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  1. 神戸市議会 2015-03-03
    開催日:2015-03-03 平成27年予算特別委員会第3分科会〔27年度予算〕(消防局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会) ◯主査(梅田幸広) おはようございます。  ただいまから,予算特別委員会第3分科会を開会いたします。 (消防局) 2 ◯主査(梅田幸広) それでは,日程によりまして,消防局関係の審査を行います。  当局におかれては,簡明な説明をお願いします。  それでは,当局の説明を求めます。(「起立,礼,直れ。」の声あり)  局長,座ったままで結構です。 3 ◯岡田消防局長 ただいま御上程になっております予算第1号議案平成27年度神戸市一般会計予算のうち消防局関係分及び第32号議案につきまして,委員会資料に基づき,一括して御説明申し上げます。  資料の2ページをお開きください。  第1予算編成の基調,1予算編成方針について御説明を申し上げます。  消防局では,神戸2015ビジョンの部門別計画である神戸消防アクションプラン2015に基づきまして,神戸に住み,働き,訪れる全ての人々にとって,安全で安心なまちの実現のため,積極的に事業を推進しているところでございます。  さて,昨今の消防防災を取り巻く環境は,南海トラフ巨大地震による被害軽減に向けた取り組みはもとより,甚大な被害をもたらす風水害・土砂災害や高齢化社会の進展に伴う救急需要の増大への対応などの課題が切迫しており,厳しさが増しているところでございます。  こうしたことから,消防局の平成27年度予算案におきましては,消防団等の充実・強化,土砂災害対策救急需要対策の3点に特に重点を置いた編成としたところでございます。  まず,消防団等の充実・強化でございますが,平成23年3月に発生した東日本大震災では,間もなく丸4年がたとうとしておりますが,多くの消防団員が活動中に犠牲となりました。その教訓から,一昨年成立しました消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律とあわせて改正されました消防団の装備の基準に基づきまして,消防団員の安全確保のための装備や,双方向の情報伝達が可能となる無線機等,装備の配置を計画的に進めてまいります。さらに,団員の処遇改善の観点から,年報酬及び出動手当についてもそれぞれ増額改定を行います。  また,神戸市において,消防団と並び地域防災力の向上に重要な役割を担う防災福祉コミュニティに関連する事業として,地域住民の災害初動対応マニュアル地域おたすけガイド作成の支援を強化いたします。  次に,土砂災害対策でございますが,昨年8月に市内に,特に北区を中心に大きな被害をもたらした台風11号による土砂災害や,多数の死傷者が発生した広島市の土砂災害などを受けまして,早期避難の必要がある区域の住民に対する情報伝達体制を強化いたします。また,災害現場で活動する隊員の安全性向上のため,増強部隊用の無線機や高機能レインウエアを整備いたします。  次に,救急需要対策でございますが,平成26年中の救急出動件数は,過去最高の7万8,393件となりました。今後も件数の増加が見込まれていることから,予防救急の推進や救急車の適正利用の啓発などに取り組んでいきますとともに,救急隊1隊の増隊に向けて準備を進めてまいります。増隊となる救急隊の配置場所は,駆けつけ時間の短縮などの点で特に効果の高い灘消防署とし,運用開始は平成28年4月を予定しております。  3ページをお開きください。
     神戸消防アクションプラン2015に掲げております5つのまちの将来像に沿って,平成27年度予算による主な施策を御説明してまいります。  まず,(1)みんなで安心に取り組むまちでございますが,1点目の防災福祉コミュニティ事業の推進,及び2点目の消防団の充実・強化につきましては,先ほど御説明をさせていただきましたとおりでございます。3点目の市民消火用資機材の整備でございますが,地域住民による初期消火活動に使用するために,公園等の耐震性防火水槽に併設された消火用ポンプ一式を10カ所分更新してまいります。  次に,(2)防災への心を育むまちでございますが,防災教育への支援としまして,市民防災総合センターにおける市民研修をより充実させるため,来年度は暴風・豪雨等の災害を疑似体験できる設備を拡充してまいります。また,2点目ですが,来る8月29日の土曜日,ポートアイランドにおきまして,全国消防救助技術大会を開催いたします。日ごろの訓練の成果を披露するため,全国から消防職員が来神してまいりますが,この大会の準備を現在進めているところでございます。  (3)命を大切に考え取り組むまちでございます。  1点目は,年間3万人の市民救命士の養成を目標に,応急手当ての普及を推進してまいります。2点目は,高度救命体制の推進といたしまして,ビデオ喉頭鏡を使用できる救急救命士を養成し現場配置するほか,救急救命士10名に新規養成を,さらに高度な救命処置を実施するための研修を引き続き行ってまいります。3点目の救急隊の増隊につきましては,先ほどの御説明のとおりでございます。  次に,(4)消防サービスが行き届くまちでございますが,防災活動車両の整備といたしまして,合計9台の消防車両を更新するほか,水上消防署に配置しております消防艇たちばなの老朽更新に着手し,27年度は設計を行ってまいります。2点目は,消防水利の充実・強化といたしまして,消火栓や防火水槽などの消防水利の維持管理を引き続き行いますとともに,戦前・戦中に主要幹線道路に埋設された防火水槽の撤去を進めてまいります。3点目は,消防庁舎の改修といたしまして,兵庫消防署を含む兵庫区庁舎整備事業長田消防署大橋出張所の建てかえ事業のほか,施設の改修・修繕を順次進めてまいります。  次に,(5)あらゆる災害に備えるまちでございます。  1点目は,神戸市と兵庫県による消防防災ヘリコプターの共同運航により,神戸市はもとより県下全域の災害対応能力の向上を図ります。あわせまして,神戸市が所有するヘリコプターの消防無線のデジタル化を実施いたします。2点目の土砂災害対策は,先ほど御説明を申し上げたとおりでございます。  5ページをお開きください。  第2,歳入歳出予算一覧表でございますが,1万円未満は切り捨てて御説明申し上げます。歳入合計は,表の最下段にありますように,17億6,793万円でございます。歳出合計は,6ページの表の最下段にありますように,179億9,185万円でございます。  それでは,歳入予算から御説明を申し上げます。7ページをお開きください。  第15款使用料及手数料の4,060万円は,神戸市防災コミュニティセンター等の使用料及び危険物製造所設置許可等手数料などでございます。第16款国庫支出金の4,782万円は,道路下防火水槽の撤去事業に関連します特殊地下壕対策事業の補助金でございます。第17款県支出金2億405万円は,神戸市・兵庫県消防防災ヘリ共同運航に係る兵庫県負担金でございます。第18款財産収入の1億3,352万円は,中央消防署に併設いたしております中央待機宿舎の使用料及びヘリ・車両の売却収入などでございます。  8ページをごらんください。  第22款諸収入の2億7,292万円は,神戸市すまいまちづくり公社に対する,垂水消防署建設事業費の貸付金の返還金などでございます。第23款市債10億6,900万円は,庁舎・車両等の整備や道路下防火水槽撤去のための起債によるものでございます。  続きまして,歳出予算を御説明いたします。  9ページをお開きください。  表にございます第12款消防費は,179億9,185万円で,前年度と比較いたしまして1億2,549万円の増となっております。本年度の財源内訳といたしましては,国庫支出金2億5,188万円,市債10億6,900万円,その他特定財源4億4,705万円,一般財源162億2,391万円でございます。次に,第1項消防費について,それぞれの費目ごとに御説明を申し上げます。表の下をごらんください。1職員費138億107万円は,消防職員の給料,諸手当,共済費,旅費でございます。2消防費17億7,117万円は,火災予防,消火,救急,救助,水防等の消防活動並びに消防本部,市民防災総合センター,各消防署,分署,出張所等の運営管理などの経常業務に要する経費でございます。  10ページをごらんください。  3消防団費8億8,071万円は,消防団員の報酬と各消防団,支団,分団の運営費,活動費等でございます。4消防施設等整備費15億3,888万円は,消防庁舎,消防車両,消防資機材等の整備に要する経費でございます。  続きまして,11ページをお開きください。  第5債務負担行為といたしまして2項目を挙げておりますが,いずれも平成27年度から平成28年度の期間で兵庫区庁舎整備に係る経費の債務負担行為の限度額を1,900万円に定めるもの,及び長田消防署大橋出張所建てかえ整備に係る経費の債務負担行為の限度額を4億9,400万円に定めるものでございます。  以上で,平成27年度消防局予算の説明を終わらせていただきます。  続きまして,12ページをごらんください。  第32号議案神戸市消防団条例の一部を改正する条例の件につきまして御説明いたします。  13ページの概要をお開きください。  冒頭の予算編成方針で御説明いたしましたとおり,消防団の充実・強化の事業の1つとして,消防団員の処遇改善を挙げております。消防団員の処遇につきましては,神戸市消防団条例に規定されていることから,このたび当初予算案とあわせて上程させていただいているものでございます。  具体的には,3改正内容のとおりでございますが,主なものといたしまして(1)報酬では,年報酬の増額でございます。団員の階級で年額2,000円,それ以外の階級で年額1,500円引き上げるものでございます。(2)の費用弁償につきましては,災害防御の職務に従事した場合の出動手当額を現行の1回当たり4,200円から7,000円に引き上げるものでございます。また,そのほか必要事項の改正をあわせて行っておるところでございます。次に4施行期日でございますが,平成27年4月1日でございます。  14ページからは,条例改正の議案と抜き書きでございますので御参照ください。  以上で,平成27年予算特別委員会資料の説明を終わらせていただきます。今後とも消防局職員一同,市民の皆様のさらなる安全と安心の確保に向けて一丸となって努めてまいる所存でございます。よろしく御審議のほどお願いを申し上げます。 4 ◯主査(梅田幸広) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれましては簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目については,コメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  本日は,私自身も質疑者となっておりますので,その間の分科会の運営につきましては,高瀬理事に行っていただくことになっておりますので御了承願います。  それでは,大寺委員どうぞ。 5 ◯分科員(大寺まり子) おはようございます。民主こうべ政策議員団の大寺まり子でございます。市民の皆さんと一緒につくる安全なまちという視点で4点御質問させていただきます。  平成26年度は火災活動が514件で過去最少となりました。ですが,このグラフにも,なりますけども,救急隊の対応の件数はほぼ8万件に近いような状況になっております。ことしの状況というだけではなくて,毎回過去最高という言葉を伺ってもおりますので,救急隊の対応というのは今回新しく予算でも入っておりますけれども,限界に来ているのではないかと懸念するところでございます。  今後もこの救急要請件数は増加すると予測されるのですけれども,平成26年度中の件数の動きとあわせて,どうお考えなのかお伺いいたします。 6 ◯岡田消防局長 まず,26年中の件数でございますけれど,御指摘がありましたように出動件数が7万8,393件,搬送者数につきましては6万5,420件ということで,それぞれ過去最高を記録したところでございます。  今後の見込みでございますが,これからも伸び続けていくものというふうに考えております。これまでの救急の伸びでございますが,人口の高齢化というのが大きな要因になっておるというふうに考えております。高齢者人口の伸びよりも救急の出動件数の伸びのほうが多くなっておるところでございまして,この理由としましては,70歳,80歳,90歳と,年を重ねるほど救急要請の割合が高くなると,こういったところが要因となっておるというふうに考えております。ですから,繰り返しになりますが,今後も救急要請,救急出動件数はしばらくの間は伸び続けるということで考えております。  これに伴いまして,これに対応するため,消防局におきましては,救急隊の増隊を図ってまいりました。平成17年には中央消防署に第2救急隊──1隊あるところにもう1隊配置するということで増隊をしました。続いて,19年には垂水区に1隊の増と,それから西消防署に第2救急隊を配置をしておるところでございます。24年には,長田消防署に第2救急隊を配置をしております。これは,兵庫区の救急需要にも対応できるようにということで,長田・兵庫をにらんだ対応でございます。  こういう形で救急隊の増隊を図ってまいりましたが,救急隊1隊当たりの搬送件数でございますが,平成16年──10年前でございますけれど,1隊当たりの出動件数につきましては,2,344件であったものが,昨年26年につきましては2,450件ということで,1隊当たりの件数の伸びにつきましては,5%ふえてるということでございます。  今後でございますけれど,先ほども御説明させていただきましたように,28年の4月を目標に灘消防署に第2の救急隊,これは市街地東部をにらんでの増隊でございますが,第2救急隊を配置をするという予定にしております。  先ほど中央の第2救急隊を私,17年と申し上げたようでございますが,18年の誤りでございます。申しわけございません。  こういう形で救急の増隊を図るとともに,やはり一方で適正利用を呼びかけていくことも必要であろうということで,マスコミを通じての広報ですとか,あるいは広報KOBE等の媒体を使って,あるいは地域等で呼びかけて,救急需要の伸びの抑制,適正利用を呼びかけておるという状況でございます。  以上でございます。 7 ◯分科員(大寺まり子) だんだんふえ続ける出動要請に対してね,いろいろ御努力・御工夫いただいてると思うんですけど,先ほどおっしゃっていただいた市民にも適正利用を訴えてるとおっしゃったんですが,まだ周知が足りないのではないかと思うのでございますが,いかがでしょうか。 8 ◯岡田消防局長 この救急需要の増に対応するためには,市民の御理解,そして適当利用ということで,そういった対応が必要であるというふうに思っておるところでございますが,消防局といたしましては,先ほども少し申し上げましたように,マスコミ等を通じての広報ですとか,あるいは広報媒体を使っての広報,それから地域の呼びかけというのを行っております。それに加えまして,最近いろいろ試みをしておりまして,1つはホームページを使っての広報でございまして,ホームページの中に1つは応急手当ての処置方法,心肺蘇生法の方法ですとかその他のけがの手当ての方法ですとか,そういったことを載せております。  それに加えまして,救急ガイドと呼んでおりますけれど,大人,子供さんに分けまして,こういうときは救急車を呼んでくださいということで,頭が痛いとかいろんな症状を例示をしまして,こういう場合は救急車が必要ですよと,逆に言いますと,それ以外の場合は病院に当たっていただくとか,あるいは電話相談に当たっていただくとか,そういう形でお願いをしたいという形の広報も最近取り入れたところでございます。  それから,頻回利用者と呼んでおるんですけれど,繰り返し要請者でございます。年間に何十回と呼ばれる方がいらっしゃいます。人によっては,日に何回も呼ばれる方もいらっしゃいます。その中には持病をお持ちで本当に大変で,呼ばなければならないという方もたくさんいらっしゃいますが,その一方で,例えばちょっと調子が悪くなったんだけれどとか,不安になったんでということで呼ばれる方もいらっしゃいます。そういう方に対しましては,必要な場合は区役所と連携をしながら,一緒に訪問をして病気の対応ですとか,あるいは生活習慣の改善ですとか,そういったところを呼びかけさせていただいて,そういう繰り返し要請が少なくなるような,そういう対応というのも行っておるところでございます。  それからもう1点は,予防救急ということで,けがをしない,あるいは病気にならないということで,日常生活の中のちょっとした注意を呼びかけております。1つは,高齢者の転倒による事故を防ぐ,あるいは,夏場は熱中症を防ぐ,それから,冬場はヒートショックを防ぐということで,マスコミの広報を通じて,あるいはホームページで紹介をしたりをしております。今後とも,そういう形で関係の部局と連携をしながら,より一層の広報に努めてまいりたいということで考えております。  以上でございます。 9 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。私たちとしては,やっぱり不安だとつい安心できる救急車を呼ぼうと思ってしまいがちなんですけれども,やはり出動件数を分析されてはおりますけれども,その中の内容によっては,先ほどおっしゃっていただいたように他局,保健福祉とかと連携して,多分同じ繰り返しになる方をやはり未然に防ぐというようなお取り組みも進めていただきたいですし,ホームページだけではなくて予防救急という考え方を地域の防災福祉コミュニティの中にもそういう──余り全部,防災福祉コミュニティに持っていってはいけませんけれども,地域の取り組みの中でお進めいただけるような取り組みを何かの形で呼びかけていただくようにもしていただきたいと思います。  次に,消防団員の救急インストラクターについてお伺いいたします。  このたびの予算に,減り続ける消防団員に対して,処遇改善や装備の計画的な配置などが盛り込まれたことは評価しているところでございます。消防団員の方々が消火活動以外にも防災訓練やイベントへの参加など,地域の防災活動になくてはならない存在であることは周知のところではございますが,特に消防団員の方が救急インストラクターとして区内の市民救命士講習で熱心に活動いただいておりますけれども,消防局ではこの消防団員の救急インストラクターをどのように計画・配置して,市民救命士の養成に生かしていこうとされているのか,御見解をお伺いいたします。 10 ◯西岡消防局警防部長 まず,神戸市の市民救命士の養成目標でございますけれども,年間3万人を目標に取り組んでおります。この目標達成に向けまして,定例的な市民救命士の講習会や,地域や学校などから要請があった場合に出向いて行う講習会,そういったものを行ってきております。講習会の指導につきましては,消防局の職員が直接指導する場合もありますし,民間救急講習団体──FASTと言っておりますけれども,こういった団体にお願いする場合,あるいは救急ボランティアにお願いする場合,そういった場合がございます。市民救命士の養成は,市民とともに安全なまちを築いていこうという,そういう趣旨で実施しておりまして,この趣旨に多くの消防団が賛同していただいて,現在,FASTとして登録していただいております。  消防団による今年度の市民救命士養成の実績でございますけれども,ことしの2月20日までのデータでございますけれども,中学校の総合学習を除きまして1,958名,約2,000名。神戸市全体でいいますと2万7,269名──これは消防団も含めて全体の養成ですけどもね──ということから考えますと,消防団が行っている市民救命士の養成の実績としては,約7%を占めているということでございます。そういう点からも,非常に市民救命士の養成の中で消防団というのは大きな力となっているところでございます。  また,消防団による市民救命士の養成活動を支援するため,消防局のほうでは,毎年消防団員を対象に救急インストラクターの講習会を実施しております。この実施によりまして,毎年約40名の方が新しく救急インストラクターの資格を取っていただいております。  消防団のうちで特に市民救命士の養成に力を入れているのは,兵庫消防団と灘消防団でございます。兵庫消防団は,地域の子供たちは自分たちが教える,そういった方針から小学校や中学校児童への指導を行っておりまして,FASTの認定も制度化の当初から受けているところでございます。この方針によりまして,現在は消防団員の約8割の方が救急インストラクターの資格を持っておりまして,この数字は,消防団の中でも非常に際立っている数字だと思います。  また,灘消防団のほうでは,女性消防団員が中心となって市民救命士の養成を行っておりまして,これが女性団員の活性化にもつながっているということでございます。昨年,兵庫県消防協会主催の研修会では,県下の女性消防団員に灘の女性団員が指導方法について講習を行いまして,非常に好評を博しました。そのほか,灘消防団によるこれまでのこのような活動が評価されまして,応急手当ての普及・啓発活動という部門で,総務省消防庁より平成26年度,消防団等地域活動表彰を受けていっております。兵庫消防団・灘消防団ともに,管轄するエリアでの子供たちに対する積極的な活動というのは,消防局のほうでも非常に評価しておるところでございます。  消防団が地域の防災の中核として活動していくためのいろいろな活動があるわけですけれども,どのような活動に重点を置いて活動するかということにつきましては,各消防団が地域の実情に応じて決めていただいております。消防団による市民救命士の養成のための活動,消防団の活性化や地域との連携強化にも役立っておりまして,これからも継続して取り組んでいただきたいと考えております。  以上です。 11 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。西岡部長は,兵庫署にもいらっしゃったし,現実はお進めいただいてたと思うんですけども,私はちょっと兵庫消防団のことしかわかりませんけど,本当に地域の子供たちによく指導いただいてるんですけれども,兵庫の消防団もだんだんサラリーマンというかお勤めの方が多くなって,本当はもっと行きたいけど学校に,もっとみんな地域の子供たちに教えたいけれども,やっぱり土・日しか動けないというお話をたくさんいただいてて,もっと学校の中でも救急インストラクターの養成計画が──学校の先生方も積極的には講習を受けておられるとは思うんですけど,もう少しこの職業の中で受けやすいというか,養成が可能なようなことにはなりませんでしょうか,御見解をお伺いいたします。 12 ◯西岡消防局警防部長 消防団にとりまして,小学校・中学校への市民救命士講習,確かに負担は大きいと思いますけれども,地域の子供たちは我々が育てていくという強い思いの中で実施していただいております。また,中学校の総合学習でございますけれども,地域の方々から学ぶという目的もありまして,地域と消防団との関係づくりにも役立っているところでございます。  御指摘ありましたように,小学校・中学校で行われる救急の講習会,ほとんどこれは平日の昼間に行われているんですね。そういった面から,サラリーマンがふえている消防団にとって非常に負担になっている,それは確かに事実だと思います。そういった中で学校と消防団が協議を行って,この負担を軽減したという例もございます。これは,兵庫区のある中学校で取り組んだ例でございますけれども,消防団が学校に要望して話し合いを進めて,その結果,市民救命士講習会を平日から土曜日開催に変えていただいた学校がございます。現在は,兵庫区内で1校だけでございますけれども,来年度からは2校がこういうように土曜日開催になる予定と聞いております。この変更によりまして,講習の指導に当たる消防団員は,平日か土曜日か都合のいい日を選べるということで,そういった面で負担が非常に軽くなったというように聞いております。  また,中学校の養護教諭の多く,85%ぐらいなんですけれども,救急インストラクターの資格をお持ちです。この養護教諭は,状況に応じて講習会のときにいろんな形で支援を行っていただいております。地域防災の中核として期待される消防団でございますけれども,市民救命士講習以外にも地域防災力向上のための多くの活動を日ごろから行っております。  今後,活動の場はさらに広まっていくと思いますけれども,消防団員の意見もいろいろ聞きながら,消防団長とも話し合いをしながら,地域のいろんな取り組みを進めていきたいと思っております。  以上です。 13 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。やはり消防団員の方もいろんな御職業やいろんな立場の方も多いので,やはりどこかの地域の方々とつないだり,助け合って地域の子供たちを含めて地域を守っていただけるようにしていただきたいと思います。  次に,子供たちの教育にもかかわってくるんですけども,防災教育についてお伺いいたします。  先日,新聞で松下麻理広報官が,市民防災総合センターで行われた市民研修に参加して──もちろん避難訓練というか防災訓練ですけども,これは訓練だとわかっていても緊張して足がすくんだと。そして,いろんなさまざまな参加者の御意見を聞いてらっしゃるんですけども,やはり体験,とても大切だと思うんですね,講習だけでは足りない部分があると思うので。このたび,暴風・豪雨等の体験設備を拡充する予算が計上されております。ぜひ,このような訓練を特に子供たちとか児童とかに体験してもらって,家に帰ってから家族に話してもらったりすると,とても効果があると思うんですけども,子供たちというか学校の先生方に御負担かけることばっかりになるかもしれませんけども,子供たちにターゲットを絞った防災訓練を──体験型防災訓練を展開できないかどうかお伺いいたします。 14 ◯瀬川消防局市民防災総合センター長 まず初めに,市民防災研修の実施状況でございますけれども,市民防災総合センターでは,総合訓練棟を初めとしました各種訓練施設,これを活用しまして,先ほど広報官のコメントにもございましたけれども,煙クライム体験,また暴風雨体験,冠水歩行体験,また起震車によります地震体験,こういった災害体験──災害に近い体験を行う,こういった訓練を行っております。ほか,これに対応するために,消火訓練,ロープ取り扱い訓練,搬送訓練,こういった災害対応訓練,これを実施しているところでございます。  今年度,実績としましては,3月の予定も含めまして52団体,約1,500人の受講がございました。このうち,子供たちへの防災教育,防災体験学習の実施状況でございますけれども,中学校の体験学習や防災ジュニアチーム,これが参加しました防災体験学習,これを実施しております。今年度は5回,220名の参加がございました。また,夏休みの企画としまして,平成22年度から消防を科学する夏休み,また,今年度からは新たに災害に強くなろう親子防災体験,こういった企画を開催しております。これにつきましては,4回,56名の参加でございました。  さらに,出張講習としまして,先ほど申し上げました起震車ですね,ゆれるんという名称でございますけれども,これは市内の幼稚園,小学校,中学校,こちらのほうに派遣しまして,南海トラフ巨大地震などの地震体験とあわせまして,津波からの避難方法であったりとか家具の固定,こういったことについて,家に帰ってお父さん・お母さんと話をしてくださいと,こういった指導をしております。こちらのほうにつきましては,2月末現在の実績としまして,小学校,幼稚園,こちらのほうに15回派遣して,約3,000人が参加しております。  これまでの受講者のアンケート,これは先ほど広報官のコメントもございましたけれども,大人の方も含みますけれども,これを見てみますと,煙の怖さや壁に手を当てて低い姿勢で逃げること,日ごろから避難経路の確認の大切さ,これらを実感したということであったり,また,震度6以上の揺れのすさまじさを実感した,自宅の耐震化について見直した,また,流水の中で歩行することの大変さがわかった,こういった本当に実感ある感想をいただいておりまして,体験型防災研修,これの有効性を実感しているところでございます。  このほかにですね,防災教育としましては,消防音楽隊が実施します音楽演奏とあわせまして,消火体験や,また119通報の練習,こういった安全・安心の体験によって構成されております,いのちのコンサート,これも行っているところでございます。  今後でございますけれども,来年度は現在センターにございます暴風雨体験装置,これよりも局所的に強い風を発生させてリアルな降雨,これが疑似体験できる装置,これを導入しまして,風水害の研修内容の充実に当たりますとともに,地下室や車,これが浸水した場合に水圧でドアがあきにくくなります,これが体験できる施設,こういったものを新たに整備しまして,体験型防災・防火学習,こちらの内容の充実──こちらを図りたいと考えているところでございます。  このほか,夏休みの子供向けの企画を充実させたいと,このように考えておりますし,また研修プログラムとしまして,例えば,より実践的な教育としまして,着ている服に火がついた場合に地面ごろごろ転げ回って火を消すといったことを学ぶような,災害護身術体験と呼んでおりますけれども,こういったことや,また服を着た状態で泳ぐ着泳法,こういった実践的な取り組み,これの導入を検討してみたいというふうに考えているところでございます。  今後も,このような市民防災総合センターでの防災研修,これをやはり市民の方に広く知っていただくということが大事かと思っておりますので,より一層の広報を行い,市民防災教育の浸透を図りますとともに,学校長会などの各種会議等で広報しまして,学校や幼稚園では実施が困難な,センターでの実践的な体験型防災研修,こちらの必要性・有効性,これを強く働きかけていきたいと,このように考えているところでございます。  以上です。 15 ◯分科員(大寺まり子) ぜひ,体験型の防災訓練というか,体験型の防災の意識の向上にお努めいただきたいところなんでございますけれども,ここで私もどうしたらこれがみんなの心の中に浸透していくかなというので調べさせていただいたら,災害文化醸成プロジェクトというのが群馬県の片田先生とほかのところでも実施されているんですけども,子供たちに防災教育というか,防災のことをずっと体験というか学習してもらった後,実際に防災訓練で親御さんとどういうふうに関係を持っているかということで,もちろん文化というのはね,本来でしたら親御さんから子供たちに伝わるものなんですけども,子供さんから含めて親御さんに影響を与えようというお考えのもと活動されているもので,多分,皆様も御存じだと思うんですけども,防災を文化にするという考えについて,もしもよかったら御見解をお伺いしたいと思います。 16 ◯瀬川消防局市民防災総合センター長 大変な被害をもたらしました東日本大震災,こちらのほうでは,三陸沿岸で発生した過去の津波,これを教訓に言い伝えられ──要は災害文化かと思いますけれども,津波てんでんこという言葉がございます。これにつきましては,子供たちが自分で判断して逃げると,逃げることができるということは,親が信じることができるので子供のことを助けに行かずに自分助かると,こういったこともございますし,子供を中心に行った防火・防災教育,これの成果から,子供みずから判断して,みずからの命を守ったという,こういう事例がございますが,これにつきましても皆さんの御承知のとおりかと思います。  委員から御指摘ございました群馬大学の片田先生ですね,著書や論文の中で,子供に対する防災教育は家庭に持ち帰り,両親に話をすることでその親への影響力を考えると非常に有効であると,このようにされております。  これらのことから,先ほども話をさせていただきましたけれども,市民防災総合センターで訓練施設を活用した,センターでしかできない,いわば五感を鍛える訓練,こういった体験訓練ができますので,これらの訓練を通じてですね,災害発生時に子供みずからが自分の命は自分で守るという主体的な行動をとれるようなことが,今,神戸の中で子供たちの間で浸透していければいいのかなということで研修内容の充実,これを図っていければということで,今から災害文化の醸成というのができないかなというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 17 ◯分科員(大寺まり子) ぜひ,文化にしていただきたいと。危機管理では日常化と言われてるんですけども,日常にしていることがやっぱり体にしみついて文化になっていく。また,後ほども続けての質問の中にも出てくるんですけれども,やはり神戸では震災のときにとても優しさと思いやりとか,よいこともございましたけれども,今私たちの生きてる間には来ないと言う人も多数いらっしゃって,そういう文化がこういうふうに,多分震災をもう来ないと思えるからこそ,一生懸命こうやってまちの復興とかにつながってきたとは思うんですけども,もう来ないと思ってると,片田先生のプロジェクトの中にもありましたけども,避難しなくて大丈夫よと親が言ってしまうと,やっぱり子供は親の発言で体にしみついて,逃げようと思ってても,親,大丈夫よって言うことによってそれがとまってしまったりしますので,また,震災はもう来ないかもしれないけども,危険な状況がいろいろ起こることも含めてね,災害文化の醸成にまたお取り組みいただけたらと思います。  では,最後に地域おたすけガイドについてお伺いいたします。  防災福祉コミュニティ事業として,災害時初動マニュアル,地域おたすけガイドを作成するということでございます。これは,市民の声を聞いて,このマニュアルをおつくりになるということになさったそうなんですけども,どのような声があったのかお伺いしたいと思います。 18 ◯菅原消防局予防部長 それでは,地域おたすけガイドでございますが,作成に至った経緯でございますけれども,まず防災福祉コミュニティ事業につきまして,検討するために学識経験者,それから防災福祉コミュニティの関係者を委員といたしまして,平成25年の3月から12月にかけまして,そういった防災福祉コミュニティ事業の推進に関する検討委員会を開催をさせていただきました。その検討会の中でまず,防災福祉コミュニティの役員の方々を対象にアンケートをとらさせていただきました。その結果ですけれども,災害時の運営本部などの組織的な対応を計画書に明記すべきであるといったことが,課題として上がってきたわけでございますけれども,また,委員からの御意見でございますけれども,具体的な対策を講じた初動対応マニュアルを作成し,そのマニュアルをもとに地域の人たちが主体となって訓練を実施していくと。そして,消防職員は,そういった地域を支援してほしいというふうな御意見が上げられたところでございます。  こういったことを受けまして,災害時は全ての役員がなかなかすぐに集まれるということは難しゅうございますので,集まってきた人たちで組織運営を行うことが現実的でございますので,この計画書をもとに参集した人から順に優先すべき役割を担っていただいて,被害の軽減につなげていこうというふうにしたものでございます。  おたすけガイドの内容でございますけれども,災害時に役員が集合する場所といたしましては,防コミの運営本部の設置場所,そういったことを定めたり,それから自治会単位で集合する場所でありますとか防災資機材庫等の場所,それから避難場所といったことを一覧表に明記するということにしてございます。  そしてまた,災害対応リストというのをしておるんですけれども,初動時に着手すべき事項をチェックリスト方式で明記するようにさせていただきました。そして,このおたすけガイドの作成の手法なんでございますけれども,できるだけ多くの地域住民が参加して,いろんな意見を反映させることができるようにするために,ワークショップ形式で作成のほうを進めてございます。また,住民同士がですね──これは大事なんですけど,我が事意識ですね,自分のことなんだよという我が事意識を持ってみずからの地域の防災について話し合うことが,非常に大切であると。  そして,1人1人の自己決定力がさらに向上していくというとともに,やはり自治会ごとの交流で顔が見えるような関係が生まれていくということもございますので,災害時の協力活動につながっていくんではないかというふうに思ってございます。  現在の進捗状況でございますけれども,平成26年度につきましては,モデル的に実施をしてございまして,各行政区1防コミずつ作成に取り組んでございます。今のところそのうち8防コミがおたすけガイドの完成する予定でございます。  今後なんですけれども,平成27年度なんですけれども,今まで以上に,地域住民が防災に関してみずからの課題として受けとめて,地域おたすけガイドを作成されますように各行政区,2地区ずつコンサル担当を派遣をいたしまして,本格的に作成につきまして進めていきたいというふうに思ってございます。  以上です。 19 ◯分科員(大寺まり子) 皆様の御意見をね,よく聞いていただいて,私も防災福祉コミュニティの役員の方からは,私たちができないことが多いので,やっぱりそこに集まった方でそういう組織運営してもらえるようなマニュアルが欲しいというのは,私もよく聞いているところではございましたし,顔の見える関係とか共助の取り組みというのは,やっぱり震災を経験した地域ならではの,やっぱりこれが防災文化のとてもよいところだったと思うんでございますが。今,予算ではモデル地区は2地区とおっしゃったんですけど,ちょっと兵庫区の例を挙げて恐縮ではございますが,兵庫区は山のところがありまして,土砂災害も去年の豪雨の雨が多いときにもございましたし,海岸の浜地域は,どっちかというと,とても今度の津波で防災がありますし,今度,中地区というのは両方から人が来るかもしれなくて,もっとそれに対した対応も必要なので3つ欲しいんですけどね,モデル,例えば。そういう,また何かちょっとコメントがあれば,頂戴したいと思います。 20 ◯菅原消防局予防部長 それぞれ各区によりまして,地域特性がかなり違ってまいるかと思います。特に山の手側とやっぱり浜の手側と,やはり内容も違ってまいりますので,そういった地域ごとに考えていく必要があるのかなというふうに思ってございます。  今のところ,各区におきましては,2地区ずつで考えているわけでございますけれども,そういったものにも少し柔軟に対応できるようなことも少し考えてみたいなというふうに思っておりますけれども,そういった,特に地域ごとの違いというのを,やはり一生懸命考えていきたいなというふうに思ってございます。  これまで,津波対策ということで浜の手地域につきましては,津波のときと,それから津波のとき以外に分けていろんな研究をしてまいったところでございますけれども,山の手のほうは,やはり土砂災害といったようなこともございますので,そういった地域の災害を想定して,これからもそういった地域おたすけガイドの策定のほうを努めてまいりたいというふうに思ってございます。
    21 ◯分科員(大寺まり子) ぜひ,地域特性に応じた,余り細分化されるのも何ですけれども,やはり共通項,普遍的なもんはある程度サンプル化されたものも足していただいた上で,地域の差をプラスできるようなマニュアルづくりにお努めいただけたらと願うところでございます。要望ですよね,そしたらこれは要望です。  少し話が戻るかもしれないんですけども,このおたすけガイドが──先ほども申し上げましたけども,おたすけガイドができてるということは,震災を経験した人たちがやっぱり助け合いとか思いやりとか,そういう文化が醸成されてできたもんだと思いますし,また,感謝の気持ちというので多くの──震災を体験したときに,消防団の人に助けてもらったからといって,多くの若者が消防士さんに志願しました。もちろんね,気持ちだけでは厳しい訓練に耐えられなくて,ちょっと問題あって挫折した方もありますが,でも,その感謝の気持ちとか人の,皆さんを助けたいというお気持ちが,とても皆さんお強くていらっしゃるとは思うんですけども,私が今活動している中では,どうしても文化的に──文化と言ったら大げさなんですけども,みんなもう震災来ないという意識が少しあって,助ける気持ちはとっても,この震災20年で,きずなも含めて醸成されてきたと思うんですけども,私が自主的なチラシ物じゃないですけど,こういうのを配っていっても,もう自分たちは来ない──もちろん,子供たちのことは心配だけれども,自分たちのときには来ないと言ってしまわれている方が多いのでございます。  これは,ちょっと現実的であれなんですけど,もちろん先ほど申し上げたように,いつ来るかわからないとばっかり思ってると,まちの復興とか,こんなに元気に神戸のまちはならなかったと思うんですけれども,以前,この関西には地震が来ないと言われていて地震があって大きな被害になりました。ですから,私たちの震災を経験してとってもよいことも文化としては残ってというか,醸成されていっておりますけれども,来ないかもしれないという意識がとっても子供たちに影響すると思うんですね,先ほど片田先生のところでも申し上げましたけども,いましばらくは来ないよと言ってると,とても阻害された形になるんです。  ですから,ぜひそれを両方合わせた形でちょっと皆さんに,その分も含めたお取り組みをいただきたいと思うんですけれども,もしも御見解をお持ちでしたらお願いします。 22 ◯岡田消防局長 震災から20年ということで,当時のいろんな教訓が神戸市民の皆さんの努力によりまして,いろんな形になっているかと思います。御指摘ありました,きずなというのも1つですし,我々取り組んでまいりました防災福祉コミュニティ,これも市民の皆さんの御努力,関係の方の御支援があって,今の形というのができておるかと思います。やはり,震災から20年たって,御指摘のありましたように,少し危機意識の薄れる部分というのがあるのも,我々実感をするところでございます。  震災というのは,いつ,どこで起きるかわからないというのがございますし,また,南海トラフの巨大地震というのがここ数十年の間に非常に高い確率で起きるという話もございます。それから,去年夏に神戸でも水害がありまして,大きな水害というのは本当に久しぶりだったのかなと。昭和42年を考えますと,さらに大きな水害というのも危険性がある。それ以外にも,いろんな災害危険等がございますので,そういったところを我々危機管理室とともに広報していく必要があるだろう。  御指摘になられましたように,子供さんたちにもそういったところをぜひ伝えていかなければならない,そういうふうに思っておるところでございます。 23 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。日々,消防局の職員の皆様にはね,みんなの安心・安全を守っていただいて,心から感謝しているところでございますし,また,本当に1件1件,みんなの何かあったときにはまちを見回っていただいている,とても感謝しているところでございます。  ですから,皆様がそういう安心しないでちゃんと見てねという一言一言お声がけいただくことも,とても大きな広報活動だと思いますので,引き続きましてまちの安全・安心のために御活動いただきますようにお願いして終わります。ありがとうございました。 24 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  次に,軒原委員,発言席にどうぞ。 25 ◯分科員(軒原順子) 公明党の軒原でございます。きょうは,4点にわたりまして一問一答で質問させていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  初めに,住宅火災についてお伺いしたいと思います。ことし1月,長田区におきまして相次いで火災が起き,重池町では3人の方が亡くなりました。神戸市においても,ことしに入ってからの住宅火災による焼死者は既に昨年度の年間の焼死者数8名を上回る12名を数えており,負傷者も18名発生していると聞いております。これほどの焼死者の発生は,近年例がないとのことであり,消防局でもこの状況を重く見,緊急住宅火災特別警戒を実施しているとのことであります。市民に対する広報を強化するなどの取り組みにつきましては,さきの常任委員会でも御説明いただいたところであります。  ただ,焼死者が発生した9件の火災の状況もさまざまであると思われますし,通常,行っているような火災予防の広報では危機的な状況が市民に伝わるか危惧されるところであります。現在,消防局ではどのような取り組みをされているのかお伺いしたいと思います。 26 ◯岡田消防局長 ことしに入ってからの火災でございますけれど,今御指摘ありましたように,非常に亡くなられる方が多いということでございます。住宅火災,それからそれ以外も含めまして,現在のところで13名の方が亡くなられております。昨年が同じ13名でございます。ここ5年間では11名から14名,これは全て年間の数字でございますけれど,そういう人数の方が亡くなられている。ことしの場合は,たった二月で年間と同じ13名が亡くなられるという状況でございます。  また,住宅火災に限りますと,御指摘のとおり現在のところで12名と,亡くなられておりまして,昨年が8名,ここ5年間では8名から11名ということで,これもたった二月で年間を超えるような方が亡くなられているという状況でございます。  この火災の状況を分析をしますと,ことしにつきましては2つの特徴がございます。1つは,高齢者,65歳以上の方以外の方がたくさん亡くなられておるということで,50代,40代,30代の方が12名の中に含まれております。65歳以上の方が6名で,それ以外の方が6名ということで,半数は65歳以下の方という形になってございます。例年ですと,大体8割前後の方が65歳以上でございますので,その点は例年と違うということが1つ言えます。  もう1つの特徴といたしましては,共同住宅の火災が全部で──亡くなられた方のいらっしゃる火災が9件ございまして,そのうち共同住宅が8件でございます。8件の中で3件が火災の発生した部屋とは別の部屋の方が亡くなられてるということで,私もほとんど記憶がございませんけれど,そういう火元の部屋の方が亡くなられているというのが例年でございますが,今回の場合はそれ以外の部屋の方が亡くなられてるというところで,例年とは違う状況がございます。  消防局としましては,この状況を重く受けとめまして,危機的な状況であるということで,御指摘にありましたように1月の22日から緊急の住宅火災特別警戒を行っておるところでございます。強いメッセージを──従来にも増して強いメッセージを発信していこうということで考えておりまして,1つはマスコミを通じての広報ということで,うちの予防課の予防係長もテレビでインタビューを受けて呼びかけさせていただきましたし,ラジオ放送でも呼びかけを行っておる。それから,新聞のほうでも大分記事という形で取り上げていただいております。そういった広報を行っております。また,地域の皆さんの御協力もいただきたいということで,防災福祉コミュニティを初め各種の団体にも呼びかけをさせていただいております。  それから,事業所の協力をいただきたいということで,鉄道事業者にお願いをしまして,駅の構内放送で録音のテープを流していただく,あるいはテロップにその旨を流していただく。また,大規模物販店舗ですね,そういうところでも案内放送で住宅火災に気をつけていただきたいという旨を流していただいたりしております。  それから,ホームページでももちろんアップをしておるんですけれど,SNSということでフェイスブックに流して,従来とは違う方々への発信というのも行っておるところでございます。  以上のように,我々,特に強いメッセージを発信をして,火災を起こさない,そして火災で亡くなられる方を防ごうということで,煙の怖さですとか,あるいは火災に備えるということで消火器を備えていただきたいとか,そういったメッセージを強く発信をしておるところでございます。これからも消防局一丸となって火災予防,焼死者防止に努めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 27 ◯分科員(軒原順子) ありがとうございます。さまざまな形で広報にも努めていただいておりまして,強いメッセージを今発信をしていただいているということをお聞きさせていただきました。今回,この長田区でもそうなんですけれども,共同住宅で発生する火災の怖さというか,特に木造の住宅の場合,所有者や住人への注意喚起等徹底して行っていかなければならないと考えますけれども,この点はいかがでしょうか。 28 ◯岡田消防局長 先ほども申し上げましたように,9件の火災のうち8件が共同住宅ということで,消防局としましては,先ほどの緊急の住宅火災特別警戒にあわせて,火災が発生した死者の出た類似の共同住宅に対しまして,緊急の立入検査,特別査察を行っております。2月末で160対象の立入検査を行ってきたところでございます。現地に行きまして,所有者ですとか管理者ですとか,そういう方に対して指導をしております。例えば,廊下や階段に物が置いてある,それをのけてくださいという指導,それから建物に設置がされておるものもあります警報設備ですとか,あるいは消火器ですとか,そういったものの維持管理がきっちりとできているのかどうか,また,点検ができてるのかどうか,そういったところをチェックをしまして,十分でなければ指導をさせていただいたりということを行っております。  それとあわせて,共同住宅を消防隊等が回りまして,各御家庭を訪問をして,チラシですね──こういったチラシをつくっておりますので,こういうチラシをお配りをして,それにあわせて火災予防等をお願いをするという形をとっております。そういったところで,そういう立入検査にあわせて,これからも広報に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  以上です。 29 ◯分科員(軒原順子) 2月のこれ朝日新聞に掲載されましたけれども,今御説明いただきましたように,共同住宅の点検を行っていただいているということ,御説明いただきました。この新聞によりますと,その報告が今よく半数というふうに出ておりますけれども,その背景に点検に費用がかかることや,所有者が点検結果の報告の義務自体を知らないことが挙げられているというふうに,この新聞にも書かれておりました。こういったことも大きな,なかなか共同住宅の対策が進まない理由にもなるのかなと考えるんですけれども,この点はいかがでしょうか。 30 ◯岡田消防局長 確かに,御指摘のようにせっかくついてる自動火災報知設備等の警報設備ですから,その維持管理というのが重要になってまいります。いざというときに役に立たなければ,ついてる意味がないというふうになってしまいますので,その点検をきっちりしていただく,また,あわせてその維持管理につきましてもきっちりしていただくということが重要になってまいります。点検報告,共同住宅の場合には3年に1回の義務がございますけれど,そういったところできっちり出してもらえるように,先ほど立入検査も行っておりますけれど,そういったところでももちろん強く訴えておる項目でございますので,今後ともより設備の維持管理がしていただけるように,我々強力に指導をしていきたいというふうに考えております。 31 ◯分科員(軒原順子) 今,本当に訪問もしていただいてるとお聞きしましたので,本当に火災の対策を,進んでいきますようによろしくお願いしたいと思います。  また,原因等はさまざまであるかなとは思うんですけれども,こういう火災の原因調査というのはどのように進んでいくのかお聞きしたいと思います。 32 ◯岡田消防局長 それぞれの火災で原因調査を行っておりますが,まだ十分にその原因が特定されてないものもございまして,まだこういう形ですよということを申し上げる段階ではございませんので,その点は御了承いただきたいと思います。  ただ,きちっと原因を調査をしまして,次に生かしていくというのが我々の仕事の1つでもあります。今まで起きた火災の原因を広報して,同じ火災が起きないように呼びかける,あるいは何らかの技術で防止ができるものがありましたら,そういった形で防止をしていく,そういうことで考えていきたいと思います。  あわせて,先ほど申し上げたように,違う部屋の方が亡くなられてるということもありますので,どうしてそうなったのか,そういったところも検討をしていきたい。煙の怖さというのが今回改めて認識をされたかと思いますので,そういったところもあわせて広報していきたいというふうに考えております。 33 ◯分科員(軒原順子) 本当に,特に共同住宅,また木造住宅,火元でないところの方が亡くなられているという点で,本当にこれから避難行動の取り方とか,そういった点にもぜひ力を入れていただきまして,被害が出ないようなまた対策をよろしくお願いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  次に,防災福祉コミュニティの海外への発信についてお伺いいたします。本年,阪神・淡路大震災より20年の節目を迎えました。神戸市では,震災の経験を教訓として,地域住民による自主防災組織である防災福祉コミュニティの結成・育成を推進をしてこられました。そして,さらにこの防災福祉コミュニティ事業を広く海外に紹介し,各国の防災・減災の一助となるよう取り組みを進めているとのことであります。  こうした海外への発信は,まさに20年前に震災を経験した神戸市が先頭に立って推進していく事業であると考えます。現在の状況について教えていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 34 ◯菅原消防局予防部長 防コミの海外発信でございますけれども,20年前の震災に際しまして,神戸は大きな支援を世界各国からいただきました。そして,防災福祉コミュニティを初めその経験や教訓を世界へ発信し,その恩返しとして言い伝えるというふうに思ってございますし,世界への貢献になるのではないかというふうに思ってございます。  防災福祉コミュニティの海外発信なんですけれども,現在神戸市消防局が,平成19年度からJICA関西とともに行っておりますコミュニティー防災コースというのを開講してございます。これは,海外から研修生を受け入れておりまして,対象は各国の防災関連の行政官を対象にしておりまして,防災福祉コミュニティの概念とか活動を学ぶことによって,帰国後に自然災害に対するコミュニティー防災力の向上に役立てるということを目的に,研修のほうを受け入れてございます。  このコースなんですけれども,これは防災分野の研修の中で,JICAがやっている分の中で,最も多い参加人数を有してございまして,参加者が145人ですね。それから,参加国は45カ国というふうなことにもなってございまして,この研修を通じて,防災福祉コミュニティ,略して防コミと言うんですけども,それのアルファベット版ですね,BOKOMI,こういった名称でもって,広く各国へ紹介をしているというところでございます。  このコースの受講なんですけれども,これは講義形式だけではなくて,神戸市内の地域住民が行っている──防コミの住民が行っております防災訓練にも,一緒になって参加していくというふうなことで,改めてコミュニティーレベルでの防災の重要性を研修員たちは感じているということでございます。  特に海外では自主防災組織がない国というのもございまして,この経験が,日本では年配の方々が生き生きと防コミ活動をされていますとか,日ごろからのつながりがないとなかなか助け合いができるものではないなということを,この防コミの活動を見てわかったというふうな感想を,各研修員の方々がおっしゃってございました。  また,このコミュニティー防災コースやっておりますけれども,これ以外にも総合防災行政コースでありますとか防災意識の啓発コース,それから海外メディア招聘プログラムといった,そういった別のプログラムを用意して,JICAと一緒に研修を受け入れているところでございます。  このような研修をやっていきましたことを,実はJICAのほうから高く評価をしていただきました。それで,平成26年に神戸市消防局がJICAの理事長表彰で,国際協力感謝賞を受賞したところでございます。  そして,今では海外で,防コミが結成されるようにまでなってございます。これは,インドネシアなんでございますけれども,平成の22年,23年に,いろんな視察を神戸は受け入れてまいりました。そして,逆にこちらからも,現地に職員を派遣をいたしました。そういった結果が功を奏しまして,インドネシアのジョグジャカルタ市とあるんですけれども,こちらで世界で初めて防コミが結成をされました。その後も,インドネシアでは9地区で,引き続いて防コミが結成されてるというところでございます。  このように,神戸市で誕生した防コミの理念が,今では海外に渡ってインドネシアに根づいて広がりを見せているというところでございます。  今後ですけれども,世界各地の被災地の復興やコミュニティー再生等に貢献する都市としての神戸,そういった貢献する都市神戸を意識をしながら,引き続き継続していきたいなというふうに思ってございます。  以上でございます。 35 ◯分科員(軒原順子) ありがとうございます。本当に,先ほどの恩返しという言葉がございましたけれども,本当に世界への貢献という意味で,本当に大きな意義があるものと考えます。東日本大震災から間もなく丸4年を迎えますけれども,ことしの3月14日から仙台市で第3回国連防災会議が開催をされることになっております。10年前,神戸市で第2回が開催をされた折におきましては,国際的な防災の取り組み指針である兵庫行動枠組みが策定をされており,今回,神戸市における防災福祉コミュニティの海外発信を,この仙台におきまして紹介をされると聞いております。  この世界会議にどのようにかかわっていくのかをお伺いしたいと思います。 36 ◯菅原消防局予防部長 第3回国連防災世界会議でございますけれども,これは各国の首脳,閣僚が参加のもとに仙台で開催されますけれども,日本は,この海外ホスト国として,また防災先進国としまして,この会議で採択予定の国際防災枠組みとなるポスト兵庫行動枠組みの策定に向けて,議論を積極的にリードしているという立場にございます。  そしてまた,防災や復興の知見を世界に広げて発信していくということを狙いとしているところでございます。  この国連防災会議へのかかわりなんですけれども,神戸市がこれまでかかわってきたことでございますけれども,まず,この国連防災会議に我々が加わっていくということが,海外発信する絶好の機会であるというふうに思ってございます。  そこで,まず,第3回のこの世界会議の開催に向けた準備プロセスというのがございました。これは,アジア閣僚級の会議がタイのバンコクで開催されたわけですけれども,こちらに消防局から職員を派遣をいたしまして,防災福祉コミュニティの紹介を行ったところでございます。  そしてまた,この第3回の世界会議に関連しまして,アジア防災センターがマルチセクター防災会議というのを,本年の1月23日に開催をいたしておりまして,これにも神戸市として参加してございます。そして,本番の第3回の国連防災世界会議では,パブリックフォーラムというのがございまして,ここでインドネシアでの平成22年から結成をしております防災福祉コミュニティの──防コミの現地化をぜひ紹介していけたらということで,その予定をしておるところでございます。  今後でございますけれども,先月17日に神戸市会で阪神・淡路大震災から20年に当たっての決議がなされた。その中でなされたことでございますけれども,その中で取り上げていただいておりますとおり,震災をきっかけに人と人とのつながりや助け合いの大切さが再認識されたことが,今や世界にも広がっている防災福祉コミュニティの誕生にもつながったということでございます。  今後におきましては,機会あるごとに私たち神戸市の取り組みを世界へ発信して,そのアルファベットのBOKOMIでございますけれども,これが世界で自主防災を意味するぐらいのスタンダードになるぐらいまでに取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。  以上です。 37 ◯分科員(軒原順子) ありがとうございます。本当に,インドネシアでの防コミの現地化の話を紹介をされるということで,本当に楽しみにしたいと思います。  兵庫宣言では,災害は貧困削減に向けたあらゆるレベルの努力を著しく損なう,開発援助の主要テーマである貧困撲滅と持続可能な開発に加えまして,防災,これを含めてこの3者を密接不可分な関係というふうに位置づけたというふうにお聞きをしました。本当に,大きな災害が起こるということは,あらゆるそれまで築いてきたものがなくなるといいますか,そういった大きな打撃を受けますので,この防災ということが本当に開発とともに大変重要なテーマにこれから世界的にもなっていくかと思います。本当に,神戸の防災対策を世界に発信するすばらしいチャンスであると思いますので,世界のリード役として取り組んでいただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  次に,119番通報のバリアフリー化についてお伺いいたします。  消防局の管制室では,平成26年中に13万2,000件余りの119番通報を受信したと聞いております。これまで外国語通訳サービスの導入や聴覚に障害のある方等が使用するスマートフォン,携帯電話による救急通報システムの整備など,119番通報受信体制のバリアフリー化を進めてきたとのことでありますが,現状と今後の課題についてお伺いしたいと思います。 38 ◯西岡消防局警防部長 1年間の119の受信件数,先ほど言われましたように,平成26年中で13万2,000件ほどあります。そのうち,火災や救急などの緊急の通報というのが8万5,503件で,これは一日平均に換算いたしますと234件──大体一日に234件の緊急通報が入っているという状況でございます。そういった119報の通報の中で,どうしてもなかなか言葉で話すことができない方,あるいは日本語で話すことができない方,そういう方がいらっしゃいます。そういった対策もあわせて,今進めているところでございます。  まず,日本語で話すことができない方に対する対応でございますけれども,昨年の5月から民間通訳事業者と電話による5カ国語,これは英語,中国語,韓国・朝鮮語,スペイン語,ポルトガル語,この5カ国語でございますけども,その電話同時サービスというものを開始しております。導入に当たりましては,最初に対応する消防管制室の通信指令員が通訳事業者に電話がつながるまでの間,電話が切られてしまうおそれがありますので,簡単な5カ国語での,少しお待ちくださいというような言葉も準備して対応しているところでございます。  119のかかってきたときの体制でございますけども,消防管制室の通信指令員,そして119の通話者,それとこの事業者ですね──通訳事業者,この3者が同時に話すことができる,そういう体制でございます。また,救急などの現場で外国語しかしゃべれない方につきましては,救急隊が持っております携帯電話を介してその事業者と連絡をとりまして,2者通話によって意思の疎通を図っている,そういう体制で対応してございます。  これまでの実績でございますけれども,20件ございまして,いずれもスムーズな意思疎通に役立っております。20件の内訳,簡単に御紹介いたしますと,英語が12件,中国語が7件,韓国語が1件でございます。また,3者通話によるものが5件で,現場での2者通話によるものが15件となってございます。  神戸市を訪れる外国人観光客の人数でございますけれども,平成25年のデータでは約55万人となってございます。今後も大型客船の入港などでさらにふえる見込みとなっていることから,このサービスにつきましては,今後ますます需要が高くなっていくものと考えております。  次に,聴覚等に障害のある方への対応でございますけれども,現在2つの対策をとってございます。  まず,1つ目ですけれども,119通報用の緊急通報専用ファクスを設置することによりまして対応してございます。この件数は,平成26年中では20件ございました。  そして,2つ目でございますけれども,携帯電話のウエブ機能を利用した通報システム,これは広く普及しております携帯電話のウエブ機能を活用して緊急通報するもので,24年の4月19日から運用を開始しております。このシステムを運用することによりまして,外出先からでも緊急通報が可能となりました。現在,Web119の登録者は38人で,利用は26年中では1件だけとなっております。なお,今年度中にはスマートフォンにも対応していく予定となっております。  課題といたしましては,Web119のサービスが必要な方に広く行き渡るよう,登録者をふやしていくということが課題となっております。今後も関係機関と協力しながら,サービスの周知を働きかけていきたいと考えております。  その機会の1つでございますけれども,年度末に運用を始めますスマートフォン対応の通報サービスですけれども,NPO法人の神戸ろうあ協会さんと御協力いただきまして,対象者に対する説明会を行う予定としております。説明会の後には引き続き希望者への登録も予定しているところでございます。  以上です。 39 ◯分科員(軒原順子) ありがとうございます。本当に,聴覚障害をお持ちの方にとりましても,本当に有効な手段になっていくと思います。また,外国人の方にとりましても,また神戸で観光される方にとりましても,安心なそういうシステムになりますように,よろしくお願いしたいと思います。  また,119番通報を受信する司令課のオペレーターの方が,緊急要請に対して救急車を出動させるとともに,救急車が現場に到着するまでの間,通報者に対して応急手当てを口頭で指導するケースがあると聞いております。救命処置が必要な場合やそれに至らなくても,例えば,やけどや速やかな応急処置が求められる場合など,さまざまなケースが考えられると思いますが,特にAEDを設置しているまちかど救急ステーションも年々増加しており,今後より一層,通報者への的確な指示・指導が重要になってくると考えますが,この点はいかがでしょうか。 40 ◯西岡消防局警防部長 今話がありましたように,救急車が到着するまでに通報者を含めまして,付近にいる方々による応急手当てというのは,救命効果を得るため非常に有効なものとなってございます。消防局におきましては,119の通報の段階で消防管制室の通信指令員が電話を通じまして口頭で応急手当てを指導するためのマニュアル,これを平成9年9月に策定いたしました。その内容でございますけれども,心肺停止,喉詰め,小児の熱性けいれん,あるいは熱中症ややけど,そういったものに対応する処置について定めてございます。これまでに,国のほうの心肺蘇生法の実施基準,これは何回か改正されておるわけですけれども,そういった内容にも対応できるように,このマニュアルのほうもすぐに見直しをしております。  口頭指導の実績でございますけれども,平成26年中は958件ありまして,最も多いのは胸骨圧迫の802件,次いで多いのが喉詰め等による異物の除去で,これが60件,続いて気道確保の38件となってございます。また,まちかど救急ステーションの情報をあわせて指導する場合もございます。119の受信時に最寄りのまちかど救急ステーションのAEDの設置場所は,消防局の管制室の地図情報のほうでわかるような仕組みになってございます。心肺停止が疑われるときは,通報者への心肺蘇生法等の口頭指導に加え,最寄りのまちかど救急ステーションの場所とAEDの使用も案内してございます。この案内によってうまくいった事例もございます。これは,昨年11月の事例でございますけれども,高齢の女性が路上に倒れておりまして,居合わせた市民に胸骨圧迫を指導するとともに,まちかど救急ステーションである近くの小学校に協力を依頼しまして,AEDを持って現場に駆けつけていただいて除細動を行った結果,社会復帰されるまでに至ったという事例がございます。  また,消防局では,管制室の通信指令員による口頭指導が適正に行われたかどうか検証するために,昨年の3月,神戸市のメディカルコントロール協議会の承認を得まして,4月から口頭指導の事後検証というものを実施しております。医学的な見地からの検証ということになりまして,口頭指導の質がさらに上昇するということで取り組んでいるところでございます。さらに今年度,総務省消防庁におきまして,通信指令員に対する救急業務に関する教育のあり方について検討を進めておりまして,この検討会に当局の職員を委員として派遣しております。そして,教育モデル都市ということで参画しているところでございます。そのほか,通信指令員を対象に救急救命士の資格を持った職員による研修を実施するなどして,全員のレベルアップにも取り組んでおります。  今後ですけれども,総務省消防庁での検討結果,先進都市の研修方法などを参考にしながら,さらなる口頭指導技術の向上を図って,救命率の向上につなげていきたいと思っております。  以上です。 41 ◯分科員(軒原順子) ありがとうございます。本当に,命にかかわる大事なことでありますけれども,特にこの胸骨圧迫の実施が年々すごい勢いで増加をしているというデータでございますけれども,これは心肺蘇生法の応急手当てがかなり普及をしているということもかかわっているのでしょうか。ちょっと何か理由があるのかなと思ったんですけども,一番応急手当てしやすいことですか。 42 ◯西岡消防局警防部長 市民救命士の養成とかかわってくることですけれども,既に神戸市のほうでは,全体では54万人の市民救命士の養成の実績がございます。そして,毎年3万人を目標に取り組んでございます。そういったことから,非常に市民のほうにもそういった応急手当て,心肺蘇生法,そういった処置が普及しているんではないかなと思います。  神戸市のほうでは,簡単に市民が見れるように,いろんなホームページを使っての案内もしておりますので,そういったことも影響しているんではないかなと思います。  以上です。 43 ◯分科員(軒原順子) 実際に行うとなったら,やっぱり勇気も要りますけれども,ちょっと本当に口頭指導していただきながら行うということで,またしっかり取り組みを進めていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  最後に,避難情報の発令についてお伺いいたします。  日本は,地震や津波にいつ襲われてもおかしくない,そういう不安定な時期に入ったと言えると言われている方がいらっしゃいましたけれども,最近はそのほかの自然災害にもしっかりと対応していかなくてはいけない,そういう状況にもなってきていると感じております。  1月22日に行われた災害対策セミナーにおきまして,人と防災未来センター長の河田惠昭氏の基調講演を聞かせていただきました。そのお話の中で先生が,気象情報と自治体の発令する避難情報の関連について述べておられました。避難情報の発令を判断する目安として,気象情報は非常に重要であると考えますが,具体的にどのようにリンクしているのか,実例もあわせてお伺いしたいと思います。  また,住民のところに避難情報が届いたとしても,実際に命を守るための行動を起こしてもらわなければ意味がないことになります。間もなく梅雨のシーズンを迎えますが,そのための市民啓発に危機管理室,区役所と連携して取り組んでいただきたいと考えますが,いかがでしょうか。 44 ◯岡田消防局長 気象情報でございますけれど,大雨に関する注意報それから警報,それからめったに出ることはございませんが土砂災害警戒情報というのがございます。これは,大雨による土砂災害の危険度が高まったときに,神戸地方気象台と兵庫県とが共同して発表するものでございまして,この土砂災害警戒情報を神戸市としましては避難情報発令の1つの目安にしておるところでございます。昨年8月でございますけれど,台風11号が接近をして,大雨を降らせたという事案がございました。神戸市におきましては,この土砂災害警戒情報が発令される1時間前に,8月10日の8時になりますけれど,土砂災害警戒区域のお住まいの皆さんに避難準備情報を発令をしたところでございます。これにつきましては,以前から危機管理室等と調整をしておりまして,昨今の土砂災害が頻繁に起こっておるということで,あらかじめいろんな検討をした上で,広域,そして早目の避難情報を発令をしたというところでございます。  また,現在,危機管理室が中心になりまして,土砂災害対策に関する有識者会議というのが開かれております。その中でも避難情報の発令につきましては,議論がなされておるところでございます。  それから,市民の皆さんへの啓発でございますけれど,危機管理室が作成した土砂災害に関する注意喚起用のチラシ,これを区役所・消防署が連携をしまして,防災福祉コミュニティですとかいろんな地域に配布をし,いろんな形で啓発を行っておるところでございます。それにあわせて,毎年6月に出されますくらしの防災ガイドというのがございます。そして,ことしにつきましては,危機管理室が土砂災害避難マップというのをつくる予定にしておりますので,そういったものを活用しながら消防署・区役所・危機管理室等々と連携をしながら,市民の方々への周知・啓発を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。 45 ◯分科員(軒原順子) 昨年,名古屋地方気象台と静岡大防災総合センターの調査で,気象庁が激しい雨が降ったとして記録的短時間大雨情報を発表した。その自治体の約4割で土砂災害が発生,浸水被害や道路損壊はさらに高い割合で起きていたということが明らかになったと新聞にも掲載をされておりました。名古屋気象台の向井調査官が,あくまで雨量を伝える情報だが,自分のいる自治体に発表されたら,まずは危険な状態にあると思ってほしい,と呼びかけを行っております。  また,先日NHKテレビでぱっと見ただけだったんですけども,三重県紀宝町の大雨の場合,自治体など各関係機関がとるべき行動を時系列で示すタイムラインの設定について取り組んでいることが報道されておりました。また,神戸市におきましても,こういうタイムラインの設定等もまた今後検討していただきたいなと思いますので,また市民の安全のためによろしくお願いしたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございます。 46 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後0時50分より開催いたします。それでは,どうも御苦労さまでした。   (午前11時49分休憩)
      (午後0時51分再開) 47 ◯主査(梅田幸広) ただいまから,予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,消防局に対する質疑を続行いたします。  それでは,高瀬理事と交代します。 48 ◯副主査(高瀬勝也) 梅田副委員長。 49 ◯主査(梅田幸広) こんにちは。自民党神戸の梅田幸広でございます。私は,消防局という──消防団の応援部隊として質問いたしますので,よろしくお願いします。一問一答でお願いしたいと思います。  まず最初に,ことしの出初めで市長自身が,ことしは消防団に非常に力を入れますということを,出初めであんなこと言われたん初めて聞きましたので,具体的にですね,消防団員の資機材とか装備に,そしてまた出動手当も上がってる予算になっておりますけど,具体的にどうなっているのかお聞かせいただきたいと思います。 50 ◯岡田消防局長 一昨年の12月ですが,消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が定められまして,消防団のあり方について国を中心に議論がされ,また,いろんな措置についても行ってこられたわけでございますけれど,その中で消防団員につきましては,きょうの冒頭も申し上げましたが,出動手当につきまして従来4,200円であったものを7,000円,これは災害活動と──実際に災害に携わった場合ということでございますが,そういった改正がなされるとか,あと装備につきましても,各種の装備を導入をしていく。特に,今回大きく変わりますのは防火衣でございまして,最新の新しい,より活動性に富んだ,また防火性能に富んだ防火衣,それから防火帽,それから手袋等を消防団員の方に配付をしていこうということで考えております。  また,通信機器としまして,従来ですと受令機──消防無線を我々消防局が発信した無線を受けていただく受令機をお配りをしておったところです。また,簡易なトランシーバー,その辺をお配りをさせていただいて,活動をお願いをしておったところですが,今回はそれに加えまして,双方向の携帯無線機,これは単に我々とは──消防隊とは別の波になりますけれど,携帯無線機を配付して,活動の効率,そして安全確保に努めていただこうということで考えております。そういった形で充実・強化を予算的にも図っていこうということで計画を進めようとしておるところでございます。 51 ◯主査(梅田幸広) ありがとうございます。先ほどの中で防火衣とか手袋,非常に新しいものになると。我々消防団というのは,俗に言いますベストのやつで分厚いやつでしたけど,今はだんだん薄くなって,手袋にしても,それで大丈夫かなというぐらい薄いのになってきてますから,やっぱり決めたやつは早く各支団といいますか,配付といいますか,供給してやっていただきたい。  そしてまた,消防団というのは,例えば西・北の消防団と兵庫とか中央の消防団とは具体的に活動自体が似てるようで違ってますので,恐らく西・北の消防団は,皆さん方の本団が来るよりも先に行って,もうある程度初期消火やってますんで,できたら大変厚かましいんやけど,その中でですね,やっぱり筒先行く者は,きょうび西にしろ北にしろ新建材が多いんで,マスクね,いいのあったら,やっぱり消防団員の安心・安全のためにも,これも一回確認して買ってあげてほしいんやけど,それに対して,これは局長に言うよりやっぱり警防部長の西岡部長のほうからようわかっとうさかい,一回聞いてみたらどないやと思うねんけど,どないですか。 52 ◯西岡消防局警防部長 消防団の装備の充実で,呼吸器と面体と言ってるんですけどね,屋内に進入するときに我々消防隊がつける安全装備の1つとなっております。  ただ,こういった装備につきましては,非常に訓練ですね,それをしっかりとやらないと,なかなか危険なものになってまいりますので,今すぐにこういうこと,呼吸器,面体,そういったものを消防団に装備して,そこまでの活動をすることについては,まだ検討がかなり必要ではないかなと思っております。やはり,屋内の中での活動になりますと,いろんな危険がまた出てまいります。そういったことも踏まえますと,なかなか消防団の活動がそこまでというのは,現在では難しいと思っております。  以上です。 53 ◯主査(梅田幸広) 今,部長言われましたけどね,実際,西区とか北区の火事行きますと,119してこれまで大体早くて10分ぐらいですかね。それまでに地域の消防団行って,もう火消してますやん。ましてや,私も経験あるんですけど,建物火災で火が出てきたら,なりふり構うとらんとマスクかけてぱあっと飛び込んでいって,後で気分悪なったと。今はどうしても新建材使うてますんで,あの煙自身は本当に,後から考えたら,ようあんな恐ろしいことしよったなと。やっぱり,その場になりますと,皆さんも多分そうだと思いますけど,そこに助けられる可能性ある命やったら,消防魂として助けたいと。それは,私どもが消防団に入団したときにしっかり教えられた言葉ですけど,たとえちょっとでも助けられる可能性があんねんやったら助けたいと。恐らく,消防署の皆さん全員がそうや思いますけど,そん中でやっぱり危険性のある先ほどの面体ですか,マスクについても,実際例えば全部を一律じゃなしに,例えばこの地域はちょっと離れてるな,名前出して悪いですけど,北区の奥とかね,西区の一番西とかいうて,そういうところはね訓練でもして,試験的にもやってみるべきやないかと思うんだけど,これについてはもう1回答弁をお願いします。 54 ◯岡田消防局長 マスク,呼吸器という形かなと思うんですけれど,確かに委員おっしゃられるように,最近の煙というのは結構有害物質を含んでおりますので,我々消防隊におきましても,屋内進入については必ず呼吸器を装着して進入をするということで,指導・徹底をしておるところでございます。  確かに,北区・西区におきましては,我々消防隊よりも消防団の方が先着されるという火災はたくさんあるかと思います。その中で消防団の方に呼吸器をつけて活動をしていただくということになるかと思うんですけれど,なかなか扱いが相当訓練が要るものだと私は思っております。消防学校を,我々,初任科生と呼んでおりますけれど,彼らも相当な訓練を積んで現場へ出ていくと,実際に使っていくという状況がございます。その中で消防団の方に,もちろん十分な訓練を積んでいただければお使いいただけるかと思うんですけれど,やはり時間的制約とかそういったものもございますので,呼吸器を持って屋内進入をする,非常にやはりその扱いは難しいところ。時間管理,それから密着性等々ございますので,そういったところはなかなか難しいかなというふうには考えるところでございます。 55 ◯主査(梅田幸広) 先ほどの答え聞きまして,多分,今の状態でいったら,あと10年たっても20年たっても消防団としては危ないなと。危ないというのは,私はなぜこれしつこうに聞くかといいますと,やっぱり北区・西区の火災現場へ行きますと,皆さん方が来るよりも地元の人が行ってほとんどが大火以外は消してるのは事実でございまして,中にはやっぱり中へ入っていく人がおるからね。それはやっぱり難しい,酸素つけるそんなんやなしに,普通のマスクあるでしょう,要するに毒マスクというんか,ガスを吸わんマスク,ああいう形でも中へ入っていく人は,新建材なんかの煙を吸って,気分悪うせんように,そういうのでもつけたらどうかなというのは,これ私は実体験から,経験から聞かせていただきまして,この話は,あしたまでしておっても多分お互いに譲らんやろと思いますので,次行きたいと思います。  次には,消防職員のOB,また団員のOBの使い方といいますか,活用ですね。阪神・淡路大震災のように大規模な災害が発生した場合を想定しますと,消防職員とか消防団員の数だけでは十分だとはとても思えませんので,そしてまた,神戸市の今進めております自助・共助・公助にありましても,実際には,自分の体は自分で守る,そしてまたお互いに守ると言いながら,消防署のOB,そしてまた消防団のOB,その人と一般の人と比べた場合,全然その災害に対する考え方が違うように思います。まずやっぱり,家がつぶれてたら,何でもかんでも,おいおいと声をかけるだけでなしに,やっぱりどうしたらいいかというのも消防団の団員経験者,そしてまた消防職員経験者というのは,少なくとも一般の人よりはうまいというんか,よくその知恵がありますので,そういう人たちをいかにして活用できないか。と言いますのも,あったらならんことですけど,大震災が起きるときに備えて,これやっぱり組織立ったそういう組織をつくっておくべきじゃないかと思うんやけど,それに対して,これやったらどなたに答えてもらったらいいかな,ひとつよろしくお願いします。 56 ◯岡田消防局長 組織ということ,職員,それから団員のOBの組織ということで,副委員長御案内のことかと思いますけれど,消防団のOBでは,まとい会という組織がございます。それから我々消防職員のOBでは,雪友会という組織がございます。それぞれ総会を行ったり,さまざまな活動をしていただいているところでございます。まとい会につきましては,消防団のOBということで,地元に密着された方がたくさんいらっしゃいますので,消防団をやめられた後も地域の一員ということで自治会活動されたり,それから,もちろん消防団の応援・支援をされたり,また防災福祉コミュニティの活動をされたりということで,そういう方がたくさんいらっしゃるかと思います。中には再入団をされて,もう1度消防団に戻られている方もいらっしゃると思います。そういうことで,地域の中ではいろんな活動をしていただいているところであるかなというふうに思っております。消防職員につきましては雪友会という組織がございますけれど,地域の中でも活動している方というのは,先輩でたくさんいらっしゃいます。自治会で活動される方,防災福祉コミュニティの委員長をされる方いらっしゃいます。職員のほうも,今,雪友会の会長が,我々現職をいろんな形で応援できないかということで検討していただいているところでありまして,そういうところも動きも参考にしながら,我々の支援をお願いできればなというふうに思っております。消防団の方,そして我々の職員先輩,それぞれ培った知識というものをお持ちですので,そういったことを後輩に受け継いでいただいて支援をしていただければというふうに思うところでございます。 57 ◯主査(梅田幸広) 先ほど,局長が答えられました消防団のいうなれば,団員のまとい会,そしてまた雪友会,OBの方の。私個人的に,一般的にも言われているんですけど,消防団の団員と消防署の職員の雪友会,一種の一家やと思うんです。一家といったらわかりますか,一つの消防団におったら,それが一つのチームじゃなしに,もう本当に消防団員同士の奥さんなり子供さんもみんな一つの家というのか,主人が消防団活動やっとったら,奥さんは,家の中でじっと我慢じゃなしに,やっぱりそれに対する手助けもし,そしてまた地域の人同士の俗にいうつながりが深くなり,一つの一家。例えば,先日も伊川谷という地域で,39年間消防団された方の叙勲がありまして,そこで話を聞いてますと,やっぱり消防団の人同士は,いうなれば,伊川谷支団という一家であって,奥さん同士も非常に仲ようなる。そしてまた,そこへ来られてた消防の職員の話聞きますと,消防職員もやっぱり奥さん同士も仲いいと。そないせんと,この仕事はやっていけないと。と言いますのは,やっぱり危険を伴うと同時に,大げさな言い方ですけど,火事があって出動したら,必ず奥さんは,心の中で,無事に帰ってきてよとお願いしているんやないかなというようなこと話されてましたので。  これは,なぜこういうこと強く言いますかというと,そのまとい会なり雪友会の,今言われているまとい会については,消防団に対していろんな意味の行事があるたびに出てきていただき,そしてまた指導,それから俗にいう悪いとこあったら,そこらこうするんやなしに,こうしたほうがいいでとか,アドバイスいただいて,現実にやっているのが今の地域の消防団や思います。だから,先ほど局長が答えられた雪友会のほうもOBの方々,正直言うて75の後期高齢者までは皆さん元気や思いますので,例えば神戸市の防災訓練やとか,そういうときには遠慮なしに出てきてもらって,現役の人に指導なり,またあれしてもらったらいかがかと思うけど。逆に言うたら,現役の人からしたら,もううるさいおっさん来たなというようなとこもあろうかと思いますけど,その辺はコミュニティーをうまくして,それは一番上手にOB扱うのは,多分担当──局長なり部長だと思いますので,これはぜひともうまくつながっていただくこと,これはもう返事はいいですから,要望にしておきますから,お願いしておきます。  そして次に,今,消防職員の話出ましたですけど,消防職員というのは,神戸市は国に定められた,その人数ありますわね。大体この市だったら何人,この県だったら何人という,全体の神戸市自体として国が定めた基準に対してどのぐらいの割合になっとんか,ちょっと教えていただきたいと思います。 58 ◯岡田消防局長 国の定めた基準ということで,神戸市の消防力の整備指針というのが,国の基準に基づいて,神戸市の中で人口等によって定めた基準というのがございます。例えば署所につきましては基準が31ということで,それに対して25,93.5%という形になっております。済みません,31が基準で,29が現有になりますので,充足率ということでは93.5%。ポンプ車の基準でいきますと,38が基準で,現有が35,92.1%。それから救急車で申し上げますと,基準が33,それに対して32が現有でございます,97%。それから職員につきましては,基準が1,625の現有が1,486ということで,充足率は91.4%。そういった形で基準に対する充足率はなっております。 59 ◯主査(梅田幸広) 昔は,消防は少数精鋭といわれたものですけど,やっぱり大災害とか大きな火災が発生しますと,やっぱり消防自身は,いい機材・機具を持っててもマンパワーが一番だと思いますので,これだけ,例えば職員が91.4%という答えいただきましたけど,大きな災害で,具体的に危険なところへ出ていって,本来の1,625人のとこが1,486人で神戸市全体を一応見守ってる。それとあわせて,僕がその中で一番心配するのは,消防職員の手当というんか,消防団員は手当上げてもらったけど,職員の給料,正直言うて,国の中で,答えにくいかもわかりませんけど,大都市といいますか,指定都市の中でどのぐらいの位置にあるのか,一番やったら,もうそれ以上言いませんけど,一番ドベタやと,もっと上げと言うとかんと,やっぱり危険なとこ出ていきますので,何でも真ん中がいいばかり言うとらんと,出ていったときの,それも皆さん方が言いにくかったら,議会のほうがどんどん言うて,危険なとこはしっかりと守っていかなあきませんので,よろしくお願いします。 60 ◯南本消防局総務部長 消防職員の給与,処遇ということで,今回,消防団員についての処遇改善というのは条例で案を提案をさせていただいてございますので,職員のほうはどうなっているのかというお尋ねでございます。職員に関しては,職員の給与につきましては,給与条例というのがまず根本でございまして,そこで給料,これはおおむね基本給に相当します給料と,各種の手当を支給するということが条例上規定されてございます。  各種手当の中に,今回の団員の方の処遇改善の1つ,出動の手当に全く相当するわけではございませんが,似通ったものとして特殊勤務手当というのがございます。それは,職員の勤務が著しく危険,不快,不健康または困難な勤務,その他著しく特殊な勤務で,給与上特別の考慮を必要とし,その特殊性を給料,先ほど申し上げた基本給で考慮することが適当でないと認められるもの,そういう業務に対しては特殊勤務手当が支給されるというふうに条例上規定されてございます。消防職員には9種類の特殊勤務手当が支給されてございまして,いろんなそれぞれの業務,どの業務には幾ら,どの業務には幾らというふうに決めてございます。この特殊勤務手当につきましては平成18年に神戸市全体で,消防職員に限らず,神戸市全体で大幅に見直しがなされておりまして,そのときに,1つは,それまで月額で支給していた,例えば小隊長手当,あるいは危険手当というのは月額で決まった額を支給しておりましたものを出勤の日数あるいは回数に応じて支給するようなことに,月額を回数・日数に応じた支給に変えたとか,あるいは,今の時代,それはもう特殊とは言えないんじゃないかというようなことで業務の見直しもさせていただいてございます。その際に,他都市との比較も実際比較検討させていただいて支給額を適正な水準に見直しているというところでございます。1つ例を挙げさせていただきますと,災害出動した場合,消防隊員に対しては,出動手当として1回400円支給されてございます。2時間超えた場合は1時間につき200円支給という,そういう支給体系がございます。これについて各都市でどういうふうなことになっているかというのを調べますと,おおむね,加算の単位とか,それについて違いはございますが,おおむね均衡のとれた手当額になっているかというふうに存じております。  こういうことでございますので,先ほど,中位ではなくてトップをというお話がございましたけども,今のところ,おおむね標準的な支給額になってございまして,今現在の体系になっているというふうなところでございます。  以上でございます。 61 ◯主査(梅田幸広) 特殊勤務手当というのは,18年でしたか,消防局じゃないんやけど,ほかの局で何でもかんでも特殊勤務手当がついて,国のほうでよう怒られまして,神戸市さん何を考えているんやと。我々も自民党の議員の全国大会行きまして,その場ではっきりと皆さんの前で言われました。神戸市の何々局の何はどうなってるんやと。ごっつい給料高いやないかと,平均1,000万円超えて,何やいうて。そのときに言われたときに,たしかあれ消防も見直した,全部の局見直したのはそのときだったんですかね。そのときに1つだけ気になったのは,ほんまに危険なところに行く危険手当,あれもたしか安かった。今部長言われた400円言いよったやつ,あれも本当に前へ出ていって殉職された人,後でいろんなことありましたけど,やっぱりほんまに危険なところ行くところはその分はしっかり,何で評価するかというたら,サラリーマンでも何でもそうやけど,手当というのはお金でしか評価できませんので,口で何ぼ,ようやったねようやったね言うたって,おなかいっぱいにならんから,やっぱりしんどい目してんだから,そういうのはしっかり,今の前に座っとっての局長,部長クラスは,ほんまに将来の若い子のため思うんやったら,例えば建物火災に出動,そしてまた会社に出動とか,細かく分けてもいいと思うんです,ほんまに危ないところに行く人に対しては。これはまた条例を変えるんやら変えるで,我々も協力しますので,やっぱり将来の若い子のこと考えて,また検討お願いしておきたいと思います。これ答弁はもらっても難しいから,要望にしておきます。  それから最後になりますけど,これで終わりたいと思いますけど,要するに──俗にいうウーカンテレフォンですね。これようここらでも,何ていうんですか,消防車が走っとったら,どこが火事やと。びっくりして,必ずかけるのは,ウーカンテレフォンにかけたら,街の中はようわかるんですよ。ところが私が住んでいる西区,時たま消防車が走ります。あれどこ火事かなと,電話したって全然ちんぷんかんぷんなこと言うときあるんです。西消防署へ電話したら,ただいま出動中ですと言うわけ,どこや場所わからへん。そのときにやっぱり昔の元気な消防団のOBらは,ポンプ庫へ寄ってきて,どこが火事やどこが火事やとやかましく言うてるんだけど,実際に若い子は,直接今メールで入ってきますから,それ乗れえで出動行ったら,あと残っている者は,いらいらしながら,どこ火事やどこ火事やと。時たま消防無線聞いてみいと言うんやけど,消防無線聞いたって全然,こちらが要求していることは入らないし,あわせて火災が起きているのか,それとも山火事なのか,単なるあぜ焼きしとって出ているのか一切わかりませんので,その辺について何ぞ,こちらの中央区とかはもうすぐ何丁目何番地建物火災とか,詳しいに言うてるけど,その辺何か言い方悪いけど,1本で行かずに,例えば地域によって改善の仕方ないものやろかと思うけど,誰ぞそういうええ妙案があったら教えていただきたいです。 62 ◯西岡消防局警防部長 ウーカンテレフォンサービスでございますけれども,今,副委員長言われましたように,サイレンの音がたくさん聞こえるけれども,どこで何があったのかわからないと。そういう市民からのいろんな問い合わせとか疑問がございまして,消防局のほうで電話番号──あるところに電話をかけていただきますと,そういった案内をやっていこうということで始まったものとなってございます。現在のウーカンテレフォンですけれども,平成24年2月に消防の管制システムが新しくなりまして,出動指令と連動して自動で音声で流れるようになってございます。その新しい管制システムが入る前は,消防管制室の通信指令員が災害の受信とか各署への出動の指令,そういったものの合間を縫って音声で録音して,それで対応していたわけです。そうなりますと,どうしても音声案内というのはおくれてくるということで,そういったことからも現在はリアルタイムといいますか,出動指令とあわせてそういう案内ができるようになっております。  どういった内容を案内しているかなんですけれども,建物火災や林野火災,それとコンビナート火災とか危険物災害,大規模な災害,そういったものについてはウーカンテレフォンで案内をしてございます。ただ,小さな火災,例えばあぜ焼きが延焼してのり面がその他火災になってるとか,小さな車両火災とか,そういった場合まで案内してございませんので,そのような場合には,消防局のホームページのほうで,火災の一覧という形で,今発生している火災とか,それときのう発生した火災,そういったものは案内してございます。  それと現在のウーカンテレフォン,もう1つの特徴といいますのが,火災が鎮火した場合,消えた場合,そのときは鎮火時刻の入力と連動して鎮火の案内もしていると。また鎮火から30分経過しますと,その案内は自動的に消去されてまして,通常の案内,現在神戸市では火災は発生しておりませんと,そういった案内に切りかわってまいります。現在のウーカンテレフォンサービスの概要は,大体以上のとおりとなっております。  それと消防団の詰所で,以前は出動指令とあわせてテープで録音されたものを聞いて確認するということがあったわけですけれども,現在は消防団,携帯電話のほうに通知だとか出動のメールが入るようになっております。そういったところで,どういった場所で火災が発生した,これにつきましては建物火災と林野火災の場合にそういうメールを送るようになってございます。  以上です。 63 ◯主査(梅田幸広) 今お聞かせしていただいて,だんだん科学的な技術的なもので,我々のような年になりますと,サイレンが鳴りましたから,どこ火事やと出ていきますと,今の若い子ははっきり言って,もうおっちゃんら危ないからおりおりと言われるけど,どこが火事だと気になりますからね。以前やったら,詰所のやつ押したら,何番地のどこそこが建物火災です,それからあぜの場合でも言いよったからね。そうやったら,そこが火事いきよるんやなという形になるんだけど,今はもう本当に消防署も消防団も,何ていうんですか,細部において専門的になってきて,やっぱり一番気になるのは,ふだんおるのは年いった人間多いですけど,サラリーマンの人間は平日なかなか家にいないから,寄ってくるのは大体年寄りです。昔,消防団のOBで,すぐエンジンかけて団員が来るのを待っとって,どこやどこやと聞いて,ぱっと走っていくというような感じで,我々も行こうとしたら,おっちゃんら来たらあかん,邪魔になる邪魔になるといつも言われているんだけど。けがでもされたらあとがかなわんと。別にけがをするほどあれじゃなしに,消防とか火事なんかになったら,全員でやっぱり地域として1秒でも早く消したいというのがありまして。  それと同時に,西区の場合だけ申しますと,防火槽が──防火槽いいますか,ため池があり,市街化の中には防火水槽があります。その防火水槽を使う,職員は使うんやけど,消防団員はなかなか防火水槽使わない。何で使わへんねんと聞きますと,これ訓練で,勝手にやるねんいうて,1つの支団がやりますと,水道局に怒られるねんと。ごそおっと圧力下がりますから,やっぱり一遍にやりますと。水道局の皆さんに,何でやと聞いたら,いや,何も神戸市の水道使わなくても,西区の方やったらため池がありますんで,それでやってもらったらええいうような形で,やっぱりまちの中のほんまの消火というのは防火栓も使った訓練をやっていかんとあかんので,これは局長から,水道局の局長に対して言うてくれじゃなしに,そういう事例があるということを報告しておくと同時に,午前中もあったんですけど,消防団というか──海外に向けてのPRですね。  あれは具体的に2月22日,私の住んでいる岩岡町で防災訓練がありまして,そのときに自治会初め各種団体の方,それから小学校,中学校の生徒さん,合わせて海外からJICAの方16カ国来られてまして,片言の英語でしゃべりますと,まず,最初に聞いたのは何かというと,ちょうど寒い日でしたので,きょうは寒いなと聞いたら,もう非常に寒い寒い言いよって。非常に,彼らが何を期待して来たかと聞きますと,ゆれるん,揺れる震災の移動車,それが10時半になったら来ますよということで,それまでみんなおとなしいに黙って待ってたけど,車が来ると,言い方悪いけど,海外の人いうのは,ほかに防火訓練やってるのに,そこよりも先に車のほうへさあっと行ってしまうさかい,ウエイトウエイトと,そっちは違うこっちだと,まだ順番があるから言うて。皆さん一緒にやらせてもらったけど,非常に喜んでるというんか,僕個人的にしたら,何か乗ってはしゃいどうなという感じしたんですけど,きゃっきゃっ言うて喜んでましたからね。  あのときに,午前中もちょっと問題出たんですけど,たしかジャマイカの方やと思いますけど,体,大方1メートル90ぐらいある大きな人ですけど,出てきたときに,目に涙ためながら,日本は防火進んでるねて。そのような形で,英語でしゃべられて僕はわからなかった,通訳しゃべってくれたけど。やっぱりそういう経験をすることによって,一旦帰ったら,自分とこで日本はこういうことですよということPRしますんで,午前中も局長おっしゃってましたけど,今,消防は5つの目標でしっかりやってますけど,それより上に世界に対する発信といいますか,それはやっぱり海外のJICA受け入れて,皆さんにPRすると同時に,もう1つは子供さんの,今の小学校,幼稚園ぐらいの子供さんの防災訓練といいますか,防災知識をしっかりこれから神戸市として植えつけていきたいと思われてると思いますので,それについて,局長,将来,絶対に消防署のやつで,これだけ言いたいということあったら,今のとこ,答弁お願いしたいんですけど。 64 ◯岡田消防局長 御指摘のように子供さんに対する防災教育というのは非常に重要だということで我々も認識をして積極的に小・中学校,幼稚園等で行っておるところでございます。やはり次の世代を担っていただく子供さんですので,しっかりとした防災知識を持っていただいて,そして対応していただく,大人になって,みずから子供を持たれる方もいらっしゃいますし,そういう子供さんにまた伝えていただく,そういったことが非常に重要だと思います。それと地域で子供さんを中心に小学校等で訓練等行っておりますけれど,やはりそこにはお父さん,お母さん,御兄弟等いらっしゃいますので,そういった方と一緒になって地域防災力を高めていくということでは非常に重要かなというふうに思いまして,子供さんと小学校と防災福祉コミュニティとの連携をした訓練ですとか,あるいは音楽隊が各地を回っておりますけど,そういうところへお父さん,お母さんもお越しをいただいて,一緒になって防災知識を深めていただくとか,そういったところが非常に重要かなというふうに思うところであります。そして世界発信ということで,神戸が震災を受けて始めた防災福祉コミュニティという制度でございます。これが世界に広めて世界の防コミになればなと,ちょっと高い期待かもわかりませんが,そういった形で我々神戸の防災に取り組んでいこうというふうに考えております。  以上でございます。 65 ◯主査(梅田幸広) 今の2つの言葉,非常に我々にとっても胸にしみるものがありまして,やっぱり子供さんの教育と世界に対する発信,これはどんな目標,その基本に置いて今後頑張っていただきたいと思います。参考までにちょっと聞いてみたら,今出てました,何ちゅうんですか,おもしろいのは,こないしとったら火事がないと思うけど,やっぱり火事も起きとんです。今参考までに聞いてください。皆さんも多分聞かれたこともあると思うけど。  必ず言うてますんで,それについても頑張っていただくことを期待して終わりたいと思います。ありがとうございました。 66 ◯副主査(高瀬勝也) 御苦労さまでした。 67 ◯主査(梅田幸広) それでは,坊委員,発言席へどうぞ。 68 ◯分科員(坊 やすなが) それでは,ちょっと質問が重なる部分があるかと思いますけども,よろしくお願いいたします。  消防団の充実・強化,先ほどからも出ておりますけれども,これはもう何度も同じ話をする必要がないので,この予算案に計上されておりますけど,この具体策が,消防団長とか消防支団長を中心に検討を重ねてこられてるというふうに思っておりますんですけど,まず,消防団幹部による検討過程で,どんな点が議論になって,どの点に課題が残ったかというのを聞きたいと思っております。一問一答でやりますので,よろしくお願いします。 69 ◯岡田消防局長 一昨年の12月に消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が制定をされまして,それを神戸市としまして具体的に検討していこうということで,消防団長,支団長の皆さん方による消防団充実強化検討委員会を昨年立ち上げて御議論いただいたところでございます。団長さん,支団長さんの関心事項といいますのは,装備の点に一番関心がございまして,一番御熱心な御議論をしていただいたところでございます。例えば防火衣でございますけれど,今,出動指令が携帯メールで発信をされるようになって,以前にも増して現場出動が早くなった。先ほどもありましたが,消防隊の到着よりも早くなったというところもございますので,そういったところで,十分な防火性能を有した防火服であり,防火帽であり,そういったものを装備をしていただきたいということが1つ大きなところでございました。  また,情報伝達手段ということで,従来ですと,受令機,受け入れるだけのもの,それからトランシーバーに当たるもの,そういったもので地域で消防団活動,現場活動していただいていたわけではございますけれど,なかなか十分に電波が届かない,建物があると届かないとか,受けるだけでこちらからは発信ができないとか,そういった問題があるので,双方向の消防団同士で話のできる無線が欲しいという話がございました。  また,処遇改善ということでは,手当だとか報酬だとか,そういったことが議論になるわけでございますけれど,当初は消防団の皆さん,郷土のために,地元のために働いているんだから,報酬や手当の額は関係ないという御意見もあったところですが,団員の確保ですとか,あるいは団員さんのモチベーションということで,実態に応じた報酬や手当を支給をしてほしいということが議論となっております。  それから研修・訓練につきましては,大規模災害のときの対応力を強化するために研修や訓練を充実をさせてほしいという声もありました。  また,課題ということでは,防災福祉コミュニティとの関係でございまして,より一層顔の見える関係をつくっていきたいということで,消防署としても一層の配慮をしてほしいというような御意見をいただいたところでございます。  そういった御意見をまとめまして,答申という形で私,消防長としましていただきまして,今回の予算に反映できるところは反映していこうということで,今回の予算案をつくった,まとめ上げたところでございます。  以上です。 70 ◯分科員(坊 やすなが) そういうことだろうと思いますけれども,装備は,大きいものについては大型予算になるんですけれども,そこだけではなくて,モチベーションを上げるという意味でも,もう少し簡単な部分については極力取り上げて進めるべきだというふうに思ってます。そんな中で,ちょっと工夫をしていただいたらできることもあると思いますので,4つぐらい申し上げますので,1つずつお答えをいただけたらと思いますが。  まず,救急インストラクターという講習を受けて資格をとられているわけですけれども,この方々大分長いこと時間かけてインストラクターになっておられます。でも,教えられているほうの現場では,教えられているほうなのか,教えるほうなのか違いがわからないので,インストラクターをやってても,教えられる生徒なのか,人から見たらわからないという状況があって,また教えるほうも,何か違いがあったほうがよりやりがいが出てくるんだろうというふうに思ってるんですけども,インストラクターさん専用の何かワッペンなり,そういうものをつくったらどうかなと思いますけれども,この点どういうふうにお考えでしょうか。 71 ◯岡田消防局長 御指摘がありましたように,救急のインストラクターになるためには,3日間で24時間の講習,8時間掛ける3日という形になりますけれど,非常に長時間の講習を受ける形になります。モチベーションの向上ということで,ワッペンということで御提案があったわけでございますが,前向きに考えてみたい。ワッペンという形がいいのか,服のどこかに表示をするようなものという意味かと思いますので,また団長,支団長のほうでも,そういういろんな表示ということも御意見も伺ったことありますので,そういったところで,団長,支団長の御意見も伺いながら,ワッペンについては前向きに検討していきたい。何らかの表示ができればなというふうに私も思っておるところでございます。 72 ◯分科員(坊 やすなが) そういうことですので,進めていただけたらと思います。  次に,特殊作業靴の貸与が今年度から5カ年計画でスタートしておりますけれども,安全性とか機動性が向上するということで大変いいことだと思っておりますけれども,しかし足元の安全は非常に大事でありますので,5年と言わずに,もう少しちょっと早く配ったほうがいいのではないかなというふうに思います。  これはいろいろな切り口があるんですけれども,モチベーション向上ということについても,今の子やっぱりおしゃれですから,長靴履いて走るよりは安全靴のほうがすっきり見えて格好いいということもあるんでしょうし,また,先ほども出ておりましたけれども,西・北で火事現場で火を消すというのはあることなんだろうと思いますが,多くは後に鎮火をするまでの警備というのが一番大きいわけでございまして,やはりそういうほうが動きやすいというのは,当然平らなところを歩くわけでもなく,いろんなものが散乱したところを歩くわけですから,どうしても安全靴のほうが当然いいんだろうというふうに思いますので,この点ちょっと早くできるような検討ができないかと思っておりますけれども,お答えをいただきたいと思います。 73 ◯岡田消防局長 特殊作業靴の配付の計画でございますけれど,今年度から──26年度から一応5カ年ということで,各消防団員の皆さんにお配りをするという計画で進めております。火災現場あるいは山火事の現場,そのほかで足を守るということで使っていただくものですので,できるだけ早く,委員御指摘のように進めていきたいというふうに思っております。  配付でございますけれど,一応5カ年と考えておるんですけれど,消防団によっては独自に買われて今使っておられるところもあります。同様のもの。そういうところでは,耐用年数を考慮すると,いやもう少し先でいいよというところもございますので,そういったところで,早く配るところと,もう少し先でいいよというところとそれぞれ整理をしまして,優先的にお配りする消防団,これは支団とかになるかもわかりませんけれど,その辺で少し順序づけをしていきたいというふうに思っております。結果として,御指摘のように,早目に配るべきところは配っていくんだという形で検討ができればなというふうに思うところでございます。 74 ◯分科員(坊 やすなが) 全体的に早く進めるということでよろしいですね。それはそれで結構です。団員を補充するということについては,その担当の団長さんなり,分団長さんなり副分団長さんなり非常に苦労されるわけでして,やはり見た目の美しさというんですか,見た目の格好よさというのは非常に1つ重要な点になるんだろうというふうに,これから団員ふやしていくには。と思いますので,同じお金かけるのであれば,安全靴,今ちょっと話違いますけれども,できるだけそういう格好よく見せるという観点も十分必要じゃないかと思いますので,今そんなお話をさせていただいたつもりでおりますので,頭に入れてやっていただければというふうに思います。  次に,特に北区なんですけれども,この消防団の車両について,冬場になりますと,災害が起こるとなると雪になるんだろうというふうに思うんですけれども,またそういうときに限って火事もいきやすい環境なのかなと思うんですが,消防車が,チェーンはあるわけですけども,早う行かなあかんのにチェーン巻くのに大分手間取って,時間がかかって,何十分もおくれていってしまうという状況に,普通なるんでしょう,今の状況であれば。昔と違って,チェーンを巻く経験がある人が少ないということもあると思うんですけれども,消防車を変えていく段階で,もう既に先にスタッドレスを履いたまま北区は配備したらどないかなと思うんです。それ何かといいますと,劣化とかそういう話はあるんですが,そんなに長距離を年間に走るわけではございませんので,スタッドレス履いてても何年も持つのではないかという,こういう発想もあるわけでございまして,どうせタイヤをつけるのであれば,最初からスタッドレスにしてもらったほうがいいのではないかというふうなことの意見があるようですけども,この点どのようにお考えでしょうか。 75 ◯岡田消防局長 御指摘のありましたように,消防団の車両につきましては基本的にはチェーンということで対応していただいているところであります。ただ,一部では地域の御寄附でスタッドレスをいただいて準備をしているところもあるというようにはお伺いをしておりますが,チェーンで対応するということかと思っております。雪が降りそうなときは,早目にチェーンに変えていただくとか,対応していただいているようにも思うわけでございますけれど,この辺につきましては,団長さん,支団長さんの御意見を伺いながら,効果ですとか必要性,安全性,それから先ほど申し上げておられた耐久性とか,そういったところも勘案をしながら,団長さん,支団長さんの御意見を伺いながら検討していきたいというふうに思っております。 76 ◯分科員(坊 やすなが) よくよくお話を聞いて進めていただきたいわけですけども,雪降って消防車が出動できませんでした,消防車が途中で溝にはまって動けなくなりましたなんていうことが記事にならないようにだけは気をつけていただかないと,今おっしゃったように,雪が降りそうだなと思って,消防車にチェーンをしてくれるところなんていうのはほとんど皆無やというふうに私は認識をしておりますし,まして,今も言いましたように,チェーンを巻く,もうそういうくせがないという世代が消防団を担っておりますので,さあ巻け言われて,ほんまに巻けるのかというところから始めてもらわないと,今までルールこうやったから,これで,現状をそれに合わせてくださいというのであれば,訓練なりいろんなことをしないと,消防車が不細工な記事になりかねないということになりますので,しっかり御検討いただけたらというふうに思います。  次に,活動服ですけれども,いろんなことを言う人があるんですが,やっぱり若いうちに消防団に入団しますと,どうしても30代後半になってきますと,背は伸びないんですけれども,おなかが大分成長する方も非常に多いわけでして,はかれへんなるんですね。そんなときにかえてくれっといっても,これなかなかそういう状況になっていないのではないかという懸念を持たれる方が何件か耳にしておるんですけれども,基本的には予備は持ってられるんでしょうが,どうやったら,それ借りれるのかとか,必要な数どのぐらいあるのかというのがもう1回計算してもらわなあかん部分もあるのかなと思いますし,それからその方法について,今言いましたような,やっぱ団員自体が,どうやったら,どこへ言うたら借りれるんやということもあるでしょうし,新しいものができるんやということもあると思うんです。この辺をちょっともう少し,どういうんですかね,私そんなようさん要らんと思うんですけど,そんなに太る人も,団の中にそんな10人も20人もおるわけじゃないんで,ちょっと大き目のサイズは用意して,こういう方法で新しく渡しますよというものも,ちゃんと伝達をするようなことができるんじゃないかというふうに思っております。はかれへんと出てこられないということになりますし,消防団でありながら,消防団活動ができないということにもつながりますので,あるんであれば,ちゃんとそれが,あるものが回るような情報伝達というのも大事じゃないかと思うんですが,その点どのようにお考えでしょうか。 77 ◯岡田消防局長 消防団員の活動服の件でございますけれど,4月1日に入団される方がたくさんいらっしゃるわけでございまして,およそ200着を準備をしております。それに合わせて,年度途中の入団者の分ということで50着を購入をして対応しておるところでございます。それに加えて,各消防署に予算を配分をしておりまして,各消防署の中でも,団員さんの服が不足をするならば購入をできる形もしております。それともう1つはリユースということで,これはお古になりますけれど,比較的いいもの,使っているけれど比較的使えるものにつきましてはリユース制度ということで,そういったものも活用していただける,そういう体制で考えております。そういう制度につきまして十分に伝わってないんではないかという御指摘でございますので,団長,支団長会議の場等で,団員さん1人1人伝わるよう,服で不自由をかけないような形で,伝わるようにしていきたいというふうに思っております。 78 ◯分科員(坊 やすなが) 私が聞いている分だけ今質問させていただきましたんですけれども,やはり最近の消防団の人たちというのは格好よく見えるようになりました。間違いなく,変わりましたので。それから,世間の見る目も変わってきたんじゃないかなというふうにも思っておりまして,そういう部分がより団員のモチベーションを上げていくという,まず,一番簡単な部分なんだろうというふうに思っております。ですから,こういうところが今も言うたように,モチベーションつながるわけですから,もう簡単なところなんですね。そういう視点を持って,いろんな政策なり予算なりを考えていただければ非常に効果的やと思うんですが,この点どのようにお考えでしょうか。 79 ◯岡田消防局長 先生御指摘のとおりでございまして,やはり消防団の皆様,モチベーションを持ってやっていただくというのが非常に大切かと思います。まずは身なり,活動の服であり,それから防火衣であり,そういった身なりをまずきちっとして活動していただく,市民の皆さんの前に立つわけですから,そういったところで,しっかりとするというのが重要かと思います。あわせて,いろんな先ほども申し上げましたが,資機材を配付をして,活動も十分に行っていただいて,市民の方から信頼される消防団員の皆さん,活動になればと思って我々も支援をさせていただきたいというふうに思っております。 80 ◯分科員(坊 やすなが) 少子化も含めて,特に消防団がしっかりしているところというのは,過疎になってきて子供が減ってきておりまして,ただでさえ,もう消防団入るの嫌やなという子がふえた時代の中で,子供まで減ってきているわけですから,この消防団を維持するということは,これから1つの大きな課題になるんだろうというふうに思いますので,こういう簡単な部分で,また,消防団が格好よく思っていただけるような視点でやっていただきますと,今度から,どういうんですかね,分団長とか副分団長がリクルートするのに大きく役立つんだろうというふうに思いますので,そういう視点でぜひ進めていっていただきたいと思います。  次に,先ほどの中にも出たんですが,当然縦社会の組織ですから,いざ火事がいったということになると,情報伝達というのはばたっと行くようになっているんです,多分ね。それは消防団に対しても同じことやと思うんですが,今の制服の話でもないんですけれども,やはり支団長会議とか副支団長会議でいろんな情報伝達を行っておられると思うんですが,それは来られている支団長,副支団長さんの感覚によって,あっもうこれは言わんでもええなとか,これは言わなあかんなというのはそれぞれあると思うんです。ですんで,全部が団員まで伝わっていない部分というのがあるわけです。何かというと,それは伝えなあかんはずやのにもかかわらず伝わっていないという部分が出てきてるんじゃないか。これは何かが起こったときじゃなしに,この平時の部分ですね,そういう部分で,伝えるべきサービスの部分であったり,今言うた制服の部分であったりもそうなんでしょうけれども,この辺がよくないとは言いませんけれども,もう少しきっちりできる方法が,今も言われたように,メールで一斉送信できるんであれば,こういう基本的なルールとか,やってほしいことというのは,それで流したほうが皆さん1人1人により伝わるんじゃないかというふうな思いがしております。ただ,いざ現場で,闘う方からの発想からいけば,そういうメールを同じメールに乗っけて発信するのはどうなのかと思われる方もあるかもしれませんが,基本的に消防団長いことやってて火事に遭遇するということは,そんなに頻繁にあるわけではありませんので,そういう考えもわかりますけれども,やっぱりきっちりとして流さないといけない情報は,そういうものを活用すべきやというふうに思いますけれども,どのように思われてますでしょうか。 81 ◯岡田消防局長 消防団,神戸市で全体で定数4,000人ということでたくさんいらっしゃいまして,なかなか伝達の手段というのは難しいものがございます。各団長さん,支団長さん,そこから各分団長さんに伝えていただいて,それぞれの分団の分団員さんに伝えていただくということで,なかなか分団長さんも非常にお忙しい方もいらっしゃいますので,いろんな御苦労をされておるんだろうというふうに思います。ただ,やはり結束力を高めるには情報共有というのは大事ですし,必要な情報というのは伝えていかなければならないところかと思います。分団長さんに御努力をいただくというのが1つ,それから我々としましても,1つは,さくらだよりということで,紙ベースではございますけれど,年に1回はそれぞれの団員の皆さん全員に,現在の消防団の動き等を書いたものを送らせていただいております。それからFIRE BRIGADEということで,これはポスター形式になりますが,分団の詰所とかそういうところに張っていただく,それも情報を送るという手段で使っておるところでございます。それから消防協会のホームページ等々でお知らせをするという形をとっております。  御提案のあったメールにつきましては,今は災害出動という形で流しておりますので,ちょっと難しい部分があるということでございます。消防団の情報連絡,風通しよくということで,いろんな媒体で努力はしていきたいというふうに思っております。 82 ◯分科員(坊 やすなが) 伝言ゲームってゲームがあるぐらいですので,間に2人,3人入ったら違う言葉になるという,これでゲームをやりながら,ちゃんと伝わった人のところが優勝というぐらいのゲームがあるわけですから,非常に難しいということですね,口伝えで正しい情報を伝えるということは。ですから,そういう今おっしゃったようなことで,今までやられてきたんでしょうけれども,より情報に敏感になった世代が消防団の中にふえております。情報を知らなかったばっかりに,中でけんかせなあかんことだって出てきております。不審に思っている人もふえております。ですので,情報は正しく伝えるというのは重要だというふうに思っております。特に自分に,団員の身近な部分の情報というのは非常に重要やと思ってますので,そのメールというのがどうかは別としても,例えば災害情報で流すためのものだというのであれば,例えばお正月の1回とか,お盆の前の1回とかについては,そういう部分をしっかり書き込んだものを一回送ってみるとかいうのは大事やと思いますね。非常に敏感になっている方ほどいろんなことを言い出す,知らなかったら言い出すということになってますから,団の運営というもの,時代によって変わりますので,その辺,時代に合わせたことをやっていただかないとよろしくないんじゃないかと思いますが,感想だけで結構ですから,どうぞ。 83 ◯岡田消防局長 メールはなかなか難しいということでございますので,先生おっしゃられるように,情報を正しく伝えるというのは非常に重要なことだと思います。先ほど申し上げたさくらだよりとか,そういうところで1つ工夫をする,それから団長,支団長会議から分団長会議等々に伝わっていくわけですけれど,できるだけ紙ベースで,口頭伝達ではなしに,紙で分団長さんにも行き,また,その分団の中で伝えられるような工夫だとか,あるいは研修だとか会議,こういったところもまた充実を検討させていただいて,そういう形で,4,000人いらっしゃる各消防団の皆さんに情報が正しく伝わるように,いろいろ工夫,検討をしていきたいというふうに思います。 84 ◯分科員(坊 やすなが) 余り突っ込む気はないんですけど,時代に逆行したことを一生懸命やってみても,これはうまいこといかないと思いますよ。今さら紙ベースでどうとか,そんなんは発想自体がちょっと問題じゃないですかと言われかねない話なので,別に今のメールを使うかどうかは別として,紙ベースというのは,誰かが運ばなあかんなるわけですね。手間をふやすだけになりますし,それはやめましょうというのが今の世の中の流れですから,その辺も考えて,どうやったらきっちり伝わるのかというのをよく研究していただきたいと思います。  次に,今も支団長さんとかの会議で出ましたんですが,防災コミュニティとの連携について,ちょっと質問をさせていただきたいと思うわけでございますけれども。  やっぱり連携をどうするかなんていう部分の,お互いに防災福祉コミュニティと消防団というのが,じゃあ会議をされているのかどうか,ちょっと私は余り聞いたことがないんですね。もう少し言えば,例えば私の住んでいます八多町というところ,八多支団というのがあります。これは,自治会も八多自治会があります。ここはもう別にいいわけですね。常に自治会の中に消防団の人が入っていたり,自治会の役員さんが消防団員をやったりと,これはこれでいいわけですけども,例えば有野支団になりますと,有野町だけじゃなしに,藤原台も,北神星和台も,有野台もみんな域内となって,その地域は,年々役員が変わっていっている場合があるわけです,会長さんなり何なり。この中で,例えば有野支団長さんが,防災福祉コミュニティの唐櫃台の会長も面識があってよく知っている,有野台もよく知っている,藤原台もよく知っている,北神星和台もよく知っているなんていうことには多分なっていないんだろうというふうに思うんですが,実際,この支団長さんからも──多分,これは課題というより不安だと思うんですが,こういう話が出ているのは,私もそのとおりやと思いまして,防災福祉コミュニティとのきっちりとした役割とか,それからどうやって情報をやりとりするのかとか,災害時の部分の中で,ちゃんとしたものができていない部分があるから,多分,支団長さんなんかは課題やというふうにおっしゃっていると思うんですが,この点,どういうふうに──これ,ちゃんとしておかないと,機能しないわけでございますので,具体的にお考えなのかどうかというのをちょっと教えてください。 85 ◯岡田消防局長 先ほどもちょっと申し上げましたけれど,検討会の中でも,防災福祉コミュニティとの連携をさらに充実を図っていきたいという御意見を頂戴をしておるところでございまして,地域差がいろいろあるかと思います。先生がおっしゃられたように,八多では,本当に一体となって地域の方が動いておられますので,消防団と防災福祉コミュニティ,連携は十分に図られているというふうに思います。ただ,市街地も含めて,全てが十分かというと,やはり温度差がある。一緒に地域の防災福祉コミュニティの訓練を消防団がやられているところもありますし,ただ,地域の訓練には,消防団はまた別ですよという感じにちょっと見受けてしまうようなところもあったりするのは事実かなというふうに思っておるところでございます。  連携を図っていくというのは重要なことかと思いますので,現在でも,各消防署ごとで防災福祉コミュニティの全部の代表者が集まる会議というのが開催をされたりしておりまして,そこへ消防団の団長さんを初め,分団長さんが出席をされて,顔の見える関係をつくられ,また地域ごとで話をされるようなところもございます。また,防災福祉コミュニティの会議に,地域の分団長さんなりが出席をされているところもあります。これは,全部がそうということではありませんけれど,そういったところもございますので,そんなことを少しずつでも団長さん,支団長さんの御意見も伺いながら進めていけたらなというふうに思っております。  それから,今年度から始めております,おたすけガイドということで,防災福祉コミュニティの災害時の初動対応計画がございますけれど,そういった会議の中にも消防団の方が御参画いただいて,さらに顔の見える関係というのをつくっていただくというのも考えていけるかなというふうにも思っております。御指摘のように,地域で顔の見える関係は非常に重要でございますので,消防団の方とも御相談をしながら,いい形ができればなというふうに思っております。何らかの形で努力をしていきたいというふうに思います。 86 ◯分科員(坊 やすなが) 基本的な部分で,ここで失敗しますと,今まで何してきたんやと必ず言われる部分ですね。防災福祉コミュニティの役割がこうで,消防団の役割はこうですよと。これはお互いよくわかってて,何かが起こったときに,そのとおりできたと,これで普通ですということの話,これは基本の話で。ここが最初からかみ合わなかったら,非常に今現在,無駄な予算を使っているというふうに考える人も少なくないと思います。ですので,一番肝心な部分ですから,ちょっと今の答えでは,もう少ししっかり考えてもらったほうがいいのかなと思います。  例えば,今言いましたように,ほんまに北神で地震がありました,被害が出ています,有野支団だけで,あの大きなニュータウンを全部面倒みれます,例えば,そんなときの対応は,どこの町がこっちへ行ってなんて多分,やってられるのか,やってないのか知りませんけど,僕はやってられるようには思っていないんですね。  何でそんなことを言うかというと,地域防災の中核組織となったのですから,責任が発生している部分が出てきているわけやと思うんですね。今までの,どっちかちょっとあやふやな部分が割とはっきり見えてきそうな状況になっているわけですから,消防団はここまでやらなあかんという部分が出てくるわけですので,基本的なそういう部分さえ起こってみんとわからないでは──いろんなパターンがありますから,一概には言えないんでしょうけども,でも基本形はつくっておくべきだと思いますね。例えば,大沢支団の皆さん,何かがあったら,あなたのところは北神星和台を面倒みてくださいよと言ったときに,日ごろからそう言うとったら,そういう心構えというのがあるわけです,ある程度。うちは,あそこを担当せなあかんねんなと。そう思って,何かが起こったときに動くのと,全く何もなくて,突然,災害が起こって,あそこへ行けと言われるのとでは,全然働けるレベルが変わってくるとも思いますし,そういう部分について,やはり基本的な部分を積み上げていかないと,ほんまに起こったら,あんたら,何しとったんということに多分なるんやろうというふうに思いますので,しっかりやっていただきたいと思います。  もう,これで結構です。後はまた考えてください。はい,済みません。  それで,次に救急のICTの推進についてということがあります。これ,私がテレビを見てまして,多分,ガイアの夜明けやったと思うんですが,佐賀県の救急隊員の人がタブレット端末に運送実績を入力して,情報を共有することによって目覚ましい効果を上げているというふうに見ました。修練でつくり上げられたんだろうなというふうに思ったんですが,これは佐賀県と神戸市と違いはあると思うんですけれども,より高いレベルのICTの技術の導入を神戸にもすれば,搬送先の病院との連携とか,救急隊員の負担軽減など,非常に高い効果が出てくるんじゃないかというふうに思うんですが。導入をしていただきたいと思うんですけれども,計画についてどのように考えられているのか,お伺いしたいと思います。 87 ◯西岡消防局警防部長 ガイアの夜明けでも以前あったのかもしれませんけれども,最近でも,夢の扉という番組,そこで取り上げられまして,これは佐賀県の県庁職員,30代の職員なんですけど,非常に若い方なんですけども,救急の実態が年々ちょっと,病院の受け入れ,搬送に時間がかかるようになってきている,そういう実態を目の当たりにしまして,病院とか消防署のほうをあちこち訪ねて回って,アイパッドを使った救急搬送のシステムをつくり上げたということが取り上げられた番組ではなかったかなと思います。  佐賀モデルと我々は言っていますけれども,ほかの消防本部のほうでも,この佐賀のモデルを採用して,こういった救急の搬送,新しいシステムを取り入れているところも出てきております。  神戸市の状況で言いますと,神戸市につきましては,平成24年ですけれども,新しい消防管制システムが導入されました。そのときに,この救急システムについても,いろんな新しいシステムを導入しております。救急車に情報の端末を乗せまして,その情報端末で,タッチパネル式で操作するわけなんですけれども,その操作によって病院の受け入れ可能かどうかの情報,その病院に搬送した救急の搬送実績,そういったものがリアルタイムでわかるようなシステムを取り入れております。これを取り入れることによりまして,神戸市におきましては,病院の搬送というのは非常にスムーズにいっているところでございます。  また,兵庫県下全体のシステムなんですけれども,JR福知山線で大きな事故があったときに,非常に近辺,その周辺の病院に多くの傷病者を搬送しなければいけない,そのときに教訓が残ったわけなんですけれども,その教訓を何とかシステムに反映しようということで,県下の医療機関に対する,そういった受け入れ情報を照会できるシステムということで,兵庫県広域災害救急医療情報システム,そういうものを整備してございます。先ほど言いましたような大きな事故があって,たくさんの傷病者を運ぶようなときだとか,搬送先の病院がなかなか決まらない場合,これは神戸市だけではなくて,兵庫県下いろいろそういう場合もございますので,そういった場合には,このシステムを活用して,病院の受け入れを少しでもよくしようというような取り組みを行っております。  他都市の状況なんですけれども……(発言する者あり)  よろしいですか,はい。  以上です。 88 ◯分科員(坊 やすなが) 済みません。というテレビ番組,非常にすごかったなと感動をしたので,もしこれが神戸にとって非常にいいものであるならば,いずれにしたって,そっちの方向にいくんでしょうから,新しい物好きなので,早いこと考えていただいたらというふうに思います。  あと,もう1問なんですが,消防防災ヘリの役割についてなんですけど,これ,西や北区で住居火災が発生した場合に,非常に役に立っていて,非常にありがたいと思っているんですけれども,この運用について,ヘリと地上部隊の連携とか,周辺の安全管理だとか非常に高い技術が要るというふうに聞いております。三次救急病院が非常に遠いところになる区域については,これはやっぱり生死を分ける状況であると言っても過言ではありませんので,今後ともしっかりその役割を果たしていただきたいと思うんですけれども,何か現状に課題とかあったら,ちょっと聞いてみたいなと思っていましたので,一言だけよろしくお願いします。 89 ◯波方消防局担当部長 消防防災ヘリでございますけども,昭和47年に本市としては導入し,積極的に活用しているところでございます。  ヘリは,林野火災でありますとか,上空からの情報収集といったところで活動しておりまして,委員御指摘の救急活動についても活用しております。
     救急に出動させる場合ですけども,神戸市の中央市民病院から約20分程度,現場までかかる地域につきましては,特に心肺停止などの重症患者に対しまして即時で出動させるようにしてございます。この場合には,病院の医師等も乗っていただいて,早期の医療行為をしていただくということにしてございまして,年間33回の出動をしてございます。  課題でございますけども,委員御指摘のとおり,地上隊あるいはこういった医療機関との連携が非常に課題でございますので,現在も年1回,研修等をやっておりますけども,継続的にやっていきたいと考えております。  また,離着陸場の確保につきましても課題でございまして,住民の方々の御理解,先般も北区で訓練に参加させていただいたんですけども,住民の方々の御理解をいただきながら,効果的なヘリの活用で救急活動をしていきたいと考えております。  以上でございます。 90 ◯分科員(坊 やすなが) 非常にありがたがられて,はっきりわかる効果が出ることだと思いますので,事故のないように運用していただいたらと思います。  以上です。 91 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  次に,花房委員,発言席へどうぞ。 92 ◯分科員(花房ふみこ) 日本共産党の花房ふみこです。一問一答でお願いをいたします。  ケアライン119についてお伺いします。  ケアライン119は,ひとり暮らしの高齢者が安心して暮らせるためのものです。以前は,ペンダント型端末で実施されていましたが,今は実施されていません。携帯電話の普及なども廃止の理由に上げられていたと思いますが,ペンダント型端末では防水も施されているため,お風呂でも使えるなど,高齢者にとってはいつでもどこでも安心して使えるものでした。予算の関係もあるでしょうが,ぜひ復活させることを検討すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 93 ◯菅原消防局予防部長 ケアライン119でございますが,平成元年から行っております。国のモデル事業として創設し,近隣協力者のネットワークのもとに進めてきた事業でございました。  委員御指摘のペンダント型でございますけれども,端末なんですけれども,平成18年度まで設置をしてございましたけれども,設置できる数にやはり限りがあるということもございました。ということで,希望者全員に設置することが困難ということもございましたし,それから募集期間なんですけども,これも年1回となっておりました。そういったこともありますし,また工事業者の工事が必要ということもありまして,利用できるまでに期間を要していました。そういったことが課題でありましたけれども,こういった課題をぜひ解決して,より多くの方に設置していただけますように,そしてまた通年募集をして,必要なときに設置できますように,一般電話機のワンタッチダイヤルがございますので,これは子機でございますけれども,子機のワンタッチダイヤルを活用をいたしまして,ペンダントとほぼ同じように身近に置いていただいて,用いていただいているところでございます。  こういったことがございますので,今後とも一般電話方式で継続していきたいなというふうに考えているところでございますけれども,委員御指摘の福祉といいますか,そういったペンダントを使うに当たって,福祉行政との連携ということも少し考えてみたいというふうに思ってございますけれども,これにつきましては,介護サービスの中に,24時間対応で押しボタン型の通話装置を設置をしまして,介護事業者が連絡に行くといったこともあるようでございます。これにつきましては,ケアラインとどちらが適切なのかということにつきましては,あんしんすこやかセンターと連携しながら,そういった判断をしているところでございます。  それからまた,シルバーハウジングがございます。これは,39団地で2,378戸がございますけれども,ここには,生活援助員を配置をしておりまして,入居者に対しまして,高齢者の自立生活を支援しているといったこともございますし,それから非常押しボタン,そういったものでありますとか,生活リズムセンサーといったものを配置をしてございまして,安否確認とか緊急時の対応を行って援助しているというところでございます。  それから,また民間事業者のほうもございます。民間事業者のほうでは,通信会社がペンダントをリースをしておったりとか,あと警備会社等でもホームセキュリティーと一体となった緊急サービスをしているところもございますので,必要な方には,これらのサービスを紹介する場合もあるところでございます。  ということでございまして,ケアラインの制度につきましては,ペンダント事業で当初はスタートをいたしましたけれども,現在は一般電話方式で通信システムとしまして,他の福祉サービスと連携しながら,役割分担をして安心サービスを機能していきたいというふうに考えております。もちろん,今後も保健福祉部局と連携しながら,ケアラインを広めていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 94 ◯分科員(花房ふみこ) いろいろたくさん答えていただきましたが,特に今,消防局でやっているのでは,電話を持たない方もおられますので,電話がないと使えないというのも困ると思います。また,急に気分が悪くなって倒れるなどというのは,お風呂とかトイレなどが多いので,やっぱり電話口にもたどりつけないというような事例もあるかと思うんです。そのほかの対応としては,さまざまなものがあるということでしたが,やはり行政がやってくれているという安心感って本当に大事だと思うんです。それで,福祉部門とも相談していくと言われましたので,他都市では,福祉部門で実施されている例も多いと言っています。いろんなことが福祉部門を中心にかなり重層的に進められているので,これから消防としても,それに一緒にかかわっていくよう再度求めておきたいと思います。  次に,土砂災害対策について伺います。  土砂災害が起きたときの避難対策ですが,新年度から危機管理室が白地図を配布して,個々人にいろいろ記入してもらうという施策を進めるとしています。消防局は,これにどのようにかかわっていくのでしょうか。 95 ◯主査(梅田幸広) どなたかな。  はい,岡田局長。 96 ◯岡田消防局長 現在,危機管理室でまだ検討中かと思いますけれど,従来のマップに加えて,地域のもう少し拡大をした図面というのを各戸に配布をするということで検討がなされているかと思います。  その中の消防のかかわりですが,その地図ができ上がって,我々消防,もちろん危機管理室のほうで地図をつくって,消防団なり,建設なり協議をして,消防としての役割,地域で避難のルートだとか,そういったところをまた地域の方に求められれば,検討していきたいと,参画をしていきたいというふうに思っております。  まず危機管理室の方向性が出てから,その辺については,我々の役割はしっかりと果たしていきたいというふうに考えております。 97 ◯分科員(花房ふみこ) まだ地図ができていないからということなのでしょうけれども,災害が起きたとき,救助の先頭に立つのは消防局,消防団です。このような施策が立案された段階から,一緒によりよいものにしていくという連携が要ると思います。私たちは,災害については,過去の災害の状況,地図も活用して,それぞれの地域が持つ危険性について,住民が知識として持っておく必要があると思っています。そのためにも,災害救助等の最先端で頑張る消防局としても,そうした立場で危機管理室とも連携する必要があると思いますが,どうでしょうか。 98 ◯岡田消防局長 消防局は,各消防署をもって地域密着の形で災害対応を行っております。ですから,地域の実情を把握をしながら,地域の方々の御要望にお応えをする形で,いろんな形で相談をお受けをしたり,また必要に応じて説明,御指導をさせていただくということで対応していきたいというふうに思います。 99 ◯分科員(花房ふみこ) 今までも局が一生懸命,特に危険な地域に対しても訪問するなどとして取り組んできたことが,やっぱり地図をつくる上でも生かされてほしいと思います。それに,避難計画にもしっかりと反映されるべきだと思うので,そのためにも今の段階から危機管理と連携して,土砂災害対策を行うことを求めておきたいと思います。  次に,須磨の消防庁舎の建てかえについて伺います。  私たちは,以前から須磨の消防庁舎について,耐震の面から見ても建てかえるべきだと要望してまいりました。住民の安全を守り,災害救助の先頭に立つべき施設が危険な状態で放置されるのは絶対に避けるべきです。もちろん,市全体の財政状況等はありますが,最優先として取り組むべき課題だと思いますが,どうでしょうか。 100 ◯南本消防局総務部長 庁舎の整備について御質問でございます。  消防局におきましては,10消防署,1分署,18出張所のほか,市民防災総合センターあるいは航空機動隊を含めて31の施設を所管してございます。31もの多くの施設を所管しているということで,毎年毎年施設が老朽化していく,その一方で整備を図らなければいけないという状況になってございます。特に,築40年を超える庁舎というのが31カ所のうち6カ所ございます。6カ所のうち,具体的に申し上げますと,灘消防署の本署,長田消防署の大橋出張所,須磨消防署の本署,西消防署の伊川谷出張所,兵庫消防署の本署,垂水消防署の塩屋出張所というふうに6カ所ございます。これは40年を超える庁舎でございます。その庁舎のうち,ことし27年度予算で対応できている事柄がございます。兵庫の庁舎につきましては,区庁舎整備事業の中で,消防署も建てかえということが,予算を頂戴をいたしてございまして,今年度から庁舎設計に着手をし,平成31年度に着工して,32年度中の供用開始を目指すということで,ことしは設計費等の予算を計上させていただいてございます。  また,長田の消防署の大橋出張所も移転,建てかえ,新築をするということを決定いただきまして,今年度中に基本設計を終えて,27年度には実施設計,で着工,29年度の供用開始を目指しておりまして,ことしも27年度予算で設計費,工事費の一部等を計上させていただいてございます。  また,伊川谷出張所については,JAさんとの区分所有ということでございまして,そういう建物でございますので,協議をしながら整備を図っているということでございます。平成23年度に耐震改修を終えて,27年度には外壁の改修とか屋上の防水,給排水の改修工事を実施する予定でございます。  垂水の塩屋出張所につきましても,27年度に外壁と屋上防水の改修を実施するということでございます。  今,特にお話のありました須磨の消防署でございますけども,須磨の消防署につきましては,総合庁舎の区役所の部分が移転・新築なさってございます。その後,区役所の部分がございまして,その部分を使わせていただいて,一部拡張をしてございます。今現在では1,000平米を超え,1,200平米ぐらいの面積を使わせていただいてございます。ですけど,1つは,建築後48年を経過いたしまして,老朽化が進んでいる,十分な面積がなくて,例えば隊員の仮眠の部屋が個室化できないとか,あるいは女性の交代勤務の職員のためのスペースがないとかいうような状況がございまして,大変大きな課題だというふうに考えてございますが,今,その対応を鋭意検討しているところでございます。  灘消防署につきましては,これも同様に,平成16年に区役所が移転した後に,同じく旧の区役所部分を使わせていただいて,こちらは1,700平米ほどに拡張をしてございまして,一部個室化も図られてございます。また,平成22年度には耐震改修あるいは屋上・外壁の防水改修等々を行い,対応をさせていただいているというところでございます。  お話にございましたように,消防庁舎につきましては,災害の発生時には防災拠点となる重要な施設でございますから,日ごろからの点検等々を十分行って,経年劣化に対応していくということで努めているところでございます。平成22年度以来,消防署を含めて,神戸市全体で公共施設について中長期的な視点に立って適切な保全措置を講ずるということで,ファシリティーマネジメントが推進されてございますので,経年劣化が進んだもの等々については,そういった方針も踏まえた上で,必要な手入れあるいは庁舎の整備,建てかえ等を中長期的な観点から行っていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 101 ◯分科員(花房ふみこ) さまざまな庁舎のことを教えていただいたんですけれども,大橋にしても兵庫にしても,今からやって29年とか31年に使えるようになるということで,前にも指摘したんですけれども,庁舎が31もあったら,2年に1つ建てかえても,それで全部建てかえ終わるのに60年ということで,計画的にするべきだと指摘しました。ファシリティーマネジメントと言われるんですけれども,そうしたら須磨の庁舎は耐震補強で,構造耐震指標を0.9にまで上げることは可能なんでしょうか。 102 ◯南本消防局総務部長 2年に1回建てかえて,60年というお話がまずございました。単純に30カ所あるから2年に1回というような計画というのはなかなか難しいかと思います。例えば,兵庫につきましても,兵庫は昭和47年の建設ですけども,いろんな状況の中で建てかえが決まったという状況がございますので,こちらで消防局独自に,勝手に計画をつくっても実効性のない計画ではないかなというふうに思ってございます。  それとあと,ファシリティーマネジメントで耐震ということで,須磨の庁舎についても,今の建築の技術ですから,物理的にできないことはないかと思います。それのための経費とか,あるいはその期間の使用とかいうこともあろうかと思いますので,そこら辺も含めて,総合的に勘案して,我々としたら,建てかえの方向に持っていけたらありがたいなというふうに思ってございます。  以上でございます。 103 ◯分科員(花房ふみこ) 須磨区の防災の拠点となる庁舎ですから,安全面を重視すべきです。早期の建てかえも含めて考えたいとおっしゃっていただいていますので,なるべく早くに建てかえをお願いしたいと思います。  また,2年に1回というのは,全部2年に1回,古いものからというのではなしに,優先順位を決めて計画的にしていったほうがやはり安心できるのかなということで,それもまた要望したいと思います。  次に,消防力の整備指針について伺います。  現在,神戸市の消防局職員は,指針からすると,140人不足しています。ところが,新年度予算によると,3人の減少となっています。市民の安全に欠かせない消防局職員は,指針を満たすよう増員すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 104 ◯岡田消防局長 消防力の整備指針,その中の人員についての御質問でございます。  整備指針で1,625名ということで,それに対して現有では1,486名,充足率が91.4%ということでございます。全庁では,震災後27年度までに7,000名削減される中,消防局では震災後,90名の増員が図られたところでございます。増員分については,新しい消防のニーズですとか,あるいは指揮体制ですとか,安全管理面,そういったところへ配置をし,内部捻出を含めて対応をしてきたところでございます。  その中で,今年度につきましては,定数が3名減になるということで御指摘をいただいたわけでございますが,昨年度は16名増ということで,部隊の増強を含めて行ってきたところでございます。その中で,ことしの場合には,めり張りをつけた形で3名減ということで,具体的には,査察業務執行の部分ですとか,あるいは建築の業務体制の部分,それから防災センターの調理業務の部分ということで,それぞれ1名減の3名ということでございます。査察と建築につきましては,再任用職員2名を配置をするという形で考えておりまして,今まで査察だとか建築に携わってきた能力を持った職員を具体的には配置をしていこうということで考えておるところでございます。業務の継続性につきましては,確保していこうということで考えておるところでございます。  以上です。 105 ◯分科員(花房ふみこ) 今までやっていた人が再任用でやられるということなんでしょうけれども,再任用では,時間が短時間の勤務になるのではないでしょうか。長期的には,現場の職員の影響が避けられないと思いますが,いかがでしょうか。 106 ◯岡田消防局長 御指摘がありましたように,確かに短時間ということでございますが,今まで培ってきた能力,技術,知識がございますので,そういった中で優秀な職員を配置をし,またいろんな消防係との連携とか,部隊との連携等々で対応していきたいというふうに考えておるところでございます。 107 ◯分科員(花房ふみこ) 非正規ではなく,正規職員を指針どおり配置するよう,重ねて求めておきたいと思います。  次に,ポンプ車の配備について伺います。  指針に比べて,ポンプ車が3台足りていません。発生した火災をいち早く鎮火させるためにも,ポンプ車が足りていないということは問題だと思います。直ちに配備すべきだと思いますが,計画はどうなっていますか。 108 ◯岡田消防局長 消防力の整備指針の中の消防車の対応ということかと思います。  整備指針の中では38隊,それに対しまして現有は35隊ということで,充足率は92.1%ということでございます。先ほども申し上げましたが,昨年度にポンプ車1隊増をして対応してきたところでございまして,とはいいましても,まだ充足はしていない状況でございますので,今後とも地域の道路事情,それから街区等の整備状況を見きわめながら,ポンプ車の配備というのを考えていきたいというふうに思っております。 109 ◯分科員(花房ふみこ) 道路の整備状況とか言われるんですが,では実際に足りていない,言ったら,ここは足りていないよというところがあると思うんですが,それはどのように補っているんでしょうか。 110 ◯岡田消防局長 地域によって,例えば総合的な地域防災力ということで,先ほど議論もありました消防団,それから防災福祉コミュニティ,それから事業所,そういった総合的な防災力ということで考えておるところです。また,それぞれの地域での,それぞれの各消防署,周辺消防署の応援というのも,もちろんございますし,そして大規模になれば,市外からの応援等々も考えていけると思います。いずれにしましても,市民生活の安全確保に消防局としては努めてまいりたいというふうに考えるところでございます。 111 ◯分科員(花房ふみこ) 毎回の質問でも,ずっと震災以来,減らされているところをふやしたというふうに聞くんですけれども,指針に対しては,足りていないというのが事実です。特に今回,2人減らされた事務の部分というのは予防要員だと思うんですけれども,予防要員については,88%の充足率なんですよね。火災・災害を予防するための人員ですから,必要でないはずはないと思います。何かがあったときのためにも,余裕を持った人員配置は大切です。震災から20年,神戸市も安全・安心のまちづくりをうたっています。そのためにも,かなめの消防局の職員は早期に100%を達成して,それ以上に余裕を持った体制を築いてこそ,震災を教訓にしたまちづくりと言えるのではないでしょうか。早期の達成を再度要望して,終わりたいと思います。  次に,避難勧告の発令について伺います。  昨年の8月に,市内に大きな被害をもたらした台風11号に関する決算特別委員会の質疑の答弁で,避難情報の発令について見直しを進めたいとありましたが,その見直した点を伺いたいと思います。 112 ◯西岡消防局警防部長 避難情報の発令ですけれども,住民に早く危険な状態を知らせる必要があるということで,昨年度の初め,4月以降ですけれども,消防局の中で,避難情報をこれまでよりも早い段階で発令していくようなことを決定していこうということで検討してまいりました。台風11号のときには,その検討した結果をもとに発令をしていったということでございます。台風11号,土砂災害警戒情報が出る約1時間前に,避難準備情報の発令を全市の土砂災害警戒区域に発令いたしました。こういうような発令の仕方というのは,これまで全然なかったことなんですね。初めてこういう規模で,早い段階で避難準備情報の発令をかけてまいりました。  その後は,降雨の状況,それと災害の発生危険の状況を見ながら,消防署長の判断によって避難勧告,避難指示,そういった段階に引き上げていくという体制をとりまして,台風11号のときはそういう体制で対応をしたところでございます。  以上です。 113 ◯分科員(花房ふみこ) 4月からそういうふうにしてても,準備情報のほうは早く出たということなんですけれども,一応,決算の答弁で,まだもう少しそれが足りなかったかもしれないので,見直しをしたいという答弁だったと思うんですが,それ以降の見直しとか,この災害を教訓にして直した点というのをお伺いしたいんですけれども。 114 ◯西岡消防局警防部長 昨年の台風11号,それと広島での土砂災害があったわけなんですけども,そういった災害の教訓をもとに,現在,神戸市のほうで土砂災害に関する有識者会議を開催しております。そういった中で,避難準備の発令のタイミング,これは住民の早期の避難に非常に重要な情報となってきますので,そういったことについても今審議していただいているところでございます。  まだ有識者会議の最終の報告は出ておりませんけれども,その方向が出ましたら,その結果を真摯に受けとめて,次の対策,次の災害に臨んでいきたいと思っております。  以上です。 115 ◯分科員(花房ふみこ) わかりました。  そうしたら,消防団の装備,訓練について伺いたいと思います。  これまでも最前線で活躍する消防団員を含めた訓練の強化を求めてきました。これについて,どのような対応を検討されているかお伺いします。 116 ◯西岡消防局警防部長 消防団の充実・強化に関してでございますけれども,一番大きな要因となりましたのが東日本大震災,消防団員は254名の方が犠牲になられたということであります。  こういったことを踏まえまして,国のほうでは,東日本大震災を踏まえた大規模災害時における消防団活動のあり方検討会というものが設置されまして,その報告書がまとめられております。その報告書の結果から,今後の消防団の取り組みの方向性が示されまして,それがその後,消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律,そして消防団の装備の基準の改正,こういったものにつながってきております。  神戸市におきましては,こういった消防団装備の基準が改正されたことによって,いろいろな,これまでその基準と照らし合わせて,十分足りている部分,足りていない部分,そういったものを検討しております。昨年の5月ですけれども,消防団長・支団長で構成する消防団充実強化検討委員会を設けまして,この検討会では,非常に広い範囲で検討されてきたわけなんですけれども,その中でも消防団の装備の充実というのは非常に強い要望がございました。そういったことも踏まえまして,来年度の予算の中では,双方向型の携帯無線機の配備,それと基本的な装備であります防火服,防火靴あるいはヘルメット,そういったものを充実させていきたいと考えているところでございます。  以上です。 117 ◯主査(梅田幸広) 答弁漏れ。 118 ◯分科員(花房ふみこ) いや,あの,装備は装備で,先ほどたくさん話があったので,そうじゃなくて,訓練の強化のほうで,どんな対応をするかという質問です。 119 ◯西岡消防局警防部長 研修・訓練でございますけれども,装備の充実に合わせまして,研修・訓練,現場で安全で安心な活動を行っていくための研修・訓練というのは非常に重要な部分でございます。  消防団員への教育・訓練につきましては,消防学校での教育,これは基礎教育──新入団員に対する教育とか,幹部教育──これは部長・班長になられた方に対する教育ですけれども,そういった教育と,消防署で実施する研修・訓練,消防団独自で行う定期的な訓練,あと団長等を対象に特別研修というものを実施しております。この特別研修につきましては,これまで津波災害に関するものだとか,新たな気象警報,特別警報が新たに設けられたとか,こういうことも踏まえて気象警報に関するもの,惨事ストレス対策などについてこれまで実施してまいりました。  来年度につきましては,土砂災害に関するものを予定しているところでございます。  消防学校における教育・訓練の基準の改正では,新たに指揮者を養成する分団指揮課程とか現場指揮課程,こういったものが新設されておりまして,来年度の神戸市における消防学校の研修でもこれらの研修を実施する予定となってございます。  多くの危険が潜在する災害現場で活動を行う消防団員・職員にとって,安全管理というのは非常に大事な部分でございます。あらゆる研修・訓練を通じて取り組んでいきたいと考えております。そのため,消防団員に対する研修・訓練体験,これを一度,全面的に見直しを行って,効果の高いものに変えていきたいと思っております。  また,消防隊と消防団との連携訓練,一緒に訓練することによって,日ごろプロの消防隊が行っている安全管理,それを消防団員の方が見て,聞いて,実際にやってみて,それを繰り返すことによって完全に身についていくものだと考えておりますので,こういったことも含めて,消防団員の安全管理,研修,そういったものに取り組んでいきたいと思っております。  以上です。 120 ◯分科員(花房ふみこ) 充実されたようですね。前回聞いたときには,団長や副団長が消防学校に行って,いろいろ訓練を積んできて,それを現場にまた持って帰って教えてという感じだったと思うんですけれども,消防団の団長に聞きましたら,ふだん地元での訓練は自分たちでやっていて,大きな災害が起きたときには,やっぱり消防局の人は大きいところに向かうから,地元の細かいところは自分たちだけで対応しないといけないから,ぜひ合同の訓練をたくさんしてもらったら,そういうときにも自信が持てて,活動ができるという要望がありましたので,こういう質問をさせていただきました。ぜひ本当に,合同の訓練をたくさんやってほしいと思います。  かなり装備については拡充されたんですけれども,あと総務省の消防団の新たな装備基準の中では,救助活動用資材の充実という項目があると思うんですけども,これについては,神戸市での配備の予定はどうなっているんでしょうか。 121 ◯西岡消防局警防部長 先ほど言いました消防団長・支団長をメンバーとしました消防団充実強化検討委員会,この中でも一応,その内容について議論しております。ただ,すぐにこういったものを配備するのではなくて,全ての分団いいますか,そういったところに配備するのではなくて,消防団にまず1つ,チェーンソーとか油圧ジャッキとか,非常に手入れが必要なものもございますので,すぐに全部配備するのではなくて,1つの消防団にまず1つか2つのセット,そういったものを配備しながら,使用の状況,管理の状況,そういったものを見きわめながら,今後考えていきたいということでおります。 122 ◯分科員(花房ふみこ) いろいろエンジンカッターとか,チェーンソーとかも書いてあるんですけれども,AEDもあると思うんですけれども,こういうものは今現時点で配備はされているんでしょうか。 123 ◯西岡消防局警防部長 現在のところ,AEDは消防団には配備されておりません。 124 ◯分科員(花房ふみこ) 特殊な機械は,覚えるためにも練習もしないといけないから,段階的にというふうには聞いていたんですけれども,AEDは割とちょっと練習したらすぐ使えますし,いろんなところに配備されているとはいうものの,もっとたくさん配備していく必要があると思いますので,ぜひAEDのほうも早期に装備するようにお願いしたいと思います。  たくさんの項目の中で,よその人とも重なっていたこともあるんですけれども,何ていうのかな,これからも限られた予算の中でというんですけれども,大切な市民を守る消防局としては,もっともっと予算をとってきて,さまざまなものを充実させていただきたいと思います。 125 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。  この際,約20分間休憩いたします。  午後3時20分より再開いたします。御苦労さまでした。   (午後2時57分休憩)
      (午後3時22分再開) 126 ◯主査(梅田幸広) ただいまから,予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,消防局に対する質疑を続行します。  それでは,高山委員。 127 ◯分科員(高山晃一) それでは,20分の持ち時間で,3問用意しております。よろしくお願いいたします。  まず1点目,救急車の適正利用についてお伺いをいたします。  救急需要が増大し続けており,総件数7万8,393件,前年比0.5%増という総件数に対する軽症者の占める割合を減らすことが求められております。  一方,千葉県柏市では,平成18年度から救急車適正利用の普及・啓発事業に取り組み,事業仕分け書に総救急搬送人で軽症者の占める割合が2%削減,救急車適正利用について,市民の意識改革の兆しが見られると成果が報告されておりました。  そこで伺いますが,神戸市でも総件数に対する軽症者の占める割合を2%減らすといった目標値を設定し,救急車適正利用の普及・啓発事業に取り組んではいかがでしょうか。お伺いをいたします。 128 ◯岡田消防局長 救急車の出動件数でございますけれど,午前中も御答弁させていただきましたが,伸びの大きな要因は,高齢者がふえているということであるかというふうに考えております。  現在,神戸市の,現在といいますか昨年ですね,26年の軽症者の占める割合というのが57%でございます。やはり以前と比べまして,高齢化といいますか,高齢者の軽症者というのがふえておる状況でございます。  ここで軽症という定義でございますけれど,これは国のほうの基準がございまして,病院で診断をして入院を要しないもの,その日に帰られる方という形になっております。ですから,例えば血糖値が薬等で下がり過ぎて意識を失う,で意識を失って救急隊が現場のほうへ行きます。今,救命士はブドウ糖投与が現場でできますので,そういったことで投与をして,現場でほぼ完全に回復する,しゃべれるような状態になる,念のため病院へ行く,で病院の先生に診ていただいて,大丈夫ですよという判断をされたら,その日に帰ってしまいますので,緊急性があって,倒れられて意識を失って緊急性があるんですけれど,こういったものが軽症に入っております。  それと,極端な例ということで申し上げますと,餅の喉詰め,救急隊が出動します。こういう場合は今消防車もあわせて出動しておるわけですが,救急隊の応急処置により,詰まっていた物はとれました,やはり念のため病院へ行きましょうということで検査を受けますが,もう御本人も大丈夫ということで御自宅へ帰られます。こういうのも軽症ということで,軽症というのが,緊急性があっても,結果的に軽症になるというのがそれなりに含まれているということを御理解をいただきたいと思います。  その一方で,不要不急のものが決してないわけではございません。いわゆるタクシーがわりとよく言われます。そういったものもございます。そういうものに対しましては,広報を通じて,本当に必要なときだけ呼んでくださいという訴えかけをする,あるいは予防救急ということで,これも少しお話をしましたら,熱中症予防ですとか,お風呂のヒートショック予防ですとか,そういったことで救急車を呼ばなくてもいいようにということで,広報をしておるところでございます。  御提案の目標値を定めてはどうかということでございますけれど,今申し上げたように,高齢者の救急というのが,高齢者の軽症で軽症者がふえておるという状況,あるいは軽症といいましても,決して緊急性が全くないものばかりではありませんということで,目標を定めるのはなかなか難しいかなというふうに思います。ただ,そうはいいましても,軽症の,本当に最初から呼ぶ必要がなかった不要不急というものについては,減らしていく努力を広報等によりましてしていかなければならないというのは強く感じておるところでございます。 129 ◯分科員(高山晃一) 再度,お伺いをしてまいります。  神戸市のホームページを拝見いたしました。すると,啓発資料が幾つか載っていまして,救急ガイドですとか,ためらわず救急車を呼んでほしい症状,15歳未満とか,非常にわかりやすく解説がされておりました。しかしながら,残念ながら,私も今回の質疑の準備をするまで,そういう資料があるということを,申しわけないんですけれど,知りませんでした。これらをやっぱりPDFファイルに再編集しておいて,市民が紙に印刷できるというような,子供やお年寄りにわかりやすい冊子がざあっと出てくるとか,そういうふうになると,それを例えば医療機関や薬局の待合室に置いてくださいとか,そういう啓発がもう少しやりやすいのではないかなと思いますけれども,いかがでしょうか。 130 ◯岡田消防局長 救急ガイドですね,大人と子供に分けて,こういうときに救急車を呼ぶんですよということで,フローチャートといいますか,ホームページ上でたどっていけるような形でさせていただいております。それがうまくできるかどうかわかりませんけれど,紙ベースにして,印刷をして,わかりやすくなるようでしたら,それを何かの集まってるところで配布をするとか,あるいは医療機関,病院とか診療所,そういったところでもし置いていただけるなら置いていただくとか,そういうところはまた検討していきたいというふうに思います。 131 ◯分科員(高山晃一) 先ほど名前を挙げた柏市さんのを見ていると,やっぱりPDFファイルになっていて,冊子にちゃんとできるようになっていましたので,こういう質問をさせていただきました。また御検討をお願いします。  もう1点お伺いしたいのが,東京消防庁などは,119番通報とは別に,救急車を呼んだほうがいいのかという形で,迷ったときの相談窓口,救急相談センターを開設して,医師とか看護師が24時間無休で対応しているというような状況があります。  一方,神戸市はそういうのはないんだけれども,一元化されたものはないけれども,兵庫県が設置する小児救急医療電話相談窓口ですとか,いろいろ医師会の休日・急病電話相談センターとか,さまざまあると。あるんですけれども,やっぱり総じてずうっと見ていくと,夜間・早朝の相談ができないとか,時間的な制約がかなりあるなあと。先ほども高齢者の軽症者が多いということなんですけども,その救急需要の増加要因となっている高齢者向けの相談窓口がちゃんと充実しているのかというと,子供向けにはあるんですけれども,高齢者向けのものはちょっとどうなのかなというような印象を受けました。やはり今の需要の増加に対して対策を打っていくということになると,もう少し改善の余地があるのではないか。軽症者の事例分析をしておいて,それに応じた対応をとっていくというようなことがまだできるのではないかなと思いましたけれども,いかがでしょうか。 132 ◯岡田消防局長 保健福祉局の領域になりますけれど,相談窓口というのが病院紹介ですとか,あるいは医師会さん等の御協力をいただいて,そういう窓口というのが,相談の窓口ですね,神戸市内でも設置をされておるところでございます。特に,子供向けというのはございますけれど,医師会さんのやられているところでは決して子供だけではなしに,もちろん高齢者を含めた医療相談という形で対応していただいていると思います。  まあ,あの──はい。あの,申し訳ございません。高齢者向けの対応の話ですね,はい。申し訳ございません。  高齢者向けでは,先ほど申し上げた医療相談とか,そういう形があるわけですけれど,消防局としましても,これも午前中ちょっと申し上げましたが,予防救急,そういったところにも力を入れて対応していきたいというふうに考えておるところでございます。 133 ◯分科員(高山晃一) それでは,2点目に移りたいと思います。  市民救急士講習についてお伺いをいたします。  先日,久しぶりに救命講習を受けました。AEDも使わせていただきました。心肺蘇生法の心臓マッサージが胸骨圧迫という表現に変わっていました。胸骨圧迫の回数も大幅に変わっており,15回で人工呼吸を2回というのが,30回に人工呼吸2回と倍に変わっていました。人工呼吸は必須事項ではなくなって,感染のおそれもあるため,出血などがなく,できる状況であればしてくださいというふうに変わっていると。かなり私が学んだときとは変わってきていて,いい勉強になったんですけれども,やはりこういう最新の状況について,市民が知るすべとなるもの,例えば講習の状況を動画撮影して配信するとか,そういうことをしてはどうかなと感じましたが,いかがでしょうか。 134 ◯西岡消防局警防部長 心肺蘇生法の手順といいますか,方法ですけれども,今御指摘のように,何回か改正されております。救命蘇生法の指針というものがございまして,そのガイドラインというものが2000と2005,2010ということで,これまで5年おきに改正されてきているところでございます。  そういった中で,最新の救命措置,そういったものを完全に身につけていただくように再講習を充実していくということは非常に重要なことだと認識しております。  1度受講された方の再講習については,最新の救命方法を習得していただくために,おおむね2年から3年ごとに再講習の受講を勧めているところでございます。  神戸市におきましては,再講習を希望される方が受講しやすいように,最寄りの消防署で,1人でも受講できるようにしているほか,FASTだとか救急ボランティア,そういった方たちによる指導でも受講が可能としております。  再講習の内容でございますけれども,普通救命コース1ではAEDを用いた心肺蘇生法,これは約1時間ぐらいで復習するような内容となってございます。  また,再講習以外でも心肺蘇生法を復習するさまざまな機会を設けておるわけですけども,その1つとしまして,市民救命士講習修了証の裏面に,まずおおむね2~3年ごとの再講習の受講推奨ということと,QRコードをそこに掲載しておりまして,携帯電話でQRコードを読み取っていただいて,消防局のホームページに接続していただきますと,ホームページの中に書いてあります心肺蘇生法の手順,それが見れるようにしてございます。また,救急フェアだとか,防災福祉コミュニティの訓練,あらゆるところで心肺蘇生法を体験していただいて,復習するような機会の場,そういったものをつくっていっているところでございます。  心肺蘇生法が学べる動画につきましては,消防局ホームページにパソコンやスマートフォンなどで心肺蘇生法の手順,AEDの取り扱い,こういったものを1時間程度で学習できるコンテンツの導入,これは近々導入する予定となっております。春ごろには何とか導入したいと考えております。こういったことによりまして,応急手当てのウエブ講習としてそういうものを導入しまして,これにつきましては,市民救命士講習が3時間かかるわけなんですけれども,ウエブ講習を修了していただきますと,その最後に修了証──修了証じゃないか。どうやったかな。修了証が印刷されるようになりますので,それを持ってきていただきますと,3時間の講習を2時間,時間短縮で受けることも可能となる予定でございます。  以上でございます。 135 ◯分科員(高山晃一) ありがとうございます。動画,大層に撮ろうと思うとお金もかかりますけれども,日々されていることを市民の許可を得て撮影して,それを自然に流すという,それだけでもかなり効果があると思いますので,御検討いただければと思います。  最後に3点目,ちょっと時間がなくなってまいりましたが,新たな機器の導入・活用についてお伺いをしておきます。まとめてちょっと具体的な話を提案します。  技術革新に伴って,動画撮影とか,撮影画像の送信が容易にできる小型カメラなど,ウエアラブル端末が普及してきました。神戸市では,消防職員が亡くなる事故が過去にも発生しておりますけれども,消火活動に当たる職員の体に小型カメラを常備する,そして撮影した映像を活用して,より救急活動や消火活動の安全の精度を高めるように取り組んではどうかというのが1つ。  それから,車にドライブレコーダーはつくのが大分当たり前になってきましたけれども,大切な消防職員にもつけたらどうかという提案です。  もう1つは,救急車の視認性といいますか,交差点に近づいても,なかなか周囲の車が気がつかない状況に皆さんも出くわすことがよくあると思うんですけれども,やっぱり高さがないので見えないということがあります。ですので,例えばこれは本当に思いつきですけれども,パトカーであれば,パトライトがぎゅうっと持ち上がる,停車中に上げるんですけれども,そんなことが,例えば交差点に接近したときに,車が詰まっていたら,ぐうっとちょっと上がってきて光ってくれたりすれば,少しは認知が早まるのではないかと思いますけれども,いかがでしょうか。御見解をお伺いします。 136 ◯南本消防局総務部長 今,御提案のありました2点です。  動画撮影,広く一般的に,今,電気屋に行ってもカメラ等も売っていますので,あるのはあると思いますが,それをどう消防活動の中で活用するのか,あるいは消防隊員にそれをつけて活動性がどうなるのかということもいろいろ検討しないといけない課題はあるかと思いますが,新しい技術の導入については,積極的に研究をしていきたいと思います。  2点目,救急車のライトの件ですが,今,救急車自体も車高が高うございますので,それをさらに上げますと,例えば高架下の通過がどうかとか,いろいろな問題もあるかと思います。また,今,そういう特注のものを発注するとなると,経費的な問題はどうなるのかと,いろいろ検討すべき問題があるかと思いますが,情報収集,検討等はしていきたいと思います。  以上でございます。 137 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  次に,林委員,発言席へどうぞ。 138 ◯分科員(林 英夫) どうも長時間,御苦労さまでございます。いきなりサイレンが鳴りまして,消防訓練かなと思いましたですけれども,気を取り直して質問させていただきたいと思います。  震災20年の年を迎えました。あのとき,きょうをどう生きるのか,あすをどう暮らすのかというふうに皆さんが本当に難儀をなさっているときに,実は余り知られてないんですけれども,大きな余震が来たりとか,あるいは大雨が降ったりすると,六甲の土砂災害が非常に心配であるということが専門家から指摘されました。既に気象台のほうでは,注意報であったりとか,警報の雨量のレベルを下げてみたりとか,あるいは私が住んでおります東灘の西岡本などでは,もう避難勧告がずっと出たままというふうな状況が続きました。その後,国や県を初め,本市も参加したんですけども,ヘリを出しまして目視をしたりとか,あるいは電磁波を飛ばして地質調査をすると。私も取材をした覚えがございます。700カ所ぐらい新たに六甲山麓で危険箇所が見つかったというふうに覚えておりますが,それが最近のハザードマップにも生かされているのかなというふうに考えています。  特に,危機管理室のほうでは,土砂災害につきましては,広島の災害を教訓にしまして,有識者会議を開いて,今後の対応を検討し,さらには答申が出るんだろうと思います。それに従って,消防局のほうも大変な仕事が始まっていくということを先ほどもおっしゃっていましたですけども。  先ほどちらっと出ておりましたその地図なんですけども,これは危機管理室でも御紹介したんですけども,こういうものをパイロット版を頂戴しまして,ふだんのハザードマップの4倍になるんですね。非常に住んでいる人にとっては見やすくなったんですけども,ここに書いていまして,「あなたの家の場所を確認しましょう」,「土砂災害のときの緊急避難場所を確認しましょう」,ここまではいいんですけども,「家から緊急避難場所までの避難ルートを書いてみましょう」という実践型の避難マップになっているんですが,これ,実際に書き込むのは大変でしょうし,時間帯にもよると思うんです。例えば深夜だったら,そう遠くへは行けませんから,近くの堅牢な高いところに避難するということも可能でしょうし,もう少し違ったところを考えるということも大切だろうと思います。やはり現場をよく知っていらっしゃる消防局の皆さんとしましては,消防団とか,あるいは防福コミュニティの皆さんと協力しながら,どういう形で啓発あるいは指導をなさるのかということを1点お伺いしたいと思います。  それから,南海トラフの大地震による津波で,これも津波のハザードマップに水平避難と垂直避難ということが書かれておりまして,局長も去年の決算特別委員会では,垂直避難というのを広めていっているというふうな御努力を伺いました。新年度に向けての取り組みをさらにお伺いしておきたいと思います。  それから,これは消防局監修の雪で,私,いつも大切に,楽しみにして見せていただいております。けさからも話が出ましたように,住宅火災が相次いでおりまして,死者がふえております。ちょうど3月号は,住宅火災特別警戒ということで,特集も組んでいただいておりまして,どういうことを書いているのかなと見ますと,住宅火災の対策として,1丁目1番地に住宅用火災警報器を設置し,維持管理をするということになっておりまして,これ,私,たしか10年前に平井局長にいろいろとお話をして,今後の啓発が大切ですねということを申し上げた記憶があるんです。一時はわっと広がったんですけども,このところ,どうもやっぱり余り広がっていないんじゃなかろうかなと。広報の仕方も含めて,新年度の取り組みについてお伺いしておきたいと思います。  以上でございます。 139 ◯岡田消防局長 まず,私のほうからは避難マップの配布についての対応について御答弁をさせていただきます。  現在,まだ危機管理室のほうで鋭意作成をしておるということで,危機管理室と,でき上がれば,配布が近づけば,調整をして,どういう役割を持つのかということで検討していきたいというふうに思っております。ただ,地域の方から御要望がありましたら,我々消防としては出向いて,検討していきたいというふうに思っております。地域で,例えば危険箇所を確認するとか,あるいは複数の避難ルート,そういったものを確認をする,それから先ほども御指摘がありました垂直避難であるとか,そういう建物が近くにあって,入れていただくことができるのかどうか,それから1つの建物,自分の建物の中での安全確保,この部分にいれば大丈夫ですよと,そういったところを地域の皆さんと防災福祉コミュニティだとか,そういうところの集まりになるかと思いますけれど,いろいろ議論をさせていただくとか,検討をするとかしていきたいというふうに思っております。ただ,やはり最後は,実際に大雨になりますと,どのルートが安全なのか,どういう場合に屋内避難をするべきなのか,そういったとこはやはり御自身の判断になってまいりますので,その辺につきましても,できることがあれば啓発をしていきたいというふうに思っております。危機管理室,それから区役所,建設局,関連の部局と調整をしながら,そういったところは進めていきたい,我々の役割の部分というのはしっかりとやっていきたいと思っております。  ほかの御質問につきましては,予防部長のほうから御答弁をさせていただきます。 140 ◯菅原消防局予防部長 それでは,地域の津波避難につきまして御説明申し上げます。  危機管理室のほうが全市的な総括のもとに,各区におきましては区役所,消防署が中心になりまして,地域津波防災計画をつくってきたということでございます。防災福祉コミュニティを中心に策定していきました。その際に,浸水想定区域外へ避難するだけではやはり困難だということで,垂直避難ができるようにやっていこうということで,そういったいわゆる津波避難ビルを設定していくということで,市営・県営住宅でありますとか商業施設,それから民間のマンションといったような対象物を,その管理者に理解を求めまして,協定を結ぶような形で津波避難計画に反映してきたところでございます。  津波避難の訓練なんですけれども,やはりこれも大切なんでございますけれども,津波避難計画策定後にいろんな訓練を行っておりますけれども,平成26年度に,こういった避難ビルを使った訓練につきましては,具体的には,昨年11月に兵庫の入江地区におきまして,川崎重工内の避難ビルといいますか,垂直避難を使って訓練を実施してございますし,それからことし1月には,和田岬防コミがノエビアスタジアムを使いまして避難訓練を実施したところでございますけども,これにつきましてはまだまだ,訓練につきましては少ない状況にございます。  今後の津波避難ビルの指定なんでございますけれども,まち歩きとか防災訓練を通じて,候補の対象物に説明をしていくということになりますけれども,平成26年の前半までに,そのほとんどが候補としましては指定してございますけれども,10月以降も引き続き,今やってございます。現在は,123カ所が津波避難ビルとして指定されてきてございます。  今後の取り組みでございますけれども,国が示す避難勧告等のガイドラインでは,垂直避難の考え方が示されてございますけれども,避難ビルの基準とか運用というのはまだ出ていないということでございます。今後も,国の動向を注視しながら,引き続き,こういったビルの協定を進めていきたいというふうに思ってございます。  それから,続きまして住宅火災警報器でございます。  これにつきましては,平成18年6月1日に施行をされまして,委員御指摘のとおり,キャンペーンをやってまいりました。それが平成23年5月31日でございました。その後も広報等を続けておりますけれども,現在の設置率でございます。平成26年6月時点になりますけれども,これが推計で92%というところまでまいりました。政令指定都市でいきますと,4番目に高い数字ということになってございます。  警報器なんですけれども,設置した場合に,早期の発見ができるということで,死傷者の減少に非常に効果があるということになっておりまして,全国的な数字で見ますと,平成17年には死者が1,220人でございましたが,25年には997人まで全国的には減少してきてございます。そしてまた住宅火災でございますけれども,損害額とか焼損面積で見ますと,これは2分の1になってございます,これは過去5年間の比較でございますけれども,2分の1になってございます。これは神戸市の数字でございます。特にてんぷら火災なんですけれども,これにつきましては損害額が19分の1,それから焼損床面積は23分の1まで減少したということで,やはり効果があるのではないかなというふうに考えてございます。  今後も,こうした効果が非常に高うございますので,広報等を通じて,しっかりと市民に普及するようにお伝えをしていきたいというふうに思ってございます。 141 ◯分科員(林 英夫) どうもありがとうございました。火災警報器の件,私が質疑したときは,本当にこれからどうなるんだろうかと。まだパブコメやっていたときだったんですけども,一気に進んだということで,92%,政令市で4番目ということで,中位でなくてよかったなというふうに思っておりますので,ぜひともトップを目指して頑張っていただきたいと思う次第でございます。  先日も,東灘の西岡本で集合住宅が焼けまして,私も近くを通って,少し現場近くまで行ったんですけども,先ほど局長がおっしゃったように,火元の方じゃなくて,別の部屋で若い方も亡くなってしまっているということでありまして,やはりこういった住宅こそこういう警報器をつけて,煙を感知しますので,いち早く住人の方々に知らせるということも大切でしょうし,そういったところを重点的にまた取り組んでいただきたいということを要望しておきたいと思います。  それから,先ほどの避難マップの件,まだこれはパイロット版の段階なんです。私がちょっと見ましても,まだまだわかりにくいところもたくさんありますし,もう少しランドマークみたいなものを入れていく必要があるのかなというふうに感じるんですけども,いいことを伺いました。要望があれば,実際に説明会に行かせていただくというふうなお話を伺いました。ぜひともそういった説明会を開いていただいて,出前説明会といいますか,要望があれば行っていただくというふうなことをお願いしておきたいと思います。  まだまだこれから詰めていく話だと思うんですけども,1つの取り組みとしては,やはり我が事意識を醸成していく上でも大切だと思いますので,そういった点では,危機管理室は大きく鳥の目で見ていますけども,消防局の皆さんは本当に地域をずうっと回っていらっしゃるという,虫の目で危険な箇所もいろいろと御存じだと思いますので,そういったところの部分と,先ほどまた局長がおっしゃったように,複数のルートというのはやっぱり必要だと思います。家族の中でもやはりそういったことを確認しながら,むしろ夜は逃げないほうがいいということもあるかもしれませんですし,近所のしっかりした鉄筋の3階建ての上のほうに逃がしていただくとかということも,やっぱり自助・公助というふうな中で,私,近助というふうなことも入れていますけども,近所力というのがよく言われましたですけども,そういったことを中心に,やっぱり阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた神戸市民として,自分たちの力で,できる範囲で自分たちの英知で守っていくと。あとは共助・公助の部分があるんだろうと思いますから,そういった点もやっぱり十分に徹底していただきたいと思います。  それから,心配なのはやっぱり南海トラフでして,これも私,質問し始めたころは,まだまだ数カ所程度で,企業の皆さんに手を挙げていただいたらどうだというふうなこともありまして,これはなかなか進みにくい,私権の部分もあります,私の権利の部分もありますし,うちのマンションはちょっと無理ですというようなこともあるんでしょうけども,実際223カ所までふやしていただいて。実は,災害心理学で言いますと,日常性バイアスという言葉がありまして,なかなか災害があっても逃げようとしない,自分の日常を続けようという被災者心理が働いてしまいますんで,早い時期に遠くの高台に逃げていくのが一番なんですけども,なかなかそうはいかない部分があって,なかなか逃げない方がいらっしゃるし,東日本大震災の津波でも,実際に避難所に行ったんだけども,また実際に自分の家に帰って,さらに出て行ってそこで津波にのまれたということがあります。そういった点では,できたら5分ぐらいのところに1カ所ぐらいつくっていけないかなというふうに私は考えておりまして,徒歩で。その辺,もう1度,改めて御見解を伺いたいと思います。 142 ◯菅原消防局予防部長 津波避難ビルでございますけれども,やはり浸水区域外まで逃げるというのは非常に難しゅうございます。特に,やはり要援護者等を考えた場合には,そういった津波避難ビルが非常に有効だというふうに思ってございますので,できるだけ企業さんの協力を得ながら,協力していただいて,協定を結ぶような形で進めていきたいというふうに思ってございます。 143 ◯分科員(林 英夫) どうもありがとうございます。震災後,また新たな大きな課題も出ておりますし,日々,本当に現場で大変だと思うんですけども,1つだけ私,震災20年で消防隊カレーを発見しまして,ぜひともこれ売れたらいいなと,備蓄にもつながっていくでしょうし,期待しております。ありがとうございました。 144 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  次に,小林委員,発言席へどうぞ。 145 ◯分科員(小林るみ子) 15分ですので,よろしくお願いいたします。  最初に,惨事ストレスの取り組みについてお伺いいたします。  阪神・淡路大震災を機に,消防士・消防団員を初め,警察官,自治体職員,教員等,いわゆる救援者としてかかわった人の心のケアに目が向けられるようになりました。ともすれば使命感から,悲惨さ,恐怖,悲しさ,無力感,罪悪感,自責の念等のさまざまな感情を心の奥深くに押さえ込み,それがストレスとなってトラウマとして残る,このような事象が数多く出てきました。いわゆる惨事ストレスです。神戸市としては,こころのケアセンターと,平常時,また災害時,救援者の惨事ストレスにどのような組織的対策を行っているのか,お伺いしたいと思います。  一括でいきます,済みません。  2つ目,消防団の人員確保についてお伺いします。  東日本大震災において,たくさんの消防団員が命を奪われました。今なお,行方不明の方もおられます。使命感の強さから,結果として死を招いた,そんなケースもあります。そのようなことからも,消防団員の安全対策や防災情報の伝達方法等,充実・徹底されるようになりました。その一方で,現在,神戸市だけではありませんが,消防団員の高齢化・減少が問題となっています。担い手が不足するという深刻な問題に対して,ある自治体が任期・在職期間を短くすることで,団員確保できるようになったと聞いています。神戸市としては,団員確保のためにどのような対策をとられているのかお伺いします。  以上,お願いいたします。 146 ◯岡田消防局長 まず,メンタルヘルスでございます。  惨事ストレスということで,消防職員,さまざま悲惨な現場へ行きます。また大規模災害,それから神戸も経験しましたが,同僚の殉職ということで,いろんなところでストレスを受ける,それが結果としてPTSD,心的外傷後ストレス障害ということになってくるかと思います。  消防局としましては,阪神・淡路の大震災以降,兵庫県こころのケアセンターと連携を保ちながら,そういったストレス対策,特に惨事ストレスの対策というのに対応してまいったところでございます。  御質問の惨事ストレス対策でございますけれど,通常の災害を考えますと,現場活動を行って,その中でいろんな悲惨な場面というのがある,それを例えば,まずはセルフケアということで,それぞれの職員がみずからしゃべるとか,あるいは心を落ちつかせるようにするとか,そういう形での対応というのがまずあるかと思います。  それと,例えば消防隊──小隊と我々は呼んでおりますけれど,消防署の1台の隊でございますけれど,その中で帰署途上,現場から消防署へ帰るまで,あるいは場合によっては,消防署に帰ってからもう1度みんなが集まって振り返りを行う。そのときには,現場活動の振り返りというのもありますし,一方で,惨事ストレスに対して,現場のストレスというのを解消・改善するという役割も持っておるかと思います。それでもまだストレスがあるよという場合には,そこの直属の係長なり,所属長であります課長なりが対応していく,場合によっては,こころのケアセンターあるいはほかの診療所,そういったところを紹介しての対応という形になるかというふうに思っておるところでございます。  大規模災害になりますと,こころのケアセンターの職員の皆さんが消防署等に出向いていただきまして,緊急の個別面談をやっていただくということも,過去にもやっていただいたこともございます。現在のところは,PTSDを受けている職員というのはいないというふうに聞いておるところでございます。  それから,消防団員の確保でございます。消防団員につきましては,全国的に団員数というのが減っているということで,さきにも申し上げましたけど,国のほうで法律をつくり,団員確保に各消防本部,各市町村,努力をしておるところでございます。幸い,神戸市におきましては若干最近はふえております。4,000人の定数ですが,今で3,839ということで,一番少ないところで,22年4月,3,765,それから比べると,若干ですがふえておりまして,100%には行っておりませんけれど,ふえておるという状況でございます。  団員の確保策ということでございますけれど,それぞれの消防団,それから消防署ももちろん支援をしながら,地域の皆さんに声をかけ,あるいはポスター等,分団詰所だとか,消防署に張って呼びかけ,消防団員になっていただける方を募集をして対応しておるというところでございます。 147 ◯分科員(小林るみ子) まず,消防団の人員確保のほうなんですけれども,先ほど少しお話しさせていただきました宮崎県のある自治体が,在職任期を短くしたと,そういう方法をとった自治体があります。その結果,やはり,4年間なんですけれども,集中して消防団活動ができるという利点が1つ。それから,頻繁に入れかわることで,消防団活動を担った人がたくさんふえてくる,OBがふえるということですよね,そういうのがまちの活気にもつながっていくということだと。3つ目は,やはりサラリーマンと兼職している方が非常に多い中で,その率も非常に上がっているという中で,4年間であれば,消防団活動に集中できるという,仕事に影響が出ないという,そういう3つの利点があるというふうに書いておりました。神戸市では若干ふえているというお話だったんですけども,人口減の中で,これからやはりこれは厳しくなるんではないかなというおそれがあります。そういう中で,やはりそういうところにも1つの方法として目を向けていく必要があるのではないかと。それも1つの方法なんですけども,そういう方法をとれば,かなり人員は安定した確保ができていくのではないかという,そういうことを思いましたし,こういうふうにハードルが低くなればなるほど,担い手がふえていくのではないかという思いがありますので,その点,御検討いただくこともできないかなということで,ちょっとコメントをいただきたいというふうに思います。  それから,惨事ストレスのほうなんですけども,局長のほうからは,少しどんな対応をされているかというのをセルフケア的な分野でお話があったと思うんですけれども,恐らく相談窓口とか,それから診療体制の整備とか,そういうことも神戸市の場合は,なされているというふうに聞いております。阪神・淡路大震災を経験した神戸市ですから,やはりそういう対策というのはきちんとできているんではないかなというふうに思っていますので,もう少しどのような対策をしているかという組織的な対策,それがもしあれば,もうちょっとお話を聞きたいなと思います。  それと,やはりこれは消防士と消防団員の惨事ストレスのケアですけれども,やはり消防士や消防団員を送り出す家族の立場に立ちますと,非常に心配なんですね。けがをするんではないかという心配もありますが,それとあわせて,こういう惨事ストレスというのがあるんだということを家族に周知をする,家族のケアもする,それも必要だと思いますので,その2点と先ほどの1点と,3点お聞きしたいというふうに思います。 148 ◯岡田消防局長 任期つきの消防団員ということでございますけれど,例えば学生団員というのを今導入をしておりまして,神戸市内の幾つかの大学のほうでなっていただいております。もちろん学生団員ですから,その期間が学生でなくなれば,団員から外れるということになるんですけれど,そういう形ではやっておるところでございます。  神戸市の消防団員の確保策ということでは,定年制を廃止したり,あるいは女性の定員枠というのを廃止をしたり,それから消防団協力事業所──消防団に協力していただいている事業所に対して証票を発行をしたりということで,また魅力づくりについても,服をいいものに変えたり,そういったところで対応しておるところでございます。  それから,メンタルヘルスのほうでございますけれど,先ほど御指摘もいただきました相談窓口ということでは,消防局独自の相談窓口を設けてまして,精神科医の先生方あるいは精神保健相談員の先生方,そういった方々によるカウンセリングというのも行っておるところでございます。また,メンタルヘルスの心の調査ということで,消防局独自でメンタルヘルス改善意識調査票というのと,メンタルヘルス調査票ということで,独自の取り組み,職場の環境改善等を行うような調査票というのも行って対応しておるところでございます。  それから,家族の皆さんでございますけれど,御家族の皆さんへということで,リーフレット──これでいいですか,こういうのをつくりまして,御家族の皆さんも必要であれば,お気軽に御相談いただけるような形で進めておるところでございます。 149 ◯分科員(小林るみ子) 消防団のほうは,いろんな形で担い手がふえるような努力をされているというお話だったというふうに思いますが,先ほど言いました宮崎県のある自治体の事例,これも1つの参考になるんではないかというふうに思いますので,ぜひまた今後のことを考えていただいて,検討していただきたいというふうに思います。  それから,惨事ストレスのほうなんですけども,東日本大震災の被災地の悲惨な状況があって,多くの方が命を亡くされた,消防士の方も消防団員の方も亡くされた方がいるという,そういう現実を見ると,家族の方は本当に心配がふえるわけですね。ただ心配だけでなく,こういう惨事ストレスというのがあるということをやはり知るのと,知っていないのとは随分違ってくると私は思っています。そういう紙で相談をくださいということを配慮されているということをお聞きしましたけども,それだけでなくて,やはり惨事ストレスというのはどういうものかというのをきちんと周知するということも私は必要なのではないかというふうに思います。それは,消防士の皆さんだけでなく,消防団員の方全て,そういう周知というのはやはり徹底していただくということが家族にとっても,それから後の家族のあり方に対しても随分と影響が出てくると思いますので,その辺のところをもうちょっと強く取り組んでいただきたいなと思っています。  こころのケアセンターのほうは惨事ストレス対策いうことで,まず惨事ストレスを理解するということと,それから,それを組織的に職場から対策をつくっていくこと,その2点があって,もう1つ,こういうことが書いてあるんです。惨事ストレスというのは特別なことではなくて,異常な事態に対する正常な反応であるという,そういうことを定義づけています。このことは,職員の方も,御家族の方も,本当にそれは皆さんの中に認識というのか,それが根づいているのかどうか,その辺のところをちょっと一言お聞きしたいというふうに思います。 150 ◯岡田消防局長 阪神・淡路を経験した神戸市でありますし,近くではJRの福知山線の事故,ああいった事故も経験しております。職員に惨事ストレスというものについては,わかっている部分はありますが,これからもそういった対策を十分にとっていきたいというふうに思っております。
    151 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  次に,大石委員,発言席へどうぞ。 152 ◯分科員(大石よしのり) 長い1日お疲れさまです。最後の15分でございます。よろしくお願いいたします。  消防局の皆さんには,本当に日ごろより市民の安全・安心を守って,特に火災現場・災害現場に危険をいとわず駆けつけていただいたり,人命救助,救急業務にいそしんでいただいて,本当にありがとうございます。感謝を申し上げます。  私からは2点,質問をさせていただきます。一問一答にさせていただこうかなと思います。  まず,組織とか体制の問題で,広い意味での予算というくくりでいきたいと思っております。  1問目は,車両とか資材・機材といった機械の取り扱いに関する技術の継承についてでございます。  そういった機械の保守については,消防局では,以前は自前で車両整備をされていたという担当の方がおられたということです。あと10年もすると,全くそういった経験のない方ばかりになってしまうという危惧を覚えておるというようなことでございまして,それを今,ほとんど外注に切りかえられて,また各消防署に,従来は消防署に専任の機械担当者がおられたそうなんですが,それも一応廃止をされたと認識しています。その結果,やっぱり機械に詳しいベテランの退職者とともに,消防署にそうした技術を持つ職員が減ってきたことで,ディーラーさんとか,メーカーに機械修理を任せると。となると,その間,その機械がディーラーに預けたままになっていて,必要なときに必要な資材・機材,車両が補充というか,使えないのではないかということを聞いています。やっぱり消防職員の方々は自分たちの,せめて車両とは言わず,資材や機材なんかを自分たちの手で適正に維持管理する一定レベルの技術を持っておくべきだと考えておりますが,いかがでしょうか。 153 ◯南本消防局総務部長 今,お話がありました整備工場というのは,以前,これは平成8年度まで,ひよどりにあります市民防災総合センター内に整備工場を設けまして,そこで職員が直営で整備を行ってまいってございました。9年度以降は,それを民間業者にお願いをして,運営をしてございます。また,各署におきましても,お話があったように,日勤で専従の機械事務担当者を配置をしておりましたが,19年度から,消防係の専従ではない方に機械事務を担当いただいているという状況になってございます。  お話があったように,機械に詳しいベテランの職員の方が退職をされますと,技術の伝承ということでの意味合い,あるいは機械が何かあったときの対応ということで危惧されますので,また,もう少し申し上げますと,このごろ若い世代の方は,車に対して,以前の年代よりも余り興味を持たれない若い方もいらっしゃるのは確かだと思います。そういった中で,消防局として,非日常の業務に差し支えがあってはならないということで,その技術の維持についての努力はさせていただいているところでございます。  日常の技術の習得といたしまして,車両について,車両を運転する者,あるいは機械を操作する者,機関員というような言い方をしてございますが,機関員がそれを構造とか等々を十分把握した上で,運行前点検あるいは車両整備を行うというふうに義務づけてはおります。また,各所属の機関員を目指すような若手職員に対して,その経験豊富な方が中心となって,日常的に指導,アドバイスを行っているということでございます。  さらに,消防車両を運転するにつきましては,通常の運転免許だけではなくて,消防署の中で,大型・中型・小型という区分に応じた運転技能を持っているかというのをテストをしてございます。認定を受けていただくわけなんですが,その認定を受ける際に,運転技術だけじゃなくて,車両整備もできるかどうか,その知識・技術ということも研修の受講を義務づけておるということで,そういうふうな努力をさせていただいてございます。  またさらに,今申し上げたのは日常での点検でございますけども,年1回ではございますが,若手の職員を,先ほど申し上げた消防市民防災総合センターに1週間集めまして,各署から30名集めて,1週間,ポンプ運用あるいは運転技術,点検整備技術のレベルアップを図らしていただいているところでございます。そういった整備等々の研修資料につきましては,以前,ベテランの方が作成いただいたマニュアル等を活用して研修をさせていただいてございますし,それを消防局の職員誰でもが見れるグループウエアでも公開をさせていただいてございまして,そういうことで必要な技術の伝承ということを図らしていただいてございます。  車両・資機材が故障時に対応できないのではないかという御質問もございましたけども,それにつきましては,おおむね予備車両というものを持ってございます。あるいは予備の資機材というのも持たさせていただいてございますので,現場活動に支障が出るということはないと考えてございます。  そういうような取り組みをしているところではございますが,例えば車を見たらわかるんですが,以前はアナログな部分がたくさんありまして,直営でも,あるいは詳しい方であれば直せるようなこともあったかと思います。でも,今では電子制御──車というのはほんまコンピューターの固まりのようなことになってございますので,故障時に直営で直すというのはなかなか難しい,その範囲が狭くなっているというふうに考えてございます。あるいは,消防ポンプなんかも,圧力調整について自動の調圧装置なんかも導入されてございますので,なかなか自分たちでできる範囲というのが限られているわけなんですが,基本となる日常の点検要領等々はきちっと守って,適正に維持していくための手入れ,整備ということについて習熟を図るということについては,今後とも充実をさしていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 154 ◯分科員(大石よしのり) ということは,資材繰りとかいわゆる車両繰り,飛行機で言うと機体繰りなんですけど,そういったことで業務に支障は来してないということでよろしいですか。 155 ◯南本消防局総務部長 例えば,神戸市消防局に1台,2台しかないというようなものもございます。それが点検になれば,その間はそれを,本来2台あるべきものが1台になるという状況がございますが,それは他の消防との連携でカバーはできると思っていますので,各署にあるような資材・機材で何か故障時の対応で支障が出るということはないということでございます。 156 ◯分科員(大石よしのり) 基本的に,我が会派は民間企業の活性化を進めていますので,できたら民間の工場に出していただくのは結構なんですけども,必要なときに必要な機材・資材がないという危惧をされているという,1つ情報をお聞きしたので,まず,ないということですので,安堵させていただきました。  次に,消防職員委員会についてなんですね。10年ほど前にILO──国際労働機関から消防職員も労働組合をつくりなさいよというような指示が出てたと思うんですが,結局,団結権は持たないんだという結論で,消防職員委員会ができております。この委員会というのは,1つ,勤務条件に関すること,2つ目が被服及び装備品に関すること,3つ目が消防の用に供する設備,機械器具等に関することについて職員から幅広く意見を求めるという消防職員委員会があるんですけれども,この毎年実施される,年に1回ですか──の職員委員会,本当に職員の方々の求めているニーズ,意見の吸い上げができているのかなという,お聞きしたいと思います。 157 ◯岡田消防局長 御指摘の消防委員会ですが,平成7年に消防組織法が改正され,8年に団結権の制限の代替措置という形で委員会制度ができ上がっております。それ以降,毎年1回,委員会を神戸市では開いておるところでございます。  今年度も,予算をまとめる前ですから,年度の前半に委員会を開いております。今年度は39件,各消防署,それから本部も意見を出すことができますけれど,39件の意見が出てきまして,例年ですと,1日で審議をするんですが,丸2日審議をしたという形でございます。  意見の吸い上げということでございますけれど,現在は,意見取りまとめ者というのが各所属に配置をされる形になっておりまして,これは消防長である私が指名をするんですが,各所属──消防署の職員の推薦で決める立場の方になります。その意見取りまとめ者が意見をまとめて,かつ意見の補足があれば追加をする等々の作業をやって,委員会のほうへ出してくるという形で,円滑に進むようにということで,これは国の制度の改正で入ったわけですが,そういう形でやっておるところでございます。  そういう形で円滑にやっておるんですけれど,一方で,直接委員会に出すということも可能になっておりますので,吸い上げという形では,できておるというふうに私は考えております。 158 ◯分科員(大石よしのり) 何となくですけど,消防局さんって体育会系で,直接上司に物を言いにくい環境だそうです,一部の職員の方に聞くと。そこで,委員会に,例えばホースが足らんとか器具が古いとかっていういわゆる陳情レベルのことを言われるので,本来の目的というのは,もう少し違って,職場の苦情は直接上司に言うべきだし,必要たるものについては,やっぱり職場の中で解決をして,職場の長が委員会に上げればいいんであってというような状況だと思うんですが,それぞれの署に対して,委員会の意見の吸い上げが実際にできているんですか。 159 ◯岡田消防局長 意見ということでは,幅広く職員のほうから出ておりますので,確かに委員御指摘のように,委員会を通さなくても,上げたらいいよというのもいろいろあるかと思います。ただ,そうではありますけれど,例えば無線機がこういうときに必要だよ,非常招集のときの無線機が必要だとか,特殊作業靴を改良したほうがいいとか,必要な意見というのはそれぞれ上がってきておりますので,そういった意味では,うまく機能をしているのではないかなと,そういうふうに考えております。 160 ◯分科員(大石よしのり) どこの組織でもいろんな問題を抱えていますけども,やはり命をかけて職務についておられる方の職場の心のストレスといいますか,きちんとアイテムについては要望されていると思うので,特に用具ですとか器具,機械についての意見の吸い上げをできるだけ職場の中で迅速に吸い上げていっていただけたらなと思っております。  要望にかえて終わります。 161 ◯主査(梅田幸広) どうも御苦労さまでした。  以上で消防局関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうも御苦労さまでした。(「起立,礼,直れ。」の声あり) 162 ◯主査(梅田幸広) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,あす3月4日午前10時より,28階第4委員会室において産業振興局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会します。御苦労さまでした。   (午後4時28分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...