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12月06日-02号

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  1. 和歌山市議会 1991-12-06
    12月06日-02号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成 3年 12月 定例会              平成3年       和歌山市議会12月定例会会議録 第2号          平成3年12月6日(金曜日)議事日程第2号平成3年12月6日(金)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問      ----------------------------会議に付した事件日程第1  会議録署名議員の指名日程第2  一般質問発議第1号 国連平和維持活動協力法案PKO法案)廃案に関する意見書案      ----------------------------出席議員(44名)  1番  井口 弘君  2番  姫田高宏君  3番  武内まゆみ君  4番  角田秀樹君  5番  青山 稔君  6番  山下直也君  7番  新島 雄君  8番  佐伯誠章君  9番  浅井武彦君 10番  永井佑治君 11番  森田昌伸君 12番  寺井冨士君 13番  麻生英市君 14番  山田好雄君 15番  田上 武君 16番  藤井健太郎君 17番  森下佐知子君 18番  新川美知子君 19番  森本保司君 20番  浦 哲志君 21番  波田一也君 22番  柳野純夫君 23番  平田 博君 24番  石谷保和君 25番  吉田光孝君 26番  小河畑喬夫君 27番  佛 栄次君 28番  宮本廣次君 29番  東山照雄君 30番  大艸主馬君 31番  辻本昌純君 32番  南 徹治君 33番  滝口直一君 34番  堰本 功君 35番  和田秀教君 36番  奥田善晴君 37番  高垣 弼君 38番  武田典也君 39番  西殿香連君 40番  岩城 茂君 41番  浜野喜幸君 42番  山崎 昇君 43番  中谷 悟君 44番  九鬼嘉蔵君    --------------説明のため出席した者の職氏名 市長         旅田卓宗君 助役         得津 勇君 助役         貴志 保君 収入役        吉田真三君 理事市長公室長    川端源一君 企画部長       永長道雄君 総務部長       山本俊夫君 財政部長       田中 豊君 経済労働部長     谷河喜久男君 農林水産部長     野口法夫君 民生部長       高垣芳男君 環境事業部長     吉田誠顯君 保健衛生部長     山本克己君 都市計画部長     中元成和君 土木部長       井上隆勝君 下水道部長      榊 常次君 建築部長       福岡 節君 教育委員会委員長   玉井千夫君 教育長        石垣勝二君 教育総務部長     西本義秋君 教育文化部長     浅井周英君 消防局長       垂井繁夫君 水道局長       橋口敏彦君 水道局業務部長    梶原俊篤君 水道局工務部長    田代 宏君 選挙管理委員会委員長 貴志久治君 代表監査委員     河嶋耕三君 公平委員会委員長   北本一郎君    --------------出席事務局職員 事務局長       東方昌彦 事務局次長      小林正空 参事補        岡本清春 議事調査課長     南方 智 調査班長       山ノ井義雄 議事班長       池端 弘 主査         高垣正人 主任         川口隆弘 主任         尾崎順一 主任         田畑和久 主任         石本典生 主事         中西 太    --------------    午前10時26分開議 ○議長(和田秀教君) ただいまから本日の会議を開きます。    -------------- △諸般の報告 ○議長(和田秀教君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたさせます。 ◎事務局長(東方昌彦君) 12月6日付、議員大艸主馬君、井口弘君、姫田高宏君、武内まゆみ君、田上武君、藤井健太郎君、森下佐知子君、東山照雄君、堰本功君、以上9人の諸君から、国連平和維持活動協力法案PKO法案)廃案に関する意見書案が提出されました。発議第1号としてお手元に配付いたしております。以上。    -------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(和田秀教君) これより日程に入り、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   奥田善晴君   山崎 昇君   滝口直一君 以上3人の諸君を指名いたします。    -------------- △日程第2 一般質問 ○議長(和田秀教君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次、質問を許します。 角田秀樹君。--4番。 〔4番角田秀樹君登壇〕(拍手) ◆4番(角田秀樹君) おはようございます。 ただいま議長からお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 初めに、6月の議会において一般質問をさせていただき、今回で2回目でございます。まだまだふなれな点も多々ございますが、先輩、同僚諸兄におかれましては、御清聴をよろしくお願い申し上げます。 1991年もあと1カ月足らずとなりました。この激動の1年を振り返ってみますと、湾岸戦争に見られるように、覇権主義や膨張主義的革命が音を立てて崩壊する様子は、皆様も御承知のとおりであります。今、世界は新たな秩序形成に向けて、一歩一歩民衆平和へ進み出したと思います。また、ボーダーレスの世紀とも言われる21世紀へ着実に船出したと確信するものであります。 さて、日本国内においては、昭和61年12月から始まった景気拡大は、本年9月には58カ月間となり、戦後最大のいざなぎ景気を抜き、経済大国日本として、その名はよきにつけ、あしきにつけ、世界に影響を及ぼしたことは先刻皆様方も御存じでありますが、その結果、地価の高騰でアンバランスな現象も起こりました。いわゆるバブル経済であります。しかし、9月以降はバブル経済が崩壊し、社会的な問題となりました。 こういった現況下における意識調査によりますと、人々の住まいに対する願望、特に持ち家志向というのが極めて強くなり、より快適な、より合理的な日々を求めている人が多いようであります。また、人々の住まいについての理念や願望は、それ自体が文化であるとありました。まさに、新しい年を迎えるに当たり、今こそ市長が唱えられた生活者優先の快適都市わかやま、国際都市わかやまにふさわしい行政の施策に大いに期待するものであります。 引き続きまして、具体的な諸問題についてお尋ねいたします。 最初に、旅田市政2期目、また1991年代の当初に当たる本年を総括して、市長は市政を顧みてどのように感じられておるのか、まずお尋ねいたします。 次に、本市の活性化につながる核としている和歌山マリーナシティに関連した問題についてお尋ねいたします。 今、世の中は経済成長に合わせて所得水準の向上に伴い、人々の生活欲求は多様化、高度化し、余暇の過ごし方についても非常に関心が高まっております。このような状況から、平成6年に開催予定の和歌山市毛見沖約150メートルに埋め立てて行われる和歌山マリーナシティ世界リゾート博は、まさに長期滞在型海洋リゾート基地群として非常にインパクトの高いイベントであります。今後、貴重な自然環境を破壊することなく、さらなる御努力を強く望むものであります。 ところで、先日の報道によりますと、皆様も御存じのように、海南市は、昭和41年から6年間、人工島の東側の工業用埋立地約120ヘクタールの帰属をめぐって、隣接の本市と協議を行った後、昭和46年2月26日付で埋立地を海南市の行政区画とする協定書と、以後の埋立地は和歌山市に帰属するとした覚書を交わしたが、協定書には、新たな埋立地の帰属に触れていない。覚書は法的効力を持たないとして主張し、先日、11月22日、県に対して、地方自治法に基づき境界に関する争論の調停を求める申請書を提出した。 一方、県地方課によりますと、地方自治法上、調停申請の翌日から90日以内に調停をされない場合、また、調停に持ち込まれても成立しない場合は訴訟が可能であるということであります。ここで問題となってくるのが、もし調停となれば1年、訴訟になれば決着までさらに数年かかるということです。また、行政処分不停止の原則があり、この間に和歌山市へ帰属を決定することは可能だが、各地の紛争では、混乱を避けるため、決着がつくまで待つのが通例となっているようであります。したがって、その間、土地の登記ができなく、事業についての許認可もできないし、土地を担保にした融資も受けられず、実際上、土地利用は凍結状態になってしまうおそれが多分に考えられるのであります。今後の対応いかんでは、世界リゾート博に労多くして益なしという結果に終わってしまうのではないかと懸念する声が出ております。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、埋立地については本市の財産上の重要な問題と考えるところから、市長は埋立地の帰属についてはどのような対応をされるのか、決意のほどをお示しください。 第2点は、土地の登記はどうなるのか。 第3点は、世界リゾート博開催に対する影響はどうなるのか。 以上3点についてお尋ねいたします。 同じく、マリーナシティへのアクセス道路計画についてお尋ねいたします。 皆様も御存じのとおり、世界リゾート博の開催期間は、平成6年7月16日から9月25日に至る72日間で、入場目標人数は100万人と聞いております。そこでオープン時の交通緩和を解消するため、国道42号線の旭橋付近から明和中学校沿いに南下し、紀三井寺川をまたぎ、毛見の海岸沿いをさらに南下して、現在建設中の毛見1号線につなぐ道路がシーサイドロード計画であります。ふだんでも現在の国道42号線の海南・和歌山間は朝夕のラッシュ時は車の大混雑があり、交通アクセスの見直しが考えられるところであります。 そこで、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、明和中学校の敷地の一部が、計画どおりに道路ができると、狭めるか、移転せざるを得ないといったことが先日マスコミ報道にありましたが、今後の計画についてどうされるのか。 第2点は、地元説明会、またPTA等との協議はどうなっているのか。 第3点は、このことに関連して競馬場跡地に県立医大の新設が正式に決定したことに伴い、明和中学校を含んだ和歌浦一体の地域整備についてどのように考えているのか。 以上3点お尋ねいたします。 次に、生活環境に関する諸問題についてお尋ねいたします。 今、社会的な問題となっている川や海などの汚染は、生活排水による汚れが大きな原因と言われていることは、皆様も御承知のことですが、しかし、本市の公共下水道の普及率が、担当部の努力にもかかわらず全国最下位であります。やはり市民として、より水準の高い文化生活を営むため、また、快適な生活と美しい環境をつくるために、新築や増改築の際に浄化槽を設置する家庭が多くなってきていることは、当然の欲求であります。 そこで、より推進しなければならない立場の環境事業部に対して、和歌山行政監察事務所は、昭和63年10月に、浄化槽の設置等の届け出、あるいは建築確認申請を受理する際に、法令に基づく協議とは別に、合併処理浄化槽について放流同意書の添付を一律に求めることは違法の疑いが強いとあり、単独処理浄化槽についても一律に放流同意書の添付を求めることは、特殊の事情がない限り不適切である。また、合併処理浄化槽の設置についても積極的な指導を行われたいとあり、また、同意料については、設置者に過度の負担を強いている結果となっている。このような通達にもかかわらず、いまだ改善されていないようなので、本年10月4日付で再度通達があったと聞き及んでおります。 さて、本日の読売新聞によりますと、本市は12月5日、浄化槽設置に必要な放流同意書を廃止することを決めたとし、水利権者とのトラブルを防ぐため、放流同意書を自治体は得るよう指導し、このとき支払う同意料が高額になったとしております。本市の場合、水利組合や水利権を持つ自治会に約20万円を払っているのが、本市は来年度から浄化槽1基につき30万円の補助をするとしております。 以上のことから市長にお尋ねいたします。 第1点は、いつの時点で同意書廃止を決定し、その手続はどのようになったのか。 第2点は、年間約1,600件から1,800件の浄化槽が新設されているが、各水利組合及び水利権を持つ自治団体の過去5年間の実態をお聞かせください。 第3点は、放流同意料の金額が5万から15万、高いところで20万となっています。同意料徴収を目的とした幽霊水利組合もあることから、実態はどのようになっているのか。 第4点は、水利組合の同意書の廃止への同意については個別に協力を求めるとのことであるが、理解を得られた団体は幾つあるのか。 以上4点お尋ねいたします。 次に、教育問題について何点かお尋ねいたします。 まだ皆様の御記憶にあると思いますが、昨年7月、神戸の高校で起こった、遅刻扱いをおそれ、校門をすり抜けようとした女子生徒が、教師によって強く閉められた門に挟まれ死去するという不幸な事件がありました。この事件について、高校長アンケート調査を行った結果、回答率は43.8%にとどまり、社会的関心を集めた事件であり、もっと多くの校長が意見を述べるべきではなかったか。また、回答者のうち48%が匿名希望であったという。これらは教育についての自由闊達な議論ができないことのあらわれではないだろうか。門を閉めるだけではなく、学校のあり方についての自由な交流ができなくては教育は停滞するだろうと、某大学教授は分析並びに厳しく指摘しております。 しかし、まことに残念なことに、皆様も御承知のとおり、先月、大阪で女子中学生が同学年の生徒による集団暴行を受け、7日後に死亡するという痛ましい事件が起こりました。亡くなった生徒には衷心より哀悼の意を表し、また逮捕された生徒たちにも将来のことを考えれば残念でなりません。このような事件の本質にはさまざまな問題が蓄積していると考えます。 私は、このような事件なり事故を聞くにつけ、以前、広島のある女子高校生が弁論大会で発表した、女子高校生の姿が思い出されます。その方は、手足が細い肢体不自由児の生徒で、言語障害もありました。父親は、彼女が小学生のときに死去し、母子家庭で育ちました。通常ならば養護学校に行くところ、あえて母親は普通の学校に通わせてきたのでありました。 中学校の水泳大会のときの話です。学校で水泳大会が行われることになり、クラスでリレーのメンバーを選ぶときに、クラスで4人のメンバーのうち3人までは決まったが、あとの1人が決まらなかった。そのとき、今学校で起きているいじめのメンバーによって、「最後の1人に彼女を出せ」と多くの差別の言葉を容赦なく浴びさせられて、みんなの前でわざと騒ぎ立てられ、クラスじゅうが彼女をいじめたということであります。本人は思春期でもあり、普通でも背は小さくて、足も細いというのに、水着で皆の前に出ることを思うと泣き出したくなる自分を抑えて家に帰り、母親の前で泣き崩れたそうであります。当然、母親は優しく抱きかかえてくれるものと思っていたが、母親は、なぜ「私が出ますと言わなかったの」と、厳しく言ったのでありました。彼女は、母親までが私をつらい目に遭わせると泣いて泣いて、こんな私を産んだお母さんが悪いのだと言って、自分の部屋のドアを閉め、だれも入れさせない状態が続いたのであります。しかし、何時間かたって、自分の部屋から母親の厳しいまでの優しい姿を見た瞬間、「お母さん、ごめんなさい。私出る」と言ったのでした。 そして水泳大会の当日を迎えました。3人まで泳ぎ、いよいよアンカーである彼女の番が来た。彼女はバスタオルを外した。スタート台に立つと、みんながわあわあ騒いで、「見ろ、見ろ」と笑い者にされたのです。彼女は25メートルを泳ぐのに4メートルで1分、8メートルで2分もかかりました。プールサイドにいるいじめグループを中心にみんなが笑ったが、本人は必死に泳いだのであります。そのとき、プールにざぶんと飛び込んだ男性がいた。背広姿のままでプールに飛び込み、「頑張れ、頑張れ」と手を大きく振り上げたのでした。それは何と校長先生であった。その光景を見ていた人は唖然としたが、やがて皆が泣き出した。周りにいる教職員も皆泣いた。彼女をばかにしていた生徒も泣いた。彼女は、この体で25メートルを泳ぎ遂げたのであります。いじめをしていた生徒は、手をついて泣きながら謝ったということです。 この後、彼女は弁論大会で語った。私は体が不自由だから不幸だと思った。しかし、私は不自由に負けていることが本当に不幸だとわかった。そして、私は大きくなったら養護学校で仕事をして、私のような体の人たちに自信と勇気を与えていきますと。 ここで思うことは、勇気と生きる喜びを与え、人の命のとうとさをいかにして私たち大人が責任を持って伝え、教えていかなければならないかということではないでしょうか。 今日、子供たちを取り巻く社会状況が大きく変化している中で、道徳教育の充実は強い国民的要請となっていることは言うまでもありません。すなわち、近年の科学技術の驚異的な進歩や経済の急速な進展に伴い、人間の存在そのもののあり方が根本から問われています。人間としてのあり方や生き方についての自覚に立った道徳教育を進め、これからの社会の変化に主体的に対応できる人間を育成することは、今日、国民的課題となってきています。21世紀に向けて、豊かな心を持ち、たくましく生きる人間の育成に、学校は家庭や地域社会との十分な連携のもとに、道徳教育に御尽力を望むものであります。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、本市におけるいじめの実態はどうなっているのか。 第2点は、登校拒否についてどのような対策を講じられているのか。 第3点は、この女子高校生の体験について、教育長の御感想をお聞かせください。 以上3点お伺いいたします。 同じく教育に関連する問題について、来秋から予定されている学校週5日制についてお尋ねいたします。 近年、学校週5日制が検討課題となってきたのは、民間企業における週休2日制の普及、拡大、また、公務員の週休2日制の拡大、国の機関や地方公共団体における土曜閉庁方式の導入などの社会情勢の変化等からであります。この問題は、学校教育や子供の生活と社会情勢の変化とを関連づけて考える必要があるということから、漸進的に導入する方向で検討されてきました。ついては、文部省は平成元年度から、社会の変化に対応した新しい学校運営等に関する研究の一環として、教育課程審議会の答申に沿って学校5日制について研究することとし、平成元年8月に調査研究協力者会議を発足させ、また、同年12月には、この調査研究に必要な実証的な資料を得るため準備を進め、今年度より9都県、68校を調査研究協力校に指定し、実験的に週5日制を開始したのであります。 これらの学校では、1つには、4週に1回か2回、土曜日を休みとする。2つには、年間授業時数現行どおりとし、土曜分の授業時数を他の曜日に上乗せ、あるいはゆとり時間等を活用する。3つには、授業内容の精選で、年間授業時数の基準をやや下回る時数で運用する。4つには、休みの土曜日当初、学校が希望者等に教育課程外の指導を行う、といった形で試行されております。 この学校5日制実施に対する世論はまだ慎重論が多いようだが、先ほども触れたように、勤労者の週休2日制の普及と相まって、徐々に賛成がふえていく動向であります。労働省が本年4月下旬に発表した労働時間短縮と勤労者生活に関する調査によりますと、勤労者の5割が学校5日制に賛成しているという結果が出ています。その結果内容は、小学校の場合では、できるだけ早く、と、条件が整えば、を合わせて50.2%、中学生は50%、高校は54%となっています。 また、1986年に総理府が実施した、学校教育と週休2日制に関する世論調査では、現行どおり6日制がいいとした人は63.9%あった。これは国民一般を対象としたもので、労働省調査に見られるように、勤労者の間では学校5日制を望む声がふえているように思われます。 ここで、大人の都合はさておいて、肝心の子供たちの考えを調査した結果がございます。調査対象は、京都、高松、松山、西宮、福山の小・中学校の生徒たち182人の意見です。 1点目に、土曜日が休みになることについて143人、79%が賛成で、反対は21人、どちらでもないが8人、わからないがい10人であり、賛成の理由は、多い順に、小学生は、友達と遊べる、ゆっくりできて疲れがとれる。また、中学生は、疲れがとれるがトップで、次に、塾が忙しいから、日曜日はクラブがあるから、宿題ができるから、おくれている勉強ができるなどが、旅行や、ゆっくり本が読めるなどの楽しみ派を上回り、ゆとりのない子供たちの日常が浮き彫りになった結果のようです。 2点目に、日曜日の活用について、小学生では、友達と遊ぶがトップで56人、しかし、日曜ごとにおけいこごとに通っている子供も8人いる。塾と答えた子供は4人と少ないが、自宅で学習は16人いました。中学生の中には、朝8時から夕方6時まで塾、夕食の後、午前2時ごろまで勉強という男子生徒もあった。日曜日だからといって格別なこともないようであります。 3点目に、もう1日休みがふえたらという問いに、遊ぶと最も多く答えたのが80人、勉強するがそれに次いで44人、音楽や読書など趣味を楽しみたいが18人、しかし、自由にさせてくれるはずがないという大人への不信ものぞく内容が、塾が土、日曜と立て続けになってしんどくなりそうと。この意見は中学女子、男子にあり、宿題がふえて頑張らなければいけないと答えたのは小学男子でありました。 その結果、学校週5日制について、子供たちの関心は高いが、新しい休日の見方は悲観的であると思われます。したがって、学校5日制導入は子供たちにとってかつてない大きな変化であり、このことに対し子供たちの意見が十分反映されることを強く望むわけであります。 そこで、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、週5日制に伴う教育課程への無理なしわ寄せや学力低下につながらないのか。 第2点は、来秋には全体に試行される予定だが、本来の趣旨から大きくかけ離れてしまい、逆に塾通いがふえるのではないかと懸念する声があるが、どのように考えておられるのか。 第3点は、養護学校など特殊教育を受けている子供たちについての対応はどうされるのか。 第4点は、本市の幼、小、中、高学校について、土曜日は完全休校にするのか。 以上4点お尋ねいたします。 最後に、教育委員会に関連する市民会館についてお尋ねいたします。 本市においては、1月15日は成人の日として、市民会館において、新しく成人になられる方々に対し、お祝いという意味を込めて式典を行ってきたことは皆様御承知のとおりであります。先ごろ、ある団体が1月24日に市民会館を使用して会合を開くということが発表になり、連日、宣伝カーが市内を走り回り、シュプレヒコールを行っておりますが、1月15日は会場使用10日前でもあり、市民会館周辺の混乱が予測されます。 以上のことから教育長にお尋ねいたします。 第1点は、会場使用に対する基本的な考え方をお答えください。 第2点は、混乱回避の上から、会場変更はあるのか。 第3点は、新成人者に対する当日の混乱の心配はないのか。 以上3点をお尋ねいたしまして、私の第1問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(和田秀教君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 4番角田議員の御質問にお答えいたします。 まず最初の、2期目の当初に当たる本年を総括して市政を顧みてどうかということでございますが、国際文化都市和歌山実現へ向かって、第1期目は財政的に厳しい中、行政改革に着手をするとともに、競馬場の廃止、これに伴う県立医科大学等の競馬場跡地への誘致、また関西国際空港、マリーナシティへの対応など、議会の皆様方の御協力と市民の御理解により着実に成果を上げることができたと考えております。 第2期目の構想の主なものといたしましては、まず、関西国際空港全体構想並びに紀淡ルート構想の推進に積極的に取り組み、本市の将来飛躍的な発展の基礎を築いてまいりますとともに、世界リゾート博を成功させ、国際文化都市和歌山を世界へ向かって一挙にアピールいたしたいと考えております。このためにビューティフル和歌山推進事業、シーサイドロード整備事業や主要幹線道の建設を急ぐとともに、駐車場、公共下水道、住宅、公園、特に紀の川リバーサイドグリーンベルト構想推進などの社会資本の整備充実に努力をし、さらに、本格的な高齢化社会の到来に対する社会福祉の一層の向上に配慮し、地域改善対策事業、地場産業振興事業や教育、文化事業の推進にも心がけ、水清く、緑豊かで文化と健康、夢と活力のあふれる国際文化都市和歌山を創生してまいりたいと、このように考えております。 次に、マリーナシティの問題でございますが、マリーナシティ埋立地の帰属につきましては、海南市から提出された調停申請についての県の動向を見守る必要がありますが、本市といたしましては、昭和41年竣工の海南港第2工区埋立の際、県知事あっせんにより取り交わした昭和46年2月の協定書及び覚書に基づき、当然本市に帰属するものであると確信いたしております。昭和63年9月のマリーナシティ公有水面埋立地に係る県知事からの諮問につきましては、県知事の考え方も同様でありますので、本市のみに対して諮問があり、また、本市の意見においても、このような考え方のもとに市議会の議決を経て県知事に意見を提出してございます。 さらに、平成元年12月県議会においても、県知事は、当埋立地には和歌山市に所属することが合意されていると答弁しております。したがいまして、今後とも引き続き当地域の開発については本市の事業として積極的に推進してまいりたいと、このように考えております。 また、こうした境界問題が論議されている機会に、和歌山市民、海南市民の皆様方にぜひお考えいただきたいのは、和歌山市と海南市の合併問題でございます。今や和歌山市と海南市が政治的にも経済的にも一体的な状況にある中で、ともに手を携え合って発展を期していくべきときではなかろうかと思います。この際、両市の市民の皆さんに両市の合併についてぜひともお考えいただきたいと考えております。 次に、合併浄化槽の推進に伴う放流同意の問題で御質問がありまして、けさの新聞報道によりますと、市は5日の日に放流同意書の廃止を決定したというふうに報道されているが、果たしていつの時点で廃止を決定したのかという、そういう御質問でございます。この問題につきましては、厚生省及び建設省、担当室長、課長通知、昭和63年10月のものでございますが、におきまして浄化槽の設置届けあるいは建築確認申請時に合併処理浄化槽について放流同意書の添付を一律に求めることは違法の疑いが強いこと、また、合併処理浄化槽の普及の障害と設置者が過度の負担の強いられることのないようにすることなどが示されております。 さて、けさの新聞報道の内容につきましてでございますが、正確に申し上げますと、5日の日に廃止決定をしたという報道は誤りであると思います。この問題を進めていくには、各関係団体の理解と協力が必要でございまして、本市におきましても、各省の通知の趣旨を踏まえ、同意書の解消に向けての理解と協力について、ただいま土地改良区を初め、関係団体と協議を進めているところでございます。 あとは担当部局からお答え申し上げます。 ○議長(和田秀教君) 山本総務部長。 〔総務部長山俊夫君登壇〕 ◎総務部長(山本俊夫君) 4番角田議員の御質問にお答えします。 マリーナシティの埋立の土地の登記はどうなるのかという御質問でございますが、公有水面埋立地の土地の登記につきましては、埋立竣工認可後、地方自治法第9条の5第1項及び第260条第1項の規定に基づきまして、それぞれ埋立地の確認と字の区域の変更を市議会の議決を経て県知事あて提出し、県告示後において、埋立人であります和歌山県によって登記手続がされるものでございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 4番角田議員の御質問にお答えいたします。 境界線問題によるリゾート博開催に影響はないかというお尋ねでございますが、和歌山マリーナシティの建設の事業に伴いまして新たに生じる土地の帰属につきましては、海南市から申し出がありましたが、この新たに生じる土地は本市の区域に帰属するものと把握してございます。また、海南市長が世界リゾート博協会の副会長に就任されておるところから、世界リゾート博開催につきましては影響がないものと考えてございます。 次に、和歌浦湾周辺の地域整備の問題でございますが、和歌山マリーナシティは陸域49ヘクタール、水域16ヘクタール、計65ヘクタールの人工島で、平成6年一部供用開始に向けて埋立に伴う護岸整備、埋立土砂の搬入も順調に進捗いたしてございます。周辺整備といたしましては、人工島への幹線道路である毛見1号線、毛見2号線の整備、また名草浜につきましても、平成5年夏に開場を目指して海岸環境整備事業に着手しております。 本市の事業といたしましては、上水道、下水道の整備、毛見地区42ヘクタールの区画整理事業として、本年度事業で基本計画等の作成に着手いたしてございます。道路整備といたしましては、旭橋より和歌川沿いの毛見1号線に接続するシーサイドロード、延長約1,800メートルを推進しているところでございます。また、名草浜海岸沿いの町並み整備につきましては、松下興産株式会社が地域及び周辺との調和を考えた町づくり整備を図るべく、地元関係者、地権者との交渉に入っていると聞いてございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 4番角田議員の御質問にお答えします。 世界リゾート博開催に関連して、シーサイドロード建設用地が明和中学校用地にかかるのか、また学校教育施設の移設が必要かについてでありますが、シーサイドロードの建設計画は、地域住民の生活環境道路となり、あわせて国道42号のバイパス的な役割を果たし、交通渋滞の緩和を図る目的で、国道42号、旭橋東詰めよりマリーナシティへのアクセス道路毛見1号まで、延長1.8キロメートルの建設を計画しております。それには、旭橋の一部改築を含め、交差点改良等について、関係機関の建設省、県、公安委員会等、協議中でありますが、土木部といたしましては、河川敷を有効利用する方向で検討し、学校施設にかかることのないよう建設省、県とも十分協議してまいります。 次に、地元説明やPTAとの協議についてでありますが、地元説明会は昨年10月に行い、道路事業に対し御理解と御協力を得たい旨お願いしてまいりました。その後、地権者初め、各関係者に用地買収交渉等重ねているところであります。また、市教育委員会とPTA役員の方々に対しましても、当事業の必要性と、学校に隣接するための同意を得られるよう協議をしております。なお、旭橋東詰めの交差点改良について関係機関と協議が進んだ時点で再度協議することになっていますので、御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 吉田環境事業部長。 〔環境事業部長吉田誠顯君登壇〕 ◎環境事業部長(吉田誠顯君) 4番角田議員の御質問にお答えします。 同意書廃止はいつごろかということでございますが、これについては現在水利権者と協議を重ねておりまして、合併浄化槽の補助金制度の実施までに結論を出したいと考えてございます。 それから、2つ目の、浄化槽の過去5年間の実績でございますが、昭和61年が1,550、昭和62年が1,689、昭和63年が1,693、平成元年が1,865、それから平成2年が1,801、こういうふうな状況でございます。そのうち合併浄化槽が、合計して233含まれてございます。 それから、3番目の、同意料5万から10万、高いとこで20万となっている水利組合でございますが、大体組合で申しますと、紀の川左岸土地改良区、新六箇井土地改良区、六箇井土地改良区、ほかに各地区に水利組合等約50団体ございます。 4番目の、個別に協議して理解を得られた団体は何団体かということでございますが、現在、各水利権者等と協議いたしておりますが、正式に文書等で受諾したという水利権者等はございませんので、今後とも努力してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
    ○議長(和田秀教君) 石垣教育長。 〔教育長石垣勝二君登壇〕 ◎教育長(石垣勝二君) 4番角田議員の御質問にお答えいたします。 初めに、広島県女子高校生の具体的な例に対する感想でございますが、あのお嬢さんは、足と、そして言語障害と、両方の不自由さを持っておるわけでございますが、最後まで25メーターを泳ぎ通したという、そのことからくる、人生に対する希望と自信と、そういうものを持ったと思います。それから、普通我々は、いじめや、あるいはその他の、非常に行いの悪い行動を見ておるわけですが、いずれも見て見ぬふりをする傍観者的な態度が、この問題を非常に解決するのが長引き、また難しくしておることが多いわけでございますが、あの校長さんは、単に観念的なことだけではなくて、子供を励ますために自分みずからが飛び込んで、そして励ましておるという点、こういうやはり実行力といいますか、知行合一といいますか、そういうようなところを我々は今後目指していかなきゃならないと。これは従来も言われておるわけですが、ともすれば安易に流れる我々の観念的な思惟の範囲を超えない、行動ができない点を今後反省してまいりたいと、このように考えております。 それから、私の方の関係の部分で、市民会館の会場使用に対することでございますが、これに対する我々の基本的な考え方について申し上げますと、去る5月の21日に和歌山県教職員組合協議会から、平成4年1月24日午前9時から午後9時まで全館を和歌山県教職員組合の研究集会として使いたいので貸してほしいという申し込みがあり、市民会館としては、和歌山市民会館条例第3条により、これを許可いたしました。その基本には、地方自治法第244条2項、「普通地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」ということを根拠といたしております。 次に、成人式が1月の15日に行われるが、会場変更の意思があるのかどうかということでございますが、以前は県立体育館でやったこともございますが、市民会館ができましてからは、ずっと同館で挙行いたしております。本年度も予定どおり市民会館で行うよう準備を進めており、会場の変更は考えておりません。 それから、当日、新成人に対する混乱とかいうようなことの巻き添えにする心配はないかということでございますが、1月24日に行われる大会を前にして成人式が行われるわけでございますが、まあ9日前ですので、まだそう動きは活発ではないのではないかと見ております。それで、今後の反対する団体の動きを十分我々としては見張りながら、情報をできるだけ早くつかんで、必要に応じては関係当局と十分連絡をとりながら、混乱の生じないように対処してまいりたい、このように考えております。 以上です。 ○議長(和田秀教君) 浅井教育文化部長。 〔教育文化部長浅井周英君登壇〕 ◎教育文化部長(浅井周英君) 4番角田議員の御質問にお答えいたします。 まず、本市におけるいじめの実態はどうかということでございますが、件数にいたしまして、昭和61年は、小学校186件、中学校131件、平成元年、2年とも、小学校56件、中学校20件と、ピークでありました昭和61年度に比べますと、小学校で30%、中学校で15%と鎮静化しております。内容としましては、小学校では仲間外し、冷やかし、からかい、暴力、中学校では、仲間外し、集団で無視をする、冷やかし、からかい、こういう傾向で、いずれも仲間外しがどちらでも一番多いのが実態でございます。 各学校におきまして、早期発見に努めること、それからいじめを受けた児童・生徒の訴えに耳を傾けること、継続的に手を抜かずに指導して解決すること、そういうふうに指示して、現場で努力してもらっているところでございます。特に豊中市立第15中学校の事件を重大に受けとめまして、子供同士の人間関係、子供と教員との人間関係をさらに掌握して、いじめに対する指導を見直すよう、緊急に指示をしたところでございます。 続きまして、登校拒否についての対策ということでございますが、登校拒否を未然に防ぐ手だてとしましては、担任が学級経営の中で児童・生徒をよく理解して、心のつながりを大事にしながらコミュニケーションを常にできる状況をつくるように指導しているところでございます。学級に登校しない生徒ができますと、担任は非常に困難な状態に追い込まれてまいります。副担任、教科担任、生徒指導の担当はもちろんのこと、養護教諭とか学校の全体のチームワークを必要とします。現職教育等で情報交換をしたり、担任だけが孤立化しないように、そういう体制で行っておるところでございます。朝の出欠確認で、登校してない子供の場合、必ず家庭に連絡をする、出席を促す、家庭訪問をする、このように懸命の努力をしているところでございます。 その原因につきましても、ただ教育的に解釈できないものもございまして、医学、あるいは心理学の専門家の方々の知識を指導を受けながら、教育研究所、児童相談所、補導センター等で相談や指導も行っているところでございます。 次に、学校の週5日制の問題で、教育課程へ無理なしわ寄せや学力低下はないかと、こういう御質問でございますが、現在の受験体制の中では、学校教育の本来あるべき姿がやはりゆがめられていると考えております。そこで、子供の生活をもっとゆとりのあるものにするために、教育課程が大きく今回改められました。それで、学力についての考え方も、ただ注入して知識の量だけではなく、自分の力でそれをどう使いこなせるかという自己教育力に改めようとしているところでございます。したがって、学習内容や行事などの思い切った精選が図られる必要がございますので、保護者の皆さんや市民の皆さんの考え方も切りかえていただく必要もございますので、今後そういう面への働きかけもしてまいりたいと思っております。 それから、来年の秋に試行予定の学校週5日制のことで、塾通いがふえるのではないか、それに対してどう考えておるのかということでございますが、保護者の心配な点としまして、週5日制になると学力低下のこと、あるいは非行のこと、だれも面倒見てやれない子が出てくる、そんならもう塾へ行かしといた方が安心だという考え方もあるんではないかと、まあこういう統計のパーセントも出ております。しかし、これは結局、子供の立場からの考えではございませんので、人間形成からも、学校5日制は、言葉を言いかえれば家庭2日制と、こういう考えに立って、家族や友達、近所の人々、町の人々と触れ合う中で、遊びやさまざまな体験ができるように進めてまいりたいなと、そんなふうに思います。 それから、養護学校など特殊教育を受けている子供たちへの対応をはどうかという点でございますが、健常児の場合と事情が違ってまいりますので、一律の対応では無理が出るのではないかと思います。教育課程の編成の上で工夫していく必要があると、そんなふうに考えております。 それから、本市の幼稚園、小学校、中学校、高等学校の学校について、土曜日は完全休業にするのかという点でございますが、国は来年の秋、9月から月1回試行するという予定の報道がなされておりますが、県でも現在検討委員会をつくったばかりでございます。本市も国や県の方針に従いまして、それに沿って段階的に試行していかなければならないと思っております。教育研究所の所員の学校5日制アンケート調査の中から、課題とその対応策を探るために、学校5日制検討委員会をつくっているところでございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 4番。 〔4番角田秀樹君登壇〕(拍手) ◆4番(角田秀樹君) ただいま市長並びに関係部長より答弁をいただきましたので、引き続きまして再質問をさせていただきます。 先ほどマリーナシティ埋立地の帰属に対する答弁をいただきました。その内容によりますと、昭和46年2月26日に海南市と交わした協定書及び覚書に基づき、あくまでも本市に帰属するものであるとの確信に満ちた答弁ですが、直接の関係者であります海南市の12月1日付市報「かいなん」によりますと、タイトルに「こんな目の前が和歌山市とは」とありました。 内容については、マリーナシティ埋立地の行政区域については、海南港の沖合を埋め立て国際リゾート都市をつくり、地域の活性化を図ることを目的に計画されたとあり、この人工島は、海南市からも、和歌山市からも橋によって連絡され、両市の発展につながるものと期待をされていると書かれています。しかし、行政区域は一体どうなるのかとの部分では、海南市の島になるのか、和歌山市の島になるのか、または海南市と和歌山市にまたがるものとなるのか、市の発展を願う上から非常に重要な問題であると指摘し、海南市としては、この新埋立地は昔から西方への埋立を何回も重ねて発展してきたという歴史的経緯から見ても、地形的に見ても、また、住民生活上、あるいは社会経済上の便益ということから見ても、この埋立地の中に海南市の区域に帰属すべき部分が大きく含まれると考えている。このような住民の立場からの見解と思われる内容が掲載されており、海南市民の皆さんにかかわる問題として取り上げ、法律的な考え方は、あくまでも和歌山市が主張している、埋立地の区域について昭和46年当時の協定書と覚書は何の法的効力もない、無効なものとして取り上げているのであります。 その理由として、覚書の内容にある、将来和歌山市の区域に所属するという新埋立地については、単に第2工区埋立地の先端地先に新たな埋立が行われる場合の当該埋立地というだけであって、どの範囲の、どの程度の面積の埋立地がその対象になるのか全く不明であり、また、これを特定するための手がかりもなく、このような内容を特定することが不可能なものは、将来の行政区域を決める根拠にならないときっぱり断言しています。したがって、仮に和歌山市の主張どおりになると、万葉の時代から海南市と深いつながりのある海南の海がなくなってしまい、到底認められず、また、非常に不自然であると言っております。 ここで、皆様も御存じのように、本市と海南市の公有水面の境界線についての争いは、今回初めて起こった問題ではありません。過去にも、現在の海南埋立地第2工区をめぐって、本市と海南市の境界線については、昭和41年当時から争いが生じ、昭和46年に第2工区が全域を海南市に帰属するかわりに、先ほど来より問題となっている第2工区埋立地の先端地先に新たな埋立が行われた場合の当該埋立地の所属関係について、将来争論のないよう海南市に、1つは、海南市は新埋立地の実現について反対しない、また2つ目には、新埋立地は和歌山市の区域に所属するものであると覚書が両市に対して、当時の大橋知事の諮問機関である審議会において決定されたのであります。このようなことから見てもわかるように、地先水面に対する権利確保の観点から、将来さらに起こるであろうと予測した上での処置でありました。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、昭和63年11月より海南市から境界線における主張に対し通り一遍の回答をしてきたように思われますが、文書回答以外にどのような対応をされたのか。 第2点は、県当局に対してどういう働きを講じられたのか。 第3点は、今回の帰属に関する件について、過去の二の舞にならないかと危惧される声があるが、広く市民に本市の正当な立場を理解していただくために、広報紙を利用したアピール等を行う考えはないのか。 第4点は、和歌山マリーナシティの建設に伴う負担金を含む事業費は幾らになるのか。また、海南市の負担は2号橋に対する一部の負担はあると聞いているが、島内における海南市の負担分はあるのか。 第5点は、平成4年3月末までに第1期工事が完成すると聞き及んでおりますが、当然、完成に伴い地番付の問題が起こってくるが、この点についてはどのようになるのか。 以上5点についてお伺いいたします。 同じく、マリーナシティに関連してお尋ねいたします。 先ほど、リゾート博開催については影響ないとの答弁をいただきましたので、質問を進めさせていただきます。 平成元年、和歌山県観光客数推計によりますと、平成元年の県観光客総数は2,574万4,205人で、前年度から比較すれば105万9,281人の増であり、和歌山市においては、平成元年の総数は526万394人で、前年度から比較すれば10万4,040人の増でありました。御承知のとおり、和歌山県は、地理的に申し上げまして、海岸線は加太、友ケ島から南の新宮川河口まで623キロに及ぶリアス式海岸で、その眺望は日本一と言っても過言ではないと自負していることは、皆様も同様であると思います。 本年7月に総理府が発表した、首都圏と京阪神圏で無作為抽出した4,000人を対象とした世論調査では、「平日は都心部暮らし、週末はリゾート地などのセカンドハウスで過ごす」についての回答は過半数に達し、また「地方都市やリゾート地、郷里などに転職し、職場に近くて良好な居住環境の持ち家に住みたい」についても、ぜひやってみたい、と、興味がある、を合わせると40.3%と人気が高いようであります。本市においても、観光客誘致の点から考えて非常に興味深い結果であると思われます。そのような点に立脚して、特に夏場の観光客の受け入れに対しては、今後の道路基盤整備を進めていく上で、重要かつ重大な問題であります。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、シーサイドロード計画に伴う学校用地並びに施設の移転を避ける方向で協議されているようであるが、決定はいつごろか。 第2点は、地元地権者との用地交渉の進捗状況についてはどのようになっているのか。 第3点は、開催期間中は、国内はもとより、海外からも大勢の観光客が訪れると予測されますが、和歌山市をアピールする千載一遇のチャンスであると強く確信しておりますが、観光課はどのような施策を講じられますか。 以上3点お尋ねいたします。 次に、教育問題についてお尋ねいたします。 本市におけるいじめの件数は、昭和61年当時から見ると確かに減っているように思われますが、先日の豊中市の事件を見る限り、表面に見えないいじめが事故につながっているように思えてなりません。マスコミ報道によりますと、職員会議でこれまでの指導の問題を話し合った事柄が伝えられておりました。内容は、生活指導を振り返り、「掃除をサボるなど、生徒たちのちょっとした変化の中にいじめを見つけるきっかけがある。しかし、教師がそんな無言の訴えに目を向けていないことを感じた」また「100点満点の学校運営などない。それでも教師一人一人が自分の周囲を見直し、いじめの芽をできる限り摘み取っていく必要がある」など胸のうちを語り、「死亡した生徒は何を求めていたのか。本当は友達が欲しかったのではないか。教師としてその気持ちを生徒に十分伝えられなかった」と反省を語っています。 また、ことしの春卒業した生徒の話では、「今のその学校の先生はみんな優しくて、生徒を甘やかしているから、こんな事件が起きるまでどうすることもできなかった」と厳しく指摘しています。さらに、リーダー格の生徒を知る卒業生は、「非行などで目立っていたが、運動部でも活躍しており、先生がきちんと指導していれば、あんなひどいことをする者ではないと思う」と言っています。某教育研究所の所長は、「いじめは教育現場で決して減っていない。いじめられて登校拒否になる子供はふえている。以前のように深刻な問題にならず、統計的に減っているのは、少しでもいじめられるとすぐに学校から逃避するためである」と指摘しています。また、補導関係者の1人の方は、「地域の無力さを痛感しています。学校は、抱えている問題についてはなかなか地域に心を開いてくれない。今後、学校と地域の風通しをよくし、先生が指導しやすいように、どう手助けしていくかが課題である」と話しております。 したがって、生徒指導の改善と充実を図るために、一人一人の教師の指導力の向上が不可欠となってくることは必然的であります。全体の問題として、事故が起こってから、ああだ、こうだと言う前に、なぜ事前の話し合い、また救いの手を差し伸べられないのかが最大の課題であると考えます。 児童・生徒の人格のよりよき発達を目指すという積極的な機能を重視した生徒指導の充実を図るためには、まず、教師が一人一人の児童・生徒の特性等をいかに伸長させるかという視点に立ち、正しい児童・生徒理解の上に立って、人間味のある温かい指導、助言を行い、児童・生徒の望ましい人格形成を図る必要があると思われます。 また、子供の将来像について、県教育委員会の調査によりますと、人間性豊かな広い心の人、逆境にも耐え抜く意志の強い人が圧倒的に多く続いて、明るい家庭生活を築ける人、時代の変化にも対応できる創造的な人、国際的な広い視野を持つ人などが続いています。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、いじめについて、教育長はどのような見解を持っておられるのか。 第2点は、いじめの行為に対する早期発見は言うまでもありませんが、事故防止に対する事前の話し合いも含め、教師に対しての指導はどうされるのか。 第3点は、家庭教育に関する学習機会の拡充や情報交換についてどのように行われているのか。また、総合的な対策についてどのように考えているのか。 以上3点お尋ねいたします。 次に、関連して、学校週5日制についてお尋ねいたします。 週5日制に伴う学力低下につながる等の問題については、受験体制の中で学校教育の本来あるべき姿がゆがめられ、子供の生活をもっとゆとりあるものにするために教育課程が大きく改められ、学力についての考え方も、ただ注入された知識の量だけではなく、人間の力でそれをどう使いこなせるかということが考えられます。さらに、学習内容や行事等の思い切った精選を図る必要があり、恐らく現在とかなり違った学力観に変わるはずとの答弁であります。また、塾通いが多くなったり、だれも面倒を見てやれないことなどがあると指摘しておりますが、まさに手探りの状態の中での出発は否めないと思われます。この状態を見て、県でも検討委員会が設置されました。学校週5日制に伴ってますます多角的な地域社会の受け皿づくりが急務となってくるのではないでしょうか。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、本市における5日制検討委員会の構成及びスケジュールはどのようになっているのか。 第2点は、休みがふえることによる勉強についていけない子供に対する塾等、第三者の補習活動に対するマニュアル的な方途はどのように考えているのか。 第3点は、学校外における子供の生活への対応のあり方についてどう考えておられるのか。 以上3点をお尋ねいたします。 次に、教育委員会に関連する市民会館についてお尋ねいたします。 人生において、学校教育課程を終え社会へ巣立った若人たちが、本市はもとより、他都市からも帰郷し、一堂に会する成人式はまことに有意義な行事であります。現在の市民会館を使用するようになったのは、皆様御承知のように、昭和54年9月に新設オープンの後、昭和55年から現在に至っております。したがって、現況までの推移を考えると、1月24日に開催される大会に対し、市民感情として不安の色を隠し切れないのが実情であります。 以上のことから教育長にお尋ねいたします。 第1点は、他都市において同様の問題については皆様も御存じのことですが、このたびの会場提供について、当初より事態の予測ができなかったのか。 第2点は、不測の事態が生じた場合、責任担当部門はどこになるのか。 以上2点をお尋ねいたします。 最後に、環境事業部についてお尋ねいたします。 先日、和歌山市とほぼ同じ人口である埼玉県川口市へ視察をさせていただきました。川口市は鋳物工場を中心として発展してきており、近年、東京に隣接する都市として発展をしています。生活文化水準の観点から見て、公共下水道普及率は61.2%であります。本市よりはるかに高い水準にもかかわらず、本年の新規事業として、合併処理浄化槽設置費の補助金制度を導入されておりました。本市において、平成4年度より導入される予定ですが、他都市から見ると、いま一歩立ちおくれた対応に対して市民の憤りを感じるとともに、生活環境の向上を図るため、関係部署に対してさらなる事業推進に期待するものであります。さらに、欧米諸国における下水道の普及率の高水準は、浄化槽設置数を入れた数字であります。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点は、本市における放流同意書の添付状況等において、事前協議件数1,665件のうち1,288件については同意書を添付していますが、残りの件数についてはどのような対応をされたのか。また、同意書のない377件については全体の約20数%近くになり、4軒に1軒の割合となりますが、法律及び条例等の違法性はどうなるのか。 第2点に、実施までに結論を出したいとのことでございますが、いつをめどとされるのか。来年の4月1日からなのか、また、全団体の同意を得られて実施するのか、一部の団体の同意でも、その地区から実施されるのかどうなのかお答えください。 第3点目に、全団体の同意を得られるというのに非常に時間がかかると思われますが、この点の見通しについてどうなのかお聞かせください。 第4点に、マスコミ報道によりますと、幽霊水利組合もあり、浄化槽設置普及の妨げになっているのではないかという御指摘がありますが、その実態はどうなのか、また何団体あるのかお聞かせ願いたい。 第5点は、毎年年1回受けなければならない水質検査の完全実施への啓蒙は今後どのようにされるのか。 以上5点お尋ねいたしまして、私の再質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(和田秀教君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 4番角田議員の再質問にお答えいたします。 マリーナシティの問題でございますが、マリーナシティ埋立地のうち、1工区につきましては平成4年3月末までに竣工予定でありますが、通常、県がこの竣工認可を行った後、本市への竣工認可通知に基づき、新たに生じた土地の確認と字の区域の変更を市議会の議決を経て県が告示するものであり、さきに申し上げましたとおり、和歌山県よって登記手続の上、地番が設定されるものでございますので、竣工後直ちに本市としての手続がとれる体制で臨みたいと考えてございます。 あとは担当部局からお答えいたします。 ○議長(和田秀教君) 山本総務部長。 〔総務部長山本俊夫君登壇〕 ◎総務部長(山本俊夫君) 4番角田議員の再質問にお答えします。 マリーナシティの埋立の帰属問題について、63年11月以降、海南市の主張に対し文書回答以外にどのような対応をしたか。また、県に対し何らかの働きをしたかという御質問でございますが、本市に対する過去3回にわたる海南市からの文書は、協定書及び覚書書を否定したものであり、本市といたしましては、この件に関し既に解決済みのものと考えてございます。したがいまして、海南市への本市の基本的な見解の文書通知以外は具体的な対応を行っておりません。また、県に対しましては、これまでさきの県議会における知事答弁の確認を行ってきたところでございます。 それから次に、今回の帰属問題について、過去の二の舞にならないかという点、また、広く本市の立場を理解していただくために広報紙を利用したアピールを行う考えはないかという点でございますが、今回のマリーナシティの埋立の帰属につきましては、先ほども申し上げましたとおり、昭和46年に締結しました協定書及び覚書は十分尊重されるものであり、当然、本市に帰属するものであると確信してございます。したがって、現時点の広報紙による市民へのアピールは考えてございません。今後は海南市の調停申請に対し、県の動向等十分に見きわめながら、その対応を検討してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 4番角田議員の再質問にお答えいたします。 マリーナシティ建設に伴う本市の負担金、事業費は幾らか、また、島内における海南市の負担についての御質問でございますけれども、和歌山マリーナシティの建設に伴いまして、本市の事業として取り組んでおります上水道事業、下水道事業、それに県工事負担金、合計45億5,970万円の負担を予定されております。また、島内における海南市の負担でございますが、これはございません。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 谷河経済労働部長。 〔経済労働部長谷河喜久男君登壇〕 ◎経済労働部長谷河喜久男君) 4番角田議員の再質問にお答えいたします。 世界リゾート博の開催により、訪れる観光客に対し本市をどのようにアピールするのかとのことでございますが、世界リゾート博には、国内外から100万人に上る多数の観光客が訪れるものと予想されますので、観光サイドといたしましては、世界リゾート博開催に向けて、観光案内用看板はもちろん、観光パンフレット等の見直しを行うとともに、観光協会の協力のもとに、観光関係業者に対し、観光客に対する接遇やサービスの指導を初め、施設の改善、充実等を行いまして、和歌山市のイメージアップを図るように指導してまいりたいと考えているところでございます。 また、開催中は、市内において本市の歴史、文化を紹介していくための大規模なイベントの実施について計画していくなど、観光和歌山市を大いにPRしたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 4番角田議員の再質問にお答えいたします。 まず、シーサイドロード建設に係る関係機関との協議はいつごろ終わるのかについてでございますが、交差点改良等について、現在法令、構造、施行等に協議を進めていますが、本年度中に結論を出せるよう積極的に取り組んでまいります。 次に、用地交渉の進捗状況でございますが、地権者は78名でございますが、本年2月より地権者ごとに交渉を重ね、本事業に対し御協力をいただくよう努力いたしておりますが、まだ用地買収するまでには至ってございません。また、用地買収完了のめどは平成4年度をめどに、地権者の皆さんの御理解を得られるよう、今後も粘り強く交渉を重ねてまいります。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 吉田環境事業部長。 〔環境事業部長吉田誠顯君登壇〕 ◎環境事業部長(吉田誠顯君) 4番角田議員の再質問にお答えします。 事前協議のうち、同意書のない約23%前後については、違法性はどうなるのかということでございますが、平成元年度で同意書を添付していない377件につきましては、市街化区域において既に下水道管が敷設されている地域への浄化槽設置等の届け、あるいは建築確認申請に際しての放流については、関係する水利権者のない場合に限り、市下水道部と設置者の事前協議の上、確認を得れば、同意書なくともこれを受理しているところでございます。 それから、同意のめどですが、先ほどのとおり、実施をめどに、なるべく全水利組合等に働きかけてまいりたいと思っております。一斉にするのかどうかということでございますが、今後積極的に取り組みまして、ばらつき等がないようにまとめてまいりたいと、こう思ってございます。 有料による設置の妨げとなっている、幽霊組合、これにつきましては、先ほどのとおり、約50数団体の水利組合がありますが、その実態はつかんでおりません。 毎年1回受けなければならない水質検査の完全実施については、浄化槽法で定められていますので、年1回の水質検査の受検率の向上を図るため、設置者に対して市広報紙へPRに努めていくとともに、関係機関と連携を密にしながら周知徹底を図ってまいりたいと考えてございます。 以上でございます。(発言する者あり) ○議長(和田秀教君) 石垣教育長。 〔教育長石垣勝二君登壇〕 ◎教育長(石垣勝二君) 4番角田議員の再質問にお答えいたします。 初めに、いじめについての見解でございますが、子供が成長するということは、周囲の人々との触れ合いを通して自己を確立していくことと、他人に対する思いやりの心を身につけていくことでございます。人権や命、試練、生きものなどを大切にする心が十分育っていない子供が、ともするといじめを行ったり、ただ傍観したりする態度を示しておるというわけでございます。それで、家庭教育、学校教育、地域の教育、それぞれの分野でいじめ克服の教育を一層進めていく必要があると考えております。 2番目の、先生方に対する指導をどのようにしているかということですが、直接の指導としましては、校長や教頭への研修、初任者教員への研修で、早期発見や指導法について具体例を挙げて指導いたしております。また、例えば全国のすぐれた指導実践例を載せたものを取り寄せまして、学校での現職教育の参考資料として提供し、活用してもらっております。また、生徒指導主任の会を毎月持って、学校や補導センターからの情報交換をしながら、予防への対策を研究してもらっております。 以上を通じまして、要は、先生方のいじめを見抜く目を育てること、また、積極的にこのことに対処していく意欲を持っていただくことの2点にねらいを決めて取り組んでおるところでございます。 なお、62年4月から市教育研究所に「いじめ110番」電話を設けておりますが、平成2年度の緊急避難的な通報は10件でございました。 次に、家庭との連絡などについてでございますが、家庭教育につきましては、保護者に勉強していただく機会として、母親学級や参観日の保護者懇談会など、各学校でPTA活動とタイアップして行われております。なお、地域へは、地区懇談会として先生方が出かけていって話し合いを進めております。教育委員会ももちろん連携しておりますが、独自のものとしましては、毎年、教育講演会を持って、いじめだけでなく、広い子育ての研修の機会を提供させていただいております。 次に、市民会館の件でございますが、不測の事態が起こりかねないと知った上で会場を提供したのかということでございますが、当初、5月の21日の申し込みを受けたときは、和歌山県教職員組合協議会の教育研究集会ということであり、このような会には以前にもお貸ししたことがあり、特別トラブルがありませんでした。ところが、10月ごろになって、今回の会は全日本教職員組合協議会の全国大会であることがわかりました。そこで、他都市での事例等を検討しましたが、この大会をめぐって反対団体の街宣車等により、市民生活に影響があるとの理由で使用許可の取り消しをした自治体は、反対団体の妨害から集会の自由を守るのは自治体の責任であるという裁判判決が出て、再び使用を許可しているということがわかりました。それらのことを勘案いたしまして、私どもとしましても、使用取り消しの事由が見当たらないので、申請を認めているのが現状でございます。 万一不測の事態が生じた場合の責任のありどころでございますが、このことにつきましては、主催者に使用許可した部分を明確にするとともに、不法目的で管理区域に立ち入ったものに対する管理権の行使等につきましては、施設の責任者と主催者責任者との間において、現在話し合いを鋭意進めているところでございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 浅井教育文化部長。 〔教育文化部長浅井周英君登壇〕 ◎教育文化部長(浅井周英君) 4番角田議員の再質問にお答えいたします。 本市の学校5日制検討委員会の構成及びスケジュールというお尋ねでございますが、学校週5日制検討委員会の構成は、現時点では教育委員会内の各課長以上14名で構成しておりまして、教育文化部長の私が委員長を務めております。今後のスケジュールとしましては、国や県の方針の進展に合わせまして諸課題を明らかにしながら、施策の基本方針を検討する予定でございます。 続きまして、休みがふえて勉強についていけない子供たちに対する、塾など第三者の補助活動のマニュアルはどうかということでございますが、学校週5日制を導入するということで、勉強についていけない、そういう落ちこぼしの子をつくったり、塾等の第三者に学力補充をお願いするという、そういう考え方は、この学校5日制の趣旨ではございませんので、今のところ特別のマニュアルは考えておりません。 そして次に、学校外における子供の生活への対応のあり方をどう考えるかということでございますが、これにつきましては重要な点が2つございます。まず1つは、子供の生活は子供に返せということであります。遊びや、地域の人々との触れ合いの生活体験が本当に子供の創意や自主性を伸ばす形において実施できるかどうかということ。それから、年長者と年少者の入り交じった集団で子供同士がともに育っていくというのが理想ではないかと考えております。そのような対応も考えてまいりたいと思うんです。 2点目は、休日における子供たちの受け皿の問題でございます。遊びたくても遊び場がない現状もあります。子供を戸外に出させて見学さしたり、体験させたりできる施設の拡充とか、相手をしてくれるボランティアの指導員などを用意することも必要ではないか。もちろん親御さんが自分の子供たちのことは自分で見るという構えは、学校週5日制の期待する重要なポイントであるとも考えております。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 4番。 〔4番角田秀樹君登壇〕(拍手) ◆4番(角田秀樹君) 再々質問をさせていただきたいと思います。 特に環境事業に絞ってお尋ねいたします。 第1点、先ほども少し触れさせていただきましたが、同意料徴収を目的とした、いわゆる幽霊水利組合は何団体あるのかという問いでございますが、実態はつかんでいないとのことです。しかし、いわゆる幽霊水利組合と言われるその組合に支払った金額は、それでは幾らぐらいあったでしょうか。 第2点は、放流同意書廃止に関連する読売新聞の本日付の記事は誤りなのか、再度市長にお尋ねいたします。 第3点は、放流同意書に関する本省通知の趣旨を踏まえて協議されている関係団体は正式に何団体あるのか。 第4点は、本日の新聞報道には、浄化槽設置届けに必要な放流同意書を廃止することを決めたと断定しておりますが、この記事に関しまして、本市のどの部門で発表、通達を出されたのか。それとも、ともに重大な問題と考えるところから、関係の委員会等に事前の話し合いはあったのか。 第5点は、現在協議されている中で、廃止に賛成している団体は何団体あるのか。 以上5点お答えください。 以上で再々質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(和田秀教君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 4番角田議員の再々質問にお答え申し上げます。 合併浄化槽に伴う放流の同意の問題で、本日付の新聞は誤りであるということは間違いないのかという、そういう御指摘でございますが、先ほどもお答え申し上げましたとおり、部内で正式に廃止を決定はしておりません。ですから、ただいま関係団体と御理解、御協力いただくように協議を進めているところでございますので、どうかひとつよろしく御理解賜りたいと思います。 あとは担当部局がお答え申し上げます。 ○議長(和田秀教君) 吉田環境事業部長。 〔環境事業部長吉田誠顯君登壇〕 ◎環境事業部長(吉田誠顯君) 4番角田議員の再々質問にお答えします。 幽霊組合に支払った金額でございますが、これはもう実態をつかんでおりませんので、答えようがございません。 それから、正式に何団体から賛同をもらっているかということでございますが、先ほども申しましたように、文書では回答いただいておりませんが、協議している中での状況によりますと、今のところ7・8件じゃないかと思うんですけども、そういうふうな状態です。これは正式じゃなくて、お話の中で、よしわかったという組合がそのぐらいの程度でございます。 それから、同意料は幾らかということですが、1人槽当たり1万円から3万円ぐらいと推測されております。団体数は57団体全部でございます。 そういうことで、この新聞の報道がちょっと……、すみませんでした、私との考えと違いますんで、えらい申しわけございませんでした。 ○議長(和田秀教君) しばらく休憩いたします。    午前11時58分休憩    --------------    午後1時12分再開 ○議長(和田秀教君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の一般質問を継続し、南徹治君の質問を許します。--32番。 〔32番南徹治君登壇〕(拍手) ◆32番(南徹治君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 最初に、21世紀を夢のある和歌山市とするアメリカの映画会社MCA社ユニバーサルスタジオ誘致についてお尋ねいたします。 昨年、平成2年11月、県の青年団体連絡協議会が関西国際空港の開港をにらんで、米国の映像テーマパーク、ユニバーサルスタジオの誘致を提唱されたのが発端で、現地を何回も視察したり、ユニバーサルスタジオのビデオ鑑賞会の開催や、10万人署名運動などを意欲的に進めている若い青年たちの誘致運動を受けて、市長は本年3月に第1回の訪米をされ、現地視察を行われました。続いて、加太の第1期土取り工事が今月12月12日に完了すると言われておりますが、その直前の先月の11月に第2回目の誘致依頼に渡米されております。今回はハリウッドだけではなく、フロリダ州オーランドに昨年完成したばかりのスタジオの方も視察したことを、去る4日の今議会開会の冒頭あいさつで報告がございました。 ユニバーサルスタジオは、自社の撮影所の中に建設した映画村で、170ヘクタールの広大な面積に展開されており、小型バスで施設や撮影風景を見学させる映像公園だと伺っております。ジョーズやキングコング、大地震、大洪水、SF映画、アクション映画の紹介や説明が行われ、また、本格的なアクション・ショー「マイアミ・バイス・スペクタクル」や、映画制作ショー「スター・トレック・アドベンチャー」などのショーが行われ、観客が参加する映画制作ショーで、制作が終わると本物のスター・トレックの部分とつなぎ、編集された作品を大型スクリーンで鑑賞させる。そして、自分たちが出演したフィルムを持ち帰り家宝にしていただくというものでございます。MGMディズニーランドが千葉なら、MCAユニバーサルスタジオは関西で、しかも和歌山が最適ではないかと私は考えます。 アメリカを代表するテーマパーク・ユニバーサルスタジオを経営するMCAの副社長一行5人が本年7月、松下興産が参画するマリーナシティ視察のために来和した折、市の案内でスタジオ誘致の候補地である森林公園を視察し、翌月の8月には進出候補地として検討しており、平成4年1月までには返事をするとの回答が寄せられ、明るいニュースが飛び交ってから半年を経過したところで、今回回答がおくれたという報告があったようでございます。そこへ、ユニバーサルスタジオの世界展開での第1号として、フランス・パリ郊外に建設計画がなされていることが明らかになりました。地価高騰の中での日本での建設や進出は難しいとしているのであります。一方、9月議会では、市長は、森林公園に誘致したいとの意思を示され、市当局は、森林公園だけでは無理があり、関西国際空港の第1期土取りの完了と2期工事用の土取りの工事ができるか否かが前提であるとし、したがって、ユニバーサルスタジオに対して和歌山市としての条件を提示することはできないとしてきた経緯がございます。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 1つ、MCAユニバーサルスタジオの特徴は何か。MCAユニバーサルスタジオはどのような企業展開をしているのか。和歌山市への誘致の可能性はなくなったのではないか。 2つ、本市の第2次基本計画に盛り込む用意があるのかどうか。また、コスモパーク推進機構で承認された基本計画に取り入れられておるのか。盛り込むことができるのか。 3点、森林公園は、誘致場所としての立地条件に適地と言えるのかどうか。 4点、過日の2度目の訪問で、森林公園の誘致を招聘したら、加太は有力候補の1つとして長期的に検討する、しかし、場合によっては他の候補地も探す必要があるとのことでありますが、双方どのような条件提示をされたのか。 また、阪急宝塚歌劇の先例もありますが、700万人の輸送には南海電鉄の存在が大変大きいと思いますが、この協力は得られるのか。 第5点、第6次空港整備5カ年計画をにらみ、関西国際空港第2期工事用土砂採取の見通しはどうか。 以上5点、ユニバーサル誘致に関してお尋ねをいたします。 次に、紀の川大堰の工事着手に関連をいたしましてお尋ねしたいと思います。 紀の川は、豊かな水量を誇り、有吉佐和子女史の小説で全国にその名を知られる1級河川でありますが、このたび、昭和53年度から実施設計調査が行われ、62年度から事業化して、平成4年度には完成する予定でありました事業が、総事業費700億円を投じる和歌山市の紀の川大堰建設計画は、いよいよ工事用道路に着手できる運びとなりました。洪水に対する安全、流水の正常な機能の維持、新規水資源の確保という治水目的と、関西国際空港への安定した給水を確保する広域利水への体制づくりという利水目的が課せられたダムで、紀の川大堰は新六箇井堰の下流500メートルの園部・有本間を結び、幅540メートル、堰高6.6メートル、有効貯水量380万トン、農業用水、上水道などの取水施設も整備する。また、関西国際空港並びに大阪府南部へ1日最大2万5,100立方メートルの水を送水するということが、いよいよ現実的な問題となってまいりました。今日まで工事の着手については、地下水に変化が生じ枯渇のおそれや汚染の影響を予想して、難色を示してきた紀の川漁協、関連6地区の自治会などと建設省との間で、着工についてほぼ合意に達したと伺っております。また、大堰の完成後は、管理橋を道路として一般車両に開放して、紀の川の南北を結ぶ新しい路線として、交通渋滞緩和につなぐことができ、管理橋道路は、幅7メートル、2車線の車道と幅3メートルの自転車・歩道となるということであります。両岸の県道から管理橋までの進入路は市が整備することになっているそうでありますが、さきの議会では、既に管理橋を含め市道に認定されており、市民のための大堰とすることに一歩近づいたことは大変喜ばしいことでございます。 また、紀の川大堰の建設を契機に、紀の川河川敷を整備して、紀の川リバーサイドグリーンベルト構想なるものを実現するために、事業規模70ないし80億円の事業を予定し、来年度調査費を持ち、平成11年を完成めどとするなど、より快適な町づくりへの努力をしなければならない動きがある反面、開発への弊害を軽視することもできないのであります。特に河口堰の弊害については議論のあるところで、現在、長良川河口堰が問題視され、話題になっているところであります。特に私たちは、和歌川河口堰の弊害については貴重な教訓を持っております。母なる大河紀の川と市民と子々孫々のために禍根を残さないよう、弊害面を最小限度に抑える努力を惜しむことはできません。大堰建設に関連して、漁業、環境問題等、重大な関心が寄せられておるところであります。特に、40万市民の飲み水となる上水道の取水口の全面改修が必要とされていますが、これをどのように改修するのか。本当に安全で、支障はないのか、事業費はどのぐらい要るのか、負担はどうするのか等々不安がいっぱいあり、本当に大丈夫なのかと見守っているところであります。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 1つ、河口堰建設のために生じる弊害、特に地下水対策、上水道、下水道、漁業対策、洪水時排水、湿地化対策等への弊害を最小限度にとどめる取り組みはどのようになされておりますか。また、地域整備はどのように行うのでしょうか。 2つ、水道の取水口つけかえ工事並びに六箇井堰の撤去はどのような形、工法で、どこが実施するのか。市民への影響はどのようになるのか。 3つ、管理道路の開放についての方針がありましたが、交通量の予測とラッシュ時における渋滞の解消対策、安全対策について関係機関との最終協議はどのようなものとなっているのか。 4つ、大堰管理橋だから定期的な交通どめが必要とされているが、和歌山市の場合はどのようになるのか。 5つ、大堰建設に伴う紀の川河川敷の有効利用については、紀の川リバーサイドグリーンベルト構想があるそうですが、この概要はどのようなものか。 6つ、公共交通機関の弱体な和歌山市にとって、新駅の設置は重要な課題であります。地元連合自治会からの要望もある紀の川大堰新駅、仮称ではございますが、この設置の交渉経過と見通しについてお尋ねしたいと思います。 以上6点、紀の川大堰の工事着工に関連してお尋ねいたします。 次に、JR和歌山駅並びに周辺整備の将来構想についてお尋ねいたします。 去る11月15日、東急インで行われました国際会議・メガインフラ和歌山会議において、市長は、和歌山ステーションビルを総事業費1,000億円の30階建てのインテリジェントビルにしたいと申されました。また、そのときに、紀淡海峡ルートについても、学者の言葉を引用するものでありましたが、架橋もトンネルも道路もリニアカーもねらいたいと申されておりました。私もポスト大西洋文化時代の次を担いつつある太平洋文化圏の形成をするために、同じようなロマンを持ちたいと思う一人でございます。現在の駅舎は地上4階、地下2階、床面積延べ1万4,311平方メートル、JR西日本がそのうち2,848平方メートルを使い、残りは第三セクター、和歌山ステーションビルディングが使用している民衆駅、これは昭和43年に完成したもので、大変老朽化しております。JR和歌山駅は、東西交通を遮断する存在で、かつては高架事業を議論した経緯もありました。現在、東駅舎ができて、第1、第2区画整理が進み、見違えるような発展が現実のものとなってきた昨今であります。関西空港への緊急課題として、既に大規模な駐車場、駐輪場の建設が進められる西側駅舎側の既存の繁華街と共存共栄を実現するためにはどうすればよいかについて、和歌山駅のあり方と周辺の将来構想について検討を始めており、本年度、和歌山市は調査費をつけて、100万県都、40万都市の玄関口に一新しようとしておられるところでありますが、そこでステーションビルを30階建てのインテリジェントビルにしたいとの御発言がございました。 そこで、市長並びに関係部長にお尋ねしますが、JR和歌山駅東部を対象とした周辺副都心構想の関係について、調査委託に裏づけられた発言だったのでしょうか。また、調査委託の方向を示唆するものなのでしょうか。 以上、JR和歌山駅の周辺整備構想についてお尋ねをいたします。 次に、和歌山市駅前の再開発についてお尋ねいたします。 本市の西の玄関口とも言うべき和歌山市駅前の活性化を図るということで、和歌山市は南海和歌山市駅前の再開発に乗り出しました。大阪に直結するターミナルでありながら、古い商店街が密集しており、県都の西の玄関としては余りにも見劣りするとの評判が悪かったのは、皆様御承知のとおりであります。高層ホテルを含むショッピング街という構想もあり、平成6年度の着工を目指しております。再開発の対象となるのは和歌山市駅正面の2.25ヘクタールで、商店や飲食店など90軒が密集している地域であります。開発のたたき台となる計画案は、20階建てのホテルやデパート、ショッピング街、カルチャーセンターなどが提案されております。昭和58年から地元商店街有志が中心となって地区の調査を進めてきましたが、合意には至らず、そこで行政主導型で進めることにし、本年4月から都市計画課から都市再開発課に分離をし、市駅前の再開発を専門に担当されることになりました。 昭和58年、市駅前再開発準備協同組合が設立され、翌年59年、8.05ヘクタールの基本計画の策定を行い、市駅前からこども科学館までの地域に対する基本計画が策定されたのでありますが、地元説明会が行われましたが、支持が得られず、見直しのために調査を実施し、それによりますと、調査結果の分析では、約65%が再開発に積極的に参加していただけましたが、残りの方々が賛同を得ることができず、その結果を受けて都市再開発課が新しく設置されたという経緯がございます。地元説明を行い、先進地視察並びに合意形成、地権、借地権の調査等を行い、都市再開発法により再開発組合の設立を行い、都市計画決定を受けて平成6年着工に持っていきたいということでありますこの事業につきまして、市長並びに関係部長にお尋ねしたいと思います。 1つ、市駅前再開発の経過と現況はどのようになっておりますか。 2点、市街地の土地の合理的かつ健全的な高度利用と都市機能の更新を図り、市街地再開発は中核的な手法として、近年一層活用を図ることが求められておりますが、新設の都市再開発課の取り組み現況はどのようになっておるのでしょうか。 以上2点をお尋ねいたします。 次に、和歌山市駅の再開発に関連いたしまして、市駅より東部に当たります地域、すなわち第2阪和国道和歌山北バイパスから新南海橋、元寺町通り乗り入れに伴い、24号線、地蔵ノ辻、中之島ロータリーの存在が重要な役割を占めてまいるわけでございますが、六十谷手平線の道路改良並びにJR紀勢本線との立体交差事業については、24号線と有功天王線が交差する地蔵ノ辻交差点からJR中之島第2踏切までの220メートルで、幅員が狭いために半分の100メートルは一方通行で、北部並びに東部からの進入はできず、長崎屋前まで迂回しており、毎日渋滞、排ガス、騒音で悩まされておるところでございます。ここを歩道つきの4車線とすることや、JR鉄道高架立体交差で、幅員6メートル、2車線の側道線の用地買収等に関する取り組み、また旧国鉄清算事業団の用地の活用並びに買収の見通しと今後の取り組み、さらにまた、元寺町から西への区間に対する取り組みなど、40万市民の関心は一点に注目されているという現状でございます。 紀和駅と中之島のロータリーに挟まれた地域は、かつては和歌山市の中心地として、交通の動脈に囲まれた都心的ビジネスゾーンとして機能した時期もあり、今回の事業によって市駅と和歌山駅を結ぶ中心的役割を果たし、公共交通機関が弱体な和歌山にとって、都心的機能発揮のメリットは大きいと思われるのでありますが、しかし、この地域の現況は、戦災を免れたこともあって老朽化した建物が多く、モータリゼーションの時代に合わないし、上下水道、文化施設、商業活動、火災等に弱い町になっております。今ここで国際都市の中心地としての機能を備えた地域に一新するためには、交通アクセスの整備に合わせた再開発、地区計画等の対策が必要であると考えます。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 1つ、紀和駅を中心とした立体交差事業と道路整備事業、すなわち六十谷手平線、市駅・中之島間の鉄道高架事業、城北中之島側道線の事業の進捗についてお尋ねいたします。 2つ、紀和駅周辺の整備についてはどのような形で進めるおつもりなのか。 以上2点、紀和駅周辺並びに道路整備に関連してお尋ねいたします。 以上お尋ねいたしまして、私の第1問とさせていただきます。(拍手) 〔議長退席、副議長着席〕 ○副議長(岩城茂君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 32番南議員の御質問にお答えいたします。 ユニバーサルスタジオの問題でございますが、ユニバーサルスタジオの特徴ですが、第1は、既存の撮影所施設を利用したものであること。第2は、ユニバーサルスタジオツアーの事業展開でございます。また、MCAユニバーサルスタジオの企業展開ですが、映像、音楽のソフト事業のほか、ハリウッドのユニバーサルスタジオとフロリダのユニバーサルスタジオの2つのテーマパークを開設し、MCAが持つテーマパークのノウハウを生かした事業展開をねらい、ハードとソフトを一体化した強みを発揮しようとしております。 次に、なぜユニバーサルを誘致するのか、可能性はどうかという御質問でございますが、日本人の洋画に対するなじみが強いことを考えれば、我が国にとって最も適したテーマパークであるというふうに思います。私は、映画をテーマとしたユニバーサルスタジオが本市の活性化の起爆剤に十分なり得る施設と考えており、今後とも長期的な観点に立って、本市の誘致について積極的に取り組んでまいりたいというふうに思います。 また、先ほど、フランス・パリ郊外の方でユニバーサルスタジオの立地が過日報道なされていることに触れまして、和歌山市の誘致の可能性がなくなったのではないかという御指摘がございました。実は、この問題について本年の2月に、最初ユニバーサルスタジオを訪問いたしましたときに、既にMCAの副社長の方から、フランスと、そしてイギリスの方から強い誘致の要請があり、既に具体化しつつあるというお話がございました。ただ、その当時、MCAを松下電気産業が買収をした直後でございまして、スタッフの皆さん方のお話では、買収した松下の意向によって計画が変わる場合もあり得るけれども、そのまま計画が進められるとするならば、両国の方に立地をしていく計画があるというふうなお話がございましたので、既定の方針ではなかろうかというふうに思います。 次に、どのような条件があったかということでございますが、先般訪問いたしましたときに指摘がありましたのは、私どもが提示をしております加太の森林公園の候補地につきまして、交通アクセス上の問題点があるというふうな御指摘がございました。この問題につきましては、現在、関西国際空港関連地域整備計画において、本市の地域整備の方向と施策について基本的な考え方を示しており、去る7月にMCA関係者が来和されたときにも説明したところでございますが、再度私は、世界の玄関口、関西国際空港から30分の距離にあることを指摘した上で、第2阪和国道、あるいは加太岬スカイライン等の交通網の整備により受け皿のあることを強調し、ある程度の納得をしていただけたのではないかというふうに思っておりまして、私といたしましては手ごたえを感じているというところでございます。 また、南海電鉄の協力はどうかという御指摘でございます。議員の御指摘のように、確かに加太ということになりますと、南海電鉄の多奈川からコスモパーク加太の方に南海電鉄を延伸していただければ、交通アクセス上の問題が解決するというふうなこともございまして、非常に重要な要素ではないかと思います。この問題につきましては今後とも十分検討し、南海電鉄とも協議をしてまいりたいというふうに思います。 次に、メガインフラ和歌山会議での私の発言についてでございますが、現在の和歌山駅ビルは建設されましてから既に20年以上経過しており、現状にそぐわない点が多く見られ、新しいビルの建設が必要ではないかというふうに考えておりまして、先般、本市で開催された国際会議におきまして、私が申し上げましたのは、こうした状況から考えて、将来和歌山駅周辺を本市の新都心として町づくりの核としたいと考えておりますので、将来望ましい和歌山駅ビル像について私の意見を述べさせていただいたところでございます。 現在、本市が行っております和歌山駅周辺副都心構想と、私が申し上げたものとは、直接同じものではありませんが、私といたしましては、今後この構想の中に私の考え方を盛り込んでまいりたいというふうに考えております。 なお、今回調査委託をしている構想名は、副都心という言葉を使っており、議員もそのように質問されているわけですが、私としては、和歌山駅周辺を21世紀へ向かっての町づくりの拠点としたいと強く望んでおりますので、心構え、意気込みを示すため、あえて新都心という言葉を使わせていただきましたので、御理解賜りたいと思います。 あとは担当部局の方からお答えいたします。 ○副議長(岩城茂君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 32番南議員の御質問にお答えいたします。 まず、ユニバーサルスタジオの誘致に関連する御質問でございますが、第1点目は、本市の第2次基本計画に取り入れる用意があるのか。また、コスモパーク加太計画の中に取り入れられるのかという御質問でございますが、今次の第2次基本計画につきましては、テーマパークを取り入れることについては、現在第2次基本計画を策定中でございます。この中で十分検討してまいりたいと考えます。 また、コスモパーク加太に対する位置づけにつきましては、現在、県、市、県の土地開発公社及び民間企業14社によるコスモパーク加太推進機構において基本構想を策定中でございますので、御理解を賜りたいと思います。 その次に、森林公園は誘致の場所として、立地条件から見て適地であるのかというお尋ねでございますが、現在本市の森林公園は、自然の立地条件を最大限に取り入れて、市民の憩いの場として利用されているところでありますが、テーマパークの立地場所といたしましては、大都市でも、あるいは地方都市、リゾート地、山村などが立地可能な地域とされております。したがいまして、土地の有効活用、本市の活性化を考えれば、自然と調和のとれた公園としてユニバーサルスタジオの設置条件にかなうものと考えてございます。 次に、関西国際空港の2期工事の土砂採取の見通しはどうかというお尋ねでございますけれども、本年11月29日に閣議決定されました第6次空港整備5カ年計画におきましては、新東京国際空港の2期の施設及び東京国際空港の沖合展開の完成並びに関西国際空港の開港を最優先課題として推進するとされております。また、関西国際空港の全体構想については、その推進を図るため調査検討を進めるとともに、事業の健全経営と円滑な実施を図るための処置に関し、関係者で具体的な方策を確立するとされた前提条件がついておりますけれども、事業着手の方針が示されたところでございます。本市といたしましては、県や関係機関とともに全体構想推進のために本格的な調査費が平成4年度政府予算に盛り込まれることが重要なことと考えてございます。したがいまして、関西国際空港全体構想を推進するための関係機関と十分連携をとってこの問題に取り組んでまいりたいと考えてございます。 次に、紀の川大堰建設に関連する諸問題でございますが、まず、地下水、上下水道対策についてでございます。地下水については、現在建設省において、大堰周辺地域を対象に約80カ所の観測井戸をつくって地下水位の調査を実施いたしております。工事中もこれを継続して万全を期することとなっております。しかしながら、万が一、大堰の建設工事が原因で弊害が生じた場合には、建設省が責任を持って原状の回復に努めることになってございます。また、上水道についても、地下水の使用が不能となった場合、建設省と市で協議の上、対策を講じてまいりたいと考えてございます。 次に、漁業問題でございますが、大堰建設に伴う漁業の影響については、建設省において、できるだけ生態系に配慮し、最善の策を講じることとのことですが、これらの問題も含めて、現在、漁業協同組合と話し合いが行われており、これら最終的な詰めの段階の交渉が行われ、解決されるものと考えてございます。 次に、洪水時の排水及び湿地化対策でございますけれども、排水の湿地化問題については、基本的には下水道の整備と河川の改修になると考えてございます。大堰の建設により、特に排水問題や湿地化が生じるとは思われませんけれども、建設省では、これらの影響について調査を行っているところであります。本市といたしましては、公共下水道及び都市下水路の事業を積極的に推進するとともに、河川の改修についても県と協力して、一日も早く実施したいと考えてございます。 次に、地域整備でございますけれども、議員御指摘のとおり、地域整備については何といっても都市基盤の整備を強力に進めることが重要であると考えてございます。そのためには、道路、下水の建設や河川の改修を中心に、国、県と協力してこれを推進してまいりたいと考えてございます。 それから、水道の取水口のつけかえ工事と新六箇井堰の撤去の問題でございます。水道の取水口つけかえ工事については、基本的には本市の水道局が行うものでありますが、実際の工事そのものは建設省が実施することになります。費用についても建設省が負担することになっております。また、六箇井堰の撤去については、紀の川の大堰の完成後に行われることになります。その撤去の工法については、今後建設省において検討されるものと考えております。ただ、本市といたしましては、できる限り自然環境破壊とならないよう、また騒音等、市民に迷惑がかからないような工法で撤去が行われるよう、建設省に対して要望してまいりたいと考えてございます。 次に、大堰建設に伴う交通渋滞の解消と安全策でございますけれども、管理橋道路の開放によりまして、交通渋滞は現在よりも多少緩和されるものと思われますけれども、これを機会にさらに交通渋滞の解消や安全性の確保に努めなければならないと思っております。 道路交通問題については、今後、国、県、市、3者で協議していきたいと思うし、現在も協議をしているところでございますが、これら専門の課を交えて、さらに検討を深めて考えてまいりたいと思います。 次に、紀の川リバーサイドグリーンベルト構想についてでございますけれども、紀の川大堰の建設や紀の川治水効果を高めるための河川改修に伴い、紀の川の河口から岩出橋まで約16キロの区間の高水敷を、水に親しみ自然に優しい市民の憩いの場とする公園整備を紀の川リバーサイドグリーンベルト構想と名づけ、国と県、市が一体となり、総合的に整備を推進したいと考えてございます。 また、完成の目標年次は1999年度として年次計画を立て、基本的には県が紀州大橋より上流部分、市は下流部分を整備することになってございます。これに伴いまして、市の整備案といたしましては、右岸側にジョギングコース、サイクリングロード、人工湾処、バードウォッチング広場、運動公園、左岸側には野鳥公園とか水生植物園、人工湾処、大緑地広場、運動公園などをつくる考え方でございます。 それと最後に、紀の川大堰新駅の設置についてでございますけれども、紀の川大堰の建設に伴いまして、将来、阪和線の紀の川鉄橋もかけかえが行われることと思います。その時点で、橋の工法やルートが明らかになるのではなかろうかと考えております。 議員御指摘のとおり、新駅の設置につきましては、本市の将来の発展のために大変有益な提案であると理解いたしておりますが、新駅を設置するためには莫大な費用がかかります。現在までのところ、口頭ではありますけども、JR和歌山支社の意見も聞いたところ、特に採算性の問題で、現時点では難しいということであります。しかし、今後、御指摘の周辺地域も変化していく中で、新駅設置を何とかして可能なものにするために検討してまいりたいと考えてございますので、御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 32番南議員の御質問にお答えいたします。 紀の川大堰管理橋道路について、関係機関と最終協議がどのようになっているのかについてでありますが、紀の川大堰両岸の堤防敷道路は県管理道路となっていますが、六十谷橋、北島橋等の交通渋滞を少しでも緩和すべく、紀の川大橋管理橋に車道、自転車道、歩道を設置、開放するものであります。堤防敷道路、これに関連する取りつけ道路については、付近の民間業者が開発を行った住宅地に民家が密集しているのが現状であります。一方、これらの取りつけ道路等に対し、ガードレール等交通安全施設が必要であり、現時点では関係機関とまだ最終協議にまで至っておりませんが、今後、国、県とも十分協議する中で、交通渋滞の解消、安全対策等要望すべきところは国、県に強く要望し、対応してまいります。 次に、大堰管理橋道路の定期的な通行どめについてでございますが、この管理橋道路は既に市道として認定済みで、その完成後は、自動車道、自転車道、歩道を市が管理していくことになります。これの定期的な通行どめについては、大堰の各施設の定期点検、それから塗装、修理等、大堰の管理上不可欠なもので、これらの施工期間中の通行どめ等について、現在建設省と協議中であります。現時点では最終決定いたしておりませんが、今後機能が十分果たせるよう協議を重ねてまいります。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 32番南議員の御質問にお答えいたします。 まず、市駅前再開発事業の経過と現況についてでございますが、市駅前再開発事業の経過といたしましては、昭和58年度、地元に市駅前再開発準備協同組合が設置されまして、同年度に市では、市駅前再開発についての基本構想を作成し、その基本構想に基づきまして、昭和59年度で対象面積8.05ヘクタールにつきまして国、県の補助を受け、基本計画を作成した上、地元説明会を開催いたしました。 さらに、基本計画を踏まえ、特に早期に対応すべき区域として、市駅前、市駅南部2.25ヘクタールに絞っての推進計画案を地元に提出いたしました。この計画案につきましては地元の反応が思わしくなく、改めて、さきに提示した推進計画案を修正し、地元の意向を反映した整備計画案を昭和62年度に作成し、説明会、啓発活動等を行ってまいりました。現在、再開発準備組合設立に向けて努力をしておりますが、都市再開発法によりまして、準備組合設立の条件として、土地所有者、借地権者の3分の2以上の同意が必要とされておりますので、今後、組合への加入同意が得られるよう努力し、事業化が早期に実現できますよう積極的に取り組んでまいりたいと思います。 次に、新設されました都市再開発課の再開発事業への取り組み状況でございますが、都市再開発課が本年4月発足以来、毎日職員が市駅前権利者宅を個別に訪問しまして、再開発事業に協力願えるよう説明に回っております。また、権利者の方々より、都市再開発を実施しました都市の状況調査、研究したいとの要望もありまして、先月11日には枚方市の市駅前再開発事業地を視察いたしました。また、近く徳島駅前再開発事業地へ視察することになっております。 今後の予定といたしましては、平成4年度で準備組合を設立し、平成5年度で都市計画決定、事業実施のための再開発組合の設立認可、平成6年度で権利返還計画の認可を受けまして、事業着手という手順で進めてまいりたいと思います。そのため、平成6年度事業着手に向け、地元権利者との勉強会や見学会を通じ、事業に対する機運を高め、まず何よりも必要な地元合意が得られますよう、関係者へ積極的に働きかけをしてまいりたいと思います。 なお、市駅前のほか、和歌山駅近くのみその商店街等とも再開発について地元代表の方々と話し合いを行っているところでございます。 次は、紀和駅を中心とした立体交差事業、それと道路整備事業の進捗についての御質問でございますが、そのうち、まず、第2阪和国道関連事業として、また道路ネックの解消を目的として事業を進めております六十谷手平線でございますが、平成2年1月より事業着手しておりまして、平成8年の事業完了を目指しております。この事業は、施工区間は220メートルと比較的短い区間ではありますが、地権者、借地人、借家人と権利関係が非常に複雑に交錯しておりまして、用地取得につきましても、これらの方々に対し理解と協力を得られるよう努力しているところでございます。現在まで用地買収5件、建物補償4件を行ってございます。 次に、市駅・中之島間の鉄道高架事業についてでございますが、道路とJR紀勢本線との立体交差化を図って、地区内9カ所の踏切の除去によりまして、交通安全の確保と、JR線によりまして分断されております地域の立体化を図るものでございます。事業の進捗状況でございますが、昭和63年度に鉄道高架の予備設計をなし、現在、JR西日本に対しまして、鉄道高架の調査設計に着手してもらうよう鋭意交渉中でございます。今後は、JR西日本と早期に受益者負担の協議を済ませ、早期に詳細設計を完了してもらい、工事着手できるよう努力してまいりたいと思います。 次に、鉄道高架に関連いたします城北中之島側道線についてでございますが、この路線は、鉄道高架工事に伴う仮占用地として使用いたしました土地を、鉄道高架工事完了後は、幅6メートルの道路として整備するものでございます。この事業は平成2年1月に着手しておりまして、用地取得につきましては、国鉄清算事業団より一部買収済みであり、引き続き平成4年度におきましても、紀和駅北側の用地を確保することになってございます。 なお、元寺町以西の区間の取り組みについてでございますが、事業地周辺住民の方々に協力を得るべく説明会を開催し、事業推進に努めているところでございます。 次は、紀和駅周辺整備についてでございますが、市駅・中之島間鉄道高架事業並びに街路事業六十谷手平線、城北中之島側道線の整備に伴いまして、紀和駅周辺の整備に役立てるため、現在、紀和駅南北に位置しております国鉄清算事業団用地、合わせまして約8,000平方メートルを平成3年度から平成4年度にかけまして確保するため、現在清算事業団と交渉中でございます。今後、このような用地を活用し、公園緑地の設置、駅前広場、駐車場等の整備を図ってまいりたい考えでございます。 以上でございます。 ○副議長(岩城茂君) 32番。 〔32番南徹治君登壇〕(拍手) ◆32番(南徹治君) 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。 まず、ユニバーサルスタジオの誘致についてでありますが、本市の活性化の起爆剤になる施設であり、積極的に取り組んでいくという御答弁でございました。世界の玄関口になる関西国際空港から30分の距離にあること、第2阪和国道、加太岬スカイライン等の交通網の整備を強調してこられ、パリ近郊の計画も既定の事実という中で、誘致の手ごたえを十分感じたという御回答がございましたが、また、本市の第2次基本計画、コスモパーク加太基本構想に県市協調で取り組んでいくということでございました。森林公園は立地条件からして、ユニバーサルスタジオの誘致には、森林公園の活用と本市の活性化の観点から、自然と調和のとれた公園として適地であると。関西国際空港の開港が最優先とされることを受けて、全体構想推進のために調査費を獲得することがまず土取り工事の見通しに大事なことであるという御回答。また、南海電車が大変重要なポジションにあるので、今後協力が得られるよう、これから働きかけていくということでございました。 現在、MCAは、日本国内にありましては、長崎県佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスに一部参加する程度であるが、アジアの1号として、日本でのスタジオつくりにも関心を持ち、来年からユニバーサルの企画スタッフを日本に常駐させる予定であると決まったということでございます。また、相当大きな用地が必要だという条件もあるようでございます。 以上のことから、本市の主体性のある取り組みに期待したいと思うのでありますが、現状では、ともかく来ていただかなければどうにもならないと。それだけで話が進んでまいりますと、大きな市民負担を将来生じる可能性もあります。誘致が確定しなければ、調査も検討もできないというのでは、主体性がないように見えます。そういうことでは、国際的な信用問題を起こしたり、国際親善に水を差すようなことにもなるおそれがあるのではないかと心配をする次第でございます。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 国内には先進地のテーマパークがありますが、それらを参考にしたり、あるいはロサンゼルスのハリウッド型、またフロリダのオーランド型の誘致の研究等はされていると思われますが、今後どのような取り組みをされるのでしょうか。 第2点、誘致の成否については、関西空港への交通アクセスにかかっているとのことでございましたが、和歌山の将来を見通して、ひとりユニバーサルスタジオの誘致の成否だけではなく、21世紀の和歌山の発展の命運を決する大事な課題ではないかと思われますが、どのように取り組みをされていかれますか。 3点、年間700万人の入場者を確保したいとしておりますが、全体が180ヘクタール、そしてまた、スタジオ部分が70ないし80ヘクタールで、ディズニーと同規模という平地が必要だそうでございますが、その造成並びに交通アクセス、上下水道、電気、ガス、その他公共部門の負担と財源の確保並びに収益性などの観点から誘致の是非はどうか、お尋ねしたいと思います。 4点、地場産業の反応、雇用の創出並びに雇用の供給、観光行政の観点からの経済波及効果から誘致の是非をお尋ねしたいと思います。また、本市の企業誘致条例は適用できるのか。 第5点、回答の時期がおくれ、期限が示されない形で長期的な検討ということになりますと、森林公園のあり方を考えなければならないと思いますが、どうされるのでしょうか。 以上5点をお尋ねしたいと思います。 次に、紀の川大堰に関する問題でありますが、下水道、上水道対策については建設省が万全の対策をしてくださり、現在80カ所の観測井戸をつくり、地下水の水位等の調査をなされ、万一の場合には責任を持ってくださるということでございますから、心配は要らないとのことでありますが、漁業問題については建設省任せでタッチをしておらないという感じでございます。浸水時の課題については下水道と河川改修で積極的に対応するが、現在調査中とのことでございました。また、道路等都市基盤の整備についても強力に推進しなければならないと思っていると。六箇井堰の撤去については、自然環境の破壊をしないよう建設省に要望すると。大堰建設に伴う交通問題についても関係機関で協議検討する。新駅の設置の可能性も、建設してくださるということでございましたが、総じてこれから取り組むという感じに受けとめられます。 そこで、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 1つ、地下水問題等、環境問題は建設省任せでよいのでしょうか。特に環境問題として、生態系に影響があると憂慮される課題については、独自の開発プロジェクトを安全に推進するための研究機関を持つべきではないでしょうか。また、その前段階として、仮称、対策協議会を設置してはいかがでしょうか。 2つ、大堰管理道路の最大限活用のできる道路整備を検討していただきたいと思うのであります。大堰左岸の取りつけ部分は複雑な形状であり、傾斜地であることから、機能面、安全面での対策が必要であり、特に通学用自転車の確保は必須条件になってくるのではないかと思いますが、どのような取り組みをしていただけますか。 3つ、紀の川大堰管理橋道路の定期点検時における通行どめの件については、建設省と協議中とのことでありますが、福山市芦田川河口堰と福山市道との兼用工作物管理協定書によりますと、この協定書によってダムの点検のための交通どめは行われていないケースもあります。他都市の事例を研究されて、交通どめはない形で協定を結んでいただきたいが、どのような方針で取り組まれるのでしょうか。 次に、市駅前再開発についてでありますが、都市再開発法により、準備組合設立の条件が、土地所有権者、借地権者の3分の2以上の組合加入員の同意が必要とのことでありますが、現況は35%の方々に賛同が得られないということでございますが、加入並びに同意に関する現況はどのようなものでしょうか。 次に、紀和駅周辺の町づくりについてでありますが、平成8年に地蔵ノ辻の用地買収が進み、ロードネックが解消され、鉄道高架については詳細設計について交渉中とのことでございました。城北中之島側道線の用地確保のめどが立ち、紀和駅周辺の整備に役立てる準備を進めておるとのことでございましたが、このように交通アクセスの整備が進むことにより、急激な都市化が予想され、その対応が迫られ、土地利用に変化が生じてくることを見通しますと、市街地の計画的な再開発の推進が必要になってくると思います。そこで、都市計画法による再開発地区計画を立て、整備の方針を明らかにし、主要な公共施設の規模や配置を定め、道路、公園等の地区施設や建築物に関する制限、用途、容積率、壁等に関する事項を定めて、より機能の高い町にすべきではないかと考えます。 以上のことから関係部長にお尋ねいたします。 和歌山市駅前並びにJR和歌山駅の構想や計画が実現に一歩前進の中で、紀和駅周辺の総合的な開発を見落とすことはできないと思います。急激な都市化が進み、土地利用の細分化や木造低層住宅の密集、道路、公園の不足により、防災、環境、住宅、交通等の都市問題が深刻化している紀和駅周辺の活性化を図り、計画的な町づくりを推進するために、都市計画法に基づく市街地再開発地区計画制度を活用した町づくりの誘導を積極的に行う必要があると思いますが、整備の方針を持っておられるのでしょうか。 2つ、立体交差事業並びに六十谷手平線の工事が進めば、都市計画法による用途の見直しを行うのでしょうか。 3つ、紀和駅周辺の町づくりについて、建築行政の面からも対策を立てて、機能の高い町にすべきだと思いますが、どのように考えておられるのでしょうか。 以上お尋ねいたしまして、第2問とさせていただきます。(拍手) 〔副議長退席、議長着席〕 ○議長(和田秀教君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 32番南議員の再質問にお答え申し上げます。 ユニバーサルスタジオの問題ですが、この問題につきましてはまだ具体的に進んではおりませんが、加太の森林公園について有力な候補地であるというふうにMCAも受けとめていただいておりますので、今後なお一層努力を続けてまいりたいと思います。特に、加太について指摘されている交通アクセスの問題につきまして、議員の御意見も踏まえて、今後なお一層努力をしてまいりたいと思います。 あとは担当部局からお答え申し上げます。 ○議長(和田秀教君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 32番南議員の再質問にお答えいたします。 まず、ユニバーサルスタジオの誘致に関連しての質問でございますが、先進テーマパークも研究されたと思うが、企画部としてどう取り組むのかというお尋ねでございます。 あらかじめ私どもが国内のテーマパークについて少し調べた件がございますので、御報告申し上げたいと思います。 1983年に世界で3番目のディズニーランドが千葉県の浦安市に開園されました。オープン前、専門家によりますと、日本では成功しないだろうと予想した人々が多かったようでございます。その理由は、日本の社会にストレートに受け入れられるだろうか。次は、ディズニーの文化の時代が終わったんではないかと。3番目は、日本では採算が合わないのではないかと。ところが、現実とは違いまして、夢の魔法の国として、東京ディズニーランドが従来の日本の遊園地スタイルと違った形の遊園地として、子供から大人まで幅広い世代がともに楽しみ、みずから主人公として楽しめる世界という遊園地として姿をあらわしたわけでございます。 本市といたしましては、関西国際空港のインパクトを最大限に活用しながら、日本で唯一の施設、ユニバーサルスタジオの誘致を図ることによりまして、本市への集客力と知名度の向上、国際化の進展、地元雇用と就業の向上、ひいては経済活性化につながるものと期待するものでございまして、本市のイメージアップにもつながりますので、今後とも長期的な展望を持って研究、検討してまいりたいと考えてございます。 次に、誘致の成否を決めるのは交通アクセスではないかと。和歌山市の発展のための命運をかける、そういう取り組みをどうするのかということでございますけれども、交通アクセスにつきましては、議員御指摘のとおり、本市の発展に欠かせない出来事でございます。重要な課題であると考えてございます。関西国際空港のインパクトを市政の進展のために有効に活用し、臨空都市和歌山を目指すためには、関西国際空港地域関連整備計画を策定し、この計画の実施のために積極的に取り組んでまいったところでございます。 まず、空港アクセスといたしましては、南海本線泉佐野駅及びJR阪和線、日根野駅でのスイッチバック方式による直接乗り入れ、また同一ホームでの乗りかえなどの空港の利便性の確保、また鉄道の整備についてでありますが、南海多奈川線からのコスモパーク加太への乗り入れ、南海加太線の新駅の設置についても現在まで要望を行ってきたところでございますが、今後ともその実現のために積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。 次に、加太岬スカイラインでありますが、平成元年度から大阪府と和歌山県が共同で岬スカイライン構想具体化に向けて調査に着手し、現在も引き続き調査を行っているところでございます。 次に、年間700万人の入場者を確保云々の問題でございますけれども、現在、加太地域においては、コスモパーク加太計画を初めとするプロジェクトが進行中であり、本市といたしましては、加太地域全体の計画をにらみながら、議員御指摘の問題について研究、検討してまいりたいと考えてございます。 次に、大堰関連の質問でございますが、そのうちの環境問題についてでございます。 現在、建設省和歌山工事事務所におきまして、大堰建設に伴う環境影響調査を行っております。この中で、動植物等の生態系についても調査が行われております。大堰建設に伴うこれらの調査につきましては、まとまり次第、建設省が発表されることになっております。本市といたしましては、これらの調査結果を踏まえて、今後検討したいと考えてございます。また、特に問題となる課題がある場合は、国、県、市の関係機関で構成されております紀の川環境整備対策協議会において協議検討を重ねてまいりたいと考えてございますので、御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 谷河経済労働部長。 〔経済労働部長谷河喜久男君登壇〕 ◎経済労働部長谷河喜久男君) 32番南議員の再質問にお答えいたします。 ユニバーサルスタジオの誘致に関する御質問でございますが、経済労働部といたしましては、まず、観光の面から見てまいりますと、こうした大規模なテーマパークを誘致することができ、仮に年間700万人に上る多くの入場者を確保していくということになりますと、現在本市の観光客が年間500万人余で推移していることを思えば、大きいメリットになるものと考えているところでございます。また、世界的に知られましたテーマパークが誘致できれば、本市を国際都市、観光都市としてのイメージアップにつながるものと考えております。 次に、雇用の面から考えてみますと、直接、施設の運営という面からはもちろん、関連して種々の事業が展開されるということを考慮いたしますと、本市においても大きい雇用の創出につながるものと思われます。ちなみに、ロサンゼルスのユニバーサルスタジオについて調べてみますと、年間入場者数で約420万人、雇用者数で3,000名ということでございまして、かなりの供給が期待できるものと思われます。 一方、地場産業への反応ということにつきましては、いろいろな視点があろうかと思いますが、一面では人の流れが変わることなどによる商業への影響や、周辺での地価への反応という問題が予想されますので、既にオープンしているテーマパークでの事例等検討してみる必要があろうかと考えております。 いずれにいたしましても、地元企業にもメリットをもたらすということでの立地運用がなされ、共存が図れるようこの点留意しなければならないかと思います。 次に、企業立地促進条例は適用するのかということでございますが、現段階では、施設の内容が不明確であるため、申し上げにくいわけでありますが、アメリカの例にあるテーマパークを想定して考えてみますと、現在施行中の条例について、これを継続すれば当然適用可能と判断しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 野口農林水産部長。 〔農林水産部長野口法夫君登壇〕 ◎農林水産部長(野口法夫君) 32番南議員の再質問にお答えいたします。 まず、森林公園の整備の問題ですが、農林水産部といたしましては、森林公園の利用が円滑に進められるよう、企画部を通じまして、現在、和歌山県土地開発公社に対し、土取り部分について機能回復を図るための整備の申し入れを行うとともに、現在、実施につきまして協議をいたしているところでございます。 次に、大堰建設に係る地下水対策についてでございますが、現在、河西地区湊中洲におきまして、安定的かつ豊富な農業用水の供給を図るため、県費補助を受けまして、平成元年度から畑地かんがい施設整備事業に着手し、平成4年度完成を目指し鋭意工事に取り組んでいるところでございます。 なお、事業概要につきましては、約11ヘクタールを対象とした施設園芸等にかん水するための施設として、貯水容量165立方メートルの受配水槽の設置及び延長3,730メートルの送配水管等を布設するもので、総事業費は約8,000万円となっております。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 山本保健衛生部長。 〔保健衛生部長山本克己君登壇〕 ◎保健衛生部長(山本克己君) 32番南議員の再質問にお答え申し上げます。 紀の川大堰建設に伴う地下水、特に飲用井戸水に対する影響の問題でございます。保健衛生部では、現在、家庭の飲用井戸水の水質検査を実施してございまして、その中で、四箇郷、中之島両地区の飲用井戸水の現況把握に努めているところでございます。今後、もし工事が原因で健康上問題が生じるおそれのある場合におきましては、当然、住民の立場に立って対応してまいる所存でございます。 なお、両地区の水質検査の状況についてでありますが、対象数1,904件で、現在、検査済み1,549件、うち1,097件、70%に当たるわけでありますが、これらが水道法に言う飲用適合とする件数でございます。また、不適合が452件、29.2%になっておりまして、その原因は、大腸菌群によるものが346件と大半を占め、その他理化学10項目で106件が不適合となっているのが現状でございます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 32番南議員の再質問にお答えいたします。 まず、大堰管理橋道路を最大限に活用できる道路整備についてでございますが、当管理橋の右岸側は、県道小豆島船所線でありまして、左岸側は県道有功天王線となってございますが、大堰管理橋を建設するに当たり、それぞれ管理橋との取り合わせについては建設省で十分配慮した計画がなされるとのことで、実施までに市の意見と要望を十分申し述べてまいります。 また、左岸側の有本水源地西側、市道四箇郷17号については、大堰管理橋道路との取りつけ施工が必要となりますので、この整備とあわせて通学用自転車道の整備についても、建設省、県との協議の中で強く要望してまいります。 次に、大堰管理橋道路の通行どめに対する取り組みについてでありますが、建設省が大堰の保守点検、それからゲート等の防さび塗装、修理等を行う上で、大型重機による作業が必要なため、安全上から見まして通行どめを避けることは難しいとの考え方でありますが、市民の交通上の利便性を考えて、できるだけ通行の支障のないように、他都市の状況も十分調査研究しまして、参考にしながら今後建設省とも十分協議してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 32番南議員の再質問にお答えいたします。 まず、市駅前再開発準備組合設立に必要な組合員の同意についての御質問でございますが、現在、市駅前再開発準備協同組合の役員の補充を地元で進められておりますので、来年1月中ごろにも新役員を編成し、その後、議員御指摘の都市計画法による準備組合設立の条件を満たすため、3分の2以上の権利者の同意を得るよう、新役員全員により組合加入を関係者に働きかけてまいることになっております。 次は、紀和駅周辺の町づくりについてでございますが、紀和駅周辺の活性化を図り、計画的な町づくりを進めるためには、市街地再開発事業、地区計画制度等を活用すべきではないかとのことでございますが、この問題につきましては、関係する部局と十分協議を重ねてまいりたいと思います。 また、町づくりについていずれの手法を選ぶにいたしましても、地域住民の方々の事業についての賛同、協力等が必要でありますので、今後、地元自治会、各種団体等で組織されております中之島地区環境整備対策委員会を中心に地元協議を重ねてまいりたいと思います。 次は、鉄道高架事業並びに六十谷手平線等の整備が進むにつれて、都市計画法によります用途の見直しが必要でないか、どう考えているかとの御質問でございますが、御指摘地域の現況用途地域は、主として商業地域、工業地域、住居地域とされておりますが、今後のこれら鉄道の立体化、街路事業等の進捗を見きわめながら、それにふさしわい用途地域変更の対応を行ってまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 福岡建築部長。 〔建築部長福岡節君登壇〕 ◎建築部長(福岡節君) 32番南議員の再質問にお答えいたします。 紀和駅周辺の町づくりということでございますが、都市再開発法に関連いたしまして、建築基準法の一部を改正する法律が施行されました。主として、街区内の居住者等の利用に供される道路、公園等の施設の整備、建築物等に関し必要な事項を一体的かつ総合的に定め、良好な環境の街区の整備であり、用途混在の防止、公共施設の整備、敷地の細分化の防止、土地利用の問題等の解決に大きな役割を果たすものでございます。建築行政においても、総合設計制度、また地区計画等の活用による積極的な町づくりのための施策の充実が求められている今日であります。執行体制の充実とともに、関係各部と一層の連携を図りつつ、活用してまいりたい。 以上でございます。    -------------- △日程第3 発議第1号 国連平和維持活動協力法案PKO法案)廃案に関する意見書案 ○議長(和田秀教君) この際、お諮りいたします。 本日、議員から提出されました、発議第1号、国連平和維持活動協力法案PKO法案)廃案に関する意見書案を日程に追加し、議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、この際、発議第1号を日程に追加し、議題とすることに決しました。 発議第1号、国連平和維持活動協力法案PKO法案)廃案に関する意見書案を議題といたします。 提出者から提案理由の説明を求めます。 大艸主馬君。--30番。 〔30番大艸主馬君登壇〕(拍手) ◆30番(大艸主馬君) 発議第1号について、日本社会党議員団、無所属議員、日本共産党議員団の各提出者を代表して、提案理由の趣旨説明を行います。 ことしは、中国侵略戦争開始60周年、2日後の12月8日は太平洋戦争開戦の50年目に当たります。12月4日付の夕刊によりますと、3日の千葉県議会本会議で、自民党の千葉県連幹事長が、勤続22周年表彰の謝辞に立ったときに、「PKO法案の是非について言うつもりはありませんが、日本の若い人たちが武器を持って戦場をかけ歩くようなことは未来永劫あってはなりません」と述べたことが大きく取り上げられております。天皇制の軍隊のために2,000万アジア諸国民と300万の日本の国民が犠牲になり、侵略戦争への深い反省と、二度と惨禍を繰り返さない教訓の上に立って、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにとの決意で日本国憲法が制定されたのであります。 さて、国連の平和維持活動、PKOとは、軍事活動を基本とし、また、国連憲章上何ら法的根拠を持たないものであることは、国連自身の公式文書などで明らかであります。かつて、1960年から64年にかけて、コンゴでの内戦防止の名による非武装住民への殺りくなど、国連の平和維持活動は国連の存立の理念をも裏切りかねない危険性を持っています。今国会のPKO法案は、前回廃案になった国連平和協力法と比べても、国連平和維持軍(PKF)への自衛隊参加を中心としたものであり、日本国憲法に違反していることは明白であります。 以下、案文を朗読して提案といたしたいと思います。   国連平和維持活動協力法案PKO法案)廃案に関する意見書案 今臨時国会で審議中の国連平和維持活動協力法案PKO法案)は、国連が定めたPKO文書が明らかにされたことで、派遣自衛隊の「指揮権」や「武力行使」に関する国連の基本原則と政府見解の食い違いが一層鮮明になっている。 これらは、政府が合憲性の根拠にしていたものだけに、PKO法案は武器を携帯した自衛隊を組織的に海外に派遣する「自衛隊海外派遣法」と言うべき法案であることが明確になった。 世論調査でも明らかなように、国民の大多数が自衛隊の海外派遣に反対しているとき、「何が何でも自衛隊の海外派遣」を狙った憲法違反のPKO法案は廃案とされるべきであります。 上記、地方自治法第99条2項の規定によって政府に意見書を提出するものであり、同僚、先輩各議員の御賛同をお願いして、提案といたします。(拍手) ○議長(和田秀教君) これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 本案は会議規則第36条第2項の規定により、委員会の付託を省略することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許します。 堰本功君。--34番。 〔34番堰本功君登壇〕(拍手) ◆34番(堰本功君) ただいま上程されました意見書案について、私は賛成の立場から討論させていただきます。 提案者から趣旨説明が前段行われました。若干つけ加えさせていただきます。 きょうは12月の6日です。今から50年前、11月26日、択捉島の単冠湾に集結した空母6隻、戦艦2隻、それから巡洋艦3隻、駆逐艦9隻、潜水艦3隻、それから給油船8隻の31隻、単冠湾を出港して西進し、一路ハワイ目指して南下しておる途中であったと思います。それから2日後、12月8日、第2次大戦の幕は切って落とされたのであります。 人間は経験から学ぶことの最も少ない動物であると言われております。特に我が日本人は非常に忘れっぽい国民性を持っておりますし、また、苦いあるいは苦しい経験を、体験を何か楽しいことのように思う、そういった特異な思考形式を持っております。最近、この12月に入って、12月8日のあの真珠湾攻撃のフィルムや映画や、それからドラマ、あるいは特番形式で放映されております。あれを見て、何か懐かしい、しかし、我々と関係のなかった別世界の出来事のように今は考えられております。 アメリカでは、この12月4日から7日までの4日間にわたって、あの真珠湾奇襲攻撃で死亡した約2,400人の遺族と、それから生き残った元兵士たちによって記念行事が組まれております。そして、そのクライマックスは、12月7日午前7時55分のあの攻撃のとき、今もなお沈んでおる戦艦アリゾナの上の記念館で記念式典が挙行され、そしてブッシュ大統領もこれに出席する予定であると聞きます。この行事について、この席上、日本人を呼んで和解をする、そういうのもしたらいいではないかという提案もあったらしいですけれども、私の夫を殺した人々を招待していいものかという抗議が出て、これも取りやめになったと聞きます。今もなおアメリカ人は「リメンバー・パールハーバー」が生きておるし、そしてまた、今の経済摩擦に感情的に連動しておるかのようにも思えます。 ところが、昨年末及び本年初めにかけて行われました湾岸戦争を契機に、我が国が国際貢献、そして国連協力、PKOへの参加、そして自衛隊派遣ということで、今回の国連平和維持活動協力法案の提出になったわけであります。そして、強行採決によって委員会を通過し、衆院を通過して、目下、参議院で審議中であります。指揮権の問題、それから武器使用の問題、派遣隊員の身分の問題、それから憲法との関係、自衛隊海外派遣不出動の決議等の関係、いろんな問題が論議されておりますから、ここでそれを論議することは避けます。 しかし、私は、国際貢献、国連協力、PKO参加、このことの必要性について異論を唱えるものではありません。繰り返します。私は、国際貢献、国連協力、PKO参加への必要性について異議を唱えるものではありません。しかし、その図式が、金だけではなく人、汗だけではなく血も流してと、そして自衛隊派遣と、こういう結論しか導き得なかった今次のPKO法案に対して反対せざるを得ないものであります。PKOの中身、活動の対象をさらに広げて、事前の予見、調査、予防、そしてまた、紛争事後の戦災復興、さらに生活基盤の再建等、まだまだ事前事後になすべきことがたくさんあると考えるものであります。 そして、何よりも、平和理念に基づく新しいPKO活動を、日本型のPKO活動を創造し、世界平和に挺身しようと、身を犠牲にして働こうという志願者のみでもって新しい組織を、別の組織をつくるべきであると思います。丸腰で行ってこそ尊敬されます。危険なところを避け、そして身の危険は自分で判断してというようなへっぴり腰で行って、何のことができましょうか。むしろ行かない方がましです。行った人はもちろんのこと、また、他の国の協力隊にも迷惑がかかります。特に旧日本軍の活動したアジア地域への自衛隊の派遣は、厳に慎むべきだと考えるものであります。国民合意の上に立ち、何よりも憲法に立脚した、そしてまた、冷戦構造の終えんした新しい世界情勢を見据えた、新しい国連平和維持活動への参加を心から望むがゆえに、今次PKO法案については余りにも問題が多過ぎると、その廃案を強く望むものであります。 何とぞ同僚各位の御賛同を得ることをお願いして、私の賛成討論を終わります。(拍手) ○議長(和田秀教君) 以上で通告による討論は終わりました。 ほかに討論はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) これにて討論を終結いたします。 これより、ただいま議題となっている発議第1号を採決いたします。 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 ○議長(和田秀教君) 起立少数。 よって、発議第1号は否決されました。 お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、12月7日及び12月8日の2日間は休会とし、12月9日午前10時から会議を開くことにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて延会いたします。    午後2時53分延会    -------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。  議長  和田秀教  副議長 岩城 茂  議員  奥田善晴  議員  山崎 昇  議員  滝口直一...