昭和63年 2月定例会 昭和63年2月
定例岡山市議会 議 事 日 程 第9号 3月10日(木)午前10時開議第1 甲第4号議案~甲第69号議案第2 甲第70号議案 昭和62年度岡山市
一般会計補正予算(第6号)について 甲第71号議案 昭和62年度岡山市
下水道費特別会計補正予算(第5号)について 甲第72号議案 昭和62年度岡山市
水洗便所普及費特別会計補正予算(第2号)について 甲第73号議案 昭和62年度岡山市
中央卸売市場費特別会計補正予算(第3号)について 甲第74号議案 昭和62年度岡山市
国民健康保険費特別会計補正予算(第3号)について 甲第75号議案 昭和62年度岡山市
宅地造成分譲事業費特別会計補正予算(第4号)について 甲第76号議案 昭和62年度岡山市
西部地区土地区画整理事業保留地処分特別会計補正予算(第4号)について 甲第77号議案 昭和62年度岡山市
農業共済事業費特別会計補正予算(第3号)について 甲第78号議案 昭和62年度岡山市
地域し尿処理費特別会計補正予算(第1号)について 甲第79号議案 昭和62年度岡山市
住宅新築資金等貸付事業費特別会計補正予算(第3号)について 甲第80号議案 昭和62年度岡山市
葬祭事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第81号議案 昭和62年度岡山市
公共用地取得事業費特別会計補正予算(第4号)について 甲第82号議案 昭和62年度岡山市休日
急患診療所事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第83号議案 昭和62年度岡山市
老人保健医療費特別会計補正予算(第3号)について 甲第84号議案 昭和62年度岡山市
土地区画整理事業清算金特別会計補正予算(第1号)について 甲第85号議案 昭和62年度岡山市
病院事業会計補正予算(第3号)について 甲第86号議案 昭和62年度岡山市
水道事業会計補正予算(第3号)について 甲第87号議案 昭和62年度岡山市
工業用水道事業会計補正予算(第2号)について 甲第88号議案 岡山市
税賦課徴収条例の一部を改正する条例の制定について …………………………………会議に付した事件 日程第1 甲第4号議案~甲第69号議案(質疑・付託) 日程第2 甲第70号議案~甲第88号議案(上程・説明・付託) ──────〇──────出席議員(53人) 1番 片 岡 五百樹君 2番 辻 野 喬 雄君 3番 田 畑 賢 司君 4番 崎 本 敏 子君 5番 楠 木 忠 司君 6番 寺 田 和 子君 7番 土 肥 啓 利君 8番 宮 武 博君 9番 梶 原 昌 一君 10番 貝 原 信三郎君 11番 小 川 晴 雄君 12番 太 田 稔君 13番 有 井 靖 和君 14番 河 合 和 成君 15番 寺 田 明 生君 16番 則 武 伸一郎君 17番 高 津 利 明君 18番 松 山 茂 樹君 19番 守 屋 彰 久君 20番 串 田 務君 21番 川 田 敏 幸君 22番 堀 川 進君 23番 山 田 録二郎君 24番 鈴 木 邦 彦君 25番 宮 川 日 吉君 26番 丹 原 重 彦君 27番 脇 本 一 郎君 28番 亀 井 章君 29番 吉 田 政 司君 30番 景 山 貢 明君 31番 内 田 宏 哉君 32番 福 原 弘 子君 33番 定 政 猛 男君 34番 華 房 美 衛君 35番 垣 下 文 正君 36番 磯 村 博君 37番 田 中 昭 三君 38番 大 橋 英 雄君 39番 伏 見 昇 男君 40番 高 木 悦 夫君 41番 根 石 昌 平君 42番 妹 尾 達 道君 43番 小 林 勉君 44番 新 谷 盈 智君 45番 山 田 勇君 46番 苦 水 重 徳君 48番 渡 辺 慎 一君 49番 岡 本 俊 彦君 50番 花 岡 薫君 51番 小 橋 留 男君 52番 浅 野 卓 志君 53番 板 野 和 昭君 54番 片 山 仁君 …………………………………欠席議員(0人-欠員1) ─────────────説明のため出席した者 市 長 松 本 一君 助 役 鹿子木 貢君 助 役 八 木 肇君 収 入 役 久 山 忠 孝君 総 務 局 長 三 宅 襄君 財 政 局 長 関 場 長 久君 民 生 局 長 木 村 公 男君 衛 生 局 長 竹 原 良 一君 経 済 局 長 人 見 文 男君 建 設 局 長 森 本 隆 也君 下 水 道 局 長 鏡 原 進君 西 大 寺支所長 浅 野 幸 雄君 参 与 有 本 正君 参 与 井 堀 晃 郎君 参 与 徳 田 昌 弘君 参 与 井 本 勇君 水 道 局
水道事業管理者 黒 田 智 昭君 消 防 局 消 防 局 長 清 水 克 己君 教 育 委 員 会 委 員 長 辻 吉之祐君 委 員 赤 枝 郁 郎君 教 育 長 奥 山 桂君
選挙管理委員会 委 員 岡 八 夫君 委 員 服 部 忠 文君 事 務 局 長 森 末 京君 監 査 委 員 委 員 藤 昭 博君 農 業 委 員 会 委 員 奥 山 歳 行君 ─────────────出席した
議会事務局職員 局 長 原 田 知 義君 次 長 石 原 重 樹君 議 事 課 長 中 川 和 彦君 調 査 課 長 二 宮 善 政君 議 事 課 主 幹 植 野 耕 次君 議事課長 補 佐 岡 田 登志男君 記 録 係 長 最 相 初 音君 主 事 佐 藤 武君 午前10時27分開議
○議長(片山仁君) 皆さん御苦労でございます。 これより2月定例市議会第9日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は47名であります。 ─────────────
○議長(片山仁君)
会議録署名議員に福原君,高木君のお二人を指名いたします。 ─────────────
○議長(片山仁君) 本日の議事日程はお配りいたしておりますとおりでございます。 ──────〇──────
△日程第1 甲第4号議案~甲第69号議案 ─────────────
○議長(片山仁君) 日程に入ります。 日程第1は甲第4号議案昭和63年度岡山市
一般会計予算について以下66件の議案についてであります。 これを一括上程して質疑を行います。 それでは,順序に従いまして福原君。 〔32番福原弘子君登壇,拍手〕
◆32番(福原弘子君) 皆さんおはようございます。 さわやかな朝の
トップバッターを承りましたので,質問もさわやかにいたします。簡潔に御質問いたしますので,当局におかれましても明快な御答弁をよろしくお願いいたします。 最初に,女性問題につきましては,
婦人行動計画策定予算がつきまして,64年度をめどに策定されることになりましたので,今後の推移を見守ってまいりたいと思います。 また,体制の強化につきましては,昨年私が強く要望いたしましたとおりに,助役をトップとして局長会議ということで体制を組んでいただきましたので大変うれしく思っております。 今議会も多くの議員がこの婦人問題,女性問題の推進を取り上げていただきまして,岡山市も立派な行動計画ができるのではないかと心強く思っている次第でございます。 ただ1点,
女性センターにつきまして皆様から触れておられませんので申し上げておきますが,御答弁は結構です。 これは,
総合福祉センターの用地が決定いたしましたが,
女性センターの併設ということで考えていただいた経緯もございましたが,その後
リーディングプロジェクトに採択されたこともありまして,福祉の拠点という形で建設されていくと思います。いずれにいたしましても,この
女性センターにつきましては,
婦人行動計画策定の経緯の中で改めて論議をしてまいりたいし,また,当然必要な施設でございますので,そのときに譲りたいと思います。そのことだけ1点申し上げておきます。 それから,通告の中で,
資源ごみ回収奨励金制度につきましては,昨日の寺田議員の御質問で具体的に明らかにされましたので,質問を取り下げたいと思います。 まず最初に,審議会の委員の選出方法についての質問を申し上げます。 御案内のとおり,地方自治法に基づく9つの附属機関と,条例,規則,要綱,告示等によって設置されております審議会等は約60前後,61年のデータで56ございます。いわゆる審議会,協議会,委員会,懇話会と言われるものにつきまして,その委員は現況では学識経験者,
各種関係団体代表,時に議員等で構成をされております。自治法の第202条の3第1項に,「執行機関の附属機関は,法律若しくはこれに基く政令又は条例の定めるところにより,その担任する事項について調停,審査,審議又は調査を行う機関とする」とうたわれておりますとおり,その委員の職務は行政執行上,重大な役目を負っているわけであります。しかし,これまで多くの先輩の議員が指摘をされておりますとおり,この委員の選出につきましては非常におざなりであると言わざるを得ない状況にあります。まず何よりも同一人物が幾つもの委員を兼ねております。また,団体の代表という点でも,その団体の中で最もその担任事項に適する人を委員にするのではなく,ただ団体の長ということで委嘱をしている面もございます。また,住民代表という点では,連合町内会と連合婦人会をもってよしとしているのが現状であります。非常にお役所的と言わざるを得ません。57万市民の福祉と本市の誤りなき発展のために,当局はこの現状を改善すべきだと考えます。 そこで,御質問いたしますが,こうした現状,現況は,これらの審議会等がそれぞれ関係局部にわたっているために重複をチェックできないことがあるとも思われますので,その対策も含め何らかの一定の委員の選出基準をつくるべきだと考えますが,当局の御所見をお聞かせください。 質問のその2は,幅広い層から
文字どおり市民の代表を選出できるよう,日ごろから各種モニターをたくさんお願いをしておいてその中の代表を出すとか,委員会の性格によりましてはいきなり一般市民全般に公募を呼びるかけるなど,思い切った制度を導入したらどうかと御提案いたします。当局のお考えをお聞かせください。 次に,都市景観の美しいまちづくりについてお伺いをいたします。
ポスト瀬戸大橋ということで,今本市では観光対策がクローズアップされております。観光地の整備,創設も非常に大切ではありますが,美しい都市景観は何よりの観光資源であることも忘れてはならないと思います。再び来てみたくなる町,都市の魅力の一つは,景観,特に調和の美しさにあることは論をまちません。そこでお伺いいたしますが,調和のとれた美しい岡山のまちづくりという点で,本市はどのような取り組みをされておりますか。 次に,
文化シンボルゾーンと言われておりますことについて具体的にお尋ねをいたしますが,質問のその1は,
文化シンボルゾーンというのはどういう町でどのような景観をつくろうとしているのでしょうか。文化施設が多くあるから
文化シンボルゾーンなのかよくわからないところがありますので,内容について詳しくお聞かせください。 質問のその2は,なぜこのようなことをお尋ねするかということにもかかわりますが,御存じのようにこの地域に県立美術館が建設をされました。非常に大きな建造物ですから,この建設によってその地域,そのゾーンの顔が決まってしまったと言っても過言ではないと思います。
西川緑道公園ができますと,その風景に優しく寄り添うようにマッチした店舗などがぼつぼつと見え始めましたように,この
文化シンボルゾーンについてもやがてこうした大きな県美術館等を中心に町がつくられていくことになると思います。そこで県立美術館についての評価がどうあれ,その地域に決定的なインパクトを与える建物であり,しかも公立施設ですから,初めにそのイメージに合う設計をされるよう県へ申し入れをしたのかどうか,今後のために伺っておきたいと思います。 質問のその3は,今後表町再
開発ビル芸術音楽ホールが建設されますし,その少し南の先には日銀の跡地を県が購入の方向で検討中とも伺っております。いずれ何かの公共施設が建設されることになりましょう。このように考えてまいりますと,用地所有者が市とか県とか国とかいう場合に,しっかり事前に協議をする必要があると思います。民間への指導,誘導も当然大切ではありますが,まず率先して市,県等が実行しなければ絵そら事に終わってしまいます。制度として協議機関はあるのかどうかも含め,当局の御所見をお伺いいたします。 次は公民館の運営についてお伺いをいたします。 昭和21年に公民館運動の母体としてスタートしました戦後の社会教育は,学校教育の延長線上にあり,主に農村青少年の教育の向上と女性の生活改善・改良運動を中心に進んできたと言われております。その後,高度成長以後の農村の過疎化や都市化による地域社会の変化によって社会教育のあり方が問われるようになってまいりました。61年4月には,臨教審第2次答申で核家族化,兄弟姉妹の減少,
男女雇用機会均等法による職場進出が進行する社会での教育のあり方等が論議をされ,世代間の断絶を解消することと,子育て経験のあるシルバー世代と若い母親の交流によって地域社会が活性化すれば育児にも効果があるのでは,などなどの意見によって,新
井戸端会議事業費が62年度文部省予算にも計上されたところであります。 そうした一方で,また市民意識が広がり市民の目指す方向も多様化する中で,社会教育は官によって教え育てられる関係から,自分たちの間で学んでいく自立への願望があるとして,井戸端会議に限らず,料理,手芸,コーラスといった趣味や教養のカルチャーセンター化している公民館活動は再検討して,市民管理,市民運営の地域センターに切りかえた方がよいという考え方なども出始めております。 ことしの7月には省内には生涯教育局が設置される予定もあり,今公民館の活動や
社会教育行政はいずれにいたしましても新しい局面を迎えようとしております。 ともかく,戦後40数年よくも悪くも社会の情勢が大きく変化してきた中にありまして,公民館の運営,活動だけが旧態依然としているわけにはまいらないときが来ているようであります。 そこでお尋ねをいたします。 質問のその1は,今本市においての公民館の運営の基本的な方針はどのように考えられておりますか,お伺いをいたします。特に職員の資格とか身分,配置数などがどのようになっているのかをお知らせいただきたいと思います。 現在,本市では館長に退職された校長が二,三年当たっているように思われますが,地域に根差した活発な活動のためにこれでよいのかどうか。もっと若い時期からじっくり取り組まなければ地域の実態もつかめないのではないかと思いますので,そのあたりの御所見も含めてお願いをいたします。 質問のその2は,中央公民館は,中央公民館としての機能のほかに,その周辺3キロメートル以内の地域,6中学校区と聞いておりますが,その地区公民館の機能を包括しているとのことでありますが,現況としては中央公民館の機能しか果たしていないのではないかと思われるわけであります。地区公民館の活動としてどのような運営上の配慮がなされておりますか,現況とあわせてお伺いをいたします。 質問のその3は,幼児,子供連れの利用についてはどのようになっておりますか。一部の館では館長が快い顔をしないということなども聞いておりますが,御所見をお聞かせください。 質問のその4は,幼児を持った若い女性の利用のため,講座に託児室を設置できないかをお伺いいたします。 質問その5は,館長や職員のため年5回研修が行われると聞いておりますが,この科目の中に女性問題が含まれておりますかどうかをお伺いいたします。いないとすれば問題だと思いますので,今後は入れていただきたいと思います。教育長の御所見をお伺いいたします。 最後の質問は,学校のブロック塀を生け垣にということでお伺いをいたします。 緑の多い町がどんなに美しく,住むに快い町をつくるかについて今さら多くを語る必要はないと思います。公共施設の塀をブロックから生け垣にかえると,特に都市中心部は随分緑化が進み,景観が一段と美しくなりますので推進すべきだと考え,この席でも要望しているところであります。 きょうは,中でも学校について特に申し上げてみたいと思います。 学校のブロック塀を生け垣にと申し上げましても,これは一度にはできませんし,さまざまな問題もございます。そこでまずブロック塀を取り除き,フェンス化が進められているわけです。どうしても周囲の状況等でブロック塀でなければならないところもございましょうが,可能なところからフェンスになっているようですが,現在本市の状況はどこまで進んでおりましょうか。 すなわち,フェンスになっている学校と,計画はしているが未実行の学校,フェンス化できない学校等を教えてください。塀の長さで示してくださっても結構です。 次に,フェンスにした後,塀の外側か内側,すなわち校庭用に塀に沿って緑を植栽すれば,生け垣だと外から侵入者が入るとか生徒がどこからでも出入りするようになるなどの問題が解消されまして緑化が進むわけであります。 この緑の植栽ということで,特に教育上の面から申し上げます。 まず,一度に業者によって完成させるのではなく,生徒の手づくりによってはどうかと思います。今,学校では自然を愛し,動植物に心を寄せ,知育だけではなく心の豊かさを育てるためさまざまな取り組み,努力がなされているところでもあります。したがいまして,例えばゆとりの時間,もしくは奉仕活動等に取り込むなど,教育活動の一環に組み入れて生け垣化を実践されてはどうかと御提案申し上げる次第であります。 子供たちが植物を植え,育てる体験をしながら,自分の学校の後々まで残る施設をみずからの手でつくるということの意義は大きいと思います。自分たちのつくった学校という思い出とともに愛校心が育ちます。また,自然に親しむきっかけをつくることができますし,短い期間では完成いたしませんので,全校生徒がかかわり,また先生と生徒の触れ合い,上級生と下級生の心の交流にもなります。また,小学校であれば1年生から6年生まで長期間にわたり継続してじっくり植物を育てるという生きた教材にかかわることができます。子供の数が少なくなり,家庭の電化が進む等の状況の中で,今子供たちは体を動かして親子で物をつくったり労働するという体験に乏しくなっている時代ですから,先生と生徒,児童と,また時には地域のお年寄りで経験のある人を招いて教えてもらいながら一緒に作業をするなどもよいのではないでしょうか。ほかのことでは学べない多くのことを体験するよい場,生きた教材となることを重ねて強調したいと思います。学校の取り組み,工夫次第で活用すれば教育の場が幾らでも広がる事業だと思います。最初は大変面倒なことと思われるかもしれませんが,ひとつ実践をしてみていただきたいと思います。教育長の御所見をお伺いいたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。 〔市長松本一君登壇〕
◎市長(松本一君) 福原議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 まず,都市景観の美しいまちづくりについてでございますが,美しい都市景観についての関心は,ここ10年余りの間に大きな高まりを見せておるわけであります。特に最近の景観についての考え方は,機能性や利便性のみを追求した
高度経済成長期の反省から生まれた人間性回復のための都市景観の改善という従来の認識に加え,新たに心のゆとりから発想される景観づくりへと変わっております。さらに,調和のとれた美しい景観が観光資源となるなど,都市の発展を目指す施策の一つとして位置づけられているようになってきておりますことは御案内のとおりでございます。 これらの流れを踏まえまして自然と歴史と地形を生かした岡山らしい都市景観をつくるためには,自然及び歴史的景観の保全と活用,先ほどお話にございました
文化的シンボルゾーンづくり,都市再開発によります都市のリフレッシュ,それから
西川緑道公園,あるいはまた桃太郎大通りを中心とした緑の
プロムナードづくり,ゆとりと潤いのある
道路空間づくり,美しいまちづくりを考えた優秀建築物の表彰など,いろんなことにつきまして行政の広い分野にわたりまして総合的に文化的視点に立った都市づくりに取り組んでいるところでございます。 次に,
文化的シンボルゾーンでございますが,岡山市の現在の中心市街地の形成は岡山城の築城とこれに伴う城下町の建設に始まりました。
文化的シンボルゾーンは,この旧城下町地区を歴史の都心と考えまして整備をし,
文化都市岡山の核にしようとするものであります。この地区は岡山城に代表される城下町の歴史的雰囲気と史跡や
オリエント美術館を初め数多くの文化施設,さらに後楽園,旭川等の自然が混然一体となって構成されておりまして,個性と魅力ある
文化的都市づくりを進める上で条件を備えておると思うわけであります。 この
文化的シンボルゾーンにおいて歴史的資産の継承と活用,新しい文化施設の集積,調和のとれた都市景観の創出と機能の充実等を図りまして,このゾーンを市民の心のふるさととして,また幅広い文化活動の拠点として整備をし,
文化都市岡山の核としてふさわしい景観を持つ地域にしようという考え方でございます。よろしくお願いいたします。 その他につきましては担当からお答えいたします。
◎総務局長(三宅襄君)
審議会等委員の選出方法についての御質問に答弁をさしていただきます。
各種審議会等の委員の選出に当たりましては,おのおのの審議会等の設置目的にふさわしい方々を選出をするように努力をしているとこでございます。特に関係団体から選出するに当たりましては,団体の代表者ということにはとらわれず,審議会等の設置目的にふさわしい知識と経験を有し,活動できる方を推薦していただくよう団体へ要請をいたしてきております。 いずれにいたしましても,御質問のように審議会等は全庁にわたっておりまして,またその性格,内容も多岐にわたっておりますので,本市の
各種審議会等の実態を十分に把握をいたしまして,他都市の状況もよく調査をいたし,選出基準など選出方法につきまして全庁的に検討してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
◎参与(井堀晃郎君) 都市景観の美しいまちつくりについて市長答弁を補足して2点についてお答えをいたします。 まず,県立美術館はその地域のイメージを知ってから設計をされたのかと,こういうお尋ねでございます。
文化的シンボルゾーンとして整備する計画につきましては,市が県と協議をして作成されたものでございまして,県立美術館につきましても
文化的シンボルゾーン内であることはもちろん御承知の上設計されたものであると,このように承っております。 それから次に,都市景観づくりのために市,県,国が事前に協議する場が必要であると思うがと,こういう御質問でございました。 県立美術館を初め公的,私的施設を問わず誘導指針を策定をいたしておりますところでは建築計画時点で,制度化はされておりませんけれども,関係機関との打ち合わせ協議を行っておるとこでございます。 御案内のとおり,公共施設は都市環境向上の重要な要素でもございますので,今後とも国,県が調和のある美しいまちづくりに御協力をいただきますよう市としても努力をしてまいりたいと,このように考えておるとこでございます。 以上でございます。
◎教育長(奥山桂君) まず,公民館に関連しました一連のお尋ねでございますが,生涯学習の第一線である公民館はどのような基本的な方針で運営しているのか,また職員についてはどのような考え方で配置しているのかというお尋ねでございます。 生涯学習体系への移行が打ち出されまして,高齢化,情報化,国際化等の動きが急激に進む中で,社会教育法の精神に基づきまして生涯にわたって生きがいのある生活,地域に根差した自主的,創造的な文化活動の充実ということを目指して,生活文化の振興と心の触れ合う地域づくりに努めることを基本方針として運営に当たっております。 職員についてでございますが,地区館長は社会教育について理解と情熱のある方,地域を理解し住民に人望が得られる方をもって充てるように努めております。また,その他の職員といたしまして,昼間2名,夜間1名の嘱託職員として配置をいたしております。これら職員が公民館事業の実施に当たれるよう計画的に研修を重ね資質の向上に努めておるところでございます。 なお,館長は今のような選任の仕方でよいかというようなお尋ねもございましたが,先ほど申しましたように,社会教育に理解と情熱を持っておる者,また地域を理解し,人望が得られる人というようなことを考えた場合に,そういうことから考えたときに,現在の選任の仕方は比較的いいやり方ではないかというふうに考えております。 次は,中央公民館と6中学校区の地区公民館として機能させているというが,どのように配慮をしておるのかということでございますが,中央公民館の役割としましてはおおむね次のことがあるわけでございます。まず,市内全体の公民館に対する指導,調整に当たること。次に,全市的な事業,例えば市民大学講座などのようなものでございますが,そういうものの企画,実施に当たるということ。それから,現状では近隣の6中学校区をエリアとする地区公民館の機能を果たす。というようなことが大きな役割としてあるわけでございます。 お尋ねの6中学校区の広いエリアを対象とするのにどのような配慮をしているかということでございますが,広いエリアの方々のニーズを的確にとらえての講座設定は難しい面もありますけれども,他の地区館と同じようにエリア内の方を基本にして数多く自主講座を設定いたしておるわけでございます。また,どの地区館におきましてもそれぞれ特色のある講座もあるわけでございまして,これらはそれぞれエリアを超えて受講されている方も多くあるわけでございます。そこで講座設定に当たりましては公民館運営審議会の御意見を伺いながらよりよい講座を企画するよう努めておるということでございます。 次は,子供連れの者は利用できないのかというようなこと,また部屋があいておるときは託児室として講座室を使えないかというような趣旨のお尋ねでございますが,公民館は生涯学習の場でありますので,お子様をお持ちのお母さん方にも大いに利用していただきたいと思っております。また,あいている部屋を託児室として利用ということでございますが,このような取り組みをした例もございますので,利用者の間でよく御検討いただき,方法等を御相談しながら進めてまいりたいと考えますので,よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それから,次は館長並びに職員の研修に女性問題を必ず加えるべきと思うがどうかということでございます。 公民館活動を推進する中で,職員が女性の地位の向上等女性問題についての学習をしていくことは大切なことでございまして,館長,職員の研修を計画的,系統的に進めていく中に女性問題もぜひ組み入れていきたいというふうに考えております。 最後は学校のブロック塀を生け垣にという御指摘でございます。 環境整備の一環といたしまして,学校の立地条件等も考慮しながら,従来のブロック塀を撤去いたしまして見通しのよいフェンスを設けまして,その内側または外側に低木を植樹いたしまして学校緑化を進めておるわけでございます。現在ブロック塀は約90%撤去しておるわけでございます。 なお,御指摘のように,このこと等も関連いたしました学校緑化の問題につきましては,そのことによる教育的な意義というようなことも御指摘のように大きいものがあると考えます。御趣旨を踏まえまして進めてまいりたいと思います。 以上でございます。 〔32番福原弘子君登壇,拍手〕
◆32番(福原弘子君) 再質問さしていただきます。 まず,最初の審議会の問題ですが,検討いたしますということで,もちろん調査もしていただかないといけませんが,各都市におきましても実行されているところが多々ございますので,検討期間をどのくらいにしていただけるか,きちんと教えていただけたらありがたいと思います。 それから,2番目の景観問題ですけど,これは私が質問いたしました意図はですね……。
文化シンボルゾーンが歴史的な中核地域になるようにとか,いろいろ市長が今おっしゃいまして,調和のとれた美しい町にするとか,この考え方でございますというふうにお答えになったわけです。この考え方等はわかるんですけれども,景観ですからね,それも建物が建っていきますので,一度建ったものをなかなか壊すわけにはいきませんし,大きな公共施設をつくることによって町の風景というのはできていくわけです。したがって,それを一つの,イメージというのは絵にはかけませんし非常に難しいものですから,例えばその担当者がかわってもきちんとそれが長い年月にわたって継承されていくように,一定の制度なりきちっとした機関をつくって具体的にしておかないといけないんじゃないかということが私の質問の趣旨なんですが,今の答弁ではその辺がちょっとよくわかりませんので,もう一度お願いしたいと思います。 企画室長の御答弁を聞きましても,「承っております」と,こういうふうに言われたわけですね。やはり県のものであっても国のものであっても,私は,岡山市の中に建っていくわけですから,民間を誘導するのとは違うと思うんですね。それが言いたいわけです。民間は建物面積からいっても非常に小さいわけですし,道路の舗装とか,歩道の整備とか,植栽をするとか,そういったことは後からできたり,また変えたりすることできるわけですが,その基本になる,公共施設をつくっていくときにきちんと,その一つのゾーンのイメージにきちっと合ったようなものが,将来にわたってつくられていくような制度,機関というものをきちっとつくっておかないと絵そらごとになるのではないかというのが私の質問の意図なのです。例えば,フランスなどにおきましては100年たってもちゃんとその景観が決められたとおりに保たれていってるという,そういうことに学んで申し上げたわけでございますので,もう一度お願いします。 それから,公民館の運営につきましてですけれども,最初に,冒頭に申し上げましたように,もっと自由にですね,社会状況の変化に合わせて自由に伸び伸びと活発に行われるようにしていかなければならないという点におきまして,ちょっと御答弁はなかったんですが,現在,館長を中心に,あとはちょっとこれ答弁がなかったんであれなんですけど,嘱託なんですね,違ったら次で御答弁ください。嘱託職員ということで,館長も嘱託,そして館長以外の嘱託職員というのは単なる事務職員という形で,女性が採用されているようです。そして,現実には館長は二,三年でかわるわけですから,1年目でやっとなれて,取り組もうかなと思うと次の年にはやめていくというふうな格好に現在なっているわけですね。そして,実際にはその女性の職員等が真剣に取り組んでいるわけですけれども,やはり運営の責任者として館長がおりますのでね,なかなか自由に,自分たちの自由な発想等計画いたしましても,館長さんの感覚によって左右されるわけですね。非常に今の現況を見ますと,実際には女性の社会教育という点で非常に公民館は利用が多いわけでございます。いい悪いは別といたしまして,女性が使っていることの方が比率としても多いと思うんですね。それが男性の館長によって左右されるという辺に非常に問題があるようにも聞いておりますので,その辺のところを教育委員会の方できちんと御指導いただきたいなということがございます。御所見を伺いたいと思います。 それから,学校の生け垣づくりにつきまして,植栽を教育活動の一環としてということについては,何かしてくださるようなしてくださらないようなちょっと御答弁がよくわかりませんでしたが,検討して実施していきたいという方向でお答えいただいたのかどうか再確認をお願いしたいと思います。 以上でございます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。
◎総務局長(三宅襄君)
審議会等委員の選出方法についての再度の御質問でございます。検討期間はいかほどかということでございますけれども,全庁的な協議も必要でございますので,鋭意取り組むということで御理解をいただきたいと思います。
◎参与(井堀晃郎君) 都市景観づくりの上で公的施設の果たします役割というものは御指摘のとおり大変重要でございまして,将来にわたってこういうものがやはり大きく左右するわけでございまして,そういう観点から特に
文化的シンボルゾーンの誘導指針等も踏まえまして,今後公的機関,いわゆる県,市,国など十分協議ができるように体制を検討してまいりたいと,このように考えております。これまでも十分連絡はしておりますけれども,今後も十分配慮してまいりたいと,このように考えております。
◎教育長(奥山桂君) 再質問にお答えを申し上げます。 まず,公民館の運営についてでございますが,男性の館長が公民館の自由な運営のブレーキになっているのではないかというような御指摘でございますが,これはそういうことがあってはならないわけでございまして,御承知のように公民館には公民館運営審議会というのが,それぞれ運営委員会というのがございます。そういうところで,地域には今いろんな英知が散在しておるわけでありまして,そういう地域の英知も集まってこの公民館というのは運営されなければならないものでございます。そういうふうなものが館長のところでブレーキになるというようなことがあってはなりません。そういうふうなことの理解の広い深い方を委嘱したいというふうに考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 それから,学校の緑化についての教育的配慮の問題でございますが,これは御承知のように学校でいろんなことをするときには,いろんな視点からの教育的な配慮ということは考えるわけでございますが,御指摘の趣旨も踏まえて,さらにそういうことを教育的な意義というものを踏まえて進めてまいりたいと思います。
○議長(片山仁君) 次は,順序に従いまして渡辺君。 〔48番渡辺慎一君登壇,拍手〕
◆48番(渡辺慎一君) 今,私たち岡山市は文字どおり瀬戸内新時代を迎え,21世紀への挑躍台ともいうべき重要な春に到達いたしておると存じます。松本市長以下当局におかれましては懸命の御努力をされていることに敬意を表しつつ,通告に従い個人質疑をいたしたいと存じます。 それに先立ちまして,近く開催されます瀬戸大橋博にソビエトのアゼルバイジャン共和国が出展をされますことは御承知のとおりでございますが,先般3月5日から7日まで岡山へその代表者でございますハバーエフ・ナビ ハズリ・アレク・オグリさん,ちょっと難しい名前,アゼルバイジャン共和国の友好協議会の会長で,詩人で文人で有名なお方でございました。それともう一人は,ジュハバド・サデ ミルーナメド・シュハバド・オグリさんと,この人は腎臓外科のお医者さんでございまして,アゼルバイジャン国立医師資格向上大学学長ということでございます。私たち日ソ親善友好協会も歓迎のパーティーを開きましたが,お口をそろえて,「岡山市は初めて来たけれども大変美しくてきれいな町ですね」という高い評価を受けました。まずもって申し上げておきます。 さて,質問の第1は,新都市計画法の抜本的見直しと具体的な施策についてであります。 新都市計画法は,都市の健全な発展と秩序ある整備を図り,もって国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的として昭和43年第58国会で成立し,健康で文化的な都市生活と機能的な都市活動を確保するという都市計画の基本理念を達成するために,法第100号として公布されたものでございます。そして,都市計画を策定する場として,岡山県南都市計画区域が37市町村を対象に昭和45年に定められたことは御承知のとおりであります。 この都市計画法では,無秩序な市街化を防止し,計画的な市街化を図るため,既に市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域としての市街化区域と,農林漁業の振興及び自然環境の保全のため,市街化を抑制する区域としての市街化調整区域の2つが定められ,土地利用に厳しい制限が課せられていることも御承知のとおりでございます。 以来17年余り,静かにその成果を振り返るとき,果たして法の目的と理念のとおりに実態が進んでいるでありましょうか。答えは,残念ながらノーであると思います。当局の懸命な努力にもかかわらず,であります。それは,1つには都市サイドの公共投資のおくれ,2つには規制が強化されたための乱開発,ミニ開発の横行。そうして御案内の地価の高騰を招き,農林漁業は一部を除いて振興どころか,衰退の一途をたどっていることなどなどでも明らかではないでしょうか。 一方,無指定地域,例えば近隣の邑久郡邑久町,そうして牛窓町,長船町などはですね,逆に大型住宅団地が整然と立地し,ホテルやペンションが建設され,牛窓町には皆さん18ございます,ペンション。アイデアと目的を持って活性化しているのであります。ここに新都市計画法の抜本的見直しの議論と具体的緩和処置の必要性があろうと存ずる次第であります。 しかし,問題は,ここで私が幾ら論じても通じません。国,県レベルの問題でございますので,本日は当局の懸命な御判断にまつといたしまして,具体的な問題について御質問いたしたいと存じます。 その1つは,岡山市の東の玄関としての西大寺地区の活性化は,本議会でも山田勇議員が御質問のように,叫ばれまして既に久しいのでございます。西大寺地区の「あすを考える会」が誕生いたしましたことは既に御承知のとおりでございます。本市議会の都市整備調査特別委員会も先般西大寺JC代表と熱心な御懇談会をしていただきました。また,西大寺公民館では成人大学講座を開催し,活性化問題の議論を深めております。その中で出てまいります意見を申し上げ,当局の御所見をお伺いいたしたいと思います。 西大寺東南部の久々井,宝伝などの沿岸部につきましては,市街化調整区域として位置づけられ,都市的土地利用につきましては制限を受けており,地域活性化を図る上に大変苦慮しておると同時に,西大寺全体の活性化にも影響いたしておるところでございます。岡山市は昨年長期展望基礎調査をし,新時代への挑戦として公表されました。それによりますと,犬島を含む東部臨海地域は滞在型,体験型,交流型の臨海リゾート拠点を形成する,いわゆる備讃瀬戸コンベンションリゾート地区として位置づけがなされております。犬島につきましては,去る59年総合調査もなされ振興計画も策定されております。そこで久々井,宝伝の臨海リゾート計画の策定はどうお考えなのか。また,その時期,見通しについてお尋ねをいたしたいと存じます。 さて,質問の第2は,農政問題についてでございます。 山陽新聞を初め各紙の報道によりますと,総理府は去る2月21日付で食生活や農村の役割についての世論調査結果を発表いたされました。それによると,米を日本人の主食として最もふさわしいと評価している人が,9年前の調査から着実にふえ続け95%にも達したほか,米などの食糧は国内生産による自給を望む食料自給派が約7割を占め,輸入増を求める食糧輸入派は2割弱にとどまっている。農村に対しても米を増産し安定的な需給体制を確立してほしいとの意見が多い。米国などから米などの輸入自由化を迫られている中で,米を守れ,とする国民意識が高まっていることが明らかになったのは注目されると報道をされておるのでございます。 が,現実我が国農業は,係る国民世論を無視いたしまして,小川,貝原両議員の御質問でも明らかのように,打ち寄せる貿易自由化の波,そして水田農業確立対策事業,それに続く米需給均衡化緊急対策といよいよ厳しさを増してまいりました。 全国的にも62年4月ないし10月の農家経済調査によれば,農業所得は対前年度比3.1%減少したと報じられておるのであります。 そもそも水田農業確立対策事業,前期62年~64年はその要項第5の1により,ただし書きつきとはいえ,転作目標面積は77万ヘクタールとすると決定されていたのであります。それを減反転作達成率が全国103%であるにもかかわらず,なおかつ米が80万トンも余るというので,米需給均衡化対策などと称して,できもしない9つのタイプを示しまして,事実上減反強化を5万2,000ヘクタール押しつけてきたのでございます。我が岡山市では,水田農業分が3,340ヘクタール,そして新たなる需給均衡化分が1,199トン,243.2ヘクタール,合わせまして3,583.2ヘクタールの減反であります。我がクラブの華房議員の代表質問に経済局長がお答えになりまして,市及び管内農協及び生産者の懸命の努力にもかかわらず,需給均衡化分は割り当ての何と4%,2.5トンしか達成できないというのが実情であります。そこで結局,減反強化分の平均2.1%は既存の減反面積の上乗せとなり,市街化区域ではついに37.3%,調整区域では30.1%減反となってまいるのであります。昨年末から2月の末までに市の行政御当局も農協も,そして農業委員も生産者もこの問題のためにいかに努力し苦しんだことか,皆さんも御同感であろうと思うのであります。 農家組合の会議では,酒をつくって飲もうと,みそをつくろう,とうとう最後にはですね,番犬を飼いまして,五代将軍鋼吉よろしく,番犬をたくさん飼ってそれに飯を食わしたらどうかというような珍論まで出ましたが,結局名案らしいものがなくて今日に至っておるというのが現状であります。 その中でただ1つ,玄米スープがあります。これは玄米を──フライパンではだめであります。焙烙でいりまして,ばりばりっと花が咲きましたころに火をおろし,それを袋に詰めて1合に水1升,1対9の割合でですね,2時間とろ火で炊きますと大変よいスープができます。これは文句なく万病に効くということでございますから,市長以下御当局もぜひひとつお勧めいただきたい。私も愛用いたしておりますが,この程度の顔色でございます。(笑声)ただし,これが大量生産ができないというところにいま一つ悩みがある。ただし,その残ったかすは漬物に,みそやお塩を入れまして,一晩キュウリやナスや大根を入れとくとおいしい漬物ができます。それからまた,釣りの好きな人は,それをまきえの材料にいたしますと釣りが大変楽しいということで,捨てるものなし。大変よい玄米スープでございますからですね,ぜひ消費拡大に御利用願いたい。 というようなことでございますが,概して自民党農政食糧政策は猫の目農政と言われてきましたが,今日のこの施策はまるでだまし農政。なぜなればできもしないことをいかにもできるように説明して押しつけてくる。今までまじめに減反してきたが,幾らやっても食管法は底抜けになるばかり,というのが農民の怒りと嘆きの声であります。そして,これをやらねば補助事業に影響するぞ,とは,まるで悪大官そのものではありませんか。 そこでお尋ねをいたします。 岡山市の本年度米消費拡大用の需要量見込みによれば,タイプ5,7は取り組めるとなっていますが,ほかのタイプはどうか,御検討されたのか,来年度のこともございますので具体的に御説明願いたいと思います。 これに要する予算は,本年度予算案によりますと米消費拡大推進事業費150万円が計上されておりますが,これで足りるのか。 3番目,米需給均衡化分の配分は水田農業との達成,未達成によって配分されるべきと思うがどうか。また,国,県の配分要素は何なのか。 4番目,瀬戸内新時代をいよいよ迎えた今こそ,国の農政に振り回されないで真の岡山市農政をつくるべきときではないかと思うが,御所見をお伺いいたしたいと思います。 さて,農政問題の第2は,うまい米づくりと小売米のブレンド,混米についてであります。 うまい米をつくろう,量より質の時代へ,米作農家の意欲が変わって既に久しいのであります。しかるに,消費者の率直な声は,標準米はうまくない,しかし,それは安いから仕方がないとか,今まで自主流通米の一番高いのを買っていたけれど,親戚でもらった米が一番おいしかった,と言われるのであります。生産者は懸命に努力して,収量は少なくても消費拡大のためにうまい米をつくろうと言っておるのに,この現状。一体どういうことになっておるのか,だれしも抱く疑問であります。 ちなみに,62年産米の岡山市内生産の米の政府買い入れ米及び自主流通米の検査状況を調べてみますと,政府買い入れ米1,163万6,350キログラム中,1類アケボノ,朝日,ヤマビコの1等の占める割合は27%,2等の占める割合は35.4%,計62.4%であります。自主流通米は,1類で1等61%,2等で39%,3等はゼロであります。2類コシヒカリ,中生新千本,日本晴では,1等は実に58%,2等は42%で,3等はこれまたゼロであります。さすがに生産都市岡山の面目躍如たるものがありますが,なぜ消費者用小売り米がうまくないと言われるのでありましょうか。 それには大要2つの理由があります。その1つは,自主流通米の大半は県外へ出荷され,逆に県外産米が入ってくるからであります。61年の数字で見ますと,岩手,山形,石川,福井の各県から782トンの自主流通米が逆に入っております。政府米は,北海道,九州産米が実に1万2,594トンも入っておるのであります。 これは食管法によれば仕方がないといえばそうであるかもしれませんが,市産米のおいしい米を認識してもらおう,御飯をもう一杯食べてもらおうという運動を展開するという立場から,このような実情について市当局の御所見をお伺いいたしたいと思うのであります。 もう一つの理由は,米のブレンド,混米であります。最低コストでおいしいお米に改良する。これは米流通業界の長い夢であると言われております。有名銘柄米よりおいしいブレンド米,これは経営戦略だというのでございます。が,皆さんこれでよいのでありましょうか。仮にそれを100%容認するといたしましても,果たして市内で販売されている米がそのようにうまい米でありましょうか。 御承知のように消費小売り米には産地,産年,品種使用割合の表示が義務づけられておることは御承知のとおりであります。私は先日,市販の自主流通米,朝日,アケボノ,コシヒカリを100%使用しておるという,明記されておる62年産米と,標準米,そして農家生産分の純米,朝日,アケボノ,コシヒカリ,雄町など産地別に計11種類,これは議員の小川さん,鈴木さんにも大変お世話になりましたが,食味計によるコンピューター試験と,SB試薬による酵素食味試験と,水分含有量試験とを専門試験場で検査をしていただきました。その結果を総合いたしますと,一番おいしいのは朝日の岡山有機米7分づき,2番が同じく朝日有機米の精白米であります。3番以下ずっとございますが,ここで公表いたしますと,またクレームがついても困りますから,公表は避けさせていただきます。が,概して申し上げますと,市販自主流通米,銘柄米100%のお米が農家の生産をいたしておる米よりもおいしくないということが言えるのであります。もちろん米の食味は土壌や肥培管理,天候,そうして炊き方などに作用されますから,決定的なことは1回や2回の試験では申し上げられません。が,概してそうでございます。 また,米の食味と水分含有量とは深い関係がありますが,岡山の米は,純米,市販の物いずれも12.9から14.1のパーセントで水分含有量が非常に少ないことがわかりました。そこで,一番おいしい米は水分15%ということでございますが,そこで質問をいたします。 おいしい岡山の銘柄米を消費者に提供するための指導体制と方法はどうお考えになっておるのか。 2つ目には,時々科学的な検査もしてほしいと思うのでありますが,これは要望にとどめておきます。2番の質問は要望にとどめておきます。 そして3番目は,瀬戸大橋の観光客も大量に米飯を消費すると思われるのですが,おいしい岡山の米を提供する方法をお示しいただきたいと思います。 そうして4番目は,食品に限らず豊かさのために消費者の嗜好は本物志向でございます。主食である米こそ,グルメの時代とはいえ,本物,純米,銘柄米を食べようの運動を展開する必要があると思いますが,御当局の御意見をお伺いいたしたいと思います。 さて,農政問題の第3は,非補助融資土地改良事業など公共事業に対する受益者負担の軽減についてであります。 松本市長は,御就任以来生活環境整備に重点を置かれ,その予算も本年度は対前年度比25%増額され,また,老朽ため池改修及び農道舖装費などの受益者負担率は先年半額としていただきましたことに皆さん大変喜んでおる次第であります。 さて,質問のこの事業は,農業用排水路の改良改修,農道整備などなど近代化のために大変役立っていることは言うまでもありません。62年度12月現計予算では2億8,700万円でございましたが,本63年度当初予算案では3億686万円が予算化され喜んでおるところでございます。が,この事業は各土地改良区により施行されておりますので,ここで一律に論ずることはできませんが,受益者及び農家負担を必要としています。さきの質問,先般の両議員の御質問で明らかなように農家経済は大変厳しい状況に追いやられている実態であります。そこで,現行改良区負担分を市施行事業と同様扱いとするなどの方法で,受益者,農家負担を軽減することはできないか,御所見お伺いいたしたいと思います。 さて,質問の第3は,中小企業問題についてであります。 岡山市内の61年7月1日現在の民間企業は3万2,878事業所,25万9,546人の従業員であります。その大部分は中小企業と推定されます。それら中小企業は,下請単価を切り下げられるなど,円高不況の荒波をもろにかぶり苦しい経営を余儀なくされております。その上国の施策も常に大企業中心であり,中小企業対策予算は毎年減額されております。すなわち,62年度は54兆円の予算中わずかに2,052億円,63年度も一般会計,産業投融資会計含めても1,685億円余しか計上されておりません。かくも冷遇された中小企業対策費の中にあって,ようやく制度として法制化されました中小企業退職金共済の加入数は,62年7月現在,岡山市は2,243企業で,低率であります。特に小規模企業共済加入制度は各商工会議所及び商工会の扱い分しか確実に把握できていないのが実情であり,低率であると思います。また,中小企業倒産防止共済も低い加入率と推定されております。これら制度は,いずれも税法上の優遇措置や国の援助がある大変よい制度でございますので,今後推進のための対策を講じていただきたいと思います。御所信をお伺いをいたします。 なお,その前提といたしまして,加入状況の把握こそ指導の原点であると思うのでありますが,今後どう取り組むのかお伺いいたします。 また,我が国の産業界もアメリカ同様産業空洞化の時代に入ったと言われております。そこで中小企業融合化が進んでおります。我が党が中心になって働きかけ,新分野開拓臨時措置法案も上程され,初年度予算案が5億5,000万円も計上されておると聞いておりますが,本市としてこの制度に対してどう対応していくのか,御所見をお伺いいたしたいと思います。 さて,第4の質問は,華房議員が代表質問でも申し上げましたように,市公共工事からの暴力団関係者の排除とペーパー業者規制強化についてであります。重複を避けます。しかし,ただ1点だけ申し上げておきたいのであります。 県の厳しい措置要綱を制定しての対策にもかかわらず,ますますその手法は巧妙かつ悪質になっているのではないかと心配するのであります。一層の対策を要望すると同時に,
ポスト瀬戸大橋対策事業,そうして市制100周年記念事業,国の景気浮揚対策事業などと我が岡山市は大型プロジェクトが山積しておるのであります。クリーン松本岡山市政実現のために一層の御努力をお願いいたしたい,このことを強調いたしまして,財政局長の改めての御決意をお聞かせ願いたいと思います。 第5の質問は,岡山市浦安総合文化体育館の建設工事についてであります。 市長も提案理由で御説明なされましたように,浦安総合公園は,東側の第1期工事がほぼ完了したのに伴い,本年度よりこれと一体的な浦安緑道整備や,西側の第2期計画区域の事業化を進めようといたされております。結構なことでございます。が,問題は現文化体育館の地盤沈下であります。 地盤軟弱な上への重量建築物であるから,やむを得ないというのかもしれませんが,西の弓道場,このアーチェリーでございますね。弓道場は通路を含めかなり沈下いたしております。したがって,身障者など利用不能と聞いております。また,西の雨水排水管は本体と地盤沈下とで段差ができまして数カ所破裂をいたしております。これらの対策は急を要すると思うが,いかになされるのかお伺いをいたします。 次に,本体育館の建築は御案内のようにコンクリート現場打ち様式であります。ところが,正面にエフロレッセンス,いわゆる白華現象が数カ所にわたって見られるのであります。他都市から視察団も多い施設であります。耐久力の問題もございます。その理由とその対策をあわせてお聞かせ願いたいと思います。 さて,第6の最後の質問は,市民熱唱歌でございます。 これは浅野卓志先輩議員が本会議でたびたび御質問になり,新時代を迎え市民みんなで歌うものをつくろうというので実現したものであり,御当局の御努力に感謝をし御同慶にたえない次第であります。 きのうの浅野議員の御質問で,これに取り組む市教委の並み並みならぬ御熱意には敬服すると同時に,お考えは理解できるのでございますが,次の諸点について私見を交えつつ質問をいたします。 本市にはきょうまで岡山市民歌と称して6本つくられております。「岡山城」を入れると7本あると記録されております。それがどうも愛唱,熱唱されない。その理由は専門家にいろいろ聞いてみますと,きれいな歌ですけれども,どうも詞もメロディーも固いですねえというのが通説であります。歌は世につれ世は人につれ,NHKの懐かしのメロディーのせりふではございませんけれども,多様化した現実社会であります。歌にもおのずと断層があると言われる人もございます。したがって,ブルース,ジャズ,ロック,ニューミュージック──この辺になると内田議員が御専門でございまして,私は勉強しいしい読んでますから──演歌,そうしてデュエット,クラシックなどなどたくさんございますそうですが,どの年代層に今回つくる熱唱歌は焦点を当ててつくろうとされるのか,大変難しい問題であります。そこで,ことしはさわやか御当地ソング向け演歌,来年はヤング向けニューミュージック演歌,あるいはブルースというふうにつくったらどうかと言われております。歌はハートで歌え,心に愛を持って歌えと。今や1億総歌手時代。今度つくる歌は絶対みんな歌おうと。その前提としてPRが大切であります。そこで,まず市内の各種会合,老人クラブ,いろいろ歌ってもらう指導をしなきゃなりませんが,その大前提として,まず市長,助役が絶対歌いますと,予算を持っとる教育長は絶対歌いますと,どこへ行っても一番に歌いますというファイトを持ってもらわにゃいかんと思うのであります。議員の連中はマイクを持ったら離さん連中が大勢いらっしゃる。当局のひな壇の皆さんも,私は皆さん歌がお上手だと吹聴してもいいほどだと思います。 そこで,私の質問は,どういう作詞,作曲,編曲はどうするのかということとあわせ,基本的な考え方と市長以下皆さんが,こちらの行政委員会の皆さんもでございますよ,後へ後へ寄りょうたんじゃいけませんです。まず我々から歌おうということにしないとですね,絶対市民の皆さんが喜んで口ずさみましょう歌いましょうということにならん。500万円という血税は,またもや今までの6つ7つの歌と同じ運命をたどるかもしれないのでございます。 そこで,この決意を,まず本日は市長と,そうして予算を持っていらっしゃる教育長,お伺いをいたしまして私の第1回の質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。(拍手)
○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。 〔市長松本一君登壇〕