枚方市議会 2022-06-04
令和4年6月定例月議会(第4日) 本文
高齢者の活動を支えるための市内の施設状況をお聞きしたいのですが、先日、私は、高槻市の老人福祉センターを視察させてもらいました。高槻市の高齢者人口は10万人程度で、老人福祉センターは市内に5か所あります。私が行ったときも、陶芸教室や体操教室、ロビーでテレビを見ている人たちなどでにぎわい、歩いて来れる距離の施設の魅力を感じました。センター内では10以上の自主活動も行われています。高槻市は、老人福祉センターの事業について、条例で利用料は無料と定めています。
改めて、枚方市内の施設の現状をお聞かせください。
4.境界位置が不明確な土地の調査について、伺います。
国土調査促進特別措置法は、一筆ごとの土地の所有者、境界などを調査し、面積を測量する地籍調査を効率的に実施するために制定された法律です。この地籍調査は、市町村が主体で行いますが、国は、調査の事業量や進捗率の目標も定めており、国民の財産権を守るためのものです。
これまで、市民からは、道路と民地との土地境界の問題や、市民と事業者とのトラブルなど相談を受けてきましたが、現在、大阪府内の中核市及び枚方市における地籍調査の実施状況について、お伺いいたします。
5.個人情報保護に対する地方自治体の役割について。
2月の総務委員協議会で、令和5年4月に改正個人情報保護法が施行され、全国共通ルールとして地方自治体に直接適用されると報告がありました。
今回の制度改正の主な目的は、社会全体のデジタル化に対応した個人情報保護とデータ流通の両立、強化などを図るためとされています。改正法により、現在の条例に基づく個人情報の取扱いが法律に基づくことになるという点において大きな変更であり、個人情報保護に対する地方自治体の役割についても変化があると考えております。
そこでまず、現在の条例と改正法の第1条に定める目的について、どういった違いがあるのか、また、これまで地方自治体が条例を定めて独自に個人情報保護に関する取組を行ってきましたが、改正法施行後についても、条例を定めることで現在と同等の保護水準を保つことは可能なのでしょうか、確認も含めて伺います。
以上で1回目の質問を終わります。
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◯横尾佳子子ども未来部長 1.就学前の教育・保育施設に係るひらかたプランについて、お答えいたします。
後期プランの策定に向けて実施するパブリックコメントや市民説明会につきましては、『広報ひらかた』6月号に掲載するとともに、市ホームページでもお知らせしているところでございますが、パブリックコメントが始まる時期に合わせ、市公式のツイッター、フェイスブック、LINEのほか、子育て応援アプリ「スマイル☆ひらかたっ子」を活用して情報発信していく予定としております。
また、市内公私立保育所(園)及び幼稚園等にポスター掲示をお願いし、周知を図ってまいります。
次に、2.自治体としての学生支援の在り方について、お答えいたします。
子ども未来部では、枚方公園青少年センターにて実施している青少年相談のほか、ひきこもり等子ども・若者相談支援センターにおきましても、コロナ禍における大学生など若者からの相談をお受けし、必要に応じて関係機関につなげるなどの支援を行っているところでございます。
8 ◯林 訓之
健康福祉部長 次に、3.高齢者が生き生きと暮らせるまちについて、お答えいたします。
本市におきましては、老人福祉法に基づく老人福祉センターとしまして、枚方市総合福祉センター及び枚方市老人福祉センター楽寿荘を設置しており、高齢者の心身の健康の保持などのため、レクリエーション等の実施や、活動の場として低廉な使用料で施設の貸出しを行っております。
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◯山中信之都市整備部長 次に、4.境界位置が不明確な土地の調査について、お答えいたします。
本市を含む大阪府内の中核市7市のうち、令和2年度末の地籍調査の実施状況といたしまして、豊中市、吹田市、高槻市、八尾市、寝屋川市の5市が実施中でございます。本市及び東大阪市が未着手となっております。
なお、本市における取組でございますが、平成22年度から昨年度にわたり、公図と現地が大きく異なる地図混乱地域を対象に、法務局主体の地図作成業務が実施されており、本市といたしまして関係資料の収集など事務協力を行ってきたところでございます。
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◯藤原卓也総務部長 5.個人情報保護に対する地方自治体の役割について、お答えいたします。
まず、条例と改正法の目的規定につきましては、個人の権利利益の保護を目的としている点においては同じでございますが、改正法におきましては、個人情報の活用、有用性にも配慮することが明文化されている点におきまして異っております。
次に、改正法の施行後におけます条例の在り方についてでございますが、国の資料では、個人情報保護やデータ流通について直接影響を与えるような事項を条例で定めることは認められていないとされております。
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◯松岡ちひろ議員 それぞれの答弁ありがとうございます。
それでは、2回目以降の質問、要望などを行っていきたいと思います。
まず初めに、就学前の教育・保育施設に係るひらかたプランについてですが、周知の工夫をしていただいたということで、ありがとうございます。市民の声でつくるプランへと仕上げていただくようお願いいたします。
次に、本プランの基本的な考え方の中に、「公立幼稚園と公立保育所の需給バランスや保育需要の見込みを踏まえ、公立施設の整理・集約を進めます」とあります。枚方市は、北部、中部、南部、東部の4つのエリア分けで保育、教育の提供を行ってきたということですが、どのような考えでこのエリア分けにされたのでしょうか、お聞きいたします。
また、各エリアへの公立施設の配置の方針において、素案の「原則1か所配置」が、案には「少なくとも1か所ずつ配置」と変更されました。この変更にはどういった意味があるのでしょうか、併せてお聞きいたします。
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◯横尾佳子子ども未来部長 後期プラン(案)において設定しております4つのエリアにつきましては、平成21年の枚方市保育ビジョンの策定時に、施設数や就学前児童数のバランスなどを基に設定したもので、以降、本市では、この4つのエリアを基本として待機児童対策などを進めてまいりました。
また、公立施設の配置数に関する記載内容につきましては、「原則1か所配置」との表現では、各エリアにおける公立施設の配置がゼロとなる可能性があるとも解釈できることから、各エリアに最低1か所ずつは配置する旨を明確にするため、表現を改めたものでございます。
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◯松岡ちひろ議員 つまり、市が示す4つのエリアは、平成21年のときの実態に合わせただけではないでしょうか。
市の都市計画マスタープランは7つの地域区分ですから、この4つのエリアがいかに大きいのかが分かります。まちづくりの専門家からは、就学前の子どもはその区域内で生活していくので、小学校区、あるいはせめて中学校区をエリアにすることが適切だと示されています。集約方針を示すというのであれば、まずはエリアの考え方をプランで示し、適正性から議論を行うよう求めます。
また、施設配置方針についても、今の考え方でいえば、人口10万人当たりに1か所の公立施設となる可能性もあり、防災の視点でも適切な数とは言えないと意見を述べておきます。
次に、このたびの後期プラン(案)には、どの施設が整理、集約されるかについての園名が記載されていません。
前期プランにおいては、民営化される園名が2園示されましたが、そこに名前がなかった阪保育所、桜丘北保育所の民営化発表に、プランに園名の記載がなかったから転所したのにといった声が上がるなど、市民は激しい行政不信に陥りました。後期プランは、その反省の下に前倒しで策定することになったと記憶しています。
本プランにおいて具体的な園名を公表しないのであれば、この時期に策定する必要はどこにあるのでしょうか、お聞きいたします。
また、「公立施設の整理・集約の考え方」として、「公立施設は保育需要が減少傾向となるまでは、引き続き、サービス提供を継続することを前提とし」と記載されていますが、言い換えますと、後期プラン(案)の期間においては、公立施設の民営化や閉園は行わないと理解してよろしいのでしょうか、見解をお聞きいたします。
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◯横尾佳子子ども未来部長 後期プラン(案)につきましては、今後の公立施設の整理、集約の考え方のみならず、保育需要の減少期において公立施設に求められる役割と、それを踏まえた具体的な取組をお示しする計画でございます。
本プラン(案)における今後の公立施設が担うべき役割のうち、例えば大規模災害時などに応急保育を実施する役割につきましては、いつ大規模災害が発生するか分からない状況の中で、プランの計画期間であります令和6年度を待つことなく、その役割を明確にし、検討に取りかかるためにも、より早期に本プランを策定したいと考えております。
また、「公立施設の整理・集約の考え方」につきましては、現在、今後の就学前児童における保育需要の推移が不透明であることから、それらの減少傾向が明らかになった際に検討することとしておりますが、その際の方針をあらかじめお示しするものでございます。
なお、整理、集約の検討を行い、方針を決定する際には、実施時期等も含めて速やかに公表してまいります。
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◯松岡ちひろ議員 そもそも、これまで1歳児から2歳児が主だった待機児童が、今年の4月当初は3歳児から5歳児でも国基準で発生しており、施設集約など示せる状況にはありません。今、子育て支援に関する研修に行くと、今の支援策は出生率を向上させるという視点ではなく、子どもの減少に対応するためだけのものだと言われており、私もそう感じています。今こそ保育の質の向上を考えていく必要があるのではないでしょうか。
これまで、枚方市では、産休明け保育や12時間保育、また病児保育などを全国に先駆けて取り組み、先進都市として注目されてきました。枚方市は、積極的に質の向上にも取り組んでこられた経緯があります。
今後は、保育所における職員配置や設備基準についての向上への独自の取組を後期プランに盛り込むべきではないでしょうか。この点について、市長に見解を求めます。
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◯伏見 隆市長 本市では、保育施設の1歳児クラスにおける職員配置について、国が定める基準を上回る配置基準を条例にて定め、質の向上を図っています。
今後も引き続き、安心して楽しく子育てできるまちを目指し、様々な取組を進めていく考えです。
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◯松岡ちひろ議員 保育需要の高まりの中、これまでは量の確保を枚方市も優先してきました。一方で、小学校では少人数学級が進んでいますが、保育現場は置き去りです。早期に弾力運用も解消させ、職員配置や独自の施設基準の積上げを行うことの検討を進めていくべきだと求めます。
次に、2.自治体としての学生支援の在り方について、お伺いいたします。
枚方公園青少年センターでは青少年相談を行っているということですが、どういった内容の相談が寄せられているのでしょうか。
また、これまで、コロナ禍の影響を受けた市民を対象に様々な支援金事業に取り組まれ、今年度も続いています。しかし、大学生などの世代の支援金事業は取り組まれていません。実際に大学生などと直接関わる中で、この世代の支援についてはどのように感じているのか、お聞きいたします。
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◯横尾佳子子ども未来部長 枚方公園青少年センターの相談事業は、面接相談は毎月第1・第3月曜日に、電話相談は第4月曜日に、いずれも予約制で実施しているところでございますが、相談内容の多くが家族間の関係のほか自身の性格や行動に関するものとなっております。
また、コロナ禍におきましても、学費等の経済的な問題に関する相談はございませんでしたが、大学生など若者からの相談は多岐にわたっており、今後も引き続き、様々な支援につなげてまいります。
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◯松岡ちひろ議員 経済的な問題に関する相談はないということですが、そもそも枚方市の相談窓口の案内記載が、人間関係や不登校などにとどまっています。民主青年同盟なども含めた食べてネット実行委員会という団体が、市内で学生を応援するために、今もフードバンクに取り組まれておられ、5月29日も59人の学生が会場を訪れたということです。
会場内アンケートでは、学費が高い、バイトのお金だけでは生活が厳しい、お金のやりくりに悩んでいるなどの記載があったということです。学生の厳しさが社会問題として国会でも取り上げられるような状況であり、経済的相談についても案内に記載するよう求めます。
豊中市では、5月に市独自の大学生等支援特別給付金事業を取り組まれています。これまで支援の空白になってしまっていた、経済的に困窮する学生の学びを支援するということです。
そこで、市全体として、どういった学生支援を実施してこられたのか、また、どのように学生支援を考えておられるのか、お聞きいたします。
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◯田中哲夫総合政策部長 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経済的困難に直面した大学生への支援といたしましては、国や大学独自の支援事業に加え、本市では、昨年度、公民連携プラットフォームにおきまして、雇用機会の創出などに御協力いただける事業者を募り、大学生を対象に、職域接種会場での従事スタッフの雇用に取り組んだところでございます。
今年度に入り、5月中旬に市内5大学に学生の困窮状況について聞き取りを行ったところ、現時点では、学生からの困窮や生活支援を求める声は届いていないとの回答でございました。今後も引き続き、コロナの感染状況を見極めつつ状況把握に努めていく考えでございます。
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◯松岡ちひろ議員 今の質問では、枚方市は、学生の実態をしっかりつかめているのかは疑問を感じます。例えば、枚方市は、コロナ対策でひとり親支援も取り組んでおられますが、子どもの年齢は18歳までで、大学生などがいる世帯はひとり親支援の対象外です。
豊中市の支援金の申込み状況は、申請開始から1か月程度で既に想定の半数近くとなっており、学生の間で口コミで広がっているようだと、担当の職員も喜んでおられました。
支援が必要な世帯への支援の空白をつくらないよう、学生支援にも取り組むべきだと求めます。
3.高齢者が生き生きと暮らせるまちについて、2回目の質問を行います。
施設使用料は低廉、安くしていると言われますが、そもそも老人福祉法では、原則利用料は無料にすると明確に示されています。しかも、枚方市の高齢者人口は高槻市より1万人程度多いのですが、老人福祉センターは2か所しかありません。さらに、生涯学習市民センターより高い使用料を徴収している部屋もあります。
今回、市内全体の施設状況を確認しようと思いましたが、高齢者の活動を支えることができる施設数や、使用料などをまとめて管理しているところがありませんでした。こんなことで高齢者の自主活動を支えられるのでしょうか。使用料負担の面でも、施設数の面でも、枚方市の現状は不十分ではないでしょうか、市の見解をお伺いいたします。
22 ◯林 訓之
健康福祉部長 老人福祉センターの使用料につきましては、国の通知におきまして、無料または低廉なものとされております。
これを踏まえ、当該施設の高齢者の使用料につきましては低廉なものに設定するとともに、総合福祉センターにつきましては送迎バスを運行し、多くの高齢者にセンターを御利用いただけるよう努めているところでございます。
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◯松岡ちひろ議員 繰り返しますが、法律では原則無料となっていることをしっかりと押さえてほしいと思います。
枚方市は、今になって高齢者の自主活動を活発化させたいと、介護保険料を使って民間事業者に任せますが、私たち会派は、以前から生涯学習市民センターや老人福祉センターの高齢者利用は無料にするべきだと求めています。自主活動を活性化と言うのであれば、まずは老人福祉法に基づき使用料を無料にすべきですし、介護事業は13圏域で実施されているわけですから、老人福祉センターや同等の施設をせめて圏域ごとに設置するように求めます。
次に、活動のためには外出する費用が伴います。高齢者の外出についてお聞きしたいのですが、お隣の交野市や寝屋川市では、バスの運賃助成だけではなく、タクシー乗車への支援なども実施しています。ところが枚方市は、指定した行事に参加しないとポイントはもらえず、バスやタクシーの乗車支援は受けられません。ひらかたポイント制度だけでなく、周辺自治体同様の高齢者全体への運賃助成も必要ではないでしょうか、お聞きいたします。
また、運賃助成などは、高齢者が扱いやすいように、ポイントやICカードだけではなく、乗車券での発行も必要ではないでしょうか、お聞きいたします。
24 ◯林 訓之
健康福祉部長 現在の高齢者への外出支援策といたしましては、高齢者の健康づくりや介護予防の場などへの参加を後押しするため、市の健康増進・介護予防事業等に参加された方にひらかたポイントを付与しております。
付与したひらかたポイントは、100ポイントから京阪バスポイントに交換して利用できるほか、令和4年度からは、65歳以上の市民を対象に、ひらかたポイント500ポイントを大阪タクシー共通乗車券500円分へ交換できるよう、ポイント利用の利便性向上に取り組んでおります。
今後も、市民の健康増進に資する取組であるひらかたポイント事業の充実に努めてまいります。
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◯松岡ちひろ議員 つまり枚方市は、全ての高齢者の外出権を保障することも、バス利用をしやすくなるよう乗車券の対応もするつもりがないということです。
では、公共交通の視点から見ればいかがでしょうか。
コロナ禍で移動需要が低下し、物価上昇もあり、公共交通事業者は、事業維持が課題になっているとお聞きしています。一方で、高齢者にとっては公共交通利用のニーズはあるものの、既存のバスルートまでの移動が難しくなっています。枚方市総合交通計画の中でも、移動や外出の促進の施策として、公共交通不便地域での交通手段の確保が求められています。
そこで、この交通手段を提供する事業者への支援も含め、既存のバスルートと地域をつなぐ交通の必要性をどのように考えているのか、お聞きいたします。
26 ◯田村孝文土木部長 誰もが移動しやすい環境整備や外出の支援は、健康増進やまちの活性化の観点からも重要と考えており、そのためには、現状のバス路線の確保、維持を図ることが必要と考えております。そのため、公共交通不便地域などにおいて地域主体で取り組まれているボランティア輸送への補助や、公共交通利用促進の啓発イベントなどを実施しているところです。
今後も引き続き、枚方市総合交通計画に基づき、持続可能な公共交通の実現に向け取り組んでまいります。
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◯松岡ちひろ議員 ただいま、いろいろと支援の状況なんかを答弁いただきましたが、残念ながら、現在の支援策はあまりに限定的で、住民は周辺自治体と比較するわけですから、評価されていません。
既存のバスルートと地域をつなげば、結果的に市民支援と公共交通の維持と両面で確保できるのではないでしょうか。市民の方からは、現在、様々な事業者が自らの店舗にお客を運ぶミニバスなどを運行しており、こうした事業者のバスも活用し、公共交通事業者の運行が困難な時間や場所の運行を担ってもらえないのかという御意見などもいただいています。
公共交通維持と福祉的な外出支援について、連携しながら住民ニーズに応えていただくことを求めておきたいと思います。
4.境界位置が不明確な土地の調査について、2回目の質問をします。
つまり、大阪府下の中核市では、枚方と東大阪だけが未着手のようですが、同じ中核市で実施中と未着手といった取組になぜ差が生じているのでしょうか。他市状況も踏まえて、枚方市として地籍調査を今後どのように進めていこうと考えているのか、お聞きいたします。
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◯山中信之都市整備部長 中核市をはじめ地籍調査を実施している市にヒアリングしたところ、道路台帳の作成に当たり官民境界先行調査を実施していることや、大阪府の道路整備事業に協力するためといった理由が挙げられております。
一方、未着手や休止中の市に対し同様に理由を確認したところ、膨大な予算やマンパワー、事務量が必要となることを挙げられておられました。
本市におきましては、これまでも法務局が実施する地図作成業務への事務協力を行うなど連携を図ってきたところであり、地籍調査の必要性は認識しているところでございます。
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◯松岡ちひろ議員 まず、法務局の調査は府下的な調査ですので、枚方市の調査が継続するわけではありません。地籍調査は、土地所有者との合意形成など人も時間も予算も必要ですが、市の負担は実質5%程度であること。また、土地の境界を決めるということは、大規模災害の備えとして災害対応力の強化にもつながりますし、所有者不明の空き家、空き地等の発生抑制も図ることができます。
他市でも、毎年の予算内で少しずつ進めておられます。必要性を認識しているのですから、計画的に調査を進めていただきますよう求めます。
5.個人情報保護に対する地方自治体の役割について、2回目の質問を行います。
改正個人情報保護法では、個人情報の活用が目的となり、現行同様に個人情報を保護するための独自規定を市町村の条例で置くことに制限が加えられているということです。
では、本人の人種、信条、社会的身分など特に取扱いに注意を要する、要配慮個人情報の取扱いについて確認したいのですが、本市の条例第8条では、一定の場合を除いて、原則収集することができません。改正法の施行後も同様の取扱いとなるのでしょうか、お聞きいたします。
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◯藤原卓也総務部長 改正法では、適正な取得に関する規定といたしまして、「偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない」と定められており、その取得に関しまして、要配慮個人情報と、それ以外の個人情報に差は設けられておりません。
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◯松岡ちひろ議員 つまり、不正な手段での情報取得は禁止しているとのことです。
改正法の問題点として、要配慮個人情報の取得制限規定が置かれていないことが指摘されています。要配慮個人情報を守る仕組みは当然必要だと考えます。今後の検討で、自治体ででき得る対応をしっかり取るよう求めます。
次に、行政機関等匿名加工情報についてですが、匿名加工情報を活用したいという事業者からの提案募集については、当分の間、都道府県と政令指定都市においては行う必要があるとのことです。これは、特定の個人を識別できない状態まで加工し、復元できないようにした情報だとお聞きしていますが、こうした情報を幾つか集めることで、個人の特定は可能だという指摘もあります。
ということは、匿名といえども、できるだけ自分の情報は渡したくないと願う市民もおられると思います。自己情報を基に作成された匿名加工情報が、外部に提供されているのかどうか知ることはできるのでしょうか。
また、本人の意思で提供を止めさせることはできるのでしょうか、お伺いいたします。
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◯藤原卓也総務部長 改正法におきましては、自己情報を基に作成された行政機関等匿名加工情報が提供されているかどうかを察知することや、提供をコントロールできるような手続は定められておらず、また、条例でこのような手続を独自に定めることができる規定は設けられておりません。
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◯松岡ちひろ議員 匿名加工情報は今後も扱うべきではなく、本人の意思により提供を停止できる仕組みを設けるべきです。今後は、審議会への諮問も特別な場合だけとなり、情報が動いていきます。自治体として個人情報を守るためもっと水準を高めようとしても駄目だという中で、個人情報に関してどうやって市民の利益を守るのか、自治体の創意工夫が求められます。
国の示す解釈運用基準や安全管理措置に関する指針が求める水準を確保することはもとより、そもそもの個人情報保護制度の精神に沿って、主体的に個人情報の保護に取り組んでいただくよう強く求めて、私からの質問を終わります。
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◯木村亮太議長 これにて、松岡ちひろ議員の質問を終結します。
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◯木村亮太議長 次に、田中優子議員の質問を許可します。田中議員。(拍手)
36 ◯田中優子議員 一般質問の機会をいただき、ありがとうございます。
通告に従い、順次質問させていただきます。
1.子どもの見守り支援体制の整備について。
児童、生徒の困り事や悩み事等の相談や、保護者の子育て上の相談、また、教職員に対する児童、生徒への対応についての助言等を目的として、スクールカウンセラー及び心の教室相談員が配置されていますが、それぞれの令和3年度の配置状況と相談件数について、伺います。
2.防災教育について。
今回は、特に防災訓練を通しての防災教育について、お聞きします。
大阪北部地震から4年、19日には最大震度6弱、20日には5強の地震が石川県能登地方で発生し、ここ最近、特に今年の3月末あたりから非常に地震が多いと感じています。気象庁の地震情報を見ていますと、北海道から沖縄まで、連日どこかで地震が発生しており、関西では、特に南海トラフ地震の発生が心配になるところです。何の前触れもなく襲ってくる地震については、日々の訓練などが重要であることは言うまでもありません。
そこで、まずは、小さな子どもたちが通っている公立幼稚園・保育所では、地震や火災などを想定した防災訓練をどのようにして実施されているのか、お聞きします。
3.総合型放課後事業に向けた取組について。
教育委員会では、来年度に全校で総合型放課後事業を実施するため、現在、取組を進めておられます。
我が会派は、全ての児童の放課後の安全な居場所づくりをと要望してきました。いよいよ枚方市として初めて本格的な全児童対策事業として、総合型放課後事業を実施していかれるわけですが、その進捗状況について、幾つかお伺いします。
まず、現在の留守家庭児童会室の状況からお聞きします。
年度当初と現時点での待機児童数及び今後の状況と、それに対する今後の見込みと対応策、職員の欠員状況や、それに対する人材確保策をお聞かせください。
4.スケートボードのできる場所の確保について。
スケートボードは、オリンピックでの若い世代の活躍もあり、注目を集めているスポーツの一つですが、スケートボードのできる場所については、平成12年3月に安心してスケートボードのできる施設の設置に関する請願が全会一致で採択されたものの、現在に至るまで整備されていません。
スケートボードのできる場所の確保については、あらゆる可能性を模索していただきたいと思いますが、例えば先進事例として、茨木市には、市役所前にIBALAB@広場という施設があります。そこでは、問題があればすぐ禁止ではなく、どうしたら使えるのかについて市民が意見を出し合って運営されており、スケートボード等の利用も一部区域で認められています。そして、その中で始まったのが「花とスケーター」という企画で、ふだんは広場を花や緑で彩るプランターとして使用し、それを裏返すとスケートボードのセクションとして使用できるボックスをスケーター自らが作成し、管理をするなど、公共空間をより魅力あるものにつくり上げていくというものです。
本市においても、専用施設を整備することに限定せず、既存の公共空間を活用するなど、まずは気軽にスケートボードができるようなイベントを実施してはどうかと考えますが、見解をお聞きします。
以上で1回目の質問を終わります。
37 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 まず、1.子どもの見守り支援体制の整備について、お答えします。
まず、昨年度の配置状況につきまして、スクールカウンセラーは、市内小学校6校及び全中学校に対して、週1回6時間勤務として年間34回から35回配置しました。
心の教室相談員は、市内全小学校に対して、週1回4時間勤務として年間35回配置しました。
スクールカウンセラー配置の6小学校につきましては、各校配置の心の教室相談員とも情報共有しながら相談業務に当たっております。
昨年度の相談件数につきまして、スクールカウンセラーには延べ6,699件、心の教室相談員には延べ1万4,619件の相談がございました。
続きまして、3.総合型放課後事業に向けた取組について、お答えいたします。
留守家庭児童会室の待機児童の状況につきましては、4月1日時点では138人でしたが、その後の入室辞退等により、6月1日時点では77人となっております。毎年、待機児童は夏休み明けには解消しておりますので、今後は待機児童数は減少していくものと見込んでいます。
職員の欠員状況につきましては、必要数は191人ですが、6月1日現在で66人の職員が不足しております。つきましては、短期の会計年度任用職員で補いながら運営を実施しているところです。
こうしたことから、早期の待機児童の解消に向け、採用試験を筆記から実技に変更するなどの見直しや、年間を通じて採用試験を実施することにより職員の体制確保に努めるほか、来年度からの総合型放課後事業の実施に向けて、職務内容の変更に合わせた処遇改善等についても進めてまいります。
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◯横尾佳子子ども未来部長 2.防災教育について、お答えいたします。
公立幼稚園・保育所ともに、地震や火災を想定し、消火訓練、通報訓練、避難訓練の全ての訓練を行う総合訓練を年2回実施しております。
この総合訓練以外にも、保育所では毎月、地震や火災、不審者対応などの訓練を実施しており、幼稚園では、二、三か月に1回程度、消火器や避難経路の確認を行うなど、各施設において危機事象に備えた取組を行っております。
39 ◯野田充有観光にぎわい部長 次に、4.スケートボードのできる場所の確保について、お答えいたします。
現在、整備可能な場所について調査を行っているところでございますが、気軽に体験できるイベントの実施につきましては、機会の提供や潜在的なニーズの掘り起こしにもつながるものと想定されます。例えば、様々なスポーツを体験できるイベントでメニューの一つに加えるなど、その手法も含め検討していきたいと考えております。
40 ◯田中優子議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。
それでは、2回目からの質問と要望をさせていただきます。
1.子どもの見守り支援体制の整備について。
それぞれの昨年度の配置状況と相談件数については理解しました。
学校によっては、相談が1か月先になってしまうような、なかなか予約の取れない学校もあると保護者からは聞いています。現在の状況に対して、市教育委員会としてどのように対応しているか、お尋ねします。
また、今後、各校の児童・生徒数や相談件数による配置回数の検討を行っていくことで、相談までの待ち時間が減少し、児童、生徒、保護者及び教職員の困り事に対応できると考えます。学校の規模や相談件数により、配置回数の検討を行っていくことについて、どのようにお考えでしょうか。
41 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 まず、現在の対応について、お答えします。
市教育委員会が配置する心の教室相談員においては、例年10月に全校一律で配置回数の再配当を行っておりました。今年度より市教育委員会が各校の配置状況を調査して必要と思われる場合、緊急性が高い場合及び学校からの強い要請があった場合については、追加配当を検討していく予定です。
なお、スクールカウンセラーにおいては大阪府教育委員会からの配置ですので、今後、増配置してもらえるよう要望していきます。
また、緊急で相談したいが予約が取れない場合には、教育文化センターの教育相談や、福祉部局の子どもの育ち見守り室の子どもに関する相談を紹介するなど、困り事や悩みに速やかに対応できるよう努めているところでございます。
今後、学校の規模や前年度の相談件数を踏まえ、配置回数の増加を行うことについて検討してまいります。
42 ◯田中優子議員 市教育委員会が配置する心の教室相談員においては、学校の規模及び前年度の相談件数によって配置回数の加増を行う等、より一層の相談体制の充実をお願いいたします。
スクールカウンセラーにおいては、大阪府教育委員会に増配置を要望していくとのこと。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。
次に、スクールカウンセラーとも連携しながら、同様に市内小・中学校で活動するスクールソーシャルワーカーについてもお聞きします。
スクールソーシャルワーカーについては、不登校などの児童、生徒の課題に対して、教育と福祉の双方の視点から、その様々な環境に働きかけて支援に取り組んでおり、我が会派も、これまでから、教育と福祉との連携強化や見守り体制の確立という観点で、事業の拡充などを要望してきたところです。そして、令和2年11月開催の教育子育て委員協議会では、スクールソーシャルワーカー事業の見直し案が示され、令和3年度から市長部局に所管を移して取組をさらに推進しているところです。
そこで、スクールソーシャルワーカーの現在の取組状況について、伺います。
43
◯横尾佳子子ども未来部長 スクールソーシャルワーカーの取組状況としましては、令和3年度からは、配置する6名の1日の勤務時間や週の勤務日を拡大するなど、子ども、家庭への直接的、継続的支援を確保する観点から相談体制を再構築いたしました。
さらに、令和4年度からは、スクールソーシャルワーカーが配置される6つの拠点校での活動日数を増やすとともに、拠点校以外の学校に対しては、従来から行っている学期ごとの巡回訪問に加え、依頼に基づく派遣にもより柔軟に対応するなど、学校現場に根差したきめ細かな活動を展開しているところでございます。
44 ◯田中優子議員 2022年版子供・若者白書によると、最近ようやくその存在が社会的課題として認知されるようになったヤングケアラー(本来大人が担うと想定される家事や家族の世話等を日常的に行っていることにより、子ども自身がやりたいことができない等、子ども自身の権利が守られていないと思われる子ども)については、通信制高校生がもっとも多く7.2%、次いで定時制高校2年生相当4.6%、大学3年生2.9%、全日制高校2年生で2.3%、中学2年生で1.8%でした。
その他、学校における児童、生徒の自殺件数やいじめの重大事態の件数も増加。パソコンや携帯電話等での誹謗中傷被害件数等は約1.9万件で、過去最多となっています。
不登校児童・生徒数は、高校で減少傾向にあるものの、小・中学校では約19.6万人と過去最多に。学校内での暴力についても、中学、高校で減少傾向にある中、小学校のみ、2015年度の約1.7万件から2020年度には約4.1万件と大きく増加。子どもが抱える問題の低学年化が顕著に現れています。
子どもや家庭や学校の課題が複雑化、多様化し、ヤングケアラーなどの新たな課題など重層的な支援が求められる今、子どもや保護者、学校の先生が専門的な知識と豊富な経験を持つ専門家に相談できることは大変重要です。
また、我が会派が長年要望してきた相談しやすいSNS相談の実証実験も始まり、様々な角度から誰一人取り残さないための体制づくりが始まったと感じています。子どもや保護者、学校の先生の相談事は、今相談したいのであって、待ってはありません。どうか縦割り行政を排して、人員確保と体制づくり、人材育成に力を入れて、子どもの見守り支援体制の整備に尽力していただきますよう強く要望いたします。
2.防災教育について。
11年前の東日本大震災では、地震と津波、火災によって多くの方が犠牲となりました。石巻市の門脇保育所では、毎月、先生の言うことを守って落ち着いて避難する訓練を積み重ねていたようです。地震が起きたとき、保育所長が津波の危険を察知し、指定避難場所ではなく、より高台の石巻保育所へ園児を避難させ、全員の命を守りました。
一方、高台にあった幼稚園では、津波を想定しないまま園児をバスで送り出し、これに乗せられた5人の命が津波と火災で奪われました。長女を失ったお母さんは、避難訓練が法令で幼稚園は年2回以上だが、保育所は毎月1回以上となっている現状に触れ、命を守る訓練の差をなくしてとおっしゃっています。私も、同じ就学前施設であるにもかかわらず防災訓練の回数に差があることについては、非常に疑問を抱いております。
そこで、幼稚園においても、保育所と同様に毎月訓練を行うことの必要性について、どのようにお考えになられるのか、お聞きします。
45
◯横尾佳子子ども未来部長 幼稚園における防災訓練につきましては、法令に基づく年2回の訓練のほか、園独自の訓練も実施しているところでございますが、いつ発生するか分からない災害に対する備えの重要性を鑑み、より効果的なものとなるよう、訓練の手法や回数等について早急に検討してまいります。
46 ◯田中優子議員 どうか早急に検討していただきますよう、よろしくお願いいたします。
では、次に、小・中学校における防災訓練の状況についてもお聞きします。
47 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 小・中学校における防災訓練につきましては、児童、生徒が自らの命を守り抜く、主体的に行動する態度を育成するため、地震、火災、風水害など具体的な事態を想定した実践的な訓練を必ず実施しております。また、予告なしの訓練を休憩時間等に行うなど、日頃から児童、生徒が自ら学び主体的に考えて行動することができるよう工夫しております。
そのほかにも、6月18日を中心に、大阪北部地震の体験を教訓にして講話やディスカッション等の防災教育に取り組んだり、9月には、大阪府による大阪880万人訓練に合わせて実践的な避難訓練等を実施したりもしております。
さらに、地域と連携した参加型の訓練として、毎年、全小学校より3校ずつ、防災キャンプの取組を実施しているところですが、令和2年度、令和3年度につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、実施できておりません。
48 ◯田中優子議員 小・中学校における防災訓練の状況については理解しました。
令和2年度、令和3年度については、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため実施できていないということですが、例えば、子どもたちが自分の命を自ら守るための防災教育を深めていくためには、タブレットを活用した防災教育を通して防災意識の高揚を目指すことも有効なのではないでしょうか。
令和2年6月の定
例月議会においても提案しましたが、徳島大学大学院の開発したICTを活用した通学路におけるバーチャル避難訓練や、様々な民間企業において開発されているタブレット端末とVRを使った防災訓練は、よりリアルな体験をすることにより、危機意識を高め、自分事として捉えることができ、いざというときに落ち着いて行動する訓練にもなります。教育委員会の見解をお伺いします。
49 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 市教育委員会としましては、他市、他府県の好事例を参考にし、例えば、地震、火災に関するクイズや消火、避難、119番通報の方法などの動画等、タブレットを活用した防災教育の取組について、今後、検討してまいります。
50 ◯田中優子議員 最後に要望ですが、2018年6月に発生し、市内観測史上最大となる震度6弱を記録した大阪北部地震や、同年9月に発生した台風21号は、本市に大きな被害をもたらしました。
また、大きな被害が予想されている南海トラフ地震は、今後二、三十年での発生確率が7割から8割あると言われており、いつ地震が発生してもおかしくありません。このような中で、いざというときに慌てず行動するためには、繰り返しとなりますが、日々の訓練や備えが非常に重要です。
幼稚園においても、保育所と同様に毎月防災訓練を実施する、また、小・中学校においては、タブレットを活用した防災教育を通して防災意識の高揚を目指すとともに、学校外でも自分たちで主体的な行動ができるよう地域と連携した防災訓練を行うなど、さらなる防災訓練等を実施することも有効なのではないでしょうか。
明日起こるかもしれない災害に備え、職員一人一人が子どもたちの生命を守るための具体的な方法を身につけるとともに、子どもたちが災害時においても慌てることなく適切な行動ができるよう、しっかりと防災訓練等に取り組んでいただきたいと、改めて要望しておきます。
3.総合型放課後事業に向けた取組について。
総合型放課後事業を進めるに当たっては、スムーズに行われていなければ安心することはできません。待機児童の解消をはじめとする留守家庭児童会室の課題については、さらなる改善をしっかりと図っていただくようお願いしておきます。
次に、今年度、準備期間中の取組として実施している校庭開放について。
さきの議員の質問で、実施状況については理解しました。これまで27校で既に校庭開放をされてきており、今年度新しく校庭開放を始めた17校の状況、参加した子どもたちの感想はどうなのか、その取組をどのように来年につなげていこうと考えているか、安全管理の問題も指摘されていましたが、その点は教育委員会がどのように手を打ったのか、お伺いします。
51 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 校庭開放につきましては、開催日時は学校の行事等により小学校ごとに異なり、週1日から毎日実施している学校や、一度帰宅して参加する学校、帰宅せずにそのまま参加する学校と、状況は様々でございます。
児童の参加状況は、週1回の実施で約80人が参加している学校や、毎日の実施で10人程度の参加の学校など、学校の規模や立地、校区の広さ、地域に遊べる公園があるかないかなどの状況により違いがありますが、参加した子どもたちからは、お兄ちゃんについてきたけど、一緒に遊んだら楽しい、いろんな遊びをしているので交ぜてもらい楽しかった、友達と一緒に遊べるのが楽しい、クラブでバスケットボール部に入っているので、シュートの練習ができるので来ているなどの声が寄せられ、校庭開放により、子どもたち同士で様々な遊びを通じて触れ合いの機会が広がっているものと捉えております。
また、安全管理につきましては、施設管理や緊急時の対応などについて、できるだけ教員に負担がかからないよう、学校と情報共有を図りながら、学校の実情に合わせた形で実施しております。
また、教育委員会としましても、少しでも学校をサポートできるよう、全校への傷害保険の加入と、学校のニーズを踏まえ、27校への門監視員の時間延長、13校への見守り員の配置に努めているところです。
今後は、子どもたちの声や夏休みまでの参加人数や学校ごとの課題等を踏まえ、来年度以降、事業が円滑に実施できるよう取組を進めてまいります。
52 ◯田中優子議員 校庭開放については、準備期間中の取組であり、学校の負担が少しでも軽減されるよう、学校の実情に合わせた形で実施しているのは理解しましたが、少しばらつきもあるようです。
少しでも早く始めたいということで実施した取組ですので、教育委員会が来年度の取組を含めて学校にしっかりと説明を行い、情報共有を図った上で、子どもたちの居場所を提供してもらいたいと思います。
それでは、次に、放課後オープンスクエアの実施に向けた取組について、お聞きします。
民間事業者の応募見込みや選定手続、また学校での教室等の確保や、昨年12月の定
例月議会で我が会派の上野議員から質問させていただいた、入退室管理や出欠確認等ICTを取り入れた安全管理の仕組みについて、どのように検討されているのか、お聞きします。
53 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 委託する22校の運営受託事業者につきましては、今後、サウンディングを実施し、委託数の規模をブロックに分けて調整するなど、より多くの事業者に参画してもらえるよう、仕様の検討を進めてまいります。
受託事業者の選定手続については、秋頃から有識者で構成する選定審査会に諮問を行い、選考の上、答申をいただく予定でございます。
また、教室の確保については、余裕教室や特別教室の有効活用など、様々な活用方策を学校と調整の上、確保に努めてまいります。
さらに、総合型放課後事業を実施していく中では、児童が自由に遊べる環境を大切にする一方で、一層の安全確保を図る必要があることから、ICTの活用も含め検討を行ってまいります。
54 ◯田中優子議員 来年度から全校で実施される総合型放課後事業の準備状況を確認させていただきましたが、多くの課題を乗り越える必要があり、幾つか心配な点もありました。
この事業の目的である、児童の時間、空間、仲間、いわゆる3間の確保とともに、保護者のニーズにもしっかりと応えられるよう進めていただきたいと思います。特に、学校間で放課後事業に対する意識の差が現れており、来年度に全校での実施が同じようにできるのか危惧するところです。
また、こうした教室確保や安全、安心の仕組みづくりのためには、予算の確保も必要です。確実に実施できるのか、最後に教育長に答弁を求めます。
55 ◯尾川正洋教育長 総合型放課後事業は、子どもたちの豊かな放課後を確保するために行う社会教育法や児童福祉法で位置づけられた事業として、学校の理解と協力を求め、教育委員会として総合的、一体的に取り組んでまいります。
そのため、しっかりと実施できる受託事業者の選定や人材確保に向けた処遇改善、ICTを活用した安全管理の仕組みづくりなどについて、国の交付金等も活用しながら進めてまいります。
56 ◯田中優子議員 この事業への保護者の期待はとても大きいと思います。子どもたちにとってよりよい放課後の居場所となり、心身の健全な育成に寄与できるよう、円滑な実施と運営に向けて、教育委員会が市長部局と連携しながら着実に取組を進めていただくよう要望して、この質問を終わります。
4.スケートボードのできる場所の確保について。
先ほどの茨木市のように、本市でも、市役所前などふだんからにぎわっている場所で、スケートボードを楽しめるような空間があればと思います。例えばニッペパーク岡東中央などは駅から近くて行きやすい。広さもありますし、最適だと思いますが、スケートボードのイベントなどはできないか、お伺いします。
57 ◯田村孝文土木部長 ニッペパーク岡東中央は、年間を通じて多くのイベントも開催されており、子どもから高齢者まで多世代の方々に利用していただいております。
スケートボードのイベントを実施するとなれば、他の公園利用者の安全確保のため、柵等を設置していただく必要があると考えますが、具体的な相談があれば前向きに検討してまいります。
58 ◯田中優子議員 私は、立地ではニッペパークが最適ではないかと思います。また、横の市役所前の旧市民会館前なども、ニッペパーク同様に魅力的だと思います。
ぜひ市が企画して、スケボーイベント等していただいたり、また、時間や曜日や日にちを限定したスケボーパーク等も考えていただけたらと思います。
先ほど紹介しましたIBALAB@広場に先日見学に行きました。そこで利用していたスケーターの少年から、もし枚方市にスケートボードパークができたら枚方市内の大学に進学したいとの声も聞かれました。子どもたちにとっては、それほどまでにスケートボードパークが魅力ある施設であり、人を呼び込む資源になり得るものだと実感しました。ぜひスケートボードのできる場所を確保していただくよう強く要望します。
以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
59
◯木村亮太議長 これにて、田中優子議員の質問を終結します。
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60
◯木村亮太議長 午前11時10分まで本会議を休憩します。
(午前11時2分 休憩)
(午前11時10分 再開)
61
◯木村亮太議長 本会議を再開します。
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62
◯木村亮太議長 次に、西田政充議員の質問を許可します。西田議員。(拍手)
63 ◯西田政充議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
今回、私からは、安全、安心の枚方のまちづくりを進めなくてはならないという強い思いを込めまして質問させていただきますので、よろしく御答弁いただきますようお願いいたします。
最初に、1.防災施策についてのうち、(1)地震対策について、お尋ねいたします。
本市が大きな影響を受けると言われている生駒断層帯地震が最大規模で発生すると、震度7の大きな揺れが発生することが予測されています。その生駒断層帯地震と同じ活断層型の約27年前に発生いたしました阪神・淡路大震災では、死者数が6,434人にも及び、その死因の80%以上が家屋倒壊や家具転倒による圧死ということでありました。
私は、その阪神・淡路大震災の際に西宮の実家で被災した経験を基に、これまで、市議会の中で、家具転倒防止器具の他市における購入補助制度の事例を紹介するとともに、その導入を強く要望してきたところであります。
本年3月定
例月議会の初日に市長が表明された令和4年度市政運営方針では、「地震時における家具の転倒防止など住居の安全対策の徹底を図ります」と述べられていましたので、私は大変期待しているところですが、市の現時点での取組状況をお伺いします。
次に、(2)土砂災害対策について、お尋ねいたします。
市内の土砂災害特別警戒区域の一つであるJR西日本所有の長尾東町地区ののり面についてですが、平成30年7月豪雨で土砂崩れが生じ、その後、崩れた箇所についてはコンクリートで覆う対策工事が実施されました。
昨年の12月定
例月議会一般質問において、私は、近隣住民の皆様の不安解消に向け、この土砂崩れが発生した箇所以外の土砂災害特別警戒区域に指定されているのり面全域の対策工事の実施について、JR西日本に対して申入れを行っていただくよう要望いたしました。その際の危機管理監からの御答弁では、市として適切な管理についてJR側に要望していくということでしたが、その後のJR側とのやり取りについて、お伺いいたします。
次に、2.交通安全施策について、お尋ねいたします。
昨年の9月定
例月議会一般質問において、私は、信号機のない横断歩道において、歩行者が押しボタン信号のように一定の操作を行うことで、横断者がいることを自動車運転手に知らせる簡易な注意喚起灯の設置について要望したところ、その際の土木部長からの御答弁では、「簡易な注意喚起灯につきましては、他府県で設置された事例を確認しており、今後研究を進める」とのことでありましたので、その後の取組状況をお伺いして、1回目の質問を終わります。
64 ◯竹島弘光危機管理部長 1.防災施策について、(1)地震対策について、お答えいたします。
御家庭内の家具の転倒防止など住居の安全対策を推進するため、令和4年4月から5月にかけまして、市民の家具固定に対する意識や現状を把握することを目的に、イベントでの防災ブースや市の公式LINEでアンケートを実施させていただきました。
このアンケートでは、年齢や世帯構成、家具固定の実施状況やその理由などについてお尋ねさせていただいておりまして、今後、御回答いただきましたアンケート結果を集計、分析し、御家庭で家具固定を進めていく上での課題について世帯別に分析し、実効性の高い方策につなげてまいります。
次に、(2)土砂災害対策について、お答えいたします。
本年2月18日に、関係部署と共に、JR西日本近畿統括本部へ当該長尾東町地区ののり面の安全な管理を申し入れるとともに、その点検頻度等について改めて確認を行い、外観点検については2週間に1回、のり面そのものの点検は2年に1回実施されていることを聴取しております。
JR側といたしましては、現時点においては追加の対策工事の必要性は低いとのことで、今後も引き続き、のり面の状況を注視していくとのことでございます。
65 ◯田村孝文土木部長 次に、2.交通安全施策について、お答えいたします。
注意喚起灯は、車両運転者に横断待ちをする歩行者がいることをいち早く察知させることにより、車両の減速を促し、歩行者の安全な横断に寄与する効果があると考えています。
議員御提案の後、枚方警察署など関係機関と協議を重ねましたが、歩行者の見落としや交通信号との誤認の懸念などもあり、現在のところ設置に至っておりません。
今後、全国的にも少しずつ設置事例が増えてきていることから、制作メーカーや、既に設置した市町村にヒアリング等を行い、さらなる調査、研究を重ねてまいります。
66 ◯西田政充議員 それぞれ御答弁いただき、ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問と意見、要望を述べさせていただきます。
まず最初に、地震対策についてです。
先ほどの御答弁では、今年の4月から5月にかけて、市民の皆様の家具固定に対する意識や現状を把握するためアンケートを実施し、今後、その結果について集計、分析していくとのことでありました。
大規模地震はいつ起こるか分かりません。家具固定の重要性を考えますと、早急に市民の皆様に実感してもらえるような具体的な施策を実行していただきたいと思うのですが、この点についての市長の御見解をお伺いいたします。
67
◯伏見 隆市長 生駒断層帯地震をはじめ、この地震というのは、いつ起こるか分からないという状況であります。こういった状況の中で、家具の転倒防止を推進することは非常に自助としては重要な取組であると思いますので、より迅速で効果的な取組を進めていきたいと思います。
68 ◯西田政充議員 家具転倒防止器具に関する補助制度は、大阪府下では、寝屋川市や吹田市で既に実施されております。市民の皆様の家具固定に対する意識とか、あるいは現状については、自治体間でそんなに大きな違いはないと思っておりますので、他市における先行事例を参考にしていただきながら、早急に家具転倒防止器具の普及に向けた施策を実施していただきますよう強く要望いたしておきます。
次に、土砂災害対策についてです。
私からの要望というよりも、近隣住民の皆様からの御要望にお応えいただき、市としてJR側に当該のり面の安全な管理を申し入れていただいたことに対しては、大変ありがたく思っております。
その際に、JR側からは、当該のり面の追加工事の必要性は低いとの考えが示されたとのことですが、これにつきましては全く納得できておりません。
本当に安全ということであれば、土砂災害特別警戒区域の指定が解除されるべきであって、当該のり面に対しての指定が継続している以上、安全であると言い切ることはできません。市には、今後も引き続き、JR側に対して、当該のり面の土砂災害特別警戒区域の指定が解除されるまで、適切な管理を申し入れていただきますようお願いしておきます。
私は、昨年から今年にかけまして、私の愛車であります単車、スーパーカブ50ですけれども、これを走らせまして、市内に171か所ある土砂災害特別警戒区域を全て見て回りました。その中で、急傾斜地に住宅等が隣接していて早急な安全対策が必要と思われる箇所が複数確認できたのですが、特に学校法人大阪国際学園所有の長尾台3丁目の急傾斜地については、住宅がその真下に隣接しており、危険性は極めて高い状況であることが分かりました。
私は、当該急傾斜地の隣接住宅にお住まいの皆様から御相談をお受けし、これまで大阪国際学園に対して安全対策工事をお願いしてまいりましたが、木製の柵が設置されたのみで、いまだ根本的な解決には至っておりません。土砂災害特別警戒区域に指定された土地の管理は、その所有者に委ねられていることは認識しておりますが、住民の方々の不安の解消に向け、市としても、所有者である大阪国際学園に対し何らかの対応を求めるべきと考えますが、市のお考えをお伺いします。
69 ◯田村孝文土木部長 土砂災害防止法は、災害防止工事等のハード対策ではなく、警戒避難体制の整備等といったソフト対策を推進することにより、国民の生命及び身体を守ることを目的に制定された法律でございます。
本市としましては、土砂災害から市民の安全を守るため、これまでから取り組んでおります避難情報の適切な発信をはじめ、土砂災害特別警戒区域等にお住まいの方々への周知、啓発や既存住宅の移転促進等に引き続き取り組んでまいります。
70 ◯西田政充議員 ただいまの御答弁は、非常に残念な内容でありました。
場所は違うものの、どちらも土砂災害特別警戒区域に指定されている急傾斜地の所有者であるにもかかわらず、JR西日本には安全な管理を申し入れていただいたのに、なぜ大阪国際学園には申し入れしていただけないのか、理解することができません。
土砂崩れによる被害が発生してからでは遅いのです。市民の安全を守る責務を負っている枚方市として、大阪国際学園に対しても安全対策を促していただきますよう、改めて強く要望いたします。
さて、先ほどの御答弁でありましたように、土砂災害防止法は、ハード対策ではなくソフト対策を推進するもので、土砂災害特別警戒区域に指定された土地の管理は、その所有者に委ねられていることは認識しておりますが、その対策工事を実施するには費用面での負担が大きいため、なかなか進まない現状があります。
そこで、土砂災害特別警戒区域に指定された土地において、その所有者が安全対策工事を実施する際、市として何か支援する制度を考えるべきだと思うのですが、この点についての御見解をお伺いいたします。
71 ◯田村孝文土木部長 土砂災害特別警戒区域に関する補助制度としましては、区域内に存する一定の条件を満たした住宅を対象に、区域外への移転や住宅の補強に要する費用に対し、その費用の一部を補助する制度を運用していますが、来年度の国家予算に対する要望でもこの制度が一層活用されるよう、助成額の引上げを要望しているところです。
土地の管理は、原則、その所有者が行うものですが、議員お示しのとおり、対策工事を実施するとなれば、費用面での負担は非常に大きくなることが想定されることから、今後、国・府の動向を注視するとともに、他市の事例研究などを行ってまいります。
72 ◯西田政充議員 危機管理部からいただいた情報によりますと、市内の土砂災害特別警戒区域等に位置し、集中豪雨等が発生した際に避難情報を発信している対象世帯は795世帯にも及ぶとのことであります。大雨が降るたびに不安な思い、恐ろしい思いをされているその795世帯の皆様の身になって考えていただきたいと思います。
大雨は防ぐことはできませんが、災害は防ぐことができます。危険性の高い急傾斜地の所有者に対して、市として安全対策の指導はできなくても、働きかけはできると考えておりますので、市民の安全を守る責務がある市としての役割を果たしていただきますよう強く求めておきます。
最後に、交通安全施策についてです。
先ほどの御答弁では、信号機のない横断歩道における注意喚起灯の設置は、歩行者の安全な横断に寄与する効果があると考えておられるとのことでありました。
そのようなお考えであるのならば、調査、研究を重ねて時間を費やすのではなく、早急に必要な箇所への設置を進めていただきたいと思います。
昨今、通学路で児童が巻き込まれる悲惨な事故が大きな社会問題となっている中、信号機のない横断歩道を渡らざるを得ない児童が安全に横断できるように、横断者注意喚起灯の設置以外にも、私自身、何か取組ができたらと考えております。
本年3月には、地方自治体向けに、公民連携で自治体の課題解消を目指す地方自治体向けオープン募集型アイデアソン、いわゆる逆プロポという形での提案募集があり、牧野高校生のアイデアを基に枚方市が応募した「信号のない横断歩道における交通ルール周知徹底について」の提案が採択されたとお聞きいたしました。
そこで、この内容と実現に向けた取組状況について、お伺いいたします。
73 ◯田村孝文土木部長 今回、信号がない横断歩道での一時停止率の向上について、公民連携プラットフォームで提案募集を行ったところ、牧野高校から、市内の高校生等で作成するリーフレット、ポスターなどを活用した啓発活動を行うとのアイデアが寄せられました。
時期を同じくして、イーデザイン損保株式会社が、逆プロポにおいて「より安全な交通環境・社会の実現」というテーマで企画募集されていたことから、提案し、採択に至ったものです。
現在、牧野高校の生徒を中心に、この企業とも連携しながら、提案内容の具体化に向けた議論を重ねており、令和4年11月からの実施を目途に、メディアなどを活用した効果的な周知方法などについて検討を進めているところでございます。
74 ◯西田政充議員 昨年の私の質問以降、横断者注意喚起灯設置の検討だけでなく、公民連携による新たな交通安全プロジェクトにも取り組まれているということで、大変うれしく思っております。私といたしましても、ソフト対策であるこの取組については、牧野高校の生徒の皆さん方に御協力いただいていることもあり、大いに応援していきたいと思っております。
市には様々な行政施策があり、どれもが重要な施策であることは言うまでもありませんが、交通安全施策については、小さな子どもさんから御高齢の方々まで、全ての市民の皆様が利益を享受でき、それを直接実感できる施策でありますので、そういう意味では特に重要だと考えています。
中でも、ハード対策としての信号機のない横断歩道への注意喚起灯の設置については、近隣の他府県では、今年の3月には兵庫県明石市、4月には兵庫県川辺郡猪名川町、そして5月には滋賀県近江八幡市に設置されており、私は、6月上旬に、実際にそれぞれの設置現場を視察し、その効果を確認してまいりました。
横断者注意喚起灯に関する枚方市と関係機関との協議の中では、交通管理者である枚方警察署がその設置に対して積極的ではなかったと聞いております。
しかしながら、先ほど紹介しましたように、明石市や近江八幡市などでは、兵庫県警や滋賀県警の協力の下、横断者注意喚起灯が設置されているわけですから、大阪府と太い太いパイプをお持ちの伏見市長におかれましては、大阪府警にも御理解と御協力いただけるよう強く働きかけていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか、市長の御見解をお伺いいたします。
あわせて、交通安全対策についての市長の思いを市民の皆様に向けてお聞かせいただきたいと思います。
75
◯伏見 隆市長 注意喚起灯の設置につきましては、既に他市においても実績があるということです。いろんな懸念材料等あるとお伺いしておりますけれども、設置している他市の事例がありますので、そこのところをしっかり確認しながら、市民の尊い命をこの交通事故から守れるということであれば、積極的に取り入れていく必要があると考えています。
交通事故のない安全、安心なまちづくりに向けまして、交通安全対策においてもしっかりと全力を尽くしてまいりたいと考えております。
76 ◯西田政充議員 交通安全対策に対する市長の熱い思いをお聞かせいただきました。この熱い思いを具現化し、過去から私が要望してまいりました交通安全施策日本一のまち枚方をぜひ実現させてください。
結びになりますけれども、昨年9月に池之宮東自治会様から要望書が提出されている、桜丘北小学校の通学路となっている市道中宮
津田線の信号機のない横断歩道への横断者注意喚起灯の設置を、大阪府下で一番最初に実現していただきますよう強く要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。
77
◯木村亮太議長 これにて、西田政充議員の質問を終結します。
78
◯木村亮太議長 次に、岡市栄次郎議員の質問を許可します。岡市議員。(拍手)
79 ◯岡市栄次郎議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
それでは、通告に従いまして、順次質問させていただきます。持ち時間の30分を超えますが、会派内で調整させていただいていますので、よろしくお願いいたします。
それでは、まず初めに、1.ソフト事業のネーミングライツについて、お伺いします。
今年3月定
例月議会の代表質問において、ネーミングライツをソフト事業へと拡大するに当たり、戦略的でより効果的な制度内容を構築していくとの御答弁をいただきましたが、現在の進捗状況をお伺いします。
次に、2.リユースの取組について、お伺いします。
本市では、一般廃棄物処理基本計画を策定し、家庭系ごみの4Rの推進など、様々なごみ減量、リサイクルの取組を行っておられますが、ごみの中にはテーブルやタンス、ベッドなど、まだまだ使える物も多く排出されているのではないでしょうか。
使えるものを繰り返し使う、いわゆるリユースについて、本市では、不用品情報ネットワーク「あげます・ください」や、毎年11月に開催の環境フェスタごみ減量フェアにおけるリユース品の無料抽せん会に取り組んでいるとお聞きしておりますが、枚方市として、ごみの減量やSDGsを推進している中では、もっと積極的にリユースに取り組んでいく必要があると感じております。
東京都の港区では、家庭で不用になった良質な家具を無料で引き取り、その家具をお得に展示販売する家具のリサイクル展を常時開催しており、多くの市民に好評を得ている報道がありました。必要な市民が必要なときに良質なリユース品を提供できる場がつくられており、ごみ減量にもつながる積極的な取組の一つと思います。
そこでお聞きしますが、本市におけるリユースの取組に対するお考えをお伺いします。
次に、3.スポーツイベントにおけるにぎわいの創出について、お伺いします。
令和3年6月定
例月議会において、観るスポーツの充実について質問し、観るスポーツは、コロナ禍において市民の心を癒やすと言えるものであり、スポーツを行うための環境整備やにぎわい創出の拠点づくりのためにも、観るスポーツを充実していただくよう要望したところです。
そこで、今年度、観るスポーツを含めて、にぎわい創出につながるスポーツイベントとして、どのような取組を考えておられるのか、お伺いします。
次に、4.スケートボードパークの整備に係る取組状況について、お伺いします。
先ほど田中議員からもありましたが、私も以前から要望しており、違った視点で質問させていただきます。
令和3年9月定
例月議会の一般質問において、私は、子どもたちが安心、安全に楽しめるスケートボードができる施設の整備を要望しましたが、そのときの答弁では、スケートボードパークの整備について、財源確保などの課題はあるが、検討を進めていくと答弁をいただきました。現在の進捗状況について、お伺いします。
次に、5.企業版ふるさと納税について、お伺いします。
地方創生のための企業版ふるさと納税は、財源確保は言うまでもなく、地域の活性化の観点や、令和6年度までの時限措置であることを踏まえますと、早期に導入を図り、積極的に活用してくべきと考えます。
昨年度末に改訂された本市の行財政改革プラン2020では、ふるさと納税制度に関する取組が追加され、今年度の目標は「地域再生計画の策定と同計画に基づく寄付の受入」となっております。
そこでまず、地域再生計画の策定など、企業版ふるさと納税の活用に向けた取組の現状について、お伺いします。
次に、6.4)・5)街区のまちづくりについて、お伺いします。
今回のサウンディング型市場調査で、本格的なスポーツや音楽などのイベントにも対応できる多目的アリーナの提案があり、昨日までの一般質問においても多くの質問がされ、その中で、市は、5)街区でのアリーナ整備の実現性を検討していく必要があると答弁しておられました。
市は、5)街区で枚方税務署との合同庁舎化による新庁舎の整備を想定している中で、さらにアリーナも合築していくとなれば、どのような構造による建物の配置を想定しているのか、お伺いします。
次に、7.面で捉えた観光の活性化について、お伺いします。
枚方市では、2025年の大阪・関西万博に向けて、様々な市内活性化に取り組んでいくとのことです。最近では、淀川河川敷における新たな取組をはじめ、そこから枚方市駅周辺、京街道宿場町、また市内全域への波及を目指し、面で捉えた観光の活性化を展開されているとお聞きしております。
こうした中、5月8日に淀川河川公園で行われたアクティビティーイベントは、観光活性化の取組の一環としてお聞きしております。この取組はどのような内容で、どんな結果が得られたのか、お伺いします。
以上をもちまして、1回目の質問を終わらせていただきます。
80
◯藤原卓也総務部長 1.ソフト事業のネーミングライツについて、お答えいたします。
ソフト事業のネーミングライツにつきましては、令和5年度からの本格運用開始に向け、課題抽出や解決策を検討するため、5月下旬より、公民連携プラットフォームを活用した試行実施としまして、ネーミングライツパートナーの募集を実施しているところでございます。
なお、現時点で募集している対象事業は、市政施行75周年記念事業のうちネーミングライツの導入が可能な事業を対象としておりますが、今後は、記念事業に限らず、ソフト事業全般を対象に導入の可否を検討していく考えでございます。
81 ◯兼瀬和海環境部長 次に、2.リユースの取組について、お答えいたします。
議員御指摘のように、ごみの減量及び4Rの推進並びにSDGsを推進していくためにも、リユースの取組が重要であると考えております。
現在、他市の取組事例や民間企業のノウハウを生かした公民連携等を踏まえ、効果的な取組を調査、研究しているところでございます。
また、今年度におきましては、東部資源循環センターの環境フェスタ氷室ふれあい里の駅におきまして、環境教育・啓発を目的とする工場見学の充実と組み合わせて、リユース事業のパイロット的な取組といたしまして、子ども服とおもちゃのリユースを実施する予定でございます。
82 ◯野田充有観光にぎわい部長 3.スポーツイベントにおけるにぎわいの創出について、お答えいたします。
にぎわい創出につながる観るスポーツのイベントとしましては、枚方を本拠地とするパナソニックパンサーズ、FCティアモ枚方の市内公式戦におきまして、市民応援デーでの無料招待を実施する予定でございます。
また、こうした取組と連動しまして、今年度は、地元チームの認知度向上を図るため、応援のぼりを作成し、人が集まる飲食店等への配付を予定しております。
また、先日6月19日に開催いたしましたラグビーカーニバルでは花園近鉄ライナーズによるラグビー教室があったほか、8月にはプロボクシング、9月にはプロバスケットボールBリーグのイベントが総合体育館において実施予定で、一流のアスリートを間近で見られる機会を提供してまいります。
続きまして、4.スケートボードパークの整備に係る取組状況について、お答えいたします。
整備に向けましては、財源確保に加え、交通アクセスや騒音対策、管理運営方法といった課題があり、まずはこうした要件を満たす用地を確保する必要がございます。現在、整備可能な場所について、他市の状況等を含め調査を行っているところです。
あわせて、今年度に行う枚方市スポーツ推進計画中間報告のための市民アンケート調査の中で、スケートボードパークの位置、規模、利用方法などのニーズの把握に努めてまいります。
次に、7.面で捉えた観光の活性化について、お答えいたします。
5月8日に行われたイベントは、「よどがわアクティビティくらわんか」という名称で、淀川河川公園での活動ノウハウを持った事業者が京阪ホールディングス、淀川河川公園管理センターと共催し、企画から実施までを民間事業者が主体となって実施したものであり、市は、事業者や関係団体のマッチングや調整を行いました。当日は、約300人の方が、親子カヌーやSUP(スタンドアップパドルボード)、プチパラグライダーの浮遊体験やスラックライン体験など、7つのアクティビティーを楽しみました。参加者へのアンケート調査では、88%を超える満足度が確認され、もっとやりたい、今後も続けてほしいなどといった好意的な声が多数を占めました。
また、本イベントの前日には、市民、事業者、行政が一緒になって淀川のごみを取り除く河川レンジャー主催の清掃イベントも行い、32人の方に御参加いただきました。
83
◯田中哲夫総合政策部長 5.企業版ふるさと納税について、お答えいたします。
地域再生計画につきましては、地方版総合戦略をもって計画とすることができるため、枚方市まち・ひと・しごと創生総合戦略を地域再生計画として、本年5月に認定申請を行ったところでございます。
この認定の結果につきましては7月上旬に示される予定でございますので、結果を受けて早期に寄附の募集を開始できるよう、準備を進めているところでございます。
84 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 次に6.4)・5)街区のまちづくりについて、お答えいたします。
今回提案がありました多目的アリーナを5)街区で整備していく場合につきましては、5)街区の敷地形状や土地利用の考え方、財政状況、土地区画整理事業のスケジュール、建築物の構造的な特徴などを踏まえて、建物配置を検討していく必要がございます。
現時点におきましては、本アリーナにつきましては、新庁舎の建物と上下階に分けた建築ではなく、枚方税務署との合同庁舎化も併せて併設することを想定しております。
85 ◯岡市栄次郎議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。
それでは、順次2回目の質問と要望をさせていただきます。
1.ソフト事業のネーミングライツについて、2回目の質問をします。
進捗状況については一定理解いたしました。
我が会派の木村議員からは、さきの代表質問において、企業と本市事業のそれぞれのPR効果を発揮させるため戦略が必要と要望してきたところです。
今年度の試行実施を経て、令和5年度より本格的に運用するとのことですが、このような事業は、制度の構築がゴールではなく、ようやくのスタート地点になります。どれほど多くの企業に賛同していただき、ネーミングライツのパートナーになっていただけるのか、そこが非常に重要で、そのためにも、市として募集事業の魅力や企業メリットを十分に伝える取組が必要不可欠だと考えます。
そこで、ネーミングライツパートナーの獲得に当たり、市としてどのように取組を進められるのか、お伺いします。
86
◯藤原卓也総務部長 ソフト事業のネーミングライツパートナー募集の働きかけにつきましては、企業側のメリットをしっかりと伝えていくことが重要だと考えます。
そのため、今年度の試行実施で連携した企業に対し、ヒアリングを通じて企業側のメリットを把握し、企業の皆様が前向きに取り組みたくなるような内容をPR冊子に盛り込むなど、効果的なPR
ツールを作成させていただき、その活用により、積極的な働きかけを行っていく考えでございます。
87 ◯岡市栄次郎議員 PR
ツールを作成し、積極的な働きかけを行っていくとのことですので、ぜひとも企業が参加したくなる取組を進めていただきたいと思います。
また、ネーミングライツパートナーになりたいと思う企業は、市内に数多くいると思います。ソフト事業であれば、数万円単位でパートナーになれるわけで、まだまだネーミングライツについて知らない企業も多くいるかと思いますので、中小企業や商店街などにも営業をかけてみてはいかがでしょうか。やはり、一人一人が営業を行うことで、企業との連携がさらに生まれるかと考えます。
また、ネーミングライツによる財源確保にとどまらず、事業の趣旨に適したものやサービス提供により市民サービスの向上を図るなど、固定観念にとらわれず、事業の充実を図っていただくよう要望しておきます。
次に、2.リユースの取組について、要望とさせていただきます。
枚方市では、令和2年2月に開催した環境イベント、エコフォーラム2020において2050年二酸化炭素排出量実質ゼロを宣言しており、限りある資源を有効活用するリユースの取組は非常に重要なものだと考えます。
今年度、リユース事業のパイロット的な取組として、子ども服とおもちゃのリユースを実施する予定とのことですが、そのほかにも、ベビーベッドやチャイルドシート、ベビーカーなどのベビー用品は、子どもの成長につれて使わなくなるもので、サイクルが早く、必要とする時期も比較的短いものです。子育て世帯には必要なものですが、高額であり、これらへの取組は、ごみの減量、循環型社会の形成のみならず、子育て支援にもつながるかと思います。
現在、他市の取組事例や民間企業のノウハウを生かした公民連携等を踏まえ、効果的な取組を調査、研究しているとのことですので、世代に関わらず、共に支えながら一人一人が輝くまちを目指した効果的なリユースの取組を検討していただくよう要望しておきます。
次に、3.スポーツイベントにおけるにぎわいの創出について、2回目の質問です。
現在でも、新型コロナウイルス感染症対策を講じながらの対応が求められているところですが、ただいま答弁いただきましたように、徐々にスポーツイベントも行われるようになってきております。
以前にも要望させていただきましたように、こうしたスポーツイベントの会場にキッチンカー等が出店すれば、さらに楽しいイベントとなり、また、にぎわいの創出にもつながると考えますが、観るスポーツを充実させていく上で、イベント会場内でのキッチンカーの出店等について、進捗状況をお伺いします。
88 ◯野田充有観光にぎわい部長 スポーツイベントでのキッチンカーなどの出店につきましては、観るスポーツの充実やにぎわいの創出にもつながるものと認識しており、積極的な活用を図りたいと考えております。
現在、スポーツ施設の目的外使用など基本的な考え方や条件などを整理しているところでございます。
89 ◯岡市栄次郎議員 キッチンカーの出店については、なるべく早く考え方を整理いただくよう、よろしくお願いいたします。
現在、東部公園やニッペパーク岡東中央などで、キッチンカーの実証実験が行われていると聞いております。その効果や課題などをしっかりと庁内で共有を図っていただき、スポーツイベントにおいてキッチンカーを出店するときには、より参加者が楽しめて、次も訪れたいと思えるようなイベントにしていただきたいと思います。
また、にぎわいの創出という観点から、スポーツ施設に限らず、地元スポーツチームや枚方ゆかりの選手が出場する試合などをパブリックビューイングでスポーツ観戦ができる、そこにキッチンカーが出店する、あるいはキッチンカーが出店している場所でパブリックビューイングで観戦ができるといった仕組みが定着すれば、そこに行けばわくわくできるような、魅力的な場所づくりにもつながるのではないでしょうか。
スポーツには、心も体も元気にする力があります。その力が十分に発揮されるよう、さらに、スポーツでまち全体が元気になるような、そのようなスポーツイベントを実施していただくよう要望しておきます。
次に、4.スケートボードパークの整備に係る取組状況について、2回目の質問をします。
スケートボードは、アーバンスポーツの一つで、都市の中で気軽に楽しむことができるスポーツです。オリンピックで認知度が上がり、私自身、町なかの公園で親子が楽しんだり、商業施設などでスケートボードの体験会を行っていたりする様子を見かけるなど、より身近なスポーツになってきているように感じております。
さきの答弁にもありましたが、交通アクセスや騒音対策などを考慮する必要があることは認識しております。解決に向けて適地を確保しなければなりません。
そこでお尋ねしますが、本市は淀川と接しており、様々なイベントが淀川河川公園を会場として行われております。特に枚方地区は鉄道駅からも近く、駐車場や駐輪場が整備されており、多くの親子連れが訪れる絶好の場所と言えますが、同地区にスケートボードパークを整備することができないのか、お伺いします。
90 ◯野田充有観光にぎわい部長 淀川河川公園は、国土交通省の管轄であることから、施設の整備については、国土交通省と調整する必要がございます。
淀川河川公園以外の淀川河川敷の可能性も含め、引き続き、市内広域的に調査していく考えでございます。
91 ◯岡市栄次郎議員 整備の可能性がある場所について調査していくということですが、整備したのに人が集まらないということにならないよう、何より利用者目線に立って、駅に近い場所で整備できないか、可能性を模索していただくよう要望します。
また、王仁公園については、昨年度に基本方針が策定され、今年度は、他の公園と併せて令和5年度からの指定管理者を公募するとのことです。これまでも新たな公園施設、特にスケートボードなど若者に人気のあるスポーツ施設を整備し、魅力向上につなげることが必要であると意見してまいりました。
スケートボードの施設については、調査、検討を進めるとのことでしたが、その後の取組状況について、お伺いいたします。
92 ◯田村孝文土木部長 王仁公園におけるスケートボード施設の整備については、これまで他市へのヒアリングや現地視察を実施するなど調査、検討を進めてまいりました。整備に際しては、騒音など近隣への影響や管理運営、安全確保などへの対応をはじめ、同場所での継続性も含めた利用者ニーズなどを確認する必要があると考えております。
そのことから、今年度、王仁公園の既設園路の一部を仮設のスケートボード施設に転用し、試行的に実施することを計画しており、地域の理解が得られ次第、具体化を図ってまいります。
その後の本格的な整備については、この試行実施時にアンケート調査等を実施するとともに、地域への影響及び利用者数や王仁公園でのニーズなども確認した上で決定したいと考えております。
93 ◯岡市栄次郎議員 子どもたちは、スケートボードを気楽に、安心、安全に楽しめる施設がなく、本当に困っております。事件や事故に巻き込まれないよう、気軽にスケートボードを楽しめる環境整備が必要ですし、1か所だけ整備したら終わりというのではなく、淀川河川敷や王仁公園など人が集まる複数の場所にスケートボードパークを整備することで、枚方市内のどこに住んでいても気軽に安心してスケートボードのできる場所がある環境としていただきますよう要望しておきます。
次に、5.企業版ふるさと納税について、2回目の質問です。
企業版ふるさと納税は、寄附の9割が税額控除される大きなメリットがあるので、地方創生のための本制度の活用を望む企業は数多くあることが見込まれます。寄附の活用事業を記載する地域再生計画は、枚方市まち・ひと・しごと創生総合戦路の内容ということですので、寄附の対象は幅広い分野ということになります。
この幅広い分野から、寄附の対象とする具体的な事業を示して募集することになるのでしょうが、事業をただ横並びに紹介して寄附をくださいとPRする方法では、市の特色が現れず、結果、企業からの共感、寄附につながらないと考えます。寄附募集に当たっては、市としてしっかりとしたコンセプトを持ち、策略のあるPRが必要だと考えます。
そこで、具体的な寄附の活動事業はどのように選ぶのか、また、どのようにPRしていくのか、見解をお伺いします。
94
◯田中哲夫総合政策部長 具体的な寄附の活用事業につきましては、市として事業の実施を決定していることが前提となるため、まずは、地域再生計画にある総合戦略の事業より具体化が図られているものを選出し、企業版ふるさと納税を募ってまいりたいと考えております。
また、PRにつきましては、例えば枚方市駅周辺再整備事業など、多くの市民や事業者へ効果をもたらし、企業からの賛同につながるような重点事業をメインに掲げるなど、工夫を図っていきたいと考えております。
95 ◯岡市栄次郎議員 企業版ふるさと納税の活用事業は、実施が決まっている事業とのことですが、スケートボードパークの設置であれば、東京オリンピック以降、人気が高まり各地で望まれているため、多くの企業から寄附が集まるかと思います。
スポーツの振興やまちの魅力を高めるためにも、市内へのスケートボードパークの設置は必要であると考えており、総合戦略の事業にも該当しますので、企業版ふるさと納税をスタートするに当たり、ぜひ設置に向けて検討いただくよう要望しておきます。
また、スケートボードパークのみならず、スタジアムや、現在、市駅周辺再整備において検討を行っているアリーナといったスポーツ施設は、市民からの設置を望む声も多いため、寄附による整備の提案があった際には、チャンスを逃すことなく、事業化への対応を併せて要望しておきます。
企業版ふるさと納税は、市外に本社がある企業からの寄附が対象となるため、枚方市の魅力を市外へ広く発信し、企業版ふるさと納税の活用が広がることで、財源確保と併せて、まちににぎわいが生まれます。このにぎわいの波及効果で経済の活性化や定住促進につながり、結果、市の施策を充実させることができ、さらに市の魅力が増すという好循環を招くことが期待できます。何よりコロナ禍の今だからこそ、積極的な活用が必要だと考えます。
枚方市の企業版ふるさと納税を広く活用してもらうため、制度を所管する部署や対象事業の所管部署にとどまらず、全部署があらゆる機会を通じ市外企業へ積極的にPR活動することを要望しておきます。
次に、6.4)・5)街区のまちづくりについて、2回目の質問です。
仮に、アリーナを4)街区の民間活力導入エリアで整備する場合と、5)街区で整備する場合では、スケジュールの違いはあるのでしょうか。
また、5)街区で整備する場合は、新庁舎整備のスケジュールが遅れるなどの影響はあるのか、お伺いします。
96 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 現時点における最短スケジュールといたしまして、4)街区の場合では、令和6年度の事業認可を経て、まず初めに旧市民会館大ホールを解体し、その後、新たな道路の整備と合わせて旧市民会館本館等を順次解体していく予定で、アリーナ建設に着手するまでに一定の時間が生じることになります。
一方で、5)街区では、令和6年度の事業認可後に、北河内府民センターなどの解体工事を経て速やかにアリーナ建設の着手が可能であることから、4)街区より5)街区で整備するほうが、1年から2年程度早期の供用開始ができると考えております。
また、現時点におきまして、5)街区でアリーナを整備することによる新庁舎の整備スケジュールに対する影響はございません。
97 ◯岡市栄次郎議員 スケジュールについては一定理解いたしました。
市民や商工会議所などからも多くの意見があったアリーナ整備については、にぎわい創出や回遊性の向上といった再整備基本計画でうたうまちづくりの理念と合致していくと感じますし、事業スケジュールや宮之阪などの周辺エリアへの経済波及効果なども踏まえますと、5)街区でアリーナ整備を実現していくほうが、よりよい魅力的なまちづくりができるのかと考えます。
しかし、まだまだアリーナ整備に向けた事業スキームや財源などの必要な検討が足りていないものも事実であり、今後引き続き、アリーナの実現に向けて議会へ丁寧な説明をしていただき、議論を尽くしていただく必要があると思います。
そもそも市駅周辺再整備は誰のために実施するのかというと、もちろん市民のためであります。この再整備をスピード感を持って早期に進め、まちの価値向上を図っていくことで、シビックプライドの醸成や市民サービスの向上につながっていくと思います。
建築資材や人件費などが高騰している中で、この再整備が遅れれば遅れるほど、どんどん事業費が高くなっていくことも想定でき、特に、この再整備における最重要課題である庁舎の位置に関して、我々市議会も一定の判断をしていくべきタイミングになってきているのではないでしょうか。
そのためには、市は、議会とのコミュニケーションを積極的に図りながら、しっかり説明を行っていただき、スピード感を持って着実に進めていただくよう強く要望しておきます。
次に、7.面で捉えた観光の活性化について、2回目の質問です。
今後、枚方市の観光を進めていくに当たり、こうした複数の民間事業者が主体となった新たなイベントを通じたにぎわい創出への取組が成功したことはよかったと思います。今後は、こうしたわくわくするような取組をさらに進めていいただき、枚方宿地域や枚方市駅周辺にもにぎわいが広がっていけばよいと考えます。
また、河川といえば、天野川も枚方市の大切な地域資源です。七夕ゆかりの地として内外にPRしていくためにも、天野川を活用したにぎわい創出も考えていただければと思います。
さて、河川エリアではにぎわいの取組が進んでいる中、公民連携プラットフォームにおいて、枚方宿エリアの町家を活用した活性化に関する提案を募集しておられますが、この提案募集に関する現在の状況について、お伺いします。
98 ◯野田充有観光にぎわい部長 公民連携プラットフォームでは、「枚方宿の街並み保存及び賑わいの創出」というテーマで、枚方宿の地域資源である町家などを活用し、枚方宿のにぎわい創出につながるような提案を募集しております。
現時点で1団体から提案があり、取組の内容としましては、国などの補助金や交付金等も活用しながら、枚方宿のさらなる活性化に向けた研究事業を行い、市と協力しながら、民間事業者のノウハウを生かした、枚方宿地域をはじめとした本市の活性化を目指した事業を連携して進めているところでございます。
99 ◯岡市栄次郎議員 現在の状況については一定理解いたしました。
経験豊富な民間の団体と連携し、町家や古民家も活用していくなど、様々な資源を活用した観光施策をどんどん打ち出していただきたいと思います。
他市では、地域再生の推進に取り組む組織として、地域再生推進法人の認定を受けた団体が、地方公共団体を補完するといった立場で、古民家等を活用した観光客の増加や移住、定住の促進に取り組まれているという事例もあり、また、地域のDMOが古民家等を活用した様々な活動を行っている例もあると聞いております。
本市においても、観光が重点的な取組の一つとして進められる中で、地域資源となり得る古民家や町家を活用した観光への取組についてはどのように考えておられるのか、お伺いします。
100 ◯野田充有観光にぎわい部長 現在連携を始めている提案事業者は、古民家の活用や再生の実績、ノウハウなどを多く持っておられることから、枚方宿地域における今後の古民家などの活用につきましても、様々な見地から御意見をいただいているところでございます。
引き続き、民間団体との連携を深めるとともに、併せて庁内関係部署とも連携を図りながら、地域の交流人口の増加、地元経済の活性化などにつながる取組を進めてまいります。
101 ◯岡市栄次郎議員 市長も、市政運営方針において、観光地経営体について述べられましたが、この観光地経営体、いわゆるDMOの確立については、現在どのような方向性で進めておられるのか、お伺いします。
102 ◯野田充有観光にぎわい部長 本市の観光、にぎわいの創出をさらに活性化させるためには、DMOは必要であると考えております。
また、DMOの確立につきましては、現在近隣地域で活動するDMOや、その運営に携わる様々な関係者との意見交換を行うとともに、先ほど答弁いたしました公民連携プラットフォームでの提案事業者とも連携しながら、本市におけるDMOの役割について研究を行う予定でございます。
103 ◯岡市栄次郎議員 河川エリアでのにぎわい創出については、多くの可能性を秘めていると考えています。先ほど触れましたが、天野川の活用についても、親水性が高いという特色を生かした市民がにぎわう水遊びエリアの整備や、七夕伝説にちなんだイルミネーション風の演出など様々なことができると考えます。
今年の七夕はすぐそこに来ていますが、七夕の発信は7月だけに限られるものではありません。早速、天野川の活用も検討してみてはいかがでしょうか。多くの民間事業者とふだんから連携してアイデアを出し合いながら、国や大阪府と活用に向けた協議を進めていただければと思います。
また、枚方市における観光については、これまで行政が行ってきたような単一的なやり方を踏襲するのではなく、DMOのような実質的行動力のある団体が観光施策を推進することが大切だと考えます。
こうした観光施策において、枚方宿地域だけでなく市域全域を活性化させるためには、町家や古民家等の活用も非常に重要であると考えますので、そのあたりもしっかり着目して、ノウハウのある団体の意見を取り入れた取組を進めていっていただきたいと要望いたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
104
◯木村亮太議長 これにて、岡市栄次郎議員の質問を終結します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
105
◯木村亮太議長 午後1時まで本会議を休憩します。
(午後0時5分 休憩)
(午後1時 再開)
106 ◯大地正広副議長 本会議を再開します。
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107 ◯大地正広副議長 午前中に引き続き、一般質問を行います。
次に、広瀬ひとみ議員の質問を許可します。広瀬議員。(拍手)
108 ◯広瀬ひとみ議員 一般質問の機会をいただき、ありがとうございます。
通告に従い、順次質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まず、1.長尾駅前広場について、お伺いいたします。
朝の通勤・通学時の長尾駅前広場のバス待ちの列が長く、駅の改札へ向かう人や階段を降りてくる人の流れが交錯し、移動を妨げている状態が生じるときがあります。令和元年6月議会でも質問させていただきましたが、その後の対応状況について、お伺いいたします。
次に、2.学校給食についてです。
まず、中学校給食をめぐっては、中学校給食についてアンケート調査の実施が予定されています。アンケート調査の結果を踏まえ、今後の方針づくりをするということですが、昨年度に設置された中学校給食あり方懇話会では、全員給食が望ましいという意見が多かったということです。この懇話会からの意見についてはどのように生かしていくのか、今後どう進める考えなのか、お伺いいたします。
また、小学校給食については、5月20日に守口市からの情報提供を受け、急遽、給食の主食の提供が中止されました。給食のお米の精米工場がハトのふんだらけで、しかもこうした状況が延々と続いていたと報道がありました。ぞっとすると同時に、子どもたちに本当に申し訳ない気持ちです。事案発覚から1月がたちましたが、一体いつからこうした状況が続いてきたのか確認ができたのか、お聞きいたします。
JA北河内は本市にあり、枚方の農家の皆さんが丹精込めて作られたお米がここに出荷されています。米価の下落と肥料の高騰により大きな打撃を受けている中で、大きな不安を与えることになったのではないでしょうか。学校給食における地場産の利用状況、その中でもお米はどうなっているのか、お聞きいたします。
次に、3.支援教育についてです。
今後の支援教育について、日本共産党議員団からは野口議員から質問させていただきましたが、重大な問題ですので、私のほうからもお聞きいたします。
まず、この間の検討、経過についてです。
文科省通知を受け、令和の支援教育を進める方針決定をされましたが、教育委員会に対しては報告しか行わず、これまでの教育の総括も、今後の進め方についての議論も行いませんでした。こんな重大問題を教育委員会として議論をしないなどありえません。教育委員会の機能を果たせていると言えるのでしょうか。保護者に新たな方針を示す前に、教育委員会としてしっかり議論すべきで、初めからやり直すべきではないでしょうか。
市議会には、5月16日に「今後の枚方市の支援教育について」と題する文書がタブレットにより通知されました。このとき、市議会は5月議会の最中で、新しい所属委員会は17日に決定されるところでした。その後、5月30日に教育子育て委員協議会が開催されましたが、この件に関する報告はありませんでした。
こうした進め方は議会軽視ではないのか。教育子育て委員協議会への報告は、今後どのようにされるつもりなのか、お聞きいたしまして、1回目の質問とさせていただきます。
109 ◯田村孝文土木部長 1.長尾駅前広場について、お答えいたします。
長尾駅のバス待ち環境の改善については、京阪バスがバス停に案内看板を設置して2列に並ぶよう協力を呼びかけましたが、その後、コロナ禍の影響により乗降客数が一旦減少したため、効果検証ができていない状況です。
再度、京阪バスと現地立会を行い、対策の必要性について確認してまいります。
110 ◯新内昌子教育委員会事務局総合教育部長 2.学校給食について、お答えいたします。
今後の中学校給食に関する方針の作成に当たりましては、今回実施するアンケート調査の結果も踏まえながら、中学校給食あり方懇話会からお聞きした御意見をしっかりと反映させていく考えでございます。
次に、小学校給食の精米についてでございますけれども、5月23日に、JA北河内から精米を購入していた4市で精米工場の現地確認を行いました。その際に、いつ頃から現在の状況となっていたのか確認したところ、JA北河内からは、五、六年ほど前からとの説明がございました。5月31日には、JA北河内から、給食で使用していた米と同じ工程で精米された米について、専門機関で微生物検査を実施した結果の報告がありまして、大腸菌検査については検体全てが陰性、一般生菌検査については、一般的な精米に付着しているものと同レベルの数値であり、問題となる数値は検出されなかった。また、炊飯時の加熱により菌は死滅すると考えられるとの内容の説明がございました。
次に、地場産の利用状況でございますけれども、令和3年度に小学校給食で使用した野菜の総量約511トンのうち、枚方産はタマネギ、大根、白菜など16品目、大阪産はタマネギ、キャベツなど4品目の合わせて約46トン、中学校給食の野菜の総量約127トンのうち、枚方産6品目、大阪産3品目の合わせて約7トンで、小・中学校いずれも、地場産の野菜使用率は全体の1割未満でございます。
なお、米につきましては、枚方産を含む大阪産を小学校給食に使用していました。
111 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 次に、3.支援教育について、お答えします。
本市が大切にしてきた「ともに学び、ともに育つ」という理念や、これまでの取組に誤りはないと考えておりますが、文部科学省の指摘を踏まえて、より質の高い、令和の時代にふさわしい枚方市の支援教育に見直しを行うことで、全ての児童、生徒の個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指そうとするものです。
文部科学省からの通知の趣旨につきましては、既に令和2年4月17日付事務連絡で各都道府県等の教育委員会に連絡されており、本市にも令和2年4月27日付で通知がございました。この事務連絡の原案は、尾川教育長が文部科学省在職時から課題意識を持って取り組んでいたため、大阪府下の他の自治体に先駆けて動くことができ、4月に教育長着任後、教育委員とも事前協議していたものでございます。
今回の文部科学省からの通知は、国の法律に基づき示された教職員算定の運用ルールの側面も有しており、法令遵守の観点からも、市教育委員会として必要な対応であると考えております。
また、市教育委員会として、文部科学省からの通知を受けた後、改めて教育委員とも情報共有した後、その趣旨を踏まえ、児童・生徒一人一人にとって教育的ニーズに応じた適切な学びの場になるよう見直すことで、より質の高い支援教育の充実が図られると判断し、早々に5月の校長会で周知したものでございます。
市議会にも、5月16日に事前に情報提供させていただいております。
いずれにしても、まずは就学相談をした上で、必要な教育環境の整備に努めてまいります。
教育子育て委員協議会へは、今後、具体的な進捗状況と今後の対応について、逐次御報告させていただきます。
112 ◯広瀬ひとみ議員 それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございました。
2回目以降の質問と要望をさせていただきます。
まず、長尾駅前広場についてです。
駅前広場のバス待ちの列と歩行者動線の整理についてですが、視覚障害者の方が通行されることもあり、バス待ちの列と通行者の交通整理を点字ブロックにも配慮しながら実施していただくようお願いしておきます。
次に、学校給食についてです。
今回、保健所は、JA北河内に対し、HACCPに沿った衛生管理を行うよう改善を求めましたが、令和3年6月1日から、原則として全ての食品等事業者に、HACCPに沿った衛生管理に取り組むことが求められており、市教育委員会は、取組状況の確認をすべきだったのではないでしょうか。
現在精米を行っている大阪第一食糧さんへの現地調査の結果については情報提供をいただきましたが、学校給食会は、年1度の立入りを行っているわけですから、教育委員会も同様に1年に1度は立入りを行っていれば、確認できたのではないでしょうか、お伺いいたします。
113 ◯新内昌子教育委員会事務局総合教育部長 これまで精米業者には、契約時に米の残留農薬検査、DNA検査、放射性物質検査を実施し報告するよう求めてきましたが、現場確認は行っていませんでした。
今後、定期的に現場確認を行うことで、より安全な給食の提供に取り組んでいきたいと考えております。
114 ◯広瀬ひとみ議員 少なくともこの1年間見過ごしてきた責任は重く、市としてお米代を返還すべきです。また、学校給食は、地場産農産物の安定した供給先として重要な役割を担っています。今後さらにエコ農産物の納入拡大や農福連携による生産物の利用など、学校給食は地域経済や環境、福祉にも波及効果を与えることが期待されます。今回の事案を受けて地産地消の取組が後退することのないようにと願います。
しかし、このままでは簡単に利用再開とはなりません。信頼を回復させるために必要な取組を教育委員会としてもしっかり進めていただきたいと思いますし、緊急事態に対する対応についても、今後一層強化していただくよう要望いたします。
次に、支援教育についてです。
支援教育については、なぜこんなに急いで進められようとしているのか、このことがずっとこの間の答弁を聞いていても疑問だったわけですが、先ほどの答弁でようやく理解ができました。尾川教育長が作った通知内容ということでありました。
教育長は、初めからそのつもりで枚方に来られたということですが、市長は、尾川教育長が支援教育改革を進めようとされていることを承知し、市長自身も同様の問題意識を持って教育長にと求めてこられたのか、お伺いいたします。
115
◯伏見 隆市長 このたびの支援教育における学びの場の変更については、適切に実施すべきことでありまして、本市が大切にしてきましたインクルーシブ教育の基本理念が何ら変わるものではないと認識しています。
保護者の方々には丁寧な説明を尽くし、十分に理解を深めていく必要があると考えています。
116 ◯広瀬ひとみ議員 招致について、分かった上で行ってきたのかということで問わせていただきました。任命責任重大だと私は思っています。4月に着任後から、教育委員会とは事前協議してきたとのことですが、教育委員会では議論もなく通知を情報共有しただけ。こうしたやり方はやはり納得できません。
先ほど、議会軽視ではないかと聞きましたが、通級指導教室の全校設置、特別支援教育支援員の配置は予算措置を伴うものです。子ども医療費助成は、2億円の財源確保に手をこまねいて進められずにおりますが、これに近い予算確保が必要になるのではないでしょうか。
通級指導教室の全校設置など、まだまだ調整段階で、議会説明もできない状況だったにもかかわらず、早く進めることにこだわって急ぎ保護者周知を行ったからこそ、不安と混乱を招き、教育委員会として謝罪をする結果となったのではなかったでしょうか。
教育長が課題意識を持って取り組んできたから、大阪府下でも先駆けて進めることができたんだとおっしゃいましたが、保護者の心情を顧みず混乱をもたらした反省は、もう既にどこかに消えてしまっているのでしょうか。議会には、今後、適宜報告するとのことですが、議会の役割、住民自治のプロセスを軽視しないでいただきたいと思います。
より質の高い支援教育の充実が図られるんだという判断をしたとのことですが、一方では、今回の文部科学省からの通知は、国の法律に基づき示された教職員算定の運用ルールだということで、支援学級に在籍する児童、生徒は、一日の大半を支援学級で過ごすことを原則としています。
必要な支援を求めるならば、一日の大半を支援学級で過ごすことが条件だ、それが嫌なら支援学級から出て、通常の学級か通常の学級に在籍しながら通級指導教室の利用をと迫る、この文科省の通知こそ機械的ではないでしょうか。個々の教育的ニーズの結果として必要となる時間ではなく、なぜ一日の大半と決めつけるのか、お伺いいたします。
117 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 本市が大切にしてきた「ともに学び、ともに育つ」という理念やこれまでの取組に誤りはないと考えており、より質の高い、令和の時代にふさわしい枚方市の支援教育に見直しを行うことで、全ての児童、生徒の個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指そうとするものです。児童・生徒一人一人にとって教育的ニーズに応じた適切な学びの場になるよう見直すことで、より質の高い支援教育の充実が図られると判断しています。
学びの場の検討については、個々の教育的ニーズの結果として必要となる時間数を基準として示しているものです。
いずれにしましても、まずは就学相談をした上で、必要な教育環境の整備に努めてまいります。
118 ◯広瀬ひとみ議員 個々の教育的ニーズの結果として必要となる時間数を基準として示しているんですということでありますが、個々のニーズではなく、一律に週の半分であるとか、1日の大半と決めた上で、保護者や子どもに学びの場の
選択を求めているではありませんか。あくまで子どもの実情に合わせた対応をすべきで、文科省の教職員算定の運用ルールのほうこそ見直すべきです。
党府議団を通じ、私は、大阪府の教育庁にもヒアリングさせていただいたところ、一人一人の子どもの実情に応じて対応されるべきであり、半分以上の時間を通常学級で学んでいることをもってのみ、支援学級から通級指導に移行すべきとはならないという立場である。通知が言う時間の数値基準は初めて出されたものであり、それをもって一律にそろえるようなものではない。支援学級に籍を置くことによって特別支援カリキュラムで対応するため、自立活動の時間はカリキュラム内に含まれるが、通常学級に籍を置く場合、通常のカリキュラムに加えて自立活動の時間が加わることになるため、実際の子どもへの時間的負担は重くなる。そのどちらかを
選択するかは、あくまでも子どもの実情と保護者の意向が尊重されるべきものとのことでありました。
子どもや保護者に混乱をもたらしてまで拙速に進める必要はありません。機械的な基準を導入し、支援学級を潰し、子どもから必要な支援を取り上げ、ダブルカウントを廃止し、クラスの一員からも除外する。これまでの理念を大きく変える支援教育潰し、支援学級潰しが令和の支援教育なのでしょうか。
教育長自らが保護者説明会に出席し、納得が得られるまで説明を尽くすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
119 ◯尾川正洋教育長 まず最初に、今回、保護者の皆様に不十分な説明資料を配付してしまったことについては、率直におわび申し上げたいと思っております。
その上で、これは枚方市だけではないんですが、大阪北摂は特にそうなんですけれども、この「ともに学び、ともに育つ」という理念は、本当に非常にすばらしいものだと考えております。
私自身、だからこそ、この支援教育の充実が必要だと考えているというのが実情でございまして、国ですとか、府の通知の趣旨からいけば、広瀬議員おっしゃったように、大阪府がおっしゃっているように時間数ありきで決めるということでないというのは、これは我々全く同じことを思っています。今回お示しした資料が、どうしても時間数だけを取り上げてしまったような資料になってしまったことが我々の反省点だと考えておりまして、今度開きます説明会においても、そのあたりはしっかり丁寧に説明してまいりたいと思っております。
いずれにしましても、子どもたち一人一人の、保護者の願いも当然踏まえながら、一人一人のニーズにいかに合ったように整備していくか。逆に言うと、これまでの枚方市のやり方でいきますと、1日1時間は最低やってくださいというような画一的な基準になっていたというところを不十分な点として見直すべきだというのが今回の主なものだと考えておりますので、その就学相談をしっかりさせていただいた上で、どの場が適切なのか。やっぱり時間を長く指導を受けたほうがいいということであれば支援学級になりますし、そうでなくて、やっぱり通常学級で長い時間がいいということであれば、それは通級指導というのが制度の筋になっておりますので、そういったことを踏まえながら、しっかりと教育相談もさせていただきながら、この点についても改めて保護者の皆様に十分説明させていただきながら進めてまいりたいと考えております。
120 ◯広瀬ひとみ議員 そうなると、これまでの説明というのが全然違っていますよということになってくるわけですよね。皆さん、資料を見て本当に不安に思っているわけですから、混乱を招いている責任というのは非常に大きいと言わなければなりませんし、また、通級指導教室を利用するということになった場合、今までは教科の学習支援も行っていただけていたのが、今後はできなくなるんじゃないのかということも不安材料になったりもしています。
いずれにしても、これから保護者説明会が行われて、それで教育長自身も今おっしゃっていただいたように、直接丁寧に説明していただけるということでありますから、時間の制約、今、1時間という設定になっていますけれども、1時間ではなかなか皆さんの疑問にはやっぱり応え切れないんじゃないかなと思うんです。なので、時間の制約を抜きにして、会場の都合もありますけれども、できる限り丁寧に、寄り添った形で説明に徹していただきたいと思うんです。
学校教育もそうですけれども、支援教育というのは、保護者の信頼なくして絶対に成り立たないと思うんです。教育に大事なのは、やっぱり誠実だと思うんです。誠実にやっぱりきちんと丁寧に対応していただくということをくれぐれもお願いしておきたいと思います。
その上でまだ幾つか疑問点がありますので、時間の限りでありますが、お聞きさせていただきたいと思うんです。
まず、通級指導教室を全校設置していきますとおっしゃっていただきましたが、文科省の通知にも「専門性の高い通級による指導を受けることができるよう」とあります。教育委員会は、これまで、少人数学級の推進に際して、人員確保が難しいと繰り返し述べてこられました。専門性の高い教職員を配置しなければなりませんが、確保できる保証があるのか、お伺いいたします。
121 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 まずは、支援が必要な児童、生徒やその保護者の方と十分な就学相談をした上で、必要な予算の確保をしっかりと国・府に要望してまいります。その上で、人材確保の観点からも、現在市費により措置している加配の見直しを含め、本市独自の予算の確保も併せて検討してまいります。
また、支援学級の担任は、これまでも一定の専門性を持って支援学級の運営に当たっておりますが、通級指導教室が増えることも踏まえ、教員の専門性をさらに高める研修を実施してまいります。
122 ◯広瀬ひとみ議員 市費による加配の見直しで人員確保というところもすごく気になります。
既にダブルカウントの見直しを示されていますが、支援学級の子どももクラスの一員として数えてきた加配措置をなくしたのでは、せっかく国が進めてきた少人数学級の効果を発揮できないだけでなく、ともに学ぶという教育理念は変えないということでこれまで御説明いただいておりますが、実態として薄れていくのではないでしょうか。
一日の大半を支援学級で過ごすことにより、支援担の先生がクラスに入り込んで支援することができなくなります。そこで、特別教育支援員の配置も検討するということでありました。
この間、中核市における支援員の配置状況を市議会事務局に依頼して調査してもらいましたけれども、長野市が130名、岐阜市が126名、明石市が174名、奈良市も166名など、内容や対象は様々ですが、配置されています。枚方市は63校ありますから、最低でも同程度は必要ではないかと思います。
子どもの成長や発達、障害、人権に深い理解が求められる人材を果たして一気に確保できるのかという、この点も非常に心配であります。事業費と財源、どんな基準で配置するのか、教員免許保持など資格要件を設けるのか、何人程度の配置を考えているのか、委託や人材派遣会社の活用も考えているのか、具体にはいつ示すのか、お伺いいたします。
123 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 市教育委員会としましては、児童・生徒一人一人にとって教育的ニーズに応じた適切な学びの場になるよう見直しを進めてまいります。
そのためには、7月に保護者の方々との就学相談を丁寧に実施した上で、特別教育支援員の配置の検討も含めて、早急に必要な教育環境の整備に努めてまいります。
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124 ◯大地正広副議長 暫時休憩します。
(午後1時24分 休憩)
(午後1時25分 再開)
125 ◯大地正広副議長 本会議を再開します。
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126 ◯広瀬ひとみ議員 枚方市では、子どもを守る条例が制定されています。まだまだ分からない点が多くて、保護者の皆さん不安だろうと思いますので、しっかり丁寧に説明していただくことと、そして拙速に進めないことを改めて求めさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
127 ◯大地正広副議長 これにて、広瀬ひとみ議員の質問を終結します。
128 ◯大地正広副議長 次に、山口 勤議員の質問を許可します。山口議員。(拍手)
129 ◯山口 勤議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
通告に従い、順次質問をさせていただきます。
なお、重複する質問もありますので、御容赦よろしくお願い申し上げます。
1.公共施設の維持管理について。
本市においても公共施設等の老朽化が進んでる中、長寿命化対策等を講じることにより、施設等の維持管理コストを抑えながら、安全、安心や利便性を確保し、市民満足の最大化につなげる必要があると考えます。
そこでお聞きしますが、本市の公共施設マネジメント推進計画によりますと、市が保有する建築物は、市庁舎や教育委員会がある輝きプラザきららをはじめ生涯学習市民センターや総合スポーツセンター、図書館など、平成28年3月時点でおよそ380もの施設が存在しているということです。
こうした施設の管理手法は様々あるわけですが、民間事業者に委託する場合、設備保守点検や清掃、警備などの業務を施設ごと、業務ごとに個別に委託しているとお聞きしております。例えば、これらを包括的に、一元的に委託することで、スケールメリットによるコスト縮減が図られるのではないかと思いますが、見解をお伺いします。
2.防災・減災対策について。
日本各地で大雨の警戒が必要な時期を迎えました。近年、激甚化している豪雨災害が、地球温暖化の影響で全国いつ発生してもおかしくない状況だと思います。私は、防災・減災対策については、これまで議会で様々な視点から意見、要望をしてまいりました。今回、進捗状況などをお聞きします。
初めに、気象庁から発表されるようになった線状降水帯の発生情報についてですが、本年6月1日から精度が向上し、予測情報が発表されるようになったと報道発表がありました。現時点では、半日前から広域を対象とした線状降水帯の発生予測情報が提供されるということですが、避難情報や防災体制にどう活用していくのか、市の考えをお伺いいたします。
3.学校園の省エネルギーについて。
現在、エネルギー価格の高騰など経済状況が厳しい中、その影響により、小・中学校に電気供給している小売事業者が経営破綻したことにより、新たな契約では料金が大幅に高くなっているとのことです。そのため、従前に比べ高額な電気料金を支払うこととなり、学校園では、電力使用量の削減をはじめ、節水などの省エネに取り組んでおられるようです。
このような中で、児童、生徒の環境学習として以前から進めておられるS-EMSや学校園の省エネルギーの現在の状況と今後の取組について、お伺いいたします。
4.高齢者のICT活用促進について。
高齢者のICT活用の促進については、我が会派が常に要望し、市も、いわゆる情報弱者と言われる高齢者のデジタル格差を解消するため、ICT活用を促進する取組を進めておられますが、令和2年度の通信機器の利用に関するアンケート調査の結果では、ガラケーのみを保有している人の割合が約2割だったと聞いております。その後の状況と見解について、お伺いいたします。
5.伊加賀スポーツセンターの活用について。
伊加賀スポーツセンターは、グラウンド、体育館、テニスコートなど施設が充実しており、多くの地域の方に親しまれている施設です。グラウンドでは、少年サッカーやグラウンドゴルフなど様々な世代の方が一日を過ごして、スポーツを楽しまれております。
私は、平成23年12月議会でも、グラウンドに小石が多く見られると指摘させていただき、この間、改善を図ってきていただいていると認識しておりますが、いまだに利用者から、小石が多く、グラウンドゴルフなどで利用がしにくいことや、雨が降ったときにその後の利用に影響が出るため、しばらく利用できないなどの声をいただいております。こうした課題を抜本的に解決するため、グラウンドを人工芝化することで、さらに利用者に喜ばれる施設になると考えます。
そこで、今後の整備についての見解をお聞きいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
130
◯藤原卓也総務部長 1.公共施設の維持管理について、お答えいたします。
公共調達におきましては、市内事業者の受注機会の拡大に努めることも重要であると考えておりますが、一方で、議員御指摘のとおり、同様の案件をまとめて発注することによってスケールメリットが得られるものも多くあると考えております。こういったことから、今年度から、これまで市外事業者が受注している案件につきまして、同様の案件をまとめて発注するよう取組を進めているところでございます。
なお、指定管理制度を採用している施設につきましては、各指定管理者において、直接または他の事業者への委託によって、設備保守点検その他の業務を行っております。
131 ◯竹島弘光危機管理部長 2.防災・減災対策について、お答えいたします。
線状降水帯の予測精度についてでございますが、気象庁からは、本年から広域単位、令和6年から都道府県単位、令和11年以降からは市町村単位での予測情報の提供を開始予定であると聞いております。
現時点では予測の範囲がかなり広いため、避難情報の発令基準などに活用することは難しいものの、市民に対する注意喚起や市の防災体制を検討するための判断材料として活用してまいりたいと考えております。
132 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 3.学校園の省エネルギーについて、お答えします。
学校園においては、SDGsや2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ宣言のゴール達成を見据え、省エネルギー活動や二酸化炭素排出量削減に向けた積極的な環境保全活動に取り組んでいます。
平成18年7月より運用している枚方市独自の学校版環境マネジメントシステム(S-EMS)の取組により、紙使用量の削減や節水、空き教室の節電などの環境負荷の低減を図っております。
また、今年度は、電力使用量削減の取組として、「持続可能な「枚方市」をつくる!!ジュニアキャンペーン」を開催しております。本キャンペーンでは、枚方市内の小・中学校において、地域や社会の課題を自分事として捉え、主体的に社会に参画する力の育成を目的に、児童、生徒とその保護者、教職員を対象に、身近で具体的な取組やアイデアを募集しております。今後、優秀な取組、アイデアは、全学校園に発信する予定でございます。
133 ◯林 訓之
健康福祉部長 次に、4.高齢者のICT活用促進について、お答えいたします。
令和2年度に実施いたしました通信機器の利用に関するアンケート調査以降の状況につきましては、市が連携する通信事業者への聞き取りでは、通常のいわゆるガラケーが使用している3Gサービスが、通信大手のKDDIは本年4月に既に終了し、ソフトバンクは2024年、ドコモについても2026年に終了予定であるため、高齢者のガラケー保有者のスマホへの乗換えが進んでいるということでございました。
一方で、令和3年1月に実施いたしましたインターネットアンケートでは、スマホを保有してはいるものの、全く使えないやあまり使えないと回答した高齢者が2割を超えており、約6割の方も、少し使えるとの回答にとどまっている状態でございました。
高齢者が、保有したスマホを活用し、必要な情報を簡単に取得することができるよう、市として、事業者と連携したスマホ教室等の開催など、ソフト面でのさらなる支援が必要であると認識しております。
134 ◯野田充有観光にぎわい部長 続きまして、5.伊加賀スポーツセンターの活用について、お答えいたします。
人工芝グラウンドの整備につきましては、サッカーなど競技中のけがの防止効果も認められるなど、一定のニーズはあるものと考えておりますが、財源の確保や養生など管理方法などに課題があり、現時点での整備は難しいと考えております。
今後は、利用者の要望を把握しながら、民間との連携による整備手法の可能性を探るとともに、先進事例についても調査していきたいと考えているところでございます。
135 ◯山口 勤議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問と要望をさせていただきます。
1.公共施設の維持管理について。
公共施設の建物管理業務を中心とした各種業務について、包括施設管理委託を実施しておられる先進事例といたしまして、東京都の東村山市では、広く民間事業者の提案を募る公募型プロポーザル方式により選定されており、企画提案書に市内事業者の活用方針についての記載を求め、これを評価項目とすることにより、一定、市内事業者の保護は図られているようです。
このように、市内事業者の受注機会への影響については、事業者の評価方法を工夫することで解決している例もあるわけです。このような検討は、行政改革の視点から、全庁的な取組として検討が必要と考えますが、本市の現状について、お聞きいたします。
136
◯田中哲夫総合政策部長 施設の維持管理業務を包括的に委託することにつきましては、行財政改革プラン2020に「施設の一元管理に係る検討」として課題設定し、検討を行っているところでございます。
議員お示しの東村山市での事例を含めまして、他市における実施状況や効果などの情報収集を行い、包括委託による効果や課題を見極めながら、より効率的で効果的な手法について、引き続き検討を行ってまいります。
137 ◯山口 勤議員 保全計画でも、包括的保守管理でも、最も重要なのは、個別施設に関する管理運営上のデータを一元化に収集、整理、分析して、具体的な施設マネジメント計画を策定することが重要です。本市においては約380もの施設が存在し、施設ごとで現在管理運営されていますが、個々のデータしかございません。データの一元化が全くできておりませんので、これを最優先で行っていただきたいと要望いたします。
また、私も行財政改革プラン2020を確認しましたが、令和4年度は「若手・中堅職員によるプロジェクトチーム等で調査・検討を開始」と明記しております。先ほど、「行財政改革プラン2020に「施設の一元化に係る検討」として課題設定し、検討を行っているところでございます」との御答弁ですので、今後はしっかりと進めていただきたいと思います。
社会経済が大きな打撃を受けているコロナ禍において、限りある財源をより有効に活用するという視点が今後ますます重要になっていくと考えておりますので、ぜひ導入に向けて積極的に検討していただくよう要望いたします。
次に、2.防災・減災対策について。
線状降水帯の予測精度は、現時点では予測の範囲がかなり広いため、「市民に対する注意喚起や市の防災体制を検討するための判断材料として活用してまいりたい」との御答弁をされました。本市においても、災害対応の助言などを行う専門家がおられると心強いのではないでしょうか。
昨年、我が会派の上野議員から要望しておりました気象防災アドバイザーの活用が全国で今広がっております。全国で111名おられます。気象庁予報士で気象庁の委嘱となりますが、ぜひ気象防災アドバイザーの導入をしていただき、専門家による的確な防災対策のアドバイスを受けられるよう要望いたします。
次に、これまで市では、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、パーティションや簡易ベッドの備蓄を進めてこられましたが、災害時における避難所での感染症や食中毒を予防するためには、さらなる衛生対策を実施することが求めらます。
このような中で、昨年の6月議会では、災害時におけるトイレの重要性の観点から、水を使わず熱圧着で排せつ物を1回ごとに密封するポータブルトイレの導入について要望いたしましたが、その後の市の取組について、お伺いいたします。
138 ◯竹島弘光危機管理部長 避難所における感染症リスクの回避や衛生的な状態を保つなど、安心して避難していただく観点から、本年5月に、熱圧着で排せつ物を自動密封するポータブルトイレ27台を新たに購入させていただいたところでございます。
139 ◯山口 勤議員 新たに導入する自動圧着式のポータブルトイレは27台ということですが、全ての1次避難所へ配備するには台数が足りません。どういった運用を想定しているのか、お伺いいたします。
また、大規模災害時には、断水だけでなく、停電時も想定されます。停電時にこのポータブルトイレが稼働するのかについて、併せてお尋ねいたします。
140 ◯竹島弘光危機管理部長 今回のポータブルトイレの運用についてでございますが、簡易トイレの使用が難しい方に御利用していただくことを考えておりまして、具体的には、排せつ物の袋交換が自力では難しい障害者や高齢者の方が避難してこられた場合に、本部から、その避難所に配送して運用することを想定しております。
なお、このポータブルトイレは、停電時には、付属のバッテリーにより約90回程度の連続利用が可能となっております。
141 ◯山口 勤議員 このポータブルトイレは、室内でも利用でき、パーソナルスペースと手すりを設置すれば、高齢者、障害者のトイレの課題解決にもつながります。公助の取組としての避難所の衛生対策については、すばらしい取組だと思います。
その上で要望いたしますが、各避難所につき1台のポータブルトイレを確保していただきたいと要望いたします。
一方で、災害時における被害を減らすためには、公助だけでなく自助の取組についても進めていかねばなりません。これまで、私は、議会質問で、災害用非常食や家具の転倒防止器具といった家庭用防災用品の購入補助制度の新設、寝屋川市の事例を出して要望させていただきました、風水害時における逃げ遅れを減らすためのマイ・タイムラインの普及、啓発の必要性について訴えてきました。この点についてはどのようにお考えなのか、その見解をお伺いいたします。
142 ◯竹島弘光危機管理部長 議員お示しの、自助、特に各御家庭での備えにつきましては、これまで各イベントでの防災啓発ブースや防災ガイドを通じまして、広くその必要性を啓発させていただいてきたところでございます。
一方で、大規模地震が発生した場合のけがの多くが家具類の転倒、落下に起因していることから、自助の取組の中でも、特に家具の転倒対策について進める必要があると考えております。今後、実効性の高い方策を検討し、取組を推進してまいります。
また、マイ・タイムラインにつきましては、令和3年に全戸配布いたしました『枚方防災ガイド』の中で、その作成を促す記事を掲載し、実際に出前講座等を通じまして、避難行動を考えていただくための
ツールとして御利用いただいております。
今後も引き続き、マイ・タイムラインの普及、啓発に努めてまいります。
143 ◯山口 勤議員 マイ・タイムラインについては、もっと周知していただくことが必要だと思います。
私は、以前、議会で家族防災コンテストを提案しておりました。これは、家族で防災会議を行っていただき、防災ガイドを基に、避難所の場所、経路、防災備蓄品などをチェックシート、またマイ・タイムラインを基に会議を行い、家族ですので、子どもたちには防災をテーマに絵画や作文など作成してもらい、家族全員で防災意識を高めることです。防災教育の観点からも、この地域、家庭の防災訓練への意識が非常に高まり、校区の防災訓練の参加への啓発にもつながります。ぜひ家族防災コンテストをあらゆるところで実施していただくよう再度要望いたします。
また、茨城県取手市では、コミュニティ・タイムラインを実施しており、これは、自治会や自主防災組織の単位で住民の防災行動を時系列で示すもので、浸水想定区域に指定されている市内23地区を15班に分け、自主防災組織のメンバーが地元関係者をどう守るかなど、住民同士の共助を促す観点から、風水害に備え、地域防災力の向上を図ることが目的で作成されました。
本市においても、浸水想定区域に指定されている地域など、共助のコミュニティ・タイムラインを行政と地域で検討していただくよう要望いたします。
次に、3.学校園の省エネルギーについて。
児童、生徒の環境学習におけるソフト面の取組はお聞きしました。
次に、ハード面について、お聞きします。
昨今、地球温暖化や頻発化している災害等に対し、地球規模での環境問題への取組でもあるSDGsやカーボンニュートラル達成に向けての省エネルギー化への取組が必要となっています。
そこで、文科省は、令和4年度から、地域脱炭素ロードマップに基づく脱炭素先行地域などの学校のうち、ZEB Readyを達成する事業に対して単価加算措置の支援を行うとのことです。カーボンニュートラルの達成とともに、環境教育の推進を行うためには、さらに加速して省エネルギー事業を実施することが必要であると思います。
今回、禁野小学校においては、ZEB Readyの達成に向けた取組を行うと聞いておりますが、先導的なモデル構築としてどのようなことを進めていかれるのか、また、今後、他の学校にも省エネルギー事業を横展開していく必要があると思いますが、現在の取組状況と今後についての考えをお聞きします。
144
◯山中信之都市整備部長 ZEB Readyにつきましては、2016年時点の電力使用量等を基準として、50%以上の省エネルギーを達成するものであり、禁野小学校の新校舎において、受注者からは、窓を複層ガラスとすることや屋上などを高断熱化した上で高効率の空調設備やLED照明を整備し、エネルギー消費量を削減するなどの提案をいただいております。今後設計を進める中で、国庫補助金の活用も視野に入れ、関係部署と協議の上、整備内容を決定してまいりたいと考えております。
また、他の学校への横展開につきましては、全63小・中学校を対象にLED照明の整備に取り組んでおり、令和3年3月末時点で約42%の整備率となっております。今後も、より効果的な省エネルギー化に向け、継続的に取り組んでまいります。
145 ◯山口 勤議員 私は、かねてから、省エネルギー関連の取組として、BEMSの導入について提言してきました。BEMSを導入することで、設備ごとのエネルギー使用量が時間別、系統別、階別などで集計され、エネルギー使用の実態を見える化することができます。これにより、いつ、どの設備でエネルギーの無駄が生じているかを把握することができ、最適な省エネルギー化に取り組むことが可能であります。
現在、本市学校施設にはBEMSの導入実績がないと聞いておりますが、禁野小学校の新校舎における考えをお聞きいたします。
146
◯山中信之都市整備部長 禁野小学校新校舎におけるBEMSの導入につきましては、受注者からの提案も受けており、省エネルギー化及びライフサイクルコストの削減につながることから、関係部署と協議の上、取り組んでいく考えでございます。
147 ◯山口 勤議員 学校園における省エネルギーに関する取組として、学校園環境マネジメントシステム、いわゆるS-EMSの取組、BEMSやLED照明、二重サッシ化などの取組については、環境教育が推進され、2050年のカーボンニュートラルの達成、そして環境に配慮した行動ができる子どもたちの育成にも寄与することになると思いますので、財政措置を含めて積極的に取り組んでほしいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、4.高齢者のICT活用促進について。
先ほどの答弁では、ソフト面でのさらなる支援が必要であるとの認識とのことでしたが、今年度の部の運営方針を見ますと、写真や動画アプリなどの楽しめるスマホ
ツールを、デジタルネイティブ世代と交流しながら体験する場を設けると記載されておりますが、私も、スマホが生活の一部となっている若い世代の協力を得るような取組が重要であると考えてます。
枚方市内には5つの大学があり、多くの学生達が暮らしていますので、学生たちの協力を得るような取組を検討してはいかがでしょうか、見解をお伺いします。
148 ◯林 訓之
健康福祉部長 今後は、市や通信事業者が行うスマホ講座などには参加意欲が湧かない高齢者にも、スマホに興味を持っていただけるような取組を進める必要があると認識しております。
例えば、高齢者が楽しみながらスマホの便利さを学べる機会として、若い世代と共にスマホを活用しつつ、枚方の観光名所を巡る体験型イベントの実施などを考えております。
その中で、議員御提案の、市内の大学生たちと連携した取組についても検討してまいります。
149 ◯山口 勤議員 体験型イベントの取組は、高齢者の外出支援にもなり、また若い世代との交流の場にもなると思います。ぜひ実施に向けて取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
さらには、高齢者がスマホを扱いやすくするためのサポートだけでなく、市からの情報をもっと簡単に受け取れるような工夫も必要だと考えます。例えば、大阪府豊能町では「とよのんコンシェルジュ」という専用アプリで、健康や買い物、移動などといった高齢者にとって便利な様々なサービス情報を受け取ることができるようにしています。高齢者のICT活用を推進するため、このようなアプリの導入も検討してはどうでしょうか、見解をお伺いします。
150 ◯林 訓之
健康福祉部長 本市では、防災情報や市政情報等をプッシュ型で配信できる総合的な情報伝達手段として、市公式LINEを開設して普及に努めており、高齢者向けスマホ教室等の際にも、同アプリのダウンロードを推進しております。
議員お示しの総合支援型アプリにつきましても、高齢者の利便性等を勘案しつつ、アプリの性能などの最新情報について、関係各課と情報共有しながら、必要な調査や検討を行ってまいりたいと考えております。
151 ◯山口 勤議員 ぜひよろしくお願い申し上げます。
次に、5.伊加賀スポーツセンターの活用について、これは要望させていただきます。
グラウンドの人工芝化については、安全面でも有効であるとのことです。整備や維持管理にかかる費用面で課題があることは認識しておりますが、伊加賀スポーツセンターが多くの方にとって安全で快適にスポーツを楽しめて、健康増進に寄与できる施設になってほしいと思います。
また、伊加賀スポーツセンターの倉庫棟については、以前、議会からも要望がありましたが、伊加賀スポーツセンター全体の活用を図る上で、貴重な資源として有効活用すべきだと考えています。地域からは、自治会、コミュニティーの会議、カルチャー教室などで使用できないかという要望も地域の方から多くいただいております。
さきの人工芝化も含めて、これからの施設のありようについて、一般事業者との連携など、市の負担を極力抑えた手法などを検討していただくとともに、市民のニーズをしっかり受け止め、さらに市民にとって利便性の高い施設へと進化させていただくよう要望といたします。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
152 ◯大地正広副議長 これにて、山口 勤議員の質問を終結します。
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153 ◯大地正広副議長 午後2時まで本会議を休憩します。
(午後1時53分 休憩)
(午後2時 再開)
154 ◯大地正広副議長 本会議を再開します。
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155 ◯大地正広副議長 次に、野村生代議員の質問を許可します。野村議員。(拍手)
156 ◯野村生代議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
早速、通告に従って質問を行っていきます。
1.学校へのエレベーター設置について。
私は、以前から、車椅子などを使用している児童、生徒が安心して学校生活を送れるよう、エレベーター設置の促進について提言してきました。昨年度は、車いすやバギー等を利用している児童、生徒が23人で、エレベーターを設置している学校に通学しているのが2小学校に3人と聞き、今年度は、車いすやバギー等を利用している児童、生徒は25人で、在籍する学校数は15校、全小・中学校で8校エレベーター設置がされているが、設置している学校に通学している児童、生徒は、小学校1校で2人と聞きました。
現在のエレベーター整備の考え方では、新たな校舎の建設工事や長寿命化改修などの大規模な改修工事に合わせて設置しているとのことで、これでは児童、生徒のニーズに合わせた整備ができず、現状を踏まえながら計画的にエレベーターを設置していくべきだと考え、昨年12月定
例月議会の一般質問でエレベーター整備の考え方に関して伺ったところ、「文部科学省の通知による整備目標や財政支援制度などを勘案した上で関係部署と協議、検討を進め、今後の整備方針を作成してまいります」と答弁されました。
そこで、現在の整備方針作成の検討状況について、伺います。
2.新型コロナウイルス感染症に関わっての障害者支援について。
新型コロナウイルス感染症に係る取組として、新型コロナウイルスワクチン接種についてですが、知的障害者等の場合、個々の障害特性により、感染に対する理解が困難で、マスク着用等の感染防止対策を取ることができない方も多くおられます。実際の接種に関しても、接種会場での不安から精神的に不安定となってしまい、接種そのものができない場合も予想され、例えば、日中に通所している事業所単位での接種など、何らかの合理的配慮を行うよう、障害者団体からも要望が出されていました。
こうした要望も踏まえ、接種に関し、知的障害者等の方も含め障害者の方の支援について、これまでどのような取組をされてきたのか、伺います。
3.全国水平社創立100周年について。
部落差別の根絶を目指し、当事者たちが立ち上がった全国水平社の創立から、今年の3月3日で100年を迎え、各地で記念集会が行われるほか、7月には100周年記念映画「破戒」も上映されるとのことです。水平社宣言から100年たった今も、同和問題に関する差別は、様々な形で根強く存在している事実があります。
市では、枚方市人権尊重のまちづくり基本計画を策定されますが、部落差別解消に向けた取組についての考えを伺います。
4.枚方市人権尊重のまちづくり基本計画(案)について。
(1)人権教育の推進について。
策定に向けて進めている枚方市人権尊重のまちづくり基本計画(案)では、基本理念の実現に向けた4つの基本方向の一つとして「人権教育の推進」を設定されています。子どもに対する人権教育は非常に重要であると考えますが、人権教育の推進に対する市の見解を伺います。
(2)外国人の人権について。
過日の総務委員協議会では、枚方市人権尊重のまちづくり基本計画の策定に当たり、外国人の人権に係る相談窓口について説明していただいたところですが、外国にルーツのある方が生活文化等の時代による偏見や差別を受けることがないよう、どのように取り組んでいくのか、その方向性を伺います。
5.枚方市の支援教育について
4月27日付で文部科学省から「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」が発出され、枚方市においては、大阪府からの説明がない中で、学校や保護者に通知されました。このことを受けて、学校や保護者から戸惑いや不安の声が多く届いていますが、なぜ大阪府の説明や他市の動向等を確認せず、そのような対応をされたのか、伺います。
これは先ほど広瀬議員にお答えになっておりますが、再度、確認するためにお聞きいたします。
これで1回目の質問を終わります。
157 ◯新内昌子教育委員会事務局総合教育部長 1.学校へのエレベーター設置について、お答えいたします。
学校施設の移動支援に関する整備方針の策定に向け、現在、学校現場の状況のほか、移動支援の手法やその費用、文部科学省による財政支援制度をいかに効果的に活用するかなどを勘案しながら、関係部署と連携し、検討を進めているところでございます。
158 ◯林 訓之
健康福祉部長 次に、2.新型コロナウイルス感染症に関わっての障害者支援について、お答えいたします。
新型コロナウイルスワクチン接種に係る知的障害のある方への接種に際してですが、集団接種会場では、不安から精神的に不安定となってしまい接種が難しい方などに対し別室で接種を行っているほか、障害福祉担当課と連携し、障害者施設の協力の下、市内通所事業所等に通われている方などを対象として、同施設の医師による同施設内での接種を行いました。
また、寝たきり状態などで移動が難しく、自宅外での接種が困難で、主治医による往診での接種もできない方のために、医師や看護師などで構成する接種チームを対象者の御自宅まで派遣する訪問接種を行うなど、障害がある方等、接種が困難な方々が安心して接種を受けていただけるよう接種体制を整え、取り組んでおります。
さらに、本市では、視覚に障害のある方に向け、接種券の同封物の点訳版と音訳版を作成するとともに、聴覚や発語に障害のある方に向け、予約相談のための専用ファクス番号を設けるなど、接種の案内や予約がスムーズに行えるよう取り組んでいるところでございます。
159 ◯乾口里美市長公室長 次に、3.全国水平社創立100周年について、お答えいたします。
今般策定する枚方市人権尊重のまちづくり基本計画におきまして、部落差別、同和問題は重要な人権問題と位置付けております。
部落差別は、いまだ結婚差別、就職差別、またインターネット上の差別、誹謗中傷、路上への落書きなど解決すべき課題が存在しております。
差別意識や偏見の解消に向けては、継続した人権教育や様々な場面における人権啓発が重要であり、関係機関、関係団体と連携を図りながら、人権施策の推進に取り組んでまいります。
次に、4.(1)人権教育の推進について、お答えいたします。
人権教育につきましては、幼児期から発達段階に応じて、自己を見詰め、物事を多面的、多角的に捉え、自他を大切にする心を養うことにより、いじめをはじめとする様々な人権侵害を予防し、人権侵害に対しては、他人事とせず、差別をなくすという意識を持った行動を取れるよう、学校園、地域、家庭が連携し、推進していく必要があると考えております。
また、計画策定の際に実施いたしました人権問題に関する市民意識調査では、学校教育で人権学習を受けた人と受けていない人では差別に対する意識に差があり、人権学習の重要性が改めて確認できたところでございます。
計画では、このような市民意識調査の結果等を踏まえ、次代を担う子どもに対する教育の果たす役割は大きく、人権教育を一層充実していくこととしております。
次に、(2)外国人の人権について、お答えいたします。
外国人の生活、文化や宗教上の違いに対する理解不足は、偏見や差別の主な原因となります。計画では、歴史、文化、宗教の違いを認め合うなど、多文化についての理解促進を図るとともに、生活するために必要な日本語学習や生活ルール等を理解する機会の充実を図っていくこととしております。
160 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 5.枚方市の支援教育について、お答えします。
まず、今回の文部科学省通知の趣旨におきましては、支援学級に在籍するという意味は、原則、週の授業時間数の半分以上を目安として支援学級において授業を受けること、また、実態として、自立活動の時間を設けず、算数(数学)や国語の指導のみを行い、それ以外は通常の学級で学ぶといった機械的かつ画一的な教育課程の編成が行われているなどの課題が示されています。
本市が大切にしてきました「ともに学び、ともに育つ」という理念や、これまでの取組に誤りはないと考えておりますが、文部科学省の指摘を踏まえて、より質の高い令和の時代にふさわしい枚方市の支援教育に見直しを行うことで、全ての児童、生徒の個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指そうとするものでございます。
本通知につきましては、発出日翌日の4月28日に大阪府から取り急ぎの情報提供があったことを受け、本市として、国の方針にのっとって対応していくことを決定したものでございます。
また、今回の文部科学省通知の趣旨につきましては、既に、令和2年4月17日付事務連絡で各都道府県等の教育委員会に連絡されており、本市にも令和2年4月27日付で通知がございました。このことにつきましては、尾川教育長が文部科学省在職時から課題意識を持って取り組んでいたため、大阪府下の他の自治体に先駆けて動くことができたものでございます。
ただし、5月に配付した学校や保護者へのお知らせ文の中では、具体的な対応についての記載が不十分であり、保護者や教職員に不安を生じさせてしまったと認識しております。
今後、保護者の皆様に対しては、市が主催する説明会や動画配信等を通じて、本市の支援教育の在り方について、丁寧に説明してまいります。
161 ◯野村生代議員 それぞれ御答弁ありがとうございます。
それでは、2回目以降の質問、要望を行っていきます。
まず、1.学校へのエレベーター設置については要望といたします。
文部科学省からは、令和7年度末までに、要配慮児童・生徒等が在籍する全ての学校にエレベーターを整備することが目標として示され、国庫補助率についても、3分の1から2分の1に引き上げられる財政支援があるとのこと。エレベーター整備には多額の費用がかかることから、国の財政支援制度がある間に対応していただきたいと思います。特に、文科省から来ていただいている教育長がおられるわけですから、支援教育については非常に早期に取り組まれようとしておりますけれども、この整備方針も早期に取り組んでいただいて、示していただくように要望しておきます。
2.新型コロナウイルス感染症に関わっての障害者支援について、2回目の質問をいたします。
4回目接種も本格化してきていますので、ワクチン接種において、今後も引き続き、合理的配慮をよろしくお願いいたします。
それでは、障害者グループホームにおける新型コロナウイルス感染症発生時の対応についてですが、障害者グループホームでは、障害のある方が共同生活を送りながら、主に夜間に入浴、排せつまたは食事の介護、その他日常生活上の援助を受けていますが、その入居者で患者が発生した場合には、事業所としてどのような対応が求められているのか、伺います。
162 ◯服部孝次福祉事務所長 障害者グループホームの入居者で、新型コロナウイルス感染症の患者が発生した場合の事業所の対応につきましては、国の事務連絡等で示されており、具体的には、医療機関との連携体制の確保、コロナ禍においても支援できる人員体制の確保、生活空間等の区分けなどについて対応できるよう事前に検討すること、また、軽症者等でグループホームでの療養を行う場合は、感染の拡大を防止するため、保健所の指示を受けて感染対策を実施の上、対応することなどでございます。
なお、グループホーム内において患者が発生した場合、市独自の支援策として、必要に応じて衛生用品等を配付しております。
163 ◯野村生代議員 人員体制の確保や生活空間の区分けについて、事前に検討するようにとのことですが、ただでさえ人員が不足している中、日中も含めた人員体制の確保は非常に困難であり、また、いわゆるゾーニングについても、小規模な生活空間であるグループホームで実施するのは非現実的であると考えます。
実際に感染が発生した事業所で、グループホーム入居者を高齢の両親がいる実家に帰した事例もあると聞いております。厚労省の求めはあまりにも現実とかけ離れていると思いました。感染拡大を防止するためにも、抜本的な対策が求められるところです。
こうした解決すべき課題があるにもかかわらず、国では、グループホームについて、新たな類型を創設して利用期限を区切るなどの制度変更を検討しています。
市として、障害のある方がグループホームを生活の場として安心に暮らすことができるよう取組を進めていただくと同時に、国に対して必要な要望を行っていただくよう要望いたします。
3.全国水平社創立100周年について。
枚方市人権尊重のまちづくり審議会の会議録に、「現在の学校教育においては部落問題について、ここ数年取り組めていないのではないかと認識していますが」という発言がありました。答弁にもありましたように、部落差別は解決すべき課題がまだ多くあります。特にインターネット上での差別事象はひどいです。大阪府のインターネット上の誹謗中傷や差別等の人権侵害のない社会づくり条例、ヘイトスピーチ解消推進条例など、枚方市に落とし込み、対応ができるようにもすべきだと考えます。
また、「破戒」のほかに、「私のはなし部落のはなし」等、映画の上映会なども要望しておきます。
4.枚方市人権尊重のまちづくり基本計画(案)について。
人権教育の推進について、2回目の質問を行います。
人権教育の推進に対する市の見解及び市民意識調査の結果から、子どもに対する人権教育の重要性について理解いたしました。
幼児期、学齢期における人権教育の重要性を理解した上で、教育委員会として、学校教育の中でどのように人権教育を推進していくのか、伺います。
164 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 教育委員会としましては、人権教育基本方針を踏まえ、学校に対し人権及び人権課題に対する正しい理解を深め、いじめ、コロナウイルス感染症等に係る人権問題をはじめ様々な人権課題の解決を目指した人権教育を総合的に推進するように指示しております。
また、希望校に対して、教職員の人権に関する知的理解を深め、人権感覚を身につけるための研修として、人権政策室と市教育委員会が共催で行っているDV予防教育プログラムにおいて、ジェンダー平等やデートDV等について扱ったり、人権教育の指導力の向上に向けた研究授業等を組織的、計画的に進めております。
児童、生徒に対しても生命の尊さに気付づかせ、お互いを大切にする態度や人格の育成を推進しております。
165 ◯野村生代議員 私は、度々人権教育について質問させていただいております。しかし、今回は、人権尊重のまちづくり基本計画(案)を踏まえて、学校教育の重要性が高いということがアンケート結果で明らかになっているわけですから、改めて、どんな意気込みを持っているのかを知りたかったです。
人権尊重のまちづくり審議会の会議録には、「一般的に人権教育というと、学校で先生が子どもたちに人権の大切さを教え、人権啓発は、市の職員が市民に対して啓発する形をイメージしがちです」、「まずは、教師の人権意識、教師に対する人権教育が必要ではないでしょうか。体罰や暴言、セクハラ等が大きな問題になっているわけですから、教師自身の人権意識をどう高めていくかということを抜きにして、人権教育は成り立たないだろうと思います」という発言がありました。そのとおりだと思います。この課題に真摯に向き合っていただくよう求めておきます。
そこで、基本計画(案)の中で、様々な人権問題の最初に、女性の人権が取り上げられていました。その点について、伺います。
SDGs17の目標の5番目に、ジェンダー平等の実現が示されています。2021年のジェンダーギャップ指数が、156か国のうち120位という大変恥ずかしい結果です。
豊中市においては、豊中市男女平等教育推進協議会が設置され、2018年度より、男女共同参画に関する教材として、指導書つき男女平等教育啓発教材「To You」を市内の全小学校に配付しています。
枚方市では、現在、学校教育の場でどのようにジェンダー平等教育に取り組んでいるのか、伺います。
166 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 現在、児童、生徒に対して、性別に関わりなく、お互いを尊重する心を養うため、DV予防教育プログラムを活用したり、男女の役割について固定的な考えにとらわれない職業
選択ができるような職業体験活動を実施したりするなど、全ての教育活動を通してジェンダー平等教育に取り組んでおります。
そして、更衣室の管理や名前の呼び方等において、ジェンダー平等の観点から日常的に点検を行うとともに、男女共同参画社会の実現を目指し、子どもたち自身が主体的に学び、考え、行動する姿勢を育む教育を推進しております。
167 ◯野村生代議員 さきに、教師の人権意識、教師に対する人権教育が必要と述べました。例えば、今注目を浴びている支援教育のプリント一つとっても、挿絵に使っているのが、男の子が青い色、女の子が赤い色、そして男女2人というのが2つもあります。ジェンダー平等の観点からいえば、ジェンダーバイアスがかかっている挿絵です。このようなことからも取り組んでいかないと、学校園が固定的性別役割分担の再生産を行っていると言われてしまいます。
また、男性の育休取得も、子どもの見本となるわけですから、増えることを願っています。
教育委員会として、ジェンダー平等教育に関する基本方針を作成し、教職員自ら人権感覚を磨き、児童、生徒が男女共同参画について正しく理解でき、実践できる教育を計画実施することを強く要望します。
(2)外国人の人権について、2回目の質問をいたします。
これまで外国人の方への対応を行ってきた文化国際財団については、2021年3月末に解散となりましたが、同財団が担ってきた市内在留外国人に対する国際関係事業については、その後、一定の事業精査が行われ、市の部局においてその役割の一部を引き継ぐことになったと聞いています。
現在、国際化施策について、市ではどのような取組を行っているのか、伺います。
168 ◯野田充有観光にぎわい部長 国際化施策に関する取組といたしましては、公益財団法人枚方市文化国際財団が行ってきました各事業のうち、日本語ボランティアスタッフの養成や行政サービス関連の通訳、翻訳、海外友好都市との交流など、市民の国際交流活動の支援等に資する事業については、NPOやボランティアなどの団体と連携し、事業を継続しております。
また、国際交流に関する情報発信等につきましても、市の広報などを通じて行うこととしております。
169 ◯野村生代議員 観光にぎわい部長から答弁いただき、ありがとうございます。
人権尊重のまちづくり基本計画に掲げられている外国人の人権で取り上げられているのは、市長公室長からの答弁にあったように、多文化についての理解促進、排外主義やヘイトスピーチに対する啓発推進、相談・支援体制の整備、充実です。
観光交流課でその内容全て取り組むとしても、外国人市民にとっては、自分たちのことを考えている担当部署とはすぐに分からないのではないでしょうか。やはり居場所や交流、常に相談でき、地域や学校と連携して、訪日客も含め外国にルーツのある人たちが安心して枚方で生活できる環境整備等が必要だと思います。そのためには、誰にとっても見つけやすい、国際とつく国際化政策等を担当する部署の必要性を強く訴えておきます。もちろんそこがNPOとかと連携するのはありですけれどもね。よろしくお願いいたします。
では、5.枚方市の支援教育について、2回目の質問を行います。
まず、先ほどの答弁に感じたことを述べます。
尾川教育長は、現在は文科省の職員ではなく、大阪府内の自治体の教育長です。大阪府の説明を無視して枚方市が先んじて、それも丁寧な説明もなく、紙切れ1枚、いや2枚を各校に下ろし、各校の扱いも戸惑いがあったため対応がばらばらになってしまったことに対して、また同時に、詳細な説明もなくプリントを配付された学校では、その内容について保護者側に不安を与えたことは、既に今日も議場で謝罪されていますが、本当に乱暴だったと思います。より質の高い令和の時代にふさわしい支援教育に見直しを行うとのことですが、元号が変われば、そのたびに教育の見直しを行うのでしょうか。あり得ないと思ってちょっとびっくりしました。
質問ですが、説明会の時間等、障害のあるお子さんがおられる家庭にとっては出にくい時間帯であり、参加できなかった保護者への保護者説明会時における動画配信について、質疑応答は配信しないとのことですが、保護者からは、質疑応答の部分こそ知りたいという声を聞いています。
まず、その点につきまして、どのように寄り添うつもりなのか、伺います。
170 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 質疑応答を配信することにつきましては、質問される方や周りにいる方も映像に映り込むことにもなるため、難しいと考えております。
説明会時に出た質疑応答の内容につきましては、後日、文書にて保護者へ配付することを予定しております。
171 ◯野村生代議員 まず、文書にするなら、そのときの雰囲気がどうであったのかも気にされているので、話された内容そのままを文章にして配付するようにお願いいたします。
この間、教職員に向けての説明会のときも、ほぼ質疑がいっぱいになって、後で文書で配られましたが、教職員の人たちは、あれは本当に全部やったのかと、いろいろ疑問に思っていらっしゃる方もおりますので、必ず全部挙げてください。よろしくお願いします。
来年度からの支援教育の在り方につきましては、「ともに学び、ともに育つ」理念は引き継ぎと言われているので、支援学級での授業時間数と授業時間数に伴う適切な学びの場へ変更、見直しが大きな変更点というように認識していますが、そのことについて、教育委員会の考えを伺います。
172 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 今回の見直しにより、児童・生徒一人一人にとって教育的ニーズに応じた適切な学びの場になり、より質の高い支援教育の充実が図られると考えております。
173 ◯野村生代議員 支援学級での授業時間数と、授業時間数に伴う適切な学びの場へ変更、見直し、これは単に支援学級での授業時間が増えるだけと簡単に考えられておられるのではないでしょうか。だから、教育子育て委員協議会の案件にも上らなかったし、紙切れ2枚で学校や保護者への説明でいいだろうと思われたのではないかと疑ってしまいます。
その支援学級での授業時間数、週の半分以上というのは、「ともに学び、ともに育つ」教育に関わる、とっても大きなことになってしまっているのです。だからこそ、保護者や学校側は、大きな不安を抱え、混乱しているわけです。教育委員会は、保護者や子どもにとって大変なことであることに気づいていなかったのでしょうか。少々がっかりしています。
では、児童一人一人にとっての教育的ニーズに応じた適切な学びの場とは、誰がどのように判断するのか、伺います。
174 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 障害のある児童、生徒の自立と社会参加を見据え、子ども一人一人の障害の状況等や教育的ニーズ、本人及び保護者の思い等を踏まえ、就学前であれば教育委員会と学校において、就学後については学校において、総合的に判断するものでございます。
175 ◯野村生代議員 学校において総合的に判断するということは、教育編成権は学校長にあるわけですから、なぜ画一的に時間数を決めなければならないのでしょうか。本人及び保護者の思い等を踏まえというのなら、現時点でも多くの保護者が今までのとおりでよいとの声が多く届いているわけです。
また、今の時間よりも多く支援学級で学びたい児童、生徒に対しては、時間数を増やすだけでよいのではないでしょうか。一人一人を大切にするという意図は分かりますが、今回の時間数を画一的に決めることは、一人一人を大切にしていないことになるのではないでしょうか。
保護者は、ともに学び、ともに育ってほしいという思いで、支援学校ではなく地域の学校を当たり前に
選択されています。地域の友達と共に生き合う、支え合うことが、自立活動、生きる力につながっているということではないでしょうか。
来年度より行おうとしている支援教育は、その共に学ぶ時間を大切にせず、画一的、機械的であり、一人一人の児童、生徒に寄り添うということにはなっていないと思います。
支援教育の考え方や、これまでの取組に誤りがないという説明をされておりますが、改めて、「ともに学び、ともに育つ」インクルーシブ教育について、教育長の考えを伺います。
176 ◯尾川正洋教育長 改めまして、先ほど議員から御指摘ございましたけれども、5月に説明不十分な状態で資料をお配りしてしまい、保護者の方に不安を与えたことについては、改めておわび申し上げたいと思います。
その上で、今、御指摘いただいたような画一的なという意味でいけば、まさに今も、1日1コマという意味では画一的になっていると私は感じているところでございます。
その上で、今回の文部科学省の指摘というのは、将来の子どもたちの自立を踏まえたときに、自立活動というのが、この支援学級あるいは通級指導教室については、それは教育課程の一部として盛り込まれておりますので、そういったところが不十分ではないかという指摘があったり、先ほど申し上げたような画一的な決め方であったり、あるいは教科指導しか行っていないような事例もあるという指摘が、今回、文部科学省の指摘があったというところでございます。
そういったような指摘を踏まえて、しっかりと枚方市の支援教育についても、もう一度、根本に立ち返って見ていきたいというのが今回の思いでございまして、その上では、保護者の方と御本人も踏まえて、しっかり就学先を決めていくというのが大事だと考えてございます。
その上で、今御質問いただいたような「ともに学び、ともに育つ」ということにつきましては、これは先ほど答弁でもありましたけれども、全ての子どもたちが自分の力を発揮して、互いの力を認め合うという集団づくりにつながるということで考えてございますので、そういったよりよい枚方市の支援教育を目指して、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
177 ◯野村生代議員 ありがとうございます。
まず、よりよい枚方市の支援教育を目指すとのことですが、誰にとってのよりよい支援教育と思っていらっしゃるのか、伺います。
178 ◯尾川正洋教育長 繰り返しになりますけれども、全ての子どもたち、そして当然保護者の方の望みというのもございますので、その方にとってもよいものになっていくと。
当然、指導する教職員も、みんながやっぱりこの全て「ともに学び、ともに育つ」ということを、先ほど人権教育の御指摘もございましたけれども、教職員も含めまして、私ども教育委員会も含めて、しっかり「ともに学び、ともに育つ」という理念を持っていくことが大事だと考えております。
179 ◯野村生代議員 ありがとうございます。
これからは、ちょっと意見と要望をいたします。すみません。
今の話を聞いていて思ったのですが、全ての人にとってという、それは私もそう思います。だけども、「ともに学び、ともに育つ」ということが本当はどういうことなのかということが、私は問題だと思っています。
支援学級での教育課程の編成権も学校長にあるわけなので、それはそれで各校一人一人の支援計画もつくられているわけですよね。教育長は、個々一人一人の教育計画を一回見ていただいたらいいかなと思っております。本当に、各学校では、ちゃんとその子に寄り添って教育課程をつくって、それでやっていらっしゃるので、何か安易に自立活動していないとか、何かちゃんとした教育をやっていないとか思われるのは、私は、かなり学校現場は怒ってはるんだろうなと思っております。
ある意味、ソーシャルスキルトレーニングとかアンガーマネジメントなんかは、言ってみたら、障害のあるなしに関係なく、誰もが必要に応じて学ぶべき内容だとも思っていますので、別にこれは集団の中でやってもいいんじゃないかなと思っています。
保護者も障害のある子どもも当たり前に地域で生きるために、地域の学校に入学されているんです。支援学校を選ばれたわけではないんです。それならば、通常学級での時間が多くて何が悪いのかと私は思っています。交流とか共同学習とか、そんな概念を持って子どもたちは同じ学級で時間を共に過ごしているわけではありません。子どもたちは、障害の有無に関係なく、共に学び、遊び、学級活動しているのです。それが社会の縮図である学校の風景ではないでしょうか。
でも、障害があることで支援学級にも在籍し、そこで学ぶことも選んでいるわけですから、その時間が週の半分以上というのは、通常学級の風景が変わるのではないでしょうか。半分ですよ。週で半分といっても、1年間でも半分なわけです。同じ教室にいなくなるわけです。分断されてしまうのではないかと思っております。学校内に支援学校があるようなものではないでしょうか。
あくまでも支援学校を選ばず、地域の学校に当たり前に入学されている子どもたちです。だからこそ、理屈でなく、共にいる時間、場所が必要なんだと思っています。それが少なければ、仲間意識が希薄になるのではないでしょうか。
教育長は、さきの答弁で、真に「ともに学び、ともに育つ」教育とは、インクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、障害の有無にかかわらず、全ての児童、生徒が自分の力を発揮し、互いの力を認め合う集団づくりであると考えていると述べられました。その集団づくりとは通常学級で行われると私は認識しています。そこでは、クラスの子どもたちが共にいる時間と場所の質と量が私は必要であると確信しています。
教員を22年半、障害のある子どもを担任していた経験がある私には、集団づくりでは、その集団を形成する子どもが一人も欠けてはいけないと思っています。それが、1年の半分以内の中でどうやって集団づくりをするのか、私は考えられないと思っています。
私は、1980年に枚方市内の中学校に勤務しました。そのときには、既に学級には障害のある子がいました。大阪では、その以前から、当たり前に、地域で生きるために、当時の養護学校ではなく、地域の学校に入学する運動もされていました。他府県から地域の学校に入るために引っ越しされてきた家庭もありました。大阪が早くから「ともに学び、ともに育つ」教育を進めてきて、やっと文科省が追いついてきたと私は思っていたんです。
今回の支援教育の見直しは、それを覆してしまいました。学校現場も、保護者も、これは大変なことだと本当に思ったし、逆行していると言われています。この見直しに際して、当事者である子どもの思いを考えられたことがあるでしょうか。
ある保護者は、今までより多くの時間を支援学級で過ごすことになることをどう説明していいのか分からないとおっしゃいました。また、ある保護者は、これまで一人一人の障害や困り事が違うので、それぞれの個性に合わせた支援をしていたのに、突然時間を増やすということ自体が一人一人に合っていないと思います。将来自分の力で生きていかないといけない子どもが、普通のお子さんと過ごし協調性を養う時間をたくさん奪われることに意味を見出せませんとおっしゃっています。そうですよね。一人一人を大切に、それぞれの特性に合わせた支援をしていたのにです。画一的に時間数を週の半分以上にする意味が分からないのです。
前にも述べましたが、現在は、1日1時間以上支援学級ですよね。上限は設けておられないと思っています。それならば、必要とする子どもに時間を増やせばよいのではないでしょうか。希望していたのに増やしてもらえなかったという声も聞いています。それは学校体制の問題で、それこそ、そのような学校に教育委員会が何らかのサポートをすればよかったのではないでしょうか。それを怠ってきたのかどうかは知りませんが、教育委員会の役割でもあると思います。
枚方市障害児教育基本方針を策定すべきではないかと12月議会で提言しましたが、今回の件で、まさしく必要であると思っています。他市では、市独自で、必要に応じて入り込みも行い、そのために肢体不自由児の介助員だけでなく、学習支援についても障害児介助員を雇用されているところもあります。地域の学校に通い成人された障害のある娘さんがいる親御さんが、枚方市の障害児教育は変わることにびっくりして、この17日の議会に傍聴に来られていました。当時のことを話されて、何ででしょうか、できることはさせていただきますと言って帰っていかれました。
画一的な時間配分ではなく、もっと柔軟に、それこそ一人一人のニーズに合った支援を行うべきであり、子どもたちを主体に考えるべきであると意見を述べ、これまでで先輩の教職員が、そして当たり前に地域で育ってきた障害のある人たちが枚方市で培ってこられた、ともに学び、ともに生きる教育を壊さないでいただきたいことを強調し、今後も支援教育の在り方については再検討されることを求めて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
180 ◯大地正広副議長 これにて、野村生代議員の質問を終結します。
181 ◯大地正広副議長 お諮りします。
本日の一般質問はこの程度にとどめたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
182 ◯大地正広副議長 御異議なしと認めます。
よって、本日の一般質問はこの程度にとどめることに決しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
183 ◯大地正広副議長 日程第2、議案第20号「公平委員会委員の選任の同意について」を議題とします。
184 ◯大地正広副議長 理事者から提案理由の説明を求めます。伏見市長。
185
◯伏見 隆市長 ただいま上程されました議案第20号 公平委員会委員の選任の同意につきまして、提案理由の御説明を申し上げます。
恐れ入りますが、議案書の141ページをお開きください。
説明に先立ち、恐縮ではございますが、議案書の住所、氏名、生年月日の空欄に、次の方について御記入くださいますようお願いいたします。
住所 ・・・・・・・・・・・・、氏名 平松正幸、生年月日 ・・・・・・・・・・でございます。
それでは、提案理由の御説明を申し上げます。
今回お願いいたしますのは、委員であった平松正幸さんの任期が令和4年6月21日をもって満了となりましたことから、引き続き平松正幸さんを再任いたしたく、地方公務員法第9条の2第2項の規定に基づき議会の同意を求めるものでございます。
それでは、平松さんの経歴につきまして、御説明申し上げます。
お手元に参考資料を配付させていただいておりますので、御参照くださいますようお願いいたします。
平松さんは、昭和39年3月に・・・・・・・・・・を御卒業の後、・・・・、・・・・・に勤められた後、昭和50年2月から平松正幸税理士事務所を開業され、現在も税理士として御活躍しておられます。
また、平成9年7月からは、近畿税理士会の枚方支部支部長として税理士業界の発展に寄与され、現在においても同支部の相談役、枚方納税協会相談役、北大阪商工会議所監事、日本電信電話ユーザー協会京阪地区監事及び枚方京田辺環境施設組合公平委員会委員といった要職に就かれ、その手腕を発揮しておられます。本市行政におきましても、平成18年6月から公平委員会委員に御就任いただき、平成20年7月からは同委員長職務代理者として御尽力いただいてきたところでございます。
このように、平松さんは、豊富な経験と広い識見を生かし、公平かつ公正に様々な事象に対処してこられた方であることから、今後も本市の適正かつ公平な人事行政の推進に御活躍いただけるものと確信しておりますので、選任の同意を求めるものでございます。
以上、甚だ簡単ではございますが、提案理由の御説明とさせていただきます。何とぞ満場一致をもちまして御同意賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
186 ◯大地正広副議長 本件については、質疑、委員会付託及び討論を行わず、直ちに採決に入ります。
本件は、原案に対し同意することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
187 ◯大地正広副議長 御異議なしと認めます。
よって本件は、原案に対し同意することに決しました。
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188 ◯大地正広副議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
本日はこれにて散会します。
(午後2時42分 散会)
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