松江市議会 > 2021-12-07 >
12月07日-03号

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  1. 松江市議会 2021-12-07
    12月07日-03号


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    令和 3年第5回11月定例会    令和3年第5回松江市議会定例会議 事 日 程(第3号) 令和3年12月7日(火曜日)午前10時開議 第1 一般質問     三 島   進  議 員     岩 本 雅 之  議 員     三 島   明  議 員     海 徳 邦 彦  議 員     森 本 秀 歳  議 員     小 澤 一 竜  議 員     村 松 り え  議 員     錦 織 伸 行  議 員────────────────────────────────────────本日の会議に付した事件 一般質問  三 島   進  議 員  岩 本 雅 之  議 員  三 島   明  議 員  海 徳 邦 彦  議 員  森 本 秀 歳  議 員  小 澤 一 竜  議 員  村 松 り え  議 員  錦 織 伸 行  議 員────────────────────────────────────────出 席 議 員(34名)    1 番   小  澤  一  竜    2 番   中  村  ひ か り    3 番   たちばな  ふ  み    4 番   三  島     明    5 番   山  根     宏    6 番   海  徳  邦  彦    7 番   村  松  り  え    8 番   原  田     守    9 番   舟  木  健  治    10 番   野 々 内     誠    11 番   錦  織  伸  行    12 番   河  内  大  輔    13 番   細  木  明  美    14 番   太  田     哲    15 番   田  中     肇    16 番   米  田  と き こ    17 番   岩  本  雅  之    18 番   長 谷 川  修  二    19 番   柳  原     治    20 番   野  津  直  嗣    21 番   森  本  秀  歳    22 番   川  島  光  雅    23 番   石  倉  徳  章    24 番   石  倉  茂  美    25 番   田  中  明  子    26 番   吉  金     隆    27 番   森  脇  幸  好    28 番   南  波     巖    29 番   津  森  良  治    30 番   森  脇  勇  人    31 番   川  井  弘  光    32 番   三  島  良  信    33 番   三  島     進    34 番   立  脇  通  也───────────────────────欠 席 議 員(なし)───────────────────────欠     員(なし)───────────────────────事務局職員出席者  事務局長    福  島  恵 美 子  次長      永  井  秀  之  議事調査課長  竹  田  優  子  書記      古  川     進  書記      梶  田  崇  光  書記      月  森  致  子  書記      池  田  真 理 子  書記      山  根  広  大───────────────────────説明のため出席した者  市長      上  定  昭  仁  副市長     能  海  広  明  副市長     講  武  直  樹  副市長     平  林     剛  政策部長    山  根  幸  二  総務部長    小  村     隆  総務課長    永  田  幸  子  防災安全部長  永  田  明  夫  財政部長    水     研  二  産業経済部長  森  原     透  観光振興部長  高  木     博  市民部長    吉  田  紀  子  福祉部長    湯  町  信  夫  健康部長    足  立     保  環境保全部長  花  形  泰  道  歴史まちづくり部長          松  尾  純  一  都市整備部長  爲  國  岳  彦  教育長     藤  原  亮  彦  副教育長    寺  本  恵  子  副教育長    成  相  和  広  上下水道局長  小  塚     豊─────────────────────── 〔午前10時00分開議〕 ○議長(立脇通也) おはようございます。これより本日の会議を開きます。─────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(立脇通也) 日程第1「一般質問」を昨日に引き続き行います。 順次発言を許します。 33番三島進議員。 ◆33番(三島進) おはようございます。松政クラブの三島進でございます。今日は、2点、主にエコクリーンの関係と上下水道についてお伺いをしたいと思っているところでございます。 平素は、エコクリーンに関しましては、松江市民のごみをきっちりと取っていただいている、また土曜、日曜、祭日なしにして、お盆とかお正月のお休みには御尽力をいただいていますことを心から感謝をする次第でございます。 さて、エコクリーンができましてから早いものでおおむね10年たったと思っているところでございます。この10年間の間にいろいろなことがあったと思っていますけれど、まず1つは、包括契約が私の記憶ではおおむね20年ではなかったかなと思っています。また、いよいよ稼働したときに、すぐに1号炉、2号炉、3号炉と修理をしなきゃいけない大きな事故が起きました。このようなことの経過を取りながら本日まで順調に私は動いていると思っているところでございます。 そこでお伺いしたいのは、先ほど言いました包括契約の期間は20年であったかどうかということが1つでございます。 また、契約期間中の修理の取扱いについての契約内容はどのようになっているのか伺っておきたいと思います。新日鉄のミスで大きな事故が起きたわけでありますけれど、それに関連しての併せて先ほど申し上げましたようなことがどうなっているかお聞きしたいと思っています。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) 契約期間につきましては、平成20年8月開催の松江市新ごみ処理施設建設検討委員会において、大規模修繕を行うまでの耐用年数及び性能保証期間を合わせて15年と決定されました。その後、平成23年2月開催の同委員会において、設計どおりの性能を保持しているかどうかや、運用コストの算定基礎となる数値を確認するため、その後2年間は長期包括的運営業務委託契約によらず、単年度契約を行うことになりました。それに伴い、長期包括的運営業務委託契約の契約期間は、残りの13年間となりました。しかし、平成23年9月に溶融炉の焼損事故が発生し、平成25年2月まで修理や改良工事を行ったことから、単年度契約を平成25年度、平成26年度の2年間延長することとしました。その結果、現行の長期包括的運営業務委託契約の期間が平成27年度から令和7年度までの11年間となったものでございます。 また、契約期間中の修理の取扱いについてでございます。 溶融炉の焼損事故の修理及び改良工事には、平成23年9月から平成25年2月までの17か月を要しましたが、3炉のうち最低1炉は稼働させ、滞りなくごみ処理をしてまいりました。 事故は、施工業者である新日鉄エンジニアリング株式会社が溶融炉に保温材を設置したことにより、溶融炉の熱が放出できなくなり高温になったことが原因でした。したがって、この施工業者に過失が認められたことから、修理費を負担させるとともに、損害金981万520円の支払いを受けました。 なお、ごみ処理の業務については、契約どおり履行されたため、委託料の減額は行っていません。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 状況はよく分かりましたが、その後は炉に対して同じような事故は発生していますか、いませんかお伺いします。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) 大規模修理につきましては、先ほど御説明いたしました平成23年9月に発生した溶融炉の焼損事故によるもの以外ございません。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 始動から現在まで、先ほどお話聞きましたように、おおむね10年、そしてこの間が修理とかで数年間短縮されての包括契約になっているわけでありますけれど、その間に、現在まで、消耗品以外で大きな修理が発生した場所があるかないかお伺いをしたいと思います。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) ございません。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) ないようで、大変喜ばしく思っているところでございます。 それでは続きまして、2番目の焼却炉の機能についてお伺いをしたいと思います。 当初は、ごみの分別は必要ないということでございました。内容につきましては、可燃ごみ、そして廃プラ、そして選別、機械選別した施設の出た選別の残渣と、それから有機汚泥などなどになっています。このようなことを当初説明を受けたわけでございますけれど、なぜ分別が再開されたのかお伺いをしたいと思います。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) 平成23年のエコクリーン松江稼働後は、もやせないごみの区分をなくし、従来のもやせないごみのうち金属を新たに金属ごみとして区分いたしました。また、資源ごみの分別については、従来から変更はしていません。しかしながら、エコクリーン松江稼働前に行った町内会や自治会の説明会において、分別が分からないものはもやせるごみに入れてよいと受け止められかねない説明をしたため、分別しなくてもいいという誤解を生みました。そのため、平成30年10月の料金改定の説明に町内会や自治会へ伺った際に、誤解を生じたことをおわびし、改めてごみの分別の徹底をお願いいたしました。 なお、分別については、平成23年から大きく変更したところはございませんが、蛍光管につきましては、法の改正に伴い、平成30年4月から市内18か所での専用回収ボックスによる回収に変更し、現在は市内33か所に増設しています。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。
    ◆33番(三島進) 我々がお聞きしたのは、分別はしなくていいということをはっきり聞いたわけでございます。そのような状況で、分別をしなくてもいいという観念で市民はいたと思っています。このことは、今御説明をいただきましたけれど、今回新日鉄のその分別についての、このたび改めて分別することになったわけでありますけれど、それは新日鉄の依頼なのか、松江市の考えなのか、また分別と発電量の関係でありますけれど、新日鉄と発電量についての約束事があったかなかったか、これも併せてお伺いをしておきたいと思います。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) 先ほど御説明いたしましたように、分別方法はエコクリーン松江稼働時から変わっておりませんが、誤解を生む説明があったため、平成30年に料金改定の説明のため町内会、自治会に伺った際、再度ごみの分別の徹底をお願いしたところでございます。 また、発電量についての約束事についてでございますが、発電量についてはエコクリーン松江に搬入予定のごみの量と種類の調査を行いまして、その結果に基づき、設計上、最大4,800キロワットの発電機を設置し、年間2万8,000メガワットアワーの発電をしております。そのうち、エコクリーン松江での使用分を除いた約1万5,000メガワットアワーを売電しております。発電量と売電量は、稼働時から大きな変動はありません。一方で、売電単価については、市場価格が下がっておりまして、ピーク時の平成27年度に約3億円あった売電収入が令和2年度には約2億円となっております。 また、運転委託業者に対する売電インセンティブにつきましては、平成27年度の長期包括的運営業務委託契約時に、平成25年度と平成26年度の運転実績により基準となる計画値を定め、計画値を超える売電量相当額運転委託業者へ支払い、未達成分については委託費から控除することとしております。この6年間で見ると、計画値を上回っている年度もあれば下回っている年度もあります。直近の令和2年度においては、計画値に達していなかったため770万円を委託費から減額控除しております。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 今お話を伺いましたが、いわゆる売電といいますか発電量が下がった原因は何だと思っていますか。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) 発電量は特に下がっておりませんで、売電の単価が、入札による単価の部分が下がっております。エコクリーン松江の場合ですと、廃棄物を燃やしている部分についてはバイオマス発電の部分と非バイオマス発電の部分がございまして、バイオマス発電の分についてはFITの固定買取り価格で買取りしているんですけれども、非バイオマス発電については年度年度で入札しております。その関係で、入札の単価が年々下がってきておりまして、売電量はほとんど変わりないんですが、単価が下がった関係で金額も下がっている状況でございます。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) それは、当初からそういうことですか。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) はい、当初から入札をしています。ただ、FITの適用をしたのは、運用を開始して数年後にFITの固定買取りに移行しております。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) よく分かりました。特に、新日鉄とは売電に関するいわゆる発電量についての約束事はなかったということでありますが、私はちょっと、これは個人的な感じでありますけれど、いわゆる分別が正確になればなるほど火力が、熱量が上がらないと。上がらないということで発電量が自動的に減少しているんではないかと思っておりますが、そういうことはないということですか。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) カロリーにつきましては、当初、長期包括的契約する段階で調査をして、その中で基本的には基準としましてごみの量を年間6万トン、1トン当たり1,900キロカロリーということで積算をして、これに基づいて年度で、年度末で目標設定の数値を算定しております。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 今、年間に6万トンというお話でありましたけれど、大体1炉、いわゆる1つの高炉で、1日24時間でありますけれど、大体85トンの能力があるということで、この能力に基づいて3炉こしらえたということだと記憶をいたしております。 そこでまたお伺いいたしますけれど、現在の焼却炉の能力に余裕があるかないのかということがまず1つ。当初は、新日鉄の説明では、昔の埋立てしたごみ、いわゆる昔の焼却炉で余ったごみ、そして焼却をせずにそのまま処分をしたごみ等が現在でも埋立地にあるわけであります。そこは、御承知のように、川津でありますけれど、ガスが発生をしたりということで、八雲の場合はもうかれこれ30年になりますけれど、今どうしているか分かりませんけれど、いわゆる悪水が出る、環境に悪い水が出るということで、長い間八雲の処分場も市のほうから点検をし、そして毎年毎年点検の結果によっては薬剤を入れたりして管理をしておられた記憶があります。 そこででありますけれど、昔埋め立てたごみを再掘削して焼却できるんだということを、新日鉄がこの機械を設置した時点で我々は説明を受けているわけであります。それが1日の能力、そして年間の能力としては6万8,000トンぐらいと伺っているところでございます。このようなことを思いますと、あれからあと埋立地を再掘削して焼却されているのかいないのか、そこのところを併せてお伺いをしておきたいと思いますし、新日鉄が私が申し上げたことと違っているのかどうなのかも併せてお伺いをしておきたい。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) エコクリーンの日量の処理能力は、24時間稼働で、議員言われますように85トンで、それが3台ありますので、1日24時間で255トンの処理能力を持っております。現在、この処理能力で十分松江市のごみの処理はされていると考えております。 あと掘り起こしごみを焼却することについてでございますが、掘り起こしごみを焼却する場合には、前処理施設の設置など多額の費用が必要となることから、設計時の設計では掘り起こしごみを処理対象としておりません。現在も本市の不燃物処分場に余裕があることから、再掘削して焼却することは考えておりません。ただ、当初そういったような掘り起こしごみエコクリーンの焼却炉の中に入れることは可能ではありますけれども、そういった理由から現在行っておりませんし、設計時にも対象としておりません。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) そうすると、十年一昔ということがありますけれど、10年前の新日鉄の説明は間違っていたということですか。我々には掘り起こして昔のごみも焼却になりますよと、そうするとあとの土地も有効に使われますよと、このようなお話も伺っているわけでありますし、そして、松江市としては、これから処分場、いわゆる最終処分場は要らないということもはっきり聞いておりますが、その点はどうですか。 ○議長(立脇通也) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) 設備としては掘り起こしごみも投入できる性能を有しておりますけれども、先ほどお話ししましたように、掘り起こしするには掘り起こししたものを前処理したりとか、いろいろほかの経費がかかりますもので、そういったことを考慮して、最終的に設計段階では掘り起こしごみを入れないという判断を松江市のほうでしております。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) そうしますと、掘り起こしは松江市の判断でやめたと解釈をすればいいと思っておりますので、一応それは理解をしたと思っております。 続きまして、2番目のごみ収集の問題であります。 御承知のように、大きく分けてごみの収集方法は戸別収集、いわゆる一軒一軒の前に出されたごみ、2軒、3軒分をまとめたごみと同時に私のほうの町内会のように120世帯を3か所で賄っているということであります。しかしながら、だんだんと高齢化が進んでまいりましたし、重たいごみを300メートルも400メートルも持って歩くということは大変であります。まだ、御主人がいらっしゃるときには猫車で乗せて来られよったですけれど、だんだん高齢化にして御主人はおられないということになりますと、どうしてもごみを持って出られないという状況がどんどん発生をしてきているわけでございます。これは私の町内だけじゃないと思っておりますが。 このときに、環境保全部のほうへ連絡をいたしまして、いい方法はないかなということをお願いしましたら、7軒から10軒ぐらいの世帯の署名簿をつけて提出してくれと。と同時に、どこのところへ設置するかという場所も決めて出してくれということでございました。出させていただいて許可をいただきました。そのときに、お話をいただいたのは、ごみ箱。ごみ箱については、3分の1を負担してくださいということで3分の2は自分のほうでということで、我々も何種類かのごみの大きさを見せていただきましたけれど、結局大きな料金の差があるもんだから、いわゆる中間のものといいますか、小さいもので一応現在来ているわけであります。特に、7世帯、10世帯では時期によっては足らないわけであります。したがいまして、私のほうで勝手でありますけれど造ったごみ箱を同時に設置をしてやっておりますけれど、そのほうが蓋を開けたり下げたりがないもんですから、一応ネットは上にかけてありますけれど、そっちのほうが先いっぱいになるわけです。そして、あと役所から補助金いただいたものが後になるということでありますけれど。 それはそれとして、問題は地域の皆さん方が大変不便を感じていることは事実であります。と同時に、設置するには場所が要るわけですし、特に我々住んでいる周辺は農地が多いわけでありますけれど、借りるにしても無償で借りるということは大変難しい状況になってきております。そのことを思いますと、当然土地の、この間こしらえたものを含めて5か所今あるわけですけれど、賃料を払ってごみを置かせていただいているということであります。このようなことは、自治会の負担にもなりますし、今後ごみの取扱いについても市民の平等性を考えますと、最近そういううわさが流れたかどうか分かりませんけれど、設置場所を増やしてくれという要望が多くなってきております。 そこででありますけれど、私は先ほど市民の平等性というお話を申し上げましたけれど、原則として私はこれは補助金というよりも行政で持つべきだと、持っていただいても私はいいじゃないかと思っております。 もう一つは、箱よりも場所によっては工事費やらもろもろの、借地は僅かな、年間に1万円とか2万円で済んでいるわけでありますけれど、問題は工事費がかなりかかるということがありますので、その点を含めてのもしお考えがあればお伺いをしておきたいと思います。 ○議長(立脇通也) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 本市のごみ収集につきましては、良好な衛生環境と景観を維持し、また効率的な収集業務を行うために、今三島進議員のおっしゃった集積所収集方式を基本としておりまして、今年10月末時点で市内に約6,700か所の集積所が設置されております。集積所収集方式の実施に当たりましては、ごみ箱や飛散防止ネット等を設置する必要があるため、経済的負担の軽減を目的に補助制度を設けております。議員御指摘のとおり、集積所を設置するに当たって、無償で土地を利用できるケースが少なくなってきておりまして、また近年、ごみ箱などの設置工事費についても相談を受けるようになってきております。こうした状況を踏まえまして、現在補助制度の見直しを進めているところでございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 今、市長の答弁で6,700か所もあるということで驚きましたけれど、いずれにしても地域の自治会の負担ということもありますので、見直しをひとつお願いしたいと思っているところでございます。 そうしますと続きまして、3番目の上下水道についてお伺いをしたいと思います。 これは、特に上水についてでありますけれど、上水については漏水についてお伺いをしておきたいと思っております。 ここの質問の中にも書いておりますけれど、漏水の3件、私のほうへ報告があったということであります。そのうちの1件は、私のほうの会社でありますけれど。 1つは、温水器、温水器のいわゆるタンクの中に、水道からタンクの中へ入れる、温水器の水は下から入れるわけですので、当然つないであるところはタンクの底にあると、簡単に言うとそういうことでありますし、おおむねのところが外に置いてあるのが多い。そうしますと、温水器から量がたくさん漏れた場合は、お湯にならないわけですけれど、お湯になるまでの間は半分水道は上がる、半分は漏水している状態だと、温水器は正常に動いているわけであります。そのような関係で、検針に来られた方が何と水道代が多過ぎるということで、1か所は18万円の請求が来たということであります。どうも聞いてみますと、その前後1週間ぐらいは留守をしていて、そのときに完全に離れたということだろうと思っております。そのようなことがありましたので、局のほうへ御連絡を申し上げて、どうかというお願いをしました。 もう一つは、私のほうの会社でありますけれど、直圧式で下から上、3階の建物ですので直圧で上へ上がるということでありましたので、我々も素人でありますので、直圧ということは直接水道管が上がって、そして3階のアパートですので、そこへ直接水道が流れるもんだと思っておりましたが、直圧でも一遍上のタンクへためて、そしてそこから分配しているということでありました。 ところが、検針に来られて、水道のメーターがフル回転していますよということでございました。うちの事務が出てみたら、とても目にも留まらない速さで回っていたということで、これは大変だということでございました。そして、私のほうはすぐ業者へ頼んで見てもらったら、業者も上のタンクということは気がつかなかったようです。業者も大分ばたばたしておりましたけれど、最終的にタンクだということに気がつきました。タンクの蓋を開けたら、中のフロートが外れていたということで、フロートが利かなくなっていたということであります。 もう一か所は、東出雲町から、80超えた年配の方でありましたけれど、これも温水器から漏れているということでございました。 ところが、行政のほうはルール上、漏水に関してのいわゆる自己管理が条例の中にうたわれているということでありまして、条例の中で規則なり附則なりでそれは責任、いわゆる管理責任において払っていただくということでございました。当然、我々の管理不足だと言われればそうかもしれませんけれど、温水器、私の家は温水器が中へ入っていますけれど、そう言われて見てみました。ところが、漏れているのが分かりません。どこから入ってどこから漏れるのか。 そのような格好で、今おっしゃったようなルールがあるならば、これは見直していただかなきゃ大変だと。個人で18万円も払うということは大変でありますし、私のほうの水道料は60万円だということでございました。これは、我々の管理不足と言われれば、これはやむを得んわけでありますけれど、そういうことが市民の皆さん方が全員が管理がなるだろうか。恐らく99%の方が検針に来られて初めて分かるのがほとんどだと思っています。私は、検針に来られた方に一日も早くこうして見ていただいた、定期的に来ていただいている、本当にありがとうございましたということでお礼は申し上げました。ところが、当然漏水に対しての負担金は当たり前でありますけれど、先般来、水道の関係の方に来ていただきましたら、いや、随分ありますよということで、特にこれからは寒くなる、冬季に、いわゆる冬に入るということになりますと、管が凍ったり、そしてパイプがそこへ入っているところがはしれたりということで、これからまだまだ多くなります。このようなお話をいただきましたので、どうか松江市としても、局としても民間の皆さん方に広報として流すべきだと1つは思っているところでございます。 改めまして申し上げますけれど、条例なり規則、附則等に対しての改定なり考え方を改めていただくようにお願いを申し上げるのが今日の題でございます。お考えがありましたら、よろしくお願いいたします。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) まず、冬季の水道管の凍結、破損等の広報活動でございます。 現在のところ、市報、ホームページでの広報のほか、11月、12月の検針時に配布するチラシ等により周知を行っているところでございます。さらに、気象庁から低温注意報が発表されるなど、水道管の凍結のおそれがある際には、その都度状況に応じましてホームページ、ケーブルテレビ、屋内告知端末、防災メール、広報車、SNSなどによりまして防寒対策を呼びかけております。引き続き、様々な手法によって周知を行いたいと思いますし、今後は議員御指摘のような温水器や貯水タンク等からの漏水の点検などについても分かりやすく積極的な広報に努めてまいります。 また、料金の減免につきましては、議員おっしゃられますとおりお客様の所有物であります敷地内の給水管や蛇口などの給水装置は、原則お客様の責任で適正に管理していただくものでございまして、漏水したときの水道料金は、漏水分も含め、原則として全額お客様の負担となっております。 ただし、地下や建物の壁内などの漏水は、お客様が適正に管理をされていても発見が困難で、水道料金も高額になる場合もあることから減免する制度を設けております。現在のところ、温水器や貯水タンクなどは目視ができる箇所であることから、減免制度の対象外としておりますが、近年、設備の老朽化あるいは独居世帯や高齢者のみの世帯の増加によりまして、通常の管理が困難な状況が生じていることも承知しております。地下や建物の壁内以外の漏水も減免の対象とするよう、今年度中に要綱を改正してまいりたいと考えております。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) ありがとうございました。そのようなことでございますので、しっかりと行政としての取り組まれることはしっかりやっていただきたいと思っておりますし、先ほど地下のことについては、こういうお話がありましたけれど、いわゆる屋上のタンクにしても温水器にしても、普通の人は水槽を見て歩くことはほとんどないと思っておりますので、そういうものも併せてひとつ今後検討していただきたいと思っております。 次に、下水道の区域内での未配管の地域があるか、あればちょっと状況に併せて理由をお聞かせください。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 下水道の整備は、計画区域内のほとんどの区域で配管の整備を終えておりますが、一部で未配管の箇所も残っております。主な理由は、私道路で配管の同意が得られない、道路より家屋の高さが低く、宅内にマンホールポンプを設置しなければ汚水を流すことができない、あるいは集落から離れた距離にあるなど、地形的な問題によるものでございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 松江市全体でどのくらいの率ですか。パーセンテージといいますか。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 区域内未接続でございますが、公共下水道の場合には未接続は5.6%でございます。あと集落排水施設等もございますが、これにつきましての接続率は92.4%、未接続率は7.6%となってございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) ありがとうございました。接続のあれもよく分かりましたし、されていない方の状況もよく分かりました。この中でもう一つは、下水道についてでありますけれど、下水道管、いわゆる配管をしてあるけれど取付けをしていない方がどのくらいあるのかお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 先ほどのちょっと答弁の一部修正も併せまして御回答申し上げます。 汚水処理人口普及率、先ほど言った公共下水道や集落排水、その他も含めまして、全てでの接続率が94.1%、未接続率は5.9%でございます。 それから、接続をされていない世帯でございますが、未接続世帯につきましては、令和2年度末時点での接続勧奨世帯を把握しておりまして、3,468世帯でございます。 主な未接続理由につきましては、接続工事に必要な資金上の理由が897世帯、全体の26%、高齢者のみの世帯で現状では接続の意向がないものが856世帯、25%、老朽化により家屋の取壊しの可能性があるためとするものが855世帯、25%となっております。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) よく分かりました。 あと、下水道に今接続をされていないところの状況もお聞きしましたが、まだ区域内でのくみ取り方式でやっておられる方は、下水管が来ておっても接続せずにくみ取りをしている方もおられると伺っていますが、くみ取りはこの区域内にどのくらいあるわけですか。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 先ほどお答えいたしました接続勧奨世帯3,468世帯でございますが、このうちし尿をくみ取りにより処理されている世帯は1,528世帯となっております。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) くみ取りの方を今お聞きしましたが、これつながれない、いわゆる下水道に接続しないという理由は何かありますか。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 未接続の理由でございますが、先ほどとほぼ同様でございます。接続工事に必要な資金上の理由が435世帯、28%、高齢者のみの世帯で現状では接続の意向がないものが338世帯、22%、老朽化により家屋の取壊しの可能性があるためとするものが304世帯、20%などとなっているところでございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 分かりました。今の中でも、いわゆる資金的な問題もあると伺ったわけでありますけれど、接続の指導係といいますか、そういう方があろうと思っていますが、設備に関する費用の貸付制度はあるのかないのか、また母子家庭とか、それから生活保護の方、そして高齢者の方に対しての支援制度があるかないか、併せてお伺いをいたします。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 未接続世帯に対します接続勧奨業務につきましては、上下水道局の営業管財課で行っているところでございます。ひとり親世帯及び高齢者世帯を対象とする支援制度、補助制度はございませんが、そのような世帯を含めまして下水道に接続する際の工事費用を一時的に負担することが困難な世帯に対して融資をあっせんする制度がございます。この制度は、くみ取便所の改造、または浄化槽を廃止して下水道に接続する際の工事費用全体に対しまして、貸付けの上限額を100万円、最長償還回数を60月、無利子による融資をあっせんするものでございます。 なお、生活保護世帯が下水道接続工事を行う場合は、その費用が扶助の対象となる場合がございますが、上限額が18万6,000円と低いため、利用されていない状況でございます。以上です。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) 今、あっせんという言葉がありましたが、これは松江市が貸し付けるんじゃなくして紹介をするだけですか。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) おっしゃるとおりでございまして、それに係る利息については水道局のほうで負担をしているということでございます。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) ありがとうございました。できれば松江市のほうでしっかりと支援をしてあげる方法でも検討ができて、松江市民がきれいな衛生的な環境での生活ができればなと思っております。 もう一つは、(6)でありますけれど、下水道区域においての合併浄化槽は認めないと伺ったことがありますが、行政の都合といいますか、下水道本管までの距離が長いとか高低差があるとかといったものに対しても、この浄化槽設備は認めないのか。 それからもう一つは、これに対する補助金、助成金が対象にならないと一時聞いたことがありますけれど、その点についても併せてお伺いをしたいと思います。 ○議長(立脇通也) 小塚上下水道局長。 ◎上下水道局長(小塚豊) 下水道計画区域内では、下水道への接続が議員おっしゃるとおり原則でございますが、先ほども申し上げましたが、私道路で配管工事の同意が得られない、あるいは道路より家屋の標高が低く、宅内にマンホールポンプを設置しなければ汚水を流すことができない、あるいは集落から離れた距離にあるなど、地形的な問題等によって下水道管を布設できない未供用の区域では、個人で合併浄化槽を設置することができることとなっております。 なお、個人で設置される合併浄化槽に対する補助金や助成金は現在ございませんが、できるだけ下水道のほうはマンホールポンプあるいはその先の公共ますまでは工事をさせていただいて設置をするという原則考え方を持っております。そういったことにつきまして、浄化槽の設置も含めまして、お気軽に上下水道局まで御相談いただければと考えております。以上です。 ○議長(立脇通也) 三島進議員。 ◆33番(三島進) お話伺いますと、補助金なり助成制度はないということでありますけれど、これは多少私は考えるべきだなと思っていますし、今御説明があったようなことをしっかりと努力して前向きに取り組んでいただきたいと思うところでございます。 松江市は、早くから下水道の整備がされているわけでありますけれど、松江市のまちづくりには不可欠なものだと思っております。県都松江市としては重要な事業であることから、松江市も積極的に今日まで取り組んでこられたわけでありますし、松江市民としては誇れるところだろうと私は思っております。しかしながら、今お話がありましたように、まだつけたくてもつけられない方、また状況によって経費がかかるから松江市としてはできないという一部ニュアンスがあったように伺っておりますので、この点に併せても今後努力をしていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(立脇通也) 17番岩本雅之議員。 ◆17番(岩本雅之) 皆さんおはようございます。志翔の会の岩本でございます。 早速質問に入らせていただきたいという具合に思います。 松江市の要配慮者支援推進事業、いわゆる見守り隊の支援事業について、まずは質問させていただきたいという具合に思います。 この事業について、よく知らない方もいらっしゃるかもしれませんので、この目的をまずは伺いたいと思います。 ○議長(立脇通也) 湯町福祉部長。 ◎福祉部長(湯町信夫) 要配慮者支援推進事業は、高齢の方や障がいのある方などが住み慣れた地域でいつまでも安心・安全に暮らしていけるよう、住民共助の支援組織の立ち上げや、その運営を支援する目的で行っております。支援組織では、平常時から地域の要配慮者の皆様の状況把握や情報共有を図り、見守りや声かけ活動等の支援を行うとともに、災害時の安否確認や避難支援、情報伝達などの活動を行っていただいております。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。 日常生活の中において、目が見えにくい方、それから耳がちょっと聞こえにくい方、それからなかなか自分の意思表示ができない方、そういうような方々がいらっしゃいます。そういった方々がやっぱり災害という緊急時において、やっぱりどういう具合な形で避難をしていくかということを考えていくのは非常に重要なことではないかという具合に思っています。 そこで2つ目の質問に入ります。 災害、緊急時において、現在の松江市の支援連携体制についてお伺いしたいという具合に思います。 ○議長(立脇通也) 永田防災安全部長。 ◎防災安全部長(永田明夫) 要配慮者の方の安全確保体制につきましては、地域防災計画において災害発生に備えまして、あらかじめ避難行動要支援者名簿を作成いたしまして、要配慮者と支援する方との間で支援関係を構築していただき、要配慮者は災害発生時に支援する方と避難行動を取っていただくこととしてございます。 支援する方がいない要配慮者の方につきましては、消防機関、警察機関、民生児童委員、社会福祉協議会、地区社会福祉協議会、自治会、自主防災組織及び要配慮者支援組織などと情報を共有いたしまして、要配慮者の方の安否確認を行うとともに、迅速に避難ができる体制としてございます。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。 それでは、この事業の課題と地域に期待することは何かということをお伺いしたいと思います。 ○議長(立脇通也) 湯町福祉部長。 ◎福祉部長(湯町信夫) 要配慮者支援組織については、世帯カバー率を70%にすることを目標に取り組んでいますが、地域によって組織の設置状況が異なることが課題として上げられます。今後も設置が進んでいない地域に対し、例えば法吉地区で行われている配慮が必要な方を地域住民や福祉関係者などが複数人で支援する取組事例なども紹介しながら、出前講座や説明会を通して積極的に働きかけ、支援組織の設置を進めていきたいと考えております。 併せまして、町内会・自治会や自主防災組織などとも関係が深いことから、引き続き市民部、防災安全部、福祉部の3部が連携して、地域におけるより実効性のある共助、支え合いの体制づくりを進めてまいります。 また、災害時の避難の実効性を高めるためには、要配慮者の方々に対して、あらかじめ支援者を決めておくなど、個別避難計画の作成を推進する必要があると考えております。作成に当たっては、要配慮者御本人や御家族の状況など、地域の実情に詳しい地域の皆様の協力が不可欠であり、作成支援や避難支援実施者など役割を担っていただくことを期待しております。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。そのことを踏まえた上で、私のほうから1つ、今もう既にやっていることですけれども、みんながやっぱり認識をしていくということで重要だと思っているのは、この支援体制に関わりを持つ方々がやはりしっかりと顔が見えるまず関係性になること、そして要配慮者の方々について、しっかりどういうような例えば障がいを持っているのか、例えばどういうような配慮が必要なのかなということを考えた上で、みんなでそのことについて研修をするとか、実際に、例えば車椅子の研修なんていうものは、実際にこういうような形で支援体制を構築することになったときに、一回も車椅子を触ったことがないとか、やっぱりそういうことがないようにしないと実効性が高まっていかないのではないかなという具合に思います。こういった事柄は、様々な方々と一緒になって進めていかなきゃいけないことだという具合に思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 続いての質問に入りたいという具合に思います。 新庁舎の活用について、私自身思うことが1つあるとするなら、やはり新しい庁舎については市民全ての方々がしっかりと松江市の顔として、拠点として誇れるようなものになっていかなきゃならないという具合に私は思っています。その上で、今現状において松江市としてのお考え、検討状況がもしあれば、伺いたいと思います。 ○議長(立脇通也) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 新庁舎につきまして、先月の定例の記者会見でも御報告させていただいているところでございますが、新庁舎の工事自体は計画どおりに進捗していまして、順調に進んでおります。 新庁舎の活用につきましては、市民の皆様が憩い、集う、にぎわいの場とすべく、皆様からアイデアをいただきたいと考えております。(パネルを示す) こちらありますのは、これはイメージでございますが、特にこれ1階の会議室を多目的スペースとして利用しているようなイメージでございます。 またこちらは、2階の眺望テラスなんですが、ここも市民の皆さんに実際に来ていただいて、にぎわいが起こるような場所にしたいと、ベンチも置くなどして、あるいはイベントをするようなスペースにも使っていくといったことを考えております。 こうした多目的スペースあるいはテラス、また屋上など、これは眺望を生かしたにぎわいの拠点として活用したいと考えておりまして、これはイメージなんですが、例えばヨガであったり、あるいは天体観測であったり、こういったことでの利用なども念頭に置いて今後考えていきたいと思っております。そのために、来年度はにぎわいの創出、また分かりやすい案内サイン、そして効率的な施設管理方法などのテーマについて、専門家のアドバイスを仰ぐとともに、市民の皆様の御参加によるワークショップを開催する予定としております。今後、詳細が固まりましたらお知らせしてまいります。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。 とにかく新庁舎の活用につきましては、様々な方々が、市民の方々が利用できるような環境ということもしっかり考えていただきたいなと思います。1つ目の質問でも話ししましたけれども、様々な方々がやっぱり生活していらっしゃる、そういう中において、そこの場所につきましても丁寧に考えながら、ユニバーサルデザイン、それから様々なアイデアを基ににぎわい、交流ということに進めていただきたいと思います。 2つ目の質問に入りたいと思います。 オープンデッキなど、共有部分については、災害時の活用だけではなくて、例えば観光であるとかまちあるきであるとか、それからモビリティー・アズ・ア・サービスといいましてMaaS、こちらのほうの発想、それから福祉、それから地域振興などの視点を中心に、公民連携のおもてなし拠点ということで具体的な活用方法を検討していくべきだと思います。庁舎としてそもそもある機能として、例えばこの議会もそうですし、それから様々な職員が働く場所としてしっかりとやっていくことも大切だと思うんですけれど、同じようにせっかく建物として建つんであれば、無駄がないように、もうしっかりと活用を考えていくと。最後までその事柄を考えて、そして継続していいものになっていくのが私はとっても重要な視点であるという具合に思いますので、そこら辺についてお考えがあれば聞かせていただきたいと思います。 ○議長(立脇通也) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 新庁舎につきましては、災害対応や行政手続の拠点であることはもちろんですが、宍道湖や松江城を一望できるという立地の特性を生かしまして、岩本議員から御指摘のあった視点も含めまして、今後拠点性を検討してまいりたいと考えております。例えば、夜の観光やまちあるきイベントの起点とするなど、新庁舎の潜在性を最大限引き出す工夫をしてまいりたいと考えております。 加えて、この庁舎の周辺、交通結節点としても重要なエリアであります。交通環境の充実強化の可能性についても検討してまいります。 先ほど申し上げた来年度の市民参加によるワークショップでは、新庁舎でのにぎわい創出のアイデア募集に併せて、すぐ近くの末次公園の再整備についても市民の皆様から御意見をいただきたいと考えております。新庁舎周辺の末次公園、また千鳥南公園などもございます。こういった公園整備や大橋川改修事業とも連携を図りながら、市役所の周辺エリアが一体となった魅力的なまちづくりについて検討を図ってまいります。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。ぜひしっかりと新庁舎の活用について市民の皆様と、それから様々な方々と考えていってほしいという具合に思います。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、次の質問に入ります。 これは私の性格かもしれませんけれども、基本的にせっかくできたものとかせっかくやった事柄といったものがやっぱり無駄にそのままにしてあるのが物すごくちょっと考えるところがございまして、市の中でも何か意味があったと思うんですよ。なぜその施設を建ててきたのか、なぜその事業をやってきたのか、その事柄については絶対に意味があった。だけれども、それを最終的に今現時点において本当に必要であるかどうかということを考えて、さらにしっかりと活用するために本当に知恵を絞るというような事柄をやっぱりやっていかないとこれからはいけないのではないかなという具合に私は思っています。 そこで質問に入ります。 市の遊休施設の活用について。 1つ目、学校とか、それから体育館であるとか旧何とかセンターとか、現在活用されず空いている市の遊休施設の数を地域別に、公民館区別にお伺いしたいと思います。 これ回答につきましてはゆっくりと答えていただくと聞こえやすいので、よろしくお願いいたします。 ○議長(立脇通也) 水財政部長。 ◎財政部長(水研二) 現在、活用可能だけれども利用していない遊休施設は33施設ございます。内訳を公民館区別に申し上げますと、島根が8、美保関が6、玉湯、宍道が各4、八束が3、古江、八雲が各2施設、城東、乃木、鹿島、東出雲がそれぞれ1施設となっております。その他の地区にはございません。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) 大変すみません。もう一度聞かせてもらってもよろしいでしょうか。ちょっと書き取り切れなかったので、すみません。申し訳ないです。 ○議長(立脇通也) 水財政部長。 ◎財政部長(水研二) 島根が8施設、美保関が6施設、玉湯、宍道が各4施設、八束が3施設、古江、八雲が各2施設、城東、乃木、鹿島、東出雲が各1施設となっております。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。 それでは、今お話がありました市の遊休施設の中で具体的に今現在何か活用方法が決まっている施設とかあればお伺いしたいという具合に思います。 ○議長(立脇通也) 水財政部長。 ◎財政部長(水研二) 先ほど申し上げた施設の中で、乃木地区の旧浩生寮につきましては、現在公売案件として公開中でございます。続いて、島根地区のマリンハウス加賀につきましても、現在公売のための手続を進めているところでございます。 この2施設以外には活用はまだ決まっておりません。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。 市の様々な計画の中で、例えばコンパクトシティーであったり、それからこの人口減少社会の中、持続可能な地域社会をどういう具合にしていくかという中において、その地域にある、そもそもあった社会資源というようなものについて、地域の方々だけではなくて周辺に住む方々、それから若い人、様々な方々がいろいろな形でアイデアを持っていらっしゃるという具合に思います。そういった方々と一緒になって遊休施設を活用した実証事業みたいなものを少し、お金をかけない形でできると思うんですよ。いろいろな形で私はできると思っているんですけれど。そういったことで、やっぱり公民連携で推進していくべきだという具合に思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(立脇通也) 水財政部長。
    ◎財政部長(水研二) 遊休施設につきまして、地元の方や民間で活用いただける場合につきましては、関係の皆さんと協議を行いながら、個々の事例に応じて譲渡あるいは貸付けという対応をさせていただいております。 これまでも施設を活用いただける皆さんと一緒になって取り組んだ事業としまして、八束地区の旧消防出張所を産直市場として、また玉湯の旧駐在所をアンテナショップとして活用した事例がございます。 遊休施設として現在活用が決まっていない先ほどの31施設につきまして、皆様からアイデアがありましたら、ぜひ財政部の資産経営課のほうに連絡いただきたいと思います。この遊休施設の活用につきましては、地域活性化はもちろんですけれども、公共施設適正化にもつながりますので、ぜひ検討いただければと思います。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。今お話をしていただきました。本当に様々な形で地域でアイデアを持って活用に向けた様々な取組をしていらっしゃるんだなと。そういった事例をぜひまたおまとめいただいて、その上で何か活用していくというような事柄、それからいろいろな事柄を一緒になってまた考えていく土台として整理をしていただければという具合に思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 4つ目の質問に入ります。 空き家、空き店舗、ポケットパークの把握方法についてお伺いしたいという具合に思います。 私の中では、今まで質問したものが全てつながっているんですけれども、皆さんにはどう聞こえているかどうか分かりませんが、全てやっぱり無駄をなくしていくという考え方、それから全体をきちっと把握するということで、それぞれの地域の方々とか市民の方々の知恵をしっかりと生かしていくことが大切だという具合に思います。そういった観点で質問させていただきます。 まちづくりにとって重要な場所にある空き家、空き店舗、それからポケットパークを1つずつではなくて鳥瞰的に把握した上で、活用しやすい場所を民間が選定した上で、市が関わりやすい助成内容を計画的に整理をしながら地域の拠点を整備すべきだという具合に私は思っているところですが、いかがでしょうか。 ○議長(立脇通也) 松尾歴史まちづくり部長。 ◎歴史まちづくり部長(松尾純一) 今年度、空家等対策計画の改定に当たりまして、空き家の現状を把握するため、市域全域を対象として、共同住宅や店舗などを除き1年以上水道を閉栓している住宅を調査いたしました。また、併せて町内会・自治会の皆様方と空き家対策について意見交換を実施いたしましたところ、皆様方から、空き家を売りたいがどこに相談してよいか分からない、あるいは市が行っている補助制度の周知が不足しているといった御意見をいただきました。 これらを踏まえまして、現在改定作業に取りかかっています空家等対策計画におきまして、専門的な相談窓口の設置、空き家バンクの充実、支援制度に係る情報発信などの施策を盛り込み、空き家等の利活用に向けた取組を進めると同時に、地域の拠点整備や定住対策についても検討してまいりたいと考えております。 なお、民間事業者の皆様から、地域活性化に資する空き家等の活用につきまして御相談をいただければ、物件に係る情報提供や所有者の御紹介など、可能な限り後押しをさせていただく所存でございます。以上です。 ○議長(立脇通也) 岩本議員。 ◆17番(岩本雅之) ありがとうございます。 私は思うんですけれども、実際に、例えば松江市の中でいろいろな活用していく、それからこれから先こうやっていくんだといういろいろなルート設定をしますよね。そのルート設定の中で、実際に空き家、空き店舗、それからポケットパークがあるという話をしたときに、例えばポケットパークで言いますと、ある日にこういうイベントがありましたという話をしたときに、そのイベントをやる方だけでやるということで、これから先、そういうルートで何か様々なことをやるときに、ポケットパークで空いている場所自体について、この日こういうイベントがありますからどうでしょうかというような感じで、様々な方々がもう関係なく集まってできると。1人の人が汗をかくより、様々な方々が一緒になってやっていったほうがいい。いろいろな視点があったほうがいい。そういうような形で考えていただくといいかなと。 その際にぜひお願いしたいのは、福祉の視点を私はやっぱり言うんですけれども、実際に障がいを持った方が外出するときのポイントは何かといいますと、やっぱり最初にトイレがちゃんとあるかどうかということを確認した上で外出されるんですよね。したがって、そういうようなみんなが出てきてほしいという場所には、やっぱり多目的トイレ、今で言いますとみんなのトイレというようなものがしっかりと整備されていないといけないと。そういうことをじゃあ民間が何か空き家とか空き店舗で、それからポケットパークでということになったら、このルートでまちあるきするんだったらここの場所にこういうような多目的トイレ、これを民間がやるんだったら少し助成してやろうかなとか、何かそういうような感じで考えていただくと大変うれしいなという具合に私は思っているところです。ぜひ公民連携でしっかりと考えながら松江市の様々な計画が整合性を持って進んでいけばいいなという具合に思いますので、よろしくお願いします。 私の質問は以上でございます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(立脇通也) 4番三島明議員。 ◆4番(三島明) 明政会の三島明です。 今回、松江市の農業、そして松江市の文化をどう守り発展させていくのかということで、大きく2つのテーマについて質問いたします。 まず1つ目のテーマ、松江市の農業をどう守り発展させていくのかということについてお聞きします。 御存じのとおり、主食用米の消費量は農林水産省のデータによると、毎年約10万トンずつ減少しています。これは、人口減少や1人当たりの消費量の減少に伴うものですが、コロナ禍の影響によりさらに減少しています。1人当たりの年間の米の消費量は、昭和37年の118キログラムをピークに、令和2年は50.7キログラムと、最盛期の半分以下にまで減少しています。その結果、JAしまねの米の買取り価格は、令和2年、令和3年と2年連続で下落し、それも令和3年産の米の買取り価格は前年に比べおよそ2,000円から3,000円の下げ幅となっており、米の生産農家にとって大きな痛手となっています。 松江市の地産地消の状況ですが、松江市内の学校給食は100%松江産の米を使用しているとのことです。 そこでまず、松江の医療や福祉の施設で出される食事についてはどの程度松江産の米を使用されているかお聞きいたします。 ○議長(立脇通也) 森原産業経済部長。 ◎産業経済部長(森原透) 松江産の米の使用状況につきましては、市内の主な医療機関、松江市立病院、松江赤十字病院、松江生協病院、松江記念病院でございますけれども、それと松江市立保育所及び幼保園と私立保育所の状況を確認したところ、松江産とは確認できないものの、全量島根県産の米が使われております。 なお、松江市立病院、松江市立保育所及び幼保園におきましても、今後松江産の米を使用するよう担当部局と協議を進めてまいりたいと考えております。以上です。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) よろしくお願いいたします。 時代とともに食文化も変わり、米の消費量が今後大幅に上昇することは望めないまでも、例えば上定市長に松江産の米を市内、市外ともにトップセールスしていただくなど、松江市として少しでも消費拡大につながる取組ができないかお聞きいたします。 ○議長(立脇通也) 森原産業経済部長。 ◎産業経済部長(森原透) 米の消費拡大については、過去に農水商工連携事業において米粉を使用したパンやお菓子の加工などに取り組んだ経過がございますが、現在は特に取組を行っておりません。今後、三島明議員の御指摘を踏まえ、業務用への販売促進やブランド米の潜在性の研究など、米の消費拡大に向けた取組を検討してまいります。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) ぜひ松江の子どもたちに松江のおいしい米を食べていただきたいと思いますので、また市民の皆様も同じですけれども、よろしくお願いいたします。 農林水産省は、2022年度の主食用米の需要に見合った適正生産量を675万トンに設定しました。全国的に米の大幅減産が求められております。これは、島根県にとっても松江市にとってもしかりです。しかし、松江市の耕作地は水田が4,997ヘクタールに対し、畑作地が2,701ヘクタールと、松江市の農業は米作りへの依存度が高いという実態があります。その理由としては、松江市の土壌は粘土質が多く、水田以外には向かないということが上げられます。仮に、暗渠や用排水路による排水対策がしてあれば水田から転作は可能ですが、大規模な圃場整備事業でもない限り、個々の農家では排水対策は難しいのが現状です。つまり、松江市の農業は米の需要は減っているのに、米作りに頼らざるを得ないという現実にあります。 しかし、このままでは3つの弊害が生じると考えられます。 1つは、松江の農業の衰退です。農家所得が減り、農業から離れる人が増えます。それでなくても農業の高齢化が進んでいるのに、ますます若い人が農業に従事することがなくなります。地産地消が進んでいますが、市外や県外からのものに頼らざるを得なくなるかもしれません。 2つ目は、集落の崩壊、消滅です。松江市内に耕作放棄地が増えることが懸念されます。そうすると、有害鳥獣被害がますます発生し、おのずと集落の崩壊、消滅につながります。さらに、こういったことは中山間地域ではより顕著に現れると考えられます。 3つ目は、防災機能の低下です。農村環境の悪化は、災害に弱い松江をつくります。荒れた耕作地は土砂崩れや倒木、川の氾濫を招いてしまいます。 こういったことは何としても避けなければならないと考えます。そのためには、松江市の農地を地帯別に分類し、その地に合った作物への転換を図ることが必要だと考えます。 例えば、能海副市長が農政課時代に御尽力された玄丹そばはその一つの成功例だと思われます。松江で実ったソバで松江生粋の出雲そばを作りたい、この熱い思いから、平成9年、松江市、松江商工会議所、JAくにびき、松江蕎麦同業組合、製粉業者、地元の生産農家が手を取り合い、地ソバの栽培を奨励し、新ブランド玄丹そばが生まれました。玄丹の名前の由来は、幕末の松江藩士錦織玄丹の玄丹です。玄丹の娘お加代は、持ち前の機転で松江藩の危機を救ったと言われています。米の減反の転作作物としてソバの栽培を行ったことから音をかけて玄丹そばと名づけられたそうです。松江の農業の危機を救いたいとの関係者の皆さんの熱い思い、本気の思いが人をつなぎ、大きな連携を生み、成し遂げたことだと私は思います。このように、島根県やJAと連携し、一歩踏み込んだ行政のリーダーシップに期待します。 そこで伺います。 簡単なことではありませんが、思い切って米に代わる農作物への転作にモデル的に取り組んでみるなど、これからの松江の農業戦略をどのように描いていくのか伺います。 ○議長(立脇通也) 森原産業経済部長。 ◎産業経済部長(森原透) 松江管内の水田は、排水性が悪いという土壌特性があることから、生産基盤の整備を計画的に進めております。近年では、新庄地区において、圃場整備に合わせ、米のほか県の推進品目であるタマネギの生産に取り組まれ、年々面積を拡大されているところです。また、中山間地域においては、小規模農家でも取り組みやすく、市場評価も高い作物としてカボチャ、ブラックのジョーなどの生産を推進しているところです。今後も市内の農業を維持するため、米と高収益園芸作物を組み合わせながら、水田農業を維持できる仕組みづくりに向けて取り組んでまいります。以上です。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) 新庄地区でのタマネギのお話がございました。ぜひ持続可能な地域農業の発展に引き続き御尽力いただきますようにお願いいたします。 地産地消の推進について、松江市総合計画、松江市地産地消推進行動計画では、学校給食地産地消率の目標値40%を掲げておられます。既に、学校給食で使用する野菜のうち、松江市で必要量が栽培可能なタマネギ、キャベツ等の8品目は、令和2年度51%です。その他全品目を含めても41%で、既に目標を達成しておられます。これは、松江市農政課やJA、また学校給食関係者と生産者の皆さんの並々ならぬ努力のたまものだと思います。しかし、学校給食のみならず、いま一歩松江の地産地消率を高めていくための余地はないかお聞きします。 ○議長(立脇通也) 森原産業経済部長。 ◎産業経済部長(森原透) 松江市は、生産地と消費地が近いことから、市内にはJAの産直店舗やスーパー内に産直コーナーを設ける店舗が数多くあり、地元産の安心・安全な旬の食材を求める多くの消費者から好評を得ております。 また、地元産食材の利用に関しては、学校給食以外にも病院、旅館、ホテルなどに協力を要請し、一部の病院とホテルで取り扱っています。 生産者にとっては、規格外品も取り扱ってもらえること、施設側では安価で新鮮な地元の食材を仕入れられることなど、双方にメリットがある一方、施設側からの一度の発注数量が少ないため、生産者にとって運送コストの面で割に合わないといった課題もございます。 しかしながら、食事を提供する施設での地産地消の推進は非常に重要と考えておりますので、引き続き各施設との取引量、仕入価格、規格などについて、協議や集出荷体制の整備に向けた検討を行い、地元産食材の使用拡大に向けて取り組んでまいります。以上です。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) 農家のほうは本当に松江の皆さんに食べていただきたいという思いをしっかりお持ちだということを私も聞いております。いろいろな面でまだまだ課題はあるかと思いますけれども、引き続きまたお願いしたいと思います。 続きまして、大きな2つ目のテーマについてお聞きいたします。 いよいよ来年度から、松江市総合文化センターの大規模改修が始まります。市としては、松江市の芸術文化振興の拠点としての役割を担うことができるよう、耐震などの安全性を高める改修を行いつつ、より音楽を楽しんでいただけるような改修を計画されています。 まず、改修工事に伴う休館中における、とりわけ音楽事業の進め方についてお聞きいたします。 休館中における図書館サービスの提供方法や音楽事業の進め方、リニューアル後の活用策については、ワークショップを3回開催され、関係者や市民の意見を聞いてこられました。私もワークショップを見学させていただきましたが、休館というピンチをチャンスに変えるようなとても前向きなアイデア、すばらしい考えもありました。このように、休館中の図書館サービスや音楽事業をどうするかは、市民の関心事であり、喫緊の課題であると考えます。 そこで、休館中、音楽事業の拠点はどこに置かれるのか。これまで行っていた名高い楽団、音楽家の演奏によるクラシックを中心とした音楽鑑賞、地元音楽家や団体、地元出身者による音楽振興事業、パイプオルガンを中心にした幼児、保護者が参加できる音楽事業は引き続き実施するのかしないのか。その方針や計画について伺います。 ○議長(立脇通也) 寺本副教育長。 ◎副教育長(寺本恵子) 総合文化センター休館中の音楽事業につきましては、現在事業運営を担っていただいていますNPO法人松江音楽協会に、市有施設内へ場所を移していただき、引き続き連携して取り組んでまいりたいと考えております。 御質問をいただきました事業のうち、パイプオルガンを使用するものにつきましては残念ながら実施が困難ですが、クラシックを中心とした音楽鑑賞事業や各種コンクールにつきましては、鹿島文化ホール、八雲アルバホール、メテオプラザなど、他の文化施設を利用して実施する予定でございます。 また、学校、公民館などへ出かけていくアウトリーチ型の事業も積極的に行い、乳幼児から高齢者まで、様々な年代の方へ幅広く音楽事業を提供できるよう努めてまいります。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) 休館ということで、来ていただくことはできなくても、今お話にありましたように、出かけていってアウトリーチ型というお話がありましたけれども、しっかりこの2年間の休館中、音楽事業を継続してされるということでしたので、ぜひ本当にまた出かけていって広めていただければ、音楽のよさを伝えていただければと思っております。そういった方針や計画について、ぜひ市民にまた情報提供のほうをお願いしたいと思います。 続いて、6月議会でも質問しましたが、パイプオルガンのオーバーホールについてお聞きします。 パイプオルガンについては、松江市はオーバーホールを実施し、引き続き活用したいと考えているが、広く市民の意見を聞いた上で最終決定するということであります。ホームページ等で市民に呼びかけられましたパイプオルガンに関する意見募集では、どのような意見があり、現在オーバーホールはどう考えておられるのか伺います。 ○議長(立脇通也) 寺本副教育長。 ◎副教育長(寺本恵子) パイプオルガンに関する意見募集では、プラバホールのパイプオルガンの今後の取扱いに関しまして、オーバーホールを実施して引き続き活用したほうがよいと、撤去して新たな活用策を検討したほうがよいの2つの選択肢を設けまして、9月17日から10月13日まで意見募集を行いました。65件の御意見をお寄せいただきましたが、そのうち64件が引き続き活用することを支持されるものでございました。その理由としましては、中四国地方の公共ホールで唯一設置されているパイプオルガンであり、その音色を気軽に聞ける環境は、松江にとってかけがえのない財産だから、パイプオルガンはプラバホールが質の高い音楽に触れることができる本格的な音楽ホールであることのあかしだからという趣旨の御意見が多く見られたところです。 市といたしましては、この結果も踏まえまして、今回の総合文化センター大規模改修に合わせて、パイプオルガンのオーバーホールを実施したいと考えております。そして、令和6年度の総合文化センターリニューアルオープン後には、このたびの意見募集やワークショップで御意見をいただきました学校教育におけるパイプオルガンの活用や気軽に来場できる演奏会の定期開催など、子どもたちをはじめ多くの市民の皆様にパイプオルガンを身近に感じていただけるような取組を拡充してまいりたいと考えております。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) パイプオルガンのオーバーホールは、リニューアル後、パイプオルガンをどう活用するのかということにも関係します。 パイプオルガンは、3段の手鍵盤と足鍵盤で構成されており、独立した音色の数として33種類があるそうで、オルガニストの方々はこの音色を演奏する曲目に合わせて組合せをつくります。したがって、曲目や演奏者が替わるたびに組合せを作り替えなければなりません。メモリーシステムを搭載しコンピューター化することで、数百通りの組合せを記憶することができますが、本市のパイプオルガンはいまだアナログタイプで、記憶容量は6通りしかなく、その都度人の手で時間をかけて行っているのが実情です。このことは、複数のオルガニストの連続演奏やオルガンコンクールなどのパイプオルガンの活用の可能性を狭めていると思われます。メモリーシステムを導入することで、例えば国際文化観光都市として国際オルガンコンクールが開催できます。また、日本オルガニスト協会主催の新人演奏会やリサイタルの会場として、また国民文化祭の会場として使える基準を満たします。これは、新宿文化センターや東京芸術劇場、所沢ミューズ、武蔵野市民会館と肩を並べる音楽ホールになるということで、活用の幅もぐっと広がります。ぜひパイプオルガンのオーバーホールに合わせてメモリーシステムの導入も御検討いただきたいと思います。 さて、リニューアル後は、これまで以上に市民の皆さんに親しまれ、また松江の文化力を生かしたまちづくりの実現に向けて、一層の役割を果たしていく総合文化センターとしていくということですが、ワークショップで寄せられた市民の意見も参考に、改善や新たな取組へのチャレンジが求められます。音楽事業について言えば、パイプオルガニストの育成や不在となっている音楽監督をどうするのか、学校教育との連携、図書館事業で言えば、子育て中の親子が来館しやすくなるための駐車場の問題や、静かに本を読みたい方と小さなお子さんがそれぞれ安心して本に触れていただけるような空間の創出、学習するための学習スペースの問題などあろうかと思います。かつては、図書館移転の話もあったと伺っております。 さて、総合文化センターは、松江市の芸術文化振興の主要な拠点であります。最後の質問は、どこが窓口となってこの松江の文化を守り、文化振興を進めていくのかということについてお聞きします。 現在の松江市では、文化についての担当部局が複数の組織に分かれています。松江の文化を生かしたまちづくり条例については政策部、文化財については歴史まちづくり部、観光文化や市民美術展については観光振興部、また観光振興部は松江市に置かれた文化協会の事務局を担っています。かんべの里の工芸作家や、その作品の販路の開拓については産業経済部、そして総合文化センターは社会教育施設でありますので教育委員会の主管となっています。このように、言わば文化については複数の部局が関わっており、一体どこの部局が主たる担当なのか明確ではない状況です。 私は、文化を担う組織を一元化し、窓口を1つにすることが必要であると考えます。なぜなら、松江市ほど古代から現代に至るまでの多くの伝統や文化が詰まった都市はなく、この松江や私たちの生活は伝統文化が基盤になってできていると言っても言い過ぎではありません。この松江の伝統文化は、私たちにとって大切なものであり、誇りそのものです。文化に特化した一元化した組織を設けることで、専門性を生かした組織となり、文化を生かした松江のまちづくりが実現すると考えます。この伝統文化を守り、より盛んにしていくために、文化振興を担う組織はどうあるべきか、市長の御見解を伺います。 ○議長(立脇通也) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 三島明議員御指摘のとおり、松江の歴史、伝統文化は、私たち市民の誇りであり、世界に誇れるふるさと松江の実現に向けて伝統文化を守り、地域資源として磨きをかけて次世代に引き継いでまいりたいと考えております。 昨日は、神戸、大阪からインドの総領事がいらっしゃいました。松江の抹茶と和菓子でおもてなしをしまして、松江の文化をPRして楽しんでいただいたということも地道にやらせていただいているところでございます。 今年3月には、松江の文化力を生かしたまちづくり条例を施行し、併せて松江市伝統文化芸術振興計画を策定しております。これらに基づき、取り組む施策や具体的な事業を今年度中に実施計画として取りまとめる予定としております。今後、市民の皆様や関係団体の皆様と共に文化振興策を推進し、国際文化観光都市としての松江の魅力を高めるために、一元的な組織体制を構築すべく、庁内各部に分散している機能の集約と再編を検討してまいります。 ○議長(立脇通也) 三島明議員。 ◆4番(三島明) 市長の力強い答弁というか文化に対する思いをお聞きできまして、私もまた胸を熱くしましたが、ぜひともよろしくお願いいたします。 農業や文化は、我々が健康で、かつ心豊かに生きていくことに直結する大変重要な事柄です。私も今後しっかりと取り組んでいきたいと思います。 以上で私の質問は終わります。(拍手) ○議長(立脇通也) 6番海徳邦彦議員。 ◆6番(海徳邦彦) 公明クラブの海徳邦彦でございます。昼前でございますけれども、質問させていただきます。 今回は、4項目について質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず、1点目でございます。学校ピアノについて。 先日、小学生をお持ちの保護者の方と懇談させていただく機会がありました。その中で、学校ピアノの話となり、音楽というものは子どもたちにとっても大切なことだと思います。また、学校によってというより自治体によって学校ピアノのメンテナンスに対する考え方が違うようで、松江市はどんな感じですかねということでした。 私もいろいろ調べる中で、学校ピアノをメンテナンスしていますと広報している自治体はあまりありませんでした。 ピアノは、弦をたたくことで音が出ます。そのため、たたくたびに弦は少しずつ伸びていきます。これは、音の高さが変わってしまう原因となります。ピアノを弾かなくても弦はさびていき、最終的には切れてしまいます。 また、弦をたたくハンマーには、羊の毛のフェルトがついており、使用していると、弦をたたく位置がずれたり虫に食われることが多く、同様に音を悪くする原因になります。ほかにも金属部品の劣化、湿気等により音が悪くなってしまいます。やはり定期的なメンテナンスの重要性が考えられます。 まず、本市において小・中・義務教育学校への学校ピアノの配置台数はどれぐらいあるのか、また配置後の経年年数は何年ぐらい経過しているのかお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 寺本副教育長。 ◎副教育長(寺本恵子) 学校のピアノは、市内の小・中・義務教育学校全49校で160台あり、学校の規模に応じて1台から6台を配置しております。また、それらピアノ全体の経過年数は、平均で37年となっております。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) 160台、かなりやっぱり多いかなと思います。配置場所といたしましては、体育館、音楽室などが考えられますが、ピアノの機種としてはどのようなものがあるのか、また配置の比率はどのようになっているのかお尋ねいたします。 ○議長(立脇通也) 寺本副教育長。 ◎副教育長(寺本恵子) ピアノの機種は、グランドピアノとアップライトピアノの2種類があります。配置比率は、一般的に思い浮かびます水平な形状のグランドピアノが70.0%、縦置きの形状で狭い場所にも設置しやすいアップライトピアノが30.0%となっております。 また、配置場所としましては、音楽室が45.0%、体育館が30.6%、その他教室などに24.4%の比率で配置しております。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) ありがとうございます。 ピアノへのメンテナンスは、ピアノ自体を長く使用するために必要です。そこで、本市において学校ピアノの調律の実施状況はどのようになっているのかお尋ねいたします。 ○議長(立脇通也) 寺本副教育長。 ◎副教育長(寺本恵子) 学校で使用している全てのピアノは、毎年調律師に業務委託して適正な状態を維持しております。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) 限られた予算の中でしっかりと調律の予算を組み入れていただきありがとうございます。学校ピアノの調律状況を市のホームページ等で掲載して市民の皆様にもお知らせしたらよいかと思いますので、御検討ください。 ピアノの寿命は一概には言えないようで、使用頻度、配置されている環境、定期的な調律等の実施の有無によって大きく変わってきます。松江市内で100年以上前にチェコで製造されたピアノを再生させ、音楽を通し交流活動をされている団体もあります。 私は、学校ピアノが経年劣化に伴い、新品に更新することを決して否定するわけではございません。しかし、限られた予算の有効活用、SDGsの観点、生徒たちへ物を大切にすることへのメッセージを込める意味でも、経年劣化したピアノをフルオーバーホールにて再生する方法も選択肢の一つとして検討すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 寺本副教育長。 ◎副教育長(寺本恵子) 調律作業時において調律師から指摘やアドバイスのあったものについては、適時部品の取替えや修理を行っております。 今後、経年によりピアノ全体の修理や調整が必要となる場合には、新品に更新すべきか、分解して全体を修理するオーバーホールによる再生がよいか、費用面やSDGsの観点を踏まえながら、個々のピアノの状態によって判断をしたいと思っております。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) よろしくお願いいたします。 例えば、今後市民の皆様より子どもたちのためにピアノを寄贈したいとか、安く譲り渡したいというような効果の高いピアノがあるかもしれません。そのときは、フルオーバーホールで対応していただき、市民の皆様の善意を無駄にすることがないように検討してもらいたいと思います。 続きまして、2点目でございます。公園整備についてでございます。 6月議会において、中村議員の一般質問で公園遊具についての答弁で、劣化などで使用禁止の遊具が72基あり、このうち今年度内68基を修繕完了対象とし、25基分は発注済みで、10基の遊具は修繕を完了しているとあります。 そこで、11月末時点での公園遊具の修繕状況と使用禁止解消状況をお尋ねいたします。 ○議長(立脇通也) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 先般の6月議会で中村ひかり議員の御質問にお答えしたとおり、今年度は使用禁止となっている72基のうち約9割に当たる68基の修繕等を行い、使用禁止措置の解消に向けスピードを上げて対応しているところです。 11月末時点での状況としましては、ブランコや滑り台など41基の遊具の修繕等を完了し、使用禁止遊具のうち約6割を解消することができました。また、残り27基のうち、北公園や美保関総合運動公園の複合遊具など7基が施工中であり、残る20基については発注手続を進めているところです。 なお、今年度の定期点検で新たに15基の遊具が使用禁止となり、残り4基と合わせて19基については、来年度使用禁止措置の解消をしたいと考えています。以上です。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) 大変ありがとうございます。順調に進んでおられるような感じが見受けられますので、引き続き子どもたちのためによろしくお願いいたします。 私は、恥ずかしい話ですが、松江市所有の公園遊具は公園緑地課が所管しているものだと思っていました。実は、別の課が所管する施設にある公園遊具は、その課が所管することになっていることが分かりました。しかし、市民の皆様から見れば、公園にある遊具は全く同じかと思います。公園緑地課が所管する公園遊具の修繕は当然ながら予算がつけやすいのですが、それ以外の課が所管する公園遊具の修繕は、メインの事業があるので、公園遊具に対して予算を多くつけることができず、現在も使用禁止状態が続いていると感じます。 そこで、公園遊具に関しましては、オール松江市で取り組み、国土交通省の指針に準じて保守管理を行い、予算策定、修繕がスムーズに行くような体制を構築すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 公園緑地課が所管する都市公園、普通公園及び農山漁村公園の遊具につきましては、国土交通省の指針に基づき、毎年1回、専門技術者による点検を実施しております。そのほかに市職員や愛護団の皆様による点検も実施しております。 また、市内には、公園緑地課が所管する以外の農政課や建築指導課が所管する公園にも遊具が設置されておりますが、これらも同様に国土交通省の指針に基づく点検が実施されております。 公園や公園遊具については、各所管課において適切に保守管理を進めてまいりますが、併せて必要な場合に各課の連携も図ってまいります。以上です。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) 子どもたちのためにもぜひとも引き続きよろしくお願いいたします。 6月議会終了後、子育て中の保護者の方より、使用禁止中の遊具が修理されることは子どもたちが喜ぶのでうれしいですとの声をたくさんいただきました。その一方で、高齢者の方より、子どもがいない地域の公園に子ども用の遊具の設置や修繕をされても、税金の無駄遣いかと思うとの声もいただきました。市民のニーズは違いがあるのは当然かと思います。社会状況の変化に応じた公園の見直しが必要と思いました。 他市の状況を見ますと、武蔵野市の公園リニューアル計画や札幌市の公園整備指針で決めた内容で、地域の実情に合わせた公園づくりを進めております。 松江市みどりの基本計画第4章都市公園などの整備・管理方針の中に、公園機能の見直しと再編の検討について、少子高齢化等への対応として、公園の特性を踏まえ、地域のニーズに応じた公園機能の充実に向け、近隣する公園で機能が重複している場合などは、機能の分担、特化を行い、公園施設配置等の適正化により、さらに利用しやすい公園となるような公園ストックの再編について検討を行います。また、著しく利用されていない公園は、地域のニーズやその特性、利用状況と公共施設適正化の考え方や費用対効果などを踏まえ、周辺公園との統合や公園以外の用途への転換を検討しますとあります。 さらに、地域のニーズに合わせた公園施設の見直しについて、少子高齢化等、地域の状況の変化により、ニーズが乏しくなった遊具等を有する公園の施設は、修理、更新、ほかに撤去も検討します。また、高齢者のニーズに配慮し、健康づくり、予防医学等の観点から、健康遊具の設置についても検討しますとあります。 まさに今このときかと思います。初めは、ある特定のエリアを決めて社会実験的でも構わないと思いますが、地域のニーズに即した公園、地域の方と一緒につくり上げる公園づくりに着手すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 海徳議員に御指摘いただきましたとおり、近年、少子高齢化などを背景に、公園に対するニーズが多様化しており、市内全体の公園の在り方について、改めて検討を図る必要があるものと考えております。 検討に当たっては、公園に対する地域住民、利用者、民間事業者などのニーズを把握、分析した上で、利用しやすく、行きたくなる公園を目指して整備方針を定めてまいります。 先般11月28日からは、宍道町の「瑞風」とまちづくりの会が主体となって、宍道総合公園古墳の森をサバイバルゲームのフィールドとして活用する社会実験を始めております。こうした地域と一体となった取組を進めることで、課題を見つけ改善を図っていくとともに、先進的な事例として公民館や地域の団体へ情報共有することにより、公園の利活用を促進してまいりたいと考えております。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) 本当に子どもたちや、またお年寄りの方がわくわくするような公園づくり、そのようにまた目指してほしいなと思います。ありがとうございます。 3点目でございます。合葬墓設置についてでございます。 先日、市民の方より、知人が亡くなりました。その方は、お金もなく埋葬するところもありません。松江市では合葬墓のようなものはないですかとの相談でした。現時点では、松江市管理の合葬墓はないかと思います。 以前より、議会において合葬墓についての質問があったかと思います。我が会派の議員たちも、岐阜県関市にある関市墓地公園(合葬式墓地)の視察に行き、合葬墓の必要性を認識しています。 関市の場合、少子高齢化や核家族化が進み、従来の区画墓地を継承し管理していくことが困難になるなど、墓地を取り巻く状況が変わってきています。そのため、経済的な負担が少なく、墓地の継承に不安がある方でも安心して利用していただける合葬式墓地を整備しましたとあります。 まず、市民課担当窓口に合葬墓の有無についての問合せがあるかお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 松江市や寺院などにおける合葬式墓地の有無について、来庁や電話によるお問合せは、本年4月以降、毎月1件程度でございます。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) やはり問合せはあるような感じですね。現実には、本当に核家族化が進み、親族関係を断絶された方、訳があって独り身になった方、社会から疎遠になり孤独になる方、様々な理由があるかと思います。実際、亡くなられると焼骨、火葬者のお骨でございますけれども、焼骨を埋葬する場所を探すという問題が出てきます。現在、本市において引取り手のない焼骨や引取り手を調査中の焼骨の保管数はどれぐらいあるのかお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 本年11月末時点で引取り手のない焼骨は49件、調査中の焼骨は46件でございます。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) この数字を聞いて多いと思うか少ないと思うかは人それぞれと思いますが、私は多いなと思います。非常に難しい問題かと思いますが、亡くなってから親族等を探すよりも、終活ではありませんが、亡くなる前にしっかりと聞き出せる体制づくりが必要かと思います。 この件に関しましては、別の機会でできればと思っております。 平成29年第1回2月定例会での議会質問に対し、市内寺院、宗教団体等の221団体に対し、お墓に関するアンケートを実施しているとの答弁がありましたが、その内容と結果はどのようなものだったのかお尋ねいたします。 ○議長(立脇通也) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 平成29年2月定例会において、貴谷麻以前議員から、今後の松江市の墓地の在り方とお寺との関係についての御質問があり、その中で、今後の市としての公営墓地の在り方について検討を行うため、お墓に関するアンケートを実施しているとお答えいたしました。 アンケートの対象となる221団体のうち118団体から回答をいただきましたが、そのうち58団体が墓地経営を行っており、うち合葬式墓地の整備を検討していると回答した団体は13団体という結果でした。 また、今後市が整備する上で必要と思われる墓地の形式に関する問いに対しては、一般的なお墓と合葬式墓地の両方を整備するのがよいとの回答が46団体と最多でございました。 そのほか、自由意見として、市営でも安価な合葬式墓地は必要、市営による霊園経営は民業圧迫、寺院などの団体と連携してほしいといった意見もございました。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) そのアンケート、なかなか興味深いなと思うんですけれども、平成29年のときのアンケートでございまして、このアンケート実施よりもさらに時代は流れているなと感じています。 本来ならば、御先祖様をしっかりと供養することは大切なことだと思います。しかし、最近では、子どもたちが都市部に出て帰ってくる予定がない、子どもたちに迷惑をかけたくないなどの理由により、墓じまいを行い、寺院等の永代供養墓地に納骨される方も増えてきており、お墓という概念も変わりつつあると思います。私は、民間事業の経営の圧迫になりかねない立派な合葬墓を設置する必要はないかと思います。しかし、本当に困っている市民の方に寄り添ってほしいと思います。改めて申します。時代の急速な流れに伴い、墓地の在り方も変化しています。生活困窮者や身寄りのない方、様々な理由でお墓に入れない方のために、市で合葬墓を設置すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 海徳議員御指摘のように、様々な理由でお墓に入れない方については、現在松江市が火葬を実施し、松江市公園墓地内にある供養塔に一旦安置させていただいております。経済的理由でお墓を求めることが困難な方や、少子高齢化や核家族の影響によってお墓の管理ができない方もいらっしゃいます。墓地に対する考え方は多様化しているため、今後は市民ニーズのさらなる把握に努め、寺院など墓地経営を行う団体との供給バランスを図りながら、合葬式墓地を含めた新しい公営墓地の在り方について検討してまいりたいと考えております。以上です。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) この問題は、これからもっともっと増えると思いますので、しっかりと対応をよろしくお願いいたします。 4点目でございます。観光振興についてでございます。 先日、水路と陸路で巡る夜の城下町マイクロ観光実証~水都まつえ・土曜つながナイト~というイベントに参加いたしました。11月13日は会派の議員たちと参加、11月20日は私の娘と参加をさせていただきました。夜の堀川遊覧船に乗船し、昼間にはない松江の風景を見ることができ、感動いたしました。そして、堀川遊覧船を活用したさらなる観光振興が可能ではないかと感じました。 まず確認ですが、堀川遊覧船でのアルコールを含む飲食は可能かどうかお尋ねいたします。 ○議長(立脇通也) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) 堀川遊覧船での飲食は、安全性と衛生面を考慮し、原則禁止としております。ただし、事前予約による専用船として地元食材を使った食事を楽しんでいただく松江堀川弁当船、それから松江ならではの茶の湯の文化に触れていただくお茶船、地ビールを味わっていただく松江堀川0次会などは、特別な企画として例外的に実施してまいりました。 なお、今年はコロナ禍により、松江堀川弁当船、お茶船は実施できませんでした。 船上での飲食は、堀川遊覧船の満足度を高める魅力の一つであると考えております。コロナ禍の収束後は、松江堀川弁当船を再開するとともに、引き続きお茶や地ビールを楽しんでいただく企画など、お客様のニーズを把握しながら、魅力ある企画を検討してまいります。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) 原則禁止ということでございますけれども、京都の亀岡で運航している保津川下りというのがあります。乗船した方もおられると思いますが、昔私も乗ったことがあるんですけれども、スリルを味わいながら川を下っていきまして、最後に船が寄ってきまして、なぜかそこでみたらしだんごを買ってしまった私がいるんですけれども。保津川下りには売店船が存在し、結構繁盛していた記憶があります。逆に、堀川遊覧船は、英語が堪能な方、歴史に詳しい方、歌がうまい方などのすばらしい船頭と一緒に乗船し、途中で身をかがめないといけないぐらい屋根が下がり、橋をくぐり抜ける全国的にも珍しいと思います。もしその先で売店船が近づいてきたら、何かを買ってしまいそうな気分になるかもしれません。そこで、民間事業者と協力もしくは民間業者が入りやすい仕組みをつくり、民間業者が売店船を運航し、乗船客に楽しんでいただくことは有効かと考えますが、御見解をお尋ねいたします。 ○議長(立脇通也) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) 海徳議員の御指摘のとおり、観光客が乗船する遊覧船に売店船が近づくという発想はとてもユニークで、観光客にとっても魅力的であると考えております。しかし、先ほどお答えをいたしましたとおり、安全面、衛生面の観点から、原則として現在飲食の提供を行っていないところでございます。 御承知のように、堀川遊覧船の運航航路は、川幅が狭く、遊覧船の行き違いが可能となる場所は、カラコロ工房前、それから松江歴史館前、武家屋敷前などに限られています。売店船の検討に当たっては、運航場所や安全な運営方法などについて調査する必要があると考えています。今後、関係機関や民間事業者の御意見を伺いながら、その可能性について調査してまいりたいと考えております。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) よろしくお願いいたします。 少し前に、松江市内の会社を経営されている方とお話しする中で、堀川遊覧船の話題となりました。会議、研修等でくにびきメッセにビジネス客を呼び込み、会議等終了後、堀川遊覧船に乗船し、0次会ではないですが、喉を潤してもらう、そしてそのまま東本町付近まで運び、周辺の飲食店にて1次会をスタートする。結果、松江のまちが活気づくという趣旨の内容でした。なかなかいい提案だと思いました。 そこで、くにびきメッセの近くに乗り場を造り、メッセを利用していただいた方に堀川遊覧船に乗船していただき、東本町などまで運ぶ手段として有効と考えますが、御見解をお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) コロナ禍前の令和元年度に、コンベンション参加者向けにくにびきメッセ付近の北公園に仮設桟橋を設置し、大手前広場と堀川ふれあい広場乗船場までの特別運航を実施いたしました。5月と11月の2回の実施で約280人の方に御利用いただき、好評をいただいたところです。 御指摘のように、アフターコンベンションの企画として、遊覧船をくにびきメッセから、飲食店が集まる京店や東本町に近いカラコロ乗船場まで運航し、船上で0次会を満喫していただいた後、飲食店まで誘導することは、コンベンション参加者の満足度を高めるとともに、まちの活性化につながると考えております。また、こうした企画は、コンベンションを誘致する上でのアピールポイントにもなるものと考えております。今後、松江コンベンションビューローとも連携を図り、国際会議など大規模なコンベンションの開催時における堀川遊覧船の活用について、コンベンション主催者や参加者のニーズも探りながら検討してまいります。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) よろしくお願いいたします。 観光という手段で松江市の経済を上昇させる、その意味でも夜の松江の魅力を再発見していただくとともに、観光客を誘致する方法として堀川遊覧船の夜運航は非常に有効かと考えますが、御見解をお伺いいたします。 ○議長(立脇通也) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) 現在、松江城、嫁ヶ島のライトアップや水燈路などの企画を通じて、ナイトタイムエコノミー、いわゆる夜の魅力創出と消費喚起を図っているところでございます。 海徳議員の御指摘のとおり、堀川遊覧船の夜間運航は、城下町松江ならではの魅力あるもので、観光客を呼び込む観光素材として有効と考えております。毎年秋に水燈路企画の一環で、夜間に堀川遊覧船を運航し、光船で照らされた鎮守の森や通り沿いに並べたあんどんの明かりを楽しんでいただいております。また、堀川遊覧船で語り部が小泉八雲の怪談を語る夜話幽覧船、夜、話す、幽霊の幽を当て込んだ遊覧船、これら夜ならではの企画も実施してきたところでございます。 先月、夜の魅力創出のための実証実験として企画されたイベント、土曜つながナイトでは、通常の遊覧コースとは異なるルートで運航し、静かな楽器の演奏とともに、まちの夜景を水上から楽しんでいただいております。今後、様々な夜のイベントとのタイアップなど、夜の魅力的な企画を検討してまいります。 また、昨年から、高校の吹奏楽部の演奏を船上や乗船場で行い、楽しんでいただいております。こうした新たな試みも継続して行うことで堀川遊覧船の活用を検討してまいります。以上でございます。 ○議長(立脇通也) 海徳議員。 ◆6番(海徳邦彦) ありがとうございます。できれば定期運航も考えていただきながら、例えば金土日の夜とかの運航も考えていただきたいなと思います。 以上、御丁寧な答弁、大変ありがとうございました。質問を終わります。(拍手) ○議長(立脇通也) この際、しばらく休憩いたします。 〔午後0時06分休憩〕 ────────── 〔午後1時10分再開〕
    ○副議長(野々内誠) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を行います。 21番森本秀歳議員。 ◆21番(森本秀歳) 民主ネットワークの森本秀歳でございます。今日は、市民の皆様からいただいた御意見を基に、大きく2つのテーマについて質問いたしますので、よろしくお願いいたします。 最初に、堀川の藻や水草の繁茂対策に関しての質問をいたします。 今年の夏は、松江城周辺の堀川や天神川などに藻や水草が大量に発生をいたしました。今も若干残っているようでございます。また、アオコも発生をいたしまして、寒くなったこの時期も水面を覆っているような状況であるということのようです。 この原因としては、少雨による塩分濃度の上昇ですとか、あるいはこの夏の豪雨といった影響など様々な理由が考えられますけれども、今日はこの堀川に繁茂いたします藻や水草の対策に関して幾つか質問いたします。 最初に、藻刈り船について質問いたします。 堀川に繁茂する藻や水草を除去する小型藻刈り船、これは地元の農機メーカーの関連子会社が松江市の支援を受け開発し、平成26年に試験運航をお披露目し、その後松江市に納入し運用を開始しております。 堀川に繁茂する藻や水草の種類は多種多様で、画一的な刈取りや回収では対応できなかったり、刈取り後の水草は水を含んでいるために重量もありまして、刈取りした水草の後処置の課題など、この開発に当たっては様々な苦労があり、運用開始後も改良など加えながら対応してきたと聞いています。 運用開始から約7年ほど経過いたしましたけれども、現在の活用状況について最初に伺います。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 堀川には、ツツイトモなど根のある草類、シオグサなどの藻類が主に発生しております。地元企業が開発した藻刈り船、堀川藻刈り丸は、根がある草類には有効ですが、近年多く繁茂する藻類への対応は難しいため、現在は大型藻刈り船、だんだん藻刈り丸の補助船として使用しております。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。 この小型船とは別の藻刈り船が転覆、故障したといった話が9月議会でしたか、そのときにありましたけれども、この船についてのその後の状況についても伺います。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 今年6月、藻刈り作業中に転覆いたしました大型藻刈り船につきましては、現在浸水した機器類の交換を行う修復作業を進めております。今年度末には修復が完了する予定です。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。 先ほど小型の藻刈り船については、藻の種類によってなかなか能力を十分発揮するといったことができていないようでありますけれども。この小型の藻刈り船につきまして少しお話しいたしますと、この小型の藻刈り船ですけれども、苦労のかいもありまして、その後、他の自治体からの依頼も何件かございました。出雲市、それから倉敷市、島原市などからも注文がありまして、現在も活用されているということです。これらの地域で使われているところは、松江市の堀川とは条件も異なって、それぞれの地域に合った仕様のものを開発しなければならず、ここでもかなり苦労されたと聞いております。 ただ、こうして苦労して得た技術は、企業の財産にもなります。また、その技術を応用した新たな分野の事業展開の可能性も出てきます。新たな事業展開ができれば、雇用にもつながるものと考えております。 一方、昨年来からのコロナ禍によりまして、この小型藻刈り船を開発された会社も厳しい状況に置かれていると伺っております。東出雲町との合併から10年。松江市は、松江のまちづくりの原動力となる産業として、ものづくり産業を主力産業として育成し、雇用の創出を図ることが重要だと位置づけております。開発、製作に当たられた企業側の事情もあるとは思いますけれども、企業側から相談等あれば、引き続き改良ですとか、こういったことへの協力をしていくべきではないかと考えますけれども、見解を伺います。 ○副議長(野々内誠) 森原産業経済部長。 ◎産業経済部長(森原透) 藻刈り船の開発、実用化につきましては、平成25年に開発に対する支援を、平成29年に改良に対する支援を行っております。本市では、地元企業から藻刈り船1そうを購入しておりますが、そのほかにも先ほど言われますように、県内に1そう、それから県外に2そう納船され、現在も県外への納船に向けて商談中と伺っております。 また、藻刈り船を使った藻刈り作業も受託されていまして、県外の自治体などから既に3件受託され、現在も3件の相談を受けているということでございます。 開発企業におかれましては、今後アフターコロナに向けて事業のさらなる成長を企図されていると伺っておりますので、その相談に応じて必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。先ほども申しましたように、今開発された企業のほうも大変だというお話は聞いておりますが、ただ様々なことにまた取り組んでいきたいというような話も聞いておりますので、もしまたこういったお話があれば、ぜひとも協力をしていただきたいなと思っております。 この小型藻刈り船につきましては、ものづくりアクションプラン支援策の新技術開発支援事業に基づき、地域課題解決に向けた新製品を開発するとして、企業と一体となって進めてきた経緯があります。現在、ものづくりアクションプラン改定版の策定中とは思いますが、新技術の開発や地域課題解決に向けた技術開発は、今後も必要であると考えます。改定版にも織り込まれていると思いますけれども、この件について見解を伺います。 ○副議長(野々内誠) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 森本議員に御指摘いただきましたとおり、新しい技術の開発や地域課題の解決に向けた技術力の向上の取組については、今後も必要と考えております。年度内に策定する次期松江市ものづくりアクションプランにおいても、地域課題の解決に向けた技術開発を引き続き支援することとしております。 また、とりわけ新分野に展開するための技術開発については、新分野チャレンジ事業として支援メニューに追加したいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。改定版のアクションプランに期待をしたいと思っております。 ちなみに、地域課題解決として、現時点で何か新たなテーマといったものがおありなのか、もしあればお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(野々内誠) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 現時点でアクションプランにおいて新たなテーマがまだ確定しているわけではございません。今後も議論を重ねてまいりたいと思っております。ただ、ものづくり全般につきましては、松江市において非常に重要な産業と位置づけております。ものづくりが今後自由な発想で継続して営まれるようなアクションプランをつくってまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。前向きな答弁をいただきまして大変喜んでおります。 続きまして、根本的な除去対策について伺います。 今、藻刈り船、若干活躍が少しないような状況でございますけれども、最初にもお話ししましたように、今年は例年になく藻や水草が繁茂いたしまして、藻刈り船だけでは手に負えない状況で、加えてアオコも発生し大変だと聞いております。 小型藻刈り船を導入された島原市では、毎日刈取りの運航をしており、きれいに保たれていると聞いております。松江市とは違いまして、条件的にも恵まれているからではないのかなと考えておりますけれども、堀川も毎日とは言わず定期的に刈取りしていればどうだったのかなとも思っております。既にされていて、それでもこういう状況となってしまったのか。単にこういった取りかかりが遅れたためにそうなってしまったのか、ちょっとそのあたりの理由はお聞きしたいと思いますし、また今年のように藻刈り船では手に負えないような状況が続けば、人力に頼らざるを得ないのか、このあたりについてお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 堀川におきましては、区域内を航行する遊覧船との接触事故が発生しないよう、十分な調整を図り作業を行う必要があります。川幅の広い区域では、藻刈り船と遊覧船とが同じ区域内で航行することが可能であるため、藻刈り船を中心に作業を実施しておりますが、狭い区域では藻刈り船と遊覧船とが同時に航行できないため、人力作業に頼らざるを得ない状況です。 今年度は、幸いにも藻の発生範囲が限られていたことから、人力による作業でも対応ができております。年度内に大型藻刈り船の修復が完了する予定ですので、来年度は藻刈り船と人力による作業を使い分けながら対応してまいりたいと考えております。 なお、今年は例年になく浮草が異常に発生したということで、水面を覆い、遊覧船の航行には支障はありませんでしたが、景観上好ましくないことから、人力による除去作業を行っております。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。場所によっては人力に頼らざるを得ないということでありまして、ただこれも大変な作業ではないかなと思っております。 これだけ水草や藻が繁茂し、取ってもすぐに生えてくるのであれば、根本的な対策をやらなければ、本当に毎年大変な思いをしなければならないかと思っております。 それで先日、堀川遊覧の関係者の方から、生育の止まる冬場に根からかき揚げる除去を試行してみるといった話を聞きました。やってみないと分かりませんけれども、この効果が見込めるのか、このことをまず、見込めるのかどうか、見解を伺いたいと思います。 また、別の対策など考えがおありなのか、あるいは現在、試行中の対策など行っていらっしゃるのか。行っていらっしゃれば、現時点での状況をお聞かせください。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 水草対策につきましては、毎年国、県、松江市、出雲市で宍道湖に係る水草対策会議を開き、調査研究の結果などを情報交換しているところです。この会議において、水草の根こそぎ除去について、島根県が平成30年と令和元年5月から11月に宍道湖で水草の発生抑制に関する実証実験を行い、一定の効果があったとの報告がありました。 今後、堀川での実証実験について県と連携して検討していく考えです。 また、水草や藻の抑制対策の実証実験といたしまして、昨年度から国土交通省が宍道湖において、覆砂、砂で覆う工法でございます。こちらにより抑制効果の検証を行っているところです。 また、松江市については、地元企業が開発した製品を用いて、堀川の2か所で生態系を含めた実証実験を行い、その効果について現在、検証を行っております。 これらの実証実験の結果が有効であれば、今後の水草や藻の抑制対策の手法として活用していきたいと考えております。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ぜひともこの検討結果を生かして進めていただきたいと思います。 この項目の最後に、ブルーカーボン活用事業との関連性について伺います。 ブルーカーボン活用事業の可能性について調査検討をしていくと、この6月議会で提案があり、現在進められていると思います。 このブルーカーボン活用事業は、水草や海藻などを育て、企業が事業活動などで排出するCO2の吸収量相当分を買い取ることでCO2を削減するというもので、調べたところ先進地として横浜市でワカメの養殖に取り組むなどされているようであります。 松江市の場合、日本海はもちろんですが、宍道湖や中海も対象となることと思いますが、堀川も対象とされますでしょうか。この堀川を対象とした場合、水草や藻を育てるのではなく除去することになりますので、この事業とは逆のこととなるのですが、ブルーカーボン活用事業との関連性をどのように考えるのか、伺います。 併せてブルーカーボン活用事業の現在の検討状況についても伺います。 ○副議長(野々内誠) 花形環境保全部長。 ◎環境保全部長(花形泰道) ブルーカーボン活用事業の調査検討については、堀川もその対象としております。 水草や藻の除去による影響ですが、刈り取った水草や藻についても、空気中の二酸化炭素を吸収したものとしてカーボンオフセットの対象にできる可能性があり、本市での特徴的な取組として実現できないか検討を図っているところでございます。 ブルーカーボンの現在の検討状況につきましては、昨日太田議員の御質問にお答えしたとおりですが、現在先進事例と照らしながら、海藻類の分布や事業化の可能性を調査しているところです。以上でございます。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。刈り取っても、それも生かしていくということで答弁いただきました。この活用事業がうまくいくことを願っております。 それでは、次の項目に入ります。 土砂崩れによります通行規制のある道路について質問いたします。 7月、8月の豪雨により、市内の特に周辺部、山間地の道路で土砂崩れが発生し、多くの箇所が一時通行止めとなりました。今なお通行止めとなっている箇所あるいは片側通行など規制のかかっている道路がありますけれども、現在の状況、工事の進捗について伺います。 また、工事が進んでいないように見受けられる箇所もあるようですが、それぞれ地元の方々に説明などされておられるとは思いますけれどもいかがでしょうかお尋ねいたします。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 現在、通行止めを行っている路線は、県道が4路線、市道が12路線、林道が5路線の計21路線です。 片側交互通行を行っている路線は、県道が5路線、市道が2路線の計7路線です。 通行規制状況は、地元に回覧などで周知するとともに、ウェブ上で情報を公開しております。 現在、復旧方法に関する国の承認手続中であり、復旧工事を行う際は、改めて地元に周知してまいります。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) 今、承認手続中ということでありますけれども、最近公共事業が少なくなってきていて、例えば業者が不足しているだとか、あるいはオペレーターが不足しているとかといったことがよく上げられていますけれども、そういったことについてはいかがでしょうか。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 今いろいろと応急対策等々を行っておりますが、そちらについては順調に進んでおります。ですので、特別業者が不足しているとかということはございません。今後、災害復旧について入札等を行っていきますが、その時点でいろいろと業者のほうとも相談をしながら発注をしていきたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。速やかに工事が進むことを願っております。 続いて、迂回路について。 迂回路につきましては、今回場所によっては大変不便を強いられる地域もありましたし、また迂回路となった道路も一部崩落の危険性のある箇所もあったと聞いております。 一例を挙げますと、美保関町北浦の観音崎トンネル付近の崩落現場であります。7月12日の朝発生いたしまして、8月20日までの約1か月もの間、通行止めとなりまして、現在は片側通行となっております。被害発生後、美保関町千酌、笠浦にお住まいの方は、島根町から迂回しなければならず、境港方面へ通勤される方は大変だったと聞いております。また、千酌と笠浦の間で、ごく一部でありますけれども、道路片側が崩れている箇所がありまして、通れたんですけれども、通れるんですけれども、地元の方が、ここが崩れて通行止めとなれば、千酌地区は完全に孤立状態となっていたと伺っております。 また、そのほかにも同様な箇所があったようでありまして、私の地元東出雲町の山間地のほうでも似たようなところがあったと聞いております。 近年、甚大な自然災害が頻発しておりまして、今回のように多くの箇所で土砂崩れが発生した場合、迂回路の確保も困難な状況も出てくるおそれがあると考えております。周辺部の特に山間地においては新たな路線の確保も考える必要があると思います。しかしながら、新たな道路となれば当然費用もかかります。一自治体での解決は困難でもあります。同様な地域は、県内でも幾つかあると思われますけれども、県と連携し解決に向け国へ働きかけるなどできないのか、所見を伺います。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 7月の大雨では、幹線道路が複数箇所にて被災したことで、一時的に集落が孤立し、また現在も片側交互通行や一部の路線では通行止めの規制を行うなど、市民の皆様に御不便をかけております。 災害が頻発する近年の状況において、安全な通行を確保するため、新たな道路整備は重要であると認識しておりますが、整備には相当な時間を要することから、まずは既存道路の定期的な点検やパトロールを実施し、必要に応じた修繕や改良を進め、被災時にも安全な通行路を確保してまいりたいと考えております。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。とにかく住民の方の安心・安全を最優先に今後もお願いしたいと思います。 最後に、今冬の除雪対応について伺います。 今年の冬は、大雪になるおそれがあると長期予報で出ております。カメムシが大量発生すると大雪になるとも言われておりますけれども。私の家にもかなりカメムシが湧いております。 今年の夏の大雨の影響を受けた箇所で、積雪によるのり面の崩落などのおそれがあるのではないかと考えております。樹木に降り積もった雪の重みにより、緩んだのり面がのり面ごと崩れ落ちるなど、心配な箇所もあるのではないかと思います。 また、先ほどもちょっと触れましたけれども、建設業者、業者自体は不足していないという話でございましたけれども、建設業者も重機などを自前で持つところが少なくなってきておりまして、いざ大雪になったときに対応がすぐにできないというようなことも過去にありました。積雪の程度によっては対応も厳しくなってくることも考えられますけれども、豪雨災害で影響を受けた箇所の対応と併せ、この冬の積雪対応の準備状況を伺います。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 大雨で被災を受け、復旧が終わっていない箇所につきましては、通常よりも不安定な状態であるため、積雪の際にはパトロールを行い、必要に応じて倒木の伐採や土のう積みなどの安全対策を図ってまいります。 積雪対応の準備状況につきましては、県と連携して作成した除雪計画により、除雪作業や凍結防止剤の散布に取り組んでいます。除雪作業及び凍結防止剤の散布に関する業務は、市内業者と委託契約を締結するとともに、市内の道路に凍結防止剤を設置するなど、積雪に備えて準備を進めているところです。以上です。 ○副議長(野々内誠) 森本議員。 ◆21番(森本秀歳) ありがとうございます。毎年同じように雪がコンスタントに降れば、それなりに準備とかなんかやるんですけれども、昨シーズンは1度ありましたけれども、雪が降らなかった年は、それはそれでいいんですけれども、いざ、去年は少なくて今年は多かったというときについては、なかなか対応が遅れがちになることもあるかと思いますので、市民の皆さんの安心・安全のためにも事前の準備のほうをぜひともお願いしたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(野々内誠) 1番小澤一竜議員。 ◆1番(小澤一竜) 松政クラブの小澤一竜です。通告書に従って3つのテーマについて質問いたします。 1つ目は、マイナンバーカードについてです。 先般、最大2万円分のポイントがもらえるマイナンバーカードのポイント事業が発表され、国として一層の普及に向けて取り組まれておりますが、松江市の現在のマイナンバーカードの交付状況と2万円分のポイント付与の報道からの申請状況を伺います。 ○副議長(野々内誠) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 交付状況につきましては、昨日太田議員の質問にお答えしましたとおり、10月末時点の松江市の交付件数は8万1,244件、交付率は40.47%で、全国の交付率の39.10%を上回っている状況です。 先般の2万円分のポイント付与報道以降の申請状況につきましては、1日当たりの窓口での申請が9月と10月は約10名でしたが、11月は約32名と、3倍に増加しております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) 次に、公民館での出張窓口を設けておられますが、依頼状況や申請状況、また今後のスケジュールの見通しを伺います。 ○副議長(野々内誠) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 本年度、来庁が難しい高齢者の方への対応として、市内21公民館で7月、9月、11月の3回にわたり出張申請受付を実施いたしました。その結果、11月末時点において、合計1,347人の申請をいただいており、利用者の皆様から好評をいただきました。 今後は、申請される皆様方のニーズに応じて出張先を検討してまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) 次に行きます。 政府は、令和4年度末にほぼ全ての国民が取得することを目指すという目標を示しておられます。現在の交付率との差でいったら、大体残り60%だと思いますが、段階的に利便性を拡大していますが、いまだメリットを感じないという市民の声もあります。 そこで、今後のマイナンバーカードの利便性がさらにどのように広がるのか、現状のデジタル庁の方針や、他の自治体の先進的な取組等ありましたらお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 山根政策部長。 ◎政策部長(山根幸二) マイナンバーカードの利便性向上につきまして、今年度、健康保険証としての利用が始まったところでございますが、今後、令和4年度から令和6年度にかけまして、マイナンバーカードの機能をスマートフォンに搭載し、スマートフォンのみで各種手続が可能となる、あるいは子育てや介護、転入転出に係る手続などがオンラインで可能となる、運転免許証や介護保険被保険者証、お薬手帳、教員免許状などとしても利用ができると、このような施策が国からは示されております。 他の自治体の取組を見ますと、例えば新潟県三条市や兵庫県姫路市では、書かせない窓口の取組として、マイナンバーカードを専用の機械で読み取ることで、申請書に氏名や住所などの同じ内容を何度も書かなくても済む仕組みが導入されております。 また、マイナンバーカードを活用した行政手続の電子申請につきましては、本市において今29の手続が可能ですが、石川県加賀市においては、103の手続が可能となっております。 一方、様々な課題も生じているとも聞いております。 本市としても、国の方針、他の自治体の取組を参考に、今年度策定いたしますみんなにやさしいデジタル市役所計画におきまして、具体的な施策を盛り込み、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) 他の自治体で様々な先進的な取組をされておられて、100%に向けてどんどん積極的にやられていると思いますが、松江市としてもこれからデジタル社会がどんどん広がってきて、マイナンバーカードが必要不可欠になってくることも考えられます。 そこで次に質問します。 社会全体としてデジタル化を進める上で、マイナンバーカードは必須なものだと認識しております。現在、2万円ポイントの付与の効果は、申請促進に十分効いていると思いますが、今後また徐々に申請状況が落ち込むことも想像がされます。 そこで現在、他の自治体ではコロナワクチンの集団接種会場での窓口を設置されるところもございます。ワクチン後の待機時間に申請をされたり案内をされたりと工夫されておられ、とても効果的かつ効率的に申請促進が図られていると伺っております。 わざわざ申請に行くという感覚ではなく、何かのついで、かつマイナンバーカードの必要性、利便性をその場で感じる機会でもあり、より申請欲心が駆られるんじゃないかと考えます。 様々な留意点や、そこで窓口を設置する人材の確保、また予算、様々な課題があるとは思いますが、今後松江市でもそういった取組を検討されてはいかがと考えます。見解を伺います。 ○副議長(野々内誠) 吉田市民部長。 ◎市民部長(吉田紀子) 小澤議員御指摘のとおり、新潟市や松本市などにおいては、コロナワクチン集団接種会場においてマイナンバーカードの申請窓口を設置されております。 本市としましては、ワクチン接種会場における窓口設置が効果的かどうか、他市の状況も踏まえ研究してまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) 全国平均の中でまだ松江市がその上を行っているわけですが、国の施策として徐々にこういった段階的な施策を打ってくると思いますけれども、その交付率に落ち着くことなく段階的な目標値も設定するなど、今後のさらなる交付率の向上に努めていただきたいと思います。 併せて、またデジタル化において、デジタル化に弱い世代に向けてのサポートも一層取り組んでいただきたいと思っております。 続けて、2番目に行きます。 サンセットカフェについてお伺いいたします。 令和2年7月から宍道湖の夕日をブランディングする社会実験としてスタートされ、約1年4か月ほどたちました。コロナ禍の中でスタートされましたが、市内の若者を中心に、SNSでの拡散がきっかけで、まさに宍道湖の新しい拠点として広く認知されていると感じております。 今年の10月以降、全国的に緊急事態宣言が解除されたりと、徐々にコロナ感染も落ち着いてきましたが、10月以降の観光客の利用状況、また反応はいかがでしたかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) サンセットカフェにつきましては、緊急事態宣言等が解除されました10月以降の利用状況でございます。 10月中旬頃から客足は戻ってきております。11月に入ってからは、神在月の効果もあり、県外観光客の利用が多くなっていると伺っております。ただ、昨年の同時期と比べますと、まだ7割程度にとどまっている状況でございます。 状況でございますが、お客様は夕日を眺めるために訪れる方が多く、夕日をテーマにしたオリジナルドリンクがとても人気のほか、デザイン性が高く写真映えするカフェの建屋が魅力の一つとなっております。最近では、海外でのSNSで取り上げられ、松江の情報発信につながっていると考えております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) 海外にも届いているというのは正直驚きでした。こうしたSNSの効果、結構今後とも広がると思っています。 そして、次の質問に参ります。 岸公園のそんな人気を博したサンセットカフェでありますが、ロケーションとして最高な夕日の景色や湖畔の空間に合うようなお酒をたしなみながら、ゆっくりとした時間を楽しむといったこともさらなる価値につながると考えます。しかし、現状様々な複雑な規制や手間に阻まれ、なかなかお酒の販売に至らないという声も聞いております。その点について、今後の酒の販売や、それに伴うマナーについてどのようにお考えかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) 現在、公園内での酒類の販売は禁止しておりますが、社会実験で酒類の販売、提供を行ったところ、お客様のマナーもよく、好評をいただいております。 今後は、イベント開催時やキッチンカーが出店した際に酒類の販売ができるように規制を緩和するなど、社会実験を続けてまいりたいと考えております。以上です。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) このサンセットカフェの社会実験が2022年3月末で終了すると伺っていますが、その後の展開について、現状どのように検討されているかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 爲國都市整備部長。 ◎都市整備部長(爲國岳彦) サンセットカフェやキッチンカーで行った飲食の提供は、社会実験の結果を踏まえると、魅力ある公園づくりの観点から効果があるものと考えております。今後も継続して飲食を提供できるよう、キッチンカーが出店しやすい基盤整備や常設店舗の設置について検討してまいります。以上です。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) 既に完成された宍道湖ブランドになったなと自分も感じています。市民からの声も愛着やなじみも生まれていると感じています。社会実験として成功したこのサンセットカフェ、既存の空間のデザインをぜひとも残しつつ、今後のさらなる発展を尽力されていただきたいと思います。 また、社会実験が3月末ですけれども、今寒くなってきて閑散期となっていると思います。次の展開に向けてちょっとスピード感を持ったりとか、よいタイミングのところで次の段階に進んでいってほしいなと思っています。 次に、ライブエンタメかいわいのコロナ禍の影響についてお伺いいたします。 現在、松江市内のライブハウスやライブバー、またホール等を会場とする事業者、そしてそこで活動される地元のアーティストやパフォーマーにおいては、昨年コロナ感染が広がって以降、多大なダメージを受けた業種の一つでもあります。また、10月以降、コロナ感染が落ち着いてきてもなお、特にライブハウスにおかれては、周りからの厳しい目線や印象が残っており、なかなか回復が見込めないという非常に厳しい実態があります。また、それに関連する音響事業者やイベント用品のレンタル事業者も同様です。 そういった状況を松江市としてはどのように捉えているかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) 市内のライブハウス等を経営しておられる事業者の皆様、各種エンターテインメントを主催される皆様におかれましては、コロナ禍においてライブイベントの開催が困難な状況が続くとともに、入場者数の制限や感染防止策などで大変御苦労されているものと認識しております。また、地元で活躍されるアーティストの皆様も、活躍の場を制限され、厳しい状況にあると認識しております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) おっしゃるとおり、飲食店でもダメージがあって、ライブハウスは全国的に冷たい目線で結構見られがちというか、いろいろなところでクラスターも起きたという事例もあります。その中で、なおさら感染対策を十二分に取っておられるという現状もあります。人数制限を取れば採算が取れないという状況でもあったり、またそこに勤めておられるイベンターの方が言うには、文化祭の委託もなくなったりとか、子どものダンスの発表とかもなくなったり、そのために準備された衣装なんかも着られることなく中止になったとかという声もあります。ぜひとも前向きに支援を考えていただきたいと思います。 本来でしたら、とあるライブハウスでは有名なアーティストが全国ツアーで週末を中心に回ってこられ、県外から年間約1万人のお客様が来られていたとおっしゃっておられました。また、そこからファン同士のコミュニティーが広がったりと、松江の人柄や食や景色やまち並みも楽しまれ、松江市自体のファンにつながっている方も多いという声も聞いております。言わば関係人口につながっているということでした。しかし、現在のような状況が続けば、店を閉めざるを得ない、もうその手前まで来ているというような悲痛な声も聞いております。 そこで、例えば隣の鳥取県米子市の例を挙げると、県と市で合わせて4つの支援策を準備されておられました。公営施設の無償提供または減免、リモート配信機材などに係る費用の補助、また入場制限を行った場合の入場料の一部補助などの支援策を準備されておられました。どうか松江市としてもこのようないろいろな角度からの支援を試行錯誤して計画していただきたいと考えます。そのあたりの見解をお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 高木観光振興部長。 ◎観光振興部長(高木博) 新型コロナ感染症の拡大に伴い、芸術文化に触れる機会が減ってきております。特に、ライブハウスなどの臨場感あふれる会場で生の音楽を演奏する機会や演奏を聴く機会の減少が続いており、今後こうしたイベント会場に活気が戻ることが必要であると考えております。 本市では、ライブハウスも含め、事業者の方々が事業を継続していくために必要な支援制度を用意しておりますので、まずは御相談をいただきたいと考えております。また、今後も国、県の新型コロナウイルス感染症対策支援制度などの情報提供を積極的に行ってまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 小澤議員。 ◆1番(小澤一竜) ぜひとも前向きな検討をお願いいたします。 松江市内のライブエンタメ界では、全国的に有名なアーティストもここ数年でメジャーデビューが3バンドとか、日本の中でも結構注目されるような芸術振興というか、そういった土地でもあると感じております。逆にチャンスというか、ここのライブハウスとかで育つ若者がチャレンジ精神を持って、それプラスこういった松江市の芸術あふれる、歴史文化あふれるところで育つ感受性というか、それはすごく期待されると思います。今後もそういった若者を増やしていくためにもと考えていますので、どうか前向きに考えていただければと思います。 これで質問を終わります。ありがとうございます。(拍手) ○副議長(野々内誠) 7番村松りえ議員。 ◆7番(村松りえ) 志翔の会の村松りえでございます。皆様、大変お疲れのところと思いますが、どうぞ最後までよろしくお願いいたします。 質問の1番目の項目。 竹島についての理解を深めるための授業の取組について質問いたします。 竹島は、島根県民ならほとんどの方が知っていると思いますが、日本固有の領土で、隠岐の島町に属しています。ですが、御存じのとおり、日本人が行けない島となっています。第2次世界大戦終了後、1952年、サンフランシスコ平和条約で連合国軍総司令部が竹島の領有権を確定し、効力が発生する3か月前の1月、韓国李承晩大統領は、突然李承晩ラインを宣言し、竹島をライン内に取り込みました。これが竹島問題の始まりです。 1955年、韓国政府が漁業資源保護法を定め、1965年の日韓国交正常化までの間、李承晩ラインを越えたとして韓国側に拿捕された日本漁船328隻、抑留日本人3,929人、死傷者44人、その抑留生活は苛烈極まりないものだったと報告されています。 その後、1965年、日韓漁業協定で日韓の共同管理である暫定水域が定められましたが、韓国漁船が約束を守らないため、日本漁船は漁を行えない状態です。そして、李承晩ラインが消滅した後も、今日まで不法占拠が行われています。 そんな中、島根県は平成17年、竹島の日を定める条例を制定しました。平成21年以降は、県内全ての学校において竹島の学習が行われています。このことは、島根県民としてあるべき姿だと思います。 まずは、自分の国の正しい歴史を学ぶことが大切です。自国がどんな歴史を持っているのか、その自分たちのルーツを知らない国や民族は本質的には自立できないと思います。さきの大戦で、なぜ先人が自分の命をかけてでもこの国と国民を守ろうとしたのか、そして神代の時代から連綿と続く日本の歴史と日本人の精神について知ることで、より自分の国に誇りを持てるようになり、それがひいては自己のアイデンティティーの確立にもつながってくるのではないかと思っています。 そこで、1つ目の質問として、松江市の小中学校で竹島について学ぶための授業内容や授業時間数について、取組目標や指針が定められているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 竹島に関する学習につきましては、小学校では「領土の範囲」で竹島や北方領土、尖閣諸島が我が国の固有の領土であることに触れること、中学校では、「領域の範囲や変化とその特色」で、我が国の海洋国家としての特色を取り上げるとともに、竹島や北方領土が我が国の固有の領土であることなど、我が国の領域をめぐる問題も取り上げるようにすることと学習指導要領に定められております。 このことを受け、松江市の小学校では、5年生社会科「わたしたちの国土」や6年生社会科「世界の中の日本」などの学習の中で、竹島について学習し、中学校では地理的分野、「領土・主権」、「水産業」、歴史的分野、公民的分野等の中で、竹島に関わる課題を取り上げ学習しております。 なお、授業時間数につきましては、定められておりません。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) いろいろな目標が定められていて、具体的な時間は定められていないようですけれども、そういったことについても考えていただければと思います。 次に、2つ目の質問として、松江市での実際の授業の取組状況について把握できているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 竹島に関する学習の取組状況につきましては、毎年年度末に全ての小・中・義務教育学校に調査を行い、状況把握を行うとともに、県に報告しております。 市内全ての学校で竹島に関する学習が行われていることを把握しております。具体的には、小学校5年生の社会科「わたしたちの国土」の学習で、竹島の位置について確認したり、韓国との領土問題について解決の方法を児童みんなで話し合ったり、中学校では歴史分野「近代国家への歩み」の学習の際に、尖閣諸島問題や竹島問題について取り上げ、日本の竹島領有の歴史や竹島の日の意義について理解を深める学習が行われております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) いろいろな取組をしていただいていて、本当にありがたいなと思います。 把握できているよい取組事例が各学校で共有されて、理解が深まっていけるように、これからもよろしくお願いいたします。 次に、3つ目の質問として、授業を行うに当たっては、まずは先生方が竹島についての理解を深めることが大切だと考えています。そのための研修等は行われているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 全ての教員の初任者研修や6年目研修、中堅教員経験者研修の中には、竹島について理解を深める内容の研修が盛り込まれております。また、竹島に関する学習の校内研修や県教委が進める授業研究会など、定期的に竹島に関する研修が実施されていると承知しております。
    ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) いろいろな取組を行っていただいて、研修等も初任者研修とか6年目研修とかいろいろ取り組んでいただいているということで、すごいよかったと思います。これからも内容についてもバージョンアップしていただけるように、いろいろ見直しも続けてしていただければと思っています。 次に、4つ目の質問として、授業を行うに当たり、学習のためのテキスト、資料等が必要と考えますが、学校の教科書以外に独自に用意されているものがあるのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 竹島に関する授業を行う際の副教材として、島根県が幾つかの資料を作成しており、市内の学校でも活用しております。 具体的には、平成24年11月に発行された「ふるさと読本『もっと知りたいしまねの歴史』」、平成27年3月に発行された「領土に関する教育ハンドブック」と「領土に関する教育ハンドブック資料編」、DVDです。それから、令和3年3月に発行された竹島問題に関する学習の推進に向けた指導案集などがあります。 例えば、「もっと知りたいしまねの歴史」には、江戸時代から第2次世界大戦までの竹島や、鬱陵島と日本との関わりが述べられております。 また、領土に関するハンドブックや竹島問題に関する学習の指導案には、学習の狙いや授業の展開例などが掲載され、どの教員であっても竹島に関する授業ができるように工夫されるとともに、資料編のDVDには竹島に関する動画や画像などの資料が収められ、授業で活用しやすいようになっております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) ありがとうございます。さすがに島根県の松江市ということで、いろいろな資料を用意されているということで、私も一緒に勉強していきたいなと改めて思わせていただきました。 竹島自体は、本当に子どもたちが学ぶことも大切ですが、意外と大人も詳しくは知らないんじゃないかなと思っていますので、一緒に勉強していくような流れがつくっていけたらとも思っておりますので、ぜひともよろしくお願いいたします。 次に、質問の2番目の項目に入ります。 GIGAスクール構想における各学校のタブレットの取扱いについて質問いたします。 文科省主導でGIGAスクール構想が教育現場で取り組まれています。ICT環境の整備ということで、児童生徒1人に1台のタブレット端末が配布されています。そういった中で、2020年11月に、タブレット端末をきっかけとしたいじめで小学生が自殺していたことが発覚しました。事件が起こってしまった学校は、東京都町田市のGIGAスクール構想の先進モデル校として選ばれた学校でした。昨年中には、児童に端末が渡され、この中でいじめが起きていたのです。 プレジデントオンラインの記事を基に、事件のてんまつを簡単に説明します。 加害者の児童をA子さん、B子さん、被害児童をC子さんとします。3人は、ふだんから仲よく過ごしていたそうです。あるとき、タブレット端末の調子が悪かったC子さんが、B子さんから端末を借りて作業をした際、A子さんからB子さんに送られた「C子まじきもい」、「うざい」、「死ねばいいのに」などのメッセージを見てしまったとのことです。 学校は、心のアンケートを実施し、友達関係に悩みがあると回答したC子さんから担任が聞き取りをし、このいじめの存在を知りました。これに対し学校側は、当事者3人だけで話合いをさせてしまいました。これは、明らかに間違った対応だったと思います。1対多だった場合、加害者側が自分たちがしたことを正当化するために被害児童の悪いところをあげつらい、立ち直れないほど打ちのめされてしまったことは想像に難くありません。さらに、仲よくしていた友達からの心ない言葉は、心に深く刺さったことと思います。こういった場合、話合いではなく、担任の先生が加害児童をきちんと指導し、謝罪させて、二度としないことを約束させなければ、いじめの解決にはならないと思います。 もちろんいじめは、タブレットそのものが原因ではありません。ですが、きっかけの一つではありますので、いじめにつながりかねないものにはきちんと対処していく必要があると思います。 町田市の例では、IDは出席番号、パスワードは123456789と全員が共通でした。これでは、誰でも他人のアカウントにログインして内容を見ることも、他人に成り済ましていじめを行うことも簡単にできてしまいます。 そこで、1つ目の質問として、松江市の小中学校でのタブレットのID、パスワードの決定方法、管理方法、持ち帰りが可能であるならば、各家庭での管理方法、使用時間の取決めについて、お伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) タブレット端末のID及びパスワードは、松江市情報セキュリティーポリシーに基づいて決定しており、具体的には、IDは連番を付与、パスワードは8文字以上の英字、数字、記号で構成しております。 ID及びパスワードは、各校の管理職の責任で管理されており、児童生徒1人ずつカードにして、使用するときに学級担任から渡し、終わったら学級担任が回収、保管し、セキュリティーポリシーに基づいた管理がなされております。 タブレット端末の持ち帰りにつきましては、引き続き様々な利用状況を想定した実証実験を行いながら、令和4年度の夏休みには全児童生徒が一斉にタブレットを持ち帰り、自宅学習に活用することを目標に、現在課題の整理と準備作業を行っております。 持ち帰る際の約束の中には、タブレット端末の置場所や使用時間の目安等を基に、家族と相談して家庭内でのルールを決めることを盛り込むとともに、学習に関係のない使い方はしないことや、使う際の姿勢など、安全面や健康面についても記載し、適正な使用がされるように指導を行うことにしております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) ID、パスワードについては、厳重な管理がなされているようで安心しました。ありがとうございます。 持ち帰りについてですけれども、実証実験を行ってからということですが、なかなかいろいろな問題が出てくるんじゃないかなと思います。持ち帰って壊れてしまったとか、いろいろなことが想定されますので、ありとあらゆることを想定した上で、また持ち帰りについては検討していただけたらと思っております。ありがとうございます。 2つ目の質問として、町田市の例では、端末のチャットのやり取りを見てしまったのがいじめ自殺のきっかけになりました。タブレットは、学校から貸与された端末である以上、機能は教育指導上、必要となるものに限られるべきであり、メールやLINE、チャットなどのメッセージのやり取りができる必要はないと感じます。松江市では、どのような方針になっているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 現在、市で配備したタブレット端末では、メールの機能は停止しており、LINEについてもフィルタリングソフトで利用できないように制限をかけております。 チャットは、基本的にはフィルタリングソフトにより利用を制限していますが、一部の学習支援ソフトにおいて、授業中に教員と児童生徒がクラス全体で学習に係るメッセージをやり取りする際には、学習指導上、必要であると判断し、利用できる設定にしております。 今後は、学校現場での利用状況等を基に、児童生徒が自律的にタブレット端末を活用することのできる環境整備について検討を行っていく考えです。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) ありがとうございます。メールやLINEはできないということで、それでいいかなと私は思います。授業の中でのチャットのやり取りが授業に必要なときだけということですので、問題はないのかなとは思いますが。そういうことについては、いろいろなことが起こってくると思いますので、これからもいろいろ見守っていただきたいと思っています。よろしくお願いします。 3つ目の質問として、GIGAスクール構想が始まり、先生方もまだ手探り状態ではないかと考えます。先生方のICT活用スキル格差是正のための各学校へのICT専門の管理者の配置について、状況はどうでしょうか。もし配置されていないなら、必要性は感じられているのでしょうかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 各学校では、ICT教育あるいはメディア教育担当の教員が指名されており、その教員を中心に管理職や事務職員と連携しながら、各校におけるICT機器を活用した授業や教育活動が行われております。 教育委員会では、各校の先生方のICT機器の活用や活用スキルの向上に向け、2名のGIGAスクールサポーターを配置し、学校の要望に応じて研修や機器の操作方法などについて指導助言を行っております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) ありがとうございます。メディア教育の担当の教員がおられたり、2名のサポーターの方がおられたり、いろいろ手厚くしていただいているんだなという印象を受けました。今後ともよろしくお願いいたします。 ここからは違う事例ですが、名古屋市教育委員会では、タブレット端末の操作履歴を集めてサーバーで保管されていることが問題視され、市の個人情報保護条例に違反している疑いがあるとのことで、端末使用が一時中止されたことがあります。個人情報の保護はもちろん大切ですが、このタブレット自体は貸与されているもので、子どもたちが私用で端末を用いることは制限されるべきであり、むしろ情報の管理が必要であると考えます。 4つ目の質問として、子どもたちがタブレットでどんなことをしているかを確認することは、子どもたちを守るためにも必要であると考えますが、松江市ではどういった方針であるのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 成相副教育長。 ◎副教育長(成相和広) 現在、タブレット端末の利用は、学校で行う授業をはじめとした学校教育活動に限られております。したがって、児童生徒によるタブレット端末の利用状況については、授業を受け持つ教員が適切に把握しております。 また、本市のタブレット学習のネットワーク環境は、それぞれのタブレットの機能制限や利用履歴をセンターサーバーにより把握できると同時に、教育指導上、不要な機能は利用できないように制限し、有害サイトへの接続もフィルタリングソフトで制限をかけております。万が一、目的外の利用があった場合は、該当するタブレット端末を特定できるため、事後の児童生徒への指導にもつなげられる仕組みとなっております。 今後は、先ほども申し上げましたとおり、児童生徒の利用実態を把握しながら、より適正な利用の仕方を検討してまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) 教員の方が適切に管理されているということで安心しました。本当にGIGAスクール構想については、まだまだこれからという状況であると思いますので、マイナスの面が出てきたら、その都度対処していっていただけたらと思います。今後ともよろしくお願いいたします。 最後の質問の項目の松江市におけるメガソーラーの設置状況、太陽光発電の問題点、条例制定について質問いたします。 現在政府は、2030年における温室効果ガス削減目標を、2013年と比較して46%削減し、さらに50%まで削減することを目標としています。松江市としては、松江市地球温暖化対策実行計画の中で、2005年度と比較して2030年度までに二酸化炭素排出量を30%以上削減することを目標としています。 この目標達成に向けて、太陽光発電の普及は後押しとなると思いますが、その一方で様々な問題も指摘されています。 例えば、まだ記憶に新しいところで、静岡県熱海市で大規模な土石流による災害が起こりました。こうした災害が起こった一因として、メガソーラー開発のための山林伐採による保水力の低下もあると言われています。 兵庫県赤穂市の事例では、国立公園内であったため市に事業者から相談がありましたが、基準に適合していたため許可書が交付されました。この赤穂市の事例のような特別の地域でない場合は、国への届出のみで、地方自治体の許可は不要です。この赤穂市の事例では、この後、住民説明もされないまま工事が始まり、後に住民の建設反対運動に発展し、3,372筆の署名とともに兵庫県に反対の意向が伝えられましたが、工事は強行されました。赤穂市では、事態が発覚した後、再生可能エネルギー調和条例を制定しましたが、条例制定前に工事に入っているこの地域には適用されませんでした。 このような状況の中、現在、全国では太陽光発電の設置を規制する条例が増えており、地方自治研究機構の調査では、本年11月の時点で、都道府県が4条例、市町村では168条例が制定されています。 そして、メガソーラー開発が進んだ理由として、以前より太陽光パネルの値段が安くなったことが上げられます。その理由の一つは、新疆ウイグル自治区で生産されたものを輸入することが多くなったからです。これには、強制労働の関与が示唆されています。 また、電気代についても、国民の負担は大きくなっています。FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)という制度がありますが、これにより国民一人一人の電気料金に再生可能エネルギー発電促進賦課金が上乗せされています。略して再エネ賦課金は増加傾向にあり、3人家族の標準家庭の電力使用量を370キロワットとした場合、2021年度の再エネ賦課金の負担額は、何と2012年度の15倍となっています。 そこで、1つ目の質問として、松江市では市内に建設されている太陽光発電、特にメガソーラーに関して、どこに建設されているか、住民トラブルはないのか、年間の発電量はどのぐらいか、いつ建設されたものであるか、今後の建設計画についてはどの程度把握されているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 山根政策部長。 ◎政策部長(山根幸二) 資源エネルギー庁は、再生可能エネルギー発電事業計画認定情報を公表しております。それによりますと、2021年8月31日時点での市内の固定価格買取制度における20キロワット以上の太陽光発電設備の導入状況は、4万1,961キロワットで、そのうち発電出力が1,000キロワット以上の太陽光発電設備、これがいわゆるメガソーラーでございますが、これは11か所で、1万9,791キロワットとなっております。 なお、年間発電量については把握をしておりません。 建設されている場所でございますが、橋北地区に3か所、橋南地区に8か所で、固定買取制度の新規認定年は、2012年1か所、2013年3か所、2014年2か所、2015年3か所、2017年1か所、2019年1か所で、これまで施設について大きなトラブルは発生しておりません。 また、資源エネルギー庁の認定を受けた建設計画はございません。以上です。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) 詳しく調べていただきありがとうございます。国で認可された際の情報が普通では県や市ですぐ共有できるようなシステムになっていないので、きちんと調べていただいたんだなと感動しています。ありがとうございます。 これから、建設計画は今のところはないということですが、この点も条例制定をして届出制にすれば、把握が容易になるのではないかと思っています。 2つ目の質問として、太陽光発電は、温室効果ガスの削減のために有効であると思いますが、再生可能エネルギー発電促進賦課金により、電気代の負担増となっており、2030年頃までは確実に増加傾向が続くと予測されています。電気代の負担増についてはどのように考えているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 山根政策部長。 ◎政策部長(山根幸二) 国の第6次エネルギー基本計画では、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの5つの再生可能エネルギーによる発電を推進し、温室効果ガスの排出削減を進めることとしております。 国には、再生可能エネルギー発電促進賦課金に関して、発電や蓄電設備などの技術開発を進めることで、国民負担の軽減につながるよう取り組んでもらいたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) ありがとうございます。再エネ賦課金については、国の政策なので、直接松江市で影響を与えることはできませんが、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが増えることによって電気代は負担増になっているということをちょっと問題提起させていただきました。 3つ目の質問として、メガソーラーの設置場所によっては、森林伐採による土砂災害のリスク、景観や自然環境の破壊、太陽光パネルからの反射光や反射熱などによる住環境への影響、鉛やセレンなど有害物質を含む太陽光パネルの処分場所、住民説明のない建設による住民トラブルなどが発生する可能性があります。 そのような中、太陽光発電の設置を規制する条例を制定する自治体が増えています。建設内容を把握し、場合によっては中止を勧告する必要があるため、条例制定が有効と考えますが、松江市としては条例制定についてどのように考えているのかお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 松尾歴史まちづくり部長。 ◎歴史まちづくり部長(松尾純一) メガソーラーの設置につきましては、敷地規模の想定が1ヘクタール以上となることから、造成等を伴う場合は、島根県土地利用対策要綱に基づく開発協議が必要となります。事業者に対しましては、この要綱を基に、島根県及び松江市から適切な指導及び助言を行っており、これまで大きなトラブルは発生しておりません。全国的には問題が生じているケースがあることも承知しておりますが、今のところ島根県の要綱に基づき対応することで、不都合ないものと考えております。 ○副議長(野々内誠) 村松議員。 ◆7番(村松りえ) ありがとうございます。知らないうちに山肌が大規模に削り取られてしまったとかということはないとは思いますけれども、実際に県外ではいろいろなことがあるので、条例制定について検討していただけたらと思います。ありがとうございました。 様々な質問に真摯に御回答いただき、大変ありがとうございました。 以上で質問を終わります。ありがとうございます。(拍手) ○副議長(野々内誠) 11番錦織伸行議員。 ◆11番(錦織伸行) 錦織伸行でございます。本日、トリになりました。お疲れだと思いますが、ひとつよろしくお付き合いくださいませ。 今日は、大きく分けて2つのお話についてお伺いしたいと思います。まず、最初2つは、国内であったサミット、そして2つ目は地球規模のサミットの話。いずれもSDGs、そしてまた広域な地域の連帯という意味でお話をしていきたいと思います。そして、3つ目、4つ目はいずれも市民の身近な問題というくくりでお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。 まず1番、中核市サミット2021の参加について。 先月11日に松山市で行われました中核市サミット2021は、ポストコロナ時代に求められる中核市の役割という基調講演を受けて、第1会場、デジタルを原動力にした力強いまちづくり、第2会場、多様な連携による持続可能なまちづくりという2つの分科会場に分かれてパネルディスカッションが行われました。 私も新型コロナが収まりつつある中の山陰以外での初めての出張研修であり、加えて議会事務局からの公式の案内であること、また大規模な全国大会であることなど、大変楽しみにして参りました。 集まった参加者は、ごく僅かに代理はありましたが、北は函館市、南は那覇市まで全国中核市62の市長、そして目測では恐らく500名を超えるかという市議会議員が一堂に会するという、まさに壮観の一言と言える光景でございました。しかも、全体に若い市長が多く、中には女性の市長の姿もある中で、ひときわ若くはつらつとした上定市長のお姿を見ていますと、松江市の明るい展望が予感され、誇らしくさえ思われました。 さらに、2つのパネルディスカッションの会場では、第1会場、デジタルを原動力にした力強いまちづくりのコメンテーターは、さきの富士通山陰支社長である松江市在住であった竹岡ゆかり氏、女性でございます。現在、富士通Japanの執行役員。また、第2会場、多様な連携による持続可能なまちづくりでは、62の中核市の中から、中国地方では唯一、しかも船橋市、川口市、鹿児島市など並みいる60万人都市さえ抑えて、我が松江市長が3人のパネリストのうちの一人に選ばれたことは、改めて松江市の存在が注目されていると重ね重ねうれしく思いました。 そして、大会の締めくくりの報告でも、松江市長の中海圏域の県境をまたぐ連携という事例報告は、大きな注目を浴びたと感じました。恐らく、上定市長にとっても今回のサミットは市長御就任後初めての全国規模の大会ではなかったかと拝察しますが、1番、ポストコロナの中核市の在り方というテーマに対して、数少ないパネラーの一人で参加された所感をお伺いします。 また、中海圏域の県境を越えた連帯について、今後の展望を併せてお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 本市は、平成30年4月に中核市に仲間入りしておりますが、中核市は平成8年の制度創設から四半世紀を経て62市まで拡大し、その人口規模は約2,300万人、全人口の18%となっていまして、中核市市長会に求められる役割も大きくなっております。 今回の中核市サミットでは、地域の中心的な都市として共通の役割を担う市長が一堂に会し、互いに連携協力していくことを確認いたしました。その中で、私は多様な連携による持続可能なまちづくりをテーマとするパネルディスカッションにパネリストとして、松山市長、富山市長と共に参加させていただき、中海・宍道湖・大山圏域における県境をまたぐ広域連携について、約200名の参加者の皆さんの前でスピーチをさせていただきました。 ちなみにこれは手挙げ方式でスピーカー、パネリストを募集したものでして、積極果敢に手挙げをさせていただいています。 私たちの圏域の取組は、全国的に見ても非常にユニークであり、注目を集めるとともに、今後の地方創生の模範となる取組がここ山陰で先駆的にチャレンジされていることを自覚できる機会となりました。 他方、同じくパネリストとして参加された富山市長から発表された産官学連携など、他の中核市から学ぶことも多く、今後中核市市長会など全国的なネットワークを生かして、デジタル化やSDGsといった新しい時代の流れを的確に捉えながら、地域の発展を牽引してまいりたいと考えております。 また、中海・宍道湖・大山圏域の県境を越えた連帯ということでございますが、人口規模65万人を誇るこの圏域5市が一体となって、地域高規格道路であるいわゆる8の字ルートの整備や、あるいは台湾、インドなど海外との経済交流、広域観光の魅力向上など、圏域のスケールメリットを生かして、共通の諸課題に取り組んでいくことは大変意義深く、さらに連携を深めてまいりたいと考えております。 なお、中海・宍道湖・大山圏域市長会の今後の展望につきましては、今年度策定する新たな中海・宍道湖・大山圏域振興ビジョンの中で取りまとめることとしております。とりわけ、コロナ対策をはじめとする医療・福祉の充実やデジタル社会の進展を踏まえた広域連携の在り方などについて議論を重ね、新しい圏域ビジョンを策定する予定でございます。 圏域5市が互いに補完し合い、また相乗効果を発揮することで、全国に先駆けて人口減少、少子高齢化といった課題を克服し、課題解決先進地域として松江モデル、圏域モデルを全国に、世界に発信することを目指してまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) ありがとうございます。せっかくよいしょしたつもりが、手挙げ方式だというのは今初めて知りました。しかし、本当に若々しく積極的ないろいろなお話が聞けて、大変感動いたしました。 市長には本当にいろいろなお忙しい中で、特に将来を担う子どもたちに対して深い関心を持って、またお忙しい中、足を運んでいただいていますこと、大変感謝しております。 先般は、御多忙のところ、ミュージカル「あいと地球と競売人」においでいただき本当にありがとうございました。また、終演後はたくさんのキャストやスタッフのいるステージにまでおいでいただき、激励をしていただき、本当にみんな感謝し、また感動しております。改めて御覧になられた率直な感想をこの場でまたお聞かせいただければと思います。 ○副議長(野々内誠) 上定市長。 ◎市長(上定昭仁) 先般、ミュージカル御案内いただきましてありがとうございました。 当日は、出演された皆様が生き生きとそれぞれの役を演じておられ、ミュージカルとしてのクオリティーの高さに驚くとともに、率直に感動いたしました。出演された子どもたちが短期間で多くのことを吸収して舞台に立たれたと伺っておりまして、ポテンシャルの高さもさることながら、自信に満ちて演じていらっしゃったのは、積み上げられた努力に裏づけされたものであると確信いたしました。 また、本ミュージカルは、SDGsの基本理念と合致するテーマを市民のものとして普及啓発するチャレンジであり、大変意義深く、またミュージカルを含め芸術、音楽、スポーツは国境を越えた共通言語であり、出演された子どもたちがこの貴重な経験を通じて視野を広げられ、世界で活躍されることを期待しております。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) ありがとうございます。当日、市長のアテンドをさせていただきまして、このミュージカルについて非常に深く御存じであったのは大変驚きました。また、感銘も受けました。 この長年続いておりますミュージカルにキャスト、スタッフとして関わってきた関係者の一人として、実は当日お話しできませんでしたことを少し触れさせていただきます。 この場においでの市長だけでなく、議員の皆さん、そしてテレビを通じての松江市民の方々にもぜひお聞きいただければと思っております。 念のために申しますが、決して財政的な支援とかを求めるものではございません。あくまでもこの作品の活動の意義や可能性について語るものとしてお耳を拝借したいと思います。 このミュージカルを生むきっかけになりました坪田愛華さんの「地球の秘密」という絵本は、御存じのとおり彼女の貴い命と引き換えるように、今から30年前、1991年のちょうど12月でございます。12月27日に生まれました。その後、多くの人に支えられまして、日本以外の世界11か国の言葉でも翻訳、出版され、幾つかの国際的な賞を受け、現在でも読み継がれております。 また、この作品の生まれた翌年、1992年には、ニューヨークの国連本部における第1回国連子供環境絵画展で展示され、そしてブラジル・リオデジャネイロで行われました環境と開発に関する国際連合会議、俗に地球サミットあるいは国連地球サミットと言いますが、各国首脳に交じりまして、日本の自治体から唯一参加した当時の澄田信義島根県知事からこの本が国際会議の中で紹介され、大変な注目を浴びました。 実は、この会議こそが現在環境問題をグローバルに捉えた人類史上最初の会議であり、今まさに注目され、また市長がよくおっしゃる持続可能な社会、SDGsという言葉や思想をやがて提唱し開催される持続可能な開発に関する世界首脳会議──いわゆる地球サミットです──の出発点であったとも言われております。 さて、この絵本「地球の秘密」は、国内的には多くの芸術作品の原作、環境活動のバイブルとして大切にされていますが、先般御覧いただきました島根発の県民ミュージカルは、国際会議に出席された澄田信義知事の肝煎りで、その2年後の1994年に生まれ、大切に育まれ長く続いてきたものでございます。その後、全国各地で上演されてきましたが、島根県内では一時の中断はございましたが、既に25年以上の歴史の積み重ねがございます。 上演を長く続けてまいりました成果としては、2005年の愛知万博のメイン会場、あるいは2007年には日本のミュージカルの殿堂と言われております東京青山劇場で上演され、さらにその4年後には環境省の後援を受けて、当時の江田五月環境大臣が東京から観劇のために山陰までおいでになられました。いずれも子どもたちを中心としたキャストは、その年々の公募のオーディションを経て変わっております。 島根県の手を離れ、4年前から市民主導の実行委員会形式として美保関メテオプラザの公演になってからは、ステージ数の多さから、主役のあいちゃん役はダブルキャストになりましたが、本年は松江市以外に米子市、昨年はコロナのために中止になりましたが、一昨年は雲南市の男の子、そして前年は大山町と、まさに自然豊かな中海を中心に子どもたちの輪は、さすがに子どもたちは天使だと思うんですが、天使の軽やかな羽根をもちまして、距離や県境を越えて大きく広がっております。 さて、本作品のたくさんのキャストの中からは、その後に芸術、芸能の道に様々に進んだ子どもが数多くいます。分かりやすい例を申し上げます。プロに進んだ子どもたちの中で分かりやすい例が、現在福岡で上演中の劇団四季の「キャッツ」、劇団四季の代表作でございます。このメインキャストの猫たちのうちの2人は、実はこの作品の卒業生でございます。ただでさえ入れず、皆さんこういうミュージカルを目指す人たちの憧れの劇団四季、しかもその代表作の20人ほどのメインキャストにおける2人というのは、大変な占有率だと思っております。 ほかにも、寺山修司、唐十郎、蜷川幸雄らとともに日本の代表的な舞台演出家の一人として上げられます鈴木忠志氏の下で修行を積み、国内外で最も有名な富山の国際演劇祭などの経験を持つ卒業生もいます。鈴木忠志氏はちょっとお分かりにならない方もあるかもしれませんが、先般の東京オリンピックの開催式の演出の依頼を受けたぐらいの国際的な方でございます。そこで修行した彼は、本年は我々のスタッフとして力を貸してくれているんですが、故郷の大田市でアートイベントの仕掛け人として、地元の文化育成の活動をしています。 もちろん彼ら以外に東京を中心に俳優やモデル、ダンサーなどでプレーヤーとして活躍している子もあれば、あのディズニーランドのショーやパレードの指導者として活躍している子もいます。 つまり、「あいと地球と競売人」は、テーマ的にも芸術的にももちろん価値ある作品ですが、それが市長の日頃おっしゃる夢を実現できるまち松江の実践の場であり、また県境を越えた地域の連帯や環境保護を広く理解し、目指す場として発展し続けてもいます。SDGsや中海圏域の連携に深い関心をお持ちの市長におかれ、そしてまた市民、市議会の皆さんには、本作品の社会的、教育的意義にもぜひ御着目いただき、より一層の理解をいただきたいと思います。 ちなみに、真のプロというのは、卓越した技術はもちろん、アマチュアリズムのピュアな精神を持っているものだと思っております。これは、今イチロー選手が高校生たちを指導したり、あるいは身近なところで佐野史郎さんや山本恭司さんたちが深く市民と関わって文化を発展させていただいていることとつながっていると思います。また、責任演出家の和田史朗、早苗御夫妻は、世界的な演出家の蜷川幸雄の片腕として、そういう御経験を生かしながら、こういう子どもたちの広い意味での将来を支えようとなさっております。そういう作品がこの地域にあるということをぜひ御理解いただいて、さらに環境の問題とかを一緒に考えていきたいと思っております。長くなりました。 次に移ります。 3番、大橋川拡幅事業に伴う白潟地区の社会実験について。 現在進行中の大橋川拡幅事業は、松江市議会で志翔の会の南波議員がよくおっしゃるとおり、単なる公共事業ではなく、まさにまちづくりであることは疑う余地はないと考えております。それだけに、国や県の事業として並行して行われております白潟本町の社会実験には、白潟地区のみならず中心市街地の商店街としても注目しております。 恐らく橋一本隔てた京店、東本町あるいは松江城への結束点のカラコロ広場とか殿町の皆さんも注目なさっているのではないかと思っております。 そこでお伺いいたします。 まだ、実験終了後間もなく、地区アンケートの集計なども途中でしょうから、暫定的な分析や考えでも構いません。また、関連しますので、1、2併せてお答えいただいても結構でございます。2つ質問いたします。 1番、白潟本町の商店街で行われました一方通行の社会実験について、現時点における成果や所感についてお伺いいたします。 2番、それに基づきます今後の展望についてお伺いいたします。以上です。 ○副議長(野々内誠) 松尾歴史まちづくり部長。 ◎歴史まちづくり部長(松尾純一) 白潟本町通りに関しましては、都市計画道路の事業化に向けて、道路沿いの住民や関係者の皆様と意見交換を重ね、車道は現状と同じ北進一方通行として歩道幅を広く確保することで、広場空間としても活用できる計画の素案を考えました。 そして先般、白潟本町通りにおける道路の将来像を想定し、歩行空間でのキッチンカーによる飲食の提供やアート空間の演出など社会実験を行い、市民の皆様に体感していただいたところでございます。 この期間中に白潟本町通りを訪れた方は、平常時に比べて約2倍となり、また来場された方へのアンケートでは、約8割の皆様から歩行空間の活用に対して、好意的な御回答をいただきました。 平日の日中には、周辺のオフィスからたくさんの皆様が訪れ、また週末には親子連れの方々が歩道上で飲食を楽しむなど、今後のにぎわいづくりに向けて可能性の高い場所であると認識しております。 今後の展望についてでございますが、今後は白潟地区の住民の皆様への意識調査を行った上で、来場された方へのアンケートも含め、社会実験の結果を検証し、市のホームページで公表する予定です。 引き続き、市民の皆様や民間事業者の皆様が歩行空間を使ってやってみたいことを実践する夢の実現へのステップとなるような社会実験を継続し、白潟本町通りと、その周辺のにぎわい創出に向けて、地域の皆様と議論を深めながら取り組んでまいります。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) ありがとうございます。私自身、社会実験当日は日時を変えまして複数回お邪魔いたしましたが、バックヤードや関係車両、あるいは来客の利便を図る上で、素朴に無料の山陰合同銀行駐車場の協力があってよかったなという印象を持っております。言い換えますと、中心市街地のまちづくりにおける駐車場の役割をもっと切実に、そして現実的に考えるべきではないかというのも、ここから私は出てきたように思っております。これは、観光客の立場も同じだと思います。 そこでお伺いいたします。 今後の市内中心部の駐車場不足の解消や、あるいは社会実験として、現在更地になっている大橋南詰の空き地を活用できないか、御検討できないかについてお伺いいたします。 ○副議長(野々内誠) 松尾歴史まちづくり部長。 ◎歴史まちづくり部長(松尾純一) 大橋南詰の空き地につきましては、大橋川改修の事業用地であることから、所管する国土交通省からの御了解をいただき、事業が始まるまでの間、社会実験のために活用することとしております。 現在は、民間の若手グループがリヤカーを使った屋台を出店し、たき火を囲んで滞留空間を演出するなど、にぎわいの創出に取り組んでいただいております。 この大橋南詰エリアでは、起業や交流をテーマとした拠点整備を検討しております。このエリアが魅力ある場所となるための使い方を社会実験により検証し、民間の自由な発想を生かした取組を引き続き後押ししてまいりたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) とてもそれは理解いたします。ただ、やはり社会実験というのは、短期間でいいと思うんですね。先ほどおっしゃった若手の人たちの屋台等については、私も地域ですから何度もあそこは通っていますけれど、どれだけそれがなされているかというと、あくまでボランティアですから、空いている時間はたくさんあると思います。そこら辺を利用する、例えば土曜、日曜、祝日、御用納め等の年末等はいいんでしょうけれど、春休み、夏休み、特にお盆にかけては、松江市の真ん中については駐車場が不足していて、大変観光客の方は御不便をかこっておられると思います。そういった意味で、まちづくりの中でそういうものが必要だというようなことをここで考えることは、あるいは実験することは難しいんでしょうか。 ○副議長(野々内誠) 松尾歴史まちづくり部長。 ◎歴史まちづくり部長(松尾純一) 先ほど申し上げましたとおり、この南詰エリアにつきましては、将来的に起業や交流をテーマとした拠点整備を検討しております。この将来的な使い方をどういった形で市民の皆様にお使いいただくと、将来にわたってにぎわい創出に結びついていくのかというところをこの社会実験を通して様々な形で検討していく必要がございますので、現時点におきましては現在のような取組を含めまして、民間の自由な発想を生かした取組を引き続き後押ししていきたいと考えております。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) 大変分かります。私もいろいろな、地域のことですからいろいろなお話をいただいていますので、それは理解いたします。しかし、社会実験というのは、本来的にはそこでどういうニーズがあるかということを確かめるために行うんではないですか。仮に、そこでそういうニーズがあったら、その近隣のところで別の形を考えることも可能かもしれません。大きな問題、大橋川拡幅の中で、あの場所を必ずしも駐車場にしなさいと私は言っているわけではありません。ですから、あくまで実験で、そういうニーズがあるかどうか。あの周辺の商店街の人とお話をしますと、やはりあそこら辺にお店を出しても、無料の駐車場がない、あるいは止め場所がないということをおっしゃっているわけですから。そういうことをまさに実験することさえ難しいんでしょうか。以上です。 ○副議長(野々内誠) 松尾歴史まちづくり部長。 ◎歴史まちづくり部長(松尾純一) 現在、白潟本町の商店街におきましては、確かに無料の駐車場については、それぞれのお店あるいは商店街のほうで御用意されていらっしゃいますが、それ以外にも有料の駐車場というところはございますので、現時点で今錦織議員より御提案ございましたこの南詰の空き地を駐車場として活用あるいは社会実験というところは現時点では考えておりません。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) 分かりました。また、違う形の中で今後いろいろお話をさせてくださいませ。 次の質問に移ります。 先般、政策連絡会のほうでもちょっと触れさせていただきました新型コロナワクチンの接種会場についてでございます。 日々、新型コロナに関わる医療活動や感染防止対策に関わっておいでの皆さん方には最大級の敬意と感謝を持っているつもりでおります。 その上で、あえてお尋ねいたします。 松江市のほうは、ざっくり15万人の松江市民の第3回目のワクチン接種をコンスタントに行う必要があると思います。しかし、2月から3月にかけてくにびきメッセは確定申告会場として、駐車場もままならぬほどの混雑が起きております。また加えて、各種イベントが、これはよいことだと思いますが、次第に戻ってくるように予想しております。 こうしたことを勘案しますと、従来以上に市立病院の接種会場の役割が大きくなると思われます。 そこでお伺いいたします。 第3回の接種会場の体制、特に確定申告時期と重なる2月後半から3月いっぱいですね、この時期の受入れ態勢につきましていかがお考えかをお教えください。以上です。 ○副議長(野々内誠) 足立健康部長。 ◎健康部長(足立保) 追加接種の会場につきましては、米田議員、太田議員にお答えいたしましたとおり、大規模な集団接種会場としては、引き続きくにびきメッセと市立病院がんセンターを使用する予定としております。 御案内のとおり、追加接種は1回だけの接種となりますので、1、2回目接種と比べておおむね半分程度の体制で済むことになります。このため、くにびきメッセでは、土日を含む週4日程度、市立病院がんセンターでは、平日の週4日程度の実施を基本に、接種対象者数も踏まえながら、現在実施日を調整しているところでございます。 一方、確定申告につきまして、今年2月、3月の状況をくにびきメッセに伺いましたところ、コロナ感染予防対策といたしまして、来場者の分散を図るため、事前予約制による会場の人数制限やネット手続の呼びかけなどを行った結果、確定申告期間中の駐車場の混雑はなかったとのことでした。来年も引き続き、同様の措置が講じられると聞いております。 したがいまして、確定申告期間中のくにびきメッセをワクチン接種会場として使用することは、特段の問題ないものと判断しておりますが、実施日の調整に当たっては、くにびきメッセや松江税務署と連携を図りながら、市民の皆様に円滑に接種いただけるよう体制を整えてまいりたいと思っております。 ○副議長(野々内誠) 錦織議員。 ◆11番(錦織伸行) 御丁寧な説明ありがとうございます。ぜひ、そういう混乱がないような形で進められればと思っております。 ちなみに、先般、市民の方から、市立病院の駐車場の中が分かりにくいということで、実際私も事務局長と一緒に中を回っていろいろな話を一緒に歩いてさせていただきました。今さらハードがどうなるものではありませんけれども、ぜひそういう部分での事故がないように、これもひとつよろしくお願いいたします。 長時間にわたりましたが、以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(野々内誠) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これにて散会いたします。 〔午後3時00分散会〕...