八尾市議会 2010-12-06
平成22年12月定例会本会議-12月06日-02号
平成22年12月定例会本会議-12月06日-02号平成22年12月定例会本会議
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│ 12月6日 八尾市議会定例会(第2日)会議録 │
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〇議事日程第2号
平成22年12月6日(月)午前10時開議
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│日 程│事 件 番 号│ 件 名 │
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│ │ │会議録署名議員指名の件 │
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│第 1│認定第1号 │平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第2号 │平成21年度八尾市
国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第3号 │平成21年度八尾市
公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第4号 │平成21年度八尾市
老人保健事業特別会計歳入歳出決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第5号 │平成21年度八尾市財産区
特別会計歳入歳出決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第6号 │平成21年度八尾市
介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第7号 │平成21年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定の件│
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第8号 │平成21年度八尾市
病院事業会計決算認定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │認定第9号 │平成21年度八尾市
水道事業会計決算認定の件 │
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│ │ │決算審査特別委員長報告 │
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│第 2│議案第80号 │損害賠償に関する和解専決処分承認の件 │
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│第 3│議案第81
号 │大阪広域水道企業団を組織する市町村数の増加及びこれに伴う大阪広域│
│ │ │水道企業団規約の変更に関する協議の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第82
号 │中河内地域広域行政推進協議会の廃止に関する協議の件 │
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│第 4│議案第88号 │八尾市一般職の任期付職員の採用に関する条例制定の件 │
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│第 5│議案第83号 │八尾市事務分掌条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第84号 │八尾市職員の勤務時間等に関する条例等の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第85号 │八尾市職員の育児休業等に関する条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第86号 │八尾市職員の退職手当に関する条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第87号 │八尾市
生活援護資金貸付基金条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第89号 │八尾市債権管理条例制定の件 │
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│第 6│議案第90号 │平成22年度八尾市一般会計第5号補正予算の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第91号 │平成22年度八尾市
公共下水道事業特別会計第2号補正予算の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第92号 │平成22年度八尾市水道事業会計第2号補正予算の件 │
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│第 7│議案第93
号 │八尾市立桂老人福祉センターの指定管理者指定の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第94
号 │八尾市立安中老人福祉センターの指定管理者指定の件 │
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│第 8│選第13
号 │大和川右岸水防事務組合議会議員選挙の件(その1) │
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│第 9│選第14
号 │大和川右岸水防事務組合議会議員選挙の件(その2) │
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│第10
│ │一般質問 │
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〇本日の会議に付した事件
1.日程第1から日程第10まで。
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〇出席者氏名
出席議員(31人)
1 番 議 員 西 田 尚 美
2 番 議 員 花 村 茂 男
3 番 議 員 永 田 善 久
4 番 議 員 岡 田 広 一
5 番 議 員 末 光 道 正
6 番 議 員 竹 田 孝 吏
7 番 議 員 浜 田 澄 子
8 番 議 員 大 野 義 信
9 番 議 員 内 藤 耕 一
10 番 議 員 田 中 裕 子
11 番 議 員 益 田 愛 幸
12 番 議 員 柏 木 順 子
13 番 議 員 村 松 広 昭
14 番 議 員 吉 村 晴 之
15 番 議 員 谷 沢 千 賀 子
16 番 議 員 越 智 妙 子
17 番 議 員 杉 本 春 夫
18 番 議 員 井 上 依 彦
19 番 議 員 大 松 桂 右
20 番 議 員 田 中 久 夫
21 番 議 員 西 川 訓 史
23 番 議 員 重 松 恵 美 子
24 番 議 員 土 井 田 隆 行
25 番 議 員 長 野 昌 海
26 番 議 員 西 野 正 雄
27 番 議 員 小 林 貢
28 番 議 員 平 田 正 司
29 番 議 員 東 口 晃 治
30 番 議 員 伊 藤 輝 夫
31 番 議 員 垣 内 博 美
32 番 議 員 小 枝 洋 二
職務のため出席した市議会事務局職員(5人)
事務局長 永 田 敏 憲
次長 岩 本 慶 則
議事政策課長 山 原 孝 英
議事政策課長補佐 原 田 奈 緒 美
議事政策課長補佐 岩 井 直 人
説明のため出席した者(32人)
市長 田 中 誠 太
副市長 原 正 憲
副市長 山 本 裕 三
病院事業管理者 阪 口 明 善
水道事業管理者 野 村 孝 次
政策推進担当部長 光 久 恒 一
総務部長 田 中 清
人事担当部長 山 本 隆 一
財政部長 濱 野 進
人権文化ふれあい部長 武 田 善 孝
市民ふれあい担当部長 小 田 泰 造
健康福祉部長 門 田 勝 美
健康推進担当部長 村 元 義 和
こども未来部長 斉 藤 英 司
経済環境部長 角 柿 康 彦
建築都市部長 道 本 博
公共施設建設担当部長 辻 本 利 文
土木部長 根 木 幸 男
下水道担当部長 丸 山 元 祥
会計管理者 小 山 登
消防長 大 辻 良 知
市立病院長 佐 々 木 洋
市立病院事務局長 福 田 一 成
(教育委員会)
教育長 中 原 敏 博
教育次長兼学校教育部長 岡 村 進
教育推進担当部長 浦 上 弘 明
生涯学習部長 植 田 武 彦
(選挙管理委員会)
事務局長 林 雅 祥
(監 査)
監査委員 冨 永 峰 男
事務局長 今 仲 理 三 郎
(公平委員会)
事務局長 芦 田 雅 己
(農業委員会)
事務局長 白 石 哲 也
平成22年12月6日(月曜日)午前10時開議
○議長(長野昌海)
出席議員が定足数に達しておりますので、これより、本日の会議を開きます。
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△会議録署名議員指名の件
○議長(長野昌海)
それでは、まず、「会議録署名議員の指名」を行います。
本日の会議録署名議員に、11番益田議員、12番柏木議員の両議員を指名いたします。
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△認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」外8件一括
○議長(長野昌海)
次に、日程第1、認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」外8件を一括議題といたします。
これら9件は、去る9月定例会において、決算審査特別委員会に付託し、閉会中継続して審査を願っておりましたので、その結果について、決算審査特別委員長から報告願うことにいたします。
◆決算審査特別委員長(西川訓史) 〔登壇〕
ただいまから、決算審査特別委員会における付託案件審査の結果について御報告を申し上げます。
去る9月定例会本会議におきまして、当委員会に閉会中の継続審査として付託されました、認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」、認定第2号「平成21年度八尾市
国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」、認定第3号「平成21年度八尾市
公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定の件」、認定第4号「平成21年度八尾市
老人保健事業特別会計歳入歳出決算認定の件」、認定第5号「平成21年度八尾市財産区
特別会計歳入歳出決算認定の件」、認定第6号「平成21年度八尾市
介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」、認定第7号「平成21年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定の件」、認定第8号「平成21年度八尾市
病院事業会計決算認定の件」及び認定第9号「平成21年度八尾市
水道事業会計決算認定の件」の9案件につきましては、4日間にわたり委員会を開会し、執行部から詳細に決算概要の説明を求め、慎重に審査いたしました結果、いずれも認定を適当と認めたものであります。
なお、認定第1号につきましては、認定、不認定、それぞれの立場から討論があり、認定第2号、第3号、第6号、第7号及び第8号につきましては、不認定の立場から討論があり、起立採決の結果、起立多数により、認定を適当と認め、認定第9号につきましては、不認定の立場から討論があり、起立採決の結果、可否同数となり、委員長裁決により、認定を適当と認めたことを申し添えておきます。
以上で、
決算審査特別委員長報告を終わります。
○議長(長野昌海)
決算審査特別委員長の報告は終わりました。
それでは、これより、9件一括して、委員長報告に対する質疑を行います。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
質疑なしと認め、質疑を終結して、これより、議題となっております9件のうち、認定第4号及び第5号の2件について、一括して討論を行います。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
討論なしと認め、討論を終結して、これより採決いたします。
本2件、委員長報告どおり認定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、認定第4号及び第5号の2件は、いずれも認定されました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、認定第1号について討論を行います。
通告により、まず、杉本議員、討論願います。
◆17番議員(杉本春夫) 〔登壇〕(拍手)
おはようございます。認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」について、日本共産党を代表して、不認定の立場から討論を行います。
この間、国政レベルで、地域経済と住民福祉を壊す政策が強行されてきただけでなく、住民の福祉と暮らしを守るべき自治体がその機能を果たされなくなるという二重の政治悪が進行し、地方自治が危機に直面しています。
市民生活、地域経済は、倒産・廃業での失業、所得の減少などで、生活保護の受給者、国保料の滞納者の急増、就学援助を受ける家庭が30%近くになっているなど、深刻な市民生活の実態が広がっており、決算審査でもその実態を明らかにし、八尾市が住民の暮らし、福祉、教育を守るとりでとして、住民の福祉の機関としての役割を発揮し、暮らし、中小商工業を直接暖め、大阪・八尾経済を再生する、この立場で執行されてきたのか審査してきました。しかし、市民の暮らし、中小商工業者の願いには背を向け、人権・同和の名で市民を縛るという姿勢が明らかになり、以下の点で反対いたします。
第1に、行財政改革の名で暮らし、福祉、教育の切り捨てを進めてきたことです。
生活保護行政では、国基準では、ケースワーカー1人の担当が80人であるのに対し、169人となっていることです。高齢者スタッフでは173世帯を担当する。この実態は公的責任を果たせていません。
消防でも、職員は消防力の整備指針に対し96人も不足し、消防ポンプ車の乗車5人体制が守られず、同職員が消防・救急車の兼務が日常的になるなど、職員の増を求めましたが、明らかにしませんでした。
保育行政では、この間、3つの公立保育所に続き、亀井・久宝寺保育所が、保護者の反対にかかわらず民営化が強行されました。
さらに、平成21年度には、JR久宝寺駅前の認可保育園の運営に株式会社の参入を進めてきました。民営化による公的責任を投げ捨てるだけでなく、子どもの成長・発達を営利企業の利潤目的に利用する暴挙です。
深刻な待機児童の解消のためには、空き家で放置されている高安・亀井・久宝寺の園舎の活用こそ必要と求めましたが、その姿勢すらありません。
教育行政では、学校配当予算が毎年削られ、4年間で4分の3に減額、7年間では3分の2に減っています。子どもたちの教育に影響を及ぼしているのが現状です。
学校耐震化も府下で3番目におくれている状況、5年後には100%にと答弁されましたが、遅過ぎると指摘、前倒しを求めましたが、前向きな答弁はありませんでした。
また、公立保育所民営化と歩調を合わせ、平成21年度には幼稚園審議会と、
小・中学校適正規模等審議会が設置され、幼稚園や学校の統廃合の検討が始められました。これは、一人一人の行き届いた教育を実施することへの逆行です。教職員を増員して、少人数学級を推し進めることを求めましたが、これも前向きな答弁はありませんでした。
市営住宅については、21年度、大正住宅の3期工事を中止、
入居者募集用空き家住宅改修も、募集可能な96戸のうち、入居したのが25戸だけ。市民の公営住宅増築を求める声に背き、市営住宅の縮小、売却まで計画していることです。
第2の理由は、公共事業をめぐる契約の不透明さと、莫大な予算をつぎ込んでの不要不急な開発事業を進めようとしていることです。
IT関連契約について、例えば、保守業務が必要であったのか、随意契約そのものにも疑義が残ります。予定価格が議会にも一切公開されず、適切であったのかも判断できない暗やみでの契約です。
今後、新たに16億円の税金が投入される予定のIT関連は、第2の公共事業とも言われるものであり密室契約では納得できません。
庁舎周辺整備事業では、商工会議所の新会館建設を最優先し、商工会議所に、これまでの2倍の土地を確保し、建設費用の3割は、市の施設が入ることによるとして、税金が補助金として投入されていることです。
施策を商工会議所にゆだねていくことは、市の責任放棄です。その結果、図書館は必要面積の半分、青少年センターは縮小、教育サポートセンター、
子育てネットワークセンターは、狭い八尾図書館跡に押し込めるという、市民犠牲の方向を打ち出したことです。
また、JR八尾駅周辺整備事業について、南北自由通路に10億円、それに伴う駅の移転として、橋上駅化に20億円の基本設計が執行されています。南北行き来とバリアフリー化を図ること、渋川踏切の拡張は一刻も早く実現することは重要なことです。
しかし、駅舎部分については、JRの5%負担が余りにも少な過ぎることは、市民の負担、借金をいかに減らすかの立場が余りにも不十分と指摘せざるを得ません。
第3は、人権・同和の名のもとに市民を縛り、市民生活への行政介入が行われていることです。平成21年度は、人権についての市民意識調査を実施し、障がい者、外国人、同和については八尾市人権協会に委託し、マル秘で送付、被差別意識調査を行いました。同和地区を特定し、同和行政を行う根拠となった同和の特別法は8年前に失効しているにもかかわらず、同和地区に居住されている満18歳以上の方々として、住所・氏名を特定して送付したことは、八尾市が新たな地域差別をつくるものであります。八尾市は、今なお、差別がある限り同和行政を続けるとして、終結宣言に背を向けていることです。
また、21年8月に、八尾市差別事象連絡・啓発検討会を設置し、児童・生徒や市民の何げない発言まで差別発言と規定し、差別事象として記録することまでしています。
まさに、市民の自由な発言を抑え、内心の自由まで侵す人権侵害まで行っていることです。
同和行政の終結、人権条例の廃止、人権協会への就労支援や人権相談、啓発事業などの委託をやめるべきです。
21年度決算は、IT関連では巨大グローバル企業がコンサルとなり、保育では、民営化と企業の進出、福祉と教育の削減、行政サービスの市場化を進めてきました。
市民の暮らし、中小企業業者を守るものでなく、大型開発、大企業を優先するものであります。
以上の理由により、認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」について、不認定の立場を表明いたします。
同僚議員の皆さんには、ぜひ御賛同をお願い申し上げ、不認定討論といたします。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、田中久夫議員、討論願います。
◆20番議員(田中久夫) 〔登壇〕(拍手)
認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」について、公明党、民主市民クラブ、新世やお及び自由民主党の4会派を代表いたしまして、本件決算に認定の立場から討論を行います。
平成21年度一般会計の決算状況は、歳入917億4053万4000円、歳出914億7124万2000円で、実質収支額は8204万7000円の黒字、単年度収支額についても1896万円の黒字となり、2年連続で黒字決算を計上しております。
しかしながら、歳入については、景気の悪化を受けて、市税においては、個人市民税が、対前年度、約3億4300万円、2.3%の減。法人市民税に関して言えば、対前年度比約7億6900万円、19.6%の大幅な減となり、市税全体では、対前年度約13億0673万円、3.2%の減となったところであり、地方交付税の振りかえ財源の臨時財政対策債の増があるものの、財政運営は非常に厳しい状況にあります。
一方、歳出については、義務的経費の人件費で減となっているものの、生活保護費などの扶助費や公債費の増、投資的経費の小中学校施設整備事業費や公園緑地整備事業費の増などを受けまして、結果的に黒字計上をしているものの、基金を取り崩して、辛うじて収支均衡を図った状況であります。
財政構造面では、財政構造の弾力性を測る経常収支比率は、平成19年度、99.8%、平成20年度、98.3%から、平成21年度、97.6%へと徐々に回復はしているものの、財政基盤の強弱を示す3カ年平均の財政力指数については、19年度以降、0.81と同率であり、財政構造が硬直化した状況はここ数年解消されていないものであります。
このことは、執行部も、行財政改革のもとで一定の成果を上げてきたからこそ悪化することなく推移していることを認めているところでありますが、一方で、厳しい財政状況を打破することができない状況であることも大変憂慮するところであります。
このような財政状況のもとで執行されました平成21年度一般会計歳入歳出決算について、決算審査特別委員会では、2日間にわたり、詳細にわたって審査を行ったわけであります。
我々は、決算審査に提出された資料をもとにして、その内容を吟味し、執行部に対して、法令上の瑕疵がなかったか、予算が効率的に執行されているか、また、その反省をもとに事業が進捗しているかを検証し、決算審査のあり方を踏まえて、大所高所の視点から議論を行ってまいりました。
その結果は、すべての業務において、効率的・効果的であるかと言えば、一定見直しの検討が必要な事業や、課題の残る事業などございましたが、不正な会計支出もなく、決算全体を総括する中においては、不認定とするほどの瑕疵や欠陥があったとは言えず、本決算につきましては認定を適当と認めるところであります。
しかしながら、平成21年度決算内容が幾ら黒字決算とはいえ、厳しい財政状況であることに変わりはありません。市税の落ち込みを見る中においては、歳出の抑制と歳入確保は喫緊の課題であり、行財政改革を続けていただくことはもちろんのこと、限られた中の予算執行において、市民にとっては、より効果があり、喜ばれる施策展開を行っていただきますとともに、メリハリのある施策展開に努められますよう、改めて強く求め、本件に認定の立場からの討論を終わります。
同僚議員の御賛同を賜りますことをお願い申し上げまして、本件認定の立場からの討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、末光議員、討論願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
認定第1号「平成21年度八尾市
一般会計歳入歳出決算認定の件」について、不認定の立場から討論を行います。
八尾市は、公民協働、行革アクションプログラム、人事評価システムを使った800事業民営化を進めています。
機械化、人減らし、賃下げ、民営化、非正規化、外注化で、労働者、住民の安全と生活を破壊することに絶対反対です。
第1に、職員研修を株式会社に外注化し、民営化、外注化の目的が、人件費を3分の1に減らすだけでなく、職員の意識を変えることだと言って行革を進めています。
人事評価システムは、労働者を競争、分断にたたき込み、団結を破壊して、9割をNPOとボランティア、非正規に置きかえるものです。
人事課の言う、人材育成とはマネジメントコントロールするだけの幹部を育て、昇格・昇給の対象にして、労働者を分断することです。
360万公務員首切りの公務員制度改悪そのものであり、反対です。
第2に、八尾市の5つの保育所が民営化され、府下最初の株式会社が経営する保育所が来年から発足します。これは、2011年上程、2013年実施の幼保一体化、子ども・子育て新システムの具体的始まりです。
保育所、幼稚園、30万公務員労働者の首を切り、360万公務員一たん全員解雇、道州制を開始するものであり、反対です。
私は、立ち上がった保育労働者とともに闘います。
第3に、八尾市のケースワーカー1人当たりの担当は169世帯で、基準とされている80世帯の2倍以上、府下トップです。大阪府からは改善勧告まで出されています。それを解消するためとして、高齢者世帯担当として、3年の任期付非正規職11名が採用されました。3年雇用スタッフの担当数は、何と173世帯です。正規労働者と同じ仕事をしている人たちを、3年たったからと首を切るというのですか。これも、360万公務員労働者の首切りです。
正規、非正規の現場労働者が、いつ過労死になってもおかしくない、過酷な労働を強い、保護を必要とする住民には十分な対応ができない、こんなことは許せません。
最後に、差別を使って労働者を分断し、住宅から住民を追い出し、更地にして資本家に差し出すために、応能応益家賃制度を公営住宅に導入したことがはっきりしました。
生活保護受給者にまで、200万円以上の架空請求をふっかけ、毎月1000円を分納させるとんでもない制度です。新自由主義、応能応益家賃制度の供託つぶし、団結破壊と徹底的に闘います。
八尾市は、平成17年から、人件費を4.6%削減する指標をはるかに超えて、8.6%に当たる208人を減らしました。正規職は2209人、非正規職は、合計946人で全体の30%、派遣切りで生き延びを図った資本家と同じことを八尾市はやっているのです。
大失業と戦争をとめることができるのは、すべてを生産している労働者の国際的団結です。連合や全労連の指導部を打ち破って、職場、地域に国鉄闘争全国運動を広げましょう。
八尾北医療センター明け渡しを許さず、八尾市800事業、丸ごと民営化反対の闘いを本格的に開始します。
八尾市に勤める労働者の皆さんに、ともに闘うことを訴えて、不認定討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第1号について採決いたします。
本件は、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第1号は認定されました。
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○議長(長野昌海)
次に、認定第2号について討論を行います。
通告により、大野議員、討論願います。
◆8番議員(大野義信) 〔登壇〕(拍手)
認定第2号「平成21年度八尾市
国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」につきまして、日本共産党を代表しまして、不認定の立場から討論を行います。
国民健康保険法は、その第1条で、この法律は国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって、社会保障及び国民健康保険の向上に寄与すると定めています。
しかし、今、社会保障の向上に寄与すると明記した、国民の命と健康を守るための制度が、手おくれによる多数の死亡者を生み出しているのです。背景には、個人の支払い能力を超えた高過ぎる保険料があり、保険料を払えない人や無保険の人が多数生み出され、国民皆保険の理念は危機に瀕しています。
その元凶は、84年には国保会計に占める国庫負担が48.9%であったものを、財政危機を口実に、07年には25%まで低下させてきた国の責任であります。八尾市の国保加入者の77%が所得200万円以下となっています。
当初、提案された予算案では、2段階以上の値上げとなり、40歳代、未成年の子ども2人の所得200万円4人家族では、それまで、国保料は36万円でしたが、42万円となり、国民年金34万円、国税・地方税合わせると80万円の支払いになること。今でも滞納世帯が急増し、収納率も、前年比マイナス2.91ポイントと悪化していること。その根本が、高過ぎる国保料にあることなどを上げ、我が党は値上げの予算に対して反対してきました。
値上げ案は据え置かれました。地方自治法第1条の2に述べられている、住民の福祉の増進を図ることを基本に、地方自治体の本旨から言えば当然のことです。
しかし、問題は解決したわけではありません。08年末に、15歳以下の児童には、無条件で保険証を交付するという法律が国会で全会一致で可決され、成立しました。全会一致で可決された背景には、資格証明書の問題についての認識の広がり、貧困と格差の拡大を、連帯と協働の力で是正させようという世論と運動の広がりがありました。
構造改革の中で、前政権は、滞納は自己責任として、国保証の取り上げを正当化してきましたが、子どもにまで自己責任を押しつける論理が破綻した何よりの証明ではないでしょうか。
我が党のたび重なる指摘、また、インフルエンザの発生もあり、1500を超す未更新世帯に、すべて保険証を郵送する措置がとられました。これは大きな前進面であります。
しかし、一方で、滞納を理由に278世帯には資格書を出しています。資格書で受診する場合、まず医療費の全額を支払い、後で申請すれば7割分が還付される仕組みです。しかし、保険料の滞納分を差し引かれるため、払った医療費はほとんど戻りません。医療費全額分を出さなければ受診できず、実質的な無保険状態です。
08年3月議会で低所得者減免を廃止しました。低所得者減免が廃止された影響は多大なものです。廃止までの減免件数は、07年、7030件、金額にして2億8000万円、廃止後、08年は1183件、金額で6100万円と減少し、さらに、09年では608件、1976万円と激減しています。特に障がい者、母子家庭、年金生活者に過酷な負担が押しつけられています。
低所得者減免の復活は住民の切実な願いです。それに対し、継続的な基準の適用ではなく、特別な理由がある者に対して減免を行うとのことですが、国保法第77条では、保険者は、条例または規約の定めるところにより、特別の理由のある者に対し保険料を減免し、または徴収を猶予することができるとし、国保法施行令の第1条2、世帯主またはその者と生計を一にする親族が病気にかかり、または負傷したことが特別の理由としています。
八尾市では特別の理由に、病気、負傷は含まれていません。この拡充は当然のことです。生活が著しく困難な場合の低所得者も、特別な理由として拡充することは当然です。
低所得者減免の実施を強く求めましたが、実施するという答弁はありませんでした。
以上の理由をもちまして、認定第2号「平成21年度八尾市
国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」につきまして、不認定とするものです。
同僚議員の皆様の御賛同をお願いいたしまして、討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、柏木議員、討論願います。
◆12番議員(柏木順子) 〔登壇〕(拍手)
認定第2号「平成21年度八尾市
国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」につきまして、自由民主党、公明党、新世やお及び民主市民クラブを代表いたしまして、認定の立場からの討論を行います。
国民健康保険制度は、国民が安心して医療を受けられるために創設された、国民皆保険制度の中核的役割を担っている制度でありますが、少子高齢化が進む中で、医療費が増加する一方、近年の経済情勢の悪化に伴い、保険料収入が伸び悩み、財政状況は年々厳しさを増し、保険者である市町村の国保運営は既に限界に差しかかっており、構造的な問題が浮き彫りになってきているところであります。
このような中、本市の21年度の決算状況を見ますと、一般会計からの繰入金は26億円を超えているにもかかわらず、単年度収支では3億7141万3000円の赤字、実質収支額も11億3231万6000円の赤字となっており、昨年度同様、非常に厳しい財政状況となっております。
事務事業及び予算執行の公正性や適正性などを中心に、幅広くさまざまな角度から審査を行い、問題点を指摘し、厳しい意見を述べ、改善を求めた項目もありましたが、これらは、決算を不認定とするほどの重大な瑕疵ではなく、事業全体としては、一定評価できるものであると認識しているところであります。
また、昨今の社会経済情勢をかんがみ、市民の生活が最優先であるとの判断から、市長が、保険料を据え置くという英断をされたことについても評価をさせていただき、本決算については認定を適当と判断するものであります。
なお、保険料納付案内コールセンターの開設等、滞納対策に努めているとのことですが、不納欠損額は、前年度に比べ55.2%増の4億8156万円、収納率も滞納繰越分は前年度に比べ6.6ポイント良化しているものの、現年度分も含めた収納率全体では2.6ポイント減の65.3%となっており、制度の健全な運営の確保及び負担の公平性の観点から、さらなる保険料収入の確保に向けて取り組んでいただくことを強く要望するものであります。
さきにも述べましたように、今の国民健康保険事業、特に、財政という観点から見ますと、まさに五里霧中であるとの認識をいたしておりますが、市長以下執行部におかれましては、相互扶助という理念のもと、持続的な社会保障制度の構築と、市民がより健康で安らぎのある生活を営み、生涯にわたって安心して暮らせるよう、鋭意努力をしていただき、安定した国民健康保険事業の展開をお願い申し上げておきます。
同僚議員の御賛同をお願い申し上げまして、認定の立場からの討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第2号について採決いたします。
本件も、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第2号は認定されました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、認定第3号について討論を行います。
通告により、内藤議員、討論願います。
◆9番議員(内藤耕一) 〔登壇〕(拍手)
認定第3号「平成21年度八尾市
公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定の件」について、日本共産党を代表し、不認定の立場から討論を行います。
まず、この間、債権の借りかえを行われていますが、その際、国は、自治体に対し3つの条件をつけていました。
地方債発行に対する国の保証をなくし、自治体が、直接、市中銀行などから財源を調達すること、料金の改定を行うこと、定数管理の削減を行うことです。
国民の暮らしを守るという国の責任を放棄し、その責任を市民や自治体へと押しつける。この間の国の構造改革による、そのもとで、今回の提案されてきた健全化計画も進められています。
21年度の決算では、前年、平成20年度に、21年度から23年度の3年間で76億5900万円の財源不足が見込まれるとして、7.8%の値上げをされた最初の年です。
その結果、下水道使用料は1億4192万4000円の大幅増となり、歳入歳出の決算でも、実質収支は2603万1000円の黒字、単年度収支でも2554万5000円の黒字となりました。
今、市民の暮らしは、長引く不況のもと、深刻な事態となっています。一部大企業など、派遣切り、中小企業への単価の切り下げ、発注の打ち切りなど、働く労働者や下請中小企業にその犠牲を押しつけながら、莫大な利益を上げ続けています。
このような社会状況のもとで、貧困と格差が広がり、子どもから高齢者まで厳しい生活を余儀なくされています。
今回の下水道料金の、値上げの中には、新たに10立方メートル以下の料金を設定する。そして、20立方メートルの標準家庭で、今までより210円の負担もふやされています。
これまで808円減免をされていました。そして、3928件の方が減免を受けてきました。今回、減免の額が472円と減額をされてきました。しかし、申請者数は4102件と、179件、この間ふえています。
減免額が減らされてきたため、これまで減免を受けていた低所得者の方は、873万3811円の負担増が新たに押しつけられました。
減免の拡充を求めましたが、前向きな姿勢は一切見ることができませんでした。
その一方で、逓増制の緩和を行い、31立方メートル以上使用するところからは、使用料が引き下がる仕組みとし、さらに、大口の利用者にはさらなる負担の軽減もされています。
中でも、1001立方メートル以上使用するところには、月額5万3792円の減額となっています。
低所得者の方には負担を押しつけながら、大口使用者には軽減する。このような姿勢は、住民の福祉を守るという自治体としての責任放棄としか言えません。
次に、下水道工事そのものは市民要求の高いものであり、市民の生活を向上させる、そのためにも普及率を高めていくことは当然です。そのためにも、専門的な知識が必要な部署です。それにもかかわらず、下水道の職員が健全化計画以上に6名も削減をされてきました。これでは、労働強化等業務に支障を来すことにもなり、ひいては、市民サービスの切り下げにつながります。
削減計画を中止し、充実をさせることが必要です。
このことを求めましたが、これに対しても前向きな答弁は一切見ることができませんでした。
最後に、今回、工事請負契約について、契約変更で1億3457万円の追加工事が行われています。工事については、工期変更などあったとしても、最高28.4%、増加額9691万5000円は異常としか言えません。最低制限価格の落札で、あとは契約変更を行い、利益を確保する、このような疑惑をぬぐい切れません。
以上の理由から、認定第3号「平成21年度八尾市
公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定の件」について不認定とするものです。
同僚議員の皆さんの御賛同をお願いしまして、討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、大松議員、討論願います。
◆19番議員(大松桂右) 〔登壇〕(拍手)
認定第3号「平成21年度八尾市
公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定の件」につきまして、公明党、民主市民クラブ、新世やお及び自由民主党を代表いたしまして、認定の立場からの討論を行います。
下水道事業は、我々が安全で衛生的な生活を営むために大切な役割を担っており、防災面では、浸水防止、環境面では、河川や海の水質保全など、市民の暮らしと環境を支えるため、非常に重要な事業であると認識をしております。
本市におきましても、平成22年度末の人口普及率83%を目標に、順次、整備を進めており、さらなる事業の安定的な実施及び経営健全化のための、平成21年4月より下水道使用料が改定されたところであります。
21年度の決算では、予算執行が公正、適正に行われ、法や条例に基づき、効率的な事業の運営ができているかどうかという視点から審査・検証を行ったところであります。
使用料及び手数料については1億4192万4000円増加し、実質収支、単年度収支ともに黒字決算となっており、人口普及率、水洗化戸数及び水洗化率についても増加しており、本決算を不認定とする材料は見当たらず、認定を適当と判断するものであります。
しかしながら、下水道事業に多額の費用がかかるということが、衆目の一致するところであったとしても、一般会計からの繰り入れ金額が58億円を超え、市債残高も1000億円を超えているという状況は看過されるものではなく、水洗化の勧奨業務のあり方、使用料の徴収における他課との連携等については検討の余地があると認識しているところでもあります。
執行部においては、今回の決算審査の中で、各委員から指摘・要望のあった諸点について真摯に受けとめられ、下水道事業経営健全化計画を確実に遂行し、適正かつ安定的な財政運営に努めるとともに、第5次総合計画にある、平成32年に下水道整備率をおおむね100%にするという目標を達成するためのさらなる努力を強く要望しておきます。
同僚議員の御賛同を賜りますことをお願い申し上げまして、認定の立場からの討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第3号について採決いたします。
本件も、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第3号は認定されました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、認定第6号について討論を行います。
通告により、田中裕子議員、討論願います。
◆10番議員(田中裕子) 〔登壇〕(拍手)
認定第6号「平成21年度八尾市
介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」について、日本共産党を代表して、不認定の立場から討論を行います。
介護保険制度が始まってから10年がたちました。「認知症の妻の首を絞めて、自分も死のうと思った」、「入所できても、負担が高額で心配」、介護家族らが悲痛な声を次々と上げています。
保険あって介護なし、この矛盾への怒りと不安はますます大きくなり、決算委員会の審査でも、その実態が明らかになったところです。
重い保険料負担、利用料の1割負担が、経済的困難な方から介護の利用を奪うという事態が起きています。
介護施設、事業所も、介護報酬の相次ぐ切り下げで、深刻な人材不足等、経営難に陥っています。
特別養護老人ホームの不足も著しく、八尾市内で待機になっているのは879人。八尾市として145人の受け入れを可能とする地域密着型特養を5カ所整備をいたしますが、特養不足に対応した根本的な見直しが今必要となっています。
また、この間、自公政権のときに実施をされた施設入所者への食費、居住費の全額負担の改悪、軽度の人から車いすやベッドの取り上げも利用者をさらに苦しめています。
市町村からも、これら介護保険制度の矛盾について、とりわけ、国の公費負担の増額を求める要望が相次いでいます。八尾市でも、決算委員会の中で国に要望を上げていると御答弁がありました。しかし、民主党政権が2012年に実施をねらう介護保険制度の見直しの方向はとんでもないものということが明らかになってまいりました。
軽度の要介護の要支援を保険対象から外すか、2割の負担増にするか。ケアプランの作成を毎月1000円取るとか、特別養護老人ホームの相部屋の室料も、1割負担から全額自己負担にするとか、年金320万円以上の方は利用料2割の負担にするとか、低所得者の施設入所利用料軽減は対象を制限するとか、その上、保険料のアップまでねらっています。
介護保険に対する国の負担割合をふやさず、その負担を、サービスを削った上に保険料は値上げと、国民にツケを回そうというものなんです。
日本共産党は、この介護保険制度の矛盾から、高齢者の尊厳が守られ、安心して介護を受けることができるよう、八尾市がその立場で予算を使ったかどうか、この決算委員会で審査をいたしました。
しかし、以下の点について、到底納得することができません。
まず、第1ですが、府下一番高い介護保険料のもと、保険料滞納件数が増加をしており、金額で7791万円。この世帯は、全く介護を受けることができないか、もしくは、滞納分を全額支払って、ようやく利用できるか、利用料を1割ではなく3割払うか、選ぶこととなります。介護が必要であっても、事実上、これでは介護難民として放置をされているのです。
また、保険料支払いに苦慮している市民の声も実態も、市としてつかんでいるにもかかわらず、府下最悪の減免制度をいまだに改善しようとしていません。
現在、大阪府下の独自減免制度の主流は、所得制限も緩和、預貯金の基準も緩和、お隣の東大阪市では、年間1324人の利用者がいます。八尾市では、生活保護基準と最低限の基準であり、預貯金は、ひとり暮らしであれば、5万円以上あったらだめ、年間の利用者はたった16人となっています。府下の水準にすら到達しない欠陥減免です。
次に、第2ですが、今回の見込みよりも黒字が出た。つまり、保険料が余った財源を、今すぐではなく、次の保険料見直しに使うということです。
先ほど触れたように、この保険料の見直しのときは、国の介護保険制度の大改悪で、サービスを削って、保険料アップがねらわれています。しかも、国は、この保険料アップの際、地方自治体の保険料の余りを投入すれば、国の公費負担をふやさないままで、保険料の緩和が若干図れると、厚かましく試算すらしているのです。
高齢者世帯の生活実態を見るならば、今すぐ、欠陥減免制度の改善と、介護保険料の引き下げを行うこと、このことこそが市民の願いです。
この立場に立つなら、この決算に到底賛同することはできません。
よって、認定第6号について、不認定の立場を表明し、同僚議員の皆様におかれましても御賛同いただきますことをお願い申し上げまして、討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、益田議員、討論願います。
◆11番議員(益田愛幸) 〔登壇〕(拍手)
認定第6号「平成21年度八尾市
介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定の件」につきまして、自由民主党、公明党、新世やお及び民主市民クラブを代表いたしまして、認定の立場からの討論を行います。
将来における高齢社会の進展を見据え、制度の持続可能性の確保や、明るく、活力ある超高齢社会の構築を基本的な視点とし、平成17年6月に大幅な法改正が実施され、本市におきましても、その制度趣旨にのっとり事業を進めてきたところであります。
21年度決算は、第4期介護保険事業計画の実施初年度に当たり、実質収支額は、第1号被保険者数の増加による、介護保険料収入の増加に伴い、3億0725万7000円の黒字となっているところでありますが、単年度収支額では1億7492万5000円の赤字となり、保険料の徴収率、特に、滞納繰越分の徴収率の低下傾向が続いていることもあり、財政的に厳しい状況であることには違いありませんが、特に法的な問題も見当たらず、事業自体や予算執行上の重大な瑕疵が認められるものではないため、決算審査という意味では、不認定とするべきものではないと判断するものであります。
しかしながら、現状の把握や分析、前計画で浮き彫りとなった課題への対応という点においては、第4期介護保険事業計画そのものについて、一抹の不安を払拭することができず、また、これまでに議会が指摘、要望してきた点について、本当に真摯に受けとめた上で策定されたのかどうか、疑問が残るところであります。
介護給付と介護予防給付サービスにおける見込みの甘さは、昨年同様、解消されることはなく、幾ら、制度上、1期3年で収支の均衡を目指すということになっているとはいえ、計画初年度から8億円を超える不用額を出しているという現状、また、介護予防事業においても、市内11カ所に地域包括支援センターを設置しているにもかかわらず、認知度の低さから、本当に介護サービスを必要としている市民にサービスが行き届いているのかどうか。
そもそも、地域包括支援センターというものの存在を市民が認識しているのかどうかという根本的なところについても、PR不足や市民に対する情報発信の甘さという点についても指摘せざるを得ません。
これらの諸点について、市長以下執行部は重く受けとめるとともに、府下で一番高い保険料を納めておられる市民に対し、行政としてしっかりと説明責任を果たす必要があることを十二分に認識していただくよう、強く求めるものであります。
消えた高齢者、無縁社会という言葉が当然のように飛び交う昨今の社会情勢をかんがみると、介護保険事業は、今後ますます重要性を増すものであると認識しております。
本市におかれても、その保険料に見合った介護サービスの質の向上や充実を図り、本当にサービスを必要とされる市民に、必要なサービスを提供できるよう、基盤整備を進められますことをお願いし、認定の立場からの討論といたします。
同僚議員の御賛同を賜りますことをお願い申し上げまして、討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第6号について採決いたします。
本件も、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第6号は認定されました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、認定第7号について討論を行います。
通告により、杉本議員、討論願います。
◆17番議員(杉本春夫) 〔登壇〕(拍手)
認定第7号「平成21年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定の件」について、日本共産党を代表して、不認定の立場から討論を行います。
平成20年4月から、老人保健事業にかわって導入された制度でもあります。この制度は、保険者は大阪府後期高齢者医療広域連合で、75歳以上の高齢者と、65歳以上で一定の障がいがあるとされた市民が対象となっております。
21年度決算では、被保険者数は2万4268人で、前年度より1142人増加し、人口比率は8.9%となっております。
75歳の誕生日を迎えた途端、家族から切り離され、強制的な後期高齢者医療制度に加入させられる。保険料も年金から天引きを行う特別徴収と、月額1万5000円以下の普通徴収で行われ、収納率は98.1%、現年度分では98.8%、滞納繰越分では45.8%となっております。
有無を言わさずの徴収、保険料の引き上げに高齢者の声も反映できず、広域連合で引き上げられた負担をするのみとなっています。
収納率が高いのは、制度について、加入の理解を得ているものと考えていると答弁されております。制度の理解ではなく、大部分は強制的な年金からの徴収であり、ましてや、前年度、2分の1以上滞納者には、制裁措置として、74件の短期保険証まで発行しています。
この制度でも、資格証明書、短期保険証の発行が義務づけられていましたが、国民の世論の中で、厚生労働省も慎重に取り扱うとして、現在、資格証明書は発行されておりません。
こうした中で、短期保険証発行をやめるように求めましたが、広域だからと、高齢者の生活実態の把握さえしないまま、窓口まで来ての相談納付することを条件としています。
高齢者が安心して医療にかかれるようにするのは自治体の責務ではないでしょうか。後期高齢者医療制度そのものの廃止が国民の世論であります。
有無を言わせない負担の押しつけと徴収、差別医療、うば捨て山医療と言われる医療抑制。こんな制度だから、一日も早く廃止してほしい、これが国民の声です。
こうした国民の世論で、現政権は、総選挙で後期高齢者医療制度を廃止すると公約しましたが、2013年からやろうとしている新制度の内容は、もとの老人医療制度に戻すのではなく、75歳以上の大部分を国民健康保険に加入させ、これまでの制度と同様の枠組みに縛り、70歳から74歳の高齢者には、現1割の医療負担を2割負担に、国民健康保険制度そのものは、広域化にすることで医療抑制と国庫負担の削減、保険料の値上げをねらって、一方、協会健保等についても、事業者負担を軽減するという企業優遇措置をとり、労働者の負担増を押しつけるものとなっております。
日本共産党は、後期高齢者医療制度導入時から、高齢者の医療差別の制度であるとして反対してきました。高齢者が安心して医療が受けられる老人医療制度に戻し、さらなる充実した医療制度を求めています。
こうした立場から、認定第7号「平成21年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定の件」について不認定といたします。
同僚議員の御賛同をいただきますようお願い申し上げ、討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、重松議員、討論願います。
◆23番議員(重松恵美子) 〔登壇〕(拍手)
認定第7号「平成21年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定の件」に対し、自由民主党、民主市民クラブ、新世やお及び公明党を代表いたしまして、認定の立場からの討論を行います。
後期高齢者医療制度は、高齢化に伴う医療費の増大が見込まれる中、従前の老人保健制度において問題となっていた、現役世代と高齢者の保険料負担の不公平感や、不安定な財政運営の解消を図り、持続可能な社会保障制度を構築し、高齢者の医療を社会全体で支えていくことを目的として、平成20年4月から開始されております。
被保険者は、75歳以上の市民及び一定の障がいの状態にあると認定された65歳から74歳までの市民となっており、運営については、都道府県単位の広域連合によって行われているところであります。
21年度の決算におきましては、実質収支は2901万5000円の黒字であり、収納率も98.1%と安定的な運営をされており、法令違反や予算執行上の重大な瑕疵は認められず、認定とすることを適当と判断するものであります。
なお、改めて申し上げるまでもございませんが、本制度につきましては、既に廃止されることが決定されており、被保険者を年齢で区分するという点を解消し、高齢者の保険料の増加の抑制を図り、さらなる高齢化社会に対応していくための新たな制度の確立を目指し、厚生労働省において、高齢者医療制度改革会議を設置し、検討が進められているところであります。
新制度については、75歳以上の方の8割強に当たる約1400万人が国民健康保険制度に戻り、保険料についても、現役世代の負担が増加するとの報道もされているわけでありますが、持続可能な社会保障制度の構築という至上命題を達成するために、市長初め執行部におかれましては、各関係機関に働きかけ、すべての世代の人々がお互いに支え合うことができる制度設計を目指し取り組んでいただくことを強く要望しておきます。
同僚議員の御賛同を賜りますことをお願い申し上げまして、認定の立場からの討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第7号について採決いたします。
本件も、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第7号は認定されました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、認定第8号について討論を行います。
通告により、越智議員、討論願います。
◆16番議員(越智妙子) 〔登壇〕(拍手)
認定第8号「平成21年度八尾市
病院事業会計決算認定の件」について、日本共産党を代表いたしまして、不認定の立場から討論を行います。
我が党は、新型インフルエンザなど、他の患者への感染の防止のため、陰圧室の設置を一貫して求めてまいりました。これについて、実現をしたことについては、まず評価をするものであります。
さて、全国で初めての公立病院へのPFI導入が本市においてなされ、平成21年度には、5年目の検証が行われました。平成21年12月28日付でこの報告書が提出されました。
この検証は、検証の委託はもちろんのこと、PFIの導入において、税金を投入しているのですから、当然、詳細に議会や市民に報告されるべきでありますが、理事者からは、公文書公開条例で、法人情報の非公開という部分もございますとの答弁をされ、VFMの根拠など、市民に知らされないままとなりました。市民の知る権利より、法人情報の非公開が優先される、このことは認めるわけにはいきません。
一方では、議会には出せない企業秘密なるものが、民間企業には、5年目の検証のためにと資料が提出され、検証されたということであります。
同じ資料でいいから議会に提出をと求めましたが、議会や市民にはこの資料は出せない、こういうことでありました。
病院の経営にかかわって、税金が投入されている限り、税の使い道として市民に知らせるのが当然であります。
さらに、年間の自殺者が3万人を超え、もう既に12年もこれが続いている。その原因の大きな一つに、病気による経済的な苦しみがあるとのことであります。経済的な理由で治療を中断している患者が全国で4割にも上っています。医療機関のアンケートでも、体の不調があっても、医療費がないために病院に行けず、行ったときには手おくれであったとか、1カ月の薬を2カ月に分けて飲んでいる、こんな実態が浮き彫りになっています。
市立病院でも医療費の未収金が生まれています。八尾市民だけは懐が暖かい、こんなことはなく、全国同様、医療費の負担は市民に重くのしかかっています。
市立病院は住民の福祉の増進、これが第一目的でつくられている病院です。無料低額診療制度の実施を、日本共産党は一貫して求めてきました。
これにつきましても、大体、3000万円から7000万円かかると、こういう試算がこの決算委員会の中で理事者の方から言われましたが、実施の姿勢は全く見えませんでした。
一方では、PFI導入の不透明さ、不透明な税金の投入、一方では、市民の命を守るとりでとなる無料低額診療制度の導入には背を向ける。これでは、公立病院の使命を果たしているとは言えません。
さらに、小泉政権から始まった構造改革で国のガイドラインがつくられ、本市も、病院改革プランをつくり、さらに、地方公営企業法の全部適用をし、効率最優先の病院がつくられてきました。
このもと、医師も看護師も悲鳴を上げるほどの過酷な勤務状態になっています。しかし、このプランへの反省も全く見られませんでした。
以上の点から、認定第8号「平成21年度八尾市
病院事業会計決算認定の件」については不認定と判断をいたしました。
同僚議員におかれましては、御賛同いただきますようお願い申し上げまして、討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、花村議員、討論願います。
◆2番議員(花村茂男) 〔登壇〕(拍手)
認定第8号「平成21年度八尾市
病院事業会計決算認定の件」について、自由民主党、民主市民クラブ、新世やお、公明党を代表いたしまして、認定の立場から討論を行います。
過日の決算委員会では、平成21年度病院事業会計決算の収入、支出の各項目をさまざまな角度から審査・検証し、予算執行上の問題点を指摘してまいりました。
平成21年度は、八尾市立病院改革プランに基づく取り組みを初め、大阪府がん診療拠点病院として、医療機能の充実、病院機能評価バージョン6の認定、新型インフルエンザの流行時には拠点型発熱外来を開設し、多くの患者を受け入れた実績、また、MRIの増設による検査体制の充実に取り組んだことを確認いたしました。
結果として、年間患者数は、前年度に比べ1万7057人の増加、病床利用率についても、前年比3.0%増加し、医業収支比率が5.8ポイント、経常収支比率も6.6ポイント、前年度費で良化しております。
しかし、延べ入院患者数の実績値が、改革プランの中で設定した、平成21年度の計画値を下回り、3.0%上昇した病床利用率さえも、計画値の86%に届かず、目標設定の甘さに加え、1億3000万円を投じて増設したMRIについても、導入当初から、検査体制の大きな拡充が図れなかったことなど、改善の余地はまだまだ多く、地方公営企業法の全部適用がもたらすメリットも十分に生かし切れないと感じざるを得ません。
また、PFI導入後5年を経過し、検証を行った、八尾市立病院PFI事業検証のための実態調査・分析業務報告書が提出をされていますが、委員会においても指摘されたように、議会の議決を経て実施された、平成18年度における包括外部監査での、外部監査に対する情報の提供不足が、最小の経費で最大の効果を発揮させるための監査を妨げていたこととなり、結果として、指摘のとおり、改善すべき点が多くなったのではないかとも思われるのであります。
この点、さらに病院当局には、事業契約書はもちろん、関係法令の周知徹底を求めておくものであります。
八尾市立病院は、救急医療、周産期医療、小児医療など、不採算医療を担う役割を持つとか、災害発生時には、災害医療センターとして、医療救護活動の拠点となるとか、公立病院としての役割を殊さら強調するばかりでなく、将来にわたり、公立病院として市民の負託にこたえることができるよう、経営基盤の強化を目指すことが何よりも重要であると考えるところであります。
さて、こうした観点から収支を見てまいりますと、累積欠損金が119億円を超えており、依然として厳しい状況が続いておりますものの、正味運転資本については、旧病院跡地の土地売却収入を差し引いても、少しずつではあるものの良化しているところに一定の努力をうかがうことができるところでもあります。この点や、市立病院の役割を考慮すれば、この認定第8号を認定することが適当と認めるものであります。
病院事業管理者を初め市立病院経営幹部にあっては、近年の厳しい経済状況の中、今後も医療を取り巻く環境の変化に対応しつつ、短期の収支に手放しで喜ぶことなく、巨額の累積欠損金が血税で穴埋めされることのないように、それをいかに減らしていくかを絶えず追求することは言うまでもなく、病院職員一丸となって、病院経営の健全化に臨んでいただくことを強く求めておきたいと思います。
また、地方公営企業法の全部適用のメリットを生かし、委員会で指摘した不足している医師の確保や人員体制、病院事務組織の機能強化に鋭意努められるよう求めておきます。
同僚議員の御賛同を賜りますことをお願いし、認定の立場からの討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、末光議員、討論願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
認定第8号「平成21年度八尾市
病院事業会計決算認定の件」に、不認定の立場から討論を行います。
6年前、八尾市は、全国で初めて、市立病院へ株式会社PFIを導入し、昨年から、地方公営企業法の全部適用をし、八尾市800事業の丸ごと民営化の中心に位置づけています。
千葉県、富山県、新潟県などで、市立病院の民営化、分限免職という社保庁型の全員解雇攻撃が行われました。
公立病院の民営化の行き着く先は、360万公務員一たん全員解雇、選別再雇用の道州制、民営化、労組破壊です。
病院を私は見学してみて、八尾市もそこまで来ている、絶対に許してはだめだと感じました。
まず第1に、33の業務が外部委託され、子会社、孫会社を含めて50~60の企業が導入されています。非正規化、外注化で労働者がばらばらにされ、医療そのものが細切れに切断されてしまっています。医療とは、労働者とその家族である患者と協働して行う行為です。会話をし、家族や職場や生活環境を知らなければ、治療も医療制度の改悪とも闘うことはできません。
第2に、その結果、安全が脅かされています。
平成19年に滅菌消毒が適切に処理されず、業者をかえたが、同様の事が続きました。給食の誤配ぜん、誤配布が繰り返し起こっています。PFI導入以前は、これらの仕事を、医療・看護の一部として看護師が行っていました。看護師の数をふやして、直営で行わない限り、こうした事故は避けられないと私は思います。
9月に、病院当局は、組合に対して、看護補助業務の直営化、食事の提供業務のPFI業務への一本化、看護師の勤務時間や勤務体制の多様化を申し入れました。これらも、コストを重視して、労働強化と事故につながる方針です。
第3に、高度医療に重点を置いた医療を行うと答弁がありました。2012年の報酬改定では、すい臓がんなど高度な手術や最新装置での画像診断は点数を上げ、旧式の装置で診断すると下げる。大学病院やがん専門、救急病院など大病院では、これだけで数億円もの収入がふえ、診療所などは大幅に収入が減ると言われています。
医療の高度化は、医療にかかれない人を膨大に生み出し、病院間の競争で、重症でない患者の治療を切り捨て、国民皆保険制度を崩壊させます。
健康分野で約45兆円の新規市場、約280万人の雇用が目標、と医療を民営化、非正規化して、労働者から徹底的に搾り取り、資本が暴利をむさぼる菅民主党、連合政権の新成長戦略を歩む病院会計は認めることはできません。
医療と介護の報酬制度改定、国鉄改革25年、公務員制度改革が重なった2012年に向けて、絶対反対で闘って、競争と利潤追求がルールであるこの資本主義を根本からかえるときです。
連合や全労連指導部を打ち倒して、八尾市800事業の民営化、労組破壊を打ち砕くことを訴えて、討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第8号について採決いたします。
本件も、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第8号は認定されました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、認定第9号について討論を行います。
通告により、谷沢議員、討論願います。
◆15番議員(谷沢千賀子) 〔登壇〕(拍手)
認定第9号「平成21年度八尾市
水道事業会計決算認定の件」について、日本共産党を代表し、不認定の立場から討論を行います。
不認定理由の第1は、市民にとって命の水である水道を、料金滞納を理由に給水停止していることです。
平成21年度中に停止した件数は、過去最高の1220件、昨年度と比べ300件以上ふえています。
この原因は、これまで、滞納6カ月で給水停止していたものを、平成21年4月から、4カ月に短縮したこと。深刻な不況のもと、生活が一段と厳しくなり、わずかな水道料金ですら払えない家庭がふえていること。どちらも重大問題です。
ところが、八尾市は、料金回収業務を民間企業に委託し、滞納理由や生活実態を把握しないまま給水停止をおどしに料金取り立てを強めています。
言うまでもなく、水道事業は地方公営企業であり、住民の福祉向上を目的にうたっている事業です。だからこそ、滞納世帯に市職員が直接訪問し、生活実態を把握して、生活福祉課、その他の関係部署と連携をとりながら、さまざまな施策を講じるべきではないでしょうか。
何が何でも取り立てという、民間企業任せでは、根本解決にならないばかりか、市民の命を奪いかねません。民間委託をやめることとともに、給水停止は一日も早く中止すべきです。
不認定理由の第2は、水道ビジョンや経営健全化計画に沿って、職員数を大幅に削減していることです。
平成18年度、119人いた正規職員が、21年度、105人、22年度、98人と、4年間で21人、18%も削減されています。短時間再任用職員を含めても、この間、職員数が11%減っています。
超過勤務がふえ、外部委託がふえるのも当然です。
また、平成21年度の新採用はわずか2人だけ。これでは技術継承ができません。
市民の大切な水道事業を担う職員を大幅削減することは、市の責任放棄とも言えます。
これらの背景には、国が高金利の借り入れを、安い金利に借りかえる条件として、職員削減などを内容とする経営健全化計画を立てるよう自治体に押しつけてきた経過があります。
今こそ、国に対し、このような誘導をやめるよう声を上げるべきです。市民や職員に犠牲を強いるやり方は、到底認められません。
よって、認定第9号「平成21年度八尾市
水道事業会計決算認定の件」について、不認定の立場を表明します。
同僚議員の皆様には、ぜひ御賛同いただきますようお願い申し上げ、討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、竹田議員、討論願います。
◆6番議員(竹田孝吏) 〔登壇〕(拍手)
認定第9号「平成21年度八尾市
水道事業会計決算認定の件」につきまして、自由民主党、公明党、民主市民クラブ、新世やおを代表いたしまして、認定の立場から討論を行います。
過日の決算委員会におきまして、平成21年度水道事業会計決算の収入及び支出の各項目について、さまざまな角度から検証し、その中で予算執行上の問題点を指摘し、改善を促してまいりました。
平成21年度水道事業会計におきまして、事業面では、老朽配水管の敷設がえ、小・中学校直結給水化事業が行われ、市内に設置している水質モニター設備の更新事業、市内一円における弁栓、弁室補修、漏水防止対策等の維持管理業務についても引き続き実施されました。
給水人口の減少傾向が継続している中、景気の低迷や地下水利用などによる大口利用者減少の要因がある中で、事業収益全体では、前年度に比べ2億6023万5000円減らしたものの、費用面においては、前年度に比べ1億8969万4000円減少させるなど、21年度純利益は2億0232万5000円と黒字を確保し、資金の運用状況についても、正味運転資本の増、自己資本構成比率の良化、流動比率や当座比率についても良好な数値を保ち、有収率も前年度と同率の95.4%を確保するなど、水道を取り巻く状況のマイナス要因も多い中、一定の努力の成果も見受けられ、決算を不認定にするほどの重大な水道事業経営上の瑕疵があったと言えず、本決算の認定に賛成するものであります。
今後、多額の費用を要する施設の耐震化及び更新事業等において、国庫補助金、出資金の確保と、自己資金の適正な活用などにより、健全経営の維持に配慮しつつ事業を推進し、緊急貯水槽の設置や、大阪広域水道企業団の設置と運営のあり方など、水道を取り巻く環境が変化する中で、新たな取り組みに対し、誠心誠意対応し、八尾市水道ビジョンの基本方針に従って、市民に安全で安心な水道水の安定供給に全力を傾注いただきますようお願い申し上げ、認定の立場からの討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
次に、末光議員、討論願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
認定第9号「平成21年度八尾市
水道事業会計決算認定の件」に、不認定の立場から討論を行います。
水道事業は、財務省と地方公共団体金融機構から、毎年5億円の借金をして、巨大なインフラ建設で、ゼネコンと銀行にぼろもうけさせてきました。
労働者からは、賃労働、税金、使用料金、利払いと、何重にも搾取・収奪し、独立採算制で赤が出ないようにと、賃下げ、非正規化、外注化が進められてきました。
菅民主党連合政権は、景気回復策として、医療、介護、保育、水まで金もうけの対象にする新成長戦略を出して、東アジア共同体構想、水道のインフラ輸出で、他国の労働者からも収奪して生き延びようとしています。
こんなことは絶対に許せません。
先日、私は、八尾の水道を見学させてもらいました。そして、こういうことが八尾でも既に始まっていると感じました。
高安受水場を初め、以前は人が常駐していた仕事が機械化されて、中央の監視カメラに置きかえられています。そして、その仕事も、夜間は外部委託されています。機械化されるたびに人が減り、外注化されるたびにまた人が減ってきました。委託先は競争により賃金が減らされ、労働条件が悪化しています。
非正規化、外注化は労働者を分断する攻撃です。労働者の団結が破壊され、協働が妨げられ、安全が損なわれています。
国鉄分割民営化の行き着いた先が、1700万人の非正規化であり、尼崎事故です。職場は数百に分社化され、とりわけ、検査・修繕を全面的に外注化しようとして、現場で激突が始まっています。
しかし、労働者は必ず立ち上がります。動労千葉は12月3日、4日のストに立ち上がっています。
このように、解雇絶対反対で闘って、外注化、非正規化をとめなければいけないと思います。
趣意書に、広域化で組織の少数精鋭化、アウトソーシングを推進すると書かれた大阪広域水道企業団は、2012年の公務員改革と並んで、究極の民営化、道州制の水路であり、絶対反対です。
八尾の水道の組合組織率が100%と聞きましたが、これはすごいことだと思います。しかし、実は、団結が破壊されて、小さくなっているとも思います。
組合が非正規化を阻止しない限りとめられません。しかし、闘えば必ずとめられる、そう感じました。
資本と菅民主党に屈服した自治労本部を乗り越えて、大阪広域水道企業団として始まった広域化、道州制、民営化、労組破壊、公務員制度改悪の攻撃に立ち向かうことを皆さんに訴えます。
八尾北労組も、八尾北医療センター明け渡し、八尾市の800事業民営化、絶対反対で闘うことを表明して、不認定討論を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
以上で、通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより、認定第9号について採決いたします。
本件も、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(長野昌海)
起立多数であります。
よって、認定第9号は認定されました。
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△議案第80号「損害賠償に関する和解専決処分承認の件」
○議長(長野昌海)
次に、日程第2、議案第80号「損害賠償に関する和解専決処分承認の件」を議題といたします。
生涯学習部長から提案理由の説明を求めます。
◎生涯学習部長(植田武彦) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第80号「損害賠償に関する和解専決処分承認の件」につきまして御説明申し上げます。
本件は、公用軽自動車による交通事故に係る損害賠償に関し和解するについて、特に緊急を要しましたため、平成22年11月2日に専決処分を行いましたので、市議会の御承認をお願いするものでございます。
事故の概要でございますが、平成21年12月2日午前9時30分ごろ、本市文化財課職員が公用軽自動車で八尾市光町二丁目40番地先路上において西から東へ走行中、南から当該道路を自転車で横断してきた相手方と衝突し、相手方が外傷性脳挫傷、硬膜下血腫等の負傷をするとともに、双方の車両に損害が生じたものでございます。
和解の主な内容でございますが、本市は、本件和解の相手方である、**市****丁目**番地、****氏に対し、本件事故に係る人身損害賠償として金120万0571円を支払うこととし、既に支払い済みの金97万0896円を除き、残預金22万9675円を、和解契約締結後に支払うものとするほか、本件事故に起因する後遺障がいが発生した場合の解決方法並びに物的損害の解決方法を定めるとともに、今後、本件事故に関しましては、双方とも、裁判上または裁判外において一切異議及び請求の申し立てをしないことを誓約するものでございます。
なお、本件和解金額相当分につきましては、本市が加入いたしております社団法人全国市有物件災害共済会から全額補てんを受けるものでございます。
以上が、議案第80号「損害賠償に関する和解専決処分承認の件」につきましての御説明でございます。
このような事故を起こして、御迷惑と御心配をおかけいたしましたことを深くおわび申し上げます。
また、交通事故の再発防止につきましては、今後一層の注意喚起と指導を重ねてまいる所存でございますので、よろしく御審議の上、御承認を賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(長野昌海)
これより質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
なければ、ただいま議題となっております議案第80号は文教産業常任委員会に付託いたします。
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△議案第81号「大阪広域水道企業団を組織する市町村数の増加及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議の件」外1件一括
○議長(長野昌海)
次に、日程第3、議案第81号「大阪広域水道企業団を組織する市町村数の増加及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議の件」外1件を一括議題といたします。
まず、議案第81号について、水道事業管理者から、提案理由の説明を求めます。
◎水道事業管理者(野村孝次) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第81号「大阪広域水道企業団を組織する市町村数の増加及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議の件」につきまして、提案理由の御説明を申し上げます。
大阪広域水道企業団の設置につきましては、去る9月市議会定例会におきまして、設置に関する各市町村との協議について御可決をいただき、11月2日に大阪府知事から許可指令がおり、37市町村による企業団が正式に発足したところでございます。
9月定例会でも説明させていただきましたように、企業団の参加について議会に提案していなかった残りの、守口市、松原市、羽曳野市、藤井寺市及び東大阪市の5市が、今般、各議会に提案を行ったことにより、参加団体を示す企業団規約の別表において、5市を追加改正する必要が生じたものでございます。
このことに関し、地方自治法第286条第1項の規定により、関係市町村と協議するため、同法第290条の規定に基づき、本案を提案する次第でございます。
この結果、大阪広域水道企業団の参加は、大阪市を除く府内全市町村の42団体となるもので、議決後速やかにこの内容で、再度、大阪府知事の許可をとり直すものでございます。
なお、企業団の内容につきましては特に変更はございませんが、現在、企業団職員の勤務労働条件など細部の詰めの作業が行われており、予定どおり平成23年4月に事業開始できる見込みとなっております。
以上、まことに簡単ではございますが、提案理由の説明とさせていただきます。
何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議案第82号について、政策推進担当部長から、提案理由の説明を求めます。
◎政策推進担当部長(光久恒一) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第82号につきまして御説明申し上げます。
本件は、国の広域行政圏施策の転換を受けまして、東大阪市、八尾市、柏原市で策定しております、第3次中河内都市圏計画が終了いたします、来る平成23年3月31日をもって、中河内地域広域行政推進協議会を廃止することに関しまして、関係市と協議することについて、地方自治法第252条の6において、その例によることとされます、同法第252条の2第3項の規定に基づきまして御提案申し上げるものでございます。
以上、まことに簡単な説明ではございますが、何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
これより、2件一括して質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
なければ、ただいま議題となっております議案第81号は建設常任委員会に、議案第82号は総務常任委員会にそれぞれ付託いたします。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午前11時44分休憩
◇
午後0時45分再開
○議長(長野昌海)
休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
△議案第88号「八尾市一般職の任期付職員の採用に関する条例制定の件」
○議長(長野昌海)
次に、日程第4、議案第88号「八尾市一般職の任期付職員の採用に関する条例制定の件」を議題といたします。
人事担当部長から提案理由の説明を求めます。
◎人事担当部長(山本隆一) 〔登壇〕
それでは、ただいま議題となりました、議案第88号「八尾市一般職の任期付職員の採用に関する条例制定の件」について、提案理由の御説明を申し上げます。
本件は、公務のより効率的かつ適切な運営を推進するため、多様で柔軟な任用・勤務形態により行政サービスの一層の充実を図るにつきまして、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の規定に基づき、任期付職員の採用に関し条例を制定するものでございます。
内容といたしまして、第1条におきまして条例の趣旨を規定し、第2条におきましては、専門的な知識経験を有する者を当該専門的な知識経験が必要とされる業務に従事させる場合において、第3条におきましては、一定の期間内に終了または業務量の増加が見込まれる業務等に期間を限って従事させることが、公務の能率的運営を確保するために必要である場合において、職員を任期を定めて採用することができる旨をそれぞれ規定しております。
第4条におきましては、短時間勤務職員を、一定の期間内に終了または業務量の増加が見込まれる業務等に従事させることが公務の能率的運営を確保するために必要である場合等には、短時間勤務職員を任期を定めて採用することができる旨を規定しております。
第5条におきましては任期の特例について、第6条におきましては任期の更新について規定しております。第7条は委任の規定でございます。
なお、この条例につきましては公布の日から施行するものでございます。
以上、まことに簡単でございますが、本議案につきましての説明を終わらせていただきます。
よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議員から、上程議案に対する質疑の通告がありますので、質疑に入ります。
質疑の方法は、質疑者の選択により、一問一答方式で行います。
なお、一問目は、登壇し、一括して質疑を行う方式となっております。
また、質疑の時間は、最初から最後の質疑まで、合わせて30分以内となっておりますので、この点よろしく御理解の上、質疑願います。
通告により、末光議員、質疑願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
議案第88号「八尾市一般職の任期付職員の採用に関する条例制定の件」に対し1回目の質疑を行います。
1987年の国鉄分割民営化とたび重なる派遣法の改悪によって、非正規労働者は1700万人、年収200万円以下のワーキングプア人口は1100万人を超えました。
さらに、菅政権は、2012年には、公務員改革で360万人を一たん全員解雇し、株式会社に再雇用し、公的なものをすべて資本に明け渡す道州制攻撃をかけています。その本質は、闘う労働組合の解体です。国鉄闘争を軸にした総評と社会党を解体して、連合を育て、取り込んで、首切り自由、9割非正規の産業報国会をねらうものでした。
しかし、動労千葉の2波のストライキと、1047名解雇撤回闘争が、この新自由主義を完全に破綻させてきました。さらに、4.9政治和解の大反動も、6.13新たな国鉄全国運動と、11.7国際連帯の闘いが打ち破っています。
私は、今回、八尾市が新たに、この任期付職員制度の条例をつくって、八尾市丸ごと民営化の道を突き進むことに絶対反対です。
現場労働者の怒りと連帯して、阻止する立場から質疑を行います。
1、一般職以外で任期付職員の条例はあるのか。2、任期付職員は、現在、どこの部署に何人いるのか。3、生活福祉課の高齢者在宅訪問に、3年の任期付職員11名が採用されています。このような一般職の任期付職員と、今回、条例で定める職員の違いは何ですか。4、非常勤、臨時職員との労働条件はどう違うのですか。5、専門的な知識を有する職員とそうでない職員に分ける理由は何ですか。労働条件の違いは何ですか。6、それぞれ導入しようとしている具体的な職種は何ですか。7、非正規職と任期付職員の仕事内容は違うのですか、どうですか。8、両者の労働条件の違いはどうですか。9、労働組合との協議はどうなっていますか。
以上で、1回目の質疑を終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
市長の答弁を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいまの末光議員の質疑にお答えをいたします。
まず、一般職以外で任期付職員の条例はあるのかとのお尋ねについてでありますが、本市におきましては、現在のところ、任期の定めのある職員として、一般職である再任用職員及び特別職である嘱託員・非常勤嘱託職員を任用しており、再任用職員については、条例において規定し、嘱託員等については、地方公務員法を根拠に、要綱において規定しております。
次に、任期の定めのある職員の部署ごとの人数についてでありますが、庁内の各部署において行政サービスを支える人材として配属しており、本年10月1日現在、市全体では、再任用職員は127名、嘱託員は364名、非常勤嘱託は151名、合計642名であります。
次に、生活福祉課の高齢者世帯補助スタッフと任期付職員としてのケースワーカーとの違いについてでありますが、非常勤嘱託である高齢者世帯補助スタッフは、見守りを中心とした訪問活動など、補助的、補完的な業務を担っております。一方、任期付職員は、一般職の正規職員という位置づけであり、ケースワーカーとしての権限を行使できることになります。
次に、非常勤嘱託職員や臨時的任用職員との労働条件の違いについてでありますが、任期付職員は正規職員であり、任用期間が3年以内または5年以内であります。給与についても、非常勤等では生活給的な手当などはないのに対し、諸手当が支給できることになっております。
条例第2条及び第3条の職員は、年金制度・健康保険制度がこれまでの正規職員と同じものが適用されます。第4条の職員は、従来からある再任用短時間勤務職員と同様の取り扱いとなります。
次に、専門的な知識を有する職員とそうでない職員に分ける理由及びその労働条件の違いについてでありますが、本条例の規定は、「地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律」に基づいて規定しているものであります。また、勤務労働条件につきましては、条例第2条の規定の適用を受ける職員と条例第3条の規定の適用を受ける職員では、任用期間の違いを除いて大きな違いはありません。
なお、条例第4条の規定は、条例第3条と同様の業務を対象としておりますが、勤務時間が週31時間以下の職員に対して適用するものであります。
次に、採用する職種についてでありますが、今回、ケースワーカーとしての活用を計画しております。今後、府内各市の状況も参考にしながら、研究してまいりたいと考えております。
次に、正規職員と任期付職員の仕事内容の違いについてでありますが、任期に違いはありますが、一般職の正規職員という位置づけであり、仕事内容に違いはございません。
次に、任期の定めのない職員と任期付職員の労働条件の違いについてでありますが、任期付職員につきましては、おのおのの業務内容により、3年以内もしくは5年以内の任用期間が設けられているという違いはありますが、条例第2条及び第3条の規定の適用を受ける職員に関しましては、その他の勤務労働条件については大きな違いはございません。
次に、職員団体等との議論についてでありますが、本条例の提案に際しましては、職員団体等に対し、条例の内容について説明に努めてきたところであります。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
今回、この新しい条例が出されてきたんですけれども、よくもまあこれだけいろいろ職種を分け、今の働いている人たちをばらばらにするなとあきれているわけですけれども。
平成14年に制定されたこの法律というのが、もう8年たってますけれども、これが8年間使われなくて、今回改めてこれを条例化したということは、どういうわけがあるんでしょうか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
この法律につきましては、今、議員お示しのように、平成14年に成立をいたしております。ただ、実際に、私どもが今回提案をさせていただいておりますような内容の任期付職員が任用できるようになったのは平成16年の改正においてであります。
そのような意味で、我々としては、この多様化する市民ニーズ、あるいは厳しい財政事情、また、働く側のさまざまな都合、そういうようなことから、実態に見合った職員を任用するということで検討をしてきたところでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
今、3つ理由を言われましたよね。多様なニーズと、それから、財政事情と、そして、働く人の条件と。
この3つのうち、正直言って、何が第一の原因なんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
我々、これ長い間、地方公務員につきましては、任期の定めのない職員をもって業務を遂行してまいりました。
しかしながら、さまざまな市民ニーズが生じてきております。また、さまざまな、例えば、夜遅くだけが仕事であるような仕事、そういうようないろいろなケースが出てまいります。そうしますと、任期の定めのない職員、あるいは勤務時間が一定の者だけでは、非常に対応が難しくなり、また、例えば、業務量が一時的に増になるというような場合には、対応が非常に困難であるというようなことで、さまざまなニーズに対応できる、そういう体制をつくろうということで考えているわけでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
余り答えになってないんですけれども。
例えば、今回は、採用の具体例として、生活福祉課のケースワーカー、これを、2ですよね、ですから、一定期間内に終了、一定期間内に限り、業務量の増加が見込まれる業務ということでこれを適用するということでよろしいでしょうか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
お示しのとおりでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうしますと、このケースワーカーが、先ほど言われました、高度化・多様化する市民サービスということとどういうふうに関係しますか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
我々、この生活保護のケースワーカーにつきまして、この間、任期の定めのない職員をずっと配置をしてきているわけですけれども、昨今の社会経済事情から、生活保護世帯数が急増いたしておりまして、そのため、ケースワーカーの数が非常に足りないというような状況が生じてまいりました。
このことに対しまして、例えば、これ、昭和52年に1521件であった生活保護世帯数ですけれども、このピークが、昭和60年では2301件というようなことになりまして、その後、また、平成4年まで減少すると、平成4年が底になっておりますけれども、その後また増に転じまして、平成14年度からずっと増加をいたしております。
こういうような増減が著しいものについて、任期の定めのない職員を配置するということは非常にリスクが大きいということで、なかなか配置に踏み切れない、あるいは機動的に配置ができないというようなことがありますので、この制度を活用して対応しようということで考えているところでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
今、生活保護世帯の人数を言われましたけれども、一人のケースワーカーが担当する人数ですよね、世帯数、これが、今、168でしたか。
これが、10年前とか20年前とかはどれぐらいだったのかという比較の方をお示し願いたいんですが。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
最新のデータで、10月末現在の世帯数が5178ということで、約5200といたしまして、31人のケースワーカーがおりますけれども、今、議員お示しの167ないし8ということになってまいります。これが、平成14年は3022世帯に対しまして29人のワーカーがおりました。
そのような意味で、ちょっとこれは、1人当たり数というのは、今、少し計算をしないとわかりませんけれども、かなりの増になっている実態にございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
これ、人数、計算しておいてほしいと私前もって言うといたんですけれども、伝わってませんか。計算してほしいんですよ。
○議長(長野昌海)
健康福祉部長。
◎健康福祉部長(門田勝美)
今、話題になっております、平成14年の1人当たり、ケースワーカーの数、これは101世帯でございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
さらにその前はわかりませんか。
○議長(長野昌海)
健康福祉部長。
◎健康福祉部長(門田勝美)
平成12年度の数字というのがございますけれども、これが92世帯ということで、今持ち合わせている数字で一番古いのはこの数字でございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうして見ていきますと、この間、決算委員会で言われてましたけれども、標準が80名というふうに言われてますので、平成12年、14年、現在もずっとそれをオーバーしているということですよね。
それはどうですか。
○議長(長野昌海)
健康福祉部長。
◎健康福祉部長(門田勝美)
そのとおりでございます。
国で定めております標準世帯数というのが80世帯でございます。
何も、これを1名超えたからどうこうということはないんですが、80世帯を中心として、やはり業務を回していくと、こういう法の建前になっております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
もっと細かい表とかがあればいいんですけれども、少なくとも、今示された3つの数字ですよね、これは、すべて80名を上回っています。しかもふえていっているということだと思うんです。
ですから、一時的にふえたとかいうことは、私は詭弁だというふうに思います。しかも、このリーマンショックというのは、これは資本家や、経済の専門家ですら、100年に一度あるかないかのこうした危機だと。ということは、これ恐慌ということなんですよ。
ですから、これをこの2で適用するということは、私は無理があるというふうに思いますし、ましてや、高度化・多様化するなどという範疇のもんじゃありませんよ。
だから、3つ言われたうちの、やっぱり今の財政状況が悪いと。それは、すなわち、生活保護の人がこれだけふえてくるということと全く同じ原因が、今のこの八尾市の財政に響いているということじゃないですか。
いずれにしても、これは一時的なもんじゃないんですよ。
ですから、これをわざわざ新たにこうした制度をつくるということは、明らかに、これはもう経済的に安上がりの人を採用していくと。それだけじゃないですよ。いつでも首を切れるということを、雇うときに最初からもう決めてるいうことやないですか。
こんなことは私は絶対おかしいと思います。
それで、次に、じゃあ、このケースワーカー、これは2番にしてるんですけれども、この人の資格とかそういうものはどういうものが要求されるんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
ケースワーカーに任用するということでありますので、社会福祉主事の資格者ということで考えております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうすると、この分類からいきますと、2より、むしろ1の方じゃないかと思うんですけれども、なぜ1でないのかということと、それでは、1というのは、専門的な知識経験を有する者という、例えば、じゃあどういう職種なんでしょうか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
1と2の違いですね、専門的知識を有する者と一般の者ということで分けておりますのは、これ、任用の理由が、専門的知識に着目をして任用をするということと、それから、今、ケースワーカーの例で申し上げておりますように、この業務の量が増減すると、あるいは一時的なものであるというようなことで、そこに着目をして任用するということの違いでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
ですから、私が聞きたいのは、では、着目する点が、専門的な知識経験を有するというところであるとすれば、どういうふうな職種ですかということを聞いてるんです。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
今、私どもで特に想定しているものではございませんけれども、他の自治体の例で見ますと、例えば、コンピューターの専門家であるとか、あるいは経営の専門家であるとか、そういった方を、民間経験あるいは業務経験、知識、そういうものに着目をして、なかなか市役所の中では得がたい、あるいは市役所の中で育成をしがたい、そういう人材を登用するということで、専門的な知識経験を有する者というような区分をしておるわけでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
それでは、この1番の、専門的な知識経験を有する人を、じゃあ、どうして任期付で採用しなければいけないんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
専門的な知識の中でも、特定の時期において、八尾市では得がたい人材、そういうものについて、この専門的知識を有する者、専門的知識に着目をした任用、期限の定めのある任用をするということで考えておりますので、解釈できますので、我々としては、このケースワーカーにつきましては、社会福祉主事自身は、資格で言いますと、例えば、弁護士とか医師とかというような資格と比べると、専門性が若干薄いといいますか、低いといいますか、そういう考えをしておりますので、また、我々は、この専門性に着目をして、今回、この一般の任期付職員を任用しようとしているということでございます。
専門性に着目をして任用するのではないと。要するに、時期あるいは業務の量が増加する期間をとらえて、我々としては任用をしていこうということで考えております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
これは、3年や5年、いずれにせよ、私は、そういうふうに区切るということはもう反対なんですが、わざわざ、また、1は5年以内、2と3は原則3年以内、最大5年と、このように分けてるのはどういう意味があるんでしょうか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
そのいずれにいたしましても、2年以内ということで、2と3につきましては、原則3年以内、延長して5年以内ということになっております。
1につきましては、原則5年以内で必要な期間ということで考えております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
と言いますと、まず、3年以内という約束で採用して、そして、延長する場合があるという。同じ人をさらにあと2年採用することがあるということなんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
その規定が、先ほど御説明させていただきました任期の特例ということになります。
任期を延長して、5年まで延長することができる。また、本人の同意を得て、その人の任用を更新することができる。それは5年以内ですけれども、ということになっております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうすると、5年たったら、その人をもう一度採用するということはないということなんですね。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
一般職の職員の採用ですので、任用に当たりましては、競争試験、または選考によりまして、能力の実証を得た上で任用することになります。
一つの任用期限、例えば、3年であったものを5年に延長した結果、一つの任用期限が終わったと。次の、新たに必要となる任用期限について、さきに任用されていた方が応募をすること、これは可能でございます。
その中で、能力の実証を得て、新しい任用期間の中で任用を受けるということはあり得ることだというふうに考えています。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうすると、とことん競争させるということですよね。競争ですよ。
だから、そこで試験をして、さらに、勝ち組、負け組ですよね、そこで首になる人と、もう一回仕事にありつけるといいますか、職を延長することができるという人がそこで分かれるということですね。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
競争させるということは、これは地方公務員法で、職員を任用する場合の基本原則でございます。
我々としては、公正に競争した上で職員を任用していくということでございますので、この競争を、勝ち組、負け組といいますか、そういう区分で見るのは、当たっているのかどうかは私にはわかりませんけれども、公正に競争した中で、能力の実証を得て任用していくということでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
窓口が全然違いますよ。
一般のそういう任期のつかない職員の採用ということをやるのと、これだけ人数も限られ、3年とか5年とか期限が切られているところ、さらに競争するというのは全然違いますよ、前提が。
だから、あらかじめ、人数も、それから、この期限も決めたところで、もう今たくさんの人が仕事を失っているわけです。そこで競争させるって、そりゃもうほんとに、幾らでも人がいるんだと。もう選びたいのはこっちの方だというような、そういう対応ですよ。
そのような制度を国がつくって、しかも、それに目をつけて、八尾市がこれでいこうということになったということだと思うんですけれども、このような物の考え方ね、これが競争原理で当たり前というふうにをおっしゃったんですけれども、やっぱり違いますよ。
初めから、もうあなたは何年で首切られるんですよということを言い渡して、しかも、それは競争で、もっとたくさんの人がいるから、そこで試験をやって、それで選ぶんだという、こういうやり方というのは、もうほんとに、これ市役所のやることじゃないですよ。
もともと、これを企業が始めたというところが問題なわけですよ。国鉄分割民営化でこういうことを始めたということが問題なんですよ。
それで、平成23年に採用された人は、今言われましたけれども、3年、またそこで延長する。あともう一回試験をやり直すということだというふうに思います。
それでは、現在採用されている11名ですね、この人はどうなんでしょうか。もう一回この人もそういう応募する機会を与えるということなんですか。それとも、この11名以外にこういう仕事をつくるということなんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
今のお尋ねは、今いる、高齢者の見守りを担当してくれている非常勤嘱託職員ですね、この人たちを、この任期付の職員として任用がえしていくのかというお尋ねかと思うんですけれども、私どもはそうは考えておりません。
現在のこの見守りをしている人たちについては、その見守りの仕事を3年ということで、非常勤嘱託として任用させていただいております。
しかし、今回、条例を提案させていただいておるこの条例に基づきまして任用しようというのは、別に一般職の職員として任用すると。もちろん、現在、その非常勤の職にある者がこの採用試験を受けることは全く問題ないわけですけれども、資格さえあれば受けていただけます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
じゃあ、現在、11名の高齢者の見守りについてる人たちの資格は問われたんでしょうか、どうでしょうか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
この非常勤嘱託職員を任用する際には、社会福祉主事の資格を持つものを採用しております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
今までの見守り隊の人もそうなんですね。資格は持っているということなんですね。
そしたら、そのときにこのような制度を考えなかったんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
そのころに、既にこの法自身はあったわけですから、考えなかったのかと言われれば、考えることができたはずですけれども、我々は、種々のことを検討して今回の提案に至ったということでございまして、そのとき、急増するこの生活保護世帯あるいは高齢世帯の生活保護世帯の対応ということで、高齢者の見守りを中心とした高齢者ケースワーク補助スタッフということで任用をしております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
私は、この11名の見守り隊と言われている人たちも、ほかのケースワーカーの人と同じ仕事をしてると思って決算の委員会に臨んでたんですけれども、そうじゃないんですね。仕事は違ったわけですね。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
この任用している目的が、先ほどから申し上げておりますように、高齢者世帯の見守りを中心とした補助スタッフということでございます。
ですから、生活保護適用に関する決定ですとか、そういう権限は持っておりません。補助的業務を行っていただくということでございます。
それにひきかえ、今回提案をさせていただいている条例に基づき、一般職の任期付職員として採用された場合には、この職員には、生活保護適用の決定を行う権限を与えるということになっております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
逆に言えば、11名の人を新たに採用したけれども、正規のそういうケースワーカーの仕事をその人たちに任せることができない、そういう制約があったということですね。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
先ほど来申し上げておりますように、この急増する高齢世帯の見守りのために、緊急措置としてこの11名を任用しておるわけでございまして、今回提案させていただいている条例で任用しようとする職員とは目的が異なると思います。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
こういうお年寄り、見守りをしなければいけないお年寄りが、このリーマンショックで突然出てきたんですか。それまでも、そういう人はおられたと思うんですよ。
ですから、それまでは、じゃあどうしてたんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
それまでは、ケースワーカーの担当ケースの中で対応してきたわけですけれども、先ほどからお示ししているとおり、担当ケース数が急増しているというようなことで、これへの緊急対応として、この高齢者世帯の見守りを中心とした補助スタッフを任用してきたわけです。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
私は、この高齢者の見守りも、当然、ケースワーカーの仕事だというふうに思うんです。
だから、ケースワーカーと同じ社会福祉主事の資格を持った人しか採用しないと思うんです。
問題は、これは病院の場合もそうです、PFIに移行したときにどうしたかというと、本来、看護師がやっていた仕事、これは、器材の消毒、それから、食事の配ぜんですよ。これは看護師がやってたのに、看護師が忙しいから、本来の看護師の仕事に専念してもらうためにということでPFIに移行してるんです。
ところが、それで事故が起こってるわけです、ミスが起こってるわけです。これ分けることできないんです。
だから、お年寄りの見守りは、当然、社会福祉主事という資格とか経験が要るのと同様に、ちゃんと正規のケースワーカーがやるべきなんです。突然ふえたから、だからもっとふやしたらいいわけじゃないですか。一時的なものじゃないということですよ。過去からそういう人たちはたくさんいはったわけです。私が西郡に来たときは、毎月、そうした人たちの安否を私たち主治医のところに聞きに来られました。それがケースワーカーの仕事だと私は思ってます。
ただ、それが、今、忙しくて、標準の倍以上の患者さんを持っているからできないと、そういうことも私たちはよくわかります。
そしたら、一緒になって、こうした正規の職員をふやすということに力入れなきゃいけないんじゃないんですか。
こうした非正規、また任期付の職員でそこをカバーしようという考え方は、そこの仕事をやっている人たちの責任とか誇りを奪うものですよ。
そこまでちゃんとやってください。
それで、任期の定めのある職員は642名というふうに答えられました。これらの人は、すべてこの任期が来れば雇いどめになるんですか、それとも継続が可能なんですか、お答えください。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
正規職員である再任用職員も含めて642名ということでございまして、この再任用職員につきましては、現在の、例えば、ことしの3月に定年退職をして、4月から再任用された者については5年間。この5年が過ぎますと、任用が終わります。
また、そのほか、嘱託員等につきましては、当初約束しております任用期限で終わると。また、過去に任用期限を定めながら、繰り返し更新をしている者は一部ありますけれども、その者についてはそのままということになります。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうしますと、非正規の中で、臨時職員333人おられますよね。この方たちの任期はどうなんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
臨時的任用職員と申しますのは、職員の途中の退職でありますとか、そういうふうなことで生じました欠員に対して、6カ月を限度として任用するという、これは地公法で定めのある職員でございます。
もしこの任用を延長するということがあったとしても、12カ月を超えて任用することはしないということになっております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そうしますと、任期の定めのある職員が642名とおっしゃいましたけれども、それに333人が加わるのではないんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
臨時的任用職員をどうとらえるかということで、そういうふうになるかもしれません。
ただ、我々としては、この任期ということで初めからお尋ねございましたので、我々のこういう解釈で御答弁をさせていただいております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
他市の状況を見て考えると、今後はそうするということですけれども、ケースワーカー以外の採用はあるのかどうか。または、どういう市がこの条例を定めているのか、お聞かせください。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
職種につきましては、大阪府が発表といいますか、作成し、配布している資料などに基づきますと、保育士でありますとか、あるいは短時間勤務としては、保育サービスの時間を延長するために携わっているパート保育士でありますとか、あるいは中には、コンピューターのSEですね、こういうような者を専門的知識に着目して任用しているというような例もございます。
若干興味深いのは、秋田県の県警察は、警察官の任期付任用も行っておるようでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
これは、労組との話し合いということについてはされてきたというふうに思うんですけれども、労働組合としての見解はどうだったんでしょうか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
労働組合とは、意見の交換ということで、窓口折衝などで申し入れをし、一定、内容の説明を行っております。
ただ、労働組合として賛成しかねるというような意見も中にはあります。
ただ、現在のケースワーカーの状況から見て、やむを得ないのではないかというふうに思っていると我々が推測するような発言も中にはあります。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そしたら、強い労働組合としての反対はないと考えておられるんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
まだ態度表明を正式にしておられるわけではないので、詳しくはわかりませんけれども、条件についての説明を求める等に進んでいる労働組合もございます。
また、この条例を制定するに関して、これ自身は、我々としては管理運営事項であり、特に労働組合と合意に至らなければならないというふうには考えてはおりませんけれども、スムーズにやっていくということでは意見の交換をしていきたいというふうに思っております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
条件付というのは、具体的にどういうふうな条件を要望されてるんですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
任期の延長なり更新ですね、このあたりの制度的趣旨について尋ねてきたり、あるいはどういう処遇であるのか。例えば、給与でありますとか、手当でありますとか、休暇でありますとか、そういうようなことについての質問等はございました。
そのあたりにつきましては、一般職の任期付職員、特に1と2につきましては一般職の職員ですので、任期の定めのない職員と同じ条件になっておりますので、そのあたりも説明しました。
短時間職員につきましては、再任用職員のうちの短時間勤務の者と同等の条件であるというような説明もいたしております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
これは、八尾市の行革アクションプログラムの一つになるというふうに思うんですけれども、この6年間で、目標4.6%の削減が、実際には倍近い8.6%、208名の削減ということを報告されました。そういうふうに自慢されていると私はとったんですけれども、とんでもないことやというふうに思うんです。
その結果どうなっているかと言いますと、現場は物すごく忙しくなって、851時間の超勤ということが言われてますが、この行革アクションプログラム、このような正規の職員を新たに採用しないで、いろいろ外注化、非正規化していくということに対してアンケートされてますよね、行革に対する職員アンケート。これ、この2年間、上位2つの結果というのはどうなってるか教えていただけませんか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
すいません、ちょっとお待ちください。
○議長(長野昌海)
資料ありますか。
政策推進担当部長。
◎政策推進担当部長(光久恒一)
行革の職員アンケートの結果でございますけれども、基本的には、職員を取り巻く環境、これは非常に厳しいということでございまして、そういう中で、行財政改革、これを引き続き実施をしていくべきであるというような肯定的な意見としては年々増加をしていると、こういう状況でございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
それは全くうそですよ。
時間がないということと忙しいということで進んでいないと。だから、行革を進めていくことによって、人手が足りなく、忙しくてやってられないというのが、この2年間のトップですよ、2つですよ。それをそんなごまかしたら困ります。これが職員の意見なんですよ。
このような現場の怒りがあるんですけれども、やっぱり人をふやしてもらいたいという要求が強いということなんです。それを逆手にとって、今回、正規職の非正規化、特に提案型公共サービスの導入とか、それから、任期付のこの公務員制度、そして、人事評価制度、こういうふうなものをどんどん逆手にとってやってきてるというふうに思うんです。
ですから、私は、これは、非正規の職員をそういう形でいろいろばらばらにふやしていくんじゃなくて、正規職員をちゃんと配置すべきだというふうに思いますが、こういう現場の声に対してどうお考えですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
常々お答えをしていることでございますけれども、確かに、職員数、トータルで見ますと、特にフルタイム勤務の職員というのは減ってきております。と申しますのは、団塊の世代が定年退職をいたしまして、再任用、短時間で勤務をする職員が非常に多いというようなことで、この職員数、フルタイムという中には数えないわけですけれども、再任用職員はそれなりの数おりまして、実質、例えば、平成12年当時で840人程度であった職員数が、平成22年で、短時間勤務職員、これ正規職員ですけれども、入れまして830とか20とかいう数字でございます。そんなに減っているということではないわけです。
また、職務の内容につきましても、議員お示しのように、委託をした、あるいは保育所の民営化をした、そういうようなことで、業務量自身が減っているということでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
これは国がそういうふうに進めてきたし、現在の菅政権も、新成長戦略という形で、もっとこれを進めろと。特に病院と保育所、ここについては、もう徹底的に、ですから、福祉の部分ですよね、生活保護何かももそうだというふうに思うんですけれども、30万人の保育公務員を一たん全員解雇して、3分の1の給料で3倍雇えるんだと。だから、雇用100万人つくると、こういうふうなことを言ってます。
そして、これにあわせて、自治労の徳永委員長も、正規職と非正規職の賃金シェア、分かち合いをすると、そんなことを言ってるわけです。
ですから、私は、今の政権は、民主党連合政権だというふうに思いますが、こうした非正規の促進ということに対して、これはもう最終的に、公務員、じゃあ360万人全部首切って、3倍の人を雇えば、今の雇用が解決するなどという、とんでもない発想に行き着くわけです。これが道州制だと思います。
こういうことに対して、八尾の組合はそういうようなことは言ってないでしょうね。そこはどう思われます。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
組合は、もちろん、職員の採用とかを主張しております。
ただ、委託などについて、一定の意見も持っておるようでございますけれども、意見交換をする中で、これで否定をするということには結果的にはなっておりません。
それと、先ほど、議員さんおっしゃいました、病院の職員も減らしているかのようなお話でございましたけれども、これ、平成17年から22年の間に、病院の職員につきましてはプラス61となっております。また、消防職につきましてもプラス8ということになっております。
そういう経過をたどっておりますので、我々としては、メリハリのある配置をしているということで考えておりますので、よろしくお願いします。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
職員がふえてるというふうに言われましたけれども、ケースワーカーが、80名のところを168人というのとか、看護師も、今もうほんとに忙しいと、現場はもう人が足りないから、だから外来にも現場というか、入院の方から行くとか、そんなことでやりくりされて、もうほんとに過労死寸前だという声が上がってます。一番最近に見た組合のニュースもそういうことがもういっぱい書かれてありますよ。
ですから、ふえたと言うても、仕事がそれ以上ふえてるわけです。だから、そんなんはごまかしやと思います。
最後ですけれども、今、大阪市では、この生活福祉課、ここのケースワーカー、やはり任期付の職員ということで、もう完全に同じ仕事をやりながら、隣の人は3年で首切られると、こういうことが起こっているわけです。これに対する現場からの反対が起こっています。
それから、豊中では図書館ですよ。ここでも、初めは3年と言ってて、またそれが延長されるようなことを言ってたんですけれども、先ほど、人事担当部長が言われたとおりですよ。ここで試験をやって、そして、け落としていくという。
だから、ここでも現場の反対の声が起こっています。
八尾市の青年労働者も、隣の仲間と団結して、組合執行部を乗り越えて、ともに立ち上がることを訴えて、私の質疑を終わります。
○議長(長野昌海)
末光議員の質疑は終わりました。
以上で、通告に基づく質疑は終わりました。
それでは、ただいま議題となっております議案第88号は総務常任委員会に付託いたします。
─────────────────────
△議案第83号「八尾市事務分掌条例の一部改正の件」外5件一括
○議長(長野昌海)
次に、日程第5、議案第83号「八尾市事務分掌条例の一部改正の件」外5件を一括議題といたします。
まず、議案第83号について、政策推進担当部長から提案理由の説明を求めます。
◎政策推進担当部長(光久恒一) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第83号につきまして御説明申し上げます。
本件は、第5次総合計画を着実に推進するとともに、多様化する市民ニーズに迅速・的確に対応し、限られた行政資源を有効かつ柔軟に活用するための体制整備を図るにつきまして、条例の一部を改正いたすものでございます。
内容といたしましては、新たに「政策企画部」を設け、現在、市長直轄の組織であります「秘書課」、「政策推進課」及び「行政改革課」に関する所管事務を政策企画部に位置づけるとともに、「人権文化ふれあい部」の事務分掌に、「防犯及び防災に関すること」を加えるものでございます。
なお、この条例につきましては、平成23年4月1日から施行いたすものでございます。
以上、まことに簡単な説明ではございますが、何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議案第84号から第86号までの3件について、一括して人事担当部長から提案理由の説明を求めます。
◎人事担当部長(山本隆一) 〔登壇〕
それでは、3件一括して提案理由の説明を申し上げます。
まず、議案第84号「八尾市職員の勤務時間等に関する条例等の一部改正の件」でございますが、本件は、任期付職員の採用及び育児短時間勤務制度の創設に伴い、これら職員の勤務時間、給与等について、規定の整備を図るにつき、関係条例の一部を改正するものでございます。
内容としましては、まず、八尾市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正におきまして、任期付短時間勤務職員及び育児短時間勤務職員等についての1週間当たりの勤務時間の特例、週休日及び勤務時間の割振り等について規定整備を行うものでございます。
次に、八尾市職員給与条例の一部改正におきまして、任期付職員に係る給料表を追加し、任期付職員及び育児短時間勤務職員等の給料月額、通勤手当、時間外手当等について規定整備を行うものでございます。
次に、八尾市立幼稚園に勤務する教育職員の給料及び手当等に関する条例の一部改正、八尾市立病院に勤務する企業職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部改正及び八尾市水道局に勤務する企業職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部改正におきまして、任期付短時間勤務に係る市立幼稚園教育職員並びに市立病院及び水道局に勤務する任期付短時間勤務職員の扶養手当、住居手当等について、それぞれ規定整備を行うものでございます。
なお、この条例につきましては平成23年4月1日から施行するものでございます。
次に、議案第85号「八尾市職員の育児休業等に関する条例の一部改正の件」でございますが、本件は、男女ともに子育てをしながら働き続けることができる雇用環境の整備をさらに図るため、育児短時間勤務制度を創設するにつきまして、条例の一部を改正するものでございます。
内容としましては、育児短時間勤務制度の勤務の形態、育児短時間勤務をすることができない職員等、法により条例で定めることとされている事項を規定する等の規定整備を行うものでございます。
なお、この条例につきましては平成23年4月1日から施行するものでございます。
次に、議案第86号「八尾市職員の退職手当に関する条例の一部改正の件」でございますが、本件は、財団法人八尾市清協公社職員であった者で、引き続き本市職員に採用された者に係る退職手当の額の算定方法について規定を設ける等につきまして、条例の一部を改正するものでございます。
内容としましては、清協公社職員であった者で、引き続き本市職員となった者に対する本条例の適用については、清協公社職員としての在職期間を本市職員としての在職期間とみなすものでございます。
その他、雇用保険法の改正により、条例の規定の整備を行うものでございます。
なお、この条例につきましては平成23年4月1日から施行するものでございますが、雇用保険法の改正による規定の整備につきましては公布の日から施行するものでございます。
以上、まことに簡単ではございますが、各議案につきましての説明を終わらせていただきます。
よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議案第87号について、健康福祉部長から提案理由の説明を求めます。
◎健康福祉部長(門田勝美) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第87号「八尾市
生活援護資金貸付基金条例の一部改正の件」につきまして、提案理由の御説明を申し上げます。
生活援護資金貸付制度につきましては、昭和48年に制度を創設して以来、今日まで生活困窮世帯の自立更生を図る施策として運営しておりますが、社会経済情勢の悪化に伴う貸付件数の増加等により、基金の増額が必要となりましたため、本案を提案するものでございます。
改正の内容といたしましては、第2条の基金の額2億円を2億5000万円に引き上げるものでございます。
なお、本条例は公布の日から施行いたすものでございます。
以上、まことに簡単な説明でございますが、よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議案第89号について、財政部長から提案理由の説明を求めます。
◎財政部長(濱野進) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第89号「八尾市債権管理条例制定の件」につきまして、提案理由の御説明を申し上げます。
本市では、平成20年度に、市の債権管理の適正を期するため債権管理課を発足させ、市民負担の公平性、公正性の確保並びに歳入確保による財政の健全化を図ることを目的として取り組みを進めてまいりました。
今後、より一層、その取り組みの推進を図るため、債権管理の適正化に関する基本理念、取り組み方針を定め、市、市長並びに職員の責務を明らかにするとともに、各債権所管課及び徴収担当職員の共通認識を形成し、全庁的に統一した取り扱い、対応を実施することにより、効率的かつ公正な債権管理を推進するにつきまして、本条例の制定を提案するものでございます。
条例の内容といたしましては、第1条におきまして条例の目的を、第2条におきましては用語の定義を、第3条には法令等との関係を規定しております。
次に、第4条には市長等の責務を、第5条には台帳の整備について、第6条から第13条におきましては、地方自治法並びに同法施行令の規定を、わりやすく本市の条例として規定し直したものでございます。
その内容といたしましては、第6条では督促について、第7条では滞納処分等について、第8条では強制執行等について、第9条では履行期限の繰り上げについて、第10条では債権の申出等について、第11条では徴収停止について、第12条では履行延期の特約等について、第13条では免除について規定しております。
最後に、第14条では債権の放棄について、第15条は委任規定でございます。
なお、この条例につきましては公布の日から施行するものでございます。
以上、まことに簡単な説明ではございますが、提案理由の説明とさせていただきます。
何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
これより、6件一括して質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
なければ、ただいま議題となっております、議案第83号から第86号まで及び議案第89号は総務常任委員会に、議案第87号は保健福祉常任委員会にそれぞれ付託いたします。
─────────────────────
△議案第90号「平成22年度八尾市一般会計第5号補正予算の件」外2件一括
○議長(長野昌海)
次に、日程第6、議案第90号「平成22年度八尾市一般会計第5号補正予算の件」外2件を一括議題といたします。
まず、議案第90号について、財政部長から提案理由の説明を求めます。
◎財政部長(濱野進) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第90号「平成22年度八尾市一般会計第5号補正予算の件」につきまして御説明申し上げます。
今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ16億3353万8000円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ919億8859万6000円といたすものでございます。
なお、今回の補正では、4月の人事異動等に伴う人件費等の過不足調整の補正といたしまして、第1款議会費から第9款教育費の各款におきまして、嘱託職員と臨時職員を含む一般会計所属の職員の人件費等及び賃金の過不足調整の補正が含まれております。
それでは、歳出予算の補正につきまして御説明申し上げます。
まず、款議会費、項議会費では100万円を増額補正いたすもので、人件費の過不足調整に伴いまして増額いたすものでございます。
次に、款総務費では3億4021万1000円を増額補正いたすもので、項総務管理費では、3億6164万5000円の増額となるもので、人件費関連の過不足調整、任期付職員の採用試験を行うための経費、大阪府市町村職員互助会からの一時精算金を公共公益施設整備基金に積み立てるための経費、大阪府の地域力再生支援事業を活用して小学校区単位に設置された地域安全センターへの補助金及び組織機構改革に伴う案内表記やOAシステムの変更経費でございます。
項徴税費では1142万9000円の減額、項戸籍住民基本台帳費では1200万5000円の減額、項統計調査費では162万2000円の増額、項監査委員費では37万8000円の増額となるもので、それぞれ人件費の過不足調整に伴うものでございます。
次に、款民生費では9億1134万9000円を増額補正いたすもので、項社会福祉費では14万5000円の減額となるもので、人件費の過不足調整、生活援護資金貸付基金への積立金及び前年度精算に伴う補助金の返還金でございます。
項児童福祉費では6910万9000円の減額となるもので、人件費関連の過不足調整及び組織機構改革に伴うOAシステムの変更経費でございます。
項生活保護費では9億8060万3000円の増額となるもので、生活保護世帯数の増加に伴うものでございます。
次に、款衛生費では8240万3000円を増額補正いたすもので、項保健衛生費では3537万5000円の増額となるもので、人件費の過不足調整、前年度精算に伴う補助金の返還金及び新型インフルエンザに係る予防接種において、接種費用の助成のための経費でございます。
項清掃費では4702万8000円の増額となるもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
次に、款労働費では846万9000円を減額補正いたすもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
次に、款産業費では922万9000円を減額補正いたすもので、項農業費では298万8000円の減額となるもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
項商工費では624万1000円の減額となるもので、人件費の過不足調整及び組織機構改革に伴うOAシステムの変更経費でございます。
次に、款土木費では3761万2000円を増額補正いたすもので、項土木管理費では875万1000円の増額となるもので、人件費の過不足調整及び組織機構改革に伴うOAシステムの変更経費でございます。
項道路橋りょう費では1060万1000円の増額となるもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
項都市計画費では1826万円の増額となるもので、人件費の過不足調整及び安中山ノ井線整備事業において、用地買収事業の進展に伴うものでございます。
次に、款消防費では1243万3000円を増額補正いたすもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
次に、款教育費では1億3095万円を増額補正いたすもので、項教育総務費では667万9000円の減額となるもので、人件費関連の過不足調整及び組織機構改革に伴うOAシステムの変更経費でございます。
項小学校費では1億7175万円の増額となるもので、人件費の過不足調整及び国の第2次地域活性化予備費事業に伴い、小学校4校の耐震補強事業に伴うものでございます。
項中学校費では223万3000円の減額となるもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
項幼稚園費では3037万円の減額となるもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
項社会教育費では231万2000円の減額となるもので、市内遺跡発掘調査において、個人住宅の増改築に伴う発掘調査及び人件費の過不足調整に伴うものでございます。
項保健体育費では79万4000円の増額となるもので、人件費の過不足調整に伴うものでございます。
次に、款公債費、項公債費では1億3527万8000円を増額補正いたすもので、新規発行地方債及び大阪府市町村施設整備資金貸付金の繰り上げ償還の実施に伴うものでございます。
以上が歳出予算の説明でございますが、一方、歳入予算の補正といたしまして、市税で8939万6000円、地方交付税で2億7340万9000円、国庫支出金で8億0233万8000円、府支出金で3325万1000円、繰越金で8203万7000円、諸収入で2億4520万7000円、市債で1億0790万円、合わせまして16億3353万8000円の増額補正をいたすものでございます。
次に、債務負担行為の補正といたしまして、納税通知等印刷製本・封入封緘委託業務におきまして345万円、小学校耐震補強事業におきまして2億7000万円、中学校耐震診断事業におきまして2400万円、学校給食調理委託業務におきまして5億5000万円の限度額を新たに設定いたすものでございます。
次に、地方債補正といたしまして、義務教育施設整備事業において、小学校耐震補強事業の追加事業の実施に伴い、限度額を6億2640万円から7億3430万円に変更いたすものでございます。
以上が、一般会計第5号補正予算の主な内容でございます。
以上、まことに簡単ではございますが、提案理由の説明を終わらせていただきます。
何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議案第91号について、下水道担当部長から提案理由の説明を求めます。
◎下水道担当部長(丸山元祥) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第91号「平成22年度八尾市
公共下水道事業特別会計第2号補正予算の件」につきまして御説明申し上げます。
本件につきましては、公債費負担対策として、平成19年度から平成21年度までの臨時特例措置でありました、公的資金補償金免除繰上償還制度が、今般限りの特例措置といたしまして、平成22年度から平成24年度まで延長されたことに伴いまして、本市下水道事業におきましては、年率6.3%以上の政府資金及び6.0%以上の旧公営企業金融公庫資金に係る残債につき、本制度による当該対象残債の繰り上げ償還をするにつきまして、所要の補正予算をお願いするものでございます。
内容といたしまして、まず、今回の補正は、歳入歳出予算の総額から、それぞれ23億9687万1000円を増額し、補正後の歳入歳出予算の総額を、それぞれ161億0463万5000円にいたすものでございます。
あわせて、地方債の補正といたしまして、借換債で限度額23億9650万円の追加をお願いするものでございます。
補正の内容につきまして、歳出から御説明申し上げます。
款2公債費、項1公債費、目1元金におきましては23億9687万1000円の増額補正をいたすものでございます。
これは、補償金免除繰上償還制度が実施されることに伴う元金償還金の増額分でございます。
次に、歳入について御説明申し上げます。
款5繰越金、項1繰越金、目1繰越金におきまして37万1000円の増額補正をいたすものでございます。
これは、補償金免除繰上償還制度が実施されることに伴う元金償還金の財源として、前年度実質収支額の一部を計上させていただくものであります。
次に、款7市債、項1市債、目2公債債におきまして23億9650万円の追加補正をいたすものでございます。
これは、補償金免除繰上償還制度が実施されることに伴う、元金償還金の財源として発行する市債でございます。
補正の内容につきましては以上でございますが、今回の繰り上げ償還に伴う利息の縮減効果は、おおむね6億円程度になるものと見込んでおります。
なお、これに伴い、今後償還原資として、銀行利子等借入れ条件が整い、額が定まった後、下水道事業の経営健全化計画につきまして、平成22年度から26年度末までの5カ年の延長計画として見直しを行い、3月議会で公表させていただきたいと考えております。
また、平成23年度におきましても、繰り上げ償還の対象残債があり、当初予算に計上させていただく予定でございます。
以上、簡単な説明ではございますが、御審議賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
次に、議案第92号について、水道事業管理者から提案理由の説明を求めます。
◎水道事業管理者(野村孝次) 〔登壇〕
ただ今議題となりました、議案第92号「平成22年度八尾市水道事業会計第2号補正予算の件」につきまして御説明申し上げます。
今回の補正につきましては、大阪府市町村職員互助会からの一時精算金及び平成23年度に予定しております水道局の組織機構改革に伴う諸経費の発生により、収益的収入及び収益的支出に必要な補正を行うものでございます。
まず、収益的収入及び支出の特別利益におきまして、今回、大阪府市町村職員互助会からの一時精算金が発生したため、過年度損益修正益として、特別利益1537万9000円を増額し、収益的収入を65億2041万8000円といたすものでございます。
一方、水道事業費用におきましては、平成23年4月の組織機構改革に向けて必要となります、お客様向けお知らせ文書の配布や総合案内の表記、内線電話配線変更等の経費として、営業費用の業務費において25万円、総係費において17万5000円をそれぞれ増額補正し、収益的支出の額を60億9923万5000円といたすものでございます。
この結果、収益的収支を差し引きいたしまして、消費税込みで4億2118万3000円、消費税抜きで3億7520万2000円の単年度純利益を計上する見込みでございます。
以上、まことに簡単な説明ではございますが、何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
これより、3件一括して質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
なければ、ただいま議題となっております議案第90号は総務、建設、文教産業及び保健福祉の各常任委員会にそれぞれ所管分を、議案第91号及び第92号は建設常任委員会にそれぞれ付託いたします。
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△議案第93号「八尾市立桂老人福祉センターの指定管理者指定の件」外1件一括
○議長(長野昌海)
次に、日程第7、議案第93号「八尾市立桂老人福祉センターの指定管理者指定の件」外1件を一括議題といたします。
2件一括して、健康福祉部長から提案理由の説明を求めます。
◎健康福祉部長(門田勝美) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第93号、議案第94号につきまして、一括して提案理由を御説明申し上げます。
まず、議案第93号「八尾市立桂老人福祉センターの指定管理者指定の件」につきましては、八尾市立桂老人福祉センターの運営管理を行わせるものとして、社会福祉法人ポポロの会を指定するにつきまして、地方自治法第244条の2第6項の規定に基づき、市議会の議決をお願いいたすものでございます。
なお、指定の期間は平成23年4月1日から平成26年3月31日までの3年間といたすものでございます。
次に、議案第94号「八尾市立安中老人福祉センターの指定管理者指定の件」につきましては、八尾市立安中老人福祉センターの運営管理を行わせるものとして、社会福祉法人ポポロの会を指定するにつきまして、地方自治法第244条の2第6項の規定に基づき、市議会の議決をお願いいたすものでございます。
なお、指定の期間は平成23年4月1日から平成26年3月31日までの3年間といたすものでございます。
以上、甚だ簡単な説明でございますが、何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
これより、2件一括して質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
なければ、ただいま議題となっております議案第93号及び第94号は、いずれも保健福祉常任委員会に付託いたします。
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△選第13号「大和川右岸水防事務組合議会議員選挙の件(その1)」
○議長(長野昌海)
次に、日程第8、選第13号「大和川右岸水防事務組合議会議員選挙の件(その1)」を議題といたします。
お諮りいたします。
選挙の方法につきましては、指名推選により行いたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、選挙の方法は指名推選によることに決しました。
お諮りいたします。
指名の方法につきましては、議長において指名いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、議長において指名することに決しました。
大和川右岸水防事務組合議会議員に、柏木順子議員、大松桂右議員を指名いたします。
お諮りいたします。
ただいま議長において指名いたしました両議員を、大和川右岸水防事務組合議会議員の当選人と定めることに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、ただいま指名いたしました、柏木議員、大松議員が大和川右岸水防事務組合議会議員に当選されました。
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△選第14号「大和川右岸水防事務組合議会議員選挙の件(その2)」
○議長(長野昌海)
次に、日程第9、選第14号「大和川右岸水防事務組合議会議員選挙の件(その2)」を議題といたします。
お諮りいたします。
選挙の方法につきましては、指名推選により行いたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、選挙の方法は指名推選によることに決しました。
お諮りいたします。
指名の方法につきましては、議長において指名いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、議長において指名することに決しました。
大和川右岸水防事務組合議会議員に、平岡英五さん、辻井祺矩さんを指名いたします。
お諮りいたします。
ただいま議長において指名いたしました両氏を、大和川右岸水防事務組合議会議員の当選人と定めることに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(長野昌海)
御異議なしと認めます。
よって、ただいま指名いたしました、平岡さん、辻井さんが大和川右岸水防事務組合議会議員に当選されました。
なお、「子育て支援施策の充実を求める請願の件」外2件が提出され、議長において受理いたしております。
これらを、お手元配付のとおり、請願第13号から請願第15号までとして、請願第13号及び第14号は文教産業常任委員会に、請願第15号は保健福祉常任委員会にそれぞれ付託いたします。
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△一般質問
○議長(長野昌海)
次に、議員から市政一般について質問の通告がありますので、日程第10一般質問を行います。
本日は、個人質問のみを行い、質問の方法は、質問者の選択により一問一答方式で行います。
なお、一問目は登壇し、一括して質問を行う方式となっております。
また、質問時間は、最初から最後の質問まで合わせて30分以内となっておりますので、この点よろしく御理解の上、御質問願います。
通告により、まず、西田議員、質問願います。
◆1番議員(西田尚美) 〔登壇〕(拍手)
議長より発言の許可をいただきましたので、質問をさせていただきます。
初めに、空き家の現状と対策についてお伺いいたします。
総務省の、住宅・土地統計調査によりますと、平成20年10月1日時点で、人が住まない空き家は756万戸と、5年前比で14.6%増となり、住宅全体の5759万戸に占める空き家率も13.1%と過去最高を更新しました。
日ごろ、さまざまな市民相談を受けますが、空き家に関する相談も多く、邪魔な木の伐採から害虫の駆除、また、壁がはがれ落ちてきて、通学する子どもたちに危険が及ぶのではないかなど、1軒の空き家に対し、相談内容は多岐にわたる場合があり、その相談内容によって、所管する部署が異なるというのが現状です。
このような空き家や廃屋は、核家族化と高齢化などの理由で、本市においても増加傾向にあるのではないかと思います。
そして、長年放置されることによって、地域でさまざまな問題を引き起こしています。
放火による火災や自然倒壊の危機、台風や強風時の木片やかわらの飛散によるけがなどの災害、ごみの不法投棄、不審者や非行少年のたまり場になりやすいという防犯上の問題、飼い主のいない犬、猫が住みついている、また、シロアリの繁殖地になるなどの衛生上の問題、周辺地域の景観上にも悪影響であるなどが上げられています。
しかし、土地・建物が個人の所有している財産であるがゆえに、地域から苦情があっても、市としてできることは限られていて、持ち主に連絡をしてくださるのですが、行政みずからが直接手を出すことができず、解決できないまま、日に日に危険度が増していくという実態です。
そこで何点かお伺いいたします。
まず、1点目は、本市内の空き家の戸数と、倒壊のおそれがある危険な家屋、いわゆる廃屋の戸数、苦情の内容をお聞かせください。
また、一定の基準に基づいて、市内全域の実態調査が必要と考えますが、御所見をお聞かせください。
2点目に、廃屋の苦情に関する市民の窓口の状況をお聞かせください。
3点目に、建築基準法第10条には、保安上危険な建築物等に対する措置として、著しく保安上危険であり、または、著しく衛生上有害であると認める建築物に対しては、除去等を含めた改善指導を行うことができるとあります。
そこで、本市における著しく危険な家屋に対する改善指導の状況、また、八尾市あき地の適正管理に関する条例などの各関係法令に基づく取り組み状況、その成果についてお聞かせください。
4点目に、現状の取り組みで十分な対応となっているのか、十分ではないのであれば、何が原因なのか、どのように解決しようとしているのかお聞かせください。
5点目に、危険な家屋を解体したくても、介護施設に入っているとか、年金生活で解体の費用がないという人もおります。また、解体しても、更地にした後、固定資産税が高くなる、こうした要因が危険な家屋の解体の障害となっています。
その結果、行政からたび重なる指導をしても前に進まないのが現状です。
国土交通省には、新たに創設された社会資本整備総合交付金事業という支援制度があります。これは、地域における住宅施策を自主性と創意工夫を生かしながら、総合的かつ計画的に推進することを目的とした制度であり、空き家となっている住宅などの活用や解体撤去などの費用についても国から支援が可能になるというものです。
このような国からの支援制度の活用も視野に入れ、本市独自の助成制度の創設に向け、行政として、所有者に対して後押しができるような制度の創設ができないのかお聞かせください。
6点目に、更地の寄贈については、一定の条件が整えば可能であるとのことですが、仮に、空き家や廃屋について寄贈の申し入れがあった場合、市が譲り受けて、公費で解体撤去し、公園や避難場所、防災用具の置き場など、公共的な用途に利用できないのでしょうか。
長崎市では、長崎市空き家・空き地情報バンク制度要綱に基づき、2006年から現時点までの4年間で、約1億円の予算で、危険な空き家の解体に取り組んでいます。条件としては、土地・建物を市に寄贈することだそうですが、274件もの申し込みがあり、市は既に28棟を解体し、解体予定は3件とのことです。
解体後の土地は、貴重な公共のスペースとなり、公共的な用途に有効活用されているとのことです。
本市でもこのような制度を創設してはどうかと考えますが、お答えください。
このような支援策とともに、地域や市民に多大な迷惑をかけている所有者に対しては、責務を課す、空き家・廃屋対策に関する個別条例を定め、規制していくことが必要と考えますが、お答えください。
次に、ウェブ図書館の創設について伺います。
近年、国民の活字離れが指摘される中、電子書籍の普及が注目されています。
電子書籍とは、既存の書籍をデジタル化し、パソコンや電子書籍リーダーなどで読めるようにしたもので、iPadやKindle、アマゾン提供の電子書籍リーダーの登場を受けて、今後、ニーズが飛躍的に高まると予想されています。
そうした中で、東京都千代田区の区立図書館は、いち早く電子書籍の存在に着目し、平成19年11月、インターネットを使って電子図書を貸し出すウェブ図書館をスタートさせました。
国内の公共図書館としては初の試みで、開始以来、広く注目を集めています。
ウェブ図書館では、政治経済、文学、語学などさまざまなジャンルの電子図書を提供しており、その数は、平成22年10月現在で4745タイトルに及びます。
利用者は、インターネットを介して24時間365日、いつでも貸し出し・返却ができるため、わざわざ図書館に出向く必要がありません。
千代田区立図書館の利用登録、貸し出し券の作成と利用者ログインのパスワード設定さえ行えば、千代田区の在住者、在勤者、在学者ならだれでも利用可能です。
利便性だけでなく、従来の図書館建設に比べて、準備予算が少額です。
ウェブ図書館の大きな利点として、本来、図書を収納するはずの箱物やスペースを確保する必要がなく、初期設定費約500万円と、システム関連費として、年間約190万円さえ捻出すれば、ウェブ図書館の導入は可能です。しかも、電子図書の導入により、図書の盗難、破損、未返却等の損害額がゼロに抑えられる面を考慮すれば、十分導入する価値はあると考えます。
ここで、1点目の質問ですが、本市における蔵書の破損、紛失等での冊数と損失額をお答えください。
本年は、国民読書年です。読書に対する国民意識を高めるため、政官民一体となって、図書館を初めさまざまな場所で行事や取り組みが推進されています。
公明党は、これまで、子どもの読書活動推進法の制定を足がかりに、学校での朝の10分間読書運動、読み聞かせ運動やブックスタート事業など、国民の活字離れ対策として、一貫して読書活動の推進を訴えてまいりました。その一環として、公立図書館の利用改善、推進を図る観点からも、ウェブ図書館の導入を要望いたします。
御所見をお聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
市長の答弁を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいまの西田議員の御質問にお答えをいたします。
まず、本市内の空き家数についてでありますが、平成20年10月の総務省住宅・土地統計調査によりますと、市内全域で1万7350戸となっており、本市の住宅総戸数約12万3000戸のうちの約14%となっております。
議員御指摘の廃屋につきましては、この住宅・土地統計調査では把握しておりませんが、消防本部で、八尾市火災予防条例の規定に基づいて空き家の実態を調査し、指導を行っております。
次に、空き家に対する苦情についてでありますが、空き家が夜暗くて危険、火災が心配、倒壊する危険がある等の苦情があり、市民相談や防犯灯の相談は自治推進課、火災については消防本部、老朽家屋の関係は審査指導課、空き地の適正管理では環境事業課等にて御相談を受けているところでございます。
次に、建築基準法第10条の、保安上危険な建築物等に対する措置の規定により指導できないのかとの御質問についてでありますが、同規定が適用されるのは、不特定多数の方が使用する建築物や一定以上の大規模な建築物であり、既存不適格の建築物に限られるため、個人住宅において除却等の措置を勧告、命令することはできないことから、同法第8条における維持保全の努力義務の規定により、建築物の所有者等には、建築物の敷地、構造、建築設備を常時適正な状態に維持するよう指導を行っております。
その指導実績として、平成14年度から平成21年度の8年間で、43件の建物で解体等の対応をしていただき、改善が進んだと認識しておりますが、さらに関係部局の連携強化を図り、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
また、空き地の適正管理につきましても、所有者等に対して、八尾市火災予防条例の規定に基づき、火災予防上必要な措置を講ずるように、また、空き地の適正管理に関する条例に基づき、良好な環境の保持に努められるように取り組んでおります。
次に、現状の取り組みで十分なのかとの御質問についてでありますが、本市の権限の及ぶ範囲で対応に努めておりますが、住宅は個人資産であるため、公費投入の是非の問題など、その実施は困難であると考えております。
また、解体が進まないのは、所有者等の中には、高齢や経済的な問題等から対応が困難となっていることも一因であると考えております。
次に、国からの支援制度の活用を視野に入れた経済的な支援など、本市独自の制度の創設や、空き家や廃屋の所有者に責務を課すような条例の制定についてでありますが、空き家についての課題は、少子高齢化、人口減少が進む中、これからますます顕在化する問題と考えており、安全・安心のまちづくりや衛生環境の維持の視点からも重要な課題であり、今後、研究していく必要があると認識しております。
なお、教育関係につきましては、教育長から答弁をいたしますので、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(長野昌海)
教育長の答弁を求めます。
◎教育長(中原敏博) 〔登壇〕
教育関係についてお答えいたします。
まず、本市の図書館蔵書の破損、紛失等についてでありますが、本市は、八尾図書館、山本図書館、志紀図書館及び移動図書館において図書館サービスを提供しており、約62万冊の図書資料を所蔵し、年間で約200万点の御利用をいただいております。
毎年、新たに図書資料の購入を行う一方で除籍も行っており、年間平均で約4万3000点の資料を除籍しております。それらの中には、劣化により除籍する図書もあれば、書き込みや切り取り等によって破損した図書、さらには不明本も含まれていることから、破損等による損害額のみを算出することは困難であります。
本市といたしましては、市民の貴重な資産であります図書資料については、大切に利用いただけるよう、利用者のモラルに働きかける取り組みを進めるとともに、未返却本の催促や不正持ち出しの防止についても一層の改善を図ってまいります。
次に、ウェブ図書館についてでありますが、昨今では電子書籍が普及し、電子書籍用端末の多種多様化が急速に進められております。
それらを生かしたウェブ図書館については、インターネットを経由して、利用者が、いつでも、どこでも図書館サービスを受けられる点や管理運営の面からも利点があるものと考えられ、さらに図書館サービスの一層の向上に寄与するものと考えております。
その中で、本市といたしましては、電子書籍の普及状況や他の公立図書館の動向を注視しながら、ウェブ図書館に関する課題事項や、本市として望ましい手法等について、広域的な見地からも研究・検討を進めてまいりたいと考えております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
ただいま御答弁いただきましたが、2問目以降で、より具体的にお聞きしてまいりたいと思っております。
私が議員になって4年近くなるんですけれども、大体、市民相談、解決をしていただいてるんですけれども、この空き家・廃屋対策について、ずっとやっぱり完結することなく残っているというのがこれだけでしたので、今回は、その解決の道筋を求めたいと言いますか、制度の確立をとの思いで質問をさせていただきましたので、ちょっと具体的に聞かせていただきます。
今、答弁いただきました廃屋につきましては、この住宅・土地統計調査では把握しておりませんがということでございましたが、私の方でも、空き家に関しては、この統計調査の方で、ふだん、人が住まないという、居住しないという住宅の意味で受け取っているんですけれども、この廃屋に関しては、空き家で通常の方法では利用できない、住まないだけじゃなくて、住むことができないというふうに受け取っているんですけれども、法令用語でも、この廃屋というものがないものですから、厳密な使い分け、定義というのがちょっと難しいかと思うんですけれども、八尾市としては、この廃屋の定義、基準ですね、どのようにとらえられているか、まずお答えいただけますでしょうか。
○議長(長野昌海)
建築都市部長。
◎建築都市部長(道本博)
お答え申し上げます。
廃屋の定義というお尋ねでございますけれども、議員確かにおっしゃいましたように、法律上、廃屋とはこういうものだというような定義はきっちり定まってないかというふうに理解をいたしております。
ただ、その中で、我々、一般的には、空き家で、通常の方法では利用できない建築物、だから、そのままでは、もう後入れないんだというようなものが廃屋、住めない、居住に要しないと、そういったものが廃屋だというように考えております。
空き家ということで申し上げますと、当然、売買されているところも空き家というふうな状況でございますので、だから、空き家と廃屋とはそういうことで若干の理解の違いがあるということと考えております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
ただ、今の条例の中で、この廃屋を一くくりに件数を数えようとすると、なかなか難しい問題があるんですけれども、消防本部の方で、火災予防条例上では把握していただいている。これが一番近いのかな。これにまだプラス、火災予防法令上には当てはまらないけれども、廃屋に近いというのもたくさんあると思うんですけれども、今のこの条例上の件数ではここが近いかなと思いますので、この件数を教えていただけますか。
○議長(長野昌海)
消防長。
◎消防長(大辻良知)
消防が現在把握しております空き家の総件数は、本年の11月末現在で292件でございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
それと、その実態調査をして、指導を行っているというふうにお答えいただいているんですけれども、その辺をもう少し具体的に教えていただけますでしょうか。
○議長(長野昌海)
消防長。
◎消防長(大辻良知)
消防が把握しております空き家の件数につきましては、毎年、12月の歳末警戒パトロール時に、市内の各地域に、火災予防の観点から空き家の実態調査を行っております。
そのときに、例えば、扉があいておるとか、また、空き地に枯れ草が生えておるとか、そういったところで、火をつけられると危険だというようなところを消防職員が把握して、現地へ直接足を運んで得た数が292件というのが実情でございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
今、実態調査の内容を言っていただきましたが、その指導内容も教えていただけますでしょうか。
○議長(長野昌海)
消防長。
◎消防長(大辻良知)
指導内容でございますが、火災予防条例に基づきまして、所有者、または管理者に対して不備があった場合には、侵入できないように扉等の施錠、また、空き地等の枯れ草等がございましたら、それを除去してくださいということで指導しております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
ということで、火災予防条例では、空き地とか空き家の管理についての規定は有しているんですけれども、もちろん、火災とかそういう部分のことからですので、それが直ちに皆さんの苦情が来ているような、私が1問目に言ったような、また、答弁であったような相談内容、苦情が、すべて当てはまるとは限らないんですよね。
だから、廃屋対策につながるというものでも一部はありますけれども、すべてがつながるというものでもないんですね。
空き家に関する相談内容、苦情は、先ほども言いましたけれども、一つではなくて、さまざまなものがあるんですけれども、今、答弁の中でも答えていただきましたけれども、それが、個々の、火災については消防本部の方で、消防本部の方は、入ったらすぐに現場に駆けつけてくださいますし、そういう面では、市民の皆さん、大変安心をしてくださってるんですが、その後の処理はどうするのかと言うたら、また別の部局になると。自治推進課、環境事業課、審査指導課というふうにばらばらの、それぞれの、一つ一つの事象に対して対応してくださっているということに対しては、市としては、廃屋対策としてはこれでいいと思ってらっしゃるのか、また、統合、一本化についてはどういうふうな見解をお持ちなのか、お聞かせください。
○議長(長野昌海)
建築都市部長。
◎建築都市部長(道本博)
お答え申し上げます。
まず、審査指導課の方にも御相談というのがたくさん入ってございます。たくさんといいますか、入ってきます。
そういった場合に、市民の方から相談いただきますと、まず、我々、現地へ行って、現地調査させていただいて、所有者の確認というものをします。その中で、現地を見て、第三者にやっぱり危険があるなという場合には、その所有者に対しまして面談、指導とか、場合によっては文書指導などをさせていただいてます。
ただ、その中で、やはりさまざまな課題が出てきまして、なかなか進んでこないというのが実情でございまして、我々としたら、相談があれば、その各物件を見ながら、所有者を探し出す。そこからそういった対応を進めているような状況でございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
私も何件か相談させていただいて、担当部局、担当者と、自分自身も悩みながら、市民の皆さんから苦情いただくし、裏に住んでたり、横に住んでたりなさる市民の皆さんは、壁が落ちてきた、夜中怖かったんですとか、もう切実な悩みをおっしゃるわけです。
その中で、何とか、今ある条例、法律の中で対処するものはないかということで、担当部局も大変よく動いてくださってるのもわかってるんですが、なかなかここが進まないという現状なんです。
先ほども聞きました、建築基準法の第10条などでは、不適格物件に限られていて、廃屋対策に利用できるかどうかが微妙であるということから、第8条の維持の部分で指導してくださってるという答弁だったんですけれども、そしたら、やっぱり火災予防法上でも、火災の観点からということだけですので、そういうふうな部分からは、やっぱり法整備とか、市としての一括した条例の制定というのも必要かなと思うんですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(長野昌海)
建築都市部長。
◎建築都市部長(道本博)
お答え申し上げます。
総合的な条例の制定ということのお尋ねでございますが、確かに、ことしに入ってから、関東の方のある市でそういった条例を制定されているところがございます。
ただ、どうしても理念的な部分が先に来て、所沢というところなんですけれども、所沢などでは、一つ、理念的な防犯のまちづくり条例というものと、そして、もう一つは、空き家対策としての条例、2本立てのような条例をつくっておられるところもございます。
ただ、しかし、そういった条例の中でも、命令、勧告、最終的に氏名の公表、そういったところで終わってしまう。強権力がなかなかないというのがございまして、そういった部分は、まだ課題があるのかなと。建築基準法で言いますところの部分と似たところはあるんですけれども、指導とかそういった部分での対応しかできないというところがちょっとございます。
その辺は課題だと考えております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
今おっしゃいました所沢市、ことしの10月1日から、空き家等の適正管理に関する条例というのが、全国で初めてできまして、廃屋に関する条例ですね。これによれば、市によって空き家の所有者の名前や連絡先などを公表し、今おっしゃってくださった、最終的には、警察などの関係機関と協議し、撤去を依頼することもできるというところまで詰めてこられているところがあるんです。
だけど、八尾市におきましては、ほかにも、八尾市にも関連する法案があるんです。
空き家という言葉が出てくる条例は4つありまして、先ほどの、火災予防条例、そして、環境を守る基本条例、あき地の適正管理に関する条例、それから、生活環境紛争処理の条例、ほかにも、空き家という言葉は出てこないけれども、関連が大変強い、内容が相当するというような法令も2つ、八尾市の地域安全条例と、地域安全・安心のまちづくり基金条例というのが関係してくるかなと思うんですが、だけど、これをもってしても、この廃屋対策には完結できる方途がないように思うんです。
だから、今のところ、担当部局では、1軒1軒、時間かけて、何年もかかってやってくれているのが現状だと私も把握をしております。
先ほど、14年から21年までの8年間で43件の解体を対応していただいたとありましたけれども、これは、どれだけの相談件数で、何%の率で進んでいるのか、ちょっとお答えいただけますでしょうか。
○議長(長野昌海)
建築都市部長。
◎建築都市部長(道本博)
お答え申し上げます。
相談件数としては73件いただいておりまして、そのうち、改善件数が43件ということで、改善率としたら58%、約6割弱かなというふうに考えております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
そうですよね。ですから、やっぱり市民の皆さんにとったら、本当に不安な日々を過ごしていらっしゃる方、今でも、もうしょっちゅうお電話いただくんですが、どうすることもできなくて、私も、担当部局も悩んでいるという現状なんですけれども。
民民の間で裁判起こしていただいたり、もうちょっと調べてもらいますから、待ってくださいねというのが、もう心苦しいような状況の中で、やっぱりこの窓口の問題とか、それから、法令上のこの問題、残念ながら、この空き家、廃屋問題をストレートに解決する法的な枠組みが、今の八尾市としては見当たらないのかなというのが現状だと思うんです。
そうなりますと、今後どうしていったらいいかということになってくるんですが、今の現状ですと、1問目の、市長がお答えいただいたとおりに、範囲に及ぶ範囲では対応に努めていただいていると。だけど、個人資産であるために、公費投入の是非の問題など大変困難であると。また、所有者の中には、その原因は高齢化や人口減少、息子さんがもう遠くに行かれて、もう全然連絡がつかないとか、相続の関係とか、いろいろ聞いてるわけですけれども、このようなことも全部理解した上で、これから、今後どうしていこうかということをともに考えていただきたいという思いが強いんですけれども。
今、国の方でも、ちょうどことしに入りまして、国交省の方で、7月2日に国土審議会土地政策分科会企画部会ということで、中長期のビジョンとして、この国民生活を豊かにする不動産のあり方ビジョンの中で、こういうことも検討されているという報告の取りまとめが公表になったばっかりなんです。
国としても動き出してますし、いろいろな各、全国見ましたら、先ほど、1回目の質問でも言いましたけれども、長崎の空き地・空き家情報バンク制度ですね、これは支援策ですけれども。
宇都宮の方では、法の整備も重要だということで、廃屋問題対策についてということで、実際にこの支援策を進められております。
富山県の滑川市の方では、これも総務省の、頑張る地方応援プログラムというのを使って、20年4月1日から23年3月31日の3年間の期限ですけれども、国の支援策があるからということで、困っていることの対応ということで、危険、老朽空き家対策事業というのも実施されているんです。
だから、私、何で八尾市は社会資本整備総合交付金事業に着目されなかったのかな、もったいないなと思うんですが、これは検討されたことあるんでしょうか。
○議長(長野昌海)
建築都市部長。
◎建築都市部長(道本博)
お答え申し上げます。
まさに、議員おっしゃった、長崎とか滑川とか、要綱という形でこういった補助制度を活用されておられます。
この補助制度、もともと昔からあった補助制度に、たしか、昨年の6月ぐらいに制度を緩和して、それまでは、過疎地域と、それから、旧の産炭等地域、石炭とか掘ってはったところの住宅地ですね、そういったところに限定してやってはった事業を、人口が減ってきた都市にも拡大しようということで、去年からやられていると思いますけれども。
ただ、この事業については、先ほど、議員が御指摘された2市とも、市に対して土地を寄贈されるというようなことが条件になってまして、ただ、それは、土地を持っている人でなければ、そういう公費の事業の対象にならんというところがございます。
八尾市の場合、例えば、建物と土地と所有者が違う場合、あるいはその地域をどう限定するのか、それと、寄贈というものがなければ、単に古い建物をとるだけということは、所有者の財産価値を高めることだけに終わってしまう可能性ありますので、そこらをもうちょっと研究をしないかんなというような感じで考えているところでございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
そんなことも全部含めて、わかった上で御質問してるんです。
だから、私は、制度の創設と条例とセットでという認識で質問させていただいてるんです。
八尾市にも空き地条例ありますけれども、やっぱり最終的に解決するには支援策が必要かなと思うんです。だから、空き地条例も実効性が100%といったらそうでもない。
その辺についてはどうでしょうか、空き地条例。
○議長(長野昌海)
経済環境部長。
◎経済環境部長(角柿康彦)
空き地対策の現状ということで御質問をいただいたというふうに思っています。
八尾市あき地の適正管理に関する条例に基づきまして、空き地が不良状態にあると認めるとき等について手だてを講じるということでございます。
21年度の実績を申し上げますと、40件程度の行政指導を行っておりますけれども、そのうち90%程度が対処をされて、改善が図られているという状況でございます。
条例そのものにつきましては、確かに改善がとられていない場合などは、措置命令、あるいは最終的な手段としまして、代執行の規定も設けてはおりますけれども、我々といたしましては、やはり何よりも、まず土地の管理者の方に当該条例の趣旨を十分御理解いただき、快適な生活環境の保全について十分御理解をいただいた上で対応していただきたいということでございまして、今後とも、粘り強く対応してまいりたいというふうに考えております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
粘り強く、毎年、毎年頑張ってくださってますのは知ってますんですけれども、それが、もう1件の事象に対して、毎年、毎年同じことを繰り返していただいている。それをもっと集約して、その制度、条例が確立したものにならないかということも含めて、こらから御検討いただきたいと思いますし、最後に、この空き家対策について、もう一度聞きますが、安心・安全の観点、そして、防犯・防災の観点、危機管理の観点、環境からの観点、他市では景観とかいうのもありますが、八尾市はそれはちょっと当てはまらないのかなと思いますが、いろいろな観点から考えられますので、八尾市として一括で、やっぱりどこが責任持って、どういうふうに取り組んでいくのかということは、副市長か市長に答えていただいた方がいいでしょうか、お願いします。
○議長(長野昌海)
山本副市長。
◎副市長(山本裕三)
的を得た答弁ができるかどうかわかりませんが、空き地あるいは空き家の問題というのは、一つは、空き地管理条例というのは、公衆衛生の観点からつくられたものでございますし、また、火災予防ということの防災上の観点でつくられた条例もございます。あるいは近年的には、やはり防犯上の問題というようなことも、相当、地域の中では課題になってございます。
これらの点につきましては、現実には、その条例の担保力というのがなかなか難しいというような課題もございますけれども、この間、市長をトップにしまして、タウンミーティング等々、相当、地域に入ってまいりました。
その中でも、この空き家の問題というのは、我々も何人もの方からも御指摘をいただいているということで課題認識をまず持ってございます。それらの中でも、市長の方からも、何とか検討できないかというようなことは、もう既に以前より指示をいただいておるんですが、なかなか先進事例等も見当たらないと。先ほども御答弁申し上げましたとおり、個人資産に係る問題の法的制約も難しいといったこともございまして、なかなか一歩踏み込んだ対応ができなかったというのがこれまでの状況でございます。
そのような中で、今、議員さんがお示しいただいてますとおり、長崎の例を挙げられましたですけれども、最近では、所沢市等におきまして、その空き家の管理条例等がつくられてます。条例の担保力というのはまだまだ難しいといったこともお聞きしてるわけですけれども、やはりそういった行政姿勢というのを示していくという意味では、新たな議論をつくり出す。そして、新たな方策を生み出していくという意味では、我々としても十分検討しなければならない課題だという認識は持ってございます。
即条例づくりまでいくということには明言できませんし、そういった答弁をするすべは持ち合わせませんが、改めて、各課、各部の連携を組む中で、一度じっくりと検討してまいりたいと、かように考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
ぜひお願いしたいと思うんですが。
今回質問させていただいたことによって、その空き家、廃屋の現状が浮き彫りになったし、どういうふうな対応をしているかということもわかっていただいたと思うんです。
ですから、やっぱりこれが市民の皆さんに安心していただけるような制度の確立、また条例につながるように、強く要望させていただいておきます。
続きまして、ウェブ図書館についてでございますが、先ほどの答弁の中で、年間に約4万3000点の除籍があるというふうにお答えいただきましたけれども、これは、金額で換算すると幾らになりますでしょうか。
○議長(長野昌海)
生涯学習部長。
◎生涯学習部長(植田武彦)
金額的に換算をするとという御質問でございますが、冒頭お願い申し上げたいのは、図書につきまして、購入時の単価、それと、除籍する場合のそのときのその図書の価値といいますか、単純に、御家庭ですと、有価物としてお出しになる場合については、単価ゼロということになってしまうわけですけれども、購入費の単価ということで計算をいたしますと、大体、4万3000冊ということで、購入費の平均単価が大体2100円という計算をしてございます。ですから、約9000万円ということになるんですが、実際はそういった大きな金額ではないですけれども、購入時の単価で計算をいたしますとそういう金額になります。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
いろいろな意味も含めて9000万円というふうに把握させていただきますが、八尾市では、資料の収集とか保存とか、除籍に関する方針ですね、資料収集方針、蔵書構成方針というのが、他市の大きな図書館ではあるところがあるんですけれども、これは定められて、公表されているんでしょうか。
○議長(長野昌海)
生涯学習部長。
◎生涯学習部長(植田武彦)
これまで、八尾市でそういった図書資料の選書収集方針といいますか、そういった形のものは定めてございませんでした。
司書の方が中心に、どういった市民ニーズを把握される中で、どういった図書が図書館サービスとして適切かという会議を開く中で選定をしていたところでございますが、本年の11月10日付で、八尾市立図書館選書収集方針及び八尾市立図書館除籍基準というものを策定いたしましたところでございます。
これまでは、文科省の基準にのっとった中での選定をしていたところでございますが、改めて、八尾市としてこういった収集方針を定めたところでございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
その基準ができたところですので、これからだと思うんですけれども、その基準に基づいて、今後またこの収集とか除籍の算出、その中で、損害額も出てくるのかなと思いますので、その辺のデータも出しながら、残していくのも大事だと思いますし、それで、ウェブ書籍、ウェブ図書がどれだけランニングコストが有効なのかということもわかってくると思いますので、そのことも含めて、またデータとして残していってほしいなとは思っております。
こういう汚れるとか、なくなるとかというのは、モラルにも働きかけたいというふうにもお答えいただいておりますが、もちろんそれもそうなんですけれども、それと、一層の改善を図ってまいりますということについて、ここはもう少し具体的に教えていただけますでしょうか。
○議長(長野昌海)
生涯学習部長。
◎生涯学習部長(植田武彦)
通常、図書等が傷みますと、司書なりが返却された本、あるいは定期的に図書等の確認作業を行っているわけですけれども、そんな中で、でき得る限りの修復を行いながら、図書館サービスの御提供に努めているところでございます。
実際に返却をいただいて、すぐに発見をした場合については、ある意味、当事者が確認でき得る場合につきましては、御本人様に、こういった図書の汚れあるいは破損等がある場合については、注意し、あるいは場合によっては、その本そのものを弁償いただくと、そういったこともしてございますが、なかなか発見がおくれた場合、原因者が特定できないというようなことも多々ございます。そういった中では、でき得る限り、図書館内でのそういう利用者に対する啓発ですとか、そういったことに努めているところでございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
今後、今、中央図書館機能を兼ね備えた新八尾図書館の新設が議論されているわけですけれども、そのことも踏まえて、このウェブ図書館の導入について、ぜひ考えていただきたいと思うんですが、その時期的なものはいかがでしょうか。
○議長(長野昌海)
生涯学習部長。
◎生涯学習部長(植田武彦)
先ほど、教育長も御答弁申し上げましたように、関東の方で、公立の図書館で、私の知る範囲ですと、3館がこういったウェブ関係の図書を導入している。それ以外にも導入の検討をしているという自治体もあるやに仄聞はしてございますけれども、八尾市として、いつごろまでにという、そういった期限的なものはなかなかお答えしにくいかなというふうに思っております。
しかしながら、八尾市としては、新たな八尾市立図書館の建てかえ、それと、また、第4地域図書館というようなことも、現在、作業を進めているところでございますので、これからいろいろなそういう図書館サービスのあり方、八尾市としてふさわしい処方等を勘案する中で、どの時期に、どういったタイミングで取り入れるべきなのかということは、判断をしていく必要があるかなというふうには思っております。
ただし、いつまでにということになりますと、なかなかお答えがしにくいかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
今の現状の課題、問題点は何でしょうか。
○議長(長野昌海)
生涯学習部長。
◎生涯学習部長(植田武彦)
ウェブ図書で問題点といいますか、もうこれは具体に申し上げますと、議員お示しの初期投資については、非常に安いということで私どもも認識をしてございます。
しかしながら、デジタル化の作業というのが、非常にこれ大きな経費を要するものとなってまいります。国の方では、400万部の国の図書をデジタル化するのに、相当額を予算化しているというふうにも聞いておりますし、今現在、100万部のデジタル化を図る上では120億円という、1万部当たり1億2000万円ですか、それぐらいの経費が必要というふうに伺っております。
もう1点は、八尾市のそういった図書をデジタル化する上での費用と合わせて、市民の方が御要望になられるような、作者が存在するような図書、小説家であったり、いろいろな方が書かれたそういった図書をウェブの上で公開するとなると、著作権等が発生いたします。
今のところ、東京の方では、事業者そのものが著作権、版権を持っている事業者がございます。そういった事業者が、自前の図書をウェブ図書として出すという、これは可能なんですけれども、それ以外の図書となりますと、なかなかウェブに対応するようなデジタル化が進んでいないというのが今の現状でございます。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
そのことに関しましては、文科省が、このちょうど12月2日、先日ですね、第1回の会合を開きまして、電子書籍の普及に向けての法律面での環境整備を進めるための懇談会、電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議を設置されたんです。図書における電子書籍の、書籍や貸し出しといった公共サービスのあり方や、今おっしゃった、そのデジタル化に対する関係のこと等々、今から議論していくということですので、1市で難しいのであれば、他市との競合、また、府、国に働きかけるという意味では、市長、いかがでしょうか。
○議長(長野昌海)
市長。
◎市長(田中誠太)
ウェブ図書、iPadを含めて、非常にはやりだというふうにも思っておりますし、また、今お話がございましたように、費用的にも非常に、逆に言うと、本を一冊買うということを考えたときに、非常に安い部分もあるのかなというように思っております。
ですから、まだ利用について、その本自身がまだまだデジタル化されていない部分もあるでしょうし、しかし、これからどんどんデジタル化されていくだろうというふうにも思っておりますので、今、部長から答弁させていただいたように、新図書館の建設であったり、あるいは地域図書館を建設している中で、ウェブ図書館というものをその中に設置をするとか、あるいはそれを広く市民の皆さん方に伝えるようにしていけるための研究というのは進めていく必要があるというふうに認識しております。
○議長(長野昌海)
西田議員。
◆1番議員(西田尚美)
財政的な部分もあると思うんですが、その辺はぜひ働きかけていただいて、市民の皆さんのニーズにこたえていただきたいと思いますし、将来、ランニングコストを考えたときに、早い時期で導入していただいた方がいいかなとは思うんです。
八尾市の図書館協議会の中でも、資料いただいた、その主な指標の変化を見せていただきましたら、このページのアクセス件数も、平成15年が48万8444件で、21年に320万7985件と、この6年間で約6倍、6567件も伸びている状況の中で、インターネット予約も、平成20年3月から開始をされてますし、インターネットの需要が大変伸びてきている。なくてはならない今の現状になってきているのかなと思いますし、先日の12月3日でしたっけ、シャープの方から、電子書籍専用端末、ガラパゴスもスマートフォンもそうですし、今おっしゃったiPadそうですけれども、1人1台の時代に入ってまいりましたので、このことに関しましては、ぜひ研究をしていただいて、早期に進められるように、強く要望をしまして、今回の私の2つの質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○議長(長野昌海)
西田議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後3時04分休憩
◇
午後3時20分再開
○副議長(浜田澄子)
休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○副議長(浜田澄子)
次に、田中裕子議員、質問願います。
◆10番議員(田中裕子) 〔登壇〕(拍手)
2001年、国家戦略として世界最先端のIT国家を目指すとして、電子情報を紙情報と同等に扱う電子政府・自治体を実現するとし、次に、2003年にはe-japan戦略Ⅱが、2006年にはIT新改革戦略、そして、2010年5月には新情報通信技術戦略の本部が、社会保障と税の共通番号とした国民ID制度の導入を2013年までに行うとしました。
それまでは、自治体が行政情報化を自治体の判断で必要に応じて行ってきましたが、この10年間、国家戦略として全国の自治体でコンピューターシステムなどの基盤整備、電子申請などのシステム構築が進められています。
八尾市役所における、電子自治体構想のための基盤整備や電子申請などのシステム構築がどこまで行われているのか、また、そのための総事業費は幾らだったのか、毎年かかる経費は幾らなのか、詳細にお答えください。
また、住民基本台帳カード登録者数、電子申請の登録者数をお答えください。
なぜ、これまでも、そしてこれからも巨額の税金が投じられ、国家戦略として電子政府・電子自治体構想が推し進められているのでしょうか。それには明確な理由があります。
まず第1が、政府が住基ネットを使って国民管理を可能にする仕組みをつくるということです。
本来、住民票登録は、市町村が住民サービスを提供するための基礎資料であり、市民は、市町村からサービスを受けるために個人情報を預けてきました。
しかし、住民が預けた個人情報に11けたの番号がつくられ、全国市町村のこの情報が、住民基本台帳ネットと総合行政ネットワークにより政府に集約されるという仕組みがつくられています。
社会保障と税の共通番号、ひいては国民総背番号制の土台となっています。
このそのために必要なのが、自治体が市民から預かっている住民情報、保健、福祉、医療関連、税関連等の情報の一元化です。
現行システムでは、これら個人情報と住基ネットはどう接続されているのかお答えください。また、今後どういう方向性を持っているか御説明ください。
また、住基ネットは、電子政府・自治体だけでなく、インターネットで商取引を行うときの基盤となるとしています。住基カードにはクレジットカード付機能も検討されたとお聞きします。これでは、政府と企業による住民票コードをキーとした名寄せも可能になってしまうのではないでしょうか、御答弁ください。
これら住基ネットの個人情報の漏えいを防ぐ手だてと、国による国民の情報管理などを防ぐ自治体として講じることのできる手段をお答えください。
第2は、電子自治体が公務労働をゆがめ、地方自治を骨抜きにするということです。
電子自治体構想では、電子申請、つまり申請手続のコンピューター化を、幾つかの自治体が同じシステムを共同で使うので、参加する自治体が同じ制度や手続を行っていることを前提としています。
例えば、八尾市で実施している医療費を半年間無料にする国民健康保険の一部負担減免制度。他市ではほとんど実施されていないので、この共同システムに参加しようとすれば、この制度をなくさないとできないでしょう。
また、自治体独自でまちづくりを行っている、建築確認申請のときの事前協議や手続も、共同システム参加によって簡素化や統一化される危険性もあります。そして、これはかねてから財界が求めてきたことです。
申請手続のほとんどがインターネットを通じて行われるとしたら、市役所の窓口は必要なくなり、窓口業務はコールセンターへ外部委託、その処理業務も外部委託でコンピューター処理となるでしょう。
制度に対する市民の苦しみ、悩み、怒りなど思いを伝える場である申請は大きく変わり、市民と公務員を結ぶ場も窓口からパソコンの画面となります。
広域化、そして、ルールなき市場化、そして、市民と自治体労働者をばらばらにすることを推進する有効な手段となるでしょう。
電子申請と共同システムの進捗状況は、国・府・八尾市においてどれだけ進んでいるのか、また八尾市での状況をお答えください。
そして、第3として、第2の公共事業といわれる税金投入が行われているということです。
新IT戦略によると、今後新たに70兆円の関連新市場を創出するといいます。
しかし、そもそも、公共事業の発注、契約は市長の権限が非常に強く、官民癒着の温床となる危険性が常につきまといます。
競争性をどう図るのか、透明性をどう確保するのか、議会でのチェックが不可欠となっているんです。
八尾市での平成21年度決算で、IT関連契約では、1000万円以上の契約は、一般会計で、日本電子計算機、富士通関連、シャープ関連、日立製作所で占められています。シャープ関連以外は、すべて随契か長期契約です。介護保険は、1000万円以上の契約はすべて日立、これもすべて随意契約。後期高齢は、1000万円以上の契約はすべて富士通、これもすべて随意契約。国民健康保険事業も、すべて富士通、1000万円以上です。これもすべて随意契約となっています。
しかも、今回の基幹システム最適化事業のコンサルタント業務には、売上高2兆円、従業員18万人のグローバルグループ企業の日本支社が随意契約で進出をしました。
これら合計金額約8億円が大手に独占され、ほぼ随意契約となっています。
また、我が党は、この間、IT関連契約の問題を指摘してきました。
この決算委員会では、9年間で総額1億5000万円が投じられた地域イントラネットの保守点検業務が、そもそも必要なかったのではという指摘。
八尾市庁内ITネットワーク整備事業業務委託契約事業のプロポーザルでのNTT・IPDの選定経過に不自然があるとの指摘。
しかも、入札を行っても予定価格は非公開、入札終了後も非公開、議会で問われても非公開となっています。
官民癒着を防ぐための議会でのチェック、競争性・公正性の確認をどのようにして判断できるというのでしょうか、御答弁ください。
今後、このような状況の中で、新たな投資だけでも16億円かかると試算されているホストコンピューターの最適化事業が行われます。この事業の詳細と住民へのメリットを御説明ください。
そもそも、この電子政府・電子自治体構想は、市民不在・自治体不在で決定をし、国からの画一的な押しつけで進められてきました。だから、市民が八尾市に求める切実な要望や現場の公務員がその思いにこたえるためのものとなっていません。
市長は、このような電子政府・電子自治体構想を八尾市として今後も推し進めていく、この姿勢を改め、住民の福祉を向上させる機関としての役割を果たすこと、IT化はそのために資するものであるという立場をとるべきです。
御答弁をお願いします。(拍手)
○副議長(浜田澄子)
市長の答弁を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいまの田中議員の御質問にお答えをいたします。
まず、電子自治体構想のための基盤整備や電子申請についてでありますが、本市では、これまで、庁内の情報化を進めるために、各種情報システムの整備やその適切な運用に努めるとともに、庁内ネットワーク等の基盤整備、パソコン等の機器整備等を行ってまいりました。
その結果、一定の効率的・効果的な行政運営の推進を図ることができたところであります。
一方、電子申請につきましては、いわゆるオンライン手続と呼ばれるものであり、電子入札システムや生涯学習施設予約案内システム、図書貸出予約システムを運用いたしております。
また、平成19年度から平成21年度までの直近3カ年における一般会計、特別会計を合わせたIT関連経費の実績額は32億1968万1000円となっており、平成22年度当初予算においても12億1180万4000円となっております。また、そのうち、電子申請に係る経費といたしましては、直近3カ年で7245万9000円、平成22年度当初予算では6857万6000円となっております。
今後の方向性につきましては、主要事業として、平成22年度から平成25年度までの間に、事業費10億6853万2000円をかけて、住民情報システムや財務会計システム等の基幹システムの再整備等を行うことにより、運用コストの削減を図るとともに、認証システムの導入やサーバの集中化等によるセキュリティの強化、さらには、将来の市民サービスの向上に向けた環境整備を行ってまいります。
次に、住基カードの登録者数等についてでありますが、平成22年10月末現在、本市における住基カードの交付件数は8069件であります。
一方、電子申請の登録者については、生涯学習施設予約案内システムにおいては、平成22年11月末現在で2706件であり、図書館のインターネット検索予約サービスの前提となる図書カード登録者数は、平成21年度末現在で6万5277件、電子入札システムにおける登録業者からの参加資格審査申請延べ件数は、平成21年度末現在で1897件となっております。
次に、いわゆる住基ネットワークと接続されているシステムについては、本市の住民基本台帳システムと接続されておりますが、その他のシステムとは接続されていません。
また、今後の方向性についてでありますが、個人情報保護の視点に立ち、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。
次に、住基ネットを利用した電子商取引等についてでありますが、住民票コードは、現在のところ、個人情報の保護のため、民間部門での利用禁止、行政機関での目的外利用の禁止、告知要求制限規定等により利用が制限されておりますが、クレジットカード付きの機能についても、国において具体的に検討されているという情報は確認できておりません。
今後、本市におきましても、個人情報保護の視点に立ち、国の動向等に十分注視してまいるとともに、市民の安全性や利便性の向上など総合的な視点から、適切な制度運営に努めてまいりたいと考えております。
次に、政府機関や自治体等での電子申請や共同システムの進捗状況についてでありますが、総務省が発表している平成21年度の行政手続オンライン化の進捗状況報告によりますと、人口20万人から30万人未満の自治体42団体のうち、取り組みに着手している団体数が23団体、54.8%となっており、本市もこの中に含まれております。
なお、共同システムにつきましては、全国的なデータは確認できておりませんが、国においては、クラウドシステムのモデル事業を推進するなどにより徐々に増加する傾向にあります。
本市では、大阪電子自治体推進協議会が運営する電子入札システムを共同利用いたしております。
次に、IT関連の契約についてでありますが、業者選定につきましては、調達するシステム等の内容に応じて、適切な調達方法の選択に努めるとともに、その募集、審査、選定方法については、公正性を確保しつつ、適切な情報公開に努めてまいりたいと考えております。
次に、ホストコンピューターの最適化事業についてでありますが、本市では、現在、基幹システムの最適化に取り組んでおります。
主要な事業内容といたしまして、現在、ホストコンピューターで運用している住民情報システムや財務会計システム等のオープン化を進めることにより、運用コストの削減を図ってまいります。
なお、認証システムの導入やサーバの集中化等によるセキュリティの強化、さらには、コンビニにおいて、既に一部の公金の収納を取り扱っておりますが、その対象拡大の検討が考えられます。
また、現在、コンビニにおける住民票等の交付も、一部の自治体においてモデル的に実施されており、こういったことも研究課題となりますので、市民の利便性の向上に向けた環境整備を行うこととしております。
次に、電子政府、電子自治体構想の推進についてでありますが、本市では、これまで進めてきたIT事業につきまして、全庁的に、より効率的・効果的で安全性の高いシステムの構築、運営を目指してさまざまな見直しを行ってまいりました。
このような見直しが市民サービスの向上につながるものと確信しており、今後ともより一層、適切なIT化の推進に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(浜田澄子)
田中裕子議員。
◆10番議員(田中裕子)
今、市長さんの御答弁で市民サービスの向上につながるものと確信をしていると、このようにあったんですが、私は、むしろ、別のねらいで今進められているということを1回目の質問の中で指摘をさせていただきました。
この質問のまず大前提として、私は、専門家集団が巨額の税金投入を行う、こういうことがあってはならないと思うんです。
まず最初に、市民にわかりやすく、そして、市民が判断できるように、もう一度、私、3つのことをお聞きするので、わかりやすく説明をしていただきたいと思うんです。
まず1つが、この10年間進められてきた電子自治体、今は電子行政と言いますが、この中身ですね、そして、2010年5月に新IT戦略本部が出した方向性、これをわかりやすく説明をしてください。
それと、これはおさらいになるんですが、全国で多くの国民が反対する中、裁判の訴訟も起こる中で、住基ネットが整備をされました。この住基ネットというのが、そもそもどういうものなのか、そして、電子申請とは何か、この認証システムの導入、この認証システムとは何か、わかりやすく説明をしてください。
3番目は、ホストコンピューター、または基幹コンピューター、これの再整備事業をするというふうに御答弁あったんですが、私も質問のときに使ったんですが、そもそも、このホストコンピューターや基幹コンピューターというのはどういうもので、どういう役割を果たしていて、例えば、具体的にどこにあってと、そこまでイメージできるように、そして、再整備とは具体的にどういうことを行っていくのか、このことを説明していただきたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
お答えを申し上げます。
本市の10年間のIT環境の取り組みでございます。
本市では、平成6年にこの本庁舎ができたときに、このインテリジェントビルというような言葉、当時、お話があったと思いますけれども、庁内でインターネットの配線ですね、それから、電話配線、そういうものをして、庁内のネットワークをつくっていこうと。昔は文書のやりとりをしておりましたけれども、それを電子媒体でやっていこうというふうなことを皮切りにいたしまして、IT化に取り組んできたということになるわけです。これは、当初のお話でございます。
以降、今先ほどお話がございました、住民基本台帳とか、それから、福祉関係、もうさまざまに、図書館のこともそうでしょうけれども、電子、ITを使った、わかりやすくというようなことでございますので、できるだけ日本語でお話ししたいと思いますが、電子機器あるいは電子機器を使うための配線、そういうものを使った機器の開発等を行いながら、事務の効率化を進めてまいりました。
また、あわせて、市民の方々がいろいろな申請をされるときに、速やかに、しかも間違いなく、さらに、地図情報ですと、視覚的に市民の方の御相談にこたえられるような、そういった環境整備、一例でございますけれども、そういうことを進めてきたというのが本市の状況でございます。
それから、2010年ということで、国が出されている方針でございます。
私どもの方も、直接、国から説明を受けているわけではございません。我々も情報収集に努めているということでございますが、たくさんの課題がございます。すべて申し上げますと、時間の関係もございますけれども、先ほどおっしゃっていただいた医療事務の関係のサービスと向上であるとか、教育に係るサービスの向上であるとか、それから、住基のネットワークですね、それから、オンラインですね、オンラインは、先ほども他の議員からありましたけれども、図書館の貸し出しとか、そういうようなことでございます。市長も3つ答弁を申し上げました。
そういったさまざまに我々の生活をめぐる環境をよくするためにということで理解をすればいいと思いますけれども、そういった取り組みを、国がITを使って環境整備をしていこうというような方針であると、このように認識をしております。
また、住基ネットにかかわります裁判の関係は過去にございました。現在、1件は、最高裁でまだ係争中でございますが、他の訴訟については、一定終結をしてきたというように認識をしております。
2点目の、本市の基幹システムの再整備、こういった御質問かと思いますが、これは非常にわかりにくいというふうに思われると思いますし、私ども庁内でも、当初はわかりにくかったというのが正直なところでございます。
住民基本台帳のネットワークシステム、それから、財務会計システム、決算委員会などでは、調書が第2委員会室で印刷したものが、決済したものが出ると思いますけれども、本市の予算とか、それから決算、それから、支出負担行為、支出命令等々、そういったものは、すべてこの財務会計システムで行っているわけですけれども、こういった財務会計システム。それから、福祉関係もあろうかと思いますけれども、そういった大きなシステムですね、庁内のネットワークというんですか、本市の、我々が庁内でメールのやりとりをしたりする、そういうネットワークですね、そういった基幹システムを、従前は、これは技術の進歩にかかわることなんですが、それぞれ一つずつ、例えば、住民基本台帳ですと、国のシステムを持ってくるということになるでしょうけれども、庁内では、それぞれのシステムをそれぞれの所管が基幹システムをつくってきたということなんですが、それが、先ほどの御質問にもございましたように、機器の購入、それから、システムの開発、それから、運用ですね、それから、保守ですね、アップデートといいまして、更新もせんといけませんので、そういったものが、一体的に同じ業者でないとできないというのが当初のIT業界をめぐる状況だったわけです。
したがって、一つの業者に構築と、それから保守等々を預けて、契約をしてやってきたというのが本市の実態でございますけれども、それが、毎年、毎年積み重ねることによって、いわゆる横文字でベンダーロックインというふうに言ってますけれども、その1社にお支払いする金額が膨大になってくるというふうなことがあって、ここを見直そうというのが、この基幹システムの見直しの考え方でございます。
具体的にはどういうことかといいますと、A社、B社、C社というのが、たくさん、皆さんがよく御存じの会社があると思うんですけれども、コンピューターの会社ですね、そういうところは、それぞれ互換性ですね、Aという会社ではAというシステムしか使えないと、Bという会社はBというシステムしか使えないと、こういうことが、先ほど申し上げましたような基幹システムの費用を膨大にさせている原因でございましたので、どの会社のものを使っても、同じシステムで運用ができるというふうにして、そういう環境整備ができる時代になってきたというのが最近の状況でございます。
したがいまして、そういう同じ条件でシステム運用ができるという機器ができましたもので、費用の節減のために、ここにメスを入れて、競争性を発揮させて、システム開発を行っていこうと、これが現在行っております基幹システムの最適化事業でございます。
非常に長い答弁になりましたけれども、以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中裕子議員。
◆10番議員(田中裕子)
なかなかいろいろ丁寧にわかりやすく説明をしていただいたんですが、それでも、やっぱり私自身もなかなか理解できない部分もあるんです。より丁寧な説明を求めまして、続いて質問をさせていただきたいと思うんですが。
この10年間、この国家戦略として進められてきたわけですね。
御答弁ありました、施設の予約とか図書の貸し出しの予約システム、こういうIT化は、市民にとっても非常に便利ですし、むしろどんどん進めていくべきだと思うんです。
でも、先ほどの御答弁にもありましたように、電子自治体、電子行政は、住基ネットが中心になっているわけです。施設の予約とか図書の貸し出しとかは、住基ネットなどなくてもできるわけですよ。この住基ネットについて、例えば、住民基本カード、今どれだけの人が使ってるか、御答弁していただいたのが8069件、人口で言えば約2%ですね。電子申請、施設の予約とか図書の貸し出しは住基ネットとは関係ありませんので、住基ネットにかかわる電子申請はゼロ件なんです。ここからも、巨額の税金が投じられているにもかかわらず、住民の利便性と要求とは全く無縁で、今突き進んでいるのは、むしろ、1回目の質問で言いました3つのねらい、ここで推し進められているんだということを、私は、今回の答弁を聞いてより一層確信をいたしました。
八尾市におけるこの新IT戦略、電子行政の具体化として、今回上がってるのが、このホストコンピューターの再整備ですね。これ、先ほど、どういうものかというのを、かなり丁寧に説明をしていただいたんですが、私も、実際にどんなものかなとイメージをつかみたかったので、見せてほしい言うて見せてもらいました。
(一部削除)
大きな冷蔵庫みたいなのがたくさん並んでるんですわ。これがホストコンピューターと言われて、なるほどなと思いました。
(一部削除)
このコンピューターを、今、1社が独占をしていると。それを、複数社が使えるように、整備したりとか、システムできるようにしたいんですということをお聞きしたんですが、それでしたら、まずお聞きしたいと思うんです。
予算を効率的に使うという点で、技術の進歩、これを受け入れていくことは当然のことです。これは否定しません。それでしたら、今までの間、これ、平成21年度の包括外部監査なんですが、保守契約先の変更が不可能な場合であっても、現行業務と比較して、下記の事項が課題になっていないか検討する余地があると。ライセンス数、保守対応時間帯、保守サービス内容、業者保守体制、人数・工数など、暫定措置として、外部専門業者を介在させることにより、システム使用の整備状況をチェックさせ、改善要望を発案させ、大幅なコスト縮減に成功した事例もあると、このようにあるんですが、このことが、今まで検証、検討されてきたのか。具体的に検討されてきたのであれば、どのような改善があったのか、具体的にお答えください。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
まず、ちょっと答弁の前に、住基ネットがベースになって、より一層ということでございますが、住基ネットについては、住民票の交付しか使っていないということは、重ねて、私の方から、これはわかっていただく意味で答弁をさせていただきたいと思っておりますし、それ以上のことは、我々は、現時点では考えておりませんので、そのこともあわせてよろしくお願いしたいと思っております。
この技術の進歩によるということで、外部監査での御指摘の内容でございます。
まさに、この監査で指摘された内容を、我々は、今、ITのアセスを行いまして、この外部の方々、専門家にも入っていただいたりして、一つ一つ点検をしてきているというのが現状でございまして、過去は、平成19年以前については、それぞれのセクションがそれぞれで点検をしているという状況でございまして、そのことが、技術の進歩の状況もございますし、情報の把握の問題もございまして、私、一概に悪かったとは申しませんが、トータル的にそのことを点検して、改善をしていくということについては反省があるというふうに思っております。
平成20年にCIO体制をつくりましたが、CIOは専門的な方もおられますけれども、CIOのトップは、やっぱり行政の中の行政事務の連携を図るということで、行政のトップがこのCIOになっているということでございますので、そういうことで、長い歴史を見ますと、最近そういうことにメスを入れたというのが正直なところでございます。
以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中裕子議員。
◆10番議員(田中裕子)
その住基ネットは、住民票の交付しか使っていないし、それ以上のことは使わないと。私は、この姿勢を堅持していただきたいと思います。
そういう意味から言えば、今、政府が進めている電子自治体構想、住基ネットで国にもその情報が行くような仕組みができてますので、それについては、私はほんとに国の国家戦略については間違っているということを申し上げたいと思います。
先ほど、私がお聞きした中身に、ちょっと適切な答弁ではなかったと思うんです。
私がお聞きしたのは、その外部監査が、指摘した中身ですね、まさに、そのホストコンピューターですわ。
(一部削除)
冷蔵庫がたくさん並んだようなこのコンピューターを、新しい技術で対応していくか、それとも、このままやって、別の方法で予算削減できてやっていくか、それを図るときに試算もされたと思うんです。外部監査の指摘にありますよね。その試算はどういう金額だったんですか、どのように試算されたんですか。それをお聞きしてるんです。
この間されたものがあれば出していただきたいし、まさに、この情報アセスメントですね、その基幹コンピューターを複数の会社で構築していくことができるようにしようと。この、つくるときにこそそれをされてると思いますので、その中身を今公表してください。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
調査では現状評価をしておりまして、平成19年度で、金額的には7億8212万2000円でございます。平成20年度は7億7947万1000円でございます。そういうことで推移をしております。
この費用についてでございます。先に申し上げておきますけれども、この調査では、人口25万人から35万人規模の特例市のシステムで比較をしておりまして、18市の調査の中では、本市の場合は14番目ということでございまして、下から5番目でございます。一番高いところから言うと、もう3分の1ほどの額でございますので、決して高い状況ではない。これは御質問ではないですけれども、前提条件として御説明をさせていただきたいと思います。
以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中裕子議員。
◆10番議員(田中裕子)
私がお聞きしてるのは、ホストコンピューターを、
(一部削除)
冷蔵庫がたくさん並んでるようなあのコンピューターをこれからどうしていくかというときに、全く新しい技術を取り入れてやっていくのか、今のままで、外部監査が指摘してるように、4つの指摘ですね、ライセンス数とか保守対応時間帯とか、保守サービスとか、保守体制とか、こういうとこを見直してやっていくのと、どっちが市民にとってより効果的か、効率的か、その判断をされたのではないですかと、その試算を出してくださいと、このように言うてるんですわ。ここどこ見てもそれないんです。それをお願いします。
○副議長(浜田澄子)
市長。
◎市長(田中誠太)
今、御指摘をいただいた再整備につきましてはいろいろな考え方がございますが、まず一つは、監査から御指摘をいただいたいろいろな諸点について改善を加えていくことが当然必要でありますし、さらに、システムそのものは、例えば、財務会計システムも、八尾市では、これは15年、入れて経過をしております。
皆さんも普通にごくわかるように簡単に言いますと、15年前のパソコンが皆さん今使えるかということを考えていただいたら、新たなシステムを入れていかなければならないということがよくおわかりいただけるのではないかというふうに思っておりますので。
これは、御指摘をいただいたこともあわせて、両方やっていかなければ意味がないというふうに御理解をいただければと思っております。
当然、試算をしているグラフ等々資料があろうかと思いますので、もしよければ提出をさせていただきたい、このように思います。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
それでしたら、今進めている整備事業をストップしてでも、それちゃんと比較して、わかるように示してください。
新しい技術を取り入れてやっていった方がいいのか、それとも、外部監査があったように、今の従来型のやり方で縮減することができる試算があるんでしたら、それを比較するものを議会に出して、で、市民の代表である議会の判断を仰ぐ、幅広い市民から意見を求めて判断を仰ぐ、そのことが必要じゃないんですか。
私、これ見せていただいたんですが、その比較がないんです。市長さんが最初前段でおっしゃられたように、新しいシステム入れるが前提になってるんです。でも、その入れるための比較、試算、どっちがええのか、これ出していただきたいんです。
お願いします。
○副議長(浜田澄子)
市長。
◎市長(田中誠太)
資料は提出させていただく予定ではございますが、まず、債務負担行為で金額を組ませていただいておりますので、最大限の上限はそこにあるというふうに御理解いただければと思っております。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
CIOの責任者がこの中にいらっしゃいますね。その試算をされたんでしたら、なぜここにそれが入ってないのか、今まで議会に提出をされてないのか、そのことを説明してください。
○副議長(浜田澄子)
原副市長。
◎副市長(原正憲)
ちょっと今データ持っておりませんですけれども、その資料については別途出させていただきます。
そのホストコンピューターですね、今のままでいきますと、どうせもう寿命もありますし、どうせ入れかえなあかんという時期でもございます。
それから、問題とされておったのは、ベンダーロックインということで、同じ会社のものしか、限定されてしまうと。そうすると競争性は働かない。したがって、オープン化をする。その条件が整ったということで、いろいろな互換性が十分機能するような時代にもなってきましたので、そこはかなり職員も努力をして、いわゆるパッケージで動かしていこうということで考えております。
今までですと、やはり八尾市の事務ということで、特化をして、かなりカスタマイズして、いわゆるガラパゴス状態というんですか、八尾市の中では便利いいけれども、時代的な流れには合わない。やっぱり先ほど言いました、競争性を図るとすれば、いろいろな人が、八尾市がやろうと思てることに、いろいろな会社が、うちやったらこれでやる、これでやるということで応募していただいて、競争性を図っていこうということで、今までのような大きなコンピューターではなくて、ホストコンピューターではなく、もう機械も進歩してますから、ちょっと小型のやつでもやっていけるというような状況になってきました。
それで比較をしますと、先ほど、総務部長が言いましたけれども、本市にも、皆さんそれぞれの職場で努力していただいてましたので、余り差はないと。しかしながら、新しくやりかえることによって、やはり若干のメリットはあると、経費的に。経費以外に、もう実際に、これからの調達というものは、そういうことが前提でないと調達できないということでございます。今までのとおりでやっていいのかということでございます。
したがって、そういう時代に対応してかえていくということでございます。
また、オープン化システムをするということになりますと、これは、やっぱり職員のかなり努力が要るわけです。今まででしたら、かゆいところに手が届くような形のところまでITでデータが出とったけれども、やはりオープン化ということは、若干、事務も改善をして、そして、要求水準も若干下げてとか、それは、それぞれの所属で努力していただいたおかげて、今回の住基システムでも、競争入札ということでかなり安くなったということでございます。
そういうことでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
もう一度お聞きしますよ。
今、資料提出される言うたんですけれども、この資料では違いますよ。この資料は、今のホストコンピューターを使い続けたときにどれだけ予算がかかるかと、それを示してるんですよ。
私がお聞きしたのは、外部監査が指摘する、今のホストコンピューターを使い続けた場合でも、こういう工夫をしたら減らせるんちゃうかと、こういう工夫の試算をしてるでしょと、このことを求めてるんです。
それ、資料あるって言うんだったら、今すぐ出してください。
ないんでしょ、資料なんて。あったら外部監査で指摘されるわけないじゃないですか。それでもあると言うんでしたら、今、議会中断してでも出してください。
今回のこれ議案にかかわる、総務の協議会報告にもかかわる、予算にもかかわる重大なことなんです。お願いします。
○副議長(浜田澄子)
資料として議会に提出できますか。
原副市長。
◎副市長(原正憲)
おっしゃってるのは、今、仮に、現行のままで、今のホストコンピューターでずっといくというのと、この基幹システムをオープン化システムにかえると、その差を言うておられるわけですね。
したがって、ITのアセスメントをやっているわけです。それは、やはり効果これだけあるということのデータはありますので、今はちょっと持っておりませんけれども、それは別途出させていただきます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
違うんです。私、何回も言うてるのは、外部監査が指摘してるライセンス数とか保守対応時間とか、保守サービスとか業務体制とか、この見直しの試算をした場合、現在のホストコンピューター使っても、これだけ予算が減ると。その予算が減るという中身と、新しいシステム入れたときに縮減できる中身と、どっちがいいのか、その判断をされたと。で、その資料があるというふうにおっしゃったので、それがあるなら出してほしいと。私はないと思てますよ。でも、あると言うんでしたら出してほしいと。議会中断してでも出してほしい言うてるんです。
こんなことで時間とってほしくないんです。もっと質問、いっぱい続きあるんです。
○副議長(浜田澄子)
市長。
◎市長(田中誠太)
申し上げておきますが、単に、先ほども申し上げましたように、一方的にやるだけでは効果が薄いというわけです。
そういう意味で言うと、システムのパフォーマンスも上げなければなりませんし、システムのセキュリティー、やはり住民情報保護をしっかりとしていくためには、新しいシステムを入れていかなければならない。そういう全体のことがあって、初めて効果があらわれるものであるというふうに思っているわけで。当然、全体を比較した、入れるか入れないかを全部比較した中での比較をしているわけです。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
そしたら、試算したんですか、してないんですか。
それだけ、まず今答えてください。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
しておりまして、私もちょっと説明が不十分だったかと思います。
ひょっとすれば同じ資料かもわかりませんが、平成21年3月にアセスを行った資料を、これは議会にも御報告をさせていただいておりますが、その39ページですね、それから、41ページですね、ここに、情報システムとの見直しの方向性、あるいはそれについての現状経費と、再整備をした場合の経費、それから、今後新たに整備をしていく場合の費用を、それについては整理をさせていただいて、御報告させていただいたというように記憶しております。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
全然話かみ合ってないんです。
ちょっと、私、休憩していただきたいんです。ちょっと整理をきちんとしていただきたいんです。時間がどんどん過ぎていくんです。
今さっき示されたこれは、基幹コンピューターをそのまま使った場合と再整備したときの比較なんです、39ページと40ページ。私が言うてるのは、外部監査が指摘をしたこの中身、この試算をしたデータを出してほしいと、こう言うてるんです。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
もたもたしてまして申しわけございません。
外部監査の具体的な御指摘についての比較データはないというようなことでございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
それでこんだけ時間使ったんですわ。
ほんとに理解されてるんですか。このアセスメントのこういう報告書とか外部監査の指摘とか、ちゃんと自分のものとして、自分のことまで語る、市民に説明をする、議会に説明する、それがちゃんと貫かれてるんですか。試算されてないんでしょ。
つまり、外部監査の指摘であれば、予算縮減という点ではこちらの方がすぐれてるかもしれない。こういう事態があるかもしれないということですよね。
そのことをちょっと御答弁ください。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
厳しい御指摘をいただいておりますが、外部監査は外部監査としての御意見をいただいております。私どもは私どもで、先ほど冒頭に、ずれているというふうにおっしゃっておられますけれども、本市の今までの歴史の中で、見直すべきは見直すということで、アセスを行いまして、現在、再構築に取り組んでいるということでございます。
当然、外部監査の御指摘については真摯に受けとめて、我々はその見直しの中で生かしていくというのが我々の見解でございます。
以上です。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
要は、予算縮減とか、競争性やどうのこうの言うていらっしゃるんですけれども、結局は、もう再整備先にありきで、今走り出してるいうことじゃないですか。それで、もう10億円の予算がどんと投じられようとしてるんですよ。
こんなことしたらあきませんやんか。
私、外部監査の指摘、もっともなことやな思いますわ。その試算をして、今、新しい技術入れた方がいいんか、今のままで予算を縮減した方がいいんか、これを議会に問うて、市民に問うて前に進めていく、これが、まず本来の、今、市民のためのIT化として進むべき方向じゃないんですか。
その御答弁お願いします。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
先ほども答弁を申し上げました、本市の過去のITの歴史も、簡単ですけれども、お話をさせていただいた。技術の進歩もお話をさせていただいた。それから、費用がかかっているということもお話をさせていただいた。そして、何のためにといいますか、現時点では、費用の縮減のために再構築を行っているということでございまして、これについては、我々の行革のアクションプランにも、具体的にその工程もお示しをして取り組んできているということでございますので、再構築ありきだという指摘は、我々はそういう認識をしておりませんので、よろしくお願いいたします。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
それがおかしいて言うてるんですよ。
その再構築先にありきで、今、何をしようとしてる言うたら、まずは、システムの情報統合化でしょ。要は、住民情報と所得情報を統一させる、統合させる、職員情報と財務情報を統合させる、共通させる。これ、結局、所得情報と住民情報を統合させるというのは、2013年に行おうとしている社会保障と税を統一させる、共通番号の土台じゃないですか。私、この方向はどうかな、それを議会にちゃんと報告してるのかなと、市民に問うてるのかなと、このことについてまずお聞きしたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
今おっしゃっておられる、国では、そういう共通番号制の検討とか、国民のサービス向上と、それぞれに検討されまして、研究結果あるいは検討状況は報告されているというように認識をしております。
本市は、私もちょっと答弁がまずいのかもしれないですけれども、そのためにITの整備を行っているという状況ではございません。あくまでも環境整備ですね、まず、経費の削減と、今後、技術の進歩で増大する社会的なニーズですね、市民ニーズですけれども、そういうことに対応できるように、最新の技術を持った、新しいシステムの構築をしていこうと。
しかも、競争性が発揮できるように整備をしようというのが、我々が現時点で考えていることでございますので、国が示されている状況については、今、パブリックコメントもとられたところでございます。
私どもの方でも、市民サービスの向上、あるいは個人情報の漏えいとか確保というのが最重要でございますので、今後、国にいたしましても、また、どういう状況になるかわかりませんが、我々も個人情報の確保を大前提にして、さまざまな研究・検討していくというのが我々の立場でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
先ほど、経費の削減とおっしゃられました。競争性を発揮したら経費が削減できると。これが今回の再整備事業の一番の主な点なんです。新しいシステムを入れる言うたら、新しいシステム入れた方がいいんか、今のままで、予算縮減できる方法をとった方がいいか、これの比較がまず要りますでしょ。それしてないと言うんですね。それせんと、とにかく、競争性発揮して、予算縮減やと今おっしゃられてるわけですよ。
なら、その競争性についてお聞きしたいと思うんですが。
今回、12月議会の総務の協議会で、3つのこのホストコンピューターの再整備にかかわる契約が報告をされます。
その詳細を教えていただきたいのと、先ほど、市長答弁の中で、その募集審査、選考方法について、公平性を確保しつつ、適切な情報公開に努めていきたいとおっしゃられたんですが、それが、この3つの契約に具体的にどのように反映されたのか、そのことについてもお示しください。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
総務常任委員会の協議会で報告をさせていただくということで、私たち、ここではそういうことを予定しておりませんでしたが、御質問でございますので、答弁をということでございますので、答弁をさせていただきます。
現在の基幹システムについて、現在の推進状況を報告させていただこうということでございます。
業者の選定状況が、障がい福祉システムが1つございます、それから、住民基本台帳システムが1つございます、それから、財務会計システムが1つの、計3つでございます。
今後予定している内容についても、税収納システムと国保ですね、そういうことでの報告をさせていただこうと思っております。
それぞれに選定方法ですね、それから選定業者、それから予算額、契約金額、業務期間、内容、そういったことについて、現在の進捗状況について御報告をさせていただきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
今回の入札に当たって、公募型指名競争入札で、概算見積額、これが示されています、契約金額が示されています。この概算見積額というのは、平成22年の当初予算額、それから、債務負担行為の合計、こう書いてあるんです。概算予算額というのは、予定価格とは全く違いますね。言ってみれば、今の時期に、大体、来年どれぐらい使うかないうて立てた予算の金額が概算予算額として出されているわけなんですが、予定価格は設定されているんですか。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
恐れ入ります。
設定をしておりません。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
予定価格を設定されてないということですか。それはなぜなんですか。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
御説明を申し上げたいと思います。
通常、建設工事、土木工事は国の基準等がありますので、予定価格の算出というのは比較的容易でございますが、コンピューターシステムの場合は、機器ですね、それから、システム開発、システムについては、それぞれの業者で独自のノウハウとか実績とか、経験とか研究開発の特殊性があります。それから、本市の場合は、保守契約も行います、おおむね5年程度ですけれども。それから、途中で制度改正が行われたり、機器のアップデートですね、先ほども申し上げました、そういうふうなことがありますので、予定価格を算出する根拠を、国が示しているような根拠というのはございませんので、正しく予定価格を算出するというのは非常に難しいという状況がございますので、予算の段階で、各社からさまざまに我々がヒアリングをいたしまして、概算で出させていただくというのが内容でございまして、予算額はお示しをしております。
その後に、プロポーザル方式で、私が申し上げましたシステムの内容等々をヒアリングさせていただいて、最も信頼性のある、あるいは効率性のある、あるいは保守が将来とも安定的に担保されるということを総合的に判断をいたしまして、業者の決定をするという、そういう理由から、予定価格の算出をしておらないし、また、できないというのが正直なところでございます。以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
じゃあ、法律や今の仕組みがあることも理解してます。
ただ、今の実態から、今後10億円の税金が投入されていくと。入札を行うときに、地方自治体に最も有利な価格で入札を行うと。そのために、予定価格というのは、地方自治体が契約を締結するときに、その契約金額を決定する基準となる価格なんです。ここがないと、果たして、今回決まった契約が本当に適切な金額かどうか。また、今回、総務の協議会でも報告があると思うんですが、2億4000万円の概算見積額が、落札金額が5000万円になってるんです。これダンピングかどうか判断するのはどうしたらいいのか、それができないわけです。予定価格があるから上限額、下限額、これがあって、この範囲内に入らないと、それは無効ですよと、この判断すらできないことになってしまうんです。
もう一度お聞きしたいと思います。
では、予定価格がない中で、先ほども言いました、地方自治体に最も有利な価格で入札が行われていると、これを議会はどう判断すればいいんですか。
その判断の根拠を示してください。
○副議長(浜田澄子)
総務部長。
◎総務部長(田中清)
恐れ入ります。
一つの、例えば、住基、何がいいかわかりませんが、例えば、財務会計システムですね、我々の庁内で使うものでありましたら、財務会計システムを運用、現在しているわけです。この運用しているものを、新しい機器更新をして、システムを更新していくということについては、技術的な問題、それから、庁内の問題ですから、庁内のそれぞれの所管のニーズがあるわけです。これを精査しまして、一つの仕様というのをつくります。この仕様作成に当たっては、物によってはパッケージという、Aという会社はこういうものがありますよ、どこどこの市役所では使ってますよというパッケージを持ってくる場合もありますし、独自で市で構築をするという場合もあるわけですが、先ほど申し上げましたように、本市の仕様を構築して、それで、どれぐらい費用が一般的にかかるのか、あるいは他市ではどうかということで調査をしまして、見積額というのを算出するというのが、一番初めの作業でございます。
それから、予算の議決をいただいて、具体的な選定作業に入っていくわけですけれども、この中では、私は、先ほど、予定価格をしておりませんというのは、ちょっと申しわけない、訂正させていただきたいんですが、庁内では予定価格というのは算出をしているわけです。予定価格を公表してないというのが正しい答弁で、まことに申しわけなかったと思っておりますが、庁内では予定価格というのを算出しております。
しかし、予定価格は算出しておりましても、そのシステムが適切なものでないとこれはいけないわけですので、プロポーザル方式ということで、業者さんに手を挙げていただいて、それぞれプレゼンテーションをしていただいて、その中で一番本市の状況に合ったものかどうかと、合ったところを選定していくということでございまして、おとついでしたか、新しい地域イントラのシステムの入札をやりますということでホームページに載せているということでございます。
ちなみに、こういった取り組みで、そういう仕様を決めて、最終的に金額について入札をしているというのは、大阪府下で八尾市だけでございますので、我々は、透明性の確保のためにも、経費の節減のためにも、そういう取り組みをさせていただいているので、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。
それから、この予定価格についてのことで、前後して申しわけないんですけれども、やはり本市の、先ほど申し上げました、ちょっとわかりにく説明で申しわけないんですけれども、本市の仕様を確定するに当たっての積算方法についても、本市のノウハウの公開に当たるということがございますので、したがいまして、公表をしていないというのが我々の考え方でございます。以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
予定価格をある程度持っていると、それを公表してないと、こうおっしゃられたんですが、すぐ公表してください。議会に公表してください。議会に予定価格を公表しないと、それが適切かどうなのか、ダンピングがどうなのか判断ができません。私、市長さんに求めたいと思います。
なぜ予定価格を公表されないんですか。議会がどのように判断できるというんですか。
御答弁ください。
○副議長(浜田澄子)
原副市長。
◎副市長(原正憲)
総務部長と同じ繰り返しになるかもわかりませんけれども。
情報システムの構築ということですけれども、技術要件、それから、帳票要件を精査した後に、類似システムにおいて、落札者だけでなく、入札参加業者の見積もり状況を参考に、予算の範囲内で想定される価格の増減を見積もることで算出をしておるわけです。
しかしながら、この公表は、今後の八尾市の積算方法のノウハウの公開ということになります。今後もまだシステムを調達していくということでございますので、そういうことでございますので、公開できないということでございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
そしたら、合計10億円の契約を、議会はどのように判断をしたらいいというんですか。
そのことをお聞きしてるんです。
議会はどのように判断できるのか、それをお答えください。
○副議長(浜田澄子)
原副市長。
◎副市長(原正憲)
総務委員会の協議会の中でも、先ほど申し上げましたように、予算額、それから、契約金額等々を詳細に報告させていただこうというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
議会で判断できないんですよ。我々は、市民の代表としての責務が果たせないんですよ。
この予定価格を公表しないということで、過去、公共事業でどんなことがあったんですか。職員に業者が接近してくる、聞き出そうとする、大変なことが起きたじゃないですか。だから、予定価格は公表してるんです。議会での判断、職員を守るため、市民の代表としてチェックできるため、そのために予定価格は公表すべきなんです。そうじゃないんですか。もう一度御答弁お願いしたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
原副市長。
◎副市長(原正憲)
詳細については、先ほど申し上げましたように、総務委員会の協議会で報告させていただきますけれども、予算額に比べて、先ほど、5000万円、財務会計ですね、2億数千万円が5000万円で済んでるということでございます。
それ以外にも、住民基本台帳関係システムにおいても、予算額よりかなり下回っているというのが実態でございます。
これは、我々としては、職員がそれだけ努力をして、仕様書としてつくって、そして、業者の参画を得た中で、競争性が働いて、この金額になったというふうに思っておりますし、財務会計が著しく安いというのは、やっぱりその間に、財務会計というのは、やはりどこの市でも財務会計取り組んでおるわけです。
したがって、これは、職員もかなり、先ほど申し上げましたように、かゆいところに手が届くようなところまではあきらめて、オープン化システムでするというようなことの中で、かなり安くついたということで考えております。以上でございます。
○副議長(浜田澄子)
田中議員。
◆10番議員(田中裕子)
それを議会としてどうチェックすればいいんですかとお聞きしてるんです。
副市長や市長の説得を受けて納得するわけじゃなくて、我々は、議会としてのチェックをしなければならないんです。
これ、官民癒着の温床ですよ、この予定価格非公開というのは。
私、今回の10億円に上るこの税金投入、第2の公共事業ですわ。
○副議長(浜田澄子)
田中裕子議員、発言時間が既に越えております。
◆10番議員(田中裕子)
税金投入先にありき、官民癒着の温床、直ちに中止を求めます。
○副議長(浜田澄子)
田中裕子議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○副議長(浜田澄子)
この際、お諮りいたします。
会議時間は午後5時までとなっておりますが、この際、時間を変更し、暫時延長したいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○副議長(浜田澄子)
御異議なしと認めます。
よって、本日の会議時間は延長することに決しました。
─────────────────────
○副議長(浜田澄子)
次に、越智議員、質問願います。
◆16番議員(越智妙子) 〔登壇〕(拍手)
国や地方自治体が行う行為は、すべて国民、市民の幸せのためでなければなりません。
今回、八尾市が行おうとしている機構改革は、これまで、学校教育部のもとにあった教育政策と教育人事が生涯学習部に、さらに、学校営繕と幼稚園は教育委員会から市長部局へと移管されています。
同機構改革の目的は何なのか。現機構での問題点と、同機構改革でそれがどう解決されるのか、明確にお答えください。
さらに、市民や子どもたちに何をもたらすのかも明確にお答えください。
国連・子どもの権利委員会は、6月11日、ジュネーブで開催された日本政府報告の審査に基づき、最終所見を採択しました。
同所見は、日本の子どもたちの格差と貧困の広がり、競争教育などで、親と子の家族関係が崩壊し、子どもの安心感、充足感、幸福感などに否定的な影響を及ぼしていることなどを指摘しています。
この指摘を、今回の機構改革はどのように具体化されているのかもお答えください。
また、9月議会でも取り上げましたが、政府が子ども・子育て新システムを来年の国会にも提案しようとしている中で、この新システムをどのように評価されるのか。
また、教育施設としての幼稚園と児童福祉施設としての保育所のそれぞれの果たしている役割をどのように評価されているのかもお示しください。
明確な御答弁を求めて、第1回目の質問を終わります。(拍手)
○副議長(浜田澄子)
市長の答弁を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいまの越智議員の御質問にお答えをいたします。
まず、今回の組織機構の見直しの目的についてでありますが、1点目として、第5次総合計画を着実に推進するための機能的な組織の再編。2点目といたしまして、さらなる市民サービス向上のため、市民にわかりやすく、より簡素で効率的な組織の実現。3点目といたしまして、組織の肥大化に十分留意しつつ、統合・廃止・部局間連携等による簡素・効率性の向上が図れる組織機構を目指す。4点目として、この組織機構改革以降においても激しく変化する時代に対応できる枠組みを随時構築していくことの4点を基本方針といたしております。
教育委員会事務局につきましては、法律上、独自の組織編成権を有しておりますが、組織規模や事業の内容等から、市長部局との連携のもと、行財政改革推進本部において検討を行ってきたものであります。
教育委員会事務局における部の再編につきましては、簡素で効率的な組織の実現を目指して行うものであり、教育全般における政策立案と教育委員会事務局の人事等を含む学校教育を取り巻く教育全般にかかわりのある組織としての新たな生涯学習部と、直接、学校現場にかかわりがある組織としての学校教育部の2部体制とするものであります。
学校営繕の市長部局への移管につきましては、公共施設を全体として維持管理することで、効率的・効果的な業務遂行が可能と考え、施設営繕業務を一元化するものであります。
また、こども未来部こども政策課における幼稚園係の創設につきましては、就学前の子どもに関する組織機能を集約することにより、事務の効率化を図るとともに、市民にとってわかりやすく、サービスの向上につながることを目的としており、具体的には、現在、指導課幼児教育係所管の幼稚園の窓口業務を移管するものであります。
さらに、現在、国においては、次世代育成支援のための新しい制度設計について検討されているところでありますが、幼稚園係の創設にあわせて、教育委員会との連携のもと、幼保一体化に関する調査・研究等を行うことにより、市民ニーズや地域事情等に対応した適切な施策の推進を図ることを目指したものでございます。
次に、国連・子どもの権利委員会の指摘を今回の機構改革はどのように受けとめ、具体化されているのかという点についてでありますが、同委員会では、格差と貧困の広がり、親と子の家族関係の崩壊など、多岐にわたる問題が理由として取り上げられており、一つの部局のみで対応し、完結できる内容ではございません。
このため、次期総合計画における基本計画では、まちづくりの目標ごとに目指す暮らしの姿などを示しており、総合計画を着実に推進するために、今回の組織機構改革に当たりましては、機能的な組織機構となるよう見直しを図ることしております。
御質問の、幅広い観点からの取り組みが必要となってくる課題につきましては、各部局が連携し、それぞれが主体的に総合計画のまちづくりの目標や政策の実現を意識した施策の推進を図っていく中で、一つ一つの課題解決を目指していくことといたしております。
次に、政府の子ども・子育て新システム制度案についてでありますが、就学前児童全体をとらえ、質の高い幼児教育や保育を実施することについては、おおむね賛同できるものと考えております。
なお、制度の詳細が明らかになっておらず、国の動向に注視してまいりたいと考えております。
次に、幼稚園と保育所の役割についてでありますが、現行法上では、幼稚園は学校教育法に定められた学校であり、保育所は保育に欠ける乳幼児を保育する児童福祉施設であります。幼稚園は教育を行う場、保育所は保護者の委託を受けて保育をする場という役割の違いがあります。
しかしながら、幼稚園、保育所ともに就学前の児童を預かる施設であり、利用者ニーズの多様化やそれに伴う幼稚園の預かり保育事業実施等の機能拡大、さらには、保育所保育指針と幼稚園教育要領の内容の整合が図られてきた経緯などもあって、幼稚園と保育所の垣根が次第に低くなってきているのが現状であり、双方がその質の充実に取り組んできたものと考えております。
国における幼保一体化につきましても、このような状況の中で示されたものと認識しておりますが、これまで、幼稚園や保育所において培われてきたノウハウが生かされることが必要であると考えております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
昨年の10月、厚生労働省が発表した、子どもの貧困率が14.2%と、こういう形で発表されてました。
そして、その中で、ひとり親家庭が60%にも上っていると。同省がことしの7月に発表した生活保護速報では、全国で140万世帯が被保護世帯で、190万を超す人が要保護者であると、こういうふうな数字が出ております。
そして、虐待の問題も6月議会でも質問させていただきましたが、八尾でも、その子どもの虐待の裏に、背景にあるのが貧困だというふうなことで理事者の方からも御答弁をいただいたわけでございますけれども、実際には、ほんとにそういう貧困だとか、親も子も発達障がいがある中で、十分な育児ができないとか、孤立化が進んでいってるとか、ほんとにこういうふうな状況が背景にあるというのが、つい先日開かれた教育の研究集会で、各専門の人たちが出された意見の中から出ておりました。
こういうことを、今ほんとにどんなふうに解決をしていくか、子どもがほんとにどんな状況のもとに生まれても、だれでも、そしてまた、どの市町村に生まれても、やっぱり健やかに育つ権利をどう保障していくのか、このことがほんとに問われているというふうに思うんですが、そういう意味で、今回の機構改革がどんなふうにして、こういうふうな機構改革でいいのかというふうに出てきたのか、その経過をお示しいただきたいなというふうに思ったんです。
残念ながら、教育長からの答弁でなくて、市長さんからの答弁だけだったんですけれども、やっぱり教育的な観点から、教育委員会として、教育委員会の組織を変えなあかんと思ったという、何かそういうものがあるのかなというふうに思ったんですが、そうじゃなくて、結局は、行革の方が、こう変えたらええというふうに示していったという、ここに私は大きな問題があるなというふうに思います。それは、後ほどまた質問をさせていただきますが。
国連・子どもの権利委員会ですね、ここの最終所見を先ほど申し上げましたが、もう少し詳しく申し上げますと、日本の政府の子ども施策の実態と問題点が指摘をされ、具体的な是正と転換が求められたということです。
具体的に言いますと、1つは、子どもの権利の視点から、中央及び自治体のレベルの予算の精査をすること。
2つ目に、子どもの権利の優先性を反映した戦略的な予算ラインの決定。
さらに、貧困の複雑な決定の要因ですね、子どもの発達する権利及びひとり親家庭を含むすべての家庭に保障されるべき権利を考慮した貧困削減戦略の策定を権利委員会は強く求めたということです。
これは、もちろん政府に求めているというのは当然ですが、政府にそのことを実行させる上でも、市町村がそういうことをやっぱり先進的に取り組んでいくということも非常に重要な役目を果たすというふうに思います。
そういう点で、これらを多部局にわたるという御答弁があったんですが、多部局にわたる中で、このことがどんなふうに検討されて、行革として教育委員会にそういうことを、今回の機構改革を求められたのか。
その辺をちょっとお示しをいただきたいなと思います。
○副議長(浜田澄子)
政策推進担当部長。
◎政策推進担当部長(光久恒一)
今回の機構組織の見直しにつきましては、先ほど、市長の方から御答弁申し上げましたとおり、4つの基本的な方針に基づいて行ってまいっております。
教育委員会につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律がございまして、そちらの方で、事務局内の内部組織については、教育委員会の方で規則で定めるという形になってございます。
そういう関係の中で、組織機構の見直しにつきましては、教育委員会としても、今回における状況におきまして検討をされたという経過がございます。
なお、先ほど、市長の方から答弁されておられますけれども、基本的には、この4つの基本方針を持っておりますけれども、これにつきましては、行革本部等で徹底をいただきながら推進をしてまいっております。その中に教育委員会の所管もメンバーとして御参画をいただいておりますので、そういう、一定同じような考え方の中で、教育委員会のあり方として御検討されたと、こういう経過でございます。
よろしくお願いいたします。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
私の聞き方もちょっと抽象的だったので、答えにくかったんかなというふうに思いますが。実際には、凝縮して言うと、子どもの権利がどんなふうに保障されていくのかなと、そのことに尽きるかなというふうに思いました。
次の方に移りたいというふうに思いますが。
質の高い教育や保育を求めるというふうな御答弁があったかなというふうに思いますが、それについては私も同感であります。
国の動向を注視していくということで、子ども・子育て新システムについてそのようにおっしゃったんですが、国の動向が、来年の3月に法案を出すということですから、それまでと言えば、議会で言えば、この議会しかなくなるかなというふうに思いまして、今回取り上げさせてもらったんですが。
国の動向が決まってからではほんとに遅くて、八尾市としても、子どもを守る、子どもの権利を守る上で声を上げていかなあかんのではないのかなというふうに思います。
そういう点で、幾つか取り上げさせてもらいたいんですが。
経済産業省が、産業構造ビジョンというのを出しました。
これを見ますと、日本は何で稼ぎ、雇用していくのかと、こんなふうな題名で開かれておりました。
この稼ぐ対象として、子ども子育てがこの中に入っていたんですが、私は、そこの部分で、まず、この子どもや、幼稚園も含めた保育子育ての分野ですね、この分野で市場化を進めて、稼ぐことを打ち出す、こういうことというのは、ほんとに間違ってるなというふうに思います。
子どもの権利や発達よりももうけを優先する、こういうシステムは、ほんとに間違っているというふうに思うんですが、政府が来年春、法案を出そうとしている中身というのは、まさに、先ほど言いました、日本は何で稼ぎ、雇用していくのか、この中にこの新システムが入っているわけですけれども、この点についてはどのように受けとめておられるのか、お示しをいただきたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
お答えいたします。
この新システム制度要綱案につきましては、まだ詳細な内容というのは示されておらないところでございます。
ただ、保育所の関係で申しますと、利用者といいますか、これは、年度、ちょっと忘れましたけれども、今、多様な業者、業者というんですか、経営参入というのが、具体的に申しますと、株式会社あるいはNPOで認可保育所の運営というのが可能になっておりますので、今回示されております基本制度案要綱の中身について、保育所に関しては今までの設置主体ですか、それは変わらないというふうには考えておりますので、大きな変化というものは、そういうふうには認識はしておりません。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
そしたら、今、まだまだ動いてる部分がもちろんありますわね。いろいろ反対の声が上がってきたら、またここぐっと揺れてる部分というのは確かにあると思うんですが、ただ、この中で明らかになっている部分が、今言われた多様な運営ということで、株式会社が入ってくるということは、今、5つほど案がいろいろ出てますけれども、どれを見ましてもそれは外れていませんし、それから、直接契約ですね、このことも外れてないないと。この2つが、どれを見ても貫いているものかなというふうに思うんですが。
まず、先ほどの私の質問にお答えいただきたいと思うんですが、やっぱり稼ぐ対象に保育や子育ての分野、そういうものを稼ぐ対象として見たらいかんと、そこは思いが同じということでいいですか。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
やはり保育というのは、子どものためにやるものであるということで、営利目的であってはならないというふうには思ってます。
ですから、現行、株式会社あるいはNPOが運営している会計基準というのは、法人会計をもとにやっておりますので、通常の株式会社の会計処理とは若干異なっているというふうに認識しております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
もうけの対象ですね、稼ぐ対象にあってはならないと、子どもの子育て分野ですね、そこはあってはならないと。そこは思いが一致したなというふうに思います。
今度は、そしたら、今言われましたように、株式会社でも社会福祉法人のような計算の仕方をするということで言われたんかというふうに思いますが、一つには、例えば、直接契約になったら、どんなふうになるんですか。
直接契約になったら、介護保険がまさにそういうものですけれども、そういう中で、入れない子どもたちが生まれてくる。要するに、市町村が子どもたちを、児童福祉法の第24条に基づいてですが、ほんとにどこかの保育所にきちっと入れるようにしなければならない、そういう責任が市町村からなくなってしまう。それはそんなことないんですか。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
この要綱案では、逆に言いますと、市町村の権限と責務というのが明確にされております。
ただ、議員さん言われるように、直接契約という項目もありますが、我々としては、一定、現行の保育所の入所というのは、市町村の責務、保育の責務というのは市町村にありますので、この体系というのは、基本的には、直接契約になったとしても、その入所に当たっては一定のかかわりといいますか、市町村の関与は必要ではないかというふうには思っております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
一定のかかわりではなくて、市町村が、やっぱり子どもたちがきちっと保育を受ける権利が保障される、その責任を持つということです。
そのことは、それが外れるようなことがあってはあかんという認識でいいですか。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
今お答え申し上げた内容につきましては、現行、どこの市町村でも同じですけれども、八尾市におきましても、待機児童が多数ある中では、それの解消に向けた取り組みというのは、やはり市町村の責務であろうというふうに認識してますので、その意味では、市町村のかかわりというのは重要であるのではないかというふうには考えております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
そしたら、もう一回だけ確認させてください。
保育に欠ける子どもについては、きちっとどこかの保育所に入れるようにする責任は市町村にはあるということでいいということですね。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
新システムの法案の中身というのが具体的に出ておりませんので、市町村とのかかわりがどのようになるかはわかりませんけれども、八尾市としては、やはりその辺の待機児童の解消という大きな目標がございますので、それに向けての取り組みというのは必要になろうかというふうには思っております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
どんなふうに動いていくかというのがわからない中で、八尾市としては、今度の新システムになったら、待機児童という言葉もほんと消えてしまうような、要するに市町村に責任がなくなれば、待機児童を把握することもできなくなるし、待機児童いう言葉もなくなってしまうなというふうに思いますけれども、それはあかんなというふうに言われてるんかなというふうに思うんです。
だから、待機児童はきちんと把握できるようにして、待機児童を放置するようなことがあってはならんなというふうに、今、八尾市としては思ってはんのかなというふうに思ったんですが、それについては、やっぱり国が言うてる新システムよりも、やっぱりよくせなあかんと、そんな新システムの状況ではあかんなというふうに思ってはるんやろなという、そこについてはお伺いできる部分だというふうに思うんですけれども、ただ、国が、来年のもう春には、この直接契約で株式会社も入ってという、こういうものを実際に法案として出そうとしている中で、その動きがようわかれへんという中でも、こんなことがあってはあかんと。やっぱり児童福祉法の第24条に基づいて、市町村が子どもたちの保育を受ける権利をしっかり守る、そういうやっぱり責任があるんやと。国はもちろんです、国もその権利があるんやと。どこにも、もうほんとに親がいろいろ、介護保険のようにいろいろ探し回っていって、やっとここがあいてたとか、どこもあいてなかったとか、お金が高くて入られへん、長時間にわたったら、それだけの分が余分にお金払わなあかんかったら、そこの保育所行かれへんとか、そんなことを生んではならないわけですから、そんなことが起こらないようなことを求めていくと、国に。そこはそういうことでいいですか。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
今回のこの新システムの基本制度案の要綱に対しましては、全国知事会のプロジェクトチームから声明が出されております。
具体的な制度設計の構築に当たっては、役割分担や財源問題、一括交付金の制度設計など、連携などを含めて、地方公共団体と十分な協議を行うことを強く求めるというような声明も出されております。我々も同じような思いを持っておりますので、地方の意見を聞きながら、具体的な制度設計をお願いしたいというふうに思っております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
今、市役所の公立保育所のところですね、保育士さんなどの声はどんなふうな声が出てるんでしょうか。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
まだ具体的にこの新システム要綱案についてのお話、御意見等をお聞きする機会はございません。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
先日、12月1日に八尾市職員労働組合保育所支部第32回定期総会が開かれて、大会宣言を出されたというのを、私、もらいにいったんです。
この中に、その新システムに対する、八尾の職員さんの保育所支部として宣言をされてるんです。
ちょっと読み上げさせてもらいたいと思います。
待機児童解消のためにという理由で、たくさんの子どもや保護者、職員の反対を押し切って進められた5カ所の公立保育所の民営化でしたが、待機児は解消どころがふえる一方です。少し改修すればまだ使える保育所を廃園にしておきながら、待機児童が多いからと定員以上に子どもを狭い部屋に押し込めて、最低な基準に近づける保育を強いる八尾市の待機児童解消策は間違っています。
まずこのことを言われています。
また、民主党政府は、待機児がふえるのは、現行保育制度や最低基準など、国の規制に原因があるとし、それらをなくす子ども・子育て新システムの導入を急いでいます。
子ども・子育て新システムは、保育、学童保育、幼児教育を営利事業にかえ、国と自治体の責任を大きく後退させるものです。
子ども・子育て新システムが実施されれば、保護者の所得の格差が保育や育ちの格差となります。保育が利益優先となり、保育労働者の賃金が引き下げられ、ワーキングプアが拡大していくことは、モデルとされる介護保険の実態からも明らかです。
格差と貧困が広がる今、すべての子どもたちが安心して育つ権利、発達する権利を保障するために、国と自治体の責任による公的保育の拡充がより一層必要になっています。
公的保育制度の解体を許さず、子ども・子育て新システムが、子ども、保護者、保育労働者にとって危険であることをたくさんの人に知らせ、子ども・子育て新システムの即時中止を求めていきましょう。
未来を担う子どもたちに、公的な責任で認可保育所をふやして、質の高い保育を保障できるよう、市民と手をつなぎ取り組んでいきましょう。
こんなふうに出されています。
やっぱり担当としても、保育所の現場の保育士さん、それから、親御さんですね、親や子どものそういう声をしっかりと聞くと、そのことを今せんかったら、何回も言いますが、来年の春にこんな法案提案するて国は言うてる中で、ほんとに声が上がらなくなってしまうわけですから、八尾市の職員の人たちがほんとにこんな思いでいる中で、そういう保育士さんの生の声をもっと聞く場を持たなあかんし、この声を上げていかなあかんというふうに思います。
その点についてどうですか、保護者の声やこういう保育士さんの声を聞く場をしっかりと持っていくということでお答えいただきたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
今回の新システムの中身については、まだ具体的にはあらわれてないこともございますので、職員あるいは保護者の方からお話をこれからお聞きする機会もあろうかと思いますので、そういう部分についてはしっかりとお聞かせいただきたいというふうには思っております。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
あろうかと思うじゃなくて、それは、そういう場面をほんとにつくらなあかんと思います。
一番やっぱり現場をよく知ってはるのが現場の保育士さんですし、切実な願いを持ってる親や子のその声をしっかりと国に届けていくと。
このことが、ほんとに子どもの権利を守る上で、間違った方向で進ませない、稼ぎの対象と子育てをさせない、その力になるんではないかというふうに思いますので、その点については、現場の職員さんの声、そして、親や子の声をしっかり聞くと、そのことを強く求めておきたいというふうに思います。
それから、先ほど、幾らかちょっとお伺いをしましたが、直接契約になったらどんなふうになっていくのかなというふうに思うんですが、実際には、国の今目指しているこの方向というのはアメリカの保育が参考になっているようですが、アメリカでどんな保育されてるのかなと思って見てみましたが、大阪で、アメリカの保育調査団が見たアメリカの保育というのが出されてるんですけれども、これを見て、こんなふうになったらほんまに大変やなというのを非常に思います。
例えばですが、保育料も、いわゆる日本語で言えば松竹梅ですか、アメリカで言えばAランク、Bランク、Cランクになるのかしれませんけれども、そんなふうに保育料が違います。保育料が10万円するところでは、しっかりと保育士が、子どもたちを広い園庭もあるところで見てるけれども、保育料が6万円から7万円になると、うんと状況が悪くなる。3万円から5万円の保育料、こういう保育所もあると。
新システムの中でも、今度は、保育ママという制度がスタートして、これが、6畳一間でもいいという、こんな低年齢児についてはやられると。こんなことになれば、ほんとにお金がないところでは、子どもはしっかりした保育が受けられないし、お金があればしっかりした保育が受けられるという、こういう格差が生まれてきますと、こういうことが非常に懸念されると、いろいろな専門家から声が出てるんですが、そういうお金によって子どもの保育が変わるということがあってはならないと思いますが、今は11時間保育の中で、基本的には変わらないわけですけれども、それが大きく変わってくると、そんなことがあってはならないと思いますが、その点についてはどんなふうに受けとめておられるかお伺いしたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
今回の契約制度に伴う保育料というのも、具体的にはまだどういう形になるかというのは出ておりませんので、我々としても、どういうふうに動くのか、これを十分見きわめていく必要があると思います。
ただ、現行の保育料というのは、どちらかというと応能負担という形になっておりますので、これは個人的な見解ではありますけれども、原則、その形は残るんではないかなというふうには思ってるんですけれども、まだ実際には細かい内容というのは出てきておりませんので。
○副議長(浜田澄子)
越智議員。
◆16番議員(越智妙子)
今、ほんとにいろいろ運動が、声が上がっていっている中ですから、十分にわからないと。応能負担が残るかなというふうに思ってるということで言われましたけれども、ほんと、応能負担を残さないと、応益負担ということになると、先ほど、私言いましたような、そんなことが当然起こってくるわけですから、それも、まだ国が決まってない段階だからこそ、八尾市としてもしっかりとその応能負担を残すようにと。でないと、格差と貧困は、子どもの権利委員会が指摘をしている、ほんとに逆の方向に向いてしまうと、そういう声をぜひとも上げていただきたいと思います。
そのために、今回、十分まだ国で決まってないからという御答弁が、恐らく、随時出てくるやろなと思いながらも、今の時期にやっぱりこのことを指摘させてもらいながら、やっぱり国にも声を上げる。で、そういう親御さんやとか保育士さんの声もしっかりと今聞くと。そのことが、今、八尾市の行政に求められていることではないのかと思って質問させていただいておりますので、その点については、応能負担、残ればうれしいというぐらいではなくて、残さなあかんという、その立場に立って声を上げていただきたいなというふうに思います。それを求めておきたいと思います。
ほんとに保育や子育ての仕事というのは未来をつくる仕事ですから、教育ももちろんそうですが、今、お金をそこで予算削ったから、こんなマイナスな面があったとか、今、お金をつけたから、こんなにプラスのことがあったとかというのは、今すぐ出てきませんけれども、それがやっぱり10年後、20年後、30年後に形となってあらわれてくる仕事ですから、やっぱりそこのところはしっかりと子どもたちのために予算をつけてほしいし、将来の日本のためにも予算をつけてほしいなというふうに思います。
その点で、もう余り時間がありませんが、何度も何度も読み上げて申しわけないですが、「日本保育・子育てをよくするためのアピール」というのが出されました。新聞でも大きく広告を出されるようなことを聞いておりますが、まだそこは私も十分承知しておりませんが、この間、学習会に行ったときにそんな話されてたんですが、これは大学の先生ばっかりで、子育てや保育にかかわっておられる先生方の生のアピールの声が出ておりますので、少し読ませていただきたいと思います。
「日本の保育・子育てをよくするためのアピール」
子どもの権利を侵害する新システムに反対します。
現在、政府が進めようとしている新たな保育制度案、子ども・子育て新システムは、すべての子どもに切れ目のないサービスを保障するとしていますが、そこには2つの重大な問題があります。
1つは、それぞれの理念のもとで営々と実践を積み重ねてきた幼稚園や保育所を、これまでの経緯や現場の状況を踏まえた十分な論議もせずに一体化しようとしていることであり、もう1つは、児童福祉制度として機能してきた現行保育制度の解体です。
新システムでは、実際には、子どもが必要な保育を受けられなくなるおそれがあるだけでなく、待機児童の解消にもつながりません。その改革の内容が、国民や保育関係者に十分知らされず、財源保証の確約もないまま、2011年初頭の通常国会に関連法案が提出され、強引に改悪が進められようとしています。
幼保一体化については、余りに唐突な提起であり、ここでは結論を急ぐべきでないとの指摘にとどめますが、保育制度改革は大いに問題があると言わざるを得ません。
児童福祉法に基づく現行保育制度には、子どもの最善の利益を守るために、市町村の保育実施義務が明確に位置づけられています。また、国が定めた最低基準により、全国どの地域においても保育の質が保障されています。さらに、保育料も家計に応じた負担、応能負担になっているので、所得の格差が子どもたちの受ける保育の格差につながることはありません。
深刻化している待機児童問題も、現行制度のもとで公費を投入して、保育所増設を図れば、質を維持しながら、より確実に解消することができます。
新システムでは、第1に、児童福祉法第24条に基づく保育の実施義務がなくなり、市町村は、保育が必要であるかどうかを認定するだけになります。市町村は、保育所入所に責任を持たず、保護者は、保育所を自力で探し、直接契約をしなければなりません。
第2に、国の定める最低基準がなくなり、保育の地域格差が一層広がるだけでなく、子どもの命、安全が危険にさらされます。
さらに、規制緩和により、子どもをもうけの対象にするような事業者の参入に歯どめがかけられなくなります。
第3に、保育料は、保護者の所得にかかわらず、利用すればするほど負担がふえる仕組み、応益負担になります。そのため、お金がなければ必要な保育が受けられなくなってしまいます。
第4に、保護者の就労時間などを基準にした認定になるので、保育所の利用時間がバラバラになり、集団での生活や遊びは困難になります。
第5に、このシステムでは、保育所の経営が不安定になり、保育者のパート、非正規化など、労働条件の悪化も避けられません。その結果、保育の質が低下し、子どもの健やかな育ちを保障することができなくなります。
このような、余りにも拙速な議論で結論づけられた新システムは、将来に禍根を残すものであり、絶対に認めることはできません。
子どもの幸せと育ちを守り、家庭の子育てを支えることは、私たちみんなの願いであり、希望です。
子どもの貧困や子育て困難が広がっている状況を踏まえれば、新システムの導入ではなく、国と自治体の責任を確保しながら、保育所、幼稚園、学童保育、子育て支援の制度を拡充すべきです。
関連予算の抜本的な増額を図り、都市部での保育所増設による待機児童の解消、過疎地での保育の場の確保を初めとし、すべての子どもに質の高い保育を保障していくことが必要です。
私たちは、政府が新システム案を撤回し、国と自治体が責任を負う現行保育制度を拡充することを強く求めます。
そして、人生最初の数年間を豊かにすることが社会を豊かにする最も確かな道であること、保育・子育てにかかわる人々の実践、研究、運動を通して、広く社会に訴えていくことを呼びかけます。2010年10月となっています。
私は、自分の思いも十分に言えませんでしたが、ここの中に、ほんとに子どもを大事にする、子どもの権利条約、権利委員会が指摘したこともほんとに見事に入れられているなと思いまして、この場で読み上げさせていただいたわけですが。先ほどからも、理事者の方からも御答弁があったように、ほんとにだれもが保育所にきちっと入れるように、そのことについては、守る、そういう旨の御答弁がありましたので、その立場でしっかりと国にも声を上げてもらいたいし、そして、何回も申し上げますが、保育士、そして、親や子の声をしっかりと聞いていくと。この立場を堅持してもらいたいなというふうにお願いをして、質問を終わりたいと思います。
○副議長(浜田澄子)
越智議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○副議長(浜田澄子)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後5時09分休憩
◇
午後5時30分再開
○議長(長野昌海)
休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○議長(長野昌海)
次に、末光議員、質問願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
一回目の質問を行います。
世界恐慌はますます深まり、政治経済の基軸であったアメリカが没落しています。通貨・通商戦争・ブロック化で、各国が資源、市場を奪い合う1929年から第2次世界大戦の過程に突入していると私は思います。
米空軍と韓国の陸・海・空3軍の米韓合同演習は戦争挑発そのものです。
この一触即発の危機が、11月23日、朝鮮半島軍事境界線付近の延坪島での南北両軍による現実の交戦になりました。
これを契機に、アメリカや日本は、北朝鮮への敵意を大々的にあおり、新たな朝鮮侵略戦争に突入しようとしています。事態は重大です。いつの時代でも、大失業と戦争の攻撃は一体です。
私は、これを打ち破るのは、唯一、労働者階級の団結と国際連帯の力だと考えますが、市長は、この情勢についてどう考えておられますか。
同様に、既に、釣魚台、尖閣諸島周辺は、日本の海上保安庁が支配を強め、数百隻の中国漁船、漁業監視艇との間で、海上での一触即発的な日中接触が日常的な現実となっています。
政府は、海上警備行動として、自衛隊が対応すること、海上自衛隊の護衛艦を出動させることも完全に想定しています。
中国漁船の拿捕と漁船長の逮捕・勾留と起訴策動も、こうした中で、まさに起こるべくして起こったものです。
この問題でも、釣魚台が日本固有の領土であると、何の疑問も批判もなく大前提とされ、マスコミやすべての政党が排外主義、愛国主義をあおっていますが、市長の見解はいかがですか。
菅政権の新成長戦略について、このような情勢の中で、資本家と菅政権は追い詰められて、絶望的な大失業、改憲、戦争政策を、2012年を焦点に開始しています。医療と介護と保育で市場と雇用を生み出すと言っています。介護保険制度改正に向けて、厚生労働省は、19日、高所得者2割負担、ケアプラン有料化と本格的な利用者の負担増に踏み切る方針を打ち出しましたが、これについて、市長はどう考えておられますか。
幼保一体化、子ども・子育て新システムについて。過去に出された制度改革案とその結果について。今回の改正案はこれまでの案とどこが違うか。公立保育所、幼稚園の職員の声はどうか、私立の保育所、幼稚園の声はどうかお答えください。
八尾市の行政改革800事業民営化について。まず、人事評価システムについて。一般職へ試行が開始されたのですが、その結果はどうだったのか。昇給・昇格に反映しないと答弁されていたが、人事評価以外に昇格の判断基準があるのかどうか。平成21年3月の議会答弁となぜ違うのかお答えください。
提案型公共サービスの試行が3月で終わりますが、今後、どの部門でどう考えているのかお答えください。
住宅の民営化について。11月7日に西郡で開かれた説明会の対象者と参加人数。八尾市の職員の参加者と部局、それ以外の参加者。
目的は何であったのか。参加者から出た意見、家賃についてどのように説明したのか。
資料に、各棟の最高家賃が書かれていたかどうか。経過措置とは何か。住宅家賃一覧表、平成22年度目安の註で、負担調整、平成22年度0.4、23年度0.6、24年度0.8とあるのは何か。収入超過者とは何か。2007年の制度改正で変わったことは何か。地域住宅交付金とは何か。
以上について、それぞれお答えください。
1回目の質問をこれで終わります。(拍手)
○議長(長野昌海)
市長の答弁を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいまの末光議員の御質問にお答えをいたします。
世界の恒久平和は全人類の願いであり、日本国憲法第9条第1項においても、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する」とあります。
本市におきましても、昭和58年10月4日に、非核・平和への願いとたゆまぬ努力の誓いとして、非核・平和都市宣言を行い、以来、市民とともにさまざまな啓発事業を実施し、市民の平和意識の向上に努めているところであります。
平成22年3月には、すべての国家がヒロシマ・ナガサキ議定書を遅滞なく採択し、核兵器廃絶に向け、誠実に取り組むことを求めていくため、ヒロシマ・ナガサキ議定書に賛同する都市アピール署名も行いました。
また、国際的な核兵器廃絶に向けた期待が高まる中、本市は、核兵器のない平和な世界の実現を目指し、他都市と連携した取り組みを進めていくため、平和市長会議に加盟したところでございます。
次に、尖閣諸島についての日本政府の基本的な立場については、尖閣諸島が日本固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いのないところであり、尖閣諸島をめぐって解決しなければならない領有権の問題は存在していないというものであり、私といたしましては、冷静で的確な判断がなされたものと考えております。
次に、介護保険制度の改正についてでありますが、現在、厚生労働省社会保障審議会介護保険部会におきまして、介護保険の報酬改定や給付と負担のあり方など介護保険制度の見直しが検討されております。
介護保険制度の改正は市民生活に重大な影響を及ぼすものであり、今後の動向等について注視してまいりたいと考えております。
次に、過去に出された保育制度改革案についてでありますが、大きな流れとして、平成10年度に施行された、保護者が希望する保育所を選択できる仕組み等を導入した児童保育施策等の見直しや、平成12年度の保育所設置に係る主体制限の撤廃、また、平成16年度の公立保育所運営費負担の一般財源化が上げられます。
このような流れの中、本市を初め都市部においては、就労形態の多様化等に伴う保育需要の急激な増加に伴い、保育所待機児童の解消が課題となっており、本市においては、財源の効率的かつ効果的な活用を目的とした公立保育所の民営化や、国等の補助金等を活用した民間保育所の整備等により、保育所入所枠総数の拡大に取り組んできたところであります。
一方で、子ども・子育て新システムの基本制度案要綱につきましては、本年6月29日に少子化社会対策会議で決定されたものですが、過去の保育制度改革案との比較において、現行の幼稚園・保育所・認定こども園の垣根を取り払い、新たな指針に基づいて、幼児教育と保育をともに提供する、(仮称)こども園に一本化する幼保一体化を図る点が大きな特徴として上げられます。
新システムに係る本市の保育所・幼稚園関係者の意見等については、現時点で具体的な把握はしておりませんが、国の動向について注視するとともに、今後においても、幼児教育や保育の質の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、人事評価システムについてでありますが、人事評価は一人一人の職員の理解のもとに進めていく必要があることから、マニュアルの作成、説明会の開催など最大限普及に努めてきたところでありますが、その試行結果は、制度の趣旨を踏まえ、おおむね適切に実施されたものと考えております。
なお、この2年間の実施状況を正確に把握する必要があるため、現在、アンケート調査を行っているところであります。
次に、給料表の上位の役職への昇格基準についてでありますが、4級の係長級及び5級の課長補佐への昇格者は、筆記試験、内申、面接試験による昇任考査の結果に基づき、また、6級の課長級、7級の部長級への昇格者は、人事評価の結果等に基づき、選考により決定しております。
次に、平成21年3月議会の答弁についてでありますが、当時、通常国会で地方公務員法改正案が継続審査中であり、任命権者は、人事評価を任用、給与、分限その他の人事管理の基礎として活用するものとすると規定されていたため、法案が成立した場合、給与へ反映しないことが違法となるので、担当の方から、人事評価の最終到達点として、勤勉手当、昇給への反映に取り組んでいく必要があるとの認識を答弁させていただいた次第です。
次に、提案型公共サービス実施制度についてでありますが、今年度から、モデル事業として3事業を実施しているところであります。
今後の推進方策といたしましては、公民協働による公共サービスの提供に関する基本方針の具体化についてにおいて、お示ししているとおり、業務担当課においてモニタリングを実施していくとともに、公民協働手法推進委員の会議におきまして検証していくことといたしております。
また、この制度につきましては、民間の創意工夫や知識等の活用範囲を広げてまいる考えでございます。
次年度におきましても、引き続きモデル事業として位置づけ、現在は具体に部門を決めておりませんが、新たな事業を加え、実施していくこととしております。
次に、11月7日に西郡第4集会所で行われました住民説明会についてでありますが、本年4月に見直しをいたしました、八尾市営住宅機能更新事業(長寿命化)計画の中で位置づけている、早期に事業着手を行う棟を対象に、今後の対応についての説明をさせていただいたものであります。
担当部局は、建築都市部住宅整備課及び住宅管理課であり、当日は、対象86世帯のうち、37世帯の参加及び地域関係団体等の出席があり、引っ越しの不安等について意見がありました。
次に、住宅家賃についてでありますが、公営住宅法施行令に規定する入居者の収入区分に応じた国の家賃算定基礎額に準じ、本市の減免適用前の住宅家賃を記載した資料を配布しており、資料には、近傍同種家賃や限度額家賃は特に記載しておりません。
なお、資料の注意書きには、住みかえにより住宅家賃が上昇した場合は、激変緩和措置として、平成21年度制度改正に係る負担調整が生じることがあるということを明記しており、可能な限り、わかりやすい情報提供をさせていただいたところであります。
次に、収入超過者につきましては、公営住宅法において、公営住宅に引き続き3年以上入居している場合において、政令で定める基準を超える収入のある者と規定されております。
次に、平成21年4月1日に施行されました、公営住宅法施行令等の一部改正についてでありますが、入居収入基準、高額所得者となる収入基準、国の家賃算定基礎額、応益係数などの見直しがされております。
次に、地域住宅交付金についてでありますが、平成17年度に、従来の補助制度の再編により創設された制度で、公的賃貸住宅等の整備や、これらと一体となった住宅政策に資する必要な事業に対して交付されるもので、本市におきましては、平成18年から交付を受け、事業を行っております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
今、市長は、尖閣諸島が日本固有の領土であることは、歴史的にも、国際法上も疑いがないという、菅首相と全く同じ立場に立っておられることを表明されましたが、一体いつからこの尖閣諸島、釣魚台が日本領土に指定されたのかお答えください。
○議長(長野昌海)
政策推進担当部長。
◎政策推進担当部長(光久恒一)
尖閣諸島の問題につきましては、中国あるいは台湾等とか、主権を主張されているというような経過を持っているということは認識をいたしておるわけでございますけれども、先ほども市長の方から御答弁を申し上げましたとおり、日本政府の基本的な立場につきましては、尖閣諸島は我が国固有の領土であり、領有権の問題は存在しないというものでございます。
一地方公共団体がこの問題につきまして見解をしいて、言葉を差し挟むものではないというふうに考えているところでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
だけど、市長は、このことについては賛同されたわけですから。
じゃあ、一体、歴史的に国際法上、いつから日本の固有の領土になっているのかということぐらいはお答えください。
○議長(長野昌海)
政策推進担当部長。
◎政策推進担当部長(光久恒一)
私どももいろいろ情報として調べております中では、日本の領土に編入されたのは1895年の1月14日であるというような情報を持っておりますけれども、これについて、八尾市として責任を持ってこの問題について御答弁申し上げる立場にはないというふうに思っておりますので、御理解、よろしくお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
いや、国会でもそういうふうに言われてますので、私もそのとおりでいいと思うんです。
ところが、一体、この1895年1月というのが、一体どういう時代だったかということが問題だと思うんです。
これは、明治政府の閣議決定と、それから、天皇の命令である勅令によって指定されてるわけです。
結局、私たちは日本史でも習いましたけれども、1894年から95年というのは大変な年なんですが、これは、市長、どういう年でした。
○議長(長野昌海)
政策推進担当部長。
◎政策推進担当部長(光久恒一)
日清戦争の時期であったというふうに思っております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そのとおりですよね。
結局、日本、帝国主義ですよ、このとき。1894年、95年に日清戦争やって、中国を侵略してるわけです。日本海軍が1894年の9月に黄海の海戦というのをやって、清の北洋艦隊に壊滅的な打撃を与えて、黄海と東中国海の制海権を握って、武力でこの尖閣諸島を領土として宣言してるわけです。
ですから、それ以前に、この日清戦争の前から釣魚台を占有していたということではありませんよね。
○議長(長野昌海)
それ以前ではないですねということですけれども。
政策推進担当部長。
◎政策推進担当部長(光久恒一)
ちょっとそのあたりにつきましては、非常に微妙な問題でもあろうというふうに思っておりますので、そのあたりにつきましては、外務省等の見解におきましては、日本固有の領土であるということで見解を示しておられますので、我々、それに対して、それがどうであるかということを申し上げるような立場ではないということでございますので、その辺よろしくお願い申し上げます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
ここはほんとに歴史をどういうふうに見るかというのは重要だと思うんです。
国会の論議も、やっぱりこの1894年ですよね、ここのところが起点だというふうに議論されてるわけです。
ところが、それ以前はどうなのかと言うと、どこの国のものでもないんです。中国とか日本の漁師が、自由に、争いもなく漁業を行っていたわけです。
ですから、私たち労働者階級にとっては、祖国とか国境とか、ましてや、固有の領土などというのは全く前提じゃないわけですよ。これは歴史がそういうふうにつくってるわけです。
資本家階級というのは、労働者階級の怒りをそらすために、これはもう歴史は常にそうですけれども、国境とか固有の領土を持ち出して、そして、他国に対して排外主義や民族主義をあおって、戦争に同意していってるわけです。
ここは、私たちは絶対に繰り返してはいけないというふうに思うんです。
今、同じようなことが起こってるわけです。
ですから、歴史から学ばなきゃいけないというのは今ですよ。
ここは、すべての政党が、特に、私、これ、国会討論、車運転しながら聞いてましたので、よく覚えてますけれども、日本共産党も、ここのところは物すごく強調して発言してたんですよ。
(一部削除)
この95年に日本の領土になったことが国際法で明らかだから、菅首相は毅然とした態度で主張しろというふうに発言してます。これは赤旗でもそういうふうに書いてあります。
私は、このような党が共産党を標榜するということは絶対に許せないと思います。
労働者の階級的な団結、国際連帯が戦争をとめるわけです。万国の労働者は団結せよというのはそういうことですよ。
こんな時代だから、私は、このことを強く訴えたいというふうに思います。
次に、2006年、認定こども園が、これは幼保一元化、保育所と幼稚園を一体化するために出されたわけです。
先ほどの答弁では、今回の新システムがこういうものを目指してるというふうに言われたんですけれども、実は、2006年にそのことを目指したわけです。ところが、それはできていないんです。
なぜできなかったというふうにお考えですか。
○議長(長野昌海)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
今の御質問でございますけれども、私どもの方では認定こども園をやっておりませんので、その内容についてどうこうという、具体的な実証というのは、我々としてはつかんでおりません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そういう認定こども園をつくるという目標が2000あったんですって。ところが、結果は400足らずだったということなんです。
これは、公立や認可保育所があるから、そっちの方にやっぱりみんな行くわけです。
これが達成できなかったんです。もう一回、今回、新システムが出されてきました。
ですから、今回のほんとのねらいは何でしょうか。
○議長(長野昌海)
こども未来部長。
◎こども未来部長(斉藤英司)
今の御質問ですけれども、そのねらいというのが何かというのは我々わかりませんけれども、最初の市長答弁でも述べさせていただきましたけれども、就学前の子どもたちの教育あるいは保育というものを全体的にとらえた中で、就学前の子どもたちの育ちというのを見ていこうということで今回出てきてるんではないかというふうには考えております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
ねらいは明らかだというふうに思うんです。
やっぱり公立の保育所や認可保育所、これがある限り一体化できないわけですから、公立保育所、幼稚園をこれやめると。一たん廃止して、新たにこども園をつくるということなんです。
ですから、今回は、もう明らかに次元を画したそういう制度の改悪です。
今まで、1993年の保育サービス法構想ということ以来、常にそういうこというのは、公務員の中で、保育労働者の運動が一番活発なんです、強いんです。何回も何回もそういう運動を解体しようとしたけれども、できなかって、今回ついにそこのところに手をつけたと私は思うんです。
はっきりこれは菅政権も言ってますけれども、人件費が3分の1、こうしたこども士に置きかえれば、需要が大きくなるし、失業対策にも向いてるんだと。ですから、30万人の公務員労働者の首を切って、100万人の雇用をそれで実現するんだと。これはもうラジオで言ってました。何がしかのそういう給与を与えたら、3倍の雇用ができるんだと。それを、医療や介護や保育の部門でやると。
まさに、一番つぶしたいところは、公立保育所の労働運動ですよ。
ですから、今回、30万人の公務員の首を切るということで、さらに360万人、公務員全員の首切っていくという、国鉄分割民営化を10倍にするような攻撃であり、社保庁型の攻撃なんです。一たん、がらがらぽんでなくして、新たにそういうものをつくりかえるというところで、労働者は選別再雇用です。ですから、国の言うような人だけを採用すると。それから、3分の1の給料でもいいですよというふうな人だけを採用するということになっていくと私は思うんです。
ですから、今まで営々と闘い続けてこられた公務員の保育士や幼稚園の先生方と私はともに、絶対これを阻止する闘いをやりたいというふうに思います。
次に、人事評価システムのことについてですけれども、6級の課長級、7級の部長級への昇格者は、これに基づいて決定しているというふうに答えられました。それから、地方公務員法の改正案に任命権者は人事評価を、任用、給与、分限、その他の人事管理の基礎として活用するものとすると、規定してるということですので、もともと、この人事評価システムというのは、八尾市は人材育成ということを言ってられますけれども、結局は、任用、給与、分限、その他の管理の基礎になるものではないですか。
○議長(長野昌海)
人事担当部長。
◎人事担当部長(山本隆一)
人事評価制度自身は、国家公務員では既に実施をされております。
我々としては、今、議員お示しのように、また、我々がずっと答弁しておりますように、職員の人材育成ということでこの制度を取り入れております。
ただ、議員御指摘の、質問への答弁として、国の状況あるいは法の状況、法案の状況ですね、そのあたりでお答えしたということはそのとおりでございます。
ただ、我々としては、人材育成ということで取り組んでおります。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
結局は、現場の反対があるからなかなかできないだけで、いつでも賃下げ、首切りに切りかえができるもろ刃の剣を、日々、あなた方は磨いているということじゃないですか。
こんなペテンは絶対に許されません。
それから、次に、住宅の説明会ですけれども、これは、対象者は、早期に事業着手を行う等というふうに言われましたけれども、一体どこの棟ですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
第1グループということで呼んでおりまして、今回説明させていただきましたのは、西郡6、7、8号館、店舗、1、2、3号館。
以上でございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
どうしてこの棟に住んでおられる人に、今回説明しなければいけなかったのか。
というのは、今までと違う事態が出てきたので、こういう説明会を開いたと私は聞いてるんですが、具体的にどのような説明を住民にされたのか、お教えください。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
今回説明をさせていただきました内容ですけれども、ことしの4月に見直しをいたしました、八尾市営住宅機能更新事業、長寿命計画ですけれども、この中で位置づけております、早期に事業着手を行う棟を対象に、今後の対応についての説明をさせていただいたわけでございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
実際は、計画でいきますと、この対象者の住んでおられるところも、建てかえるという予定だったのが、予算的にできなくなったということで、例えば、大正住宅も3期予定したけれども、これは中止になりました。西郡のこの住宅も、もうこれ以上新しく建てかえることができないと。最後は、この1棟から5棟ですよね、これを建てかえて、ここで終わるという説明だったんじゃないですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
先ほども説明させていただきましたように、ことしの4月に機能更新事業計画の中で、それまで持っておりました、すべて建てかえて更新していくという事業方法から、機能更新を図りながら長寿命化を図ると。それによって財政負担を減らしていくということになっておりますので、急に変わったわけではございません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
もともとの計画からこの予定が変わったわけですよ。ですから、この機能更新事業計画というのが変わったということも説明をされてるわけです。
それで、実際、ここでいろいろな不安な声が出てるというふうにここでも言われてますが、引っ越しの不安、一体この引っ越しの不安ってどういうことなんでしょうか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
住みかえということで、引っ越しの手当が出るのかどうかと、そういうふうな質問があったというふうに確認しております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
では、今住んでおられるところを、具体的に、そのまま住めるんじゃなくて、もう除却するということなんですね。
どうですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
説明会の中で、対象となっております1から5号館の建てかえ、そこへ希望される方、また、10、11号館、こちらの空き家の方に希望される方、それと、39、40号館、ここに希望される方、それらについて案内をさせていただきました。
ただ、そこに行く予定がないんだという方におきましても、当面の間はそこにお住まいいただいても結構ですと、そういう形で説明させていただいております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
私が聞いてますのは、今住んでいるところがもう古くなって、本来はここを建てかえなきゃいけないと。これはバリアフリーとか耐震ということで、このまま住んでもらうと危ないと。ですから、ほんとやったら建てかえないかんねやけれども、建てかえるお金もないと。それで、今あいているところに移ってもらえませんかという説明だったというふうに聞いてるんですが、どうでしょうか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
説明の中では、今後10年間の計画についての説明はさせていただいております。
ですから、すぐにこの部分を空き家にしてしまって解体するとか、そういうことではございません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
少なくとも、10年たてばもう危ないということがその中に含まれてると思うんです。
ですから、今、一人一人にそういうことを聞いてるというふうに思うんです。
ところで、私は、その引っ越しのときの費用ということだけじゃないというふうに思うんです。
というのは、この平成19年から、政令月収20万円以上の人の本来住居者世帯が大幅に家賃が値上がりしてるというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
今回の説明会の対象の方ですけれども、供託されておられる方以外、86名おられます。その中で、80数%の方が、政令月収で言いますと、10万4000円以下、また、90数%の方が政令月収以下ということでございます。
それで、21年度の政令改正によりまして、家賃が大幅に上がったということはございません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
実際に、今、西郡に住んでおられる人たちの、平成22年5月末現在の収入区分別の入居世帯数はどうなってますか、教えてください。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
平成22年度の家賃の状況でございますけれども、22年度、西郡世帯数、総数が1144ございます。5000円以下の家賃の方が、西郡全体の41.2%、また、1万円以下が、西郡全体の70.3%、2万円以下の方が、西郡全体の92.5%。
以上でございます。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
実際には、これが15万8000円以上の人は収入超過者というふうになりましたよね。ところが、5年の経過措置があるということで、20万円以上の人、当面、経過措置があるので、20万円以上の人だけ、先に家賃を上げていって、5年の間に最高家賃、または近傍同種にするということが現にもう始まってるわけです。
じゃないんですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
20万円以上といいますのは、政令改正前の政令月収でございます。その方を先に上げるというようなことはやっておりません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そしたら、20万円以上の人はいつから上がるんですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
5年間の期間を設けまして、激変緩和ということで、まず1年目、21年度ですけれども、0.2の調整率を掛けて計算しております。
それが、2年目になりますと0.4、したがいまして5年目になりますと、激変緩和の調整率が1になりますので、改定後の家賃でお支払いいただくというふうになります。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
ちょっと理解が違うと思います。
これは、まちづくり支援会議というホームページで私がとったものですけれども、収入超過者は、これは2007年度から段階的に上昇する率が設定されて、少なくとも5年以内で近傍同種家賃に追いつくような仕組みに改正されているということですから、毎年これ上がり出したら、近傍同種と現在の家賃との5分の1、年に上がっていくわけです。
ですから、例えば、10棟、11棟の場合、これ、毎年上がる額が9000円から、高い人で1万4300円ですよ。それで、5年たったら最高にいくわけです。
現在、近傍同種の一番高いところは幾らですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎公共施設建設担当部長(辻本利文)
近傍同種で、現在一番高い家賃を設定しておりますのは西郡の11号館でございまして、10万1200円というふうになっております。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
そしたら、今度、これは改修だけでそれだけ高いところが出てくるわけですけれども、今度、建てかえる1棟から5棟までの新しいところの家賃は最高幾らになりますか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎
公共施設建設担当部長(辻本利文)
今、建築工事をしております1から5号館でございますけれども、この家賃の設定につきましては、その建築にかかった費用、すべて最終で精算しまして、それで家賃を割り出すわけでございますけれども、まだ今工事中ですので、家賃の設定はできません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
安中で既に家賃が決まってると思いますが、そこを参考にすると、最高は幾らですか。
○議長(長野昌海)
公共施設建設担当部長。
◎
公共施設建設担当部長(辻本利文)
安中の16号館、これを参考にいたしますと、3段階ございまして、45平方メートル、これは一人向け以上の部屋でございますけれども、政令月収が25万9000円以上になりますと、家賃が5万5700円。あと、一番大きい部屋で、65平方メートル、これが4人世帯ですけれども、8万8300円となっておりますけれども、この最高家賃につきましては、今、16号館、入居していただいている方では、これに該当されている方はおられません。
○議長(長野昌海)
末光議員。
◆5番議員(末光道正)
激変緩和措置で、5年後に、だから、26年ですよね、5年後に上がるとされているこの15万8000円以上の人の世帯数が161あるんです。西郡に住んでる世帯は1144、そのうちの161世帯がその対象になって、幾ら遅くても10年以内に最高になってしまうんです。
ですから、新しいところへ行こうと思ったら払えないと。こんな給料で払えるわけないんですよ。それは、もう分位があって、第4分位が5年です、6が4年、第7分位は2年、そして、第8分位になると、一番高い人たち、これ41世帯ありますけれども、1年でそこへいってしまうんです。たった1年ですよ。これが応能応益家賃制度です。
ですから、今まで私何遍も言ってますけれども、減免なんて、政令月収7万3000円以下の人しかないです。そして、供託してやってる人に対しては、生活保護の人にまで、最高288万円のそういう滞納を押しつけて、いまだに16世帯が、毎月1000円の分納をさせられてるんですよ。こんな家賃制度は絶対におかしいですよ。こんなものは、絶対、私は、ほんとに粉砕しなきゃいけないと思います。
時間がありませんので、最後のところにいきます。
アメリカは中国の懐とも言える黄海に原子力空母ジョージワシントンを送り込んで、米韓合同演習を行いました。さらに、東中国海で日米合同演習を行っています。軍事恫喝戦争挑発そのものです。
経済の不均等な発展と大恐慌で没落した基軸国アメリカが絶望的に帝国主義戦争を開始するということを断じて許してはいけません。
全世界の失業者は2億人を突破し、うち8000万人が15歳から24歳の青年労働者です。資本家たちは、1億円を超える役員報酬を平然と受け取る一方、1000万人を超える労働者と家族が、年収200万円以下のワーキングプアです。こんなことは絶対に許せません。愛国主義、排外主義をあおり立てて、労働者階級を国内的にも国際的にも分断・解体して、国家間の対立である戦争に動員して生き延びようとする資本主義を、労働者階級が立ち上がって打ち倒すときが来ています。
菅民主党政権は、支持率も20%台に落ち込む中で、だからこそ、ますます領土問題で戦争をあおって、公務員労働者360万人首切りと、労働者9割の非正規化に突き進んでいます。
世界で、しかし、最も脆弱な政権です。さらに、連合中央は、北朝鮮軍と韓国軍の交戦に関して、完全に資本家の手先となって、日本共産党も北朝鮮の軍事挑発行動を厳しく非難する、こういう談を出しています。
私は、断固こうした民族主義、排外主義をあおり立てる動きに対しては反対します。
求められているのは、大恐慌時代に打ち勝つ労働組合、労働運動です。労働運動壊滅をねらった4.9政治和解に対して、6.13に開始した動労千葉を軸にした国際連帯の闘争こそ、朝鮮侵略戦争を打ち破る力です。
とりわけ、幼保一体化の新システムは、公立保育所、幼稚園を全廃、民営化し、そこで働く公務員30万人の首を切って、非正規化、低賃金化し、安全を崩壊させ、団結を破壊する大攻撃です。
こうした動きに対して断固闘います。
そういう先頭に八尾北医療センター労組は、民営化攻撃を完全に打ち破って、数年がかりの裁判闘争についに敵を引きずり込みました。
西郡住宅闘争は、供託者の10数年の闘いが住民の怒りと結びついて、村丸ごと獲得の闘いが始まっています。
労働者階級の団結した闘いだけが戦争をとめます。戦争反対を掲げて、数十万の青年労働者、学生が立ち上がった、60年、70年安保闘争を超える激動の時代をともに切り開くことを訴えて、質問を終わります。
○議長(長野昌海)
末光議員の質問は終わりました。
次に、永田議員、質問願います。
◆3番議員(永田善久) 〔登壇〕(拍手)
議長より発言の許可をいただきましたので、ただいまから個人質問をいたします。
まず初めに、がん対策についてお聞きいたします。
がんは、日本人の死亡原因の第1位で、日本人の2人に1人ががんにかかり、国民の3人に1人ががんで亡くなっています。さらに、数年後には、2人に1人ががんで死亡すると予想されています。まさに国民病です。
がんの原因は、細胞分裂の失敗で、老化の一種と言えるため、急速な高齢化によって、がんの発生が急増しています。
しかし、そのような国民病であっても、がん検診の国際比較を見ても、日本の乳がん検診、子宮がん検診は、OECD加盟国30カ国の中で最低レベルに位置しています。
欧米の検診受診率が70%以上であるのに対し、日本は20~30%と、とても受診率が低いのが現状です。
例えば、米国では、子宮頸がんの検診の場合、83.5%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では21.3%にとどまっています。特に、20歳代の女性で、子宮頸がん検診を受診しているのは、11%という極めて低い状況です。
ここでお聞きしますが、2006年に成立したがん対策基本法に基づき、実効性のあるがん対策推進基本計画にのっとり、本市でもがん検診を実施されていますが、本市が実施しているがん検診の受診率を、それぞれお示しの上、受診率向上のためにどのような取り組みをされているのかお答えください。
次に、厚生労働省の調査、平成17年度では、近年の高齢化、食生活の欧米化と検査精度の向上による正確な診断により、日本人の前立腺がん患者数はふえています。男性がんの中で患者数が既に第1位となっており、年齢別では、50歳代前半では第7番目、60歳前半では第2番目、60歳代後半では一番多いがんです。
米国では、前立腺がん罹患率は、30年以上前から、男性がんの中で最も高く、25年前より、男性がん死亡原因の第2位であったため、社会問題になっていました。
しかし、1980年代後半から普及した、前立腺がん検診とその後の適切な治療の結果、1992年以降は死亡率が低下し始めています。
日本では、前立腺がん死亡数はふえ続けており、2008年は約1万人が前立腺がんで死亡していると推定されています。また、死亡数は将来もふえ続け、2020年には、2000年の約3倍になると予測されています。
ここでお聞きしますが、50歳代前半に既に多くの人が罹患されている状況の中、働き盛りの人が闘病生活を送ることにより、生活に対する不安、男性の健康を守るためにも、本市における公費助成によるがん検診の中に、前立腺がん検診を追加すべきと思いますが、本市の考えをお聞かせください。
次に、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの公費助成についてお聞きします。
乳幼児を死亡させることもある重篤感染症、細菌性髄膜炎を防ぐワクチンとして、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンがあります。
原因菌は、約6割がヒブで、続いて、肺炎球菌が約2割を占めています。細菌性髄膜炎は、特に3歳未満児の子どもに多く発症する例がふえており、小児予防接種の中でも重要な位置を占めつつあると言われています。抵抗力のない5歳未満の乳幼児の2000人に1人がヒブ髄膜炎を発症しています。適切な処置が行われても、20人に1人は命を落とし、5人に1人は、難聴、てんかん、発達のおくれなどの障がいが残ります。ヒブ髄膜炎は、日本の乳幼児にとり最も怖い細菌感染症であります。
欧米では、1990年代からワクチンが導入され、2008年には、アジア地域、アフリカを含む120カ国以上で接種されています。
WHOの推奨により、2003年には、既に94カ国で定期接種に組み込まれています。アメリカでは、導入後、ヒブ感染症が100分の1に激減しています。先進諸国では、ヒブと小児用肺炎球菌の両方のワクチンが定期接種になっています。
ところが、日本では、ようやく認可がおりたのは2008年1月のことであります。日本の認可が欧米におくれること20年、アジア各国民に比べて大きく立ちおくれています。
ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの公費助成について、本市の考えをお聞かせください。
以上で、第1回目の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(長野昌海)
市長の答弁を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいまの永田議員の御質問にお答えをいたします。
本市の保健医療行政の中で、がん対策につきましては最重要課題であると認識をしており、生活習慣の改善による予防とともに、各種がん検診による早期発見が重要であるとの考えのもと、受診率の向上を図るべくさまざまな取り組みをしてまいりました。
本市のがん検診受診率についてでありますが、平成21年度の実績で、胃がんが2.8%、肺がんが4.4%、大腸がんが11.1%、子宮がんが27.4%、乳がんマンモグラフィが15.0%となっております。
次に、受診率向上のための取り組みについてでありますが、検診を少しでも受けていただきやすくするため、セット検診、検診の休日実施や地域に出向いての検診を実施するとともに、あらゆる機会をとらえて広報啓発に努めております。
セット検診といたしましては、保健センターで実施している住民健診と肺がん・大腸がん検診の同時実施、骨密度検査と肺がん検診の同時実施を行っており、不定期ではございますが、休日検診といたしましては乳がん検診、胃がん検診を行っております。
地域に出向いての検診といたしましては、肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん検診実施日のうち、一部の日程につき行っております。肺がん検診につきましては、本年度、新たに市役所本庁前で実施し、多くの市民に受診していただきました。
また、広報啓発につきましては、高齢クラブ評議会、民生委員児童委員協議会総会、ふれあいの湯交流事業、健康展、成人式、コミセン祭り、地域での健康講座等、各種イベントでチラシの配布や受診勧奨を行っております。その他の取り組みでは、保健センターで実施している乳幼児健診の場を利用して、保健師が保護者一人一人に女性のがん検診手帳を配布しながら受診勧奨を行っております。
また、新たな取り組みといたしましては、40歳の健康手帳送付時に検診申し込みのファクス用紙を同封し、申し込み方法の簡素化を図っております。
一方、女性特有のがん検診推進事業につきましては、クーポン券を送付した方で、いまだ受診されていない方に対し、個別に電話で勧奨するとともに、はがきによる受診勧奨を行う予定であります。
がん対策につきましては、受診率の向上、ひいては、がんの早期発見・早期治療を目指して、より一層の努力をしてまいる所存であります。
次に、前立腺がん検診の公費負担についての本市の考えについてでありますが、前立腺がんPSA検診につきましては、効果があるとする研究結果と、効果がない、あるいは不明とする研究結果が出されているところであります。
また、厚生労働省や国立がん研究センター等におきましては、現時点では、効果が不明としているところであり、検診として実施することについては推奨はされていないところであります。
このため、前立腺がん検診につきましては、今後、他のがん検診と同様に、有効性の証明など、医療の専門家や国の動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、ヒブワクチンと小児肺炎球菌ワクチンの公費助成についての本市の考え方についてでありますが、いずれのワクチンにつきましても、乳幼児、小児に対しては効果が認められているところであり、国においても、定期接種化に向けた検討がなされているところであります。
本市といたしましても、ワクチン接種の重要性は認めているところであり、国に対して定期接種化等の要望を、今後ともあらゆる機会を通じて行ってまいりたいと考えております。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
国民病となったがんでありますが、ほんとに、今、市長答弁にありましたように、本市の保健医療行政の中で、がん対策につきましては最重要課題であると認識しておられるという力強いお言葉をいただきまして、本当にありがたいと思います。
それと、今般、厚生労働省は、がん対策推進基本計画をがん対策基本法に基づいて、2011年度末までに策定することを決めたのであります。
今後の対策といたしまして、10年以内の全体目標としまして、1.がん死亡者の減少、2.患者家族の苦痛の軽減と、療養生活の質の向上を掲げておるわけであります。
主な特徴といたしまして、国や医療保険者の責任に加え、必要に応じ、がん検診を受けるよう努めなければならないとする国民の責務も明記したのであります。
そこで、これから質問させてもらうわけでありますが、この大阪府下における本市のがん検診受診率の状況について教えてください。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
お答え申し上げます。
大阪府下における本市のがん検診の受診率の状況ということでございますが、私ども、精いっぱい頑張らせていただいておりますけれども、なかなか受診率が向上してまいらないということで、大阪が全国的にも低位であるという中でも、私ども八尾市の方も、大阪府下の中でも中から下というような状況で推移しておるところでございます。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
大阪は全国で一番悪いというのはわかっております。それに対して、やはりその中で、やっぱり八尾市もいかに受診率を上げるかというのが一番大事なとこやと思うんですが。
昨年よりも、どうでしょう、受診率が上がったでしょうか。その1点だけお願いしたいんですが。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
受診率でございますが、それぞれのがん検診におきまして、横ばいというような状況でございますが、一つには、若干、計算方法が国と大阪府では分母になる数が違うということで、21年度から、それを国基準に改めるという中で算定をさせていただいた中では、大腸がん、それから子宮がん、それから乳がんですね、これらにつきましては上昇をしてきておるということでございます。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
大腸がんと子宮がん、乳がんがもう前年度より上がってるということでいいですよね。
それと、決算委員会でも、我が会派、言わせてもらったんですけれども、これから、やっぱり休日のがん検診の充実というか、強く決算委員会でも求めさせていただきました。
この状況というのはどうなっているか、お聞かせください。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
今、がん検診の受診率がなかなか上がらないということで、来年度に向けまして、健康日本21の策定計画を計画しております。
その中で、アンケートをとりますと、なかなか行く機会がない、時間がとれないというような、そういう中でアンケートもございますので、私どもといたしましては、休日とか、地区へ出向いていくというような形で、できる限り受けやすい環境をつくってまいりたいということで頑張せていただいておりますが、例えば、胃がんとか乳がんのマンモですね、これにつきましては、非常に府内における台数、レントゲンの台数ですね、それが少ないという中で、なかなか日数を確保していくのは難しいということなんですが、できる限り、あいている日を、休日にそういう検診車を押さえて、受診率の向上を図ってまいりたいと。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
ほんとに、今、部長おっしゃったように、休日の検診の充実をさらに図っていただきたいと思います。
それとともに、各地域に出向かれているわけですが、その状況なども教えていただきたいんですけれども。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
各地域に出向きまして、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮がんは基本的には委託医療機関でさせていただいておりますが、それ以外の乳がんのマンモというような中で、地区に、胃がんの場合、一つの例をいたしまして、21年度実績では、21回、地区の方へ出向かせていただいております。コミセン等、集会所等ですね。
それで、1050人の、そういう場での受診をしていただけたということで、22年度につきましては、胃がんにつきましては2回でございますが、23回の予定で、1218名の受診者を確保してまいりたいということで、できる限り、そういう形で、地区へ出向く回数も、検診車を押さえる中で充実してまいりたいと、かように考えております。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
続きまして、今よくわかったんですけれども。
次に、肺がん検診ですね、昨年もされたんですが、この市役所前で実施されてるんですが、その状況をちょっと教えていただきたいんですが。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
本年度から実施をいたしまして、5月23日に市役所前で、これはもう予約なしで受診をしていただくということで、定員が100名なんですが、77名受診をしていただいたということでございます。
もう一回、本年度につきましては、3月に再度そのような形で、市役所前で肺がん検診の車を手配いたしまして、実施をさせていただく予定でございます。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
ほんとに、これ、いいのはあれですよね、部長、予約ないということで多くの人に来てもらうと。用事のついでにも来てもらえるという、そういう利点がありますので、これをまた進めていただきたいと思います。
続きまして、女性特有がんの健康推進のクーポン券を送付されたんですが、返ってこない方ですね、まだ受けておられない方の対応をどのようにされているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
これは、昨年度から、女性特有のがんということで、乳がんと子宮頸がんですね、これのクーポン券を個別に配布をさせていただいたということで、当然、その中には、その他の検診の受診勧奨も含めましてPRもさせていただきましたが、なかなかお受けになっていただけないという方につきまして、保健センターの方で、現在まだ、議員さん御指摘されましたように、受診券が返ってこないということにつきまして、まず、電話勧奨、これを8月から12月にかけまして、今のとこ実施したのが約2000件、電話勧奨を個別にさせていただいております。
それと、その中で、先ほども申し上げましたが、仕事で行く機会がないんやとか、そういうような御意見も賜っております。それ以外に、はがきによる勧奨、これも実施をしてまいっております。1回目を11月に、約1300件程度発送いたしまして、これから1月にかけまして、合計約7000件程度の未受診者に対する個別のはがき、受診勧奨をしてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
ほんとに大変な作業ですけれども、ぜひお願いしたいと思います。
それと、海外でも、国民にがん検診の案内を通知した後、未受診の人には、改めて受診を促すコールリコール制度というのが確立されているわけです。
それ、部長、御存じでしたか。ほんならいいですわ、いいです。
次、この子宮頸がんに関して、毎日新聞の11月25日、皆さん見はったと思うんですが、新聞報道でもありました。ほんとに画期的なことでございます。子宮頸がんを除去し出産という、第一面に載っておりまして、ちょっと読ませていただきたいと思います。
子宮頸がんが見つかった妊婦の女性の胎児を温存し、がんの頸部だけを除去する手術に、大阪大学病院が成功したということで、ほんと日本では初めてなんですね。
この手術を担当された榎本准教授がこうおっしゃってるんです。せっかく妊娠した赤ちゃんを中絶せずに済むのが利点だが、まずは、子宮頸がん検診を積極的に受けて、できるだけ早くがんを見つけるのが大事であると、このように榎本准教授の、ほんとに検診の大事な大切さを訴えておられます。
この記事読まれた方は、ほんとに感動されたし、また、テレビ放映もありました。やっぱりこういうのをもっと女性の方がどんどん見られて、検診につながることを切に望むわけでございます。
次に、前立腺がん検診について質問させてもらいたいと思いますが。
市長答弁にもありましたが、前立腺がんPSA検診について、推奨はされていないのは、これ何ででしょうか。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
私ども事務方ですので、医学的なことにつきましてはなかなかわからないということでございますが、19年度に、厚生労働省のがん研究助成金を使った研究がされて、前立腺がん検診ガイドラインというのを公表されておられます。
その中では、死亡率の減少効果の有無を判断する証拠が現状では不十分であるということで、集団を対象とした検診というのは勧められないと。ただ、人間ドック等で任意で受けられる部分につきましては、受診者に対して効果が不明であること。それから、過剰診断などの不利益もあるということを十分説明した中でやるべきだと、こういうような形で、今のところ、このPSA検査によりまして、死亡率の減少効果が証明をされておらないというのが厚生労働省の立場であるということでございます。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
今、部長言われたんですけれども、ここで、がんの専門の、今、佐々木先生来られてますので、よろしいでしょうかね、先生。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
はい。
医学的な観点から、その前立腺がんの予防方法について、PSAは有効かどうかいうのをお願いしたいんですが。
○議長(長野昌海)
市立病院長。
◎市立病院長(佐々木洋)
要するに、このPSAというのは、腫瘍マーカーですから、がんにならないと基本的に上がらないわけです。
ですから、がんの予防ということ、一次予防には役に立ちませんけれども、早期発見ということについては、当然役に立つと思います。
しかも、検診としてこのPSAを使う場合には、余分に血をちょっと取るだけでいいわけですから、非常に患者にとっては体の負担が少ないという意味で、非常に意義はあると思いますが、ただ、さっきお話がありましたように、集団ではかるときに、確率がまだまだ十分でない。つまり、無差別にはかって、どれぐらいの頻度でもってこのPSA陽性の人が見つかるかと。
それが、ほんとにそのがんの発見に非常に役立つかというところのエビデンスがまだないので、どうかなという話になってますけれども、私個人的には、非常にこれはいいことだというふうに思っております。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
物すごくはっきりと、わかりやすくおっしゃっていただきました。
ほんとに、先生、ありがとうございます。
今、そうおっしゃったけれども、今現在は、この検査方法しかないんですよね、先生。
○議長(長野昌海)
市立病院長。
◎市立病院長(佐々木洋)
いや、例えば、エコーなりMRIをすればわからないことはないですが、これほど簡便な検査法はほかにはないということです。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
わかりました。
今、テレビで、タレントの間寛平さんが、自分の前立腺がんのPSAの、これも検査ですよね、検査でわかったというのを、すごくテレビ放映されてるんですが、ほんとにこれはいいことと思うんです。
私の体験でございますが、毎年、市立病院でお世話になってるんです、人間ドックで。ある年に、そのPSAで、腫瘍マーカーの数値が上がったんです。周りが心配して、僕は心配せえへんかったんですけれども、やっぱり市立病院で精密検査を受けにいかせてもらったんです。結局は何もなかったんですけれども、ほんとにやっぱりよかったんですね、それは。
せやから、それから、もう毎年、毎年この検査は受けるようにしてるんです。
我が会派の男性諸君も、毎年、毎年受けておりますので、ほんとに簡単な検査であると。
いや、もっと市立病院宣伝したいんですけれども。
それと、すいません、議長、続けて質問させてもらいます。
それと、他市の、この前立腺がん検診をされてるとこを教えてもらえます。公費助成です。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
今、大阪府下で12市が公費助成をされておられるということで、1市、箕面市だけが全額公費負担でされておられると、こういうことで伺っております。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
今、部長おっしゃったように、12市なんです、12市がされてると。箕面市は全額でしたね、わかりました。
ほんとに、他市もこうやってやってますので、八尾市もぜひ、副市長、どうですか。
お伺いしたいんですけれども。
○議長(長野昌海)
山本副市長。
◎副市長(山本裕三)
がんの予防ができれば一番いいわけで、永田議員も経験のとこからお示しいただいておるわけですけれども、私も経験者の一人として、予防ができれば、それにこしたことございませんし、予防ができなければ、やはり早期に検診をできるだけ定期的に行う中で早期発見をするということが大事だという認識を持ってございます。
これは、前立腺がんのみならず、消化器の一般的ながんもすべてそうでございますし、肺がんもそうでございます。ここらは、議員の方もお示しいただきましたとおり、やはりがん対策基本法が、ほんとに長年の議論の中で、もともと、八尾から選出されておられた国会議員さんも、ほんとにこう熱心にされておられました。
そういった意味では、私自身も直接お話もさせていただいたこともございますし、そういった意味では、その法をしっかりと国策として基本計画というものを位置づけていく。そのときに、やはり国の責任も明らかにしていく。当然、我々自治体の責任も明らかにしていくという中で、しっかりとがん対策をやっていく必要があろうかというふうに思います。決して、私自身は先送りをする意味での御答弁を申し上げるわけではございませんでして、その基本計画そのものが、もうこの1年もかからないうちに国として出していくということが、国の方針としてお聞きいたしております。
その中では、当然、補助等も含めまして、役割分担の議論も一定の整理をされてくるという認識を持ってございますので、そこらの国の動向等をしっかり受けとめて、市は市の責任をしっかりと果たしていきたいと、かように考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
次に、ヒブワクチンと肺炎球菌について質問させてもらいます。
ほんとに、国の22年度補正予算が成立したわけでございますが、ワクチンに対する交付金事業といたしまして、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金という名称で計上されたのであります。
所要額が1085億円。助成の対象ワクチンとしまして、子宮頸がん予防ワクチンとヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの3つになるわけであります。
ここでお聞きしたいんですが、本市で、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンを公費助成したとすれば、どれぐらいの経費がかかるのか、よろしくお願いします。
○議長(長野昌海)
健康推進担当部長。
◎健康推進担当部長(村元義和)
今、ヒブと肺炎球菌ということの御指摘でございますけれども、ヒブワクチンにつきましては、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンですね、これの接種につきましてはいろいろパターンがございまして、基本的には、ゼロ歳児から4歳児までという中で、ゼロ歳児につきましては、生後2カ月から7カ月の間に3回打って、1年後に一回というような形で、いろいろなパターンがございます。
そういう中で、今、本市の方で、概算ですが、ヒブと肺炎球菌対象者いうのが、そういう形で1万3051人ということで考えております。
そうなりますと、これに要します費用ですね、単価、ヒブ、それから肺炎球菌、それぞれ8000円か9000円程度と、程度という言い方は非常に申しわけないですが、かかるということで、総数でいきますと、ヒブで約1億5000万円弱と、肺炎球菌で2億1000万円程度という費用が、これは、100%接種されたらこれだけの費用がかかると、こういうことでございます。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
そうなんですけれども、これは、枚方に住んでる方からいただいたんですけれども、ほんとに枚方市は進んでおりまして、ヒブワクチンも小児用肺炎球菌ワクチンも、来年1月から決まってるんです。もちろん、以前から前立腺がんもやっておられます。
それと、高齢者の肺炎球菌ワクチンも、もう一緒にされるわけで、何と公費助成は3500円なんです。こういう市もあるわけです。
ごめんなさい、3500円が個人負担やねんね、はい、ごめんなさい。こういう市もあるんですよ。
ほんとに、八尾市もやっぱり真剣にこの辺をお願いしたいんです。
ずっとがん対策について述べさせてもらったんですが、最後に、市長にお聞きしますけれども。
この11月26日に国の補正が成立したわけであります。ほんとに、これでもう確実に子宮頸がんワクチンの公費助成が決まったのであります。
それ以前に、このことは我が党が、全国でもうほんとに一貫して、全議員が、3000名の地方議員が一貫してこのワクチン助成を求める活動をしてまいりました。その活動の、もうほんとの結果がこれであると私は確信しておるわけでございます。
八尾市におきましても、この3月に、重松幹事長の代表質問、それと、この6月定例会、西田議員の個人質問でも、子宮頸がんワクチンの公費助成を訴え、市長から前向きな答弁をいただきました。9月定例会、保健福祉常任委員会においても、同じく、同会派の花村議員の質問に対しまして、市長は全額公費でやるという、市長の英断ともとれる市長の答弁をいただいたわけでございます。
この点につきまして、市長、今のこの点はどうでしょう、間違いないでしょうか。
○議長(長野昌海)
市長。
◎市長(田中誠太)
この間も、多くの議員の皆さんから、子宮頸がんワクチンについての公費助成、それも全額でということでいただいておるわけでございまして、9月定例会では、調査費及び準備費をつけさせていただいたところでございます。4月1日から一斉にスタートが切れるようにと、このように考えておりますし、まだ、予算については今審議中ではございますが、きちっといけるように、財政当局には指示をしておりますので、予算をお示しする段階になればわかっていただけるというふうに御理解をいただければというふうに考えております。
○議長(長野昌海)
永田議員。
◆3番議員(永田善久)
それでは、今後も、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌についても、市長が常々おっしゃっておられます、積極的に子どもたちの命を守っていくという市長のこの決意を最後に聞かせていただきまして、私の質問は終わらせていただきます。
以上です。
○議長(長野昌海)
山本副市長。
◎副市長(山本裕三)
基本的に、若干、法的な部分もございますので、私で申しわけないですけれども、よろしくお願いしたいと思います。
基本的に、ヒブワクチン、また、肺炎球菌の部分と子宮頸がんのワクチンというのは、私どもの立場といたしましては、やはり予防接種法にしっかりと位置づけていく必要があるという認識を持ってございます。それが、日本の予防接種法というのは、公衆衛生上の観点から、その感染症の飛沫肥大というものを防止するという観点で予防接種法ができております。
そんな関係もございまして、いわゆる子宮頸がんの部分については、まだまだ予防接種法に位置づけが難しいような議論になっていてる中で、改めて、違う視点からの国家としての政策の中で、子育て支援、がん対策というような視点から一定の配慮がなされたと。
そのことを受けとめて、今、市長が御答弁申し上げたとおりでございまして、市としても、まず優先してやっていこうという立場に立っているわけでございます。
しかしながら、そのヒブワクチンの部分、また、肺炎球菌、これは、子育て上、大事な問題で、冒頭申し上げましたとおり、3つが本来1つで進めるべきものだという認識を持つわけでございますけれども、まず、今、国の方でも、この2つについては、予防接種法に位置づけていこうというような大きな流れにあるという認識を持ってございます。
しっかりと法に担保して、そのことを粛々とやっていくということが、より将来的には政策の効果として大きいという認識を持ってございますので、この2つにつきましては、いましばらく検討時間をちょうだいしたいということで御理解を賜ればというふうに思います。
よろしくお願いいたします。
○議長(長野昌海)
永田議員の質問は終わりました。
本日の通告に基づく質問は終わりました。
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○議長(長野昌海)
本日の日程は全部終了いたしました。
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○議長(長野昌海)
本日は、これをもって散会いたします。
午後6時58分散会
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〇会議録署名議員
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│市議会議長 │ 長 野 昌 海 │ │
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│市議会副議長│ 浜 田 澄 子 │ │
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│市議会議員 │ 益 田 愛 幸 │ │
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│市議会議員 │ 柏 木 順 子 │ │
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