議案第123号は、
平成12年度の
一般会計及び
特別会計の決算につきまして、
地方自治法第233条第3項の規定により、
議会の認定に付するための案件でございます。
御案内のとおり、
平成12年度の国の予算は、
我が国経済を本格的な
回復軌道につなげていくため、極めて厳しい
財政状況にかんがみ、
財政構造改革の基本的な考え方は維持し、限られた財源の中で、経費の一層の
合理化、
効率化、
重点化を図りつつ、
経済運営に万全を期すとの観点に立って編成されました。
その後、
社会資本整備費、IT(
情報技術)
関連事業費等を盛り込んだ
日本新生のための新
発展政策を実施するための
補正予算の措置がなされたところであります。また、
地方財政も
恒久的減税に伴う影響に加えて、
地方税収入や
地方交付税の原資となる
国税収入の落ち込みや、
公債費の
累増等により、引き続き大幅な
財源不足が生じるなど、深刻な事態に直面した極めて厳しい年でありました。
一方、本市では、
景気低迷等による
自主財源の伸び悩みなど、依然として厳しい
財政状況の中で、
特別交付税などの
収入確保や、より一層の効率的な
財政運営に努力いたしました結果、全会計とも黒字で決算をいたしました。
それでは、実施いたしました主な
事業につきまして、当初掲げました施策に沿って御
説明いたします。
まず、柱の第1の「心豊かな
まちづくり」についてでありますが、生涯学習の推進につきましては、生涯
学習施設の
整備として、
若葉台地区公民館を新築するとともに、幅広い
市民の方々に
パソコンや
インターネットを活用する能力を身につけていただくため、IT(
情報技術)
講習会用の
パソコンを、各
地区公民館等に
整備いたしました。
幼児教育の充実につきましては、就学前教育の奨励と
保護者負担の軽減を図るため、
私立幼稚園就園奨励の
補助対象世帯を拡大するとともに、同時在園児の2人目以降の
奨励金を増額いたしました。
義務教育につきましては、
情報化社会の進展に対応した
マルチメディア環境の
整備を図るため、全小・中学校のコンピューターを
インターネットに接続いたしました。また、
読書教育の充実を図るため、年次的に配置しておりました
小学校の
図書館司書職員をさらに6人増員して30人とし、全
小学校への配置が完了いたしました。
施設の
整備といたしましては、
北中学校の
屋内運動場の
増改築及び
水泳プールの建設を行うとともに、
醇風小学校の校舎及び
世紀小学校の
屋内運動場の
増改築に向けて
設計業務を行いました。
大学教育の充実につきましては、
財団法人鳥取環境大学設立準備財団において、
学生確保に努めるとともに、
校舎等の
施設建設や
教育研究機器等の
整備を行うなど、開学の準備を進めてまいりまして、本年4月に
鳥取環境大学として開学いたしたところであります。また、学業成績優秀な学生に対する
奨学金の交付のため、
環境大学を実現させる会からの
寄附金も財源とした
奨学金基金を創設いたしました。
次に、
スポーツレクリエーション活動の振興につきましては、
スポーツ施設の
整備として、
若葉台体育館の建設及び
神戸小学校グラウンドの
夜間照明を設置いたしました。
男女共同参画社会の実現につきましては、
啓発活動の一環として、
男女共同参画いきいきプランの
ダイジェスト版の
全戸配布、
女性人材バンクの創設、女性なんでも
相談デーの開設などに取り組んでまいりました。
市民文化の振興につきましては、
平成14年に本県で開催される
国民文化祭において、
本市主催により、10
事業の開催が予定されておりますが、開催に万全を期するため、
実行委員会を設立いたしました。文化財の保存につきましては、
鳥取城跡保存修理として、新たに
楯蔵石垣の
復元修理に着手いたしました。
また、建設を進めておりました
歴史博物館は完成し、昨年7月1日に
やまびこ館として開館いたしました。
次に、
人権尊重の
社会づくりについてでありますが、
同和教育及び
企業訪問等の推進によって、同和問題の正しい理解や認識の向上に努めるなど、
人権尊重の
基本理念に立った差別のない心豊かな明るい社会の実現を目指して、諸施策を実施いたしました。
次は、柱の第2の「明るい
まちづくり」についてでありますが、
消防防災対策の充実につきましては、
千代川洪水時の
浸水状況、
避難場所等を掲載した
千代川ハザードマップを、
消防団、
地区公民館、
町内会等に配布いたしました。
防災施設の
整備につきましては、
豊実分団の
消防ポンプ自動車格納庫建設や、
防火水槽、
消火栓等の
整備を行いました。
次に、
児童母子福祉につきましては、多様な
保育ニーズに対応するため、休日
保育事業、一時
保育事業などを継続して実施するとともに、
老朽化が進んでおります
母子生活支援施設の改築に着手いたしました。
また、
少子化対策臨時特例交付金事業として、
放課後児童クラブ施設整備、
私立幼稚園施設整備助成、
子育てフェスティバル開催などの
事業を実施いたしました。
障害者福祉につきましては、新たに
重度心身障害者に対する
介護保険サービスの一部について、
自己負担部分を助成するとともに、
小規模作業所等での
製作品の販売と
交流促進を目的とする福祉の店の
整備運営に対する助成をいたしました。また、
障害者福祉の
推進拠点となる
障害者福祉センターの建設を進めてまいりまして、本年5月に
さわやか会館として開館いたしたところでございます。
健康づくりの推進につきましては、2歳児歯科検診時に実施するフッ素塗布
事業、40歳から55歳までの5歳ごとに実施するふしめ歯科検診推進
事業に新たに取り組むとともに、心身機能が低下して家に閉じこもりがちな高齢者を対象とするB型機能訓練
事業も新たに実施いたしました。
次に、長寿社会への対応についてでありますが、昨年4月から導入された介護保険制度への対応につきましては、万全の体制で
事業の円滑な運営に努めてきたところでございます。また、認定外となった高齢者に対する介護予防・生活支援サービスの調整、実施等を行う地域型在宅介護支援センターを各中学校区に1カ所配置するとともに、これらの支援センターを統括・支援・調整する基幹型在宅介護支援センターを市役所内に配置し、介護保険の認定外となった高齢者の支援体制を
整備し、生きがい活動支援通所
事業、生活管理指導員派遣
事業、生活管理指導短期宿泊
事業、軽度生活援助
事業などを実施いたしました。
さらに、家庭介護支援
事業として、家族介護者、ヘルパー受講支援
事業、家族介護用品購入費助成
事業、家族介護者支援交流
事業を実施するとともに、低所得者負担対策
事業として、訪問介護利用料軽減措置
事業、社会福祉法人減免措置助成
事業を実施いたしました。
また、市営住宅に
整備したシルバーハウジング(高齢者世話付住宅)の入居者に対する生活援助員派遣
事業につきましては、対象戸数を増加いたしました。
そのほか、介護保険制度の導入などにより大きく変わってきた福祉サービスの内容を記載した冊子を、市内全世帯に配布いたしました。
公園の
整備につきましては、新たに真教寺公園に駐車場を
整備したほか、秋里1号公園など、3カ所の街区公園を
整備いたしました。
住宅対策につきましては、新たに市営住宅下味野団地の建てかえに着手するとともに、円通寺A団地、湖山団地、賀露団地及び湯所団地の建てかえを継続実施いたしました。
簡易水道の
整備につきましては、妙徳寺・瀬田蔵地区の
整備に着手するとともに、高路地区、中砂見地区、槙原・松上・上原地区の
整備を継続実施し、高路地区につきましては、
平成12年度末で供用開始となりました。
公共下水道の
整備につきましては、千代川左岸地域の千代水処理区では、さらなる普及拡大に向けて、安長、賀露、湖山地内の汚水管等の
整備を促進いたしました。また、吉岡処理区につきましては、大畑、長柄地内の汚水管等の
整備を促進し、
平成12年度末で全面供用開始となったところでございます。
千代川右岸地域におきましては、秋里下水終末処理場の増設、幸町ポンプ場の雨水ポンプの増設を進めるとともに、東今在家、面影1丁目、吉成南町、宮長地内の汚水管等の
整備を進めてまいりました。この結果、
平成12年度末の公共下水道の人口普及率は68.2%となりまして、全国平均の62%を大きく上回っております。
また、農業集落排水施設の
整備につきましては、新たに小沢見地区に
事業着手するとともに、蔵田・馬場地区など3地区で継続実施いたしまして、伏野地区、南東郷地区につきましては
事業が完了いたしました。
地球環境問題への対応につきましては、地球環境保全のための具体的指針となりますアジェンダ21
鳥取市を策定いたしておりますが、市役所みずからが排出する温室効果ガスの排出抑制等のため、地球温暖化対策実行計画を策定いたしました。
次に、柱の第3の「にぎわいのある
まちづくり」についてでございます。
まず、国際交流の促進についてでありますが、韓国・清州市との交流では、姉妹都市提携10周年を記念して、一般
市民や
市議会議員等で構成する訪問団がチャーター便で相互訪問し、幅広い交流
事業が実施されたのを初め、両市職員の行政研修、中学生の派遣、清州市での観光物産展の開催などにより、両市の友好関係を一層深めてまいりました。
都市基盤の
整備につきましては、都市の骨格となります都市計画街路や道路の新設及び改良を計画的に実施いたしました。
観光の振興につきましては、新たにいなば温泉郷が共同で行うPR活動への助成や、
鳥取砂丘を全国にPRするため、県、市、福部村、民間が一体となって各種のイベントを行う
鳥取砂丘イベントを実施するとともに、引き続き観光宣伝用パンフレット、ポスター等の作成、さらには観光協会が運行されるループバス
事業に助成するなど、観光客の誘致促進を図りました。また、市観光協会が設立50周年を記念して実施された
鳥取32万石お城まつりに対し、助成いたしました。
商工業の振興につきましては、新たに新規創業・販路開拓支援
事業に取り組むとともに、若桜街道アーケード
整備に対し助成いたしました。また、中心市街地活性化の推進主体となるTMO(街づくり機関)への運営助成や、TMOで取り組むチャレンジショップ支援
事業、イベント開催
事業、空き店舗対策
事業、さらには、空き店舗を活用したまちの情報拠点
整備への助成をいたしました。
次は、農林水産業の振興についてでありますが、まず、新しい村づくり運動の推進につきましては、新農山漁村活性化推進
事業体系のもとで取り組んでおりまして、むらづくり活性化特別対策
事業、ふるさと村推進
事業、トットリ・イモコンフェスティバル開催などを継続実施し、活力に満ちた農山漁村づくりを促進してまいりました。
また、生産調整の円滑な実施を図るため、水田利用円滑化推進
事業、土地利用型農業条件
整備事業を新たに実施するとともに、農業振興基金の果実を活用した、地域農業を担う人材育成、農業情報収集調査研究、女性・高齢者活き活き野菜等生産対策
事業なども継続して取り組みました。
さらに、中山間地域等において農業生産活動を行う農業者等に対し助成金を交付する中山間地域等直接支払
事業を実施いたしました。
林業の振興につきましては、林業基盤の
整備のため、新たに林道高路・岩坪線開設
事業に着手いたしました。また、森林管理対策として、森林管理巡視員による森林保全巡視活動を実施するよう措置いたしました。
次に、足腰の強い中小企業の育成についてでありますが、長引く景気低迷により売り上げが減少し、経営に支障を来している中小企業の資金繰りを図る緊急経済対策特別金融資金を継続実施するとともに、既に借り入れしている制度資金やプロパー資金の償還負担軽減を図るための借りかえ資金として、新たに経営改善対策特別資金貸し付け制度を創設いたしました。また、中小企業で働く勤労者の福利厚生の充実を図るため、中小企業勤労者福祉サービスセンターの公益法人化に出捐金を措置いたしました。
情報感度の高い
まちづくりにつきましては、
インターネットのホームページにドイツ語版のページを追加いたしましたほか、昨年7月に本放送を開始したいなばぴょんぴょんネットを活用して、行政情報、イベント情報、農業情報などの番組を提供し、
市民の皆様に本市の各種施策等を紹介いたしました。
このほか、市政の推進についてでありますが、
市民サービスの向上と事務の
効率化のため、戸籍事務の電算化を実施いたしました。また、市政推進の基本的な指針であります第7次総合計画の策定につきましては、
市民の参画による計画策定とするため、
市民アンケート実施、ワークショップによる
まちづくり会議、中学生によるこども
議会などを実施し、策定の準備をいたしまして、本年6月定例会で第7次総合計画の基本構想を議決いただいたところでございます。
以上が、
平成12年度の
一般会計及び
特別会計における主な実績でございまして、それぞれ初期の成果をおさめたものと存じております。
なお、本案件についての詳細につきましては、お配りいたしております
説明書のとおりでございます。
以上、今回提案いたしました
議案につきまして、その概要を御
説明申し上げた次第でございます。
御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
◯福田泰昌議長 これより本案に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯福田泰昌議長 質疑なしと認めます。
日程第4 決算審査特別委員会の設置について
◯福田泰昌議長 日程第4、決算審査特別委員会の設置についてを議題とします。
お諮りします。
議案第123
号平成12年度
鳥取市
歳入歳出各
会計決算認定については、委員会条例第4条の規定により、11人の委員で構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託して審査することにいたしたいと思います。
御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◯福田泰昌議長 御異議なしと認めます。
したがって、本案は、11人の委員で構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託して審査することに決定しました。
ただいま設置されました決算審査特別委員会の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、3番山崎健一
議員、5番
谷口満議員、7番森田紘一郎
議員、8番高見則夫
議員、9番松本信光
議員、12番
村山洋一議員、13番角谷敏男
議員、17番
上田孝春議員、18番国富三郎
議員、21番福田一郎
議員、25番
武田えみ子議員、以上11人の方を指名したいと思います。
御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◯福田泰昌議長 異議なしと認めます。
したがって、ただいま指名しました11人の方を、決算審査特別委員会の委員に選任することに決定いたしました。
委員会開催のため、しばらく休憩します。
午後5時59分 休憩
午後6時9分 再開
◯福田泰昌議長 会議を再開します。
報告事項がありますので、
事務局長に報告させます。
◯山崎壽美雄
事務局長 御報告いたします。先ほど開かれました決算審査特別委員会におきまして、委員長に17番
上田孝春議員、副委員長に12番
村山洋一議員が互選されました。
以上、報告を終わります。
◯福田泰昌議長 委員長の報告を求めます。
決算審査特別委員長、17番
上田孝春議員。
〔17番
上田孝春議員 登壇〕
◯17番
上田孝春議員 決算審査特別委員会に付託されました
議案第123
号平成12年度
鳥取市
歳入歳出各
会計決算認定につきましては、審査日数を要するため、閉会中の継続審査に付すべきものと決定いたしました。
以上、報告を終わります。
◯福田泰昌議長 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯福田泰昌議長 質疑なしと認めます。
これより
討論に入ります。
討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯福田泰昌議長 討論なしと認めます。
これより
議案第123
号平成12年度
鳥取市
歳入歳出各
会計決算認定についてを採決します。
お諮りします。
本案に対する委員長の報告は継続審査です。本案は委員長報告のとおり決定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◯福田泰昌議長 御異議なしと認めます。
したがって、本案は委員長報告のとおり、閉会中の継続審査とすることに決定されました。
以上で、本
臨時会に付議されました案件の審議はすべて終了しました。
これで
平成13年第2回
鳥取市臨時
議会を閉会します。
午後6時13分 閉会
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