笠岡市議会 > 2020-12-11 >
12月11日-04号

  • DMO(/)
ツイート シェア
  1. 笠岡市議会 2020-12-11
    12月11日-04号


    取得元: 笠岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-05
    令和 2年  第 8回12月定例会        令和2年第8回笠岡市議会定例会会議記録(第4号)             令和2年12月11日(金曜日)〇議事日程   午前9時30分開議  日程第1 一般質問(個人質問)       ・10番  仁 科 文 秀 君       ・ 3番  真 鍋 陽 子 君       ・16番  森 岡 聰 子 君        ──────────────────────〇本日の付議事件  上記議事日程と同じ        ──────────────────────〇出席議員(19名)   1番  坂 本 亮 平 君         2番  桑 田 昌 哲 君   3番  真 鍋 陽 子 君         4番  栗 尾 典 子 君   5番  山 本   聡 君         6番  大 本 邦 光 君   7番  大 山 盛 久 君         8番  齋 藤 一 信 君   9番  東 川 三 郎 君        10番  仁 科 文 秀 君  11番  大 月 隆 司 君        12番  藏 本 隆 文 君  14番  原 田 てつよ 君        15番  妹 尾 博 之 君  16番  森 岡 聰 子 君        17番  山 本 俊 明 君  18番  天 野 喜一郎 君        19番  奥 野 泰 久 君  20番  藤 井 義 明 君        ──────────────────────〇欠席議員(1名)  13番  樋之津 倫 子 君        ──────────────────────〇説明のため出席した者の職氏名  市長    小 林 嘉 文 君      副市長   松 浦 良 彦 君  教育長   岡 田 達 也 君      笠岡市選挙管理委員会委員長                             長 安 政 雄 君  政策部長  山 岸 雄 一 君      教育部長  井 上 洋 一 君  総務部長  辻 田 尚 史 君      危機管理部長森 山 祐 武 君  健康福祉部長清 水 輝 一 君      市民生活部長森 山 一 成 君  こども部長 中 嶋   徹 君      建設部長  佐 藤 博 之 君  上下水道部長河 相 裕 三 君      産業部長  石 田 輝 宏 君  市民病院管理局長             消防長   松 尾 勝 明 君        水 田 卓 志 君  総務課長  塚 本 真 一 君        ──────────────────────〇事務局職員  局長    長 野 浩 一 君      次長    宮   恭 子 君  主幹    浅 野 幸 次 君      議事調査係長長 安 剛 伸 君        ──────────────────────            午前9時30分 開議 ○議長(藤井義明君) おはようございます。 ただいまの出席は19名です。定足数に達しておりますので,これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は,タブレットで御確認願います。 これより日程に入ります。        ────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(藤井義明君) 日程第1,一般質問を行います。 通告順に個人質問を許可します。 質問時間は1人30分以内です。 まず,10番仁科文秀議員の質問を許可します。 仁科議員。            〔10番 仁科文秀君 登壇〕 ◆10番(仁科文秀君) おはようございます。 本日最初の質問者でございます。 先日,議会へも中西圭三さんたちが来られまして,笠岡諸島のよさを伝える「シマヲカナデル」プロジェクトを紹介されました。皆さんは御存じでしょうか。今から十二,三年前になりますが,Soulifeというグループが笠岡諸島のイメージソングを歌っております。「ぼくらはおなじひかりをみつめている」というタイトルがついております。皆様も,ぜひ聞いてみていただきたいと思います。大変爽やかないい曲でございます。 議長の許しをいただきましたので,質問に入ります。 1項目めは,シティーセールスについてです。 日本生産性本部が2011年5月に発足させた日本創成会議の発表では,全国で896の自治体が消滅可能性都市と言われ,残念ながら笠岡市もその中に入っています。全国の自治体は住民から選ばれる対象となるため,他市町との差別化を図り,人口減を食い止めようと努力し,自治体のイメージ向上に取り組んでいます。 1点目,三島市長時代には庁内にシティーセールス検討チームを立ち上げ,笠岡市の対外的な認知度アップイメージ向上に力を入れていました。笠岡市を市内外に売り出すために,現在はどのように取り組んでいるのか,またその成果は出ていると思うかお尋ねします。 2点目,笠岡市民や笠岡出身の人たちが地元を誇りに思い,愛情を込めてふるさとを発信する取組を,行政だけでなく民間企業や市民が気持ちを合わせ,もっと協力して行うことができないかお尋ねします。 3点目,現状の笠岡市のホームページフェイスブックなどのSNSについて,本市としてどう評価していますか。また,今後もっと笠岡市を売り込み,知名度を高めるためにSNSをどう生かしていきますか,考えをお尋ねします。 4点目,笠岡を知ってもらいアピールするために,古城山公園の存在は大きいと考えます。今後の古城山公園の振興,整備の計画についてお尋ねします。 5点目,市長が目標とする社会動態の改善は今後進んでいくのかお尋ねします。 1項目めの1回目の質問とします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) おはようございます。 仁科議員の御質問にお答えします。 1項目めの1点目につきましてお答えします。 仁科議員のおっしゃるとおり,以前は企画政策課を主体に関係各課で構成するシティーセールス検討チームを立ち上げていましたが,現在は定住促進センターにおいてシティプロモーション事業として実施しております。また,私を本部長とする定住促進本部では,どこに定住するかを選ぶ権利は住民にある。魅力的でない市に移住・定住しないことを念頭に,笠岡市の強みを生かし,弱みを克服する取組を打ち出し,ほかの自治体より際立つ個性ある笠岡をつくっていく必要があるとの認識を全庁で共有し,全職員が笠岡市のセールパーソンであるとの意識を醸成しております。 シティーセールスの取組の例を申し上げますと,昨年5月に認定を受けた日本遺産もその一つです。本年6月には六島,大石山が追加認定を受けて,笠岡諸島全体が日本遺産となりました。今後,さらに市民の皆様にも日本遺産についての見識を深めていただき,笠岡市への愛着と誇りを育んでもらうとともに,民間事業者はもちろん地域住民と行政が一体となって日本遺産認定を契機として,観光,地域振興を図ってまいりたいと考えております。 笠岡市のふるさと納税においては,多くの人に笠岡を応援してもらえるように,笠岡市内の産品を市内の事業者やふるさと納税サイト運営会社と連携しPRを実施しており,年間4万人から6万人の笠岡市外の方から納税を通じて笠岡市の支援をいただいており,その額も平成30年度は約8億円,令和元年度は約7億円と成果を上げている取組の一つだと考えております。 また,宝島社が発行する移住希望者向け専門誌「田舎暮らしの本」へも積極的に情報発信しており,笠岡市への移住者や空き家バンク物件を紹介していただくとともに,同市の特集記事,住みたい田舎ランキングで3年連続上位に入ったことは,笠岡市のイメージアップに大きく貢献しています。さらに,市内外の子育て世帯,特に女性を対象に笠岡のことを知ってもらい,住む場所として認識し,移住・定住につなげるために,今年10月には笠岡市の魅力的な風景や食べ物,イベント,お店,人物などの写真や動画を掲載するインスタグラムホームページ,「KASAOKA SKETCH」を開設しました。インスタグラムのフォロワーは開設当初500人程度でしたが,この2か月で約300人増え,800人を超えています。 現在は1人1台スマホを持ち,いつでも情報を検索したり,自ら情報を発信することが可能です。また,情報発信の方法も以前と比べて格段に増えています。それぞれの部署が情報を届けたい相手,届けたい内容によって情報発信の方法を使い分けることで,より効果が生まれると考えています。これからも,庁内各部署,関係機関が連携しながら,まずは魅力的な取組を実施し,工夫を凝らして情報発信を行い,より多くの人に情報を伝えることで笠岡市全体の魅力を向上させ,認知度,イメージを高めていきたいと考えております。 次に,2点目につきましてお答えします。 仁科議員がおっしゃられるとおり,これからの情報発信には民間企業や市民との連携が不可欠だと考えております。現在は誰でも写真を撮り,SNSを使って情報発信できる時代になっています。また,行政や民間企業の情報よりも,一般の方の口コミのほうが効果を生むこともあります。まずは,笠岡市民や笠岡出身の人たちに笠岡のことを知ってもらい,愛着を感じてもらい,笠岡の情報を人に伝えたい,発信したいと思ってもらわなければなりません。そのための取組としまして,道の駅ベイファームで花の季節に実施する「フォトコンテスト」や市内の飲食店をめぐる「笠岡ぐるっと博」,商業高校の生徒が企画する「笠岡諸島観光ツアー」,ブランド協議会が主催の「シマヲカナデル」,笠岡高校と連携した「地域学」など,市民の皆様にも笠岡市の魅力を知ってもらうためにはよい機会であり,参加者からも情報発信してもらうことで,よりイベントの効果が発揮されると考えます。また,こうした情報をふるさと納税の利用者や東京,大阪で開催している笠岡出身者の会,「笠岡思民の集い」の参加者など,笠岡にゆかりがある人に届け,拡散してもらうことで情報の広がりが生まれます。さらに,先日,NHKで紹介された「六島全島民ユーチューバー化計画」は,住民自身が動画投稿サイトユーチューブ」を活用して島の景観や文化を住民の目線で紹介する取組で,まちづくり協議会が進めています。今後も,笠岡市民や笠岡出身の人,地元企業の皆様にも御協力いただきながら笠岡の魅力を発信し,笠岡のファンを増やしていく取組を進めていきたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 笠岡市では,ホームページ,SNSの両方を運用していますが,情報発信の手段としてそれぞれメリット,デメリットがあり,目的に応じて使い分ける必要があります。ホームページはインターネットがつながる環境であれば誰でも閲覧でき,いつでも欲しい情報を探すことができますが,情報が欲しい人でなければ見てもらうことはできません。一方,SNSはそのアプリを利用していない人には見てもらうことができず,ホームページと比べて情報量が少ないというデメリットはありますが,アプリ利用者であれば笠岡市を知らない人にもタイムリーな情報を届けることができるというメリットがあります。積極的な情報発信を行うためにはSNSを有効に活用し,ホームページへ誘導するような仕掛けが必要であると考えます。まずはSNSを見てもらうため,フェイスブックの有料広告やインスタグラムハッシュタグなど,笠岡市を知らない人にも情報を届ける工夫と,もっと知りたい,見てみたいと思ってもらえるような目を引く写真や動画など,より閲覧者に訴えかける魅力が必要です。また,フェイスブックは利用者の年齢層が高く,文章を読みたい人に好まれ,インスタグラムは若い世代の利用が多く,文章よりも写真に目を引かれる人に好まれるといったSNSごとの特徴もあります。こういった様々な情報発信の手段を効果的に利用するためには,職員の意識改革が必要です。職員を対象とした研修会を開催するなど,職員の広報,情報発信に対する意識を変え,各部署で積極的な情報発信ができるような取組を実施していきたいと考えております。 次に,4点目につきましてお答えします。 古城山公園につきましては市街地に立地し,高台ということもあり,笠岡湾干拓地をはじめ,西大島から旭が丘までを見渡せるすばらしい景観があることから,本市の魅力を発信するセールスポイントではあると考えています。また,桜の時期にはお花見でにぎわう公園であることは,衆目の一致するところであります。私も古城山公園を再々訪れていますが,樹木により一部視界が遮られているところもございますので,今後も市民に愛される公園とするために,見晴らしを阻害する樹木の剪定,伐採や展望台の案内板等の整備に引き続き努めてまいります。 次に,5点目につきましてお答えします。 私は市長就任以来,人口動態,特に社会動態が私の成績表と捉えて,あらゆる分野で定住促進事業を強力に展開してまいりました。社会動態を改善するためには,まずは働く場所を確保し,働く世代の人口が増えれば,結婚,住宅新築,出生数の増加につながり,税収が上がることで子育て支援策,教育環境の整備,医療・福祉施策などのさらなる充実が図られます。社会動態を改善することで,自然動態も改善するというプラスの循環が生まれます。そのためには,「教育3改革」,「インフラ整備」,「産業振興と観光」,「子育て,福祉の充実」の4つの柱を充実させ,笠岡市の総合力を上げ,笠岡市全体の魅力を向上させることが必要です。 現在,新型コロナウイルス感染症の影響によりテレワークが普及したことで,どこでも働ける環境が整いつつあります。都市部と地方の他拠点生活やワーケーションなど新しい働き方を希望する人たちを取り込むためにも,今回御質問いただきましたSNSを有効に活用し,笠岡市の知名度向上を図り,移住・定住につなげていきたいと考えております。 近年の社会動態の傾向を申しますと,4月から11月末までの2018年度がマイナス154人,2019年度がマイナス123人,今年度がマイナス81人と改善しております。すぐに結果が出るものではありませんが,この改善傾向を今後とも継続し,社会動態ゼロを目指し,私も職員と一丸となって精いっぱい頑張りますので,議員の皆様も御支援,御協力をよろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) ありがとうございました。 今のお答えの中で,以前は企画政策課が担当だったと,今は定住促進センターだというお答えが冒頭あったと思うんですけども,この質問をするのに,最近気になったのが高梁市がよくテレビに取り上げられると。高梁市は天空の山城備中松山城であるとか,猫のさんじゅーろー,あるいは「ジャパンレッド」の発祥の地の日本遺産の関係,こういったことで最近どうして高梁市ばかりが取り上げられるんだろうかということを思いまして,笠岡もシティーセールスに力を入れてない訳じゃないと思いますけども,今,市長からそういうお答えもありましたが,もっとシティーセールスに力を入れて,高梁市に負けない笠岡市になっていただきたいということでこの質問をしました。 定住促進センターが担当と私も認識をしているんですが,実際に日本遺産の関係,これは商工観光課,あるいは定住促進であればもちろん定住促進センター,それぞれの部門がそれぞれの取組をしているんですけども,それらの活動を全て統括して発信するような専門部門が私は必要じゃないかと今特に思っております。笠岡市のここに聞けば笠岡市のシティーセールスの全てが分かり,笠岡市をリードする部門として企画政策課なのか,あるいは新しく創設する部門として必要なものがあるのか,そこは私分かりませんが,定住促進センターがその部門という認識ができない,本当にそれでいいんだろうかと思っております。茨城県は都道府県の魅力度ランキングでは7年連続最下位ということでありましたけれども,営業戦略部を新しくつくりまして順位を一気に上昇させております。このような事例もあるということから,笠岡市でシティーセールスに力をもっともっと入れるんであれば,専門の部門あるいは専門の担当者,外から聞かれたときに笠岡市のシティーセールスはこのような取組をしています,具体的にはこういう活動をしていますということがすぐお答えができるような部門が必要じゃないかと私常々思いますけども,その点はいかがでしょうか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) シティーセールスでありますとか,市の情報発信についての専門的な統括する部署でありますとか,担当者につきましての御質問でございます。 我々もそうした課題は認識しておりまして,仁科議員おっしゃられるように商工部門が日本遺産を発信していたり,ふるさと寄附課ではふるさと納税を通じて情報発信をしている,さらには企画政策課では市の広報紙でありますとか,そういったことでの情報発信をさせていただいておりまして,現在では定住促進センターが中心となってシティーセールスを行っているところでございます。時代時代によりまして,組織,機構が変わってきておりまして,そうした現在の要請にあった組織,機構に変えていくべきところは変えていくということで,内部でも協議を進めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) ただいまの再質問につきまして,シティーセールスという観点からお話をさせていただきたいと思います。 笠岡市のシティプロモーションにつきまして,今,定住促進センターで行っているということなんですけれども,これには明確なビジョンがございまして,定住促進ビジョンという中で笠岡に住んでいる方がいつまでも住み続けたいと思っていただけるに加えまして,移住・定住というところもしっかり取り組んでいきたいというところでございます。 笠岡市の人口につきましては皆様御承知のとおりかなり減少してきているところで,今,男女比率で見ますと男性が48%ぐらい,女性が52%という状況でございますが,年齢構成別に見ますと49歳以下の方,実は女性のほうが少ないです。そういったところで,このシティプロモーションにつきましては若年層,そして若い女性,そういった方をターゲットとして行っております。そういう意味で,明確にターゲットを絞っているというところもございまして,全てを網羅した広報というよりはそういった方にしっかりと情報が届くというのを念頭に置いておりますので,そういったところの情報を庁内にはしっかりと共有して,みんながシティプロモーションをこういった形で進めているというのを理解をするというのは,まずこれからもしっかりとやっていかねばいかんかなと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 定住促進センターが所管の部門だということで,お考えも分かりました。ただ,私は笠岡市のシティプロモーションについてはこういうやり方をしている,こういう取組をしているということが,例えば定住促進センターが所管であればそこに聞けば全て分かりますか。そのような状態になっているかどうか。例えば,シマヲカナデル,あるいはKASAOKA SKETCH,それから笠岡の教育DMOあるいはマルシェ,様々な取組を様々な部門がしている。それを全て統括する,推進していくのが定住促進センターだという山岸部長のお答えであるとすれば,定住促進センターが笠岡市を代表してシティプロモーションシティーセールスをするという発信を市外に,我々市民も含めてしていいものかどうか。定住促進センターにその対応を全てしてもらえるんであれば,そうします。 以上です。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) ただいまの再質問にお答えをいたします。 私の先ほどの伝え方も少々悪かったかなと思いますが,全てを総括して定住促進センター全ての広報をするというわけではございません。シティプロモーションシティーセールスというところでしっかりとターゲットを絞った広報をやっていますということなので,先ほど議員からお話の出ました,例えばシマヲカナデルであったり笠岡教育DMO,マルシェといった取組は,民間の方が主体になってしていただいているのを市も応援をしながらやっているという事業でございますので,こういう民間での盛り上がりというのも非常にありがたい動きかと思っていますので,しっかり市としても応援していきたいと思っております。 一方で,今出ましたKASAOKA SKETCH,これがシティプロモーションの一環として行っているものでございまして,若い方,女性の方が望むような情報をしっかりと届けるという意味で,シティプロモーションの一環で行っているものでございます。この事業につきましては,今年度かなり進めてきているところでして,県内在住のカメラマンの方,4名を委嘱をして笠岡のすてきな情報を届けていく,風景,特に写真などで最近インスタグラム,そういったもので若い方は情報を得たりということをされていますので,そういう方に届くような情報をしっかりと発信をしていくということで考えております。一方で,このシティプロモーションを行うに当たっては,先ほどおっしゃいました日本遺産であったりとかシマヲカナデルとか,そういった市内での動きも十分頭に入れながら若い方にそれをどう届ければ届くのか,刺さるのか,それを考えながら広報をしてまいりたいと思っています。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 先ほど茨城県の例を申しましたけど,茨城県も毎年最下位という状態を脱していくために新しく部門を設けたわけですけれども,そういった取組もまた今後参考にしていただいて,もし定住促進センターが我々市民や企業の要求に十分応えられない,そんなことはないと期待しておりますけども,ないとすればしっかり考えていただきたいと思います。 それから,先ほどSNSには一長一短もあるということでお話があって,私もユーチューブを見ることもありますけども,様々な笠岡を紹介した内容があります。私はそれぞれの市町村のホームページを見ることがよくありますけれども,ホームページの中で笠岡についてすぐに見える場所をクリックすれば,笠岡の今の島の様子であるとか,日本遺産であるとか,あるいは四季の花に囲まれた道の駅であるとか,あるいは私は瀬戸内海の波の音というのは非常に魅力があるなあと思っておりますが,そういったものについて短時間で鮮烈なPR映像があると非常にいいかなと思うんですが,実際今のホームページでそれを探そうとするとなかなかない。あるいは,インスタグラムであるとかKASAOKA SKETCHの御紹介もありましたけれども,そういった短時間で見つけたい鮮烈なPR映像がある,笠岡のことを10分も20分も見るというのはなかなかできませんので,二,三分で分かるような映像があれば非常に効果的だと思います。こういったことについて取組をしていただければありがたいと思います。いかがでしょうか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 山岸政策部長
    ◎政策部長(山岸雄一君) 御提案ありがとうございます。 笠岡の魅力を短時間で伝えるような動画などの配信ということでございます。現在,先ほど議員のお話にもありましたKASAOKA SKETCHというのがそういうのを目指して行っているところでございますが,そこにたどり着くのに少し時間がかかるというお話だと思います。そういった情報がしっかりと見たい方にすぐ届けられるようなやり方を,少し研究をして行っていきたいと思っております。また,今現在のホームページでいきますと,写真だけなんですけれども,一番最初のページで市の特徴的な写真を数枚ですけれども交互に出てくるようなスタイルにはしていますので,今後いただいた御意見も参考にしながらどういう伝え方がいいのか,しっかり考えていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) その映像の中には,私はナレーションが必要だと思うんです。ただ画面を見せるだけじゃなくて,どういう特徴があるのかというナレーションが入った形の映像が欲しいなと思っております。 次に質問させていただきたいのが,いろいろと笠岡市の魅力を伝えるということからいうと,市長がフェイスブックで毎日発信をされておられます。これは自分の積極的な活動であったり,そして行事の内容だったり,あるいは過去の貴重な経験,自分の御家族のこと,様々あるんですけれども,非常にすばらしい取組をしているなあという思いもあります。続けていることもすごいと思います。この発信については,市長としての発信なのか,あるいは小林嘉文個人としての発信か,お尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 私が毎日アップしているフェイスブックの記事は,基本的には私個人のフェイスブックとして発信をしているものですけども,私が公務でいろいろ出会った人の感想とかそういったものに関しては間違いがあってはいけないので,一応内容に関しては庁内で確認をした上で発信をしております。 以上です。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 個人としての発信ということではあるんですけれども,受け取る市民,あるいは市外の人たちも,市長としての発信だと思うのが私は自然だと思うんです。このフェイスブックを見た人が,すばらしい,よく頑張っとるというコメントもよく入れております。ただし,笠岡市外の人が大半です。市内の人はそういったコメントを入れることがほとんどない。これはどうしてだと思うかと私も市民に聞きますと,ちょっと内容にあきれているというような答えもあったりしまして,文章が長いということもありますし,それからどうしても自分が知っている知識や経験をアピールするということで,そのあたりが少し市民には飽きられているということを市民から聞きます。この発信について,市長は笠岡市のイメージアップにはなっているとお思いかどうかをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) この記事に関しては,先ほど仁科議員がおっしゃるとおり内容が長過ぎるとかそういった反応もいただいたりすることもありますし,いろんな意見もあることは承知しております。また,コメントをいただく方は市外の方が多いんだろうなと,私もはっきりと知らない人がほとんどなので,あまりトレースしてないんで分からないんですけども,あまり名前を知らないところを見ると市外の方が多いのかもしれませんけども,フェイスブックそのものを私が情報発信している一つの大きな理由に,やはり笠岡のことを知ってもらいたい,フェイスブックの記事そのものは情報伝達できる訳ですから,岡山県の西南の端にこの笠岡市という小さな町があるということを知ってもらいたい,あるいはそれを知った人がいろんな方にそれを伝えていただけるということが,また笠岡市のシティーセールスにもつながっているんじゃないかなという期待も込めてこういう活動は続けさせていただいています。 以上です。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) シティーセールスになっていることも確かにあると思います。しかし,市長セールスになっているんじゃないかなと私は常々思っております。先ほど,内容については庁内で確認もしているということで間違った内容はないんだと思うんですけども,どうしても過去の市長のフェイスブックの印象が拭い去れないということがあります。災害時の公民館でのVサインであったり,そして個人宅が特定できるような滞納者への取立ての写真,あるいは最近では新型コロナ陽性市長との国会での同席,このようなことは市民も議員も,ほぼ全てこのフェイスブックであったりSNSで知り得る情報でございました。ですから,このフェイスブックを今後続けていかれるのはもちろんシティーセールスのためにもいいことだと思いますが,しかし内容について,市長会であるとかあるいは御家族に一度確認をしてもらった上で発信するということがあればもっといいと私は思いますが,そこは市長,内容についての成否は庁内で確認する,しかしその後の発信は市長の思いで発信されていると思います。そこのところについて,もう少し慎重にしていただく必要があると思います。お考えをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) このフェイスブックの記事に関しては,ほぼ同じ内容で庁内でも私の掲示板をつくっていただいていまして,その中でも共有をさせていただいていまして,それの背景にあるのは,先ほど私の過去のいろんな歴史,やったことということを上げさせていただくこともあるんですけれども,家族のことを上げさせていただくこともありますけども,いずれにせよ単なる私の過去の歴史を見ていただくということではなくて,そこに今,笠岡が直面している問題解決とつながる部分が私自身が経験したことがあるんじゃないかと期待をしながら,市の職員あるいは周辺の関係人口,そういった皆さんと共有することによって方向性が出てくるんじゃないか。笠岡市がみんながばらばらじゃなくて大きな流れ,方向に向かってベクトルを合わせる作業に少しでも近づいてくれればなあという思いで,何か一つテーマがあって,その記事を毎日上げているという意識をして出しております。 以上です。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 慎重にしていただくということは市長も自分でよくお分かりだと思うんで,もう特に言いませんが,しっかり内容を確認して発信をお願いします。 次に,古城山公園のことについて質問したいと思うんですが,私も18歳以降,市外へ出ておりましたんで,帰省しますと古城山公園に登って,ああ,笠岡に帰ったんだなあという思いをいつも強くしておりました。かつては城があったということもあるようですけど,その後,江戸時代に取り壊されて,明治時代になりますと今の住吉地区を埋め立てるために土砂を採取して,山頂の遺構がなくなったということでございます。笠岡駅から車でも5分,歩いてもすぐ登れる,こういう場所にこのような高台があるというのは,県内でもほとんどないんじゃないかと思います。公園の中に,ちょうど中ほどなんですけども,岡山県の十勝地という石碑があることを御存じの方がおられるかどうか。これは昭和10年に山陽新報社,今の山陽新聞ですけども,山陽新聞社が県民の投票によって選定をしたもので,県内の10の景勝地を選んで載せております。その中には,吉備津彦神社と並んでこの古城山公園も入っております。かつてはそれほど有名な場所だった。今でも有名ではあるんですけども,昭和10年頃は周りに干拓地もありませんし,番町も海でしたし,風光明媚な海の中に神島と片島が浮かんでいるというような状況だったんだろうと思います。このような景勝地,今でも高台で,干拓地やそれから市街地が一望できる訳ですけども,このような場所を笠岡市としてもうちょっと力を入れていただきたいというのが私の思いです。 先ほど答弁の中で,景観を遮る木を切りたいというお話もありました。それから,笠岡湾干拓事業所の案内板があります。その中には日本鋼管の名前であるとか,牛の頭数が非常に少ない,百何頭,200頭の牛を飼っていますというような記述があったり,あるいは番町内に笠岡湾干拓事務所というのがありますが,そういったものもないと思います。そのようなことで,事実と違う表記がたくさんあります。さらには,私がいつも行きますときに,狭いオリの中に閉じ込められた暗い顔をした猿がかわいそうだなあと思いますけども,子供たちが喜んで古城山公園に上がってきて猿と対面しても,あまり楽しみじゃないという気もします。そのようなことで,事実と違うところについての案内板であるとか,あるいは木の伐採であるとか,あまり大きなお金をかけなくてもできることについては対応していただいて,何とか市民が行きたくなるような,市外の人が来たらまずは古城山公園に連れて行って登りたくなるような,そういった場所にしていただきたいなあと思います。今は力が入っていないということが如実に分かる古城山公園ですので,笠岡市の取組を期待しております。お答えがあればお願いします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 佐藤建設部長。 ◎建設部長(佐藤博之君) 失礼いたします。 先ほど議員もおっしゃられておりましたけれども,古城山は村上水軍の一族が築城したとされ,1550年代のものと書かれておりました。今の古城山公園は,風致を享受する目的とする公園で,樹木地であるとか水辺等々の自然条件に応じて適切に配置をするという風致公園という位置づけにはなっております。議員が先ほどからおっしゃられておりました眺望を妨げる高い木とか案内看板もございます。市長答弁でもございましたけども,適切に管理をしていくのは当然だと思っております。私も現地を確認をさせていただいた中で,案内看板につきましては干拓地が出来上がったときに農林水産省から設置をしていただいたもので残っております。案内の中身が違っているというのも存じ上げておりますので,その辺もお金をかけないでということを言っていただいておりますけれども,できる限り早めに適切な表現に直していきたいと思っておりますし,眺めのいい場所でありますので,その眺めの妨げになるような樹木伐採等についても適切に管理をしていきたい,このように考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) 古城山公園についてなんですけれども,広報の点から申し上げますと,現在,定住促進センターの中でのホームページの写真は古城山から撮った写真を使っております。また,先ほどKASAOKA SKETCHというお話もさせていただきましたが,そういったところでここからの魅力的な写真の発信などもしていきたいと考えております。また,シティプロモーションの中では,シティプロモーション推進ディレクターということで,県外在住の方なんですが,若い女性の方お二人,300名近くの御応募があったんですけども,その中からお二人選んで選定をさせていただいております。そういった方の意見も聴きながら,古城山も含めて市のすばらしい景色をどのように伝えていくかというのも行っていきたいと思っています。 あと,最後に1点,定住促進センターに移住を考える方が御相談に来られた際には,古城山も御案内をして笠岡を一望いただいて,こういった町なんですという御紹介などにも積極的に使っておりますので,今後とも広報の面でもその活用をどうしていくか考えてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 佐藤建設部長。 ◎建設部長(佐藤博之君) 失礼します。猿のことなんですけれども,今,猿は雄が1匹,雌が5匹飼育をしておりまして,鬱状態かどうかということはちょっと分かりませんけれども,1日1回おりを清掃したりとか餌をやりにということをやっています。猿がけんかをして血を出しているというようなことも,市民の方々からお聞きすることもございまして,市の担当とすればちょくちょく現場に上がって確認という作業もありますけれども,何かあればまたお知らせをいただけたらと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 都市観光を創る会という会があるそうなんですが,その中の会員のアンケートでは,行ってみたいと思わせる魅力というのが,一つ目が景色がいい,2つ目が食べ物がおいしい,3つ目が歴史文化遺産がある。笠岡市は全て満たしていると思うんです。笠岡が選ばれる魅力ある自治体になるように,シティーセールスにぜひとも力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(藤井義明君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 2項目めは,文化の振興について質問をいたします。 文化の振興は金もうけにはなりませんが,人の心を豊かにし,生まれ育った笠岡を理解し,知らなかったことに気づかされ,郷土愛を生み育てる大切な取組です。シティーセールスにもつながり,交流人口も増やすことができます。 1点目,市内各地で地域の文化や歴史などを調査研究し,小冊子にまとめる活動があります。これらを全市的にまとめ,市内外に紹介することができないかお尋ねをいたします。 2点目,笠岡市の文化度を上げるために取り組んでいること,今後も取り組もうとしていることがあるか,お尋ねをします。 3点目,昨年,市長は竹喬美術館所蔵の作品を市内の公民館などへ出張展示をしました。絵画鑑賞の機会を設けることで,市民の絵画への興味,関心を高め,竹喬美術館へ訪れてもらうことを目的の一つにしたと言われていました。出張展示の実施により,竹喬美術館への入館者が増えましたでしょうか。また,この出張展示について,笠岡市としてどう総括されているのかお尋ねをいたします。 4点目,10月3日から12月6日までの2か月あまりにわたって,郷土館では「笠岡諸島 高島と神武東遷伝説」の企画展が開催されました。高島に関心を持ってもらうように,そして高島に行ってもらうことも目的だと思います。そのために,もっと見ていただけるように移動展示をすべきではないかお尋ねします。併せて,期間中の入館者,何人かをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 2項目めの1点目につきましてお答えします。 市内各地のまちづくり協議会,公民館,郷土史グループ等において,地域の歴史文化について調査され,その成果をまとめられた冊子がいろいろと刊行されております。最近の例を幾つか挙げさせていただきますと,にいやま「文化を楽しみ育てる会」の「笠臣,笠朝臣をとことん調べる」,北川まちづくり協議会の「北川の人物」,笠岡町の歴史を知る会の「笠岡の地震・日本の地震」,笠岡市拓友会の「ああ満州・浩良大島開拓団の記録」など多岐にわたっております。 地域のことを一番よく御存じなのは地域の皆様ですが,成果物をまとめることによって郷土の魅力を再発見することにもつながります。また,それを共有することで,地域への愛着や誇りが生まれてきます。これらの郷土資料を教材として,小学校での出前授業も行われています。さらに,成果物を全市的に蓄積していくことにより,笠岡全体の歴史文化も浮き彫りになってくるものと思われます。 こうした郷土資料を市内外に御紹介する場の一つとして,笠岡市立図書館ホームページに「お勧め本」のコーナーを設けております。ここに記載された書籍は,全て笠岡市立図書館において貸出し,もしくは館内で御利用いただくことができます。また,近年刊行された郷土史関連の冊子を御紹介する場として,平成25年度生涯学習フェスティバルにおいて各地区の冊子を預かり販売をいたしました。また,生涯学習課において御依頼のあった冊子を販売しているところです。今後も,機会を見て皆様にこういった資料を手にとってごらんいただく機会を提供してまいりたいと考えております。さらに,笠岡市のホームページにおいても,近年刊行された各地区の冊子について広く御紹介してまいりたいと考えております。 次に,2点目につきましてお答えします。 笠岡市といたしましては,文化度を上げるために,例年様々な文化行事や木山捷平文学選奨,子供たちの能・狂言体験学習,文化財の保護,活用,各種文化施設の運営等に取り組んでおります。特に,木山捷平短編小説賞では全国から短編小説を公募しており,例年200遍から300遍の作品が寄せられております。地方初の文学賞として継続,定着していることが評価されており,全国に誇る文学賞となっています。また,笠岡市立図書館では,本の貸し借り以外にも文化の発信拠点として様々な講演会や展示会,イベントなどを開催しております。文化の振興は一朝一夕で達成できるものではありません。今後も一連の活動を継続していくとともに,文化施設同士の連携をさらに促進する取組を行ってまいりたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えします。 昨年の秋から,市内の公共施設に竹喬美術館所蔵作品の展示を始めましたが,その後,様々な御意見をいただく中で実施方法を改めて検討し,今年4月に「笠岡市立竹喬美術館所蔵作品の館外展示に関する実施要領」を定め,これに沿って出張展示を実施いたしております。 まず,この出張展示によって入館者が増えたかとのお尋ねでございますが,今年度はコロナ禍の中,休館していた時期もあり,また外出控えもあって,残念ながら入館者は大きく減少している状況でございます。出張展示によって入館者が増えたかどうかを判断する根拠を示すことは難しいため,特別展で実施するアンケートの質問項目中の回答者居住地の推移を注視していきたいと考えております。 次に,出張展示についての総括でございますが,鑑賞者からは「本物の美術品を見ることができてありがたい」,寄贈者からは「多くの人に見ていただけてうれしい」との声を耳にしております。また,出張展示には,所蔵作品の積極的な活用という面と,市民に作品を鑑賞していただく機会を提供することによって美術への理解を醸成し,美術館への来館を促進するという面があります。所蔵作品の中で,館外に展示することが可能な作品を公共施設等に陳列して市民の皆様に鑑賞していただくことは,その二つの目的にかなう手段であると考えておりますので,実施要領に沿って今後も継続してまいりたいと考えております。 次に,4点目につきましてお答えします。 郷土館企画展,「高島と神武東遷伝説」でございますが,新型コロナウイルス感染症に配慮し,主に市民の方を対象として市内施設や井笠圏等に絞って広報いたしました。期間中の入館者数につきましては178人でした。 笠岡市立郷土館から別会場への出張展示についてでございますが,これまで笠岡市美術展期間中における市民会館での展示をはじめ,笠岡シーサイドモール,カブトガニ博物館,笠岡市立図書館等において実施をしてまいりました。11月6日,高島において,高さ約5メートルの神武天皇像が奉納されたというニュースがありました。神武天皇の伝説を大切に守り伝えてきた高島ならではの興味深い話題であると思います。この地元の皆様の熱い思いに応えるためにも,このたびの企画展につきまして出張展示ということで,笠岡市美術展の期間中,市民会館において展示を行って,より多くの方に御覧いただきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 私の手元に「笠岡ふるさとガイド」,十二,三年前に作ったものでしょうか,これがありまして,私も読んで非常に参考になる,市内各地の歴史文化が取り上げてあります。ただ,この中にも島弁があったり,夢ウエル丸の表記があったりします。そういったことで,だんだん古くなってきておりますので,しかも歴史文化,新しい動きも出てきています。11月12日の朝日新聞の夕刊なんですけど,ちょうど今から100年前の1920年に,当時の敵国であるロシアの子供たち800人を救出したということで取り上げられました。これが分かりましたのが平成23年ですから,最近のことです。最近になって初めて分かった事実なんですけども,これについて取り上げていただいております。北川地区出身の茅原基治船長です。この茅原船長は,よくユダヤ人を救出した杉原千畝のことが取り上げられますけど,この人と並んで大変すばらしい活動をされた偉業だと思いますし,自分の命がどうなるか分からないという,機雷が浮かんでいる中を救出したということからいえば,杉原千畝以上の人じゃないかなと思っております。この茅原基治船長であるとか,最近の日本遺産のこと,あるいはこれから新しくできる2号バイパスの工事の関係,そういった様々な動きを取り上げて市民に知らせることも必要じゃないかと思いますので,この10年余り前に作ったこれとは別に,新しい動きとして笠岡は今こういう動きをしている,あるいはこういう人が過去にいたことも取り上げていただきたいと思っております。こういった動きについてお考えをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 「笠岡ふるさとガイド」についての御紹介をいただきましてありがとうございます。私も1冊持ってまいりました。2007年の刊行でございます。これは当時御当地検定ブームがございまして,笠岡クイズ王選手権テキスト・問題作成委員会が市内各地区の方々や市の関係部署で組織をされて作成したものでございます。214ページございまして,当時は1冊500円で販売しており,好評で2版まで増刷しておりますが,現在は絶版となっております。その中で,仁科議員が今おっしゃっていただきましたように,掲載されているけれど今はもうないものでありますとか,茅原基治船長,人道の船陽明丸でございます。こちらにつきましては,現在,生涯学習課でこういったパンフレットを作成中でございます。出来次第,お配りしたいと思っております。そういった点を含め,新たな情報の追加でございますとか改訂をやりながら,当冊子の検討をしてまいりたいと思います。例えば,令和4年度の市制70周年に向けてそれが完成できればとも考えております。また,歴史文化基本構想を平成30年度に作っておりますが,そちらも御覧いただければと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) よろしくお願いします。 そして,文化度を上げるということで言いますと,笠岡には一流の竹喬の作品はあるんですけども,残念ながら市内の入館者は多くありません。そして,井原や矢掛などに比べますと,例えば講演会であるとかあるいは演奏会,こういったものがありますけども,これも笠岡では一流の人の講演や日頃聴くことのできないような演奏を聴くという機会があまりない。そういった一流の人の講演や一流の演奏会を聴くということが笠岡市の文化度を上げるという観点からもどうしても必要じゃないかなと,最近特に思います。1年に1回ということができなくても,2年に1回とか3年に1回でもそういった刺激を受けるような,市民がいい話を聞いたなあ,あるいは一流のオーケストラの演奏会を聴いたなあということがあると非常に刺激を受けるんじゃないかと思います。そこについて,またお金もかかることではあるんですけれども,お考えをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 一流の人の講演会,演奏会等に触れることは,仁科議員のおっしゃるとおり本当に大事なことだと考えております。現在,笠岡市では指定管理で行っております笠岡市民会館におきまして,年に二,三回,様々な事業を行っております。例えば平成25年度以降を申し上げますと,オカリナの第一人者でございます宗次郎さんのコンサートでありますとか,「待つわ」で有名になりました岡村貴子さんとあみんのコンサート,また岡山フィルハーモニック管弦楽団のファミリーコンサート等を実施しております。26年度には由紀さおりさんと安田祥子さんのファミリーコンサート,また27年度には大島渚監督映画の上映会と奥様の小山明子さんの講演会をいただいております。28年度には研ナオコさんのコンサート,29年度には陸上自衛隊のハートフルコンサート,陸上自衛隊のコンサートにつきましては非常に好評でございまして,以降毎年実施をしております。また,我々の世代では特に人気でございました,南こうせつさんのコンサートツアー等もやっているところでございます。こういった取組を継続的にやってまいりますとともに,また仁科議員からも例えばこういった方の演奏会とか講演会というのを御紹介いただければ検討してまいりたいと思います。 70周年に向けて,そういった文化の振興も,教育委員会,笠岡市として取り組んでまいる所存でございますので,今後様々な内容を検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 私がそのような質問をしましたのは,今から15年ぐらい前に作家の重松清さんが笠岡に来られて講演会があったんです。当時売れっ子の作家でもあったので関心を持って行ったんですけども,残念ながら入館者が100人か150人ぐらいでした,笠岡市民会館で。重松さんが,こんな広い会場で講演会をしなくても,もっと狭い会場があるでしょうというような言い方をされたんで,笠岡に対して非常に,私は受け取り方としては上から目線で言われたなという気がしまして,文化度について笠岡はこんなに低いんかと言われたことが常に胸に刺さっておりまして,そういったことから文化の振興にも力を入れていただきたいと思っております。 それから,今,竹喬美術館の出張展示の件については要綱に基づいて継続をするというお答えでした。私も市内7館回って,いろいろ意見を聞きました。一流の作家の作品を見る機会としては非常にいいと評価する声が確かにありました。ただ,反対に盗難とか毀損についていつも冷や冷やしているんだという声もありました。ですから,そういった公民館の館長や主事が心配されるようなことがないような形での対応をしっかりしていただいて,継続するんでしたら継続をお願いしたいと思っております。そういった公民館関係者に対してどういう説明なり対応をされるのかをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 竹喬美術館の出張展示でございます。仁科議員からも御紹介いただきましたように,御覧になる方からは本当にすばらしい,また我々が思っていた以上に,寄贈者の方からは多くの方に目に触れる場をつくっていただくことはありがたいというお言葉をいただいております。ただ,御指摘のように,公民館の職員等につきましてはそういった大事な作品をお預かりするのはどうかということは当初から伺っておりましたので,生涯学習課といたしまして保険というのをまず検討いたしまして,たしか10月だったと思いますが保険の契約をしたところでございます。もちろん保険を掛けるだけでいいというものではございませんけども,最悪の事態には備えることはできているのではないかと思います。今後は公民館の主事の皆様,館長の皆様とお話を重ねながら,生涯学習課等も責任を持って管理等に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 郷土館につきましては今お答えのとおりだと思いますが,私も期間中3回郷土館に参りました。3回参りまして,私以外の人が来られたのは1人だけ,3回のうち約1時間,延べ3時間ぐらい中へおりましたが1人だけでした。郷土館は例えば津雲貝塚の遺跡とか,そういうものについて展示,保存するのは非常にいいことだと思うんですけども,今回の高島の展示,これはちょうど日本遺産との関係もあって,広く市民,市内外に発信して見ていただきたい内容で,できれば高島に行って実際に見ていただきたいということがありますので,できるだけ郷土館じゃない場所で,そういう取組を今後はしていただきたいと思います。例えば,市民会館であるとか様々な場所があると思うんで,取組をぜひ考えていただきたいということです。 郷土館の今後の在り方について,最後にお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 「高島と神武東遷伝説」でございます。実は今回,郷土館で開催いたしましたのは,郷土館に足を運んでいただくための工夫という面も含めて,今注目を集めております日本遺産等もございます高島をテーマにした企画展を郷土館で実施したものでございます。今後,出張展示という形で市民会館等での実施を行ってまいります。 また,郷土館の今後の在り方,役割等でございます。従来から仁科議員からもいろいろ展示内容とか立地についての危惧,懸念を伺っております。郷土館,正直ちょっと手狭な施設でございます。笠岡市教育委員会といたしましては,現在の郷土館においても展示内容の工夫に努めてまいりますが,今後は移転も含めて笠岡の古来から現在までのトータルの歴史文化を御紹介できるような施設をどこかに設置できないかという視点で検討しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 周りの里庄町,あるいは井原市芳井町,歴史民俗資料館,あるいは浅口市の鴨方郷土資料館,金光町,金光歴史民俗資料館,寄島町,寄島郷土資料館,それぞれ持っております。笠岡は今申しましたところと比べても,郷土館じゃないそういった歴史民俗,あるいは文化,顕彰する建物,資料を保存するところがないとおかしいという意識があります。これから笠岡の歴史文化を市内外に発信して郷土愛を育んでいくためには,どうしても文化の振興,あるいは歴史,郷土,そういったところに力を入れていく必要があると私は思っておりますので,よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 続きまして,3項目めの質問を求めます。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 3項目めは,公共工事の予算の確保と工事の平準化について質問いたします。 この項目につきましては,昨日の大本邦光議員の質問とほとんど同じでございました。考えることは同じだなあと私は思いました。一応質問はするんですけども,特に2点目,3点目はもうはしょっていただいていいかなあと思っております。少し早口で質問したいと思います。 1点目,今年の特に夏以降はイノシシの被害が尋常ではなく,地域住民から再三にわたり道路や水路の修繕要望が寄せられています。例年と比較しても,相当件数が多いことや,予算の残額がなく業者の対応が追いつかないことなどから地域の要望への対応を断る,これは地域での対応をお願いして行政の対応を断ったり,あるいは工事を延期したりするケースが増えています。一刻も早い対応を望みたいと思いますが,考えをお尋ねいたします。 また,今後のイノシシ被害の対策と予算づけについて,産業部,建設部,それぞれの基本的な考え方をお尋ねします。 2点目,今後,新型コロナウイルスの影響などによる歳入減で全市的な予算規模の縮小が予想され,公共工事についても影響が懸念されます。年間を通して市民の要望に応え,工事を進められる体制を取るために一定の予算を確保することと,次年度以降において経費の支出を伴う債務負担行為の適正かつ積極的な活用が望まれます。考えをお尋ねします。 3点目,公共工事は年度末に集中するのが一般的になっています。通常,新年度に発注している工事について,支出を伴わない債務負担行為を現年度中に設定し,現年度中に入札をし,契約を締結することで年度内や新年度早々の工事着手が可能となります。ゼロ市債と言われるこの方法の活用についてお尋ねします。 以上です。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 3項目めにつきまして,今後のイノシシ被害の対策につきまして産業部からお答えします。 まず,本市の取組でございますが,農作物被害の防止のためには防護柵の設置を促し,イノシシを集落に寄せつけない緩衝帯の設置や,人家や田畑等にイノシシの餌となるようなものを置かないように呼びかけ,そして集落に住み着くイノシシを徹底的に捕獲する,いわゆる有害鳥獣対策の3本柱である「侵入防止柵の設置」,「環境整備」,「捕獲」を基本として進めているところでございます。この3本柱の取組は,当然ながら市のみでできるものではございません。田や畑に野菜や果物等のイノシシが好む餌がある限り,イノシシは集落に住み着き,幾ら捕獲を続けても被害は減ることはございません。田畑を柵で囲い,イノシシを寄せつけない状況になって初めてイノシシはわなにかかり,集落に住み着くイノシシを減らすことが可能となります。よって,地域の皆様が一致団結して自助,共助の考え方の基に自主的な防衛策を講じることで被害低減,そして捕獲へとつながるものと考えております。 次に,現状の取組状況を数字で申し上げますと,まずはイノシシ対策に投じた費用でございますが,決算ベースで平成31年度が1,158万円,令和元年度が2,667万円,本年度の決算見込み額が4,204万円となっており,年々積極的な増額予算で対策を行っているところです。それに伴っての実績でございますが,防護柵の設置件数については,平成30年度は106件,令和元年度は253件,そして本年度11月末現在では163件となり,平成30年の同月92件と比較すると77%増となっております。これは昨年度から柵設置費用の補助率を3分の2に引き上げたことと,出前講座や現場での広報活動等で自助,共助の考え方の周知が図られているものと考えております。 次に,捕獲頭数でございますが,平成30年度は191頭,令和元年度は416頭,そして本年度11月14日現在では573頭と確実に増加しているところです。このことは,新たに狩猟免許の取得費用の一部を助成したり,有害鳥獣専門の捕獲員等の設置や集落ぐるみの取組を積極的に行った結果だと感じているところです。しかしながら,まだまだイノシシの目撃情報や農作物の被害通報件数はいまだに絶えないことから,引き続き有害鳥獣対策の3本柱を推進してまいります。また,これまでどおり猟友会を中心とする捕獲活動を進めることに加え,イノシシから自らの地域を自らで守る,それから集落ぐるみでの取組に対してその地域に捕獲の許可を与えるなど,市では地域ぐるみの活動を積極的に支援してまいります。 それでは,1点目につきましては仁科議員の御指摘のとおり,イノシシによる道路のり面の崩壊や水路などが壊されるなどの被害が増えております。植物の根などを好むイノシシにとって,傾斜があるのり面は鼻を使って掘り返しがしやすく,格好の餌場となることが考えられます。このような被害を受ける道路のり面や水路はイノシシが田畑に近づくための通り道であることも想定されますので,本市といたしましては田畑が餌場となってイノシシを誘引することがないよう,引き続き地域の皆様に防護柵の設置を啓発してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 佐藤建設部長。 ◎建設部長(佐藤博之君) 続きまして,建設部からイノシシ被害の対策と予算につきましてお答えいたします。 近年のイノシシによる被害状況ですが,仁科議員のおっしゃるとおり,道路のり面の崩壊や河川護岸崩壊の被害件数が年々増加しており,地区から修繕を依頼されているところです。 イノシシによる被害は,令和元年度では道路修繕で9件,河川修繕で2件,令和2年度10月末現在では道路修繕19件,河川修繕3件と増加傾向になっております。担当部といたしましては,現在イノシシによる被害も通常の維持修繕工事と同様に対応しているところです。まずは緊急性の高いものから工事を行うことを優先し,危険性の低いものについては次年度以降での対応を関係地区の方々にお願いをしており,業者対応が追いつかないことや予算的な問題で修繕をお断りするものではございません。先ほども申し上げましたが,通常の維持修繕費での対応となっておりますことから,予算につきましては今後のイノシシによる被害の状況を見ながら適切に対応してまいりたいと考えております。 次に,2点目と3点目でございますが,少し簡単に説明をさせていただきます。 予算は単一年度で完結するのが原則というものを昨日,大本議員さんにもお答えをさせていただいております。修繕工事は案件が発生して発注するということで,大多数は工事金額も20万円程度であるということですので,債務負担行為を設定するのは不要であると考えています。道路や河川の改良工事は,維持修繕工事に比べ規模が大きく,また工期も長くなることから債務負担行為を設定し,年度をまたぐ工期で発注することは可能であり,年度当初から工事着手,年間の発注時期を平準化できるなどのメリットがございますので,今後検討してまいりたいと考えております。 適切な工期に基づく請負契約は,建設業者にとって資材の確保,優位性につながることや,計画的な工程管理による労働環境の向上に資することから,債務負担行為の活用は本当に有効だと考えております。債務負担行為でゼロ市債の活用でございますけれども,双方とも翌年度予算案の可決が必須であることや,国庫補助事業の場合は補助金等の交付決定を受ける前に工事に着手することは基本的に認められないなどの諸条件がありますが,国土交通省でも年間を通じた切れ目のない公共工事の発注を進めていることから,本市でも年度当初からの工事着手,年間の発注時期を平準化できると考えられますので,今後,他市の状況を見ながら研究をしてまいりたい,このように考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 仁科議員。 ◆10番(仁科文秀君) 1点目につきましては,緊急性を優先して,緊急性のないものは次年度というお答えもありました。私もそう思うんですけども,地域に入っておりますと,市が考える緊急性と住民が考える緊急性にそごがあるケースがあると感じます。例えば,笠岡市としては,イノシシによって崩れた石積が全部崩れてからでもいいんじゃないかというお考えもある。しかし,地域住民は崩れにくいように途中ででも修復もしてもらいたい。そのような例を挙げれば,緊急性に対する考えも違います。我々は間に入って調整をする立場ですので,住民に待ってくださいという対応を今しますけども,笠岡市としてそのあたりのこともよく考えてもいただきたいと思います。これが1点です。 それからもう一点は,今の2点目,3点目に関係するところで,例えば狭い道路で待避所をどうしても作らないといけないとか,交差点で交通事故が発生する危険があるような場合には,年度末の工事がもう一般的になってて,市民もそう思い込んでますけども,年度当初,夏ぐらいまでに工事をする必要が出てくる箇所もあると思います。それについては,今のゼロ市債であるとか債務負担行為もぜひ有効に使っていただきたいと思います。最後にお考えをお尋ねして終わります。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 佐藤建設部長。 ◎建設部長(佐藤博之君) 仁科議員の再質問にお答えいたします。 狭い道路であるとか事故が多いところでの待避所,またそういう工事を夏までに終わらせてほしいという要望等,いろいろあると思っております。昨日の大本議員さんにもお答えをさせていただいておりますけども,債務負担を組むことで工事の平準化というのは当然必要だと考えております。現場現場でもそれぞれ違っているのも当然のことだと思っておりますので,現場の状況を見ながらどの程度緊急性があるのか見極めながら,また債務負担行為等のそういう手続につきましては他市の状況も見ながら検討はしていきたい,このように考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 以上で10番仁科文秀議員の質問を終結します。 約10分間休憩します。            午前10時51分 休憩            午前11時02分 再開 ○議長(藤井義明君) 休憩を解いて会議を再開します。 次に,3番真鍋陽子議員の質問を許可します。 真鍋議員。            〔3番 真鍋陽子君 登壇〕 ◆3番(真鍋陽子君) おはようございます。真鍋陽子です。 新型コロナウイルス感染拡大第三波と言われる状況の中,来年度予算も大変厳しい状況であることは重々承知しておりますが,市民の皆様からの声を少しでもお伝えできればと考えています。一般質問最終日なので,これまで執行部の方から言及のあった部分につきましては割愛させていただくところもあります。よろしくお願いいたします。 それでは,議長の許可をいただきましたので,皆様のお手元に資料を配付させていただき,質問をさせていただきます。 1項目め,新型コロナウイルス感染拡大による笠岡市内における地域経済への影響について。 1点目,新型コロナウイルス感染拡大が続く状況の中,笠岡市内における地域経済への影響をどのように把握しているのかをお尋ねします。 2点目,今後,笠岡市としてどのような支援策を予定しているのかをお尋ねします。 3点目,新型コロナウイルス感染拡大による経済支援については,短期的・直接的なものも非常に大切ですが,長期的・間接的な施策について考えていくことも重要です。今後,笠岡市内における観光客の増加,かつその際の訪問先の分散化を図るため,海沿いに立地し,瀬戸内海の風光明媚な景色を楽しむことのできる旧大島東小学校のさらなる有効活用を考えていただきたい。現在は浄化槽,耐震の関係で,施設としての活用が制限されていますが,内閣府地方創生推進室から出ている新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用事例集内にある地域の魅力磨き上げ事業などを活用することにより,旧大島東小学校のさらに人が集うことのできる環境をつくり出していくことはできないかをお尋ねいたします。 4点目,新型コロナウイルス感染拡大予防のため,各種学校行事が中止,または形を変えて行われていることによる児童・生徒に対する影響をいかに把握し考えているか。また,来年度の各種行事をどのように行っていこうと検討しているのかをお尋ねいたします。 以上4点,よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 真鍋議員の御質問にお答えします。 1項目めの1点目につきましてお答えします。 日本経済はコロナウイルス感染症の感染拡大に伴い,政府が4月から5月にかけて発出した緊急事態宣言により経済活動が抑制されたことから大きく落ち込み,GDP成長率は今年の4月から6月期は前年同期比でマイナス8.2%となりました。経済活動の再開や国等による各種支援策により持ち直しの傾向は見られますが,今年7月から9月期のGDP成長率はコロナ前の2019年10月から12月期の水準と比較しますと,依然約4%下回っています。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う笠岡市内における地域経済への影響でございますが,市内各企業の中には残業カットや一時休業などを行い,雇用調整助成金を活用しながらこの厳しい状況を乗り越えようとする動きもございます。現在のところ,直接的にコロナウイルス感染症を原因とした市内企業の倒産,廃業は確認できておりませんが,笠岡市の有効求人倍率も,コロナ前の昨年12月の1.77から本年10月は1.03と大きく落ち込むなど,経済状況は厳しいものとなっております。 また,笠岡商工会議所において,今年の4月と10月の2回,会員事業所を対象に新型コロナウイルスの影響に関する会員アンケートを実施しており,10月のアンケート結果によりますと,66%の事業所の方が新型コロナウイルス感染症によりマイナス影響が生じているとの回答でした。具体的な影響としては,売上げの減少による資金繰りの悪化が半数以上の事業所に見られ,続いて外出抑制やイベント中止による売上減少,収束の見通しが立たず経営計画が立たないといった影響の順になっております。業種別での前年同月比での影響を見ますと,ほとんど全ての業種において影響が出ています。10月での業種別の売上げの増減傾向は,建設業及び卸売業でやや悪化しておりますが,ほかの業種では回復傾向も見られます。 次に,2点目につきましてお答えします。 本市における支援策でございますが,笠岡市では8度の補正予算を編成し,この12月議会でも補正予算を提案させていただき,国の特別定額給付金事業も合わせて約61億6,000万円の規模の対策を実施してまいりました。コロナ禍で地域経済が疲弊する中,売上げの下がった事業者を応援する事業や,水道基本料金の減免,給食費の補助,独り親家庭,障害者への給付,インフルエンザの予防接種補助,そして11月臨時議会では事業効果が最大約5億円のプレミアム付商品券事業や出産育児に対する支援などの予算を議決いただき,経済的にも健康面にも将来にも,最も影響を受ける弱い立場の人々を支援する事業に取り組んでいるところでございます。 このように,国,県,市を挙げて感染症防止対策や経済対策に取り組む中,その対策が一定の効果を上げて,地域経済としても非常に厳しい状況ではありますが,何とか踏みとどまっているのではないかと感じております。現在,国では第3次補正予算の編成に向けて作業を行っていると聞き及んでおります。笠岡市としても,国の動向を注視しながら,今後も時を逃さず効果的な支援策を打ち出してまいります。 次に,3点目につきましてお答えします。 旧大島東小学校及び幼稚園の利活用につきましては,現在,施設を活用し運営を行うために設立された「特定非営利活動法人海の校舎大島東小」と事業開始に向けて協議を進めているところでございます。事業内容は,大きく分けて3つの柱から成ります。1つ目は,教室を物づくり等のクリエーターに提供して起業や創作を行っていただく「シェアアトリエ事業」,2つ目は,クリエーター同士が地域の方との交流,連携により新たなビジネスアイデアや特産品開発につなげる「地域学び合い事業」,3つ目は,地域ににぎわいを創出するために,クリエーターと地域の方によって開催される定期イベントである「地域交流活性化事業」でございます。 また,笠岡市においては,9月議会で議決をいただきました補正予算で,利活用に向けて必要となる木造校舎等の改修や修繕について,工事の着手に向けての準備を行っているところです。また,1棟だけあります鉄筋コンクリート造りの校舎については,災害時の避難所として市で引き続き管理を行う予定です。正式なオープン時期は未定ですが,事業開始後は新たなビジネスの創造や成長支援,地域交流イベント等の開催により,定住人口及び関係人口の増加,にぎわいの創出につながってくるものと期待しております。 地元の有志で構成された大島東小学校跡地活用協議会からは,200人を超える方々が署名した今回の利活用事業実施の要望書が提出されるなど,地域からの期待も非常に大きいため,市としても協力しながらしっかりと利活用を図ってまいります。 また,お尋ねの新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用につきましてですが,7月補正予算において同交付金を用いてサテライトオフィス等開設サポート補助金を創設しました。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため,この1年間でリモートワーク,分散型オフィスの活用など,働き方が大きく変化しました。この補助金は,企業等が取り組むワーク・ライフ・バランスの充実及び多様な働き方の促進により,地域経済の発展を図るため,市内に新たにリモートワークを実施するためのサテライトオフィス等を開設するものに対し,整備に要する費用の一部を補助金として交付するものです。旧大島東小利活用事業においても,新たにテナントとして参入する企業等は,本交付金を活用してサテライトオフィスを整備することができることから,NPO海の公社大島東小へも情報提供を行い,さらに人の集う環境の効率的創造に活用いただくようお願いしているところです。 また,国においては3次補正予算編成作業を行っており,新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が措置される場合には,新型コロナウイルス感染症による影響を考慮しつつ,必要な支援が必要な方に届くような事業を措置してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 1項目めの4点目についてお答えします。 まず,新型コロナウイルス感染拡大予防のため,各種学校行事は中止,または形を変えて行うことによる児童・生徒に対する影響について,各学校に聞き取りを行い,実態把握をいたしました。子供たちが楽しみにしていた宿泊研修などの各種学校行事が例年どおりに実施できないことによる心に与える影響,具体的には意欲の低下,学校行事の中で様々な人との交流や体験を通して得られる充実感や達成感,自己肯定感の低下などが報告されています。 学校におきましては,全ての子供たちの心身のケアに対応するため,学級担任や養護教諭等を中心としたきめ細やかな健康観察等から子供たちの状況を的確に把握するとともに,教育相談の実施やスクールカウンセラー等による支援を行っております。落ち着きのない子供や協調性がない行動を取ってしまう子供の報告も受けております。子供たちの不安やストレスを少しでも解消し,心に寄り添った切れ目のない支援を継続してまいります。 また,このような点は当初から危惧されていたことから,教育委員会としては各学校に対して各種行事を安易に中止するのではなく,例年とは異なる新たな形での取組を考える際に,感染防止対策をしっかりと講じることは言うまでもなく,子供たちともしっかりと話合い,子供たちの主体的な取組をするよう強く依頼しておりました。その結果,運動会や修学旅行,学芸会,学習発表会等については,各学校において感染防止対策の観点から,内容や方法,時期を検討して,例年とは異なる形で実施いたしました。その過程において,児童会や生徒会を中心に具体的内容や計画を話し合わせ,子供たちのアイデアを取り入れた子供主体の行事として実施した学校がほとんどでした。中学校においては,コロナ禍で学習発表会を開催できるかを生徒会で話し合い,1日を半日開催に,また例年,土曜日開催だったものを平日開催で行うことを決定し,企画,運営までも生徒たちに任せて実施した学校もありました。このように,限られた時間や制約の中で,集団で活動することの楽しさや達成感を得られるようにしたり,活動について主体的に話し合って協力しながら実践できるようにしたりすることは,このコロナ禍であるからこそ各種行事を検討する上で必要だと考えております。 教育委員会としては,学校行事は同級生や学年の枠を超えて皆が一つの目標に向かって力を合わせることで,学校に対する所属感,一体感が深められ,互いに達成感を味わえるものだと考えております。また,児童・生徒相互が個性を認め合いながら自分のよさを自覚し,大きく成長できる機会だと捉えております。児童・生徒が達成感を持ったり活躍したりする場を,意図的,計画的に設定するとともに,新しい学校の生活様式等の感染防止対策を講じ,開催する時期,場所や時間,開催方法等,最大限配慮するよう指導を徹底してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 笠岡市では,市長へのeメール,手紙などを受け付けていますが,新型コロナウイルス感染症について関するものはどのくらい来ているのか,また内容など個人情報に差し支えない範囲でよいので,お聞かせください。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) 今ほどの再質問に関しまして,市長eメールに関する新型コロナウイルスに関する心配事の件数ということなんですけども,今手持ちでその件数について把握をしておりませんので,後ほど改めて情報をお伝えいたします。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 地元で活動されているNPO法人の方からお話を伺っていると,まだ笠岡市の行政としても把握できていない困窮家庭がたくさんある,これからもっとひどくなるだろうということをお聞きしています。執行部の方々も財政が厳しい中,非常に苦しいことではあるんですけれども,様々な補助金などを活用して困窮家庭の方々に,子供がおなかいっぱい食べれたり,学校にしっかり行けたりするようなサポートをお願いしたいと思います。 日本銀行が9月に発表した2020年4月から6月の資金循環統計によると,6月末時点での個人,家計部門が保有する現金,預金は前年比4.0%増の1,031兆円,過去最高となっています。そして,企業が保有する現金,預金も大幅に増加しています。一方で,正社員といえども平均支給予定額は昨年よりこの冬は6.8%削減,2020年春卒業予定の大学生,高校生の内定取消しは昨年の5倍,11月20日時点でコロナ解雇は7万3,000人以上,福祉施設における労災は過去最悪ということがニュースになっています。そして,岡山県内,9月,10月の自殺者数は,前年同期に比べて1.7倍,特に女性と子供の自殺が増えています。裕福な方々と生活が苦しい方々の格差が今明らかに拡大しています。新型コロナウイルス感染拡大予防と経済支援,この難局を乗り切るため,執行部と議会,皆さんで知恵を絞っていければと考えています。 3点目に対する再質問を行います。 去る12月3日,総理大臣官邸で第41回観光戦略実行推進会議が行われました。この席で菅首相は,内外の観光客が戻ってくることを見据え,国が前面に出てホテル,旅館,観光街の再生を行うため,新たな補助制度を創設する。全国100程度の地域で,それぞれの施設が内外の観光客が楽しめるものにリニューアルし,町なかに残る廃屋を撤去し,同じ町の複数の宿が一つのホテルとして運営するような新しい取組を短期集中で支援しますと発言されています。こういった情報を早めに,今これから頑張っていこうとされているNPOの方々と共有していただきたい。もちろんできること,できないことがあると思います。でも,まずは情報共有をお願いしたいと考えています。可能かどうかお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) 今ほどの再質問にお答えをいたします。 観光戦略実行推進会議で,首相からそのような御発言があったということでございます。この新たな事業につきましては,今,国でその制度を詰めている段階だと思いますので,我々としてもそういった新たな補助制度についてアンテナを高くして情報収集に努めまして,大島東小を活用していただいている団体などがもし活用できるようなものがあればお伝えをしていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 学校行事に関しては,生徒の皆さんが主体的に活動して,どういった行事を行うか,そういった生徒会などの話合いを通じていることにより,様々な学校での行事の中止であるとか変更のばらつきというものは出てきていると理解してよろしいでしょうか,お尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ただいまの再質問にお答えいたします。 学校行事というものは,共通しているものが一つございます。それは何のためにその行事を設けているかというところは,全ての学校において共通しております。ただ,その実施をする形については,各学校の実態,子供たちや保護者の思いも含めて開催しているということでございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 岡山県内でもほとんどの市町村で新型コロナウイルス感染が確認されている中,笠岡市はいまだ感染者ゼロですが,今後,様々な体験学習や修学旅行などを笠岡市内で行うようプランを提示することはできるでしょうか。修学旅行なんですが,歴史教育の意味合いも持ちます。私一度,笠岡市内の歴史というものと文化遺産と時代を対応させたものを考えてつくってみたことがあるんですが,大体安土桃山時代以外のものは対応するものがあります。笠岡市内でも,十分歴史教育はできます。皆さん子供の頃から,また大人になっても,島に行ったことがないとおっしゃる方が結構いらっしゃるので,私は驚いています。島の方々のお気持ちもあると思いますが,そういった場合でも分散をし,いろは丸の沈没地点を訪れる,無人島の梶子島でサバイバルキャンプをするなど,島の方々との接触をなるべく避ける形での体験もできます。こういった笠岡市内における体験学習を,校長会などで選択肢の一つとして共有していただくことはできるかどうかお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 貴重な御提言をありがとうございます。 今のような方向性は確かに一つの選択肢ではあると思っております。ただ,学校行事,宿泊体験的な学習とかにはそれぞれ目標がありまして,その中で大事なことは子供たちの所属感とか子供同士の一体感を醸成する,そしてもう一つ,自主的,自発的な態度を醸成するということがございます。そういうことを考えますと,目的がここでなければいけないということではなくて,何のためにそこに行くのかということを子供たちがしっかりと考え,自分たちでその取組をつくり上げていく。それが今,コロナ禍の中のピンチというものをチャンスに変える方法だと思っております。そういう中で,校園長会にも情報提供してまいりました。今後も,そういう取組を私は進めて,いろんな学校がいろんな実態でいろんなことを考えながら,本当に子供たちが満足できる学校行事をつくり上げていきたいと思います。その中に保護者の方,それから地域の方に協力をいただけたらと思っております。 そして1点,なかなか子供たちが島に行くことができないという,これは家庭教育の問題とも関わると思いますので,そういう家庭教育,社会教育の視点からも取組をしていただけたらありがたいなと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 2項目め,ふるさと納税について。 1点目,ふるさと納税制度とは何か。 2点目,自主財源を増やす取組として重要視しているふるさと納税制度を今後どのように運営していこうと考えているか,そのビジョンを尋ねます。 3点目,ふるさと納税の商品として,選んでくださる方に時間と選択の幅をより多く与えることができるよう,また笠岡市にふるさと納税をしようとアクセスしてくださった方々が,一度笠岡に行ってみたいと思えるような市内観光パンフレットを兼ねたカタログギフトを作成することは考えられるか。 以上3点,お答えください。よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 2項目めの1点目につきましてお答えします。 ふるさと納税制度についての御質問でございますが,多くの人が地方のふるさとで生まれ,その自治体から医療や教育等,様々な住民サービスを受けて育ち,やがて進学や就職を機に生活の場を都会に移し,そこで納税を行っています。ふるさと納税とは,自分が生まれ育った故郷への寄附を通じて,地方と都市部の租税負担と行政サービスとのバランスを維持する趣旨で平成20年度の税制改正によって創設された制度でございます。具体的には,生まれたふるさとや応援したい自治体に寄附することで,寄附金のうち2,000円を超える部分について所得税の還付や住民税の控除を受けることができるとともに,地域の特産品などのお礼の品を受け取る制度でございます。 この制度の運用においては,令和元年6月に地方税法が改正され,お礼の品である返礼品について,その調達額が寄附金額の3割以下であることや地場産品に限ることなどの規定が示されました。笠岡市では,これまで国のルールにのっとり,お米や果物,水産加工品などを主要な返礼品として,全国の皆様へ寄附のお願いとともに特産品を積極的にアピールすることで地場産業の振興を図ってまいりました。そして,平成30年度は約8億3,000万円,令和元年度は約7億2,000万円もの多くの御寄附をいただきました。全国から寄せられました多くの寄附金は,学校教育における「ITC環境整備事業」や地域の協働事業に関する「魅力あるまちづくり交付金事業」,そして高齢者福祉に関する「高齢者タクシーチケット助成事業」など,笠岡市の教育行政の推進や笠岡市民の皆様の生活の向上など,大変多くの事業に効果的に活用させていただいております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 次に,2点目につきましてお答えします。 私は平成28年に市長に就任して以来,ふるさと納税制度を積極的に推進してまいりました。令和元年度までの4年間で,約17万8,000人の方々から約27億6,000万円もの多くの御寄附をいただきました。私はふるさと納税事業を進めるに当たり,3つの柱を掲げております。1つ目に「自主財源の確保」,2つ目に「返礼品による地場産業の育成」,3つ目に「シティセールス」でございます。 ふるさと納税制度への取組は,単なる税収の補填にとどまらず,ふるさとゆかりの返礼品の開発,流通による地場産業の育成やふるさと返礼品の配送に工夫を凝らすことにより,笠岡市の魅力や取組,観光PRなどふるさとの情報を全国に発信し,笠岡市の知名度を高め,多くの方々に笠岡市を応援していただける効果的な手法であると考えております。具体的に申し上げますと,平成30年7月に発生しました「西日本豪雨災害」では河川が氾濫し,水没により農機具が使用不能となる農家が多数発生した折に,ふるさと納税の特設サイトで「災害支援給付金」を全国に呼びかけいたしましたところ,9,000人を超える多くの皆様から4,500万円もの御寄附をいただきました。また,今年においては新型コロナウイルス感染拡大による影響により,笠岡湾干拓地で生産されているタマネギの需要が大きく落ち込み,廃棄が避けられない事態となり,ふるさと納税の緊急支援品として全国にお願いしましたところ,1万1,000件を超える御寄附と申込みをいただき,約80トンのタマネギを全国の方々へお届けすることができました。そして,これまで全国から寄せられました寄附金は,笠岡市の子育て事業,教育事業,災害対策事業など,市民の皆様の福祉向上,安心・安全の各事業に効果的に大切に活用させていただいております。今後は,農村と都市間の交流事業など,ふるさと納税をきっかけとして交流の輪を広げ,交流人口の増加や関係人口の拡大を図る取組などを検討していきたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えします。 ふるさと納税の寄附を増やすとともに,交流人口や関係人口を増やす取組が大切であることを強く感じております。毎年,笠岡湾干拓地で開催しています「大空と大地のカーニバルイベント」では,ふるさと納税の返礼品として招待券をお送りし,イベント観覧や遊覧ヘリコプターへの搭乗のほか,島弁やジビエカレーなど,食の面でも笠岡市の魅力をお楽しみいただいております。これからも笠岡市のファンになっていただき,笠岡市へ足を運んでいただく,そのためにも笠岡市の魅力などの情報を発信することは大変重要なものであると考えております。現在は,寄附をいただいた方々へのお礼の文を添えた「寄附受領証明書」とともに,市内の観光スポットやイベントアクティビティ,特産品等を満載した笠岡市の観光パンフレットであります「またたび笠岡。」の概要版を同封し,笠岡市の旅の参考に活用いただいているところでございます。真鍋議員から御提案いただきましたとおり,一度笠岡に行ってみたいと思えるような観光パンフレットを兼ねたカタログギフトを活用することで,リピーターの確保や交流人口の増加が期待できると考えます。返礼品のうち,桃,ブドウなど季節商品等の出荷計画や価格,宿泊商品や体験商品の新たな開発,そして効果的な配布方法などを調整し,笠岡市の魅力を満載した「総合カタログ」の作成を検討してまいりたいと考えます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問がありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) お手元に配信させていただいている笠岡市ふるさと納税額と登録商品数,そして人気商品ランキングという二つの図があると思うんですけれども,本当に急激に伸びているんですけれども,メインがお米。これが返礼率が最初高いということで,お米をトップにしてふるさと納税額増えたと思うんですが,その返礼率が決められて,なかなか返礼率を高くできないという状況になっている中,ちょっとずつ減っています。商品の登録数は多いんだけど金額は減っているということで,これはコロナだから全国的な傾向かなと思ってお尋ねしたら,やはり商品とか市町に人気があるところに集中している傾向があるというお話をお聞きしました。ふるさと納税って本当にいろんな地域でやって,よく笠岡にたどり着いてくださったなあと感謝の気持ちでいっぱいになるぐらい。しかも,その中で笠岡市のホームページを見てもたくさんたくさんあり過ぎて,どれにしようかと思ってそれで時間がかかってしまう。そういった状況の中,カタログギフトというところを思いついたのです。これを結婚式の返礼などでもらうと,何にしようかなって繰り返し繰り返し見て,どれにしようかどれにしようかというので時間がたって何回も見る,これがすごく効果があるんじゃないかなと。いろんな風光明媚な地域の風景であるとか,いろんな笠岡市内の商品であるとか,例えばアクティビティであるとか,笠岡市内ではこういった活動をしていて寄附をいただきたいという地元のNPOのこども食堂に対する寄附であるとか,そういったものを全て盛り込んで,これ1冊を繰り返し見ている中で,いつか笠岡に行ってみてもいいかなと思える,そんなようなカタログギフトをぜひ検討していただきたいと思います。 以上で2項目めの質問を閉じさせていただきます。 ○議長(藤井義明君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 続きまして,3項目めの質問を求めます。 ◆3番(真鍋陽子君) 3項目め,気候変動対策について。 1点目,100年に1度,50年に1度と言われている激甚災害が日本国内において毎年のように起こっています。その原因の一つは地球温暖化,そして様々な気候変動対策が各自治体において取り組まれている中,2020年7月末,岡山県知事が2050年,CO2ゼロ宣言自治体として宣言を行いました。その後,菅首相が10月30日に脱炭素社会実現について言及されています。 笠岡市として今後,2050年に向け,ゼロカーボンシティ宣言,あるいは脱炭素社会を目指す宣言を市として行う予定はあるのかを尋ねます。 2点目,脱炭素社会の実現,ゼロカーボンシティを宣言することは確かに大切であります。しかし,さらに求められることは,脱炭素社会に向け,実効性のある具体策を提示していくことです。 2050年における脱炭素社会に向け,具体的な計画,または今後実践しようと考慮している具体策はあるか尋ねます。 以上2点,お答えください。よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 3項目めの1点目につきましてお答えします。 ゼロカーボンシティなどの宣言につきましては,本年9月の定例会での真鍋議員の御質問にお答えしましたとおり,現在のところ本市において宣言を行う予定はございませんが,温室効果ガスの排出抑制には従来から取り組んでいるところです。 本市における再生可能エネルギー発電施設の設置状況は,本年6月末現在で2,249件が稼働しており,総出力は7万4,042キロワットとなっており,この数値を基に年間発電量を試算すると17万689メガワットアワーで,エネルギー消費統計から推計した本市の年間使用電力量49万534メガワットアワーのうち,約34.8%が再生可能エネルギーで賄われている状況にあります。同年3月末と比べて稼働数は17件,総出力は5,283キロワット増加しており,再生可能エネルギーの導入は着実に進んでいると考えております。今後も,ゼロカーボンシティなどの宣言をするしないに関わらず,温室効果ガス排出量の削減に取り組んでまいります。 次に,2点目につきましてお答えします。 本市におきましては,本年9月定例会でもお答えしましたが,家庭への再生可能エネルギーの普及を促進するための住宅用太陽光発電システムや太陽熱利用システムの設置費,電気自動車・プラグインハイブリッド自動車購入費への補助,公共施設へのLED照明や高効率空調設備等の導入,ため池への太陽光パネルの設置,地球温暖化対策と地域内交通の確保の両立を目指すグリーンスローモビリティの導入,ごみ焼却に伴って排出される温室効果ガスを削減するためのごみの減量に取り組んでおります。また,民間でも昨年4月からPKSや県北の間伐材を活用したバイオマス発電がスタートし,さらに牛ふんを活用したバイオガス発電施設の建設に向けた検討も進められていると伺っております。これらの取組を引き続き推進することで,温室効果ガスを削減したいと考えております。 なお,国の地球温暖化対策推進本部会議において,小泉環境大臣から脱炭素社会,循環経済,分散型社会への3つの移行を進めて経済社会の変革に取り組み,地域に活力をもたらす「グリーン社会」を具体化するとの考えが示されたことを受け,現在,国において具体策の検討が行われていると承知しております。この検討の行方を注視しながら,その結果を今後の施策の立案に活用してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問がありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 岡山市役所新庁舎では,全電力を再生可能エネルギーで賄う方針が固められています。福山市では,民間企業とともに出資した地域新電力会社,そこで市内小・中学校に太陽光パネルを設置し,発電事業を始められています。こういった取組は,災害時の電力供給や市の財源確保にもつながります。笠岡市では現在,新庁舎,市民病院の建て替えなども検討されていますが,岡山市や福山市のような電力の地産地消事業は検討されているのでしょうか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 庁舎についてのお尋ねでございますので,その点につきましてお答えしたいと思います。 現在の本庁舎は建築から60年以上がたっておりまして,昨年度,庁内に建設のプロジェクトチームを立ち上げております。昨年度は2回会議をいたしまして,新庁舎の基本構想のたたき台をつくっておる最中でございまして,その中では当然バリアフリーであるとか市民が使いやすいであるとか,そういった点も考慮した庁舎にするという点と,自然環境に優しい庁舎ということでエネルギーの効率化を図るというような環境負荷の少ない庁舎,具体的にどういったシステムとか設備にするかというのは実施設計とかそういう段階で考えていくべきものだろうと思いますが,これから建設する建物につきましては,そうしたことにも配慮した建物を建設していくべきという方向で進んでおります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 森山市民生活部長。 ◎市民生活部長(森山一成君) 市の公共施設に対して,どれだけ温室効果ガスを削減した取組が今後できていくのかということになってくると思います。 新しい施設であったりこれから取り組むことが可能なものについては,可能な限り省エネも含めて温室効果ガス削減を含めた取組を環境課担当サイドとしても提案していきたいと思いますし,今後いろんなイノベーションによってそういった取組を取り上げやすい状況もこれから生まれてくると思いますので,最新のそういった設備の導入等も私どもが提案していく中で,必ず導入していきたいと考えております。総合的に,いろんな取組をやっていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 地球温暖化という言葉を皆様いつ頃から聞くようになったでしょうか。私は小学校のとき,授業の中で聞いたのが初めてと記憶しております。科学者の間で注目されるようになったのは,1970年代の頃からと言われています。それから何十年,2020だから50年,世界各国が取組を活発に行うようになってきており,日本でもようやくこの10月30日に菅首相が脱炭素社会の実現に言及されました。私は新型コロナウイルス感染拡大予防対策におけるマスクの着用,学校の休校と同じくらいスピード感を持って取り組むべき課題だと考えております。 皆様のお手元に,地域から気候危機を止めるための政策提言リーフレットを置かせていただいています。これは日本全国から有志の議員が集まって,ともに学び協議し,作成されたものです。10月19日現在,賛同議員は440人います。この中にある,自治体から変える7つの視点などもぜひ活用していただきながら,笠岡市におきましても自主的,主体的に取組を進めていただきたいとお伝えして,この項を閉じさせていただきます。 ○議長(藤井義明君) 以上で3項目めの質問を閉じます。 続きまして,4項目めの質問を求めます。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 4項目め,2020年10月25日投開票岡山県知事選について。 1点目,10月25日投開票岡山県知事選挙における最低投票率について,選挙管理委員会としての所見をお尋ねします。 2点目,年代別投票率を見ていくと,18歳選挙権が始まって以来,全ての選挙において18歳から19歳の投票率において著しい下降が見られます。10代,20代に向けて実際の選挙を活用した開票風景を見学できるイベントなどを行うことはできないかお尋ねします。 3点目,身体に障害のある方,介護が必要な方が決められた投票所に行くことができない場合,できる郵便投票について,さらなる啓発ができないかをお尋ねします。 4点目,投票困難層に呼びかけるだけではなく,行政が有権者に近づいていくために,グリーンスローモビリティなどを利用し,出前投票,移動投票所を検討できないかをお尋ねします。 5点目,投票の重要性をさらに市内にて啓発していくために,コンビニや個人商店などにもポスターの掲示,チラシの配布などをお願いしていくことはできないかをお尋ねします。 以上5点,よろしくお願いいたします。
    ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 長安選挙管理委員長。 ◎笠岡市選挙管理委員会委員長(長安政雄君) 4項目めの1点目につきましてお答えします。 投票率の低下は近年の傾向でありますが,様々な要因が複雑に関わっており,その分析は非常に難しいところでございます。このたびの岡山県知事選挙につきましては,新型コロナウイルス感染症の影響もあり,選挙人の外出自粛や候補者の選挙運動が従来どおり行われなかったことも一つの要因であったかと考えております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 本市の開票所では,市民体育センターの2階に参観人席を設けて自由に開票の状況を御覧いただけるようにしておりますので,御提案いただいたイベントにつきましては,選挙管理委員会としては考えておりません。しかしながら,従来の方々が選挙に関心を持っていただくことは非常に大切であると思っております。 選挙管理委員会では,今年度においては笠岡工業高校,笠岡商業高校におきまして模擬投票を取り入れた出前授業を実施しております。まずは18歳になったときに行われる選挙で投票所に出向いてもらう取組により,19歳になっても,そしてそれ以降の年齢での投票行動に結びつくよう,今後もさらに啓発を行ってまいりたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えします。 郵便等による不在者投票については,身体に重度の障害があり,身体障害者手帳か戦傷病者手帳をお持ちの方,または介護保険の被保険者証の要介護状態の区分が要介護5の方に認められています。本市では,ホームページへの掲載,広報紙の選挙特集への掲載を行っておりますが,今後,郵便等による不在者投票を広報紙に掲載する予定にしております。 次に,4点目につきましてお答えします。 各戸へ赴いて投票をお願いする「出前投票」につきましては,現在の制度では行うことができません。また,「移動投票所」につきましては,自動車等を利用した期日前投票所と認識しており,他の団体での事例を参考として今後の研究課題としてまいりたいと思っております。投票環境の向上策といたしまして,このたびの岡山県知事選挙で新型コロナウイルス感染症対策の一つとして,事前に期日前投票宣誓書に記入していただくことができるよう,初めての試みとして宣誓書を笠岡市明るい選挙常任推進委員に配布したり,各地区公民館,市民課窓口,図書館,吉田文化会館に配置し,利便性の向上を図ってまいりました。この取組は今後とも継続し,既存の期日前投票所のさらなる積極的な利用について周知に努めてまいりたいと考えております。 次に,第5点目につきましてお答えします。 選挙時においては,地区公民館,法務局,税務署,市内高等学校等の公共施設やコンビニエンスストア,銀行,郵便局,商業施設等へチラシの送付と併せましてポスターの掲示を依頼し,啓発に努めております。また,行政協力委員長,民生委員,児童委員協議会正副会長等で構成される笠岡市明るい選挙推進協議会常任推進委員会を開催し,各地区へポスターの掲示等の啓発のお願いをしておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問がありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) お手元に配信させていただいている笠岡市内で行われた選挙における投票率についてというグラフを見ていただければ分かるのですが,年々全て落ち込んできている。そして,やっぱり気になるのが最初の18歳から19歳に向けての投票率の下落率というもののカーブがすごい。ここに働きかける施策を何かお願いしたいなと思っております。ぜひ御検討ください。こちらに関しては,既に大本議員の質問に様々にお答えいただいており,既にできることはできる限りやっているなと,そういった印象で聞いておりました。そこは理解していますが,それでもいかに投票無関心層に投票の大切さを伝えていけるのか。これを私も今後も調べてまいりますので,選挙管理委員会におきましてもさらなる可能性を探っていただきたいとお伝えして,この項を閉じさせていただきます。 ○議長(藤井義明君) 以上で4項目めの質問を閉じます。 午後1時まで休憩します。            午前11時58分 休憩            午後1時00分 再開 ○議長(藤井義明君) 休憩を解いて本会議を再開します。 先ほどの真鍋議員の個人質問中,1項目め,新型コロナウイルス感染拡大による笠岡市内における地域経済への影響についてに対する答弁の補足を行いたいとの申出がありましたので,これを許可します。 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) ありがとうございます。 先ほどお答えできておりませんでした新型コロナウイルスに関する市民の皆様からの問合せの状況につきまして御説明をさせていただきます。 まず,市長eメールについて私からお答えをさせていただきたいと思います。 市長へのeメール,今年度これまで総数で39件の問合せございました。このうち新型コロナウイルス感染症に関するものが21件ございました。そのうち,半数を超える13件が緊急事態宣言が出されておりました4月から5月に集中してございます。市民の皆様の関心の非常に高い事項ですので,今後とも市民の皆様に寄り添った支援を実施していけるように努めてまいりたいと思っております。 市長eメールについては以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 森山危機管理部長。 ◎危機管理部長(森山祐武君) 補足といたしまして,危機管理課から,市民の皆様からのお問合せの件数をお知らせします。 問合せのメールが危機管理課に6件入ってございます。また,電話の相談につきましては総数が309件で,うち249件は次亜水の配布,定額給付金の受け取り方法などについてのお問合せでございました。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 清水健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(清水輝一君) 私からは窓口での相談について,加えて補足をさせていただきたいと思います。 まず,生活に困られた方の窓口での相談でございますが,4月以降コンスタントに相談がございまして,4月以降で昨年と同時期,4月から11月を比べまして2.3倍ぐらいの件数が窓口で相談を受けている状況でございます。それから,こちらはコンスタントに毎月相談を受けている状況でございます。 市役所の窓口ではございませんが,次に社会福祉協議会で行っております生活福祉基金の貸付金の関係でございます。4月以降11月末までで325件,これはコロナの特例の関係の相談件数になっておりますけれども,ただ傾向としましては,4月から8月までは大体月に四,五十件ペースで来ておりましたが,9月以降は若干少なくなりまして,二十七,八件ペースぐらいで今推移をしている状況でございます。傾向としては少し落ち着いてきているかなという感じではあります。 最後に生活保護の相談件数を申し上げたいと思います。 生活保護での申請件数でございますが,こちらは4月から11月までの比較でございます。令和元年度,昨年度は26件の申請がございました。今年度4月から11月は20件ということで,それほど増えてはいない状況でございます。国,県,市の経済対策,コロナ対策が今は効果が出ているのかなと思っておりまして,生活保護の申請に至るまでには今のところ至ってないのかなという感じでございます。また,他市にも少し尋ねてみましたけれども,同じような状況ということでしたので,申し添えたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) 失礼いたします。 すみません,先ほど私,市長eメールの中で件数のみをお伝えしていましたので,多かった項目について再度時間をいただきたいと思います。 4月から5月が非常に多かったということなんですけれども,この時期,緊急事態宣言が出て休校等の措置もされていましたので,学校再開に関する問合せというのが件数的には非常に多かったものでございます。また,その次に多かったものとしては,ちょうどこの時期,市長・市議会議員選挙もございましたので,選挙における3密対策も多うございました。そのほかは市の施策であったりとか,支援策についての問合せ等で,内容としてはまちまちでございますけれども,そのような状況でございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) では,続きまして,5項目めの質問を求めます。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 5項目め,笠岡市内における火災件数の推移について。 1点目,笠岡市内に発生する火災について,令和元年は1年で22件だが,令和2年は11月30日現在46件である。倍近く件数が伸びている原因をお尋ねいたします。 2点目,平成6年に飛び抜けて多く火災が発生している理由をお尋ねいたします。 3点目,火災警報器設置義務化が始まった平成18年6月1日の前年より,火災件数は押しなべて減少しています。ですが,電化製品の寿命は大体10年であり,当時設置された火災警報器が電池切れになってくる時期になっています。市として,火災警報器の電池切れなどについて啓発を行う予定はあるのかをお尋ねいたします。 以上3点,よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 松尾消防長。 ◎消防長(松尾勝明君) 5項目めの1点目につきましてお答えします。 件数が伸びている原因につきましては,これまでは林野火災において消失面積1アール未満のものなど,火災による損害がない場合は小規模火災として火災件数に上げていなかったものを,令和2年から火災が発生する傾向や実態を市民の方々に知っていただくために見直したことと,新型コロナウイルス感染拡大により自粛等で家の雑務をする機会が増えたため,件数が大幅に増加したものではないかと考えております。そうしたことから,毎日広報車を走らせて火災予防の啓発を行っているところでございます。 次に,2点目につきましてお答えします。 平成6年中の笠岡市の火災発生件数は61件で,前年と比較して37件の増加となっております。多く火災が発生した理由としては,記録的な猛暑,異常渇水の影響によるもののほか,笠岡市西部地区方面で発生した放火の疑いによる火災が多発したことが理由として考えられます。 次に,3点目の住宅用火災警報器の電池切れなどについての啓発を行う予定につきましてお答えします。 住宅用火災警報器は,住宅火災による死者数が毎年全国で約1,000人前後の方が亡くなられ,死者の半数以上が65歳以上の高齢者であり,今後の高齢化の進展とともにさらに住宅火災による死者が増加するおそれがあるということで,平成16年6月に住宅用火災警報器の設置を義務づけ,平成18年6月1日から施行されたものでございます。 真鍋議員がおっしゃるとおり,電池切れなどのお話も聞いておりますので,消防本部では春,秋の火災予防運動期間中に車を走らせての広報をはじめ,市内大型店舗,JR笠岡駅や各イベント会場,防火講話,広報紙などによる啓発活動を実施させていただいております。また,笠岡放送と共同で住宅用火災警報器の設置や維持管理の啓発動画を作成し,逃げ遅れによる犠牲者を出さないための放送をしていただきました。防火講話などでは,警報器の作動により早期発見することができ,大事に至らなかった奏功事例などの紹介もさせていただきました。また,現在,市内全戸を対象に,消防団員及び婦人防火クラブ員の皆様に御協力をいただき,設置維持管理の推進で戸別訪問を実施していただき,設置率を高める取組をしているところでございます。これからは,空気の乾燥とカセットこんろやストーブなどの暖房器具を使用することで火気を扱う機会が増えます。また,その使用方法を間違えると火災につながる原因にもなりますので,消防団,婦人防火クラブ等と協力して火災予防の普及啓発等を推進するとともに,ケーブルテレビなどの広報媒体を使って火災の軽減につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) お手元に配付させていただいている火災件数の推移を見ていただくと明らかなんですが,18年の火災警報器の義務化から大体市内でも建物火災が半分近く,火災の笠岡地域というのも結構半分以下ぐらいになっています。これからその火災警報器の電池切れを放っておくと,丸々取り替えなどもしなければいけない事例も出てくると思いますので,啓発活動をさらに行っていただきたいと思います。 以上,この項を閉じさせていただきます。 ○議長(藤井義明君) 以上で5項目めの質問を閉じます。 続きまして,6項目めの質問を求めます。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 笠岡市民病院小児科について。 1点目,井笠地域における笠岡市民病院小児科の役割をどのように捉えているのかをお尋ねします。 2点目,地域医療構想に照らし合わせたとき,笠岡市民病院小児科は公立・公的医療機関などにおいて地域の民間医療機関では担うことのできない医療機能であり,診療実績も十分であると判断できると考えられます。執行部の見解をお尋ねいたします。 3点目,地域で安心して子育てをするためにも,笠岡市民病院小児科の機能を地域に残し,さらには小児科を独立したセンターとして機能させることにより,医療・療育・教育をつなぐ役割を担っていくことを今後検討できないかをお尋ねいたします。 以上3点,よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 次に,6項目めの1点目につきましてお答えいたします。 井笠地域の小児科を標榜している医療機関が42か所ありますが,そのうち発達障害や療育の診療もできる医療機関は限られております。笠岡市内においても,笠岡第一病院,みやけこどもクリニックなど,市民病院小児科も含めて15か所の医療機関がございます。 そうした中で,平成29年度から現在の小児科医師が着任され,市民病院小児科は井笠地域では発達障害や療育の診療を行う医療機関の一つとしてその役割を担っております。市民病院の小児科医師は,毎日午前,午後の診療をしており,特に午後からは保護者からの相談も受けるなどの保護者ケアも行っており,子供や御家族へ寄り添う診療を行ってくださることで御家族や学校の先生などから大変評判のよい声を聞いております。その結果,平成28年度の小児科の外来の患者数は1,007人でありましたが,平成29年度は4,828人,平成30年度は6,098人,令和元年度は6,632人と大幅に増加しております。患者であるお子さんの保護者からの評判もよく,市内はもとより倉敷以西を中心に近隣からも多くの方が来院されています。現在,市民病院の看板となる代表的診療科目の一つでございますので,今後とも多くの方に利用していただき,信頼される小児科にしていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 松浦副市長。 ◎副市長(松浦良彦君) 次に,2点目につきましてお答えいたします。 小児医療は総務省が策定した「新公立病院改革ガイドライン」の中に示されている公的病院の主な役割の中で,救急,小児,周産期,災害,精神などの不採算,特殊部門に関わる医療の提供がうたわれています。真鍋議員の言われるとおり,市民病院小児科は,先ほど述べましたが,一般の診療に加え,発達障害や療育の診療もできる診療科であります。発達障害や療育の面では,精神発達と身体の発達の両面を見た上で,相談,診療,治療を行っております。また,地域連携の面では,笠岡学園などの療育機関と定期的に連携を図っております。また,子供の特性によって教諭,保育士といった子供の育ちに関わる他職種の方々とも連携を図り,保護者をはじめ多くの方々に信頼される小児科であります。これらのことを考慮すると,真鍋議員の言われるとおり診療実績もあると考えております。今後も引き続き,地域の小児医療に貢献できるよう努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 次に,3点目につきましてお答えします。 笠岡市にとって,子供は宝です。市民病院の小児科は1点目で述べました外来患者数の示すとおり,市民病院の代表する診療科目であるのは間違いないところでございます。医療と療育に加え,教育との連携について,笠岡市民病院小児科の医師には様々な障害を抱える子供たちの就学について助言していただく「笠岡市教育支援委員会」の委員に加わっていただいています。こうした場において,専門医の見地から助言をいただくのはもちろんのこと,児童・生徒の発達検査やそれに基づく支援にも日頃から御尽力いただいております。笠岡市民病院小児科は,保護者をはじめ多くの方々からも信頼される診療科でもありますので,私としても笠岡の将来を担う子供のため,小児科の機能は必要だと考えております。 真鍋議員の地域で安心して子育てをするための小児医療に対する御指摘でございますが,現在,笠岡市新病院基本構想有識者会議を設置し,新病院の在り方についていろいろな面から検討を行っているところでございますので,この有識者会議の中でしっかり議論をし,答えを出していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 笠岡市新病院基本構想有識者会議が今まで2回行われたと思います。その2回ともに参加させていただいて傍聴させてもらったんですが,その中で様々な方の様々な御意見がありました。市民生活最後のとりで,公的病院には公的病院の役割がある,公的病院の医療崩壊が民間病院の医療崩壊をも招くといった御意見もあれば,やはり厳しい財政の中でどこまで機能を残していくのかといった現実的なお話もありました。執行部としては,今現在,この有識者会議で出されている御意見の中でどういったところを重視して考えられているのかお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 清水健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(清水輝一君) 失礼いたします。 真鍋議員の御質問にお答えします。 今,新しい笠岡市立市民病院の将来の姿としての新病院の基本構想を考えているところでございます。多くの有識者の方々に集まっていただいて,10年後,15年後,30年,40年後のあたりに対してどういった市民病院であったらいいのかというところをお話をいただいているところでございます。やはり,今日,明日とかというんではなくて,将来にわたって笠岡市民病院がどういった病院であるべきかというところに重点を置いて私たちは議論をお願いをして,将来の新病院の在り方の御意見を頂戴していっているところでございますので,そういうところに重点を置いて考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 先ほど真鍋議員がおっしゃったとおり,どこに着眼点,視点を置くかによって新病院の在り方というのは変わってくるんだなと,今回2回の有識者会議を通じて私も強く認識したところであります。 この有識者会議のメンバーの中には,周辺の自治体の公立病院の院長先生もおられまして,そういった周辺の病院の院長先生の御意見は,もう笠岡市民病院には今の現状を維持してもらわなきゃ困るんだと。救急の事案も年間600件ぐらい受けさせていただいていますけど,このとりでとしての機能は非常に大事なんだと。それから,みとりも含めて慢性期の患者さんを今受入れさせていただいておりますけども,こういった機能はもう十分大事な機能なんだという意見を強くいただいております。一方で,我々の医局は岡大の第二内科なんですけども,これは中国地方から四国まで多くの病院に医師を派遣をする医局なんですけども,こういった御意見を聞くと広域化を強く主張されまして,広域連携の中で病院の位置づけを考えてほしいと。医師の不足というのはなかなか解消できない問題で,そういったことを考えながら広域連携を急性期病院とも連携を強くして,それで笠岡市民には安心していただいてほしいというような意見もありまして,本当にこの幅が大変広い訳でして,そういったことをさらに詰めていきながら,もちろん笠岡市の財政状況も含めましてどこかで形をつくっていきたいと,来年3月までにはしっかりと議論を煮詰めていきたいと思っているのが今の現状でございます。 以上です。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 笠岡市は若い女性,子供に人口動態として増えてほしい,アプローチしたいと考えられていらっしゃる。けれども,うまく結婚という話になっても,生まれてきた子供が発達がちょっと不安があるということはもうよくある話です。どんどんそういう割合というのは増えてきていますので,しっかりと発達障害を見ていただき,療育も行っていただけるという機能は,必ず笠岡市内に残していただきたい,そういった声が私の元にはどんどん集まってきております。皆さん切実で,署名運動もしようかとかそんな話までされていらっしゃる方もいらっしゃいます。そういったことに対して,執行部の見解をお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 水田病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(水田卓志君) 再質問にお答えいたします。 小児科の現在の西岡医師でございますけれども,今後も引き続き当院へずっといていただくようにお願いして地域の医療を守ってまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 先日,笠岡市に飛騨市長がいらっしゃいました。この飛騨市には,自治体として全国初の児童精神科単科の診療所,「飛騨市こどものこころクリニック」が開設されています。今,笠岡市内で子供さんの育ちに不安がある御家族が大変頼りにしている小児科を,ぜひいろんな形を考えながら守ってほしい,そういった皆さんの気持ちをお伝えして,この項を閉じさせていただきます。 ○議長(藤井義明君) 以上で6項目めの質問を閉じます。 続きまして,7項目めの質問を求めます。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 7項目め,特別支援教育の充実について。 1点目,拡大教科書とは何かを尋ねます。 2点目,笠岡市内における拡大教科書の利用状況をお尋ねします。 3点目,拡大教科書を希望する可能性のある児童・生徒に対する告知をどのように行っているのかをお尋ねします。 4点目,個別支援計画とは何かをお尋ねいたします。 5点目,笠岡市内において個別支援計画は保護者と共有はできているのかをお尋ねいたします。 6点目,保護者の希望があることが大前提の上,個別支援計画を学校と個別の学習支援を行う放課後等デイサービスが共有することは可能かお尋ねいたします。 以上6点,よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 7項目めの1点目についてお答えします。 拡大教科書とは,弱視児童・生徒のために文部科学省検定を経た教科書の文字や図形を拡大を通して複製し,図書として発行しているものです。多くの拡大教科書は,原本となる検定教科書1ページの本文,解説文,ルビ等の文字要素について,大きさ,字体,字間,行間,図や写真が拡大されて,2から3ページに収まっています。そのため,1冊のページ数が多くなり,分冊となっているという特徴があります。フォントの大きさにより,1冊の教科書に対して3種類程度あり,個々の児童・生徒に最適な文字の大きさの拡大教科書を選ぶことができます。また,弱視の児童・生徒とは,両眼の視力がおおむね0.3未満であって,拡大鏡等を使用しても視覚による認識が困難である児童・生徒です。拡大教科書は,教科書の給与対象者であって,弱視基準に該当する児童・生徒に対して無償給与になっております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 次に,2点目につきましてお答えします。 笠岡市内の小・中学校で,現在使用している児童・生徒はおりません。教科書の読みづらさを感じる児童・生徒には,状況に応じて拡大コピー等を活用しております。 次に,3点目につきましてお答えします。 現在は給与の対象者の児童・生徒が市内の小・中学校に在籍していないため,保護者には告知しておりませんが,例年9月に拡大教科書の給与に関する希望について,保護者等に確認するように小・中学校に指示しております。学校が給与の対象になると考えた児童・生徒が在籍している場合には,保護者と相談の上,教育委員会に希望を提出し,給与に関する調査や手続等を進めております。特別支援教育の充実の観点から,今後も拡大教科書の存在を教員に周知し,必要とする子供や保護者に必要な情報提供をできるよう努めてまいります。 また,給与対象に該当しないが,文字の読みにくさによる学習の困難さを感じておられる児童・生徒もおります。そのため,合理的配慮の必要性から,学校生活の中で拡大コピーやデジタル教科書の活用等で学習支援を行っています。 現在,GIGAスクール構想による1人1台のタブレットの導入が始まっています。タブレットの導入により,児童・生徒の特性に合わせた環境整備が可能となります。例えば,視覚障害がある児童・生徒にはカメラ機能による教科書の拡大や,個別に購入したデジタル教科書の活用,また読み書きに困難さがある児童・生徒には音声による取り込みや動画を活用した支援等,さらに個に応じた学習支援が可能になります。今後とも,保護者と合意形成を図り,児童・生徒の学びの困難さを解決するよう努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 次に,4点目につきましてお答えします。 個別の支援計画とは,乳幼児期から学校卒業後までの長期的な視点に立って,教育機関はもちろんのこと,健康福祉部,医療機関等と連携して,障害のある子供一人一人のニーズに対応した支援を効果的に実施するための計画です。その中で,特に学校園が中心となって保護者と共通理解を図った上で,こども部,また放課後等デイサービスなどの療育機関等と連携して的確な教育を行うために作成するものを個別の教育支援計画と呼びます。 また,教育委員会では,子育て支援課や地域福祉課,また備中保健所等と連携して,乳幼児期から就労までの一貫した支援の記録をファイリングし,適切な支援を受けるための手がかりにしたり,成長を振り返ったりすることができる相談支援ファイル「かけはし」を作成していますので,今後,有効に活用できるように広く周知してまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 次に,5点目につきましてお答えします。 今年度,笠岡市内の全ての小・中学校において,特別な教育的支援の必要な全ての児童・生徒に対して個別の支援計画を作成しています。保護者と連携を図り,学校及び家庭での生活の様子について情報交換し,学校での支援について作成した計画を基に保護者に説明し,共有しています。このことについて,教育委員会では,4月,7月,8月の校園長会でも指導したところです。しかし,今年度はコロナ禍のために家庭訪問や個別相談が開催できずに,口頭での共有はできていても,紙媒体での共有ができていない学校もあります。学校や家庭での成長や課題を保護者と確認し,個別の支援計画への加筆,評価,修正を繰り返し行い,一人一人のニーズに対応した計画を,保護者の願いも酌み取りながら作成して共有できるように,教育委員会といたしましては引き続き各学校へ指導を行ってまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 次に,6点目につきましてお答えします。 個別の支援計画は,4点目でもお答えしたように,障害のある子供一人一人のニーズに対応した支援を効果的に実施するための計画です。そのため,保護者の希望と同意があれば,放課後等デイサービスなどの療育機関との信頼関係のもと,積極的に活用することは非常に意味のあることだと考えています。学校や療育機関での有効な手だてや支援の共有は,その子の成長や学びに大きなプラスになるはずです。教育委員会といたしましても,学校と療育機関が今後より一層連携が図れるように,学校に対して働きかけてまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) こちらが拡大教科書です。やっぱり教育長,おっしゃられていたんですけど,文字が大きい,とても見やすい。これは6年生の対象の英語の教科書なんですけれども,この6年生のときの英語の教科書,中学生になったときに,中学校では普通の教科書のサイズになっていたと。小学校の担任の先生から中学校では拡大教科書を使いますかというお問合せがなく,保護者も,もう自然に拡大教科書がいただけるものかと思っていたというお話があります。そういった小学校と中学校の支援計画の連携はどうなっているのかをお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 真鍋議員の再質問にお答えいたします。 今おっしゃられたこと,非常に申し訳なく聞いておりました。基本的に,小学校から中学校,または幼稚園,保育所から小学校へのつなぎはとても大事な時期となりまして,そのときに必ず引継ぎを行うことが行われています。その中で,具体的に先ほど教育支援計画等を活用して行うということで,今現在,岡山県の第3次特別支援教育のプランの中でも,その引継ぎも100%実施するように指示されております。その中で,具体的な教育支援計画,簡単に言いますと,A4の両面にその子の困り感であるとか本人の願いとか保護者の方の思い等を書いたものがございます。そういうものを活用しながらきちっとした形でつなげていきたいと思います。特に,拡大教科書は弱視のお子さんにとっては大変大切なものでございます。そういう中で,これからも学校・園と校園長会と連携し,指導を徹底してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) この拡大教科書なんですが,弱視のお子さんはもちろん,識字障害があるお子さんなども学校との話合いの中で利用できると思います。どういったレベル,読みにくさがあれば,この拡大教科書を使いたいという保護者の思いが先生方に受け入れられて使えることになるのか,その基準があるのであればお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 今の再質問にお答えいたします。 拡大教科書の給与対象となるものは,先ほど申しました弱視のお子様,それと同じように該当し,読み書きに大変困難があるという基準が設けられてあります。そういう中で,具体的には先ほど0.3未満となっておりますが,識字障害等の状況をきめ細やかに判断することが必要になっています。これは1点,誰にでも無償給与ができるものではございません。つまり,無償給与しましたら,対象が適切であったかという国の会計検査が必ず行われます。そういう中で,医療と連携しながら対応するのが現実的なことでございます。今現在,笠岡市では対象となっている方はいらっしゃいません。私は以前,教育委員会にいたときにそういうお子さんから相談を受けて,その頃は拡大教科書というものが教科書会社からあまり発行されていないものですから,ボランティア等を探しまして給与対象としたことがございます。やはりそういう情報を学校へまず言っていただいて,それを教育委員会に上げていただいて,本当に無償給与の対象とすべきかしっかりと共有するべきだと考えています。その点についても,学校にも再度徹底したいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 読みにくさがある識字障害のお子さんというのは,自分が読めていないということが分かっていない。ちょっと自分は理解が難しいのかなあという。自分が見えている世界しか見えないので,ほかの方がしっかり見えているということが分からないんです。それを,6月,9月とずっとお伝えしてきているんですけれども,そういった学校の中で保護者も気づきにくい読みにくさのある子供さんをどうやって先生方とともに発見していく,早期で支援を入れていくということをお考えか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ありがとうございます。 簡単に申し上げますと,拡大教科書の無償給与の対象は,例えば発達障害等で識字障害的な困難さがあるお子さんはなかなか対象になりにくいという現実がございます。先ほど申しましたように,医学的なことからいいますと0.3未満のお子さんが対象になり,そのときに医師の診断書等も必要になってございます。そういう中で,拡大教科書ではなくて,合理的配慮という視点で対応すべきだと私は考えております。無償給与の対象となると,後に国の会計検査等にも耐える内容でないといけないということが現実にございまして,実際のところ岡山県の中ではそういう例はないと聞いております。合理的配慮の中でしっかりと対応させていくべきだと考えております。そういう相談は教育委員会にも上がってきておりますので,個々のお子さんの実態を踏まえて対応してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 私の元に様々な相談が入ってきます。識字障害で読みにくさを放置されて学校教育の中でなかなか学力というものが上がってこない。それを,放課後等デイサービスなどの利用なども検討したらどうかという話もするんですけれども,本当は学校教育の中で見つけて,その学校教育の中で支援をしてほしい,そういう気持ちが強くあります。GIGAスクール構想が始まって,1人1台タブレットが手元に入ってくるんですけれども,困難さがあるお子さんは,ノートテイクを強制しないであるとか,書きづらさを発見しても同じ文字をノート1ページ書けとか強制しないとか,そういった指導,一人一人個の学びに合ったものを本当に具体的に子供さんの負担にならない,どうやったら学力が上がるか。学力学力というのは,生活の力につながるからなんです。学校はそのときに偏差値が高い大学とか,何点取ったとかではなく,義務教育9年間の間でいかに社会に出る力をつけていくか,そこが大切だと思うので,早期発見,早期支援で学校の中でしっかりとそのGIGAスクール構想も利用して支援をしていただきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。 個別支援計画なんですけれども,かけはしの話が先ほど出ました。これを放課後等デイサービスとも連携をしとおっしゃられたと思うんですが,私,放課後等デイサービスの方とお話をしていて,かけはしの存在を知らなかったんです。こういうのがあるんで,連携をして,こちらも個別支援計画を学校でもつくり,放課後等デイサービスでもつくりというのはとても効率が悪いと思うんですけれども,どういった形で周知をされているのかをお尋ねします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ありがとうございます。 かけはしにつきましては,社会的実現に向けていろんな情報をそこにファイルしていくというものでございます。ちょっと年度は忘れましたが,いろんな方からの御協力によって笠岡学園も含めてつくったものでございます。その周知を最近しておりませんでしたので,そういう方もいらっしゃるのかなと思っております。先ほどの御質問にありました放課後デイサービスの連携については,かけはしというものが活用できますけれど,教育支援計画をもう少しきちっと活用してまいりたいと思います。保護者の方,それから療育機関に当たるところが同じものを共有する。つまり,コピーをして,それをお互いに持ってファイリングすることが一般的に行われています。そういう体制を学校にもより進めるように話をしてまいりたいと思っております。そうすることで,関わる者たちが同じ方向性を持って同じような視点からその子の育ち,学びを保障していくのではないかと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 笠岡市内の小・中学校において,個別支援計画は保護者と共有はできている,100%作られているというお話をお聞きしたこともあるんですけれども,この支援計画というのは通常級に在籍されている発達障害のあるお子様にも作られているのでしょうか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ただいまの再質問にお答えいたします。 今おっしゃっていただきましたように,まず特別支援学級のお子様,児童・生徒,それから通常学級にいます困難さを抱える子供たちには作ることとなっています。ただ,通常学級につきましては,特に困難を抱えるお子さんということで,支援が必要なお子さんということで作成をしております。6月に調査がありまして,その結果では100%作っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 非常に困難さを抱えていらっしゃるなあと御相談の中で感じている,そういったケースでも支援が行われていない通常級のお子さんがいらっしゃるんですけども,そういった方々はどうやって支援につなげていけばいいのかとお考えか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 今の再質問にお答えいたします。 今おっしゃっていただいた具体的な困難さがあるということが,その具体が分かりませんので,私が今ここで一概に申し上げることはできないと思います。ただ,大事なことは,今のようなお話を該当する,在籍する学校にちゃんとお話をいただきまして,学校の対応が十分でないのであれば教育委員会に話をしていただいて,私たちがしっかりとつないで,より学校教育と家庭教育をつないでまいりたいと思っております。 以上でございます。 ◎教育長(岡田達也君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) この個別の支援計画なんですが,支援学校であるとかそういったところでは保護者と先生が一緒に作って,今では印鑑,それがサインとかになってくるのかなと思うんですけども,そういった認識のもと,1年の計画をスタートするとお聞きしています。 笠岡市内におきましても,保護者に必ず確実に読んでいただいてサインをすることはできるのかをお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ただいまの再質問にお答えいたします。 特別支援学校と特別支援学級のことでいいますと,サインを必ずもらわなきゃいけないということは決まっておりません。ただ,大事なことは何かと申し上げますと,この個別の教育支援計画は,その子の学びや育ちをお互いに共有して,関係する者がつながっていこうという一つの手だてとなっております。そういうことを考えますと,保護者と相談しながら,ちょっと具体が示せませんけれど,その個別の教育支援計画には本人の思いであるとか保護者の思いを書く欄があります。A41枚が両面になっておるものです。それを見れば,その子の概要が分かるというものでございます。また,十分そのことが保護者の方と共有できていない学校もございますので,その点も改善してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 真鍋議員。 ◆3番(真鍋陽子君) 個別の支援計画の中に保護者や本人の思いを書く,そういったことも私は初見でしたので,保護者の方は御存じない方が多いと思います。広く対象の方々,そして対象になるかもしれない方々に周知をお願いしたいと思います。また,識字障害のお子さんなどにGIGAスクール構想でこういった支援ができるといった御案内も早々にしていただきたいと思います。 今日は,7項目についてお答えいただき,ありがとうございました。また,資料を出してくださった部署の方々には重ね重ねお礼を申し上げます。どうやったら笠岡がよくなるのか,子育てしやすい,住みやすい町になるのかと,地域の皆様とお声をいただいてお伝えさせていただきました。また,今後もこういった形で個人質問を行いたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 以上で私の質問を閉じさせていただきます。 ○議長(藤井義明君) 以上で3番真鍋陽子議員の質問を終結します。 次に,16番森岡聰子議員の質問を許可します。 森岡議員。            〔16番 森岡聰子君 登壇〕 ◆16番(森岡聰子君) 12月定例会最後の質問になります。よろしくお願いいたします。 質問項目1点目,コロナ禍における福祉の現状と対応策について。 新型コロナウイルス感染症は,瞬く間に世界中に広がり,多くの感染者と死者を出しております。身近に迫る感染の不安の中で,新しい生活様式が福祉サービスにももたらす問題点の実態の影響,今後の対応策等についてお尋ねいたします。 1点目,高齢者,障害者の介護事業所の市内の状況について。 2点目,通所事業所について。 3点目,職員への影響について。 4点目,新型コロナウイルスの影響で介護事業所への補助制度の導入について。 5点目,収束が見えない状況下の中で,再開も視野に入れた地域活動について。 1回目の質問といたします。お願いします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 森岡議員の御質問にお答えします。 1項目めの1点目につきましてお答えします。 まず,介護の現場におきましては,利用者のケアやリハビリといった人と人との接触が避けられない3密の状況にある中で,日々感染するかもしれないという不安を抱えながら最前線で働かれている介護従業者の皆様に,心から敬意と感謝を申し上げます。 現在,笠岡市内の介護事業所におきましては,幸いにして新型コロナウイルス感染症の感染者は出ておりませんし,休業に至った事業所もございません。これは市内の介護事業所の皆様が,日頃より手指消毒,施設内換気,利用者や従事者の健康管理,ICTを利用したオンライン面会といった感染予防対策をしっかり行っていただいていることと考えており,その対応への御努力に対して重ねて感謝申し上げる次第でございます。 感染症の予防や拡大防止に向けましては,厚生労働省が発出する通知等に基づいて新型コロナウイルス対策に関する最新情報を,市内介護事業所の方々に電子メールにより逐次連絡をするとともに,笠岡市のホームページに開設した「新型コロナウイルス感染症に関する情報」に掲載するなど,しっかりと情報共有を行っております。 また,新型コロナウイルス関連での事業所運営に関する具体的な相談を受けた場合においても,感染防止の観点及び利用者の視点から十分な対応をしていただくため,その都度相談に応じるようにしております。各事業所におきましては,感染防止の対策を徹底され,新型コロナウイルス感染蔓延防止につながっているものと考えておりますが,今後におきましても感染の予防,拡大防止に向け,各福祉施設との連携を密にして,特に施設利用者に多い高齢者や基礎疾患のある方等への注意喚起に留意しながら,引き続き取り組んでまいります。 次に,2点目につきましてお答えします。 通所事業所においては,事業所に通うことにより感染するのではないかという不安により,サービス利用を控えられる方が見受けられたことがあります。特に,緊急事態宣言が発出された時期にはその傾向が強く出ていたようでございます。また,新型コロナウイルス感染症の感染が拡大しつつある対応策が分からない時期に,都市にお住まいの御家族と接触があった場合などには,介護事業所側がサービス利用を控えるよう要請されたこともあるようで,そうしたことも影響していると考えられます。現在では,介護事業所において感染防止対策もしっかりと行われていますので,当時と比べて安心してサービスを利用できる状況にあります。 次に,3点目につきましてお答えします。 介護事業所で従事する職員への影響についてでございますが,身体的接触に限らず対面での会話,同じ空間での作業など,利用者と接する職員に対し,医療機関などと同様に新型コロナウイルス感染症に係る慰労金5万円が支給されております。また,従業員の御家族が通う学校が休業になった機会においては,保護者として仕事を休まざるを得ない状況が生じることがありました。そうした状況においても,介護事業所の御努力により,従業員の勤務配置などをやりくりされ,何とか乗り切ってこられております。こうした状況に鑑み,国からは人員基準の緩和に関する措置が取られるなどの背景もあったところでございます。 次に,4点目につきましてお答えします。 介護サービスは高齢者やその家族の生活を支え,高齢者の健康を維持する上で不可欠なサービスであり,さらに高齢者に接触を伴うサービスであるという特徴から,最大限の感染防止対策を継続的に行いつつ必要なサービスを提供する体制を構築する必要がございます。このため,感染症対策に必要な物資を確保するとともに,感染症対策を徹底しつつ介護サービスを継続的に提供するための支援策が,都道府県を主体として実施されているところでございます。具体的なものといたしましては,飛沫防止パネルや換気設備,衛生用品,ICT機器といった感染症対策を徹底した上で,サービスを提供するために必要となったかかり増し経費がその対象として支援されております。 次に,5点目につきましてお答えします。 御質問にありますとおり,緊急事態宣言の発出以降の一定の期間において,「いきいきサロン」や「いきいき百歳体操」といった通いの場の開催が見送られておりました。その後,マスク着用,アルコール消毒,人と人との距離の確保,検温や体調の確認など,感染防止対策も徹底され,全国的に新しい生活様式が浸透してきたこともあり,現在は昨年度の参加者約1,000人のうち,9割相当の約900人の方が通いの場に通われている状況でございます。しかしながら,通いの場が再開しつつある状況において,以前参加していた方が参加されなくなった事例も見受けられますので,全く以前の状態に戻っている訳ではございません。今はそうした状況になる方を把握して,通いの場に通っていただけるように取り組んでいるところでございます。 全国的にコロナ禍ではありますが,新しい生活様式を基本とした日常を過ごす中,とりわけ介護事業所の皆様をはじめ,通いの場に参加される皆様におかれましては,引き続きマスク着用などの感染防止対策を徹底する中で,通いの場に通っていただき,百歳体操を行ったり,気軽に仲間との会話を楽しんでいただけるよう取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 質問と答弁が食い違うところがあったかなという思いがしているんですけど,やはり笠岡市にはコロナウイルスの感染者はいないと言いながら,介護の事業所へ通っておられるデイサービスとかそういう方もおられる中で,介護報酬の上乗せ分という独自補助を飯田市はされておられます。といいますのが,3点目でお尋ねしていると思うんですけど,この分はコロナ対応の支援では,国が利用者が同意した場合に利用者への報酬を実態より上乗せできる特例を6月に導入したが,利用者の負担増が伴うため,申請をためらう事業者が多かった。そういう中で,飯田市では厚労省の制度に則した上乗せ分を全て市が負担する。なぜならば,実態のない上乗せ分を利用者が負担するのはおかしいという声が寄せられていたということで,飯田市ではそうされております。財源には新型コロナ対策に利用できる国の臨時交付金を使っておられます。ですから,患者さんは笠岡市は出ておられないけど,それだけ地域の介護施設の方は大変な思いで,コロナの中で利用者も少なくなる中で,厚労省は国が同意した場合にというのがあるんですけど,利用者が同意した場合に自治体がそれを出すという制度を取られているのが飯田市の制度でございます。笠岡市でこれはいかがでしょうか,再度お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 清水健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(清水輝一君) 森岡議員の御質問にお答えします。 介護事業所での国の特例措置が確かにございます。こちらは利用者の同意があって初めて,通称ですけれども,コロナ加算という事業所が加算できるようになっておりまして,1割負担,2割負担でありますと,その100円の加算でありますと利用者の方が10円,20円といった負担をしていくという,単純な計算ではないんですけれども,そういった感じのものになっております。 長野県の飯田市さんの状況でございますが,こういったコロナ加算というものが本当にいいんだろうかという事業所が結構ございまして,この加算を申請しにくいとか加算しにくいということが実際に全国でも声が出ております。 そうした中で,飯田市さんはコロナ加算を加算することをしない事業者に対して,先ほどの100円を全額補助しようということで,9か月間限定で額にすると約8,100万円と伺っておりますけれども,そういった予算を組まれて対応をしている途中という状況でございます。全国で飯田市さんだけの事例になっております。着眼点については非常にすごいなとは思います。 笠岡市の場合でございますけれども,笠岡市も1次補正,それから2次補正,今度3次補正と言われておりますけれども,市民の方が生活していく中での臨時交付金をどのように使うかというところが大変焦点になってこようかと思いますが,優先順位も考えながらで非常に生活に困窮される方,困窮されないと言っているわけじゃありませんけれども,直接困窮される方を優先的に臨時交付金においていろんなコロナ対策,経済対策を行ってきております。今後,そういったことも視野に入れながら考えてまいりたいと思いますが,今現在は優先順位ということで来ております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 やはり介護事業者の方は,コロナという中で利用者を受け入れて事業をされている訳ですから気も遣われたりされていると思うんです。そして,行かれる方も介護保険の中で2割負担とか1割負担とか,それはその人の収入によって違いますけど,そういう中で行かれてるんですから,飯田市のような形で少し考えていくということも,笠岡市にとっては多くの事業者,介護施設がありますけど,市民の方がお世話になったり助けていただくという市の立場からしますと考えていただきたいと思いますが,再度よろしくお願いします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 清水健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(清水輝一君) 森岡議員の再度の御質問でございます。 生活に困られる方が第一に優先されると思っております。その上で,今後,そうした場面で出てまいりますれば,そういったことも視野に入れて考えていきたいと考えております。どうぞ御理解いただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございました。 それから,御答弁の中にありました,順不同になりますけど,再開のことなんですが,市長さんは御存じかと思いますけど,今,社会福祉協議会が笠岡市出身の大学生の人,独り暮らしの方で,今,第二弾の食料支援という形で,市長さんのところののりも来てましたということを社協の方が言われてましたが,そういうことをされて,地域の団体も協力している訳なんです。このことを笠岡市としてどのように捉えておられますか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 清水健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(清水輝一君) 森岡議員さんの質問にお答えします。 先ほど森岡議員が言われました事業でございますけれども,コロナ禍で頑張る独り暮らしの学生たちを応援したいという一心から企画した大学生への支援事業でございまして,社会福祉協議会が行っているものでございます。名前が少し長くて,事業名がそんなぎょーさんはねーんじゃけどおうえんしとるでセットを学生さんに食料を送ってということで,非常に学生さんとしてはいい事業ということで伺っております。学生さんからの声としては助かりましたとか,それから笠岡が恋しくなりましたとかという声をいただいておりまして,非常に好評でして,学生さんも頑張りますということで,コロナ禍で笠岡以外の土地で一生懸命勉強されているというところで頑張っていただけると思っております。今,社会福祉協議会がこれを続けて,年末に向けて第二弾ということでもう一度頑張っておられます。笠岡市としても,笠岡を恋しいと思っていただけるということは非常にうれしいと思っておりますので,笠岡市としてもどういった形になるか分かりませんが,応援,支援していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 この2弾でもう終わるような,私はちょっと聞いてるんですけど,この後まだコロナも収束しない中でそういう若い人たち,笠岡市出身の人たちに対して,そして礼状を見ますと,大学を出ましたら,帰ってからお礼をしたいとかそういう文章も見させていただきましたが,社会福祉協議会がもしこの第二弾でやめられても,後は続いて笠岡市としてされようとしているのか,続いて社協にお願いするのか,その辺の見解をお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 清水健康福祉部長。
    ◎健康福祉部長(清水輝一君) 森岡議員さんの質問にお答えします。 今,社会福祉協議会が1度されて,さらに今度,第二弾を考えられております。次はどうなるか私も伺っておりませんが,社会福祉協議会でやめられるかどうかもまだ分かりませんが,直接笠岡市で実施するということも含めて今後考えてまいりたいと思いますが,学生さんがアルバイトもできないとかリモート授業で学校にも行けないという状況がある中で,笠岡から何か笠岡が恋しくなるようなものをお届けするというそこの気持ちは本当にすごいなと思っておりますので,これからどういった状況になるか分かりませんが,そういったことも考えながら検討したいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 どちらにせよ,きちっとした窓口を決めて,そして笠岡市出身の子供さんたちを育てるというのはちょっとおこがましいですけど,そういう人に大学を出て帰ってこられて笠岡の企業に勤めていただいて,また笠岡市の活性化に力を貸していただくという思いの中で続けていっていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 それから,施設入所者とかそれから病院の面会は,本当に週に限られて2回,1回が15分とか,そういう中での決まった家族の人だけの面会になっていると思うんですけど,テレビを見ていたら,そういう高齢者の人が入られて,家族とも会えない中で,動画を送ったらすごく喜ばれて,施設の人も喜ばれたというニュースがありましたが,入院とかそれから施設へ入られている方は家族と会えないのが一番つらいとは思うんですけど,そういう中でテレワークの活用とかいろんなことが考えられると思いますけど,市としてどういうことが考えられますか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 清水健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(清水輝一君) 森岡議員さんの質問にお答えいたします。 私からは,病院ではなくて福祉施設の関係のことでお答えをしたいと思いますけれども,笠岡市が直接福祉施設,あるいは介護事業所を経営している訳ではございませんので,やはりメインでそういったことをするということは考えられないと思っております。民間の中での事業になるかと思いますが,ただ,かといって何もしない訳ではなくて,補助事業ということでいろんなメニューを御紹介したり,相談に対して市としてどういったことが支援できるかということは考えてまいりたいと思っておりますので,そういった面会などの場合に御不便な状況にある中で,市としてタブレットでありますとかICTの機器の購入の補助について紹介する,あるいはこうしたらどうですかという相談は今もしておりますので,引き続き進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 水田病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(水田卓志君) 市民病院の状況を御説明いたします。 今は市民病院は面会禁止となっておらず,15分以内でお世話されている人を2人までということで制限をしております。面会が禁止になった場合に,リモート面会ということで実施をしております。今は面会をしておりますので,リモートは今しておりませんけれども,今後そういったことを検討してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) 2項目め,有害鳥獣強化対策について。 農水省と環境省は,11月からの狩猟期間を中心に集中捕獲キャンペーンを展開し,捕獲活動の強化を推進しております。これまでにない新たな取組と書かれておりました。広域連携も視野に入れていかなければならないと考えております。 次の2点についてお尋ねいたします。 1点目,広域駆除対策協議会について。 2点目,地域住民組織としての任意団体の方向性,助成制度についてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) まず,仁科議員に回答いたしました内容と重複いたしますが,本市の取組について御説明いたします。 初めに,農作物被害の防止のための防護柵の設置の促進,次にイノシシを集落に寄せつけない緩衝帯の設置や,人家や田畑等にイノシシの餌となるようなものを置かないこと,そして集落に住み着くイノシシを徹底的に捕獲する,いわゆる有害鳥獣対策の3本柱である「侵入防止柵の設置」,「環境整備」,「捕獲」を基本として進めているところでございます。この3本柱を推進するには,市のみでできるものではなく,地域の皆様が田畑を柵で囲み,イノシシを寄せつけない状況になって初めてイノシシがわなにかかり,それによって被害を減らすことが可能となります。そのほか,イノシシの隠場となる草木の除去など,地域の皆様が一致団結して自助,共助の考え方の下に自主的な防衛策を講じることで被害低減,そして捕獲へとつながるものと考えております。このたびの補正予算案で計上しておりますラジコン式草刈り機も地域の皆様でぜひ活用していただければ,さらに効果が上がるものと期待しているところです。 また,国の「集中捕獲キャンペーン」におきましては,11月から3月までの猟期において岡山県が鹿やイノシシの捕獲強化エリアを指定し,ハンターを中心に捕獲強化を促しているところです。本市もそのエリアに指定されており,猟友会を中心としたさらなる捕獲頭数の増加を期待しているところです。 それでは,2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 本市では,浅口市と連携して市境付近で捕獲活動をしているところはございますが,広域で捕獲活動を行ったり,議員の御指摘する広域駆除対策協議会の設置は行っておりません。現在は高梁川流域や関係市町と情報交換を行うことで対策の足並みをそろえ,また地元工業高校の笠工テクノ工房の協力により,猟友会の意見を参考に改善と進化を重ねた箱わなの設置を行うなど,あらゆる機関との連携を進めているところです。広域駆除に関しては,猟友会の取組方針などの考え方の違いなどがあり,広範囲での取組は難しいと考えますが,まずは井笠地域の市長会議の開催について岡山県に働きかけ,井笠地域で有害鳥獣対策を考える機会の場をつくってまいりたいと考えています。 次に,2点目につきましてお答えします。 捕獲活動についてでございますが,実施隊や有害鳥獣対策員に加え,有害鳥獣専門の捕獲員等を設置し,捕獲活動の強化を進めているところで,今以上に捕獲頭数を増やし,集落に住み着くイノシシを減らすためには,その集落に住まれている方々による自衛組織の立ち上げが不可欠でございます。既に,茂平や白石島など市内8組織により自助,共助に基づく考え方のもとで自衛としての活動が活発に進められておりますので,引き続き他の地区での組織づくりを進めてまいります。 また,集落組織への現在の支援策でございますが,捕獲用の箱わなの資材を中心に提供を行っておりますが,来年度からはイノシシの捕獲に対しても助成を行うことを考えているところでございます。 今後においても,3本柱による鳥獣被害対策を基本とし,一頭でも多くイノシシを捕獲し,農業者が安心して営農ができ,また市民の皆様が楽しんで家庭菜園や山歩きができるような環境づくりに努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 笠岡市の第7次総合計画を見ますと,2018年度から2021年度の分の目標値が書いてあります。その目標値によりますと,防護策の補助件数が18年も21年も30件,駆除班員数が26人。これは今,コロナも大変なんですけど,笠岡市内全てイノシシが本当に大変なことで,現場を見られたと思うんですけど,大変な思いをしておるところでございますけど,そういう中で計画の見直しはどう考えておられるでしょうか。そして,補助金の関係もこのたび補正で上がっておりますが,そのことも加味してどう考えておられるかお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 森岡議員さんの再質問にお答えいたします。 総合計画の数値との差があるということでの見直しの件がございました。 柵の件数が年間30件ということで,たしかずっと毎年30件ということで計画はしておりました。先ほどの仁科議員さんのときにもお答えいたしましたが,柵の件数は令和元年度から補助率を3分の2に引き上げたということで,かなりの件数の応募がありまして多くなっております。ちなみに30年度が106件でしたが,令和元年度が253件と,もう倍増になっております。柵の件数の見直しにつきましては,必要なときに見直しもさせていただこうかと思っております。それから,駆除班の26人の人数につきましても,適切に見直しをしていきたいと思っております。 それから,補助金の件でございますが,件数,捕獲頭数も増えてきております。これは地域の方が一生懸命イノシシ対策に取り組んでくださったおかげだと思っています。そして,個人だけじゃなく集落ぐるみでやっていただいて,地域の方が本当に頑張ってくださっている成果と思っております。そういうことで捕獲頭数も増え,そして柵の件数も増えたということでの補正の計上でございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 笠岡市鳥獣対策関係組織図を見ますと,実施隊,これは非常勤公務員で奨励金があります。それから,駆除班,任意団体で奨励金があります。地域住民組織は奨励金がありません。こういう中で,地域住民というのは,補助的な立場にはなると思うんですけど,地域住民の協力があるから捕獲活動で本当にたくさん取れたり,それからできるんだということを他市ではおっしゃっております,新聞にも載っておりますけど。ですから,地域住民組織,これから研修会もされてこんな組織をつくろうかなと言われるところもあると思います。そういう中で,奨励金というのは,お金を出すのがいいか悪いかというのは別として,ほかのところは任意団体,非常勤公務員というてそういう奨励金があるんですから,やはり何らかの形で考えていただきたいという思いがありますがいかがでしょうか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 森岡議員さんの再質問にお答えいたします。 議員さんもおっしゃられましたように,本当にイノシシの被害も多い中で一生懸命地域の方が協力していただきまして柵を作ったり,そして捕獲してくださっているその成果が,捕獲数が増えたり延長が増えたということにつながっております。柵とか緩衝帯を設けたりしないと捕獲も増えないということで,皆さん協力して地域で捕獲をしていただいております。そういうこともありますので,来年度からは,イノシシの捕獲に対しても助成を,集落ぐるみ,地域の方にも幾らになるか分かりませんが,そういう助成について考えていきたいというところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 広域駆除対策協議会のことなんですけど,これをつくっている市は他市なんですけど,2つの市が一緒になって,その中にはJAが入ったり,それから共済が入ったりしてやっておられるみたいで,それによって捕獲数が約3倍,被害が4割以下に減少したという報告もあります。難しい面もあるとは思いますけど,きちっとやっていける部分はありますので,お願いしたいと思います。 それから,先ほど言いました駆除班,実施隊とともに地域住民の補助者の存在が地域の捕獲活動を支えている訳ですから,その辺のことも考えていただきたいと思います。 それから,この件につきまして私が耳にしているところでは,補助金の申請に行きますと大変時間もかかるし,また何回も市へ足を運ばないといけないこともあると。自分たちはもう車に乗らないのにという声もあります。ですから,本庁まで行かなくても手続ができる方法があれば一番いいんですけど。そういうことで何かいいお考えがあるでしょうか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 補助金の申請の簡素化,そういう御質問かと思います。 柵の補助金ですけども,今現在は申請者の方に申請書を市役所へ持ってきていただいて,そして設置した後に市役所で確認して,それでオーケーでしたら補助金を出すという形の手続をやっております。御高齢の方もおられたり,そして交通手段のない方もおられるかも分かりませんので,今後は申請の簡素化を図ったり,そしてできるだけ簡単にできるように考えていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 写真を撮っても,素人が撮りますから,これならいいですというのがなかなか合わないときもある。そうすると,また持っていかないといけない。だったら,市の方に来て写真を撮っていただければいいんじゃないかなという声もありました。高齢化にもなっていますし,本当に皆さん大変な思いで柵をしたりとか,イノシシに荒らされたところをまたいいように畑をしなくてはいけないという思いでされてますので,できるだけよろしくお願いしたいと思います。この項を終わります。 ○議長(藤井義明君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 約10分間休憩します。            午後2時29分 休憩            午後2時40分 再開 ○議長(藤井義明君) 休憩を解いて本会議を再開します。 続きまして,3項目めの質問を求めます。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) 3項目め,女性活躍推進について。 新型コロナウイルスの感染拡大が特に女性の生活や雇用に深刻な影響を与えております。 次の3点についてお尋ねいたします。 1点目,外出制限でのDV増加や育児や介護に携わる女性が解雇の対象になっている現状について。 2点目,非正規で働く女性の雇い止めについて。 3点目,地域をリードする女性農業者への支援やその育成方針,施策への参画についてお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 森山市民生活部長。 ◎市民生活部長(森山一成君) 3項目めの1点目につきましてお答えいたします。 新型コロナウイルス感染拡大により在宅勤務が増えたり,事業所の業績不振により自宅待機を余儀なくされるなど,自宅で過ごす時間が増えたことにより,全国的にはDVに関する相談件数が前年の同じ月と比較して増加しております。具体的に申しますと,11月19日に内閣府男女共同参画局が公表した「コロナ下の女性の影響と課題に関する研究会緊急提言」のデータによりますと,本年5月と6月は前年同月の約1.6倍と高く,7月から9月にかけては約1.4倍になっています。 本市におきましては,これまで5件の相談がございましたが,その原因は新型コロナウイルスの影響による外出自粛によるものではございません。しかし,現在も感染が拡大している中で,ますます社会が不安定になり,その影響を受けて女性や子供たちの生活の安全・安心が脅かされることを大変懸念しています。そのため,女性や子供たちが発する小さな異変に気づき,迅速に対応できるよう,学校などの関係機関との連携を密にして,DVの被害を未然に防いでまいりたいと考えております。 次に,育児や介護に携わる女性が解雇の対象になっている現状でございます。 ハローワーク笠岡によりますと,新型コロナウイルス感染症の影響を受け,雇用調整が行われることによる解雇等見込み労働者数は,管内の3市2町では約60人であるとのことですが,育児や介護をされていた女性かどうかまでは把握されておりません。新型コロナウイルスの影響による経済活動の停滞が深刻化する状況において,市内の企業では,国が行う様々な経済対策をはじめ,本市が独自で行っている給付事業を活用するなどして雇用の維持に最大限の努力を払われているものと思います。また,収入が減るなど厳しい生活を余儀なくされている市民の皆さんも,市が独自で行っている生活支援策を活用するなど努力することで,日常生活を維持されているものと思います。中でも家庭を支えている女性の方々の苦労は計り知れないものがあると推察いたしております。このように,市内の企業や市民の皆さんが厳しい状況を乗り越えようとそれぞれの立場で御尽力いただいていることに心から感謝を申し上げます。併せて,このように厳しい状況のときこそ,老若男女の区別なく全ての市民に寄り添い,期待に応えるべく,今後も市職員の英知を結集して市民の生活を支えていく施策に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 3項目めの2点目につきましてお答えします。 内閣府と男女共同参画推進連携会議が共同で作成している令和2年版の広報パンフレットに寄ると,令和元年度における非正規雇用比率は,男性が22.8%,女性は56.0%であり,女性の雇用者の半数以上が非正規であるという実態がうかがえます。そうした状況の中,非正規で働く女性の雇い止めについてでございますが,笠岡公共職業安定所に確認しましたところ,新型コロナウイルスに係る雇用調整による解雇等見込み労働者数は,管内3市2町で約60人,うち非正規の女性は約30人の事例があったとのことでございました。現在のところ,市に対して雇い止めにあった方からの御相談はございませんが,全国的に第三波と言われる新型コロナウイルス感染症の感染拡大が襲来し,今後もコロナの影響がどこまで続くか分からない中,その対策には一瞬足りとも気の抜けない状況であり,経済の後退も予断を許さない状況でございます。 これまで本市では,母子が大半を占める独り親家庭や外出自粛により日常生活に影響を受けやすい障害者,障害児等などに対する生活支援として,市内共通商品券を配布いたしました。また,各家庭の昼食代や光熱費の経済的負担も軽減するため,子供が通う小・中学校の給食費の免除なども行ってまいりました。私は今後もコロナ禍の中にある市民に寄り添い,適切な施策を実施してまいりたいと考えております。こうした中,国も雇用の下支えを図るため,12月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置,緊急雇用安定助成金,新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金などの雇用支援制度の令和3年2月末までの延長を含んだ新たな経済対策として,国による第3次補正予算が編成されると聞き及んでおりますので,こうした動きを注視しながら,笠岡市としてもでき得る限りの対策を取ってまいりたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えします。 現在,本市における女性農業従事者の数は,笠岡湾干拓地における農業の規模拡大や大規模園芸施設の稼働に伴うパートタイマーや海外実務研修生の方々の就労などにより,大幅に増加しております。とりわけ,干拓地内で就農されている女性農業従事者は,平成29年度と比較して約150名の増となっております。この背景には,重労働という印象が強く,女性の就労先として敬遠されがちだった農業が作業の軽労,省力化を図るスマート農業等の導入により,女性にとっても働きやすい環境へと変化したことが大きな要因であると考えております。そして,就農機会の広がりに伴い,リーダーシップを発揮し,農業経営の中核を担う女性も増えてきているとお聞きしております。また,農業振興における中心的存在である農業委員にも女性が1名選任されるなど,女性農業者の活躍の場は確実に増えつつあります。国においても,こうした女性の活躍を推進するため,女性農業委員をはじめとする地域の女性リーダー育成支援や女性の活躍推進に資する環境整備のみならず,農業用機械や施設の導入における補助要件の緩和措置など,様々な施策が講じられています。 本市におきましても,平成28年度から元気な農林漁業者応援事業により,認定農業者として自立した農業を営む女性や主たる経営者を10年以上支える配偶者を対象とした応援金制度を設けており,既に13名の方に交付させていただいているところでございます。今後につきましても,これまでの取組に加え,全国の活動的な女性農業者の活躍事例等の情報提供や,女性ならではの視点や悩みを共有できる場の創出についても検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問がありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 順不同にはなりますけど,農水省で女性の農業における活躍推進に向けた検討会が開かれております。それによりますと,先ほどお答えがありましたように,他市では,例えば男性の農業委員方が女性に声をかけて農業委員はどうですかという感じでいきますと,女性の農業委員が2人,3人と増えてくると。それから,農業委員になられた男性の奥さんが農業委員になられて,それで一緒に活躍する,そういう事例もあります。そういうことで,これから女性が働きやすく暮らしやすい農業,農村の環境整備,そして地域農業の方針策定への女性の参画及び地域をリードする女性農業者育成,この2つの項目を盛り込んで検討会というのが農水省で報告されております。これは第5次男女共同参画基本計画に反映させる予定となっております。こういう中で,資格取得とかIT技術を身につける講座などを開く場合には,コロナで失業した女性の再就職の支援をするとはなっておりますけど,これは地域女性活躍推進交付金として対応にも使えるとなっておりますが,このことにつきまして市としてのお考えがあればお教えください。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 先ほどの森岡議員さんからの御質問で,地域女性活躍推進交付金のことの御質問がございました。 直接笠岡市としてはこの交付金を活用してという活動はしておりません。平成27年からできた制度とお聞きしています。現在,高梁川流域圏事業としてこの交付金を活用して働き方改革の啓発推進事業を実施しております。事業内容ですけども,自営型テレワークを含む女性をはじめとした個人または企業の方に対してそれぞれのニーズに合わせた働き方に関するセミナー等を開催するとともに,圏域における諸課題について課題解決に資する講演会やグループワーク等を実施するというものでございます。今年度につきましては,10月24日に働き方女子会としての座談会を,そして11月29日に子供のいる暮らしの中で働くを考える座談会を開催したと聞いております。次年度に向けて,現在女性の再就職支援をテーマにしたセミナーの開催などを検討していると聞いておりますので,笠岡市といたしましてもこの高梁川流域圏の事業に参加し,各方に参加していただくようにPRしてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 笠岡市にコロナウイルスの感染者がいないとは言いながら,笠岡市以外にお勤めに行かれている方,やむを得ず家で休みを取らなくてはならないとなった場合について,家庭の中でのDV増加とか育児介護に携わる女性が解雇の対象になっているんだということを質問項目に上げておりますけど,警察庁によりますと国内の自殺者数が本年7月から増加しておりまして,特に女性の増加率が大きく,男性が前年9月比に比べて0.4%増しております。女性は27.5%増加しているということで,この背景としては雇用環境の悪化ということが上げられております。こういう中での笠岡市としてのいろんな取組の中で,雇用というのも大事な部分ではありますが,この辺はどういう認識でおられるでしょうか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 森岡議員さんの再質問にお答えいたします。 女性の方の雇い止めが増えているという状況の中で,笠岡市といたしまして直接の事業じゃないんですけども,例えば岡山県が実施しております「女性のためのお仕事応援フェア」というものがございます。これは岡山県内10地域で開催で,新見が9月16日に開催で,笠岡市が2月4日ということで10地区でやっております。笠岡市では2月4日,市民会館で女性のためのお仕事応援フェアというものが開催されます。企業説明会等もありまして,そして個別相談とかもあります。また,高梁川流域では2月16日から20日にかけて就職面接会等がございます。そうした面接会とか地元の企業さんをお知らせするような機会がありましたらPRしていって,一人でも多くの方が就職できるように努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 以上で3項目めの質問を閉じます。 続きまして,4項目めの質問を求めます。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) 4項目め,人材育成からつなぐ持続可能なまちづくりについて。 本市における笠岡商業高校,笠岡工業高校は県より高等学校魅力化推進事業(リジョーナルモデル)の指定(3年間)を受けていると聞いております。近隣の自治体でも支援していると仄聞しておりますが,本市の支援として次の2点についてお尋ねいたします。 1点目,本市として各校の魅力づくりのための支援について,2点目,本市として学校と地域をつなぐコーディネーターについてお尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 4項目めの1点目につきましてお答えします。 笠岡市には,市内に高校が5校あり,同規模の自治体と比較して,市内の中学生にとって進路に多くの選択肢がある恵まれた環境であるとともに,笠岡市への移住・定住を進める上でもアピールポイントの一つとなっております。しかし,近年の人口減少,少子化に伴い,笠岡高校,笠岡商業高校,笠岡工業高校の公立3校では生徒数が減り,今後クラス数の減少が危惧されているところです。このため,中学生までの義務教育段階においては,高校との連携を大切にしながら地域学を充実させ,地元を大切に思えるような子供たちの育成に取り組んでおります。 また,こういった現状に危機感を感じている各高校においても,魅力を向上させるための取組が実施されているところです。笠岡高校の「地域学」や笠岡商業高校の「笠SHOP」,笠岡工業高校の「テクノ工房」など,様々な課題に対して地域と関わりながら生徒自身が考え行動することで社会貢献につなげていく取組は地域からも喜ばれ,高校の魅力向上につながっています。また,「笠SHOP」による笠岡諸島ツアーの企画や「テクノ工房」によるイノシシわなの作成やドローンによる景観作物の生育状況調査,商店街との連携による「笠岡駅前イルミネーション」や市内の高校生によるボランティアサークル「笠岡市高校VYS」など,笠岡市と高校,地域の連携による活動も実施しています。 森岡議員から御質問いただきました「高等学校魅力化推進事業」も,高校の魅力を向上させる取組の一つとして実施されているものです。高等学校魅力化推進事業は,岡山県教育庁高校教育課が所管し,高校と地域が連携し,様々な活動を通じて地域の担い手となる人材を育成するとともに,学校の魅力を高めることを目的に,今年度は県内の県立高校8校が取り組んでいます。近隣では,鴨方高校,矢掛高校が実施しており,市内では笠岡商業高校と笠岡工業高校が昨年度から取り組み,今年度が2年目となります。笠岡市は両校の魅力化推進事業地域連携組織の委員として教育委員会と政策部が関わっており,今年度,広報かさおかにおいて連載を始めました市内5校の高等学校リレー記事も,地域連携組織の委員会での議論を基に魅力化推進事業の一環としてスタートさせたものです。来年度からは,笠岡高校,笠岡商業高校,笠岡工業高校,市内公立3校で協力しながら生徒数確保のための検討を進めていくことと聞いております。笠岡市におきましても,定住持続可能な地域づくりの見地から政策部が,教育的見地から教育委員会がこの検討に参加し,市内の高校の魅力向上と生徒数の確保に向けて協働していきたいと考えています。 2点目につきましてお答えします。 現在,高等学校魅力化推進事業の地域共同活動コーディネーターは,笠岡市地域おこし協力隊を中心に立ち上げた一般社団法人笠岡教育DMOが担っており,8月から各校で活動を始めています。両校とも既に魅力はたくさんあるものの,外にあまり知られていないことが課題であり,特にSNSによる情報発信に力を入れたいという意向を受け,教育DMOでは今年度,動画の撮影等やSNSによる情報発信のサポートを主に取り組んでいます。そのほかにも,ドローンによる授業や調査のサポート,これから高校に進学予定の中学生をお持ちの保護者と工業高校のPTAの方との茶話会や,就職試験の模擬面接などを行っています。笠岡市といたしましても,市内の高校の魅力を伝え,昨今の市内中学生の市外,県外の高校への流出を抑え,市内の小・中学校から市内の高校へ進学し,卒業した市民の方が増えることで,将来の笠岡への思いを持つ市民が裾野を広げることができると考えています。これからも,市内の高校と連携しながら各学校の魅力化向上を図り,生徒数が増えるような取組を支援するとともに,笠岡市内の公立高校の存続を図るため,高等学校魅力化推進事業が終了する令和4年度以降も,地域の高校を市民と育てる体制づくりなど継続的な活動が実施できるよう,岡山県教育庁,一般社団法人笠岡教育DMOと協働して進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問がありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 単刀直入に聞きまして,市として財政的な助成はできないんでしょうか,お尋ねいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) ただいまの再質問にお答えをいたします。 現在のところ,高校生を対象として何か活動への支援といった制度はございません。一方で,現在でも状況によっては活用いただくことが可能なのではないかなと思うものといたしましては,笠岡市支援型団体協働のまちづくりの助成金でございます。これにつきましては,補助の対象団体というのが市民活動支援センターへの登録団体であるとか,組織,運営等に関する規約を備えていただいたり,またその団体登録料等も年会費1,500円がかかってくるんですけれども,そういうものを組織いただければ最大で20万円の補助が出るという制度がございます。 一方で,高校生の皆さんについては,やはり地域づくりにしっかりと取り組んでいただきたいなという思いもございまして,例えばまちづくり協議会がされている取組へ一緒に入っていただくとか,あと若者会議などの地域の若者が組織している団体に入って活動いただくとか,そういったこともあるかと思います。まちづくり協議会に入っていただければ,まちづくり協議会の助成金の中で地域を盛り上げる活動が若者の意見を聞きながらしていくことができるのではないかと思っております。 先ほど市長から広報かさおかでの取組というのを御紹介をしていただきましたけれども,各校を回る中で私からもまちづくり協議会での活動への御参加,あるいは若者会議へ参加をされませんかということも各校の渉外担当の先生方にはお話をしてきたところでございます。そういった高校主体の取組が今後さらに活発になっていくようでしたら,どういったことで御支援できるか検討していきたいと思いますが,現状ある取組の中にしっかり入っていただけたらと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 単刀直入に聞き過ぎて申し訳なかったんですけど,やはり高校生が一応対象ではありますけど,まちづくりとの企画とかイベントなどに対して一般市民と同じように公募をされまして,まちづくりがいいのかどうかというのはまた考えていかなくてはなりませんけど,公募をされた中で補助金交付制度があれば高校生の活動にもつながっていくんじゃないかなという思いでお聞きしたんですが,再度こういう形ということでどうでしょうか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 山岸政策部長。 ◎政策部長(山岸雄一君) ありがとうございます。 再度御質問いただいた訳でございます。高校生の活動,例えばイルミネーションについて,市内今年は4校御参加いただいて駅前を彩っていただきまして,12月19日には点灯式も予定されておりますけども,こういったものは市の商店街の有志の方と高校生たちがつながって,支援型団体の補助金20万円も活用いただいて実施いただいております。また,まちづくり協議会の活動でも龍谷高校と連携をした取組ということで,1月にはまちづくり活動の報告会でも御紹介をさせてもらうことを考えております。まずは,やはりこういった活動を金銭的にも支援をさせていただいて,今の森岡議員のおっしゃられたような御要望があるというのもこの各協議会に入っておりますので,そういった中で先生方の声も聞きながらまた研究をしてまいりたいと思っております。 あと,高校生も含めた活躍の場をつくっていく,地域とのつながりをつくるという点では,イノベーションリーダー塾,これも各校を回りましてお声がけなどをさせていただいた中で笠岡商業高校,笠SHOPをしていただいている子たちを中心に数名参加をいただいたりしております。そういったつながりも今後つくっていきまして,高校生に地域のことをよく知っていただく,さらにまた戻ってきたいと思えるような笠岡市と感じてもらえるような取組を継続していきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 市長さん,覚えておられるかどうか。私,何年か前に高校のことで御質問したことがあるんです。それで,トップ同士でお話合いはどうですかと言ったら,トップ同士,年に1回はするというふうなことを私はお答えいただいたと記憶しているんですけど,覚えておられますか。その後どういうふうに市長さん,それから校長先生との関係がつながっていったのか,お願いいたします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) そう言った記憶がかすかにあります。二,三年ぐらい前ですけども,本当に工業高校の校長先生,そして商業高校の校長先生も頻繁に笠岡市役所に来てくれたり,私も行ったりしながら,笠岡高校は毎年1度は地域学の授業を持たせていただいておるんですけども,そういう意味で校長先生との連携はあったんですが,ここ1年ぐらいは本当に交流が少なくなっていると思いますし,実際,工業高校のテクノ工房さんとか笠SHOPさんとか,そういった高校生たちへのイノベーションリーダー塾とか,高校生との交流は今は定期的にやらせていただいていますけど,確かに校長先生との定期的な会議等はここ1年はまだ一度もやってないように思います。ぜひ,またこれを復活してそれぞれの皆さんの生徒数を増やす,あるいは地域学のサポート,そういったことにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。ありがとうございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 雲南市の例なんですけど,雲南市もこういう取組をされていまして,県立の学校というイメージじゃなくて地域の高校という認識を持って取り組んでおられるみたいで,年齢的にもこれから笠岡市の将来を担っていっていただかなくてはなりませんので,そのことに私たちが笠岡市民としてできることは協力していく,そしてトップの市長さんが何らかの形でこういう会議には行っていろんな情報をお伝えいただければありがたいかなという思いでおりますので,よろしくお願いいたします。終わります。 ○議長(藤井義明君) 以上で4項目めの質問を閉じます。 続きまして,5項目めの質問を求めます。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) 5項目め,篠坂スマートインターチェンジについて。 国土交通省は,ETC登載専用のスマートインターチェンジを山陽自動車篠坂パーキングエリアに新設することを西日本高速道路に許可したとの報道がありました。今後のスケジュール等をお示しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(藤井義明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 5項目めにつきましてお答えします。 (仮称)篠坂パーキングエリアスマートインターチェンジ新規事業化につきましては,令和2年10月23日付で国土交通省から報道発表がなされ,10月30日に国土交通省中国地方整備局岡山国道事務所長から高速自動車国道と市道との連結許可書の伝達が行われたところでございます。 今後のスケジュールでございますが,来年1月に入りましたら関係地区で工事に関する説明会を開催すべく,地区代表者の方々と調整を行っているところでございます。説明会では,地区の皆様の御要望をしっかりとお聞きし,丁寧な説明を行うとともに,できるだけ御要望に沿えるよう対応してまいりたいと考えております。スマートインターチェンジを整備することで高速道路へのアクセス,利便性の向上により,企業誘致の促進,地域医療サービスの向上など,様々な効果を発揮すると期待しております。このことは,地元篠坂地区のみならず,市全体の活性化,さらに福山市や井原市とスマートインターチェンジを介してつながることで新たな連続性が生まれ,地域全体の利便性の向上により,より大きな経済効果が生まれるものと考えております。 また,現在,スマートインターチェンジ整備に合わせ,篠坂地区の将来の土地利活用の多様化のため,都市計画マスタープランの見直しを行っております。これにより,篠坂スマートインターチェンジ周辺に企業誘致等が進み,またその周辺が活性化することで福山市や井原市周辺とも一体的に面での開発が進み,篠坂地区が笠岡市西部地区の中核として発展するよう,全力で環境整備を進めます。さらに,令和3年度におきましては測量等調査を実施する予定としております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 市長さんの御答弁の中にもありましたけど,何といっても地域の人たちと常に話合いを持っていただくということで,お互いにキャッチボールをしながら,それをやって納得がいくような形でやっていただきたいと思います。その窓口をどうされるか,これからだと思いますけど,行政ではきちっとした窓口を決めていただいて,といいますのが,やはり陶山の場合は統廃合問題があったときに教育委員会との話合いの中で,そういう窓口をきちっと決めてほしいということも意見の中であったと思います。このことについてどうお考えでしょうか,お願いします。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 佐藤建設部長。 ◎建設部長(佐藤博之君) 失礼いたします。 森岡議員の再質問にお答えをいたします。 地域の人との話合い,そのときの窓口にはどのような方をということでございますけれども,現在,窓口としてお話をさせていただいている方は地域,行政協力委員という方々とか地域の代表,まちづくりの方々ということになっております。今後1月に入りましたら説明会等をさせていただくという答弁させていただいておりますけれども,直接スマートインターチェンジの道路が接続する地区と,篠坂全体という意味では少し違ってくると思っておりますので,直接関わりのある地区には細かい地区で個別に説明会等も開催をさせていただきたいと当然考えておりますし,また篠坂全体でも説明会を開催するべきと考えております。いろいろ御要望等も現時点で幾らかはお聞きしております。現在そのような御要望をどのように,概略的ですけれども図面にどのように反映できるか設計業者等と話をしながら,ある程度そういうものを落としたもので地元に説明会に入らさせていただきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 市長答弁にもありましたが,篠坂スマートインターチェンジができることによって市全体の活性化,利便性,土地利用活用,そういうことを言われましたが,そのために市民の方,皆さんに共通認識としてスマートインターチェンジをどういうことに使ったらいいかとか,そういうことを企画公募をされるという考えはありますか,ありませんか。 ○議長(藤井義明君) 執行部の答弁を求めます。 佐藤建設部長。 ◎建設部長(佐藤博之君) 森岡議員の再質問にお答えします。 スマートインターチェンジのサービスエリアの中は,西日本高速道路株式会社,NEXCO西日本の持ち物となっております。現在NEXCO西日本も駐車場を拡張していくという話も聞いております。その中で,例えば販売所ができるとかというのはこれからのお話になってくるのではないかと思っておりますが,先日,福山高速道路事務所長,NEXCO西日本の方が市長室に来られたんですけれども,そのときに地元の方からの御要望の一つといたしまして,もし販売所等ができるんであれば,地元の方が気軽に入れるようなところがあるのかないのかというようなことも言われております。そのようなことも伝えておりますし,もし販売所ができるんであれば,例えば地域のものを売出しができるのかというような,サービスの向上につながるようなものもあればできるのかどうかというのは,打診をしているということでございます。今後,協議の中でそのあたりもしっかりと詰めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤井義明君) 再質問はありますか。 森岡議員。 ◆16番(森岡聰子君) ありがとうございます。 笠岡市にとって大変メリットのある事業になりますことをお願いいたしまして,今回の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(藤井義明君) 以上で16番森岡聰子議員の質問を終結します。 以上で本日の議事日程は全て終了しました。 次の本会議は14日月曜日午前9時30分から開議します。 なお,議事日程は諸議案質疑以下,追加議案上程です。 本日はこれにて散会します。 お疲れさまでした。            午後3時22分 散会...