおかしくないようなメンバー構成といいますか、客観的に見ていたのですが、本当にこれで市民みんなの力で、よし、新しい和歌山の市民会館つくるぞというような感じになったのでしょうか。 また、市民会館のような箱物は、これから40年以上は使うものですし、その多くを借金、市債で補うのであれば、次の世代のメンバーにも入っていただき、発信の場をつくるべきだったと思いますが、こちらもワークショップを1回多く開催したにもかかわらず、次世代のメンバーの意見を取り込む機会を逸したように私には見えました。 しかし、これは担当部局に問題があるというより、そもそもむちゃなタイムスケジュールの中で、とにかくいついつまでに関係者の声を聞く場を設けながらも、かつ市長の思いに沿うようにしないといけないというのが根底にあったように感じてなりません。ふだん、他の部署では元気だった方々にもその運営には余裕がなかったように感じます。 雄湊小学校跡地本町小学校跡地の活用方法について伺いました。正直、びっくりいたしました。私の担当委員会の話ではないわけでもないようにも感じますが、わずかな期間で方向性が決まったように感じてなりません。雄湊は第二阪和がつながってくる、伏虎と同じ本市の拠点となり得る一等地なわけで、中心地になってきますので、そこにこの総合支援センターとか、いろいろな理由があってそういう形になったというふうなことも少し感じないわけではありませんけれども、目抜き通りに位置する本当に一等地に当たりますので、本来であれば教育財産ではなくて普通財産に変えるようなことも考えながら、もう少しいろいろ考えられたのではないのかなというふうに私は感じました。 私は不思議でなりません。 本市は財政が厳しい町だったはずです。大橋前市長のときにはもうすっかりすり込まれてしまって、市長も何もしないとよく怒られましたけれども、それだけ厳しいものだということで我々も臥薪嘗胆の日々を送ってまいりました。平成16年度の決算は赤字に転落した上、当時の赤字再建団体に不名誉にも中核市でワースト1にノミネートされていました。市民の皆様にこのままでは和歌山市は破綻しますと号外を出したことを御存じの方もおられると思います。 10月の平成26年度決算特別委員会では、監査事務局の報告でこのように書かれていました。普通建設事業、扶助費、特別会計への義務的な繰出金などの歳出増加により、5年ぶりの財政調整基金の取り崩し等々の対応が必要だったほか、実質単年度収支は7年ぶりに約8億1,000万円の赤字に転じる厳しい財政状況を示す決算になった。 また、財政構造の弾力性を判断する経常収支比率は98.5%と、赤字に陥った平成16年度の98.9%に匹敵するほど財政の硬直化が進んでいることが懸念される。さらに、市債の適正運用については、今後とも新規発行額とのバランスを十分考慮するとともに、償還財源の確保に努め、将来負担を過度に増大させないよう、後年度負担に配慮した適正な運用に努められるよう要望いたしましたとの指摘、報告があったばかりです。 この最新の決算報告を聞くだけでも、いかに本市の財政は逼迫しているのかわかるものです。また、市債の適正運用について注意喚起を受けたばかりです。 もう一点は、余りに短い期間で少ない関係者の声で決定を下すため、結果としましていろいろ不都合な点が出てきているのではないでしょうか。 同じく決算特別委員会での監査事務局の指摘の中に、老朽化施設の更新等に係る事業において、事業進行途中に建設予定地を変更するなどの方針変更により、設計委託料等、一部無駄になった経費が見受けられました。今後は、計画決定に至るプロセスの透明化を図り、無駄のない計画的な予算執行に努められるよう要望しましたとあります。 気になりましたので独自に調べてみますと、耐震工事計画から移転、建てかえ、再検討等々でここ数年で6件、結果としまして9,900万円が無駄に消費されていました。 いろいろ考えた上であっても見直しは起こります。ましてや、走りながらではなおさらです。 そこで、何点か質問をさせていただきます。 1点目、市民アンケートワークショップの意見はどう反映されるのでしょうか-これは、市民会館のことです。市民会館については、次代を担う世代の意見や関係者の意見が聞けていないのではないでしょうか、お答えください。 2点目が、各種施設、和歌山市にはたくさん動いていますけれども、開発は--つくっていくのは本当に必要かどうかの検証が十分できていないのではないでしょうか。前の市長のときにはなかった話がこの1年でたくさんできていますので、そこら辺の説明をお願いします。 3点目が、財源の裏づけの多くの部分が市債です--借金ですね。本市は中学校のクーラー一つを見ても、2,000~3,000万円の予算が国からつかなかっただけで凍結しています。今回は、国から数十億円の補助を見込んでいるわけですけれども、この補助金は確実なのでしょうか。 4点目が、来年度、一律で8%のシーリングをかけていますが、本当に一律でいいんでしょうか。また、8%のシーリング、前の市長のときでは5%が長かったんですけれども、8%のシーリングをした理由をお聞かせください。 5点目が、監査事務局の指摘、提言をどのように捉えているのかお聞かせください。 6点目が、経常収支比率98.5%、市全体で3,000億円を超える負債を持っています。ここに163億円かかる事業をどのようにして市政を運営していくのか、お聞かせください。 財政局長に質問いたします。本市の財政状況でこれだけの投資は耐え得るのか、今後、議会としてはどの数値に注意を払ったらいいのか、市債における過去の数値はどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。 次に、国際交流と観光振興について伺います。 友好都市との交流と覚書についてお答えいただきました。市長の思いに感謝申し上げます。ぜひ今回のことを契機に友好交流の促進と覚書のサポートをお願いしたいと思います。これは要望しておきます。これまでの友好都市との交流は財産です。今後の取り組みに期待したいと思います。 次に、インバウンド政策について伺います。 ここ最近の海外からの観光客の受け入れは右肩上がりで、来られる方々の消費もすさまじいものがあります。私としましては、このような観光を通じて日本を知ってもらうことも貴重な機会だと思いますし、さらに経済効果もあるわけですから、本市としましても力を入れたいところです。 そこで、何点か質問をいたします。 1点目が、済南市人民政府だけではなく、海外からの誘致全般に向けた何らかのインセンティブの検討をお願いしたいと思いますが、インセンティブのお考えをお聞かせください。 2点目が、関西国際空港はLCC-格安航空会社の一大拠点になってきています。今では、日本の中では一番のLCCの拠点になっているそうです。今後、ますます関西国際空港の役割は大きくなってくると思われますけれども、この関空の勢いをどう取り込んでいくのかという視点も大切だと思います。そのあたりのお考えをお聞かせください。 3点目は、市長は先日、グランヴィアで行われましたインバウンドの関連の講演会の懇親会の場で、今後は稼げる観光を目指したいと述べておられました。稼げる観光、今後の取り組みをお聞かせいただきたいと思います。 以上、何点かお伺いし、私の再質問とさせていただきます。(拍手) ○議長(尾崎方哉君) 尾花市長。  〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 22番芝本議員の再質問にお答えします。 本市のまちづくりについて5点いただいております。 まず、市民アンケートワークショップの意見はどう反映されるのか、市民会館について次代を担う世代の意見や関係者の意見が聞けていないのではないかとの御質問でございます。 公共施設の建てかえに当たっては、市政世論調査や市民会館建てかえに係る市民アンケート調査で、幅広い年齢層から御意見をお伺いしております。また、伏虎中学校跡地活用ワークショップでは、市民会館のあり方、規模、機能、運営方法などを中心として、文化活動を行う団体の関係者、地元の皆様、観光、国際交流、福祉等の分野の方々、建築、舞台等の専門の方々、さらには高校生の方々などの皆さんに御参加いただき、さまざまな観点から貴重な御意見をいただきました。 ワークショップの御意見や市政世論調査市民アンケートの調査結果等を参考にしながら、市民に親しまれる新しい市民会館の基本構想の策定を進めていきたいと考えております。 次に、各種施設は本当に必要かどうかの検証が十分できていないのではないかとの御質問でございます。 今回、対象としている市有施設は、耐震性に問題があるなど早急な対策が必要です。また、国が地方創生に向けて本格的に支援しようとしているこの時期を捉え、市有施設の概要調査を入れた再整備を行うことで、できる限り早期にその効果を発現させなければならないと考えております。 こうしたまちづくりを進めるに当たっては、これまで市政報告会の開催や施設の概要説明を入れた世論調査を通じて市民の声の把握に努めており、施設整備に関しては、利用者へのアンケート調査の実施や関係者とのワークショップの開催もあわせて行っております。 さらに、そうした市民の声を踏まえ、庁内においても施設整備を初めとしたまちづくりについて、職員とも議論しているところです。 今後とも、さまざまなまちづくり活動に携わっている方々を初めとして、広く市民と意見交換を行うとともに、庁内でもしっかり議論を行いつつ、スピード感を持ってまちづくりを進めていきたいと考えております。 次に、財源の裏づけの多くの部分が市債、本市は中学校のクーラー一つを見ても2,000~3,000万円の予算が国からつかなかっただけで凍結している、今回は国から数十億円の補助を見込んでいるが、確実なのかとの御質問です。 本市が国に提出している都市再生整備計画、都市再構築戦略事業には多くの事業が組み入れられております。国の制度として5カ年の事業計画を作成し、認可をいただくことになっており、その中で数十億円の国の社会資本整備総合交付金を確保することにしており、現在、国と調整しているところでございます。 なお、中学校2年生のエアコン設置については、少しでも市の負担を少なくするため、国の経済対策補正を要望しており、いずれにせよ本年度内に実施してまいります。 次に、監査事務局の指摘、提言をどのように捉えているのかとの御質問でございます。 人事委員会勧告の影響により人件費が増加したことを受け、経常収支比率は前年度より増加したものと認識しており、事務の見直し、改善を行うことによって効率的な行政運営の実現に努めてまいります。 市債の発行につきましては、新規発行額と償還額とのバランスを十分考慮し、後年度負担に配慮した適正な運用に努めてまいります。 また、今後の事業の実施につきましては、監査委員から要望がありました適切な執行管理についての御意見を踏まえ、適切に対応してまいります。 次に、経常収支比率98.5%、全体で3,000億円を超える負債、163億円のかかる事業費、どのようにして市政を運営していくのかとの御質問でございます。 市民会館などの市有施設の再整備については、公共施設に老朽化や耐震性の問題が生じていることから、早急な対策を講じる必要が生じています。 このような中、昨年度より中心市街地の活性化を図るための都市再構築戦略事業が創設され、これまでであれば市の単独事業で行わなければならなかった整備に初めて国庫補助が活用できるようになったことから、財源確保を図り、再整備を進めようと考えております。 また、平成28年度予算編成においても、予算要求枠の設定や事務事業の見直しを行うこと、国補正等を効果的に活用すること等としており、効率的、効果的な行財政運営の実現に向けて取り組んでまいります。 今後とも、国等の財源確保による市負担の軽減、事務事業の見直しや事務の効率化などに取り組み、財政状況を勘案しながら必要な事業を進めることで、将来世代に負担をかけない健全な財政運営を行ってまいります。 次に、国際交流と観光振興について3点いただいております。 1、済南人民政府だけでなく、海外からの誘致全般に向けた何らかのインセンティブの検討について、2、関空の勢いをどう取り込むか、3、稼げる観光について今後の取り組みを聞かせてくださいとの御質問に一括してお答えします。 海外からの誘致に向けたインセンティブにつきましては、現在、旅行エージェントへの補助制度等を実施していますが、継続的に誘致するためには、本年度実施している外国人観光客実態調査の分析を行い、それぞれの国別のニーズを把握し、海外旅行会社やメディア等を通じた情報発信や、ニーズに沿った受け入れを行うことが重要だと考えております。 今後、海外からの観光客が和歌山市を訪れてみたいと思えるような、本市ならではの魅力の発信とおもてなし力の向上に取り組んでまいります。済南市につきましても情報収集をもとに同様の取り組みを進めてまいります。 次に、関西国際空港の勢いをどう取り込むかにつきましては、平成28年度には第二阪和国道が開通され、アクセスが改善されます。こうしたチャンスを生かし、関西国際空港から30分の好立地にあることをアピールし、誘客を図ってまいります。 最後に、稼げる観光政策につきましては、地域資源の魅力を再発見し、付加価値の高い観光商品を提供する一方で、各国のニーズに合った対応をすることにより消費拡大を目指してまいります。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 小林財政局長。  〔財政局長小林亮介君登壇〕 ◎財政局長(小林亮介君) 22番芝本議員の再質問にお答えします。 本市のまちづくりについて2点ございます。 まず、来年度、一律8%のシーリングをかけているが、本当に一律でよいのか、8%のシーリングの理由はとの御質問でございます。 平成28年度予算編成方針において、人口減少対策を最重要課題と位置づけ、選択と集中による事業の重点化を図ることといたしました。そのため、まずは各局みずからが主体的にみずからの事務事業を厳選し、要求枠内による予算要求、いわゆるシーリングを設定いたしております。その割合は、平成27年度当初予算の一般財源に対し、一般事業で8%、施設の維持管理経費等で2%、投資的経費については従来、一般財源のみに対するものでしたが、ことしは将来世代に負担を残さないように一般財源及び市債について10%としております。この割合は、各局の持つ予算枠の執行状況を財政局が調査、検討の上、決定いたしたものです。 平成29年度の予算編成におきましても、事務事業の見直しや事業の重点化の取り組みは必要であり、シーリングにつきましても見直しを行う一つの手法として今後も必要に応じて採用してまいります。 次に、本市の財政状況でこれだけの投資は耐え得るのか、議会としてはどの数値に注意を払うべきなのか、市債における過去の数値はどうかとの御質問でございます。 市長が答弁いたしましたとおり、喫緊の課題である公共施設の老朽化や耐震化の対策に係る必要な事業について、国庫補助金等を活用するなど市の財政負担を可能な限り抑制することにより、財政状況への影響を最小限にとどめ、健全な財政運営を行ってまいります。 また、毎年、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき、健全化判断比率について、監査委員の審査に付し、議会に対して報告をさせていただいております。これは、財政健全化に関する比率を公表し、議会において御議論いただくことによりまして、財政の健全性の確保に資することを趣旨としているものであることから、今後とも当該報告を初めとする決算書類を御確認いただきまして、財政運営に関する御指導を賜りますようお願い申し上げます。 なお、市債に係る指標の実質公債費比率につきましては、平成24年度決算11.5%、平成25年度決算11.3%、平成26年度決算11.4%で、健全化判断比率である25%を下回っております。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 22番。  〔22番芝本和己君登壇〕(拍手)
    ◆22番(芝本和己君) それでは、再々質問をさせていただきます。 順序が入れかわりますが、国際交流と観光振興について先にさせていただきたいと思いますが、るる御答弁をいただきました。 観光振興について具体的に伺いました。ぜひ頑張っていただきたいと思います。 アジアは、今現在で中間所得層の方々が5億人ぐらいおられるというふうに伺ってますけれども、2020年には17億人ぐらいにふえるような計算もあるというふうに少し伺っておりますので、わずか5年ぐらいの間にそんなに伸びるのかと思うんですが、そういった統計も出てきているようですので、ぜひ中国だけではなくて台湾、香港、韓国、ベトナム、最近ではタイですか、たくさん来られていますんで、力を入れていただきたいと思います。 先ほども言いましたが、済南市との関係は財産ですので、今回、向こうからそういったインセンティブがあればという投げかけがあったわけですので、全体的にも使えるで結構なんですけれども、いろんなところでどんなインセンティブがあったらいいのかなというニーズを調査して、私はこれはお金だけではないと思ってます。本当に魅力のある町にしていただいて、来ていただいて結構ですので、そこら辺のニーズの調査をきちっとしていただきたいな、そして、具体的に取り組んでいただきたいと思います。 ちなみに、2~3日前、ネットでニュースが流れていたんで、皆さん御存じの方もあろうかと思いますけれども、和歌山県が実はその取り込みに成功しているぞということで流れていました。5年前からタイに対して売り込みをしていて、そのときに部長でおられたと思うんで、御存じかもわかりませんけれども、親日の国だし、長い目で見てということでタイに誘客の後押しをしていたらしいです。その結果、最近は非常にタイの方々に来ていただいてる成功モデルとしてインターネットではニュースで流れておりましたので、ぜひそこらも本当に確認していただいて、生かしていただいたらいいのかなというふうに思いました。 また、私ごとですけれども、最近やはり日中の関係で大阪に行ったり、東京の知り合いの方に会ったりとか、いろいろする機会があるんですが、関空に入っているLCC、格安航空の会社の関係者の方、これも社長ですけども、わざわざ和歌山に入ってきて、ぜひ和歌山にも来ていただけるお客様の発掘といいますか、掘り起しといいますか、また、我々も頑張りたいということで、とにかくいろんなイベントには声をかけていただいたら協力できることはさせてもらいますよということで、結構、今、大きな格安航空会社になっているんですが、方々が入ってこられていたり、また、東京の中国の旅行会社の方もアプローチがありまして、ぜひ和歌山でいろんな研修を組んだツーリズムといいますか、医療なんていうのはよく出てきますけれども、なかなかそこは和歌山のキャパでできるかどうか、県も取り組みながらいろんな問題もあるみたいですけれども、私が最近聞くのは農業の関係とか、幼稚園とか、保育園とか、そんなのもお金もちゃんと払うんだけども、できたら研修も兼ねたツーリズムとして組んでいきたいんで、ちょっと協力してもらえませんかという話があったりします。 私は、今のところ商工会議所と話をしながらそこら辺のほうをクリアしていっているんですけれども、今後ぜひまた、行政でないとできないところもありますし、先ほど言いましたように、そういったことを通じて日本を知ってもらったら、皆さん好きになってくれる方が多いんですよね。日本の和歌山大学で勉強をやって、今、東京で働いている私の友人なんかにしても、若い世代からすると、本当に国は国でいろいろあっても昔のことだし、私らはやっぱり日本大好きだから頑張って何とかしていきたいと思ってるんだと、だから、個人的にやっぱり知り合いになったらいろんな話も言われるし、聞くけども、私らも本音で話をして、よくしていきたいのは一緒ですということで、楽しくやっていますということを聞くと、本当に私はうれしく思いますので、ここらは市長も同じ考えなのかなと先ほど感じた次第ですけれども、またお願いしたいなと思います。 あと、具体的なところで細かいんですけども、今はどうしても観光課自身がイベントをクリアするのに職員さんが現場へ出ている、食祭とかいろいろありますけれども、職員さんが現場に出てテントを張ったり椅子を並べたりとかというのも、現場で汗をかくということも大事なことなんですけれども、クリアしないといけないイベントが多過ぎて、本来、頑張らないといけない政策のところで、力を発揮していただきたいところでの時間というのが、お金にしても人にしてもかけにくくなっているような感じがしますので、ちょっとその辺を見直していただけたらなというふうに思います。るる述べましたけれども、今はここは要望でちょっと聞いておいていただけたらと思います。 最後に、本市のまちづくりについていろいろ伺いました。 まずは、市民会館。市民の声、次世代の声についてきちんと生かしていただきたい。もうこれに尽きます。ほかのところ、前回も言ったかもわかりませんが、茅野市で市民会館やったら、あそこは50億円と決まってあったんですけども、市長が50億円と決めた中で、市民にもう自分らで決めてくれと、どんなのをしたいのかということで決めていただいた。特に決めるのは、もう悪いけど、若い人らに中心になってもらわなあかんでという話です。なぜかというと、使っていくの、借金返すのは若い世代だし、今まで使ってきた方々ばかりだと声が大きくなり過ぎて、本来、次の世代の方々が使っていくのに一番いいなという話が生きてこなかったら意味がないので、そこらのところをやっぱり生かしていただきたいということで市長がして、かつ、トップの方も再任用の職員さんじゃなくて、市民の中から選んで館長を決めてやってるという、それがベストなのかどうかわかりませんけれども、ちょっと時間をかける、市民にある程度軸足を置くというのは大事なことだと思うんですが、ちょっと今感じていますのは、これも組織の話ですけれども、本来、市民会館は文化振興課が担当なんですけれども、建てかえに関してワークショップとかやってるのは企画なんですよね。企画の方々だとワークショップを開催していても人が誰かというのがなかなかわかりにくいんですよね。これは、ワークショップの司会とか運営とかですよ。当然、文化振興課の方も協力されてやってるんですけれども、どちらかというと文化振興課が中心になって進めていく、企画がサポートするという形がベストなのかなと思いますので、先ほど話を聞いていますと、いろんな話を聞く機会はこれからもあるやに感じましたので、ぜひ、そこらも考慮していただけたらいいのかなというふうに思います。 各種施設は本当に必要なのかということでいろいろ聞かせていただきました。よくわかるところからわからないところまであったわけなんですが、要は、私が言いたいのは、こういった投資が、これらが投資なのか、浪費なのかということを伺いたいわけです。検証がまだまだ足りないというふうに感じておりまして、もう少し時間をかけて取捨選択をされてはどうかと。4年間で全部する必要はないと思ってるんです。もっと地に足をつけてどしっと構えていただいて、最終的に次のまた機会のときに、私、これやりますという話でいいと思いますので、少し時間をかけていただいたらどうかなというふうに思います。 これは私たちの町の話ですけれども、これの選択というのはなかなか難しかったかもわかりませんが、公共下水の面で本市は非常に全国的におくれをとっています。これは、そこにお金をかけずにほかにお金をかけてきたということになってくるんでしょうけれども、その選択がよかったのかどうか、これは本当に難しいかもわかりませんけれども、やっぱり右肩上がりのときに、人口がふえるときにやっていかないといけない施策と、これから人口がある程度というか、かなり減ってくると見えている、いろんなこともやっていかないといけないというときに取捨選択というのをしていかないと、あれもこれもはできないわけです。ですから、そこらのところを判断をもう少し、特に今回はトータルで200億円だなと思ってる中で考えていただきたいなというふうに思います。 国から補助金は間違いなく出ますかとの質問で、クーラーの予算を国からつかなかった場合は市の単独で今年度中にしますと伺いました。もともとそのような質問ではなかったんですが、ありがとうございます。これは、市長の覚悟ということで捉えておきたいと思いますので、よろしくお願いします。 監査事務局の意見には、これから取り組むべきヒントがいっぱいあります。読み上げなかったんですけれども、資料に目を通すと、本当に、我々がそんなこと言うと怒られますけど、我々も非常に勉強になる具体的なことをよく勉強をなされていますので、これを参考に、確実に生かしていただきたいと思います。 一律8%のシーリングについてですが、これはいろいろあってもお金がないからということが根底にあるんだろうなとは思いますが、財政局は財政局なりに思いがあってされていると。ただ、一律8%にするということは、大橋前市長のときにも5%のシーリングに対して議会で何度か質問が出たんです。それは何かといいますと、何が重要かわからなくなってくる。一律じゃなくて、やっぱりお金はどこに傾注するか、今回の場合は8%で浮いた分のお金、ざっと計算したら4億円ぐらいになってくるのかなという話をちらっと聞いたこともあるんですけれども、いろんなところで使うんでしょうけれども、これはこれで財政局が考えて、皆さん、よしやっていこうということになっているのであればいいと思うんですが、気をつけていただきたいところです。 経常収支比率のところで、人件費のアップという話が少しあったように聞き及んだんですけども、人件費というのは人事委員会勧告でこれはまた上がってくる。それが要因だとすると、今の98%もまた上がる可能性もある。ちなみに、3年前が94%台だったんです。去年が96%、ことしは98%、年明けに人事委員会勧告でもう少し上げなさいよと。上げていただくと、これが主たる要因だとすれば、100%行くわけですよね。それでいいのかなと。ですから、そんなことを聞いたりとか、あと、前のとある財政の部長だった方に、私、LRTの関係を勉強していまして、500億円ほどかかるんですけど、半分補助が出るんで、250億円ぐらいの、まあ200億円ぐらいの規模の予算を組めますか、市債いいですかと聞いたら、それは今までしたことがないし、そんなまたむちゃを言わないでください、和歌山市潰れますよという話も聞いたことがありましたので、今回のことに対しても非常に憂慮しているわけです。 そういうことでいろいろ言ってきました。とにかく、今回、いろいろ勉強させていただく中で気になりましたのが、本当に全員野球が大切だと思います。職員、議会、市民を交えて、1人の意見、アイデアには限りもありますし、無理もあります。多くの意見、アイデアを聞いていただいて、その中で本当にこれからの和歌山市に必要な施策を決断するのが市長の役割だと考えます。 時には、職員、議会、市民にも覚悟を強いることがあると思われますが、きちんと必要な情報を集めて、時間をかけて検討した上での判断であれば、市長の声に説得力が出てきます。 現状では、尾花市長の耳にどこまで現場の声が届いているのかはわかりませんが、また、目配りができているのかわかりませんが、市役所内の体制、副市長、局長、部長という体制が本当に生かされているのか、少し気になる点がお話を伺ってると見え隠れしますので、ちょっと整理していただきたいと。 特に、最近は政策調整会議というのがなくなったんですよね。何かちらっとそんな話もあるんですけれども、あと、皆さん、質問のときの勉強会とかも関係者だけともちらっと聞いたんですけど、違うんですか。いろいろあると思いますけれども、今は事業が多岐にわたりますので、情報と市長の思いの共有の場というのは絶対必要だと思いますので、お願いしたいと思います。 そこで、重要なポジションになってきますのが、実は木村副市長でして、長年の本市の行政経験を生かされて、尾花市長及び市の職員の皆さん、市議会間の全面的なサポートとバックアップをお願いしたいと思います。 職員さんに元気がないと、話になりません。職員は市長の仲間であり、そして、最大の支援者でなくてはなりません。その辺をお願いしたいなと思います。 あと、稼げる本市の顔といいますか、先ほども少しお話を伺いましたけども、拠点の整備になったら、また、箱物と言われるんですけども、私は、去年、大きな選挙に出てまして、そこで、ちょっと公約で言ってたんですけども、リノベーションを市民に勧めて、今回もセルフリノベーションということで500万円ほど予算を計上してるわけなんですけれども、日本初の校舎をリノベーションした、私は町の駅をつくりたいなということで、伏虎中学校の跡地を校舎をリノベーションして拠点にしたいなという、日本初のというようなことを考えていて、予算も少なくていいかなということと、やっぱり大事なのはナンバーワンじゃなくてオンリーワンの何かをつくりたい。多分、考えられてると思うんですけども、そういったものをつくりたいと考えてまして、そのために本市の歴史、文化、人物を感じさせるようなそんな、かつ拠点をつくれたらと思ってました。そういったものはほかではまねができません。そういったものをつくっていくことをまた考えていただきたい。そして、取捨選択して優先順位をつけて、本当に本市に必要なソフト、ハードに傾注していただきたいと思います。 そのための考える時間が必要です。このままでは、今、企画でLRTとBRTの庁内の検討もされているんですけれども、これは中間報告がこの間あって、結果がよしやっていこうとなったのか、やめとこうかとなったのか、まだ検討するのかはちょっと私、知らないんですけれども、やっぱりいろんなこと、やりたいこと、やらないといけないことがこれからも、やっぱり市議会で一般質問を受けてると市長は感じていると思いますので、切りがないです。ただ、その中で、何をしないといけないのかというのを考えるためにもぜひもう少し時間をかけられてはと思います。 最後に、いろいろ補助をもらっても市債の発行額を10%というふうにシーリングをかけても、大きな負債がふえてくることは間違いないことです。前の市長のときには、職員さんを4,000人から3,000人にやったり、55歳の昇給停止、退職金のカットとか、都市計画税を上げたりとか、そんなことをいろいろやってきて、大変苦労されながら運営していました。そういったことを考えますと、今後もあわせてこんなこともやるけど、あんなことをやっていきますよとやっていかないと、普通の感覚ではもたないのかなと思います。 そこで、市長に伺いたいんですけども--やっと質問来ました、皆さん。ここが今回の私は肝心かなめでして、いろいろ述べましたが、時間をかけながらも、きちっと次の将来世代のためにも、ここまで借金するんだけど、そのためにこれをしないといけないんだ、だから、皆さん信じてついてきてくださいよというようなことを言っていただかないと、議会とすれば、当然、チェックする側からすれば、なかなか承認できないわけです。ですから、こんなことをいろいろ聞いてきましたが、今の財政再建をあわせて考えていかなければなりません。市長はどのような覚悟をみずから、また市民に求めるのか、これは我々の責務です。財政再建の方策をお聞きし、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(尾崎方哉君) 尾花市長。  〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 22番芝本議員の再々質問にお答えします。 本市のまちづくりについて、財政再建をあわせて考えなければならないはず、市長はどのような覚悟をみずから、また市民に求めるのか、財政再建の方策を聞かせてくださいとの御質問でございます。 私は、これまでどおり将来に負担を残さないように財政再建を進めることが大事であると考えております。 その上で、市有施設の再整備を今実施したほうがよいと考える主な理由は3つあります。1つ目は、公共施設の老朽化や耐震性の問題があり、利用者の安全を早期に確保する必要があること、2つ目は、いずれの施設も完成までに4~5年を要する事業であり、現在の中心市街地の状況を考えると早期に着手する必要があること、3つ目は、国が地方創生に向けた5年間の総合戦略に対してさまざまな多様な支援を講じているこの時期を逃さないことからでございます。 私は、これらの事業を財政の健全化と両立しながら進めていく考えです。国等にできる限りの支援を要望し、確実な財源確保に努めるとともに、財政の健全化策とあわせ、長期的な視野に立って、将来負担比率などの財政指標をチェックするなど、将来の財政状況を勘案しながら和歌山市の飛躍の絶好の機会を逃さないよう事業を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) しばらく休憩します。     午前11時17分休憩-----------------------------------     午後1時10分再開 ○副議長(松井紀博君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 古川祐典君。-23番。  〔23番古川祐典君登壇〕(拍手) ◆23番(古川祐典君) 皆さん、こんにちは。 朝からの雨もやみまして、昼から晴れ晴れとしてまいりました。 陸奥宗光の銅像に関して、このたびちょっと一般質問させていただきたいなと思うんですけども、ただいま議長のほうからお許しをいただきましたので、どうぞとは言っていただきませんでしたけれど、お許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきたいと思います。 明治の時代、それまで外交の経験がほとんどなかった明治政府において、欧米列強と結ばれていた条約は日本国にとって不利な条約ばかりでありました。激動の外交の時期にあって、日本国家外交史上一大難局を乗り越え、時の明治政府の悲願でありました国家主権を取り戻し、各国と初めて対等の地位に立つことに成功、それをなし遂げたのが陸奥宗光先生の外交手腕によるものでありました。 日本国にとっての外交上、陸奥宗光先生の残された、不滅の偉大なる数々の御功績をたたえ、御逝去10年に際し、1907年-明治40年、陸奥宗光先生の銅像が旧外務省正面玄関前広場に建立され、長らく外務省風景の一つでありましたが、第2次世界大戦末期に金属供出のため一度撤去されるも、陸奥宗光先生の御逝去70周年に当たるのを機に、銅像の再建を主要事業とした陸奥宗光伯70周年記念会が組織され、1966年-昭和41年、発起人総代表として吉田茂先生、会長には財界総理と呼ばれ、第一生命、東芝社長を経て経団連会長を4期12年務められた石坂泰三氏、副会長に新日本製鐵の永野重雄氏、そして、私たち郷土の名誉市民であり経営の神様と言われたパナソニック株式会社の創始者、松下幸之助氏、監事には富士銀行頭取、経団連副会長等を歴任された岩佐凱実氏、日本航空会長、フジテレビ会長、ニッポン放送社長等を歴任され、第3代経団連会長を務められた植村甲午郎氏、また、発起人として時の総理大臣、佐藤栄作先生、大平正芳先生、岸信介先生、福田赳夫先生、和歌山県出身の片山哲先生、小野真次先生ほか、日本を代表する政財界のそうそうたる方々により外務省敷地内北側庭園の一角に銅像が再建され、現在も毅然として雄大なその御姿は日本外交の象徴とされているのであります。 外務省前に陸奥宗光先生の銅像が再建された後、本市においては、陸奥宗光先生の御生誕の地、現在の吹上3丁目に郷土の偉人として石碑が昭和44年3月に建てられていただけであり、ほかには御功績をたたえるものとして特になく、それを寂しくも残念に思った当時の日吉染業株式会社社長、川口正朋氏らの呼びかけにより、本市の企業にとどまらず、県下、大阪等企業にもお願いして回り、発起人として当時の大橋正雄和歌山県知事、宇治田省三和歌山市長らの賛同を得て、昭和46年に和歌山市岡公園敷地内に陸奥宗光先生の銅像が建立されたということであります。 このことについては、昭和46年8月24日火曜の朝日新聞の記事に掲載されており、一部御紹介させていただきますと(資料を示す)、明治の日本外交史に輝く業績を残した陸奥宗光だったが、その遺徳を伝えるものとしては、現在、生誕の地にある碑文と、東京、外務省前に--ちょっとここ文字潰れて確認できないんですけれども--川口さんは坂本竜馬など陸奥宗光と一緒に活躍した人たちの故郷には立派な銅像があるのに、陸奥宗光伯については銅像がなかったのは寂しかった。和歌山市制80周年、開県100年を迎えている和歌山としては、意義あるものになった。多くの協力者に感謝していると、銅像の完成を喜んでいるとのコメントが掲載された記事が残っております。 そのときの記事というのが、朝日新聞でこういうような形で残っているわけでございます。 これを今、朝日新聞さんのほうに改めてちょっと原稿のほうを問い合わせたら、もうちょっとないということで、記事だけはかすかには残ってるんだけども、もうこのままでは、オリジナルではちょっとないということを言われておりましたので、ちょっとこの文字のところも確認できなかったんですけれども、こういった記事も残っているというのはすばらしいことだなと改めて思いました。 質問を整理させていただく上で、銅像に関しましては後ほど述べさせていただくことをお許しいただきまして、御生誕の地の石碑につきましては、御存じの方も多くあると思いますが、昭和44年から長らくありました石碑も、現在、その地には跡形もない状態となっております。と申しますのも、その土地はもともと民有地でありまして、時代の移り変わりとともにその土地も法人から法人へと移り、石碑もなくなってしまっているわけであります。 昭和44年、民有地になぜ当初より設置することになったのか、経緯については私は知る手段を持ちませんし、その土地の形状が時代とともに変化していくのはいたし方ないと思いますが、私たちの歴史的重要な文化財産、この地で御誕生されたことを記し、多くの方々に実感していただける陸奥宗光先生御生誕の石碑が今後多くの人たちの目に触れることがなくなってしまうのはまことに残念なことであり、建立した当時の先人たちの思いが全く生かされておらず、それをしっかりと保存、守っていく役割を担っている市当局の取り組み姿勢に疑問を持つものであります。 本市の誇る文化歴史を見直そう、偉人、先人をたたえ、本市の財産として次世代へつないでいこうという考えが当たり前のように叫ばれて久しいにもかかわらず、全くそれが軽視されてしまっているのであり、本市の誇る輝かしい偉人、先人たちを学ぶ場も、教科書、副読本にとどまり、しょせんは机上にとどまり、せっかくの生きた学習教材が生かされていないのではないでしょうか。 私たちの歴史的財産、しかもそこに近年まで石碑が存在しながら、それを管理する立場にある市行政が歴史的財産をしっかりと保存、守らなくて、その責務を果たしていると言えるのでしょうか。時代とともに風景もさま変わりし、石碑までもがなくなってしまうと、長い年月の間にはいつしか時代とともに風化され、語り継ぐ者までいなくなってしまうことは避けねばなりません。 調べによりますと、石碑は市当局が撤去されたと聞き及んでおりますが、御生誕の地を示す表示として、市当局は、現在、特に再設置に向けた取り組みがなされていないようです。陸奥宗光先生がお生まれになられた伊達家お屋敷は、現在の吹上3丁目あたり一帯、広大な敷地であったと聞き及んでおります。 そこで、お伺いいたします。 陸奥宗光先生御生誕の地の石碑、銅像について、これまでの市の所管はどこであったのか、石碑はいつ撤去され、現在、どのような形で台座を含め、保存管理されているのか明らかにしてください。 石碑については、ちょっと写真もございますけど、こういった石碑があったわけです(パネルを示す)。これも皆さん方もよく御存じのことと思いますけれども。 2、陸奥宗光先生の御生誕の地を示す表示として今後再建を考えているのか、また、考えているのであれば、土地の確保も含め、どのようにしていこうとお考えなのか、お答えください。 次に、和歌山城のライトアップについてお伺いいたします。 ライトアップについては、平成3年より毎日、日没から23時まで和歌山市のシンボルであります和歌山城を全体的に白く雄大に映し出し、昼とは違う落ちついた和歌山城の一面を見せ、その夜景は市民ならずとも外国人や多くの観光客を魅了しております。まさに和歌山市のシンボルであります。 和歌山城がライトアップされてからというもの、夜には1周約2キロのお城周辺を、時折天守閣を見上げながらマラソンや家族等で散歩する市民も多く見られるようになり、その風景は定着しているようにも思い、夜の和歌山城を中心とした町の落ちつきと城下町の魅力を感じるのであります。 また、本市には特にそびえ立つ建物が多くないため、ひときわ高いところに位置する和歌山城天守閣は、東西南北離れたところからであっても、少し高いところに上がればその姿を見ることができ、特に夜は、ライトアップによって遠方から望む和歌山城を幻想的に浮かび上がらせ、和歌山市の夜景を演出しております。 そして、和歌山城では桜のシーズンも夜桜を楽しむ市民も多く、竹燈夜であったり、砂の丸を中心としたリレー・フォー・ライフのイベント、このリレー・フォー・ライフというのは、がん患者さんやその家族を支援し、地域全体で向き合うイベントでございまして、がんとの闘いは朝も昼も24時間終わることなく、24時間歩くことで実際にがんと闘っている人と一緒に挑むということの象徴といたしております。イベント時には、夜通しそのイベントが行われており、ほかの地方からも多数の方々が参加しております。この和歌山城のライトアップをもっと発展的に活用できるようにしてもらえないかと思うのであります。 最近では、どこでも観光地等のイベント時に限らず、年間を通してLEDのイルミネーションが夜の町を演出する光景がよく見られるようになりましたが、全国のお城でもライトアップは普通の光景のようにもなり、高松城は、花見期間中、桜色にカラーライトアップがされていたり、また、調べによりますと、平成23年より松山城はCO2の削減と光のデザインをコンセプトにLEDカラーライトアップを採用しています。 松山城が重要文化財であるため、敷地を掘削し、新たな配線を施すことが許されず、無線で制御するなど幾つかの課題を解決させながら、LEDカラーライトを備えたお城として完成しており、設置後の照明測定の結果、天守部分の照度は従来の水銀灯と同じレベルの明るさを維持し、お城への当たりぐあいを綿密に計算することで、1基当たり300ワットのLEDカラーライト19台で従来の1,000ワット水銀灯41台の場合と大差のない明るさを満たし、水銀灯のときと比べ、年間140万円必要だった光熱費も、総消費電力/CO2排出量を80%ダウンする結果を得ています。 また、今年度のLEDカラーライトアップの変更回数は、年間50日程度を予定し、松山城のイベントを理由にカラー変更するもの及びJリーグの地元チームのホームゲーム前日にチームのイメージカラーに変更するものが主なもので、ほかには、世界アルツハイマー予防デー、世界糖尿病予防デー等が啓発に活用しているとのことでした。 加えて、虫の寄りつきも少なくなり、お城の劣化対策にも貢献しているとのことです。また、自由に光を変化できるということで、年2回のイベント開催時など、数百万円必要とし、本市のように照明ごとにカラーフィルムをかぶせていた手間が要らなくなり、LEDカラーライトに触れることなく、1カ所のコントローラーで自由に制御が可能となったとのことです。 そこで、お伺いいたします。 和歌山城天守閣において、年間を通じ、現在、ライトアップにかかっている光熱費等のコストと、今後LEDカラーライトに変えた場合のコスト予想比較はどのようなものかお示しください。 また、和歌山城のライトアップをLEDカラーライトに変えるためのコストはいかがなものか、お教えください。 ここ数年で啓発のため、ボランティア団体等のキャンペーンや、イベントのためにカラーライトアップを実施した団体はどのくらいありますか。また、どのような団体が利用いたしましたか、お答えください。 以上をもちまして、私の第1問とさせていただきます。(拍手) ○副議長(松井紀博君) 秋月教育局長。  〔教育局長秋月敏尚君登壇〕 ◎教育局長(秋月敏尚君) 23番古川議員の一般質問にお答えします。 文化振興について2点ございます。 まず、陸奥宗光先生御生誕の地の石碑、銅像について、これまでの市の所管はどこであったのか、石碑はいつ撤去され、現在、どのような形で台座を含め、保存管理されているのか明らかにしてくださいとの御質問です。 陸奥宗光の生誕地には、台座に銘板を取りつけた石碑が民有地の一角に建てられていました。その石碑については、民間で設置したものか市で設置したものかは定かではありませんでした。民有地の工事により、平成26年5月26日に石碑が撤去されることになり、銘板部分については、歴史の一端を示すものとして取り外しを行い、文化財収蔵庫で保管し、台座については工事で処分されています。今後は、陸奥宗光生誕地の表示について、教育委員会文化振興課が推進してまいります。 なお、岡公園内にある陸奥宗光先生乃像は、和歌山城整備企画課が所管しております。 次に、御生誕の地を示す表示として今後再建を考えているのか、また、考えているのであれば、土地の確保も含めてどのようにしていこうと考えているのかとの御質問です。 和歌山市の偉人である陸奥宗光を顕彰していくために、生誕の地を示していくことは重要です。国道沿いの歩道等の土地借用を含めて、説明板等の設置に向けて取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) 大西産業まちづくり局長。  〔産業まちづくり局長大西勉己君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(大西勉己君) 23番古川議員の一般質問にお答えします。 和歌山城ライトアップについて3点ございます。 年間を通じ、現在の光熱費等のコストと、今後LEDカラーライトに変えた場合のコスト予想比較はどのようなものか、また、ライアップをLEDカラーライトに変えるためのコストはどうか、啓発のため、ボランティア団体等のキャンペーンやイベントのためにカラーライトアップを実施した団体はどのぐらいあるか、また、どのような団体が利用したかとの御質問です。一括してお答えします。 現在の和歌山城のライトアップにかかる光熱費等は、年間約100万円です。これらのライトをカラーLEDに変えた場合、光熱費は約60%削減されると予想されます。また、これらのライトをカラーLEDに変更する場合、改修には概算で約9,000万円の費用が見込まれます。 和歌山城における啓発のためのライトアップの実績といたしましては、過去5年間で、和歌山市主催による乳がんの予防を目的とした啓発、糖尿病予防及び平和への祈りを目的とした2団体による啓発があり、ピンク色、青色、緑色のライトアップを合わせて6回、10日間行いました。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) 23番。  〔23番古川祐典君登壇〕(拍手) ◆23番(古川祐典君) 御答弁をいただきましたので、再質問に入らせていただきます。 答弁では、御生誕の石碑については、民間で設置したものか市行政が設置したものか定かではないということです。ですから、行政は管理をしていた課がないので、今後、陸奥宗光生誕の地の表示については、文化振興課が推進してまいりますとの答弁になってしまったと推察いたします。 石碑については、確かに、作成したのはどこか、加えて、それが民有地の敷地内にあれば、当局も管理するのにちゅうちょすることと推察しますが、石碑には、自筆とされる、片方には陸奥宗光生誕地と刻まれております。これ、ちょっと先ほど見ていただきましたけど、こちらのことを言ってます(パネルを示す)。この片方というのは、裏面、表面と言うのがちょっとあれですので、片方という表現でさせていただいております--と刻まれており、もう片方には陸奥宗光は弘化元年--1844年7月7日この地において紀州藩勘定奉行兼寺社奉行伊達宗広の第6子として生まれた 昭和44年3月27日 和歌山市長宇治田省三書と石碑には刻まれているわけです。ですから、撤去の際、銘板の部分を当局、つまり文化振興課が取り外しを行い、文化財収蔵庫で現在も保存しているわけであります。 なぜ、本市の重要な歴史財産となるものを当局は調査、検証することもなく、どこの管理かわからない状態で長年放置するに至ったのか、なぜ、そのような状態にある中で、率先して行政が管理しようとしなかったのか、当局の取り組み姿勢に疑問を抱くものであります。 しかも、答弁では、撤去されたのは昨年の5月ということで、収蔵庫で保管されたままの状態、1年半も再度設置に向けて何のアクションも起こされていないのは、まことに残念なことであります。市民、県民の歴史財産に対する認識の甘さと言うほかありません。 加えて、銅像に関しては、所管は文化振興課ではなく和歌山城整備企画課となっており、陸奥宗光先生の銅像が岡公園にあるためでありますが、銅像も文化振興課で偉人の歴史財産として管理していれば、一つのものとして石碑も早くから文化振興課がしっかり管理できていたかもしれません。このあたりは縦割り行政の弊害といいますか、担当課のあり方に疑問を持つものであります。もっと一貫した管理の仕方を考えていただきたく思います。 また、さきに述べさせていただきましたとおり、岡公園内の陸奥宗光先生の銅像に関しましては、柵で囲まれ、正面からは見えにくいのですが、銅像後方の少し下がったところに、発起人としてそうそうたる多くの企業等の名前が石碑に刻まれております。改めて、その先人の方々が残し、託された財産に対して感謝と敬意を払い、しっかりと保存していくのは私たちの責務だと反省するばかりであり、身を削り国難に立ち向かい、その激務の末、53歳という若くして御逝去された陸奥宗光先生、気概を持って祖国日本を守り、堂々とこの国を独立国家に導いたその御功績を、私たち市民、県民の誇りとして改めてたたえ、語り継いでいかねばならないと思う次第であります。 陸奥宗光先生の銅像に関しましては、市民の方々より、せっかく立派な陸奥宗光先生の銅像があるのに、あれでは隠れてしまっている、もっと多くの方に知って学んでいただけるよう行政で整備してもらえないかとの声がございました。なぜなら、その勇姿も岡公園の駐車場奥のほうに何年も手つかずのまま建ってしまっているように見え、保存状態も決してよいとは言えず、正面以外は森林に覆われて隠れている状態でありました。そこに陸奥宗光先生の銅像が建っていることさえ知らない市民の方もいるのではなかったでしょうか。 児童女性会館が解体され、今はその勇姿も拝見しやすくなりましたが、それだけに、もっと多くの人がごらんになれるようにならないか、もっと御功績を知っていただけるようにならないかと思うのであります。 本年2月議会の代表質問で宇治田先輩議員が岡公園の陸奥宗光先生の銅像の保存に対し、今後どのようにしていくのかとただしたところ、児童女性会館が解体され、その跡地に紀州藩時代の武家屋敷遺構、長屋門が移築されてくるとのことになり、それに合わせて周辺整備をするということですが、和歌山城下、茶室もあるところへ長屋門が移設される、それは一定理解するところではありますが、私は、今の場所に陸奥宗光先生の銅像があるのは、改めていま一度検証する必要があるのではないかと思うわけであります。 日本の近代化発展、国民国家形成への道を確立しただけでなく、私たち郷土もお救いになられました。紀州藩代々の家臣であった伊達家ではあったが、勤皇を理由に身分、屋敷をとられ、藩を追い出されることになった父伊達宗広氏は田辺へ、次いで義理の兄五郎氏とともに九度山へ閉居を命ぜられたとき、藩の仕打ちを怒って、床の間の太刀を抜いて暴れられたのが10歳のころであったそうです。 大政奉還の後、徳川御三家の一つとしてその動きが注目されていた紀州藩。鳥羽・伏見の戦いを契機に、親藩の紀州藩に朝敵の疑いが強くかけられます。藩の行く末が危ぶまれたとき、藩は陸奥宗光先生を頼ります。藩の救済を懇願され、朝敵の疑いを解き、紀州藩を救済し、そのおかげで紀州藩は藩政改革をなし得たのが陸奥宗光先生25歳、大阪府権判事のときであります。 そういった御功績から考えても、陸奥宗光先生の銅像は、本市役所の敷地内の玄関庁舎前や観光和歌山の玄関口等に移動設置されるのがふさわしいのではないかと思います。 現在、岡公園には、かつての路面電車321型が昭和46年に展示され、SLのC57119くまのが昭和48年に展示されております。そのすぐそばで、陸奥宗光先生の銅像が昭和46年に建立されていますが、そこに長屋門が移設されてくるとなると、それもありなのでしょうが、ただそれだけでは、一つに対する歴史、そのときの文化が伝わりにくく、魅力が薄れてしまうように思います。 やはり、それぞれに物語があるのですから、そこに訴え、磨きをかけていく姿勢が必要かと思うのです。そうすることによって、より一層、その時代に想いをはせ、引きつけられる魅力が湧き、町の文化歴史に対する意識向上につながるのではないかと思うのであります。 どの町でも我が郷土を代表する偉人の銅像については、駅前であったり、特にその町の玄関口、その場所に立つ意味のあるところに設置されているように認識いたしております。本市ではそれがなく、人が集まる場所だから、もとにあったからよいとするのではなく、時代とともにしかるべき場所にあってこそ、その町の息吹といいますか、そこに住む市民の意識や思いがその地へ訪れる方々にも伝わってくるものだと思います。 それが、建立されてから今日まで、ほとんど現在まで手つかずの状態では、ただ和歌山の偉人の銅像を建立しただけというような形になってしまい、建立した先人たちの熱い思い、歴史、物語を感じ伝えていくことができないと思うのであります。 やはりもっと今の世代としてしっかりと、意味も含め、それを検証し、風化させることなく後世に伝えるために、整備していくのは私たちの使命であります。 陸奥宗光先生は、必ず日本をよい国にするというその揺るぎない強い信念を持ち、そして郷士を思い、国を愛された方で、私たち市民、県民の誇りであります。それをたたえた私たちの先人たち、さきに御紹介させていただいた銅像の建立につきましては、陸奥宗光伯銅像建立発起人会事務所が作成された、明治百年記念事業和歌山市制八十周年を迎え陸奥宗光伯銅像建立趣意書が残っておりまして、その結び部分を御紹介させていただきますと、   先覚者の偉勲を偲び国礎に献身した英雄を紀州人のみならず我々国民の誇りとして守ることは国民、県民の責務であります。特に今後の教育、文化、政治に宗光の道標を輝かし、伯の悠然とした英姿の昂揚はひとり国民及び和歌山県民、市民のみならず今日わが国のおかれている国際情勢、人心の動乱を思うとき極めて自宜を得た企画であると信じ、陸奥宗光伯の偉業を讃えることはいよいよ重大であります。この国民性再自覚のとき、私共の参画の精神をお理解遊ばされん事を哀心よりお願い申し上げる次第であります。発起人一同尽力中でありまして、本会の趣意昂揚に相勤めておりますが、この尊い育成事業計画は国民、県民の広汎なる熱情が必要と存じます所似で、100万県民総ぐるみのお協力あってこそ、陸奥宗光伯の評価が永劫に栄えるものと信ずるものであります。何卒宜しくお願い致します。 とあり、安倍政権で外交問題が取り沙汰されている昨今、まさに今の時代のことをそのまま指し、私たちに訴えかけているようでありますし、現在、外務省敷地前に建立されております銅像も、通常は一般の方は入れませんが、修学旅行生等が見学されるときは開放しております。しかも、そのときの様子は、外務省のホームページで掲載し、広く発信しております。 そこで、お伺いいたします。 児童女性会館が撤去され、門長屋の移転が計画されるなど、岡公園の整備に取り組もうとしている時期において、この際、観光和歌山市として、陸奥宗光先生の銅像を市役所前や本市の玄関口となるような、市民、県民や観光客がごらんになり、陸奥宗光先生の郷土である和歌山を実感してもらいやすいような場所への移転をお願いしたく思いますが、いかがでしょうか。 本市の中学生が東京へ修学旅行時、国会議事堂等だけでなく、外務省前になぜ陸奥宗光先生の銅像だけがそこにあるのか、御功績を実感してもらい、伝えていけるよう、ぜひ見学のコースに入れていただきたく思いますが、いかがでしょうか。 和歌山市のホームページから16人の偉人、先人たちが紹介されておりますが、経歴等が順次掲載されているだけです。ゆかりのあるもの等を含め、写真で掲載し、その地へ訪れてもらい、子供たちも学習しやすくなるように、また、観光等で歴史探訪のように現地を一つ一つ訪れてみたくなるような工夫をされてはいかがでしょうか。 次に、和歌山城LEDライトアップについての再質問をさせていただきます。 先般の御答弁では、ランニングコストの削減だけでは、初期投資に対してとてもペイできないとのことです。現在、本市にもボランティアやNPO等を通じ、さまざまな社会活動に参加されている方々がたくさんいらっしゃいます。そういった方々の多くは専門性を持ち、地域やまちづくりの一役を担い、行政では行き届かない、暮らしの中で多くの重要な部分を担う役割を果たし、私たちの日常生活の潤滑油、町の活力の一つとなり、社会的基盤を支え、なくてはならない存在となっているのは周知の事実であります。 そこで必要となるのが行政との連携でありますが、そういった活動をされている方々も、団体として継続的に目的を達成するためには、常に悩みを抱えながら活動を続けております。もちろん豊富な団体もありますが、それは、慢性的な資金力の不足、人手不足、社会に対する認識、相互理解のための啓発活動等が挙げられます。そのために時間を割き、何割か本来の目的以外の活動にその労力を費やしております。 団体の中には、特に福祉、医療系が多いのですが、啓発活動の取り組みとして、シンボルマーク、シンボルカラーを上手に使い、常に啓発、広く社会へ認識してもらえるよう、啓発につなげる運動をしている団体があります。 その一つとして、キャンペーンリボンがあります。現在は、さまざまなリボンや色がございまして、わかりやすく、例えば、イエローリボンは障害者の社会参加促進、オレンジリボンは児童虐待防止、パープルリボンは女性に対する暴力根絶、ピンクリボンは乳がん早期発見、ブルーリボンは北朝鮮による拉致被害者の救出、レッドリボンはエイズへの理解、支援等々、もちろん1色ではなく何色か合わせたリボンなどもございます。 加えまして、リボンではないですが、自閉症啓発もブルーのシンボルカラーを使っております。特に、東京タワーでは年間を通じてさまざまなライトアップをしておりますが、昨年4月2日の世界自閉症啓発デーでは、東京タワーをブルーでライトアップし、安倍内閣総理大臣を初め、国会議員の先生方も参加し、点灯式を行ったりしています。 さまざまなボランティア団体への資金提供が難しい行政において、活動の際、パンフレットやポスターの下に後援、和歌山市とお墨をつけるだけでは寂しいものがあります。そこで、連携、側面から支援する方法の一つとして、和歌山城のLEDカラーライトアップでその団体のシンボルカラーの啓発につなげる応援の仕方はできないかと思います。 その際、例えば、団体の趣旨や内容、期間等、ある一定のルールをつくることも必要でしょう。ただ、LEDカラーライトアップをしたからといって、それで多くの市民が理解できるわけではもちろんありませんが、地道に継続して活動されている団体にとってはとてもうれしく、色が変わることで市民の興味を引くことができ、活動にかかわっている方々の意識向上、社会へメッセージとして託し、一体感を実感し、市民意識に大きく寄与するものと思います。それが、またまちづくりの一つにつながっていくのではないでしょうか。尾花市長が本年施政方針で掲げています「まちを元気に」、「人を元気に」であります。 お答えでもありましたように、資金的に可能な団体は、キャンペーン時、啓発のため、既に和歌山城のカラーライトアップを市民へのメッセージとして活用しております。現在、和歌山城のライトアップは9カ所の位置から38個のライトを使い、お城を照らしております。これら9カ所に足場を一度組み、1つずつ今のライトの上にカラーフィルムをかけ、終わればまた足場から撤去するという手間がかかり、費用も1回約50万円のコストがかかると聞き及んでいます。しかも、風の強い日などはそのカラーフィルムが剥がれないか常に心配していなければならず、非常に手間のかかる作業を必要としているようであります。そのために諦めている団体も多くあります。ですから、先ほどの答弁より、資金力のある行政が主催すると実施可能で、ほかは2団体にとどまってしまっているという現状があるわけです。 先ほどの答弁でもありましたように、市が主催した乳がん予防の啓発にカラーライトアップを活用し、その効果を理解しているものと推察いたします。ほかのNPO、ボランティアの方々にもイベント時にぜひ啓発に利用できるよう、させていただけたらと思う次第です。 加えて、本市でも定期的に「節電エコオフィスわかやまし」とし、本年では12月1日から来年の3月31日まで、今回は平成22年度同時期の9%削減を目標に取り組んだりしております。その全庁的な取り組みの中には、LEDなど高効率省エネ機器への更新等が挙げられております。先ほどの答弁でもありましたように、60%の熱効率ダウンが見込まれる中、年間を通じて削減できるLED化は有効かと思います。一度に無理なら、順次、北、南と分けて変える方法もありかと思いますし、当面ライトアップに有効な部分だけでもよいと思います。 そこで、お伺いいたします。 和歌山城のLEDカラーライトアップの効果について、市長はどのようにお考えでしょうか。また、現在、行われている和歌山城のライトアップを、今後、LEDカラーライトに切りかえていただきたいと思いますが、そのお考えはありますでしょうか、市長にお聞きいたしまして再質問とさせていただきます。(拍手) ○副議長(松井紀博君) 尾花市長。  〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 23番古川議員の再質問にお答えします。 和歌山城のLEDカラーライトアップ効果について、また、和歌山城のライトアップをLEDのカラーライトに切りかえていただきたいと思うがどう考えているかとの御質問でございます。 LEDカラーライトアップの効果としては、光熱費の経費削減や啓発のためのライトアップ事業実施時の負担軽減、さらに和歌山城の存在感をより魅力的なものとする可能性もあり、これらの観点から、現状施設の点検やその設置位置、さらに、現状施設とのライフサイクルコストなどを検証し、カラーLEDへの設置に向けて検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) 大西産業まちづくり局長。  〔産業まちづくり局長大西勉己君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(大西勉己君) 23番古川議員の再質問にお答えします。 文化振興について、和歌山市の偉人について、岡公園の整備に取り組もうとしている時期に陸奥宗光先生の銅像を市役所前や和歌山市の玄関口などに、市民、県民や観光客がごらんになり、郷土和歌山を実感してもらいやすい場所へ移転をお願いしたいと思うがどうかという御質問です。 現在、岡公園にある陸奥宗光先生乃像は、明治百年記念事業の一環で、昭和46年に本市に寄附されたものであり、氏の功績をたたえようという世論を受けて岡公園内に建立されることになったと言われています。設置場所に岡公園が選ばれた理由は記録に残っていませんが、今では多くの市民に知られており、継続して公園内に像を保存していくため、園路の誘導や案内板の設置、樹木の剪定等を行い、岡公園の整備に合わせて陸奥宗光先生乃像の環境整備、さらなる周知に努めたいと考えています。 しかし、議員御指摘のとおり、陸奥宗光先生乃像については、和歌山市の偉人、先人である氏の功績を顕彰するため、よりふさわしい場所を検証することは意義のあることだと思います。今後、移転については、他の部局と連携を図りながら検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) 原教育長。  〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 23番古川議員の再質問にお答えします。 文化振興について、中学生が東京への修学旅行時、国会議事堂等だけでなく、外務省前の陸奥宗光先生の銅像も見学できるよう、ぜひコースに入れていただきたく思うがどうかとの御質問です。 和歌山市の偉人である陸奥宗光の像が外務省に建てられていることは、市民として誇りに思うところであります。修学旅行のコースは、各校の創意工夫によって計画されるものですが、東京方面へ訪れる際には、見学コースとしての組み入れを検討するよう、校長会を通じ指示してまいります。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) 秋月教育局長。  〔教育局長秋月敏尚君登壇〕 ◎教育局長(秋月敏尚君) 23番古川議員の再質問にお答えします。 文化振興について、和歌山市の偉人、先人について、ゆかりのあるもの等を含め、写真で掲載し、その地へ訪れてもらい、子供たちも学習しやすくなるよう、また、観光等で現地を訪れてみたくなるよう工夫していただけませんかとの御質問です。 偉人、先人ゆかりの地や資料については、子供たちや市民の方々、そして、観光客にもわかりやすい情報が提供できるよう、関係部局と連携しながら取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) 23番。  〔23番古川祐典君登壇〕(拍手) ◆23番(古川祐典君) 先ほどちょっとパネルのほうで御紹介するのを忘れたんですけど、外務省のホームページ、こちらのほうにこういった形で陸奥宗光先生の銅像の前で修学旅行生とかがこうやって写真を撮って、これ外務省のホームページでこういうような形でやっておる事実がございます。また機会があったらそのようなホームページも見ていただいて、外務省でもこういうことをされてるんやということを御理解していただきたいと思います(パネルを示す)。 それでは、再々質問に入らせていただきます。 カラーLEDについては設置に向けて検討していただけるとのことです。確かにコストもかかることなので、設置に特に有効と思われる位置からでも変更していただけたらと思います。 加えて、和歌山城カラーLEDの設置変更に対する取り組みの一つとして、まず和歌山城の樹木の伐採、大規模な枝の剪定をお願いしたく思います。現在は特に東側からはほとんど天守閣が見えない状態、南側からも見えにくく、北側からも樹木が大きく成長し、お城の石垣はもちろん、お城の白い壁のところまで来ています。このままでは和歌山のシンボルが里山のようになってしまいます。これでは、カラーLEDの設置も困難な上、せっかく取りつけてもお城の魅力が半減してしまいます。やはりお城は石垣からはっきりとその雄大さを訪れた方々に見てもらいたいものです。ぜひ思い切った森林の伐採からお願いいたします。 また、全国でもカラーLEDが設置されているお城はまだ数カ所しかありません。本市歓迎のときやお祝いのとき、カラーLED演出というのもありかと思います。ぜひ、尾花市長が点灯式にそのボタンを押していただけるよう、検討で終わらず取り組んでいただけますよう要望といたします。 次に、偉人、先人のゆかりについては、今後広く広報していただけるとのことです。観光和歌山市をより生かすためには、やはり本市の誇る偉人、先人たちをもっと活用すべきです。各地域にある歴史文化財産をしっかり保存し、明確に打ち出し、訪れる方々の導線をつくり、見て感じていただくことで、より深く歴史認識を持つことにつながると思います。 そこで、和歌山市の偉人、先人の残した功績やゆかりのある歴史文化財産について、本市の各地域には、多くの方に知られていない埋もれた足跡がまだまだあります。それらをもっと生かし、広く知っていただけるよう、もう一度調査し、掘り起こしを含め、整理、検証していただきたく思いますので、それについて、今後、当局の取り組み姿勢をお聞かせいただき、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(松井紀博君) 原教育長。  〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 23番古川議員の再々質問にお答えします。 文化振興について。 和歌山市の偉人、先人にゆかりのある歴史文化財産については、もう一度調査し、掘り起こしを含め、整理、検証してはどうかとの御質問です。 議員御提案の本市の偉人、先人にゆかりのある歴史文化財産を大切にしていくことは、ふるさと意識の高揚につながり、本市の魅力を発信していく大事な取り組みであると考えますので、今後、偉人、先人のゆかりのある歴史文化財産の調査や整理に取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(松井紀博君) しばらく休憩します。     午後2時00分休憩-----------------------------------     午後2時25分再開 ○議長(尾崎方哉君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 姫田高宏君。-16番。  〔16番姫田高宏君登壇〕(拍手) ◆16番(姫田高宏君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。 まず、9月18日の議員協議会で市長から説明のあったこの公共施設の再整備についてです。午前中に芝本議員から同趣旨の質問がありました。私の質問をぱっと手直しをすればいいと思いましたけれども、私、能力的にはちょっと無理なので、重なるところもありますがお許しください。 耐震化が必要な施設を国の補助事業を活用して、まちなか公共施設の再整備を行うということで、1、伏虎中学校跡地に市民会館を移転し、医大薬学部を誘致する、2、雄湊小学校を大学など教育施設として活用し、グラウンドは小中一貫校のサブグラウンドとする、3、本町小学校跡地に本町認定こども園とこども総合支援センターをつくる、4、南海和歌山市駅前再整備として、市民図書館を移転し、市駅前自転車駐車場、市駅前広場、市道市駅前線を整備する、5、市民図書館の跡地に生涯学習センターをつくり、市民会館の跡地は民間活力導入の観点から利用方法を検討中、6、地場産業振興センター機能をわかちか広場に移転することと、現センターの建物の活用方法を検討するという6点をまちなか公共施設の再整備として挙げています。 そのほかに中央卸売市場の再整備と道の駅の併設、コミュニティセンターの南部地域への設置と中央コミュニティセンターの飽和状態の解決、少年自然の家のリニューアルが示されています。 これらの事業は、2016-平成28年度から2021-平成33年度に実施するとし、163億4,000万円の事業費の財源は、国庫支出金が43億8,000万円26.8%で、市債が93億6,000万円57.3%、一般財源が26億円15.9%であり、この163億4,000万円という金額については、1、9月時点の見込みであり、事業実施年度とともに変更される可能性がある、2、雄湊小学校跡地活用、市民会館の解体費用、地場産業振興センターの移転費用は含まれていないこと、3、中央卸売市場の再整備は、一般会計の繰出金のみ計上しているとの3点のただし書きがついています。 国庫支出金は、都市再構築戦略事業による公共施設の再整備を実施することで、社会資本整備総合交付金地域再生計画に基づく地域再生戦略交付金を活用するとのことで、それぞれ補助率2分の1、事業費上限は30億円と10億円ということです。これらの国の補助金が3年から5年間の事業となっているために、この補助金を当て込んで来年度からの6年間の事業期間としています。 これらの公共施設の完成時期について、早い順に並べると、地場産業振興センターの移転が2017年-平成29年度、少年自然の家オープンが2018-平成30年度夏に、2019年-平成31年度に市民図書館の開館、市民図書館移転後の同年度に生涯学習センターが、2020-平成32年度にこども総合支援センターがというように時期が示されています。中央卸売市場については2016-平成28年度中に再整備の結論を出し、今後のスケジュールを詰めていくと。また、コミュニティセンターの整備の時期については説明されていません。 私は、これらの公共施設の整備は基本的には必要なものだと思います。また、構想段階のものも含め、財源についての考え方などを市長が説明されたことについては評価ができると思います。公共施設の再整備は必要だし、市長からその説明がされたことは結構だと思う一方で気になるのは、国の補助金が5年間しかなく、事業期間を6年間としていることです。 光陰矢のごとしという言葉があります。私も腰が曲がっていない若い時代もありました。子供のころは一日一日がとても長くて、1年という期間はかなりの長さに感じたことがありますけれども、初老となった今では、一日一日が非常に早い。まさに月日が飛ぶように過ぎていきますので、5年や6年すぐにたつように思われるんです。短期間に事業が集中し過ぎていないのかという心配です。この再整備以外の事業が中止されないのか、市民サービスが削られることがないのか、使用料、手数料の負担がふえないのか、これまで計画されていた他の公共施設や道路、橋梁などの耐震化事業などが後回しにならないのかと心配です。 今の景気がよくなる見込みも持てません。非正規雇用がふえており、消費税増税などの計画で、景気はますます悪くなるのではないでしょうか。税収の伸びが期待できないもとで、短期間に多額の公共投資を行うことが本当に大丈夫なのかという心配です。 地方創生の取り組みも、本来なら10年単位の腰を据えた取り組みでなければならないと思います。公共施設の再整備で示されたものの中で、中央卸売市場に併設するという道の駅については、それができれば、その中身にもよりますが、それなりに利用されるのではないかと思われます。しかし、施設そのものがこれまでなかった施設ですので、建設費用だけでなく、管理運営のあり方とともに、その費用もあわせて示されなければならないと思います。施設建設の是非にもかかわる問題です。 市民会館建設計画については、これまでも質問させていただきましたが、引き続きお尋ねします。 この間、基本構想についてのワークショップなども行われたということは、演劇鑑賞会の役員さんから聞いていますが、どうもその方向はよくわからないというわけです。どうしてわからないのか、よくわからないんですけれども、この新しい市民会館の建設については、これまでの市民会館の利用者、利用団体など多くの方々が関心を持って見ていることは間違いありません。私は、市として丁寧に利用者や利用団体などの意見を聞くこと、それらを計画に反映すること、できないことについても丁寧に説明して理解を求めることが必要だと思います。そうしたきめ細やかな取り組みをしてこそ、新しい市民会館への評価が今以上に大きくなることだと思います。 以上、申し述べたことを前提に、公共施設の再整備について質問をさせていただきます。 1、市財政への影響をどのように考えているんでしょうか。 2、公共工事の集中により、現在、行われている事業や市民サービスが削られたり、使用料、手数料の引き上げなど、市民負担がふえるおそれはないのでしょうか。 3、5年間という短期日の取り組みを行うことにより、他の公共施設や道路、橋梁などの耐震化など、これまでの計画との関係をどのように考えているのでしょうか。 4、中央卸売市場に併設しようという道の駅の運営とその管理運営費用について、どのように考えているんでしょうか。 5、市民会館の建設計画について、ワークショップなど、この間の取り組みがどのように行われ、今後どのように展開していくのでしょうか。 6、ワークショップに出された市民会館の構造案というか配置案が3つ示されていますが、今後どのようにまとめていくつもりなのでしょうか。 7、医大薬学部を伏虎中学校跡地以外に建設することは考えられないのでしょうか。 8、市民会館のホールは、今の市民会館のような多目的ホールとなるのでしょうか。 以上、それぞれお答えください。 次に、不老橋の修復についてです。 私は、文化財の文化財的価値がよくわからない人間ですが、この不老橋については忘れられない思い出があります。私が初めて市会議員に当選したのは1991-平成3年ですが、この歩行者しか通れない不老橋の横に車が走れる新しい橋の建設計画が1989-平成元年5月に明らかになり、不老橋から名草山を望む景観が台なしになるということで、住民の反対運動が起こりました。反対運動は、単に景観だけが問題になったわけではなく、あしべ橋の建設が和歌浦廻線、これは和歌浦の海岸線を通す大きな道路建設計画で、過去には片男波の砂州に道をつけて、毛見に橋をかける、こんな構想などもあり、莫大な公共工事を問題にしている方もありました。あしべ橋建設計画は、地域を二分して1989年12月に公金差しとめの住民訴訟裁判になりました。住民側には、和歌山だけでなく近畿在住の歴史学者や文学者、知識人などもかかわり、広く注目されることになりました。当時の市長は旅田市長でしたが、県の事業ということもあったのか、当時は景観については全く関心がないという態度でした。結局、この裁判は、不老橋が名勝指定されていないことなどから県側が勝利し、新しい橋ができ、あしべ橋と名づけられたわけです。これが1991年-平成3年でした。もう少し早く議員になっていたら、もっと役に立ったのではという少し苦い思い出です。 このあしべ橋建設をめぐる景観論争の後に、雑賀崎沖埋め立て建設をめぐる景観論争が起こりました。私は、この2つの景観論争とその景観を守ろうと立ち上がった住民運動こそ、和歌山市の財産だと、これは私が勝手に思っているわけです。 あしべ橋建設をめぐる景観論争の中で、不老橋の価値が再評価されました。当時、不老橋は片男波側の欄干が部分的に欠損状態でした。当時、和歌浦を考える会が発行した不老橋という本、こういう本ですけれども、ここにもこの欠損状態が写っているわけです(本を示す)。 そうして、当時この不老橋を修理することで県と市が譲り合い-譲り合いと言ったら非常に奥ゆかしい感じですけれども、実際は押しつけ合いでもめて、結局、市が渋々引き受けて修理をしたんです。市の文化財として指定をされ、今は国指定の文化財ということで、住民運動がこの文化財としての輝きを与えたということには間違いありません。 それから四半世紀がたちました。当時、和歌浦を考える会で活動していた方から、6月定例市議会が始まる前に、不老橋の親柱が折れてなくなっているのを知っているかと聞かれました。私は、週1ぐらいにあしべ橋を渡りますが、この不老橋が壊れていることに全然気がついていませんでした。そこで写真を撮って担当課に問い合わせると、修理をするために持ち帰ったとのことでした。そのうち直ればいいわと思っていたところ、再びその不老橋ウォッチャーの方から、修理はどうなっているのか、支えの親柱がなくなったので欄干まで壊れているぞと連絡がありました。その上、壊れたところだけ直してもあかんと、あっちこっちにすき間があるということで、改めて写真を撮りに行ったのです。今回の質問通告を出した翌日の朝、何げにNHKのラジオで不老橋の修理のニュースも聞きました。こうした経緯を踏まえお尋ねします。 1、不老橋が壊れたのはいつでしょうか。その原因は何でしょうか。壊れてから現在まで修復についてどのような取り組みがされてきたのでしょうか。 2、修復は今後どのように進められるのでしょうか。いつ修復できるのでしょうか。 3、壊れた箇所以外にも親柱と欄干との間にすき間があるため、時間がたてばたつほど全体の欄干が壊れるおそれがあると思われますがどうでしょうか。 4、修復するに当たっては、彫刻の模様や欄干の形などは現状を変えないことが必要だと思いますが、どうでしょうか。 以上、それぞれお答えをお願いしまして、第1問とします。(拍手) ○議長(尾崎方哉君) 木村副市長。  〔副市長木村哲文君登壇〕 ◎副市長(木村哲文君) 16番姫田議員の御質問にお答えします。 公共施設の再整備について4点の質問がございます。 まず1点目、市民会館の建設計画について。ワークショップなど、この間の取り組みがどのように行われ、今後どのように展開していくのかについてですが、新しい市民会館の移転に向け、現在、基本構想の策定に取り組んでいます。ニーズ調査、また、市民アンケート調査を実施するとともに、利用団体や地域の方々、高校生、障害者団体の代表の方々等を交えたワークショップを開催し、さまざまな観点から御意見をお伺いしました。今後、これらの調査結果や御意見を参考としながら、新しい市民会館の基本構想の策定を今年度中に行いたいと考えております。 次に2点目、市民会館や薬学部との配置について、どのようにまとめていくつもりなのかについてですが、市民会館については世論調査を初めワークショップ市民アンケート調査などを通じて、いただいた市民の皆様の意見をできる限り反映し、必要な規模や機能の検討を進めているところです。 また、誘致を進めている薬学部との建物配置についても、伏虎中学校跡地を最大限有効活用できるよう、県とも協議を重ねているところですが、より市民に愛され、利用しやすい施設となるよう取り組んでいきたいと考えております。 次に3点目、薬学部を伏虎中学校跡地以外に建設することは考えられないのかについてですが、薬学部の誘致場所については、学生にとって魅力的な場所であることが大切であると考えております。伏虎中学校跡地は交通の便もよく、和歌山城に面していることから、自然豊かな和歌山城公園も学生の憩いの場として活用できます。また、まちなかのにぎわい創出といった効果も期待できます。こうしたことから、誘致場所として伏虎中学校跡地が最適であると考えております。 最後に4点目、市民会館のホールは、今の市民会館のような多目的ホールとなるかについてですが、ホールの機能につきましては、良質な音楽機能を有するホールを希望される要望や、多種類の催事に対応できるホールを希望される要望が寄せられているところです。ワークショップでは中規模の多目的ホールや音楽機能を重視したホールが必要であるなどの御意見がありました。今後、要望や市政世論調査アンケート調査ワークショップでの御意見等を参考としながら、ホールの機能を決めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 小林財政局長。  〔財政局長小林亮介君登壇〕 ◎財政局長(小林亮介君) 16番姫田議員の一般質問にお答えします。 公共施設の再整備について3点ございます。 市財政への影響をどのように考えているのか、2つ目に公共工事の集中により、現在、行われている事業が、市民サービスが削られたり、使用料、手数料の引き上げなど、市民負担がふえるおそれはないのか、3点目に、5年間という短期日の取り組みを行うことにより、他の公共施設や道路、橋梁などの耐震化など、これまでの計画との関係はどのように考えているのかの3点の御質問を一括してお答えさせていただきます。 高度成長期に集中して公共施設が建設されたことから、早急に老朽化や耐震化の対策を講じる必要が生じております。このような中、地方公共団体が策定した5カ年の総合戦略の実施に対して、国が地方創生に向けた多様な支援を講じているこの機会を捉え、都市再構築戦略事業を初めとする国庫補助制度や有利な市債を活用するなど、財源確保を図りながら再整備を進めることとしています。これにより、市財政負担を軽減させることで、市財政への影響を可能な限り抑制するとともに、事業の重点化や事務事業の見直し、事務の効率化に取り組むことにより、健全な財政運営を維持しながら、市民の皆様に対する必要な行政サービスの提供の確保や、他の計画との整合性の確保に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 大西産業まちづくり局長。  〔産業まちづくり局長大西勉己君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(大西勉己君) 16番姫田議員の一般質問にお答えします。 公共施設の再整備について、中央卸売市場に併設しようという道の駅の運営とその管理運営費用について、どのように考えているかとの御質問です。 中央卸売市場に併設する道の駅のうち、本市が整備する地域振興施設について、どのような機能を持たせるかを検討しており、今後、道の駅の運営と管理運営費用を考えていくとともに、中央卸売市場の再整備については、場内業者からさまざまな意見をいただいており、慎重に検討しているところです。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 秋月教育局長。  〔教育局長秋月敏尚君登壇〕 ◎教育局長(秋月敏尚君) 16番姫田議員の一般質問にお答えします。 不老橋の修復について4点ございます。 まず、不老橋が壊れたのはいつか、その原因は何か、壊れてから現在まで修復についてどのような取り組みがされてきたのかとの御質問です。 不老橋は5月に柱の一部が破損し、修復方法を検討していたところ、10月4日に欄干の一部が落下し、破損したものです。状況から見て老朽化による破損と考えられます。修復については、国指定文化財の一部であるため国へ届け出をするとともに、和歌山県教育委員会と協議しながら専門家のアドバイスを受け、修復方法についての協議を進めています。 次に、修復は今後どのように進められるのか、いつ修復できるのかとの御質問です。 今後の修復については、国、和歌山県と協議しながら、来年度の国庫補助事業として修復を進めていきたいと考えています。修復方法の詳細については検討中ですが、できるだけ早期の修復を目指してまいります。 次に、壊れた箇所以外にも親柱と欄干との間にすき間があるため、時間がたてばたつほど全体の欄干が壊れるおそれがあると思うがどうかとの御質問です。 不老橋は、江戸時代に建設された橋であるため、少しずつ老朽化が進んでいるものと思われます。橋全体の状況把握に努め、保全方法を検討したいと考えています。 最後に、修復に当たっては彫刻の模様や欄干の形などは現状を変えないことが必要だと思うがどうかとの御質問です。 修復に当たっては専門家の意見を伺いながら、できるだけ現状を変えない修復方法を考えていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 16番。  〔16番姫田高宏君登壇〕(拍手) ◆16番(姫田高宏君) ありがとうございます。 それぞれお答えをいただきましたので、第2問をさせていただきます。 まず、公共施設の再整備についてです。 9月18日の議員協議会で示された公共施設の再整備に係る財源の説明を見て思ったのは、これらの事業は市全体の予算についてどのように影響するのか、しないのかということで、その場でその点について質問しますと、財政局長から、全体の計画を出す用意はある、聞いてくれれば出すということでした。聞かんでも出すべきだと思いますが、聞けば出しますというので、今回、市財政への影響をどのように考えているのかと質問をさせてもらいました。 公共施設の老朽化や耐震化が必要なこと、国庫補助や有利な市債の活用により財政負担の軽減を図るということは一定理解できます。当該年度だけを見れば、財政に影響があるのは一般財源だけですから、今の答弁みたいなもので大丈夫だというお考えなのかと思わないわけでもありませんが、財源の57.3%、93億6,000万円が市債ですから、将来的には影響がないわけではありません。当該年度の財政、後年度の財政への影響を可能な限り抑制する方向について再度お尋ねします。 市財政への影響について、事業の重点化、事務事業の見直し、事務の効率化の取り組みが、現に行っている事業の縮小や市民サービスの低下、これまでに計画されてきた事業が後回しされるようなことがあるのでしょうか、ないのでしょうか。あるとすれば、何がどうなるんでしょうか。ないとすれば、その理由はどのようなものでしょうか、お答えください。 中央卸売市場に併設しようという道の駅の運営と管理費用については、まだどういう施設にするかを検討中、中身も決まってないのに管理費用が言えるかというようなことのようです。そもそもの市場の規模について、市が主体的にこういう施設にしたいということを具体化するべきだと思いますし、そこに道の駅を併設しようとするなら、それも同様です。道の駅などは既に全国どこにでもあるわけですから、規模や構造によって当然違いはあるでしょうが、運営費用の実績などは容易に知ることができるはずです。 まだこれからというのはわからないわけでもありませんが、いろんなことを先々に考えていかないとだめだと思います。特に、新しい施設の管理運営をどうするか、これは知恵が必要なところです。私の思い込みかもわかりませんが、公務員は商売が下手なんじゃないかと思います。 たくさんの人がいるので、その面ですぐれた方がひょっとしているかもしれませんが、スカイタウンつつじが丘の造成や分譲などはお役所でなければできない仕事ぶりです。しかも、そこにつくった20面のテニスコートは、土地代含めて72億円かけました。民間ではとてもできないことですが、その上、使用料収入は全て管理委託した民間業者の収入になることに加え、6,500万円の管理運営費用と1,350万円の光熱水費を払い続けるという大盤振る舞いです。費用の全ては税金で賄われるというとんでもないやり方です。担当課が押しつけられたテニスコートを直ちに手放したいという気持ちだったのかわかりませんが、血税を使って何をしてくれるんやという思いが消えません。そんなことを平気でするわけですから、新しい道の駅も建設費用と管理運営費用の負担は市民で、うまみは全部民間業者に渡ってしまうというようなことにならないかが心配です。変なことを繰り返さないように、今から十分検討していただくようお願いしておきます。 市民会館建設についてです。 聞くところによれば、現状の市民会館の敷地と伏虎中学校の跡地は、ほぼ同じぐらいの広さだということです。ただ、今の市民会館は以前から敷地が狭いということが言われていました。演劇鑑賞会というのは、プロの劇団の芝居を2カ月に1度ぐらいの割合で観劇する会員組織の観賞団体です。例会の運営は会員で行いますが、プロの劇団は大型トラックに大道具や小道具を積んで各地の会場となる会館に着くたびに、書き割りなどを組み立てます。そうして舞台をつくり、終われば分解して次の会場に向かうわけです。現市民会館の大ホールには、正面玄関側に荷物の搬入口があり、大型トラックを横づけできますが、小ホールの搬入口は市民会館の後ろ側、川沿いにあり、搬入路が狭く、トラックを横づけすることができません。トラックは市民会館と図書館の間の道路にとめて、横持ちしなければならず、改善を求めるたびに、現状の土地の構造上、改善は無理、建てかえるときに検討するというのは、これまでのやりとりでした。ですから、同じ広さがあるから十分だという認識は、これまでの市の立ち位置からしても、ちょっと違うということです。 また、薬学部との複合施設として、高層階にホールを配置しようということも考えているようですが、先ほど説明したように、舞台の大道具の中でも書き割りは大きなものが多く、もちろんトラックに乗せられないような大きさではありませんが、3メートル掛ける5メートルくらいのものは普通にあります。高層階にホールを配置した場合に、そんな大きなものを運ぶエレベーターはどんなふうになるのでしょうか。大型トラックが横づけできる搬入口などを考えれば、やはり薬学部との併設はちょっと厳しいのではないかと思います。 そこでお伺いします。 薬学部の設置について、伏虎中学校跡地に市民会館と一緒に建設するには、用地が少し狭いように思います。市民会館、図書館の跡地に誘致するなど、他の地域に建設することも含め、考えるべきではないでしょうか、お答えください。 この項の最後に、新しい公共施設とまちなかのにぎわいについてお尋ねします。 本市は、これまでも中心市街地の活性化ということで予算も随分つぎ込み、さまざまな取り組みをしてきました。中でも思い出すのは地下駐車場建設です。市が本町、城北、けやき地下駐車場をつくり、県が大新公園につくりました。一時は、日赤前の道路にも地下駐車場の計画がありました。当時の市長は、地下駐車場ができれば車に乗る人が集まって、中心市街地がにぎわうと言っていました。城北公園の地下駐車場からは、ぶらくり丁へ無料マイクロバスを走らせるみたいな取り組みもしました。今ではすっかり使われていない駐車場案内システムをつくったのもこのころです。地下駐車場の建設前に発表された需要予測はことごとく外れ、利用収入は伸びず、建設費の返済に追われました。物をつくれば何とかなるというものではない。城北と県から管理を押しつけられた大新地下駐車場は、既に使えないものになっています。このごろテレビで、よく、とても不便な田舎につくられた食堂やパン屋などにあちこちお客さんがやってくるというような番組を見ることがあります。この間、どこかの島のジャム屋さんが紹介されていました。値段は一般のものより高いけれど、その土地の厳選した食材を利用しているので、つくったものが次々に売れるというような内容でした。結局、人をひきつける魅力があれば人はやってくるし、魅力がなければ人はやってこないということです。 仮に新しい施設がそういう魅力を持った施設になったとしても、もう一つの魅力がなければ、そこから人が流れない、まちなかににぎわいがつくれないということではありませんか。その点についてお尋ねします。 まちなかのどこにどのような施設を移転、新設した場合にも、新しい人の流れが生まれることは否定しませんが、それだけでまちなかのにぎわいが創出できると考えるのは、余りにも短絡的ではないでしょうか。それらの施設の利用者が商店街などに出ていく仕組みを同時に考えることが必要だと思いますが、どうでしょうか、お答えください。 次に、不老橋の修復についてお尋ねをします。 老朽化による破損であると、国の補助金を利用して、できるだけ現状を変えないように、できるだけ早く修復したいということでした。1851年-嘉永4年につくられたというんですから、つくってからもう164年になるわけです。この際、きちんと修復してほしいと思います。早くといっても来年度といえば、1年以上先になるかもわかりません。朝夕、片男波公園まで散歩したり走ったりしている人はよく見かけますが、そのほとんどはあしべ橋を渡っているようです。地元の方が寄りかかって倒れるようなことはないと思いますが、心配なのは観光客です。押し合いへし合いというような観光客が押しかけるというようなところではありませんが、念のためということもありますのでお伺いします。観光客などに対する注意書きが必要だと思いますが、どうでしょうか。 以上、それぞれお答えをお願いして第2問とします。(拍手) ○議長(尾崎方哉君) 木村副市長。  〔副市長木村哲文君登壇〕 ◎副市長(木村哲文君) 16番姫田議員の再質問にお答えします。 公共施設の再整備について、2点の質問がございます。 まず1点目、伏虎中学校跡地に市民会館と薬学部を一緒に建設するには用地が狭いのではないか、薬学部を現市民会館、図書館の跡地など、他の地域に建設することも含め考えるべきではないかについてです。 伏虎中学校跡地は人が集い、にぎわいを創出する上で優位な土地であり、薬学部誘致と市民会館移設の最適地であると考えております。この土地を最大限有効活用できるよう、薬学部と市民会館の配置等について県と調整しているところであり、薬学部を他の敷地に誘致することは考えておりません。 次に、2点目、施設を移転、新設した場合、新しい人の流れが生まれることは否定しないが、それだけでまちなかのにぎわいが創出できると考えるのは短絡的ではないか、施設の利用者が商店街などに出ていく仕組みを同時に考えることが必要だと思うがどうかについてです。 議員御指摘のとおり、まちなかの公共施設を移転、新設することだけで、すぐさままちなかのにぎわいが創出されることはありません。商店街や大学などと連携したイベントの開催、まち歩きなど、まちなかを楽しむ仕組みづくりと、施設の魅力向上によるまちなかへの誘導をあわせて行うことで、にぎわいを創出できるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 小林財政局長。  〔財政局長小林亮介君登壇〕 ◎財政局長(小林亮介君) 16番姫田議員の再質問にお答えします。 公共施設の再整備について、事業の重点化、事務事業の見直し、事務の効率化の取り組みが、現に行っている事業の縮小や市民サービスの低下、これまで計画されていた事業が後回しにされるようなことがあるのかとの御質問でございます。 事業の重点化、事務事業の見直し、事務の効率化については、平成28年度予算編成方針において改めて示し、まず予算編成過程において取り組んでまいりますが、その過程においても事業の目的や手段、市民ニーズ等を踏まえた検討を行うことにより、必要な事業を着実に実施し、市民サービスの低下や市民負担の増加がないよう努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 秋月教育局長。  〔教育局長秋月敏尚君登壇〕 ◎教育局長(秋月敏尚君) 16番姫田議員の再質問にお答えします。 不老橋の修復について、観光客などに対する注意書きが必要だと思うがどうかとの御質問です。 観光客などに注意を喚起する案内については、今後検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(尾崎方哉君) 16番。  〔16番姫田高宏君登壇〕(拍手) ◆16番(姫田高宏君) それぞれお答えをいただきましたので、第3問をさせていただきます。 まず、公共施設の再整備についてです。 それぞれの施設は、この間、少しずつ計画が話されたこともありますが、まとまった説明というのは、この9月18日が初めてでした。財政への影響について、必要な事業を着実に実施し、市民サービスの低下や市民負担の増加がないように努めるということですので、今回はそれで了としておきます。もしかして、もしかしてですが、財政局長さんはもっと上手に聞いてくれたら何ぼでも話したのにと思っているかもしれません。そういう点も研究させていただき、また、次の機会に納得できるまで質問したいと思います。 私は、市の事業が構想段階から計画段階、実施段階にわたって、その時々に市が情報開示し、市民に意見や要望を聞き、その事業に反映することが必要だと思っています。限られた予算の中で新しい事業を実施しようとすれば、どこかにしわ寄せがいく。事業によっては先送りされたり後回しにされるものもあるかもわかりません。事業の優先順位をつけるしかない場合でも、必要性というのは人それぞれに違うわけですから、市長さんを先頭に幹部の皆さんは、市民の意見や要望をよく聞いて、よく考えた方針に自信を持って説得してほしいと思います。新しい施設ができてから、前のほうがよかったわと、つくらんほうがましやわみたいなことを言われないようにしてほしいと思います。 伏虎中学校跡地に市民会館、薬学部を一緒に建設するには、用地が狭いのではないかと聞きましたが、狭いとも広いとも言わず、にぎわいを創出するには最適地である言われても、へえ、そうだったんだとは言えません。薬学部にけちをつける気は全くありません。私が例に挙げた市民会館、図書館跡地のほうがよっぽど駅に近い、図書館に近い、しかも再整備すべきまちなかであり、まあいえば同じ空間。 副市長に限らず、その適地性をきちんと説明していただかないといけません。かつて、丸正跡地でなければ公立大学を建てる意味がないと言い放ち、議会と対立した市長もいましたが、目的と方向がずれた議論になっていかないのかと心配しています。短期間で多くの事業を進めようとするのですから、考えることは早く考えて進めてほしい、しかし、慌てて進めて、変な施設にするなとも思う、そんな複雑な気持ちです。このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ。ハムレットのセリフが思い浮かぶわけです。次回に質問したときには、少なくとも市が目指そうというその方向が、その理由が一定わかるというところまで、特ににぎわいという点では、施設だけではなく、その施設周辺の魅力をどうつくり、どう生かすのかというところまで煮詰めて説明してほしいと思います。 次に、不老橋の修復について、観光客などへの注意を喚起する案内については検討していただけるということなので、設置しようと思うなら、できるだけ早く設置してください。現地で観光客そのものをそう多く見るわけではないのですが、このごろのことですから、注意書きの言語についてもあわせて検討していただくようお願いして第3問とします。(拍手) ○議長(尾崎方哉君) お諮りします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明12月4日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(尾崎方哉君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて延会します。     午後3時10分延会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。 議長    尾崎方哉 副議長   松井紀博 議員    戸田正人 議員    井上直樹 議員    中尾友紀...