(5)の
クビアカツヤカミキリも、近年急激に
繁殖し始めている
特定外来の
昆虫であり、まだ
狭山市内では発見されてはいないものの、既に
県北部や
南東部の
当市からたった数十キロメートル圏内で定着し、桜などを枯らす猛威を振るっている
様子を確認しております。
繁殖力も極めて強く、
当市には
智光山公園や稲荷山
公園などの桜の名所も多いため、
危機感を募らせていますが、残念ながら、小さくて空を飛ぶこの
昆虫の侵入を阻止する手だてはなく、
公園の
利用者や
環境団体の
皆様と連携して、まずは
早期発見、
早期駆除に努めることとしております。
続きまして、4ページに、
近隣市の先進的な
取り組みというものを
幾つかご紹介させていただいておりますが、いずれも完全に排除に至ったという
ケースはございません。一たび侵入してしまった
外来生物を排除して、もとの
生態系を人の手で再構築していくことの難しさというものがうかがい知れます。
ただし、
アライグマや
コクチバス、それから一時期、河川敷なんかを覆い尽くしていたセイタカアワダチソウなどは、各方面の地道な
取り組みの
成果もあって、ある
程度の抑止にはつながっているという
効果も得られておりますので、持続可能な
取り組みの体制を築いていくことが最も重要であるというふうに考えております。
最後に、5ページ目の
推移と今後の方針につきましては、
アライグマに関しましては、横ばいから減少へ転じさせるよう、引き続き
防除計画にのっとって
捕獲と殺処分に鋭意取り組んでまいります。
あわせて、他の
外来生物に関しましても、その
危険性ととり得る方策を
科学的見地に基づき研究を重ねつつ、
公共施設はもとより、
市民への
周知と
協力を広く呼びかけてまいりたいと考えております。以上であります。
△質 疑
◆
大島政教 委員 外来植物にご注意くださいのこの絵図の中で、
アレチウリ、これ実際、
狭山市にあるの、こういうの。どんなあれか見たことないんだけれども、わからないんだけれども、これ、こういうのあるの。
◎
環境課長 実際、
狭山市内のどこにいつというデータは今
手元にございませんので、後ほど報告をさせていただきたいのですが、確実に
埼玉県内での
繁殖というのは広がっているという県の報告はいただいておりますので、そういった
状況を踏まえて
特定という
指定にされているということであります。
アレチウリの
市内での
繁茂状況というのは、ちょっと時間いただければと。
(「確認したってあったでしょう、もう」と言う者あり)
(
休憩)
◎
環境課長 ご
指摘いただきました
アレチウリにつきましては、2年ほど前に
環境団体との合同の
調査で、
狭山市の堀兼・
上赤坂運動公園の近くで
繁茂が確認されているという
事例がございます。以上であります。
(「堀兼でも出ているんだ。ということは、あちこち出ているということだな」と言う者あり)
◆
土方隆司 委員 ちょっと全体的なことをお伺いしたいんですが、
外来生物ということで、
幾ら狭山市が入ってこないように
対応しても、やっぱり
近隣市の連携も不可欠だと思うんです。その上で、その
対応を行政の
職員だけでというのもなかなか難しい面もあって、そうするとやっぱり
地域の
団体であったり企業であったりというところの連携もすごく重要になってくると思うんですね。その辺をどのように推進しているのかお聞かせください。
◎
環境課長 今ご意見いただいたとおり、生き物に関しては移動するという
特性がありまして、特に例として挙げさせていただきたいのが、この写真がついています
魚類、
コクチバスという魚がおりまして、非常に
繁殖力の強い魚であるため、もう20年近く前から漁協と
協働でこの
駆除に努めております。
ただ、
狭山市単体で取り組んで投網をかけて、こういった
バス類がいなくなると、川は
上流下流つながっているものですから、
空き家ができたということで、
上流下流から
バスが集まってしまうという現象が起きまして、これはやっぱり単独で取り組むには無理があるということで、今、漁協さんを通じて、入間市、飯能市、あるいは川越市と共同で、なるべく一斉に時期を合わせて行おうという
取り組みを行ってきた結果、全体として
バスが減ってきているという
効果がありますので、先ほどの例えば
昆虫類、飛ぶものとか、こういった花の
種子についても車のタイヤのほうに付着して広がっていくという性質があるものですから、なるべく
近隣と足並みをそろえて一斉に取り組むと非常に
効果が大きくなるのかなというふうに考えております。以上であります。
◆
高橋ブラクソン久美子 委員 狭山市は、これらに幾らぐらい予算つけたの。これらの
駆除も含めて、観察も含めて。
◎
環境課長 まず、今、重点的に取り組んでいる
アライグマの
防除につきましては、かかる
費用が生態の
調査に4,000円
程度、それから殺
処分に約2,000円かかります。それプラス、わなの設置、運搬という
人件費が絡むんですが、実質この殺
処分の
費用と
調査の
費用については
埼玉県に負担をしていただいておりますので、市の負担は、
捕獲をして、運んで殺
処分をして、最終的に
焼却場で
処分をするという、その運搬と
人件費のみになりまして、そのほか予算というのはついておりません。以上であります。
◆
高橋ブラクソン久美子 委員 では、全般的に、この
外来生物の
駆除、その他には、
狭山市としてはお金はほぼ使っていないということでいいのかな。確認です。
◎
環境課長 予算のほうは
人件費以外は使っておりませんが、
周知が非常に重要であると、
広報、ホームページだけではなかなか
周知し切れないということで、ここに
チラシのほうを添付させていただいております。この
チラシは非常に紙質もよくて、金額の張るものなのですが、この
費用については、裏面の一番下に小さく囲ってあるんですけれども、今回、ロータリークラブであるとか
環境団体、
トラスト団体の皆さんのご
協力により、公費の支出はゼロで
チラシをつくっていただいて、PRに活用させていただいているというふうに、
協働というスタイルで行っております。以上であります。
◆
高橋ブラクソン久美子 委員 お金をかけないで
駆除も何もできるんだったら、それにこしたことないんだけれども、
アライグマにしたって少なくなっちゃっているし、ほかのブルーギルや、そのほかもよくなってきているんだし、
クビアカツヤカミキリなんて今はいないわけだし、じゃ今のまましていれば、この
外来生物の
繁茂というか、多くなるということはなくて、今の
取り組みを続けていればいいということなんでしょうか。
◎
環境課長 今の
現状のままでいくということになると、ちょっと懸念されるのが、まだ
特定外来生物には
指定されてはいないけれども、物すごい
勢いで、例えば
ナガミヒナゲシが
繁茂していると。
資料の中の5ページ目に、ちょっと
日本列島の地図が下のほうに出ているんですが、1961年に初めて1ヵ所、東京都で見つかりました。これがわずか五、六十年の間に、北は北海道、南は九州まで全て
繁茂していると。これ現在は、もう
狭山市至るところで見られるというような、非常に
繁殖力が強い。その分、在来の
植物がどんどん
エリアを奪われているという実態がございますので、まずはこういう
外来種の
特性を広く
市民の
皆様に知っていただいて、賛同いただける
環境団体の
皆様と一緒にPRと
駆除に努めていかなければならないというふうに考えております。以上であります。
◆
高橋ブラクソン久美子 委員 今のままを続けていけば何とかなるのかなという
感じですけれども、
アライグマに関して言えば、何で急に少なくなっちゃったのかしら。
アライグマのかわりにハクビシンが入っているのかしら。
◎
環境課長 これは、この数年の
傾向なので、ちょっとまだ確たる理由というのはわからないんですが、
アライグマに関しては
テリトリー性をかなり意識している動物だと思われますので、ある
一定限度の数字になると、それ以上爆発的にふえるということはないのかなというふうに期待はしております。以上であります。(※後ほど、答弁の訂正あり)
◆
高橋ブラクソン久美子 委員 あ、そう。ということは、減ることももうないのかな。
◎
環境課長 なるべく減らすように、連日、
職員が現場のほうでわなを仕掛けて
捕獲をしております。
それと、すみません、1点訂正をさせてください。
アライグマに関しては、縄張りは余り持たないというものでありまして、ちょっとその数字が落ちついている
状況というのが、
捕獲数と均衡していると、よく言えば
成果があらわれているというふうに捉えるのか、あるいは何か餌の量とかでもうこれ以上ふえないのか、ちょっとその辺は定かでないんですが、今のところは落ちついているという
状況にあります。以上であります。
◆加賀谷勉
委員 すみません、ちょっと確認というのも変なんですけれども、実は私、
昆虫少年だったんです、実を言いますと、
昆虫、結構好きだったものですから。この一番最後にカラーで、
クビアカツヤカミキリって今回
特定外来種に
指定されているんだよという話があるんですけれども、特にこれからの季節ということなんですけれども、そうした自分の
部分からすると、こういうのって子どもたち多分喜ぶ
部分じゃないかなと。要は、そういった形で例えば虫かご等で飼育というか、要は虫かごにとか、そういうことを仮にしていた場合でも何かあるわけですか。もっとも基本的には禁止ということなんですけれども、その辺ってどう。
◎
環境課長 この
クビアカツヤカミキリにつきましては、冒頭
説明の中で触れさせていただいたんですが、
外来生物法の中で飼育が禁止をされていますので、厳密にはこれは法に抵触してしまうということになるんですけれども、私もちょっと詳しくはないんですが、カミキリに関しては、極めてその同位体というんですか、亜種というんですかね、種類が非常に多くて、なかなか
クビアカツヤカミキリであるという判断がDNA鑑定までしないとできないと。全世界中にカミキリは散らばっていて、その
地域地域に合わせてどんどん変化をしていく
昆虫だということで、なかなかこの
クビアカツヤカミキリだという断定が難しいという
状況がありまして、実際にこれをだから夏休みの課題か何かで飼育をされているという
ケースは聞いたことがありませんし、もし仮にそれが明らかに
クビアカツヤカミキリだということになると、残念ながら、そこで抹消させていただきたいというふうになるかと思います。以上であります。
◆
土方隆司 委員 ちょっと1点聞いていいですか。ちょっと
コクチバスについてお伺いしたいんですが、この
バスという種類が、フィッシングですよね、要は、スポーツとしてすごくシェアが高いじゃないですか。当然、
外来種なので、漁業組合であったり市の
環境団体としては
駆除したいわけですよね。でも、フィッシングに関して言ったら、キャッチ・アンド・リリースじゃないですか。これがふえていく要因でもあると思うんですよ。そうすると、何て言ったらいいんですかね、フィッシングの愛好家というか、そういった方々に対しての啓発というのも、必要になると思うんですね。それって例えば組合を通じてやるのか市がやるのか、そういう
取り組みってどういう見解をお持ちですかね。
◎
環境課長 かつてはブラック
バスのフィッシングというのが非常に愛好家の方が多くて、
狭山市でも見受けられていたんですが、ブームがあるようで、今はどちらかというと、コイとかヘラブナとかが多くなってきて、漁協の皆さんと一緒に、
コクチバス等に関しては認められた水域もあるというふうに伺っておりますので、なるべくそちらのほうでということでお願いをしている
状況にあります。以上であります。
◆
高橋ブラクソン久美子 委員 何か私たち、わざわざこれ
所管事務調査するんだけれども、自分たちのやっているところでちょっとこれは困った問題だとか、ここはもうほかの市がうまくやってくれないから困ったとか、そういう課題というのは自分たちで何か持っているのかしら。
◎
環境課長 先ほど
ヒアリの例を出させていただいたんですが、全く予備知識が欠けているところに、非常に猛毒を持った
外来生物が現に存していると、これは
ヒアリだけではなくて、その前にセアカゴケグモとか、
毒性の強い小さな
昆虫が非常に多いということで、そういうものへの事前の対策というのが非常にとりにくい、あるいは刺された後どういうふうに処置をしていったらいいのかということも、ちょっとこれからの研究課題になっているという
状況にあります。
それと加えて、懸念材料としては、そもそもどの時点をもって
外来種という定義をするのか難しい、諸説はあるんですけれども、今、気候変動がうたわれていまして、平均気温もかなり昔と変わってきているということになると、在来も昔の在来ではなくて、今の気候に合った
植物というふうにどこかで切りかえていくようなタイミングが来るのかなと、それも懸案事項として非常に心配している点であります。以上であります。
◎
環境経済部長 補足でありますけれども、やはりこういった
外来生物への
対応については、特に先ほども
ナガミヒナゲシ等については、見た目が非常にきれいで、直接
悪影響というのが目に見えないというものが結構多いと思います。
ヒアリとか
危険性があるものについては、非常に皆さん熱心にそういった情報を取得して
対応しようとするんですけれども、すぐ
被害が目に見えないものについてはなかなか
対応できないし、
対応する必要がないというふうに思われていて、そうしたときに例えば
市内に花がほとんど
ナガミヒナゲシだけになってしまったといったときに、これは大変だということになってしまうんですが、そういった啓発
活動、そういったところについては行政もやっているんですけれども、なかなかそこら辺が浸透するのが難しいということが非常にやはり懸念されるところがありますので、そういった
危険性というところを目に見える形でいかに
周知して、多くの
市民の方にそれを理解いただいて
協力いただくかということがこれから必要になってくるんだというふうに考えております。以上であります。
◆
猪股嘉直 委員 ちょっとこういう質問をするといいのかどうかわからないんですけれども、今、
外来生物の問題が問題になっているので、ちょっと遠慮しながら質問するんですけれども、ここに規定されていない
外来生物でないものというか、それで
被害を及ぼすものって結構あるじゃないですか。さっきどこかで出てきた、私の実家も一度やられたことがあるんですけれども……
(「ハクビシン」と言う者あり)
◆
猪股嘉直 委員 そうそう。あれは規制、
外来生物とは言わないんでしょう。ちょっと確認、まず。
◎
環境課長 アライグマについては
特定外来生物であるということで、今、わなを仕掛けて、
アライグマの
捕獲を行っているんですが、その動物の性質上、ハクビシンも時々そこに入ってしまうということがあります。ハクビシンにつきましては、
外来生物ではないんですが、農作物を荒らす有害鳥獣であるという観点から、同様に殺
処分という
対応をしております。以上であります。
(
休憩)
△意 見
◆
土方隆司 委員 外来生物ということで、単独市での解決は大変難しいと思うので、県であったり
近隣市との連携をより強くしていただきたいというふうに思います。
◆
猪股嘉直 委員 やっているとは思うんだけれども、やっぱり
周知徹底だよね。わからないものね。さっきの花なんかでも見ていても、こんなきれいなのを何でという話になるわけなんで、そういうことをいかに広めるか、
周知させるかということがとても大事なのかなというふうに思いました。
(
休憩)
○千葉良秋
委員長 先ほどいただいた意見につきましては、当
委員会中に意見としてあったということで、
委員長報告に入れさせていただくということで、それにとどめさせていただきますけれども、よろしいですか。
(「それで十分だと思います」と言う者あり)
○千葉良秋
委員長 では、そのようにさせていただきます。
狭山市における
外来生物の
現状と
対応については、
所管事務調査を終了いたします。
(
休憩)
以上をもって閉会。午前11時55分
署 名
建設環境
委員長 千 葉 良 秋
建設環境委員会要求
資料
1.
狭山市における
外来生物の
状況と
対応...