境港市議会 2017-03-01
平成29年第2回定例会(第1号 3月 1日)
次に、議案第9号、平成28年度境港市
介護保険費特別会計補正予算(第3号)について申し上げます。
これは、利用実績の増加に伴う
介護予防サービス給付費1,823万円余を増額するなど、
歳入歳出それぞれ1,903万9,000円を増額し、
予算総額を37億2,472万5,000円とするものであります。
採決の結果、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決しました。
以上で
経済厚生委員会委員長報告を終わります。
○議長(
岡空研二君) 以上で委員長報告を終わります。
ただいまの委員長報告に対する質疑がありましたらどうぞ。
〔質疑なし〕
○議長(
岡空研二君) 質疑なしと認め、質疑を終わります。
討論の通告がありませんので、採決いたします。
議案第6号、平成28年度境港市
一般会計補正予算(第5号)から議案第10号、平成28年度境港市
後期高齢者医療費特別会計補正予算(第1号)について、原案のとおり決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
岡空研二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第6号、平成28年度境港市
一般会計補正予算(第5号)、議案第7号、平成28年度境港市
国民健康保険費特別会計補正予算(第3号)、議案第8号、平成28年度境港市
下水道事業費特別会計補正予算(第2号)、議案第9号、平成28年度境港市
介護保険費特別会計補正予算(第3号)、議案第10号、平成28年度境港市
後期高齢者医療費特別会計補正予算(第1号)は、それぞれ原案のとおり可決いたしました。
◎日程第5
市長施政方針
○議長(
岡空研二君) 日程第5、市長の施政方針を求めます。
中村市長。
○市長(
中村勝治君) 今期定例市議会において、平成29年度予算案を初めとする諸議案を御審議願うに当たり、所信の一端を述べるとともに、主要課題等について基本的な考え方を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の一層の御理解と御協力をお願いするものであります。
本市が市制施行60年という節目を迎えた昨年、境港においては、国際物流ターミナルの完成、境漁港においては高度衛生管理型市場整備の着工、また、米子鬼太郎空港では新たに香港便が就航いたしました。交通・輸送手段の発達や
情報通信技術の発展による人、物、金、情報が国境を越えて行き交う経済のグローバル化が急速に進む中、これら本市の3つの港の魅力の向上、機能の強化・充実は、中海・宍道湖・大山圏域の発展の推進力として、一層重要性が高まっているものと考えます。
社会経済の趨勢を的確に捉えながら、連携と共栄を基軸として、本市の有する港の整備事業の進展、利活用の促進を一体となって進め、「北東アジアに向けたゲートウェイ」として活力ある圏域の形成を牽引してまいります。
本年は、昨年12月に策定した市政運営の大きな方向性を定めた境港市まちづくり総合プランに基づいた施策を着実に展開し、さらなる飛躍に向かって歩みを進めていかなければなりません。
プランの基本理念である「魅力と活気あふれるまち」「心豊かに、安心して暮らせるまち」の実現には、これまで実施してまいりました事業の一層の充実を図るとともに、新たな施策についても果敢に挑戦していくことが必要であります。10年先、20年先の本市の未来を見据えながら、責任を持って水木しげるロードのリニューアルや市民が待望する仮称市民交流センターの建設など、大型事業を確実に進め、さらには教育や福祉、生活基盤の充実など、市民ニーズに対応した施策についても積極的に展開してまいります。
今後とも市民の視点に立った公明正大な市政に徹し、市民参画による一人一人を大切にするまち、支え合うまちの実現に邁進してまいります。
まず、1番目に、規律ある行財政運営と協働の推進についてであります。
平成29年度当初予算案について申し上げます。
平成29年度の予算につきましては、市税収入は大幅な好転は見込めず、地方交付税も減少が続いている状況を踏まえ、国費等の財源の確保や基金の有効活用を図るとともに、境港市総合戦略及び境港市まちづくり総合プランとの連動性を基本に、真に必要な事業の取捨選択を行いながら、堅実な財政運営に徹し、編成を行ったところであります。
主な事業といたしまして、
水木しげるロードリニューアル事業、教育施設整備などの投資的経費を計上する一方、子育てしやすい環境づくりや高齢者、障がい者福祉を初め市民サービスのさらなる充実に配慮して編成しております。
協働のまちづくりの推進について申し上げます。
人口減少社会を迎え、これまで以上にまちづくりの原点として提唱してまいりました協働のまちづくりの重要性が高まることから、引き続き、行政、自治会、市民活動団体、事業者などがそれぞれの特性を生かしながら、地域課題を解決していくための対等なパートナーとして、連携、協力し合い、住みよいまちをつくり上げていくための取り組みを進めてまいります。
新たな広聴事業として、次代を担う20代、30代の若い方とまちづくりについて意見交換を行う場を設け、若者の視点や若い力を魅力あるまちづくりに生かしてまいります。
2番目に、経済の活性化と都市基盤整備についてであります。
中海・宍道湖・大山圏域の連携について申し上げます。
中海・宍道湖・大山圏域市長会では、これまで広域観光や産業振興、環境保全、防災対策での連携、人的交流などに取り組んでまいりました。平成29年度も中海・宍道湖・大山圏域市長会総合戦略に基づき、地方創生推進交付金を活用した外国人観光客受け入れに向けた環境整備や、国内外へ向けた観光プロモーションの実施、医療ニーズと企業シーズのマッチング支援などの産学・医工連携事業に取り組むこととしております。
さらに、中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会を初めとした関係機関と連携して、日本版DMOと呼ばれる観光地域づくりの推進組織を5月ごろに設立する予定であります。
環日本海交流の推進について申し上げます。
環日本海国際フェリー航路は、昨年、鳥取県中部地震の影響等により10月以降の実績が伸び悩んだものの、過去最高の旅客数を記録し、当圏域が一体となって取り組んでいる外国人観光客の誘客に大きく貢献しました。
今後、平昌オリンピックの開催や日ロ経済協力プランの推進などにおいて航路の潜在力を発揮することが期待されており、当圏域と対岸諸国をつなぐ海の道として、必要性はさらに高まるものと考えております。
運航会社では、コスト削減などの収益向上の取り組みや増資を行うなど、経営の安定化に努力を続けているものの、事業収支は自立的な運航が可能な水準に達していない状況にあり、また、ロシア経済の低迷、世界的な海運不況など、取り巻く環境が依然厳しいことから、当面1年間の支援を継続してまいりたいと考えております。
米子鬼太郎空港につきましては、昨年新たに香港便が就航したほか、ソウル便が格安航空会社化するなど、山陰から世界へのアクセスなどが拡充しました。引き続き、韓国、香港を初め東アジアにおける当圏域の認知度向上や旅行商品の造成促進などに取り組み、両航路の共存を図るとともに、国際チャーター便の運航によるさらなる国際化に取り組んでまいります。
観光振興について申し上げます。
昨年累計入り込み客数が3,000万人を突破した水木しげるロードにつきましては、JR境港駅前ホテルの開業にあわせ、水木しげる記念館の開館時間の延長や河童の泉のライトアップなど、夜の魅力度向上による観光客の滞在時間の延長に取り組んでまいりました。
平成29年度は、新たに夜間にも妖怪の着ぐるみと出会える機会を提供するなど、昼間とは異なる水木しげるロードの魅力を演出してまいります。
広域の観光振興につきましては、平成30年度にJRデスティネーションキャンペーンや大山開山1300年祭などの大型イベントが予定されており、中海・宍道湖・大山圏域が一体となって、プレイベントなどを開催し、本番への機運を高めてまいります。
昨年、境港へのクルーズ客船の寄港は33回で、国内外から過去最高の約4万人のお客様にお越しをいただきました。本年はこれを上回る50回以上の寄港が見込まれ、さらに、竹内団地の旅客ターミナルの完成後には100回を超える寄港が想定されることから、中海・宍道湖・大山圏域の自治体が中心となり、より多くの方々に参加いただけるおもてなしに向けて、新たな体制づくりを進めてまいります。
水産業の振興について申し上げます。
境漁港における平成28年の水揚げ量は10万7,000トン余で全国第5位、水揚げ金額は208億8,000万円余で、2年連続で200億円を上回り、全国第7位でありました。
境漁港の整備につきましては、現在進められている1号上屋の改築工事や陸送上屋の新築工事に加え、9月にはカニかご上屋の改築工事も始まるなど、いよいよ高度衛生管理型市場に向けての整備が本格的に動き出します。引き続き関係者一体となって早期完成に努めるとともに、新たな市場に必要となる電動フォークリフトなど機材の整備について、鳥取県と連携して支援してまいります。
水産業の担い手育成につきましては、漁船乗組員や養殖業従業員を新たに雇用して、研修事業を行う企業などへの支援を継続するとともに、新たに沿岸漁業に就業する漁業者の漁船、機器の取得に支援してまいります。
魚食普及につきましては、おさかな探検事業やフィッシュ・キッチン事業など、魚に親しむ事業を引き続き実施するほか、みんなで選ぶ境港の水産加工大賞などの水産資源と観光資源を生かしたイベントなどを通じ、境港ブランドを積極的にPRしてまいります。
また、漁船の航行、操業の安全を図るため、気象情報等を提供している鳥取県無線漁業協同組合の通信設備の更新支援を行うこととしております。
農業の振興について申し上げます。
本市特産の白ネギ栽培につきましては、連作障害に効果のある緑肥作物の種子代助成や病害虫防除薬剤費助成に加えて、近年猛威を振るう黒腐菌核病の防除支援を継続し、白ネギ産地の維持、拡大を図ってまいります。
新規就農者につきましては、鳥取県を初め関係機関と連携し、青年就農給付金、農地賃借料助成事業、就農条件整備事業等の諸事業を活用しながら、引き続き農業の担い手を確保してまいりたいと考えております。
荒廃農地対策につきましては、農業委員会が選定した再生に適した農地が多く含まれる地域を中心に、農業者がみずから行う再生活動を支援するストップ荒廃農地支援事業を新たに実施し、荒廃農地の解消に努めてまいります。
また、鳥取県農業農村担い手育成機構と連携し、農地中間管理事業を活用した農地の流動化を推進し、認定農業者や新規就農者など、意欲ある地域の担い手農家への農地集積を図ってまいります。
伯州綿事業につきましては、昨年、外部アドバイザーと伯州綿関係者で取りまとめられた提言をもとに、伯州綿を広く知ってもらう商品として、誰もが手に入れやすい手拭いの商品化に取り組むこととしております。
また、3年の任期の最終年度を迎える地域おこし協力隊3名につきましては、任期終了後も本市への定住につながるよう支援を行ってまいります。
商工業の振興について申し上げます。
企業誘致につきましては、本市の誇る境港、漁港、空港と各種の支援制度を積極的にPRし、鳥取県と連携を図りながら新たな企業立地や市内企業の設備投資を促進し、雇用の拡大と人材確保を積極的に進めてまいります。
現在、国、県が共同で運営している鳥取県ふるさとハローワーク境港は、本年夏を目途に鳥取県が設置、運営する県立ハローワークへ移行いたします。また、鳥取県では新たに東京本部、関西本部にも設置する予定となっており、県立ハローワークと連携を図りながら、県内大学生、高校生の地元就職支援の充実に努めるとともに、県外在住の学生、社会人等のU・J・Iターン希望者の就職を支援してまいります。
なお、中海圏域4市で就職ガイダンスの開催や就職支援サイトの運営による就職支援にも引き続き取り組むこととしております。
商業振興につきましては、水木しげるロード、境港おさかなロード周辺商店街のさらなる活性化に向け、新たに地域おこし協力隊を配置することとしております。水木しげるロードのリニューアル後も見据え、商店街関係者、観光関係者と一体となったイベントの企画、運営、名物商品の開発やSNSなどによる情報発信により、商店街のにぎわい創出を図ってまいります。
水木しげるロードのリニューアル事業について申し上げます。
水木しげるロードリニューアル事業につきましては、先月から植栽移植先行工事に着手したところであり、今月中に道路本体工事の発注を行う予定としております。ゴールデンウイーク明けから本格的な道路工事を開始し、平成30年7月の完成目標に向けて、工区ごとに順次作業を進めてまいります。
なお、夏休み前からは、
工事期間中の集客策の柱として、JR境港駅前公園において、工事に伴い一時的に移動が必要となるブロンズ像を活用した特別展示を実施する予定としております。
街なみ環境整備事業を活用した沿道の景観形成につきましては、本年度、国土交通省の事業採択を受け、沿道店舗等の改修についての基本ガイドラインの検討に着手したところであります。平成29年度は、基本ガイドラインを策定した上で、地元の各団体それぞれのルールづくりなど、平成30年度に予定している事業開始に向けた準備を進めてまいります。
中海護岸整備について申し上げます。
国土交通省が行う中海護岸整備にあわせて本市で実施しております渡漁港周辺の整備につきましては、市道渡84号線の道路整備に伴う樋門改築工事を国土交通省に委託し、平成29年度から2カ年で行う予定としております。
旧漁港の跡地に整備する内水排除施設につきましては、下水道事業の交付金を活用し、平成30年度の着手に向けて準備を進めてまいります。この工事を終えますと、当初の計画どおり、平成32年度の完成に向け、旧漁港周辺の道路や多目的広場の整備に取り組んでまいります。
西工業団地の護岸整備につきましては、平成29年度から国土交通省による貯木場開口部周辺の護岸整備が行われる予定となっております。
また、開口部の締め切り工事につきましては、平成30年度の着手に向け、関係機関と連携し、貯木場所有者との協議を鋭意続けてまいります。
港湾整備について申し上げます。
竹内南地区の貨客船ターミナル整備事業につきましては、国土交通省において今月12日に着工記念式典の開催が予定されており、本年度から進められております地盤改良工事を初め、岸壁の現地工事がいよいよ本格化してまいります。
また、境港管理組合では、平成29年度中に旅客上屋の工事着工と埠頭の用地取得が計画されております。
平成31年度の貨客船ターミナルの完成を目指し、引き続き、中海・宍道湖・大山圏域の関係機関等と連携し、国や県への要望活動を初め、事業の進展につながる取り組みを積極的に行ってまいります。
国内RORO船定期航路の開設につきましては、境港流通プラットホーム協議会が中心となり、これまでの試験輸送の結果の検証や最適航路の検討が行われ、平成29年度は年間を通した試験輸送が計画されております。本市としましても一日も早い航路の開設を目指し、船社への航路開設の働きかけや貨物の確保に努めてまいります。
道路等の整備について申し上げます。
将来にわたる圏域の経済発展に資するため、機能の強化、拡充が進む境港や境漁港につなぐ道路ネットワーク構築を目指し、米子-境港間の高規格幹線道路や県道渡余子停車場線のバイパス整備及びJR境線との立体交差について、引き続き国や県に要望してまいります。
また一方で、良好な市民生活の基盤となる道路、側溝等の整備につきましては、道路ストック点検や自治会要望のほか、学校や警察等関係機関と連携して行う通学路の合同点検等をもとに、対策が必要とされる箇所について計画的に整備を行ってまいります。
主要な道路では、市道境132号線や昭和町の汚水処理公社周辺道路の舗装修繕工事を行うほか、通学路の整備につきましては、第二中学校西側道路の舗装新設、余子小学校周辺のカラー舗装や路面標示などの整備を行います。身近な道路や側溝等の整備にもしっかりと取り組み、安全・安心な道路環境の確保を図ってまいります。
夕日ヶ丘団地の市街化促進について申し上げます。
夕日ヶ丘団地につきましては、現在、約600世帯、1,800人の方が生活されており、若い世代を中心とした活気あふれる町並みが形成されております。分譲を開始した平成11年からの累計契約件数は336件に上り、特に平成21年から導入した定期借地権制度は、市内のみならず、市外、県外の方からも大変好評をいただき、これまでの契約件数は179件と、本市の移住・定住の促進及び市街化形成の大きな原動力となっております。引き続き制度周知に努め、さらなる市街化の促進を図ってまいります。
また、昨年2月に念願でありました大型商業施設が開店し、住民の利便性が飛躍的に向上したものと考えております。隣接する商業用地につきましても、用地を一体的に活用した商業モールの誘致を図り、団地のさらなる魅力の向上を図ってまいります。
公共下水道事業について申し上げます。
平成29年度の公共下水道の整備につきましては、境港2号汚水幹線を外江町の市道外港外江線の交差点まで整備するほか、渡2号汚水幹線を渡郵便局まで整備いたします。また、渡町のほか、米川町の済生会病院西側などで汚水管渠の面整備を予定しており、平成29年度末の公共下水道の普及率は約73%を見込んでおります。
下水道センターにつきましては、既存の汚泥処理設備や沈砂池設備の長寿命化を図るため、改築工事に着手します。
また、汚泥等受け入れ施設が今月中旬に完成する予定であり、くみ取りし尿と浄化槽汚泥の受け入れ処理を平成29年度当初から開始したいと考えております。
なお、浄化センターにつきましては、7月ごろを目途に閉鎖することとしており、閉鎖後の施設と跡地は、新たな利用の計画を策定した後、解体、撤去等を行う考えであります。
住宅耐震化について申し上げます。
平成28年度の木造住宅の無料耐震診断は、熊本地震を初め相次ぐ震災の影響もあり、例年の8倍の申し込みをいただいたところであります。今月中に策定いたします境港市耐震改修促進計画では、新たに平成32年度末の耐震化率の目標を設定することとしておりますが、目標達成に向けて、引き続き耐震化の必要性や助成制度の普及啓発に努めるとともに、耐震改修補助制度のさらなる拡充を図ってまいります。
防災対策について申し上げます。
地震、津波等への防災力の強化につきましては、熊本地震や鳥取県中部地震における課題などを踏まえ、地域防災計画を修正するとともに、住民主体の避難所運営訓練など実践的な共助活動の促進を図ってまいります。
原子力防災対策につきましては、住民参加型の訓練や出前講座に引き続き取り組んでまいります。
また、防災士の育成を強化するとともに、消防団員の資質向上や消防団と自主防災組織の連携による地域防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。
環境施策について申し上げます。
環境施策につきましては、ごみの減量化、資源化に引き続き積極的に取り組むとともに、快適な市民生活に資する環境対策に努めてまいります。
焼却施設としての役目を終えた清掃センターにつきましては、直接搬入される可燃系ごみの受け入れを継続しながら、施設の解体と跡地活用に向け、資源化が可能な枝木や布、布団類の一時保管施設など、より有利な財源確保が見込める整備方策を検討していくこととしております。
側溝清掃につきましては、地元住民で対応が困難な箇所を市で実施する地区別側溝清掃事業に取り組んでまいりましたが、平成28年度で市内全域を一巡しました。今後も泥の堆積状況などを踏まえ、より計画的に排水不良などの解消に努めてまいります。
誠道町の飛砂対策につきましては、畑の所有者、耕作者、地域住民の方々と意見交換を行いながら、費用対効果も考慮し、対策案を取りまとめているところであります。平成29年度は、関係者の方々と合意した飛砂対策に着手してまいりたいと考えております。
また、住宅用太陽光発電システム導入に対する補助金など再生可能エネルギーの利用促進に引き続き取り組むほか、市役所の事務事業に伴い発生する温室効果ガスの削減計画を策定し、地球温暖化対策に市としても率先して取り組んでまいります。
基地対策について申し上げます。
航空自衛隊美保基地では、C-1輸送機の後継機としてC-2輸送機が今月末までに3機、平成29年度に2機配備されるほか、防災ヘリとしての活用も期待される大型ヘリCH-47も平成29年度中に2機配備される予定であります。
また、昨年9月には、防衛省から鳥取県に新たな空中給油・輸送機の美保基地への配備計画について事前協議があり、それを受けまして、11月には県から本市へ意見照会がありました。これまでお伺いした中浜地区を初め住民の方々や市議会議員の皆様の御意見を踏まえながら、総合的に検討し、2月27日、配備に同意する旨を県に回答したところであります。
我が国を取り巻く安全保障環境が一層の厳しさを増し、大規模災害が国内各地で頻繁に起こっている状況の中、自衛隊の果たすべき役割はより重要度を増していることから、美保基地の輸送部隊としての機能強化につきましては、一定の理解ができるものと考えております。
一方、空中給油・輸送機は、新たな機種の配備でありますので、国に対しましては騒音の緩和や安全面に関する万全の対策並びに地域振興策の確実な実施を強く求めてまいります。
3番目に、市民一人一人を大切にする教育と福祉の充実についてであります。
学校教育の充実について申し上げます。
学校教育につきましては、境港市教育施策推進大綱において、一人一人を大切にした質の高い学校教育の推進を目標として掲げ、道徳教育や国際理解教育、英語教育の充実を図ることなどを重点的に取り組んでいるところであります。
平成29年度は、学校と地域が連携し、チーム学校として社会総がかりで子供たちを育む教育体制を整えるために、各中学校区を単位としたコミュニティ・スクールの導入に向け、推進員を配置し、準備を進めてまいります。
また、学校マネジメントや児童・生徒一人一人を大切にした学級づくりなどを主題とした教職員の研修にも取り組んでまいります。
学校の適正規模・適正配置につきましては、今後の学校の編成の方向に照らした誠道小学校のあり方について、校区審議会で引き続き審議していただき、最終答申を示していただいた上で、方針を策定することとしております。
同様に、学校施設の環境整備につきましても、最終答申に基づき、児童・生徒数の減少や施設の老朽化などを踏まえた小・中学校の整備基本方針を取りまとめたいと考えております。
社会教育について申し上げます。
市民の皆様に御不便をおかけしておりました市民体育館につきましては、4月1日から使用を再開いたします。
平成29年度の施設整備といたしましては、渡公民館及び外江公民館の改修工事、スポーツ広場の全面芝生化などを予定しており、引き続き安全・安心な施設整備を進めてまいります。
日中国交正常化45周年を記念し、青少年の友好の輪を広げることを目的に、日中友好交流都市中学生卓球交歓大会が8月に北京市で開催されます。本市と友好都市である中国琿春市との合同チームを編成し、参加することとしております。
平成31年度に境港公共マリーナを会場に行われるセーリングの世界選手権につきましては、5月ごろに鳥取県や鳥取県セーリング連盟などとともに実行委員会を立ち上げる予定としており、大会の成功に向けて、力を合わせて準備に取りかかってまいります。
仮称市民交流センターの整備につきましては、今月中に基本設計が完成し、平成29年度から2カ年かけ実施設計を行ってまいります。あわせて平成30年度に予定しております市民会館等の解体に係る設計にも着手いたします。
子育て支援の充実について申し上げます。
子育て世代包括支援センターでは、市域の特性を生かし、専門職による顔の見える支援を基本に、産前・産後のサポートとして、育児支援が必要な母子を対象としたショートステイを新たに始めるほか、境港市子育てサポートガイドのカラー冊子化等、情報提供の充実を図り、ワンストップ拠点としての機能強化に取り組んでまいります。
そのほか、平成29年度は、新生児聴覚検査費用の助成や県内初となる保険適用の一般不妊治療費への助成など、子育て世代に寄り添った切れ目のない支援の拡充を図ってまいります。
また、保育士確保に取り組まれる民間保育園への助成に加え、公立保育園のクラス編制を見直し、3歳未満児の受け入れ人数をふやすことで、年々増加する保育需要に対応してまいりたいと考えております。
障がい者福祉の充実について申し上げます。
平成30年度から32年度を事業期間とする第5期境港市障がい福祉計画を策定することとしております。
また、新たに聴覚障がい者の社会参加を促進する団体への支援や人工透析患者への交通費の助成を行うなど、安心して地域で暮らすことのできる共生社会の実現を目指して取り組んでまいります。
高齢者福祉の充実について申し上げます。
昨年10月から市直営で運営を開始しております境港市地域包括支援センターでは、介護予防の拡充による健康寿命延伸を重点目標に、高齢者が住みなれた地域で、地域の一員として社会参加をしながら生き生きと暮らし続けることができるよう、地域包括ケア体制を推進してまいります。
特に生活支援サービスの充実を図っていくために、地域ごとのニーズとサービスのマッチングやネットワークの構築、新たな担い手の育成、発掘などを行う生活支援コーディネーターを社会福祉協議会に配置し、生活支援・介護予防サービスの提供体制の整備に取り組んでまいります。
認知症予防対策事業につきましては、新たに認知症初期集中支援チームを設置し、認知症地域支援推進員を配置するなど、認知症の早期診断、早期対応に向けた支援・相談体制を整えてまいります。
また、介護保険事業につきましては、平成30年度から32年度を事業期間とする第7期介護保険事業計画を策定することとしております。
市民の健康づくりについて申し上げます。
これまでがん検診などを受診しやすくするため、検診の休日開催や複数の検診を同時に受診できるセット検診の開催、医療機関での個別検診の拡充などに取り組んでまいりましたが、平成29年度から全てのがん検診の検診結果を受診者全員に通知することといたしました。あわせて健康づくりに関する啓発物を同封して、がんや生活習慣病予防の啓発活動に努めてまいります。
以上 本市を取り巻く状況並びに平成29年度に臨む市政運営の基本的な考え方について、その概要を申し述べました。
具体的な施策につきましては、予算案、その他の議案の
提案理由で申し上げたいと存じますので、御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
岡空研二君) ただいまの施政方針に対する質問は、一般質問の際にお願いいたします。
◎休 憩
○議長(
岡空研二君) ここで休憩いたします。再開は3時40分といたします。
(15時23分)
◎再 開(15時40分)
○議長(
岡空研二君) 再開いたします。
◎日程第6 議案第11
号~議案第27号
○議長(
岡空研二君) 日程第6、議案第11号、平成29年度境港市
一般会計予算から議案第27号、権利の放棄についてまでを一括議題といたします。
市長の
提案理由の説明を求めます。
中村市長。
○市長(
中村勝治君) 議案第11号から議案第27号までの
提案理由につきまして、一括して申し上げます。
議案第11号から議案第19号までは、平成29年度予算関係議案であります。
平成29年度予算案につきましては、施政方針でも申し上げた考え方を基本に編成したところであります。
予算総額は、
一般会計が158億6,000万円で、前年度に比べ0.2%の増となっております。また、特別会計を含めました全会計では、前年度に比べ1.3%減の274億5,964万6,000円となっております。
議案第11号の
一般会計予算について、重点を置きました新規事業を中心に、その概要を申し上げます。
まず、子育て支援の整備・充実といたしまして、全ての新生児を対象とする聴覚障がいの早期発見のための聴覚検査費用助成金57万円余、公立保育園及び地域子育て支援センターの安全対策として、室内建具のガラス面を飛散防止フィルムで補強する経費134万円余などを新たに計上いたすほか、出産後のショートステイによる育児支援等の実施や、不妊治療費の助成対象として県内初となる保険適用の一般不妊治療を加えるなどの拡充をいたしております。
次に、教育環境の整備・充実といたしまして、地域とともにある学校づくりに向けて、コミュニティ・スクールを導入する経費248万円余、視聴覚教材を有効活用し、学力の向上を図るため、市内の小学5、6年生の全教室にICT機器を整備する費用181万円余、小学生を対象とした英語土曜学習を開催するための経費61万円などを新たに計上いたしております。
次に、安全安心なまちづくりの推進といたしまして、デジタル式防災行政無線の導入に向けた基本計画の策定経費135万円余、消防団車庫の耐震改修工事費746万円などを新たに計上いたすほか、渡及び外江公民館の改修事業費1億1,636万円余、渡体育館の改修事業費6,872万円余などを引き続き計上いたしております。
次に、都市基盤の整備・充実といたしまして、市民バスの更新及び水木しげる作品のキャラクターラッピング経費2,204万円余、誠道町の飛砂対策に係る用地測量等委託料596万円余などを新たに計上いたすほか、水木しげるロードリニューアルの道路改良工事費等2億5,828万円余、仮称市民交流センター建設及び市民会館解体に係る実施設計費等4,851万円余などを引き続き計上いたしております。
次に、産業・観光振興の充実といたしまして、荒廃農地を再生するための整備に対する助成金200万円、新たに地域おこし協力隊員を配置し商店街振興に取り組む経費791万円余、中海・宍道湖・大山圏域市長会連携によるスマートフォン向け観光アプリケーションの運営委託経費127万円余、境漁港の高度衛生管理型市場への移行に必要な電動フォークリフトの購入費に対する助成金2,940万円、新規漁業就業者に対し漁船や機器等のリースを行う漁協への助成金1,666万円余などを新たに計上いたすほか、市内進出企業に対する企業立地支援補助金及び雇用促進奨励金1億5,540万円などを引き続き計上いたしております。
そのほかに、人工透析を受けるための通院費助成金96万円、8月に中国北京市で開催される日中友好交流都市中学生卓球交歓大会に中学生2名が琿春市との合同チームで参加する経費120万円余などを新たに計上いたすほか、環日本海国際フェリーへの運航支援経費860万円などを引き続き計上いたしております。
また、地方創生の取り組みとして、境港市総合戦略に掲げる3つの港と水産・観光資源を生かしたまちづくり、子育てするなら境港を標榜した子育て環境づくりを柱とした施策159事業、19億9,746万円余を計上しております。
続いて、歳入について申し上げます。
市税収入は、固定資産税などの増収見込みにより、前年度に比べ2.7%増の38億5,465万円余、地方交付税は同0.3%減の33億5,000万円、繰入金は、魚と鬼太郎の
まち境港ふるさと基金繰入金の増額などにより、同29.4%増の9億6,399万円、市債は、同18.7%減の8億9,350万円、その他の財源につきましては、国、県等からの交付見込み額や過去の実績等を考慮してそれぞれ計上しているところであります。
次に、特別会計について申し上げます。
議案第12号は、
国民健康保険費特別会計予算でありまして、糖尿病が重症化しないよう受診勧奨などを行う経費を新たに計上するほか、保険給付費等について過去の実績などを考慮するとともに、運営に必要な所要の経費を計上して、
予算総額を47億2,059万4,000円といたしております。
議案第13号は、
駐車場費特別会計予算でありまして、市営駐車場の施設管理費を計上して、
予算総額を848万2,000円といたしております。
議案第14号は、
下水道事業費特別会計予算でありまして、渡地区などの管渠整備費、下水道センターの汚水処理施設等の改築工事費などを計上して、
予算総額を26億3,565万6,000円といたしております。
議案第15号は、
高齢者住宅整備資金貸付事業費特別会計予算でありまして、2件の新規貸し付けを見込み、
予算総額を562万6,000円といたしております。
議案第16号は、
介護保険費特別会計予算でありまして、包括ケア体制の構築に向け、地域での支え合いを推進するため社会福祉協議会へ生活支援コーディネーターを配置するための委託料や、認知症初期集中支援の推進のため相談員を配置する経費を新たに計上いたすほか、保険給付費等について、過去の実績などを考慮するとともに、運営に必要な所要の経費を計上して、
予算総額を37億5,404万3,000円といたしております。
議案第17号は、
土地区画整理費特別会計予算でありまして、深田川土地区画整理と境港新都市土地区画整理のそれぞれの保留地事業に係る公債費などを計上して、
予算総額を1,523万4,000円といたしております。
議案第18号は、
市場事業費特別会計予算でありまして、市場関係者詰所と汚水処理施設のそれぞれの施設管理に係る諸経費や公債費などを計上して、
予算総額を6,462万7,000円といたしております。
議案第19号は、
後期高齢者医療費特別会計予算でありまして、鳥取県後期高齢者医療広域連合への納付金のほか、保険料の徴収事務費など所要の経費を計上して、
予算総額を3億9,538万4,000円といたしております。
以上、平成29年度予算の概要を申し上げましたが、内容につきましては、予算書を初め予算の概要、予算補足説明資料に詳細に記載いたしております。
議案第20号は、境港市
控除対象特定非
営利活動法人の指定の手続等に関する条例の一部改正で、特定非営利活動促進法の一部改正に伴い、指定申出書が提出された際の周知方法を変更するほか、役員報酬規程等の備え置き期間を延長するものであります。
議案第21号は、境港市
税条例等の一部改正で、地方税法等の一部改正に伴い、個人住民税における住宅ローン控除の適用期限を延長するほか、法人税割の税率引き下げ及び軽自動車税の環境性能割の導入の時期を延長するなど、所要の改正を行うものであります。
議案第22号は、境港市
特別医療費助成条例の一部改正で、特別医療費助成のうち特定疾病、ひとり親家庭、小児の助成対象として、訪問看護に係る経費を追加するものであります。
議案第23号は、境港市
児童クラブ条例の一部改正で、上道児童クラブ及び余子児童クラブについて、対象となる学年を6年生まで拡大するものであります。
議案第24号は、境港市
介護保険条例の一部改正で、介護保険法施行令の一部改正に伴う平成29年度における介護保険料率の特例の判定に用いる所得指標の見直しなどを行うものであります。
議案第25号は、境港市
介護予防事業の手数料の徴収に関する条例の一部改正で、
介護予防事業について、対象者及び対象事業を変更するとともに、新たに手数料を設定するものであります。
議案第26号は、境港市と鳥取県との間の
地方公共団体における
情報通信技術の共同化に関する事務の委託に関する規約を定める協議についてで、
情報通信技術の共同化に関する事務の一部を鳥取県に委託するに当たり、規約を定める協議を行うことについて、法の定めるところにより、議会の議決を求めるものであります。
議案第27号は、権利の放棄についてで、プレミアムつき境港ふるさと商品券の販売料収納が見込めない事案1件に対する請求の権利を放棄することについて、法の定めるところにより、議会の議決を求めるものであります。
以上、今回提案いたしました議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議の上、御決定いただきますようお願い申し上げます。
○議長(
岡空研二君) ただいま一括上程いたしました各議案に対する質疑は、別に日程を設けておりますので、その際といたします。
◎散 会(15時57分)
○議長(
岡空研二君) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。
2日から5日までは休会とし、次の本会議は3月6日午前10時に開きます。
本日はこれをもって散会といたします。お疲れさまでした。
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
境港市議会議長
境港市議会議員