岸和田市議会 2021-06-24
令和3年第2回定例会(本会議 第4日目) 本文 開催日:2021年06月24日
ただいまの提案理由の説明について、質疑に入ります。質疑はありませんか。
〔「なし」の声あり〕
◯桑原佳一議長
質疑なしと認めます。
この際、お諮りします。
本件については、質疑を終結し、
予算常任委員会に審査を付託したいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
◯桑原佳一議長
ご異議なしと認めます。よって、本件は
予算常任委員会に審査を付託することに決しました。
暫時休憩します。
午前10時03分休憩
午前10時04分再開
◯桑原佳一議長
休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第2、一般質問を前回に引き続き行います。
まず、井舎議員。
(9番
井舎英生議員登壇)
◯9番
井舎英生議員
おはようございます。
無所属クラブの井舎英生です。議長より発言の機会を頂きましたので、これから一般質問に参加させていただきます。理事者並びに議員の皆さん、今しばらくご清聴いただきますようよろしくお願いいたします。
それでは、パネルを使って質問させていただきます。今回、私、この一般質問で初めて
障害者福祉について取り上げることになりました。そのきっかけは、実は地域で50代の若いお母さんが、障害を持つ子供が18歳を過ぎて、これから違う生活になるというような悩みも打ち明けられたり、また、八十何歳のお母さんが高齢化していって、ちょうど60歳ぐらいの娘さんですけれども、そういう障害の方を抱えておられる。また、医療ミスでそういう障害が出て、自宅でずっと療養しているという悩みも聞いておりました。ちょうど1年前の正月ぐらいに、ほかの地域の方からもそういうお話を聞くことがありました。
それで、
障害者施策推進協議会、年4回会議があるのですけれども、去年1年間で3回ほど傍聴しました。その中でいろいろ問題があるんだということで、実は3月と4月に分けて、6名の
お母さん方からいろんな悩みもお聞きしました。それを今回取りまとめて、質問したいと思います。
タイトルは「障害者も“いきいきと安心して暮らせる”岸和田に」で、成人期から高齢期の障害者、また、それを介護・介助している家族への支援というテーマでございます。
御覧のように、今岸和田には、人口19万1千人ぐらいですけれど8,400人ほど
障害者手帳を持っておられる方がおります。その中でも療育手帳が約2千人、それから
重症心身障害児・障害者が260人ぐらいおられます。18歳までは
児童福祉法でいろいろ
サービスを受けられる。また、市の関係者並びに
お母さん方、
家族当事者の懸命な努力で、充実した
サービスを受けてこられたと。これは
障害者保育であるとか支援学校ですね。
ところが18歳過ぎると成人期に入りますから、途端に
福祉サービスの内容、質が変わってくると。貧弱になってくると。非常に困っていると。日常生活への支援が必要、してほしいという声が大きくなっております。
それでここに挙げますのは、18歳からが成人期に入るわけですけれども、高齢化するまでということで、この
障害者福祉サービスの貧困をやはりもっと充実してほしいという声です。
施策推進協議会の附帯意見にもありましたけれども、
重度知的障害とか、
重度心身重複障害者、それから
強度行動障害者また医療ケアの必要な障害者を自宅で介助介護している家族、慢性的な疲労が蓄積していると。この人たちがときには休養したいと。休みたいと。そんなときに預かってくれるような施設がもっと欲しいということです。
そういうような家族の実態というのが、行政のほうにも伝わっているように思うのですけれども、なかなか施策の中でそれが充実していないという声を聞きます。
それで、福祉部への質問になりますが、老障介助の家族をつくらない施策を早急に実施してあげてほしいと。障害者の兄弟を若年の介助者、兄弟、お兄ちゃん、妹をヤングケアラーにさせない施策も必要です。
具体的には、
重度障害者医療的ケアの必要な障害の方が利用できる2泊3日とか3泊4日とか
ショートステイ、この増設を実は
岸和田市内ではなくて、今、
広域事業行政になっていますから、
岸和田市内にはちょっと少ないという声を聞きます。この施設を求めております。すなわち、家族が疲労して急な病気とか入院したときに、どうしても預けるところが欲しい。
それから、成年期から介助者のもとを離れての宿泊訓練、練習ですね。それからまたグループホームに入るような前の段階の場を、ぜひ
岸和田市内につくってほしいと、これが最初の質問とお願いです。
続いて、
ワクチン接種の関係ですけれども、実は今回、ここの中で、議員で65歳以上は私含めて7人だと思いますけれども、電話予約かまたウェブを使った予約を経験された方がおりますけれども、
システムが動かなくてつながらないと。私もその1人だったのですけれども。
使っている方はよく分かると思いますけれども、非常に出来の悪い
システムなのですよね。だから、最初、岸和田の
請求先番号を入れてくださいというところから始まるのですよ。請求先って何というと接種券に請求先と書いてあるので、それは何かというと岸和田市の
市町村コード番号なのです。272027なのですけれども、そんなところから始まるので、ちょっとおかしな
システムだなと。10桁の番号を入れる。それから生年月日を入れるときに、生年月日の入れ方が非常にスクロールバーが操作しにくくて小さくて、とにかく使いづらいと。そこで認証していこうとすると認証でストップしてしまう。なぜかと言うと、一遍にたくさんな機能がありましたけれども、1分間に5千人ぐらい、5千人か。もっとばっと集中してしまうと詰まってしまうわけです。道路にいっぱいたくさん車が来るわけですから、詰まってしまって。そうするとストップしてしまって動かないのです。動かないような
システム。動かない、いっぱいになったら「ちょっと待ってください」というメッセージを出すようなアプリでないと利用者はとにかくいらいらするんですね。
それから、やっとつながって、そこに、さあ会場と時間帯を入れようとしたら、そこまで行っても、何人残っている、どこを選んだらいいのか分からないのです。
非常にレベルの低い
システムなのです。これを何ぼで発注したのかと聞いたら、発注額は分かりませんと。今は分かっています。
コールセンター業務で全体発注したので、それは9,200万円ぐらいなのですけれど、その中で、その会社はこの
システムは作れないからまた別会社に下請するのですけれど、それが2,700万円らしいのです。
それで、こういうものを作っている町内の
祭礼関係者、若頭の連中でウェブの仕事をやっているやつとか、もっと会社に聞いたら、「まあ、井舎さんこれ1桁高いのと違います。」僕もそう思います。大体1か月フルに働いて200万円弱ぐらいです。そういうメーカーが請求するやつが。だからそれにしたら非常に悪いと。
ところが、自衛隊のやつはうまくいっていて、1回そこへ入ったら、お待ちくださいと言って、
ウェイティング情報が流れてくるのです。何もしなくても待っていたら、つながる。混んでいないこともあるかもわからない。それから、選ぶときにどこが何人残っていますというのが、ちゃんと表示されるように自衛隊のやつはなっていて、非常に評判はいいと思います。
残念ながら、これが悪かった。ここで質問は、この
システムについてここのIT関係の部門はどのように評価するのかと。その辺を聞きたいということです。非常にこれは改良が必要だと思いますし、これから一般市民が使うときに、また同じような問題が起こってくるのではないかと。ぜひ改良をしなければいけないと思います。
それから次は、小学校・
中学校教育における
ICT環境についてということで質問します。これは
教育総務部への質問ですけれども、実は去年のちょうど今頃の第2回定例会で、児童生徒1人当たり1台
タブレットを配るというのが国の方針で決まって9億1,200万円の予算がつきました。それで、国が半分4億5,300万円、市が4億5,800万円の補正予算をつけて、やって、ところが入札したら1万5,250台で7億5,000万円、だから1台当たり大体5万円弱ぐらいの
タブレットなのですけれども、これが導入されたと。
実は今回これを取り上げたのは、その
ICT環境が十分なのかどうかというのを調べようということで、私と
堂本議員2人で24小学校全て、それから11中学校全て回りました。校長、教頭また
ICT担当の若い先生方の意見も聞きました。最初に驚いたことは、実は
ICT環境で、
液晶モニターを導入するとか、そういうパソコン、
タブレットの画像を映すスクリーンを導入することの意見調査だったのですけれども、先生方が最初とにかく話があったのは教師の
タブレットがないのですよと。生徒がだんだん減っていくので、生徒の予備機、余っているやつを先生が使っているのですと。予備機というのは、生徒のパソコンの調子が悪くなったら、また生徒に渡さなければいけないのですから。先生専用のやつがないのです。
だから、これはちょっとやっぱり問題だなと。今日現在もそうです。来年4月になったらまた生徒が減るので、小学6年生が卒業して1年生が少ないので余るから、またそれが使えると言うのだけれども、これ先生が今まで使っているパソコンのOSはウインドウズなのです。今回入れたやつはグーグルクロームというOSの
タブレットで
クロームブックというものですけれども、OSが違うということは全然パソコンが違うのです。がわは一緒でも。だから、これやっぱり先生の専用としては、先生に持ってもらわないと授業の準備とかできないわけです。操作も子供のほうがよく知っていて先生が分からないとか、こんなばかなことはありませんから。これ早急に先生専用のをやっぱり準備すると。教える側にきちっとやっぱりそういうものを使っていただくということが必要だと思います。
それから各教室に学校内につながる
通信施設Wi-Fiを設置してあるのですけれども、一遍に幾つかの教室で立ち上げて使うと通信できなくなったという苦情を言っている学校がありました。もうそれは既に解決済みのように聞くのですけれども、やはり準備不足が否めないと。学校現場に非常に混乱を招くと。
一番感じたのは、先生はそんな
タブレット1台のことで言い方は悪いですけれども、子供の余り物を使わせていただいているみたいな、これはよくないと思います。これが
教育総務部への質問になります。
それから最後は、
市立幼稚園における給食の実施についてということで、実は、おととしの12月議会が終わってから私と
堂本議員とで、
教育総務部長へ
幼稚園給食の実施を相談に、お願いに行きました。それから、各定例会で私も
幼稚園給食を取り上げました。また去年の12月にも、2人の議員で頼みに行きました。そうすると4月に、貝塚市の広報かいづかに、貝塚市の
市立幼稚園が給食を5月から始めますというニュースが出たのです。それで、すぐ4月22日に
堂本議員と2人で貝塚市の
教育委員会に聞きに行きました。そしたら、1年間の検討期間を経て実施しますと。実施するときに、
天神山幼稚園で実際先行してやっているのを参考にさせてもらって、よく分かりましたと。そのモデルケースにしてやるんですということで、教育長の決断、教育長のそういうお話でした。
それで、改めて4月27日にもう一度、私と
堂本議員とで、ぜひ来年の5月ぐらいから実施をしてあげてほしいということを再度お願いいたしました。なかなか実施するのが難しいという理由を説明ではなくて、ぜひこれは前向きに考えていただきたいなということで、これはこの間教育長にも直接お願いに行きましたので、教育長からの回答を頂けるとありがたいと思います。
壇上からの質問は以上で、あとは自席で一問一答させていただきます。ありがとうございました。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
ご質問の1につきまして、福祉部よりご答弁を申し上げます。短期入所、
ショートステイサービスを行う事業所につきましては、令和3年4月1日現在、市内に8か所指定を受けてございます。利用実績を申し上げますと、令和元年度は1月
当たり利用者数で82人、利用日数にして1月
当たり延べ596日でございました。
令和2年度の実績値は確定してございませんが、令和2年4月から7月までの実績値を基に算出いたしました第6期岸和田市
障害福祉計画における
実績見込み値で申し上げますと、1月
当たり利用者数で67人、利用日数にして1月
当たり延べ450日でございましたので、
計画最終年度の令和5年度では、1月
当たり利用者数を68人、利用日数にして1月
当たり延べ460日と見込んでおります。
今後も障害のある当事者やそのご家族に
ライフステージに合わせて円滑に
サービスをご利用いただけるよう、
利用可能施設の情報の周知方法の検討に加えまして、
近隣市町村の
サービス提供状況の把握に努めてまいります。
また、岸和田市
自立支援協議会等での
サービス事業者との情報共有や協議を行うなど、関係機関のご協力を頂きながら、
サービス見込み量の確保に力を尽くしてまいります。
第6期計画策定に当たっては、障害のある人の生活のご様子や
福祉サービスの
利用状況等、現状把握のため
身体障害者手帳、療育手帳、
精神障害者福祉手帳等の取得者を対象に
アンケート調査を実施したところでございます。
今後、
次期計画策定を見据えまして、
重度障害児者や
医療的ケアの必要な障害児者も含めた、より効果的な実態把握ができるように努めてまいります。
◯桑原佳一議長
残総務部長。
◯残実総務部長
ご質問の2、市民と行政をつなぐWEB・
LINEアプリの開発について
~オンライン市役所をめざして~について、総務部からご答弁申し上げます。このたびの
新型コロナワクチン接種ウェブ予約システムにつきましては、
接種予約開始まで非常に短期間であったこともあり、
健康推進課において
コールセンター業務委託と一体で契約をしたものと聞き及んでございます。
予約システムの評価ということでございますが、
ユーザーインターフェースの部分につきましては、通常の他の
予約システムとも遜色はないものと考えてございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり、
アクセス集中により
システムが凍結し、動かなくなったことから考えますと、
同時アクセス数におきましては、本市の人口規模に対する仕様の検討が不足していた部分があるのではないかと考えられます。
◯桑原佳一議長
藤浪教育総務部長。
◯藤浪秀樹教育総務部長
ご質問の3、小学校・
中学校教育における
ICT環境について2点ご質問いただきましたので、
教育総務部からご答弁をさせていただきます。
まず、1点目のご質問でございます。指導者用、教師用の
タブレットについてでございますが、今回の
GIGAスクール構想の前倒しによります
タブレット端末の整備につきましては、指導者用の
タブレットについては、国の補助金の対象外であったこと。また、少子化による
児童生徒数の減少の影響で、整備する
タブレットに年次的にですけれども、毎年大体300台程度の余剰が生じるということ。
既に、先生方には
ノートパソコンを整備済みでございまして、このパソコンには子供たちの
タブレットと同じソフトがインストール可能ということなので授業に支障が生じないということ。
最後になりますけれども、現在、整備させていただいています先生方の
ノートパソコンは、
リース期限が令和3年度に切れまして、令和4年度に一斉更新の時期を迎えること。
こういったことを総合的に勘案させていただいて、決定させていただいたところでございます。
なお機種やOSなどの選定につきましては、現場の先生方や教頭会、校長会の代表、それと
学校教育課や
教育センターまた
学校管理課の職員で構成します
ICT検討委員会の中で十分検討を行って、仕様を決定させていただいたものでございます。学校現場の意見についても十分拝聴した上で決定させていただいたというふうに認識をしてございます。
次に、
Wi-Fi環境のご質問でございます。令和2年度末に
校内Wi-Fi環境の整備終了後に、ネットワークの接続範囲でございますとか、接続の強度といったことの
確認テストを実施した際には、問題なく機器が利用できることを確認させていただいてございます。
しかし、令和3年4月以降、議員ご指摘のとおり、各学校で
タブレットを実際使用開始したところ、複数の学校で通信ができないといったトラブルが発生したところでございますが、すぐに対応させていただいて、現在は支障なく利用ができているといったところでございます。
なお、パネルにございます特別教室への
Wi-Fi環境の整備についてでございますが、学校現場のニーズを把握してございます
教育センターの意向に基づいて、現在特別教室のうち授業で効果的に利用ができる、活用ができるという意味合いで音楽室、多目的室、理科室、美術室への整備については完了いたしてございます。なお今後、授業でのICTの運用実態を踏まえた上で、必要であれば体育館などの
Wi-Fi環境の整備についても検討していきたいと考えてございます。
◯桑原佳一議長
大下教育長。
◯大下達哉教育長
市立幼稚園の給食導入につきまして、教育の一環として、
岸和田市立の幼稚園で給食を導入する上では、安全・安心であることはもとより、全ての子供に等しく給食の機会を提供していくということが必要になってまいります。
本市の場合、現実的には隣接する小学校で調理した給食を幼稚園で取っていただくということが考えられますけれども、特に
岸城幼稚園などの小学校とは独立している単独園にどう安全・安心に運搬するのかという課題が生じてまいります。
また、とりわけ低年齢児、3歳児の子供には、誤嚥を防ぐために、例えば食材の選定にしても、ブドウを喉に詰めないように工夫が必要であるとか、あるいはさらに細かく砕いて調理するということも必要になってまいりまして、小学校で調理する給食をそのままとりわけ3歳児に提供するというわけにもまいりません。
そういうことで、給食の導入においては、かなりやっぱり課題がある。できないことばっかり言うなということですけれども、課題があるというのも事実でございます。
一方で保護者の中には、給食ではなく弁当作りをと望まれ、それを負担に思われて希望するニーズがあるということも重々承知をしております。今後とも、他市の事例を参考にして、引き続き給食については検討してまいりたいと考えております。
◯桑原佳一議長
井舎議員。
◯9番
井舎英生議員
今、各質問に対して答弁を頂きました。順番に話したいと思います。
まず、先ほどの
重度心身重複障害者の方々、また、
医療的ケアの非常に重い方の家族のお話を聞いていると、非常に胸が締めつけられる思いがしました。私たちが想像できないぐらいに非常に苦労されているのがひしひしと分かります。
今部長から答弁いただきました。利用者が月何人ぐらい、また、そんな具体的な数字があるのですが、実はその数字自体が現実とちょっと乖離しているのではないかなと担当部課長と話して感じました。
というのは、
岸和田市内で全て完結するのではなくて、高石市から貝塚市まで広域的に広域事業者で、それでその中でいろんなところに行けるという、行くということになっているみたいです。だから単独で岸和田市がこうしたい、こうしたいということではなくて広域でやるということ。それ自体は分かるのですけれども、実はいろいろ障害者施策の資料を見ますと、数字が書いてあるのだけれども、中身が分からないのです。すなわち何人、岸和田市の障害者が岬町のほうまで行っているのか、隣の和泉市に行っているのか。その中の実態がその数字では分からないのです。だから、やはりこれは今の部課長のせいではなくて伝統的に岸和田の福祉政策はそういうことでやってきたのだろうと。
もっと私が言いたいのは、もっとやっぱり家族の生の声を聞いて、アンケートではなくて、やっぱりヒアリングをして細かく聞くと。それでフィットした
福祉サービスをするというのが大切ではないかなとつくづく思いました。
それで先ほどの
ショートステイの問題もさることながら、次に、今
お母さん方もまだ40代、また50代、60代、そんなに年がいっていませんけれども、私の近所の方も80代の人もいます。そうするとその人たちは安心して死ねないと。道連れにもできないし、やはり自分が亡くなるときには子供が60歳ぐらい、60歳超えているのでしょう。その頃になると。そうすると、どこかできちんとした長期的にステイできるところが欲しいと。安心して死ねないと切々と話されます。だから、そういう人たちの生の声を聞いた生きた施策が、やはりもっと求められるだろうと思います。
確かにすぐにはできないにしても、やはり数字の持つ意味、中身をやはり掘り下げて、やっぱりやっていくと。この辺が非常に大切だと思います。つくづく私も偉そうに、1年間で調査したり、聞いたりした話ですから、偉そうに言いますけれど、それだけでも、よく
お母さん方の声が聞けます。
ここにあるのは、やはり重度の障害者のお母さん、お父さん方を支える施策。すなわち具体的には
岸和田市内になるべく近いところに長期的に入れる場所を欲しいんだと。自宅にずっといるわけにいかないし、市営住宅みたいなところでもいいし、自分たちが死んでからも息子、娘がそういうところで暮らせる、そういう安心な場所が欲しいという切実な声なのです。
それで、ここにありますのは、
岸和田市内にもぜひ、遠く離れたところではなくて、市内にそういうグループホーム、長期入所または将来の市営住宅をそういうものに使わせてほしい。そのような施策をしてほしいということであります。これが質問です。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
再度ご質問いただきましたので、福祉部よりご答弁申し上げます。施設入所支援を伴う事業所につきましては、令和3年4月1日現在市内に5か所、共同生活援助グループホームにつきましては、同じく令和3年4月1日現在、市内に23事業所69か所が指定を受けてございます。その利用実績でございますが、令和元年度は1月当たりの利用者数が、施設入所支援で146人、グループホームで177人でございました。令和2年度の実績値は確定してございませんが、令和2年4月から7月までの実績値を基に算出した第6期岸和田市
障害福祉計画における
実績見込み値で申し上げますと、1月
当たり利用者数が、施設入所支援については146人、グループホームについては193人でございました。
計画の最終年度である令和5年度では、施設入所支援については、1月
当たり利用者数を143人、グループホームについては同じく253人と見込んでいるところでございます。特にグループホームにつきましては、障害のある方が本市の援護を受けて、市内法人が市内に設置する施設に入居する場合にはその家賃の一部を支給するなど、市内での市民の
サービス利用の支援に努めてきたところでございます。
今後も引き続き支援を継続いたしますとともに、障害のある当事者やそのご家族に、
ライフステージに合わせて円滑に
サービスをご利用いただけますよう、
利用可能施設の情報の周知方法の検討に加え、
近隣市町村での
サービス提供状況の把握に努めてまいります。
また、岸和田市
自立支援協議会等での
サービス事業者との情報共有や協議を行うなど、関係機関のご協力を頂きながら、
サービス見込み量の確保に尽力してまいります。
障害のある方が地域での生活を送っていただくためには、グループホーム以外にも、例えば車椅子に対応した公営住宅であるとか、自宅の改造など、お住まいの整備等も必要となってまいりますので、施設入所支援やグループホーム等とともに暮らしの場の充実に努めてまいります。
◯桑原佳一議長
井舎議員。
◯9番
井舎英生議員
ありがとうございました。今部長から令和5年は数字がこれぐらいに上がりますよという、目標としていますという数字なのですけれど、実はその数字を聞いても、
岸和田市内に利用できるところが増えるのかというのがないのです。だから、やっぱり家族が求めるのは
岸和田市内に利用できるところの回数を増やしてほしいということなので、これから数字の中身をぜひ一緒にまた検討していただきたいなと思います。
今日言ってあしたにすぐできませんけれども、やっぱり方向性としては。もう既にその数字というのは令和3年に達成してしまうような数字のようにも見えるのです。だから、あまり数字を言っても意味がないと思う。中身が問題です。
これから協議会といろいろ協議していくということは当然だと思いますので、私も引き続き、協議会との協議の成り行きを注意していきたいと思います。
この問題の最後ですけれども、市長は社会福祉士、また精神保健福祉士、両方の資格を持っておられます。ぜひ市長から、こういう大変な保護者、介助で困っている方、ぜひこの人たちをやはり支援するような福祉政策をお願いしたいと思いますが、市長の抱負をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
◯桑原佳一議長
永野市長。
◯永野耕平市長
井舎議員のご質問にお答えさせていただきます。ご指摘のとおり、私は社会福祉士、精神保健福祉士という国家資格を持っておりまして、実際に社会福祉の現場で長く勤めておりました。その中でたくさんの障害児者の方々の支援もさせていただき、私は施設を退所される方には携帯番号をお渡しして一生の付き合いをしようと決めておりますので、皆さんに携帯番号を渡している関係から、今もたくさんのかつての利用者の方々とコミュニケーションをとっております。
また、そんな中でそれぞれの悩み事、困り事に常に耳を傾けて、その生活を支えていきたいと思っています。
岸和田市は、セレッソ大阪でセレッソ大阪岸和田市民応援デーがありまして、それに毎年私は市長として、公務として参加するのですけれども、そのときにある障害者に呼び止めていただいて、一緒に写真を撮らせていただきました。そのとき、僕と一緒に写真を撮ってほしいと言っていただいたことがすごくうれしくて、また、写真も後日頂きましたので、その写真をずっと市長室に飾って、その方と一緒に生きているつもりでおります。実際に一緒に生きていっております。
このように私の思いとしては、障害を持つ方、そしてまたボーダー域にある方もたくさんおられますし、困っているとされていない方々の中にも困り事はたくさんございます。その市民の皆さんの困り事に一つ一つしっかりと耳を傾けながら、岸和田市のあるべき姿をこれからも見つめていきたいと思っております。
今回の井舎議員の質問は、本当に優しくて、弱者の方々にもしっかりと配慮の行き届いた質問であると思いますので、これからも議員と一緒に議論していきたいと思っております。
それと、障害者の施設サービスの在り方についてですけれども、かつて障害者のサービスは措置でありましたけれども、今は契約になっておりまして、要するに、好みのサービスを障害者の方々が自分で選ぶということになっております。そんな中で、岸和田市域にお住まいの方でも、一番近いサービスで言えば忠岡町であったり、和泉市であったり、貝塚市ということもございます。また好みの
サービスということであれば、少し離れていても受けたいということにもなります。そんな中で、井舎議員がおっしゃるとおり
岸和田市内に多様な
サービスが存在することが一番望ましいわけですので、
岸和田市内に障害者、そして
福祉サービス、多様な
サービスが存在するような形で、我々としても支援していきたいと思っております。
◯桑原佳一議長
井舎議員。
◯9番
井舎英生議員
ありがとうございました。市長のお気持ち、考えは、よく聞かせていただきました。
最後ですけれども、実はこれ要望です。実際の相談者からこの要望を聞きました。障害者に理解のある志を高く持った施設職員の採用と教育をお願いしたいというお願いです。これは実際事業者とのことになると思いますけれども、ぜひ市からも、事業者にそういうようなお話が伝わるようにお願いをしたいということです。
以上、
障害者福祉に関しては終わります。
続きまして、ウェブアプリ。市民と行政をつなぐWEB・
LINEアプリの開発なのです。実は今ほとんどの自治体が、外部にウェブアプリの開発を依頼しています。うちのIT推進課とか最近いろいろ聞きますと「いやもう井舎さん、庁内で作るのはやめますよ」ということなのですけれども、市民と行政をつなぐ非常に大きなツール、ウェブアプリを、今回のワクチンのことで非常に多くの人が使った。これで行政との距離がやっぱり物すごく近くなる。アプリ開発のニーズが恐らく高まるのだと思います。
これそんなに難しい技術ではないので、もっと具体的に何か1つやっぱり、シンプルな小さな業務アプリをとにかく1回作ってみようと。そういうのを実際、実践すると、この程度で作られるのかということがよく分かりますから、若い職員もやっぱり作ろうと、作ってみたいと。こんな簡単なのと実感してもらえるようなことをぜひ進めてほしいなと思うのです。
大層なものではないので、私も年はいっていますけれど、やっぱり本当に作ってみたいと思う。プログラムは作ると結構楽しいんです。自分が作ったようにパソコンが動くとかなると、やっぱり非常に面白い。
それで、1つ提案は今の障害者の問題を言いましたけれども、障害者がどこに
ショートステイ行きたいかというときに、今相談員に相談するんだと思うのです。ところが相談員がその人の持っているデータでどこが空いている、どこで対応できるというようなことが調べられるのですけれども、それは限りがあります。ここでいう「障害者ステイの窓」というのは、そこのウェブアプリを作れば、この広域の高石市から岬町までのそういう事業者のデータがそこへ、ここへ何人入っている、こういう人が1級の人がこう入っている。そういうアプリを作れば、相談員がお父さん、お母さんに相談されたときにすぐ対応できる。それから、相談員に相談しなくても、利用者、お父さん、お母さんがそのアプリを使って情報が分かると。そういうものなのです。業務が物すごくやっぱりこういうデジタル化すると非常に変わってくるし、今のこういう相談員が物すごく活動しやすくなると。
今ちょうど相談員が、またもう一回再募集で集まらないというのを昨日ちょっと見ましたけれども、こういうものを作ると、すぐ対応ができると。だから、これをニーズがあるのは、現場にニーズがあるので、現場で現場の人が作られなくても、作るきっかけ、こういうのが作りたいという。この辺は今よそに出すと、すぐ何千万円、何千万円ともうべらぼうな金を取られる。自治体の発注というのは物すごく高いのです。民間の発注は10分の1なんだけれど。
それで、ぜひうちの庁内の若い人たちの力を借りてやってみようと。どうしてやるかというと、市内にそういうアプリ開発のエンジニアがいますので、その人を1日、半日、何万円かでチャーターして教えてもらって一回一緒に作ってもらう。そんなような研修の仕方を例えばしたらどうかということで。部長答弁ではなくて、副市長に、このようなことをして、業務アプリ、業務もうまく改善できるのではないかと思うのですけれども、副市長、何かお考えがあればお聞かせください。
◯桑原佳一議長
戎井副市長。
◯戎井靖貴副市長
市民と行政をつなぐWEB・
LINEアプリの開発の考えについてご質問いただきましたので、私から答弁させていただきたいと思います。
議員おっしゃるように市役所の業務については、役所から情報提供するということも、多々あるのですけれども、やはり、申請を市民の皆様から受け付けて、それに対して適切に行政
サービスを提供していくことが大事になってくると思います。そういったものを紙ベースであるとか一部申請フォームでできるようになっていて、今外部に委託をしているというケースが多いと思います。
今後デジタル化が進展してくれば、議員がパネルでお示しされているように、様々な事務におきまして、アプリにおいてオンライン申請が可能になってくる。それがもうどんどん大勢を占めてくるという時代がやってくると考えております。
実際、申請事務で時間がかかるのはいろいろ確認をしたりとか、修正作業をしたりというようなことを、市役所の職員がやってございますけれども、オンライン申請で例えば転入とか転出届であれば、住基ネットに自動で照合作業をするとか、コンピューターによって自動で処理してくれるというようなことができれば、行政事務だって相当効率化していくと。ほとんど市役所の事務はなくなってくる可能性だってあるのではないかと思っています。
そういうところで、まず国で一定そういったアプリであるとか、申請フォームのようなものは、標準化されるような動きが当然ございます。そういったところには市役所としても、当方の事務を動かす観点で、市役所の職員がいかに仕事を減らすかという観点で、いろいろ様々意見を出していくことがまず大事かなと思っております。
その上で、自前でやはりそういったアプリを開発していかないといけない場面が当然出てまいります。そういったところにつきましては、議員ご指摘のように、職員でも、高い情報処理の専門知識を持っていれば、業者と協議する際にも非常に効率的に協議ができて、現場の課題解決に直結するようなものがすぐできることになると思います。また、場合によっては、いろいろセキュリティーの問題があるとは思うのですけれども、自前でアプリを開発することによって、現場の解決に直結するというようなことにもなると思っております。
今後ますますあらゆる分野で、情報化は進んでまいりますので、対応できる職員の確保育成、非常に重要なことだと思っていますので、IT技術を有する職員の体制強化のために採用方法も含めて、いろいろ研究を重ねさせていただいて、人材の確保に努めてまいりたいと考えております。
◯桑原佳一議長
井舎議員。
◯9番
井舎英生議員
副市長ありがとうございました。ここにあるのが、例えば
ワクチン接種は多分来年も続くのでしょう。それからマイナンバーカード、障害者ステイの窓とか、保育所空き情報とか、それから幼稚園募集、保育所も今、あれしたらここの下で、そういうAIを使ってやるのですけれども、ああいうのは全部アプリでやればいいので。とにかく若いスマホを持っている世代がこれから人口の中心になりますから、そういうのをどんどんやっぱりやろうと。国のやっているのを待っていたら、住民
サービスが遅くなるから。安上がりなのです、それをやると。これはぜひ提案したいと思います。
次に、教育の問題で、先ほど
教育総務部長からお話をもらいました。
教育委員会から聞いている話と僕らが全小中学校を回って、現場の話とは、大分温度差があるので、ここで議論はやめましょう。
ICT検討委員会があるからそこでやります。それもやっぱりはっきり言ったら機能していないのだと思います。だからここで言いたいことは、今度大型提示装置に1億2,700万円の補正予算を3月にとったので進めるのだけれども、何を入れるかはここへ現地の要望、1つはタッチパネル電子黒板がベストだというところ。タッチパネルは、そこをタッチするとそれ自体が
タブレットになりますから、そこで操作するというものです。モニターは、
タブレットから無線で、モニターに送る。それは画像を映す装置ですから、タッチパネル電子黒板と
液晶モニター電子黒板の機能が違うのです。同じことでモニター電子黒板は、
タブレットに文字を書いてそれを映すまた絵を映すというものですから、機能がちょっと違うんですね。
それから、中学校で40人を超えるようなところは、前に置く場所がないので、ちょっと考えていくと、壁に置かせてくれとか。それから、高性能プロジェクタースクリーンも実は使いたいところがあるんだと。技術室とか図工室とか特殊なところなのでしょうけれど。
それからあとはロイロノート。これは子供たちが学習する学習支援ツールで、新しいオンライン授業のための国産ソフトなので、まあまあ僕はいいのではないかなと思います。これを今使っているのだけれど無料で使っていて、後は1年間千円要るようになるらしいです。それを保護者が持つのか、
教育委員会が持つのか。これ1万5千人だと年間1,500万円かかるのだけれども、こういうものも必要になってくるだろうと。
それからもう一つ、ICTサポーター。これは今までいたから、いなくなったと。これは聞くと、もう契約したから、ICTサポーターが配置できますということです。
ここで言いたいことは、
教育委員会から我々が聞く話と、行って聞く話とやっぱり差があるのです。その差を知るために、
堂本議員と2人で全部回ろうと言って回ったのです。非常によかったと思います。だから、ここでは、ぜひそういう現場の声を、特に先生の教える側の声ですから、それをやっぱり生の声を聞いてあげてほしいと。校長を通すとまたそこでフィルターがかかってしまって届かないことがあるので、やっぱり現場の教えている、直接やっているその先生方の声も聞いていただきたいというお願いなのです。
それに対して、コメントを頂けたら結構です。
◯桑原佳一議長
藤浪教育総務部長。
◯藤浪秀樹教育総務部長
現場の先生の声もというご質問でございます。今回のICT関係の機器の整備については、先ほどもご答弁させていただきましたように、学校現場の代表も入っていただいた
ICT検討委員会の中で、種々ご議論いただいて、一定の合意をさせていただいた上で、機種なり何なりを選定させていただいている経過がございます。
個々の先生の中には、そういう
ICT検討委員会の決定とは違うご意見をお持ちの先生もいらっしゃることについては、認識させていただいてございますけれども、組織として検討委員会を設置して、その中で合意を得たものでございますので、
教育委員会としては、そういう方向で進めさせていただいているところでございます。
◯桑原佳一議長
井舎議員。
◯9番
井舎英生議員
それに対して少し反論します。
ICT検討委員会の答申でと言いますけれども、やっぱりそれ自体が
教育委員会から、方向性をリードされてあまり意見が通らないというふうに不満の声があります。それから、やはり現場の先生方の多様な意見は、教える側の意見ですから、やっぱり特徴ある授業もしたい先生もいますし、それらはやっぱり教育の1つの個性ですから、大切に聞いてあげてほしいと。だから、標準的にだけではなくて、そういう声も反映するようなことで。これ教育機器ですから、教育現場で直接使う教科書みたいなものですから。やっぱりそれを丁寧にもっと聞いてあげたいな、聞いてほしいなと。だから今でも、
教育委員会から我々に、私が聞く話とやっぱり現場はかなり違うと思います。そういうことで感想です。
それから最後のほうの質問ですけれども、これは学校教育部への質問ですけれど、実は先ほどの
タブレットのことにしろ、
タブレットのOSの問題、ウインドウズではなくて、グーグルのクロームOSなのです。先生が使っているパソコンはウインドウズのパソコンなので、来年また買い換えるのでしょうけれど、
タブレットと違うパソコンですから、
タブレットのOSは違うので、先生は両方必要なのです。
クロームブックの
タブレットも必要なので、パソコンだから一緒ではないので、全然違う代物なので、先生方に両方の
クロームブックと
タブレットと、それからウインドウズのパソコンが両方要るのだと思います。公務もやりますから。そういう認識でもって、
タブレットは一緒だ。パソコン1つだからいいのではないかという、そんなことないですから。
それで今までの経験は、どうも機種選定とかいろんなところで、学校教育部と
教育総務部の情報交換がちょっと弱いかなと思うのです。最後の質問は、先生の教育力アップで、児童生徒が学ぶ力をアップするために、私はタッチパネル電子黒板液晶ディスプレー、これもいいと思います。これが落ちないようにしてあげてほしいなと。
大阪府内のICT教育先進都市は、もう2年前に全校にタッチパネル電子黒板を導入して推進しているのです。やはり学校現場のニーズを十分満たす教育機器を配置してあげてほしいと。足らなければ1億2,700万円にこだわらずに、多分5,000万円、6,000万円ぐらいアップすれば十分いけると思いますので、ぜひ学校教育部として、この教育機器の選定に対して学校現場の意見をやっぱり全て尊重するように、学校教育部は先生方の経験者が多いですから現場のことをよく分かっていると思いますので、ぜひこの辺でご意見を聞かせていただきたいなと思います。
◯桑原佳一議長
和泉学校教育部長。
◯和泉全史学校教育部長
学校教育部よりご答弁申し上げます。教員用の
ノートパソコンについてのご発言がございましたけれども、こちらにつきましては、子供たちの
タブレットと同じソフトが使用可能で、授業には支障がないと認識してございます。また、今回の大型提示装置の選定に当たりましては、授業での活用場面や機器の使いやすさ、それから、学校現場がどういったものを望んでいるかということについて、
学校管理課と
学校教育課が情報共有しながら、共によりよいものを導入するように検討してまいりました。今回、
教育総務部長の答弁にもございました
ICT検討委員会を定期的に開催しまして、その場で現場の様々な声を集約検討し、選定したところでございまして、導入の後には、学校現場で納得してご活用いただけるものと考えてございます。
◯桑原佳一議長
井舎議員。
◯9番
井舎英生議員
学校教育部長の答弁ありがとうございました。ぜひ、これからも学校教育部が、もっともっとやっぱり教育現場のことも、今以上に今も大変いろんなご苦労されていると思います。僕も学校現場を回ると、大変先生方が苦労されておられますので、ぜひ先生方がいい授業ができるように、ぜひ応援してあげてほしいと思います。
最後は、先ほど教育長から
幼稚園給食の話を伺いました。私も1年間で、3回から7回ぐらい幼稚園を訪問していますので、どこに、どれだけ離れているか、いろんなことは百も承知でお願いしているのです。保育所も誤嚥防止のためのいろんな対策をしていると思いますが、ぜひ最後、前向きに実施に向けて、具体的に検討していただきますことをお願いして、私の質問を終わります。
◯桑原佳一議長
大下教育長。
◯大下達哉教育長
幼稚園の給食導入について引き続きご要請がございました。先ほどご答弁申し上げましたように、様々な課題もございますので、引き続き他市の事例も参考にしながら検討させていただきたいと思います。
それから諸施策について、学校教育部と
教育総務部の連携が取れていないのではないかというご指摘がございました。我々常々その点については、十分留意しておりますけれども、現場の教職員の声が聞けていないのではないかということも含めて、私のマネジメント力の不足に対するご指摘かと思っておりますので、引き続きそのようなご指摘がないように、努力してまいりたいと考えております。
◯桑原佳一議長
次に、田中議員。
(2番 田中市子議員登壇)
◯2番 田中市子議員
発言のお許しを頂きましたので、通告に従い一般質問を行います。
新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活や社会に大きな影響を与えています。3度にも及ぶ緊急事態宣言、長引くコロナ禍により経済への打撃は、事業者の業績悪化、倒産、失業などを招き、生活困窮となる方が増えています。
そこで1つ目の質問は生活保護についてです。昨年度の生活保護の申請件数は22万8千件余りと、前の年度より2.3%増えて、リーマンショックの影響を受けた2009年度以来の増加となりました。厚生労働省は、新型コロナウイルスの影響が長期化する中、再就職が難しいことなどから生活が苦しく追い詰められている人が増えているとしています。
まず、本市の状況についてお尋ねします。昨年度の住宅確保給付金申請件数、また、生活保護の相談件数と申請件数をお示しください。
2つ目の質問は、学童保育(チビッコホーム)についてです。コロナ禍は子供たちの学びや暮らしにも大きな影響を与えています。昨年2月27日木曜日の午後、当時の安倍総理が、翌週月曜日からの全国の小中学校、そして支援学校の一律の休業を要請しました。突然の休業要請で対応に苦慮したことは記憶に新しいところです。一方、直後に厚生労働省は、学童保育は原則開所と要請しました。学童保育が社会や経済を支える不可欠な役割を担っている、なくてはならない存在となっていることを示すものでした。学童保育は働く親の切実な願いによってつくられ、全国的な運動を展開し、環境や内容を充実させていきました。その取組が実り、1997年に
児童福祉法の改正で学童保育が法律に位置づき、2014年には放課後児童健全育成事業の整備及び運営に関する基準が公布され、2015年には放課後児童クラブ運営指針が策定されました。
他の議員から、学童保育の待機の現状や解消の方策についてお尋ねがありました。私からは、コロナ禍でも安心・安全なチビッコホーム、子供たちが楽しく豊かな放課後を過ごすことができるチビッコホームという点から質問させていただきます。
最初に、国の設置基準などと本市の現状、コロナ禍の下での対応などについてお尋ねします。
つきましては、直近3年間の待機児童の推移と放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準に示されている支援の単位1人当たりのスペース、静養スペース、開所時間などに関して、本市の現況をお聞かせください。
壇上での質問は以上とし、以降、自席にて一問一答で行います。ご清聴ありがとうございました。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
ご質問の1、生活保護について福祉部からご答弁申し上げます。
まず、住居確保給付金の申請、生活保護の相談及び申請の件数についてでございますが、令和2年度の住居確保給付金申請件数は279件で、令和元年度と比較しますと約15倍となり、激増しております。一方生活保護の相談件数は1,298件で、令和元年度と比較しますと約4%の増加、生活保護の申請件数は518件で、令和元年度と比較しますと約5%の減少となっております。
◯桑原佳一議長
大西子ども家庭応援部長。
◯大西謙次子ども家庭応援部長
ご質問の2、学童保育について、子ども家庭応援部よりご答弁申し上げます。チビッコホームの待機児童数の推移でございますが、直近3年間の5月1日現在で申し上げますと、令和元年度が90人、令和2年度が72人、令和3年度は38人となっており、待機児童の数は年々少なくなっている状況でございます。これは夏休みにおける臨時チビッコホームの増設により、年間利用の方と夏休みのみの利用の方に利用申請が分散されたためと考えております。
次に、国の定める放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準に対する本市の現状でございますが、国の定める支援の単位といたしましては、支援の単位を構成する児童の数はおおむね40人以下とされています。また、設備の基準において、専用区画の面積は児童1人当たりにつきおおむね1.65平方メートル以上で、静養するための機能を備えた専用区画を備えなければならないとなっております。
本市の状況ですが、チビッコホームに活用している教室の面積が約64平方メートルでございますので、1ホームは40人程度となりますが、本市の場合、待機児童を抱えている現状を踏まえまして、より多くの児童を受け入れられるよう児童の出席率を約8割と見込み、1ホーム50人での運用としています。
また、静養するための区画につきましては、一部のチビッコホームでしか確保できておらず、多くは支援員の目の届くところで休養するか、学校のご協力で保健室にて休ませていただくなどで対応しているところでございます。
児童の支援に従事する職員の基準につきましては、1ホームごとに原則2名以上の保育士、教諭等の資格を有する者で、大阪府の実施する放課後児童支援員認定資格研修を終了した者でなければならないとされており、本市においてもこの基準で配置しております。
開所時間の基準は、授業の休業日以外の日については1日につき3時間以上、授業の休業日については1日につき8時間以上とされています。本市では、授業の休業日以外の日については13時から18時までの5時間、授業の休業日については8時半から18時までの9時間30分を開設時間としており、また、延長を希望される場合には18時30分までの延長が可能となっております。
次に、チビッコホームにおける支援としましては、児童が自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立等を図り、もって、当該児童の健全な育成を図ることを目的としていますので学習指導はいたしませんが、宿題をする時間、おやつの時間、また、みんなで遊ぶ時間などを設けており、皆ルールに沿って部屋で過ごしております。
チビッコホームでの基本的な生活はどのホームでも同じであります。支援員同士の情報交換の機会などを設けて、課題の解決改善に努めているところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
ご答弁ありがとうございます。それでは、生活保護について再質問いたします。生活保護の相談件数は増えているが、申請件数は減少。回答にありました激増した住宅確保給付金、そして社会福祉協議会の緊急小口資金や総合支援金によって何とかしのいでいる方がたくさんいらっしゃることが推測されます。
さて今年1月27日、菅首相が国会で最終的には生活保護があると発言しました。この発言に対しては、最後のセーフティーネットとしての生活保護は権利であることを首相が明言したという声もありましたが、コロナ感染拡大の下で生活ができなくなっている人が続出しているときに、最終的に生活保護ではなく、今、生活保護が必要な人にためらわずに保護を開始すべき、生活保護は最終手段ではなく権利であるということを明確にすべきという声も上がりました。
生活保護は憲法第25条にうたわれる健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度のはずですが、この生活保護の申請をためらっているということをよく耳にします。生活保護の申請をためらう理由の1つとして、扶養照会があります。家族、親類には知られたくない。心配や迷惑をかけたくないなどの理由でためらう人が多いようです。それでも扶養照会は行われていますが、なぜ扶養の調査が行われるのか、その根拠を教えてください。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
生活保護における扶養調査についてご答弁申し上げます。
まず、扶養調査を行う根拠についてでございますが、生活保護法第4条に「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる」とされ、次いで第4条第2項では「民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする」と定められております。これは生活保護法の基本原理の1つで、保護の補足性と言われているものでございます。また、民法第877条では「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある」と定められているところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
扶養調査についての根拠をお示しいただきました。1月28日、参議院予算委員会で田村厚生労働大臣が、扶養照会は義務ではないと明言しました。この発言を受けて、厚生労働省は3月末から福祉事務所職員の実務マニュアルである生活保護手帳別冊問答集の記載を変更する通知を出しました。
2月26日に出された事務連絡には、改正の趣旨として、生活保護法第4条第2項において、扶養義務者の扶養は、保護に優先して行われるものと定められており、保護の要件とは異なる位置づけのものとして規定されている。この意味するところは、例えば、実際に扶養義務者からの金銭的扶養が行われたときに、これを被保護者の収入として取り扱うことを意味するものであり、扶養義務者による扶養の可否等が保護の要否の判定に影響を及ぼすものではなく、扶養義務者への履行が期待できないと判断される扶養義務者には、基本的には扶養義務者への直接の照会を行わない取扱いとしている。今般の改正はこの対象者について、今の時代や実態に沿った形で運用できるよう見直したものである。こうした改正の趣旨を踏まえ、各実施機関におかれても、要保護者の相談に当たっては、丁寧に生活歴等を聞き取り、個々の要保護者に寄り添った対応がなされるよう一層配慮されたいとあります。
この通知によって、どのような運用が求められるようになったのか、また、本市ではどのように扶養調査しているのかを教えてください。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
再度ご質問いただきましたので、ご答弁申し上げます。生活保護の扶養調査の実施につきましては、生活保護法による保護の実施要領についてなど、厚生労働省から発出されている各種通知に基づいて実施しているところでございます。このたびの通知では、扶養義務の履行が期待できないものの判断基準を示してございます。
要保護者の生活歴などから、特別な事情があり、明らかに扶養ができないものの具体例といたしまして、当該扶養義務者に借金を重ねている。また、当該扶養義務者と相続をめぐり対立している。さらに10年程度音信不通で交流が断絶していることが挙げられております。
この通知を踏まえまして、福祉事務所の現場では、まずは生活保護申請者との面談等を通して、親族等やこれまで生計を共にされた方の状況について把握いたしまして、扶養の可能性が期待される扶養義務者、特に親や子、ご兄弟がいる場合には、直接または申請者を通じて扶養の照会を行っております。
具体的には扶養義務者が長期入院患者や70歳以上の高齢者、またはさきの通知で示された10年以上音信不通で交流断絶等の状況であれば、扶養は期待できないと判断して、扶養照会は行ってございません。ほかにも扶養義務者がDV加害者であるなど、申請者の自立を阻害することになると認められる場合も、扶養照会は行わないなど、個々の実情に応じて対応しているところでございます。
なお、この扶養照会は金銭的な扶養の可能性のほか、定期的な訪問、電話や手紙のやり取りといった精神的な支援の可能性についても確認するものとなっております。また、申請者が単身者の場合には、緊急連絡先を確保する観点から、ご本人の同意の下で扶養照会を実施することもございます。親族等からどのような日常生活の支援を受けることができるのかも把握しながら、生活保護受給者の経済的な自立、日常生活の自立、社会生活の自立を支援するための援助方針を策定させていただいているところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
申請者との面談等を通して、扶養の可能性が期待される場合は扶養照会を行っているが、扶養が期待できないと判断された場合やDV加害者であるなど、申請者の自立を阻害する場合は扶養照会を行わないなど、個々の実情に応じて対応しているとのことでした。
改正された問答集は、申請者の事前の承諾がないと、扶養照会を行わないことまでは認めなかった。そういう点では不十分と考えますが、生活保護を申請する人の意思、意向を尊重する方向性を明らかにし、本人が扶養照会を拒む場合には、扶養義務履行が期待できない場合に当たる事情がないかを特に丁寧に聞き取るという運用を求めたもので、大きな前進、大きな変化です。
ところで、今ご回答いただいた中に、扶養調査には、申請者が単身者の場合には、扶養が期待できない場合でも緊急連絡先を確保する観点から、ご本人の同意の下、扶養照会を実施することもあるということです。この場合でも、同じ扶養届書、金銭的な扶養の可能性などについても問う記載のある扶養届書が送り届けられるわけです。緊急連絡先等の確認のみのためであれば、違う書式にするべきではないでしょうか。この届書については、書式の変更を要望するものです。
さて、厚生労働省は平成28年7月に保護を開始した世帯に係る扶養能力調査を行っています。これによると、平成28年7月に保護を開始した世帯数が1か月に約1万7千世帯。このうち、扶養能力調査の対象になった扶養義務者は3万8千人。このうち扶養照会に応じた件数、精神的援助も含む何らかの形で扶養に関わることができるとした件数は約1万件。そのうち、金銭的援助が可能と回答した件数は約600件。扶養の調査を行った約1.57%にすぎません。職員にとっても業務負担が大きいだけとも言われている扶養照会ですが、本市では扶養が行われている件数がどのぐらいの割合になるか、お示しください。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
本市での扶養親族から仕送り収入等の経済的支援を受けている世帯についてでございますが、6月1日現在81世帯で、全世帯の約1.9%でございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
本市でも経済的支援が実施できている世帯は1.9%にすぎないということです。ほかに頼れるものがなくなって、生活保護の申請を行っているのが大方です。扶養照会がネックになって申請をためらうことがないよう対応をお願いします。
さて、コロナ禍の中、厚生労働省から確実かつ速やかに要保護者の最低生活を保障する観点から、生活保護の弾力的な運用が示されましたが、どのようなものかお示しください。また、本市での事例があれば、件数などをお示しください。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
コロナ禍における生活保護制度の弾力的運用についてでございますが、令和2年4月7日に厚生労働省から弾力的運用に係る最初の通知が発出されております。その主な内容でございますが、1点目は、今般のコロナ禍により一時的に収入が減少し、生活保護が必要となったものの、この状況が収束した場合には収入が増加すると考えられる方については、通勤に使用する自動車の保有を認めることができる場合があること。
2点目は、自営収入の減少により生活保護が必要となった自営業者については、自営に必要な店舗、機械器具等の資産の取扱いをさきの通勤用自動車と同様とすること、また、増収に向けた転職指導は行わなくてよいことでございます。
次いで、令和3年1月29日の通知では、これまでは医療扶助を除き、最低生活費の3か月分程度の解約返戻金がある保険を所持している場合は解約し、生活費等に充てることとなってございましたが、一時的に保護が必要な方につきましては、保険料の負担により最低限度の生活が維持できなくなることがなければ、6か月間処分を留保することができるとされております。
さらに令和3年2月26日には、通常家賃が限度額を超えている場合には、基準額内の家賃の住居に転居するよう指導すべきところ、コロナ禍により一時的に保護を受給する世帯には、転居指導を留保する取扱いが示されたところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
ありがとうございます。弾力的な運用について、ご説明いただきました。
さて現在、生活保護基準を下回る経済状況にある世帯が実際に生活保護を受給している割合、捕捉率ですが、厚生労働省が国民生活基礎調査に基づいて推計を出していますが、2018年時点では22.9%でした。困窮しても申請しない方が圧倒的に多いということです。残念ながら自己責任論が広がっている今の日本社会の中で、生活保護には偏見やネガティブなイメージが植え付けられてしまっており、扶養照会などの問題もあって、なかなか保護申請に至らない方が多いと思われます。まだまだ不十分とはいえ、このコロナ禍にあって国の制度も運用を柔軟にしたりして対応しています。
自治体としてできることの1つとして、市民の皆さんに制度を周知することがあると思います。そこで、岸和田市のホームページですが、生活保護の説明はされておりますが、フォントも同じ大きさで詳しい説明となると、厚生労働省の生活保護制度にリンクされているというものです。
他の自治体の例を見ますと、例えば、保護なめんなジャンパー事件でかつて問題となった小田原市の場合は、生活保護制度のページを開くと「生活にお困りの方はご相談ください。」というメッセージが大きな文字で目に入ってきます。そして、自分たちで作った分かりやすい生活保護のしおりもそのホームページから見ることができます。過去の反省に立って改善されているのが分かります。
新潟県南魚沼市の生活保護のホームページでは「生活保護の申請や相談をためらっている人へ」という大きな見出しがあり、それに続けて「健康で文化的な最低限度の生活を送るのは国民の権利です。それを実現するための方法の1つが生活保護制度であり、生活保護の申請は国民の権利です。生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものです。もちろん恥ずかしいことでも悪いことでもありませんので、ためらわずにご相談ください。」と記載され、生活保護制度のしおりだけでなく、申請書もダウンロードできるようになっています。
市民が生活保護という制度を理解しやすく、困ったときに手が届きやすいように改善することが求められるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
生活保護の捕捉率が低いために、生活保護のホームページの見直しが必要ではないかというご意見を頂戴いたしました。生活保護の申請が遅くなりますと、申請者は精神的にも肉体的にも疲労こんぱいとなり、就労等により元の生活を取り戻すまでに相当な時間を要する場合があることは認識しているところでございます。生活保護が必要な方は、早期にこの制度を利用していただくべきと考えており、現在もホームページで「ためらわずにご相談ください」とご案内させていただいているところでございますが、表記の方法については、他市のホームページなども参考にしながら、よりメッセージ性が高まるよう検討してまいります。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
生活保護開始後は、ケースワーカーが生活保護受給者の支援を担っています。自立支援、就労支援といっても、就労に何度も失敗して、生活保護にたどり着いた方の場合、しばらくは生活保護を利用し、経済的な安定を得て、心身を整えてと、次のステップに踏み出すタイミングには配慮が必要です。また、生活保護以外で活用できる制度がないかなど、利用者に生活保護受給者に適した支援を検討したり、必要な関係機関と連携したり、個々の受給者に寄り添った支援を行うためには、面談技術なども含め、専門性が求められます。
そこで、現在のケースワーカーの人数とその内、どれくらいの専門職が配置されているのか。生活福祉課全体として複雑で多様なケースにどのように対応しているのかを教えてください。
◯桑原佳一議長
山本福祉部長。
◯山本美和福祉部長
2点ご質問を頂きました。
まず、ケースワーカー数及び専門職員の配置についてでございますが、令和3年4月1日現在、ケースワーカー数は38名で、このうち社会福祉士の資格のある者は4名、精神保健福祉士の資格のある者は5名でございます。専門知識を有する職員がその能力を生かしたケースワークを実践することで、よりよい支援を行えるだけではなく、ほかのケースワーカーへの助言や、また身近なところで相談支援の基本を学ぶ機会が増え、職員のスキルアップにつながっていると感じてございます。
次に、複雑なケースの対応についてでございますが、生活福祉課では、通常、毎週2回2時間程度ケース診断会議を開催しております。課長、査察指導員、ケースワーカーが参加しまして、支援困難ケースや新規ケースについて、状況によっては専門職の見地からの意見も聞きながら、援助方針を決定してまいります。
このように個々のケースワーカーの判断ではなく、組織的に援助方針を決定することは、大阪府の指導監査においても着眼点の1つとされているところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
専門職員の配置がよい支援につながっていること。有資格者はもちろん、一人一人のケースワーカーが専門性を高め、複雑なケースに関しても1人で抱え込むのではなく、組織として援助方針を立てて対応していることを確認しました。
市民の命を守るとりでであるという誇りを持って働き続けることができることを願って、そのためにもケースワーカーの人数が国基準に比べ著しく不足している状況を改善していただくことも要望して、この生活保護についての質問を終わります。
では続いて、チビッコホームについて再質問します。夏期臨時チビッコホームの増設もあり、待機児童が少なくなっていることは了解いたしました。支援の単位に関しては、児童の出席率を80%と見込んで、1ホーム50人の運用としているとのことです。運営指針には、子供の集団の規模、支援の単位は、子供が相互に関係性を構築したり、1つの集団としてまとまりを持って共に生活したり、放課後児童支援員等が個々の子供と信頼関係を築いたりできる規模として、おおむね40人以下とするとあります。
それに加え、今のこのコロナ禍です。政府も小学校の35人学級を決めました。それから見ると指針に示されている40人でも多過ぎですが、今のチビッコホーム、全員がそろえば50人というところが圧倒的です。感染を防ぐために重視されている密を防ぐことが大変難しい環境であると言わざるを得ません。
また、運営指針には子供が安全に安心して過ごし、体調の悪いとき等に静養することができる生活の場としての機能と、遊び等の活動拠点としての機能を備えた専用区画が必要とあり、多くのチビッコホームで静養スペースが確保できていないという点も改善が求められます。
先日、他の議員の質問への回答でも、定員の増加を図るため、転用できる部屋などを検討しているということでしたが、この検討を早急に行い、現在1単位の児童数を40名以下としてホーム数を増やすことで、待機児童解消も併せて行っていくこと。また、年度途中での就労などにより、チビッコホームを必要とする方が出てきた場合にも対応できるようにすることを要望いたします。
そのほかの点については、基準は満たしていることを確認しましたが、開設時間に関しては、学校の授業がない日、土曜日や長期の休みのとき、現在の8時半開所を8時からにしてほしいという声や、19時まで開設してほしいという声も保護者の皆さんからよくお聞きします。支援員の労働条件などの問題と併せて、今後の課題と考えます。
では続いて、コロナ禍における対応について伺います。全国一律の休業要請時の対応はどうだったのでしょうか。また、コロナ感染を防ぐための環境整備などについても教えてください。
◯桑原佳一議長
大西子ども家庭応援部長。
◯大西謙次子ども家庭応援部長
一斉臨時休業のときにおいても、本市のチビッコホームにつきましては、原則開設とし、ほぼ通常の開設時間で保育を実施したところです。
しかしながら、感染拡大防止対策のため、チビッコホーム在籍児童の保護者の方々に対しては、可能な限り家庭保育のご協力をお願いしたことも事実でございます。家庭保育にご協力いただいた保護者に対して、チビッコホーム負担金及び延長保育料をご協力いただいた日数に応じて日割り計算で還付させていただきました。
チビッコホームの環境整備としては、国・府の臨時交付金などを活用し、空気清浄機や加湿器、換気のための網戸、扇風機の設置、抗菌加工を施したマットや畳、カーテンの交換、おやつや食事時の飛沫防止のための卓上アクリル板や非接触型体温計を購入し、また、光触媒によるホーム内の消毒なども実施いたしました。現在もそうですが、消毒用アルコールや薬用石けん、ペーパータオルやマスク、フェースガードなど消耗品の配布も適宜実施しております。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
大阪学童保育連絡協議会の調べでは、休業要請のとき、大阪府下29市町村では学童保育を朝から開設、岸和田市のように午前は学校の預かり、学童保育は午後から開設したのは14市町でした。学校は教育の場という性質上、預かり、居場所としての子ども広場はどうだったのかといった声も保護者などからも聞かれました。一方で、もともと午後からの勤務となっているチビッコホームの支援員を急遽朝からというのは困難だったというお話も伺いました。様々に課題が見えてきた休業要請だったと思います。
ところで、先日チビッコホームの見学もさせていただきましたが、今ご報告いただきましたように、コロナ禍において、環境整備が進んだことについては、支援員たちも一様に評価しておられました。チビッコホームは清潔も保たれた、そういった明るい環境の中で行われているのを感じました。
しかし、限られたスペースの中で、50名近い児童への支援ということで、テーブルの数を増やすなどして、おやつのときなど、子供たちの距離が保たれるようにし、常に声かけなどもしているが、限界があるということ。換気のために入り口を開けておく必要があるが、そうすると、部屋から出ていこうとする児童もあるため、注意を払わないといけないこと。手洗いやアルコール消毒の確認、消毒液が目に入ってしまうということも起こり、そういったときの対応など、コロナにより準備や対応などにも通常時に比べ、労力や配慮が必要になっているとのことでした。
では続いて、緊急事態への対応についてお尋ねします。子供たちの安全を守るため、避難訓練など、緊急時への備えやこのコロナ禍で想定される緊急事態への対応について教えてください。
◯桑原佳一議長
大西子ども家庭応援部長。
◯大西謙次子ども家庭応援部長
まず、緊急事態への対応につきまして、ホームの支援員につきましては、子育て支援課で作成したチビッコホーム危機管理マニュアルを配布しております。そのマニュアルに基づき、学期ごとに地震や火災、
不審者対応を想定し、訓練を実施しております。
また、コロナ禍の中、
新型コロナウイルス感染症の陽性者が学校内で確認された場合の対応についてでございますが、小学校は原則、確認された当日は一斉下校となり、翌日からは3日間休業となります。チビッコホームは学校敷地内にあるため、小学校の対応に準ずることとなっております。チビッコホーム開設前に事案が発生し、臨時休業となった場合には、学校の管理下で児童の方々を下校させることになるのですが、児童がチビッコホーム入室後に事案が確認された場合には、子育て支援課からの緊急メールにて保護者にお知らせし、1人帰りやお迎えの時間を前倒し、またはお迎えを1人帰りに変更するなど、帰宅方法の変更を確認させていただき、児童全員を安全に送り出すまでチビッコホームでお預かりしております。いずれにしましても、
教育委員会、市当局、保護者、学校と連絡を密にとって対応しているところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
緊急時への対応についてお答えいただきました。近年の自然災害、また、コロナ禍により、児童の安全を守るため、より複雑な対応や判断が求められ、保護者や学校、子育て支援課との連携を密にする必要があることなどを理解いたしました。
最初の質問への回答で、チビッコホームでの基本的な生活はどこのホームでも同じである。支援員同士の情報交換の機会などを通じて、課題の解決、改善に努めていることを伺いましたが、やはり支援員の色がそれぞれのホームの特色として表れることは当然あることだと思います。つきましては、支援員の専門性を高める取組、研修などについて、また、支援員の雇用形態や勤務時間など労働条件についてお示しください。
◯桑原佳一議長
大西子ども家庭応援部長。
◯大西謙次子ども家庭応援部長
チビッコホームの支援員につきましては、会計年度任用職員であり、週6日、1日5時間の勤務となっております。したがいまして、授業の休業日以外の日、18時以降の保育の延長時間や授業の休業日などで5時間を超える場合は、超過勤務手当の対象となっております。
次に、研修につきましては、支援員の意見も踏まえながら、大学の教授であったり元教諭であったりを講師に迎え児童関係の専門的な研修を年2回開催しております。また、本市人事課主催の研修への参加、そのほか39のチビッコホームを4つのブロックに分け、ブロックごとに支援員による自主的な研修を開催するなどし、意見交換や情報共有に努め、意識や知識の向上を図っているところでございます。
◯桑原佳一議長
田中議員。
◯2番 田中市子議員
支援員の雇用形態や研修状況などについて、了解いたしました。私がお話を伺った支援員たち、ごく一部の方に伺ったにすぎませんが、子供たちと関わる仕事がしたいという思いでこの仕事につき、経験年数も10年を超えている方、また、若い支援員で先輩支援員と実践を積む中でその魅力にはまり、ずっとこの仕事を続けたいと考えておられる方など、チビッコホームの支援員という仕事を楽しみ、愛着や誇りが感じられました。
また、「研修を受けるとよい支援ができるように頑張らなければという思い、やる気につながる。」「ブロックごとの自主的な研修は日々の支援上の悩みの相談などもできて助かる。」とのことでした。また、「会計年度任用職員となったことで、定年はなくなったが、最長5年で更新時には試験があることに少し不安がある。」「キャリアアップがないことは少し不満である。」そういったお声もお聞きしました。
勤務時間については、現状維持を希望しておられました。これはこの条件が適していることで就労されているからということもあるとは思われます。学童保育がなくてはならない存在であること。そして、支援員には子供の理解と発達段階に応じた支援、保護者への連絡、学校などとの連携、衛生や安全対策、緊急時対応など、高い専門性が求められることが確認できました。そのためには、働き続けられる環境や条件、研修機会の保障など引き続き必要です。全ての支援員が会計年度任用職員という体制で、これが可能なのか。保護者からの長期休業期間や土曜日の開設時間の延長の要望への対応などとも併せて、今後の課題だと考えます。
他の議員の質問への回答で、待機児童解消に向けて方策を練る上でのアンケート実施についても触れられていましたが、子供たちが生き生きと放課後を過ごせ、コロナ禍などでも安心・安全に通えるチビッコホーム、保護者や支援者にとっても、よりよいチビッコホームを築いていく面からも、アンケートで要求を把握していただくことを要望して、私の質問を終わります。
◯桑原佳一議長
以上で一般質問を終了します。
本日は、これをもちまして散会します。
午前11時51分散会
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