浜松市議会 > 2016-03-08 >
03月08日-03号

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  1. 浜松市議会 2016-03-08
    03月08日-03号


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    平成28年  2月 定例会(第1回) 平成28年3月8日◯議事日程(第3号) 平成28年3月8日(火)午前10時開議 第1 会議録署名議員指名 第2 代表質問 第3 一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程のとおり。-----------------------------------◯出席議員(45人)    1番  落合勝二          2番  渡邊眞弓    3番  馬塚彩矢香         4番  鈴木 恵    5番  稲葉大輔          6番  平野岳子    7番  酒井豊実          8番  小黒啓子    9番  北野谷富子         10番  鈴木唯記子    11番  山本遼太郎         12番  遠山将吾    13番  太田利実保         14番  松本康夫    15番  加茂俊武          16番  倉田清一    17番  須藤京子          18番  神間智博    19番  丸 英之          20番  幸田惠里子    21番  北島 定          22番  平間良明    23番  徳光卓也          24番  田中照彦    25番  新村和弘          27番  戸田 誠    28番  高林 修          29番  鳥井徳孝    30番  波多野 亘         31番  飯田末夫    32番  花井和夫          33番  小倉 篤    34番  松下正行          35番  黒田 豊    36番  斉藤晴明          37番  丸井通晴    38番  関 イチロー        39番  高林龍治    40番  内田幸博          41番  渥美 誠    42番  太田康隆          43番  和久田哲男    44番  吉村哲志          45番  鈴木育男    46番  柳川樹一郎◯欠席議員(1人)    26番  湖東秀隆◯出席説明員   市長         鈴木康友   副市長        鈴木伸幸   副市長        星野 悟   危機管理監      山下重彦   企画調整部長     山名 裕   総務部長       長田繁喜   財務部長       小柳太郎   市民部長       川嶋朗夫   健康福祉部長     内藤伸二朗  健康福祉部保健所長  西原信彦   こども家庭部長    伊熊規行   環境部長       田中文雄   産業部長       佐藤洋一   都市整備部長     木村祥基   土木部長       朝倉義孝   市民部文化振興担当部長                                山下文彦   健康福祉部医療担当部長       産業部観光ブランド振興担当部長              渡瀬充雄              今中秀裕   都市整備部花みどり担当部長     総務部参事(秘書課長)              新村隆弘              宮城和敬   財務部次長(財政課長) 金原栄行   教育長        花井和徳   学校教育部長     岡部昌之   水道事業及び下水道事業管理者                                寺田賢次   消防長        木下寿幸   監査事務局参与(監査事務局長)                                大槻文裕-----------------------------------   監査委員       鈴木利享◯出席議会事務局職員   事務局長       山本 泉   事務局次長(議会総務課長)                                小宮山敏郎   議事課長       大橋臣夫   調査法制課長     岩本 篤   議事課長補佐     鈴木克尚   議事課副主幹(議会運営グループ長)                                上田晃寿-----------------------------------     午前10時開議 ○議長(鈴木育男) ただいまから、本日の会議を開きます。----------------------------------- ○議長(鈴木育男) 本日の日程に入ります。 本日の議事日程は、お手元に配付した日程のとおりであります。 最初に、日程第1会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第78条の規定により、5番稲葉大輔議員、20番幸田惠里子議員、35番黒田豊議員を指名いたします。----------------------------------- ○議長(鈴木育男) 次に、日程第2代表質問を行います。 市政に対する代表質問は、各会派代表者により行います。 最初に、自由民主党浜松代表29番鳥井徳孝議員。(拍手) ◆29番(鳥井徳孝) 皆さん、おはようございます。 平成28年第1回浜松市議会定例会本会議最初の質問を自由民主党浜松所属議員19名の総意として、さきの通告に従いまして、鈴木市長と花井教育長に代表質問をいたします。 企業の城下町として、戦後、全国の市町の中でも勝ち組であった本市も、リーマンショック以降、企業の流出に伴い人口も減少傾向にあり、元気がなくなってきたと感じているのは私だけでしょうか。 そのような状況の中、浜松の明るい未来を見据えたとき、行政には早急に対応が必要な施策と中長期的な視野で必要な施策があります。その施策を強いリーダーシップを持った市長と優秀な職員が旗振り役となり、市民を明るい未来へ導いていくことが本市にとって最も大切な方針と私は考えます。このような中、今回のテーマは、浜松の明るい未来について語りたいと考えています。 1番目の質問は、平成28年度の施政方針についてです。 施政方針として示されたやらまいか精神の復活について、市長の考えを2点お伺いいたします。 1点目の質問は、平成28年度の施政方針の中で、浜松にかかわる全ての人たちが、受け継がれるやらまいか精神を呼び覚まし、理想の未来の実現に挑んでまいりますとあります。市長は、どのような考えを持ってリーダーシップを発揮し、偉大な先人たちの歴史と伝統と文化によって生まれ、ここ近年は形骸化していると思われるやらまいか精神をどのようにして呼び覚ましていくのかお伺いいたします。 2点目の質問は、平成28年度の予算編成方針の中で、限られた予算を効果的に活用し、諸施策を推進してまいります。その結果、予算規模は、総額では前年度に比べ2%、116億円増の5858億円となるものとあります。そこで、平成28年度の予算編成からどのような方法で具現化していくのか、市長にお伺いいたします。 次に、2番目の質問です。 市長は、手腕を発揮し、財務状況の健全化を目指し、ムーディーズ・インベスターズ・サービスからAa1の格付を取得したことは大いに評価に値することであります。全国的に見ても、財政状況改善の方向性はまだまだ改善の余地はあるにせよ、大変喜ばしい現状であると思われます。その状況を踏まえた上で、市長にはさらに改革を進めていただき、Aaaを目指していただきたい上での私の思いです。 本市の種々ある財政指数が向上しているのは結果であって、目的ではないはずです。Aa1の格付をいただくことが、仮に目標であっても目的ではないはずです。財政状況が改善方向にあることで、どのような目的が達成されたのでしょうか。言いかえれば、財政改善が進む中で、ひずみが生じ、市職員のモチベーションが低下してはいないかと危惧している次第です。近年の不祥事発生はもとより、私の支援者からの話でも、行政の指導に対する悩みを聞くことがあります。また、優秀な職員を有しておりながら、職員からの提案企画が、どの程度予算化し、計画になっているかを考えるに、この点もまた低下しているのではと推測するものであります。経営者を経験した者として、部下のやる気は全てリーダーである社長にあります。市行政で言えば、職員のやる気は責任者である部課長のやる気に比例し、部課長のやる気は市長のリーダーシップによるものと私は考えます。 あの二宮金次郎が、常日ごろ、まきを背負いながら読んでいた本が、四書五経の大学と言われています。その中に、「古の明徳を天下に明らかにせんと欲する者は、まずその国を治む。その国を治めんと欲する者は、まずその家を斉う」とあります。まずは、家であります市職員です。市職員の思いと行動が変われば、浜松市そのものも変わると私は信じていますし、本市にとっての最重要課題と私は考えます。 市長のマニフェストの第1に「やります!人財(ひと)づくり」とありますが、不祥事の発生や支援者からの苦言を耳にするにつけ、大きな不安を感じているのは私だけでしょうか。優秀な職員が日常業務を行うにつけ、特定な利害に左右されることなく、毅然とした対応で市長の目指す思いの実現に向け邁進し、結果としてAaaの格付を取得できることを私は願っています。そしてその環境を整備することが、経営者である市長しかできないと思っています。 そんな思いの中での質問です。市長は、以前、経営者であったと伺いました。私も企業を経営してきた立場として、浜松市を経営している立場とも言える市長に、優秀な職員の確保と育成に対する考えを、以下3点お伺いいたします。 1点目の質問は、人材育成に関する市長の考えと具体的な方策、職員研修があればお伺いいたします。 2点目の質問は、職員からの企画立案能力の向上についての対策をお伺いいたします。 3点目の質問は、職員のモチベーション高揚対策に対する考えをお伺いいたします。 次に、3番目の質問です。 家康公記念事業開催大河ドラマおんな城主直虎」の放映決定、ゆるキャラ(R)グランプリ獲得、新東名高速道路開通連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の放映開始間近など、浜松の明るい未来に向け、他都市との交流や税収増につながる千載一遇のチャンスが回ってきたと、多くの市民の皆さんが期待していると思われます。そこで、本市の観光産業への考えと、テレビドラマによる本市への効果について、市長のリーダーシップを期待して5点お伺いいたします。 まず、1点目の質問は、徳川家康公顕彰四百年記念事業が本市と静岡市、岡崎市、静岡県の協同で開催されましたが、その事業の総括をお伺いいたします。あわせて、本市を取り巻く歴史を利活用した観光施策についての考えをお伺いいたします。 2点目の質問は、昨年11月、第7回ゆるキャラ(R)グランプリにおいて1位を獲得した出世大名家康くんですが、2年前の2位と比べると比較にならないほど知名度が上がったように思われます。そこで、その後の出世大名家康くんの活用状況と今後のゆるキャラ(R)グランプリに対する本市の考えをお伺いいたします。 次に、3点目の質問です。来月4日より放送予定のNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」は、戦後、本市の復興に多大なる貢献した繊維産業の1つである浴衣工場を取り上げていて、おおよそ2週間ではありますが、浜松を舞台に放映されると聞いています。そこで、本市にとって期待される効果をお伺いいたします。 4点目の質問もNHKの関係です。NHK大河ドラマおんな城主直虎」が来年1月から1年間放映されると昨年8月25日に発表され、その後、市内のみならず、各地で井伊直虎関連の講演などが開催され始めました。浜松を舞台とするこの大河ドラマを100年、いや200年に一度のチャンスと捉え、一過性のブームで終わらせるのではなく、オール浜松として歴史や伝統を踏まえた文化観光につなげなければならないと考えています。具体的には、全国から、あるいは世界から、二度、三度、四度と浜松を訪れる機会をつくる仕掛けが必要と考えます。そのためにも、あの百年戦争のジャンヌ・ダルクのように、強いリーダーシップを持った優秀な行政の皆さんに明るい未来へ導いてくれる旗振り役を期待しています。そこで、NHK大河ドラマおんな城主直虎」が放映されることにより、本市にとって経済効果を含め期待される効果をお伺いいたします。 5点目の質問です。観光客向けフリーWi-Fi整備は、きょう現在、浜松城、楽器博物館、奥浜名湖ツーリズムセンターの3施設3カ所に整備されています。そしてフラワーパーク2カ所、フルーツパーク2カ所、気賀関所と舘山寺、弁天島、天竜のツーリズムセンター、合計9施設11カ所の観光施設のフリーWi-Fi整備は今週中に完了すると聞いています。そのことにより、浜松を訪れた観光客がより一層情報をキャッチし、浜松のよさを発見することによって、長期間滞在してもらうことも期待できます。また、リピーターとして再度浜松を訪れてもらうことにより、多くの集客も期待できます。そこで、本市の観光産業への考えをお伺いいたします。あわせて、観光産業におけるWi-Fi整備について、本市の考え方をお伺いいたします。 4番目の質問は、本市のスポーツ施設に対する考えを市長に6点お伺いいたします。 まずは1点目、スポーツは心身の健康の保持・増進に不可欠であり、健康で活力に満ちた社会の実現や地域のコミュニティーの促進に重要な役割を果たすものと考えます。そのスポーツには、市民の皆さんがする市民スポーツからプロのトップアスリートなどが行う頂点のスポーツまであり、さまざまなスポーツに必要不可欠と思われるスポーツ施設についての質問です。 本市において、スポーツをする施設の多くが、老朽化により施設の改修が見込まれ、市民にとって利用しやすいスポーツ施設の再配置を考えなければいけないと思われます。 ここで皆様に配付した資料をごらんください。さまざまなスポーツ施設がありますが、この資料は県西部の野球場と陸上競技場を調べた図です。そこで、本市のスポーツ政策におけるスポーツ施設グランドデザインについてお伺いいたします。 次に、2点目の質問です。四ツ池公園は昭和16年に市民の勤労奉仕により、陸上競技場、野球場のある公園として、浜松市に初めて開設された公園と聞いています。そして現在、陸上競技場、野球場がある運動施設ゾーンと対照的に、西側には曳馬野の面影を残した緑豊かな森の中で、市民の皆さんが散策できる場所があります。そこで、本市の五大基幹公園の1つである四ツ池公園内にある浜松球場と陸上競技場グランドデザインの中での位置づけについてお伺いいたします。 3点目の質問は、本市にはスポーツ施設としての計画や公園としての計画など、さまざまな計画があります。具体的には、スポーツ推進計画総合管理計画における四ツ池公園浜松球場陸上競技場の更新、緑の基本計画、都市計画公園の見直し方針など、それぞれの立場から四ツ池公園の整備についての考えをお伺いいたします。 4点目の質問です。1種公認のエコパスタジアムの建設費が293億円です。四ツ池公園陸上競技場整備にかかる費用と県からの整備に対する支援の見込みをお伺いいたします。 5点目の質問は、県営野球場に関する本市の役割分担についてお伺いいたします。 6点目の質問です。平成26年9月議会の中で、桜井議員が、遠州灘海浜公園及び四ツ池公園の整備の実現に向けて、市民や関連団体と一丸となって取り組んでいく必要があるかとの質問に対し、市長は、地元の皆様や静岡陸上競技協会及び静岡県野球連盟といった関係団体との調整など、できる限りの協力を行い、早期実現を図ってまいりますとの答弁でした。そこで、県営野球場建設四ツ池公園陸上競技場整備に当たり市民の理解を得られていると考えているのか、市長にお伺いいたします。 5番目の質問です。市長は、8つの戦略の中で、こども第一主義を進めますと言われていますが、私も浜松市の将来を担う子供たちにとって最も大切なのは、1番に教育、2番に教育、3番に教育と考えています。そんな思いの中、教育について鈴木市長と花井教育長にお伺いいたします。 まず、1点目の質問です。これまでの約60年間、都道府県や区市町村の教育委員会には、教育行政の事務局の責任者である常勤の教育長と合議制の執行機関である非常勤の教育委員長がいて、どちらも教育委員の中から選ばれていました。2人も長がいると誰が責任者かわかりにくいという指摘があり、新教育制度では教育長と教育委員長の仕事を一本化し、新教育長が誕生しました。新教育長は、教育委員を代表し、教育行政を具体的に進める際の責任者となり、事務局の指揮・監督もします。また、これまでは教育委員が教育長を任命していましたが、新制度では首長に任命権があり、任期は首長が4年の在任中に、少なくとも1回は任命できるよう3年に設定されたとのことです。そのような状況の中、校長職や豊富な教育行政の経験者である花井氏を教育長に任命し2カ月が経過しましたが、市長は新教育長をどのように評価しているのかお伺いいたします。 2点目以降の質問は、花井新教育長にお伺いいたします。 昨年12月に児玉教育長が退任し、本年1月、新たに花井教育長が就任しました。児玉教育長は、熱い情熱を持って「信頼回復」をキーワードに、市内全小・中学校に発信を続けてきました。その結果、昨年度は懲戒処分を行う案件もなく、教育現場における安定した教育実践につながったと評価しています。一方で、本市の教育を取り巻く状況は、県費負担教職員に係る権限移譲を初めとして、将来に向けての課題も山積していると思われます。そのような中、花井教育長は、教育行政10年の経験を持ち、あわせて本市初の行政出身の校長経験者でもあることから、教育にかける情熱は前教育長に引けをとらないであろうと思われます。そこで2点目の質問は、教育改革の嵐とも言える状況の中、浜松市の教育に対してどのような取り組みを行っていくのか、花井教育長の決意のほどをお伺いいたします。 次に、3点目の質問です。現在の県費負担教職員制度において、指定都市については、任命権は浜松市が有しているのに対して、給与等の負担、教職員の定数、教職員の配置等に係る権限は静岡県が有しているという制度上のねじれがあります。このねじれを解消すべく、県費負担教職員の権限移譲が行われるわけですが、このような大きな制度改革が行われるとなると、一般的にはデメリットが表に出て、メリットは水面下に隠れてしまうと思われがちです。そこで、県費負担教職員の権限移譲が行われた場合、本市の児童・生徒を取り巻く教育環境にはどのような利点があるのか。また、本市の教育への効果についてもお伺いいたします。 次の4点目は、子供たちの安全対策についての質問です。地球環境の変化により、ここ近年、ゲリラ豪雨などの気象変化が起きています。本市においても、昨年の9月8日の台風18号の接近と前線停滞の影響により、市内の河川が増水し、多くの地域で冠水の被害を受けました。洪水警報等が発表されていた時刻と児童・生徒の登校時間が重なり、また避難指示等が発令されている中、避難場所から自主下校や集団下校、あるいは保護者への引き渡しが実施された学校もあったと聞いています。このような学校の対応に対し、児童・生徒の安全について不安を抱いた保護者も多くいました。その2日後、鬼怒川の堤防が決壊して発生した洪水によって大きな被害があったことをテレビ等のマスコミで見聞きするにつけ、9月8日の登下校時に市内の河川堤防が決壊しなくてよかったと安堵したことを思い出しました。 そこで、本市における暴風雨警報や大雨洪水警報等が発表され、避難準備情報、避難勧告、避難指示が発令された場合、登下校中も含めた児童・生徒の安全確保が最も重要であると私は考えますが、花井教育長は学校管理下における子供たちの安全対策をどのように考えているのかお伺いいたします。 以上で、第1回目の質問を終わります。 ○議長(鈴木育男) 質問に対する当局からの答弁を求めます。 ◎市長(鈴木康友) 皆様、おはようございます。 それでは、第29番自由民主党浜松代表鳥井徳孝議員の御質問にお答えいたします。 御質問の1番目の1点目、やらまいか精神を呼び覚ますことについてお答えをいたします。 本市の人口は、2008年をピークに減少を続けており、2009年には社会減、2011年には自然減に転じたまま、合計特殊出生率も低下傾向にあります。こうした人口減少に歯どめをかけるため、本市では、浜松市“やらまいか”人口ビジョンにおいて、目指すべき将来人口を2060年に65万9000人と定め、目標達成のため合計特殊出生率を2025年までに1.84、2035年までに2.07に引き上げることとしています。また、浜松市“やらまいか”総合戦略には、3つの基本目標、「若者がチャレンジできるまち」、「子育て世代を全力で応援するまち」、「持続可能で創造性あふれるまち」を掲げ、ビジョン実現に向けた戦略的な対策をお示しいたしました。 本市は、やらまいか精神のもと、先人たちが数々の産業や企業を興し、国内有数の産業都市として成長してきましたが、近年は開業率が全国平均を下回るなど、積極果敢な進取の気風が衰えているように感じられます。人口減少という逆風にさらされた今こそ、浜松市民のDNAに刻み込まれたやらまいか精神を呼び覚ますことで、既成概念を打破し、前例にとらわれることのない効果的な取り組みを生み出していかなければなりません。次世代に理想の未来を引き継いでいくためにも、魅力的な雇用の場をつくり出す地元産業力の強化などの施策推進に向け、私みずからが強いリーダーシップを発揮し、オール浜松で人口急減・超高齢社会の克服に挑んでまいります。 次に2点目、具現化の考えについてお答えいたします。 28年度当初予算では、直面する行政課題に真正面から取り組むとともに、総合戦略に掲げた3つのまちをつくる施策を総合的、戦略的に進めてまいります。一方、限りある財源を最大限有効活用した持続可能な財政運営を行うため、創意工夫を凝らし、やらまいか精神の復活による地方創生を具現化してまいります。具体的に申し上げますと、若者がチャレンジできるまちでは、首都圏ビジネス情報センターの設置による企業誘致、海外販路開拓のための新たな海外見本市への出展支援や農林業の販路開拓のための調査を行う一方、UIJターンの推進や女性への就労支援の充実等により、さまざまな雇用環境を整備する中で魅力ある雇用をつくり出してまいります。 子育て世代を全力で応援するまちでは、婚活イベントの開催、不妊治療支援の拡充、産後ケアや育児ヘルパーの派遣による子育て支援の充実、待機児童対策としての保育所や放課後児童会の整備、学校の教育指導員等の増員など、結婚から子育てまでの切れ目のない支援により、誰もが安心して子供を産み育てられる環境を整えてまいります。 持続可能で創造性あふれるまちでは、大河ドラマおんな城主直虎」を生かした歴史資源・観光誘客のPRや世界音楽の祭典の開催による交流人口の拡大、防潮堤整備や浸水対策による安全・安心なまちづくり、中山間地域の資源を生かしたにぎわいの創出などにより、都市の魅力を高めてまいります。 このように28年度は、やらまいか精神を呼び覚ましていくスタートの年と位置づけ、3つのまちをつくる取り組みにより地方創生を実現してまいります。 御質問の2番目の1点目、人材育成に関する考えと2点目の職員の企画立案能力の向上については関連がございますので、あわせてお答えをいたします。 本市がさまざまな行政課題に直面する中、今後さらなる飛躍をしていくためには、職員一人一人の資質の向上を図り、新しい課題も含め的確に対応していくことのできる人材の育成が重要となります。このため、人材育成基本方針では、目指すべき職員像に「変化を先取りし、市民の目線で考え、果敢に行動する職員」を掲げて職員の育成に努めております。 また、本市における職員育成の方策といたしましては、職位に応じた役割や習得すべき能力を定めた上で、毎年、実効性のある研修を体系的に実施しているところでございます。特に、地方創生に向けた取り組みを加速させるためには、職員は高い専門知識の習得や柔軟な発想を持った企画立案能力が求められます。これらの能力を高めるため、現在も取り組んでいる国の省庁への長期派遣研修や政策課題研究研修を継続するとともに、来年度はより創造的で時代を先取りした企画力を学ぶため、首都圏ベンチャー企業へ職員を派遣し、能力開発に努めてまいります。今後もこうした工夫を凝らした取り組みを行うことで、職員一人一人の資質の向上を図ってまいります。 次に、御質問の3点目、職員のモチベーション高揚対策についてお答えいたします。 職員は全体の奉仕者として、市民の皆様のために意欲を持って働くことが重要です。これまで私は、職員との意見交換の場など、職員と接する機会のあるたびごとに、日ごろの業務に対するねぎらいや称揚、さらには今後の期待を込めて激励をしてまいりました。また、業務改善を称揚するグッドジョブ市長表彰のほか、昨年度から際立った努力や功績を顕彰する職員表彰制度を設け、今年度までに16名の表彰を行い、職員のモチベーションの向上につなげているところでございます。行政に期待される役割が多様化、複雑化する中で、ますます意欲を持った職員の育成が重要となってまいりますので、今後におきましてもこれらの取り組みを継続することにより、職員のモチベーションの高揚につなげてまいります。 次に、御質問の3番目の1点目、徳川家康公顕彰四百年記念事業の総括と歴史観光施策についてお答えいたします。 徳川家康公顕彰四百年記念事業は、家康公が薨去されて400年の節目の年に、家康公にゆかりの深い岡崎市、静岡市及び各商工会議所、静岡県とともに、改めてその功績を顕彰し、地域の魅力向上と活性化につなげるために実施した事業でございます。生誕の岡崎、大御所の静岡、出世の浜松という、家康公ゆかりの地として、それぞれ歴史的背景が異なる中で、浜松は、浜松時代の若き家康公の見える化に取り組んでまいりました。三方ケ原の戦いのジオラマ制作、しかみ像の立体復元、青年家康公の姿をリアルに再現した3D肖像、引間城址に設置した家康公と秀吉公の二公像など、どなたにもわかりやすい形で、若き日の家康公の功績を伝えていく新たな観光資源を生み出しました。これにより、出世の礎を築いた浜松時代の勇猛果敢なイメージをアピールし、これまでの印象と異なる新たな家康公の魅力を浜松から発信することができたと思います。 また、顕彰事業で築いた連携の枠組みを生かし、ことし2月には3市合同で家康公をテーマとした日本遺産の申請をいたしました。今後は、こうした広域での歴史観光への取り組みの中で、ストーリー性を生かした相互連携を図ることにより、さらなる誘客を図ってまいります。 次に、2点目の家康くんの活用状況と今後のゆるキャラ(R)グランプリに対する考えについてお答えいたします。 徳川家康公顕彰四百年記念事業の一環で招致したゆるキャラ(R)グランプリ2015in出世の街浜松では、3日間で約7万7000人もの皆様に会場となった渚園にお越しをいただく盛況ぶりでございましたし、出世大名家康くんも念願のグランプリを獲得するなど、大きな成果を上げることができました。グランプリを獲得した家康くんは、全国的に知名度が向上し、マスメディアからの出演依頼や自治体等からのイベント出展要請が多数寄せられております。とりわけ昨年末の紅白歌合戦の出場は、早々にグランプリ獲得の効果が発揮された出来事であったと思います。 今後の活動につきましては、地元に軸足を置き、市民との触れ合いを大切にする一方で、歴代のグランプリ獲得キャラクターとともに、ゆるキャラ(R)レジェンドとして引き続き本市の魅力を全国発信に力を注いでもらいます。また、来年の大河ドラマおんな城主直虎」の主人公である井伊直虎公にちなんだキャラクターを制作し、家康くんとともに直虎ゆかりの地・浜松のプロモーション活動を全国展開してまいります。 次に、3点目と4点目のドラマの効果については関連がございますので、一括してお答えいたします。 テレビドラマ放送による効果としては、ドラマを通じて全国にロケ地の魅力が発信されることが挙げられます。御案内のとおり、ことし4月から放送される連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の冒頭は、繊維産業で発展した昭和初期の浜松が舞台となります。放送によって、繊維のまち・浜松が改めて全国に発信されることで、観光誘客はもちろんのこと、繊維産業の活性化にもつながるものと期待しております。 また、来年1月から放送の大河ドラマおんな城主直虎」では、1年を通じて浜松が舞台となりますので、本市の認知度を高めるとともに、多くの観光客の来訪が見込まれます。既に、各旅行会社から旅行商品造成についての問い合わせをいただいたり、ゆかりの地では観光客が増加する効果があらわれ始めております。また、地域の歓迎ムードも高まっており、早くも直虎にちなんだ日本酒や御膳料理が開発されるなど、観光客が浜松滞在を満足していただけるおもてなしの準備が進められております。こうした機運の盛り上がりを地域全体の経済効果につなげるよう、オール浜松で結成した「おんな城主直虎」推進協議会を中心に周到に準備を進めてまいります。 次に、5点目の観光産業とWi-Fiについてお答えいたします。 観光インフラとしてのWi-Fi環境整備に関しましては、訪日外国人観光客の利便性確保とSNSを通じた本市観光情報の発信のため大変重要であると考えております。そこで、これまで浜名湖観光圏の観光スポットや中心市街地での事業者向け補助事業を実施し、民間主体の整備を進めてまいりました。また、昨年12月からは、外国人観光客が多く訪れている楽器博物館やフラワーパークなどの公共施設7カ所と、観光客の利便性向上のために設置しているツーリズムセンター4カ所にWi-Fiを整備しております。 今後におきましては、観光や飲食関係などの民間事業者のWi-Fi導入を促進するために、補助制度の利用を積極的に働きかけるとともに、面的な環境整備を進めWi-Fi環境が広範囲に提供できるよう取り組んでまいります。また、観光名所や飲食店などのWi-Fiスポットを掲載した外国語マップやホームページを作成することで、外国人を含む観光客の利便性を向上させ、交流人口の拡大に努めてまいります。 次に、御質問の4番目の1点目、スポーツ施設グランドデザインについてお答えいたします。 本市は、資産の見直しや活用、運営管理などに関する資産経営を長期的かつ着実に推進するための羅針盤として、浜松市公共施設等総合管理計画を策定し、平成28年度から効率的、効果的な管理運営を行ってまいります。 この計画では、スポーツ施設は浜松アリーナやトビオのような広域的な施設から、武道館や浜北平口サッカー場などの市域施設、協働センター附設体育館のような地域施設まで、利用圏域ごとに整理し、施設のあり方や方向性を示しております。今後、この計画をもとに、中長期的な視野に立った整備を着実に推進していくことで、スポーツ文化の振興や市民の健康増進を進めてまいります。 次に、2点目の四ツ池公園内の浜松球場と陸上競技場の位置づけについてでございますが、両施設はこれまでも県西部地域を中心とした野球、陸上競技の拠点としての機能を担ってまいりました。昨年度も、浜松球場約8万6000人、陸上競技場約21万人の利用実績がありますので、交流人口の拡大や地域活性化につながる広域的な施設として位置づけております。 次に、3点目の四ツ池公園の整備についてでございますが、四ツ池公園内にある浜松球場と陸上競技場は、施設の老朽化と慢性的な駐車場不足が大きな課題となっております。また、改修に当たっては、利用者への影響に配慮し、施設を長期間閉鎖することなく整備する必要がございます。そこで、四ツ池公園内施設の利用状況等を考慮した結果、野球場機能を篠原地区へ移転し、移転後の跡地を利用して、市が新たな陸上競技の拠点となる第1種公認陸上競技場の整備を進める予定です。 次に、4点目の陸上競技整備費用と県からの支援についてでございますが、四ツ池公園陸上競技場は、国際大会の誘致を念頭に、第1種公認陸上競技場としての整備を考えておりますが、その規模、機能、整備費用などは、今後策定する整備計画で検討をしてまいります。また、陸上競技場の整備支援については、本年度に遠州灘海浜公園篠原地区への県営野球場の建設要望とともに、市が行う四ツ池公園陸上競技場の整備に対する県の支援をお願いしています。今後、四ツ池公園陸上競技場の整備計画が進む中で、具体的な要望内容を決めてまいります。 次に、御質問の5点目、野球場に関する本市の役割分担についてでございますが、知事との協議においては、市が建設に必要となる用地を確保し、県において野球場を建設することをお願いしております。要望の中では、防災機能を発揮する野球場整備としておりますが、これはスタンドを緊急避難場所として使用するとか、階段下のデッドスペースを物資備蓄に使用するなど、本来野球場として持つ機能を防災にも役立てようということであります。したがって、市が防災のために特別な整備をする必要はないと考えております。 次に、6点目の市民理解についてでございますが、本市は昭和62年から遠州灘海浜公園の整備について、県に対して継続的に要望を行ってまいりました。また、平成20年度からは、具体的に野球場整備の要望を行っており、平成25年度には浜松商工会議所、浜松市自治会連合会の御賛同のもと、3者が一体となって県営野球場の整備を要望いたしました。一方で、野球関連の各種団体などの関係者との意見交換も実施し、御意見を伺っております。また、四ツ池公園陸上競技場についても、今後の整備計画を進める中で、関係団体等に御意見を伺ってまいります。県営野球場の建設、四ツ池公園陸上競技場の整備については、引き続き、さまざまな機会を利用して市民の皆様に御理解を深めていただくよう努めてまいります。 御質問の5番目の1点目、花井教育長の評価についてお答えをいたします。 花井教育長につきましては、教育委員会事務局にさまざまな分野、立場で、通算10年間在職され、教育について豊富な経験を有しております。この間、学校教育部長として2人の教育長を支え、二人三脚により第3次浜松市教育総合計画を策定するなど、本市の教育行政を進めてまいりました。 教育長就任後は、児玉前教育長から引き継いだ喫緊の課題である県費負担教職員の権限移譲を初めとした重要施策を着実に推進しております。また、教育委員会の機能強化に向けて、幅広い分野からの人材確保を図ることを目的とした、教育委員を1名増員する浜松市教育委員会委員定数条例を、早速、今議会に提案されるなど、スピード感を持って仕事をしていただいております。今後とも花井教育長には、豊富な実務経験に裏打ちされた行政能力を十分に発揮し、本市初の行政職出身の教育長として、本市の教育のさらなる充実に邁進されることを期待しております。 ◎教育長(花井和徳) 次に、2点目の教育長の決意についてお答えいたします。 行政職から教育長に就任いたしました私は、まずみずからの矜持として、平成29年に予定されている県費負担教職員の権限移譲を初めとした多くの行政上の課題に、自分の行政職員としての知見・経験の全てを生かしていく姿勢を持ちたいと考えました。そのことを通して、浜松の教育の安定・充実を図っていくことが自分に与えられた使命であると考えております。 第3次浜松市教育総合計画の目指す未来創造への人づくりを実現するためには、教職員が日々展開する授業が鍵を握っていることは言うまでもありません。そこで、1月に開催した就任後初の校長会では、たゆまぬ自己改革を小・中学校の全ての校長に求めたところであります。日々変化する子供の実態に柔軟に対応していくことが、本市の教育の充実を目指す上で重要なことであると考えます。同時に、このことは個々の教員や学校だけでなく、我々教育委員会事務局にとっても必要な姿勢であると考えております。現状をよしとするのではなく、たゆまぬ自己改革により、現在の教育改革の波を乗り切り、目の前の課題を解決していくという攻めの姿勢で浜松の教育の推進に取り組んでいく覚悟でございます。 次に、3点目の県費負担教職員の権限移譲による利点と効果についてお答えいたします。 権限移譲によりねじれが解消されることに伴い、小・中学校の設置者である市が主体的に教育を提供できる体制が整うこととなります。具体的には、教職員定数に関しては、文部科学省が用意する多彩な加配のメニューの中から、本市が独自に選択し申請することができるようになります。そして、加配措置された教職員を各学校の状況に応じ、市の判断で迅速に配置することが可能になってまいります。さらには、学級編制の基準も独自に定めることができるようになりますので、本市の実情に応じ、より柔軟な対応が可能となってまいります。これらにより、多様化する教育へのニーズに迅速かつ柔軟に対応できることになるとともに、これからの社会を生き抜くための資質や能力を持った児童・生徒を育成するための環境が整っていくものと考えます。 次に、4点目の警報発令時の学校・園の対処についてお答えいたします。 平成27年9月8日の台風第18号接近に伴い、市内の河川が増水し、多くの地域で冠水や浸水の被害が出たことから、教育委員会では、子供の登下校における学校の対応状況を調査・検証いたしました。現行の浜松市学校(園)防災対策基準には、大雨や洪水に関する警報が発表された場合の対処基準が示されておりませんでした。そのため、大雨・洪水警報の発表に伴い、避難情報が発令された時点で、学校が子供たちを登下校させるべきか判断に苦慮したことがわかりました。 そこで、浜松市学校(園)防災対策基準に避難情報発令時における学校の対処基準を新たに追加いたしました。具体的には、避難情報が発令された地域に所在する学校は、登校前では休校、在校時ではとめ置きや引き渡しの対処を講ずることといたしました。また、発令されていない場合においても、被害状況は校区内でも局地ごとに異なることから、家庭や地域の情報を得ながら、学校は子供の安全を第一に考えた判断をすることといたしました。今後は、家庭の防災意識を高めるとともに、学校の防災管理体制の強化を図り、子供の命を守ることができるよう努めてまいります。 ◆29番(鳥井徳孝) 議長、29番。 ○議長(鈴木育男) 29番鳥井徳孝議員。 ◆29番(鳥井徳孝) 答弁ありがとうございました。2点、再質問をします。 最初は、4番目のスポーツ施設についての5点目、役割分担についての質問に対し、防災のための特別な整備は必要ないとの答弁でしたが、昨年9月公明党代表の黒田議員の質問に、単にスポーツ施設としての利用にとどまらず、平常時には備蓄倉庫、発災時には緊急避難場所などの防災機能を持たせなければなりませんと答弁しています。また、昨年11月の我が会派の代表質問では、防災機能を含めた野球場にしていくなどの複合的な目的でつくると答弁しています。星野副市長も入った1月5日の防災用避難施設機能を有する野球場整備についての会派説明では、平常時の啓発コーナーについての説明がありました。特別な整備とはこういうものを指すのではないでしょうか。防災機能についてトーンダウンを感じますが、特別な整備をしない防災機能を含めた野球場とはどんなものなのか。これまでの答弁の整合性も含めお伺いいたします。 次に、4番目のスポーツ施設についての6点目、市民の理解についての質問に対し、平成25年度には、浜松商工会議所、浜松自治会連合会の御賛同のもと、3者が一体となって県営野球場の整備を要望いたしました。一方で、野球関係者との意見交換会も実施し、御意見を伺っておりますとの答弁でした。平成25年度の3者一体となった県営野球場の要望ということですが、各団体内での合意はとれての要望だったのでしょうか。 要望前のことではありますが、平成24年の静岡経済同友会浜松協議会の提言書では、野球場はドーム化し、災害時の避難場との提言がありますが、翌25年の提言書では、新産業展示館の建設が提言されています。また、3者要望の後では、浜松商工会議所青年部が平成26年度政策提言書で、1年間、現状と課題を分析する中で幾つかの問題があるので、篠原地域ではなく、別の場所への県営新球場施設の整備と提言されています。また、2月16日付の静岡新聞と18日付の中日新聞に、野球関係者の声として、「風で砂が舞い、プレーに向かない。アクセスも問題で、どこまで野球関係者の声を聞いたのか」と反対するとの記事や、「野球関係者で賛成する人はいないのでは。春から秋も強風で練習内容を変えざるを得ないぐらい」と首をかしげるとの記事が掲載されていました。また、1月、四ツ池公園の地元自治会関係者と独自に行った意見交換では、陸上競技場整備に当たり、市からは何も聞いていない。野球場がなくなるのかと不安視する声が聞かれました。 そこで、1回目の質問でも、地元や関係団体との調整などできる限りの協力を行うとの平成26年9月議会の桜井議員への答弁を引用しましたが、どのくらい野球関係者との意見交換会を実施したのか。また、市民の理解を得られた根拠として3者要望を出されましたが、それ以外の他の根拠についてお伺いいたします。 ◎市長(鈴木康友) それでは、鳥井議員の再質問にお答えをしたいと思います。 先ほども答弁の中でお話をさせていただきましたけれども、特別な施設整備をするということよりも、例えばスタンドは発災時に緊急避難場所になる、あるいは階段下のデッドスペースを備蓄倉庫として活用することによって、単に野球場ではなくて、防災用の施設としても機能発揮できるということでございまして、あるいは先ほどございました啓発コーナーという星野副市長のお話もありましたけれども、これは例えば利用していないときに野球場のホールをそうした啓発の企画展などをやるという利用の仕方もあるので、むしろそれはソフト面の話でございまして、基本的に鳥井議員も御存じだと思いますが、あの地域は今、17.5キロメートルにわたって13メートルの防潮堤の整備をしておりまして、あれが完成いたしますと、浸水区域というのがもう激減いたします。それは基本的には安心な地域になると理解をしております。 ただ、万が一、越波をしたような場合に、それは大きな津波ではありませんけれども、そうした場合に野球場があれば、スタンド等へ避難すれば、緊急時の避難施設として利用できるということでございまして、こうしたことを考えれば市が新たに何か特別な仕様で防災施設として整備するという必要は全くないと考えております。 もう一つ、団体、市民の皆様への御説明等のお話でございますが、基本的に商工会議所に常任委員会がございまして、ここが正式な意思決定機関でございます。しっかりとここの決定を受けていると認識しておりますし、引き続き今の大須賀会頭を初め、商工会議所の皆様にも全面的に応援していただいていると認識しております。 各種団体との調整、意見交換等の経緯につきましては、担当部長のほうから説明させていただきたいと思います。 ◎市民部文化振興担当部長(山下文彦) それでは、市民理解に関する説明ということで答えさせていただきます。 野球場に関しましては、静岡県野球連盟、高野連、静岡県野球協議会などの野球関係者との意見交換を行っております。また、平成24年3月に、浜松西地域協議会が解散するに当たりまして、地域課題についての継続要望の1つとして、篠原地区への野球場等の総合スポーツ施設整備の御要望をいただいているところでございます。 また、本年2月には、篠原地区でございますけれども、地元自治会関係者に御説明を行ったところ、長年の懸案事項が解決することに対して肯定的な御意見もいただいております。新たな野球場や四ツ池公園の再整備につきましては、市民の皆様の御理解をいただく中で事業を進めていく必要があることから、今後におきましても引き続きさまざまな機会を利用して、幅広に皆さんの御意見を伺うとともに、御理解を深めていただけるよう努めてまいりたいと考えております。 ◆29番(鳥井徳孝) 議長、29番。 ○議長(鈴木育男) 29番鳥井徳孝議員。 ◆29番(鳥井徳孝) 御丁寧な答弁ありがとうございました。時間が残っていますので、意見・要望を述べさせていただきます。 まず最初に、スポーツ施設の野球場と陸上競技場整備についてですが、野球場建設について、建設主体である県の姿勢を見ますと、1月末から現在まで、方向性が揺れたり戻ったり、事、防災機能については方向転換ともとれる内容であります。また、本市も基本構想策定に係る負担金を支出していますが、基本構想についての本市からの報告はありませんし、役割分担についても11月議会から進展があったと見てとれません。あわせて、ただいまお伺いしたような答弁です。これらのことからすると、基本構想が報告されてからだとか、役割分担も明らかになってからだとか、もっと野球場建設の議論が進んでからの補正予算計上でもよかったのではないかと思っております。 今回、当初予算計上されていますが、これは市の姿勢を県に示すということであると理解していますが、余りにも判断材料が少ないと言わざるを得ません。市長答弁や、また本日、県議会では集中審議が行われていますので、これらを踏まえ、11日及び14日に予定されている建設消防委員会では議論を深め判断させていただきたいと思っています。私たちも、浜松市内に県営野球場が欲しいと思っています。そのために、先般、知事や県議会、自民改革会議宛てに遠州灘海浜公園整備の早期実現とあわせて要望したことを申し添えます。 次に、1番目の質問の平成28年度の施政方針については、市長みずからが強いリーダーシップを発揮し、オール浜松で挑んでまいりますと心強い回答がありました。浜松の明るい未来を担う市長に大いに期待しています。 2番目の質問の市職員については、意欲を持った職員の育成が大変重要であり、職員一人一人の資質の向上を図るとのこと。職員のモチベーション高揚につなげるためにも、表彰等の制度を拡大し人材育成をして浜松の明るい未来を語ってください。 3番目の質問、本市の観光産業への考えとテレビドラマによる本市への効果については、家康公四百年事業の連携の枠組みを生かし、広域での地域資源をつなげて誘客するとのこと。また、ゆるキャラ(R)グランプリ獲得後、浜松のプロモーション活動を全国展開にしていくとのこと。本市の歴史や文化の魅力を全国発信させ、さらなる誘客を期待しています。 テレビドラマ放映は、本市来訪の動機づけや経済効果としても重要と考えているとのこと。また、観光産業とWi-Fi整備については、観光情報発信の重要なツールと考えているとのこと。繊維産業や通信産業の民間事業所と連携して、交流人口の拡大につなげていき、地域全体の経済効果を高めるものと期待しています。 5番目の質問の教育についてです。豊富な実務経験に裏打ちされた行政能力を発揮し、教育の充実に邁進されることを期待していますとの市長の答弁を受け、花井教育長から、知見・経験の全てを生かしていく姿勢を持ち、浜松の教育の安定・充実を図っていくことが自分に与えられた使命と考え、浜松の教育の推進に取り組んでいく覚悟との熱い決意を聞き、将来の浜松を担う子供たちとともに期待しています。 権限移譲により、本市がより柔軟な対応が可能になるとのこと。本市の未来も優秀な教職員による教育にかかっていると言っても過言ではないと思っています。新しい教育委員会の方針にも期待しています。 警報発令時における安全対策について、将来の浜松を担う子供たちの安全・安心のため早急に対処いただき、心より感謝いたします。ありがとうございました。 最後に、鈴木市長には強いリーダーシップを発揮し、優秀な職員の皆さんとともに、先頭に立って旗を振り、浜松市民を明るい未来に導いていただくことにエールを送って、全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(鈴木育男) 次に、日本共産党浜松市議団代表8番小黒啓子議員。(拍手) ◆8番(小黒啓子) 日本共産党の小黒啓子でございます。ただいまより、日本共産党浜松市議団を代表いたしまして、通告に従い質問を行います。 まず初めに、この間の社会情勢を踏まえまして、また市民の皆さんから多くの声が寄せられております市政の問題等につきまして、鈴木康友市長のお考えを伺いたいと思います。 1点目は、安全保障関連法、いわゆる戦争法についてです。 安倍政権は、集団的自衛権について閣議でその行使を容認し、昨年9月には国民の6割が、そして多数の憲法学者の皆さん、また歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官等が違憲であるという声を出しているにもかかわらず、それに全く耳をかそうとせず、安保関連法を強行採決して法案を成立させました。国民は、お正月のお餅を食べて、さらに元気になりまして、国会前に集い、そして全国では戦争法廃止の声が響き渡っています。路上でのスタンディングは本市でも大きく広がりまして、市域全域にわたり、定例で20カ所以上取り組まれております。 そのような状況のもとで、2月19日には、国会で野党5党が安保関連法を廃止する法案を衆議院に共同で提出するなど、国民世論の支持を受け、さらに大きなうねりがつくられております。市長は前々から、集団的自衛権については憲法を変えてでも持つべきとの持論を述べられておりますが、現在の社会的な状況を見ても同様のお気持ちなのか、安保関連法に対する市長の認識はどうか伺います。 また、この法によりまして、南スーダンPKOで自衛隊が戦闘する危険が高まり、本市市民である自衛隊員にも同様の危険が及ぶと予想されますが、市長の認識はいかがでしょうか。 さらに、安倍首相は国会で明文改憲の必要性を強調しまして、在任中になし遂げたいと表明するなど、憲法尊重擁護義務を定めた憲法第99条に反する、みずからをわきまえない発言を繰り返しておりますが、市長の見解を伺います。 2点目は、消費税10%への引き上げについて伺います。 消費税8%に増税されて以降、勤労者の実質賃金や消費の低迷が続きまして、GDPも直近10~12月期に至ってもマイナス成長です。安倍首相は、リーマンショック級の経済変動や大震災でも起きない限り増税はするとしておりましたが、ここに来まして世界経済の大幅な収縮が起きているかを専門的な見地から分析し判断するとして、世界経済の問題を議論する新会合を設置すると言い出しました。軽減税率のごまかしだけでは国民世論を抑えられないとでも思っていると思います。 貧困大国のこの日本で、増税による新たな国民への負担は総額で4兆4000億円、1年間の1世帯当たりの負担増は6万2000円。これでは生活そのものが破壊されることは目に見えています。社会保障の充実に充てられず、300兆円もの内部留保がある大企業のさらなる法人税減税に使う消費税の増税です。逆進性が高く低所得者に負担がかかる消費税率10%への増税はやめて、富裕層や大企業への優遇を改め、能力に応じた負担の原則を貫く税制改革を進めるべきと考えますが、消費税10%増税に関する市長の見解と本市財政に与える影響、そして市民生活における影響について伺います。 3点目は、地方創生と浜松市“やらまいか”人口ビジョンについて伺います。 国は、平成の大合併で基礎自治体を1700まで削減しました。しかし、さらに小規模な自治体を統合し、30万人規模自治体を300程度にして道州制に移行していくという思惑を持っております。しかしながら、平成の大合併で地域の疲弊が進んだために、さらに続けての合併は強制できずに、道州制推進基本法案は棚上げになったままです。そうした中で、この地方創生を打ち出し、道州制導入までは、地方創生の視点に立ち、国、都道府県、市町村の役割分担を整理して、住民に一番身近な基礎自治体の機能強化を図るという狙いが示されています。安倍政権が進める地方創生とは、国の形をつくりかえる手段にほかなりませんが、強い反発を避けるために、増田レポートなどで危機感をあおりながら、地域を元気にするのが地方創生ですと言っているにすぎません。 そこで質問です。1つ目として、国は経済成長の牽引や高次都市機能の集積・強化について、人口20万人以上の都市に連携中枢都市圏構想を示しております。本市ではどのように考えておられるか、市長の見解を伺います。 2つ目として、国は地方創生の中心問題に人口減少の克服を掲げ、本市では浜松市“やらまいか”人口ビジョンを策定しました。本市の人口減少について現在のまま推移すると仮定した場合、2060年の人口は今より20万人以上減少すると分析していますが、人口減少の背景に何があると考えておられるか伺います。 4点目は、県営野球場について伺います。 新野球場建設については、知事の唐突な提案、防災拠点化案、2020年までにつくるという建設時期等不安材料が多いことから、県議会では強い抵抗感があると報じられています。四ツ池公園の野球場は、10年前に約10億円をかけてリニューアルしまして、耐震補強についても全く心配のない状態にあります。今、あえて災害リスクの高い場所に多数を収容する施設を建設する必要はなく、現状施設の長寿命化を図るべきと考えますが、市長の見解を伺います。また、施設整備による自然環境に与える影響はどうか、さらに建設についてしっかりと市民の声を聞くべきと考えますが、いかがでしょうか。 5点目は、はまホールについて伺います。 はまホール検証検討会議が回を重ねまして、2月19日には、はまホールは新設との意見をまとめ、3月半ばには市長に対し提言を行うとしております。この間の経過を尊重し、検証検討会議の提言を真摯に受けとめるべきと考えますが、お伺いいたします。 2番目の質問は、2016年度当初予算編成について伺います。 戦略計画2016の基本方針と浜松市“やらまいか”総合戦略に基づき、若者がチャレンジできるまち、子育て世代を全力で応援するまち、持続可能で創造性あふれるまちの3つのまちをつくる施策に重点を置いた予算編成になっておりますが、真に市民生活を応援し、住民サービスが向上する予算となっているか、以下2点について伺います。 1点目は、若者がチャレンジできるまちについて星野副市長に伺います。 若者、子育て世代の生活基盤を安定させるため、魅力的な雇用の場をつくり出していくとしていますが、本市の民間事業所数3万6445のうち約75%が小規模事業者に当たります。小規模企業振興基本法第7条では、小規模企業の振興に対して地方公共団体が国との役割分担を踏まえ実施する責務を有するとされておりますので、既存の小規模事業者の実態調査をして具体的な支援策を打ち出すべきと考えますが、いかがでしょうか。 2点目は、子育て世代を全力で応援するまちについて鈴木副市長に伺います。 希望出生数をかなえる環境整備を行い、子育て世代を全力で応援するとして、結婚、妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援を行うという施政方針が出されました。結婚について出会いの場をつくること、保育園の待機児童解消に向けての施設整備等、特に力を入れて予算に反映されている施策については、さらなる拡充を求めるものですが、子供の医療費助成等については、こども第一主義を掲げる本市であればこそ、県内やほかの政令指定都市と比較しても劣らない充実したものとなるように、以下5点について伺います。 お手元に資料として、県内、政令市でどのような制度になっているか比較していただけますように、母子家庭等医療費助成について、資料1、2、子供の医療費助成について資料3、4をお配りいたしましたので、ごらんいただきながら聞いていただきたいと思います。 1つ目は、母子家庭等医療費助成です。母子家庭等医療費助成については、静岡県内で唯一、浜松市だけが自己負担分を課していますが、ほかの市町と同様に自己負担分をなくして、母子家庭について応援すべきと考えますが、いかがでしょう。また、所得制限を他政令市同様に、児童扶養手当一部支給基準に変更して対象人員をふやしていくことも応援策の1つになると思いますが、いかがでしょうか。 さて、子供の医療費の窓口負担無料化の充実を求める切実な声が広がりまして、国も子どもの医療制度の在り方等に関する検討会で、3月中にも結論をまとめるとしておりますが、貧困と格差が問題になる中で、お金の心配なく子供が医療を受けられることが強く求められております。そこで2つ目の質問は、子供の医療費の窓口負担の無料化を実施するお考えはないか伺います。 3つ目は、小・中学生医療費助成についてですが、診療時間外の医療費の負担は、他政令市や県内市町のどこでも制度の対象としておりまして、実費徴収をしているのは本市のみです。なぜ本市では、制度の中でやるということができないのでしょうか。時間外診療についても制度の対象とすべきお考えはないか伺います。 4つ目は、中学生までの医療費助成を高校生まで拡大するお考えはないか伺います。 子育て世代を全力で応援するまちの5つ目の質問は、放課後児童会について伺います。保育園の待機児童解消に向けては、市も保育園の新設・増築に向けて大きく予算づけがされ、動き出しました。保育園を卒園した子供の大半が放課後児童会への入所を希望するようになりますが、現在多くの子供が放課後児童会に入所できない状況にあります。現状を認識して、急いで、そして大胆に対応する必要があると考えますが、今後の計画について伺います。 大きな3番目の質問は、子供の貧困対策について伺います。 厚生労働省の国民生活基礎調査では、2012年の子供の貧困率は16.3%で、子供6人に1人は貧困であると公表しました。とりわけ女性と子供の貧困は深刻で、ひとり親家庭の相対的貧困率は54.6%であります。OECDの同様の調査においては、加盟34カ国で最悪であることがわかりました。そこで、以下1、2点目については鈴木副市長、3、4点目については花井教育長に伺います。 1点目は、本市の子供の貧困について、どのような状況にあるのか、生活実態調査を行う考えはないか伺います。 内閣府は、子供の貧困解消に向けまして、自治体向けの新たな地域の子供の未来応援交付金を創設いたしました。自治体が地域ごとの実態をつかんで、地域に必要な支援計画をつくり、地元企業やNPO法人、自治会などと連携して、地域と一緒に子供たちの支援につなげる事業が対象になってまいります。東京都足立区におきましては、昨年、小学校の全ての1年生を対象に生活実態調査をしておりますが、本市においてもこのような実態調査を行う考えはおありでしょうか伺います。 2点目は、子ども食堂について伺います。 子供の貧困が加速しています。経済的な理由で食事を満足にとれなかったり、1人で食事をとる孤食が進み、全国各地では子供の居場所づくりとしての子ども食堂の取り組みが始まりました。北九州市では、ひとり親家庭の児童・生徒に食事提供や学習支援を行う子ども食堂を、来年度、市内2カ所に開設することを公表し、堺市でも同様の事業が始まろうとしております。こども第一主義を掲げる本市においても、NPO団体、地域住民、各種団体と連携して、子ども食堂を実施していく考えはないか伺います。 3点目は、奨学金制度について伺います。 奨学金を利用している大学生や大学院生、専門学校生らが、就職難などで奨学金の返済に苦しんでいます。年明けから中日新聞で、「新貧乏物語、悲しき奨学金」と題した連載が始まりまして、私は読むたびに胸が詰まる思いをいたしました。日本の教育制度では、余りに高い学費から、家庭の経済状況によって子供たちの未来が左右されている実態があり、本当に学びたい子供が学べない悲しい現実があります。自助努力では解決できないこの問題について、本市の奨学金制度はどうなのか質問いたします。 本市の奨学金制度は貸付型でありまして、他の奨学金制度との併給は認めず、延滞した場合、年14.6%の延納利息を課しておりますが、他政令市では給付型奨学金制度を設けている市もありますことから、現制度を見直し、内容をさらに充実させるべきと考えますが、いかがでしょうか。 4点目は、就学援助について伺います。 2010年度から国の基準支給項目に、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費が加わりましたが、本市の支給項目別の状況はどうでしょう。また、国の基準以外にも、眼鏡やコンタクトレンズ、修学旅行の準備金、卒業記念品費などを支給項目に挙げている自治体もございます。本市の就学援助制度についても見直しをして充実させるお考えはないか伺います。 さて、4番目の質問は文化振興策について鈴木市長に伺います。 本市は、2014年にユネスコ創造都市ネットワーク音楽分野に加盟いたしまして、名実ともに音楽文化で本市を振興、発展させていくことを国内外に表明いたしました。浜松市文化振興ビジョンは、平成21年度からおおむね10年を展望して市の文化振興の方向性を示しておりますが、本市の文化を取り巻く環境が変化していることから、これを機会に文化の道筋を再構築すべきではないかと考え、以下2点について鈴木市長に伺います。 1点目は、文化振興策の再構築についてです。 長期的な視点に立って、本市の文化行政の役割や責務をどのように規定していくのかを質問したいと思います。御承知のように、国や県では、法律や条例によりまして行政の役割や文化の振興に関する基本的施策等が示されております。本市でも、ユネスコ創造都市ネットワーク加盟を機に、中長期的な視点に立った文化振興策の再構築が必要ではないかと考えますが、その進め方についてお伺いいたします。 2点目は、文化振興財団の役割と強化について伺います。 創造都市浜松として、文化振興による地域の活性化などを推進していくためには、音楽文化のみならず、文化全般について総合的にバランスのとれた文化振興を図ることが重要です。そのためにも、本市の文化行政を支える浜松市文化振興財団は大変重要な使命を有する団体であると認識しております。同財団が今後も自律的な運営を確保し、継続的に長期的な視点に立って創造都市・音楽の都づくりに果たす役割はさらに増していくものと考えております。このためには、アーツカウンシルや音楽分野以外の文化分野のさらなる機能強化や充実が必要であると考えますが、財団の法人使命を継続的に発揮するための強化策について市の考えを伺います。 5番目の質問は、国民健康保険事業について伺います。 国は、2015年5月に市町村国保の都道府県化、入院時食事代の負担増、保険外治療の拡大、医療費適正化計画の強化や社会保障費削減を盛り込んだ医療保険制度の大改悪を行いました。これによりまして、2018年度を目途に国保の広域化が実施されるようになります。そこで、以下2点について内藤健康福祉部長に伺います。 1点目の1つ目、国保の広域化とは、市町村が個別で運営しているものを都道府県が国保の財政運営の中心的役割を担い、事務の効率化、標準化を決め、財政基盤の安定化を図るとして行われるものです。国保都道府県化について、県との協議はどのようになっておりますでしょうか。また、国は2018年度から毎年3400億円を国保財政へ支援するとしておりますが、2015年度に投入されました財政支援は本年度にどのような影響を及ぼしたか伺います。 2つ目として、これまでは一般会計からの法定外繰り入れを行い、保険料負担の軽減をしてまいりましたが、厚生労働省は標準保険料率を都道府県単位で決めることによりまして、市町村も一般会計からの繰り入れをしない制度設計にしていくとしておりますが、市独自の一般会計からの繰り入れや減免制度について広域化後はどのようになるのかお伺いいたします。 2点目は、本市の国保料について伺います。 1つ目は、今後の国保事業について保険料の引き下げを行い、被保険者の負担軽減を図れないか伺います。また、1回の負担を軽減するために納付回数をふやすお考えはないか伺います。 2つ目は、現在、子供の医療費助成に対して国がペナルティーをかけておりますが、それをなくして定額賦課をしております子供の均等割の保険料負担軽減を図る必要があると考えております。国の動向は、この点についてどうなのかお伺いいたします。 最後の質問は、介護保険制度です。同じく内藤健康福祉部長に伺います。 2014年6月に、医療介護総合確保推進法が成立いたしまして、地域支援事業の見直しが行われました。主な狙いの1つとして、要支援1、2の方への訪問介護、通所介護を保険給付から外すことも挙げられております。これによりまして、全国一律に決められておりました事業者の指定基準、サービス単価、利用者負担などを市町村が定めることになりまして、多様なサービスの提供が可能となると言われておりますが、NPOや住民ボランティアなどによるサービスも行われることから、希望するサービスが受けられるか非常に不安だという声が寄せられております。本市においても、受け皿に大変苦慮していると聞いております。要支援者のサービスを守り、重度化させないことが必要であると考えますので、以下2点について伺います。 1点目は、緩和した基準についてです。 介護予防・日常生活支援総合事業における人員、運営等について、緩和した基準を市が定めることになりますが、2017年の実施に向けて本市における基準をどのように定めていくおつもりか伺います。 2点目は、サービスの単価についてですが、厚生労働省令では、国が定める額以下であれば下限はなしとされておりますが、過度な報酬の引き下げは事業者の参入意欲を低下させ、運営に支障を来すと考えますことから、本市ではどのようにされていくのか、そのお考えを伺い、初めの質問といたします。 ○議長(鈴木育男) 質問に対する当局からの答弁を求めます。 ◎市長(鈴木康友) それでは、第8番日本共産党浜松市議団代表小黒啓子議員の御質問にお答えいたします。 まず、御質問の1番目の1点目、安全保障関連法につきましては、国の主権はもとより、国民の生命・財産を守るため大変重要であると認識しております。 次に、自衛隊員の配備先や活動につきましては、内閣総理大臣を最高指揮官として、国の責任においてなされるものと認識しております。中でも、特に海外への派遣や海外での活動につきましては、国会での承認が必要となりますので、国権の最高機関である国会においてしっかりと審議をしていただくことが重要であると考えております。また、憲法改正につきましても、国会において真摯な議論が行われることを望んでおります。 次に、2点目の消費税率10%への引き上げについてお答えいたします。 最初に、10%への引き上げに対する見解でございますが、日本が直面している急速な人口減少や高齢化への対応、国・地方を合わせたプライマリーバランスを2020年までに黒字化するとした国際公約を達成することなど考慮すれば、予定どおり平成29年4月に消費税率10%への引き上げが実施されるべきものと考えます。 次に、本市財政に与える影響及び市民生活における影響でございますが、本市財政の歳入に関しましては、地方消費税率が1.7%から2.2%へ引き上げられることに伴い、本市に配分される地方消費税交付金が増加するほか、地方交付税の配分にも影響が見込まれます。歳出に関しましては、工事費や委託料などの課税対象経費について引き上げに応じた影響が見込まれます。一方、市民生活につきましては、消費税率10%の引き上げによる増収分の使途について、今後国において決定されることになりますが、社会保障の充実・安定化に向け、消費税を財源とした子ども・子育て支援、医療・介護にかかわる市民サービスの拡充が図られると考えております。 次に、3点目の1つ目、連携中枢都市圏構想への見解についてでございますが、国は新たな広域連携として、圏域の中心となる政令指定都市などが近隣市町村と連携して、圏域全体の経済成長の牽引や高次の都市機能の集積・強化並びに生活関連機能サービスの向上を図る連携中枢都市圏の形成を進めております。しかしながら、本市は平成17年に12市町村の合併をなし遂げ、連携より踏み込んだ自治体の広域化と強化を先取りしていることから、現在のところ進める考えはございません。 次に、2つ目の本市人口減少の背景についてでございますが、人口ビジョンに示した本市推計人口は、総合計画策定の基礎資料として平成25年3月に公表した浜松市の将来推計人口の数値を2100年まで延ばしたもので、将来における人口増減の社会的背景を説明するものではなく、過去のトレンドをもとに、統計的に将来の人口を算出したものでございます。人口ビジョンの策定に当たりまして、最近の人口動態などを調査いたしましたところ、本市の人口は平成20年をピークに減少に転じ、少子化と高齢化が急速に進んでいることや、若年層の東京圏への転出超過などが確認できました。人口ビジョン及び総合戦略は、こうした内容を踏まえ策定したものでございます。 次に、4点目の県営野球場についてお答えいたします。 四ツ池公園運動施設につきましては、陸上競技場は昭和15年に、浜松球場は昭和23年に開設され、県西部地域の主要施設として活用されてきましたが、大規模改修から35年以上を経過し、施設、設備の老朽化と慢性的な駐車場不足が大きな課題となっております。公共施設の適正な管理のために、長寿命化は1つの手法ではございますが、年間約29万6000人が利用する実績と代替施設がない状況から、施設を閉鎖することなく整備を進める必要がございます。 こうした条件をクリアしながら課題を解決するためには、篠原地区への野球場移転と四ツ池公園陸上競技場の再整備が有効な方法であると考えます。また、篠原地区におきましては、都市公園として都市計画決定をしている区域であり、平成7年に行った施設整備検討においても、複数候補地との比較の中で、野球場建設に最も適地であるという評価結果が出されております。環境につきましては、西部清掃工場建設時に環境アセスメント調査を実施しており、生態系への影響は少ないと認識しておりますし、光害につきましても照明の設置方法等で対応可能であると考えております。今後におきましても、引き続き市民の皆様や関係団体の皆様の御意見を伺いながら、建設主体となる県と連携して準備を進めてまいります。 次に、5点目のはまホールについてお答えいたします。 はまホールは、現在、休館となっていることから、今後のあり方について市民の皆様の御意見を伺うため、教育文化会館(はまホール)検証検討会を設置し、昨年の4月から議論を進めていただきました。検討会におきましては、はまホールだけでなく、浜松市全域の文化ホールのあり方についても中長期的な視点から議論が行われました。2月19日に開催された第5回の検証検討会では、代替施設としたアクトシティ浜松などへの利用の集中や利用団体の活動への影響を考慮する中で新ホールの必要性が確認されました。 新ホールについては、多機能化や交通の利便性を考え、現在地以外への新設が最も望ましく、建設に当たっては民間活力の導入と既存の施設の統廃合をあわせて検討することを提案していくという報告を受けております。今年度中には、はまホール検証検討会からの提言書として提出いただくことになっておりますので、提出された提言をしっかり受けとめ、改めてはまホールを含めたホール全体の今後の方向性を示してまいります。 御質問の4番目の1点目、文化振興策の再構築についてお答えいたします。 浜松市は、平成21年3月に浜松市文化振興ビジョンを策定し、おおむね10年間を展望した文化政策の方向性を定め、市民が主役となって文化を創造し発展させていく都市を目指し、さまざまな事業を進めてまいりました。平成25年4月には創造都市・浜松推進のための基本方針を定め、平成26年12月にはユネスコ創造都市ネットワークの音楽分野への加盟が実現いたしました。 今後は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における文化プログラムの実施や市民の文化活動を支える中間支援組織など、地方都市にも新たな文化行政の役割が求められてまいります。このため本市としましても、地域の文化資源の掘り起こしや情報発信力を強化するとともに、行政と一定の距離を置いた文化政策の専門機関であるアーツカウンシルについて調査研究を進めてまいります。 次に、2点目の文化振興財団の役割と強化策についてお答えいたします。 ことしで創立23年目を迎える浜松市文化振興財団は、市の文化事業の実施主体として、浜松国際ピアノコンクールを初めとする国際事業を展開するなど、浜松の音楽文化の振興に大きな役割を果たしてまいりました。 今後は、創造都市の推進など、世界の文化政策の新たな潮流に対応していくため、本市としても音楽のみならず、アートや民俗芸能など多様な文化の振興に取り組んでいく必要があります。このため、浜松市文化振興財団におきましても、音楽に加えて新たな分野の事業の実施や市民の創造的活動の支援ができるよう、必要な機能強化を図ってまいります。
    ◎副市長(星野悟) 次に、2番目の1点目の小規模事業者の具体的な支援についてお答えいたします。 小規模企業振興基本法では、地方自治体の責務として、小規模企業の地域経済に果たす役割を明らかにすることとしており、また商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律、いわゆる小規模支援法では、商工会議所等による経営発達支援計画の策定や小規模事業者への伴走型の支援を行うこと等を定めております。 浜松商工会議所では、本法律による認定を受け、経営指導員の巡回や窓口指導の件数を増加させ、経営状況の分析や需要動向調査を実施するとともに、その結果を踏まえた上で、市や中小機構、地域金融機関等と連携し、売り上げ拡大や販路開拓等の支援を行うこととしております。また、市と4商工会は、昨年12月から定期的な情報交換会を開催しており、中小機構のよろず支援拠点を活用した小規模事業者のワンストップ相談窓口の設置や、静岡県中小企業団体中央会との連携による新たな支援に取り組み始めたところであります。さらに、小規模事業者の資金需要を鑑み、市制度融資の手続の簡素化を進めることを初め、平成28年度におきましては、小規模事業者を含む市内企業を対象にした景況動向調査を実施し、実態把握に努めるとともに、この分析結果をもとに支援の具体化に向けて検討してまいります。 ◎副市長(鈴木伸幸) 2番目の2点目の1つ目、母子家庭等医療費助成でございますが、自己負担につきましては、平成25年7月から1カ月、1医療機関500円をお願いしております。これは、受益者による公平な負担に視点を置いた見直しを図ったものでございます。政令指定都市では、半数を超える11市で自己負担をお願いしている状況となっております。また、所得制限につきましては、静岡県内全ての市町が所得税非課税世帯が対象となっております。児童扶養手当一部支給基準を所得制限としている政令指定都市では、児童が18歳に到達する年度末までの助成となっていることに対して、本市は児童が二十に到達する誕生日の月末までと、より長い期間の助成をしております。したがいまして、今後も安定的な運用の観点から、一定の自己負担と所得制限をお願いするものでございます。 次に、2つ目の子供医療費の窓口負担無料化、3つ目の小・中学生医療費助成の時間外診療、4つ目の子供の医療費助成を高校生まで拡大することにつきましては関連がございますので、一括してお答えいたします。 子供医療費の窓口負担を無料とすることにつきましては、静岡県内で21市町、政令指定都市においては13市が自己負担をお願いしております。本市の自己負担につきましては、持続可能で安定的な制度とするための財源確保として必要な措置だと考えております。 小・中学生医療費助成において時間外診療を助成対象とすることにつきましては、緊急性のない子供の時間外診療が増加することによる救急医療への影響が心配されます。夜間救急医療の診療時間は、静岡市が午後7時から午後10時に対して本市は午後8時から翌朝7時まで実施しております。救急医療に携わる医師に対してさらなる過重な負担とならないように、市民の皆様には十分なPRを行い、御理解と御協力をお願いする中で医療費助成を行っております。 また、中学生までの医療費助成を高校生まで拡大することにつきましては、静岡県内で入通院が4市町、入院のみが1市、政令指定都市においては新潟市が入院のみ高校生まで拡大して実施しております。一方、政令指定都市でも、本市のように通院で中学生まで助成しているのは8市、小学生までが8市、就学前児童が4市となっております。自治体により、助成対象、助成内容に差異があることから、他都市の動向を踏まえ慎重な対応をしてまいります。 昨年6月に、本市を含む全国市長会から、国に対して、子育てにかかる医療費は、国が全国一律で負担することと提言しています。本来、子供の生命に係る保障が、全国どこにいても担保されることが必要であるため、国の施策として統一的に実施されるべきものと考えております。なお、昨年9月から、国は、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会を開催し、子供の医療に関する現状、課題、対応等について検討を始めており、本市といたしましては国の動向を注視してまいりたいと考えております。 次に、5つ目の放課後児童会についてお答えいたします。 放課後児童会は、学校の授業終了後、児童が家庭にかわって過ごす場であることから、移動の安全も考慮し、学校内または近隣に整備する必要があります。加えて、在籍児童数や児童の受け入れ環境は学校ごとに異なるほか、年度により入会希望者数が想定を超えることも少なくありません。教育委員会への業務移管を受け、放課後も子供たちの声が響き渡る学校とするという教育長の考えを学校現場と共有し、取り組みを進めております。 この成果として、図書室や家庭科室などの特別教室等を放課後児童会に一時利用することにより、定員拡大につなげることができた学校もございます。今後においても、教育委員会内の関係各課等で協議の場を設け、ハード・ソフト両面で現有施設を最大限活用するため検討を進めてまいります。 次に、御質問の3番目の1点目、本市の子供の貧困についてお答えいたします。 本市では、ひとり親家庭自立促進計画策定に当たり、平成22年度に浜松市ひとり親家庭アンケートを実施いたしました。ひとり親家庭の経済的状況や困り事、市の施策への期待等について実態調査を実施しましたが、ひとり親家庭を含めた貧困家庭全体の実態調査については実施しておりません。 国は、平成27年度補正予算で、地域の子供の未来応援交付金を創設いたしました。この交付金は、国が経済的に厳しい状況に置かれたひとり親家庭等の子供に対する学習支援や居場所づくりなどの支援を取りまとめた、ひとり親家庭・多子世帯等自立応援プロジェクトの実効性を高めるために、地方自治体に対し財政支援を行うものです。交付の条件としては、市が貧困家庭の生活実態調査を実施した上で、関係する行政機関や企業、NPO、自治会等でネットワークを形成し、地域の実情を踏まえた具体的な支援を進めるための計画を策定することが求められています。生活実態調査の実施については、関係機関の活動状況などの確認や他都市の取り組み状況を参考に、交付金の活用を含め検討してまいります。 次に、2点目の子ども食堂についてお答えします。 国は、平成28年度のひとり親家庭等自立支援関係予算案に、新規事業として、居場所づくりである子どもの生活・学習支援事業を計上しています。事業内容の詳細については、まだ示されておりませんが、放課後児童会等の終了後に、基本的な生活習慣の習得・学習支援、食事の提供等を行い、ひとり親家庭の子供の生活向上を図るものです。 子ども食堂は、民間運営により全国各地で広がっており、ひとり親家庭の子供だけではなく、全ての子供を対象にする場合もあるなど、実施方法はさまざまです。本市では、平成26年度から、ひとり親家庭の子供に対し、Uホールで居場所づくりの1つである学習支援を行っており、来年度は東区に1カ所ふやす予定です。子ども食堂の実施につきましては、支援のニーズやNPO等の実施の可能性を確認し、先進市の事例を参考に検討してまいります。 ◎教育長(花井和徳) 次に、3点目の奨学金制度についてお答えいたします。 浜松市では、経済的理由で就学困難な学生に学資の一部を無利子で貸与しております。本制度は、浜松の学生の将来のために、私財を寄附してくださった初代浜松市名誉市民川上嘉市氏の御遺志が継承されており、地元企業や篤志家からいただいた寄附と奨学金を受けていた人からの償還金によって育英基金が成り立っています。こうしたことから、今後におきましても貸与型の奨学金として運営してまいりたいと考えております。なお、国においても、給付型奨学金の早期導入については、財源確保や対象者の選定等が課題に挙げられ、慎重な議論がなされていると伺っております。 本市の奨学金制度において、他の制度との併給を条例で認めていない理由は、受給者が償還をする際に過度の負担とならないよう配慮したことによるものです。また、遅延損害金については、期限内に償還する人との公平性を保つため設けているものですが、病気やけがなどの正当な理由がある場合には、償還に猶予期間を設けるなど柔軟に対応しております。奨学金制度につきましては、社会情勢の変化を踏まえ、国や県の取り組みも注視しつつ、時代のニーズに合うよう引き続き研究してまいります。 次に、4点目の就学援助についてお答えいたします。 就学援助は、経済的な理由により就学が困難な児童・生徒の保護者に対し、就学に要する経費を支給しているものです。支給項目及び金額は、各自治体の判断により決められており、浜松市においては、学用品費、学校給食費など9項目を対象にしています。本市の就学援助対象の児童・生徒数は年々増加傾向にあり、さらなる財政負担を要する支給項目の追加は、他都市の実施状況も踏まえ慎重に判断する必要があると考え、クラブ活動費等は支給対象にしておりません。また、御質問にありました国の基準にない眼鏡などの経費についても、同様の理由により支給対象にしておりません。 教育委員会では、こども家庭部や健康福祉部など関係部局と連携を図りながら子供の貧困対策に取り組んでおります。今後も引き続き、他都市の状況等を調査の上、市全体で効果的な事業展開を見きわめながら研究してまいります。 ◎健康福祉部長(内藤伸二朗) 御質問の5番目の1点目、国保の広域化についてお答えいたします。 まず、1つ目の県との協議及び財政支援の影響でございますが、本年1月18日、厚生労働省から、平成30年度からの納付金及び標準保険料率の算定方法のガイドライン(案)及び都道府県国民健康保険運営方針策定要領(案)が示されました。これを受け、2月18日の国民健康保険主管課長会議におきまして、県から国のガイドライン(案)等の概略説明があったところです。今後、年度内に連携会議を設置し、納付金や標準保険料率の算定方法、県内統一の国保運営方針について、来年度早々から本格的に、県と市町との協議を実施していくこととなっております。 また、平成27年度における財政支援の拡充は、国・県・市合わせまして約1700億円となっております。これは、低所得者対策の強化のため、保険料の軽減対象となる低所得者数に応じた保険者への財政支援が拡充されたものでございます。本市では、この財政支援の拡充を見込んだ上で、今年度の保険料率を据え置きといたしました。また、国民健康保険事業特別会計の決算見込みにおける影響額は9.4億円の歳入増と試算しております。 次に、2つ目の一般会計からの法定外繰り入れにつきましては、現時点では、これまでと同様に市の判断で実施できるものと認識しております。また、現在行っている保険料の減免措置につきましても、引き続き市の条例の定めるところにより減免できるものと考えております。 続きまして、2点目の国保料についてでございますが、保険料率等は、医療費の伸びや保険料収納率等の状況から、翌年度の収支を見込んだ上で、国民健康保険運営協議会からの答申を踏まえ決定しているものでございます。今後におきましても翌年度の収支状況を勘案し、保険料率を定めてまいります。また、納付回数をふやすことにつきましては、1回当たりの納付額が軽減されるため、現年分収納率の向上に効果があるものと考えております。納付回数の変更にはシステムの改修が必要であり、現在取り組んでいる国民健康保険システムの再構築において、納付回数増の対応も可能とするよう進めているところでございます。 次に、2つ目の子供の医療費助成に伴う国庫負担の減額調整措置につきましては、地方三団体や政令指定都市国保年金主管部課長会議から国に対し、廃止を求める要望をしております。現在、厚生労働省では、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会において見直しの方向性が協議されており、3月中に報告書をまとめると報道されているところです。 また、子供の均等割保険料についてでございますが、全国知事会及び全国市長会が保険料軽減措置の導入や支援を国に要望しているところであり、今後、平成30年度からのさらなる財政支援の拡充に向けて、子供の被保険者数に考慮した協議がなされる見込みでございます。 次に、御質問の6番目の介護保険制度についての1点目と2点目は関連がございますので、あわせてお答えいたします。 訪問介護及び通所介護の地域支援事業への移行につきましては、介護保険制度の見直しにより、平成29年4月には全ての市町村で実施するものでございます。この移行により、市町村が地域の実情に応じた事業を実施することとなり、現在の指定を受けた事業所が行うサービスに加え、市が人員、設備及び運営について定め、緩和した基準によるサービスを提供することが可能となります。この基準の作成に当たり、平成27年度には介護サービス事業者からの意見募集、浜松市介護サービス事業者連絡協議会及び地域包括支援センターへのヒアリングを行い、要支援者のニーズ及び基準を緩和した場合の利用者への影響を調査してまいりました。平成28年度につきましては、こうした調査結果を踏まえ、基準案を作成し、改めて意見募集及びヒアリングを行ってまいります。 また、サービス単価につきましては、国が定める額以下とされておりますが、緩和した基準の内容を勘案し、必要なサービス、量が確保されるよう、既に緩和した基準を定めた他市の状況も参考とし額を定めてまいります。緩和した基準及びそのサービス単価につきましては、平成28年12月末までには定めてまいります。 ◆8番(小黒啓子) 議長、8番。 ○議長(鈴木育男) 8番小黒啓子議員。 ◆8番(小黒啓子) それでは、再質問の前に、市長に安全保障関連法と消費税10%増税について伺いました。やはりこれらについてどういうお考えを持っているのか、市政のかじ取りをする市長の考え方を広く市民の皆さんが承知されるということが大変重要でありますので、お考えを伺いました。 安保関連法は、集団的自衛権行使という海外でのむき出しの武力行使の危険がある、そして戦闘地域でのアメリカ軍の後方支援としての兵たん活動である、PKO法の改定によって駆けつけ警護も可能になるなど、そのどれもが戦争行為でありまして、憲法違反であることを改めて私の意見として申し述べます。 消費税10%増税につきましても、このまま10%増税が行われれば、国民の暮らしや日本の経済が破壊され、その余波は浜松市にも市民の暮らしにも大きな影響を及ぼすということを再質問の前に申し上げておきます。 それでは、ここから再質問です。 まず1点目、野球場問題です。 今回のこの問題では、市民の皆さんから大変多くの質問、疑問が寄せられています。そもそも野球場建設について市民要望があったのかどうか、まずそこを伺いたいと思いますが、私のところには、なぜリスクの高い場所につくるのか、オリンピックまでにつくる理由がわからない、交通アクセスが悪過ぎる、赤字が想定されるところを誰が運営するんだなどなど批判的な意見が寄せられておりますが、野球場建設が必要だという沸き上がるような市民要望があったのかどうか伺います。 2点目は、答弁の中で都市計画決定をしている区域であること、また平成7年、随分前に野球場建設に適地であるという評価をしているということを伺いました。建設予定地の現状の立地の問題について伺いたいと思います。現況の地盤高さは標高2メートル、砂質系の地盤で、地震や津波に対して極めて脆弱な土地でありますことから、想定されています南海トラフ巨大地震で震度7の激しい揺れが起こりますと、平面的に大きく広がっているこの野球場のような建物は、ねじれや液状化で破壊される可能性が非常に高いと考えます。津波によります浸水の問題も深刻ですが、費用負担についてもレベル1を超える防災機能については浜松市が負担をするようになるわけです。このような立地について市長はどのようにお考えなのか、再質問します。 もう一点ですが、野球場の移転とあわせまして陸上競技場の再整備が有効ということを御答弁されました。従来から第1種陸上競技場を建設していくとお話しされておりますけれども、第1種陸上競技場の実態を調べましたら、全国で68カ所ありまして、そのうち東海地方では5カ所、静岡県内には2カ所、エコパと草薙があります。その両施設では、国際大会を開かれるのは年に何回か、そしてそこにかかります経常経費は莫大なお金がかかっているということがわかりました。これらのことを考え合わせますと、やはり市が進めている公共施設の長寿命化に沿うように、今の陸上競技場、野球場を継続させることが一番いいと思いますが、そのお考えについて再質問します。 子供の医療費助成について鈴木副市長に再質問します。 いろいろ資料を配りましたので、それぞれの市町、政令市でどういう状況になっているかということは皆さん御承知です。ところが、この浜松はこども第一主義なんです。こども第一主義というのは、比較するだけではなくて、本市でやれていない、他市のところがやれている、そういう比較をしながらも、本市は頑張ってやっていこうとする姿勢、そこをどう示していくのかというのがとても重要だと思うんですね。特に小・中学生の医療費助成の時間外診療の問題で、県内でも本市を除いて全て制度の中で適用、そして政令市でもそのようなことをされている。それができないというのは、他都市の状況を比べましてという御答弁がありましたけれども、他都市は全部やっているわけですから、どうして浜松でできないんですか。そこを再質問いたします。ワンコインであっても受診ができないという、本当に貧困な家庭の状態ですとか、子供の病気というのはいつどういう状況で発症するかわからないわけですので、緊急性があるかないかは受診して初めてわかることだと思います。 続けての再質問ですけれども、夜間救急を市で運営しております。その中で時間外診療を受けていますけれども、そのときにこの制度を適用するようになった場合、どの程度の財源が必要になるかというのは、夜間診療を受けているいろいろな数字からわかってくると思いますので、その財源がどの程度必要なのかということをあわせて伺います。 それから、放課後児童会です。今、全国では、「保育園落ちた、日本死ね」という、非常に心痛いフレーズが飛び回っておりまして、使われております言葉は非常に汚い乱暴なものだと私も思いますけれども、この気持ちはやはり同感できる方が大勢おりまして、今、国会の前では、「保育園に落ちたのは私です」というプラカードを持って立っている人が大勢いるわけですね。そこで放課後児童会のことですが、これも同じような状況が言えると思います。放課後児童会は、12月半ばに行って申し込みを振り分けしまして、あなたはここに入れます、あなたは入れませんという振り分けをしているわけですので、その時点で放課後児童会の待機児童数がどうであったのか伺います。 あわせまして、会場の問題ももちろん大事ですけれども、主任支援員、補助支援員がどう確保されるかということも非常に大事になってきます。これについてとられている手だてがありましたら質問として伺います。 大きな4番目の文化政策についても質問したいと思います。 これは、国のほうで文化芸術の振興に関する基本的な方針の第4次の方針が出されまして、そこには地方公共団体における文化施策の展開として、それぞれの地域の文化芸術の振興に向けて、条例や指針に基づいて施策を展開してくださいと書いてあるんですね。やはり今、浜松市にあります文化ビジョンだけでは足りない、どうやって具体的に道筋を示すのか、どういうことを誰がやって、どういう成果が起きたかという、このPDCAサイクルでしっかりと検証できるような文化振興条例のようなものを、今この機会につくっていくことが必要だと思いますが、それについて伺います。 最後の再質問です。就学援助について伺います。 就学援助の、答弁では、就学援助対象の児童・生徒が年々ふえているので、もうこれ以上、財政負担は耐えられないというようなお答えが出てきたような気がしました。この就学援助を受けている子供たち世帯は、要保護、準要保護ですので、非常に貧困層、経済的に苦しい世帯になっております。ここのところを、ただそういう答弁だけで切り捨てられていいものではないと思っていますので、子供の貧困、格差の問題、今出ております社会的な情勢もあわせまして、市ではもう一歩踏み込む、そういう家庭について援助の手を差し伸べる姿勢がないかどうか、もう一度再質問いたします。 ◎市長(鈴木康友) それでは、小黒議員の再質問にお答えしたいと思います。 1番目の市民要望につきましては、これは後ほど担当部長のほうから御答弁をさせていただきます。 立地につきましては、先ほど鳥井議員の御質問のときにも御答弁させていただきましたけれども、津波対策については、今、防潮堤の整備を含めて万全の対策を講じておりまして、また地盤等につきましては、これは施設整備を県が今後しっかり地盤調査等をして、地震対策についてもしっかりやっていただけるのではないかと考えております。 陸上競技場につきましては、先ほどの答弁にもございましたように、この陸上競技場は昭和15年に開設されまして、これまで大規模改修の中で施設を維持管理してきたわけですけれども、野球場も含めてかなりもう老朽化した施設でございますし、駐車場が圧倒的に少ないという構造的な問題もございます。こうした中で、やはり野球場を移設し、そこに整備していくということが必要だろうと思いますし、先ほどの答弁でもございましたとおり、これは広域の施設として位置づけておりまして、県西部地域全体のスポーツ振興にも資するものであるということから、やはり中長期的なスポーツ振興を考えれば、第1種陸上競技場として整備をしていくのが適当ではないかなと考えております。 それから、もう一つ私に対します再質問は文化振興でございますが、文化振興条例を頭ごなしに否定するものではありませんけれども、文化振興条例の性格からいきますと、やはり行政の役割とか事業者の役割、あるいは市民の役割といった、いわゆる理念条例にならざるを得ないと思いますけれども、そうしたものの有効性がどこまであるかということもありますし、むしろ今、文化振興ビジョンにおきましては、音楽振興だけではなくて、本市の民俗文化芸能を初め、多彩な文化振興について、そこに位置づけられておりまして、その文化振興ビジョンに基づいて具体的な振興策をきっちりつくって推進していったほうが、より現実的な対応になると考えております。 ◎市民部文化振興担当部長(山下文彦) 野球場の市民理解についてになりますけれども、平成24年3月に、浜松西地域協議会から篠原地区についての野球場等の総合的スポーツ施設の整備要望をいただいております。また、本年2月には、篠原地区ですけれども、地元自治会の皆さんに御説明をしましたけれども、その中では非常に肯定的な御意見もいただいているところです。また、野球関係者につきましても、いろいろな意見交換をしておりまして、御意見を伺っているところでございます。今後におきましても、さまざまな機会を捉えまして、皆様の御理解をいただくように努めてまいりたいと考えております。 ◎副市長(鈴木伸幸) 小黒議員の再質問にお答えをいたします。 まず、私が答弁したことについての1つの再質問である時間外診療のことでございますが、先ほども答弁させていただきましたように、時間外につきましては医療救急体制への影響も懸念されていることから、そうした医師への過重な負担にならないということの配慮も必要でございますし、また夜間救急室の運営体制が充実されているという状況も踏まえて、なおかつ他都市とのバランスを考慮していくことが必要だと考えておりますので、現時点では見直すことの考えはございません。 それから、議員が御質問の時間外診療を実施することについての財源ということでございますが、小・中学生まで助成いたしますと約7000万円の費用がかかると試算しております。 いま一つ、放課後児童会の質問につきましては、現場での事務的な取り扱いでのお話になりますので、学校教育部長にお願いをいたします。 ◎学校教育部長(岡部昌之) それでは、放課後児童会に関する再質問、2点あったかと思います。それぞれお答えしたいと思います。 先ほど御質問で、昨年末、12月中旬現在で申込数の振り分けとおっしゃいましたが、申し込みを一旦整理しております。その結果でございますが、全市合わせて単純に合計した数字でございますが、およそ880名の待機となっております。ただし、これは1年前、つまり27年度の入会に照らして申し上げますと、1年前のときには、その時点で約660名の待機が出ておりましたが、最終的に27年5月1日現在では待機が311名となっております。ですから、先ほど申し上げました約880名という人数につきましても、今後、少なからず変化することはあり得ると考えております。 それから、2点目の再質問でございます。主任支援員等の人材確保についてですが、私どもでは学校教育に携わった者、あるいは幼稚園教育に携わった者を中心として幅広く声をかけて人材確保に努めているところでございます。 ◎教育長(花井和徳) それでは、再質問の就学援助の関係についてお答えいたします。 今、現状でまずお答えいたしますと、クラブ活動費等について浜松市は支給対象外になっておりますが、20政令市の中では横浜市1市が実施しているということで、川崎市が部分的に実施しているところでございます。その他、御質問にありました眼鏡につきましては、20政令市中1市、これは相模原市だけでございまして、横浜市が部分的に実施しているというところでございます。 それで先ほどお答えいたしましたけれども、当然こういった要保護、準要保護の支援の必要なお子さんでございますので、これは市全体として子供の貧困については考えるべき問題であると思っております。その中で就学援助に限って申し上げますと、当然持続可能性ということも考えていかなければいけませんので、そうした我々が新たなものの項目を追加したときに、どの程度費用が必要になるかといった点も考え合わせながら、今後について研究してまいりたいと思います。 ◆8番(小黒啓子) 議長、8番。 ○議長(鈴木育男) 8番小黒啓子議員。 ◆8番(小黒啓子) それでは、再々質問を行います。 まず、野球場問題です。県会のほうで2月26日にもう既に議論が始まっておりまして、その中で2人の県会議員が質問をしています。その論拠として、野球場をつくっていくとして示した内容で、かねて浜松市や地元経済界などから積極的な要望をいただいていること、そして浜松市が聴取した野球関係者の意見も踏まえて検討を進めたのだという答弁が県議会の中であったわけです。野球関係者と意見調整したという、これからもしていくというお話、先ほどの自由民主党浜松からの意見でありましたけれども、3回だけそこに行って話を聞いているというだけで、何の文書もないんですね。実際に野球場にこれからかかわっていく、そういう大変重要な野球関係者の皆さんに、もう少し丁寧にお話を聞いていく必要があると思うんですが、それをどうやってやっていくのか。本当にこんなに大きなお金を使うには、市民の要望です。市民の要望がきちんとあって理解されて初めて動くというのが当たり前だと思いますので、そこについてもう一度、部長にお答え願います。 やはりどうしても市長の声も聞きたいですので、文化政策について再々質問をいたします。 具体的な振興策をつくってやっていくほうが、今のビジョンの中で動いていくほうがより有効的ではないかというお話が出ました。それでは、具体的にどういう組織をつくって、これからどうやって組み立てていくのか、お考えがありましたら教えていただきたいと思います。 それでは、再々質問としまして、やはり子供の命にかかわる子供の医療費助成のところをお聞きしたいと思います。浜松市も、国がやっていることを先取りしてやっていることがあります。例えば、B型肝炎のワクチンも、ことしの10月まで待てばもう定期接種になるものを、1年前倒しをして市が積極的に進めました。こういうふうに市がやろうと思えばできることがたくさんあるわけでして、夜間救急のところのお話の中で、時間外受診の財源は今7000万円というお答えでしたので、やればできると私は思いました。 ただ、医療機関への過重負担というところについては、全国どこでも同じような状況は起こっているわけでして、政令市でも県内でもここだけしかできないというのは、やはりこども第一主義が泣く、看板をおろさなくてはいけないということになりかねませんので、ぜひ力を入れてやっていただきたいと思います。 最後の再々質問をします。 放課後児童会です。「放課後児童会、落ちた。浜松死ね」ということにならないように、これは支援員さんの準備は非常に力を入れてやっているとは言えない状況にある。例えば、広報、募集の仕方も、前年度は2回ありましたが、ことしは1回だけなんですよ。もっと力を入れて、そこのところを組み立てしていくということが必要になると思いますので、そこのところをもう一度部長にお話を伺いまして、私の一切の質問といたします。御清聴ありがとうございました。 ◎市長(鈴木康友) それでは、小黒議員の再々質問にお答えをしたいと思います。 文化振興をどういう組織形態で進めていくのかという御質問だったと思いますが、先ほどアーツカウンシル機能をこれから検討していくという御回答もさせていただきましたけれども、やはり浜松の文化振興を中心的に実施していくということになりますと、現実的には文化振興財団を中心に考えるというのが適当かと思います。今は音楽文化中心だと言われておりますけれども、今後、例えば民俗芸能も、この三遠南信地域は日本の中でも民俗芸能の宝庫と言われていまして、かつての柳田國男大先生もここに調査に来て、日本全体に発信していただいているので、これをぜひ、日本遺産に登録していきたいと思っておりまして、今、三遠南信地域でその取り組みをしております。こうした民俗芸能でありますとか、浜松固有のいろいろな文化がございますので、そうしたものを含めて文化振興財団の機能強化の中で、しっかり振興していけるように取り組んでいければと考えております。 ◎市民部文化振興担当部長(山下文彦) 野球関係者につきましては、静岡県野球連盟、高野連、それから県の野球協議会の関係者と意見交換を行っております。その中で、一応お話としては、野球場をつくること自体は反対しないけれども、現状の四ツ池の野球場と比べて使い勝手の悪いもの、料金も含めて、そういうものになると困るというような御意見はいただいております。また、市民の声にもいろいろな意見をいただいていますけれども、賛成の意見もたくさんいただいておりますので、一応報告させていただきたいと思います。いずれにいたしましても、皆様の御意見をしっかり受けとめて進めてまいりたいと考えております。 ◎学校教育部長(岡部昌之) それでは、放課後児童会の主任支援員等の確保に関する再々質問についてお答えしたいと思います。 先ほどもお答えしましたが、広報はままつは広く啓発するものだと思っていますが、広報はままつのみならず、より広報上、効果があるということで、学校教育関係者、経験者であるとか幼稚園教諭経験者等々、対象を絞って、より募集が効くような方法で、今後も引き続き積極的な確保に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(鈴木育男) 以上で、各会派の代表質問を終わります。----------------------------------- ○議長(鈴木育男) この際、午後1時20分まで休憩いたします。     午後0時22分休憩-----------------------------------     午後1時20分再開 ○議長(鈴木育男) 会議を再開いたします。----------------------------------- ○議長(鈴木育男) 次に、日程第3一般質問を行います。 最初に、24番田中照彦議員。(拍手) ◆24番(田中照彦) 皆さん、こんにちは。創造浜松所属の田中照彦でございます。 早速でございますけれども、さきに通告いたしました諸点について質問をさせていただきます。午前中の代表質問と違いまして、少し穏やかにいきたいと思います。 それでは、最初の質問です。中心市街地活性化について佐藤産業部長に伺います。 時代の推移とともに、モータリゼーションの進展、あるいは消費者のライフスタイルの変化等を背景に、中心市街地の空洞化が言われて久しいところでありますが、一方で人口減少や高齢化社会を迎え、コンパクトなまちづくりの必要性が叫ばれる中、都市機能を集積する拠点としての中心市街地の重要度はますます高まっています。 さて、懸念されている本市の中心市街地の空洞化については、相変わらずさまざまな課題が未解決のままであり、まちの将来像が見通せない状態が続いております。遠鉄百貨店の増床やメイワンの改装等によって、駅前に限っては、一見、人通りも回復してきたかのように見えますが、人口80万人の政令指定都市の中心市街地としては寂しい思いは拭い切れません。本市では、昨年、中心市街地活性化基本計画を策定し、中心市街地活性化のための3つの基本目標を掲げ、再生に向けて取り組んでおられるところです。中でも、官と民が連携する中でエリアマネジメントや遊休不動産の活用、創業支援など、新しい取り組みが次々と生まれてくることを目指しますといった視点は大変重要であり、民間の力を最大限活用できるよう環境の整備に取り組むことが必要であると考えます。民との協働によって新たな力が創出され、にぎわいにつながることを期待して、以下2点について伺います。 最初に、べんがら横丁について伺います。 食のテーマパークとして2006年3月に開業したべんがら横丁は、開業初年度には入店者が100万人を突破するほどの人気を誇り、中心市街地活性化の起爆剤としても期待されていましたが、次第に店舗数、入店客が減少することとなり、開業から11年目の2016年3月2日をもって、一部は6月末までの営業は認めるようでありますが、閉館の運びとなりました。当時、それなりに利益を得ていた駐車場をやめてまで進めた事業であることから、このような結果はとても残念であります。このべんがら横丁の事業の検証について伺います。 2点目として、民間活力の導入によって駅前空間を有効利用することで活性化につなげていくという観点から、べんがら横丁と遠州鉄道第一通り駅の間の遠州鉄道高架下部分に屋台を設置できるよう民間に貸し出す考えはないか伺います。 次に、浜松のお祭りについて、1点目は川嶋市民部長に、2点目は今中観光・ブランド振興担当部長に伺います。 市内では、各地域で1年を通じてさまざまなお祭りが開催されています。参加者数、観光客数ともに最大規模を誇る浜松まつりを初め、全長60メートルの飛竜に仕掛けた飛竜ナイアガラ花火が壮観な遠州はまきた飛竜まつり、あでやかな姫君様一行が気賀の関所から古式ゆかしく練り歩く姫様道中、また水窪町の西浦田楽や遠江のひよんどり、寺野・川名のひよんどりといった無形文化財の指定を受けている伝統芸能等々、例を挙げれば枚挙にいとまがありません。ところが、同じ浜松市内であっても他の地域で開催されるお祭りには、案外関心が少ないのも事実であります。また、祭りへの関心の低下や過疎化などによって、担い手がいないという大きな課題を抱えている地域もあります。市民がお祭りを通じて地域間の交流を深めることによって、それぞれのお祭りや地域が抱える課題解決にもつながるのではないかと考え、以下2点について伺います。 最初は、お祭りを通じた市民の一体感の醸成、保護・伝承について川嶋市民部長に伺います。 お祭りは、経済的な側面はもとより、地域力の向上といった地域の活性化にもつながる効果が得られます。12市町村が合併し、市民の一体感の醸成という課題を抱える本市にとっても、お祭りを通じた相互の理解が課題を解決する有効な手だてではないかと考え、以下2点について伺います。 アとして、本市で開催されるお祭りの保護・伝承を目的とした(仮称)浜松市祭り保存伝承条例を策定する考えはないか伺います。 イとして、各所で開催されるお祭りを応援する目的で、お祭り応援基金をつくり、事業者や市民の皆さんに寄附をしていただいたらどうかと考えますが、見解を伺います。 次に、浜松まつりの組織とルールについて、今中観光・ブランド振興担当部長に伺います。 浜松まつりは、2011年に戦後初めて開催が中止されて以降、実行委員会形式へとその形態も変わってまいりました。実行委員会形式については、賛否を含めてさまざまな意見が聞かれるところでありますが、本市としてどのように検証しているのか見解を伺います。また、近年、騒音問題等、祭りの根幹を揺るがすような課題も浮上してきています。新たなルールづくりも必要かと考えますが、見解を伺います。 続いて、浜松市の若年層スポーツ振興策について、山下文化振興担当部長にお伺いいたします。 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に当たり、世間を騒がせた新国立競技場建設問題やロゴマーク問題も一定の決着を見ることになり、ただ最近はまた聖火台の設置場所が設計に入っていなかったという新たな問題も浮上してきたようですが、4年後の開催に向けて今後は急ピッチで準備が進むことが予想されます。 当初、都内でのコンパクトな開催とされていた計画とは異なり、都内のみならず、伊豆市での自転車競技等、周辺県での開催も決定する中で、まだ開催場所が確定していない競技についても誘致合戦が活発になってきています。あわせて、事前キャンプ地の誘致についても、本市を初め多くの自治体が立候補を検討しており、その行方も注目されているところであります。キャンプの誘致に成功し、世界的なアスリートを身近に感じることができれば、本市のジュニアスポーツの育成にとっても大変有意義なことではないでしょうか。また、本市にはさまざまな競技において、今後活躍が期待される有望なアスリートがたくさんいらっしゃいます。さらには、才能がありながらも見出されていない若者も大勢おられると思います。このような若者たちが世界中が注目する舞台で活躍する姿を思い浮かべると、ますます夢が膨らんでまいります。そのためには、人材の育成、そして埋もれている人材の発掘は大変重要であると考えます。そこで、2020東京オリンピック・パラリンピックを契機とした若年層のスポーツ意欲の醸成や技能習得機会の創出などのスポーツ振興策について、以下2点お考えを伺います。 1点目として、市内には多くの優秀な指導者がいらっしゃいますが、その能力を十分に生かしていくために、今後、指導者の環境整備をどのようにお考えになるか見解を伺います。 2点目として、2020東京オリンピック・パラリンピック等、世界の舞台で活躍できるような優秀な選手を発掘し、育成をする場として、(仮称)浜松ジュニアスポーツアカデミーを開設するお考えはないか伺います。 続いて、学校の補助教材について花井教育長に伺います。 静岡県の教育委員会では、公立の小・中学校で使用される補助教材の選定が特定の業者に偏っている問題を受けて、昨年12月に改訂版補助教材取扱いガイドラインを作成いたしました。新たなガイドラインには、教材会社等との接触のあり方、退職教員による働きかけの禁止、教材の選定・評価方法、保護者への説明方法などが記載されています。 私は、平成26年2月定例会において、補助教材の有効活用について一般質問をさせていただきました。その際、補助教材の選択が適切に実施されていることを確認するだけでなく、指導主事の学校訪問の際にも授業を通して補助教材が有効に活用されていることを見届け、子供たちの学習が充実するよう指導してまいりますという御答弁をいただきました。その後、複数の方から、答弁と学校現場との認識の乖離を指摘され、私なりに市内の小・中学校に勤務する管理職を含めた複数の先生からお話を伺ったり、各社が作成する補助教材や関係資料を取り寄せるなど調査をさせていただきました。 現場の先生からは、4月から新年度が開始するにもかかわらず、選択会議が旧体制での2月に開催されるのはおかしい。また、選択会議において我々が本来使用したい補助教材を主張しても最終的には鶴の一声でかき消されてしまう。我々の意見は全く届かないなどの意見が聞かれました。このような声を含め、さまざまな意見を伺う中で、本市は他の自治体と比較しても選定にかなりの偏りがあり、本当に適切に選択をされているのか疑問を感じるようになりました。そこで、以下2点について伺います。 1点目として、一昨年作成されたガイドラインは適切に履行されているのか伺います。 2点目として、本市における補助教材の選定について、公正・公平、透明性を高めるための具体的な取り組みについて伺います。 次に、指定管理者制度について小柳財務部長にお伺いいたします。 指定管理者制度は、施設の稼動率の向上や経費の削減、利用者に対するサービスの向上など、さまざまなメリットがある一方で、コストダウンが求められる余り、運営の質の低下や民間事業者側にとって事業の不採算リスクが大きくなるデメリットも抱えています。実情を見ますと、選定のたびに指定管理料が下がり、次回公募する際には、この下がってしまった指定管理料が上限値となるのが一般的であるため、このような状況では適正な競争原理は働かないと感じざるを得ません。また、施設で働く従業員の待遇面にも影響を与える可能性がないとは言い切れず、現場のモチベーションの低下にもつながるおそれもあります。現状を考えると、行政が指定管理者制度に求めているものが、果たして今後も持続できるのか疑問であります。そこで、以下2点について伺います。 1点目として、現状では指定管理者によってサービスの品質水準が異なるため、現場によって品質にばらつきが生じているのが実態です。近年、自治体が管理する施設の管理業務にインスペクション制度を導入する動きが広がりつつあります。インスペクション制度とは、一般的には作業品質などを第三者の視点で検査・点検するもので、有効なメンテナンスが実施されているかどうかを資格を取得したインスペクターが厳格なプロセスを経て判断し、改善につなげていくものであります。市民が施設を快適に利用することができるため、導入している自治体でも評価が高まっているそうであります。そこで、このインスペクション制度について本市ではどのように考えるか見解を伺います。 2点目として、現状、本市が積算している上限値が適正かどうか検証した上で、改めて上限値を設定するなど、適正な競争を促し、よりよい提案がなされるような環境の整備が必要と考えますが、見解を伺います。 最後に、HACCP型衛生管理認証制度について西原保健所長に伺います。 本年1月、愛知県において大手カレーチェーン店が廃棄処分したはずの冷凍ビーフカツが産廃業者から食品会社に横流しされ、スーパーの店頭で販売されるという事件が発生しました。これは廃棄物を食品に逆流させるという前代未聞の事件であり、そして食の安全性を大きく脅かすものであります。このほか、2月には、京都市の食肉加工会社が鳥取産ブランドと偽って、販売価格が安い宮崎・鹿児島両県産のブロイラーを出荷していた問題も明らかになりました。こうした食品偽装や賞味期限の改ざん、賞味期限の切れた材料の使い回し等々、食の安全を揺るがすような事件が後を絶ちません。 さて、食の安全神話が崩壊する中、信頼を取り戻すための策としてHACCPを導入する企業がふえてまいりました。HACCPとは、一般的には食品の安全性に係る重要な危害要因を特定、評価し、管理するシステムと定義されています。従来の管理方法よりも、より安全性を確保できる仕組みになっており、世界的に食品の安全性への要求が高まる中、既にアメリカやEUなどではHACCPの導入が義務づけられるなど、食品衛生の国際基準にもなりつつあります。HACCPの導入によって、品質が安定し生産性が向上するため、利益の拡大にもつながってまいります。また、安定した製品を供給することで顧客の信頼度も高まり、企業イメージの向上にも貢献すると言われています。 このような中、本市では事業者が取り組む自主的な衛生管理の向上を図るため、本年2月よりHACCPに取り組む施設に対し市が認証をする制度を開始いたしました。事業者の頑張りが適正に評価されることによって、食品の安全性や市民意識の向上が図られ、またその信頼性が国内外のマーケット・アクセスの拡大にもつながり、世界で新しいビジネス機会が開けるチャンスにもなることから、運用の仕方によっては大きなメリットが得られる制度であると考えます。そこで、この制度を有効に活用するため、今後、事業者や市民に対しての普及・促進を含め、どのように取り組んでいくのか考えを伺います。 以上、御答弁よろしくお願いいたします。 ○議長(鈴木育男) 質問に対する当局からの答弁を求めます。 ◎産業部長(佐藤洋一) 第24番創造浜松田中照彦議員の御質問にお答えいたします。 御質問の1番目の1点目、べんがら横丁の検証についてお答えします。 浜松べんがら横丁につきましては、UP-ONから鍛冶町通りへつながる主要な南北動線として、食をテーマとした新たな魅力と活力を創出するにぎわい空間づくりを目的に実施した事業であります。オープン当初は、来場客数も年間100万人を超え、都心のにぎわい創出の拠点としての役割を果たしてまいりましたが、リピーター客を確保できなかったことからテナントの撤退等に拍車がかかり、来場者数はピーク時の1割程度にまで減少しておりました。こうした結果を招いたのは、食のテーマパークとしての魅力ある店舗の確保や集客イベントの開催等、適切な追加投資がなされず、具体的な対策が講じられなかったことが最も大きな要因であったと分析しております。 こうしたことから、都心ゲートパーク北地区の新たな利活用に当たりましては、本事業の課題と反省を踏まえ、内外から幅広く意見を求める中で、関係機関とも連携して、にぎわい創出の新たな空間として再生を図ってまいりたいと考えております。 次に、2点目の駅前空間の有効利用についてでございますが、本市では平成27年1月に国の認定を受けた中心市街地活性化基本計画において、浜松駅周辺のギャラリーモールや地下広場等、都心の公共空間の利活用を重点施策に掲げているところであります。このうち、鍛冶町通りからゆりの木通りへと続く遠州鉄道高架下の新川モールの活用につきましては、浜松駅周辺のにぎわいを都心全体へ波及させていく上で重要な方策の1つであると認識しております。 お話にありましたべんがら横丁と遠州鉄道第一通り駅の間の新川モールへの屋台や移動販売車等の設置につきましては、都市公園としての側面もございますので、関係各方面ともよく調整する中で、社会実験も含め、実施が可能となる範囲や方法等について検討し取り組んでまいります。 ◎市民部長(川嶋朗夫) 御質問の2番目の1点目、お祭りによる一体感の醸成、保護・伝承についてでございますが、1つ目のお祭りの支援策についてと2つ目のお祭り応援基金の創設につきましては関連がございますので、一括してお答えします。 本市では、さまざまな祭りが行われており、市の関与の度合いにより3つに分けて考えることができます。1つ目は浜松まつり、遠州はまきた飛竜まつり、地域の産業祭など、観光・産業振興、地域振興の観点から市の関与が深いもの、2つ目は、文化的価値の高い祭りで保護・伝承していくべきもの、3つ目は、その他地域の神社仏閣でとり行われている祭礼です。 1つ目の観光・産業振興などの観点から行われる祭りは、経済的な効果はもちろんのこと、市内間交流を盛んにし、かつ市民の一体感の醸成を進めるものでございます。こうしたことから、市内外に向けて積極的に広報活動を行うなど、今後も引き続き必要な支援をしてまいります。 2つ目の文化的価値の高い祭りについては、中山間地域の宝であり、観光振興・地域振興にもつながるものであることから、平成28年度からは地域遺産の認定制度や学校連携の次世代継承などの支援の取り組みも始めてまいります。 一方、お祭り応援基金につきましては、他都市において設けている例もございますが、補助金など市の既存制度との整理や、どのような祭りを対象とするかなど検討すべき課題もございます。こうしたことから、基金の創設を含めた条例の制定につきましては、今後さまざまな支援策を考える中で、その必要性も含めて調査・研究するとともに、地域の祭りが浜松の祭りとして、市民が誇りを持ち、一体となって応援することができるよう機運を高めてまいります。 ◎産業部観光ブランド振興担当部長(今中秀裕) 2点目の浜松まつりの組織とルールについてお答えいたします。 御質問にありましたとおり、浜松まつりは平成24年より、市が事務局となっていた浜松まつり本部から、自治会のブロック代表者で構成する浜松まつり組織委員会による運営に変更されております。これまで組織委員会形式による4回の開催を通じ、市が中心となって実施する祭りから、参加者・参加町が主体となって運営する祭りとして定着してきているものと認識しております。今後とも、地域の皆様の意見が反映された市民主体の祭りとして実施されることが望ましいと考えており、運営方法についても組織委員会において検証し、決定すべきものと考えております。 また、近年、一部の組や参加者が終了時間を守らず、深夜の練りやラッパなどによる騒音が問題になっており、多くの市民の皆様からも御意見をいただいております。こうした問題に、市といたしましては早急に対処すべきであると考えておりますので、関係機関の御協力をいただきながら、組織委員会の総意をもって自主的にルールを決定し是正していくことが必要であると考えております。 ◎市民部文化振興担当部長(山下文彦) 次に、御質問の3番目の1点目、指導者の環境整備についてお答えいたします。 スポーツ振興には、競技者を育てるためのスポーツ指導者の確保が重要であることから、来年度新たにトップアスリートを含む指導者人材情報を集約した指導者人材バンクを設置してまいります。このバンクは、競技者や競技団体からのニーズに応じて指導者を派遣するものです。この仕組みを活用してスポーツ指導者を掘り起こすとともに、活躍の場を提供してまいります。 次に、2点目のジュニアアカデミーの開設についてお答えいたします。本市におきましては、競技力向上を図るため、浜松市中学校体育連盟と連携し、ジュニアスポーツ育成事業を実施しております。平成24年度には、全国中学校陸上競技大会において6種目での優勝に続き、平成25年度にも全国中学校バスケットボール大会で優勝するなど、具体的な成果があらわれてきております。 また、静岡県におきましては、競技力向上対策事業として、ジュニア育成・強化やトップアスリート強化を図っております。さらに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたジュニアの育成につきましては、公益財団法人日本オリンピック委員会がトップアスリートとして必要な競技力、知的能力、生活力の向上を目的としたJOCエリートアカデミー事業を実施しております。議員御指摘のとおり、オリンピック・パラリンピック競技大会など世界で活躍する選手の発掘や育成は重要であることから、ジュニア選手の強化のあり方について今後も研究をしてまいります。 ◎教育長(花井和徳) 御質問の4番目、学校の補助教材についてですが、1点目の補助教材ガイドラインについてと2点目の補助教材の選定については関連がございますので、一括してお答えいたします。 補助教材は、子供の主体的な学びや個に応じた学びを進めるために有用なものです。しかし、保護者に経済的負担をかけるため、その選定は慎重に行われなければなりません。学校では、これまで保護者の理解が得られるよう補助教材取扱いガイドラインにのっとって、公正・公平、透明性のある補助教材の選択・決定に努めてまいりました。また、教育委員会の指導主事は、学校訪問の際、教材採択委員会の資料から、各学校の選定の経過を確認したり、授業を参観する際には選定された補助教材が有効に活用されているかどうかを見届けたりしてきました。 こうした中、補助教材の選択・決定に至る経過や採択の理由について、さらなる説明責任を果たすため、本年2月に補助教材取扱いガイドラインを改訂いたしました。改訂ガイドラインでは、補助教材の選定において、各学校で選択基準及び評価項目を明確にした上で、評価資料、選択資料を作成することや、保護者・地域の方から広く意見を聴取することを追加いたしました。また、選択前に保護者に見本教材を示し、それぞれの特徴を説明することや、決定した補助教材を見せて、選択・決定した理由を具体的に説明することを明示しました。さらに、決定した補助教材について各校のホームページで公開することで、保護者に対してこれまで以上に説明責任を果たすようにいたしました。これらに加えて、補助教材作成にかかわった教職員の選定への関与を禁止し、学校が主体性を持って選定できるように改めました。 教育委員会といたしましては、改訂ガイドラインの周知徹底を図るとともに、適切に履行されているかどうかを見届け、学校が教材選定における公正・公平、透明性の確保と向上に努めるよう指導してまいります。 ◎財務部長(小柳太郎) 次に、御質問の5番目の1点目、インスペクション制度についてお答えいたします。 インスペクション制度とは、清掃業務などにおきまして、受託者みずからが業務実施の結果を点検評価し、改善することにより、業務水準を一定以上に向上させようとする任意の品質評価制度で、管理業務を円滑に進めるための内部統制の仕組みの1つであると認識しております。このような行政サービスの品質向上につながる受託者の前向きな取り組みについては、発注者としての市が積極的かつ公正に評価することが重要であると考えます。今後は、公募段階における仕様書への記載方法、選定時の評価方法、毎年の実績評価時の評価方法などの仕組みについて、他都市の取り組み状況も参考にしつつ、順次取り入れてまいります。 なお、来年度から、指定管理者のインセンティブを高めるため、加点制度を導入していくことから、事業者の皆様にはこれに限らず、市民サービスの品質向上につながるさまざまな取り組みを期待したいと考えているところでございます。 次に、御質問の2点目、指定管理料の上限額についてお答えいたします。 指定管理者選定の公募時における上限額につきましては、議員御指摘のとおり、民間の能力を活用し創意工夫により住民サービスの向上を目指すことと経費の節減を踏まえた中で適正な競争を促すことが両立し得ることが理想であると考えております。 上限額の積算につきましては、施設所管課からの提案を受け、アセットマネジメント推進課と財政課が連携して、提案内容が適正かどうかを検証しております。具体的には、現行の指定管理の状況を踏まえて、次回の指定管理者に期待する仕様を十分に精査した上で、仕様に適した人員配置を見積もり、また光熱水費などの管理運営費や利用料金については過去の実績を基準とすることにより、実情に即した金額を確保するよう配慮しております。 今後におきましても、適正な競争環境の中で品質競争が行われるよう、人件費に対する賃金上昇率の反映などを初め、適切な上限額の設定に向けて細やかな配慮を心がけてまいります。 ◎保健所長(西原信彦) 質問の6番目、HACCP型衛生管理認証制度の今後の取り組みについてお答えします。 HACCPは、欧米などで取り入れられている食品の自主衛生管理手法であり、食品を仕入れる際、HACCPによる衛生管理を求める事業者も出てきております。このため、本市においてもHACCPの導入推進を図るため、本年2月、市独自の認証制度を開始しました。本市の制度は、事業者にとって取り組みやすいものとするため、各施設の衛生管理状況に応じ段階的にステップアップできる制度としております。また、認証を取得した施設に対し、制度協賛者による衛生用品等の割り引きなど実質的なメリットを設けるとともに、市ホームページにおいて施設名を公表するほか、市の認証マークを使用しレベルの高い衛生管理がなされていることを消費者等にアピールできる制度となっております。 事業者に対しましては、認証制度に関する説明会を開催したところ、約100名の参加者があり、関心の高さを感じております。今後におきましても、認証取得に向けた具体的な作業工程などの説明会を開催するとともに、立入調査時にHACCPに沿った衛生管理を指導してまいります。市民に対しましては、消費者も食品を取り扱う当事者であることから、食品の安全確保に関する知識や理解を深めるため、出前講座や消費者団体との意見交換会を開催し、HACCPの有効性や認証制度を周知してまいります。これらの取り組みにより、HACCP型衛生管理認証制度の普及を進め、市全体の衛生のレベルアップを図り、食の安全に対する信頼を高めてまいります。 ◆24番(田中照彦) 議長、24番。 ○議長(鈴木育男) 24番田中照彦議員。 ◆24番(田中照彦) ただいまは、御答弁ありがとうございました。 それでは、残された時間で意見・要望を申し上げます。 最初に、中心市街地について申し上げます。 べんがら横丁につきましては、御答弁にもありましたように、南北動線として大変重要な場所に配置された施設でありました。だからこそ、年間収益が数千万円あった市営駐車場をやめてまで整備した事業であったと認識しております。最初は物珍しさで大勢の来場者がありましたが、結論を言えばリピーターが何度も訪れるような魅力を感じる施設ではなかったということであります。適切な追加投資がなされず、具体的な対策が講じられなかったといような分析もされておりますけれども、そのほかにも、例えば運営主体についても今回の失敗から学ぶべきことがあるのではないかと思っています。今後の再生に向けた取り組みに期待をいたします。 それから、駅前空間の有効利用でありますが、べんがら横丁のように何億円もかけて整備しようという話ではありません。課題があることは承知しておりますけれども、少々規制を緩和することで民の力が発揮される可能性が広がるのであれば、社会実験という形でも結構ですので、まずは一歩進めてみていただきたいと思います。また、当該の場所がそもそも公園である必要があるかどうかの議論もあわせて検討すべきではないかと思っています。 浜松のお祭りについて申し上げます。 埼玉県の熊谷市では、お祭りに対する市民の意識の希薄化やお祭りの継承等の課題解決を図るために、平成26年に、あついぞ!熊谷お祭り条例を制定いたしました。条例自体は理念条例でありますが、この条例を支える取り組みとして、祭り応援基金を設置し、平成26年度は208件、2600万円の寄附があったそうです。本市のように、12市町村の合併という経緯や広大な市域を考えると、市民の一体感の醸成というのはなかなか困難なことではないかと思います。同じ浜松市であっても、それぞれの地域で歴史や文化も異なります。私は、異なる歴史や文化をお祭りを通じて学び、お互いに理解し合うこともできるのではないかと思っています。条例の制定も含めて、市民が一体感を醸成できるような取り組みをお願いいたします。 浜松まつりの組織とルールについて申し上げます。現在のような組織委員会形式に至った経緯については、私なりに理解をしているつもりです。しかしながら、4年が経過する中で、組織委員会形式に対する批判の声が多く聞かれることも事実であります。そのような声をよく聞いていただいて、可能であるならば、組織委員会ではなく市が主体となってぜひ検証を行っていただきたいと思います。また、ルールにつきましても、私は厳格なルールをつくって楽しいお祭りをがんじがらめに縛りつけようという話をしているのではありません。ただ、これだけ問題が大きくなると、何らかの形で統一したルールをつくり、その上で市民の皆さんにも年に1回だけのお祭りという御理解のもとに、浜松まつりを応援していただく機運をつくっていくことが必要であると考え、今回質問をさせていただいた次第です。今後、警察等関係機関とも意思疎通をしっかり図る中で、ぜひ御検討ください。 本市の若年層スポーツ振興策について申し上げます。 本市では、現在、篠原地区への新野球場や四ツ池陸上競技場の建設等々、ハード整備についての話題が取り沙汰されています。こうした施設整備については、ぜひ積極的に進めていただきたいところでありますが、今回は人材育成といったソフト面についてお伺いさせていただきました。指導者については、新年度から新たに指導者人材バンクをつくられるということで、優秀な指導者の能力が有効に活用され、かつ指導者の育成にもつながることを期待しています。また、先日も新聞に掲載されていましたが、女性指導者の問題もクローズアップされています。現場からは、女性指導者を望む声が多く上がっているようですので、この女性指導者の育成や環境整備についても力を入れていただきたいと思います。 また、ジュニアスポーツアカデミーの開設については、ぜひ前向きに御検討いただきたいと思っています。県内の三島市では、2020東京オリンピック開催に合わせ、昨年11月に世界の舞台で表彰台を狙える選手の発掘や育成を目的としたスポーツアカデミーを発足させました。選考を通過した20名の小・中学生が、レスリング、自転車、ボート、陸上、ホッケーの5競技に取り組み、東京オリンピックの表彰台を目指すという大変夢のある話であります。本市も、浜松アリーナやトビオなど施設環境は調っています。ぜひ、東京オリンピック・パラリンピックを初めとした国際大会で活躍するアスリートを浜松からも輩出できるよう、ソフト面の環境整備に取り組んでいただきたいと思います。 学校の補助教材について申し上げます。 本市の教材の発注先でありますが、あえてこの場で数値は申し上げませんけれども、明らかに大きな偏りが見られます。これが公明正大に選択されているのであれば何も申し上げることはないのですが、どうも現場ではそうは捉えられていないようであります。ある先生は、選定について大変大きな圧力を感じると嘆いていました。そもそも現場の先生が圧力を感じること自体が異常なことではないでしょうか。この件については、鈴木市長も花井教育長も十分御認識されていると思います。新たなガイドラインが形骸化するこのないよう履行していただくことを強く望みます。また、説明責任を果たすということであれば、ガイドライン自体の公表も必要ではないかと考えます。ちなみに、私も小・中学校の先生に多くの知人・友人がおりますけれども、今回の質問に際しては一切かかわりを持っていないことを申し添えておきます。 次に、指定管理者制度について申し上げます。 1点目のインスペクション制度についてでありますが、前向きな御答弁もいただきました。他の自治体では、札幌市立病院や岡崎市役所で建物の清掃管理業務について導入されており、評価も高まっていると聞いています。指定管理者の評価の1つに取り入れることは大変有効であると考えます。また、現在は、御答弁にもありましたように、内部統制の仕組みの1つと認識されておりますけれども、さらなる質の向上の実現に向けて、将来的には利害関係のない第三者的な立場のインスペクターによる評価が行われることが望ましいと考えます。そちらもぜひ調査研究をしていただけたらと思います。 2点目の指定管理料の上限値については、市の考え方と事業者の受け取り方に多少のギャップがあるのかなという印象があります。いずれにしましても、適正な競争の中でサービス提供の質を高めていっていただきたいと思います。また、指定管理業者との間で情報共有等、連携もしっかり図っていただくようお願いいたします。 HACCP型衛生管理認証制度について申し上げます。 長年、当たり前のように捉えられてきた食の安全神話が崩壊してきている今だからこそ、大変重要な取り組みであると思います。説明会に100名ほどの応募者があったということで、関心の高さもうかがえます。この制度は事業者の切り捨てではなく、多くの事業者に関心を持って参加していただくものであります。そのような意味からも、各施設の衛生管理状況に応じ、段階的にステップアップできるという視点は大変有効であると考えます。 そこで1つ提案なのですが、認証までのプロセスにおいて、専門的な知識を持った民間の業者にも役割を担っていただいたらどうでしょうか。知識や経験のあるプロの目でチェックをしていただければ、スピード感や信頼性もより高まるのではないかと思いますので、ぜひ御検討ください。今後も多くの事業者、市民の皆さんに関心を持っていただき、市全体の衛生のレベルアップはもとより、本市の食品の信頼度が新たなマーケット・アクセスの拡大につながることも期待しています。 以上で、私の一切の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(鈴木育男) 次に、10番鈴木唯記子議員。(拍手) ◆10番(鈴木唯記子) 皆さん、こんにちは。市民クラブの鈴木唯記子です。 今までの活動や日々の生活の中でいただいた市民の皆さんのたくさんの声をやっと届けられる日がやってまいりました。通告に従いまして、大きな声で質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 1番目は、浜松市“やらまいか”総合戦略についてです。 本市は、浜松市“やらまいか”総合戦略を策定し、本年度から5年間の人口減少克服への挑戦をスタートさせました。鈴木市長は、平成19年の市長就任当初から、こども第一主義を掲げ、保育園待機児童ゼロへ向けての取り組みや小・中学生の医療費助成の拡大など、さまざまな取り組みをされてきました。“やらまいか”総合戦略の中でも、大きな柱の1つとして、子育て世代を全力で応援するまちを掲げ、今回の予算の中でも重点的に財源を配分されていることは、子育て家庭としては大変心強いです。そこで、その熱い思いを鈴木市長に伺います。 2番目として、私の政策の一丁目一番地、切れ目のない子育て支援として4点お伺いいたします。 1点目は、不妊への取り組みについてです。 私は、現在、子供が3人おりますが、不妊治療をしていました。もともと治療が必要な体のトラブルを抱えており、病院へ行くことがあったため、若いときから治療を始めていました。周囲でも不妊に悩む夫婦は多く、特定不妊治療を受けていた友人もいます。保険適用外のため大変高額ですし、体への負担も大きいです。政府は、不妊治療に対する経済的負担を軽減し早期受診を促すため、出産に至る割合が多い特定不妊治療費の初回助成額を拡充し、また不妊の原因が男性にある場合の男性不妊治療を新たに補助対象としました。さらに、本市は単独事業として助成額の上乗せ及び所得制限の撤廃を実施しています。しかし、助成が拡充しても、大変お金がかかります。これからも状況を見ながらの改善が必要だと思います。 そして、今後さらに重要になってくるのは、これから子供をつくる若い世代一人一人への意識づけと情報の周知だと考えます。私もそうでしたが、ほとんどの人は、結婚すれば普通に子供が授かると思っているのではないでしょうか。女性の体を30年前と比較すると、出産回数の減少に伴い月経回数は約9倍に上ります。それは、婦人科系の病気リスクが高まる要因の1つと考えられているそうです。さまざまな生活環境の変化の中で、今と昔では体調に変化が出るのは当然のことだと思います。結婚して1年、2年と時が過ぎ、だんだん子供ができないかもしれないと感じ始めても、なかなか周りに言えず、もう少し様子を見ようと病院へ行くことがためらわれます。私も通院していたことを最初のころ相談できませんでしたし、もしも体調に問題がなければ不妊治療の開始時期は遅かったかもしれません。 私や周囲の人たちの経験も踏まえて、現在治療している人だけでなく、若い世代に対しても広く周知し、不妊治療や制度内容の理解を深めていくことが重要と考えます。子供を望む夫婦が妊娠について気軽に相談できる場所があり、病院へ行くのをためらう人も不妊治療を始める前段階から相談できれば、スムーズに早期の治療につながるのではないかと考えます。そこで、相談体制や妊娠前からの切れ目ない支援が必要だと思いますが、これまでと今後の取り組みについて渡瀬医療担当部長に伺います。 2点目は、保育施策の充実です。 来年4月に保育園の定員を1180人ふやすなど、大規模に増員する計画がありますが、平成26年、本市の保育所の利用率はゼロから5歳児で21.7%、政令市の平均は34.24%なので大幅に下回っていることがわかります。これは、もともと浜松市では幼稚園志向が強かったため、そもそもの保育園の数が少ないことが影響していると考えられます。 資料1枚目をごらんください。これは、浜松市“やらまいか”人口ビジョンを抜粋したものですが、出生率の仮定条件が示されています。もし、予定どおりにいかなかったとしても、合計特殊出生率が上昇すれば、さらなる女性の社会進出、男女共同参画社会の進展も考えられ、それら全てを含めた潜在的待機児童を考えると対応が十分なのか懸念するところです。 13年前、私も保育園の待機児童で大変苦労しました。当時から私立保育園は1年半、公立保育園は半年の待機期間でした。10年以上たった今では、少子化対策の施策が次々に出されたことにより、状況はかなり改善されています。しかし、いまだ解消されない待機児童、さらに転勤などで浜松に来て、近くに親や親戚などがいない家庭や、サービス業を中心に、子供が病気になったときに預ける場所がない、休日に預けるところがないのでもとの仕事には復帰できないなどの声は多いです。本市では、病児保育、病後児保育、休日保育は、それぞれ2園ずつ実施されていますが、近くにないため利用できないとの声も聞きます。現在、認定こども園、保育園の新設、増設は進められていますが、こども・若者支援プランで示されている保育の量の見込みの考え方について伊熊こども家庭部長に伺います。また、待機児童解消とあわせて、病児・病後児保育、休日保育などの保育の充実が必要だと考えますが、今後の取り組みについても伺います。 3点目は、子育て家庭への経済的支援についてです。 本市が今年度行った妊娠・出産・子育てに関する調査の中で、理想の子供の数と実際持ちたい子供の数についてというアンケートがありました。理想とする子供の数は3人が49.1%、4人・5人以上を含めた3人以上は55.8%と過半数を占めています。しかし、実際に持ちたい子供の数は2人が65.6%と少なくとどまっており、その理由として経済的なこととの回答が70.8%に上っています。現在、子供を持つ家庭が、もう1人子供がふえても育てていけると思ってもらえるために、こうした結果を踏まえ、子育て家庭に対して経済的な負担軽減を図るため、例えば子供の人数に応じての経済的支援など新たな取り組みが必要だと考えますが、今後の方向性を同じく伊熊こども家庭部長に伺います。 4点目は、UIJターン就職者への優遇措置についてです。 UIJターン就職支援事業として、新たに企業と求職者の就職マッチング、県との連携事業、就職応援サイトのリニューアルなど、即効性のある対策を実施していく姿勢は大いに評価しますし、期待もしております。しかし、本市でも大学進学に伴い、高校卒業時の若者の転出は顕著で、さらに大都市圏等の大学に進学した場合、そのまま他地域で就職するケースも多く見られます。 そこで対策の1つとして、例えば本市に就職した際の奨学金返済額の減免措置はどうかと考えます。他都市でも、奨学金免除の取り組みをしている自治体もあります。その中で、実は就職するとき、東京か地元かで大いに悩んだ。奨学金が最大の理由ではないが、要素の1つにはなったとの声もありました。さらにUIJターンをした人は、居住地から勤務地までの距離の短縮、子育てや介護など家族とのかかわり、余暇の充実など、都市部では実現が難しい生活の質の向上を求める傾向にあることがわかります。 一方で、奨学金返還の延滞もふえています。2013年度、日本学生支援機構の奨学金を借りた人は144万人。返還を延滞している人は、2014年度32万8000人となっています。こうしたことから、奨学金の減免措置は、生活の質の向上、親への負担軽減につながり、若年層の転入を促す後押しになるのではと考えます。UIJターン就職者へのさらなる優遇措置を創設する必要があると考えますが、佐藤産業部長に伺います。 3番目は、国際化に向けた交流事業・産業支援についてです。 今年1月25日から30日、会派でインドネシアを視察してまいりました。主な目的は、浜松からインドネシアに進出している企業の動向と進出している企業駐在員の対インドネシア政府交渉等の実態把握並びにデザイン部門でユネスコ文化創造都市に選定され、鈴木市長も訪問したバンドン市と本市との交流を今後どのように進めていくのか、行政だけでなく民間も巻き込んださまざまな交流のあり方について、市民クラブとして現地の考え方を把握し、今後の政策提言の課題とするためです。そこで、2点伺います。 1点目として、都市間交流事業について伺います。 資料1枚目の裏面をごらんください。海外諸都市との交流をまとめたものです。都市間交流として、現在では合併前も含め4都市との姉妹都市のほか、音楽・観光分野などにおいて、合わせて10都市と都市間の交流協定を結び、またベトナム、インドネシア、タイとも経済連携協定を結んでいます。今後、さらに都市間の交流がふえることが予想されます。そこで、こうした交流が一時的な交流で終わることなく、さまざまな分野でさらなる交流が展開されるよう国際交流事業を進めるべきと考えますが、山名企画調整部長に伺います。 2点目は、企業進出・現地サポート等、産業支援についてです。 海外ビジネス展開事業は、平成25年事業開始以来、ジェトロ浜松の誘致、金融機関や損害保険会社との連携、タイ、ベトナム、インドネシア政府との覚書の締結など積極的な事業展開がなされています。昨年度には、総合的な相談・支援窓口、浜松市アセアンビジネスサポートデスクを9つの国、または地域、13都市に開設しました。現場を視察したインドネシアでは、法律が事前に予告もなく頻繁に変更されるなど、日本では考えられないことが多々あり、現在進出している企業が大変苦戦していることがわかりました。まず、そこをサポートしていくことが今後の進出支援につながっていくと感じました。企業が真に求める支援を実施していくためには、確かな現地の情報収集と事業の進捗状況の確認として、PDCAサイクルをしっかりと回した上での事業見直しが必要と考えます。そこで、以下3点について佐藤産業部長に伺います。 アとして、国ごとに異なる政治・世界情勢などの情報収集について伺います。 イとして、各国の情勢に合うサポート・対応について伺います。 ウとして、職員を積極的に海外に派遣し、現地を知る機会をつくるべきと考えますが、伺います。 次に、4番目、浜松駅北口から浜松城周辺までの整備についてです。 大河ドラマおんな城主直虎」の放映に伴い、周辺地域・関連施設の整備が始まっています。スマートインターチェンジや看板など、車での観光客への対応はされていますが、あわせて公共交通機関で訪れる場合の整備も必要と考え、4点伺います。 1点目は、案内表示についてです。 今、スマートフォンやiPadなど便利なものがありますが、多くの人は旅行や出張などで初めての地におり立ったとき、案内の看板、乗りかえの表示や地図などを一番に探すのではないでしょうか。私は、2013年7月から、毎週木曜日の朝1時間、浜松駅北口で街頭活動を行っていますが、標識などの看板が少ない、表示がわかりにくいと、道をよく聞かれます。 資料の2枚目をごらんください。駅北口を出ると、すぐに地図はありますが、字が細かく見にくいとの指摘を受けます。私は、ずっと浜松に住んでいますから、バスターミナル、新浜松駅の場所も当然知っています。今まで全く考えたこともありませんでしたが、バスターミナルは一度下におりてから上がるということや、電車の新浜松駅も少し距離があるのに表示が少ないので、わかりにくいそうです。中でも、以前から浜松城への行き方はよく聞かれ、観光客だけではなく、校外学習で市外から来た中学生たちにもたびたび声をかけられます。浜松駅北口から浜松城まで、町なかを知らない人に口頭で道順を説明するのは、多くの人がわかる目印が少ないこともあり、意外と難しいです。そこで、浜松城までの動線をつくるため、何メートル、何分など、わかりやすい標識や目印になるものがもっと必要だと思います。 しかし、新たに設置するばかりでなく、実は今でも動線となる表示があります。資料2枚目、下段をごらんください。例えば、この出世街道のマークです。皆さん御存じだと思いますが、この出世街道のマークをたどっていくと浜松城まで行くことができます。しかし、初めてこのマークを見た人で、たどって行けば浜松城に行けるとわかる人がどれだけいるでしょうか。 一方、裏面をごらんいただくと、他都市の周遊性を生かす工夫が見られます。このマークが何を意味しているのかとか、どのような意味があるのかなど、説明をつけたりインターネットやリーフレットなどで広く紹介するなどして、今あるものをうまく活用していくべきと考えますが、どうか伺います。 2点目は、観光PR看板設置についてです。 資料2枚目、上段をごらんください。浜松駅北口を出て左側に観光施設の方向や距離を示した標識があるのですが、それを見ている人は少ないように感じます。それは、花のモニュメントが近くにあることが考えられます。花は、1年間通してきれいに咲いている状態が保たれています。方向標識とモニュメントは大変近い位置にあり、またモニュメントよりも標識の位置が高いため、目線がそこまで行かないのではないかと考えます。そして花のモニュメントですが、これは企業展示花壇、つまり企業の広告です。 資料3枚目をごらんください。7つの立体花壇が設置されていますが、Ng4番、5番、6番と、奥の目につきにくい場所に並べられています。残念ながら、この3つは私が知っている2年8カ月、全く借りられていません。広告看板ですから、お金を払って目につきにくい場所に看板を立てたいとは思わないでしょう。標識と花の看板、せっかくの特性を両方生かせていないと思い、モニュメントの場所を移動し、あいたスペースを利用して観光PR看板を設置したらどうかと考えます。観光インフォメーションセンターは、駅の南口にあります。東海道線改札を出て北口に向かった場合、インフォメーションセンターに気づかないことも想定されます。空きスペースにPRや行き方などが紹介されていたら、奥まっているスペースでも、看板を読む人が立ちどまることが考えられますし、モニュメントも借りられず何年も今の位置にあるよりは、場所の検討をして別の位置にあれば借りてもらえるのではないかと思います。場所の有効活用として、資料3枚目裏面にあるような、わかりやすい表現のPR看板を設置したらどうかと考えますが、伺います。 3点目は、臨時案内係の配置についてです。 これまでの街頭活動の中で一番声をかけられた回数が多かったのが、浜名湖花博2014のときです。1時間で23組の方と話した日がこれまでの最高です。理由は2点。1点目は、先ほど触れましたが、案内表示が少なく乗り場がわかりにくかったということ。2点目は、花博2014ではガーデンパーク会場とフラワーパーク会場の2会場だったため、バスで行く方法やJR線からシャトルバスなど複数ルートがあり、わかりにくかったという理由でした。地図を見ながら立地や乗り場を説明すると大変喜ばれ、説明していると次から次に声をかけられました。浜松は海外からの宿泊客も多いです。宿泊だけでなく、観光でも浜松にとどまってもらうために、案内係を配置したらどうかと考えます。 東京では、道に迷うなど困っている外国人観光客に、「メイ・アイ・ヘルプユー?」と積極的に声をかけ、ボランティア活動をしているおせっかいジャパンという団体があり、メンバーは海外からの留学生や日本の学生を中心に構成され、1年半で登録メンバーは100人以上。おせっかいくらいに丁寧に声をかけ、大変喜ばれているそうです。おもてなしという面だけでなく、年代も職業も幅広くボランティアを募り、多くの人を巻き込んで浜松の観光地をPRしたら効果も上がり、直虎も盛り上がると考えます。そこで、期間限定での人員配置について、3点を今中観光・ブランド振興担当部長に伺います。 4点目は、浜松城敷地内の休憩所・お土産売り場についてです。 旅行に来て楽しみなのは、そこでしか食べられない土地の食べ物やお土産ではないでしょうか。浜松城へバスや歩きで行っても、お土産売り場が少なく、休憩できるような食べ物のお店がないのが寂しいという声を聞きます。ベンチの位置や休憩所の見直しも含め、お土産売り場を観光客増加が見込まれる期間だけでも設置すべきと考えますが、新村花みどり担当部長に伺います。 次に5番目、ビーチスポーツによる沿岸地域活性化についてです。 本市の沿岸地域には、西から浜名湖のマリンスポーツ・サイクリング、篠原地区のトビオ、最後に中田島海浜公園と続きます。ビーチスポーツの施設整備により沿岸地域一帯のさらなる活性化につながると考えますが、以下2点について伺います。 1点目は、ビーチスポーツの現状と施設整備についてです。 近年、ビーチスポーツは盛り上がりを見せており、ビーチバレー、ビーチサッカー、ビーチテニス、ビーチフットボールなど、さまざまな種目でにぎわいを見せています。中でもビーチバレーは、1996年アトランタオリンピックから正式種目になり、夏季のみを含め全国で50カ所近くのビーチに専用コートが設置されています。大会は、プロ・アマ合わせ年間で200以上開催され、日本の推定競技人口は75万人とも言われています。しかし、残念ながら県内にビーチスポーツの試合や練習ができる海岸や会場は限られており、プレーできる場所は舞阪が挙げられるくらいで、トイレやシャワーといった設備もない状態です。そのため、大会ごとにトイレやシャワー施設を設置するため、その都度、費用がかかったり、駐車場が確保できないため大会規模を小さくせざるを得ないといった状況になっています。 ビーチスポーツは、コートのラインがテープのため、別の競技をするときにコート変更が簡単なため、場所が確保できればさまざまな競技をすることができます。会場が整えば、全国からチームが集まり、観光振興にもつながると考えます。毎年、夏休み期間に、中学生に市政へ関心を深めてもらうとともに、斬新なアイデアを聞く夏休み夢会議が開催されています。平成22年に南区グループから、「ビーチイベントをやらまいか!スポーツの祭典ビーチオリンピック」という提案がされています。子供たちにこういった発想があるということは、これからのビーチスポーツ、沿岸地域の活性化につながると考えます。そこで、本市のビーチスポーツの現状と施設設備について山下文化振興担当部長に伺います。 2点目は、江之島水泳場の再利用についてです。 ビーチスポーツ施設として、江之島水泳場を再利用できないか伺います。これは、平成24年3月のチャット!やらまいかでも提案されています。 資料の4枚目をごらんください。江之島水泳場を上空から見た写真ですが、左から、現在使われていない屋外競技用50メートルプールエリア、真ん中の、夏場、無料開放している屋外児童プール・25メートルプールエリア、そして解体して更地になっている屋内プール跡地、この3つのエリアがあります。競技用屋外50メートルプールには観客席があり、砂を入れたらすぐにでもビーチスポーツの大会が開催できますが、老朽化のため利用できないと聞いています。そこで、まずは更地になっている屋内プール跡地を利用したらどうか考えます。砂を敷くだけでスポーツが始められますので、大きな大会はできませんが、現在活動しているチームの練習場所の確保になり、ビーチスポーツをやってみたいと思っている人の掘り起こしにつながると考えます。 小さい子供たちがプールに来たついでに砂で遊んだり走ったりすることで、楽しく基礎体力がついていきますし、ビーチスポーツだけでなく、砂の上でジョギング、ウオーキングなど、幅広い人が利用できる施設づくりをしていけば、健康増進、予防医療につながると考えます。同時に、利用頻度を見て、今後のビーチスポーツの施設整備に生かせると考え、新村花みどり担当部長に伺います。 以上、御答弁よろしくお願いいたします。 ○議長(鈴木育男) 質問に対する当局からの答弁を求めます。 ◎市長(鈴木康友) それでは、第10番市民クラブ鈴木唯記子議員の御質問にお答えいたします。 御質問の1番目、浜松市“やらまいか”総合戦略についてお答えいたします。 本市の総合戦略は、人口減少を抑え、長期的な人口構成の最適化を図るため、子育て世代を全力で応援するまちを基本目標の1つに掲げております。また、国の総合戦略において、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえることが基本目標として示されたため、多くの自治体が子育て支援などを基本目標に位置づけることで、それぞれの地域特有の課題解決への取り組みが始まったところです。 本市では、総合戦略の策定に当たり、人口の現状と将来の展望を描いた人口ビジョンを策定し、2035年までに合計特殊出生率を人口置換水準である2.07にすることを目標としておりますが、2014年の実績が1.44であった厳しい現実を踏まえ、まずは希望出生率である1.84を目指します。このため、子供をもうけたいと望む市民の皆様の声に真摯に耳を傾けながら、対症療法的な取り組みとならないよう、将来に向けた継続性や費用対効果の視点を十分に考慮する中で、スピード感を持って新たな事業を検討し、結婚、妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援を行ってまいります。 ◎健康福祉部医療担当部長(渡瀬充雄) 次に、御質問の2番目の1点目、不妊への取り組みについてお答えいたします。 本市では、不妊治療への支援として、効果が期待できる早期受診を促すため、国の補正にあわせ市独自の助成額の拡充を行い、指定医療機関へ通知するとともに、ホームページや広報はままつに掲載したところでございます。そして、妊娠・出産に適した時期や不妊治療についての理解を深めるために、来年度から、出産前からの支援として、新たに市内の企業や大学、専門学校と連携し、若い男女に対して妊娠・出産をテーマとしたセミナーを開催するとともに、わかりやすいリーフレットを作成し、広く若い世代に啓発してまいります。 次に、妊娠についての相談体制につきましては、現在、保健師による女性の健康相談ダイヤルとして応じております。来年度からは新たに助産師を配置し、妊娠や出産に関する専門的な相談体制を強化するとともに、気軽に相談できる環境として、メールによる相談も開始してまいります。今後も、結婚、妊娠、出産、子育てを通じた切れ目のない支援を提供し、子育て世代を全力で応援してまいります。 ◎こども家庭部長(伊熊規行) 次に、2点目の保育施策の充実についてお答えいたします。 最初に、浜松市子ども・若者支援プランにおける保育の量の見込みにつきましては、平成25年度に実施した子育て支援に関するニーズ調査の結果や保育園等の利用状況、待機児童の状況等に加え、潜在的な需要を含めて保育供給量を見込んでいます。核家族化や女性の就労意欲の高まり、育児休業制度の充実などにより、本市では平成23年度以降、待機児童がふえ続けております。こうしたことから、浜松市子ども・若者支援プランの前倒しにより、認定こども園や保育園の施設整備等を進め、早期の待機児童解消を目指しているところでございます。 次に、病児・病後児保育事業につきましては、感染症の流行時期により利用児童数の変動が大きいため、事業者にとって安定的な運営が困難であることが課題となっています。そのため、来年度から事業者が地域の保育所等へ巡回支援を実施した場合には、委託料を上乗せする見直しを行うことで、平成31年度までに現在の4施設を7施設にふやし、事業の拡充を図ってまいります。また、休日保育につきましては、保護者の就労形態により多様な保育ニーズが高まっていることは認識しておりますが、当面は待機児童解消のための取り組みを重点的に進めることで、子供を産み育てやすい環境づくりに努めたいと考えております。 次に、3点目の子育て家庭への経済的支援についてお答えします。 平成27年度に本市が実施した妊娠・出産・子育てに関する調査では、さらに子供が欲しいと思うためには、産後及び子育て期において民間サービスの利用にかかる費用への補助等が必要との声が多くありました。また、産後及び子育て期の約70%以上の方が、助産所等で産後の心身ケアを行う産後ケアや産後からの家事支援を行う育児ヘルパーが必要であると回答しております。特に、産後に不安を感じている方や第1子を出産した年齢が高い方ほど、その比率が高いという調査結果でございました。国からも、妊産婦等の不安や負担の軽減のため、地域で子育てを支えていく環境を整備し、妊娠から子育てにわたる切れ目のない支援を包括的に取り組むことが示されています。 今回の調査結果を踏まえ、本市といたしましては、来年度新たな取り組みとして、民間が実施する産後ケア事業、育児ヘルパー事業に対し、利用料金の軽減を図り経済的支援を行ってまいります。今後につきましても、市民ニーズを把握する中で、安心して子育てができる環境づくりに取り組んでまいります。 ◎産業部長(佐藤洋一) 次に、4点目のUIJターン就職者への優遇措置についてお答えします。平成27年の住民基本台帳移動報告によりますと、本市は622人の転出超過となっており、ここ数年、社会減が続いております。これは、若年層を中心として人口が流出傾向にあることを示すものであり、こうした観点からも、お話にありましたUIJターン就職者への優遇措置は、若年層の転入を促進する有効な方策になり得るものと考えております。現在、市内企業や高等教育機関等を対象としたUIJターン就職に係る実態調査を行っておりますので、この分析結果を踏まえつつ、他の自治体の事例なども参考にしながら効果的な支援策に取り組んでまいります。 新年度には、首都圏ビジネス情報センターの開設を予定しており、まずは本市のUIJターン就職に係る取り組みを広く周知することが肝要かと思いますので、積極的に関係各方面に連携・協力をお願いしてまいります。 UIJターンの促進につきましては、地域の次代を担う人材や労働力を確保し、地域の持続的な発展を果たす上で大きな役割を担ってまいりますので、今後も地元経済界はもとより、教育機関や国・県の関係機関などとも緊密に連携して効果的な事業展開を図ってまいります。 ◎企画調整部長(山名裕) 御質問の3番目の1点目、都市間交流事業についてお答えいたします。 本市は、これまで海外諸都市と市民主体の姉妹都市交流や音楽・観光など特定分野の施策推進を目的とした友好都市交流を進めてまいりました。また、都市・自治体連合の加盟を通じ、主にアジア太平洋地域の諸都市とのネットワークを構築するとともに、一昨年12月にはユネスコ創造都市ネットワークの音楽分野への加盟を果たし、国内外の創造都市との交流を進めています。 このような海外諸都市との交流や連携のあり方について、平成26年3月に浜松市国際戦略プランを策定し、本市の特徴や強みを生かした効果的な施策展開を図っております。特に海外諸都市との交流や連携を効果的に進めるため、国際的なネットワークを通じた関係構築、本市の特徴を生かした互恵関係の構築、そして民間交流を重視した都市外交の推進を都市外交方針としているところでございます。今後とも、このような考え方に基づき、海外諸都市との交流や連携を一時的なものとすることなく、戦略的に推進し、本市の活性化や都市問題の解決を図るための取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ◎産業部長(佐藤洋一) 次に、2点目の企業進出・現地サポート等、産業支援についての1つ目、世界情勢や国ごとに異なる政治情勢などの情報収集についてお答えいたします。 海外、特に新興国においては、社会制度等の整備途上にあり、各種制度変更が頻繁に行われ、進出している企業の経済活動に少なからず影響を及ぼしております。これらに対応するため、本市におきましては、海外9カ国13都市にアセアンビジネスサポートデスクを設置しています。各国のデスクでは、政府・行政機関と独自のネットワークを構築することで、各種制度改正に関する最新の情報を収集し、相談対応に活用するとともに進出企業に提供しています。また、日本貿易振興機構バンコク事務所への職員の派遣を初め、海外見本市への出展、さらに金融機関や損害保険会社など海外ビジネス展開支援に関する協定を締結する機関との連携等を通じて幅広い情報の収集に努め、サポート体制の充実強化を図っております。 次に、2つ目の各国の情勢に合うサポート・対応についてお答えいたします。 現在、サポートデスクでは、法令や商慣行など現地情勢に合わせた助言・相談等の支援を行っておりますが、こうした中、経済交流に関する覚書を締結しているタイ、ベトナム、インドネシアにおいては、具体的な事業展開として、本年度はベトナム及びインドネシア政府と連携したセミナーの開催、投資環境視察ミッション派遣を実施し、さらに平成28年度には金融機関と連携し、Mfairバンコクものづくり商談会へ参加することで、タイを中心としたアセアンでの取引拡大を支援してまいります。今後におきましても、企業ニーズを見きわめながら、各国の情勢に即した施策展開に努めてまいります。 次に、3つ目の職員の積極的な海外派遣についてお答えします。 企業の海外展開支援に当たっては、現地情勢に即した各種施策を検討することが重要と考えております。しかしながら、職員が現地を知る機会は限られており、海外業務全般に関する知識・経験の不足が課題の1つとなっておりますので、本市におきましては、自治体国際化協会等外部機関が主催する海外研修や人事課が用意する研修費支援制度を積極的に活用し、アセアン各国や欧米に職員を派遣しております。今後におきましても、さまざまな機会を捉えて、現地情報の収集や職員の資質向上に努めてまいります。 ◎産業部観光ブランド振興担当部長(今中秀裕) 御質問の4番目の1点目、浜松駅北口から浜松城までの案内表示についてから3点目の臨時案内係の配置についてまでは関連がございますので、あわせてお答えをいたします。 現在、JR浜松駅には、観光客の利便性を図ることを目的に、新幹線改札の正面西側に浜松市観光インフォメーションセンターを設置し、観光及び一般案内の業務を実施しております。平成27年度の4月から1月までの10カ月間には、外国人来訪者も含め11万1482人に利用していただいております。観光に訪れていただいた方に、観光インフォメーションセンターの場所がわかりやすいように、JR浜松駅構内の在来線出口に2カ所、新幹線出口に1カ所、計3カ所の誘導標識を設置し、案内所の外観には外国人観光案内所の認定制度シンボルマークを掲示しております。 観光インフォメーションセンターでの直接の御案内が確実でわかりやすいものと思いますが、それを補完するための案内表示やJR浜松駅北口の観光PR看板なども目につきやすい場所に効果的に設置することで、より利便性が増すことになると考えております。現在、JR浜松駅から浜松城に至るまでの2.4キロメートルには、出世街道のステッカーを道路や街路灯に張ることで浜松城にたどり着けるようにしていますが、距離や方向がわかりにくいとの御意見もありますので、わかりやすくするために矢印や距離の案内などを追加で張るように検討してまいります。 また、JR浜松駅北口広場の立体花壇とモニュメント花壇は、企業・団体の皆様と協働で花を飾ることにより、美しい町並みを一緒に育てていく取り組みとして設置されておりますので、御提案のありました観光PR看板の設置につきましては、関係者と調整し、浜松に訪れていただいた観光客にわかりやすい表示の整備を検討してまいります。 また、臨時案内係の配置につきましては、現在、浜松市観光インフォメーションセンター内で、浜松観光ボランティアガイドの会の協力などにより、市内観光や浜松城への御案内や説明をしております。大河ドラマおんな城主直虎」の放送に伴い、訪れる観光客の大幅な増加が見込まれますので、多くのボランティアの皆様に御参加いただき、浜松城や直虎ゆかりの史跡へ誘導できるよう、ボランティアの育成に取り組んでまいります。 ◎都市整備部花みどり担当部長(新村隆弘) 次に、4点目、浜松城公園敷地内の休憩所・土産売り場についてお答えいたします。 浜松城公園は、平成26年3月に天守門がオープンしたことから、浜松城天守閣への来場者も25年度には約16万5000人、26年度は約18万5000人と増加しました。今年度は、家康公顕彰四百年記念事業の効果により、20万人を超える来園者を見込んでおります。 この公園の管理運営は指定管理者に委託しておりますが、天守閣での物品販売、移動車両による喫茶スペースの設置、桜の季節には浜松城公園さくらまつりの開催など、さまざまな自主事業によって増加する公園利用者へのサービスの充実に貢献しております。平成29年には、大河ドラマおんな城主直虎」が放送予定であることから、さらに観光客の増加が見込まれます。今後は、来園者の方々が御休憩や買い物など、より快適に過ごしていただけるよう、休憩場所の増設や軽飲食、物品販売の充実について指定管理者と協議を進め、民間活力を活用した来園者へのサービス向上に努めてまいります。 ◎市民部文化振興担当部長(山下文彦) それでは、御質問の5番目の1点目、ビーチスポーツの現状と施設整備についてお答えいたします。 ビーチスポーツの中でも代表的なビーチバレーは、オリンピックの正式競技となっており、国内においても平成29年度のえひめ国体から正式競技に採用されることとなっております。また、ビーチラグビーにおいても、平成27年度のわかやま国体においては、デモンストレーションスポーツとして実施されるなど、ビーチスポーツの注目度が高まっています。 一方、本市においては、平成16年から舞阪地区を会場として、ビーチラグビー大会が毎年開催されており、昨年は全国から53チーム、約700人の参加がありました。本市の地域資源である遠州灘や浜名湖をビーチスポーツに活用すれば、観光振興や地域活性化にも期待が持てます。こうしたことから、今後、ビーチスポーツ競技団体の活動状況や競技者ニーズを調査し、施設整備の可能性について研究してまいります。 ◎都市整備部花みどり担当部長(新村隆弘) 次に2点目、江之島水泳場の再利用についてお答えいたします。 江之島水泳場は昭和54年に開設されましたが、老朽化や耐震性に問題があることから、浜松市総合水泳場トビオのオープンに合わせ、競技用50メートルプールを平成20年度に利用を停止いたしました。現在、水泳場の中央部分にアーチェリー場を整備し、東側の25メートルプールと児童プールを無料開放しております。 閉鎖中の競技用50メートルプールと観客席をビーチスポーツ施設として再利用することにつきましては、施設が耐震基準を満たしていないことから困難であると考えております。江之島水泳場は、今後、競技用50メートルプールと観客席を全て撤去し、東側芝生広場と屋内プール跡地を含め遠州灘海浜公園にふさわしい施設に再整備し、海岸地域の活性化に取り組んでいく方針でございます。御質問の施設の設置につきましては、ビーチスポーツの競技人口や実態を把握し、利用者の要望を踏まえた上で再整備計画にビーチスポーツ広場の設置を盛り込んでいけないか検討してまいります。 ◆10番(鈴木唯記子) 議長、10番。 ○議長(鈴木育男) 10番鈴木唯記子議員。 ◆10番(鈴木唯記子) 御答弁ありがとうございました。 ここからは、今回初めての質問をした感想を織りまぜながら意見・要望を述べさせていただきたいと思います。幾つか御提案させていただきましたが、市民の皆さんからの声ですので、ぜひ検討だけでなく実行していただきたいと思います。 市長から、2014年の合計特殊出生率の実績が1.44であった厳しい現実を踏まえ、まずは1.84を目指す。一時的な取り組みにならないよう費用対効果を考慮し、スピード感を持って新たな事業を検討していくという大変力強い御答弁がありました。私も全く同感で、スピード感が重要だと思います。 しかし、今回の質問をするに当たり調査をしている中で感じた所管部署の壁、これは想像以上に厚く高いものでした。目標は達成するために立てるものだと考えます。限りある財源ですから、ない袖が振れないことは重々承知をしております。しかし、この“やらまいか”総合戦略が達成できないただの目標であるのなら、それははかない夢にすぎません。できる限りの全てを実行しても、この人口減少に歯どめがかかるか、その保証はありません。だからこそ、党を超え、会派を超え、そして所管部署の壁を超え、市長のおっしゃるとおり市民の皆様とともに、知恵と勇気を持って理想の未来を築き上げていかなければいけません。そのためにも、決めたら終わり、任せたら終わりではなく、実際に現場を直接見て、話を聞いて、生きた施策を実行していただいて、浜松に住んでよかったな、浜松に住みたいな、やはり浜松は他都市とは違うよね、そう言われるような取り組みをしていただきたいと思います。 以上で、私の全ての質問を終了させていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(鈴木育男) 以上で、本日の一般質問を終わります。----------------------------------- ○議長(鈴木育男) 明日の本会議は、午前10時から開きます。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 本日は、これをもちまして散会いたします。     午後2時59分散会-----------------------------------       会議録署名議員        浜松市議会議長        浜松市議会議員        同        同-----------------------------------...