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  1. 堺市議会 2008-03-12
    平成20年 3月12日文教委員会-03月12日-01号


    取得元: 堺市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-19
    平成20年 3月12日文教委員会-03月12日-01号平成20年 3月12日文教委員会  〇出席委員( 9名)        水ノ上 成 彰            芝 田   一        西 井   勝            成 山 清 司        池 尻 秀 樹            石 本 京 子        源 中 未生子            辻   宏 雄        島    保 範  〇欠席委員( 0名)  〇開催通知                                  平成20年3月6日 委  員         様                            文教委員会
                                委員長  辻   宏 雄              文教委員会の開催について(通 知)  次のとおり会議を開きますので通知します。                      記   とき          3月12日(水)午前10時   ところ         第三・第四委員会室   あんけん        1.本会付託案件   3件               2.陳    情  11件  〇 文教委員会審査順序表 ┌──┬───────┬─────────────────────────┬────┐ │順序│ 番   号 │        件       名        │ ページ │ ├──┼───────┼─────────────────────────┼────┤ │ 1 │議案第 24号│地方教育行政の組織及び運営に関する法律第24条の2│②~ 43 │ │  │       │第1項の規定に基づく職務権限の特例を定める条例  │    │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │議案第 25号│堺市立学校設置条例等の一部を改正する条例     │②~ 45 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │議案第 40号│平成19年度堺市一般会計補正予算(第4号)のうち │    │ │  │       │ 第1表 歳入歳出予算補正            │    │ │  │       │  歳出  第10款 教育費           │⑥~ 40 │ │  │       │    ─────────────────────┼────┤ │  │       │ 第2表 繰越明許費               │    │ │  │       │      第10款 教育費           │⑥~ 9 │ └──┴───────┴─────────────────────────┴────┘ (陳  情) ┌──┬───────┬─────────────────────────┬────┐ │順序│ 番   号 │        件       名        │ ページ │ ├──┼───────┼─────────────────────────┼────┤ │ 2 │陳情第 10号│行政にかかる諸問題についてのうち第18・19項  │陳~ 19 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 12号│行政にかかる諸問題についてのうち第11・12項  │陳~ 25 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 17号│子育て支援施策等についてのうち第8~11項    │陳~ 35 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 18号│堺市における近代化産業遺産の保存と活用についての │陳~ 39 │ │  │       │うち第3項                    │    │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 19号│少人数学級について                │陳~ 41 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 20号│「のびのびルーム」等について           │陳~ 43 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 21号│「のびのびルーム」等について           │陳~ 45 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 22号│「のびのびルーム」等について           │陳~ 49 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 23号│「のびのびルーム」について            │陳~ 51 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 24号│「のびのびルーム」について            │陳~ 53 │ │  ├───────┼─────────────────────────┼────┤ │  │陳情第 25号│「のびのびルーム」について            │陳~ 55 │ └──┴───────┴─────────────────────────┴────┘ 〇午前10時開会 ○辻 委員長  ただいまから文教委員会を開会いたします。  本日の会議録署名委員は、水ノ上委員、芝田委員のお2人にお願いいたします。  それでは、本委員会に付託されました案件の審査に入ります。  なお、本日の会議の順序は、お手元に配布いたしております審査順序表のとおり進行いたしたいと思いますので、ご参照願います。 ┌────────────────────────────────────┐ △議案第 24号 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第24条の2第1項の規定に基づく職務権限の特例を定める条例 △議案第 25号 堺市立学校設置条例等の一部を改正する条例 △議案第 40号 平成19年度堺市一般会計補正予算(第4号)のうち本委員会所管分 └────────────────────────────────────┘ ○辻 委員長  まず、議案第24号地方教育行政の組織及び運営に関する法律第24条の2第1項の規定に基づく職務権限の特例を定める条例から議案第40号平成19年度堺市一般会計補正予算(第4号)のうち本委員会所管分まで、計3件を一括して議題といたします。  本件についてご質問はありませんか。 ◆石本 委員  おはようございます。日本共産党石本京子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  昨年12月に行われました12月議会におきましても、4月に行われました全国学力テストの結果について、たくさんの議論が行われたところでございます。中央教育審議会の審議のまとめ、あるいは新学習指導要領も発表されております。審議のまとめ、新学習指導要領では、授業時数の30年ぶりの増加にも見られますように、これまでのゆとり教育と言われた、そのゆとり教育から大きく方針が転換されたように思います。  そこでお聞きしたいのですが、堺市の学校教育、堺市の学校で学ぶ子どもたちの現状について、どのように考えていらっしゃるか。学力を初め、学級崩壊や不登校やいじめ等々の問題、たくさん発生しておりまして、市民の皆さんも大変不安に思っていらっしゃることと思います。そうしたこと、また、そうした、どっちかといいますと、否定的な面だけじゃなくて、子どもたちが頑張っている前進面についても一定のご報告いただければと思うんです。その実態と、そして対策について、どのように考えていらっしゃるか、ぜひお答えいただきたいと思います。お願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  本市の子どもたちの現状としましては、まず、いじめの状況につきましては、いじめの定義の改定によりまして、認知件数は増加しましたが、各学校での対応により、解消率は高まっております。また、不登校につきましては、平成13年度をピークに、5年連続して減少しており、小学校は全国の出現率に近づきつつあります。一方、中学校は全国、大阪府と比べましても、依然として厳しい状況にあります。また、学習面におきまして、小学校から中学校に進む段階で、子どもたちの学力や家庭学習の状況に課題が見られることから、義務教育、9年間の学力形成を見通した授業改善取り組みと小・中連携の体制づくりが重要であると考えております。各学校におきまして、中学校区の取り組みを現在進めておるところでございます。以上でございます。 ◆石本 委員  ありがとうございました。いじめ等については、解消率が高まっている。また、このいじめ、昨年、大変子どもたちのこれを理由とした自殺がたくさん発生したということで、もっと慎重に、そしてきっちりと見なくちゃいけないという、全体のそういう考えもあって、いじめの定義が大きく広がったと、そうした中で、件数としては大変多くなったけれども、解消率が高まっているということでございますね。また不登校につきましても、これこそ学校現場の努力によって解消に向けて進んでいるということでございました。ただし、中学校については、大変厳しい問題があると、これは本当にもう少し深く踏み込んだ考え方が必要かなというふうに思います。  そこで、その後の回答にも関連するのですが、今回、予算案の中でも示されております10中学校区を重点校に指定し、教科指導にすぐれた教員を推進リーダーとして配置するという、学力向上推進事業についてお聞きしたいと思います。  まず、この事業について、これがどういうものなのか説明をお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  来年度実施予定の学力向上推進事業につきましては、すべての中学校区で小中一貫した授業づくりを中心にしまして、子どもたち学力向上に取り組む予定でございます。特に10中学校区を学力向上重点校に指定しまして、教科指導生徒指導で指導力のある中学校教員学力向上推進リーダーとして位置づけまして、小・中学校授業改善生活習慣学習習慣の確立に向けた小中一貫した取り組みを進めてまいります。その取り組みを支えるため、10名の講師を市費で配置する予定です。また、10中学校区の小・中学校には、教員のOBや大学生等の地域の人材を学力向上サポーターとして配置しまして、授業でのチーム・ティーチングや放課後の補習及び宿題の指導等を行ってまいる予定でございます。以上です。 ◆石本 委員  10名の講師を配置するという、このことなんですが、10名の講師の方がこの推進リーダーになるということではなかったんですね、違うんですね、そうではないということですね。それと、10校の中学校区ということなので、10人というご説明もありましたように、10校の中学校に配置をされるということでございますね。そのことも確認しておきまして、それでは、10中学校区というのは、どのように指定されるのか、その基準についてお示しください。 ◎山之口 教務担当課長  学力向上重点校を希望する中学校区を教育委員会の方で募りまして、各学校の子どもたち学習状況生徒指導上の課題、これまでの小・中学校及び家庭・地域との連携の取り組み状況、あるいは今後の実施計画、さらに市全体の普及方法等を検討するとともに、各学校の教員配置や地域のバランス等も考慮しまして、総合的に判断し、決定してまいる予定です。以上です。 ◆石本 委員  学習状況というのは、学習面で困難な課題を持っているという意味でしょうか、お願いします。 ◎山之口 教務担当課長  困難な状況のみならず、これまでの小・中学校授業改善に向けた取り組み状況等も勘案して決定してまいる予定でございます。 ◆石本 委員  次なんですが、1つは市全体への普及方法という、これもちょっとわかりにくかったんですが、これは1つの行政区に偏らないとか、そういう意味なのでしょうか。このことについて、もう少し詳しくお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  今ご指摘ありました市全体のバランス、各区の取り組み状況、そのあたりもバランス等も考慮して決定していく予定でございます。以上です。 ◆石本 委員  生徒指導上、学習状況、必ずしも困難な課題ということではないということ、それはその後にもおっしゃっておりました。生徒指導上の課題あるいは家庭、地域の連携、小・中の連携も、これも含まれていると思うのですが、こうした取り組みがどれほど進んでいるか、また今後、そういうことを、つまり連携ということについての実施の計画があるかどうか。あと、教員の配置とか地域のバランス等も考えて総合的に判断をするということでしたが、それでは、この授業の名前といいますか、名称が学力向上推進ということになっておりますので、学力向上ということで何が課題になっているのか、何を課題にしなくちゃいけないのか、問題にしなければならないのかと、そのことについてどのように考えていらっしゃるか、そこのところお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  学力の向上につきましては、単に教科のテストの問題の正答率を上げるというのではなく、学んだ知識を活用して問題を解決する力や学力・学習意欲の向上、また基本的な学習習慣生活習慣の確立が必要であると、重要であると考えております。これらの課題を克服するためには、各学校がそれぞれの実態に応じてチーム力を発揮し、学力向上プランに基づいた指導の充実を図るとともに、小・中学校が連携を強化しまして、義務教育9年間の一貫した指導と授業改善が必要であると、このように考えております。以上です。 ◆石本 委員  授業改善とか、それから教員の資質ということが最近、大変強く行われているように思うのです。そのことについて、ちょっと私も一つ意見を述べさせていただきます。  以前、以前といいますか、授業については、スズメの学校からメダカの学校へと、こういうことが盛んに言われたこと、皆さん、ご記憶にあるかなと思うんです。スズメの学校というのは、チイチイパッパチイパッパと、先生がむちを振りながら、ここですよ、ここですよと、むちというよりも指示棒で指して、一斉授業を行うという、それがスズメの学校ですね。メダカの学校というのは、だれが生徒か先生か、生徒も先生もわからない。先生が生徒の中へ溶け込んでしまって、そこでみんなで学び合うと、それがメダカの学校、だから、スズメの学校、先生が前に立って一斉授業するのではなくて、子どもたち一人一人が先生と一緒になって勉強していくような、そういうメダカの学校、こういうものがより望ましいと、こういう指導といいますか、援助をされてきたと思うのです。  先生の役割は支援だということが盛んに言われてまいりました。これは何を目的としていたのか、今度の学習指導要領の改訂は、こういう先生の支援的な役割から、大きく変わるようなそのような印象を私は受けているのです。それで、この点についてはどうなのかということですね。これが私の印象どおりであったならば、余りにも左右の振れといいますかね、先生はしっかり教えるべきだ。こういうふうに示すべきだという考え方あるいは生徒と一緒になって考えていくような支援する、あくまで支援・援助的な役割を果たさなければならない。先生の役割一つとりましても、大きく考え方が違っているように思うのですね。  こういう考え方の違いといいますか、学習指導要領がこのように変わるごとに、これに現場が振り回されるという、こういう実態があるのじゃないかと、これは強く私は感じているところなんですが、このことについてはどうでしょうか、ちょっとお考えをお示しいただければと思いますが。 ◎山之口 教務担当課長  指導・支援につきましては、これは学習指導要領の変更にかかわらず、教員の指導、これは非常に重要であるというふうに考えております。教師が教えて、子どもたちが考える授業、子どもたちの主体的な学習を支える教員の指導、これが非常に重要であると、このように考えております。以上です。 ◆石本 委員  主体的な学習、この面では変わらないということですね。以前のように、実は以前、研究授業があったときに、先生が出過ぎやでということが割とよく言われてたんですよ。こういう指摘が、その場にいなくては具体的に何が問題となったのかということは明らかにはならないわけでございますが、子どもたちの主体的な学び、これを何よりも尊重するということ、このことを1点確認させていただきたいというふうに思います。  不登校については、こういう資料をちょっと私も用意させていただいたんですが、ちょっと後ろの方は見えにくいかなと思うのです。これは平成19年度の学校基本調査報告書文部科学省から出ております報告書から抜粋をいたしました。割合でいいますと、これ、上が小学校なんですね。青森県、秋田県、福井県、鳥取県、香川県、この5つの県は、どっちかといいますと、この間の全国学力テストで比較的上位に位置していた学校でございます。そこの長期欠席児童数長期欠席をしている子どもたちです。理由別にはしてあったんですが、その理由というのは、病気、経済的な理由、不登校、その他というふうになっております。けれども、私も現場におりまして、不登校というものと経済的な理由と、あるいは病気、この違いというのは本当に不明確な部分が多いので、長期欠席児童数、全体で計算をしてみました。  青森県0.45%です。子どもたち公立小学校に通う子どもたちの全体の中で占める長期欠席児童の割合、0.45%、秋田県0.64%、福井県が0.71%、鳥取県は1.06%、香川県が0.74%、大体1%、鳥取県を除きますと、1%にも満たない数でございます。ところが、大阪府は1.21%、そして沖縄県は1.11%、こういうふうになっております。ご存じのように、全国学力テストでは、沖縄県は一番低かったと、大阪は下から2番目やったと、45番というのは下から2番目の府県が2つあるんですね。それで45番、45番と言われてるんですけれど、こういう結果です。  先ほどもありましたが、小学校については、こうして並べてみましても、1.21、若干多いかなという感じで、それほど大きな差は見られないと思うんですね。実は中学校の方、これは私、実際に計算してみまして、私もそそっかしいもので、よく計算間違いをするんですが、何回も計算してみました。これも青森県は3.01%、それから秋田県は3.06%、福井県が3.25%、鳥取県4.14%、香川県が3.74%、ところが大阪府は5.92%と約2倍ということになっております。本当にこれは中学校と小学校、これだけ違いがあるということです。約3倍ですよね、割合で。だけど、実際には、中学生は小学生の約半分の人数しかいないので、中学校における不登校の問題というのは、これは本当に深刻な問題だと言わなければならないと思うんです。
     これは発達状況にもよるものだと思いますけれど、学習のことのみならず、暮らしの問題、それから子どもたちが自分の将来を見て、本当に将来に夢と希望を持って現在の学習なり、あるいはスポーツなり、いろんな活動に取り組んでいくことができない大きな状況が中学校であるんだということを、私たち本当に深刻に受けとめていかなければならない。もっと丁寧に子どもたちにあたっていかなければならないんじゃないかと、このように思います。  特に、この小学校から中学校へ、このように大きく変わるということが中1のギャップというふうな言葉、これであらわされているんですね。これに対して、こういう状況ですね。こういう状況について、ここで言われている推進リーダーですね、これはどのように一体機能するのかなと、小・中連携ということを、これを第一の目的といいますか、学習面についても生徒指導面・生活面につきましても連携、連携ということが盛んに言われております。こういうギャップをね、これを推進リーダーはどのように機能していかれるのか。配置される学力向上推進リーダーですね、この方が当初は教科指導にすぐれたリーダー、このような名前でも言われておりました。この教科はどのように決められるのか。また、このようなギャップ、小・中連携、このようなギャップがある中で、どのようにこれをしようとされているのか、そこのところを詳しくご説明いただけたらと思います。お願いします。 ◎山之口 教務担当課長  学力向上推進リーダーのねらいにつきましては、小・中学校の円滑な接続により、学力向上を図るため、小・中9年間を見通した学習指導生徒指導体制づくりを進めることにあります。そのために、授業を通して教員が交流をし、授業改善を図ることを中心に考えてまいります。また、先ほどお話のありました不登校につきましても、中学校で不登校に陥っている子どもたち小学校段階で何らかのそういった予兆のある子どもたちが多いというような状況がございます。そういった生徒指導面の段差の解消ということも、この推進リーダーの役割として考えております。  なお、推進リーダー取り組み内容についてですが、教科指導も含めまして、校区の現状と課題あるいは人事配置等も考慮しまして、校区小・中学校で決定をしてまいる予定です。以上です。 ◆石本 委員  教科ですね、1つは教科ということ、学習面のことと、これ大いに関係あることやと思うのですが、実態に即して教科を決めると、中学校の先生が配置されるということになりましたら、中学校は教科担任制ですので、数学とか国語とか英語とかいうふうに教科があると思うのですが、そうした教科、また人選ですね、それは具体的にはどのように行われることになるんですか、そこのところを詳しくお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  校区の学習上の課題というふうなことを小・中学校で十分に検討していただきまして、教科の決定についても、その中で、各小・中学校の協議の中で決めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆石本 委員  協議をするということは、小学校がぜひ算数の先生をお願いしたいということになったら、算数の先生がということですか。そうはならないかと私ちょっと思ってるんですけどね。中学校区、例えば私の住んでおります金岡南中学校区では、金岡小学校金岡南小学校、2つの小学校を抱えております。だから、金岡南中学から先生が来られたとしたら、金岡小学校金岡南小学校、2つの小学校に赴任をされ、赴任といいますか、配置をされて、そこで活動されるということになると思うんですね。中学校にしろですね、小学校にしろ、学校の実情、課題は違っています。たとえ隣の学校であっても、これは違うんですね。それに応じた手当て、取り組みが必要だと思うんです。  ところが、協議という言葉を使われましたけれど、その協議の中できちっと話し合いがついて、そのとおりに配置ができたらいいんですけれど、実際問題として、どうでしょうね。例えば中学校では配置する側の中学校にしてみれば、学力向上を推進していけるような、リーダーとなるような、ある意味、力を持った先生を中学校から出して、小学校にそういう特別の任務をもってあたられると、かわりに講師の先生が中学校に来られるということになりますよね。中学校自体も、これはなかなか大変な覚悟が要るんじゃないかなというふうに思うんですよね。  だから、このようにして協議をされて、それがうまくいけばよろしいんですが、このような形がですね、このような配置がその学校、例えていいましたら金岡南中学の先生が金岡小学校金岡南小学校に行って、そこの小学校の持つ課題に実際にこたえられるものになるのかどうか、学力向上あるいは生活面でもいろんな課題・困難を克服する、そういう具体的な力に通じることになるのかどうか、こういう意味で、どのように機能されるのか、どのような役割を果たされるのか、もう少し詳しくお話しいただければと思うのです。お願いします。 ◎山之口 教務担当課長  学力向上推進リーダーにつきましては、9年間を見通した学習指導生徒指導ということですが、みずからが小学校に赴きまして授業を行うだけではなくて、他の教員の教科担当の教員をコーディネートしたりとか、あるいは小・中学校の研修会の開催であるとか、授業交流の場を設定するなどのコーディネート的な機能を果たす計画です。また、小・中学校が連携した授業改善取り組みのみならず、生徒指導上の課題を切り口に進めていく校区も出てくるだろうと、このように考えております。こういった総合的な多様な視点を持って本事業を推進してまいりたいと考えております。以上です。 ◆石本 委員  ありがとうございました。実はですね、ちょっと私も友人に、今こういう事業について予算が上がってるよということで、小学校の教員ですが、聞いてみました。そしたら、その人は口が悪いので、そんな人要らんわ、それよりも少人数学級やで、もうちょっと人が欲しいでという話もあったんです。これはちょっと余談として申し上げておきます。  今日、本当に学校教育にある課題、困難な状況、これは実は、だけど、今始まったものではなく、いつの時代にも、その時代の困難な状況って、これはあったものだと、あるものだというふうに私は思っています。しかし、今、殊さら大きな問題としなければならないことは、教職員がそうした課題、学力の面にしましても、生活上の面にしましても、その課題に十分取り組める状況にないという、これが一番の問題ではないかなと思うんです。決して先生たちにやる気がない、あるいは資質が悪いと、そういう問題ではないのではないか、もう今、中学校や小学校の実態に見合った人数、人手、これがやっぱり十分じゃないのではないかと、そのように思うわけでございます。だからこそ、中教審のまとめでも新学習要領の中でもですね、教職員の増員、定員をふやすということ、これに触れざるを得ない状況があるのじゃないかと思うのです。  先日、NHKのテレビ番組で、学校教育、これが日本のこれからという番組だったと思いますが、学校教育、学力の問題が取り上げられておりました。出演者の学校教職員、管理職、校長先生だったと思うのですが、私が言いたいことは、先生を授業に戻せ、これだというふうにおっしゃっていました。学校現場は、本当に忙しいです。教職員が本来の学習指導生徒指導に専念できない状況がある。これをおっしゃってるのだと私は思いました。多忙化解消のために今一番必要なことは、1人でも多く教職員が配置される。そのことを望んでいらっしゃるのではないかと思うのです。ところが、この事業では、中学校では正規の教職員、先ほども申しましたが、経験も実力も十分に備わった、そういう先生を外に出して、かわりに講師の先生を迎えることになります。決して、講師の先生だから力がないということではありません。長年講師を務められて、本当に十分な力を持った方もいらっしゃいますから、小学校でも、そういうことですからね、これは一言では言えないんです。けれども、ずっとその学校におられた先生と、そしてその年になって初めて来られる講師の先生ということでは、明らかに違いがあるということですね。  小学校でも教職員の増員ではなく、たまたま決められた教科、必ずしも、うちの学校では今は算数に力を入れたいなと思っていても、来られた先生は英語の先生だったということも、これはあることですよね。こういう中学校の先生が支援の形でやってこられる。そして助言や子どもの指導にあたる。みずからも授業をされるということでした。これが果たして本当に学力向上や生活上の問題のそういう課題の解決にどれほどの効果を生むことができるのか、このことを実際、疑問だというふうに思われるんだと思うんです。  この今回の議会にも、この文教委員会の陳情の中にも、30人前後の学級編制を求める陳情、これが出されております。学校現場の実態にこたえ切れない、私はこたえ切れないというふうに思うのですね。学力向上推進リーダーの配置ではなくて、保護者からも要望が強い少人数学級実施の方向、子どもたちに向き合うことのできる、一人一人の子どもたちにしっかり向き合うことのできる教育条件、これをよくしていく、このようなことが望ましいのではないかと、そして必要なのではないかと思うのです。学力向上や不登校、いじめをなくすためには、より確かな効果を生むと思うのです。この点についていかがでしょうか、お願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  昨年の全国学力・学習状況調査の小学校6年生、中学校3年生の結果からは、学級規模と学力状況の相関は見られません。人的配置につきましては、一律ではなく、各学校の取り組みの状況やそれぞれの課題等を精査しまして、各学校への支援のあり方について多様な視点から検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆石本 委員  学級規模についても検討は必要である、ここのところは大丈夫ですね、これは大丈夫ですね。だけど、学力と学級規模は相関は見られないと、そういう見解だと思うのですが、そうおっしゃられるので、私もまた先ほどの19年度の学校基本調査報告書、これを一生懸命見まして、ちょっと抜粋をしてまいりました。  よくわかるようにということで、これは学校数と書いてますけども、学級数です、これ間違っていますね。30人以下の学級数と31人以上の学級数というふうにしてちょっと比べてみました。そうすると、青森県は30人以下の学級、これが全体の73.7%あります。秋田県は74%、福井県は66.4%、鳥取県は84.6%、香川県は58.6%、大体が6割を超えています。ところが大阪府は51.3%なんです。半分ちょっと多いかなという程度なんですね。沖縄県は49.5%、半分にも満たないのです。これは私も統計学、学んだわけではありませんので、本当に数だけのことで、これがどれほどの意味を持つものか、実際には私もよくわからないのですが、実際の数だけで見ると、こういうふうになっているんです。  それとですね、今全国的な動きの中で12月の、これ調査ニュースいうの毎月届いているのですが、ここでは小学校3年生に35人学級を導入、愛知県豊田市というのが入っています。豊田市教育委員会は、2008年度市立小学校の少人数学級の実施学年を広げ、小学3年生に35人学級を導入する。学習内容の多様化に合わせ、きめ細かい指導を行うのがねらい。同教委は、少人数学級の効果を維持するため、実施学年を順次拡大する方向で検討していく。市教委によると、2008年度から小3に35人学校を導入した場合、現在と比べて、小学校3年生の学級数は17ふえ、160学級となる見込み。市教委は、学級数増に応じて教員を17人補充する。新たに生じる人件費や教室の増改築費などは全額市費で手当てする。こんなふうに書かれていました。  また1月号では、35人学級導入で不登校防止、石川県教育委員会は、2008年度から小学校から中学校への環境の変化に適応できず不登校が増加する中1ギャップを防止するため、全公立中学校の1年生に35人学級を導入する。こういうことが載っています。  さらに2月号ではですね、少人数学級化で独自教員採用、茨城県鹿嶋市、2008年度から市立小学校1年生を現行の35人から30人以下の少人数学級にするため、市独自に教員を採用する。市町村が独自予算で教員を採用するのは、制度改正により2006年度から可能となったが、県内では同市が初めてのケース。  また、小2も35人学級、愛知県です。愛知県は現行制度で小学校1年生のみを対象としている35人学級を、2008年度から小学校2年生にも広げる。集団生活にふなれな低学年児童に対して、よりきめ細かな授業が行えるようにするのがねらい。2008年度当初予算案に加配する教職員268人分の人件費として約20億円を計上する。県教育委員会の試算によると、小2に35人学級を採用した場合、小2の学級数は268ふえ、2,577学級となる見込み。県は学級数がふえる分、教職員を新たに確保する。  兵庫県でも小学校高学年に教科担任制導入ということで、現在、3年生以下で実施している35人学級制を4年生にも広げると、全国的には、堺市でも先ほど学級規模は検討するというふうにお答えをいただいたんですが、学力との相関性は見られないという、そういう見解もお持ちです。けれども、やはり学力面だけではなく、生活面に及ぼす影響、これがやっぱり学級規模と大きく関連があるということが全国的にもこのように取り組まれてるわけですから、ぜひとも前向きにご検討いただきたいというふうに思います。どうもありがとうございました。 ◆芝田 委員  おはようございます。ご苦労さまでございます。私は、本日は市立堺高等学校についてご質問いたします。  ご存じのように、紆余曲折がありまして、また新しい高校教育の改革を模索の中で、この4月に新しく市立堺高等学校がスタートいたします。まず、その設置の意義・目的と開校に向けての取り組みの経過をお伺いいたします。 ◎三浦 高校改革担当課長  設置の意義・目的、また経過ということでございます。  まず、意義・目的につきましては、社会の急激な変化や少子化が進む中で、時代や社会が求める人材育成、また生徒の進路希望の多様化に対応するとともに、小・中学校での教育成果を受けとめ、発展させることのできる市立高等学校の設置をめざしております。  また、取り組みの経過につきましては、平成18年9月の堺市教育活性化プランを踏まえ策定いたしました実施計画に基づきまして準備を進めてきました。平成19年6月に上程しました設置条例の一部改正により、新たな高等学校の設置が、また同年9月には堺市立堺高等学校と校名を定めております。以上でございます。 ◆芝田 委員  それでは、本市が高校教育に求めるものは何か、お伺いしたいと思います。 ◎三浦 高校改革担当課長  より多様な生徒が入学する現在の高等学校教育におきましては、時代や社会の変化、また増加する大学進学希望者、そういった生徒のニーズに対応できる教育活動を展開し、生徒が希望する進路を実現させていく、その必要がございます。以上でございます。 ◆芝田 委員  新しい年度で、もう前期の試験も終わりまして、今度後期ですね、定時制の方が今出願の最終状況もきょうの新聞に載っておりましたけれども、新しい高校は、以前の商業、また工業のそういう歴史・伝統を踏まえまして、就職という社会に出る中でいろいろ専門を学んでいくわけですけども、今回特に進学にも力を入れるというようなことを聞き及んでおりますけれども、この市立堺高等学校の進学・就職などの進路希望への対応はどのようになってるか、お伺いしたいと思います。 ◎三浦 高校改革担当課長  進学・就職などの進路希望への対応ということでございますが、市立堺高等学校では、生徒の進路の実現に向けまして、大学等への進学や専門性を深める、そういったことなど、生徒希望に応じた幅広い学習を可能とする教育課程を整備いたしております。本校では、3つの学びの系列を設置し、生徒一人一人のニーズに応じて学科の枠を超えて学習をできるようにするなど、きめ細やかにサポートする、そういった教育を進めてまいります。以上です。 ◆芝田 委員  ありがとうございます。3つの学びの分野ということで、ご存じのように、サイエンス創造科、そしてまた機械材料創造科と建築インテリア創造科、そしてマネジメント創造科ということでありますが、この学校案内のパンフレットも見せていただきまして、しっかり授業内容等もカリキュラムを載せて丁寧につくっていただいてるなというふうに感心しておりますけれども、今回、ちょっと視点を変えまして、この堺高等学校に民間から校長を招聘したということでありますし、また、それが一つのこの新高等学校の特徴にもなってると思いますが、その点について状況等経過もわかりましたらお聞かせ願いたいと思います。 ◎三浦 高校改革担当課長  校長として民間から招聘したということでお尋ねですが、堺市立堺高等学校では、教育や産業の取り巻く環境の急激な変化に対応する学校経営をめざしております。そのため、民間企業で培われた柔軟な発想や企画力、組織経営の手腕など、すぐれたリーダーシップを有し、かつ産業界との連携など、学校の特色づくりを進める上でネットワークを有している人材を登用することとしました。以上でございます。 ◆芝田 委員  ご存じのように、シャープ出身の中辻悦郎さんということで、この学校案内のパンフの中に入れておりますチラシにも、企業で培った経験を発揮するということで中辻さんのお話、内容が載っております。若いときには、無限の可能性を信じて何事も全力で努力することが大切です。堺市民が誇り得る市立高校となるよう、私が大学で学んだ工学の素養、会社で経験を積んだ事業運営、米国駐在時代に培った国際感覚のすべてを学校運営に生かし、生徒が思い切り力を出し切れる教育環境を提供できる高校となるよう、新しい高校のしっかりとした土台・礎づくりをしていきたいと考えていますというふうに載っております。  ちょっと残念なことは、この学校の案内のパンフ、チラシには、大体こういうのが一番最初に来て、その学校がめざす理念、また校長、また堺市長のそういう内容が載ってれば、ご存じのように、このチラシ、パンフレットですね、もうちょっと厚みを増してですね、受けられる当人、また保護者に対してももっとインパクトがあったかな。時間的な余裕もなかったというふうに聞いておりますし、そういう意味では、次年度には、しっかりしたものをまたつくっていただきたいなというふうに思っております。  それで、民間人校長が来たからよしということでなくて、そこからスタートでありまして、その民間の校長さんをどのように支えていくかということが大事かなというふうに思っております。公立の学校でも、今や民間の出身の校長先生が登用される機会がふえておりますけども、ただ、やはり教育現場の中で、なかなか自分の意思が伝わらない。そしてまた、いろんな障害もあるというふうなことでありますけれども、本市としては、民間人校長をどのように支えていくおつもりなのか、お伺いしたいと思います。 ◎三浦 高校改革担当課長  民間から迎えた校長を支えるため、教頭とは別に准校長を配置したこと、また校長の経営方針を具現化するため、学校事務室を経営企画室に改め、校長をサポートする組織、また人材を配置したこと、さらに校長のブレーンとして学校顧問を設置するなど、このようなサポートする体制を整えております。以上でございます。 ◆芝田 委員  ありがとうございます。また、ここで学校顧問ということで、かなり有名な方、また、その分野では知名度の高い方がつかれているということでありますが、どのような方がおられますか、ご説明願いたいと思います。 ◎三浦 高校改革担当課長  学校顧問でございますが、市立堺高等学校の教育全般にかかわりまして、専門的な立場からアドバイスを行い、校長の学校運営等を支える、そういった学校顧問には、大学教授や企業の役員、また工業デザイナーの方、そういった方々など、大学、産業界から幅広く活躍されている7名の方々にご就任をいただいております。以上でございます。 ◆芝田 委員  最後ですけれども、この市立堺高等学校をどのような高校にしていくのか、またどのようにするのか、その決意を最後当局にお伺いして質問を終わりたいと思いますが。 ◎木谷 教育委員会総務部副理事  決意ということでございますが、市立堺高等学校は教育活性化プランにおける、縦につながる教育の一翼を担う市立高等学校として、小・中学校での教育成果を発展させ、生徒の夢に限りなくチャレンジできる力を育成し、進路実現がかなえられるよう、教育内容、教育環境の充実を図るとともに、時代や社会のニーズを的確にとらえた教育を進めてまいります。市立高校だからこそできる教育を行い、本市が誇れるオンリーワンの高等学校として新たな伝統を築いてまいります。以上でございます。 ◆芝田 委員  最後に要望でありますけれども、縦につながる教育ということで、活性化プランの中にもお示しのとおり、堺の中で唯一の市立高校でありますので、初年度、また2年・3年目がとても大事だと思いますので、しっかり全力で取り組んでいただきたいと、このように思います。  それとまた、先ほど言いましたように、民間校長でありますので、やはりいろいろ現場でいろんな体制をおしきでありますけれども、しっかりやはりコミュニケーションをとりながら、校長が進めたい、また執行部がしっかり、生徒が主役でありますので、しっかりその辺のためにどうしたらいいのかということを協議もしっかりしていただきたいな、こういうふうに思っておりますし、どうかよろしくお願い申し上げます。  それと、堀川の奇跡ということで、京都市立堀川高校の話題、皆さん、現場では特にご存じだと思いますけども、進学だけが先に行っておりますけれども、ご存じのように、堀川の奇跡と呼ばれる公立高校があると、京都市立堀川高校、2001年に6人だった国公立大学の現役合格者を1年で100人ふやし、過去3年間、地元京都大学の合格者を毎年30人以上輩出するという躍進ぶりであります。この雑誌の記事の中なんですけれども、教師と生徒の自発性が大きな躍進を生んだということでありますし、またNHKのテレビでも私見せていただきましたけども、荒瀬校長が教頭で赴任されて、そこから改革が始まったということであります。  ご存じのように、進学ということで、探究科という新しい科を設置しまして、いろいろ改革をしながら、また大学院生を、そういう高校の教育現場に来ていただいて、その中で学ぶ、また探究するということからスタートして、そういった高校にしていったと、単なる進学だけじゃなくて、やはりこの間のNHKのテレビでは、昨年のテレビでは、1人の女子生徒に京都で行われます国際会議の中心的な役割を担ってもらい、しっかりその中で担当の教員も決めながら、荒瀬校長は、ずっとじゃなくて、場面場面、大事な場面で触れ合いながら、しっかり激励していくという中で、見事に国際会議の中で、この堀川高校のそういった中心の生徒を中心に、そういったプロジェクトで大きな成果を得たと。またその中で一番大事な人間形成、また自分の可能性を引き出したということが、私はすごく感動的でありました。  最後にこの雑誌の中で荒瀬校長が言われてることを引用して終わりたいと思います。  子どもは育てたように育つ。ネガティブに言えば、育てたようにしか育たない。生徒には可能性がいっぱいである。本人が気づいていないこともいっぱいある。それを引き出す、それが学校でしょう。現状で完成品を求めて可能性を否定してしまってはだめ。今いい子でいなさい、次の瞬間もいい子でいなさい、なんて無理ですよ。私たちは1年生で入ってきた生徒が卒業するときの姿を知っていますからね。ああなるんだから、今急いで完成品である必要はない。いろんなことにぶつかって、時には逃げ回ったりしながら、みんなそうして大きくなるんでしょう。人と交わって無傷で生きている人なんて、そう多くはないと思いますよ。社会の中で人とかかわって自立をめざして生きていく。そのためのプロセスを体験するのが高校生ですということで、今委員会、また予算の審査会でもですね、学力調査の、小・中の学力低下の話題が多くありますけれども、高校教育をもう一度見直し、しっかりまた、この市立堺高等学校がすばらしい本市の高校改革の、教育改革の基址になるよう祈りまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ◆池尻 委員  皆さん、おはようございます。民主党・市民連合の池尻秀樹でございます。  昨年5月議会から始まり、早いもので1年が過ぎようとしています。私は、本年の委員会や市長要望の中でも、教育にこそもっと予算をとらなければと、堺市の教育予算の低さを訴えてまいりました。そして、平成20年度予算の中で、伸び率が8.7%と21億2,582万円の増額となっています。しかし、全国的に見ても、まだ今後取り組んでいかなければならない教育の諸問題を考えたときにも、まだまだ教育予算を伸ばしていかなければならないと考えます。  そんな中で、堺市立百舌鳥こども園がいよいよこの4月に開園されます。全国的に見ても初めてとなる市立認定こども園が、私の地元でもある陵南中学校区で開園されるということに、何か運命的なものを感じているところであります。子どもたちの笑顔があふれ、元気な子どもの声がこだまする、そんなこども園になるように願ってやまないものであります。新しく保育所も併設され、全国からの視察も多数訪れると思われますが、円滑な運営ができるよう、どのような体制を考えておられるのか、見解を示してください。 ◎江川 教育政策課参事  堺市立百舌鳥こども園は、政令指定都市として初めて市立認定こども園として、現在、大阪府知事への申請を行っているところであります。本こども園の一体的かつ円滑な運営にあたりましては、教育委員会と子育て支援部がそれぞれの役割を踏まえ、連携を図ってまいります。教育委員会といたしましては、こども園での職員体制はもとより、(仮称)幼児教育支援室を中心にしまして、さまざまな支援を行い、万全の体制で開園を迎えるよう努めてまいります。以上です。 ◆池尻 委員  先日、改装された百舌鳥こども園を見せていただきましたところ、保育所の給食場として立派な給食場が新設されていました。保育の観点から見れば、給食場が必要なのでしょうが、親の愛情が一番必要なこの時期の子どもたちのために、市立幼稚園のように、親のお弁当を食べさせてあげなければと考えます。子育てについての保護者への支援で、ただ負担を減らすような支援は本当の支援ではなく、親の愛情で満ちあふれた子育てができるように支援すればと考えますが、この百舌鳥こども園で実施されようとする子育て支援機能についての見解を示してください。 ◎江川 教育政策課参事  現在、子育てについて不安や負担を感じている保護者の方への支援が喫緊の課題であると考えております。本こども園では、家庭や地域の教育力を高める観点に立ちまして、子どもの養育に関する相談、また助言及び情報提供などを行ってまいります。また、地域の子どもとその保護者が相互の交流を行う場を設けまして、例えば親子登園等を通じまして、育児方法を学んだりすることによって、子育ての喜びが味わえるよう支援をしてまいりたいと考えております。以上です。 ◆池尻 委員  市立幼稚園の今までの職務状況の中で、園児の保育以外に保護者の指導や相談も力を入れなければと取り組まれているようです。家庭内問題などの間に入って相談に乗っている先生方を少しでも地域でサポートできないものかと考えますが、地域の子育てボランティアの連携について見解を示してください。 ◎江川 教育政策課参事  この百舌鳥こども園におきましては、子育て支援ルームを設置しまして、その開放する中で、地域の子育てサークルやボランティアの方への情報提供あるいは交流活動、関係機関との連携を図るなど支援を行ってまいります。保育や育児の経験者などの地域の多様な人材の活用を進めまして、幼児教育を地域で支える体制づくりに努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆池尻 委員  今、私たちの世代がこの我が校区で青少年健全育成を中心となって活動いたしております。そんな親の中でよく話をするのですが、子育ての時期には早く大きくなってほしい、もう手がかからないようになってもらえないなかと思うのでありますが、実際に子どもが成長したときには、また、もっと子どもの小さいときに手をかけてやればよかったと後悔し、反省するのが現状であります。そして、もう一度子育てができたら、本当にええ子どもを育てられるやろなと、よくそんな話をいたしております。  そういった子育てを経験した地域のボランティアを子育て支援ルームで愛情に満ちた子どもたちの育成のために活動できる体制づくりを地域でつくり、また中学校の生徒にも、自分たちが親になったときのためにも、日ごろから交流の持てるような取り組みも必要であると考えます。市立こども園と小学校・中学校を交えた公立だからこそできる地域一体型の子育て教育の見本となるような体制づくりになるように要望いたします。  そして、我が民主党・市民連合から要望しております、ひとり親家庭の支援のための交流の広場事業が平成20年度予算案にも記載されております。当事者団体が運営を行うとお聞きしておりますので、地域、保育所、幼稚園、学校はもちろんのことですが、こういった広場も活用していただき、今後、教育委員会と子ども青少年局が十分に連携をとっていただくことを要望いたしまして、この質問を終わらせていただきます。  次に、高校教育で新たに市立堺高校となる学校の改築状況と設備を見学に行きました。そのときに女子トイレの表示が青色になっていました。そして、その上から赤色のテープを張っていました。なぜ、このような状態になっているのかを聞いたところ、青色の表示で生徒が間違えるし、保護者から苦情が多くあり、上に赤色のテープを貼っているとのことでした。地元の学校に聞いたところ、百舌鳥小学校の新しいトイレもそうなっていました。一体、これはいつからこのような表示になったのか、見解を示してください。 ◎岸本 施設課長  トイレの表示でございますが、平成13年度に改定いたしました学校施設建設の標準仕様の中でトイレの表示を定めました。以後、施設の改築・改修の際には、お示しの仕様に基づきまして整備しております。なお、市立工業高校につきましては、今年度、教室等の改修工事の中で、トイレ改修を行いました。以上です。 ◆池尻 委員  なぜ、このような表示が必要となったのか、見解を示してください。 ◎降井 生徒指導担当課長  学校教育におきましては、子どもたちが無意識のうちに性別による偏った価値観や行動様式を身につけてしまうようなことがないようにするために、いわゆる隠れたカリキュラムの点検を行っております。この際、不必要な固定的な観念による色分けはしないように配慮しております。以上でございます。 ◆池尻 委員  不必要な固定的な色分けがトイレの表示に当てはまるのか、大変疑問に思います。全国的に見ても、男性は青、女性は赤であるように、実際に市立堺高校でも間違えるように、これが公衆トイレであれば、どんな間違いが起こり、犯罪につながる可能性もあります。これについてはどのように考えるのか、見解を示してください。 ◎岸本 施設課長  日常生活の中でトイレは必ず使用する施設でありまして、その施設の表示が間違いやすいということでありましたら、人に優しい施設になっていないと思います。したがいまして、委員ご指摘の間違いやすいトイレ標識となっている学校園につきましては、児童・生徒、職員、保護者、その他来訪者等からの具体の意見や苦情の有無等の聞き取り調査を行いまして、必要でありましたら、学校園とも相談いたしまして、文字等の表示を加えるなど、よりわかりやすい表示に改善していく方向で検討してまいります。以上です。 ◆池尻 委員  男女共同参画の趣旨は理解していますが、男女共同と性差は別であります。このトイレ問題は、男女共同参画と性差を同じ観点から取り入れてるものだと考えます。現在、設置済みの表示を改良するだけでなく、今後、施設設備においては、弱視者の方は色で判断されることも考慮し、ユニバーサルデザインの考えも取り入れ、よりわかりやすい表示になるような方向で改めていただきますよう要望いたします。  先月、民主党・市民連合で鹿児島県の方に視察に行ってまいりました。鹿児島県の教育委員会の方で、このような鹿児島地域塾というのを推進されております。この塾の目標といたしまして、ここに書いております、郷土に誇りを持ち、心身ともにたくましい子どもを育成するため、異年齢による精神鍛錬の場の設定、学習活動の設定、次代へ引き継ぐ理念・精神等の設定などの活動の場と機会を設定し、ふるさとに根差した活動を展開する鹿児島地域塾を推進しますということで、こういうことをやられております。  この中にもありますように、精神鍛錬という言葉が入っておりますけれども、この中学校で、また武道教育が推進される中で、ぜひ、堺市もこのような取り組みを推進していただきたいことを申し添えておきたいと思います。  そして次に、知覧特攻平和会館へ視察に行ってまいりました。語り部の方から、当時17歳から二十歳前後の方が特攻に行かれたと聞いて、本当にもう感無量になって涙が出ました。その中で、本当に中国人の方、また韓国人、台湾人、北朝鮮人の方も自分から進んで特攻に行かれたとお聞きいたしました。そして、その会館の中には、お亡くなりになられた方々の写真、また遺品、そして遺書が展示されておりました。それを会館を見てですね、見にこられて、そういった方が平和の道しるべということで、こういう冊子をつくられております。その一文を紹介させていただきます。  修学旅行の中学生、私は修学旅行に来る前に両親と大げんかをして、逃げるようにこの修学旅行に来ました。そして私はこっちに来てからずっと、親なんて要らない、死んでしまえばいいと、ばかなことを考えていました。しかし、きょう遺書を見ると、両親の孝行のためにと書いてあるのを見て、初めて自分の考えがばかなことだったと思い知りました。  二十歳の方です。自分は九州に来て、何かとても心がすっきりしました。自分は名古屋に住んでおり、毎日のように夜中出歩き、警察ざたを起こし、元暴走族としてやりたい放題でした。そんな自分が物すごく小さく見えました。きっと花を努力で咲かせます。  19歳の方、ここに来て暴走族は卒業しようと思った。気安く特攻服などを着て暴走しません。もう二度と暴走しませんし、迷惑をかけません。暴走族反対の皆さん、済みませんでした。これからはまじめに生きます。  次、教員の方です。教員として5年の月日が過ぎようとしています。私は長崎の中学校の教員です。長崎は原爆投下の地ということで、平和学習も盛んに行われています。ことしは私たちのクラスは、「きけ わだつみのこえ」のビデオを見て、戦争とは何かを考えました。子どもたちはビデオの中の特攻隊に関心を持ち、この知覧の特攻隊の本を使い、勉強させていただきました。そして、どうしてもここへ来たくて寄りました。人って何だろう、戦争って何だろう、いろいろなものを感じています。正直、今、遺品や遺書を読んだ私は、何と表現してよいかわからない気持ちでいっぱいです。現代の子は、死というものを軽視しているように思います。社会が、大人が時代をそうしているのかもしれません。修学旅行などを利用し、もう一度ここへ来たいです。そして子どもと一緒に、命、平和を考えたいと思います。本当に言葉にならなきものを感じました。  こういった思いの方々がつづられております。現在、堺市では、修学旅行で体験学習が多いように聞いております。この中学の多感な時期に特攻平和会館のような、こういうところで本当に命の大切さを心で感じ、平和教育を心に刻んでもらうために、修学旅行でこのような平和会館のような施設にぜひ行っていただきたいと思います。  そういう本当に、もっと紹介したいことはいっぱいあるんですけれども、先日、この教育委員会の理事者の中でも、この知覧の会館に行ったことのある人といろいろ話させていただきましたけども、実際、本当に早いこと、学生の時代にこういうところに行っておれば、もう少しまともな大人になれたんじゃないかという人がたくさんおると思います。自分もそんなことは言えません。自分も学生時代は本当にもうやんちゃばっかりをしていました。しかし、その時代にもう少し早くこういうことを勉強しておれば、まだ、もうちょっとましになってたかなと思います。また、ぜひ、こういうのを取り入れるように要望いたしまして、私の質疑とさせてもらいます。ありがとうございました。 ◆水ノ上 委員  皆さん、おはようございます。プロジェクト堺の水ノ上です。今、池尻委員より、すばらしいお話を聞かせていただきました。知覧は私も小学校6年生のとき、12歳のときに、今から32年前ですけれども、親に連れられて行きました。今はどうなってるかわかりませんけれども、あのときの印象が非常に強く今でも残っています。今の私があるのは、あのとき12歳のときに、あの特攻記念館に行ったことが大いに影響があるのではないかなと、このように思っています。  きょうの題でもありますけれども、郷土を愛する、国を愛する、このことが本当に切実な時代でございました。今、我々はそういうことを忘れて、本当に、ぬるま湯の中で生きてるわけですけれども、しかし、日本の置かれてる環境、そういう国際的な地位その他は決して楽観できるものではなくて、今から若い者を中心に、国を愛するとはどういうことか、郷土を愛することはどういうことか、こういうことをもう一度考えていかなければならない、このように思うわけでございます。  本日は2点について皆様方にご質問をさせていただきたいと思います。まず1点目が、郷土を愛する教育についてでございます。  教育基本法が改正されまして、第2条に、ご存じのとおり、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともにというのがございます。国を愛する心ということで、今まで国歌・国旗の話ということを質問させていただきましたが、本日はちょっと観点を変えて、我々堺に住んでるわけですから、その堺を愛するにはどうしたらいいかということを考えていきたいなというふうに思ってます。  ちょうど、堺市は百舌鳥・古市古墳群を世界遺産に登録しようということで、今進めています。堺市だけではなく、大阪府、藤井寺市、羽曳野市、そろって世界遺産にこれを登録しようとしているわけですが、このことを通じて、もう一度、堺に誇りを持つ、堺に対して愛情を持つというような教育についてご質問したいと思います。  まず最初に、百舌鳥・古市古墳群の中でも最も象徴的で、また堺にあります世界最大級の古墳である仁徳天皇陵について、教育現場ではどのように取り扱いをされていますか、また呼称はどのようにされているでしょうか、お答えいただけますでしょうか。 ◎山之口 教務担当課長  仁徳天皇陵につきましては、社会科の授業で教科書や副読本を活用しまして、作業的・体験的な活動も取り入れるなど、創意工夫を生かして指導しております。また、一般的に使用されております仁徳天皇陵という呼称については、学術用語としては未確定であることから、小学校の教科書では大仙(仁徳陵古墳)、中学校の教科書では大仙古墳と表記しております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  今ご答弁の中に、仁徳天皇陵という呼称については、学術用語として未確定ということがございましたが、しかし、宮内庁は仁徳天皇陵ということを正式に使っておりますし、また、その子孫でいらっしゃいます天皇陛下、皇室の方々、仁徳天皇陵にお参りするわけでございます。そういう状況を見て、土地の名前を使った大仙古墳としか使わないというのも、堺に住んでる者として違和感があるわけでございますが、今ご紹介いただきました教科書、これは堺市の教育委員会がつくっている副読本ですが、わたしたちのまち堺、この小学校の副読本、中学校では、わたしたちの堺という副読本がございます。まず、この副読本はどのような観点からつくられているもので、また、改訂というのはね、どのような機関で改訂されるんでしょうか、お答えいただけますでしょうか。 ◎山之口 教務担当課長  副読本についてですが、本市の諸先輩の先生方のご努力あるいはご支援を長きにわたっていただきまして、作成・配布をしております。本市副読本の作成のねらいというご質問ですが、子どもたちが生活している地域社会をよりよく理解して、身近な地域の将来について考えることは非常に重要な学習であるということ、また、本市の歴史や伝統を継承し、さらに発展させるべく、みずから学んでいく力を身につけること、さらに子どもたちが将来にわたって地域社会の一員として子どもたちの学習に役立つようにと、そういった願いを込めて副読本を作成しております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  それには、郷土を愛するという観点もあるんでしょうか。 ◎山之口 教務担当課長  当然、その観点はございます。以上です。 ◆水ノ上 委員  その副読本の中で、どういうふうに仁徳陵が紹介されているかといいますと、大仙古墳(仁徳陵)として、大仙古墳は世界一大きなお墓です。これは小学校の副読本です。中学校では、大仙古墳は、もう少し細かいデータとともに紹介されております。しかし、この仁徳陵にどなたが埋葬されているかは全く書かれておりません。そういうことから、ちょっとお聞きしたいんですが、仁徳天皇陵を初め、堺には履中天皇陵、反正天皇陵という3つの御陵がございます。それを初め、また文化遺産もありますし、堺には偉人という方もたくさんいらっしゃいます。こういうことを教育の現場でどのように扱っているのでしょうか、お答えいただけますでしょうか。 ◎山之口 教務担当課長  社会科の教科書におきましては、千利休、与謝野晶子、また副読本では行基、呂宋助左衛門、河口慧海、こういった人物を取り上げております。また、仁徳天皇については、古事記や日本書紀の学習の中で関連づけて指導をしております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  そういうふうに扱われてるわけですが、そもそも、そういう文化遺産や偉人を扱うことについての意義についてはどのようにお考えですか。 ◎山之口 教務担当課長  教育委員会としましては、地域に対する愛情あるいは理解を深めるという観点から、子どもたちが文化遺産を大切にする態度を身につけ、歴史上の人物を学ぶことについては、郷土を愛する心を育てるという観点からも、また主体的に社会の形成に参画する態度を養う上でも重要であると認識しております。以上です。 ◆水ノ上 委員  先ほど、どういう堺の人が偉人として、この教科書に扱われているかということをご説明いただきました。小学校では、そういう人物を対象にはしてないんですが、中学校では、今ご紹介ありました千利休、与謝野晶子、行基、呂宋助左衛門、河口慧海、またフランシスコ・ザビエルなども詳しく書かれていますが、一方、仁徳天皇については、人物的な功績などについては一言も書いていらっしゃいません。それについては、今ご答弁がございましたように、神話や伝書の記録などまとめた古事記や日本書紀の学習の中で、学校によってされてるだろうということですが、私の感覚では、小学生は仁徳天皇というのはほとんど知りません。そういう功績も全く知らないですね。  仁徳天皇というのは、皆様、よくご存じのとおり、御製で、「高き屋にのぼりて見れば煙立つつめる民のかまどはにぎはひにけり」というような歌がございます。今までこれを、内容を説明するまでもありませんけれども、そういうことで、仁徳天皇というのは非常に徳の高い天皇であると、いい政治をしたようで、後世に残されていて、それが今の天皇家にも引き継がれている。日本の天皇家というのは、ほかの王室、中国とかヨーロッパに比べて非常に質素でずっと一緒、質素だった。それは仁徳天皇の治世というのをよくご存じだったから、そういうことをしない。今の天皇もそうですし、昭和天皇もそうだと聞いております。であることからこそ、仁徳天皇というのは民に慕われて、あれほど大きな巨大な古墳になっていったんだろうというふうに想像できるわけでございます。  そういうところから、私は堺市が百舌鳥・古市古墳群を世界遺産にするにあたって、ぜひともそういうことを教育の現場に、堺の郷土を愛する、誇りを持つという観点から入れていっていただきたい、このように思うわけですが、充実が必要と思うんですが、それについてご意見がありましたら、お答えください。 ◎山之口 教務担当課長  本市におきましては、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録をめざし、文化庁に提案書を提出しているところでございます。今後、さらに堺市博物館の活用や堺市観光ボランティア協会との連携等を通しまして、指導の充実を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  今度、この中学校の副読本が改訂されるときには、ぜひ、そういう仁徳天皇の功績などを入れていただく、また先ほど紹介した歌なども紹介していただくことも必要かなというふうに思います。天皇の御陵は、全国47都道府県のうち8都府県にしかありません。市でいいますと、約15市程度でございまして、その中で、100年祭とかありましたら、天皇皇后両陛下が行幸されるということです。最近でいいましたら、大綱質疑のときでも申し上げましたけれども、1999年に仁徳天皇崩御1600年ということで、天皇皇后両陛下が堺に来られましたし、履中天皇の1600年祭ということで、2005年にはまた天皇皇后両陛下が堺に行幸されました。こういう、今の特に天皇皇后両陛下は、こういう100年祭というのを重要視してるみたいでして、全国、そういうことがあれば行かれるそうですが、そういうのを1600年前の天皇を1600年後の天皇がお参りにくるという、そういうこと自体が普遍的な価値があるということで、その一つに堺市があるということは、我々はもっと考えていかなければならないのではないかなと、このように思います。  世界遺産になるにあたって、堺市の子どもが仁徳天皇とはだれでしょうと、わからないということではなくて、仁徳天皇というのは、こういう神話伝承の中かもしれないけれども、こういう業績があったということを言えるような子どもたちになってほしいと思います。  2010年、平成22年、2年後ですが、2年後は反正天皇の1600年祭があります。また、応神天皇の1700年祭の年でもあります。もし、天皇皇后両陛下が体がご健康であれば、2年後にはまた行幸される可能性があります。そういうときは、堺市の子どもたちがそろって、そういうことをお迎えできるような雰囲気をつくっていただくと、そういうためにも、そういう教育が必要かなというふうに思います。  そういうことにきょうは絞りましたけれども、郷土を愛する心というのは、やはりそのもの、何か大きな建物があるというよりも、歴史的な重みがあるということが、やはり子どもたちにとって、大人もそうですが、誇りを持つということにつながると思いますので、そういう点もよくご検討いただいた上で、今後の教育に生かしていただきたいと、このように思います。  以上申し上げて、この質問は終わります。  続きまして、これも大綱質疑で取り上げました。中学校における武道教育についてご質問いたします。
     ご案内のとおり、平成24年4月から武道が中学校で必修科目となります。中学校新学習指導要領案では、そうなったわけでございますが、まず、武道を必修にすることになった、その理由についてどのようにお考えか、お答えいただけますでしょうか。 ◎降井 生徒指導担当課長  武道が必修となる理由ですけれども、生涯にわたる豊かなスポーツライフを実現する観点から、多くの領域の学習を十分に生徒に体験させ、さらにみずからが探究したい運動を選択できるようにすることの重要性をかんがみて改善されました。このため、中学校1・2年生で、これまで選択履修であった武道とダンスを含め、すべての領域が必修となり、3年生では、これを踏まえ、領域別に選択することになっております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  今のご答弁では、豊かなスポーツライフを実現、多くの領域の学習を十分に体験させるということでございました。先日の大綱質疑のご答弁では、武道というのは、我が国固有の文化として伝統的に継承されてきており、みずからを律し、相手を尊重するなどの人間性を培い、礼儀作法を養うことができるなどの効果が期待できるからというご答弁をいただきました。両方とも、この武道が導入される、必修となる理由になると、このように私は思っておりますが、さて、武道が必修になるにあたりまして、具体的には、中学校でどういう扱いとなるのでしょうか。お答えいただけますでしょうか。 ◎降井 生徒指導担当課長  中学校新学習指導要領案におきまして、武道の取り扱いですけれども、体育授業において指導する武道として、柔道、剣道、相撲の3種類が例示され、これらのうち1つを選択して履修することができること。なお、地域や学校の実態に応じて、なぎなたなどのその他の武道を指導してもよいこととなっております。履修学年につきましては、男女とも1年生か2年生で必修、3年生は選択となっております。また、授業時数につきましては、各学校の実情に応じて実施することとなっております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  4年後には必ずこの武道は必修となるわけでありまして、中学校の体育の中で105時間、今、割り当てありますが、その中のうち、1年生か2年生で最低何時間かは武道をしていかなければならない。これは決まってるわけであります。  現在の堺市の状況はといいますと、大綱質疑の場でも取り上げましたが、堺市は43中学校がある中で、施設面ですが、武道場がある中学校は6校、そのうち、6校のうち武道場として使ってるのは3校であります。同じ政令指定都市である大阪市、京都市、神戸市と比べますと、例えば京都市が76校の中学校があるうち、29校で武道場がある。神戸市が83校中65校で武道場があります。大阪市は129校中117校に武道場があります。これと比べても、堺市の武道場の設置率は非常に低い。大阪市が91%、神戸市が78%、京都市が38%に対して、堺市はわずか14%しか中学校に武道場が設置されていません。それに伴いまして、堺市の中学校における部活動の中で剣道、柔道を行われているのは、剣道は13校、柔道は5校と非常に少ないということです。  そういう状況なんですが、このような現状を教育委員会はどのようにお考えでしょうか、お答えいただけますでしょうか。    (西井副委員長、辻委員長にかわり委員長席に着く) ◎降井 生徒指導担当課長  現在、本市中学校で武道を履修してる学校が、委員仰せのとおり、非常に少ない状況になっております。要因として考えられることは、保健体育教員に武道専門に指導できる指導者が少ないこと、また学習環境面での条件整備のおくれなどが考えられます。このことにつきましては、今後、改善すべき重要な課題であると認識しております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  4年後、武道が必修とされて、そのときには、武道が本当に根づくような教育をしていただきたいと思います。そのためには、施設面を充実させること、それと指導者面を充実すること、この2点が、これから4年間において充実していただく最大の問題だなと思います。  先ほどご紹介したとおり、堺市の武道の認識は、他の政令市、ほかの全部の政令市は調べておりませんが、大阪市、京都市、神戸市などに比べて非常に低い、こういうところから、4年後には必修に向けていくわけですから、皆さんとともに頑張っていきたい、このように思います。  さて、4年間で残り37校の施設をつくっていく、または改装していくことが必要だと思いますが、最後の質問ですが、中学校における武道の履修について、施設の整備の取り組みと、また教員の指導力の向上、指導者の確保についてはどのようなご見解をお持ちかお答えいただけますでしょうか。 ◎降井 生徒指導担当課長  保健体育教員の指導力の向上を図った研修会の実施が何よりも重要であると考えております。全国学校体育指導者中央講習会に教員を派遣し、伝達講習会を開催する予定です。  さらに、専門的な指導者の協力を得て武道研修の機会をふやし、個々の教員の指導力向上に取り組んでまいります。また、施設面におきましては、平成24年度の学習指導要領全面実施に向け、既存施設を改修するなど、施設整備について検討してまいります。以上でございます。 ◆水ノ上 委員  指導者につきましては、専門性が非常に必要ですので、武道を教えるということは、今の現状の指導者では非常に心もとない、この4年間で今おっしゃっていただいたとおり充実していただきたいと思います。それについては、教員を採用するという面でも、2年後でしたですか、採用するのは、堺市独自で、来年からでしたか、ちょっと忘れましたが、採用するにあたって、武道を専門にできる方、そういう視野に入れていただきたいなと、このように思います。  また、指導者の面ですが、堺は学校教育の場では、武道は盛んではありませんけれども、一歩外に出れば、剣道を愛好している方が非常に多い土地でございます。そういうところから、外部の、そういう有段者、また指導者なんかも連携をとっていただいて、指導者の養成に進んでいただきたいと、このように思います。  また、施設面につきましては、武道をやる限りは、専用の武道場をつくっていただきたい。体育館を武道に使用するというのではなくて、独立した戸建ての武道場までは必要ないとは思いますが、予算的にも非常にしんどいとは思いますが、今の空き教室を有効活用するなどして、独立した専用の武道場をつくっていただきたい。4年以内にあと37校つくっていただかなければなりませんので、予算的にも非常に厳しいかと思いますが、4年後には必ず必修化される教科ですので、それについてもよろしくお願いを申し上げます。  以上を申し上げて私の質問を終わります。ありがとうございました。 ◆源中 委員  お疲れさまです。日本共産党の源中でございます。2点について質問していきたいと思います。  まず、泉北考古資料館、南区泉北ニュータウン、大蓮公園に泉北考古資料館がありますが、この資料館はどのような施設なのかお答えください。 ◎石田 文化財課長  大阪府立泉北考古資料館ですが、この所在する泉北地域は、陶邑窯跡群と呼ばれ、須恵器の一大生産地でありました。ニュータウンの造成時に約400余りの須恵器窯跡や数十基の古墳及び多数の住居跡が発見されました。考古資料館は、そこから出ました出土品を収蔵しているところですが、須恵器を中心に収蔵しておりまして、整理、公開等もしておるところでございます。それらのうち、窯跡から出土した須恵器は平成17年6月に大阪府陶邑窯跡群出土品として2,585点が重要文化財に指定され、考古資料館はその収蔵施設として位置づけられております。以上です。 ◆源中 委員  この資料館にはたくさんの児童・生徒も訪れていると思いますが、年間どれぐらいの子どもたちが施設を訪れているのでしょうか。 ◎石田 文化財課長  泉北考古資料館は、一応無料になっておりますので、大阪府ではきっちりした統計をとっておらないというふうに聞いておりますが、先日お伺いしたところによりますと、平成18年度で小・中学生の入館数は1,969名、小学生の団体による入館数は959名で、合計2,928名となっております。そのうち、約9割は堺市の小・中学生であると聞いております。以上です。 ◆源中 委員  子どもたちがこうした文化財に触れる、とても重要な場にもなっていると思うのですが、この施設に対しての市の認識はどうでしょうか。 ◎石田 文化財課長  先ほど申しましたように、泉北考古資料館に収蔵されている須恵器は、古墳時代から平安時代に生産が停止するまでの全期間のものがそろっていること、また、それらは古代における編年の尺度となっていることから、子どもたち等が須恵器を勉強する上では貴重な資料館であると認識しております。以上です。 ◆源中 委員  この貴重な資料館ですが、現在、大阪府橋下知事はこれらを含む施設についてどのような見解を示しているかご紹介ください。 ◎石田 文化財課長  聞いておりますところによりますと、現在、これら考古資料館を含めました博物館等について見直しが進められているというふうには聞いておりますが、大阪府の文化財保護課では、先ほど申しましたように考古資料館の価値は十分認識されて、今後の取り組みを進められると思っておりますので、今後とも大阪府と緊密な連絡をとり合い、情報収集に努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆源中 委員  私も先日、この資料館、見学に行かせていただきました。館長から1時間半ぐらいにわたって丁寧な説明もしていただきました。本当に堺市でも多くの学校が見学に訪れているということですし、全国的にも貴重なものが多く納められているということで、大事な施設やと思うんです。韓国からも昨年は3回テレビ局が取材に来たり、韓国から観光を兼ねてこの施設に訪れるという方もたくさんいらっしゃるということでした。私が行ってる間にも、もうなくなるかもしれへんと聞いて見に来たんやという方がいらっしゃったりもしていました。やっぱり、堺市にあるということからも、ぜひこの声を、堺市からも残してほしい、守っていかなければならない施設だということで声を上げていってほしいと思うのですが、その辺についてはいかがでしょうか。 ◎石田 文化財課長  先ほども答弁させていただきましたように、保護課でも十分承知されておりますし、我々も議員のおっしゃる趣旨を踏まえまして、今後対応していきたいと思います。以上でございます。 ◆源中 委員  ぜひ、守っていく立場で堺からも声を上げていただきたい、そのことを申し上げまして、この質問については終わります。  次に、のびのびルームの問題についてお伺いします。のびのびルームも発足から10年がたっています。来年度からは放課後ルーム実施予定校については対象学年を1年から3年生までに変更されるということです。利用希望者も多く、ニーズも高いのびのびルーム事業ですが、待機児童の問題、また指導員体制の問題など、課題が山積しています。そういう中で、今回変更がされ、待機児の発生するのびのびルームでは、放課後ルームの利用も危惧されている状況です。放課後児童対策として根本的な施策の改善・充実が求められていると思います。  そうした観点から質問をしていきたいと思いますが、まず基本的なところでのびのびルームの保育料は幾らか、また減免制度はどのようになっているのかお示しください。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  今、委員お尋ねののびのびルームの保育料ということでございますが、当事業におきましては、一部負担金というふうに名称がございますので、まずこの一部負担金につきまして、利用児童1人当たり、月に、月額といたしまして8,000円でございます。  また、減免制度のお尋ねでございますが、一部負担金、これにつきましては減額及び免除がございます。生活保護受給世帯及び市町村民税の非課税世帯、この方々については免除となります。市町村民税均等割のみの世帯、この方については半額減額となってございます。以上でございます。 ◆源中 委員  先日、保育料を滞納して、4月からのびのびルームを利用できなくなるということで、私どもの方に相談に来られた方がいらっしゃいました。この利用料、保育料の督促については、どのようにされているのか、説明方法などをお示しください。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  今のお尋ねの滞納にかかわります督促と言わせていただきますが、方法等につきまして申し上げます。  一部負担金の利用者への督促につきましては、平成19年度に関しましては、8月、11月、20年1月、また2月と、年4回、文書におきましてご通知申し上げております。また、過年度分といたしましても、年2回、文書によりまして当該保護者様の方にご通知申し上げているところでございます。以上でございます。 ◆源中 委員  先ほどの方なんですが、一昨年度の保育料は非課税ということで、免除になっておられる方でした。2007年入所申し込みの際に添付書類をつけ忘れたということだったんです。何度か年度途中に督促が来ていたことも自覚されていたわけですが、ちゃんとした対応をすることができないまま、2月の最終督促で、今回支払わなければ次年度の利用は取り消しがされるということで、通知があったということでした。この方のような場合はまれであると思うのですが、もうちょっと丁寧な督促の仕方というか、状況の把握をしていただけたらよかったんじゃないかなというふうに思うのですが、そういう丁寧な対応が未納者を減らして、次年度利用可能につながるということにもなると思うのですが、その辺についてはいかがでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  ただいま委員の方からおっしゃられました例でございますが、確かに例といたしましては、少ないケースだと思っております。まず、ご申請をいただく中で、のびのびルームと申しますのは、毎年ご申請をいただくわけでございます。それにつきましては、申請時に必要な書類があるかどうかにつきまして、私どもの方で受け付けた後、すべて書類点検を行わせていただいております。その中で、具体的に書類が足りない場合等、不備な場合、それぞれの事由を各保護者様の方にご通知申し上げて、その必要に応じた書類をお出しいただくような形で促しておるところでございます。  また、そういう滞納者につきまして、実際に当然減らしていくというんですか、当然そういう考えは市としても持ってございますので、この点につきましては、やはりまず書類の点検等につきまして、今後も当然正確に書類の点検を行っていく、慎重に行ってまいりたいというふうに考えてございます。以上でございます。 ◆源中 委員  ぜひ、なかなかそういうことも、前年度非課税やったのに、その書類を出すのを忘れたがために、この方は結局8万円滞納ということになって、最終的にはこの方も母子家庭で経済的には大変な状況にあるわけですけれども、最終的には親族にお金を借りて8万円を支払われて、何とか来年度行けるかなということになっているそうですけども、ぜひ丁寧に対応していただきたいと思いますし、文書だけの督促ではなくて、電話1本かけて、どうなってるんやということを言っていただければ、忘れてたということもあるんじゃないかなと思いますので、対応をぜひしていただきたいと思います。  このような形で、保育料滞納によって来年度入所できないという状況になった子どもさんというのは、どれぐらいいるんでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  今、委員お示しの保育料が一部負担金ですね、ご滞納されまして、利用できなくなられた方ということでございます。平成19年度の例でございますと、利用者といたしまして、件数は41件、滞納額は約150万円でございます。本年、19年度から20年度に移行する際には70件で、約280万円でございます。以上でございます。 ◆源中 委員  その方々の払えない、払っていない理由というのは、把握しておられるのでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  理由ということでございますが、個々のご事情があろうかと思いますが、金額も当然それぞれの月数ないしは金額も多寡になられる方もございます。しかし、その都度、督促を行っております関係上、その文書に従って入れていただくということについては、当然、私どもとして市の債権を回収するという意味で事務を行っておりますが、個々の方からお問い合わせ等をちょうだいした件につきましては、当然そういう理由はあろうかと思っております。しかし、それがその年中に本来納まるような形でいけるのが一番よろしいかと思いますが、過年度にわたりまして、既にそういうような状況のご滞納されている例がございますので、個々の理由につきましては、申しわけございませんが、そのような掌握というのはしておりませんが、やはり当然、経済的な部分、これは大きいかと思いますし、またその文書の疎通、きちっとした部分でご理解いただけてたかどうかという点については、個々には確かめておりませんが、その辺の解釈の違いというのもあろうかと思っております。以上でございます。 ◆源中 委員  具体的にその理由については把握されていないということでございました。何年か前にもこのような質問をしたときには、30数人、保育料滞納によって利用承認できないという方がいらっしゃるというお話がありました。前年度は41名、次は70名もの児童が保育料滞納によって利用が取り消しされるという、だんだんふえてきているわけですよね。ということは、やっぱり、その人たちがどういう状況に置かれているのか把握して、それに応じた対応をしていくことが求められてるんじゃないかと思うんです。やっぱり、この利用承認取り消された方の中には、本当にのびのびルームを必要としている方がいらっしゃると思うのですが、その辺についてはどうお考えですか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  当然、この事業にご参加いただけてた方でございますので、その必要性というのは認識しとるところでございます。しかし、督促というんですか、促しさせていただいている部分の取り扱いにつきましては、やはり書面だけでなかなか伝わりにくい点もございますので、この点につきましては、やはり次年度、コールセンターによります電話の対応ということも考えてございますので、この点で小まめに、きめ細やかに電話をさせていただいたりする中で、やりとりをさせていただくことで見えてくる部分があろうかと思いますし、そのご通知申し上げてる、それごとの機会ごとに、当然、保護者の方も重く受けとめられてるとは思うんですが、本市としましても、やはりそういう中でのルールとして、皆様方にご周知申し上げてございます関係上、これを当然守っていただいた中でのご利用というふうに考えてございますので、今後そういう電話の対応はきめ細やかにさせていただきたいというふうに思っております。以上でございます。 ◆源中 委員  ぜひ、丁寧に対応をしていただきたいと思います。滞納の中に、先ほど金額はお示しいただいたんですけども、例えば1カ月だけ滞納という場合も、利用できなくなっている子はいるんでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  金額だけで申し上げますと、確かに、今、月額8,000円でございますので、8,000円という数字は当然ございますが、それが最近発生したというよりも、やはり数年の中で、どうもお払いいただけてないということもございますので、そのあたりにつきましては、金額のみではございませんが、やはり回収に、市としては当然、その都度努めてまいらなければならないというふうに思いますし、またそれが数万円にもわたられる方もございますので、そういった意味では、それぞれ金額だけでは判断しがたいですが、やはり千差万別ではございますが、滞納額というのは、かなりな件数と金額ございますので、そのあたりで済みませんが、ご理解していただきたいと思います。 ◆源中 委員  1カ月ということになれば、うっかりということももちろんあろうかと思いますし、本当にそんなことで子どもが行きたいのに、また親は必要とするのに行けない子を生み出してはいけないというふうに思うんです。ぜひとも丁寧な対応、それからやっぱりなぜ払えないのかということもつかんでいただいて、ぜひこの辺につきましても丁寧な対応をしていただきたい。  それからやっぱり、兄弟減免ですね、かつてはありました兄弟減免がないということでは、兄弟2人行かせれば8,000円掛ける2ということで1万6,000円、これが重い負担になってるということもたくさんお聞きしています。ぜひともこうした兄弟減免の復活も含めて払えるように、そして丁寧な対応をしていただきますように要望しておきたいと思います。  次に、のびのびルームの施設の問題ですが、学校の空き教室を利用して、実施されているということで、施設の確保が困難な状況を生み出しています。特に3教室目の確保が困難なところでは、学校と共有教室の利用ということもあります。のびのびルームの施設における課題についてはどのようにお考えでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  のびのびルームは現在小学校の余裕教室を活用いたしまして事業を行わせていただいております。また、限られた教室の中での現場の指導員の皆様方の御協力も得ながら、実施をしているところでございます。できるだけ多くの児童を受け入れるべく放課後に限りまして、小学校の多目的室、また学習室、体育館等、共用で使用いたしまして、また学校とそのあたりを調整いたしまして、活動場所の確保に努めているところでございます。  今後も学校施設の有効活用を図りながら、活動場所の確保には努めていきたいと思っております。以上でございます。 ◆源中 委員  昨年10月に策定されました放課後児童クラブガイドライン、施設設備の項をご紹介ください。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  放課後児童クラブガイドラインということで、昨年10月に国から示されました放課後児童クラブガイドライン、このうち施設設備ということでございます。このうち、1つといたしまして、事業のための専用の部屋または間仕切り等で区切られた専用スペースを設け、生活の場としての機能が十分確保されるよう留意すること。2つ目といたしまして、子どもが生活するスペースについて児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上の面積を確保することが望ましい。なお、子どもが体調の悪いときなどに休息できる静養スペースを確保すること。3つ目といたしまして、施設設備についてては、衛生及び安全が確保されているとともに、事業に必要な設備・備品を備えること、この3点でございます。以上でございます。 ○西井 副委員長  源中委員の質疑の途中でありますが、この際、午後1時まで休憩いたします。 〇午前11時59分休憩 〇午後1時再開 ○辻 委員長  休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を継続いたします。 ◆源中 委員  あと少しなんですけども、午前中に引き続き、質問させていただきます。  先ほど、のびのびルームのガイドラインの施設設備についてをご紹介いただきましたが、現在ののびのびルームの施設面においては、このガイドラインが示すもの、保障されているとお考えでしょうか、その辺についてご答弁ください。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  ガイドラインに示されておりますルームの条件でございますが、現在、堺市におきましても、やはり利用児童数が多うございます関係上、まず1つは、やはりスペースの確保の数字につきましても、十分満たしておらないというふうに考えてございます。また、そういう部屋の使い方につきましても、当然、いろいろ研究させていただきたいとは思っておりますが、何分、学校の共用施設ないしは専用施設の中でのスペース確保でございますので、今後も一層、そのあたりにつきまして研究をさせていただきたいと思っております。以上でございます。 ◆源中 委員  本当に今回、スペースが児童1人当たり、おおむね1.65平方メートル以上の面積を保有することが望ましいという具体的な数字も示されてるわけなんですけども、本当に大規模化しているルームでは、本当に指導員が子どもとゆっくりとかかわれないという問題もありますけども、疲れて帰ってきて、子どもがほっと横になるスペースがないとか、いつも騒がしくて、いざこざやけがが絶えないとか、そういう状況も生まれていると思います。スペースの確保をぜひしていただきたい。このことは、ずっと私も今年度初めから言わせていただいておりますが、なかなか学校の施設、空き教室利用ということで、その辺がうまく確保できてないというまま来ているように思います。しかし、現場では本当に指導員の皆さん、大変な努力をされて、子どもの成長や安全を守るために必死な努力をされています。先日も大規模ルームのお母さんから少しお話を伺ったところ、そこで指導員さんが大変な努力されてるということを本当にひしひしと訴えておられました。  こういう状況を本当に現場任せにしたまま放置しておくのはどうかということを思ってるんです。本当に何回聞いても、学校に協力を得ながら確保していくために検討するというような答弁が続いているわけなんですけども、もう限界に来てるん違うかなというふうに思っています。本当に子どもたちの安全な場所を確保するためにやる気があるのかどうかということをお聞きもしたいんですが、その辺いかがでしょうか。 ◎油野 生涯学習部次長  今、委員さんの方から施設の確保についていろいろとご意見もいただいております。我々としましては、特に大きなルームにつきましては、具体に学校とも話をさせていただきまして、学校の時間帯、それとルームの時間帯ということも含めまして、今、それぞれ校長先生なり学校の先生方とも協力をいただきながら、できるだけ、その時間帯の確保をしていくという立場で調整をさせていただいてるところでございます。以上でございます。 ◆源中 委員  のびのびルームが大規模化してるところは、本当に児童数も大きく膨れ上がってるところです。そうなると、教室がなくなっていくというのは仕方ないことなんですよね。ですから、これも言ってますけども、プレハブ建てていただくとかしながら、場所の確保をしていくしかないんかなというふうに思っています。本当に、放課後の施策、どういうふうにしていくのか、待機児の問題や指導員体制などももちろんですけども、施設の問題についても、将来どういうふうにしていくのかということ、ビジョンをしっかりと持って、のびのびルーム、放課後ルームともに充実していただきますように要望しておきます。  次に、指導員体制についてでありますけども、現在ののびのびルームの指導員体制はどのようになっているのか、お示しください。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  現在、のびのびルームは財団法人堺市教育スポーツ振興事業団によりまして、運営を行っておるところでございます。指導員の体制といたしましては、各ルームに管理指導員、指導員、またルームの規模に応じまして副管理指導員などを配置しているところでございます。以上でございます。 ◆源中 委員  それぞれの労働条件は、賃金はどのようになっていますでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  今、賃金、労働条件ということでございますが、本市の方で認識しております事業団の運営面のことでございますが、管理指導員、これは通常、主任指導員と呼んでるかと思いますが、立場上は事業団が雇用しております非常勤職員という位置づけだということでございます。指導員につきましては、一般に1時間当たりの賃金をお支払いしている方と認識しております。また副管理指導員におきましては、一応主任指導員、管理指導員を補佐する役割として置いていただいているというふうに聞いております。以上でございます。 ◆源中 委員  指導員の身分が3つ、4つに分かれていることによって、抱えてる課題も多いというように思うんですけども、とにかく、受け入れ児童数が何人であっても、専任者は1人、責任者が1人ということで、なぜ複数専任体制にしないのか、この身分が3つに分かれているということによって課題も多いと思うのですけども、このことも含めて、なぜ複数専任体制にしないのかということをお答えいただきたいと思います。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  先ほど申し上げました職の方々によりまして運営をいただいておりますところですが、ルームの指導員がそれぞれの職に応じまして協力しながら、子どもたちの安全を基本とした円滑、かつ効率的な事業を実施していただいているところでございます。このため、教育委員会といたしましては、今後も事業の履行確認を行っていくことが責務であるというふうに考えております。以上でございます。 ◆源中 委員  なぜ、複数専任体制にしないのかということに対しての答弁ではなかったように思うんですけども、本当に指導員の体制については、重要な問題やというふうに思っています。約10年前に発足した当初から、この指導員体制については、指摘もされてきました。早くから複数専任体制を実現してほしいというような要望も出されています。こんな指導員体制がさまざまな問題の原因になっていることも指摘しておかなければなりません。不十分な指導員体制のもとで、指導員が精神的に追い詰められて病気になってしまうというケースも報告されています。特に1人の専任者が病気で長期的に休職したり、転勤などで新しい専任者が配置された場合などで、現場は本当に大変な混乱が起こります。100人を超えるあるルームでは、主任ケアワーカーが保護者の対応、指導員の管理、課題の多い子どもたちの対応など、過重な労働実態の中で、指導員や保護者のコミュニケーションがうまくとれなくて体調不良となり休職するということになった事例があります。  その後、副主任ケアワーカー2人が責任者という形をとって運営されているということなんですけども、本来、専任者ではない副主任の方、任務が過重となって、新たな課題も発生しかねない状況だということで、専任者1人しかいないということの矛盾が本当に人間的なきずなをも断ち切ってしまうような状況を生み出しています。子どもたちの健全な育ちを保障する事業として、子どもの成長・発達を指導・援助する指導員体制の専門性の蓄積は最重要な課題になっていると思うのですが、その辺の認識はいかがでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  今、委員仰せのとおり、この事業の重要性というのは当然認識しておるところでございます。指導員の体制におきましても、やはり先ほどご答弁申し上げましたとおり、子どもたちの安全が第一であるというふうに考えてございますので、このあたりにつきまして、やはりそういう職に応じた仕事を全うしていただくことで、今の体制といたしましては、事業団がそのように努力いただいているところでございますので、これを本市といたしましても、指導させていただくような立場として考えていきたいと思っております。以上でございます。 ◆源中 委員  ちょっと指導員の果たすべき役割についてはどのように考えていらっしゃるのか、見解をお示しください。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  指導員の役割ということでございますが、この事業そのものが青少年の健全育成の根幹にかかわってくる子育て支援ということでございます。そういう意味で、指導員一人一人、ないしはやはりお子様の成長を見守っていくという立場で、勤務とあわせまして、お力をかしていただいているというふうに認識しております。以上でございます。 ◆源中 委員  大規模化するのびのびルームの現場の中で、指導員の皆さん、本当に努力をしていただいて、子どもたちの安全、成長を保障するために頑張っていただいております。指導員というのは、開所時間の間だけですね、子どもたちをただ見守っているのではない。その辺は今ご答弁いただいたように、当局も認識していただいていると思うのですが、ともに子どもたちと時間を過ごしながら、子どもたちの健康管理、学童保育での生活全般を通して、子ども一人一人に寄り添いながら、成長への援助や働きかけ、また開所の前後も含めて家庭への働きかけ、関係づくり、地域、学校との緊密な連携など多岐にわたる仕事をされていると思います。こうした仕事を安定的・継続的に行うには、やはり常勤で専任の指導員が常時複数いないと保障されないと思います。ですので、ぜひともそうした指導員体制の充実に向けてご検討もいただきたいというふうに思います。  08年度のびのびルームの児童募集状況なんですけども、申し込みはどれぐらいになっているのか、お答えいただけますでしょうか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  のびのびルームの年度当初、一次募集ということで、12月に募集させていただいてる分でございますが、現在数字を、変動する数字でございますので、当初一次募集ということで限定させていただきますと、1年生から6年生までの申し込みをいただいている総数は8,063人でございます。以上でございます。 ◆源中 委員  待機児童はどれぐらいになりますか。 ◎泰中 放課後子ども支援課参事  待機児童でございますが、一次募集に際しましては、基本的には低学年児童、1年から3年生につきましては、すべてお入りいただくという基本的な考え方を持っております。その中で、現在、いろいろ承認作業を進めてございますので、高学年も含めた数につきましては、ちょっと今手持ちとしては作業中でございますので、確定した数字はございません。申しわけございません。 ◆源中 委員  聞くところによりますと、この待機児童も府下最高になっているかのように聞いています。本当にこれだけニーズが高く、市民から求められる事業となってきております。そうした中で、指導員体制の充実と場所の確保というのは、本当に重要な課題になってきています。高学年については、待機の数も多くなってるんかなと思うんですけども、高学年だから、家で1人で留守番しても大丈夫という社会情勢ではないことも当局の方は認識されていると思います。ぜひとも、こののびのびルーム事業、きょう述べましたのは指導員体制、それから場所の問題ですけども、充実していただきますように重ねてお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。 ◆成山 委員  ご苦労さまでございます。公明党の成山でございます。よろしくお願いいたします。  春らしくなってまいりまして、庁舎の前の広場でも今、菜の花が咲き乱れております。きのうも私はお昼ごろ行きましたら、お子さんを連れたお母さんが、その菜の花を見つめながら、また子どもさんは、その周りをぐるぐると遊んでおられましたですけども、非常にいい風景だなと思いまして、普通でしたら、1句できましたという感じの歌が出てこないとだめなんですけども、こういう菜の花といいましたら、有名な歌に、「菜の花や 月は東に 日は西に」という与謝蕪村の句をちょこっとだけ思い出しましたですけど、この与謝蕪村も大阪の毛馬の生まれでございまして、そら、ちょっと余談ですけれども、きょうは、そういった、こういう詩心も含めた菜の花にちなんだ質問もしていきたいなと考えております。  初めに図書館について質問をさせていただきます。  私は、平成18年度の第5回市議会定例会大綱質疑で、図書館のあり方について質問をさせていただきました。図書館は、市民の知る権利を保障する使命と、市民すべての生涯学習の場であるとともに、地域文化の創造に貢献する役割を担っております。今後、図書館はこれらの使命と役割を踏まえて、これまでの図書館機能に加え、市民が生活する上で課題解決に必要な情報提供の役割を担う図書館が必要であると教育委員会からご答弁をいただきました。  現在、国におきましても、公共図書館への施策としまして、平成17年7月に文字・活字文化振興法が制定され、その中には、地域における文字・活字・文化の振興のために第7条第2項で、国及び地方公共団体は、公立図書館が住民に対して適切な図書館奉仕を提供することができるよう、司書の充実等人的体制の整備、図書館資料の充実、情報化の推進等の物的条件の整理、その他の公立図書館の運営の改善及び向上のために必要な施策を講ずるものとするとしています。  また平成18年3月には、文部科学省が、これからの図書館、地域を支える情報拠点をめざしてをまとめられました。地域を支える情報拠点ということをまとめられました。この報告の中には、多くの市民の方々が図書館を趣味や娯楽のための施設、本を無料で貸し出す場所、学生が勉強するための空間といった従来の図書館のイメージを発展させた新たな課題といたしまして、1つは、利用者が必要な情報を敏速、かつ的確に得ることができる図書館。2つは、仕事や生活上の課題を解決するための利用できる図書館。3つは、先ほどありました地域を支える情報拠点としての図書館等が挙げられております。  平成13年7月に文部科学省から示されました公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準施行後の社会や制度の変化、新たな課題等に対応し、地域や住民に役立つ図書館となるため、必要となる新たな視点や方策等についての提言をまとめられたわけであります。  このように従来の図書館のイメージを発展させた、今新たな課題に対応した図書館が求められておりますけれども、本市の図書館の取り組みについてお聞かせをお願いいたします。 ◎松井 中央図書館総務課参事  本市図書館におきましても、文部科学省の指針に従いまして、これまでの読書支援に加え、新たに課題解決型情報支援コーナーとして、東図書館では北野田駅前という利便性を生かし、約4,000冊のビジネス書を1カ所に集め、市内の図書館では唯一のビジネス図書コーナーを設けております。また、西図書館では鳳保健文化センター内という条件のもと、西保健センターと連携をとり、約5,000冊の医学関係の参考書などを中心に、健康情報コーナーを設置し、仕事や生活上での課題解決に必要な資料や情報を提供しております。以上でございます。 ◆成山 委員  東図書館、また西図書館の特性を生かした市民の方々の暮らしに役立つ情報支援コーナーを設置されているようですが、本市図書館は中央図書館を中枢として6区域図書館があります。今後、このその他の図書館について、各区域の図書館の特性を生かした課題解決型情報支援サービスの構築に向けて検討されているのかどうか、お答えをお願いいたします。 ◎松井 中央図書館総務課参事  市内図書館におきましては、従来より、専門図書の分担収集を進めてきており、その特徴を生かした中で、中央図書館は地域情報提供支援サービス、中図書館は教育情報提供サービス、南図書館は生涯学習及び生きがいづくり支援サービス、北図書館は子育て支援サービス、美原図書館は青少年支援サービスというように、5館について、地域や蓄積した資料の特性を生かした情報提供サービスを考えております。以上でございます。 ◆成山 委員  今後とも未設置の各区の図書館におきましても、地域の特性や図書館の蓄積した資料の特性を生かして、市民の生活を支え、暮らしに役立つ地域を支える情報拠点として、本市図書館の整備を推進していただきたいと思います。  さて、続きまして大正5年に開館しました古い歴史を持つ本市の中央図書館は、貴重な地域資料がたくさん収蔵されております。例えば堺市の歴史を編さんした堺市史編さんのときに収集した歴史研究資料の書写本であります堺市史史料や、江戸時代の絵図、また堺鑑、和泉名所図会などの和本ですね。それから有名な与謝野晶子の「みだれ髪」などの初版本、それから明治時代の商店のチラシ広告である引札などがあります。また、与謝野晶子、河井醉茗、村上浪六などの堺出身の文人を初め、安西冬衛、伊東静雄、千利休、食満南北、曽我廼家五郎、行基、河口慧海、阪田三吉など、堺にゆかりのある人物の著作や評伝などの史料について、本市の郷土を知る上で、本市図書館の特徴的な地域資料として収蔵されております。  このような貴重な地域資料という資源を生かして地域を支える情報拠点として専門的な研究利用にも対応できるように、資料情報のデータベース化や資料展示等による情報の発信が必要であると考えておりますけれども、現在、本市図書館で取り組まれている状況について、お聞かせをお願いいたします。 ◎松井 中央図書館総務課参事  中央図書館には、委員仰せのとおり、江戸時代の絵図や明治時代の引札、絵はがき等歴史的なビジュアル資料を数多く所蔵しております。平成12年より、これらの貴重資料を中央図書館で展示し、堺のまちづくりをテーマに情報発信をするとともに、図書館ホームページにもデジタル郷土資料展として、「資料でみる『ものづくり・堺』のあゆみ」等を掲載するなど、情報の発信を行っております。以上でございます。
    ◆成山 委員  今後とも、貴重な資料のデジタル化によりインターネットを活用して、堺の歴史や文化について全国へ情報の発信をしていただくとともに、地域資料ブックリスト等、また堺市立図書館独自のコンテンツを作成することにより、情報源への入り口としての地域資料のポータルサイトの構築をめざしてもらいたいと思います。  最後に、子どもの読書活動についてお聞きをいたします。  朝の読書活動におきましても、堺市の小学校では全校実施をされておりますけれども、中学校でも、また100%めざして頑張っていただきますよう要望をしておきます。  それで、文字・活字文化振興法の制定の前に、平成17年12月に子ども読書活動の推進に関する法律が施行され、国はこの法律に基づいて、子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画を策定をいたしました。それを受けて、本市委員会におきましても、平成16年3月に「堺市子ども読書活動推進計画-夢をはぐくむ・堺っ子読書活動-」が策定をされました。次代を担う子どもたちが読書に親しめるよう、この推進計画により、学校、家庭、地域とのネットワークを構築し、読書環境の整備を推進されているとお聞きをしております。  それでは、このような中で、平成19年度に取り組まれました、子ども読書推進活動についてお聞かせをお願いいたします。 ◎松井 中央図書館総務課参事  19年度につきましては、子どもの読書活動の意義や重要性について理解と関心を深め、家庭での読書環境の醸成を図るため、市主催行事などを通して、図書館ボランティアと協働し、事業の推進を図ってまいりました。また、中央図書館子ども室におきましては、団体から寄贈いただいた世界の絵本の展示等事業展開を行い、子どもたちが他文化に触れ合うための場を設け、読書活動の推進に取り組んでおります。以上でございます。 ◆成山 委員  これからの図書館には、市民の読書を支援するだけではなくて、市民が日常生活を送る上での問題解決に必要な資料や情報を提供するなど、地域や市民の課題解決を支援する機能の充実が求められております。課題解決情報支援には、本市図書館で取りくまれております以外にも、福祉やホームに関する情報など、地域の実情に応じた情報提供サービスが必要であると考えております。  課題解決情報支援機能を充実させるためには、市民が直結する課題や問題を的確にとらえ、図書や雑誌だけではなく、地域資料や行政資料等も含め、その解決に必要な資料や情報を広範囲にわたって調査し、確実に収集することも重要であると思います。サービス面では、基礎的なサービスのほかに、レファレンスサービスが重要であります。特に重要なことは、資料や情報をそのまま提供するのではなくて、市民が有効に活用できるように、テーマや分野別の資料コーナーや展示コーナーの設置等の組織化について配慮し、付加価値を高める工夫が必要でございます。  このように、今後とも市民の方々に図書館が地域や市民の課題解決に役立つ機関であることをアピールすることが重要であり、受け身で市民の来館を待っているのではなくして、市民の生活の場に積極的に入っていき、市民の暮らしに役立つ図書館として再編・再構築されることを要望いたします。  次に、子ども読書活動推進事業についてでございますが、平成16年度から始まったこの堺市子ども読書推進計画が平成20年度で5年計画の最終年度を迎えるわけでございます。今後も、学校、家庭、地域との連携を図り、子どもの読書について専門的知識を持った図書館職員のスキルアップはもとより、地域のお話ボランティアや、読み聞かせボランティアの養成とスキルアップ、そしてボランティアネットワークの構築等、継続して読書習慣の形成のための啓発に積極的に取りくんでいただけるよう要望いたしまして、この図書館の質問を終わります。  次に、私は堺にかかわる詩人を通しまして、詩心の教育について質問をさせていただきます。  詩心といいますのは、言葉の中に心を読み取ることで、心をより大きく、また豊かにしていくものだと考えます。また、詩心というのは、言葉をかえるなら、ヒューマニズムにつながっていくのかなと、このように思います。人間として大事な心が詩心ではないかと、そのように私は考えておるわけなんですけれども、そこで質問ですけれど、初めに堺の歴史や文化を誇りとする本市の特色ある取り組みについてお答えをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  教育委員会におきましては、めざす子ども像の一つに、堺の歴史や文化を誇りとする子ということで掲げておりまして、千利休生誕の地に育つ子どもたちが、もてなしの心を学ぶ茶の湯体験を全小・中学校で取り組むなど、堺ならではの特色ある教育活動を進めております。また、本市におきましては、多くの文化財や史跡、文化遺産がございます。各学校においは、堺の歴史や文化あるいは伝統産業等の学習に生かしておるころでございます。以上です。 ◆成山 委員  堺の歴史や文化を誇りとする子どもをめざすというお答えをいただきました。堺には、数多くの詩人が輩出しております。短歌では、もちろん与謝野晶子がおられるわけですけれども、例えばこの短歌の指導時間はどないなっているのか、また与謝野晶子にかかわる取り組みについてはどうか、お答えをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  総合的な学習の時間等で与謝野晶子の歌碑を調べたり短歌を覚えたりするといった特色のある取り組みを行ってる学校もございます。短歌については、小・中学校とも国語で指導しており、小学校5年で百人一首の教材を2時間程度、中学校2年で短歌を味わうという単元で数時間指導をしております。また、教科書巻末の資料で与謝野晶子の短歌を取り上げておるところでございます。以上です。 ◆成山 委員  それでは、その短歌の学習の効果というのはどうでしょうか、お答えをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  学習指導要領には、古典に親しむ態度を養うことが示されておりまして、短歌を詠み、自分で短歌をつくるということで、言葉の広がりや深さを感じ取ることができ、また、31音の短い言葉で表現するなど、言葉を吟味する力が身につき、豊かな言語活動につながっていくものと、このように考えております。以上です。 ◆成山 委員  短歌といいますのは、やはり言葉の奥にある深みとか、またその言葉のリズムを吟味していくことが、その詩心を高めていくことだと、それに通じていくと思うんですけれども、そんな中で、この与謝野晶子さんの百首かるたというのがあるんですけれども、こういうかるたがあるということはご存じでしょうか、お答えをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  与謝野晶子百首かるたにつきましては、晶子の短歌の魅力を伝えるとともに、短歌理解を目標としまして、与謝野晶子百首かるた会の方々が平成6年から選歌を開始され、平成7年、与謝野晶子百首かるた会が初めて開催されたと聞いております。以上です。 ◆成山 委員  ありがとうございます。与謝野晶子はたくさんの歌を残されてますけど、これの百首の中に、菜の花の季節ですので、こういう歌があります。「川ひとすじ 菜たね十里の宵月夜 母が生まれし国美しむ」と、堺の菜種、要するに菜の花が非常に美しい、母が生まれた国はこんなにも美しいのだという歌と、それと私が余り知らなかった歌で、「住之江や 堺の町の 七まちの 鍛冶の音聞く 菜の花の路」、いい歌でしょう。この堺の町の7町というのは、7つの町で、解説には北旅籠町、桜之町、綾之町、錦之町、柳之町、九間町、神明町の7町のことで、その鍛冶屋さんの音が聞こえてくる菜の花の道だという歌です。この歌はいい歌だなと思いまして、私は、与謝野晶子、与謝野晶子ばっかり言うてますけど、与謝野晶子は学校の先輩ですんで、やっぱり何とか与謝野晶子のこの詩の心を子どもに伝えていかなければならないのではないかと、このように思っております。  子どもたちに、この詩心をどう伝えてはぐくんでいくかですけども、私は数時間の授業では到底培われるわけでもなくて、持続した取り組みが必要ではないかと、そういうことから、こういう百人一首とかで遊びながら、短歌のリズムとか詩の心、そういうのを熟成していけばどうかなと、このように思います。やっぱり詩心とか詩というのは、1回聞いて、ああ、いい歌だというふうな感じではなしに、体にしみ込んでから、心が動き出してくるんじゃないかなと思うので、こういうかるたを通じて、はぐくんでいったらどうなと思います。それにはまた、いろんな取り組みで、この与謝野晶子の百人一首で大会を開いたりとか、そんなんで盛り上げていかれたらどうかなと、このように思います。  それと、前回の委員会でも提案させていただきましたが、小・中学生の短歌を募集されて、それで与謝野晶子さんの命日でも全国から来た短歌で発表して、与謝野晶子のこういう歌祭りという感じで全国に発信をしていけばどうかなという質問をさせていただきましたんですけれども、そういうことについてどのようにお考えでしょうか、お答えをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  子どもたちが楽しみながら短歌に取り組むというような視点から、そういった、委員お示しの取り組みについても関係各課と連携して研究をしてまいりたいと考えております。以上です。 ◆成山 委員  与謝野晶子は、大歌人ですけれども、次に詩人ですけれども、堺にはゆかりのある詩人で安西冬衛さん、また伊東静雄さんとおっしゃる詩人がおられますけれども、こういう詩人の書かれた詩を学ぶ機会は今の堺市の小・中学生にあるんでしょうか、お答えをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  安西冬衛あるいは伊東静雄の詩につきましては、教科書で取り上げておりませんので、子どもたちが学校で学ぶ機会は少ない状況です。以上です。 ◆成山 委員  それでは、詩全般についての授業はどうでしょうか。 ◎山之口 教務担当課長  詩を扱う授業につきましては、小・中学校の教科書の教材として取り上げられております。鑑賞したり、作成したりする授業は各学年で数時間行われております。また、児童の作品は本市の児童文芸誌であります、はとぶえの方にも数多く掲載されております。以上でございます。 ◆成山 委員  はとぶえは、私の小さいときからもうずっとありまして、やっぱり堺の財産やと思います。安西冬衛のことにつきまして、私は以前大綱質疑でも取り上げさせていただきまして、ザビエル公園でも歌碑がありますけれども、この方は堺の市職員でもございまして、浅香山中学校、また登美丘中学校とかの校歌を作詩されております。だから、一度また出身の中学校の作詩の方の名前を見ていただいて、安西冬衛さんの名前を見つけられたら、その詩の味わいもまた違ってくるのかなと思いますので、この方は大詩人でございますので、またよろしくお願いいたします。  もう1人、伊東静雄さんのことなんですけれども、この伊藤静雄といいますと、この間の6日の日曜日に堺市も後援されてますけども、けやき通りまちづくりの会が主催をしまして、公開勉強会、伊藤静雄の公開勉強会が地域の三国丘幼稚園でありまして、私も、伊藤静雄って、有名な詩人やけどと思って行かせてもろたんですけれども、そこで教えていただいたのは、この伊藤静雄いう方は、長崎県の諫早の出身ですけども、住吉中学で教鞭をとられておりまして、学校の先生ですけども、奥さんが今の登美丘高校の教師に赴任するということで、北三国ヶ丘町1丁、あそこの御陵さんの西側のところに引っ越してこられたのが昭和11年で、空襲に遭う昭和20年7月まで住まわれてて、空襲でまた今の美原区の方へ引っ越しをされるんですけれども、この方は、「わがひとに与ふる哀歌」という歌で有名ですけれど、この詩を萩原朔太郎が大絶賛した詩人で、萩原朔太郎して、日本にはまだ1人、詩人が残っていたと言われるぐらいの詩人なんです。  この詩を、またもう1人の文豪といいますか、大作家、三島由紀夫がほれにほれ抜きまして、「花ざかりの森」という処女作を書いたときに、序文を書いてくれということで、この伊藤静雄のところに来るわけです。昭和19年に、三島由紀夫は北三国ヶ丘のこの伊藤静雄のお宅を訪ねていらっしゃるということなんですよね。私は、やはりこういう詩人がいてると、いたということで、もっともっと市民の方々に知っていただけたらなと思います。  この安西冬衛、また伊東静雄の顕彰を今後される予定はあるのか、また現状等をお示しをお願いいたします。 ◎山之口 教務担当課長  先ほど委員お示しのとおり、安西冬衛の詩碑につきましては、ザビエル公園以外にも、土居川公園、堺市立錦小学校内に、また伊藤静雄の詩碑につきましては、堺旧港灯台付近にあると聞いております。現在、こういった方々を顕彰する制度はございませんが、学習活動にも活用できるような形で研究をしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆成山 委員  ありがとうございました。それでは、冒頭、菜の花のところへ戻ってまいりまして、きょう3月12日は、くしくも伊藤静雄の命日でございまして、この日を菜の花忌と呼ばれております。菜の花忌といいましたら、すぐに司馬遼太郎やということでありますけど、この菜の花忌の本家本元はこの伊藤静雄でございまして、3月12日、諫早市では、またいろんな催し物をされておるそうです。この方はビールが大好きでして、ビール瓶に菜の花を差して、諫早市では、たくさんの方がしのんでおられるということです。  私は、子どもたちに詩心といいますか、こういう花にも心があって、また月にも心があって、また当然人にも心がある、言葉にも心がある、そういう心が感じられる、そういう詩心を教えていくいうことは非常に大事で、そういう教育は1日でできるもんでもなしに、長い時間かけていく教育やと思うんですけども、私は、じっくりと、この詩心を育てていく堺市の教育ということをめざして頑張っていただきたいと思います。詩人が数多く、大詩人も生まれ、大歌人も生まれた、伊藤静雄は生まれは諫早ですけれども、大歌人も生まれた、また大詩人もここで10年もいたという詩人のまちとしても全国的にこれからも発信をしていただいて、詩心あふれる子どもたちがいっぱい育つよう要望をいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ◆島 委員  長い時間ご苦労さまでございます。クリエイティブフェニックスの島でございます。きょうは、教育法規の改正にかかわってお尋ねをしたいと思います。  教育基本法が平成18年10月22日に改正されて、それを受けて学校教育法の施行令、施行規則あるいは地方教育行政の組織及び運営に関する法律あるいは教育職員免許法並びに教育公務員特例法等が改正されまして、一部は19年12月26日から施行されてるものもありますが、おおむね、教育職員免許法の免許更新が来年4月でございますけれども、その他につきましては、あと何日かしまして、20年4月1日から施行されると、こういうことでございまして、本当に多くの教育関係法規がこの4月1日に改正をされるわけでございます。  そこで、私はこの法の改正によって堺の学校園ですね、及び教育委員会がどのように変わっていくのか、学校教育がどう充実するのかという観点でお尋ねをいたしたいと思います。  まず、学校教育法の改正についてでございますけれども、多くの箇所で改正がなされております。例えば第1条の学校の定義、校種の規定順の変更ですね。例えば今まででしたら、小学校、中学校、高等学校、学校とは、その小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、大学、高等専門学校、特別支援学校、幼稚園というふうに順番になっておったのが、今度は改正では幼稚園が一番先にまいりまして、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、その後に特別支援学校が入り、大学、それから高等専門学校、こういうふうに、はや、学校の定義、校種の規定についても、まず最初、初めから変更があったという中で、多くの場所で変更がありましたが、私はまずお尋ねしたいのは、第27条あるいは37条の2、60条等に規定されております新しい職の設置が示されておるわけでございますけれども、教育委員会として、どのように対応されるのか、お尋ねをしたいと思います。 ◎登り山 教職員課長  今、委員仰せのように、学校教育法が改正されまして、学校における組織・運営体制や指導体制の確立のために、幼稚園、小学校、中学校等におきまして、副校長、主幹教諭、指導教諭という職を置くということができるようになりました。本市におきましては、昨年4月より小・中学校等におきまして、教頭と教職員との間に校務のかなめとなる職といたしまして主席を、教員の指導力の向上を図る職といたしまして、指導教諭を学校管理運営規則に定めまして設置し、現在、運営をしているところでございますが、改正法が施行する中にありまして、今後、この大阪府教育委員会等とも協議を進めながら、改正法と本市の今進めております制度との整合性及び今後の対応について検討していかなければならない、このように考えております。以上でございます。 ◆島 委員  今のご答弁があった、法そのものは、例えば必置、必ず置かなければならないものと、それから置いてもよいと、いわゆる置くことができるというものと、あるいは置かなければならないけれども、置かなくてもよいと、特別の事情があった、非常に弾力的な条文になっておるわけですけれども、しかしながら、法令の趣旨から申しまして、その趣旨・内容を十分踏まえますと、学校園の組織運営あるいは指導体制の確立に向けて、私はやっぱり法の趣旨に沿った形で検討され、設置されることが望ましいと思いますので、早く整備をされまして、設置されますことを要望しておきます。  それでは次に、幼稚園、小学校、中学校、高等学校については、いわゆる教育の目的と教育の目標規定が改正されました。その他なんかもそうですけれども、それで、法改正後の教育委員会の基本方針はどうなっているのか、お答えいただきたいと思います。 ◎山之口 教務担当課長  教育基本法第1条においては、教育の目的が規定されております。これに対して、この目的を実現するために、教育の目標として、第2条には新たに規定されました。さらに、この改正教育基本法の新しい教育理念を踏まえて、学校教育法においては、新たに義務教育の目標ということで第21条に定めるとともに、先ほど委員お示しのとおり、幼稚園から大学までの各学校種の目的・目標を見直したことになっております。こういったことを受けまして、教育の基本理念がより一層明確に示されることになりました。各学校においても、こういった法改正の趣旨を踏まえて、特に義務教育、9年間の目標が定められたことを受けまして、各学校においても学校教育目標あるいは教育計画等の見直しをしていくことも大切であろうかと考えております。以上でございます。 ◆島 委員  今お答え、ご答弁いただきましたけれども、やはり法の改正は、私は学校教育の充実だと、一口にいえば思うんです。それで、今のご答弁にもありましたように、義務教育として、一まとめにして、義務教育の目標というのを定め、あるいはそのもとに校種ごとに、小学校は、中学校はというような形で、校種ごとの目的・目標を見直した形で改正がされておると思うんです。そういうことから、私はやっぱり堺の教育の場合もいろいろご検討しておられますけれども、教育基本法の第2条ですか、目標を受けて、今のご答弁の学校教育法第21条の義務教育の目標を示してあるわけですけれども、そういうところから考えますと、小・中学校が一貫して取り組めるように、そういう新しく一貫教育の取り組みにも触れてるんではないかと、これは現場の実際に今進められている、あるいは小中一貫やっておられますけれど、そういうものがもっともっと弾力的に、もっともっと深まっていくことではないかと思いますので、そんなことも含めて、堺の教育が進化していけばなというふうに思うわけでございます。  それで、改正されました学校教育法及び、あるいは教育委員会のお考えですね、これは基本方針と言ってもいいかと思いますが、そういうものを学校園に、やはり私は徹底せないかんと思うんです。法律ができても、こんなんできてるんやと、それは、法律は変わってるけど、余り学校の中自身はあんまり変わってないというか、不十分な検討も、あるいはまた十分な理解もされないというんでは、これ、ぐあい悪いわけで、学校園にどのように周知され、あるいは徹底されなければならないと思うんですけれども、それを、非常に大事なことですけれども、周知徹底をどのようにされるのか、どのように取り組まれるのか、そのあたりをひとつご答弁いただきたいと思います。 ◎山之口 教務担当課長  教育委員会としまして、法改正の趣旨・内容については、学校教育情報・堺あるいはホームページを活用しまして、全教職員に届くよう、情報提供をしておるところでございます。また、管理職のみならず、さまざまな研修の場も活用しまして、その趣旨をしっかりと学校現場に伝えてまいりたいと考えております。  先般、3月7日でございますが、堺市教育重点目標説明会を開催いたしまして、その場においても、法改正の趣旨を踏まえたさまざまな観点から指示をしたところでございます。以上でございます。 ◆島 委員  やはり私は徹底をしていくことが非常に大事ではないかと、現に教科指導においても、それぞれの教科については、学習指導要領に十分明記されておるにもかかわらず、十分それを踏まえないというか、十分それを理解をしておられないで、ただ、教科書を教えるというような場面が多々あるわけですね。教科書で教えるんじゃなしに、教科書を教えるという、こういうふうなことでは、なかなかねらいであるとか目標、あるいは目的でいろいろ述べられておりますけれども、これがやっぱり実のあるものにならないわけですから、この際、特に4月1日に多くの教育法規が変わるわけでございますので、それらの徹底をしていただきたいなと、取り組んでいかなければならないんじゃないかなというふうに思います。  そしたら次にですね、学校園への具体的な指導はどうされますか。 ◎山之口 教務担当課長  教育委員会としまして、各学校園に対しまして、来年度、教育計画、研修計画策定等の指針としまして、平成20年度堺市立学校園に対する指示事項を作成し、校園長に対して指示をしております。今後、各学校園が作成する教育計画や学力向上プランについて、ヒアリング等で指導助言を十分してまいりたいと考えております。各学校においては、教育活動やその他の学校運営について、検証サイクルを確立するよう努めておるところでございます。法改正の趣旨あるいは学習指導要領の改訂の趣旨等も踏まえた実践ができるよう、指導主事による学校訪問あるいは指導助言等も充実させてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆島 委員  今、お答えいただいたわけですけれども、私はやっぱり各校の特色、いわゆる独自性というものが発揮できるように、学校及び学校長を教育委員会は支援していかないかんのではないかなと、そのような支援をする基本的なやっぱり姿勢といいますかね、教育委員会の、あるいは資料を提供するとか、今お話にありましたけれども、研修であるとか、あるいは相談機能とか援助、その上に、何より増して財政措置なんかも整備する必要があると思うわけです。  また一方、例えば義務教育の目標をそれぞれの学校が十分理解した上で、やっぱり学校教育目標をずっと続けて、何年間も続けてきたり、歴史のあるものもあるでしょうし、あるいはまた所在しております学校の地域の特色等を出したものもあるわけですけれども、それぞれの学校が、やはり学校教育法の改正という中で、学校教育目標をいま一度見直して、それでよかったらいいわけですけれども、見直して再検討することも私は必要ではないかなというふうに考えるわけでございます。何はともあれ、法の改正の趣旨を教育委員会も学校も法を受けて、今の時代にふさわしい学校教育が行われていかなければならないのではないかというふうに思うわけでございます。  そこで、法改正の趣旨を授業にどう生かしていこうとされていますか。 ◎山之口 教務担当課長  各学校園におきましては、関連法規に基づき、また委員ご指摘の点については、今後もさまざま多様な方法で進めていくわけですが、教育委員会としましては、学校の校園長がリーダーシップを発揮しまして、学校としてのチーム力を生かし、教育活動全体の改善をめざす総合的な取り組みとして、教育委員会としても、その趣旨を踏まえて、各学校の指導を重視してまいりたいと考えております。授業を通して、子どもたちまで届く取り組みの充実を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆島 委員  教育委員会の役割も私は非常に重いと思うんですね。4月、学年かわりますと、それぞれ学校園から当年度の、ことしの場合、20年度の学校教育計画であってみたり、教育課程の編成等がされるわけですけれども、やっぱりすべて目標に照らして作成・編成していかなければならないんじゃないかなと、そういうご指導も必要ではないんじゃないかなと、したがって、十分な吟味と指導、特に改正された年でございますので、ヒアリング等では十分な学校園の気持ちをお聞きいただいて、学校園のやっぱり独自性というものも大事にしながら、教育委員会としては、法の趣旨に沿った指導もされなければいけないんじゃないかなというふうに思います。  それでは、次にまいります。本来ならば、学校教育法の中で非常に大事なことは、学校評価であってみたり、あるいは情報提供であってみたりというふうなことで、もう少しお尋ねをせないかんわけですけれども、ちょっときょう時間の関係がありますものですから、また、次回に回したいと思います。次の機会に回したいと思います。  それでは、次にお尋ねいたしますことは、教育公務員特例法の改正について、教育委員会として、どのように対応されていくのか、お答えいただきたいと思います。 ◎登り山 教職員課長  教育公務員法が三法の改正の一つとしてありました。その中には、第25条の2項に、公立の小学校等の教諭等の任命権者は、児童・生徒、または幼児に対する指導が不適切であると認定した教諭等に対して、その能力・適性等に応じて、当該指導の改善を図るために必要な事項に関する研修を実施しなければならないと、このように示されております。そして本年2月8日に指導が不適切な教員に対する人事管理システムのガイドラインが文科省より示されております。本市におきましては、平成19年4月1日より、堺市指導力の回復、または向上を要する教員への対応に関する要綱を定めまして、それに基づくシステムの運用を既に行っているところでございます。しかし、今申しましたように、このような制度につきましても、改正法が本年示されました、この人事システムのガイドラインが示されましたので、それに照らしまして、現在、本市の取り組んでいる制度について改善点の有無、また、それをどうするかということについて検討に入っているというところでございます。以上でございます。 ◆島 委員  その指導力不足の教員等の扱いについては、これであるとか、また教育職員免許法等もかかわってくるわけでございますけれども、それはそれとして、私は例えば教員について、指導力不足が疑われた場合、校長は適切な指導をすることは当然ですけれども、今、いわゆる本人の話、本人にかかわってはいろいろあるわけですけど、私はやっぱり日常校長が十分教職員を観察し、あるいは助言することが必要だと思うんです。ただ、もう指導力不足の教員、適切でない教員についてはどうだということがですね、いろいろ法的に改正されていっておりますけれども、私はやっぱりそれ以上にですね、条文には、条文というか、ありませんけれども、やっぱり一番現場のですね、教育委員会、なかなか現場の教員のこと、一々わからんわけですから、一番大事なことは、やっぱり私は今、校長がですね、各校の校長が適切な指導をすること、あるいは日常の観察・助言をすることは、一番必要ではないかなというふうに思うわけです。このような役割は私は大変重要だと思うんですけれども、教育委員会としては、どうですか。 ◎登り山 教職員課長  今、委員仰せのように、現場で見てるのは校長でございますので、校長のそのような対応というのは大変重要なものであると考えております。 ◆島 委員  そうしますと、いろいろなことについては、例えば人的配置のことであるとか、教育課程の編成であるとかって、そういうことは校長とヒアリング等を十分される機会が多いわけですけれども、このような、何か起こってからというんじゃなしに、学校の若干、今言いましたように、指導力不足が疑われるというふうな、あるいはそういうふうな危惧がされるというような、そういうような初期の段階といいますか、そういうあたりのときの校長と教育委員会との、いわゆるヒアリングというか、相談というか、そういうものは制度的にやっておられないんですか。 ◎登り山 教職員課長  今先ほど示しました堺市指導力の研修を本年4月1日の要綱を定めたところでありますけども、それにつきましても、校長として、そのような教員が出てましたときには、学校現場で当然指導をしていくわけでありますが、教育センター及び学校教育部指導主事等との連絡をとりながら、教育委員会との支援等も含めて実施していってるところです。以上でございます。 ◆島 委員  それはご本人だけではなしに、当該の生徒自身もですね、児童・生徒そのものが今被害をこうむるといいますか、影響を受けるわけですから、私はやっぱりそういうふうな初期の段階で、あるいはまたそういうことがうたがわれる段階で、やっぱり学校園と教育委員会は、十分な連絡であるとか、そういう気楽にいろんなことの相談ができるようなシステムをつくっておきませんと、溝が深まっていく中で、研修さすとか、そういうことでは、私は遅いし、また児童・生徒にも迷惑かかるわけですから、そういう点は十分これからも制度的な配慮をしていただきたいなと思っております。よろしいですか。 ◎登り山 教職員課長  今言いましたように、現場では当然校長がそのように指導しておりまして、教育委員会との連携をとっております。なお、OBの校長等、専門的な指導ということで、各学校等にも支援をしていっているところでございます。以上でございます。 ◆島 委員  ますます充実させていただきたいと思います。  それでは次にまいりますが、教育職員免許法の改正のうち、更新制度については来年ですね、平成21年4月1日から導入されることになりましたけれども、教育委員会として、現在どのような対応を考えておられますか。 ◎登り山 教職員課長  免許法の更新についてでございますが、免許法の更新制度につきましては、その時々で教員としての資質能力が保たれるように、定期的に、その最新の知識を身につけることで、教員としての自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊厳と信頼にこたえることをめざすことを目的として改善されたものだと考えております。  教育委員会といたしましては、10年ごとに2年間で30時間の更新の講習を修了しなければ、免許が失効するということになっておるところから、教育委員会といたしまして、任用教員に対して受講の漏れがないようにするための対応が必要であるというように考えております。当面、本年4月以降、全教員の全所有免許状につきまして、写しを求めまして、確認をするための準備を現在進めているところでございます。以上でございます。 ◆島 委員  よくわかりました。ただね、今、課長さんの答弁の中にはなかったんですけれども、例えば時間講師であるとかね、産休講師であるとか、いわゆるそういう期限つき講師ですね、こういう方の採用については、これは今やっておられるような作業では、法が施行されますと、非常に難しくなってくると思うんですけれども、そういうものについては、どうなんですか、希望者をプールするような形をとられるのか、そういう免許についての審査というのは、どういうふうに考えておられるんですか。 ◎登り山 教職員課長  今言われましたように、臨時的講師も本市において大変ご尽力をいただいてるところでございます。その講師につきましても、今ありますように、免許は当然同じように、受講しなければ失効していくということになるわけでして、この受講は各大学等が実施していくということになっておりますので、その大学等と十分連携をしながら、その講師につきましても、受講できるような体制をとっていかなければならないというふうに考えております。以上でございます。 ◆島 委員  いや、そうではなしにね、採用される、希望者がおられてですね、今まででしたら、免許を持ってるか持ってないだけでいいわけです。じゃなしに、その方が10年の研修を受けてですね、ちゃんとした免許を持ってるかどうかということが非常に大事なんでしょう。そういうことについては、どういう手だてをされるんですかと聞いてるわけです。 ◎登り山 教職員課長  その確認の方法ということだというふうに思いますけども、今現在は、この講習は本人が受講するということになっておりますので、その任用につきまして、当然そのことを確認しながら任用していかなければならないというふうに考えております。以上です。 ◆島 委員  更新されてない方は教壇に立つことできないわけですから、当然のことなんですけれども、相当、やはり講師の任用については、十分最新の手だてというのが要るんじゃないかと思うんです。特に教科なんかの場合には、なかなか手薄のときには、比較的採用されやすい場面があったわけですけれども、そういう中でも、やっぱり個々の方についてのということで、やっぱり相当ご苦労が多いんやないかと思うんですけれども、法の趣旨からですね、十分、後でおかしなことにならないように、やっぱりおかしなことというのは、委員会じゃないですよ、見えた方がきっちりした資格を持っておられるかどうかということの非常に大事な点が来年からは厳しくなるんじゃないかと思います。ひとつ、そういう点の運用を十分やっていただきたいと思います。  それから、今いろいろお尋ねをいたしまして、まだまだ、例えば地方教育行政の組織及び運営に関する法律等についてもお尋ねをしたいことがあるわけでございますけれども、ちょっともう時間が余りないんで、最後になりましたけれども、やっぱり私は、この改正、多くの教育基本法の改正から、こういう形で、すべての教育法規が一部改正、あるいはまた改正されたものもあるわけですけれども、改正されていったわけですけれども、これについて、いろいろ本市が抱えてる、これからめざしてるものと一緒になるものと、あるいはまた、これから考えていただかないかんもんもいろいろあると思うんですけども、やはり僕は、今までからずっと出てまいりました、例えば小・中学校の一貫教育が実質的に法規上行いやすくなったいうことからですね、これからも具体的な検討を進めていただいて、そして、この一貫教育が堺での取り組みがもっと深まっていくというふうなことで、いろいろ法の改正に合わせてお取り組みいただきたいと思うわけでございます。  いろいろ申し上げたいんですけれども、きょうは法の改正に合わせて、教育が充実するように、また教育委員会が、あるいは学校がうまく、よく変わるようにですね、改善されるように願って質問を終わります。ありがとうございました。 ○辻 委員長  ほかにご質問はありませんか。    (「なし」と呼ぶ者あり)  ご質問なしと認めます。  続いて討論に入ります。ご意見はありませんか。    (「なし」と呼ぶ者あり)  こ意見なしと認めます。  これより本件を採決いたします。本件は、それぞれ原案のとおり可決することにご異議ありませんか。    (「異議なし」の声起こる)  ご異議なしと認めます。よって、本件はそれぞれ原案のとおり可決されました。  以上で本会から付託されました案件の審査は終わりました。 ┌────────────────────────────────┐ △陳情第10号 行政にかかる諸問題についてのうち第18・19項 △陳情第12号 行政にかかる諸問題についてのうち第11・12項 △陳情第17号 子育て支援施策等についてのうち第8~11項│ △陳情第18号 堺市における近代化産業遺産の保存と活用についてのうち第3項 △陳情第19号 少人数学級について △陳情第20号 「のびのびルーム」等について △陳情第21号 「のびのびルーム」等について △陳情第22号 「のびのびルーム」等について △陳情第23号 「のびのびルーム」について △陳情第24号 「のびのびルーム」について △陳情第25号 「のびのびルーム」について └────────────────────────────────┘ ○辻 委員長  引き続きまして陳情の審査に入ります。  なお、本委員会において審査されます陳情の当局意見は、さきにお配りしたとおりであります。  それでは、陳情第10号行政にかかる諸問題についてのうち本委員会所管分から陳情第25号「のびのびルーム」についてまで、計11件を一括して議題といたします。
     本件についてご質問、ご意見はありませんか。    (「なし」と呼ぶ者あり)  ご質問、ご意見なしと認めます。  お諮りいたします。本件については、当局にそれぞれ善処方を要望して進行することにご異議ありませんか。    (「異議なし」の声起こる)  ご異議ないようですので、そのように決定して進行いたします。  以上で本委員会に付託されました案件はすべて終了いたしました。  これをもって文教委員会を閉会いたします。 〇午後2時15分閉会  ┌─────────────────┬──────────────────┐  │ 委員長     辻   宏 雄 │                  │  ├─────────────────┼──────────────────┤  │ 副委員長    西 井   勝 │                  │  ├─────────────────┼──────────────────┤  │ 委員      水ノ上 成 彰 │                  │  ├─────────────────┼──────────────────┤  │ 委員      芝 田   一 │                  │  └─────────────────┴──────────────────┘  〇審査結果報告                                 平成20年3月12日  堺市議会議長    西 村 昭 三 様                            文教委員会                             委員長  辻   宏 雄               文教委員会の審査結果報告について  本委員会に付託された案件は、審議の結果次のとおり決定したので、会議規則第74条の規定により報告します。                      記 ┌───────┬───────────────────────────┬────┐ │ 番   号 │          件     名          │ 結 果 │ ├───────┼───────────────────────────┼────┤ │議案第 24号│地方教育行政の組織及び運営に関する法律第24条の2第1│ 可 決 │ │       │項の規定に基づく職務権限の特例を定める条例      │    │ ├───────┼───────────────────────────┼────┤ │議案第 25号│堺市立学校設置条例等の一部を改正する条例       │ 可 決 │ ├───────┼───────────────────────────┼────┤ │議案第 40号│平成19年度堺市一般会計補正予算(第4号)のうち本委員│ 可 決 │ │       │会所管分                       │    │ └───────┴───────────────────────────┴────┘...