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平成30年11月定例会(第4日目) 名簿
平成30年11月定例会(第4日目) 本文

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  1. 静岡市議会 2018-11-04
    平成30年11月定例会(第4日目) 本文


    取得元: 静岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1         午前10時開議 ◯議長(田形清信君) これより本日の会議を開きます。  この際、諸般の報告をいたします。  本日、市長より議案第174号平成30年度静岡市一般会計補正予算(第5号)ほか17件が提出されました。  以上で諸般の報告を終わります。    ─────────────────── 2 ◯議長(田形清信君) 本日の議事日程は、お手元に配布したとおりであります。    ───────────────────   日程第1 議案第157号 平成30年度静岡市一    般会計補正予算(第4号) 外17件(総括    質問) 3 ◯議長(田形清信君) 日程第1、議案第157号平成30年度静岡市一般会計補正予算(第4号)から日程第18、一般質問までを一括議題といたします。  昨日に引き続き、総括質問を行います。  順次発言を許します。  初めに、福地 健君。   〔21番福地 健君登壇〕 4 ◯21番(福地 健君) おはようございます。  自民党静岡市議会議員団の福地です。  平成最後の静岡市議会11月定例会総括質問3日目、元気よくいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  さて今回、私は3つの項目について質問させていただきます。
     1つ目が、来年に予定されております元号の改元について、2つ目に、先月、本市に大きな被害をもたらしました台風24号から、当市の自然災害対策について、最後に、5大構想の1つでもあるまちは劇場の推進についてです。いずれも細かな内容を確認する質問ばかりですが、どうぞお付き合いください。  それでは、通告に従い、順次お聞きしてまいります。  まず初めに、改元に伴う公文書の取り扱いについてです。  昨年4月、天皇皇后両陛下が、国賓として来日されたフェリペ6世スペイン国王王妃両陛下と御一緒に、本市に行幸啓くださいましたことは、私たち静岡市民にとって大きな喜びでありました。  天皇皇后両陛下が御幸通りをお通りになられたのは、実に87年ぶりとのことで、田辺市長もさきの施政方針演説において、本市が推進する「世界に輝く静岡」の実現を象徴するかけがえのない成果であったと語られたところであります。  天皇陛下におかれましては、平成28年8月に生前退位のお気持ちをビデオメッセージという形で国民に御表明されました。以降、安倍晋三首相を議長とする皇室会議等を経て、政府は御退位の日に当たる特例法の施行日を平成31年4月30日とする政令を決定し、来年4月30日御退位、翌5月1日御即位という日程が正式に決定しております。  これに合わせ、政府は、円滑な御退位に向けて御退位や御即位の儀式のあり方などについても検討を始めるとともに、元号を改める改元については、即位と同じ来年5月1日に行う方針で、平成に変わる新しい元号への改元に向けた準備や公表時期の検討を進めているところであります。  安倍総理は、昨年12月、天皇陛下の御退位は約200年ぶりのことであり、憲政史上においては初めての事柄である。今後、皇位継承に向け準備が必要となる事項は多岐にわたるが、国民がこぞってことほぐ中で、天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位がつつがなく行われるよう、万全を期していきたいと述べられました。  それから1年がたとうとしています。  当然、本市におきましても、全ての市民がつつがなく新しい時代を迎えることができるように準備が進められていることと思いますので、確認の意味で、今回は質問していきたいと思います。  それでは、早速でありますが、最後に改元が行われたのが、今から30年前、元号が昭和から平成に変わった当時、本市では文書事務においてどのような対応を行ったのでしょうか。  私は、当時まだ小学生でありましたので、当時のことを教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。  次に、来年行われる改元に伴う日付の表記について確認しておきたいと思います。  私たち日本人にとって大切な元号は、今から1,300年以上前の645年に孝徳天皇が大化と定めたのが最初と言われています。以来、1,300年以上のときを経て、現在の平成は247番目の元号であり、間もなく248番目の新元号に変わろうとしています。元号の数だけ見ても、日本の歴史、文化のすばらしさが伝わってきます。  私は、日本国内において、この元号、つまり和暦を行政文書の日付の表記に使用することは至極当たり前のことと考える者の1人ですが、グローバル化が求められる民間企業などでは日付を西暦に統一するところもあると認識しています。  そこで、確認しておきたいのですが、本市が作成する公文書のうち、これまで元号で表記されてきた日付を西暦に変えるなど、公文書の日付の表記について見直すようなことはあるのでしょうか。御回答お願いいたします。  次に、大項目の2、自然災害対策についてお聞きします。  私たちにとって想定外の出来事だった、大きな教訓を残したと感じていると田辺市長が記者会見で語られた台風24号は、9月30日夜半から翌1日の未明にかけて本市に最接近し、強風によるビニールハウスの破損や停電、看板の倒壊など、これまでに余り見られなかった規模の風災害被害を本市にもたらしました。  不幸中の幸いといいましょうか、暴風の接近が深夜の遅い時間であったために人的被害は最小限にとどまりましたが、これがもう少しずれて通勤の時間帯や帰宅ラッシュにぶつかっていたら被害は何倍にも大きなものになっていたかもしれません。  私たちは、今回の教訓を最大限に生かし、想定外を想定内に変えていく努力をしなくてはなりません。  そこで、今回私は、今、すぐにでも取り組むべき対策の中でも、事前防災という視点で質問させていただきます。  まず、今回の被害の全体把握が必要であると考えますので、初めに、先般の台風24号の被害状況と本市の対応を確認しておきたいと思います。  10月1日の未明、実は私の家にもトタンの波板が飛んできまして、駐車場の車に当たって傷がついてしまいました。大した被害ではありませんでしたが、今回、被災してみて感じたことは、被害の大小にかかわらず、すぐに被害の状況を相談できる場所、相談窓口があらかじめわかっているといないのとでは、被災者のその後の行動は大きく変わるということであります。相談窓口があらかじめわかっていれば、恐らく警察や消防への通報の集中は分散されるでしょうし、被災者自身落ち着いて行動ができ、二次被害、三次被害から免れることができるかもしれません。これが、事前防災です。  本市において、大規模災害発生時の支援業務についてはさまざまな企業や団体と協力協定を締結しています。この中で、相談業務については、弁護士会司法書士会行政書士会と、それぞれ協定を結び、連携の強化に努めているところであります。  この相談業務協力協定の中で、静岡県弁護士会とは、本日、資料としてお手元にお配りしております災害時Q&A集静岡弁護士会ニュースの作成とウエブサイトへの掲載、そして、発災時は各避難所へこれを掲示するという約束をしていますが、例えば、こうした資料をあらかじめ各家庭に配布しておけば、市民一人一人の防災に関する知識を向上させることができ、結果、市全体の防災力をソフトの面から高めることができるはずです。  静岡県弁護士会が作成した、この弁護士会ニュースと一緒にお配りしました被災者支援チェックリスト。これは、静岡県弁護士会の防災のスペシャリストであります永野 海弁護士がつくられたものでありますが、これらは既に全国各地で大変高い評価を得ており、静岡県内では焼津市や御前崎市が既に全戸配布を実施しております。また近年、大きな自然災害に見舞われた熊本市、広島市、岡山市などからも市民に配布したいので使用許可が欲しいと問い合わせが相次いだそうであります。  こうしたすぐれたマニュアルが本市には既に存在しているのですから、これらを活用しない手はないと考えますが、現状の活用はどのようになっているでしょうか。質問です。  次に、1回目の最後の質問、まちは劇場の推進についてです。  このまちは劇場について、私は、2月の代表質問でも概要をお聞きしたところでありますが、本市が最優先で取り組むべき5大構想の1つでありながら、同じ5大構想に掲げられている歴史文化の拠点づくりや海洋文化の拠点づくり、健康長寿のまちの推進などと比べて、そのビジョンや手法が市民に十分に浸透していないように感じられてなりません。  そこで、くどいようですが、今回はさらに具体的な取り組みやそこに求める効果などを確認していきたいと思います。  「静岡に根付いた大道芸や演劇・音楽などの文化・クリエイティブ活動を活かし、「わくわくドキドキ」するまちづくりを進め、ここに暮らす誇りと喜びを感じることのできるまちに成熟させていきます。」これは先日、本市が国に対し提出した平成31年度国に対する提案・要望書に書かれているまちは劇場の推進の説明文です。  確かに大道芸は、ことし27回目のワールドカップを実施し静岡に根づいたイベントという実感はありますが、そのほかの音楽などの文化・クリエイティブ活動についてはどのようなものがあるのでしょうか。市民は、まち劇イコール大道芸という認識でとまってしまっているかもしれません。  そこで、市長が掲げられた3次総前期4年の終わりを迎えようとしているこのタイミングで、このまちがどのように劇場へと変わってきたのか具体的取り組みをお聞きする前に、いま一度、田辺市長にこのまち劇を5大構想に掲げた意義や成果、それから、今後どのようなビジョンを持って本事業を推進していくのかという点をお聞きしたいと思います。  次に、具体的取り組みについてお聞きします。  私が行いました2月の質問に対する答弁に、春はストレンジシードや「シズカン」ウイークを中心とした春フェスに、秋は大道芸ワールドカップ富士山コスプレ大会を中心とした秋フェスに、それぞれパッケージ化して都市全体が活気にあふれる取り組みを始めるとありましたが、あれから10カ月、実際に春フェス秋フェスという形で開催してこられたことと思いますが、果たして、そのパッケージ化の効果は見られたのでしょうか。  今年度の取り組みで得られた効果と課題についてお聞きします。  次に、こちらも2月の答弁にありました公共空間を積極的に利活用した日常的にパフォーマンスに触れ合うことができるスペースづくりパフォーマーへのライセンス交付を行うパフォーマンススポット事業について、この概要と進捗を教えてください。  最後に、2020年のオリンピックパラリンピックが掲げる共生社会というコンセプトを共有するため、市民参加型舞台公演事業を実施するとありましたが、その概要と進捗についてお聞きして、1回目の質問といたします。よろしくお願いします。 5 ◯市長(田辺信宏君) 私からは、大項目まちは劇場について、そのビジョンと今後の考え方について改めて聞きたいという質問にお答えしたいと思います。  ことしも、天候にも恵まれて、おかげさまで大道芸ワールドカップ、静岡市内のホテルや旅館は満室、すばらしいにぎわいを見せました。そして、子供のころ静岡の大道芸人を見て、憧れて、そして、自分も大道芸人になってみたいという人材も、望月ゆうさくさんのように輩出しております。大道芸のまち静岡ということが随分知られるようになりました。  ただし、大道芸はあんな楽しい11月の数日間だから、これを年がら年中、静岡に来れば365日、わくわくドキドキの仕掛けがあるような楽しいまちにしたらいいんじゃないかという市民の方々からの要望を受けた思いがきっかけで、5大構想の中でまちは劇場の推進を掲げさせていただきました。  一年を通じて暖かい気候である本市の強みを生かして、マリナートや市民文化会館のホールだけではなくて屋外でも、まち全体が劇場のようにわくわくドキドキする、そんな空間づくりをしていくと、豊かで快適な時間をこの静岡市で過ごしてもらえると、そんな取り組みを本年度も進めてまいりました。  さて、そこで、今回はこのまちは劇場の推進ということがまちにどんな価値とかメリットをもたらすのかという観点から、少しロジカルにお答えしたいと思います。  まちは劇場の推進という政策の生み出す価値には、大きく3つあります。  1つ目は文化的価値、2つ目は社会的価値、そして、3つ目は経済的価値であります。  まず、文化的価値とは、生活の質、クオリティー・オブ・ライフを高める、すごく文化の質の高いまちだということは、これから成熟した日本の都市づくりにおいてとても大事であります。箱物だけではなくて、そこにどんなソフトの仕掛けがあるかということであります。  東京に行かなくても、静岡で十分に生活を楽しむことができる。わくわくドキドキに象徴されるような楽しい静岡ライフを暮らしの中で実感できる、静岡に暮らしてよかったと。人間的な人口密度、押し合いへし合いの東京ではなく、この人口70万、5市2町の115万圏域の中でも十分そんなにぎわいと豊かさを実感できる。そういう、このまちに対する誇りと言いますか、いわゆるシビックプライドを醸成する、これが文化的な価値であります。  次の社会的価値は、国が今、準備している、2020年東京オリパラの理念と非常に親和性がありますが、外国人はもちろんのこと、静岡でもふえていますハンディキャップを持った障害者の皆さん、あらゆる人々が芸術や文化活動、あるいはスポーツなどに参画するというソーシャルインクルージョン、社会的な包摂と言いますが、全ての方々を包み込むような、そんな価値をこのまちは劇場で、自分の持っている個性とか力を発揮できると。そんな取り組みを行政が下支えすることによって、ここには差別がない共生社会を実現できる。そして、一人一人の人間が100%自分の可能性を生かすことができる共生社会を実現すると。これが、社会的価値であります。  昨年の紅白歌合戦で平井 堅さんが出場したときに、大前さんという義足のダンサーが脇を固めて大変な評判になりました。  ことし七間町ハプニングでお呼びしました。すばらしいパフォーマンスでした。義足でありながらもすばらしい踊りを体いっぱいで表現していることをごらんになった市民が、私は、自由な手足があるという中で、私も頑張らなきゃと。そんな気持ちにさせられたということが、この社会的価値の1つ、共生社会を目指していく中で必要なコンテンツだと思っています。  そして、3つ目が、これが最も直接的な価値となりますけれども、経済的価値であります。交流人口の拡大を通した地域経済の活性化に貢献できる取り組みであります。  全国規模のイベントとかフェスティバル、来年の1月に静岡で初めてSDGs推進東京ガールズコレクションを誘致・開催いたしますが、それも1つです。MICEの推進という立場で全国的なイベントフェスティバルを静岡市で開催することによって静岡市を訪れる人をふやし、消費を生み出すことによって地域経済の活性化につなげていくということであります。  エスパルスがことしは8位までいきましたけれども、アイスタに何万人の方々が集まる、あるいは東静岡にローラースポーツパークをつくって全国大会を誘致する。駅直近のああいうパークは全国で初めてということです。きのうの議論にもありましたけれども、新しいアーバンスポーツで静岡市を訪れる人を集めるということもあります。あるいは、議員団の皆さんに大変お世話になりましたけれども、草薙球場を中心として大学野球のフレッシュリーグin静岡をことし初めて開催しました。高校生と大学生が戦うなんていうおもしろいカードもあって、とても集客率が上がりました。  ですから、スポーツも含めてこのまちは劇場という取り組み交流人口の拡大を通じた経済の活性化であり、それは、産業振興プランの中で戦略産業の1つとして文化・クリエイティブ産業を位置づけているという取り組みでもありますので、これを観光産業と結びつける。福祉教育分野との連携もしていって、とにかく交流人口をふやしていくという取り組みにつながっていく。経済という観点が一番大事かもしれません。  いずれにしましても、今後、まちは劇場の推進を通じて、この3つの価値の創造をさらに図っていくつもりでありますが、まちは劇場が単なる大道芸の応援をするということではなく、とても幅広い理念のもとに進めている。そして、ビジョンは、例えば、成熟した都市イギリス・ロンドンのウエスト・エンド、ミュージカルやいろんな劇場がある中でコヴェント・ガーデンという広場があって、そこでさまざまなパフォーミングアーツが繰り広げられている。そんなまちを静岡でもいつの日か実現したいというビジョンが、私の頭の中には描かれております。  これに加えて、3次総が目指す「世界に輝く静岡」の実現に向けて、まちは劇場にしっかり取り組んでいる静岡市が、富士山の麓にあるというアピールを世界にする、世界から認知されるまちにしていかなければなりません。富士山だけではないコンテンツをつくっていくという取り組みでもあります。  そういう意味では、神楽であるとか和太鼓であるとか、そういう日本伝来の文化活動もまちは劇場のコンテンツの1つです。ことし、大神楽祭で由比の和太鼓が浅間神社でパフォーマンスしたことも大変な評判を呼びました。そんな伝統的な文化活動もその中の1つだと考えております。  いずれにしましても、まちは劇場の世界に向けたプロモーション、情報発信によって本市のすばらしさを認知してもらう取り組みに、今後とも力を入れていきたいと考えております。  以下は局長に答弁させます。 6 ◯観光交流文化局長(中島一彦君) まちは劇場に関する残り3問の質問にお答えいたします。  まず、イベントパッケージ化の効果と課題についてですが、イベントパッケージ化は一定期間のイベントを一体的に情報発信することと、同時期開催のイベントを連動させ、まち全体がフェスティバル空間として感じられるようにすることです。  その狙いとしましては、本市が華やかでにぎわいのあるまちとして認知度を高めることで、個々のイベントへの集客、リピーターをふやすことにより地域経済の活性化へとつなげていくことです。  平成30年度は、春は「シズオカ×カンヌウイーク」やストレンジシードを中心とした5月の同時期開催イベント春フェスとして、秋は大道芸ワールドカップ富士山コスプレ世界大会を中心とした11月の同時期開催イベント秋フェスとしてパッケージ化しました。  パッケージ化の効果ですが、各イベントをチラシやマップ、ウエブ上に集約し、まとめて情報発信することで、平成30年度の春フェスでは全体で29年度より8万人増の50万人を超える来場者数となり、まちは劇場の生み出す価値の1つである経済的価値を高めることができたと考えております。  また、秋の大道芸期間中に実施したアンケートでは、静岡市の印象として、多様なイベントがあり、まちを歩いていてとても楽しかった、まちが絵本のようだったなどとの感想をいただき、まちなかで楽しく満ち足りた時間を過ごしていただいたことでまちは劇場の文化的価値を高めることができたと感じております。  課題としましては、各イベントの一体感をさらに高めていくこと。新たに、夏フェス、冬フェスを構築すること。さらには、フェスティバルに絡めて飲食や宿泊、まち歩きなどを充実させていくことが挙げられます。  今後、本市が一年を通じてフェスティバルが楽しめるまちとしてさまざまな取り組みを行うことで、まちは劇場を推進してまいります。  次に、まちは劇場パフォーマンススポット事業の概要と進捗状況についてです。  まちは劇場パフォーマンススポット事業は、まちは劇場の生み出す3つの価値のうち、特に文化的価値経済的価値に注目した取り組みです。まちのさまざまな空間をパフォーマンスの場として開放することでパフォーマーの自主的な大道芸やダンス、音楽などの活動を促し、365日わくわくドキドキするまちの実現を目指すものです。  進捗状況ですが、10月にパフォーマーの公募を行い、50組62名が審査に合格しました。現在、ライセンスの交付手続を進めております。スポットは、中心市街地の人通りの多い公共空間のうち、JR静岡駅北口地下広場葵スクエア、札の辻など8カ所を選定いたしました。  パフォーマンスを開始する12月15日、その日はILoveしずおか協議会が主催する冬しずおまちワンダーランドクリスマスステージと同時開催することで、中心市街地にぎわいを演出してまいります。  今後は、スポットや出演者、実施日を拡大していきます。そのためにも民間との連携などを強め、パフォーマーやコーディネーターの育成にも取り組んでまいります。  最後に、市民参加型舞台公演事業の概要と進捗状況についてです。  市民参加型舞台公演事業は、まちは劇場の生み出す価値のうち、特に社会的価値に注目した取り組みです。市民参加型舞台公演事業は、2020年の東京オリンピックパラリンピックが掲げる共生社会の実現を本市においても市民の皆さんと進めていくために、健常者と障害者がともに同じ舞台に立ってつくり上げる静岡オリジナルダンス公演です。  進捗状況ですが、2020年の本番公演を目指し、初年度の取り組みで障害も1つの個性であると捉え、一人一人が輝くことを重視したユニークで独特な表現手法や舞台表現におけるバリアフリーのあり方などを学びながら、ワークショップを開催しているところです。平成31年3月24日には成果発表の場として、静岡市民文化会館中ホールでミニ公演を開催する予定となっております。  あらゆる人々が共働して1つの舞台作品をつくり上げるこの事業を通して、誰もが自分の可能性を100%生かすことのできる社会の実現と一人一人が輝く市民が主役のまちは劇場を推進してまいります。 7 ◯総務局長(大長義之君) 改元に伴う公文書の取り扱いについての2点の御質問にお答えいたします。  まず、元号が昭和から平成に変わった際の文書事務における対応についてでございます。  昭和64年1月7日に昭和天皇が崩御され、同日、現在の元号である平成が公表された後、翌日8日に平成へと改元されました。これを受け、公文書の表記については改元後の1月8日以降の公文書から新元号である平成に変更いたしました。この昭和から平成への改元はあらかじめ想定されていたものではなかったため、平成への表記の切りかえの準備を改元前に行うことはできませんでした。  したがいまして、システムが改修されるまでのシステムから出力された帳票や改元前に作成した文書については昭和と表記された文字を、平成に訂正する対応を行いました。  次に、公文書の日付の表記の見直しについてでございますが、現在、公文書に元号の記載を義務づける法令はありませんが、これまで国や他の地方公共団体などの行政機関が作成する文書は、元号表記を基本としています。  本市においても、統一的な事務処理のため元号表記を基本としています。  来年5月1日に改元が予定されていますが、改元をきっかけとした表記の変更は考えておらず、元号で表記していたものについては、引き続き元号による表記としてまいります。  なお、本市が作成する文書の中でも、長い期間で比較する統計資料などのように西暦表記としたほうがわかりやすいものもありますので、今回の改元とは切り離し、文書の性質に応じてわかりやすい表記に努めてまいります。 8 ◯危機管理統括監(海野剛幹君) 自然災害対策についての2点の御質問にお答えいたします。  初めに、台風第24号においてどのような被害があり、どのように対応したのかについてですが、この台風の特徴は暴風による被害が多く発生したことです。  まず、人的被害ですが、屋外での転倒などで5名の軽症者があり、建物被害では市内全域で全壊5件、半壊1件、一部損壊390件と、住宅の屋根や外壁などが破損する被害が多く見受けられました。  さらに、市内において停電が発生し、10月1日午前2時の7万5,800戸を最大に、停電の状態が長く続いた地域もありました。この停電によって、公共施設では水道施設の断水や濁り、小中学校の休校のほか、生涯学習施設、斎場などの運営にも影響がありました。  また、暴風以外の被害では、葵区で土砂崩れなどにより道路が4カ所通行どめとなり、清水区では床上浸水1件が発生しました。  次に、どのような対応をしたのかについてですが、台風の接近に伴いタイムラインを設定し、9月30日午後5時に市内全域を対象に避難準備・高齢者等避難開始情報の発表と77カ所の指定緊急避難場所の開設を行い、早目の避難を呼びかけました。また同日の午後10時55分には土砂災害の発生のおそれがより高まったことから、土砂災害警戒区域内の住民に対し避難を勧告しました。  その避難の状況については、最大で34カ所の指定緊急避難場所において78世帯124人の自主避難者を受け入れております。その後、大雨警報の解除に伴い、10月1日の午前6時10分に避難に関する情報を解除し、午前10時20分には全ての指定緊急避難場所を閉鎖いたしました。  次に、静岡県弁護士会ニュースの災害時Q&A集の活用を広めるための取り組みについてですが、まず、この静岡県弁護士会ニュースの災害時Q&A集は、実務経験に基づく具体的な内容で作成されており、被災者支援のために大変有益なものと認識しております。現状としては、静岡市地域防災計画に掲載するほか、災害時など必要に応じていつでも閲覧することができるよう、市ホームページにも掲載しております。また市内75カ所の地区支部には拡大コピーしたものを備えており、避難所が開設される際には速やかに掲示できるよう体制を整えております。  大災害時は、大きな混乱が想定されることから、市民の不安や混乱を少しでも軽減するために有効なツールとして、事前周知の拡大は必要と考えております。  今後、市政出前講座において被災者支援に関する情報の1つとして紹介していくほか、いざというときのための保存版防災マップなどの改定時に合わせて、この災害時Q&A集を掲載するなど、あらゆる機会を通じて周知を図ってまいります。   〔21番福地 健君登壇〕 9 ◯21番(福地 健君) 御答弁いただきました。  意見・要望は最後にまとめて言います。  それでは、2回目の質問に入ります。  まず、改元に伴う公文書の取り扱いについてです。  先ほど、1回目の質問で30年前の対応と、引き続き元号・和暦を基本とする当市の姿勢を確認いたしました。
     2回目の質問では、来年の5月に向け、本市ではどのような準備を進めていくのかをお聞きしたいと思います。  他都市の事例で恐縮ではありますが、人口約72万人を有する東京都大田区では、天皇陛下が御退位されることが決まってから、各部署でどの程度の対応が必要となるのか洗い出しを行ったそうです。その結果、一般の市民が多く利用する区役所窓口では、住民情報を記録するシステムやマイナンバーを管理する住基ネットワークシステムなどの改修が必要なほか、住民票や印鑑登録証明書など申請書46種類に平成の元号が使われているため、書式の変更や記入例の見直し等も全て差しかえが必要との結論に至りました。  現在は、新たな元号が決まる前にできる対応として、システムの改修の予算要求をしたりシステム会社とのやり取りを行っていて、今後、国の方針などを踏まえて本格的な準備を進めるということであります。  これら他都市の動向を踏まえてお聞きしますが、本市では公文書における日付を元号表記とした場合、改元時にどのような課題が想定され、それに対してどのような対応を行っていくのでしょうか、お答え願います。  次に、自然災害対策について、2回目です。  1回目の質問では、今回の被災状況と本市の対応を確認した上で、災害時のQ&A集と被災者支援チェックリストの市民への周知を進めてほしいと申し上げたところですが、2回目の質問では、発災時の情報発信のあり方についてお聞きしたいと思います。  先ほどの答弁にもありましたとおり、今回の台風被害による停電や断水は広範囲に、また長期にわたりました。それゆえ、市民からは、いつになったら停電が解消するのか、給水所の場所はどこにあるのか、何時から何時まで実施しているのかといった生活に必要な情報を求める声が多く寄せられました。私のもとへは、小学校は休校になるのか、保育園に子供は預けられるのかといった子育て世代からの問い合わせもありまして、非常時に生活に密着した情報を集め、届けることがいかに難しく、また大切であるかということを実感しました。  先日11月27日に、中部電力の勝野社長は定例の記者会見を行い、台風24号被害では情報発信、情報共有に問題があったとして、停電状況の情報発信拡充や自治体との連携強化を進める旨の発表をされました。また新聞や放送、情報通信各社などでつくる協議会も29日に、水害や土砂災害時の情報発信に関する連携構想を発表したところであります。  私は、これら民間企業、団体と同様に、静岡市でも市民が求める災害情報をしっかりと静岡市民に届けられるように情報の集約と発信力を強化する必要があると考えています。  そこで、現在注目しているのが、災害の発生予告や被災状況、支援の取り組みなど、あらゆる情報をリアルタイムで細かに発信することのできる市単独の防災ポータルサイトの構築です。  近年、土砂災害被害に見舞われた広島市が構築した防災ポータルサイト、その名も、広島市防災ポータルはとても秀逸で、市内を小学校区単位できめ細かに分け、さまざまな情報をリアルタイムで表示する仕組みになっています。電気・ガス・水道などのライフラインだけでなく、バスや鉄道、医療機関のサイトなどともリンクで結ばれていて、ほしい情報がすぐに得られる仕組みになっています。  こうした災害時における情報発信は、市民の安心・安全、市の魅力に直結すると考えますが、現状、本市の取り組みはどのようになっているでしょうか。  現在の本市における災害情報の配信状況をお聞きしたいと思います。  最後に、まちは劇場について、2回目です。  ここでは、オール静岡による推進体制がどのように進められているかについてお聞きしたいと思います。  文化的、社会的、経済的、これら3つの価値を生み出すまちは劇場の推進を進めるため、本市としては、1、まちのあちこちで人が集まる公共空間をつくり出すこと。2、文化・クリエイティブ活動に取り組む人々を応援していくこと。3、静岡市が誇るさまざまなイベントを首都圏にPRしていくこと。この3つを強力に進めていくことがよくわかりました。  しかし、これを担当課であるまちは劇場推進課が全て行うということは不可能であり、当然役所内部の局間連携や民間団体との連携、市民ボランティアの協力などが不可欠であります。  今から3年前、私はこの場でCCC、ザ・センター・フォー・クリエイティブ・コミュニケーションズ、当時は、静岡市クリエーター支援センターという名称でしたが、このセンターの取り組みについて質問させていただきました。  現在は、七間町水道局庁舎の1階で文化・クリエイティブ産業振興センターという名称で活動しているCCCは、その名のとおり、文化・クリエイティブ産業において官民一体となった取り組みを行い、関連産業の収入の増加や雇用の創出等に積極的に挑戦しています。  そんなCCCのもう1つの役割は、まちは劇場推進課と連携し、まちのにぎわいを創出していくことであると理解しています。私も以前、七間町で毎日仕事しておりましたので、ここ数年の七間町、人宿町の変わりように大変驚いていますが、このまちなかという立地や文化・クリエイティブ人材が活躍するにぎわいづくり事業というものに期待が高まるばかりです。  そこで、最後にCCCの取り組みについて、まちは劇場の推進に資する事業内容の実績と成果、今後の取り組みについて教えていただきたいと思います。  質問は以上です。よろしくお願いします。 10 ◯総務局長(大長義之君) 公文書における日付を元号表記とした場合の改元時の課題と対応についてでございますが、来年の改元に当たっては、その1カ月前に新元号が公表されることが想定されており、昭和から平成に改元されたときとは異なり事前にシステム等の改修を行うことができることから、公表された後に作成される文書において、来年5月1日以降の日付を表記する際は新元号を表記してまいります。  しかし、新元号の公表前に発送する文書、または作成する文書については、本来、新元号とすべきところも平成と表記されて市民の皆様に届き、混乱を招きかねないという課題がございます。そのため、これらの文書につきましては、新元号に読みかえていただく文書を同封することや西暦の併記などにより、市民の皆様の混乱を招かないよう対応してまいります。 11 ◯危機管理統括監(海野剛幹君) 本市が把握した被害の情報を市民の皆さんにどのように配信しているかについてですが、現在、災害に関する情報として市のホームページに気象に関する情報や避難に関する情報などを掲載するほか、台風などにより生じた被害情報は各所管で情報を収集し、市のホームページへの掲載や関係者への連絡により情報を配信しております。また各所管の被害情報を取りまとめて各報道機関への情報提供も行っております。  今回の災害時において、市のホームページに被害情報を所管ごとに別ページで掲載したことで、市民の皆さんが必要とする情報になかなかたどり着けない状態であったことから、今後は、同一ページ内からワンクリックで応急給水場所や生活再建に関するお知らせなど、必要な情報が入手できるよう、またライフラインの復旧状況など市民生活に直結するような情報についても加えて発信できるような仕組みを検討してまいります。  また、市民生活を守るための正確かつタイムリーな情報を発信するためには、庁内各局からはもちろんのこと、ライフラインなどの関係機関から相互に必要とする情報を迅速に交換できる仕組みづくりにも取り組んでまいります。 12 ◯経済局長(池田文信君) 静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)の事業のうちまちは劇場の推進に資する取り組みについてですが、CCCはクリエイティブ産業の振興を通じ、地域文化、地域経済の活性化を図ることを目的としています。  その中で、まちは劇場を推進するため、クリエーターによる創造的な活動の拠点として、文化芸術の持つ創造性を交流人口の増加による消費喚起や多種多様な人々の参画といったまち全体のにぎわいにつなげること、すなわち、文化的価値経済的価値社会的価値に結びつけ、まちは劇場が生み出すこの3つの価値をともに高めていく役割を担っています。  人を引きつける才能や技術を持ったクリエーターは、まちは劇場を推進する重要な担い手です。こうしたクリエーターの集積と育成を図るため、平成28年、29年の4月に著名なアートディレクター浅葉克己氏によるセミナーを開催しました。これには、県内外から100人を超えるクリエーターやクリエーターを目指す若者が参加し、クリエイティブ談議に花を咲かせるなど熱気あふれる催しとなりました。  また、平成28年度から毎年3月に、ダンス、音楽、演劇といったさまざまなパフォーミングアーツを展開する七間町ハプニングを実施しています。  平成29年度には、CCCを中心とした七間町から人宿町までのエリアに、劇場や空き店舗、路上などを利用した9つの会場を配置して回遊性を持たせ、滞在時間が長くなるよう工夫して訪れた人々の消費を促しています。  また、この七間町ハプニングには、市民の皆さんがパフォーマーとして参加したほか、リオのパラリンピック閉会式で世界を魅了した大前光市氏が迫力あるパフォーマンスを披露して会場を沸かせるなど、まちに多くのにぎわいをもたらしました。パフォーミングアーツに触れた人々からは、初めて見たパフォーマンスに感動した、定期的な公演も見てみたいといった声をいただいています。  こうした取り組みにより、CCCの創造的な活動の魅力を広く市民の皆さんに伝えることができ、利用者数も移転前の2倍に迫る約4万5,000人に増加しています。  今後、CCCでは、パフォーミングアーツ等に精通したコーディネーターを新たに配置しまちは劇場の推進体制を強化します。そして、静岡音楽館AOIやミライエ・リアンなど周辺の文化施設等と連携して刺激と感動を与えるさまざまな仕掛けを展開することにより、365日わくわくドキドキするまちは劇場をさらに推進し、地域経済の活性化につなげていきたいと考えています。   〔21番福地 健君登壇〕 13 ◯21番(福地 健君) ありがとうございます。  最後は、意見・要望です。  まず初めに、改元に伴う本市の対応につきまして、こちらはしっかりと準備を進めていただいているようで安心しました。  30年前に比べますと、今は多くのコンピューターシステムを使用しているため、この改修作業にはある程度の予算や時間がかかることが予想されます。引き続き国の動向を注視し、公文書等の扱いに万全を期していただけますようお願いいたします。  次に、まちは劇場の推進です。  まちは劇場の推進は、本市が最も優先して取り組むべき5大構想の1つであります。先ほどの答弁で、今後は夏フェス、冬フェスの構築も進める旨のお話がありましたが、現状においては春フェス秋フェスもまだ静岡市民には定着しておりません。まずは本市市民への周知活動をしっかりと進めていただき、おもてなしの機運を高めていただきたいと思います。  そして、先ほど田辺市長もおっしゃっておりましたが、同時に世界、とりわけ近隣アジア諸国に向けた情報発信、観光客誘致を戦略的に進めていただけますよう要望したいと思います。  最後に、災害への備えについてでありますが、田辺市長は東日本大震災のあった2011年に市長に就任されました。ですから、私は、田辺市政には自然災害対策に全力を注がなくてはならない重大な使命があると考えています。  幸いなことに、ここ何年か本市では大きな自然災害が発生してこなかったことが理由かどうかはわかりませんが、本市が得意としてきたソフト対策による防災活動に進展が見られないように感じています。災害情報をリアルタイムで配信する防災ポータルサイトの構築、先ほど、危機管理統括監から前向きにという御答弁がありましたけれども、それ以外にも、今はとまってしまっている防災ラジオの販売も改めて進めていただきたいと思いますし、先ほどお話しした静岡県弁護士会ニュース被災者支援チェックリストなどの全戸配布もどんどん進めていただきたいと思います。  また、静岡市消防団は、組織力も装備力も全国トップクラスだと私は思っています。180台を超える車両に搭載されているマイクとスピーカーを使って避難勧告や避難指示を呼びかけることができれば、防災無線が聞こえないという声はなくなるかもしれません。防災も、あるもの磨きからスタートしてはいかがでしょうか。  最後になりますが、田辺市長は先日、市政運営を家づくりに例え、1期目で強固な家の土台を、2期目では柱を築いたとおっしゃいました。ぜひ、ここで1度設計図を見返して、災害に強い構造となっているかどうかを確認していただき、その上にわくわくドキドキできる誰もが住みたくなるような快適な家を築いていっていただきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 14 ◯議長(田形清信君) 次に、鈴木節子さん。   〔24番鈴木節子君登壇〕 15 ◯24番(鈴木節子君) では、通告に従いまして質問いたします。  まず、国民健康保険について。  今議会は、加入世帯の所得が低いのに負担が重いという構造的問題に対し、国保料を引き下げ、暮らしを守る立場で質問します。  全国知事会、全国市長会などは、国保の構造的問題として加入世帯の所得が低いのに他の医療保険より保険料が高く負担が限界に達していると指摘し、抜本的な財政基盤の強化が必要と主張しています。  まず、本市の実態をお聞きいたします。  皆さん、配布いたしました資料をごらんください。  1点目に、加入世帯は年金生活者、非正規雇用が多くを占め、所得も低所得世帯が大半を占めています。本市の加入世帯の職業別構成割合、所得額別階層はどのような特徴があるのか。  2点目、国保は、他の医療保険と比べ保険料が高く負担が著しく重いという実態があります。平均保険料を比較すると、中小業者の労働者が加入する協会けんぽの1.3倍、大企業の労働者が加入する組合健保の1.7倍という水準です。国保料の所得に対する負担率は、協会けんぽ、組合健保など他の保険者と比較してどういう状況か、伺います。  3点目、本市の国保基金残高61億円は、政令市比較でどういう水準か、伺います。  4点目に、平成29年度決算は23億6,000万円の黒字、そして基金が61億円、合わせて84億円になります。これまでの合計額の推移はどのような額だったのか。また80数億円という活用可能額をこれまで持ち続けてきた理由として、インフルエンザ流行など不測の医療費増額に備えるためと当局は説明してきましたが、今年度からは県が保険給付費を全額市町に支払うため、その必要はなくなりました。これまで、100億、98億、88億と高額な活用可能額を持ち続けてきたことが果たして適切だったのか、その必要があったのか、検証を伺います。  次に、市民文化会館再整備についてです。  当局は、これまで市民文化会館が担ってきた文化芸術機能に新たにスポーツという付加価値のあるアリーナ整備によって、スポーツ観戦、コンサート鑑賞で交流人口の創出、経済波及効果、まちなか活性化などの効果が期待できると説明しています。  しかし、まちづくり検討委員会の議論を重ねるにしたがい、ホールとアリーナを併設することでさまざまな問題が浮かび上がっています。  紹介しますと、限定されたスペースに必要な諸機能や諸室配置は可能か。来場者の安心・安全な動線確保、避難計画は厳しいのではないか。果たして選ばれる施設となり得るのか。中途半端な施設は避けるべきという意見まで出ています。  質問の1点目に、検討委員会の議論は、まちなか活性化、選ばれる施設、交通アクセス、既存施設の機能維持などの論点から評価の議論を行っていますが、どのような議論が交わされているのか、それぞれの論点から評価内容を伺います。  2点目に、アリーナの需要についてです。  当局は、7,000席のアリーナで年間50万人来訪者が増加する、現在の約2倍、100万人が訪れると試算しています。5,000席、7,000席規模のアリーナ事業費は最大で174億円です。大変膨大な額です。当局は民間資金やノウハウを施設整備や管理運営に活用することで財政負担の軽減化、平準化を図ろうとしていますが、需要予測を慎重に冷静に捉える必要があります。  全国のアリーナの今年度の開催数を御紹介しますと、例えば、神戸ワールド記念ホールは21回、広島グリーンアリーナは22回、朱鷺メッセは19回、サンドーム福井は7回、静岡エコパアリーナは19回と、おおむね月1.5回から1.8回といったところです。  現実的な年間需要をどのように見込んでいるのか、また期待ばかりを先行させるのではなく需要予測を慎重かつ現実的に捉える必要があります。その見解を伺います。  以上、1回目です。 16 ◯保健福祉長寿局長(平松以津子君) 国民健康保険に関する4点の御質問にお答えします。  まず、加入世帯の階層別の特徴についてですが、所得状況別では、年金所得世帯が最も多く、全世帯の約33%を占めており、次に、給与所得世帯が約23%、無所得世帯が約21%と続いております。所得額別では、世帯の合計所得が100万円未満の世帯が全体の約48%を占めており、300万円未満の世帯では約83%を占める状況となっております。  次に、市町村国保の保険料負担率についてですが、保険料負担率は加入者1人当たりの平均保険料額を平均所得で割ったもので、所得に占める保険料の割合を示すものです。厚生労働省が公表している直近の資料によりますと、平成26年度の保険料負担率は、市町村国保が9.9%、協会けんぽは7.5%、組合健保は5.7%、共済組合は6.0%となっております。  次に、基金残高の状況ですが、平成29年度決算で61億961万円余となっており、被保険者1人当たりの基金残高は3万7,613円、政令市における順位は1位です。  基金について、従来は突発的な理由により保険給付費が不足した場合に備える目的で保有してまいりましたが、都道府県単位化に伴い保険給付費が不足した場合への対応は県が設置・運営する財政安定化基金へ移行しました。制度が大きく変わる中、安定的な制度運用を行うため、引き続き基金を活用していく必要があると考えております。  最後に、累計収支と国保基金残高を合わせた活用可能額の推移と検証ですが、活用可能額は、平成26年度が101億3,500万円余、27年度が97億8,000万円余、28年度が88億8,500万円余、29年度が84億7,700万円余となっております。このような推移となった理由ですが、27年度及び28年度には国保料を引き下げ、29年度には据え置きとし、これによる単年度収支の赤字を活用可能額により補うこととしたため活用可能額の大幅な減少を見込んでおりました。  しかしながら、国保料収納率がここ数年にわたり見込みを上回ったこと、ジェネリック医薬品の促進などにより保険給付費が抑制されたこと、国からの交付金が増額されたことに加え、一般会計からの保険料負担緩和のための法定外繰入を24年度から29年度までに77億円余繰り入れたことにより、結果的には活用可能額は大きくは減少せず、申し上げたような推移となっております。 17 ◯公共資産統括監(川崎 豊君) 市民文化会館再整備に関する2点の質問にお答えします。  まず、まちづくり検討委員会では、どのような議論がされているのかについてですが、本年度は、昨年度の検討により得られた意見をもとに、景観・ボリューム、稼げる施設・選ばれる施設など8つの論点に整理し、ホールとアリーナの複合化を含む4つの整備ケースごと評価を行い、議論を深めているところです。  具体的な意見としましては、アリーナでは大規模なイベントを開催することにより市内外から人々が集まり、まちなかの交流人口の増加が見込めることから早期のアリーナ整備を期待する声をいただいております。  一方、ホール機能に加えアリーナを整備することは、敷地の制約により必要なスペースや楽屋などの諸室の不足が懸念されるなど選ばれる施設とするには課題が多いとの意見も出されています。  また、4年半程度の休館期間による文化活動の空白やアリーナ整備に伴う駐車場、送迎者による周辺交通への影響を危惧する意見もいただいております。  次に、アリーナの年間需要の見込みと需要予測を慎重かつ現実的に捉える必要があるのではないかについてですが、年間需要の見込みについては、昨年度実施した調査業務において、静岡市のポテンシャル及び計画地の立地条件などを踏まえ、施設運営事業者やコンテンツ事業者からヒアリングを行い、コンサートなどの音楽興業利用の日数として40日を見込んでおります。その他、プロスポーツや市民利用などと合わせ、年間222日の利用を想定しています。  今後、長期にわたり安定的に運営していくためにも、施設運営事業者及びコンテンツ事業者とのヒアリングを継続し、本市における興業事業を的確に把握しながら施設整備を検討してまいります。   〔24番鈴木節子君登壇〕 18 ◯24番(鈴木節子君) それでは、2回目の質問をいたします。  国保ですが、自治体独自の国保料の減額、免除制度についてですけれども、例えば、他市では、事業の廃止に至らない休止、所得激減、高齢者世帯、障害者世帯、低所得世帯にも減免が適用されています。  本市の場合は、公私の扶助を受けている場合、事業の廃止、災害による資産の損失など基本的最低限の基準に絞り、本来減免されるべき世帯が対象となっていないのが実態です。  減免制度適用世帯は何世帯か、全世帯に占める割合はどうか、適用理由それぞれの内訳と、このように低い適用についてどのように分析をしているのか、伺います。  次に、県に納める納付金についてです。  今年度から、県が国保事業に必要な費用を市町に納付金として割り当てることになりました。市が住民にどれだけ国保料を課すかは、県からどれだけ納付金を割り当てられるかによって大きく左右されることになりました。  納付金の算定方法と算定根拠となる係数は、国保運営方針で定められ、第1期は2018年度から2020年度の3年間です。この間は、納付金の算定の基礎となる係数は大幅な変動がないと思われます。納付金に変動がなければ国保料も大幅改定は必要ないと想定できます。  納付金はどのように算定しているのか。また2020年度までに納付金の額に大きな変動はないと思われますが、どうか伺います。  次に、市民文化会館の再整備についてです。  ホール、アリーナ複合施設で想定される課題について伺います。  1点目に、来訪者の安全対策について、来訪者の動線管理をどのように想定しているのかという問題です。ホール800席と2,000席、アリーナ7,000席、この方たちが、同時開催の場合、最大で1万人が収容されます。終演が重なった場合、一気に1万人が北街道や水落町方面、呉服町方面にあふれ出ることになります。来訪者を安全にトラブルなく帰途についていただくことも設置者の義務です。人の動線の安全確保、滞留空間の確保、災害時の安全な誘導策、避難計画は策定可能かなど、解決策、安全管理についてどのように考えているのか、伺います。  2点目に、機能面、使いやすさについてです。  この地域は、風致地区、建蔽率40%という厳しい条件のもと7,000席規模のアリーナを組み入れた方針で、検討されております。機能面で課題が多々出ております。アリーナは選手控室数が確保できるかとか、運営本部のスペースの十分な確保、そして、音楽イベントの際はトラックの駐車スペースが確保できるかという課題があります。そして、ホールは舞台の奥行や袖が狭くなる、舞台転換ができず演目が限られる、楽屋が少ないなど使い勝手が悪くなるなどの懸念があります。  検討委員からは、施設のスペックを明確にしておかなければ議論の軸も明確にならないのではないか、中途半端な施設整備は避けるべき、3施設全てを計画地におさめることは難しいなどの意見が出されています。このような懸念も出されている、この課題の解決策を持った上での提案なのでしょうか、疑問です。
     こうした課題に解決策は、もう持っておられるのか、伺います。  以上、2回目の質問といたします。 19 ◯保健福祉長寿局長(平松以津子君) 国民健康保険に関する2点の御質問にお答えいたします。  まず、申請減免適用世帯についてですが、平成29年度は国保加入全世帯10万511世帯のうち約0.5%の518世帯が国保料の減免を受けております。そのうち、貧困により公私の扶助を受けている世帯が497世帯で、減免世帯の約96%を占めております。残り21世帯は、災害、傷病、離職、倒産等の特別な理由のある世帯で、件数が少なくなっておりますが、これは勤め先の都合により離職した64歳以下の1,135世帯が別途国の制度で負担減額が図られ、申請減免対象外となったためと考えられます。  次に、納付金の算出方法及び今後の納付金の見通しについてですが、市町ごとの納付金は県において、国が示す算定方法により県全体の保険給付費等から納付金の総額を計算し、各市町の医療費水準、所得水準を反映し算定されます。  静岡県国民健康保険運営方針おいて示されている2018年度から2020年度の算定係数等基本的な算定方法は変わらない予定ですので、納付金の額に大きな変動は生じないものと考えております。 20 ◯公共資産統括監(川崎 豊君) 市民文化会館再整備に関する2点の質問に一括してお答えします。  終演時や災害時の避難計画の考え方と施設スペース不足などの解決策についてですが、検討委員会では、4つの整備ケースをより詳細に評価していく中で、大・中ホールにアリーナを加える計画案では限られた敷地の中で多くの観客を安全に移動させることの困難さや、機能として必要な広さの確保の難しさが見えてきたところです。  現在、それらの課題に対し改善できる方法を検討しているところであり、引き続き検討委員会にて意見を伺いながら市民文化会館の再整備の方向性をまとめていきたいと考えております。   〔24番鈴木節子君登壇〕 21 ◯24番(鈴木節子君) それでは、3回目ですけれども、まず国保の問題です。  今、局長がお答えになったように、かなり所得の低い方たちしか減免されていない。それは、実態なんですけれども、そもそも国保料の負担がなぜ重いのか、その原因として2つの矛盾が挙げられます。  まず、減免制度です。  災害や事業の廃止、所得激減など一時的、臨時的に免除する仕組みではありますけれども、もともと低い方たちへの常設の免除制度ではありません。ここはまだ不十分です。一時的に所得が減って困った人は助けるけれども、ずっと所得が低く困り続けている人は助けないという矛盾した制度です。ここに問題があります。  そして、もう1つの矛盾は算定方式です。国保料には均等割、平等割があることです。世帯員の人数に応じてかかる均等割、世帯ごと定額でかかる平等割が合算して算定され、特に均等割は子供の人数が多いほど、世帯の人数が多いほど負担が重くなる制度です。ほかの医療保険は収入に保険料率を掛けて計算するだけで家族の人数が保険料に影響することはありません。国保だけが著しく重い負担となっているのは、この矛盾によるものです。  我が党は、均等割、平等割を廃止し、国から1兆円規模の財政投入をすれば国保料を協会けんぽ並みに引き下げられる。こうした立場で国に提案をしております。  全国の中では、自治体独自で負担軽減策を実施している市がございます。例えば、仙台市は低所得世帯計2万4,000世帯に2割軽減、軽減されている世帯にまたさらに軽減、5億円の軽減を実施しております。財源は、国から1,700億円、自治体への公費が拡充されており、それを使っております。  恒常的低所得世帯に負担軽減策がないことは、結局は滞納による保険証取り上げ、財産の差し押さえ、預貯金を使い果たして極貧生活に至らしめるなど負の連鎖を繰り返すだけです。恒常的に所得の低い世帯に負担軽減制度を本市も拡充すべきと考えます。その財源は公費拡充分で生み出せますので、ぜひ実施すべきです。お考えを伺います。  2点目に、保険料引き下げについてです。  2020年度までは納付金の変更は見込まれず、84億円の財源があります。今、ここで保険料引き下げに生かすべきではないか。当局は、2020年度以降も納付金が増額することを想定し基金を財源に充てようとしていますが、84億は1世帯当たり8万円引き下げできる額です。本市が国保料引き下げを実施した平成27年度の前年度の活用可能額は101億円、次年度は97億円でした。現在ある84億円は同程度あります。政令市中極端に巨額な基金を一旦、国保料引き下げに活用すべきです。保険料率は国保運営協議会で決定しますが、当局が決意し運協に提案するという手順を踏めばいいのですから、その意思を伺います。  次に、市民文化会館について伺います。  ホールの諸機能についてです。 22 ◯議長(田形清信君) あと1分です。 23 ◯24番(鈴木節子君)(続) ホールについては、整備という基本方針がありますが、アリーナとの複合施設となっても文化芸術活動にふさわしい舞台袖、舞台の奥行き、そして、楽屋数、搬入動線が確保されるのか、確認をさせていただきたいと思います。  現在の市民文化会館は、全国のホールを知り尽くした劇団から、非常にすぐれて使いやすいと評判の高い施設です。これまで以上に高水準にすることを市民は期待しています。ホール機能が十分発揮できるためのスペースや諸室は確保できるのか、その方針を伺います。  これから再整備される市民文化会館については多くの市民が今後数十年活用しシンボルとなる施設ですので、多くの市民の声、利用団体の声を聞くという手順は必要です。市民参加のもとで整備方針を策定すべきと提言し、質問を終わります。 24 ◯保健福祉長寿局長(平松以津子君) 国民健康保険に関する2点の御質問にお答えします。  まず、低所得世帯に対する軽減制度拡充についてですが、国民健康保険は全ての被保険者が等しく保険給付を受け、被保険者全体の相互扶助で支えるという理念のもと、応分の保険料を負担していただくことを基本としています。  しかしながら、低所得者が多いという構造的課題を抱えており、今回の制度改革に伴う公費拡充により財政基盤の強化が図られているところです。  本市におきましては、制度改革の趣旨を踏まえ、拡充された公費を活用しながら保険事業を強化し、保険料の伸びの抑制を図ることで被保険者全体の負担軽減につなげていきたいと考えております。  次に、来年度国保料の引き下げについての考えですが、都道府県単位化により将来的に県内市町の保険料の統一が見込まれる中、現在、本市の国保料は活用可能額の活用により本来集めるべき国保料額より9,000円ほど低い水準となっております。  一方、国からは、段階的に赤字補填のための一般会計からの法定外繰り入れを削減・解消する方針が示されているところです。  こうした中、保険料については制度改革に伴う激変緩和措置を講ずる必要があり、また被保険者の健康増進を図り医療費適正化につなげるための保険事業を推進する必要があります。これら直面する課題に対応し、持続可能で安定した国保財政を維持するため、今後の活用可能額の活用方策も含め、適正な国保料水準について静岡市国民健康保険運営協議会で協議してまいります。 25 ◯公共資産統括監(川崎 豊君) 市民文化会館再整備に関する質問にお答えします。  ホールとしての機能の確保についてですが、現在ある市民文化会館のホールはステージの奥行きや袖の広さにゆとりがあり、また楽屋など必要な諸室も確保されており非常に使いやすい施設であることを多くの利用者の皆さんから伺っております。  再整備におきましても、観客や出演者の皆さんが利用しやすい施設となるよう必要なスペースや諸室などに十分配慮しながら、施設整備を検討していきたいと考えております。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 26 ◯議長(田形清信君) 次に、寺尾 昭君。   〔12番寺尾 昭君登壇〕 27 ◯12番(寺尾 昭君) 災害は、忘れる間もなくやってくるという、最近は大規模な災害が連続して日本列島を襲っております。  私たちの静岡には、近年大災害と呼ばれるものはありませんが、これは、一時の幸運だというほかはありません。  東海地方で巨大地震が起こる確率は、今後30年間で70から80%と言われております。今すぐに起きてもおかしくないと言われております。  静岡県は、第4次地震被害想定を発表、それによりますと、静岡市全体で東海・東南海・南海地震などレベル1の地震、津波と南海トラフ巨大地震のレベル2の地震、津波の場合に分けて、それをさまざまな条件下で想定をしております。震度階級別の面積集計、最高で1,410平方キロメートル、液状化危険度別の面積集計で最高では1,410平方キロメートル、建物の全壊数、最高で9万3,000棟、死者数は最高で1万5,300人、避難者数は最高で33万6,000人余りということで例示をしているわけであります。  これらの災害に対し、本市では、さまざまな地震防災計画を策定しているわけですが、大規模災害に対して静岡市の防災力はどのようになっているのか、幾つかの角度から伺っていきます。  ことしは、台風の当たり年でした。9月末に来襲した台風24号の際には、市内各地域に避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告が出されたわけであります。  しかし、実際に避難した市民は少なかったという状況だったんです。この避難準備や避難勧告に対する市民の受けとめは必ずしもかみ合っているとは言えません。また出された地域が広域のため、自分の住んでいるところが該当するのか当惑したとの意見も少なくないわけであります。  どのような場合に自分の住んでいるところが対象になるのか、どんな事態になったときに避難行動に移るのか、実効あるものにするために市民が判断できる基準を示していくということが必要ではないでしょうか。  そこで、質問ですが、この風水害時における避難の呼びかけの基準はあるのかどうなのか、その点をお聞きいたします。  ハザードマップについてです。  最近の豪雨災害は、まさに一定の狭い地域に想定外の被害をもたらしております。これまでの常識をはるかに超えた雨量により大水害や土砂災害が発生し、短時間で避難不可能な事態になっている。ハザードマップはこのような状況にも応じたものにしていく必要があるんではないでしょうか。  そこで、これらに対応できるようなハザードマップの整備状況について伺いたいと思います。  次に、津波避難対策として、これまでの避難タワーの設置、避難ビルの指定を進めてきているわけです。命山の整備、高速道路や高架橋の上を避難場所としたというところもあります。津波に対する避難対策は格段に向上したと言えるかと思いますが、地域によって配置にばらつきがあること、住民の数と避難施設の収容数とのバランスがとれているのか、避難ビルがいざというときに確実に使用できるような状態になっているのか、そのための日常的な点検の必要性などの課題もあるわけであります。  この点から、津波避難ビルの指定状況と課題について伺っておきます。  次に、安倍川の堆積土砂による河床上昇の問題です。  安倍川沿いの市民から、河床の上昇は水位の上昇につながる、豪雨の際には水が堤防を乗り越えてこないか、堤防決壊につながらないか大変心配だ、堆積土砂を何とかしてほしい、こういう不安の声が寄せられております。  安倍川の管理は、御承知のように国、あるいは上流部分が県ということで、静岡市が直接処理することはできないわけでありますけれども、市民の安全を確保するためには当然無関係では済まされません。  そのためには、国や県を含めた協議を積極的に進めていく必要があります。また今後、市としてどのような対応をしていくのかが課題と言えるわけであります。  そこで、安倍川河床の堆積土砂の現状について伺いたいと思います。  災害に襲われたとき、地域において避難や救助の最前線に立って役割を果たすのは、消防団員ということが言えるわけであります。使命感や責任感が強く、地域住民とも日ごろから顔なじみになっており、頼りになる存在であります。  ところが、東日本大震災では、消防団員、何と254人が命を失うという事態に至っております。公的な職員では、自治体職員も390人が命を失っておりますけれども、その多くが避難支援などの活動中に津波に巻き込まれた方々だったということです。  消防団員の命を守ることは、その後の復旧復興の役割を担う方々という点からも、非常に重要であると思います。  そこで、質問ですが、防災対策を進める上での消防団員の命を守るための対策はどのようになっているのか、伺いたいと思います。  1回目です。 28 ◯危機管理統括監(海野剛幹君) 初めに、風水害時における避難の呼びかけの基準についてでございます。  本市における避難準備・高齢者等避難開始の情報を発表する基準としましては、土砂災害や浸水のおそれが見込まれる状況で、気象情報や河川の洪水予報をもとに発表することとしております。  なお、避難行動を開始する時間帯が夜間にかかるおそれがある場合は、日没前に避難行動ができるよう早目に発表いたします。  さらに、避難勧告や指示の基準としましては、大雨警報が発表されている状況で、県と気象台が共同で発表する土砂災害警戒情報や河川の水位情報をもとに地域を限定して避難を勧告し、災害発生の切迫性が高まった場合には避難の指示をすることとしております。  次に、ハザードマップの整備状況についてでございます。  近年の全国各地で発生する甚大な水害により、水防行政を取り巻く環境が大きく変化しております。平成27年の関東・東北豪雨災害を契機に逃げ遅れゼロなどを目標に、堤防などの施設では守り切れない大洪水は必ず発生するものへと意識を変革し、社会全体で洪水に備える水防災意識社会再構築ビジョンが国から発表され、このソフト対策として想定し得る最大規模の洪水に備える避難情報などをまとめた洪水ハザードマップを作成することになりました。  これを受けまして、平成29年3月に、国管理河川である安倍川・藁科川のハザードマップを作成し、同年8月には富士川のハザードマップを作成し、流域全戸に配布いたしました。  ことしの5月には、静岡県から巴川・長尾川における想定最大規模の浸水域が示されたことから流域の自治会や水防団を対象にワークショップを開催し、その意見を反映させたハザードマップを作成しているところです。  このハザードマップは、A1サイズのカラー刷りで見やすさを考慮したハザードマップとなっています。特に迅速かつ円滑な避難行動につながるよう、避難の呼びかけに対してとるべき避難行動を図解で掲載します。  本年度中に流域全戸に配布するほか、ホームページ上でも閲覧でき、図形や文字など自分に必要な情報を加えてマイハザードマップをウエブ上で作成する機能も追加しております。  これらにより、地域に想定されている災害リスクをみずから認識いただくことで防災意識の向上につなげてまいりたいと考えております。  なお、平成30年度中に、丸子川、興津川、庵原川、山切川の想定浸水域が県から示される予定でございます。同様に進めてまいります。  次に、津波避難ビルの指定状況と課題についてでございます。  東日本大震災当時、本市が指定する津波避難ビルの数は57施設であったものが、防災意識も高まり、現在では147施設を指定しております。また市の指定した津波避難ビル以外にも個々に自治会や町内会がビルの所有者の了承をいただき、そこを避難場所としているビルも数多くあります。  市では、できる限り多くの津波避難ビルを指定していくよう努めておりますが、施設のセキュリティーなどの問題や対象となる浸水区域内の対象ビルの減少により、年々新たな津波避難ビルの指定は難しい状況になっております。  このため、本市では、津波避難ビル整備事業として避難者の安全を確保するための外階段や屋上に手すりを設置する整備などに対しまして、上限1,000万円の補助金を助成する制度を設けております。この制度のさらなる周知を進めるとともに、より多くの避難場所の確保に取り組んでまいります。 29 ◯建設局長(伊東正高君) 私のほうからは、安倍川の河床上昇に関する対応についてお答えいたします。  安倍川では、上流の大谷崩れなどの崩壊地からの土砂流出により、土砂災害や河床上昇など防災上の課題があります。  国では、全国に先駆け、安倍川から世界遺産の構成要素である三保松原の三保半島に至るまでの静岡・清水海岸への土砂移動を管理するため、安倍川総合土砂管理計画を平成25年に策定し、計画的な河道掘削とモニタリングを毎年行いながら同計画のフォローアップ委員会で土砂移動の検証を行い、以降の対策に反映しております。  このことから、今後も、河床上昇に対する適切な河道管理が継続的に行われていくと認識しており、流域自治体として安倍川の治水事業の充実を国へ要望するなどの取り組みを続けていきたいと考えております。 30 ◯消防局長(村田吉伸君) 私からは、消防団員の命を守るための対策についてお答えいたします。  東日本大震災においては、強い使命感のもと住民の避難誘導に当たった多くの消防団員のとうとい命が失われました。  本市としては、発生が想定される南海トラフ巨大地震や各地で多発している風水害に対し、何よりも消防団員の命を守り、消防団が持つ大きな地域防災力を維持するため、3つの対策を講じております。  1つ目は、装備の充実強化です。  これは、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律の施行を受け、活動中の消防団員に危険情報を素早く伝達し共有できるよう携帯無線機を増強しました。また防塵マスクや救命胴衣などを全消防団員に配備し、安全の確保を図りました。  2つ目は、地震発生時の活動マニュアルの見直しです。  内容は、津波浸水想定区域では避難広報活動をしながら、消防団員みずからが津波到達予想時間を考慮した退避行動をとることなど、安全の確保を図りました。  3つ目は、実技中心の研修会の開催です。  これは、消防署と合同で救助資器材の安全な取り扱い方法などを習得し、安全知識の向上を図っています。  今後は、イラストシートを用いて活動現場に潜むさまざまな危険を見抜く危険予知トレーニングなどを導入し、一人一人の安全意識の向上を図り、消防団員の命を守る対策をさらに進めてまいります。   〔12番寺尾 昭君登壇〕 31 ◯12番(寺尾 昭君) 2回目です。  12月2日、静岡県内各地で一斉に地域防災訓練が行われました。全県の参加者は68万人だったということです。静岡市ではどのくらいあったんでしょうかしら。それぞれの地域でその地域に適合した訓練が行われたと報道されております。  私の住む地域でも、自治会で組織をしております自主防災会が中心となって自治会役員がおのおのの任務を分担し、地元の消防団の皆さんも協力して訓練が行われました。多くの住民の皆さん、中高生も、私の行った会場では150人ほどの参加が見られました。私も、実は防災委員の1人なんですけれども、町内の方々と一緒に訓練に参加をいたしまして、消火器の使い方、地下の貯水槽からの水道水の供給、倒壊家屋から助けるためのチェーンソーの使い方、けが人運搬のためのリヤカーの組み立て、災害用簡易トイレの組み立てなど一緒にやりまして、参加者も近年、非常に真剣なまなざしが強まってきたというふうに思っております。  これらの訓練が、いざ発災というときに役に立つのかというような声も実はあるわけでありますが、しかし、みんなが協力し合って取り組むこと自体にやっぱり意味があるんではないかと感じたところであります。  災害対策基本法は、国と自治体の責務はうたわれていますが、地域として市民の役割というところまでは規定されておりません。現在、県内には5,440の自主防災組織があるそうで、ほぼ、100%の組織率だということです。私たちにはある面では当たり前のような感じがするんですが、これだけ組織されているのは、実はほかの県にはないようです。  自主防災組織は、県や市町と協力し地域の防災はみずからの手で担うという意欲を持って、防災資機材の整備、消火、避難、救出、救護、炊き出し、さらに避難所の運営も地域の自主防災組織が行うことになっております。
     毎年の防災訓練が、いざ本番と、これを想定して役に立つ内容にしようとの努力が続けられております。特に、ことしの訓練はこの間の連続する災害を見聞きしてきた皆さんが、そういう状況があって一段と真剣さが加わった訓練だったと感じたわけです。ことしの防災訓練についてのまとめはまだできていないと思いますけれども、これまでの地域防災訓練に取り組んできた経緯から、訓練の内容や課題、今後についてどのように考えているのか、伺います。  災害対策は、あらゆる事態を想定して、市民の生活実態に立脚した対策が必要です。住民の皆さんには食料や水の備蓄、住宅の耐震補強、家具の倒壊防止、避難所などへの避難路の確保、隣近所との協力連携など、日ごろから備えをしていくことが必要だと思うのです。  それには、何といっても市民への周知啓発ということがとても大事だというふうに思うんですが、この辺をどう進めていくのか伺い、2回目とします。 32 ◯危機管理統括監(海野剛幹君) 初めに、地域防災訓練の内容や課題と今後についてでございます。  市民一人一人の防災意識の高揚による減災の実現と地域被害想定に応じた災害対応力の確立を目的に、毎年、自主防災組織を中心として地域に即した内容で地域防災訓練を実施しております。  例年、地域防災訓練は、都市部を中心に働き盛り世代の男性が少ないなど、参加する年代の偏りが課題となっております。  市民一人一人が地域防災の主体であることから、今後、訓練内容を見直すことや自覚を促すことで、各世代がそれぞれの役割を持ち、訓練に参加する仕組みづくりを今後とも進めてまいります。  地域内の多くの方々が参加して訓練を重ねることで、有事の際の実効性が担保され、ひいては地域の防災力向上だけでなく地域コミュニティの醸成にもつながっていくものと考えております。  次に、今後の市民への啓発をどう進めるかについてでございます。  平成27年9月の関東・東北豪雨や平成30年7月の西日本豪雨では、あらかじめハザードマップが配布され、避難の呼びかけが行われていたにもかかわらず、河川の氾濫域に多数の住民が取り残されるという事態がありました。そうならないためには、自助の1つとして、一人一人がハザードマップなどにより地域に想定されている災害を正しく理解していただき、避難の呼びかけに対して自分はどのように行動するのかを平時からシミュレーションしていくことが重要です。  共助としては、避難情報が発表された際に、高齢者の方などが避難行動を速やかに開始できるよう隣近所等が声をかけ、必要に応じた避難支援ができることが基本となります。義務感からではなくコミュニティとして自発的にこのような関係が構築されることは、実効性の点からも望ましいと考えております。  今後とも、本市としましては、市政出前講座、地区防災会議や自主防災連絡会、また各種パンフレット、ハザードマップの配布を通じて、さらなる市民への啓発を進めてまいります。   〔12番寺尾 昭君登壇〕 33 ◯12番(寺尾 昭君) なかなか答えにくいというようなこともあって、私の考えたところの全てが今までの答弁の中には含まれていないわけで、まだ幾つか課題があると思います。その課題について、意見・要望を含めて提起をしたいと思います。  まず、木造住宅の耐震補強助成は、市民の関心も高く助成を希望する市民が多くて予算確保が大変だという状況もあると聞いております。  これは、ぜひ今後も県への要望も含めて、さらに強化をしていってほしいと思っております。  一方、家具の倒壊防止対策がなかなか市民のところに広まっていない。助成があるんだけれども、市民に周知されていないという状況があるということです。このことは、結局、市民がまだ知らないということになるわけでありまして、やっぱり、木造住宅の耐震補強とあわせて、家具の倒壊防止の助成もあるんだということを、もっとしっかり周知を図っていただきたいと思います。  安竹議員の質問に対して、急傾斜地の崩壊対策について市内の対象が654カ所、うち対策が施されているのが300カ所程度という話がありました。毎年、行われているのは数カ所、10カ所にも満たないということでありまして、残り約350カ所を、仮に毎年10カ所やったところで約36年かかるということになってしまうわけです。これでは、対策という点ではかなり間尺に合わないことになると思うんです。やっぱり急傾斜地の崩壊対策についても進むように、県、国にも急いで働きかけていただきたいと思います。 34 ◯議長(田形清信君) あと1分です。 35 ◯12番(寺尾 昭君)(続) 東日本大震災では、自治体職員も390人が命を落としたということで、先ほど申し上げましたけれども、この10月に議員団で陸前高田市を訪れたわけであります。全国から職員を派遣していただいて大変感謝しておりますという話もあったわけですが、しかし、この職員の方は仲間がいなくなったショックと復旧、復興にも大変大きな影響があったと語っておりました。  自治体職員の命を守るということも大事でありますし、もう1つは、職員の削減をするということがこれまでずっと続いてきておりますので、これもぜひ、やめてほしいということも含めて、意見・要望として申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。 36 ◯議長(田形清信君) この際、暫時休憩いたします。         午前11時46分休憩    ───────────────────         午後1時再開 37 ◯議長(田形清信君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  総括質問を続けます。  次に、佐藤成子さん。   〔16番佐藤成子君登壇〕 38 ◯16番(佐藤成子君) 通告に従い、質問いたします。  大項目1点、市政遂行と諮問などを行う附属機関等についてお伺いいたします。  私は、9月議会で、政策の遂行・優先順位は市長の思い1つで、リードで決まると述べさせていただきました。  さて、市長は、30日に議員の総括質問の答弁で、3期目を目指し出馬されることを表明されました。これまでの市長の政治姿勢やこれからのビジョンについてマスコミでもるる報道されています。私も、少しだけ振り返らせていただきたいと思います。  田辺市政は、7年8カ月前、あの3.11東日本大震災の直後、静岡市まちみがき戦略推進プラン、静岡を「希望の岡に」の都市ビジョンを掲げてスタートされました。鳥の眼ビジョン、求心力が強く、世界中から人が集まる静岡。虫の眼ビジョン、災害に強く、安心・安全に人が暮らせる静岡とうたい、ないものねだりよりあるものみがきと種々の政策を遂行されてきました。  9月議会の質問の際のヒアリングで、組織は政策に従うの内容を話していた際、市長の考え、思いは市長就任以来変わらず貫いて、揺らいでいないとある職員の評価でした。なるほどという気もしましたが、時と場合によっては柔軟性もある程度必要なのではないかと感じたところでした。  そして、その後、議員、市民、オール静岡で策定した第3次静岡市総合計画へと継承され、18の政策、重点プロジェクトとなり、現在、5大構想として世界水準の都市静岡、「世界に輝く静岡」の実現を目指しています。そして、今、世界共通の物差しSDGsへと連動させていくというわけです。  この間、市長が述べてこられたのは、政策遂行の選択と集中。財政難と言われる中、ダイエットではなくシェイプアップしての緩急をつけた政策の遂行とおっしゃってきました。思いもよらない自然災害による影響や異常気象によるエアコン設置、また5大構想の歴史、海洋、教育の各分野の拠点づくりなどへの大きな財政出動が見込まれる中、高いハードルの人口維持の数値目標があります。もちろん、それぞれの政策、施策にも目標数値が掲げられています。田辺市長の思いを少しでも多く、少しでも早く形にしていくことが望ましいことなのだと思ってはいます。  そのためには、何が必要なのでしょうか。  市政遂行、政策の実行には、たくさんの人、多方面からの賛同が必要です。私たち議員の思いもそうですが、理解していただかなければなりません。そのために、市長には、さまざまな市政遂行に当たり、専門家や学識経験者、また市民の考えや思いを聞くための附属機関等を設置できる力が付与されています。政策を膨らませ、現実味のあるものに進めていく手段と言えます。政策の数だけあったら大変なことですが、それでもかなりの数で設置されていると想像しています。  前置きが長くなりましたが、市政遂行と諮問などを行う附属機関等の設置、両者の関係性についてお伺いいたします。  諮問するということは、答申をいただくということだと思いますが、その名称からするとそこまでいかないものも多々あるようで、本当にさまざまです。審査会、審議会、協議会、推進委員会、評価委員会、検討委員会などなどです。法律や条例で設置が義務づけられているものもあると思います。附属機関等に関する指針も定められていると承知しております。この指針によれば、諮問や審査、調査をする附属機関と、答申など会としてまとまった意見を出さない外部の委員の個々人の意見を聞く会合である懇話会などを附属機関等と定義しています。  改めて、附属機関と市政遂行の関係性について、静岡市の現状についてどのような状況か、お伺いいたします。  次に、現在進行中の附属機関についてお伺いいたします。  3つの機関についてお伺いいたします。  高等教育のあり方検討会についてお伺いいたします。  これについては、6月議会で早川議員が詳しく質問されていますし、かなりセンセーショナルに新聞報道されたので記憶に新しいと思います。私のところにもさまざまな意見が寄せられましたし、まず私自身、興味のある課題でしたので傍聴させていただきました。それぞれの委員の皆さんがそれぞれに高等教育のあり方について述べていました。これまでに傍聴した審議会等は、まず当局から審議する、あるいは検討する課題が提示され、それをもとに意見を述べるというやり方が大半だったように記憶しておりましたが、検討会のやり方が斬新だなと思いました。  2回終了後の3回目の開催に期待していました。どのような展開をしていくのか、15名の委員のプレゼンテーションをどのように次につなげていくんだろうかと思っておりました。  市長は、委員の皆様には大所高所の観点で幅広く静岡市にふさわしい高等教育のあり方を議論いただき、真の地方創生につながるアイデアを出していただくことを期待していると述べておられます。検討会として議論して、アイデアを出してもらうということで、ここで何らかの結論や答申をするというのではないということがわかります。  6月議会の答弁も承知しておりますし、前出の附属機関の定義にも記載されているとおりですが、私は、この2回終了後いささか時間が経過していますので、今後の展開に興味を持っているところです。  改めてお伺いいたします。  高等教育のあり方検討会は、どのような目的で開催しているのでしょうか。また会の特色についてお伺いいたします。  次に、2点目の開催中の附属機関等についてお伺いいたします。  静岡市旧青葉小学校跡地利活用方針検討懇話会についてお伺いいたします。  既に閉会しておりますが、これに関連しているので静岡市歴史文化施設建設検討委員会について述べさせていただきます。  検討委員会は、平成27年度に仮称静岡市歴史文化施設建設基本計画を策定しております。その中に、建設における留意点という項目があり、1)周辺景観とランドマーク性、2)環境への配慮、3)誰もが安心・安全・快適に利用できる、4)維持管理及びライフサイクルコスト、5)複合施設化を前提として建設、6)国宝、重要文化財等貴重な文化財を保存・活用すると記載されております。  5)複合施設化を前提として建設についてですが、この施設の設置に当たっては、民間施設との複合施設を前提として建設します。ビジターセンター計画については、今後決定される複合施設との関連性を重視し、設置効果を相乗的に高められる内容を検討しますとの記述でした。  そして、平成28年、29年、30年と予算づけがなされる中、2021年度の開館を目指し、仮称静岡市歴史文化施設建設基本設計が示されています。  次のことは、私の認識不足だったと思いますが、11月9日のマスコミ報道で知りました。旧青葉小学校の跡地隣接地の利活用という表現です。え、跡地の隣接地ってどこのことかと思いました。跡地の中には、現在暫定使用されていた観光バスの駐車場は含まれていると思っていました。  お伺いします。  歴史文化施設と民間施設を分棟で進めることは、いつごろ決まったのでしょうか。どのような経緯で決まったのか、お伺いいたします。  また、市が考えている利活用に当たって重視している考え方はどのようなものか、お聞かせください。  今の所管は、アセットマネジメント推進課に移っています。先ほども述べましたが、海洋拠点整備、教育拠点整備、そして、歴史拠点整備、ほかにも清水庁舎や、先ほども話題になっていました市民文化会館整備など、ハード整備がめじろ押しですが、そのたびごとに、民間活用、民間連携の言葉を聞きます。先ごろ、呉服町開発ビル札の辻クロスがオープンしましたが、柳の下に何匹もドジョウがいるとは思えませんが、今年度はどのような検討を進め、利活用方針を策定していくのか、お聞かせください。  最後の質問です。  静岡市行財政改革推進審議会についてお伺いします。  これまでの行革審には、政策外部評価報告に匹敵するようなイメージで、とにかく財源的に1円たりとも無駄遣いは許さないというような厳しい苦言を呈してきたと勝手に私はイメージを抱いておりましたが、今回は歴史文化資源の活用及びその周辺地域との連携による地域活性化について、登呂エリアをモデルとして歴史・文化資源の活用方策という諮問を受けたと伺いました。  最終的には答申するわけですが、どのような観点から諮問を行うのでしょうか。また既に2回終了していますが、委員からはどのような意見が出ていますでしょうか、お伺いします。  以上で質問を終わります。 39 ◯総務局長(大長義之君) 本市の附属機関等の状況についてお答えいたします。  社会環境が複雑化する中で、政策の決定、行政計画の策定、公の施設の設置などの市の重要な意思決定を行う上では、さまざまな分野の専門的な意見や関係団体の意見を踏まえる必要があります。さらに、市民参画の推進を図るため、施策の立案、実施、強化の過程において、市民の皆さんの意見を反映させる必要もあります。  附属機関等の設置は、このような専門的な意見、関係団体の意見、市民の皆さんの意見を市政運営に取り入れるための手法の1つでございます。  こうした本市の附属機関等の数は、本年4月1日の時点で158となっております。また附属機関等の委員の数は、原則として15人以内とし、委員の構成は幅広い分野、年齢層から選任することとするほか、女性委員の割合は40%以上、公募による市民委員の割合は20%以上を目標としています。  これらの附属機関等については、それぞれの目的に応じ、弁護士、大学教授、経営者などの有識者や関係団体の代表者、市民の皆さんを委員として、その意見を聴取し、議論の結果を取り入れながら市政運営を行っております。 40 ◯企画局長(松永秀昭君) 高等教育のあり方検討会の開催目的と特色についてお答えいたします。  地方における人口減少、少子高齢化が進む一方、東京一極集中が解消されない中、優秀な人材を地域で育成し地元で活躍できる仕組みを構築することは、本市の将来にわたる持続的な成長の鍵であると考えております。  このような認識のもと、高等教育のあり方検討会は真の地方創生を図ることを目的に、国レベルでの議論をただ待つのではなく、各分野の有識者を集め、市独自で高等教育のあり方を検討する場を設けることといたしました。  高等教育のあり方は、本市では初めて検討を行うテーマであり、また人生100年時代を迎えライフスタイルが大幅に変わるとの予測や時代の移り変わりに伴う人々の価値観の多様化などを背景に、その役割が大きく変容するものと見込まれております。  さらに、市民の皆さんからの幅広い学びや経済界などから寄せられるさまざまなニーズも十分に踏まえて検討をする必要もあることから、高等教育のあり方は極めて間口、奥行きのあるテーマであると考えております。  そこで、従来のように市が提示した素案に対する意見を求めるという手法はとらず、各委員が論点や解決策を自由に発言するという新たな試みを行っていることが、本検討会の特色であると考えております。 41 ◯公共資産統括監(川崎 豊君) 静岡市旧青葉小学校跡地利活用方針検討懇話会に関する3点の御質問ついてお答えします。  まず、歴史文化施設と民間施設を分棟で進めることとした経緯についてですが、平成27年度に静岡市歴史文化施設建設検討委員会で御意見をいただき策定した仮称静岡市歴史文化施設建設基本計画において、旧青葉小学校跡地は歴史文化施設と民間施設との複合化を前提として活用することといたしました。  その後、28年度に民間施設の導入について調査を進めていった結果、歴史文化施設と民間施設を合築で建てるよりも分棟で建てるほうが、双方にとって建築設計の自由度が高いことや建設スケジュールの制約が少ないことなどから、分棟が望ましいと判断しました。  次に、利活用に当たって重視している考え方と本年度どのように利活用方針を作成していくのかについて、一括してお答えします。  計画地の利活用に当たっては、駿府城三の丸に位置する希少な土地である特性を考慮し、主に3つの考え方を重視していきます。  1つ目は、本市のブランディングの向上に資すること、2つ目は、歴史文化施設を初めとした周辺の事業や施設との連携により、相乗効果を生みだせること、3つ目は、駿府城公園周辺の景観へ配慮することです。  今後、この3つの考え方を反映した利活用方針の素案を作成し、民間事業者へのヒアリングを実施するとともに懇話会で意見を伺いながら、本年度末を目途に民間事業者の参画が見込める利活用方針を作成してまいります。 42 ◯総務局長(大長義之君) 平成30年度の行財政改革推進審議会では、どのような観点から諮問を行い、どのような意見が出ているのかについてお答えいたします。  行財政改革推進審議会は、行革実施計画の進捗管理及び諮問事項の審議という2つの役割を担っています。  諮問事項の審議については、行財政改革による単なるコスト縮減だけを目指すのではなく、民間の発想や手法を生かすことでより効果的な行政経営につなげるという観点から行っております。  平成30年度は、歴史・文化資源の活用及びその周辺地域との連携による地域活性化について諮問しました。これは、3次総で目指す歴史文化のまちの実現のため、市内に点在する歴史文化資源をより一層磨き上げる必要があることから、さまざまな分野の委員に多角的な視点で御意見をいただき、その活用方策を見出そうとするものです。  今回は、特に登呂遺跡、登呂博物館、芹沢けい介美術館を中心とした登呂エリアをモデルに取り上げ、これまで主に保護することを重視してきた文化財を観光資源等として活用することで、文化力を地域の活力、経済力に転換し、また市民の皆さんが歴史や文化を通して地域に対する誇りを育むことができるエリアとすることを目指しております。  去る、11月15日に開催した第3回審議会では、登呂遺跡の景観を植樹等によってSNSにも映えるような魅力的な空間に演出したり、訪れた人がゆったりとくつろいだ時間を過ごせるよう民間活力を活用して休憩施設等を設置するなど、規制や制限にとらわれない自由な発想で意見交換を行っていただいたところです。  今後、論点を絞った上で、さらに議論を深め、平成30年度末には答申としてまとめていただく予定となっており、そこで提言のあった方策等については歴史文化のまちの実現に向け登呂エリア以外の歴史・文化資源にも水平展開し、各資源のネットワーク化を図ってまいります。   〔16番佐藤成子君登壇〕 43 ◯16番(佐藤成子君) 2回目に入ります。  意見・要望を述べさせていただきます。  市政推進、政策の推進の幅を広め、形にしていくためには、より効率的、効果的な役割を担っていると言える附属機関等の役割の一部を御紹介、御答弁いただきました。  それぞれの質問を1回しかしないということは、答弁の聞きっ放しみたいで深まらず、何か物足りない感じです。何でそうだったのか、どうしてやらないのか、などなど聞きたいところではございますが、現在進行中なので結論はもちろん、経過も未知数ということなのでしょう。残念ながら踏み込むことができませんでした。  それぞれ答弁いただいたことについて、意見・要望、思いを述べさせていただくことにいたしました。  高等教育のあり方検討会について、市長の6月の答弁です。  国の人生100年時代構想会議の問題意識の共有で、論点の1つがリカレント教育とわかったということで、再教育、学び直し、生涯学習の説明をされています。多くの先進国は高等教育機関で年配者の社会人学生を積極的に受け入れている。また実際の仕事、職業に結びつく専門大学についても言及されています。そして、学び直しの機会として、今までの人材養成講座を再編・統合して静岡シチズンカレッジを開校しているともつけ加えています。
     私は、傍聴したときも感じたのですが、高等教育機関で学ぶことと人材養成講座で学ぶことを同じテーブルで高等教育として論ずることにいささか違和感を覚えました。  昨日の尾崎議員の質問で語られた、まちづくりは人づくりの人材育成の件、立派に地域デザインカレッジの修了生が育っていることはすばらしいことだと思います。それを、高等教育機関、カレッジの名前ばかりではなく大学化していくならばまた別の話ですが、担当部署の変更もあると思いますが、大学化していくということでなく、リカレント教育の中に生涯学習が入っているといっても、何となく私には違和感があるのです。  これから、あり方検討会で数々さまざまな方向から議論されていくということなので、経過を注視していきたいと思っています。  話は変わりますが、平成21年に葵区御幸町のB-nestに開学した法政大学のサテライトキャンパスについてです。  静岡市としては、産業政策課の中小企業支援の一環として所管し、支援しています。ほぼ10年、撤退することになったと伺いました。イノベーション・マネジメント研究科、政策創造研究科がありました。これまで90名ほどが入学されたそうです。私は、学びたいと思ったときにそばにその機関があることが大事だと思っていますので、この事実はとても残念です。静岡市には、これらを定着させる土壌がないのでしょうか。担当部署として引きとめられなかったのでしょうか。  今後は、どういう形になるかわかりませんが、高等教育機関の一翼を担ってきた事実を、ぜひ、あり方検討会で、どんな経緯で静岡市に開学されたのか、全国でも珍しいサテライト形式でしたが、継続がなぜ難しかったのか、それこそ既存の大学の利活用、連携なども含めて分析していただきたいと思います。  次に、仮称静岡市歴史文化施設の建設とは別のことになりますが、思いもよらない豊臣秀吉の時代の金箔瓦の発見で、これまでの計画だけで前に進むことが可能なのでしょうか。早く、どうしていくのかを検討すべきではないでしょうか。  市長は、以前から、市民の声の醸成ができたら駿府城公園整備で天守台の石垣を積み上げ、行く行くは天守閣をとの思いも伺っていますが、どう進めていくのでしょうか。  今回の行財政改革推進会議は、歴史文化資源の保護から活用への諮問に向けて会議が進められています。広い意味では、これから関連してくる内容だと思いますのでリンクされるのかもしれませんが、現在は登呂地区をモデルに進めると伺っています。既に、登呂博物館協議会、芹沢けい介美術館協議会の附属機関が存在しています。これらとどのように連携していくのか、また、これらとは全く異なる切り口で行革らしい答申にしていくのか、斬新な提案が続いているようですので、期待しているところです。  さて、市長は、静岡市第3次総合計画の5大構想推進の牽引役として、その推進を早める手段としてSDGsがあると説明されました。3次総合を帆船と例えSDGsを風と表現されました。大海原にほどよい風がなければ帆船は動けません。これからSDGsはどんな風になっていくのでしょうか。一つ一つの政策の遂行が大きく市政の遂行につながっていきます。  附属機関等の議論や諮問・答申は、158の機関が存在していると伺いましたが、形骸化しない活発な動きこそが市長のこれからの政策推進につながっていくのではないかと期待しています。  以上で全ての質問を終わります。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 44 ◯議長(田形清信君) 次に、内田隆典君。   〔37番内田隆典君登壇〕 45 ◯37番(内田隆典君) それでは、通告に従いまして質問させていただきます。  今回の質問は、田辺市長の政治姿勢ということで、質問いたします。  最初に、清水庁舎の移転計画についてであります。  この計画は、御案内のとおり、平成29年に現庁舎を清水駅東口公園に移転建てかえを盛り込んだ、新清水庁舎建設基本構想がまとまりました。  平成30年には、これまで5回の建設検討委員会を開催し、新庁舎へ導入する機能を具体化し、施設計画、事業手法等を検討し、新清水庁舎建設計画案がまとまってまいりました。  今後、今月21日から来月21日までパブリックコメントを実施し、第6回検討委員会を開催し基本計画案の確認をするスケジュールを考えているようであります。  問題は、清水駅東口公園への移転ありきで機能、施設計画等の議論を進めてきた点であります。確かにパブリックコメント等を実施してまいりましたけれども、2月実施したパブリックコメントでは清水区民の総応募者数316人中130人、41%の人が建設場所を再考すべきとの意見が寄せられました。これは、3.11の東日本大震災の教訓から、建設予定地は地震が起こった場合、防災拠点の機能不全に襲われるのではないかということからの意見であります。  私もそう考えますけれども、そこで伺いたいと思います。市はこの間、建設検討委員会の議論等で新庁舎の防災対策について十分な議論が行われてきたと認識しているのか、伺いたいと思います。  2点目は、国、県の施設誘致についてであります。  市は、清水駅東口公園に庁舎を移転するとともに、国、県の施設誘致をし、庁舎を中心に一層のにぎわいをつくるとしていますが、この間の議論を見てきますと、誘致は単純にいっていないのではないかと思われます。市として、国、県の施設誘致に対し、どのような対応を行ってきたのか。また国、県の動向についても伺いたいと思います。  3点目は、この地域は、国、県の施設とともに民間施設を誘致するという位置づけであります。どのような状況になっているのか、伺いたいと思います。  次に、中項目の2つ目、生涯学習交流館についてであります。  昨日もこの問題について質問が出されました。  清水区の生涯学習交流館についてでありますけれども、市は、有識者による審議会を開いて利用方法の見直しを諮問し、18年3月、利用料金の統一が望ましいという答申を受けました。答申を受けて、市は、8月末から各区の全館の利用団体を対象に交流館などで説明会を開催してまいりました。  参加者からの意見は、先日の資料にありますように、大変厳しい意見が出されておりました。大幅に変更するか、中止を余儀なくされる団体も出てくるという意見が出されました。  今回の見直し案については、利用団体の内容の徹底ということで1年間は利用料金を含め現状のままでいくということでありますけれども、9条団体への負担増については変更すると言っておりません。  そこで伺いますが、この間の生涯学習交流館の利用方法について、説明で利用団体は理解していると当局は受けとめているのか、伺っておきたいと思います。  2点目は、清水地域の生涯学習交流館は、21の自治会単位に1施設の交流館が設置され、交流館を中心に地域のまちづくりがこの間は進められてまいりました。全国的にも注目を集めてきた公民館活動であります。  今回の利用者負担は、施設利用者の減少につながり、生涯学習の後退につながると考えますけれども、当局の認識についても伺っておきたいと思います。  3点目は、利用者負担についてであります。  当局は、昨日の答弁で3,400万円の収入増と答えていました。今回の見直し案によって9条団体は新たな負担が出てきます。住民サービスが大きく後退すると危惧していますが、当局の認識について伺いたいと思います。  中項目の3つ目は、市民の声を行政にどのように反映していくかについて伺いたいと思います。  市長は、11月30日にこの本会議で4月の市長選に3選出馬の表明をいたしました。今回の質問は、市民から寄せられた貴重な声を、市長は行政にどのように取り入れてきたかという点についてであります。  私は、市長のこの間の対応については極めて不十分な対応だと思います。確かにパブコメ等々は実施をしておりますけれども、根幹と言われる部分については変更しないと極めてかたくなに、市民の意向に後ろ向きな対応をしてきているんではないかと考えているわけであります。  そこで、1点伺いますけれども、清水庁舎の移転計画、桜ヶ丘病院建設問題等、市民生活に重大な影響を及ぼす事項については、静岡市自治基本条例の立場に立って進めるべきだと考えますけれども、市長の見解を伺っておきたいと思います。 46 ◯公共資産統括監(川崎 豊君) 清水庁舎の移転計画に関する3点の質問にお答えします。  まず、新庁舎の防災対策の議論が尽くされているかについてですが、新清水庁舎は、国で定めた官庁施設の総合耐震・対津波計画基準に沿って安全性に十分配慮した構造とすることとしております。  新清水庁舎建設検討委員会では、この基準に沿うピロティ方式や免震構造などを示し、防災対策を専門とする委員の意見なども伺いながら防災・減災について議論しております。  次に、国、県の施設誘致についてですが、清水区のまちづくりを進めていく中でシビックコアという考え方は重要であると認識しており、新清水庁舎の整備に合わせ、国や県の施設誘致に向け働きかけをいたしました。  しかしながら、国や県はそれぞれの施設で営繕計画を定めており、現時点では、新清水庁舎の建設スケジュールとあわせた施設誘致は困難であることがわかりました。  そこで、中長期的な視点に立って、国、県の施設誘致について今後も協議を進めていく場を設ける方向で関係機関と引き続き調整してまいります。  最後に、誘致しようとする民間施設はどのような状況かについてですが、民間事業者とのヒアリング結果を踏まえ、静岡市立地適正化計画で清水駅周辺地区に立地が望ましいとされ、集客や交流に寄与する宿泊施設、飲食店、物産店などの誘致を想定しております。 47 ◯市民局長(豊後知里君) 生涯学習施設についての3点の質問についてお答えします。  1つ目の利用方法の見直しに係る説明会における参加者の理解についてと2つ目の使用料の負担による影響についてですが、今回、利用団体への説明会を31回開催し、1,424団体の参加をいただきました。説明会では、常に丁寧で、わかりやすい説明を心がけ、説明会終了後も利用者の相談に答えるなど、理解を求めてきたところです。  その説明会でいただいた主な意見として、冷房や電気を使っているのだから利用者が使用料の負担をするのは当然であるなど、施設の維持管理に対する考慮から利用者負担について理解を示す意見をいただいています。  一方で、有料化により団体の運営ができなくなるなど反対の意見もいただいており、これにつきましては、昨日も望月議員の質問にお答えしたとおり、新しい制度への移行を年度が変わるタイミングでの実施とし、準備期間を1年間設けることや、「午後」という利用時間区分を前半と後半に分けるなど利用者の御負担を減らし、団体の活動にできる限り影響のないよう対応を既に検討しているところです。  また、今後予定しているパブリックコメントにより、広く市民の皆さんの意見をお聞きしながら、引き続き施設を御利用いただき、生涯学習活動の推進につながるようにしていきたいと考えております。  3つ目の今回の見直しによる住民サービスへの認識についてですが、生涯学習活動を初め市民の皆さんの活動を進めていく上では、住民サービスとして施設の耐震補強や建てかえ、修繕を行い、持続可能な活動の場を提供していくことが必要と考えております。  その活動の場である公の施設を将来にわたり維持管理していくためには、多額の費用が必要であり、施設の維持管理、運営に要する経費については利用する人と利用しない人との均衡を考慮し、応分の負担をお願いしております。  このことから、生涯学習施設においても施設の利用者に対し応分の負担を求め、公平性、公正性を確保することが必要と考えております。  なお、今後も充実した生涯学習活動を継続していただけるよう、生涯学習活動を目的とする団体を仮称利用認定団体として認定し、使用料については一般料金の半額とすることで御理解をお願いしているところでございます。 48 ◯企画局長(松永秀昭君) 重要な政策の根幹にかかわる市民意見の反映についてですが、平成17年4月1日、政令指定都市移行に合わせ、市議会の議決を受け制定した静岡市自治基本条例では、市民主体のまちづくりを基本理念に、市民の市政への参画権や市民意見の聴取、市民からの提案等について規定しております。  この自治基本条例は、本市における法体系の最上位に位置される条例であり、まちづくりに対する基本的な考え方を規定したものであることから、重要な政策の決定や計画策定の際には市民の皆さんから意見を聴取し、その施策に反映するよう努めております。   〔37番内田隆典君登壇〕 49 ◯37番(内田隆典君) 2回目です。  市長の政治姿勢ということで3項目を出させてもらったんですけれども、1つぐらい市長が答えてくれるかと思ったんです。3選出馬を表明しているわけで、市長の政治姿勢ですから、局長の答弁は答弁としますけれども、市長が一言ぐらい触れるのかと思って楽しみにしていたら、そうでなかった、残念です。  それで、清水庁舎の移転計画についてでありますけれども、防災問題で国が定めた耐震や津波基準等に沿ったピロティ構造等、いろいろ述べていただきましたけれども、基本構想の検討会が5回、基本計画について5回と。この10回は1回当たり2時間ですから、20時間。この20時間の中で防災問題というのは私は1割に満たないんじゃないかと思っているんです。極めて不十分だということですから私は問題提起をしたわけであります。国、県の施設についても、今の答弁からいきますとほとんどもうめどが立たないし、庁舎建設のスケジュールにはもう沿っていかないということですよ。今までが、庁舎を建てて、国、県の施設も来るからそこを中心に地域の経済活性化ということのようでありましたけれども、何かもう見えてこないということであります。  庁舎問題で1つ質問をさせていただきたいと思いますけれども、10月に私たち議員団で岩手県の陸前高田市というところを視察してまいりました。ここは、皆さん御存じのとおり、あの3.11の津波で、庁舎を含めて大変な被害に遭ったところです。  今、13メートルくらいの堤防をつくり、庁舎をどこにするかという議論にも大体終止符を打ち、高台を含めて幾つか検討され、市民の皆さんは、最終的には津波浸水想定区域──津波被害に遭ったところだけれども、盛り土をして、そこに建設しようという議論になっているみたいです。  陸前高田市は3.11の被害に遭ったから、高台か、津波浸水想定区域で地域経済活性化、利便性を含めて検討をして、津波が来たところかもしれないけれどもということで議論をしたみたいです。  静岡市の場合は、4カ所が津波浸水想定区域で、選ぶことはできないわけですよ。ここが大きな違いだと思っている。  それで、私は職員の皆さんに聞いてみました。何を重視しましたかと。職員の皆さんは、人命が一番だと。人命優先でこの地を、皆さんに提示してきたんだということですよ。  静岡は違う、経済、経済。人命を軽視しているとは言いませんけれども、ここが大きな違いなんです。  私は、人命を優先に考え、津波浸水想定区域に移転すべきではないと考えますけれども、改めて、認識を伺っておきたいと思います。  それから、生涯学習交流館の問題で、理解を求めてきたとか、電気代を使うんだからそれはしようがないじゃないか等いろいろ意見があったけれども、しかしですよ、局長、一番多かったのは、使用料の2分の1かもしれないけれども、それを負担したらもう会がやっていけないと。これはもう、やっていけないって言うんですから御案内のとおり大変なことですよ。まちづくりに行政がみずからブレーキをかけていると言われてもしようがないですよ。大変なことですよ、認識が甘い、あなた方は。  説明会での意見の特徴と、きのう答弁の資料が出されました。制度を統一するなら清水区側の制度に一元化を17件、一元化によって活動を縮小してしまう10件、有料化によって団体の運営ができなくなる19件です。説明会では、今、局長から話がありましたように、清水区内で21館でやって約1,400団体から1人ずつ参加、1,400団体ですよ、こういう人たちが参加をしている。大変心配しているわけですよ。  当局は、いろんな意見を参考にしながら最終的な調整を図るということを説明会で言っているようでありますが、利用者負担を行える状態ではないと私は思いますけれども、担当局長は、どう思いますか。お聞かせください。  それから、市長の政治姿勢の中で市民の意見を行政にどう反映させたかということで、局長は自治基本条例の趣旨ということでいろいろ説明をしましたが、あなた方が決めたこの条例というのは、パンフレットにもありますように静岡市で言えば憲法に位置づけているんですよ、あなた方は。この位置づけは、こう書いてありますよ。  条例というのは、市民生活に重大な影響を与える問題が生じたときには、市の執行機関だけで決定せずにと、パブリックコメントについて単に市民の意見を聞くだけでなくて、そのことを市政に反映していくことと。  やっていないから、だから言っているんです、やっていないから、あんた方は。憲法、あなたたちが決めたこの自治基本条例に基づいた行政運営やっていないから私は言っているんですよ。本当は怒りたくないんだよ。やっていないから言っているんですよ。市長、何か反論あったら言ってください。 50 ◯公共資産統括監(川崎 豊君) 清水庁舎の移転計画に関して、人命を最優先に考え、津波浸水想定区域に庁舎を移転すべきではないとの考えについてでございますが、新庁舎建設地の清水都心は、静岡市津波防災地域づくり推進計画において、都市機能の更新と集積に合わせ、津波避難施設として機能する建物や被災しても機能する建物をふやすことで防災機能のさらなる充実を図る区域として位置づけられております。  そのため、新庁舎には、地域住民や来訪者が迅速かつ安全に避難できる施設整備が求められております。  そこで、静岡県で進めている防潮堤の整備に加え、新庁舎は、地震、津波に強い構造とし、ペデストリアンデッキで周辺施設とつなげることで災害時に緊急津波避難施設として機能する安全な空間を創出し、地域の防災力を高める施設ともなると考えております。 51 ◯市民局長(豊後知里君) 生涯学習交流館に関する使用料の負担についてですが、施設の運営にかかる経費に加え、老朽化による耐震補強や建てかえ、修繕費が増大する中、これらの施設を維持していくためには施設の利用にかかる使用料などが、これまで以上に財源が必要であると考えております。  そのため、説明会において御理解を求めてきたところでございます。   〔37番内田隆典君登壇〕 52 ◯37番(内田隆典君) 清水庁舎の移転計画ですけれども、県が防潮堤をつくるから、災害が、随分縮小するかというようなことも言いましたけれども、県当局自体が、この防潮堤をつくっても若干の防潮堤の役割は果たすけれども、津波の心配は残ると言っておりますし、何か津波に強い構造としてペデストリアンデッキとか何かって言って、それで防災力の向上になると。私はそういう地域に選定すること自体が、問題であると思っているんです。あたかもこういうことをやれば安心みたいなことを、説明せざるを得ないんでしょう、もう決めたから。だけれども、それは問題である。  生涯学習交流館ですけれども、局長は、理解を求める理解を求めるって言っていますけれども、3,400万円ぐらいの負担がどれだけ清水地域の生涯学習交流館での、社会教育活動の後退につながるかってことを考えれば、こんな提案はできないと思いますよ。公民館、清水地域ではまちづくり、社会教育活動の拠点として大きな役割を果たしてきたわけですよ。 53 ◯議長(田形清信君) あと1分です。 54 ◯37番(内田隆典君)(続) 残念ながら、平成20年度に所管が教育委員会から市民局に移されたと。このことで指定管理者導入に道を開いたということで、私は心配していたんです。市長は、平成23年の選挙で当選して、初めての本会議に提案したのが、6月議会での清水区の生涯学習交流館への指定管理者の導入しようとする条例改正案ですよ、市長が提案したんですよ。何を考えているかってとんでもないなと思っているんですよ。  私は、清水地域がいいとばかり言っていません。静岡地域の交流館の活動もすばらしいところがあるんです。静岡地域では、日曜休館がないとか、印刷サービスが使いやすかったり、利用申し込み受け付けでも、静岡地域でもいい活動をやっているんですよ、そういう施設になっています。  清水と静岡のいいところをとって、これを利用するような形で提案すればいいじゃないですか。もう完全にこれは、静岡、清水の合併公約に違反しますよ。 55 ◯議長(田形清信君) 以上で総括質問を終了いたします。  ただいま議題となっております議案第157号ほか16件は、既に配布した議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。    ───────────────────   日程第19 議案第174号 平成30年度静岡市一    般会計補正予算(第5号) 外17件 56 ◯議長(田形清信君) 日程第19、議案第174号平成30年度静岡市一般会計補正予算(第5号)から日程第36、議案第191号工事委託契約の締結についてまでを一括議題といたします。  説明員から提案理由の説明を求めます。 57 ◯副市長(小長谷重之君) 今定例会に追加提案をいたしました議案につきまして、私の分担事務についてのところを御説明申し上げます。  議案集4)をごらんください。  表紙をめくって、議案説明をごらんください。  議案第174号は、一般会計の補正予算(第5号)で、職員の給与改正に要する経費のほか、小学校等へのエアコンの設置に要する経費や台風24号により被災した農業用施設の再建等への助成に要する経費などを計上しております。  補正予算の総額は49億3,100万円余で、補正額を加えた累計予算額は3,228億1,600万円余となります。  なお、繰越明許費は、校舎等改修事業費等において年度内の完了が見込めないものについて、翌年度に繰り越して使用するものでございます。
     また、市債の補正は、小学校建設事業等の変更でございます。  議案第175号から議案第184号までは、いずれも各種会計の補正予算で、職員等の給与改定に要する経費を増額しようとするものでございます。  議案第185号から議案第189号までは、職員等の給与改定のための関係条例を一部改正しようとするものでございます。  説明は以上でございます。 58 ◯副市長(美濃部雄人君) 引き続き、私の分担事務にかかわるものについて御説明申し上げます。  同じく、議案集4)、1枚めくって議案説明の2ページ目をお開きください。  議案第190号及び議案第191号は、いずれも工事委託契約の締結で、一般県道入江富士見線桜橋橋梁かけかえ工事の委託契約を締結するものでございます。  説明は以上でございます。 59 ◯議長(田形清信君) これより質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、発言を許します。  寺尾 昭君。   〔12番寺尾 昭君登壇〕 60 ◯12番(寺尾 昭君) 重要な議題が提案されましたので、質疑をいたします。  議案第189号の小中学校の教育職員等の給与に関する条例の一部改正にかかわり質疑を行います。  2017年4月、県費負担教職員の給与負担等の権限が県から政令市に移譲されました。これに関し、教職員給与について、平成29年、静岡市の人事委員会勧告で、現行の本市の小学校及び中学校職員の給与制度については、本市の地域手当の支給割合を適用させず、静岡県と同等の支給割合を適用するなど、他の職種との均衡がとれていない点が散見されていることから、今年度、つまり昨年度ですけれども、今年度中に必要な見直し等を行い、他の職種との均衡がとれた給与制度を確立する必要がある、このように昨年の市の人事委員会勧告で述べております。  さらに、ことしの人事委員会勧告では、静岡県の教育職給料表と同様の給料表及び特例率がことしの4月から新設されました。このことを踏まえ、当該制度を継続する間は静岡県の教育職給料表の改定状況を考慮した改定を行うことについては理解できる、つまり、特例率などを新設されたことです。これは理解できるけれども、権限移譲の趣旨を踏まえ、本市独自の給与制度を確立することが望ましい、本市独自で給与制度をしっかりつくりなさいという勧告をしております。  表現は、昨年とことしで変わっておりますけれども、県からの権限移譲により任用と給与が一本化されたということになったわけで、地域手当などが県と異なっていたことを踏まえて、本市として他の職種との均衡をとるようにというような趣旨を述べているわけであります。  それでは、今、副市長から提案されましたけれども、本年の給与改定で均衡がとれたのかどうなのかと、ここが問題であります。  実は、きょう提案された中身では残念ながらとれていないんです。  小中学校の教職員は、これまで県の給与制度の適用を受けていたわけでありまして、もちろん本市の制度と制度的な違いということがありますから、単純に均衡をとるということもなかなか難しいということも私もわかっているつもりであります。しかし、これは放置しておいてはいけないことではないかと、これは皆さん一致できるんじゃないかと思うんです。  そこで、質問をするわけですけれども、平成30年、昨年、2年にわたって同様の勧告がされているわけですが、ことしの勧告をどのように受けてとめているのか、この点を、まず1つお伺いいたします。  それから、今、提案された改定は、先ほど私が言いましたように残念ながらまだ他の職種との均衡がとれていないという状況がありますが、県の教職員の給与水準とは均衡がとれたのかどうなのか、ここの2点を質問したいと思っております。  質疑ですので、意見は言えないのが残念ですけれども、以上です。 61 ◯教育局長(遠藤正方君) 議案第189号についての2点の質疑にお答えいたします。  まず、平成30年の人事委員会勧告の受けとめについてですが、小中学校教職員の給与は、平成28年度までは県が負担して決定する仕組みであったものが、第4次地方分権一括法により29年度にこの権限が移譲されました。  この経緯を踏まえ、本市では、小中学校教職員の給与については、当面、これまで県で支給されていた水準から大きな変化がない連続性のあるものとすることが重要だとの判断をしてまいりました。  このため、権限の移譲によって本市の給与条例を制定した際には、県が給与を決定していたときの水準を考慮したものといたしました。  このたびの市人事委員会勧告については、このような前提を理解していただけたものと受けとめており、勧告制度を尊重した条例案を提出いたしました。  次に、静岡県の教育職員の給与水準とは均衡が図られているのかについてですが、現行制度では、給料表、地域手当の支給割合、給料月額に乗じる率について県と同一としています。  今回の改正案では、県の改定状況を考慮した給与改定を行うことから、引き続き給料表などにおいて県のものと均衡を図ることができると考えております。 62 ◯議長(田形清信君) 以上で質疑を終了いたします。  ただいま議題となっております議案第174号ほか17件は、お手元に配付した議案付託表(その2)のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。    ─────────────────── 63 ◯議長(田形清信君) 次に、今期定例会で受理した請願2件は、既に配布した文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。    ─────────────────── 64 ◯議長(田形清信君) 以上で本日の日程は終了しました。  本日はこれにて散会いたします。         午後2時2分散会    ─────────────────── Copyright © Shizuoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...