板橋区議会 2015-02-13
平成27年第1回定例会−02月13日-01号
平成27年第1回定例会−02月13日-01号平成27年第1回定例会
平成27年第1回東京都板橋区議会定例会本会議第1日議事日程
平成27年2月13日(金曜日)
日程第 1 議案第 5号 平成26年度東京都板橋区一般会計補正予算(第5号)
〃 第 2 〃 第 6号 平成26年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
〃 第 3 〃 第 7号 平成26年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
〃 第 4 〃 第 8号 平成26年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
〃 第 5 〃 第 9号 板橋区基本構想の議決に関する条例
〃 第 6 〃 第10号 東京都板橋区行政手続条例の一部を改正する条例
〃 第 7 〃 第11号 東京都板橋区組織条例の一部を改正する条例
〃 第 8 〃 第12号 東京都板橋区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の一部を改正する条例
〃 第 9 〃 第13号 東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例
〃 第10 〃 第14号 職員の配偶者同行休業に関する条例
〃 第11 〃 第15号 東京都板橋区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例
〃 第12 〃 第16号 東京都板橋区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
〃 第13 〃 第17号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
〃 第14 〃 第18号 東京都板橋区職員の倫理の保持及び公益通報に関する条例の一部を改正する条例
〃 第15 〃 第19号 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例
〃 第16 〃 第20号 東京都
板橋区立生活産業融合型工場ビル条例の一部を改正する条例
〃 第17 〃 第21号 東京都板橋区営住宅条例及び東京都
板橋区立高齢者住宅条例の一部を改正する条例
〃 第18 〃 第22号 東京都
板橋区立福祉園条例の一部を改正する条例
〃 第19 〃 第23号 東京都板橋区
女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
〃 第20 〃 第24号 東京都板橋区保育の実施に関する条例を廃止する条例
〃 第21 〃 第25号 東京都板橋区保育費用徴収条例の一部を改正する条例
〃 第22 〃 第26号 東京都
板橋区立保育所条例の一部を改正する条例
〃 第23 〃 第27号 東京都板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例
〃 第24 〃 第28号 東京都板橋区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例
〃 第25 〃 第29号 東京都板橋区
地域包括支援センターの包括的支援事業の実施に係る基準を定める条例
〃 第26 〃 第30号 東京都板橋区
工場立地法準則条例の一部を改正する条例
〃 第27 〃 第31号 自転車等の駐車場の整備及び放置の防止に関する条例の一部を改正する条例
〃 第28 〃 第32号 東京都板橋区建築審査会条例の一部を改正する条例
〃 第29 〃 第33号 東京都板橋区廃棄物の発生抑制、再利用の促進及び適正な処理に関する条例の一部を改正する条例
〃 第30 〃 第34号 東京都
板橋区立幼稚園条例の一部を改正する条例
〃 第31 〃 第35号 東京都板橋区幼稚園等の保育料の額を定める条例
〃 第32 〃 第36号 東京都板橋区あいキッズ条例の一部を改正する条例
〃 第33 〃 第37号 板橋区道の認定、一部廃止及び変更について
〃 第34 〃 第38号 東京都板橋区介護保険条例の一部を改正する条例
〃 第35 〃 第39号 東京都板橋区
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
〃 第36 〃 第40号 東京都板橋区
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
〃 第37 〃 第41号 東京都板橋区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
午前10時00分開会
出席議員 45名
1番 山 田 貴 之議員 2番 田中しゅんすけ議員
3番 田 中やすのり議員 6番 井 上 温 子議員
8番 荒 川 な お議員 9番 いわい 桐 子議員
10番 安 井 一 郎議員 11番 坂 本あずまお議員
12番 いしだ 圭一郎議員 13番 し ば 佳代子議員
16番 竹 内 愛議員 17番 松 崎 いたる議員
18番 元 山 芳 行議員 19番 大 野はるひこ議員
20番 田 中 いさお議員 21番 かいべ とも子議員
22番 中 妻じょうた議員 23番 五十嵐 やす子議員
24番 小 林 おとみ議員 25番 熊 倉 ふみ子議員
26番 杉 田 ひろし議員 27番 茂 野 善 之議員
28番 なんば 英 一議員 29番 大 田 ひろし議員
31番 長 瀬 達 也議員 32番 かなざき文 子議員
33番 大 田 伸 一議員 34番 石 井 勉議員
35番 川 口 雅 敏議員 36番 小 林 公 彦議員
37番 中 野くにひこ議員 38番 佐 藤としのぶ議員
39番 松 島 道 昌議員 43番 菊 田 順 一議員
44番 桜 井きよのり議員 45番 松 岡しげゆき議員
46番 はぎわら洋 一議員 47番 おなだか 勝議員
48番 高 橋 正 憲議員 51番 佐々木としたか議員
52番 天 野 久議員 53番 稲 永 壽 廣議員
54番 佐 藤 康 夫議員 55番 すえよし不二夫議員
56番 橋 本 祐 幸議員
欠席議員 なし
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 鍵 屋 一君 区議会事務局次長 田 中 光 輝君
〃 議事係長 佐 藤 隆 行君 〃 調査係長 長谷川 吉 信君
〃 書記 田 澤 亮君 〃 書記 大和久 智 弘君
〃 書記 窪 田 貴 光君 〃 書記 柴 圭 太君
〃 書記 青 木 愛 美君 〃 書記 畠 中 瞬君
〃 書記 忠 見 健太郎君 〃 書記 松 永 直 也君
〃 書記 出 口 はるみ君
地方自治法第121条の規定による説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 安 井 賢 光君
教育長 橋 本 正 彦君 教育委員長 別 府 明 雄君
常勤監査委員 菊 地 裕 之君 政策経営部長 渡 邊 茂君
施設管理担当部長 淺 井 浩君 総務部長 太野垣 孝 範君
危機管理室長 白 石 淳君 区民文化部長 藤 田 雅 史君
産業経済部長 藤 田 浩二郎君 健康生きがい部長 細 井 榮 一君
保健所長 辻 佳 織君 福祉部長 中 村 一 芳君
子ども家庭部長 大 迫 俊 一君 資源環境部長 山 崎 智 通君
都市整備部長 老 月 勝 弘君 土木部長 谷 津 浩 史君
会計管理者 湯 本 隆君
教育委員会事務局次長
寺 西 幸 雄君
政策企画課長 有 馬 潤君 財政課長 林 栄 喜君
総務課長 菅 野 祐 二君
△開会と開議の宣告
◎事務局長(鍵屋一君) ただいまの出席議員数は45名でございます。
○議長(茂野善之議員) おはようございます。
ただいまから平成27年第1回東京都板橋区議会定例会を開会いたします。
これより本日の会議を開きます。
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△会議録署名議員の指名
○議長(茂野善之議員) 本日の会議録署名議員をご指名申し上げます。
田 中 いさお 議員
大 田 伸 一 議員
以上、お2人の方にお願いいたします。
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△会期の決定
○議長(茂野善之議員) 初めに、会期についてお諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から3月19日までの35日間といたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(茂野善之議員) ご異議がないものと認めます。
よって、今期定例会の会期は、35日間と決定いたしました。
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△諸報告
○議長(茂野善之議員) 次に諸般の報告でありますが、事務局長より朗読いたします。
〔事務局長朗読〕
26板総総第453号
平成27年2月6日
板橋区議会議長
茂 野 善 之 様
板橋区長 坂 本 健
区議会定例会の招集について
平成27年2月6日付け東京都板橋区告示第36号をもって、平成27年第1回東京都板橋区議会定例会を下記により招集したので、通知します。
記
1 招集月日
2月13日
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26板総総第458号
平成27年2月6日
板橋区議会議長
茂 野 善 之 様
板橋区長 坂 本 健
議案の送付について
平成27年第1回東京都板橋区議会定例会に提出する下記の議案を送付します。
記
議 案
1 平成27年度東京都板橋区一般会計予算
2 平成27年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計予算
3 平成27年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計予算
4 平成27年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計予算
5 平成26年度東京都板橋区一般会計補正予算(第5号)
6 平成26年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
7 平成26年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
8 平成26年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
9 板橋区基本構想の議決に関する条例
10 東京都板橋区行政手続条例の一部を改正する条例
11 東京都板橋区組織条例の一部を改正する条例
12 東京都板橋区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の一部を改正する条例
13 東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例
14 職員の配偶者同行休業に関する条例
15 東京都板橋区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例
16 東京都板橋区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
17 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
18 東京都板橋区職員の倫理の保持及び公益通報に関する条例の一部を改正する条例
19 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例
20 東京都
板橋区立生活産業融合型工場ビル条例の一部を改正する条例
21 東京都板橋区営住宅条例及び東京都
板橋区立高齢者住宅条例の一部を改正する条例
22 東京都
板橋区立福祉園条例の一部を改正する条例
23 東京都板橋区
女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
24 東京都板橋区保育の実施に関する条例を廃止する条例
25 東京都板橋区保育費用徴収条例の一部を改正する条例
26 東京都
板橋区立保育所条例の一部を改正する条例
27 東京都板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例
28 東京都板橋区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例
29 東京都板橋区
地域包括支援センターの包括的支援事業の実施に係る基準を定める条例
30 東京都板橋区
工場立地法準則条例の一部を改正する条例
31 自転車等の駐車場の整備及び放置の防止に関する条例の一部を改正する条例
32 東京都板橋区建築審査会条例の一部を改正する条例
33 東京都板橋区廃棄物の発生抑制、再利用の促進及び適正な処理に関する条例の一部を改正する条例
34 東京都
板橋区立幼稚園条例の一部を改正する条例
35 東京都板橋区幼稚園等の保育料の額を定める条例
36 東京都板橋区あいキッズ条例の一部を改正する条例
37 板橋区道の認定、一部廃止及び変更について
38 東京都板橋区介護保険条例の一部を改正する条例
39 東京都板橋区
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
40 東京都板橋区
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
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議案提出書
東京都板橋区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する必要があるので、東京都板橋区議会会議規則第12条第1項の規定により、下記の議案を提出する。
記
東京都板橋区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
平成27年2月5日
提出者 板橋区議会議員
荒 川 な お
いわい 桐 子
竹 内 愛
松 崎 いたる
小 林 おとみ
熊 倉 ふみ子
かなざき 文子
大 田 伸 一
板橋区議会議長 茂 野 善 之 様
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△専決処分の報告について、農業委員会の事務執行状況、特別区競馬組合議会の会議結果、特別区人事・
厚生事務組合議会の活動状況、東京二十三区清掃一部事務組合議会の会議結果、及び、東京都
後期高齢者医療広域連合議会の会議結果
○議長(茂野善之議員) 続いて、専決処分の報告について、農業委員会の事務執行状況、特別区競馬組合議会の会議結果、特別区人事・
厚生事務組合議会の活動状況、東京二十三区清掃一部事務組合議会の会議結果、及び、東京都
後期高齢者医療広域連合議会の会議結果につきましては、既に配付いたしました文書のとおり報告いたします。
〔参 照〕
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△監査報告
○議長(茂野善之議員) 次に、監査の実施状況について、監査委員の報告を求めます。
監査委員 長瀬達也議員。
◎長瀬達也 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) 長瀬達也議員。
◎長瀬達也 議員 ただいまから、監査委員を代表いたしまして、監査報告を申し上げます。
今回の報告は、昨年9月の本会議におきまして、はぎわら洋一監査委員からご報告いたしました、監査結果以降のものでございます。
初めに、定期監査について、ご報告申し上げます。
昨年10月上旬に福祉部の各課、各事業所について、11月上旬に区立小・中学校及び幼稚園について、順次、実施いたしました。いずれも、平成25年度及び平成26年度の財務に関する事務並びに施設と備品の管理状況等を監査の範囲といたしました。
その結果、特に指摘すべき事項は認められませんでした。
12月上旬に
教育委員会事務局の各課、各事業所について、12月中旬に健康生きがい部の各課、各事業所について、本年1月上旬に子ども家庭部の各課、各事業所の監査を、下旬には資源環境部、都市整備部、土木部の各課、各事業所の監査を実施いたしました。現在、監査結果の取りまとめを行っておりますので、まとまり次第、公表してまいります。
次に、指定管理者監査の結果について、ご報告申し上げます。
10月下旬に
特別養護老人ホームいずみの苑、高島平福祉園、赤塚福祉園、障がい者福祉センター、氷川図書館、東板橋図書館、小茂根図書館について、所管課を対象に実施いたしました。12月初旬には
蓮根高齢者在宅サービスセンター、
前野高齢者在宅サービスセンターの指定管理者と所管課を対象に実施いたしました。
その結果、いずれも特に指摘すべき事項は認められませんでした。
次に、9月上旬に実施いたしました財政援助団体等の監査につきましてご報告いたします。
監査対象として、出資団体4団体、補助金交付団体64団体等を選定し、出資団体については「設立目的に沿った事業運営は行われているか」、補助金交付団体については「交付目的に適合した事業を実施しているか」などの視点から監査を実施いたしました。
なお、
補助金交付団体等監査のうち、区議会各会派に対して交付されております「政務活動費」においては、議員選出の監査委員が地方自治法第199条の2の規定に基づき除斥されていることを申し添えます。
初めに、財政援助団体等に対する監査の結果について申し上げます。
定期利用保育事業に当たり、資格を有する保育士等の配置が規定どおりに行われていない事業所があることが判明しました。事業者に対して、要綱の基準に沿った適正な運営を行うよう指導監督を徹底することについて、所管課である保育サービス課に対し指導いたしました。
次に、政務活動費について申し上げます。
平成25年度に交付された政務活動費に関する会計事務については、適正に行われており、特に指摘すべき事項は認められなかった旨の報告を識見監査委員より受けております。
続きまして、工事監査の結果について申し上げます。
本年1月中旬に、「西徳第二公園改修工事」の監査を実施いたしました。
請負契約書、起工書、工程表、記録簿などをもとに、進捗状況、安全管理等に関して監査を行うとともに、現場に赴き、工事の状況について監査を実施いたしました。現在、監査結果の取りまとめを行っておりますので、まとまり次第、公表してまいります。
次に、行政監査について申し上げます。
まず、平成26年度第1回の行政監査につきましては、「子どもと母親の健康づくりについて」をテーマとし、
健康生きがい部健康推進課、予防対策課、5健康福祉センターを対象に実施いたしました。
「妊娠・出産前後の支援は計画的・効果的に行われているか」、「子どもの健やかな育成と母親への育児支援は適切に行われているか」を着眼点として、所管課からの聞き取り監査を実施いたしました。
その結果、妊娠期からの切れ目のない支援を各関係機関と連携し、支援をつないでいくこと、妊娠・出産や子育て支援について必要な時期に的確な情報提供や支援を行うこと、スタッフの充実を通じて母子保健事業の一層の推進を図ることを求めました。だれもが安心して妊娠・出産を迎え、子どもが健やかに育ち、親は育児を楽しみ、地域の人たちから見守られ、子どもの成長をともに喜ぶことができる地域社会の構築を期待しております。
第2回の行政監査につきましては、「就学援助事務について」をテーマとし、
教育委員会事務局学務課を対象に実施いたしました。
「就学困難な児童・生徒に係る就学援助の事務は適正かつ効率的に行われているか」、「小・中学生への教育の機会を確保するための支援は公正かつ適切に行われているか」を着眼点として、所管課からの聞き取り監査を実施いたしました。
その結果、子どもたちが教育の機会を失することのないよう、就学の支援制度を確実に周知し、必要な援助が漏れなく受けられるようにすること、
教育委員会事務局と区立小・中学校との事務連絡を徹底することを求めました。その上で、次代を担う児童・生徒たちの教育を受ける権利が守られ、心豊かに学校生活を送り、社会へ羽ばたいていくことができるような取り組みを期待いたします。
第3回の行政監査につきましては、「プロポーザル方式による契約」をテーマに実施いたしました。現在、監査結果の取りまとめを行っておりますので、まとまり次第、公表してまいります。
これらの各監査のほか、毎月1回、出納検査を実施しております。これは会計管理者所管の現金の保管状況、基金の運用状況及び事務処理について検査を行うものでありますが、いずれの月も計数に誤りはなく、適正に処理されているものと認められました。
なお、最近は、さまざまな事務事業の中で区民の個人情報の紛失や流失に係る事故が頻発しており、私ども監査委員といたしましても憂慮しております。区におかれましては、区民の個人情報の適切な取り扱いについて、改めて周知徹底を図られるようお願いいたします。
報告は以上でございますが、理事者並びに職員におかれましては、監査を通じてお示ししたそれぞれの点にご配慮いただき、なお一層、効率的な行政運営に努められ、区民の信頼にこたえられるよう期待いたしております。
私ども監査委員といたしましても、今後とも厳正かつ公平な立場で監査の執行に努め、区民の信頼を確保してまいりたいと考えております。
議員並びに理事者各位におかれましては、さらなるご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、監査報告を終わります。
○議長(茂野善之議員) 以上で、監査委員の報告を終了いたします。
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△区政一般質問
○議長(茂野善之議員) これより区政に関する一般質問に入ります。
通告がありますので、順次、発言を許します。
今期の質問順序は、自民党からであります。
初めに、田中やすのり議員。
◆田中やすのり 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) 田中やすのり議員。
〔田中やすのり議員登壇〕(拍手する人あり)
◆田中やすのり 議員 おはようございます。通告に従いまして、一般質問を行います。
まず初めに、空き家対策について伺います。
平成26年11月に空き家対策推進特別措置法が成立し、老朽化で倒壊の危険や景観や衛生上、有害となるおそれのある空き家について、市区町村が所有者に撤去や修繕に関する指導、助言を行い、勧告・命令ができるようになりました。命令に従わない場合は、50万円以下の過料を科すほか、行政代執行による撤去も可能となりました。
また、所有者の許可がなくても立入調査が可能となったほか、守秘義務が厳しかった固定資産税の納税情報を活用することが認められ、所有者を把握しやすくなります。この特措法によって、従来の対応への限界がなくなり、取り組みが加速することが期待されています。
そこで伺います。
板橋区としては、この特措法を受けて、早急に空き家対策に取り組まなくてはならない行政の責務が高まったと考えます。条例の制定を待たずとも空き家対策に主体的に取り組む必要がありますが、今後はどのように対応を強化していくおつもりでしょうか。お聞かせください。
恐らく、空き家対策に関する事務がかなり増加することが想定されます。担当部署の設置が必要となるのではないでしょうか。そのための人員の配置や予算の確保も必要となると考えます。また、国の方針に沿った区の空き家対策計画の策定が求められるはずですので、今年度中から早く計画策定に向けての準備に着手していくことを求めます。それぞれ見解をお聞かせください。
次に、今後の空き家対策に関する条例制定について伺います。
所沢市から始まり、各自治体が追随してきた空き家の適正管理に主眼を置いた措置については、特措法に実効性を持たせる意味からも条例に明記する必要があると考えます。そして、申し上げたいのは、空き家の適正管理だけでなく、条例には空き家の有効活用を推進する内容が盛り込まれるようにしていただきたいということです。地域が抱える課題を解決するために、もっと空き家が最大限活用されるべきです。空き家バンクなどを充実し、地域のにぎわいを創出しながら、高齢者や低所得者の住まいの受け皿としての活用も期待されるところです。今後の条例制定の考え方と内容について、見解を伺います。
例えば、世田谷区においては、「地域共生のいえ」という取り組みによって、建物オーナーの思いを受けて、空き家や空き室を地域の居場所づくりとすることを進めています。地域の公益的・非営利なまちづくり活動の場として活用するもので、子どもたちの地域の居場所であったり、子育ての拠点であったり、高齢者や障がい者の暮らしを支える場であったりと、さまざまな展開が図られています。区としても、こうした取り組みが地域に根づいていくように施策の展開を求めます。見解をお聞かせください。
次に、空き家対策の撤去や改修にかかわる費用助成について伺います。
23区内においても、足立区や荒川区が、上限を100万円として助成を行うことで空き家の撤去や改修を促すようにしています。今後、区としても一定の助成制度が必要となるのではないかと考えています。現状の区の考え方、検討内容についてお聞きします。
さらに、今後は土地を10年間、無償貸与することを条件に助成額をさらに引き上げることや、空き家の跡地を寄贈することを条件に全額公費による撤去を実施するなど、工夫を施してほしいと考えます。撤去を後押しするように柔軟な展開を求めておきますが、見解をお聞かせください。
空き家対策の最後に、根本的な課題について伺います。
今まで撤去が進んでこなかった根本的な理由として、空き家の撤去後に土地にかかる固定資産税が増加することや、建築基準法の既存不適格建築物、無接道敷地であるために建て替えが不可能であることが指摘されてきました。
こうした根本的な課題について、区はどのように解決の糸口を探っていくのでしょうか。区の考えについてお示しください。
次に、地域包括ケアシステムと認知症対策について伺います。
現在、第6期の介護計画の中間まとめが提示され、さまざまな意見を集めてきたところと存じます。今計画策定については、いかに地域包括ケアシステムを構築するかが問われたものと認識しています。しかし、中間まとめを拝見すると、従来の施策の延長拡大的な整備に力点が置かれ、それぞれのサービス提供のシステムは分断が残されたままで、満足のいく有機的な連携を見ることはできませんでした。私には、本気で地域包括ケアシステムをどうつくり上げていくのかがあまり伝わってきませんでした。
お隣の和光市は、地域包括ケアシステムの実践により、介護・医療・住居・権利擁護など、支援を包括的に切れ目なく提供していることに加え、介護認定率は約10%と、板橋区の約20%の認定率の半分程度を実現しています。さらに、貪欲に個人の的確な支援内容を計画し、結果として介護度を下げることにもつなげています。
こうした実績の背景にあるものは、「すべての高齢者へのニーズ調査」と「地域ケア会議での個人支援計画の共有化」です。すべての高齢者へのニーズ調査があるからこそ、的確なマクロ計画がつくられ、介護計画に反映されます。どの圏域に、どのようなニーズを持った高齢者が、どの程度、生活しているのかを的確に把握することで、圏域ごとに必要とされるサービスの提供総量目標が算出できるわけです。
余談ですが、そのために必要以上の介護事業者が乱立することが避けられ、利用者の奪い合いといった不毛な争いも生じないことにもつながっています。
さて、板橋区を見てみると、残念ながら現在のニーズ調査はまだまだ不十分と指摘せざるを得ません。区は二次予防対象者把握事業の中でニーズの把握を行っておりますけれども、対象者の約3割である3万人弱の高齢者は郵送調査が未提出となっており、すべてのニーズは把握できていません。今後は、区もすべての高齢者のニーズを圏域ごとに把握し、圏域ごとのサービス提供総量目標を明示すべきであると考えます。
厳しく言えば、現状の計画は実現できることの積み上げによるサービス整備目標の提示であって、必要とされるサービス提供の目標を提示できてはいません。今後の対応について見解をお聞かせください。
和光市ですと、未提出者には訪問による調査を実施する徹底ぶりですが、今後は区としても同様の取り組みが求められます。この点についてもお聞きしておきます。
そして、「地域ケア会議」についてです。
地域ケア会議では、個人個人に焦点を当てて行政職員、介護事業者、ケアマネ、医師や看護師、民生委員などの地域住民によってチームケアが編成されます。例えば、「1人では掃除できない」という状況から「ひざ関節痛」という個人因子や「独居」といった環境因子を抽出し、「掃除機がけの動作が自立できる」という目標を立て、そのために「何をして目標達成させるのか」といった介護の個別計画支援内容を作成し、介護士やPT、民生委員などが入ったチームケアを編成します。そして、モニタリング管理し、評価を行い、達成できないときは何が原因で達成できなかったのかを追及していきます。
板橋区においては、ここまで個人に焦点を当て、チームケアにまでは落とし込めていないと思います。区においても、個人の目標をチームで共有し、支援計画をつくるところまで、取り組みが進展することを切望します。区の見解をお聞かせください。
区がここまで計画に落とし込めていない理由に、人口の規模の違いが挙げられるかもしれません。そうであるならば、和光市と同程度の人口に圏域を区切って、その圏域内において、まずモデル的に始めてみるといったことはできないのでしょうか。検討をお願いしますが、いかがでしょうか。
ちなみに、和光市で行っている事業内容は、24時間定期巡回型訪問介護看護、通所介護、サービス付き高齢者住宅、グループホーム、在宅支援診療所などであり、それぞれの内容については板橋区でも提供がなされています。ただし、あえて違いを述べれば、区においてはそれぞれの施策が点として散在してしまっているように感じられます。点としての施策が有機的に面となるように、個人に寄り添った地域包括ケアシステムが構築されることを望みますけれども、いかがでしょうか。
また、介護保険制度を効果的に支援する一般高齢者施策として、低所得者の住宅確保にも力を入れていました。計画に位置づけられたサービス付き高齢者住宅やグループホームへの家賃の助成がなされ、低所得者や生活保護受給者も安心して住み続けられるように対応しています。板橋区が家賃助成を行わない方針は聞いているところですけれども、介護保険制度を支援する意味合いから、低所得者や生活保護受給者への住宅確保策をどう考えるのか、お聞きします。
次に、認知症対策について伺います。
国は、オレンジプランにおいても早期診断体制の確立が必要との認識を示しています。現在、行っている区のもの忘れ相談をしっかりと早期診断へとつなげる仕組みが大切となりますが、つなげる仕組みをどうしていくのかお知らせください。
プランには国が進める「初期集中支援チーム」の配置が示されましたが、区の対応はどうなっていくのか。介護計画への反映はどうなっていくのでしょうか。
また、区内における認知症が原因と言える徘徊への個別支援の件数は12件となっており、徘徊による行方不明者は3件もおり、そのうち1件はまだ照会中のままとのことです。行方不明者が出ないように、区はどのような対応をとっているのでしょうか。
区としては、もっと地域で見守り、早期発見につながる体制をつくり上げることが必要なのではないかと考えます。例えば、警察署や区に寄せられた徘徊者情報を、区の担当者がメールなどを活用し商店街などの各種団体や住民に発信し、地域での一斉捜索を行い、徘徊者の早期発見を目指す取り組みなどを進めていただきたいと思います。また、一部の特養などの施設では、認知症の施設利用者が徘徊することを想定した捜索訓練を行っています。このような取り組みを広げていくことはできないでしょうか。伺います。
介護計画の中では認知症サポーターの拡充がうたわれておりますが、その活用については十分と言えません。その活用方法にも工夫が必要です。今後の活用方法についてお示しください。
そして、介護計画には若年性認知症支援と認知症ケアパスの構築が認知症施策の推進項目として挙げられています。ところが、その具体策を欠いていると指摘をいたします。今後の具体策の提示はいつごろになるのか、お示しください。
次に、公共施設のあり方について伺います。
公共施設等の整備に関するマスタープランに基づき個別整備計画が進められており、平成28年度を始期とする次期基本計画に反映させるための最終段階に入っています。40年にわたる長期計画であり、本日は、この個別整備計画が妥当なものであるか確認をさせていただきます。
まず、将来のライフサイクルコストを試算して、約2割程度の経費削減の目標を前提としておりますが、この2割削減の妥当性について幾つか質問します。
現在は2割削減の根拠に平成14年度から18年度の5年間の普通建設事業費の約10年以上前の数値を用いていますが、今後は最新の事業費に置きかえ、絶えず削減目標を修正し、計画を見直していく努力が必要と考えますが、いかがでしょうか。
第4期までの40年で19.5%の削減を目指すことになっていますけれども、経費削減目標の達成が40年後でよいのでしょうか。約20年間のLCCの推計値をもとに削減目標を定めているのであれば、20年後に約2割の経費削減目標とするべきではないか。見解を伺います。
また、長寿命化の効果として、重量系建築物で3,000平米以上の長期のものについては、耐用年数を60年から80年にすることで年間当たりの削減効果を7.5%としています。しかし、この削減効果は将来のLCC推計値が下がることを意味しているに過ぎず、削減目標としてとらえることに違和感を覚えます。将来のLCC推計値を下げた数値をもとに、より精緻な削減目標を再算出すべきではありませんか。お答えください。
さらに、この年間当たりの削減効果7.5%を根拠に、長寿命化による削減目標を40年間で3.1%としていますが、この数値について、そもそも削減目標に組み込むべきものなのでしょうか。削減目標2割をどうにか達成するための数字のマジックのように感じてしまいますが、疑念を払拭していただきたいと思います。お答えください。
個別整備計画では、作業部会を設置して検討してきた集会所等施設、高齢者集会施設、児童福祉施設、学校関連施設の4つの施設以外については具体性を欠いています。個別整備計画とうたうのであれば、個別に具体性を持たせるべきです。それぞれの施設をどうしていくか、総合的な計画はいつごろをめどに示されるかについてお知らせください。
具体的な計画に先立って、幾つか意見を申し上げておきます。
私は、時代や社会、地域のニーズが低くなってきた施設については、大胆に勇気ある撤退をしていくべきと考えています。民間事業者によってサービスの提供が十分になっている施設については、区がサービスを続ける妥当性と必要性は薄れています。
例えば、高齢者在宅サービスセンターや区立幼稚園については、その必要性は低くなっているのではないでしょうか。両施設とも、利用者は定員に満たない、少ない状況が続いています。高齢者在宅サービスセンターは、現在のニーズが高い小規模多機能型居宅介護や認知症グループホームなどの介護施設や、障がい者施設などへと転用が図られるべきです。区立幼稚園については、早い決断で、今、求められる行政ニーズに合ったものへと転用すべきなのではないでしょうか。
また、今後は他の地方自治体との広域連携を検討していくことが求められます。例えば、図書館については近隣区との相互連携が必要なのではないか。お答えください。
なお、公共施設を再編する際には、住民の理解が不可欠になります。一般的に、理屈ではわかっていても、施設がなくなることへの抵抗感は強くあります。今ある施設を手放したくないという既得権を持つ住民に施設再編をすんなりと納得してもらうのは、非常に難しいと容易に想像がつきます。そのため、今後の具体的な整備計画には住民の参加が大切と考えます。
ある自治体では、無作為に抽出した住民1,000人に参加を募りワークショップを開催し、約40回にわたって説明を重ねて同意を得るといった丹念な努力をしています。計画段階から住民を巻き込んで、厳しい財政状況などについても考えてもらいながら施設再編を行う、丁寧な取り組みを期待します。区の考えをお聞かせください。
次に、自然災害に対する備えについて伺います。
まず、台風対策として、タイムライン策定について伺います。
台風の接近が予想される日にち、時刻から逆算して、だれがどのように行動し、対策を行うべきなのかが書かれた「タイムライン」と言われる計画表の有効性が示されています。
板橋区においても、荒川氾濫時を想定した荒川下流域を対象としたタイムラインの検討を進めているところと聞いております。まずは、このタイムラインの策定はいつごろになると考えればよろしいのでしょうか。今年の夏の台風が到来する時期までには策定できていることを望みますが、進捗についてお示しください。
なお、策定に当たっては、職員一人ひとりが防災の情報を共有できるようにするとともに、住民や関係機関とどのように連携するのかも詳細に記した計画となるように求めておきます。見解をお聞かせください。
さらに、タイムラインは荒川下流域だけでなく、区全体を対象としたものも策定が期待されるところですが、区の見解と今後の対応についてお示しください。
また、区立学校においては、台風や大雪などの事態に備え、タイムラインは策定されております。このタイムラインは既に有効に機能していると考えてよろしいのでしょうか。2月5日には降雪予報があり、実際に降雪もありました。今回の降雪に対しては、どのような行動計画があったのかお知らせください。
確認ですが、このタイムラインによって、休校などの安全対策が区内で学校ごとにばらばらに行われることなく、統一的な対応がなされると考えてよろしいのでしょうか。お答えください。
次に、水害・ゲリラ豪雨対策について伺います。
東京都は豪雨対策基本方針を改定し、おおむね30年後を達成目標に、区部においては時間当たり75ミリ対策を目指すとしています。現在、区近隣において対策が進められている白子川の地下貯留池などによって、どの程度の上乗せが実現すると考えればよろしいのでしょうか。また、万が一の事態ですが、荒川の決壊などに備えて水上の救命ボートなどの配置は、区としては必要ないのか、見解を伺います。
次に、震災対策について伺います。
東日本大震災から4年が経とうとしています。震災を受け、地域防災計画の見直しがなされました。ただし、初動対応マニュアルに関しては、PDCAサイクルを重ね、毎年、課題を抽出し、常にリニューアルが図られ、いつも最善のものにしておく努力が欠かせません。どのような見直し作業を行っているのかについてお示しください。
また、要援護者対策の実効性の向上について伺います。
同意のある要援護者名簿については、民生・児童委員、また町会・自治会に覚書を交わした上で配付の予定になっています。今後はこの配付された名簿の活用がなされ、震災時においては円滑に安否確認がなされるようにすることが求められます。この同意のある要援護者名簿が災害時の生死の生命線と考え、平時からの訪問を促し、援護者と要援護者で顔の見える関係がつくられるような運用をお願いしたいと思います。区の見解を伺います。
次に、待機児童対策について伺います。
ここ数年は、待機児童が多く発生していたゼロ歳から2歳児の定員拡充に重きを置き、小規模保育事業を積極的に推進してきました。そのため、このゼロ歳から2歳児の年齢が持ち上がり、3歳児に進級するときに新たな待機児として発生してしまうという負の結果を招いてきました。こうしたことから、3歳児以上の定員も今後確保していく必要が急速に高まっています。そのため、引き続き認可保育所の整備が期待されるところです。
そこで伺いますが、現在の小規模保育施設のゼロ歳から2歳児が3歳児として認可保育所などに進級するときに、認可保育所などの受け入れをどのように考えておりますでしょうか。まずは、平成27年4月の時点で、小規模保育施設から認可保育所などへの移行予想人数と受け入れ可能数について具体的にお示しください。進級による3歳児の待機児童は発生しませんか。お示しください。
区としては、3歳児の新たな待機児が生まれる事態が1つも発生しないように、区は精緻な計画をしていかなければなりません。子ども・子育て支援事業計画で示した板橋・常盤台・志村・赤塚・高島平の5地域ごとに精緻な計画とシミュレーションをしていくことが必要と考えます。今後は、地域ごとの精緻な計画は最低限必要と考えますが、現時点ではどこまで計画しておりますでしょうか。また、今後も継続的に計画を見直していくことも重要だと考えます。併せて見解をお知らせください。
さらに、小規模保育に児童を入園させる保護者は、3歳時に本当に認可保育所に入園できるのかといった不安の声を耳にします。新たな3歳児の待機児童を発生させないという区の決意を示す意味からも、現在の指数加算は2点ですが、さらなる点数加算をすることはできないでしょうか。見解を伺います。
また、最近の区内の待機児童発生の傾向を見ていると、大規模なマンション開発によって共働き家族が転居することが増えることが大きく影響しています。地域によっては、今後の大規模なマンション開発が続くと、保育施設が足りず、区立学校施設が足りなくなるかもしれないと危機感が募る地域もあります。こうした状況を鑑みると、大規模建築物に保育所設置の事前協議、義務づけなどの取り組みを強化する必要があります。
現在、区では、大規模建築物等指導要綱によって保育所の設置について事前協議を求めていますが、保育所設置の観点からはあまり有効に働いているとは言えない状況です。保育所だけでなく、小規模保育施設の設置も協議の対象に広げ、少しでも設置が進むように改善を求めます。また、台東区では、100戸以上の大規模マンションには保育所設置の事前協議を義務づけているだけでなく、マンションが保育所を設置できない場合には、区が別に保育所を設置する費用として1戸当たり30万円の整備協力金を請求しています。区としての取り組み強化について、お答えください。
次に、公園のあり方について伺います。
現在、区内の15か所の公園などには、金網で囲われたキャッチボール広場があり、サッカーのパス練習やキャッチボール程度の利用ができます。しかし、少年野球のチームやサッカーチームの監督、コーチからは、近くの公園ではボールを自由に使い、球技ができないことへの不満の声を聞きます。さらなるキャッチボール広場の整備も期待するところですが、私は、球技やボール遊びができるように努力をしていただきたいと考えています。原則として球技使用やボール使用を認めていない理由として、他の公園利用者や近隣にお住まいの方々に危険や迷惑が及び、苦情が寄せられているため、公園の管理に支障がある行為としてやむを得ず制限しているとのことです。やむを得ずに制限しているのであれば、この制限を緩和する方向で考えるべきではないでしょうか。利用時間と対象者を限定することで、他の公園利用者や近隣の方々のご理解を得ることもできると思います。例えば平日の午後の時間だけに限定して、小学生は自由に球技やボール遊びができるようにする。ただし、危険を伴う木製・金属バットの使用は禁止するなどして、近隣や他の利用者の理解を得る努力を始めていただきたいと考えます。今後の努力についての見解をお聞かせください。
2020年の東京オリンピックに向けて、区としては、子どもたちが伸び伸びとスポーツできる環境整備に努めるべきです。公園についても、その一助となることが期待されていると考えますが、どのようにお考えでしょうか。この3月から巨人や埼玉西武など首都圏に本拠地を置くプロ野球の5球団が協力して、公園でキャッチボールができるプロジェクトを始めるそうです。プロ野球選手が公園内で小学生や保護者にボールの投げ方を教えるイベントを開催したり、ふだんから、ボールやグローブを公園に無償提供し、各公園の定めた場所で親子や友達同士でキャッチボールができるようにしていくそうです。もちろん安全のための公園のルールには当然従って行います。各球団は、キャッチボールができる環境が減少しているとの危機感から実施するとのことですが、区としても、こうしたプロ球団の取り組みに歩調を合わせ、公園でのボール利用が広がるきっかけをつくっていくことはできないでしょうか。お答えください。
次に、危険ドラッグ対策について伺います。
今まで危険ドラッグ販売店への立ち入り調査は、東京都と関東信越厚生局が担当してきましたが、東京都が薬物乱用防止条例を改正し、今年1月からは、警察官が行政指導で危険ドラッグ販売店への立ち入り調査ができるようになりました。警視庁は、数百人の捜査員を充て、締めつけを強めてきたことで、都内に2014年4月に68店舗あった危険ドラッグ販売店は、今年1月1日の時点には8店舗にまで減少しました。
しかし、公然と営業してきた店舗がインターネット専業になるなど、実態を隠して販売を続けており、依然として予断を許さない状況です。板橋区としては、今後も警視庁、地元警察や関東信越厚生局と一層連携をしながら販売店舗の取り締まりに努めていただきたいと要望します。なお、区へも取り締まり権限が付与されると聞いておりましたが、区としても立ち入り調査を行っていくことになるのか、区単独での立ち入りも行っていくつもりなのか、どのように対策が強化できるのか、わかる範囲でお示しください。
区は、東京都宅地建物取引業協会板橋区支部と協力をしながら、危険ドラッグ販売店を排除する新たな取り組みを進めているところと聞いております。豊島区の例などを参考に、賃貸契約締結時に危険ドラッグの販売・製造に部屋や店舗を使わないことを借り主に約束させ、違反時は解約できる規定を盛り込んだり、貸し主に危険ドラッグの販売・製造に使われていないかを定期的に確認するように求めることができるように、対策が早急に強まるように求めておきます。
公然とした店舗営業からインターネット販売などで隠れた業務形態に姿を変えている実態からは、貸し主による定期的な確認は有効な一手と言えます。今後の区の対策強化の考え方について伺います。
また、小・中学校においては、既に薬物乱用防止教室などが行われておりますが、今後も引き続き危険ドラッグの危険性を伝える啓発活動のさらなる充実を求めます。今後の対応についてお答えください。
次に、感染症対策について伺います。
昨年は新たな感染症の脅威にさらされたことがまだ記憶に新しいと思います。国内感染が拡大したデング熱によって、代々木公園は閉鎖される厳戒態勢が敷かれ、西アフリカで流行したエボラ出血熱も、国内での感染の疑いが相次ぐ緊迫した事態を経験しました。特にエボラ出血熱に関しては、国は、空港での検疫によって水際対策を講じていましたが、感染の疑いがあった帰国者が直接に一般診療所を受診するなどの事態が生じました。現在、国は、「もし流行国に渡航し、帰国した後、1か月程度の間に発熱した場合には、万が一の場合を疑い、地域の医療機関を受診することは避けていただきたい。まず保健所に連絡をし、その指示に従っていただきたい。」と感染症指定医療機関への受診につなげるように呼びかけています。自治体に対しては、国内患者発生時の全体フローチャートを示し、対応を進めています。板橋区内において実際に国内感染が発生した場合には、今まで経験したことがない事態であることから、保健所、医療機関などの現場では、かなりの混乱と動揺が予想されます。区としては、国から示されているフローに従って適時適切な対応がなされることと考えますが、改めて要望しておきます。
そして、本日お聞きしたいのは、仮に保育所に連絡をせずに一般の診療所を受診してしまい、二次感染のおそれが生じた場合など、区はどのような対応をしていくのでしょうか。お示しください。
以上をもちまして、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(茂野善之議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) 皆さん、おはようございます。早速、田中やすのり議員の一般質問にお答えいたします。
最初に、今後の空き家対策の対応の強化についてのご質問であります。
板橋区では、空き家対策の基礎資料とするため、平成25、26年度の2か年にわたりまして老朽建築物実態調査を全区対象に実施をしてきたところであります。実態調査から得た資料を活用するとともに、空き家対策特別措置法をもとにしまして、倒壊等、著しく保安上危険となるおそれのある状態等の空き家の所有者等に対しまして、適切な管理が行われるように、より一層の助言、または指導等を行っていく考えであります。
次に、担当部署の設置が必要となりますので、そのための人員の配置や予算の確保についてのご質問であります。
現在は建築指導課を窓口として対応しているところであります。空き家対策につきましては、庁内の横断的な対応が求められるところであります。担当部署の設置、人員の適切な配置と予算の確保につきましては、今後、実施される施策の内容や事務量に合わせまして適切に対応していく考えであります。
次は、今年度中からの早い計画策定に向けての準備の着手についてのご質問であります。
空き家対策特別措置法におきましては、法第六条により、市区町村は国の基本方針に即した空き家対策計画を策定、第七条により、協議会を設置することができることとなっております。国の基本指針の案が2月の初めに公表されまして、区として意見を出しておりまして、今後の経過を注視していきたいと考えています。また、既に固定資産税を所管する板橋都税事務所や所轄の消防署などと、空き家対策特別措置法を含めた空き家対策への対応について協議を進めているところであります。
次は、今後の条例制定の考え方と内容についてのご質問であります。
条例制定につきましては、空き家対策特別措置法や建築基準法などの法令との整合性を図り、他の自治体の条例も参考にして検討を進めてまいりたいと考えています。また、条例を運用している自治体の動向を踏まえた上で、除却の代執行や支援方策などを十分に検討していく考えであります。
次は、空き家や空き室を活用した地域の居場所づくりの施策展開についてのご質問であります。
昨年7月の住宅対策審議会の答申におきましても、空き家等を地域の交流の場、コミュニティの拠点として活用することが提案されておりまして、他区での取り組みを参考に、施策の展開を検討してまいりたいと考えています。来年度には、板橋区居住支援協議会として空き家を活用したモデル事業の実施を検討しております。
次は、区として一定の助成制度の必要性についてのご質問であります。
私有財産であります建物を除却することなどに対しまして公費を使うことについては、目的や限度を明確にした上で公共の福祉や利益に即しているか判断する必要があるかと思います。現在、空き家を含む老朽建築物実態調査の結果を分析しているところであります。分析結果をもとに助成すべき対象、範囲を検討していく考えであります。
次は、撤去を後押しする柔軟な展開についてのご質問であります。
現在、助成制度を検討しているところでありまして、助成割合についても今後の課題であると認識をしております。
次は、空き家対策の根本的な課題においての解決の糸口についてのご質問であります。
今回、法律が制定されたことによって、空き家対策の1つの解決の糸口となったことは評価をするものであります。また、平成27年度の税制改正におきましては、一部の空き家について税制優遇から除外されることとなりました。空き家を良好なストックとして活用するために、法制度や税制度のさらなる整備を進めていくように国や東京都に対し働きかけをしていくとともに、区としてこれからも安心・安全なまちづくりを展開していく考えであります。
次は、介護保険事業計画における、必要とされるサービス提供の目標の提示についてのご質問であります。
板橋区におきましても、圏域別まで詳細ではございませんが、実績をもとに必要とされる区全体としてのサービス量を算定し、介護保険事業計画を策定しております。また、平成27年度から板橋区及び各生活圏域に順次配置する予定の生活支援コーディネーターは、その職務の1つとして高齢者のニーズを把握する役割を担う予定であります。把握された高齢者ニーズにつきましては、今後の介護保険事業計画において生活圏域ごとの地域特性に応じたサービス目標を設定できるよう検討していく考えであります。
次は、二次予防アンケート調査の未提出者に対する訪問による調査の実施についてのご質問であります。
アンケート調査の未提出者全員に対する訪問につきましては、板橋区の高齢者人口が和光市の9倍を超えているという人口規模などの問題から、極めて難しいと考えています。また、今回の介護保険制度の改正に合わせまして、介護予防事業全体について検討が求められていることから、平成27年度中に改めて支援の必要な方の把握方法を検討していく考えであります。
次は、地域ケア会議での、個人目標を共有した支援計画の作成についてのご質問であります。
板橋区では、平成25年度から、おとしより相談センターで地域ケア会議を開催をしております。国の位置づけにおきましては、地域ケア会議は個別事例の検討を通して個別課題の解決、ケアマネジメントの質の向上、地域課題の把握などを行う会議と定義をしておりまして、現在の板橋区における地域ケア会議では、認知症などの支援困難事例について検討しているところであります。
今後につきましては、開催回数を増やして地域ケア会議の基礎固めを行うことを目標としておりまして、個人目標を共有した支援計画の作成につきましては、これからの課題として研究をしてまいりたいと考えています。
続いて、生活圏域内での地域ケア会議における支援計画作成のモデル実施についてのご質問であります。
現在、地域ケア会議におきましては、16か所のおとしより相談センターの担当圏域ごとに開催をしております。第6期介護保険事業計画におきましては、日常生活圏域を16圏域から19圏域に拡充することとしておりまして、新たに設定されました圏域に平成31年度までに整備をされる、おとしより相談センターで地域ケア会議を進めていくことと考えております。当面は、国で定義されております地域ケア会議を確実に実施することが目標となりますけれども、和光市などの取り組みを参考にしながら、高齢者人口、職員体制等を踏まえつつ、支援計画作成のモデル実施につきましても研究を進めてまいりたいと考えています。
続いて、個人に寄り添った地域包括ケアシステムの構築についてのご質問であります。
板橋区内の介護サービスを集約した有機的な地域包括ケアの取り組みとしましては、例えばJKK向原住宅において、第2期整備によりサービス付き高齢者向け住宅や小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所のほか、在宅療養支援診療所を整備した事業が挙げられます。区としましても、こうした取り組みの充足度を高めたいと考えておりまして、さらに第3期におきましては、区の要請により、JKKが特別養護老人ホーム、ショートステイ、認知症グループホームに加え、都市型軽費老人ホームや
地域包括支援センターの整備を計画しております。これらの施設整備によって地域包括ケアシステムの構築に当たり求められる支援が面として充足し、地域で高齢者を支えるまちづくりの1つのモデルになるとも考えています。
次は、高齢の低所得者等への住宅確保策についてのご質問です。
高齢の低所得者や生活保護受給者の住宅確保支援のため、住宅情報ネットワークで情報提供を行っているところであります。高齢者に住宅を貸すことに対する大家さんや管理会社の不安を解消するために、板橋区居住支援協議会において、住宅確保後の見守りを含む支援体制のあり方等を検討していただいております。介護を伴う高齢者の住宅確保につきましては、区としても大きな課題と考えておりますけれども、家賃助成に関しましては、超高齢社会に向けまして対象となる高齢者が増え続け、将来にわたり継続的な財政負担増が生じることは明らかなことから、慎重な対応をとらざるを得ないと考えています。
続いて、もの忘れ相談を早期診断へとつなげる仕組みづくりについてのご質問であります。
現在、もの忘れ相談は、板橋区医師会が認めたもの忘れ相談医のいる約90か所の医療機関のほか、区内3か所の高齢者相談係で予約制のもの忘れ相談を実施しております。また、現状のもの忘れ相談事業の充実を図るため、来所相談が困難な方のためのもの忘れ相談医の訪問による相談事業のモデル実施も検討しているところであります。今後は、身近な場所で気軽に相談できる機会を一層増やし、認知症が疑われる場合におきましては、確定診断ができる専門医療機関に迅速につなげるとともに、さらにきめ細かな配慮をするために必要なサービスを提供する仕組みの認知症ケアパスを構築し、活用していく考えであります。
次は、初期集中支援チームに対する区の対応と介護保険事業計画への反映についてのご質問であります。
国が進める認知症初期集中支援チームは、平成30年までに全区市町村で実施をすることとされておりまして、板橋区では現在、類似の事業としまして認知症早期発見・早期診断推進事業を実施しております。また、板橋区の第6期介護保険事業計画におきましては、区内の生活圏域ごとに板橋区医師会の協力を得まして、認知症初期集中支援チームを設置をすることとしております。医師や医療・介護などの専門職による認知症初期集中支援チームは、軽度の認知症高齢者を対象に、
地域包括支援センターの職員と同行訪問しまして、早期発見・早期対応のための認知症に関する相談などを計画的に実施をしていく予定であります。
続いて、徘徊による行方不明者対策についてのご質問であります。
現在、おとしより保健福祉センターが個別支援を行っている高齢者で、認知症のため徘徊があったケースにつきましてはケアマネジャーやおとしより相談センターなどの事業者間で情報を共有し、目撃情報や発見時の通報等、警察署と連携した対応を行っております。今後も認知症に係る行方不明者は、増加が予測されておりまして、早期発見・保護が認知症施策の重要な課題の1つと考えております。板橋区としましても、既にサービス提供しておりますGPS探索システムによる把握や、他の自治体で成果を上げている工夫を凝らした取り組みについての研究、区民、関係機関、事業者と連携をした見守りネットワークの構築などにより、徘徊による行方不明者対策の充実に努めていく考えであります。
次は、認知症高齢者を地域で見守る体制づくりについてのご質問であります。
商店街などとの連携につきましては、高齢者あんしん協力店制度において、275店舗の事業者の協力を得まして認知症の方を見守る取り組みを現在、実施をしているところであります。また、ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみで生活をする世帯が増加をしている中、地域ぐるみでの自主的で緩やかな見守り活動が重要であると考えます。こうした課題を踏まえて、板橋区では、地域における見守り活動を推進するため、平成26年度から社会福祉協議会に委託をしまして、新たに町会・自治会、老人クラブ等を対象に地域の見守り活動研修を実施をしております。将来的には、区民や事業者など様々な協力者による見守りネットワークを構築し、その中において機会を捉えて認知症高齢者の徘徊を想定した捜索訓練の実施などを検討していく考えであります。
次は、認知症サポーターの拡充と活用についてのご質問であります。
認知症サポーターの養成は平成20年度から実施をしておりまして、現在までに約1万3,000人の認知症サポーターを養成してきているところであります。認知症サポーターは、地域において認知症高齢者や家族介護者に対する身近な存在として、見守りや早期発見の視点から活動していただいているところであります。今後も認知症サポーターの意向を尊重しながら、地域における支え合いの担い手として、多方面で主体的に活躍できるよう人材育成や活用方法を検討してまいりたいと考えています。
次は、若年性認知症と認知症ケアパスについてのご質問であります。
若年性認知症対策につきましては、国の新オレンジプランを踏まえ、知識の普及啓発や家族支援など、これまでの板橋区としての取り組みを国の方針に合わせながら充実をさせ、実施をしていく予定であります。また、認知症ケアパスにつきましては、今年度、具体案の策定に着手をしているところでありまして、平成27年度中には完成した認知症ケアパスを区民に周知をし、活用を図る予定であります。
次は、公共施設のあり方に関連をいたしまして、絶えず削減目標を見直す必要性についてのご質問であります。平成25年5月に策定しました「公共施設等の整備に関するマスタープラン」では、平成14年度から18年度までの5年間の普通建設事業費の平均実績を、本区における平準的な普通建設事業費と仮定をし、これと将来ライフサイクルコストとの比較を行いまして、削減目標を設定したものであります。
平成19年度以降に耐震改修工事を重点実施してきたことや、今後の整備需要の増大を考えますと、最新の普通建設事業費にその都度置きかえ、それをもとに削減目標を見直すことは妥当ではないと考えています。しかしながら、マスタープランに基づく個別整備計画で設定をしました削減目標を基本としつつも、財政状況や物価・労務単価の変動を的確に捉え、計画の進捗状況を踏まえて削減目標を修正することは必要でありまして、個別整備計画の10年間のサイクルの中において不断の見直しを行うことによって持続可能な区政を実現してまいりたいと考えています。
次は、削減目標の達成期間についてのご質問であります。マスタープランに基づく個別整備計画におきましては、約2割程度の経費削減について長寿命化による削減と延べ床面積の削減を主たる削減手法とし、第1期から第4期までの40年間で19.5%の削減を目指すとしております。その中におきましても、延べ床面積の削減につきましては、改築や大規模改修に伴う集約・複合化や施設のあり方等の見直しによる施設の縮小や廃止等によるものが主でありまして、とりわけ改築時期に削減を図ることが最も効果的であると考えています。
しかし、延べ床面積の削減を行う際には、区民サービスの低下を最小限に抑えるとともに、集約・複合化と施設の機能向上などを組み合わせて、丁寧に時間をかけて着実に進めなければならないと考えているため、既存施設の多くが改築までのサイクルを迎える40年後が妥当と判断をし、削減目標の達成時期として設定をしたものであります。
次は、長寿命化の経費削減効果についてのご質問であります。マスタープランに基づく個別整備計画におきましては、長寿命化を行う対象を区所有の3,000平米以上の重量系建築物としておりまして、文部科学省が出した「学校施設の長寿命化改修の手引き」をもとに、その効果を年間7.5%の経費削減と見込んでおります。この効果は建築物の長寿命化により、構造躯体の使用期間を延長することによって躯体工事費を削減するものでありまして、経費削減目標の一部として捉えることは有効であると考えます。本計画におきましては、マスタープランで試算をしました更新経費からその効果を推計したものであります。現段階におきましては推計値にすぎませんけれども、今後の計画の見直しにおきましては、改築や大規模改修を実施した建築物について、実際にかかった経費から長寿命化による削減効果を算出し、削減目標を見直す必要があるとも考えております。
次は、長寿命化による40年間の経費削減効果についてのご質問であります。文部科学省が出しました「学校施設の長寿命化改修の手引き」をもとに、長寿命化の効果を年間7.5%の経費削減と見込んでおりまして、マスタープランで試算をしました更新経費の合計に対する40年間の累計削減比率は3.1%と見込んだところであります。約2割程度の経費削減の中でも、長寿命化による削減効果は延べ床面積の削減に次いで高いものと見込んでおりまして、区が目指しております公共施設マネジメントには欠かせないものと考えてもいます。
次は、具体的な内容の提示時期についてのご質問であります。昨年12月に公表しましたマスタープランに基づく個別整備計画素案におきましては、作業部会を設置し検討してきました4つの施設種別、集会所等施設、高齢者集会施設、児童福祉施設、学校関連施設、その4つの施設種別以外のその他の施設につきましても、施設の整備方針として、更新時の方向性や配置の考え方をお示ししておりますが、計画全体として施設種別ごとの10年間の目標事業量を示すにとどまっているところであります。
現在、区議会をはじめ、パブリックコメントや説明会でいただきました区民の意見も踏まえながら、集約、複合化や年度間経費の平準化など最終調整を進めているところでございまして、年度内に最終案の庁内決定を行う予定であります。最終案の段階におきましては、集約・複合化の調整結果や改築、大規模改修の計画など、今後の公共施設がどのようになっていくかお示しする予定でありまして、6月の区議会への報告の後、計画を公表していく予定であります。
次は、高齢者在宅サービスセンターについてのご質問であります。マスタープランに基づく個別整備計画におきましては、高齢者在宅サービスセンターにおける改築・改修等の更新時の方向性として、周辺の民間事業所の整備状況を踏まえ廃止に向けて検討するとしておりまして、配置の考え方では、民間事業所の整備が進まない場所に配置をするとしております。今後、更新時の方向性に基づき、区有施設内にある高齢者在宅サービスセンターを廃止する場合には、行政需要を的確に捉え、他用途への転用も視野に検討してまいりたいと考えています。
次は、区立幼稚園についてのご質問であります。マスタープランに基づく個別整備計画におきましては、区立幼稚園における改築・改修等の更新時の方向性としまして、区立幼稚園のあり方検討での適正規模は、1学級の最低人数を10人と設定をしております。その上で、適正規模を下回り、かつ翌年度の入園児が最低人数の10人を下回った場合は区立幼稚園の閉園を行うこととし、区立幼稚園を存続する場合におきましては、改築の際に利用状況及び適正規模に合わせた整備を行うとしております。今後、更新時の方向性に基づき、区立幼稚園を廃止する場合におきましては、行政需要を的確に捉え、他用途への転用も視野に検討していく考えであります。
次は、広域連携についてのご質問であります。本区におきましても、図書館や体育館などでは近隣自治体との施設の相互利用が既に行われております。また、広域で利用が可能な公共施設の共同設置などの取り組みを行っている自治体もございまして、広域連携はこれからの公共施設マネジメントにおいて必要な視点であると認識をしております。今後は、マスタープランに基づく個別整備計画において、各施設の配置の考え方をまとめた上で、近隣自治体や国、東京都との連携も視野に、板橋区に合った広域連携を研究していきたいと考えています。
次は、施設再編に当たっての区民の声についてのご質問であります。昨年12月、マスタープランに基づく個別整備計画の素案を公表するとともに、パブリックコメントの募集や計画全体について区内5地域で説明会を開催し、このほかにも施設ごとに利用者や関係団体に向けた説明会等を行い、意見をいただいているところであります。現在、説明会やパブリックコメントでいただいた意見を踏まえつつ、年度内の策定に向けて最終調整を進めております。計画策定後、具体的な施設名を示した計画を公表するに当たっては、廃止する施設等について所管ごとに個別に対応するほか、計画全体について18地区を基本的な単位とした説明会を開催していくことを検討しております。説明会の開催に当たりましては、丁寧な説明を心がけるとともに、広く区民の皆さんの声を聞いていきたいと考えています。
次は、自然災害に対する備えに関連をいたしまして、タイムラインの進捗状況についてのご質問であります。荒川下流域のタイムラインにつきましては、今年の出水期までの策定に向け、現在、板橋、北、足立の各区それぞれの課題に応じたワーキンググループを組織して検討を進めているところであります。板橋区では、浸水の危険がある区域の高齢者や障がい者施設における行動計画について、施設関係者とともに検討を進めているところでもございます。今後、検討を踏まえた各区の成果をまとめ、今年の出水期前までに全体のタイムラインとして国土交通省が公表する予定であります。
次は、タイムライン関係者による連携についてのご質問であります。タイムラインでは、荒川の氾濫を想定し、区と区民、その他関係機関がそれぞれの行動計画を定めるものであります。その行動計画は、荒川の破堤に向けての時間軸の中で、区民と各機関がいつ、どのような行動をすべきか記された計画となると考えています。関係者間の連携につきましては、区や関係機関が参加をしているワーキンググループの中において協議を重ね、具体的検討を行っていく考えであります。
次は、区全体を対象としたタイムラインについてのご質問です。現在策定をしております荒川下流域のタイムラインにつきましては、今年の出水期までに一定の成果を出し、国土交通省により公表される予定となっております。しかし、タイムラインにつきましては、今後も引き続き精度を高めるための検討を行っていくと聞いております。荒川以外の河川も対象としました区全体のタイムラインにつきましては、今後も継続する荒川下流域タイムラインの検討作業と並行して取り組んでいきたいと考えています。
次は、東京都の豪雨対策基本方針の改定についてのご質問であります。平成26年6月に改定されました東京都の豪雨対策基本方針におきましては、目標達成に向けて河川整備、貯留施設、下水道整備などを進めるとしております。白子川地下調節池は、もともと白子川中流域の50ミリ対策として計画をされたものでございますけれども、平成25年に石神井川からも取水が可能となるよう計画が変更されております。これは、時間100ミリのゲリラ豪雨に対しましても、河川があふれることを防ぐ対策の一環として行われておりまして、区としましてもその効果を期待しているところであります。
次は、区の救命ボートの配備についてのご質問であります。荒川が決壊した場合には、広範囲に水による被害が発生し、警察・消防が人命救助のためのボート等の救命器具を使用し、救命活動を行うことになりますけれども、さらに救助支援が必要な場合におきましては、自衛隊への救助要請を東京都に依頼をする予定であります。区に救命ボートを配備することにつきましては、実際に救助を行う人材について課題もあるため、配備の必要性も含めて、今後検討を行っていきたいと考えています。
次は、災害時における初動対応マニュアルの見直しについてのご質問であります。区では、平成24年度に災害時初動マニュアルを作成し、平成25年度には災対各班ごとに必要な見直し及び追加を行ったところであります。平成26年度は災害時初動マニュアルのうち、給水マニュアルの給水所の運用変更に関する修正を行うとともに、災対各班活動マニュアルにつきましても見直しを進めているところでございます。今後も調査や訓練等を通して、把握された課題に対応するため、定期的に見直しを進めていく考えであります。
次は、要援護者名簿の活用についてのご質問であります。今回作成する避難行動要支援者名簿を、その活用方法等を記載した運用マニュアルを添付し、地域支援者であります町会、自治会を主体とした住民防災組織や民生・児童委員に年度末までに配付をする予定であります。今後は、地域支援者がマニュアルの内容を参考にし、名簿に基づいて要支援者宅への訪問を実施することによって、要支援者と地域支援者との間に顔の見える関係が構築されることを期待するものであります。
次は、小規模保育施設から3歳児としての認可保育所への入園についてのご質問であります。小規模保育施設の2歳児の在園数が2月時点で144名となっておりまして、このうち3歳児以降の主な進級先は認可保育所あるいは幼稚園が考えられます。これらの在園児は保育所要望が多く、小規模保育施設の退園後の受け皿となる認可保育所が必要との判断により、7認可保育所を新設いたしました。4月に開設となります認可保育所により拡大をした3歳児定員は239名でありまして、小規模保育施設に今いる2歳児の144名を数字的には上回っているところでありますけれども、家庭福祉員、2歳児48名、また新規に認可保育園入園を希望する者、さらに希望地域の偏在の発生等を考慮いたしますと、必ずしも予断は許されない状況にあるとも考えています。
次は、子ども・子育て支援事業計画についてのご質問であります。「子ども・子育て支援事業計画」におきましては、地理的条件や交通事情等を勘案して、区内を板橋、常盤台、志村、赤塚、高島平の5地域に分け、この地域ごとに保育施設等の需要量を潜在的な利用希望を含めて算出を行っております。この需要量を満たす定員を確保するため、できる限り保育需要が多い地域において適地を探し、計画的に認可保育所や小規模保育施設などを整備していく考えであります。また、継続的に需給状況を把握し、計画に定める需要量が大きく変動するなど、計画にかかわる情勢が変化をした場合には、子ども・子育て会議で審議の上、計画を見直していく考えでもあります。
次は、小規模保育事業の卒園児の指数加算についてのご質問であります。認可保育園の入園申し込みに当たり、小規模保育事業のほか家庭福祉員等で1か月に12日以上かつ1日4時間以上有償で保育を受けている世帯に対し、プラス1の指数加算がございます。さらに、小規模保育事業や家庭福祉員におきましては、卒園時にプラス1の指数加算を行っております。現行では、同じ就労時間の世帯であれば、小規模保育事業等の利用世帯を優先できる指数算定でございますけれども、さらに加算をすると、短い就労時間で基本指数が低い世帯を優先する可能性が生じる恐れがございます。来年度の入所状況を検証し、指数加算については今後研究をさらに進めてまいりたいと考えています。
次は、大規模建築物への保育所の設置義務についてのご質問であります。集合住宅をはじめとして、板橋区内において大規模建築物が建設される場合、認可保育園を整備するよう、板橋区大規模建築物等指導要綱及び細則で規定を行っております。その中において、認可保育所の設置は計画戸数450以上としておりますが、現実には相当な面積が必要となることから、認可保育園の提供が進まない状況にございます。今後につきましては、計画戸数によっては、認可保育園に限らず、小規模保育施設の設置を要望しましたり、ご案内がございました台東区の保育所整備協力金の要請など、保育施設の確保に資するよう、要綱等の改正等、あらゆる方策に取り組んでいきたいと考えています。
次は、公園でのボール使用制限の緩和についてのご質問であります。公園に隣接した住宅の被害状況や、小さなお子様や高齢者の公園利用を考慮いたしますと、制限を解除することは難しく思いますし、現状ではキャッチボール広場や一般開放している区立の野球場などを活用していただきたいと考えています。ご提案のとおり、利用時間や対象者を限定して、一般の公園でのボール使用を認めるためには、責任を持って指導できる人が必要となります。制限の解除のルール化につきましては、今後も研究をしてまいりたいと考えています。
次は、子どものスポーツ環境の整備についてのご質問であります。区立公園の多くは面積があまり大きくなく、民家などに隣接をしていることから、子どもたちが伸び伸びとスポーツをする環境としては適していないと考えます。その一方において、比較的面積の大きな区立公園あるいは緑地には体育館、野球場、テニスコート、サッカー場などが整備されておりまして、専用の施設で思う存分にスポーツができ、打ち込んでいただいているところでもあります。ほかにも、区内には面積の大きな都立公園が4か所ございまして、地域開放型の屋外スポーツ施設も整備がなされております。そのことから、恵まれた環境を十分に活かしてスポーツを楽しんでもらいたいと考えています。
次は、ボール利用のきっかけづくりについてのご質問であります。首都圏のプロ野球5球団が取り組んでおります公園キャッチボールプロジェクトにつきましては、それぞれのホームグラウンドがある自治体をベースとして、面積の大きな公園やフェンスで囲われたスペースなどを活用しまして、1球団1公園を基本に取り組みを始めていると聞いております。区には残念ながらプロ野球のホームグラウンドがなく、まったく同じプロジェクトの誘致は難しいと思いますけれども、元プロ野球選手の方に少年野球教室を実施していただいた経緯もございますことから、公園内に整備した既存の野球場などを活用し、ボール利用の機会をつくってまいりたいと考えています。
次は、危険ドラッグ対策に関連をいたしまして、警察等との連携についてのご質問であります。危険ドラッグの販売店舗の取り締まりに当たりましては、東京都をはじめ警視庁、地元警察署、厚生労働省の関東信越厚生局と連携、協力することが大変重要となってくると考えます。危険ドラッグの問題が社会問題化してから、共同して監視に当たるなど、関係機関の協力関係はより緊密になってきておりまして、ご指摘のように今後も一層の連携を図っていきたいと考えています。
次は、区としての取り締まり強化についてのご質問であります。危険ドラッグ対策につきましては、これまで都道府県と厚生労働省が指定薬物としての取り締まりを行ってきたところであります。このたびの対策強化の一環として、区市町村に危険ドラッグの取り締まり権限が付与され、立入調査を含めた無承認医薬品としての取り締まりを行うことが可能となりました。国と東京都と合同調査を実施することによって指定薬物としての取り締まりも可能となりますので、区から関係機関に合同調査を呼びかけるなど、対策の強化を進めていきたいと考えています。
次は、販売店舗排除に向けた対策についてのご質問であります。インターネット販売を含めて危険ドラッグの販売店舗を排除していくためには、店舗の不動産契約におきましても注視していくことが有効と考えているところであります。現在、東京都宅地建物取引業協会板橋区支部の協力をいただき、不動産賃貸借契約書において、危険ドラッグ販売店舗の排除条項を盛り込むことについて協議を行っているところであり、対策の実施に向けて取り組んでまいりたいと考えています。
次は、普及啓発の充実についてのご質問です。危険ドラッグの取り締まりとともに、危険ドラッグを使用しない心を育んだり、その知識を養うなど、普及啓発は大変大切な取り組みであると考えます。普及啓発におきましては、ご指摘の薬物乱用防止教室や東京都薬物乱用防止推進板橋地区協議会と連携をした普及啓発に取り組んでいるところでございます。今後は、協議会の指導員がより指導を高められるよう、公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターが作成をした啓発用DVDを使用した講習会を実施するなど、普及啓発の充実に取り組んでいきたいと考えています。
最後のご質問であります。感染症対策についてのご質問です。エボラ出血熱が疑われる患者が一般の医療機関を受診した場合におきましては、直ちに保健所にご連絡をいただくよう医療機関にはお願いをしているところであります。そのような方の情報が保健所に入りますと、患者と医療機関で感染防止策を講じた上で、待機させ、東京都と連携をして指定医療機関に搬送することとなっております。エボラ出血熱と確定した場合には、保健所が接触者を調査し、接触の度合いから感染リスクを評価し、健康観察や外出自粛要請を行うなど、感染拡大の防止策を実施するものであります。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○議長(茂野善之議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) おはようございます。よろしくお願いいたします。それでは、田中やすのり議員の教育委員会に関する一般質問にお答えいたします。
初めに自然災害に対する備え、学校タイムラインに関して、2月5日の降雪予報に対する行動計画についてのご質問です。2月5日から6日の降雪に関しましては、タイムラインに基づきまして、前日、2月4日に対策本部を開催し、午後1時の時点における気象庁の降雪予報が大雪注意報を発表する可能性があること及び雪の降り始めが正午過ぎであったことから、学校へは気象庁の情報を伝えるとともに、登下校時における児童・生徒等への安全確保の徹底などを指導するように指示をいたしました。
なお、この指示にかかわらず、2月5日の午前6時の時点で大雪警報等が発令されている場合には、対応ガイドラインに基づき、全校が一斉に臨時休校の措置をとることとなります。
次に、全校統一的な対応の成否についてのご質問です。教育委員会が策定をいたしました区立学校における台風等風水害防災行動計画(タイムライン)は、昨年発生をいたしました台風18号、19号接近時におきます各学校の安全対策が統一性に欠ける対応となった点を反省し、全校で統一的な対応となるよう策定をしたものでございます。このタイムラインは、気象庁の情報により事前予測可能な事態に対して行うものであり、発動に当たりましては全校で統一的な取り組みが行われるものでございます。
いただきましたご質問の答弁は以上です。
○議長(茂野善之議員) 次に、桜井きよのり議員。
◆桜井きよのり 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) 桜井きよのり議員。
〔桜井きよのり議員登壇〕(拍手する人あり)
◆桜井きよのり 議員 おはようございます。
初めに、産業振興についてお伺いをいたします。
まず、商業の振興についてです。
昨年、政府は実質GDP(国内総生産)成長率が連続減少するなどの、経済状況から消費税10%への改定を延期いたしました。個人消費など民間投資は依然として活発とは言えない状況と懸念するところですが、板橋区内の消費動向及び消費喚起の必要性について区長の認識を伺います。
政府は、12月17日に「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」を閣議決定いたしました。その中で、「地域住民生活等緊急支援のための交付金、地域消費喚起の生活支援型」が打ち出されており、板橋区には1億9,500万円交付される予定と聞いております。板橋区として、この交付金を活用した消費喚起策をどのように具体的にやるのか、内容を実施するのか、予定するのか、お伺いをいたします。
次に、商店街を含めた消費喚起など経済の好循環を拡大し、景気回復が区内の隅々まで実感できる状況になることが期待されるところでございます。国の経済対策を含めて、板橋区として平成27年度予算における商業振興策の重点政策、また事業をお伺いいたします。
次に、工業振興について伺います。
初めに、板橋区の全国的な認知度について質問をいたします。
製造業のまちとしては、西は東大阪市、東は大田区が全国的に有名なところでございますが、板橋区も平成25年度工業統計調査の速報で見て、従業者数、製造品出荷が23区で大田区に次ぐ第2位となっております。しかし、板橋区が製造業のまちであるという認識は全国的に低いようです。板橋区の認知度が製造業のまちとして全国的に有名なほかの都市に肩を並べるための方策について、区長のお考えをお聞かせください。
次に、区内製造業の再興策について伺います。
区内製造業は、事業所数、従業員数、製造品出荷額等を見ましても右肩下がりの状況が続いております。このまま従来の産業振興策を続けても、結果は同じことになるのではないでしょうか。区内製造業が再び活性化するための新たな対策について、具体的に区長のお考えをお聞かせください。
次に、区内製造業の将来の見通しについてお伺いいたします。
製造業は、その従業員を通じて商業やサービス業の消費が喚起されるという点では、板橋区にとって、将来の「板橋づくり」にとっても重要な産業であると思います。そのような中で、現在力を入れて行っているさまざまな産業振興施策の結果、区内製造業にどのような変化がもたらされるのか、将来の見通しについて見解をお伺いいたします。
産業振興についての最後に、商業、工業以外の、例えば建設業やサービス業、その他の産業について、区の振興施策の展開や方向性について、区長の認識をお聞かせください。
次に、板橋区と金沢市並びに石川県との友好関係の方向性についてお伺いをいたします。
広報いたばしの新年特別号に掲載された坂本区長のご挨拶の中に、本年3月14日の北陸新幹線金沢開業により、東京と金沢は最速2時間28分で結ばれることになり、板橋区と友好交流都市であります石川県金沢市との時間的な距離が縮まることから、文化や歴史、スポーツにおける連携・協力関係をさらに深めることでお互いの都市の魅力をより一層高めてまいりますとありました。板橋区と石川県金沢市は、平成20年7月9日に友好交流都市協定を締結し、文化、教育から産業に至る幅広い分野で交流を深めてきております。
ご承知のように、全国的にも大変有名な金沢市は、加賀藩前田家の城下町として発展しましたが、板橋の板橋宿「平尾」の地には、約21万ヘクタールにも及ぶ広大な加賀藩下屋敷がありました。当屋敷は、当時最大規模の江戸藩邸であり、江戸市中への大名行列に際して衣装改めが行われるとともに、家族や家臣の出迎えと見送りの場として重要な役割を果たしてきたということでございます。平尾邸には足軽が常住し、板橋宿とその周辺の人々との間に婚姻や教育などを通じて、密接な関係を持ったと言われております。
さらに、藩主としてその家族の静養や狩猟場、大名同士の交流の場として機能し、屋敷内には池泉回遊式庭園があり、日本3大庭園として有名な兼六園に影響を与えたとも言われております。その後、幕末期、ペリー艦隊が浦賀沖に出現した際には、大砲鋳造所を屋敷内に設け、多くの人材を金沢から送り込んだという歴史的経過もあり、明治9年に日本で最初の西洋式火薬製造所が設置されました。そして、このことにより、現在の板橋区と北区には各種軍事施設が拡張し、その周辺に関連企業が集中していくことにつながっていったわけで、板橋区の近代化産業の土台は加賀藩下屋敷から発生し、基礎を築いたということができるのではないかと考えております。
このような歴史的な過程の中で、板橋区には「加賀」とか「金沢」という地名や学校名が数多く残っております。現在、金沢市とは区民まつりでの出店や、7月の氷室の氷の贈呈式、加賀藩学講座や教育委員会で開催しているかなざわ講座などの共催事業、そして昨年12月のマラソンの連携・協力に関する協定とさまざまな分野で連携・交流が進んでいることは知っております。
特に、私は、教育委員会で一昨年の平成25年より始まり、これまでも6回にわたって開催しております「板橋と金沢を結ぶ“かなざわ講座”」について、毎回受講しておりまして、歴史、まちづくり、伝統工芸、食文化、和菓子と、その都度、さまざまなジャンルの話題を提供していただき、興味深く勉強させていただいておりました。このような区民向けの講座が、これからも続いていくことを願っております。
ちなみに、あしたの14日並びに15日に、穴水町が大山のお店で能登産の焼きカキを販売いたしますし、板橋区の日本酒「二輪草」も金沢の酒造会社福光屋さんの製作でございますし、石川県人会の私としても大変うれしい事業でございます。
そこで区長に質問いたします。板橋区と金沢市との交流について、今後さらにどのような方向で進めていこうとしているのかという点について、お聞きいたします。
1、金沢市は伝統工芸や食文化に大変歴史的に優れているものが整っておりますが、文化面では、今後どのような区民向け講座を開催していこうとしているのか伺います。
次に、スポーツについては、平成24年から25年にかけて少年野球の親善交流が開催されたと聞いておりますが、とりわけ子どもたちを対象とした交流についてどのような計画があるのか、今後の方向性をお伺いいたします。
その他に、例えば産業経済的な交流、連携などについてもお考えがあれば、お聞かせください。その際には、金沢市だけでなく、石川県全体に交流を広めていく考えがあるのか、加賀や能登という地域との連携も可能性が出てくると思っておりますが、いかがでしょうか。
以上、北陸新幹線開通を控え、金沢市並びに石川県との今後の交流・連携の方向性についてお尋ねをいたしました。
次に、国際交流事業についてお尋ねをいたします。
板橋区は、5つの都市との友好交流関係があります。昨年は、カナダのバーリントン市との姉妹都市提携25周年、ペナン植物園との友好交流20周年の年でした。今年もイタリア・ボローニャ市との友好都市交流協定締結から10周年を迎える節目の年になり、区では記念行事などを予定されていると思います。また、モンゴル国や北京市石景山区などの交流では、モンゴルの発展に寄与したことから、区長がモンゴルから友好勲章されたとのことでございますし、北京市石景山区とは、平和をテーマにした写真展の相互開催が行われたことなどから、記憶に新しいところでございます。
これら5つの友好交流都市とのさまざまな交流で多くの区民が関わり、親交を深めてきたことは誠に喜ばしいことと思っております。今後の友好交流都市との展望について、区長のお考えをお聞かせください。
次に、私も民間レベルでの交流をしてきました台湾の板橋区との交流についてお伺いをいたします。
台湾板橋区は人口55万5,000人、中核都市である台北市のベッドタウンと知られ、新幹線の台北の次の駅になっております。人口など、当区とも類する点があり、同じ地名を持つ都市があるということは、大変親しみを感じるものであります。
そこで、板橋区へは過去、平成9年、自民党議員団として訪問し、歓迎を受けましたことを覚えております。その後、ボーイスカウトとの交流やアートギャラリーでの子どもたちの絵画展、そして小学校同士の音楽交流、また、産業団体との連携を重ね、この3月にも民間レベルで参り、非公式ながら板橋区を訪問させていただきます。同じアジアの国々との友好関係を促進させていくことが重要だと考えており、そのためにも台湾の板橋区との交流について、自治体同士の交流も考えていただきたいと思っております。区長のお考えをお尋ねいたします。
次に、区民の目線に立ってということで、5点質問をいたします。
ケーブルテレビのこれからということでお伺いします。
ケーブルテレビとの関わりは、今からちょうど20年前の9月の本会議にて、ケーブルテレビについて一般質問を初めて当時の区長にさせていただきました。その後、平成8年6月には、この件のみを質問し、大変新鮮な気持ちでこれからの情報基盤整備について細かくお聞きをいたしました。その後、平成8年9月、9年9月と立て続けにお聞きいたしました。当時、「民間の事業体を活用して早期導入を検討していく」という答申により、平成9年10月より都市型ケーブルテレビとして開局したわけでございます。その後、事業体のJ:COMさんの努力もあり、板橋区内では約2割、有料加入世帯数、視聴可能な世帯数が8割にもなっていると聞いております。当初の双方向サービス、板橋区との関わり等、行政サービスの向上に、私などはもう少し工夫が必要と感じておりますが、その点について区長のお考えをお尋ねいたします。
次に、舟渡四丁目周辺地域における再開発を含む展望についてをお伺いいたします。
舟渡四丁目周辺地域は、都区部においては、内陸部における大変貴重な工業系地域であります。新日鉄、住金など大規模な工場も多く、移転等により空き地が発生しては区の産業振興に大きな痛手となります。このようなことがないよう、区がとるべき施策について区長の考えをお聞かせください。
次に、都営三田線延伸についてお伺いします。
従前、半世紀も前になりますが、西高島平駅から和光市駅なり、成増駅との接続の話が出ておりました。現実的に、都心から放射方向に伸びる交通網の充実を図ることで混雑の緩和や効率的な輸送網の形成に役立つのは、やはり大宮駅との延伸が最良であると私は考えます。
そこで、区内交通網の埼玉方面への整備について、今後の区長のお考えをお示しください。
次に、都営三田線高架下利用についてお伺いいたします。
都営三田線志村坂上から、地下から上がった志村三丁目寄りの方から、西高島平間の地下鉄高架下の店舗、そして事務所、車庫等の耐震補強についてお伺いするものです。
耐震補強工事のスケジュールが東京都交通局より示されました。スケジュールによると、平成26年、27年において個別説明、事情伺い、補償調査とあります。現に何件かの方々より陳情をいただいておりますが、準備期間もなく、唐突に調査員の方が個々に参り、平成30年をめどに建物復旧を含めたスケジュールの説明があったようです。店舗等は簡単な移転、復旧ができないために多くの方が困惑している状況です。
そこで伺います。東京都から個別説明がある際、しっかりとしたマニュアルの提示はあるのでしょうか。また、区はどの程度、今回の件について東京都より説明を受けているのか、また、借り手は板橋区民であることを考え、これから区としてどのような対応を考えているのか、お示しをください。
最後の質問になりますが、板橋区立小豆沢体育館温水プールについてお伺いいたします。
この数年、遅れ遅れて平成27年度予算にプール棟改修設計見直しとしての予算1,500円が計上されました。私も長年のお願いを聞いていただき大変うれしく思いますが、プール棟の中に武道場も併設という図面も以前できていますので、大枠は変わらないと思いますが、設計見直しとうたってあるということは、また再度、設計の方々に図面を出してもらうということと思いますけど、数年前の実施設計があれば1,500万円計上することはないと思います。いかがでしょうか。
平成28年度着工であれば、長年待った状況で一日も早い完成をただただお願いするだけでございます。これからの工程をお話いただければ幸いです。
これで私の質問を終わります。区議5期20年、いろいろありがとうございました。これからの板橋区の伸張発展を切にお祈りを申し上げます。ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(茂野善之議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) 桜井きよのり議員の最後の一般質問にお答えいたします。
まず最初に、産業振興に関連いたしまして、区内の消費動向と消費喚起の必要性についてのご質問であります。
昨年10月から12月を対象として区内中小企業の景況調査によりますと、小売業の業況につきましては、前期比で改善が見られたものの、依然として個人消費が活発になっている状況には至っていないと認識をしております。GDPにおきまして民間消費が約6割を占めておりまして、引き続き消費喚起を含め経済の好循環に資する取り組みは大変重要であると考えています。
次は、国の交付金を活用した消費喚起策についてのご質問であります。
地域住民生活等緊急支援のための交付金(地域消費喚起・生活支援型)につきましては、国から例示されている2割のプレミアムを付けた商品券の発行を中心に区としての消費喚起策を検討しております。現在、東京都からの交付金の上乗せ分を含めて、プレミアム商品券の発行規模や販売方法、実施経費など、具体的なスキームについて精査を行っているところでありまして、近日中に議会にお示しをし、ご審議いただきたいと考えております。
次は、商業振興策の重点事業についてのご質問であります。
プレミアム商品券の発行による消費喚起を契機としました商店街の活気が増すように、商店街の方々とも知恵を出し合い、商店街の活性化に尽力をしていきたいと考えています。
また、空き店舗を活用した事業におきましては、株式会社タニタとの連携をし、食をテーマにした健康づくりのイベントをモデル実施するなど、新たな取り組みにも力を入れてまいりたいと考えています。
今後も、引き続き商店街が地域コミュニティの核となるように、安心・安全、環境など関係機関、関連部署との連携を密にして各種事業に取り組んでいく考えであります。
次は、工業振興に関連をいたしまして、板橋区の全国的な認知度についてのご質問であります。
板橋区は、かつては印刷業や光学精密機器産業を中心に産業が集積し、全国的にも一定の認知度を誇っておりましたが、時代の変遷につれ、製造業のまちとしての特色が薄まりつつあると認識をしております。現在、区では、未来の都市型産業の形を模索しつつ、歴史的に強みを持つ光学を突破口として板橋ブランドの確立を目指し、日本光学会の誘致をはじめとしてさまざまな取り組みを行っているところであります。今後も、国際光年記念事業の実施など、板橋区が創造できる価値を見きわめつつ、産業文化都市としての認知度を高めるための効果的なプロモーションを行っていきたいと考えています。
次は、区内製造業の再興策についてのご質問であります。
区内製造業につきましては、中小企業をはじめとして下請からの脱却や高付加価値化などの課題を克服するためのさまざまな努力を重ねておりますけれども、依然として厳しい経営環境に置かれているものと認識をしております。
一方におきましては、全国的には製造業が見直しをされる動きもございまして、革新的な製品を世界市場に向けてスピード感を持って供給する、いわば製造ベンチャーが台頭してきております。今後、板橋区におきましても、工場を持たない製造ベンチャー等を積極的に誘致し、製品の企画・開発段階から区内中小企業と連携をすることによって新たなものづくりの形を模索するなど、区内企業のさらなる活性化を図っていきたいと考えています。
次は、区内製造業の将来の見通しについてのご質問であります。
板橋ブランドの確立は、区内中小企業の高付加価値化の実現に寄与し、高い利益率を通じて事業継承問題や人手不足、新分野進出といった経営課題の克服が期待されるところであります。また、区へ誘致する製造ベンチャーと連携をしてものづくりを行うことによって、区内中小企業は革新的な世界製品の供給を支える重要なサプライヤーとなれる可能性があると考えます。
さらに、板橋区産業振興公社との連携による新技術の開発や販路開拓などの各種支援につきましては、下請からの脱却を通じて、町工場からの大きな変革が期待できるものと考えています。
次は、商業・工業以外の産業施策の展開についてのご質問であります。
経営者に寄り添い、経営改革をとことんサポートする企業活性化センターの取り組みは、板橋モデルとして、昨年国が始めたよろず支援拠点事業のモデルとなったところであります。今後も、業種を問わず、経営者のニーズを的確に捉えて、産業団体、専門家、産業振興公社などが連携をして区内産業の活性化に資する施策を積極的に展開していきたいと考えています。
次は、板橋区と金沢市・石川県との友好関係の方向性に関連をいたしまして、マラソンを含めた子どもたちのスポーツ交流についてのご質問であります。
板橋Cityマラソンと金沢マラソンは、両大会のブランド力向上や魅力発信のため協定を締結し、相互連携を図っていく考えであります。その1つとして、3月22日に行われます板橋Cityマラソンには、金沢のPRブースの出展や副賞の提供のほか、金沢マラソン応援隊の参加なども予定がされております。今後は、子どもたちの両マラソン大会での交流も含めて、子どもたちがさまざまなスポーツを通じた交流を図れるように、金沢市と連携、協力を図っていく考えであります。
次は、産業経済面での交流についてのご質問であります。
現在、金沢市と産業経済面での交流事業について、区として具体的な取り組みを実施することは考えておりませんけれども、これまでも商店街における人的交流など、民間による産業交流が行われてきております。今後、北陸新幹線の開業を契機とし、経済産業面での活性化が期待されるところでございまして、区としましても、機会を捉えて産業振興につながるさまざまな取り組みを積極的に企画あるいは支援をしていきたいと考えています。
次は、国際交流事業に関連をいたしまして、今後の友好交流都市との展望のご質問であります。
姉妹都市や友好交流などを締結した5つの国の都市とは、互いの文化を理解し合い、友好関係を築き、国際平和への意識を醸成させていくという理念のもとに国際交流を進展させてまいりました。今後もその理念のもとに、周年ごとの相互訪問を基軸としまして、文化、芸術、産業などさまざまな分野において区民主体の交流が活発に行われますように、大切に交流を継続させていきたいと考えています。
次は、台湾の板橋区との交流についてのご質問であります。
自治体同士の友好交流は、締結を結ぶ都市の間で何らかの類似点がある、あるいは提携以前から区民レベルでの交流が盛んであるなど、きっかけとなるものがございます。台湾の板橋区は、同じ地名を持つ自治体として認識をしているところでございますが、新たな友好交流都市の締結につきましては、人的交流が活発しているなど、気運の高まりを経て検討するものだとも考えているところでございます。
次は、ケーブルテレビのこれからについてのご質問であります。
区の映像、広報番組につきましては、平成13年度からJ:COM板橋で放映を開始しまして、平成17年度からは番組制作の委託も継続をしてきたところでございます。現在の「魅力発信いたばしナビ」でも引き続き番組制作を委託し、毎月、区の魅力を共同で発信をしているほかに、J:COM独自の地域情報番組におきましても、長年にわたり継続的に区の魅力を発信していただいているところでございます。
また、平成25年5月に板橋区防災行政無線放送の再送信に関する覚書を区と締結をするなど、災害時に備えた情報発信にも力を入れていただいているところでございます。今後も地域に密着したJ:COM板橋と連携、協力し、災害情報をはじめとした区民の安心・安全につながる情報やシティプロモーションの観点から、区の魅力発信につながる情報を積極的に発信してまいりたいと考えています。
次は、舟渡四丁目周辺地域における再開発を含む展望についてのご質問であります。
舟渡四丁目周辺地域は、内陸部における貴重な工業系地域でありまして、従来より工業集積の維持・発展に向けた取り組みを進めているところでございます。今後につきましては、工場の緑地面積率の緩和や、区立工場ビルを立地推進拠点として整備し、研究開発型企業を誘致するなど、この地域の産業集積が促進される取り組みを強化してまいりたいと考えています。
また、舟渡四丁目周辺地域の土地利用の動向を機敏に捉えまして、新たな土地利用のニーズにも的確に応えられるような仕組みを構築するよう、努めてまいりたいと考えてもおります。
次は、都営三田線延伸についてのご質問であります。
都営三田線の延伸は、昭和39年、現在の高島平駅から東武東上線の和光市駅に乗り入れる形で計画がされましたが、昭和43年に武蔵野線の西浦和駅を通り、さいたま市西区への延伸に変更され、さらに埼京線の開通もございまして、計画は昭和60年に削除となりまして、全くの白紙状態となっております。平成12年には、埼玉県が志村坂上駅からさいたま新都心経由で大宮駅につなげる動きを示しましたけれども、国の交通政策審議会の答申には至らず、現在、さいたま市の行政計画等にも位置づけはされていない状態であります。区では、高島平地域のグランドデザインの策定を契機に、埼玉方面への延伸の長所や課題、人口動態、需要予測等を踏まえる等をしまして、今後、考え方を整理してまいりたいと考えています。
続いて、都営三田線高架下利用に関連をいたしまして、個別説明におけるマニュアルについてのご質問であります。
三田線の高架を支える柱につきましては、阪神・淡路大震災級の大地震に対する耐震補強は現在済んでおりますけれども、東京都交通局におきましては、今後起こり得るかもしれない大地震等に備え、さらに耐震補強するとしております。耐震補強工事に際しましては、国が定めている公共補償基準要綱などに基づきまして、公平性の観点から補償基準を作成しておりまして、この基準にのっとり補償などに関する個別説明を実施していると聞いております。
次は、東京都から板橋区への説明状況と区の対応についてのご質問であります。
区では、高島平地域のグランドデザインの中において、三田線高架下の有効活用として、プロムナードの整備を打ち出していることから、東京都からは事業全体のスケジュールと地域貢献に資する地元からのまちづくりの要望を取り入れたいとの考えを示されているところであります。その中において、テナントの再募集を含めた、現在の借主に関する対応の詳細につきましては関知しておりませんけれども、借主である方々に困惑の声があることや、その解消に向けた、より一層丁寧な対応がなされるように申し伝えてまいりたいと考えています。
次は、小豆沢体育館プールに関連をいたしまして、設計見直しの内容と経費についてのご質問であります。
小豆沢体育館温水プールの改修設計は、平成23年度に実施設計を行いまして、平成24年度に着工する予定でございました。しかし、平成24年度に「いたばしNo.1実現プラン2015」のローリングによって着工時期を見直すこととなりまして、建築基準法に基づく許可申請、計画通知等の法手続き及び既存武道場の解体実施設計図書等の作成は行っていなかったところであります。来年度に委託する設計内容は、平成24年度に行わなかった業務を行う経費でございます。
最後のご質問であります。小豆沢体育館温水プールの完成時期についてのご質問であります。
小豆沢体育館温水プールは、来年度実施設計を終了させ、仮に平成28年度から工事が着工できますれば、概ね建設工事に2年間を要し、平成30年度中には完成する見込みでございます。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○議長(茂野善之議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) 桜井きよのり議員の教育委員会に関する一般質問にお答えいたします。
板橋区と金沢市・石川県との友好関係の方向性に関連をして、区民向けの講座についてのご質問です。教育委員会では、平成25年度から石川県金沢市と連携し、「いたばしと金沢を結ぶ“かなざわ講座”」を計6回開催し、区民に人気の講座となっております。参加者のアンケートによりますと、多くの方から、さらに金沢の文化や観光などの魅力や板橋と加賀藩や金沢市とのつながりをテーマとした講座の開催が期待されております。来年度も区民の期待に沿うような講座の開催に向けて金沢市との協議を進めているところでございます。
いただきましたご質問の答弁は以上でございます。
○議長(茂野善之議員) 以上で田中やすのり議員、桜井きよのり議員の一般質問を終了いたします。
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△休憩の宣告
○議長(茂野善之議員) 一般質問の途中でありますが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。
なお、再開時刻は午後1時5分といたします。
午後12時07分休憩
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午後1時05分再開
出席議員 45名
1番 山 田 貴 之議員 2番 田中しゅんすけ議員
3番 田 中やすのり議員 6番 井 上 温 子議員
8番 荒 川 な お議員 9番 いわい 桐 子議員
10番 安 井 一 郎議員 11番 坂 本あずまお議員
12番 いしだ 圭一郎議員 13番 し ば 佳代子議員
16番 竹 内 愛議員 17番 松 崎 いたる議員
18番 元 山 芳 行議員 19番 大 野はるひこ議員
20番 田 中 いさお議員 21番 かいべ とも子議員
22番 中 妻じょうた議員 23番 五十嵐 やす子議員
24番 小 林 おとみ議員 25番 熊 倉 ふみ子議員
26番 杉 田 ひろし議員 27番 茂 野 善 之議員
28番 なんば 英 一議員 29番 大 田 ひろし議員
31番 長 瀬 達 也議員 32番 かなざき文 子議員
33番 大 田 伸 一議員 34番 石 井 勉議員
35番 川 口 雅 敏議員 36番 小 林 公 彦議員
37番 中 野くにひこ議員 38番 佐 藤としのぶ議員
39番 松 島 道 昌議員 43番 菊 田 順 一議員
44番 桜 井きよのり議員 45番 松 岡しげゆき議員
46番 はぎわら洋 一議員 47番 おなだか 勝議員
48番 高 橋 正 憲議員 51番 佐々木としたか議員
52番 天 野 久議員 53番 稲 永 壽 廣議員
54番 佐 藤 康 夫議員 55番 すえよし不二夫議員
56番 橋 本 祐 幸議員
欠席議員 なし
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 鍵 屋 一君 区議会事務局次長 田 中 光 輝君
〃 議事係長 佐 藤 隆 行君 〃 調査係長 長谷川 吉 信君
〃 書記 田 澤 亮君 〃 書記 大和久 智 弘君
〃 書記 窪 田 貴 光君 〃 書記 柴 圭 太君
〃 書記 青 木 愛 美君 〃 書記 畠 中 瞬君
〃 書記 忠 見 健太郎君 〃 書記 松 永 直 也君
〃 書記 出 口 はるみ君
地方自治法第121条の規定による説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 安 井 賢 光君
教育長 橋 本 正 彦君 教育委員長 別 府 明 雄君
常勤監査委員 菊 地 裕 之君 政策経営部長 渡 邊 茂君
施設管理担当部長 淺 井 浩君 総務部長 太野垣 孝 範君
危機管理室長 白 石 淳君 区民文化部長 藤 田 雅 史君
産業経済部長 藤 田 浩二郎君 健康生きがい部長 細 井 榮 一君
保健所長 辻 佳 織君 福祉部長 中 村 一 芳君
子ども家庭部長 大 迫 俊 一君 資源環境部長 山 崎 智 通君
都市整備部長 老 月 勝 弘君 土木部長 谷 津 浩 史君
会計管理者 湯 本 隆君
教育委員会事務局次長
寺 西 幸 雄君
政策企画課長 有 馬 潤君 財政課長 林 栄 喜君
総務課長 菅 野 祐 二君
△再開の宣告
◎事務局長(鍵屋一君) ただいまの出席議員数は43名でございます。
○議長(茂野善之議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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△区政一般質問(続き)
○議長(茂野善之議員) 一般質問を続けます。
次は、公明党が行います。
初めに、いしだ圭一郎議員。
◆いしだ圭一郎 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) いしだ圭一郎議員。
〔いしだ圭一郎議員登壇〕(拍手する人あり)
◆いしだ圭一郎 議員 通告に従い、公明党の一般質問を行います。
まず初めに、自殺予防対策についてお伺いいたします。
自殺総合対策大綱は平成24年8月、初めて全体的な見直しが行われ閣議決定されました。新たな大綱では、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現」を目指すことが冒頭で明示されております。そして自殺対策への具体的施策として、若年層向けの対策や自殺未遂者向けの対策を充実することが掲げられ、国や地方公共団体、関係団体及び民間団体などの取り組み相互の連携・協力を推進することが明確にうたわれております。
我が国の自殺の現状を見ますと、平成24年に15年ぶりに3万人を下回り、昨年1年の全国の自殺者は前年に比べ1,909人少ない2万5,374人で、5年連続の減少となったことが警察庁の集計速報値でわかりました。
しかし、板橋区において過去5年間の自殺者数を見ますと、ほぼ変わらず毎年130人前後と減少傾向ではなく、国の自殺者数の現状に対して逆行しております。また、23区と比較をしてみても、自殺率が24.74%とワースト7位であり、港区の自殺率14.61%と比較して非常に高い自殺率が露呈されました。
そこで、まずお伺いいたしますが、この結果を受けて、「東京で一番住みたくなるまち」の実現に向けて日々取り組んでおられる区長として、自殺総合対策大綱見直し前と比較して、対策の違いをご説明願います。そして、このように自殺率の高い原因をどのように分析されているのでしょうか。また、多くの問題を抱えて自殺に追い込まれそうになっている区民について、それぞれの相談窓口が連携をとり、相談者の情報提供を受け、必要な支援を行うことで、大切な区民の命を守るための区独自の体制づくりを講じるべきと考えますが、区長のお考えはいかがでしょうか。
さらに、年代別の死因順位を見ると、15歳から39歳の各年代の死因の第1位は自殺となっています。男女別では男性が約69%と女性よりはるかに多く、特に日本の男性中高年層自殺率は世界でもトップレベルです。身内や友人を失った家族や仲間からすれば、その損失は金額では表せませんが、厚生労働省と国立社会保障・人口問題研究所は自殺と鬱病による社会的損失額が2009年の1年間で約2兆7,000億円に上るとの推計結果を発表しました。希望ある将来に向けて、働き盛りの方が自ら命を絶ってしまうということは、本区においても人的財産の損失ははかり知れません。このような事態をなくすためにも、子どもの頃の自殺教育が重要と考えます。思春期を迎えようとする全ての子どもたちに、自分がどのように母親のおなかの中で成長し、どのような力を使って生まれてきたのかを学習してもらい、親や家族などの気持ちを伝え、命の尊さを考える教育プログラムやストレスへの対処方法を身につけたり、相談窓口の利用方法などを伝える自殺予防を教育委員会として積極的に行っていくことを提案いたします。
公立の小・中並びに高校の教員の67%が自殺予防教育の必要性を感じていながら、85%に上る教員が、実際に実施するに当たっては困難があると考えている調査結果もあります。一人ひとりが支え合っている大事な命だと感じられれば、自殺だけでなく、いじめの予防にも効果が見込まれると思います。教育委員会主導での自殺予防教育などの実施の可能性をお聞かせ願います。また、課題があるとするならば、それは何か、そしてどのように解決していくのかをお聞かせ願います。
この項の最後に、精神疾患による自殺予防についてお伺いいたします。
自殺者の多くは自殺の直前に鬱病などの精神疾患を発症していると言われております。いかに鬱状態にある人の早期発見、早期治療の取り組みが重要であるかが問われております。板橋区では精神疾患による自殺者数を把握していないと伺っております。自殺の可能性のある精神疾患の方を早期発見して適切に治療につなげる取り組みはされているのでしょうか。また、病院との連携は、これまで十分にされているのでしょうか。今後の相談・支援体制の整備拡充予定もお聞かせ願います。
次に、高齢者支援についてお伺いいたします。
まず初めに、安否確認協定の拡大についてであります。
急激に進む高齢化に伴い、ひとり暮らしの高齢者や認知症の症状のある高齢者が増加しているとともに、親族や地域とのつながりがなく、孤立しやすい状況にある世帯が増えているのを背景として、板橋区では東京都水道局と、検針などの業務において、住居の状況が、その他の現場の状況から安否確認や支援が必要であると思われる場合に対して、区が連絡を受け、早期の対応を図るための協定を昨年の6月1日に締結しました。しかしながら、締結から現在までに水道局からの連絡実績はないと伺っております。
そこでお伺いいたしますが、まず、昨年の締結以降で区内の孤独死は発生しているのかをお聞きいたします。高齢者などの異変の早期発見の一助とし、地域における見守りのチャンネルを増やしていく取り組みは重要でありますが、水道局の検針は2か月に1回であり、本当に早期発見と言えるのか疑問も生じるところであります。その上で、電気、ガスの検針員、また新聞配達員との協定締結も早急に行うべきと考えますが、区長のお考えをお聞かせ願います。
次に、緊急通報システムのさらなる設置要件緩和についてお伺いいたします。
本年4月から受け付けを開始したリズムセンサー付き緊急通報システムの利用決定者は、現在276件であり、当初予算の200台の予定数を超え、大盛況であります。また、緊急通報システムの設置要件において、疾病などの条件を廃止して要件緩和をしていただき、24時間体制での見守りの強化を図られる取り組みは、利用者にとって大変に喜ばしいことではありますが、日中独居となる高齢者にも本システムの利用を認める、さらなる要件緩和が必要と考えます。このようにリズムセンサー付き緊急通報システムを利用できる対象者を拡大することが、高齢者並びにご家族にとっての真のサービスだと要望しますが、区長の見解を求めます。
続いて、緊急介護サービスについてお伺いいたします。
先日、私のもとへ区民相談が寄せられました。日常介護を受けている単身高齢者が転倒して入院しておりましたが、病状の経過を見て、医師から退院を促され、自宅に戻られたそうです。しかし、日常生活を営むどころか、歩行もできず、おむつを自分で取りかえることもできず、困り果て、相談者に助けを求め、汚物の処理や食事の提供を受けて、退院初日は何とか乗り切ることができました。しかし、翌日は相談者自身に用事があり、介護対応ができないので何とかしてほしいとの相談内容でした。私は
地域包括支援センターへの相談を促しましたが、土曜日の夕方だったため対応ができず、週明けの月曜日まで待たなければならないという状況でした。結果、週明けの
地域包括支援センター相談員の訪問を待ち切れずに、救急車を呼び、搬送されてしまいました。
第6期介護保険事業計画の中間のまとめでも、病院から在宅医療への円滑な移行や安定的な在宅療養生活の環境を整備するため、在宅療養環境整備事業に取り組んでいると記載されておりますが、実際には、さきに述べたような問題が生じております。土日や祝祭日などの緊急時の対応を可能にしていただきたいのですが、どのように対応するのか、改善策をお聞かせ願います。
また、本来、医療と介護の連携が速やかにとれていれば、このような事態に陥らなかったと思いますが、介護サービス利用者に対して、病院と介護事業者とのカンファレンスなどの連携は確実に遂行されているのでしょうか。遂行されていないのであれば、何が課題なのかをお聞かせ願います。
次に、高齢者の住宅改修費や福祉用具購入費についてお伺いいたします。
現在、板橋区では、在宅の要介護者などが入浴や排泄などに用いる福祉用具のうち、福祉用具貸与になじまない性質のものについて、介護保険の指定を受けた福祉用具販売事業所で購入したときは福祉用具購入費が支給されます。また、在宅の要介護者などが居住する住宅の改修で、ケアマネジャーなどが必要な改修であると認めるものに対しても支給がなされます。そして購入費用や改修費用をサービス利用者が一旦全額支払い、その後に保険給付分の9割が払い戻されるというシステムになっています。しかしながら、一旦全額支払いとなると、約10万円から20万円の金額を用意しなければなりません。経済的負担を減らすために、保険給付見込額の範囲内で必要となる資金を無利子でお貸しする制度もありますが、この制度を利用する対象者は介護を要する高齢者がほとんどであります。貸付申込書兼償還委任状や支払金口座振替依頼書、さらには支給申請に必要な書類一式と、煩雑な作業を行うことは介護サービスを受けている高齢者には困難であり、行政サービスとしては非常に不親切だと思います。そこで、区の現状認識と申請のスリム化や自己負担分のみを支払う制度への改善を求めますが、区長の見解をお聞かせ願います。
次に、住宅支援についてお伺いいたします。
板橋区の第6期介護保険事業計画の中間のまとめでは、「事業者が都へサービス付き高齢者向け住宅における整備事業補助金を申請する際に、低廉な家賃や区民入居者枠の設定などの基準を設けて、当該住宅の整備に対する同意を行うことにより、低廉な経費で入居できる住宅の確保を図ります」と述べられております。約2年半前の一般質問で、サービス付き高齢者向け住宅の家賃について私がお伺いした際の区長のご答弁では、おおよそ10万円程度との回答でしたが、今回新たに述べられている低廉な経費で入居できる住宅の価格設定はどの程度とお考えでしょうか。区長の答弁を求めます。
次に、保証人、保証会社についてお聞きいたします。
都営住宅や区営住宅に入居の際には、連帯保証人を立てなければなりません。連帯保証人を立てられない方は、保証会社を利用する方法もあります。しかし、それでも保証人を立てられない場合は、誓約書を区と交わして入居することができますが、区民には周知がされていないと実感しております。そもそも都営や区営住宅は、住宅に困っている収入の少ない方を対象に募集しています。低所得者の方や親族から支援を受けられない方、さらには無縁社会により保証人を立てることが困難な方もおります。そこで、生活保護受給者の方や低所得者の方で連帯保証人を立てられない世帯に対しての救済策が必要と考えますが、区の対応と今後の対策なども含めてお示し願います。
次に、身寄りのない方が連帯保証人を立てられず、保証会社と契約を結び、その後、死亡されたときの区の対応などをお伺いいたします。板橋区では、区民に対して区と協定を結んだ民間保証会社と保証委託契約を結び、入居を円滑に進めるための支援事業を行っています。一方で、不動産会社でも独自に保証会社と提携して、保証人を立てられない居住希望者に対して支援を行っております。債務保証会社の補償内容としては、未払いの賃料のほかに、退去時の残存家具の撤去費用などが含まれます。不動産経営をされている数人の方にお聞きしたところ、板橋区が債務保証支援事業を行っていることや、民間の債務保証会社の保証内容として、入居者が死亡した際でも残存家具の撤去費用を補償することができる契約もあることが認識されておりませんでした。今後、連帯保証人のいない、身寄りのない単身者が増加すると予測できます。板橋区が積極的に本区の債務保証支援事業や民間の債務保証会社の活用について、区民や不動産事業者に周知していくことがトラブルの減少につながっていきます。本区の支援事業の予算や今後の周知方法の拡大方法をお示し願います。
また、死亡した方に相続人のいることが明らかでない場合、家庭裁判所に相続財産管財人を選任してもらう手続を大家や不動産が利害関係人として拒否した場合は区が対応するのでしょうか。お聞かせ願います。
最後に、地域問題について3点お伺いいたします。
まず1点目は、東武東上線立体化についてであります。
これまで、会派を超え、立体化促進に向けた基金についての質問がなされ、区の回答は、「事業手法及び総事業費見込みが明らかになった時点において、基金創設の必要性について見きわめてまいりたい」との答弁でしたが、本区の財政状況を鑑みますと基金の創設の必要性は高いと容易に予測できます。昨年10月のまちづくり調査特別委員会で、東上線立体化事業の円滑化に向けて私が質問した際には、調査期間で二、三年、その後の手続にも数年を要するという状況と、工事着手からさらに10年から20年の期間を要するという長期にわたる事業になるとのご説明がありました。
そこでお伺いいたします。事業手法及び総事業費見込みが明らかになるのは調査期間の二、三年を経てから何年後になるのでしょうか。また、基金を創設する必要があると仮定をしたときに、工事着手までの何年間で基金を積まれていくおつもりなのか、お答え願います。
さらに、事業候補区間となり、東京都、板橋区、地域と機運は醸成されてきておりますが、肝心の東武鉄道自体は、今回の候補区間への格上げに対して、どのような意識で臨まれるのか、区として確認されているのでしょうか。把握している内容をお示し願います。
2点目は、大山小学校跡地についてお伺いいたします。
旧大山小学校跡地は区と民間所有者との分割所有ですが、土地を一括して有効活用するため、区及び地域の代表が主体となって構成する事業者選定委員会がプロポーザル方式により跡地活用する事業者を選定すると企画総務委員会で報告がありました。
そこでお伺いいたします。事業者選定委員会の具体的な人選並びに人数などをお示し願います。また、このほど事業者説明会、現地見学会が開催されましたが、開催状況をお聞かせ願います。さらには、地域住民に対して、これまでの経緯と今後の方向性について、どのように説明されているのかもお聞かせ願います。
旧大山小学校は、これまでも区や教育委員会の対応により、地域住民や関係者に大きな波紋が起きておりますので、丁寧かつ誠実な対応を要望いたします。
最後に、板橋交通公園の全面改修に向けた進捗状況についてお伺いいたします。
昨年6月の私の一般質問に対して、「区長の板橋交通公園の全面改修の構想について、区内はもとより区外にも板橋の魅力を発信できる発展可能性を秘めた空間であると考えています」と、非常に前向きなご答弁をいただきましたが、しかし、区民にとっては抽象的であり、具体性に欠けております。さらに踏み込んだ板橋の魅力を発信できる空間の区長の具体案をお聞かせ願います。
また、平成27年度に地域の意向を取りまとめるためのワークショップを開催するに当たって、近隣住民の意見をワークショップの参加者に正確に取り入れることが重要だと考えますが、区の見解と地域の意見を漏れずに取り入れるための対応策をお聞かせ願います。いよいよ来年度から本格的に進んでいく事業であります。円滑に進めていけるように、板橋区のリーダーシップを大いに発揮していただきながらも、地域の声を最大限取り入れていただくことを要望いたします。
以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手する人あり)
〔議長交代、副議長(中野くにひこ議員)議長席に着く〕
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(中野くにひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、いしだ圭一郎議員の一般質問にお答えいたします。
最初に、自殺総合対策大綱の見直し前と比較した対策の違いについてのご質問であります。
自殺総合対策大綱の見直しを受けまして、自殺対策連絡会におきまして、関係部署が情報を共有し、取り組むべき方向について確認をいたしました。さらに、これまでの取り組みに加えまして、若年層向けのメンタルヘルスに焦点を当てました講演会を開催し、若年層対策を強化しているところであります。また、東武鉄道と協働した駅頭キャンペーンの実施や、ケアマネジャーや理美容師向けのゲートキーパー養成研修を行うなど、地域の団体と協力・連携した取り組みを推進していく考えであります。
次は、自殺率が高い原因についてのご質問であります。
板橋区の自殺率につきましては、東京都の平均をやや上回る状況が続いております。内訳を見ますと、男女別では男性が多く、年齢別に見ますと30代以上が多い状況でありまして、動機別におきましては、健康問題や経済・生活問題が多くなっておりますが、東京都全体と比較しまして、際立った特徴は見られない状況であります。
自殺の原因は個々の事情が複雑に絡み合っておりまして、簡単には解明できませんけれども、今後につきましても研究をしてまいりたいと考えています。
次は、区民を守るための区独自の体制づくりについてのご質問であります。
自殺につながる原因は健康問題、経済問題、家庭問題、男女問題などさまざまな問題が考えられます。区では自殺対策連絡会によりまして庁内の連携を図っており、その中において、相談を担う職員一人ひとりが区民の悩みをしっかりと受けとめ、ゲートキーパーの役割を果たし、さまざまな問題を抱える区民の適切な支援につなげていける、部や課を超えた体制づくりを進めていく考えであります。
次は、精神疾患の方の早期発見の取り組みについてのご質問であります。
鬱病は本人や周囲の方が早い段階で異変に気づき、相談機関や医療につなげることが重要であります。このため、区では鬱講演会や広報で鬱病のサインを掲載するなどの普及啓発を行っているところであります。また、健康福祉センターにおきましては、鬱相談や35歳区民健康診断におきまして、鬱病の早期発見のためのメンタルヘルスチェックを行っております。さらに、区民と職員も含め、多くの方々が周囲の人の命を守るためのゲートキーパーの役割を担えるようにゲートキーパー養成研修を行っておりまして、今後も継続をしていきたいと考えています。
次は、病院との連携についてのご質問であります。
精神科の医療機関とは、日ごろから精神疾患の方の支援を通じて連携を進めております。また、自殺との関連が高いアルコール問題を抱える方を早期に専門治療機関につなげていく仕組みづくりに地域精神保健福祉連絡協議会において取り組み、区と医師会、一般病院と専門治療機関の連携も図っているところでございます。
次は、今後の相談・支援体制の整備拡充予定についてのご質問であります。
精神疾患の方への相談支援につきましては、健康福祉センターで個別に支援を行っております。また、自殺と関係の深い鬱病やアルコール問題を抱える人につきましては、家族教室やミーティングを年間を通して実施し、支援に努めているところでございます。支援が必要な方が早期に相談につながるよう、機会を捉えて周知を行っていくほかに、相談を受ける職員が適切に対応できるよう、研修などを行いまして、質の向上にも努めていきたいと考えています。
次は、区内の孤独死の状況についてのご質問であります。
居宅内で誰にもみとられずに死亡し、その後発見される、いわゆる孤独死の事例は区内でも発生しております。その中には、ひとり暮らしの高齢者の電話訪問事業を通じて早期に発見された事例もございました。
次は、電気・ガス事業者等との協定締結についてのご質問であります。
地域における見守りに関する協定は、昨年6月の東京都水道局に続きまして、今月9日、東京電力及び東京ガスと、それぞれ協定を締結したところでございます。今後、ひとり暮らしの高齢者等の見守り体制をさらに強化するため、ライフライン事業者だけではなく、他の事業者にも協力を求めていく考えであります。
次は、緊急通報システムの利用者の拡大についてのご質問であります。
緊急通報システムにつきましては、平成26年4月から、生活リズムセンサー付きに変更するとともに、心臓病などの疾患要件を廃止し、サービスの充実を図ったところでございます。さらに6月からは、日中にひとり暮らしとなる世帯、いわゆる日中独居世帯につきましても対象を拡大したところでございます。今後も引き続き、ホームページへの掲載などにより、周知に努めまして、利用者の拡大を目指していく考えであります。
続いて、緊急時の介護サービスについてのご質問であります。
介護サービスを受けている高齢者の土日・祝日の退院後の在宅支援につきましては、基本的には入院時に本人や介護者・病院等からの連絡を受け、退院後のサービス提供について、ケアマネジャーや介護サービス事業者が連携して対応に当たっております。しかし、緊急時や事前連絡がない場合などにおきましては、退院後、スムーズに介護サービスが提供できない場合もあり得ると考えています。今後は医療と介護、地域との連携を強化するとともに、ICTを活用したリアルタイムでの医療・介護等の情報共有を進めることによって、緊急時にも切れ目のない在宅介護サービスを安心して受けることができるよう、地域包括ケアシステムの構築に積極的に取り組んでいく考えであります。
次は、病院と介護事業者との連携についてのご質問であります。
あらかじめ病院と介護サービス事業者の調整が必要と判断される場合におきましては、カンファレンスを行うといった連携はとられているものと考えておりますけれども、緊急時などにおきましては必ずしも十分ではない場合があると認識をしております。今後は高齢者が安心して自宅で療養することができるように、地域包括ケアシステムの構築において、医療と介護が相互に顔の見える関係を確立するとともに、情報の共有化を進め、病院と介護サービス事業者が緊密に連携できる体制を整備していきたいと考えています。
次は、住宅改修費、福祉用具購入費についてのご質問であります。
住宅改修費、福祉用具購入費の支給や、これに伴う貸付制度の申請は、具体的には事業者やケアマネジャーによる書類の作成及び申請代行が大方を占めております。申請書類のスリム化につきましては、金銭の支給や貸付といった申請行為の性格から困難ではございますけれども、介護を要する高齢者本人に負担をかけるケースはほとんどないと考えています。また、当初から自己負担分のみを支払う制度につきまして、新介護保険システムの稼動により対応が可能となったことから、平成27年度の早い時期に実施できるよう、現在、準備を進めているところでございます。
次は、サービス付き高齢者向け賃貸住宅の低廉な家賃についてのご質問であります。
現在、板橋区内のサービス付き高齢者向け住宅は、家賃4万7,000円から10万5,000円までが開設されております。東京都の補助金を活用する場合、区の同意が必要となりまして、その同意条件としまして、家賃6万円程度の住戸を一定の割合で確保するように求めているところでございます。
次は、生活保護受給者等への支援策についてのご質問であります。
生活保護受給者が賃貸住宅に入居する際に保証人が立てられない場合には、民間保証会社による保証を活用しておりまして、保証料につきましては、住宅扶助の敷金等の基準額の範囲内で支給をしております。その他の低所得者につきましては、高齢、障がい、ひとり親、多子の各世帯であれば、家賃等債務保証支援事業によりまして、区と協定を結んでいる民間保証会社と保証契約を締結することが可能でございます。家賃等債務保証支援事業につきましては、2社と協定を結んでおりますけれども、拡充を図るべく、現在、もう1社と協定締結の協議を進めているところでございます。
次は、家賃等債務保証支援事業の予算と周知・拡大方法についてのご質問であります。
家賃等債務保証支援事業は、事業者の協力によって区と協定を結んで実施をしておりまして、これに係る予算は計上していないものであります。今後の取り組みとしましては、協定を結ぶ事業者の拡大を図るとともに、宅建板橋支部、全日本不動産協会城北支部等を通じまして、区の支援事業の周知と債務保証会社の役割や活用について一層の周知を図っていく考えであります。
次は、相続財産管理人の選任に係る区のかかわりについてのご質問であります。
民法の規定により、相続人のあることが明らかでないときに、債権者などの利害関係者が家庭裁判所に申し立てることによって相続財産管理人が選任されることとなっております。そのため、墓地埋葬法により区が火葬を執行した場合等で区が利害関係者となった場合を除きまして、区が代わって対応することはできないと考えます。弁護士等専門家のアドバイスを希望される場合は、区民相談室をご利用いただきたいと考えています。
次は、東武東上線立体化に関連いたしまして、事業手法及び総事業費が明らかになる時期についてのご質問であります。
昨年の9月、東京都は大山駅付近を連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけ、併せて今後の調査において事業範囲や構造形式を検討すると表明をしております。事業手法及び総事業費の見込みが明らかになる時期につきましては、東京都の調査終了以降となりますが、具体的な時期については未定と現在、聞いております。
次は、基金積み立てに要する期間についてのご質問であります。
東上線連続立体交差事業は、長期にわたり多額の経費を要することが想定されますが、区は事業主体である東京都に対し、総事業費の約12%を負担することが求められます。長期にわたる区の財政負担を軽減するためには、基金の設置も選択肢の一つと理解をしますが、起債や都市計画交付金の活用も見込まれ、近年、東京都が施行する連続立体交差事業が実施された区に限れば、基金を設置した区はない状況であります。現時点におきましては、基金創設の有無及び積み立て期間を明確にすることはできませんけれども、都市計画素案の策定時点など適切な時期に判断をするため、他区における連続立体交差事業の財源状況を参考にしながら、新たな区民負担につながる過度な財政負担を来たさないよう、適切な方策を検討してまいりたいと考えています。
次は、東武鉄道の認識についてのご質問です。
平成19年1月、東武鉄道は、東上線立体化推進に係る要望書を区に提出いただいております。その中において、東武鉄道は、東上線立体化に向け積極的に協力するとしております。大山駅付近が連続立体交差事業の事業候補区間に選定された以降につきましても、区と東武鉄道は引き続き立体化の早期実現に向け連携をしていくことを確認しております。
次は、大山小学校跡地に関連いたしまして、事業者選定委員会の具体的な人選並びに人数などについてのご質問であります。
旧大山小学校の跡地活用につきましては、地域のまちづくりに資することを基本的な考え方としております。したがいまして、事業者選定委員会の構成員には、地域の代表として旧大山小学校近隣の区民の代表4名の方々に参画いただいております。そのほか、学識経験者2名、区職員4名と合わせ、事業者選定委員会の合計人数は10名となっております。
次は、事業者説明会・現地見学会の開催状況についてのご質問です。
1月9日に開催しました事業者説明会・現地見学会への参加は応募に当たっての必須条件となっておりますが、当日、参加した12事業者の内訳は、学校法人・社会福祉法人・医療法人及び建設事業者でございました。
なお、事業者説明会における説明内容や、1月13日までに区に寄せられました各事業者からの質問に対する回答につきましては、説明会に参加した全事業者に文書で通知するとともに、区のホームページでも公開をしております。
次は、地域住民に対する説明についてのご質問であります。
地域の皆様には、平成25年7月5日以降、町会長会議や地域会議などに10回ほど区の職員がお邪魔をいたしまして、跡地活用の方向性などについて説明するとともに、ご意見、ご要望等もお伺いしてまいりました。平成25年7月30日に開催しました仲町地区、区民と区長との懇談会におきましても、私が直接、地域の皆様から貴重なご意見をいただくとともに、区の公共施設跡地活用の基本的な考え方などを説明させていただきました。今後も、町会長会議などで適宜、状況報告をさせていただくとともに、事業者が決定した暁には、区と事業者が連携をして地域住民への説明を丁寧に行ってまいりたいと考えています。
次は、板橋の魅力を発信できる空間の具体案についてのご質問であります。
現在、この公園は交通公園として、また地域の桜まつりの会場などとして活用されておりまして、多くの方々に利用されていることから、引き続き地域コミュニティの活性化につなげていく考えであります。改修に当たりましての具体案については今後、ワークショップで考えてまいりますけれども、公園が交通の便のよい地域にあることから、区民のみならず、区外からも人々を呼び込み、板橋の魅力が発信できるようにしたいと考えています。
最後のご質問になります。改修に向けた地域の意見の取り入れについてのご質問であります。
板橋交通公園の改修に当たりましては、地域の皆様の声を新しい公園づくりに反映させるべく、基本計画策定のためのワークショップを9月から毎月1回、計5回、開催する予定であります。開催に当たりまして、板橋交通公園から概ね半径250メートルの範囲にお住まいの約2,600世帯の皆様に募集のチラシを各戸配付しまして、参加をお願いする予定であります。併せて、隣接する旧大山小学校跡地の施設整備運営事業者の参画を図るとともに、都営大山西町アパートの建て替えの動向も踏まえて進めていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○副議長(中野くにひこ議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) いしだ圭一郎議員の教育委員会に関する一般質問にお答えをいたします。
初めに、自殺予防教育の実施の可能性についてのご質問です。
現在、板橋区立学校におきましては、文部科学省が作成をいたしました「子供に伝えたい自殺予防」、「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」、また東京都教育委員会が作成をいたしました「子供の命を守ろう」の自殺予防に関する資料等を活用して命にかかわる教育を実施しております。道徳の時間を中心に、すべての学年で、発達段階に即し、生命の尊さを理解し、かけがえのない自他の生命を尊重することをねらいとした生命尊重に関する授業を通して自殺予防に関する指導を行っております。また、命にかかわる相談窓口として、板橋区のいじめ110番や東京都のいじめ相談ホットラインなどを学校を通じて子どもや保護者に紹介しております。今後も、道徳の時間や学級活動などの時間を通して、子どもたちに自殺予防につながる自他の生命を尊重する態度を育む教育を推進してまいります。
次に、課題と解決方法についてのご質問です。
自殺予防教育に関する課題は、教員の自殺予防教育の重要性に関する意識の向上でございます。そのため、生命尊重の態度を育む道徳教育の一層の推進が必要であります。4月に開設をする教育支援センターの機能を活用し、生命のかけがえのなさや自信や夢を持って生きることの大切さなどを育む命の教育や、子どもの心に響く質の高い道徳教育を実施するための道徳教育研修を推進し、教員の自殺予防教育の意識の向上を図ってまいります。
いただきましたご質問の答弁は以上でございます。
○副議長(中野くにひこ議員) 次に、かいべとも子議員。
◆かいべとも子 議員 議長。
○副議長(中野くにひこ議員) かいべとも子議員。
〔かいべとも子議員登壇〕(拍手する人あり)
◆かいべとも子 議員 いしだ議員に引き続き、公明党の一般質問を行います。
まず初めに、新庁舎グランドオープンについてお伺いいたします。
受付サービスについてですが、新庁舎のグランドオープンに伴い、これまでの複数の窓口にわたる手続を最初の窓口で一括予約する都内初の「受付案内システム」を導入することで、区民の待ち時間が解消となり、サービスの向上が図られることは大変にすばらしい事業です。
そこで提案ですが、受付予約とともに、それぞれの窓口での必要書類、申請項目などを併せて事前に記入することで、各窓口で必要な準備ができ、さらに業務時間の短縮ができ、親切でスムーズな対応ができます。ぜひシステム導入に併せて、窓口における申請書の作成についても、各業務のシステムの中で印字出力する帳票を増やしていただくよう要望いたします。区長の見解をお示しください。
また、平成28年1月に利用が開始されるマイナンバー制度は、これまでの役所における業務の処理手法や手順を大きく変革させるものであることから、区市町村では当該制度導入を見据えた業務プロセスの見直しが課題となっています。本区では、平成28年1月からコンビニエンスストアで証明書が交付されます。受付時間も長く、区外でも証明書が取得できるため、区民には大変便利になります。
マイナンバーカードでサービスが向上する部署がほかにも多くあります。板橋区として、今後のマイナンバー制度導入計画をお示しください。区長の見解を求めます。
次に、本庁舎南館の食堂についてお伺いいたします。
このたび、板橋区は「健康とまちづくりのコラボレーション」世界のタニタとの連携による健康プロジェクトがスタートします。
本庁舎南館の食堂について、私は平成24年2月の一般質問で、区内企業であるタニタ食堂の参入または今後の食堂事業者でタニタレシピを取り入れたメニューをつくり、「健康でヘルシーな食の提供」を提案いたしました。残念ながら、タニタ食堂の参入はできませんでしたが、そのときの区長答弁では「今後は安心で安全な食材の利用、健康でヘルシーな食の提供などの視点を取り入れながら、多くの区民の方々にご満足いただける食堂サービスの提供ができるよう、検討を進めてまいりたい」とありました。
ぜひタニタが持つノウハウを生かし、食堂事業者と連携しながらタニタレシピを取り入れたメニューをつくり、「健康でヘルシーな食の提供」をすべきと考えます。区長の見解を求めます。
また、食堂内の売店についてですが、板橋区では、区内商業の活性化を目的として、地域の方々に愛され親しまれている和洋菓子、お惣菜、パン、お酒などの商品を区民の方から募集し、現在、70商品が「板橋のいっぴん」として認定されています。
そこで、提案いたします。
食堂内の売店に区内生産コーナーを設け、「板橋のいっぴん」を出店可能な品物から順次、販売をしてはいかがでしょうか。来庁される区内外の方へPRしていただき、商店街への活性化にもつなげていただきたいが、いかがでしょうか。区長の見解を求めます。
次に、障がい者の販売スペースについてお伺いいたします。
これまでも本庁舎1階フロアで障がい者の方々によるスマイルマーケットとして販売コーナーを設けてきました。私は、これまでも一般質問で、「区役所南館改築後には、明るく広いスペースの提供で障がい者の方がさらに活躍できるよう、温かな支援をしていただくよう強く要望」してきました。そのときの区長答弁では、「スマイルマーケットの出店コーナーの整備につきましては、ご提案の趣旨を踏まえて、配慮をしていきたい。」とありました。
そこで、お伺いいたします。
新庁舎での障がい者の販売場所を具体的にお示しください。また、これまでの販売スタイルは、簡易なテーブルに商品を並べるだけの少し暗いイメージがありました。新庁舎にふさわしい明るい出店形態で障がい者の方々が楽しく働けるよう要望し、具体的に答弁を求めます。
次に、本庁舎通行システムについてお伺いいたします。
本庁舎のグランドオープン後は、従来の守衛と施錠による入退室管理に加え、ICカードによる通行管理システムが導入され、休日・夜間など閉庁時における本庁舎全体のセキュリティの向上が図られます。ドアの電子施錠、エレベーターのセキュリティ制御を行いますが、災害時、非常時の対応について、庁舎内における封じ込め対策はどのようになっていますでしょうか。
また、ICカードのデメリットとしては、紛失のおそれがあること、貸し借りができることなどがあります。これらの防止対策はどのようになっていますでしょうか。お答えください。
次に、認知症対策についてお伺いいたします。
東京都における認知症高齢者は38万人を超えており、東京都の調査によると、平成37年には約60万人に達する見込みです。東京都では、健康長寿医療センターに認知症疾患医療センターを設置し、医療従事者等に対する研修などを実施します。
本区では、長寿医療センターとの取り組みをどう生かすのか、認知症の早期発見・治療・ケア・相談など総合的な支援体制について今後、どのように取り組まれるのか、お示しください。そして、需要の多い認知症デイサービスやショートステイについて、区内の整備計画をお示しください。
東京都では、2013年度末、8,582人分の現状から、認知症高齢者のグループホームの整備目標を2025年までに定員2万人としています。板橋区に落とし込むとどの程度の需要と供給になるのか、見通しをお示しください。
次に、認知症サポーターのさらなる育成と拡充についてお伺いいたします。
区では、一般向け認知症サポーター養成講座、事業所向け認知症サポーター養成講座をそれぞれ年2回、実施しています。これ以外にも、町会や出前講座などでサポーターの拡大を図られていますが、ますます増加する認知症の方々を地域で支えるために、さらなる理解者づくりが重要と考えます。家庭や地域に多くの認知症サポーターを育成するために、区はどのような対策をお考えでしょうか。お答えください。
次に、地球温暖化対策についてお伺いいたします。
板橋区環境マネジメントで、省エネルギー設備導入に関する手順書が平成22年4月に制定されましたが、内容は各部任せの縦割りで、省エネルギーの数値目標も削減スケジュールもなく、実効性が低いのではないかと推察されます。
平成24年、神奈川県では、県施設に新たな予算措置なしでLEDを導入しました。一日当たりの点灯時間、年間点灯日数等からLEDに交換した場合の電気代削減額を計算し、削減額がリース料金を上回る見込み箇所をLED化する箇所に選定します。導入により、年間で電気料金は8,000万円程度の削減が見込まれます。工事等の初期費用はリース料金に含まれるため、新たな予算措置なしでLED照明の導入ができます。
そこで、お伺いいたします。
区は、省エネルギー推進の対策として、本庁舎及び区施設・街路灯のLED照明化推進に積極的に取り組んでいくべきと考えます。それぞれのLED照明化推進の進捗状況をお答えください。
また、さまざまなエネルギーを活かした省エネルギーの数値目標、削減スケジュールを組んで、環境マネジメントを実効性あるものにしていただくよう提案いたします。区長の見解をお示しください。
次に、環境家計簿についてお伺いいたします。
地球温暖化対策は、行政と事業者と、そして家庭が取り組むことが重要です。
大阪府の環境家計簿「めっちゃエコやねん」は、ホームページからダウンロードして使用量を入力すると二酸化炭素排出量が自動計算でき、楽しみながら削減に取り組むことができます。環境家計簿は、家庭のエネルギー使用量を把握し、環境に優しい生活を見直すきっかけとなるツールです。本区も、エコポリスホームページで環境家計簿を紹介していますが、わかりにくく、活用しにくい家計簿です。
そこで提案ですが、大阪府のようにわかりやすく楽しい、環境に優しい、中身の濃い環境家計簿の導入を検討してはいかがでしょうか。区の見解を求めます。
次に、子育て支援についてお伺いいたします。
保育園の待機児対策についてですが、板橋区では、平成27年度4月に向けて649名の定員増を図るため、保育施設整備を進めてきました。平成27年度第1次の申し込みを終えましたが、現段階での受付状況と待機児の予測をお示しください。
平成28年4月でさらに保育サービス定員を543名、増やす予定ですが、板橋区はマンション建設のラッシュです。今後も保育の需要が見込まれます。保育の質の確保と保育士の育成も重要課題です。私立保育園と区立保育園の保育士のスキルアップに対する区としての取り組みをお示しください。答弁を求めます。
次に、家庭福祉員の保育環境についてお伺いいたします。
子ども・子育て支援新制度では、保育時間が8時30分から18時の中で保育時間を決めて、これ以外の時間については延長保育となります。これまでは17時からが延長保育で、料金は1時間400円と区で決めていました。新制度では18時以降が延長保育となり、料金設定も自由です。今後、各家庭福祉員が定めることになりますが、料金のばらつきに問題はないのでしょうか。どのように区として定めるのか、お答えください。
次に、給食についてですが、現行制度では提供は自由ですが、新制度では原則、各園で調理して給食を提供する必要があります。離乳食やアレルギー食も対応する必要があります。そのため、調理員の雇用が必要です。ただし、保育時間以外であれば、家庭福祉員が調理を行うことは可能とあります。また、連携保育園から給食を持ってくることも可能です。
そこで、以下4点、お伺いいたします。
家庭福祉員は原則、1人で行っている方がほとんどです。
1、わずかな人数給食のために調理員を雇うことは困難だと考えます。区の見解をお示しください。
2、連携保育園から給食を持ってくる場合でも、運ぶ人が必要となります。それだけのために人を雇うことは困難です。区の見解をお示しください。
3、保育時間以外であれば家庭福祉員が調理を行うことも可能とありますが、その場合、保育時間になる前の8時半までに調理することになります。子どもたちには調理後2時間以内の給食を提供することが原則ですので、10時半に昼食をとらなければなりません。あまりにも昼食にしては早過ぎます。区の見解をお示しください。
4、離乳食やアレルギー食も対応をするのであれば、安全面を考慮し、区で給食のマニュアルの提供が必要と考えます。区の見解をお示しください。
次に、定期健康診断についてお伺いいたします。
現在、ベビールームの子どもは毎月、医師の定期健康診断を行っていますが、家庭福祉員で保育を受けている子どもは年2回です。低年齢の子どもの健康を考慮し、毎月の健康診断に改善すべきと考えます。答弁を求めます。
次に、発達障がいの児童・生徒への支援拡充についてお伺いいたします。
現在、知的障がいのない発達障がいの児童・生徒のほとんどは通常学級に在籍しています。発達障がいは、肢体不自由等の障がいに比べ、保護者や周囲に障がいが理解されにくいからです。
そうした状況の中、東京都では、通常の学級に在籍する発達障がいの児童・生徒への支援を拡充するため、平成27年度から小学校への特別支援教室の導入に向けた取り組みが始まります。導入の目的は、通級指導学級による指導をすべての小学校で展開し、1人でも多くの児童が支援を受けられるようにする。また、在籍校での個別指導や小集団指導を通して、発達障がい児の学力や在籍学級における集団適応能力の伸長を図る。そして、巡回指導教員による在籍学級担任への助言等により学級運営の安定化を図るとあります。
平成27年度はその準備期間となり、28年度より、準備の整った区市町村から順次、導入となり、平成30年には全小学校に導入となります。本区として、平成27年度の準備はどのように取り組まれるのか、お示しください。
次に、5歳児健診についてお伺いいたします。
私は、これまでも一般質問で発達障がいの早期発見に有効な5歳児集団健診の実施を区に強く要望してきました。3歳までの健診では集団行動における問題点は明らかにされにくいが、ほとんどの5歳児は保育所、幼稚園で集団生活を受けているため、それまで明らかにならなかった軽度の発達上の問題、社会性の発達における問題が明らかになります。就学前にそれらの児童を発見し、就学後の不適応を少なくするための支援を行うのが5歳児健診の目的です。発達障がいの早期発見に有効な5歳児集団健診の速やかな実施を強く要望し、答弁を求めます。
次に、読書の取り組みについてお伺いいたします。
まず、ボローニャ絵本館と公文書館の複合化と新規中央図書館の整備についてお伺いいたします。
板橋区中央図書館の改築について、「未来創造プラン」では、平成25年度までに中央図書館の機能と役割を検討した上で26年・27年度に対応することが位置づけられています。常盤台の現中央図書館は地域図書館として活用し、新中央図書館を複合施設として新たな場所に整備し、世界の絵本が蔵書される、いたばしボローニャ子ども絵本館や公文書館を併設すべきと考えます。区にとって、中央図書館建設は重要な課題です。区長の答弁を求めます。
次に、小・中学生、幼児に対する「読み聞かせ」「朗読」運動の推進についてお伺いいたします。
「2009年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」開催中の区立美術館で、坂本区長が子どもたちに絵本を朗読されていました。子どもに対する読書の意義は大変に大きいと思います。小学校においては、PTAや地域のボランティアの方々による児童・生徒への読み聞かせの取り組みが充実してきました。中学校では朝読書や朗読などの取り組みがあります。幼児には保育園や幼稚園で読み聞かせが実施され、子どもたちに本への関心、心の栄養が注がれています。しかしながら、学校や園による取り組みの温度差もあります。様々な地域で活動している方が交流し、実践報告や意見交換をすることでさらに読書支援の充実が図れます。
そこで、提案ですが、区内で活動している読書ボランティアの登録制度をつくり、交流の場を設けてはいかがでしょうか。答弁を求めます。
読み聞かせボランティアの講習会の充実についてですが、区では、読み聞かせ講座、読み聞かせボランティアのための講習会などが読書アドバイザーなどを講師に開催されています。地域図書館で行われているため、定員数が少なかったり、地域が偏ることもあります。ぜひ新庁舎なども活用し、入門編から応用編などシリーズで、開催回数や定員数も増やすよう要望し、答弁を求めます。
最後に、青少年センターの整備についてお伺いいたします。
区では、青少年センターの設置を大原社会教育会館と成増社会教育会館に予定をしています。大原社会教育会館は、築年数も41年と古く、平米数も狭く、スポーツができる場所が全くありません。両施設では、実際にさまざまな団体が事業をしている中に青少年センターを持っていくというのは、区全体から見ても,希望あふれるセンターになるのかどうか大変に疑問です。板橋区青少年問題協議会において検討された「地域が支える中高校生の健全な巣立ちと自立への方策」では、本区の中高生育成のための課題と今後期待される取り組みが指摘されています。中高生年代が安心して集える場の確保や活動の機会の提供として、既存の区有施設、例えば今後、学校の統廃合で広い校庭や体育館を有する施設が考えられます。ぜひとも板橋の未来を支える青少年の成長の場を考えていただき、区長のトップダウンで中高生年代が伸び伸びと安心して集い、活動ができる青少年センターの設置をしていただくよう強く要望し、答弁を求めます。
以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(中野くにひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、かいべとも子議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、受付案内サービスに関連いたしまして、申請書の作成支援についてのご質問であります。
本庁舎における窓口サービスの改善につきましては、南館の改築を契機とした新たな窓口サービスのあり方としまして、窓口職員、窓口職場13課でプロジェクトチームを立ち上げまして、帳票の印字・出力や複数の帳票の統合に取り組んだところでございます。取り組みの結果、6種類の帳票の印字・出力を行っているほか、14種類の帳票を6種類に統合いたしました。今後も受付案内システムの確実な運用と併せまして、マイナンバー制度も視野に入れながら、各業務システムの見直しの中において、帳票の改善について検討してまいりたいと考えています。
次は、マイナンバー制度の導入計画についてのご質問であります。
マイナンバー制度は、平成28年1月からの個人番号カードの交付と同時に運用が開始されますが、平成29年7月からは他自治体との情報連携も始まる予定でありまして、各種手続における添付書類の省略が区の保有する情報に限らず、他自治体が保有している情報にも広がるなど、区民サービスの一層の向上が期待されているところであります。本区では現在、マイナンバー制度の導入に向けましてシステム改修等を進めるとともに、マイナンバーを含む個人情報を取り扱う業務に係る特定個人情報保護評価書の第三者点検や条例等の整備に向けた準備、制度概要のホームページの掲載、区内企業に向けた周知方法の検討などを行っております。今後は、平成29年1月から始まります情報提供等記録開示システム(マイ・ポータル)を活用したプッシュ型の行政サービスの提供や、個人番号カードの区の独自利用など、区民の利便性と同時に安全性や費用対効果なども勘案しながら、調査、検討を進めていく考えであります。
次は、タニタとの連携についてのご質問であります。
現在、3月のプレオープン、4月のグランドオープンに向けまして食堂事業者と準備を進めておりまして、安心・安全で健康を意識したメニュー構成やさまざまな提案もいただいているところであります。まずは、食堂のグランドオープンを成功させることが優先でありますけれども、タニタとどのような連携ができるのか、今後、食堂事業者と協議を進める中において検討してまいりたいと考えています。
次は、売店についてのご質問です。
板橋のいっぴんの取り扱いにつきましては、食堂事業者からも積極的に実施したいとの申し出をいただいているところであります。今後、取り扱いできる商品を検討し、利便性の高い食と憩いのスペースとしてサービスの充実を図っていきたいと考えています。
次は、障がい者の販売スペースについてのご質問であります。
3月には北館改修も終わりまして、1階に広い待ち合いロビーやギャラリーモール、区政情報コーナーなどが整備されますけれども、この一角にスペースを確保する予定であります。その際、常設のショーケースなどの什器をそろえ、スマイルマーケットを充実できるよう現在、準備を進めておりまして、障がいのある方と来庁者がふれあえる場となるよう努めてまいりたいと考えています。
次は、災害時、非常時の対応についてのご質問であります。
ICカードによる本庁舎通行管理システムの導入は、本庁舎グランドオープン後の平成27年5月を予定しております。休日・夜間などの閉庁時に、中央監視室においてドアの電子施錠やエレベーターのセキュリティ制御を一括管理し、本庁舎全体のセキュリティの向上を図るものであります。災害時などにおきましても、閉庁時と同様にICカードがなくても、各フロアから階段を通って避難階である1階に出られるような構造になっております。
なお、エレベーターにつきましても、緊急時には1階などに停止して、安全に避難できるシステムとなっております。
次は、ICカードの紛失等に対する防止対策についてのご質問であります。
ICカードは、主に本庁舎に配属される職員を中心に貸与する予定でありまして、個別の番号管理により入退室の通行を記録することが可能であります。紛失した場合におきましては、中央監視室にございますシステムで使用停止の操作を直ちに行うことが可能であります。また、通行管理システムの運用基準を策定し、本人以外への貸与の禁止を徹底をするほかに、守衛室と連携をして通行記録を確認するなど、万全を期してまいりたいと考えています。
次は、認知症の総合的な支援体制の拡充についてのご質問であります。
平成25年度に東京都健康長寿医療センターが認知症疾患医療センターに位置づけられ、東京都でいち早く板橋区との協働による認知症早期発見・早期診断推進事業を展開してまいりました。また、区が主催する板橋区認知症支援連絡会におきましては、認知症にかかわる関係者や認知症疾患医療センターの専門医とスタッフが国や東京都の動向を踏まえて情報共有、意見交換を行いまして、板橋区の認知症施策の方向性を示す役割の一翼を担っているところであります。平成27年度には、認知症症状の進行に合わせて受けることができる医療介護などのサービスの流れを示しました認知症ケアパスを構築し、広く区民に周知、活用を図るとともに、早期発見、早期対応や介護者支援など、現行の事業の充実を図り、総合的な認知症支援に取り組んでいく考えであります。
次は、認知症デイサービスやショートステイの計画的整備についてのご質問であります。
認知症デイサービスなどの地域密着型サービスやショートステイが併設される特別養護老人ホームにつきましては、板橋区介護保険事業計画に基づき計画的に整備を進めております。第6期事業計画期間の平成27年度から29年度におきまして、認知症デイサービスは3か所の整備を予定しておりまして、27年度には徳丸に、28年度には旧若葉小跡に、それぞれ開設をする予定であります。また、ショートステイにつきましては、第6期計画期間中の特別養護老人ホーム4か所の整備が建設中、あるいは近々に工事着工する予定でありまして、合計58床の整備が予定をされております。さらに、ショートステイも可能な小規模多機能型居宅介護を看護型を含めて計画期間中に7か所整備をする予定でもございます。
次は、認知症高齢者のグループホームの計画的整備についてのご質問であります。
第6期事業計画におきましては、2025年の65歳以上の区内高齢者数を約13万人と推計しております。一方、東京都の高齢者保健福祉計画におきましては、2025年の65歳以上の都内高齢者数を約332万人と推計をしておりまして、都の目標の2万人を単純に人口比で割り振りますと、板橋区内における認知症高齢者グループホームの目標定員は780人になります。現在、区内には認知症高齢者グループホームが22か所運営されておりまして、そのほか工事中、あるいは計画中のもの3か所を加えた定員は合計458人でございます。東京都の目標定員に不足する322人を踏まえるとともに、適切に今後の需要を把握した上で、次期計画の第7期から2025年の第9期計画の策定作業の中において、整備量を検討してまいりたいと考えています。
次は、認知症サポーターのさらなる育成と拡充についてのご質問であります。
地域の中において認知症やその家族を支える認知症サポーターの必要性は今後もますます重要になると考えます。そのためには、若いうちから認知症に対する理解を深め、認知症高齢者への対応方法を学習していくことが大切であると考えます。板橋区では、一般向けの講座だけではなく、高学年の小学生や中学生をはじめ高校生や大学生を対象に認知症サポーター養成講座を実施いたしまして、認知症高齢者をサポートする人材を幅広く養成をしているところでございます。
次は、地球温暖化対策に関連いたしまして、本庁舎のLED化の進捗についてのご質問であります。
本庁舎南館におきましては、環境マネジメントシステムに基づきまして1階から3階の待合室、廊下、トイレなどの照明をLED化いたしました。また、北館におきましても、可能なところからLED照明を順次採用しておりまして、省エネルギー化に向けた取り組みを行っているところであります。
次は、区施設のLED化の進捗についてのご質問であります。
本年度、区施設におきましては、学校や保育園、地域センターなどの改修工事において、使用用途などを見きわめながら、積極的に照明のLED化に努めているところであります。LED照明器具につきましては、汎用性や効率性を高めたものが日進月歩で開発がされておりまして、区施設におきましても、さらなる活用を進めていく考えであります。
次は、街路灯のLED化についてのご質問であります。
LED街路灯は、最近、灯具と発光部が電球のように分離できるタイプが開発されておりまして、設置、処分のエネルギー収支やコストが従来型よりも飛躍的に改善がなされております。区での導入につきましては、全体の6割を占める100ワット以上の水銀灯が水銀に関する水俣条約の発効後、数年で調達できなくなる見込みのために、そこが時間的リミットであると考えているところでもあります。現在、導入に向けて各種製品の実地試験を続けながら、残された技術的課題の解決状況を見守っているところでございます。なお、20ワット蛍光灯の街路灯が昨年末に販売中止になったことから、故障や破損で交換を要する場合、逐次、10ワット以下のLED街路灯に更新をしていくことにしているところでもあります。
次は、省エネルギーの数値目標、削減スケジュールについてのご質問です。
環境マネジメントシステムにおいて、平成21年度基準で27年度までに施設の電気、ガス及び燃料等のエネルギー使用量の合計を6%削減することを目標に掲げまして、ソフト・ハードの対策に取り組んでいるところであります。区の施設の電気使用量は、25年度は4,666万キロワット/アワーでございました。電気エネルギーは7%の削減目標を掲げておりましたけれども、3.5%の削減にとどまっておりました。LEDはすぐれた省エネルギーの機器でありまして、電気使用量の削減が期待できます。今後、環境マネジメントシステムの目標の見直しに当たって、省エネ機器の採用等を含め数値目標及びスケジュールなどを検討してまいりたいと考えています。
次は、環境家計簿についてのご質問であります。
地球温暖化対策は行政と事業者だけではなく、家庭での取り組みも大変重要であります。ご提案のございました環境家計簿につきましては、環境省や東京都地球温暖化防止推進センター、クール・ネット東京と言いますけども、これらをはじめさまざまな団体等でご紹介がされております。今後は、広報いたばしや区のホームページで、環境家計簿の情報提供を行うとともに、エコポリスセンターにおける環境講座等で活用を図っていきたいと考えています。
次は、保育園第1次申し込み状況と待機児予測についてのご質問であります。
認可保育園の第1次の申し込み状況につきましては、転園希望を含め受付数が3,731件でありまして、対前年比316件の増となっております。待機児童数につきまして、第1次の申し込みをもって予測することは難しいところではございますけれども、昨年4月1日の待機児童数であります515名から、少なくとも半減することを目指して取り組んでいるところでもあります。
次は、保育士のスキルアップについてのご質問であります。
今年度、区立保育園職員研修は、年間37回を開催いたしまして、そのうち、私立保育園、認証保育所との合同研修は29回でございました。また、家庭福祉員を対象とした研修は、1回、開催をしたところでございます。来年度からの子ども・子育て支援新制度施行に伴いまして、保育所の量的拡充と質の確保、両方の実現が求められております。そのため、平成27年度保育園職員研修は、地域型保育給付施設となります小規模保育所も対象とした合同研修の開催を参加できる環境も踏まえて計画をし、区内の保育全体の質の向上を図っていく必要があると認識をしております。
次は、延長保育料についてのご質問であります。
現行の家庭福祉員の保育時間につきましては、8時30分から18時を原則としております。17時までは定額の保育料で、17時から18時は400円の特例保育料を定め、さらにこれを超える時間につきましては、家庭福祉員が金額を決定しております。新制度におきましては、保育標準時間及び保育短時間認定により月額保育料を設定することから、特例保育料の設定は行わずに、それぞれの保育時間を超えて保育が必要な場合の保育料につきましては、これまでどおり家庭福祉員が決定をすることとなります。このため、区において延長保育料を定める予定は持ってないところであります。
次は、調理員雇用についてのご質問であります。
新制度における食事は、自園調理(給食)を行うことが原則でありますけれども、現行におきましては、大半が弁当持参であることを踏まえ、5年間は弁当持参を認める経過措置がございまして、また連携施設から給食を搬入することも認められております。国の新制度におきましては、自園調理の体制の確保として、保育者とは別に調理員を配置することを基本としております。区といたしましても、一義的には家庭福祉員が調理員を配置していただきたいと考えております。
次は、連携保育園から運ぶ場合についてのご質問です。
連携保育園からの給食搬入についての考え方が現段階では国から具体的には明示がされておりません。給食を運搬する人員を家庭福祉員が雇うのか、連携施設が搬入まで行うのかなど、国からの方針が明確になった後に、その内容を十分に把握をして対応してまいりたいと考えています。
次は、保育時間開始前の調理についてのご質問であります。
保育所における給食については、集団給食施設における食中毒を予防するとともに、衛生管理の観点から、2時間以内の喫食を行っております。家庭福祉員におきましては3名程度と規模の違いがございまして、保育所の基準をそのまま適合することは困難であると考えておりますけれども、衛生管理については引き続き細心の注意を払うべく指導してまいりたいと考えています。
次は、マニュアルの提供についてのご質問です。
現状におきましても、家庭福祉員から希望がございますれば、離乳食やアレルギー対応食に関する区立保育園のマニュアルを提供しているところであり、今後とも要望があれば積極的に最新情報を提供していきたいと考えています。
次は、定期健康診断についてのご質問であります。
在宅家庭福祉員の入所児童につきましては、区立保育園において年2回、医師による健康診断を義務的に受診をすることとなっております。毎月受診しようとする場合、区立保育園で例月実施しているゼロ歳児のみを対象とした健康診断で受診をすることとなります。したがいまして、対象となるゼロ歳児以外の受託児童全員を会場に連れていくこととなりまして、家庭福祉員の負担が大きくなるものと考えます。そのため、毎月の健康診断を実施するためには、家庭福祉員の意向を踏まえながら、その実現の可能性を協議していく必要があると考えています。
最後のご質問であります。5歳児健診の実施についてのご質問です。
区では、法定の1歳6か月健診と3歳児健診において、発達障がいのスクリーニングを実施し、早期発見・早期対応に努めているところであります。また、子ども発達支援センターでの専門相談によって早期に問題を把握し、障がいの特性に応じた養育家庭への支援を行っております。5歳児集団健診には一定の有効性があると考えられますが、運営方法や経費面に課題があるために、他区の実施状況なども含めて検討してまいりたいと考えております。
残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。
〔議長交代、議長(茂野善之議員)議長席に着く〕
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○議長(茂野善之議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) かいべとも子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えをいたします。
初めに、発達障がいの児童・生徒への支援拡充についてのご質問です。
東京都では、1人でも多くの発達障がいの児童が支援を受けられるようにするため、平成27年度を準備期間として、30年度をめどに全ての小学校に特別支援教室、及び教員の巡回指導体制の整備等を行うとしております。板橋区の小学校におきましては、特別支援教室を順次確保しているところでございますが、今後は東京都の計画に合わせまして、平成27年度中に全小学校へ導入するための準備や整備を開始してまいります。併せて巡回指導体制や人材の確保・育成等の課題につきまして、平成27年度に示されます東京都のガイドラインを踏まえ、検討組織を設けて検討を進めてまいります。
次に、読書の読み取りに関連して、ボローニャ絵本館と公文書館等の複合化と新規中央図書館の整備についてのご質問でございます。
常盤台の現在の中央図書館の場所に地域図書館を整備し、新たに別の場所に中央図書館を新設することにつきましては、図書館の11館整備計画が終了しておりますので、現時点では考えていないところでございます。中央図書館の改築に当たりましては、中央図書館の現在の奉仕圏域内に所在をいたします平和公園に移転し、整備していくことを庁内検討組織でまとめたところでございまして、新たな施設では、いたばしボローニャ子ども絵本館を併設をし、アメニティ機能の付加など、魅力ある図書館づくりを行ってまいりたいと考えております。公文書館につきましては、櫻井徳太郎文庫は図書館に併設していく方向で考えておりますが、その他の事業につきましては、図書館と機能、目的が異なるため、資料や役割の統合は難しいと考えております。
次に、小・中学生、幼児に対する「読み聞かせ」「朗読」運動の推進についてのご質問です。
図書館でのボランティア登録制度は、登録に当たりまして特に制限を設けておらず、誰でも登録できる制度でございまして、現在、ニーズに応じて小・中学校や児童館、高齢者施設などで読み聞かせを行っております。一方、地域で読書支援活動を行っていただいている図書館ボランティアとして登録をしていない団体につきましては、図書館ボランティアに登録していただけるよう、広報やホームページで登録について周知を図っていきたいと考えております。登録された方に対しましては、研修会などを通じてボランティア同士が交流し、意見交換ができる場を提供してまいります。
次に、読み聞かせボランティアの講習会の充実についてのご質問です。ボランティア対象の読み聞かせ講習会は、中央図書館ではグリーンホール等を利用し、読み聞かせ研修、紙芝居研修を開催しておりまして、定員は40名から100名程度となっております。地域図書館におきましても、自主事業として読み聞かせ講習会を実施している例がございますが、講習内容や会場等の制限から定員を10名から20名程度としてございます。今年度、図書館ボランティアだけでなく、一般区民の方を対象にした親子読み聞かせ講習会を試行して実施いたしましたところ、好評でございまして、今後も多くの方が参加できるよう、内容や開催回数、定員数について見直してまいりたいと考えております。新庁舎に設置をいたします教育支援センターは学校支援のための教育人材養成を目的としておりますので、一般区民を対象といたしました講習会を実施することは難しいところでございまして、参加者の利便性を考慮し、他の区施設など適切な会場を確保してまいりたいと考えております。
次に、青少年センターの整備についてのご質問です。青少年センターにつきましては、2か所の社会教育会館を拠点とし、併設の児童館を有効活用することにより、中高生、若者の居場所の提供や情報発信、青少年の主体的な企画運営事業を行う機能を加え、仮称、生涯学習センターとして整備する方向で検討しております。青少年にニーズの高いとされるスポーツができる場所につきましては、既存の区体育施設等との連携を進めることで対応していくことを考えておりまして、現在、関連部署と協議を行っているところでございます。中長期的には、閉校となりました学校施設の活用なども視野に入れ、「公共施設等の整備に関するマスタープラン」との整合を図りながら検討してまいります。
いただきましたご質問に対する答弁は以上でございます。
○議長(茂野善之議員) 以上で、いしだ圭一郎議員、かいべとも子議員の一般質問を終了いたします。
次は共産党が行います。熊倉ふみ子議員。
◆熊倉ふみ子 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) 熊倉ふみ子議員。
〔熊倉ふみ子議員登壇〕(拍手する人あり)
◆熊倉ふみ子 議員 日本共産党を代表して、一般質問を行います。
最初に、妊娠期から親に寄り添う取り組みを求めて質問いたします。厚生労働省は、全国の児童相談所が平成25年度に対応した児童虐待の速報値件数が、前年度比10.6%増の7万3,765件で、過去最多を更新したと発表いたしました。重要なのは、亡くなった子どもの6割がゼロ歳児で、その半数は生後1か月未満の新生児だったということです。虐待死の加害者は、実母が75%と最も多くなっています。厚労省の専門委員会は、これまでに新生児が犠牲になった事例の7割が「望まない妊娠」を背景にしており、母子手帳をもらわず、妊婦健診も受診していない母親が目立つと検証しています。専門委員会がこうした悲劇を招かないように、妊娠期から相談・支援体制の充実を求めたのは当然です。政府は妊娠期からの支援体制の充実、児童相談所の調査権限強化などの対策を柱にした方針を決めています。
国は、「妊娠・出産・育児期に養育する支援を特に必要とする家庭に係る保健・医療・福祉の連帯体制の整備について」、体制整備を推進するよう都道府県市に通知を出して、早期発見・発生予防を強化するよう求めています。板橋区ではどのように検討し、どんな取り組みをしているのでしょうか。
板橋区では、児童虐待防止対策として現在、見守りサポート事業、虐待防止訪問、虐待防止グループワーク等々の実施を行っていますが、すべて出産後の事業です。しかし、親が子どもを受け入れるプロセスを考えると、妊娠中から経済問題や家庭基盤、自分の親との関係、子どもの愛着形成などの問題を把握し、適切に支援を行うことが重要です。既に全国で、出産前からの切れ目のない支援体制づくりへの取り組みが始まっています。世田谷区では新年度予算に、妊娠期から子育て家庭を支える支援・虐待防止体制の検討に100万円を計上いたしました。名古屋市では、「名古屋市児童を虐待から守る条例」があり、「子ども児童虐待対策室」という対策室を設けて取り組んでいます。平成26年度から、望まない妊娠などで育児に不安を抱く妊婦のもとを助産師が訪ねるモデル事業を始めました。妊娠届けを出しに窓口に来たときに母子手帳を渡しながら、妊婦の生活実態を聞き取り、不安なところがあるなどのケースをチェックして、助産師が訪問する事業です。出産の約2か月前から週1回程度家庭訪問をし、妊婦や胎児の健康状態をチェックしながら、育児の不安について無料で相談に乗っています。板橋区でも虐待を未然に防ぎ、命を守る取り組みとして、出産前から支援をする仕組みを検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。妊婦、母親の育児不安や育児負担の解消を強化していただきたいのですけれども、区長の見解を求めます。
全国で始まっている取り組みで共通しているのは、窓口体制の抜本的強化です。専門家を配置し、育児疲れや経済的不安を聞き取り、親子に寄り添ったサポートで虐待を防止しようとする取り組みです。悩みを抱える妊婦が相談しやすいよう、窓口の周知を図ることや、産科医や児童相談所などの関係機関との連携強化も欠かせません。既に乳幼児健診では、子どもの疾病と発達の問題の把握に加え、子育て支援と虐待防止が大きな目的となっています。板橋区では、妊娠届けは区役所、区民事務所、健康福祉センターで受けていますけれども、どの窓口でも母子健康手帳などを妊婦に渡すときに、妊婦の悩みや不安を聞き取る体制を強化すべきです。また、ひとり親などの虐待のリスクが高い状況を把握し、助産師などの家庭訪問によって親を育てるなどの支援に取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。特に区役所本庁舎では、委託の職員が受け付けをしています。マニュアル頼みの委託の職員では、妊婦の抱えている悩みを聞いたり、妊婦に寄り添った相談をすることができません。妊娠届けの窓口は、国の虐待防止対策に対応した必要な支援につなげられる正規職員が行うよう求めますけれども、区長の見解を求めます。
子どもの貧困対策に関連して伺います。子どもの貧困率が16%を超え、過去最高となるなど深刻な状況です。親の貧困が子どもに影響する貧困の連鎖も問題になっています。国は「子どもの貧困対策大綱」をつくり、対策を打ち出しました。教育の支援では、「学校」を子どもの貧困対策のプラットホームと位置づけて総合的に対策を推進することを求めています。貧困対策の教育へのアプローチは、授業料が無償であるだけではなく、教育には給食費やさまざまな活動にかかわる諸経費が必要であることを捉え直すことにあります。給食はもちろん、それなりの身だしなみや生活、部活や修学旅行なども「教育の必需品」の1つです。学校生活にかかわる費用の中で一部だけを取り出して、それを「親の責任」とする考えを改める必要があります。教育は「子どもの権利」として認識するなら、そのための必要な費用は親が払えるかどうかという議論ではなく、政策の対象を子どものある世帯に対する「こども対策」として打ち出す必要があります。それが「子どもの貧困」対策です。国は自治体に貧困対策計画の策定を求めていますが、板橋区としてどのように進めていくのでしょうか、見解を求めます。
足立区では、「子どもの貧困対策元年」に位置づけ、足立区内の子どもの状態や原因を調査するため、区内小学生を対象に児童や保護者の生活実態を把握する「子どもの健康・生活実態調査」を行う予算を計上いたしました。板橋区でも実態を把握するために、板橋区の子どもたちの貧困に関する実態及び要望の調査など行っていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
学校給食費の無料化も、子どもの貧困対策の視点で検討すべきことを求めて質問いたします。子どもの貧困が社会問題になるほど、親の経済状況が大変になっている中、教育にかかる経済的負担は家庭に負担が重くなっています。板橋区の年間の給食費は、小学校では低学年で4万3,890円、中学年で4万7,850円、高学年は5万710円です。中学校では5万8,960円です。3人義務教育のいる家庭では、1か月1万円以上の負担になっています。「子どもの貧困対策法」の大綱には、子どもの貧困対策として経済的支援を行う必要があるとしています。給食費の問題を、子育て支援策として無料にすることを実施している自治体も広がっています。葛飾区では、区立小学校及び中学校に在籍する児童の中で、第3子以降の子どもの学校給食費を無料にしました。多子世帯に対する経済的負担の軽減策です。板橋区でも子育て支援として学校給食費を無料にすることを求めますが、いかがでしょうか。
保育問題について質問いたします。4月から子ども・子育て支援制度に基づく保育制度が始まります。保育園は区の責任で認可する仕組みです。子どもの健全育成に責任を持つ区の果たす役割は今まで以上に大きくなります。厚労省は、「保育士確保プラン」を1月14日に発表し、平成29年度末までに6.9万人の保育士を確保するとしています。「待機児童解消加速化プラン」における40万人の保育の量の拡大に伴う保育士を確保するためと説明しています。板橋区でも今後、認可保育園の増設に伴う保育士の確実な確保が問題になります。その際、事業者任せにしないことが認可する区の基本姿勢です。保育士の配置は保育内容の質の問題に大きくかかわります。板橋の実態はどうなのか、区は各施設の実態をつかんで、年間を通じて保育士の配置が適切にされるよう進めてほしいが、いかがでしょうか、見解を求めます。
保育士を確保する上で重要なのは所定内給与です。保育士の所定内給与は20.7万円で、全労働者平均の29.6万円に比べて非常に低く、現在資格を持ちながら保育士の仕事につかない大きな理由となっています。2013年度から現在まで行われている「処遇改善臨時特例事業」は都道府県ごとに設置された安心こども基金の資金を活用して、人件費改善率2.85%増の交付金を支給するものです。東京都は、「処遇改善臨時特例事業」により、27年度に保育士の処遇改善のため平均3万円を予算計上すると報道されました。それはどのように使われるのか示してください。また、保育士の処遇改善になっているのか、どのように確認するのか具体的に示してください。
新設される賃貸型認可保育園を見てきました。ビルのテナント2部屋を借りた施設でした。ゼロ歳児の部屋とその他児童の部屋の間には自由通路があり、誰でも通れる抜け道となっています。保育施設が一体化していない状況というのは、予期しない事故の原因となりかねません。「基準を満たしていれば、どういう環境であろうと認めざるを得ない」というだけでは、子どもの安全を本当に保障することになりません。認可保育園であればこそ、区が現場を確認して、保育環境として適切かどうか判断する基準があってこそ指導できます。区が保育所を認定するに当たり、環境についても確認をして指導をしていただきたいが、いかがでしょうか。
放課後児童健全育成事業について質問いたします。今議会に、あいキッズ条例の一部改正が上程されています。しかし、昨年の11月にすべての小学校で新あいキッズ事業を始めるために条例を改正したばかりですが、なぜ、あいキッズ条例の改正が必要になったんでしょうか、お答えください。国が示す省令では、放課後児童クラブについて専用室の確保が求められています。この専用室とは、対象児童が「遊び、生活の場、静養できる部屋」であり、新あいキッズでいう専用区画ではその条件を満たしていません。国も、放課後子ども教室は放課後児童クラブと目的が違うので、兼ねることができないと示しています。国が示しているように、就労家庭の専用室を設け、人も配置すべきです。いかがでしょうか。
また、国は就労家庭の児童の生活の場としての機能を十分に担保することが重要と指摘をしています。板橋区は、きらきらタイムに登録している児童だけを対象にしていますが、さんさんタイムの就労家庭の児童も配慮が必要な子です。就労家庭の児童を対象にすべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
開所日数は1年につき250日以上を基準条例に定め、あいキッズ実施日数が243日であることから、「当分の間、240日」としています。250日以上するには、土曜日の開所しかありません。平成27年度検討となっていますけれども、結論を先延ばしせず、土曜開所を実施すべきです。区長の見解を求めます。
児童館について質問いたします。児童館は、小・中学生の居場所づくり、主にゼロ歳から2歳児の親子を対象にした在宅子育て支援、地域と連携した出前児童館や青少年健全育成事業への協力などを行ってきました。あいキッズ事業により児童館利用の小学生が減るとして、在宅子育て支援強化の役割を新たな機能として児童館を位置づけています。しかし、「新・あいキッズ」に全ての小学生を押し込めることはできず、児童館の代わりにもなりません。児童館は本来、学校の枠を越えて、小学生、中学生、時には高校生も立ち寄って育ち合う場所です。障がいを持った子どもたちも遊びの場を求めています。豊かな子育てを地域で支える児童館として、その機能をさらに充実させることの方が、ずっと将来性があります。児童館を統廃合して12館を減らす計画は中止をして、子どもの居場所づくりとして継続、充実させていくことを求めます。また、青少年が利用する場として、夜間も開館し、中学生、高校生が使えるよう検討していただきたいが、いかがでしょうか。
第6期介護保険事業について質問いたします。4月からの第6期介護保険事業は、これまでの「要支援1・2」の高齢者向けサービスを保険給付から外して、市町村による別のサービスに移行させる制度が始まります。しかし、初年度に移行できるのは、都道府県で全体のわずか7.2%です。介護費用削減を狙った改悪が深刻な矛盾に直面していることを示しています。予防通所介護と予防訪問介護が区市町村に移行され、これまでヘルパーなど介護専門職が行ってきたサービスを、ボランティアなど専門職ではないサービスに置きかえる仕組みです。介護事業者に支払われる単価も切り下げられるため、質の低下は明らかです。自治体や利用者から「移行されても受皿がない」という声が上がっています。また、特別養護老人ホームから介護1・2の人を締め出し、一定所得以上は利用料を1割から2割に引き上げるなど、「介護難民」の実態を一層深刻にします。こうした介護保険制度が始まって以来の大改悪の中止撤回を求め、同時に板橋区として、これまでの水準を引き下げない区長の決意を伺います。
国は介護報酬を2.27%引き下げるとしています。介護職員の正規化を行えば、上限1万2,000円を出すと言います。しかし、例えば特養ホームでは看護師や調理師、送迎スタッフなど、働く人は介護職員だけではありません。他の業種に比べて8万円以上も給与が低い現場の実態は改善されないと指摘もされています。区内のある特養ホームの施設長からは、「今でも低い身分保障が、さらに悪くなり、介護現場で働く人がますます不足していくのではないか、そうなると、特養ホームで、働く人が足りず、定員まで入所者を入れることができなくなるのではないか、さまざまな水準低下が危惧される」と話しています。北区では、新設予定だった特養ホームが、この報酬引き下げの影響を受け、開設できない事態が起きています。また、特養ホームの定員は何とか入れても、ショートステイのベッドに対応するマンパワーが不足して、ショートステイの利用を受けられない施設も出ています。
そこで質問いたします。介護報酬引き下げの影響を受け、ますます必要な介護を提供できなくなる事態を避けるため、区独自での入浴加算や夜勤加算など、少しでも各施設の介護を守る対策を実施していただきたいのですが、いかがでしょうか。また、国と東京都に対し、介護現場で働く全ての職種の人への給与、賃金の上乗せを実施することを求めていただきたいのですが、いかがでしょうか。
第6期における介護保険料について、区は準備基金を10億円投入して、基準額を月5,380円、年1万1,100円の値上げになると発表いたしました。国は、「低所得者軽減強化」で一般会計を初めて投入して、低所得の高齢者の介護保険料を軽減することとしました。高齢者の負担能力が限界に来ていることを国が認めているからにほかなりません。国制度では初めて公費を投入し、保険料を引き下げるとしたこと、さらに介護保険法で一般会計を投入して保険料の軽減策を独自で実施することは何も禁じてはいません。区の一般会計から投入し、さらに保険料を引き下げる努力を求めますが、見解を伺います。
要支援1、2の方の介護サービスの質を下げないよう求めて、質問いたします。厚労省は、「介護保険制度の枠内であり、形式が変わるだけ」と、まるで何も変わらないような説明を繰り返してきましたが、「保険給付」と「地域支援事業」とはまったく性格が異なります。「地域支援事業」では、保険上の「受給権」はありません。財源は介護保険から出ていても、サービスを提供するかどうかは区市町村の判断です。また、サービスを提供されなくても受給権の侵害にはならないし、提供されているサービスが打ち切られたとしても、何も問われません。予防給付廃止で自治体が専門サービスは必要なしと判断すると、事業所のヘルパーではなく、NPOが運営するシニアボランティアなどの家事支援サービスに変わります。機能訓練必要なしと見られたら、デイサービスではなく、ご近所の「交流サロン」の利用に変わります。途中、サービスを打ち切られても、とがめる法律もありません。区は、総合事業実施を2016年度4月実施で進める予定としています。板橋区が区民の介護の受給権、選択権、質の維持を守る基準や要綱などをつくり、自治体保険者としての公的責任を守るよう求めますが、いかがでしょうか。また、実態の把握及び質を下げない対策を進めるよう強く求めますが、いかがでしょうか。
いこいの家・ふれあい館について質問いたします。区は、いこいの家を1か所削減し、入浴は2016年度、入浴日数を週4日から週2日に縮小、同年度末で入浴サービスを全廃、ふれあい館は2016年度から利用者負担を導入する計画を打ち出し、住民説明会を行いました。区民からは、「入浴を廃止されたら困る」、「有料になったらもう利用できない」などの怒りの声が寄せられています。いこいの家は、高齢者の潤いと親睦の場として社会参加の促進に貢献しています。ふれあい館は、娯楽室、広間、囲碁・将棋室、浴室などが設けられ、趣味やレクリエーションを楽しめる施設です。どちらの施設も高齢者福祉の向上、疾病予防、介護予防としての役割を担ってきました。これから高齢者人口が増え、高齢者の福祉施策の向上が求められているときに、この計画は逆さまです。区の計画を中止し、さらなる施設の充実を求めますけれども、いかがでしょうか。
国民健康保険事業について質問いたします。安倍内閣は、2015年度予算案において、市町村運営の国民健康保険を平成30年度からは都道府県に移すことを明らかにしています。この仕組みは、保険料の徴収強化や医療費抑制が進められることを狙いとしています。新制度では、都道府県が医療費を賄うのに必要な保険料総額を各市町村に分賦金として割り当てます。医療費が低い区市町村の分賦金は低くし、医療費が高い区市町村には高くします。例えば、医療機関が多い板橋区などは分賦金が高くて保険料が大きく引き上がるのではないかと危惧されています。その第一弾として、新年度からの保険財政共同安定化事業の拡大を行うとしているのです。現在は30万円以上の医療費を対象にしてきましたが、新年度からは1円以上の全ての医療費が対象となり、多額の拠出金を納めることになります。そこでお聞きいたします。まず、新年度の国保料について、区民の厳しい暮らしの実態からこれ以上引き上げてはならないと区長会において発言されてきたのでしょうか。また、2月16日の区長会において、若干でも引き上がる案が提示されてきたときには、引き上げに反対の姿勢を貫いていただきたいのですけれども、区長の決意をお聞きいたします。平成30年度に完全に都道府県単位化へ移行するという計画ですが、それに先立って行われます「共同安定化事業の拡大」に伴う国保連の試算では、拠出金額が交付金より超過する拠出超過となる自治体が10区と28市町村と聞きました。板橋区は拠出超過となる10区に含まれているのか、お聞きいたします。板橋区のように国保加入世帯の8割以上が所得200万円未満という低所得者が多い状況に照らすならば、単位化により医療を受けたくても受けられない実態はますます広がりかねません。改めて、区民の医療を受ける権利と命と暮らしを守るため、この都道府県単位化に反対であると区長から明言していただきたいのですけれども、区長の決意をお聞きいたします。
区内業者活性化のための中小企業支援について伺います。政府は緊急対策として、14年度補正予算、地域住民生活等緊急支援のための交付金4,200億円を盛り込みました。この交付金は、「地方創生」に基づく戦略策定を求める一方、住民の生活支援と地域活性化の財源として活用し得るものです。東京都は、1月29日に担当者を集めて説明を行っています。各自治体は実施計画案を必ずつくることになっています。板橋区はいつまでにつくるのか、どのような内容を考えているのか示してください。また、地域消費喚起・生活支援型で、板橋区は約2億円のプレミアム商品券の発行を検討しているとのことですが、どのように実施していくのでしょうか。プレミアム商品券は区民、地元の業者、商店が潤う方法を地産地消のように区内の中で循環する仕組みをつくってほしいのですが、いかがでしょうか。地方創生先行型では、「地域しごと支援事業」「創業支援・販路開拓」のメニュー例が入っています。この交付金を利用して、「住宅のリフォーム助成」や「まちなか商店リニューアル助成事業」を検討していただきたいのですけれども、いかがでしょうか。確実に地域の仕事支援に結びつくと考えますが、地元業者に直接お金が流れる仕組みをもっと拡大することを求めて質問いたします。
区内業者に仕事が回るよう、区が発注している仕事を区内業者優先にすることを徹底することを求めますが、いかがでしょうか。区が発注している仕事は、土木関連を除いて、区内と区外への発注を見ると、5年間で区内には71億円、区外には343億円を発注しています。仕事の内容は、区内業者でほとんど受注できます。また、小規模事業者登録制度の契約締結実績は、23年は446件、25年は770件、契約金額では23年は約5,300万円、25年では約5,600万円に増えています。小規模事業者登録制度の拡充を求めますが、区長の見解を求めます。
板橋福祉事務所の移転問題について質問いたします。板橋福祉事務所の本移転先をグリーンホールとするという案が区から示されています。しかし、グリーンホールは区内全地域の区民が活用している施設です。区内のさまざまな団体から、いつも使っているのに、福祉事務所が入り、使えなくなったら困るという声が寄せられています。そもそもグリーンホールは公の施設であって、区民の公共サービスの充実のために利用されるものです。臨時的使用はあっても、固定化して区民の公の施設の利用を縮小するのは本末転倒です。移転先をグリーンホールにしようというのは、経費の面から見るとそうなるのであって、公共サービスをどう確保していくかという観点がありません。文化会館で代替できると説明していますが、そもそも利用できる場所そのものが縮小するのですから、それは説明にはなりません。文化会館では代替はできません。区長の見解はいかがでしょうか。板橋福祉事務所のグリーンホール移転は再検討を求めますが、いかがでしょうか。本当に区民にとって必要な施設は、区民に理解を得られるものです。まして、板橋福祉事務所はこれまで以上に区民にとって利用しやすく、身近で頼りになってもらいたい存在です。旧保健所の利用も含めて、改めて検討してはいかがでしょうか。区長の見解を求めます。
板橋区らしい都市農業の支援について質問いたします。市街化区域に指定されている板橋区の農地は減少に歯どめがかかっていません。区民が土に親しむことができる区民農園の区画も、平成15年度には3,113区画ありましたけれども、平成25年度は2,221区画と減少しています。「農の風景育成地域制度」を使って、相続税が発生した場合や高齢で営業継続が困難でやめざるを得ないなどの農地を区が保有して、区の財産として未来に農地を残す取り組みを強めてほしいが、いかがでしょうか。体験農業は、練馬区が農家に助成をして始まりました。都市農業にしかできない機能と役割を最大限に発揮した先進的な農業経営類型として、平成21年に集団組織の部で日本農業賞大賞を得るなど、全国から注目を集めています。板橋区の区民農園は3月から1月までのため、区民農園の利用者からは「春野菜が栽培できない」、「1年間使用できるようにしてほしい」と要望が出されています。体験農業は農地の保全、農家の高齢化対策として農家の安定的な収入が見込まれるものです。区民にとっては、1年を通じて使いたいという要求に応えるものです。板橋区でも体験農園の実施の検討を進めていただきたいが、いかがでしょうか。
地域問題について質問いたします。成増都営住宅建て替え計画は、現在第4期の段階です。第5期で新しい団地への移転が終了する予定になっています。建て替えの後の余剰地の活用については、東京都からまだ示されておりません。今後、地元区民の意見、要望を聞き、有効な活用が実現できるように区として東京都に働きかけていただきたいのですが、いかがでしょうか。東京都国税局成増寮跡地について、公表の時期は未定ですけれども、国は一般入札の準備に入っていると聞いています。「保育園が足りないのでつくってほしい」「近くに避難できる公園をつくってほしい」などの要望が出ています。地元の声を伝え、実現できるよう促していただきたいのですけれども、いかがでしょうか。光が丘駅から成増南口まで西武バスが運行しています。赤塚高台通りは練馬区の旭町都営団地前に止まると成増駅までバス停がありません。成増一丁目あたりにバス停を設置してほしいと住民の切実な要望があります。住民の声を西武バスに伝えていただきたいのですが、いかがでしょうか。
これで私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
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△休憩の宣告
○議長(茂野善之議員) 熊倉ふみ子議員の一般質問の途中でありますが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。
なお、再開時刻は午後3時40分といたします。
午後3時11分休憩
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午後3時40分再開
出席議員 45名
1番 山 田 貴 之議員 2番 田中しゅんすけ議員
3番 田 中やすのり議員 6番 井 上 温 子議員
8番 荒 川 な お議員 9番 いわい 桐 子議員
10番 安 井 一 郎議員 11番 坂 本あずまお議員
12番 いしだ 圭一郎議員 13番 し ば 佳代子議員
16番 竹 内 愛議員 17番 松 崎 いたる議員
18番 元 山 芳 行議員 19番 大 野はるひこ議員
20番 田 中 いさお議員 21番 かいべ とも子議員
22番 中 妻じょうた議員 23番 五十嵐 やす子議員
24番 小 林 おとみ議員 25番 熊 倉 ふみ子議員
26番 杉 田 ひろし議員 27番 茂 野 善 之議員
28番 なんば 英 一議員 29番 大 田 ひろし議員
31番 長 瀬 達 也議員 32番 かなざき文 子議員
33番 大 田 伸 一議員 34番 石 井 勉議員
35番 川 口 雅 敏議員 36番 小 林 公 彦議員
37番 中 野くにひこ議員 38番 佐 藤としのぶ議員
39番 松 島 道 昌議員 43番 菊 田 順 一議員
44番 桜 井きよのり議員 45番 松 岡しげゆき議員
46番 はぎわら洋 一議員 47番 おなだか 勝議員
48番 高 橋 正 憲議員 51番 佐々木としたか議員
52番 天 野 久議員 53番 稲 永 壽 廣議員
54番 佐 藤 康 夫議員 55番 すえよし不二夫議員
56番 橋 本 祐 幸議員
欠席議員 なし
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 鍵 屋 一君 区議会事務局次長 田 中 光 輝君
〃 議事係長 佐 藤 隆 行君 〃 調査係長 長谷川 吉 信君
〃 書記 田 澤 亮君 〃 書記 大和久 智 弘君
〃 書記 窪 田 貴 光君 〃 書記 柴 圭 太君
〃 書記 青 木 愛 美君 〃 書記 畠 中 瞬君
〃 書記 忠 見 健太郎君 〃 書記 松 永 直 也君
〃 書記 出 口 はるみ君
地方自治法第121条の規定による説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 安 井 賢 光君
教育長 橋 本 正 彦君 教育委員長 別 府 明 雄君
常勤監査委員 菊 地 裕 之君 政策経営部長 渡 邊 茂君
施設管理担当部長 淺 井 浩君 総務部長 太野垣 孝 範君
危機管理室長 白 石 淳君 区民文化部長 藤 田 雅 史君
産業経済部長 藤 田 浩二郎君 健康生きがい部長 細 井 榮 一君
保健所長 辻 佳 織君 福祉部長 中 村 一 芳君
子ども家庭部長 大 迫 俊 一君 資源環境部長 山 崎 智 通君
都市整備部長 老 月 勝 弘君 土木部長 谷 津 浩 史君
会計管理者 湯 本 隆君
教育委員会事務局次長
寺 西 幸 雄君
政策企画課長 有 馬 潤君 財政課長 林 栄 喜君
総務課長 菅 野 祐 二君
△再開の宣告
◎事務局長(鍵屋一君) ただいまの出席議員数は42名でございます。
○議長(茂野善之議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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△区政一般質問(続き)
○議長(茂野善之議員) 熊倉ふみ子議員の一般質問に対する答弁を求めます。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(茂野善之議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) 熊倉ふみ子議員の一般質問にお答えいたします。
最初に、妊娠期から親に寄り添う取り組みに関連いたしまして、国の通知への対応についてのご質問であります。
板橋区では、平成23年7月27日付の厚生労働省通知に基づき、妊娠初期から出産直後の育児不安の強い妊産婦を、関係機関との連携によるタイムリーな支援につなげる仕組みを構築しているところであります。具体的には、支援が必要な妊産婦への妊産婦訪問指導や、虐待リスクの高い家庭への養育支援訪問事業、また乳児家庭全戸訪問事業などを実施しているところであります。
次に、虐待を未然防止する取り組みについてのご質問であります。
名古屋市で実施をしております、育児不安を持つ妊婦を助産師が訪問する事業につきましては、虐待の未然防止の効果が一定程度あるものと認識をしております。区では、同様の取り組みとしまして、妊婦届の内容により、若年妊婦や届出の遅い方、精神疾患や経済的不安の強い方などを把握し、保健師が必要に応じて電話や訪問により支援を行っているところであります。
次に、区民事務所での妊婦への説明についてのご質問であります。
各区民事務所では、妊娠届を受理し、母と子の保健バッグを渡す際に、その内容を確認し、必要があれば健康福祉センターに相談するよう説明をいたしております。また、区民事務所は状況に応じ、電話等により管轄の健康福祉センターに対応を依頼するなどの連携を行い、訪問等につなげているところであります。
次に、妊娠届の受け付けを正規職員が行うよう求めることへのご質問であります。
区役所本庁舎における妊娠届の受け付けは、戸籍住民課窓口で委託の職員が行っております。内容につきましては、各区民事務所で正規職員が行っている業務と同様であります。状況に応じて判断が必要となる事例が生じた場合には、妊婦に不安を抱かせないよう、速やかに区の職員が管轄の健康福祉センターと調整をするなど、万全の態勢で業務に当たっているところであります。
次は、子どもの貧困に関連をいたしまして、板橋区の計画策定についてのご質問であります。
子どもの貧困対策大綱では、国が都道府県など地方公共団体において地域の実情を踏まえた子どもの貧困対策についての計画が策定されるよう働きかけるものとされております。また、子どもの貧困対策の推進に関する法律におきましては、都道府県が大綱を勘案して計画を定めるよう努めるものと規定をしております。板橋区におきましては、こうした状況から国や東京都の動向に注視をしながら、今後、適切に対応してまいりたいと考えています。
次は、子どもの貧困に関する実態や要望の調査についてのご質問であります。
子どもの貧困対策について、現状では国や東京都の取り組みが明らかになっていない段階であります。実態調査につきましては、法律に規定のある都道府県の計画や国・都の施策が具体化した段階などにおいて検討していきたいと考えております。
次は、保育士配置状況の把握についてのご質問であります。
私立保育園等の保育士配置状況につきましては、毎月各園から報告をさせ、その実態を把握しているところであります。また、指導検査の際にも保育士配置が基準どおりなされているかを確認しております。
次は、東京都の処遇改善事業についてのご質問であります。
子ども・子育て支援新制度における公定価格の処遇改善加算につきましては、保育の質の確保とともに保育士の勤続年数を延ばすことなどを目的にしておりまして、現行の保育所運営費における民間施設給与等改善費及び保育士等処遇改善特例事業を踏まえた設定となる予定であります。東京都におきましては保育士等キャリアアップ補助、仮称でありますけれども、これを創設し、公定価格の処遇改善加算に準じた考えのもとに、上乗せ補助を行う予定と聞いております。
なお、報道発表の金額につきましてはモデルケースによる算定でありまして、加算単価につきましては保育所の定員別入所児童数などによって設定をされることとなると聞いております。
次は、保育士の処遇改善の確認についてのご質問であります。
これまでの処遇改善事業と同様に、実施報告書及び指導検査の際の帳簿閲覧等により確認を行うものであります。
次は、新規の認可保育園についてのご質問であります。
最近、中板橋駅前に開設される、「なかいたばしさくらさくほいくえん」と同じフロアにスナックが入居することを知ったところであります。新設のビルの中への認可保育園開設は、その提案時にすべてのテナントが決まっていないために、このような状況になったものでございます。しかしながら、認可法令上の支障があるわけではないことから、区としましては、開設後の園の運営に係る周辺環境については注視をしていきたいと考えています。
続いて、放課後児童健全育成に関連をいたしまして、小学生の土曜日の対応についてのご質問であります。
あいキッズにおける土曜日の対応につきましては現在検討中であることから、平成27年度につきましては、児童館において児童館土曜日ランチタイム事業を実施し、就労家庭の児童に対応していく考えであります。
次は、児童館統廃合計画の中止についてのご質問であります。
これまで児童館は、乳幼児から小学生や中高生を対象として事業展開をしてきましたけれども、来年度から、あいキッズの全校実施によって、小学生の安心・安全な居場所が確保されることとなります。現状でも、小学生の児童館利用率は10%程度でございまして、あいキッズの全校実施によって、小学生の利用者数はさらに減少することが見込まれております。こうした状況から、今後の適正な児童館数につきましては、「子ども・子育て支援事業計画」のニーズ調査による乳幼児親子の児童館利用見込み数等をもとに試算したものであり、持続可能な区政運営のためにも適正配置は必要であると考えています。適正配置後も、新たな児童館は乳幼児親子に対する子育て支援をはじめ、小学生の静的な活動場所の提供、中学生のボランティア活動など、機能充実を図っていく考えであります。
次は、中学生、高校生の利用についてのご質問であります。
現在、中高生は、イベントやボランティア参加を中心に児童館を利用しておりまして、利用者数は児童館利用者の2%程度であります。今後、中高生の居場所につきましては、設置が検討されております(仮称)生涯学習センターが、夜間も含め、中心的にかかわることとなっておりまして、児童館としましても中高生対象の各種事業に対する連携・協力を検討していくこととなります。また、新たな児童館におきましても、これまでに行ってきました乳幼児親子とのふれあい体験やボランティアなどの事業は継続をして実施する予定でありまして、日常的にも読書など、静かに過ごす場所としての利用は可能とする予定であります。
次は、介護保険制度改正の撤回と水準の維持についてのご質問であります。
今回の制度改正は、持続可能な介護保険制度の確立を図ることを目的に、地域包括ケアシステムの構築と能力に応じた負担を進める費用負担の公平化の観点から行われるものでありまして、高齢社会の進行が著しい中において、必要なものと考えています。また、介護予防通所介護や介護予防訪問介護が区市町村事業へ移行することや、特別養護老人ホームへの入所者を原則要介護3以上とすることなどが予定されておりますが、真に必要な方には必要なサービスが提供されることとなっております。
次は、区独自加算と国・都への要望についてのご質問であります。
区の独自加算につきましては、介護給付費の増加に伴い、一般会計からの繰入金も年々多大になっておりまして、困難な状況でございます。また、介護従事者の確保、育成、定着と処遇改善のための財政措置拡充や介護報酬の設定について、全国市長会を通じて国に要望しているところであります。
次は、一般会計からの公費投入による保険料引き下げについてのご質問であります。
今回の制度改正で公費を投入して低所得の方の保険料の軽減を行う仕組みが導入されまして、これに要する費用を一般会計から特別会計に繰り入れ、国、都道府県、区市町村が一定割合を負担することとなります。これは改正介護保険法に基づき、政令で定めるところにより行うものでありまして、国では政令により制度化された仕組みの枠の外で、低所得の方の保険料軽減に要する費用を一般財源から特別会計に繰り入れることは適当でないとしておりまして、財政秩序を維持する観点からも適当でないと考えています。
次は、新しい総合事業に関連いたしまして、基準、要綱の作成についてのご質問であります。
新しい総合事業におきましては、区市町村が基準を定めることとなっておりまして、法令に基づき、サービスの実施に当たって必ず遵守すべき基準、委託する際に受託者が適合すべき基準、指定事業者の指定に当たって遵守すべき基準を規定することになります。具体的には、区市町村がサービスの内容に応じて人員基準、設備基準、運営基準を作成することとなっておりまして、このことによってサービスの質の確保を図ることとなっております。
区といたしましても、平成28年4月からの新しい総合事業の開始に向けまして、区民が安心して必要なサービスを受けることができるように、これらの準備作業を着実に行っていきたいと考えています。
次は、実態把握、問題の改善についてのご質問であります。
新しい総合事業は区市町村の行う地域支援事業でありまして、地域の特性に応じた事業展開が求められております。このため事業開始後は状況の把握に努め、PDCAサイクルを機能させていくことによって、サービスの質の維持、向上を図っていく考えであります。
次は、いこいの家、ふれあい館についてのご質問です。
いこいの家につきましては、利用実態に応じ、規模は縮小する方向でありますけれども、そのスペースを使いまして、
地域包括支援センターや介護保険制度改正に伴う新しい総合事業の拠点などに活用することを計画しております。多世代も使える新しいいこいの家が、高齢者にとっても憩える施設として利用されるよう、今後、運営を工夫するなど十分に配慮してまいりますので、ご理解をいただきたいと思います。
ふれあい館も、最小限の利用者負担を導入することによって負担の公平を図り、将来も継続して利用が可能な施設にしていく予定でございます。
次は、国民健康保険料に関連をいたしまして、区長会における区長の発言についてのご質問であります。
国民健康保険料につきましては、被保険者の負担とともに、医療費の安定した財源の確保や区財政への影響など、さまざまな要素を勘案して決定をするものであります。特別区長会におきましても、板橋区長として、常にこうした要素を総合的に判断をした上で臨んでいるところであります。
次は、2月16日の区長会に臨む姿勢についてのご質問であります。
2月の区長会総会におきましては、国から示された諸係数をもとに計算をした平成27年度特別区国民健康保険基準料率の最終案が審議される予定であります。この最終案に対しまして、これまでどおり諸要素を総合的に判断をした上で臨む予定であります。
次は、共同安定化事業における拠出金についてのご質問であります。
国民健康保険では平成27年度から1円以上のレセプトが保険財政共同安定化事業の対象となります。ご指摘の国民健康保険連合会の試算は、3か月の医療費から推計をした資料だと思いますけれども、その資料では確かに板橋区は拠出超過の試算となっております。しかしながら、この試算は3か月の限られたデータからの推計でありまして、東京都が23年度、24年度、25年度決算をもとに推計した資料におきましては、いずれも板橋区は交付超過になっているところであります。
次は、国民健康保険の都道府県化反対の意見表明についてのご質問です。
特別区長会が参加する全国市長会では、平成26年6月に国保の広域化の推進とすべての国民を対象とする医療保険制度の一本化に向け抜本改革を実施することを提言しております。また、社会保障制度改革推進本部は、「平成30年度から都道府県が財政運営の責任主体となり、国保運営について中心的な役割を担うことで制度の安定化を図る」という内容の医療制度改革骨子案にまとめ、1月29日の社会保障審議会で承認がされております。この案をもとにした医療制度改革法案が、本年の通常国会に提出される見込みでありまして、その議論を注視してまいりたいと考えています。
次は、中小企業支援に関連をいたしまして、地域住民生活等緊急支援のための交付金に係るスケジュール及び実施計画の内容についてのご質問であります。
地域住民生活等緊急支援のための交付金は各地方公共団体における「まち・ひと・しごと」の創生に係る総合戦略の早期かつ有効な策定や実施等に対して、国に実施計画を提出することを条件として交付をされるものであります。この交付金は国の平成26年度補正予算に盛り込まれたことから、各地方公共団体においても平成26年度の補正予算への計上が求められておりまして、本区におきましても、その方向で準備を進めております。並行して、実施計画の内容につきましても、現在、区の内部で調整を進めているところでございます。
次は、プレミアム商品券の実施方法についてのご質問です。
地域住民生活等緊急支援のための交付金、地域消費喚起・生活支援型につきましては、国から例示されている2割のプレミアムを付けた商品券の発行を中心に、区としての消費喚起策を検討しております。現在、東京都からの交付金の上乗せ分も含めて、プレミアム商品券の発行規模や販売方法、実施経費など、具体的なスキームについて精査を行っているところでありまして、近日中に議会にお示しをし、ご審議いただきたいと考えております。
続いて、プレミアム商品券が地域の商店等への好循環につながるようにとのご質問であります。
プレミアム商品券を発行する際には、区内経済の好循環に資するように実施方法を検討してまいりたいと思います。
次は、交付金を利用した事業の検討についてのご質問であります。
地方創生先行型の交付金の対象となる事業の例としまして必須とされております「『地方版総合戦略』の策定」のほか、「地域しごと支援事業等」、「創業支援・販路開拓」などのメニューの例が示されております。交付申請を行うに当たりましては、これらのメニュー例に沿う形で実施計画を定めることになりますが、併せて効果を検証するための重要業績評価指標を設定し、改善を行うPDCAサイクルを構築することも求められております。
事業の選定に当たりましては、板橋区の地域特性やこれまでの施策の経緯等を踏まえ、効果検証にも耐え得る、継続的に地域の活性化等に大きな効果が期待できる事業を検討してまいりたいと考えています。
次は、地元事業者にお金が流れる仕組みの拡大についてのご質問であります。
板橋区は区内事業者の育成を図るため、原則として区内事業者を契約の相手方としております。今後も可能な限り区内事業者に発注をしていきたいと考えています。
次は、小規模事業者登録制度の拡充についてのご質問であります。
板橋区は少額で簡易な契約を希望する事業者を対象とした小規模事業者登録制度を設け、小規模事業者の育成を図っているところであります。今後も本制度の活用に努めてまいりたいと考えています。
次は、板橋福祉事務所に関連をいたしまして、集会機能の代替についてのご質問であります。
板橋福祉事務所の移転先として、グリーンホールの上層階を転用することにより貸室が減少することにつきましては、周辺施設の利用を促進することによって、一定程度の代替が可能であると考えています。文化会館の会議室や和室のほか、近隣の地域センター集会室や区民集会所など、稼働率にまだ余裕がある施設の利用を想定しております。このほか、既存施設や事務室の集約・複合化により創出される空きスペースの転用も含めて、可能な限り貸室の確保に努めてまいりたいと考えています。
次は、グリーンホールへの移転中止についてのご質問であります。
板橋福祉事務所のグリーンホールへの移転案は、本庁舎周辺施設及び区有地の活用などの手法について、福祉事務所の良好な執務環境の確保、移転準備に必要な期間及び経費などを総合的に比較・検討した結果、お示ししたものであります。さまざまな手法の中でとり得る最適な案であると考えておりまして、ご理解、ご協力のほど、お願いしたいと思います。
次は、旧保健所の活用についてのご質問であります。
旧板橋区保健所の活用につきましては、平成26年6月の企画総務委員会において、既存建物の耐震補強及び大規模改修による活用手法と、既存建物を除却して、新たに施設を建設する手法について、民間活力の活用も含めてお示ししたものであります。その際に、既存建物の耐久性に関する危惧、新たな施設の建設に伴う経費負担のほか、建設コストが高騰している現時点における民間活用の実現可能性など、さまざまなご意見をいただき、それらを踏まえた検討を行った結果、旧板橋区保健所の活用は見合わせることとしたものであります。
次は、福祉事務所を新築することについてのご質問であります。
板橋福祉事務所の移転先の検討に当たりましては、旧板橋区保健所用地や本庁舎北側暫定駐車場用地を活用した新築案についても検討を行いました。検討の中において、本庁舎北側暫定駐車場用地は建築敷地が狭く、福祉事務所の執務スペースが3フロア以上必要になることが判明し、福祉事務所の業務運営上、効率性・安全性の面で適切でないと判断をし、活用を断念したものであります。
また、旧板橋区保健所用地への新築につきましては、本庁舎南館改築の直後であり、さらなる施設建設による多額の経費負担は区民の理解を得ることが極めて困難であるとの判断から、活用を断念したものであります。
次は、農地を残す取り組みについてのご質問であります。
現在、板橋区緑の保全方針で指定をした4つの保全重点地区のうち、一団の農地を含む地区や都市計画緑地に隣接する地区について、農の風景育成地区制度を含め、都市計画の手法を使い、将来的に公有地化することも視野に入れて、農地保全の検討を進めております。
今後、農地所有者の意向も十分に踏まえながら、各地区の保全策を具体化し、実現可能な地区から事業化に向けて早急に取り組んでいきたいと考えています。
次は、農業体験農園についてのご質問であります。
練馬区では現在、農業体験農園が17園ございまして、区が施設整備費・管理運営費の助成と募集の援助を行っていることは承知をしておりますが、設置をする農園の面積要件や費用負担など、直ちに板橋区で同様の事業を実施することは困難であると考えます。今後、板橋区内の農業者の方からの申し出がございますれば、板橋区独自の新たな制度の創設の可能性について検討してまいりたいと考えています。
次は、都営成増団地の余剰地についてのご質問であります。
東京都に確認をしたところ、現状ではどの程度の余剰地が発生をするのか未確定でございまして、その活用につきましても、今のところ未定であるとのことであります。東京都との情報交換を密にしながら、必要に応じて区民の皆さんの意向等を踏まえて、区といたしましても、要望を伝えてまいりたいと考えています。
次は、東京国税局成増寮跡地についてのご質問です。
当該用地について、開発行為が発生した場合におきましては、地域の行政需要を勘案の上、大規模建築物等指導要綱などの規定に基づき、適切な対応をしてまいりたいと考えています。また、地域の要望につきましても、機会を捉えて、できる限りお伝えをしてまいりたいと考えています。
最後のご質問であります。赤塚高台通りに西武バスの停留所設置についてのご質問であります。
赤塚高台通りの成増一丁目付近には、西武バスの運行系統が3本ございます。3本の運行系統とも、成増駅行きにつきましては、旭町都営住宅前停留所から成増駅までの約800メートルにつきまして、停留所がない状況でございます。住民要望の停留所の設置につきましては、西武バスに伝えてまいりたいと考えております。
残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○議長(茂野善之議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) 熊倉ふみ子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えをいたします。
初めに、学校給食の無料化についてのご質問です。
現在、学校給食費は、1食当たり小学校低学年で231円、中学年で252円、高学年で267円、中学校は319円が保護者の負担となっておりますが、経済的な理由で支援が必要なご家庭に対しましては、生活保護、就学援助制度により全額援助を行っておりまして、学校給食費は無料となっております。学校給食費は学校給食法第11条により、食材費に係る部分は保護者負担と定められており、経済的困窮世帯以外への公費負担の拡大は考えておりません。
次に、
放課後児童健全育成事業に関連して、あいキッズ条例の改正理由についてのご質問です。
児童福祉法の改正に伴い、国から示されました「
放課後児童健全育成事業における設備及び運営基準省令」に基づき、各自治体におきまして、「
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準条例」を定めることとなりました。平成27年度から全校実施をするあいキッズ事業は国の省令基準をほぼ満たしておりますので、国の補助金獲得が可能となるよう、
放課後児童健全育成事業とするため、きらきらタイムの対象児童を6年生まで拡大するなどの条例改正を行うものでございます。
次に、国基準の就労家庭専用室の設置と人員配置についてのご質問です。
「板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」は、国が示した省令基準に基づき職員及び設備等の基準を規定するものでございます。あいキッズのきらきらタイムを利用する児童は
放課後児童健全育成事業の対象児童となりますので、国の基準に合致した板橋区の基準条例に基づき、事業を実施しているものでございます。
次に、さんさんタイムの就労家庭児童の対策についてのご質問です。
放課後児童健全育成事業は、常態として3時間以上利用しているきらきらタイムの利用者が対象となると考えております。
なお、さんさんタイムだけの利用でありましても、学齢期に応じた育ちを踏まえ、就労家庭の1、2年生に対しては簡略な手続きで、出欠管理及び帰宅時間の管理を実施し、就労家庭への配慮を行っているものでございます。
次に、あいキッズの土曜日実施についてのご質問です。
土曜日実施に伴う課題といたしまして、行政ニーズの把握、委託法人の受け入れ体制の確保、寺子屋、青少年健全育成の活動等との調整、学校施設の安全な利用等が挙げられます。また、集団としての児童の健全育成を考慮すると、極めて少人数の利用となる場合の対応も課題となります。具体的には、対象児童、職員体制、利用者負担、利用施設、少人数の場合の実施基準等について検討する必要がございます。今後、区民ニーズを把握しながら学校や関係機関と調整し、全庁的な検討を踏まえて平成27年度中に検討をまとめていく予定でございます。
いただきましたご質問の答弁は以上です。
○議長(茂野善之議員) 以上で、熊倉ふみ子議員の一般質問を終了いたします。
次は、市民ネットが行います。五十嵐やす子議員。
◆五十嵐やす子 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) 五十嵐やす子議員。
〔五十嵐やす子議員登壇〕(拍手する人あり)
◆五十嵐やす子 議員 通告に従い、市民ネットが質問をいたします。
まず質問に入る前に、湯川遥菜さん、後藤健二さんに対し、謹んで哀悼の意を表し、残されたご遺族や関係者の方々への深い慰めと支えがありますようお祈りいたします。
そして、今岐路に立っている日本の「平和」に改めて思いをはせ、憲法9条の大切さをかみしめます。日本が売った武器で世界のどこかで人が殺される、そして日本人であるというだけでテロの標的になる。戦後70年目の今年に入った途端に、世界から見た日本の「平和」の立ち位置が危うくなっていることを感じます。私たちがそうであったように、これからを生きる子どもたちも平和な日本で暮らし続けられるように、今こそ私たち大人が考えなければと平和への思いを新たにいたします。
質問に入ります。
1、ヤングケアラーの調査を。
この春から、生活困窮者自立支援法が施行されます。2012年度の区内の全日制高校への進学率は、全中学生93.9%に対して生活保護世帯の中学生は66.3%、2013年度は全中学生が93%なのに対して71.9%と明らかに差が出ています。また、文科省のデータによれば、定時制の生徒は、約4人に1人の生徒が1年目に学校をやめています。大学を卒業しても就職活動が厳しい今、中学卒業ではさらに厳しく、生活困窮につながる可能性が大きくなります。
そんな中、今「ヤングケアラー」という若者の存在が浮かび上がっています。介護の役割を担わざるを得ない高校生や若者がいます。初めは学校に通いながら介護を手伝っていたものが、そのうちに介護度が高くなり、しかし、介護保険が十分に使えないなど、メインで介護せざるを得なくなり、高校や大学をやめたり、卒業しても就労せずに介護せざるを得ない、また、就職しても介護との両立ができず仕事をやめざるを得ない若者がいます。
一方で、障がい者のいるご家庭では、自分は何のために生まれてきたのかと悩むご家族がいます。先日、お話をしてくださった方は、「自分は仕事をしていたが、親の高齢化とともに兄弟の介護のため仕事もやめ、結婚もあきらめてきた。今から思えば、使えたはずの支援もあったが、その情報を調べる余裕もなかった。自分は兄弟を見るためだけに親が生んだのだと、ずっと思ってきた」と話してくださいました。
そこでお伺いいたします。10代や20代で自分の親などを介護している介護者、いわゆるヤングケアラーの区内における実態を板橋区は把握しているでしょうか。
同様に、障がいを持つ家族を介護しているヤングケアラーの実態はどうでしょうか。
ヤングケアラーを支援するには、まず実態調査をすべきです。板橋の現状を知ることは、これから迎える超高齢社会を支える若者を一人でも多く支えることにつながります。実態調査についてどう考えるのか、お答えください。
世田谷区では、区内の居宅介護支援事業所に調査を依頼し、ヤングケアラーの実態調査をしたところ、主な介護者ではない若者も含めてですが、事業所が受け持っている先だけでも22%、36事業所が受け持っているご家庭でヤングケアラーがいることが判明しました。10代の介護者が9名、20代の介護者が51名で計60名、介護保険利用者は、1号被保険者が42名、2号被保険者が15名、計57名であることが調査からわかりました。特に2号被保険者ということは、特定疾病により要介護状態となった40歳から64歳の働き盛り、また、子育て中の年代の方が当てはまり、ケア者もそれだけ若い方になると予想されます。20代後半、30代になって介護をする必要がなくなったとしても、それから学び直しや就職をしようとしてもハードルが高いことは明らかです。また、家事経験が浅いため、肝心の介護が十分にできていない状態にあることが、世田谷区の実態調査でも課題として挙がっています。本来、仕事を持ち、家庭を持ち、税金を納め、社会を支えるであろう人たちが、就労ができず、生活困窮となり、生活保護を受けるようになるのでは、ご本人にとっても、社会にとってもダブルマイナスです。一生を自分らしく生きるためにも、ヤングケアラーの支援についてどのように考えるのか、お答えください。
2、社会教育とその環境づくりについて。
まず、お伺いいたします。区が考える「社会教育」とは、どんなものでしょうか。
次に、「学校教育の支援について」です。
4月には新南館がグランドオープンとなります。2015年度の予算案の中でも力を入れているものが、新南館の中に新しく入る「教育支援センター」であり、「教育のICT化」です。教育支援センターの説明には、教育支援センターが核となり、教員のICT活用による指導力向上のための研究や実践的な研修を行う。教育支援センターではメディアセンターを設置し、ICT機器を活用した授業研究や授業教材の作成ができるスペースを整備するとあります。新教育センターは、教員だけのものなのでしょうか。ほとんどの教員は限られた時間帯での利用が主となると思います。経験を積んだすばらしい教師であっても、ICT機器においては苦手という教師もいるはずです。また、ICT機器を使いこなすことが授業の目的になってしまう、そんな危険性も考えられます。あくまでもICT機器は道具でしかなく、どのように使うかが大事です。
例えば大原社会教育会館では、パソコン教室がフル稼働し、卒業生が今度は教える側になって区民同士が教え合い、新河岸小学校でボランティアとして活動をしています。今、板橋区は地域の資源を学校に入れていく方向で進んでいると理解しています。先生が一人で不慣れなICT機器を使いながら、クラス全体を見るのは容易ではないと思います。
また、家庭にパソコンがあり、使いたいときに使える環境にあるお子さんと、そうできないお子さんでは、理解にも差が出るのではないでしょうか。複数のサポーターがいて、複数の目で教師や子どもたちのサポートをする必要があります。また、もし機器にトラブルがあった場合、教師が一人で対応しなければならないのでは、授業が成り立ちません。授業の目的などをあらかじめ研修を受けた区民をサポーターとすることで、教師も臨機応変に対応することが可能となります。せっかく待望の教育支援センターができるのですから、教員の研修だけではなく、広く区民にも開き、社会教育の底上げをすることは子どもたちへの教育の理解者を増やすことにもなります。それに対して、どのようにお考えでしょうか。
「社会教育の展望について」お聞きします。
大原社会教育会館が支援しているNPOが、ESD、持続可能な開発を実現するために発想し行動できる人材を育成し、場所、時間に縛られずに誰もが参加できる生涯教育において、世界的に注目を浴びていると聞いています。そこに社教が関わっていること自体がすばらしいと考えています。しかし、当の板橋区から発信があまり見受けられません。区としての評価はどのようになっているのでしょうか。
また、ESDについてどう考えているのでしょうか。
超高齢社会こそ、「きょういく、きょうよう」これは、今日行くところがある、今日用事がある、そういう意味ですけれども、これが必要だと思います。グリーンカレッジもありますが、「シニア」と世代を囲み込むのではなく、幅広い世代がつながる、対象を限らない学びの場が大事です。ESDと社会教育という観点から、今後の展望についてどのようにお考えになるのでしょうか、お答え願います。
次は、「少人数で自由に学び話し合える場について」お伺いいたします。
例えばPTAなどで30分でも集まる必要がある場合、場所がないというご意見がありました。特に働いている保護者にとって、夜に短時間集まって話し合いをしようとすると、学校も使えず、場所を探すのが大変だとのことです。そのほか、地域の活動、サークルの話し合いなどでも、椅子だけでなくテーブルを囲み話し合いができる無料の場所がないのです。集会所を予約したり、利用料金を払うほどの時間を利用するわけでもなく、しかし、ちょっとした話し合いを重ねることがさまざまな活動の中では必要です。スクエアーあい、エコポリスセンターには、登録団体が自由に使えるテーブルがあります。しかし、施設の目的に合わなければ登録もできません。成増社教、大原社教には、区民が自由に使用でき、お茶も飲めるテーブルがあります。このほかに、区民が自由に土日、また夜も無料で使用できるテーブルはどこにあるのかお教えください。
区民が幅広く持続可能な社会を作っていくことに携わることは、大切です。いわば、地域を耕すことで人材を育て、発見し、さまざまなことに参加してもらうことになります。そのためには環境づくりが大切ですが、区としては、この環境づくりをどのように考えているのでしょうか。
社会教育会館の数をさらに拡充したり、施設の改修の際に空きスペースなどを開放し、自由に使えるテーブルを置くことに対してどう考えているのか、今後の拡充についてお答えください。
3、区民と行政のパートナーシップとボランティア基金について。
この春からスタートする新しい介護保険では、「要支援1、2」が給付対象から外されます。高齢になっても、ひとり暮らしになっても、最期まで住み慣れた地域で自分らしく暮らしていくための「しくみ」や「居場所」がますます必要になります。
一方、子どもの貧困は6人に1人とされ、今「子ども食堂」が注目を浴びています。先日発表された東京都社会福祉協議会主催「きずなづくり大賞2014」では、板橋区の子どもたちも通っている豊島区の「あさやけ子ども食堂」が東京都知事賞を受賞しました。これからの超高齢社会に向けて、人と人とをつないでいくことは、住み慣れた地域に住み続けるためにも、豊かな子ども時代を過ごし、貧困の連鎖から断ち切るためにも大事な取り組みとなります。このような居場所づくりを考えている区民やNPO等とのパートナーシップを区はどのように築いていこうと考えているのか、お聞かせください。
次は、ボランティア基金についてです。
板橋には、いたばし総合ボランティアセンターがありますが、ボランティアと自主的にまちづくりやつながりを支える市民活動とは似ているようで違うとの指摘もあります。今後は、ボランティアだけでなく、市民活動を応援していくこともボランティアセンターの位置付けとして必要かと思います。
昨年秋に参加した「全国都市問題会議」の主催地である高知市では、自主的なまちづくり活動を行う市民に対して、活動拠点としての「高知市市民活動サポートセンター」を設置し、市民活動に関する相談や活動を支援するとともに、高知市が地元銀行に3,000万円を出捐し、「公益信託高知市まちづくりファンド」を創設しています。そして「こうちこどもファンド」として、子どもを主体としたまちづくり支援事業も行っています。
昨年の第4回定例会において、区民が活動を始めるための助成として区が示したものは、いたばし総合ボランティアセンターによるボランティア基金2,000万円を活用した年間10万円を上限とした活動資金の助成でした。しかし、子どもの貧困を支援するのは、もうけるためではありません。先月開催された「子ども食堂サミット」でも、子どもがなるべくお金を払わなくてもいいように配慮、工夫をしながら活動しているとの報告がありました。高齢者も同じです。年金だけが支えの高齢者でも、安心して参加できる居場所づくりが必要です。しかし、場所代、光熱費、食費など、経費はかかります。年間10万円の助成では運営は厳しいのではないでしょうか。例えば東京ボランティア・市民活動センター「ゆめ応援ファンド助成」では、最高助成額は50万円、平均助成額は30万円ですが、2014年は申請が116件のうち、助成が決定したのは21件と狭き門となっています。ほかにも、生協関連では、インクルファンドといって、年間1口3,600円の寄付をするサポーターを募集し、寄付という意思のあるお金の有効活用を図ることにより、地域に必要な仕組みを生み出すことを支援し、事業を地域に根付かせ、社会の機能として継続していくことを支援する取り組みなどもあります。板橋でも、例えば新しく4月から始まる新庁舎南館のレストランのメニューに「Table for two」を入れて、その目的とするのはどうでしょうか。立川市役所の食堂などにも「Table for two」のメニューがあります。また、特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長の工藤啓氏のお話をヒントとしたものですが、区の施設内に置いてある自動販売機の中に10円寄付を付けた飲み物を1種類、または2種類設置するのはどうでしょうか。これは、いつでもできる募金制度で、少額でも自分が「よいことをした」と思えることが、その人自身をも幸せな気持ちにし、さらに、そのときの気分やお財布事情に合わせて基金を生み出すことができる方法です。区がすべてをするのではなく、区民からの意思ある寄付を募るなどしながら、板橋区が黒子となって仕組みを整えていくことが必要かと思いますが、いかがでしょうか。
この項の最後は「空き家の活用」についてです。
居場所を作るためには、「場所」を確保することが何よりも必要です。増えている空き家を地域の治安やまちおこしのためにも、空き家のままとせず、世田谷区のようにマッチングをして地域貢献として活用していくことが必要です。このとき、空き家を利用する際の助成も併せて必要だと考えますが、板橋区ではどのように対策が進んでいるのでしょうか、お示しください。
4、平和教育における教育委員会の考えについて。
区立学校で、教室に教育勅語が張られていたという報告が区民の方よりありました。張られていたもののコピーもいただきました。一見するとデザイン性があり、平易な英語の文章もあり、「これが教育勅語?」と思うようなものでした。だからといって、また、たとえ「教育勅語」という文字を消したからといって、教育勅語には変わりはありません。ホームページアドレスはそのまま残ってあり、元をたどろうと思えば、いくらでも見られる状態にありました。それをパウチして複数の教室に掲示してあったことに驚きを隠せず、また、大変残念に思います。
戦争の反省として、1948年6月19日に教育勅語は衆議院では排除、参議院では失効確認がなされています。今回のことについて、教育委員会はどのように考えるのか、見解をお伺いいたします。
また、このようなことを繰り返さないために、どのような対策をとるのかお示しください。
次は、「平和教育のための指針」についてです。
これから「道徳」が教科化されますが、道徳を評価すること自体、そぐわないものであると考えます。愛国心の押し付けや思想統制につながるものではないかという懸念も、ぬぐい去れない状態です。「過去を否定する人は、現在にも盲目になる」、先日お亡くなりになったドイツのワイツゼッカー元大統領の言葉です。これから社会科の教科書も選定されますが、学校教育における「平和教育」において、歴史認識は重要です。戦争を繰り返さないためにも、負の歴史もしっかりと受けとめることが必要です。どのように考え、何を主眼として教科書を選定していこうと考えているのか、板橋区教育委員会としての「平和教育」のための指針をお示しください。
5、臨時休校や緊急事態などの対応について。
今年の4月から、すべての小学校で新あいキッズが始まります。「さんさんタイム」と学童に当たる「きらきらタイム」がありますが、「さんさんタイム」の中にも、時間管理をする「さんさんオレンジ」という制度があり、登録をしている子どもたちがいます。この「さんさんオレンジ」に登録しているお子さんの保護者は、きらきらタイムの時間帯までは登録しなくてもいいものの、夕方までパートなどで仕事をしている方も少なからずいらっしゃいます。普段は必要がないものの、台風のときなど臨時休校になると、自宅にお子さん一人で留守番をさせることになってしまうのは心配だというご意見をいただきました。「きらきらタイム」のお子さんは、臨時休校などになっても、保護者の送り迎えのもと、新あいキッズで過ごすことができますが、「さんさんオレンジ」のお子さんたちも、そのような場合、配慮をお願いしたいと思いますが、可能でしょうか。お答えをお願いいたします。
次に、先日、区内で発砲事件がありました。今日も区立中学校2校に対する爆破予告など、緊急事態の対応を迫られています。今日の質問は、発砲事件についてのものです。
教育委員会からは、保護者に対して学校緊急連絡メールが配信されました。区民に対して危険が及ぶ恐れがある犯罪、例えば通り魔、強盗などの犯罪が発生した場合、いつも情報が届きますが、そのときは届きませんでした。学校関係では、見守り隊やスクールガードにも学校緊急連絡メールが配信されるようになり、見守りの目が増えたことは安心できますが、一人ひとりを自宅まで送っていくことはできません。必要があるので集団下校をしたにも関わらず、帰宅してから外に遊びに出ていたという話も伺っています。保護者に連絡しても、仕事に出ていればすぐに帰ってこられるとは限りません。地域が情報を持っていれば、地域の目で見守りができます。テレビでニュースが流れたとしても、見ていなければ、知り得ません。先日は、途中で事件の特性が判断できたとのことですが、緊急時ほど、どちらかの情報だけが流れるというのではなく、横断的に情報共有ができる体制を整えることが必要だと思いますが、いかがでしょうか。本日の事件でも反省を生かして、適切な情報発信を求めます。
以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(茂野善之議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、五十嵐やす子議員の一般質問にお答えいたします。
最初に、ヤングケアラーの調査に関連いたしまして、区内における実態の把握についてのご質問であります。
地域包括支援センターなどで個別支援を行っている中には、20代の孫が介護をしているケースもございましたが、総体的な把握は行ってないところであります。
次に、実態調査についてのご質問であります。
ヤングケアラーを支援するための実態調査につきましては、居宅介護支援事業所などの調査対象や調査内容を含め、今後研究をしてまいりたいと考えています。
次は、介護から解放された後の就労支援についてのご質問であります。
若い世代の方への就労支援につきましては、対象者の年齢や経済的状況等によって適切な支援機関や支援策につないでいるものであります。18歳までの方であれば子ども家庭支援センターが相談に応じておりまして、また、15歳から39歳までの方への就労支援につきましては、若者サポートステーションが実施をしております。
他方、生活困窮状態にある方であれば、年齢を問わず、4月に開設いたしますいたばし生活仕事サポートセンターが相談に応じ、生活支援に関する諸施策の案内やハローワークと連携をした就労支援等を行う予定であります。
次は、区民とのパートナーシップの構築についてのご質問であります。
区では、さまざまな団体、個人と「協働によるまちづくり」を進めておりまして、平成25年度には延べ871団体と181の協働事業を各所管課において実施をしてまいりました。また、区民の自主的なまちづくりへの支援という点では、いたばし総合ボランティアセンターがその役割を担っており、区民が幅広く活動できる環境づくりに努めているものであります。ボランティアセンターが実施する「ボランティア・NPO活動公募事業」におきましては、27年度の課題提案のテーマの1つを「子どもの居場所づくり」に設定をし、区民の居場所づくりに対する支援にも取り組むこととしております。区民との協働体制の構築に向けましては、対象施策を所管する各課とボランティアセンターが連携を図りながら進めていく体制づくりが必要であると考えています。
次は、ボランティア基金の充実に向けてのご質問であります。
区民による自主的な社会貢献活動を助成する「ボランティア・NPO活動公募事業」は、区民からの寄付によって創設された、ボランティア基金を活用して実施をしているものであります。近年、低金利の状態が継続をする中、基金の原資を一部取り崩して事業費に充てているのが現状でありまして、基金の原資を増やすことが課題ともなっております。これまでもホームページや情報紙などにおいて、ボランティア基金への寄付を呼びかけしているところでありますけれども、区民活動への支援の充実につなげるため、ご提案内容も含めて、より多くの寄付を募れる方策について検討を進めてまいりたいと考えています。
次は、居場所を作るための空き家の活用についてのご質問です。
板橋区居住支援協議会におきましては、建築指導課で実施した空き家調査結果に基づきまして、活用できそうな空き家の実態調査を行い、所有者に対して活用について、意向等、アンケート調査を実施しているところであります。
また、来年度には板橋区居住支援協議会として、空き家活動のモデル事業の実施を検討しているところであります。
最後のご質問であります。
緊急時の区と地域の情報共有についてのご質問であります。
今回の双葉町の事件で、教育委員会では、登録する全保護者に対しましてメール配信による情報提供を行い、集団登下校を実施いたしました。危機管理室におきましては、全地域センターへのファクス送信やセーフティネットワーク参加事業者への情報提供を行いまして、教育委員会と連携をして対応を図るとともに、周辺地域への青色パトロールカーによる特別巡回も実施をいたしました。地域への情報提供につきましては、防災・緊急情報メールの配信や広報車の巡回などは考えられますが、事件、事故の状況や経過時間、情報の確実性の点から一律の対応が難しいところでもございまして、地域への的確な情報提供につきましては、今後の課題であるとも考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○議長(茂野善之議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) 五十嵐やす子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えをいたします。
初めに、社会教育とその環境づくりに関連して、区が考える社会教育についてのご質問です。
社会教育とは、学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる教育活動であり、区民が生活や地域での課題に根差し、さまざまな形で学習することを通して、個人や地域を教育的に高める活動であると認識をいたしております。区では、2カ所の社会教育会館を拠点として学校などと連携し、あらゆる世代の区民の自己実現を支援するとともに、区民同士の主体的な活動が広がる「学びの循環」を拡充できるように進めているところでございます。
次に、学校教育支援ボランティアについてのご質問です。
現在、社会教育会館では、学校教育やいきいき寺子屋で区民の学び合いの成果を活用する事業を実施しております。教育支援センターは社会教育施設ではないため、現在、社会教育会館で実施をしております講座や研修を教育支援センターの事業として実施することは考えておりません。
なお、教育支援センターで実施をいたします教育支援人材コーディネート事業では、学校を支援するボランティアに対して板橋区教育委員会の基本方針、学校との関わり方、児童・生徒との接し方、支援する内容等の研修について、平成27年度から準備を開始し、可能なものから実施をしてまいります。
次に、大原社会教育会館とESDについてのご質問です。
昨年10月に岡山市で開催されたESD推進のための国際会議において、大原社会教育会館で活動しているNPO団体が活動事例を発表し、高い評価だったという報告を受けております。区といたしましては、この活動の主体が区民にあり、社会教育行政や施設が裏方として支えることにより、多くの成果が地域に蓄積され発展してきたことが評価されたものと捉えております。
ESDは日本では「持続発展教育」と訳され、地域環境、福祉、国際理解などの社会的な課題をテーマとした体験的かつ課題解決型の学習であり、社会教育の分野において地域づくりや学校支援などにつながる重要な学習であると認識いたしております。
次に、今後の社会教育の推進についてのご質問です。板橋区における社会教育の推進に当たりましては、今後もESDの視点を取り入れ、世代を越えた区民のつながりが進んでいくような幅広い世代の区民同士の学び合いを支援していきたいと考えております。
次に、少人数で自由に学び話し合える場についてのご質問です。
社会教育会館では、自由な区民の学び合いや話し合いのためにロビーが設置されております。ロビーでは他の利用者に迷惑をかけることがない範囲で飲食や子どもの居場所、中高生の勉強にも利用されております。このように登録や予約がなくても飲食が可能で自由に使用することを目的とした場所は、社会教育会館以外の公共施設にはないと思っております。
次に、社会教育会館の今後の拡充についてのご質問です。
社会教育会館は区民の利便性を考慮し、東上線と三田線の沿線に配置されており、区民の社会教育の振興のために事業を実施しておりますが、現時点ではさらなる増設の予定はございません。図書館など他の公共施設において自由に使えるテーブルの設置や区民に開放する空間については、施設の設置目的や管理上の課題はありますが、先進自治体の事例などについて今後、研究してまいりたいと考えております。
次に、教育勅語に対する教育委員会の考えについてのご質問です。
教育勅語は昭和22年の衆議院における教育勅語等排除に関する決議及び参議院における教育勅語等の失効確認に関する決議により廃止されており、学校教育において、現在取り扱うことはできません。平和教育については、現行の教育基本法や学習指導要領に基づき、児童・生徒に国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うよう、社会科や道徳教育等を通して進めているところでございます。
今回ご指摘の掲示をしていた学校につきましては、掲示物を取り外すよう指示し、校長に指導を行いました。また、2月10日の定例校長会におきまして、教育現場では掲示物や配布物を適切に取り扱うよう、校長宛て通知をしたところでございます。
次に、平和教育の指針についてのご質問です。
平和教育につきましては、今後も学習指導要領に基づき、児童・生徒が国際社会の平和と発展に寄与する態度を養い、他者を理解し、自分を表現し、社会と対話できるよう平和教育を各学校で進めてまいります。なお、社会科の教科書採択につきましては、他の教科と同様、学習指導要領に基づき基礎的・基本的な知識・技能を習得できる内容であるかなど、複数の採択基準を示し、それらの基準に合致した教科書を教育委員会によって採択することになっております。
次に、台風等の緊急時のあいキッズの対応についてのご質問です。
台風等の風水害等で学校が臨時休校となった場合、あいキッズの安全を確認した上で、きらきらタイムの利用承認を受けた児童、及びさんさんタイムの就労家庭等の緊急時対応に登録した児童は、保護者の送迎のもと、あいキッズを利用することができます。なお、あいキッズ実施時の緊急対応につきましては、利用児童全員を対象として、保護者の引き取りがあるまであいキッズで児童を待機させるなど、安全管理を行います。
いただきましたご質問の答弁は以上でございます。
○議長(茂野善之議員) 以上で五十嵐やす子議員の一般質問を終了いたします。
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△会議時間延長の決定
○議長(茂野善之議員) 一般質問の途中でありますが、この際、会議時間の延長についてお諮りいたします。議事運営の都合により、本日の会議時間を1時間延長いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(茂野善之議員) ご異議がないものと認めます。
よって、会議時間を1時間延長することに決定いたしました。
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△区政一般質問(続き)
○議長(茂野善之議員) 一般質問を続けます。
次は民主党が行います。
おなだか勝議員。
◆おなだか勝 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) おなだか勝議員。
〔おなだか勝議員登壇〕(拍手する人あり)
◆おなだか勝 議員 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
まずは社会保障の充実についてです。
昨年4月に、消費税が8%に引き上げられました。自民党、公明党、民主党の3党合意によって、引き上げ分は社会保障の充実に充てるという約束は、国民の皆様の前での約束であり、国民の皆様は消費とともに自動的に納めているのでありますから、なおさら厳守されなければなりません。
では、板橋区の新年度予算案の中で、社会保障がさらに充実したと言える施策はどこに表れているのかをお示しください。
地方消費税交付金の伸びの約47億円余りは、消費増税3%分丸々なのか、景気動向による消費の伸びなのかは判然といたしませんが、明らかにこの部分が社会保障の充実に充てられるべきと私は考えますが、いかがでしょうか、伺います。
併せて、地方消費税交付金以外には、板橋区に国から直接交付される社会保障関連の施策に使うべき予算はあるのかを伺います。
さらに、10%になる平成29年4月には、社会保障の充実のどの部分が一層図られる予定か、板橋区の施策の中に反映されるのかも伺います。
次に、平均マイナス2.27%の介護報酬の改定での影響についてを伺います。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、有料老人ホーム、訪問・通所介護の報酬が下げられると、大手の社会福祉法人などは内部留保分を吐き出してもやっていけるかもしれませんが、小規模事業所にとっては死活問題となるのではないかと危惧されております。区内の事業者の撤退なども危惧されますが、見通しはどうか伺います。
また、介護報酬の引き下げによって、職員配置の変化、人員削減によるサービスの低下を招くことはないか、併せて伺います。
一方、私のみならず、介護報酬が下がると利用者の負担はその分、低くなると受け取りますが、そのとおりで間違いないでしょうか。そうではない部分もあるとも聞きますが、いかがでしょうか、伺います。
また、政府は介護職員の賃金を平均1万2,000円引き上げるようにすると改善策を打ち出していますが、介護報酬を平均2.27%引き下げて、法人の売り上げが減る中で、職員の賃金が上がる、または年収が上がるという仕組みが私にはぴんと来ません。国からの補助金で支えるわけではないと思いますが、どういう仕組みになっているのか、わかりやすくご説明願います。
さて、板橋区内では特別養護老人ホームがことしは成増、三園に開設され、旧若葉小跡地の建設もスタートします。さらに向原の住宅供給公社の建て替えに伴ってできた空地に、特養を含む福祉施設が建設されて、ベッド数が確保される見通しと伺いました。現在の特養待機者数と、申し上げた4施設のベッド確保による待機者数の推移の見通しはどうなりますか、伺います。
また、介護報酬の引き下げによって、特別養護老人ホームを運営する法人の参入が減ることが見込まれるということはないか伺います。
さらに、国は施設から在宅という方針を一層色濃く打ち出している中で、今後の特養の建設の見通しはどうでしょうか、伺います。
次に、板橋福祉事務所について伺います。
もともと南館にあった板橋福祉事務所は、南館建て替えによってMSビルに暫定的に移転し、完成後は情報処理センターに戻れるはずが、フロア面積の問題で戻れず、3年間、MSビルと契約延長をして、その間に板橋福祉事務所の入る先を検討してきた経緯があります。そして1年間で議論・検討の結果、グリーンホールの4階以上を平成28年4月以降に使う案が現在の方針となっていますが、昨年6月の企画総務委員会報告では、真っ先に利用者の理解が得られないと対象外となっていたはずです。それが現在では理解を得られると判断した根拠は何なのかを伺います。
また、MSビルとの交渉で、27年4月から30年3月までの3年間で5,900万円ずつ1億7,700万円を支払う覚書を交わしていますが、こちらの都合で変更することになるわけで、どういう交渉をしているのでしょうか。違約金をある程度、支払ってでも28年3月末までで契約を終了させる交渉をしているのでしょうか。MSビルが妥協しない場合は、グリーンホールへの移転は3年間せずに、MSビルにとどまることも考えているのでしょうか、併せて伺います。
この項最後に質問いたします。板橋福祉事務所、赤塚福祉事務所、志村福祉事務所の業務は、生活保護相談を筆頭にして、ひとり親相談、障がい者相談、女性相談、家庭相談等々、相談件数も増加、ケースワーカーの仕事も多くなっています。3所ではパンク寸前なのではないでしょうか。
さらに、住民サービスの観点からも、地域的にはもう一カ所、常盤台、あるいは上板橋周辺に中長期的には必要なのではないかと思われますが、見解を伺います。
次に、保育所待機児童の解消について伺います。
昨年4月の待機児童515人に対して、新設認可園等で649人の定員増という板橋区としての対応策は評価しておりますが、毎年、保育需要は増え続けております。まずことしの4月の待機児童の見込みをどの程度と考えていますでしょうか。また新年度に向けての対応策はどうか、伺います。
ビルのワンフロアを使った、いわゆる賃貸物件活用型の私立認可保育園の設置が増加していますが、少し前の認可保育園の様相とは大きく異なった感は否めません。駅に近い雑居ビルに設置する場合に、飲食店やパチンコ店の上層階など、認可保育園が設置される場所としては同居に疑問があるようにも思えます。条例上、問題がないとしても、児童の安心・安全を配慮して、繁華街、雑居ビルなどへの設置に関して指導・監督するべきと思いますが、そのような基準がないのか、あるいは設けないのか伺います。
また、27年4月に設置される7カ所の新設私立認可園の保育サービス課のお知らせのページを今週、開いてみますと、26年11月14日に更新されて以来、更新されておらず、7カ所中3カ所の住所の末番が以下未定となっています。さらにその中の1つの園については、入所決定されるこの時期に至っても、ホームページがいまだにリニューアル工事中です。既に申し込んでいる保護者にとっては不安・不信も募ります。ぜひそういったところのきめ細かな配慮を求めます。
認可の区立・私立保育園、小規模保育、さらに家庭福祉員、そして認証保育所と、保育の形態も様々ですが、選択の幅という点で、認証保育所をもっと入りやすく、利用しやすくすることも待機児童を減らす要素になると思います。認証保育所の保育料助成金をもっと増額して、せめて小規模保育と同程度の保護者負担になるようにと要望してきましたが、所得階層についてはわからない部分があるから調査・研究する旨、昨年の予算総括での答弁がありました。そのあたりの調査・研究の結果、助成金の出し方について何かしらの結論は出たのでしょうか、伺います。
さて、さまざまな保育形態があるにせよ、保育を担うのは保育士さんです。保育士の確保が大変厳しい状況をどのように捉えていますでしょうか。また、確保のために行政ができる対策は何か、伺います。
ことしの保育園1次申込者数は3,730人、0歳から5歳全体では約1万人が通っています。いわゆる在宅子育てをしている児童の数は何人と把握していますか、伺います。
この在宅子育てをしている皆さんに対する板橋区の取り組みをもう少し手厚くすることで、保育園に通わなくても0・1・2ひろばやすくすくサロンの進化したものを全区的に設置していけば、保育需要がこれ以上、急激に伸びない可能性もあるのではないでしょうか。在宅子育て支援の一層の取り組みについての方向性と決意を伺います。
次に、4月から全小学校で同じ制度での実施となる、あいキッズについて伺います。
まず、委託先法人の確保は大丈夫ですか、伺います。
また、委託先が決まっていても、指導員等の確保ができないなどの問題はないでしょうか、伺います。
さらに、法人の見直しは定期的に実施されるものと承知していますが、どのような形で行うのでしょうか。1つの法人が複数の学校を担当しているケースで、ある学校で問題が起きた場合、その法人が委託から外された場合に、他の学校でも同様に外すケースも想定されるのでしょうか、併せて伺います。
次に、全校実施となって、同じ制度のもとでの新年度を迎えますが、法人の違いがサービスの質の違いを招くことはないでしょうか、伺います。新年度から、板橋区では学童クラブが実質的になくなることになります。きらきらタイムでの指導は、6年生まで全学年が対象となり、学年の縛りもなくなり、従来の学童クラブと比較してその機能を備えたものとなるのでしょうか。それとも全く別のものとなるのでしょうか、伺います。
費用面で低く抑えるよりも、費用が学童クラブ並みでもサービス面を充実した方がいいという意見もあります。対象が全学年となって、きらきらタイムの利用者がふえるかもしれない中で、費用の増額はともかくも、安心・安全の面から指導員の増については考えないのでしょうか、伺います。
次に、ホタル生態環境館について伺います。1月20日の区民環境委員会で公表された調査報告書は、大変衝撃的なものでした。行政はこの施設、元職員、施策についてコントロールできなかった現実を直視し、反省し、これを見抜けなかった私たち議会も大いに反省しなければならない中で、幾つか質問させていただきます。
まずゲンジボタルの由来は、東北地方ではなく、西日本由来だというDNA鑑定の精度については、現状では信頼に足り得ると考えますか、伺います。
また、宅配業者が「まるで空気を運んでいるようだった。」という証言について、元職員は「ハイゴケだった。」と答え、区はその箱の中はホタルであったと推量していますが、中を見たわけでもない中で、この6月7日から8月15日までの21回にわたる箱での持ち込みがホタルの成虫の持ち込みであったとする根拠はほかにあるのでしょうか、伺います。
私は、ある程度の累代飼育が行われていたかもしれないが、ホタルの公開に耐え得るホタルの数を確保するために、ホタルを持ち込んだ、または購入をしていたとも考えられるのではないかと思いますが、その可能性について伺います。
また、最近の10年間は成虫は2万匹と報告されていますが、それ以前はもっと多かったと報告されています。当初は累代飼育が行われていたが、この10年間程度は何かしらの理由で累代飼育が途絶え、成虫を持ち込んだ、または購入する結果となったとは考えられないでしょうか。可能性を伺います。
今までの調査結果や証言を基にすると、元職員側は全面的に否定していますが、累代飼育が途中で途絶えた、または行われていなかった可能性がある。毎年公開前に成虫を持ち込んでいた、または購入していた可能性がある。その結果、毎年、数は少ないが、持ち込みまたは購入分の卵をかえし、幼虫・成虫を飼育していくことを繰り返していた可能性がある。特定の業者に便宜を図り、ハチの飼育をしていた。累代飼育という疑問符の付く成果を基に、就業時間内に全国でホタルの生育指導や環境指導をして、板橋区民の信頼を損なったと受け取れますが、板橋区の見解はいかがでしょうか、伺います。
最後に、3月にホタル生態環境館は閉館することになっていますが、区民やホタルファンからの反響はどうでしょうか。また、閉館後の施設の跡地利用について諸説飛び交っているようですが、その方向性はどうなるのか伺います。
最後に、旧大山小跡地利用について伺います。
昨年3月に閉校となった大山小の跡地についての公募が行われることになり、1月9日に事業者説明会、現地説明会が行われ、12の事業者が参加したと聞いておりますが、どのような法人が手を挙げているのか伺います。そもそも対象事業は福祉関係・教育関係・医療関係、またはこれらの複合施設ということでありますので、旧若葉小の福祉複合施設、高校や大学のキャンパス、大学医学部や附属病院などが考えられますが、この対象は厳守されることは間違いないのでしょうか、伺います。
さらに、3つの事業にマンションが複合されるような計画は、この対象事業に適合すると言えますでしょうか、伺います。
また、来週以降、計画書類の受付期間となりますが、対象事業がゼロないし1、極端に少ない場合には、予定どおり審査するのでしょうか、伺います。
次に、都営大山西町アパートについては、住民は既に転居を済ませ、囲いが張りめぐらされている現状の中で、団地内には区立大山西町保育園のみが残されています。この大山西町アパートが建て替えすることが決まったようです。規模や既存の保育園や集会所などの建て替えの方向性はどうなるのでしょうか、伺います。
最後に、板橋交通公園の改修については、27年度に改修に向けたワークショップを開催すると聞いていますが、この旧大山小跡地が何になるのか、大山西町団地がどのような建て替えをするのか、総合的に判断する材料をそろえてから改修へ向けての意見聴取や計画立案をしていただきたいのですが、いかがでしょうか、伺います。
以上で私の質問を終わります。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(茂野善之議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、おなだか勝議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、消費税8%への値上げに関連いたしまして、3%引き上げ分の社会保障施策への充当に関するご質問であります。
地方消費税交付金の中において、消費税率3%引き上げ分による増収分につきましては、社会保障施策の充実・安定化に要する経費に充てることが国により定められております。この社会保障施策とは、社会福祉、社会保険及び保健衛生のいずれかに関する施策とされております。平成27年度当初予算におきましては、地方消費税交付金の3%引き上げ分を54億5,000万円と見込んでおりますが、この歳入を、特に喫緊の課題であります保育所待機児童対策、心身障がい者(児)難病患者福祉手当及び予防接種の拡充、加えて増大する各特別会計への繰出金など、広く区の社会保障施策に要する経費に充当したものであります。なお、国の消費税収の一部は地方交付税の財源になっており、地方交付税の消費税収分は、社会保障施策に充当することが規定されておりますが、特別区は不交付団体であるために、歳入として見込むことはできないものであります。
次は、10%引き上げ後の社会保障施策への充実・充当についてのご質問であります。
平成29年4月に予定されております消費税率10%引き上げ時においても、税率引き上げによる増収分につきましては社会保障施策に要する経費に充てることが国から明示されております。平成29年度当初予算において、介護保険料の公費による低所得者保険料軽減策など、喫緊の課題及び経費の増大傾向にある社会保障施策に充てられるものと考えております。
次は、介護報酬2.27%下げの影響に関連いたしまして、事業者の撤退についてのご質問であります。
平成27年度の介護報酬の改定は、介護職員の処遇改善、物価の動向、介護事業者の経営状況、地域包括ケアの推進などを踏まえ、2.27%引き下げたと聞いております。総額では2.27%の引き下げではございますが、その内訳は、特別養護老人ホームの基本料引き下げなどが4.48%の減額になった一方で、介護職員処遇改善加算の拡充が1.65%の増、良好なサービスを提供する事業者などの加算が0.56%の増となっております。
現在のところ、介護事業者から経営が困難になったという相談は聞いておりませんが、区内の事業所に対しましては、3月に予定される業種ごとの集団指導において、報酬改定の詳細について周知をしていきたいと考えています。
次は、介護報酬引き下げによるサービス低下についてのご質問であります。
介護保険サービス事業者に対しましては、人員基準、設備基準、運営基準が定められておりまして、これを遵守しなければ事業者の指定が得られず、事業運営を行うことができないものとなっております。人員基準におきましては、サービスの種類ごとに必要な介護職員などの人数が定められておりまして、基準を下回るような人員削減を行うことはできませんので、サービス低下を招くことはないと考えております。
次は、介護報酬引き下げに伴う利用者負担についてのご質問であります。
介護保険サービスを利用したときは、原則としてサービス費用の9割が保険で給付されておりまして、残りの1割を利用者が負担することになります。このサービス費用が介護報酬のことで厚生労働大臣が定める基準により算定をされることとなっておりまして、介護報酬が下がりますと、それに比例して事業者負担も低くなる仕組みとなっているものであります。
次は、介護職員の賃金改善策についてのご質問であります。
今回の介護報酬改定におきまして、介護人材確保対策の推進の観点から、介護職員処遇改善加算が強化されております。介護職員処遇改善加算とは、事業者が職員の資質向上、雇用管理の改善、労働環境の改善に取り組むことによって、事業所に対して加算されるものでありまして、これまでも職員1人当たり月額1万5,000円相当のものが通常の介護報酬に加算し支払われてきたところであります。今回、職務内容等に応じました任用要件と賃金体系の整備、資質向上のための研修の実施、賃金改善以外の処遇改善への取り組みなどが新たに加算の要件に加えられまして、これらを満たすことによってさらに職員1人当たり月額1万2,000円相当の引き上げが可能になるというものであります。
次は、特別養護老人ホームの待機者数についてのご質問であります。平成26年10月1日現在で調査しました区内特別養護老人ホーム待機者の実人数は、2,157人でございます。成増、三園、旧若葉小、向原の4施設における定員の合計は406人でありまして、そのほか現在36人分の増床工事を行っているところでありまして、さらに平成29年度までの第6期介護保険事業計画期間中におきましては、1施設100人定員程度の公募を予定をするところであります。これらが全て整備されますと、542床の増床となりまして、単純に現在の待機者数から除きますと1,600人程度になりますが、要介護3以上など必要度の高い方につきましては、現在の需要を前提にすると、ほぼ充足できるのではないかと考えております。
次は法人の参入減についてのご質問であります。
板橋区も含め、都内における近年の特別養護老人ホーム整備事業者の公募において、地方に本部を置く社会福祉法人の応募が増加しているところであります。地方で実績を積んだ社会福祉法人が、需要の多い東京へ進出を目指しておりまして、この傾向は今後も継続するものと考えています。
次は、今後の特養建設の見通しについてのご質問であります。
国は、地域包括ケアシステムの構築を目指し、住みなれた地域での介護を推進しておりますが、特別養護老人ホームにつきましては、居宅での生活が困難な中重度の要介護高齢者を支える施設として重度化を図っておりまして、今後も施設の必要性は大きいものと考えています。東京都でも運営事業者に対する整備費補助金の増額を予定しておりまして、地域包括ケアシステムの構築と併せまして、待機者調査により整備必要数を精査した上で、第7期以降も介護保険事業計画の策定作業の中において整備を検討してまいりたいと考えています。
次は、グリーンホールの活用に理解を得られるとした根拠についてのご質問であります。
昨年6月の企画総務委員会でお示ししました内容は、グリーンホールの2階ホールへの移転を検討した結果、稼働率の高い希少な中規模貸出ホールの執務室への転用は、区民に理解を得ることが困難であるとして、対象から外したものであります。旧板橋区保健所の活用案なども含め、さまざまなご意見をいただいた中において検討を継続してきた結果、昨年12月の企画総務委員会でお示ししましたグリーンホール上層階の転用案になったものであります。新たな案におきましては、周辺施設にも類似した規模の貸出スペースが存在する上層階部分を活用する内容としまして、さらに周辺既存施設の配置の見直しや集約・複合化を行う際には、一部スペースの貸出施設への転用を検討するなど、利用者への配慮を可能な限り行うことによって理解を得ていきたいと考えたところであります。
次は、MSビルとの交渉についてのご質問であります。
現在、平成27年度からの契約内容について、MSビルの所有会社と協議を行っている最中であります。その中において、さきに取り交わしをしております定期建物賃貸借に関する覚書に基づき、原則として3年となっております契約期間について、短縮等ができないか打診をしております。交渉としては大変厳しい状況にございますが、できるだけ早期に板橋福祉事務所が移転できるように、粘り強く交渉してまいりたいと考えています。
次は、福祉事務所の増設についてのご質問であります。
板橋区内の福祉事務所は、昭和43年に3所体制となっておりましたが、所管区域につきましては人口や生活保護世帯数を勘案して設定がなされておりまして、現在もそれらの均衡は保たれていると考えています。生活保護の受給者数は、平成20年のリーマンショックを契機として右肩上がりに増加してまいりましたが、雇用情勢等が上向き、また就労支援の取り組みもございまして、昨年度のころから増加率が著しく鈍化しております。こうした状況から、当分は現在の3所体制で運営できると考えております。
次は、待機児童の見込みと今後の対応策についてのご質問であります。
平成27年度に向けまして、認可保育所7か所及び小規模保育施設7か所を整備し、649名の定員増を行ったところであります。待機児童の見込みでございますが、対象児童人口の動向、保育園入所の二次募集など、予測できない要素があるため、具体的な数字を示すことは難しいところではありますけれども、現在策定中であります「子ども・子育て支援事業計画」でお示しする予定の待機児童数340名を大きく割り、昨年の待機児の半数以下になることを目指して取り組んできたところであります。来年度につきましても、認可保育所及び小規模保育所を整備し、500名を超える定員を確保し、待機児童解消に努めてまいりたいと考えています。
次は、保育園と同居する店舗についてのご質問であります。
4月に開設します保育園と同じ建物にテナントとして入居する飲食店について、一部、不安視する意見も最近いただきました。今回、改めて東京都にも保育園と併存する飲食店について確認をしましたが、法令上、特段の定めはなく、当該飲食店と保育園とは人の動線及び営業時間帯も基本的には重ならないことから、予定どおり開設をするところであります。しかしながら、将来、保育園運営に支障のある場合、区としては保育園と協力しながら運営上の取り組みを通して関与してまいりたいと考えています。
次は、認証保育所等保育料助成金の増額についてのご質問であります。
認証保育所は、東京都独自の制度でありまして、保育料の額は東京都が定める上限額の範囲内で保育所の設置者となる事業者が決定をしているところであります。区はこれまで一律1万円を助成してきましたが、平成26年度から所得に応じた助成としまして、低所得世帯の補助を2万円とするなど、増額を図ったところであります。現在の小規模保育と同程度の保育者負担とした場合、平成27年度予算案と比較して2億5,000万円の増となるため、現段階でのさらなる増額は困難であると考えています。
次は、認証保育所等保育料助成金の今後についてのご質問であります。
平成26年度の上半期の助成状況を見ますと、全体のおよそ4割が2万円に、1割が1万5,000円になり、約半数が助成額増となっております。そのほかにつきましては、平成26年度限りの経過措置があるため、所得の状況について来年度に把握することとなっております。東京都認証保育所は、0歳児からの保育や13時間開所、駅に近いなどの特徴がございまして、区としても多様な保育を提供するとともに、待機児対策に資する施設として、運営費補助を行っているところであります。今後につきましては、認可保育所等との負担の公平を図る観点から、差額を助成することも含めて、平成27年度に検討に入る予定であります。
次は、保育要件の確認についてのご質問であります。
板橋区としましても、保育士の確保が厳しい状況であることは認識しております。平成27年度から実施する子ども・子育て支援新制度におきまして、支給となる公定価格には現在の保育単価を上回る額が設定されております。また東京都の新規事業におきまして、保育士のキャリアアップに向けた保育士処遇改善の充実など支援を行い、資質の高い職員を継続的に確保することを目的とした制度が開始されます。これらの新制度により、保育士の待遇改善が図られ、採用拡大と定着が期待できるものと考えています。
次は、在宅子育て児童数についてのご質問であります。
平成26年4月1日現在の板橋区の住民基本台帳人口では、ゼロから5歳児は2万5,224人となっております。このうち幼稚園児が6,451人、保育園児が8,783人、これら幼稚園児、保育園児を差し引いた在宅子育て児童は9,990人となっております。
次は、在宅子育て世帯に対する取り組みの方向性についてのご質問であります。
在宅子育て支援は、就労により保育に欠ける乳幼児を一定時間預かる保育園と異なり、親子がともに他の親子と交流を深めつつ、子育てに対するさまざまな相談に応じる施策であります。子ども・子育て支援新制度におきましては、地域での子育て支援の充実が求められておりまして、今後の新たな児童館では、在宅子育て支援を中心とする運営を進める予定であります。児童館のあり方検討報告書(中間のまとめ)におきましても、現在、区内2か所の0・1・2ひろばを新たな児童館において5地域に1館ずつ専任相談員を配置し、その機能を引き継ぐこととしております。また、乳幼児専用室すくすくサロンは、現在10館に設置しておりますが、今後、すべての新たな児童館への設置を進めるとともに、児童館職員兼務による相談体制を整えるなど、在宅子育て世帯に対する支援を充実させていきたいという方針を考えております。
次は、DNA鑑定の信憑性やホタル持ち込みの根拠についてのご質問であります。
ゲンジボタル及びヘイケボタルのDNA解析は、日本ホタルの会副会長で理学博士である鈴木浩文氏が発表した論文を基に、タカラバイオ株式会社が解析をしたものであり、十分に信頼性があると考えています。またホタル持ち込みの根拠につきましては、板橋区ホタル生態環境館のホタル等生息調査結果と、元飼育担当職員の報告数との乖離についての報告や、その後の関係者の目撃証言などがございます。
次は、3月閉館の余波と跡地利用についてのご質問であります。
ホタル生態環境館の閉館につきましては、平成26年5月の区民環境委員会での報告をはじめとして、区民への説明を行っておりまして、一定の理解を得ていると考えています。また、ホタル生態環境館が立地する土地は、教育財産でありまして、行政財産使用許可を得て使用してきたものであります。閉館後の跡地利用につきましては、今後、区として検討していきたいと考えております。
そのほかの質問項目につきましては、係争中でありますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思いますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。
次は、旧大山小学校の跡地利用等に関連いたしまして、事業者説明会、現地見学会に参加した事業者の内訳についてのご質問であります。
1月9日に開催した事業者説明会、現地見学会への参加は応募に当たっての必須条件となっておりますが、当日参加した12事業者の内訳は、学校法人、社会福祉法人、医療法人及び建設事業者でございました。
次は、事業対象は厳守されるのかとのご質問であります。
対象事業は、教育関係事業、福祉関係事業、医療関係事業のいずれか、またはこれら事業の組み合わせとしておりまして、これら3つの事業に該当しない一般の集合住宅は、この対象事業には適合しないと考えています。一般の集合住宅につきましては、たとえ敷地の一部分でありましても建設できないことを1月9日に開催しました事業者説明会で説明するとともに、1月16日には改めて説明会に参加したすべての事業者宛てに通知もしております。なお、応募事業者から、一般の集合住宅など教育関係事業、福祉関係事業、医療関係事業のいずれにも該当しない提案があった場合には、書類審査の段階で不適格となるため、事業対象は厳守されることと考えています。
次は、応募事業者がいない場合や単独の場合の事業者選定の進め方についてのご質問であります。
応募事業者がいない場合は、再度プロポーザルを行うかどうかを含め、改めて跡地活用策について検討することとなります。応募事業者が単独の場合につきましては、選定そのものを中止するということは考えていないところであります。単独で応募した事業者を選定するかどうかは、地域の代表、学識経験者及び区職員で構成する事業者選定委員会の判断に委ねることになると考えています。また、まず第1次審査として、経営の安定性、計画の妥当性など、誘致する事業者としてふさわしいかどうかを判断いたします。
次に、旧大山小学校跡地の基本的考え方であります地域のまちづくりに資する跡地活用が図られる提案がなされているかどうかを総合的に勘案し、そのいずれも十分に満たしていると判断がされれば、たとえ応募事業者が単独でありましても誘致をする事業者として選定することになると考えています。
次は、大山西町団地跡地についてのご質問であります。東京都に確認したところ、大山西町団地につきましては、建て替えをする方向で今月中にも地元説明会を予定しているとのことであります。これまでの入居者の多くは、隣地の都営幸町住宅に既に転居しておりまして、建て替え後の住宅は、基本的には建て替えを計画している都営住宅の入居者の移転先として活用される予定であると聞いております。
最後のご質問であります。板橋交通公園の改修についてのご質問です。板橋交通公園の改修に向けた基本計画策定のためのワークショップにつきましては、9月から毎月1回、計5回開催する予定であります。一方、旧大山小学校跡地の施設整備運営事業者につきましては、4月下旬に決定する予定であります。ワークショップに当たりましては、この事業者からの跡地と公園を一体利用したイベントの提案や、一体性を考慮した施設整備の提案などを踏まえるとともに、都営大山西町アパートの建て替えの動向を見据えながら運営をしてまいりたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。
◎教育長(橋本正彦君) 議長、教育長。
○議長(茂野善之議員) 教育長。
〔教育長(橋本正彦君)登壇〕
◎教育長(橋本正彦君) おなだか勝議員の教育委員会に関する一般質問にお答えいたします。
初めに、あいキッズの新規実施校の委託先及び指導員の確保についてのご質問です。
平成27年度から新規に実施するあいキッズは10校でございますが、あいキッズ事業運営委託法人選定委員会を設置し、昨年12月に10校のあいキッズの委託法人を選定し、引き継ぎ等の準備を開始しているところでございます。また、職員配置及び採用基準を選定の重要審査項目の1つとしておりますので、提案の時点で実効性のある計画を立てている委託事業者を選定するとともに、契約の際には指導員について、配置する職や資格の種類も個人ごとに明示させているところでございます。
次に、委託法人の見直しや複数校委託法人への対応についてのご質問です。
あいキッズ事業の運営委託法人の選定は、プロポーザル方式により行っております。ただし法人の再選定につきましては、委託法人変更による児童への影響を考慮し、6年ごとに実施しております。なお法人の事業運営に問題がある場合は、随時、当該あいキッズの再選定を実施し、問題が法人本部にあるケースにつきましては、委託しているすべてのあいキッズの再選定を行う場合もございます。
次に、異なる委託法人によるサービスの差についてのご質問です。
あいキッズ事業の委託につきましては、同一の仕様により契約を行っておりまして、すべてのあいキッズで仕様に基づいた最低基準を上回るサービスを確保しているところでございます。また、児童指導職にある係長級の巡回指導員とエリアマネージャーが各あいキッズの現場を巡回、モニタリングを行い、必要に応じ法人を指導し、サービス水準の確保に努めているところでございます。あいキッズ責任者会議、指導員会議をそれぞれ概ね1か月に1回開催し、他のあいキッズでのより良い取り組みについて情報共有を図り、あいキッズ事業全体の質の向上にも努めているところでございます。
次に、学童クラブ機能についてのご質問です。新あいキッズは従来の活動区分の垣根を取り払い、すべての児童を対象に放課後の安心・安全な居場所を確保するとともに、異学年との交流をはじめ児童の一層の交流を図った健全育成を事業の目的としております。一方、保護者の仕事等と子育ての両立支援も事業の目的としており、きらきらタイムを利用する児童には出欠管理、帰宅時間管理、遊びの指導、生活習慣指導、安全管理などの従来の学童クラブ機能と同様の機能を提供しているものでございます。
次に、利用料とサービスの質についてのご質問です。
あいキッズの利用料につきましては、午後5時までを全児童を対象とした無料区分とし、それ以降のきらきらタイムの利用について有料としておりますので、放課後から午後6時までを有料としてきたこれまでの学童クラブの利用料に比べ、低い金額となっております。したがいまして、保護者負担は軽減しておりますが、サービスの質が低下しているものではございません。
また、指導員の配置につきましては、国の省令基準に合致した板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例に基づき、適正に配置してまいります。
いただきましたご質問の答弁は以上でございます。
○議長(茂野善之議員) 以上で、おなだか勝議員の一般質問を終了いたします。
これをもって、今期定例会の一般質問を終わります。
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△日程第1 議案第5号 〜 日程第37 議案第41号の一括上程
○議長(茂野善之議員) この際、日程についてご報告いたします。
区長から提出された案件のうち、平成27年度当初予算議案4件は、議事運営の都合により次の会議の日程にいたしたいと存じますので、あらかじめご了承願います。
それでは、日程第1から第37までを一括して議題といたします。
〔事務局長朗読〕
議案第 5号 平成26年度東京都板橋区一般会計補正予算(第5号)
〃 第 6号 平成26年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
〃 第 7号 平成26年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
〃 第 8号 平成26年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
〃 第 9号 板橋区基本構想の議決に関する条例
〃 第10号 東京都板橋区行政手続条例の一部を改正する条例
〃 第11号 東京都板橋区組織条例の一部を改正する条例
〃 第12号 東京都板橋区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の一部を改正する条例
〃 第13号 東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例
〃 第14号 職員の配偶者同行休業に関する条例
〃 第15号 東京都板橋区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例
〃 第16号 東京都板橋区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
〃 第17号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
〃 第18号 東京都板橋区職員の倫理の保持及び公益通報に関する条例の一部を改正する条例
〃 第19号 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例
〃 第20号 東京都
板橋区立生活産業融合型工場ビル条例の一部を改正する条例
〃 第21号 東京都板橋区営住宅条例及び東京都
板橋区立高齢者住宅条例の一部を改正する条例
〃 第22号 東京都
板橋区立福祉園条例の一部を改正する条例
〃 第23号 東京都板橋区
女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
〃 第24号 東京都板橋区保育の実施に関する条例を廃止する条例
〃 第25号 東京都板橋区保育費用徴収条例の一部を改正する条例
〃 第26号 東京都
板橋区立保育所条例の一部を改正する条例
〃 第27号 東京都板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例
〃 第28号 東京都板橋区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例
〃 第29号 東京都板橋区
地域包括支援センターの包括的支援事業の実施に係る基準を定める条例
〃 第30号 東京都板橋区
工場立地法準則条例の一部を改正する条例
〃 第31号 自転車等の駐車場の整備及び放置の防止に関する条例の一部を改正する条例
〃 第32号 東京都板橋区建築審査会条例の一部を改正する条例
〃 第33号 東京都板橋区廃棄物の発生抑制、再利用の促進及び適正な処理に関する条例の一部を改正する条例
〃 第34号 東京都
板橋区立幼稚園条例の一部を改正する条例
〃 第35号 東京都板橋区幼稚園等の保育料の額を定める条例
〃 第36号 東京都板橋区あいキッズ条例の一部を改正する条例
〃 第37号 板橋区道の認定、一部廃止及び変更について
〃 第38号 東京都板橋区介護保険条例の一部を改正する条例
〃 第39号 東京都板橋区
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
〃 第40号 東京都板橋区
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△提案理由の説明
○議長(茂野善之議員) 最初に、議案第5号から第40号について、提案理由の説明を求めます。
副区長。
◎副区長(安井賢光君) 議長、副区長。
○議長(茂野善之議員) 副区長。
〔副区長(安井賢光君)登壇〕
◎副区長(安井賢光君) ただいま一括上程にあいなりました議案第5号外35件につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
初めに、議案第5号「平成26年度東京都板橋区一般会計補正予算(第5号)」について申し上げます。
今回の補正予算の基本的な考え方は、1つ、年度内事務事業の確実な執行見通しに基づき収入・支出の増減が見込まれるもの、2つ、緊急かつ必要性の高い事業費の追加、3つ、健全な財政基盤確立のための基金積立て、4つ、継続的な工事発注のための債務負担行為の設定を含め、予算の整理を行うものでございます。歳入歳出同額の8億2,300万円を増額し、補正後の額は1,984億3,100万円とあいなるものでございます。
議案第6号「平成26年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、歳入・歳出同額の800万円を減額し、補正後の額は603億6,200万円とあいなるものでございます。
議案第7号「平成26年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)」につきましては、歳入・歳出同額の2億7,149万4,000円を増額し、補正後の額は335億9,537万8,000円とあいなるものでございます。
議案第8号「平成26年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、歳入・歳出同額の8,300万円を減額し、補正後の額は101億6,900万円とあいなるものでございます。
続きまして、条例案等について申し上げます。議案第9号「板橋区基本構想の議決に関する条例」は、板橋区基本構想を議会の議決すべき事件として定めるため、条例を制定するものでございます。
議案第10号「東京都板橋区行政手続条例の一部を改正する条例」は、行政指導の方式を整備し、行政指導の中止等の求め及び処分等の求めの手続を定めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第11号「東京都板橋区組織条例の一部を改正する条例」は、政策経営部及び総務部の分掌事務を整理するものでございます。
議案第12号「東京都板橋区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の一部を改正する条例」は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第13号「東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例」は、職員の定数を改定するものでございます。
議案第14号「職員の配偶者同行休業に関する条例」は、地方公務員法の改正に伴い、職員の配偶者同行休業に関し必要な事項を定めるため、条例を制定するものでございます。
議案第15号「東京都板橋区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例」は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第16号「東京都板橋区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例」は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第17号「職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例」は、退職手当の調整額におけるポイントを改めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第18号「東京都板橋区職員の倫理の保持及び公益通報に関する条例の一部を改正する条例」は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第19号「東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例」は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、建築基準法等の改正等に伴い、手数料を定めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第20号「東京都
板橋区立生活産業融合型工場ビル条例の一部を改正する条例」は、工場施設の使用資格要件を緩和するほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第21号「東京都板橋区営住宅条例及び東京都
板橋区立高齢者住宅条例の一部を改正する条例」は、マンションの建て替えの円滑化等に関する法律の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第22号「東京都
板橋区立福祉園条例の一部を改正する条例」は、福祉園の行う事業に障がい児相談支援事業及び特定相談支援事業を加えるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第23号「東京都板橋区
女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例」は、東京都母子福祉資金貸付条例の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第24号「東京都板橋区保育の実施に関する条例を廃止する条例」は、児童福祉法の改正に伴い、保育の実施基準を廃止するものでございます。
議案第25号「東京都板橋区保育費用徴収条例の一部を改正する条例」は、子ども・子育て支援法の施行等に伴い、保育所等の保育費用の額を定めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第26号「東京都
板橋区立保育所条例の一部を改正する条例」は、子ども・子育て支援法の施行等に伴い、保育所が行う保育の時間を定め、延長保育を行う保育所を加えるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第27号「東京都板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」は、児童福祉法の改正に伴い、
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定めるため、条例を制定するものでございます。
議案第28号「東京都板橋区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例」は、介護保険法の改正に伴い、
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定めるため、条例を制定するものでございます。
議案第29号「東京都板橋区
地域包括支援センターの包括的支援事業の実施に係る基準を定める条例」は、介護保険法の改正に伴い、
地域包括支援センターの包括的支援事業を実施するために必要な基準を定めるため、条例を制定するものでございます。
議案第30号「東京都板橋区
工場立地法準則条例の一部を改正する条例」は、特定工場の緑地面積率等の割合を改定するものでございます。
議案第31号「自転車等の駐車場の整備及び放置の防止に関する条例の一部を改正する条例」は、有料自転車駐車場1か所を新設し、無料自転車駐車場を廃止するものでございます。
議案第32号「東京都板橋区建築審査会条例の一部を改正する条例」は、マンションの建て替えの円滑化等に関する法律の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第33号「東京都板橋区廃棄物の発生抑制、再利用の促進及び適正な処理に関する条例の一部を改正する条例」は、資源物の持ち去り行為に対する罰則規定を設けるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第34号「東京都
板橋区立幼稚園条例の一部を改正する条例」は、子ども・子育て支援法の施行等に伴い、区立幼稚園の保育料の額を改定するほか、入園料を廃止するものでございます。
議案第35号「東京都板橋区幼稚園等の保育料の額を定める条例」は、子ども・子育て支援法の施行等に伴い、幼稚園等の保育料の額を定めるため、条例を制定するものでございます。
議案第36号「東京都板橋区あいキッズ条例の一部を改正する条例」は、きらきらタイムを利用する児童を対象に、あいキッズを
放課後児童健全育成事業として実施するため、所要の規定整備をするものでございます。
議案第37号「板橋区道の認定、一部廃止及び変更について」は、道路法の定めるところにより、1路線を認定し、1路線を一部廃止し、1路線を変更するものでございます。
議案第38号「東京都板橋区介護保険条例の一部を改正する条例」は、保険料率及び第1号被保険者の区分を改めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第39号「東京都板橋区
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例」は、
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準の改正等に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第40号「東京都板橋区
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例」は、
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準の改正等に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
以上、一括ご説明申し上げましたが、よろしくご審議の上、ご決定賜りますようお願い申し上げます。
○議長(茂野善之議員) 次に、議案第41号について、提案理由の説明を求めます。
竹内 愛議員。
◎竹内愛 議員 議長。
○議長(茂野善之議員) 竹内 愛議員。
〔竹内 愛議員登壇〕
◎竹内愛 議員 ただいま上程されました議案第41号「東京都板橋区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例」について、提出者を代表し、説明いたします。
提出者は、荒川なお議員ほか7名です。
本条例は、現行の子どもの医療費助成制度の対象を拡充し、高校生等の入院に係る費用を助成し、無料にするものです。ただし、現行の子どもの医療費助成と同様、入院時の食事代は助成の対象外としています。
助成対象となるのは、保護者に養育されている場合に限られます。よって、婚姻または婚姻関係とみなす場合や、既に自立するなど保護者が養育していない場合は除外されます。
また、入院費のみを助成の対象としているため、医療証の発行は行わず、償還払いを想定しています。
なお、同類事業は全国の自治体でも取り組まれており、23区内では千代田区が入院、通院ともに無料に、北区では入院のみ無料の制度が実施されています。今回の提案に当たっては、北区の条例、事業を参考にいたしました。
当該年代の子どもたちは、ほとんどが親や保護者に養育され、児童福祉法上も児童として保護されるべき年齢です。特に教育費など、経済的負担が増大する年代でもあり、少なくともお金の心配をせず必要な医療が受けられるようにすべきと考え、提案いたしました。
以上、十分にご審議いただき、委員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。
○議長(茂野善之議員) 以上をもって提案理由の説明を終わります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△特別区人事委員会意見回答報告
○議長(茂野善之議員) なお、議案第14号及び第17号については、地方公務員法第5条第2項の規定により、あらかじめ特別区人事委員会に意見を聴取しておきましたので、事務局長より朗読いたします。
〔事務局長朗読〕
25特人委給第453号
平成26年2月10日
東京都板橋区議会議長
茂 野 善 之 様
特別区人事委員会
委員長 西 野 善 雄
職員に関する条例に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
平成27年2月9日付26板議第163号の5で意見聴取のあった下記条例案については、異議ありません。
記
1 議案第14号 職員の配偶者同行休業に関する条例
2 議案第17号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
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△議案の各委員会付託
○議長(茂野善之議員) この際、お諮りいたします。ただいま議題となっております日程第1から第4までの議案第5号「平成26年度東京都板橋区一般会計補正予算(第5号)」外3件、並びに次の会議において日程とする平成27年度当初予算の案件については、いずれも重要な予算案件でありますので、議員全員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(茂野善之議員) ご異議がないものと認めます。よって、議員全員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、併せて議案第5号外3件、並びに次の会議において日程とする平成27年度当初予算の案件をこれに付託の上、審査することに決定いたしました。
なお、本日の会議終了後、第一委員会室において予算審査特別委員会を開会いたしますので、ご承知おき願います。
また、そのほかの日程第5から第37までの議案につきましては、お手元に配付いたしております議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の委員会に審査を付託いたします。
〔参 照〕
議 案 付 託 事 項 表
平成27年第1回板橋区議会定例会
┌─────┬──────┬──────────────────────────┐
│付託委員会│ 議案番号 │ 件 名 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│企画総務 │議案第 9号│板橋区基本構想の議決に関する条例 │
│委 員 会│〃 第10号│東京都板橋区行政手続条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第11号│東京都板橋区組織条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第13号│東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第14号│職員の配偶者同行休業に関する条例 │
│ │〃 第15号│東京都板橋区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条│
│ │ │例 │
│ │〃 第16号│東京都板橋区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関す│
│ │ │る条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第17号│職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第18号│東京都板橋区職員の倫理の保持及び公益通報に関する条例│
│ │ │の一部を改正する条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│区民環境 │議案第20号│東京都
板橋区立生活産業融合型工場ビル条例の一部を改正│
│委 員 会│ │する条例 │
│ │〃 第30号│東京都板橋区
工場立地法準則条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第33号│東京都板橋区廃棄物の発生抑制、再利用の促進及び適正な│
│ │ │処理に関する条例の一部を改正する条例 │
└─────┴──────┴──────────────────────────┘
┌─────┬──────┬──────────────────────────┐
│付託委員会│ 議案番号 │ 件 名 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│健康福祉 │議案第22号│東京都
板橋区立福祉園条例の一部を改正する条例 │
│委 員 会│〃 第23号│東京都板橋区
女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例│
│ │〃 第28号│東京都板橋区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並│
│ │ │びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な│
│ │ │支援方法の基準に関する条例 │
│ │〃 第29号│東京都板橋区
地域包括支援センターの包括的支援事業の実│
│ │ │施に係る基準を定める条例 │
│ │〃 第38号│東京都板橋区介護保険条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第39号│東京都板橋区
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備│
│ │ │及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第40号│東京都板橋区
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人│
│ │ │員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービス│
│ │ │に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関す│
│ │ │る条例の一部を改正する条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│都市建設 │議案第19号│東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例 │
│委 員 会│〃 第21号│東京都板橋区営住宅条例及び東京都板橋区立高齢者住宅条│
│ │ │例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第31号│自転車等の駐車場の整備及び放置の防止に関する条例の一│
│ │ │部を改正する条例 │
│ │〃 第32号│東京都板橋区建築審査会条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第37号│板橋区道の認定、一部廃止及び変更について │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│文教児童 │議案第12号│東京都板橋区教育に関する事務の職務権限の特例に関する│
│委 員 会│ │条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第24号│東京都板橋区保育の実施に関する条例を廃止する条例 │
│ │〃 第25号│東京都板橋区保育費用徴収条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第26号│東京都
板橋区立保育所条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第27号│東京都板橋区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関│
│ │ │する基準を定める条例 │
└─────┴──────┴──────────────────────────┘
┌─────┬──────┬──────────────────────────┐
│付託委員会│ 議案番号 │ 件 名 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│文教児童 │議案第34号│東京都
板橋区立幼稚園条例の一部を改正する条例 │
│委 員 会│〃 第35号│東京都板橋区幼稚園等の保育料の額を定める条例 │
│ │〃 第36号│東京都板橋区あいキッズ条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第41号│東京都板橋区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を│
│ │ │改正する条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│予算審査 │議案第 5号│平成26年度東京都板橋区一般会計補正予算(第5号) │
│特別委員会│〃 第 6号│平成26年度東京都板橋区国民健康保険事業特別会計補正│
│ │ │予算(第1号) │
│ │〃 第 7号│平成26年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算│
│ │ │(第2号) │
│ │〃 第 8号│平成26年度東京都板橋区後期高齢者医療事業特別会計補│
│ │ │正予算(第1号) │
└─────┴──────┴──────────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△請願及び陳情の各委員会付託
○議長(茂野善之議員) 次に、今期定例会において受理した請願及び陳情は、お手元に配付いたしております請願・陳情文書表のとおり、それぞれ所管の委員会に審査を付託いたします。
〔参 照〕
請 願 ・ 陳 情 文 書 表
平成27年第1回板橋区議会定例会
〇 請 願
┌──┬─────┬─────────┬───────┬────┐
│受理│ │ │ │付 託 │
│ │受理年月日│ 請願の要旨 │紹 介 議 員│ │
│番号│ │ │ │委員会 │
├──┼─────┼─────────┼───────┼────┤
│ 9│27・ 2・13│安心して住み続けら│菊 田 順 一│都市建設│
│ │ │れる家賃制度を求め│し ば 佳代子│ │
│ │ │る意見書提出を求め│竹 内 愛│ │
│ │ │る請願 │高 橋 正 憲│ │
│ │ │ │すえよし不二夫│ │
│ │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
└──┴─────┴─────────┴───────┴────┘
〇 陳 情
┌──┬─────┬───────────┬────┐
│受理│ │ │付 託 │
│ │受理年月日│ 陳情の要旨 │ │
│番号│ │ │委員会 │
├──┼─────┼───────────┼────┤
│136 │27・ 2・13│板橋福祉事務所の移転に│企画総務│
│ │ │関する陳情 │ │
│ │ │ │ │
│ │ │ │ │
├──┼─────┼───────────┼────┤
│137 │27・ 2・13│グリーンホールの区民利│企画総務│
│ │ │用部分の拡充を求める陳│ │
│ │ │情 │ │
│ │ │ │ │
│ │ │ │ │
├──┼─────┼───────────┼────┤
│138 │27・ 2・13│いこいの家の入浴事業廃│健康福祉│
│ │ │止の方針を見直すことを│ │
│ │ │求める陳情 │ │
└──┴─────┴───────────┴────┘
┌──┬─────┬───────────┬────┐
│受理│ │ │付 託 │
│ │受理年月日│ 陳情の要旨 │ │
│番号│ │ │委員会 │
├──┼─────┼───────────┼────┤
│139 │27・ 2・13│業務用自動車の一時駐車│都市建設│
│ │ │を、駐車違反から免除す│ │
│ │ │る制度を制定することを│ │
│ │ │求める意見書提出を求め│ │
│ │ │る陳情 │ │
└──┴─────┴───────────┴────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△次回日程の報告
○議長(茂野善之議員) 以上をもって、本日の日程をすべて終了いたしました。
この際、お諮りいたします。
明2月14日から3月1日までの16日間は、委員会審査のため休会いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(茂野善之議員) ご異議がないものと認めます。
よって、2月14日から3月1日までの16日間は休会と決定いたしました。
次の会議は3月2日午前10時に開会いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△散会の宣告
○議長(茂野善之議員) 本日は、これをもって散会いたします。
なお、直ちに予算審査特別委員会を開会いたしますので、11階第一委員会室にご参集願います。
午後5時46分散会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以上相違なきを認めここに署名する
会 議 録 署 名 議 員
議 長 茂 野 善 之
20番 田 中 いさお
33番 大 田 伸 一...