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平成29年第5回定例会(第4日12月20日)

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  1. 高槻市議会 2017-12-20
    平成29年第5回定例会(第4日12月20日)


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    最終取得日: 2023-05-27
    平成29年第5回定例会(第4日12月20日)   平成29年第5回高槻市議会定例会会議録                             平成29年12月20日(水曜日)    日程第 1         会議録署名議員の指名について  日程第 2         一般質問について  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件  日程第1及び日程第2  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇出席議員(34人)      1番  五十嵐 秀 城 議 員         2番  三 井 泰 之 議 員      3番  森 本 信 之 議 員         4番  竹 中   健 議 員      5番  真 鍋 宗一郎 議 員         6番  米 山 利 治 議 員      7番  出 町 ゆかり 議 員         8番  髙 木 隆 太 議 員      9番  吉 田 忠 則 議 員        10番  笹  和 志 議 員     11番  宮 田 俊 治 議 員        12番  岡 井 寿美代 議 員     13番  平 田 裕 也 議 員        14番  段 野 恵 美 議 員     15番  田 村 規 子 議 員        16番  木 本   祐 議 員     17番  強 田 純 子 議 員        18番  北 岡 隆 浩 議 員
        19番  岡   糸 恵 議 員        20番  吉 田 章 浩 議 員     21番  灰 垣 和 美 議 員        22番  橋 本 紀 子 議 員     23番  野々上   愛 議 員        24番  山 口 重 雄 議 員     25番  吉 田 稔 弘 議 員        26番  宮 本 雄一郎 議 員     27番  川 口 洋 一 議 員        28番  太 田 貴 子 議 員     29番  中 浜   実 議 員        30番  久 保   隆 議 員     31番  久 保 隆 夫 議 員        32番  岩   為 俊 議 員     33番  福 井 浩 二 議 員        34番  中 村 玲 子 議 員  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇説明のため出席した者の職氏名  市長          濱 田 剛 史       副市長         石 下 誠 造  副市長         乾     博       教育委員会委員長    深 堀 基 子  教育長         一 瀬   武       自動車運送事業管理者  西 岡 博 史  水道事業管理者     吉 里 泰 雄       総合戦略部長      上 田 昌 彦  総務部長        津 田 良 恵       危機管理監       佐々木 靖 司  市民生活部長      田 中 之 彦       健康福祉部長      西 田   誠  子ども未来部長     万 井 勝 徳       技監          上 仙   靖  都市創造部長      梅 本 定 雄       産業環境部長      土 井 恵 一  会計管理者       島 﨑 憲 章       教育管理部長      平 野   徹  教育指導部長      横 山   寛       消防長         大 西 道 明  選挙管理委員会事務局長 藤 田 昌 義  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――議会事務局出席職員氏名  事務局長         方 孝 一       事務局次長       中 村 秀 行  事務局主幹       籠 野 修 明       事務局副主幹      清 水 丈 二  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――会議録署名議員     28番  太 田 貴 子 議 員        29番  中 浜   実 議 員 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~     〔午前10時 0分 開議〕 ○副議長(吉田忠則) ただいまから、平成29年第5回高槻市議会定例会の本日の会議を開きます。  ただいまの出席議員数は33人です。  山口重雄議長から遅参届を受理しております。  したがって、会議は成立します。  日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、議長において太田貴子議員及び中浜 実議員を指名します。  日程第2、一般質問を行います。  本日は、昨日に引き続き、一般質問の通告により、順次、質問に入ります。  五十嵐秀城議員。     〔五十嵐秀城議員登壇〕 ○(五十嵐秀城議員) おはようございます。公明党の五十嵐秀城でございます。  本日は、都市間競争の現状と今後の営業戦略についてと題し、質問をさせていただきます。  我が国の人口は減少局面に入り、今や多くの自治体が人口獲得競争に乗り出さざるを得ない状況になっております。各自治体は、子育て世代を中心とするターゲットを設定し、政策形成と、その情報発信を行うとともに、あわせて都市ブランドなるイメージ戦略も積極的に展開し、定住・移住を促進しながら人口増加を図ろうとしています。  高槻市にあっても、人口規模などで類似している北摂エリアや、その他の近隣市と競争をせざるを得ない部分がありますが、本市は先駆的に「どっちもたかつき」をキャッチフレーズとして、シティプロモーション事業を行ってこられました。しかしながら、その後、茨木市では、「次なる茨木へ。」、吹田市では、「スイタブルシティ」、また枚方市では、「マイカタちゃいます、ひらかたです。」など、近隣市でも積極的なプロモーション事業が展開されてきております。  ところで、近年の大阪府人口動態について触れておきますと、平成27年の国勢調査の結果からは、本市を含め多くの自治体で前回調査に比して人口減となる中で、大阪市、吹田市、豊中市、茨木市、箕面市、摂津市、そして島本町などでは人口が増加しました。  本市の営業戦略・シティプロモーションも定住・移住を促進し、人口の増加を目指してきたものであったとするならば、第二次営業戦略の最終年度にあって、どのような観点でこれを総括されるのかを確認させていただいておく必要があると感じ、今回、質問させていただくことといたしました。  必要な分析も途中段階にある中で、ご答弁にも限りがあろうかと思われますが、今後の情報発信の内容と手法並びに本市営業戦略、総合戦略における理念、目標、方向性を決定づける重要な総括であると考えますので、よろしくお願いいたします。  1問目は、これまでの一連の取り組みの流れについて確認をさせていただきます。  本市営業戦略は、第一次から第二次まで、どのような考え方のもとで、どのような取り組みをされてきたのでしょうか。変化や見直しがあったところにも触れながら、ご説明をいただきたいと思います。  以上を1問目といたします。     〔総合戦略部長(上田昌彦)登壇〕 ○総合戦略部長(上田昌彦) 営業戦略のこれまでの取り組みなどに関するご質問にご答弁申し上げます。  本市人口は、平成23年度に自然動態と社会動態の両方で減少傾向に転じたことなどから、情報発信により良好な都市イメージを定着させることで、人口の増加へとつなげようと平成24年度からの3年間を第一次、そして平成27年度からの3年間を第二次とする営業戦略の取り組みを推進してまいりました。  特に、定住促進プロモーション事業では、見せ方を工夫してさまざまなメディアを活用しながら広域的に情報を発信してまいりました。  まず、第一次営業戦略では、大阪市や京都市、北摂エリアなどが、本市への転出入が多いことから、移動を1時間圏内のおおむね20歳から40歳代の市外在住者をターゲットに設定し、本市への転入者の増加を目標に、主に市外での情報発信に積極的に取り組みました。  第一次戦略時は、シティプロモーションに取り組む自治体はまだ少なく、「どっちもたかつき」をキャッチコピーに掲げ、鉄道中づりポスターや映画上映前の広告(シニアド)に掲出するなど、多様なメディアを活用した本市の定住促進プロモーション事業は、日本広報協会主催の平成26年全国広報コンクール広報企画部門において入選し、先駆的な取り組みとして評価をしていただきました。  こうした取り組みにより、転出超過の幅が平成24年度から縮小傾向となり、平成25年度には転入数が前年度に比べ増加をいたしました。しかし、転出数が転入数を上回り、転出超過の状況は変わらず、そこでこれらを踏まえ、これまでの転入者の増加の取り組みに、転出抑制の視点を新たに加え、人口の社会増を目指した第二次高槻営業戦略を策定し、取り組みを進めてまいりました。  市内への情報発信については、対象を全市民とし、本市の住みやすさを再発見、再認識していただき、定住を促すとともに、市外に住む親族や友人などに本市のよさを伝える担い手となってもらえるよう精力的に取り組んでまいりました。  第二次営業戦略初年度の平成27年度は、国の地域活性化の交付金を活用し、プロフィギュアスケーターの織田信成さんの起用やFMラジオの番組提供を行うなどの取り組みを行いました。その結果、営業戦略の目標指標のうち、定住促進プロモーション事業の認知度など4項目は目標値を達成しましたが、住むまちのイメージは目標を上回ることができず、本市の認知は拡大したものの良好な都市イメージが十分に定着していないとの課題を認識いたしました。  これらを踏まえ、平成28年度は大規模な広告展開を一定縮小し、市内企業を職員が訪問し、従業員の皆さんに直接本市の住みやすさをお伝えする営業活動を強化いたしました。また、新たに市民の皆さんから写真を通して本市の魅力を発信してもらおうと、インスタグラムの活用も始めました。そして、第二次営業戦略の最終年度となる平成29年度は、これまでのインターネット調査において最も認知度が高かった鉄道中づりポスターや、鉄道駅における電子看板を活用するとともに、市民参加型の取り組みとしてインスタグラムを活用したキャンペーンを継続して実施しているところでございます。  以上でございます。 ○(五十嵐秀城議員) これまでの取り組みの流れについて、その概要の説明をいただきました。  良好な都市イメージを定着させ、これを人口増加につなげるため、第一次営業戦略においては、転入者の増加を目標に、市外在住者をターゲットとした情報発信に先駆的、精力的に取り組まれ、転出超過の幅も縮小、そして第二次営業戦略では、転出抑制の視点も加えて、市内在住者の定住促進を促しながら、28年度からは市内企業訪問など営業活動も強化、さらにインスタグラムを活用した市民参加型の取り組みも実施されているとのことでした。  本市営業戦略に基づく一連のプロモーション事業は、第一次では、その先駆性が高く評価され、その後の実施段階にあっても、コストと効果との関係、また、目標に対する達成度を勘案しながら、他市の取り組みや動向を把握した上で情報発信の手法を精査・選択し、昨年には他市でも余り例のないインスタグラムの活用など、新たな取り組みも積極的に展開されてきております。  そのような中で、転出超過の幅が縮小傾向にあるものの、人口増加にまでは転じていない現状をどう見なければならないのか、ここに第二次営業戦略の総括の意義があります。  人口増加を果たしている吹田市、豊中市では、千里ニュータウンでの高層化や大型マンションへの建てかえなどが、茨木市、箕面市では、彩都や箕面森町といった大規模な住宅開発が進められてきました。これらの開発・再開発事業と自治体イメージやブランドとの関係、そして今後のまちづくりの展開を冷静に見ていく必要がありますが、今やほとんどの自治体がシティプロモーションに取り組んでいる現状の中で、今後、営業戦略・シティプロモーションは人口増加にどこまでの役割を担うことができるのかを再考し、その役割を果たすための課題認識をしておかねばならないと考えます。  そこで、2問目として伺います。  第二次営業戦略の総括に当たり、現在どのような調査・分析活動が行われているのでしょうか。また、その中で見えてきている傾向や課題を踏まえた上で、今後の取り組みの方向性についてお聞かせください。  以上を2問目といたします。 ○総合戦略部長(上田昌彦) 営業戦略の総括に関するご質問にご答弁申し上げます。  現在、第二次高槻営業戦略の総括に向けて、インターネット調査のほか、転居理由や転入等の際に重視した条件など、本市転出入の要因を把握するために実施したアンケートの分析を行っております。加えて、市民の定住意向や定住促進プロモーション事業の浸透度合いをはかるため、市民意識調査などにより基礎データの収集を行っているところでございます。  分析途中ではございますが、転出入者アンケートでは、家族構成の割合を転入者と転出者で比較しますと、ファミリー世帯の割合は転入者のほうが高くなっており、転出者よりも子育て・教育環境を重視している傾向が見られます。また、市内転居者ファミリー世帯が多く、賃貸から住宅を購入する割合が高く、定住指向の高さがうかがえます。  次に、営業戦略の目標指標の状況についてでございますが、民間企業とのタイアップ件数につきましては、不動産事業者と連携した情報発信や住宅展示場でのPRブースの出店などにより、増加をしております。また、メディアへの露出件数も伸びており、広報誌やホームページなどの本市の媒体だけでは行き届かない範囲への情報発信量もふえております。  市外在住者の本市の住みたいまちとしてのイメージについても数値が上昇傾向にあり、大手不動産情報サイトが発表する、住みたい街ランキングについても年々順位が上がってきております。これらは、本市が子育て・教育の取り組みに注力し、積極的に情報発信を行うことで良好な都市イメージを定着させようとしてきた成果のあらわれであると考えております。  一方、基本目標の人口の社会動態につきましては、転出超過の幅が縮小傾向であるものの、平成28年度時点で達成には至っておりません。今後も引き続き分析を進め、3月議会において第二次高槻営業戦略の総括をご報告させていただく予定でございます。  最後に、今後の方向性についてでございますが、これまで定住人口を増加させるため、施策の推進と情報発信の双方に力を入れてまいりました。これらは、定住促進において車の両輪に当たるもので、より一層効果的に行うためにはこれらの取り組みを一元的に行う必要があると考えております。具体には、まち・ひと・しごと創生総合戦略と営業戦略の統合を現在、検討しているところでございます。  その上で、情報発信につきましては、第二次高槻営業戦略の総括を踏まえ、各種媒体を活用したPRと職員が直接本市の魅力をお届けする営業活動を柱として、定住人口の増加に向け、より効果的な取り組みを推進してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(五十嵐秀城議員) 営業戦略の総括に向けての調査・分析の取り組みについてお尋ねしたところ、転出入の要因分析のための転出入者アンケートや、取り組みの反響を把握するためのインターネット調査定住促進プロモーション事業の浸透度をはかるための市民意識調査を実施し、現在、基礎データを収集し、分析を進めているところとのことでした。  また、民間企業とのタイアップをふやすことで、本市広報誌やホームページなどだけでは行き届かなかった範囲へも情報発信が広がってきた実績を踏まえ、施策推進と情報発信を両輪として、その取り組みを強化した上で、職員による営業活動の重要性が増しているとの認識をお持ちであることも示されました。  総括の詳細、核心については今後に議会へも報告があるとのことですので、期待してそのときを待ちたいと思いますが、この3問目では、今回の総括並びに今後の方向性の検討について、概要2つの観点から意見、要望を申し上げさせていただきます。  1つには、地域の魅力や価値を掘り起こし、地域ごとの情報発信を一層に強化・充実させていくべきではないかということを申し上げたいと思います。  私どもの会派では、本年7月、東北の震災以降、深刻な転出超過の状況にあった静岡県の沼津市を視察してまいりました。同市では、定住促進施策として、里山・里海を感じられる地域での田舎暮らしや、通勤・通学のアクセスがよい市街地のまちなか暮らしといった地域ごとの魅力を発信、広聴・広報・移住相談窓口を一元化し、市や地域に関心を持たれた方を転入・移住に導く実績をふやしてこられました。  高槻市でも、「どっちもたかつき」をキャッチフレーズに、都市・自然の魅力の発信とともに、子育てや教育といった施策PRを行ってこられて、先ほど来のご答弁にもあったとおり、一定の成果があらわれていると感じておりますが、これまでの情報発信に加えて、さらに地域ごとの魅力や将来性を発信していくことが必要だと考えています。  高槻には、高槻駅周辺や山間地域とともに市内各地域にそれぞれの魅力があります。生活様式や価値観の多様化をキーワードに置くならば、地域ごとの情報発信を強化・充実させることにより「どっちもたかつき」のイメージの具体化・鮮明化を図ることができ、高槻に関心を持っていただいた方の選択肢も広がるのではないでしょうか。  例えば、富田駅周辺地域は、第3次・第4次総合計画においては、副都心としての位置づけがなされ、都市計画マスタープランでも、高槻駅周辺とともに重点地区とされており、阪急・JRの鉄道駅を有する生活拠点地域であるとともに、歴史的遺産も多く、これを生かした個性的なまちづくりも進められている地域です。本年3月の定例会では、私どもの会派として、富田を定住に直結する文教都市としての情報発信をされるよう提案をさせていただいたところです。それぞれの部署でお持ちの地域情報の発信をより効果的で充実したものにするためにも、営業広報室を中心に多角的な視点を組み入れ、手法並びに体制についてご検討いただければと思います。  最後に、現在の都市間競争が、人口獲得競争、いわば人口の奪い合いの状況から、そのありように変化が生じる可能性を予見し、その備えをしておくべきではないかとの観点から、少しだけお話をさせていただきたいと思います。  国内人口の減少は、もはや避けられないことであり、全ての自治体が定住人口・移住人口の増加を目標に掲げ続けることは、一定の時期には現実的ではなくなっていくであろうと多くの専門家も予測しています。ただし、選択と集中の考え方には批判も多いところとしても、当面においては、現状の取り組みを放棄することのほうが非現実的であるでしょう。本市においても、これまで、住みたいまちとしてのイメージを向上させてきたところですので、これを人口増加に結びつけていくためのさらなる取り組みをやり切らなければならないと思います。  そのような中で、近年は、いわゆる「奪い合い」から「分かち合い」への発想の転換を求める指摘が多く見られるようになってきました。定住人口や観光を中心とする交流人口とは異なり、地域活動やまちづくり、そして、福祉などの分野で、居住地を市域に限定しない参画型・協働型の活動人口をふやす取り組みが、住民や地域にとって必要になってきたのではないかとした上で、これに合わせて行政の行う広報も変化しなければならないとする考え方です。  本市も、これまでさまざまに市民との協働の関係を築いてこられましたが、市民の公共への関心に応え、このような活動人口を呼び込み、ふやしていくためには、これまでのイメージ戦略だけではなく、新たな制度に裏づけされた広報をつくり上げていかねばならないとも思われます。どうか、このような点も今後の検討に加えていただくよう要望し、そして、平成30年度以降の本市の情報発信が一層に力強いものになることを念願し、今回の私の質問を終えさせていただきます。 ○副議長(吉田忠則) 五十嵐秀城議員の一般質問は終わりました。  次に、川口洋一議員。     〔川口洋一議員登壇〕 ○(川口洋一議員) おはようございます。立憲主義を守り・憲法を活かす会の川口洋一です。  私からは、ドローンの有効活用を、自殺対策計画策定におけるSNS対策の位置づけについて、そして総選挙についての3項目を一般質問いたします。  まずは、ドローンの有効活用をです。  ドローンと聞いて、皆さんはどのようなイメージを持たれますでしょうか。私自身、もともとはドローンに対して余りよいイメージを抱いていませんでした。それは、ドローンが大きく注目されるきっかけとなった首相官邸ドローン落下事件が強く印象に残っているからです。  2015年4月22日午前10時20分ごろ、首相官邸職員が偶然、屋上のヘリポート付近でドローンを発見し、警視庁に通報しました。政権の中枢に、個人の操縦するドローンが落下したことに大きな衝撃が走り、この事件を契機としてドローンの法整備が本格化し、2015年12月施行の改正航空法によりドローンの定義と飛行ルールが定められ、翌年にはドローン規制法が成立、施行され、首相官邸を初めとする国の重要施設、外国公館や原子力発電所など周辺地域において、上空でのドローン飛行が禁止されました。  このような負の側面があるものの、現在、映像、土木、測量、農業、警備、物流、災害対策などの分野でドローンの利用が活発になってきています。ここ数年、ドローンは世界的に急激な勢いで普及をしており、日本においてもドローン市場が昨年は154億円だったものが、2022年には1,406億円と、6年で9倍を超える成長を遂げると予想されています。  ドローンの魅力は、何よりも手軽さにあります。そして、ドローンにより今までは十分に生かされていなかった空という舞台を活用できるようになります。かつて自動車の発明によって、地上を自在に行き来できるようになり、人々の生活や産業が大きく変化したようにドローンも同様の可能性を秘めていると私は考えます。
     そして、ドローンの可能性は地方にも広がっています。徳島県那賀町では、ドローン推進室を設け、空撮に最適なオススメ飛行スポットをまとめたドローンマップを公開したり、ドローンを林業に活用する実証実験を行うなど、ドローンを活用したまちおこしを実践しています。東京都あきる野市では、民間企業と連携してドローンの活用促進に取り組んでいます。災害発生時の情報収集や観光分野での魅力発信などの有効活用を狙い、プロジェクトチームを設置して活用方法や運営方法を検討。操縦者育成に向けて若手職員を中心にパイロットチームを結成し、練習を重ねて操縦技術を磨いています。実践例を挙げれば枚挙にいとまがありません。高槻市においても、ドローンを有効活用した事業を展開していく機は熟していると考えます。  そこで、まず3点お伺いします。  現在、高槻市においてドローンを活用した事業は何がありますでしょうか。  2点目、他市におけるドローンを活用した事業をどれだけ把握されているのでしょうか。  3点目、ドローンの有効活用に関し、どれだけの可能性があると想定されていますでしょうか。  次に、自殺対策計画策定におけるSNS対策の位置づけについてです。  SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスを略したもので、インターネットを利用したサービスのことを指します。本年10月31日、神奈川県座間市のアパートにおいて9人の遺体が発見され、死体遺棄と殺人の疑いで容疑者が逮捕されました。容疑者は「死にたい」とSNSに投稿していた若者を誘い出しては、殺害を繰り返していました。朝日新聞の報道によると、容疑者は被害者について「『話を聞いてほしい』と言っていた。本当に死にたいと考えている人はいなかった」と供述しているそうです。  自殺対策に携わる方々の間では、「死にたい」という気持ちは、本当は「生きたい」という気持ちの裏返し、しんどい、助けてほしいというSOSのあらわれだとされています。これからの自殺対策は、SNS対策にも対応していく必要があると私は強く感じています。  そこで、まず、4点質問します。  1、来年度策定予定の高槻市自殺対策計画の現時点での進捗状況、来年度のいつごろの策定を目標に動かれているのでしょうか。  2点目、高槻市ではLINEやツイッターなどのSNSを活用した相談体制は構築されているのでしょうか。  3点目、SNSを活用した相談の必要性をどれだけ認識されているのでしょうか。  最後に、消防本部にお伺いします。ことしの初めからきのうまでの高槻市での自殺による救急出動の件数、死亡者数。男女別、年齢別の状況をお伺いします。  次に、総選挙についてです。  安倍晋三首相が森友学園、加計学園の疑惑隠しを狙い、臨時国会での冒頭解散を強行、10月22日に総選挙が行われました。その結果、自民党・公明党は議席の3分の2を獲得しました。しかしながら、自民党の比例得票は33%、有権者比では17.3%しか支持されていないにもかかわらず、全議席の61%の議席を得たのは、大政党有利の小選挙区制度がもたらした弊害だと私は考えています。国民の8割が納得していないモリ・カケ疑惑に対して、丁寧に説明するという言葉だけは何度も丁寧に繰り返す安倍総理の本当に丁寧な説明をこれからも求めていきたいです。  さて、今回は選挙権年齢が従来の20歳以上から18歳以上に引き下げられてから最初の総選挙でした。まず初めに、今回の総選挙における高槻市での18歳の投票結果並びに投票率の府内他市との比較をお示しください。  次に、期日前投票についてお伺いします。今回の総選挙における期日前投票の結果と期日前投票が急増した理由を分析してください。  以上が1回目の質問です。     〔危機管理監(佐々木靖司)登壇〕 ○危機管理監(佐々木靖司) ドローンの有効活用に関しますご質問につきまして、内容が他部局にも関係いたしますので、調整の上、私のほうからご答弁申し上げます。  まず、本市におけるドローンを活用した防災に関する事業につきましては、現在のところございません。  次に、他市におけるドローンを活用した防災関連の事業につきましては、府内では富田林市におきまして消防本部にドローンが配備されているほか、大阪市におきましては、一般社団法人と災害時における支援協力に関する協定を締結し、災害対応に必要な映像・画像等の情報をドローンにより収集するとお伺いしております。  最後に、ドローンの防災面における有効活用につきましては、ヘリコプター等の有人機では近づくことのできないような災害現場での救助活動や道路遮断に伴い発生した孤立集落への物資運搬、土砂災害現場での情報収集などが想定されるものでございます。  以上でございます。        〔健康福祉部長(西田 誠)登壇〕 ○健康福祉部長(西田 誠) 1問目のご質問のうち、自殺対策計画策定に関する1点目から3点目までに関しましてご答弁申し上げます。  1点目の高槻市自殺対策計画の進捗状況と策定時期ですが、平成29年11月に示された国の市町村自殺対策計画策定の手引と、今後各自治体へ提供予定である地域特性に応じた地域自殺対策政策パッケージ等を踏まえるとともに、先行的に計画を策定している他自治体への情報収集等を行い、平成30年度中に作成し、平成31年度に実施の予定です。  なお、今後、計画策定に当たっては、附属機関である高槻市自殺対策連絡協議会のご意見を伺いながら進めていく予定です。  2点目のSNSを活用した相談体制の現状ですが、現在、本市では自殺に関する相談においては電話や面接により対応しており、SNSを活用した相談体制はございません。  3点目のSNSを活用した相談の必要性の認識についてですが、国の自殺対策大綱の重点施策の一つとして、社会全体の自殺リスクを低下させる項目において、インターネットやSNS等の活用が挙げられており、インターネットやSNS等を活用した相談の必要性については認識をいたしております。  以上でございます。    〔消防長(大西道明)登壇〕 ○消防長(大西道明) 4点目の自損事故に対する救急出動状況についてお答えします。  本年、昨日までの自損事故に対する救急出動件数は143件で、死亡者数32人。内訳としましては、男性が22人、女性が10人、年齢別では17歳以下はございませんでしたが、18歳から64歳までの成人が21人、65歳以上の高齢者が9人で、年齢不明が2人でありました。  以上でございます。    〔選挙管理委員会事務局長(藤田昌義)登壇〕 ○選挙管理委員会事務局長(藤田昌義) 1問目のご質問のうち、総選挙に関する2点のご質問にご答弁申し上げます。  まず、18歳の投票状況についてですが、本市においては18歳の有権者3,474人のうち1,707人が投票し、投票率は49.14%となりました。この投票率は、府内43市町村中、上位から4番目に位置し、北摂7市では最も高いという結果となっております。  次に、期日前投票についてですが、投票者総数5万5,604人で、前回同選挙と比較すると、約1.9倍と大幅に増加しております。この数値は、期日前投票制度が導入されて以来最高の値となり、投票者の3人に1人が期日前投票を行ったこととなります。増加の原因といたしましては、制度が周知されてきたことに加え、今回は投票日当日に台風が接近するおそれがあり、早目の投票を各種メディアが呼びかけた影響が大きいと考えております。  以上でございます。 ○(川口洋一議員) まず、ドローンについて答弁をいただきました。残念ながら、高槻市では防災に関するドローン関連事業はないとの答弁でした。でも、実は全くないわけではないです。ことしの7月13日に、濱田市長は、西松建設株式会社と株式会社アクティオとの間に、災害時におけるレンタル資機材等の優先提供に関する協定書を締結しております。この協定書の第3条の協力内容の4、その他の保有する資機材というところ、この資機材には実はドローンも含まれると聞いております。ただ、それはドローンと操縦するパイロットのレンタルが可能というだけで、具体的な詳細は触れられておりませんので、現段階ではドローンをレンタルしても有効活用はなかなかできにくい状況だと考えます。  例えば、高槻のお隣、亀岡市であったり近くの京田辺市は、ドローンに特化した災害時協定書を一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会と協定書を締結しております。その協定書を取り寄せていますが、内容は多岐にわたっております。目的や協力要請内容、協力要請手続、安全確保、著作権譲渡、費用負担、責任負担等々、事細かな協定書を結んでいるんです。ですので、こういった他市の事例も参考にしながらしっかりと災害に特化した協定締結を見越した動きを進めていただきたいと思います。  また、答弁では、ドローンの防災面有効活用についてヘリコプターが近づけないところや災害現場での救助活動、道路を遮断された孤立集落への物資運搬、情報収集などが想定されるとお答えいただき、ドローンが多岐にわたり活躍可能だと理解しました。  ヘリコプターが近づけない災害現場と聞いて思い出すのは、1999年に13人が死亡した神奈川県山北町の玄倉川の水難事故です。今でもユーチューブで当時の映像を確認できますが、もしあのときドローンがあれば、間違いなく13人は助かっていたと私は考えています。ドローンで対岸にロープを渡したり、救命具を届けることもできたと思えるからです。このようなケースを思い返すとき、防災面だけを鑑みてもドローンの有用性は明らかです。  そこで4点、伺います。  高槻市でもドローンの有効活用のため何らかのアクションを起こすべきだと考えますが、いかがでしょうか。  2点目、次期防災計画の修正に当たっては、当然のこととしてドローンに関連する記述をしてしかるべきだと考えますが、いかがでしょうか。  3点目、ドローンによる空撮撮影や撮影写真は、高槻市の自然や景観の魅力を引き出せると考えます。高槻市ではオープンたかつき等、さまざまな観光プログラムを実施しています。本市が、ドローンでの撮影映像・写真を活用した観光プロモーションを行うことは今後必要とされるコンテンツになり得ると考えますが、いかがでしょうか。  4点目、また、本市の広報誌等の媒体を初め、さまざまな場面でドローンにより撮影した写真を掲載していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。  次に、自殺対策計画策定におけるSNS対策の位置づけについての答弁をいただきました。高槻市の自殺対策計画は、先月示された国の市町村自殺対策計画策定の手引より、そして地域自殺対策政策パッケージを踏まえ、先進自治体事例も参考に来年度策定するとの答弁でした。  質問の趣旨としては、高槻市の自殺対策連絡協議会を何回開催して、来年度のいつごろに策定されるのかスケジュールを知りたかったのですが、地域自殺対策政策パッケージがまだ示されていない今の段階では予定が立たないのは理解できます。ですので、まだ届いていないパッケージの催促をきちんと求めるようお願いいたします。  また、SNSの相談体制は、本市には現状は全くないが、必要性は認識されているとの前向きな答弁でした。そして、高槻市ではことし1月1日からきのうまでに、32人の方が自殺で亡くなられているということです。この数字は消防把握のみですので、ほかのデータと統合するともっと多い、たくさんの方がこの高槻で亡くなられたということです。なかなか自殺の報道はされておりませんが、高槻でこれだけの方が生きることを断念した、死を選ばざるを得なかったということは、ぜひとも私も含めて重く受けとめていかなければならないと考えております。  ここで2回目の質問です。  来年度策定する自殺対策計画において、SNSを活用した相談体制についてはどれだけ具体的に組み込まれるのでしょうか。現在の進捗状況をお聞かせください。  2点目、LINEとトランスコスモス社はちょうど2週間前の12月6日に、全国SNSカウンセリング協議会を設立しました。この協議会に、高槻市も参加すべきだと考えますが、いかがでしょうか。  3点目は、教育委員会に質問します。教育関連のいじめ相談にもSNSを活用した相談窓口を設置してはと考えますが、いかがでしょうか。  次に、総選挙についてです。  高槻市の18歳の投票率は半数に及ばなかったものの、府内43市町村中4位、北摂ではトップの投票率でした。この結果につながったであろう若年層向け啓発活動の実績があればご紹介いただき、今後についてもお答えください。  大変多くの方が足を運ばれた期日前投票所の開設所の分布を見ますと、高槻市の南部地域には開設されておらず、期日前投票所の偏在が大きな課題だと考えます。期日前投票所を高槻市南部地域に設置する必要があると感じますが、どのようなお考えをお持ちでしょうか。  3点目、投票日当日に本市の投票所において、投票立会人の遅参により投票所の開設が午前7時21分までおくれました。午前7時の開設に合わせて投票に来られていた約20人の方々をお待たせすることとなり、少なくとも2人が投票できずに帰られたと、当日のお昼の全国ニュースでも報道されておりました。今回の件の再発防止策をどのように考えておられるのか、お答えください。  以上、2回目の質問です。 ○危機管理監(佐々木靖司) ドローンの有効活用に関します2問目の質問のうち、1点目、2点目のご質問にご答弁申し上げます。  1点目の防災事業におけるドローンの活用につきましては、平成27年の改正航空法におきまして無人航空機であるドローンに関する規定が盛り込まれ、制度面での体制は整ってきております。  一方、ドローンに関する技術は発展の途上にあり、日々目まぐるしく進歩していることから、本市におきましては最新の知見や他の自治体での導入状況などを踏まえ、研究してまいりたいと考えております。  2点目の地域防災計画の修正につきましては、修正時点における国の防災基本計画や大阪府の地域防災計画等との整合を図るとともに、防災面でのドローンの活用も含め、その時点での最も効果的な防災対策などを地域防災計画に記載してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○産業環境部長(土井恵一) ドローンの有効活用に関します3点目のご質問にお答えいたします。  ドローンによって撮影された映像や写真は、ふだんと異なる視点で、まちの名所や景色を映し出すことができるなど、すぐれたコンテンツを生み出せる手法の一つですので、今後も必要に応じ、その活用を検討してまいります。  以上でございます。 ○総合戦略部長(上田昌彦) ドローンの有効活用についての4点目のご質問にご答弁申し上げます。  市内外に本市の魅力を発信する広報誌「たかつきDAYS」の巻頭特集では、既に委託事業によってドローンにより撮影した写真の掲載を行っております。今後も、ドローンで撮影した写真について積極的に活用することを検討してまいります。  以上でございます。 ○健康福祉部長(西田 誠) 自殺対策計画策定のご質問のうち、1点目、2点目に関しましてご答弁申し上げます。  1点目のSNSを活用した相談体制については、国の自殺総合対策大綱において、子ども・若者の自殺対策のさらなる推進が重点施策に加えられ、ICTを活用した自殺対策の強化等についても盛り込まれていることから、今後は国及び他自治体の動向を注視し、計画への記載内容につきましては、高槻市自殺対策連絡協議会のご意見を伺いながら検討してまいります。  2点目の全国SNSカウンセリング協議会についてですが、全国SNSカウンセリング協議会は、SNS関連事業者、電話相談事業者などが連携し、SNS相談員のスキル向上研修、SNS相談のノウハウの研究等を目的として設立されたものと聞き及んでおります。今後、同団体についての情報収集に努めてまいります。  以上でございます。 ○教育指導部長(横山 寛) 3点目のいじめ相談に係るSNS等の活用についてでございますが、相談手段の多様化を図りながら子どもが相談しやすい窓口をつくっていくことは大切なことであると考えております。  本市では、教育センターの電話教育相談や学校以外にいじめについて相談できる場所を設置してほしいという子どもたちの要望に応え、携帯電話やパソコンからいじめに関する相談をメールで24時間受け付ける、はにたんの子どもいじめ110番を設置しているところです。今後も、子どもが相談しやすい相談体制の構築に向けて研究してまいります。  以上でございます。 ○選挙管理委員会事務局長(藤田昌義) 総選挙に関する2問目の数点のご質問にご答弁申し上げます。  18歳を初めとする若年層への啓発についてですが、本市では初めて選挙人名簿に登録される方々に有権者となったことをお知らせするメッセージカードを郵送しております。また、高等学校や大学に出向き、選挙についての講演や模擬投票を実施する出前講座の実施や、実際に選挙で使用する投票箱や記載台の貸し出しを行っております。このような啓発活動をきっかけとして、将来の投票行動につながることを期待しております。  次に、期日前投票所の南部地域への増設についてですが、選挙人の利便性や投票環境の向上といった側面では一定の効果があることを認識しております。しかし、期日前投票所の増設が統計的にも全体の投票率の底上げにつながっていないことや費用面、立地面、人員の確保などの側面についての課題があることから選挙管理委員会でご議論いただき、早期の設置は見送るとの結論をいただいております。  なお、附帯意見として、本市の財政状況や財源措置、住民ニーズの状況等が結論に影響を及ぼすことから、継続した見直しを行うよう申し添えられております。  次に、3点目についてですが、投票所の開設がおくれたことにつきましては、重大な事案であると認識しており、ここに改めてご迷惑をおかけした多くの皆様におわびを申し上げます。  本件の再発防止策といたしましては、立会人の参集時刻の見直しや立会人の参集状況の早期把握などを検討しております。また、不測の事態に備え、職員や関係団体から代替要員を確保するなどの補完措置につきましては研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(川口洋一議員) 2回目の答弁をいただきました。  ドローンの防災事業における活用については、最新の知見や他市の導入状況などを踏まえ、研究するとの答弁でした。消極的だなと私は受けとめました。研究している間にも技術はどんどん進んでいきますので、早目の導入をお勧めいたします。  次期地域防災計画の修正段階でのドローンの活用も含め、最も効果的な防災対策を防災計画に記載すると前向きな答弁をいただけましたので、次期計画への記載を期待いたします。  産業振興・観光プロモーションにも必要があれば活用を検討と答弁いただきましたので、まずはドローンを活用した観光プロモーション映像の傑作と言われています鹿児島県が2015年に公開した「BIRD'S EYE VIEW OF KAGOSHIMA」を参考にして、高槻市の観光プロモーション映像へのドローン活用をお願いいたします。  総合戦略の営業広報室からは、たかつきDAYSでは、既にドローン撮影した写真の掲載はしており、今後も積極的な活用を検討と、ドローンを使いたい感がにじみ出ている答弁だと思います。現在は委託事業ですので、高槻市が主体となりドローンを有効活用できる体制を整えていただきたいです。そのためにも最初の段階で最も大切なのは、庁にきちんとした知識と技術を身につけたドローン運用の核となる職員を育成することです。ドローンに関しては、先進他市の事例を見ても、この指とまれ方式で庁に募集をかければ希望者は必ず集まりますので、ぜひこの機会にドローンの活用をお願いいたします。  次に、総選挙についてです。  高校や大学での出前講座や模擬投票、投票箱や記載台の貸し出しも行われているとの答弁でした。学校現場では、出前講座等になかなかまとまった時間がとれないという現状は承知しております。そのような状況においても工夫をしていただき、さらなる投票率向上に向けての取り組みを期待いたします。  また、南部地域への期日前投票所の増設は、選挙管理委員会でも課題として把握していることは理解しました。今後も、課題解決に向けての議論を進めてください。  投票所開設の遅延については、私は個人を責めるつもりは全くありません。これからの選挙において、もし同じような状況が起こった場合に速やかに開設できるバックアップ体制の構築、こちらのほうが何よりも重要だと考えておりますので、そこの構築をぜひお願いいたします。  今回の総選挙は、投票日当日に台風が接近するという大変厳しい状況、環境で実施をされました。そういった状況でも投票所で職務を全うされた職員の皆さん、開票作業に深夜までかかわられた職員の皆さん、そして、開票作業が終了した後も台風の対応に走り回った職員の皆さん、本当にありがとうございました。心から感謝いたします。総選挙については以上です。  自殺対策計画策定におけるSNS対策の位置づけについてです。  教育委員会からのSNS相談の答弁がございました。本市では、教育センターの電話教育相談や学校以外にいじめについて相談できる場所を設置してほしいという子どもたちの要望を踏まえ、パソコンや携帯で24時間受け付ける、はにたんの子どもいじめ110番を設置しているということでした。もちろん、これも重要な相談を受ける体制の一つだと受けとめておりますが、今本当にSNSを使った情報の伝達、やりとりというのが大きなウエートを占めております。そういった中で、教育委員会におきましても、このSNSの相談体制、匿名性が高ければ高いほど深刻な相談、切実な相談が集まってくるんですね。  自殺対策の現場でも、例えば大阪自殺防止センター、関西いのちの電話といったところは匿名性が何よりも担保されております。そういった中で本音で話せる、いじめ、自殺という特に厳しいテーマに関しては、家族が一番言いづらい。友達にも言いづらい。そういった中で本当の痛み、苦しみ、悲しみを匿名性を担保した上で吐き出すといいますか、打ち明けることができる、そういったプラットフォームが私は必要ではないかと考えておりますので、ぜひ教育委員会の皆様には、このSNSでの相談体制の構築に向けて、ぜひお考えを進めていただきたいというふうにお願いいたします。  そして、健康福祉ですが、今回の冒頭、登壇してお伝えしました座間の悲惨な事件がございました。今回この容疑者と被害者のやりとりに使われたSNSを運営するツイッター社、ツイッターは自殺や自傷行為の助長や扇動を禁じる旨の項目を11月3日にルールを追加しました。この対応には、本当にたくさんの批判が寄せられています。それはなぜなのか。ツイッター上に死にたい、苦しい、しんどい、そういった思いを吐き出すことができる、そういう場をツイッター社がなくしてしまうという、そういうことをやったとしても、死にたいという投稿をする主、投稿される方の気持ちというのは消えるわけではないんですね。だからこそ、そこをなくすのではなくって、死にたいという気持ちを持つ圧倒的多数の人々が存在している現実というのをしっかりと受けとめる、そのための体制の構築が必要だと私は考えています。
     長野県とLINE社がこの9月に2週間、LINEを用いた相談を実施いたしました。この中間報告というのが11月18日に公表されましたが、わずか2週間で547件の相談が寄せられたということです。これは長野県の前年度1年間の電話相談のほぼ倍ですね、倍を超えております。それだけの成果というか、相談がたった2週間で寄せられたということなんです。  ですので、やはりこういったSNSの相談体制というのはなかなか難しいと思いますが、これだけの思いが寄せられるということは一つの相談体制の窓口として構築することは、私は大事だというふうに強く思っておりますので、ぜひご検討いただければと思います。  最後、3問目の質問をさせていただきます。  来年度に策定される高槻市自殺対策計画の中で、SNS対策を盛り込む必要性、これをどのようにお考えなのかというところを最後に健康福祉部長からお伺いいたしまして、私の質問を終わります。お願いします。 ○健康福祉部長(西田 誠) インターネットやSNSを活用した相談につきましては、繰り返しになりますが、国の自殺総合対策大綱におきまして、ICTを活用した自殺対策の強化について盛り込まれていることから、重要性を認識いたしております。しかしながら、便利なツールである一方、その活用に当たっては相談のノウハウの確立、セキュリティー対策などが、国において課題として挙げられています。計画への記載に当たりましては、その重要性と課題を念頭に置きまして、国及び他自治体等の動向を注視し、高槻市自殺対策連絡協議会のご意見を伺いながら進めてまいります。  以上でございます。 ○副議長(吉田忠則) 川口洋一議員の一般質問は終わりました。  次に、木本 祐議員。     〔木本 祐議員登壇〕 ○(木本 祐議員) 木本 祐です。通告に基づき市営バス高齢者無料乗車証制度等について一般質問をさせていただきます。以下、高齢者無料乗車証制度については、本制度と申し上げます。  昨今、各自治体においては、高齢者に対する事業補助の議論や見直しが進められています。背景には、超高齢社会に突入し、高齢化の進展に伴う対象者、事業費の増加があります。時代が象徴するように、高度経済成長期に展開された政策は、当初は限られた高齢者への特例的事業でしたが、将来的には約3人のうち1人が高齢者の時代になり、もはや特例的な視点から捉えられなくなっています。  さて、本市の70歳以上の高齢者の推移ですが、昭和47年で6,080人、人口に対してわずか2.2%でありましたが、平成29年9月末時点では7万3,356人にのぼり、人口に対して20.7%となっています。来年度からは申請方式が導入予定で、一時的に交付者の減少が予想されるも、今後も交付対象者はさらに増加することが予想されております。  財政は、平成28年度の決算では歳入歳出とも前年度より大きく減少し、経常収支比率は94.9%と前年度より悪化しています。また、高齢者や子ども等への福祉関係経費が計上される民生費決算額では、平成24年度決算の約460億円から、平成28年度決算の約535億円まで、この5年間でも実に75億円も増加しています。  今後も福祉関係経費は増加が見込まれる一方、生産年齢人口の減少等で税収増加は見込めず、市債償還などの義務的経費は増加していく見通しであり、財政の硬直化は一層進み、変わらず厳しい財政運営が強いられています。  そして昨年1月、発出した経営革新宣言を踏まえ、高齢者福祉政策事業全般の見直しが始まり、その中では一定の年齢に達した高齢者に一律で給付やサービスを行う施策について、有効性や公平性などを改めて検証し、廃止や見直しする方向で検討すると示されました。  さらには、本年9月、20年、30年後を見据え、受益者負担の見直しを行い、本制度についても例外なく検証を行っていくと経営改革方針の中で示されました。中には痛みを伴う内容もあることからも、高齢化や財政状況など、本市が置かれている現状や検証に至った経緯など、市民へわかりやすく丁寧に説明をし、幅広い市民の合意形成を図っていく努力が必要だと考えています。  1問目はそういった趣旨から質問をさせていただきたいと思います。本制度は高齢者への敬老や感謝をあらわす一つの方法として、移動という点に着目して社会参加を促すことを通して、生きがいを増進させることが趣旨であります。昭和40年代には各自治体で同様の制度が誕生した背景には、少ない高齢者を祝う敬老的な意味合いが強く、敬老パスと言われ、その名前が残っていることはその証左です。  そこで、改めて考えてみると、本制度が発足した昭和40年代は、人生70年の高齢者施策でありましたが、現在の平均寿命は80歳、あるいは90歳で想定しなければならず、65歳を高齢期の開始とすると、その期間は3倍になっています。加えて、高齢者を健康に心配がある少数の人たちというイメージでくくるわけにはいかなくなっております。  高齢者には元気な方も多く、数としても社会のマイナーな存在というよりメジャーな存在となっております。その意味からは、施策として高齢者がいつまでも元気で自立した生活ができるように支援するのと同時に、社会を担っていただく存在として社会参加を積極的に進める必要もあります。それ自身が、健康や自立、予防的福祉サービスとしての意味を持つのだろうと思います。  しかしながらも、利用頻度の多い人、少ない人や病気や介護で恩恵を受けられない人、地理的や生活環境から利用できない人、しにくい人、経済力がある人、ない人、通勤に利用している人などさまざまな実態がアンケート結果から確認できることからも、ライフスタイルや多様化したニーズに制度も対応していかなければならないと思います。  そして、高齢者の社会参加を支える制度が、一律給付により財政を圧迫しているのも事実です。今後、子ども、高齢者、障がい者への支援、その他、多様化するニーズの中でさまざまに政策を展開しなければならない中、高齢者政策関係経費が年々増加し、高齢者を限られた弱者として福祉政策を全て存続させるとすれば、限られた財源の中において、その他の政策にも影響が及ぶと考えられます。  一方で、予算配分は生産年齢人口に重点配分をするのか、高齢者に重点配分するのかは行政のさじかげんで、どの層にどれぐらい配分するかは正解がありません。高齢者福祉政策に係る経費が増加するから削減をしたいのか、また、その他の政策を新規、拡充をしたいから縮減をしたいのか、両方の意味があるとは思いますが、こういった点もあわせて説明をしていく必要があるというふうに思います。  そこで、1問目の質問をさせていただきます。本制度の超高齢社会の中でのあり方についての認識、また本制度が財政事情から置かれている現状や現制度設計のまま存続となれば、どのような影響が及ぶのかを含めて、今後の高齢者福祉政策の展望、検証に至った経緯についてお答えください。  続いて、20年、30年後を見据えるということで遠い未来ではありません。今後、検証に当たっての方針や予定についてお答えください。  以上、1問目といたします。     〔健康福祉部長(西田 誠)登壇〕 ○健康福祉部長(西田 誠) 市営バス高齢者無料乗車証制度等に関する数点のご質問にご答弁申し上げます。  まず、1点目の本制度のあり方についての認識等についてですが、本年9月末時点における70歳以上の高齢者数は約7万3,000人となっており、今後も増加が見込まれております。  次に、寿命の延伸に伴い高齢者という概念そのものや、社会・経済環境が大きく変化していると認識いたしております。  高齢者福祉施策全体の展望等についてですが、今後、本市では生産年齢人口の減少に伴う市税収入の減少、高齢化に伴う扶助費等の増加が見込まれることから高齢者への福祉サービスを充実させるとともに、持続的かつ安定的に提供していくためには限られた財源をより効果・効率的に活用し、高齢者間や世代間の公平性も意識しながら高齢者福祉事業の検討を進める必要があると考えております。高齢者無料乗車証制度につきましても、本年9月の「高槻市みらいのための経営革新」に向けた改革方針のとおり、現状について検証が必要と認識いたしております。  2点目の市営バス高齢者無料乗車証制度の検証に当たっての方針や予定についてですが、本制度は長年、高齢者に親しまれるとともに、その外出支援、社会参加等の促進に一定寄与してきたものと考えております。  また、平成28年度実績で高齢者無料乗車証交付枚数も6万枚を超えている現状から、その検証に当たっては多方面に影響が及ぶことも想定されるため、今後の方針やスケジュールにつきましては、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(木本 祐議員) 本制度は、平成17年6月議会において見直しの提案がなされ、激論が交わされた結果、否決された経緯があります。また、見直すとなれば答弁にもありましたが、多方面に影響が大きいことからも検証を行う段階ということで慎重に検討を進めるという答弁におさまるというのは一定理解をいたします。  しかしながらも、答弁にもあるように、本制度が転換期に差しかかっているのは事実でありまして、今回の質問では交通部にはお聞きしませんが、これは一般会計だけの問題ではなく、交通部にも影響が及んでいます。このまま放置すると、高齢者人口の増加によって高齢者の輸送量は増加するが、交通部の受け取る額はふえません。生産年齢人口の輸送量だけが減少して運賃収入が減少し、収支均衡が困難になる。増収が必要であれば、生産年齢人口の運賃値上げ、高齢者の値上げが必要であり、費用を削減するならばサービス水準を低下させなければなりません。  この点に関しては、交通部も市長部局もさらなる経営努力を前提とはいたしますが、いずれにいたしましても、市民に悪影響が及ぶことからも先送りできる問題ではないと僕は考えています。見直し反対派からすれば、持続可能を前提に見直しと言われても、制度の転換は最終的には負担や住民サービス低下になるということで、無料で無制限であるから意味があるということだろうと思います。  しかし、高齢者福祉政策のパラダイム転換期の中、見直しを余儀なくされることに、市民も議会も理解を深めていかなければならないと思います。そのためには丁寧な説明と真摯な姿を見せていただかなければならないと思います。  そして、見直しに当たっては、少なくとも福祉政策の優先順位は考慮されるべきであり、見直すべきは本制度のプラスの面をできるだけ残しながら見直しをしていくことであります。そういう意味において、検証に際して、単にどこを削るや削らないではなく、多様化する高齢者に対してどうあるべきかという観点からも、世代を超えて新しい公共を市民と行政がつくるという思いで進めていただきたいと思っております。  それでは、2問目の質問に移ります。  検証をする以上、また持続可能な制度構築に向けての最大の課題は何といっても、費用・受益者負担であり、この課題は避けては通れません。僕の考えを先に申し上げると、費用・受益者負担は容認・肯定の立場であります。ただし、誤解なきように申し上げると、負担を強いるのではなく、そもそもとして無料というものに懐疑的で、一定の費用は受益者が負担するべきとの立場であります。ただし、一律負担か応益負担かの制度設計については、現段階でどのような形が望ましいかという答えは持ち合わせてはおりません。ということでありますが、容認・肯定する理由を4点申し上げ、質問をさせていただきます。  まず、1点目は、モラルハザードです。  そもそも無料というのは日本人の美徳に合わず、感謝の気持ちがなくなっていきます。日本人は人様には迷惑をかけたくないという恥の文化や精神があります。また、「武士は食わねど高楊枝」ということわざがあるように、いかに食べるのに困っていてもそれを表に出さないという見えの文化があります。これを福祉に当てはめることは若干違う部分もあるかもしれませんが、これまで日本人がつくり上げた自立精神に満ちた美しい考えだと思います。  当然ながら、障がいや病気などの真の社会的弱者へは、可能な範囲で最大限に必要な福祉を展開することは必要だと考えます。とはいえ、無料が長きにわたって続くと、もらえるものはもらう、もらわな損という発想や考えがしみ込んでしまい、優遇されるのは当たり前となってしまい、日本人の美徳や自立心が失われると考えます。そして、無料という考えは、革新思想から生まれており、この思想がよい悪いではなく、非現実的で無責任であると考えます。  2点目は、市民の良識です。  アンケートでは、負担金についての意見は、延べ5,891件の回答のうち、現状維持で継続希望が1,383件で23.4%、利用者から負担金徴収が616件、10.4%となっています。これを継続か負担かの二者択一にすると、継続が69.2%、負担が30.1%となります。この割合が多いか少ないかは意見が分かれるところでありますが、民主的にいえば継続ということでしょう。  しかし、無料より安いものはなく、またこれまでなれ親しまれてきた制度に対して、継続が圧倒的に多くなるだろうと予測していた中、負担容認の意見が市民3人に1人という結果は、1点目の部分に通じるところでありますが、ここに、市民の良識や本市や次世代に対する思いを僕は感じます。責任ある政治を本市が行っていくのであれば、この市民の思いも真摯に受けとめる必要があると考えます。  3点目は、高齢者の経済力と世代間の公平性です。  経済的な理由から、公共交通機関を使っての外出を控えるという生産年齢人口もいます。高齢者に限って無料にするということは、ばらまき政策との批判から逃れられません。こと、本制度に関しては違和感なく受け入れられており、同様制度を展開されている自治体の中で所得条件を設けていないのはごく一部であります。  アンケート結果等から、高齢者の一部には経済力や貯蓄が現役世代と遜色ない方もおり、もはや高齢者イコール経済的弱者ではありません。我が国の福祉は原則、所得再分配を高所得者から低所得者へ分配し、必要な人に過不足なく届けるもので、資産などしかるべき負担能力のある方には一定の負担をお願いしていかなければ制度の維持は困難で、過剰福祉との指摘をせざるを得ません。  4点目は、受益者負担の原則です。  公共サービスは、市民から徴収した税金により賄うのが原則ですが、サービスにより利益を受ける方が特定されるものについては全てを税で賄うと、サービスを受ける者と受けない者との不公平が生じることから、サービスにより利益を受ける特定の方に、受益の範囲で使用料や手数料などを負担していただく受益者負担の原則が基本的な考え方です。  受益者負担の原則の境界線をどこに引くかは意見が分かれるところではありますが、あらゆるサービスを受ける場合に莫大な費用がかかることになり、一方で受益者に負担させない範囲を広げ過ぎてしまうと、フリーライダーといった問題や不公平感をもたらす原因になり、利用者によって相当な利用回数の差が確認できることからも、受益者負担の原則にのっとり、受けるサービスに応じて負担をするのは当然であり、行き過ぎた再分配はいずれ効率性を阻害し、効率の低下を招くというふうに考えております。  以上が、本制度の費用・受益者負担について肯定、容認する理由です。そこで、ただいま理由を申し上げましたが、おのおのの理由についての見解と、費用・受益者負担について、どのようにあるべきだと考えておられるのか、見解をお答えください。  以上、2問目といたします。 ○健康福祉部長(西田 誠) 市営バス高齢者無料乗車証制度等に関するご質問にご答弁申し上げます。  1問目でご答弁いたしましたとおり、本制度につきましては、70歳以上の高齢者の市営バス運賃を無料とすることにより、その外出支援、社会参加及び生きがいづくりの促進を目的として実施してきたもので、長年、高齢者に親しまれ、その目的に寄与してきたものと認識いたしております。  一方、平成27年に実施しました市営バス高齢者無料乗車証制度についての利用実態等アンケート調査における自由記述欄には、議員仰せのとおり、本制度について現状維持が多数であるものの制度の見直しに言及した意見もございました。  本制度につきましては、制度発足から40年以上が経過し、当時と比較し雇用形態、社会・経済環境など高齢者を取り巻く状況が大きく変化している中、先ほどのアンケート調査を初めとする高齢者の意見や受益者負担の考え方、さらには福祉施策全体のバランスも勘案しながら、今後、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(木本 祐議員) 本日2回目の慎重に検討を進めると部長の答弁をいただきました。しかし、僕も市民の信託を受けて、自分の信念から――正直、批判も多々あると思います。それも承知で、高槻の未来を思い、ここで質問させていただいているわけで、多少はこの議論に真正面から答えていただきたかったなというふうに思います。  しかし、安易には答えられないんだろうというふうに思います。なぜなら、政治家は受益者が多い政策は、政治的な力が強くなるということを知っているからです。今もなお、継続してほしいという高齢者が約70%いるというアンケート結果がそのようなことを物語っていると思います。  本制度のように薄く広くという政策は、受益者が多く反対する人が少ないので、政治家も肯定的な立場から取り組みます。しかし、批判もあるでしょうが、この問題に真剣に向かい合ってこそ責任ある政治ではないでしょうか。論理や合理性を追求するなら政治は学者に任せればいいというふうに僕は思います。  今後、ますます険しい道のりがある中、首長は自身の言葉で思いを述べて市民に理解をしていただく努力をしていただきたいと思います。特に、経営革新宣言は現在の首長が示されたということで、具体的な方針や具体案、予定は先送りせず、ご自身の責任で全うすべく、早い段階でお示ししていただきたく意見申し上げ、一般質問は終わります。  以上です。 ○副議長(吉田忠則) 木本 祐議員の一般質問は終わりました。  次に、髙木隆太議員。     〔髙木隆太議員登壇〕 ○(髙木隆太議員) 立憲主義を守り・憲法を活かす会の髙木隆太です。  移動図書館・まちごと図書館等について質問いたします。今年度、移動図書館きぼう号の業務委託にかかわる入札が中止となり、5月から運行が休止になったままです。図書館のホームページには、このたび運輸・輸送業界の人手不足、経費高騰の影響により、移動図書館業務を当面の間、お休みさせていただくことになりました。現在、早期再開に向け、努力を行っているところですが、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。再開日時につきましては、広報誌やホームページでお知らせしますと書かれております。  その中で、本年8月と11月に開催された図書館協議会では、移動図書館の再開ではなく、その代替案として、まちごと図書館の事業を行うという提案がありました。現在、各公民館にはまちごと子ども図書館として、児童書が200冊程度配架されていますが、まちごと図書館事業では、五領、南大冠、磐手、今城塚、三箇牧、日吉台の6か所の公民館と樫田支所合わせて7か所で、一般書も200冊程度配架し、年に1回本を入れかえる、月に一度程度、図書館司書を訪問させ、また、予約した本の受け取りができるという説明が図書館協議会でありました。  この11月の図書館協議会に先駆けて、図書館は9月後半から2週間、まちごと図書館や移動図書館に関する市民へのアンケートを実施しました。このアンケートの結果では、まちごと図書館を利用したいと思うかとの問いに、回答者の52%が利用したいと答えています。一方で、まちごと図書館に対する市民意見の中には、移動図書館は必要、再開してほしいといった市民からの意見もありました。  移動図書館の利用は、近年減少傾向にあったものの、いまだ必要とする市民の方が一定数おられます。利用されていた方からすれば、突然きぼう号の巡回が休止になり、そのまま廃止ということになれば、これは当然納得ができないことであると思います。  移動図書館を再開させるためにどのような検討がなされ、どういった過程を経て、まちごと図書館事業が提案されたのかは不明確であり、最初から移動図書館の廃止を前提に、まちごと図書館の話が持ち出されてきたように思えてなりません。私は、まちごと図書館事業そのものは否定するものではありませんが、移動図書館はまだその役割を終えたとは思えず、むしろこれからの高槻市にとって必要になってくる図書館の事業ではないかと思っています。  以上のことを踏まえて7点、お聞きします。  まず、移動図書館の利用者ですけれども、世代別に見ると61歳以上が最も多く、次いで6歳から12歳の年代の利用が多いということがわかっています。これは、本の持ち運びや図書館までの移動が比較的困難な世代の人たちが移動図書館を利用していたのではないかと考えられますが、高槻市としてはどのように分析をされているのかお聞きします。  次に、移動図書館は市内23か所のステーションを巡回していましたが、まちごと図書館は7か所で展開すると、そういった提案になっています。移動図書館が巡回していたステーションでは、年間貸し出しが4,719冊と利用の多かった東上牧二丁目つばき公園や4,166冊の宮野町サニーハイツといった地域、または市内の北部と南部に位置する原公民館や柱本小学校といった地域は、まちごと図書館を実施する予定の公民館や支所から遠く、本を借りにくくなるのではないでしょうか。こういった地域には移動図書館を再開させ、巡回を続けるといったお考えはないのか、お聞きします。  次に、現在、旧天神山図書館の読書支援センターにきぼう号が駐車されたままですけれども、来年度以降、きぼう号はどうなるのか、お答えください。  続いて、本市の第5次総合計画に基づいて2016年度に策定した総合戦略プラン基本計画28では、市立図書館5館1分室の150万冊を超える蔵書に、身近な公共施設でアクセスでき、気軽に読書を楽しめるまちごと図書館の展開を目指しますとその方向性を示していました。しかしながら、今年度6月に策定した2017年度から2019年度までの具体的な実施計画、図書館のサービスの充実として行う事業に、本年7月に開始した近隣自治体の図書館との広域利用は書かれておりますけれども、まちごと図書館事業については実施計画に記載がされておりません。このことについて、なぜ記載がされていないのか、お聞きしたいと思います。  次に、各公民館には図書室が設置されております。市民への貸し出しも行っております。そこで、まちごと図書館を実施する公民館と支所の図書室の現在の蔵書数、昨年度の図書購入予算、購入冊数をそれぞれお示しください。  また、公民館所蔵の図書とは別に、図書館で配架しているまちごと子ども図書館の児童書があります。この児童書は専用の鍵がかけられる書棚に入れられ、貸出方法も管理も別に分けられていますけれども、まちごと図書館事業では、貸出方法は変更されるのでしょうか。  また、事業開始に伴い利用がふえるということも考えられますが、公民館や支所で窓口の人員を増員することになるのか、お聞きします。  最後に、本市の1995年策定の図書館運営・整備基本方針では、公民館の図書室を将来図書館分室として活用する可能性について研究するとしていました。また、2008年の図書館整備方針でも分室の設置が必要と述べられており、2001年から2010年までの高槻市第4次総合計画においても、図書館分室を計画的に配置するとしています。まちごと図書館と銘打つならば、公民館や支所を図書館の分室として設置することが望ましいのではないでしょうか、お考えをお聞きします。  以上を1問目とします。    〔教育管理部長(平野 徹)登壇〕 ○教育管理部長(平野 徹) 髙木議員の移動図書館・まちごと図書館に関する7点のご質問についてご答弁申し上げます。なお、内容が他部局にわたるものについては、調整の上私のほうからご答弁いたします。  まず、1点目の移動図書館で利用の多い年代の状況分析についてですけれども、全体の図書館利用者と同様の傾向にあると見ております。移動図書館につきましては、61歳以上のご利用者のうち女性が多い傾向となっております。  2点目、3点目の移動図書館の巡回及び来年度のきぼう号についてですが、将来にわたって持続可能な図書館サービスを提供するため、来年度よりまちごと図書館事業を実施するための取り組みの詳細をただいま検討しているところでございます。  4点目の実施計画についてですが、2017年度より実際に取り組む事業を掲げております。まちごと図書館は調査、研究の段階でしたので掲載しておりません。  5点目のまちごと図書館実施予定施設の蔵書数等についてですが、平成28年度の3月末時点で、南大冠公民館2,782冊、今城塚公民館7,373冊、五領公民館4,441冊、磐手公民館6,034冊、日吉台公民館3,239冊、三箇牧公民館4,871冊となっております。  次に、公民館の図書購入予算につきましては、これは図書購入費以外も含みますが、消耗品費が304万6,000円でございます。平成28年度の購入冊数は、南大冠公民館、今城塚公民館、五領公民館、磐手公民館、日吉台公民館は各20冊、三箇牧公民館は18冊でございます。  なお、樫田支所に関しましては寄贈いただいた図書を約400冊配架しており、図書の購入はいたしておりません。  6点目のまちごと図書館事業におけます図書の公民館等での貸出方法等についてですが、来年4月の事業実施に向けまして現在、検討を進めているところでございます。  7点目の公民館図書コーナーの活用につきましては、まずはまちごと図書館事業を実施する中で研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(髙木隆太議員) まず、移動図書館の利用者の傾向として、61歳以上と6歳から12歳が多いというのは、答弁では図書館の利用者と同じ傾向であるというお答えでしたけれども、なぜ利用者に高齢者と子どもが多いのかと、その背景をどう分析しているかというふうにお聞きしたんですけれども、ちょっとそういった答弁にはならなかったので、かみ合わなかったなというふうに思うんですけれども。  図書館がこの9月後半から行った市民アンケートには、移動図書館の利用者の減少、図書館の利用形態の変化等から移動図書館にかわり、まちごと図書館事業を実施してきたいと考えていますと書かれており、アンケートの設問には、移動図書館を利用したことがあるか、休止していることを知っているか、まちごと図書館は便利だと思うか、といった設問がありました。  しかしながら、このアンケートの回答者の7割は図書館の利用者となっていましたので、必然的に移動図書館を利用したことがあるというような回答数は少なくなって、このアンケート結果だけを見ると、移動図書館の需要がないような印象を与える結果となっています。やはり、まずはアンケートをするのであれば、移動図書館を利用していた方に対象を絞って意見を伺うということが必要であったと思います。そうでないと、まちごと図書館事業が移動図書館の代替案として成立するのか、利用していた方から理解を得られる事業になるのか、そういった正確な判断ができないのではないかというふうに思います。  移動図書館は23か所のステーションを昨年度まで巡回していましたが、まちごと図書館は7か所での実施ということで、実施場所から遠い地域については移動図書館を巡回させることはできないのかとお聞きしましたけれども、これについても明確な答弁をいただけませんでした。それでは、実施場所を今後7か所からさらにふやしていくという予定があるのか、お聞きしたいと思います。  続いてですけれども、先日、まちごと図書館事業を実施する予定といわれている各公民館の図書室、現在、図書コーナーと言われているそうですけれども、図書室に行ってきました。新刊を紹介するコーナーをつくられていたり、子どもたちが床に座って絵本を読めるスペースが設けられていたり、ボランティアによる読み聞かせが行われていたり、隣接する老人福祉センターの利用者の方が図書の修理や整理をボランティアで行っていただいたりと、それぞれの公民館の図書室で地域の方から親しまれて利用されている、そういった公民館もあることがわかりました。  こういった取り組みを行っている公民館では、図書室の本の貸出冊数が年々増加しているということも職員の方からお聞きしております。職員の方も非常に図書室の活用に熱心に取り組んでおられるというところもありました。
     一方で、先ほどの答弁では公民館1か所の図書の年間購入冊数は20冊程度と少ない状況です。図書購入予算は、先ほど経費全体でお答えいただきましたけれども、図書購入予算だけでいいますと、公民館12館ありますけれども、全館合わせて昨年度は30万円ほどしかありませんでしたので、一つの公民館で本を買っている購入予算というのは年間2万5,000円ほどにしかならないという計算です。  そのためか、どこの公民館も古い図書が蔵書の大半を占めていました。また、本自体が少ないのか、空のままの書棚がある公民館の図書コーナー、図書室も幾つかありました。職員の方からは、図書館の本を公民館に配架できれば、これまで図書館を訪れることの少なかった人たちにも来てもらえるのではないかといったことや、図書館で予約待ちの人気の本を探しにわざわざ公民館に来る人もおられるので、本をふやしてもらえたら助かるといったこともお聞きしました。  やはり、公民館にせっかく図書室があるわけですから、公民館を図書館の分室にしていくということが望ましいのではないかと思います。公民館の図書購入予算をふやすか、あるいは移動図書館の蔵書が約6万3,000冊あり、まちごと子ども図書館も6万冊の蔵書を有しています。これらの蔵書を公民館図書室に配架すれば、分室として設置することもできるのではないでしょうか。これは移動図書館を残しながらということを前提にしての質問ですが、市の見解をお聞きしたいと思います。  関連して、すぐに分室にするということは難しいとしても、図書館が提案したまちごと図書館では配架する図書数は一般書、児童書でそれぞれ200冊程度と非常に少ない、図書の入れかえ自体も年に1回しかしないということです。公民館の図書の貸出冊数は多いところで年間2,000冊近くあります。これで、まちごと図書館だというには非常に不十分ではないでしょうか。せめて本を入れかえる回数をふやすべきではないかと思いますけれども、見解をお聞きしたいと思います。  次に、1問目で、まちごと図書館事業が総合戦略プラン基本計画28の実施計画、これに記載されていないのは、調査研究の段階であったためという答弁がありました。やはりここで疑問なのは、調査研究段階で、しかも今年度から2019年度までの本市の実施計画にも上げられていなかったような事業をいきなり来年度から開始できるのか、拙速ではないかということです。  先ほどから移動図書館は今後どうなるのか、まちごと図書館の貸出方法はどうなるのかとお聞きしましても、検討しているというお答えしか返ってこないんですけれども、まちごと図書館事業の開始に向けた準備はまだまだ道半ばの段階ではないでしょうか。  それにもかかわらず、とりあえず移動図書館についてはやめてしまおう、まちごと図書館事業は中途半端でも始めてしまおうということであれば、非常にこれは問題があると思います。本来なら事業の実施に向けてもっと時間をかけて取り組んでいくべきです。実際に、まちごと図書館事業は来年の4月から開始できるのか、お答えいただきたいと思います。  最後です。私は、移動図書館の存廃もまちごと図書館事業の取り組み自体も、2008年に本市が策定した図書館整備方針を無視して進めるということはあってはならないと思います。やはり整備方針との整合性を重視しながら考えなければいけないと思っています。この図書館整備方針の中で、図書館整備における今後の方向性として、高槻北地区の図書館建設を早期に実現し、これは服部図書館のことですけれども、引き続いて残る2地区、五領と三箇牧地区、これらの地区についても図書館整備に向け検討をする。  なお、樫田地区以外の7地区が整備された状況下で、改めて図書館の役割や機能、市民ニーズなどを含め再検討を行うと、図書館整備方針にはこのように書かれています。この観点からも、上牧、五領などの図書館未整備の地域がいまだにあり、また、まちごと図書館の実施場所から遠い地域が存在する以上、車両を小型化するなどしてでも移動図書館は継続していくべきではないでしょうか。見解をお聞きします。  以上です。 ○教育管理部長(平野 徹) 髙木議員の2問目、移動図書館・まちごと図書館に関する質問にご答弁申し上げます。  まず、1点目、まちごと図書館の実施場所についてですけれども、まちごと図書館事業を展開しながら検討してまいりたいと考えております。  2点目の移動図書館の蔵書の活用についてですけれども、まずはまちごと図書館事業をスタートさせ、ニーズを見ながらより望ましい活用法について研究してまいりたいと考えております。  3点目のまちごと図書館事業の図書の入れかえについてですけれども、現在、児童書を対象として実施しているまちごと子ども図書館事業の手法も踏まえ、現在、検討を進めているところです。  4点目、まちごと図書館事業の開始時期ですが、1問目でもご答弁いたしましたとおり、来年4月の実施に向け準備を進めております。  5点目の移動図書館の機能の継続についてですけれども、今回のまちごと図書館事業は、移動図書館運行・運営業務委託の入札不調を契機に、これをまた持続可能なものとして、図書館としてのサービス水準を落とさずに実施していきたいというふうに考えているものでございますので、よろしくお願いいたします。  以上です。 ○(髙木隆太議員) 先日、五領公民館に行ったときに、移動図書館が5月から休止になって、五領公民館の図書室の利用がふえたということはないですかとお聞きしたんですけれども、移動図書館が巡回していた東上牧のステーションから五領公民館までは結構距離があるので利用件数は例年とほとんど同じだというふうにお聞きしましたので、もしかすると、まちごと図書館を実施したとしても移動図書館を利用していた方の新たな利用にはつながらない、そういう地域がやはり出てくるのではないかというふうに、その話をお聞きして感じました。  五領・上牧地区については、従来の図書館整備構想にのっとって早期に図書館の整備を検討して進めていくべきだと思いますけれども、まちごと図書館の実施場所をふやさず、かつ移動図書館も廃止するということになれば、住んでいる場所によって本を借りるのが困難になる地域が出てくるのは明白だというふうに思います。さらに言いますと、今後の高齢化の影響で、図書館や公民館まで行くのが困難になってくる世帯も高槻市でふえていくことが想定されます。  移動図書館の委託業務は、図書館や学校図書館への図書の運搬など複数の業務をあわせて民間業者に委託していたところ、入札不調により、これらの業務が一時休止状態に陥りましたが、現在は移動図書館以外の業務は入札を行って、既に再開のめどが立っているわけで、移動図書館の業務だけ委託できないということではないはずです。  南北に長い高槻市の特性、また高齢化率の高さから考えますと、移動図書館の役割はこれから重要性を増してくるのではないかと思います。移動図書館は再開するべきだと申し上げます。  それと、まちごと図書館事業については、恐らくですけれども、このまま開始すれば配架する本も少なく、入れかえ自体も年1回、図書館司書も月1回ぐらいしか来ないというような条件で始めれば、単に公民館に予約した本を受け取りに来て返すだけの場所と、そういった事業となってしまうのではないかと思います。それは図書館とは言いがたいのではないでしょうか。  図書館が行ったアンケートで、まちごと図書館は便利だと思うかということに便利だと思うと、6割の方が回答しておりますけれども、利用したいかという回答には5割の方が利用したいということにとどまったということで、やはり市民の方からしても、まちごと図書館事業が魅力的な事業として見られていないのではないかと、そういった側面もあるんではないかと思います。  図書館は本を借りる以外にも、図書館に行くことでいろんな本との出会いがあったり、また人との交流があったり、図書館が地域活動の拠点にもなっています。先ほど述べましたように、高槻市の豊富な蔵書を生かして、公民館を図書館の分室にしていく、本当の意味でのまちごと図書館を目指すということが重要ではないかと思います。  過去の図書館の運営方針で、公民館を分室にすることが検討されていたのは、そのような考えが当時の図書館にあったからだと思います。残念ながら、今の高槻市の図書館行政は、かつての理念や方針といったものから随分後退しているように思われます。昨日、指摘がありましたけれども、他市に比べても正職員の司書が圧倒的に高槻市は少ないということからも明らかではないかというふうに思っております。  いろいろお聞きしても、具体的には答えが返ってこないと、検討しているという答弁ばかりで、12月のこの段階でこういった状況で、本当に新年度から事業を開始することができるのか、疑わしいと言わざるを得ませんし、来年度から無理やり始める必要はありませんので、移動図書館を再開させて、まちごと図書館事業がより市民の目線に立った事業になるように時間をかけることが必要ではないでしょうか。場当たり的ではなく、図書館運営方針や整備方針にのっとった図書館行政を要望して質問を終わります。  以上です。 ○副議長(吉田忠則) 髙木隆太議員の一般質問は終わりました。  ここで昼食のため午後1時まで休憩します。    〔午前11時49分 休憩〕    〔午後 1時 0分 再開〕 ○議長(山口重雄) 会議を再開します。  一般質問を続けます。  次に、宮本雄一郎議員。     〔宮本雄一郎議員登壇〕 ○(宮本雄一郎議員) 日本共産党の宮本雄一郎です。  地元産木材の利用促進、図書館行政について、質問します。  地元産木材を建築物などに使うことは、多種多様なメリットがあります。何よりも山林の整備を促進する力になります。地域の経済面でも、地元の工務店などの仕事をふやすことにつながります。また、木は空気中の湿度が増すと湿気を吸い、空気が乾燥すると放出する、建築物の湿度を保つ作用があり、例えばインフルエンザの発症率が木造建築の学校は低いことが実証されています。また、暖房の効果が部屋全体に行き渡り、足元の冷えが少ないので集中力が落ちないとの検証結果もあります。  このように建築物などに地元産木材を使うことは、多種多様なメリットがあります。地元産木材利用についての、市の考えはいかがでしょうか、お聞きします。  地元産の木材の利用促進のために、高槻市は高槻市木材利用基本方針を2014年9月から施行しています。地元産木材を使った建築物をふやすためには、市が持つ建築物の新設や増築、改修での活用が最も大きな促進力となります。農林業振興ビジョンの実施計画では、子ども未来館、市民会館の建てかえなどに地元産木材が使われるよう関係各所に働きかけるとあります。基本方針策定以後、具体的にどのように取り組まれてきたのかお答えください。  今後、水道庁舎の建てかえや学校の改修など、市が所有する建築物の建てかえ、増設、改修がめじろ押しです。その際、最大限、高槻産木材を活用して木造化をしていくことが必要です。また、認定こども園など規模が小さな施設は木造で建設することが必要です。そのために、設計の仕様に高槻産材を含めた府内産材を使うことを書き込むことが必要ではないでしょうか、お答えください。  さらに、そこで使われている手すりなど内装も最大限、高槻産材を使うことが必要です。いかがでしょうか、お答えください。  国は、昨年、公共建築物利用促進基本方針を改正し、地方公共団体は、財政担当部局、事業担当部局、営繕担当部局、環境担当部局など部局横断的な、木材利用促進連絡会議を設置するよう努めるものとするとしました。高槻市は、基本方針で環境マネジメントシステムを活用し、全庁的に取り組めるようにとうたっています。会議はどの程度開いているのか、各部署が具体的な提案や取り組みを出し合っているのか、また、進捗状況の管理をしているのか、お答えください。  2つ目の柱、図書館行政について質問します。  昨日の野々上議員、本日の髙木議員と重なる点もありますが、よろしくお願いします。  初めに、移動図書館の休止問題からお聞きします。8月9日と11月16日の図書館協議会で、移動図書館の休止と移動図書館廃止後の新たなサービスとして、市が示したまちごと図書館事業について、各委員から意見が出されました。まちごと図書館は7か所の公民館等で事前予約した本が受け取れる、また200冊程度の本を公民館等に置く、それに加えて、司書が定期的に本を持って公民館等を訪れるという事業です。  まちごと図書館に対し、当初の案には本と市民をつなぐ司書の配置がなかったことに批判意見が出されました。また、本当に来年4月からスタートできるのか。今のまちごと子ども図書館事業でも、子どもたちの手に本が行き渡っていないのに、うまくいくのかなど、懸念する意見が出されました。  そして、それら批判的意見のかなめは、そもそも、まちごと図書館は移動図書館の代がえにはなり得ないという問題でした。私は、図書館側が移動図書館廃止ありきで議論を進めようとしたところに根本的な問題があったと思います。  11月16日の協議会に事務局が提出した資料に、移動図書館の再開は難しく、廃止との結論に達したと書かれていましたが、これに異論が続出して、最終的にやむなく休止と修正されました。2回の協議会では、廃止は認められないという意見と同時に、車を小型化して継続できないのか、利用者の意見を聞いて、運用方法の検討をしてはどうかなど、何らかの形で再開を望む意見がありました。市は、これら2回にわたる協議会の議論、意見を尊重するべきです。いかがでしょうか、お答えください。  協議会での議論のとおり、この事業は移動図書館の代がえには到底ならないものです。200冊の本を年間を通して公民館などに配架し、月1回程度、司書が赴く事業では、移動図書館に比べて、サービスの水準は下がることになります。移動図書館は、私はせめて樫田地域や東上牧地域など、図書館がなくニーズが高い地域について今の大きな車でなくてよいので、何らかの形で再開するべきです。いかがでしょうか、お答えください。  移動図書館の再開、まちごと図書館については、図書館協議会で、地域文庫などを開いている何人かの委員の方から、人の補充と予算の大変さを理解するし、図書館の応援団になりたい、また私たちもお手伝いをしたいという声がありました。そういった専門性もあり、ボランティアとして協力したいという気持ちを持っている皆さんと協働して、今と同じ大きな車でなくとも、移動図書館を再開する。そして、まちごと図書館事業を充実させることが必要ではないでしょうか、お答えください。  1問目の最後に、昨日の質疑でも指摘がありましたが、高槻の図書館は正規職員の司書が少ない、このことがこれまで市議会や図書館協議会などで繰り返し指摘されてきました。市民と本をつなぐために、正規職員の司書集団が不可欠です。8月9日の図書館協議会でも、図書館で司書として働いていた経験がある委員の方から、ずっと採用試験をしていない、12名で5館をというと本当にぎりぎりの線を下回っている、協議会の会長からも図書館の姿勢として、ぜひ司書の充実を目指してほしい、その点は図書館として主張していってほしいと要望がありました。それに対し事務局も、課題であることは認識していると述べています。直ちにとはいかないと思いますが、やはり正規の司書が少ない問題は計画的に解消していく必要があるのではないでしょうか、お答えください。  以上、1問目です。  〔産業環境部長(土井恵一)登壇〕 ○産業環境部長(土井恵一) 地元産木材の利用促進について、関係各部と調整の上、私のほうからご答弁申し上げます。  まず、1点目の高槻産木材の利用につきましては、木材利用による直接的な効果である木のぬくもりや調湿作用、心地よい香りなどのほか、干ばつによる市内の森林の適正な維持管理の促進、自然豊かなまちという都市のブランドイメージの向上にも寄与するものと考えております。  2点目の基本方針策定後の取り組みについてですが、あらゆる機会を捉えてその推進を図っているところであり、最近では整備を進めている高槻子ども未来館や設計を進めている新文化施設に地元産木材の利用が予定されているところでございます。  3点目の設計仕様についてですが、低層の公共建築物の木造化については、木材利用基本方針等を踏まえ構造上・防火上の課題にも対応しながら地元産材の利用促進も含めて可能な限り設計仕様に反映しているところでございます。  また、手すり等の内装材については木材調達やコスト面等の課題はありますが、可能な範囲で地元産材の利活用に努めているところでございます。  4点目の全庁的な取り組み状況についてですが、環境マネジメントシステム分科会を毎年開催し、本市の木材利用の基本方針を再認識するとともに、土木・建築工事における木材利用の最新情報を関係課で共有し、それぞれの部署で利用について検討しております。  以上でございます。  〔教育管理部長(平野 徹)登壇〕 ○教育管理部長(平野 徹) 宮本議員の図書館に関する3点のご質問について答弁申し上げます。  まず、1点目の移動図書館についてですけれども、2回の図書館協議会におきまして、まちごと図書館事業の実施のご説明をし、その中でさまざまなご意見をいただいたところでございます。こうした協議会のご意見を踏まえまして、具体化に向けて準備を進めてまいります。  2点目の市民の皆様との協働についてですけれども、図書館では従前よりボランティアの方々と協働して図書館運営を行ってまいりました。これからも協力を得ながら実施していきたいと考えております。  3点目の正規職員の司書の採用についてですが、現在、司書等必要な職員を適正に配置していると考えております。  以上でございます。 ○(宮本雄一郎議員) 地元産木材についてですが、林野庁の資料によりますと、大阪府の北部地域で基本方針を持っているのは、高槻市以外では能勢町しかありません。その方針に基づいて、市の施設でも地元産木材の利活用を先進的に進めておられます。全庁的な推進についても、環境マネジメントシステムの分科会で議論をしています。公共施設での高槻産木材の利用は、農林課だけでは進みませんから、ぜひ各部署で、より積極的な検討を求めておきます。  1問目では、市の施設について質問をしましたが、基本方針では、民間建築物への木材の利用の推進という項目があります。木材の活用事例などの紹介、木造建築物に携わる建築士等に関する情報の提供などを積極的に行うとしています。民間事業者への働きかけを強める必要があるんではないでしょうか、お答えください。  国が2010年に制定した公共建築物等木材利用促進法の施行令では、自治体以外が整備する公共建築物として、学校、老人ホーム、保育所、福祉ホームなどの例を挙げて、自治体が事業者に、地元産木材の使用を働きかけることを求めています。市内の民間の公共的な建築物で、高槻産材が使われた例はあるのか、お聞きします。  そして、何よりも質のよい木材を安定的に確保することが必要です。間伐など山林の整備を促進することが大切です。9月議会でも質疑しましたが、大阪府が森林環境税として4年間、時限的に府民税に上乗せをし、これを財源にして山林の整備が行われています。しかし、高槻では、川久保、二料、出灰、原など予定箇所はわずかです。これでは少な過ぎるんではないでしょうか。  このような時限を区切った税金の上乗せと支援を否定はしませんが、本来は、こういったことは一般財源で十分な予算を計上するべきであります。そのことをぜひ要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。  また、高槻では、森林組合が主体となって森林経営計画を策定し、山林の整備を行っています。しかし、整備対象は人工林にとどまっています。高槻市の森林の43%は天然林で、大きなウエートを占めています。この天然林の間伐を強化していく必要があるのではないでしょうか、お答えください。  次に、図書館行政についてですが、移動図書館については、協議会の議論を踏まえるとのことですが、まちごと図書館を具体化するというだけで、移動図書館についての答弁はありませんでした。  1問目で述べた協議会での説明資料の修正だけでなく、市のホームページには、今でも移動図書館は当面の間、お休みさせていただきますと、そして現在、早期再開に向けて、努力を行っていると、このように書かれているんです。移動図書館は、廃止ではなく休止ということで間違いないのでしょうか。もう一度お聞きします、お答えください。  また、質問にまちごと図書館のことだけ答弁されるのですが、この事業は1問目で述べたように、協議会で、ただの本置き場になる、こういった意見があったんです。非常に厳しい意見ですが、司書が本を持って、公民館を訪問することになりました、この意見を受けて。協議会で司書は月1回程度、訪問すると回答していましたが、何冊ぐらいの本を持っていくのか、お聞きします。  ボランティアの皆さんとの協働については、協力を得ていきたいとのことでした。図書館、地域の専門家の皆さんが協働をすれば、市民の皆さんにとって魅力ある図書館をつくることができ、また移動図書館もその協働によって再開の道が見えてくるんではないでしょうか。まちごと図書館も充実させることができます。そして、図書館を市民に開かれた図書館にしていくことも必要ではないでしょうか。例えば書庫の見学会を開くなど、より市民に開かれた図書館にしていくことも必要ではないでしょうか、お答えください。  正規の司書については適正に配置をされていると答弁されましたが、それは8月9日の、正規の司書が少ないことは課題だと認識していると、図書館事務局の発言と正反対で矛盾しています。6月議会でもこの問題を問われ、市全体の計画の中で検討してまいりますと、こう答弁しているんです。これとも矛盾しているんです。適正と言われますが、何の根拠もありません。司書の配置については、2012年に文部科学大臣が示した図書館の設置及び運営上の望ましい基準を議論した検討協力者会議の報告書に、目標基準例として示されています。住民1人当たりの貸出資料数が上位10%の市町村の平均値を参考にして人口規模ごとに基準となる数値を示しているんです。  高槻市が該当する30万人以上の自治体の目標基準は司書資格を持つ職員数は29人となっています。しかし、高槻市では昨年度時点で12人しかいません。また、非常勤、アルバイトについては、同じく目標基準例は79人ですが、昨日の答弁では、非常勤は現在64人とのことです。これにアルバイトでも司書資格を持っている人もおられるのとのことで少しふえますが、これでは到底適正とは言えません。この目標基準例は、一定の人数の正規の司書集団がいないと図書館事業を充実させることができないということを示しています。高槻の現状は適正なものだとは言えません。  そして、もう1つ、高槻の図書館運営で解決が必要だと思うことは、高槻では図書館長が図書館についての専門性を持っていない、事務職員が配置されている状況が長年続いていることです。現在、高槻市の5つの図書館の館長は誰も司書資格を持っていません。図書館館長が司書資格を持っているかどうかについて、日本図書館協会の「日本の図書館統計と名簿」の最新版に書かれておりますが、北摂7市を見ますと36の図書館があり、2つの館を兼務している方がいらっしゃいますので少し減りますが、35人の館長がいます。そのうち25人、約7割が司書資格を持っているんです。そして、北摂7市で、司書資格を持った館長が1人もいない市は高槻市だけです。しかも、高槻市ではこの館長が頻繁にかわるんです。幾つかの市に問い合わせしましたが、図書館長は、図書館で長年仕事をしてきて専門性を十分身につけた職員が就任するというパターンなんです。正規の司書職員が少ない問題と同時に、この館長が司書資格を持っていない、そして、これが頻繁に変わる状況も解決していく必要があるのではないでしょうか、お答えください。  以上です。 ○産業環境部長(土井恵一) 地元産木材の利用促進の2問目についてご答弁申し上げます。  1点目の事業者への働きかけについてですが、大阪府の森林環境税を活用した子育て施設への補助制度について市内の私立幼稚園、保育園の事業者に対して資料提供と説明を行った結果、平成28年度には1園が内装の木質化に取り組まれました。  2点目の公共的な民間建築物への高槻産材の利用についてですが、市内の高齢介護事業所において内装材として高槻産材が利用された実績がございます。  3点目の大阪府への要望についてですが、本市としては、引き続き、市民の生命と財産を守るという観点から積極的に地産事業に取り組むよう要望してまいります。  4点目の天然林の整備支援についてですが、本市としては、水源涵養、土砂災害の防止など、市内の森林が有する多面的機能が適切に発揮されるよう、国・府の補助制度も活用しながら各種森林の保育を支援しているところでございます。  以上でございます。 ○教育管理部長(平野 徹) 宮本議員の図書館に関する2問目のご質問についてご答弁申し上げます。  1点目の移動図書館についてですが、1問目でも答弁いたしましたが、協議会でのご意見を踏まえて、まちごと図書館事業の準備を進めてまいります。  2点目の司書の訪問についてですけれども、来年度からの実施に向けて詳細を検討しているところでございます。  3点目のより開かれた図書館についてということですが、図書館に愛着を持っていただける魅力ある図書館づくりに努めてまいりたいと考えております。  それから、4点目の職員配置についてですが、これも繰り返しますが、図書館長も含めて司書等、必要な職員を適正に配置していると考えております。  以上です。 ○(宮本雄一郎議員) 地元産木材についてですが、民間建築物での高槻産木材の利用は、私立保育園と介護事業所、それぞれ1事業所で昨年度、実績があったとのことです。今年度も1か所、認定こども園1園で、建具に地元産材が活用されたことが、府の審議会で報告をされています。国は例として、先ほど挙げた学校や福祉施設以外にも病院や診療所、バス停のベンチも挙げています。ぜひ各部署が連携して、幅広く民間事業者に使える補助金も紹介しながら、幅広く働きかけて、さらなる促進に力を入れていただきたいと思います。要望しておきます。  大阪府の財政支援については、府民に一定の負担を求めて財源を確保する手法を頭から否定はしませんが、府が責任を持つために、ぜひ一般財源で十分な予算を組むように要望してください。  最後に天然林の間伐ですが、山の所有者にとっては促進したからといって、今の日本では利益が生まれるわけではありません。なりわいとして成り立たないどころか、災害で倒木した場合、費用がかかります。だから、手がつけられない状況にあります。しかし、答弁されたように水源の涵養、土砂災害の防止などのために後回しにできない課題であります。山が荒れ、九州北部豪雨のように一度被害が起こると大量の流木が発生し、甚大な被害になります。また、地球温暖化の解決が進まないことにもなります。  日本の国土の保全は国や自治体の責任です。個人の力ではなかなか山林の整備が進みませんから、国や自治体が支援をしなくてはなりません。そして、天然林を含む山の間伐、今回の質問で取り上げた地元産木材の利用促進は、どちらが欠けてもいけない一体のものとして進め、よい循環を生み出していかなくてはなりません。そのために国・府・市がそれぞれの役割を果たす必要があります。その点、国は、今月、大阪府と同じように森林環境税を2024年に創設することを決めました。これも頭から否定するものではありませんが、本来は一般財源で十分な予算を確保するべきです。ぜひこのことも要望をしてください。それも含めて、ぜひ市として最大限の努力をしていただきたい、そのことを最後に要望して、高槻産木材の利用については終わります。  移動図書館については、廃止とも休止とも答弁しなかったんですが、やはり、図書館協議会で出された意見と議論は私は否定することができないと思うんです。協議会では、遠隔地など、どこに住んでいても無料で本に出会うことができる、それを保証するという意味で、移動図書館は図書館サービスの神髄だという意見がありました。本当にそのとおりだと思います。  まちごと図書館は、司書が持っていく本の冊数もまだ決まっていません。先ほど、髙木議員からもありましたが、これで来年4月からスタートできるのかなと私も同じように思います。このような状況の中、繰り返しになりますが、樫田地域や東上牧地域などで、大きな車でなくてもいいので、文庫連絡会など専門性のある皆さんと協働して、移動図書館を再開することを重ねて求めておきます。  図書館長が司書資格を持っていないことについても、適正と言われましたが、これも何の根拠もありません。むしろ、これも逆であります。先ほど紹介した文科大臣が示した基準には、職員の配置の項目で、市町村教育委員会は市町村図書館の館長として、司書となる資格を有する者を任命することが望ましいと書かれています。先ほど北摂7市で司書資格を持っている館長は7割と言いましたが、これは大阪府下に置きかえても同じ率なんです。それらのことを重く受けとめて、正規の司書の人数の問題、継続的に司書資格を持った館長を配置する問題を計画的に解消することを強く求めておきます。
     もう1点、図書館行政についての国の姿勢について申し上げたいんですが、先ほど紹介した目標基準例について、これを議論した検討協力者会議は文部科学大臣への報告書に数値基準という項目を設けています。その中で、目標基準例を参考にその達成に努めることが望ましいと、こう書かれているんです。しかし、実際に文部科学大臣が示した基準には、数値基準は盛り込まれませんでした。数値基準を盛り込めば、予算措置をしなくてはいけないことになるからであります。  図書館の建設には莫大な費用がかかります。司書の配置も同じように費用がかかります。しかし、この間の、例えば服部図書館の建設、司書の配置には国の補助は1円たりとも出ませんでした。図書館法は、第1条で、図書館は国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とすると、国民という言葉を使っています。そうであるのならば、国が図書館の設置と運営に補助金を出すのは当然の責務であります。国にぜひ予算の措置を強く求めていただきたい、このように思います。よろしくお願いします。  最後に、図書館の運営というのはお金はかかりますが、長い目で見れば、高槻市の未来にとって必ずプラスの貢献になると思います。先ほどの図書館法の国民の教育と文化の発展に寄与するというくだりは、国民という部分を市民と置きかえることもできると思うんです。  また、高槻市の子ども読書活動推進計画は、国の子ども読書推進法の第2条、子どもの読書活動は、子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことができないもの、こういう条文を引用しています。  また、別のところでは、国の文化審議会の答申を引用しています。少子高齢化が進展する中で、高齢者と若者との間で一定の国語的素養を共有しておくことが大切である。また、いじめや不登校、家庭内暴力、少年非行などの子どもをめぐる諸問題についても、言葉を用いて伝え合う能力の育成は子どもたちの教育における喫緊の課題であると考えられる。さらに、社会生活と人間関係形成に不可欠な話し言葉の運用能力の育成に取り組むことが重要であると、これらのくだりを引用しています。  私、全てこれ、高槻市の現在と未来にかかわる重要なことであると思います。ぜひ、この視点を大事にしながら、今後、図書館運営を進めていってください。そのことを最後に強く要望して、私の一般質問を終わります。 ○議長(山口重雄) 宮本雄一郎議員の一般質問は終わりました。  次に、灰垣和美議員。     〔灰垣和美議員登壇〕 ○(灰垣和美議員) 公明党の灰垣でございます。最初に、ちょっとお断りしておきます。項目、図書館と子育て支援、質問の順番を逆にさせていただきますので、ご了承ください。  まずは、子ども貧困対策についてです。  このテーマは、昨年の9月にも取り上げさせていただきましたので、背景など詳しいことは申し上げませんが、貧困の世代間連鎖を断ち切る、これを目指すとともに、次代を担う人材育成策として取り組むべきであると思っています。  貧困がゆえに、将来的にも生活が安定せず、極端な話になりますけれども、生活保護を受けざるを得ないという、こういう流れもあるわけで、これはしいては、国、また、高槻市においても損失につながってしまいます。  対策を進めるに当たっては、第一に子どもに視点を置く、その生活や成長を権利として保障する観点から、成長段階に応じた切れ目のない施策を実施する必要があると考えます。  その中で、日本ではひとり親の相対的貧困率が高い、子育てと生計の担い手という2つの役割を1人で担っており、子どもの養育、住居、収入等生活全般でさまざまな困難を抱えております。  さて、高槻市におきましては、第三次高槻市ひとり親家庭等自立促進計画の策定に当たり、9月に私が質問した段階では、8月に行ったひとり親家庭等に対するアンケート調査を集計中であるとのことでしたのでお聞きしますけれども、その調査結果、どのようになったのか。どのように分析されて、どのような対策を行おうとしているのか、お聞きします。  また、9月議会でも要望させていただいておりましたが、高槻市において、特に子ども食堂について、その後、進展したこと等があればお答えください。  子育ての2つ目ですけれども、子育て世代をサポートする高齢者の参加促進の取り組みについて。  昨日も高齢者福祉に関する質問がございましたので詳細は避けますが、全国的に高齢化の波が押し寄せる中、いわゆる団塊の世代が75歳に達し、後期高齢者となる2025年問題が、マスメディアを初め、いろんな場面で語られるようになりました。  この問題は、これから介護や福祉のあり方と大きくかかわっていく課題であるということは周知のとおりでございます。一方では、仕事を現役で続けておられる方、また地域の自治会やボランティアの活動に汗を流す方など、高齢者であってもまだまだ心も体も元気ですよと、社会に貢献し続ける方もたくさんいらっしゃいます。  また、一方では、子育てにまつわるさまざまな問題が惹起しております。特に、テレビや新聞等で、毎日のように虐待による痛ましい事件が報道されております。  子どもの虐待に関しても、きのう質問がございました。簡潔に実態を説明させていただきますが、厚生労働省の報告において、虐待相談の件数は増加の一途をたどっており、平成18年には全国で約3万7,000件であったものが、平成28年度では12万件を超えており、約3.2倍に増加しているとの結果も出ております。これは、世間の虐待に対する問題意識が高まり、その結果として、通告件数の増加につながったということもありますけれども、それを割り引いたとしても、子育てを取り巻く社会環境は、昔と違って大きく変化し、子どもを持つ親にとって子育てがますます難しくなっているように私は思っております。  虐待が発生する理由にはさまざまな要因があると言われておりますけれども、中でも子育てをする中で支援者が不在である、つまりは、自分の親や兄弟、また、祖父母など、頼れる人が近くにおらず、孤立した中で育児をせざるを得ない状況が大きな要因の一つであると考えられます。  「ワンオペ育児」という言葉も使われるようになりましたが、孤独感や育児への負担感から生じるストレスが、結果的に我が子への虐待につながることが課題であります。その解消のために、国では児童福祉法や母子保健法を改正して、また本市でも取り組んでおられる子育て世代包括支援センター事業等の施策が導入されたという経過がございます。  そのような中で、昨年の9月議会でも質問いたしましたけれども、冒頭に申し上げました元気な高齢者の存在は、孤立する親子を支える重要な役割を果たしているのではないかと、改めて考えているところです。  そこで、まず2点お伺いします。  1点目は、本市で出生に至るご家庭のうち、孤立、または孤立のおそれがある世帯をどのように把握していらっしゃるのか、また、そうした世帯はどれくらいいらっしゃるのか。  2点目は、孤立する世帯を把握した場合は、具体にどのような支援を行っているのか。  以上、2点お答えください。  大きなテーマの2点目、これは本議会だけでも3人の方が私以外に質問されました。それだけ関心のあるテーマであるということだろうと思いますけれども、これも9月に取り上げさせていただいて、できるだけ重ならないように質問させていただこうと思います。  この9月議会で、移動図書館を中心に質問をさせていただきました。移動図書館が休止になるまでの経過や現状、他市の状況、まちごと図書館事業を提案するに至った経過や内容などについて、お聞かせいただきました。  その際、8月に実施された第1回協議会で出されたご意見を参考にさせていただきながら、提案内容の再検討を行うとともに、アンケート調査を実施して利用者の状況や意向の集約を行い、改めて協議会で議論させていただきたいと考えております、という答弁でした。  その後、11月に、先ほどもございました第2回図書館協議会が開催され、アンケート調査の結果の報告とともに、まちごと図書館事業の取り組み内容の再提案をされたとお聞きしております。  協議会では、委員から活発な議論が出る中、ひとまず、まちごと図書館事業の実施については了承を得て、今後、来年度の実施に向けて準備を進めていかれるとのことでございました。  ほかの議員の方からの質問にございましたけども、廃止という文言にさまざまな意見が出て、休止や継続困難と言い方をしてほしいと、こういったことも言われていたようです。  移動図書館が始まって、当初は利用者の多かった時代を知っている方にとっては、また読書週間にボランティア的に活動している方たちにとっては、廃止という言葉に胸を痛められたことは十分に理解できますし、先ほどもありましたが、ミニきぼう号でもいいから、私たちも手伝いますからというようなこともございました。そういう方たちと一緒になって取り組んでいけることを、まちごと図書館が円滑に進められることを願っております。  また、事業を進めていくには、公民館との連携も大きな鍵でございます。読書環境整備の視点からも充実させていただきたいと思っております。もちろん、図書館側のおっしゃる、将来に向かって持続可能なサービスの検討が必要であり、移動図書館事業が継続困難な状況の中で、まちごと図書館事業への移行は図書館協議会でも了承されたということを踏まえると理解できるということでございます。  きぼう号を現状のまま実施することは厳しいということは、利用実態からすると見直しが必要であることは理解できますが、不便さが想定される箇所についての対応を検討願います。  また、事業の充実には専門性を持った司書が不可欠であり、コミュニケーション能力等のスキルアップが重要だと考えています。  学校図書館連絡車、これも前回取り上げましたけども、11月30日から仕様を見直して再開されたと伺っております。再開までの間、各学校や学校図書館支援員の方たちがご苦労されて、子どもたちのために図書を運んでいただいたこと、胸をなでおろしているところでございます。  ここで、幾つかお尋ねいたします。  1つ目は、第1回図書館協議会に出された意見を踏まえ、第2回図書館協議会において、まちごと図書館事業の取り組み内容の一部を変更して提案されたということです。改めて、その内容をお聞かせください。  2番目に、学校図書館連絡車運行業務は仕様を見直して再開されたということですけれど、その内容についてお聞かせください。  3点目、公民館にある、まちごと子ども図書館事業の図書配架棚には鍵がかかっているという、こういったことをお聞きしましたけれども、実態はどうなっているんでしょうか。  それから、4番目に、先ほどから出ています本市図書館の司書を、他の自治体と比べて、どのように認識をされているのか。  以上4点、第1問目といたします。     〔子ども未来部長(万井勝徳)登壇〕 ○子ども未来部長(万井勝徳) 灰垣議員の子育て支援に係る2点のご質問にご答弁申し上げます。  まず、子どもの貧困対策に関する質問にご答弁申し上げます。なお、質問が他部局にまたがりますので、調整の上、私からご答弁させていただきます。  ひとり親家庭等につきましては、生活の安定と向上、自立を促進するための実態を把握するためのアンケート調査結果では、就労状況調査において常用勤務者の割合が母子家庭、父子家庭ともに5年前の調査に比べて高くなっており、就労による収入額も増加傾向であるとの結果も出ており、一定の改善傾向であるものと考えておりますが、ひとり親家庭等を取り巻く環境は依然として厳しい状況下にあり、引き続き、ひとり親家庭等の自立を総合的に推進していく必要があると考えております。  また、アンケート調査や大阪府が実施した子どもの生活に関する実態調査におきまして、各種支援策を利用したことがないなどの意見も多くあり、周知の徹底が課題であると認識しており、これらのことなどを踏まえ、子どもの貧困対策に関する連携の強化を盛り込み、素案を作成したところでございます。本計画に基づき、ひとり親家庭等に係る貧困対策を含むさまざまな施策を関係所管課とより一層連携を図りながら行ってまいりたいと考えております。  なお、高槻市社会福祉協議会では、民間社会福祉施設が行う地域貢献についての支援として、今年度は社会福祉法人2団体が実施した子ども食堂に対し、食品預託払出事業、いわゆるフードバンクによる食品提供等をされております。  また、大阪府社会福祉協議会から高槻市社会福祉協議会に、民間の財団が実施される子ども食堂の取り組みに対する助成事業の案内があり、申請のあった市内の1団体を推薦されております。  次に、子育て世代をサポートする高齢者支援に関するご質問にご答弁申し上げます。  子育て世代をサポートする高齢者の参加促進についてのお尋ねですが、まず1点目の孤立化する世帯の把握方法につきましては、保健センターで実施する乳幼児健診や個別の育児相談等において把握するほか、平成28年5月から開始した子育て世代包括支援センター事業により、計7名の母子保健コーディネーターが全ての妊婦と面接することで、それぞれの家庭が抱える課題の把握に努めております。  その結果、平成28年度には合計2,451名の妊婦への面接を行いましたが、そのうち約4割に当たる973名の方が、その後に何らかの支援を要するケースであることが確認され、中でも孤立化に直結する支援者の不在、不足は支援を要するケースの約30%、284人が該当し、支援を要する理由として最も多くを占めるものとなっております。  2点目の具体的な以後の支援内容についてですが、全件面接の際に、それぞれの世帯に応じた支援プランを作成し、その内容に応じて支援を決定するものでございますが、具体的には保健師等による家庭訪問や電話によるフォローを初め、リスクが高いと認められる場合には、要保護児童対策協議会に報告の上、病院や福祉部門など複数機関が連携した支援を実施することとしております。  以上でございます。    〔教育管理部長(平野 徹)登壇〕 ○教育管理部長(平野 徹) 灰垣議員の図書館に関する4点のご質問について、ご答弁申し上げます。  まず、1点目のまちごと図書館事業の取り組み内容の変更についてですけれども、第1回目の図書館協議会におきましては、公民館等で予約図書の受け取り、返却ができること、新たに一般書を配架することに加え、天神山の読書支援センターにおいて、司書による図書の予約受け付け、読書案内を行うことを提案いたしましたが、協議会ではもっと司書の力を発揮できる取り組み内容にしたほうがよいのではないかなどという意見をいただきました。そこで、再検討を行いまして、第2回の協議会では、加えて司書がお薦めの図書を持参して公民館等を訪問し、読書相談、読書案内等を行うことを提案させていただいたものでございます。  2点目の学校図書館連絡車運行業務についてですが、これまでの利用実績数等から運行回数を見直し、1週間に1回の運行から2週間に1回に変更したものでございます。連絡車では、団体貸出本の配送以外に、米、環境などのテーマ別セット本をご希望により小学校に配送しておりますが、貸出期間の延長制度も導入いたしましたので、回数の減少による影響は出ないと考えております。  3点目の公民館のまちごと子ども図書館事業に係る図書配架棚の取り扱いについてですけれども、平日の9時から17時15分は鍵をあけております。職員の執務時間外や土日、祝日は鍵を閉めて管理をしております。図書の閲覧の希望があれば、警備員が鍵をあけて対応しているところです。  4点目の図書館司書数についてですが、日本図書館協会発行の統計書によれば、全国の公立図書館の司書有資格者率は51%となっております――これは正職員ですけれども。本市においては、48%と少し下回りますけれども、非常勤職員の有資格者率が100%であることを勘案いたしますと、適正十分な数を整えているものと考えております。  以上でございます。 ○(灰垣和美議員) 子どもの貧困対策についてですけれども、アンケート調査の結果、ひとり親家庭等の就労状況、収入状況が改善傾向にあると、これはまさしく経済の安定がもたらした結果だということであろうと思いますけれども。  国が行いました国民生活基準調査によりますと、母子世帯の総所得の平均は270万3,000円、全世帯の49%、児童のいる世帯では38%にとどまっており、依然として低い水準にあり、厳しい状況にあることは変わりません。とりわけ、困難を抱えやすいと言われているひとり親家庭に対し、先ほども申し上げましたように、第三次高槻市ひとり親家庭等自立促進計画策定を進めておられるとのことでありますので、今後も新たな制度を導入するであるとか、また現行制度を拡充するなどして、引き続き、ひとり親家庭等の十分な施策を行ってもらいたいということを申し上げておきます。  また、子どもの貧困対策、とりわけ子ども食堂についてですが、9月議会と同じ答弁であったように、関係部局と連携していくというようなことでございました。  社会福祉協議会での取り組みは評価できるところでございますけれども、事前に答弁の調整をさせていただいている中で、職員の方が余り社会福祉協議会でやられることを把握されていなかったというのが実態であったんじゃないかなと思っています。フードバンク、これは捉えていらっしゃったんでしょうけれども、民間団体での取り組み、こういうことはご存じなかったように、そういうように見えました。  大阪府社会福祉協議会から高槻市社会福祉協議会に、民間の財団が実施される子ども食堂の取り組みに対する助成事業の案内があり、申請のあった市内の1団体を推薦されておりますという、こういう答弁でしたけれども、この推薦された1団体の現場に行かせていただきました。地域のおじさん、おばさんの方たちが、インスタント食品、主にそういう食事しか食べられない、また1人で食事をとる孤食と言われる、そういった子どもたちに対して、ここは学校をお借りして、調理室で料理をされていました。できたての卵焼きとか野菜いため、そういったものをふるまっていらっしゃいましたけれども、地域の人たちはこうやって子どもたちを守ろうとされているということに感動いたしました。  この子ども食堂や、前回紹介させていただきました無料学習支援、無償ですね、こういったことをされている団体に、改めて何らかの支援を重ねてお願いしておきます。  数日前の新聞報道でしたが、大阪市が経済的に困窮している子ども・子育て世帯への適切な支援につなげるため、学校が把握している子どもや家庭の情報を地域と共有する取り組み(仮称)大阪市こどもサポートネットを来年度から始めるとの報道がございました。  既に、関係課の皆さんはご存じだと思いますけれども、これは小学校と区役所、高槻では市役所ですね、情報を共有し、区役所に配置するコーディネーターらが家庭訪問をして支援を行うなど、計36事業、約7億円の予算を投じて行われるようです。  社会福祉協議会や民間団体に任せるだけでなく、もっと市として、特に子ども未来部、教育委員会、健康福祉部等々、子どもの貧困対策に本気で取り組んでいただきたいと、こういう思いを持っております。  過去にも申し上げたかもしれませんけれども、子ども貧困対策室、貧困という言葉があれでしたら、子ども幸福推進室とか子ども生きがい推進室とか、そういった窓口を一つつくって、本気で取り組んでいただきたいなというふうに思っています。  吉村大阪市長は、子どもが家庭の状況にかかわらず、可能性を追求できる社会を実現するため、企業や地域も含めた社会全体で子どもの貧困対策に取り組んでいきたいと、このように述べておられたようです。  本年9月に、「SDGs」を取り上げさせてもらいましたけども、その理念の「誰も置き去りにしない」という社会実現に向けて、濱田市長の取り組みに期待しております。  2点目ですけれども、イクジイ、イクバアですね、子育て世代包括支援センター事業、この開始によって、全ての妊婦への面接を行い、それぞれの世帯の状況がより詳しく聞き取りできるようになったと、そして、支援者が不在の妊婦も一定把握できるようになった、こういうお答えでした。  これは、他市と比較しても先駆的な取り組みであり、お聞きすると全国から視察も相次いでいるとのことです。この点は、本当に高く評価できるんじゃないかなと思っています。  また近々、沖縄県、県レベルで視察の要請もあったというふうに聞いております。今後の取り組みに期待するところですけれども。  しかしながら、一方で、先ほど数字も出ました支援者不足・不在、そういう家庭の見守りや関係機関の連携による対応が中心になるとのことですが、やはり行政の関与だけではおのずと限界があり、それぞれのご家庭の養育する力を高めることこそが肝心であると思っております。  そうした思いもあって、私は高齢者の子育てへの参加ということで、具体的には祖父母がより積極的に子育てにかかわることができるよう、何らかの仕組みづくりを訴えてきました。原課もその思いに応えていただいて、去る10月31日に、子ども保健課で孫育て講座と題したセミナーを試験的に実施されました。  私も参加をさせていただきました。参加者の様子などを拝見いたしましたけれども、講師の阿川さんという20代後半の男性保健師ですけれども、2児の父として子育てに関する書籍を刊行されるなど活躍されている方でございますけれども、参加された高齢者に対して、ご自身が祖父に育てられた経験を交えながら、子育ての今と昔の常識を対比させて、大変わかりやすく話していただきました。  祖父母の世代にとっては常識であった育児方法、昨年も申し上げましたけれども、例えば、よく言われるのが、だっこすると抱きくせがつくという、こういう話が現在では、たくさん抱いてあげたほうがいいんだよという、情緒安定につながると、こういうふうに言われるように、時代とともに育児は変わってきているわけで、昨今はネット上にさまざまな情報が氾濫する社会にあるからこそ、行政として適切な情報や信頼できる情報を周知する取り組み、これが重要であろうかと思います。  そこで、改めて2点、お伺いいたします。  1点目は、今回の孫育て講座の成果を行政としてどのように分析・評価されているのか。  2点目には、今回の取り組みを踏まえ、今後の展開についてどのように考えているのか、お答えください。  大きなテーマの2つ目、まちごと図書館事業の再提案では、図書館の司書がお薦めの図書を持って公民館等の施設を訪問し、図書の予約や読書相談等を受けられるとのことですけれども、これまで移動図書館で行われていた司書との触れ合いが途切れないように期待しています。ぜひとも、地域の皆様に受け入れられて、司書の訪問を楽しみに待っておられるといった取り組みをお願いしておきます。  本市の司書数が、ご答弁、またほかの議員の皆さんの答弁等でも充足しているというような、適正にというような言葉で表現されていましたけれども、数字だけを見ると、近隣市の豊中や枚方、吹田、やはり随分劣るんですね、正職の方。非常勤の方が仕事が劣るとかそういうことではなくて、経験値とか専門性ということを考えたときには、やはり正職の司書、増員を検討していただきたいと改めて申し上げておきます。  学校図書館連絡車、これは回数の見直し等されたということですけれども、しっかり取り組んでいただきたいと思います。  まちごと子ども図書館事業の図書については、公民館の職員の執務時間、鍵がかかっているという話ですが、すぐに手にとって眺められるように、手にとりながら本を開いて、これが普通の読書、図書を選ぶ方法だと思いますし、鍵がかかっていることのないようにお願いいたします。  質問なんですけれども、平成25年9月、私は一般質問でこれまで何度も取り上げましたが、図書館の7館構想についてお尋ねしました。  そのとき、当時の教育管理部長、このように答弁をされました。「平成20年9月に策定しました高槻市立図書館整備方針におきまして、市内7か所に図書館を整備するとの方向性を示し、現在、それに基づき検討を進めております」と、ここまでは今までどおりですね。「五領地区につきましては、これまで阪急上牧駅前の公共公益施設用地を中心に、建設可能な施設規模やレイアウト、蔵書数などについて、内部で検討を進めてきたところでございます」と、こういう答弁をいただきました。それから4年が経過したわけですけれども、その後どうなったのか、お聞かせください。  2問目は、以上です。 ○子ども未来部長(万井勝徳) 2問目、子育て支援に関する2点のご質問にご答弁申し上げます。  1点目の孫育て講座の成果についてでございますが、当日の参加者51名のアンケート結果を分析しますと、講座の内容については51名の全ての方が、「とても役立つ」、もしくは「少し役立つ」と回答され、参加者の満足度が高い様子がうかがえるものとなりました。  また、講座を受けて考え方などに変化があったかとの設問については、80%の方が変化があったと回答が得られ、意識の変化によって今後の孫育てにおいてもプラスの作用が期待できる結果となりました。  2点目の今後の展開についてですが、祖父母世代の方には、ご自身のお孫さんの育児のみならず、豊富な知識と経験を生かして、地域における子育ての担い手としての活躍が期待されるところであり、今後も市民のニーズや他市の取り組み等も参考としながら、よりよい事業のあり方について検討をしてまいります。  以上でございます。 ○教育管理部長(平野 徹) 灰垣議員の図書館整備に関する2問目について、ご答弁申し上げます。
     平成20年9月に策定しました高槻市立図書館整備方針では、高槻北地区の図書館建設の早期実現とあわせて図書館整備に向けた検討を行うとの方向性を示しました。  その後、平成22年度にJR高槻駅前自動図書コーナーを開設し、以降、ミューズ子ども分室、服部図書館、阪急上牧駅前自動図書コーナーを、それぞれ設置してまいりました。  今後の図書館整備に当たっては、引き続き、図書館運営を取り巻く状況の変化や図書館利用者ニーズを踏まえ、将来に向けて持続可能な図書館サービスの観点から、市全体の構想の中で検討してまいりたいと考えております。  以上です。 ○(灰垣和美議員) まず、孫育て(イクジイ、イクバア)の件ですけれども、51名の参加、少ないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は私は、よくあれだけの宣伝で来られたなというふうな感想を持っているんです。  というのは、もともとこの発想は、我が家でそういう事態があって、お父さん、一回これ相談乗ってくれへんということで、これを取り上げたんですが、51名が少ないか多いか、それはそれぞれの認識も違うと思うんですけれども、私はよく来られたなと、それだけ関心があるんだなというのを感じた次第です。  平成20年3月、こんにちは赤ちゃん事業というのを提案させていただいて、今、カンガルーの森で実施されていますけれども、これは生後4か月までの乳児がいる家庭を対象に、保育士等の資格を有する高槻市職員等が訪問して、赤ちゃんや子育てについての相談や育児に関する情報提供を行う、改めて説明すると、こういう事業ですけれども、子育て世代包括支援センター事業は、妊娠期の家庭のサポートを看護師が行う事業ということになると思うんですけれども、それぞれが連携をして、実際に連携をされているということも聞いていますけれども、さらに充実をしていただきたいと思っています。  核家族化や地域のつながりの希薄化等によって、地域において妊産婦の方やその家庭の家族の支える力が弱くなっている中、何度も申しますが、妊娠から出産、子育て、母子とその家庭・家族を支援する政策、これが日本版ネウボラ――フィンランドのネウボラを厚労省が推奨しているやつかと私は認識していますけれども、先ほど申し上げました全国から視察、高槻がモデルとなって牽引していただきたいなというふうに思います。  4点、要望させていただきます。  1点目は、祖父母の参画による、先ほど答弁の中にありましたけれども、子育て支援のさらなる取り組みをお願いした上で、講座を受講してノウハウを備えたおじいちゃん、おばあちゃんが、ほかの近隣におじいちゃん、おばあちゃんがいない家庭の孫育てもすると、そういった仕組みをつくっていただければなと改めて申し上げておきます。  これは、言ってみたら、高齢者対策として今、地域包括ケアシステム、きのうも質問ございましたけれども、やっぱり地域の人が支えると、これは高齢者だけじゃなくて子育て世代も支えていくという、そういった仕組みをつくっていってはいかがかなというふうに考えております。  2点目は、国が子育て部門に注力する力、支援の入り口となる母子保健事業に対する予算措置を充実させていただきたい。  3点目は、課題が複雑化する中で、専門職である保健師や社会福祉士のさらなる体制強化をお願いしておきたい。  4点目は、子育て世代包括支援センター事業は、妊娠から子どもの就学、まあ、子育ての支援になるんですけれども、これを結婚から、いわゆる婚活というのが今、言われていますけれども、結婚から子育てまで、こういった高槻版ネウボラのようなものを考えていっていただけたらなと思っております。  以上で、子育て支援に関しては終わりますが、図書館です。  きのう、きょうと、3人の方がいろんな指摘や要望や提案等されましたけれども、真摯に受けとめて検討していただきたいということをお願いしておきます。  私のほうからも、何点かお願いしておきます。  まず、まちごと図書館事業につきましては、市民の皆さんの意見をしっかり聞いて、特に本市の読書活動の推進に向けて、先ほどからもありました積極的に活動されている団体等があります。団体の皆様からいろんな声をいただいております。さきの議員の皆さんからも質問がありましたとおりです。しっかりご意見を伺いながら、協働して進めていただきたいなと思っています。  これ、一つの例なんですが、来年1月6日に、「子どもと楽しむ乗り物絵本の世界」という、こういった事業をおはなし室のほうでされたりもします。こういうことも、年2回ほど企画してされているという、具体的に説明してもらいました。  2つ目の要望ですが、運営する公民館が司書を配置して、それで選書ができて、定期的な配本があって、読書推進活動、例えば、おはなし会、ブックカフェなどの企画などを行いながら、読書の楽しみを啓発して、人との交流のある広場、このようになればいいなと、こういう拠点になればということを思っております。  先日、地元の最寄りの公民館と総元である城内公民館に、図書室、図書コーナーと呼んでいるところがあるようですけれども、行かせていただきました。図書館長とも話をさせていただきましたけれども、それぞれ、今回このまちごと図書館事業をすることに当たって、中身をしっかり理解して進めていきたいと、精力的に取り組んでいきたいと、このようなお話もいただいております。公民館と図書館がしっかりスクラムを組んで、よいものをつくっていただきたいと思います。まちごと図書館という名前に恥じない、そういった事業をつくっていただきたいと願っております。  なお、樫田は支所なんですね。公民館と違いますので、市民生活部もしっかり連携をとっていただいて、この流れに乗っていただきたいと思っています。  また、さらには、そのために公民館に特定せず、分室とかいうお話もありましたけれども、あらゆるところで、例えば、小学校であったり、集会所であったり、デイサービス施設とかであったり、そういった地域の実情に合った、そういったことも検討いただきたいなと。  さらには、市バスにはアプリがあります。高槻市には、ごみアプリというのもあります。図書館もアプリをつくってみてはいかがかなというふうに思っています。  9月議会でも申し上げましたけれども、移動図書館の23のステーションの中で、東上牧のつばき公園は、群を抜いて貸出冊数が多いんですが、私なりに分析したんですけれども、JR駅前の駅前自動貸出コーナー、上牧駅前の自動貸出コーナー、それぞれ乗降客と比較をしたんですが、利用率が3倍ぐらいあるんですね。読書習慣が非常に高いところじゃないかなというふうに私なりの分析ですが。  そういった意味でも、今回の移動図書館を休止したことによって不便になるだろうなという想定がされるところに対しては、しっかりとまた対応、検討をお願いしたいと思っています。  高槻の南大冠公民館ですけれども、この12月で南大冠小学校のライブラリーがなくなります。だから、これもしっかり捉えていただきたい。図書館7館構想の上牧、また南部、これは空白地ですから、しっかりと対応していただきたい。  これまで、私も読書の必要性は再三言ってきました。例えば、平成16年、朝の読書運動を提案させていただいて、今、小、中学校で温度差は多少ありますけれども実施されていますし、20年に提案させていただいた小学校の学校図書館支援員とか、また、先ほどから出ている上牧駅前の図書館自動貸出コーナー、これも25年に提案させていただいて実現したものです。  何度も申しますが、7館構想においても再三申し上げてきました。先ほどの2問目、部長の答弁、答弁になっていないというふうに私は思いますけれども、皆さんの一言一言というのは非常に重みがあります。責任を持った答弁に努めていただきたいというふうに思っております。  先ほどからやりとりを聞かせていただいて、まちごと図書館を成功させるというのが前提ですけれども、これで、いや、ちょっとというようなことになれば、また移動図書館も再開するんだというぐらいのそういったことも必要じゃないかなと思っています。  るる数多くの提案、要望させていただきまして、これまで多くのことに答えていただきました。昨日の答弁の中でも、病児保育が一歩前進するような、こういった部長の答弁、これも期待しております。  ともあれ、この要望や提案、限られた財源、限られた人の中で、今、何が必要なのかということをしっかり、何をやらなくちゃいけないのかというのをしっかり考えて、中長期的に考えた上での事業を行っていただきたいと思います。  世界で初めて幼稚園をつくったドイツの教育家フレーベルは、「子どもは5歳までに、その一生涯に学ぶ全てのことを学び終える」と、「書物は戦闘より影響力がある」、これはフランスの作家バルザックです。「読書は勝利の源泉」、「読書は幸福の伴侶」、「読書は意義ある世界旅行」という人もいらっしゃいました。  政府は8日、教育無償化などを盛り込んだ、きのうも話がありました人づくりです。きょう私が申し上げたテーマも、基本的にはそういう思いで質問させていただきました。ご承知のとおり、「人は石垣、人は城」です。建物も必要ですが、「人」です。このことをしっかり肝に銘じていただいて、皆さんのお力に期待をさせていただいて、私の一般質問を終わります。  以上です。 ○議長(山口重雄) 灰垣和美議員の一般質問は終わりました。  次に、中村玲子議員。     〔中村玲子議員登壇〕 ○(中村玲子議員) 皆さん、こんにちは。日本共産党の中村玲子です。  私は、水道事業、新名神高速道路、国民健康保険について質問をいたします。  最初に、水道事業です。  高槻市の水道事業は、給水人口の減少、水需要の低下で給水量は減少していますが、大規模なマンションの新築などで、昨年度の決算で13億5,920万円の純利益が出ています。しかし、特別損失があり、単年度過不足額が17億9,000万円あるとしています。その理由をお聞きします。さらに、今後の経営の見通しをお答えください。  2点目は、職員体制についてです。  1976年の254人から、現在は96人に減りました。そのうち19人は再任用職員です。技術職は57人で、平均年齢が41歳10か月です。今の体制で、今後も問題はないのですか。職員が不足している状況にあるのではないですか。市の見解をお聞きします。  3点目に、水道料金についてです。  水道企業団の水道水が、11月に1立方メートル当たりの売却額を75円から72円に、3円の値下げが決定されました。企業団が値下げした理由は、累積損失の早期解消が見込まれ、料金を改定しても健全経営ができるということでした。企業団の決算を見ますと、昨年は単年度で74億円の黒字です。それ以前の5年間も黒字です。これだけ黒字を続けてきて、しかもかなり大きな金額です。なぜ、値下げが今までできなかったのか、今になったのか、お答えください。  値下げによる高槻市の影響額は約7,500万円です。その金額は何に使うのか、それが問われます。7年前に10円10銭の値下げがあり、高槻市への影響額は2億7,451万円でした。市は半額を水道管の耐震化に、もう半額は水道料金の値下げに使いました。昨日も質問がありましたが、今回の値下げ分については、私は水道料金を値下げするべきと考えますが、市の見解をお聞きします。  4点目に水道施設の更新です。  水道施設の老朽化、耐震化は急がなくてはいけない課題ですが、国の補助金が全くなく、全て水道料金で賄うことになります。それが、水道管などの耐震化が進まない理由ではないですか、市の見解をお聞きします。  昨日の質問で、水道庁舎の建てかえ費用については内部留保資金で賄うとされましたが、内部留保資金は、建てかえ費用に現時点で幾ら使えるのですか。今後、毎年のように内部留保資金は発生すると思いますが、その見通しをお聞きします。  5点目に、改正水道法案についてです。  今年度、国会に提案され、審議未了で廃案になりました。改正の趣旨に水道施設の老朽化、人材不足などの課題に対処するためと書かれていました。法律を変えることで、老朽化や人材確保について何か対策がとられるのか、お聞きします。  2番目の質問は、新名神高速道路です。  12月10日午後3時に高槻インターチェンジが開通し、新名神も高槻-川西間が開通しました。10日の午前に行われた式典のNEXCO西日本の挨拶は、事故で亡くなられた方への謝罪から始まりました。新名神の建設工事では、昨年4月に神戸市北区で橋桁が落下して、作業員2人が亡くなられ、8人の方が重軽傷を負われました。10月には兵庫県猪名川町で、高架橋工事の足場の撤去中に転落し、亡くなる事故が起こりました。今年6月には箕面市で、作業員が鉄板の下敷きになり、亡くなるという事故に続いて、9月12日の午前4時過ぎ、高さ約30メートルの足場から男性作業員が転落し、亡くなられました。さらに、11月14日には、猪名川町で作業員が骨折する重大な事故が起こるという異常事態が続いています。  NEXCO西日本は、技術検討委員会で事故原因や再発防止策や今後の工事への対応など協議をし、一旦中止していた工事を再開されました。しかし、その後も人身事故は絶えず起こっています。今年9月に亡くなったのは、19歳の作業員でした。深夜作業で早朝4時ごろ、大雨の中で作業中の落下事故です。大雨でも作業を続けさせるという状況がどれだけ続いたのか、一体どんな状況なら作業を中止するのか、検討委員会では審議してこなかったのでしょうか。  インターチェンジをことしの秋ごろ完成し、新名神の一部を開通しなければいけないという状況があり、工事を急いだことが原因ではないでしょうか。安全教育が下請の作業員まで徹底できていない中で働かせたのではないかと疑います。どんな再発防止策をしてきたのか、何をもって再発防止としたのか、怒りさえ感じます。  今後についても、式典の中で、NEXCO西日本は二度とこのような事故が起こらないように再発防止に努めるとされました。市は、工事の安全確認についてNEXCO西日本から説明は受けているのですか。どのような再発防止策をとられているのか、お答えください。  2点目は、新名神の役割についてです。  災害時のダブルネットワーク、名神の渋滞解消ということが言われています。高槻-川西区間でトンネル、橋梁はどのくらいになるのか、お答えください。  第2名神が予定路線に組み込まれたのは1987年、高槻市が都市計画決定をし、大阪府が決定したのは1995年でした。都市計画決定から22年がたち、社会も大きく変わりました。インターチェンジ、新名神の交通量予測をお答えください。  3点目は、関連道路の建設費です。  アクセス道路として、大阪府は牧野高槻線から高槻東道路に変更し、建設をしました。大阪府の関連道路として、高槻東道路、伏見柳谷高槻線の拡幅工事、市では南平台日吉台線、原成合線を建設してきました。それぞれの建設にかかった費用をお答えください。  3番目の質問は、国民健康保険についてです。  1点目に、国保加入者の状況についてです。  昨年度の予算では法定外繰り入れ10億円を予定していました。しかし、国からの経営努力分として、調整交付金を2億円、市の保険料の収納率が上がったことで2億円の増額に、さらには医療費が見込みより少なかったことで国保会計の収支が黒字になりました。そのために予算化していた繰り入れをやめました。  累積赤字を解消するために繰り入れをするとしていた2億7,000万円は、減額を認めたとしても、保健事業で人間ドックや特定健診の市負担分、保険料の減免分、保険料の負担を抑制する分などは減額するべきではなかったのではないですか。お金に色はついていないからと繰り入れを9億円以上減らし、その上、今年4月には国民健康保険料の値上げをしました。国保加入者1人当たり3,240円の値上げです。市が予定していた繰り入れがあれば値上げしなくて済みましたし、その上、1人4,800円の値下げも可能でした。  国保の保険料は、他の医療保険に比べて高くなっています。保険料負担率は協会けんぽで7.6%、国保加入者は9.9%もあります。しかも、加入者の平均所得は、国保加入者は協会けんぽの6割しかありません。高槻市の国保加入者の所得を見ても、この10年間で1人当たり8万円近く減少しています。所得が減少する中、保険料は2万3,760円も値上げされています。本当に国保加入者の生活の苦労を考えれば、予算化していたものまでやめて、保険料を値上げするとはならないのではないですか。それについての市の見解をお聞きします。  2点目に、激変緩和措置と保険料についてです。  来年4月から、財政運営の責任主体が市町村から大阪府へ移行されます。それに伴い12月6日、大阪府は2024年までに、府内43市町村の国民健康保険料を統一すると発表しました。来年4月から統一保険料にし、6年間は激変緩和期間で、現在の市町村の保険料と統一保険料に違いがあり、その差を埋める期間としています。激変緩和策とはどういうものになるのか、お答えください。  府の考え方では、6年間、全世帯にかかる応益割は毎年値上げされることになります。大阪府の6年後の保険料は示されているのですか。6年間の保険料に対する考え方はどうなるのか、お答えください。  3点目に、来年4月から納付額を大阪府が示し、市の国保会計で支払うことになりますが、納付額の考え方をお聞きします。  4点目に、その他の制度についてです。  国民健康保険では、結核や精神での通院医療を受けるときに、保険診療分についての自己負担分が給付されます。受給件数は、昨年で4万8,305件です。来年4月からはどうなるのか、また人間ドックへの助成額に変更はあるのか、お答えください。  5点目に、市町村の独自繰り入れの考え方についてです。  今までも国は一定の繰り入れは認めてきました。医療費助成制度で医療費がふえる分について、国がペナルティーとして市への負担金を減額しています。その減額分について、市町村が繰り入れることは認めています。さらに、来年4月からの都道府県化によって、保険料が大幅に値上げになる市町村については、保険料を抑制する繰り入れも認めています。  そういう中、大阪府が保険料の抑制や減免についても、今まで認めていたものを急に認めないとすることは問題です。松井知事は宮原府会議員の質問に、保険料を決定する権限は市町村にあると答え、6年間の激変緩和期間についての法定外繰り入れは、府の考えを押しつけはしないとしました。法定外繰り入れについて、市町村の権限と認めています。それを守るのは当然です。市の見解をお聞きして、私の1問目とさせていただきます。    〔水道事業管理者(吉里泰雄)登壇〕 ○水道事業管理者(吉里泰雄) 水道事業にかかわる数点のご質問に答弁いたします。  まず、資本的収支の不足額が生じた理由といたしましては、主に経営努力の一環として企業債の借り入れをしていないということによるもので、当該不足額につきましては、損益勘定留保資金などの内部留保資金で補填をしております。  また、今後の経営の見通しにつきましても、当面は単年度黒字を維持できるものと考えております。  次に、職員体制についてでございますが、業務内容を整理しながら水道事業に必要な知識や技術の継承を進めておりますが、事業運営に必要な職員数は維持するよう努めてまいります。  次に、今回の企業団水の値下げの経緯等につきましては、これまで本市を含む企業団の構成団体が値下げの要望を続けてきたことも踏まえ、平成29年度末には企業団の累積損失が解消される見込みとなったため、今回値下げを提案されたものと認識しております。  また、本市の今後の対応としましては、企業団水の値下げも一定考慮した上で、水道料金の値下げも視野に入れながら公平かつ適正な水道料金のあり方を検討してまいりたいと考えております。  次に、水道施設等耐震化事業などの補助金につきましては、今後も日本水道協会を通じて補助採択基準の緩和や補助対象範囲の拡大、補助率の増大などを引き続き要望してまいりたいと考えております。  また、水道部庁舎の建てかえについてでございますが、基本設計の中で詳細を検討してまいりますが、現在の庁舎と同規模の建てかえを考えておりまして、現状でその建てかえ費用に相当する額以上の内部留保資金は確保できていると考えております。  最後に、水道法の改正についてでございます。  現在、把握している改正案の概要といたしましては、関係者の責務の明確化、広域連携の推進、適切な資産管理の推進、官民連携の推進、指定給水装置工事事業者制度の改善、この5つを柱としたものとなっており、今後、改めて提出される法案の内容に沿って適切に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。     〔都市創造部長(梅本定雄)登壇〕 ○都市創造部長(梅本定雄) 新名神高速道路に関するご質問にお答えをいたします。  1点目の工事の安全確認につきましては、NEXCO西日本の工事安全管理推進者が、毎日現場点検を行うとともに、発注者と受注者が合同で重大事故発生リスクの確認を行うことや受注者の安全管理専任者が、毎日安全に特化して点検することで事故の撲滅を図るとの報告を受けております。  2点目の高槻-川西区間でのトンネルや橋梁の延長につきましては、総延長26.2キロメートルのうち、トンネル区間が13.2キロメートル、橋梁区間が5.6キロメートルとなっております。また、交通量予測につきましては、新名神高速道路高槻-神戸間の本線日交通量が3万6,500台から4万2,100台で、本市インターチェンジの日交通量は約1万6,000台を予測されております。  3点目のアクセス道路の事業費につきましては、大阪府の高槻東道路については約190億円、伏見柳谷高槻線については約7億円とされております。一方、本市の南平台日吉台線につきましては約120億円、原成合線につきましては約15億円でございます。  以上でございます。     〔健康福祉部長(西田 誠)登壇〕 ○健康福祉部長(西田 誠) 中村議員の国民健康保険に関する5点のご質問にご答弁申し上げます。  1点目の平成29年度の国民健康保険料についてですが、高齢化や医療の高度化等により医療費は年々増加傾向にあることから、収支状況を見込んだ上で保険料の見直しを行いました。  なお、収支状況を見込むに当たっては、計画的な解消が求められている赤字補填的な繰り入れについて、その一部を見直したところです。  また、平成28年度の一般会計からの法定外繰り入れにつきましては、平成28年度の決算において剰余金が見込まれたため、執行しなかったものでございます。  2点目の激変緩和措置についてですが、今般の制度変更による1人当たりの保険料額の増加については、大阪府が実施する激変緩和措置の対象となり、その一部が特別交付金として交付されます。
     また、決算補填等目的の一般会計からの法定外繰入金の廃止による保険料額の増加分については、6年間の激変緩和措置の期間中に、市町村が計画的に解消することとされているものでございます。  次に、6年後の保険料については示されておりませんが、制度変更等による増加分に加えて今後の医療費の伸び等を加味した保険料が設定されるものでございます。  3点目の大阪府に支払う納付額についてですが、大阪府全体で医療費の見込み等から事業費納付金総額を決定し、市町村ごとの所得水準や被保険者数、世帯数等に応じて案分した額を標準的な収納率で調整し、法定繰り入れ等の金額を加算した額を各市町村の事業費納付金とするものでございます。  また、事業費納付金については、原則、統一保険料率により徴収した金額と法定の繰入金等を合算して大阪府に納付することとなります。  なお、保険料率の統一に当たっては、保険料の急激な増加とならないよう、最長6年間の激変緩和措置の期間が設定されております。  4点目の精神・結核医療給付金についてですが、大阪府国民健康保険運営方針において、これまでの経過や被保険者への影響等を踏まえ、平成30年度から3年間は現行制度を維持するが、被保険者への影響を見きわめた上で、そのあり方について検討を進めるとされております。  また、人間ドックへの助成については、人間ドックへの助成の実施が共通基準として設定されましたが、その詳細については現在検討されているため、その内容を踏まえ、対応してまいります。  5点目の6年間の激変緩和措置の期間中における法定外繰り入れについてですが、保険料の試算結果や大阪府による激変緩和措置の内容等を踏まえ、慎重に検討してまいります。  以上でございます。 ○(中村玲子議員) まず、水道事業です。  2点目に質問した職員体制からいきます。  今年度の事業については維持できるように努めていくということで、今現在の事業についてもそういうふうにお答えいただきました。ただ、今後、水道庁舎の建てかえもありますし、水道管の老朽化、耐震化への対応もあります。そういう点では、今後も仕事がふえていくと思うんですが、そういう中での職員体制、今後の見通しというものをお聞かせください。  3点目ですが、水道料金の値下げです。  水道企業団の財政の状況では、毎年黒字が続き、私は、二、三年後にはさらに値下げができると思います。今後について、市は何か要望されているのか、お答えください。  水道料金の値下げについては、せっかく企業団が値下げをしたのですから、この際、やはり市民の皆さんに還元できるように高槻市も値下げをするべきだと思いますし、その方向でぜひ検討してみてください。  4点目の水道施設の更新、建てかえです。  老朽化や耐震化への対応、水道管はしなければいけません。そういうこともあって、今後40年間で、昨日もお答えになりましたが、800万円の費用がかかるとされました。そこに水道庁舎の建てかえ費用が加わります。  水道事業については、答弁で、借金をしないで事業の収益の中でやりくりしており、当面は単年度黒字を継続できるとお答えになりました。当面とされたのは、水道施設の更新費用を考えてではないですか。国の補助もなく、各市町村の水道事業の中でその費用を見なければいけない、こういうことがあるから全国的に水道管の更新というのは進まないんだと私は思います。市としても、国には強く補助を出すように要望していただくようにお願いしておきます。  5点目ですが、水道法の改正についてです。  廃案になった法案には、民営化をしやすくするような記述があります。しかし、水道は電力やガスなど他のライフラインとは違って口に直接入れるものです。水源がどこで、浄水場でどのような処理をされ、通ってくる水道管が清潔かどうか、蛇口まで届く水の品質がそれによって変わってきます。私は、国民の命と生活に欠かせない水道事業は民営化にはなじまず、やめるべきだと思います。水道を民営化することについての市の見解をお聞きします。  新名神高速道路です。  新名神の工事で、やはり重大な事故が続いている、それは再発防止が不十分だからではないでしょうか。巡回をしたりとか、そういうことはされていますが、本当に若い作業員まで徹底的にそういう安全教育をされているのかどうか、そういうことが私は本当に問われていくんだと思います。  高槻-八幡間については、6年後の完成を目指して手続や工事が進められます。地上40メートルから50メートルのところに橋脚をつくります。しかも、その横には五領小学校、上牧小学校や民家のすぐ横での工事になります。今まであったような足場が崩れるなどの事故があれば、大きな被害につながります。市は、NEXCO西日本とはどんな安全対策の確認されているのか、何を要望するのか、お答えください。  2点目の新名神の役割です。  高槻-川西間ではトンネルが50%、橋脚は21%と7割以上がトンネルと橋脚です。これでは大きな地震が起こったときに役に立たないです。道路は地上にあれば、ひび割れを埋めたり、障害物をどけたりすることもできます。地震で寸断されても直しながら進むことも可能です。大きな地震の前後は余震が続きますから、当然そういう中では地上40メートルの高いところにある高速道路は利用することはできません。災害時に利用できない高速道路になるのではと思います。特にトンネルは、事故が起これば大惨事につながることがあります。高槻市もインターチェンジができたことで、新名神、名神ともに消防が出動することになります。  2012年12月に起こった笹子トンネル事故では、消防は機会あるごとに訓練を呼びかけてきたが、訓練は事故が起こる前の13年間は実施されませんでした。NEXCO中日本は新聞社の取材に、通行どめをした場合の社会的影響を鑑みて、全国的な方針で工事などで通行どめをした場合に合わせて実施してきた。99年以降、防災訓練は行っていない、と答えています。  また、事故をめぐっては、NEXCO中日本からの情報提供の少なさが、救助活動のおくれにつながったと指摘されています。トンネルの防災訓練はどうされるのか、安全対策はどうされているのか、とられているのか、お答えください。  交通量予測です。  20年、30年前のときとは違い、高齢化が進み、長距離を運転しなくなっています。しかし、インターチェンジを通過する車が、今のお答えでは1万6,000台です。市内の道路にも、これは大きな影響があります。アクセス道路の高槻東道路ができて、171号との合流地点では車がふえ、信号も設置されたため渋滞が起こっています。  また、梶原地域の農地の上を通過していますから、24時間の照明、道路で日陰ができ、稲の育ちが悪く、食べることができなかったと苦情が大阪府に寄せられています。道路が完成しても不都合はないのか、地域住民の要望や意見は聞くようにしてください。これも要望にしておきます。  3点目のアクセス道路関連道路の費用です。  高槻東道路、伏見柳谷高槻線拡幅の建設費はわかりました。大阪府の道路では、このほかに十三高槻線があります。まだ高槻市域の区間の建設費は出されていません。現時点の全体の費用というのは、大阪府からお聞きしますと、126億円というお答えでした。それと、高槻市の道路建設は国の補助率は55%ですから、南平台日吉台線、原成合線を合わせて市の負担は60億円です。  補助の対象にならない事業もありますが、市民の税金が60億円以上つぎ込まれることになります。府民の税金はそれ以上です。国にしても全額、これは税金です。数百億円も税金をつぎ込むその効果が本当にあるのか、冷静に考えていかなければいけない事業だったのではないでしょうか。この問題は以上にしておきます。  最後に、国民健康保険についてです。  昨年度の繰り入れについて、私は赤字補填の繰り入れをやめたことは問題にしていません。保健事業や保険料の減免の費用に充てる分まで繰り入れをやめることは問題だと、こういうふうに申し上げています。国保の収益が黒字になれば、収入から見ても高い保険料を支払っている加入者の皆さんに還元することが大事だと思います。その考えは全くなかったのかと思います。  しかも、今年度は平均で3,240円の値上げ、市の繰り入れを少なくとも赤字補填の2億7,000万円を除いた6億5,000万円を予定どおり繰り入れていれば、値上げしないどころか、値下げもできます。  さらに、昨年度の収支は4億8,300万円の黒字です。少なくとも、ことし4月の値上げの必要はなかったのではないですか。来年度の保険料を値下げすることも可能です。これだけの黒字になったことについて、どう考えておられるのか、お答えください。  2点目の激変緩和についてです。  1人当たりの保険料の増加額については、激変緩和策の対象になる特別交付金が交付されるとのお答えです。その保険料の大阪府の考え方が、市が法定外繰り入れをして保険料の抑制に努めていることは対象にするのかどうかが問題になってきます。府の12月の試算では、高槻市の1人当たりの平均保険料は来年度13万7,171円で、市からの法定外繰り入れは見ていません。日本共産党の府会議員団の試算では、高槻市の実際の保険料との差は2万74円もあります。この分を対象にしないと激変緩和にはなりません。大阪府が決める統一保険料と、各市町村の保険料との差を埋めるのが激変緩和です。  市町村の減免制度や保険料の考え方を全く見ないで、勝手に激変緩和の対象まで決めるのは大問題です。余りにも大阪府は横暴だと思います。大阪府の激変緩和の金額は1人当たり、それと総額は幾らになるのか、お答えください。  3点目に、大阪府への納付金です。  大阪府が統一保険料で計算した保険料に、収納率を掛けて市町村に請求します。府が決めてきた収納率に届かず、納付額が納められない場合はどうなるのか、お答えください。  4点目の結核や精神の通院への補助、3年間は実施するとされますが、4年後にはなくなる可能性もあります。必要とする人は毎年ふえています。高槻市では6,890万円の助成額がなくなれば、その分が自己負担になります。ぜひ継続することを要望していただきたい。人間ドックについても、今までと同じものができるように、守られるように要望しておきます。  5点目に、市の独自繰り入れですが、大阪府の激変緩和措置の内容を見て検討するとの答弁ですけれど、大阪府は激変緩和措置を現在のところ反映していないのではないですか。ぜひ来年からも保険料が値上げにならないようにしていただきたい。法定外繰り入れをぜひ入れていただきたいと思います。  以上で2問目を終わります。 ○水道事業管理者(吉里泰雄) 2問目の3点のご質問にお答えいたします。  まず、職員体制についてでございますが、安心・安全な水道水の供給を維持していくためには職員の技術力に加えまして、適正な職員体制を継続していくことが必要であると考えております。今後につきましても、水道事業に資する職員の育成と適正な職員数の維持に努めてまいりたいと思っております。  次に、企業団のさらなる値下げの要望についてということでございますが、企業団の財政状況は今後黒字基調で推移することが予想されますので、今後におきましても、他の構成団体と協調して企業団に対しまして引き続き値下げに向けた要望を行ってまいりたいと考えております。  最後に、水道事業の民営についてのお尋ねでございます。  市民のライフラインである水道事業は公的な責務を担っており、直営での事業運営を継続することが適切であると考えておりますが、府域一水道に向けました取り組みの中で、大阪府、それから企業団の動向、そういうものも注視しながら協調・連携をして今後進めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。  以上でございます。 ○都市創造部長(梅本定雄) 新名神高速道路に関する2問目にお答えをいたします。質問が他部にまたがりますので、調整の上、お答えさせていただきます。  1点目の八幡-高槻間の工事の安全対策につきましては、今後NEXCO西日本の設計が進み、具体的な施工方法が明らかにされる中で、NEXCO西日本に対し、安全な工事の実施を求めてまいります。  2点目のトンネルでの防災訓練についてでございますが、消防本部では、名神高速道路で実施されているリフレッシュ工事期間などを活用しつつ訓練を行っており、本年5月26日夜間には梶原トンネルにおいて沿線消防本部と連携し、訓練を実施したところでございます。今後、新名神高速道路においても同様にNEXCO西日本と協議し、行ってまいりたいと考えております。  トンネルの安全対策につきましては、火災に備え2キロメートル以上のトンネルについては消火栓のほかにスプリンクラーを設置されております。また、1,500メーター以上のトンネルにつきましては監視カメラで監視し、1,500メーター未満のトンネルにつきましても走行ロボットカメラで監視されるほか、火災等の重大アクシデントが発生した場合にはトンネル入り口情報板の表示とともに、トンネル照明の色を変えることで注意喚起されるなどの新しい試みを随所に導入し、安全対策を実施されております。  以上でございます。 ○健康福祉部長(西田 誠) 中村議員の国民健康保険に関する3点のご質問にご答弁申し上げます。  1点目の黒字の要因についてですが、歳入において保険料の収納率が向上したことや、適正かつ健全な事業運営に取り組んだ市町村に手厚く交付される国の調整交付金が1億9,800万円交付されたこと、また、歳出におきましては、保険給付費が当初の見込みを下回ったこと等により、平成28年度の決算が黒字となったものでございます。  なお、赤字補填的な法定外一般会計繰り入れについては、国から従来より計画的な解消が求められており、今回の国保改革に伴う国からの財政支援の拡充により、同繰入金の解消を図ることが適切とされているところでございます。これを受けまして、平成28年度におきましては、剰余金が見込まれたこととあわせまして、法定外一般会計繰り入れを執行しなかったものでございます。  2点目の大阪府による激変緩和の対象額についてですが、今般示された大阪府による仮算定結果では、総額は約4億4,000万円、被保険者1人当たりでは年額約5,700円でございます。  3点目の納付額が納められない場合についてですが、大阪府に設置される財政安定化基金より貸し付け、または交付を受け、不足額を補填し、納付することとされております。  以上でございます。 ○(中村玲子議員) 最初に、水道の今後の費用ということで、40年間で800万円と言いましたが、800億円の間違いでした。申しわけありません。  水道ですが、水道企業団はダムから撤退しました。そういう点では黒字はますますふえていきます。企業団に対して再度の値下げ交渉をお願いしておきます。また、その分は値下げを、ぜひしていただきたい。  それから、水道は市民の命を支えるものです。74年間、高槻市の水道として事業を行い、地下水に問題があったときには、エアレーションを設置されました。今後とも、やはり市の事業として続けられる、これが安全が守られることだと思いますので、よろしくお願いいたします。  2番目の新名神高速道路についてです。  八幡-高槻間についても、私は工事をする限りは事故があってはいけないと思うんですよ。事故がなくて当たり前、こういうふうに思って進めていただきたいです。訓練はされるということです。笹子トンネルも年数がたつとだんだんしなくなったということですので、そこもぜひ気をつけて確認するようにしてください。しかし、問われなければいけないのは、こういう高速道路を次から次とつくることが本当にいいのかどうか、そういうことではないかと思います。  最後に、国民健康保険です。  国保会計については、収支の状況がよかったので黒字になったと。だからこそ、私は保険料を値上げするべきではなかったと思うんです。市からの繰り入れについても解消する余裕があったのですから、国保加入者の高過ぎる保険料の値下げに使うということが必要だったと再度申し上げておきます。  高槻市は、これまでも低所得者への減免も実施してきました。国保加入者の生活の状況を考えて、運営されてきたと思うんです。それがここにきて、広域化になることで、問題が起こってきていると思います。私は、そういう国保加入者の皆さんの生活の実態というのは変わらないし、今後ますますひどくなるわけですから、ぜひ守っていただきたいと思います。  それと、高槻市では、応益割でも加入者の人数が多い世帯の負担が極端にふえないようにと、1人当たりに係る均等割を低く抑えてきました。これは府下の市町村の国保と考え方が大きく変わっています。ただ、それは市民のことを考えてです。応益割の中でも均等割が2割で、世帯に係る平等割は8割にしています。府はそれを6対4にすることを求めています。  こんなことになれば、私は大幅な値上げになると思います。それをやはり高槻市は大阪府に対しても国保運営協議会に対しても、そういうことを守ってほしいということを要望されています。市の試算でも4人家族で所得が266万円の人で、10万円の値上げになります。こんなことにならないように、ぜひ考えていただきたい。そして、来年の国民健康保険料は決して値上げにならないように法定外繰り入れもきちんと入れていただきたい。このことを要望して、私の一般質問を終わります。  以上です。 ○議長(山口重雄) 中村玲子議員の一般質問は終わりました。  ここで午後3時30分まで休憩します。    〔午後 3時 4分 休憩〕    〔午後 3時30分 再開〕 ○議長(山口重雄) 会議を再開します。  一般質問を続けます。  次に、岩 為俊議員。     〔岩 為俊議員登壇〕 ○(岩 為俊議員) それでは、一般質問を行います。  まず、私からは高槻市の財政について。  平成29年11月30日、本定例会本会議初頭において、決算審査特別委員会委員長報告がなされました。10月16日より4日にわたり委員会が開かれ、その間、委員長を初め9名の各会派代表の委員各位には、平成28年度の高槻市一般会計歳入歳出決算等を初め、委員会に付託された審査事件について慎重審議をなされ、その全てが本会議で認定されました。委員各位のご労苦に改めて深く感謝申し上げます。  私は、委員長報告をしっかり聞かせていただきました。昨年5月より1年間、灰垣議員とともに高槻市監査委員として、本年5月まで務めさせていただきました。私にとっては10年ぶりの3回目の監査委員でもありましたので、特に高槻市の財政がどのような推移を経てきたか、大いに勉強させていただきました。今回は、濱田市政6年の財政運営の総括とも言える委員長報告であり、また、29年度も数か月で終え、来春は濱田市政2期目、最終年度ともなる重要な節目の決算報告でもあります。  そのような私自身の認識のもとで、今、濱田市政6年、いや7年を振り返り、その財政運営はどうであったか率直な質問をさせていただきます。  平成28年度高槻市一般会計・特別会計決算等審査意見書が高槻市監査委員より詳しく報告されております。そこでは、昭和58年以降、私が市会議員に就任させていただいた年ですが、普通会計における実質収支が黒字決算を維持している一方で、今日、経常収支比率94.9%となり悪化しており、本市の行財政運営を取り巻く環境は極めて厳しいものとなることが予想されると指摘されております。  一方、28年度の決算審査特別委員会委員長報告では、市政が着実に前進し、市政全体を高く評価され、今後も引き続き頑張ってほしいとの要望がなされたと述べられております。  濱田市政2期目、2年目、27年度の委員長報告では、決算の総括として、財政の硬直化が続いており、今後も厳しい状況にあることから、今後もしっかり取り組んでほしいと指摘されております。  また、26年度、市長2期目、1年目の決算審査特別委員会委員長報告では、財政基盤を長期的に安定させるために適宜適切に財源を調達する必要があり、持続可能な財政運営のためには多角的な手法を検討されたいとの指摘がなされております。  このように財政運営についての市議会の濱田市政への評価・指摘がなされてきたところでありますが、濱田市政を振り返るとき、財政運営において真にどのような視点で努力されてきたか、私は改めて問わせていただきたい。  まず、中核市高槻も、10年以上経過した今日、国政との関係において納得のいく財政の手当てがなされてきたかどうか。次に、大阪府政との関係においては、中核市移行後も多くの事務事業の権限移管がなされており、都市行政の権能の増加に比して多くの財政的負担に対し、相当の手当てがなされてきたかどうかであります。  お聞きします。この財源確保への努力をお答えください。  そして、財政運営の本丸であります、その基盤となる市税3税についてお尋ねしたい。  市民税、固定資産税、法人市民税の今日までの動向、大変重要な問題と言えますが、それぞれの状況についてどうであったか、率直な認識をお聞かせください。  今回の質問に当たり、財政課より資料をいただきました。高槻市は北大阪、いわゆる旧三島郡の一角を占めています。主に吹田市、茨木市、そして高槻市であります。淀川対岸に枚方市、そして、西へ豊中市と大阪衛星都市群を形成しております。それらの地方税の比較、愕然とするのは私だけではありません。  吹田市との比較では、平成28年度高槻市500億円、吹田市650億円、枚方市約560億円、豊中市680億円等々でありますが、このように同じ北大阪都市圏の中にあって、この厳しい現実をどのように見ておられるか、お聞かせください。  さらに、財政問題は、人口問題に直結しております。平成7年国調36万2,270人をピークに、それ以降、高槻市は減少に転じ、平成29年10月末、35万3,666人に至っております。日本国人口減少の時代の推移を高槻市にそのままスライドさせてはなりません。  人口減は財政減、そして福祉減だと私は信じております。濱田市長には、人口問題に厳しく目を向け、積極的に取り組んでこられた政策からは、全く乖離したこの現実にどのような認識を持っておられるか、お尋ねします。  特に、今日、中核市らしい都市機能の充実がますます濱田市政でその成果を上げている高槻市にとって、この裏腹な現実を直視し、率直にお答えください。財政の土台が崩れては、20年、30年先の未来論はありません。現実の高槻市政の目前、3年先、5年先、しっかり捉えていただきたい。財政問題は人口問題、高槻市には深刻な問題と私は捉えております。
     次に、2番目に、高槻市の都市計画について質問します。  その点については、五領地区の現状と今後のあり方についての質問であります。  まず、平成5年10月10日、高槻市広報紙で36万市民に発表されました新名神高速道路計画が紆余曲折の中で、25年の年月を経て、12月10日、高槻-川西間が開通しました。早朝より歩行者天国となったインターチェンジへの1万数千人の市民が詰めかけた、あの開通式典の情景は、高槻市の歴史に大きな刻印が押された瞬間でもありました。  25年間生まれ育った成合の東山から北山へと、2キロメートルにわたった広大な建設工事、その現場に立ち会ってきた感慨は言葉になりません。今後、残る八幡よりの本線部分、淀川を50メートル以上の高さで超え、梶原山腹のトンネルとなって成合のインターチェンジの上に姿をあらわす日も遠くではありません。  この新名神の完成は、高槻市の都市計画のありように、従来の価値観でははかり知れない、新たな影響があらわれてきます。成合南地区では、インターチェンジを挟んだ6ヘクタールの農地、住宅等を対象に関係地権者が土地利用のあり方について取り組まれ、今日、高槻市の関係職員とともに、土地区画整理事業の都市計画手続に向けて、一生懸命会合を重ねておられます。  さらに、名神と国道171号をつなぐ、いわゆる現名神側道の大阪府道東道路の完成と前島地区から道鵜、井尻へと十三高槻線工事が進められ、五領地区全体への影響は都市計画のあり方そのものへ激変となって想像を絶するところであります。  五領地区については、昨年9月定例会で9月26日の一般質問において、議員から農地・農家の現状、市街化区域・調整区域への対応等、詳しく質問されております。梅本都市創造部長は、大阪府の考え方を述べられております。  さらに、本年3月、第1回定例会では、議員より五領地区の環境にやさしいまちづくりと題しての一般質問で、上牧地区において産業廃棄物の処理に関する問題が起こっていることについて、地域住民にとっての切実な思いをるる質問されました。住民目線に立ち、住民に寄り添い、住民の生活環境を守る市政で対応するよう求められました。そして、住民の大きなうねりの中で、6月の定例会では全会一致で高槻市議会の決意が条例となって粛々と決定されたことは、議員各位ご案内のところであります。  このような五領地区を取り巻く状況が急速に行政、住民それぞれの立場に大きな課題となってまいりました。村落、農地、住宅、雑多な事業所等点在した五領地区の都市計画がどうあるべきかを考えるべき大変重要な時期を迎えました。  日本国の国土軸である東海道メガロポリスの大動脈、JR東海道線、国道171号、新幹線、そして阪急電鉄が東西に狭隘な地域に集中、南北を分断、さらに新しく新名神に向かって十三高槻線が縦断しつつあります。このような激変する五領地区の現状を都市計画の観点から、どのように認識しているのか、お尋ねします。  私は、高槻市の都市計画の進め方において、地域のなるがままに放置されてきたのではないか、その姿勢に問題はなかったかどうかについてもご答弁をお願いしたいと思います。  以上、1問目です。  次に、3点目の施策の進め方についてであります。  私は、福祉企業委員会に所属しております。昨年9月に高槻市立就学前児童施設の在り方に関する基本方針が出され、それに関して28年9月27日、議員の高槻市就学前児童施設のあり方についての一般質問がありました。  さらに、本年9月に上程された高槻市附属機関設置条例中一部改正議案に伴い、保育所等の民営化に関する議員の質問、そして、委員会での質疑に参加し、私の30年に及ぶ議会活動の中で、行政と議会との関係においてどうしても理解に苦しむことを感じました。  これほどの重要な施策の大転換の決め方で、私も指摘しましたが、全く計画の全体像がわからずに、個々の施策、事業が進められようとする最近の行政の議会対応へのあり方も含め、私なりの疑問点について問いたいと思います。  議員も述べておられますが、江村市政における行政改革として、昭和62年6月定例会に高槻市の1校1園政策の幼稚園の統廃合について提案されました。市長の大英断です。私は、副委員長として、本会議・委員会の議論に参加、廊下で襟首を引っ張られるほど大変な反対運動の中で、委員会は1票差で可決、このときの記憶は鮮明に残っております。そして、今日、濱田市長が市民対話のために回っておられるコミュニティセンターの大半がこの政策転換で各地区に建設されました。  今回、議会で質問・指摘されている子ども施策の全体像は、基本方針をたたき台として議論され、そして、その議会で決定された大方針をもとに、個々の事業に展開していく、そのような流れにはなっておりません。議会への提案権者は市長にあります。車の両輪とはいえ、議会、市長お互い緊張関係の中で重大な責任を持って決定していく、そのような進め方が抜け落ちているのではないでしょうか。  12月6日、福祉企業委員会協議会で、資料として高槻子ども未来館の運営等(案)について説明を受けました。その中で、こども園の運営について給食調理業務の外部委託化について各委員より鋭く疑義が出されました。しかし、担当職員はかたくなに同じ答弁を繰り返すのみで、私から協議会は資料の説明だけで、議案の審議ではないと注意を促しました。この姿が今日の全ての行政のありようを物語っていると私は思います。  濱田市政のこの大きな重要施策の大転換に当たって、行政の一方的な基本方針の発表、それで全て決まったような錯覚に陥っての行政職員の議会対応は問題であります。私の指摘に対し、お考えをお聞きしたい。  次に、施策を進めるに当たって、指定管理者制度があります。制度実施以来、5年、10年と経過し、特に公募については制度疲労を起こし、公募の本来の姿が消え去っていると私は疑問を感じております。この点については、2問目で触れたいと思います。  以上であります。     〔総合戦略部長(上田昌彦)登壇〕 ○総合戦略部長(上田昌彦) 1項目めの高槻市の財政についてと、3項目めの施策の進め方についてのご質問にご答弁申し上げます。  まず、1項目めの1点目、本市の財政状況についてでございますが、事務移譲における財源措置については、中核市移行により権限移譲された事務の必要な財源につきましては、主に地方交付税により措置されております。地方交付税につきましては、中核市が直面している財政需要、地方財政計画に的確に反映させた上で、必要な総額を確保するよう中核市市長会を通じて国に要望しております。  次に、市税についての認識でございますが、市民税と固定資産税は市の歳入の大部分を占める基幹税でございます。市民税は、個人と法人に区分され、人口や所得、または企業の業績に影響されるもので、緩やかな景気回復基調により税収は伸びております。  固定資産税につきましては、固定資産の資産評価に応じて課税するもので、地価に影響されますが、横ばいで推移しております。  次に、2点目の人口減少に関するご質問でございますが、本市では人口急増期に転入された方々が高齢期を迎えられ、他市に比べ高齢者の割合が高いことなどから人口動態がマイナスとなっております。  また、市中心部の市街化が進んでいる本市では、新しい大規模開発が難しく、平成25年住宅土地統計調査では、平成23年から25年9月までの間に建設された住宅が住宅総数の約1.5%に当たる2,240戸であるなど、彩都など大規模宅地開発があった北摂他市と比較し、住宅供給が少なかったことも人口減少の要因の一つであると考えております。  しかしながら、このように厳しい社会情勢の中、本市では手をこまねくことなく、定住促進プロモーション事業を初めとする定住人口増加に向けた取り組みを精力的に展開してまいりました。  平成28年度に示されたデータでは、5歳から24歳までの世代で転入超過が見られており、これまでの取り組みの成果があらわれたものと認識しております。健全な財政運営に向けて、自主財源である市税の積極的な確保に努めるとともに、引き続き定住人口増加に向けた各種施策の推進に精力的に取り組んでまいります。  続きまして、3項目めの施策の進め方についてのご質問にご答弁申し上げます。  行財政運営を取り巻く環境が厳しさを増す中、本市の将来を見据え、市民福祉の向上に真に必要となる施策を的確かつ着実に実現するためには、議会の場で建設的なご議論を賜ることが重要と認識しております。そのため、各施策の推進に当たり、議案としてご提案する前段階で委員会協議会等の場において行政が検討している基本的な方針についてご報告、ご説明を申し上げてまいりました。  また、その場でいただいたご意見も踏まえ、しかるべき時期に議案としてお諮りし、ご決定いただいてまいりました。  引き続き、重要施策の実現に向け、行政と議会おのおのの権能を尊重しつつ、議会と緊密な連携を図りながら取り組むことが重要であると認識しております。  以上でございます。     〔都市創造部長(梅本定雄)登壇〕 ○都市創造部長(梅本定雄) 五領地区の都市計画等に関するご質問にお答えをいたします。  当地区の土地利用状況といたしましては、北摂連山と淀川に挟まれた平地では、古くからの集落と田園が広がり、阪急上牧駅周辺は土地区画整理事業等によって計画的な住宅地が形成されております。また、地区を東西に通る国道171号沿道には、工場や商業施設などが立地しております。  次に、都市計画の現状といたしましては、地区の面積は山林、河川を除き約460ヘクタールで、そのうち市街化区域は現在、国道171号沿道や上牧駅周辺の約125ヘクタールとなっております。この市街化区域の用途地域につきましては、その半分の約60ヘクタールが工業系の用途地域に指定されており、また、駅周辺では住宅系用途が約55ヘクタール、残る10ヘクタールが商業系の用途地域として指定されております。  なお、都市計画の方針を示す本市都市計画マスタープランでは、地域別構想において当地区を高槻東地区として位置づけており、地域の目標としてインターチェンジ周辺の広域交流拠点との連携強化と幹線道路沿道における適切な土地利用へ規制・誘導、良好な農地を保全活用していくこととしており、本方針に即して、これまでも計画的に取り組んできたと認識いたしております。  以上でございます。 ○(岩 為俊議員) それでは、2問目以降は簡潔にさせていただきたいと思います。  まず、失礼しました。先ほどの発言で間違いがありましたので、議長のほうで訂正をお願いしたいと思います。枚方市560億円、豊中市680億円を560円、680円と言いましたので、ぜひ修正をお願いしたいと思います。  それでは、2問目に入ります。  まず、財政問題です。  要するに、あらゆる厳しい材料が出そろっております、先ほどの指摘を見ても。そして、これから目前、まして来年1年が濱田市長の任期の最後になりますが、やはり今何が必要かと、いろんな未来志向のスタートとして財源をどう確保していくかということのあらゆる手だてをやっておられると思いますが、その点、財政の専門家である乾副市長、市長を支える立場から、ぜひとも。以前、財務部長もしておられました。  私は、以前、奥本市長のときには非常に厳しい状態が、平成15、6年、ありました。いわゆる小泉改革、三位一体改革。補助金、交付金、ほとんど削減をしていくと。地方自治体にしわ寄せするという厳しい方針が出て、それに対して自治体は必死になって改革すると。それが奥本市長のときの行革に至ったと思います。そのときの担当者でもありますあなたが、冷静に財政を見られて、どのようにお考えか、今後、直前、これから何をすべきか、その点をぜひお聞かせください。  それから、2点目の五領についてですが、各議員も指摘されておられました。要するに、住民、そして行政、それぞれの立場から今動きがあります。やはり住民が地域でどうまとまるか。特にこの地域は村落が周辺に分散しておりますので、そのすき間をあらゆる土地を求めて事業者が入ってきます。現に入っておりました。あくまでも虫食い状態にならないように、やはりそれを各集落で行政と一緒になって守っていくと、そういう姿勢が大事だと私は関係者に申しております。  そういうことで、やはりこれから特に動きは激しくなります。業者の方、また、いろんな関係の方面の動きが激しくなります。ぜひとも積極的に、これは行政の、都市づくり推進課はよう頑張っておりますので、部長、しっかりとその辺、どのようにこれから取り組んでいくかという決意だけをお願いしたいと思います。  それから、3点目なんですけれども、これは私の感じたことであります。要するに、まず議案としてごっつい話が、改革したいという市長の気持ちがあります。それをまずたたき台に出すと。賛否両論出ます。この間の福祉企業委員会、9月の委員会も。また、前回の協議会でも、悪く言えば、この資料を撤回せえということになりかねません。  そういうような非常に意見が違うことを堂々と闘うという中で、議会の存在があるわけですから、その辺の出し方ですね。今、答弁されましたけど、そのとおりですが、やはり議案、大きな問題、要するに改革となればいろんな改革案は大きな問題です。  民営か、公立か、それぞれ意見が違います。まず、その辺の議論を議会でやっていただいて決着をつける。先ほど言いました1票差で統廃合、以前の幼稚園決まりました。その辺の激しい議会の権能を活用していただいて、そこで市長の方針、今度は市民に向かって堂々と動くというようにお願いしたいと思います。その辺、またぜひ考えて、今後進めていただきたいと思います。  それと、指定管理について、今意見だけにしときます。この間、久保議員と中村議員と松阪市へ農業の関係で視察に行ったんですが、指定管理は10年です。立派な公園、食堂、即売、それを管理しているわけです。非常に自由にやっているように見えておりまして、説明を受けました。  それで私は終わってからこっそり、あなたの立場から指定管理者制度はどうですかといいましたら、縛りがあると。天変地異、いわゆる事故があったときの対応がとれないと。そういう見方もあるということをちらっと耳にしました。  だから、指定管理者制度は業務委託をする、管理ですね、行政の仕事の管理をしていただいている限りは、単純に従来の業務委託契約と同じなんです。政府がこういう方針を出したために、大層な手続をしているだけであって、結局、公募であっても特定みたいになっていくわけです。同じ業者しかもう来ません。それになれているからです。そういうところでは、いわゆる公平性とか競争性とか消えます。  行政はあくまでも税金を満遍なく地域に使っていくという、そういう中でいろんな契約業務が出てくるわけですから、やはりこれは指定管理者制度、特定を多くやってもらっております。私は特定という形で市の外部団体にやらせという形で意見を言ってきましたが、やはり公募についてもちょっと考えないといけないと思います。この辺は指定管理者制度に対してはいろいろ皆さんもが意見あると思いますので、ぜひともその都度ご意見を聞いていただいて、正しく、また公平に、前向きに指定管理者制度が動くように、ぜひお願いしたいと思います。  以上です。 ○副市長(乾 博) 岩議員の財政についての2問目の質問にお答え申し上げます。  議員もご指摘のとおり、今後、市税収入につきましては、生産年齢人口の減少などによりまして、伸びは全く期待できないところでございます。そういう状況にありまして、また超高齢化社会の到来に伴いまして社会保障、医療、福祉、介護、こういったものに対するサービス費の増大、また老朽化が進みます公共施設の維持・メンテナンスにかかる費用、こういったものは今後ますます増加していく見込みでございまして、議員おっしゃったように私が財政課長をしておりました10数年前の状況と比べましても、さらに硬直化が進んでいる状況でございます。  こうした非常に厳しい行財政運営が求められる中で、将来にわたって持続可能な行財政運営を進めるために、本年9月に「高槻市みらいのための経営革新」に向けた改革方針を策定いたしました。この方針に基づきまして、歳入改革、歳出改革、公営企業・外郭団体改革などを進めてまいりますが、次世代に輝かしい未来を引き継ぐために単なる縮小均衡の改革にとどまることなく、未来志向の改革を目指してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。  以上でございます。 ○都市創造部長(梅本定雄) 五領地区の都市計画等に関する2問目にお答えをいたします。  五領地区では、平成28年6月に大阪府が新たに都市整備地域計画へ位置づけた十三高槻線二期部や牧野高槻線渡河橋、高槻東道路の延伸部の整備が進められることで当地区の交通アクセスが飛躍的に向上し、新たな交通結節点としてのポテンシャルが高まるものと考えております。  そのため、前島地区におきましては、本年4月から市と地元組織が会合を重ねるなど新たなまちづくりに向けた取り組みを進めているところでございますので、今後も適宜適切に議会にも進捗状況をお示ししながら都市的土地利用に向けた取り組みを進めつつ、大阪府がおおむね5年ごとに実施されている線引きの一斉見直しの時期を念頭に計画的に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(岩 為俊議員) それでは、最後にさせていただきますが、今、乾副市長から答弁ありましたように、以前からの黒字の一方で非常に厳しさが続いているという認識をしていると申されました。ぜひとも財政あっての市政運営ですので、理事者は特にその点、真剣に取り組んでほしいと思います。  それから、都市計画の五領地区につきましては、今、部長からもありましたように、これからいろんな動きが出てきますので、まず今おっしゃったような高槻市の住民の意識と行政がタイアップして、それを議会がバックアップすると、そういうような努力をぜひお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。  それから、3点目につきましては、先ほども言いましたように、いわゆる議会と市長の関係が緊張関係をもって、そして、来年度は市長の2期目最終年度であります。やはりその辺の市長の存在というのがそれによって高まるか、高まらないか明確になりますので、大いに市長も積極的にご発言いただいて、そういう財政問題、事業問題、また地域の問題の議論に参加するというような、議会でぜひともその辺の意見も聞かせてほしいと思います。それによって議員の発言も高まりますので、その点、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  以上です。 ○議長(山口重雄) 岩 為俊議員の一般質問は終わりました。  以上で、一般質問を終結します。  以上で、本定例会に付議された事件及び議案の審議は全て終了しました。  したがって、本定例会はこれで閉会したいと思います。これに異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山口重雄) 異議なしと認めます。  したがって、本定例会は本日で閉会することに決定しました。  閉会に先立ち、市長から挨拶があります。    〔市長(濱田剛史)登壇〕 ○市長(濱田剛史) 閉会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。  本定例会は、11月30日の開会以来、本日に至るまで21日間にわたり開催されてまいりました。議員各位におかれましては、ご提案申し上げました各議案に対しまして、審議を経て、それぞれに適切なご決定をいただきました。また、平成28年度各会計の決算等につきましても、それぞれご認定をいただき、まことにありがとうございました。  今議会やさきの決算審査特別委員会の審議において、議員各位から頂戴しましたご意見、ご指摘等につきましては、今後、その対応に十分に留意しながら、市政運営に取り組んでまいります。  さてここで、高槻市観光情報コーナーの開設についてご報告いたします。同情報コーナーは、阪急高槻市駅行政サービスコーナー跡を活用し、今月25日に開設するもので、あわせて高槻市観光協会が同所に事務所を移転いたします。  駅構内という良好な立地を生かし、市内の観光情報や高槻商工会議所が認定した、たかつき土産の紹介など、本市の魅力を発信してまいります。  なお、前日の24日には、オープン記念セレモニー、記念イベントを開催いたします。  次に、訴訟事件についてご報告いたします。  旧植木団地に関する2件の訴訟について、今月13日、大阪地方裁判所において判決の言い渡しがありました。判決の内容は、高槻市富田園芸協同組合の求める行政財産の使用不許可決定取消等の請求を棄却する一方、本市が求めた土地建物明け渡しや損害賠償の請求を認めるもので、本市の全面勝訴でありました。  以上で、行政報告を終わらせていただきます。  さて、ことしも残り少なくなりました。ここで、この1年の本市における印象的な出来事を振り返ってみたいと思います。  まず初めに、都市機能の面では、JR高槻駅において特急はるかに続き、3月から特急サンダーバードの停車が実現しました。これにより、北陸地方へのアクセスがより便利になったことに加え、特急停車駅として本市の風格の向上につながったと考えております。  また、今月10日、新名神高速道路の高槻-川西間の供用が開始され、本市の念願であった高槻ジャンクション・インターチェンジが開通しました。同日に、高槻インターチェンジで開催された市主催の高槻ハイウェイウォーキングには、1万2,000人以上の方にご参加いただきました。開通の日を待ち望んでいた多くの市民の皆様の熱い思いを改めて感じたところです。  関西の中央に位置する本市において、立地の優位性に加え、交通の要衝として利便性が格段に向上することは、地域経済の活性化など本市のさらなる発展の契機になるものと確信をしております。  観光振興の分野においては、JR高槻駅に近接する市有地を事業用地としたホテル事業者の公募を行い、8月には事業予定者との基本協定の締結に至り、市民の皆様からも望まれていたホテルの誘致を実現することができました。ホテル完成後は、観光やビジネスによる本市の交流人口の拡大や、にぎわいの創出にも寄与していくものと期待しております。  さて、本年も、国内では九州北部豪雨災害など大規模な災害が発生し、また本市におきましても、台風第21号による被害が発生いたしました。被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。本市では、安全・安心のまちづくりに向けて、自然災害に対するさまざまな施策を推進し、6月には、安満遺跡公園に整備した府内最大級の貯水量を備えた雨水貯留施設の供用を開始いたしました。  また、本年は大正6年に発生した淀川大塚切れから100年を迎えたことから、淀川大塚切れ100年シンポジウムを開催し、改めて洪水に備える意識の高揚を図りました。自然災害から市民生活を守るため、引き続き本市の防災力の向上に努めてまいります。  さらに、本市の輝く未来に向け、ビッグプロジェクトにつきましても着実に推進を図ってまいりました。安満遺跡公園につきましては、着実に工事を進めるとともに、魅力的な公園の管理運営のあり方について検討を進めてまいりました。また、同公園の正式名称やキャッチフレーズなどの決定、軽飲食店の出店者や同公園施設のネーミングライツパートナーの決定、さらに開園後の園内でさまざまなプログラムの実施に向けて取り組む市民活動組織「安満人倶楽部」の発足など、平成31年春の一次開園に向けた機運も高まってまいりました。  また、隣接する高槻子ども未来館につきましても、同公園の一次開園と同時期の開設に向け、建築工事に着手いたしました。  市民会館建替事業では、新文化施設の設計や管理運営計画の策定などに取り組むとともに、高槻クリーンセンター第一工場の更新事業では、平成31年度の稼動を目指し、整備工事を進めてまいりました。  さて、来年は、私にとりましても市長任期2期目の集大成の年でもございます。本市の輝かしい未来に向けて、引き続き施策を着実に推進するとともに、将来を見据えた経営革新も着実に進めてまいりますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。  最後になりましたが、議員の皆様方におかれましては、この1年、市政発展のため、大変お世話になり、まことにありがとうございました。健康には十分ご留意いただき、引き続きご活躍いただきますとともに、ご指導、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
     あわせて議員の皆様、市民の皆様におかれましては、よき新年を迎えられますようご祈念申し上げまして、閉会に当たりましてのご挨拶とさせていただきます。 ○議長(山口重雄) 市長の挨拶は終わりました。  議長から一言ご挨拶を申し上げます。  本定例会は、去る11月30日に開会以来、本日まで21日間の会期で開会されたところですが、議員各位には、閉会中の継続審査となっておりました平成28年度各会計決算の認定を初め、提出された人事案件、条例案件、補正予算案件など重要な議案に対し、本会議、委員会を通じて終始極めて真剣なご審議をいただき、それぞれ適切な結論を得ることができました。ここに厚く御礼を申し上げます。  本市においては、去る12月10日に新名神高速道路の高槻ジャンクション・インターチェンジから川西インターチェンジ間が開通し、来年3月には本市から神戸までが開通する予定です。高槻インターチェンジの整備は、産業振興を初め、まちの活性化に大きな役割を果たし、将来にわたって本市の発展につながるものと大いに期待するところであります。  年が明けますと、本市は市制施行75周年、また、中核市移行15周年という節目の年を迎えます。高槻市議会といたしましても、本市の輝かしい未来の創出に向けて議会の権能を十分に発揮し、市民の皆様の信託に応えられますよう、なお一層研さんを積んでまいりたいと考えております。  さて、ことしも残すところわずかとなりましたが、議員各位を初め、執行部の皆様におかれましては、時節柄、十分ご自愛の上、すばらしい新年をお迎えいただきますことをご祈念申し上げまして、閉会のご挨拶とさせていただきます。  長期間、本当にありがとうございました。  これで、平成29年第5回高槻市議会定例会を閉会します。    〔午後 4時12分 閉会〕  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。  議  長  山 口 重 雄  副議長   吉 田 忠 則  署名議員  太 田 貴 子  署名議員  中 浜   実...