和歌山市議会 > 1991-09-24 >
09月24日-05号

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  1. 和歌山市議会 1991-09-24
    09月24日-05号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成 3年  9月 定例会                  平成3年          和歌山市議会9月定例会会議録 第5号             平成3年9月24日(火曜日)議事日程第5号平成3年9月24日(火)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問         ----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問         ----------------------------出席議員(41名)  1番  井口 弘君  2番  姫田高宏君  3番  武内まゆみ君  4番  角田秀樹君  5番  青山 稔君  6番  山下直也君  7番  新島 雄君  8番  佐伯誠章君  9番  浅井武彦君 10番  永井佑治君 11番  森田昌伸君 12番  寺井冨士君 13番  麻生英市君 14番  山田好雄君 15番  田上 武君 16番  藤井健太郎君 17番  森下佐知子君 18番  新川美知子君 19番  森本保司君 20番  浦 哲志君 21番  波田一也君 22番  柳野純夫君 23番  平田 博君 25番  吉田光孝君 26番  小河畑喬夫君 27番  佛 栄次君 28番  宮本廣次君 29番  東山照雄君 30番  大艸主馬君 31番  辻本昌純君 32番  南 徹治君 33番  滝口直一君 34番  堰本 功君 36番  奥田善晴君 37番  高垣 弼君 38番  武田典也君 39番  西殿香連君 40番  岩城 茂君 41番  浜野喜幸君 42番  山崎 昇君 44番  九鬼嘉蔵君欠席議員(3名) 24番  石谷保和君 35番  和田秀教君 43番  中谷 悟君    --------------説明のため出席した者の職氏名 市長         旅田卓宗君 助役         得津 勇君 助役         貴志 保君 収入役        吉田真三君 理事市長公室長    川端源一君  企画部長       永長道雄君 総務部長       山本俊夫君 財政部長       田中 豊君 経済労働部長     谷河喜久男君 農林水産部長     野口法夫君 民生部長       高垣芳男君 環境事業部長     吉田誠顯君 保健衛生部長     山本克己君 都市計画部長     中元成和君 土木部長       井上隆勝君 下水道部長      榊 常次君 建築部長       福岡 節君 教育委員会委員長   玉井千夫君 教育長        石垣勝二君 教育総務部長     西本義秋君 教育文化部長     浅井周英君 消防局長       垂井繁夫君 水道局長       橋口敏彦君 水道局業務部長    梶原俊篤君 水道局工務部次長   臼井貞行君 選挙管理委員会委員長 貴志久治君 代表監査委員     河嶋耕三君 公平委員会委員長   北本一郎君    --------------出席事務局職員 事務局次長      小林正空 参事補        岡本清春 議事調査課長     南方 智 調査班長       山ノ井義雄 議事班長       池端 弘 主査         高垣正人 主任         川口隆弘 主任         尾崎順一 主任         田畑和久 主任         石本典生 事務員        中西 太    --------------    午前10時13分開議 ○副議長(岩城茂君) ただいまから本日の会議を開きます。    -------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○副議長(岩城茂君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   奥田善晴君   山崎 昇君   滝口直一君 以上3人の諸君を指名いたします。    -------------- △日程第2 一般質問 ○副議長(岩城茂君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 大艸主馬君。--30番。 〔30番大艸主馬君登壇〕(拍手) ◆30番(大艸主馬君) おはようございます。 先日、懸案の東部コミュニティーセンターが設立されまして、竣工式に参加させていただきました。この中で市長が、こういうコミュニティーセンターを今後5カ所から6カ所つくりたいという決意のほどを述べられましたが、大変立派なコミュニティーセンターでありまして、社会教育の場として大いに地域の皆さんが活用されることを願っているわけですけれども、そういうセンターを今後5カ所から7カ所つくられるということで、大変うれしい思いをしたわけです。 夏の暑さで、いつ秋になるんだ、こういった考えを持ってたんですけども、確実にすばらしい秋がやってまいりました。ところが、ここ1週間の間に、和歌山で大変な事故が起こりまして、加太では3人の前途ある有望な若者が亡くなるということ、それから、私も期待しておりました桂さん福さんが32歳で急逝するというようなことが起こりまして、一面では大変悲しい思いをしたわけです。これら亡くなった方の御冥福を祈りたいと思います。 さて、一般質問に入らせていただきます。1988年6月議会において、私は和泉山脈を中心とした大規模開発について質問をいたしました。私たちの調査したところだけでも、6,636 ヘクタールの森林のうち約 1,200ヘクタール以上の緑が失われていくという大変な計画があるということを知りまして、この場で先輩、同僚議員にも地図をお示しして、私質問をしたことがあります。このゴルフ場などを中心とした民間リゾート施設、またニュータウン構想、そして現在進行中の加太のコスモパーク、第四団地など、県、市の事業として、かつてないほどの速度で自然環境に重大な影響を及ぼす事業が、より現実のものとなってまいりました。リゾート開発の主役は、ゴルフ場、マリーナ施設、そして雪国でのスキー場建設であります。和歌山市でも、和泉山系を中心としたゴルフ場造成が予定されている地域では、今日多くの住民から反対の声が上がっております。 ゴルフ場造成ラッシュの裏には、まずゴルフ場はもうけるということ、土地買収、造成費、建設費等で 100から 150億円かかると言われておりますが、会員券1口 2,000万を1,000 口売れば、もうそれだけで50億から100 億円のもうけになると、こう言われているわけですね。これに拍車をかけたのが、例の悪名高い総合保養地域整備法リゾート法であることは、火を見るよりも明らかであります。 リゾートブームゴルフ場造成ラッシュは、全国的にも自然環境を大きく破壊するだけでなく、汚職や背任の舞台となり、悪徳商法や会員券をめぐるトラブルが後を絶ちません。マスコミ報道によるだけでも、17道県で21カ所が汚職、背任の舞台になり、10カ所で悪徳商法や会員券をめぐるトラブルが起こっている、こう報道されております。茨城カントリークラブのように、政府自民党の政治家への多額の資金提供や、千葉県、鳥取県など、自治体の首長に対するわいろ、縁故会員券の購入など、表面にあらわれただけでも想像以上のスキャンダルであります。しかも、このリゾートブームバブル経済と相乗関係にあり、野村証券霞ケ関出張所と言われている大蔵省と証券会社、銀行などの金融資本がこれをあおってきたことは明らかであります。 また、リゾート法のもとで民間開発を自治体が後押しする形として組まれている、こういう仕組みから、企業は採算性がとれないと判断すれば企業撤退、こういうこととなるために、全国的にも計画を変更していない15道府県以外は、リゾート構想の見直し、検討に入っていると言われております。 いずれにしても、大規模開発により、豊かな自然は、もうもとに戻りません。つまり、被害をこうむるのは地域住民であります。熊本大学の佐藤誠教授によれば、リゾートの先進地である欧米では、環境問題が国民的課題となり、自然破壊を伴うようなリゾート開発など、とても考えられなくなっている、国民の大半にとって、リゾートとは成金趣味の見せびらかしの浪費の場であるとさえ言い切っておられます。欧米のように、バカンスが何週間、ときには何カ月にもわたる国ですらこうですから、我が国のように満足に休暇のとれないところでは、なおのことこの言葉が当てはまるような気がします。 そして、もう1つ重要な点は、このリゾート開発が地域住民の心に汚染とあつれきを持ち込み、人間の生き方に大きな問題を投げかけていることです。そして、先祖代々耕作や植林等、さまざまな価値あるものを生み出す可能性のある農地や森林、牧場等を買収し、それ自体としては何も生産しないゴルフ場という営利の手段に変えてしまうという問題もあります。 さて、我が和泉山脈開発構想中、申請中も含めて、ゴルフ場を中心としたリゾート施設が多く見受けられます。和泉山脈は、低山ながら緑豊かな、春の山菜とりや、これからではもみじ狩り、そして何よりも年じゅうを通じて良好なハイキングコースとして私たちの憩いの場でもあります。と同時に、山のふもとの住民を災害から守り、市民にとってこの上もない安らぎをもたらしてくれております。また、中央構造線上にあるため、全国的にも残された数少ない貴重な自然林もございます。 市長は、3年前の私の質問に対して、自然環境保全との調和のある開発を進めるため、開発検討委員会を設置されました。自然環境保全条例をつくらなくても、この委員会で事足れるといったものでありました。私たちは、この検討委員会が実際には開発を進めるための役割を果たすものではないかと危惧をしておりました。その後、和泉高原ハイライフテクノエリア構想が公表されました。開発計画の規模が拡大されています。そこで、私は市長に次の点をお尋ねいたします。 まず第1点は、自然環境保全条例を作成し、真剣に自然環境を守っていく、こういう姿勢を明確にすべきではないかと思います。市長のお考えをお尋ねいたします。 第2点は、市内のゴルフ場計画を凍結すればいかがでしょうか。御決意をお聞かせください。 次に、自然を生かしたスポーツ、レクリエーションとしてのハイキングコース整備など、和歌山市としてお金のかからない施設整備に積極的に取り組まれる計画はないかとお尋ねをいたします。 次に、和大新駅設置問題についてお伺いいたします。 私は去る8月26日、南海本線新駅設置促進大会の御招待をいただきまして、参加をさせていただきました。私ども、既にもう数年前から、和大新駅の地元要望などを南海電鉄側との交渉で取り上げてまいりました。しかし南海電鉄側は、これに難色を示して、事実上とんざをしておりました。今回の促進大会は、和泉山脈開発構想の重要な部分として、民間開発の 5,000戸のニュータウンづくりのための起爆剤として位置づけられているように思いました。当初の住民要望とは若干方向が違っているなということを感じた次第です。その中で来賓祝辞の中でも、前運輸省大臣官房審議官の泉信也氏が次期の参議院比例区へ出馬する、こういう表明など、純粋な住民運動とは異質の感じをしたのは私だけではなかったと思います。 和大周辺の栄谷山地開発に対しては、地元住民や大学関係者の方々にも多くの反対や批判の意見があります。もはや和大新駅設置運動は、紀泉南丘陵大開発の引き金になり、当初の住民要求とは別に独立して進んでいる感があります。この点について、市長のお考えをお伺いしたいと思います。 次に、前議会で浦議員、藤井議員が詳しく質問し、また、先輩、同僚議員が地元自治会との話し合いの点について委員会等で取り上げられてまいりました西防埋立問題についてお尋ねをいたします。 この点については、市長の態度は、まさに埋立の経過や住民の皆さんとの約束事などから見て、他人の声には耳を傾けようとしない立場で、自分の決めたことについてくればよいといった立場のように感じます。私は、この埋立地の用途変更について、住民の側に立つのか、それとも大企業のスポンサー的立場に立つのか、まずお伺いをいたします。 次に、公害問題は解決したなどと言われておりますが、環境悪化は依然として進行しております。そこで、環境基準値を見直し、厳しくしていく必要性と、住友金属にかわっての関電LNG火力発電所は、新たな公害発生源となると思いますが、この点についていかがか、お尋ねをいたします。 次に、日本一美しい町づくりに関して、9月19日の本会議における同僚議員の質問に対して、市長は、関西国際空港開港世界リゾート博などを控え、国際都市わかやま、水清く緑豊かな快適都市としての幾つかの点を挙げられました。市長の日本一美しい町という、その概念というんですか、イメージというのは、どういうものがお持ちなのか、それを大きな観点でひとつお答えを願いたいと思います。 また、現在の和歌山市をどう見ているのか、その点についてもお伺いをいたします。 私は、県の洋風建築研究会近代建築研究会明治建築研究会の3団体が保全活用要望のあった辰野金吾氏設計の三和銀行の和歌山支店の建物が既に取り壊されているのを見て、まことに残念に思いました。私も写真に撮っておりますが、今見ても、これをなぜ残せなかったのかなという痛恨のきわみなんですけども、小樽市などの例を持ち出すまでもなく、各地でこういった近代建築が博物館や市民の憩いの場、ときには喫茶店などに利用されて、保全活用されているのと比較して、情けなくなった次第です。 そこで、住民主導の町づくりのため、地域住民が自分の住む町をどのようにしていくのか、こういった点で、自治会ごとに建築物、あるいは公園、道路、下水などの問題点を掘り下げるためのそういった町づくりの援助を、和歌山市としてもしていけばいかがかと思います。この点についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。 最後に、先輩議員とともに私は、再三砂山周辺地区の浸水対策や交通事故解消への質問をしてまいりました。現在、県道大浦線の舟津交差点から西浜、和歌山工業高校の北交差点までの間は、通学生がたくさん通るわけです。ところが、最近県道が改修されまして、改修されるので喜んでおりましたところが、歩道がもうどっと狭くなりまして、人1人通れば、もうその歩道の役目を果たさないということで、多くの中学生や高校生の自転車が車道に並んで通学しているわけですね。私も大変危険性を感じておったし、近所の皆さんからも、事故が起こってからでは遅いので、何とか対策を立ててほしいという要望を聞いておりました。こういう点で、今度は県道が危ないから、その通学生が和商の裏の砂山川周辺のあの細い道路を自転車で通るわけですね。大変危険であります。本当に冷や冷やする毎日なんですけれども、そういう点で、浸水対策も踏まえた美しい町づくりと関連して、県当局と話し合いを進めて、この大浦線の安全対策をどうされていくのか、お考えをお聞きしたいと思います。 それと関連いたしまして、私6月議会で質疑をした中身の、日本一美しい町づくりのための海外研修、これは補正をする前にもう既に実行されていたわけですけれども、この結果についてもひとつお伺いをいたしまして、第1問といたします。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 30番大艸議員の御質問にお答えいたします。 まず、大規模開発に対しての自然環境保全条例をつくってはということでございますが、私は基本的には、自然環境との調和のとれた開発を促していきたいということを考えておりまして、大規模開発に対しましては、庁内に得津助役をキャップとする大規模開発協議会を設けまして、その場で種々チェックをしているところでございます。議員御提言のありました自然環境保全条例につきましては、現行法令で現在のところは十分対応できていると思いますので、ただいまのところはそういう条例をつくる考えはございませんので、ひとつ御理解を賜りたいと思います。 次に、市内のゴルフ場を凍結してはということでございます。議員から御指摘がありましたように、現在和歌山市内の丘陵地、山麓地には、幾つかのゴルフ場等の開発計画が出されております。しかし、そうした開発計画は、現在のところ、いずれも農薬問題等に絡みまして住民の合意が得られずに余り進んでおらないという、そういうふうな状況でございますので、特に凍結する必要はないかというふうに考えております。 次に、ハイキングコースなど、お金のかからない施設をつくってはということでございます。現在市内のハイキングコースといたしましては、和歌浦の方に潮さいの小径とか、あるいは伊太祈曽大地遊園、紀伊風土記の丘、あるいは高積山、青年の森等々、幾つかのハイキングコースがございます。さらに新たなハイキングコース等につきましても、今後検討してまいりたいと思います。 次に、和大新駅の問題でございますが、議員御承知のとおり、昭和59年ごろに県・市・和大連名で新駅の設置について南海電鉄に要望したことがございますが、その時点では、駅の設置は無理であるというふうな回答が南海の方からあったそうでございます。しかしながら、その後、本市北部の人口増や関西国際空港の建設に伴う地理的な好条件によりまして、新駅設置の可能性が浮上してまいりました。現在、その調査が実施されているところでございます。新駅の設置は、本市の経済活性化を促進するばかりでなく、学生の通学や付近住民の方々の日常生活にも大きく貢献するものというふうに考えておりますので、決して開発のためだけの新駅ではございませんので、御理解賜りたいと思います。 次に、住友金属の西防の埋立地の問題について、住民側に立つのか、企業側に立つのかということでございますが、先般来議会でもお答え申し上げておりますとおり、昨年7月、住友金属から西防埋立地土地利用計画の見直しを行いたいという報告を受け、種々部内で協議をしてまいりました。その結果、埋立当時、住友金属が約束していただいた環境改善目標値が今日既にクリアされているという問題、あるいは、今後も約 200億円投入して新たな環境対策を講じていく等々の点を考慮いたしまして、工場の沖出し中止はやむを得ないというふうに判断したところでございます。そうした判断のもとに、さすれば西防の埋立地についていかに活用していくかという中で、市としてLNGの火力発電所の立地と、そして物流基地の建設を住友金属に要請したところでございますが、特にLNGの発電所につきましては、国家的重要課題だという、そうした大局的見地から判断したところでございまして、企業側に立った判断ではないということを、あえてお話を申し上げておきたいと思います。 次に、日本一の町づくりについてはどんな考えを持っているかということでございますが、本市は身近に触れ合うことのできる美しい海、山、川などの自然や古い歴史で培われた数多くの文化的遺産を有しており、これらを積極的に活用しつつ、美しい都市景観の形成、文化的価値を保持した環境づくりなどを推進し、健康で潤いのある、しかも安全で快適な生活のできる町にいたしたいと、このように考えております。 現状はどうかということでございますが、和歌山市の現状は、自然豊かな海岸線、あるいは町の中を流れる紀の川、緑で覆われた丘陵等、恵まれた自然環境の美しさはございますが、しかし真っ黒な内川、あるいはおくれている下水道の整備、交通渋滞につながる道路整備のおくれや不法駐車、放置自転車など、考えてみますと、必ずしも美しい町とは申し上げられない、そういうふうな現状でございます。 次に、自治会ごとに町づくりの援助を進めてみてはどうかということでございますが、美しい町づくりを進めていくときには、当然行政のみではとても不可能でございまして、住民の皆さん方の御協力をいただいて進めてまいらねばならないというふうに考えております。市といたしましても、現在ある住民組織、あるいはさらに新たな住民組織等も考える中で、住民の皆さん方の御協力をいただくように努力をしてまいりたいと考えております。補助金等の援助の問題につきましては、今後の課題として検討してまいりたいと思います。 次に、美しい町づくりについての職員の海外研修の結果という問題でございますが、国際都市にふさわしい美しい町づくりのためには、まず海外の美しい町並み、景観を、しかと目で現状を把握しなければ、そのように考えまして、総務の担当次長と都市美化対策課の職員を早速派遣したところでございます。帰国後、職員から体得した視察内容について実感に基づいた報告を受けまして、イメージのさめないうちにというふうに考え、早速私と海外派遣した職員とで市内巡視を実施いたしまして、今後の事業に向けて取り組んでいくべきところを指示し、企画、計画、実施に移していきたいと、このように考えております。 あとは担当部からお答えいたします。以上で終わります。 ○副議長(岩城茂君) 山本保健衛生部長。 〔保健衛生部長山本克己君登壇〕 ◎保健衛生部長(山本克己君) 30番大艸議員の御質問にお答え申し上げます。 まず最初に、環境基準値を見直し、厳しくしていく必要はないのかということでございます。環境改善目標値は、住友金属が埋立計画申請時に一部施設の沖出しと公害対策事業への積極的な取り組みの上で達成できる目標値を定めたものでございます。その目標値の設定に当たりましては、埋立申請のための環境アセスメントを実施し、それに基づき決定いたしたものでございます。現在、住友金属の粗鋼生産量は減少しましたが、今後 200億円を投じて公害防止対策を講じること、あるいはまた、LNG火力発電所の立地を要請しておりますこと等で、西防埋立に関します環境アセスメントの見直しをしなければならないと考えてございます。したがいまして、環境アセスメントの結果を見て、県とも十分協議をしていきたいと考えてございます。 次に、LNG火力発電所は新たな公害発生源となるのではないかという御質問でございます。火力発電所液化天然ガスを燃料として使用した場合におきましては、硫黄酸化物やばいじんは発生しないものであり、また炭酸ガス発生量も少ないことから、クリーンな燃料と考えております。窒素酸化物につきましては、高性能な脱硝率85%といわれる排煙脱硝装置を設置するとともに、住友金属と複合汚染をなくするために、双方あわせて住友金属の埋立申請時に約束した環境改善目標値を下回る対策を講じるよう、今後におきましても関西電力立地に伴う新たな公害発生にならないよう要請してまいる考えでございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 30番大艸議員の御質問にお答えいたします。 通称大浦街道の通学路の交通安全対策についてでございますが、大浦街道は、現在、小・中・高校生の通学路としても供用されていますが、地区住民の方々から再三にわたり、危険であるため安全対策を講じるよう御要望がありますが、議員御承知のとおり、この道路は県道でありますので、通学時の児童・生徒の危険防止の方策を実施してもらえるよう県に要望いたしているところでございますが、いま一度県に対しまして、早期に交通安全対策を実施されるよう要望してまいります。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 榊下水道部長。 〔下水道部長榊 常次君登壇〕 ◎下水道部長(榊常次君) 30番大艸議員の砂山地区浸水対策についての御質問でございますが、当地区の浸水対策につきましては、今福、湊南両都市下水路で工事を進めてございます。この事業のうち今福都市下水路につきましては、一部完了してございます。湊南都市下水路につきましては、現在進捗率は33%でございまして、今後3号幹線を進めていく予定でございます。また、ポンプ場につきましては、平成5年度末一部供用開始を目標に取り組んでございます。議員御指摘の悪臭の対策につきましては、しゅんせつ及び部分改良を行い、対応してまいりたいと考えてございます。また、湊南ポンプ場運転開始により、浸水解消をした後、水路等の改修対策も考えてございます。 ○副議長(岩城茂君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 30番大艸議員の御質問にお答え申し上げます。 住民主導の町づくりに関する御質問のうち、都市計画部で担当しております事務の中に、住民主導の身近な町づくりとして地区計画制度がございます。この制度は、地区の皆さんが現行法の範囲内で町づくりを立案し、住民の皆さんの合意のもと、計画を決定し、住民の皆さんが行う町づくりでございます。 なお、地区ごとに建築物、公園等を掘り下げるための援助をとの御質問でございますが、ただいま申し上げました地区計画制度に移管しまして、その御趣旨を踏まえ、取り組んでまいりたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 30番。 〔30番大艸主馬君登壇〕(拍手) ◆30番(大艸主馬君) 第2問を行います。 市長は、現行法令で十分自然環境を守られるという、そういう御趣旨の答弁であったと思います。地方自治体がいろいろな条例をつくるというのは、国の最高憲法があって、いろいろな民法とかあるわけですけれども、そういう法律と若干いろいろな点で趣旨が違うということは当然あり得ると思うんですね。しかし、地方自治体がやっぱりいろんな条例をつくるというのは、何よりも一番住民と接する機会の多い地方自治体が、国なんか目の届かないところに対して、住民の立場に立ってそういったいろんな条例をつくるというのが趣旨なんですね。 環境条例なんかも、つくっているところもつくっていないところもあるわけですけれども、やっぱりそういう自然環境条例をつくるということによって、市民の皆さんがやっぱり自分たちの環境を守っていくという、そういう決意を市長はやってくれたと、こういう市長の態度にやっぱり住民もこたえていかなければならないという、そういう役割をやっぱり果たすと思うんですね。だから、環境条例はできたから、即その自然が守られるとか、あるいは開発に歯どめをかけられるということには、すぐ結びつかなくても、やっぱりデベロッパーだって、一番は採算性の問題がありますけれども、やっぱり国民である限り、市民である限り、こういった何億円とかけた、つくられた自然環境をやっぱり守っていくという、そういうやっぱり意思は持たれると思うんですね。 だから、そういうことをやっぱり事前に、和歌山市ではこういうことが決められていると、だからこういうやっぱり開発の仕方をしなければならないというね、やっぱりその環境条例をつくることによって、いろんな波及効果があると思うんですね。だから、そういう点をやっぱり市長に見てもらいたいなという気がするんですね。だから、検討委員会があるし、現行法令があるんで、あと市民環境保全条例をつくっても、法律に抵触する範囲で、もし工事をストップして開発業者に裁判にかけられたら困るという、そういうね、やっぱり立場ではなくてね、市長が率先して、裁判にかけるんだったらかけても、皆の世論で、どちらが正しいか間違っているかというのをね、判断させるんだという、そういう決意の基礎にこういう条例というのが生かされると思うんですね。だから、この問題はそういう観点でひとつとらえていただきたいなと、こう思うわけです。 それから、ゴルフ場の凍結宣言というのは、全国、兵庫県とか神戸市で今度は新たに要綱がずっと厳しくなりまして、実質的にはもうこれ以上のゴルフ場はつくられないというほどのアセスを強化したということが報道されております。 住民合意が得られずに今進んでいないというのは、私も前回質問の中で取り上げさせていただきましたように、欧米では、やっぱりゴルフというのは10ドルスポーツ、私はゴルフはしませんけれども、ゴルフをヨーロッパでやってこられた方は、10ドルスポーツですよと、10ドルって、今の換算すれば 2,000円足らずでプレーができると、よく聞いているわけですけれども。イギリスのように雨の少ないところで発達したこのスポーツは、今ね、本来の健全なスポーツとして、今のゴルフ場ラッシュというのは、そういうスポーツを楽しむ施設をつくるというんじゃなしに、要するに会員券を売って、買うてもらって、それでもうけるということが趣旨なんですね。 ですから、ちょっと私きょうは見本を持ってこなんだんですけれども、何回か千葉とか東京の業者から、同僚、先輩議員にも来られたと思うんですけれども、ゴルフの会員券を買うてくれちゅうのを、何回か来るんですね。中には黒川紀章さんの設計したリゾートマンションの会員券とあわせて安くしますから買うてくれという、そういうのがやっぱりあちこちでダイレクトメールで送られているわけですね。だから、ゴルフを愛好される人は大変困っているんじゃないかと思うんですね、今のゴルフ場ラッシュというのは。アメリカのゴルフ場と同じぐらいの規模のゴルフ場があると言われています。面積からいうても、アメリカの25分の1の日本にそれだけのゴルフ場がやっぱりあるわけですね。 だから、これはもうこれだけの日本の風土、気候からいって、ゴルフ場をつくるということが、やっぱりもうそもそも無謀な計画だと思うんですね。あの甲子園球場だって、あのなくなった難波球場だって、あの芝生を管理するだけでもすごいお金がかかるからね。だから皆人工芝にしているんでしょう、プロ野球の球場だって。それを、それの何十倍もあるゴルフ場の芝生を管理できないんですよね、強力な農薬を使わない限り。だから、こういう点でやっぱり和歌山市でね、もうゴルフ場、やっぱり今合意が進まれてない、そういうことで、凍結宣言を出すなり、神戸市にならったそういう条例をつくるなりしていくということが、どれだけやっぱり住民に、もうこういう、変なところで住民が神経を使わなくて済むという、それだけでも大いなる効果があると思うんですね。そういうことをすることが、やっぱりバブルの経済で浮かれたね、住民がほんまに今生活を見つめ直す、そういう時期にすべきだと思うんです。 この間だけでもね、いろんな自然環境を守るという運動も全国的にも強まっているということが報道されております。それから、私この前、「ブナ1本1反の田を潤す」ということわざを引きましたけれども、農林水産省が委託調査をして、水田の公益的機能をお金に換算したら、年間12兆円に上がるというんですね。日本の国家財政が今40兆円ぐらいですか、ちょっと失念しましたけれども、大体財政投融資も含めて70兆円ぐらいでしょう。それの大体5分の1は、もう水田だけでね、その機能をするというんですから、これはすばらしいあれですね。もう日本の風土に水田がどれだけの大きな役割を果たしているか、これは農林水産省の委託調査でこれだけの結果が出ているということを私驚いたわけです。だから、和泉山脈だって、今すぐには銭もうけの対象にはならなくても、それがやっぱり自然環境に与える、私たち40万市民とこの大阪府民に与えるお金に換算できないね、そういう公益的機能というのがね、恐らく私は何兆円にもなると思います。だから、そういう点で開発のやり方をね、今本当に洗いざらいにすべきだと思うんですね。 今度、来年はスペインのバルセロナとフランスのアルベールビルでオリンピックが行われますが、フランスのアルベールビルでは、自然をいたわる質素な五輪ということで、わずかに滑降コースを整備するのに3本だけ切ったというんですね、木を切ったのは3本だけ。あの世界的なイベントであるオリンピックに対しても、もう世界的には自然環境を考えていかなければできないという、そういう点が報道されているわけですね。その次は長野で行われますけれども、これなども私たち日本人にとっては大変うれしいイベントなんですけども、やっぱりそこでも自然環境を守っていくということが一番大前提になると思うんですね。ですから、この自然環境条例、あるいはゴルフ場の凍結については、やっぱり市長の英断を私は切望したいと思うんですね。そういう点で、ひとつ市長に心にとめておいていただきたいなと、こういう気がするわけです。 次に、ハイキングコースなどを整備していくということ、検討していくということですから、ぜひしてください。これは別にお金要らないんですね。今全国的にも日本山岳連盟とか企業者山岳連盟などが、毎年それぞれの地方の山々のごみを回収しているわけですね。私も何回か六十谷の雲山峰などに参加しましたけれども、それはもうすごいごみですね。もうやっぱり都会の生活をそのまま自然界にまで持ち込んでくるという、そういうことで、しかし10年経過すれば、だんだんごみも少なくなってくると。しかし、今度は一方では開発が進んで、また粗大ごみの世話になるというようなね、イタチごっこをしているわけです。ですから、こういうハイキングコースの整備などに和歌山市も積極的に取り組んでいっていただきたい、こう思うわけです。 それから、和大新駅の問題については、市長は、もちろん新駅ができれば、それは当然開発のためだけではなくて住民の利便性というのは当然あるし、また、ましてや南海電鉄のように公共交通機関の駅がふえるということになれば、もう今まで車を利用していた人が車を利用せずに済むということで、どんどんと私たち鉄道網を充実してほしいなというのは願いなんですね。 ところが、この株式会社パスコに調査委託した和泉山脈開発構想の調査報告書を見て、これはつまり調査した責任者も、それからどんな形で調査したのかというのも載せていないんですね。普通、こういう市の委託の調査であれば、どこそこの大学の教授が中心となって調査したという結果が出るんですね。例えば住宅調査であるとかホープ計画であるとかというのはね、調査者がやっぱり責任の所在を明らかにしているんですね。ところが、この和泉山脈開発構想の調査報告書というのはそれがありませんし、この中にね、和大新駅とは書かずにね、行政の応援的な先取りをするというような調査結果が出ているんです。新ターミナルとして、多分この分でいけば、岬公園と和歌山市、孝子の間ですから、今度の和大の新駅の場所になるわけですけれども、これは新しく和大新駅という名前ではなしに、紀泉高原ターミナルという形で名前が出ているわけですね。 そういうふうに新ターミナル、南海本線和泉高原駅開設、仮称ですけれどもね、それがこのパスコの調査に載っているんですよ。だから、この調査結果のものを実践するために、いわば和大新駅の住民運動があったと。その運動に乗せてやるということは、もうだれが見たって私は明らかだと思うんですよ。南海本線の新駅設置というのは、多くの皆さんも願っている、こう思います。しかし、当初のそういった利便性ではなしにね、やっぱり紀泉高原駅という駅にもうしていくという、新しいターミナルの開設をここでもう明らかにされていると。それと同時に、促進大会でもそういうことが明らかにされたわけですね。だから、これは当初の目的ではなくて、やっぱり開発をするためのインパクトに、この和大の新駅の運動がね、まざってきていると、そういう感じがするんですね。 だから、やっぱり開発をするんであれば、それをやっぱり前面に出してね、そして住民に信を問うということがね、筋だと思うんですね。だから、市長は自分の考えが正しいと、間違っていないという判断で住民のためを思ってやられているという、そういう、LNGにしたってそうだと思うんですね。しかし、これは40万、いろいろな考えのある市民から見れば、やっぱり市長の独断専行というのは、やっぱりなじめないなという気がするんですね。だから、そういう若さでどんどん実行していくというね、その実行の中身について、やっぱりもう少し十分に吟味する、あるいはいろんな意見を出しながらしていくというね、そういう行政姿勢が、私必要だと思うんですね。だから、今市長がそういう回答をいただいて、そういう点は非常に気にかかり、そういう点はやっぱり改めてほしいなという気がするんですね。 LNGの設置の問題でもそうですよ。企業側に立っていないといっても、客観的にね、「市報わかやま」から始まって市長の行政姿勢というのは、やっぱり企業のスポンサーと言われてもおかしくないぐらい、環境庁に行かれた住民団体の皆さんがね、あの市報わかやまを見せたときにね、環境庁の職員の皆さんは、へえ、こんなものを出しているんですかと驚いたと言われておりますけれどもね、やっぱり、後でまた地元の先輩議員がその問題に詳しく触れると思われますので、私はやっぱりそういう40万近い市民はやっぱりいろんな考えを持っているんやと、そういう人に対しても説得する材料をやっぱりね、提供していくというのが、やっぱり行政の姿勢だと思うんですね。そういう点で、私はやっぱり市長の行政姿勢に、そういう点では大いに反省を求めたいと思います。 美しい町づくりについて、その前にLNGについて、ちょっと保健衛生部長にお伺いするんですけれども、公害環境白書などによりますとね、大気汚染による患者はやっぱり増大しているんですよね。一時のそういう60年代の古典的な公害というのは影を潜めたと言われておりますが、しかし、それはやっぱり行政側の故意、非常に作為的なね、宣伝であって、実際には大気汚染による患者は増大し、特にNOX といわれる窒素酸化物、こういった被害というのはやっぱりふえているわけですから、こういう点で環境値の見直しなどを図ってもらうという、そういう決意を保健衛生部長の方からお伺いしたいんです。そういう点を1つつけ加えておきます。 それから、日本一美しい町づくりについて、これはやっぱり大筋では、私は市長の認識と私の認識とほぼ一致する点でうれしかったわけです。ただ和歌山市、同僚議員もよく言われておりましたように、和歌山市にあの水軒浜と路面電車があればね、今ではもう、それにおいしいお魚をね、思い切って食べさせていけば、本当にすばらしい観光地になったであろうなという気がするんです。世界のリゾートなんかも、私ただ海岸線へ大きなマンションを建てているだけかなと思ったんですけども、写真を見ますと、やっぱり相当広い海岸線が残されているんですね。あのオーストラリアなんか、何かマリーナだけかな思うたんですけども、ちょっと名前は横文字でわかりませんけど、相当長いね、写真から見れば水軒浜に匹敵する規模の海岸線がやっぱり残されていますね。それと、いろんな魅力ある観光地というのは、大体路面電車があるんですね。これはもう日本だけではなしに、ヨーロッパや欧米でもそういうことが大体概略的に言えるんじゃないかと思うんです。 ですから、日本一美しい町づくりは、概念としてはいろんな自然環境やとか文化的価値やとかアメニティといわれる快適性とか、いろいろありますので、本当にそういう立場で日本一美しい町づくりをね、やっぱり私たちも積極的に提言をするとかやる中で、これは市民の本当の皆の力でね、そういう町づくりをしていかなければならないと思うんです。そのためにね、都市計画部長が地区計画制度の概要を言われました。これも私委員会でいただきました。この前、自治会でこれが回覧で回されたんですね。ところが、何のことかさっぱり、何もつけていないから、ただこれだけ自治会から回覧回ってきたんで、どういうふうに運用したらいいのかというのもさっぱりわからないんですね。だから、もう少しやっぱり親切にね、やっていただきたい。 この地区計画制度というのは、これは出されたけれども、運用がまだされていないと思うんですね。生け垣条例でもそうですね。実際上やっぱり運用しよう思うたら、いろんな規制があってできないということになるんでね、この地区計画制度をもう少し弾力的に活用していく考えはないのか。例えば自治会ごとに、ここにはもうペンペン草生えて空き地があるんやけども、何とか活用の方法ないんかと、ここを何とか公園にしてほしいなというね、そういう住民の要望をやると、それをやっぱりまとめるというね……。 神戸市の真野地区というのを私たち調査に行かせてもらって、神戸の市の職員の皆さんにお聞きしたんですね。これは1つの小学校区で、小さい自治会単位ごとに、住民が仕事が終わって帰ってきて、この我々の住んでいる真野地区をどないするんやという会合をする、その会合のための補助金を出しましょうというのがあるんですね。 そういうふうにね、お金を出しゃええというんじゃなしに、そういうやっぱり住民が今何かをすれば、なかなかね、会場もない、そういうふうな悲惨な状態の中で、自治会長さんや班長さんのいろんな献身的な努力に支えられているわけですけども、そういう住民主導の町づくり、これをやっぱり進めるためのものをひとつ具体的に検討していただきたいんです。これを1つお伺いしたいと思います。 それと、開発に関してちょっと気になることがあるんですね。これはちょっと1問の質問と関連があるんですけども、市長はこの間、同僚議員の質問に対して、森林公園へユニバーサルスタジオを誘致するということを言われました。私、そのときはそう感じなかったんですけども、森林公園というのは、今もあれは北半分が関空の土取りになってしまって、残るのは四国山を中心とした南斜面ですけども、どこへ誘致するんですか。ちょっとこれが気になったんで、私たちはユニバーサルスタジオの誘致に賛否を言うわけではありませんけれども、ちょっと森林公園との関係で気になりました。と申しますのは、そういった市民が本当にお金を出さなくてもね、気軽に遊べる、要するに和歌山市民が楽しめる場所というのが、だんだんこれでは少なくなってくると思うんですね。そういう点で、それだけちょっと市長にお伺いしたいと思うんです。 それから、和泉山脈開発によって、和歌山市の緑被率が変化していると思うんですね。この変化の状況をつかんでおられるのかどうか、これをお伺いいたしまして、第2問といたします。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕
    ◎市長(旅田卓宗君) 30番大艸議員の再質問にお答えいたします。 環境条例の問題につきましては、先ほどもお答え申し上げましたとおり、ただいまのところは考えておりませんので、御理解を賜りたいと思います。 ゴルフ場の凍結の問題につきましても、神戸市の今例がありましたけれども、神戸市周辺につきましては、それこそ 100メーター走ればゴルフ場があるというぐらいにたくさんゴルフ場があります。そういうところと和歌山市、あるいは和歌山市周辺とは同じようにはいかないと思うんですね。 私は、やはりこれから和歌山市も含めて、和歌山県もそうですが、やはりリゾート地としての整備ということが基本的な町づくり、県土づくりの方向の一つになっております。そういう中で、マリーナ施設とかゴルフ場というふうなものも必要であるというふうに考えております。また、リゾート地という観点だけではなくて、やはり市民の健康的なスポーツの一つでもあるというふうに理解をしておりまして、そういう意味でゴルフ場というものにつきましては、できることについては私は決して問題はないというふうに思うわけなんですが、しかし、だからといって、住民感情を無視して開発がなされているということにつきましては、大いに問題があるわけでございまして、十分住民合意のもとに開発が進められていくことを指導しているところでございます。 議員の凍結せよという考え方につきましては、ただいまその必要性はないものというふうに考えておりますので、どうか御理解を賜りたいと思います。 和大新駅の問題につきまして、かつて市が実施した和泉山脈開発構想の調査の中で、紀泉高原駅という記述があると、その時点でもう既に計画なされているじゃないかと、そういうお考えでございますが、今回の和大新駅に関する問題につきましては、むしろ住民主導で、市民の皆さん方主導で生まれてきた新駅構想でございます。市といたしましても、この新駅の設置につきましては今後とも積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。 それから、住民主導の町づくりで、具体的に検討していくようにということでございます。この問題につきましては、先ほどもお答え申し上げましたとおり、今後の課題として検討してまいりたいと思います。 次に、森林公園について、ユニバーサル誘致をどこへ誘致するのかということでございますが、議員からもお話がありましたように、森林公園の一部をコスモパーク加太開発の方へ提供しております。しかし、残りあと 130ヘクタールぐらい森林公園があるわけでございまして、そうした森林公園をユニバーサルに活用することができないかというふうに考えているところでございます。 あとは担当部からお答えいたします。以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 山本保健衛生部長。 〔保健衛生部長山本克己君登壇〕 ◎保健衛生部長(山本克己君) 30番大艸議員の再質問にお答えを申し上げます。 大気汚染の近年の傾向でございまして、これは地域によって異なりますが、ほぼ横ばいの状況でございます。市といたしましては、住友金属等に今日までいろいろ要請してまいりました。公害防止対策や今後計画いたしているCDQ、あるいは建屋集じんなど、早期完成を強く求めるとともに、排出量の低減させるべく努力してまいる考えでございます。 また、関西電力に対しましても、公害技術の粋を結集し、また市といたしましても、公害問題の専門の方々の御意見を聞きながら対処いたしますとともに、本市の環境悪化につながらないよう企業に強く要請し、良好な環境を求めてまいる考えでございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 30番大艸議員の再質問にお答え申し上げます。 地区計画制度につきましては、さらに住民のための制度運用に心がけ、その普及に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 30番大艸議員の再質問にお答えいたします。 御質問の趣旨は、和歌山市の緑被率はどうなっているのかという調査をしたことがあるのかという御質問であったかと思いますが、その市の全体の緑被率については、その数値は、まことに申しわけございませんが、つかんでございません。ただ、和歌山県下の森林の占める割合といたしましては、全県下の面積からいいますと約77%で、本市域における森林の占める割合は32%、こういう数字はつかんでございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 30番。 〔30番大艸主馬君登壇〕(拍手) ◆30番(大艸主馬君) それじゃ、第3問行います。 ゴルフ場と自然環境条例については、これからも私も粘り強く市長と意見が一致するまで頑張っていきたいと思いますので。 それから気になるのはね、和大新駅が住民主導型で行われているということですけども、これはやっぱり市長は知っててそういう回答をしているのかもわかりませんけどね、初期はそうだったんですね、住民主導でやっぱり和大新駅を設置してほしいというのがね。ところが、住民主導から離れてしまってね、開発促進団体というようなね、感じがするんですね。だから、やっぱり開発するんであれば、その開発をどういうふうにするかということをね、テーブルにのせなければいけないと思いますのでね、これはやっぱり住民主導とは今は言いがたくなっている、こう思うんですね。これにもし市長反論あれば、言ってくれて結構ですけど。 あと、住民主導の町づくりを本当に積極的に取り組んでいただきたいと思うんです。私第2問で忘れたんですけども、下水道部長が砂山・今福地区の浸水対策で、平成5年度に湊南ポンプ場を供用開始するという、一部ですけどね、これは大変うれしいことです。今まで7年ということで、我々も住民の皆さんに、7年まで辛抱してよて言うていたんですけども、一部5年ということになれば、ひとつ御期待を申し上げます。 企画部長ね、緑被率の変化ですけどね、私、変化をつかんでいるのかと聞いたんですよ。つかんでないわけでしょう。だから、そういうつかむ意思があるのかどうかね。これは昭和52年ですから、今から約15年前に緑の計画では、行政区別の緑被率というのはあるんですね。私、これコピーしてちょっと持っているんですけども。これでは全体の緑被率は39%、市街化区域が5%で、あとは市街化調整区域では54%になっているわけですね。これは15年前ですから、相当変化があると思うんです。そういう点をやっぱりつかみながら、やっぱり人間が快適に住むという都市づくりというのは、緑被率が15%なければだめだと言われているんですね。そういう点では、市街化調整区域以外の区域でそれを満たしているというのは、和歌浦地区だけなんですね。和歌浦地区以外は緑が本当に少ないということですので、これは緑被率の変化をつかんでいく、そういう手だてがあるのかどうか、それをひとつお伺いをしたいと思います。 それから市長ね、MCAが松下電器によって昨年の10月に買収されたわけですね。61億ドル、約 7,800億円で松下電器産業がMCAの買収を決めたんです。ユニバーサル映画というと、地球が出てくる我々に懐かしい映画ですね。コロンビアがソニーに買収されたんですかね。コロンビアは女神が、それからワーナーとかパラマウントとか、そういう映画の話をしますと、私ももう好きな方でして……。ただそういうユニバーサルスタジオが来るということについては、いろいろな問題は別としてね、それはもう喜ぶ人が多いと思うんですね。 ただ、岡山県でチボリ公園の計画が今えらいことになっているんですね。チボリ公園といいますと、私が一番最初にチボリ公園に出会ったのは、映画「アナスタシア」ですね。イングリッド・バーグマンとユル・ブリンナーが出ている、主演スターの「追想」という映画に、このチボリ公園がたしか出てきたと思うんですね。このチボリ公園でも、やっぱり採算性の問題とかね、それから敷地の問題がやっぱり大きな問題になっているんですね。 ですから、今市長、軽く森林公園、残り130 ヘクタールというふうに言うけど、そうすると、今まで無料で行けた森林公園がね、あそこへ行くのには、またたくさんのお金を持っていかなければ参加できないというようなね、そういうことになりかねませんのでね。10年たったから森林公園どうなってもええわという気ではないと思うんですけども、これはちょっと大いに問題あると思います。そういうふうに簡単に軽はずみに森林公園を紹介したのであれば、私はこれはやっぱり先に市民に諮ってもらう必要があると思うんです。その点もう1度お伺いをして、第3問を終わります。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 30番大艸議員の再々質問にお答えいたします。 ユニバーサルスタジオの問題ですが、ただいまのところは、誘致について非常に厳しいというふうな見通しでございますけれども、森林公園の有効活用の一つというふうに考えて検討し、御提案を申し上げたというところでございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 30番大艸議員の再々質問にお答えいたします。 本市の緑地被率の変化に対応して調査する考えはあるのかどうかという御質問であったかと思います。これにつきましては、いろいろ調査方法もございましょうし、また個人、あるいはこういういろんなところの関係の所有地もございますので、今後関係部局とも十分協議、検討してまいりたいと思いますので、御了解を賜りたいと思います。 ○副議長(岩城茂君) しばらく休憩いたします。    午前11時24分休憩    --------------    午後1時12分再開 ○副議長(岩城茂君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第2の一般質問を継続し、井口弘君の質問を許します。--1番。 〔1番井口 弘君登壇〕(拍手) ◆1番(井口弘君) 議長のお許しをいただきましたので、一般質問を行います。 質問の第1は、関西新空港関連地域整備についてであります。 神戸から大阪泉南まで車で走っておりましたら、湾岸道路を中心にして空港を前にした大変あわただしさを感じるのは私一人ではないと思います。泉南を過ぎますと一変いたしまして、大変静かになるわけであります。ちまたで言われるように扇風機の裏側とは言わないまでも、大変な違いがあるなというふうに感じるわけであります。新空港が大阪経済圏を中心にした建設になっているということを思えば、無理もないとうなずける一面もあるわけでありますけれども、開港を控えて、和歌山市の役割は何であったのかということをいま一度点検をしておかなければならないのではないかと思います。 そこでまず、交通網の整備からお尋ねをいたしたいと思います。 河北地区に近畿自動車道北インターを設置してほしいと、こういう要望は各方面から出されております。それに、整備計画の中にも北インター設置ということが載っております。西脇山口線、京奈和自動車道、こういうふうな計画がなされております中で、条件的には北インター設置の可能性は高くなっていると思われますけれども、当局の対応はどういうふうになっておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。 2つ目に、和歌山インターに接続する市内幹線道路整備、これが重要な課題であろうと思います。近畿自動車道に乗れば15分で着くところでも市内では30分かかる、こういうことではとても話になりません。幹線道路の整備状況についてお聞かせをいただきたいと思います。 3つ目に、産業の活性化という項目の中に、野菜や花卉や果樹等を取り上げて、農林水産部が臨空産業ということで農業起こしということを考えておられますけれども、現在の取り組みの状況をお聞かせいただきたいと思います。 4つ目には、空港関連の中で一番和歌山市として現実味のある問題として、関連会社の従業員の住宅や宿舎などの誘致を積極的に行おう、こういうことでありましたけれども、これらにつきましてはどこまで話が進んでおられるか、また、和歌山市はそれらの誘致話にどういうふうに役割を果たしているかということについても、お聞かせをいただきたいと思います。 5つ目は、昭和60年の関西新空港特別委員会に報告をされ、新聞でも報道をされましたが、和歌山市の東部地区の坂田に 5,000世帯規模の空港従業員住宅用地を確保する、この地区で 250ヘクタールの区画整理事業でこれを行うということが決定をされたという報道がなされましたし、空港委員会にも報告がありました。この問題は、その後どういう形になっておるか、お知らせをいただきたいと思います。 6つ目に、経済労働部の中で広域観光ルート、特にリゾート問題も含めてであろうと思いますが、広域観光ルートづくりが計画をされております。民間の企業やその他の自治体との間でどこのあたりまで話が進んでおるかということについて、お知らせをいただきたいと思います。 次に、関空の第2期工事について、この場でも同僚議員から土取り等について質問がございました。少し角度を変えて質問をしたいと思います。 神戸市が神戸阪神地区、その他周辺地域を含めて 500万人の都市圏における空港の利用者の利便を図るとして、ポートアイランド沖3キロメートルに第3種空港を地方空港として平成10年をめどに空港を建設する計画で、既に議会の中に委員会もつくられまして、討論がなされていると聞いております。 これらに資料によりますと、旅客の需要は、平成12年、年間 1.3万回、1日36人で 240万人、平成22年で年間3万回、1日82便、 570万人の利用を見込んでいるということであります。特に現在の大阪国際空港は、午後9時という時間的な制約、そういうものもありまして、これ以上便数をふやすわけにもいかない。それから、関西新空港は地理的な制約があって難しい。だから、神戸にこれを補完するという意味で地方空港をつくっていくのだいうのが位置づけであるそうです。 議論の中では、関西新空港の第2期工事というのは非常に難しいだろう、だから、新空港の横風対策用としても神戸沖空港を位置づけをして建設をしなければならないんだ、こういうことが話があるというふうに聞いております。この秋に第6次航空審議会が開かれ、そこで答申が出されるそうでありますけれども、このような状況をどういうふうに見ておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。 質問の2つ目は、紀の川大堰建設と地域整備についてであります。 この紀の川大堰問題につきましては、私もこれまでに何回となくこの場で取り上げてまいりました。大堰建設の必要性というものにつきましては、大方の人が認めておるところであります。先日来、この場で質問もありましたけれども、直川の企業団地、また修徳高校の移転、こういうふうなものも大堰の建設なしには考えられないと思います。それほど和歌山市の企業団地とか新しい高校をつくる場合にでも、あの堰によって水位を下げていくということが具体的に行われない限り、これらの問題も具体化しにくいということになるのではないか、そういうふうな重要な堰でもあります。もちろん分水とか治水とかいろいろな条件があるんですけれども、具体化している問題等とのかかわりを申し上げても、こういうことがあります。 そういうふうな重要性が理解をされていながら、なぜ建設に入れないか。1つには、建設省が本当に本腰を入れているんだろうかというふうな疑問もあるわけでありますけれども、この7月の末に建設省と県、市が3度目の地元説明に入りました。そのときに、地元では私どもの地区だけでも36項目の要望を出しておったんですけれども、それらが5点にまとめられたという報告をいただいたわけであります。しかし、5点にまとめたという報告をいただきましたけれども、それじゃその5点をどう具体化していくかということについては、また具体化していくところの主体はどこなのか、こういうふうなものについては、いまだに明らかでないままに終わっているわけであります。この年末からでも工事にかかりたい、こういうふうな意向もあるようではありますけれども、建設省、県、市が地元説明に入りながら、それらの要望について具体化をし得ない現在、この話も少しまた後へいくんではないか、こんなことを危惧するわけであります。 そこで、5項目にまとめられたうち、3者の分担はどういうふうになっているかということについて、まずお答えをいただきたいと思います。 2つ目には、管理道路が当初は幅6メートルで計画をされておりましたけれども、これが車道が7メートル、歩道が3メートルに変更されまして、車も人も通行を許可する、こういうふうになったそうであります。これらについては、大きな前進であったというふうに喜んでおるところであります。そこで、この拡幅部分、当初6メートルのものが10メートルに拡幅をされましたけれども、受益者負担等で賄うということになるんだろうと思いますけれども、それらの県、市の費用分担はどうされるのか、お聞かせをいただきたいと思います。 3つ目には、今議会にこの市道部分、管理道路部分が市道として認定をする議案が提出をされておりますが、この両側の左岸も右岸も堤防上は県道であります。管理橋は市道となりますけれども、これらの取りつけ部分等について、市の自由な裁量がされるのかどうか、これによってまたいろいろとお話をしなければならない部分も出てくるのではないかというふうに思いますので、これについてひとつお聞かせをいただきたいと思います。 4つ目には、今、県道六十谷橋というのがありますけれども、この六十谷橋は、今の車社会の中では欠陥の多い橋というふうに思います。南進をしてきた場合には、右に90度直角に曲がるというふうな道路で、非常に危険でありますし、今日までも何回ガードレールを新設をいたしましても、これを突き破って車が下に転落をするというふうなことで、これは早急に直していかなければならないというふうに、ほとんどの人がそう考えておるわけでありますけれども、今までガードレールを手直しする程度にとどまっているわけであります。 そこで、せっかく今度管理橋が一般市民が通行できるようにつくられる、しかし道路から道路へそのままかけていくということになりましたら、この欠陥の多い橋である六十谷橋と同じような、これも右岸も左岸も同じという形で橋がかけられてくるということになるわけであります。再び同じ愚を繰り返すということになろうと思うわけであります。六十谷橋がつくられたときと現在とは、もう時代が違います。車社会ということになっております。そこで、事故を未然に防止するというふうなこと等を考えましても、今日的な対応が必要だと思います。そのためには、堤防に直角に管理橋をかけるのではなくて、部分的な2車線にして上下に段差をつけて車線をつくることによって、直線部分を直進する車がそのまま下のところを走るというふうな部分的な2車線というものを実現をしていく必要があるだろう、こういうふうなことが、この管理橋をせっかく市道として建設をするわけでありますから、こういうことが事前に考えられておるかどうかということについての見解をお聞かせいただきたいと思います。 5つ目には、六十谷橋付近の交通渋滞について、もうよく御存じのことだろうと思います。この場でも何度かお話がありました。市役所まで15分あれば来るところを、朝は40分から、少し渋滞が延びれば1時間、こういうふうなことがよくあるわけでして、これらについても、六十谷橋もこの際に何らかの形で対処をしていかなければならないだろう。そうなってまいりますと、大堰完成時、3年間をかけて新六箇井堰を撤去するわけでありますけれども、その際にですね、撤去をされると、新六箇井の農業用水の取り入れ口は、大堰付近に当然変更になると聞いております。そうなってまいりますと、現在六箇井の水路敷は、現在使っておる水路敷ですが、その水路があいてくるわけです。ここを利用して六十谷橋北詰め西行きの左折車線を増設をしていく、こういうふうになってまいりますと、堤防の混雑というものは緩和をされてまいるわけで、今のように40分も1時間もかかって向こうから通勤をする、通学をするというふうなことはなくなってくるわけであります。そういうふうな配慮が、建設省が考えるのではなくて、県道を管理する県、または市でですね、同時に考えをしていく、こういうふうなことが考えられるのではないかというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。 6つ目には、淡水漁協との話し合いが残っておるというふうに聞いておりますけれども、大堰建設の最後の詰めだと思いますが、漁協との話し合いはどこまで進んでいるのか、お聞かせをいただきたいと思います。 質問の最後になりますけれども、六十谷駅前の駐輪場建設について、お尋ねをしたいと思います。 六十谷駅前の駐輪場につきましては、現在約 480台を収容する駐輪場がありますが、その跡へですね、和歌山市が駐輪場をつくってほしい、こういうふうな要望があります。といいますのも、国鉄清算事業団が今の駐輪場を売却をするということになってまいりまして、六十谷駅前、今既に駐輪場へ入れない車が、自転車が、バイクがですね、 600台から700 台というふうな多さになってきております。もう周りの民家の人たちは、被害者同盟でもつくろうか、こういうふうな話すら出ているわけであります。 そこで、有功と直川の両連合自治会を中心にしまして、六十谷駅前整備対策委員会をつくっております。そして、駐輪場を設置をするということを土木部へも陳情いたしましたし、JRの和歌山支社へも参りました。そして、清算事業団大阪へも出かけてまいりました。そして、その中である一定の、ある程度もう見通しがついてきたというふうに考えておりますので、この際、当局のお考えを聞かせていただきたいと思います。蛇足ですけれども、清算事業団は、平成3年末に測量を終えて、4年初めには売却をするという方針を出しました。和歌山市は、これらに備えて購入、建築等、受け皿ができているかどうか、5年度建設という当初の予定が1年早まることになるわけでありますけれども、4年度中に完成を目指していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 以上、幾つかお尋ねをいたしまして、それぞれの関係部長からお答えをいただきますようお願いをいたしまして、私の第1問を終わります。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 1番井口議員の御質問にお答えいたします。 六十谷駅前の駐輪場の建設の問題でございますが、議員も地元の皆さん方も大変御努力をいただきまして、おかげさまで国鉄清算事業団からその所有地を買収できる見通しになりつつあります。買収できますれば、議員御要望がございました平成4年度中完成を目指して、駐輪場の建設に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 あとは担当部からお答えいたします。 ○副議長(岩城茂君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 1番井口議員の企画部に関する御質問に対してお答えいたしたいと思います。 まず、近畿自動車道紀勢線の北インターチェンジの設置に対する問題でございますが、関空関連事業の地域整備事業の一環としてその事業の実現を図りたいと、こういう考え方のもとに、日本道路公団に対しまして要望を行ってきたところでございますが、日本道路公団といたしましては、北インターチェンジの予定される位置と和歌山インターとの区間の短さ、料金設定の問題、あるいはインターチェンジの出入りの交通量の問題等のことがございまして、厳しいという御意見でございます。しかしながら議員御指摘のとおり、京奈和自動車道の高野口町から和歌山市間の31キロが、平成2年11月に基本計画の決定区間に指定されたこともございます。今後、その位置づけとの関係や河北地域の交通事情の増大が予想されますので、さらに関係機関に対しまして積極的に要望を行ってまいりたいと考えてございます。 次に、空港関連従業員の宿舎等の誘致の問題でございますが、関西新空港の開港に合わせて、日本航空株式会社では、本市の栄谷、和歌山大学周辺に従業員の宿舎等を建設するということを聞いてございます。現在地権者とこの用地交渉を行っているところでございますが、これがまとまれば、収容人員が約2,000 名程度の社宅、独身寮、厚生施設などを建設する予定と聞いてございます。また住友金属では、市内の松江清和寮を取り壊しまして、敷地1万 2,000平方メートルに対して近代的な寮を建築して、新空港で働く空港関連会社に対する貸し出しを計画している予定だということを聞いてございます。そのほかの計画については、今のところ承知いたしてございませんので、御了解賜りたいと存じます。 次に、関空の2期工事の問題でございますが、運輸省では、現在までに全体構想の検討、基礎調査を行うために、平成4年度では予定海域のボーリング調査を含む調査費の予算を要求するということを聞いてございます。また、昨年8月に運輸省から発表されました第6次空港整備5カ年計画の中間取りまとめの中におきまして、全体構想につきましては、航空需要の増大に適切に対応できるよう段階的に整備を図るとともに、2期工事については1期工事の滑走路の処理能力が限界に達するまでの間に整備を進めるということでございます。したがいまして2期工事は、今後行われます調査の進展と第1期計画の滑走路の利用状況を見極めながら決められるというものと考えてございます。 次に、紀の川大堰に関する地元要望の問題でございますが、議員御指摘の5点につきましては、1点目は地下水対策、2点目は管理道路の開放、3点目は洪水時の排水及び湿地化対策、5点目は分水と地域整備の、この5項目であると認識いたしてございます。 1点目の地下水対策につきましては、建設省の方で、地下水の観測を継続して行いながら、万全の対策を講じてまいりたいということでございます。 次に、管理道路の開放については、建設省では、ほぼ開放する方向で進めており、あとは交通上の問題で、警察等との関係機関と詰めをしていると聞いてございます。 3点目の洪水時の排水及び湿地化対策でございますが、建設省の見解では、大堰が完成し、新六箇井堰が撤去されれば、大堰建設に伴い河床が掘削されることと、ゲートの開閉により洪水を防ぐとともに、内陸から紀の川への排水もスムーズに行われるものと聞いてございます。 4点目の湿地化対策につきましては、大堰建設時に地下水が堤外に漏れることのないように工法で万全を期すると聞いてございます。 5点目の分水ルートの問題でございますが、現在和歌山県と大阪府との間で協議中であると聞いてございますが、決定されれば、もちろん市としてもこれに対して協力し、地元の皆さんに喜ばれるようなものになるよう要望したいと考えてございます。 次に、地域整備でございますけれども、河川敷につきましては、現在建設省、県、市の3者で有効活用についての検討をいたしてございます。近くその構想について県から発表することとなってございます。 また、地元地域につきましては、市といたしましては、排水のための下水道対策、道路及び交通安全対策、上下水道の問題等、関係部局と協議の上、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えてございます。 また、河川等の整備につきましては、県と十分協議し、対策を講じなければならないと考えてございますので、御理解を賜りますようお願い申し上げたいと思います。 次に、市道認定による堤防からの取りつけの自由裁量の問題でございますが、堤防を含めて河川の管理は建設省の管轄でございますが、取りつけ道路につきましては、河川法の工作物設置基準の範囲内において可能であり、建設省の方ではこのことに十分配慮した措置を考えるということでございますで、御理解賜りたいと思います。 最後に、管理道と六十谷橋の使用の一部2車線にする交通渋滞を解消することでございますが、議員御指摘のとおり、大堰の管理道路が開放され、通行が可能となれば、六十谷橋と両方の橋を使うことにより、交通事情は現在よりもよくなると思います。しかしながら、取りつけ連絡道が完成しなければ交通事情は完全なものにならないと思いますので、今後ともこの対策については、関係機関とも十分協議し、努力してまいりたいと考えてございます。 次に、低水位の護岸の堤防の位置の問題でございますが、建設省和歌山工事事務所では、現在堤防の位置と河川区域につきましては固定されております。変更の計画はないとのことでございますので、御理解のほど、よろしくお願い申し上げたいと思います。 それから最後になりましたが、淡水漁協との交渉の問題でございますが、漁業組合との交渉につきましては、現在建設省和歌山工事事務所の方で行っていますが、建設省といたしましては、大堰建設による漁業への影響はできるだけ少なくするよう種々検討を重ね、交渉もおおむね最終段階を迎え、現在詰めの交渉に入っていると聞いてございますので、御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 1番井口議員の御質問にお答え申し上げます。 関空関連地域整備の現状についての御質問のうち、近畿自動車道和歌山インターに関連する幹線道路市駅小倉線と、和歌山港鳴神山口線、国道24号バイパスの2路線についての事業の進みぐあいでございますが、まず和歌山港鳴神山口線につきましては、既に和歌山港より鳴神を越え、八軒屋地内の国道24号までは供用開始いたしておりまして、引き続き紀の川を越え、岩出町備前までの区間は国の直轄事業として実施中で、平成5年3月末全線開通予定となっております。また、市駅小倉線についてでございますが、吉田交差点より以東、近畿自動車道和歌山インターまでの区間 2.5キロメートルにつきましては、吉田交差点より東へ、JR阪和線を越え、黒田地内まで 327メートル、この区間は立体交差事業として実施中でありまして、平成6年春完成の予定でございます。引き続き旧大門川までの 746メーターを区画整理事業として事業実施中で、平成8年3月末完成の予定でございます。また、旧大門川より以東、和歌山インターまでの区間につきましては、区画整理事業の中で事業実施するか、街路事業として実施するか、本年中に方向づけを行い、平成5年度事業着手いたしたい考えでございます。 次に、関空関連地域整備、住宅団地計画のうち、坂田団地を中心とした空港従業員宿舎の誘致計画はどうなったのかと、こういう御質問でございますが、議員御指摘のとおり、関西国際空港地域整備計画に基づき、新市街地の整備事業により、関西国際空港関連従業員住宅を土地区画整理事業による部分的整備により坂田地域へ誘致する計画がありました。しかし、当坂田地域は市街化調整区域に位置しております関係で、事業実施の要件として、この区域の市街化区域編入が必要であり、前回の市域全体の区域区分、いわゆる線引きの中でも県と協議を重ねましたが、国・県の示します見直し基準により市街化区域への編入ができなかったこと、また関空の開港時期等の理由により、現時点ではこの区画整理事業計画は中止しておりますので、御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 野口農林水産部長。 〔農林水産部長野口法夫君登壇〕 ◎農林水産部長(野口法夫君) 1番井口議員の御質問にお答えいたします。 臨空農業に関する問題ですが、関西国際空港の開港に伴います機内食の供給を初め、空港関連施設などからの需要等に対処するとともに、21世紀に向けて産業として自立できる農業の振興を図るため、本市では現在和歌山市内の各地で生産されております既存の特産品の振興に努める一方、野菜、花卉などを中心とした新しい特産品づくりを目指しまして、県農業改良普及所や市内農業協同組合などの御協力のもと、平成2年度から特産品生産振興推進事業に取り組んでおります。ところで、本事業におきましては、現在まで軟弱野菜や花卉、果物などの試験栽培を行うとともに、合同で市場調査も行ってきております。その結果、一定の作物につきましては、相当の収穫量と収益性が期待されるところから、目下市内農業協同組合などと特産品づくりを推進するための検討準備をいたしている状況でございます。なお試験結果につきましては、市内の各農家に配付いたしております「農業情報」に概要を掲載いたしまして、農家に紹介するとともに、その利用に供しているところであります。 以上、これらの結果を踏まえまして、来年度から農家に対し、特産品の生産を推奨するための施策等につきまして実施を予定しておりますが、さらに自治省の地域づくり事業の指定を受けまして、本年度から3カ年計画で事業に着手いたしました東山東地区の四季の郷緑化果樹園につきましても、特産品づくりのための施設としての整備も図りまして、生産者に技術などを提供してまいりたいと思料いたしております。いずれにいたしましても、臨空農業を含めました今後の本市の農業を考えた場合、空港周辺に集積することが予想されている施設などからの需要増等を念頭に置きつつ、野菜、花卉などの施設園芸作物の栽培を中心に対応することが肝要であると考えてございます。したがいまして、今後とも農業協同組合及び農家との連携を深めると同時に、県や農業協同組合など関係機関と一体となりまして本事業の推進に取り組んでまいる所存でございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 谷河経済労働部長。 〔経済労働部長谷河喜久男君登壇〕 ◎経済労働部長(谷河喜久男君) 1番井口議員の御質問にお答えいたします。 広域観光ルートに関する御質問でございますが、平成6年、関西国際空港開港時までに紀の川沿いの各市町村がそれぞれ歴史的遺産や観光資源、素材の掘り起こしを行い、これまで個々に行っておりました宣伝や紹介などを、連携し、共同で行なっていこうという趣旨のもとに、本市と高野町が中心となり、紀の川流域に位置する橋本市、伊都郡、那賀郡の2市10町1村において広域観光ルートづくりを行うこととなり、紀の川道広域観光ルートづくりを行うこととしております。仮称でございますが、紀の川道広域観光連絡協議会を設置すべく協議に入っているところでございます。その計画でございますが、平成3年度中にこの協議会を発足させ、事業計画案等を詰めた後、平成4年度からは事業の実施に移してまいりたいと考えております。 さらに広域的な視点におきましては、近畿圏において、本市と京都市、大阪市、奈良市、伊勢市、大津市の6市で近畿都市観光連絡協議会が組織されておりまして、これまでに総合観光施策の開発及び宣伝、観光情報の交換など、各都市の観光行政上に資するよう、お互いに連絡を密にいたしまして、観光会議を重ねているところでございます。 今後は、関西国際空港開港世界リゾート博に向けまして、より観光情報の交換を密にいたしまして、また観光ルートの確立に向け、近畿は一つとの考えの中から、関係団体ともども、より積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 1番井口議員の御質問にお答えいたします。 紀の川大堰管理用道路についてでございますが、幅員7メートルの管理用道路につきましては、一般車道として供用させていただき、自転車・歩行者用道路としては、朝夕の通勤通学ラッシュ時の交通渋滞を少しでも緩和するため、幅員約3メートルの自転車・歩行者用道路を、大堰管理用道路に併設できるよう県と協議を重ね、国に対し、国庫補助対象事業に採択されるよう強く要望いたしているところであります。なお、この自転車・歩行者用道路の建設費につきましては、受益者負担となるために、現在、県、市、両者におきまして費用負担等について協議を重ねているところであります。できるだけ早い時期に結論を出すようにいたしたいと思います。 次に、六十谷駅前駐輪場の建設についてでございますが、六十谷駅前を中心に、その付近に1日平均約 400台から 500台の自転車が放置され、この対策に苦慮いたしておりましたところ、当駅前の国鉄清算事業団の所有地を買収して駐輪場を建設いたしたく、過日、関係地区の皆さんのお力添えをいただきまして、清算事業団に用地買収の依頼を陳情いたしましたところ、今年度中に測量と鑑定を終わりまして売却するとの確約をいただいてまいりました。このため、この用地を先行取得しまして、平成4年度末までに完成いたしたく考えております。なお、当初の駐輪場計画では、収容台数 400台から 500台を予定いたしておりましたが、今後の開発計画等も考えまして、通勤通学者の自転車等が増加すると予想されるところから、できれば 1,000台程度の収容能力を持つ駐輪場を検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 1番。 〔1番井口 弘君登壇〕(拍手) ◆1番(井口弘君) それでは、2問を行います。 空港の関連地域整備計画が出されましてから、もう既に5年を過ぎました。先ほど来答弁がありましたように、和歌山市が打ち出した計画の中でも事実上無理なものもあって、中止をしなければならないというものもあり、またそれなりに前向きに進んでいるところもあるわけであります。この際に、5年を経過をしておりますから、あの空港関連地域整備計画、和歌山市版ですが、それらについて中身をもう一度洗い直してみるということで、その中で、まず何から始めなければならないかということが、空港を前にして今必要ではないかというふうに考えるわけでありますけれども、そういうお考えがあるかどうか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。その際に、和歌山市は空港の後背地というか、住環境のよさを売り込むというのが一番ではないか。そうなってまいりますと、都市基盤整備のおくれは命取りとなるおそれがあるわけであります。交通アクセス、そして公共下水道等、時間のかかるものがまず優先をされなければならないというふうに考えますが、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。 次に、神戸空港は地方空港として出発をするということでありますが、私先ほど数字を挙げてお尋ねをいたしました。国内便貨物中心だと言われておりますけれども、平成22年には 570万人の利用を見込んでいるということでありますから、新空港の役割、そして大阪国際空港、神戸空港、この3つが1つとなって、セットとなって運行されていくのではないかというふうに思うわけです。そういうふうになってまいりますと、関西新国際空港は、国内便を併設をしなければ赤字になるのではないかというのが最初から危惧をされていたことであります。そうなってまいりますと、神戸沖空港は、地方空港といいながら大変大きな役割を持ってくるであろう。そこで、和歌山市としても関西新国際空港に国内便を併設をして、これをふやしていくという努力をしなければならないというのが我々の一致した認識でありますが、それらの取り組みを今後どういうふうに強化をされようとしているか、お聞かせをいただきたいと思います。 次に、紀の川大堰関連地域整備について、再度お尋ねをいたします。これは、最初から700 億円をかけて行うプロジェクトということになっておりまして、1つの地域にとりまして 700億円をかけて行うプロジェクトというのは、そう何度もあるわけではありません。したがって、この際にこれだけはというものが、どうしても地域ではあるわけであります。それが、川向こうから通勤をする人、通学をする人等にとりましては、六十谷橋、それから新しくつくられようとしている管理橋、これらをあわせていかに交通渋滞をなくしていくかということになってくるわけであります。 その際に、堤防は県道、そして新しくつくられるところは市道、こういうふうになってくるわけでありますから、そこのあたりを県、市でいかに話し合いをしながら、この交通渋滞を解消していくために具体的な動きをしていくかということにつきましては、市民の側から、こうしてほしい、ああしてほしいという前に、県当局、市当局それぞれの間で、まずこれらをどうしていくかということを提案をしなければならない、それほど重要な問題なのだということを言いたいわけであります。それらのことが県、市で具体的に今出されていないわけでありますから、この際に、県、市と当該の地域との間に窓口を開いて、これらの問題について日常的に話し合う窓口を設置をするという提案をしたいと思います。いかがでしょうか。 河川敷の利用等につきましては、近々県が公表するということでありますけれども、これらにつきましても、総合的にというふうにはいかないまでも、少なくとも阪和鉄橋の架けかえも必要なわけでありますから、阪和鉄橋のところから大堰の管理橋までの間、どういうふうにするという青写真を示して、そして地域の人に判断をしてもらう、こういうことが必要ではないか。そのためにも、私が先ほど申しました県、市と地域との窓口をつくるということが役立つわけであります。それらについても、ひとつお考えを聞かせていただきたいと思います。 建設省が当初言っておりましたのは、今企画部長からお答えがありましたが、堤防については一切いらわないというふうにお答えがあったわけでありますが、これは違います。以前、空港対策の特別委員会等の中でも論議がありましたのは、新六箇井の堰を3年かかって撤去をする、そうなってまいりますと、新六箇井の水の引き込み口というのは当然堰の近くになりますから、あそこから 300メートルないし 400メートル下へ下がってくるだろう。そういうふうになってまいりますと、六十谷橋から西へ行くところにつきましてはS字カーブがありますが、これらについては撤去をして真っすぐにしていくんだというのが、今日までの当局のお考えでありました。それがここで、堤防等については一切さわらないんだということになってまいりますと、一挙に後退をした答弁になってしまっている。これは、従来私どもが委員会等の中で聞いてきたこととは全然違うわけであります。これについてはもう一度お確かめをいただいてですね、正確な答弁をいただきたい。そうでないと、私もここで、はい、そうですかという形で引き下がるわけにはまいらない、こういうふうに思っておりますので、ひとつ正確な答弁をいただきたい。 そして、幾つか質問をいたしましたので、企画部長からの答弁もいただきたいとは思いますけれども、市長からもあわせて答弁をいただければありがたいと思います。 それから、六十谷駅前駐輪場につきましては、話が大きく前進をしてまいりまして、当局の対応も適切に行っていただいておりますので、このままひとつ前向きに進めていただくようお願いを申し上げたいと思います。 これで私の第2問を終わります。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 1番井口議員の再質問にお答えいたします。 紀の川大堰管理橋の設置に伴い交通渋滞がかえって予想されると、そうした解消策について、今後、県、市、地元、3者の共通する窓口を設置してはどうかということでございます。議員の御意見もごもっともだとは思います。この問題につきましては、県と、あるいは建設省とも十分協議をしながら最善の努力をしていきたいというふうに考えております。窓口設置の問題についても、今後検討してまいりたいと思います。 あとは担当部からお答えいたします。 ○副議長(岩城茂君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 1番井口議員の再質問にお答えいたします。 まず、神戸沖空港の問題でございますが、神戸沖空港につきましては、兵庫県、神戸市、神戸商工会議所が中心となりまして、神戸空港建設推進協議会が設置されてございます。この予想される神戸沖空港の機能分担でございますが、神戸空港は、自己の県域を対象に国内線、それから需要の少ないローカル線、地域空港や小型空港使用事業などのきめの細かいサービス分担をするということがその目的であるように私どもは聞いてございます。しかし議員御指摘のように、横風用の代替空港につきましては、運輸省の航空局において関西国際空港推進連絡会議を設置したところであり、その中で検討され、関空開港までにその方向が出されるということを聞いてございます。私どもといたしましては、全体構想早期実現と国内便の大幅確保のために、関係機関とともに今後とも、やはり関西国際空港の関連事業といたしまして、積極的に要望活動を進めてまいりたい、このように考えてございます。 それから、堤防の位置の問題でございますが、先ほども御答弁申し上げましたとおりでございますが、河川区域は固定されておりますので、堤防そのものの前後に移動することはありませんが、御指摘の大堰の建設により、右岸では新六箇井堰の撤去に伴い内陸への水路が変わりますので、その際に、現在少ない湾曲になっている堤防をほぼ真っすぐにするということを聞いてございます。また左岸側につきましては、建設されている大堰のすぐ下流の有本は排水樋門につきましても改修が予定されておりますので、この部分につきましては、一部堤防の線形をほぼ真っすぐに改修されることとなっているということで聞いてございます。 それから、紀の川大堰に関連する事業につきましては、今日まで関係地区の皆さん方と再三にわたる協議を進めてまいりましたが、まだ解決しなくてはならない問題がございます。これらにつきましては、建設省、県、市が十分協議を重ねながら積極的に取り組んでまいりたいと思いますので、御了解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 1番。 〔1番井口 弘君登壇〕(拍手) ◆1番(井口弘君) それでは、3問を行います。 私最初に申し上げました交通渋滞の解消という意味では、部分的に堤防をいらわなければならない。その際には、上下部分的な2車線というのをどういう形で行うかというのは、技術的な問題もありますから、そのあたりは専門的に考えていただいたらいいわけでありますけれども、この部分的2車線が実現をしなければ、今の六十谷橋と同じことを繰り返すことになるんではないか。このことを建設省と県、市の間で十分に話し合いをして、これは必ず実現をしてもらうということでなければ、川向こうからの交通渋滞の解消にはならない。例えばたとえ西脇山口線がですね、あそこにできたといたしましても、この市の中心部へ入ってくるのは、六十谷橋なり管理橋を使って出てくるわけでありますから、そこの場所を交通の車の流れをよくするということが考えられなければ、これは解決をしないわけでありますから、そのあたりを、この際に市としても受益者負担をもって市道として管理橋を認定するわけでありますから、そこのあたりを頑張っていただきたい。これをひとつ企画部長にぜひいい答弁を、頑張るという決意をここでぜひあらわしてほしい、そういうふうに申し上げまして、私の第3問を終わります。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 1番井口議員の再々質問にお答えいたします。 交通緩和のために部分的2車線の活用というお話でございますが、御指摘の道路を一部2車線にして交通の緩和を図るということにつきましては、交通渋滞が激しい昨今、当然のことだと思います。これにつきましては、建設省、県と十分協議しながら、積極的に解消のために取り組んでまいりたいと、そのように思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) しばらく休憩いたします。    午後2時12分休憩    --------------    午後2時52分再開 ○副議長(岩城茂君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第2の一般質問を継続し、九鬼嘉蔵君の質問を許します。--44番。 〔44番九鬼嘉蔵君登壇〕(拍手) ◆44番(九鬼嘉蔵君) お許しをいただきまして、ひとついつものとおりでございますが、住友金属の沖出し中止の問題、これを取り上げて質問をいたします。 まず第1問、私はこの質問の要旨をまとめたいと思って、過去の速記録や常任委員会、また特別委員会の議事録を繰って見ているうちに、ふと気がついたのであります。これだけ過去において当局に公害問題について警告をしているにもかかわらず、市民の保健衛生上の調査もろくにしないで、今なお企業ペースで事を運ぼうとしている。去る5月の22日、突然マスコミを通じて旅田市長は、住友金属和歌山製鉄所副所長前田光雄氏とともに市役所で記者会見し、住金の公害発生源の沖出しを中止し、LNG火力発電所とその貯蔵施設を誘致すると発表したのであります。市民はもちろんのこと、我々議会としても青天のへきれきの発表であり、6月の「市報わかやま」の第1ページの全ページに、一方的にセイフティー&クリーンシティの見出しで、立地を要請したと、こう書いております。そして市民を驚かしたのでございます。 まず、旅田卓宗後援会便りによって全市にPRするよう呼びかけ、42地区にわたる自治会に「こんばんは、市長です」と、いかにも市政懇談会のように見せかけ、LNGの火力発電所は無公害で危険はないと宣伝に乗り出したのであります。私は、6月議会でも触れておきましたが、私たち議会にはこのいきさつというか、これだけ大きな問題となっている沖出し中止問題、LNG火電誘致問題については、我々議会に対して当局から詳しい説明がいまだになされておらないのであります。皆さん、どう考えられますか。 ただ本会議や、関係のある建設常任委員会、公害対策特別委員会において、議員から質問されて答えるだけで、その質問に対しても、先日森本議員の発言で指摘されたように、議会言葉、答弁言葉に終始して、追及され、答弁に困ると黙り込んでしまうような状態です。議会無視も甚だしい限りであります。当局は、昨年7月よりこの問題を十分に検討して踏み切ったんだと発表しているが、水面下で、そして秘密裏に企業との間に話を進めていたことを明らかにしております。秘密好きの旅田市長のやりそうなことでもあります。しかし、この問題はそう簡単なものではないのであります。我々議会にも一つの責任があります。こう議会を無視されては、我々は黙っておられません。 そこで1つ、市長、あなたにお聞きしたいと思います。今度のこの問題で住金幹部と十分に話し合ったことと思うが、住金の経営内容は、土地を売って金にかえなければならないほど、そんなに悪いのですか。 2つ、住金は、この土地、すなわち西防埋立地を売却できなければ和歌山市から撤退するというような話があったんでありますか。 3つ、先日の同僚議員の質問に答えて土木部長は、住金移転が実行されるとすれば相当の期間がかかると言っているのに、あなたは市民の意思を十分聞こうともしないで、なぜそんなに功を急ぐのでありますか。 4つ、いま1つ、公害の問題については、あなたは市民の健康上、すなわち保健衛生上の問題を軽く見ておるが、今新しい問題が発生しているのを知っていますか。それは、地下水が汚染されている問題であります。市の衛生研究所が最近住金の背後地住民の要請により井戸水の飲料水を検査したところ、亜硝酸窒素、または硝酸窒素が多量に含まれている事実が発見されたという。果たしてこの原因として考えられることは、住金のコークス炉、焼結工場、共同火力等から排出されているNOX が雨によって地中に浸透されて、このような状況を醸し出しているのではないかと思われるのであります。また、この亜硝酸窒素は、幼児、小児等に非常に影響が大きく、虚弱児をつくると言われておりますが、この点についてどう考えているか。原因は何か、また対策はどうしたらよいのか、お考えをお聞きしたいと思います。 まず、以上をもって第1問を終わります。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 44番九鬼議員の御質問にお答えいたします。 住金の経営内容が土地を売らなきゃならんほど悪いのかという御指摘でございますが、住金の経営内容は、必ずしも楽観的なものとは申せないと思いますけれども、経営危機を訴えるほど特に悪いということは聞いたことはございません。鉄鋼業界全体の動向として、多品種少量化による高価格製品へ転換の方向にある中で、住友金属の将来の粗鋼生産高はおおむね 300万トン内外で推移する計画であり、今後6号コークス炉のCDQの設置や建屋集じんなどの公害対策に約 200億円を投入すると聞いておりまして、経営状況は特に悪いというふうには考えられませんので、御理解を賜りたいと思います。 次に、住金は市から撤退する話があるのかということでございますが、先ほど御答弁いたしましたように、住友金属では今後の公害対策費として約 200億円を投入し、環境保全に努めることになっておりますので、市から撤退するとは考えられません。御理解賜りたいと思います。 次に、土木部長は移転に相当の期間がかかると言っているが、なぜそんなに急ぐのかということでございますが、埋立地の用途変更または所有権等の権利譲渡につきましては、公有水面埋立法に基づく法的手続が必要でありまして、その手続までには、関係地区初め利害関係人の方々の御理解はもとより、環境アセスメント、電調審の答申、さらには港湾計画の変更等がクリアされなければなりません。また、公有水面埋立法による変更申請後においては、地元市長の意見聴取、市議会の議決、関係行政機関の意見等を考慮し、最終的に県知事が許可決定されるものであると思います。現時点ではそうした状況にございますので、移転の時期は確定しておらないという状況でございますので、御理解賜りたいと思います。 あとは担当部からお答えいたします。 ○副議長(岩城茂君) 山本保健衛生部長。 〔保健衛生部長山本克己君登壇〕 ◎保健衛生部長(山本克己君) 44番九鬼議員の御質問にお答え申し上げます。 御質問の亜硝酸性窒素の問題でありますが、汚染原因といたしましては、窒素は炭素と並んで、もともと土壌に含まれない物質と言われてございますが、主要な窒素付加源といたしましては、肥料、畜産、雑排水の浸透等が挙げられてございます。その背景といたしましては、農業生産を上げるための化学肥料の使用量の増加したことも考えられてございます。以上の観点から、国の対応など情報を得ながら、今後調査したいと考えてございます。 次に、人体への影響でありますが、環境庁は平成2年度に地下水質保全対策調査を実施し、その中で、硝酸性窒素地下汚染基礎調査報告で、亜硝酸窒素は、特に乳幼児のチアノーゼ症状と関係が深いとされ、また健康への影響の考慮は、チアノーゼ症状は、体重1キログラム当たり50ミリグラム以上与えられている場合にあらわれるもので、亜硝酸窒素の数値が高い地域の方々につきましては、可能な限り水道水を御使用いただくようにお願いいたしているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 44番。 〔44番九鬼嘉蔵君登壇〕(拍手) ◆44番(九鬼嘉蔵君) では、再質問をいたします。 ただいま市長から、住友金属の経営内容が悪いということを聞いたことがないと、また、西防波堤の埋立地を売却に出さなければ、和歌山市から撤退するということは考えられませんという答弁を聞いて、少々安心をしたのでありますが、それでは市長に一遍お聞きしますんですけど、市長と一心同体であるべきあなたの唯一の後援会が、「たくそう」という機関紙を通じて市民に流しております。私の周囲にもあなたの後援者がたくさんおりまして、それでこの新聞が手に入りましたんです。読んでみましょう。 住金を第2の丸善にしてはならない! こう書いております。  もしも住金が和歌山市から撤退してしまったら……。下津の丸善のように……。  果して和歌山市は、どうなってしまうだろうか。  人口は、たちまち十万人ほど減少するだろう。  住金関連企業は数多く倒産するだろう。  失業者もあふれるだろう。  街は灯の消えたようになってしまうに違いない。  そして廃墟となった住金の工場跡とペンペン草の生い茂る広大な西防埋立地が残るだけだ。  そんな悪夢があるいは現実になるかもしれない。  私達は、そんな可能性のあることも考えておくべきだと思う。  既に住金の年間粗鋼生産量は十年前の3分の1に減っており、五本の高炉の内三本は廃棄され、わずかに二本だけが細々と命脈を保っているだけだ。  いわば3分の2の工場が閉鎖されたことになる。  中小企業ならまちがいなしに倒産していると思う。  そんな現実を私達は直視すべきだと思う。 まだあります。  住金は、十年前埋立開始時計画した環境改善目標値を、既に達成しているので、工場の沖出しを中止させて欲しいと市に申し入れた。  市は住金の実状から考え、やむを得ないと判断。西防埋立地の有効活用として、LNG火力発電所と物流基地の立地を要請。  市と住金の発表に対し、一部市民の中からそもそも埋立の理由は、西防埋立地に住金の工場を建設し、古い工場を壊し、いわゆる工場の沖出しを実施して、環境を改善する目的だったのだから、いかなる事情があろうとも、その約束は住金として守るべきだ、との声があります。  しかし埋立開始当時、中進国の鉄鋼生産の追い上げのため、今日の減産体制になることが予想できたでしょうか。  生産量が3分の1になることは、企業として壊滅的な打撃を受けたことになります。  その住金には、もはや工場沖出しの力がなくなっていると考えられます。  住金が和歌山市の発展の大きな部分を支えてきたことを考えるとき、私達は住金の生きのびてゆく道も理解する必要があるものと思います。 皆さん、この文面を聞いて、どう考えられますか。 私は、旅田卓宗後援会に大層なことを思い切って言う人もいるなと驚いていたのですが、その後の市長があちらこちらで言っている言葉を聞いて、あっ、これは後援会だよりに名をかりた旅田市長の市民に対する一つのおどし文句ではないかと、こう感じたのでございます。この発行日は平成3年7月10日になっております。この沖出し中止問題が新聞紙上で報じられてから、まだ1カ月余りもたっておりません。市民は全く何も知りません、当時は。住金の埋立の理由はどんなになっているのか、LNG火力発電所とはどんなシステムなのか、それすらわからない、何も知らない市民に向かって、いかにも反対はささんぞと言わんばかりのおどし文句にしか取れないのであります。 しかし、この文句の内容が、旅田市長と住金幹部との間に申し合わせがされたものであれば、それこそゆゆしき問題であります。企業とひそかに密着して、市民が実情さえわからぬときに、このような脅迫的な文書が配布されているということは、市民のその生活権が脅かされていることになりかねないのであります。それを考えたときに、本当に慄然とならざるを得ないのであります。金融問題、証券問題などで、今大企業の経営者の倫理の問題が問われているときに、約束を守らずに他社に売り渡すという暴挙が本当に許されることであろうかと、こういうふうに思うのでございます。 過日来、また今朝来の同僚議員の質問にあったように、市長は企業側に立って考えているのか、市民側に立って考えているのか、どちらかわからぬような議会言葉や答弁言葉は、もう私も聞きたくはないのであります。少なくとも、市民の立場に立った考え方にならねば、この問題は解決しないだろうと思います。 日本一の美しい町づくりをしようとする市長ならば、十分に市民の信頼を得ることに努めねばならぬと思うのでございます。大手企業にこびへつろうて、そのお先棒をかつぎ、何も知らない市民に、為政者の立場にあるあなたが、おどし文句で市民を愚弄しようとしても、また今回のこの行為に対しても、旅田市政に一抹の義憤を感じるのであります。ここに、私同様義憤に燃えた一地方紙の記事があります。皆さんも読まれたことと思いますが、その記事の一部を私から読ませていただきまして、発言にかえさせていただきます。  守ろうと思えば守れる約束を守らさず国民の海を詐取させるのか。  国民の海を一私企業が埋立てることを許されるのは、社会的意味がある場合に限るのは当然。  今回の住金の公有水面(国民の財産である海)の埋立ては、公害発生源であるコークス炉を沖合の地に移転させ、民家から遠ざけることにあった。  それを住金は操業率が低下して公害発生率が基準以下になったからという理由で実行せず、関電と埋立地の売却交渉をはじめた。  公有水面埋立ては、社会的意味がある「申請理由」を満して、はじめて国から認可され自社用地になるのである。住金が関電に売却しようとしている埋立地(第二工区)は、まだ完成もしていない。もちろん、国から認可されていない。法的にはまだ海面である。  唯一、最大の目的である「公害発生源の沖出し」という申請理由を満していないのだから、国から認可されるはずがない。住金の土地になるはずがない土地である。  住金は公有水面の埋立ての許認可権をもつ運輸省や、製鉄所産業を主管する通産省を“住金一流のやり方”でろう落したから関電と交渉をもったのかも知れないが、住金のこうしたやり方は完全なサギである。こんなやり方で国民の海を詐取できるのであれば、この国は法治国家ではあるまい。  なんのための埋立てだったか。  住金のような性悪企業に企業理念や社会的責任を説いてもはじまらない。和歌山の「富」を搾取することばかり考え、和歌山の自然を収奪して今日のような製鉄メーカーとなり、しぼりとるだけしぼりとって鹿島に逃げた企業である。サイテイの企業であることは承知しているが、計画的サギ(最初から公害発生源を移転する気などなかった)で国民の海を詐取しようというような行為は、産業界全体でも問題にすべきではないのか。  「政治家に理念がない」とある財界主脳が語って物議をかもしたのはつい先日のことだが、住金のやり口は政治家以上だ。こんな会社が一流企業扱いされている財界が、政治家を批判できるのか。財界の自浄作用を求めたい。  驚かされるのはサギを働きながら住金に罪の意識が全くないことである。和歌山を踏みつけ慣れしたからか、公有水面ドロボーの常態化で感覚がマヒしたからか。  計画的サギの悪どい手口と同時に、この倫理感覚のマヒも糾弾されるべきだろう。  住金はなぜ「公害発生源の沖出し」という申請条件を守らないのか。「操業率の低下で公害発生の数値が下った」というようなことでホゴにできる「軽い約束」ではないはずだ。  工期も、埋立て目的も守らず。  住金が埋立申請条件を守らないのは、自社の損得勘定からである「公害発生源の沖出し」という申請条件は「社会的契約」という公的なものである。住金の社内事情などで破れるべきものではない。この点をもっと糾弾し、この点に頬かぶりして既成事実づくりに動き出した住金の悪智恵を阻止すべきだ。  こんな住金の無法がまかり通るのでは世の中に法はないに等しい。  住金は「約束」を守るか、埋立地を県民に寄付するか、もとの海にもどすか、三つの道のどちらかを選べ。和歌山の自然を奪い、公害をタレ流し、いままた国民の海を詐取して土地で儲けるなど、社会正義のためにも断じて許せぬ! こういうふうに義憤に燃えた、この新聞記者がこれを書いております。私も本当に言いたいんです。そういう意味で、ここで皆さんの前で読ませていただいたんでございます。しかし、そこで我々の市民の象徴である旅田市政、旅田市長が、このお先棒をかついでいるということについて、いわんや本当に嘆かわしい限りでございます。 ここで、これを読ませていただいて、皆さんにもひとついろいろ考えていただきたいと、こういうふうに思うのでございます。そういう中におきまして、これ以上議会言葉、答弁言葉、たびたび引用させていただいて申しわけございませんが、そういう中で、もうそういう言葉にも飽いてきましたので、その答弁は要りませんが、最後に市長に本当に誠意のある答弁を期待して、降壇いたします。(拍手) ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 44番九鬼議員の再質問にお答え申し上げます。 私の後援会の新聞の記事の内容のお話がありました。あの新聞の編集者の考え方でございまして、私の記事ではないわけなんですが、しかし先ほどもお答え申し上げましたとおり、住友金属としては、経営危機を訴えるような悪い状態ではないとは思いますけれども、楽観できるような状態ではないというふうにも私は思います。丸善石油の例もあるわけでございまして、私はあの記事を見まして、考えさせられる記事だというふうに私自身は思いました。 それから、住友金属に関して段々の厳しい議員からの御意見が今ございましたけれども、やはり私は、和歌山市という町は住友金属によって大きく発展してきた要素があるということ、これは私たち市民共通の認識ではないかと思います。やはり、住友金属と市民とが共存共栄を図っていくということが、私は大事ではなかろうかというふうに基本的には考えております。 以上で終わります。 ○副議長(岩城茂君) 44番。 〔44番九鬼嘉蔵君登壇〕(拍手) ◆44番(九鬼嘉蔵君) 市長の誠意ある答弁に期待して降壇いたしましたのでございますが、今の市長の言葉を聞いておりましたら、後援会があの文章を市長の知らぬ間に書いたと、こうじゃないかと思ったんですけれども、今の市長の答弁を聞いておりましたらやね、同じことを言っております。これではやね、我々の、自分たちのふるさとのこの和歌山をね、本当にやね、これは危ないと思います。議会にも相談していないんじゃないんですか、この問題。だれか当局から説明を聞いたことありますか。そういうふうな一つの中で誠意のある答弁を求めたんですが、今の市長の答弁を聞きまして、これは危ない人やと、僕は一言だけ、ただ一言だけ、これを皆さんに申し上げて、終わらせていただきます。(拍手) ○副議長(岩城茂君) これにて一般質問を終結いたします。 お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ散会し、明9月25日午前10時から会議を開くことにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(岩城茂君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて散会いたします。    午後3時23分散会    -------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。   副議長  岩城 茂   議員   奥田善晴   議員   山崎 昇   議員   滝口直一...