藤枝市議会 2017-03-03
平成29年 2月定例会−03月03日-04号
午前9時00分 開議
○議長(
水野明議員) おはようございます。
ただいまから本日の会議を開きます。
○議長(
水野明議員) 日程第1、一般質問を行います。
順に発言を許します。
12番
大石信生議員、登壇を求めます。
大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(
大石信生議員) 私は、
病院患者給食委託には市民の理解が得られるか、この問題で改めて質問をいたしますが、3月1日、議会として絶対にあってはならないことがこの問題をめぐって起こりました。議会は言論の府であります。市民の厳粛な負託によって、議会では市民の前で堂々と議論が尽くされ、真実が明らかにされ、いささかも隠蔽につながるようなことはあってはなりません。この問題は、再質問の中で改めてもう一度取り上げます。
さて、私は昨年6月、市民にも議会にも秘密裏に民間委託が進められている事実をつかんで以来、6月議会、9月議会、11月議会、そしてこの2月議会と、この問題を取り上げてきました。通年で1つの問題を追及するのは異例であります。その結果として、現時点の答弁の到達点は、民間委託に大義がないこと、患者・市民の利益になることは何一つ示されなかったこと、当初の答弁は大方覆り、破綻していること、これが現時点の到達点であります。違うというなら、どうぞどこからでも反論してください。
第1の質問は、66年間も直営を維持してきたのに、なぜ突然に市民合意もなく民間委託か。この最も基本となる問題で、北村市長と
毛利病院事業管理者が上げた理由は、市民を本当に納得させ得るものだろうかという問題です。北村市長はこう言いました。委託によりまして、安定的な給食を提供できる体制をつくると。
毛利病院事業管理者は、患者給食の食の継続性を確保するためと、こう言われました。
そこで、率直に伺いますが、トップの2人が言う安定的な給食体制、あるいは食の継続性、同じことを言われているわけですけれども、藤枝市は、本当に自分の力で安定的な給食体制をつくることができないほど力がない自治体なんでしょうか。これは市民の素朴な、また根源的な問いかけだと思います。
私は、岡部町という小さくて財政力が弱いまちから藤枝市をずっと見てきまして、さらに現在まで、藤枝市がそんな弱小自治体とは絶対に思えないわけであります。市民もみんなそう思っています。本当にそれだけの力がないのか、重要な問題です。正面からお答えください。
第2に、委託のメリットとして、市長と病院が強調してきたことは、委託になれば、現在人手不足のため、やむを得ず病棟の
管理栄養士を調理現場に回しているが、これらの
管理栄養士を病棟に戻すことができる、本来の栄養指導に当たらせることができるようになると、そういうものであります。
しかし、この答弁は、市民を納得させ得ないと思います。なぜなら、本来、人事配置として病棟での栄養指導、これが重要であると言うなら、それに当たるべき
管理栄養士は、基本的に確保されていなければなりません。それがやられていなかったこと自体がまず大問題でした。同じく、基本的な人事配置として、調理現場にも栄養士を含む必要な正規職員、私は最低でも6人と言ってきましたが、これが配置されていなければならない。これは人事の基本ではありませんか。この両方ともが欠落していた人事配置だったということではありませんか。お答えいただきたいと思います。
第3に、当局は、委託は人手不足のためと言ってきました。しかし、この深刻な人手不足が起こったのは、実は市と病院当局がやってきた3つの人事政策の誤りが原因であって、この人手不足は当局の手でつくり出されたものではないかと、この問題でございます。
3つの誤り。まず第1は、現業職員を18年にわたって事実上新規採用してこなかった。これが第1の誤りです。このままでは、病院給食だけではなく、学校給食、ごみ収集、図書館、公園整備、水道、道路補修など、いわゆる現業と言われる部門は、職員がいなくなってしまうと。新規採用がないわけですから。何から何まで民間委託にさせられてしまうのではないかと。そういうことでいいのかと。昨年6月議会で私がこの問題を提起して、これまでの方針を見直すという画期的な答弁が出ましたが、官から民へという流れをつくっていくために、政府が誘導してきた職員削減、とりわけ現業職員の雇いどめ、このことによって、どこでも公立病院の給食が次々に民間委託に追い込まれていったわけであります。
これは、済生会、日赤、あるいは徳洲会といった民間の病院が直営を続ける一方、県下ほとんどの公立病院が民間委託に追い込まれていった一番根源的な原因であります。こういうことを本市もやってきたわけですね。
第2の誤り。本市の正規職員の数、
全国ワースト3位。極端な少数主義の誤りです。この方針があるために、調理現場では、本来、最低でも6人の主任と呼ばれる正規職員が必要なのに、5人しか配属されない。そのうちの1人が重病で長期に休職、そして亡くなられるというようなことが起こって、4人になっても、長期にわたってこの補充がままならないと。私が何回、現場から悲鳴が上がっていると改善を強く求めても、一向に改善の気風すら起こらない。放置されている。この背後に、
全国ワースト3位という極端な少数主義が給食現場に大きくしわ寄せをしていたわけであります。
第3の誤り。これは決定的な誤りです。調理の現場で本当に必要なのは、大量調理のプロである栄養士なのに、全く逆の調理師だと。そういう誤りを長期にやってきて、そして人事採用を決定的に弱めてきたと、そういう事実でございます。事務部長の答弁の中に、この逆さまの誤りが随所に出てくるわけであります。時間がないので、一々上げていられませんが、もう本当にたくさんあります。そして、調理師というのは、調理師法によって板前制度が廃止されたけれども、わかりやすく言えば板前さんです。栄養よりも味にこだわる世界。そして、栄養本位の大量調理の教育を受けてきた栄養士、これとは対極の世界で、実は大量調理になかなか入り込めない、そういう異質の世界なんです。
ところが、病院幹部の認識は逆で、事務部長は、栄養士は要らないと。潤沢に登録されている県の栄養士会からも頼むつもりはないということをこの議会で再三にわたって表明したわけであります。そして、私は過去5年間、病院と市当局がどれだけの職員の採用をやったかずうっと調べましたけれども、確かにやってはいるんですね、余り数多くありませんが。その中で、栄養士という表示は一言もないんですよ。例えば、広報へ出たのを見ますと、それは全部調理師、あるいは調理師補助ですね。栄養士はないんです。栄養士はもう要らないと。ところが、3月、今、学校から栄養士はぞくぞくと育っているんですよ。潤沢にいるんです。この決定的な人事政策の誤りがですね、今回の事態を生んできたと言わざるを得ません。
第四に、委託により、患者、市民、病院、市に多くの損害が出ることは、もはやごまかせないのではないかと、この問題でございます。随分やりとりがありましたが、答弁は全て破綻しています。たった一つだけ証明を出すとしたら、この病院当局がつくった資料ですね。収支見込み。この中に、委託すると2,814万2,000円の欠損が出るということが明確になっているわけでありまして、病院当局がさんざん言ってきた臨床栄養科のシミュレーションには、法定福利費が入っていないと。これなんかもうそであるということが明らかになったわけであります。
最後、5番目の問題は、今、病院がやっていること。これは再公募でありますけれども、このやり方の中に、
官製談合防止法に抵触するようなことがあるのではないかという問題です。病院当局の答弁からは、再三、特定業者との間で行われていると思われるヒアリングという言葉が出てまいります。
皆さん御存じのとおりです。これは、透明性の高い公正な競争による入札を実現するためにつくられている、いわゆる
官製談合防止法、正式には、
入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律と長いわけですが、これにひっかかるようなところまで踏み込んでいるのではないか。この疑いがあるわけでありますが、以上の5点について、答弁を求めたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。市長。
(登 壇)
◎市長(北村正平) おはようございます。
大石議員にお答えいたします。
初めに、御質問の
病院患者給食の委託化についての御質問の1項目め、
病院患者給食の委託理由の市民の理解についてでございます。
私は、この問題につきまして、入院患者に対して、1年365日、一日も欠かさず毎日3食の給食を提供し続けている市立病院にとって、この給食の安定供給の確保は、病院経営、また
市民サービスの要でございまして、病院の存続にかかわるものであると考えているところでございます。
そのために
市民サービスが維持、さらには向上するのであれば、必ずしも行政みずからが直営で行わなければならないというものではなく、民間が得意な分野であれば、これは民間に任せるということも必要でございまして、今回は人手の確保、あるいは人員管理などにおきまして、民間に優位性がありますことから、委託化を決断したところでございます。
実際、議員も御指摘のように、静岡県、あるいは静岡市、浜松市などの
政令指定都市を含む県内の公立病院の中では、我々の藤枝市ともう一つの病院のみが給食業務を直営で行っているほかは、全て民間委託をしているところでございます。
こうした考え方に立ちまして、今後とも病院が市民の皆様に本当に支持されるように、健全経営を目指しまして、病院給食の安定供給など、病院をめぐる諸課題にしっかりと対応してまいりたいというふうに思います。
残りの項目につきましては、担当部長からお答え申し上げます。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 私から標題の
病院患者給食の委託化についての2項目め、3項目めの3点目、4項目め及び5項目めについてお答えいたします。
最初に、2項目めの委託のメリットと病棟の栄養指導についてですが、現在、厨房で調理を行う職員の絶対数が不足しており、日常業務として、毎日2人の
管理栄養士を順番に厨房に回しております。
しかし、本来は
管理栄養士が栄養指導等の業務に専念できる体制を整えることが求められており、その方法は、必ずしも調理業務の直営を前提としたものである必要はなく、病院給食の質が維持できるのであれば、民間委託も一つの解決手法であると考えます。
これまでさまざまな手法で人員確保に努めてきましたが、結果として十分な成果が得られなかった状況を御理解いただきたいと思います。
また、こうした状況は当院だけでなく、全国の多くの公立病院に共通の課題となっております。
次に、3項目めの人手不足の原因についての3点目、現場に必要なのは栄養士なのに、調理師としてきたことについてですが、調理師資格は、調理師法で定められた国家資格の一つであり、調理業務に従事する人々の資質を向上させることで調理技術の発達を促し、国民の食生活の向上に役立つことを目的とした資格制度とされております。
一方、栄養士は、
都道府県知事の許可を受けて、栄養学の知識をベースに、健康を食生活の面から維持・管理・増進するため、バランスのとれた給食の献立を考えたり、調理の指導、栄養指導を行う資格者でございます。
こうして比べてみますと、本来、厨房で調理業務に従事するのに適しているのは、調理師と考えられます。
ただし、栄養士が厨房に入り調理することを否定しているわけではございません。栄養士として調理現場を経験すること、また栄養士の視点から調理現場に提言することなど、大事な役割を果たすことが期待されます。実際、当院の厨房でも多くの栄養士が働いており、大切な人材となっております。
次に、4項目めの委託による損害についてですが、民間委託となっても、給食の質は維持してまいりますので、患者さんへの影響はございません。
また、調理に従事している
管理栄養士が病棟や外来での栄養指導を行うことで、栄養指導料として一定の収入が見込めます。
何より、慢性的な人材不足が解消し、安定的な給食の供給体制が構築できることから、総体的に患者、市民、病院、市の利益になるものと考えております。
次に、5項目めの特定業者との対応は、
官製談合防止法に抵触するのではないかについてすが、適切な仕様書の作成や予定価格の設定のために、事前に複数の業者から見積もりを徴集し、仕様書の内容の確認を求めることは、法的に問題ないものと認識しております。
前回のプロポーザルの公募では、応募業者がなかったため、その原因を明らかにし、改善することが必要と考え、ヒアリングを実施しましたけれども、そのことにより、特定の業者が有利になったり、業者間の競争が阻害されることはなく、官製談合と指摘されるようなことはないと認識しております。
○議長(
水野明議員) 総務部長。
◎総務部長(後藤裕和) 私から、標題の
病院患者給食の委託化についての残りの項目についてお答えいたします。
最初に、3項目めの人手不足についての1点目、
技能労務職員の採用についてでございますが、国は、平成17年3月に、各
地方公共団体に対しまして、
集中改革プランによる職員の削減を含めた定員の適正化、民間委託の推進等を求めました。
これに対しまして、本市では、民間に任せても、
市民サービスが維持向上できるものは民間にという考えのもと、ごみの収集や
学校給食配送業務などについて、業務の効率化や業務運営の見直しを図ってまいりました。
そうした中でも、行政需要を満たすためには、必要な職員数は確保されており、平成17年度以降は、
技能労務職員の採用には至っておりません。
今後におきましても、正規職員、再任用職員、非常勤職員を効果的に配置することで、引き続き安定的に
行政サービスを提供してまいります。
次に、2点目の人口1万人当たりの職員数についてでございますけれども、これまで職員数につきましては、事務事業の見直しや機構改革による事業運営の効率化などによりまして職員定数を見直し、定員の管理を行ってまいりました。
その結果、人口1万人当たりの、いわゆる普通会計で給与が賄われている職員数でございます。これは全国の人口10万人以上15万人未満で、産業別の
就業人口比率が本市と類似をしている団体が85団体ございまして、その中で3番目に少ない職員数となったということでございます。
これは、第一線で市政を担う職員一人一人の力の向上、つまり人材の育成に努めてきた成果でございまして、限られた職員数の中でも、さまざまな魅力ある施策を展開し、多様な行政需要にも的確に対応できる現在の姿になったものと考えております。
今後は、本年度スタートいたしました藤枝市
定員管理計画に基づきまして、優秀な人材の計画的な確保と育成、また効率的かつ効果的な人員配置や再任用制度の活用などにより、必要なところにはきちんと人材を充て、職員が持てる力を十分に発揮できる体制を整備いたしまして、より質の高い
市民サービスの提供に努めてまいります。以上でございます。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 再質問に入りますけれども、残念ながら、今回も既に破綻した、あるいは覆された、あるいは市民の納得が得られないような答弁の繰り返しでした。
第一に、藤枝市が66年間やってきた病院給食を安定的に供給する体制をつくることができないほど力のない自治体なのか、本当にそうなのかという、市民のいわば素朴であり、かつ根源的なこの疑問、これを提出させていただきましたけれども、これに対して、正面からの答弁はありませんでした。これはできないと思いますね。なぜかというと、私は、議会でいうと通年ですけれども、去年の議会から9カ月間、ほとんどこの問題に終始してきましたけれども、そういう中でずうっと勉強させていただいて、特に知らなかった現場の人たちと、それも数人の人の声も聞く中で、いろいろわかったことがありまして、結論的にいえばこの、いわゆる安定的な供給ですね、食の継続性、これはきわめて簡単にできると、そういう問題です。これが正確な答えなんですね。これはできるという答えなんです。しかし、ここまで来ちゃうと、私が第1にこの質問をしたけど、結局お答えができない。
それじゃあ角度を変えて聞きます。安定供給ができないから委託すると言ったけど、じゃあ安定供給するために何が必要だと。そういうふうに考えた上で言っているんですか、お答えください。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 病院の給食を安定的に供給するために何が必要かという御質問でございますけれども、一つは、食材の安定的な確保、それからそれを調理する人間の確保、また調理するに当たって、当然、献立をつくる必要がありますので、病院として正しい献立をつくることのできる人材、またつくった給食を患者さんのもとへお運びする人間も必要になるかと思います。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) ちょっと違うなあと思いますけれども、まずこれは3つあるんですよ、結局。
1つは、調理現場に正規職員を最低6人確保することです。6人というのは、最低ですよ。早番というのがあって、それから中番と遅番があるんですね。それから、休み番。1年365日ありますから、休み番というのがあって、これは3交代で回すんです。そこに最低でも2人、正規の職員、主任と呼ばれる職員が必要なんです。ところが、現在は5人で、しかもそのうちの1人が長期に休まれていた後で亡くなられたままで、全然補充もされないんですよね。それで4人でしょう。そのうち、近く1人の方が個人的な事情で、しばらく職場を休まれるということで、3人になるんですよ。ところが、そういうことに対して何もしてこなかったんです。だけど、これは、ここへ正規の職員を3人確保するだけでいいんです。そうすると、病棟へ戻せるんです。皆さん言っているようなことが戻せるんです。3人だけで。これできない話じゃないんですよ。しかも、これはもうあそこには長年やっていて、鍛えられた臨時の栄養士がいるんですね。この人たちを上げるだけでも、万全の体制もとられる。簡単です。
2つ目は、調理師を募集するんではなくて、栄養士を募集するんですね、これは。ちょっと時間がきょうはありませんから、余り言えないけれども、要するに、調理師というのは、板前さんで、包丁一本さらしに巻いてという世界なんですよ。結局、素手で調理をして、大量調理じゃないんです。だから、学校給食とか病院給食という大量調理のところでは、スライサーを使うんですね。ところが、使えないんです、この調理師さんは。今数人いますよ。詳しく調べました。全然あそこにはなじめていないんですよ。これ以上言いませんけれども。しかも、それをずうっと間違えてきたんです、藤枝市は。だから、これはそういうふうにするだけ。この3月だって、短大とか大学のところからいっぱい卒業するんですよ。だから、潤沢にいるんです。
3つ目。ブラックな働かせ方をやめる。これはさんざん言っていることです。これをやめて、現場の待遇をちょっとよくする。この3つをやれば、給食体制は安定するんですよ。そうじゃありませんか。
したがって、この安定的な給食体制ができないという、そんなことがこの藤枝市でできないはずがないんですよ。そんなことが。これはお答えできないと思いますよ、この話は。できなければ、先に進みます。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 今、直営を続けるために、3つの御提案というものがあったかと思うんですけれども、まず1つずつですけれども、正規職員を6人にすればよいということでございますね。確かに、そのような方法も考えられると思います。ただし、今現在病院は、平成30年度から、給食は民間委託しようということで進めておりますので、債務負担行為等の議決もいただいた中で進めていることでございますので、今この時点で正規職員を雇っても、その職員を病院の調理ということで正規職員のままでいるということは非常に厳しいですね。
それから、栄養士を募集すればよいんじゃないかということでございますけれども、で、調理師は大量調理に向かないということでございますけれども、確かに、栄養士さんというのは、学校のカリキュラムの中に、大量調理を行う実習というのが含まれております。ただ、調理師の場合も、専門学校で資格取得の勉強をしていくときには、そこではやはり大量調理の勉強をしておりますので、決して調理師が小ぢんまりとした、板場だけで働く職業ではないと思います。
大石議員が病院の厨房の職員何人かからも話を聞いているとおっしゃいましたけれども、それは調理師からもお話を聞かれているのか、それともいわゆる栄養士からだけお話を聞かれているのか。もし栄養士からだけということでしたら、ぜひ調理師の者からも、調理師には調理師の言い分がございますので、それを聞いた上で御判断していただければと思います。
それから、ブラックなんだと。ブラックというのは、何をブラックとおっしゃるかよくわかりませんけれども、通常ブラックというと、働いた分の賃金が支払ってもらえないであるとか、あるいは決められた時間以上に働かされて、それの給料がもらえないとか、そういったところが多いかと思うんですけれども、病院では、決して臨時職員とはいえ、市の職員、公務員でございますので、そのような扱いをしておるつもりもございませんし、確かに、勤務シフトが朝食から夕食までということで、その面では確かに厳しい勤務環境ではございますけれども、時給等についても配慮をしておりますので、決してブラックだというようなことはないかと思います。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) こういう答弁を長々とやられちゃ困りますね。
結局、私は、今具体的にどうすれば問題が解決するかということを提起したんです。ちょっと時間がないから、一々反対しませんけど、ブラックだから大変なんですよ、人を集めるのに。それはもう簡単です。
では次へ行きます。
業者とのヒアリングという言葉が答弁の中に何回も出てきますけれども、これは何社とやったのかと。それと、その業者名を明らかにしてください。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 私が聞いているところでは、数社からヒアリングをしているということでございます。業者名につきましては、申しわけございませんけれども、こういう場では控えさせていただきたいと思います。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 数社ですね。それで、要するに最初の公募のときと、それから今回の再公募を見ますと、実施要領と仕様書、これが変わっていますね、かなり大きく。そのことは議会にも何も説明ないし、恐らく市長部局の幹部の皆さんも知らないと思います、これは。
それで、なぜ変わったかということですけれども、どの業者からヒアリングの結果、変更に係る提起や示唆がどういうふうにあったかと。今回は、まず食材費を外しているわけです。これを競争の対象外としているわけですね。これは極めて重大な問題だと思います。これによって、食材費の大部分は歯どめがなくなるわけですね。業者の言いなりになるかもしれないという可能性があると。この食材費を今回、前の公募のときよりも変えて、外した、それはどの業者からそういう問題提起とか、あるいは示唆とか、そういうものがあって変えたのか、それを明らかにしてください。あなたは業者名も言えないと言ったけど、
官製談合防止法の4つの原則というのがあるんですね、4つの柱。これは後で聞きたいと思いますけど、透明性の確保というのが出てくるんですよ、一番最初に。透明性を確保することが大事なんですよね。これについて、とにかくお答えください。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 仕様書の変更につきまして、業者からヒアリングをした中で変更をしていったわけですけれども、どの業者からどのような指示というか、話し合いの中でそうしたことが行われたかということについては、業者名に直結することで、まだ応募が始まったばかりでございますので、この場ではちょっと申し上げられません。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) ヒアリングをやって、いろいろこのまた仕様書も考えるというようなことも言ってきたんですよ。現に、実際に今回の実施要領と仕様書を見ると、変わっているわけです。例えば、食材が競争の対象になっていないんです、外してあるわけです。それについて、ヒアリングをやった結果、どこが言ったのかと。これは重大な問題なんですよ。
次へ行きます。
1月に2社が厨房に下見に来ていますね。これは1月18日と19日です。具体的にいうと、株式会社魚国、それからグリーンハウス、2社です。これを許可した理由は何ですか。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 許可した理由は、特に秘匿するものもございませんでしたので、許可をしたものでございます。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) あなた方がつくった実施要領には、そう書いてないんですよ。現地見学会というのは、公募に応募すれば参加できると。公募にまだ参加していないでしょう、魚国もグリーンハウスも。
いいですか、公表したあなた方がこの要領に、これは公募すれば現地見学会に参加できるとなっているんですよ。ところが、まだ公募していないうちに、その2社には特別な権限を与えているじゃないですか。これは
官製談合防止法にいう幾つかの問題、例えばここは透明性の確保、公正な競争、適正な施行、不正行為の排除。公正な競争を著しく阻害するんです、こういう特定な業者とやるというのは。そういうことがあなたの答弁の中にずうっと散見されたので、私らは注目していたんですよ。不正行為の排除というところにもひっかかってくると思いますね、この問題は。答えてください。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 私ども市の職員が一番気をつけなければいけないことは、法律に抵触するような行為をしないということだと思います。今回この再公募をするに当たって、私どもは、そうしたヒアリングをやったり、業者に事前に厨房の見学を許したりすることが、いわゆるこの
官製談合防止法、正式名称はちょっと控えますけれども、それに抵触するかどうかということは、市の顧問弁護士に相談しながら進めてまいっております。
顧問弁護士の見解をここで申し上げますけれども、誰もが応募することが可能なように、ホームページで公募している、施設見学の日を設けている、質問を受け付ける期間と回答を約束している。これは、特定の業者が従前に受けた対応と変わるものではなく、公平性を欠くものでもない。官製談合と呼べるようなものは発生していないというようなことが市の顧問弁護士の見解でございますので、私どもはこれに従いたいと思います。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 今言ったのは、違うことを言っているんですよ、顧問弁護士は。あなた方が実際に実施要領をホームページで発表して、そこには、つまり公募すれば現地見学会に平等に参加できる、平等に。それをまだ公募しない前に2社にやっているじゃないですか。それは、今、弁護士が読み上げたそのこととは違うんですよ。だから、それは違う。回答になっていない。
続けて言います。もう時間がないんだ。
プロポーザルの結果として、応募が1社であっても、プロポーザルは成立するものとする。ここも今回大きく違ったところですよ。前にはそういうのはなかった。これはどう理解したらいいんですかね。今回わざわざ書かれたというところに、私はかなり意味があるんじゃないかと思うんですけど、普通は、1社ではプロポーザルは成立しないと、こう書くならわかりますけれども、これはヒアリングの中から出てきたんですね。ヒアリングの中から、どこかの業者に言われて、これはこういうふうにしていて、どうも1社になっちゃうかもしれないということで出てきたんじゃないですか。そうすると、これはやっぱり重大な疑惑ですよ。特定の者に落札させようとする行為と。こういうような問題に当たってくるんです。どうですか。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) ちょっと私も、仕様書の中を頭の中に全て記憶しておりませんので、ただプロポーザルに1社しか参加しなくて有効なのかということにつきましては、藤枝市のプロポーザルは、藤枝市の契約検査課が平成28年3月に発行いたしました藤枝市業務委託プロポーザル方式の実施に関するガイドラインというものにのっとって実施しております。そのガイドラインの第10、留意事項というところで、プロポーザル方式の参加事業者が1社の場合、それが公募型プロポーザル方式の場合は、1社により実施できるものとするというふうにはっきり書かれておりますので、このガイドラインに沿ってやれば、特定の業者が1社だけで有効にしろと言っても言わなくても、何も問題なく、今から何社出てくるかわかりませんけれども、1社であっても有効にプロポーザルを実施しますし、改めてそのことを書く必要もなかったかなと思いますけれども。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 結局、今までのあなた方の説明からいうと、ヒアリングをやって、そこで業者からいろいろ聞いて、それによって変えていくこともあるということ言っているんだけれども、現に、実際にこれだけの違いが出てきているんですね。それがどの業者とどういう形でヒアリングをやって出てきたのかということは、結局は示さない。
それから、特に重大なのは、食材費を外したことです。大体、食材費というのは、委託管理費と同じぐらいの大きな金額になるんですね。だから、これは場合によっては、非常に市に大きな損害を与えるというか、実際の契約がどんどん広がっていく可能性があります。こういうことを結局示さないわけですね。今までやってきたことには、極めて重大な疑惑があるということを言って、まだ非常に重要な問題がありますから、ちょっと私、次の質問へ入ります、最後の質問。
最後の質問は、3月1日に石井議員との間でやりとりがあった問題であります。
石井議員は、これまで病院がこの議会で約束してきたこと、つまり、市民の皆さんにシミュレーションもお示しして、それから市民の理解もとりながら再公募をするならすると、こういうことですね。それは、市民への約束なんですよ、議会での答弁というのは。これが破られていいのかというふうに石井議員が聞いたときに、あなたは、とにかく破られたことについては認めたわけですよね。あの答弁をよく見ていると、一応、基本的に約束したことが破られたことは認めたんですよ。そうじゃないんですか。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 約束というのは、一般的には、当事者間で将来の出来事について取り決めをすることというのが、私は約束というものかなあと思っておりますけれども、11月時点の私の答弁は、いわゆる1回目のプロポーザルに参加業者がなくて不調に終わって、これは、私は破られたというか、破ったという認識は持っておりません。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) あのね、シミュレーションと住民合意をやると言ったんです。やらなかったじゃないですか。しかし、やったとは言わなかったんですよ。つまり、そのことは、基本的にまず一つの事実は認めたということ。ただ、それについて、あなたは言いわけをしましたよ。それは言いわけであって、やらなかったことは認めたわけじゃないですか。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) シミュレーションをやらなかったというのは、認めたも何も、実際お示ししていないわけですから、それは間違いないことだと思います。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 明確なこの議会の答弁を踏みにじったことなんですよ。約束と言ったけど、これは市民への約束なんです。ここで話されて、あれだけ明確に言ったということは。約束を破っていいんですか。端的に答えてください。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 約束というのは、破ってはいけないものだというふうに私も考えております。
(発言する者あり)
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
傍聴席の皆さんに申し上げます。傍聴席での発言等は禁じられておりますので、御静粛にお願いいたします。
◆12番(
大石信生議員) それでは、今ちょっと何秒間かありましたけど、続けます。
いずれにしても、これは明確に議会で約束したことを守らなかったんです。そのためにいろいろ言われましたよ。それは、前の第1回目の公募のときと中身が変わっていないと。だけど、今回変わっているんですね、まず変わっている。だけど、仮に変わっていないとしても、変わっていなければ、シミュレーションをやらなくてもいいとか、それから市民の合意は要らないという、そういう議論を最初からしていませんよ。それはあなたが何より一番よく知っているじゃないですか。議論を何回もここでやったんだから。そういう脈略で話はしていないんです。ただ、多分、理由として困ったんでしょうね。それでああいうことを言ったんだけど、これは理由にならないんです。だから、約束をしっかり守ってもらいましょう。しかも、新しくこの、ちょっとした短い期間であっても、疑惑が出てきたんですよ。特定の業者とやっている中で、いろんな意見を言われて、それで仕様書と実施要領が大きく変わった。その中身について聞いても、明らかにできない。何よりも透明性と公正な競争が必要な入札です。しかも、それに官がかかわっちゃいけないんですよ。契約が始まろうとしているときに、事業者と意見を交わしちゃいけないんです。それなのに、あなた方、平気でヒアリングと称していって、本当にかなり込み入ったところまで議論をしているというか、意見を交わしている。それは、この防止法の中にある、つまり、事業者との対応における注意事項、契約締結前に個別の事業者等と意見交換を行ってはいけません。これに該当するんですよ。そういう疑惑が出てきました。しかも、事は議会でしっかり約束した。事業管理者も、市民合意がなければ動かないと言ったんですよ。その上で、病院当局はヒアリングをしっかりお示しして、それで再公募するならやると言ったけれども、それをやらなかった。
したがって、これはとりあえず一旦中止をする。今やっていることは中止をする。そして、やっぱりしっかり体制を整えて出直すべきです。しかも、聞くところによると、私が聞いた範囲では、あなた方は、再公募をするというのを市長部局のほうに言っていないじゃないですか。これだけの問題が起こって、もちろん議会にも言わなかったけど、これだけの問題が起こっているときには、当然、正式に病院側からこれこれこういうことが整いましたのでということを、少なくとも市長部局の幹部がわかっているような状態でやりとりがなければ、うそだと思いますよ。そういうこともやらないと。これは、まさに病院の極めて問題のある暴走です。
したがって、これはもう一旦作業を中止して、そしてしっかり出直すべきだと。そのことを最後に申し上げて、私の質問を終わります。
○議長(
水野明議員) 以上で、
大石信生議員の一般質問を終わります。
○議長(水野明議員) それでは次に進みます。9番 山本信行議員。山本信行議員。
(登 壇)
◆9番(山本信行議員) 公明党の山本信行です。
通告に従いまして、一般質問をいたします。
標題、教育日本一の藤枝市を目指して。
1項目め、夜間中学の整備について。
多様な学びの場づくりを進める議員立法、教育機会確保法が昨年12月に成立し、夜間中学に関する規定が施行されたことを受け、文部科学省は、各自治体向けの手引書「夜間中学の設置・充実に向けて」を作成。1月27日に公表し、全国の地方自治体に発送した。
教育機会確保法では、不登校などで義務教育を十分に受けていない人への教育機会を確保するため、全ての地方自治体に対し、夜間、その他特別な時間において授業を行う学校における就学の機会の提供、その他の必要な措置を講ずるものとすると義務づけている。
夜間中学の対象となる方は、平成22年の国勢調査によると、静岡県内には2,509人、本市では103人となっており、このような現状に適切に対応することで、地域の活性化、治安の改善にも資すると考えられます。
また、政府が掲げる一億総活躍社会を実現するため、希望する人々に対して、夜間中学への就学の機会を、国籍や居住地、年齢等に関係なく提供できるように夜間中学の整備のための取り組みについて考えを伺います。
2項目め、学校給食のアレルギー対策について。
子供を食物アレルギーからどう守ればいいか。この問題に頭を悩ます保護者は少なくない。アレルギー疾患対策基本法が平成27年12月に施行され、学校などの給食における食物アレルギー対応が大きく前進をした。
本市でも、学校給食課が食物アレルギーの子供を持つ母親の会などとの懇談会を通し、デザートのホームページ掲載や容器の支給など、さまざまな対応をしていただいているところでありますが、学校給食における食物アレルギー対策のこれまでの取り組みと今後の方針を伺います。
3項目め、小・中学校の防災教育について。
甚大な被害をもたらした東日本大震災から5年が経過し、間もなく6年目になろうとしております。2月28日には、宮城県岩沼市で震度5弱を観測し、いまだ予断を許さない状況でございます。
各地域では、年2回、防災訓練を実施して、避難訓練等に取り組んでいるところですが、参加者の中には、若い世代の中高生の姿はとても少ないのが現状ではないかと思います。社会はどんどん少子化が進んでおり、将来の地域の柱となって成長してほしい若者たちに地域防災の意識や活動をいかにつなげていくかということは、それぞれの地域での共通した重要課題であります。
先進的な事例ではございますが、東京の荒川区では、区立中学校全校10校の部活動に防災部を設置して、将来の地域防災の担い手となる若者の育成に取り組みを始めております。
こうした先進事例を踏まえ、本市の学校においても、ジュニア防災士の推進や学校防災部を含め、日ごろから防災についての意識を高める環境整備を進めるべきと思うが、市の考えを伺います。
4項目め、セカンドブックの取り組みについて。
子供の読書活動は、子供が言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものです。このことに鑑み、子供が自主的な読書活動を行うことができるよう、そのための環境整備や読書機会の提供、読書活動の啓発などの推進を積極的に図り、もって子供の健やかな成長と「日本一の教育のまち・藤枝」づくりに資することとし、平成28年3月には、第三次となる藤枝市子ども読書活動推進計画が策定をされました。6カ月健やか相談時に行っているブックスタート事業や、次年度は、読書っ子育成事業も計画されているようですが、より読書活動の推進を図るため、幼稚園・保育園の入園時または小学校入学時に書籍を贈呈するセカンドブックへの取り組みについて伺います。
5項目め、チーム学校について。
義務教育に関し、今後ますます子供たちの一人一人の個性や学習状況などに応じたよりきめ細やかな教育が推進され、学校のみならず、地域ぐるみで質の高い教育環境づくりに一段と力を入れて取り組まれていくことが望まれている。少人数教育の一層の推進とともに、教員の増員と資質の向上、また教員に加えて、スクールカウンセラーなど専門性を持つスタッフが一体となって教育課題に対処する。そして、保護者や常に子供たちの成長を願っている自治会や教職のOBの方など、地域の方々が学校運営に参画するコミュニティ・スクールの促進などを積極的に推進する必要があると考え、学校サポーターズクラブ、学校支援相談員の拡充やチーム学校について、市の考えをうかがいます。
以上5項目について、御答弁のほどよろしくお願いいたします。
○議長(水野明議員) 当局から答弁を求めます。市長。
(登 壇)
◎市長(北村正平) 山本議員にお答えいたします。
最初に、御質問の教育日本一の藤枝市を目指しての3項目め、小・中学校の防災教育についてでございます。
昨今、特に南海トラフ巨大地震のおそれが指摘されまして、さらに頻発いたします自然災害等、市民の生命、身体、また財産を脅かす要因がふえる中で、子供たちが災害に対する正しい知識を持って、しっかり備え、そして自分自身の命を守り、地域社会を支える人材として成長していくことは、本市の発展にとって欠かせないものと強く考えているところでございます。
こうした考えに基づきまして、学校では、防災教育を組織的かつ計画的に進めるために防災教育全体計画を作成いたしまして、各教科や、あるいは道徳、また特別活動等の教育活動全体でこの防災教育に取り組んでいるところでございます。
さらに、PTAや防災関係部局との連携で、自然災害の仕組みや、あるいは二次災害の防止などの学習に加えまして、防災マップづくりによる危険箇所、あるいは避難場所の確認、さらにAEDによる救急蘇生法の実習などを発達段階に応じて行いまして、日ごろから防災についての意識を高めているところでございます。
防災訓練といたしましては、避難訓練、あるいは保護者への引き渡し訓練を実施いたしまして、災害時における安全で適切な行動の仕方を体験的に学んでおります。
本市といたしましては、これらを確実に実施することによりまして、初めに申し上げましたように、災害時に地域の力といたしまして、みずからの判断で正しく行動できる子供たちの育成につなげてまいりたいと考えております。
次に、5項めのチーム学校について。
これは大変重要な問題というふうに考えております。今日の学校を取り巻く複雑かつ多様化いたしました教育課題を解決するためには、教職員や学校内の多様な人材がそれぞれの専門性を生かしまして、子供たちに必要な資質・能力を身につけさせる、いわゆるチーム学校の考え方が求められているところでございます。
いじめや不登校などの生徒指導上の問題、また特別支援教育の充実、貧困問題への対応など学校が抱える課題に対応するには、心理や、あるいは福祉等の専門性が必要不可欠でございまして、本市では、こうした側面から教員を支援する体制づくりを整えているところでございます。
現在、本市では、スクールカウンセラー、あるいはスクールソーシャルワーカーが専門性に基づきまして教員を支援いたしますとともに、児童・生徒や保護者に対しまして、心理や福祉の側面からサポートを行っております。
また、学校支援相談員の配置は、特別な支援を要する児童・生徒への支援の充実に加えまして、教員の負担軽減といった面からも、かなり成果が上がっているものと認識をしております。
さらに、学校と地域との連携強化の役割を果たす、いわゆる学校サポーターズクラブでは、各地区のコーディネーターが学校のニーズに応じた地域の人材を派遣いたしまして、学校現場で活用しております。引き続き、地域で活躍する人材の確保に努めまして、学校の支援体制の充実を図ってまいります。
このほか、来年度は、特別支援学級の支援員や、あるいは外国人児童・生徒に対する日本語指導等を行います適応指導員を、またさらに瀬戸谷地区では、小中一貫教育の導入を行うこととしておりますが、この導入に当たりまして、ALTや理科専科支援員をそれぞれ増員いたしまして、教員が授業に専念できる環境づくりを進めてまいります。
今後もチーム学校の実現を目指しまして、学校におけますチーム体制の整備に努めますとともに、地域とともにある学校づくり、そして社会に開かれた学校づくりをより一層推進してまいります。
また、本市が推進いたします小中一貫教育におきましては、地域の理解と協力が不可欠でございますことから、これまでの連携、協力からさらに一歩踏み込みまして、地域が主体的に学校運営に参画する、いわゆるコミュニティスクールにつきましても、瀬戸谷小中学校から段階的に導入を図ってまいります。
残りの項目につきましては、教育長及び担当部長からお答え申し上げます。
○議長(水野明議員) 教育長。
(登 壇)
◎教育長(山本満博) 山本議員にお答えします。
標題の教育問題についての1項目め、夜間中学校の開設についてですが、夜間中学校につきましては、義務教育の未修了者や不登校などで十分な教育を受けることができなかった人などが対象であり、昨今は増加傾向にある未就学の外国籍の人からの就学希望も多くなっております。
現在、全国には8都道府県で31校が設置されておりますが、文部科学省では、各県に1つ以上の夜間中学の設置を目指す方針を掲げております。
静岡県におきましても、平成27年度から中学校夜間学級設置の研究を行っておりますが、現段階では、県内に設置するまでには至っていないものの、政府の方針や法整備の動向を注視しつつ、他の都道府県の取り組みの研究や、県内の潜在的なニーズの把握に努めるとしております。
今後は、本市においても、義務教育の未就学者や未就学の外国籍の人の就学ニーズなどを把握する中で、必要に応じて、県に対し夜間中学校の設置の要望をしてまいります。私からは以上でございます。
○議長(水野明議員) 教育部長。
◎教育部長(大畑直已) 私から、標題の教育日本一の藤枝市を目指しての残りの項目についてお答えいたします。
最初に、2項目目の学校給食のアレルギー対策の取り組みと今後の方針についてでありますが、これまでの取り組みとしましては、小学校入学に際し、アレルギーを持つ子供の保護者の不安を解消するために、入学前に保護者、教諭、栄養教諭などによる面談を実施し、食物アレルギーについての情報交換を行い、保護者が安心できるよう信頼関係を築いてきたところであります。
また、入学後は、献立表にアレルギー欄を設け、子供たちや保護者が食物アレルギー食品を意識するよう表示することで、クラス全員が食物アレルギーへの理解が深まり、アレルギーを持つ子供たちも給食時の一体感を味わえるように取り組んでまいりました。
さらに、アレルギー物質を含まない加工食品を優先的に購入することにより、保護者が代替食を用意する負担が軽減されるという取り組みも喜ばれているところであります。
今後も、食物アレルギーの子供を持つ保護者との懇談会を継続し、食物アレルギー対応の情報収集に努めるとともに、ノンアレルギー給食などについて研究するなど、引き続き安全・安心な学校給食が提供できるよう努めてまいります。
次に、4項目めのセカンドブックの取り組みについてありますが、子供の読書の推進活動については、藤枝市子ども読書活動推進計画にのっとり、6カ月健診に訪れる親子に絵本を手渡すブックスタート事業に取り組んでおりまして、毎年1,000人を超えるゼロ歳児に絵本を配付しております。初めて触れる絵本を通しまして、親子のふれあいや会話をする時間が生み出され、子供の成長過程においても、言葉や想像力を養う大変重要な機会となっております。
一方、セカンドブック事業は、次の成長過程である就園前の子供に対し、豊かな感情やコミュニケーション能力などの育成を目指して、その年齢に応じた多くの本と触れ合う機会を創出する事業であります。
本市では、本の嗜好が多様化する子供に対し、これまで対象年齢に応じた推薦する本を紹介するブックリストを配架し、あわせて図書館で読み聞かせ活動を行ってまいりました。
今後のセカンドブック事業の取り組みにつきましては、就学時健診などさまざまな機会を活用する中で、保護者に積極的にブックリストを配付し、一人でも多くの子供たちが本の魅力に出会う機会を提供してまいります。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員、よろしいですか。山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) 御答弁ありがとうございました。
それでは、順に再質問をさせていただきます。
まず、夜間中学の整備についてですけれども、県のほうでも確認をしていただいたようで、現在のところ、こうした事業には至っていないということでございます。夜間中学校というのは、答弁でもございましたとおりに、さまざまな理由から中学校に通えなかった、また中学校を卒業することができなかったという方ももちろん対象でございますけれども、またそれ以外に、不登校であったり、外国籍の方だったり、そういう方々のところにも非常に注目をされていて、先ほど御答弁でもあったとおりに、全国8都道府県で31校が設置をされているということでございました。
この藤枝市内で108人ということで、ちょっと多いかなあというふうに自分自身は感じたところでございますけれども、外国籍の方が大変多くなっていると、自分が子供のころには、外国籍の方というのは大変少なくて、稀だなあというふうに思ったんですが、今、入学式、また卒業式に行くと、非常に外国籍の方も多いと。当然、その外国の方が日本に来られる時期にもよるというふうに思いますけれども、特に小学校に入られてから日本に来られた方に対しては、非常に言葉の不便というものも感じているところではないかなあというふうに思いますので、その点について、現在の外国籍の児童はどのような様子であるか伺っておきます。
○議長(水野明議員) 教育長。
◎教育長(山本満博) 外国人の子供の様子なんですけれども、学校では、やはり授業によっては全く理解できていない教科もありまして、外国人の適応指導員がいるわけですけれども、そこで一対一指導をしていただいたり、あるいは少人数指導ということでやっていただいて、基礎的な日本語の理解に加えまして、コミュニケーションも図るということで、大分自分を出せると、そういう場にはなってきているなというふうに思っております。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) ありがとうございます。
本市では、さまざまな対応をしていただいて、先ほど答弁があったとおりに、外国籍の方に対しても、しっかりと指導をしていただいているということですので、実際にそういった方々もたくさんいるというふうに思いますので、その点では、今後のことでありましたとおり、人数調査もしっかりしていただいて、できれば教育日本一と言われる藤枝市からぜひ手を挙げていただければというふうに思いまして、次の質問に移ります。
学校給食のアレルギー対策でございますけれども、さまざま先ほど御答弁がございました。壇上でも言わせていただきましたけれども、アレルギー対策の母親の会という方のところにも何度かお伺いをさせていただいて、さまざまな御意見を伺うことができました。入学時に保護者などへの面談を通して聞き取り調査が行われていると。また、先生に対しては、年に1回、このアレルギー対策への周知徹底をするとともに、さまざまな研修も行っているというふうに理解をしているところですが、この肝心な児童・生徒に対しては、どのような指導をされているのか伺っておきます。
○議長(水野明議員) 教育部長。
◎教育部長(大畑直已) 子供たちへの指導ということになりますけれども、年度当初は、学級担任によりまして、食物アレルギーの説明、そして栄養教諭が食に関する指導の時間の中で、食物アレルギーの症状、あるいは症状が出たときの対応などについて説明するなどしまして、全ての子供たちが理解できるように努めているところでございます。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) 同じ給食が食べられないということで、ほかの生徒から偏見を抱かれたりとか、そういうふうに思われる、心配をされる親御さんが非常に多いかなあというふうに思いますので、その点はしっかりと指導をしていただきたいというふうに思います。
どういうふうな形で進めているのかわかりませんけれども、製薬会社のファイザーでは、こういうアレルギー対策への教材というのも出しておりまして、無償貸与などを行っておりますので、そういうのもしっかりと活用をしながら今後指導徹底をお願いしたいというふうに思います。
それから、先ほど献立のお話も出ましたけれども、献立の表を見て、アレルギーを持つ親御さんは、これが食べられないとかというと、その代替食をつくったりという形で、お弁当を持たせるという方もいらっしゃると伺いました。学校給食というのは、しっかりした管理のもとで配膳をするという形になっておりますのでいいんですが、こうした手持ちのお弁当等を持ってくるときに、冬場はいいんですが、夏場の傷みやすい時期には、大変苦慮するところで、つくってすぐ届けるという親御さんもいらっしゃるそうでございます。そのようなときに、学校の事務室には冷蔵庫があるかというふうに思いますけれども、全部の学校で冷蔵庫があるかどうかわかりませんけれども、こうした対応をしっかりととっていただいて、お弁当を預けて、冷蔵庫に入れていただけるというところのことで確認をしたいというふうに思いますので、お願いいたします。
○議長(水野明議員) 教育部長。
◎教育部長(大畑直已) 子供たちが給食を食べられないということで、持ってきた代替食、お弁当ということになるわけなんですけれども、それにつきましては、学校のそれぞれの状況は少し違うかもしれませんが、事務室の冷蔵庫に入れたり、あるいはエアコンがあるところに置くというような、そういったところで保管をしているというような状況がございます。もし、その辺のことにつきまして、各学校に食物アレルギーの子供がおりますので、いま一度、各学校にそういった点につきまして周知をしていきたいというふうに思っております。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
それから、先ほど献立表にアレルギーの食材の欄を設けながら、生徒・児童にもこういった対応を説明していくというお話もございました。保護者は、この献立表を見ながらアレルギーに対する対策をして、先ほど代替食というお話もございましたけれども、そういったものをおつくりになるというふうに思うんですが、この献立表のメニュー表示だけを見て、それが実際にどういった仕上がりになるのかということが非常にイメージしづらい部分でもございます。そういった意味で、アレルギーが入っている物質は食べられないもんですから、せめて皆さんと同じようなものを食べさせたいという親心でやっていただいているかというふうに思いますので、またデザート、それからそういうのもホームページで紹介をされていて、これは非常によくやってくださっているという高評価もいただいております。
そこで、紙ベースでは大変難しいかというふうに思いますので、ホームページ等でこの仕上がりぐあいの写真だったり、また材料やつくり方、アレルギー等々のことも含めて載せていただいて、保護者に見ていただいて、こういう形の仕上がりになっていますというのをしっかりとお示しして、参考にしてもらえたらというふうに思いますので、そういう取り組みができるか、お伺いいたします。
○議長(水野明議員) 教育部長。
◎教育部長(大畑直已) これまで、デザートにつきましては、事前にホームページに掲載するように取り組んできたところでございます。今お話にございました献立、これまで提供してきた献立、そういったことの中で、どのような献立を掲載することを希望しているのか、もう一度保護者の皆様の御意見を聞く中で、ホームページに載せられるように実施してまいりたいと思っております。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) 保護者とのお話の中でという御答弁でしたけれども、できれば、つくった時点の写真を撮っていただいて、全て載せていただければありがたいかなあと。また、一通り撮って、新しい給食のメニューが出たら、またその都度追加していくみたいな形でやっていけば非常に喜ばれるのではないかなというふうに思います。
本来であれば、給食センターでの対応というのが非常に望ましいわけですが、現状では非常に難しいかというふうに思います。保護者の方の中には、小学校入学して、給食センターでの対応を希望されながら、もう卒業してしまったという方もいらっしゃいました。ぜひ一日も早い給食センターへの対策を講じられることを求めて、次の質問に移ります。
小学校の防災教育についてでございます。
本市の学校施設の地震対策については、全小・中学校が耐震済みであり、窓ガラスの飛散防止フィルムなど、対策を行っていただいておるところでございます。
特に地震については、事前予測がなかなか難しく、素早い情報伝達が大変重要となっております。緊急地震速報というJ−ALERTというものもございますけれども、これは唯一と言っていいほど事前に発表される情報でございます。その情報を、学校により少し対応が違うかというふうに思いますけれども、緊急地震速報が入った段階で、どのように全生徒にそれを知らせるかというのが非常に重要な点で、ある学校では、そういう情報が入ったらすぐに放送室に行って、放送を流すというお話も聞いたことがあります。そうすると、ここ静岡県では、非常にこの時間が短いということもあって、放送を流す前に既に地震が起きているということも考えられますので、その緊急地震速報の活用の現状の取り組みをお伺いいたします。
○議長(水野明議員) 教育長。
◎教育長(山本満博) 緊急地震速報が出た場合には、今、議員が言われたように、J−ALERTが機能するわけですけれども、本市の場合には、同報無線が自動的に起動しまして、それが全地域に一斉放送されることになっているようです。
学校では、その放送を受けまして、学校に危機管理マニュアルというのがありますので、それに従って、学校の緊急放送を使って対応するという形になっております。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) ありがとうございます。
緊急の同報無線ということで、一つちょっと確認をしておきますが、ふだん広報なんかで流れる同報無線では、各エリアごとに流れるかというふうに思いますがこの緊急地震速報というのは、全市一斉に同じ時間に流れるというふうに理解してよろしいでしょうか。
○議長(水野明議員) 危機管理監。
◎危機管理監(中田久男) 今の御質問でございますけれども、緊急地震速報につきましては、一斉に流れます。それで、最初おっしゃられたものは、一般的に放送するときには、一般放送でございますけれども、そのときは共鳴しないように、市内を3ブロックに分けて放送する場合もございますけれども、緊急地震速報は一斉でございます。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) わかりました。
多分そうではないかなあというふうに思ったんですが、各学校を見たら、ほとんどの学校は防災のスピーカーがあるのがほとんど、小・中学校全部近くにありましたので、そういった面では非常に有効かなというふうに思います。
本市では、防災教育も先ほど御答弁ありましたとおりに、AEDの救急措置であったり、また防災マップづくりというのもやっているということで、非常に積極的にやっていただいているなあというふうに思います。冒頭でも申し上げましたけれども、ジュニア防災士という形での参加は、どのように考えていらっしゃるのか伺います。
○議長(水野明議員) 教育長。
◎教育長(山本満博) 県のほうで行っている、ふじのくにジュニア防災士ですけれども、これは県の認定する防災講座を2時間程度受けて、そしてその後、地域の防災訓練に参加をして、それをレポートにして、県のほうに提出して申請をすれば、その認可がおりるという形になっているようですけれども、藤枝市の場合には、小・中学校でも今お話がありましたように、防災意識を高めるために、防災訓練をかなりたくさんやっておりますので、このジュニア防災士につきましては、これは一つの取り組みとして、各学校のほうに周知していきたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) 今回の質問をするに当たりまして、自分も県の地震防災センターにも行って、お話を伺ったり、また市内の中部危機管理部の職員の方にもお話をお伺いしました。今、教育長がおっしゃったとおりに、さまざまなカリキュラムをこなした中でレポートを提出して、ジュニア防災士の認定をしていただけるということで、特に藤枝市内は、先ほどおっしゃったとおりに、さまざまな教育を県の中部危機管理局の方に来ていただいて、講習もやっていただいているということでございますので、そうであるならば、ぜひ一つの学習をしたという子供たちの励みにもなり、またその子供たちが大きくなって、さらに防災意識を高めていくということにもなりますので、ぜひここは取り組んでいただければというふうに思います。
次の質問に移ります。
セカンドブックでの取り組みについてでございますけれども、これは前議員だった牧田五郎さんと、それから大石保幸議員が提案したものというふうに伺っております。答弁では、さまざまブックリストの啓発やボランティアによる読み聞かせ等々も活発に行われているということでございました。
ここで、特にセカンドブック、それから先進地では、サードブックというものも行われているかというふうに思いますけれども、他市の取り組みというのをどのように把握をされているのか伺っておきます。
○議長(水野明議員) 教育部長。
◎教育部長(大畑直已) 県内の他市の状況でございますけれども、本市を含め、このセカンドブック事業については、7市が実施しているところでございます。その内容ですけれども、ブックリストの配付、あるいは読み聞かせの実施、それから本の配付、これは2歳児や3歳児の健診時などに行っているところがございます。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) さまざま取り組んでいただいているということで、冒頭にも紹介をさせていただきましたけれども、次年度、読書っ子育成事業という計画もされておるようでございます。資料を見ますと、2,000円の本を500冊という形になっておるかというふうに思いますが、この具体的な狙いについて伺っておきます。
○議長(水野明議員) 教育部長。
◎教育部長(大畑直已) この来年度実施する読書っ子育成事業の狙いというところでございますけれども、やはり教育日本一を目指しています、学びの環境づくりに向けまして、まず幼稚園、保育園などに本を貸し出しまして、子供たちが本と触れ合う機会をつくりまして、心豊かで、それから教養のある人材づくり、そういったところが狙いでございます。以上でございます。
○議長(水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) 私ごとで大変恐縮ですが、自分が本を読もうと思ったきっかけは、小学校の低学年だったというふうに思いますけれども、学校で読書感想文を書きなさいと言われて、手渡された本を読んだことがきっかけでございました。今、さまざま、スマートフォンとかタブレット等の普及によって、実生活での本を読む機会というのがだんだん失われつつあるかなあというふうに思います。全国では、ビブリオバトルという新しい本を読む取り組みをされている自治体もあるようでございますので、さらに研究を重ねていただいて、両者に恵まれた整備環境をお願いし、次の質問に移ります。
チーム学校についてでございます。
さまざま代表質問でもございましたとおりに、次年度は、ロボットのペッパーを使ったプログラミング教育や、小学校では、平成32年度から英語が教科として入ってくるということでございます。日本の先生というのは、非常に忙しくて、教育大国を掲げるシンガポールでは、教師が授業に専念できるように、担任講師の事務作業というのを専門のスタッフが代行してやっていただいているということもございます。
経済協力開発機構(OECD)が、世界34カ国の地域の中の中学校教員を対象に行った国際教育指導環境調査によると、日本の教育の教員の勤務時間は、1週間平均で53.9時間、34カ国の参加国の平均を15時間も上回り、最長だったそうでございます。このような大変忙しい教員を支えるために、答弁でもございましたとおりに、本市では、スクールカウンセラーであったり、またスクールソーシャルワーカーであったり、専門性を生かしたサポートを行っていただいており、また学校サポーターズクラブも活躍をしてくださり、学校を支える輪が徐々に広まってきております。
そこで、今後ますます重要になってくると思われる、先ほど申し上げた地域の力である学校サポーターズクラブでございますけれども、特にこの学校サポーターズクラブを取りまとめていただいているコーディネーターというのがいらっしゃるかというふうに思いますが、その方が今後さまざまな事情がふえる中で、このコーディネーターも増員をしていったらいかがかなあというふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。
○議長(
水野明議員) 教育長。
◎教育長(山本満博) 現在、10の中学校区において、16人のコーディネーターの皆さんが今活動していただいております。これは、学校の要請に応じて、きめ細かな対応をしていただいたり、また一連の授業を進めていただくために、やっぱりコーディネーターの役割というのは非常に大事だなあというふうに思っておりますので、今後につきましても、中学校区にコーディネーターを複数配置というような形でこれから進めていく計画でございます。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
標題のチーム学校ですけれども、これは先ほど申し上げたとおりに、学校の先生以外の方も含めて、地域で全てを温かく見守っていこうという支援のもとかというふうに思います。市長も御答弁いただきましたので、チーム学校として、現在積極的に取り組んでいただいているという事例がありましたら、ぜひ御紹介をしていただければというふうに思います。
○議長(
水野明議員) 教育長。
◎教育長(山本満博) ここに藤枝市学校サポーターズクラブという冊子ができ上がっているわけですが、例えば藤枝市の中で、具体的に一番頑張っているよというのは、岡部小学校かなというふうに思っております。岡部小学校は、岡部小学校応援団ということで、学校独自で保護者ボランティア、こういうものを組織しまして、子供たちの学習支援とか、あるいは環境整備、こういうものに一生懸命頑張っていただいております。こういうふうにほかの学校もなればありがたいですが、なかなかそこのところは信頼関係というのがありますので、難しいと思いますが、今、岡部小学校でそういう形で行っていただいております。以上です。
○議長(
水野明議員) 山本信行議員。
◆9番(山本信行議員) 岡部小学校が非常に努力をされているということで、非常にうれしい限りだなあというふうに思います。
このチーム学校については、湖西市であったり、岐阜県の中津川市等々がさまざまな地域の人材を確保するという意味で、教育人材バンクという取り組みもなされております。御答弁いただいた岡部の学校の事例を全市に広げられるように、こういった教育人材バンクも活用しながら、教育日本一を掲げる本市ならではの取り組みを全ての子供たちに学びやすい環境づくりに御尽力いただくことを申し上げ、私の一般質問といたします。ありがとうございました。
○議長(
水野明議員) 以上で山本信行議員の一般質問を終わります。
これで一般質問を終わります。
○議長(
水野明議員) ここでしばらく休憩いたします。
午前10時37分 休憩
午前10時54分 再開
○議長(
水野明議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○議長(
水野明議員) 日程第2、第1号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。11番 石井通春議員。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) 私は、ただいま議題となっております第1号議案 平成29年度藤枝市
一般会計予算のうち、立地適正化計画策定事業について質疑を行います。
この計画は、本年度初めて予算計上されたものです。市の総合計画におけます文書では、国が新たに推進を始めました立地適正化計画に市も率先して取り組んでいて、コンパクトシティー推進を行い、持続可能な都市を目指すと市の文書では書かれております。
このコンパクトシティーという言葉、そしてネットワークという言葉は、本予算の随所に見受けられる言葉です。
国が推奨いたしております、いわゆる地方再編に基づく構想でございまして、財源と居住地を選択と集中の方針で再編していくものと解釈をしております。
日本は、これからどんどん人口が減っていくと、従来のような村落の隅々に公民館、学校、郵便局、スーパーなどは存続できないと。ですので、一地域内に拠点をつくってそこにそれらの施設を集中させて、それ以外の地域はネットワークで結ぶというのが基本的な考え方でございますけれども、ローカルアベノミクスと言われておりまして、拠点が栄えればそれ以外の地域もトリプルダウン、おこぼれ効果があるというのがふれ込みだと思います。
この構想は重層的でして、さきに取り上げました公共施設の削減計画もその一環であると思いますし、複数の自治体で1カ所の拠点病院をつくる地域医療構想ですとか、5つ程度の自治体を取りまとめて、中枢の自治体だけの予算を集中する連携中枢都市構想なども、この構成パーツの一つだと思っております。
世界の人口は、現在の73億から2050年には90億になると予想されている中で、なぜ日本だけが突出して人口が減るのかと。こうした原因には目を向けずに、暮らしやすく住みやすい住環境をつくり、人口をふやすことは行わないで、拠点以外はますます寂れる構想は、私は地方再編にはつながらないというふうに思っておりますけれども、立地適正化事業は、これまで中山間地で行われておりましたこの小さな拠点づくりを、今度初めて都市部で行うというものです。ここでしっかりと本計画をどう進めていくつもりなのか、ただしていきたいというふうに思います。
まず、立地適正化計画区域というものがございますけれども、これは現在の都市計画区域が立地適正化計画区域となります。この計画の中身ですと、この現在の都市計画区域の中には市街化区域がありますけれども、その市街化区域内に居住誘導区域というものを新設して、そしてその居住誘導地域の中にさらに都市機能誘導区域を定めるというふうにしております。
一体、本市は市のどの地域に、新たにどうやって線引をしてこうした地域をつくっていくというおつもりなのかと。
また、この計画によりまして、コンパクトシティーを推進するというのが市の方針でございますけれども、この立地適正化事業によりまして推進するコンパクトシティーとはどうしたことを指して言っているのかと。この構想のままですと、中山間地域のこうした拠点以外の生活が立ちいかなくなるというふうに思っておりますけれども、この点についての見解をお伺いいたします。よろしくお願いします。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。
都市建設部長。
◎
都市建設部長(八木重樹) 石井議員にお答えいたします。
立地適正化事業実施についての1点目、事業における都市機能誘導区域と居住誘導区域の設定についてでございますが、国の運用指針では、誘導区域は市街化区域の中に設定するものとしておりまして、その中でも都市機能誘導区域は、医療や福祉、商業などの都市機能が集積している区域や周辺からアクセスの利便性の高い区域など、都市の拠点となるべき中心区域で、居住誘導区域の中に設定することとされております。
また、居住誘導区域につきましては、長期的な地区別人口見通しを見据えつつ、拠点地区へアクセス性や人口密度水準の確保による生活サービス施設の持続性、災害等に対する安全性などの観点から区域を設定いたします。
本市の区域設定については、現在検討しているところでございますが、こうした指針や本市の特性を考慮いたしまして、設定する予定でございます。
次に、2点目の事業により推進するコンパクトシティーとは何か、中山間地域の生活圏についてでございますが、本市は市街化区域、その周辺の郊外地や中山間地とそれぞれに生活圏が形成されております。今後、人口減少が想定される中、各地区の拠点における生活サービス機能を保ちつつ、都市機能が集積する都市拠点と道路網や公共交通網でつながり、容易にアクセスでき、どこでも便利に健康的な生活を送ることができるまちの構造がふじえだ型コンパクトプラスネットワークとしての考え方であり、これをコンパクトシティーと捉えております。
こうしたことから、立地適正化計画は、中山間地域の生活圏そのものを変えるものではなく、中山間地域活性化基本計画に基づき、地域振興を図りながらその生活圏を維持し、あわせて都市機能を享受できる環境を整えていくものでございます。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 石井通春議員、よろしいですか。石井通春議員。
◆11番(石井通春議員) 具体的な区域については、まだ計画が始まったばかりですので当然検討中と答えたというふうに思っておりますけれども、ただ構想といたしましては現在の市街化区域の中にさらにこれを狭めて居住誘導区域をつくると。その居住誘導区域の中に拠点として都市機能誘導区域というのをつくるというぎゅっと絞っていくような構想であるというふうに思いますけれども、これは結局そこに機能を集中するわけですから、それ以外の区域、漏れた区域は、区域外ですね、これは基本的に住みづらくなっていくような、そういう構想だというふうに私は思うんですけれども、そのことについて、そういう結果につながっていくものはないかということについて、ちょっとお答えいただきたいというふうに思います。
それから、現在どういうことがあるかというのは、これは当然国のほうで、立地適正化でどういうことをやるかというのは指針を出しておりまして、その中身を見ますと、そうした都市機能誘導区域へのさまざまな財政や金融上の支援をしていくと、そういうところには。福祉、医療施設なんかの建てかえは、容積率を緩和してもやってくださいと、拠点区域の中には、そういうことをやってここに集めようとしている。
さらに、公的不動産、低未利用地の有効活用している、これは市町村が公的不動産を持っていますよね。これを誘導施設整備に提供するときには国が直接支援をしますよと。つまり、自治体の土地を民間に売却して、都市施設を誘致しようという財政活用をしますよということまで書いてある。特に、今言ったことはすごく問題だというふうに思うんですね。これをツールとして、自治体の土地や施設を民間に売却しますというふうなツールに捉えかねない。これは、国の計画の中身なんですよね。こうしたことについて、どう対応していくかという話をお答えをいただきたいというふうに思います。
それから、コンパクトプラスネットワークの話は、つまりこれまで住んでいた地域と、外れたところはネットワークで結びますよと、拠点と。公民館やそこらは拠点だけに集めて、ネットワークでつくると。外れたところは、6次産業とかはやるかもしれないけれども、ネットワークでつなげることで本当に豊かになるのかといえば、私は本当に豊かになるのであれば、従来どおり住んでいる地域でそのままで生活を維持できるようにしていくというのが、本当の地方再編だというふうに思っておりますけれども、こうした拠点以外がネットワークだけで結ばれて、人口が減るということを言うだけで、ばんと押し出されてやっていくやり方、そうしたこと自体は少し問題があるというふうに思っているんですけれども、ちょっと企画のほうの話になるかもしれないけれども、ちょっとその点についての認識をお尋ねしたいというふうに思います。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。
都市建設部長。
◎
都市建設部長(八木重樹) 3つの御質問をいただきましたけど、まず1点目につきましては、居住誘導区域内がさらに住みづらくなってしまうんじゃないかという御質問でございますが、市としてもさまざまな施策を講じながら、人口減少をなるべく抑えていこうということでやっていきますけれども、ある程度の人口減少が想定されておりますので、そのまま行きますと人口密度が減っていって、今までありました居住環境の中にありました生活に必要な、いろんな生活サービス施設、これがだんだんに撤退していってしまうということが想定されているわけです。
ですから、それを食いとめて、各地にそういう生活サービス機能を保っていきましょうと。そのために、ある程度人口を集中させていきましょうというのが今回の計画でありますので、決してその周りの人が住みづらくなるんではなくて、住みづらくなるのを食いとめようとするのが今回の計画ですので、我々は住みづらくなるとは考えておりません。
それから2点目の、市町村の公的不動産を誘導施設のために安易に提供するのはどうかということなんでございますけれども、公的不動産の活用につきましては、藤枝市はこれまでも駅周辺の中心市街地活性化事業におきまして、BiViですとかホテルオーレのところですとか、今やっております8街区の市街地再開発、こういうものにつきましても公的不動産を活用しながらこうした都市機能を誘致してきて、それについてはある程度成果が出ているんじゃないかと思っております。
ですから、このような都市機能を誘導するのに公的資産をうまく活用していくというのは、まちづくりの一つのアイテムだと我々は考えております。
ただし、当然ながら安易に民間業者の、お金をもうけるためにだけそういうものを出すんではなくて、当然ながら市民にとって利益にあるかどうかということを慎重に判断していかなきゃならないと、そんなふうには思っております。
3点目の、ネットワークでつなげるだけで便利になるのか、そのままでいたほうが住みやすくていいんじゃないかというような御質問だと思いますが、最初に述べましたように、そのままにしておきますと、だんだん生活がしづらくなっていくだろうと想定される中で、それを少しでも保つためにある程度人口集中させながら、生活サービス機能を各地に保っていきましょうというのがこの計画でございますので、まずは各地区に拠点をつくること、それから都市機能もある程度人が集まらないと都市機能を誘導できませんので、都市機能を誘導するために都市機能誘導区域というのを定めまして、そこを中心に地域の住民全員がいろいろ享受できる都市機能を集めて、それらを各地域からアクセスができるようにしていくということで、全員の市民がそれらのことを享受できるということで計画をしていますので、決してそのままではこれから生活がしにくくなっていくのを、そうしないための計画であると我々は考えております。以上です。
○議長(
水野明議員) 石井通春議員。
◆11番(石井通春議員) ちょっとお答えと全くかみ合っていないというふうに思いますけれども、従来どおり住んでいるところでそのまま生活をさせていくことが、住みやすい地域として従来どおりの形でそのまま進んでいくというのが、私は集約ではなくて、そういうふうにしていくのが地方再編だというふうに思っております。
そのことに対してお答えはちょっと基本的になかったというふうに思っておりますけれども、ただこれは先ほども言いましたように、財源の選択と集中、結局こういう中心市街地とか拠点づくりのためには、国はお金を出しますよという、お金を取ってくることはもちろんいいことでありますけれども、でもそういうことにしか使えないというような、お金は来るんだけれども、そのお金に色がついているもんだから、どうしてもそういう政策をせざるを得ないというのは、それは自治体としても需要はあるというふうに思っているわけでございますけれども、その上で立地適正化というのが今度都市部でこれからスタートしていくわけですので、今言いましたように拠点だけが栄えるような計画づくりではなくて、その地域外のところにも施策として講じていくような、そういう計画にすべきであると。
財源が、お金は特定財源ですから色がついていますけれども、そこら辺はいろいろちょっと工夫をしなければいけないところもあるというふうに思っておりますけれども、そういう形の計画をつくるべきだというふうに思っておりますが、この点についてのお考えをお伺いします。
○議長(
水野明議員)
都市建設部長。
◎
都市建設部長(八木重樹) この立地適正化計画は、当然今おっしゃられたように、市街化区域の中に居住誘導区域をつくりまして、その中にさらに都市機能誘導区域をつくるという計画でございますが、その前提としましては、地域を全体を見渡した中でそれを決めていきなさいというのがありますので、その区域の外側については何もしないということではもちろんありませんで、そういうところについても当然配慮をしながらの計画ということですので、計画にはそのようなことも盛り込みながらやっていく要請でございます。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 質疑を続けます。12番
大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(
大石信生議員) 私は、第1号議案 平成29年度藤枝市
一般会計予算につきまして、3件の通告をいたしましたが、一番最初の通告であります総務部関係、市長の施政方針と議案説明についての質疑は見通しが立ちましたので、取り下げさせていただくということにいたしたいと思います。
私は、これまで再質問を一度もやらないで全部の提案が一発で決まったという経験がありましたが、質問しないで通告だけで問題が解決した経験は今回が初めてで、議運の委員長の労に感謝したいと思います。
残りの通告について質疑をいたしますが、まず環境水道部関係です。
環境保全事業費のうち、調査・分析費969万5,000円についてですが、これは数百件の検査にかかる費用だと思います。
第1に水質、大気など調査・分析費の分野別件数はどれだけあるか。
第2にそれぞれについての検査機関名はどことどこかと。
第3に検査機関は時々変えているかどうか、検査機関の継続年数を分野別、検査機関ごとに言ってください。
第4、クロスチェック、ダブルチェックの問題ですが、検査の結果についてダブルチェック、クロスチェックはこれまでやってきたのでしょうか。
今、東京都政を揺るがしている豊洲市場問題と、9回目の汚染調査で猛毒の発がん物質であるベンゼンが最高基準値の79倍検出されましたと。ほかにも21もの検査地点からヒ素やシアン化合物などが基準値をはるかに超えて検出されたと報道されています。猛毒物質は基準値の2倍であっても大問題です。ところが、総事業費6,000億円もかかっているこの1大事業のほとんど決め手になる汚染調査の1回目から8回目まではなぜか基準値を超える汚染は、どこからも全く検出されていなかったのであります。そんなことがあるはずがないという疑問が、知事を初め、今出されているわけでありますが、この1回から8回目までの調査が意図的にゆがめられたんじゃないかという、ごく誰も考える疑問ですね、そういうものが湧き上がっているのは御存じのとおりです。
豊洲では、結局そういうダブルチェックとかクロスチェックというのは行われていなかったわけでありまして、これは非常に重要だと思いますけれども、これまでのことでどのようにやられてきたのでしょうか。
最後第5番目です。何をもって、本市の場合、検査の信頼性が確保されていると考えておりますか。以上、お答えいただきたいと思います。
もう一つの通告は産業振興部関係で、ここは2点であります。
1つは、藤枝市の農業ですね、あるいは農林業ということになりますが、そういう年次報告書を発行して、施策の総括あるいは検証を実施したらどうかという問題であります。
昨年の秋、委員会で長野市へ行きまして、ここで私は大変大きなショックというか示唆を受けたわけですけれども、その一つが長野市の農林業という冊子です。これを見ていきますと、長野市には主要施策と称している施策が30施策あるわけですね。それで、地産地消の拠点となるべき直売所が市内に76カ所あるというようなことがずうっとありまして、毎年次において農村が今どういうふうに変わっていくか、そういう中で施策はどういうふうなことが展開され、これからの課題がどうなっていくかということが非常によくわかるものです。
私は視察に行って、すぐそこの経験をこちらでやったらどうだというのは、余り個人的には好きではないんですけれども、ここではこれから言う地産地消の問題とあわせて、本当にまさに藤枝市の農業の中で一番ポイントはここだなあと思うのは、この一つの発行ですね。そのことによって、農業関係者はもとよりいろんな施策に携わる人たちが、いわゆる今の藤枝の農村、農業の問題を共有できるという点で、この取り組みは非常に重要じゃないかというふうに思いました。
それからもう一つは、地産地消に関する条例、これは藤枝市は推進条例をつくりましたが、一番成果が上げられる施策は何かという問題でありまして、私はやはりこれは農産物の直売所だと思いますね。私も議員をやめたら直売所へ、つくってせっせと持っていきたいと思っておりまして、そういう問題意識もありますけれども、この直売所が現状でどうなっているかと。
それから、この直売所でも、今非常に藤枝市の中で好調なのは、
皆さん御存じのようにまんさいかんです。そういう大規模なものから、中規模、小規模なものもあって、例えば無人販売というのがありますね。これも、実は結構市内にたくさんありまして、主要な地産地消につながっているというふうに私は思っておりますが、これらはそれぞれやっぱり市内の実情に応じてつくられるわけだけれども、長野市の場合76あるわけですね。それについて、大小いろんな支援がやられているというところが非常に特徴だと思っておりまして、こういうことについてどうやっていくのか、特にこの地産地消を進めていく上で何が大事かというと、一つは公の施設などで、できるだけ地元のやつを使うということ。もう一つは、手軽に地元の人が買えて、物が運び込めてというそこのシステムをうんとつくっていく、そこにあると思っていますので、この2つの問題について、ちょっと当局のお考えを伺っておきたいと思います。以上です。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。
環境水道部長。
◎
環境水道部長(石田靖)
大石信生議員にお答えします。
私からは、環境水道部関係の調査・分析費についてお答えいたします。
まず、1点目の水質・大気などの分野別件数についてでございますけれども、水質関係は河川水質調査や事業所排水調査等を種類別に5件、検体数としては合計で148件を予定しております。
同様に大気関係は、大気中のダイオキシン類や硫黄酸化物等5件、検体数297検体、騒音関係は、主要幹線道路沿線の騒音調査1件で3カ所、悪臭関係は苦情処理対応として1件で3検体を見込んでおります。
次に、2点目のそれぞれについての検査機関名でございますけれども、平成28年度の実績は全て株式会社静環検査センターが受託して実施しております。
次に、3点目の検査・分析の分野別、検査機関ごとの継続年数についてでございますけれども、河川水質調査と道路騒音調査は、毎年度指名競争入札により業者選定しておりますが、株式会社静環検査センターがこれまで継続的に受託して実施してきております。
その他につきましても、最も近距離に位置します検査機関である株式会社静環検査センターと単価契約を結び実施しております。
次に、4点目のクロスチェックについてでございますけれども、測定結果に異常と疑われる事例が発生しておりませんので、実施しておりません。
次に、5点目の検査の信頼性の確保についてでございますけれども、環境関係の調査・分析業務は、計量法に基づきまして、環境計量証明事業所として都道府県に登録されている検査機関が実施いたします。その環境計量証明事業所は、国家資格であります環境計量士を有するとともに、計量法に基づく検定を受けた計量機器等も有する事業所として都道府県の確認を受け、登録されております。
株式会社静環検査センターも、静岡県の登録事業所でございますので、信頼性は確保されているものと考えております。以上でございます。
○議長(
水野明議員)
産業振興部長。
◎
産業振興部長(秋田弘武) 私から、
大石信生議員の産業振興部関係の質疑にお答えします。
まず、1項目めの年次報告書の発行による施策の総括と検証についてですが、現在本市の農業施策の総括や検証につきましては、平成27年度に作成した藤枝市農業農村振興ビジョン推進プログラムに基づき、各実施事業の進捗管理や検証をPDCAサイクルにより実施しております。
また、第5次総合計画後期計画に基づく全事業総点検においても同様に検証を行っているところでございます。
御提案のありました年次報告書につきましては、施策の総括や検証資料としての活用のほか、市民への農業施策の情報発信ツールになるものと考えますので、先進市町、県内市町の作成状況や内容の把握を含め、その作成手法や内容などについて検討してまいります。
次に、2項目めの農産物直売所の各地域への設置の1点目、現状についてですが、市内に農産物直売所または施設内に販売所を設置しているのは、市の施設である瀬戸谷温泉ゆらくや玉露の里、大旅籠柏屋、道の駅宇津ノ谷峠、白藤の里のほか、JA大井川のまんさいかん藤枝、民間施設である藤枝農産物水上直売所の7カ所があります。また、市内JAの6支店や藤の瀬会館、蓮華寺池公園の8カ所では、市内7つの朝市グループや地域の農家、NPO法人による農産物の定期的な販売が実施されています。
このように、市内の中心的な施設となるまんさいかん藤枝から小規模な販売所まで、市内各所に大小さまざまな農産物販売所が設置している状況でございます。
次に、2点目の規模や地域の実情に応じた設置への支援についてですが、現在の農産物直売所等の運営状況といたしましては、出荷者である農家の高齢化により、一部直売所では、出荷者や出荷量が減少し、運営に苦労しているとのお話もございます。
本年度、農家等を対象とした農業経営に関する意識調査を実施しておりますので、その中で農産物直売所の設置意向についてのニーズも把握してまいります。
あわせて、国、県の補助金等を活用しながら、農家等からの設置ニーズに対して必要な支援を実施してまいります。私からは以上でございます。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 私は、志太広域事務組合の議員を25年ぐらいやらせてもらったことがありまして、このクロスチェック、ダブルチェックの問題を1回取り上げたことがあります。それから私の後、石井さんが、今、私どもの会派から出ているわけですが、石井さんもこの質問を取り上げましたけど、いずれも今の
環境水道部長と同じ答弁だったんですけど、しかし豊洲のような問題が起こったんですよ、実際に。それで、あそこはじゃあ検査機関信用できないかというと、やはり都道府県に登録されているとか、あるいは国家資格を持った環境計量士がいるとかという点では、基本的に信頼されていると思うんですね。
それで、そういうところでなぜこういう問題が起こるかというと、結局やっぱりチェックが必要なんですよね。ちょっと私のことで余り名誉でないことですけれども、もう時効ですからちょっと言いますと、私は30代のころにある会社に勤めたことがありまして、非常勤で。そのときに、藤枝市じゃないです、ほかの市の担当者とか、あるいは保健所の人たちをかなりごまかしたという経験があるんですよね。これは、書類を持っていくと、黙って受け取って全然問題がない。
そのころ、私はちょうどそういう仕事をしていまして、たまたま藤岡のコミュニティープラントのところで見ていたんです。そうしたら、葉梨川にですね、物すごく汚いのががんがん流れていたんですね、一生懸命職員が1人作業をやっていましたけど。昔は、あそこはコミュニティープラントだったんです。後にあそこのは全部下水道へ統一されましたもんだから、それは直ったんですけどね。そのとき、私、見ていたら、これはもう大変だなと思って、藤枝市の環境衛生部へ連絡して聞いたんですよ、あれ、ひどいのが出ているじゃないですか、いや、全く問題ありませんという答えなんですね。つまり、問題ない資料が全部整っていたと思うんですが、説明はできると思うんですけどね。
そういうことがありました。したがって、私の場合は担当している大きな処理施設がいつもいい水を出すとは限らないもんですから、出ていないときに保健所へ結果を持っていかなきゃいけないという羽目になることがあるんですね。そういうときにどうするかということで、やっぱりごまかすしかないんです、それは。それで結局、水道の水じゃあばれちゃうもんだから、大体川の水で薄めて持っていくとオーケーになって、ありがとうございましたというふうなことになるわけですよ、実は。そういう経験を持っているから、私は基本的にやっぱりダブルチェックがどうしても必要だというふうに思っています。
検査機関を時々変えることが必要ですけど、変わっていないんですね、これは志広組もそうだし、これもそうだし、それからこれ以外に上下水道があります。つまり、1,000件をはるかに超えるような検体をずうっと検査して、そこには予算も相当たくさん投入されているんだけれども、それが実は豊洲のような問題が起こらないから、一応それでずうっといくわけですけれども、しかしたまにはやっぱり検査機関をちょっと変えるとか、それからたくさんの検体のごく一部でいいから、クロスチェックする、違う会社に持っていってやってみるとかいうようなことが、絶対必要ですよ、これは、私の経験からも。そうやって初めて信頼性ができるんですね。だから、例えば原子力潜水艦が入ったときの、前に国会で大問題になりましたことがありましたけど、ああいうときだって一流の検査機関でやっているんですけどね、改ざんが行われたということがあるわけですから、それはそういうふうにやっていくべきだと思います。
だから、ここのところではやっぱり検査機関をちょっと変えると。変えるぞということですね、あるいはクロスチェックをやるぞというその構えだけでいいです。情報公開をしているということで、市民が安心するように、構えだけで一定の抑止力が出てきますから、それはそんなに難しいことじゃないから、ぜひそういう転換をやっていただきたいと思います。
それから、産業振興部のほうのお答えですけれども、両方とも一応基本的に前向きなお答えをいただけたと思っています。
ただ、その中で特に地産地消に関しては、今、直売は7カ所と、これはやはりかなり少ない数です。それで、しかも少ないし規模が小さいですね。そういうところをもうちょっと、例えば玉露の里の茶の華亭のところなんかも、直売所としては農産物のところはないんですね。ただあの軒下を使っているだけだもんだから、ああいうところをもうちょっと拡充していくために、例えば二、三百万円ぐらいの補助金を出すとか、そういうことを長野市はかなりきめ細かくやっているわけですね。
それで、私はここで提案があるんですけれども、蓮華寺池公園というのは今本当に大勢の人が来て、どんどん観光客がふえているんですけれども、こういうところへ直売所を考えられないかということですね。
私は、最初は、例えばテントでもいいと思うんです。それから、軽トラックを並べるような、ああいうやり方でもいいと思いますけれども、スターバックスも結構ですけれども、しかし本当あれだけの場所をやっぱり地域経済に直結するようなものとして結びつけるという点で、発想が逆転しているんじゃないかなあとちょっと思っているんですけれども。
それで、玉露の里も最初の5年間、黒字のときはテントで販売していたんですね。地域の人がみんなそこへどんどん持ち込んでいたんです。そういうことがありますから、私はいきなりあそこへ立派なものをつくれというふうに言いませんけれども、そういう試行をやりながら、農家の意欲を引き出し、さらに高めていくという施策をぜひ検討していただきたいし、それから農林業の冊子についてはぜひ前向きにやっていただきたいというふうに思います。
それから、あわせてダブルチェックの話ですけれども、あるいは検査機関をちょっと変えるという話ですけれども、この一般会計ではないですけど、ほかのところ、つまり水道関係のところを含めて若干検討していただく用意がないかどうかお聞きしておきます。
○議長(
水野明議員)
環境水道部長。
◎
環境水道部長(石田靖) 大石議員の再質問でございますけれども、データの信頼性ということでございます。
先ほど答弁で申し上げたとおり、信頼性は十分に確保されているかと考えておりますけれども、まず今お話もありました上下水道につきましても、下水道は維持管理のため、あるいは放流水の検査、あるいは臭気の検査とか、そういったものを同じように出しております。
水道は、こちらは市民の皆さんの健康に直結するものでございますので、こちらは水道法に基づいた登録、これは厚生労働大臣登録になりますけれども、水道法の登録水質検査機関が実施しております。こちらは厳しくなっておりまして、やっぱり3年ごとの更新、あるいは定期的な立入検査、こういったものが義務づけられておりますし、本市水道職員も検査機関に出向きまして、その体制が本当に整っているかを毎年検査しているところでございます。そういったことで、こういったデータの信頼性は確実に確保されております。
ただ、今大石議員がおっしゃったように水道も下水道も見積もり等でやっているわけですけれども、結果的には先ほどと同じ静環検査センターが受託して継続的に実施しております。そういうことを考えますと、やっぱり私どもは水道、下水道も地元の皆さんとのお約束とかありますし、水道は市民の皆さんの健康を守らなきゃならないということでございますので、行政としてはそういったものに応えていく、市民の皆さんに安心を伝えるということは必要だと思っておりますので、そのクロスチェックという部分につきましては、ちょっと前向きに検討していきたいと思います。以上でございます。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員、よろしいですか。
産業振興部長。
◎
産業振興部長(秋田弘武) 地産地消、直売所の関係でございますけれども、先ほど7カ所ということでございましたけれども、本市はJAと含めて全体では17カ所あります。
長野市の例がございましたけれども、長野市は藤枝の4倍の土地の広さと人口、農営者がおりまして、その割合から行けば、数では劣っていないかなと。その中身の充実につきましては、今後さらに農家の方のニーズを踏まえながらやっていくということと、あわせて市民の皆さんにPRして、地産地消というものをより市民に理解していただいて、そうした直売所に足を運んでいただくように進めていきたいと。
もう一つ、蓮華寺池公園についての活用でございますけれども、今の蓮華寺池公園の再整備の中で、この4月からスターバックスの横にイベント広場というのが開設されます。こちらは、電気ですとか水道がついてあずまやになっておりまして、そこでは物販も可能なものにしていくということでございますので、そうした朝市のグループの方ですとか地産農家の方に働きかけて、そうした地産地消の場として活用していただければというふうに考えております。
また、そうした動向を見ながら、園内でのいろんな施設的なものも、今後の検討課題とさせていただければと思います。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 以上で本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第1号議案は、
予算特別委員会に付託したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
水野明議員) 異議なしと認めます。よって、第1号議案は
予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(
水野明議員) 日程第3、第2号議案から第7号議案まで、以上6件を一括議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案6件の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第2号議案から第7号議案まで、以上6件は
予算特別委員会に付託したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
水野明議員) 異議なしと認めます。よって、本案6件は
予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(
水野明議員) 日程第4、第8号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。11番 石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) 第8号議案、藤枝市
介護保険特別会計予算について質疑を行います。
予算書では408ページになりますけれども、4款の地域支援事業費の中に、本予算より新たに新設されております1目介護予防・生活支援サービス事業費についてでございますが、この問題は昨年の11月の議会で議論をいたしましたけれども、これまで介護保険の要支援者に対しまして、介護保険給付として市に入ってきたお金が保険給付から外れて、介護保険の補助的な位置づけであります地域支援事業の中に移管されているということですけれども、ここで問題となっておりますのが、通所介護デイサービス、訪問介護、ホームヘルプという、この介護保険におけますサービスを受けていた人たちが、これまでは必要とする人がいればいるだけ保険給付として国から基本的にお金が来て、財源が維持されていたんですけれども、地域支援事業の場合ですと、これも国からお金が来るんですが、上限が定められておりますので、必要とする人がいてもお金がないという理由で、こうした介護保険サービスから外れて、同じ1目の中にあります多様なサービスというものがこの中に含まれているんですけれども、これはボランティアなどによります安上がりな介護サービスに移管されかねないということですね。
さきの議会では、運営面ではそのようなことは市はしないと、あくまでも自己選択が原則として市独自のマニュアルをつくって、包括それから居宅介護事業者に配付して、そのマニュアルをして徹底をするということでございましたけれども、実際に財政的な裏づけができているかどうかということを、ここで確認をさせていただきたいというふうに思います。
まず、この1目のサービス事業費、ここに記載してあります部分に、今言いました従来のホームヘルプとデイサービスのほかに多様なサービス事業費というものも一緒になっているわけなんですけれども、本市で新たにホームヘルプ、デイサービスを必要とする人は、経年的に見れば安易に推計ができますが、そうした推計がどのようにされまして、ここで合計金額が1億663万となっているのかと。その積算、算出根拠についてお伺いいたします。
そして、デイサービス、ホームヘルプ両サービスの具体的な事業額、そしてそれぞれ総合事業訪問介護と通所介護の人数についてどう見込んでいるかと、この事業費の中の人数についてお答えをいただきたいと思います。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。
健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(大石和利) 石井議員にお答えします。
地域支援事業費の介護予防・生活支援サービス事業費についての1項目め、4款1項1目の介護予防・生活支援サービス事業費の算出根拠についてですが、まず地域支援事業費の総額については、第6次介護保険事業計画の地域支援事業費の推計値の範囲内であること、あわせて介護予防・日常生活支援総合事業については国の補助対象限度額の見込み額を超えないことを前提としております。
これを踏まえ、1目の介護予防・生活支援サービス事業費では、平成28年度の介護予防訪問介護・介護予防通所介護の給付費の合計見込み額に平成29年度の特例である10%を加算した2億800万円をもとに、来年度から介護認定の切りかえに伴い、徐々に介護給付費から地域支援事業へ移行する割合を約50%と想定し予算措置をしたものでございます。
次に、2項目めの総合事業訪問介護と総合事業通所介護のそれぞれの事業費と人数見込みについてですが、訪問介護サービス事業費が約2,350万円、利用延べ人数約1,000人、通所介護サービス事業費が約7,800万円、利用延べ人数で約2,800人と見込みました。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 石井通春議員、よろしいですか。石井通春議員。
◆11番(石井通春議員) この新しい事業でございますけれども、今言われました国の補助限度額の見込みを超えないことが前提ということでございますけれども、ここが非常にキーというか大事なことでして、上限があるということですね。これまでも地域支援事業全体には給付費全体の2%という上限があったんですけれども、今回はこれまでは上限の対象とされなかった2つのサービスが、上限がある方向に移されたというのが問題であるというふうに思います。
その上で、今言われました計算式が実際どうなっているかということでございますけれども、来年度は10%の特例の加算があって、そして半分の50%を見込んだという、半分というのは結局2年の中で1年目の新たな新規に入る人が来年に入っちゃうもんだから、多分そこで半分というふうにしたというふうに思うわけなですけれども、上限がどういう計算でされているかというと、後期高齢者の人口の伸び、ここに合わせるようにしろと。幾ら介護事業を必要としている人がいても、あくまでも後期高齢者の伸びでしかお金を出しませんよということが定められておりまして、実際調べますと、藤枝市の後期高齢者の伸びは大体4.4%ぐらいです。
今言われました事業費を積算いたしますと、3%ぐらいなもんだから、クリアしているんですよね、基本的には。さらに10%の加算があるので、クリアしているだけじゃなくて、大幅に大丈夫だと、財源的には保障できると。必要なサービスは財源的には裏づけできているというふうに思います。まずこの点を確認したいというふうに思います。カバーできているかどうかということですね。
もう一つは、10%というあれは来年度限りだもんだから、じゃあ実際後期高齢の伸びを上回った場合、必要量を上回った場合どうするかということです。これは財源がないもんだから、基本的にじゃあ市が面倒を見るかどうかという話に直結してきちゃうんだけれども、7次のプランが来年から策定されて、3カ年、向こう3年やっていくわけで、当然ここも視野に入れていかなきゃいけないというふうに思っておりますけれども、超えたときにどうするかということですね、そこの議論をしたいというふうに思っておりますけれども、よろしくお願いします。
○議長(
水野明議員)
健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(大石和利) 最初に、1点目の来年度予算の中で利用者の伸びを十分カバーできるかということでございますけど、議員お勉強されたとおり算定式はそういうふうになっております。その中で、予算の伸びは約10%の伸びとなっておりますので、これは高齢者の伸びを十分カバーできるものとなっています。
また、総合事業における各サービスの単価につきましても、以前御説明をさせていただきましたが、現行サービスより低い水準のサービスも新たに設定しておりますので、そういうものも踏まえますと十分対応できるものと考えております。
続いて、2つ目のこの特例がなくなったときの対応につきましては、確かに29年度でこの10%を加算するという制度は今のところ終わりになります。ただ、今後この総合事業、日常生活支援のサービスの事業は27年度からスタートして、全国の中では27年度から既に着手しているところもありまして、そういうところの状況がこの29年度の中で国でも検証されるはずでございますので、その中で必要な見直しがされるものと私は思っております。
ですから、30年度以降につきましては、また介護報酬の改定や制度改正もあろうかと思いますので、事業の推計で今後どうするんだという、大丈夫なのかというところは、今の段階では私は何ともお答えしようがないんですが、いずれにしてもこの介護保険の中でサービスに必要な、市民が求める必要なサービスの財源がしっかりと確保できるようには、これは市長会等を通じて国の方へしっかりと要請をしていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 以上で本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第8号議案は
予算特別委員会に付託したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
水野明議員) 異議なしと認めます。よって、第8号議案は
予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(
水野明議員) 日程第5、第9号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第9号議案は
予算特別委員会に付託したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
水野明議員) 異議なしと認めます。よって、第9号議案は
予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(
水野明議員) 日程第6、第10号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。11番 石井通春議員。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) 第10号議案 平成29年度藤枝市
病院事業会計予算、ここでは給食材料費について、この予算におきまして病院食の地産地消をどう進めるのかということでお尋ねをいたします。よろしくお願いします。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 私から、標題の病院食の地産地消をどう進めるかについてお答えいたします。
市立病院では、毎年地産地消週間を2回設け、その間毎食ごとに地元の農家5軒から地元産の新鮮な食材を提供していただき、患者さんへは給食に地元の農家が栽培した新鮮な食材が含まれているということをお知らせしてございます。
来年度につきましても、地元産の新鮮な食材を患者さんのもとに届けられるよう、地元の農家の御協力をいただきながら、地産地消に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(
水野明議員) 石井通春議員。
◆11番(石井通春議員) 冷静にやります。
今、お答えは既にやっていることであって、これから進めていくということは一つもございませんで、地産地消というのは、私は藤枝のお茶ですとかお米、そうしたことを買い集めて使うことをしていくというのが、地産地消という取り組みだというふうに思いますけれども、そういったお答えは一切ございませんでした。
市が作成しております藤枝市地産地消推進プランというものがございます。平成29年度。ここに、病院給食地産地消というところがありまして、病院総務課と臨床栄養課が関係課として書かれているところでございますけれども、この文書では藤枝市立総合病院の給食の食材調達において、納入業者から地産枠での購入を行う取り組みを推進するということが書かれているんですよ。これは病院総務課と臨床栄養課が関係課としてやっていくと、これは1つに書かれております。これをじゃあ具体的にどう推進していくのかということです。それをお尋ねします。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 地元産の食材を使おうという場合、市内の農家の方に、今特に地産地消週間が中心ですけれども、こうした食材をいつ、これくらいの量を用意していただけないかということを投げかけるんですけれども、病院で使う量がなかなか農家さんのほうで確保できないとか、あるいはそのときにその量を確保できるということを約束できないと、病院としてはなるべく地元産の食材を使いたいというふうに考えているんですけれども、そうした食材の確保面からの制約と、あと献立ての水準を保たないといけないもんですから、実は病院で毎食今400食くらいつくっていますけれども、その分で地産地消をやっていくというのは、実はなかなかハードルが高いです。
ただ、先ほど言われました地産地消推進プラン、それから地産地消条例も、私どもよく意義を理解しておるつもりでございますので、決して今現在でゴールインというふうには思っておりませんので、来年度につきましても粘り強くJA等々と交渉しながら地元産の食材をなるべく使っていきたいというふうには考えております。
○議長(
水野明議員) 石井通春議員。
◆11番(石井通春議員) ちょっと、この計画は来年度だけじゃなくて、29年度から4年間の計画なんですよ。
今、粘り強くやっていきたい、ハードルが高いと言われましたけれども、今議論になっております委託になったら、食材の納入業者というのは委託業者と納入業者との間の契約になるんじゃないんですか。そこで、どうやってここに書いてある納入業者から地産地消の枠の購入額を推進するというのはできるんですか。基本的にできないでしょう。それをちょっとお答えください。
○議長(
水野明議員) 事務部長。
◎
病院事務部長(山崎仁志) 現在、プロポーザルをやっております中では、藤枝市地産地消の推進に関する条例の趣旨を十分に理解して、藤枝地産食材の使用に取り組むことということで書いております。
現に今プロポーザルをやっている最中でございますので、業者さんとの交渉はもちろんできませんし、29年度中の事業というわけでもございませんので、今のところはまだそこははっきりとはわからない状況でございます。
○議長(
水野明議員) 以上で本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第10号議案は
予算特別委員会に付託したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
水野明議員) 異議なしと認めます。よって、第10号議案は
予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(
水野明議員) 日程第7、第11号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第11号議案は、
予算特別委員会に付託したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
水野明議員) 異議なしと認めます。よって、第11号議案は
予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(
水野明議員) 日程第8、第21号議案から第27号議案まで、以上7件を一括議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案の7件の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第21号議案から第27号議案まで、以上7件は
総務文教委員会に付託します。
○議長(
水野明議員) 日程第9、第28号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。12番
大石信生議員。
大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(
大石信生議員) 第28号議案 藤枝市
地区交流センター条例について、この条例における岡部公民館の扱いを中心に伺います。
提案された条例を見ていきますと、現に存在する12の公民館あるいは
地区交流センターのうち、岡部公民館を除く全てのところがこの条例の中に何らかの規定が行われていますけれども、岡部公民館だけはこの条例から全く抜け落ちているのは適切さを欠くのではないかという問題です。
岡部公民館の行く末に関心を持っている市民から見たら、この条例からは何もわからないということになります。
この中で、生涯学習センターに併設されている公民館については、特別な扱いとしての規定がこの条例の中にあります。生涯学習センターに併設されている公民館は来年度からは、藤枝市藤枝
地区交流センターの分館とするという規定が第2条第2項にありまして、さらに第3条の2項にはこの分館は諸証明の交付等の事務は行わないという、これまた特別の規定があるわけでございます。
しかし、岡部公民館については、岡部支所の分館として別に規則で定めるというようなことを口頭で聞いたことがありますが、この条例を見る限りそれは全く出てこないわけです。
藤枝市文書取扱規程では、全ての事案の処理は文書で行うというのがありまして、文書による処理ということが行われなければならないわけですね。仮に岡部公民館の扱いを別にするとしても、その文書は出てきていないわけです、今この議会に。そういう意味で、ここのところはちょっと問題になるのではないかというふうに思っております。
現に存在する公民館である以上、その扱いの規定がこの条例の中にあるべきというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。以上です。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。
市民文化部長。
◎
市民文化部長(三好正彦) 私から、
大石信生議員の藤枝市
地区交流センター条例における岡部公民館の扱いについてお答えします。
本条例により、他地区の公民館が全て
地区交流センターとなる中で、岡部公民館だけが当該条例で位置づけされていないということについてですが、現在岡部地区にある岡部支所と岡部公民館は、今回他地区で設置する
地区交流センターの機能に加えまして、健康保険または介護、福祉などを含む総合窓口サービスを実施しているため、他地区の
地区交流センターとは別の位置づけを考えております。
そのため、岡部公民館の業務を岡部支所の事務とすることで、
地区交流センターとしての機能を果たしてまいります。
なお、新しい岡部支所の業務につきましては、行政組織規則に位置づけることとしております。以上です。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) できるだけ端的にやりますが、結局、岡部に実際に公民館がありながら、その扱いが今回の条例の中へ、全く言葉としても出てこないという、その条例のつくり方というのはちょっと正しくないと思いますね。
それからもう一つ、この条例で言ういわゆる分館ですね、生涯学習センターを分館にするということと、それから今は分館と言いませんでしたけど、実は岡部公民館は岡部支所が、要するに地域交流センター以上の役割をしているわけだから、それの分館にするんだという説明をちょっと口頭で聞いているんですけれども、これもいわば分館扱いですね。この分館というところが、この条例の中でもやもやとしているんですよ、明確になっていない。
それで、本来、例えば生涯学習センターの中にある公民館というのは、ほんの一部分なんですけど、これは別に分館にしなくても生涯学習センターの中へそのまま吸収するという形で、例えば学習室となっているところが2部屋か3部屋ありますけど、それを会議室にすりゃあいいわけですね、つまり会議室の数をふやせばいいわけです。それから、和室は共用だというんですよね。だから、これは問題ないわけです。
それで、分館と本館との関係ですけど、生涯学習センターを分館にするというのは、一般の市民感覚からちょっとぴったりこないと思うんですよね。私のうちは歴史が古いわけですけれども、貧しかったもんだから本家のほうが有力になっちゃって、何かおかしかったんですけれども、そういうようなもんで、確かに立派な藤枝公民館がありますけど、それの分館にするというのは、ちょっと市民的な感覚からいってもしっくりしないと。だから、そこはもうそういうことはしないほうがいいんじゃないかと。
岡部について言えば、これは支所があったとしても岡部公民館を地域交流センターにして、そしてこの中の規定にある諸証明の交付等の事務は行わないという規定をつければ、全体としてはそれですっきりするんじゃないかと思うんですね。ただし、それをやるには修正するか、あるいはこの条例を継続するかという扱いになるんだけれども、ちょっと今からいくと時間がないかなというふうに思うんですね。
だから、これはとにかくすっきりしていない問題があるということを、委員会等でしっかり検討してもらう必要があるんじゃないかと。そのことを一応提起しておきたいと思います。
○議長(
水野明議員) 大石信生委員、よろしいですか。
◆12番(
大石信生議員) では、返事をしてもらおうかな。
○議長(
水野明議員)
市民文化部長。
◎
市民文化部長(三好正彦) 今、提起ということではございましたけど、私たちの場合、やはり岡部支所というものの意義につきまして、市長の強い思い、また市の姿勢としまして、東の玄関口として岡部地区の行政機関を賄っているところだということで、今回ほかの
地区交流センターにつきましては公共の利用に寄与する公の施設ということの中で考えておりましたので、岡部の地区とは別の形の中で今回の条例を制定させていただいております。
ですので、今回の条例につきましてはこのような形で議員質疑のほうをよろしくお願いしたいと思います。
○議長(
水野明議員) 大石信生委員、よろしいですか。
○議長(
水野明議員) 以上で本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第28号議案は、
総務文教委員会に付託いたします。
○議長(
水野明議員) ここでしばらく休憩いたします。
午後0時07分 休憩
午後1時10分 再開
○議長(
水野明議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○議長(
水野明議員) 日程第10、第29号議案から第35号議案まで、以上7件を一括議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案7件の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第29号議案及び第30号議案、以上2件は
総務文教委員会に、第31号議案及び第32号議案、以上2件は健康福祉委員会に、第33号議案から第35号議案まで、以上3件は建設経済環境委員会に、それぞれ付託いたします。
○議長(
水野明議員) 日程第11、第36号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。11番 石井通春議員。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) 第36号議案 藤枝市
いじめ問題対策委員会等設置条例について、この条例は2013年に成立をいたしましたいじめ防止対策推進法に基づきまして、来年度より教育委員会内に10名からの対策委員会を設置して、このいじめ防止対策推進法に基づいて必要な場合は別に調査委員会を設置するという条例でございます。
まず、この条例の中身ですが、委員の任期ですとか報酬、資格などの規定が主となっておりますので、本委員会を設置していじめ問題に対してどう対応していくのかという、このビジョンをまずお示しいただきたいと思います。
次に、この条例の基礎としておりますいじめ防止対策推進法でございますけれども、わずか4時間の審議で関係者からの意見聴取もまともに行わずに成立しております。もちろん、私もいじめをなくすということは同意をするわけでございますけれども、一方でこの法律の中身には重大な問題があるというふうに思っております。
下記の4点で確認をいたします。
実は、私も中学校1年のときにいじめに遭いました。生まれ育った京都から千葉県のある学校に転校いたしまして、関西弁の言葉遣いがいじめのきっかけでした。ついたあだ名が「なんでやねん」と。関西では「何で」という単純な言葉をこういうふうに言うんですけれども、これまで何の違和感もなく使っていた言葉が、周りからばかにされて、それがいじめへとエスカレートし、登下校時のかばん持ちですとか、教科書などへの落書き、万引きの見張り役までやらされました。幸いにも夏休みまでの3カ月ぐらいでいじめはやみましたけれども、このときのつらい思いは今も忘れることができません。
まず、この対策法ですけれども、いじめをいじめっ子といじめられっ子の2者だけの捉え方をしております。しかし、いじめというものは、当事者だけの問題ではなくて、集団の中で起こっております。私も、これまで仲よく遊んでいた友達が、私がいじめられると一緒になっていじめるんですね。もしくは傍観者になるとか、はやし立ても行うと。とめようとする子はまずいませんでした。とめたら、今度はそいつがいじめられますので。教師もかかわっているときもございます。重層的集団の中で起こっているという、いじめというものはこういう構造的な問題でございますけれども、この法律はあくまでもいじめっ子といじめられっ子という2者だけの捉え方の法律、集団の中で問題を解決するという法体系になっておりません。
本市では、既にピア・サポート活動で、いじめを許さない学校づくりを先駆けて実施しておりますけれども、新たに設置いたしますこの委員会においては、どういう立場でこの問題を捉えていくのか、集団的という問題の立場で捉えていくのかどうか、このことがまず1点目です。
2つ目は、条例の第3条のところなんですけれども、重大な事態が起きた場合、委員会のもとで対策委員会を新たに置くというふうにしておりますけれども、ここでは対策委員会で調査をするということが書かれております。例えばいじめが起きた際、いじめられた児童の同意を得ないまま、第三者の大人が調査をすれば、いじめた子に聞き取りをすることになるわけですので、それをやればさらにこのいじめが陰湿になる、ちくったなということで。これは、私も経験があります。私の親が相手の親にやめてくれと言ったことで、その翌日からさらにいじめが陰湿になりました。ですので、こういう調査をするというときには、まずいじめられている児童の信頼を得る相談者になって、そして児童の同意を得てから調査をすべきだというふうに思いますけれども、この調査というところでどう進めていくのか、お伺いいたします。
そして、この法律の最大の問題点でありますけれども、いじめられた子へは支援をすると、一方いじめた子には指導をするとしております。もちろん、いじめという行為自体は許されるものではございませんけれども、この行為だけに注目して、いじめる子がなぜいじめに走るのかと、その子が抱えている家庭の問題ですとか、学校生活の問題、いじめた子にもさまざまな心の葛藤があるに違いがありませんけれども、こういう面について法律では全く触れておりませんで、指導に徹すると。そして、後に触れます厳罰で対処しようとしております。本委員会において、この支援という、いじめた子に対しての支援という活動が求められているというふうに思いますけれども、いかが捉えておられますでしょうか。
最後に、厳罰の問題です。陰湿ないじめの場合は、この法律ではいじめた子に対して、義務教育上の出席停止という、この子の将来そのものを左右しかねない厳罰を科すということをしております。こうした指導と厳罰で、いじめがなくなるかといえば、それは決してなくなるものではないというふうに思います。こうしたことを厳罰を行うことで、さらにこの子供の鬱屈した心をゆがめるものになるというふうに思っておりますけれども、重大事態が起こった場合には、市長が調査委員会を設けて調査をするという規定が盛り込まれておりますが、この法にあるように、義務教育上の出席停止という厳罰を生徒に科すのかどうか、このことについて確認をお願いいたします。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。教育部長。
◎教育部長(大畑直已) 石井議員にお答えします。
1項目めの本委員会を設置して、いじめ問題に対しどう対応するかについてですが、いじめ問題対策委員会については、教育委員会の附属機関として、いじめと重大事態が起こった場合に、事実関係調査を行う第三者委員会としての役割を担っていきます。
また、いじめ問題調査委員会については、市長部局の附属機関として、必要に応じ事案の再調査を行う役割を担います。
次に、2項目めの1点目、いじめは2者だけでない構造的な問題であるのではについてですが、本市では平成22年度から、いじめを許さない学校づくり、また思いやりあふれる学校づくりを目指し、教職員が一丸となって子供が安心して学べる学校づくりに取り組んでおります。特に、全市を挙げて推進しているピア・サポート活動により、傍観者やはやし立てる子供を生まない構造的ないじめ防止に向けて取り組みを実施しております。
このように、集団としての人格を育てることを通して、いじめが起きない構造づくりに今後も努めてまいります。
次に、2点目の対策委員会の調査とはどのようなものか、また児童の同意を得て調査をすべきではないのかについてですが、いじめ問題対策委員会の調査では、聞き取りやアンケートなどによる調査を行います。その結果をもとに、学校現場ではいじめが陰湿化しないよう十分に考慮しながら、指導、支援を進めております。
また、この調査においては、個人情報などの取り扱いも重視する中で、当該の児童・生徒及びその保護者の同意を得て進めていくべきものと考えております。
次に、3点目のいじめた子に対して、指導だけでなく、支援の必要性についてですが、いじめた子に対しては、理由はどうあれ、その行為自体は許せないものであることと毅然とした粘り強い指導が必要です。しかし、学校現場では、いじめる子が抱える家庭環境や精神的葛藤にまで目を配り、その子に合った支援を行っていくことが必要であると考えております。
次に、4点目の義務教育上での出席停止は、いじめを行う子供の鬱屈した心をさらにゆがめるものにならないのかについてですが、法にある出席停止の措置は、あくまでも対応の一例であります。教育委員会としては、個々の特殊な事情や、いじめに至った経緯など、そのケースによっていじめた子への適切な指導や対応を慎重に考えてまいります。以上でございます。
○議長(
水野明議員) 石井通春議員、よろしいですか。石井通春議員。
◆11番(石井通春議員) 基本的に確認ができたというふうに思っております。
集団として人格を育てることとしていくと。
それから、いじめられた児童の同意を得て調査というものは進めていくべきということも言われました。
そして、いじめた子に対しても支援を行うことが必要と考えていらっしゃるといったところもございました。
基本的に、法律の問題点として私が申し上げたことを、新たな答弁という形でカバーするということが確認できたというふうに思っておりますので、早く終われと言われておりますので、早く終わります。ありがとうございました。
○議長(
水野明議員) 以上で本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第36号議案は、
総務文教委員会に付託いたします。
○議長(
水野明議員) 日程第12、第37号議案及び第39号議案から第42号議案まで、以上5件を一括議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案5件の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第37号議案は
総務文教委員会に、第39号議案から第42号議案まで、以上4件は建設経済環境委員会にそれぞれ付託いたします。
○議長(
水野明議員) 日程第13、第43号議案を議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。12番
大石信生議員。
大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(
大石信生議員) 最後の質疑となります。
第43号議案 静岡市及び藤枝市における
連携中枢都市圏形成に係る連携協約についてでございます。
これまでも、こういう問題に関する議論はしてきましたけれども、改めて議案として出てまいりましたので、若干の質疑を行うわけであります。
さきの質問にもありましたけれども、連携中枢都市圏構想というのは、安倍内閣の地方創生政策から出てきておりまして、これへの接近というのは注意が必要であるというふうに思っております。
代表質問で、地方創生の中の消滅自治体問題が議論になりましたが、いわゆる自治体消滅論というのがまず出てきて、それとセットで地方創生が出てきたわけですね。この自治体消滅論につきましては、例えばあの基準で言うと、秋田県では大潟村1村が残るだけと。あとは全部消滅するということになるわけですね。そんなことが起こるはずがないんです。秋田市が消滅するかと、そんなことは起こり得ないと思いますね。
それから、また池袋がある豊島区ですけれども、これも消滅自治体になるんですね。しかし、池袋といえば3大都市圏、つまり新宿、渋谷と並んで、池袋がある、それが豊島区ですから、ここが消滅するということは基本的にあり得ないわけでありますが、なぜこういう非常に極端な数値がまず出てきたかといえば、これはショック・ドクトリンと言われていまして、つまりこれから人口減少社会になっていくと、いろんな施設はもう聖域なき見直しをやって、自治体の
行政サービスも集約とネットワーク化が必要で、そういうことを覚悟せよという、いわばそういうことをやむを得ないと思わせるような仕掛けの中でできてきているわけであります。
したがって、地方創生、本来は創生というよりも再生というべきだと私たちは思っておりまして、創生という言葉は新しくつくるという意味があって、地方創生とはこれまでとは全く違う地域をつくっていくという意味で、ある意味で非常に警戒をして見ていく必要がある。そういうことが、まず前提になると思っております。
そして、この連携中枢都市圏というのも、これは中心になる都市へ、いろんなサービスを集中させていく、そういう意味で集約とネットワーク化という地方創生の中心的なテーマを具体化するものであるわけですね。したがって、場合によっては周辺の自治体が非常に割を食うというようなことが実際には起こり得る、そういう問題であるということを改めて私は申し上げておきたいと思っております。
これまでの中では、藤枝市はこれにもちろん慎重な接近の姿勢をとっておりまして、しかしそういう基本的な性格を持っているというところに対して、これからどういうふうに注意しながら接近していくのか、そして市民の利益ということをしっかりと確保する中で、こういう事業を進めていくのかと、そこのところで基本的なお考えを伺っておきたいと思います。以上です。
○議長(
水野明議員) 当局から答弁を求めます。
都市創生戦略監。
◎
都市創生戦略監(藤村啓太)
大石信生議員にお答えします。
連携中枢都市圏構想は、人口減少社会においても、一定の圏域で中枢都市と周辺市町が連携して、活力ある社会経済を維持していこうとするものでありますが、中部5市2町の本圏域におきましては、中枢都市の静岡市に機能やサービスを集約するものではなく、5市2町それぞれが主役という考えに基づき、国の財政支援措置を活用しながら、それぞれの市町にメリットのある連携施策に取り組むことを全体で確認しております。
周辺自治体に不利益が生じないよう、これを担保する観点から、今後毎年度、連携協約推進の協議を行うこととしております。以上でございます。
○議長(
水野明議員)
大石信生議員。
◆12番(
大石信生議員) 再質問をやるほどのことではないんですけれども、最初この構想が出たときに、藤枝市は参加しなかったわけですけれども、その後一定の検討の中で参加するようになったんですね。
今言われたように、5市2町それぞれが主役と。それから、それぞれの市町にメリットのある連携施策を推進していくということがありまして、私どもも基本的に今の接近の仕方といいますか、取り組み方そのものについて特に異を唱えるというものではありません。
ただ、最初に言いましたように、地方創生も、それからこの連携中枢都市圏の形成という中にもやはりさっき言ったような、いろんな集中とネットワーク化というような問題が潜んでいる可能性があるもんだから、ここにはやっぱり十分に注意していただくと。
そういう姿勢を持っているということで、市は十分に、私どもも承知しておりますけれども、最後の質問がちょっと軽くなって申しわけありませんが、以上で終わります。
○議長(
水野明議員) 以上で本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第43号議案は、
総務文教委員会に付託いたします。
○議長(
水野明議員) 日程第14、第44号議案及び第45号議案、以上2件を一括議題といたします。
○議長(
水野明議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案2件の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第44号議案は
総務文教委員会に、第45号議案は健康福祉委員会にそれぞれ付託いたします。
○議長(
水野明議員) 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
再開日時をお知らせいたします。3月22日午前9時開議です。
○議長(
水野明議員) 本日は、これで散会いたします。
午後1時31分 散会...