箕面市議会 2017-12-22
12月22日-03号
平成29年 12月 定例会(第4回) 第4回
箕面市議会定例会継続会会議録12月22日(金曜日)◯出席議員 1番 村川真実君 13番 尾崎夏樹君 2番 神田隆生君 14番 今木晋一君 3番 名手宏樹君 15番 二石博昭君 4番 増田京子君 16番 内海辰郷君 5番 中西智子君 17番 岡沢 聡君 6番 中嶋三四郎君 18番 牧野芳治君 7番 川上加津子君 19番 林 恒男君 8番 田中真由美君 20番 上田春雄君 9番 楠 政則君 21番 尾上克雅君 10番 藤田貴支君 22番 神代繁近君 11番 中井博幸君 23番 武智秀生君 12番 堀江 優君◯欠席議員 なし◯説明のため出席した者の職氏名 市長 倉田哲郎君 会計管理者 斉藤堅造君 副市長 具田利男君 教育長 藤迫 稔君 副市長 柿谷武志君 公営企業管理者 出水善博君 総務部長 宇治野清隆君 病院事業管理者 重松 剛君 総務部担当部長 中井正明君
監査委員事務局長 (併任)
公平委員会事務局長 稲野文雄君 市民部長 小林誠一君
農業委員会事務局長 野澤昌弘君 地域創造部長 小野啓輔君
選挙管理委員会事務局長 中野仁司君
地域創造部担当部長 仲井信雄君
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君 健康福祉部長 大橋修二君
子ども未来創造局担当部長 木村 均君
みどりまちづくり部長 子ども未来創造局担当部長 肥爪慶一郎君 (併任)人権文化部長 浜田徳美君 消防長 美谷一哉君
市立病院事務局長 稲野公一君 上下水道局長 川添富義君
◯出席事務局職員 事務局長 中井浩己君
議事室議事グループ参事 喜多敦史君 議事室長 三浦 竜君
議事室議事グループ参事 辻本ゆりね君
議事室議事グループ参事 山根貴之君◯議事日程(第3号) 平成29年12月22日 午前10時開議 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2
一般質問----------------------------------- (午前10時 継続開議)
○議長(内海辰郷君) 皆さん、おはようございます。 ただいまより平成29年第4回
箕面市議会定例会継続会を開議いたします。 この際、諸般の報告をさせます。事務局長 中井浩己君
◎事務局長(中井浩己君) まず、議員の出席状況をご報告申し上げます。 本日は全員出席でございます。したがいまして、本日の出席議員は23名で、地方自治法第113条の規定により議会は成立いたしました。 次に、本定例市議会に付議される事件の説明員をご報告申し上げます。 (以下報告)
○議長(内海辰郷君) 次に、日程第1、「会議録署名議員の指名」を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第125条の規定により、議長において6番 中嶋三四郎君及び15番 二石博昭君を指名いたします。 次に、昨日に引き続き、日程第2、「一般質問」を行います。 順次発言を許します。12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) おはようございます。大阪維新の会箕面の堀江 優でございます。議長の許可をいただきましたので、地域防災と待機児童対策の大綱2項目について一般質問をさせていただきます。 まずは、地域防災に関連し、
地域防災ステーションについてお伺いをいたします。
地域防災ステーションについては、これまでも各議員から多岐にわたる質問がありましたが、大規模災害の際には自治会などの災害時の活動拠点や救援物資の配布拠点になるなど、有事の際に大変重要な役割を果たすものであると思いますので、もう少し質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
地域防災ステーションは、平成25年度から順次整備をされ、申し出により自治会等が運用しているわけですが、
地域防災ステーションの活用頻度は、自治会によって1年に一度、資機材を点検するかしないか程度の自治会もあれば、頻繁に点検を行う自治会もあり、大きく異なるといった話も聞いており、有事の際に期待される役割を担うことができるのか不安に感じる部分もございます。 いざ資機材が必要な場面で不具合が生じ使用することができないといったことがないよう、日ごろよりの管理・点検は重要な取り組みと思いますが、
地域防災ステーションを活用した訓練や説明会はどのくらい実施され、何名の方が参加をされているのでしょうか。また、
地域防災ステーション本体や中の資機材で不具合事象はあったのでしょうか。今後の資機材等の見直しを考えておられるのかをあわせてお伺いいたします。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) ただいまの堀江議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、
地域防災ステーションを活用した訓練や説明会についてですが、本年度、市民安全政策室が自治会等からの要請を受けて実施した
地域防災ステーションの説明会及び訓練は、新規に
地域防災ステーションを使用する自治会や役員交代による自治会からの申し出などにより11カ所で実施しています。いずれも自治会のご希望により、会員の皆さんが集まりやすい土曜日、日曜日に開催し、合計502名が参加されています。ほかにも自治会や
マンション管理組合独自で
地域防災ステーションを活用した訓練や点検を実施されており、その際には、ベンチ内にある管理記録簿に実施の記録を記入するようお願いしています。 次に、これまでの
地域防災ステーションの不具合事象についてですが、
地域防災ステーションは131の自治会、
マンション管理組合が使用しており、年に1回は点検・訓練を実施するようお願いしておりますが、これまで自治会、
マンション管理組合から、担架の組み立てがかたくなって組めない、激しい雨が降るとベンチ内に水が入るなど数件の不具合報告が出ており、いずれも不具合が見つかり次第対応しています。 また、資機材については、これまで資機材をふやしてほしいとの声をお聞きしたこともありますが、収納量に限りがあるためこれ以上ふやすことは困難であり、また、現在収納している資機材は過去の被災地の経験なども生かして、経験のない方や力の弱い方でも取り扱いやすい道具など、より効果の見込めるものを厳選して収納していますので、今のところ見直しの予定はありません。 自治会、
マンション管理組合によっては、頻繁に
地域防災ステーションの資機材を点検したり、消防団と連携して資機材の取り扱い訓練をするなど積極的に活動されており、これらの取り組みは
地域防災ステーションの説明会でも紹介していますが、今後も引き続き具体的な訓練内容をさまざまな機会に紹介してまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) モデルとなるような積極的な取り組みをされている自治会や管理組合の活用状況をどんどんと紹介していただき、
地域防災ステーションの持つ本来の役割を持て余すといったことがないよう、さらなる情報共有をお願いしておきます。 続きまして、災害時の水と食糧の確保について質問をいたします。 前回の川上議員の質問に対する答弁でもあったように、賞味期限が切れる備蓄食糧、水の有効活用を図っておられるということですが、食品ロスをなくす工夫の進捗と備蓄されている水はどのくらいあるのかをお伺いいたします。また、備蓄している水以外で、さらなる水の確保に向け工夫されていることがあれば教えてください。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 災害時の水と食糧の確保についてご答弁いたします。 まず、今年度に賞味期限が切れる備蓄食糧等についてですが、現在、地区防災委員会をはじめ、学校、自治会、福祉施設などに備蓄食糧の紹介を兼ねて、賞味期限が迫る備蓄食糧を実際にご活用いただき、食糧の備蓄に関する啓発に使用したり、地域での防災イベントでお配りいただくなど、さまざまな方法で有効活用を図っています。地区防災委員会では、全市一斉総合防災訓練でほぼ使い切れそうな校区もあり、食品ロスにならないよう鋭意取り組んでいるところです。 防災改革を始めて食糧、飲料水の備蓄を大幅にふやして以降、今回が初めての賞味期限切れ到来となりますので、今回活用した事例を検証し、次年度以降の計画的な活用手法を確立していきます。 次に、災害時の水の確保についてですが、避難所に飲料用としてペットボトルの水の備蓄に加え、耐震化した貯水槽の水により、避難者1人当たり9リットル、3日分の水を確保しています。また、食糧、飲料水は、大規模災害が発生してから24時間後をめどに、大阪府からプッシュ型支援として配送される仕組みができているほか、
大阪広域水道企業団の送水管に設置されている「あんしん給水栓」の活用などもできる体制としています。 また、避難所における生活用水は、市内全ての小中学校のプールを耐震化して冬期も水を抜かずに確保しているほか、自治会などの
地域コミュニティでは、市内35カ所で登録いただいている災害時協力井戸も活用することとしています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 諸説ございますが、人間は食糧がなくとも水があれば2週間程度は生きていけると言われており、災害時における水の確保の重要性は言うまでもありません。 水確保の手法については、水質浄化剤や携帯用浄水器など時代とともに、より便利なものがどんどんと開発をされています。コスト面や使い勝手などを考えると、まだまだ導入や入れかえを考えるには拙速なのかもしれませんが、何が起こるかわからない災害に備え、最悪の事態を想定し準備しておくことは大切なことだと考えますので、幅広い視点で水の確保に取り組んでいただくことをお願いしておきます。 次に、市民安全メールとツイッター(twitter)についてお伺いをいたします。 SNSを使った防災情報の発信は、携帯電話の普及率が優に100%を超える日本では、情報伝達の重層化や災害情報の早期収集の観点において大変重要であると考えておりますが、現在、市民安全メールと
市民安全ツイッターではどういった情報を配信しているのでしょうか。登録者数とあわせてお答えください。 また、ツイッター上に緊急の救助を要請する書き込みがあった場合の対応や、今後の取り組みとしてSNSを用いた防災訓練を行うべきと提案させていただきますが、市の見解をお聞かせください。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 市民安全メールとツイッターについてご答弁いたします。 まず、市民安全メールとツイッターの発信内容についてですが、主な配信内容は、災害情報のほか犯罪情報、行方不明情報、
新型インフルエンザに関する情報、危険動物の情報、雷や熱中症などの気象に関する情報、警察からの要請による緊急情報を配信しています。 本年12月時点で市民安全メールの登録者数は4,798人、ツイッターのフォロワー数は1,375人です。 次に、緊急要請ツイートがあった場合の対応についてですが、これまで災害に関する問い合わせや救助要請でツイッターが使用された事例はありませんが、ツイートを覚知し、その内容から真実性が明らかな場合は、覚知の手法が電話かSNSかにかかわらず、案件に応じた対応を行います。そのため、被害情報や救助要請のチャンネルの一つとして、災害対策本部内での情報処理の訓練を行ってまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 箕面市の総人口から市民安全メール、
市民安全ツイッターの登録者数を考えると、まだまだ周知が足りていないというのが現状であると言わざるを得ませんが、同時に、利便性や機能性が十分に理解されていないとも考えられます。 過去の被災時には、電話はつながらずともネットにはアクセスでき、ツイッターを利用した安否確認や各地の状況把握に大変役立ったというような話もあります。 昨日の岡沢議員からの一般質問の提案でもありましたアプリの導入にせよ、現存するツイッターを使用するにせよ、有事の際に効果的に使用していただくには、SNSの便利さと危険性を知っていただき、使い方を覚えてもらわなければ何の意味もありません。 日ごろの防災訓練の中にSNSを使用した訓練を取り入れ、もう一段階上の、誰もが安心して暮らせるまちの構築に取り組んでいただけることを要望しておきます。 次に、先日創設された箕面市
消防団学生消防隊MATOYについてお伺いをいたします。 この消防隊は、消防行事や訓練に参加をし、防災啓発を行うのみならず、大規模災害時には避難所での被災者支援活動を行うとのことですが、隊員の身分の位置づけや学生消防隊の組織体制がどのようになっているのか教えてください。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 箕面市
消防団学生消防隊MATOYの組織体制についてご答弁いたします。 去る12月20日、箕面市消防団に
学生消防隊MATOYを創設し、学生消防隊任命第1号として、
大阪青山大学女子ソフトボール部員22人を任命しました。条例に基づく学生消防隊の創設は、大阪府内で初めてとなるものです。 学生消防隊員の身分の位置づけは、約600人の消防団員と同じ地方公務員法に定める
特別職非常勤職員で、活動に対して報酬を支給するほか、活動中の災害に対する補償も行います。 組織体制としては、箕面市消防団の中の一組織として、他の消防分団と同様に消防団長の命により学生消防隊の隊長及び副隊長を中心に活動を行うこととなります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 先日発表された報道資料では、大規模災害時には消防団員の後方支援を行うとありましたが、学生消防隊の具体的な活動内容はどういったものを想定しているのでしょうか。他市の学生消防隊の取り組みを見ていると、消防団さながらに消火活動を任せている市もございますが、今後、本市の学生消防隊の活動内容を拡大させる可能性はあるのでしょうか。また、今後、他の大学の学生を任命することを予定しているのかを含め、今後の方向性についてお伺いいたします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 学生消防隊の具体的な活動内容と今後の方向性についてご答弁いたします。 学生消防隊の活動内容は、消防団のPRなどを中心に、具体的には次の5項目を想定しています。 まず第1に、消防出初式などの消防団関連行事への参加、第2に、救命講習や消防団訓練への参加、第3に、大学キャンパスでの防火・防災訓練への参加、第4に、火災予防などを呼びかける啓発活動、第5に、大規模災害時における消防団員の後方支援や避難所での被災者への支援活動となります。 なお、消防団員のように火災現場の第一線での消火活動は想定しておらず、また、平時の活動は休日を中心にするなど、学業やクラブ活動等に支障が出ないようにしています。 大規模災害時には、現場の第一線で活動する消防団員の後方支援として、主な消防団本部や各避難所と消防団員が活動する現場との連絡業務等を想定していますが、災害の状況により、被災者の救護や避難所の運営補助など、地区防災委員会と連携し臨機応変な対応が必要と考えています。 次に、学生消防隊の今後ですが、新年1月3日の消防出初式からいよいよ学生消防隊の活動が始まります。学生消防隊任命第1号の皆さんの活動状況を見ながら、課題を整理・検証しつつ、同大学の他の学生や市内の他大学の学生にも広げていきたいと考えているところです。 また、学生消防隊での活動が、将来、地域や就職先などで災害支援や火災予防等の活動に積極的に携わったり、消防団員、消防職員として活躍するきっかけとなれば大変うれしいことであり、消防職員や消防団員と一緒に活動する場において、憧れを持っていただけるような姿を示していきたいとも考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 学生消防隊は、地域防災の未来を支える力を育てる取り組みとして私自身も大変期待をしておりますが、どのように機能していくのか不安を感じている部分も少なからずございます。形だけの学生消防隊にならないよう組織体制をしっかり構築していただき、意味ある活動ができる消防隊となることを期待し、大綱1項目、地域防災についての質問を終わります。 次に、大綱2項目、待機児童について、待機児童対策の観点から保育士不足について質問をいたします。 言うまでもなく、保育士不足の問題においては、本市のみならず、日本全国全ての自治体が抱える問題として誰もが知る現実であり、国においても各自治体においても保育士の人材確保、業務負担の軽減や規制緩和などさまざまな対策を講じているところでありますが、まだまだ理想とはほど遠いのが実態だと認識をしております。 この箕面市内の保育園でも、一度に5名の退職希望者が出る中、新しい人材を確保することができないといった声や、本市独自の制度である卒業後に箕面市内の保育所で働く約束をした保育課程の学生に対する
生活援助支援金制度についても、制度を利用した対象者がいないといった相談もあり、保育園の運営自体に不安を感じておられる事業者さんも少なくないと感じております。 また、こういった現状は、共働きの家庭やこれから子どもを産むことを考えておられる方々に不安を与える大きな問題でありますので、本市の現在の状況について伺わせていただきます。 まず、本市の待機児童の現状はどのようになっておりますでしょうか。また、本市の補助制度を活用し勤務または通学されている方がどのくらいいるのか教えてください。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局担当部長 木村 均君
◎
子ども未来創造局担当部長(木村均君) 本市の待機児童の現状についてご答弁いたします。 平成29年4月1日時点での待機児童数は70人、直近の12月1日時点では200人で、年齢別ではゼロ歳児が123人、1歳児が39人、2歳児が27人、3歳児が4人、4歳児が3人、5歳児が4人となっており、ゼロ歳児から2歳児が全体の94.5%を占めています。 また、昨年の12月1日時点と比較しますと、待機児童数は17人減少しています。 平成29年度は、4月以降、新規開園等で保育定員が250人増加したにもかかわらず、保育ニーズの増加等により待機児童数はほぼ横ばいの状況となっています。 また、現在、新規入園の受け付けを実施している新年度については、平成30年4月1日に4保育園、定員130人分の保育定員を新たに確保する予定ですが、それでもなお待機児童数は1歳児、2歳児を中心におおむね40人程度になるのではないかと推計しております。待機児童の解消には至らない状況です。 次に、
市内民間保育園等の保育士確保対策として平成27年10月から実施している本市の独自制度、生活支援補助金と学生支援補助金の状況ですが、まず、生活支援補助金は、市内の民間保育園等の運営法人が新規雇用する市内在住の保育士に対し、勤務期間中、3年間を限度として月額2万円の生活支援補助金を支給する制度で、52人の保育士がこの制度を活用して
市内民間保育園等に就職されました。現在も47名の方が引き続き保育士として活躍されています。 また、学生支援補助金については、提携大学等で保育士養成課程を履修し、将来、市内の
民間認可保育園等で働く意思のある学生に対して、在学期間中4年間を限度として月額2万円を支給する制度で、19名の方がこの制度を活用し、そのうち2名は進路変更のため補助金を返還されていますが、現在、13名の方が保育士養成学校で学んでおられ、4名の方が既に市内の民間保育園等で生活支援補助金を受給しながら保育士として活躍されています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 現存する保育園から保育士が減れば、もちろん園は入園児の受け入れを制限しなければならず、結果的に待機児童の増加につながってしまうわけですから、子育て・教育日本一を掲げる本市にとって重要課題と受けとめ、今後取り組んでいく必要があると思いますが、現状の生活支援金制度の利用者数を踏まえ、新たな支援や制度は検討されておりますでしょうか。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局担当部長 木村 均君
◎
子ども未来創造局担当部長(木村均君) 保育士確保に係る今後の取り組みや検討事項についてご答弁いたします。 保育施設の不足に加え、保育士の確保は待機児童対策の最優先課題と捉えております。本市では、保育士不足が全国的な課題として顕在化する以前から、保育士確保のための支援策として、提携大学である保育士養成課程を持った大阪青山大学で実施する市内民間保育園による就職説明会の開催を支援するなどの取り組みを行ってきたところです。 このたび新たな取り組みとして、保育士資格を持ちながら就労していない、または結婚や出産を機に離職している、いわゆる潜在保育士の保育現場への復帰に向けての市独自の支援策、
復職支援プログラムを平成30年1月から実施いたします。 潜在保育士の方は、保育園での就労経験がないことへの不安、体力面や勤務条件などへの不安、離職後、長期間過ぎていることへの不安など、一人一人感じておられることが違うことから、保育士への復職に向けてはそれぞれの方のニーズに応じた個別の
復職支援プログラムが必要であり、希望者は本市のベテランの保育士と個別に相談し、復帰に向けて必要な支援内容を選定します。具体的な
個別支援プログラムとしては、公立保育所において、所長以下現場の保育士のサポートのもと、実際に保育を行うプログラムや、座学として国の保育指針、最新の保育理論などについて本市の保育士が講師となって個別に研修を行います。 また、離職対策として、本市では、国がこの数年実施している保育士の処遇改善について、必ず全ての保育園等から保育士の受給明細を取り寄せ、確実にその処遇改善が反映されていることを確認しています。 本市議会定例会において可決いただいた保育士のさらなる処遇改善につながる研修制度補助金についても、
市内民間保育園等において確実に処遇改善につなげてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 次に、保育園新設の状況についてお伺いいたします。 待機児童の解消に向けては、保育士不足の解消もさることながら保育園の新設にも力を入れ、受け皿をふやしていかなければならないことは一定理解をしていますが、人材難により厳しい運営を強いられる園がある一方で、人材確保に成功した新しい園が建設される現状を見ていると、限られた人材を既存の園と新設の園が取り合っているように見え、本当に受け皿がふえているのかと疑問を感じています。 今後新設予定の保育園と保育士不足に苦しむ園に対する市の考え方について、見解を問います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局担当部長 木村 均君
◎
子ども未来創造局担当部長(木村均君) 今後新設予定の保育園と保育士不足に苦しむ園に対する市の考え方についてご答弁いたします。 本市内の既設園、新設園に限らず、保育士の確保については非常に苦慮されていることと認識しています。近隣の養成大学からは、本市の東部地域を中心に、交通利便性が悪いことを主な要因として、大阪市内や近隣の交通利便性の高い地域への就職を希望する学生が多いと聞き及んでいます。 民間保育園、新設園での保育士の採用に当たっては、法人内の他園からの異動や市の生活支援補助金などを活用して新規で保育士を雇用することなどにより必要数を確保する予定と聞き及んでいますが、実際には、市内の他の既設園の保育士を採用するケースも見受けられます。 保育士資格の保有者が就労するに当たっては、処遇のみならず、法人の保育に対する姿勢や考え方、立地条件などを多面的に検証し、就労する保育園を選択されます。 市として、生活支援補助金など市内全ての保育園を対象とした雇用支援を行うことはできますが、市内のどの園で働くかは保育士の選択となり、保育士の確保や離職防止は法人の責任のもと行われるものと考えます。 市としては、生活支援補助金など保育士を希望される方が本市を選んでいただける施策を実施することや、
市内民間保育園等が一堂に会する民間保育園連絡会等を通じて、国の保育士の処遇改善をはじめとした制度改正などについて丁寧に情報提供をすること、個別園からの相談などについて丁寧に対応することなどが役割であると考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 12番 堀江 優君
◆12番(堀江優君) 本市で働いていただける保育士が一人でもふえることが一番大事なことと思いますが、現状は、やはり限られた人材を取り合っていると言わざるを得ない状況だと思いますので、保育園業界全体で新しい人材に対する情報を共有していくことも一つの方法ではないかと思います。 例えば、保育士不足に苦しむ園、十分に足りている園問わず、業界全体で随時人材を募集し、人材派遣的な形で人材不足に苦しむ園に勤務をしてもらい、人材を派遣していただいた園にはインセンティブを考えるといった手法も可能性はゼロではないと思いますので、今後の取り組みとして幅広い視点でさまざまな手法を検討していただき、保育士不足解消に努めていただくことをお願いして、一般質問を終わります。 ありがとうございました。
○議長(内海辰郷君) 次に、13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) 私は、大阪維新の会の尾崎夏樹でございます。 ただいま議長よりご許可をいただきましたことから、発言通告に従い、大綱5項目に関しまして質問をさせていただきます。 まず、大綱1項目め、私道の整備についてお尋ねします。 平素、市民の方から寄せられます市政相談の一つとしまして、ご自宅の前の道路が舗装はされているものの、経年等により損傷が見られ、しかしながら、この道路は私道であるという理由から市の側では整備がなされず、その結果、歳月だけが流れ、日常の通行等に不便を来しているとのご相談をいただくことがございます。 そこで、このようなご相談に関しまして、まず1点目、市道と私道の違いについて、また、2点目として、私道の舗装をやりかえる工事における工事の実施主体について、さらに3点目として、私道の舗装をやりかえる工事に対する市の補助金の制度につきまして、それぞれ簡単で結構ですので、お教えいただけますでしょうか。市のご答弁をお願いします。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) ただいまの尾崎議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、市道と私道の違いについてですが、市道は道路法に基づき市が認定、区域決定、供用開始をし、市が維持管理する道路となります。一方、私道は、私人が築造し、その後の維持管理も行う道路で、双方の違いは道路法に基づく位置づけがあるか否か、また、管理が公共であるか否かが主な相違点です。 次に、私道における舗装のやりかえ工事についてですが、私道の舗装のやりかえ工事は、あくまでも個人の財産管理の範疇であることから、私道の所有者が実施するものです。 次に、私道の整備の補助制度についてですが、市街地内における既設の道路で一般公衆の用に供されている私道を対象とし、通行の安全を図るための舗装工事等に要する費用の一部を所有者に対して交付するもので、これら内容を箕面市私有道路整備事業補助金交付要綱として定め、運用しています。 要綱において、対象となる私道については、道路の区域が明確であることや道の両端が公道に接続しているものなど採択基準を定め、補助額についても、舗装整備に要する経費のうち3分の2以内と定めています。また、補助金交付に当たっては、舗装工事の内容が市道の基準を満たすとともに、私道の土地所有者の同意を必要としています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。ご答弁でご指摘のとおり、市道と私道の違いは法的な観点、管理上の観点など種々の違いがございますようでありますことを理解いたしました。 ところで、では、実際に現場で市道か私道なのか、これを見分けるのはどうすればよいですかという問いに関しましては、模範回答としましては、登記簿を当たってくださいということになろうかと思いますが、実際、私がまちを歩いておりますと、市道としてきれいに舗装された道路が何か目に見えない境界線を境に、いきなりひび割れ、陥没し、雑草が生え放題の私道に切りかわるといった日常がございまして、そうしますと、一目瞭然、あえて登記簿などを見るまでもないといったことになりますが、原因としましては、もちろん資力の問題等もございますが、そのほかにも実際にはさまざまな困難がございますようで、そこで、続きまして、小項目2の所有名義人の承諾の取得が困難な場合の対応についてお尋ねします。 さて、いざ私道を整備しようかしらという段になりまして、その際、私道の所有者として当事者のほかにも複数の所有者が含まれる場合等が多々あるのですが、その場合、他の所有名義人の承諾も必要となりますところ、他の所有名義人の所在が不明で連絡がとれなかったり、あるいは、所有名義人と連絡はとれるものの、現状のままでよいということで協力を得られなかったり、もしくは、いわれのない対価を請求されるなど誠意ある対応を得られなかったりなど、こうしたさまざまな状況から、所有名義人の承諾の取得がなかなか困難であるような場合がございます。そうなりますと、一向に道路の整備もはかどらないといったこととなります。 このような場合は、どのような対応方法が考えられますでしょうか。市のご答弁をお願いします。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 所有名義人の承諾の取得が困難な場合の対応についてご答弁いたします。 本補助事業は民有地を工事することから、土地所有者全員の同意を必要としています。したがって、何らかの事情により土地所有者全員の協力が得られない場合については、補助金を交付することはできません。 一方、土地所有者が複数の場合で、土地所有者の1人が所在不明によって同意の取得が困難な場合については、所在不明と判断した経過を確認するなど、交付に向けて相談に乗っています。 なお、この補助金制度は昨年度に3件、今年度に3件の交付実績があり、要望があれば補助制度の説明に伺うなど適宜対応させていただいております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。 ご指摘のとおり、原則として土地所有者全員の同意が必要となりますことから、まずは土地の所有権者を追いかけていくことになります。 この所有権と申しますものは、目的物に対する排他的な支配権と言われるものですが、原則として、目的物が消滅しない限り永遠不滅でありまして、一たび相続や二重譲渡などを挟むと、それを契機にアメーバのように細かく分散していき、断ち切ることができません。 所有権の絶対性はフランス革命の成果としてナポレオン民法典に端を発しますが、我が国現行民法においても、その極めて堅牢なつくりであることに、時に日常の一場面で思い知らされることとなります。 さて、所有権者の同意の取得がなかなか困難ということになり、しかしながら、一般に道路を整備しようということになりますと、何か道路の利用権というものが必要となりますが、これは、本来、所有権という権限に基づいて契約行為等により設定するものであり、それ以外となると
根拠規定が必須であります。 こうした土地利用権の分野は、実体法の整備の必要性とともに、判例法でも現場の必要に迫られてかなり先行しておりまして、例えば、最高裁判所平成9年12月18日判決が、物権でも債権でもない第三の人格権の一内容として、通行の自由権に基づく請求権に言及し、それ以降、この最高裁判決を土台に手探りで議論が深化しているようであります。 昨今、世間では過疎化や人口減少の影響で所有者不明土地が九州の面積を超えると言われる時代に来ておりまして、所有権者に行き当たれないケースも多いと思います。 そこで、例えば、外形上は明らかに舗装道路である私道や、建築確認の過程でセットバックした部分について、対象物を厳格に限定した上で、隣接する土地の所有者に限定した上で、その私道に隣接する土地の所有者に対し、接続する道路の整備をすることができることとする、もしくは整備という権限では強過ぎるというのであれば、一歩下がって、整備に関し黙示の承諾を擬制するという形式での私道の整備の推進に関する条例を検討できないものかどうか、現在、膠着状態の現場に直面しましてそのようなことを日々考えております。また、引き続き本件につきご相談をさせていただければ幸いです。 それでは、続きまして、大綱2項目め、箕面大滝バスツアーについてお尋ねします。 さて、箕面といいますと、滝、猿、もみじでありまして、昨今は猿がユズに取ってかわられましたが、依然として滝ともみじは自然豊かで風光明媚な箕面のまちの看板であることに間違いはございません。 そのような箕面大滝に関しまして、本年11月23日、25日、26日とシャトルバスの運行を観光協会主催で実施していただきました。この箕面大滝へのバスツアーの実施につきましては、これまで議会等からも多くの要請があったところですが、市からは、なかなか難しいとの回答を得ていました。 直近の11月17日にも、私も上島府議会議員とともに市長に直訴に行きました際にも、八方手を尽くしているが非常に困難であるとのことで、その際は、この様子では滝道のバスなど当分の間、不可能であろうと意気消沈しておりましたところ、それから1週間もたたないうちに、何と観光バスがお客さんを乗せて大滝に向かって元気に走っておりまして、その一報に接し、まさにキツネにつままれたようで、これぞまさにスピードと実行力ということで、印象を新たにしておりますところでございます。 そこで、今回、何ゆえ急に実施ができるようになったのかにつきまして、本件は、去る今月8日の総務常任委員会でも取り上げていただき、本来でありますれば、常任委員会の記録を見ればよいのでありますが、お聞きになられていない方もおられると思いますので、簡単で結構ですので、再度お教えいただけますでしょうか。市のご答弁をお願いします。
○議長(内海辰郷君) 地域創造部長 小野啓輔君
◎地域創造部長(小野啓輔君) バスツアーの実施に至る経緯についてご答弁いたします。 この箕面大滝バスツアーにつきましては、地域創造部箕面営業室において企画・準備を進めたものです。 ことしの滝道の台風被害以降、バス運行の検討を始めた当初は、相当数の輸送人数を想定しておく必要があることから、1台当たりの乗車人数が多い路線バスタイプの車両を活用することとし、複数のバス事業者に臨時運行等について順次打診を行いました。 しかしながら、道路運送法上の路線認可手続に時間を要することや、土曜・日曜・祝日における運転手の確保が困難である等の回答を受け、協議は不調となり、路線バス方式による運行は断念しました。 一方、観光バス借り上げによる貸し切り方式での運行については、道路運送法上の路線認可手続が不要で、かつ自治体が関与するツアーについて、旅行業法上の制約を整理した国土交通省の通知が今年度に発せられたこともあり、この貸し切り方式での運行を追求いたしました。 折しも、行楽の秋、観光のハイシーズンでもありましたが、バス会社25社に問い合わせを続け、ようやく大型観光バス4台と乗務員の確保ができたことから、箕面駅発着の大滝バスツアーとして実施することを11月20日に確定し、紅葉が見ごろとなり始める11月23日からの実施に何とか間に合わせることができたものでございます。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。大変なご苦労をなされたとのことで、感謝申し上げます。 それでは、2点目、箕面大滝バスツアーの事業収支について、再度ご確認をさせていただければと思います。 今回、箕面大滝バスツアーとしてバスを4台確保され、バスツアーを3日間実施されましたが、その事業収支はどのような状況でしたでしょうか。
○議長(内海辰郷君) 地域創造部長 小野啓輔君
◎地域創造部長(小野啓輔君) バスツアーの実施概要と事業収支についてご答弁いたします。 まず、実施概要についてですが、今回のバスツアーは、紅葉時期の箕面大滝を散策したいとの声に応えるため、大滝までのアクセス手段を確保することを目的として緊急的に対応したものです。 その実施に当たっては、箕面市観光協会が実施主体となり、商工会議所が協賛、箕面市が協力をし、三者が連携して11月23日と25日、26日の3日間限定で催行することとしました。 大型観光バスを4台借り上げて、1日当たり14便、3日間で計42便を運行し、大人が1,152人、小学生以下の子どもが82人で、合計1,234人のお客様にご参加いただきました。3日間を通して天候にも恵まれ、バス運行時間のおくれもなく、参加者には、箕面大滝やバス車窓からの紅葉をお楽しみいただくことができ、好評のうちに無事バスツアーを終了することができました。 また、外国からの参加者が全体の約2割を占めており、改めて紅葉と箕面大滝の集客力及びインバウンド客の増加について再確認、再認識したところでございます。 なお、事業収支につきましては、バスツアーの参加料1人1,000円、小学生以下は無料と設定し、参加料収入が115万2,000円、事業支出が144万2,000円で、収支は約30万円の赤字となっています。この赤字については、今回は箕面商工会議所に協賛金としてご負担いただき、事業完了しております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君 ちょっと私語を慎んでください。
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。 たった3日の運行でも30万円の赤字ということで、なかなか事業としては大変なものでありますが、それでは、最後に3点目、バス運行の課題と今後の箕面大滝へのアクセス手段の確保についてお伺いします。 滝道につきましては現在も復旧のめどが立っておりませんが、この滝道の通行どめの期間が長引いた場合は、来年の新緑のシーズンに再度バスの運行による大滝へのアクセス手段の確保が必要と考えられますが、今後の継続的な実施に関しましてどのような具体的課題があるのでしょうか。また、実施の可能性についてお教えください。
○議長(内海辰郷君) 地域創造部長 小野啓輔君
◎地域創造部長(小野啓輔君) バス運行の課題の箕面大滝へのアクセス手段の確保についてご答弁いたします。 今回、11月に実施したバスツアーにおきましては、緊急対応として実施したこともあり、今後、一定期間安定して継続実施していくには、事業収支、人員の適正配置などさまざまな課題があることを認識いたしました。 とりわけ効率的な事業実施による収益確保が絶対条件であり、これを具現化し、安定的にツアー運営を行うためには、旅行事業者等の参入を促すことが不可欠と考えています。 また、滝道の一部通行どめが長期化したときのアクセス手段の確保につきましては、箕面大滝を訪れたいという観光客ニーズは強くあることから、前述した旅行事業者等の参入だけではなく、路線バス運行事業者にも観光ニーズに応じた路線を開設するなど柔軟な運行プランの検討を改めて求めていきたいと考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。ご答弁によりますと、今後、箕面大滝バスツアーを一定期間継続して実施していくには、事業収支や人員配置などさまざまな課題がございまして、とりわけ事業実施による収益確保が絶対条件とのことであります。 ただ、幸いなことに、今回、ツアーの実施を強行していただいたおかげで、この3日間の運行により貴重な実証データを取得することができております。現在では、この収益確保の点につきましても、おかげさまで、例えば事業の価格弾力性を低いことを前提に単価を1,000円から1,252円にすることで事業収支の均衡をとることができるのではないかなどといった試行実験、机上の計算も可能となってまいりました。現実は、このような机上の計算では済まないとは思いますが。 そこで、今後ともぜひとも箕面大滝バスツアーの事業実施継続に向けた努力をお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。 続きまして、大綱3項目め、鍋田川支流の水路の構造物についてお尋ねします。 前回、平成29年第3回箕面市議会定例会の一般質問におきまして、鍋田川支流の水路の構造物についてご質問をさせていただきました。その際にご答弁として、本件鍋田川支流の水路の構造物に関して、仮設構造物が流水機能を阻害したり、また、設置している看板が通行人等に危険を及ぼすおそれもあることから、早期に解決を図っていきたいとの前向きなご回答をいただいております。 そこで、その後の現在までの対応状況、また、あわせまして今後の方針につきましてお教えいただけますでしょうか。答弁お願いします。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 鍋田川支流内の構造物の現在の対応状況についてご答弁いたします。 普通河川鍋田川支流の河川内の私有地に仮設パイプによる構造物を設置し、市を誹謗中傷する看板を設置するなどの行為を行っている件でございますが、私有地部分を適正な価格で取得する方法で交渉を行い、構造物等を撤去するようお願いしていますが、現時点では合意に至っておりません。 今後も引き続き交渉を継続し、早期に解決を図っていきたいと考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。撤去に向けた交渉を引き続き継続して取り組んでいただいているとのことで、これは交渉事ですので、相手方があってのことで、難航しておられることと思います。 ただ、そうは申しましても、他方で、仮設構造物が流水機能を阻害したり、また、通行人等に危険を及ぼすおそれがあり、さらに市に対するいわれない誹謗中傷に心を痛める市民も多く、いつまでも放置しておくわけにもまいりません。 そのような中、従前に引き続き買い取り交渉を続けていただくことももちろん重要でありますが、また、一方においては、買い取り交渉と並行して、いずれ将来的には買い取るにしても、ともかく現在ある工作物を撤去していただくことについて具体的に検討を進めることもまた必要でなかろうかと思料するところであります。 この点、さきの平成29年第2回箕面市議会定例会、また第3回箕面市議会定例会の一般質問でも申し上げてきましたが、水路からの工作物の撤去を命じる規定、さらには命令に応じない場合に強制的に撤去を行う規定が必要ではないかと考えております。 この法定外公共物の管理に関する条例の加筆修正の内容につきまして簡単に申し上げてみますと、本市が管理する河川及びこれと一体をなしている定着物に対して、現行第3条で、巨石、竹木等の放置、工作物の設置を禁じております。そこで、第3条に続けまして第3条の2を新設し、前条の放置物等に関して、その除去を命じることができる。さらに、第3条の3を新設し、一定期間を経過しても除去に応じない場合に、放置物等を除去することができると定めることが考えられます。 なお、放置物の除去の規定につきましては、講学上の即時執行と呼ばれるものでありまして、例えば、放置自転車防止条例における放置自転車の撤去、道路法による違法放置物の除去などが類似事例として考えられます。 実際に除去を命じるか、あるいは除去をするか否かは別にしましても、履行確保のための手段の整備が交渉を有利に進める一助になろうかとも思います。 引き続き本件につきましてもご相談に乗っていただけますようお願い申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。 それでは、続きまして、大綱4項目め、船場西公園歩行者デッキについてお伺いします。 さきの9月議会でもお伺いしましたが、改めて船場地区歩行者デッキについてお伺いします。 まず、本件につきましては、前回以降も11月、12月と住民の皆様に対する説明会を繰り返し実施していただきまして、この点、御礼を申し上げます。 そのような中、本年11月に総合保健福祉センターで開催されました説明会におきまして、市は、歩行者デッキを新御堂筋西側の側道までとした場合、業務用道路、市道船場西27号線でありますが、これを通行する人が今よりふえてしまうため、このような整備はないと説明をされておられます。 そこで、本当にこの業務用道路を通行する人がふえるのか否かにつきまして、改めて市のご見解をお伺いします。ご答弁お願いします。
○議長(内海辰郷君) 地域創造部長 小野啓輔君
◎地域創造部長(小野啓輔君) 業務用道路の通行についてご答弁いたします。 新船場西公園沿いを南北に走る市道船場西27号線は、業務用に使用する道路として整備されたもので、歩行者の通行を想定していない道路形状であるとともに、この道路に面しているビルは新御堂筋側ではなく、裏から出入りするルール、つまりこの27号線から車両が出入りするルールで建設されており、業務用の大型車両の通行が多い道です。 仮に歩行者デッキを新船場西公園に接続せず、新御堂筋西側の側道までとした場合、駅までの距離だけではなく、新船場北橋や新船場南橋等の交差点の信号の待ち時間等も考えると、西側の住宅街から駅へ、また駅から西側へ歩行者デッキで行く際に、この業務用道路を横断・通行することが想定されますので、この業務用道路の歩行者数は現在よりも増加することは明白と考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。 歩行者デッキにつきまして、仮に歩行者デッキを新船場西公園に接続せず、新御堂筋西側の側道までとした場合に、駅までの距離の点及び新船場北橋・新船場南橋の交差点の信号待ちの時間の点、以上の2つの理由から業務用道路の歩行者数の増加が明白とのことです。果たしてそのとおりでありましょうか。 例えば、1点目の距離の点につきましては、これは図面上の歩行者の動線におきましても、新船場北橋と新船場南橋の交差点西側から御堂筋西側側道の階段までの距離は一定に描かれておりまして、交差点を渡ろうとも業務用道路の中を通行しようとも距離は同一のものと見ます。 また、2点目の信号待ちの時間に関しましても、なるほど確かに一部のせっかちで向こう見ずな者が信号待ちを避けようとするかもしれません。では、その信号待ちを避けようとした者がどのような行動をとるのか。選択肢は2つありまして、1つ目は、信号を待たずに目の前の横断歩道の先の道路まで道路幅のみのわずかな距離を行くリスクを犯し進む。2つ目は、新船場西公園沿いに業務用道路に進入し、新船場西公園沿いに進み続け、さらに東に回り業務用道路を進むという、1つ目よりもはるかに長い距離のリスクを犯す方法であります。恐らくは、前者によるのではないかと考えられます。 このように考えますと、根拠とされております2つの点につきましても存外脆弱なものでありまして、安易に増加は必至と言い切ってしまってよいのかどうか、非常に心もとない思いであります。 続きまして、新船場西公園への昇降施設の設置についてお伺いをします。 新船場西公園内にエレベーター等の昇降施設をつくる計画ですが、実際に公園にどのように影響するかがわからないという住民の方の声がございます。この点、完成イメージがわかるように、現地に実物大の模型等を置いて確認ができないのかという、このような要望について市の見解をお伺いします。
○議長(内海辰郷君) 地域創造部長 小野啓輔君
◎地域創造部長(小野啓輔君) 実物大の模型等の設置についてご答弁いたします。 公共施設の工事においては、図面や写真等を用いて市民の皆様に整備内容をお示しするよう努めているところです。 新船場西公園内に設置する昇降施設につきましては、説明会等の資料に図面や写真のほか、類似規模の施設の実例をお示しするとともに、よりわかりやすくするために複数の視点からの現況写真にCGを用いて整備後の完成イメージをお示ししています。 今後も市民の皆様への説明に当たっては、工事概要や工事スケジュールに合わせて同様のイメージパースをお示しすることを想定しておりますので、実物大の模型等を設置する考えはありません。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。 資料に図面や写真のほか、類似模型の施設の実例をお示しするとともに、よりわかりやすくするためにコンピューターグラフィックスを用いて整備後の完成イメージをお示ししていただいているとのことでありますが、この点につきましてももうお聞きになっておられるかもしれませんが、資料の図面の正確性という点で住民の方が言われていることの一つとして、縮尺が不正確であるとの声がございます。 例えば、ニューエリモビルとマンションの間の断面図におきまして、道路の中の5.5メートルの幅員の間に普通自動車が2台通れるように描かれておりますが、その普通自動車の車幅が、計算してみると、どうはかっても1.5メートルから1.6メートルしかない。恣意的に描かれているのではないかとの疑念の声が出されておりまして、確かに私がはかってみましてもそうであり、この点などが住民の不信感をかき立てております。引き続き慎重なご対応をお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。 それでは、最後に、大綱5項目め、西南地域のまちづくりについてお伺いします。 まず、前回、9月議会第3回定例会の一般質問におきまして、西南地域の瀬川踏切付近に存在する地下道について、西南小学校の通学路であるが、昼間から狭く、薄暗く、通行中は周囲の目も届かない状況であり、照明の増設や防犯カメラの設置が望ましい旨を申し上げましたところ、市のご回答としまして、地下道出入り口付近の暗さ解消については、現地を調査の上、適切に対応してまいりますとのご答弁をいただきまして、その後、この間、前向きにご対応いただいているとお伺いしております。 つきましては、瀬川踏切の地下道に関しまして、現地調査の概要と結果、現在の状況、今後の方針などお教えいただけますでしょうか。市のご答弁をお願いします。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 瀬川踏切の地下道照明についてご答弁いたします。 当該地下道は、阪急電鉄箕面線の北側から線路南側までの延長30メートル、幅員2.5メートル、高さ2.2メートルの地下道であり、西南小学校の児童が通学路として利用している地下通路です。 地下通路には4基の照明を設置していますが、前回の9月議会において議員のご指摘を受け、夜間に照度を調査したところ、国土交通省による立体横断施設技術基準で示された出入り口部分は100ルクス以上、通路部分は50ルクス以上の照度基準に対し、出入り口部分が約17ルクス、通路中心部分が約134ルクスの測定結果となり、出入り口部分では基準を下回っていました。 このことから、早期に出入り口部分に照明器具の設置を進めたいと考えております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。 いつも真摯にご対応いただきまして、厚く御礼を申し上げます。 本件につきましては、今月も西南小学校の2学期パトロール報告におきまして、西南水族館、これは瀬川踏切横の地下道のことでありますが、その明るさが足りない、外灯をふやしてほしいとの引き続きの要望も上がっておりまして、地域の皆様も心待ちにしておりますことから、設置の件、よろしくお願いいたします。 続きまして、西南地域のまちづくりにつきまして、西南生涯学習センターについてお伺いいたします。 西南生涯学習センターにつきましては、昨年12月から建てかえ工事が始まりましたところ、いよいよ来年2月1日に開館予定とのことで、市民の新たな活動拠点として、地域の方も大変期待されるところであります。 ところで、このセンターの敷地の南隣の瀬川保育園では、これまで保護者の方がお子様の送迎の際にセンターの敷地を駐車場として利用させていただいていたところ、建てかえ工事中は代替地としてセンターのお向かいの箕面市消防署西分署の敷地を利用させていただいておりましたが、今回、消防署西分署の敷地も同時に駐車場として整備されるとのことで、その間の駐車場の確保に園をはじめ保護者の方も非常に頭を悩ませておりまして、ぜひとも駐車場の確保をお願いしたいところですが、この点に関しましてもご検討をいただいているとのことでありましたが、状況をお教えいただけますでしょうか。 また、あわせまして、センターの敷地のフェンスに関しまして、今回、建物を立派にしていただいたのですが、敷地のフェンスにつきましても、これも大分古くなっておりまして、支柱が傾いたりしております。このフェンスに関しまして、センターの南隣の保育園の保護者会からは、フェンスが古く、飛び出した針金で子どもがけがをする、フェンスがネット状で施設内の子どもたちの様子が丸見えで困るなどといった悩みが寄せられておりまして、ぜひともフェンスの改修や目隠しの設置をお願いしたいところですが、この点に関しましても、今回あわせてご検討いただいているとのことであり、現状をお教えいただけますでしょうか。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 西南生涯学習センターの整備についてご答弁いたします。 西南生涯学習センターの駐車場については、整備工事とその管理運営をあわせて行う民間の駐車場管理事業者を募集しているところであり、その募集に当たっては、西南生涯学習センター建てかえ工事期間中、消防署西分署敷地を送迎用駐車場として利用されている瀬川保育園保護者に配慮し、送迎用の駐車スペース4台分を当該駐車場敷地内に確保することを条件としています。 次に、瀬川保育園との間のフェンスにつきましては、安全確保のため、高さ1.8メートルのフェンスに改修するとともに、保育園のプライバシーが保たれるよう一部目隠しをする予定です。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 13番 尾崎夏樹君
◆13番(尾崎夏樹君) ご答弁ありがとうございます。 一つ一つ丁寧に地域の課題の解決に日々取り組んでいただいておりますことに重ねて御礼申し上げます。 西南生涯学習センターにつきましては、開館まであと一月少しとなりましたところ、完成間近の建物もガラス張りで見違えるようになりまして、毎朝横を通るたびに完成を楽しみにしておりますところ、本日もまた結構なご答弁をいただくことができまして、期待も新たにセンターの開館を心待ちにしております。 以上をもちまして、私からの一般質問を終わらせていただきます。長時間にわたりましてありがとうございました。
○議長(内海辰郷君) 次に、5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 無所属の中西智子です。 地域の防災対策について一般質問いたします。 昨日質問された内容と若干重なる部分もありますが、私なりに、地域の防災対策を住民がより実効性のあるものにしていくために何ができるのかという観点から質問させていただきます。 1点目に、地区防災委員会の深化に向けて質問いたします。 まず初めに、地区防災委員会が各小学校区に創設されてはや5年がたちます。各地域においてさまざまな取り組みを重ねてこられたことと思います。 そこで、現状の課題と今後の方向性について伺います。 箕面市地域防災計画によると、地区防災委員会は、校区に居住する全ての市民と校区を中心に活動する全ての団体が参加し、校区ごとに組織することになっています。そして、地区防災委員会の運営は、役員会において決定され、校区内の自治会等の
地域コミュニティーや各種団体等の代表が参加する全体会において、その情報を共有することが定められています。 また、地域に在住する市職員も地区防災スタッフとして参加し、委員会と行政とのパイプ役を担うことが、さらに学校教職員は、災害時においては児童生徒の安全確保が完了した時点で、全員が地区防災委員会の一員として避難所運営や地域での避難支援等に参加することなども定められています。ということで、役員の方や
地域コミュニティー、各種団体の代表者、市職員等の皆様には、年間を通して時間を割いていただいているわけであり、本当にご苦労をおかけしていると思います。 そこで質問ですが、市は、地区防災委員会に対し、箕面市地域防災計画の説明を行っているでしょうか。防災計画は、昨年度も改定されましたが、これらの内容についても既に説明がなされていると考えてよいでしょうか。また、地域防災計画では、地域防災の最小単位として自治会等の
地域コミュニティーにおける防災機能の強化を推進するとしており、
地域コミュニティーの定義とは、自治会という名称にこだわらず、マンションの管理組合や市民の地縁的関係によるつながりを指し、地縁的つながりがない地域や、既存の地縁的つながりに参加していない世帯が防災に特化した互助機能を持つ「防災となり組」もその一つと捉えるというふうにしています。 地区防災委員会に参加している
マンション管理組合の参加率はどれぐらいでしょうか。また、防災となり組の参加はどれぐらいあるのでしょうか。自治会の加入率が約50%という状況ですから、マンション単位での参加をふやすことが大切ではないでしょうか。
マンション管理組合等の参加を促す取り組みについては、どのようにお考えでしょうか。 以上、答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) ただいまの中西議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 地区防災委員会の現状の課題と今後の方向性のご質問のうち、まず、地区防災委員会役員への箕面市地域防災計画の説明についてですが、地域防災に係るさまざまな情報については、定期的に開催される地区防災委員会役員会、全体会で説明するとともに、広く市民にお伝えしたい情報については、毎月「もみじだより」の防災に関する特集「命のパスポート」にて随時周知しています。また、昨年度の改定内容につきましても、大きな変更点である避難行動要支援者名簿の整備、土砂災害ハザードエリア指定による避難所の変更について、地区防災委員会はもちろん、関係諸団体に丁寧に説明を行っています。 次に、
地域コミュニティーの地区防災委員会への参加についてですが、地区防災委員会に参加される管理組合数は年々増加し、現在24の
マンション管理組合が参加されています。また、防災となり組については、市防災組織や自主的な活動をしている団体が10団体参加されています。 今後とも地区防災委員会への
マンション管理組合への加入促進に向け、周知等を図っていくとともに、自治会など
地域コミュニティーがない地域については、関係課室と連携し、新規結成を促してまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) ありがとうございます。 今後、
マンション管理組合の加入促進を図っていくとのことですが、14校区に地区防災委員会があり、現在24の管理組合が参加しているとのことなので、平均すると1校区に1から2という計算になります。 さて、
マンション管理組合の参加率についてのご答弁がありませんでした。市内マンションの管理組合数はどれぐらいあるのでしょうか。参加率も教えてください。また、地区防災委員会が市民の全員参加であることを全市民が十分認識している状態であるとお考えでしょうか。ご答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君)
マンション管理組合の参加率と地区防災委員会の認知度についてご答弁いたします。 まず、
マンション管理組合の数ですが、市が把握している総数は約130で、そのうちのほぼ半数に当たる61の管理組合が自治会に加入しています。残りの自治会に未加入の
マンション管理組合のうち、24の管理組合が地区防災委員会に参加しているため、合わせて85の管理組合が地区防災委員会に参加しており、参加率は約65%と推計しています。 次に、地区防災委員会が全市民の全員参加であることについての市民の認知度についてですが、安否確認や救助及び避難支援といった防災機能は、地区防災委員会をはじめとする自治会などの
地域コミュニティーが形成されてこそ成り立つものであり、これまでも「もみじだより」などで繰り返し自治会への加入・結成のほか、地区防災委員会の活動紹介や自主的な防災組織を結成するよう周知を図っておりますが、一部では無関心な方もおられることは事実であり、今後とも粘り強く繰り返し周知を図ることが肝要と考えております。 以上です。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君)
マンション管理組合の参加については、残り35%、45の管理組合の参加が得られるよう働きかけをよろしくお願いいたします。また、地区防災委員会が地域住民の全員参加であるということの認識度については、一部無関心な方がおられるとのご答弁でした。本当に一部の方以外は全員参加であることをご存じなのでしょうか。少し疑問に思いますが、まずは誰もが地区防災委員会の一員であることを自覚していただけるよう周知が必要であると考えますので、よろしくお願いをいたします。 次に、各地区間の情報交換で得られた情報は、自治会未加入の市民はどのように共有できるのか、お尋ねします。 年度末には、地区防災委員会委員長連絡会議を開催し、14委員会が各地区の活動や課題について意見交換を行っていると伺いました。大変前向きにやっておられるのに、いかんせん多くの市民はそのような取り組みを知らないのではないでしょうか。全体会に参加していない
マンション管理組合には、その情報が提供されているのでしょうか。さらに、自治会や
マンション管理組合と縁のない人たちへの情報提供はどのようにされているでしょうか。せっかくの情報を基本的に全市民が共有できるように願いたいのですが、このようなことを含めて地区防災委員会に関する課題についての市の見解と対策をお伺いします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 各地区間の情報交換で得られた情報の共有方法についてご答弁いたします。 まず、地区防災委員会に参加していない
マンション管理組合への情報提供についてですが、
マンション管理組合に限らず自治会未加入世帯も含め、広く市民にお伝えしたいことは、市のホームページや「もみじだより」で発信しています。 また、市から地区防災委員会にお伝えした内容や地区防災委員会委員長連絡会議などで共有された情報などは、地区防災委員会に参加されている各地縁団体から住民に伝えていただいていますので、市としては、一人でも多くの方に自治会など
地域コミュニティーに加入し、あるいは既存の団体がない場合には、新たに結成をしていただき、
地域コミュニティーの一員として地区防災委員会にかかわっていただくことを促進しています。 地区防災委員会の存在を知らない、あるいは知っていたとしても地域活動に熱心な一部の方々だけの活動であると誤解している市民が少なからず存在することは大きな課題であり、地区防災委員会で中心的な役割を担っていただいている皆さんに対し、市として申しわけなく思っています。 命のパスポートの掲載記事は、災害から身を守る具体的なアクションのお知らせが中心になりがちですが、地区防災委員会が全ての住民で構成されていることについても折に触れ啓発し、誰もが地域に属し、地域防災にかかわる身であることの自覚を持っていただくよう進めていきたいと考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) ありがとうございます。 次に、コミュニティ・タイムライン(CTL)についてです。 水害や台風などについて、気象庁の注意報などをもとに予想した発生時期から逆算して、避難のタイミングやとるべき行動を自治会などが時系列で定めるコミュニティ・タイムライン(CTL)が注目されています。 タイムラインは、自治体とコミュニティ防災組織間の防災行動をつなぐツールとして、災害時の住民の役割をあらかじめ明確にしておくことで被害を最小限に抑えるのが狙いと言われており、日本でも全国的に策定の動きが広がっているものです。どの組織がどのような段階で何を行うのか、あらかじめ把握できていると、落ちついて行動でき、速やかな連携が可能となり、特に風水害が心配される地域においては効果的ではないかと考えます。 さて、この項目での質問内容は、昨日の岡沢議員さんに対する市の答弁と重複しますので、効果的な取り組みであると認識し、市として支援するとのご答弁をいただいたということで了解いたします。 また、平時から住民が地域を知ることやハザードマップをチェックし、避難経路を確認しておくための仕掛けについてどのようにご検討されているでしょうか。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) コミュニティ・タイムラインについてご答弁いたします。 まず、コミュニティ・タイムラインに関する取り組みについては、岡沢議員のご質問で答弁しましたとおり、住民の防災意識を高める効果的な取り組みであると認識しており、自治会の防災講習会や防災訓練に職員が出向いているのと同様、市として支援してまいります。 次に、住民に平時から避難経路を確認していただく仕掛けについては、ハザードエリアが変更された際には必ず広報紙でその旨を周知し、ハザードエリアの位置やお住まいの校区の避難所を確認すること、また、避難所までの安全な道順について、図解による手法を示しながら、家族で話し合い、実際に歩いていただくことを推奨しています。その結果、自治会や地区防災委員会では、マップに危険なポイントを記し、避難経路の確認をしているところもあります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) ぜひ、避難経路の確認や実際に歩いてみるということを多くのコミュニティーで取り組みが進むように、市として精いっぱい支援していただけますようにお願いをいたします。 次に、防災意識を高めるための個人、家庭への普及・啓発について質問いたします。 普及・啓発のためのパンフレットの配布や店舗または医療機関等へのポスター、リーフレットの展示・配布、また、視覚障害者のための点字版や音声版、そして多言語版等、多様な市民に配慮した啓発媒体の作成・配布の実施状況はいかがでしょうか。ご答弁をお願いいたします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 啓発媒体についてご答弁いたします。 市は、これまで防災に関する啓発として、毎月の広報紙での特集に加えて、大地震の備え、黄色いハンカチ作戦、地区防災委員会に関するものなど、さまざまなポスターやリーフレットを作成して公共施設に配架、掲示するとともに、防災マップは全戸に配布しています。また、自治会、事業所などからの要請に応じて防災講習会を開催した折にはリーフレット類を活用し、わかりやすい説明に努めています。 防災マップについては、点字版、音声版、テキスト版を作成し、点字版は市役所行政資料コーナー、ライフプラザ、ささゆり園、中央図書館、東図書館、西南図書館に設置し、音声版・テキスト版は市ホームページに掲載しています。また、防災マップ掲載情報のうち、特に重要なハザードエリアの凡例については、英語・中国語・ハングルも併記しており、今後、発行する防災マップについても引き続き同様の取り扱いとする予定です。また、大阪府が「外国人のための防災ガイド」を多言語で発行しているほか、本市においても国際交流協会と連携し、多言語生活情報誌「みのおポスト」にて必要な防災情報を発信しています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 個人や家庭への啓発媒体は、防災マップ及び自治会主催の講習会の中でリーフレット類が用意されているということのようですが、やはり自治会に加入されていない方々への啓発が気にかかります。そして、多様な啓発媒体の件も今いろいろとやっているということでお示しいただきましたけれども、その啓発の次ですよね、実際に避難所運営ということになったときに、その試みがちゃんと生かせていけるのかということについても考えていっていただきたいというふうに、これは要望させていただきたいというふうに思います。 2点目として、1.17全市一斉総合防災訓練の取り組みについて質問します。 まず、防災の先進市として、市の広報紙において紹介されている富士宮市の取り組みから何を学ぶのかについてお尋ねいたします。 箕面市で1月17日に開催している全市一斉総合防災訓練は、今年度で5回目となりましたが、今年度、2017年と昨年度、2016年の自治会参加率はともに76%であったと広報紙に紹介されました。しかし、全市的に見ると38%の世帯参加率であり、今年度は約6万世帯のうち3万7,000世帯が参加しなかったことになり、昨年度は土曜日の開催でしたが約4万世帯が不参加というデータになっています。 今年度の広報紙には、静岡県富士宮市を例に挙げて、市民の訓練参加率が箕面市の約2倍であると掲載されていました。箕面ももっと頑張ろうという意味が込められたのだろうと受けとめましたが、富士宮市から学ぶ点について市の見解を求めます。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 富士宮市から学ぶ点についてご答弁いたします。 箕面市と富士宮市は、平成23年8月に「災害時における相互応援に関する協定」を締結し、その応援内容として、災害時の支援だけでなく平時の協力体制についても協定に盛り込んでおり、これに基づき、本市職員を富士宮市に1年間派遣し、防災行政はもちろんのこと、住民と職員の防災意識の持ち方を学んでまいりました。特に、住民の防災意識の高さには目をみはるものがあり、長きにわたって地道に防災に取り組んできた成果をまざまざと見る思いで、これこそが防災先進市たるゆえんと感じています。 これまで黄色いハンカチ作戦や地域住民による避難所運営訓練など、富士宮市に学んだ取り組みを本市の防災に取り入れてまいりましたが、真に見習うべきはその地道な継続であると考えており、富士宮市にいつか追いつけるように粘り強く防災意識の醸成に向けて取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 粘り強い活動をしていくということで、私も汗をともにかいてまいりたい、流してまいりたいというふうに思っております。 富士宮市では、年に2回、9月と12月に訓練を実施されると聞いています。9月はメモリアルデーである1日に、そして12月は土日に開催されているとのことです。やはり、働いている人や学生、子どもたちが参加しやすい日に実施できる手法は意義深いと思いますが、この辺をどうお考えでしょうか。 さらに、富士宮市では、地域の訓練として富士宮市総合防災訓練実施計画シナリオを作成し、よりリアルな訓練となるよう行政が支援しています。市は、このような取り組みについてもどのように評価されているのでしょうか。ご答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 訓練の実施日についてご答弁いたします。 全市一斉総合防災訓練の開催については、曜日に限らず1月17日を開催日としてこれまで実施しております。土日に開催するほうが確かに参加数はふえると思いますが、災害は曜日を選んで発生するわけでなく、いざというとき最善の行動がとれるよう、それぞれの場所でそれぞれの立場で訓練に参加することが大事であると考えています。 次に、富士宮市が作成している防災訓練の実施計画シナリオについてですが、本市においても、形は異なりますが毎年「命のパスポート」において、訓練の開始の案内、その後の皆さんの行動を掲載しており、地区防災委員会の訓練や催しの案内も掲載しています。 今の箕面市のやり方が最善とは思っておりませんので、どのような形のものが望まれるのか、地区防災委員会からの声を聞きながら引き続き取り組みを進めていきたいと考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) ありがとうございます。 今のご答弁では、災害は曜日を選ばないとのことですが、それこそ災害はいつも朝の10時にやってくるとは限りません。何を優先させるかいう意味では、参加しやすい日程で、いざというときに最善の行動がとれるように少しでも多くの方に訓練を体験していただくことが大事ではないかなというふうにも思います。これは何度も申し上げておりますから、改めて要望させていただきますので、よろしくお願いいたします。 次に、5回を終えて、振り返って、今後の課題等をどのようにお考えでしょうか。各地域において楽しんで参加してもらえるよう工夫を凝らすなど、独自の取り組みが行われているようです。全市一斉総合防災訓練を始めた当初は、まずはやってみようということで手探りで始めてきましたが、2回、3回と重ねていく中でさまざまな工夫や改善が行われてきたことでしょう。 災害時には、避難所運営や災害対策本部への連絡と情報共有など、やるべき事項がたくさんあります。安否確認について、黄色いハンカチのあるお宅を確認して災対本部に連絡する以外にも、要援護者リストの活用などさまざまに発生します。車中泊避難者や健康状態のすぐれない人への支援のほか、ペット同伴者への対応など、よりリアルで具体的な訓練が行えるよう、市は地区防災委員会をバックアップすべきではないでしょうか。 さらに、帰宅困難者や徒歩帰宅支援者への対応、あるいは遠方からの来街者への支援などの支援体制の訓練は、どのように取り組まれているのでしょうか。そのほか、市が考えておられる課題についてお聞かせください。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 全市一斉総合防災訓練の今後の課題についてご答弁いたします。 まず、全市一斉総合防災訓練における地区防災委員会の市のバックアップについてですが、これまで地区防災委員会は、市からお願いしている避難所開設訓練、安否確認、情報集約訓練のほか、委員会で独自に決定したさまざまな訓練を実施しており、訓練後の振り返りと反省点の改善、繰り返しの訓練による習熟度の向上など、確実にスキルアップしていると感じています。 市のバックアップとしては、訓練を計画される段階から一緒に話し合い、大阪府や関係団体と連携を図り、講師の派遣やハグ(HUG)と呼ばれる避難所運営訓練など、より多角的で実践的な訓練が行えるように支援しています。今後も次のステップとなる新たな取り組みについてバックアップしてまいります。 次に、帰宅困難者や徒歩帰宅される方への対応についてですが、遠方からの観光客など来街者が市内で数日間の滞留が必要になった場合には、ホテル、旅館等の宿泊施設を利用できるよう調整するとともに、地域の避難所でも受け入れられるよう、各避難所の避難所運営マニュアルに避難所内での部屋割りなどの配慮について記載しています。来街者であっても特殊なものではなく、基本的に住民と同様の対応となりますので、これに特化した訓練の必要はありません。 また、徒歩帰宅者の支援に関しては、府が行っている帰宅困難者支援協力店制度の推進に協力していく旨、本市地域防災計画に記載しています。 課題はさまざまあろうかと思いますが、今後とも地区防災委員会や地域、また関係機関と連携し、次のステップ、次の取り組みをめざしてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 5年も経過しますと、地域ごとの取り組みにもかなり差が生じてくるものではないでしょうか。冒頭の質問にもありましたが、各地区防災委員会間の情報交換、共有が生かされてよい取り組み例が広がるよう、市のバックアップを期待するものです。 そこで、今後どのような訓練が必要なのかを明らかにして、メニュー出しをして年次を追って取り組んでいくなど、訓練の制度を向上させるよう計画するなどの対策についてはどのようにお考えでしょうか。ご答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 訓練の精度向上のための取り組みについてご答弁いたします。 先ほどご答弁しましたとおり、市では、地区防災委員会や地域に対し、多角的で実践的な訓練が行えるように支援しており、今後も次のステップとなる新たな取り組みについてバックアップしてまいります。具体的には、地域において全市一斉総合防災訓練や避難所運営訓練の実施後には必ず振り返りを行い、新たな課題が見出された場合には、その課題解決に向けた手法や有効な取り組みについて、他市や国の取り組みなどを参考に、次のプランをともに考えるなどしているところです。地区防災委員会の役員の皆さんに過度の負担とならないよう柔軟に支援をしてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 全市を挙げての参加でモチベーションが上がっていけば、負担感は軽減されるかもしれませんし、一部の方々に過度な負担とならないよう、負担を分かち合える訓練のあり方をめざしていければと思います。 3点目は、要援護者への配慮について、災害弱者への支援体制に関する質問を行います。 初めに、箕面市地域防災計画に定められている災害時要援護者支援体制の整備について質問いたします。 要援護者へ3つの支援類型として、1、自力で避難できない状況になりやすい高齢者、障害者、妊産婦などの「要安否確認者」、2、災害時にみずから避難することが困難であり、円滑かつ迅速な避難のために特に支援を要する「避難行動要支援者」、3、避難行動要支援者のうち、平常時から福祉または医療サービスを受けており、災害発生直後の生命の危機を脱した後も継続して福祉的・医療的ケアが欠かせない人たちを「要継続支援者」というふうに区分しています。そして、それぞれ支援関係者へ名簿情報を提供し、管理を依頼しています。 支援関係者とは、消防団、箕面警察署、民生委員・児童委員、社会福祉協議会、地区防災委員会、自治会、自主防災組織のことであり、平常時からの見守りを含めた支援体制をとることになっています。要継続支援約100人の支援は、基本的に市が行いますが、それらを除いた避難行動要支援者約4,900人、また、要継続支援と避難行動要支援者を除いた要安否確認者約8,900人について、災害時にはどの団体がどのような支援を担当するのか、あらかじめ協議、相談がなされているのでしょうか。 また、避難行動要支援者の対象となっている障害者についてですが、精神障害者がこの中に含まれていないのは何ゆえでしょうか。同じく、避難行動要支援者について、生後6カ月までの乳幼児の情報は、年3回更新して関係団体に情報提供されるとのことですが、他の要支援者の情報更新については年1回となっています。例えば、高齢者の健康状態は短期間に著しく変化することが少なくありません。要支援だった方が数週間、数カ月後に要介護状態になることや、介護保険を使っていなかった方が転倒骨折を機に要介護になる場合などざらにあります。 そこで、提案ですが、情報更新は年1回にとどめておいたとしても、ケアマネジャーと市が情報連携を図り、市から社会福祉協議会または民生委員さんなどへ情報提供を行うなど、現場サイドでの密接な連携で速やかな見守りや災害時の支援体制が整うのではないかと考えます。支援が必要な人々を取りこぼさないための対策としてご検討いただけないでしょうか。市の見解を求めます。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 地域防災計画に定められている災害時要援護者支援体制の整備についてご答弁いたします。 まず、避難行動要支援者と要安否確認者の支援の内容についてですが、自力で避難できない状況になりやすい、また、その可能性がある要配慮者約1万4,000人の基本情報を掲載した要安否確認者名簿は、地区防災委員会において金庫で保管され、大規模災害時のみ地区防災委員会が使用することとしています。安否を確認した結果、救助や避難支援などが必要な場合は、地域の住民同士で協力し合っていただくことになります。 次に、要配慮者のうち、自力避難が困難で、避難のために特に支援を要する者、約5,000人の情報を掲載した避難行動要支援者名簿は、消防団、箕面警察署、民生委員・児童委員、社会福祉協議会などに提供し、地域の協力を平常時から得ながら災害時の円滑な支援につなげていくもので、それぞれの名簿提供者には既に趣旨を説明しています。 この名簿の趣旨は、全掲載者に対して個別にどの団体が支援に行くとあらかじめ決めておこうというものではなく、名簿の提供を受けている団体が、平常時につながりの中で支援が必要と把握した方について、できる範囲で状況と避難の要否を確認していただくことをめざしているものです。 避難行動要支援者名簿に精神障害者を登載していない理由は、この名簿は平常時から地域防災計画に定める関係機関に配布し、活用することから、本人やご家族等の心情に配慮したものです。 次に、支援が必要な方を取りこぼさないための対策についてですが、支援が必要な高齢者に関しては、基本的にケアマネジャーが随時の状況把握を行っており、あわせて困難な状況にある方などについては、適宜、市健康福祉部や地域包括支援センター等に情報提供いただいて、市としても必要な支援を行うとともに地域関係団体等と連携し、身近な見守りに協力いただいているところです。 また、いざという場合に安心できる環境を整備するためには、高齢者ご自身にも要介護状態になられる前から地域でのつながりを持っていただくことが重要であることから、自治会への加入をはじめ、民生委員・児童委員や社会福祉協議会、地区福祉会による見守り活動など、地域ネットワークとのつながりづくりを高齢者みずからお元気なうちから行っていただくような働きかけを自治会係や民生委員児童委員協議会、社会福祉協議会等の関係機関とともに取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 災害時に支援を必要とする人たちが取りこぼされないよう、しっかりと地域、行政、福祉事業所等の連携を図っていただきますようお願いいたします。 さて、避難行動要支援者名簿に精神障害者が除外されている理由についてですが、本人、家族の意思を確認しないうちに心情に配慮したものという見解はいかがなものでしょうか。相模原事件の際に、マスコミが配慮と称して氏名を公表しなかった件を思い起こしてしまいます。障害があることを知られたくないということに配慮するというならば、例えばオレンジゆずるバスの障害者割引を受ける場合に、手帳を見せるというルールはどう理解すればよいのでしょうか。割引券の配布などで配慮できたはずですが、あくまで手帳を提示するというのが市の考え方でした。避難行動要支援者名簿に名前を載せる、載せないを決めるのは、あくまで本人または家族ではないでしょうか。この問題は、丁寧に議論して検討していただきたいというふうに考えます。 2点目に、合理的配慮が必要な全ての障害者に対する支援体制についての整備はどのようになっていますか。情報提供や避難所での意思疎通手段などをはじめ、一時避難所として利用される場合の配慮や個々の障害特性についての理解など、現在、各地区防災委員会ではどのように取り組まれているのでしょうか。それぞれの避難所運営についての進捗を市はどのように把握をされているのか、お尋ねいたします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 全ての障害者に対する支援体制の整備についてご答弁いたします。 本市地域防災計画では、大規模災害が発災し、避難が必要な場合、障害のある方や要介護の高齢者なども地域の避難所に避難していただき、身体状況や障害特性上、大勢の避難者と同じ環境で生活することが困難で配慮が必要な場合は、各避難所で定めた要援護者エリアで過ごしていただくこととなります。これまで実際に、要配慮者を受け入れる実践的な訓練は、一部の避難所で行われるにとどまっていますので、この取り組みを広げていく必要があると考えています。 現在、各地域で順次実施しているハグ(HUG)などの新しい手法によるシミュレーション訓練を通じて、各地域においてもさまざまな課題を見出すことができていると感じており、今後におきましても要援護者エリアの機能を生かし、より実効性の高い訓練の実施について、地区防災委員会とも協議を重ねてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) ありがとうございます。 障害者の災害時の支援に関しましては、ぜひとも当事者の方々の声に耳を傾けていただいて、より実態に即した配慮や支援体制を組んでいただきたいというふうに、この場ではそのことだけ申し上げておきたいというふうに思います。 3点目に、要援護者リストには該当しなくても、災害弱者となり得るひとり親家庭、とりわけ母子家族への配慮事項についてはどのようにお考えでしょうか。 地域から孤立しがちなシングルマザーへの情報提供、幼児を複数抱えながらの避難行動への支援や、DVを受けたシングルマザーや子どもたちが避難所で元夫と出会うことがないように、また、新たな性暴力被害がないように、保護と予防に配慮した支援策についてお伺いします。 阪神・淡路大震災や東日本大震災で被災したシングルマザーの声がさまざまに伝えられてきまして、これまでも議会の中で申し上げてまいりましたが、市はどのように受けとめ、支援していこうと考えておられるのか、お示しください。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 母子家庭への配慮についてご答弁いたします。 東日本大震災や熊本地震における避難所運営に係るさまざまな課題は内閣府から報告されており、女性、子どもへの配慮のほか、食糧物資の管理、トイレの確保、衛生的な環境の維持、避難者の健康管理など、多くの課題が上がっています。とりわけ要配慮者にはさまざまな当事者がおられ、配慮すべき内容が当事者によって異なることは十分認識しておりますが、行政機能が麻痺するほどの大規模地震時を想定した場合に、一人一人に個別の支援を十分に行うことは困難であると考えています。 また、避難所において支援に当たられるのは地域住民であり、平常時からの準備もボランティアであるとともに、発災時には彼ら自身も被災者である可能性が高いことなどを考え合わせますと、全ての当事者に個別の支援を用意し、手厚い福祉サービスを提供することは不可能であると推定され、同時に市としてそうすべきであると断言することもできません。 中西議員の防災に関するご指摘はいつも大変きめ細やかでいらっしゃいますが、大規模災害時に13万5,000人の命を守る使命を全うするには特別な支援を一定の範囲で類型化し、その類型ごとに最善と信じる手だてを講じておくことが必要であり、それにより要配慮者が避難所においてできる限り良好な状況を保てる体制を整えようとしているのが箕面市の防災体制です。 シングルマザーかどうかにかかわらず、例えば夫が外出先から帰宅困難になれば、母一人で幼児を連れて避難させる場合もあるでしょうし、シングルマザーかどうかにかかわらず、避難所において性暴力被害が出ないよう、夜間の動線や照明に関する配慮をすることは当然必要で、避難所運営マニュアルにも必要事項を記載して備えています。ある属性の方を特別に扱い、大災害時の貴重なリソースを割くのではなく、どのような支援を必要とするのかを見きわめ、必要な支援を行えるよう整えていくことがより多くの命を救うために重要であると認識しています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) 要援護者対象ではないけれども、災害弱者となり得る一例として母子家族への配慮について質問しましたが、想定外のご答弁にやや戸惑っております。市の人権意識が問われるのではないでしょうか。 誤解があるようですが、個別の手厚い福祉サービスを求めた質問ではありません。シングルマザーが抱える課題に対して配慮のある避難所運営というものは、ひとり暮らしの女性をはじめ、弱者への配慮が行き渡るものになると考えます。ママ友のネットワークが盤石な人はともかく、とかくシングルマザーは日常的に仕事と子育てで忙しく、社会から孤立しがちです。もちろんそうでない人もいますが、そんな母子家族のために日ごろからの見守りとともに、自分たちで自分の身を守るための防災情報が確実に届くように配慮すべきだと考えております。 また、非常時には小さなことまでは考えられないというような感じにもちょっと受け取れるような今のご答弁でしたけれども、非常時だからこそ重大な人権侵害にならないような配慮が日ごろから必要になってくるために、あえてこのような質問をさせていただいております。 避難所運営は、平常時から対策を講じることが大切です。非常時に少数者の人権が踏みにじられることのないよう人権意識を高め、誰も置き去りにしない地域力をめざして切磋琢磨していくことが大切ではないでしょうか。 私は、これまで女性の視点で防災を考えることを提案してきました。豊中市、横浜市をはじめ、今では多くの自治体が、いわゆる女性防災ノートを作成して地域の防災力向上のために活用しています。男女協働参画の視点で防災を考えるために、人権文化部も一緒に防災対策を考えていただければと改めて要望させていただきます。 4点目に、風水害等の避難対策について伺います。 本年11月に開催した市議会主催の地域別意見交換会において、防災に関するご意見をいろいろと寄せていただきました。その中で、校区内の避難所が自宅から最長距離にあるため、風雨が激しいときに移動するのが怖い。できれば、自宅から近い距離にある民間施設へ身を寄せることができるようにしてほしいとのことでした。 可能な範囲で非常時の受け入れ協力の意思がある施設と協定を交わすなどできないものでしょうか。市民の安心・安全について、地域全体で取り組んでいけるようにお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 風水害の避難対策についてご答弁いたします。 さきに岡沢議員のご質問にご答弁しましたとおり、風水害時の避難のあり方について抜本的な見直しを進めているところでございます。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 5番 中西智子君
◆5番(中西智子君) ただいまのご答弁は、高齢者、障害者が避難準備発令があった場合等、どう動けばよいか判断に困る場合に役立つ手法についてのものではないでしょうか。私の質問は、避難が必要な場合に、遠くの避難所への移動が困難な方が自宅近くの安全な施設へ身を寄せることができるようにならないかというものです。これも要望といたしますので、ぜひよろしくお願いをいたします。 今回は、地域住民が防災力を身につけるためにリアルな訓練に向けた取り組みや平常時から備えておかねばならない事項について質問いたしました。防災に対する市民の関心度は年々高まっていると思われますが、一方で、自分が暮らす地域は大丈夫だろうと楽観視する、あるいは楽観的に思いたいという願望の方も少なくないようです。地域防災力を強めることは、地域のまちづくりをより豊かにすることにもつながります。また、災害弱者や当事者の視点に立つ支援を考えるためには、常に想像力を働かせることが大切だと考えます。 担当課におかれましては、日ごろご尽力くださっていることは十分承知しておりますが、市の人権意識については、心ならずも今回の質問で浮き彫りになりました。今回は、提案や指摘、要望させていただいたことを真摯に受けとめていただきまして、地域の防災力を一歩前に進めるための取り組みを期待いたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(内海辰郷君) この際、暫時休憩します。 (午前11時56分 休憩)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (午後1時 再開)
○議長(内海辰郷君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き一般質問を行います。1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 日本共産党の村川真実です。大綱2項目にて一般質問をさせていただきます。 まず1項目め、あかつき福祉会についてご質問いたします。 あかつき福祉会は、箕面市指定のごみ袋を製造する製袋事業を1994年度から本格的に開始していますが、あかつき福祉会が製袋事業を始めたきっかけをまずご答弁お願いいたします。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。健康福祉部長 大橋修二君
◎健康福祉部長(大橋修二君) ただいまの村川議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、あかつき福祉会が製袋事業を始めたきっかけについてですが、平成5年度に市立ワークセンターささゆりを身体障害者通所授産施設として開設した際に、障害者の就労支援の推進と安定的な授産収入を確保し、障害者の工賃向上等に役立てるため、知的障害者通所授産施設であった市立あかつき園との共同による授産事業として、市の指定ごみ袋の製品化を行う製袋事業を実施することとし、当該市立施設の管理運営を受託していたあかつき福祉会が担うものとしたものです。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 当時の状況よくわかりました。その製袋事業をあかつき福祉会が開始してから25年が経過いたしましたが、この間に授産事業から就労支援事業というように物品などを製造して収益を得るという事業の呼び方も変わり、障害者にかかわる法律も改正をされるなど、障害者を取り巻く環境は変わってきました。このような中で、現在もあかつき福祉会で製袋事業が続けられておりますが、その理由的なものがありましたらお聞かせください。
○議長(内海辰郷君) 健康福祉部長 大橋修二君
◎健康福祉部長(大橋修二君) 現在もあかつき福祉会がごみ袋を製造している理由についてご答弁いたします。 市指定のごみ袋の製造は、さきにご答弁いたしましたとおり、平成5年度に市立ワークセンターささゆりが開所した際、その授産事業として位置づけ、開始したものです。現状では、市立障害者自立支援センターの指定管理業務に係る仕様書において、製袋機を活用した日中活動または生産活動を実施することと定めており、あかつき福祉会は仕様書に基づき就労継続支援B型事業と生活介護事業において、同センターに設置している製袋機を活用し、市の指定ごみ袋を製造しているものです。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) ごみ袋は、今ご答弁いただきましたとおり、障害者自立支援センターに設置している製袋機を使用して、あかつき園やワークセンターささゆりの利用者さんが製造しているごみ袋と、業者から仕入れをしているものがあると聞いております。このうち、製袋機を使用しているごみ袋について、2014年度から市内の障害者事業所とごみ袋の製造のシェアが開始され、そのシェアの形態は、あかつき福祉会が発注元となって市内の障害者事業所へ委託していると聞いております。このごみ袋の製造のシェアの枠組みがどのような形態となっているのかお伺いいたします。
○議長(内海辰郷君) 健康福祉部長 大橋修二君
◎健康福祉部長(大橋修二君) シェアの枠組みについてご答弁いたします。 平成26年9月から試行的に、市立障害者自立支援センターで製造した市の指定ごみ袋の商品化から取り扱い店等への配送までの工程において、市内の障害者事業所とのシェアを開始し、平成27年度からは本格的に業務のシェアを実施しています。 シェアの枠組みといたしましては、あかつき福祉会と障害者事業所の間で業務委託契約を締結し、実施していると聞いております。 なお、現在は配送を実施している事業所が1カ所、商品化を実施している事業所が6カ所で、卸販売枚数のおよそ6割をシェア事業所で商品化しております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) あかつき福祉会は、箕面市が情報公開条例第23条に基づき、あかつき福祉会の理事会などの議事録の情報を求めた際に、私企業だということで箕面市に情報の提供をしていないと聞いております。製袋事業のシェアは公益性の高い事業であると考えられることから、私企業と言っているあかつき福祉会よりも障害者の就労を支援している箕面市障害者事業団を中心に据えてシェアをするというほうが、障害者事業団の障害者の就労を支援するという目的に合致するとともに、私企業であるというあかつき福祉会よりも透明性や公平性が確保できるのではとの声もお聞きします。あかつき福祉会が製袋事業の胴元をするよりも、箕面市障害者事業団が胴元となるほうが、障害者を取り巻く環境が変わってきた現状により適した、広く公正に障害者就労支援が明確に達成できるのではないかと思われることへの、箕面市としての見解をお聞かせください。
○議長(内海辰郷君) 健康福祉部長 大橋修二君
◎健康福祉部長(大橋修二君) 製袋事業のシェアのあり方についてご答弁いたします。 製袋事業を一般財団法人箕面市障害者事業団で実施するほうがよいのではないかとのご提案ですが、さきにご答弁いたしましたとおり、現段階では市立障害者自立支援センターに製袋機を設置しており、同センターの指定管理者が製袋事業を担うことが適切であると考えております。 一方で、製袋事業シェアの検討段階から、製袋事業をどこが担うことが適切であるのかを検討しており、今後、製袋機を設置しているあかつき園の建てかえにあわせて検討を進めてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 次に、あかつき福祉会の指導・監督についてお伺いをいたします。 あかつき福祉会では、会計基準の認識の誤りによる追加で工賃を支給する、いわゆる経済的虐待や、利用者への身体的な虐待などが発生したとお聞きしていますが、箕面市として社会福祉法などの関係法令による法人運営、指定管理業務に関することは指定管理業務に関する協定書に基づいて、監査などを実施されていると思いますが、虐待の再発防止の観点などの研修はどう実施され、改善などの報告をどのように受けているのか、箕面市としてされていることをお伺いいたします。
○議長(内海辰郷君) 健康福祉部長 大橋修二君
◎健康福祉部長(大橋修二君) 虐待防止などの再発防止に向けた取り組みについてご答弁いたします。 あかつき福祉会においては、虐待事案の発生を受け、虐待防止・サービス向上委員会の開催や、全職場において虐待防止研修等を実施し、具体の支援のあり方についての見直しや、支援に関する課題等を共有するための場を定期的に開催するなど、再発防止に取り組むとともに、法人としてこれら事案の深い反省に立ち、これまで以上に職員間の連携、課題共有、認識の向上に努められています。 市としましても、これらの再発防止策の実効性を確保することが必要と考え、指定管理協定書に基づき、再発防止に向けた取り組みの報告を求め、平成28年1月には現地での監査を実施いたしました。監査を通じて、法人として認識を深めてもらうとともに、再発防止に向けた取り組みについて再整理をすることができたと認識しています。 今後も、継続的に再発防止に向けた取り組みの実効性の確保に努めてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 築39年となるあかつき園の建てかえに向けた方向性が示されたことについて、利用者やそのご家族の方々、関係されているさまざまな方から、箕面市の重度障害者に対する拠点として大きく期待をされていると聞いており、私自身も大いに期待を寄せています。 そこで、あかつき園の建てかえのスケジュールと、現在の進捗状況をお伺いいたします。
○議長(内海辰郷君) 健康福祉部長 大橋修二君
◎健康福祉部長(大橋修二君) あかつき園の建てかえのスケジュールと進捗状況についてご答弁いたします。 あかつき園の建てかえにつきましては、本年6月に「重度障害者のための生活介護事業所整備構想(たたき台)」として、およそ10年後を見据え、生活介護の需要を推計し、その需要に対応するための施設整備に関する展望をお示ししたところです。同構想におきましては、あかつき園の建てかえは、2020年度中に60人規模の生活介護事業を実施できる施設の整備完了をめざすものとしています。 現在の進捗状況につきましては、あかつき園の建てかえに当たって、現利用者の通所先の確保・調整が必要となるため、まずは1つ目の施設を新規整備する用地について、市有地及び民有地の中からおよそ1,000平方メートル程度の面積を有する土地を探しています。この間、候補地として探した土地のうち10件について現地確認を行いましたが、現在のところ建築条件等に適合する土地が見つかっていない状況でございます。また、並行して特定財源の確保に向け模索しているところでございます。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 箕面市肢体不自由児者父母の会の皆さんからの要望書の中で、第1期整備の建設用地の確保もいまだにできていない状況との報告を受け、大変衝撃を受けております。早急に土地の確保、施設建設、整備開始をお願いいたしますという要望が届けられておりますが、一定の広さが必要とされ、かつ、利用者の皆さん、関係する皆さんのあらゆる視点からの安全性が確保できる用地の取得は容易なことではないと想像いたします。が、計画にもあるとおり、障害者の日中活動の場のさらなる整備、充実のために、少しでも早く整備に取りかかれるように願い、私もまたできることを探し、ともに取り組ませていただきたいと考えます。 先日、第5期箕面市障害福祉計画・第1期箕面市障害児福祉計画の素案が示され、来月の1カ月間、パブリックコメントが実施されるとお聞きしました。障害者を取り巻く法整備や環境が変わっていく中、重点施策として国・府ともに地域共生社会の実現や就労が引き続き上がっていますが、そこから上がってくるさまざまな課題や問題を箕面市としてつかまれ、継続的に取り組まれていること、素案を拝見しても感じますけれども、さらにパブリックコメントで届けられるお声は少ないという課題もお聞きする中ですけれども、貴重な生の声をお寄せいただくパブリックコメントにしっかりとお応えいただき、皆さんのお気持ちや要望がさらに反映された充実した福祉計画になることを期待していることを申し上げ、1項目めの質問を終わります。ありがとうございます。 次に、大綱2項目め、放射能汚染について質問いたします。 市民の皆さんとの意見交換会の中などで、放射能汚染が気になる、関東では公園などにホットスポットと呼ばれる高濃度の汚染検出の場所があるという話を聞くけれども、箕面市は大丈夫かとのご質問等をいただきます。箕面市では、空間放射線量測定器を所有されているとのことですが、活用状況及び公園などでの空間放射線量測定の実施状況をご答弁お願いいたします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) ホットスポットについてご答弁いたします。 福島第一原子力発電所の事故以降、関東方面では、この事故で飛散した放射線物質の影響で局地的に放射線量が高くなった地点・地域、いわゆるホットスポットが確認され、関東の一部の自治体で問題となりました。この要因は、事故で飛散した放射線物質が風や雨で流され、集まったことが原因であると考えられており、関西圏においては、福島から遠いという地理的な状況もあって、このような問題が取り上げられた事例は把握しておりません。 次に、空間放射線量測定器についてですが、現在、本市では、みどりまちづくり部環境動物室と消防本部が所有しております。消防本部では、法令に基づき、災害時での活用のために、また環境動物室では、美浜原発、大飯原発などで福島原発のような事故が起こった場合、本市にも放射性物質が拡散する可能性があるという滋賀県のシミュレーション結果が公表されたことに伴い、箕面市域全域の平常時のデータを把握することを目的に、平成24年に本測定器を購入し、測定を継続的に実施しています。 測定については、市役所の屋上、市内公立小学校の校庭、箕面公園、豊川支所及び止々呂美支所の18カ所において、市役所の屋上においては週1回、その他の17カ所では四半期ごとに年4回の測定を実施しています。これらの測定ポイントは市域全域をカバーしており、かつ、これまで5年にわたる測定の中で、一般的に自然界に存在すると言われている値を超えたことは一度もありません。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 公園とともにたびたびご質問をいただくのが、給食が放射能汚染されていないかという心配のお声です。箕面市では、地産地消の観点から、箕面市産の食材の使用を心がけられており、その中で学校給食に使用している主な食材の産地公表を毎日更新して公開されていること、とても安心できる体制がとられていること、とても評価できることだと感じております。さらに安心・安全を期するために、平成24年12月から、市立の小・中学校と保育所及び民間保育園で使用する給食について、市独自で検査をされ、それとは別に、大阪府の平成25年度学校給食食材等の放射性物質検査実施要項に基づいて、「学校給食一食まるごと検査」でも検査をされていることが、市のホームページでも公開されていてわかりやすいのですが、この給食食材の放射性物質の検査体制の内容、検査の結果などの現状をお聞かせください。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 放射性物質検査の内容と検査結果についてご答弁いたします。 給食食材の放射性物質検査は、大阪府が実施しているものと、本市が実施しているものの2種類があります。大阪府実施分は、第一中学校の給食一食全てをサンプルとして、毎月1回、池田保健所へ搬入し、放射性物質の検査を受けています。また、本市実施分は、市立小・中学校や市立保育所、民間保育園を対象に、各施設の給食一食分を輪番で、おおむね2週間に1回の頻度で大阪青山大学へ搬入し、消費者庁から貸与を受けている検査機器で放射性物質の検査を実施しています。 検査結果については、いずれの検査においても放射性物質の基準値を超える値は一度も検出されたことはありません。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) ご答弁いただきました、ご協力をいただいている大阪青山大学での検査の様子を見学させていただいた際には、定期的にきちんと安全性へのチェックがされていることに安心いたしました。引き続き、この大人よりも放射能の影響を受けやすいとされる子どもたちを守るための検査の継続を望みますが、今後の予定はどうなっているのかお尋ねいたします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 放射性物質検査の今後の実施予定についてご答弁いたします。 大阪府実施分は、府の検査が継続される限り、本市としても検査を受け続けてまいります。また、本市実施分は、消費者庁からの検査機器の貸与が継続される限りは、大阪青山大学のご協力をいただきながら検査を続けてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 市民の皆さんとの意見交換会のときに、もう一つ、福島県の除染土を全国の公共工事で再利用していくとの新聞報道を目にしました。北大阪急行線延伸工事で使用されているのではないか、箕面市は震災瓦れきを受け入れしていないか、除染土を受け入れないでほしい、除染土は生コンの資材として使われる可能性があり、調査をしてほしいとの不安な声もお届けいただきました。以前にも何度か、北大阪急行線延伸工事の現場にたくさんある黒い袋は震災瓦れきですか、除染土ですか、放射能は大丈夫ですかといった同じ流れのご質問をいただいたことがありました。不安な声が継続して届けられていると認識しています。改めてこちらで確認をさせてください。震災瓦れきや除染土の受け入れに係る箕面市の対応状況をご答弁お願いいたします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 震災瓦れきや除染土の受け入れについてご答弁いたします。 まず、北大阪急行線の延伸工事において、震災瓦れきや除染土の受け入れは行っていませんし、これに関し、箕面市が国から何らかの要請を受けたことはありません。 延伸工事の現場で使用している黒色の土のう袋には、現場から発生した土や砕石が入っており、仮設土どめなどを行うために置いているものです。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 国から何らかの要請を受けたことはありませんということを確認させていただきました。私も引き続き市民の皆さんに安全は確保されているということをお伝えしていきたいと思うのですが、最後に、現在、環境省や大阪府から汚染された災害廃棄物などの受け入れ要請などはあるのかどうか、ご答弁をお願いします。
○議長(内海辰郷君) 総務部担当部長 中井正明君
◎総務部担当部長(中井正明君) 環境省や大阪府から汚染された災害廃棄物などの受け入れ要請についてご答弁いたします。 現在、放射性物質を含む廃棄物の受け入れ要請などはございません。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 1番 村川真実君
◆1番(村川真実君) 市民の皆さんとの意見交換会で届けていただいたお声にあったように、今後、受け入れ要請などがあった場合、市民の安全確保最優先の視点で対応してほしいと思います。自治体として市民の安全を守るため、独自の対策や見解をまとめ、国に要望を出す必要などが出てきた場合には、市としての姿勢をしっかりと示すべきときもあるかもしれません。これからも、安全のための検査や確認を、今後のための貴重なデータの蓄積という観点からもしっかりと継続してくださいと要望し、一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(内海辰郷君) 次に、3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) 日本共産党の名手宏樹でございます。 大綱1項目、大阪府国民健康保険運営方針と国保の広域化について質問いたします。 まず1点目に、2018年度、平成30年度の国保料試算について質問いたします。 12月1日、突然に、大阪府のホームページに、「大阪府国民健康保険運営方針」策定としてデータがアップされました。また、素案へのご意見、パブコメでのご意見と大阪府からの回答が示されました。さらに、大阪府国民健康保険運営方針策定にかかわる市町村意見に対する大阪府の考え方として、法定意見聴取で出された市町村からの意見も、自治体名入りで公表し、それに対する大阪府の考え方も公表しました。府内市町村からの意見は細かく出され、大阪府の回答が、調整会議でこれから検討するなど、まだ定まっておらず、最終的な回答になっていないものも多くあります。 大阪府は、2018年度、来年4月から、国民健康保険都道府県単位化に向けて、大阪のどこにいても同じ医療が受けられるのだから、医療費水準を一切考慮せず、保険料も減免制度も統一するとして、統一、結論ありきで検討を進めてきました。しかし、2月に公表した事業費納付金、標準保険料粗い試算以降、8月末には公表するとしてきた2回目の試算は2カ月もおくれ、10月24日に突然招集がかかり、25日に市町村にやっと説明されましたが、その説明も1時間というものでした。しかも、本来すべき激変緩和の試算もされず、相変わらず粗い試算としたままで、10月30日には運営方針素案に対するパブリックコメント募集を公表し、締め切りは11月29日としました。一方では、その間、大阪府は、10月の大阪府国民健康保険運営協議会資料も、第2回試算資料も、全く府のホームページ上でも公表してきませんでした。しかし、さきに述べたように、12月1日、突然、大阪府のホームページに、「大阪府国民健康保険運営方針」と、さらに素案へのご意見としてのパブコメでの意見と、大阪府の意見と大阪府からの回答がアップされ、さらに大阪府国民健康保険運営方針策定にかかわる市町村意見に対する大阪府の考え方として、法定聴取で出された市町村の意見とそれに対する大阪府の考え方を公表したのです。2回目の試算までのおくれと、その一方での方針、パブコメ、市町村からの意見の公表の尋常でない速さは違和感を感じざるを得ません。パブコメには、96件に及ぶ府民からの意見が寄せられ、おおむね統一化に反対、市町村の裁量を認めるべきという意見が占めています。 そこで質問です。今回出された運営方針や市町村への回答は、これまでに大阪府が市町村へ説明してきたことと同じでしょうか。被保険者にとって一番の関心事は来年度からの保険料がどう変わるかです。箕面市では、第2回目のこの府の試算で、現行の平成29年度の保険料と、そして平成30年度の統一後の保険料とではどう変わると試算されるのでしょうか。ご答弁をお願いいたします。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) ただいまの名手議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、決定された大阪府国民健康保険運営方針と、当初検討されていた運営方針との異なる点についてですが、保険料賦課において、被保険者単位の均等割と世帯単位の平等割の比率が、これまで7対3と示されていたものが、今回示された運営方針では6対4とされ、多子世帯の保険料負担が軽減される賦課方式に変更されております。 次に、本市の平成29年度の1人当たり保険料と、平成30年度の1人当たり保険料試算額についてですが、本市の平成29年度1人当たり保険料は10万8,004円です。また、平成30年度の1人当たり保険料は府において試算されておらず、来年1月に事業費納付金と標準保険料率が示される予定となっております。 なお、府は本年10月に、仮に平成29年度に広域化した場合の本市1人当たり保険料は14万9,681円との試算を示しております。この大阪府試算額14万9,681円と、本市の平成29年度の1人当たり保険料10万8,004円との間に差額が生じている要因は、本市独自の軽減や減免が試算に組み込まれていないことや、法定外一般会計繰入額の取り扱いが実際と異なるなど、試算条件が本市の実際の保険料算定と異なることによるものです。比較しやすいように試算条件を本市の保険料算定とそろえた場合には、1人当たり保険料は10万6,121円となり、広域化により1,883円引き下げられる試算となっております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) 今の答弁で、大阪府において1人当たり保険料が試算されておらず、来年1月の事業費納付金、標準保険料率が示される予定であるので、まだ定かではないとしながら、10月の大阪府試算から算定条件を市の算定とそろえた場合、広域化により1,883円引き下げられるとしていますので、箕面市では広域化で1人当たりでは下がるというふうに承ります。保険料が下がるなら、これはとてもいいことですが、後の質問でも触れますが、さらに世帯ごとへの状況も細かく注目する必要があると思います。 次に、2点目として、国の追加公費の財源1,300億円を保険料抑制に活用することについて質問いたします。 住民に近く、住民の状況をよく知り、国保行政運営を進めてきた自治体だからこそ出せる意見は、傾聴に値すると言われています。大阪府の国保運営方針への府内市町村からのさまざまな意見は重要です。例えば、大阪市は、大阪府の運営方針への質問で、保険料負担の抑制について、大阪府においては第2回目の平成29年度保険料で仮試算が行われたが、平成30年度から全国で1,700億円の追加公費が措置されるが、そのうち約400億円のみ算入し、残りの1,300億円については考慮されない。その結果、法定外繰り入れ等がある1人当たりの保険料で比較すると、府内平均で約5.5%の上昇、本市、つまり大阪市で6.7%の上昇になっているとしています。市町村としては激変緩和措置を講ずるものの、新制度への円滑な施行を図る観点から、今回の試算において算入されていない追加公費の財源1,300億円について、最大限保険料を抑制するための財源として活用して、被保険者の保険料負担を少しでも緩和していただきたいという意見が表明されています。 大阪府は、この意見への回答として、標準保険料率の算定結果を踏まえながら、被保険者への影響を考慮の上、保険者努力支援制度都道府県分の活用等により、保険料をできるだけ抑えられるよう引き続き大阪府・市町村国民健康保険広域化調整会議で協議してまいりますと回答しています。しかし、これまでは保険者努力支援制度の都道府県分も市町村分も納付金算定のときには組み入れないと明言してきました。今回の大阪府試算において算入していない追加公費の財源1,300億円を、保険料を抑制するための財源と活用し、大阪府は被保険者の保険料を少しでも緩和させるということかということ。箕面市としてそのことを大阪府に求めてきたのかということについて質問をいたします。
○議長(内海辰郷君) 市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) 府の試算に算入されていない国の追加公費の財源1,300億円の使途についてご答弁いたします。 国の追加公費の財源1,300億円は、新制度移行時に、事業費納付金の仕組みの導入や算定方法の変更により保険料が増加する場合もあることから、こうした場合でも保険料が急激に増加することがないように措置する激変緩和抑制のための財源として300億円、保険者として医療費適正化への取り組みなどを支援する保険者努力支援分の財源として1,000億円が予定されております。このうち、保険者努力支援分の財源の使途につきましては、吹田市、高槻市、茨木市、箕面市の北摂4市長から大阪府に申し入れを行った結果、6年間の激変緩和期間中、各市町村の判断に委ねる旨の回答を得ており、来年1月以降、平成30年度保険料を決定する際には、平成29年度保険料との差額等を見きわめた上で、その使途について検討してまいります。 なお、本市から大阪府に対して、大阪府がリーダーシップを発揮し、保険者努力支援制度など、保険料率の上昇を最大限抑制する恒常的な制度を構築すべきとの意見を申し上げております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) 激変緩和、保険料抑制のための300億円、そして保険者努力支援分の1,000億円も市町村の判断で活用でき、平成29年度との差額を見きわめた上で使途について検討するとご答弁をいただきましたので、保険料は上がらない、逆に下がるように活用していただきたいとお願いいたします。 次に、3点目として、低所得者の減免、障害者の減免について質問いたします。 今回の大阪府の運営方針に対して、多くの自治体から、低所得者、多子世帯に対する減免制度が求められています。しかし、大阪府の回答は次のようなものです。低所得者対策としては、世帯の所得が一定以下の場合は、応益分保険料(均等割・世帯割)の7割、5割または2割を軽減する制度(保険料軽減分)の拡充や、倒産などで職を失った失業者に対して保険料を軽減する制度(非自発的失業者の軽減措置)など、既に一定の配慮がなされているとして、大阪府・市町村国民健康保険広域化調整会議において、所得状況が前年より著しく低下するなどにより保険料負担が過度となる場合に限り、減免を実施するという基本的な考え方を整理した上で、6年間の激変緩和期間中は、激変緩和の計画を定めていただいた上で、その扱いは市町村判断に委ねるとしています。さらに、国保制度は、国民皆保険制度を支えるナショナルミニマムであり、本来、国において、権限・財源・責任を一元的に担うことが基本であると考えており、大阪府として独自の財政措置を行うことは考えていませんと回答しています。つまり、低所得者減免は全くしないというふうに回答しています。 箕面市は、低所得者減免、障害者減免などについて大阪府に求めてきたのでしょうか。障害者減免でも、私たちは独自減免がなくされる懸念を訴えてきましたが、どう継続されるのでしょうか。11月、国民健康保険運営協議会やさきの民生常任委員会でも、障害者減免の継続を箕面市は答弁してきました。これまでどおり保険料徴収の時点で減免されるのでしょうか。法定外繰り入れとして行うということでいいのでしょうか。ご答弁をお願いいたします。
○議長(内海辰郷君) 市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) 低所得者減免及び障害者減免についてご答弁いたします。 まず、低所得世帯への保険料軽減対策として、国民健康保険法により、保険料負担能力に応じて、保険料が最大7割軽減される制度が規定されているため、大阪府に対し、さらなる減免対策は求めておりません。 次に、障害者減免についてですが、大阪府国保運営方針における保険料減免基準には、災害や失業による世帯収入の著しい減少等が対象となっており、現在のところ障害者世帯への減免は対象外となっております。 しかしながら、本市においては、これまで国民健康保険運営協議会等でご議論いただきながら、本市独自の減免制度として実施していることから、今後も継続する方針であり、現在、具体的な検討を進めているところで、その内容については次回の国民健康保険運営協議会にお示しする予定です。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) 今のご答弁で、障害者減免はその内容を次の箕面市の国民健康保険運営協議会に示すと答弁いただきましたけれども、低所得者減免は大阪府にも求めないという答弁でした。これまでも国保料は低所得者にとって、低所得者ほど所得に占める保険料の負担の割合が高く、大きな負担となってきました。ここへの軽減策は、さきの国保料抑制策の一環として進められるべきです。障害者が可能で、低所得者への配慮がなされないのはなぜでしょうか。重ねて答弁をお願いいたします。
○議長(内海辰郷君) 市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) 低所得者への配慮についてご答弁いたします。 低所得者への配慮がされていないとのご意見ですが、先ほどもご答弁しましたように、低所得者については国民健康保険法に基づき、保険料負担能力に応じて、保険料が最大7割軽減される制度が規定されていることから、一定の配慮がされているものと認識しております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) この一般質問の発言通告12日の後の、先週12月14日に、大阪府統一国保第3回試算(来年度試算)が各市町村課長に説明されました。納付金計算には、新たな公費1,700億円のうち400億円しか算入されていませんので、10月の第2回試算と大幅には変わっていません。しかし、各市町村のモデルケースごと、現行保険料との比較は、ほとんどの市町村で値上がりする試算になっています。 箕面市では、65歳以上74歳以下で、年金生活、高齢者夫婦のみの世帯で、年間所得100万円、200万円、300万円のいずれの階層世帯でも1,800円から8,600円程度の引き上げになるという試算になっています。府内では、低所得者層、年間所得100万円層はほとんどの市町村で値上げです。国保加入者の多くは所得100万円未満、箕面市でも加入者の48%、約半分が所得100万円未満ですので、高齢の多くの世帯が値上がりするということになります。1人当たりの平均保険料だけでなく、どの階層が上がるのかを今後細かく見ていく必要があると考えられます。 1月には最終の標準保険料の決定が発表されます。大阪市は、保険料は現状維持でという方針との情報も府的な団体に寄せられています。つまり法定外繰り入れを引き続き行うと考えられることになります。箕面市では、来年度保険料をどうするのかが問われています。 次に、4点目として、箕面市としての国保の統一化についての意見について質問いたします。 市町村からの大阪府の国保運営方針への意見について、岸和田市からは、この意見聴取は法定のものであり、我々市町村が意見を表明するための重要な機会であると認識している。広域化に向けての作業がかなりおくれぎみの中で、この意見を求めることも、この時期に、しかも重要な機会であるにもかかわらず短い時間で意見を提出しなければならない。大阪府としては、この意見聴取を形式的なものという認識しかないのではないかという見方もでき、共同保険者として今後の信頼関係に懸念を覚えるとの表明がされています。また、堺市からは、府内43市町村の円滑な制度移行を図るには、統一保険料率のより一層の低減が必要であるため、国に対してさらなる公費投入の拡充を求めるとともに、大阪府においても被保険者の急激な負担増加を抑制するための方策や特段の財政支援措置等を講ずることで、国保運営方針の責任主体としての責務を果たすことを強く求める。上記措置等が講じられない場合は、混乱を回避して、円滑な新制度移行を図るために統一保険料の導入の延期も含め、しかるべき判断を強く求めるという抗議とも言える強い意見が出されるなど、府内の各自治体が大阪府の方針に対して一枚岩で統一賛成、方針賛成としているとは到底思えません。箕面市としてどんな意見を述べてきたのでしょうか。この国保の統一に賛成なのでしょうか。答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君) 市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) 国保の統一化に対する本市の意見及び統一化に対する見解についてご答弁いたします。 まず、本市の意見についてですが、本年9月に大阪府国保運営方針のたたき台が示されましたが、その内容は、各市町村の意見が十分反映されているとは言いがたかったため、10月13日に北摂4市長名で次の4点の申し入れを行いました。まず1点目として、事業費納付金算定では、これまでの医療費適正化や収納対策に対する努力や実績を反映すること。2点目として、仮に反映できない場合には、医療費適正化等の保険者努力支援交付金の使途や減免等の設定について、市町村の裁量を認めること。3点目として、3年後の国保運営方針を見直す際には、医療費水準や収納率の実績、府内共通基準としたことによる被保険者への影響を検証し、運営方針の見直しを検討すること。4点目として、大阪府がリーダーシップを発揮し、収納対策や医療費適正化の取り組みの強化、保険者努力支援制度の最大限の活用など、保険料の上昇を最大限抑制するとともに、持続可能な制度の仕組みを検討すること。以上4点を要望いたしました。 次に、統一化に対する見解についてですが、さきの大阪府国保運営方針素案に対する市町村の法定意見聴取には、この間の大阪府に対する意見や申し入れにより、保険者努力支援分について、医療費適正化の推進が重点配分されたことに加え、その使途について市町村の判断に委ねられたこと、また、3年後に国保運営方針を検証し、必要に応じて見直しを検討することなど、本市がこれまであらゆる機会を通じて要望してきた内容が運営方針に盛り込まれたため、同意したものでございます。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) 市としての一定の要望が運営方針に盛り込まれたから同意したとの回答でした。しかし、国保の統一保険料をめざす広域化・統一化は、全国でも来年度はわずかに数府県で進められている状況にすぎません。保険料率を一本化するのは4府県、来年度実施予定は大阪府だけ。そして、さきに述べたように、府内自治体からもさまざまな意見が出ているのです。大阪府に改めて意見を上げることを求めます。 次に、5点目として、その、大阪府にさらなる意見を上げることについて質問いたします。 12月に出された国保運営方針は、大阪府のまさに見切り発車だと言わざるを得ません。大阪府に対してさらに意見を出すべきだと考えますが、どうでしょうか。例えば、1、来年度以降も市町村の保険料についてはこれまでどおり市町村裁量による賦課とすること。特に保険料額については値上げすることなく一般会計法定外繰り入れを行えるようにし、ペナルティー的な大阪府の繰入金減額を行わないこと。一般会計の法定外繰り入れについては、法律で禁止できないという厚生労働省判断を十分に認識することです。2点目として、市町村条例における減免制度についてこれまでどおりとし、条例改正について大阪府として圧力をかけないこと。また、市町村への圧力は違法行為となることを十分に認識することを求めるべきです。そして3点目に、次に予定されている第3回試算後には、市町村の意見を反映する場を早急に設定して、見切り発車をしないこと。また、自治体から出された多くの意見については調整会議で検討し、今年度中はもとより、来年度も会議を設定し、引き続きオープンな議論を行うことをすべきです。などなどを大阪府に求めるべきです。これについての箕面市の見解をお答えください。
○議長(内海辰郷君) 市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) 大阪府へのさらなる意見を出すことについてご答弁いたします。 さきにご答弁しましたように、北摂4市長名からの申し入れに対する大阪府の回答は、本市の要望内容を酌み取った内容であることから、現時点において大阪府に対し意見を申し上げる予定はありません。 なお、3年後には国保運営方針を検証し、必要に応じ見直しを検討することとなっていることから、今後は広域化後の国保運営状況を注視していきます。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) ここでも大阪府へ意見を上げる予定はないと、3年後の運営方針を検証、見直しの検討と、運営状況の注視にとどまっています。せめて、第3回試算の来年1月後の、市町村からの意見を反映する場を設けるなど、広域化・統一化へのオープンな議論を求めるべきです。また、激変緩和実施中は、統一化で保険料は上がるどころか下がる、またはこれまでどおりの減免を実施できるとの確約を大阪府からとるべきです。 次に、6点目として、国にさらなる財源確保を求めることについて質問いたします。 各自治体の独自減免や一般会計からの法定外繰り入れが削減され、激変緩和措置は約6年で終わると考えれば、結局その後、国保の統一化で保険料の大幅な引き上げが起こるのではないでしょうか。国にさらなる財源確保を求めることが必要になるのではないでしょうか。これについての箕面市の見解をお答えください。
○議長(内海辰郷君) 市民部長 小林誠一君
◎市民部長(小林誠一君) 国にさらなる財源確保を求めることについてご答弁いたします。 国から国保への広域化支援金として、平成26年度は500億円、平成27年度は1,700億円、平成30年度からは全国ベースで毎年3,900億円の追加公費が投入されることになっており、この金額は、全国の市町村の法定外一般会計繰入額に相当する額以上となるものです。また、制度改正による影響で保険料が上昇する場合については、激変緩和措置が予定されているため、現状において国にさらなる財源確保を求める予定はありません。 なお、今後、国保の広域化が原因で新たに被保険者に過度な負担が検討されることがあれば、当然のことながら他市とも連携し、国に対し強く改善を要望いたします。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 3番 名手宏樹君
◆3番(名手宏樹君) 国にさらなる財源確保を求める予定はないとの答弁の一方で、広域化が原因で過度な負担が検討されるなら、他市とも連携して国に改善を要望するという両論併記の答弁をいただきました。国保の広域化・統一化で、市の一般会計から国保会計の独自の繰り入れがなくされ、国の支援金が高齢者人口の増加や医療費の伸びなどを上回れば、それが保険料金の値上げ、引き上げに直接つながっていくことは明らかです。国保の広域化は、そもそも国が相当の財源を入れるかわりに、どの市町村でも独自に財源を補填しなくても、全国どこでも所得が同じなら同じ保険料で運営しようという制度をつくろうとする制度であったはずです。しかし、保険料は今現在でも高いままで、引き下げられるべきなのに、市町村が法定外繰り入れをなくせば、国の支援金だけで大幅な引き下げは見込めません。市町村が法定外の一般会計からの繰り入れで支えていた財源を国が肩がわりするだけでは、高過ぎる保険料はそのままです。低所得者を中心に負担軽減ができない状況で、国保の広域化・統一化に突き進むことは許されません。 この広域化・都道府県化に当たって、かつて全国知事会は、国に1兆円の財源負担を要望されてきました。今も国と地方の協議の場や、地方6団体要望でも、今後も医療費の増嵩を予測し、引き続き国の財政的責任を求めています。低所得者に負担をふやす国保制度の広域化ではなく、将来にわたって総額3,900億円の財源の確保と同時に、さらなる国庫負担の増額で被保険者の負担軽減を求めるべきであると述べて、私の一般質問を終わります。
○議長(内海辰郷君) 次に、2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) 日本共産党の神田隆生です。 私は、2点について一般質問を行います。 1点目は、第二総合運動場の外周道路の活用についてです。第二総合運動場外周道路の活用について質問いたします。 この道路は、時計回りの一方通行で、ポールなどで総合運動場側を歩行者空間として整備されています。ランニングやウオーキングコースとして市民の皆さんが気軽に活用できるのではないでしょうか。 しかし、夜間や早朝などの利用を考えると、余りにも暗い状況です。街灯や運動場側の照明が合計8カ所しかありません。照明器具の設置が必要ではないでしょうか。答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) ただいまの神田議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、第二総合運動場外周道路への照明器具設置についてですが、第二総合運動場を囲む外周道路については、過去には迷惑駐車や自動車・自転車等の不法投棄が繰り返され、市民からも改善を望む声も多かったことから、車両通行に支障のない範囲で、全周運動場側に歩道ブロックやポールを設置し、幅員を縮小することにより、物理的に駐車を不可能にしたもので、現在では不法駐車や不法投棄されることもなくなり、また、歩行者区分を明確に仕分けたことにより、ジョギングやウオーキングコースとして多くの市民や中学校のクラブ活動に活用いただいています。 なお、外周道路周辺には農地が多くあることから、第二総合運動場整備当時から農作物の育成に配慮して、運動場内に設置した必要最小限の灯数により道路を照射しているもので、今後も照明器具の増設の予定はありません。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) 農地が多くあることから、今後も照明器具の増設の予定はありませんとの答弁でした。環境省の光害対策ガイドラインでも、農作物に対する人工光の影響としては、稲やホウレンソウ等への影響が知られている。街路の周辺で稲が栽培されている場合には、照明器具の設置方法や点灯期間に注意が必要であると書かれています。第二総合運動場整備当時から、光害が発生するために、照明器具の設置を抑制してきたということは十分理解できます。しかし、今日では夜間照明による農作物の生育に影響が起こらないLED照明も開発されています。この外周道路は、国道171号から住宅地への通路としても、箕面墓地公園バス停を利用されている方などが、夜間の暗い道を通行されています。ここだけではなく、箕面市全域で農作物への光害対策のために照明器具の設置を抑制してきたと思います。従来のあり方を見直し、夜間、真っ暗な道路を照らしつつ、農地への光害を発生させない方向を検討できるのではないでしょうか。答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 農地への光害を発生させない照明器具の検討についてですが、まず、外周道路については、先ほどご答弁しましたとおり、道路照明の設置の予定はありません。 次に、照明器具の検討についてですが、道路や公園等の照明器具の大半はLED照明に転換していますが、現時点では農地への光害が完全に発生しないと言い切れるものではないことから、必要最小限の照明器具の設置で農地所有者等の理解を得ている状況です。今後、技術開発の状況や費用対効果を見きわめ、検討していきたいと考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) 2点目は農業振興についてです。 大阪府農業会議が発行する大阪農業時報12月1日付で、8ページ立ての紙面の1ページを使って、遊休農地解消のための農業委員会の活動など、箕面市の取り組みについて紹介し、その中で、大阪府農業会議が全国農業会議所の遊休農地解消活動表彰事業で、一般社団法人箕面市農業公社の活動を全国審査委員会に推薦したと報道しています。箕面市での農地保全と農業振興の取り組みが注目を浴びています。 生産緑地について質問いたします。私が第2回定例会の一般質問で取り上げたように、2015年、都市農業基本法が全会一致で採択され、これに基づき政府は都市農業振興基本計画を閣議決定しています。政府はこれまで、市街化区域内の農地は宅地化すべきものと位置づけ、主要な農業振興施策の対象外とし、宅地並み課税を押しつけてきました。例外的に、「ただし、生産緑地は緑地機能のほか、将来の公共用地としても評価し保全するため」として、厳しい条件を付して税猶予制度を実施してきました。しかし、新たに制定された同法と同基本計画は、開発志向の弱点は残しているものの、都市農業について、都市農業の多様な機能を評価し、都市の農地は宅地化すべきものから保全すべきものに大きくかじを切ったと評価されています。生産緑地を所管する国土交通省も、都市計画について、都市の構成要因として農地を都市計画に本格的に位置づけ、生産緑地の指定要件の変更・緩和などを行います。宅地並み課税反対とともに、都市農業の積極的位置づけと保全は、私ども日本共産党も国と地方で長年要求してきたものです。 さきに取り上げた大阪府農業会議が発行する大阪農業時報12月1日付で、農委会長・事務局長会議で、「国交省、改正生産緑地法で講演」との見出しが出ています。「国土交通省都市計画課の一言課長補佐が、改正生産緑地法をテーマに講演。生産緑地の面積要件引き下げの条例制定や追加指定、制度導入の取り組みについて理解を求めた。」と書かれていますが、どのような内容だったのかご答弁ください。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 農業委員会会長・事務局長会議での国土交通省の改正生産緑地法に関する講演の内容についてご答弁いたします。 本年11月15日、大阪府農業会議が主催する府内市町村の農業委員会会長及び事務局長を対象とした会議が開催され、その中で、国土交通省都市局都市計画課の課長補佐から、「改正生産緑地法について」と題した講演があったもので、平成27年4月に都市農業振興基本法が制定され、都市農地の位置づけを従前の宅地化すべきものから都市にあるべきものへと大きく転換し、計画的に農地を保全する方向性が示されたこと、また、同法を受けて生産緑地法が改正され、生産緑地地区の面積要件の引き下げや、特定生産緑地制度が創設されたこと等の説明があったところです。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) 同じ記事で、「島本町農委では10月、生産緑地制度導入を求める意見書を町長に提出。面積要件引き下げの条例制定を求める意見書を出したのが、高槻市農委、枚方市農委、富田林市農委、寝屋川市農委。さらに寝屋川市農委は市と連携して、生産緑地に関する意向調査を実施。面積要件引き下げを求める意向が過半数を占めた。」と報道しています。さらに「農業会議では、府内農委の生産緑地に関する条例制定及び制度導入に向けた意見提出等の取り組み状況を取りまとめ、次月号に掲載する予定。」と続けていますが、現在把握している各市の動きについてご答弁ください。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 生産緑地法の改正に伴う各市の動きについてご答弁いたします。 現在、各市において、生産緑地法改正に伴う条例制定の検討を行っていると聞いており、北摂地域では高槻市及び茨木市が生産緑地指定に係る面積要件引き下げの条例を今年度中に市議会に提案する予定であると伺っています。 なお、府内全体の動向については、現在、大阪府農業会議において取りまとめているところとお聞きしています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) 私は、第2回定例会の一般質問で、生産緑地の面積要件と、一団地の農地の考え方を緩和すべきだと指摘いたしました。農地の保全の立場から、箕面市でも当然緩和の方向に向かうべきだと考えますと質問しましたが、改めて答弁を求めます。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 生産緑地地区の面積要件及び一団地要件の緩和についてご答弁いたします。 まず、生産緑地指定の面積要件の緩和についてですが、改正生産緑地法では、生産緑地地区の一律500平方メートルの面積要件を、地域の実情に応じて市町村が条例で定めることにより、300平方メートルまで引き下げが可能とされたところです。本市では、この制度改正を受けて、面積要件を300平方メートルまで引き下げる方向で、平成30年第1回市議会定例会への議案の提出を予定しています。 次に、一団地要件の緩和についてですが、生産緑地の一団の農地の考え方を緩和し、物理的に隣接していなくても、一定の範囲にある場合に一団のものとみなすことができるとされたもので、国が定める都市計画運用指針の見直しにより措置されたところであり、本市においてもこの考え方で対応することとなります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) 同じく第2回定例会の一般質問で、都市計画決定の告示後30年経過した生産緑地地区の措置として、生産緑地の買い取り申し出が可能となる始期の延期(特定生産緑地指定制度の創設)です。30年経過後は10年ごとに延長できること。これは、2018年度税制改正で、関連する税制が措置されてから施行されます。現行の生産緑地法は、1992年、平成4年から指定が行われ、2022年、平成34年には生産緑地全体の約8割が30年営農となり、買い取り申し入れができるようになります。いわゆる34年問題と言われています。生産緑地指定から30年を経過した生産緑地に対する固定資産税や相続税納税猶予制度の適用に対する措置について、都市農家が安心して農業を続けられるように、制度の設計、運用改善を早急に、かつ明確に示すよう求めていかなければなりません。また、貸借されている生産緑地の相続税納税猶予制度の適用についても改善を求めていかなければなりませんと質問いたしました。 12月8日付の全国農業新聞「主張」では、「2018年度税制改正に向けた議論がヤマ場を迎えている。」として、農水省が「生産緑地を貸し付けても相続税納税猶予が継続するなどの税制改正を要望している。この税制改正が実現すれば、経営主の生産緑地を自らが設立する法人に貸し付けすることが可能となり、都市農業経営の法人化がやりやすくなる。」と書いています。現在は、みずから耕作することが相続税納税猶予の条件であります。相続税納税猶予を受けながら、市民農園として貸し付けが可能となるのでしょうか。ご答弁ください。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 平成30年度税制改正における相続税納税猶予制度についてご答弁いたします。 平成30年度税制改正については、平成29年12月14日付で取りまとめられた与党大綱の段階では、農地に係る相続税の納税猶予制度の運用について拡充等が示されており、その中で新たに特定農地貸付法の規定による貸し付け、いわゆる市民農園として貸し付けされた農地についても納税猶予の適用が示されています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) この「主張」では、「併せて、国交省は先の通常国会で成立した「改正生産緑地法」を踏まえた、固定資産税の軽減などを要望している。」「新たに創設されることとなった「特定生産緑地」に対する固定資産税の農地評価・農地課税の適用に加え、何らかの事情で特定生産緑地の指定を受けられない農地について、急激な固定資産税の上昇を抑える負担軽減のための措置を要望している。」と書いています。 12月14日の箕面市農業委員会に示された参考資料によれば、市街化区域にある生産緑地が生産緑地を外れ、宅地並み課税の農地となれば、固定資産税の税額が470倍となります。特定生産緑地の指定を受けた農地と、受けられない農地の固定資産税についてご答弁ください。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 特定生産緑地の指定を受けた農地と、受けられない農地の固定資産税についてご答弁いたします。 固定資産税制につきましても、さきにご答弁しましたとおり、平成30年度税制改正による地方税法の改正により、国が定めるものであります。税制改正大綱では、生産緑地法の改正に伴い、都市計画法に規定する生産緑地地区の区域内の農地について、特定生産緑地の指定がなされた農地には、現行制度と同様の措置を講ずるとされ、いわゆる農地評価がされることが示されています。一方、特定生産緑地の指定がされなかった農地については、宅地並み評価とした上で、激変緩和措置を講ずることが示されています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 2番 神田隆生君
◆2番(神田隆生君) おとといの都市計画審議会でも、会長からも生産緑地についてよく事前説明を行うようにというようなことが提起されていましたので、引き続きこの生産緑地、また改正生産緑地法に基づく、また現在の税制改正の方向が決まれば、いち早く周知を行って、生産緑地がよりよく保全されるように、また都市農業がよりよく農地が保全されて振興が進められるように、引き続きご努力いただきたいと要望して、一般質問を終わります。
○議長(内海辰郷君) 次に、6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) 箕面政友会の中嶋です。 議長のお許しをいただきましたので、学校における学級編制の課題について一般質問させていただきます。 先日、本年3回目となる箕面市議会の地域別意見交換会を北小校区で開催しましたが、その中でいただいた意見の一つに、本テーマである学級編制の要望がありました。お話をいただいたのは、他の校区からご参加いただいた保護者でありましたが、北小校区の参加者からも、過去の経験として同様の認識が出され、私自身もそうですが、校区を問わず同じ保護者として非常に共感度の高い課題であることを改めて実感したところであります。 そこで、改めて、いただいたご意見に自身の課題認識を踏まえて、箕面市の現状について6点質問をさせていただきます。 まず1点目は、市内各校の学級編制の現状について伺います。毎年4月、学校では、入学式・進級式を経て、気持ちを新たに新学年・新学期がスタートします。しかし、その少し前に時間を戻すと、保護者にとって少なからず気が気でない時期がセットで訪れています。その理由の一つが、みずからの子どもが進級する学年が、新学期、何クラスの編制になるのかということであります。 さて、この課題を議論する上では、過去の経過から認識する必要があります。子どもたちへの最良の学校・学習環境を模索する中で、少人数学級の効果や是非を踏まえてさまざまな議論がされてきたところであります。今回、意見交換会をきっかけに改めて質問するのは、現在の新たな現状を踏まえてという課題になりますが、まずは改めて箕面市として学級編制における方針や考え方、少人数学級や関連する独自の生徒指導加配など支援施策も含めた学級編制の現状について答弁をお願いしたいと思います。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) ただいまの中嶋議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、学級編制における方針や考え方についてですが、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律では、1学級の児童生徒数の標準は、小学1年生については35人、それ以外の学年については40人と定められています。また、学級編制の基準は、この標準をもとに都道府県が設定すると定められており、都道府県の判断により、40人を下回る学級編制基準の設定も可能となっています。 大阪府では、就学前にさまざまな学びと育ちを経てきた子どもたちがスムーズに集団生活になれ、学習への前向きな気持ちを育てることを狙いとして、全ての公立小学校の2年生の編制基準も35人としており、本市においても大阪府が定める基準に従って学級編制を実施しています。 次に、少人数学級や関連する独自の生徒指導加配などの支援施策も含めた学級編制の現状についてですが、今述べたように、本市の学級編制は、国・府の基準に基づいて行っていますが、本年度より3年間、文部科学省から要請を受けて本市が実施するステップアップ調査を活用した共同研究を行うため、国から学級規模検証加配11名を得て、少人数学級を編制しています。この研究は、学年に担任をふやして少人数の学級をつくり出し、学力などにどのような影響があるのか検証するもので、この結果いかんによっては国の学級規模に関する基本的な考え方が変更される可能性もあり、市としても今後の動向を注視していきたいと考えています。 一方、学級の規模とは別の観点から加配教員を配置し、学校運営を強化する取り組みを実施しています。まず、市独自の加配として、生徒指導体制の充実を図るため、生徒指導担当者授業支援員を全中学校と小学校6校に配置しています。これは、生徒指導主事の授業負担を軽減することによって、生徒指導主事が生徒指導に専念することができるようにするもので、学級で起こったさまざまな生徒指導上の問題に対して、生徒指導主事がコーディネーター役を担うことにより、担任だけで対応するのではなく、チームとして対応できるようになり、結果として担任が学級の子どもたちにきめ細かく対応できる体制をとることができています。 もう一つ、国は、指導方法工夫改善定数を各都道府県に配分し、その配分を受けた大阪府は、各市町村に対して授業改善や学力向上を目的とした少人数・習熟度別指導加配等の人員を配置しています。本市では、この加配を活用して、1つの学級を2つのグループに分割、あるいは2つの学級を3つのグループに分割するなどにより、少人数・習熟度別の授業を実施しています。これにより、児童生徒一人一人の理解を深めるきめ細やかな指導が可能になっていると考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) ありがとうございます。 ただいまの答弁を踏まえた上で、次に2点目として、市内各校の支援が必要な児童生徒数の現状についてお伺いいたします。この課題が現在の箕面市でより顕著になっていると感じるのは、現在の箕面市では、18歳未満の人口が府下トップの伸び率で推移する中で、当然の比例として支援が必要な児童生徒の数も過去にないほど増加しており、これが新たな要因となっていると考えるからであります。 そこで、箕面市における支援が必要な児童生徒数の過去との推移や比較について答弁をお願いしたいと思います。加えて、当然、各校によって偏りがあるものと思いますので、例えば、現在において最も多い学校・学年ではどういった状況にあるのかについて答弁をお願いしたいと思います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 支援が必要な児童生徒数の推移と比較及び今年度における各学校の学年の現状についてご答弁いたします。 まず、支援学級在籍児童生徒数の推移ですが、過去3年間で見ますと、小学校・中学校合わせて、平成27年度、443人、平成28年度、516人、平成29年度、610人となっています。対前年度比では、平成27年度は13.6%増、平成28年度、16.5%増、平成29年度、18.2%増となっており、毎年度、増加率が上昇している状況です。 次に、今年度における支援学級在籍児童生徒数についてですが、全小学校における支援学級在籍児童の比率は5.6%で、学校によって4.2%から9.6%までと幅があります。また、全中学校における在籍生徒の比率は3.9%で、やはり学校によって2.8%から6.9%までと幅があります。 次に、学年別の在籍数ですが、小学校全体での在籍率5.6%に対し、小学校では6年生が3.9%、5年生が5.0%、4年生が5.5%、3年生が6.3%、2年生が6.9%、1年生が5.7%です。中学校では、全体の在籍率3.9%に対し、3年生が4.6%、2年生が4.2%、1年生が3.0%です。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) ありがとうございました。人数で見ると年100人規模の増、多いところでは割合が9.6%ということで、かつ、これがこれからも一定続いていくというふうな状況が箕面市にはあるということであります。 この点を踏まえて、次に3点目として、学級編制における支援が必要な児童生徒の位置づけと対応についてお伺いをしたいと思います。 誤解はないと思いますが、人数がふえていることを問題視しているわけではありません。支援が必要な児童生徒数の増加は、課題の要因となっても、原因となるわけではないからです。では、何が課題であるというふうに認識しているかといえば、この支援の必要な児童生徒の学級編制における位置づけと対応、つまり現状の仕組みに原因があると考えているからであります。この点について、改めて教育委員会から認識と現状の説明をお願いしたいと思います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 支援が必要な児童生徒の学級編制と対応についてご答弁いたします。 支援学級は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律により、8人で1学級とされ、通常学級とは別の基準で学級編制されることが定められており、支援学級在籍児童生徒数を通常学級の学級編制の際の人数に含めることができません。本市では、ともに学び、ともに育つ支援教育の理念のもと、支援学級在籍児童生徒もできる限り通常の学級の中で学校生活を過ごしています。そのため、通常学級の児童生徒と支援学級在籍児童生徒を合わせると、一部の学校においては通常学級の編制基準である35人または40人を超える学級が生じています。この対応として、学校によってはその学年の状況を判断しつつ、必要に応じ、学校の教員定数の範囲で、専科教員など学級担任以外の教員を学級担任とし、学級を分割する弾力的運用を行っています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) ありがとうございます。 続けて4点目として、学級編制における課題への対応状況についてお伺いいたします。 今ご説明いただいたとおり、現状では、支援を必要とする児童生徒のうち、支援学級に在籍する子どもたちは、通常学級の人数としてカウントされない法律上・制度上の仕組みとなっています。一方、箕面市では、インクルーシブ教育として、支援が必要な児童生徒もできる限り同じ教室で学び、生活する実践を重ねてきました。この取り組み自体は評価するところでありますが、その結果として、通常学級としては35人または40人におさまっていても、支援学級に位置づく児童生徒を含めると、実態的にクラスの定員はそれ以上に膨らんでしまう状況が生まれているわけであります。 そこで確認ですが、先ほどの弾力的運用も含めて、箕面市では過去・現在においてどの程度こうした状況が生じているのか、また、どのように対応されてきたのか答弁をお願いしたいと思います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 支援学級在籍の児童生徒を合わせて35人または40人を超える学級の発生状況と、その場合の対応についてご答弁いたします。 まず、平成28年度についてですが、小学校では1・2年生で35人を超える学年が3学年、3年生以上で40人を超える学年が7学年あり、中学校では2学年で、合計12学年ありました。そのうち中学校の1学年においては、副担任の予定であった教員を担任とする弾力的運用によって学級を分割して、40人よりも少ない学級編制とし、残りの11学年では35人または40人を超える児童生徒数が各学級で3人までであったため、そのままの学級編制としました。 今年度につきましては、小学校では1・2年生で35人を超える学年が4学年、3年生以上で40人を超える学年が12学年あり、中学校では4学年で、合計20学年という状況です。このうち、小学校の6学年については、文部科学省からの学級規模検証加配の活用により、また、小学校の1学年については弾力的運用により学級をふやすことによって、40人よりも少ない学級編制としています。なお、残りの13学年については35人または40人を超える生徒の数が各学級で3人までであるため、そのままの学級編制としています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) ありがとうございました。ただいまの答弁では、実質的に40人を超える学級が年々増加をしていっていること、また、一部については教育委員会としても対応いただいていますが、3人までにおさまっている学級についてはそのままで運営されているという現状がわかりました。 この点を踏まえて、次に5点目として、人的支援も含めた今後の対応策について伺いたいと思います。 ただいまの答弁のとおり、クラスをふやす場合、現状の対応としては特別な加配を除き弾力的運用として既存人員のやりくりをしている状況です。専科教員の人員等を学級担任等に当てはめることで、少なからず対応いただいているということは評価しますが、これにも限界はあります。当然、学校の規模が影響することや、専科教員の人員を充てるということは、結局は人員をふやさず仕事はふえるということになってしまいます。この課題に対して、他市と比較して少人数の単独加配を箕面市が怠っているような声をよく聞きますが、箕面市としては他の施策でも独自の加配をしており、単純な比較にならないことは理解をしております。しかし、実態的に弾力的運用に伴う業務増が起こっていることを思えば、例えば短期や時短的な人員、もしくは特に事務的な補佐をする人員をケース・バイ・ケースで市独自に加配することも必要ではないかと考えます。今後の対応策を考えていただけないのでしょうか。加えて、箕面市から見た仕組みの改善も大阪府や国に要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。答弁をお願いいたします。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 人員の加配に係る本市の状況と対応策及び国・府への要望についてご答弁いたします。 まず、担任以外の教員を活用して、学校判断により学級数をふやす弾力的運用について、この措置に当たって、学校の各教員の業務増に対して、短期の時短的人員や事務等を補佐する人員を加配できないかとのご質問ですが、さきにも述べましたように、本市では生徒指導担当者授業支援員やスクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーを国・府配置分に加えて市独自で雇用しています。また、学校組織力の向上を図るため指定している学校力向上パイロット校3校では、生徒指導主事に加え、研究部長を専任化させるため、授業支援員を配置しています。さらに、支援教育介助員や支援教育看護介助員、ALT(外国人英語指導助手)、学校図書館司書などの職種を全校に配置するなど、各市と比較してはるかに多額の費用を投入し、さまざまな職種の職員を多数市費で雇用して学校教育の充実を図っており、新たに人員を配置することは困難な状況です。 弾力的運用に伴い、担任を持たずに校務全体を見渡すリーダー的役割の教員が配置できなくなったり、家庭科や図工など専科担当の教員を配置できなくなるため、担任の授業負担が増加することなども考えられますが、現有の市費職員を含めた学校全体で体制をとりつつ、対応していくべきものと考えています。 なお、本年度は実施していませんが、支援の必要な児童生徒が普通学級でともに学ぶことから、逆に支援学級担任を普通学級の担任に充てて学級分割する手法についても検討を進めており、必要に応じて実施する予定です。 また、大阪府内において、ともに育ち、ともに学ぶという方針のもと、支援の子どもたちも含めて学級運営を行っているという状況であるにもかかわらず、支援学級の児童生徒は通常学級にカウントされないという仕組み自体に不備があり、その課題は箕面市だけのものではないため、国や府において改善されるべきと考えており、議員ご指摘のとおり、支援学級の在籍児童を通常の学級においても児童生徒数としてカウントするよう、あらゆる機会を捉えて国及び府に対して要望を続けているところです。 加えて、支援学級の児童生徒数の学級編制基準については、特別支援学校では、教員1人に対して児童生徒6人であるのに、それ以外の小・中学校では教員1人に対して8人と、対数が異なっていて不公正であることから、その基準を統一するようあわせて国と大阪府に要望を行っており、この点については大阪府も認識を同じくするとの回答を得ているところです。 さらに、本年3月、国の教育再生実行会議有識者会議の場におきましても、倉田市長から、学校に配置する特別支援教育コーディネーターの専任化をはじめ、支援教育の実施に当たって学校の体制整備が必要であることを提言しています。 さきにもご答弁しましたとおり、本市は現在、文部科学省との共同研究で、学級規模の検証を行っており、学力向上や学級状況において成果を見出し、その結果として学級規模に関する新たな基準を国が作成することに寄与していきたいと考えています。 その際に、議員ご指摘のとおり、ともに学び、ともに育つ教育において、当然ながら同じ学級内に支援を必要とする児童生徒も在籍することを基本として考えるべきであることを国に対しても主張してまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) ありがとうございました。 最後に6点目として、保護者との信頼関係構築についてお伺いいたします。 ここまで、現在の新たな要因として、支援の必要な児童生徒の増加を踏まえながら質問させていただきました。初めに申し上げたとおり、この課題は過去からあり続けるものであり、かつ、どこかで線引きが発生する以上、人員配置や体制、仕組みを完全に整えたとしても、こうした不安が払拭されるものではありません。しかし、毎年のこととして、保護者が不安にさいなまれていることも事実であります。この点を少しでも改善するものとして、現状への理解や共感、つまりは学校と保護者の距離感や信頼関係もその一つになるのではないかと考えています。もちろん、各校では日々問題と向き合いながら努力をされていることだと思います。だからこそ、この点についても学校任せだけにせず、教育委員会としても取り組みを進めていただきたいと思っています。保護者目線、保護者感覚を取り入れるというのが今の教育委員会体制のコンセプトであったと思っています。その意義を十分に発揮して、教育委員会を挙げての取り組みを期待したいと思いますが、最後にこの点の認識をお伺いしたいと思います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 保護者との信頼関係の構築についてご答弁いたします。 教育活動や学校運営を円滑に進めていくためには、学校体制を適切に構築し、対応していくことも大切ですが、議員ご指摘のとおり、保護者との信頼関係を構築していくことも非常に大切なことだと考えています。仮に40人を超える学級編制を行う場合でも、児童生徒が安心して学習や集団活動などに取り組めるよう、学校としてどのように取り組んでいくのかを丁寧に保護者に説明することや、日々のクラスの様子、学年の様子などをさまざまな機会を通じてお知らせするなど、学校と保護者の皆さんとのコミュニケーションを密にしながら、信頼関係をつくり上げていくことが大切です。 平成25年4月から、教育委員会委員につきましては、保護者の目線や感覚を取り入れるため、子どもたちの教育に関して当事者意識の高い保護者等が中心となる構成に改め、この間、教育行政に係る課題だけでなく、学校で発生するさまざまな事案に対しても、保護者から学校はどのように見えているかなど、保護者目線や感覚に基づいて助言や指導をいただき、具体の対応に生かしてまいりました。 今後も、保護者の皆さんとの信頼関係を構築しながら、児童生徒の生きる力を育むため、よりよい教育を提供できるよう、教育委員会を挙げて取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 6番 中嶋三四郎君
◆6番(中嶋三四郎君) ありがとうございました。 今回は、今後の対応について望んだ回答が得られたわけではありませんでしたが、一定、国の議論、国への要望も含めて今後の対応を見ながら、必要な都度また質問・提案を行っていきたいと思っています。 また、この内容も踏まえて、議会としても、いただいたご意見についてどう市民の皆さんにフィードバックしていくのか議論を重ねていくことになります。教育委員会としても、今回をきっかけに、まずは議論をしていただきたい。そして、その議論の結果をまた議会にもフィードバックしていただきたいということをぜひともお願い、期待し、一般質問を終わります。どうもありがとうございました。
○議長(内海辰郷君) 次に、7番 川上加津子君
◆7番(川上加津子君) 箕面政友会の川上加津子でございます。 議長のお許しをいただきましたので、市営住宅の管理について一般質問をさせていただきます。 市営住宅は、平成25年より指定管理者が箕面市営住宅管理センターを設置して、入居者募集や維持管理、家賃の収納などの管理業務を行っています。 まず最初に、この間の出来事を紹介して質問をいたします。 9月19日、市営住宅に引っ越してこられたAさん。Aさんは、入居者募集の際、抽せんの結果、当選は無理でしたが、補欠2名のうちの1名になりました。無理かもしれないと諦めておられたところ、入居の連絡が来たので期待して引っ越してこられました。しかし、Aさんの場合、まず、見ただけで掃除していないことがわかる部屋に引っ越しをすることになってしまいました。入居の時点で、畳と障子とふすまは新しくなっていましたが、ほこりだらけでした。キッチンやガスコンロは油汚れのまま。キッチンの蛍光灯はつかない。汚れたままの換気扇。水漏れがするトイレ。板壁もべたべたで油まみれ。前の人の生活がわかる壁や柱の落書き、ガムテープの跡など、引き渡しができる状態の部屋ではありませんでした。Aさんは、入居時にきちんとできていないのに、今度自分が退去するとき、元通りにするための費用を請求されるのではないかと不安に思われました。指定管理の担当者に話しても、改善されるのはAさんが指摘したことだけ。なぜ最初から入居できる部屋になっていなかったのか。一々どうして私が連絡しなければいけないのか。仕事も決まり、8月から勤め始めたばかりなのにと、Aさんの生活は落ちつかないまま、日にちだけが過ぎていきました。そうそう自分の都合で休むわけにもいかないので、結局、せっかく決まった勤務先もやめることになってしまいました。箕面市の市民相談に話したら、市の担当課に必ず伝えると言われ、待ちましたが、担当課からの連絡はない状態でした。Aさんが、国の行政窓口に相談したら、議員に聞いてもらうのはどうかとアドバイスをもらったとのことでした。Aさんは、市の担当課は、入居者の声をしっかり聞き、指定管理者ができていないことを指導する立場ではないのかという疑問と怒りが湧いてきました。Aさんから連絡をもらった私は、部屋を見て、なぜこんな改修も掃除もできていないところに引っ越してこられたのですかと思わず言ってしまいました。市の担当者も、部屋の様子を見た上で、指定管理者と連絡をとられました。指定管理のセンター所長を管理する上司が、市の営繕課とともに部屋を見に来られました。上司は即刻Aさんとともに、本来入居までに改修・修繕・清掃しなければならない項目を確認して、業者に発注され、やっと本来あるべき引き渡せる部屋になりました。11月27日のことです。Aさんが引っ越しされたのが9月19日ですので、2カ月以上かかりました。 さて、質問いたします。1つ目。入居時、退去時のチェック機能について伺います。 まず、清掃が完了しているかどうかを確認して入居者に連絡されると思うのですが、Aさんの場合はどうだったのでしょうか。住居入居時・退去時、室内状況点検表があって、入居時に管理者と入居者がお互いに部屋を確認します。退去時には、その点検表を見て、部屋の様子が変わっていたり、物が壊れていたりしたら、元通りにするための費用が発生します。それが当たり前と思っていますが、Aさんの前の入居されていた人が退去された時点で、点検表は使われていなかったのでしょうか。管理会社に任せるだけではなく、市の担当者が退去時・入居時に立ち会うことで、市営住宅の部屋の維持管理のあり方が確認できるのではないでしょうか。なぜ引き渡しの時点で入居できる状態になっていなかったのでしょう。チェック機能はどうなっていたのか伺います。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) ただいまの川上議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず初めに、今回の事案に関しまして、入居者Aさんに多大なご迷惑、お手数をおかけしたことに対しまして、心より深くおわび申し上げます。まことに申しわけございませんでした。 今回の事案は、まずは指定管理者であります東急コミュニティーが、入居までの修繕や清掃などの準備がずさんであったことから、Aさんからのご指摘の全ての事象に対して、事前対応ができていなかったことに始まります。その後、ご指摘を受けてからも、改めての点検を行わなかったことで、加えてのご指摘をお受けし、また、指定管理者の上司への苦情に対しても真摯に受けとめず、全く誠意のない対応に終始したことです。加えまして、市の苦情への対応についても、指定管理者のずさんな対応があったにもかかわらず、個別事象への対応のみに終始し、また、Aさんのお気持ちを酌み取ることもなく、大変失礼な言葉を発し、不信を大きく抱かせ、課題の解決をおくらせたことでした。川上議員さんにも多くのお手数をおかけしましたが、おかげをもちましてAさんにご理解をいただいたところです。重ねまして深く反省し、おわび申し上げます。 まず、市営住宅の入居に際し、清掃が完了しているかどうかを確認してから入居者に連絡するのではとのご質問についてですが、市営住宅の管理については、平成25年10月から指定管理者制度を採用していることから、入居の際の清掃・修繕等の手続についても指定管理者が行っています。通常は、入居者の方と打ち合わせをし、入居日を決め、その二、三日前に清掃や修繕が完了するよう指定管理者が発注し、履行確認を行っているところです。 次に、Aさんの前の入居者が退去された時点で室内状況点検表は使われていなかったのかのご質問についてですが、指定管理者は、退去時に、退去者が行う修繕箇所を指示するための室内状況点検表でチェックを行っていたものの、今回の部屋においては退去者の入居期間が長く、室内全体の経年劣化が進んでいたため、修繕負担区分に基づく汚損等が明確に判断できなかったことから、退去者ではなく指定管理者が清掃とあわせて修繕することが望ましいとの方針としていたものです。 次に、市の担当者が退去時・入居時に立ち会うことで、市営住宅の部屋の維持管理のあり方が確認できるのではないかとのご質問についてですが、退去時・入居時の部屋の確認作業は指定管理者の業務であり、指定管理者の責任の明確化の意味でも、通常、市が退去時・入居時に立ち会うことはありませんが、指定管理者からの求めに応じて市の担当者が指定管理者に帯同し、確認する場合もあります。 次に、なぜ引き渡しの時点で入居できる状態になっていなかったのかとのご質問についてですが、今回のAさんのお部屋に関しては、指定管理者の不手際で、入居前に実施すべき修繕や清掃を発注していたものの、未実施であったことが原因であり、実施後に行う完了の確認行為が欠落していたこともあって、このような事態を招いたものです。また、その後の清掃のできばえも不完全であったこと、Aさんの意向に沿った丁寧な対応ができなかったこと等が重なったもので、Aさんに大変ご迷惑をおかけしたと反省しています。 次に、入居時・退去時の時点でのチェック機能はどうなっていたのかとのご質問についてですが、本来は指定管理者が退去時に、退去者とともに室内状況点検表の項目ごとに確認を行い、退去者には必ずふすま、障子の張りかえと畳の表がえをしていただくとともに、退去検査では、判明した退去者に起因する汚損等については、修繕負担区分により修理費用を退去者に負担していただきます。退去者の負担に該当しない修繕は、退去後、速やかに管理者側で行い、次の入居者を迎える状態を整えることとなります。 今回のAさんのお部屋に関しては、指定管理者として退去者にふすま、障子の張りかえ及び畳の表がえはしていただいたものの、先ほど述べましたとおり経年劣化により部屋全体の修繕が必要との判断から、指定管理者で実施するとしたものですが、入居前の清掃・修繕の発注内容が甘かったことに加え、完了チェックを怠ったことに起因しているものであることから、指定管理者を厳しく指導するとともに、改善すべきことを明確にした上で、市もともに再発防止に努めていきます。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 7番 川上加津子君
◆7番(川上加津子君) 2つ目に、入居者の苦情等の把握と対応について伺います。 Aさんは、9月15日に部屋の状態を見て、19日の引っ越しまでに入居できる状態にしてほしいと指定管理者の担当者に話されました。しかし、何の改善もされず、引っ越しをやめることもできないまま、9月19日に入居されました。入居後、Aさんのチェックで、ガスの元栓が動かないこと、シャワーの水漏れ、サッシの溝にガラスの破片が残っている等々もわかりました。Aさんは、部屋の様子を写真に撮り、汚れた換気扇や掃除の後の汚れた雑巾などを置いておられました。入居時の様子を知ってほしいからです。指定管理の担当者はやりますと言っておきながら、できていないので、このままではいつになるかわからないと思い、指定管理のセンター所長に連絡されました。しかし、所長は、担当者に任せていると言われ、最初は話を聞こうともされなかったとのこと。Aさんは次に、市のみどりまちづくり部営繕課に何度か電話をされました。市の担当者からは、修理が進んでいるんでしょう、それならそれでいいじゃないですかという対応で、Aさんが何にこだわり、市に何を求めているのかをわかってもらえなかったのです。Aさんは、10月6日、営繕課の職員に部屋を見てもらい、9月15日の部屋の写真を見せ、これまでのいきさつを話されました。その後、センター所長は、掃除をしていなかったことを謝ったり、日がたつと、掃除をしましたと言いかえたりと、Aさんはもう指定管理者に対し疑問に感じることだらけ。営繕課の担当者も頼りにならないと思われ、市民相談に連絡されました。市民相談の職員から、営繕課の上司に話されるように提案をもらいましたが、上司からは連絡がなく、部屋を見に来られた職員からは、まだ納得がいきませんかという内容の電話がかかってきたということ。営繕課にもAさんの訴えが伝わらないこと、市と指定管理者の関係にも不信感を持たれ、総務省の行政窓口にも電話をして、議員に相談されてはどうかとアドバイスをもらわれたこと、さまざまなことがありました。 Aさんの苦情に対して、営繕課はセンター所長に、また管理会社に連絡をとり、対応するように話されていたのでしょう。しかし、それがAさんには伝わっていません。営繕課は、管理会社に連絡した後、Aさんの納得のいくようになっているかどうかを確かめるため、Aさんに連絡をとられたのだと思います。しかし、営繕課の職員の、まだ納得いきませんかという言葉は、Aさんにとってはとても無責任に聞こえたのです。今回のことで、市営住宅に住まわれている方の苦情等の受け皿は、指定管理者だけでは不十分だということがわかります。市は、入居者の実態をどのように把握し対応しているのか、指定管理者に任せ切りなのかどうか伺います。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 入居者の苦情の把握と対応についてご答弁いたします。 まず、指定管理者並びに市のずさんな対応や不適切な発言でAさんに不信を抱かせてしまったことに対して、おわび申し上げます。 指定管理者としては、入居日までに、指摘された幾つかの補修事項については対応していたものの、清掃が不完全であったことや、入居後に指摘された不備の解消への進め方等、Aさんの信頼を失ってしまいました。また、市としても、それら不備事項に真摯に対応するよう指定管理者に繰り返し指示することで、Aさんの置かれた状況の改善を図っていましたが、指定管理者の対応結果を確認することなく、不十分な対応となったことは、申しわけなく思います。 通常は、指定管理者制度をとっている以上、入居者の実態把握は指定管理者の業務の範疇であり、住宅管理上の不備や突発的な修繕も指定管理者が24時間体制で対応しているものです。ただし、市においても指定管理者との隔週のミーティングや月ごとの報告書を受けて、入居者の実態把握を行っています。 今回の場合、指定管理者の対応に不信を抱いたAさんから市に連絡を受けたにもかかわらず、指定管理者の対応結果を確認しなかったこと、さらにその後、市に部屋の状況を見てほしいとご連絡を受けたため、お部屋に伺い、状況を確認した上で、指定管理者に対し、本来引き渡すべき水準に修繕・清掃を行うよう繰り返し指示してきたものですが、苦情への対処としてスピード感に欠けたことにより、また入居者に不信感を抱かせたもので、これら市の対応については反省するところであり、大変申しわけなく感じております。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 7番 川上加津子君
◆7番(川上加津子君) 3つ目、指定管理者と市の関係について伺います。 Aさんは、指定管理者と市の担当者との関係について不信感を持たれました。市が、Aさんからの話を聞いて、管理会社を指導していることが見えなかったからです。入居時の状態について、指定管理者に対し、市の指摘がなかったからです。部屋の改修・修繕・点検表など、書類上の点検をし、Aさんが納得されるような説明や提示をされなかったのはなぜなのでしょう。指定管理者の評価については、指定管理者から提出される業務月報や事業報告書などに基づくチェックや点検のほか、外部の有識者なども加えて評価が行われます。指定管理者は、その評価結果に基づく業務改善、サービスの向上や施設の適切な管理運営をめざすことになります。指定管理者制度にのっとって管理していただいています。 今回のような場合、市の営繕課の役割は何だったのでしょう。Aさんにどのように対応しなければならなかったのでしょう。指定管理者にどのように働きかけなければならなかったのでしょうか。毎年、制度に従って意見集約し、評価をすることも大事ですが、一方で、日々の対応は、指定管理者の役割と営繕課の役割を入居者、市民に見える形でルール化しておく必要があるのではないでしょうか。指定管理者任せになってはいけません。毎日の生活の場である部屋のことなのですから、素早い対応が必要で、市の役割は大きいと思います。市の考え方を問います。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 指定管理者と市のそれぞれの役割についてご答弁いたします。 まず、入居時の状態について、市が書類上の点検をし、Aさんが納得されるような説明をなぜしなかったのかとのご質問につきましては、市は、指定管理者に状況を確認し、引き続き未完了の修繕を早急に完了させるよう指示しましたが、完了確認作業について、書類上の点検が欠落しており、ご指摘のとおり早い段階で点検すべきであったと反省しております。 次に、今回のような場合において、営繕課の役割が何か、どのようにAさんに対応すべきであったか、どのように指定管理者に働きかけなければならなかったのかとのご質問ですが、指定管理者の対応に不満を感じ、市に来られたAさんのお気持ちに寄り添い、適切に指定管理者に指示、指導することが市の役割であると思っています。 また、指定管理者と営繕課の役割を入居者、市民に見える形でルール化しておく必要があるのではないかとのご質問に関しましては、基本的には指定管理者が市の求める仕様を満たした上で、みずからの裁量で判断し、市営住宅の管理を行うものであり、一方、市は、施設の設置者として種々の報告を受け、管理運営上で不備を生じるおそれがあれば指導していくという関係となります。 今回のような場合は、入居者の立場に立って、指定管理者を指導後の完了確認を怠っていたことにより、市の役割が果たせていなかったために、Aさんが不信に感じられました。このことを重く受けとめ、今後の管理に生かしてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 7番 川上加津子君
◆7番(川上加津子君) 4つ目。今回の件を通じて、今後市として改善すべきことを伺います。 Aさんは、自分の話していることはどうなのか、市民相談、国の行政窓口、弁護士など、常に確認しつつ次の行動に移してこられました。指定管理の担当者とうまくいかなかったら、市の担当者に頼るのは当たり前です。掃除のされていない部屋を見て、市の担当者も驚かれたのでしょう。Aさんに言われなくても、市営住宅なのだから、住宅に気持ちよく入居してもらうために、すぐに対応しなければいけなかったのです。まず、なぜ改修・修繕・清掃がされていなかったのか、市はその原因をAさんに伝え、すぐに対応しなければなりませんでした。市の担当者の認識の甘さを指摘されても仕方がありません。Aさんが、市の担当者に自分の話していることが伝わらない、頼りないと思って、上司に話したいと思われるのは当たり前の行動ではないのですか。掃除がされていなかった、前の人の生活が残っている部屋で生活をしておられたのです。掃除をしましたという指定管理の担当者に不信感を持ち、その人が何度来られても、もう話したくないと思われたこと、謝りに一人で来られても、信用をなくしているときには受け入れられない、会いたくない、家に入ってほしくないと言われたこと、なぜそう言われるのか考えられましたか。Aさんの訴えを市の担当課はわかろうとされましたか。住めばAさんの部屋なのです。Aさんの指摘に対して、修繕されたことはわかります。でも、全ては9月15日、19日に戻るのです。本来、入居者に引き渡すときにできていなければならない部屋のあり方について、営繕課は把握されていますか。指定管理者任せになっていませんか。入居時に本来あるべき部屋とは、壁、柱、キッチン周り、トイレや風呂、押し入れなどはどのようにしておくことが必要なのか、清掃はどの程度にしておかなければならないのかについて、市の担当者が把握していれば、今回すぐに対応できたのだと思います。 市営住宅に応募するには、入居資格が定められているので、その条件を満たしていなければなりません。応募する方は多く、抽せんになります。生活をする場です。気持ちよく入居していただきたいと思います。今回の出来事で、市営住宅は、応募する前に部屋の見学を受けていないことを知りました。なぜ公募した時点で部屋を見せることをしないのでしょうか。気に入ったら応募するわけで、その時点では部屋の間取りや壁紙や柱の傷なども見た上で納得していることになります。引っ越してから苦情があるということは、まずなくなるのではないでしょうか。市営住宅の郵便受けのダイヤルが壊れています。修理するにも、もう古くて部品がありません。壊れたまま入居されているわけです。気にならない方もおられるでしょう。しかし、本来は鍵がかかるのが当たり前です。公募の段階で見学会を設け、鍵が壊れていることも承知で応募されていたら、入居時にトラブることはありません。また、市が管理者を指定して管理してもらっているわけですが、市営住宅を大事に維持していくためにも、任せ切りにしないことです。書類上だけで評価・点検するのではなく、市の担当者が入居時・退去時は立ち会うことで、管理会社の管理の様子もわかるのではないでしょうか。今後改善すべきことを伺います。
○議長(内海辰郷君)
みどりまちづくり部長 肥爪慶一郎君
◎
みどりまちづくり部長(肥爪慶一郎君) 市として改善すべきことについてご答弁いたします。 まず、入居時の部屋のあり方について、営繕課が把握しているか、指定管理者任せになっていないか、清掃はどの程度しておかなければならないかのご質問につきましては、入居時にあるべき状態については、担当者の経験に頼っている状況ですが、指定管理者の公募の際、現場説明会において、改修途中の部屋2室と改修後の部屋2室を応募者に確認してもらい、そのレベルを知ってもらった上で提案を受け付けています。また、指定管理開始後も、折にふれ、市が空き家の状況を確認しており、通常は市で実施していた水準を保っているという認識です。しかし、今般の事象を踏まえ、改善すべきことは、修繕・清掃の水準の明確化、指定管理者の体制、修繕・清掃の発注と完了確認、クレーム対応、市の指定管理者への指導後の対応確認であると認識しており、今後は、入居前の修繕及び清掃の水準を定めた仕様書を作成し、指定管理者が適切に業務を行うよう指導してまいります。さらに、指定管理者からは、今後、入居前の修繕工事に先立って、修繕項目をチェックする一覧表や写真を用いて、指定管理者の管理責任者、担当者、現場作業の責任者の複数者での状況確認体制をとるとの対応方針が示されており、市としても平時は指定管理者の管理権限に委ねるとしても、有事の際にはこれら点検表をもとに適切な指示を出し、その後の完了確認を行うなど、市営住宅の健全な管理体制をより強固にしていきたいと考えています。 市の担当者が、入居時・退去時に立ち会うことで、管理会社の管理の様子を把握すべきとのご指摘に関しましては、全件とはいかないまでも、これまでも必要に応じて実施しており、引き続き適宜立ち会うようにしたいと思います。 また、先ほど議員からご提案のありました入居公募時点での部屋の内覧につきましては、未然にトラブルを回避する方策の一つとして得策であることから、実施するよう検討してまいります。 改めまして、今回の事案でAさんに多大なご迷惑をおかけしましたことを重ねておわびを申し上げ、ご答弁といたします。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 7番 川上加津子君
◆7番(川上加津子君) 以上、一般質問を終わります。
○議長(内海辰郷君) この際、暫時休憩いたします。 (午後3時8分 休憩)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (午後3時30分 再開)
○議長(内海辰郷君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き一般質問を行います。15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) 箕面政友会の二石博昭でございます。発言通告に基づきまして、大綱2項目について質問をいたしますので、理事者の真摯な答弁をいただきますよう、まず冒頭にお願いを申し上げておきます。 最初に、大綱1項目めとして、教職員の働き方改革について、4点にわたりお伺いをいたします。 教職員の働き方改革を議論している中央教育審議会の特別部会は、小・中学校教職員の長時間労働を解消するために、勤務時間に上限を設けることなどを盛り込んだ中間報告をまとめたとの報道がありました。 中間報告では、民間企業等に適用される労働基準法の時間外労働の上限値が1カ月45時間、1年360時間と定められていることから、来年度にも数値目標を示すとともに、児童生徒の登下校の見守りや給食費、教材費の徴収・管理などの業務を学校以外が担うなど、14項目の役割分担を示したと報じられたところであります。 この背景には、いじめや不登校など、生徒指導上の課題や特別な配慮を必要とする児童生徒への対応などが複雑かつ多様化していることに加えて、保護者への対応や地域との連携など教職員が担う業務の増大があると言われております。 そして、文部科学省が行った平成28年度の教員勤務実態調査では、過労死のリスクが高まるとされる月平均80時間以上の時間外労働に相当する教職員は、中学校で約6割、小学校で約3割に上り、看過できない深刻な状況であることも改めて明らかになりました。 教職員の時間外労働や繁忙度合いは、箕面市においても同様であると認識しているところであり、加えて箕面市においては、これからICTを活用した授業なども加わることなどから、指導方法の習得や授業準備のための時間は、これまで以上に増加していくと推測しているところであります。 教職員の本務は、児童生徒に確かな学力と豊かな心と健やかな体、いわゆる知・徳・体をバランスよく育むことであり、教職員が疲労を蓄積している状態で教壇に立てば、児童生徒への授業にも影響するのですから、長時間労働の解消は急務であります。そのためには、改善に向けて、できることを直ちに行うという意識を教育委員会と教育センターと学校現場の教職員が共有し、それぞれが知恵と汗を出して、ベクトルを合わせて取り組んでいくことが必要不可欠であります。 そこで、まず1点目として、教職員の時間外労働の過去推移と現状についてお伺いいたします。 箕面市では、平成25年6月に箕面市立学校教職員の勤務時間の適正な把握のための手続等に関する実施要領を定めて、勤務時間の把握と長時間労働者への医師による面接指導の体制を整えられました。 そして、平成26年4月には、教育改革担当を設置して、学校に登用した行政職の管理職及び事務職員とともに、教職員が本来担うべき業務の明確化、職責に応じた業務の適正化と標準化、加えて首席、指導教諭の役割や校務分掌の見直し、特に時間外勤務の多い教頭の負担軽減など、学校の組織体制のあるべき姿の構築に取り組まれてきたところであります。それから3年8カ月が経過をいたしましたが、教職員の時間外労働は減少したのでしょうか。 そこで、平成26年度と平成28年度の時間外労働の実績値の平均値と最大値、年間360時間超過者の割合と平均値、過労死リスクが高まるとされる月平均80時間超過者の割合と平均値について、小・中学校別で、かつ校長・教頭・教諭の役職別に時間外の労働時間をお示しいただきたいと思います。
○議長(内海辰郷君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) ただいまの二石議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。 まず、1年当たりの時間外労働の平均値と最大値を小学校からご説明します。 校長については、平成26年度の平均値が673.2時間で、最大値が1,508.4時間、平成28年度は平均値が742.8時間で最大値が1,160.4時間、教頭については、平成26年度の平均値が1,134時間で最大値が1,814.4時間、平成28年度は平均値が1,009.2時間で最大値が1,634.4時間となりました。 また、教諭等では、平成26年度は平均値が224.4時間で最大値が1,705.2時間でしたが、平成28年度は平均値が223.2時間で最大値が915.6時間となりました。 中学校につきましては、校長については平成26年度の平均値が535.2時間で最大値が813.9時間、平成28年度は平均値が580.8時間で最大値が1,065.6時間、教頭では、平成26年度の平均値が1,065.6時間で最大値が1,420.8時間でしたが、平成28年度は平均が1,141.2時間で最大値が1,767.6時間となりました。 また、教諭等では、平成26年度の平均値が300時間で最大値が1,894.8時間、平成28年度は平均値が314.4時間で最大値が1,647.6時間でした。 次に、年間360時間超過者の割合とその平均値について、小学校からご説明します。 校長については、平成26年度の割合が64%で、その平均値は970.1時間でしたが、平成28年度は割合が86%で、その平均値は861.2時間、教頭では、平成26年度の割合が93%で、その平均値は1,202.2時間でしたが、平成28年度は割合が93%で、その平均値は1,087.1時間でした。 教諭等では、平成26年度の割合が34%で、その平均値は622.5時間でしたが、平成28年度は割合が29%で、その平均値は556.6時間でした。 中学校については、校長では、平成26年度の割合が67%で、その平均値が754.6時間でしたが、平成28年度は割合が67%で、その平均値は804.5時間でした。教頭では、平成26年度の割合が90%で、その平均値が1,066.1時間でしたが、平成28年度は割合が100%で、その平均値は1,141.3時間でした。 教諭等では、平成26年度の割合が40%で、その平均値が801.6時間でしたが、平成28年度は割合が31%で、その平均値は904.0時間でした。 次に、月平均80時間超過者の割合と平均について、小学校からご説明します。 校長については、平成26年度の割合が36%で、超過者における平均値が101.3時間、平成28年度の割合は21%で、平均値が92.3時間でした。教頭では、平成26年度の割合が79%で、その平均値が107.1時間、平成28年度の割合は64%で、その平均値が105.0時間でした。 教諭等では、平成26年度の割合が2%で、その平均値が109.2時間でしたが、平成28年度の割合は月平均80時間超過者がいませんでした。 中学校については、校長は平成26年度の割合が17%で81.3時間でしたが、平成28年度の割合は同じく17%で88.8時間でした。教頭では、平成26年度の割合が80%で102.3時間でしたが、平成28年度の割合は70%で106.8時間でした。 教諭等では、平成26年度の割合が9%で112.8時間でしたが、平成28年度の割合は14%で、平均値は102.5時間でした。 総じて管理職、特に教頭については、依然として時間外労働を抑制すべき状態が継続していると考えています。一方、教諭等につきましては、時間外労働の総量は多くないものの、一部の教諭等において長時間労働の実態があり、業務の偏りを解決することが課題であると考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。多くの数字を読み上げていただきましたので、わかりにくいものとなってしまいましたが、これらの数字を一覧表にまとめてグラフ化いたしますと、長時間労働の実態と異常さがより明確になります。箕面市では、子どもステップアップ調査を実施しておりますので、同じ要領で現状把握と分析を行い、対策を講じていただきたいと思います。そうすれば、子どもステップアップ調査同様に必ず結果が出てくるはずであります。 そして、先ほどの答弁で明らかになったことは、1点目が、時間外労働は減少しておらず、増加していること、2点目は、教頭の時間外労働が相変わらず突出をしていること、しかも、年間の時間外労働の平均値が小・中学校ともに1,000時間を超過し、時間外労働の最も多い教頭では1,700時間にも及んでいること、3点目は、過労死のリスクが高まるとされる月平均80時間以上の時間外労働を行っている教職員が校長で2割程度、教頭では7割程度、教諭で1割程度も存在をしていること、そして、この3点以外にも数多くありました。これらの現状は、看過できないゆゆしき問題であります。 平成25年6月と平成26年4月に新たな制度を導入して、時間外労働削減の取り組みを行ったにもかかわらず、なぜ減少をしていないのでしょうか。 そこで、2点目として、平成26年度以降の時間外労働削減の取り組み成果と課題について、教育委員会としての率直な見解をお聞かせ願います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 時間外労働時間削減の取り組み成果と課題についてご答弁いたします。 まず、取り組みとしては、学校内外の行事日程や教職員のスケジュール、通知文書等を共有化し、煩雑な事務を省力化する情報システム、校務シェアボードを導入し、校務の効率化や事務改善を進めるとともに、教頭への業務の集中について改善を図るため、学校事務職の役割と担うべき業務の整理を行い、学校事務職員の標準的な職務内容の見直しを行いました。 学校においては、教諭等が授業準備などを丁寧に行うため、個人の判断で時間外労働を行ってしまいがちですが、キャップをはめて長時間労働を抑制することも求められます。 ことしの1月から、遅くとも午後7時までに全員退校する全校一斉退校日を各校で週1回、曜日を決めて設定し、おおむね水曜日に実施しています。現時点で完全に徹底するには至っていませんが、各校の施錠の時刻の記録を教育委員会で把握して、学校に示すことによって改善を進めています。 また、教育委員会の学校関係部署においても、現在、毎週水曜日をノー残業デーと定めて、その徹底に努めており、午後6時30分を過ぎれば、教育委員会から学校に対する連絡は一切行わない。また、誰も残らないので、学校から教育委員会の事務室に電話連絡があっても、電話をとる者がいないという状況をあえてつくっています。もちろん緊急連絡は携帯電話に入りますが、このような体制をとることで、時間外労働の縮減について教育委員会自身が真摯に取り組む姿勢を学校にも示しているところです。 また、中学校の部活動については、クラブごとに毎週土日のいずれか1日を部活動休養日に設定し、学校の内外に明確にする取り組みを試行実施しています。 管理職に対しては、時間外勤務の集計結果について周知するとともに、今年度は9月の校長経営会議において、市の保健師が講師となり、長時間労働が健康に及ぼす影響について講演を行ったほか、先日は国の業務改善アドバイザーを講師に招いて、学校の働き方改革について研修を行ったところであり、多くの校長、教頭が参加しました。 これらさまざまな取り組みの成果としては、管理職を含めて全ての職員に勤務時間管理の大切さや時間外労働縮減の取り組みの必要性について周知でき、学校現場全体で時間外勤務削減についての危機意識を高めることができました。 その結果、小学校の教諭においては、月平均時間外年間360時間超過者の割合が少しずつ減っており、月平均80時間超過者をなくすこともできました。 課題としては管理職、特に教頭の時間外が大変多い状況となっており、以前と比べて少し減少したものの、過労死ラインの目安となる80時間を超えており、大変深刻な状況にあると認識しており、全校一斉退校日における退校の徹底など、現在行っている対応をさらに徹底する必要があると考えています。 また、中学校のクラブ活動においては、試合が日曜日に実施されると、必然的に土曜日もクラブを実施することになることから、運動部の試合が集中している7月と9月は土日の活動率が高くなり、休養日の実施が困難な状況が発生しています。 他市町村の学校のクラブが、日曜日の試合に向けて土曜日も練習している中、本市のクラブだけが休養しにくい、したくない、練習して試合に勝ちたいという気持ちも心情としては理解できる部分もありますが、ここはやはり教職員の時間外勤務削減だけでなく、子どもたちの休養もしっかりとって、クラブ活動を続けていくためにも、部活動休養日の徹底を進めつつ、近隣市町にも呼びかけてまいりたいと考えています。 また、今、申し上げましたように、本市独自の取り組みだけでは難しい面もありますので、本市から大阪府に対し、府内統一で土日のいずれかをノークラブデーに設定するようにすること、また、国及び府から中学校体育連盟に試合を土曜日に設定するよう要請いただくように働きかけを行っているところです。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。 いろいろな取り組みをされてきたとの答弁でしたが、客観的なデータでは成果は出ていないのであります。 大切なことは、現場の声を聞いて、一緒に対応策を講じることではないでしょうか。それでも成果が出ないのなら、有識者会議を設置して、改善策を検討されてはいかがでしょうか。今後、教育委員会会議でしっかりと議論をしていただきますようお願いを申し上げておきます。 次に、3点目として、時間外労働のあるべき姿と今後の取り組みについてお伺いいたします。時間外労働のあるべき姿は、民間企業に適用される労働基準法の時間外労働の限度に関する基準に準拠すべきであり、具体的には1カ月45時間、1年360時間以内をめざすべきであります。 教職員の働き方改革を議論している中央教育審議会の特別部会は、長時間労働を解消するために、勤務時間に上限を設けることなどを盛り込んだ中間報告をまとめ、文部科学省は来年度にも数値目標を示すようであります。 しかし、長時間労働解消に向けた負担軽減の具体策とその実効が伴わなければ、数値目標は絵に描いた餅となり、何も改善をしないのであります。法制度の整備や大きな業務見直しには時間を要しますが、すぐにできること、教育委員会としてやらなければならないことは多くあるはずです。 課題の先送りや他力本願、精神論や机上論だけでは解決をしないのであります。長時間労働を解消するという目的を達成するためには、今、できることを直ちに行うという意識を教育委員会と教育センターと学校現場の教職員が共有をし、そのことを実行することに尽きるのであります。 そこで、教育委員会としての時間外労働のあるべき姿と今後の取り組みをお聞かせ願います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 教育委員会としての時間外労働のあるべき姿と今後の取り組みについてご答弁いたします。 時間外労働については、教員が疲労や心理的負担を過度に蓄積して、心身の健康を損なうことのないよう、議員ご指摘のとおり、厚生労働省が示している時間外労働の限度に関する基準である一月当たり45時間、年間360時間以内に抑えるべきであると考えています。 現在、学校力向上パイロット校において、研究部長、生徒指導部長、教務部長、事務部長をミドルリーダーに位置づけ、学校全体の連携・調整・情報共有を図る役割を担わせるなど、学校が、組織的な対応ができるよう見直しを行っており、これにより、管理職業務を分散させ、管理職及び教員の負担軽減も図っていきたいと考えているところです。 教諭等の時間外勤務の理由の多くを占める授業準備については、「箕面の授業の基本」に代表されるような手引書やマニュアル、教材などの整備を行うことで労力の削減を図るとともに、初任者指導教員、教育専門員、研究部長による指導で力量をアップさせることにより、授業準備に係る時間外を減らしてまいります。 また、今後、教職員1人1台のタブレット端末の導入により、成績処理に係る時間を削減するとともに、今後は教材のデジタル化により各教員が教材を毎年つくることによる不効率を縮小していきたいと考えています。 中学校教諭において、時間外勤務理由の多くを占める部活動については、土日のいずれかを部活動休養日とすることの徹底を図るとともに、現在も実施している部活動支援員制度をさらに充実させてまいります。 先ほどご答弁いたしましたとおり、部活動休養日の徹底に向けた環境整備について、国及び大阪府に対して要望をしているとともに、今月13日に開催された総理大臣が主催する教育再生実行会議においても、スポーツ庁が作成するガイドラインにおいて、休養日の明確な基準が示されることが、生徒のバランスのとれた健全な育成のために必要であることを倉田市長が提言されたところです。 また、教育委員会から発出する通知や調査を精選して数を減らしたり、簡素化したりすることで、教職員の事務負担を軽減できないかについてもあわせて検討を行っているところです。 なお、先ほど私がご説明いたしました数字に一部誤りがございましたので、修正をさせていただきます。 二石議員さんの1点目のご質問におきまして、中学校につきましては、校長について平成26年度の平均値が535.2時間で最大値が975.6時間が正確な数字となりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。 首相官邸で開催された教育再生実行会議で、倉田市長が提言されたことはすばらしいことであります。しかし、首相官邸ではなくて、箕面市教育委員会で議論をすべきこと、箕面市教育委員会として取り組むことはたくさんあると思います。 答弁では、教育委員会から出す通知や調査を精選して数を減らしたり、簡素化したりすることで、教職員の事務負担を軽減できないかなどを検討すると言われましたが、実行して成果を出していただかなければならないものでありますので、しっかりと取り組んでいただきますようお願いを申し上げておきます。 次に、4点目として、生産性向上と人づくりと働き方改革の推進についてお伺いをいたします。 文部科学省は、本年8月に学校における働き方改革に係る緊急提言を発表いたしました。 緊急提言は3項目で、1点目として校長及び教育委員会は、学校において勤務時間を意識した働き方を進めること。2点目として、全ての教育関係者が学校、教育、教職員の業務改善の取り組みを強く推進していくこと。3点目として、国として持続可能な勤務環境整備のための支援を充実させることとなっています。 これらは、緊急提言の言葉のとおり、長時間労働を解消するための緊急的な処方箋であります。箕面市としてなすべきことは、教職員の無制限、無定量勤務の意識から限られた時間の中で最大限の効果を上げる意識へと転換もすることと、教育委員会と教育センターと学校現場の教職員が一丸となって対策を講じて実行をすることであり、そのためには、まず教育委員会が学校現場に足を運んで、教職員の声を聞くことが必要ではないでしょうか。 ここ最近、神戸製鋼、日産、東レなど、日本の大企業でデータ改ざんなどの不正が発覚をし、社会問題化しています。不正に至った根本には、経営トップが現場実態を把握していない、現場の声が経営層に反映されていない組織体質があると思っています。箕面市の教育現場も同様の組織体制に陥っているのではないでしょうか。 そこで、教育委員会は文部科学省の緊急提言を受けて、どのような対応をしてこられたのか、緊急提言への取り組みをお聞かせ願います。 それから、文部科学省の緊急提言は、あくまでも業務の効率化策であり、真の生産性向上ではないと考えています。真の生産性向上とは付加価値の向上であり、一定の資源のインプットからどれだけ多くの付加価値というアウトプットを生み出すかというものですので、めざすべきは効率化で得られる結果よりも効果でなければならないのであります。 このことを学校教育に置きかえますと、価値基準は子どもの学力と道徳と体力であり、それを伸ばすことが付加価値の向上となるのですから、限られた時間の中で付加価値を向上させる取り組みをどのように行っていくのかが求められているのであります。そのために、中央教育審議会の特別部会は、児童生徒の登下校の見守りや給食費、教材費の徴収・管理などの業務を学校以外が担うなど、14項目の役割分担を示したはずであります。 教育委員会はこれまで学校現場の生産性向上をめざして、業務の効率化策や英語教育など新しいメニューを次々と導入してきたことは評価できるのですが、真の付加価値向上の担い手である教職員の業務の棚卸しをせずに、上へ上へと積み上げてきたことが、時間外労働の増加という事象にあらわれているのではないでしょうか。 教育委員会は方針を掲げて、処方箋をつくり上げて、学校現場におろすことだけが仕事ではなくて、学校現場の教職員に意図を伝え、考え方を共有して成果を出すために、一緒に課題を克服していくことも大切な仕事のはずであります。 例えば12月議会の補正予算で事業化された教育ICT環境整備事業、いわゆる全市立小学校の4年生から6年生の児童にタブレットを1人1台ずつ配備して、授業で活用する事業については、新聞報道で初めて知ったという教職員がいるのであります。このことは、プレス発表の前後を問わず、教職員は知っているのが当然なのですが、教職員への適宜適切な情報提供や丁寧な説明がなされていないから、このような事象が発生するのではないでしょうか。 制度の変更や新たな取り組みを行うときには、新たな業務が発生するのは当然なことです。だからこそ、それに見合う業務の廃止や効率化や人の手だてを行わなければならないのであります。教育委員会においては、それらが欠如しているから、学校現場はオーバーワークとなり、学校現場の教職員に疲弊感が漂い、教育委員会の取り組みが評価されないという結末に至っていると思っているのでありますが、教育委員会の率直な見解と今後の対応をお聞かせ願います。
○議長(内海辰郷君)
子ども未来創造局長 千葉亜紀子君
◎
子ども未来創造局長(千葉亜紀子君) 文部科学省の緊急提言への取り組み及び学校現場の疲弊感と取り組みの評価についての見解と対応についてご答弁いたします。 本市においては、さきに述べましたように、校長経営会議における講演や、国の業務改善アドバイザーを講師に招いて学校の働き方改革について研修を行い、教員の働き方改革について、すぐできることは直ちにやるという意識を共有しました。 働き方改革には、行事や会議など各校で当たり前のように行われてきた仕事を見直していく必要もあり、教育委員会が学校と一体となって、こうした改革を支援していきたいと考えています。 なお、緊急提言は、中央教育審議会が文部科学省から諮問を受け、特別部会において議論を行った結果を取りまとめ、平成29年8月に文部科学大臣に提言されたものであり、ここでの議論を踏まえ、文部科学省でも公立学校の教員の長時間労働を緩和するための施策が検討されているところで、本市においても今後これらの動向を注視していきます。 また、新たな取り組みを行うときに、丁寧な説明や業務の効率化、人の手だてがないため、学校現場の教職員に疲弊感が漂い、教育委員会の取り組みが評価されないとのご指摘についてですが、教育委員会としては、新たな取り組みを行う際には、例えばICT環境整備については、モデル校で1年を通して実証実験を行い、その結果を各校の情報教育担当者が集まる部会において共有し、各校に伝えてもらうなど、時間をかけて情報共有を行い、慎重な検討を重ねて実施に至っており、常に現場への適切な情報提供と丁寧な説明に努めています。 また、人の手だてについても、英語教育の推進に当たっては、ALT(外国語指導助手)や英語教育支援員を、ICT環境整備に当たっては、ICT支援員を配置するなど、市費により必要に応じた人材を投入し、教員の負担を軽減しています。 業務の効率化については、これまでにも校務シェアボードの導入や学校力向上パイロット校の取り組みなどを通じて業務改善、組織の見直しなどを行っており、今後は新たに導入されるタブレット端末などを活用して、さらに改善を図っていきたいと考えています。 また、ご指摘の付加価値の向上についてですが、学校教育における価値基準が子どもの学力と道徳と体力であることはご指摘のとおりであり、それを伸ばすためには、やはり教職員の意欲を生かせる組織づくりも必要であると考えます。 私どもが学校力向上パイロット校の取り組みにおいて、研究部長の役割に重きを置いている理由もそこにありまして、研究部長が事業研究の核となり、学校全体の事業力、指導力の向上を推進しています。 また、管理職のリーダーシップのもとに教職員がそれぞれの役割を自覚し、意思決定のプロセスを明瞭にし、効率的で機動性に富んだ学校運営を推進していくことが、パイロット校においてめざすところであり、このような組織であって初めて教員の個々の努力を生かす学校運営が可能であると考えます。 働き方改革を実践するに当たっては、このような組織づくりを推進しつつ、スクラップ・アンド・ビルドの考え方を用い、過去に行っていた事業であっても優先順位をつけて取捨選択していくことも必要であると考えます。 今後も新たな施策を行う際には、現場へ適切に情報提供を行い、ともに議論や検証を重ねた上で、遂行に当たっての負担軽減策も講じた上で実施していきたいと考えています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。 学校における働き方改革に係る緊急提言につきましては、文部科学省の動向を注視するのではなくて、当事者意識を持ってどうすべきかを主体的に考えて行動することが必要であります。また、課題の先送りや他力本願体質から自己解決体質へと改めていかなければならないと思うのであります。 そして、答弁では、これもやりました、あれもやりましたとの言葉がたくさんありましたが、反省すべきことはないのでしょうか。過去の功罪を謙虚に振り返り、これからどうしていくのかを真摯に考えていただきますようお願いを申し上げまして、大綱1項目めの質問を終わります。 次に、大綱2項目めとして、市役所職員の働き方改革について、3点にわたりお伺いをいたします。 まず1点目として、時間外労働の過去推移と現状についてお伺いいたします。 市役所職員の時間外労働については、教職員ほど多いものではありませんが、決して評価できるものでもありません。市役所職員も教職員も同じ地方公務員ですので、双方の長時間労働の解消につなげていくために、教職員と同様の質問をいたしたいと思います。 そこで、市役所職員の平成26年度と平成28年度の時間外労働の平均値と最大値、年間360時間超過者の割合と平均値、過労死リスクが高まるとされる月平均80時間超過者の割合と平均値について、普通会計ベースで部長、副部長、課長、参事、一般職の役職別に時間外の労働時間をお示し願います。
○議長(内海辰郷君) 総務部長 宇治野清隆君
◎総務部長(宇治野清隆君) 時間外労働の過去推移と現状についてご答弁いたします。 普通会計ベースでの時間外労働の対象職員は、平成26年度末時点で871人、平成28年度末時点で923人ですが、そのうち部長、副部長級の時間外労働の平均値と最大値ですが、平成26年度の年間平均値は124時間、最大値が635時間、平成28年度の年間平均値は70時間、最大値が395時間、360時間超過者は、平成26年度は9.4%で平均値が500時間、平成28年度が4%で平均値は395時間、そして、月平均80時間超過者は、平成26年度、28年度ともゼロとなっています。 次に、課・室長級の時間外労働の平均値と最大値ですが、平成26年度の年間平均値は244時間、最大値が1,210時間、平成28年度の年間平均値は213時間、最大値が916時間、360時間超過者は、平成26年度が25.6%で平均値は653時間、平成28年度が20.6%で平均値は511時間、そして、月平均80時間超過者は、平成26年度は4.4%で平均値は1,099時間、平成28年度はゼロとなっています。 次に、参事級の時間外労働の平均値と最大値ですが、平成26年度の年間平均値は190時間、最大値が891時間、平成28年度の年間平均値は193時間、最大値が1,049時間、360時間超過者は平成26年度が16.5%で平均値は544時間、平成28年度が15.7%で平均値は537時間、そして、月平均80時間超過者は、平成26年度がゼロ、平成28年度は1人で、年間1,049時間となっています。 最後に、一般職の時間外労働の平均値と最大値ですが、平成26年度の年間平均値は160時間、最大値が957時間、平成28年度の年間平均値は165時間、最大値が940時間、360時間超過者は、平成26年度は11%で平均値が551時間、平成28年度が10.8%で平均値は546時間、そして、月平均80時間超過者は、平成26年度、平成28年度のいずれもゼロとなっています。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。 先ほどの教職員の時間外労働の数値とは大きな乖離があるところでございます。 次に、2点目として、時間外労働削減の取り組み成果と課題についてお伺いをいたします。 先ほどの答弁で明らかになったことは、1点目として時間外労働は減少傾向にあること、2点目としては、時間外労働の多い順に役職位で並べると、最も多いのは課長・室長級で、年間平均213時間、次に参事級、一般職と続き、最も少ないのは部長、副部長級で年間平均70時間であること。3点目としては、年間360時間超過者が課長・室長級では20.6%にも及んでいること。そして、4点目としては、年間900時間を超える職員が部長、副部長級を除いた職位で全て存在をしていることであります。 そこで、これまでの時間外労働削減の取り組み成果と課題、そして、課長・室長級と参事級職員の長時間労働解消に向けた取り組みをお聞かせ願います。
○議長(内海辰郷君) 総務部長 宇治野清隆君
◎総務部長(宇治野清隆君) 時間外労働削減の取り組み成果と課題についてご答弁いたします。 時間外労働削減のこれまでの取り組みにつきましては、平成25年10月に副市長を座長とする箕面市時間外勤務抑制対策会議を設置し、職員の時間外労働の現況把握、さまざまな抑制対策の実施を進めてきたところです。具体的には、平成26年11月に時間外勤務管理シートによる見える化、市独自の制度として、週休日勤務と時間年休を組み合わせて振りかえを取得できる振替制度の弾力運用、時差勤務制度の運用の弾力化、ノー残業デーの課・室ごとの設定、早朝出勤制度の試行実施といった対策を導入し、平成27年1月には、ノー残業デーにおけるM-Netパソコンの強制シャットダウン対策を導入しました。 平成28年7月からは新たな抑制対策として、時差勤務制度に利用強化月間を設定し、7月から8月の期間中に4日の利用を義務づける制度の導入に加え、課・室内で時間外勤務が偏在している職員の所属長に対し、上半期が終了した時点で警告書を交付し、下半期で状況の改善が見られない場合は、当該職員を部局外へ異動させる方針としました。 国による働き方改革推進の議論が進み、長時間労働是正への国民の関心が高まる中、これら諸施策の取り組みにより、職員の時間外労働削減に対する意識も変わりつつあります。 これまで実施してきた対策と相まって、普通会計ベースで平成26年度は年間360時間超過者が165人であったのに対し、平成28年度には44人減少し121人となるなど、一定の成果があらわれているものと認識しています。 一方で、年間360時間超過者が全体の1割を超え、その平均が500時間を超える状況は課題であると認識しており、とりわけ議員ご指摘のとおり、管理監督職である課・室長級、参事級職員の時間外労働は依然として多く、年間360時間超過者の割合が他の職階の職員と比べても高い状況となっています。 現場の中心となる管理監督職が適正な働き方を行うことで活気ある職場が生まれ、これが労働意欲や生産性の向上にもつながることから、上司である部長、副部長は、常日ごろから課・室長と緊密なコミュニケーションを図り、無駄な業務、過剰なサービス、悪しき慣行等がないか、いま一度業務全体を再点検し、あわせて業務の偏りの是正と人員配置の適正化を進めるなど、今後、組織マネジメントをさらに推進することにより、課・室長級、参事級の時間外労働の削減に努めてまいります。 以上でございます。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。 課長・室長級と参事級職員の長時間労働解消に向けて、これから重点的に取り組んでいただきますようお願いを申し上げておきます。 次に、3点目として、時間外労働のあるべき姿と今後の取り組みについてお伺いをいたします。 時間外労働のあるべき姿は、先ほど教職員のときにも申し上げましたが、民間企業に適用される労働基準法の時間外労働の限度に関する基準に準拠すべきであり、具体的には1カ月45時間、1年360時間以内とすべきであります。 しかし、本年9月議会の総務常任委員会の答弁では、年間上限を720時間に設定し、今年度から第1四半期は180時間以上、第2四半期は360時間以上、第3四半期は540時間以上を超えた職員の所属長に対して、四半期ごとに警告を行い、業務の効率化、業務分担の見直し等、所属長としてのマネジメントを求める対策を新たに導入したとのことでした。 政府は、来年の通常国会で時間外労働の上限規制や有給休暇取得を企業に義務づける働き方改革関連法案の審議を始めるようでありますが、箕面市役所がめざすべき時間外労働の年間上限は360時間であると考えます。 言うまでもなく、組織の原動力は人でありますので、職員一人一人がいきいきと働け、活力に満ちた箕面市役所をつくり上げていかなければならないと思うのであります。そのために、市役所も人づくりと生産性を向上させるための取り組みを行い、働き方改革を実行していくことが必要不可欠ですが、職員の時間外労働のあるべき姿と今後の取り組みをお聞かせ願います。
○議長(内海辰郷君) 総務部長 宇治野清隆君
◎総務部長(宇治野清隆君) 時間外労働のあるべき姿と今後の取り組みについてご答弁いたします。 まず、箕面市としての時間外労働のあるべき姿についてですが、さきに申し上げたとおり、適正な働き方は極めて重要であると認識しています。 議員ご指摘のとおり、労働基準法においては、時間外労働の限度の基準が月45時間以内、年間360時間以内とされており、本市も原則年間360時間以内という認識を変えるものではありません。しかし、現在の労働基準法には上限の規定がないことから、この間の国における働き方改革の論議や働き方改革実行計画で示された年間720時間を一つの上限として目安にする対策を平成29年度から導入したものです。 この認識のもと、今後の時間外労働削減の取り組みといたしまして、従来の対策を引き続き強く推進していくことはもちろんのこと、職場や業務の状況を俯瞰的に把握できる管理監督職によるマネジメントの強化に加え、職場や業務の現況を部長、副部長と共有し、部局内での人員配置の見直し、課・室における業務分担の見直しや業務そのものの見直しを進め、さらなる時間外労働の削減に努めていきます。 総務部においては、これらの状況を踏まえつつ、時間外勤務が突出している課・室長に対してヒアリングを行い、時間外勤務抑制対策会議で対策の検討を進めるなど、各部局におけるマネジメントをバックアップする対策をあわせて進めていきます。 一方で、働き方改革を進めるに当たり、職員個々の意識改革、スキルアップも重要な要素と捉え、職員に対してはこれまでタイムマネジメント研修、事業のスクラップ研修、業務マニュアル作成研修など、時間の管理や業務の効率化を学ぶ研修を各種実施しているところであり、今後も職員が働き方改革への意識を高め、実際のメソッドを学ぶことができる研修の充実強化に努めてまいります。 職員全てが生きがいを持って、その能力を最大限に発揮できる組織をつくることが必要であり、その組織を動かすのは、言うまでもなく人です。時間外労働の削減を含め、働き方改革を進めることで、職員が明るく元気に働くことができる職場環境をつくることで、市役所が活性化し、ひいては質の高い市民サービスにつながると考えています。 やれることは全てやる、その強い決意を持って、時間外労働の削減策を進めてまいります。 以上、ご答弁といたします。
○議長(内海辰郷君) 15番 二石博昭君
◆15番(二石博昭君) ありがとうございました。 今回は、三六協定には触れませんでしたが、いまだに三六協定の更新はなされていないとのことであります。いつまでも先送りせずに、労使が真摯に向き合って議論を深めて、協定締結者が実態に見合ったものとなるようお願いを申し上げておきます。 そして、時間外労働の削減については、人事室が必死に取り組んでも、この本会議場に出席をされている理事者の皆さんがそれぞれの職場で本気になって取り組んでいただかなければ、結果は出ないのであります。 過去のサラリーマン川柳に「無理をさせ 無理をするなと 無理を言う」というのがありました。この本会議場に出席をされている理事者の皆さん、自分の職場を直視していただいて、時間外労働の削減に向けてしっかり取り組んでいただき、結果を出していただきますようお願い申し上げまして、一般質問を終わります。
○議長(内海辰郷君) 以上をもって一般質問を終わります。 以上をもって本日の日程は全て終了し、本第4回定例会に付議された事件、条例制定1件、条例改正7件、補正予算11件、報告承認1件、報告1件、諮問1件、一般質問17件、その他2件、合計41件は全て議了いたしました。 閉会に先立ち、市長から挨拶をいたしたい旨の申し出がありますので、これをお受けいたします。市長 倉田哲郎君
◎市長(倉田哲郎君) 閉会に先立ちまして、議長のお許しをいただき、謹んで一言御礼のご挨拶を申し上げます。 本定例会は、去る12月1日から本日まで実に22日間の長きにわたり、議員各位におかれましては本会議並びに各常任委員会において終始一貫慎重にご審議を賜り、本日ここに全日程を終了され、多数の重要議案につきまして可決、ご決定賜りましたことに対しまして、衷心より厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。 さて、ほどなく市役所は年末年始の休みに入りますが、消防、病院、水道、環境クリーンセンターなどなど、年末年始も変わりなく市民生活を最前線で支え続けるセクションもございます。私からはくれぐれも健康と安全に留意をして年末年始の業務に精励するよう伝えますが、議員の皆様方におかれましても、ぜひこうした職員を見かけましたら激励のお声をおかけくださいますようお願いを申し上げます。 最後になりましたが、ことしも余すところわずかとなりました。改めましてことし1年間に頂戴いたしました格別のご厚情に深く感謝を申し上げますとともに、議員の皆様方におかれましてはくれぐれもご自愛をいただき、来年が皆様にとりまして、幸多い年となりますよう心からご祈念を申し上げまして、閉会に当たりましてのご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(内海辰郷君) 閉会に当たりまして、一言お礼を申し上げます。 議員各位におかれましては、去る12月1日に開会して以来、本日まで22日間にわたり、本会議あるいは委員会において、それぞれ重要案件を終始慎重かつ熱心にご審議いただき、また、議会運営に多大のご協力を賜りまして、本日ここに全ての案件を議了し、無事、閉会できますことに対しまして、衷心より厚くお礼を申し上げる次第であります。 本日の定例会終了後も、あす、あさってとボートレース住之江で、本市主催のSG第32回グランプリが開催されます。また、週明けには議会改革検討会議や議会だより編集委員会が予定されており、最後まで公務にご精励賜りますようよろしくお願い申し上げます。 さて、寒さも日増しに厳しくなり、ことしも残すところあと9日間、何かと慌ただしい年の瀬も押し迫ってまいりました。議員各位におかれましては、ご家族ともどもご健勝にて新春を迎えられますよう心から祈念いたしまして、甚だ簡単ではございますが、閉会に当たりましての私のお礼のご挨拶といたします。 これをもちまして、平成29年第4回箕面市議会定例会を閉会いたします。どうもありがとうございました。 (午後4時27分 閉会)----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。 箕面市議会議長 内海辰郷 箕面市議会議員 中嶋三四郎 箕面市議会議員 二石博昭...