藤枝市議会 2015-03-03
平成27年 2月定例会−03月03日-04号
平成27年 2月定例会−03月03日-04号平成27年 2月定例会
平成27年2月
藤枝市議会定例会会議録(4日目)
平成27年3月3日
〇議事日程
平成27年3月3日(火曜日)
・開議
日程第1 一般質問
1. 13番 小 林 和 彦 議員
(1) 公共施設の
アセットマネジメントについて
(2) 指定管理者制度のあり方について
2. 16番 杉 山 猛 志 議員
(1) 高齢者の在宅療養の課題について
3. 9番 山 本 信 行 議員
(1)
障害者差別解消法の施行に向けた取り組みについて
(2) 市の情報発信について
日程第2 第 1 号議案 平成27年度藤枝市一般会計予算
以上1件上程(質疑後、予算特別委員会へ付託)
日程第3 第 2 号議案 平成27年度藤枝市
国民健康保険事業特別会計予算
以上1件上程(質疑後、予算特別委員会へ付託)
日程第4 第 3 号議案 平成27年度藤枝市
簡易水道事業特別会計予算
第 4 号議案 平成27年度藤枝市
土地取得特別会計予算
第 5 号議案 平成27年度藤枝市
公共下水道事業特別会計予算
第 6 号議案 平成27年度藤枝市
駐車場事業特別会計予算
第 7 号議案 平成27年度藤枝市
農業集落排水事業特別会計予算
以上5件一括上程(質疑後、予算特別委員会へ付託)
日程第5 第 8 号議案 平成27年度藤枝市
介護保険特別会計予算
以上1件上程(質疑後、予算特別委員会へ付託)
日程第6 第 9 号議案 平成27年度藤枝市
後期高齢者医療特別会計予算
第10号議案 平成27年度藤枝市
病院事業会計予算
第11号議案 平成27年度藤枝市
水道事業会計予算
以上3件一括上程(質疑後、予算特別委員会へ付託)
日程第7 第22号議案 藤枝市行政手続条例の一部を改正する条例
以上1件上程(質疑後、総務文教委員会へ付託)
日程第8 第23号議案 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例
以上1件上程(質疑後、総務文教委員会へ付託)
日程第9 第24号議案 藤枝市教育長の勤務時間その他の勤務条件に関する条例
以上1件上程(質疑後、総務文教委員会へ付託)
日程第10 第25号議案 藤枝市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
以上1件上程(質疑後、総務文教委員会へ付託)
日程第11 第26号議案 藤枝市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
(
総務文教委員会付託事件)
第27号議案 藤枝市部設置条例の一部を改正する条例
(
総務文教委員会付託事件)
第28号議案 藤枝市大井川
河川敷スポーツ広場グラウンドゴルフ場条例の一部を改正する条例
(
総務文教委員会付託事件)
第29号議案 藤枝市都市公園条例の一部を改正する条例
(
総務文教委員会付託事件)
第30号議案 藤枝市
福祉事務所設置条例の一部を改正する条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第31号議案 藤枝市
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第32号議案 藤枝市
地域包括支援センターの職員に係る基準及び当該職員の員数等を定める条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第33号議案 藤枝市介護保険条例の一部を改正する条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第34号議案 藤枝市子ども・子育て支援法に基づく過料を定める条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第35号議案
藤枝市立保育所条例の一部を改正する条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第36号議案 藤枝市保育の実施に関する条例を廃止する条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第37号議案 藤枝市病院事業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
(
健康福祉委員会付託事件)
第38号議案 藤枝市営バスの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例
(
建設経済環境委員会付託事件)
第39号議案 藤枝市手数料徴収条例の一部を改正する条例
(
建設経済環境委員会付託事件)
第41号議案 藤枝市水道事業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
(
建設経済環境委員会付託事件)
第42号議案 救急医療事務の受託の廃止について(御前崎市)
(
健康福祉委員会付託事件)
以上16件一括上程(質疑後、各所管委員会へ付託)
〇本日の会議に付した事件
議事日程と同じ
〇 出席議員(22名)
1番 遠 藤 久仁雄 議員 2番 平 井 登 議員
3番 鈴 木 岳 幸 議員 4番 池 田 博 議員
5番 多 田 晃 議員 6番 油 井 和 行 議員
7番 松 嵜 周 一 議員 8番 山 根 一 議員
9番 山 本 信 行 議員 10番 大 石 保 幸 議員
11番 石 井 通 春 議員 12番 大 石 信 生 議員
13番 小 林 和 彦 議員 14番 西 原 明 美 議員
15番 萩 原 麻 夫 議員 16番 杉 山 猛 志 議員
17番 天 野 正 孝 議員 18番 岡 村 好 男 議員
19番 遠 藤 孝 議員 20番 薮 崎 幸 裕 議員
21番 植 田 裕 明 議員 22番 水 野 明 議員
〇 欠席議員(0名)
〇 欠 員(0名)
〇 説明のため出席した者
市長 北 村 正 平
副市長 栗 田 隆 生
教育長 山 本 満 博
危機管理監 梶 原 重 光
総務部長兼市長公室長 釜 田 博 司
企画財政部長 後 藤 裕 和
市民文化部長 森 田 博 己
健康福祉部長 大 石 茂 樹
健康福祉部理事 塚 本 定 生
産業振興部長 戸 塚 準一郎
都市建設部理事 八 木 重 樹
環境水道部長 石 田 靖
環境水道部理事 石 塚 潤
会計管理者 尾 針 均
病院事務部長 原 木 三千年
教育部長 村 松 一 博
監査委員 鈴 木 正 和
監査委員事務局長 大 井 久 生
〇 出席した事務局職員
議会事務局長 松 浦 光 男
議会事務局次長 中 村 正 秀
主幹兼庶務担当係長 小 西 裕 充
主幹兼議会改革担当係長 渡 邉 剛
議事担当係長 小 林 玲 子
議事担当主任主査 遠 藤 明 寛
午前9時00分 開議
○議長(薮崎幸裕議員) 皆さん、おはようございます。
ただいまから本日の会議を開きます。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第1、一般質問を行います。
順に発言を許します。小林和彦議員、登壇を求めます。
(登 壇)
◆13番(小林和彦議員) 皆さん、おはようございます。
それでは通告に従いまして、公共施設の
アセットマネジメントについてと指定管理者制度のあり方について質問をさせていただきますので、御答弁のほどよろしくお願いいたします。
厳しい財政状況の中で、少子・高齢、人口減少時代の本格的な到来に備え、次世代に継承できる公共施設、持続可能な市民サービスの提供を目指していくためには、公共施設の最適化を図るとともに、施設の計画的な長寿命化が必要だと考えます。こうした状況に対応するためには、一つ一つの施設を長く大切に使う必要があり、計画的な保全の実施により長寿命化を図るとともに、機能が重複している施設や利用が低調な施設などを改めて検証し、施設保有量の最適化を図っていくことは避けて通れないものとなっていると思います。
文化、教育、地域活動など、暮らしに欠かせないものだからこそ、公共施設のこれからについて、以下4点について伺います。
1点目、公共施設の維持管理をしていく上で現状の施設について、建物性能や利用運営状況、管理運営コストについてどのような評価をし、今後の方向性を決定されているか伺います。
2点目、人口減少時代に合わせ、新規整備を抑え、既存施設の集約化や利用率の向上、サービスの充実を図る上で施設保有の最適化に向けて、量・サービス・コストについてどのような検討をされているか伺います。
3点目、全庁的な視点のもとに施設の維持管理のさらなる効率化や老朽化した施設の更新費用の低減・平準化を進めるために、維持管理の手法について具体的にどのような取り組みを考えているか伺います。
4点目、今後も継続して保有する施設について、従来の壊れてから補修する事後保全から劣化が進む前に計画的に直す予防保全へ転換し、ふぐあいを直して耐久性を高める長寿命化に向けた具体的な取り組みについて伺います。
次に、指定管理者制度のあり方についてを伺います。
指定管理者制度が導入をされ、10年以上が経過をしましたが、当初自治体の財政状況の悪化に伴って導入を余儀なくされた経緯がありましたが、現在ではさまざまな問題が指摘をされております。
指定管理者制度の導入目的について、当初の目的であった民間に公の施設の管理を委ねることで、民間ノウハウを活用して住民サービスの向上と経費削減を図ることが期待されましたが、経費削減の面ばかりが注目され、必ずしもその目的が達成されていないのが実情です。
本市においても、導入目的が達成されたとは言えず、直営に戻した施設もあります。本来の公共施設が持っている公共の福祉、地域の活性化等に対して委託費が持っている本来の目的が十分に活用されていないとの問題も出てきています。
NPMという行政手段が流行していますが、これは自治体を企業と同視する手法であり、行政が本来持っている住民福祉、市民満足度等を考えたとき、全てを指定管理者にすることは望ましいこととは言えない状況にあると思います。教育等の施設は、来館者がふえれば管理者は委託費に対して無理が生じ、商業施設的で利潤の追求が前面に出てくると公共が持つ意義もなくなり、民間に売却することも選択肢の一つであると考えます。
こうした状況を踏まえ、指定管理者のあり方について、以下5点について伺います。
1点目、公共サービスの市民満足度について、どのような調査をして市民満足度の向上に努めているか伺います。
2点目、指定管理者制度の導入によって公共サービスの低下が見られた場合、具体的にどのような対応をされているのか伺います。
3点目、指定管理者制度のモニタリングについて、何を指針として指導監督など、どのような方法で行っているのか伺います。
4点目、
指定管理者制度導入後は経費削減があったと思いますが、経費のほとんどが人件費だとすると、この制度導入に伴う今後の経費削減効果についてどのように考えているのか伺います。
5点目、指定管理者になっている施設の中で、施設の性質や管理する団体の特性などにより成果が上がらないような場合、直営に戻すことも必要になると思いますが、どのようにされる考えか伺います。
以上、御答弁のほど、よろしくお願いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局からの答弁を求めます。市長。
(登 壇)
◎市長(北村正平) おはようございます。
答弁の前でありますけれども、きょうから期待と注目をされております市立病院の救急センターの外来がオープンしたところでございますが、早速第1号の来院者がお産ということで、順調な滑り出しをしたものと、皆さんとともに喜びたいというふうに思っております。ぜひ期待いたしましょう。
それでは、小林議員にお答え申し上げます。
初めに、公共施設の
アセットマネジメントの1項目め、現状施設の評価と今後の方向性についてでございます。
本市で所有し、また管理する市庁舎、あるいは学校、公民館から公園などの附属建物に至るまでの多くの公共施設につきましては、施設の用途ごとに個別に管理責任者を選定いたしまして、適切な維持管理に努めているところでございます。これらの施設や建物の情報につきましては、市は一括して管理するシステムを既に導入しておりまして、建物を建築した年、また構造等の建物本体の情報、あるいは施設の利用者に関する情報、さらに維持管理の費用等の施設運営に関する情報などにつきまして、施設ごとにカルテを作成いたしまして、情報収集や管理を行っているところでございます。
また、施設の利用率、そして床面積あたりの利用者の数、さらには運営経費等についても施設の用途別に評価をいたしまして、さらなる利用率の向上、あるいは効率的な運営をするための指標としているところでございます。
これらの情報を踏まえまして、本市の地域性、あるいは本市誕生の歴史、さらに地域住民の利便性や利用状況等をも考慮していきますと、各施設とも市民の皆様に活発に利用されておりまして、その期待に応えられているものと考えております。
本市の
アセットマネジメントは、新しくつくることから賢く使う時代に向けまして、また市民に全ての公共施設を安全に安心して長期間有効に利活用していただくための努力、いわば未来の市民に確実につなげるための努力をしていきたいと考えております。
次に、2項目め、施設保有の最適化に向けた検討についてでございます。
公共施設の
アセットマネジメントを適切に推進いたしまして、計画的に効率よく整備と維持管理を進めまして、施設の長寿命化等を行うための推進本部として、昨年7月に
公共施設総合管理委員会を設置いたしました。
また、8月には、藤枝市
アセットマネジメント基本方針を策定いたしまして、その中で長寿命化の推進、また施設総量の適正化、民間活力の導入、さらに広域連携の推進といった4つの基本方針を決定いたしまして、それぞれの推進に向けた取り組みをしているところでございます。
特に、将来的な需要や機能、また効果などを踏まえまして、適正な施設の全体量を確保して運営するために、その時々の社会情勢あるいは市民ニーズを的確に捉えまして、関係機関等と慎重に協議を行いながら、廃止やあるいは複合化、また用途変更など具体の対応につきまして丁寧な対応を行うこととしております。
次に、3項目めの施設の効率的な維持管理や更新費用の低減・平準化に向けた取り組みについてと、続いて4項目めの施設の長寿命化に向けた取り組みについては、相互に関連いたしますので一括してお答えいたします。
基本方針の中でも私が特に重視している長寿命化の推進につきましては、適切な点検や、また中・長期的な視点に立った計画的な予防保全を行いまして、安定して長期間有効な利活用できるように
ライフサイクルコスト、生涯費用と言っておりますけれども、この削減に取り組みます。さらに、将来必要となる費用を確保するために、特定目的基金の積み立てなども検討いたしまして財源確保に努め、将来的な財政負担の平準化を進めてまいります。
また、公共施設利用者の一層の安全・安心のために、公共施設の緊急修繕、あるいは維持管理に素早く的確に対応するための予算制度を新設いたしまして、次年度に向けて計上いたしました。そして、この予算を適切に活用するため、全国初の取り組みといたしまして部局を越えて対処いたします専門技術職員集団でございます
施設サポートチーム、こういうような名前をつけておりますけれども、この
施設サポートチームを来年度に新たに結成いたします。この
施設サポートチームのメンバーは、庁内公募によりまして職員から選抜の上、私が直接任命いたしまして、施設の安全・安心をさらに確固たるものにする専門技術者集団といたしまして、今後全庁的に活用してまいります。さらに、将来的には維持管理の技術だけではなくて、職員が取得しているあらゆる技術や特技につきましても登録をいたしまして活用していくことも検討をしています。
このほか、
アセットマネジメント基本方針の民間活力の導入といたしまして、民間ノウハウや資金を活用した効率的サービスの提供を検討するとともに、広域連携の推進につきましては、国、県、また近隣市の間で広域的に利用されている施設との連携、あるいは相互利用の検討を進めて、市の境を越えた広範囲の
施設マネジメントの推進を図ってまいります。
さらに、基本方針ベースといたしまして、来年度から施設の総合管理計画の策定作業に着手いたしまして、貴重な市民の財産を守り、未来の市民に確実につなげる施設の管理運営の手法を整えてまいります。
残りの項目につきましては、担当部長からお答え申し上げます。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 私から、表題2の指定管理者制度のあり方について、お答えいたします。
まず、1項目めの市民満足度の向上についてですが、一般利用の施設においては、利用者数等の状況を確認するとともに、指定管理者がアンケート調査の実施や施設への意見箱の設置によって利用者の意向を把握しております。アンケート結果や寄せられた意見につきましては、市担当者が毎月の打ち合わせで報告を受けて、市民ニーズの情報共有を図り、施設満足度の向上策を協議して実施を指導しております。
また、
管理運営チェックシートによりサービスの提供や安全管理などに関し、協定や事業計画に基づき確実に行っているかなどについて毎月調査をしております。
さらに、施設所管課が毎年モニタリングの1次評価を実施し、また公の施設はつらつ運営委員会による定期的な2次評価に基づき、適切な指導監督を行い、随時満足度の向上に努めております。
次に、2項目めのサービスの低下が見られた場合の対応についてですが、毎月の施設チェックやモニタリング、利用者からの市への直接の意見等により、サービス低下が見られた場合には、直ちに改善に向けた指導、調整を行っております。具体的には、協定や事業計画に定めたサービス水準が保たれていない場合には、その是正策を提出させ、確認した上で直ちに実施するように指示をしております。
また、指定管理者の責によらない設備の故障などにつきましては、施設設置者であります市として、早急に修繕等の対応をして、利用者の支障が極力ないように努めております。
さらに、来年度からは、施設の緊急修繕などに対応する専門家集団の
施設サポートチーム、先ほど市長が御説明いたしました、を設置し、施設の運営に支障がないように取り組む予定でございます。
次に、3項目めの指定管理者のモニタリングについてですが、モニタリングにおいては1次評価、2次評価とも評価カルテを作成し、管理運営体制、維持管理業務、利用者への対応、個人情報の管理、経営の健全化、利用増進・社会貢献への取り組み、顧客本位の運営、情報発信など、49項目にわたる各指標について評価をして指導しております。
指導監督につきましては、評価結果をもとに施設所管課を通じて指定管理者に直接行っておりますが、最も重要なことは指定管理者任せにしないということ、施設の設置目的を最大限に発揮するため、ともに考え、一緒になって取り組む姿勢にあるのではないかと考えております。そのため各課では、担当者が小まめに施設に出向き、状況を十分に把握した上、指定管理者とコミュニケーションをきちんと図って、日々の信頼関係を築くよう努めているところでございます。
次に、4項目めの制度導入に伴う今後の経費削減効果についてですが、指定管理制度の導入の狙いとして、確かに一つには経費の節減がございます。指定管理者の導入や更新に伴う公募によって競争原理が働き、指定管理料の節減が図られてきたとの事実もございます。
一方、指定管理者の導入のもう一つの大きな狙いとしては、民間ならではの創意工夫などを通して、施設の付加価値を高め、利用増進を図ることが上げられます。経費の節減だけではなく、多くの人々の利用の増進を図り、市民の満足度を高め、施設の本来の目的を果たしていくことが重要であります。
さらに、経費節減に重点を置く余り、施設の安全管理に支障があっては決してならないことです。指定管理者の導入や更新に当たっては、管理運営の経費よりも、その経営手法やスタンス、そして行う事業の内容に重点を置いた選定委員会の評価をもとに十分精査して指定を行っております。
次に、5項目めの指定管理者の成果が上がらなかった場合の直営化についてですが、指定管理制度は施設の設置目的を最大限に発揮することにあります。したがって、指定管理者ありきの施設運営は、ともすれば、施設の設置目的にそぐわなくなる場合もあり、過去には郷土博物館など政策的に直営に戻した実例もございます。
今後においても、施設の位置づけや施設を取り巻く状況の変化に応じて最もふさわしい方法による管理運営ができるよう検討してまいります。私からは以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 御答弁いただきましたので、それでは公共施設の
アセットマネジメントについての項目から再質問させていただきます。
それでは最初に、現状施設の評価と今後の方向性でございますが、本市は一括して管理システムを導入して、施設建物の情報について収集管理を行っている答弁でございますが、それを担当している所管の部署はどこになるでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 環境水道部理事。
◎環境水道部理事(石塚潤) 情報収集につきましては全庁的で対応しておりますが、所管、管理しているところは企画財政部の管財課で管理しております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 管財課で管理しているということで、企画財政部で所管するということですので、多分予算を容易に執行できる部署に置いていることだということで理解をいたしました。
それでは次に、収集管理している施設利用者に関する情報や施設運営に関する情報については、過去何年分ぐらいのデータを把握しているのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 環境水道部理事。
◎環境水道部理事(石塚潤) 平成23年度から情報収集に取り組みまして、23年、24年、25年と、3年間分の情報を収集して管財課のほうでデータ処理しております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 今の答弁で3年分の施設の情報収集をカルテで作成して管理しているということですが、3年分だと非常にまだ少ないと思いますので、今後も長期間積み重ねてデータ化することでデータが生きてくると思いますので、今後も適切な対応ができる体制の維持をお願いしておきます。
それでは次に、施設保有の最適化に向けた検討についてですが、7月に
公共施設総合管理委員会を設置したということですが、この委員会の構成メンバーはどのようなメンバーになるか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 環境水道部理事。
◎環境水道部理事(石塚潤) 7月に作成しました
公共施設総合管理委員会のメンバーでございますが、現在、栗田副市長を委員長といたしまして、施設を管理・所有しています部長職9名でもって、合計10名のメンバーで構成しております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 副市長以下9名の部長職で構成されているということでございますが、例えば地域の公民館などを5つ、3つあるやつを、建物の耐震性とか利用率なんかによって集約化する場合に、どうしても地域住民の意見を聞くことは大切だと思うんですが、第三者の意見を聞く意味で、学識経験者とか自治会関係者をメンバーに入れるべきだと思いますが、その点はいかがか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 環境水道部理事。
◎環境水道部理事(石塚潤) 議員のおっしゃるとおりで、最終的に施設が廃止とか統合とかということになりましたら、当然管理委員会ではなくて、上部委員会を設定して対応したいと思います。
まず初めに、
公共施設総合管理委員会の役割でございますが、市の公共施設全てにわたって
アセットマネジメントを統括して、事業を円滑に推進する役目を担っております。その中で議員がおっしゃったように、統合とか廃止とかという問題も出てくるかと思いますが、そういったときにはその予兆が必ず、先ほどちょっとデータ収集のお話をしましたが、データ収集の中で利用状況であるとか施設の老朽化とか、そういった予兆が出ますので、そのときに委員会から市長等に答申をいたしまして、適切な対応をするように、有識者であるとか地元関係者を含めた、そういった組織を立ち上げるように提言するのが
公共施設総合管理委員会の役割と心得ております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) これから人口減少時代になりますので、市民ニーズに変化した場合に、いろんなことで施設の統合や廃止をしなくてはならない場合も想定されると思いますので、その事態も踏まえて
公共施設総合管理委員会にはぜひ庁内だけじゃなくて、地域の声を聞くという意味で、地域住民もメンバーに入れてマネジメントされることをお願いして、次の質問に移らせていただきます。
新年度から
施設サポートチームを結成するということでございましたが、サポートチームは専門技術集団ということですが、どのような職種の職員が対象になるのか、また総括するのはやはり管財課になるのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長。
◎市長(北村正平) 先ほどから環境水道部理事がお答えしていますけれども、この公共施設
アセットマネジメントの元締めは特命で理事にお願いすることになっているものですから話しています。
管財課を長く経験しまして、いろいろなことを承知しているものですから、これから市政の重要課題としての、この公共施設
アセットマネジメント、それから長寿命化、こういうようなことについては全て元締めを特命で与えておりますので、そういうことで、今いろいろと小林議員のお答えを一生懸命しているところでございます。まあ、普通にしていると思います。
先ほどの質問ですけれども、市にはいろいろの技術職員の優秀なのがいます。例えば電気職、あるいは機械職、あるいは建築、土木、そういったような技術を持っている者がたくさんおりまして、そのほかにもいろいろな資格を持っている者がいるんですよね。
ですから私は、あなたやりなさいじゃなくて公募にしたんですよ。私がこの庁内の
アセットマネジメントをやりたいんだという、そのやりたいなと言ってもやらせられない人間もいるかもしれませんけれども、そういったような上げてもらった、いろいろな角度から専門性を持った職員にやっていただきたいということで、まだ決定していませんけれども、そういうようなことで私が任命させていただきたいと思います。
先ほどの検討会の学識経験者等については、一番詳しいのはやはり職員なんですよね。ですから、その中でまずは検討して、特別なものについて相談したいとか、あるいはアドバイスをいただきたい、そういうようなことにつきましては、ぜひ委員にどういう形にするか、これから検討しますけれども、その意見を反映させていきたい、そういうふうに思っております。お願いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) それでは次に、答弁の中で、来年度から施設の総合管理計画の策定作業に取りかかるということですが、どのように行うのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 環境水道部理事。
◎環境水道部理事(石塚潤) 先ほど言わなくて済みませんでした。私が担当しております石塚です。よろしくお願いします。
ただいまの答弁で総合管理委員会の来年度以降の運営の方法でございますが、まず下部組織といたしまして、施設を管理している所管の課長職及び、そこの担当の主幹とか係長を選抜いたしまして、分科会等の組織をつくります。その組織のもとで作業部会といたしまして、将来の収入予測であるとか、それから必要な費用等についての検討を行ったり、長寿命化にかかわる本格的な計画の策定、具体的な策定を行っていきたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) これから、再三言っておりますが、人口が減少して、また収入が減少して、また市民生活に本当に必要な公共施設の維持管理をしていくためには、経営の健全化を推進して安定した市政運営を行うことが必要不可欠だと思います。そのためには、現在藤枝市でも推進している都市機能を集約化したコンパクトシティーの考え方は、これから非常に重要になってくると考えております。これからのマネジメントの枠組みの中で、コンパクトシティーも考慮に入れ、安全・安心な市民生活の確保に努めていただくことをお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。
それでは次に、指定管理者制度のあり方についてですが、市民の満足度についてどのような調査をし、向上に努めているかですが、答弁の中でモニタリングの2次評価として、公の施設チェックシートに基づきまして、指導監督をし満足度の向上に努めているということでございますが、はつらつ委員会のメンバーはどのようなメンバーで構成されているのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) はつらつ委員会のメンバーでございますが、はつらつ委員会には全部で7名の委員がおります。
内訳は、民間委員と市の職員による委員と、この2種類ですが、民間の方には指定管理者制度に詳しい学識の方、それと企業の経営や財務に詳しい方、それと市民の利用者の視点から市民の代表の方が入っております。職員につきましては、副市長を初め、部長職が入っております。3人・4人で、3人が外部の方で、4人が市の職員ということで、7名となっております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) その調査に当たって、第三者の評価を含めて検証されているとのことですが、そのはつらつ委員会の中で具体的にどのような課題があったのか、具体的な例をちょっとお聞きします。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) やはり、はつらつ委員会の中では、その市民の方々の利用に対する意見ですね、行政から見ているよりも利用されている方がどういったものを感じているか、あるいは求めているか、そういう満足度があるか、そういったところが主に大きな内容となっております。
それと、運営的にはちゃんと収支が合っているか、合っているかというのは健全な運営ができているか、あるいはどこかに経費的な問題がないか、利用状況が落ちていないかという、そういう収入収支の問題ですね、そういったものについて特に注意を払っております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 1つには接客態度とか、また利用者に優しいガイダンスをやってくれるかどうか、また利用者が使いやすい顧客サービスをやってくれるかどうか、また利用者の苦情とか要望に的確に対応してくれるかどうか、施設の維持管理、メンテナンスを定期的にやっていただけるかどうか。要するに、施設の持つ目的に沿って市民に市の施策が十分に反映されているかどうかだと思います。
そうした中で、市民の満足度を向上させる手法として、評価基準を点数制で評価しているとか、ランク制で評価しているとか、当市では1次評価、2次評価がされているということでございますので、誰にでも必ずやわかりやすい方法として、どのような評価方法をされているのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 評価の方法はいろいろあるんですけれども、一番確かなのは、まず直接現場でもってモニタリングしていただく1次評価というのがございます。これは各課が指定管理者を通じてやっております。はつらつ委員会で、今の1次評価は毎年やっております。それとあとは2次評価といいまして、はつらつの運営委員会の方々が、さらにそれを評価するというのを2段階でやっております。
それで、まず市民の満足度とか市民の皆さんにわかりやすい評価の方法ということですけれども、先ほど49項目の評価項目があると言いましたが、その中で利用者への対応としての項目がありまして、窓口職員の対応、接遇ですね、あるいは利用者のニーズの把握がされているかどうか、あるいはそれらが反映されているかどうか、それと利用者の意見の取り扱いがどうなっているかという項目、それらを点数評価した上で、最終的には優良とか不適切というような5段階で評価をくくっております。そういった中で評価を進めた上で公表をしております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 全ての施設を全く同じ基準で評価をすることは難しいことだと思いますが、施設の共通した部分で一定の評価項目を設定して、最低でも満たしているかどうか検証を検討をすることを今後もお願いをいたしまして、次の質問に移らせていただきます。
それでは、2点目のサービスの低下が見られた場合の、具体的にどのような対応をするかについてですが、ちょっと例を出して質問させていただきますが、今回のゆらくの問題は多分設置者の市にも、また指定管理者にも非がなかったのに、ポンプの故障ということで営業停止に至ったわけですが、従業員の人件費はしようがないと思うんですが、指定管理者についての営業補償費まで賠償するのはいかがだということを考えるわけでございますが、先ほどの答弁の中で責がない場合は市が保証していくという答弁は聞いたわけですけれども、今後指定管理者に任せる場合には、もしやむを得ない理由があった場合には、その対応はちょっと考えたほうがいいんじゃないかと思いますが、その考え方をお伺いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) ゆらくの事例が出ましたけれども、ゆらくのことはまずおいておいて、一般的なお話を私のほうから、基本的なことでございます。済みません。
まず、リスク分担につきましては、募集をする段階でリスク分担表という表をつくって、こういった形でリスクは市が持つリスク、あるいは指定管理者が持つリスクというふうに明らかにした上で募集をかけております。これが第1段目です。
それと、先ほど言いましたように、施設の故障などに関しては、指定管理者のミスではない、責任ではないよと、あるいは小規模なもの以外については、基本的には市の施設でございますので、市が責任を負うという原則がございます。
それともう1つ、それが原因で指定管理者が営業ができなくなった場合の営業補償については、やはり一定のルールでもって基準をつくってございます。ただし、そのケースケースでまた事例が違いますので、それについてはその都度協議をした上で協定を結んで、それに基づいて営業補償をしていくという、そういった段取りが一般的なものでございます。
また、ゆらくそのものについては、また担当のほうからお答えがあると思います。よろしくお願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長。
◎市長(北村正平) 担当がもたもたしているものですから。このことについては私も指摘しました。営業補償について、何でやるんだと。いろいろ、我々、顧問弁護士を抱えておりますので、常にこういったのは法に照らし合わせて、いろいろ行政をやっていかなければいけないということで、しっかり相談し、その結果、今公室長が言ったような結果になりまして、今回の事態は営業補償も、額についてはいろいろ設定がありますけれども、そういうようなことで今回は決めたわけです。
今後、しっかりしたことを仕様書にうたっていく必要があるのかなあというようなことも考えております。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 最終的には設置者である市が持つということで、今市長からいい答弁いただきましたので、直営だったらこういう必要はないわけで、余分な経費だと思うわけですが、ゆらくの場合は、地域活性化の一環として地元の指定管理者に任せているということでございますので、その辺も今後も施設運営に支障がないように取り組んでいただくことをお願いして、次の質問に移らせていただきます。
それでは次に、モニタリング調査についてですが、モニタリング調査は詳細にわたっていることは理解をいたしましたが、その結果、どのようなサービス向上につなげていくのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) それこそモニタリングはやっておしまいじゃあ、これ意味がないものですから、当然やった結果をPDCAサイクルと同じように行動にあらわさないといけないということで、まずはそのモニタリングをやった結果を分析しまして評価をした上で、じゃあ具体的にどういったところを改善すべきなのかというのを、業者任せでなくて、市の担当職員が一緒になって考えていく。さらにそれを毎月、履行確認ですね、現場へ出向きまして、それに基づいた施策が行われているか、モニタリングの結果が実行に移されて改善をされているか、そういったものを毎月チェックをしながら、一緒になって対応を図っていくような形で今現在進めております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 各施設というのは、それぞれの施策目的が託されていると思うんですが、例えばスポーツの振興、市民交流とか共同の促進など、こうした施策の目的が施設の管理を通じて達成されているかどうか大事なことだと思いますが、そういうスポーツとか、そういう個々のあれについて、その点についてはどうか、ちょっと伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 議員おっしゃるとおり、おのおのの施設には設置目的というのがございます。文化施設、あるいは体育施設、いろいろございます。したがって、それらの施設ごとに目指すべき方向は違うわけですけれども、共通しているのはやはり利用者が利用しやすい、あるいは気持ちよく使える、安全に使えるという大原則がありますので、まず安全に使えるかどうか、気持ちよく使っていただいているかどうか、そういった利用目的に沿った対応を、おのおのの施設は共通項目として持っております。
ただ、先ほど言いましたように、運動施設とか、あるいは体育施設だけではなくて、それ以外のものはまだ全部で24ぐらいありますので、それも設置目的に沿った特殊なものについては、それに応じた取り扱いをしているところでございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) それでは、次の制度導入に伴う今後の経費削減をどう考えるかについてですが、民間の給与相場の物価が上昇している中で運営経費の削減を目指すことを求めるには、経費を安くするには、人件費を削って低賃金で使える職員の配置で専門性や安定性が劣り、サービスが低下して、安かろう悪かろうに陥ることが懸念されると思うんですが、その点の経費削減と人件費の削減、そこの点についてちょっと伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 確かに、この10年ほど前の制度導入時は、経費削減が大きな目玉でございました。その後やはり、議員御指摘のとおり人件費を削るような傾向が出てきているということで、これは国においてもそういう情報をいち早く取り入れまして、近年ではその評価をする比率が、昔は経費の節減とその施設の運営管理を五分五分で評価しなさいというような指導がございました。どちらかというと経費節減に100あるうち60ぐらいを経費節減に充てなさいと、そういう評価をしなさいという指導があったんですけれども、最近では逆転しまして、そういう費用の面については30から40%ぐらいに落としなさいと。それよりも、施設の利用目的に沿った管理運営ができるか、あるいは満足した利用ができるかというところを60、70に評価しなさいというような、評価割合が違ってきております。
また、施設によっては自主事業ということで、自分らの努力によって大きな収入を得て、人件費を払うということができるような仕組みもございまして、そういった利用料金制を引く中で、そういった各施設の自由度、経営の自由度を増した指定管理をやっておりますので、そういった施設においてはできるだけ競争をして、市民満足度を上げて利用を図っていただいて、従業員の給料を払っていくという、そんな仕組みも大分できてまいりました。
したがいまして、安かろうという今利用の評価はしてないつもりでございます。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) そこでもうちょっと詳しく聞きたいんですが、今指定期間を設定されていますよね。そういう意味では職員の雇用に対する不安から、継続的な業務体制の信頼が薄れてサービスに集中できなくなる傾向が指摘されていると思うんですが、正社員、アルバイトということで、あと指定期間が設定されているということで、そこら辺の不安に対する対応はどのように考えているか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 制度当初は、この指定管理のサイクルは1年、3年というような形で、割と短期間に入れかえをしたんですが、最近ではおおむね5年を目安に指定管理の見直しを行っております。
さらにその中では、雇用の確保を図る、もう1つは地元採用も入れていくというようないろんな条件を入れて、かつ安定的な雇用をですね。そういった条件を入れながら募集をかけております。したがいまして、その選考の基準の中には雇用者の安定的な確保、そういったものについても採用条件の一つとして記載をされております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) それでは次に、この選定委員会が開かれるということで、選定委員会では、経費よりも運営内容について重点を置いて評価をするということですが、そのことを市の選定、また更新の方針として指定管理者に対して明確に伝えるべきだと思いますが、その点はどうか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) まさしくそのとおりでございまして、各選定をする前に選定委員が集まりまして、この事案については、その経費の割合と運営の割合を施設ごとにどうしようかという決めをします。前年を見まして、あるいは最近の傾向を見まして。したがって、ある事業者においては6割を事業の成果、4割を経費というような、ある業者には経費は3割というような、その事案によって変わってきます。
それを決めた上で業者に対して募集をかけますので、その応募をする業者につきましても、そういったところを加味しながら応募していただいてくれるのが一番我々も期待しているところなんですけれども、手順的にはそういったものを定めた上で選定の募集をかけております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) それでは最後に、成果が上がらない場合は直営に戻すことも必要と思いますがどうするかについてですが、昨日の答弁で柏屋も今後直営でやるということですが、これ以外に今、今後直営に戻すことを検討している施設はあるか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長。
◎市長(北村正平) 先ほど来の議論で、この施設の設置目標を達成できる最も適切でふさわしい管理の仕方をしたいというようなことを申し上げていますけれども、私の基本的な考え方は、本市が藤枝市を発信するに足る豊かな文化だとか、あるいは歴史、さらには文学だとか、あるいは学習、こういったようなものについては市の政策としてやるというふうに思っておりますので、そういうものは基本的には直営でやりたいというふうに考えています。例えば図書館とか、あるいは郷土博物館、文学館、あるいは大旅籠柏屋、さらには千貫堤、それから田中城下屋敷、ああいったようなことは本市の政策として文化・歴史ですね、こういったようなものをやっていきたい。そういうことを考えています。
例えば、スポーツ施設等につきましては、民間でかなりたけた、そういったような団体あるいは民間もいますので、そこについては設置目標を十分発揮できるということで、今そういうふうにやっているわけでございます。
そういうようなことをありまして、課題もございます。これに足る、専門的な職員を養成し、また登用していく。こういうようなこともありますので、そういうようなことも含めて、今の基本方針にのっとってやっていきたい。その場その場の時代の変化もありますので、その場その場でまた判断していきたいというふうに考えています。
○議長(薮崎幸裕議員) 小林議員。
◆13番(小林和彦議員) 今回の指定管理者制度のあり方について、公共施設の運営管理を指定管理者に委ねた場合の、当然のことながら、その運営管理が協定書のとおりにされているかというモニタリングと、またそのレベルが設置者や利用者にとって満足のいくものであるかということが評価に大切なことだと思っております。
指定管理者制度も10年以上が経過をして、現在ではさまざまな問題が生じてきているのも事実であると思います。今後も公共施設が持っている公共の福祉、また地域の活性化など、未来の目的が達成できるような指導監督をされることを要望いたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で小林和彦議員の一般質問を終わります。
○議長(薮崎幸裕議員) それでは次に進みます。杉山猛志議員。
(登 壇)
◆16番(杉山猛志議員) 皆さん、おはようございます。通告に従い質問をいたします。
今回は、高齢者の在宅医療の課題について質問をいたします。
当市の高齢者人口は、平成26年9月の住民基本台帳によりますと、65歳以上は3万8,682人で高齢化率が26.4%になっています。また、平成25年度版の藤枝市統計書では、65歳以上が3万6,263人で65歳以上の世帯数は2万4,713世帯、その他の高齢者世帯の内訳は子供との同居世帯1万3,455世帯で54%を占めております。その他の46%はひとり暮らしの世帯5,344世帯、夫婦のみの世帯は5,613世帯、その他の高齢者の世帯301世帯となっております。また、団塊の世代が平成37年に75歳以上の後期高齢者となるため、ますます高齢化世帯がふえます。
そんな状況下の中、当市も平成27年度から平成29年度までの3年間の「第6次ふじえだ介護・福祉ぷらん21」を策定中であります。その計画の中でも在宅介護を進める計画となっていますが、スムーズな推進ができることを願っております。
しかし、在宅介護の課題は多く、要介護者にとっても金銭面のみならず、将来にわたって安心して介護が受けられる体制づくりが必要と考えます。また、高齢者を抱える介護者にとっては、精神的、肉体的な負担から虐待や介護放棄などの問題にも発展する可能性も指摘をされております。そうした心身の介護負担の軽減を図るため、医療と介護の連携推進や介護サービスの充実、地域の見守り等、在宅での生活支援を図ることが重要と考えます。
そこで、こうした在宅医療の課題には、地域との連携や社会資源を活用した地域包括ケアシステムの構築に向けて取り組むことが必要と考え、以下、質問をいたします。
項目の1、地域包括ケアシステムの推進について。
高齢者の地域での生活を支えるための、地域包括ケアシステムの構築を進める上での現状と今後の方向性について伺います。
項目の2、在宅医療・介護連携の推進について。
地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みにおいて、在宅医療・介護の連携は大変重要だと考えますが、本市における在宅医療・介護の連携の現状と考え方を伺います。
項目の3、在宅サービスの充実について。
要介護状態の高齢者の在宅を支援するために、市町が指定権限を有する地域密着型サービスの充実が大切と考えますが、仕事の繁忙期などで一時的に介護ができない場合の短期入所の増床も含めて、どのように対応するのか伺います。
項目の4、心身の介護負担の軽減について。
要介護状態の高齢者を在宅で介護している家族などの心身の介護負担の軽減について伺います。
項目の5、入所施設の確保について。
在宅介護の流れの中、現在、在宅で介護をしている家族などの介護者でも、諸事情により入所施設の利用をせざるを得ないケースが発生するとも考えられます。そうした中、今後も入所施設の確保が必要と思うが、どういった入所施設の整備計画でいるか伺います。以上、御答弁のほどよろしくお願いをいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。市長。
(登 壇)
◎市長(北村正平) 杉山議員にお答えいたします。
初めに、高齢者の在宅療養の課題についての1項目め、地域包括ケアシステムの構築を進める上での現状と今後の方向性についてでございます。
急速に進みます高齢化社会を迎える中で、このことは今後本市にとっても大変重要な問題であるというふうに私は捉えています。私は、市民の誰もができる限り住みなれた地域で、人生の最期まで尊厳を持って、心豊かに自立した生活を営むことがとても大切でございまして、そうした地域社会の実現には、要介護の状態にある高齢者などを在宅で切れ目なく支援することが重要だと考えているところでございます。
そこで、医療や介護など地域の優秀で豊かな人材、あるいは社会的資源を生かした本市に合った地域包括ケアシステムを構築していくことこそが、課題となっている団塊の世代が75歳以上となって医療や介護の需要がさらに増す、いわゆる2025年問題、これを見据えました基本的かつ重要な施策であると考えております。
昨年6月に成立いたしました、例の医療介護総合確保推進法、この推進法では、地域包括ケアの構築を通じた地域における医療及び介護の提供体制の確保がうたわれているところでございますが、現在、本市が独自に策定中の「第6次ふじえだ介護・福祉ぷらん21」、これをつくっておりますが、これにおいて、その主要な方針の一つにこの地域包括ケアシステムの推進を掲げることとしているところでございます。
本市は、県内他市に先駆けまして一昨年、医師会また市立総合病院及び行政が連携して、この在宅医療推進協議会を立ち上げまして、急性期病床から在宅へと医療をつなげる場合の関係機関の連携方策の検討など、地域包括ケアシステムの基盤となります在宅医療と介護の連携を目に見える形で具体に推進してきているところでございます。
さらに、この輪の中に、これからは訪問看護師、またケアマネジャーや薬剤師などの医療・介護専門職を加えて、地域包括ケアシステム専門会議の準備会を昨年12月に発足させて、多職種が連携した地域医療・介護連携の推進と地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを一歩一歩着実に進めております。
こうした地域包括ケアシステムの構築に向けたさまざまな取り組みをより効果的に深め、また一層加速するために、市の介護福祉課内で地域包括ケア推進室を設置いたしまして、市民の健やかな暮らしを支援してまいります。
残りの項目につきましては、担当部長からお答え申し上げます。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 私から標題1の高齢者の在宅療養の課題についての、残りの項目についてお答えします。
まず、2項目めの在宅医療・介護の連携の現状と考え方についてですが、中度や重度の要介護状態にある高齢者の在宅での生活を支えるため、介護と在宅医療の連携推進は非常に大切であり、本市にふさわしい地域包括ケアシステムを構築するためにも必要不可欠な施策であると言えます。
そこで、本年度から、市民啓発と地域連携を深めることを目的として、在宅医療・介護連携推進事業を実施しているところです。
その中では、まず「地域包括ケアを創る藤枝市民フォーラム2014」を開催しまして、在宅みとりに向けた往診医や訪問看護の状況、あるいは活用のあり方などを説明したところ、参加者からは大変好評でありました。
また、地域との連携事業といたしまして、在宅医療・介護の連携を担う市内6カ所の訪問看護ステーション・ネットワーク会議の開催や、先ほど市長が触れました在宅医療推進協議会から出された課題の検討など、関係団体との連携強化に鋭意努めているところでございます。
このほかにも、介護事業者やケアマネジャーを対象としました4回にわたる高齢者医療に関する勉強会など、医療・介護による切れ目のない支援体制の構築に向けたさまざまな取り組みを実施しております。今後も引き続き、この地域に根差した関係団体や専門職との連携を深めながら、在宅医療・介護連携の推進の取り組みを進めてまいります。
次に、3項目めの在宅サービスにおける地域密着型サービスの充実についてですが、本市は高齢者が中度や重度の要介護状態となっても、可能な限り住みなれた地域で生活が続けられるようにするため、市が指定します地域密着型サービスをでき得る限り充実する方針であります。
現在、本市内には、この地域密着型サービスのうち、通い・泊まり・訪問を1カ所で提供します小規模多機能型居宅介護事業所が4カ所開設をされ、要介護者の生活を地域で支えています。
さらに、現在策定中の「第6次介護・福祉ぷらん21」におきまして、平成29年度までの3年間に、2カ所の小規模多機能型居宅介護施設、1カ所の看護小規模多機能型居宅介護施設を整備することとしており、これらの施設では宿泊が可能ですので、事業所公募の際には、できる限り多くの短期入所の定員数確保に努めてまいります。
このほかにも、日中・夜間を通じ介護と看護を同時、または交互に連携しながらサービス提供する定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所を今後新たに2カ所整備することとしております。これからも引き続き、高齢者の在宅での生活を支えるため、でき得る限り藤枝市ならではの地域密着型サービスの整備に努めてまいります。
次に、4項目めの家族などの心身の介護負担の軽減についてですが、在宅での介護を無理なく続けていく上で、介護を担う家族など介護者の負担を少しでも軽くすることは非常に大切なことです。
本市は、地域の高齢者の総合相談窓口として、7つの圏域で安心すこやかセンターを設置しており、24時間体制で御本人への支援はもちろん、介護者の精神的、肉体的負担を軽減するための相談に随時応じております。
こうした相談体制に加えて、安心すこやかセンターが家族介護教室を開催し、専門的な介護方法や介護技術の向上のための講習を行うとともに、介護者同士の交流を図り、また介護者の健康づくりのための講座なども実施しております。
さらに、市の主催により、中度や重度の在宅高齢者を介護する家族を対象とした日帰りの旅行を実施をして、介護者の心身のリフレッシュと介護者相互の交流を図る機会づくりを行っております。加えて、自主組織でございます介護者家族の会では、会員同士でお互いの思いを理解し、悩みや介護疲れなどの解消と、介護者の孤立を招かないための独自の活動をしております。
今後も引き続き、介護を担う家族が孤立し精神的に追い詰められることのないよう、心身負担軽減への取り組みを進めるとともに、安心すこやかセンターの相談体制や家族介護教室などを、本市の持つあらゆる媒体を通じまして利用していただけますよう周知をしてまいります。
次に、5項目めの在宅介護の流れの中における入所施設の確保についてですが、昨年、市が実施した高齢者へのアンケート調査からは、介護認定を受けていない高齢者の6割が、いざとなったら自宅で介護を受けたいと答え、さらに、現在自宅で介護中の介護者の7割が、今後も自宅で介護を続けたいと答えています。
この結果を踏まえるとともに、一方で要介護認定者数の増加や施設の入所希望状況などを勘案し、現在策定中の「第6次介護・福祉ぷらん21」におきましては、既存の特別養護老人ホームの増改築のほか、介護つき有料老人ホーム70床、グループホーム36床の新設を計画し、施設・居住系サービスの一層の充実を図る予定であります。
今後は、在宅介護の重視を基本的な考え方としつつ、保険料負担の均衡にも配慮しながら、市として必要な入所施設の整備数を確保してまいります。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) 丁寧な御答弁ありがとうございました。
それでは、再質問に入らせていただきます。
項目1の地域包括ケアシステムの構築を進める上での現状と今後の方向についての中から伺います。
本市が策定中の「第6次介護・福祉ぷらん21」の主要な方針の一つに、地域包括ケアシステムの推進を掲げていることは理解をしております。その中で、一昨年、医師会、市立総合病院と連携して在宅医療推進協議会を立ち上げたとのことですが、その在宅医療推進協議会で出された課題とその対応についてどのようなことか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 一昨年、他市に先駆けまして医師会、病院、それから行政で立ち上げました在宅医療推進協議会で出されている課題、まず1つ目が、医療への理解があるケアマネジャーの育成、それからもう1点が訪問看護の効果的な活用のあり方でございましたので、現在それらの課題に向けて、例えばケアマネジャーに関しましては、先ほども言いましたように、医療に関する勉強会を医師会などの協力をいただきながら事例研究なども含めやっておりますし、それから訪問看護の問題に関しましては、やはり市民の意識啓発が非常に重要になってまいりますので、在宅みとりの問題もふえます。したがいまして、今後の在宅医療のまさに推進協議という名前のとおり、その環境づくりの中で進めてまいりたいと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) それでは、在宅療養をしている家族にとって、長年おつき合いをしているケアマネジャーは最も密接な関係にあり、頼りになる存在でもあります。医療分野のケアプランについてはケアマネジャーと医療との具体的な連携を進めて、在宅療養者が療養しやすい環境づくりをお願いしたいと思います。
また、「第6次ふじえだ介護・福祉ぷらん21」を実行するに当たっては、ケアマネジャーに全体の質の向上についても、重ねて私からお願いをしたいと思います。
それでは、次の質問に入ります。
在宅医療・介護連携推進を含めた地域包括ケア推進をすることは、私も大事なことだと思っております。それでは、地域包括ケアシステム専門会議の準備会を開催したとのことですが、今後どのように進めていくのかお伺いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 先ほども御答弁いたしましたが、12月に準備会を発足いたしまして、今月中に第2回目の準備会を開催いたします。そして、参画をいたします本市のいろいろな専門職団体、病院、医師会、薬剤師会、訪問看護師、ケアマネジャー等々、そういった方々が同じ方向を向いてやっていくための正式な専門会議を、新年度に入りましたらできるだけ早い時期に立ち上げをいたしまして、この地域包括ケアの構築に向けて何が足りないのか、みんなで何をしていったらいいのかということを同じ思いで向いていく、その司令塔の役目になりますけれども、これが今度の新しくできます地域包括ケア推進室、そちらに事務局を置いて、そんな形で皆さんの力で一緒になって、この地域包括ケアをつくり上げていきたいと、そんな形で進めてまいります。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) 専門会議を立ち上げることは、いろいろな方面からの専門職が携わるわけでありますから、ぜひ具体的な協議になるように推進をしていってほしいと思います。藤枝型の推進室となりますように期待をして次の質問に移ります。
市民が安心して在宅療養ができるように、新組織の地域包括ケア推進室を健康福祉部内に設置をしますが、地域包括ケアシステムにおいて、地域とりわけ市民とのかかわりについて、今後の取り組みについて伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 地域包括ケアシステムにおけます市民の皆さんのかかわりについてでございますけれども、先日水野議員の代表質問の中でもお答えをいたしました、2年後のいわゆる新しい総合事業が、市民の皆さんとのかかわりが最も深い部分になってくると思っております。
「時々入院、ほぼ在宅」という言葉がございますけれども、そのほぼ在宅を支える仕組み、そういったことで、その新しい総合事業の中で、例えば家事援助とか見守り、声かけサービスとか外出支援、そういった形をいろんなボランティアさん、ボランティア団体、それからNPOも含めまして育成、それから活動情報の提供をこれからさらに市の社協とか、あるいは市民活動団体支援室などと一緒になってこれを進めていく必要があるなと思っております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) 今のお答えで社会福祉協議会との連携を進めるとのことですが、この社会福祉協議会、今まで以上に仕事が重要になると予想されます。また、それぞれの地域の特性を考えて地域と連携をするとともに、市民ボランティアの育成は大事なことでありますので、大いに期待をしております。
なお、地域包括ケア推進室にとって大変な御苦労になると思いますが、市民のために新設の推進室が実行力のある地域に密着した推進室になるようによろしくお願いをしたいと思います。
次に、項目の2の在宅医療・介護連携の現状と考え方についての中から質問をいたします。
高齢者が安心して在宅医療をしていただくためにも、介護と在宅医療との連携が必要だと思います。それでは、このたび市民フォーラムを開催し、在宅みとり等のお話が好評だったということですが、その内容と活用方法について伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 市民フォーラムを昨年12月に開催をしたところですが、そのテーマが在宅療養を進める上での在宅主治医、最近副主治医制もあるんですけれども、在宅主治医の取り組み、あるいは訪問看護の活用はいかにといったテーマで開催をしましたところ、非常に皆さんからよかったというアンケートの結果もいただきましたし、大勢の皆さんがお越しになりました。
現在、この模様については、これをきっかけにして、もっと市民の皆さんに機運を醸成していくという必要がまずはありますので、みとりの問題も含めて、もう少し市民の皆さんに積極的に興味を持っていただくというんですか、そういったこともありますので、早速、そのときの模様をダイジェスト版に現在まとめておりまして、4月の市の広報と一緒に全世帯に配付をいたしまして、毎年、介護予防の手引も全世帯に4月に配付してるんですけれども、それと一緒に配付をいたしまして、地域包括ケアの構築といったことに市民の皆さんの機運を盛り上げていきたいなというふうに考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) 確かに、おっしゃるとおり在宅療養をするには訪問看護の利活用が必要だと思います。
また、今回、市民フォーラムで紹介をした在宅医療や在宅みとりのダイジェスト版を作成して配付をするとのことですので、このダイジェスト版が家庭での話し合いや在宅療養、みとり看護を見直すきっかけになることを期待をしております。
それでは、次に項目3に移ります。
在宅サービスにおける地域密着型サービスの充実についての中から質問をいたします。
「第6次介護・福祉ぷらん21」において、小規模多機能型居宅介護施設を2カ所と看護小規模多機能型居宅介護施設を1カ所、定期巡回随時対応訪問介護施設を2カ所、それぞれ2カ所整備をするということですが、これはまず確実に実行していただきたいと思います。
でもしかし、こうした地域密着型のサービスの提供は市民に広く知っていただき、利用していただくことが在宅療養を進める上で重要であります。また、この施設の整備は訪問看護サービスも含まれているため、この訪問看護サービスを含めた地域密着型の広報・啓発活動についてどのようにするのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 御答弁申し上げます。
議員がおっしゃるとおり、この小規模多機能型をつくっても、やはり市民に周知されなければ何でもなりませんから、それをなお一層進めていく必要がございます。そういった意味では、まず、先ほども議員がおっしゃっていただいたケアマネジャーさんが、地域密着型のよさとか特徴をしっかりつかんでいただくこと。それから次には、市民の皆さんに周知していくことでは、毎年つくっております介護保険のてびきに最新情報を盛り込みまして、福祉だとか、あるいは安すこの窓口でそれを、あるいは毎月開催しています65歳到達者の介護保険説明会でもしっかり周知をしてまいります。
それから、2年に1回つくっております事業者ガイドブックも来年はしっかりつくってまいります。
市の広報も、今度、駅前一丁目8街区に介護ホームを今回設置を第6期の計画の中で予定をしておるもんですから、そういったことの周知も含めて小規模多機能型、あるいは訪問看護も含めてしっかり周知をしてまいりたいなというふうに思っております。ありがとうございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) 来年度がガイドブック改訂の年とのことですが、今の65歳はシニアといってもまだまだ健康で若い人が多いため、中には自分には関係がないと思っている人もいると思います。改訂に当たっては在宅介護がしやすいように工夫をしたいと、そのことをお願いをいたします。
次に、項目4の心身の介護負担の軽減についてですが、それぞれの家族によっては通所サービスをふやしたり、訪問看護や訪問医療を行ったりするわけですが、要介護状態の高齢者を在宅で介護する家族にとっては、精神的、肉体的な心身の介護負担は人にはわからないはかり知れないものがあります。年1回の日帰り旅行は介護者にとって楽しみの一つではありますが、行ける人ばかりではありません。ですから、要介護者の支援とともに介護者の心身のリフレッシュ施策として、短時間でリフレッシュできる居場所づくりも考えてやっていただきたいと思います。
最後に、項目の5の在宅介護の流れの中、入所施設の確保についての中から質問をいたします。
世の中には年金だけで生活をしている人が数多くいます。入所したいと思っても簡単に高額な入所施設に入所はできません。そこで、所得が低い高齢者でも入所など施設利用ができるための対応について伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 先ほども御答弁をいたしました、第6期に予定をしております市内の老朽化をしました特別養護老人ホームの改修の際には、所得が低い方でも入所に対応できますように多床室、多床室といいますのは4人部屋とか、個室よりも若干利用費用が低く抑えられている部屋ですけれども、そちらに対応できるような整備を要請をしてまいりたいというふうに今計画をしております。
さらに、所得の低い方に関しての施策といたしましては、今、制度的には入所等のサービスを利用した場合には費用が減免をされると、食費とか居住費が軽減される、あるいは社会福祉法人が提供するサービスにつきましては、本来1割である利用負担がさらに軽減されると、そういった制度的には所得が低い方に対する配慮というのは介護保険制度ではさまざまになされております。よろしくお願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 杉山議員。
◆16番(杉山猛志議員) 所得が低い高齢者の利用者負担の軽減が図られていることは、今の説明で理解をいたしました。
全国的なデータによりますと、自宅で療養したいと回答した者と、自宅で療養して必要になれば医療機関を利用したいと回答した者の割合を合わせますと、60%以上の国民が自宅で療養したいと回答をしております。また、要介護状態になっても、在宅や子供、親族の家で介護を希望する人が40%を超えたというデータもあります。
先ほどの答弁にもございましたが、当市のデータでも介護認定を受けていない高齢者の6割が自宅で介護を受けたい、また、現在介護を受けている人の7割が自宅で介護を受けたいとのお答えでありました。
このように、全国においても当市においても同じように自宅で介護を受けたいと大半の人が希望しているわけであります。そんなわけで、市民としても行政に大いに期待をするところであります。
壇上でも述べたとおり、10年後には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となります。ますます高齢者世帯がふえるわけであります。団塊の世代が75になる10年後を見据えた場合、入所施設の確保などの課題をなるべく早い時期に解決をしていただき、当市としてもさらなる努力をお願いいたします。まずは、当市の「第6次ふじえだ介護・福祉ぷらん21」を確実なものにして、できる限り住みなれた地域で必要な医療、介護サービスを受けつつ、安心して自分らしい生活を実現できるように、在宅介護しやすい環境づくりをお願いを申し上げまして、私の質問を閉じたいと思います。ありがとうございました。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で杉山猛志議員の一般質問を終わります。
○議長(薮崎幸裕議員) ここで、しばらく休憩をいたします。
午前10時30分 休憩
午前10時44分 再開
○議長(薮崎幸裕議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○議長(薮崎幸裕議員) 一般質問を続けます。山本信行議員。
(登 壇)
◆9番(山本信行議員) 公明党の山本信行でございます。
通告に従いまして、本日最後の一般質問を行います。
標題1、障害者差別解消法の施行に向けた取り組みについて。
昨年1月、障害者権利条約が発効されましたが、その周辺法整備として、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法の施行が1年後の平成28年4月に迫ってきています。
障害者差別解消法は、第1条に、この法律は障害者基本法の基本的な理念にのっとり、全ての障害者が障害者でないものとひとしく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを踏まえ、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置法を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることがなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら、共生する社会の実現に資することを目的とするとし、全て国民が障害の有無によって分け隔てられることがなく、相互に尊重し合いながら共生する社会の実現を目指すものです。
そこで、障害者が感じる差別の解消について、関連する3点について質問をいたします。
1項目め、耳の不自由な方への支援のあり方について。
先日、難聴の方より、病院等の窓口で、耳が片側不自由なので逆側から話してほしいという、何度も説明をしなくてはならない、何とかならないものかとの御相談を受けました。
そこで、耳の不自由な方への支援のあり方について、2点についてお伺いいたします。
1つ目、本市では、耳の不自由な方の意思疎通を支援する「伝えてカード」というものを作成していますが、使用方法についてお伺いいたします。
2つ目、このカードは、いつ、どのくらい作成され、どこに配布されているか伺います。
続きまして、2項目め、
障害者差別解消法の施行に向けた準備について。
本市では、平成27年度当初予算において、障害者差別解消支援事業を要求され、議案説明会でも説明がありました。そこで、平成28年4月の施行に向けた準備について、以下の点についてお伺いいたします。
市として、法の施行に向け、今後どのようなスケジュールで取り組んでいかれるか伺います。
3項目め、共生社会の実現に向けた取り組みについて。
障害者差別解消法の目指すべき姿として、障害の有無にかかわらず、お互いが尊重し合いながら共生する社会が掲げられております。本市では、既に昨年度から、共生社会普及啓発事業に取り組まれておりますが、この取り組みについてお伺いいたします。
1つ目、藤枝市の目指す共生社会とはどのようなものと考えるか伺います。
2つ目、2年目の終了を迎える共生社会普及啓発事業に対し、どのように評価されているか伺います。
続きまして、標題2、市の情報発信について。
少子・高齢化が進み、地方創生が叫ばれる中、本県でも全ての自治体でホームページが開設され、どの市町もフェイスブックやツイッターなどを取り入れ、これは昨日の西原議員の質問でもあったとおり、平成27年度予算でホームページのリニューアルや、静岡産業大学との共同で「ごみ分別アプリ」が開発される予定と伺い、リアル動画「FujiedaAR」など、ICT活用の期待が高まりつつあります。ICT化が急激に進み、議会でもICT化が取り上げられ、今月には市役所と郷土博物館等で公衆無線LANサービスが提供されるなど、情報インフラ整備は着実に進んでおります。
総務省の発表によれば、スマートフォンやタブレットの普及により、ICT利活用が広まるにつれ、高齢者のICTに対する考え方や利用状況に変化が見られ、インターネットの利用状況は、平成24年度末に65歳から69歳が60%以上、70歳から79歳が40%以上となっている。これは平成20年度末と比較すると、65歳から69歳は25%超え、70歳から79歳は20%程度も利用率が上昇しており、年々おおむね増加傾向にあります。
本市、藤枝の魅力やさまざまな施策等発信はされていますが、なかなか市民への情報提供が進まず、特に若い世代への取り組みがおくれているように感じられます。
藤枝市の今後の広報の展望について、1点お伺いいたします。
若者への情報発信の取り組みについて現状を伺います。
以上、標題2点について御答弁のほど、よろしくお願いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。市長。
(登 壇)
◎市長(北村正平) 山本議員にお答えいたします。
初めに、標題1の
障害者差別解消法の施行に向けた取り組みの3項目め、共生社会の実現に向けた取り組みについての、さらに1点目、本市の目指す共生社会についてでございます。
本年度開催した共生社会フェスティバル、この場では、藤枝北高等学校と藤枝特別支援学校の学生が協力して息の合った司会進行を務めたり、藤枝順心高等学校の合唱部の学生と藤枝特別支援学校高等部の学生が一緒にステージに上がりまして、心が通い合ったすてきなハーモニーを披露してくれました。その場の子供たちは、一緒にいることがさも普通であるかのようで、そこには一切の偏見も無用な遠慮も見られませんでした。
私は、この相手を認め合う関係こそが共生社会の基本でありまして、本市の目指すべき「まち」の姿であると改めて思いを強くしたところでございます。
そこで、本年度から公共施設利用の無料化制度を初めといたしまして、タクシー料金の助成、あるいは移動支援事業など、障害のある人が臆さず、積極的に社会参加できるようなきめ細かい支援に力を入れてまいりました。
さらに来年度は、3年目を迎えます共生社会フェスティバルを、より趣向を凝らした魅力あるものとしていくとともに、障害者差別を解消するための啓発パンフレットを新たに作成いたしまして、広く市民に配布することで障害のある人への理解をなお一層進めていきたいと考えております。
こうした取り組みを通じて、障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に暮らし続けることのできる「選ばれるまち」実現に向けて、今後も力を注いでまいります。
残りの項目につきましては、担当部長からお答え申し上げます。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 私から、標題1の
障害者差別解消法の施行に向けた取り組みの残りの項目についてお答えします。
まず、1項目めの耳の不自由な方への支援のあり方の1点目、「伝えてカード」の使用方法についてですが、聴覚障害者は、外見からは障害の有無がわかりにくく、障害のあることに気づいてもらえず誤解されることがあるため、周囲とどのように意思疎通を図るか、常に思い悩んでいると聞いています。
御質問の「伝えてカード」は、こうした課題を抱える聴覚障害者が安心して生活できるよう、日常生活の意思疎通が必要なさまざまな場面で活用してもらうために作成したものです。
大きさはポケットサイズで、カードには耳が不自由であること、そして手話や筆談などの意思疎通の手段が記載をしてあり、その手段を御本人が指さすことで、御本人の気持ちを相手に伝えることができるようになっています。
そして裏面には、筆談や唇の動きや形で考えを伝える口話、口話というのは口という字に話という字を書きまして口話と読みますけれども、この口話の際に配慮してほしいことが記載されており、このカードは
障害者差別解消法を先取りした県内初の取り組みとして、障害者団体も大いに注目し、作成当時はマスコミなどでも紹介されました。
次に、2点目の「伝えてカード」の作成時期、枚数、配布先についてですが、障害のある人が情報を取得しやすい環境づくりのための障害者情報バリアフリー推進事業の一環として、平成23年度に障害者団体の協力により、1,000枚を作成し、市の窓口に配置するとともに、さらに昨年度は2,000枚を増刷して公民館や金融機関に配布をしてPRに努めました。
次に、2項目めの
障害者差別解消法の施行に向けた準備の1点目、市の取り組みスケジュールについてですが、
障害者差別解消法の施行に向けては、国において障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針や具体の対応要領などを示すこととしています。
市としましては、先月下旬に示された国の基本方針、さらに来年度に示される見込みの対応要領を精査の上、来年度中に本市独自の取り組み要領を新たに作成するとともに、市民や企業に対します普及啓発に努め、平成28年4月からの制度施行に十分に備えてまいります。
次に、3項目めの共生社会の実現に向けた取り組みの2点目、共生社会普及啓発事業の評価についてですが、この事業は、平成24年度に策定をした第4次藤の里障害者プランの基本理念である「笑顔ある共生社会の実現」のため、順次モデル地区を指定し、昨年度から開始した事業です。
その主な内容としましては、地区社会福祉協議会との連携による地区福祉講座で、新たに障害者支援のための講座を実施し、また小・中学校の福祉教育でも障害全般に関する講座を開催して、いずれも好評でした。
また、生涯学習センターを会場に実施をした共生社会フェスティバルでは、2年目の本年度は昨年度よりさらに多くの来場者があり、障害の理解を深めるとともに、障害のある人と一般の人が広く交流することができたと評価をしております。来年度も引き続き、新たなモデル地区を設ける中で、より多くの人に参加してもらえる魅力ある事業を展開する予定です。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 私から、標題2の若者への情報発信についてお答えいたします。
近年は、通常のホームページに加え、スマートフォンやタブレット端末などが急速に普及し、情報の入手方法が多様化する中、御指摘のように、新聞や本を余り読まないと言われる若者世代に対し、市政情報をいかに伝えるかという課題も生じてきているところでございます。
そこで、本市は近隣市に先駆け、平成24年度から20代・30代を中心に、情報収集、発信のツールとして定着しておりますフェイスブックとツイッターでの情報発信も開始いたしました。本市では、これらが情報の拡散スピードが速く、若者世代に人気がある有効な情報発信手段であることから、積極的な活用を図っており、現在では、フェイスブックとツイッターそれぞれ1,000人近いユーザーから支持をいただいております。
さらに、広報課だけではなく、商業観光課、街道・文化課、図書課などにおいても、独自にフェイスブックやツイッターを活用した情報発信を展開しており、今後は全庁に広げてまいりたいと考えております。
なお、特に観光情報については、本年度の市民からの政策提案を取り入れて、スマートフォンで動画を視聴できます「FujiedaAR」事業を本年2月から始めるなど、新たな発信媒体の開発や研究を重ねているところです。
若者に本市の情報発信が支持されるためには、発信媒体だけではなくて、その内容も重要な要素であります。そのために、シティ・プロモーションに当たり最も重要なことは、常に最新の内容で、本市が行っている仕事を市の内外に積極的に発信し、より多くの人々に知ってもらうことであると考えております。
情報発信の手段は日進月歩で変化しております。市としましては、全ての職員が自分たちの仕事を市民を初めとする皆さんに知って理解してもらうという意識を常に持ちながら仕事に臨むという姿勢で、発信媒体の研究を続けてまいります。
私からは以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) 御答弁ありがとうございました。
それでは順次、再質問をさせていただきます。
まずは、標題1の
障害者差別解消法の施行に向けた取り組みについて、このことでございます。
1点目の耳の不自由な方への支援のあり方についてですが、使用方法、それから配付については理解をいたしました。平成23年ですか、まだそんなに時間はたってないのかなあというふうに思いますけれども、ここで本日、議長の許可を得まして、御存じの方もいらっしゃるかというふうに思いますが、新人議員もいらっしゃいますので、皆様のところにカラーでこのような資料を配付させていただきました。
この資料の1をごらんください。
これが先ほど答弁にございました「伝えてカード」でございます。耳の不自由な方がカードを提示し、身ぶり、手ぶり、筆談、口話、先ほど御答弁のあったとおりですが、言葉を示し、耳が不自由なことを伝え、情報を求めるものです。
そこでまず、この「伝えてカード」の作成に当たって、障害者の意見はどのように反映をされたのか伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 障害をお持ちの当事者の意見の反映のことですけれども、このカードですけれども、実は、もともとが聴覚障害者の団体であります藤枝ろうあ部、そちらのほうとの話し合いから生まれたものでございましたので、当然この作成に当たりましては、その当事者の意見を十分に反映、参考にする中でつくらせてもらったということで、加えて、耳の不自由な方に最も接する手話通訳ボランティアの皆さんの意見なども参考にしながらやったという経緯がございました。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) 手話通訳者とかろうあ会の方との話し合いがあったということで理解をいたしました。
ただ、この「伝えてカード」というのは、先ほど答弁にもあったように、手話を理解する障害者の方にとってはとてもよいカードだというふうに思います。しかし、手話がわからない方、特に途中で聴力を失った方や難聴になってしまった方、このような方については少し使い勝手が悪いのかなあというふうに思います。
冒頭でも言わせていただきましたけれども、障害者の方は自分が難聴であるということをわかってもらうための意思表示をすることは、防災という面でも非常に大事であるというふうに思います。
例えば「私は耳が不自由です」というような言葉を示すような、ぱっと見てわかるような首から下げる形のものを新たに作成したらいかがかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 避難所等におきましてはビブスの形で、そういったことを知らせるものもあるやにたしか記憶しておりますが、ちょっと今、定かではございませんが、今ございますこの「伝えてカード」は、このように非常にコンパクトな名刺サイズになっておりますので、もし例えば首から提げるというんであれば、こういったパスケースに入れていただいて応用するといった方法も可能かなあというふうには思います。
ただ、当然もう少し当事者の声を、またしっかり聞きながら研究させてもらいます。ありがとうございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) 先ほども話があったとおりに、平成23年につくられたということで、実はこのカードは先ほど申し上げた方に実際にお渡しをさせていただきました。そうしたらその方は、いや、こんなのつくってたのということで、全然知らなかったというお話をされて、そういうことからすると、まだまだこのカードの認知度が低いというふうに言わざるを得ないと思います。
私が先月行ったところによりますと、隣の市民会館にもたしか置いてなかったように思いますけれども、例えば市内の耳鼻科であるとか、病院であるとか、また企業の窓口、公共の施設等々、さまざまなところに置いていただくなど、難聴の方々にも広く知っていただくような取り組みが必要ではないかというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 昨年増刷をしました「伝えてカード」は、公民館とか金融機関には配布をいたしましたが、まだ御指摘のとおり、不足している面もございます。せっかくつくったカードが知られなければ意味がございませんので、今ちょっと出ました中途失聴者ですか、後天的に耳が不自由になられた方、多分耳鼻科に最も関係があるんでしょうから、早速、医師会を通じまして、耳鼻科に置いていただけるような方法を研究してまいるし、それから市民会館にも早速置いていただくように手配させてもらいます。ありがとうございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) ぜひよろしくお願いいたします。
ここで、資料の2をちょっと見ていただければというふうに思います。
ここに、障害者に関するシンボルマークの例ということで、ヘルプマークというふうに書いてあります。これは東京都が、援助や配慮を必要としていることが外見ではわからない方が援助が得やすくなるよう、ヘルプマークを平成24年10月に作成したものでございます。
これは、都営地下鉄大江戸線各駅で利用を希望する方に対して、ヘルプマークを配布するとともに、優先席を利用しやすくするため、大江戸線車両内の優先席にステッカーを表示する取り組みを始めました。
さらに、平成25年から大江戸線への取り組みについて、全都営地下鉄線、都営バス、都電、日暮里・舎人ライナー、26年7月からは、ゆりかもめ、多摩モノレールへと順次拡大を実施しております。
基本的なコンセプトとして、これをつくったグラフィックデザイナーの永井さんは、ちょっと見にくいです。執行部の方にもわかりやすいように拡大をしましたけれども、このような白い十字とハートという誰もが知っているシンボルマークを合わせることによって、援助や手助けが必要であるという意図を周囲の方々が直感的に把握し、すぐに行動に結びつけられることを意図しています。
赤はヘルプ、通常の状態ではないことを発信し、ハートは相手にヘルプする気持ちを持っていただくという意味も含んでいます。色や形状についても、周囲の方々に気づいてもらいやすいものにしており、先ほど、これは「伝えてカード」と同じようなカードの形状にしておりますというコメントもしております。
このような取り組みをされている東京都ですが、本市としてもこのような取り組みをぜひ推進するべきだというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) このヘルプマークは東京都が作成したマークですが、非常にいいマークだなあと思います。
ただ、現状をちょっと考えますと、例えば車椅子マーク、国際的な障害者のマークですけれども、あれであるとか、いろんなマークが広くつくられておって、それが既に認知されているということもございますので、混乱とか、あるいは逆に、いろんな意味での応用というか、悪用というか、そういうことも考えられますので、今やるべきは、今身近にあるマークを正しく普及啓発していくことが大事かな、先決かなというふうに思いますので、当面はそういった考えで周知啓発に努めてまいりたいと。
そういう意味では、県がゆずりあい駐車場マークといったものをいち早く本市が先駆けて導入をして、今3年目に当たると思うんですけれども、あれなども、さっきの車椅子マークとの混乱を避けるために県が導入した制度で、それを普及啓発に努めておりますので、まずはそちら、そういった形で今あるものをしっかりやっていきたいなあと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) ありがとうございます。
資料の3にも一部掲載をさせていただきましたけれども、聴覚障害の方については、例えば耳マークとか、車につけるものについてはまた別のマークがあるということで、さまざまあることは承知しておるところでございます。
また、そんなにこの「伝えてカード」がつくられてから日がたってないということもあって、一部仕方がない部分もあるかなあというふうに思いますけれども、ぜひこの「伝えてカード」もこれらのシンボルマークと同様の位置づけになるように、さらに御尽力をしていただきたいというふうに思います。
続けて、2項目めの
障害者差別解消法の施行に向けた準備の件ですけれども、先ほど答弁の中で、先月下旬に国の方針が出たと。また、来年度に市独自の要綱を作成し、28年の施行に備えるということでございました。
この
障害者差別解消法は、障害者基本法に規定する障害の禁止の基本原則を具体化するものに制定されたもので、国や地方公共団体、さらには企業などが取り組まなければいけないことが示されています。
具体的には、先ほどの答弁でもありました基本方針や対応要綱の策定などがあります。法律の第3章、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための法律、第7条2項に、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならないというふうに第7条で定められております。
この合理的配慮、ちょっと耳なれない言葉ですが、この合理的配慮とは、本市としてはどのようなものと捉えているか考えを伺います。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 一昨年、障害者権利条約が我が国では批准をし、それ以降、合理的配慮に関してはさまざまなところで情報が出ておりまして、加えて国が示した基本方針、それらに基づいて、これからその合理的配慮の具体の中身を本市として示していくことになるわけですけれども、例えばこの合理的配慮といいますのは、文字どおり全ての方が認めるような合理的な配慮ですので、例えば車椅子の利用している方に合わせて企業が机の高さを調節するであるとか、あるいは目の不自由な方が社員にいらした場合に、その方に音声読み上げパソコン、音声読み上げソフトというんですか、そういったものを導入する、そういったことになっておりますので、それはまさに日常生活であるとか、社会生活におけるいろんな障壁を取り除いてあげるような配慮になってくると思います。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) わかりました。
それこそ、約1年後にこの法律が施行されるわけですけれども、こういった重要な法律が施行されるときには、それを市民にどう効果的に伝えていくかということが大変重要であるというふうに考えております。
現在、本市で具体的にこの啓発活動というのを考えていらっしゃるかどうか、その点だけお伺いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 1年後のこの制度の施行に向けての啓発でございますが、これは当然、今から企業関係者、あるいは市民の方々に広く啓発をしてまいる、そのためには、パンフレットを作成いたしまして、障害者週間であるとか共生社会への第一歩フェスティバルであるとか、あるいは民生委員研修会であるとか、いろんな形を通じてこの1年間しっかり周知、広報、それから、もちろん市の広報も通じてしっかりその辺は効果的にやっていきたいというふうに考えています。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) わかりました。
先ほど市長の答弁でありましたとおりに、共生フェスティバルですか、これも非常に大事なイベントであるかなあというふうに思います。市民のPRが大変不足しているような感じがいたします。
ちょっと時間もありませんので、やはり共生社会の第一歩というのは、まずお互いを知るということが一番大事だというふうに思います。
本市でも昨年、台風被害の際に、ある地域の要援護者が避難の際、町内会長が障害者と余り接したことがなかったために、避難に時間を要したという事例もございました。そういう意味でも、障害のある方と触れ合うことができるこの共生フェスティバルというのは、本当に大事なイベントであるかなあというふうに思います。そういった意味で、今後さまざまな工夫をしていただき、藤枝の、まさに笑顔ある共生社会への実現に向け、御尽力いただくよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
次に、標題2、市の情報発信について。
若者への情報発信の取り組みについての現状ですが、先ほど答弁でいただきましたが、自分もさまざまインターネットで見させていただき、市長みずからがブログで配信するなど、フェイスブックやツイッターなどを取り込み、あらゆる世代に発信し、鋭意努力されていることは承知しているところでございます。
また私も、フェイスブックの「えだっこプレス」を大変に楽しみにしている一人でもございます。
ICT化が進むにつれ、本市でも広報課の職務はますます重要になってきます。しかしながら、フェイスブックやツイッターなど、ただやっているだけでは広まっていきません。友達あるいはフォローした人に、最も効果的に情報を伝えることができるという特性を持っております。
これは、例えば私に10人のフェイスブックの友人がいて、市の広報課から出るその情報をフェイスブックでいうところのシェアすることによって、その10人の人に情報が伝わっていくというシステムでございます。
また、ホームページと違い、ツイッターなどの登録した方しか見ることができません。現在、健康福祉部など各部が、例えばジャンパーであったり、のぼりであったりというさまざまなツールを用いながら精力的にPRしていることは承知しているところでございますが、また市長は、職員のスキルアップのためのキャリアデザイン研修や職員寺子屋や修練道場研修等々、真に市民の役立つ人財育成に尽力されていることと承知しております。
そこで、1つの提案でございますが、その研修の一部にフェイスブックや、またツイッター等も取り入れていただき、各職員が一丸となって発信できるような取り組みも必要ではないかというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 議員御提案のとおりでございまして、現在、職員寺小屋というのがございまして、そこでは市の広報戦略というものをテーマに毎回研修をやっております。その中にもし可能であれば、特に若手職員はそういったツールを使うのになれておりますので、積極的な情報発信、そういった我々みたいな者も何とか頑張りまして、そういったところで参加をしましてなじんでいきたいと考えております。よろしくお願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) 本当に今の若い世代のほとんど、スマートフォンまたはタブレットを持ち合わせて、それぞれがLINEであったり、またフェイスブックであったり、ツイッターであったりという、それぞれが自分の範囲内で市役所の外の方々とつながっているところを考えるときに、そこに何とか市の情報が発信できないものかなあというふうに思うところでございます。
また、本市のツイッターには頻繁にツイートされておりますが、フェイスブックというのは約1日に1回程度の投稿しかございません。本市のホームページの上段に、アクセスランキングというものがありますが、これが1位から5位までランキングされており、指定の時間、どこを一番検索されたかというものを示すものだと認識しておりますが、これから行われる行事や、また既に行った行事だけでなく、こういった市民のニーズに合った情報や以前の施策も、定期的にフェイスブックやツイッターなどで投稿されたらいかがかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 確かに、フェイスブックは、広報課の職員が本来の広報業務の傍らと言ったらあれですけれども、あいている時間を利用しまして、何とか1日1回は最低でも更新しようとやっております。
また、特別な事案が起きたとき、あるいは災害等の発生のときはその都度、臨時的に出しております。
それとあと、ホームページのリニューアルを来年度予定しておりますけれども、今、議員御指摘のように、どういったところが皆さん注目されてアクセスされているか、そういったものをさらに見やすく、現在も頭のほうにベストランキングじゃないんですけれども、どういった項目にアクセスが多いかと出るようになっておりますけれども、さらにもう少し目につくような形で、皆様が注目しているものがどこにあるか把握できるように、リニューアルのときに改善していきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) ほかの自治体ですとLINEをやっているところとか、そういうのもございます。世界的に見るとフェイスブックというのが一番普及されているというふうに言われておりますが、日本ではツイッターが高い支持を受けているということも聞いております。
また最近では、一時期低迷していたグーグルプラスというのも非常に高い伸びを見せているという統計もございます。今後、こういったLINEまたはグーグルプラス等々、新しいメディアに取り組む姿勢はあるかどうか、その点だけお伺いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 市長公室長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 常に新しいそういう媒体については、若手職員を中心にいろいろ提案が出てきているところです。
ただ、安全性とか信頼性ですね、そういったものが確保されるところから順次手を広げていく予定でおりますので、また注目していただければと思います。
○議長(薮崎幸裕議員) 山本議員。
◆9番(山本信行議員) ありがとうございました。
今後、IT化がさらに普及し、フェイスブック、ツイッター等々さまざまなSNSもどのように変わっていくか、非常にわからないところではございますけれども、どんなにメディアが変わろうとも、やはり職員一丸となって発信をしていくという、そして藤枝市を大いに盛り上げていこうという気概がなければ、この思いというのは伝わっていかないんではないかなというふうに思います。
今、御答弁あったように、さまざまなツールも考えながら、市長を中心に職員が一丸となり、より一層幅広い世代に効率よく発信できる仕組みづくりをさらに研究をしていただきたいことをお願いし、私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で、山本信行議員の一般質問を終わります。
これで一般質問を終了します。
○議長(薮崎幸裕議員) 引き続き会議を行います。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第2、第1号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行います。通告がありますので発言を許可します。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) ただいま議題となっております第1号議案 平成27年度藤枝市一般会計予算につきまして、3点質疑を行います。
まず、昨年4月の消費税増税によりまして、本市の地方消費税の交付金が前年比7億5,000万の増で、合計22億円とされております。
一方で、消費税増税の影響によります、いわゆる景気の後退を直接受けると思われます市税の中では、個人市民税の所得割の部分だと思いますけれども、納税義務者数が変わっておりませんけれども、5,000万の減額という予算になっております。消費税率が3%から5%になりましたのは平成9年のことでした。当時、景気は回復傾向にあったわけですけれども、バブルの崩壊のどん底から立ち直っているところで、国民の所得も徐々にですが上がっている状況でした。
ところが、このときはこの増税を機に景気が一気に後退、冷え込みまして、後、増税のときの総理大臣は橋本龍太郎さんでしたが、7年後にその影響を見て、私の財政改革は間違っていた、これで国民に多大な迷惑をかけたと後で後悔の念を述べているほどです。
本市の財政の状況を見ましても、このとき景気の後退の影響を顕著に受けておりまして、個人市民税の所得割が大きく落ち込んでおります。61億、63億、69億と推移していたんですけれども、平成9年の増税を機に62億、61億、58億と下向していって、平成17年の52億円と長期にわたって景気の低迷の影響で、所得割の部分は減収ということに長く影響が続きました。
今回の消費税増税は、当時のこの3%から5%の増税のときよりも上回る規模の実施でして、しかも、当時とは違って、今、国民の所得が減っている中での増税の実施です。
さらに再来年、10%への再増税が予定されております。個人市民税は市税の4割を占めるという重要な税収でございますけれども、この消費税増税に対して、今後どのような影響となっていき、そしてそれに対する財政運営をどのように進めていくか。それは、やはり市民負担をかけずに対策を立てていくということが大事だと思っておりますけれども、この構築をどう進めていくかお伺いいたします。
次に、市債残高が着実に減っているということで、これは誇るべきことだと思います。
一方で、実質的な地方交付税とされております臨時財政対策債の構成率が大きく膨らむ傾向がずうっと続いてきておりまして、この予算案ではとうとう市債残高の構成比率が建設市債を逆転して、臨財債の構成が全体の50.9%に達しているという状況です。実質的な交付税とされておりますけれども、これが果たして健全な状況かと委員会等で何度か指摘してきているんですけれども、この臨財債の償還金は国が基準財政需要額として算定しておりまして、市の持ち出しが償還金を市が持ち出してやる状況が生まれていないから、これからも進めていくということでした。
過去3年間の臨時財政対策債の起債に対しまして、実際どれだけ償還費として地方交付税の算定の中に含まれていたかと。この予算は16億円の起債となっておりますけれども、これに対しまして償還費として地方交付税に算定されます、国が面倒を見てくれると言われている部分ですけれども、償還費は幾らとして金額が見込まれているかということでお伺いします。
最後に、6月から運行が1日8往復と予定されております藤枝駅から静岡空港直行バスの予算1,800万円、委託料が1,700万円、利用促進のために100万円というものです。この空港直行バス、利用需要予測をどのように立ててこの予算を組んだのでしょうか。
また、私は議員になる前、17年間添乗員をやっておりまして、国内だけではなく、海外にも何度か行く機会に恵まれました。その経験から言いますが、空港送迎バスに不可欠なのは、大きな荷物を収納するスペースがあるかどうかです。大型観光バスにはトランクがあるんですけれども、大型観光バスには2つトランクがあります。空港送迎バスの場合は、そのうちの一つは、常に運転手がバスの掃除のためのモップとかバケツを自分のために倉庫として使っているので、空港送迎バスを利用するときは事前にバス会社に連絡して、そこもあけてくれというふうに言って、それでスペースをつくる。これが業界の常識です。20人ぐらいの団体でも、大型バスの2つのトランクはいっぱいになります。そうした荷物を収納するスペースが、この送迎バスでどのように対応されているかということ、どう考えているかということですね。
そして最後に、今の空港バスの状況についてですけれども、静岡空港が開港当初は、浜松駅、菊川駅、富士駅、遠くは河口湖、こうしたところから路線バスが運行されておりましたが、これらは全て今廃止されて、久しく時間もたっています。
それから、掛川駅行きは昨年10月に廃止です。そして、今運行されているのが島田駅便と静岡駅便ですが、この島田駅行きも、一部を現在の路線バスタイプから8人乗りのジャンボタクシーへと縮小しておりまして、今後もさらに便数の削減が検討されていると聞いております。
こうした搭乗客が増加している一方で、路線バスは縮小、廃止といった傾向が続いている現状に対して、どのように考えているかということでお伺いいたします。よろしくお願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。企画財政部長。
◎企画財政部長(後藤裕和) 私から、石井議員の質問のうち、1項目めの消費増税が本市の財政に与える影響についてと、2項目めの臨時財政対策債の地方交付税算定額についてお答えいたします。
1項目めの1点目、個人市民税への今後の影響でございますけれども、平成27年度の個人市民税の所得割については、平成26年中の給与所得者の賃金が14カ月連続で前年を下回っていることから、1.6%程度の減収を見込んだところでございます。
今後の見通しでございますけれども、国の月例経済報告によりますと、景気は個人消費などに弱さが見られるものの、緩やかな回復基調が続いているということでございまして、雇用、所得環境の改善傾向が続く中で、緩やかに回復をしていくことが予想されておりまして、本市においても、緩やかな回復基調を維持することを想定しております。
次に、2点目の市民税の税収と市民に負担をかけない財政運営についてでございますけれども、市税等の自主財源を確保し、有効に使うことはもとより、本市の3つの財政運営方針を堅持いたしまして、引き続き市民に必要なサービスの提供及び事業が確実に実施できるように努めてまいります。
次に、2項目めの過去3年間の臨時財政対策債の償還額と地方交付税算定額についてでございますけれども、平成23年度から平成25年度までの借り入れ総額は70億1,600万円で、その利子総額約4億3,000万円と合わせて元利償還額が約74億4,600万円となります。普通交付税の振替措置である臨時財政対策債は、その元利償還金全額が普通交付税算定に算入されますので、当該借り入れに対する平成26年度までの償還額約7,994万円の全額が算入をされております。
また、平成27年度に発行予定の16億円の借り入れに対する償還費の見込みでございますけれども、現在の財政融資資金の貸付金利でございます0.4%として試算をいたしますと、元利償還合わせて約16億7,400万円となる見込みでございます。その全額が普通交付税の算定に算入をされるものでございます。私からは以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 都市建設部理事。
◎都市建設部理事(八木重樹) 私から、3項目めの藤枝駅から静岡空港への直行バスの予算についてお答えいたします。
まず1点目の需要予測と予算化についてでございますが、静岡空港へのアクセスバス利用需要予測としては、静岡空港と島田駅を結ぶ島田線の乗車人員を参考に年間乗車人数約7,000人を見込んでおります。
本市への来訪者の拡大を目指す静岡空港へのアクセスバスの運行は、藤枝駅周辺の中心市街地の拠点性を高め、インバウンド客の増大による宿泊、飲食、それから買い物を初めとする経済波及効果を含め検討した結果、事業化したものでございます。
次に、2点目のアクセスバスの収納スペースの確保についてでございますが、バス車両は、本市が所有しております21人乗りバスを利用する予定でございます。この車両は後方部に空きスペースがありますので、そのスペースにトランク等の荷物を置くことができるように固定用のベルトを設置するなどして、収納スペースを確保していく予定でございます。
次に、3点目の他市におけるバス路線縮小に対する考え方についてでございますが、静岡空港と中国との定期便の就航などにより、昨年末からインバウンド客が増加してきております。
また、これまで団体の貸し切りバス利用が中心でしたが、最近では四、五人のグループの個人旅行客もふえてきていると聞いております。
さらに、本市の駅周辺の中心市街地では、国際観光ホテルの建設や市街地再開発事業が進むなど、まちの活性化が進んでおります。空港アクセスバスの運行は、こうした機会を捉え、本市への来訪人口の拡大と静岡空港の利用促進を図るために必要な事業と考えております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 石井議員。
◆11番(石井通春議員) まず消費税増税の影響のところですね。国の月例経済報告によりますと、雇用、所得環境の改善傾向が続いているということですけれども、私は雇用も経済も逆だと思っていますけれどもね。悪化しているというふうに思いますけれども、こんな話は国会の予算委員会の話になっちゃうもんですから、言いたいことはたくさんありますけれども、この通告の内容は、平成9年の増税を機に所得税、市民税の所得割が景気後退によって大きく落ち込んだ、これが歴史の教訓であると。この歴史の教訓に何を学んで、そして市税が落ち込んでいく中で、市民に負担をかけないで、どう対策を構築していくかというのが質問内容でございますので、その点で再質疑ということでお願いいたします。
それから、臨時財政対策債の問題なんですが、私はこれを借りるなと言うつもりはないんですね。これを借りなきゃやっていけないと、ほかの市債の中では一番有利な条件のものですから、必要なものだとは思っておりますけれども、その起債のやり方が1回1年度20億ぐらいの起債をして、それをどう償還していくかというと、17分割、17年間をかけて分割で返していく、これしか国は面倒を見ない、この金額しか。
だから、要するに起債はしていって、その起債に対して返す金額というのは経年的にどんどん膨らんでいって、最終的に残高が物すごく膨れ上がっていくというやり方ですよね。ですので、この3年間で見ましても、これは決算なんですけれども、平成23年度は22億の起債で、基準財政需要額として認められたのが8億で、残高198億。24年度は23億の起債で、基準財政需要額が9億で残高が209億、25年度は24億の起債で、そういうような形で、最終的な残高は220億ということで、残高が膨れ上がってきているという、この金額が異常じゃないかと。こういう形を続ける限りは、残高がどんどんかさむというわけですよね。
ですので、元利合わせての償還が普通交付税に算入されますという言葉だけの捉え方でいいのかなというのがちょっと思っていますので、これは健全なのかなというふうに思っていますので、その点をちょっと再質問ということでお願いします。
それから、空港バスの問題については、まず需要予想ですけれども、年間で約7,000人ということですね。これは1日8往復の16便ですので、1便当たりに換算すると1.4人ぐらいなんですよ。ですから、これくらいしか見込みが立たないわけですよね、需要予測。島田駅便も同様だと思います。果たして、どういう経済波及効果があるのかなというふうに疑問として思っているわけなんですけれども、先ほど空港送迎バスは、荷物の収納トランクの有無が不可欠であるということを言いました。私、2月の21日に静岡空港に半日間ちょっと行って見てきたんですけれども、島田駅便、これは同様にトランクがありません、路線バスタイプで運転します。その運転手に話を聞きました。路線バスにトランクを積み込むには段差がありますので、あの段差を荷物を持って車内に入れなきゃいけないわけです。お年寄りは持つのが大変ですよね。そういう人に対してどう対応しているんですか、運転手さん、とジャストラインの運転手さんに聞いたんですけれども、そういう人はもともと乗らんと言われまして、二の句が継げなかったんですけれども、そういう状況だったと。
さらに、静岡空港は全国の空港と違いまして、無料の駐車場が目の前にある。これはいいことですけれども、路線バスにとっては逆に作用しちゃうんですよね。無料の駐車場が目の前にあるというのは市民誰もがほとんど知っていますので、空港を利用するという方はほとんどが乗用車に荷物を積んで、そうやって行くというふうに思います。これは、バスの事業者にとってはマイナスの材料だと思うんですね。
そのような状況下でトランクのない21人乗りのあのバスを運行すれば、その荷物の運搬という点で、まず敬遠されてしまうんじゃないかなというふうに思っているんですね。ですから、その対策、今、持ち上げてロープで固定するなんて言いましたけれども、そういうことじゃ市民を引きつけるものは少ないかなというふうに思います。その対策をどうとるか。
それから、訪日観光客、中国人を主にした訪日を呼び込むというのがこの事業の主な目的であるというふうに言われました。
おっしゃるとおりでして、国際線の搭乗客は静岡空港は平成23年は10万人でしたが、平成26年は16万6,000人になっておりまして、これはほとんどが恐らく訪日中国人の方だというふうに思います。天津線の新しい就航、それから寧波線はインバウンドのみの中国から発着だけの路線の運行などが路線は拡大しています、中国からの。こういう円安の影響でそうした人がふえていると思いますけれども、一方で、路線バスが撤退縮小を余儀なくされていると、掛川駅便、島田駅便。こういう現状に対してどう思うかというのが通告でございますので、この確認をしていただきたいと思います。
そして、インバウンド対策ですが、私もその空港に行ったときに、午後3時ごろに上海・武漢から来るフライトがありました。それも目的に見に行ったんですけれども、この便はほとんどが、当日だけに限った話かもしれませんが、日本人ばかりでしたので、訪日の人は乗っていなかったんですけれども、そのほとんどが駐車場を利用して行っていましたけれども、折り返しの上海・武漢行き、それから天津行きというのも夕方出るんですね。この2つのフライトが出発便としてありまして、それに乗る中国人の方がたくさん来たんですよ。
でも、その方はほとんど、全てがチャーターバスですよね。チャーターバスを利用して来ている。路線バスで来ているという訪日の方、帰国する方は残念ながらゼロでした。
私は、インバウンドを呼び込んで藤枝で泊まってもらうというのはもちろんいいことだと思いますけれども、この路線バスというものが本市の来訪につながるかどうかと。インバウンドを呼び込むという対策は路線バスではない対策だと思いますけれども、必要な施策と言われましたけれども、果たしてそうかということで、この点も確認したいと思います。
○議長(薮崎幸裕議員) 企画財政部長。
◎企画財政部長(後藤裕和) 最初に、消費税導入後に個人住民税が減少したことについてでございますけれども、実はその時期がちょうど、いわゆる定率減税等の施策が行われた時期でございまして、ちょうど平成9年自体は、県から市へ税源移譲が1%あったんですが、その翌年、特別減税と、あとそれから追加の特別減税が実施をされております。それから、平成11年以降も定率減税が行われておりまして、それが13年度まで続いておりまして、それが14年度に恒久減税というような形になっておりますので、その影響で、いわゆる個人住民税が減っているというように解釈をしております。
それから、次の臨時財政対策債の残高の関係でございますけれども、こちらにつきましては思いは石井議員と全く同じで、どこまで際限なくふえ続けるのかというところでございます。これはもう地方交付税制度そのものの問題でございますので、いわゆる逆に藤枝市が抵抗して臨時財政対策債を借りないという方法もあるんですが、それをやると逆に地方財政計画の中で用意をしているのに借りないということは、いわゆる地方は困っていないという判断をされてしまいますので、これはもう借りざるを得ないということでございます。基本的に借りた臨時財政対策債は、全額補填されるということでございますので、その辺は御理解をいただきたいと思います。
それから、空港の質問の一番最後の、いわゆる中国人の方がチャーターバスで来るよというお話のところで、ちょっと連携交流の関係がございますので、私のほうから答弁をさせていただきますけれども、実は、その辺の危機感というのは全く同じでございます。やはり団体客もそうですけれども、最近、中国の方もよくなりまして、個人とか小規模のツアーが来るケースがあるんですが、基本的には向こうの現地のツアーガイドといいますか、旅行代理店のほうで全てを設定して、例えば、飛行機で富士山静岡空港へ入ったら、そこからどこへ行くとかというスケジュールが決まっておりますものですから、要は売り込み先が、こちらで幾ら旗を振っても、向こうに届いていないということであるとだめなもんですから、いわゆる現地の旅行業者のほうのツアーの中で藤枝に宿泊していただくようなツアーを提案していく。今、藤枝市ではおんぱくとか、いろいろな形で地元の資源を活用したツアー等をやっておりますので、そういったものを売り込む中で、いわゆる現地のツアーガイドが富士山静岡空港へ来たら、路線バスに乗って、藤枝市のホテルへ泊まって、どこでいろいろな体験をしてもらうというようなツアーを売り込んでいくことがこれから重要になるということで、そんな形での取り組みをしていきたいと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 都市建設部理事。
◎都市建設部理事(八木重樹) まず、空港アクセスバスのトランクの対策の関係でございますが、今回利用する本市で持っているバスは観光バスではないものですから、横から荷物を入れるということはできないのですが、車両の内部の後部に普通のとは違ってちょっと広いスペースがありますので、そこを使って大型の荷物を積んでいきたいと思います。
また、積み込みに関しましては、委託業者の運転手さんのほうに積み込みの補助をするように指導していく予定でありますので、年配の利用者の方も支障なく御利用いただけるものと考えております。
それから、他の市町のバスが縮小していることに対してどう思うかということでございますが、現在、本市は中心市街地の活性化を着実に進めておりまして、先ほども言いましたように国際観光ホテルですとか、市街地再開発事業なども進んできております。宿泊施設もふえてきておりますが、一方で静岡空港と本市を直接結ぶアクセスはタクシーしかない状況でございます。議員おっしゃるとおり、各市町では撤退しているところもありますが、また浜松市などは3月1日から新たな路線の就航もしておりますので、これらはその都市の状況と空港の利用客の変化の状況に応じて変わってくるものではないかなと考えております。
それから、3つ目のこともちょっと関係するのですが、団体客を呼び込むのはもちろん重要でございますけれども、団体客だけでなくて、空港の方とか、あるいは飛行機会社の方とお話しする中では、最近では個人客が順調に伸びているというお話も伺っておりますので、そういう方を呼び込むというのもこれから大事になってくるんじゃないかと考えております。
先ほど、企画財政部長がお答えしたように、就航先の旅行者に宣伝に行く場合にも、本市の魅力だけではなくて、空港からの直接アクセスが安価な形であるというのも重要な要素だと思っておりますので、必要な事業だと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 石井議員。
◆11番(石井通春議員) 消費税と臨時財政対策債についてはそういうことでわかりましたけれども、空港バスについては、正直今聞いていまして、市民にはっきり路線バスじゃなければインバウンドを呼び込めないというふうに納得できる説明がはっきりと示せなかったと、そのせいか声も小さかったですけれども、そういうふうには感じました。
企画財政部長がおっしゃったとおりだと私は思います。パッケージツアーの中に藤枝を組み込むんですよ。これが一番訪日の人たちを呼び込む一番の近道だというふうに思います。
理事がおっしゃった個人客の場合でも同様に、現地のツアー会社を頼む人が多いわけですから、そこで藤枝を組み込むようにしていく、これが私は一番の近道だというふうに思います。
藤枝だけだとそういったツアーを海外から呼び込むのは不可能ですから、そういうときこそ連携を生かすわけですよ。焼津のマグロとか富士山、あと定番のディズニーランド、秋葉原といったところは定番ですけれども、そうしたところをパッケージの中に組み込んで、その一角に藤枝を入れると。こういったところこそ、連携を生かして、旅行行程の中に組み入れていく、これがいいやり方だと。
何も現地の旅行会社だけではなくて、私も日本初の、例えばオーストラリアの海外旅行なんかのツアーを組むときは、オーストラリア国内の旅行行程はオーストラリアの旅行会社に頼んでいました、こっちで組めませんから。逆の形で、中国の旅行会社も日本国内のラウンドの旅行は、日本の旅行会社に頼んでいるところが多くあると思いますので、そうしたところに売り込みを図ることも一つの手だというふうに思います。
委員会などでも何度か提案をいたしましたけれども、藤枝市、自治体自身が旅行会社になって、そうしたパッケージを売り込むこともできるんですね。私は国土交通省に電話して確認しましたけれども、自治体が旅行業登録を取るのは構わないと。実務はなかなかそこまでやるというのは大変ですから代理店を頼んで、実務は代理店にやってもらって、こちらがパッケージツアーを売り込むことも、ツアー自体を売り込むことも可能です。ですので、そういった方向の路線でインバウンドを呼び込むというのが今やるべきことかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(薮崎幸裕議員) 産業振興部長。
◎産業振興部長(戸塚準一郎) 再々質問でございますけれども、最近は中国からの観光客が日本を訪れて、その経済波及効果というのは大変大きいということが考えられます。
また、一方で首都圏等の大商業地とか、あるいは有名観光地へ集中している状況がございます。藤枝市に多くの観光客を誘致するために、現在、国外から多くの観光客が訪れている玉露の里、それから、先ほど企画財政部長のほうからもお話がありましたおんぱく、こういったもので外国人観光客に向いている体験型観光プログラム、こういったものを有名観光地等と連結させまして、新たな観光ルートとして売り込んでいくことは、確かに効果的な取り組みであるというふうに考えますので、議員御指摘の提案について、これから研究をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で、石井通春議員の質疑が終わりました。
○議長(薮崎幸裕議員) ここで、しばらく休憩いたします。
午前11時59分 休憩
午後1時00分 再開
○議長(薮崎幸裕議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○議長(薮崎幸裕議員) 質疑を続けます。大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(大石信生議員) 第1号議案 平成27年度藤枝市一般会計予算について、3つの問題で基本的な質疑を行います。
第1は、安倍内閣の地方創生によって地方は本当に再生されるのかと。市長の施政方針は期待一色のように見えますが、この見方でいいのかと、この問題であります。
一昨日の新聞報道で共同通信社が行った調査によれば、全国の77%の自治体トップがこのままでは自治体が消滅しかねないと、強さ弱さはありますが、強い危機感を感じているという結果が出ました。ここまで地方を疲弊させたのは長年の自民党の政治がそうさせたのに、その反省がないまま地方創生を叫んでも成功しない。これは明らかだと思います。
今、地方の疲弊が目立ち始めているので、地方創生というキャッチコピーには確かに期待する向きもありますが、実は20年ぐらい前から地方創生の運動は起こっています。合併によらないで、小さくても輝く自治体づくりの運動へ私も参加してきました。その立場から見ると、第1にアベノミクスは地方の衰退を加速させているのではないかということです。今、地方は住民の暮らしの困難、福祉、医療の危機、地域経済の衰退など、深刻な問題に直面しています。消費税増税と円安誘導による物価高が市民の暮らしと地域経済を直撃しています。福祉、介護、医療への国庫負担の削減で介護難民、医療崩壊の危機にあります。病院長も事務部長も、先が見えないと言っていました。輸入自由化政策が農業を荒廃させ、さらに農協潰し、TPPと、アベノミクスでやっていることは地方の衰退を加速させるだけではありませんか。
第2に、集約化という政策によって何がもたらされるかと、この問題です。
安倍政権の地方創生は、一律に地方を創生させるものではありません。集約化するんだと、初めからそう言っているんです。全ての地域、自治体での活性化は、人口減と国の財政状況から無理だとはっきり書いています。だから、集約化によって財源を集中投資し、周辺地域はネットワークで補うと、そう言っているんです。ネットワークで補われちゃうかもしれないんです。
この集約化とは、公共施設は行政サービスを拠点都市に統廃合するということです。そうしますと、身近な市民サービスの低下と、周辺部の切り捨てがさらに進むということになるのではありませんか。地方の衰退を加速させるものではないかと。その先には、結局新たな自治体再編、これは再合併ですが、あるいは道州制が狙われているんではないでしょうか。
(3)改めて言うけれども、ここまで地方を疲弊させてきたのは自民党のせいです。その反省に立たない以上、政策が成功するわけがありません。地方創生に対する施政方針の立場は期待一色になっておりますけれども、このような見方は市民をミスリードするのではないかと、そのように思いますが、これについてお答えをいただきたいと思います。
最後4番目、どこを賢く利用するかという問題です。
とはいえ、地方創生をローカルアベノミクスと政権が叫ぶ以上、一定の財政出動や新たな制度も準備されることは確かだと、そういうふうに思います。
そこで、無駄な事業をチェックし、住民の利益と地域経済の振興に役立つものは積極的に活用するという見地を持つべきであるということは言えると思います。したがって、この地方創生に過度の期待はしないと。そして、むしろ、現状は地方を衰退させていく、そこのところをしっかり見詰めながら、利用するところはしっかり利用していく、その立場が必要ではないかというふうに思いますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。
2番目の質問は企画財政部関係で、来年度は固定資産税の評価がえの年です。固定資産税はほとんど年々増加してきて、市税の中で大きな位置を占めています。中でも比重の大きい土地にかかわる固定資産税は、土地の価格が下がり始めたころから20年以上にわたって、地価が下がっているのに固定資産税は上がり続けるという問題を抱え続けてきました。3年に1度行われる固定資産税の評価がえは、市民が納得できるだけの合理性を持って行われるかどうか、この問題で以下質問いたします。
(1)藤枝市の公示価格が一番高かった年度はどの年度ですか。
(2)藤枝市の固定資産税(土地)の課税標準が一番高かった年度はいつでしょうか。
(3)地価が下がり続けたが、土地の固定資産税が上がり続けたのは、何年度からどこまでの年度ですか。
(4)地価が下がっているのに、なぜ税金が上がるのか。市民が納得する説明がこれまでできてきたと考えておられますか。
最後、(5)です。今回の改定で、土地評価にかかわる根本的な矛盾が解消できると考えていますか。
最後3番目の問題は、これも企画財政部関係で、本市は人口が増加しているわけでありますが、その人口増加の要因は分析されているか、この問題についてお聞きします。
1.人口減少が著しい県にあって、市では唯一増加していると。当然その要因は分析されていると思うけれども、その結果はどのようなものでありますか。
2番目、その分析によって何が明らかになったでしょうか。
3番目、選ばれるまちを掲げておりますが、そのどこが選ばれているのか、どの政策が具体的にどう評価されているのか、これについてはどのように考えておられますか。
4番目、本当の意味で選ばれるまちになるために、なぜ選ばれているのかを明確に語れないと私は思っておりますが、そういう現状から抜け出すために何が必要と考えるか、以上4点についてお答えをいただきたいと思います。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。企画財政部長。
◎企画財政部長(後藤裕和) 大石議員にお答えいたします。
標題1の地方創生によって地方は再生されるかについての1項目め、アベノミクスの地方への影響についてでございますけれども、日銀や藤枝商工会議所などが四半期に1度発表する業界などの景況感を数値化いたしました業況判断指数を見ますと、静岡県下及び市内の全産業の値は、第2次安倍政権が発足した平成24年12月と、それから平成26年12月を比べますと、両方とも改善をしております。
次に、2項目めの行政サービスの集約化の成果についてでございますけれども、これからの人口減少社会に対応していくためには、コンパクトシティーや広域連携の推進は大変重要になっております。
本市においては、中心市街地の活性化や地域の拠点づくりなどに取り組んでおり、成果も上げているというところでございます。
次に、3項目めの自民党の政治と地方の現状についてでございますけれども、本市は4つのKを初めとするさまざまな先進的な施策によりまして、着実に成果を上げているというところでございます。国の地方創生に対する考え方は、地方に合った方法で、地方がみずから考えるということでございますので、本市はみずからの責任において、「選ばれるまちふじえだ」づくりに引き続き取り組んでまいります。
次に、4項目めの国の施策の賢い利用についてでございますけれども、国はやる気のある自治体を積極的に支援する姿勢を示しておりますので、地方創生による国の支援を最大限に活用して、職員が一丸となって英知を出し、各分野において先進的な施策の展開を図ることにより、住民サービスの向上と地域経済の活性化につながる施策を実施してまいります。
次に、標題2の固定資産税の評価がえの合理性についてでございます。
その1項目め、藤枝市の公示地価が一番高かった年度はどの年度であったかでございますけれども、市内の地価公示値の中で駅前二丁目の土地が最高価格でありましたので、こちらを紹介いたしますけれども、これが平成3年と平成4年度が同額で一番高く、翌平成5年から下落に転じております。
次に、2項目めの、藤枝市の固定資産税(土地)の課税標準が一番高かった年度はいつかでございますけれども、課税標準額は、先ほどの駅前二丁目の土地ですと、平成8年度から12年度までが同額で最高額でございました。
次に、3項目めの、地価が下がり続けたが、土地の固定資産税が上がり続けたのは何年度からどこまでの年度かについてでございますけれども、当市の固定資産評価額につきましても地価下落を反映しておりまして、平成6年または平成9年を境に下落をしております。
税額については、平成9年の税制改正では、税負担の均衡を図るという趣旨から、評価額に対する実際の課税標準額の割合、いわゆる負担水準に応じた税の均衡調整措置が導入されまして、負担水準が全国平均以上の土地の課税標準額は据え置き、平均以下の土地は上昇するという仕組みがつくられました。その仕組みの中で、市内の土地については、平成9年度には据え置きの土地は少なく、多くの土地で課税標準額は上昇しておりました。その後は、負担水準が高い土地につきましては税の据え置き、または下落となりました。負担水準が低い土地については、上昇が継続いたしました。どの年度まで上昇したかについてでございますけれども、これは個々の土地によって異なるため一概には言えませんが、平成24年度税制改正による住宅用地の据え置き措置の廃止が影響いたしまして、現在でも課税標準が上昇している土地はございます。
次に、4項目めの、地価が下がってきているのに税金が上がる説明ができていたかについてでございますけれども、平成9年の税制改正の開始当初は広報や税のしおりによりまして繰り返しお知らせをしておりましたが、課税課の窓口や、あとは電話などの問い合わせで直接説明を求める市民の方も多くいらっしゃいました。
しかし、この制度になってから長い年数が経過したことにより、現在では同様な問い合わせは少なく、市民の皆様に周知をされたものと考えております。
次に、5項目めの今回の評価がえで、固定資産税制の適正化が図れるかについてでございますけれども、今回の評価がえでは、現行の仕組みであります税の均衡調整措置を継続することとなっております。この仕組みを継続することにより、さらに均衡化し、公平な税負担になるものと考えております。
次に、標題3の人口増加の要因分析についてでございますけれども、1項目めの人口増加の分析結果についてでございますが、本市の人口動態は、自然動態については、死亡者数が出生者数を上回る自然減。それから、社会動態では、転入者数が転出者数を上回る転入超過となっておりまして、転入超過が自然減を上回るために人口が増加をしております。
地区別で見ますと、青島地区、葉梨地区で顕著に増加をしております。
また、転入者に対するアンケート調査によれば、転入理由の上位項目は、1番目に職場や学校が近くにある。それから、2番目に親、子供、友人が近くにいる。それから、3番目に交通の便がよいというようになっております。
また、近年、本市の人口当たりの持ち家の住宅着工数は、県下1位となっているところでございます。
次に、2項目めの、分析結果から明らかになったことについてでございますが、子供を持つ子育て世代がマイホームを求めて本市に移り住んでいる傾向が見られ、人口増加が顕著な地域は、藤枝駅周辺の中心市街地活性化や新東名高速道路開通などによる生活の利便性の向上が要因になっているものと思われます。
次に、3項目め、「選ばれるまち」のどこが選ばれているかについてでございますけれども、人が居住先を決める際には、一般的には安全・安心、交通要件、それから住環境、子育て環境など、さまざまな要素を考えると思われます。本市を選択するのは、それに加えて、教育、文化、健康、こちらのレベルや人の温かさなど、都市の持つ総合的なイメージと本市の発展し続けている、いわゆる勢いようなものが選ばれているものと考えております。
次に、4項目め、「選ばれるまち」である理由を明確にすることについてでございますが、現在、本市への転入が多い子供を持つ子育て世代にさらに選ばれ続けるよう、現在進めている重点施策を充実・強化いたしまして、本市のまちづくりに対する姿勢を示すことで、本市の吸引力を一層高めてまいりたいと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 大石議員。
◆12番(大石信生議員) 再質問をいたします。
政府も、まず最初の地方創生の問題ですが、政府も地方創生を言わなければならないくらい、今地方は衰退し始めているわけですね。
しかし、内閣がやろうとしていることは地方を疲弊させることばかりじゃないかということを言ったわけです。
答弁は、アベノミクスで地方はよくなっていると、その理由は業況判断指数が上向いているというふうに言いましたけれども、状況判断、判断というのは実態ではないわけですね。消費税大増税の後の判断は、政府も大方の経済学者も、評論家も経済界もみんな誤ったわけです。一部を除いて、ほとんどが間違ったと。だから、判断というのは当てにならない。
実態で言えば、今、お店がどんどん廃業に追い込まれているんですね、市内の。最近、私はある、非常にはやっていたラーメン屋さんへ行って、夕飯を食おうと思ったら、平日は2時で終わるというふうになっているんですよ。ああ、ここまで今追い込まれているのかなと痛感した次第ですけれども、そういう状況があるということについて、やはりまずしっかり見ておく必要があるんじゃないかというふうに思いますね。
それから、次に集約化についてですけど、これについてはまだ政府の情報がしっかり届いていないじゃないかと思いますけれども、実ははっきり政府は、この人口減と、それから財政の両方で一律に創生することはしないんだと、集約化だというふうに言っているわけで、そこのところを、今、大方は何となく期待という雰囲気ですから、しっかり見ておかないと、これもやっぱりとんでもないことに落ち込むと思います。
プレミアム商品券とかというのがもう既に出てきまして、しかし、実態は、政府は今回はかなりせこい方針だということで、事を見ておく必要があると思います。
それで、全体として、これまでの、特に合併なんかによって、かなり周辺部が今衰退しています。
例えば、天竜区で先ごろ、大きな原田橋というのが落ちましたけど、あれは要するに天竜区、佐久間町にあるわけですね。もし佐久間町が合併しないで頑張っていたら、そこには100人前後の職員がいて、しかも、これは県の仕事になりますから、政令市で市に行っちゃったんだけれども、多分佐久間町では、あそこが通行どめになる前にその異常に気がついたと思うんですね。
ところが、浜松市は気がつかないで、通行どめというようなとんでもない事態が起こったんです。だけじゃなくて、今度は危険だと何回も地元の人が言ったにもかかわらず、それを聞き入れなかったために、新しいところへつくっていた橋が崩壊して、ああいう事故が起こったと。まさに、これは地方の衰退させていく過程での政治的な災害だと思いますね。こういうことが今起こっているわけですよ。
なおかつ、農協潰し、これは第1弾、JA全中から指導監督権を奪う。その上で、第2弾として、農産物の共同販売をしている全農を株式会社化する。単位農協から信用、共済を分離する、准組合員の農協利用を制限する、こういうのが出てくるわけですね。そうしますと、結局農協が担っている共同販売、金融、共済など、ここのところを狙い撃ちにして、結局アメリカと日本の銀行、保険業界、大企業、こういうものが食い物にしていく。同時にTPP反対を潰していくという狙いなんですね。
こういうことをやると、単位農協が解体に追い込まれると。今、農協は地域住民のライフラインを担っていますから、特に周辺の過疎地域なんかは農協が命なんですよ。したがって、さらに衰退をしていくと。これは、まさに今安倍内閣が狙っていることなんですよ。そういう衰退をさせる方向の中で、地方創生と言ってみても、それは簡単に信用することができないということがあるんじゃないですか。
ただし、そういうことがあったとしても、例えばプレミアム商品券のようなことをやるために交付金が来るということになれば、それはやっぱりもらっておいたほうがいいもんだから、それはもらったほうがいいと思いますけれども、そういう意味で、私は利用の仕方を言ったんですけど、しかし、全体としてはやっぱりシビアに見て、地方創生に執行部が過度の期待を市民に抱かせるような姿勢はとらないほうがいいんじゃないか、これが私の意見です。したがって、そこのところに総体としてお答えいただければというふうに思います。
次に、固定資産税の問題ですが、今、大体固定資産税というのは90億円ぐらいあるんですね。そして、税収の44%に当たります。これは、かつてはもっと比重が小さかったんですね。それがお答えがあった、要するに大きな評価がえがあって、それまで大体2割程度だった固定資産税の課税標準を一気に7割に上げたんです。それが平成6年、そこからずうっと上がっていって、それで市民税はそんなに変わらないんだけれども、固定資産税がどんどん膨らんでいったもんだから、今そういう44%というような非常に大きな比重になっています。
それが果たして本当に適正に評価されているのかという問題ですけれども、結局地価は下がっているのに、課税標準は上がるということが答弁のように8年から12年度まであったわけですね。そうしますと、5年度から地価は下がり続けたんだけれども、12年度までの8年間というのは課税標準は上がり続けたわけです。
しかし、余りにもそれは理屈に通らないもんだから、政府のほうでも若干修正を加えてきて、比較的高い評価になるようなところについてはもう抑えたんですね、そこで。
だけど、そうでない安い土地というのは、12年以後もずうっと上がり続けて、今も上がり続けているんですよ。もう土地の値段が3年と4年でピークになったのに、つまり5年から下がり続けたんだけれども、それから結局は今も上がり続けているところがあるんです。
問題は、説明は絶対できないと思うんですよ、地価が下がっているのに、なぜ土地の固定資産税が上がるのかというのは。結局それは大きな改定があって、それまで2割だったやつを7割にしたから、それで一気に上げるわけにはいかないから、負担調整をずうっとかけていったからそうなるんだということですけど、その説明では、やっぱり納税者は納得しないと思いますね。
答弁にありました、最初はいろいろ言っている人が多かったけれども、最近は言う人がいなくなったと。これは、ほぼ周知したんじゃないかと言ったけれども、これは周知したか、あるいは諦めたかというのはちょっとわからないですよ。私のところへ言ってくる人は全然理解していませんね。知るわけないと思うんですよ。つまり、そういう中で、税率が変わらないんですね。最初、課税標準が大体地価の2割だったというのも理屈に合わんことですけど、それを7割に上げたということも、結局科学的なちゃんとした明確な理論ではないわけですよ。非常に大ざっぱにやっているわけですよね。
しかも、税率を変えないから、負担調整でだんだん上げてきても、結局それは最終的には大変な負担になっていくという問題ですよ。そういう中で、答弁にありましたようにいろいろ調整はしてきているけれども、しかし、根本的にやっぱり市民に説明できる固定資産税の課税行政というか、固定資産税行政ですね。そこの税行政というのは、やっぱり非常に明確さを欠いていると。これはもちろん地方税法で規定されていますから、なかなか藤枝市だけで変えるということは難しいですけれども、少なくともそういうことであるということに対して、やっぱり国に対しても、しっかり意見を上げていくというようなことが必要だし、市民からいろいろ問い合わせとか、あるいは異議が出てきたときには、やっぱりこれに対してはかなり丁寧に対応することが必要じゃないかなというふうに思いますけれども、したがって、この問題での再質問は今のそこのところですね。そういう流れと、それから今の対応について伺います。
それから最後、藤枝市が人口がふえている、それは大変結構なことでうれしいことですが、しかし、なぜふえているのかということを聞いたんですね。
私がこの質問をする動機というか、問題意識は結局4つぐらいあるんですけれども、第1は、議会改革で全国から藤枝市議会へ視察に来る議員さんがいて、その人たちが人口がふえているという議会代表の挨拶を聞いた後、どこが選ばれているのかというふうに質問してきたときに、それまで明確に答えていた西原議員や大石保幸議員の答えが急に曖昧になってよくわからないと、全体かなあというトーンになるわけですね。これが第1です。私の問題意識を刺激しました。
第2は、これらの問題を担当する企画財政部の皆さんと話をしていても、明確じゃないんです。それから、市長の施政方針の書き方もやっぱり明確じゃないと思いますよ。
第3、少子化担当大臣という部署が政府にあって、御存じのように政権党の名立たる女性議員が次々に大臣になりましたけど、少子化を解決するような対策は一つも打ち出されていないんですね。政策の問題です、これは。
第4は、我が静岡県は日本中で一番住みやすい環境、なぜ人口減少2年連続ワースト2なのか。これも不思議なことですね。一番住みやすいんだから、一番人口がふえていいわけだけど、ほとんど一番減っている。
それで、最近の指標をいろいろ調べてみました。財政力指数は全国で第7位です。にもかかわらず、福祉、医療、教育予算は全国最低レベルですね。老人ホームの数38位、47都道府県中です。介護老人福祉施設36位、母子自立支援員の数47位、最下位です。保育所の数45位ですね。よく部長は、よそよりも保育所が充実していると言うけれども、県下45位の中での充実とはいかにという問題じゃないですか。一般病院の病床数40位、医師数41位、看護師・准看護師数35位、介護型療養医療施設36位、これで大体福祉関係、医療関係がそういうレベルです。公民館の数44位、青少年教育施設37位、社会体育施設35位、若者を取り巻く環境も非常に最低レベルだね。小学校の教育費47位、最低です。中学校の教育費44位、幼稚園教育費37位、都市公園面積、いつもちょっと問題になりますが、37位ですね。
つまり、これだけ医療、福祉、教育、そういう生活に関係する批評が低いからというのは、私は静岡県の人口が一番住みやすいにもかかわらず一番減っているという、そこの根源にあるんじゃないかというふうに思うんです。
そこで、質問へ戻るんですけど、結局、例えば今回の施政方針の中では、石井議員も言いましたけど、子育てするなら藤枝市でと言ったけど、じゃあ保育所の保育料が安いかというと、そうでもないし、それじゃあ待機児童が全然いないかというと、5年たってもまだ待機児童がいるじゃないかと遠藤議員がこの前追及したでしょう。そういう事態なんですよ。だから、何となく漠然とじゃなくて、それで答弁は結局なぜふえたのか、総合的なイメージだと。いわゆる勢いがそれに加わっているというような答弁だけれども、そうじゃなくて、具体的な政策で、例えば子育てなら、保育料ならどこよりも安いです。それから、どこから来ても全部待機児童なんか一人もいません、そういう体制が整っていますと。あるいは、それだけじゃなくて、働くお母さんが本当に安心して預けて働けるというふうになっていますというようなことが言えれば、それは子育てするなら藤枝市でと言えますけど、そこのところが非常に曖昧で、待機児童が499人できても、それは結局預かり保育で何とかなるんじゃないかというような答弁なわけでしょう。それじゃあ、やっぱり私は本当に選ばれたまちと自信を持って、いつまでもふえ続けていくんだというような施策にはならないと思うんだよね。したがって、そこのところをもう一度お答えください。
○議長(薮崎幸裕議員) 企画財政部長。
◎企画財政部長(後藤裕和) 最初のアベノミクスの地方創生の関係の総括ということでございますので、基本的に地方創生の評価というところは、いろいろと各自治体によっても異なるところがあると思います。本市は、先ほど申しましたとおり、みずから考え、みずから行動するという自治体でございますので、地方創生の意思を酌んでやると。要は、国が言うことを唯々諾々とやっていくんではないというところで考えております。そういう形の中で、いろいろな評価があろうと思いますけど、藤枝市は、先ほども大石議員もおっしゃいましたとおり、活用できるものはうまく活用してやっていきたい、それで生き残っていくという姿勢でございます。
それから、次の固定資産税の関係でございますけれども、流れと対応ということでございますが、流れにつきましては、実は昭和50年代、このころというのは土地の価格が安定をしていたということでございまして、そのころの固定資産税の評価というのは、今の7割と同じような数字を使っていたということでございます。それで、昭和60年ごろから急に東京周辺の地価が上がりまして、乖離が一気に広がって、2割、3割というようなレベルになったということで、これがやはり公的な土地の評価として根拠が非常に乏しいというような流れの中で見直しが起きたというように資料の中ではございます。それが実施されたのが、平成6年の税制改正ということになるわけでございまして、そのときに、先ほど大石議員からもありましたけれども、税率は変えずに評価を変えたということでございます。そうすると、本来、税率がそのままで、そのまま評価すると固定資産税が一挙に3倍、4倍にふえてしまうということで、とても支払いができるような常識的な額ではなくなってしまうということがありましたもんですから、負担調整という形で調整をしてきたと。
一番最新のデータで見てみましても、平成26年の時点で商業地については70%を上限としたときに、今大体68%ぐらいまで追いついてきているという状況でございます。それから、一般住宅の場合には軽減率があるもんですから、33.3%が上限になるんですけれども、こちらの数字も32.3ということで大体追いついているということでございます。先ほど議員からあった、いわゆる小規模宅地、6分の1の適用を受けているところは16.7%、6分の1が16.7ぐらいですけれども、それがまだ15.9ということで、ここはまだすき間があるもんですから、まだ平成26年現在でも上がり続けているという状況でございます。
先ほどの対応ということでございますけれども、基本的にそういうような御説明はさせていただいておりますが、また機会あるごとに周知はしていきたいと思いますけれども、基本的には地方税法に基づく仕組みでございますので、その辺は御理解をいただきたいと思います。
それから、最後のなぜふえているというところの理由でございますけれども、総花ではないんですが、いろいろな施策を藤枝市は展開をしております。
特に、その中で4つのKに力を入れてやってきているということで、例えば、子育てだけがしたくて藤枝市に来る方というのは基本的にいらっしゃらないと思うもんですから、来ていただいて、住んでいただいて、生涯をここで終えていただきたいということでございますので、当然バランスのよい総合的な施策というのは必要だと思います。
その藤枝に移ってくるきっかけとして何をきっかけにされるかという部分はあると思いますけれども、それが今、藤枝市では子育て世代に向けてはそういった形を訴えておりますし、それ以外の年代については、例えば自然環境とかいろいろなもの、それから子育てでももう少し上の世代については、教育という形の中で訴えているということでございますので、トータルで評価をしていただいて来ていただいているというように考えているところでございます。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 大石議員。
◆12番(大石信生議員) 最後、短くいきますが、まず地方創生ですね。市長の施政方針の3ページ、日本創成会議にあるストップ少子化、地方元気戦略の提言を受け、確かにそういう提言はあったけれども、国は人口減少問題に対し、東京への人口一極集中の是正、地方への新たな人の流れの創出、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる等の目標を掲げた人口ビジョン、総合戦略を昨年末に策定いたしました。これで選挙をやったんです。
これでわかるように、例えば、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえると言っても、この前言ったように、今若い世代は本当に、もう半分以上が非正規になってきて、さらにそれをふやそうとしているのが今の国会へ出している労働法制の改悪ですからね。あるいは、それ以外に、もうくどく言いませんけれども、地方は今ずうっとアベノミクスで衰退の政策になっている。そういう中で、やはりそこをしっかり押さえていくということが非常に重要だというふうに思っておりまして、私がこの質問をやる気になったのは、これを見てちょっと危機感を感じたからなんですね。そこはしっかり、これから少なくとも藤枝市はしっかり押さえていく必要がある。
それから、2番目の固定資産税の課税問題ですけど、やはり答弁にもありましたように、結局非常に曖昧なんですね、2割もそうだし、7割もそうだし。税率は全然変えないから、結局、今固定資産税の問題は非常に負担が大きくなっていると思うんですよ。そういう中で、やっぱりこれからこのままではいけないなということを、少なくともこれを踏まえて、特にまだこれから上げようとしているところについては、かなり検討する必要があるんじゃないかなというふうに思います。
それから、3番目の問題では、やはり明確に市がなぜ人口がふえているのかということで、政策を上げられるようなレベルになることが必要だということを重ねて強調しておきたいと思います。答弁があったら言ってください。
(「なし」と言う者あり)
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっております第1号議案は予算特別委員会に付託したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(薮崎幸裕議員) 異議なしと認めます。よって、第1号議案は予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第3、第2号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を認めます。大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(大石信生議員) ただいま議題になりました第2号議案 平成27年度藤枝市
国民健康保険事業特別会計予算について、1点質問いたします。
ここ10年間に、一般会計の事業から国保事業会計に移行した事業がどれだけあるか、このことでございます。
国民健康保険事業は、名前のとおり保険事業ですが、一般会計でやっていた事業が次々に国保事業に移行しております。保険というのは、保険料を集めて、そして医療費の支払いをするというのが基本ですけれども、その国保事業の中に、今や健康を維持するという保健、つまり保つ健やかさという意味での保健、つまり「保険・保健事業」と言ったほうがいいような形になってきているわけです。本来の保険事業がさまざまな困難を抱えている中で、本来的なあり方を考えていく必要があるというふうに私は思っておりまして、どれくらい一般会計から国保会計へ事業が移行したのかと、その実態について、この際、明らかにしていただきたいというふうに考えているわけでございます。よろしくお願いいたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 答弁を求めます。健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 大石議員の質疑にお答えします。
一般会計から国保特別会計へ移行した事業についてですが、ここ10年で移行した事業は2件あります。
1つ目は、平成20年度、高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴い、住民健診が特定健康診査に変わりました。これにより、実施主体が自治体から医療保険者になり、平成19年度までの一般会計の基本健康診査費は、平成20年度から国民健康保険特別会計の特定健康診査等事業費に移行しました。
2つ目は、本年度、国の国保ヘルスアップ事業を申請するため、一般会計に計上していた事業を国民健康保険特別会計に組み替え、国保被保険者に要する経費を国庫負担10分の10の特定財源で確保することとしました。加えて、この事業は国保の経営努力に交付されます、いわゆる特特のポイント加算があり、その獲得を確実にするため、3年間の事業内容で実施することとしたものです。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で、大石議員の質疑は終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっております第2号議案は予算特別委員会に付託したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(薮崎幸裕議員) 異議なしと認めます。よって、第2号議案は予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第4、第3号議案から第7号議案まで、以上5件を一括議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案5件の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第3号議案から第7号議案まで、以上5件は予算特別委員会に付託したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(薮崎幸裕議員) 異議なしと認めます。よって、本案5件は予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第5、第8号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を許します。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) 第8号議案 平成27年度藤枝市
介護保険特別会計予算に対しまして、4つの点から議案質疑を行います。
来年度から策定されます第6期の介護保険予算案ですけれども、保険料の値上げが提示されてございます。標準的な収入とされている方で、基準額4,690円が4,980円になります。
介護保険制度は3年ごとの制度改定があります。その全てで値上げが行われてきました。それは、介護を必要とする高齢者がふえればふえるほど、保険料が値上げになる仕組みという制度の根本的な欠陥があるからです。ですので、保険料値上げは藤枝市だけの問題ではなく、全国で共通する問題なのでありますけれども、だからといって、地方自治体でやれないことはありません。国があらゆる社会保障分野で国民の生活を破壊する改悪をこれまでも、そしてこれからも進めようとしておりますけれども、住民に最も身近な住民福祉の機関といたしまして、この値上げに対し、藤枝市はどのように取り組んできたのかということで、4点確認いたします。
まず、この予算の段階で、介護保険特別会計の中にあります介護給付費準備基金の残高が見込みが幾らであり、来年度からの3年間の第6次プランの期間中、その全てを保険料軽減のために取り崩して活用していくかどうか。
そして、2点目ですけれども、この議会最終日に補正予算で出される予定でございますが、国予算の地域住民生活等緊急支援のための交付金の活用、全体で約1億2,000万と聞いております。その用途の中には、介護用品の購入や入浴回数の増加、ホームヘルプの時間の延長、病院施設の付き添い送迎など、こうした介護の分野での追加サービスを購入するための商品券等にこの交付金を充てることも可能とされております。介護保険料値上げに対しまして、こうした方向での活用を行うべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
3点目、介護保険制度は2000年から始まりまして、当時100年安心と大宣伝されながら実施されました。15年後の今日、安心どころか、特養の待機者は全国で52万人、市内でも緊急性を持つ人だけでも64人という人数を数えております。要支援1・2の訪問通所介護も、保険制度から市事業への移管で、ヘルパーの専門職にありますサービスから、市ボランティア事業へのサービスの明らかな後退、一定所得者以上の利用料1割から2割値上げなど、安心どころか崩壊へと進みつつあります。
保険料も、今回の第6期の値上げで、制度が始まった2000年当初から比べますと約2,600円も上がっています。市民は限界に来つつあるというふうに思いますが、そろそろ一般会計からの法定外繰り入れを視野に入れて実行に移すべきだと思いますけれども、いかがでしょう。
最後4点目です。保険料の算定基準、これは自治事務です。低所得者には原則の基準にとどまらずに減免措置を講じることは、市の裁量でやろうと思えば可能です。
愛知県刈谷市の例なんですが、これは5期の介護計画の段階ですけれども、生活保護世帯、市民税非課税世帯は、第1段階と呼ばれます段階ですが、基準額の10%で保険料はいいと。本市では50%というふうにされております。5割引きではなくて、9割引きということですね。第2段階、合計所得金額80万円以下でも、これは基準額、本市は0.5ですが、これが刈谷市は0.35です。0.35の低所得者に手厚い軽減を講じておりまして、私も刈谷市の担当者に電話で確認したんですが、これはそういったところから市が独自で判断してやっているということで、市の判断でやろうと思えば可能であります。こうしたやり方に学ぶべきだと思います。
以上を市としてやれるだけのことは、私は考えた範囲でこれだけあるというふうに思いますけれども、これらをどのように検討して、そして今回の予算案に含まれます値上げというふうになっているか、この点について質疑といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 石井議員の質疑にお答えします。
1項目め、介護給付費準備基金の残高見込みと「第6次介護・福祉ぷらん21」の計画期間における保険料軽減のための活用についてですが、本年度末の準備基金残高は3億5,000万円と見込んでおります。
また、平成27年度から始まる「第6次介護・福祉ぷらん21」の計画期間の3年間に保険料の上昇を抑えるため、3億3,000万円を繰り入れる内容としました。なお、残りの2,000万円につきましては、万が一に備え留保してまいります。
次に、2項目めの、地域住民生活等緊急支援のための交付金を介護サービスなどの追加サービスを購入する商品券などでの介護保険料への活用についてですが、国の地域住民生活等緊急支援のための交付金の活用方法につきましては、現在、関係部局で鋭意検討中です。
次に、3項目めの介護保険料の改定に対し、一般会計からの法定外繰り入れについてですが、介護保険事業のかなめとなる介護給付費におきましては、その50%が公費で賄われており、市の法定負担分は12.5%となっております。保険制度の相互扶助の趣旨から法定外繰り入れは考えておりません。
次に、4項目めの低所得者に対する保険料の算定基準の減免措置についてですが、本市では11の所得段階のうち、以下に述べます2つの所得段階におきまして、国の基準を下回る料率を適用し、低所得者に対する軽減措置を講じております。
まず1つ目として、世帯全体が市民税非課税で本人の課税年金収入額と合計所得金額の合計が80万円を超え120万円以下の第2段階の被保険者につきましては、国の基準の0.75から0.65に軽減しております。
2つ目としまして、本人が市民税非課税で本人の課税年金収入額と合計所得金額の合計が80万円以下の第4段階の被保険者につきましては、国の基準の0.9から0.83に軽減しております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 石井議員。
◆11番(石井通春議員) 基金の活用は3億5,000万のうち、万が一のための2,000万を残して3億3,000万を保険料の軽減のために、最大限と言ってもいい繰り入れを行っているというふうに思います。
それから、国の地域住民支援のための交付金の活用については、現在関係部局、企画財政部の中で鋭意検討中というふうにされておりますので、最終日の補正予算の提出を楽しみに待っておりますので、財政部長、うなずいていますけれども、ぜひよろしくお願いします。
3点目の法定外繰り入れについては考えていないという、その理由です。
保険制度の相互扶助の趣旨という理由から法定外の繰り入れは考えていないということでございますけれども、私はこれはちょっとどういう根拠かというのは、実際国保でやっているわけですから、国民健康保険では法定外繰り入れを。
それから、介護保険法には相互扶助という言葉は一言もございませんで、この法律の中のどこを見ても、特別会計としてやりなさいということは書いていますけれども、法定外繰り入れをやることはできないということはどこにも書いてありません。ですので、保険制度の相互扶助の趣旨から法定外繰り入れは考えていないという根拠は、たしか成り立たないというふうに思っておりますけれども、なかなかやっているところは少ないですけれども、ここまで踏み切るところはないですが、その根拠はないというふうに思います。この点について、再質疑をいたします。
それから、最後の低所得者の方々に対しましての手厚い減免、これは第2段階と第4段階のところで、国基準以上の減免を市独自で行っているということですね。それは、あるべき姿かなというふうに思います。
私が通告いたしております、仮に5割引きから0.35、65%引きへと引き下げるようなことを行ったときに、今この第1段階、いわゆる国民年金だけの生活の方、最低年金150万ぐらいの方というのは市内で4,300人ですか、これだけの方々がいらっしゃるということで、私もこれは今回初めて知ったんですが、10人に1人、この第1段階、第2段階といった方々が該当するということですね。ですので、こうした方々は大変多くいらっしゃるので、この割引を実施するために必要な財源といったものを私は試算しますと、3年間で約1億5,000万円必要だと。割引をやれやれということを簡単に言いますけれども、市から見ればこれだけ財源が必要だから、そこまではなかなか踏み込めるものではないというふうな現状はあると思います一方で、そうした方々から見れば、この介護保険料、150万の年金収入しかない方で、5割引きでも介護保険料が月額2,490円ですか。ですから、5割引きでもこの金額、これはかなり負担が重い金額になっている。これが市民の方から見ればの実情だというふうに思います。
ですので、なかなかステップを踏み込むのもあると思いますけれども、そうした視点から再検討する必要があるのかなというふうに思っておりますけれども、先ほどの法定外繰り入れの点とこの点、2点について再質疑といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 御答弁申し上げます。
まず第1点目の相互扶助の問題でございますけれども、この制度はそもそも平成12年度に発足をした際、社会全体で介護を支えるんだという趣旨で始まったわけでございます。相互扶助、これはお互いがお互いを支える保険制度で成り立っております。つまり裏を返すと、一般会計、税等で補填するが、果たしていかがかなという趣旨かと思います。
国も同様に、これについては厳に慎むように指導しておりますし、改めてこの社会保険の趣旨を考えたときには、法定外繰り入れというのはすべきでないというふうに考えております。言い方は悪いんですけれども、関係者に失礼になりますが、第2の国民健康保険にしないということも言われた時期がございましたし、世界に冠たる国民皆保険等々の経過を考えれば、この介護保険制度を万全のものにして、世界に冠たる制度にするという責任が我が国にあるのではないかなというふうにも思います。
それから、2点目でございますが、何より第6期、第7期、第8期、この先、低所得の方々に対する負担軽減を考えないと、やはり持続可能な制度にはなりません。そういう意味で、本市はこうした形で低所得の方々への細分化、所得段階の細分化であるとか、あるいは低所得者に対する配慮を行っておりまして、これは実は県内でもトップクラスの手厚い内容となっております。したがいまして、これについては十分配慮をさせていただいたというふうに考えております。よろしくお願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 石井議員。
◆11番(石井通春議員) 相互扶助というところから、第2の国保の道を歩むべきではないという、法定外繰り入れのところですね。国から指導があったと、厳に慎むようにという指導、これは我が党の国会論戦の中で、これはあくまでも助言であると、自治体は従う義務はないという、これは国会答弁で確認されていますけれども、やる、やらないというところは今答えは出ませんでしたけれども、選択肢としてはありますよね、やることは。この点だけ、ちょっと確認して終わります。
○議長(薮崎幸裕議員) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 国の制度の立法趣旨、あるいは制度設計等々を考える以前に、我が市としてどう判断するかという話だと思いますので、そういう意味では、この法定外繰り入れは今後もしないということで、制度がある云々ということは、またそれは別の議論かなというふうに思います。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で、石井通春議員の質疑は終わりました。
○議長(薮崎幸裕議員) それでは、次へ進みます。大石信生議員。
(登 壇)
◆12番(大石信生議員) ただいま議題になっております第8号議案 平成27年度藤枝市
介護保険特別会計予算、ここでも私は、この10年間に一般会計の事業から介護保険事業会計に移行した事業がどれだけあるかということを、さっきと全く同じ問題意識で聞いておきたいと思います。こちらには、かなりの数があるというふうに伺っておりますので、その点を明らかにしていただきたいと思います。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。健康福祉部長。
◎健康福祉部長(大石茂樹) 大石議員の質疑にお答えします。
一般会計から介護保険特別会計へ移行した事業についてですが、ここ10年間では20件ありました。
まず、大きな移行としましては、平成18年度の制度改正により、新たに地域支援事業が創設をされ、このときに一般会計から介護予防事業、生活管理指導員派遣事業、ふれあいサロン活動事業、介護さわやか相談員派遣事業など17件、約1,700万円を移行しました。その後も、制度改正などにより、平成21年度に日常生活用具給付等事業、平成26年度に認知症施策総合推進事業を移行し、来年度予算では在宅医療・介護連携推進事業を移行する予定です。
こうした地域支援事業への移行により、国や県の特定財源を有効に活用することができ、その結果として一般財源を削減するという効果が得られています。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で、大石議員の質疑を終わります。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で本案の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第8号議案は、予算特別委員会に付託したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(薮崎幸裕議員) 異議なしと認めます。よって、第8号議案は予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第6、第9号議案から第11号議案まで、以上3件を一括議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案3件の質疑を終わります。
お諮りいたします。ただいま議題となっています第9号議案から第11号議案まで、以上3件は予算特別委員会に付託したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(薮崎幸裕議員) 異議なしと認めます。よって、本案3件は予算特別委員会に付託することに決定いたしました。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第7、第22号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第22号議案は、総務文教委員会に付託いたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第8、第23号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を認めます。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) 第23号議案、地方教育行政の法律改正に伴う関係条例の整備に関する条例についてですけれども、この条例は、半世紀に及んで培われ続けてきました教育委員会制度を改悪し、根本から変えていく地方教育行政法改正に伴う条例改正案です。
現在の教育委員会制度は、国や首長から独立した行政組織でありましたが、この条例により国と首長の支配下に置かれることになります。教育委員会を代表するのが現行法では教育委員長ですけれども、これをなくして、自治体幹部であります教育長に教育委員長の役割を与えて、教育委員会のトップに据えるというものです。
この教育委員長は、行政トップであります首長からは独立した形、干渉を受けないという形がとられ続けてきました。それは、戦前の教育が、いわゆる中央の意向をそのまま地方の教育に反映させる仕組みの中で、国家が一団となって、この教育の分野を統制して、戦争へと突き進んでいった痛苦の反省から、教育とは本来、子供の成長、発達のための文化的な営みであって、教員と子供の人間的な触れ合いを通じて行われるものであるから、自主性、自立が欠かせないと、何を教えるかは教育学に基づくものであって、首長によるものではないという考え方から貫かれてきたのが教育委員長の首長からの独立性。そのため、教育委員長は、教育委員の中から選挙で選ばれるとされてきました。それをなくして、首長が任命する教育長が教育委員会のトップに座れば、当然行政の意向を受けた教育行政となり、この独立性は大きく損なわれることになります。
また、今は教育委員会が教育長を任命も罷免もできますけれども、教育委員会は教育長に対する指揮監督の権限も奪われることになります。憲法で、政治権力によります教育内容への介入支配を厳しく禁じておりますけれども、この条例は教育の自由と、こうした自主性を奪うものではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょう。
次に、これまで基本的に教育委員会の権限で決めておりました教育政策の大もととなります大綱と呼ばれるもの、これは教育委員会が決めておりましたが、この条例で今度は首長がその権限を持つということに移されます。教育委員会発足の3つの方針の1つは、中央集権ではなく地方分権だと。ほかの2つは民意の反映と行政からの独立という点ですけれども、これは政府自身、この法改正でもこの3つの方針は不変なものであるというふうに説明している一方で、しかし、この教育政策の大もととなります大綱は、国の教育振興基本計画というものを地方がそれに倣って参酌することが求められております。国によります異常な愛国心教育の押しつけなどの内容がこの大綱に盛り込まれて地方に来れば、藤枝市はそれに対してどういう立場をとるのでしょうか。それ言うがままに進めるのか、それとも市のレベルで歯どめを行うつもりかと。政治が教育行政に介入し、ゆがめる状況を進めていくのかということです。
なお、これは、現在の北村市長と山本教育長のあり方を問うものではなくて、将来にわたっての制度改正であり、その制度がどういう問題をもたらすかという点を明らかにすることが子供と自治体の将来に対する責任であるという思いでありますので、誤解されないように申し添えて質問といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。総務部長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 石井議員にお答えいたします。
1点目、2点目と関連がありますので、一括してお答えをさせていただきます。
今回の条例改正は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正に伴い、関係条例を整理するものであり、法律上、当然に条例改正が必要とされているものであります。
また、今回の法律改正は、教育の政治的中立、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化、地方公共団体の長と教育委員会との連携の強化などを目的として行われたものであります。
さらに、本市は、教育日本一を掲げ、市長部局と教育部局が十分に意思疎通を図った上で、全市を挙げて「こども☆みらい☆輝くまち」に取り組んでおります。議員が懸念されているようなことは、本市においては起こらないものと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 石井議員。
◆11番(石井通春議員) 質問に対する答えに全くなっていないばかりか、その答弁の中身が矛盾した内容になっていると言わざるを得ない。これは、条例が人事を主にした条例案ですので、総務部長からの立場から見れば、そういうお答えかなと。
例えば、今言われました教育の政治的中立を確保しつつ、その中立が侵されるから問題だというふうに思うんですよ。継続性を確保しつつとも言いましたけれども、この制度は半世紀も継続している制度ですので、それを変えようとしているのがこの法律。この答弁の出所は文科省の通知です。どこから引用されたかというと、国の通知をそのとおり読んでいるんですよ。だから、そういうふうに矛盾した内容になる。
しかも、首長と教育委員会の連携強化を目的とすると言いながら、後段の部分では今、市長部局と教育部局は十分に意思疎通を図ってうまくやっていると。同じ答弁の中で、こうした問題ないということで矛盾していることをちょっと言っているわけですよね。
ですので、これは具体的には、そちらのほうになると思うんですよ、私が聞いていることの答えは。
じゃあ、具体的に聞きます。
政府は、当初、大津のいじめ自殺事件を契機にして、これは教育委員会に責任があるという的外れなことを言い出して、教育委員会そのものをなくそうとした。それがその反対が強くて、教育委員会は残りました。実現できなかったわけですね。
ですけれども、教育委員長をなくして、首長に任命権のある教育長を教育委員会のトップに据えるという形になりました。この新教育長に権限を集中しているというふうにしているわけですけれども、一方で、先ほど言いました文科省の通知の中には、教育の意思最高決定機関は、これまで同様、あくまでも教育委員会にある、こういうことを通知で言っている。制度と通知の中身が矛盾しているわけなんですけれども、ここではっきりしたいんですが、藤枝市は法改正後、新教育長か、それとも教育委員会か、どちらかに一層の教育の意思最高決定機関を置くのか、これの確認ですね。
そして、2番目の国の大綱に対してどう対処するかということには、全く答えがなかったわけなんですけれども、現在の温厚な市長と温厚な教育長のもとでは、教育と行政が一緒に取り組む分野はうまくいっていると思います。学校図書館司書の兼任、非正規の問題とか諸問題もありますけれども、生活保護基準引き下げに伴う就学援助基準の引き下げは行わずに、国は引き下げを行って、それで市もそれに倣って基準を引き下げしないで、市の予算で従来どおり1.5倍の対象とするということもありますし、学校へのさまざまなサポート事業、首長と教育の分野が重なる分野では、非常に前進面があるというふうに思います。
「こども☆みらい☆輝くまち」、それから教育振興行動計画といった現在の大綱的なものは、いわば民主的に策定された広範な住民の参画のもとで、いわば民主的な手続を経て、これが策定されてくるわけですけれども、新しい大綱はそれを首長が決定権を持っている。
しかも、国がその基準を地方に参酌せよということを示してくるわけですね。
教育行政の中での専決事項の中には、教科書採択というものがあります。ここを狙って教科書採択を国の言うがままにさせてこようという目的があるというふうに思うんですよ。
もっと具体的な例で言いますと、学力テストの順位公表、これは教育委員会の専決事項ですね。これは、行政が専決をやるべきではないと。
ところが、川勝知事が市教委の専決事項でありながら、一方的にこれを公表してしまって、これは国会でも問題になって、文科省は知事の権限ではないと、現在では言わざるを得ない状況です。
ところが、大綱にそういうふうに書き込まれれば、教育行政じゃなくて、首長の権限として学力テストの公表ができるということにつながっていきます。これまで学テの順位公表については一貫して拒んできた藤枝市の教育ですけれども、公表すべきという立場の首長と、それが任命する教育長ということになれば、一体どこに歯どめができるのかと。教育長がこういう立場で、いわば暴走したときにどう対処するかということを1つ聞きます。
最後に、教育委員長、これは教育委員会の中で選挙されるのが教育委員長です。これがなくなるということは、この改正の最大のポイントですよね。教育日本一を掲げる本市として、先ほど答弁にもありました単なる法律が変わったから条例を変えるということで済まされる問題かなというふうに思いますけれども、この3点です。お願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 教育部長。
◎教育部長(村松一博) それでは、石井議員の再質問にお答えさせていただきます。
最初の新しい制度の新教育長の立場と教育委員会との権限の問題でございますけれども、新教育長も教育委員会の意思決定に基づいて事務を執行する、事業を進めるものと法律上なっておりますので、今までどおり教育委員会が意思決定の権限を持つというようでございます。
2番目に、大綱の関係の総合教育会議の大綱は、首長であります市長が策定するということになっております。これも、市長が独断的に策定するということではありませんで、あくまで総合教育会議の中で、市長と教育長、教育委員の皆さんが話し合って、この総合教育会議というのは話し合いの場、議論の場、意見交換の場でございますので、そういう中で議論を重ねて大綱を定めていくということになります。
藤枝市には、25年3月に、先ほど石井議員が言いましたように、教育振興基本計画が策定しておりますので、これをもって大綱にかえていくというのか、それをもとにしていくということをよしとされておりますので、そういうことを中心にやっていくことになろうかと思います。
それと、先ほど言われました教科書の採択ですね、これは今現在のところ、これとか人事権は従来の教育委員会のほうにあったものですから、これについては総合教育会議の中の議論の場とか大綱の中に入れるかどうかというものは、余りそれにはなじまないんじゃないかということが言われております。
ただ、これもこれから総合教育会議の話し合いの中で決めていくことで、全く載せてはいけないとか、いいとかいう問題ではございませんので。ただ、そういうようなことでそぐわないということは言われておりますけれども、それは議論の中には入ってくるべきものになるかもしれないという、今の時点ではそういうことでございます。
それとあと、学力テストの公表でございますけれども、国のほうでは、県のレベルでは、その総合教育会議の中で話し合うべきではないということを言っておりますけれども、市町村の中にあっては市町村の判断ということになっておりますので、その辺も今後の総合教育会議の中でどのように捉えていくかということになろうかと思いますので、今この時点で私のほうから、そこまでの答弁に踏み切ることはできませんので、よろしくお願いします。
次に、教育長の暴走ということでございますけれども、教育長が、新しい法律でも人格が高潔で、教育行政に関し見識を有する者の中から選ぶと、それも議会の皆様の同意を得て市長が任命する人でございますので、そのようなことはないと思いますし、さぞかし立派な方がなられると思いますので、そのようなことはないと私は今の時点では思っております。
それと最後に、教育委員長という立場の方がいなくなって、今度教育長に一本化されるということでございますけれども、これまでも教育委員会の教育委員長ですね、この方には藤枝市の場合は1年交代ということでやってもらっておりましたけれども、リーダーとして重要な役割を果たしてもらったと思っておりますし、その存在は大変意義があったと思っております。
しかし、教育委員会という組織の中で、やっぱり教育長と教育委員長という2つの方がおりまして、責任の明確化、あと大津のいじめの問題もそうでしたけれども、危機事案への対応等々の面では、やっぱり一つの教育委員会のトップとしての責任の明確化をという意味でも、今回の改正は有効であったと考えております。
ただ、こんなことを言うのも、最初の質問に関係ありますけれども、あくまでも教育長が今度は教育委員長と兼ねて教育委員会のほうの議事進行を行っていくわけですけれども、今までどおり、従来どおり教育委員さんは4人おられますので、その中で討議して、議論して教育委員会として意思決定していきますので、従来どおりだと思っておりますのでよろしくお願いします。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 石井議員。
◆11番(石井通春議員) この問題は非常に大きい問題であります。歯どめの問題だけちょっと言いますけれども、今議会の同意、そして教育長が教育委員会の中の長として座る、教育委員の人々もいるというのがいわゆる一種の歯どめになるようなことを言われましたけれども、今の段階でこれは歯どめにならないと私は思っています。新しい制度では、新教育長に対して、先ほども言いましたけれども、教育委員が罷免する権限がこれまではあったんですが、これがなくなるわけですので、島根県松江市教育委員会のはだしのゲン事件、戦争中のリアルかつ悲惨な描写のあります漫画、戦争を美化する立場の教育長が市立図書館から勝手に撤去した。
ところが、教育委員会がこの取り消しをやめさせたと。従来どおり市立図書館に置かれるようにしたと。これは教育委員が歯どめになった一つの例です。これは現在でも行われるわけですが、新教育長制度は委員の反対があっても、委員会の権力者ですから、やることができるということです。
ですから、今の段階でこれは歯どめにならないというものだと思っておりますけれども、そうしたことを含めて、現在、先ほど来、私は独立した教育委員会といいましても、実際は教育委員会事務局が委員会のお膳立てをして委員会が続けられてきたというのが実態としてあるというふうに思っております。大津のいじめのような閉鎖性も生み出しているのも事実でして、だからといってこれをなくせ、潰せというのはなじまないというふうに思うんですね。これを機に教育委員会制度をより民主的に改革していこうという提案を私たちは持っておりますので、そうしたことまで含めての議論は、また次回にしていきたいと思いますが、この歯どめの点について最後に確認をしたいと思いますけれども、よろしくお願いします。
○議長(薮崎幸裕議員) 教育部長。
◎教育部長(村松一博) 先ほども再質問でお答えしましたとおり、あくまで合議制の教育委員会の中でやっておりますので、教育長の暴走というものがどういうものかということで、勝手にやったりするということだと思うんですけれども、確かに罷免権は教育委員会にはありませんけれども、それは従来どおり教育委員会で、もし従来どおり教育長を罷免しても、教育委員としては残るわけですよね。従来どおり、今までの法律でいきますと。そうして考えますと、今回も罷免権がなくなっても、あくまでも合議制の中でやっていくということには変わりはございませんので、そういうものでは、私は歯どめという言葉がいいのか、合議制にのっとってやっていくという言葉のほうがいいかと思いますけれども、歯どめとかいう言葉は、私のほうとしてもちょっと語弊があるかなと思いますので、合議制の中でやっていきますので、そういうようなことはないと考えております。以上です。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第23号議案は、総務文教委員会に付託いたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第9、第24号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第24号議案は、総務文教委員会に付託いたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第10、第25号議案を議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行います。通告がありますので、発言を認めます。石井通春議員。
(登 壇)
◆11番(石井通春議員) これで最後ですので、端的に行います。
第25号議案の藤枝市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例、再びまた人事院勧告に基づく職員の給料削減議案です。
まず1点目に、過去10年間、人事院勧告や復興に関する臨時的措置等も含まれますが、職員の給料がどれだけ下げられ続けてきたかと。ある一定基準というか、市民にわかりやすい形で、これを具体的な金額として説明をしていただきたいと思います。
次に、これまで何度も続けられてきました人事院勧告によります給与削減は、地方公務員法の適応情勢等、現制度下においては、藤枝市は一種従わざるを得ない状況であるのは理解いたしますけれども、市の宝であります職員の給料を下げるというのは最もやってはいけないというか、行うべきでないことだと。民間では、どんなに苦しい経営でも、従業員の給与を下げるというのは最後の最後まで手をつけないわけで、それをやってしまえば、従業員が去ってしまって閉鎖ということになるわけですので、最後のとりでと言おうか、やるべきことでないというふうに思っておりますけれども、市は従わざるを得ないという中で、これまでこうしたときには粛々と進めるしかないという御答弁でございましたけれども、今回もまたそういう立場でよいのかということで質問いたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 当局から答弁を求めます。総務部長。
◎総務部長兼市長公室長(釜田博司) 石井議員にお答えいたします。
1点目の過去10年間の職員の給料の推移についてですが、人事院勧告に基づき行われた給与改定は、平成17年度から平成26年度の過去10年間で、給料が5.21%の減、期末・勤勉手当が0.3月の減、地域手当が1.5%の減であります。
また、平成25年度はいわゆる国の復興に関する臨時的措置の影響により、管理職員3%、その他の職員で1%の給料削減を行っております。また、これにあわせて市長、副市長、教育長の特別職は10%の給与削減を行っております。
この過去10年間の改定内容から、平均年齢43歳の職員の給与を試算しますと、10年前と比較して年間でおよそ56万円の減少となっております。
次に、2点目の人事院勧告に対する藤枝市の立場についてでありますが、本市のように人事委員会を持たない地方公共団体にとっては、人事院勧告を尊重することで国や他の地方公共団体の給与や民間企業の給与との均衡を保つことができ、給与の適正化を図るための最善の策であると考えております。
また、この人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立つことは、職員の給与水準について市民の理解を得るために必要不可欠であると考えております。以上でございます。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で本案の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第25号議案は、総務文教委員会に付託いたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 日程第11、第26号議案から第39号議案まで、第41号議案及び第42号議案、以上16件を一括議題といたします。
○議長(薮崎幸裕議員) これから質疑を行いますが、通告はありません。質疑なしと認め、本案16件の質疑を終わります。
ただいま議題となっています第26号議案から第29号議案まで、以上4件は総務文教委員会に、第30号議案から第37号議案まで及び第42号議案、以上9件は健康福祉委員会に、第38号議案、第39号議案及び第41号議案、以上3件は建設経済環境委員会に付託いたします。
○議長(薮崎幸裕議員) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。
再開日時をお知らせいたします。3月20日午前9時開議です。
○議長(薮崎幸裕議員) 本日は、これで散会いたします。
午後2時38分 散会...