令和 4年 9月 定例会(第3回)〇 議 事 日 程 (9月14日〔水〕午前10時開議)第 1 市政に関する
一般質問 一般質問通告一覧表 第3回
市議会定例会 (9月14日)┌───┬────┬───────┬──────────────────────────
┐│ │ │ │ ││通告順│議席番号│ 氏 名
│ 質 問 項 目
││ │ │ │ │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 7 │ 4 │沼 上 政 幸│1
子育て支援について
││ │ │ │ ―「子育てするなら熊谷市」の
現状― ││ │ │ │(1)妊娠期から
子育て期の支援に関する
ワンストップ ││ │ │ │ 窓口について
││ │ │ │(2)妊娠・出産期について
││ │ │ │(3)保育について
││ │ │ │(4)小学校・中学校について │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 8 │ 1 │小 林 國 章│1 (仮称)道の駅「くまがや」―日本を代表する“食”
││ │ │ │ のテーマパーク―について
││ │ │ │2
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置について│├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 9 │ 18 │関 口 弥 生│1 不
登校特例校の設置推進について
││ │ │ │ ―誰一人置き去りにされない教育環境の整備を
― ││ │ │ │2
高齢者等配食サービスについて
││ │ │ │ ―配食を通じて高齢者等の
健康支援を― │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 10 │ 20 │黒 澤 三千夫│1 ドローンの活用について
││ │ │ │2 ゼロカーボンシティについて │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 11 │ 8 │影 山 琢 也│1 これからの
地域社会活動と現状課題について
││ │ │ │(1)様々な
地域社会活動の現状
││ │ │ │ ア 民生委員児童委員について
││ │ │ │ イ 自治会について
││ │ │ │ ウ PTAについて
││ │ │ │ エ 消防団について
││ │ │ │(2)諸課題と支援
││ │ │ │(3)これからの在り方、形についての考察 │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 12 │ 26 │森 新 一│1 農業、農村、食料に関する熊谷市の考えは │└───┴────┴───────┴──────────────────────────┘ 〇本日の会議に付した事件 議事日程のとおり 〇議長及び副議長 議 長 28番 福 田 勝 美 議員 副 議 長 7番 山 下 一 男 議員 〇
出席議員(29名) 1番 小 林 國 章 議員 2番 白 根 佳 典 議員 3番 中 島 千 尋 議員 4番 沼 上 政 幸 議員 5番 新 島 一 英 議員 6番 田 中 正 議員 7番 山 下 一 男 議員 8番 影 山 琢 也 議員 9番 鈴 木 理 裕 議員 10番 千 葉 義 浩 議員 11番 腰 塚 菜 穂 子 議員 12番 小 島 正 泰 議員 13番 権 田 清 志 議員 14番 石 川 広 己 議員 15番 小 鮒 賢 二 議員 16番 守 屋 淳 議員 17番 林 幸 子 議員 18番 関 口 弥 生 議員 19番 野 澤 久 夫 議員 20番 黒 澤 三 千 夫 議員 21番 須 永 宣 延 議員 22番 小 林 一 貫 議員 23番 桜 井 く る み 議員 24番 三 浦 和 一 議員 25番 大 山 美 智 子 議員 26番 森 新 一 議員 27番 富 岡 信 吾 議員 29番 大 久 保 照 夫 議員 30番 栗 原 健 曻 議員 〇欠席議員(1名) 28番 福 田 勝 美 議員 〇説明のための出席者 市 長 小 林 哲 也 副 市 長 長 谷 川 泉 副 市 長 大 島 英 司 市 長 公 室 長 高 柳 勤 危 機 管 理 監 鯨 井 英 明 総 合 政策部長 荻 野 秀 夫 総 務 部 長 本 多 俊 市 民 部 長 田 島 尚 栄 福 祉 部 長 植 原 利 和 環 境 部 長 髙 橋 秀 之 産 業 振興部長 増 田 和 昭 都 市 整備部長 武 田 敏 男 建 設 部 長 山 下 克 巳 消 防 長 金 井 秀 行 上 下 水道部長 丸 山 英 道 会 計 管 理 者 腰 塚 育 子 教 育 委 員 会 野 原 晃 教 育 長 教 育 次 長 権 田 宣 行
選挙管理委員会 森 田 洋 子 事 務 局 長 監 査 委 員 吉 川 勝 己 事 務 局 長 農 業 委 員 会 浅 見 和 彦 事 務 局 長 〇
事務局職員出席者 事 務 局 長 大 熊 宏 之 副 局 長 長 谷 川 正 次長兼庶務係長 久 保 田 聡 美 主 幹 兼 茂 木 健 議 事 調査係長 主 査 野 間 謙 治 主 査 森 哲 也 主 査 中 山 亜 紀 主 査 根 岸 友 絵 午前10時00分 開 議
○
山下一男副議長
出席議員が定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。 開会前
タブレット端末に配付いたしました文書は、1つ、本日の議事日程、以上1件であります。
△市政に関する
一般質問
○
山下一男副議長 これより日程に入ります。 日程第1、市政に関する
一般質問。 引き続き
一般質問を行います。 申し上げます。
新型コロナウイルス感染症対策のため、この後の
沼上政幸議員の
一般質問に関係しない理事者には、ここで退席をお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に、
会派控室等におきまして待機いただきますようお願いします。 なお、引き続き議場に出席を希望される議員におかれましては、議場にお残りください。 また、退席に際し、席札は立てたままとしていただきますようお願いします。 暫時休憩します。 午前10時01分 休 憩 午前10時02分 再 開
○
山下一男副議長 休憩中の会議を再開します。
△
一般質問続行
○
山下一男副議長 最初に、4番
沼上政幸議員の
一般質問を許可いたします。 〔4番
沼上政幸議員登壇〕
◆
沼上政幸議員 皆さん、おはようございます。4番、
沼上政幸です。山下議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い市政に関する
一般質問を始めさせていただきます。 今回のテーマは、
子育て支援についてであります。昨日、
三浦和一議員が
子供ファーストの熊谷市についてということで質問されましたが、重なる部分もあろうかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 近年、核家族化が進み、実家が遠く頼れる人が身近にいないため、一人で子育てに悩む親が急増していると言われています。親が悩むと子供に影響が出るという悪循環もあり、相談できる体制や人との関わりや交流を支援することは、以前にも増し重要となっています。これは、子育ての始まりと言える妊娠期についても同様です。妊娠自体は順調であったとしても、地域のつながりの希薄化が叫ばれる昨今、身近で相談できる人も少なく、孤立化するなど現代社会の問題、子供を産み育てる喜びを感じられる社会を目指すとする大きな命題に対する対策は喫緊の課題と言えます。第2次熊谷市
総合振興計画では、妊娠期から
子育て期にわたる切れ目のない支援を円滑に実施していくことが求められていると課題を明確に捉え、様々な支援策を展開しています。少子化は、本市に限らず国全体の深刻な問題であり、第1次
ベビーブーム期に270万人であった年間の出生数は、1975年に200万人を割り込んで以降減少傾向をたどり、2019年には80万人台となり、2021年には81万1,604人で、前年に比べ約3万人減少という状況になっています。子育てのスタートである妊娠・出産に関しては、社会環境の様々な変化を背景に、2009年、
児童福祉法に「特定妊婦」が明記され、状況により妊娠期から
公的支援が受けられる体制が整備されていますが、近年では痛ましい事件として度々報道されるなど、妊娠期を支える環境の充実は重要な課題であり、その必要性は高まっていると言えます。
乳児幼児期の
子育て支援としては、保育の
量的拡大確保、保育の質的改善、さらには質の高い幼児教育を提供する必要性から、
認定こども園への移行が推進され、保育の環境も大きな変化を遂げています。
文部科学省は、
小・中学校期の児童・生徒に対する教育に関する主な課題の中で、青少年の自然体験として、昆虫採集や登山など自然体験のない青少年の割合が増加傾向であると挙げています。夏休みには、日頃の登校時間よりはるかに早い時間に起きて、いわゆる山と呼んでいた樹木のたくさん生い茂るところまで自転車を走らせ、カブトムシやクワガタを探す。また、部活動の休みの日には、プールで泳ぐ以外にも川遊びをしていた私たち年代は、当たり前のこととしてこうした自然を体験していましたが、今では教育の一環として検討されることに社会の変化を実感するとともに、
子育て支援の重要性を再認識します。 そこで、
子育て支援について―「子育てするなら熊谷市」の現状―として、以下質問いたします。 質問の1として、妊娠期から
子育て期の支援に関する
ワンストップ窓口については、その内容、意図、効果等をお聞きします。 質問の2、アとして、妊娠に関する
相談窓口と担当者の資格、相談実績の増減。 イとして、
相談内容については、数の多いものについてお願いいたします。 質問の3、保育については、アとして、
待機児童の現状について。 イとして、保育に関する
相談窓口と実績。 ウとして、
相談内容について。 エとして、
食物アレルギーを抱える園児の現状について。 質問の4、
小・中学校については、アとして、教育に関する
相談窓口と実績。 イとして、児童・生徒を育む体験の機会について。 ウとして、
食物アレルギーを抱える児童・生徒の現状について伺います。 以上、壇上での質問は終わります。再質問、要望等は質問席にて行いますので、よろしくお願いいたします。
◎
田島尚栄市民部長 沼上議員さんからの御質問1、
子育て支援についてのうち、妊娠・出産期についてお答えします。 初めに、妊娠期から
子育て期の支援に関する
ワンストップ窓口についてですが、家庭や地域社会とのつながりの希薄化による育児の孤立感、不安感を解消し、一人一人のニーズに合った支援策につなげるため、平成29年10月から、市役所6階に
子育て世代包括支援センターくまっこるーむを、
母子健康センター内にくまっこる
ーむ母子健を開設しています。妊娠の届出、
母子健康手帳の交付及び妊娠中や出産後の生活相談など、妊娠期から出産期までの支援のほか、子育ての悩みや保育園、幼稚園についての相談など出産後の
子育て支援も行っています。
母子健康手帳については、交付窓口を2か所に限定することで直接妊婦と話をする機会を設け、特に若年層の妊婦など
ハイリスク要因を抱えている方に対し、必要に応じて
関係機関と連携を図り、安心して出産が迎えられるよう支援をしています。 次に、妊娠に関する
相談窓口としては、このくまっこるーむ及びくまっこる
ーむ母子健が担っており、助産師の資格を持つ
母子保健コーディネーターを配置し、来所及び電話、
オンラインによる相談に応じ、妊娠・出産に関する専門知識や経験を生かした支援を行っています。
相談件数は、令和2年度は延べ2,829件、3年度は
オンライン相談4件を含めて延べ3,389件と年々増加しています。
相談内容は、妊娠・出産に伴う体や心の変化についての相談が多く、若年妊娠や望まない妊娠について、家族関係、出産後の育児不安や
育児サポート、経済面、仕事、子供の授乳や
発育発達等の悩みなど多岐にわたっています。 以上です。
◎
植原利和福祉部長 続きまして、保育についてお答えします。 初めに、
待機児童についてですが、令和4年4月1日現在、
待機児童はいません。これは、熊谷市子ども・
子育て支援事業計画に基づき、幼稚園の
認定こども園への移行や、
保育ニーズの高い
小規模保育施設の開設を進めてきたことなどによる効果と考えています。 次に、保育に関する
相談窓口についてですが、保護者の
保育ニーズや家庭、就労の状況等に適したサービスを案内するため、
保育課窓口に
保育コンシェルジュを配置し、相談や情報提供を行っています。令和3年度の
相談件数は1,683件で、主な
相談内容は、保育所等の案内や申請書の記入方法のほか、入所に係る制度の案内や利用方法など幅広いものとなっています。 次に、
食物アレルギーを抱える園児についてですが、平成25年度に
厚生労働省のガイドラインに準拠した
本市公立保育所における
対応マニュアルを策定し、除去食の提供や緊急時の対応などに努めており、国の動向に合わせて随時改訂も行い、対応に当たっています。 なお、今年度の
公立保育所における
食物アレルギーのある園児は18人で、昨年度の25人から7人の減となっています。 以上です。
◎
権田宣行教育次長 続きまして、小学校・中学校の支援についてお答えします。 初めに、教育に関する相談についてですが、本市では、本庁舎6階の
教育相談窓口やくまぴあにある
さくら教室で
教育相談を実施しています。また、大里、妻沼、江南の各庁舎でも、月に1度
出張教育相談を実施しています。
相談件数は、令和元年度296件、2年度202件、3年度243件となっています。主な
相談内容は、発達障害を抱える児童・生徒への支援方法や不登校や就学に関するものです。 次に、児童・生徒を育む体験の機会についてですが、例えば、地域の農地をお借りして田植や稲刈りなどの稲作体験、野菜の収穫や出荷体験、また、中学校では平成17年度から職場体験を行っています。大粒の汗を拭いながら収穫まで手をかけ、苦労して育てることの大切さや喜びを学んだり、働くことを通して自分らしく生きることのすばらしさを学んだりしています。 次に、
食物アレルギーを抱える児童・生徒の状況ですが、令和2年12月に新たに改訂した本市の
食物アレルギー対応に係る指針を基に学校の実態に応じた
マニュアルを策定し、活用しています。具体的には、
食物アレルギーが心配される児童・生徒一人一人の
学校生活管理指導表を作成し、年度当初に全職員で共通理解を図っています。また、
アレルギーの発作が起きた際のエピペンの正しい使い方も研修しています。
アレルギー疾患のある児童・生徒は、令和4年度は2,069人となり、そのうち生活管理を必要とする人数は281人です。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。それぞれについて答弁を頂きました。妊娠・出産期では、育児の孤立感、不安感、子育ての悩み、そして、直接妊婦と話をする機会を設けていること。
ハイリスク要因を抱える妊婦に対する
医療機関との連携、そして、何より直近令和3年度には
相談件数が優に3,000件を超え、年々増加していることからも、子育てのスタートを人の関わりが支えていることがよく分かりました。保育では、
認定こども園への移行や
小規模保育施設の開設を推進し、
待機児童ゼロを達成している現状、
保育コンシェルジュという相談しやすい
環境づくりに努め、年間2,000件近い相談に対応していること、
食物アレルギーを抱える園児にも、緊急時の対応を含め取り組んでいることがよく分かりました。
小・中学校の支援では、
出張教育相談を行っているとのことで、その内容も、発達障害への支援や不登校など一人で抱えがちなものに対して、相談しやすい
環境づくりへの取組かと思いますし、多くの児童・生徒、そして、保護者の方々が支えられているという状況がうかがえます。また、体験という貴重な機会を学校教育が担っている現状が改めて実感できるとともに、
食物アレルギーという命の危機すらあり得る問題にも全職員の共通理解を図るなど、適切に対応していることがよく分かりました。 それでは、順次再質問させていただきます。まず、再質問の1として伺いますが、
ハイリスク妊婦の可能性を含め、妊娠等の相談は、一度の相談で解決、または解決の方向に導くことができるのでしょうか。繰り返しの相談に至るケースはあるのでしょうかお聞きします。
◎
田島尚栄市民部長 お答えします。 一度の相談で解決することは少なく、次回の約束をしながら継続した相談を行っています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。困っての相談ですから、そういうことになるのだというふうに思います。次回の約束をしながらということですが、こうした対応が非常に重要なのだと思います。説明はしてあるから大丈夫、きっとまた電話があるだろうと思ってしまいがちなのですが、緊張感を維持して親身な対応をもってよい方向へと導いているのだというふうに理解しました。いろいろと苦労もあろうかと思いますが、今後ともぜひよろしくお願いします。 次に、再質問の2です。妊娠等に関する相談において、解決または解決の方向に導く前に相談が途絶えてしまうということはあるのでしょうか。
◎
田島尚栄市民部長 お答えします。 一時的に連絡が取れなくなることもありますが、
関係機関と連携し、継続して
相談支援を行っています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。やはり一時的にでも連絡が取れなくなるということがあるのだなというふうに再認識できました。相談を受ける側も、決して一人で抱えるということではなく、答弁にあったように、
関係機関と連携する体制をぜひ生かしていただきたいなというふうに思います。難しい状況も多々あるかと思いますが、よろしくお願いします。 それでは次に、再質問の3です。答弁では
関係機関との連携を図っているとのことでしたが、妊娠に関する相談において、
医療機関の受皿は重要要件となっているのでしょうか。
◎
田島尚栄市民部長 お答えします。 母子ともに安心・安全な出産ができるように支援するためには、
医療機関との連携は重要です。若年層などの
ハイリスク要因を抱えている相談者が、
妊婦健康診査等の早期の支援を受けられるよう
医療機関へつなぎ、出産後の養育環境が整えられるよう支援しています。 以上でございます。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。
医療機関との連携が重要で、
医療機関へつなぐという活動、今後もより有効な体制構築に努めていただきたいというふうに思います。 今から20年ほど前になるでしょうか、若年層の妊娠ではなかったのですが、
経済的困窮が問題で妊婦健診等を一度も受診しないまま陣痛が始まったとの通報を受け出動したことがありました。1例はそのまま救急車内で出産し、
公的医療機関が受け入れてくださいました。もう1例については、現場で数時間かけて分娩に対応してくれる
医療機関を探し、ようやくたどり着いたその直後に出産という事例を経験したことがあります。今はそうした
相談内容や
公的支援が整備されていて、このような事例は確実に減っているのではないかというふうに思います。周産期に対応する
医療機関は、これは本市だけの問題ではありませんが、その数は非常に限られております。その状況でも、答弁にありましたように、若年層等の
ハイリスク要因を抱える妊婦への対応を積極的に行っている
医療機関もあるようですので、妊娠期の支援として今後も連携強化に努めていただきたいというふうに思います。 それでは、再質問の4です。
医療機関へつないだ場合、その結果等について情報の
フィードバック体制は構築されているのでしょうか。
◎
田島尚栄市民部長 お答えします。 情報の共有が必要な場合には、妊産婦の了解の下、
医療機関から適切な情報提供がなされ、連携を図っています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。
個人情報等に配慮しつつ連携を図っているとのことで、非常に安心しました。今後も
医療機関との連携は大切にしていただきたいというふうに思います。 次に、再質問の5です。保育に関して、入所相談の中で、障害を持つお子さんにはどのように対応されているのでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 例えば、新年度の入所申込みに当たっては、障害のある児童や発達に課題のある児童の保護者から相談を受ける日を別に設けています。相談には児童も同伴してもらい、あかしあ育成園の職員も同席して保護者からの相談を受けたり、児童の状態の確認や把握を行った上で、希望する保育所との入所調整を行うようにしています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、沼上です。あかしあ育成園の職員とともにということですから、保育入所と障害児通所の両面を、それぞれ別の機会でなく同時に相談できるということは、様々な不安を抱える保護者の方にも配慮したものであると思います。こうした対応は今後も続けていただきたいなというふうに思っています。 それでは、再質問の6になります。
小・中学校期において、子供を心身ともに育むためには、体験は欠かせない機会であると考えますが、教育の分野から、体験の機会は子供の成長にどのように影響するものなのでしょうか。
◎
権田宣行教育次長 お答えいたします。 例えば、田植のときに味わう足の裏の感触、稲刈りの大変さ、収穫したお米でついたお餅のおいしさといった体験を通した学びは、まさに子供たちの知・徳・体のバランスの取れた学力の育成につながります。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。体験を通した学びは、バランスの取れた学力の育成につながるということですから、私も小学校のPTAに携わっていた当時、延べ5年以上になるでしょうか、稲刈りの脱穀を担当しました。知・徳・体の成長に、これでも少しは役に立ったのかなというふうに思いました。これはあくまで要望ですが、体験の機会が子供を育むためには重要であるとのことです。熊谷市の立地として特徴の一つは、利根川と荒川という2つの一級河川があるということになります。昔と違って川で容易に遊ぶことができなくなった今、子供たちが安全に川で遊ぶという貴重な体験ができる機会を学校教育の非常にタイトな時間の中だけではなく、市の施策としてぜひとも取り組んでいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、再質問の7です。小・中学生の
アレルギー対策において、即時型と呼ばれるアナフィラキシーでは、窒息のおそれが予測されるため緊急な対処が必要となりますが、エピペン等応急処置だけでなく救急医療へつなぐことが重要であると考えますが、何か対策はされているのでしょうか。
◎
権田宣行教育次長 お答えいたします。 保護者の同意の下、学校と消防本部とが生活管理が必要な児童・生徒それぞれの緊急時個別対応カードを共有しています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。円滑かつスピーディーな連携のための準備がされているようで安心できます。これも10年以上前になるかと思いますが、市内の学校へ何度か同じ子供のアナフィラキシー発作の現場へ出動したことがあります。不思議なことですが、偶然にも毎回私が現場対応したという事例ですが、校門の入り口で先生が誘導してくださいました。中へ入り救急車を止めると、また別の先生が私と一緒に走りながら全ての状況を説明してくれました。いざ現場へ着くと、養護教諭の先生がしっかりと寄り添い、「この子は自らエピペンを適切に使用しました」と報告を受けました。その結果、その子は非常に落ち着いた状態で
医療機関へ搬送できたということがありました。これは、
マニュアルの策定、共通理解、学校と消防本部での情報共有も含め、まさに子供の命をつなぐリレー、これからもよりよい連携をよろしくお願いします。 次に、再質問の8になります。小・中学生では、
アレルギーに関する情報共有という体制までできているようですが、乳児、幼児の
アレルギー対策はどのようになっているのでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。
対応マニュアルの中で、緊急の場合には救急車を要請するなどの対応を定めていますが、緊急時におけるエピペンの使用方法や救急搬送時に迅速かつ適切な対応を図るための消防部局との情報連携など新たな対応が求められています。そのため、現在これらの対応を具体的に定めた
マニュアルの改訂に向け、
関係機関等と協議を行い準備を進めています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。了解しました。乳児、幼児、つまりは非常に小さいお子さんです。
アレルギーに対して保護者はとても心配されているのではないでしょうか。答弁にあったように
マニュアル改訂、消防機関との情報連携を準備されているとのことですから、協議の上、小・中学生と同じような体制が整えば、熊谷市の子供の安全は確実に大きく1段上がることになろうかと思います。ぜひとも早期の体制整備をよろしくお願いいたします。 それでは次に、再質問の9として伺いますが、
アレルギーに関する消防本部への情報提供は、アナフィラキシー発作の状態にある子供の治療等にどのような効果があるのでしょうか。
◎金井秀行消防長 お答えします。 個人情報を共有することで、救急車が現場到着する前から傷病者の状態を総合的に判断することができ、よりスムーズで適切な救急活動につながっています。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、
沼上政幸です。現場へ到着する前から、例えばエピペンの処方状況なども把握できることになるということは、その子供にとって間違いなく有効に働くのだというふうに思います。救急搬送をするために、救急隊は必ず現場から
医療機関へ電話をする必要があります。その際、
医療機関は電子カルテで個人を特定するために名前と生年月日を必要としますので、それが事前に情報共有がされているということは、これも間違いなく時間短縮にもつながっているのだというふうに思います。 それでは、再質問の10として伺いますが、消防本部へ提供された
アレルギーに関する情報はどのように管理されているのでしょうか。
◎金井秀行消防長 お答えします。 大切な個人情報ですので、具体的なお答えは控えますが、適切に管理をしております。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、沼上です。個人情報保護は非常に重要な問題です。適切な管理をしているとのことですので安心しましたが、今後も徹底した管理をお願いしたいというふうに思います。 それでは最後、再質問の11です。ここまでの質問と答弁から、妊娠期から小・中学生まで、それぞれの担当部局で対応していることがよく分かりました。 そこで、妊娠期から
子育て期にわたる切れ目のない
子育て支援として、子育てを横断的に検討する
子育て支援プロジェクトチームを新設することを提案いたしますが、いかがでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。
子育て支援プロジェクトチームの新設については、今後こども家庭庁が新設され、新たな組織体制等の整備が求められた場合は、関係部署と協議の上、検討してまいります。 以上です。
◆
沼上政幸議員 4番、沼上です。国の動向を注視しつつということで、了解いたしました。ぜひとも、まずは連携強化、研究から進めていただきたいと要望しておきたいと思います。 それでは、まとめさせていただきます。今回、質問項目として取り上げた以外にも、
子育て支援に重要な
相談窓口もあります。こども課では、家庭児童相談室として幅広く悩みに対し親身に相談を受けていることや、児童虐待防止という重要な問題に対応しているとのことです。世の中はデジタル化推進の真っただ中であります。これは当然必要なことです。しかしながら、
子育て支援としては、人と人の関わり、各担当の連携、いわゆるアナログ的な取組がまさに屋台骨となり支えているのだということが、今日改めてよく分かりました。そこには様々な苦労もあるとは思いますが、子育てするなら熊谷市の精神で、社会の宝である子供を育むために今後も取り組んでいただきますよう要望いたしまして、今定例会での発言を閉じたいと思います。ありがとうございました。
○
山下一男副議長 以上で4番
沼上政幸議員の
一般質問は終了いたしました。 申し上げます。この後、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 理事者におかれましては、次の小林國章議員の
一般質問に関係する方に入場いただき、議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。 午前10時41分 休 憩 午前10時51分 再 開
○
山下一男副議長 休憩中の会議を再開します。
△
一般質問続行
○
山下一男副議長 次に、1番小林國章議員の
一般質問を許可いたします。 〔1番小林國章議員登壇〕
◆小林國章議員 皆さん、こんにちは。議席番号1番、小林國章です。ただいま山下議長より発言の許可を頂きましたので、通告順に従い市政に関する
一般質問を始めさせていただきます。 昨年からCOVID―19の影響により湾岸荷揚げの不足等が生じ、貨物線の入港ができないなど輸入材の高騰が生じ、さらにCOVID―19によって落ち込んだ世界の経済活動回復の動きが進み、我が国の原材料の調達に重い影を落としています。加えて、日米金利差の増大による極端な円安やロシアのウクライナ侵攻により輸入品価格の上昇が進み、我が国の経済活動回復に多大な影響を与えています。原油、穀物、資材、全てに高騰が進み、企業努力だけでは吸収できないほどの深刻な状況の中で、「STOPコロナ」地域公共交通支援事業、農業災害支援事業、「STOPコロナ」認定農業者支援事業、「STOPコロナ」トラック運送事業者応援事業など、事業者への支援に対する議案の上程に御礼申し上げます。 しかしながら、農業者支援について、もう一歩踏み込んでいただけたらという思いもあります。肥料や資材、これも30%以上高騰しているものもたくさんありますが、畜産用飼料穀物も同様以上に高騰しています。牛、豚、鶏には毎日餌を与えなくてはならず、飼料費の上昇分が畜産農家にとって大きな負担となっています。為替相場は、年末には1ドル160円、2023年には1ドル180円の予測もある中、さらなる支援の考察をいただけたらと思います。 さて、今回は、1として、(仮称)道の駅「くまがや」―日本を代表する“食”のテーマパーク―について、2として、
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置についての2点について質問をいたします。 初めに、大きな1、(仮称)道の駅「くまがや」―日本を代表する“食”のテーマパーク―について質問いたします。このテーマについては、今までに小鮒議員さんが7度にわたり質問を行っており、野澤議員さんも取り上げておりますが、私は違う観点から取り上げたいと考えます。国土交通省による道の駅の主な登録要件は、1、無料で24時間利用できる、①、十分な容量を持った駐車場、②、清潔なトイレ、原則洋式、③、子育て応援施設、ベビーコーナーなどがあること、2、道路及び地域に関する情報を提供する施設があること、3、文化教養施設、観光レクリエーション施設などの地域振興施設があること、4、施設及び施設間を結ぶ主要経路のバリアフリー化がなされていることがあり、2004年10月に発生した新潟県中越地震を契機に防災拠点の機能が追加されており、2022年8月5日時点で、全国に1,198の道の駅が登録されております。 私は、
一般質問をするに当たって関東近郊の約40か所の道の駅を見てきました。これらの道の駅は3つに分類できると考えます。24時間使用可能な駐車場、トイレ、道路及び地域に関する情報提供施設の基本部分に農産物直売所、加工品販売所と軽食を提供する施設を併設するAパターン、これにレストラン、フードコートと子供の遊び場を設置したBパターン、さらに様々な体験施設を持ち、レジャー目的で家族連れが集うようなCパターンです。規模の小さな道の駅にはAパターンが多く、Bパターンの道の駅には、もてぎ、ましこ、どまんなか たぬま、玉村宿、しもつけなどがあります。Cパターンの道の駅には、川場田園プラザ、保田小学校、グランテラス筑西、たくみの里などがあり、特殊な例として、朝霧高原と伊豆ゲートウェイ函南があると考えます。朝霧高原自体はAパターンの道の駅であり、伊豆ゲートウェイ函南もBパターンの道の駅ですが、朝霧高原は隣接するあさぎりフードパークと併せること、伊豆ゲートウェイ函南は、隣接するかねふくめんたいパーク、伊豆わさびミュージアムと併せることでCパターンに分類できると考えます。そして、来訪者は、AよりB、BよりCに分類する道の駅のほうが多く、子育て世代の方が多いと感じました。これは、道の駅に野菜や特産物を求めて来訪することと併せ、レジャー施設としての機能を求めているのではないかと考えます。 では、(仮称)道の駅「くまがや」に整備すべき機能は何が求められるのでしょうか。(仮称)道の駅「くまがや」整備計画でも、日本を代表する“食”のテーマパークをコンセプトとしており、整備計画の2―4に、「本州一の小麦収穫量を誇る“国産麦の聖地”として、熊谷の小麦文化を中心に“熊谷流の農業・食文化”を核とした“食”のテーマパークを形成します。“食”のテーマパークとして、来訪者に食を通じたおもてなしを提供するとともに、収穫・調理といった体験や食育といった学習など“熊谷流の農業・食文化”を通じた楽しみが得られる場を提供することで、日本を代表する“食”のテーマパークの形成を目指します。“熊谷流の農業・食文化”を「育てる」、「発信する」ことを通じ、住民や来訪者を「元気にする」地域活性化の拠点を目指します。」とあります。基本構想、基本計画、整備計画の全てで「“食”のテーマパークを目指す」とありますが、これらを読んでもはっきりとした目指す方向が見えません。テーマパークとは何か、食のテーマパークとはどのようなものか。日本を代表する“食”のテーマパークにはどのような施設があり、その中のどこを目指すのかがはっきりしません。PFI方式による50から60億円の概算事業費を想定する本事業にとって、どの世代をターゲットとするかによって整備する施設は大きく変わってきます。農産物や加工品の購入を目的とする層をターゲットとするのか、レジャー感覚で道の駅を来訪する20代から30代までの家族連れをターゲットとするのか、またはレストランやフードコートで提供される食と休憩を目的とした層をターゲットとするかなどによって施設の大きさや機能が変わってきます。さらに、昨年春から原油や輸入資材の価格上昇、本年当初より顕著になってきた円安傾向やロシアのウクライナ侵攻の影響により、概算事業費の大幅な上昇は避けられない事態にあると考えます。 そこで、以下の事柄を質問します。 (1)、テーマパークについて。 ア、テーマパークとはどのようなものと捉えているか。 イ、具体的に施設名を挙げるとすればどのような施設か。 (2)、食のテーマパークについて。 ア、食のテーマパークとはどのようなものと捉えているか。 イ、関東近郊にある食のテーマパークと思われる施設にはどのようなものがあると考えるか。 (3)、日本を代表する“食”のテーマパークについて。 ア、本市の目指す道の駅のほかにはどのような施設があると認識しているか。 イ、アに挙げた施設への視察は行っているか。 ウ、今まで視察を行った道の駅や、それ以外の施設名と、それぞれどのような印象を受けたか。 エ、本市の目指す日本を代表する“食”のテーマパークの具体像はどのようなものか。 (4)、鴻巣市、桶川市に道の駅の設置計画があることについて。 ア、本市計画との位置関係についてはどう捉えるか。 イ、本市計画に対してどのような影響が考えられるか。 ウ、本市計画では、他の道の駅と差別化を図るとあるが、具体案があれば示していただきたい。 (5)、体験農園について。 ア、深谷テラス ヤサイな仲間たちファームへ行ったことはあるか。また、その印象は。 イ、導入を考えている体験農業の作付、維持管理はどのように行うのか。 (6)、コンサルタント会社について。 ア、株式会社オリエンタルコンサルタンツが携わった28件の業務委託に関連する道の駅はどこか。 イ、これらの道の駅の現在の集客状態はどうなっているのか。 ウ、本施設に関わる状況はどのようになっているか。基本設計、整備計画への関与などについてお願いいたします。 (7)、基本コンセプトにおける施設設計の方針、食×子どもについてです。 ア、ターゲットとする世代はどの辺りを考えているか。 イ、ターゲット世代は何を求めて道の駅を訪れると考えるか。 ウ、ターゲット世代を呼び込むにはどのような考え方が必要と思うか。また、そのためにはどのような施設が必要と考えるか。 (8)、事業費について。 ア、本事業の総事業費は。 イ、用地取得費、本体工事費、附帯工事費の内訳は。 ウ、昨今のオイルショック、ウッドショック、円安等による資材費、加工費、流通費の上昇による事業費増加の見込みはどの程度と考えるか。また、その対策について。 以上のことを質問いたします。 次に、大きな2、
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置について質問いたします。熊谷市では、2018年11月に策定された熊谷市立学校の適正な規模に関する基本方針、以降「基本方針」と呼びます、に従って
小・中学校の統廃合が進められています。基本方針の中では、学校の小規模化に伴い考えられるメリット、デメリットが示されており、適正規模の基準として、小学校ではクラス替えが可能な1学年2学級以上が、中学校ではクラス替えが可能であるとともに、全ての授業で教科担任による学習指導が行える1学年3学級以上が望ましいとされています。また、適正規模の推進方策として、(1)、学校統合については。学校の統廃合を進めるに当たっては、保護者や地域住民に対し、統廃合の趣旨、実施方法等について説明し、意見を尊重しながら進めます。(2)、義務教育学校(小中一貫教育学校)について。学校の統廃合を検討する場合は、小中一貫教育を推進することも考慮し、施設一体型の小中一貫教育学校として義務教育学校を新設することも検討しますとあります。基本計画に従い、2023年度に成田星宮小学校が開校され、2025年度に太田小、男沼小、妻沼南小の統廃合が、2027年度に長井小、秦小の統廃合が、2029年度に吉岡小、市田小の統廃合が予定されています。2019年6月24日付の熊谷市ホームページ公表資料2、熊谷市公共施設再編方針案の3ページに、学校規模適正化事業(小学校・中学校)があり、2009年度から2019年度への10年間の児童・生徒数の推移が、統廃合グループごと、各学校ごとに示されています。この表の増減率を用い、2024年度、2029年度の児童・生徒数を推計すると、統廃合実施予定年度において多くのグループで、小学校で1学年2学級、中学校で1学年3学級に満たない学年が生じる可能性があります。太田小、男沼小、妻沼南小の統合資料のみ手元にありますが、公表資料2の増減率を使い推計すると、2024年度の3校合計の児童数は316人となります。2021年11月に示された見込数は266人であり、50人、約16%の減となっています。このことより、実際の児童・生徒数は、公表資料2で示される数値から推計される人数より大幅に減少すると考え、多くの小学校、中学校において基本方針に満たない1学年の学級数となるでしょう。このような状況が予測される中で、単なる数合わせのような統廃合を実施し続けることに何のメリットがあるのでしょうか。本市の人口は、1市3町の合併後から減少化へ向かい続け、今では年に1,000人に迫る人口減となっています。現在、1学年複数学級となっている学校においても、10年後、20年後には新たなる子育て世代が本市に定住をしない限り、1学年1学級となる可能性を否定できません。よりよい環境の下で子供に学習の機会を与えたいという親心はいつの時代も同じであり、今後さらに強くなっていくでしょう。本市においての学校教育も、小中連携型の学習として、熊谷市独自のカリキュラムによる魅力を持たせることにより、学力日本一を目指す本市の発展に寄与するものと考えます。 そこで、本市の統廃合に関する現状を把握するために次の質問をいたします。 (1)、学校統合について。2023年度、成田小、星宮小が成田星宮小として開校、2025年度、太田小、男沼小、妻沼南小が統廃合予定、2027年度、長井小、秦小が統廃合予定、2029年度、吉岡小、市田小は統廃合予定の中で、ア、新設される年度の該当する各小学校の学年ごとの児童数はどうなりますか。 イ、妻沼小学校の2027年度の各学年の児童数は。 ウ、統合後、1学年1学級が見込まれる場合、再統合を考えるか。 (2)、令和4年度全国学力・学習状況調査について。 ア、市内中学校で生徒数の違いにより学力の偏りは見られるか。 (3)、
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置について。 ア、令和4年度の市内
小・中学校の教職員の数及び小中免許を併有している教職員の数は。 イ、今後同じ地域で
小・中学校をそれぞれが統合する場合、
併設型小学校・中学校または
小中一貫校を考えているかどうかを伺います。 以上で壇上での質問は終わります。なお、再質問、要望については質問席で行わせていただきます。ありがとうございます。
◎増田和昭産業振興部長 小林國章議員さんの御質問1、道の駅について順次お答えいたします。 初めに、テーマパークとは特定のテーマを掲げて施設全体を運営する観光施設や商業施設であり、代表的なものとして東京ディズニーランドが挙げられます。 次に、食のテーマパークは、食品や食材などをテーマに掲げ運営する施設であり、関東近郊では山梨県南部町の道の駅なんぶや、群馬県甘楽町のめんたいパーク群馬が挙げられます。 次に、代表的な食のテーマパークは、群馬県川場村の道の駅川場田園プラザや静岡県島田市のKADODE OOIGAWAなどが挙げられ、令和元年度に川場村へ視察を行っております。 また、これまでに7か所を視察し、その一つである道の駅うつのみやろまんちっく村は、46ヘクタールの広大な敷地に農園や温泉施設を兼ね備えた滞在体験型施設の運営や6次産業化にも積極的に取り組んでいる道の駅でした。 なお、本市の目指す食のテーマパークは、熊谷の農業、食文化を核として、来訪者に食を通じたおもてなしの提供や収穫、調理体験、食育の場の提供によりその形成を目指すものとしています。 次に、鴻巣市や桶川市の道の駅についてですが、位置関係については、平成8年11月に当時の建設省から発出された「道の駅」配置計画実施要領(案)で、設置間隔は10キロメートルから20キロメートルまでを目安とすると示されており、鴻巣市の道の駅まで約9キロメートル、桶川市の道の駅まで約20キロメートルであり、休憩施設としては適度な間隔であると認識しております。また、両施設との位置関係から入り込み客数への影響が考えられますが、広い緑地や室内遊び場の併設など子供に配慮した空間づくりを行い、他の道の駅との差別化を図ることにより、多くの利用者に立ち寄っていただける道の駅の整備を目指していきます。 次に、深谷市のヤサイな仲間たちファームは、隣接するふかや花園プレミアム・アウトレットの開業による相乗効果で多くの集客が見込まれるものと認識しております。 なお、本市の体験農園は、現在のところ民間事業者の提案による作付、維持管理を行い、課題等が発生した場合にはその解消に努めてもらうことを想定しております。 次に、株式会社オリエンタルコンサルタンツが携わった道の駅関連業務委託28件のうち、現在開業している道の駅としては、茨城県筑西市の道の駅グランテラス筑西、福井県勝山市の道の駅恐竜渓谷かつやま、新潟県長岡市の道の駅ながおか花火館があり、いずれも開業後3年程度ですが、入り込み客数については当初の想定人数を上回り、期待以上のにぎわいを創出しているとのことです。 また、株式会社オリエンタルコンサルタンツとの関わりについては、令和元年度の整備計画の作成及び2年度の基本設計業務で、いずれも綿密な調整を行い実施いたしました。 次に、施設設計の方針ですが、国の新「道の駅」あり方検討会の提言において、地域の子育てを応援する施設の併設が提示されていることから、子育て世代をターゲットとし、利用者が望む意見を反映させた施設づくりを目指していきます。具体的には、夏場でも遊べる屋内遊び場、屋外には遊具や水遊び場を設ける予定としております。 次に、施設整備の総事業費は、令和2年6月策定の整備計画において約50億円から60億円を見込んでおり、このほか用地費は約2億8,000万円です。また、円安等による材料費等の高騰に伴う総事業費の増加が見込まれることから、現在行っているPFIアドバイザリー業務において、事業費の精査を行っているところです。 以上でございます。
◎
権田宣行教育次長 続きまして、御質問2、
併設型小学校・中学校等の設置についてお答えします。 初めに、新設される年度の各小学校の学年ごとの児童数についてですが、住民基本台帳による見込みとなりますが、2023年度に新設する成田星宮小学校の第1学年から6学年までの児童の数は、順に、78人、78人、80人、86人、72人、82人、合計476人となります。2025年度に太田小、男沼小、妻沼南小学校が統合した場合の児童の数は、順に、34人、29人、34人、45人、50人、54人、合計246人です。2027年度に長井小、秦小学校が統合した場合の児童の数は、順に、31人、34人、37人、38人、48人、49人、合計237人です。2029年度に吉岡小、市田小学校が統合した場合は、第2学年から6学年までの児童数となりますが、順に、42人、25人、37人、45人、44人、合計193人です。次に、2027年度の妻沼小学校の第1学年から6学年までの児童の数は、順に、33人、33人、38人、36人、42人、44人、合計226人です。 なお、統合後に1学年で1学級が見込まれる場合について、再統合を含めた統廃合については現在のところ考えていません。 次に、令和4年度全国学力・学習状況調査についてですが、学校規模と学力に相関関係はありません。 次に、令和4年度の市内
小・中学校の教職員の数は1,125人です。そのうち小中免許を併有している教職員の数は290人です。 次に、
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置についてですが、現在のところ考えていません。 なお、中学校の統合に伴う学区については、間もなく開催予定の学校適正規模審議会に諮りたいと考えています。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。それぞれの質問に対し、産業振興部長、教育次長より答弁を頂き誠にありがとうございます。これより順次再質問させていただきます。 初めに、(仮称)道の駅「くまがや」―日本を代表する“食”のテーマパーク―について再質問いたします。再質問の1として、日本を代表する“食”のテーマパークに、川場村の道の駅川場田園プラザ、島田市のKADODE OOIGAWAを挙げ、うつのみやろまんちっく村を含む7か所を視察したとありますが、ほか6か所の施設名と、それぞれにどのような印象を受けたかをお願いします。 また、本市の目指す食のテーマパークとしての道の駅の参考になることはあったか。あったとすれば、どのようなことかをお伺いいたします。
◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 6か所は、栃木県の道の駅もてぎ、山形県の道の駅米沢、千葉県の都市交流施設・道の駅保田小学校、群馬県の道の駅川場田園プラザ、茨城県の道の駅まくらがの里こが、まちの駅・道の駅アグリパークゆめすぎとです。道の駅もてぎでは6次産業への取組が、また道の駅川場田園プラザでは米やリンゴなどの地元食材を使用した食を提供しており、食のテーマパークとして参考となるものが多い施設でした。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。私も米沢を除く6か所の道の駅は見てきました。もてぎは、茂木産のそば粉を使った手打ちそばやうどん、ユズを使ったゆず塩らーめん等があり、6次産業への取組を感じました。まくらがの里こがは、駐車場と道の駅施設の間にたくさんのキッチンカーが出店しており、多くの人が行列をつくっているのが印象的でした。アグリパークゆめすぎとは、家族で遊べる広場や遊具が多く、レジャー感覚で来訪している子供連れの若い家族の多いことに
衝撃を受けました。それぞれ来訪者を増やす努力が見られ、参考になる道の駅であると思います。 では、「本州一の小麦収穫量を誇る“国産麦の聖地”として、熊谷の小麦文化を中心に“熊谷流の農業・食文化”を核とした“食”のテーマパークを形成する」とありますが、再質問の2として、ア、熊谷の小麦文化とは何か。 イ、熊谷流の食文化とは何か。 ウ、食のテーマパークをコンセプトとする道の駅の飲食施設で提供する食事にはどのようなメニューを想定するかについてお伺いいたします。
◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 本市は、麦踏みなどの栽培方法の改良を全国に広めた麦王、権田愛三氏の出身地であり、生産量も県内一を誇り、昔から小麦を使ったうどん、すいとんやフライなど食生活の面からも産業の面からも小麦が身近な文化として育まれてきています。熊谷流の食文化とは、うどんや五家宝などの伝統的な料理やお菓子、熊谷の新鮮な農産物、その農産物を活用した食や新たなテーマにより創作した食を総称して指しています。 食事のメニューについてですが、PFI事業参加事業者の提案によることになりますが、うどんやラーメン、パンなど、地元産の小麦を使用したメニューや農産物を活用し創作した食事の提供を想定しております。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。熊谷流の小麦文化、熊谷流の食文化については賛同するものがあります。食事のメニューは、参加事業者を決定した後、創作した料理を提供することになるようですが、短期間で多くのすばらしい料理を開発するには少々難があるように思います。かつてこんな話を聞いたことがあります。「食のテーマパークで食べられる料理がうどん、ラーメン、パスタ、ピザだけでは寂しいね」と。熊谷にはたくさんのおいしい料理を提供していただいているお店があります。これらのお店に負けないようなメニュー構成になることを期待します。 次に、多くの道の駅で見られる光景に、大型車駐車場に停車しているトラック、トレーラーは、夜間走行に備え、昼間はエンジンをかけ休息や仮眠を取っていることがあります。玉村宿、グランテラス筑西、こもち、まくらがの里こがなどの道の駅では、大型車駐車場が道の駅施設本体から最も遠いところにあったり、40台程度の収容スペースであったりします。また、幹線に接していない道の駅には、有名な道の駅であっても、大型車駐車場が数台分しかないところもあります。 再質問の3として、ア、(仮称)道の駅「くまがや」では、駐車場の半分程度を大型車駐車場とする計画をどう考えるか。 イ、道の駅おおたでは、駐車場の半分以上を大型車で占める様子を平日を中心に多く見かけます。(仮称)道の駅「くまがや」においてもこのような状況が想定できるか。また、どのような対策が考えられるか。 ウ、大型車が駐車場を占有する状況は、経営面にどのような影響を及ぼすと考えるかについてお伺いいたします。
◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 駐車ますの数は、東日本高速道路株式会社の設計要領に準拠し、前面道路の交通量から算定しています。本道の駅は、国道17号熊谷バイパス、国道125号と幹線道路に面しており、大型車の交通量が多いため大型車用駐車ますが多く必要となります。また、時間帯により大型車の多くの利用が想定されますが、本道の駅では、大型車が小型車のエリアに入り込まないよう区切る計画としているため、大型車の占有による影響は少ないものと考えております。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。大型車と小型車のエリアを区切る計画と答弁を頂きましたが、仮にポールや縁石で区切ったとしても、大型車エリアに余裕のない場合は、マナーの悪いドライバーは小型車エリアに駐車することが予想できます。玉村宿のように駐車エリアを完全に分断できればさらによいと考えます。 次に、再質問の4として、事業スケジュールについて伺います。事業スケジュールでは、令和5年度から実施計画を、令和6年度から工事着工となっていますが、進捗状況を考えると予定どおりに開業するには少々難があるのではないでしょうか。スケジュールを遅らせ整備計画を練り直し、多くの人に利用してもらえる道の駅を造るための計画変更を考えることはできるかをお伺いいたします。
◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 現状ではスケジュールを変更する予定はございません。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。現状ではスケジュール変更はしないとの答弁を頂きました。本年10月20日オープン予定のふかや花園プレミアム・アウトレットの建設期間は、造成を除くと約1年ほどであったように記憶しております。(仮称)道の駅「くまがや」も、造成工事を含めても2年未満で施設は完成するでしょう。ハード面に比べてソフト面の構築にははるかに長い時を要すると考えます。計画の再構築を含めお考えいただきたいと思います。 続いて、
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置について再質問をいたします。教育次長から答弁頂きました。統廃合時の各小学校の予測児童数から、成田星宮小学校は、当面全学年で3学級が想定されます。太田小、男沼小、妻沼南小の統廃合では、統合時に1から3学年までが1学級、4から6学年までが2学級であり、長井小、秦小の統廃合においても、統合時に1、2学年が1学級、3から6学年までが2学級となります。また、妻沼小でも、2027年度には1、2学年が1学級、3から6学年までが2学級となる。いずれの学校においても、将来において全学年が1学級となることが予想されます。これは、熊谷市立学校の適正な規模に関する基本方針に示される、クラス替えが可能な1学年2学級以上が望ましいという小学校の規模とは異なるものです。 再質問の1として、基本方針と異なるこの状況についてどう考えているかお伺いいたします。
◎
権田宣行教育次長 お答えいたします。 方針にもありますが、将来的に複式学級の編制が見込まれる学校から統合に向けた準備をしています。 なお、1学年1学級でも教育活動での深刻な支障は、すぐにはないものと考えています。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。将来的に複式学級の編制が見込まれる学校の統合については理解いたします。しかし、1学年1学級でも教育活動での深刻な支障はすぐにはないものと考えるとの答弁は、明らかに基本方針と異なるものです。様々なメリット、デメリットを考慮し、クラス替えの可能な1学年2学級を目指しながら、1学年1学級でもしようがないのであれば、急いで統廃合を進める必要はないように思えてなりません。 では、再質問の2として、集団の中で切磋琢磨する機会をつくり、よりよい教育環境の創造を目指し、学校規模適正化で示された1学年2学級以上にするためには、将来においてさらなる統廃合を考えるときが来ると考えられるかお伺いいたします。
◎
権田宣行教育次長 お答えいたします。 今後、学校規模適正化に向けた国や県の方向性を注視してまいります。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。学校規模適正化に向けた国や県の方向性を注視するとの答弁は、児童・生徒数の減少がさらに進んだときに、中央より通達、指導があれば、その時点で考察すると受け止めます。日本の様々な地域で学校教育についての考え方は多種多様のものがあると考えます。児童・生徒数が減少したことで地域の現状を考慮せず、数合わせのごとく統合を行うのはいかがなものでしょう、再考していただけることを望みます。 次に、再質問の3として、人口減少に向かっている熊谷市において、人口増は必須の課題となっています。近隣市にない熊谷独自の学校教育の一つとして、
併設型小学校・中学校、または
小中一貫校に9年間の一体教育は人口増を目指す熊谷市に大きな力となると考えます。将来的にこのような教育体制は考えられるかをお伺いいたします。
◎
権田宣行教育次長 お答えいたします。 児童・生徒の学力向上や生徒指導上の課題の改善のほか、教育環境の維持、向上のための方策の一つとして研究してまいります。 以上です。
◆小林國章議員 1番、小林國章です。児童・生徒の学力向上や生徒指導上の課題の改善のほか、教育環境の維持向上のための方策の一つとして研究していきますとの答弁を頂きました。現状では、
小中一貫校の実現には、小中免許を併有している教職員数が1,125人中290人であることより、一筋縄ではいかないことは理解しています。しかし、早い時期に
併設型小学校・中学校、または
小中一貫校の設置の可能性を探り、研究を重ねていただきたいと思います。 では、要望を述べさせていただきます。まず、(仮称)道の駅「くまがや」―日本を代表する“食”のテーマパーク―についてです。計画どおりに事業を進めるとのことですが、3年もしくは4年後に開業を目指すにしては、ソフト面での構想が進んでいないように受け取れます。開業時にあるべき姿を想定し、1年前、2年前にどのような状態にあるべきかをイメージし、そこに向かって今やるべき対策を逆算で考えて行動する。SDGs的なバックキャスティングな思考が必要かと考えます。当初事業費50億円から60億円から、昨今の世界情勢により数億から十数億円の事業費増加が考えられる本事業ですが、計画の再考や事業費の増加を抑える方策を検討していただき、市民からすばらしい道の駅ができたとお褒めの言葉を頂けるようお願いいたします。決してありきたりの道の駅にはならぬよう願っております。 次に、
併設型小学校・中学校及び
小中一貫校の設置についての要望を述べさせていただきます。
小中一貫校、義務教育学校は、2020年度までに私立公立を含め126校が開校され、今後も増えていくと予想されます。今や日本中で
小中一貫校、
併設型小学校・中学校を含めます、の開校が検討されており、それぞれが独自のカリキュラムを組んでいて、現状と同じ6、3制や4、3、2制、または5、4制など様々です。
小中一貫校の開設に至る経緯はいろいろありますが、児童数も少なくなった幾つかの小学校、同じ地域にあり同じ中学校に通う児童がいるところです。これを1つの中学校と組み合わせ開設した例もあります。
小中一貫校とすることで9年間の一体生活が生まれ、中1ギャップと呼ばれる中学校に入学した子供が、規律正しい学校生活になじめず登校したくなくなるという症状も回避できるとの報告もあります。 熊谷市においても児童・生徒数は年々減少しており、基本方針に沿った小学校で1学年2学級以上、中学校で1学年3学級以上を考えるならば、狭い地域にとらわれず、広域での
併設型小学校・中学校または
小中一貫校の可能性を探るべきと考えます。近隣市にない学校教育をつくることは、熊谷市の人口減少に歯止めをかける大きな力になると確信します。学校教育で熊谷市の人口増を目指す。いいではありませんか。すばらしいことだと考えます。そのためにも早期に
併設型小学校・中学校または
小中一貫校の開設の検討を始めていただくことを要望いたします。 以上で今定例会における私の
一般質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。
○
山下一男副議長 以上で1番小林國章議員の
一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。 午前11時39分 休 憩 午前11時50分 再 開
○
山下一男副議長 休憩中の会議を再開します。
△
一般質問続行
○
山下一男副議長 次に、18番関口弥生議員の
一般質問を許可いたします。 〔18番関口弥生議員登壇〕
◆関口弥生議員 皆さん、こんにちは。議席番号18番、関口弥生です。議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い、今回は大きく2点について
一般質問いたします。 まず初めに、大きな1番、不
登校特例校の設置推進について―誰一人置き去りにされない教育環境の整備を―について質問します。全国の
小・中学校で2020年度に不登校だった児童・生徒は、昨年度比8.2%増の19万6,027人となり、8年連続で増加し、過去最多となる中、我が公明党は本年3月10日、不登校支援プロジェクトチームを設置し、不登校児童・生徒への支援策の一つとして、子供の状況に合わせた授業カリキュラムを組むことができる不
登校特例校の整備充実について議論を行い、4月22日の衆議院文部科学委員会で浮島智子衆議院議員が不
登校特例校の設置拡大を訴え、末松信介文部科学大臣は、不
登校特例校の設置推進を図ると応じました。さらに、4月28日には不登校支援プロジェクトチームの提言として、末松大臣に不
登校特例校を都道府県・政令指定都市に1校以上設置することを強く要望しました。その後、政府は、不登校の子供を対象に柔軟なカリキュラムを組める不
登校特例校について、全都道府県・政令指定都市への設置を目指す方針を固め、6月に策定した経済財政運営と改革の基本方針、骨太の方針に初めて明記しました。 また、
文部科学省は、6月10日に不登校に関する調査研究協力者会議の報告書をまとめ、今後の不登校児童・生徒への学習機会の確保と支援の在り方について、重点的に実施すべき施策の方向性は、誰一人取り残されない学校づくり、不登校傾向にある児童・生徒に関する支援ニーズの早期把握、不登校児童・生徒の多様な教育機会の確保、不登校児童・生徒の社会的自立を目指した中・長期的支援の4点であり、不登校の考え方として、登校という結果のみを目標とせず社会的自立を図ること、状況によっては休養が必要であり、学校に行かなくても悲観する必要はなく、様々な教育機会を活用することが必要として、全国の教育委員会等の機関へ通知し、小・中・高等学校等へ周知を図りました。 不登校の児童・生徒に合わせた学校づくりとは、構造改革特別区域法を活用する形で、2004年度から高尾山学園など一部地域で始まり、2005年の学校教育法施行規則の改正で特区申請なしで設置が可能となり、2016年に公明党が推進して成立した教育機会確保法に基づく基本方針では、自治体に対して不
登校特例校の設置を促しています。しかし、2022年4月時点で不
登校特例校は10都道府県21校、公立12校、私立9校にとどまっており、
文部科学省は、教育委員会の担当者でも特例校について知らないケースがあると、設置に向けた手続を作成、周知するなど認知度向上に努めています。 それでは、ここで岐阜市立草潤中学校について紹介します。2021年4月に開校した草潤中学校は、ICTを活用した学習支援に力を入れた自治体主導による不
登校特例校です。不
登校特例校は、不登校の子供に配慮して柔軟な教育課程が実施できるため、通常、中学校の授業時間は年間1,015時間ですが、草潤中学校は770時間、定員は40名。初年度の説明会には120家族380名が参加。現在1年生13人、2年生12人、3年生15人が在籍し、2017年に閉校した旧徹明小学校の校舎を使っています。全ての授業が
オンライン配信されているため、学校に行かない場合は、個々の状況に合わせて自宅でも受けられます。登校スタイルは、月に1回、生徒の状況に応じて、①、毎日、②、ICTを活用した在宅中心学習、③、週数日登校と在宅学校学習の組合せから選ぶことができ、時間割は生徒と教師が相談しながら一緒に決める。さらに、学級担当は生徒が選ぶことができ、その後の変更も可能。開校時の教師は異動ではなく教師の手挙げ希望式。服装、持ち物の規則はない。授業にも特徴があり、自分で自由に決めたテーマに取り組めるセルフデザインという科目もあり、
タブレット端末で絵を描いたり、学校備品の楽器を演奏したり、様々に時間を過ごすことができるようになっています。井上博詞校長の方針は、ここに来るのは普通の学校に通うのが困難だった子供、子供が学校に合わせるのではなく学校が生徒に合わせ、一人一人の個性を伸ばす教育、校長室や職員室は開放されていて、昼食を一緒に食べる生徒もいる。草潤中学では入学式に毎日登校を考えていた生徒は18人だったが、4月末には7割近くの27人が毎日登校を希望、3年生の中には高校を目指して受験勉強に励む生徒もいる。井上校長は、生徒から気軽に学校に来られる、保護者から子供が学校に通えるようになってよかったとの声が寄せられていると語った。これは、不
登校特例校として教育的効果があった実践事例として紹介されていましたが、この学校も、学校を作る2年前に、岐阜市内の中学で、いじめに苦しみ1人の生徒が自死した痛ましい事件が起こっています。本市としてこのような事件が決して起こらないよう、不登校の児童・生徒を誰一人として置き去りにされない教育環境の整備に向け、不
登校特例校の設置推進についての質問をいたします。 質問の(1)、不
登校特例校についてどのように認識しているのかお伺いします。 質問の(2)、先ほど述べたように、
文部科学省の不登校に関する調査研究協力会議報告書の通知を受けて、本市の取組について、以下9点について伺います。 ア、教育機会確保法及び基本方針の学校現場の周知浸透について。 イ、心の健康の保持に関する教育の実施について。 ウ、不登校傾向にある児童・生徒のスクリーニング及びアセスメントの有機的な実施について。 エ、ICTを活用した学習支援等を含めた教育支援センターの機能強化について。 オ、
教育相談の充実について。 カ、家庭教育の充実について。 キ、学校内の居場所づくり、校内の別室を活用した支援策について。 ク、フリースクール等民間団体との連携について。 ケ、不
登校特例校設置の推進について。 以上9点についてお答えください。 続きまして、大きな2番、
高齢者等配食サービスについて―配食を通じて高齢者等の
健康支援を―の質問に移ります。高齢者の進展により、
医療機関や介護施設だけではなく在宅で暮らす高齢者を対象とした配食事業のニーズが今後ますます高まることが予測されます。特に地域で暮らす在宅高齢者の場合、買物や調理が困難なケースも多く、低栄養などの健康被害が懸念されます。そこで重視されているのが、栄養管理や高齢者の見守りや安否確認にもなる高齢者への配食サービス事業です。健康長寿を延ばす取組として、これまでのように
医療機関や介護施設だけではなく、在宅で暮らす地域の高齢者にも食の環境の改善と整備が重要となります。配食事業を通じて地域の高齢者への理想的な
健康支援を実現するには、配食事業者の献立作成から地域全体の対応体制に至るまで、幅広く多様なレベルで環境整備が必要となります。そこで、
厚生労働省のガイドラインでは、配食事業を運営する際の指針をきめ細かく定めて、
健康支援を推進する方法を具体的に示しています。 それでは、配食サービス制度を食の自立支援事業として実施している宇都宮市の事例を紹介します。宇都宮市では、栄養改善が必要な方に、食の自立の観点から、食関連サービスの調整を行った上で、訪問による食事サービスの提供と安否確認をする配食サービスを行っています。認定された方は、最大で週5食まで御利用可能となっており、このサービスを御利用される場合は、安否確認はもちろん、御本人や御家族、地域包括支援センター等の御要望を十分考慮して、一人一人の体調、
アレルギー食品の有無等に配慮したきめ細かなメニュー調節もしております。対象者としては、在宅で単身世帯、高齢者のみの世帯に属し、次の1、2のいずれかに当てはまる方とし、1として、65歳以上で要介護の対象にはならないが、低栄養状態のおそれのある方。2として、おおむね65歳以上で、要支援、要介護状態、障害、疾病等により調理が困難で食に関する支援が必要であると認められた方と明記されています。安否確認だけではなく、低栄養状態の方も対象となる配食サービスを実現している点が特徴です。 それでは、本市の配食サービスはどのようになっているのでしょうか。本市の
高齢者等配食サービスのホームページによると、「高齢又は障害をお持ちで対象者の要件を満たす方に昼食を自宅まで配達・手渡しすることにより、日常の安否確認を行います。栄養士等により計算される栄養バランスの取れた食事を、保温性の高い容器で適温でご提供するものです」とあり、保温性の高い容器の写真、配食業者の献立例と配食地域、ある1週間の献立例が見られるようになっています。対象者については、65歳以上の独り暮らしの高齢者、または高齢者のみの世帯、重度心身障害者、その他市長が認める世帯とし、利用日数については、このサービスは週4回の昼食を御自宅へ届けるもので、日曜及び年末年始は除くとし、利用料については、利用者の負担は1食400円とすること等が明記されています。本市の配食サービスには何点か改善点があるように思えました。それは、現在配食に使っている容器です。保温ができる回収型容器となっています。しかし、保温容器の容器内の温度は、盛り付け後、蓋をした時から4時間後まで食中毒菌の増殖指摘温度帯の37度から40度までを推移し、ウェルシュ菌、サルモネラ属菌、黄色ブドウ球菌、セレウス菌が増殖し食中毒を引き起こす菌等の繁殖しやすい温度帯であることが実証済みであり、全国的に保温容器の使用は変更されつつあるようです。また、この保温容器自体の重量が2キログラムあり、足腰が弱くなっている方々にとっては、運ぶのにもとても苦労となっているとの利用者の声も聞きます。先日、本市と近隣市の配食容器の見比べをしましたが、鴻巣市では軽い回収型容器を使っていることが分かりました。配食容器も見直していくべきではないかと思います。 次に、メニューについても、本市のホームページ上の献立例を見ても、高齢者の特性に応じたメニューになっているのかが分かりません。今後、例えば、特に食事制限なくバランスのよい食事を取りたい方には普通食を、栄養、エネルギーや塩分の調整が必要な方にはカロリー塩分調整食を、たんぱく質や塩分の調整が必要な方にはたんぱく塩分調整食を、かむ力が弱い方には軟らか食を、飲み込む力が弱い方にはムース食をといった選べるメニューも必要ではないかと思います。 次に、現在、配食業者ごとに配食地域が決められておりますが、利用者が選べない点も改善すべきではないかと思います。この高齢者配食サービスについては、熊谷市高齢社会対策基本計画の第2部第2章、住み慣れた地域で安心して暮らせるまちをつくる、第1節、生活支援サービスの充実の中で位置づけられており、「介護や医療の必要性があっても、高齢者が、住み慣れた家庭や地域で生活を続けられるよう、在宅での自立支援と介護者の支援を行い、また、一人暮らしの高齢者等の安否確認を目的とした、生活支援サービスの充実を図ります」とし、地域自立生活支援事業として高齢者配食サービス事業を実施し、在宅で独り暮らしの高齢者及び高齢者のみの世帯に対して、安否確認を目的とし、栄養バランスの取れた食事を提供することによって、自立と生活の質の向上を図り、今後、在宅で独り暮らしの高齢者が増加していく中、高齢者の日常の安否確認と栄養改善を目的としたこの事業の普及啓発を図ることが明記されております。これらのことを受けまして、
高齢者等配食サービスについての質問をいたします。 質問の(1)、本市の高齢者の状況については、以下2点について伺います。 ア、人口の推移として、総人口、高齢者人口、高齢化率の順にお答えください。 イ、単身高齢者台帳の登録者数の推移についてお答えください。 質問の(2)、配食サービスについては、以下3点について伺います。 ア、令和2年度及び3年度の市全体と配食地域別の利用者数と配食数についてお答えください。 イ、高齢者の特性に対応したメニューの選択の導入についてお答えください。 ウ、配食容器を変えていく考えについてお答えください。 以上で壇上での質問は終わります。なお、再質問、要望等は質問席で行いますので、よろしくお願いいたします。
○
山下一男副議長 暫時休憩します。 午後 零時12分 休 憩 午後 1時10分 再 開
○
山下一男副議長 休憩中の会議を再開します。
△
一般質問続行
○
山下一男副議長 答弁をお願いします。
◎野原晃教育長 関口議員さんの御質問1、不
登校特例校についてお答えします。 初めに、不
登校特例校は、不登校児童・生徒に配慮して特別の教育課程を編成した教育を実施する必要があると認められる場合に、教育課程の基準によらずに特別の教育課程を編成することができるとする特例として、文部科学大臣から指定された学校であるというふうに認識しています。 なお、教育機会確保に向けた法律や指針については、既に市内全ての校長に周知しています。 次に、子供たちの心の健康の保持については、本市独自の児童・生徒のサインチェックリスト、これを活用して状況を把握し、欠席が3日続いた場合は、直ちに家庭訪問をするなどの体制を整えています。 次に、スクリーニング及びアセスメントの実施についてですが、不登校の未然防止、早期発見、早期対応の一つとして、本市では登校支援対策個表、幼保小連携個票、小中連携個票などを活用しています。具体的には、校内で登校支援チームを編成し、欠席の理由、学校、家庭との連携、児童・生徒の心の状態といった各個票の記録から効果的な対応方法を把握し、一人一人それぞれに適切な支援を行っています。 次に、教育支援センターの機能の強化についてですが、不登校気味の児童・生徒は、
タブレット端末により学校の授業を遠隔で受けたり家庭学習の支援を受けたりしています。また、県内において先駆けて開設された熊谷市教育支援センター、通称
さくら教室では、3人の職員が生活相談や学習支援を行っています。今年度から
さくら教室にも学校と同様の
タブレット端末を整備し、ドリルソフトで学習ができるようになりました。 次に、
教育相談についてですが、学校では家庭訪問や3者面談等、対面による
教育相談を計画的に実施しているほか、教育委員会の
教育相談窓口では、電話や対面での
教育相談を受け付けています。 次に、家庭教育の充実についてですが、不登校の児童・生徒と直接向き合っている保護者の不安や悩みは大変大きいものです。学校の管理職や担任はもとより、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、ほほえみ相談員がそれぞれの保護者へ具体的なアドバイスを行っています。 次に、校内の別室を活用した支援についてですが、学校は、児童・生徒が安心して過ごせるように、ほほえみ相談室や保健室等を活用し、居場所づくりを行っています。 次に、フリースクールなど民間団体との連携についてですが、昨年度は小学生2人、中学生8人がフリースクールに通学しており、生活の様子や学習状況等を各学校と共有しています。現在のところ不
登校特例校の設置は考えていませんが、相談体制の充実はもとより、ICTの効果的な活用、児童・生徒の多様な学びの場づくりに引き続き取り組み、不登校児童・生徒への総合的な支援を行ってまいります。 以上です。
◎
植原利和福祉部長 続きまして、御質問2、
高齢者等配食サービスについてお答えします。 初めに、本市の高齢者ですが、令和2年から4年までの4月1日時点での推移について、総人口、高齢者人口、高齢化率の順でお答えします。令和2年が19万6,223人、5万7,199人、29.15%、3年が19万4,542人、5万7,779人、29.70%、4年が19万3,446人、5万8,183人、30.08%です。 次に、単身高齢者台帳の登録者数の推移ですが、4月1日時点で、令和2年が2,420人、3年が2,364人、4年が2,246人です。 次に、配食サービスですが、利用者数、配食数の順でお答えします。市全体では、令和2年度が1,516人、1万8,553食、3年が1,666人、1万9,946食です。 次に、配食地域別では、旧熊谷西部、北部及び妻沼地域は、令和2年度が1,181人、1万4,289食、3年度が1,237人、1万4,635食です。また、旧熊谷東部、南部、大里及び江南地域は、令和2年度が335人、4,264食、3年度が429人、5,311食です。 次に、メニューの選択ですが、刻み食、減塩食やおかゆ等、高齢者の特性に配慮したメニューが全地域で導入できるよう受託者と協議してまいります。 次に、配食の容器ですが、保冷剤や保冷車を使用し、食中毒にならないよう受託者が安全に配慮しているところですが、容器の形状等の変更については、利用者や受託者の意見等を踏まえて必要性について考えてまいりたいと思います。 以上です。
◆関口弥生議員 18番、関口弥生です。それぞれに御答弁を頂きましたので、順次再質問、要望をいたします。 まず初めに、大きな1番、不
登校特例校の設置推進について再質問いたします。質問のク、フリースクール等民間団体との連携について、昨年は小学生2人、中学生8人がフリースクールに通学しており、生活の様子や学習状況等を各学校と共有していますと答弁がありました。本市にもフリースクールに通っている児童・生徒がいることを踏まえ、フリースクールに通学している家庭への経済的支援に向け、市として助成金を考えているのかについてお答えください。
◎野原晃教育長 お答えいたします。 現在のところ考えておりません。 以上です。
◆関口弥生議員 本年3月に、「不登校の子供“通いの場”確保の応援、フリースクールの授業料、保護者の負担軽減、上限月4万円、半額~全額支給」という見出しの記事を目にしました。その記事の内容を紹介します。「滋賀県草津市は昨年9月から、市が認定するフリースクールを利用する子どもの保護者に対し、授業料の支援を実施している。増加傾向が続く不登校の子どもたちの通いの場を確保し、将来的に社会的自立を促すのが狙い。全国の各自治体からも制度への問い合わせが寄せられているという。フリースクール授業料支援の対象者は、申請を行った時点から1年以内に、在籍する学校におおむね30日以上登校していない児童生徒の保護者、原則、認定施設に週1回以上通所する児童生徒の保護者など。支援額は、生活保護受給者が全額、就学援助の受給者は4分の3、それ以外は半額が支給され、1カ月当たりの上限額は、児童生徒1人につき4万円となっている。市が認定する施設は、生活・学習習慣の改善指導が提供できる施設や、市長または学校長の要請により、必要な情報を提供するなど、在籍学校と連携が取れること。これらの項目が当てはまる施設であれば、市内外問わずに認定できるのも特徴で、現在までに8施設を認定。計13人の保護者が支援を受けている」。その中に、利用をしている児童のお母さんの声も紹介されていました。「市が認定したフリースクールに小学5年生の長男を預けているAさんは、「まさか自分の子どもが不登校になるとは思っていなかった」と語る。長男が小学3年生の7月から急に学校に行かなくなり、フリースクールに通うように。フリースクールでの授業料は1回3,000円、1か月で合計1万を超えるため、Aさんは「経済的負担が大きかった。今は支援のおかげで本当に助かっている」と話しています」、そのような記事の内容でした。 本市としても、先ほどの答弁にもありましたように、小学生2人、中学生8人がフリースクールに通学しています。不登校に関する調査研究協力者会議の報告書には、今後フリースクールに通う児童・生徒が学校復帰を前提としないがために、必要な財政的支援等が削られることのないよう留意することが必要である旨が明記されています。本市としても草津市のようにフリースクール授業料の支援を考えていただきますよう要望いたします。 それから、不登校に関する調査研究協力者会議の報告書の取りまとめを踏まえ9点質問しましたが、質問のアからキまでの回答については、しっかり取り組んでいるようですので、引き続きよろしくお願いいたします。 最後に、不
登校特例校の認識についてはしているものの、設置については考えておらず、相談体制の充実、ICTの効果的な活用、児童・生徒の多様な学びの場づくりを引き続き取り組むという、不登校児童・生徒への総合的な支援を行うという答弁にとどまりました。先ほども申しましたが、国は自治体に対して不
登校特例校の設置を促しています。また、政府は不
登校特例校の全都道府県・政令指定都市への設置を目指す方針を固めました。本市は政令指定都市ではありませんが、不登校児童・生徒の減少と、生き生きと学ぶことができる児童・生徒数の増加を目指すためにも不
登校特例校の設置を進め、誰一人置き去りにされない教育環境の整備をしていただきますよう要望いたします。 続きまして、大きな2番、
高齢者等配食サービスについて再質問いたします。答弁の中で、市全体の配食サービスの利用者数、配食数と比べて、配食地域別としての旧熊谷、西部、北部及び妻沼地域と旧熊谷東部、南部、大里及び江南地域とでは、バランスが取れていない地区割になっているように思えます。 それでは、現在の配食地域に決まった経緯と委託業者についてお答えください。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 配食サービス事業は、旧熊谷市で平成10年度から開始し、特別養護老人ホーム永寿苑に委託しておりましたが、市町村合併で市域が拡大し、1事業者での受託が困難となり、平成20年度から市内を2つの地域に分け、旧熊谷西部、北部及び妻沼地域は永寿苑に引き続き委託し、旧熊谷東部、南部、大里及び江南地域は、プロポーザルによる業者選定で、株式会社シニアライフクリエイトに委託しています。 以上です。
◆関口弥生議員 配食業者が合併前から進められていて、合併後需要も増えたことによりプロポーザルで業者選定をして今の配食地域になったことが分かりました。しかし、今後総人口に対して高齢者人口も増え、高齢化率は令和2年が29.15%、3年が29.70%、4年が30.08%という答弁があったように、高齢化率が増加傾向にあることが分かりました。配食サービスの需要も増えてくることが想定されます。今後、配食地域の見直しをどのように考えているのかお答えください。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 地域の見直しについては、現時点では考えていませんが、今後利用状況が大きく変わり、委託内容等の変更が生じる場合は検討してまいりたいと思います。 以上です。
◆関口弥生議員 ぜひ今後考え、検討していただくよう要望いたします。 配食のメニューの選択についても、刻み食、減塩食やおかゆ等、高齢者の特性に配慮したメニューが全地域で導入を協議していくとの前向きな答弁を頂きました。配食を通じて高齢者の
健康支援の一歩となりますので、よろしくお願いします。 配食の容器の形状等については、利用者や受託者の意見を聞き、それを踏まえて必要性について考えていきたいと答弁を頂きました。まずは両者の意見を聞きながらよい方向に進めていただきますよう要望し、今定例会の
一般質問を終了いたします。ありがとうございました。
○
山下一男副議長 以上で18番関口弥生議員の
一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。 午後 1時30分 休 憩 午後 1時40分 再 開
○
山下一男副議長 休憩中の会議を再開します。
△
一般質問続行
○
山下一男副議長 次に、20番黒澤三千夫議員の
一般質問を許可いたします。 〔20番黒澤三千夫議員登壇〕
◆黒澤三千夫議員 皆さん、お疲れさまです。発言の許可を得ましたので、9月定例会市政に関する
一般質問を行います。今回は大きく分けて2点、1、ドローンの活用について、2、ゼロカーボンシティについて、通告順に従い本市の見解を伺います。 まず、大きな1、ドローンの活用について。航空法第2条第22項によると、ドローンとは無人航空機を指し、「航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの」と定義されています。航空法上では、人が乗車せずに遠隔操作で動く飛行機となりますが、航空法以外の定義では、遠隔操作ができる無人機全てを含み、船や車のように空を飛ばない無人機もドローンと呼ぶこともあるとのことです。そもそも軍事目的で開発、利用されてきたドローン、空撮用として一般消費者向けに販売開始となった2010年以降は、現在多くの人がイメージするようなドローンが主流となり、個人で楽しむ娯楽用ドローンや産業用ドローン、災害対応ドローンなど目的によって区分されております。 余談ですが、ドローンという名称は、ドローンの発する音が蜂の羽音に似ており、雄のミツバチを指す単語、ドローンが由来と言われております。国内では1980年代から使用されている農薬散布用のラジコンヘリもドローンに当てはまり、このことにより2000年頃まで、世界のドローンの約60%が日本で使用されていたなど、日本はドローンの先進国であったと言えると、インターネット等の情報では説明がされております。 令和4年3月31日付消防庁消防・救急課長から各都道府県消防防災主管部長に宛てた通知では、災害対応におけるドローンの活用については、近年頻発化している大規模水害や記憶に残る昨年7月に発生した熱海市土石流災害において、その有効性が改めて確認され、また、大規模災害に限らず、火災、捜査救助、NBCや多数傷病者等の特異災害等、常時発生する災害に対してもドローンの俯瞰的視点からの情報収集は非常に有用と評価されております。消防庁では、平成30年1月に消防防災分野における無人航空機の活用の手引の作成や、災害対応ドローン運用推進事業の展開等によりドローンの活用を推進し、令和3年6月現在で全国724消防本部中52.9%に当たる383消防本部がドローンを活用しているとのことです。 令和4年4月以降、時事通信社iJAMPの市政コーナーに掲載されたドローン関連の主な記事がありましたので、その内容を紹介します。和歌山県海南市では、都市整備課、建設課、危機管理課、環境課、消防本部、産業振興課、企画財政課の20代職員が中心となった7部署の職員9人によりドローン隊を結成したことを伝えております。老朽化による倒壊の危険のある空き家を上空から撮影し、所有者に状況を伝え、補修や解体などの対応を求めたケース、新規整備が進む道の駅の工事進捗状況を市のホームページで公開しているケースなど、ドローンを活用した撮影実績を重ね、今後は、橋梁や市有施設の屋根など、人の目が届かない部分の点検や災害時の被災状況の確認、山林での不法投棄の調査、観光資源のPRなどで活用しているとのことです。千葉県東庄町や鳥取県鳥取市では、閉校、廃校となった小学校を貸し出し、ドローン教習所として活用されており、グラウンドや体育館はドローン操縦の練習場所、校舎外壁は建物点検として実践的な訓練として使われております。岐阜県美濃市では、河川のバーベキュー客らが増える7月中旬から9月末までの休日に、ドローンに取り付けたスピーカーを活用し、ごみの持ち帰りを呼びかけるなど河川のごみの放置を抑止し、市内を流れる河川の保全を目指す取組とともに、水難事故防止の呼びかけも併せて行っております。現在、GPS搭載による自律飛行や搭載カメラの性能向上など、開発中や研究中のものも含め、技術の進歩に伴ってドローンの可能性が多方面に広がっており、撮影はもとより、防災、農業、宅配、測量、高所点検など幅広い分野の活用が見込まれている中、従来からの飛行ルートに加え、無人航空機の飛行の安全のさらなる向上に向けて、航空法改正により100グラム以上のドローンの登録制度が本年6月にスタートし、さらに機体認証制度及び操縦ライセンス制度も本年12月に新たに創設されることになります。このようなタイミングを契機と捉え、本市でもドローンの積極的な導入に取り組むべきと考え、大きな1、ドローンの活用について本市の考えを伺います。 (1)として、本市におけるドローンの分野ごとの活用の状況について。活用の可能性のある危機管理、消防、建設、産業振興、スポーツ観光、教育等の分野で活用されている現状を伺います。 (2)として、ドローンの活用について市の見解をお示しください。 次に、大きな2、ゼロカーボンシティについて。このテーマは、本年3月定例会の
一般質問の白根議員からも取り上げられておりますが、重複する質問となるかと思いますが、多くの方の関心があるテーマであるということで御了承いただければと思います。近年、地球温暖化が原因と考えられる猛暑や豪雨災害、大規模火災などの気候変動による災害が世界規模で発生し、生活環境や生命、財産など私たちの生存基盤を揺るがす気候危機とも言われている気候変動問題が深刻な状況となっております。2015年に採択されたパリ協定、2018年に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の特別報告書では、気温上昇を1.5度に抑えるため、2050年までに二酸化炭素の実質排出量をゼロにすることが必要とされており、その目標の達成に向けて、政府は2020年10月に、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。政府は、成長戦略の発案として、2050年カーボンニュートラルや、2030年度46%排出削減目標の達成に向け、再生可能エネルギーの最大限の導入などを掲げており、環境省も脱炭素社会、循環経済、分散型社会への3つの移行を推進し、今までの延長線上ではない社会全体の行動変容を図っていくとされております。そういった中で、2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、2021年当時の文章のままの表現となりますが、「今後30年間のうち、とりわけ5年間、10年間が重要とされており、地球脱炭素ロードマップに基づき、脱炭素先行地域づくりや脱炭素の基盤となる重点対策の全国実施を進めていく必要があるとして、地域脱炭素のさらなる具体化、加速化を進めていく」とあります。今直面している地球温暖化という課題に対して、市民、事業者、行政が一体となって、脱炭素社会の実現に向けた取組を積極的に推進することが求められています。そのためにも、本市において積極的な取組姿勢として、また、意思表示となるゼロカーボンシティの宣言を行いませんか。そんな期待を持ちながら、以下2点について伺います。 大きな2、ゼロカーボンシティについて。 (1)、本市におけるカーボンニュートラルの実現等に対する見解とこれまでの取組について。 (2)として、ゼロカーボンシティの宣言について。 壇上での質問は以上とし、再質問、要望は質問席で行います。 〔小林哲也市長登壇〕
◎小林哲也市長 黒澤議員さんから2点御質問を頂いておりますが、私からゼロカーボンシティ宣言についてお答えいたします。 地球規模の課題である気候変動問題の解決に向け、平成27年、国連気候変動枠組条約締約国会議においてパリ協定が採択され、今世紀後半には温室効果ガス排出量と吸収量のバランスを取るという世界共通の長期目標が掲げられました。現在120以上の国と地域が2050年カーボンニュートラルの実現に向け取組を進めており、我が国においても、令和2年10月に政府が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言し、令和3年6月には地域脱炭素ロードマップの中で具体的な取組が示されたところでございます。 現在、全国で766の自治体、埼玉県内でも32の自治体がカーボンニュートラルを表明しておりますが、全国で一番暑いまちとして知られる本市におきましても、カーボンニュートラルは決して避けて通れない喫緊の課題であると認識しております。このため、本市でも今後速やかにゼロカーボンシティの宣言を行うとともに、その実現に向け様々な施策に積極的に取り組むため、現在策定中の熊谷市
総合振興計画後期基本計画において、ゼロカーボンシティの推進をリーディングプロジェクトの一つに位置づけるよう検討しているところでございます。 以上でございます。
◎髙橋秀之環境部長 続きまして、カーボンニュートラルに向けてのこれまでの取組ですが、本市においては、スマートシティ補助金、再生可能エネルギー・省エネルギー設備設置費補助金、電気自動車充給電設備設置補助金などの各種補助金交付事業のほか、エコライフフェア等のイベントや、様々な暑さ対策事業などを通して環境啓発を進めることによりCO2排出量の低減に努めてきました。また、令和2年度に策定した第4次熊谷市地球温暖化対策実行計画の中で、5つの取組方針の下、再生可能エネルギーの導入、活用推進など15の施策に取り組んでいます。今後2050年までにカーボンニュートラルを達成するためには、計画的な庁用車の電気自動車化や、新たに建設する市有施設のZEB化などのほか、再生可能エネルギーの電力調達を積極的に進める必要があると考えていますが、詳細につきましては、来年度策定する予定の環境基本計画後期計画の中でロードマップを作成し、検討を進めてまいりたいと考えています。 以上です。
◎荻野秀夫総合政策部長 続きまして、御質問1、ドローンの活用についてお答えします。 本市では、これまで記録用写真や動画撮影等の観光、文化振興分野のほか、公共施設の点検や測量等のインフラ管理の分野においてもドローンを活用してきました。最近では、熊谷花火大会を上空から撮影した映像をユーチューブで配信したり、シティプロモーションでも活用するなど、様々な面で有効活用しています。 なお、本市はドローンを所有していないことから、これらは全て委託業務によるものであり、現在ドローンを所有する市内事業者と災害時の活用について、協定締結に向けた協議を進めているところです。 ドローンについては、技術の進歩により扱いやすくなり、上空からの撮影等も手軽に運用できるようになりました。導入に際しては、法規制や機器の機能を把握するとともに、操作方法も習得し、一定の訓練も必要になるなどの課題もありますが、大規模災害発生時の被害把握のほか、大規模火災発生時の延焼範囲や広範囲にわたる農作物被害の把握、観光、文化振興やインフラ管理等、様々な活用が考えられることから、現在導入について検討しているところです。 以上です。
◆黒澤三千夫議員 市長答弁をはじめ、それぞれの質問に対して答弁を頂きましてありがとうございます。順を変えて、まず大きな2、ゼロカーボンシティについてから再質問、要望をさせていただきます。 まず、今後、速やかにゼロカーボンシティの宣言を行うとともに、その実現に向け様々な施策に積極的に取り組むため、現在策定中の熊谷市
総合振興計画後期基本計画において、ゼロカーボンシティの推進をリーディングプロジェクトの一つに位置づけるとの答弁があり、検討していくという旨の前向きな答弁がありました。壇上でも申し上げましたが、ゼロカーボンシティの宣言が、市民、事業者、行政が一体となって、脱炭素社会の実現に向けた取組を積極的に推進することにつながる大きな節目になると思っております。早期の宣言を期待しております。 再質問させていただきますが、市長答弁の中で、全国で一番暑いまちとして知られる本市において、カーボンニュートラルは決して避けて通れない喫緊の課題であると認識されている中で、ゼロカーボンシティの宣言を行うことは、とても意義のあることだと思っております。全国で一番暑いまちとして発信力というものをどのように評価し、今後どのように活用していくのか、本市の見解を伺います。
◎髙橋秀之環境部長 お答えします。 本市では、日本一と言われる暑さ対策事業のほか、エアコンサブスクリプション事業など、国や県と連携した事業にも積極的に取り組んでおり、全国的にも注目され、評価を頂いているものと認識しています。ゼロカーボンシティの推進に当たりましては、国から地域脱炭素ロードマップが示されていますので、全国で一番暑いまちとしての発信力を生かして熊谷市版のロードマップを作成するなど、カーボンニュートラルの実現に努めてまいります。 以上です。
◆黒澤三千夫議員 ありがとうございます。 続きまして、再質問になります。カーボンニュートラルに向けてのこれまでの取組としてスマートシティ補助金、再生可能エネルギー・省エネルギー設備設置費補助金、電気自動車充給電設備設置補助金などの各種補助金交付事業、エコライフフェア等のイベントや様々な暑さ対策事業などについて、どのような評価をされているのかお伺いをいたします。
◎髙橋秀之環境部長 お答えします。 令和3年度までにスマートハウスに343件、住宅用太陽光システムに1,937件、低燃費低公害軽自動車に2,203件など脱炭素に向けた補助金を交付しており、いずれも好評を頂いているところです。また、本年5月に行われたエコライフフェアの来場者数は2日間で2,300人であり、コロナ禍においてこれだけの御来場をいただけたことは、一定の評価を頂いていると考えています。 以上です。
◆黒澤三千夫議員 ありがとうございます。 続きまして、再質問になります。来年度策定する予定の環境基本計画後期計画の中でロードマップを作成し、検討を進めていきたいとの答弁ですので、具体的な策については、今後別の機会に確認をしていきたいと考えておりますが、過去の
一般質問でも、EVの促進や急速充電器の普及について私自身取り上げてきた経過もありますので、また、適合車種等も増加しているV2Hなどと組み合わせることによって災害時の非常電源確保にも効果的なことから、計画的な庁用車の電気自動車化を含め、充電装置の在り方など現段階での方向性をお聞かせください。
◎髙橋秀之環境部長 お答えします。 第3次熊谷市地球温暖化対策実行計画[区域施策編]では、電気自動車を含めた次世代自動車の庁用車への普及促進として、令和12年度までに、現在の13台から65台まで増やすことを目指しています。あわせて、次世代自動車充給電設備等も費用対効果を考慮しつつ、市有施設に一定数設置することを検討しています。 以上です。
◆黒澤三千夫議員 答弁ありがとうございました。現在、本市の庁用車は250台で、次世代自動車は現在13台、うちEV車は5台となっていると思いますが、65台に増やしていくということを目指していくと答弁がありました。これは、庁用車全数の26%に相当する台数だと思いますが、当然パッカー車や消防車両、トラックなど、EV化するにも販売されていないので乗換えが困難という部分もあります。まだまだ時間を要するものだと思いますが、しかしながらクールチョイスの考え方、脱炭素社会の実現には一人一人のライフスタイルの転換が重要です。できるところからゼロカーボンアクションに取り組んでいきましょうに当てはめてみると、次世代自動車への乗換え可能な庁用車は、乗換え時期を待つことなく積極的に乗換えをしていくことが市民、また、地域を率先して誘導していくために必要なことではないかなと考えております。 第3次熊谷市地球温暖化対策実行計画区域施策編の中の市民アンケートの結果から、自動車購入の際のハイブリッド車を選択の問いに対して、19.6%の方が既に導入、使用をしていると答え、35.2%の方が、今後導入、使用したいと答えておりますが、残念ながら27.7%の方は、導入、使用は可能ではあるが予定はないと答えております。また、自動車購入の際の電気自動車を選択するかの問いに対して、2.2%の方が、既に導入、使用しているとの答え、27.3%の方が、今後導入、使用したいと答えておりますが、残念ながら50.3%の方は、導入、使用は可能ではあるが予定はないと答えております。それぞれ27.7%、50.3%と高い割合を占める、導入、使用は可能ではあるが予定がないと答えた方の意識を変えていくことが大切であり、そのためには、まず市の庁用車から電気自動車を含めた次世代自動車への普及促進を進めていっていただきたいと思っております。 持続可能な開発目標SDGsの17のゴールは相互に関連しており、気候変動対策を含めることで、目標13、「気候変動に具体的な対策を」だけでなく、他のゴール達成へもつながるものとなっております。2050年カーボンニュートラル、2030年温室効果ガス46%削減目標を達成するために、2030年度までに少なくとも100か所の脱炭素先行地域を選定する環境省の取組に積極果敢に挑戦し、ぜひトップランナーを目指していただくとともに、持続可能な都市を構築するため、暑さ対策日本一から未来を育むエネルギーや資源が循環する低炭素のまち熊谷の実現を目指していただくようお願い申し上げて、大きな2、ゼロカーボンシティについてを終わります。 次に、大きな1、ドローンの活用についてに移ります。災害時協定締結に向けた協議を進め、また様々な活用が考えられるということで、本市でも導入を検討しているとの答弁でした。ぜひ早期に導入され、災害現場での実働はないにこしたことはないと思いますが、日常から市政業務に積極的に取り入れて活用していくことで、安全飛行技術の向上やドローンの操作技術と知識の習得などの経験を積むことができ、それらの積み重ねの結果、いかなる災害への対応力としての基礎が構築され、ドローンが有効活用できる環境がつくられるものだと考えております。 昨日、9月13日、秩父市大滝中津川地区で土砂崩落により一般県道が通行規制される災害が発生しました。崩落箇所から白煙が確認されたということで、埼玉県防災航空隊ヘリと秩父県土整備事務所、秩父消防本部の所有のドローンが緊密に無線連絡を取り合いながら調査、確認に当たったとのことでした。私もこの周辺は何度も足を運んでいる地区であり、どんな場所だかイメージができておりますが、ここは山中の谷間を走る県道で、ロックシェッドという施設の周辺ということで、平時からドローン飛行訓練を積んでいなければこのようにスムーズな対応はできないだろう、航空ヘリとドローンとの相互の連携は、防災関係者同士でなければ困難であろうと思い、改めて導入の必要性を実感いたしました。 それでは、再質問させていただきますが、答弁では、ドローンを所有する市内業者と災害時の活用について協定締結に向けた協議を進めているとありましたが、ドローンに関する官民協議会の設立などの考えはあるのかお伺いいたします。
◎荻野秀夫総合政策部長 お答えします。 現在、ドローンに関する協議会設立の考えはありません。 以上です。
◆黒澤三千夫議員 次の再質問に入ります。愛知県豊橋市では、市政業務にドローンを活用した取組として、ドローン隊の結成などを実施、効果を上げております。平成29年4月に豊橋市ドローン飛行隊RED GOBLINSを結成し、隊長、副隊長を含む3班17名の編成で4機のドローンを所有しております。隊員のドローン操作技術の向上を目指し、毎月操作訓練を実施するとともに、災害時における被害調査、市の広報や記録といった公共の用に供することを目的とした活動を行っております。専門的な議論を行うため、市の職員と協定企業によって小型無人航空機活用推進ワーキンググループを発足させ、防災・消防班、広報班、土木班、施設保全班、その他班の5班で検証報告会が開催されています。本市においても、災害協定のほか、導入の検討もしていく旨の答弁がありましたが、迅速な対応や直営、技術技能の向上、継承などを考えた場合、委託業務以外でも市政業務として積極的に取り入れていくことが効果的であり、また、日常点検や操作技術向上にもつながっていくと思いますが、(仮称)熊谷市ドローン隊の結成の可能性について見解を伺います。
◎荻野秀夫総合政策部長 お答えします。 現在、ドローン隊結成等は考えていませんが、導入後は複数の職員に操作方法を習得させて有効活用できるようにし、徐々に運用幅を広げてまいりたいと考えています。 以上です。
◆黒澤三千夫議員 答弁ありがとうございました。 それでは、まとめますが、ドローンの活用について、他県他市においては様々な活用方法、工夫した取組が明らかになってきております。市政業務にドローンを活用することで業務の効率化、コスト削減、職員の安全確保などの効果が期待されることから、豊橋市のように市の職員と協定企業など、官民でワーキンググループを発足させて、こんなこともできる、あんなこともできるといったようなドローン活用推進の検討をすることも必要であり、大切なことなのかなと考えております。 また、大きな災害は広範囲にわたることも想定して、協定先は市内の企業のみならず、他県など同時に罹災することがないように考慮し、安全や防災、減災など幅広い知識と連携にたけた団体も選定することが必要だと考えております。ぜひ御検討いただきますよう要望し、9月定例会市政に関する
一般質問を終わります。ありがとうございました。
○
山下一男副議長 以上で20番黒澤三千夫議員の
一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。 午後 2時18分 休 憩 午後 2時28分 再 開
○
山下一男副議長 休憩中の会議を再開します。
△
一般質問続行
○
山下一男副議長 次に、8番影山琢也議員の
一般質問を許可いたします。 〔8番影山琢也議員登壇〕
◆影山琢也議員 皆さん、こんにちは。議席番号8番、影山琢也です。ただいま議長より発言の許可を頂きましたので、通告順に従いまして
一般質問をさせていただきます。今回は、これからの
地域社会活動と現状課題についてと題して、地域コミュニティーを形成する様々な活動団体の今とこれからの形、そして本市における活動支援に対してのお尋ねをいたします。 各地域での暮らしは、多くの部分でそこに住む人々によって支えられています。その中には様々な組織、団体、集まりがあり、地域の暮らしに大きな役割を果たしています。そして、昨今、気象災害は激甚化、頻発化しています。深刻な大規模災害に見舞われたとき、近隣住民の助け合いや支え合いが重要な役割を果たした事例が多く見られています。内閣府の防災情報のページを引用しますと、6,400人以上の死者、行方不明者を出した平成7年1月の阪神・淡路大震災では、地震によって倒壊した建物から救出され生き延びることができた人の約8割が家族や近所の住民等によって救出されており、消防、警察及び自衛隊によって救出されたものは約2割であるという調査結果がある。また、別の調査では、自力で脱出したり、家族、友人、隣人等によって救出された割合が約9割を超えており、救助隊により救助されたのは1.7%であるという調査結果もあるとあります。このように、防災の観点においても地域コミュニティーは重要であり、ほかにも生活に関する相互扶助、地域文化の維持、地域の意見調整、まちづくり、治安維持など多くの場面で活動の場を広げています。その地域のつながり、また、高齢単身世帯の増加が顕著になり、地域力の向上がさらに望まれるところであります。そうした地域の形を可能にしている仕組みの一つが、言うまでもなく地域住民におけるコミュニティー意識の醸成を志向する様々な地域組織です。将来的に人口減少や高齢化が進む中で、これまで行政が担ってきたサービスも財政的にも人的にも継続できない可能性もあり、地域との協働できる関係づくり、基盤づくりがますます重要となってくるのではないでしょうか。 しかしながら、その
地域社会活動は、時代の変化によって今後衰退の方向に向かうであろうと考えられており、そのため地域全体の機能も失われていくことが懸念されます。その地域組織は様々な場所で指摘されているように、核家族化や少子高齢化、高度情報化、プライバシー意識の高まり、他人のことには干渉しないなど、人と人のつながりが希薄になり、今まで大切とされてきた地域や家族の結びつきが弱くなってきている。そして、従来の地域などを単位としたコミュニティーは、縛りが強く受け入れられにくいとの指摘もあり、重要度が増しているのにもかかわらず、変わりゆく時代に適合しない部分が出てきているのが現状です。人口減少期であることや、多様性の時代における社会的な共通課題に加え、それぞれの活動団体が抱える課題は異なるものと考えられます。個々の現状に応じた基本認識の下、対応を考えることが必要であるのではないでしょうか。 そこで、本市の地域力の現在を把握するとともに、将来における可能性、今後の支援の在り方を考えるべく、様々な地域活動の中から、今回は民生委員・児童委員、自治会、PTA、消防団の4つの
地域社会活動について質問をしていきたいと思います。 まず、最初の質問といたしまして、(1)、様々な
地域社会活動の現状、まずは現状把握として、各地域で活動されている地域コミュニティーを形成している活動の現状をお尋ねいたします。 アとして、民生委員・児童委員について。 イとして、自治会について。 ウとして、PTAについて。 エとして、消防団についてを、それぞれに以下の質問をいたします。 活動内容と役割、活動をされている方の平均年齢、男女比、定員定数に対しての充足数、活動件数、コロナ禍における活動状況をお尋ねいたします。 (2)といたしまして、諸課題と支援について。(1)で、お尋ねした現状を踏まえての課題整理です。 アとして、先ほどの各団体が現状に対してどのような課題を抱えているのでしょうか。 イとして、各団体に対して本市はどのような関係性を持ち、関わっているのでしょうか。 ウとして、その課題に対しての支援体制、支援状況をお尋ねいたします。 (3)といたしまして、これからの在り方、形についてです。かつて子供も人口も多かった時代には、地域の活動に関わる人材も豊富であり、近所同士のつながりが強かったため、各地域団体の役員などは、代替わりしながら円滑に地域コミュニティーを維持することが可能であったと思われます。しかし、先ほども述べたように、少子高齢化、人口減少が進行するとともに、近所の人同士のつながりが希薄となった時代においては、これまでと同じやり方で各活動を運営し、地域コミュニティーを維持していくことが年々難しくなってきています。そして、そんな中のコロナ禍です。新型コロナウイルスの感染拡大は、本市地域コミュニティーにおいても大きな影響を与えました。膝を突き合わせての対面でのコミュニケーションが制限され、活動そのものもままならない状況が続き、今までのなだらかな変化から、一気に状況に対応しなくてはならなくなりました。 そこで、お尋ねいたします。 アとして、コロナ禍においての活動の変化を。 イとして、デジタル活用によってできることを。 ウとして、様々な現状、課題を踏まえて、持続可能な将来像とはどんなものか。こちらも各団体についてお尋ねいたします。 以上で壇上での質問は終わりといたします。再質問、要望等は質問席で行わせていただきますので、よろしくお願いいたします。
◎
植原利和福祉部長 影山議員さんの
地域社会活動についての御質問のうち、民生委員・児童委員についてお答えします。 初めに、現状についてですが、民生委員・児童委員の役割は、厚生労働大臣から委嘱された非常勤特別職の公務員として、高齢者や障害のある方、子育て中の方などが地域で安心して暮らせるよう様々な相談に応じ、必要な支援のための行政機関等へのつなぎ役として活動しています。令和4年5月1日現在、平均年齢は70歳、男女比は男性41%、女性59%、充足率は、定員321人に対し308人で96%となっています。活動件数ですが、令和3年度の見守り実施件数が3万7,624件で、コロナ禍前の元年度の4万5,289件と比較し、7,665件少なくなっています。コロナ禍で訪問活動や研修の実施が制限されましたが、会議や相談の際には感染症対策を十分に行い活動しています。 次に、諸課題と支援についてですが、定年延長に伴う高齢者の就業機会の増加による担い手不足などのため定数を満たすことが難しくなっています。また、少子高齢化や単身世帯が増加し、地縁、血縁の希薄化が進む中、複雑多様化する多くの問題に対応しなくてはならないことが課題となっています。民生委員・児童委員は、福祉事務所や関係行政機関、社会福祉協議会の業務に協力するなど社会福祉の増進に努めており、行政としては、その活動を支援するため必要な情報提供や研修の充実に努めるとともに、活動費の支給を行っています。 次に、これからの在り方についてですが、コロナ禍においての活動は制限を余儀なくされますが、希望される方には、玄関先での対応や電話相談による対応をしています。また、
オンラインを活用した研修を実施しています。民生委員・児童委員は対面による見守り、支援を基本とし、地域をつなぐ役割を担っていることから、デジタル活用になじまないことが多々ありますが、会議案内を
オンラインで行う、リモート会議を開催するなど、委員間の連絡調整等に活用することで活動の負担軽減が図られるものと考えています。民生委員・児童委員が今後も地域で活動を続けていただくためには、制度の周知を広く図ることで多くの市民の方の理解を得るとともに、より活動しやすい環境を整備し、担い手の確保に努めていく必要があると考えています。 以上です。
◎
田島尚栄市民部長 続きまして、自治会についてお答えします。 初めに、現状ですが、自治会は同じ区域の住民を構成員とし、自らの地域をよくするために、防犯、防災、環境整備、交流行事などを行っています。各自治会の平均年齢、男女比、役員の充足状況は把握していませんが、市内自治会長の男女比は、令和4年8月末日時点で96.4%対3.6%です。 次に、コロナ禍での活動ですが、自治会連合会では、令和2年度、3年度は感染拡大防止のため総会は書面開催とし、研修や講演会等は中止、または規模を縮小して実施しました。4年度は、感染防止対策を講じた上で、可能な事業は実施する方針としていますが、感染拡大状況に鑑み、既に複数の事業を中止している状況です。 次に、諸課題と支援ですが、自治会加入率の減少、担い手不足が課題となっています。市は、自治会連合会の事務局を務めているほか、同連合会に活動費の一部を交付する等により活動を支援しています。また、加入促進のため、転入者向けに自治会加入を呼びかけるチラシを市民課窓口で配布し、さらに自治会連合会、市及び埼玉県宅地建物取引業協会埼玉北支部の3者で協定を締結して、同支部の会員店舗でもチラシを配布しています。また、自治会連合会のホームページでは、各自治会の活動等を積極的に情報発信し、広報啓発しています。 次に、これからの自治会の在り方ですが、自治会連合会では、コロナ禍では開催できない大規模な研修等の事業に代えて、新規事業として今年度から自治会デジタル化支援事業等を実施しています。自治会デジタル化支援事業は、自治会員がスマートフォンの操作を学ぶ少人数の講座であり、会員のスマートフォン操作能力の底上げにより、長期的には事務の効率化を図り、役員の負担を軽減するとともに、若い世代の参加促進とデジタル能力の活用を目標としています。自治会は、住みよいまちづくりの中心的役割を担う重要な組織であることから、今後もこうした取組により多くの方が活動に参加しやすいよう自治会連合会と連携し、取り組んでまいりたいと考えます。 以上です。
◎
権田宣行教育次長 続きまして、PTAについてお答えします。 初めに、PTAの役割ですが、保護者と教員とが協力し、児童・生徒の学習環境を充実させることを目的としています。教育委員会が事務局を務める熊谷市PTA連合会につきまして、令和4年度の状況ですが、役員の年齢は30歳代から40歳代までです。男女比は、男性11人、女性6人で約2対1となっており、充足状況は必要な人数を満たしています。活動件数は、4月から8月までの5か月間で総会など13件の事業を実施しています。コロナ禍での活動状況は、昨年1年間ではおよそ18件の事業を中止し、15件の事業実施にとどまりました。 次に、諸課題と支援ですが、コロナ禍で約2年間にわたりPTA活動のコーラスやバレーボール等が実施できない状況となり、今後の事業の円滑な再開や継続が課題です。市とPTAの関係性については、市がPTA連合会の事務局を担当することにより保護者の負担軽減と各学校との連携が図りやすい利点があります。支援体制については、PTA連合会の事務局として各種活動のサポートを行うとともに、財政的支援として年間30万円を上限に補助金を交付しています。 次に、これからの在り方についてですが、コロナ禍での活動の変化として、昨年度は総会や研修会、親善バレーボール大会など多くの行事が中止となりました。今年度は通常に戻りつつありましたが、新型コロナウイルス感染症第7波の影響で9月以降の行事は中止となりました。 なお、デジタル活用によってできることは、総会、研修会等を
オンライン形式で行うことなどが考えられます。このような様々な現状、課題を踏まえて、持続可能な将来像についてですが、PTA本来の原点に立ち返り、子供の健全な育成を第一として、社会情勢や環境の変化に柔軟に対応しながら、家庭、学校が地域社会と協力し、豊かな教育環境をつくり上げていくことを理想としています。 以上です。
◎金井秀行消防長 続きまして、消防団についてお答えします。 初めに、活動の現状ですが、熊谷市消防団は34分団で構成され、各種災害等における警戒活動のほか、平常時は自主防災組織への訓練指導、火災予防の啓発や応急手当の普及指導など地域に密着した幅広い活動を行っています。平均年齢は47.3歳、男女比は、男性96.3%、女性3.7%、充足率は、528人の定員に対し、令和4年9月1日現在482人で91.3%です。活動件数は各分団で異なりますが、コロナ禍において、各種行事や訓練等が中止または規模縮小となっていることから、災害出動以外の活動は減少しています。 次に、諸課題ですが、消防団員の平均年齢は毎年少しずつ上昇しており、若い世代の団員確保に苦慮しています。そのため、広報紙に若手消防団員の活動状況を掲載したり、消防団員を起用したポスターを作成し、各地域へ配布するなど、消防団とともに団員確保に努めています。また、支援ですが、消防団員を雇用する事業所の消防団活動への理解と協力を得るため、消防団協力事業所表示制度を導入して事業所に働きかけをしているほか、消防団に所属する学生に対し、学生消防団活動認証制度を設けて就職活動を支援する取組も行っています。さらに、消防団活動を支援する交付金や団員個人へ報酬や出動旅費を支給するほか、公務により負傷した場合や病気などの補償として福祉制度に加入しています。 次に、これからの在り方ですが、災害以外の活動については、感染状況を踏まえ適正な人員を配置しながら継続して実施するとともに、消防団活動などをホームページやSNSで引き続き発信し、若い世代の入団促進を図るため、さらに活用できるツール等を研究してまいります。また、地域に密着した消防団員を確保するには、市民一人一人に、地域防災力の必要性を理解していただくことが大切であり、消防団を充実させることは消防力、防災力の向上、地域コミュニティーの活性化に大きな役割を果たすものと考えています。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。それぞれの質問に対しまして御答弁を頂きありがとうございました。そして、それぞれの活動の状況を伺い、各活動団体にて活躍されている皆様におかれましては、改めて感謝を申し上げるところでございます。ありがとうございます。 それでは、何点か再質問をさせていただきます。まずは、民生委員・児童委員についてもう少しお尋ねいたします。 1点目、本市における民生委員・児童委員さんへの
相談内容はどのようなものがあるのか教えてください。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 高齢者、障害のある方の家族に関することや、介護、医療、福祉サービスの利用に関すること、妊娠、子育て、生活上の不安など、内容は多岐にわたっています。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。ありがとうございます。では、その相談に対して、民生委員・児童委員さんは、どのような体制で解決に向けて活動しているのでしょう。本市のフォロー状況を教えてください。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 民生委員・児童委員は、行政機関等へのつなぎ役を担っているため、
相談内容に適した窓口を案内するとともに、
関係機関との連携を図ることで相談に対する解決策を導き出せるよう努めています。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。先ほどあったように
相談内容は多岐にわたっています。そして、複雑化しているように思います。その個別の相談に対し、多くの関わりを持って解決ができるよう、ぜひその体制づくりをお願いいたします。 それでは、今度は民生委員・児童委員さんから、活動に対しての悩みや課題、問題等の相談についての支援状況、フローはどうなっているのでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。
民生委員児童委員協議会定例会での意見交換や研修会等を通じ、問題提起をすることで共通理解を図るとともに、行政からは、必要な情報提供やアドバイスを行うことで活動を支援しています。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。ありがとうございます。民生委員・児童委員さんによっては、相談に対して真摯に向き合っているからこそ、抱え込み悩んでしまう方もいるようです。できる限り負担とならないよう支援をお願いいたします。 次に、民生委員・児童委員さんの日々の活躍、活動の報告、周知は地域の皆さんに行っているのでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 市は、各地区での訪問、調査等の実施状況や会議等への参加状況を取りまとめて県に報告し、県は国へ報告していますが、地域への活動報告は行っていません。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。先ほどの御答弁では、令和3年度の見守り実施件数は3万7,624件とありました。現在の308名の委員さんで単純に割ると1人当たり約122件です。1人が3日に1回のペースで相談を受けている計算となります。あくまで単純な計算上の平均値ではありますが、日々大活躍されている委員さんの状況を地域の方にも知っていただきたいと感じます。 次に、援助を受ける側への周知状況はどうなっていますでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 市報やホームページ等で活動内容を紹介したり、委員の改選時には担当地区ごとの名簿を市報と同時配布するなどして周知を図っています。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。それでは、本年12月に現委員さんの改選が行われますが、平均在任期間はどのくらいなのでしょう。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 平均6年1か月です。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。任期は3年ですから、平均2期やられているということになります。承知いたしました。 次に、現委員さんの任期満了に伴うその後の状況の把握、予測はいかがでしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 本年12月1日に一斉改選が行われますが、現時点では定員に対し約9割の方を推薦しており、うち再任率は約6割です。 なお、欠員が生じている地区においては、充足率を満たすため引き続き自治会長に推薦の働きかけを行っています。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。民生委員・児童委員さんの現状、そして課題についてそれぞれ伺いました。 それでは、先ほどまでの内容や今後の人口推計や担い手不足の現状を踏まえて、現在の定員321名は適正なのでしょうか。定数改定は必要でしょうか。
◎
植原利和福祉部長 お答えいたします。 定数は、国の配置基準に基づく県条例に定められており、適正であると考えていますが、世帯数の大幅な増減等により地区割の見直しが必要となった場合には、県と協議の上、定数の改定を検討したいと思います。 以上です。
◆影山琢也議員 8番、影山琢也です。ありがとうございました。地域の福祉活動を担う民生委員・児童委員さんは、
相談内容や相談数等の現状を伺うと、ますます地域の見守り役としての重要性が増していることが分かりました。感染症拡大防止の観点から様々な活動が制限される中においても継続的な支援を行うため、できる限りの活動を行っていただいていることを改めて確認いたしましたが、高齢化等で成り手の確保が困難で欠員が広がっているのが現状なようです。100年以上続く制度を変えていくことは容易ではありませんが、やはり時代に即した考え方ややり方を模索すべきだと思います。民生委員・児童委員さんは、地域の先輩方の仕事という考え方を変えるべきですし、会議や研修の方法や開催日時を会社勤めでも参加できるようにする必要もあります。業務を取捨選択し、委員の負担を軽減することを検討いただければと思います。 それでは、続いて自治会について幾つか再質問いたします。先ほど諸課題に自治会加入率の減少とありました。これについて具体的な数値やその理由をお示しください。
◎
田島尚栄市民部長 お答えいたします。 4月1日を基準日とした令和2年度から4年度までの加入率は、順に、72.8%、72.2%、71.9%です。主な減少理由としては、価値観、ライフスタイルの多様化により隣近所との関わりが希薄化したことが考えられます。 以上です。