高岡市議会 2022-12-02
令和4年12月定例会(第2日目) 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 開議 午前10時00分
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開 議
◯副議長(
酒井善広君) これより、本日の会議を開きます。
なお、議長に代わりまして私がその職務を行いますので、よろしくお願いをいたします。
本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第2号)のとおりでございます。
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議 題 の 宣 告
2 ◯副議長(
酒井善広君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第84号から議案第130号までを議題といたします。
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一括質問・
一括答弁方式による一般質問、質疑
3 ◯副議長(
酒井善広君) これより、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。
なお、議員の質問時間は20分以内、答弁を含め60分以内で行うこととなっており、再質問、
再々質問及び反問もその枠内となっておりますので、議員及び当局におかれましては、御留意の上、発言されますようお願いいたします。
再質問(
再々質問)に当たっては、答弁に漏れがあるのか、答弁が質問の論旨から外れているのか、または答弁論旨を再確認するためなのか、理由を冒頭に述べた後、発言されるようお願いいたします。
また、当局が反問権を行使される際は、議員の再質問、
再々質問に対し、議長の許可を得た上で行っていただきますようお願いいたします。
通告に従いまして、発言を許します。13番 林 貴文君。
〔13番(林 貴文君)登壇〕
4 ◯13番(林 貴文君) おはようございます。本日
トップバッターを務めさていただきます
自由民主党高岡市議会議員会の林貴文です。
質問に入ります前に、私からの12
月定例会一般質問の内容を踏まえ、一番手を譲っていただくという御配慮をいただきました。同僚議員の皆様方に対し感謝の言葉を申し上げます。ありがとうございました。よい答弁がいただけるよう精いっぱい頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。
それでは、通告に従いまして、大項目は勝興寺の
国宝指定の答申を受けての1つより、19点について質問させていただきます。
さて、去る10月12日午後5時ちょうど、テレビの
ニュース速報のテロップに「
勝興寺国宝答申」と表示されました。それが市民にとっては一番早い第一報であり、そのとき私はたまたま勝興寺におりまして、文字どおり飛び上がって喜びました。といいますのも、私が22歳のとき
伏木地区で就職し、地域の青年団体に加入して活動を始めたちょうどその年に平成の大修理が始まり、本堂の修復完了、落慶法要では、人力車を購入し車夫の一人として活動したり門前市を開催したりと、今日までの長い期間、仲間たちとともに
にぎわい創出に努めてまいりましたので、感慨もひとしおでございました。
地元住民の皆さんも思いは同じく、地域ではその日から、祝意をどのように示すか、また今後の
地域づくりも含めて、
自治会連絡協議会を中心に御尽力をいただきまして、12月11日日曜日午前10時より
勝興寺国宝記念式典を開催することとなりました。認定は官報での告示となりまして、いつになるかはまだ明確ではないとのことですが、これまでに覆ったことはないそうですので、盛大にお祝いできればとその日を楽しみにしています。
告示があれば、いよいよ高岡市は北陸3県で唯一、複数の国宝を持つ市となります。
そこでまず最初の質問として、国宝を2つ持つ希有な自治体となったことへの受け止めについてお伺いします。
これから国宝となる勝興寺について、市民にとってもその価値を正しく、より一層理解することが必要となります。
そこで、
国宝勝興寺の価値を市民とさらに共有するための取組についてお伺いします。
加えて、今後は本市の中で、もう一つの国宝である瑞龍寺との連携も図る必要も出てくると思います。文化財としての側面や観光視点など、同じ市にある国宝が連携を図り、お互いに共鳴することで現れる未来の可能性にも期待したいと考えますが、いかがでしょうか。
さて、今ほど「観光」という言葉を出しましたが、今回の
国宝答申は、本市の観光の取組についても大きな影響があるものと考えます。
そこで、これよりは観光の視点から質問をさせていただきますが、今ほど申し上げました勝興寺、瑞龍寺に加え、
臨済宗国泰寺派の総本山である国泰寺を含めた三寺巡りについては、これまでも
県西部DMOである水と匠さんが、
インバウンド向けや
富裕層向けなどターゲットを絞った
観光商品の造成に取り組んでおられましたが、これからはさらに多くの観光客を対象とした商品開発も必要と考えます。
そこで、瑞龍寺、国泰寺を含めた3寺の
観光振興への取組についての見解をお伺いします。
そして、本市の観光の目玉の一つに忘れてはいけないのが、伏木港からの
観光クルーズ船です。我が国では、コロナ禍により
国際クルーズ運航の受入れは令和2年3月から停止しておりましたが、去る11月15日、受入れへのガイドラインが策定、公表されました。これにより、順次
外航クルーズ船の受入れが再開されていくものと期待されております。
瑞龍寺、勝興寺といえば前田家のつながりですが、前田家といえば加賀百万石の金沢市でございます。金沢港発着の観光バスが本市へ観光に訪れた場合の助成制度が今年度予算「
大型クルーズ船受入事業」内にもあることから、こちらについても有意義に活用すべきと考えますが、今後、
勝興寺国宝答申を
外航クルーズ船誘致にどのようにつなげていくのか、お伺いします。
さて、12
月補正予算では、高岡市
賑わい集積開業等支援事業について、勝興寺旧参道の一部、
伏木北前船資料館の前の通りと吉久地区が新たに
観光地周辺地域に追加されることが示されております。
そこで、高岡市
賑わい集積開業等支援事業について、
観光地周辺地域を拡大する狙いについてお伺いします。
伏木駅前周辺は、既に
都市機能誘導区域として範囲内ではありますが、先日地元で開催したワークショップでは、駅前周辺を
観光地周辺地域として追加し、発信することが有用であるとの意見が出されました。地元の熱意の高まりも感じておりますことから、今後、検討に加えていただきますよう要望申し上げますことを付け加えさせていただきます。
さて、
国宝答申を受けましてから勝興寺へは毎日たくさんの観光客が訪れており、その多くは自家用車でいらっしゃいます。ほとんどの方はカーナビを活用して御来寺いただいておりますが、素直にカーナビを頼るとどうやら
北側駐車場周辺の細い路地で到着となってしまうようで、困っておられる方を何度かお見かけしました。そういった方々が伏木駅前にスムーズに来ていただくために、いわゆる白看板、青看板といった道路標識にも今後工夫が必要なのではと考えます。
そこで、
案内サインの更新についての考え方をお伺いします。
さて、自家用車でいらっしゃる方が次に困るのは駐車場です。現在、駅前の
観光駐車場にお止めいただき、参道を歩いて上っていただくのが基本的な御案内方法となっておりますが、車椅子の方や御高齢者など、徒歩が困難な方は総門前までお車でいらっしゃいます。そういった方におかれましては、自動車の案内誘導は地元住民の方々に御協力いただいて行っていることもありまして、
勝興寺敷地内の式台門前の空き地に誘導せざるを得ない状況となっています。そこもいっぱいになったときは、お寺の近くにあります企業の駐車場を臨時的にお借りし、誘導しているのが現状です。
勝興寺南側には、令和元年に
土地開発公社が
都市公園用地として取得しました御
亭角廃寺跡や、廃止が予定されております市営住宅の跡地などがあります。市が所有する土地の利用も今後検討していかなければならないものと考えます。
そこで、
観光駐車場の課題についての対応策についてお伺いします。
次は、イベントについてお伺いします。
先日、11月26日、27日、勝興寺と地元団体や新聞社などで組織された
実行委員会で実施されました
ライトアップは、2日間で4,130人の来場者をお迎えしました。昨日最終日を迎えました「バンクシーって誰?展」は、5日の速報では6万6,648人、開催日数75日で割ると1日888人、何とも縁起のいい数字ではありますが、
勝興寺ライトアップも数として見劣りはしません。報道機関の発信力や、市長が会長を務められております伏木港
海運振興会の
公式SNSの効果も絶大でありますが、やはり
国宝答申を受けた勝興寺の
コンテンツ力がこれだけ多くの人々の関心を集める要素であることは間違いなく、今後もいろいろなイベントを開催していくことが好ましいと考えます。
G7教育大臣会合のエクスカーションなど、観光誘客のチャンスをしっかりつかんでいくことも大事な取組ではありますが、「今できることを着実に」の視点で、
伏木地区のもう一つの代表的な
コンテンツである万葉集を関連づけし、万葉衣装を活用した事業の実施を検討してはと考えますが、見解をお伺いします。
そして、昨年から始まりました第2期の
歴史まちづくり計画を、先ほど申し上げました御
亭角廃寺跡など
勝興寺周辺の越中国府関連施設との回遊性を高めるなど、さらなる強化を図るべきと考えますが、見解をお伺いします。
次の質問に入ります。
今後、勝興寺が国宝となり、瑞龍寺も含めた市内観光に
公共交通機関を利用される方も増加すると見込まれます。これから始まるMaaSの活用も含め、新高岡駅や高岡駅から勝興寺へのスムーズな誘導が必要となると考えますが、見解をお伺いします。
さて、
伏木地区では、元気ふしきフェスティバルという
イベント開催時に、地域の周遊を目的とした電気バスをこれまでに2回運行いたしました。
伏木コミュニティセンターから伏木駅前へ、駅前から勝興寺へのルートですが、特に駅前から勝興寺は急な坂道ですので、徒歩がつらい方にとっては有効な二次交通とも考えられます。また、氷見市では
まちなか回遊促進モビリティ「ヒミカ」を整備し、観光客の二次交通の選択肢を充実しています。これらの事例を参考に、
重要伝統的建造物群保存地区「吉久」への
回遊性向上なども含めた二次交通の充実についての見解をお伺いします。
さて、話は替わりますが、
勝興寺参道にはカラフルできれいな
マンホール蓋があるのは御存じでしょうか。勝興寺の
改修工事完了に合わせて、歴史に触れながら安心して散策できる歩行空間の創出を図るために設置されたもので、
マンホールカードと併せて熱狂的なファンもいらっしゃるそうです。雨晴では同じくカラフルな
デザインマンホール蓋が設置されておりますが、1枚だけ夕暮れの雨晴を模した
カラーデザインの
マンホール蓋が存在し、その1枚を探して散策される方もいらっしゃるそうです。
そこで、
勝興寺周辺の
デザインマンホール蓋を例えばピンクのかたかごの花の色を1枚だけ紫に変えることで、より楽しく散策できると思われますので、このような色の異なる
デザインマンホールを1枚製作してはと思いますが、いかがでしょうか。
そして次に、本市の「高岡の水」ペットボトルでございますが、現在、ラベルには「国宝 瑞龍寺」「
重要文化財 勝興寺」と表示されております。更新の際には「国宝」と変えることはもちろんなのですが、参道を汗を流して上がってこられた方が喉を潤す水などとして
国宝勝興寺オリジナルラベルの「高岡の水」を限定販売してはと考えますが、見解をお伺いします。
さて、誤解をされていらっしゃる方もおられるそうですが、国宝に指定されることは、市民にとって敷居が高くなるというわけではありません。国宝とは
重要文化財の中で特に重要なものであり、お国の宝ではなく国民の宝たるものであります。これからもたくさんの市民に、とりわけ子供たちにも親しんで愛されてほしいと願っています。
そこで、
幼児期遠足の場所に勝興寺を推進することで、文化財への愛着心の醸成につながると考えますが、見解をお伺いします。
次は、安全・安心についてお伺いします。
勝興寺を含め、
伏木地区には多くの文化財があります。そのどれもが大事なものであり、火災などによっての焼失は絶対に防がなくてはなりません。また、自然災害の際においてなど
地元消防団の存在意義は大きく、これまで以上に錬度や知識などの向上が必要になってくるものと考えます。
そこで、勝興寺を火災から守るため、消防団など地域の
消防組織力向上への支援についてお伺いします。
また、住民においても防災についての知識を深め、有事の際には慌てることなくしっかり対応できる地域にしていかなくてはならないことから、山、川、海に隣接する
伏木地区の
防災力強化への見解についてもお伺いします。
勝興寺には、これからもたくさんの方が訪れることになります。きれいなまちにお招きし喜んでいただく、そのことが「また来たい」「いつか住んでみたい」につながってくるものと考えます。
そこで、今後、勝興寺や周辺地域の環境美化の取組をより一層強化すべきと考えますが、見解をお伺いします。
さて、最後の質問になります。
12
月補正予算では
勝興寺関連に大きな金額をつけていただきました。しかしながら、これらは数年はかかるであろうとの我々の予想を超えた
国宝答申のタイミングへの当面の対応であり、国宝となった暁には、その誉れと同時に大きな責任も背負うことになります。
地域の方々は、これまでも勝興寺を守るため、また国宝に一歩でも近づくため、日々できることを取り組んでまいりました。本市の新年度当初予算編成におかれましては市民の志を酌んでいただきたいとの思いから、
勝興寺関連予算の充実を図るお考えをお尋ねし、質問を終わります。
恒例の万葉集は巻の18、4094番です。今回は、
国宝答申を受けました
勝興寺鼓堂の横に歌碑があります歌を御紹介します。もともと長歌なのですが、歌碑にはその一部が記されておりまして、今回はその部分を抜粋して歌碑のとおりに紹介させていただきます。
「大伴の 遠つ神祖(かむおや)の その名をば 大来目主(おほくめぬし)と 負(お)ひ持ちて 仕えし官(つかさ) 海行かば 水浸く屍(かばね) 山行かば 草生(む)す屍(かばね) 大君の辺(へ)にこそ死なめ 顧みはせじ と言立(ことだ)て 大夫(ますらお)の 清きその名を 古(いにしへ)よ 今の現(をつつ)に 流さへる 祖(おや)の子等(こども)そ」。
歌の一部が戦時中の歌に引用されたことから戦争賛美、戦死賛美とみなされる場合もあるとのことですが、当時の大伴家持にとって本来の意味は、家訓を引用した仕える者への崇拝の言葉ですから、この歌は、家持の志、覚悟、信念の言葉と言えます。
私も、今後もこれまでと変わらず覚悟を持って、信念を曲げずに市政に取り組んでいくことをお誓いを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
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答 弁
5 ◯副議長(
酒井善広君) 当局の答弁を求めます。市長 角田悠紀君。
〔市長(角田悠紀君)登壇〕
6 ◯市長(角田悠紀君) おはようございます。
林議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
勝興寺に関する愛着、また地域の皆様の思いや願いを込めた19の質問をいただきました。
私からは、勝興寺の
国宝指定の答申を受けてのうちの1点目、国宝を2つ持つ希有な自治体となったことへの受け止めに関してお答えをさせていただきます。
本市は、議員からも御紹介いただいたとおり、国宝である瑞龍寺や勝興寺のほかにも、3か所の
重要伝統的建造物群保存地区、2つの
日本遺産ストーリー、
ユネスコ無形文化遺産を有しており、今回の勝興寺の
国宝答申によって、
歴史都市高岡としての厚みが増すことになります。大変光栄であると同時に、それらを次世代に引き継ぐ重責を担うことになり、身の引き締まる思いであります。これからも歴史都市としてその責務を果たすべく、修理事業や修景事業はもとより、
文献資料調査等に基づき文化財の保存・活用に努めながら、歴史資産に磨きをかけて発信してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。その他の御質問に関しましては教育長、また部長よりお答えをさせていただきます。
7 ◯副議長(
酒井善広君) 教育長 近藤智久君。
〔教育長(近藤智久君)登壇〕
8 ◯教育長(近藤智久君) 私からは2点についてお答えをいたします。
勝興寺の
国宝指定の答申を受けての2項目め、勝興寺の価値を市民とさらに共有するための取組はとのお尋ねについてでございます。
今回、勝興寺が国宝の答申に至りましたのは、
東京藝術大学の
光井渉教授が、平成の大修理に伴って明らかとなった知見を基にして、
勝興寺伽藍が持つ
文化財的価値を記した「
勝興寺境内の
文化財的価値に関する
調査研究報告書」によるところが大きいと考えております。
昨年度は、市民の皆さんと国宝化に向けた意識の醸成を図るために、
建築フォーラムと題しまして、光井教授による基調講演や
パネルディスカッションを開催いたしました。
また、今年度は、答申を受け、改めて勝興寺の
文化財的価値を学ぶ機会を設けることを検討しておりまして、その準備として、市民が学び、その価値に対する理解を深めていただき、さらには説明していただけるようになるための言わば教科書として、先ほど御紹介いたしました報告書の概要版の作成を進めているところでございます。
加えて、昨年度から
国立歴史民俗博物館や
民間事業者との
産学官連携に基づいた
地域資料継承支援事業を進めておりますが、これにおいて、勝興寺のふすまの裏に隠れていた
下張り文書などを調査しているところでございます。そうした活動の報告を兼ねまして勝興寺の価値を学ぶ勉強会を今年度中に実施したいと考えております。
次に、3項目め、もう一つの国宝である瑞龍寺とどのような連携を図るのかとのお尋ねにお答えをいたします。
御存じのとおり、
国宝瑞龍寺は、
加賀前田家2代当主であります、高岡開町の祖でもある前田利長の菩提寺でございます。一方で、勝興寺は、13代住職が還俗して加賀藩主になられるなど、加賀藩などとの関係により権勢を振るってきた大型の民衆寺院でございます。
これらの寺院は、高岡のまちを形成してきた
加賀前田家の文化を象徴しており、本市が認定を受けております
日本遺産ストーリー「
加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲く
まち高岡-人、技、心-」を体感することのできる建造物と言えるものでございます。
そのため、
日本遺産ストーリーを基としながら2つの国宝をはじめとする
構成文化財を効果的に発信することで、本市の活性化につなげていきたいと考えているところでございます。
例えば、瑞龍寺では例年、文化の日に合わせて宝物展を開催されておられますが、今年は勝興寺でも同時期に宝物展示「奥の
しつらい展」が開催されましたことで広く皆さんに両者の文化資産を対比して御覧いただく機会となったところであり、また、
観光地域づくり法人(
地域DMO)さんでは、
国宝瑞龍寺、勝興寺、国泰寺を巡る
三寺ツアーの造成、販売などもされておりますことから、観光部局とも連携を図りながら日本遺産の
構成文化財の多様な組合せにより、
歴史都市高岡の魅力を発信してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
9 ◯副議長(
酒井善広君)
産業振興部長 式庄寿人君。
〔
産業振興部長(
式庄寿人君)登壇〕
10
◯産業振興部長(
式庄寿人君) 私のほうからは、勝興寺の
国宝指定の答申を受けての御質問の4項目め、本市の観光施策についての5点についてお答えをいたします。
まず1点目、瑞龍寺、国泰寺を含めた3寺の
観光振興への取組はとの御質問にお答えをいたします。
このたびの勝興寺の
国宝指定の答申は、本市の観光の魅力の向上に大きく寄与するものでございまして、勝興寺のほか
国宝瑞龍寺や国泰寺といった
歴史的建造物の魅力をつなぐとともに、観光素材として磨き上げていく必要があるものと考えております。
現在、瑞龍寺、勝興寺、国泰寺の高岡三寺を生かしました
富裕層向けの旅行商品が、議員御紹介のDMOでございます富山県
西部観光社「水と匠」から
観光商品として販売されているところでございます。本市では今年度、この「水と匠」の協力の下、高岡三寺により多くの方に御来訪いただけるよう、一般や団体向けの新たな旅行商品の造成や土産物の開発に取り組んでいるところでございます。
それぞれの寺院の
歴史的背景やその寺宝、お寺の宝物でございますけれども、そういったものの魅力、さらには
加賀藩ゆかりの寺といった
ストーリーを観光客の方々に深く体感いただくとともに、
高岡ならではの体験や特別感といったものを感じていただける商品となるよう富山県
西部観光社「水と匠」との連携の下、取り組んでまいりたいと考えております。
次に、この項目の2点目、
外航クルーズ船誘致にどのようにつなげるのかとの御質問にお答えをいたします。
外航クルーズ船の誘致につきましては、勝興寺の
国宝指定の答申以前から、
国宝瑞龍寺や国泰寺を含めました高岡三寺として、寺での座禅体験や写経体験など、日本文化を感じられる内容を提案いたしまして
ポートセールスを行ってまいりました。
このたびの答申に伴いまして、金沢港に寄港する
クルーズ船も対象となります本市の
バスツアーの助成制度といったものを改めてPRいたしまして、
クルーズ船社や旅行会社が寄港の際に企画するツアーのほうに勝興寺が多く組み込まれるよう取り組むとともに、県と連携して行ってございます
クルーズ船社や旅行会社の招請事業におきましても、国宝となる勝興寺の魅力を改めてお伝えしていくということで
クルーズ船の誘致につなげてまいりたいと考えてございます。
また、議員御紹介のとおり、先般、
国際クルーズ運航のための感染拡大予防ガイドラインといったものが公表されまして外国籍の
クルーズ船の運航再開の運びとなったことから、改めて多くの外国人観光客の方々にも勝興寺に訪れていただけけるよう、引き続き
ポートセールスに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、この項目の3点目、高岡市
賑わい集積開業等支援事業につきまして、
観光地周辺地域を拡大する狙いはとの御質問にお答えをいたします。
本事業は、商店街の形成区域や観光地の周辺などの指定区域におきまして、空き家、空き店舗で新規開業される方などを対象といたしまして店舗の改装費を支援する制度でございまして、意欲ある出店者を資金面、経営面でサポートし、商業機能の充実によりますにぎわいの核づくりを推進するものでございます。
このたびの
国宝指定の答申を踏まえまして、
伏木地区はもとより、
重要伝統的建造物群保存地区である吉久地区を含めました本市北部エリアの一体的な観光を推進していくため、対象路線の拡大や新たなエリアの追加指定をいたしたいと考えております。
様々な歴史資源に恵まれた地でございます
伏木地区や吉久地区におきまして、民間の皆様の挑戦を促すということで、観光客の往来の活発化や、本市北部エリアにおけます観光面の有機的な結びつきの強化、さらなる民間投資の誘発といったものにつなげてまいりたいと考えております。
次に、この項目の4点目、勝興寺への観光客がスムーズに来訪できる
案内サインの更新についての考え方はとの御質問にお答えをいたします。
このたびの
国宝指定の答申を受けまして以降、勝興寺への観光客数が増加しておる中、本市北部エリアを中心といたしまして、観光客の方々の来訪がスムーズなものとなるよう案内看板の配置の再点検が必要と考えております。
このため、自動車向けの
案内サインにつきましては、能越自動車道や国道8号、国道160号などの主要幹線道路から伏木駅前まで誘導するルートにおける看板の新設や既存の看板の修正を検討をしております。また、歩行者向けの
案内サインにつきましては、現在の「勝興寺」という表示を「
国宝勝興寺」に更新したいと考えております。
勝興寺への観光客の方々の満足度が高まりますよう、スムーズに来訪できるための
案内サインの充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、この項目の5点目、勝興寺の
観光駐車場の課題について、対応策はとの御質問にお答えをいたします。
勝興寺の
観光駐車場につきましては、まずは勝興寺御自身で準備いただくといったことを前提と考えておりますが、本市では、平成16年の本堂の修復完成時に合わせまして、伏木での回遊性を高めるため伏木駅前の
観光駐車場を整備いたしまして、大型バス4台分、普通自動車21台分といった駐車スペースを確保したところでございます。
こうした状況の中、
国宝指定の答申のありました10月以降の来訪者数が急増しているということから、
観光駐車場に加えまして、地元企業の敷地を臨時駐車場として活用させていただくなど、駐車場の確保に努めているところでございます。今後、一層の誘客促進の取組を進めていく上では、大型バスを含めた駐車場の受入れ体制といったものが課題だろうと考えております。
本市といたしましては、今回の答申を
観光振興の起爆剤と受け止めておりまして、バス旅行の造成などを旅行事業者に働きかける上で、駐車場の確保につきましては早急な対応が必要と考えておりまして、現在、適地の選定に向けました調査を進めているところでございます。
私のほうからは以上でございます。
11 ◯副議長(
酒井善広君) 生活環境文化部長 二塚英克君。
〔生活環境文化部長(二塚英克君)登壇〕
12 ◯生活環境文化部長(二塚英克君) 私からは2点、まずは勝興寺の
国宝指定の答申を受けての5点目、万葉衣装を活用した事業の実施についてお答えいたします。
万葉衣装は、万葉集が詠まれた時代の文化や人々の暮らしを知る上で貴重な資料であるとともに、その色調の華やかさも魅力となっております。万葉歴史館では、万葉衣装の収集、展示を行っているほか、万葉集を身近に感じてもらう取組として、誰でも万葉衣装を気軽に着て楽しんでいただける万葉衣装体験を行っており、好評をいただいているところであります。
去る11月3日には、古代衣装制作の第一人者が制作した貴重な衣装作品を用いた万葉衣装ファッションショーを万葉歴史館の万葉体感エリアで開催し、お越しいただいた大勢の観客に万葉衣装の解説と併せて歌人・大伴家持の生きた時代の文化に触れていただき、万葉歌の世界を感じていただいたところであります。
勝興寺は、大伴家持が国守として赴任した国庁跡とされる場所に建てられておりまして、万葉ゆかりの地の一つとなっております。このたびの勝興寺の
国宝指定の答申は、市内外への万葉集の発信という面においても好機と捉えておりまして、議員御提案の万葉衣装の活用など、万葉集と勝興寺を組み合わせた事業を実施することで、万葉歴史館も含め、万葉と勝興寺の双方の魅力の発信につなげてまいります。
次に、13点目、勝興寺及び周辺地域の環境美化の取組の強化についてお答えいたします。
勝興寺及びその周辺地域は、高岡市市民の手による美しいまちづくり推進条例の規定に基づき、平成15年に市内のほかの6地区とともに初めて環境美化重点地区に指定された地域であります。この指定を受けまして、地元団体が市と美化協定を締結し、定期的な清掃活動等による環境美化に現在まで取り組まれているところであります。
地元団体の皆様におかれましては、この間、清掃活動や美化パトロールなどを持続的に行い、地域の環境美化に積極的に取り組まれておりまして、市といたしましても清掃用具の貸与や助成金の支給等の協力を行ってまいりました。
今回の勝興寺の
国宝指定を受けて観光客等の増加も想定されますことから、市といたしましても、美しいまちづくり高岡市民連絡会議や地元自治会等とも連携しながら広く市民の皆様方に呼びかけ、多くの方に御参加いただく特別清掃の実施を検討するなど、勝興寺と周辺地域の環境美化を推進してまいります。
私からは以上です。
13 ◯副議長(
酒井善広君) 都市創造部長 赤阪忠良君。
〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕
14 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは、6点目、
勝興寺周辺の越中国府関連施設との回遊性を高めるなど、
歴史まちづくり計画の取組をさらに強化すべきとの御質問にお答えいたします。
本市ではこれまで、勝興寺寺内町の道路修景整備や伏木、太田地区での歩行系
案内サインの設置を行うなど、回遊性の向上に取り組んできたところでございます。
先般、
国宝指定の答申を受けた勝興寺の境内は越中国庁跡推定地とされており、万葉集ゆかりの地である雨晴海岸や二上山などを巡る上でも重要な位置にもございます。
また、
国宝指定の答申という本市の歴史的資産が改めて注目されていることを契機といたしまして、現在、市あるいは関係団体が連携、協力し様々な取組を行っているところでございます。本市といたしましては、これらの動きも追い風として、
勝興寺周辺の施設のみならず、北部地区にございます数多くの歴史的資産や周辺施設などのPRや魅力発信に努め、さらなる回遊性を高めるなど、
歴史まちづくり計画の取組を推進してまいります。
私からは以上でございます。
15 ◯副議長(
酒井善広君) 未来政策部長 鶴谷俊幸君。
〔未来政策部長(鶴谷俊幸君)登壇〕
16 ◯未来政策部長(鶴谷俊幸君) 私からは、勝興寺の
国宝指定の答申を受けての7項目め、公共交通の取組について2点お答えいたします。
まず1点目、勝興寺への新高岡駅や高岡駅からのスムーズな誘導についてでございます。
勝興寺が注目を集めます中、市内外からスムーズに現地を訪れていただけるよう、移動手段やアクセス方法の丁寧な誘導案内が必要とされることは十分に認識しているところでございます。本市では、今般の勝興寺の
国宝指定の答申を受け、新高岡駅及び高岡駅に新たに勝興寺方面に向かう交通機関への誘導看板を設置いたしましたほか、市公式ホームページ内に「勝興寺にお越しの皆様へ」と題しました特設ページを設け、勝興寺への公共交通を利用したアクセス方法などにつきまして、積極的な情報提供に努めているところでございます。
このほか、新高岡駅、高岡駅の両駅では現在、各交通機関の運行情報や出発時刻がリアルタイムで表示されますデジタルサイネージを運用しておりますが、令和6年春の北陸新幹線敦賀開業なども意識しながら、両駅における誘導サインの改良等についても検討してまいりたいと考えております。
次に、この項2点目、二次交通の充実についてでございます。
広域交流拠点でございます新高岡駅や、地域交流拠点である高岡駅から勝興寺方面へと向かう公共交通の路線といたしましては、JR城端線・氷見線、路線バスなどがございます。現在、路線バス伏木循環線を増便運行としておりますほか、先月実施されました
勝興寺ライトアップの際には、JR西日本におきまして、氷見線の車両増結による輸送力の強化が図られたところでございます。
また、ソフト面においても、高岡市観光協会が、勝興寺、雨晴海岸、吉久といった本市北部エリアの観光スポットをお得に周遊できる高岡ワイド1日フリーきっぷを販売しておりまして、JR西日本が提供いたします観光型MaaS「tabiwa by WESTER」においても、デジタルチケットとして12月1日より取扱いが開始されたところでございます。
こうした取組や、先ほどお答えいたしました誘導案内の充実に加え、今後、勝興寺の国宝への指定、令和6年春の北陸新幹線敦賀開業、そして同年秋に予定されております北陸デスティネーションキャンペーンなども見据えたさらなる交流拡大に向け、関係事業者などとも連携しながら、観光ニーズに応じた二次交通の充実などについて検討を進めてまいります。
私からは以上でございます。
17 ◯副議長(
酒井善広君) 上下水道事業管理者 黒木克昌君。
〔上下水道事業管理者(黒木克昌君)登壇〕
18 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 私からは、勝興寺に関する御質問のうち2点についてお答えをいたします。
まず1点目は、
デザインマンホールについて御提案をいただきました。
勝興寺をデザインしたマンホールにつきましては、地元にも御協力をいただき、富山大学芸術文化学部の学生がデザインしたものを、勝興寺から
伏木北前船資料館をつなぐ旧参道に18基設置しているところでございます。
議員からは、色を変えたものをとの御提案をいただきました。御承知のとおり、勝興寺のマンホールにつきましては伽藍にかたかごの花をあしらっており、花という状況がありますので色の関係がございます。デザイナーの意向もございますので、図柄を生かしつつどのようなことができるのか、今後、周辺において下水道整備や歴史まちづくりに関わる景観整備事業が行われる際については検討をしてまいりたいと考えております。
2点目は、オリジナルラベルの「高岡の水」の提案をいただきました。
ペットボトルの製作については一定のロットが必要となります。現在の在庫状況ではすぐに新たなものをつくるという状況にはございませんが、今後新たに製作する場合においては、デザインにどのように勝興寺を生かすことができるか、考えてまいりたいと思っております。なお、今後、地元等でいろんな
観光商品がつくられると思います。その際、水というものが企画されるようであれば、その提供については協力してまいりたいと考えております。
なお、勝興寺に関連しましては、上下水道局では、
デザインマンホールをあしらったコースターを作っております。今回の
国宝指定の答申に合わせて新たなものを追加で製作を進めているところでございまして、告示後のイベント等で活用していただきたいと考えているところでございます。
以上、答弁とさせていただきます。
19 ◯副議長(
酒井善広君) 福祉保健部長 戸田龍太郎君。
〔福祉保健部長(戸田龍太郎君)登壇〕
20 ◯福祉保健部長(戸田龍太郎君) 私からは1点、大きな項目、勝興寺の
国宝指定の答申を受けての10点目、
幼児期遠足の行き先に勝興寺を推進し、文化財への愛着心、醸成につなげることへの見解についてお答えいたします。
保育園などで行われる遠足につきましては、公共施設でのマナーを学び、通常の
保育では経験できない自然や歴史・文化に触れることで園児の知的好奇心を刺激する機会となるものであり、子供たちの成長に必要な行事でございます。
今回、
国宝指定の答申を受けた勝興寺には、「天から降った石」や「屋根を支える猿」など勝興寺の七不思議と呼ばれる、子供たちが興味、関心を持ちやすい言い伝えがございます。遠足で実際に勝興寺を訪れ、そういったことを見聞することは、幼児期の子供たちが高岡の歴史・文化に興味を持つきっかけになるものと考えております。
一方、園児が勝興寺を見学する際、ふすまや壁などを触ったり、お弁当を食べる場合に誤ってお茶や食べ物をこぼして汚したりすることにより、
文化財的価値を棄損することのないような十分な配慮が必要となってまいります。
そのため、園児が文化財に親しむ際の指導や、昼食は別の場所で食べるようにコースを選定するなど、勝興寺への遠足については実施方法を工夫しながら、子供たちが本市の長い歴史の中で育まれてきた文化や伝統の豊かさに気づき、文化財への愛着心醸成にもつながる経験ができるようにしていきたいと考えております。
私からは以上でございます。
21 ◯副議長(
酒井善広君) 消防長 浦島章浩君。
〔消防長(浦島章浩君)登壇〕
22 ◯消防長(浦島章浩君) 私からは、11項目め、勝興寺を火災から守るため、消防団など地域の
消防組織力向上への支援についてお答えいたします。
消防団員の組織力向上を図るため、消防本部では従来から、春、秋の総合的な訓練や各分団と管轄消防署の合同訓練を実施しているほか、防災、救助、救急、ポンプの各分野における専門的な知識、技能を持つ消防団員を養成するリーダー研修等を実施してきたところであります。
今回、勝興寺の
国宝指定の答申を受けて、勝興寺を管轄する市消防団伏木方面団において、文化財の防火対策をテーマとした研修の開催を計画していると聞いており、消防本部といたしましてもその開催に協力、支援を行うことを考えております。
今後も、消防団や自衛消防隊等との連携の充実強化を図りながら地域の防火・防災意識を高める取組を継続し、貴重な文化財を火災から守るよう努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
23 ◯副議長(
酒井善広君) 総務部長 梅崎幸弘君。
〔総務部長(梅崎幸弘君)登壇〕
24 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 私からは2点お答えをいたします。
まず12項目め、
伏木地区の
防災力強化についてお答えをいたします。
伏木地区は、豊かな自然環境に恵まれている一方で、土砂崩れのほか、河川氾濫や津波による浸水害などが想定されることから、これらの災害から身を守るための防災力を強化する必要がございます。
本市ではこれまで、ハザードマップを配布いたしまして、災害リスクや安全な避難施設、防災情報の取得方法などについて、地域の防災訓練や出前講座などにより周知し、防災意識の向上に努めてまいりました。
加えて、共助の取組を支援する防災士におきましては、資格取得の助成や技能習得の育成にも取り組んでおります。引き続き、地域における防災の取組を支援することで
伏木地区の防災力の強化を促進してまいります。
次に、14項目め、新年度当初予算における
勝興寺関連予算の充実についてお答えをいたします。
今定例会に提案いたしました補正予算において、勝興寺の
国宝指定答申を受け、本市として年度内に迅速に対応する必要のある案内板等の修正、イベントや観光関連の事業の実施、建造物及び境内敷地の保全に係る支援などの費用を計上しております。
新年度当初予算編成におきましては、現在予定している取組を踏まえつつ、新たに取組が必要な事業や拡充が必要な事業などを精査し、新年度予算に盛り込んでまいります。
私からは以上でございます。
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25 ◯副議長(
酒井善広君) 6番 嶋川武秀君。
〔6番(嶋川武秀君)登壇〕
26 ◯6番(嶋川武秀君) 高岡愛の嶋川武秀です。高岡を笑顔にしたい、笑顔にするぞ、これをぶれずに掲げて、本日も登壇させていただきます。
まずは、勝興寺の
国宝答申、誠におめでとうございます。高岡にとってこの上ない明るいニュース、笑顔にならずにはいられません。先人の御功績、地元伏木の皆様方の長きにわたるふるこはんへの愛、そして当局の不断の御努力のたまものであると心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
さて、私からは、大項目1点のうち1問のみ質問をさせていただきます。前例のない1問のみの質問、なぜたったの1問なのか。これより相応の理由と覚悟を持って質問に入らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
勝興寺国宝答申で話題の高岡ではありますが、浮かれてばかりではいられません。今日は、高岡の未来について提案と質問をさせていただきたいと思います。ただ単に未来といっても、来年や再来年、あるいは数年先のことではありません。20年後、30年後を見据えた高岡の未来についてです。
そもそも今の高岡市にとって取り組むべき喫緊の課題は何なのか、改めて見てみたいと思います。地域や産業の活性化、福祉の充実、教育の環境整備、子育て支援の拡充、また伝統文化の保存・活用、観光客誘致など、実に多岐にわたる課題が様々にあります。
当局におかれましては、それぞれの課題に対し真摯に向き合い、日々試行錯誤を繰り返しながら行政運営をされておられます。昨年より就任されました角田市長は、中でも特に「挑戦」の2文字をテーマに掲げ、「挑戦する市民を市役所が全力で応援する」と力強く語っておられます。この言葉は市民にとって大変心強い。期待は膨らむばかりです。
つい先日、政府より衝撃的な発表がありました。それは何か。厚生労働省の速報値であります。今年1月から9月までの累計の子供の出生数、これが59万9,636人だったと。これ数字だけ聞いてもぴんときませんけれども、実はこの数字、調査開始以来最も少なかった去年と比べても実に4.9%も下回っているペースとなっていると。この過去最少のペースに対して、国は危機的状況であるとの認識を示しました。
また、少子化の背景については、個人の結婚や出産、子育てという希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っていると述べ、この状況に国が相当な危機感を持っているということを表明しました。このままいけば、20年後には国全体で人口が現在よりも約20%減少すると。20%です。これは何十年も前から漠然とした課題の一つではありましたが、ついに人口減少問題が過去最低の数字として現実味を帯びて表面化してきたんです。
そして、まさに昨日です。富山県が発表しました最新のデータによりますと、富山県内の令和3年の婚姻数が3,548件、出生数が6,076人と、いずれも明治32年以降で最少であったという衝撃の報道がありました。国や県全体ですらそうなんです。高齢化、少子化のスピードがさらに速いと言われる地方自治体はもっと危機的な状況ではないのか。
では、高岡はどうなのか。高岡市全体での近年の人口減少数というのは、自然減、社会減含めて昨年は1,699人、2年前は1,555人、3年前が1,488人、そして4年前が1,216人。お聞きのように、毎年1,000人以上の人口が減っている。しかも次第にその数がどんどん増えている。これ大変な数字です。4年間で5,958人、実に約6,000人もの人が高岡からいなくなってるんです。
ちなみに私の住んでおります博労校下、この10月現在での人口が5,797人、約6,000人なんですね。これもうお分かりだと思いますが、この数字、博労校下に当てはめてみますと、この4年間で博労校下が消滅しているということなんです。これはもはや危機的状況というよりも絶望的な状況です。仮にこれが現実だとするならば、私、次の市議選でどの校下から出馬すればよいのでしょうか。これ冗談ではなく、いよいよその現実味を帯びてきているということをお伝えしたいんです。
今日は、20年後、30年後を見据えた高岡の未来がテーマです。今年生まれた子供たちが二十歳になったときの高岡はどうか。20年後の高岡です。国立社会保障・人口問題研究所の国勢調査を独自集計した人口推移で見ますと、高岡市の人口は20年後に約3万人減少する見込み。3万人です。これは、先ほどおっしゃられた勝興寺、伏木中心にします二上山一帯の10月現在での人口が約1万5,000人、それに加えて福岡町全地区の人口が約1万2,000人、足して約2万7,000人です。20年後に3万人の減少ですから、これらの地区が完全に消滅するという数字として表わされております。
地方自治法の第1条にはこんなことが書かれております。「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」。少し分かりにくいので分かりやすく言いますと、高岡市役所は、高岡の状況に合わせた最善の方法で、高岡に住む市民の皆さんの生活を全力で支えなければいけないということです。全てはですよ、市民あっての行政運営です。20年後、30年後を見据えたときに、このままだとその肝腎の市民がいなくなるんです。挑戦するべき市民がいなくなるんです。これこそ絶望的な状況と言えるのではないでしょうか。今すぐにでも人口減少緊急事態宣言を発出し、何より優先して手を打つべきです。
この人口減少には様々な要因が考えられます。大きな要因の一つに、未婚化、晩婚化などによる少子化が挙げられます。何といっても少子化なんです。この高岡でも、10年前と比べ結婚するカップルの数が約20%減少しております。今のこの日本の慣習や文化、制度的には、結婚するカップルが増えない限り当然子供はできず、少子化が進む一方です。
国は、この少子化対策として地域少子化対策重点推進交付金、別名「結婚新生活支援事業」というものを実施しております。これから夫婦として新生活をスタートさせようとする世帯を対象に、結婚に伴う新生活のスタートアップに係る費用、例えば家賃、引っ越し費用等の支援を国が行っております。内閣府のこの事業のアンケートによりますと、申請した新婚世帯の実に60%の方々が住環境に係る費用に不安を感じている。また、この事業を利用した多くの方々が経済的不安の軽減に役立ったと回答されております。
この結果を踏まえ、この支援事業を実施する自治体が全国で年々増えております。今年10月現在では、全国1,724市町村のうち634、約36%、3分の1の市町村で実施されてるんです、この事業。富山県では、ちなみに9つの自治体が取り組んでおります。
では、呉西地区はどうか。小矢部、砺波、南砺、そして射水、4市です。残念ながら高岡市はこの事業を実施しておりません。
実は国のこの事業、都道府県が主導して市町村と連携するというコースを選択すれば、対象新婚世帯への補助金の上限額というのが、これまでの30万円から倍の60万円になるというコースがありますので、早速私、県の担当課に問合せをさせていただきました。すると県は、都道府県主導型市町村連携型のこのコースの実施を、かなり前向きに現在検討しているという返答をいただきました。今こそ県とも連携して少子化対策に取り組むべきです。人口減少対策は多岐にわたっております。縦割りでは無駄も多く、スピード感を持って対応できません。国や県を例に挙げるまでもなく、多くの自治体でも専門部局の設置が加速をしております。本市においても一刻も早く、人口減少対策のための部局横断的な課を設けるべきです。
もちろん高岡市がこの少子化問題に何の手も挙げずに無策でいるということはありません。現に人口減少に端を発するこの課題に、将来のまちづくりを見据えてずっと取り組んでおります。特にUターン・Iターン・Jターン世帯、若年世帯、また子育て世帯等への、高岡で暮らすことを支援するために、居住誘導区域等への移住、定住の促進策、具体的には住宅、空き家等への支援を充実させております。この取組は他市にも勝る支援であるということは間違いありません。
しかし、高岡市のこれら支援制度の一覧を見る限り、大切な言葉が見当たりません。それは何か。「新婚」というキーフレーズです。何度も申し上げますが、人口減少の大きな要因は少子化です。この少子化を食い止めるためには、結婚して高岡で暮らすカップルの数を何としてでも増やさなきゃいけない。新婚世帯に高岡を選んでもらうために、それこそ近隣他市に見劣りしない新婚世帯への財政支援をするべきです。たった1組でも高岡を選んでいただけたら、その新婚世帯にやがて子供ができ、その子供が高岡で育ってくれたなら、高岡にとってどれだけ大きな財産か。こんな明るい未来はないです。新婚世帯たった1組のためにと思われるかもしれませんが、ですが、その1組が2組となり、3組となり、5組、10組、100組と増えれば、20年後、30年後にどれだけの家族、そして子供たちが増えるでしょうか。高岡の明るい未来のため、明るい未来を信じて、新婚世帯に高岡を選んでいただける仕組みをつくるべきです。
そこで質問いたします。大項目1点、人口減少対策としての定住支援制度の拡充について、移住・定住者への住宅支援の拡充、とりわけ新婚世帯をターゲットとする支援制度を拡充しては。
当局の真摯な御答弁をお願いをいたします。
本日は、20年後、30年後を見据えた高岡の未来について、御提案と質問をさせていただきました。今回質問させていただきました新婚世帯への支援制度の拡充は、あくまで今後高岡市が少子化対策に本腰を入れていく入り口にすぎません。これをきっかけに、先ほども述べましたとおり、部局横断的な体制を整え、矢継ぎ早に少子化対策を実施していく必要があります。人口を減らさない強い決意とアイデアと実行力で、そして県や国との連携が必須です。
ここまで相当述べてまいりました。何度も申し上げますが、高岡の未来のお話です。角田市長は昨年、就任時のマニフェストの中でも、人口を増やすための施策の実施を訴えておられます。しかし、その後の昨年8月に発表されました高岡を前へ進める具体策のロードマップというものには「人口増加策」の文字が明記されておりません。人口増加策実施の優先順位が低下したとは思いませんが、具体策が表れてこないことへの懸念は拭えません。角田市長の人口減少に対する未来への決意と具体策をお聞かせいただけるものと期待をいたします。これはあくまでも私の思いです。
人口減少対策は、避けて通れない課題です。高岡の未来がかかっております。今の高岡にとって最も重要だと考え、調査し、精査し、注力した1問であります。だからこそ相当なインパクトを持たせるべく、1問にさせていただきました。もちろん過去に前例がないことです。これはずばり、一議員であると同時に、一高岡市民である私の挑戦です。市役所が市民の挑戦を全力で支えるというのであれば、どうかこの挑戦にぜひともお応えいただきたい。本日お越しの傍聴席の皆様も、市民の皆様も同じ思いだと思っております。重ねてにはなりますが、当局の真摯な御答弁を心から願っております。
以上、私の質問を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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答 弁
27 ◯副議長(
酒井善広君) 当局の答弁を求めます。都市創造部長 赤阪忠良君。
〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕
28 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは、人口減少対策としての定住支援制度の拡充について、移住・定住者への住宅支援の拡充、とりわけ新婚世帯をターゲットとする支援制度を拡充してはとの御質問にお答えいたします。
本市では、少子・高齢化、人口減少社会を見据えたコンパクトなまちづくりの実現を目指し、たかおか暮らし支援事業などにより、まちなか区域を中心としまして、居住誘導や定住促進に取り組んできたところでございます。また、子育て世帯や、市外、県外からの移住者世帯に加えまして、若年世帯など一定の要件を満たす場合につきましては補助金の加算措置を行ってきたところでもございます。
新婚世帯への支援につきましては、昨年夏にお示ししました高岡を前へ進める具体策のロードマップを踏まえまして、まちなかを中心とする若年世帯の居住をさらに一歩前へ進めるため、現在、新婚世帯を対象とします居住支援の拡充を検討しているところでございます。本市としましては、これらの取組により人口減少対策としての定住支援制度のさらなる拡充に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
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再 質 問
29 ◯副議長(
酒井善広君) 6番 嶋川武秀君。
〔6番(嶋川武秀君)登壇〕
30 ◯6番(嶋川武秀君) 確認のため、再質問させていただきます。
今、相当にわたりファクトとエビデンスをもって、今の高岡の状況、そして20年後、30年後の高岡がどうなっているか、数字をもってお示しをさせていただきました。その上で対策すべきは少子化、手厚くすべきは新婚世帯だというふうに、誠心誠意をもってお伝えをさせていただきました。その中で新婚世帯への支援の拡充を検討とおっしゃったのか、終わりまして少し興奮ぎみだったのか、その辺聞き逃した点もあったかと思いますので、どうかいま一度、このスピード感を持っても対応していただきたいという思いも込めまして、再質問をさせていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
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答 弁
31 ◯副議長(
酒井善広君) ただいまの再質問に対する当局の答弁を求めます。都市創造部長 赤阪忠良君。
〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕
32 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 今ほどの嶋川議員からの再質問にお答えいたします。
今ほど、新婚世帯を対象とします居住支援の拡充を検討しているというふうにお答えいたしました。具体的には、新婚世帯を対象といたします居住誘導支援策としまして、新婚世帯への移住費用でありますとか、住宅支援制度等に対する財政支援を念頭に置きまして、新たな制度の活用でありますとか、あるいは既存制度の拡充なども含めまして、有効な対策となりますように検討しているところでございます。
私からは以上でございます。
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33 ◯副議長(
酒井善広君) 3番 梅島清香君。
〔3番(梅島清香君)登壇〕
34 ◯3番(梅島清香君) 未来創政会、梅島清香です。
昨年、初めて議会で登壇してからはや1年がたちました。この1年で様々な勉強をさせていただき、いろいろな変化を目の当たりにしてきました。高岡市のためにも初心を忘れず、これからも精進してまいります。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
最初は、観光施策についてお伺いいたします。
10月12日に、国の文化審議会から文部科学大臣に対し、伏木・勝興寺の
国宝指定の答申が行われ、本市はもとより多くの富山県民がこの大きな発表に喜んでいると思います。
そこでまず、国宝を生かした観光施策についてお聞きします。
国宝指定されるだけでも大きなニュースですが、2つ目となると北陸唯一ということもあり、そのインパクトはさらに大きく、本市の歴史・文化がより一層注目されるのではないかと思います。
そこでまず1点目として、2つの国宝を有するまちとなることに対し、観光施策を展開する上で、市としてどのように捉えているのか、見解をお聞かせください。
答申を受けて県内からの訪問客も増え、月間の拝観者数は過去最高を記録するなど、早速本市の観光の流れも変化し始めているように思われます。
そこでお伺いいたします。
勝興寺周辺の観光客急増を受けて、受入れ体制の課題と対策についてお聞かせください。
国も、文化財を保存するだけでなく資産として生かし、まちの活力とすることを推進していく方針です。このことにより、国宝を2つ有するまちとして、高岡市もより重層的な観光戦略を取り入れるのではないかと考えます。
そこで、観光で稼ぐまちに向けてという観点でお伺いします。
観光で稼ぐには、観光客数を増やす取組、また観光客の本市の滞在時間を延ばす取組、その両方を推進する必要があるのではないでしょうか。
そこで、2つの国宝を生かした着地型観光を推進してはと考えますが、当局の見解をお聞かせください。
続けて、経済効果を高めるため、国宝を起点に滞在時間を延ばす仕掛けを考えてはいかがでしょうか。当局の見解をお伺いいたします。
勝興寺に関して質問しましたが、本市にはほかにも観光スポットはたくさんあります。各スポットでの観光案内看板を少しずつ増やしているところだと思いますが、より案内看板が気づきやすく、見やすい工夫をしていくべきではないかと思います。
そこでお伺いします。市内の観光案内看板について、デザインを統一してはと考えますが、見解をお聞かせください。
昨日で無事終了を迎えた「バンクシーって誰?展」ですが、万葉線車内や高岡駅などに写真撮影スポットをつくり、市民が記念撮影をしてSNSで発信できるよう工夫されていたことがとても印象的で、大変すばらしい取組だと思います。「バンクシーって誰?展」は終わりましたが、そこで得た学びやノウハウをぜひ応用していただきたいと思います。
本項最後の質問として、本市の日常の風景を観光素材としてSNS等で発信するよう市民に呼びかけ、観光PRにつなげてはと考えますが、当局の見解をお聞かせください。
いよいよウイズコロナ時代から、アフターコロナを見据える時代に入ってきました。2つ目の
国宝指定は、本市の観光にとって大きな追い風になることは間違いないと思います。一人でも多くの観光客に高岡市を楽しんでもらえるような観光施策をどんどん実施していただきたいと思います。
大きな項目2つ目は、空き家対策についてお伺いします。
令和3年度のデータで高岡市の人口は16万7,216人、世帯数は6万9,478世帯です。少し遡り、平成29年の人口は17万3,174人、世帯数は6万8,355世帯です。平成29年から令和3年の人口は5,958人減少したのに対し、世帯数は1,123世帯増えています。
その世帯数よりも住宅数のほうが大きく増加しており、その差は拡大傾向にあります。1世帯当たりの人員は減少傾向、1人世帯も増加しており、特に65歳以上の高齢者の単身世帯が急速に増加しています。将来的に空き家の発生につながっていくことが容易に予想できることから、空き家発生の未然防止が必要です。さらに、高岡市の空き家の割合は、富山県や全国の平均よりも上回っています。
この現状を踏まえ、本項1つ目の質問として、空き家の増加に対する今後の対策についての見解をお聞かせください。
日頃、地域を回っていると、明らかに誰も住んでいない家や、お独りでお住まいされている家が多く存在していることに気がつきます。空き家予備軍になっていきそうな家が立ち並ぶ町内もある中で、核家族が増加し新しい住宅がどんどん建っている様子を目の当たりにすると、先ほどの数字を見なくても危機感を覚えます。中には昔の職人さんが造った立派な価値ある家も多くあり、利活用できればと願うところです。
空き家への対策や助成などは本市も積極的に行っておりますが、安全策や衛生面、防犯の面での課題も山積しています。健康保険証の裏側にドナーの意思表示をする欄があるように、空き家になってからの対策だけではなく、空き家になる前に売却可能の意思表示をする仕組みがあってもよいのではないかと考えます。
本項2つ目の質問として、空き家になることが想定される家屋について、そうなる前に賃貸や売却希望を意思表示できる仕組みを導入してはいかがでしょうか。
若年層の県外の流出に課題を抱え、移住、定住や関係人口など様々な手法で本市と関わる人を増やしていきたいところですが、先日、県外出身で富山県内の大学に通う学生で、地域の方と関わるうちに高岡市が気に入って、ここで起業したいという青年とお会いしました。古民家を買い、事務所にするという計画を立てていました。結局のところ、地元にいる私たちが地域を愛し、魅力的に語れるかが大切なのだと感じました。
デジタル化で生活が便利になり、場所を選ばずに仕事ができる環境が整ったこともあると思います。自然に囲まれ、穏やかに過ごせる環境を求めておられる方も多いのではないかと予想されます。
本市も様々な施策を打っておられますが、情報を発信しキャッチするために、3つ目の質問として、企業や移住希望者と空き家のマッチングを図ってはと考えますが、見解をお聞かせください。
大きな項目3つ目は、デジタル化についての質問です。
今や1人1台となっているデジタル機器の代表的なものはスマートフォンですが、世代間で差が出ています。総務省の調べによると、若年層は100%に近い利用率に対し、年齢が上がるにつれて利用率は低下し、60~69歳では73.4%、70歳以上は僅か40.8%にとどまっています。
そのような中、本市でも、地域の連絡をより円滑に、そして幅広い層に関わっていただくことも期待できる結ネットの導入が進められています。
そこで1つ目の質問です。単位自治会での結ネットの活用状況をお聞かせください。
コロナ禍で人と会いづらくなったり、様々な理由で地域の情報を共有しづらい環境がある中で、連絡をスムーズに取れるようになるツールの一つとして期待したいと思います。何より人とのつながりが希薄になりつつある現代において、課題解決の一助になることも期待したいと思っています。
2つ目の質問は、12月1日から本市で導入されたAIチャットボットについてです。
今年の3月議会で質問させていただいたAIチャットボットですが、予定どおり今月から運用が始まりました。これから利用者が増えることでAIが学習し、デジタルを利用して私たちの利便性が高まることが期待できます。
そこで、導入することで期待する効果をお聞かせください。
そして、問合せの多い窓口手続関係の導入が始まりましたが、今後の展開を伺います。
高齢化とデジタル化が同時に進行するという特徴を持つ日本社会において、デジタル化進展の鍵はシニア世代が握ると考えられます。デジタル化の目的はウエルビーイングと生活満足度の向上であり、シニア世代に対しては、健康の維持、社会との接点をつくる、生活の安全を守るといった点で重要な役割を果たします。
しかし、デジタルを活用できる人は満足度を向上させる一方で、デジタルをうまく活用できない人はその恩恵を受けられないという二極化が進行しています。置き去りになる方が少しでも少なくなるよう工夫していくことも求められます。活動する中で、私自身も推進していけるよう動いていきたいと思います。
最後の大きな項目4つ目の質問として、男女平等・共同参画推進について質問させていただきます。
1年前、女性活躍推進についての質問をさせていただいた際に、女性人材バンク事業を実行していくという回答をいただきました。
そこで、女性人材バンク事業について、現在の進捗状況と今後の展望をお聞かせください。
先日、ワーク・ライフ・バランス推進事業
所の報告の場に足を運び、講演を聞かせていただき、地道な活動と啓発のおかげで多くの事業
所に広がっているのだと感じさせていただきました。
価値観やライフスタイルが多様化し、社会の変化も激しい現代においては、私生活と仕事のバランスを取ることが難しいのが子育てしている世代だと感じています。緊急時に会社を抜けないといけない、休まないといけない、子供の休みに合わせて働く時間をコントロールしなくてはいけないという環境下に置かれている親は少なくありません。理解を示し協力してくださっている事業
所も多くあることと思います。これからさらに社会全体で子供を産み育てやすい環境を実現するために、子供と一緒に出社できる環境を整えてくださっている事業
所も存在します。業務形態的に難しいところが多いことも理解しています。
そこで最後の質問です。ワーク・ライフ・バランス推進事業
所をさらに拡大するため、カンガルー出勤の取組を推進してはいかがでしょうか。
全国的に少子化が進んでいますが、毎日新しい命が誕生していることは喜ばしいことであります。子供を産み育てやすく、多くの方が生きやすい高岡になるよう願いを込め、質問を終わらせていただきます。
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答 弁
35 ◯副議長(
酒井善広君) 当局の答弁を求めます。市長 角田悠紀君。
〔市長(角田悠紀君)登壇〕
36 ◯市長(角田悠紀君) 梅島議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
私からは、大項目1点目、観光施策についてのうちの1項目め、国宝を生かした観光施策についてのうちの1点目、2つの国宝を有するまちとなることに対し、観光施策を展開する上での捉え方に関しましてお答えをさせていただきます。
勝興寺が正式に
国宝指定となれば、県内で瑞龍寺に続く2例目となるとともに、本市は北陸唯一の2か所の国宝建造物を有する自治体となります。令和6年春の北陸新幹線の敦賀開業、また同年秋の北陸デスティネーションキャンペーンが実施されるタイミングで2件の国宝を有することは、観光の魅力向上に大きく寄与するものと考えております。
国宝指定の答申以降、市内の旅行会社が2件の国宝を巡るツアーを企画し好評となっていることや、県外の旅行会社が高岡市内を周遊する1泊2日の旅行商品を造成するなど、勝興寺の国宝効果により本市への観光客の関心が高まっております。
本市といたしましては、この好機を一過性のものとしないようスピード感を持って観光施策を推進していくことが重要と考えております。本定例会において提案させていただいております補正予算では、高岡での旅の楽しみ方の選択や再訪の意欲を高めていくための仕掛けづくりといたしまして、この後の部長答弁で詳細を申し上げますが、来春に発刊される全国旅行雑誌に2件の国宝や高岡のクラフト商品等を掲載するとともに、今回新たに、着地型旅行商品の造成支援を石川県などの近隣県の旅行会社にまで拡大することを予定しております。
さらには、現在編成を進めている新年度予算においても、2件の国宝をはじめ、3か所の
重要伝統的建造物群保存地区、2つの
日本遺産ストーリーといった観光素材をしっかりと磨き上げ、北陸を代表する
歴史都市高岡として歴史資産の魅力を発信し、国内外から観光客を呼び込むことで、選ばれる観光地になるよう取り組んでまいります。
私からは以上であります。その他の御質問に関しましては部長よりお答えをさせていただきます。
37 ◯副議長(
酒井善広君)
産業振興部長 式庄寿人君。
〔
産業振興部長(
式庄寿人君)登壇〕
38
◯産業振興部長(
式庄寿人君) 私のほうからは、大きな質問の1項目め、観光施策についてのうちの5点についてお答えいたします。
まず、同項目中1項目め、国宝を生かした観光施策についての2点目、
勝興寺周辺の観光客急増を受けて、受入れ体制の課題と対策はとの御質問にお答えをいたします。
今回の勝興寺の
国宝指定の答申を受けまして以降、議員御指摘のとおり、勝興寺を訪れる観光客数が増加しておる中、まず1つ目に自家用車での来訪者の誘導、そして2つ目に観光バスを含めた駐車場の確保、さらに3つ目として観光客の足を確保するための公共交通対策を進めることが喫緊の課題というふうに認識をしております。
まず、1つ目の自家用車での来訪者への対応といたしまして、誘導看板の修正を順次行うとともに、必要に応じまして新たな看板の追加も検討してまいりたいと考えております。また、2つ目の駐車場の確保につきましては、まずは勝興寺御自身で準備いただくということを前提としつつも早急な対応が必要というふうに考えてございまして、現在、適地の選定に向けました調査のほうを進めておる次第でございます。そして、3番目の公共交通対策につきましては、新高岡駅や高岡駅におきまして、勝興寺までの公共交通の誘導標示を設置するとともに、伏木循環線バスの休日ダイヤの増便を行っているところでございます。
今定例会におきまして提案をしております補正予算によりまして、対応が可能なものから順次準備のほうを進めてまいりたいと考えております。観光客の方々を呼び込み、地域の活性化につなげていくため、必要な対策を推進してまいりたいと考えております。
次に、この項目の3点目、観光で稼ぐまちに向けてのうち、2つの国宝を生かした着地型観光を推進してはと考えるが、見解はとの御質問にお答えをいたします。
今回の勝興寺の
国宝指定の答申によりまして、本市は北陸で唯一の2つの国宝建造物を有する自治体となりまして、歴史都市であることの厚みが増すことによりまして、旅行商品を造成する旅行会社からの関心も高まってきております。
本市としては、この機会を捉えまして、2件の国宝と3か所の
重要伝統的建造物群保存地区、2つの
日本遺産ストーリーを生かした
高岡ならではの着地型旅行商品の充実に取り組みまして、令和6年秋に開催されます北陸デスティネーションキャンペーンに向けまして観光客を呼び込んでまいりたいと考えております。
こうしたことから、本定例会において提案してございます補正予算によりまして、着地型旅行商品の造成、販売を行う旅行会社への支援を行ってまいりたいと考えております。これは着地型旅行商品の造成に係る宣伝費を支援するものでございまして、市長からの答弁にもありましたとおり、従来、高岡市もしくは高岡市の隣接市からの発着する商品に限定していたものを、石川県などの近隣県からの旅行商品にまで拡大をしようというものでございます。
先般、本市の職員が金沢市内の旅行会社と意見交換を行った際にも、金沢から高岡への
観光商品の造成に関して好感触を得ておりまして、今後、瑞龍寺と勝興寺という2つの国宝をはじめ、県西部地区を巡る金沢発着の
バスツアーなど、加賀藩や
加賀前田家といったテーマ性のある着地型観光に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、経済効果を高めるため、国宝を起点に滞在時間を延ばす仕掛けを考えてはとの御質問にお答えをいたします。
観光客1人当たりの滞在時間とその地域における消費額は比例するとされておりまして、観光施策を展開する上で、滞在時間を延長するための仕掛けづくりといったものが重要だというふうに考えております。とりわけ、旅行・観光消費動向調査、2019年の調査でございますけれども、これによりますれば、宿泊を伴う場合とそうでない場合の消費額は約3.6倍の差があるということから、例えばお酒を楽しみながらの夕食内容の充実ですとか、あるいは朝の特別体験などによりまして付加価値を高めていくといったことによりまして、高岡での宿泊を促進していくといったことが必要というふうに考えております。
現在、北陸新幹線の新高岡駅を利用いたしまして市内の対象宿泊施設に宿泊される方に対して、その宿泊料金を割引するキャンペーンですとか、地元の飲食店のお得なメニューに使えるクーポン券を企画、販売するなど、観光客の方々の滞在時間の延長に努めているところでございます。
今後は、瑞龍寺と勝興寺という2つの国宝を生かした着地型旅行商品の充実や、伏木駅周辺や参道などのにぎわいを創出するための開業支援制度でございます
賑わい集積開業等支援事業を活用いたしました、観光地におけるにぎわいの創出等を通じて、高岡をより長く楽しんでいただける仕掛けづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、大きな質問1項目めのうち2つ目の項目、市内の観光案内看板について、デザインを統一してはとの御質問にお答えをいたします。
本市では、主要な公共施設や観光施設に自動車や歩行者等を誘導するための
案内サインにつきまして、その統一的なデザインや色彩などを定めましたサイン計画を策定しております。
このサイン計画をベースにいたしまして観光案内看板の設置や修繕を行ってきたところでございまして、日本語と英語の2か国語表記を行っているほか、ピクトグラムも表記しているところでございます。
市内の観光案内看板につきましては、その更新のタイミングに合わせましてピクトグラムなどの統一的な修正を行い、分かりやすいデザインでの設置に努めてまいりたいと考えております。
次に、大きな質問の1項目めのうち3つ目の項目、日常の風景を観光素材としてSNS等で発信するよう市民に呼びかけ、観光PRにつなげてはとの御質問にお答えをいたします。
金屋町や山町筋といった高岡の古いまち並みや雨晴海岸から望む立山連峰などは、市民の皆様にとってはふだんの暮らしの中で見ている日常の風景である一方、観光客の方々にとっては非日常に映りまして、特別感のある観光素材となっております。
本市では今年度から、フォトグラファーのイナガキヤスト氏とともに新たな試みといたしまして、日常の風景の魅力的な切り取り方を学び、市民の皆様自らがSNS等で発信することを目的といたしました、全部で3回から成るたかおかPR実践講座を開催したところでございます。
現在、10月16日の金屋町と11月3日の伏木におきまして計2回の実践講座を実施しておりまして、参加者の方々からは、「高岡にこんなすてきな風景があることを初めて知った」というような声ですとか「イナガキヤストさんから共感を呼ぶ写真のヒントを知ることができた」といった感想をいただいております。
2月5日の3回目となります講座におきましては、参加者の方々それぞれがSNSに実際に投稿した写真を講評し合う予定でございまして、高岡のよさを再発見する気づきの機会となることを期待しております。
今後も、このような取組を通じまして市民の皆様が日常の風景をSNS等で発信いただくことで、高岡の魅力向上と観光PRにつなげてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
39 ◯副議長(
酒井善広君) 都市創造部長 赤阪忠良君。
〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕
40 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは、2項目め、空き家対策の3点についてお答えいたします。
1点目は、空き家の増加に対する今後の対策についての御質問でございます。
本市では、空き家の増加とともに、空き家の所有者などの管理不全によります周辺にお住まいの方からの苦情、要望などを踏まえまして、高岡市空家等対策計画に基づき、空き家の適正な管理や除却、利活用の促進のための取組を行っているところでございます。
今年度からは、空き家除却支援事業の拡充とともに、高齢者世帯等へリーフレットを配布するなど、空き家の発生の未然防止対策を強化したところでございます。引き続き、市民の皆様に空き家問題への関心を持っていただけるようその周知に努めますとともに、現在検討中の除却支援制度などによりまして、空き家増加への対策強化に努めてまいります。
2点目は、空き家になることが想定される家屋について、事前に賃貸や売却希望を意思表示できる仕組みを導入してはとの御質問でございます。
議員御提案の仕組みとしましては、今年度、現在のお住まいの今後を考えるきっかけづくりを目的としまして、「空き家にするまえに考える住まいの情報シート」を作成し、高齢者世帯を中心にお配りしているところでございます。
本シートでは、住まいの将来の取扱いを考えていただくポイントと併せまして各種相談窓口を御案内し、所有者や御家族などが我が事として解決策を考えていただける内容となっております。空き家発生の未然防止につながりますよう、その周知に努めてまいります。
3点目は、企業や移住希望者と空き家のマッチングを図ってはとの御質問でございます。
本市では、空き家・空き地情報バンクを開設しまして、空き家利用希望者と空き家のマッチングを行っているところでございます。バンクを利用しました物件の成約件数は、令和元年度は23件、令和2年度は32件、令和3年度は50件と順調に推移しているところでございます。また、空き家所有者等からの希望がございますれば全国版の空き家情報バンクに掲載し、より多くの方が物件を検索できる仕組みとなっております。
加えまして、市をはじめ宅地建物取引業協会などの関係団体で構成します高岡市空き家活用推進協議会では、住まいの総合相談
所や物件紹介等によりマッチングを行っているところでございます。本市としましては、これらの取組をより広く周知することによりまして空き家のマッチングの促進につなげてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
41 ◯副議長(
酒井善広君) 生活環境文化部長 二塚英克君。
〔生活環境文化部長(二塚英克君)登壇〕
42 ◯生活環境文化部長(二塚英克君) 私からは3点についてお答えいたします。
まずは、大きな項目の3つ目、デジタル化についての1点目、単位自治会での結ネットの活用状況についてのお尋ねであります。
高岡市連合自治会が導入を進めるスマートフォンアプリ「結ネット」は、令和3年度から36の連合自治会長へ導入し運用しております。現在、各地区で単位自治会長への導入、さらには希望する単位自治会で各世帯への導入も進めているところであります。
本年11月末では、全世帯で導入し運用している自治会が1つ、希望する世帯から順次導入し運用している自治会が2つ、さらに5つの自治会が運用開始に向け準備を進めておられまして、それぞれ工夫しながら利用者を広げていただいております。
既に運用している単位自治会では、獅子舞や子ども会など町内行事の案内や出欠確認、ごみ当番、道路工事、児童の登下校時間の変更などの連絡、そのほか落とし物のお知らせなど、自治会内のローカルな情報の発信に利用されております。このアプリの利活用により、デジタルによる新しい住民のつながりが生まれ、これまで地域に関心の低かった方や幅広い世代が活動に参画してもらうきっかけとなることを期待しております。
次に、大きな項目の4つ目、男女平等・共同参画推進についての1点目、女性人材バンク事業の進捗状況と今後の展望についてのお尋ねであります。
地域、団体、企業等に幅広く女性の力を生かすため、女性人材バンクの設置に向けて、現在、企業における雇用の状況やニーズを把握するなど、制度設計に取り組んでおります。
まずは、ニーズの検証や効果的な運用方法などの検討が必要と考えておりまして、学識経験者や地域、市内の関係団体で構成する検討委員会を設置し、それぞれの立場から御意見をいただきたいと考えております。
委員会での意見を踏まえ、個人情報の取扱いあるいは他機関との調整など、課題を整理しながら制度設計を進めてまいります。
次に、この項2点目、カンガルー出勤の推進についてのお尋ねであります。
本市では、市民、地域、事業者が協力し合い、事業
所の規模や業種にかかわらず、全ての人が仕事と生活の調和が取れ、生き生きと働き暮らすことができるようワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでおりまして、平成24年度からワーク・ライフ・バランス推進事業
所の認定制度を設けております。
ワーク・ライフ・バランス推進事業
所は、仕事と生活を両立できる職場環境の整備を認定要件の一つとしておりまして、事業所内
保育園の共同設置や、育児と仕事を両立するため柔軟な勤務体系を認めるなど、独自の取組を実施していらっしゃるところもございます。
こうした取組は、子供の様子を確認しながら安心して働くことができること、また育児を理由とした離職を防ぐことなど、ワーク・ライフ・バランスの推進に資するものと考えております。議員御提案のカンガルー出勤も含めた先進事例等、より効果的な方策を研究するとともに、推進事業
所等に情報提供をし、育児と仕事の両立に向けた取組を推進してまいります。
私からは以上です。
43 ◯副議長(
酒井善広君) 未来政策部長 鶴谷俊幸君。
〔未来政策部長(鶴谷俊幸君)登壇〕
44 ◯未来政策部長(鶴谷俊幸君) 私からは、問いの3、デジタル化についての2項目め、AIチャットボットについて2点お答えしてまいります。
まず1点目、導入することで期待する効果についてでございます。
AIチャットボットは、パソコンやスマートフォンを介し、市ホームページから24時間365日、時間や空間に制約を受けることなく問合せ等へ対応するプログラムでございます。今年度よりスタートしております高岡市DX推進方針の基本理念でもある「市民がゆとりと豊かさを実感できるデジタル社会の実現」、これに向けて、行政のデジタル化の一環といたしまして今月1日から運用を開始したところでございます。
各種制度や手続に関する疑問や問合せなどに対応できるだけでなく、電子申請が可能な手続につきましては、AIチャットボットから申請サイトへつなげるなど、市民の方々が市役所へ足を運ぶことなく行政サービスを受けることを可能とするものでございます。
本市といたしましては、AIチャットボットの導入を手始めに、デジタルの活用による市民サービスの向上と内容の充実を図っていきたいと考えておりまして、議員からもお話のありました、デジタル社会の進展と市民生活の中でのデジタル活用の浸透、そして市役所の窓口機能や行政サービスの在り方に対する概念が変化していくことを期待しているところでございます。
次に、この項2点目、AIチャットボットの今後の展開についてでございます。
AIチャットボットの導入時点、現在でございますが、今現在では、まずは市民からの問合せの多いマイナンバーに関する事項や戸籍、住民票あるいはごみの関係、子育てや福祉といった市民生活に直結した21の分野約1,200項目を取り込んでおります。
AIチャットボットは、質問、回答を重ねることで自動学習機能により回答精度が高まり、そのことが利用者の満足度の向上にもつながることから、まずは利活用をPRしながら定期的に利用実績を解析いたしまして回答項目の加除、修正を行い、回答精度の向上に努めていくこととしております。
今後、AIチャットボット上での市民対応や、効果的、効率的な運用に関しますノウハウを蓄積していくこととしておりまして、来年度には教育や土木といった他の行政分野にも順次広げていくことを予定しております。AIチャットボットの利用拡大によりまして、市民サービスの向上とデジタル社会の進展につなげていく好循環をつくってまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
45 ◯副議長(
酒井善広君) この際、午後1時まで休憩いたします。
休 憩
────────────・─────────────・────────────
休憩 午前11時58分
再開 午後1時00分
────────────・─────────────・────────────
再 開
46 ◯副議長(
酒井善広君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。
一般質問、質疑を続行いたします。5番 熊木義城君。
〔5番(熊木義城君)登壇〕
47 ◯5番(熊木義城君) 高岡愛の熊木義城でございます。
12月定例会を迎え、議員として活動を始めてから1年がたちました。まだまだ至らぬ点もありますが、よりこの高岡が住みやすく、そして幸せに暮らせるまちになるよう提案を続けていく所存を申し上げ、質問に参ります。
まずは、本市の最も大きな課題の一つである人口減少問題について伺います。
本市では、減少傾向が続く人口に対して、問題を克服し地域経済の活性化を図るため、総合戦略「みらい・たかおか」を策定し、目標を掲げて課題解決に取り組んでおられます。毎回の質問でも触れさせていただいているとおり、人口減少は、地域経済の活力を奪い、社会基盤を揺るがす大きな問題です。本市としても引き続き、結果を求めて最優先で取り組まなければならないと考えております。
さて、そのような中で現在進められている第2期総合戦略について伺います。
高岡市の人口は、国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2060年までに約10万8,000人まで減少することが予想されています。このような予想を少しでも改善するために、本市では2060年に12万5,000人の人口を確保することを目指し、より細かな目標設定を行い、まずは、「みらい・たかおか」の期間である令和2年度から6年度までの5年間、様々な取組を行っておられることと思います。
計画の実施から2年ほどが経過し、先日、この第2期総合戦略「みらい・たかおか」の進捗状況の報告をいただきました。ちょうど今年度が折り返しとなり、まずは前半の取組について冷静に振り返ることが非常に重要なことだと思います。
そこで1点目の質問ですが、第2期総合戦略「みらい・たかおか」の進捗状況を踏まえた評価をどのように捉えておられますでしょうか。見解を伺います。
続いては、進捗状況のより具体的な内容についてです。
今回の報告でよい結果を残した施策もあれば、改善が必要な施策も見えてきたことと思います。
中でも私が気になりましたのは、転出・転入の均衡についてです。2025年までの間に累計ではありますが、本市から出ていく方と入ってこられる方の数を同じくし、まずは社会減の改善を図るということは重要な取組です。
しかし、進捗状況の中では令和3年度においてマイナス450人と、2年目にして大きく目標から離れてしまいました。基準値となっている平成30年のマイナス275人よりさらに流出してしまったことになります。もちろん社会増減は社会状況に合わせてその年によって変化するものですが、目標に掲げたものが達成できなくては、その後のより大きなゴールもなし崩し的に達成されなくなる危険性をはらんでいると思います。
そのため、今回の進捗状況をしっかりと見詰め直し、効果的な対策を講じる必要があると思い、お聞きをいたしますが、まずこの令和3年度の実績値が目標値を大きく下回った原因をどのように捉えておられるのでしょうか。
また、令和6年度の目標達成に向けた今後の展開についてはどのように考えておられますか。見解を伺います。
今後の対応が何よりも重要であります。本市の根幹に関わる施策だからこそ、まさに未来の高岡に向け、現在の議論は非常に大事だと考えています。ぜひこれからの取組にも注目してまいります。
続いて、大項目の2つ目として、本市のデジタル化推進について伺います。
多くの皆様が御存じのとおり、近年は行政のDX、デジタル化が国を挙げて進めておられます。高岡市においても高岡市DX推進方針を打ち出し、目標を設定して着実に進めてきておられることと感じています。
ここ最近では、コンビニでマイナンバーカードを活用し住民票の写しや戸籍謄本が取得できるようになりました。私も活用したことがありますが、本当に簡単に手続ができるので、非常に便利になったなと感動した覚えがあります。
さて、年々着実に進むデジタル化ですが、何といっても大事なことは、時代の流れによって変化していく市民の生活と、そのニーズに合わせることだと考えています。
私は先日、大阪府の四條畷市に視察に伺いましたが、民間企業と連携し、住民票や転出届などが離れた地域でも取得できるという仕組みを導入しておられました。転出した学生や社会人が手続のために戻ってこなくても、引っ越し先で手続ができるという画期的なシステムです。全国の地方自治体では、自ら可能性を模索し、新しいDXの取組にチャレンジしておられる事例が増え続けています。
そんな中、高岡市のこれまでの取組も負けてはいないと思います。電子申請ができるメニューは県内の他自治体に比べても豊富であり、デジタル化への意識は高いので、今後は、よりほかの自治体をリードし、市民から便利な行政だと誇りを持ってもらいたいという考えから質問をいたします。
まずは、今後のマイナンバーカードの交付についてです。
デジタル化を進める上でカードの交付促進は不可欠であり、さらなる普及が必要であると考えます。
そこで、今後のマイナンバーカード交付促進に向けた取組を具体的にどう進めていくのか、お伺いをいたします。
続いて、1点目とも関連しますが、何よりカードを活用して便利になったという実感は交付にも大きく影響すると思います。マイナンバーカードの制度化によって行政のデジタル化の可能性は大きく広がりました。
本市においても、これで満足することなく積極的に新しい可能性を探り、より便利なサービスとなるように努めていくことが重要であると考えます。
そこで2問目ですが、転入・転出届や各種イベント、講座の申込みなどに電子申請をより積極的に活用し、市民サービスのさらなる拡充に努めるべきと考えますが、見解を伺います。
さて、これまでデジタル化について触れてきましたが、ここからも少し関連した質問項目を続けてまいります。
大きな項目の3つ目として、道路補修や除雪の通報体制について伺います。
これまでは、道路が陥没していたり破損箇所を知らせる手法、ツールは電話が主だったと思いますが、今では、先ほども触れた電子申請でできるようになりました。電子申請の中では写真も添付することができ、いち早く現場の状況を理解することができますし、連絡を受ける側の業務も軽減されるという大きな効果があります。私も利用させていただきましたが、大変手軽にできる便利なシステムです。
今後、より多くの市民に知っていただき活用していただくことが重要であると思い、お伺いをいたしますが、現在の電子申請システムを活用した道路補修通報の利用状況はどうでしょうか。
また、システムのさらなる周知についてどのように取り組んでおられるかということも、併せてお伺いいたします。
続いて、除雪の際の通報について伺います。
市民は毎年の豪雪に大変苦労しておられますし、その対応に当たる当局や除雪業者の皆様、協力いただく地域の皆様には、一年一年感謝しかありません。
その中で、除雪の際に起こる様々なトラブルについて、担当部局には多くの連絡が来ることと思います。今年度もいよいよ冬を迎え、雪の季節が近づいてまいりました。
そこでまず1点目に、今年度の除雪の通報体制についてどのように対応される予定かということをお伺いいたします。
2点目に、先ほども触れた除雪に関する通報における、その手法について伺います。
大雪となれば様々な問題が同時多発的に起き、担当部局への連絡が集中することと思います。特に電話での連絡が集中すれば回線が逼迫し、つながりにくくなることで、通報しておられる市民のストレスにもつながる上、その連絡を受ける職員の皆様の御苦労も大変なものがあると思います。
そこで、今後、通報を受ける手段の一つとして、公式LINEを活用することを提案いたします。
現在、本市では、新型コロナウイルスワクチンの予約に公式LINEを活用しておられると思いますが、全国の自治体の中では、先ほどの道路補修に関して、その通報に活用しておられる事例も年々増えております。道路補修に関しては本市が別のシステムを使っておられるので特に触れませんが、除雪の通報においては生かせる可能性があるのではないかと考えております。
公式LINEは、連絡を受けるだけであれば予算がゼロで実現できますし、またLINEの利用率が年々上昇する中で、市民の皆様にとっても身近で手軽な連絡手段となります。また、トラブルにおける状況を写真や位置情報で素早く正確に把握することができますし、電話に比べても、連絡を受ける職員の負担軽減にもつなげることができるのではないでしょうか。
このように、導入する効果は大きいかと考えますが、今後、公式LINEを活用した通報手段の導入を検討されてはいかがでしょうか。ぜひ見解を伺います。
最後の項目として、本市のさらなる福祉の充実について伺います。
本市においては、よりよい福祉の実現に向け、民間をはじめ多くの機関と連携をして進めておられることとは思いますが、当事者の皆様から私たちに、より現実に即した施策となるようにアドバイスをいただくことも多々ございます。福祉がより充実していくためには、多くの方の視点、そして御意見を伺いながら丁寧に、適切に前に進めていくことが何より大事なことだと思います。また、高岡市がこのまちで暮らす方に寄り添い、より安心・安全なまちとなるようにお聞きをいたします。
まずは具体的に、障害をお持ちの方の障害支援区分について伺います。
障害支援区分は必要な支援の度合いを総合的に示すもので、市町村が認定を担当し、医師や認定調査員などが細かな項目をチェックしながら判定をしておられます。
しかしながら、例えば障害をお持ちのお子さんなどは、その日、また調査を担当をされる人によって対応が変わったり、また、短い調査期間ではその状況を十分に把握することができないというお話を伺っております。支援の区分が正確でなければ、対応する民間施設をはじめ多くの方に影響が出ると思います。
そこで質問ですが、このような障害支援区分の判定結果に対して、利用者等から疑義があった場合、どのように対応しておられるのでしょうか。お答えをお願いいたします。
また、続いて、福祉サービスの拡充について伺います。
現在、国の基準に沿って紙おむつをはじめ多くの生活用具の購入補助、給付などのサービスがあると思います。その中で御意見をいただくのが、知的障害を持つ方への支援拡充です。例えば身体に障害をお持ちの方であれば紙おむつの購入費用の助成が実施されておりますが、知的障害の方は対象になっておりません。排せつの有無のコミュニケーションが取れず、紙おむつを利用しておられる方の経済負担は大きくなっているというお話を伺っております。
そこで質問ですが、知的障害者へのおむつ購入補助など、さらなるサービスの拡充を本市独自で取り組まれてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
このような課題は、当事者の方の視点に立たなければ気づくことができないかもしれません。しかし、一つひとつのお声をお聞きし、その課題解決に尽力しなければならないと思います。また、地方自治体の判断でサービスを拡充できることも地方自治のよさであるというふうに私は思いますし、先ほども述べました、このまちで暮らす方に寄り添い、安心・安全のまちをつくっていくために、今よりもより充実した福祉になるように、引き続き努めていただきたいと思います。
多岐にわたる質問ではございますが、当局の皆様の前向きな御答弁を御期待申し上げ、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
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答 弁
48 ◯副議長(
酒井善広君) 当局の答弁を求めます。市長 角田悠紀君。
〔市長(角田悠紀君)登壇〕
49 ◯市長(角田悠紀君) 熊木議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
私からは、大項目の1点目、人口減少への対応についてのうちの1点目、第2期総合戦略「みらい・たかおか」の進捗状況を踏まえた評価についてお答えをさせていただきます。
第2期高岡市総合戦略「みらい・たかおか」は、人口減少社会における地方創生に向けた具体的な施策等を示したものであり、その内容は本市総合計画のリーディングプロジェクトにも位置づけられております。
令和3年度の進捗状況については、コロナ禍における人流の抑制や経済活動の停滞などの影響を受け、特に交流・観光分野や地域コミュニティに関する分野で数値目標に及ばない項目が目立ったものの、子育て・教育分野では全指標で80%以上の達成状況となっております。先月22日に開催した総合計画審議会におきましてもこの内容を報告させていただきましたが、コロナ禍にあった令和2年度に比べ改善した指標も見られたことから、市民や事業者の方々の工夫や新たな手法による挑戦が動き出しているものと一定の評価をしておりますが、私自身は十分とは全く思っておりません。今後も成果を上げていけるよう尽力をしてまいります。
また、その総合計画審議会において委員からは、「今の時代に合わせて物の見方を考え、変えていく必要がある」との御意見もいただいており、コロナ禍を経て市民の意識や行動に変化が生まれ始めた今が未来へ向けた施策の在り方や方向性を見直すタイミングと捉え、高岡市総合計画アフターコロナ編の策定について諮問をさせていただきました。
今後、働き方の変化、地方回帰への流れ、デジタル技術の活用など、時流も見極めつつアフターコロナ編の策定を進め、総合戦略の効果検証を行いながら、持続可能なまちづくりに有効な施策等を検討してまいります。
私からは以上であります。その他の御質問に関しましては部長よりお答えをさせていただきます。
50 ◯副議長(
酒井善広君) 未来政策部長 鶴谷俊幸君。
〔未来政策部長(鶴谷俊幸君)登壇〕
51 ◯未来政策部長(鶴谷俊幸君) 私からは3点についてお答えしてまいります。
まず問いの1、本市の人口減少への対応についての2項目め、第2期総合戦略「みらい・たかおか」に掲げる数値目標「転出・転入の均衡」の状況についての1点目、令和3年度の実績値が目標値を下回った原因についてでございます。
第2期総合戦略「みらい・たかおか」の基本目標のうち、「多様なひとが住みたいと感じるまちをつくる」、これの数値目標としております「転出・転入の均衡」につきましては、議員からもございましたが、令和3年度の実績といたしまして450人の転出超過となっております。
令和3年度はコロナ禍の影響が一定の落ち着きを見せたことから、主に進学や就職、転勤などを理由として近隣県や東京都などへの移動が活発化する中、前年に当たります令和2年度が新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりまして、移動を伴う就職活動などが制約を受けた結果、令和3年度の県内へのUターン就職率が横ばいで推移したことによるものと推測しております。
続きまして、この項2点目、令和6年度の目標達成に向けた今後の展開についてでございます。
本市におきます転入者、転出者の年代別の割合では、いずれも20代、30代の方が多い傾向にございます。この世代をターゲットに、高岡を「魅力的なしごとに挑戦でき、安心して子どもを生み育てることができるまち」として浸透させていくことが、ふるさとへの愛着や、このまちで暮らしていこうという意思につながるものと考えておりまして、SNSや若者向けのイベントなどを通じ、積極的な情報発信を展開していくこととしております。
また、今年6月に実施いたしましたアフターコロナを見据えた市民意識調査の高校生、大学生などに対する就職希望地に関する設問では約半数の方が県内就職を希望しており、高岡に魅力的な仕事や企業があることを知っていただければ、人口流出に対するダム効果につながるものと考えております。
現在、市内の高校1年生を対象としたアンケート調査を実施しておりまして、新年度に向けて、若者が地元に定着するダム効果やUターン就職につながる施策についても検討を進めてまいります。
次に、問いの2、本市のデジタル化推進についての2項目め、電子申請を積極的に活用してはとのお尋ねでございます。
現在、国におきましては、マイナンバーカードの利活用の拡大や諸手続のワンストップ化が進められております。来年2月には全ての市区町村で転出・転入に係るオンライン申請サービスの開始が予定されておりまして、本市におきましてもシステム改修等の準備を進めているところでございます。
また、本市におきましては、コロナ禍でデジタル活用が注目される以前から電子申請に積極的に取り組んできておりまして、令和4年度初には、各種講座やイベントの申込みなども含め106種類の手続に対応しているところでございます。
新型コロナワクチン接種に関する手続のほか、児童手当の現況届、道路占用許可申請などでも電子申請が活用されており、県内全自治体が共同利用しております富山県電子申請サービスにおきます令和3年度住民対象の電子申請実績は、県内市町村のトップとなる6,536件となっております。
市民が豊かさを実感できるデジタル社会の実現に向け、引き続き電子申請の対象手続の拡大と利便性の周知に努め、デジタルを活用した市民サービスの充実を図ってまいります。
私からは以上でございます。
52 ◯副議長(
酒井善広君) 生活環境文化部長 二塚英克君。
〔生活環境文化部長(二塚英克君)登壇〕
53 ◯生活環境文化部長(二塚英克君) 私からは、大きな項目の2つ目、本市のデジタル化推進についての1点目、今後のマイナンバーカード交付促進に向けた取組についてお答えいたします。
本市の11月30日時点でのマイナンバーカードの交付率につきましては57.06%、申請率については70.20%でありまして、いずれも全国平均と県内市町村平均を上回っている状況にあります。
これまで本市では、仕事などで平日にカードを受け取りにこられない方のために休日臨時窓口を開設するとともに、高齢者層をターゲットにした市立公民館での出張申請受付や、ファミリー層をターゲットにしたショッピングモールでの出張申請受付、さらには企業等への出張申請受付を行うなど、普及に努めてきたところであります。
マイナポイント第2弾などの効果もあり、カードの申請や交付は伸びてきている状況にありますが、先日、国より、カードと健康保険証の一体化の方針が示されたことから、今後ますます申請や交付が増えるものと見込んでおります。
こうした状況に対応するため、夜間の臨時窓口を新たに開設するとともに、休日臨時窓口の開設回数や時間を増やすなど、取組を強化したところであります。一方で、最近はカードの受け取りの人が窓口に集中し、市民の方を大変お待たせしている状況にあります。こうしたことから、円滑に交付できるよう対応を検討してまいります。
私からは以上です。
54 ◯副議長(
酒井善広君) 都市創造部長 赤阪忠良君。
〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕
55 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは、3項目め、道路補修や除雪の通報体制についての4点についてお答え申し上げます。
初めに、現在の道路補修通報の電子申請についての1つ目、電子申請の利用状況についてお答えいたします。
市民通報システムは、富山県電子申請サービスを活用して、令和2年度に、道路における陥没等の損傷状況を市民の皆様がお持ちのスマートフォンなどから市へ通報いただき、迅速な修繕対応を実施するため構築したものでございます。
このシステムの利用状況といたしましては、令和2年度は53件、令和3年度は91件、今年度は11月末で168件ございまして、着実に増えている状況にございます。
同じく電子申請についての2点目、電子申請システムのさらなる周知のための取組についてお答え申し上げます。
市民通報システムの周知につきましては、これまでも「市民と市政」や市のホームページ等で周知を図ってきたところでございます。
また、本年3月には、市内の全自治会への班回覧によりましてシステムの操作方法や利用時間などをお知らせしたところでございます。引き続き、道路の安全確保のため、このシステムの利用が進みますよう、様々な機会を通じて周知してまいりたいと考えております。
次に、除雪につきましての1つ目、今年度の除雪の通報体制についてお答え申し上げます。
本市における除雪の通報体制といたしましては、市民の皆様からの高岡市道路除雪対策本部への電話、メールのほか、今ほど申し上げました市民通報システムによりまして情報提供をいただいておるところでございます。
今年度につきましても昨年度と同様の通報体制によりまして、市民の皆様からのお問合せ等に対応することとしております。
最後に、除雪についての2点目、公式LINEを活用しました通報手段の導入についての御質問でございます。
除雪に関します通報に関しましては、除雪作業をはじめ、除雪作業によります道路や塀の損傷など様々なお問合せをいただいておるところでございます。これらのお問合せを基に、御連絡いただいた方と現地の立会いや、今後の修繕などの対応について御相談を行っておるところでございます。
現在、本市では、道路補修だけでなく除雪に関しましても市民通報システムを利用しているところでございまして、このシステムの入力フォームでは、通報をいただいた方の連絡先と併せまして写真の添付も可能となっております。また、通報件数も年々増えてきておりますことから、引き続き市民の皆様へ広く周知し、このシステムの活用の促進を図ってまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
56 ◯副議長(
酒井善広君) 福祉保健部長 戸田龍太郎君。
〔福祉保健部長(戸田龍太郎君)登壇〕
57 ◯福祉保健部長(戸田龍太郎君) 私からは、大きな項目の4つ目、本市におけるさらなる福祉の充実について2点お答えをいたします。
まず1点目、障害支援区分の判定結果に対して、利用者等から疑義があった場合の対応についてのお尋ねであります。
障害支援区分につきましては、市の職員が対象者本人や家族などから本人に係る聞き取り調査を行い、その調査結果と医師の意見書に基づき、医師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、保健師、看護師で構成される審査会において判定を行っているものであります。
この場合の調査を行う際には、本人の体調や環境によって状態把握が異なってまいりますことから、本人の日頃の状況をよく知る家族や支援機関などからの聞き取りを行っております。判定結果に対し利用者等から疑義があった場合につきましては、改めて聞き取り調査を行いますとともに、再度、医師の意見書に基づき審査会で判定を行っているところでございます。
次に、この項2点目、知的障害者へのおむつ購入補助など、市独自のサービス拡充に取り組んではとのお尋ねでございます。
本市におきましては、日常生活用具給付等事業として、脳性麻痺などを原因とした脳原性運動機能障害があり意思表示が困難な方や、高度の排便もしくは排尿機能障害がある方に対しておむつの購入補助を行っているところでございます。
議員御提案の知的障害のある方へのおむつ購入助成などのサービス拡充につきましては、他市の取組状況や利用者のニーズなどを調査、研究してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
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58 ◯副議長(
酒井善広君) 22番 上田 武君。
〔22番(上田 武君)登壇〕
59 ◯22番(上田 武君) 12月定例会に当たり、6項目15点について、通告に従って質問いたします。
最初の1項目めは、新型コロナウイルス感染症についてお伺いいたします。
第7波においても病床逼迫で受入先がなく、調整中に高齢者が亡くなったと報道されていました。新型コロナウイルス感染症でできるだけ重症者や亡くなる人を出さないことが大切です。そのためには、可能な限り感染者全員の入院治療を確保し、孤独死を出さない対応を徹底することです。
全国で連日10万人を超える感染者が出ている第8波ですが、今年の死者数の累計は、11月時点で昨年の死者数の累計を大幅に超えて3万人以上の事態となっています。病床使用率が上昇傾向にあり、救急搬送が難しい事例も増えてきているという報道もあります。
県は11月28日より、感染対策のレベルをレベル2(感染警報)に1段引き上げました。これまで市民病院では、医療従事者自らが感染しないように対策を行いながら、総がかりで新型コロナウイルス感染症患者に向き合い、治療、看護に取り組まれていますことに敬意を表します。
この項1点目は、第8波への対応についてお聞きします。
まず、市民病院の病床使用率をお伺いします。また、他の病気も含め、医師、看護師の医療全般に係る受入れ体制は盤石なのかをお伺いします。
2つ目に、レベル2(感染警報)により、コロナ患者との面会が再びできなくなりました。口頭での会話が難しい障害者等が感染し入院した場合、意思疎通を円滑にするために、どのような対応をするのかをお示しください。
次に、本市においても高齢者施設におけるクラスターが増えてきている状況です。重症化リスクが高いとされる高齢者への対応が第8波の中でも重要と考えます。
そこでこの項2点目として、本市における60歳以上の方のワクチン接種の状況と、接種の推進に向けた今後の取組をお示しください。
次に、2項目めは、
国宝指定答申後の勝興寺についてお伺いします。
10月16日に、能町校下の行事である歩こう会に参加して勝興寺まで歩きました。答申後の最初の日曜日ということで比奈の会の説明箇所では順番待ちが何か所かあり、多くの人でにぎわっていました。なお、この日は集計を始めて以来最多の1,030人が訪れたと報道されていました。
その後もイベントや行事などの開催もあり、途切れることなく多くの方が訪れています。その効果は、
伏木地区はもとより市全体に広がっていることを実感します。同時に、歴史都市の厚みを深める課題も幾つか見えてきたのではないでしょうか。
そこでこの項1点目は、
国宝指定答申後の勝興寺を中心としたにぎわいづくりの意気込みと、見えてきた課題への今後の取組についてお示しください。
次に、先ほどの歩こう会で感じたことは、勝興寺の境内にある駐車
所へ向かう車が歩行者のそばを頻繁に通るため、接触事故が起きる可能性があるように感じました。危ないということです。今後は、坂道の区間では関係者以外の車の通行を禁止してほしいと思いました。
そこで2点目は、観光客誘致や文化財保護の観点からも、境内の駐車場を廃止し、周辺で新たに駐車場を設置してはと考えますが、見解をお伺いします。
なお、勝興寺に向かう坂道は高齢者や障害者にとっては大変きつい坂道であると感じましたので、今後は観光客の移動手段を考える必要もあると思います。
次に、勝興寺全体にスロープを設置するなどしてバリアフリー化を図り、高齢者や障害者が安心して訪れたくなる対応が求められているのではと感じましたので、この項3点目として、勝興寺のバリアフリー化の現状と今後の対応についてお示しください。
次に、
伏木地区のすぐ近くに吉久地区が小矢部川の対岸にありますが、両地区を結ぶ交通の利便性が大きな課題としてあります。
そこで、
重要伝統的建造物群保存地区の吉久や景勝地の雨晴を含め、北部エリアの観光地の回遊性を高める施策として、移動手段の充実に努めてほしいと考えますが、見解をお示しください。
最近では、電動アシスト付自転車や電動キックボードなど多様な乗り物があります。既存の公共交通に加え、こうした多様な選択肢も検討しながら、移動手段の充実とまちの魅力の向上に知恵を絞っていただければと思います。
次に、3項目めは、庄川緑地分区園及び利用料についてお伺いします。
さきの9月定例会の一般質問において、分区園利用者に利用許可条件の変更理由を丁寧に説明するべきと求めたところ、10月7日に説明会が行われ、私も傍聴で参加をさせていただきました。参加された皆さんは説明会が持たれたことに感謝する一方で、「自分たちの思いをなかなか理解してもらえなかったため、今後も継続して話合いの場を持っていただきたい」と言っておられました。今後も利用者の声に耳を傾けていただきたいということを申し上げておきます。
この項1点目は、分区園の許可条件の変更を説明した際、利用者からどのような意見や要望が出ていたのか。また、出た要望に、今後どのように対応するのか、お示しください。
次に、「やらずぶったくり」という言葉があります。ここ数年、利用料として2,200円を徴収しているのに、分区園の管理費等に1円も使われていないことが調査で分かりました。
この項2点目は、利用者から2,200円徴収する根拠をお伺いします。
例えばスポーツジムでは、運動器具などを使用して汗をかいたりして健康増進を図るために料金を支払いますが、器具に不具合などがあれば新たに購入したりして利用者に応えています。
この項3点目は、大雨や洪水で用土がなくなり畑ができなくなった際には、徴収した利用料で用土を補充すべきと考えますが、見解をお示しください。
次に、夏場は野菜などの作物には水は欠かせません。しかし、変更された利用許可条件には、河川敷内に設置してある水道を使うなと明記してあります。それで「家から水を持ってきてください」とか「タンクを畑に置いて雨水をためて、その水を使ってください」と言っているようですが、自転車でしか畑に来られない人もいます。夏場にはタンクにためた水は高温となり、その水を作物に直接かければ枯れてしまうおそれがあります。また、ボウフラが湧くなど、環境も悪くなってしまうおそれがあります。
水道料金は、100リットルで約20円程度であり、利用者からは、引き続き河川敷内の水道を使いたいと切実に述べておられました。実態とマッチしていないのであれば柔軟に対応すべきと考えます。なぜできないのか、理解できません。
そこでこの項4点目は、河川敷に設置してある水道を分区園利用者が利用してはならない理由をお聞かせください。
市長は、市民に寄り添う市政運営で、市民とともに高岡を前へ進めると機会あるごとに述べられていますが、ぜひ利用者の思いに応えていただきたいと強く要望します。よもやこれが稼ぐ力だとは思えないのです。
次に、4項目めは、今次上程された補正予算についてお伺いします。
37億円余りの補正額のうち、約24億円は市債借換えのための償還金となっています。実質約13億円となる事業の内容としては、エネルギー価格や物価高騰の中、障害者施設などや、打撃を受けている個人事業者や中小企業などを国からの交付金で支援するとしています。
この項1点目は、補正予算の特徴と期待する効果をお示しください。
次に、市民の協力の下で財政の健全化が図られ、加えて市の貯金に当たる基金の積立ても順調に伸びているとのことですが、様々な食料品や生活用品の値上げが止まりません。来年には4,425品目が値上げ予定です。加えて、電気料金の約50%の値上げが追い打ちをかけてきます。生活と暮らしを守るためのさらなる追加の支援策が求められています。
新型コロナウイルス感染症と燃料高によりスーパー銭湯やスナック等の閉店も聞き及んでいます。さらに拡大しないように、支援が行き届いていない事業者や窮乏化に追い込まれている市民の暮らしを支える意味で、今次補正で基金を取り崩し、本市としての支援策を行うべきと考えますが、見解をお示しください。
次に、5項目めは、医療費の18歳までの無料化についてです。
県内では、魚津市、滑川市、黒部市、射水市が実施しています。砺波市は来年度より実施するためのシステムの改修を行うとしています。
さきの9月定例会において、18歳までの医療費の助成について、今後、調整を進めた上で、必要な予算等については改めてしかるべきタイミングで議会にお諮りするとの説明があり、今定例会に890万円が上程されました。
そこで、医療費の18歳までの無料化について、本市での実施に向けての今後のスケジュールをお示しください。
最後の6項目めは、いじめ対策についてお伺いします。
11月19日、いじめを受けて不登校であった富山市立北部中学校の女子生徒が自殺に追い込まれ、命を絶つ悲しい出来事が発生しました。報道によれば、学校は「いじめではなく人間関係のトラブル」とコメントしていました。
昨年度に、いじめ、不登校などの問題に関して全国でスクールカウンセラーが受けた相談件数は延べ約4万2,000件とのことです。また、2021年度の県内のいじめ認知件数は約1,500件で、不登校が1,800人余りとなっていますが、いじめの解消率が全国平均より低く、丁寧に子供と関わっていない表れでないのかと指摘する声も多く聞かれます。
荻布県教育長は、子供の小さな変化も見逃さないことが大切であると強調し、県内の各学校に対し、いじめやトラブルがあった場合は早期の対応を取るように通知を出しました。
そこで、県からの通知を受けて、本市としてどのように受け止めて今後の取組に生かしていくのか、お尋ねします。
以上で質問終わります。
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答 弁
60 ◯副議長(
酒井善広君) 当局の答弁を求めます。市長 角田悠紀君。
〔市長(角田悠紀君)登壇〕
61 ◯市長(角田悠紀君) 上田議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
私からは、大項目の2点目、勝興寺についてのうちの1点目、勝興寺を中心としたにぎわいづくりへの意気込み、また見えてきた課題への今後の取組に関しましてお答えをさせていただきます。
10月12日に
国宝指定へと答申され、10月及び11月ともに参拝客数が1万人を超えました。あわせて、
伏木北前船資料館や伏木気象資料館等でも来場者数が伸びており、そのにぎわいが周辺へ波及していることがうかがえます。
そうした中、先月、勝興寺では企画展を開催するとともに、地域団体、地元経済会の皆様方が
ライトアップを実施されました。さらに、今月11日には地域住民の皆さんが祝意を示す催事の開催を予定されているところであります。このように、勝興寺を中心として地域団体や地元経済界、また行政が連携することでにぎわいを創出させ、地域、ひいては高岡を元気にしてまいります。
一方、課題として、
勝興寺周辺はにぎわっているものの、地域に滞留してお金を使っていただく仕組みが十分ではないとの声がございます。本市としては、
賑わい集積開業等支援事業の対象区域の拡大など、各種支援事業等を実施することにより民間活力を促進し、北部地域のみならず市内一円でより長く楽しんでいただける仕掛けづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。その他の御質問に関しましては教育長、また部長よりお答えをさせていただきます。
62 ◯副議長(
酒井善広君) 市民病院事務局長 柴田文夫君。
〔市民病院事務局長(柴田文夫君)登壇〕
63 ◯市民病院事務局長(柴田文夫君) 私からは2点についてお答えいたします。
まず問い1、(1)、1)市民病院の病床使用率は。また、ほかの病気も含め、医師、看護師の医療全般に係る受入れ体制は盤石かについてお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症は全国的に感染が拡大しており、県内でも10月中旬から感染拡大が継続していることから、県は11月28日に新型コロナウイルス感染対策レベルを感染注意報から感染警報に引き上げています。
新型コロナウイルス感染症の入院患者については、他病院とも連携しながら受け入れているところでありますが、本院の入院患者は11月中旬から増え始め、確保病床に係る病床使用率は直近では最大60%程度となっております。今後も入院患者が増え続ければ、病院全体の人員配置を見直すなど、新型コロナウイルス感染症患者の受入れ体制を整えてまいります。
今後とも感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス感染症患者の受入れと通常どおり一般診療を継続できるよう万全を期してまいります。
次に、2)新型コロナウイルス感染症患者との面会が禁止されているが、口頭での会話が難しい障害者等が感染し入院した場合、意思疎通を円滑にするために、どのように対応するのかについてお答えいたします。
これまでも、口頭での会話が難しいなど、特別なコミュニケーション支援が必要な障害者等が入院した場合には、当該患者さんへのコミュニケーション支援に熟知している家族やヘルパー等支援者の付添いの下、対応してきたところであります。
障害者等が新型コロナウイルス感染症に罹患している場合においても、感染対策に配慮しつつ、家族や支援者を介して障害者等との意思疎通を図りながら対応してまいります。
私からは以上でございます。
64 ◯副議長(
酒井善広君) 福祉保健部長 戸田龍太郎君。
〔福祉保健部長(戸田龍太郎君)登壇〕
65 ◯福祉保健部長(戸田龍太郎君) 私からは2点お答えしてまいります。
まずは大きな項目の1つ目、新型コロナウイルス感染症についての2点目、60歳以上のワクチン接種状況と、接種推進に向けた取組についてのお尋ねでございます。
本市における60歳以上の新型コロナウイルスワクチン接種率につきましては、12月4日現在、1回目が93.4%、2回目が93.3%、3回目が89.7%、4回目が79.2%、5回目が23.5%となっております。
今後は、接種対象者数と予約の申込状況に応じて市内医療機関と予約枠の調整を図りながら、接種の希望が多い土曜日や平日夕方の接種機会を増やしますとともに、集団接種会場における接種回数を増やすなど、新型コロナワクチン接種を希望される方が速やかに接種できる機会の確保に引き続き努めてまいります。
次に、大きな項目の5つ目、医療費の18歳までの無料化について、実施に向けての今後のスケジュールをお尋ねでございます。
去る9月定例会で市長の答弁にありますとおり、18歳までの医療費の助成につきましては、子供の健康な成長を社会で支える環境が本市の魅力となることや、将来のまちづくりを担う人材を育成する未来への投資として意義のあることと認識しているところでございます。
このため、今定例会におきましては、医療費助成の対象年齢を18歳まで拡充することに伴うシステム改修や、新たに対象となる方への案内などに必要な予算を提案させていただいているところでございます。今後は、速やかに準備を進めた上で、無料化に必要な予算や実施時期等について改めて議会にお諮りしたいと考えております。
私からは以上でございます。
66 ◯副議長(
酒井善広君)
産業振興部長 式庄寿人君。
〔
産業振興部長(
式庄寿人君)登壇〕
67
◯産業振興部長(
式庄寿人君) 私のほうからは、大きな質問の2項目め、
国宝指定答申後の勝興寺についての2点目、観光客誘致や文化財保護のため、境内の駐車場を廃止し、周辺で新たに設置してはと考えるが、見解はとの御質問にお答えをいたします。
勝興寺の
国宝指定の答申後、自家用車で訪れる観光客数は増加傾向となってございます。勝興寺では、現状の駐車場規模を鑑みて、応急的に勝興寺の総門を通過し、境内に車を乗り入れて駐車スペースとして利用するといった状況が続いております。
境内での駐車は、観光客の方々の地区内の周辺への回遊性が妨げられるといったことや、文化財保護の観点からも決して好ましいとは言えないのではないかというふうに考えております。本市としては、まずは勝興寺の北と南の駐車場に誘導するとともに、伏木駅前
観光駐車場の利用状況も踏まえ、周辺での駐車場整備を考える必要があると考えております。
駐車場の確保につきましては、まずは勝興寺御自身で準備いただくといったことを前提としつつも早急な対応が必要と考えておりまして、現在、駐車場の適地選定に向けた調査を進めているところでございます。
私のほうからは以上でございます。
68 ◯副議長(
酒井善広君) 教育長 近藤智久君。
〔教育長(近藤智久君)登壇〕
69 ◯教育長(近藤智久君) 私からは2点についてお答えをいたします。
まず、大きな項目の2つ目、
国宝指定答申後の勝興寺についての3項目め、勝興寺のバリアフリー化の現状と今後の対応についての御質問にお答えをいたします。
勝興寺は、本堂、大広間及び式台の2棟が今回
国宝指定の答申を受けており、そのほか10棟が
重要文化財に指定されております。
こうした文化財建造物におきましては、文化財保護の観点からスロープや昇降機などを建物に固定して設置することは難しいことから、現在、置くタイプのスロープで屋内のバリアフリー化を実現しているところでございます。
例えば、車椅子を利用される方がおられる場合には、式台玄関にてお寺の関係者の方に車椅子を持ち上げて対応していただくことが必要となりますものの、そこから先へは大広間、式台などの本坊を車椅子のままで周回でき、また、本堂へは渡り廊下を利用して移動していただくことができるようになっております。それにより勝興寺では、常時公開している範囲全てについてバリアフリーにて拝観していただけるようになっているところでございます。
ただ、勝興寺につきましては、先ほども申し上げましたが、文化財保護の観点なども踏まえて様々に検討を重ねた結果、現在のような対応になっておりますことに御理解いただければというふうに考えているところでございます。
次に、大きな問いの6つ目、いじめ対策について、県からの通知を受けて、本市としてどのように受け止めて今後の取組に生かしていくのかとのお尋ねにお答えをいたします。
先日、県内において中学生が亡くなるという事案が発生いたしました。このことにつきましては大変痛ましく思っておりまして、今後、本市としても、命の大切さの指導や児童生徒に対するきめ細かな支援の充実を一層図り、一人ひとりが安心して学校生活を送ることができるよう努めてまいります。
具体的には、1つには、道徳科の授業や学級活動をはじめ、校内人権週間やボランティア活動などの学校行事を充実させ、互いに尊重し信頼し合う思いやりの心を育てることができるよう努めること。2つには、困ったときには独りで悩まず、先生やスクールカウンセラーなどに相談するよう呼びかけますとともに、悩みや不安を抱えたときに周囲の大人や友達にSOSを発信する方法について学ぶ機会を設けること。さらに3つには、日頃から児童生徒に対する目配りや気配りに努めますとともに、定期的なアンケート調査や面接などを通しまして、本人の悩みや不安だけではなく周囲の児童生徒からの訴えも的確に把握することなどに取り組んでまいります。
また、気がかりな児童生徒に対しましては、家庭訪問や電話連絡などを行い、保護者と協力しながら状況把握に努めますとともに、必要に応じてはスクールソーシャルワーカーなどの専門家や関係機関とも連携するなどしまして、チームでの支援によりきめ細かく適切に対応してまいります。
私からは以上でございます。
70 ◯副議長(
酒井善広君) 未来政策部長 鶴谷俊幸君。
〔未来政策部長(鶴谷俊幸君)登壇〕
71 ◯未来政策部長(鶴谷俊幸君) 私からは、問いの2、
国宝指定答申後の勝興寺についての4項目め、北部エリアの観光地の回遊性を高める施策の充実についてお答えいたします。
現在、本市北部エリアでは観光地の
回遊性向上のため、高岡市観光協会によりまして、
国宝答申を受けた勝興寺、
重要伝統的建造物群保存地区の吉久、国定公園「雨晴海岸」などの周遊も意識した高岡ワイド1日フリーきっぷを販売しておりまして、観光型MaaSでデジタルチケットとしても取扱いを開始されたところでございます。また、貸切りタクシーを利用した駅から観タクン富山では、万葉ゆかりの地をテーマに万葉歴史館や勝興寺、雨晴海岸などを巡るサービスも展開されているところでございます。
勝興寺の
国宝指定の答申を受け、吉久や雨晴海岸など、北陸でも屈指の歴史や自然景観を有する本市の北部エリアに新たな観光需要が生まれるものと期待しております。先ほど議員の視点から御提案もいただきましたが、今後、本市といたしましても、現在提供されている回遊性を高める施策や移動手段の充実はもとより、新たな施策の展開などについても検討していく必要があると考えております。
私からは以上でございます。
72 ◯副議長(
酒井善広君) 都市創造部長 赤阪忠良君。
〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕
73 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは、3項目め、庄川緑地分区園及び利用料に関する4点についてお答えいたします。
まず1点目、分区園の許可条件の変更を説明した際、利用者からどのような意見や要望があったのか。また、出た要望に対し、今後どのように対応するのかとの御質問でございます。
去る10月7日午後7時から、庄川緑地分区園の利用者への説明会を開催しましたところ、11月からの利用予定者55名のうち7名の方に御参加いただいたところでございます。
参加いただいた方からは、水道を利用させてほしい、土を補充してほしい、除草を徹底してほしいといったような御要望がございまして、今後の分区園の維持管理において参考とさせていただきたいと考えております。
2点目は、利用者から2,200円を徴収する根拠はとの御質問でございます。
庄川緑地分区園の1年間、11月1日から翌年10月31日までの1年間でございますが、この使用料は高岡市都市公園条例に基づき徴収しており、昭和53年の開設以来、1区画20平米で2,000円、現在は消費税率を乗じた2,200円を徴収しているものでございます。
なお、庄川緑地分区園は直営で管理をしておりますことから、業務委託等に係る予算執行はございませんが、分区園の維持管理に関する事務をはじめ、今年度は3回、6月、8月、10月それぞれ、空き区画や周辺部の除草作業を市の職員で行っておるところでございます。
続いて3点目、大雨や洪水で用土がなくなり畑ができなくなった際には、徴収した利用料で用土を補充すべきと考えるが、見解はとの御質問にお答えいたします。
大雨や洪水等により庄川緑地分区園が被害を受けて利用できなくなった状態となった場合は、施設の復旧、存続が可能と判断できれば、復旧財源として使用料収入を充てるか否かにかかわらず、復旧に必要な予算措置を行い、速やかに土の補充に限らず所要の対応を取ることになるものと考えております。
4点目、河川敷に設置した水道を分区園利用者が利用してはならない理由はとの御質問にお答えいたします。
庄川緑地分区園近くに設置している水道は、経費節減のため、これまで、園芸用には使わないことを条件に分区園の利用を許可してきたところでございます。
なお、過日の説明会において、分区園利用者からの水道を使えるようにしてほしいとの御要望を踏まえまして、次回の利用許可更新時には水道を使えるようにしたいと考えております。
私からは以上でございます。
74 ◯副議長(
酒井善広君) 総務部長 梅崎幸弘君。
〔総務部長(梅崎幸弘君)登壇〕
75 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 私からは、問いの4、補正予算について2点お答えをいたします。
まず1点目、補正予算の特徴と期待する効果についてお答えをいたします。
今定例会に提案いたしました補正予算につきましては、主にエネルギー価格や原材料価格の高騰の影響が著しいと考えられる福祉施設、貨物自動車運送事業者、畜産事業者などに対しましてその負担軽減のため支援を行うほか、中小企業の設備投資に対しての支援を行うこととしております。あわせて、勝興寺の
国宝指定答申を受け、伏木・
勝興寺周辺に関連する観光PR、イベントの実施、案内板の修正等の必要な事業を実施することなどが今回の補正予算の特徴と考えております。
エネルギー価格や物価高騰に対する支援を行うことで、市民生活において重要な福祉サービスの安定的な運営の継続、各事業者の事業継続につながるとともに、伏木・勝興寺に関連する事業の実施によりまして、
国宝指定に向けた地域の盛り上がりに対する支援になるものと考えております。
次に2点目、市民の暮らしを支えるために、基金を取り崩して市としての支援を行うべきとのお尋ねにお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化とともに原油価格・物価高騰の中で、今年度においても市民生活の安定や地域経済活性化のため、公共交通事業者、福祉施設、学校給食などへの支援や、飲食店を対象としたキャッシュレス還元事業など、市の実情に応じ多様な施策を行ってきております。
今後におきましても必要な施策については、国、県補助金も有効に活用しながら、一般財源が必要な場合には予備費や財政調整基金を活用し、引き続き安全・安心な市民生活を守るため積極的かつ機動的に対応をしてまいります。
私からは以上でございます。
76 ◯副議長(
酒井善広君) これをもちまして、本日の一般質問、質疑を終了いたします。
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次 会 の 日 程 の 報 告
77 ◯副議長(
酒井善広君) 次に、議会の日程を申し上げます。
次回の本会議は、明8日開議時刻を繰り上げて午前10時より再開し、本日に引き続き、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。
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散 会
78 ◯副議長(
酒井善広君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。
本日は、これで散会いたします。
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散会 午後2時17分
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