和歌山市議会 > 1993-09-22 >
09月22日-06号

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  1. 和歌山市議会 1993-09-22
    09月22日-06号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成 5年  9月 定例会              平成5年       和歌山市議会9月定例会会議録 第6号           平成5年9月22日(水曜日)議事日程第6号平成5年9月22日(水)午前10時開議第1  会議録署名議員の指名第2  議案第1号から議案第25号まで第3  発議第1号 佛 栄次議員の辞職を勧告する決議案         ----------------------------会議に付した事件日程第1  会議録署名議員の指名日程第2  議案第1号から議案第25号まで日程第3  発議第1号 佛 栄次議員の辞職を勧告する決議案         ----------------------------出席議員(42名)  1番  井口 弘君  2番  姫田高宏君  3番  武内まゆみ君  4番  角田秀樹君  5番  青山 稔君  6番  山下直也君  7番  新島 雄君  8番  佐伯誠章君  9番  浅井武彦君 10番  永井佑治君 11番  森田昌伸君 12番  寺井冨士君 13番  麻生英市君 14番  山田好雄君 15番  田上 武君 16番  藤井健太郎君 17番  森下佐知子君 18番  新川美知子君 19番  森本保司君 20番  浦 哲志君 21番  波田一也君 22番  柳野純夫君 23番  平田 博君 24番  石谷保和君 25番  吉田光孝君 26番  小河畑喬夫君 28番  宮本廣次君 29番  東山照雄君 30番  大艸主馬君 31番  辻本昌純君 32番  南 徹治君 33番  滝口直一君 34番  堰本 功君 35番  和田秀教君 36番  奥田善晴君 37番  高垣 弼君 39番  西殿香連君 40番  岩城 茂君 41番  浜野喜幸君 42番  山崎 昇君 43番  中谷 悟君 44番  九鬼嘉蔵君欠席議員(2名) 27番  佛 栄次君 38番  武田典也君         ----------------------------説明のため出席した者の職氏名 市長         旅田卓宗君 助役         得津 勇君 助役         吉田眞三君 収入役        橋口敏彦君 市長公室長      中村 保君 企画部長       阿部俊彌君 総務部長       山本俊夫君 財政部長       上野 宏君 経済労働部長     川口眞夫君 農林水産部長     野口法夫君 民生部長       高垣芳男君 環境事業部長     吉田誠顯君 保健衛生部長     栢木 孝君 都市計画部長     宮本 忍君 土木部長       井上隆勝君 下水道部長      榊 常次君 建築部長       福岡 節君 教育委員会委員長   玉井千夫君 教育長        浅井周英君 教育総務部長     西本義秋君 教育文化部長     坂口全彦君 消防局長       垂井繁夫君 水道局長       川端源一君 水道局業務部次長   新田茂美君 水道局工務部長    臼井貞行君 選挙管理委員会委員  坂下 宏君 代表監査委員     河嶋耕三君 公平委員会委員長   北本一郎君         ----------------------------出席事務局職員 事務局長       中森純一郎 事務局次長      南方 智 参事補        岡本清春 議事調査課長     松本 功 庶務課長補佐     秦野正彦 調査班長       山ノ井義雄 議事班長       池端 弘 庶務班長       奥 善博 主任         濱治 匠 主任         川口隆弘 主任         尾崎順一 主任         田畑和久 主任         石本典生 主事         中西 太         ----------------------------  午前10時13分開議 ○議長(石谷保和君) ただいまから本日の会議を開きます。    -------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(石谷保和君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   奥田善晴君   平田 博君   滝口直一君 以上3人の諸君を指名します。    -------------- △日程第2 議案第1号から議案第25号まで ○議長(石谷保和君) 次に、日程第2、議案第1号から議案第25号までの25件を一括議題とします。 ただいま議題となりました25件については既に説明が終わっておりますので、これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。 藤井健太郎君。--16番。 〔16番藤井健太郎君登壇〕(拍手) ◆16番(藤井健太郎君) おはようございます。 提出されました諸議案に対する質疑を行いたいと思います。 まず、今議会に提案されております補正予算の中で、不況対策として特別に位置づけられているものがどのぐらいあるのかをお尋ねいたします。 バブル崩壊後の不況が長引く中で、急激な円高が進み、当面、景気の低迷が続くであろうと言われております。実際に、町の中では金属機械の加工や繊維などを初め、地場産業にとっては大変厳しい状況も見られます。有効求人倍率も低下の傾向にあるようです。これから年末を控え、下半期を見通した予算としてそれなりの位置づけがされているものと思うわけですが、提案されている補正予算を見てみますと、一般会計歳出予算は14億7,538 万 6,000円の増額補正債務負担行為が四季の郷公園整備事業小学校学習用パソコン導入事業で21億 3,656万円の追加、特別会計では北部終末処理場用地の清算によると見られる減額補正分を除けば、街路公共用地取得事業公共下水道事業で14億 253万4,000 円の増額補正、合計しますと50億円余の増額補正と見受けられます。 この中で、1つは、国の財政措置のある経済対策分はどの事業で幾らぐらいあるのか。 2つ目に、県・市の独自の意識をされました不況対策としてどのように見積もられているのかをお尋ねします。 次に、議案1号、一般会計補正予算の歳入について。 6月補正と同じく、市税での補正がされておりせん。繰越金で5億 5,402万円、これは4年度実質収支の半額で、残り半額は積み立てに回るか、地方債の繰り上げ償還財源に充てることとされております。ですから、事業予算の財源に充てられる繰越金はこれですべてになります。それから、財政調整基金からの繰り入れが3億 3,642万 3,000円、これら繰越金とこの基金からの繰入金の2つで8億9,000 万円余、実に補正財源の60%を占めると、こうなっております。とりわけ、財政調整基金からの繰り入れが今年度予算どおりに事業を執行したとなると、40億円もの繰り入れとなります。積立金の運用のあり方について明確にしておく必要があるのではないかと思うわけですが、当初予算、6月補正、そして今期の9月補正と、あたかも税のように使われているのではないかと思うわけです。 それで、1つは、今議会補正での財政調整基金からの繰り入れの理由は何なのか。 2つ目に、基金の残高は9月補正後で幾らになるのか。 3つ目に、3年度は決算の結果、財政調整基金からの繰入金を財源に充てることなく、そのまま積み立てておりますが、5年度の見通しをどのように持っておられるのか。 以上、お尋ねします。 次に、同じく議案1号、債務負担行為小学校学習用パーソナルコンピュータ導入事業、これが平成6年度から10年度まで5億 3,100万円を限度額として、また、歳出予算10款教育費においても関連と見られる予算が計上されています。既に中学校には2年度、3年度、4年度と、3カ年に分けて指名競争入札によってそれぞれ別々のメーカーの機種が導入され、教材として使用されています。当時、導入に当たりまして教育教材として機種の統一や、最も適した機種の選択が学校現場からは要望をされていたところでもあります。議会でも論議がされました。 今回、小学校への導入に当たりまして、1つは、既に中学校には導入されてる、この中学校への導入に当たってのその教訓を、どのように受けとめて生かそうとされておるのか。 そして、機種の選定方法や学校への配置をどのように進めようとされておるのかを尋ねたいと思います。 次に、同じく議案1号で、歳出予算款農林水産業費、1項農業費中、農政費で 657万円の補正がされておりますが、これは農業担い手育成事業等に要する諸経費の補正として計上されています。その中で、外国出張旅費190 万 9,000円の補正が見受けられますが、この内容は一体何なのか。だれが、どこへ、何をしにいくのか、お尋ねをします。 次に、同じく議案1号、歳出予算で、いわゆる生活関連予算の関係でお尋ねをいたします。 この予算は、暮らしの身近な町づくり予算として、道路の舗装や維持修繕、下排水路の修繕、農業施設の修繕などに使われてる予算で、毎年9月議会で補正がされております。 そこで、1つは、今期の補正でどのような位置づけがされ、市民からの要望との関係でどこまで計上できているのか、計上されている金額は幾らかをお尋ねします。 2つ目に、ことしの8月の22日の大雨や、また台風13号などによる被害などに対する対応もこの予算に含まれているのかどうか。また、含まれているとすれば、それは幾らぐらいになるのかをお尋ねしたいと思います。 次に、同じく議案1号の歳出予算の10款教育費、1項教育総務費中、教育振興費 3,870万円についてお尋ねをしたいと思います。 これは、来年7月の16日から9月25日までの期間、マリーナシティを主会場として開催される世界リゾート博、この世界リゾート博小・中学生に見学をしてもらうと。そのために市が前売り入場券を購入しようということらしいですが、リゾート博の内容が、子供たちの教育にとって見学するにふさわしいものであるなら見学そのものは結構なことだとは思うわけですが、まだ開催されていない今の段階で私自信は確信が持てないわけですが、教育として意義があるという前提に立ったとして、この事業の進め方について何点かお尋ねしたいと思います。 1つは、リゾート博入場券を何枚購入しようとしているのか。どのような形で使用をされるのか。 2つ目に、このリゾート博開催期間中に学校行事で参加するという方向であるとしたら、関係者の間での合意は既にとれているのでしょうか。 3つ目に、各家庭に配布するとしたら、子供たちが見学できるような家庭での条件をどのように整えていこうとされているのか。子供たちの手に入場券が渡ったとしても、子供たちだけで会場に行きなさい、こういうことにはならないと思うわけです。 次に、議案2号、国民健康保険事業特別会計補正予算についてお尋ねをします。 6億 985万 3,000円を減額するというもので、前年度繰上充用金を当初の91億円から84億 7,964万 7,000円に減額するということです。つまり、累積赤字の減額というように見受けられるわけですが、1つは、4年度の決算見込み決算処理の方法をどうしたのか。 2つ目に、累積赤字の解消策として、単年度収支均衡の見通しが立った時点で検討していくということでありましたが、どのように考えておられるのか。検討するという時期にはまだ至っていないのかどうか。 以上をお尋ねいたします。 以上で、私の第1問を終わります。(拍手) ○議長(石谷保和君) 上野財政部長。 〔財政部長上野宏君登壇〕 ◎財政部長(上野宏君) 16番藤井議員の質疑にお答えいたします。 まず最初に、今回の補正予算における国の財政措置のある経済対策事業ということでございますが、この中では都市小河川改修事業河北中学校屋内運動場建設事業公共下水道初め7事業でございまして、予算額で11億5,162 万 9,000円でございます。 それから次に、独自の意識された不況対策としてどのように見積もられておるかということでございますが、9月補正予算の各部局への見積書の提出の通知に当たりましては、本市の財政状況は非常に厳しい現状でございますが、現今の厳しい経済情勢を考慮いたしまして、経済対策関連事業重点事業の1つに掲げまして予算要求をお願いしたところでございます。 その結果といたしまして、今回の一般会計補正予算におきまして、不況対策の1つになると考えられます普通建設事業の占める割合が約70%ということになってございます。 それから次に、財政調整基金繰り入れの理由でございますが、御承知のとおり、歳入の一般財源の大半は税収入でございます。 その税収入の見通しが、バブル崩壊により景気の低迷が続いております現時点におきまして把握することは非常に難しい状況でございますので、今回の補正財源につきましては、財政調整基金からの繰り入れということで措置いたしたものでございます。 それから、財政調整基金9月現在の状況でございます。残高の状況でございますが、4年度の末の残高は64億 8,724万 3,000円でございまして、また、今回の補正予算後の残高は26億 1,096万 4,000円でございます。 それから次に、財政調整基金の問題でございますが、3年度は決算の結果、財政調整基金を財源に充てることなくそのまま積み立ててございまして、5年度の見通しということでございます。 財政調整基金繰り入れの見通しでございますが、現時点では今後の税収入等歳入見込みがいまだ不確定でございますので、見通しがつきにくいのが現状でございます。御理解賜りたいと存じます。 しかしながら、経済情勢等を考えますと、すぐに財政状況が好転すると考えにくい、そういうような状況の中でございます。今年度におきましては、財政調整基金からの繰り入れを行う必要があると考えてございます。 それから次に、生活関連予算の関係で、今期補正予算でどのように位置づけられ、要望との関係でどこまで計上できたのかということと、大雨や台風などによる被害の対応も含まれているのかという御質疑でございます。 バブル崩壊によりまして、景気が低迷する中、税収入の伸びも予想できないなど、本市の財政状況は非常に厳しいものでございます。こういった状況の中においても、都市基盤の整備を初めとする諸施策を推進するとともに、市民の日常生活に密着した、また要望の多い道路、水路、下水路等の整備が重要なものと考えてございます。 こういったことから、今回の補正におきましては重要事業の1つとして位置づけたものでございます。 次に、要望との関係でどこまで計上できたかということでございますが、限られた財源の中でございまして、他の事業との配分を考える中、できる限り要望にこたえた予算措置を行っております。今回の補正予算額は2億4,122 万 1,000円でございます。 また、今年度の大雨や台風などによる被害の対応も含まれているか、そういうことでございますが、今回の生活関連事業の予算の中には特に含まれてはございません。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 野口農林水産部長。 〔農林水産部長野口法夫君登壇〕 ◎農林水産部長野口法夫君) 16番藤井議員の質疑にお答えいたします。 第6款農林水産業費外国出張旅費についてでありますが、御承知のとおり、近年、農業を取り巻く環境は内外ともにまことに厳しい状況が続いているわけでございますけれども、特に、昨今は農産物の輸入自由化であるとか産地間競争が特に激化するとともに、一方では農家の高齢化や後継者問題が最大の課題となっているところでございます。 そこで、市といたしましては、付加価値の高い施設栽培を積極的に推進すると、こういうことで、現在、花卉・野菜等施設栽培推進事業など、諸種の事業に取り組んでいるところであります。 ところで、こうした事業を進める中で、事業の推進役ともなるべき農業の担い手や後継者の育成・確保策につきましても、関係者などから特に強い要請のあったところでございます。 そこで、このたび先進国の農業事情や生産技術及び流通機構などを視察・研修いたしまして、今後の国際化やあるいは農業の振興に寄与すると同時に、農業の担い手や後継者の育成を図る目的で、農業担い手等海外研修補助事業といたしまして、和歌山市農業青年クラブに対しまして、応募者22名分の旅費を事業費としてその2分の1を補助するとともに、青年農業者などからの強い要望もございましたので、今回、市長初め職員4名が同行することとなりましたので、そのための必要経費の予算措置をお願いいたしたものでございます。 また、行き先につきましてはオランダ及びフランスで、期間は平成6年1月下旬から2月上旬にかけての8日間の予定で計画をいたしているところでございます。 なお、今議会に補正措置をお願いいたしました事由でございますが、ただいま申し上げましたが、農家の高齢化や後継者対策が緊急の課題となっていると、こういう状況の中で、平成5年度当初予算編成後に、市農業青年クラブから農作業における冬場の農閑期を利用いたしまして事業を実施されたい旨の要請もございましたので、事業の重要性にかんがみまして、本議会に予算措置をお願いいたしたものでございます。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 高垣民生部長。 〔民生部長高垣芳男君登壇〕 ◎民生部長高垣芳男君) 16番藤井議員の質疑にお答えいたします。 平成4年度国民健康保険事業特別会計への収支決算見込みについてでございますが、平成4年度は国民健康保険料の賦課方式の変更を行うとともに、保険料の収納率の向上に努めた結果、前年度に比べ2.13%上昇し、87.34 %の収納率となり、平成3年度と4年度の2カ年で約10%収納率が向上したことなど、本市の運営努力が認められまして、国庫補助金が大幅に増額されました。殊に財政調整交付金では25億 9,417万 5,000円と、前年度に比べ7億 6,713万 6,000円が増額されております。 一方、歳出面では、レセプト点検の強化等による医療費の適正化や保健施設事業の充実等、事業運営に努力を重ねるなど、歳入歳出両面にわたる努力により、平成4年度は3億8,675 万 2,274円の単年度黒字となる見込みとなったものでございます。 したがいまして、累積赤字額は、平成3年度末の88億 6,639万 8,315円から、84億7,964 万 6,041円の減少になるものでございます。 次に、累積赤字の解消策についてでございますが、幸い、平成3年度、4年度と2年続いて単年度黒字となりましたが、これはいずれも国からの特別調整交付金等の補助金の増額によるところが大きく、国の補助金に依存している国保財政の現状を考えますと、国保運営が安定化したとは言いがたく、収支の均衡が定着した結果ではないものと考えております。 今後、さらに収納率の向上を図るともに、医療費の適正化、保健施設事業の充実など、収支両面にわたり努力を重ねまして、収支均衡の定着化を図るなど、国保財政の安定化に努めまして、早い時期に累積赤字の解消が図れるよう、さらに努力を重ねてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 西本教育総務部長。 〔教育総務部長西本義秋君登壇〕 ◎教育総務部長西本義秋君) 16番藤井議員の質疑にお答えいたします。 小学校パソコンの導入に当たりまして、中学校への導入に当たっての教訓を今回どのように生かしていくのかということでございますが、本市におきましては、中学校18校に平成2年度より3カ年計画でパソコンの導入を進めてまいりましたが、平成4年度をもって完了いたしました。中学校現場における3機種の導入につきましては、現場教員への研修体制の充実、ソフトの互換性、保守体制の完備等により、混乱を来すことなく進んでおります。 したがいまして、小学校へのパソコン導入につきましても、さらに現場への研修体制等の強化を図ってまいりたいと考えてございます。 それから、機種の選定方法や学校への配置をどのように進めるのかということでございますが、小学校パソコンの導入につきましては、新学習指導要領によりまして、小学校段階では「パソコンになれ親しませる」ことを基本にしております。そこで、文部省のパソコン導入計画推進の意向を受けまして、市内小学校に10台ずつの導入を考えてございます。また、機種の選定方法につきましては、導入検討委員会を設け、十分研究した上で取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 坂口教育文化部長。 〔教育文化部長坂口全彦君登壇〕 ◎教育文化部長坂口全彦君) 16番藤井議員の質疑にお答えいたします。 まず1つ目に、リゾート博小・中学生の入場券を何枚購入するのかということでございますが、市内の小・中学生、児童・生徒4万 3,000人分購入する予定をしております。 次に、見学の方法につきましてですが、学校行事として参加させるのか、また、各家庭から参加させるのかにつきましては検討中でございます。 次に、もし学校行事として参加させる場合、関係者の間で合意がとれているのかということについてでございますが、今議会に上程させていただいている段階でございますので、小・中学校の校長会など、関係者に具体的な提案をいたしてはおりません。したがって、現時点では合意はいただいておりませんが、万一、学校行事として参加させると決まりましたならば、今議会終了後、合意を得るよう取り組んでまいりたいと、このように思っております。 また、次に、もし各家庭に配布する場合はどうかということですが、親や兄弟・親類、友人同士、グループなど、さまざまな参加の仕方があると思います。この場合は、会期前に各学校におきまして、有意義で安全な見学の方法など、個々の児童・生徒を配慮した指導をしてまいりたいと、このように思っております。 以上です。 ○議長(石谷保和君) 16番。 〔16藤井健太郎君登壇〕(拍手) ◆16番(藤井健太郎君) 再質疑を行いたいと思います。 大きく分けて3点について聞きたいと思うんですが、1つ目は、経済対策の問題です。 和歌山市、県・市独自の不況対策、今年度、今回の下半期を見通した補正予算の中での位置づけをお尋ねしたわけですが、普通建設事業全体をとらえて不況対策というような見方をされておりまして、それならば、毎年の予算で提案されていることと何ら変わりはないのではないかと思うわけです。今の時点でどう対応されていこうとしているのかという点をお尋ねをしたかったわけでありまして、そういう点で生活関連予算という取り上げ方を一方ではさしていただいたわけであります。 第1問でも申しましたように、生活関連の予算というのは暮らしの身近なところで使われる予算ということで、大変要望の多いところでもあろうかと思うんです。市民の皆さんの要望に対してどのぐらい見積もられているのかということに対してはですね、どうこたえるか。できる限りという、かなりあいまいな表現だったわけですね。当局の皆さんからは、できる限りということになるかもしれませんが、市民の側から見れば、そのできる限りになっているのかどうかという点も問題として残っているわけだと思うんです。 ここのところで、暮らしの身近なところへ地元の業者の皆さんが請け負うことにもなりますし、市民生活にとっても地元の産業にとっても、経済の活性化という点で寄与する点というのはかなり大きいものがあるだろうと思うわけですね。 しかし、今回の議案で見てみますと、今回提案されている工事請負契約なんかでも、契約件数8件、52億円出されてますが、5件が県外の業者、45億 5,000万円、契約金額の実に85%にも及ぶというような状況になっているわけです。工事の種別によっては、やはり大手の業者に依存しなくてはいけないという面もあるでしょうが、地場の業界や産業をどのように育成していくのかという点から見ても、独自の対策として、こういったところへの予算づけというのがやはり必要になってくるんじゃないかと思うんですね。 市長は、和歌山市の経済活性化の問題としてリゾート博関連の大規模プロジェクト事業、これを本市経済活性化の目玉になるというような位置づけをされておりました。しかし、昨日、けさの朝刊などを見てみますと、そのようにリゾート博関連の巨大事業として位置づけられた事業がですね、市長も推進という立場でとってこられた事業が検察当局の捜索の対象になるというような事態にも発展をしているわけでありまして、まあしかし、この生活関連の問題で見ますと、今期2億 4,122万 1,000円、9月補正後でも24億 8,763万8,000 円、補正予算全体の16%という位置づけにしかすぎません。4年度、昨年度で見ますと、9月補正額は3億 7,817万 2,000円、9月補正後で25億 1,123万 6,000円と、これは昨年度は補正予算の18%を占めるということで、だから金額的に見れば昨年度と同じ補正ベースで見ても、ことしの方が後退をしているのではないかというふうに見られるわけです。3年度の決算額では26億 2,400万、3年度9月補正では25億 1,123万、5年度補正で24億 8,000万というふうに、だんだんと金額自身は少なくなってきているわけですね。しかし、市長自身もよく御存じのように、こういう身近な要望というのは、ふえてきているということを実感されているのではないかと思うんです。 このように、数字的には後退してきてるように見受けられますが、この生活関連予算の扱いについて今回どのように考えておられるのか。それと、市長自身が推進という立場で進められてきました今回のフォレストシティの検察当局の捜索についてですね、これもどのように思っておられるのか。市長自身が経済活性化の起爆剤として位置づけられた問題であるだけに、身近な暮らしのところでの予算を大事にしていくという点で、私はこの点をぜひ問いただしておきたいと思うんです。そういう点で、市長の今の時点での見解というのをぜひお聞かせ願いたいと思うわけです。 次に、財政問題に関連をいたしましてお尋ねをいたします。 農林水産の予算のところで、今回、農業青年クラブの皆さんが海外の先進国を視察に行きたいということで予算化がされております。そこに、市長初め職員4人の皆さんが同行されるということであります。今期補正でも市税の補正がなく、一般質問でも問題になりました普通交付税が当初予算との差額で6億3,400 万減額になる。新たな財源補てんをするか、事業予算の縮小が迫られているわけですね。今議会での財政部長の弁をかりれば、今後の事業の、特に今議会の問題も含まれると思うんですが、どのように事務事業を進めていくのかということで、このように言われておりました。「非常に財政的に緊迫している折、事業の重要性、緊急性、費用と効果のバランス、住民のニード、それらを勘案して事業の優先順位を決めていく」という財政部長の御答弁で、折しも財政の厳しさというのがかなり強調されていたわけです。 私は、市長の海外視察についてですね、財政にゆとりがあるから行ってもいいんだとか、財政にゆとりがないから行ってはいけないということを一律に言うつもりはありませんが、今回の補正予算を計上するに当たって、そういう財政的な面も踏まえて、どのように市長自身が考えておられるのかを尋ねたいと思うんです。この時期に、非常に財政が逼迫しておるときに、補正をしてまで市長が青年クラブの皆さんと海外視察に行く必要性、財政状況や事業の緊急性、また費用と効果のバランスから見て市長がどのように判断をされているのか。 先ほどの第1問では、クラブの皆さんから要望があったということでありますが、仮に要望があったとしても、その辺のことも十分に考えないと市民に納得のいく説明にはならないのではないかと思うわけです。今年度当初でも、花卉や野菜などについての施設園芸、農家への利子補給事業というのが当初の議会でも計上されておりまして、和歌山市の農業の1つの活路の方向ではあろうかと思うんですが、しかし、そういうこともあったとしても、やはり今の財政状況から十分に説明できるものでなければ。青年クラブの皆さんが行くということ自身については、実際に農家の経営に携わる皆さんですから、視察をするという必要性というのはあろうかと思うんですね。しかし、そこに市長が行くということになると、市政全体の問題として、また初めての問題だと思うんですね、こういう特定の事業に対して市長が同行すると。そこのところの説明をきっちりとしていただきたいと思うんです。 次に、財政部長に対してお尋ねしますが、財政調整基金からの繰り入れの理由として、財源が不足をしているというような、見通しがつきにくいという、税収のめどが立たないというようなお話がありましたけども、だから、だからといって財政調整基金に安易に頼るということではやはりぐあいが悪いと思うんです。それとあわせまして、個々の使い方を明確にするという意味で、地方財政法の第4条の4に、積立金の処分できる要件というのが5点書かれてあります。だから、地方財政法でこの基金の取り崩しの場合の要件というのが定められてあるわけですね、5つにわたって。だから、それのどれかに該当しなくては、この積立金の取り崩しというのは違法の疑いがあると言っても言い過ぎではなかろうかと思うんです。 それで、1つはですね、経済情勢の著しい変動による財源が著しく不足する。 2つ目は、災害への対応。 3つ目は、緊急に実施必要となった大規模土木事業。 4つ目は、長期にわたる財源の育成のためにする財産の取得。 5つ目は、地方債の繰り上げ償還、この5点が明記をされておりまして、これのどれに当てはまるのかを尋ねたいと思います。第2問。 次に、教育委員会にお尋ねをします。 リゾート博の入場券4万 3,000人分購入をするということでありまして、その使い方については現在検討中というお話でありました。教育委員会としてこれを、教育委員会の予算としてこれを計上するという点から見ますと、やはり事前に関係者との協議を行って、そして合意がとれたもとで予算を計上するというのが本来のあり方ではないかなというふうに思うわけですが、学校事業とするならば予算化する事前にですね、関係者との意見調整、位置づけや、そういうものがあらかじめ合意がとれておって予算化すると。でなければ、これの問題の発端というのを考えてみますと、行政の方からの市長の答弁があって教育委員会へ振り向けられたということで、学校からの押しつけということになってくる嫌いがあるんではないか、その点を憂慮するわけです。 そしてまた、家庭に配布する場合もですね、この教育の機会均等、教育として位置づけるならば、そういった点が、行ける子、行けない子、出してはならないと思うんですね。そういうことで、公平に教育条件を整えるという点から見ても、予算化するのはまだ早いんではないかと思うんです。 市長の方を見て言ってますが、今年度、ことしを過ぎれば来年から前売り入場券の金額が上がるということもあって、この9月議会にあわてて予算計上したのかなと。予算を先に出しておいてですね、それから学校関係者や、どういうふうに使うのかということを協議していくというのでは、これは全く反対ではないかと、そういうふうに思うわけです。ですから、事前にですね、十分にその辺の協議、合意、学校行事とするならば、そういうふさわしい位置づけというものをこの際、改めて先に行うべきではないのかということで、お尋ねをしたいと思うんです。 最後に、国保の問題についてでありますが、今の段階では累積赤字の解消策に踏み込めないというふうに聞きとらせていただきました。しかし、方針は、累積赤字のしていく方針は変わらないということだろうと思うんですが、この点はですね、非常に大事な点だと思うんですね。国保事業の剰余金が累積赤字の補てんに回されていると。本来、単年度の国保事業で黒字が出ましたら、その分は被保険者の保健事業なり、また被保険者の保険料負担を軽減さしていくというところに使われてしかるべきだろうと思うんですね。当該年度の保険料の、また国からの国庫支出金も、国は当然国保事業の運営の安定化というとこに責任を持たなくてはいけませんから、その分で支出するお金というのは当然だろうと思うんですね。過去の赤字分を当該年度の被保険者にしわ寄せをしていくということは問題があるんじゃないか。実際に、少なくとも市民税非課税世帯の保険料というのは引き上げられてきておるわけですから。そういう点で、今後とも十分に検討をしていっていただきたいと思います。 以上で、私の再質疑を終わります。(拍手) ○議長(石谷保和君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕
    ◎市長(旅田卓宗君) 16番藤井議員の再質疑にお答えいたします。 まず、生活関連予算が後退しているのではないかと、まあそういう御指摘でございますが、第1問でも財政部長からお答え申し上げましたとおり、市民の日常生活に密着した道路、水路、下水路等の整備は重要な事業であると、このように考えてございます。 こうした考え方のもとに、厳しい財政状況でございますが、できるだけ生活関連事業に重点を置き、予算措置を行っているところでございますので、どうか御理解賜りたいと思います。 次に、昨日、和興開発への捜索の入ったフォレストシティ計画に対しどう考えているかという、見解を話をせよということでございますが、私は和泉山系にさまざまな、県と市とともにやっておりますコスモパーク加太構想も含めて、幾つかの民間レベルの大規模の開発の計画がございます。そうしたものを基本的に、自然との調和のとれた開発を促していきたいとは考えております。しかし、それはあくまでも経済への活性化策というふうな、それだけの問題ではないわけですね。もっと大きな観点に立って、和歌山市から車でわずか30分のところに関西新国際空港ができる、そこに世界じゅうの人や物や情報が集まってくる。今のままならば、その世界じゅうから集まってくる人や物や情報というものが、ストレートに大阪の方へ流れ込んでいってしまうと。これでは意味がないわけでありまして、ですからその世界じゅうから集まってくる人や物や情報を、たとえ何分の1でも和歌山市へ導入をしてくるような受け皿づくりというものを真剣に今考えなきゃならない時期だと思うんです。 その1つが、和歌山マリーナシティでもありコスモパーク加太でもあるわけなんですが、特に風光明媚な和泉山系というものは、気候も南面に関しましては温暖でもありますし、非常に関空にも近いという、そういうふうな地理的条件もあります。あるいは、近畿自動車道あるいは第二阪和国道の延伸というふうな将来構想もあるわけです。 そうしたことを考えましたときに、この和泉山系にですね、幾つかの、まるで森林都市のような良好な開発を促して、そこにハイレベルの住宅団地だとか、あるいはリゾート施設だとか、あるいは企業の迎賓館だとか、あるいは企業の研修センター、あるいは研究所だとか、そういうものを誘致をしていくことによって、例えばですね、世界的に有名な学者だとか、あるいは文化人、そうした人たちがむしろ京都あたりで住むよりも、もう和歌山の和泉山系に住んだ方がですね、もうはるかに世界へ飛び立つのにも、あるいは我が国の主要都市へ飛び立つのでも大変便利なわけなんですね。じゃ、もう京都で暮らすんやめて、和歌山市の和泉山系で暮らそうと、あるいは和歌山市のその和泉山系への企業迎賓館で世界的な会議をやろうというふうな形になっていくと、ここにその和歌山市というものが世界への情報の受け入れ基地にもなり、あるいは同時に世界への情報の発信基地にもなっていくわけなんです。そして、和歌山というものが世界への接点に立っていく時代を迎えるわけなんですね。 そういうふうな意味から、私は基本的には和泉山系の大規模な、良好な開発というものを基本的には促したいというふうに考えております。 しかし、昨日入りました和興開発に関する問題につきましては、これはまあ別の問題でございまして、刑事事件でございますから、これはこれなりに厳しく司法当局で捜査をされるべきだと、そのように考えております。捜査を受けたことについて、非常に残念に思い、遺憾にも思っております。 次に、農業青年クラブの海外出張に対して私が同行するのはどうかという、そういう御指摘でございますが、この問題につきましては実は、半年ぐらい前になると思うんですが、農業青年クラブの皆さんと私とですね、話し合いの機会を持ちました。私は常々思っておりましたのは、和歌山市内に約 6,500軒ぐらいの農家がございますけれども、その農家のおよそ9割近くは兼業農家であるわけなんです。専業農家が非常に少ない。どんどんどんどん専業農家が減っていくという現状にあります。それはどういう理由かというと、後継者が育たないという、そういうふうなこともあるわけなんですね。 そこで、私はその農業青年クラブの皆さんに言ったのは、もっとその勇気を出して農業に活路を見出して頑張ってくれよという話をしたわけなんです。そうすると、彼らは当初非常に消極的でございました。和歌山市の農業はだめかもわからないと、そんなふうな答えだったんですが、私はそのときに、関空ができることによって、臨空農業に活路を見出していく千載一遇のチャンスを迎えるじゃないかと。だから、むしろこれからは臨空農業であるならば花卉栽培、そういうふうなものに力を入れていくべきだと。特に、オランダあたりの花卉栽培というものについて勉強してみたらどうかと。皆さんがその熱意を持って行くとするならば私も一緒に行くし、あるいはその費用の点においても半額ぐらいは市で負担してやってもいいから、一遍ひとつ皆さん勇気を持ってやろうじゃないかと、そういうことを実は私自身、話をしてたわけなんです。 それから、しばらくたちましてから、農業青年クラブの皆さん方がですね、後日、私のもとへやってまいりまして、先般市長から聞いた話について大変感銘を受けたと。我々も一遍勇気を持って取り組んでみたいと。ついては、農閑期である来年の2月ごろに、その先進地であるオランダの方に行ってみたいと。当然私たちも自己負担をしますから、市の方も負担してほしいと。もちろん、市長も一遍、一緒に行ってほしいと、こういうふうな実は要望を受けたわけなんです。そこで、今回こういうふうに上程をさしていただきましたわけでございますので、どうか御理解賜りたいと、こういうふうに思います。 次に、リゾート博の券の問題について、私から提案し、教育委員会へ押しつけているのではないかという、そういう御指摘がございました。 私は、世界リゾート博というのは恐らく和歌山市、和歌山県にとりまして、最初で最後の大規模な博覧会になるであろうと。そういうものを見学することについては、極めて教育的効果は高いというふうにも考えておりますし、同時に私自身、子供のころに母子家庭で育った関係もあって、非常に貧しい生活を送りました。少年マガジン読みたい、あるいは少年キングという本を読みたいということで、雑誌屋で立ち読みをやりましてしかられたこともありますし、あるいは森永のキャラメルを欲しくって、買えなくって、駄菓子屋の前をうろうろしたことも正直ございます。ですから、そういうふうな自分自身の経験から考えても、友達たちが世界リゾート博を見に行くと、もしも見に行けない子供さんができるなんてかわいそうだと。だから、すべての小・中学生の子供さんたちに世界リゾート博を見る機会を与えてあげたいというふうに考えて御提案申し上げたところでございますのでどうか御理解賜りたいと、このように思います。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 上野財政部長。 〔財政部長上野宏君登壇〕 ◎財政部長(上野宏君) 16番藤井議員の再質疑にお答えいたします。 財政調整基金の処分の趣旨は地方財政法第4条の4のどれに当てはまるかという御質疑でございますけれども、財政調整基金は、各年度の財源を積み立てまして、年度間の財源の調整を図り、財政の健全な運営に資するために設置したものと認識してございます。 処分につきましては、地方財政法第4条に定めるところにより処分してございまして、条項の4条の4で申し上げますと、4条の4、第1号に主として該当すると、こういうような考え方で処分したものでございます。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 16番。 〔16番藤井健太郎君登壇〕(拍手) ◆16番(藤井健太郎君) 再々質疑をさしてもらいます。 市長の和泉山脈に対する思い入れというのはよくわかったわけですが、しかし今回の捜索の対象になっている事業というのは、先ほども申しましたように、県・市がですね、“燦”黒潮リゾート構想の重点整備地区として業者を指定して、それで政策の最優先課題として掲げてきていた事業なわけですね、この事業というのは。それと、検察当局の捜索を受けたことというのは別問題だというふうにおっしゃいましたけれども、市もこの計画に対しては地元また業者に対する事前協議を受け、指導していくということを何回もこの場で答弁をされておりました。この構想、リゾート構想というもの自身が、市の政策、そして民間活力の導入ということで進められてきておったわけですから、市長自身にもそれに対する、また行政当局に対する指導責任として、当然、今回の事態になるようなことが起こるということは別問題とは言い切れないのではないでしょうか。指導する責任がある、また指導するということを再々ここで繰り返されておったわけですからね。で、今まで何のための指導をしてきていたのか。そういう点を十分深くとらえていただきたいと思うんです。一方では、暮らしの身近な予算が削られてきている。財政的な状況も、ある程度はわかりますけども、しかし市政そのものとしてどうなのかというところが問われているだろうと思うんですね。 このリゾート博の入場券の問題ですが、市長はぜひ見せてあげたいという気持ちはわかりますけどね、これはあくまでも教育委員会の問題なんですね。教育委員会の中で、市長自身からこういうようなお話があって、一度検討してみようやないかということで、中で十分な検討ができてリゾート博そのものの位置づけができて、関係者の合意をまずとるということがなければ、これは押しつけになるんですよ。市長が何ぼいいことだと思ってみてもね。学校行事や学校教育というのは、本来そうあるべきであろうと思うんですね。教育機関の中立性、また教育機関の機会均等の中でどう論議をして、本当に子供たちが行けるような状態というのは、どうつくり上げればいいんだろうかということが、論議がされてからでないと……。まず予算化をして、予算をとったからやりなさいというようなことではおかしいんじゃないですか。市長の思い入れはわかりますが、しかし、やはり教育の場は、教育委員会の場というのはそういうもんじゃないと、そういうふうに私自身は今回の予算を見て思うわけであります。 以上で、再々質疑を終わります。(拍手) ○議長(石谷保和君) しばらく休憩します。  午前11時05分休憩 --------------  午後1時12分再開 ○副議長(吉田光孝君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、堰本功君の質疑を許します。--34番。 〔34番堰本功君登壇〕(拍手) ◆34番(堰本功君) 議長の指名をいただきましたので、今議会に上程されています諸議案に対して質疑をさせていただきます。 しかし、午前中、同僚議員から詳細な質疑がなされましたので、私に残されておる問題は余り多くありません。ただ2・3の意見をつけ加えるにとどめ、質疑としては議案第11号、土地の買収について、及び議案第13号、公有水面埋立ての免許出願に対する意見についての2つに絞りたいと思います。 そこで、まず私の若干の意見を申し上げます。 まず、議案第1号の一般会計補正予算の歳入の手数料について、衛生手数料65万 8,000円の増額になっておりますが、これに関連して、議案第7号、手数料条例の一部を改正する条例において、衛生検査の水質検査手数料が2万 2,660円から21万 9,390円の改正になっております。聞くところによりますと、現在の26項目から46項目に改正されたので、検査項目が。それでこれだけ上がったということであります。 検査項目が26から46、2倍に少し足らないんですが、料金が約10倍に上がっておるのは、いかに何でも奇異に感じられます。新しく加わった検査項目の検査費用が、よほど高いのか、それがわかりませんから何とも言いかねます。が、どうせ料金は規則で定めなければならないのですから、条例ではその検査項目のうちの最高の額をとり、1件幾ら以内として、規則で各項目の手数料を上げておけばいいのではないでしょうか。この10倍の値上げは、いかに何でも不思議に感じられます。 次に、衛生費の第16目、狂犬病予防費において非常勤報酬 295万円を増額し、捕獲委託料 1,290万円を減額しております。聞くところによりますと、捕獲委託しておりました、捕獲されておった方が亡くなられたので、非常勤職員を雇用し当たってもらうということであります。しかし、専門家が 1,290万円でしておった仕事を、新しい人が半年間 295万円でありますから、約半分の額で専門家の穴埋めをし得るとは到底考えられません。 最近、私も、繁華街で5・6頭のたくましい野良犬がのしのしと闊歩するのを目撃しましたし、また、団地の山に野犬がかなりの頭数おって徘回して困ると。保健所にとってくれと言ったところがさっぱり来てくれないという声も聞きますから、野犬対策には強力な措置をとられることを望みます。 次に、これは先ほど同僚議員も言われましたが、農政費の外国出張旅費であります。 市長の答弁によりますれば、農業青年クラブの会員22人とヨーロッパへ行かれるということでありますが、来年までまだかなり期間がありますから、私は単に市長に呼びかけられて行くというのでなく、市費を使うのですから、一般に公募して行くべきだと思います。1人当たりの額については、農業担い手等海外研修費補助金 427万 4,000円ですから、22人で割って20万円足らず、18・9万円でしょうか、でありますが、国際親善のために行ったのは10万円という例もありますから、少し下がっても人数をふやして行くべきではないでしょうか。それとともに、市長の海外出張旅費は国際交流費で持つべきではないかと思います。 当初、1,149 万 1,000円を外国出張旅費として計上しておりますから、もうこれを使ってしまったのでしょうか。また、新しく補正するならば、私はこの費目に補正、追加計上すべきだと思います。この点をつけ加えておきます。 それから、四季の郷公園事業費3億 4,261万円を減額しておりますが、当初5億 902万円を計上しております。年のまだ半分ある時点において、半分以上の予算を減額して来年に回すのは、これに関連して、債務負担行為補正において16億 556万円を平成6年度に四季の郷公園整備事業費として追加しておることを考えれば、これは来年度末まで工事をすべて完了するように、債務負担として今年度中に契約しようというための措置であるそうでありますから、ただいまの今年度の分を減額して来年度に回すのと矛盾していると私は思います。 それから、これも同僚議員からお話がありました、教育費の学校管理費 900万円のパーソナルコンピューターの借上料について、これに関連して、債務負担行為補正では平成6年度から10年度までに5億 3,100万円を追加しております。これは単年度ではいかないのでしょうか。何か5年間も保障しておくような、業者に保障しておくような、そういう感じがします。しかし、それよりもむしろ、むしろといいますか、それよりも私は小学校にコンピューターを導入することの是非について非常に疑問に思います。大体、小学校教育は基礎的な学力をつけるところであります。指1本でキーを操作して文章をつくり、計算し、作図するというようなコンピューターは、決して基礎学力の習得に、むしろマイナスではなかろうかと思います。それでなくとも、ファミコン、パソコンのゲームで子供が熱中して、いろんな害があらわれてきていると思います。 そういう意味で、そのあしき風潮に油を注ぐという意味からも、小学校におけるパソコンの導入には一考を要すると思います。中学校あるいは高等学校においてこれを習得することは、卒業して社会人となれば、すぐコンピューターに接するわけですから、これはそれになれておくということも必要でありましょうけれども、小学校については疑問に思います。尊敬する教育長さん、古きものを愛し、東洋学にも造詣の深い教育長さんにとっては、このパソコンを導入するよりも、むしろそろばん一丁ずつ小学校生徒に配った方が、教育長さんらしい教育の理念に沿ったやり方だと思います。いずれまた、改めてパソコンに関して教育長と論議する機会があろうかと思います。 以上、私の意見を申し述べまして、質疑に入りたいと思います。 まず、議案第11号、土地の買収について伺います。 これは、例の、昨年12月議会に突如として下水道用地先行取得事業特別会計が新設され、土地購入費が、また、下水道事業特別会計において建物等移転補償金が北部下水道終末処理場建設事業として予算計上され、それ以後、本年2月議会及び6月議会において、そして今9月議会において予算計上されてきました。その間、一般会計、下水道用地先行取得事業特別会計、下水道事業特別会計の3会計において、入れたり出したり、あるいは補正したり、繰り越したり、予算書を見ても、説明を聞いてもどれがどれやら非常にわかりにくくなっています。 今回が最終補正だということでありますので、この北部下水道終末処理場用地として、住友金属の北防埋立地の先端部分6万 6,000平米の土地を幾らで買うことになるのか。建物移転補償金の分も含めてお示し願いたいと思います。 次に、この新たに取得することになります処理場用地への進入路について、確保していますか。まだであれば、その見通しについてお聞きしたいと思います。 次に、この用地に下水道終末処理場の施設を建設するのはいつのころになりますか。その工期、総事業費の概略をお教え願いたいと思います。 次に、この終末処理場建設について地元との話し合いはしていますか。また、どうなっていますか、お伺いします。 第2の問題として、議案第13号、公有水面埋立ての免許出願に対する意見についてお尋ねします。 御承知のように、これは和歌浦の新設されたあしべ橋から片男波の和歌公園までの約280 メートル、干潟沿いの道路、いわゆる和歌浦廻線を拡幅するため、干潟の一部を埋立しようということで、公有水面埋立法に基づき、出願人の県から地元市長の意見を求めてきたものであります。 これについて、先日、同僚議員の一般質問の中でも、海洋リゾート構想に関連して、この埋立問題について言及されました。まことに格調高く、理路整然、私も全く同感で、深い感銘を受けました。しかし、この議員の御意見に対しての当局の意見はありませんでした。多分に、同僚議員の質問とダブるところがあるかとも思いますが、改めて質疑させていただき、当局の見解をただしたいと思います。 第1点、提出議案はこの埋立について同意するということであります。同意する、つまりこの埋立をよしとする、賛成するというのはどういう理由によるのか、お伺いします。 第2点、同意するとして、1地元住民の十分な合意を得られたい。2環境保全に十分配慮すること。3利害関係者の十分な合意を得られたい。という3つの条件をつけていますが、これはどういう意味を持つものでありますか。突き詰めて言えば、この3つの条件を守られなければ同意しない、同意を撤回すると解していいのでしょうか。当局の見解をお聞きします。 第3点、この埋立には反対している人たちが少なくありません。当局は、こうした反対している人たちと話し合いを持ちましたか。また、その反対の意見についてどう考えますか。 第4点、この埋立工事の総工費は幾らかかる予定で、市の負担分は幾らになりますか。 以上で、私の質疑第1問を終わります。(拍手) 〔副議長退席、議長着席〕 ○議長(石谷保和君) 榊下水道部長。 〔下水道部長榊常次君登壇〕 ◎下水道部長(榊常次君) 34番堰本議員の質疑にお答えいたします。 議案11号、土地買収に関連いたしまして、北部終末処理場建設に伴います最終の土地買収に幾らかかっているのか。それから、進入道路、アクセス道路は確保しているか。それから、終末処理場建設に関連して、工期、総事業費について、また、終末処理場について地元と話し合いをしたか、どうなっているかという御質疑でございますが、まず、処理場用地購入費及び移転補償費についてでございますが、全体計画面積6万 6,000平米のうち3万 1,936平米を購入をいたすもので、用地購入費は総額で19億 8,003万 2,000円でございまして、移転補償費につきましては総額7億 7,663万 2,000円でございます。 続きまして、進入道路についてでございますが、現在、市関係部局と協議を行っているところでございまして、今後とも協議を続けていくとともに、国・県とも協議を行い、処理場の進捗にあわせて事業を行っていきたいと考えてございます。 また、終末処理場はいつからかかるのか、工期、総事業費のあらましについてでございますが、現在、実施設計を行っているところでございまして、平成6年度から建設工事に着手し、1期工事の建設には6年ないし7年かかる見込みでございます。処理場全体の建設費でございますが、約 230億円で、1期工事といたしましては約 165億円を見込んでございます。 続きまして、地元の話し合いについてはどうかということでございますが、北部終末処理場建設に伴いまして、地元自治会と再三再四説明会を開きまして、処理場の建設及び事業の必要性について交渉を行ってまいりました。下水道部といたしましては、説明会にて地元自治会の合意を得られたと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 34番堰本議員の御質疑にお答えいたします。 議案第13号、公有水面埋立ての免許出願に対する意見について、同意の根拠はどれかということでございますが、同意の根拠につきましては、今回の埋立により交通混雑の解消や和歌浦地区の活性化、歴史的環境にふさわしい住環境の創出、潤いのある町づくりの推進、歩行者等の安全通行の確保及び高潮に対する防災上の機能が向上するとの認識に立ちまして、地元住民の十分な合意を得られたい。また、環境保全に十分配慮すること。利害関係者の十分な合意を得られたい。との条件を付して、同意したものでございます。 次に、同意の条件の意味はということでございますが、条件につきましては、1つ、地元住民の十分なる合意を得られたいとは、第38回都市計画審議会におきまして、地元住民の十分なる合意を得られたい。それから、漁業関係者とも十分協議されたい。それから、自然保護、歴史的環境をできるだけ配慮されたい、との答申を踏まえまして、地元住民の理解を得ることが大前提であると考えたためでございます。 次に、環境保全に十分配慮することとは、和歌浦の干潟につきましては、古くから市民に歴史的、自然的景観に恵まれた場所として親しまれ、また環境保全に住民が努力してきた経過がございますので、今回の意見を付したものでございます。 次に、利害関係者の十分な合意を得られたいとは、昔から生活の場所としてきました漁業組合及び観光組合等、これら埋立に伴う権利及び利害を有している方々の同意を得られたいとしたものでございます。 なお、条件が守られなければ同意を撤回するという意味かの御質疑でございますが、議会の議決をいただいた上での地元市長からの意見でありますので、出願人においても、この条件を遵守するものと思われますので、御理解賜りたいと思います。 次に、反対する人たちの意見を聞いたか。それについてどう考えているのかにつきましては、和歌浦廻線埋立につきましては、埋立に異論を唱える会から、和歌の浦の干潟環境保全を求める要望書の提出がございましたが、今回の埋立に際し、公害等の問題を含め、同意条件に、環境保全に十分配慮するよう条件を付してございます。 なお、過日、和歌浦の当計画に関する現場調査をいたしました折、沿道の反対者と話し合ったところ、事業主体である県に対して意見を述べたいとのことであって、市に対し意見を述べる必要はないとの答弁がございました。それ以後、事業計画図書の縦覧の機会に意見を聴取する場もあることから、それ以後に特に反対する人たちの意見は聞いてございません。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 宮本都市計画部長。 〔都市計画部長宮本忍君登壇〕 ◎都市計画部長(宮本忍君) 34番堰本議員の質疑にお答えします。 議案第13号、公有水面埋立ての免許出願に対する意見についての、事業費は幾らか、また、市の負担額は幾らかということでございますけれども、県の事業計画によりますと、5億 5,000万円でございます。本市における負担でございますが、地方財政法第27条第1項に基づき負担するものでございまして、負担額は事業費の6分の1で、金額にいたしまして 9,166万 5,000円でございます。 また、県工事負担金の負担の軽減につきまして、県知事等に機会あるごとに要望を行っているところでございます。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 34番。 〔34番堰本功君登壇〕(拍手) ◆34番(堰本功君) ただいま、担当部長からそれぞれ答弁をいただきました。 質疑第2問をさせていただきます。 議案第11号の北部下水道終末処理場用地の買収について、結局、この埋立地については面積6万 6,000平米、土地代金19億 8,003万2,000 円、建物移転補償金7億 7,663万2,000 円、合計27億 5,666万 4,000円になりますか、で、市が住友金属から買ったということになります。 まず、6月議会の反対討論において、私は、平成4年度及び5年度において、土地購入費、建物移転補償金等合わせて49億 9,600万円、約50億円のお金を住金に支払われることになると申しましたが、これは予算上で、実際は約27億 6,000万円になったということであります。 この決着までの経緯を見て感じますことは、第1に、市がこの土地の買収に約50億の金を予算化したということであります。ということは、50億円で買うこともあり得たということであります。そして、それが約半分の27億5,600 万円で買えたということで、安くしてもらったという感じと、約半分の土地が無償で寄附してもらったということが強烈に印象づけられました。 しかし、半分有償、半分無償というのもおかしな話で、半分ただでくれるのなら全部ただでくれてもいいことだし、半分寄附してくれたにしろ、全体として見れば、この6万6,000 平米の土地が27億 5,600万円余りで買ったということでありまして、恐らく住金は1平米6万 2,000円の単価で売ったという実績を残したかったのだろうとしか考えられません。そして、この住金の意図のために、市当局も議会も振り回されたということになります。このことは、昨年12月議会からこの9月議会までの、この問題に対する議会審議を見ても言えると思います。 第2に、この1平米当たり6万 2,000円が安いか高いかわりませんが、私は、工場の廃棄物で埋め立てたのでありますから、ゼロでもお釣りがくると思っていますが、値段は別として、埋立地が売買されたということは大きな意味を持つものだと思います。 そもそもこの北防埋立地は、昭和39年6月、埋立についての申請があり、40年2月、県からこの埋立についての諮問があり、4月2日、本市議会で同意について議決したものであります。そのときの申請書に書かれている埋立の目的は、工場敷地造成のため、とあります。もちろん自社の工場以外に考えられません。したがって、今回の売買は、埋立目的以外の転売ということになり、その先例をつくることになります。これは、公有水面埋立法の趣旨から見て、違反した、少なくとも適当といえない行為であると思います。 第3に、処理場用地を買っても、出入りの道がなければ何にもなりません。進入路は、土地の買収に先立ち、少なくとも並行して買収の時点では確保していなければならないと思いますが、早急に確保していただきたいと思います。 第4に、処理場建設について地元の合意はどうかと聞きましたら、地元自治会の合意は得られたということでありますが、自治会の合意、即、地元住民の合意とは限らないと思います。特に、進入路の確保について、答弁によれば国・県のみのようでありましたが、恐らく民有地もあろうかと思います。先日、同僚議員の中央終末処理場建設の際の前市長の話もありましたが、強制収用をちらつかせるなど強圧的態度をとることなく、まさに十分な理解と合意を得られるよう努力されることをお願いしたいと思います。 なお、議案書につけられている買収予定地位置図は、正確ではありません。あの図では直接海に面しているように見えますが、海との間には5メートルですか、よくわかりませんが、その幅の漁港敷地がありますし、地目は宅地となっているのかもしれませんが、買収地の西の部分は正確にはかっておりませんからこれもわかりませんが、10メートルないしは20メートルの幅の小高い緩衝緑地になっています。位置図とともに見取り図もつけるべきか、あるいはもう少し精密な図面をつけるべきだと思います。 これで、土地の買収についての質疑は終わります。 第2の、議案第13号、公有水面埋立ての免許出願に対する意見について、の問題に移ります。先ほどの問題は、答弁は要りません。 私はこの問題について、第1点、まず埋立に同意するという根拠、理由を伺いました。賛成する理由はいずれも、県あるいは賛成の方の主張をそのままでありました。が、むしろ私は、当局の主体的な賛成とする理由、例えば、この埋立について、こういう調査をし、こういう専門家の意見も聞き、その結果、賛成の結論に達したということをお聞きしたかったのであります。これでは、むしろ、初めから同意以外考えられないという考えに立って処理したのではないかと思います。 第2点として、同意の条件について、その意味を聞きました。個々の条件の意味ではなく、条件をつける意味です。条件は守らなければ同意しない、守らなければ同意を撤回するというのでなければ、意味がありません。当局にそういう意味でこの条件をつけているのでしょうか。とてもそうは考えられません。答弁においても、議会の同意を得て同意するのであるから遵守されるであろうと思います、というような答弁でありました。実効性のない条件は、意味のない、無意味な飾り文句、アクセサリーであると思います。 先年、西浜沖の埋立についての同意について、同様の条件が付せられておりました。地元の住民の十分な合意を得ることとありましたが、その後、何ら説明会も開かれた様子はありません。自治会長でもあります私が知らないのですから、なかったと思います。それを実行させない、あるいは実行させる、あるいは監視する手だてがないのに、こういう地元の合意を、十分な合意を得ることというような条件をつけても私は意味がないと思います。 第1、地元住民の十分な合意を得られたいとしていますが、もう既に埋立出願の書面縦覧期間中に、地区住民有志として 173名の署名を添えて反対の意見書が県に出されております。和歌浦を考える会、和歌山地方史研究会からも意見書、要望書等が、知事や県や環境庁長官に出されています。市には来ていないかもしれませんが、新聞に報道されていますから、反対の声のあることはわかっていると思います。 一方において、和歌浦地区連合自治会、和歌浦地区活性化推進協議会から、和歌浦廻線の道路の早期着工の、つまり賛成の陳情書も、4,050 人の署名を添えて知事に提出されているということであります。 今月17日に開かれた和歌浦廻線の拡幅計画説明会でも、賛成、反対をめぐり対立と新聞に報道されていました。 私の、反対する人と話し合いを持ったかという質問に対して、反対の人は、工事主体が県で市には関係ないからと話し合いを拒否したということでありますが、それは市に同意を求める以前の話で、市に同意を求めてきた時点においては、市長として当然、反対の人たちの意見もこちらから進んで聞くべきであろうと思います。 また、本市の同意の条件は、1項に、地元住民の十分な合意と、第3項の、利害関係者の十分な合意を得ることとありますが、十分とは1つも欠けず 100%という意味ですから、今の状態では到底十分な合意が得られている状態でもないし、得られそうにもない状態であることは明らかであります。そうした情勢にありながら、住民及び利害関係者の十分な合意を条件として同意するということは、余りにも無責任な意見であります。また、条件の2項の、環境保全に十分に配慮することとありますが、保全に十分配慮するなら、埋立など、とてもとてもということになります。 いずれも、この3つの条件は、無意味、無責任な条件であり、かかる条件を付しての同意も、不誠実かつ無責任な同意と言わなければなりません。 そもそも、公有水面埋立法第3条第1項の埋立免許の出願について、地元市町村長の意見を聞くということはどういうことでしょうか。市長の個人的な見解でもなく、市当局の独断的な見解でもありません。まさに地元住民、利害関係者の意見をよく聞いて、さらに調査すべきことを調査し、確認し、専門家の意見も聞き、結論を出し、議会に諮り、市の意見として回答すべきであります。 つまり、今回の条件の2項の、環境保全に十分配慮すること、とありますのは、公有水面埋立法第4条第1項第2号に、「其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト」とありますから、これと同趣旨であって、あってもよし、なかってもよしと思いますが、第1項の、地元住民の十分な合意、第3項の、利害関係者の十分な合意を得ることは市長のすべきことであり、十分な合意の得られない場合は同意できないとすべきではないでしょうか。この点、市長にお聞きします。 なお、ノリ業者、漁業者とともに、地元住民とダブりますが、この道路に面した住居に住む人、さらにその近辺に住む人は、直接の利害関係者であります。まさに十分な合意を得るよう努力すべきであります。そして、条件が条件として生きるよう、もし十分な合意に至らない場合は、同意を撤回するという市の態度を明確にしておくべきだと思います。 さらに、学者、文化人も広い意味では利害関係者であると思います。本年1月6日、近畿の生物学、万葉学、歴史学研究者 155名の連名で、和歌の浦の埋め立ての再検討と干潟の保護を求める研究者の要望書が和歌山県知事に出されています。この 155名の方は、いずれも関西所在の各大学の著名な先生方ばかりです。 その要望書に、第1の問題点として、この埋立により、保全されるべき自然環境、生物環境としての干潟が損なわれるということ。すなわち、この干潟は現在、近畿地方最大クラスのものとなっている数少ない干潟であること。そして、生物環境としてアサガニ、ハクセンシオマネキ等のスナガニ類の生息地として貴重なところであり、オサガニの個体群の存在するのはここだけだそうであります。 また、ニホンスナモグリを初め、多くの底生生物が生息しており、チョウシャクシギ、オオソリハシシギ、ムナグロ等、野鳥の大切な生息環境になっています。この大切な干潟が、十分なアセスメントのないまま埋め立てられるのは許されないとしております。 第2点として、万葉時代以来の歴史的景観の破壊を一層進めるということ。 第3点は、この万葉以来の自然景観を基礎にして、近世に形成された歴史的景観を破壊するということ。これについても本月8日、関大の薗田教授を会長とする和歌山地方史研究会からも、埋もれている江戸期の石垣堤の遺構が拡幅により破壊されるとして、県教委に文化財として早急に調査するよう要望書が出されています。 第4点として、この場所は、戦前は県立和歌公園の一部として、1925年には県の名勝に指定され、現在まで保護されてきた。この辛うじて残されてきた干潟を埋め立てることは、近年、急速に高まりつつある自然環境保全及び歴史的環境保全の動きに逆行するものであり、時代錯誤の行為と言わざるを得ないとして、1、現在進められている干潟の埋立計画を再検討すること。2、和歌の浦の干潟の保全策を講ずること。を要望事項としています。市長は、こうした学者、文化人の意見をどう思いますか。 第4点の、この埋立工事の総工費は5億5,000 万ということであり、本市の負担分はその6分の1の 9,166万 5,000円だそうであります。県の工事だから市は関係ないかと思いがちですが、お金も出さされることになります。 ちなみに、あしべ橋の工事負担金は1億4,408 万 2,000円だったそうであります。恥ずかしながら、今度初めて知りました。私はあの橋にも反対でしたから、余計に腹立たしく感じられます。大体、あしべ橋を見てください。東側、つまり干潟の側の歩道は今ある道の外にはみ出ています。今この歩道を橋の端まで行って、一たん車道に入らなければ行くことはできません。通行どめではないですが、行けないというその措置はしております。あしべ橋をつくるときから、干潟を埋め立て、拡幅し、接続しようというつもりであったことは明らかであります。 最初から全体計画を立てておきながら、部分部分を出して、なし崩しに当初の意図を通す行政の手法には怒りを覚えずにはいられません。今こそ、万葉の時代からの歴史的、文化的にも誇るべき遺産であり、また生物学的にも貴重な片男波の干潟を後世にどう残していくか、根本的に考えるべきではないでしょうか。 今、片男波で、夜、池田満寿夫の和歌浦シーサイドイルミネーションと題する光の空間が演出されているそうです。世界リゾート博マリーナシティーも、やがては消える一時の幻影にしかすぎません。千古に変わらぬ自然こそ、何よりも大事に考えるべきだと思います。 片男波は、和歌山市の最も著名な歴史的、文化的遺産です。生物学的に見ても、貴重な自然環境だそうです。干潟及び周囲の景観は、今もすばらしいものがあります。いまだ未発掘の遺跡もあるそうであります。 片男波は和歌山のものであって、しかも和歌山だけのものではありません。日本の片男波です。全国の学者、文化人、片男波を愛する人にも加わっていただき、片男波の干潟をどう後世に伝えていくか、考え、実施していく必要があります。それは、現代に生存している和歌山市民の義務であると思います。そのために時間が要ります。 市長はこの議案について再考の余地がないものか、お尋ねして、私の質疑を終わります。(拍手) ○議長(石谷保和君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 34番堰本議員の再質疑にお答えいたします。 最初の、公有水面埋立の問題で、同意の条件云々の御質問がございました。 公有水面埋立につきましては、公有水面埋立法に基づき、地元市長として、出願人の諮問に対し意見を述べるものでございます。さらに、同法第3条第4項により、意見を述べるときは議会の議決を経ることを要すると規定がございますので、3つの条件を付して同意を得るため提案させていただいたものでございますので、どうか御審議をいただき、御賛同賜りたくお願いを申し上げたいと思います。 次に、学者、文化人の意見をどう思うかということでございます。 今回の和歌浦廻線の埋立に関しまして、学識経験者、文化人の方々より貴重な御意見を賜り、私としましても、和歌の浦の歴史的景観及び自然環境の保全につきましては十分認識しているつもりでございます。しかし、今回お願いしております和歌浦の干潟の埋立に関しましては、干潟のごく一部を埋め立て、和歌浦の活性化、ひいては本市の活性化につながる施策の中で御審議をお願いしているものでございますので、どうかよろしく御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○議長(石谷保和君) 以上で通告による質疑は終わりました。 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) これにて質疑を終結します。 ただいま議題となっております議案第1号から議案第25号までの25件は、お手元に配付の議案付託表のとおり、おのおの所管の常任委員会に付託します。    -------------- △日程第3 発議第1号 佛 栄次議員の辞職を勧告する決議案 ○議長(石谷保和君) 次に、日程第3、発議第1号、佛栄次議員の辞職を勧告する決議案を議題とします。 地方自治法第 117条の規定により、佛栄次君の退席を求めます。 〔27番佛栄次君退席〕 ○議長(石谷保和君) 提出者から提案理由の説明を求めます。 大艸主馬君。--30番。 〔30番大艸主馬君登壇〕(拍手) ◆30番(大艸主馬君) それでは、発議第1号、提案者を代表いたしまして提案理由の説明をいたします。 佛栄次議員は、去る4月11日の未明、飲酒運転の上、死亡事故を起こしたものであります。 本案は去る6月議会、6月23日の無記名投票により不成立となった議案であります。 本来、本人自身が進退を明らかにすべきである問題でありますが、議会として佛栄次議員の辞職を勧告するものであります。 何とぞ先輩・同僚議員の御賛同をいただきたいと思います。 以上で提案理由の説明を終わります。(拍手) ○議長(石谷保和君) これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) 質疑なしと認めます。 お諮りします。 本案は会議規則第36条第2項の規定により、委員会の付託を省略することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 これより討論に入ります。 討論はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) 討論なしと認めます。 これより、ただいま議題となっている発議第1号を採決します。 この採決は無記名投票をもって行います。 議場の閉鎖を命じます。 〔議場閉鎖〕 ○議長(石谷保和君) ただいまの出席議員数は41人であります。 投票用紙を配付させます。 〔投票用紙配付〕 ○議長(石谷保和君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) 配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 〔投票箱点検〕 ○議長(石谷保和君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げます。 発議第1号を可とする諸君は賛成と、否とする諸君は反対と記載の上、点呼に応じて順次投票願います。 点呼を命じます。 〔南方事務局次長・氏名点呼〕 井口弘君、姫田高宏君、武内まゆみ君、角田秀樹君、青山稔君、山下直也君、新島雄君、佐伯誠章君、浅井武彦君、永井佑治君、森田昌伸君、寺井冨士君、麻生英市君、山田好雄君、田上武君、藤井健太郎君、森下佐知子君、新川美知子君、森本保司君、浦哲志君、波田一也君、柳野純夫君、平田博君、吉田光孝君、小河畑喬夫君、宮本廣次君、東山照雄君、大艸主馬君、辻本昌純君、南徹治君、滝口直一君、堰本功君、和田秀教君、奥田善晴君、高垣弼君、西殿香連君、岩城茂君、浜野喜幸君、山崎昇君、中谷悟君、九鬼嘉蔵君。 ○議長(石谷保和君) 投票漏れはありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) 投票漏れなしと認めます。 投票を終了します。 議場の閉鎖を解きます。 〔議場開鎖〕 ○議長(石谷保和君) 開票を行います。 会議規則第30条第2項の規定により、立会人に角田秀樹君、佐伯誠章君、麻生英市君、以上3人の諸君を指名します。 よって、3君の立ち会いを願います。 〔立会人所定の位置に着く〕 〔投票点検〕 ○議長(石谷保和君) 投票の結果を報告します。    投票総数   41票 これは先ほどの出席議員数に符合しています。そのうち    有効投票   23票    無効投票    4票    白票     14票    有効投票中      賛成   12票      反対   11票 以上のとおり賛成、反対いずれも出席議員数の過半数に達しておりません。 よって、発議第1号は不成立と決しました。 以上で本日の日程は終了しました。 お諮りします。 明9月23日から9月30日までの8日間は、各常任委員会の審査等のため休会とし、10月1日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(石谷保和君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて散会します。  午後2時16分散会    -------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。   議長  石谷保和   副議長 吉田光孝   議員  奥田善晴   議員  平田 博   議員  滝口直一...