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  1. 札幌市議会 2014-10-03
    平成26年(常任)経済委員会−10月03日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成26年(常任)経済委員会−10月03日-記録平成26年(常任)経済委員会  札幌市議会経済委員会記録            平成26年10月3日(金曜日)       ────────────────────────       開 会 午前9時59分 ○長谷川衛 委員長  ただいまから、経済委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  最初に、議案第8号 平成26年度札幌市一般会計補正予算(第2号)中関係分を議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎西田 スポーツ部長  議案第8号 平成26年度札幌市一般会計補正予算(第2号)のスポーツ部関係分について、その概要をご説明いたします。  今回の補正予算は、FISノルディックコンバインドワールドカップ2015札幌大会補助金及び平岸プールの設備修繕に伴うものとしまして、議案書16ページの第2款 総務費 第2項 市民生活費 第6目 スポーツ費2億3,100万円の増額補正に関するものでございます。  具体的には、まず、一つ目として、平成27年1月に、大倉山ジャンプ競技場白旗山競技場を会場として開催されるFISノルディックコンバインドワールドカップ2015札幌大会における運営費の一部を補助するものでございます。  また、二つ目は、体育施設運営管理費の追加として、平岸プールの床の高さを水圧で上下させることができる可変床システムについて、老朽化によるふぐあいを補修するものでございます。 ○長谷川衛 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆宝本英明 委員  今お話がありました平岸プールの改修事業について簡潔に伺わせていただきたいと思います。  まず、平岸プールの利用状況についてですが、平岸プールは、札幌市内で、唯一、観客席のあるプールでありまして、大会をするときには1,414人の観客が観戦可能な施設だと聞いております。施設には50メートルの長水路と25メートルの短水路の二つのプールがあり、長水路、短水路ともに日本水泳連盟の公認を受けておりまして、特に長水路の公認プールは、北海道内には平岸、野幌、函館、帯広の4カ所しかないため、大規模な大会も開催されているというふうに伺っております。  そこで、質問ですが、平岸プール年間利用者数大会開催数など利用実績はどのようになっているのか、伺いたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  平岸プールの利用実績についてのご質問でございます。  平成25年度は17万6,726人で、ほかの札幌市温水プール平均利用者数10万9,913人を大きく上回っております。また、大会開催数につきましては、平成25年度では、全市レベル以上の大会で15大会が開催されておりまして、札幌市民体育大会ジュニアオリンピック北海道予選日本マスターズ水泳大会などが開催されております。 ◆宝本英明 委員  次に、可変床の運用についてですが、平岸プールは、水圧で床を上下させて水深を変えることができる可変床の設備があるプールでして、水深が変えられるという特徴によってさまざまな水泳競技に対応できる施設となっていると思います。
     そこで、質問ですけれども、施設運営の中で可変床の特徴を生かしてどういった活用をされているのか、教えていただきたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  平岸プールの可変床の活用についてでございます。  まず、大会時には主催者からあらかじめ水深の指定があるため、それに応じて水深を変更しております。  次に、一般開放時には、50メートルプールの水深を1.2メートルにしておりますが、飛び込みやシンクロナイズドスイミングの練習等を行う場合には1.5メートルに設定しているほか、小学生の利用が多い時間帯等は水深を80センチに設定するなど、利用者の利便性を高めるために活用しているところでございます。 ◆宝本英明 委員  今伺ったところによりますと、平岸プールは、多くの全市、全道の大会が開催されているとのことでありました。平岸プールが使えなくなれば、公認大会の中止など、市民スイマーへの影響が大変なことになると思います。  僕もサッカーをやっておりますが、スポーツをやっていると、大会に出るという目標があったり、記録を更新することを主にやっている方もいたり、また、健康増進のために頑張っている子どもたちや大人のスイマーもいらっしゃると思います。そういった方々が落胆しないように、市内で唯一の公認の長水路施設をしっかりと修繕、保全していただきたいと思います。  平岸プールの可変床は、設置からもう25年が経過しておりますが、これまでに大きな改修や機器の更新を行っておらず、応急的な修繕等、毎年の部分的なオーバーホールで対応していると聞いております。水深の調整については、利用者の安全性にもすごくかかわってくることでありますから、ふぐあいの部分をしっかり修繕していただいて、安全に利用していただくことが非常に重要だと思います。  そこで、今回、可変床のふぐあいを補修するということでありますが、ふぐあい発生の経緯や保全の内容はどういったものなのか、伺いたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  平岸プールの可変床の保全についてであります。  平岸プールの可変床は、床パネルを支えるシリンダーを水圧の力で上下させるシステムとなっておりますが、平成25年12月から翌年1月にかけてシリンダーが途中で停止したり、水圧を管理する制御弁が動かなくなるなどのふぐあいが発生しております。また、点検作業によってシリンダーの傷が進行していることや、床パネルの高さを測定する装置の数値に狂いが生じていることがわかっております。これらのふぐあいは応急処置により対応しておりますけれども、利用者の安全や大会開催への影響を考慮しまして、配管やバルブ等を更新して可変床の抜本的な補修を行うものでございます。 ◆宝本英明 委員  伺っておりますと、この施設は、市民にとってかなり重要なものだと思います。保全、修繕するということですが、プールにまつわる事故は全国的にも多く、痛ましい事故もありますので、修繕については、水泳をやられる市民の皆さんの安心・安全のためにも全面的にしっかりとやっていただくことを要望して、質問を終わりたいと思います。 ◆伊与部年男 委員  このプールは、温水なのでしょう。札幌サンプラザにプールがありますね。もう7〜8年前ですけれども、そのプールを使用している父兄から調べてくれという要請が私のところにあったのです。それは何かといったら、水のことです。施設・設備はともあれ、一番肝心なのは水です。温水の場合、水が傷んでしまってアレルギーを出すと。これは、塩素を相当に注入してきれいな水にして、安心・安全なプールにしないとだめなのです。ですから、問題は水なのです。  そこで、水の対応をどのようにしているのか、率直に聞かせていただきたい。  実際に、サンプラザでは、相当の塩素を使って浄化しています。5〜6年前からそういう苦情は出なくなりましたけれども、前はそうだったのです。そこで、このプールも、水についてどのように対応しようとしているのか。  今回、改修ということで一番大事な時期ですからね。また新たに対応するとなると大変なことになります。ですから、水の問題についてしっかりした答弁をいただきたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  サンプラザの水の関係でございますけれども、当然、公的温水プールに準じるプールとして活用していただいておりますので、衛生的な管理をしているものと考えておりますが、今、伊与部委員からそのようなご指摘がございましたので、水の問題についてよく調べてみたいというふうに思います。 ◆伊与部年男 委員  調べるのはいいけれども、平岸プールは、塩素を相当使うのでしょう。使わないのですか。使うのでしょう。塩素できちんと浄化して、安心・安全な水を供給することになっているのでしょう。そこだけは確認したいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  塩素を使って衛生的な管理に努めているということでございます。 ○長谷川衛 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第8号中関係分を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  異議なしと認め、議案第8号中関係分は、可決すべきものと決定いたしました。  次に、冬季オリンピックパラリンピック開催調査の結果についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎西田 スポーツ部長  冬季オリンピックパラリンピック開催調査の結果についてご説明させていただきます。  資料につきましては、議案の後ろにクリップどめで資料1、資料2を配付しております。調査結果につきましては、資料1の開催調査の結果報告によりご説明させていただきます。  この調査につきましては、近年の冬季オリンピックパラリンピックの開催内容のほか、オリンピックで求められる施設等の基準をもとに、札幌で開催した場合の競技施設や選手村など関連施設建設費大会運営費経済波及効果等の調査を行いました。  1の想定される大会規模でありますが、過去大会の期間や参加選手数などを調査いたしまして、札幌で開催する場合の大会規模を想定いたしました。  まず、オリンピックにつきましては、大会期間は2月の17日間、参加選手数は2,800人、参加国・地域数は88、競技数は7競技98種目、観客数は125万8,000人となっております。  次に、パラリンピックにつきましては、大会期間は3月の10日間、参加選手数は550人、参加国・地域数は45、競技数は5競技72種目、観客数は21万5,000人となっております。  2の競技施設適合結果につきましては、オリンピックで求められる施設基準等をもとに、市内は、サッポロテイネ札幌国際スキー場、さっぽろばんけいスキー場札幌藻岩山スキー場の4カ所、市外はニセコグランヒラフ富良野スキー場の2カ所の調査を行いました。  まず、サッポロテイネ札幌国際スキー場についてでありますけれども、コース造成等の検討が必要になりますが、アルペン、フリースタイルスノーボードのうち、滑降と複合を除くスキー競技につきましては基準に適合しております。さっぽろばんけいスキー場札幌藻岩山スキー場につきましては、コース造成等の検討が必要になりますが、アルペン、フリースタイルスノーボードのうち、滑降と複合、スーパー大回転を除くスキー競技については基準に適合しております。アルペンの滑降と複合につきましては、市内のスキー場は不適合となりましたけれども、道内ではニセコグランヒラフ富良野スキー場は、コース造成等の検討は必要になりますが、標高差の基準において適合しております。  次に、市内の既存施設につきましては、大倉山ジャンプ競技場宮の森ジャンプ競技場は、改修が必要ですが、適合しており、白旗山競技場は、適合、西岡バイアスロン競技場は、コース拡幅が必要ですが、適合しております。次に、月寒体育館美香保体育館藤野リュージュ競技場真駒内屋外競技場の4施設は、観客席数の不足等から不適合となり、真駒内屋内競技場は、一部の競技について不適合となってございます。  次に、裏面の3の開催経費についてでありますが、直近のソチオリンピック長野オリンピックなどを参考にするとともに、札幌市の負担額につきましては、長野オリンピックを参考に試算いたしました。競技施設建設費大会運営費など、開催に必要な経費は4,045億円を見込んでおりまして、そのうち、市が負担する額は715億円となっております。  競技施設建設費につきましては、開閉会式は札幌ドームを想定いたしまして、月寒体育館真駒内屋外競技場など6施設は建てかえを想定して995億円を見込んでおりまして、そのうち、市が負担する額は254億円となっております。選手村やメディアセンター等の建設費につきましては、選手村は4,500人、メディアセンターは1万人の受け入れを想定して1,139億円を見込んでおりまして、そのうち、市が負担する額は232億円となっております。  次に、大会運営費につきましては、長野からバンクーバーまでの過去4大会の大会運営費の平均額から1,861億円を見込んでおりまして、市の負担額は194億円となっております。  招致経費につきましては、長野オリンピックと2020年の東京オリンピックの招致費用の平均額から50億円を見込んでおりまして、市の負担額は35億円となってございます。  4の経済効果などにつきましては、開催中に訪れる観光客は377万人、開催に伴う経済波及効果は道内で約7,700億円、雇用誘発数は道内で約6万1,000人との試算となっております。  以上が、札幌で開催する場合の費用や効果などの調査結果となります。  今後のスケジュールといたしましては、現在、開催経費や効果、課題などについて広報さっぽろ10月号で市民の皆さんにお知らせしているほか、1万人市民アンケートで市民意見を募集いたします。また、10月6日には、「冬季オリンピックパラリンピック招致を考える」シンポジウムを実施いたしますので、多くの方が招致について考える機会を提供していきたいというふうに考えてございます。 ○長谷川衛 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆宝本英明 委員  今、ご報告がございました冬季オリンピックパラリンピック開催調査の結果について、何点か質問させていただきたいと思います。  最初に、招致に向けた課題についてですが、広報さっぽろ10月号に、6ページにわたってオリンピックパラリンピックを開催する意義や効果、費用の試算、想定される大会規模や課題などについて載っております。こちらに、オリンピックパラリンピックの開催が決まりますと、開催都市として世界的な注目度が高まって、大会期間中のみならず、世界各国から大勢の観光客が札幌を訪れることが見込まれ、海外から訪れる選手や観光客と触れ合うことで文化の違いを肌で感じ、世界に目を向けるきっかけになるといったことが開催の意義として書かれております。  そこで、大会の招致、開催についての課題も広報さっぽろの中で触れられておりますが、主な課題についてもう少し具体的に説明していただきたいと思います。  さらに、札幌が招致を想定しているのは、2026年大会とのことでありますが、昨日とけさの新聞報道では、2022年の冬季大会の立候補都市のうち、オスロが招致を断念いたしました。現在、中国の北京とカザフスタンのアルマトイが立候補都市として残っておりますが、このままで行くと、2018年の韓国の平昌大会に続いて2022年もアジア地域での開催となります。このことで2026年の札幌招致についても大きな影響があるのではないかと思いますが、その点についてどのようにお考えになっているか、伺いたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  まず、1点目の招致に向けた課題についてでございます。  一つには、オリンピックは、1都市での開催が原則になりますけれども、アルペンの滑降と複合につきましては、標高差の基準を満たす会場が札幌市内にはありませんので、市外での実施となりますことから、北海道や開催地となる自治体との協力体制の構築が必要となってまいります。  二つ目には、競技施設の建設に当たりましては、長野オリンピックパラリンピックの例を参考に、国、都道府県、開催地の費用負担の割合をそれぞれ2分の1、4分の1、4分の1と試算しておりますけれども、現在、国などの財政的支援が明確ではないため、招致に当たりましては強く要望していくことが必要になります。  三つ目には、選手村、メディアセンター等の建設に当たりましては、後利用を念頭に民間と連携した施設の建設を想定していますことから、国内はもとより、国外企業からの協力が不可欠でありまして、投資を促す取り組みなども必要となってくると考えてございます。  次に、2点目のオスロの招致断念による影響についてでございます。  冬季五輪につきましては、競技施設の整備とか大会後の維持管理等にかかわる財政負担に加えまして、スキー競技における地形や気候等の制約などで財政的基盤やその位置などの観点から大会を開催できる都市がかなり限られてきていると思います。開催都市を決定する際には大陸間のバランスが考慮される可能性もございますけれども、先ほど申し上げたとおり、開催可能な都市が限られている現状を見ますと、現在想定している2026年の招致が直ちに難しいとは言えないというふうに考えております。  いずれにいたしましても、現在、市民意見の募集を始めたところでありまして、市民、議会、経済界などからの意見を踏まえまして、札幌市として招致をすることにした場合には、引き続き、情報収集に努めまして、関係機関と協議を重ねながら具体的な招致計画を検討していきたいと考えてございます。 ◆宝本英明 委員  仮定の話ですけれども、3回連続のアジア開催では、大陸間バランスを含めて厳しいことになる可能性もありますが、現時点でそういうお考えであれば一生懸命やっていっていただきたいと思います。  今お話がありましたが、オリンピックパラリンピックを開催するには、必要な経費として、総額4,045億円、札幌市の負担額は715億円と試算されているということでした。競技施設については、月寒体育館美香保体育館などの既存の施設はオリンピックで求められている基準に適合していないので、氷上競技の施設はほとんど新設しなければいけないというお話がありました。近年のオリンピックでは、ほとんどの施設が後利用について問題になる状況であります。ソチオリンピックパラリンピックでは、現在はどのようになっているのかわかりませんが、施設の後利用について、青写真はあるものの、資金確保のめどが立っていないとの報道が大会終了後にありました。本来であれば、後利用については、施設計画をつくる段階で十分に検討しておく必要があると思います。  そこで、大会のために整備された競技施設の後利用について、現時点でどのようにお考えになっているのか。  それから、選手村、メディアセンター等についても1,139億円の整備費用がかかるとの試算でありますが、どのような想定で試算されているのか、また、その後利用についてどのようにお考えになっているか、教えていただきたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  まず初めに、競技施設の後利用についてであります。  国際大会基準を満たす施設が整備されることによりましてさまざまな冬季スポーツの国際大会の開催が可能になりますことから、世界、とりわけ東アジアにおける冬季スポーツの牽引都市としての役割を担うことができるというふうに考えてございます。また、国内はもとより、競技施設が十分ではない近隣諸国もスポーツ合宿などでその競技施設を利用できる仕組みをつくることによりまして、大会開催後の競技施設の有効活用が図られると同時に、アジア全体の冬季スポーツ競技力向上が図られる効果も期待できるところでございます。  いずれにいたしましても、具体的な競技施設計画を策定していく際には、大会終了後に有効活用されるよう、しっかりとした検討を行っていく必要があるというふうに考えてございます。  次に、選手村、メディアセンター等の試算と後利用の関係についてでございます。  選手村、メディア村及びメディアセンターにつきましては、再開発等の補助を活用し、民間投資を呼び込み、官民の連携により大会後も活用される施設整備を想定してございます。具体的には、選手村につきましては、公営住宅、マンション、ホテル及び商業施設への転用を、メディア村につきましては、マンション及びホテルへの転用を、メディアセンターにつきましては、展示場及び商業施設への転用を想定して試算しているところでございます。 ◆宝本英明 委員  本当にいろいろな課題等があると思います。1972年の札幌オリンピックでは、当時、僕は3歳でしたが、既に42年がたち、オリンピックを経験していない世代が多くなった現在、この札幌でもう一度オリンピックを開催し、一流選手の熱戦を間近に見ることで、市民、とりわけ次代を担う子どもたちが夢や誇りを持つ心を育む効果がもちろん生まれると思いますので、非常に重要でいいことだなと思います。  ただ、札幌というまちを考えると、招致に当たっては今後の札幌市のまちづくりのあり方を十分検討しなければいけないと思います。また、交通インフラについても、先ほどお話がありましたが、ほとんどは新規で建てることになれば、場所もこれから検討していくことになると思いますので、再度、交通インフラを整備しなくてもいいような場所に集積するなど、最低限、これぐらいの交通インフラ整備で済むのだというような工夫を凝らしていただくなど、そういった点にも十分配慮して大会開催計画を検討していただきたいと申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ◆井上ひさ子 委員  私からも、数点質問させてください。  1点目は、アンケートのことです。  もう既にアンケートが実施されているということで、広報さっぽろにもただいま報告があったようにその詳細が載っています。私は、市民の皆さんがきちんとわかり、判断できるようなアンケートにしてほしいなと思っていましたところ、内容は、前回よりは絞り込んで簡単なアンケートになっておりますし、自由にお書きくださいという欄もあるので、それはいいのかなと思いますけれども、こういうときはやはり財源の問題についても1項目を起こして判断いただくことがあってよかったのかなと思うのです。  5番に開催費用や維持費など財政面のことや後利用のことなどが書いておりまして、この説明を見たら具体的にわかるだろうと思うかもしれませんが、もっとそれに沿うようなアンケートの項目にすべきだったのではないかなと思いますので、その辺をどのように検討されたのか、まず1点、伺います。 ◎西田 スポーツ部長  市民アンケートの関係でございます。  市民アンケートにつきましては、住民基本台帳から無作為で選んだ札幌市全域の18歳以上の男女1万人に調査票を送付しまして、返信用封筒にて回収する方法で行うものでございます。  そこで、市民が判断できる内容にということでございますが、今回、市民の皆さんが招致について考えることができるよう、冬季オリンピックパラリンピックの開催経費や効果、課題などを掲載した広報さっぽろ10月号の特集記事を同封したところでございます。このことによりまして、招致について考えていただきながらアンケートに回答することができる内容になっているものと考えております。  また、財政的な観点の意見を把握できる質問を1項目起こしてはどうかということでございました。  市民アンケートにつきましては、冬季オリンピックパラリンピックが開催される場合の関心事とか札幌市が招致することの是非など、七つの設問を設けたところでございます。財政的な観点の意見につきましては、委員からご指摘がありましたとおり、開催される場合の関心事を問う設問の回答の中で把握できるよう選択肢を設けるとともに、自由記載欄も設けておりますことから、市民の意見を広く把握できるよう工夫したつもりでございます。 ◆井上ひさ子 委員  市民の関心をつかんでいきたいという気持ちはわかります。広報さっぽろは全ての家庭に配られていますね。でも、細かい字を何ページも読むのはなかなかきついことですので、その辺はやっぱり工夫していただければと思います。実際に始まっていますので変えることはできませんけれども、今後に生かしていただきたいと思います。  そこで、前回は夏ですからオリンピックの招致はしませんでしたが、反対意見を見ますと、財政面で不安だというのが341件、そして、施設の維持費、後利用が203件、それから負担が大きいということが圧倒的に上位になっています。また、どちらでもないという方々の圧倒的な思いもこの上位三つと重なっております。  そういう面で、私は財源についても少しお伺いしたいと思います。  1972年の冬季オリンピックより、競技数も参加者も多く、規模が本当に大きくなっていますね。先ほどのご答弁を聞いていたら、国からの支援が明確ではなく、これからメニューが決まっていく段階であるのかもしれませんけれども、建設費や運営費とも膨大な財政負担が予想されます。  そこで、東京では一気に進んでいますが、財源についての振り分け、分配、国などとのもろもろの関係はどのようになっているのか、参考にお聞かせください。 ◎西田 スポーツ部長  東京オリンピックパラリンピックの財政負担及び内訳ということかと思います。  公表されております東京都の立候補ファイルや招致活動報告書では、開催に係る費用が6,933億円となってございます。この内訳としましては、国際オリンピック委員会の負担金やスポンサー収入などが4,025億円、競技施設の建設費等として東京都の負担が1,608億円です。国は特別な財政措置は行わないこととしていますものの、新国立競技場の建設費としまして、スポーツ振興くじ、いわゆるtotoを所管しております日本スポーツ振興センター、JSCの負担が1,300億円となってございます。 ◆井上ひさ子 委員  都とtotoのお金ですね。totoからは1,300億円ということですが、札幌でこれから行っていくとなると、私は、本当に国の支援が求められると思います。それがない中でやっていくとなると、どうするのか、やっぱりtotoからもらうのかなと、その辺はすごく不安だと思います。さらに、北海道の財政状況もあります。そして、市費が715億円ですので、民間の方々や経済界からも同等の支援ということで投資していただかなければできないのかなと思うのです。  さきのオリンピックから40年以上も経過して、建物が老朽化していることは、今、利用しているところからもさまざまな声が出ていると思います。これを契機に更新して、新しくかえていきたいという気持ちは重々わかります。しかし、社会情勢の変化とか、高齢化に向かう今日、本市経済は本当に大丈夫なのかと私は大変心配するのです。大会の経費だけではなく、道路整備も含めて、それから、札幌で初めて冬にパラリンピックを開催するということで、障がいを持たれている方が安心・安全なコースをたどっていけるかという問題も含めたら課題はとても大きいと思います。  やはり、長いスパンで見たときに、将来に負担を残すようなことをしてはならないと思います。これは、平成17年の夏季オリンピックの招致のときに市長が述べていましたね。今度は、一転してこれを進めていきたいということですので、その辺の見通しについて伺っておきます。 ◎西田 スポーツ部長  将来への財政負担の懸念ということかと思います。  お話ししましたとおり、開催経費は4,045億円を見込んでおり、長野オリンピックなどを参考にして札幌市の負担額は715億円と試算したところであります。しかし、今、委員からご指摘もありましたし、先ほどの宝本委員のご質問にもお答えしましたけれども、当然、札幌市のみの力ではできないことでありますので、国や北海道、民間企業などの力を結集していくことが不可欠になってくるかと思います。  札幌市につきましては、この10年間で市債残高を約4,700億円減らすとともに、健全な財政運営に努めてまいりました。一方で、今後、歳入面では一般財源の伸びが見込めませんし、社会保障関係費の増加や市有建築物の老朽化に伴う経費の増大などが見込まれておりまして、厳しい財政状況が続くというふうに考えております。したがいまして、冬季オリンピックパラリンピックの開催に必要な経費の捻出につきましては、その方法も含めて関係部局と協議してまいりたいというふうに考えてございます。 ◆木村彰男 委員  私は、第1回定例会の代表質問でもお聞きしていますけれども、1972年の札幌オリンピックは、私の住む南区の発展に大きく寄与したと認識しておりますので、ぜひ、冬季五輪並びにパラリンピックを札幌に誘致していただきたいという観点から、何点かご質問させていただきたいと思います。  今般、建設費を995億円見込んでおりまして、それは建てかえを前提にしているということをご担当の方からお話を伺っておりました。これは、例えば、新たな場所に土地を購入して建設することになると、土地購入にかかわる費用がそれ以上にかかってきます。もしやるとすれば、お聞きしたところ、用途地域の関係では準工業地域のようなところを想定した上で土地取得に入っていかなければならないと。もし土地取得に入るとなると、当然、地権者の方がいらっしゃるわけですから、そこでは大変難しい問題も生じてくると思います。  そこで、仮に、建てかえではなく、新たな施設を求めるとすれば、それはどのような施設なのか、また、今、その費用を見込んでいるのか、お聞かせください。 ◎西田 スポーツ部長  施設の建てかえ、あるいは新設の関係でありますけれども、現在、試算に当たっては、具体的な場所を特定しているものではなく、具体的な開催計画はこれから検討していくことになりますので、会場につきましては開催計画を策定する過程の中で検討していくことになってくるかと思います。したがいまして、現段階で施設の場所にかかわる用地取得は見込んでございません。 ◆木村彰男 委員  考え方のところにありますように、現時点では真駒内の屋内外の競技場については建てかえをするという前提でよろしいわけですね。 ◎西田 スポーツ部長  建てかえをするという前提でございます。 ◆木村彰男 委員  次に、ほかの委員からも出ておりますけれども、総経費4,045億円です。これは今の段階でございまして、資材の高騰、労賃のアップということで、今でも入札不調などが出ておりますので、先の話のことを想定するのは非常に難しいと私も思います。  そこで、大きなくくりで言うと、スポンサー収入のことが上がっておりました。そして、道及び国の助成、そして札幌市の負担と続くわけでございます。私は、先ほど申し上げましたように、第1回定例会の代表質問のとき、当時、秋元副市長でございましたが、夏のオリンピックを断念したときと現在の経済状況、札幌市のお財布の勘定は変わっているかと問いましたところ、当時の副市長はそんなに好転しているわけではないという認識だったわけであります。前回、上田市長は、そういう認識の上に立って夏の五輪を断念されました。今回は、そういう経済事情であるにもかかわらず、冬の五輪、パラリンピックの誘致に一歩踏み出していくとなったときに、やはり、最終的な債務負担の保証は国がやらなければいけないですし、それでなければオスロの二の舞になるというふうに私も思うわけですね。  したがって、もちろん札幌市の名前が上がって札幌がやっていくという前提の中で、国が最終的に補填するのだぞという最終的な暗黙の保証を得るためのロードマップをお知らせください。
    ◎西田 スポーツ部長  国の保証についてでありますが、今の段階では、国の割合がこうだ、民間がこうだというような試算をしたという段階でございます。今後は、招致が決まってきた場合には、先ほどもお答えしましたが、当然、国への支援の要請なども必要になってきますし、JOCなど関係機関との協議も必要になってくるかというふうに思います。  そこで、ロードマップということでございますが、ことしの4月からJOCに職員を1名派遣しておりまして、これまで以上に緊密な関係を築いてきているというふうに考えております。こういったチャンネルをいろいろ利用しながら、札幌市としての姿勢を国あるいは関係機関にご理解いただくことで進んでいこうというふうに思っているところでございます。 ◆木村彰男 委員  最後に、要望でございます。  一つは、6日に予定されているオリンピックパラリンピック招致を考えるようなイベントを盛んに行って、まず、市民がオリンピックを熱望しているということを発信していくことが大事なことだと思っておりますので、私も行って聞いてこようと思っております。  もう一つは、今、職員を派遣している話がありましたが、私は、やはり国内外に派遣するような形での人脈が非常に重要だと思っております。特にスポーツ関係でございますので、先輩、後輩になるのか、同じメダルを争った仲間もいらっしゃるのだと思うのです。今は在野にいらっしゃる方も含めて、そういう方々を動員して幅広く国内外に働きかけていって初めて展望が開けるのであって、もちろんおわかりになっていらっしゃると思いますけれども、お金の計算だけをしていればいいという話ではないと私は思いますので、ぜひ、そのような形でお進めいただくことを念願いたしまして、私の質問にかえさせていただきます。 ◆飯島弘之 委員  先ほどの宝本委員の関連で、1点だけ端的にお伺いいたします。  今ほど、冬季オリンピックパラリンピックのご報告とご説明をいただいて、段々の質問がありました。  そこで、一つお聞きしたいのですが、スキー場の適合結果がこの概要版の中で表として出ておりまして、先ほどの宝本委員への答弁では、基本的には1都市での開催、1都市で賄うのが原則だということですが、賄えないものについては周辺の都市にご協力いただくということでした。そして、スキー場に関しては、滑降と複合については市内のスキー場はバツになっておりまして、ニセコ並びに富良野のスキー場は適合しているが、コース造成で要検討というご報告をいただきました。1都市での開催でありますから、スキーも全ての競技を何とか札幌で賄えればいいなと思って期待しておりましたけれども、適合しないという結果が出ております。  これは、聞き及ぶところによると、広告代理店の博報堂が調査されてこういった結果を出されていると承知しておりますが、これは何でバツになってしまったのかとよくよく見ますと、これは標高差だというご説明ですね。この標高差は何かというと、表の一番下のアスタリスクのところに書いてありますが、スタート標高は最も高いリフトおり場、ゴール標高は最も低いリフト乗り場で、その標高差をとっているということです。札幌で可能性が一番高いところはサッポロテイネのオリンピアスキー場ですが、標高差は645メートルで、オリンピックで求められている基準が800メートルですから、足りないということでバツとなっていると思います。ただ、表を見ますと、手稲山の標高は1,023メートルありますので、何とか800メートルの標高差をつけられるようにならないものかとこの表を見ていて単純に思いました。  そこでまず、最も高いリフトおり場と低いリフト乗り場というのは、博報堂はどこのスキー場のリフト乗降場で計算されているのか、お聞きしたいと思います。 ◎西田 スポーツ部長  サッポロテイネのスキー場のリフト乗降場ということでございますが、ハイランドから、一番下はテイネオリンピアのほうです。 ◆飯島弘之 委員  最も高いおり場はハイランドだということですが、その上はもう空ですから、それ以上の造成はなかなかできないでしょう。そして、ゴールがオリンピアで、いわゆる聖火台のところのスキー場のことを言っているのだと思います。その下には、今は余り使われていないようですが、千尺コースもありますし、もっと下にも山が連なっているというか、旧国道5号線の道路があるところまで手稲山となっていますので、そこまではかれば1,023メートルなのだろうなと思います。  もうちょっと詳細な調査をしていただいて、800メートルに近づけられないのでしょうか。確かに、既存のハイランドとテイネオリンピアであれば645メートルしかなく、800メートルに足りないことになるのでしょうけれども、今の調査結果によると、ニセコと富良野のスキー場においてもコース造成が必要になる可能性が高いという結果が出ているわけですね。今、手稲山は加森観光がお持ちなのですか。先ほどのご答弁の中でも、これから民間ともいろいろと協力もしながらオリンピック誘致を進めていきたいというふうなお話でありますから、現状の施設だけを考えるのではなく、もっと民間とも、特に手稲山の所有者といろいろと話し合っていただいて、1,023メートルという標高差があるわけですから、基本的な条件についてはそういったことも含めて考えていただけないものかと思いますけれども、その点についてのお考えはいかがですか。 ◎西田 スポーツ部長  まず、滑降につきましては、オリンピックで求められる基準ということで標高差をもって調べておりますけれども、実際にオリンピックで使えるか使えないかというのは、オリンピックで求められる基準のほかにさらに斜度や長さといったものもありまして、IFと言う国際競技連盟のようなところと協議をしながら決めていくことになります。ですから、標高差の上ではこうですけれども、実際にそれを満たすのかということで、富良野スキー場ニセコグランヒラフについてもさらなる検討が必要ですし、逆に、ほかにできるところがないのかといったようなことも考えていく必要はあるのかなと思います。  また、標高差を満たしていないということではサッポロテイネはなかなか厳しいとは思いますが、滑降のみならず、ほかのスキー競技で手稲山を使うことも考えられますので、民間活用という観点では、委員がおっしゃるような民間との協議は十分にしていかなければならないというふうに考えております。 ◆飯島弘之 委員  これで終わりますけれども、これはまだ本当にスタートの初期段階の調査でありますし、開催時期も未定ですので、今後、まだまだ長い月日をかけて検討していくのだと思うのです。ただ、地元の札幌市の山でやることによって、札幌市民の皆さんも多くの方が足を運べることになるのではないかと思います。札幌市民だけのための大会ではありませんが、近ければ近いほど市民が足を運ぶ機会も多くなりますから、今のお話では若干難しいというような見解もございましたけれども、ただ、お聞きしていて可能性はゼロではないというふうに思ったものですから、ぜひ、そういった観点で引き続きご検討いただきますことを要望して、終わります。 ○長谷川衛 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午前10時55分...