大分市議会 > 2013-06-14 >
平成25年第2回定例会(第2号 6月14日)
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  1. 大分市議会 2013-06-14
    平成25年第2回定例会(第2号 6月14日)


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    平成25年第2回定例会(第2号 6月14日)   第2回大分市議会定例会会議録 (第2号) ―――――――――――――――――――――― 平成25年6月14日    午前10時0分開議 ―――――――――――――――――――――― 出席議員   1番    松 木 大 輔   2番    倉 掛 賢 裕   3番    田 島 寛 信   4番    二 宮   博   5番    藤 田 敬 治   6番    安 部 剛 祐   7番    野 尻 哲 雄   8番    永 松 弘 基   9番    板 倉 永 紀  10番    足 立 義 弘  11番    仲 道 俊 寿  12番    長 田 教 雄  13番    秦 野 恭 義
     14番    阿 部 剛四郎  15番    松 本 充 浩  16番    堀   嘉 徳  17番    福 崎 智 幸  18番    井手口 良 一  19番    広 次 忠 彦  20番    斉 藤 由美子  21番    福 間 健 治  22番    帆 秋 誠 悟  23番    松 下 清 高  24番    宮 邉 和 弘  25番    髙 野 博 幸  26番    安 東 房 吉  27番    篠 田 良 行  28番    日小田 良 二  29番    指 原 健 一  30番    堤   智 通  31番    スカルリーパー・エイジ  32番    三 浦 由 紀  33番    大 石 祥 一  34番    仲 家 孝 治  35番    荻 本 正 直  36番    徳 丸   修  37番    河 内 正 直  38番    高 橋 弘 巳  39番    橋 本 敬 広  40番    川 邉 浩 子  41番    国 宗   浩  42番    泥 谷   郁  43番    佐 藤 和 彦  44番    今 山 裕 之 ―――――――――――――――――――――― 欠席議員  な し ―――――――――――――――――――――― 出席した事務局職員  局長  木 津 啓 二  総務課長 河 野 和 広  議事課長  縄 田 睦 子  議事課参事補  中 村 義 成  議事課参事補  明 石 文 雄  政策調査室長  牧   浩 司  委託速記者  桑 野 いづみ ―――――――――――――――――――――― 説明のため出席した者の職氏名  市長  釘 宮   磐  副市長  小 出 祐 二  副市長  右 田 芳 明  教育長  足 立 一 馬  水道事業管理者  神 矢 壽 久  消防局長  小 野   覚  総務部長  三重野 小二郎  総務部技監 野 仲 文 治  企画部長  佐 藤 耕 三  企画部参事  安 藤 吉 洋  財務部長  佐 藤   浩  市民部長  仲 摩 延 治  福祉保健部長  山 村 幸 男  福祉保健部参事福祉事務所所長 今 村 博 彰  環境部長  利 光 泰 和  商工農政部長  吉 田 茂 樹  商工農政部参事  羽田野 文 和  土木建築部長  生 山 忠 志  都市計画部長  木 村 忠 孝  下水道部長  中   真 雄  監査事務局長  森 永   徹  教育部長  玉 衛 隆 見  教育部教育監  三 浦 享 二  水道局管理部長  冨 田 信 男  市長室長  佐 藤 善 信  財政課長  西 田 充 男 ――――――――――――――――――――――   議  事  日  程  第2号     平成25年6月14日午前10時開議 第1 議第62号及び議第63号一括上程(提案理由説明) 第2 一般質問及び上程議案に対する質疑 ───―────―────────────   本日の会議に付した事件 日程第1 議第62号及び議第63号一括上程(提案理由説明) 日程第2 一般質問及び上程議案に対する質疑  ◇─────────────────◇ ○議長(板倉永紀) これより会議を開きます。           午前10時0分開議 ○議長(板倉永紀) 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第2号により行います。  ◇─────────────────◇ ◎日程第1 議第62号及び議第63号一括上程(提案理由説明) ○議長(板倉永紀) 日程第1、本日提出されました議第62号及び議第63号を一括上程いたします。  この際、提案理由の説明を求めます。  三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎)(登壇) ただいま上程されました議第62号、大分市職員の給与に関する条例の一部改正について、及び議第63号、大分市立学校職員の給与に関する条例の一部改正について、御説明申し上げます。  これは、現在、一般職の職員並びに市立幼稚園教諭に行っている給与減額措置を見直し、その減額率の調整を図るため、所要の改正をしようとするものであります。  何とぞ慎重御審議の上、御決定賜りますようお願い申し上げます。  ◇─────────────────◇ ◎日程第2 一般質問及び上程議案に対する質疑
    ○議長(板倉永紀) 日程第2、これより一般質問及び上程議案に対する質疑に入ります。  質疑、質問は、発言通告がありますので、お手元に配付の発言順位表によりこれを許します。  最初に、30番、堤議員。 ○30番(堤智通)(登壇)(拍手) まさか自分がトップバッターに立つと思わなかった、みんなの党の無所属の堤です。人生で初めての一般質問をさせていただきます。  通告をいたしました3項目につきまして、分割方式により質問させていただきます。  まず、我がみんなの党は、御存じのとおり、行政改革及び公務員制度改革を断行すべく結党した政党であります。脱官僚、地域主権、生活重視、増税をする前にやることがあるを旗印に、政治改革に取り組んでおります。  さて、行政改革でありますが、行政の主体である官僚制度は、国であれ地方であれ、マックス・ウェーバーが指摘するように、合理性がある反面、非効率性、セクショナリズム、法規万能主義等、さまざまな弊害もつきものであります。  行政改革とは、行政の活動を改善するために、行政機構の構造や活動手法を意図的に変えることと定義されています。また、市民、住民等の地域社会コミュニティーと行政との関係のあり方も行政改革の射程に入ると思われます。  大分市におきましては、平成8年度から鋭意行政改革に取り組まれ、直近では平成20年度から24年度までの大分市行政改革推進プラン等により、当初の目標額を上回る行政コストの削減を行われ、今年度より大分市行政改革推進プラン2013を策定され、走り出したところであります。  しかし、財政収支の中期見通しでは、景気低迷による税収不足、扶助費等の社会保障費の増大、合併算定がえの適用による地方交付税の見直し等により、平成28年度末では約62億円の収支不足が見込まれております。  我がみんなの党といたしましては、権限も財源も地方へ移譲する真の地方分権改革を訴えるべきだと考えております。  さて、一般に地方自治体の行政改革は、国が定めた地方行革大綱に沿って、経費、人員の削減、事務事業の見直し、組織機構の統廃合、外部委託、指定管理者制度の導入等が行われておりますが、これはどの自治体でも取り組んでいることであります。  大分市におきましても、上記の項目に取り組まれ、職員数の適正管理の結果として、職員1人当たりの市民の数を150人とする目標を設定しておられます。  しかしながら、行政サービスはマンパワーサービスという面が強く、コスト削減のため一律に人件費や職員数を削減することにより、職員のモチベーションが下がり、ひいては住民サービスが低下するようなことは避けなければならないと思います。  要は職能意識の高い職員を適正に評価し、適材適所の人材配置を行うことが重要ではないでしょうか。  そこで、質問ですが、現在、人材育成のためにどのような人事評価を行っておられるのか、お聞きいたします。      〔30番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎)(登壇) 堤議員の、行政改革についての御質問にお答えいたします。  人材育成のための人事評価に係る現在の状況についてでございますが、本市では平成25年4月に大分市行政改革推進プラン2013を策定し、その中で人事、給与等の見直しを図るため、職員の意識改革、人材育成という推進項目を掲げ、人材育成基本方針の推進に努めているところでございます。  その概要につきましては、本市が独自に策定した人材育成基本方針に基づき、職員の能力開発や倫理の向上に努めるとともに、健康管理にも配慮しながら、情熱あふれ、市民に信頼される職員を育成するものとなっております。  こうした中、本市においては現在、新規採用職員を正式採用認定する際、また、主事や主任に昇任する際、及び参事級登用試験を行う際などに、所属長などがその対象者の勤務評価を行うとともに、毎年、各所属長を通じた人事異動ヒアリングの時期に合わせて、全職員の勤務評価を行っており、その結果を昇任や転任等を含めた人事異動の資料として活用しているところでございます。  このような状況の中で、本市の人材育成基本方針でも掲げております、職員に求められる専門実務能力や対人関係能力、政策形成能力等につきましても、部長や所属長が部下職員を公平、公正な視点で人事評価を行い、さらには職員本人からの自己申告書についても考慮しながら、適材適所の人材配置を行っているところでございます。 ○議長(板倉永紀) 堤議員。 ○30番(堤智通) 御答弁ありがとうございました。  私もかつては国家公務員として12年間働いた経験もありますし、民間企業でも働きました。経験として、人を評価するということは大変難しいことだと感じております。  ただ、行政改革推進プランの一環として人材育成を上げられているわけですから、有能でやる気のある人材を適正に評価、登用していくことをお願いいたします。  いわゆる目標管理制度を含めた人事評価は、地方公務員法第40条の勤務評定にかわるものであり、管理運営事項であり、勤務条件の変更には当たらないという見解も出ております。市民サービスの向上のためにも御検討いただきたいと思います。  また、これは要望でありますが、昇任試験を現在の課長試験だけでなく、各クラスごとにとか複数ごとに実施するようなことはできないか御検討いただき、御報告をいただきたいと思います。  続きまして、先ほどの質問とも若干関係がありますが、国は平成24年度国家公務員の給与を平均7.8%削減し、地方自治体に対しても、地方交付税を人質にとるような形で、地方公務員の給与の削減を求めています。  平成24年度の地方公務員給与実態調査結果を見ますと、国が国家公務員の給与を削減したために、平成24年度の全国の平均ラスパイレス指数は、本来98.9%だったところが、相対的に平均107%と上昇しているとのことであります。  このラスパイレス指数にしても、算定条件に特別職や現業の公務員の給与は除外されている等、若干問題がありますが、一つの指標として参考にされているところであります。  さて、大分市のラスパイレス指数は、平成24年度は110.5%と、中核市全42市の中では5番目に位置しています。これは、国家公務員の給与改定後の数値でありますが、改定されない場合でも102.1%という数値と伺っております。  ちなみに大分県内の市町村でラスパイレス指数が100を切っているのは、姫島村、78.9%のみであります。姫島村は民間の産業がほとんどないため、公務員の給与を下げて公務員数をふやすというワークシェアリングを行っているわけですが、同じような発想で常勤公務員をふやし、行政サービスを充実させるという発想もあると思います。  また、参考までに、先月、経済常任委員会の行政視察で訪れました愛知県安城市は98.9%、これは平成22年度ですが、新潟県長岡市は95.1%、平成23年度の数字でした。  そこで、平成25年度の予算重点事業の概要を拝見いたしますと、事業算定に係る1人当たりの平均人件費は780万円となっております。これは費用であり、共済組合掛金等事業主負担等を含めた値であると聞きましたが、大分市の民間労働者の平均給与と比較して、この値は妥当というか、適正であると思われているのかどうか、お聞きいたします。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 平成25度予算についての総務部に関する御質問にお答えいたします。  本市職員と民間企業の平均給与の比較についてでございますが、一般的に…… ○議長(板倉永紀) 堤議員、分割ですから、予算の概要と関連の質問の届け出があるようですので、同時に行うよう、よろしいですか。 ○30番(堤智通) 失礼しました。  続いての質問ですが、平成25年度予算において、都市計画費、大分駅南公共団体区画整理事業費の中に、大分駅北口駅前広場ザビエル像設置事業が予算計上されております。これは、聖フランシスコ・ザビエル像設置のための計画及びデザイン料であると伺っております。  聖フランシスコ・ザビエル像は、現在、大分県庁近くの遊歩公園入り口の大手公園の一角に設置されております。当初、このザビエル像を大分駅北口に移設するという計画がありました。ところが、地域になじみの深い銅像であり、現地にての存続を地域の方々が強く希望されたために、移設を諦めたという経緯を聞いております。  この銅像を制作したのは、日本を代表する著名な彫刻家である、東京造形大学名誉教授の故佐藤忠良氏であります。今後の計画としてもう一体、大分駅北口にザビエル像を設置する目的をお聞きいたします。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 平成25年度予算についての総務部に関する御質問にお答えいたします。  本市職員と民間企業の平均給与の比較についてでございますが、一般的に公務員と民間の給与において比較される指標につきましては、国税庁が実施している民間給与実態統計調査などの公的な統計調査がございますが、これらの統計調査における民間の平均給与額につきましては、パート、アルバイトなどの非正規雇用者を含んでおり、一概に正規の職員同士での官民の年収を比較することは困難な状況となっております。  このような状況の中、公務員と民間の給与を比較する手法といたしましては、人事院及び大分県人事委員会が毎年4月に、全国及び大分県内の民間企業の給与実態を調査し、4月の給与額と賞与の年間支給月数の調査結果を踏まえる中、民間給与との均衡を図るため、公務員給与の調整を行う勧告を行っているところでございます。  本市職員の給与につきましても、それらの勧告の内容に準じた給与の改正を行うことにより、全国及び大分県内の民間企業との均衡を図っているところでございます。  また、本市の給与水準を国や他都市と比較する手法の一つとして、職種や学歴、経験年数など比較団体相互間の職員構成を同一にして比較するラスパイレス指数がございます。  平成24年度のラスパイレス指数につきましては、本市は110.5と中核市5番目となっていますが、ラスパイレス指数の算出について、国家公務員は事務次官など指定職の幹部職員が含まれておらず、また、これまで本市が取り組んできた職員数の削減など、行政改革の効果などが反映されていないものとなっております。  さらに、ラスパイレス指数には、国や他都市において給料の水準を調整している地域手当などが反映されておらず、地域手当を加味した試算では、本市は中核市の中でも中位の水準となっております。  また、本市におきましては、本年4月に25年ぶりに給料表の見直しを行い、給料表の構造を稲穂型にするなど、今後の給料水準の抑制に努めているところでございます。  さらには、本市の総人件費につきましては、これまでの行政改革の取り組みの中で、職員数においては約600人の削減を行い、職員1人当たりの市民の数についても、平成25年4月1日現在145.1人となり、中核市の中位に位置し、削減額につきましても、約125億円の減額効果を上げるとともに、今年度につきましては、昨年度と比較して、退職手当の引き下げ分も含めまして、10億5,000万円の減額を行っているところでございます。  本市職員の平均給与につきましては、現行では大量退職期が続き、高齢層職員が多く、他都市と比較して相対的に高くなっていますが、給与の決定に当たりましては、これまで国や大分県の勧告を参考に議会にお諮りし、条例の改正を行っており、本市の職員構成等を考慮すれば、妥当なものと考えております。 ○議長(板倉永紀) 木村都市計画部長。 ○都市計画部長(木村忠孝) 平成25年度予算についての御質問のうち、都市計画部に係る大分駅北口駅前広場ザビエル像の設置についてでございますが、北口駅前広場は、まちと駅をつなぐ交通と交流の拠点となる機能的な広場を整備方針として、平成27年春の完成に向け、現在、鋭意工事を進めているところでございます。  この北口駅前広場は、県都大分市の玄関口として、本市の歴史や文化などを生かした魅力あるシンボリックな景観形成に努めることが重要でありますことから、その景観形成に当たっては、戦国時代に広く世界に目を向け、いち早く南蛮文化を取り入れ、豊後府内を発展させた、郷土の誇りである大友宗麟公と、宗麟公に大きな影響を与えた聖フランシスコ・ザビエルとの出会いや、その出会いにより開花した南蛮文化の事象を表現することといたしました。  その具体的な表現手段として、遊歩公園などに設置しております聖フランシスコ・ザビエル像西洋音楽発祥記念碑などの彫刻群を北口駅前広場に移設する計画案を策定し、都心南北軸整備に関する意見交換会において、広く市民の皆様の御意見をお聞きしたところでございます。  その意見交換会では、移設に賛成の意見や移設を惜しむ意見、さらには駅前広場の人の動線を阻害するおそれがあるなど、さまざまな御意見が寄せられ、それらの意見を集約し検討した結果、本市といたしましては、南蛮文化の事象を表現するには大友宗麟公と聖フランシスコ・ザビエルの出会いは欠かせないため、最終的に2人の出会いを表現することを目的に、既存の大友宗麟公像を西側駅前に移設し、その近くに聖フランシスコ・ザビエル像を新たに制作し、設置することといたしたところでございます。 ○議長(板倉永紀) 堤議員。 ○30番(堤智通) 御答弁ありがとうございました。  まず、人件費の件でございますが、厚生労働省が行っている統計に毎月勤労統計調査というものがあります。これは、民間企業の給与水準を調査しているものですが、大分県においてまとめられております。  大分県の平成24年度の常勤労働者――事業所30人以上の規模でありますが、1人の平均月額現金給与――名目賃金税込みで賞与込みの場合は、平均30万5,321円の調査結果が出ております。  これには事業主負担が入っておりませんので、民間企業の場合、この事業主負担、大体、法定福利と申しますが、十四、五%であります。この金額に法定福利を加えると、大体約35万円ぐらいになり、年間では420万円となります。  この件につきましては、人事院勧告等もあり、いろんな職種もあることですし、一概には高い低いとは言えないかもしれませんが、先ほど言われたように、平均給与としてはよいほうではないかと思われますし、給与の官民格差として市民の関心も高いことでありますので、なお一層の適正給与への取り組みをお願いいたします。  また、ザビエル像の件でございますが、フランシスコ・ザビエルと大友宗麟との出会いがあったからこそ、この大分に南蛮文化がもたらされたことを考えますと、意味があるのかなとは思いますが、今後、市民の皆さんの意見も聞いてみたいと考えております。  ただ、レプリカをつくるようなことはやめてほしいというふうに思います。  また、ちょっと話は外れますが、さっき申された遊歩公園には他市に見られない彫刻群があり、それも舟越保武、圓鍔勝三、北村西望、朝倉文夫等、著名な彫刻家の作品が一堂に会しております。もっとPRをしてもらい、多くの市民に鑑賞してもらいたいと思います。  続きまして、地域の支援事業でございますが、現在、大分市では、介護保険事業計画第5期――平成24年度から26年度が走っているところであります。  大分市の状況を見ますと、平成24年10月1日現在で、人口47万6,600人に対して、65歳以上の高齢者は10万2,025人であり、高齢化率は21.6%となっております。  これは大分県内の市町村では最も低い値であります。最も高いのは、竹田市の41.4%であり、既に竹田市は高齢化のピークを過ぎております。大分県平均では27.6%となっております。  この高齢化率の比較的低い大分市においても、いわゆる団塊の世代が65歳となる平成27年――2015年には、高齢化率が24.1%になるという推計が出ています。  一方、介護保険財政を見てみますと、制度発足時の平成12年度――2000年には、国全体で3兆6,000億円であったものが、平成24年度――2012年には8兆9,000億円まで増加しております。この12年間で約2.5倍になったということであり、平成37年度――2025年には19兆円までなるという試算もあります。  また、65歳以上の高齢者が払う毎月の介護保険料も、全国平均でありますが、第1期介護保険事業計画――平成12年から14年の間は2,911円でありましたものが、第5期では4,972円と増加しており、第6期――平成27年から29年度については、このままでは保険料が上がり過ぎて計画が立てられないという自治体もあると聞いています。  そこで、要介護高齢者の増加を抑制する目的で、平成18年――2006年に介護保険制度の改正で介護予防事業が新設され、要支援1、2という区分ができました。同時に地域包括支援センターを中心とした地域支援事業が発足したところであります。  地域支援事業は、要介護、要支援に該当しない元気な高齢者及び特定高齢者を対象とした介護予防事業包括的支援事業、任意事業の3つであり、市町村が実施するとなっています。  また、その他大分市の単独の在宅高齢者の施策として行われていますものに、生きがい対応デイサービスがあります。  これも介護予防が目的の事業でありますが、この生きがい対応デイサービスの平成25年度予算が前年度よりも削減されました。この事業は、元気なお年寄りに大変人気のあるサービスであり、このようなサービスを充実することこそが要支援や要介護高齢者の発生を抑制し、ひいては介護保険財政の健全化に資するものと考えます。  また、今回、4月22日に行われた政府の第10回社会保障制度改革国民会議の論点整理において、要支援1、2の高齢者を介護保険から外し、市町村の地域支援事業へ移行すべきであるという意見が出されましたが、大分市としての生きがい対応デイサービスを含めた地域の支援事業に対する御意見をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 地域の支援事業に係る御質問につきまして、お答えいたします。  在宅高齢者の自立した生活を支援するための高齢者福祉サービス事業は、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯を対象に生活援助を行う生活支援ホームヘルプサービス事業、身体的に虚弱で家に閉じこもりがちな高齢者を対象とする生きがい対応デイサービス事業、軽易な日常生活上の援助を行う軽度生活援助事業、さらに、積極的な社会参加を支援する高齢者ワンコインバス事業などがございます。  その中でも、生きがい対応デイサービス事業は、介護保険の対象とならない65歳以上の方で、日常生活上は自立しているが、家に閉じこもりがちの高齢者を対象に、社会的孤立感の解消などを目的として、市から委託された市内の高齢者デイサービスセンターの利用に係る経費を平成12年度から補助しており、現在、多くの高齢者が利用しているところでございます。  今回、生きがい対応デイサービス事業につきましては、対象者は日常生活上は自立していることが条件となっており、自力での通所が可能であることから、送迎費につきましては実費負担とさせていただき、経費の見直しを行ったところでございます。  このことにつきましては、今後一層、在宅高齢者の増加が想定されることから、高齢者に対する支援策の全体的なバランスを考える中で、事業継続するために、限られた財源でより効果的な支援を行えるようとの考えによるものでございます。  国は、本年4月に開催された社会保障制度改革国民会議で、介護サービスの効率化について、要支援者の介護給付範囲の適正化を議論しておりますが、本市では、このような動きを注視する中、高齢者福祉サービス事業のみならず、介護予防事業との連携を図る中で、在宅生活を送る高齢者が、住みなれた地域で孤立することなく、心身の健康を維持し、明るく安心して生きがいのある生活を送れるよう、支援してまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 堤議員。 ○30番(堤智通) 御答弁ありがとうございました。  介護保険制度においては、要介護状態になることを保険事故と呼ぶこともあります。できるだけ多くの高齢者が保険事故状態にならないように、今後とも地域の支援事業の充実に御努力をお願いいたしたいと思います。  以上で私の質問を終了いたします。ありがとうございました。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  41番、国宗議員。 ○41番(国宗浩)(登壇)(拍手) おはようございます。41番、公明党、国宗浩でございます。  早速、発言通告書により分割質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  まず、国の15カ月予算についてお尋ねいたします。  昨年12月の衆議院選挙において、自公連立政権が誕生いたしました。長く続くデフレ状態を解消し、経済対策を切れ目なく講じるために、平成24年度内に執行が始まる大型の補正予算を編成しました。  平成25年度本予算につなげる15カ月予算の編成、執行が不可欠であったため、自民、公明両党が交わした連立政権合意では、本格的な大型補正予算を平成25年度予算と連動して編成、成立させ、景気対策に万全を期すと合意しました。
     かねてから我々公明党は、10兆円規模の補正予算の編成を提唱し、昨年末には、緊急経済対策に関する考え方として、1、東日本大震災からの復興と防災、減災、2、省エネルギー、再生可能エネルギーの普及拡大と成長戦略の実行、3、中小企業の再生、活性化、4、地方、地域及び農村の活性化、5、雇用と生活を守るの5項目を柱とした補正予算の重点項目を発表し、各省庁に具体策を申し入れました。  自公政権の経済政策は、安倍晋三首相の名前にちなんでアベノミクスとも言われ、その柱は、1、大胆な金融政策、2、機動的な財政政策、3、民間投資を喚起する成長戦略のいわゆる3本の矢と呼ばれていますが、政権発足から約6カ月が経過し、大胆な金融政策、機動的な財政政策の2本の矢は、日本経済再生への期待と個人消費の増加をもたらし、日経平均株価は回復、1月から3月期のGDPは年率約4.1%成長となるなど、日本経済は長い低迷から回復の兆しを見せ始めました。  15カ月予算の考え方で編成された平成25年度予算が成立し、3本目の矢である成長戦略の策定と実行により、民間投資と消費を促し、実体経済の回復につなげることができるかが、日本経済再生に向けた正念場であると考えます。  市民の皆様から、国や企業には景気回復感があるようだが、我々地方はいつ景気回復が実感でき、所得もふえるのか心配していますとの多くの声が私にも寄せられております。  現場として一番大切なことは、経済成長の果実を地方経済や中小企業にもたらすとともに、若者や女性を初めとした雇用の拡大、国民一人一人の所得の向上につなげ、地域に根差し生活を送っている市民生活の向上のため、景気がよくなったと実感できることであると考えます。  本市においても、今後、積極果敢な景気対策が不可欠であります。  そこで、質問いたします。  1点目、予算成立後の景気対策について、本市としてどのような取り組みや対策を実行、計画していくのか、お伺いいたします。  2点目、景気対策について、本市における効果はどのように考えているのか、お尋ねいたします。      〔41番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩)(登壇) 国宗議員の、国の15カ月予算についての2点の御質問にお答えをいたします。  まず1点目の、15カ月予算についての取り組みや対策についてでありますが、本市としましては、日本経済再生に向けた緊急経済対策として打ち出された国の補正予算等に積極的に対応する中で、平成24年度3月補正予算と平成25年度当初予算を合わせて約225億円の普通建設事業費を確保いたしたところであります。  具体的には、平成24年度3月補正予算において、学校施設関係では、校舎耐震化や非構造部材耐震化、大規模改修等で約9億7,000万円、道路舗装、道路維持改良事業等で約4億3,000万円など、約17億円を計上いたしております。  また、平成25年度当初予算におきましては、大分駅南及び横尾の区画整理事業で約27億5,000万円、街路事業で約20億7,000万円、滝尾中部地区等の住環境整備事業で約20億5,000万円など、約208億円を計上いたしており、これらの普通建設事業を地域経済の浮揚策としていくためには、地場中小企業者の受注機会の拡大を図る必要があると考えております。  こうした中にありまして、東日本大震災や昨年の九州北部豪雨の影響による公共工事の急増などによりまして、入札の不調や不落札といった事例も見受けられますが、本市といたしましては、それぞれの事業の進捗状況を把握しながら、可能な限り早期発注に努めてまいりたいと考えております。  次に2点目の、景気対策に伴う本市における効果についてでありますが、失われた20年と言われるデフレ不況から国を挙げて脱却しようとしている今、本市としても、国と歩調を合わせて景気対策を打ち出していくことで、企業や個人それぞれが景気が上向いたと実感できるようになるものと考えております。  内閣府が発表した6月の月例経済報告によりますと、景気の基調判断が2カ月連続で上方修正され、回復基調が強まっており、また、大分財務事務所が発表した大分県の法人企業景気予測調査においても、景況判断の先行きが全産業で上昇する見通しとなるなど、経済対策の効果があらわれてきているものと考えられますが、今後の為替相場の動向などによっては、不透明な状況も想定されるところであります。  本市といたしましては、引き続き着実な事業の執行に取り組み、景気の下支えをしてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 国宗議員。 ○41番(国宗浩) 御答弁ありがとうございました。今、国との連携を図りながら、積極的に景気対策も取り組んでいただくという御答弁だったと思います。  とにかくこういうことは早目にいろいろな施策をやっていただくことが一番大事だと思いますので、先ほども質問の中にも申し上げたとおり、とにかく市民の願いとしては、もう一刻も早く景気が上向くことじゃないかと思っております。  具体的に迅速果断な事業の遂行をぜひお願いすることを要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。  では次に、防災行政についてお伺いいたします。  3月10日に、地域の防災体制の確立と市民一人一人の防災意識の高揚を図るとともに、地域住民、行政及び防災関係機関連携の強化を目的に、全市一斉総合防災訓練が、多くの市民や自治会、関係機関の参加のもと実施されました。  近年にない大規模な一斉防災訓練であり、実施後の教訓や課題が抽出されていることと思います。  そこで、お伺いいたします。  1点目、この全市一斉防災訓練において、市としての総括をお伺いし、課題等があればどのように把握されいるのか、お伺いいたします。  2点目、私も当日、地元住民として訓練に参加させていただきました。  開始のサイレンに耳を澄ませていましたが、なかなか聞き取りにくく、情報伝達の最も大切な合図に対して、大変危惧を抱きました。また、サイレンをもっと活用してもらいたいなど、参加者からも同じ声をお聞きしました。  訓練当日は、消防団のサイレンは活用しなかったようですが、当日のサイレンの体制や今後のサイレンの有効活用についてお考えをお伺いいたします。  また、情報伝達の有効な方法として、アマチュア無線の活用を提案いたします。  アマチュア無線は、愛好者が減少していることもあり、あいているチャンネルが多くなっているため、緊急時に利用しやすい利点があります。防災時の連絡手段として、3.11の災害時には、デジタル無線にかわり、機動性が高く、赤十字、各医療機関、各支所などとの連携に役立つことが実証されています。  情報伝達手段として有効であると考えますが、職員の中で有資格者を募ったり、無線クラブの確認など、いざというときの備えとして活用を検討されてはと提案いたします。  ちなみに私の知り得ている中では、県内の佐伯市、別府市、竹田市の庁内に一室専用の部屋を設け、活用しているようであります。  あわせてご見解をお伺いいたします。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 次に、防災行政の2点の御質問にお答えいたします。  1点目の、全市一斉総合防災訓練についてでございますが、全市一斉総合防災訓練の準備に当たりましては、自治委員連絡協議会のほか、陸上自衛隊、大分県警など防災関係機関の代表者から成る大分市全市一斉総合防災訓練実行委員会を組織し、委員の皆様からさまざまな御意見をいただく中で、この訓練の内容を取りまとめてまいりました。  この委員会で議論を進めるとともに、必要に応じて、直接地元に出向いて説明を行い、地域の皆様の自主的かつ自発的な計画の立案と参画を促してまいりました。  また、市長を先頭に、研修会や会議などのあらゆる機会を捉えて、市民の皆様はもとより、各企業や関係団体に対しましても、訓練の参加を呼びかけるとともに、報道関係機関や市報などを活用して広くお知らせするなど、訓練の周知につきましても、積極的に取り組んできたところでございます。  このような取り組みにより、全686自治会のうち633自治会、約8万人の方が訓練へ参加いただき、また、このうち64の自治会については、今回初めて訓練に取り組んでいただいたところでもあり、市民の防災意識の高揚のほか、これまで訓練をしたことがない地域の皆様にとりましては、自主的な防災訓練の取り組みを行うきっかけになったのではないかと考えております。  また、この訓練に参加いただいた自治会からの行政に対する御意見として、本庁舎や支所からのサイレン音や消防車等による広報の音が小さくて聞こえにくかったなど、情報伝達に関する不備についての御指摘や、一時避難地までの避難路の改修が必要であるなどの御指摘をいただいたところであります。  このほか、若い世代や集合住宅居住者の参加が少なく、無関心であったという意見や、地域コミュニティーが希薄化していることから、要援護者の支援を初め、共助による災害時の対応が本当に可能なのかなど、自治会の防災対策に不安を抱く御意見もありました。  また、自治会の中には、さきの訓練を契機に、地域の実情に応じた訓練の定期的な開催を決めたところもあり、自発的に取り組みを行うことの重要性が認識されたという報告も数多く寄せられました。  このように、今回寄せられた御意見を参考に、本市といたしましても、情報伝達手段の強化を行うなど、今後とも防災、減災の取り組みを積極的に展開してまいりたいと考えております。  さらに、今後、自治会ごとに実施する防災訓練につきましても、地域の実情に応じた創意工夫による、自主的、自発的な訓練となるように、支援や助言を積極的に行うことで、災害時に欠かせない自助、共助の精神を広く浸透させ、地域防災力の向上に向けた取り組みを鋭意進めてまいりたいと考えております。  次に2点目の、情報伝達についてでございますが、災害時の地域住民の皆様への情報伝達につきましては、本庁や各支所、出張所でのサイレン吹鳴、テレビ、ラジオによる放送、ホームページや大分市防災メール、携帯電話による緊急速報メール、デジタル放送によるデータ放送のほか、消防車、広報車、パトカー等による広報を行うとともに、自治委員、自主防災組織の代表者が非常時連絡網を活用することといたしております。  中でもサイレン吹鳴につきましては、さきの全市一斉総合防災訓練でも、情報伝達範囲の確認を目的に、訓練開始の合図として吹鳴を行ったところでございますが、先ほど申し上げましたとおり、自治会からは聞こえにくかったとの御指摘をいただいておりますことから、その整備は重要な課題であると認識いたしております。  そこで、地震や津波、風水害の避難勧告等の情報をできるだけ素早く周知するため、水防法等で定められたサイレンを鳴らすことを県が示したところでありますが、現在のところ、本市の各施設の放送設備では、決められたパターンのサイレンを正確に吹鳴することは機能上、困難でありますことから、まずは本年度、佐賀関地区の豊後水道沿岸部で着手している防災行政無線について、サイレン吹鳴機能を付加した整備を進めてまいります。  さらに今後は、サイレン吹鳴のため、本庁を初めとして各支所等、既存の放送設備の改修を進めてまいりたいと考えております。  また、御提案のアマチュア無線の活用も災害時に有効な情報伝達手段の一つであると受けとめており、引き続き、本市の状況に即した総合的な分析を行い、できる限り多様な情報伝達手段の確保に努めてまいる所存でございます。 ○議長(板倉永紀) 国宗議員。 ○41番(国宗浩) ありがとうございました。  ただいまの御答弁をいただきまして、全市一斉の防災訓練のいろいろな課題は、執行部のほうもしっかり受けとめていただいていると思います。とにかくいつ災害が起こるかわかりませんので、課題等はしっかり、なるべく早く解決できるように御努力をいただきたいと思います。  特にサイレンについてですが、先日、各戸に配布しました「わが家の防災マニュアル」に、防災サイレンと鐘音の信号パターンが掲載されていました。例えば大津波警報時では、3秒鳴って2秒休んでなど、繰り返しなど、いろいろな警報の中身で4つのパターンが掲載されていました。  サイレンになれるということはなかなか大変なことでありますので、この辺の訓練というのも、やっぱり日ごろからやっていくことも大事ではないかと思っておりますので、情報伝達、私も皆さんからお聞きしている一番最初の初動のサイレンのあり方等が市民の皆様に周知徹底できることは大切なことだと思っておりますので、その辺も今後しっかり考えていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それとまた、686の自治会のうち633ということで、多くの自治会の御参加をいただいているということでございますので、とにかくこの633の自治会がもっと数がふえるように、毎年確認をしていただきながら、全ての自治会が防災に対して意識をもっともっと向上させていくというようなところを市としてもしっかりバックアップしていただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  では、次の質問に移ります。次に、違法ドラッグについてお伺いいたします。  若者を中心に広がる違法ドラッグは、大きな社会問題化しています。  確認の意味で申し上げますが、違法ドラッグの一つである違法ハーブは、覚醒剤などの規制薬物と似た作用を持つ化学物質を吹きつけた香草――乾燥させた植物片や液体のことで、本来の使用目的を隠して、合法なお香やアロマオイルなどと称し、露店やインターネットなどで売買されています。  麻薬や覚醒剤と同程度の健康被害があるとされ、吸った後に呼吸困難や異常行動を起こし、死亡する事例もあります。違法ハーブを吸いながら車の運転をして、事故を起こした事例も少なくありません。  政府はことし3月、指定薬物を一網打尽にするために、類似薬物も一括して指定する包括指定を実施する省令を施行し、従来は68物質だった指定薬物を一気に851物質に拡大し、違法ハーブに対する規制対象を大きく広げました。  私は、この問題について大変憂慮し、昨年9月議会で取り上げ、早目の対策が大切である旨、意見を申し上げました。  執行部の答弁によりますと、インターネット等で入手可能なため、市内でも乱用される可能性があることから、関係者とも連携を深め、対策の強化をするとの答弁でございました。  しかし、今回改めて質問させていただくのは、日を増すごとに違法ハーブでの事件、事故が新聞をにぎわせている中、残念ながら本市において、市民の模範であるべき職員が違法ハーブを使用したことが発覚しました。猛省を促すとともに、再発防災策の早期検討が求められます。  今後の市の取り組みが注目されているときですので、昨年9月議会でも質問しましたが、違法ハーブの蔓延を防ぐために、改めて今議会で御見解をお伺いいたします。  1点目、県内及び本市における違法ハーブの現状について、お伺いいたします。  2点目、今まで以上の一層の対策が必要であり、本市独自の取り組みが必要ではないかと考えます。見解及び具体的な対策をお伺いいたします。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 違法ドラッグに係る2点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、県内及び本市における違法ハーブの現状についてですが、違法ハーブなどを含みます違法ドラッグ対策としては、国は平成25年3月22日に薬事法に規定する指定薬物等を定める省令の一部改正により、新たに包括的に指定薬物を指定したところでございます。  さらに、国の5月30日付27物質の追加指定の省令などにより、5月末現在では876物質が指定薬物に指定され、製造、輸入、販売が禁止されているところでございます。  これにより依存性、毒性を有する物質と構造が類似したさまざまな物質をまとめて規制することができ、人体に危険な物質の国内流通を未然に防止することが期待されます。  指定薬物を所管している県薬務室によりますと、本年5月31日現在、県内ではインターネット販売を含む違法ドラッグを扱っている店舗は確認できておりません。  また、県警によりますと、過去5年間、市内での違法ドラッグに関連する事件は把握していないとのことでございます。保健所にも違法ドラッグの相談や情報提供等は現在までのところございません。  次に2点目の、市独自の取り組みの必要性への見解及び具体的な対策についてですが、違法ドラッグはインターネットなどで入手可能なため、市内でも乱用される可能性があることから、これまでも薬事監視や薬物乱用防止教室などにおいて、違法ドラッグの危険性について市民へ注意喚起してまいりましたが、今後さらに、県薬務室が主催する大分県薬物乱用防止指導員大分由布地区協議会で、対策の強化について検討するなど、県薬務室並びに県警などの関係機関との連携を深める中、積極的に取り組んでいく必要があると考えております。  また、本年4月に、本市職員の違法ドラッグによる不祥事が発覚したことから、市職員に対しましては、研修などの場において注意喚起してまいります。  今後、食品衛生責任者実務講習会や、ことし開催を予定している、大学生を対象とした食育の教室など保健所の開催する各種講演会などの際に、違法ドラッグの危険性を注意喚起するパンフレットを配布するなど、積極的に取り組むとともに、市報やホームページを活用して、市民へのさらなる啓発を強化してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(板倉永紀) 国宗議員。 ○41番(国宗浩) はい、ありがとうございました。  先ほど申し上げたとおり、とにかく今はいつでもどこでも買える環境でありますので、大分市独自で規制等はなかなか難しい話だと私も承知していますが、そういう事件も発覚したわけでありますので、大分市も一層、違法ハーブが蔓延しないように、目を光らせていただければと思います。  今、国会等でも法規制が検討されている中でありますので、とにかく実効性の高い対策が必要であります。  違法ハーブは、人生を台なしにしてしまうもの、一時の興味や軽い気持ちであっても、取り返しのつかないことになります。絶対に手は出してはいけないとの意識を市民の皆様に持っていただくために、一層の行政としての対策を強く要望させていただきます。  では、最後の質問に移ります。通学路の安全対策についてお伺いいたします。  昨年4月に京都府亀岡市で、集団登校中の小学生ら10人が死傷した事件は、日本中に衝撃を与えました。  警察庁によると、通学路での交通事故による小学生の死傷者数、2011年は、約2,500人に上っており、通学路の安全対策は喫緊の課題であります。  そこで、政府は、12年度補正予算と13年度予算案のいわゆる15カ月予算に、防災・安全交付金1兆6,000億円など、交通事故から子供を守るための財源を盛り込んでいます。同交付金は、地方自治体が実施する歩道の拡幅や路側帯のカラー舗装、電線の地中化などに活用されます。  また、文部科学省は、通学路安全推進事業として1億5,000万円を計上しました。これにより、通学路の安全に関する助言を自治体に行う専門家――通学路安全対策アドバイザー、280名がおるそうですけど、このアドバイザーの派遣が今年度からスタートしています。  さらに、警察庁も、交通安全対策推進事業180億円を活用し、横断歩道の高輝度化や信号機の増設を推進しています。  私ども公明党市議団として、昨年、通学路の安全性の確認のため、点検運動を行い、現場の問題点を把握し、執行部に申し入れもさせていただきました。この結果、現在、国の交付金などとあわせて、順次対策が進められていると考えます。  そこで、お伺いいたします。  1点目、本市において、関係各所と連携を図り、未来を担う子供の安全のために、道路改良を初め、施策を実施もしくは計画されていると思いますが、教育委員会及び市民部の具体的な安全対策をお伺いいたします。  2点目、大在地区の通学路安全対策についてお伺いいたします。  大在地区は、平成10年の大規模区画整理事業以後、爆発的に人口が増加し、大規模団地の造成や宅地の開発などにより、若い家族の転入など、子供が大幅に増加しています。  平成17年には、大在小学校から大在西小学校が分離開校し、今では両校とも900名の児童が通い、近い将来1,000名を超えることが予測されます。  また、小学生がふえることは、そのまま大在中学校の生徒数の増加にもつながっており、朝の通学時間帯には、一部の通学路で混雑が見受けられ、毎朝、子供たちの安全のために御尽力いただいている見守り隊の方々から、よく危険性を私も指摘されています。  そのような危険な状態から、道路の拡幅や横断歩道、信号機の設置などのお声をよくお伺いしています。  特に大在駅裏の市道大在駅一木線では、雨天時、小学生が歩道を歩くとき、すれ違う中学生の傘が当たるため、中学生が車道に出てすれ違うなど、かなり危険な状況が長く続いております。
     また、JR日豊線平野踏切では、通学時、車両が頻繁に通る中、子供たちが横断しています。中には斜めに渡らざるを得ない状況もあり、危険性が大変高く、地元からも以前より、早期の改良や踏切内での歩道の設置など、安全対策の要望書を市に提出させていただきながら、また、多くのお声もいただいているところでございます。  特に大在地区の通学路について、市道大在駅一木線、平野踏切の改良について、今後の計画や御見解をお伺いいたします。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 1点目の、通学路の安全対策について、教育委員会に係る御質問にお答えいたします。  教育委員会といたしましては、登下校時の子供の安全確保は最重要課題の一つであるとの認識のもと、通学路の一部変更も視野に入れた安全点検を必ず学期に一度実施し、交通安全施設等の安全点検及び危険箇所の把握に努めるとともに、点検結果を報告するよう、各学校に指導しているところであります。  また、その際、把握した対策必要箇所の改善要望については、年度末に、大分市交通問題協議会に関する要望事項として、まとめて提出するようにしておりますが、特に緊急な改善が必要な箇所については、学校や地域の関係者等と現地確認を行い、道路管理者等に対し早期に安全対策を講じるよう依頼するなど、迅速な対応を図っているところであります。  さらに、昨年度、新たに立ち上げた通学路の交通安全対策庁内連絡会議を定期的に開催する中で、大分市交通問題協議会に関する要望事項等の内容や現況について共通理解するとともに、未改善箇所の早急な改善を道路管理者等に要請することを確認するなど、担当各課が相互に連携して、通学路の安全対策に取り組んでいるところであります。 ○議長(板倉永紀) 仲摩市民部長。 ○市民部長(仲摩延治) 次に、市民部に係る御質問にお答えいたします。  通学路の安全対策といたしましては、大分市交通問題協議会において、関係機関と改善策について検討し、必要な対策を講じることにより、安全な通学路の確保に努めているところでございます。  平成24年度は、131カ所の改善要望のうち65カ所について改善の必要ありとの判断を受け、県道拡幅工事の進捗とあわせて行う1カ所を除く64カ所については、横断歩道の補修や路側帯のカラー化などにより改善を図りました。  残りの66カ所のうち16カ所は、地元や地権者との同意が整うことが条件となるため、引き続き協議を進めており、その他の50カ所については、通学路の変更や交通安全指導の実施などソフト面の対策により安全が確保されたところであります。  平成25年度は、補修を中心に、新たな箇所として94の改善要望が教育委員会から上がっており、7月に開催予定の大分市交通問題協議会において検討し、対策を講じていく予定となっております。  今後とも通学路の安全対策につきましては、本市交通安全計画の施策の方向性を基本とし、教育委員会、道路管理者、公安委員会が緊密な連携のもと、情報の共有化を図りながら、ハード・ソフト両面から、子供の登下校時の交通安全対策の徹底を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 生山土木建築部長。 ○土木建築部長(生山忠志) 大在地区の通学路の安全対策のうち、土木建築部に係る御質問にお答えいたします。  まず、市道大在駅一木線の改良についてでございますが、大在地区は、区画整理事業を中心とした市街地整備により、人口の増加とともに、自動車交通量も増加しております。  大在小学校や大在中学校に通学する児童生徒の通学路として利用が多い、国道197号政所交差点から日本文理大学を結ぶ市道大在駅一木線は、1メートルから1.75メートルの歩道が片側に設置されておりますが、児童を初め歩行者の利用が集中する時間帯には、交互通行ができずに、車道にはみ出して通行することも多く、車両の通行と重なり、大変危険な状況にあることは、強く認識をいたしております。  本路線は、大在駅裏佐野線として都市計画道路が計画されておりますが、優先的に整備する路線となっていないことから、これまで歩道拡幅による通学路の安全対策として検討してきたところであり、本年度、197号から大在中学校までの間の測量及び設計業務を予定し、事業の準備を行っているところであります。  今後は、地元地域や地権者等に対し、事業に必要な用地確保について協力をお願いするとともに、交付金等を含め財源の確保を図りながら、通学路の整備を進めてまいりたいと考えております。  次に、日豊本線の平野踏切の改良でございますが、本踏切は7.9メートルの幅員がございますが、車両の円滑な交通と歩行者の安全な通行確保に課題があるとして、自治会や学校関係者より拡幅改良の要望がされてきたところであります。  これまでJRとの協議や事業費等の調整がつかず、事業化に至っておりませんが、通学路の安全対策事業として、踏切改良を含めた国の補助事業による採択が可能となったことから、今後は一日も早い安全な通学路の整備に取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 国宗議員。 ○41番(国宗浩) ありがとうございました。  通学路につきましては、全市、とにかく危険性を把握しながら、各関係機関と連携を図りながら、一層、危険性の排除のために頑張っていただきたいと思います。  また、大在の市道と踏切の工事につきましても、今でも大変厳しい状況がありますので、改良に向けて取り組んでいただけるという御答弁でありましたので、早期の改良を要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  18番、井手口議員。 ○18番(井手口良一)(登壇)(拍手) おはようございます。18番、おおいた民主クラブの井手口良一です。  安倍政権の発足以来、順調に推移していたかに見えていた日本経済も、ここに来て株価も為替も乱高下を繰り返し、政策の目的と結果がアベコベミクスとやゆされるようになりました。  やゆしていればいいジャーナリズムはそれでいいのでしょうが、もともと中央の景気の好転の影響が及ぶ間もなかった地域経済の低迷は、これからも続くことが予想され、結果として、大分市の待機児童の数に好転の兆しは当分望むべくもないということになりそうです。  そこで、今回はまず、保育行政について一案を提起したいと思います。  山村福祉保健部長さんは新任ですが、保育コンシェルジュという言葉を御存じでしょうか。  保育コンシェルジュとは、保護者のニーズと行政によるものを中心とする各種保育サービスを的確かつスピーディーに結びつけることを目的として、保育サービスを希望する保護者からの相談を受け、その世帯の希望や就労状況に応じて、それぞれのニーズに合った保育サービス、保育所、幼稚園の預かり保育、一時預かり事業などについての情報を提供し、選択肢を提案する専門の相談員のことです。  既に実施している横浜市や福岡市では、保育所に入所できなかった世帯への継続的な情報提供などのアフターフォローも行っています。  大分市で利用できる保育サービスには、市立保育所、認可保育園、認可外保育園、認定こども園、保育ママなどの家庭的保育、大分市独自のこどもルーム、市立、私立幼稚園の実施している預かり保育、病児・病後児保育などのほか、保健所の子育て支援業務などなど、多種多様にわたっています。  子育て中の特に母親にとって、その全ての保育サービスメニューの中から、自分のニーズに最もふさわしいサービスを選択し組み合わせることは、至難のわざと言わざるを得ません。  大分市の子育て支援事業には、インターネット上の支援サイト「naana」があります。サイトの内容は、バーチャル保育コンシェルジュと言ってもいいほど充実していますが、これもまた、一人で使いこなすことのできるお母さんばかりとは思えません。  そこで、私の提案なのですが、子育て経験者、保育や幼児教育の現場経験者などによって、子育て世代のお母さん方の相談に乗り、ニーズとオファーのマッチングを図り、さらには待機児童のためのアフターフォローを行う、仮称大分市保育コンシェルジュ事業を導入すべきと考えます。  その保育コンシェルジュとして配属される子育て支援要員に、「naana」のサイトマップにあるような、大分市で利用可能な保育サービス情報をきちんと把握してもらうことで、市の子育て支援業務全体を網羅したワンストップ窓口としても機能させることが可能になります。  福祉保健部長のお考えをお聞かせください。      〔18番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男)(登壇) 井手口議員の、保育コンシェルジュ事業についての御質問でございますが、議員御提案の保育コンシェルジュ事業につきましては、子育てに関する専門相談員を配置し、子供と家庭に関する総合的な相談、支援を行う事業と認識しております。  本市におきましては、保育に関する窓口では、保育所の入所の手続のほかに、職員が保護者の個々の保育ニーズをしっかり聞き取り、その保護者に合った保育サービスをきめ細かく案内するよう心がけてまいったところでございます。  また、利用者支援の一環として、市民に効果的な情報提供をするため、インターネット上に子育て支援サイト「naana」を設置しているほか、子育ての手引書である子育て応援ガイドを子育て支援課などの窓口で配布しているところでございます。  このようなことから、本市におきましても、現に子育て支援に関する総合的な窓口の機能を有していると考えておりますが、今後一層多様化するものと思われる保育や子育て支援へのニーズに対しまして、総合的な案内や助言などを行う相談業務の充実強化を通して、利用者支援を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 答弁ありがとうございました。  全てのお母さん方が、大分市が持っている保育サービスメニューの全てに精通しているとは思えません。その結果として、保育園ニーズばかりに集中してしまい、待機児童をいたずらにふやしてしまうということも傾向としてあるやに聞いております。  したがって、このような形でのニーズとオファーをマッチングさせることによって、結局、待機児童を減らすことにもつながっていくのではないかと思います。ぜひともコンシェルジュの実現に向けて頑張っていただきたいと思います。  次に、その待機児童解消策の一環として、大分市の認可外保育園と連携した大分市版こども園事業を提案します。  これまで何度も論議してきたことではありますが、待機児童の解消策として、誰が運営主体になるにせよ、いたずらに認可保育園を新設することは、そう遠くない将来に禍根を残すことが明白であり、行政としてとるべき手段ではないと私は考えています。  しかしながら、現実に多くの子供たちが保育園に入れず、待機させられている現状を基礎自治体が看過することも許されることではないでしょう。そんな状況の中で、独自の保育事業を展開している認可外保育園を活用しない手はないはずです。  国も、保育現場への規制を緩和することで、待機児童の解消を図ろうとしています。今こそ市独自の知恵の出しどころではないでしょうか。  認可外保育園の中には、事業所内保育を含めて、それぞれ独自の保育セオリーや経営理念といった背景の違いがあるだけで、認可園と同等もしくはそれ以上の保育サービスを提供している施設もあります。  そこで、私の一案ですが、これまで大分市が連携してきた認可外保育園を大分市独自の基準によって大分市版こども園として認定し、そこに通う子供たちに対して一定の就園補助金を支給してはどうでしょうか。  中核市である大分市が独自の事業展開をすれば、大分県内の他の基礎自治体の保育行政のヒントにもなると考えます。福祉保健部長はいかがお考えでしょうか。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 認可外保育施設は、多様な保育事情に応えていただいていることや、認可保育所の待機児童解消のための補完的な役割を果たしていただいていることから、平成10年度から、在園する児童の安全確保や職員の資質向上を目的とした本市独自の助成を行っております。  助成は施設に対して行うこととしており、保育室の面積や保育士の有資格者の配置などについて、国が示す認可外保育施設の指導監督基準を上回る市独自の基準に適合することを条件としているところでございます。  議員御提案の助成は、保育料の負担軽減を目的としたものと認識しておりますが、認可外保育施設の運営は、基本的に保育料収入で賄われているところであり、本市が現在行っている助成は、保育環境の向上に資するとともに、保護者の保育料軽減にもつながるものと考えておりますことから、引き続き現制度を検証しながら、限られた財源の中で有効な運用を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 私もこれまで、基本的には今の福祉保健部長の答弁に沿った形で考えておりました。しかし、これほど待機児童がふえていく中で、私立幼稚園に通わせている子供には大分市から就園補助金が出ます。あるいは、市立認定の保育園に通っている子供は、当然、行政からの大きな補助金が、直接的ではないにせよ、出ております。  本来そこに入りたいであろう子供たちが、何らかの理由でそこに入れないだけなのに、この子供たちに対しては就園奨励金やその他のサービスが提供されないということは、やはり少し問題があるのではないかと私は今、考えるようになりました。  ぜひとも今の答弁の最後のフレーズに沿った形で、早急に、待機している間にやむを得ず認可外保育園に通わせている子供を中心として、何らかの市からの補助が出せるような形で知恵を出していただきたいと思います。  次に、保育行政の新たな、しかも重要なテーマの一つとして注目され始めている幼児教育について、基本的な論議をさせていただきたいと思います。  ゼロ歳児から2歳児までのいわゆる未満児への教育についての重要性が語られるようになってきました。  そこで、まず、その初期幼児教育の担い手として世間一般に考えられる、保育園と幼稚園の子供たちに提供している保育内容のうち、教育的な部分の根本的な違いについて、保育園、幼稚園の双方のお考えをお聞きしたいと思います。  まず、福祉保健部からお願いします。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 未満児の幼児教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、幼稚園は、幼稚園教育要領により幼児教育を行っておりますが、保育所においても、保育所保育指針に基づき、将来、子供が一人の人間として生き抜く人格の基礎や生命力、生活力が育つよう、質の高い養護と教育が一体となった保育を行うよう努めているところでございます。  特にゼロから2歳までの子供は、基本的運動機能、言語能力が著しく発達し、感情表現も豊かになり、周囲への興味や関心も広がってまいります。  このため保育所では、一人一人の子供の発育、発達状態を適切に把握し、家庭と連携を図り、個々に応じた保育を行い、優しく語りかけたり、発声に応答し発語の意欲を育てたり、自分でやってみようとすることを守り育てていくなど、一体的な養護と教育に取り組むことにより、3歳以上の教育に結びつけていくための基礎的な教育の場になるものと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 次に、教育委員会に同じ質問にお答え願います。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 幼稚園は、幼稚園教育要領に基づき、3歳から就学前までの子供たちに学校教育を行う幼児教育施設であり、保育所につきましては、保育所保育指針に基づき、ゼロ歳から就学前までの発達の系統性を重視し、養護と教育とを合わせた保育を提供する幼児教育施設であると認識しております。  本市ではこれまで、幼保連携施設であるのつはるこども園での実践の場や、幼稚園教員と保育士との合同研修の機会等を通じて、発達の系統性を踏まえた教育環境の構成等について情報交換するなど、幼稚園や保育所がそれぞれの機能や特性を生かし、幼児教育及び保育の質の向上を図っているところでございます。  現在のところ、幼稚園におきましては、3歳未満児の保育を担ってはおりませんが、幼保連携型認定こども園等に移行し、3歳未満児の保育を担っていく場合には、保育所が永年培ってきた経験や技術を取り入れながら、目標や内容を定めた指針等の策定も必要になるものと認識しているところでございます。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) ただいまの2つの答弁については、未満児の教育について、大分市が初めてその必要性を認知したものと評価したいと思います。  正式に認められている幼保の創立時期は、幼稚園が明治9年――1876年、保育園が同じく明治23年――1890年だそうです。長い日本の保育行政ないしは幼児教育の歴史の中で、画期的なターニングポイントを迎えたということを強く感じさせてくれました。  私は、平成22年の第1回定例会でも、教育委員会に対して、保育園での教育についてお聞きしましたが、そのときは、保育園から小学校に入学してくる子供たちのための幼保小の連携を念頭に論議しました。  そのとき、残念ながら教育委員会からの答弁はなかったのですが、あれから国の考え方も少しずつ変わって、未満児への教育について、文科省でも論議されるようになってきました。  これまで幼稚園の現場では必要性がなかったため、未満児への教育については全く論議されてこなかったわけですが、一方で保育現場にしても、未満児を対象とする教育については、保育行政は全く関与してきませんでした。  いわば保育士たちあるいは認可園の経営者による保育サービスの一環として、全くのボランティアによるものだったと言わざるを得ません。  未満児教育といっても、私は、未満児にクラシック音楽を聞かせたり、ピアノを弾かせたりとか、あるいは外国語を教えよというのではありません。  本来、霊長類の初期発達過程を考えると、人のゼロから2歳児までは、その知能や運動能力において、同年齢のチンパンジーやオランウータンよりも劣ると言われています。満3歳になるころから、他の霊長類の知能の発達が次第に停滞してしまうのに対して、人は驚異的な発達を遂げ始めます。  個体発生は系統発生を繰り返すという生物学のセオリーに照らし合わせると、それは人の場合、ゼロ歳から2歳までは、本来まだ母親の胎内にいるべき時期であり、大脳体積の発達とともに、出産時の産道の大きさの制約から来る出産時の母体や胎児の負担を軽減するために、他の霊長類に比べて、いわば超未熟児状態で出産せざるを得なくなったと考えられています。  3歳児以降の驚異的な知能の発達を考えると、その本来は母体に抱かれているはずの未満児年齢期の子供たちへの教育的な働きかけが極めて重要であることは、火を見るより明らかです。  今後の保育行政当局と教育委員会の取り組みを、私も市民の皆さんとともに注視していきたいと思います。  幼保連携、認定こども園のさらなる進展などを念頭に、未満児教育について、教育委員会と子育て支援当局が連携して、既に独自の視点から、幼児教育、特に未満児教育を展開している保育現場の経験の蓄積を活用する形で、大分市版未満児教育セオリーを確立していただくことを強く期待しつつ、要望としておきたいと思います。  次に、幼稚園による預かり保育事業の展開についてお尋ねします。  まず、公立、私立幼稚園の預かり保育の現状について、その利用者数、各施設の預かり保育事業の人的体制などについてお聞かせください。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 預かり保育につきましては、現在、市立と私立の全ての幼稚園において実施しているところであります。  現状についてでございますが、市立幼稚園では週一、二回、16時ごろまで預かり保育を実施しており、平成24年度の利用者数は1,157名、人的体制につきましては、勤務時間内での業務の一環として、各園において職員が従事しております。  また、私立幼稚園では、各園ともほぼ毎日、18時ごろまで実施しており、同じく平成24年度の利用者数は1,690名、おおむね1名から3名程度の人員を配置して行われているものであります。
    ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) この幼稚園での預かり保育もまた、保育園の待機児童の解消策として有効であると考えてはおりますが、私はまだ幼稚園による預かり保育の実態について、精通していないと実感しています。  これから現地調査を含めて、現場の実態や事業実施の支障となっている問題点などについて調査研究を重ね、さらに論議を深めていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。  次に参ります。  市民協働の視点から、行政用語としての、あるいは基礎自治体である大分市の共通認識としてのボランティア活動とその活動主体であるボランティア団体をどのように規定しているのかを確認しておきたいと思います。  ボランティアという言葉は、大変便利な言葉です。  広辞苑をひもときますと、本来の意味は、正規に徴兵された兵士や職業軍人に対する意味での義勇兵のことであり、そこから派生して、みずから進んで社会事業などに無償で参加する人と明記されています。  現代の大分市の地域社会に当てはめてイメージすると、自治会組織やPTAの役員、社会福祉協議会、自主防災組織や交通安全協会の各地域支部のメンバー、自治委員さんや民生児童委員さんなど多岐にわたります。また、大分市の推進する市民協働の市民側のパートナーは、全てボランティアということもできるでしょう。  しかしながら、市の市民協働事業に関係するボランティアも、主管する部局ごとにそのパートナーが違いますし、例えば公園愛護会などの公園美化ボランティアは都市計画部が、ふれあいサロンなどのボランティアは福祉保健部が所管しており、それぞれの部局で市民協働のパートナーへの補助や支援のためのメニューも違います。  さらに、そのパートナー団体の名称も、ボランティアという言葉が使われている場合とそうでない場合があります。  大分市社会福祉協議会内にはボランティアセンターなるものが設置されていますが、そこでの肝心のボランティアの狭義、広義の定義も定まっているとは思えません。  そこで、この際、大分市が考えているボランティア、ボランティア団体、ボランティア活動について、市の統一見解を示していただきたいと考えます。 ○議長(板倉永紀) 仲摩市民部長。 ○市民部長(仲摩延治) 本市では、市民協働のまちづくりを市政の中心に据え、市民と行政とが協働の理念に基づき、お互いの立場や社会的役割を尊重する中で、連携協力して、まちづくりに取り組んでおります。  とりわけ自治会やNPO団体、ボランティア団体等の地域活動団体は、広義のボランティアとして、まちづくりにおける重要なパートナーであり、多様な主体による地域活動の広がりにより、これまで行政だけでは対応の難しかった市民ニーズや地域課題の解決等にも柔軟に対処できるようになり、活力ある地域づくりに大きな成果を上げております。  こうした団体の役割は、ますます重要性を増しており、活動団体が互いの特性や社会的役割を尊重し、垣根を越えて対等かつ自由な立場で行動することは、市民のまちづくりへの参加を促し、本市が進める市民が主役のまちづくりにも合致するものと考えております。  また、市民協働のまちづくりでは、パートナーである市民の理解と協力が不可欠なことから、庁内各課における市民協働意識のさらなる浸透や情報の共有化、関係団体との円滑な関係づくりなど、庁内横断的に関係各課の連携を密にし、市民協働の取り組みを推進してまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 今の答弁にもありましたように、市民ボランティア団体と市当局との連携の前に、市役所内の各部局の連携はどうなっているのか、私は甚だ心もとないものを感じています。  市がボランティアの概念について、その統一見解を出すことを私が問題提起している背景には、大分市の縦割り行政の弊が見え隠れするからなのです。  私たちは、基礎自治体の立場から、常に国の省庁間の縦割り行政に悩まされもし、苦情も言ってきました。その基礎自治体である大分市において、とりわけ市民協働の担い手であるボランティアに対する考え方や連携のための基本的な体制に部局間の考えの相違があることは、許されるはずもありません。  そこで、具体的にお聞きします。  例えば、市民協働推進課の地域づくり交付金モデル事業の実施計画立案段階において、大分市の社会福祉協議会の地域福祉推進会議や災害ボランティア組織づくりの取り組みなどとのすり合わせはどのように行われてきたのでしょうか、お答えください。 ○議長(板倉永紀) 仲摩市民部長。 ○市民部長(仲摩延治) 地域づくり交付金モデル事業は、権限や財源を市民により身近な地域コミュニティーに移譲することにより、複雑化、多様化する地域ニーズや地域課題に的確に応え、市民主体のまちづくりを行うことが可能となる市域内分権を目指すものであります。  具体的には、地域に既存の補助金等をまとめて一括交付し、使途も基本となる枠組み以外は地域の自主性に委ね、多様な主体による適切な役割分担と自己決定に基づく運営を行うこととしております。  また、運営組織となる協議会につきましても、地域の自主性が尊重されるよう、地域主導による地域の特性に合わせた組織づくりを進めてきたところでございます。  このように地域づくり交付金モデル事業は、地域の自主性を尊重し、地域みずから地域の課題を明らかにし、それを解決できる仕組みづくりであるため、それぞれの地域が目指す方向性や地域課題の違いに加え、運営組織の構成を初め、事業内容や手法等についてもさまざまな形態が想定されました。  そのため、事業の実施計画立案段階では、社会福祉協議会や地域が実施する事業との個別具体のすり合わせは行っておりませんが、今後、モデル事業の実施に当たって調整が必要となった場合は、地域や関係課と協議をしてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 今、事業の内容について説明をいただきましたけれども、結局のところ、市民協働推進課がやっていることも、社会福祉協議会がやっていることも、地域の住民の皆さんの幸せづくり、安心づくり、そういうことでは一致しているはずです。  それを、市の部局は違うとはいえ、同じ市役所に関係するところで、事前に何の話し合いもしていないということに私は驚きを感じております。  どうか今後、ほかの関係する部局も同じことですが、事前に、市民と話し合う前に、まずこの大分市の市役所内での意思の統一、体制の一律化を図っていただけるよう強く要望しておきます。  次に、地域経済の活性化の視点から一案を呈し、商工農政部のお考えをお聞きしたいと思います。  大分市は、既に関さば、関あじという全国レベルで有名となったメジャーなブランドを持っていますが、近年その漁獲量はなかなか一定していません。  そこで、この際、関あじ、関さば以外の大分市特産水産物の新しいブランド化を図るべきではないでしょうか。  神崎漁港を中心として水揚げされている別府湾東部のマダコは、その味のよさが有名であり、大分市を中心とした市場で根強い人気商品となっています。市場価格も、他の産地のタコに比べて高値で取引されており、差別化は可能な状況にあると考えます。  数年前にこの海域を襲った赤潮のために、ほとんど全滅状態に陥ったこともありましたが、関係者の努力によって、資源も確実に回復してきました。  そこで、この海域のマダコを仮称神崎ダコ、あるいは地元の呼び名である瀬ダコとして、農林水産課と観光課がタイアップしながら、ブランド化してはどうかと提案します。  また、瀬ダコを宣伝するために、NHKの現地ロケ番組や民放の旅番組などの生中継を誘致することもあわせて提案したいと思います。  過去の漁業統計を見ると、漁協の神崎支店の水揚げ高はせいぜい40トン前後で推移していますが、それもかえって希少価値としてアピールできるものと考えます。さらに、大分市が進める6次産業のモデル事業として、マダコの加工品の開発も考えられます。  商工農政部の意欲ある答弁を期待します。 ○議長(板倉永紀) 吉田商工農政部長。 ○商工農政部長(吉田茂樹) 神崎地区では伝統的なタコつぼ漁が行われ、平成24年の漁獲量は36.5トン、漁獲金額は約3,400万円に達し、地域を代表する水産物となっております。  本市では、これまでマダコ資源の増大を図るため、産卵用タコつぼ設置に支援をしてきており、ここ数年、安定した漁獲となっております。  この神崎産のマダコは、小ぶりながら大変おいしいという評価を得ている反面、消費者の認知度がまだまだ低い状況であります。  そのため、今後は資源増大に向けての取り組みの一層の充実に加え、漁協などと連携してブランド化や加工品の開発などを進めるとともに、シティプロモーションの取り組みとも連携し、さまざまなメディアの活用など、あらゆる機会を通じて神崎産タコの魅力をPRし、消費の拡大を図り、地域資源であるタコを生かした地域づくりにつなげてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 私たちが子供のころは、佐賀関産の名産水産物といえば、ブリ、タイ、イサキ、そしてこのタコであった。関さば、関あじの陰に隠れてしまって、本来の佐賀関の特産品が存在価値を少し失っているところがあります。  ぜひとも今の答弁に沿った努力をお願いしたいと思います。  次に参ります。  ここからは大分市地域防災計画の中身を、昨年、大分県各地を襲った集中豪雨災害時の経験から検証するため、災害対策のための幾つかの要点について論議したいと思います。  まず、災害時の大分市の受け入れ体制についてお聞きします。  大災害の発生時を想定して、その際の市外などからの支援物資、支援要員、ボランティアなどの受け入れ窓口はどうなっているか、教えてください。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 災害時の市外などからの支援物資、支援要員、ボランティアの受け入れについてでございますが、いずれも大分市地域防災計画に基づき、大分市災害対策本部を構成する各対策部で行うことといたしております。  まず、支援物資の受け入れにつきましては、契約監理課、商工労政課などを中心とした物資支援部が行い、災害状況に応じてあらかじめ設けた一時集積所から、指定避難所へ必要な物資を配送いたします。  また、支援要員の受け入れにつきましては、防災危機管理課や総務課、人事課を中心とした総合統括部で行い、人員調整を行った上で、市域内の災害対応に従事していただくことといたしております。  次に、ボランティアの受け入れにつきましては、福祉保健課や人権・同和対策課を中心とした被災者救援部が、大分市社会福祉協議会と連携して設置する大分市災害ボランティアセンターで行うことといたしております。  この大分市災害対策本部につきましては、東日本大震災の教訓を踏まえ、部局を横断した組織編制にするとともに、現在、各対策部で主体的に災害に対応するためのマニュアルの作成や見直しを進めているところであり、今後は各対策部による図上訓練等にも取り組んでまいります。  また、現在見直しを進めている地域防災計画には、大規模災害時に支援物資や必要な要員を受け入れるための拠点の確保を新たに定めることといたしており、本計画策定後は、各対策部のマニュアル等に的確に反映させ、効果的な災害対応ができるよう、万全を期してまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 今の答弁の中にもありましたけれども、ぜひとも各部局間の連携を図ることを目途とした図上演習を繰り返していただきますよう強く要望しておきます。  さて、支援物資についてはひとまず置くとして、市の連携すべき対象の一つずつについて論議していきましょう。  まず、市社会福祉協議会と災害対策本部との連携体制はどうなっていますか。  発災直後、避難補助や救援救助活動が必要な間、避難所運営や被災者支援が必要になってからの3つに分けてお答えください。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 本市域内において大規模な地震などの災害が発生した場合を想定し、本年2月、本市と市社会福祉協議会――市社協との間で、大分市災害ボランティアセンターの設置及び運営に関する協定を締結したところであり、市災害対策本部からの要請により、市社協が大分市災害ボランティアセンターを設置し、被災者への支援活動を行うこととなっております。  具体的には、災害発生からおおむね24時間以内の初動期においては、市社協がボランティアセンターの設置に向け、関係団体などと災害情報収集に努めながら、市社協職員が参集するなど準備態勢を整えます。  次に、災害発生2日目からの展開期においては、市災害対策本部からのボランティアセンターの設置要請により、直ちに市が確保した場所にセンターを設置し、災害ボランティアの募集を開始するとともに、被災状況に応じた被災者支援活動に向け、適正配置していくこととなります。  続いて、災害発生後おおむね3週間目以降の安定期においては、ボランティアセンターでの活動に必要な資機材の確保及び管理を行い、さらに被災者からのさまざまなニーズを適切に把握し、ボランティア活動の支援を行うこととしております。  市災害対策本部では、展開期以降、ボランティアセンター設置の広報、被災情報の提供及び円滑な運営への支援を行ってまいります。  このような状況でございますが、今後とも、市社協との連携体制の強化に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 今の答弁にありました、社協が行おうとしている災害ボランティアの組織化は、私も最重要視しています。  市として、災害ボランティアとの直接的で有機的な連携についてはどのようにお考えになっているか、市社協の動きとともに、発災直後からの事態の変遷を想定したその体制づくりに特化してお聞かせください。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 災害ボランティアとの有機的な連携についてでございますが、災害時にボランティアを募集するだけではなく、平常時において、個人、団体を問わず、災害時に活動する一般ボランティアや技術ボランティア希望者の事前登録を行うとともに、その中から災害ボランティアコーディネーターなどの養成、育成なども必要ではないかと考えております。  このような取り組みにつきましては、大分県ボランティア・市民活動センターが同様の活動を行っておりますことから、今後こうした取り組みを参考にしながら、本市と市社協でどのような連携体制を構築していけばよいのか、検討してまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 次に、大分市以外の行政機関などとの連携についてお聞きします。  県、警察、自衛隊との特に情報の共有は重要です。もちろん大分市の防災計画の中にも織り込み済みの項目ではありますが、幾ら文章で、あるいは協議会などと称する寄り合いで確認していても、しょせんは人と人とのつながり、個別の信頼関係が物を言うということは、多くの災害地の事例が示しています。  防災会議のような全ての関係機関、組織が集まる会議を除いて、それぞれの関係機関、組織と大分市が個別に事前に情報交換したり、体制についてのすり合わせをする実務者レベル個別会議はどのようになっているのか、教えてください。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 関係機関との連携につきましては、国土交通省大分河川国道事務所、陸上自衛隊第41普通科連隊、大分県警や県の関係機関と毎年、出水期前に防災パトロールを実施し、このパトロールで把握した情報をもとに、市域内の災害予想地域の危険度判定会議を実施いたしているところでございます。  また、このような防災関係機関に大分地方気象台や大分海上保安部などを加えた防災関係機関意見交換会を年2回実施しており、防災関係機関の実務担当者レベルでの情報共有と協力体制の構築を進めております。  さらに、昨年の九州北部豪雨の反省をもとに、大分県市長会に防災対策実務担当課長会議を設けたところであり、大分県及び市町村相互間の災害時応援協定の実効性を担保するため、定期的に研修会を行うことといたしております。  このほかにも、県中部振興局により、中部地域防災ネットワーク会議が組織化されており、中部振興局が所管する本市のほか、由布市、臼杵市、津久見市の消防、警察などの防災関係機関や福祉担当課、病院、社会福祉協議会などの担当者による情報共有、意見交換を進めているところでございます。  このような取り組みにより、実務担当者レベルでの連携を進め、顔の見える関係を構築し、災害対応の体制整備に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 次に、日本赤十字社とのマッチング体制についてお聞きします。  地域防災計画の中にもあるように、日本赤十字社のこれまで蓄積してきた経験を活用しない手はありません。もちろん実際の災害発生時には、その力を十二分に発揮してもらうことになります。  先ほどの国宗議員の提案にありましたアマチュア無線の活用についても、日本赤十字大分県支部では、既に赤十字特殊ボランティアとして実績を積んできています。  そこで、お聞きしますが、日本赤十字社大分県支部との災害対策の視点からの定期協議はどのようになっているか、お答えください。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 日本赤十字社大分県支部につきましては、保健所が所管する地域保健委員会に委員として参画していただいており、災害時の対応などについて、その都度、協議を行っております。  また、福祉保健課が大分市地区事務局として、火災による全焼や風水害による流出で家屋を失った被災者に対する救援物資の配送を行っております。  さらに、大分市地域防災会議では、指定公共機関として、大分市地域防災計画の策定に御協力をいただいているところでもあります。  この地域防災計画においては、日本赤十字社大分県支部は、災害時における医療、助産等、被災地での医療救護に関する非常に重要な役割を担っていただくことになっておりますが、防災機関としての本市との連携につきましては、医療、福祉の分野と比較すると、十分であるとは言いがたい側面もございます。  このようなことから、今後は、日本赤十字社大分県支部に対し、防災の視点からの定期協議の開催等についても働きかけをしてまいりたいと考えております。
    ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 赤十字社は、お医者さんをたくさん抱えていて、災害現場にすぐに派遣できる体制を持っておりますが、その医療関係だけでなくて、私は、むしろ日赤が持っている現地司令部の管理体制といいましょうか、そういったところに対するノウハウの蓄積を多く期待しております。  ぜひとも定期協議を持たれるように、今後とも働きかけをよろしくお願いいたします。  次に、災害時の情報伝達ツールについてお尋ねします。  まず、災害時のサイレンによる警報発令システムについてですが、先ほどの国宗議員の質問に対する答弁を了として取り下げ、今後、大分市の対応を国宗議員とともに見守っていきたいと思います。  同じく災害時の情報伝達ツールを多様化するという視点から、ユーストリームを検討することを提案したいと思います。  先日、ユーストリームを実際に体験する機会を得ました。ユーストリームは、要するに携帯電話とインターネットをつなぐ動画サイトです。発災時に災害現場と災害対策本部間での情報の授受を容易に、しかも継続的に可能にするツールとして検討する価値があると考えます。  もちろん、携帯電話ネットワークに頼る情報伝達については、危惧される弱点も考えられますが、それを含めて、発災時の災害情報伝達ツールはできるだけ多様化しておく必要があると考えます。  携帯電話の接続環境がふくそうしたり、ダウンしたりした場合を想定して、NTTなどは既に衛星を利用して主要ユーザー同士の通信を可能にする体制を整備しつつあります。  今後、ユーストリームに限らず、情報伝達ツールのあらゆる可能性について検討すべきと考えています。防災担当者の感想をお聞かせください。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 災害発生時の情報収集や伝達の方法につきましては、一般加入電話のほか、MCA無線、衛星携帯電話、関係機関や各報道機関の有する無線等を活用することで、非常時における防災関係機関との連絡体制を構築しております。  また、地域住民の皆様への情報伝達手段として、本庁や各支所でのサイレン吹鳴、テレビ、ラジオでの放送、ホームページや携帯電話による緊急速報メールなどを活用することといたしておりますが、中でも大分市防災メールは最も重要なものと位置づけて、その普及を進めているところでもございます。  しかしながら、災害発生時には、電話線、電線の切断、通信塔の倒壊を初めとして不測の事態の発生が予想されますことから、可能な限りの情報伝達手段を確保しなければならないと考えており、お尋ねのユーストリームの活用も貴重な提言と受けとめております。  今後とも、テレビ、ラジオ等のマスコミ各社との連携を強化し、既存の情報伝達手段の機能強化を図るとともに、本市の状況に即した情報伝達手段を的確に選択するなど、多様な手段を確保するための取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 次に、豪雨対策あるいは地すべり対策に対する行政の基本姿勢について、その考え方をただす意味で、教育委員会のお考えをお聞きしたいと思います。  教育委員会の所管する施設は、学校施設のほかにもたくさんありますが、うすき少年自然の家が廃止された現在、のつはる少年自然の家は、大分市が持つ子供たちのための唯一の宿泊できる研修施設となりました。  教育監は新任ですし、教育部長も教育長よりは新しい方なので、ここでは教育長に確認したいのですが、そののつはる少年自然の家が地すべりの危険性をはらんでいることを、あまつさえ保守点検のための地下ピットが常時水浸しの状態であることは御存じでしたでしょうか。御存じでしたら、いつから知り得たかもお教えください。 ○議長(板倉永紀) 足立教育長。 ○教育長(足立一馬) 私は、平成19年5月の就任後に各教育施設を視察した際、のつはる少年自然の家の当時の所長から、食堂西側のり面の地下水を抜く工事と地すべり対策の補強工事を行った経緯、また、その工事後には、地形及び工法上の理由から、一定の経過観察が必要であるとの報告を受けたところでございます。  なお、食堂西側ののり面の現状と地下ピットの浸水につきましては、昨年春に説明を受け、その後、現場を確認し、新たな対策を講じる必要性を認識したところであります。  以上でございます。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 大変嫌みな質問にも丁寧にお答えいただきまして、ありがとうございます。  では、改めて教育部長にお聞きします。  少なくとももう10年以上も前に、現在、地面が沈下し、クラックが入っている場所の近くで斜面が崩壊しています。まさか、その後、地下の浸水について、結局のところ放置されていたとは、私も知りませんでした。たまたま崩壊した斜面の近くの杉の植林を皆伐すると聞き、そういえばそこが昔、崩壊した場所のすぐ下だと思い出して、現地を見に行ったのですが、私も市議会議員として、図らずも市民の大切な財産をこのような形で放置してきたことに責任を感じています。  所管する教育委員会がこれまでなぜ抜本的な改修などをしないまま放置してこざるを得なかったのか、その理由をお聞かせください。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 平成13年6月の大雨により、グラウンド西側のり面が崩壊し、同年、復旧工事を行いました。その際、食堂西側のり面もグラウンドと同様の地形であり、崩壊等の危険性があったことから、平成13年度から15年度にかけ、地質及び地下水位等の調査を行いました。  その調査結果をもとに、平成16年度には地下水を抜くための横ボーリング工事及びその効果確認の観測調査を行い、平成17年度から18年度にかけて、押さえ盛り土工法によるのり面補強工事を実施いたしました。  なお、この補強工事では、のり面の状態が安定するには時間を要することから、経過観察をしてきたところでございます。  また、地下ピットの浸水につきましても、主な原因と考えられました屋根からの雨水の浸入を防ぐ工事を昨年の11月に行いましたが、依然として浸水が見られるなど、完全には防げていない状況であります。  こうしたことから、これまで実施してまいりました工事の効果が十分にあらわれておらず、新たな対策を講じる必要があると判断し、本年度は工法等を検討する調査設計を実施しており、この結果をもとに、来年度以降、のり面や雨水、地下水の浸水に対して、抜本的な対策工事を行うよう計画しているところでございます。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 前回崩落したときには、大きな規模の崩落にはなっておりませんけれども、地形的に考えても、あの場所で大きな崩落が起きれば、下の集落にも大きな影響を与えることになります。人命にもかかわることが想定されます。  したがって、建物の地下に一定量の水が常にたまるということは、早急にその原因を究明して、取り除かなければならないことであり、今の答弁は了としますが、ぜひとも、一日も早く現状を回復できますようお願いをしておきます。  次に参ります。 ○議長(板倉永紀) ここでしばらく休憩いたします。           午後0時1分休憩  ◇─────────────────◇ ○議長(板倉永紀) 休憩前に続いて会議を開きます。           午後1時2分再開 ○議長(板倉永紀) 18番、井手口議員。 ○18番(井手口良一) では、改めて次に参ります。  大分市が平成19年から導入している総合評価落札方式制度のうち、技術提案型評価についてお聞きします。  この制度は、国や大分県などでも同様の入札制度を導入していますし、全国的には幾つかの中核市などでも実施している制度であり、制度の導入そのものについては、私自身がこの場で提案したこともありました。  業者の積極的な技術の向上、成果品の品質の向上、工事費の節減などに効果が期待され、大いに歓迎するところです。  一方で、その技術提案型評価を含む総合評価落札方式制度が本来の目的を離れて、表には出ない隠れた過当入札競争を誘発している可能性があるとの不満が、一部の市内業者から聞こえてきます。  そこで、お尋ねします。  大分市が技術提案に対して加点する方式の総合評価落札方式制度には、市内業者の特に下請業者の皆さんの不安を払拭するための配慮と抑制策がどのような形で施されているのか、お聞かせください。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 現在、本市の総合評価落札方式制度では、簡易な施工計画の技術提案を求める簡易型と技術提案を求めない特別簡易型の2つの方法を、工事の規模や難易度に応じ選択し、執行しています。  このうち、技術提案を求める簡易型につきましては、工事における品質、安全、工程の各種管理や施工上配慮すべき事項などについての提案がすぐれていれば、評価するようにしていますが、設計図書等で指定した仕様以上の過剰な性能を有するなどの競争入札を優位に進めるための提案については評価しないこととしており、過度のコスト負担を要する技術提案を抑制しております。  また、昨年度から評価内容を応札者に通知するとともに、今年度からは、加点評価されなかった提案内容の履行を求めないなど、業者の負担軽減にも取り組んでおり、さらに制度の周知を図るため、ガイドラインの公表や業者向けの説明会を行うなど、業者の方々の理解を得られるように配慮してきたところでございます。  今後とも、総合評価落札方式につきましては、適切に制度を運用するとともに、必要に応じて制度の見直しを図ることにより、過当競争や下請業者へのしわ寄せにならないよう努めてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 次に参ります。  改めてもう一度、教育委員会に市営温水プールの管理運営体制についてお聞きします。  新しく決まった指定管理者の体制について、私は大変危惧しています。  温水プールは、その施設の性格上、その管理にそごがあれば、市民の生命や健康に直接的に影響の出かねない施設と言えます。  他の施設の指定管理者による運営においても、事故の起こる可能性はゼロではありませんが、プールの場合、清掃や水質管理、プールの周辺部の保守といった管理の影響、さらには利用者の安全確認のための監視体制の良否が、直接的に利用者の生命や健康に及ぶということは、これまでの多くの都市のプールでの事故が物語っています。  行政改革の一環として導入された、つまり行政支出を少しでも減らすために導入された指定管理者制度も、プールという施設の特殊性においては、市民の生命、健康を守るという行政の至上命題を損ねる可能性を秘めてしまうことにもなりかねません。  一たび何らかの事故や管理上のそごが生じた場合には、市民に多大の迷惑をおかけし、その補償のために、それまでの節約分の何倍、何十倍の支出を強いられることになると私は警鐘を鳴らしたいと思います。  私は、通常の業務委託や工事発注の際も、地元業者を優先することをお願いしてきました。しかし、今回、市外のいわゆる全国大手の管理会社が温水プールの指定管理者に選定されたことに、全く別の意味で大きな危惧を感じているところです。  今後は温水プールの運営状況について特に注視していかなくてはならないと考えていますが、そこで今回は、指定管理者と市との契約の中身について2点、確認しておきたいと思います。  まず、プール内での水難事故や利用客が水中やプールサイドで心臓発作などを起こすことを想定して、監視体制についてどうなっているか、お教えください。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 市営温水プールの監視体制につきましては、平日はプールサイドに2名の監視員を配置し、そのうち1名は、放送設備を備えた監視室からの監視、救護業務を、もう一名が監視台からプールの底までを見渡す監視、救護業務を行っております。  また、土曜日、日曜日、祝日に加え、利用者が多くなる7月から8月にかけては、プールサイドを巡回する監視員を1名増員し、監視体制の強化を図っております。  特に、監視、救護業務は、人命を事故から守る重要な任務でありますことから、従業員全員に、日本赤十字社もしくは大分市消防局による救急救命講習を義務づけるとともに、指定管理者は、独自に水上安全法、救急蘇生法等の講習を加えるなど、監視技術の向上に努めているところでございます。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) 今回は確認だけにとどめ置きますけれども、少なくとも今おっしゃっていた監視員の技量のスキルアップのために、ぜひ水難救助法も訓練の内容に加えていただくようにお願いをしておきます。  そして、今度は利用者の健康についての見地から、水質保持のための換水率はどうなっているのか、また、同様の観点から、水質保持のための薬品使用量の目安、水質測定の項目と頻度についてお教えください。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 国の基準や本市の仕様には換水率は設けておりませんが、指定管理者からは、本年度見込みの換水率は1,050%であるとの報告を受けております。  また、水質保持のための薬品使用量につきましては、厚生労働省の定める基準に沿って、過マンガン酸カリウムは、その消費量が1リットル中12ミリグラムを超えないように、次亜塩素酸ナトリウムは、遊離残留塩素濃度が1リットル当たり0.4ミリグラムから1ミリグラム以下の濃度が保たれるよう、その使用量を調整しているところでございます。  水質測定の項目と頻度につきましては、厚生労働省の定める基準に沿って、遊離残留塩素濃度は、毎日午前1回以上と午後2回以上の計測を行い、水素イオン濃度、過マンガン酸カリウム消費量、大腸菌、一般細菌、濁度については月1回、総トリハロメタンとレジオネラ菌は年1回計測するよう義務づけております。 ○議長(板倉永紀) 井手口議員。 ○18番(井手口良一) ありがとうございました。  これで私の質問を終わります。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  19番、広次議員。 ○19番(広次忠彦)(登壇)(拍手) こんにちは。日本共産党、広次忠彦です。  発言通告に沿って、一問一答方式で質問をいたします。  最初に、環境行政について、ごみ減量の取り組みについて質問をいたします。  大分市では、家庭ごみの有料化について、2003年――平成15年当時から、ごみの発生抑制や減量化の円滑な展開の推進、市民相互の費用負担の公平性という理由で、検討課題としてきています。今回の基本計画にも同様の記述があります。  また、大分市では2007年――平成19年に12分別を実施しました。それによって一時期減量が進みましたが、増加傾向にあるともしています。  そこで、質問しますが、この間のごみ減量対策についてどのように評価されているのでしょうか、見解を求めます。      〔19番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和)(登壇) 広次議員の、環境行政に係る御質問にお答えをいたします。  これまでのごみ減量の取り組みについてどのように評価されているのでしょうかとのお尋ねでございますが、本市ではこれまで、家庭ごみの12分別を初め、コンポスト、ボカシなどの生ごみ処理容器貸与事業、段ボールコンポスト普及啓発事業、生ごみ処理機器購入補助事業、生ごみのひと絞りモニター事業、缶、瓶、ペットボトルなどの資源物回収事業、有価物集団回収運動促進事業、廃食用油、牛乳パック、使用済み小型家電の回収事業など、さざまな家庭ごみの減量、リサイクルに関する施策を展開し、市民の皆様との協働により取り組んでまいりました。  また、これらのごみ減量、リサイクル施策に関する情報につきましては、全戸配布しております広報紙「リサイクルおおいた」や市報、ホームページなどの広報媒体を通して周知を図るとともに、本市の環境展や生活文化展などのイベント、さらに、自治会、老人会などで開催するまちづくり出張教室などの機会を通してコンポストなどを利用することによる生ごみの減量やごみの分別方法を御紹介することにより市民の皆様に御協力をお願いしてまいりました。  一方、事業系ごみの減量の取り組みでは、平成17年度からリサイクル可能な紙類の清掃工場への持ち込みを禁止し、平成19年度には、一般廃棄物とあわせて市が処分できる産業廃棄物を市のごみ処理施設で受け入れることを廃止したところであり、事業者の自己責任によるごみの処理とごみの排出抑制や分別による資源化の推進を図ったところでございます。  平成22年度には「事業系廃棄物の減量・適正処理の手引き」、平成24年度には「事業系ごみ処理ガイド」を作成し、事業者に対するごみ減量やリサイクルの推進に関する啓発に取り組んでおります。  また、市の清掃工場に搬入業者が可燃ごみを搬入する際には、清掃指導員がプラットホームにおいて、搬入ごみの分別の状況や搬入禁止ごみの確認などを行う展開検査を随時実施することにより、搬入事業者に対して啓発や指導を行い、事業系の可燃ごみの減量化を図っているところでございます。  なお、福宗環境センター鬼崎埋立場では、剪定枝をチップ化し、堆肥としてリサイクルをいたしております。  さらに、事業系一般廃棄物の収集運搬許可業者に対する説明会を毎年開催する中で、許可業者に対して、ごみ排出量の削減や分別の徹底を図る必要があることを説明し、その取引先の事業者へ協力依頼を行うようお願いをしているところでございます。また、本市が指定しておりますごみ減量推進事業所やエコショップに対して、計画的にごみ減量に取り組むことや商品の過剰包装自粛等について協力を要請しているところでございます。  このように、さまざまなごみ減量、リサイクル対策を実施することによりごみの減量やリサイクルの推進が図られてきたものと考えております。
     しかしながら、家庭から排出される燃やせるごみ、燃やせないごみは、12分別を実施しました平成19年度に減少し、その後停滞状況にありましたが、平成23年度以降は増加の傾向にあります。  一方、家庭から排出される缶、瓶、ペットボトルなどの資源物は、平成19年度に増加したものの、その後は減少の傾向にあります。  また、家庭ごみの組成調査では、燃やせるごみ、燃やせないごみの中に、依然として多くの資源物が含まれている状況にあります。  本市ではこれまで、さまざまなごみ減量、リサイクル施策を展開してまいりましたが、近年ではごみの減量が進まず、増加の傾向にありますことから、本市が目指しております循環型社会の形成に向けまして、将来を見据えた中で、より一層の既存施策の充実強化とあわせて、家庭ごみ有料化の導入に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) はい、30秒の質問に長い答弁をいただきまして……。  市の努力がされる中で推進が図られてきたと、しかし12分別後、一時期は減ったけれどもその後増加の傾向にあると、資源物は逆に減少の傾向にあるということだというふうに思います。ということは、市が努力をして、市民の皆さんと協働を進めていけば、私は、下がる展望があるというふうに思います。  その上で、大分市のごみ処理基本計画で、先ほど私が1回目で質問しましたように、2003年――平成15年当時に、家庭ごみの適正負担ということで、その計画が載っております。  その文言は、2008年の平成20年のときも、今回3月に出された一般廃棄物処理基本計画も、句読点の句点以外は言葉は全く一緒です。ということは、大分市の基本的な考えとしては、10年前とスタンスは同じというふうに理解をしたいんですが、いかがでしょうか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 今年3月に見直しをいたしました大分市一般廃棄物処理基本計画の中で「現状の問題点と課題の整理」という項がございます。その中において幾つかの項目が掲げられておりますが、その一つにごみ処理費用の適正負担という項がございます。  その項の中では、現状の整理がなされております。具体的には19年度からの12分別の取り組み、それから、その後の減量が進んでいない部分の記載もございます。したがいまして、課題認識、それから現状の問題点、こういったものにつきましては、その見直しの都度しっかりした踏まえをさせていただいておると考えております。  それを踏まえた上で、施策展開としての家庭ごみ有料化を一般廃棄物処理基本計画の中で掲げさせていただいておる、そういう状況でございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 私が質問したのは、家庭ごみの適正負担というところの文字は全く変わっていないんですよ。だから、その分野で言うと、読み上げますけれども、25年度の分、全部一緒なんですけど。  適正負担の導入については、市民の理解と協力が不可欠なことから、市民意識の把握に努めるとともに市民合意の形成を図りますと書いてあります。  いいですか。有料化についてはこれをやると言っているんです。これは10年前から同じことを言っているんです。  特に私が問題にしたいのは、20年のときと今度の25年のときの大きな違いは、もう市としては清掃事業審議会に諮問をしているんですよ。中間答申ももらって、2月8日には答申をもらっているんですよ。  にもかかわらず、そのことは一言も書かずに、同じ文言であるということは、10年前と同じということじゃないんでしょうか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 一般廃棄物処理基本計画の内容につきましては、その計画の方向性、こういったものについての記載をさせていただくという内容でございます。  現在、各種議論が進められております。そういった内容についての言及は控えさせていただいたというところでございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 違うでしょう。控えさせていただいたじゃなくて、もう答申は2月8日に出ているんです。  今年度の25年の3月発行なんですから、2月8日から、製本を考えても2月中にはこの文言は変えることだってできるはずなんです。それをやらずにこういうふうに書いているということは、10年前と同じということじゃないですか。  それを、だから今からこの5年間かけて市民の皆さんとの合意形成を図っていくと、そう書いているんですから、そのとおりに実施することが大事じゃないんですか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 御指摘のように、市民の皆様との合意形成、これはこれまでも努めてまいりました。これからもそのような形で、合意形成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 確認しますよ。この基本計画は5年間ですからね。少なくとも5年間かけて、それがいいのか悪いのかというのは、私は市民の皆さんと議論をしていくことが大事だということを改めて確認をしますよ。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 合意形成の重要性は認識をいたしております。引き続き合意形成に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 部長、5年間かけてやるかどうかというのを私は聞いているので、1カ月、2カ月で合意形成ができるというふうには到底思えないんですが、そのことはまた後でも議論をしたいと思います。  改めてこの点は、基本計画が先なんですよ。答申を受けて、基本計画が出て、そして、今度の有料化の実施計画というのが5月20日に出されているんですよ。  ということは、私は、この実施計画そのものが、市民の皆さんと議論をして、そしてきちんと、これが本当にこれでいいのかどうなのか、いや、無料のほうがいいのではないかというようなことも含めて議論をされるというふうに認識をしています。  市長自身も、おでかけ市長室を就任直後から、地域ですとか、あるいは団体の皆さんとやってこられましたし、最近もやっておられるようです。また、自治基本条例でも、市長自身が市民の皆さんの意見を聞くという、そういうこともうたっております。私は、今後ともこうした機会を活用して市民の皆さんの声を本当に聞いていくと、そのことが大事だというふうに思います。  ですから、性急に進めていくというようなことは絶対にやってはならない、このことを指摘して、もう一点伺います。  ことし4月から、環境部次長を1名ふやして、いわゆる有料化を進める体制が強化されたというふうに思います。  本来なら、減量化を進める体制を強化することこそ求められていると思いますけれども、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 本市では、大分市一般廃棄物処理基本計画に掲げる、ごみ処理の基本理念であります循環型社会の構築に向け、これまで各種のごみ減量、リサイクル施策を展開してまいりました。  家庭ごみ有料化は、ごみ減量、リサイクルのより一層の進展が期待でき、本市が目指しております循環型社会の実現のための有効な施策の一つであると考えており、基本計画の中でも、家庭ごみの適正負担を取り組みの一つとして位置づけているところでございます。  こうしたことから、ごみ減量、リサイクルの推進を目的とした、家庭ごみ有料化の導入に向けた取り組みを円滑に進めていくため、今年度、ごみ有料化担当を兼務する次長を配置したところでございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 部長、ごみ減量は、ずっと努力をされてきているわけでしょう。そして、今回、4月から新たに次長をふやして体制を強化したと。それは有料化を実施するためだというふうに言っているわけですけれども、結局、ごみが減るかどうかという問題はわからないわけじゃないですか。  もし本当に減量ということを最前提に置くならば、私はこの4月じゃなくて、もっと前から体制を強化して、そして減量を進める努力をすると。そのことを行ってきていれば、例えば12分別を開始した直後に下がった、この下がったことを機会に、さらにそれを前進させていくという、そういう努力もできたはずなんですよ。それを、有料化のときになって、減量のために、有料化を進めていくためにということで体制を強化するというのは、私は到底納得がいきません。  この点は改めて、有料化のためじゃなくて、有料化をしなくても減量を進める、そういう努力をする体制として頑張っていただくように強く要望して、次の質問に移ります。  先ほど来も議論しています。有料化の実施計画案が5月20日に厚生常任委員会に報告をされました。その内容について、少し具体的に質問をしていきます。  有料化についてですが、個人責任、有料で実施すべきとか、他都市も有料という声が一部にはあります。しかし、多くの市民は、有料化に反対または疑問を持っています。  憲法25条2項に、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」というふうにうたっています。  家庭ごみの収集は、全市民に関係する事業であります。市が責任を持って公費で行うのが当然であり、有料化していないことに誇りを持って無料を維持すべきであります。  まず、実施計画案の対象となるごみについてですが、燃やせるごみのうち、剪定枝、落ち葉、草花は対象外としていますが、なぜでしょうか、見解を求めます。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 本年5月に策定をいたしました家庭ごみ有料化実施計画案では、対象となるごみは、燃やせるごみと燃やせないごみとし、資源物、危険物や剪定枝、落ち葉、草花、ボランティアごみは対象外としたところでございます。  平成23年12月に策定をいたしました大分市総合計画第2次基本計画の中で、6つの基本的な政策の一つであります、人と自然が共生するまちづくりでは、豊かな自然を守りながら、市街地の緑をふやすことで、自然と調和した魅力ある環境づくりを推進すること、また、清潔で安全に暮らせる快適な生活環境を構築するため、市民、事業者、行政が連携して、環境に優しい循環型社会を形成するとともに、地球的規模の環境問題に取り組むことで、人類が自然とともに暮らせる社会の構築を目指すとしております。  このようなことから、豊かな自然を守りながら、市街地の緑をふやすことを推進するため、剪定枝、落ち葉、草花については、家庭ごみ有料化の対象外といたしたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 環境に優しいまちづくりということだというふうに思うんですが、そうであるならば、全部無料のまますればいいじゃないですか。そんな、わざわざ剪定枝や落ち葉や草花だけを別に出しなさいとかいうふうに言わなくたっていいわけでしょう。私はそういうふうに思います。  ですから、これを対象外にするということ自身に異論があるわけじゃないんですが、問題は、そういうふうに分けなければならないということ自身にも、市民に新たな負担を押しつけることになるわけですよ。そういう点では、全部一緒に出せればいいわけですから。特に草花なんて、そんな大きい袋で出す場合もあるかもしれませんが、御家庭で出たごみだってそうなんですから。  そういう点で、改めてこの点は指摘をしておきます。  それから、ボランティアで集めたごみやごみ置き場の管理用などは、事前の申請などが必要などと、非常に複雑な対策をとるようになっています。無料ならこういう対策をする必要はないと考えますが、いかがお考えでしょうか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 家庭ごみ有料化実施計画案では、家庭ごみ有料化の対象となるごみを燃やせるごみと燃やせないごみとしまして、資源物、危険物、それから剪定枝、落ち葉、草花、ボランティアごみ、こういったものにつきましては、家庭ごみ有料化の対象外としたところでございます。  家庭ごみ有料化の対象外としておりますごみの排出方法につきましては、これまでどおり、透明、半透明の袋により出すことができることとしておりますが、ボランティアごみにつきましては、透明、半透明の袋では家庭から出されるごみとの区別がつきにくいこと、また、ボランティア専用袋はボランティアの目的外では使用できないことから、事前に「きれいにしょうえ おおいた推進事業」へ御登録いただいた方に対してボランティア専用袋を支給したいと考えているところでございます。  しかしながら、現行の制度では、この事業に登録できるのは団体のみとなっておりますことから、個人での登録も可能とすることによりどなたでも参画できるよう制度の改正を行うとともに、ボランティアごみに対する支援制度について市民の皆様へ十分な周知を行う必要があると考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) この点も、本当に市民の皆さんの温かい思いとか、まちづくりという点で、私はある意味では、規制をかけてしまうようなことになりはしないかというふうに思うんですね。登録をしないともらえないというシステムというのが、本当にボランティアなんだろうかというふうに私は思います。  本当に一人一人の方がそこにあるごみを拾って持って帰るだとか、汚さないようにするという努力、そういったことに対して一々登録をしなさいという、集めるときにこんなことをしなきゃいけない。そのためにまた担当の職員が要る。こんなことは、私は本当に無駄でしかないというふうに思います。  私は、この点からも、指定ごみで有料化にする必要はないというふうに思います。ましてや市販のごみ袋であろうと、レジ袋であろうと、それでもって出すようにできるようにすることこそ、私はボランティアを広げていく確かな力になるというふうに思います。そのことを指摘しておきます。  それから、減免対策として、生活保護世帯、1歳未満児のいる家庭、介護などでおむつの必要な家庭などには支援策があります。低所得者への支援はなぜ行わないのでしょうか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 実施計画案における負担軽減措置の対象につきましては、他都市の状況等を勘案し、生活保護受給世帯と紙おむつを使用する1歳未満の乳幼児のいる世帯、また、紙おむつやストマ用装具を使用する方で、市の給付事業等を受けている方のいる世帯を対象としたところでございます。  低所得者への支援についてでございますが、県内で家庭ごみ有料化を実施しております16市町村の状況を見ますと、3市1町が生活保護受給世帯について減免制度を実施しておりますが、低所得世帯に対しては、いずれの自治体も減免制度を実施しておりませんことから、その状況を勘案し、今回の実施計画案としたところでございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 大分市がやるわけですから――やるわけですからというか、やっちゃ困るんですけど、大分市が独自に1リットル0.8円と決めているわけでしょう。大分市がやるわけですよ。何で、よその都市がこういう状況だから大分市もそれに倣うというふうにするんですか。市民の皆さんの暮らし向きをどう考えているかというところからなぜ出発しないんですか。  その点、市民の皆さんの生活を考えているんですか、伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 先ほど御説明申し上げましたとおり、本市では他都市の状況等を勘案する中で、低所得者につきましては、負担軽減の対象としない案を採用させていただいたところでございます。  今後、実施計画案等に関するパブリックコメントも実施をいたします。そういった中で、多様な御意見をいただきたいと考えております。その御意見をまた計画案の検討の中で十分議論をさせていただき、計画を確定させてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) パブリックコメントなどを通じて市民の意見を聞いて、そこでもって考える――考えるというか、決めていくということなんですが、私が今、言っているのは、市が、担当者が独自にやはり、今、厳しい生活状況の中にある中で、例えば市県民税が非課税の世帯については、これは何らかの対策をとらないけんのじゃないかとか、そういう議論もなしに、他都市の状況だけを見て、そしてそのとおりにやりますと、そして市民から意見があったら考えましょうというのは、私は、市民の皆さんの暮らしを守りながら市政を運営するという立場には立っていないというふうに改めて指摘をしておきます。  それで、手数料収入についてなんですが、5億8,000万円というふうに見込んでいるというふうに聞いています。販売やつくる費用などの経費が2億8,000万円程度と聞いていますから、約3億円が活用できるという。  ごみ減量対策などに使われる予定とのことですけれども、現行のごみ減量の事業の予算の削減にならないか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 今後、家庭ごみ有料化を実施するとなった場合でも、この施策のみでは家庭ごみの排出量が大きく減少することになるとは考えておりません。家庭ごみ有料化は、ごみ減量、リサイクルに係る他の施策と一体的に取り組むことによって、その効果が最大限発揮されるものと考えております。  これまで取り組んでまいりましたごみ減量、リサイクルに関する取り組みといたしましては、コンポスト、ボカシ容器貸与事業等々のさまざまな事業がございますが、家庭ごみ有料化が実施された場合には、さらに多くの市民の皆様がこれらの事業に取り組んでいただけることが期待されますことから、結果としてこれらのごみ減量、リサイクルに係る経費が増大するものと考えております。  また、大分市清掃事業審議会の答申では、家庭ごみ有料化により徴収した手数料の適切な使途を定め、ごみ減量、リサイクルを推進するための施策を拡充し、市民の有料化制度への理解を深めることにより、ごみ減量、リサイクルに関する市民意識がさらに高まることが期待されるとされており、実施計画案においてもその考え方を踏襲しておりますことから、現行予算の削減につながることはないものと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 答弁の途中で、今度のこの有料化によって大きく減量になるとは思わないというふうに答弁をされたというふうに思うんですが、何のために減量化するんですか。これによって大きく減量するという、そのためにするんじゃないんですか。  私も以前も質問しましたけれども、減量の目標があって、それを有料化によって達成できないときにはどうするんですかと言ったら、新たな施策を考えますと部長は答弁されたんですよ。  それは、私はおかしいという話をしたんですが、今の答弁は、有料化しかないじゃないですか。今のは、言いかえれば減量になるかならぬかもわからぬという、そういう答弁ですよ。こんな有料化なんか、絶対やれないですよ。市民は怒りますよ。  そこで、改めて聞きますけど、どの程度の減量ができるというふうに考えているんですか。この今の答弁から、改めてそこを質問します。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 実施計画案の中にデータをお示ししておりますが、30円台の45リットル程度の袋を導入した自治体におきましては、15%程度の減量効果が期待されるというデータがございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 最初私が質問した中で、現行の予算の削減にはならないと考えるということなんですが、資源物の収集で約2億円の収入があるというふうにも担当から報告を受けております。  私は、そういうのも含めて、そういう資源物の収集が広がればその使えるお金がふえるわけですから、有料化をしなくてもこの分野を努力するというところに力を入れていけば当然減量も進んでいくわけですから、一石二鳥というふうに思います。そういう点で、この点を指摘しておきます。  それから、6月議会後にパブリックコメントを行い、条例可決後に全自治会で説明会を行うというふうに聞いておりますが、私は順番が違うと思います。  まず全自治会に説明をし、意見を聞くことが必要ではないでしょうか、見解を伺います。
    ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) これまで、大分市清掃事業審議会から提出された中間答申に対する市民説明会やパブリックコメントにおいて、市民の皆様から多くの御意見をいただいてまいりました。  いただいた全ての御意見につきましては審議会へ報告し、審議会から最終答申を受ける中で、今般の家庭ごみ有料化実施計画案を策定したところでございます。  今後は、家庭ごみ有料化実施計画案並びに条例改正案の骨子に関するパブリックコメントの実施について市報や市のホームページで広報を行い、あわせて実施計画案の概要をお示ししたチラシを全戸に回覧し、周知を図ることとしており、再度、市民の皆様からの多様な御意見をいただきたいと考えているところでございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) この有料化の取り組みの中で、本当に私は市民の皆さんの声が届かないようなシステムになっているというふうに思います。  審議会に諮問しました。中間答申を出して、それが各校区でもって説明会がありました。審議会が出した中間答申にもかかわらず、出席して説明したのは市の職員です。そして、住民の皆さんが意見を言うと、審議会に伝えますと。ですから、審議会の皆さんは市民の皆さんの直接の声を聞いていません。そして、出ていた執行部の皆さんも、伝えるということでもって、ある意味、責任を回避しています。パブリックコメントをしました、可決しました、議会で条例可決しました、説明会に行きます、議会で決まったことですと執行部の皆さんは説明するでしょう。  結局、市民の皆さんの声は直接、執行部の皆さんのところには届いていないし、審議会の皆さんのところにも届いていないんですよ。  私はやはり、先ほども言いましたけれども、基本計画の中で言っているわけですから、5年間かけて、このやり方がいいのかどうなのか、ほかに方法はないのかというのを、執行部の皆さんが出向いていって、全自治会で先にやるべきです。  そして、その後で提案をするなり、提案をしないなりして、先に進むのが本来の姿というふうに思います。そのことは厳しく指摘をしておきます。  それから、不法投棄や不適正排出については、監視カメラの設置や監視ネットワークなどを計画しておりますが、これは監視の強化であって、市民協働とは違う立場と思います。  監視の強化と市民協働をどのように考えているのか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 有料化が実施になった場合には、不法投棄の発生やごみステーションへの不適正物の排出の件数の増加が懸念されることから、その防止のための監視カメラの増設や監視パトロールの強化などが必要であると考えております。  一方、本市の不法投棄監視ネットワーク事業では、市民の皆様と行政とが協働して不法投棄の監視等を行い、清潔で美しいまちづくりを推進することを目的として、自治会単位等で登録する団体を組織していただき、活動区域内で定期的なパトロールや不法投棄の防止に関する啓発、不法投棄を発見した場合の情報提供に取り組んでいただいております。  今後有料化が実施となった場合には、本市は、これまで以上に本ネットワーク事業の登録団体の皆様やクリーン推進員と協働して、不法投棄の防止やステーションにおけるごみの正しい出し方、マナーについての指導や啓発に取り組んでまいりたいと考えております。  このように市民の皆様と本市が一体となって、有料化によって生じる課題の解決に取り組むことにより、市民の皆様との協働によるまちづくりがさらに進展するものと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 今、部長の答弁は、ネットワークの人たちとは協働するかもしれません。しかし、一市民からとってみれば、結局監視を強化されているんですよ。信頼をされてないということなんですよ。市が信頼しなかったら、どうするんですか。  市民の皆さんを信頼して、どうしたらいいかということを、それこそ自治会単位、もっと小さい単位あるいは団体、そこでもって議論をしていくとか、そういう取り組みをなぜしないんですか。そのために体制をなぜ強化しないんですか。  私は、その努力がなくして有料化だけをすれば、結局、例えば買った袋に何を詰めても関係ないじゃないかといったら、もう市は何も言えなくなっちゃうんですよ。そんなふうになってはいけないというふうに思いますけれども。  ですから、無料の中できちんと皆さんと議論をしながら、どうすればいいのかというのをやはり努力すべきだということを改めて指摘して、次の質問に移ります。  地域経済の活性化について、アベノミクスとの関連で質問します。  安倍首相は、アベノミクスで景気がよくなったと言います。しかし、世論調査では、国民の7割から8割が、所得がふえない、景気回復を実感できないと答えています。安倍政権になっても、働く人の賃金も企業の設備投資も減っています。大企業の中小企業への貸し出しが史上最低まで落ち込んでいます。賃金と設備投資と中小企業という経済の土台は落ち込みが続いているのです。  大胆な金融緩和は、投機マネーによる株高と円安を生み出し、株や為替、長期金利の乱高下など、経済に新たな混乱をもたらしています。このバブルで、一握りの大企業や富裕層には巨額の富が転がり込みました。大企業の多くは、円安、株高の中で利益をふやし、内部留保は1年間に10兆円ふえているとも言われます。  その一方で、円安による原材料費や燃油、水光熱費、小麦などの高騰は、中小企業や漁業、農業に深刻な打撃となり、家計を圧迫し始めています。  アベノミクスの3本の矢には、国民の所得をふやす矢は1本もありません。それどころか、成長戦略の名での解雇自由化、サービス残業合法化などの雇用のルールの破壊、社会保障の大改悪、そして消費税の大増税という、国民、市民に大きな負担を押しつける矢が、これから国民に放たれようとしています。  そこで、質問しますが、アベノミクスで大分の地域経済にどのような効果があるのでしょうか、見解を求めます。 ○議長(板倉永紀) 吉田商工農政部長。 ○商工農政部長(吉田茂樹) アベノミクスは、昨年12月に発足した安倍内閣の経済政策の通称で、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という3本の矢から構成され、現在、国において、長期のデフレを脱却し、名目経済成長率3%を目指して、各種政策が実施されているところであります。  そうした中、内閣府が発表した6月の月例経済報告によりますと、全国的には景気は着実に持ち直しており、先行きについては、輸出が持ち直し、各種政策の効果が発現する中で、企業収益の改善が家計所得や投資の増加につながり、景気回復へ向かうことが期待されると、5月時点の判断から上方修正されたところであります。  大分の地域経済につきましては、5月に日本銀行大分支店が発表した県内金融経済概況では、大分県内の景気は、一部に需要増加の動きが見られるものの、全体としては横ばい圏内の動きが続いており、先行きは緩やかに持ち直していくことが期待されるとなっており、また、6月に大分財務事務所が発表した法人企業景気予測調査によりますと、県内107社の4月から6月期の景況判断は、1月から3月期と比較して、製造業では下降幅が拡大し、非製造業では下降幅が縮小していますが、先行きとしては全産業で上昇する見通しとなっているところであります。  そうしたことから、大分の地域経済では、アベノミクスによる景況回復への期待感はありつつも、足元収益は引き続き厳しく、先行き慎重な見通しと相半ばしており、不透明な状況も想定されますことから、引き続き注視してまいります。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 地域経済も国の経済もそうなんですが、やはり国民の懐、働く人たちの所得をふやしていかないと、私は景気の回復は絶対あり得ないと、そういう点で、解雇の自由化だとか、そういうようなことが絶対に起こらないように、そういう点では、大分市内にある大企業に対しても、行政の側から厳しく言っていくとかいうことも含めて、努力をしていくことが大事だということを指摘して、次の質問に移ります。  福祉行政について、障害福祉について質問をします。  グループホームに住まわれている方からのお話ですが、買い物に行くのに、ヘルパーさんには運転してもらえない、福祉タクシーは高いし、利用しづらいとの声が寄せられています。  福祉タクシーのチケットをもっと利用しやすいようにする考えはないでしょうか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 福祉タクシーチケットの利用に関する質問にお答えいたします。  本市におきましては、障害者の社会参加や自立の支援を目的として、肢体不自由1、2級の方や視覚障害1、2級の方に小型タクシー券25枚、また、下肢障害1、2級や四肢・体幹機能障害1、2級などで車椅子常用の方に福祉タクシー券50枚またはリフトつきタクシー券50枚を初乗り料金に対する助成として交付しております。  平成24年度実績といたしましては、延べ5万6,000枚の利用があり、金額は約6,000万円となっております。  福祉タクシーのチケットをもっと利用しやすいようにしてはどうかについてですが、この事業は、障害者の社会参加の機会をふやすことを目的としたものでありますことから、引き続き、1回の乗車では初乗り料金相当の助成をしていきたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) ぜひ障害者の皆さんの声を聞いていただいて、改善すべきところは改善していただくように強く要望しておきます。  それでもう一点、障害者の医療費についてなんですが、これは依然として償還払いです。  足が悪く、ヘルパーさんにお願いすると、ほかのことが頼めない、タクシー券を使うとチケットがすぐなくなる、窓口で無料にしてほしいと、現物給付を求める声は切実であります。  医療費の現物給付にする考えはないか、見解を伺います。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 障害者医療費助成の現物給付についてでございますが、本事業は、障害のある方が医療機関等で保険診療を受けたときに、支払った医療費の自己負担分が月額1,000円以上の場合に助成する制度であり、1級から3級の身体障害者手帳、療育手帳、精神保健福祉手帳1級をお持ちの方に対して助成を行っております。  御案内のように、現在は償還払いでありますが、これを現物給付とした場合の試算をいたしましたところ、1,000円未満についても支払い対象とした場合、支給件数が1.5倍程度になると見込まれ、年間の支給総額が約6億円の増額となります。  これに加えまして、一般的に医療費の増大が見られることから、国民健康保険の国庫負担金などが約2億1,000万円減額されるため、その分を一般財源で賄うこととなります。  さらに、システム改修等の費用が約3,000万円必要となることから、これらを合わせると、本市の新たな財政負担が約8億4,000万円となります。  また、本事業は、県下統一の事業として行われていることから、県におきましても、国民健康保険の国庫負担金などの減額により、県内市町村財政に大きな影響を及ぼすことから、現物給付への移行は困難であるとの見解でございます。  このようなことから、本市のみで現物給付を行うことは難しいものと考えておりますが、これまでと同様、全国市長会を通じて、国に対し、各種医療費助成制度等市町村単独事業の実施に伴う国民健康保険療養給付費負担金及び普通調整交付金の減額措置を廃止するよう要望するとともに、今後とも、現物給付への移行については、県と協議を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 障害者の方が、窓口で支払いが大変だということで、結局、診療を中断するという事例も起こっているというふうに聞いております。  そういう調査をされておられますか、お伺いします。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) そのような調査につきましては、ただいまのところ行ってはおりません。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 先ほどの答弁で、お金の問題だとか、県の統一の事業だとかいうお話なんですが、しかし、事は命にかかわる問題なんですね。  そういう問題で、私は市民の命を守るという点から言えば、やはり子供の医療費などと同じように、この障害者の医療費についても、やはり現物給付にして、守っていくという努力が今、問われていると思いますし、大分市がその点で本当に頑張っているというようになっていただきたいということを改めて要望して、次の質問に移ります。  憲法の改定について質問をいたします。  安倍首相は、改憲の発議を国会議員の3分の2以上から2分の1以上に引き下げる96条改定を進めております。しかし、これは単なる手続論ではないと思います。  近代の立憲主義は、主権者である国民がその人権を保障するために、憲法によって国家権力を縛るという考え方に立っています。そのために、改憲発議の要件も、時の権力者が都合のよいように、簡単に憲法を変えることができないようにされています。  憲法改正の発議要件を緩和し、一般の法律並みにしてしまうことは、立憲主義を根底から否定するものにほかなりません。  そこで、質問しますが、立憲主義を守るためにも、憲法96条の改定に反対する考えはないでしょうか、見解を求めます。 ○議長(板倉永紀) 三重野総務部長。 ○総務部長(三重野小二郎) 憲法第96条の改定についてでございますが、憲法第96条では、憲法改正の要件として、衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を必要とすることが定められております。  国民投票に関しましては、日本国憲法の改正手続に関する法律、いわゆる国民投票法が既に平成22年5月18日から施行されており、さらに、現政権においては、この憲法第96条の改正について、この夏の参議院選挙で争点とする構えを見せたことから、国内での関心が高まっているところであります。  その改正案につきましては、憲法改正における発議要件を、衆参両院の総議員の3分の2以上から2分の1以上に緩和する内容となっており、これについては、法律の専門家も含め、その意見が国内で大きく分かれているのが現状でございます。  憲法改正については、この憲法第96条の改正も含め、主権者である全ての国民に関係する重要な案件であり、さまざまな意見や考え方の違いもありますことから、国民の自由闊達な議論が交わされる中で、国民の合意が形成されることが肝要であると考えております。  以上でございます。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) 大分市としてはどういう姿勢なのかというのがよく見えないんですが、憲法9条を変えたほうがいいという人も、この96条は変えるべきではないという方もいらっしゃいます。  そういう点で、私は、この発議要件を変えることはやめるべきだということを声を大にしていくべきではないかということを改めて指摘して、最後の質問に移ります。  市の会議のあり方についてですが、大分市観光協会の総会が5月28日、午後2時から開かれました。同じ日の午後2時45分から、大分市まつり振興会の総会が開かれました。両方から私は御案内をいただきましたので、どちらにも出席をする旨の返事を差し上げました。結果的にはまつり振興会には間に合いませんでした。  なぜこのような時間設定をされたのでしょうか、見解を求めます。 ○議長(板倉永紀) 吉田商工農政部長。 ○商工農政部長(吉田茂樹) 観光協会の総会日程につきましては、会長や副会長を含む役員と事務局にて日程を調整したところであり、まつり振興会総会の日程は、大分七夕まつりの主催団体である大分商工会議所や大分市商店街連合会等と日程を調整し、去る5月28日に開催したところでございます。  議員御指摘の同日開催につきましては、参加者の皆様には大変御迷惑をおかけしたところであり、大変申しわけございませんでした。  今後は、部局内で十分に日程調整を行い、参加者が出席しやすい日程設定をしてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 広次議員。 ○19番(広次忠彦) はい、そうなんです。やはりそこに行って、発言をするかしないかは別にして、やはりきちんと皆さんがどういう思いを持たれているかというのは、市長だけではなくて、御案内をされた私たちもそういう思いで参加をするわけなんですね。  ですから、私は、今回の日程は市長の日程に合わせてしまったのではないかというふうに思います。そういう点では、今、部長の答弁にありましたけれども、やっぱり、同じ部ですから、ましてや、今後とも、これはほかの部にもかかわる問題ですけれども、きちんとその辺を配慮していただくということを強く要望して、質問を終わります。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  38番、高橋議員。 ○38番(高橋弘巳)(登壇)(拍手) お疲れさまでございます。38番、新市民クラブの高橋弘巳でございます。  住民参加型市場公募地方債みんなでまちづくりホルトホール大分債について質問をいたしたいと思います。  これは、昨年の事業ではありますけれども、今回、大分市の財政のかなめであります財務部長に、この1点のみ、一問一答にて質問をいたしたいと思います。挑んでいきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。  昨年の12月、本市として初めて、ホルトホール建設事業費の約100億円の1割に当たる10億円の市民向けの公募債を発行いたしました。公募債の名称は、みんなでまちづくりホルトホール大分債であります。  この内容につきまして、少し紹介をしたいと思います。発行日が24年の12月10日でございました。販売期間なり販売方法についてでありますけれども、期間でありますが、11月20日から11月27日、約1週間というふうになっております。大分銀行の窓口で申し込みということでございます。先着順で募集をいたしまして、申し込み金額が10億円に達した時点で終了と。  発行利率につきましては、募集開始日直近の5年利付の国債応募者利回りに0.1%上乗せということで、結果としては、これは0.29%というふうになりました。大分市内の市中銀行で、5年物のスーパー定期を調べてみますと、0.04ぐらいですから、魅力ある金利というふうになっておろうかと思います。  償還及び利払いでありますが、5年満期一括償還ということであります。購入限度額が、最低10万から10万単位で購入可能ということで、1人当たり、何と500万円までが限度ということであります。  これを応募いたしまして、応募結果でありますが、1件当たりの平均販売額が285万7,000円ということで、300万近い平均になっております。金額別では、410万から500万までの幅で購入された方が124件ということで最も多く、3分の1以上を占めております。  これが、お金をたくさん持っている方の優遇策じゃないかと、このような声がございます。また、「みんなでまちづくり」という名称はついておるものの、購入申込額が350件でございます。多くの市民が参加するようなことにはなっていないのではないかという声がございます。  私は、さらに、昨今のように先の読めない時代では、財政的リスクもあり、資金調達の手法としてのメリットがないのではないかとの思いを持っております。しかし、今後5年間の行革推進プラン計画の中では、このような市民公募債を導入するという計画が示されています。  先ほどのいろんな声に対する明快な答弁をいただき、課題や問題点を検証し、次なる公募債発行の際の参考にしていただくために、質問をさせていただきます。  まず最初に、基本的なことでございますが、この市民公募債みんなでまちづくりホルトホール大分債の事業目的についてお聞きしたいと思います。
         〔38番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩)(登壇) 高橋議員の、住民参加型市場公募地方債についての御質問にお答えをいたします。  住民参加型市場公募地方債は、国の財政投融資改革により、政府からの借入資金の縮減、重点化が予想される中で、地方公共団体の資金調達手法の多様化や住民の行政参画意識の高揚を図るため、平成13年度から発行が開始された制度であります。  こうした中、本市におきましても、これまでその発行について検討を進めてまいりましたが、本市が重点施策として取り組んでおります中心市街地のまちづくりにおいて核となる施設であるホルトホール大分の建設費の財源として活用する合併特例債のうち10億円分を、みんなでまちづくりホルトホール大分債として、市民向けに発行することとしたところであります。  お尋ねの事業目的といたしましては、資金調達手法の多様化や市民の行政参画意識の高揚といった住民参加型市場公募地方債本来の趣旨に加え、ホルトホール大分のPRや、従来の借り入れ方法に比べたコストの縮減などが挙げられます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 今、答弁いただいて、大きな目的は3つあったかなというふうに思いますが、一つは資金調達ということ、もう一点は住民参画ということと、もう一つはホルトホールのPRという、この3点であったのかなというふうに私は理解します。  その中で、また質問していきたいと思いますが、この国債の利回りの基準に0.1%上乗せした利率の0.29%、そして1口が10万円から10万単位での1人当たりの限度額が500万円というふうにしております。  その500万円に設定した理由、あるいは0.29の利率に設定した理由について、どのような考え方でされたのか、お聞きいたしたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 先例市の状況を見ますと、発行利率につきましては、購入者にとってより魅力的なものとなるよう、年限が同じ国債や全国型公募地方債の利率に上乗せ金利を加えた形で設定されることが一般的となっております。  また、購入限度額につきましては、より多くの方に広く購入の機会を提供するといった観点から、ある程度の限度額を設定する団体が多くなっておりますが、一方で、発行事務を行う金融機関のコスト抑制の観点からは、極端に低い限度額の設定は適当でないとされているところでもあります。  こうしたことから、取扱金融機関との協議を踏まえ、発行利率は、直近の5年利付国債応募者利回りに0.101%上乗せした0.29%、購入限度額は500万円で、最低購入額を10万円と設定したところでございます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 設定につきましては理解しましたが、取扱店でありますけれども、今回の取扱店は大分銀行のみということでございました。  大分市にはほかの銀行もございますし、他都市の事例では、数社の銀行が参画をしているということになっておるようであります。  なぜ大分銀行1社だけだったのか、このことについてお聞きいたします。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 他の金融機関につきましても、発行についての打診をいたしましたが、辞退をされましたことから、最終的には本市の指定金融機関で、既に県内他都市で発行実績のある大分銀行1社での取り扱いとなったところでございます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 低利な資金調達という意味がございますから、恐らく本市として財政的メリットがあったというふうに推察いたしますけれども、そのメリットについてお聞きしたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 現在、本市におきましては、通常の縁故債による資金調達につきましては、15年償還を基本とした契約を締結しており、その利率につきましては、指定金融機関を初め複数の金融機関から利率の提示を受け、最も低い利率を借り入れ利率として設定しております。  今回の市場公募地方債の発行につきましては、5年後の元金償還時に、その財源として償還期間を10年とする銀行からの借りかえを計画しており、仮に現在の利率で試算しますと、現行の15年償還による借り入れ方法と比較して、利子及び手数料を含めた全体で約1,800万円の削減効果があるものと試算をいたしております。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) そこの1,800万円のメリットでありますけれども、ここを少し詳しくお聞きしたいんですけれども、5年で償還ということにこの市民債はなるわけでありますけれども、5年後には10億円を償還していかなければなりませんが、そのときの借りた利率、それと、あるいは手数料、そういったものを差し引いたものが要するに1,800万円ということになるんでしょうけれども、その辺のところをもう少し詳しく、中身についてお聞きしたいというふうに思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) まず、通常の縁故債の借り入れでございます。  通常15年償還を行っておりますけれども、まず最初に、現行の利率で申し上げますと、10年目に借りかえをいたします。10年目に借りかえをいたしますので、まず最初は10年物の利率でスタートいたします。それが0.688%でございます。そして、10年後に5年物として借りかえをいたします。現在の利率で申し上げますと、5年物が0.277%でございます。こうしたことで、10年目に借りかえをして、5年を償還する。トータル15年の償還ということになります。  これに係るコストといいますのは、この15年間トータルの利子償還金でございます。  それから、もう一点の公募債の場合は、これもトータルで15年償還でございます。5年目に5年物で借りかえをいたします。そして、さらにその5年後に再度5年物で借りかえをいたします。トータル15年の償還をいたします。  最初の5年間が、今回の場合、0.29%でございます。次の5年、それから次の5年が、0.277%でございます。  結局、公募債の場合は、その利子償還金に加えて、取扱金融機関の大分銀行にその手数料が入ります。その利子償還金プラス手数料をコストとして捉えております。  最初に申し上げました通常の縁故債の15年償還のコストといいますのは、利子償還金でございます。そのコストを比較したときに、1,800万円、公募債のほうが有利であったということでございます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) もう一度確認ですけれども、5年後に市民の皆さんに一括償還するようになりますね。そのときの10億円をさらに借りかえるんでしょうか。その辺をちょっとお聞きしたい。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 住民参加型市場公募債につきましては、通達によりまして、発行額の30分の1を毎年積み立てなければならないとなっております。このため5年間、毎年3,400万円の積み立てをいたします。ですから、1億7,000万円になります。10億からこの1億7,000万円を除いたものを借りかえるということになります。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 一応その5年後に借りかえるという事態が生ずるということですね。わかりました。  今、1,800万円というメリットがあるということでございましたので、今回は10億円の資金調達をするということでありましたけれども、20億、30億の資金調達をするという考えはなかったのでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 取扱金融機関との協議を進める中で、受け付け業務等の事務量を勘案いたしますと、10億円が限度であるという協議となったところでございます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 受付機関というのは大分銀行さんということになろうかと思いますけれども、協議の中で10億という水準といいましょうか、額になったということを今おっしゃったと思うんですが、それでは、もう一つ、メリットについてはそういったことでわかったんですが、このような今、金利の変化、先の読めない環境にありまして、リスクが全くゼロということはないと私は感じております。  先行き不透明な中で、金利の変化というのは生き物でございますが、財政的なリスクについてお聞きしたいというふうに思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 5年後の元金償還時における借りかえの際に、市場金利が現在の利率より上昇していれば、先ほど御答弁をいたしました約1,800万円の削減効果額が減少することとなります。  さらに金利が上昇し、通常の15年償還借り入れ方法のほうが金利負担等が少なくて済んだというケースが想定される場合には、5年後に借りかえをせずに、元金償還を行うことも可能であると考えております。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 5年後に金利が上がっておれば内容は変わってくると、先ほどの1,800万は変わってくるということがあり得るという答弁だったかと思うんですけれども、そのときは借り入れをしないということの答弁だったと思うんですが、恐らく昨年の12月であれば、5年後は利息は上がっていないだろうと予想を立てたんだろうなというふうに思いますし、そういった中で一つのかけといいましょうか、予想ですよね。  きのうの新聞に、長期金利の記事が出ておりました。4月まで0.4%だった金利が0.9%となっておると。上昇傾向に歯どめがかからずというふうに出ておりました。  さて、5年後はどのようになっていくんでしょうか、心配になるところでもあります。金利のそういった面を、不安要因というものもあろうかと思いますけれども、私は少し心配になるところでございます。  それでは、次に応募結果についてであります。  応募結果は、応募を開始して、次の日の11時50分に10億円に達しました。何と1.5日でございます。そして、1件当たりの平均販売額は285万7,000円、金額別では、先ほど言いましたように、410万から500万までの幅の購入された方が124件、3分の1以上を占めておると。  年代別に言いますと、60歳代の方が3分の1を占める143件、次いで70歳代が107件、60代、70代を合わせますと250件ということであります。  このような結果は、先ほど言いましたように、お金をたくさん持っている方の優遇策となっているのではないかというふうにありますし、みんなでまちづくりというものの結果として、購入申し込み件数は350件ということで、ごく少ない方の参加というふうになっております。  多くの市民の参加型にはなっていないのではないかとの指摘がございますけれども、このような声についてどのように捉えておりますでしょうか。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 公募債の発行に当たりましては、より多くの市民の方に購入の機会を提供するといった観点から、最低購入額を10万円に設定し、取扱金融機関との協議も行う中で、購入限度額を設定いたしたところですが、高額購入者が多く、結果として、購入申し込み期間2日目の午前中に、申し込み件数350件をもちまして10億円に達し、御購入できなかった方もいたようであります。  より多くの市民の方に御購入いただけるような工夫も必要であると認識しているところであり、次回発行に際しての検討課題とさせていただきたいと存じます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 他都市では、抽せんという形をとって数千人の方が申し込まれておるという事例がございますし、ここで本当の市民参加型というのも少しあらわれるのではないかなというふうに思いますし、20日から27日の約1週間の間に応募を早く締め切るのではなくて、市民の皆さんのそういった思いを見てみるのもよかったのではないかなというふうに思います。  次の機会の参考にもしていただきたいなというふうに思うんですが、住民参加型というのはいろんなことが考えられると思うんですけれども、一例を挙げますと、私ども会派で、熊本城の1枚瓦、一昨年でしたか、熊本城が築城400周年という記念の年に、改築をしたといいましょうか、そのときに1枚の瓦を1万円で皆さんに、これは寄附になっておったんですけれども、寄附をしていただいて名前を記入して、その築城に対するいろんな思いを市民の皆さんでつくり上げていったというようなことがございます。  そういったものが何か参加型になるんじゃないかなというふうな、こんな思いがいたしておりますので、そのことを一つ事例として報告をさせていただきたいなというふうに思います。  一つ、先ほど、銀行さんといろんな協議をよくしていると、そういった中で今回、業務量から500万円という金額に設定したとかいう答弁がございました。  私なりに推測をするわけでありますけれども、昨年の、今、財務部長も答弁をいたしましたけれども、24年の3月の総務委員会で、質疑の中で、財政課としてはこれまでの公募債が発行できないかということを検討してきたと。ただ、銀行側が発行に当たり手数料を取るので、公募債を発行して、手数料を払った場合のコスト、それから通常の縁故債を借り入れたときのコストを比較検討してきたと。これまでは経費的に通常の借り入れをしたほうが得ということの整理しかできなかったけれども、今回、銀行側と協議する中で、公募債を借りたほうがメリットが出るという整理ができましたので借り入れを行うこととしたと、委員会でも答弁をしています。  銀行側と協議する中で、借りたほうがメリットが出るという整理ができましたのでという、そういうことで借り入れをしたということですが、どんな協議を銀行としておったのか、この辺についてお聞きしたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 住民参加型市場公募地方債の販売に当たり、取扱金融機関におきましては、店頭において、金融機関職員による顧客への商品内容の説明、購入意思の確認、入金手続事務のほか、元金償還や利払いなど、さまざまな業務が生じることから、それぞれの業務に応じ、手数料が発生することとなります。  こうした手数料の設定などについて、通常の縁故債借り入れに比べて財政的なメリットが出るよう、具体的に協議を行ったということでございます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 一つ確認なんですけれども、銀行に手数料を支払うという仕組みというのはどんな仕組みになっているんでしょうか。例えば、1件当たり、応募当たり、1件幾らという手数料になっているんでしょうか、その辺の手数料のあり方についてお聞きしたい。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 具体的な手数料は、100円当たりでございます。引き受け手数料52.5銭、受託手数料10.5銭、元金償還手数料10.5銭、利払い手数料、これが21銭、登録手数料7万1,820円等でございます。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) そうすると、1件当たりの手数料ですから、積み重ねたものが手数料のトータルというふうになるんでしょうか。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 済みません。件数ではなくて、金額100円当たりの手数料。ですから、10億円に換算して、先ほど申し上げた手数料を算出することになります。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 私が何を言いたいかということを申し上げます。  500万円に銀行が設定したという金額の設定なんですけれども、金額を上げれば、10万から500万まで上げれば、金利が、魅力ありますから、0.29%、5年間のスーパー定期にしても、0.29ですから、0.04に比べたら、この今回の市場公募債は、相当に皆さん、魅力があるんですね。  そうすると、お金のある方はこの公募債を購入しようという気持ちになります。他都市でも、60歳以上の方が非常に多いんです、お金をお持ちの方がこの公募債を購入される方。  それも、そういった中で手数料がかかると。銀行さんは、この業務については相当手間がかかるんですね。ですから、慎重を期さなければならないということですから、この件数が少ないほどいいんです。ですから、金額を上げるという操作が過去の事例からあっているんです。  ですから、だから、100万円を上限にしてすると、例えば1,000件来るとなったら、業務量が多過ぎる。そうすると大変な仕事量になって、銀行としてはなかなか難しいことなんです。  その協議の結果が500万になったということであれば、そこでもう市民参加型という350口ぐらいの口数しかならないというのが想定できるんですね。私はそのことを言いたいんです。  だから、何万件、何千件になると、これは銀行は嫌がってしまうんじゃないかなというふうに思うんですね。ですから、市民参加型にはなかなかなりにくい。ですから、抽せんとか、そういった形が望まれるんじゃないかなというふうには思います。そのことを指摘しておきたいというふうに思います。  もし魅力がなかって、10億円に達しない場合は、銀行さんとして、大分市としてはどのような対応を図るということを銀行とお話をされておったのか、お聞きします。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 申し込み総額が10億円に達しなかった場合は、残りを大分銀行が購入する契約となっておりました。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) わかりました。  それでは、いろんな事業を立ち上げるのに、銀行のやりとりということ、これまで協議をしてきたということで、初めての事業でありますから、相当な手間暇かけておられるというふうに思います。  一般的に低金利の資金調達をする手法として、複数の銀行の入札という手法があります。他都市の事例では、入札制度を用いて低金利の資金を調達している事例もございますけれども、市民公募債よりも入札という制度をとったほうが、低金利の資金調達もできたのではないかと思うんですけれども、見解を求めたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 現在では、本市では、通常の縁故債による資金調達に当たりましては、指定金融機関を初め、複数の金融機関から利率の提示を受け、最も低い利率を借り入れ利率として採用しているところであり、これは入札と同等の効果を上げているものと考えております。  今回、この通常の借り入れ方法と比較して、公募債による借り入れ方法はコストが低いと試算できましたことから、ホルトホール大分債の発行はコスト的には有利な手法であったと考えております。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) それでは、この事業に対する市民の評価については、市民がどのように評価しているかということについては、どのように捉えておりますか。
    ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 今回の公募債発行につきましては、1日半で購入申し込み総額が10億円に達しましたことから、市民の反響は大きかったものと認識をいたしております。  また、購入された方々へのアンケート調査では、購入申し込み理由として、市が発行する債券で安心、利率が魅力的、市の施策に協力したい等の御意見をいただいており、一方、購入できなかった方々からの苦情等は寄せられておらず、おおむね好評であったと考えております。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) 今、答弁の中で、反響が大きかったということでありますけれども、私は、昨年の12月に開催された委員会でも、当時の課長がこういうふうなお話をしています。「すぐに完売したわけです。10億円に達したということで、国債の金融商品と比較して利率を高くしたことに加えて、市民の皆様のまちづくりへの高い参加意識のあらわれではないかと考えている」ということを言っているんですけれども、私はそんなに思わないんですね。  スーパー定期が0.04だったから、1桁違う0.29にしたから、この金利差が人気を呼んだのではないかなというふうに私は思っています。  高い参加意識のあらわれと捉えるのは、非常にみずからが評価しているには過剰の評価じゃないかなと思うので、このことは、市民の皆さんに本当にそこで評価していただいておるのかというのは、今の答弁の中でも、私としては非常に違和感を感じます。そのことを申し添えておきたいと思います。  次の、この5年間で行革プランの中に、推進計画の中では、このような市民公募債を導入するという計画が示されております。どのような住民参加型の市場公募地方債を発行する計画であるのか、お聞きしたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) 今回の発行の効果や取扱金融機関の事務負担等を総合的に検証し、今後の発行に当たっての参考としてまいりたいと考えておりますが、現時点では具体的な発行計画はございません。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) わかりました。  今回のこの市民公募債でありますけれども、市民の皆さんから、低金利の資金を確保する事業でありますけれども、これは全部銀行さんに依頼をして処理をしていただいておるわけであります。市役所が独自でできるわけでないわけですね。銀行に手数料を払いながら、あるいは力をかりなければ、この公募債はできないわけであります。その業務をさせる、つまり取り扱う銀行は、その銀行は、お金の貸し出し業務をなりわいにして、従業員を雇用して、税金を払っているわけであります。その仕事を奪うといいましょうか、そういったことにはならないのか、あるいは市役所からこういった依頼をして、しかし銀行としては関係を密接にしたいから、銀行は協力したと。そこに銀行としての断れない理由もあるのではないかというふうに思うんですけれども、どのような御見解をお持ちでしょうか。 ○議長(板倉永紀) 佐藤財務部長。 ○財務部長(佐藤浩) もともとこの住民参加型市場公募債は、私の理解では、郵政民営化に伴いまして、郵政事業の資金、それまでは、当時は資金運用部に資金が流れておりまして、その資金がいわゆる公的資金として、各地方公共団体の借入資金として財源手当てをされてきたわけでございます。  それが、郵政民営化に伴いまして、郵政のそういった、簡保とか、郵貯の貯蓄の莫大な資金が市場へ流れていくであろうということで、公的資金が枯渇していく、枯渇とはちょっと言い過ぎですけれども、公的資金が減っていく。それに対して、地方自治体の財源手当てとして多様なチャンネルを持っておくべきだということが当時の国の方針でございました。  ですから、地方自治体にとりましても、地方分権が進む中で、公的資金に頼らず、みずから調達をする、そういったチャンネルを持っていくということは、地方分権の流れにも沿ったものであるというふうに考えております。  私どもも貴重な体験をさせていただきましたし、取扱金融機関のほうにもいろいろお願いをしてきた経過は確かにございます。ただ、相手も民間でございます。向こうにもうまみがある、こちらにもうまみがある、そういう中で協議が整ったというふうに理解をいたしております。 ○議長(板倉永紀) 高橋議員。 ○38番(高橋弘巳) それでは、最後に1点、申し添えさせていただきたいと思います。  私は、平成17年に他都市で実施された市民債の事業について視察に行きました。会派で全員で行って、先ほど、今、財務部長が言われた公的資金の枯渇による、そういったおそれがあるので資金調達をすると、有利なそういう、こういったことができまして、本当にいい資金調達の手法だということで、平成18年3月議会代表質問の中に、この事業を提言しようとして、財政課と事前にお話をしてきました。  しかし、私が今回、指摘してきました金利面のリスクがある点、財政的なリスクがある点、そして、本来の銀行業務を著しく損なう点などがあるのではないかということで、難しいと財政のほうが事前に主張されました。  私はそのときに、きょうの裏返しで提言した。ところが、それは難しいということで、私は、代表質問の中から市民債の事業の提言は取り下げた経緯がございます。  今回は逆になりましたので、ですから、今度はしつこく、私が言われてきたことを逆に質問したということになっておりますので、これからする際には十分慎重に検討されて導入を図っていただきたいということを申し述べ、しつこくなりましたけれども、質問を終わらせていただきたいと思います。 ○議長(板倉永紀) しばらく休憩いたします。           午後2時51分休憩  ◇─────────────────◇ ○議長(板倉永紀) 休憩前に続いて会議を開きます。           午後3時10分再開 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  2番、倉掛議員。 ○2番(倉掛賢裕)(登壇)(拍手) お疲れさまです。2番、自由民主党の倉掛賢裕でございます。  2期目になりまして、応援団が非常に減りましたけれども、しっかり簡潔に頑張りたいと思います。  本日は、体育指導についてという点で、1点質問をさせていただこうと思います。  昨今、体罰の問題というものが取り沙汰されている体育指導、スポーツ指導でございますが、今回は、私がいろんな運動会や体育大会というものに呼んでいただいて、そして、そういったものを見る中で少し感じたことを取り上げさせていただきたいと思います。  「姿勢を正してください」、それから「体操のできる隊形に広がってください」「座ってください」というような声が体育大会等で放送から響きます。それに合わせて、子供たちが体操のできる隊形に開いたりとか、座ったりとかしている光景が見られます。以前でありましたら、「気をつけ」「休め」「体操隊形に開け」というような号令等で体育を行っておりましたが、昨今、そういった体育大会等での風景が見られるようになりました。  このような光景を見る中で私は、今回質問をさせていただきますが、こういった指導のやり方、方針は教育委員会のほうで統一されているやり方なんでしょうか。指導の仕方なんでしょうか。それとも各学校でやっているものなのでしょうか。教育委員会にお尋ねいたします。  あわせて、以前、教育委員会のほうに私がラジオ体操の質問をさせていただいた際に、市民協働のまちづくりとあわせて学校でも推進していくということを答弁でいただきました。ところが、これもまた、学校の体育大会、そして運動会等の風景を見ていますと、癒やし系のヒーリングみたいな音楽が流れながら、ストレッチ体操を準備体操として行っております。  ストレッチ体操が悪いというわけではございませんが、以前、教育委員会のほうから御答弁いただいたラジオ体操の推進というものが、どういった形で今、推進されているのでしょうか。  仮にラジオ体操ではなく、ストレッチ体操をするように教育委員会のほうから指導を行っているのであれば、その科学的根拠を教えていただければと思っています。      〔2番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見)(登壇) 倉掛議員の、教育行政に係る御質問にお答えいたします。  まず1点目の、体育大会における指導についてでございますけれども、学校で行われる体育大会の目的は、全校の生徒が参加し、運動に対する興味、関心と喜びを一層高めるとともに、安全な行動や規律ある集団行動の体得、運動に親しむ態度の育成、責任感や連帯感の涵養や体力の向上などに資することであり、各学校の実情に応じ、実施しております。  集団行動における指示の出し方等については、言葉による指示、笛やサインによるものなどがあり、特に統一された基準等はないものの、集団としてきびきびとした行動がとれるよう、各学校において指導しているところでございます。  本市教育委員会といたしましては、各学校において体育大会の開催時期や種目内容、実施方法等を適切に決定するとともに、生徒指導及び健康、安全面等にも十分配慮し、生徒がみずから進んで規律ある行動がとれるよう、今後とも指導してまいりたいと考えております。  次に2点目の、学校におけるラジオ体操の指導についてでございますが、ラジオ体操は、昭和3年に国民保健体操として制定され、日本放送協会のラジオ放送で広く普及してまいりました。  その効果といたしましては、400種類以上ある全身の筋肉を満遍なく動かすことができること、有酸素運動、筋力トレーニング、柔軟性の3つの要素を兼ね、筋肉や関節を効果的に動かせること、姿勢の保持などに重要な役割をする骨格筋の筋力がアップすることなどがあり、多くの方々に親しまれております。  市内におきましても、健康志向が高まる中、大分川河川敷や鶴崎公園グラウンドなどで、毎朝ラジオ体操が行われております。  こうした中、本市では、ほとんどの小学校において、運動会の準備体操としてラジオ体操を実施しておりますが、中学校においては、一部にとどまっている実情でございます。  ラジオ体操は、児童生徒の健康づくりや集団行動の体得に有効でありますことから、本市教育委員会といたしましても、全小中学校への普及促進に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 倉掛議員。 ○2番(倉掛賢裕) はい、ありがとうございます。  私が思うに、号令というのは、ある一定の約束された集団の中でのより正確に、より俊敏に行動するための合図というものだと思っておりますので、丁寧な言葉遣いは、それは大事なことだとは思いますが、例えば、事、体育大会とか、授業の間とかというのは、それはもう約束事のサインでございますので、そこはしっかりとめり張りをつけてあげることも大事なのではないのかなと思っております。  また、このラジオ体操とも関連しますが、近年、体力が落ちているということで、校長先生の話等を座ったまま聞かせるということが多くなっておるようでございますが、実はこれは科学的根拠に基づきますと、体育座りで聞くというのは、坐骨の平面で座らない、とんがった部分で座るわけですから、尾骨、坐骨を圧迫して、姿勢が悪化するというようなことにもつながりますし、直立の姿勢が一番、休めというような姿勢が一番、本来は体に負荷をかけない、発達途中にある中学生や小学生においては、一番理想的な姿勢だということも御理解いただきたいと思っております。  また、ラジオ体操の件につきましても、今いろいろと御答弁いただきましたが、一つつけ加えておきますと、ラジオ体操はもう一つバランス運動というものも含まれますので、4種類の運動ですね。  ラジオ体操を推進していただいているということでございますが、もうきょうは、どの程度学校に指示を出して指導したのかということはあえて申し上げません。しかしながら、先ほどの答弁の中に一つだけちょっとお答えいただけなかった部分がありますので。  各学校でラジオ体操を、中学校ではごく一部だということでありました。これについて、なぜ中学校ではごく一部の中学校にとどまっているのかというような、この理由がもしおわかりになりましたらお答えいただければと思います。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 再質問に御答弁いたします。  小学校に比べて、どうして中学校はラジオ体操が浸透していないかということでございますけれども、中学校は専任の体育教師がおりまして、小学生に比べて中学生のほうが激しい運動等をするということで、これまでラジオ体操を指定してきたわけではございませんけれども、スポーツをする場合は、それぞれの種目に応じたストレッチのほうがより事故の危険性が少ないという判断のもとにストレッチを重んじてきたのではないかというふうに考えているところでございます。 ○議長(板倉永紀) 倉掛議員。 ○2番(倉掛賢裕) はい、ありがとうございます。  ラジオ体操も正確にちゃんと教えて、正確な体操をするということはもちろん、どちらも難しいことなんですが、ストレッチ体操というのは、やっぱり専門的な知識、そしてそれぞれ本人が、スポーツ選手とか部活動をやっている選手であれば、そういったことが正確に行えるんでありましょうが、ストレッチだけではやっぱり体温が上がったりとかしませんし、体の柔軟性は、部位としてはそういうことが可能かもしれませんけれども、準備運動として、筋肉だけではなく、やはり全身を柔軟にして準備をするということからも、ラジオ体操はしっかり科学的根拠に基づいてつくられておるものでございますし、なおさら準備体操としては、ラジオ体操のほうがすぐれているというのが昨今の通説でございますので、その辺もしっかりと。  私が申し上げたいのは、体罰に関してもそうですが、やはり指導する側がしっかりとした専門的知識、科学的根拠に基づいて、発達途中にある子供たち、そしてけがの予防、それから体力の向上、それから姿勢なり骨格の強化というような目的においてやっていただきたいと思いますし、それをやはり子供たちにしっかりと一つ一つ理解をさせて、説明をしてやっていくということが大事なのではないかと思います。  そこで、提案ですが、これは学校教育だけならず、私が言えるのは、科学的根拠に基づいたトレーニング、それからコーチングというものをやはり体育を指導する際には行っていただきたいと思いますが、そういったものを職員、それから体育指導者、スポーツ少年団の指導者等も含めて、しっかりとラジオ体操も勉強する、それからコーチング等もしっかりと勉強するといった知識やスキルの向上を目的とした研修会等を開くようなことを私は御提案したいと思いますが、これについて御見解をいただきたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 再質問にお答えします。  本市では現在、体力の向上を最優先課題に取り組んでおります。そうした中で、ラジオ体操あるいは教師のコーチング、そういう能力の向上、これは極めて重要なことであるというふうに考えております。  そうしたことから、今後は、今、御指摘のあった内容につきまして、どうすれば向上できるのか、そういった面も検討する中で検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(板倉永紀) 倉掛議員。 ○2番(倉掛賢裕) ありがとうございます。  最後に、1点だけ要望を兼ねて質問させていただきます。  その中でもラジオ体操に関しまして、毎年、私は生涯学習指導者を大分市のほうでさせていただいておりまして、夏休み前になりますと、何校かラジオ体操の指導をしてほしいという要請が来ます。  その理由は、学校では教えてくれないからということがございまして、夏休みに入る前に、各学校の体育指導者とか、小学校においては担当がついてもいいでしょうが、ラジオ体操をまず学校の担当者で研修をしていただいて、その上で、学校で夏休み前に指導していただくということを私としてはお願いしたいのですが、これについて御答弁をお願いいたします。 ○議長(板倉永紀) 玉衛教育部長。 ○教育部長(玉衛隆見) 再質問にお答えします。  先ほど全小中学校にラジオ体操を普及していくということで御答弁させていただきました。そのためには、ちゃんと指導できる教職員を育成するということは極めて重要であるというふうに思っております。  ですから、今、御指摘のありました内容の件につきましても、今後どういう形で対応できるのかということも含めまして、検討してまいりたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 倉掛議員。 ○2番(倉掛賢裕) 夏休みになると、子供会等で小学生は特にラジオ体操を毎日行いますので、その前にできれば皆さんが、学校現場の方々が、なぜラジオ体操がいいのかということをしっかりと御理解いただきまして、指導に当たっていただければと思います。  それから、体罰の問題も含めて、今後の体育指導のあり方というのは、本当に科学的根拠に基づいてやらなければ子供たちもそれを理解してやらない、そうすると、ついつい感情的になって、そして言葉も感情的な言葉を使っていれば、自分もやっぱり感情的になってしまうので、そのあたりの言葉の使い方、そういったものもコーチングの中に含まれております。  しっかりとした指導を行って、この大分から、先日のような残念な事件が起きないように体罰を撲滅していくと。そのためには、しっかりとした科学的根拠に基づいた体育的指導というのを行っていただくよう私のほうから要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  31番、エイジ議員。 ○31番(スカルリーパー・エイジ)(登壇)(拍手) 31番、新政クラブ、スカルリーパー・エイジです。  大変皆さん、お疲れさまです。それと、生暖かい拍手、ありがとうございます。  発言通告書によって分割質問をさせていただきます。  初めに、家庭ごみ有料化について、まず、負担軽減措置について質問させていただきます。  先日行われた勉強会にて、担当部署の方々より家庭ごみ有料化の説明を受けましたが、改めて気になる点を伺いたいと思います。  今回、一部を除く可燃物と不燃物が有料ごみ袋を使用するとなっておりますが、実施計画案の概要を見ますと、負担軽減措置として要件を満たす世帯に対して一定枚数の指定ごみ袋を支給となっておりますが、その中に、生活保護受給世帯、紙おむつ、ストマ用装具を使用している世帯、1歳未満の乳幼児のいる世帯、介護用品購入費受給者もしくは家族介護用品支給事業受給者のいる世帯、日常生活用具のうちストマ装具、紙おむつの給付を受けている世帯と説明書きされていますが、質問です。  なぜ乳幼児、年齢基準が1歳となっているのか、お聞かせください。  また、負担軽減措置に当てはまる方々へのごみ袋の支給枚数は適正なのでしょうか、こちらも伺いたいと思います。  次に、ごみ袋の購入方法について伺います。  購入場所の具体的な計画はどのようになっているのでしょうか。  それと、3番目には、不法投棄等について伺おうと思ったんですが、広次議員の質問がたくさんかぶっていましたので、以上2つを御回答いただければと思います。      〔31番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和)(登壇) エイジ議員の、家庭ごみ有料化についての御質問にお答えをいたします。
     1点目の、負担軽減措置についてのうち、なぜ対象が1歳未満の乳幼児のいる世帯なのかとのお尋ねでございますが、県内で家庭ごみ有料化を実施している12市3町1村のうち、紙おむつに対する負担軽減措置を行っている自治体は、日田市、臼杵市、津久見市、杵築市、宇佐市の5市であり、いずれも1歳未満を対象としている状況でございます。  本市といたしましても、これら県内市町村の状況を勘案し、家庭ごみ有料化に伴う負担軽減措置として、紙おむつを使用する1歳未満の乳幼児のいる世帯を案として採用しているところでございます。  なお、今後、実施計画案並びに条例改正案に関する骨子についてのパブリックコメントを実施し、市民の皆様から多様な御意見をいただく中で、計画案を検討し、計画を確定させてまいりたいと考えております。  次に、支給する指定ごみ袋の枚数は適正であるのかとのお尋ねでございますが、現在、本市における1年間の排出回数は、燃やせるごみ104回と燃やせないごみ12回の合わせて116回でございます。  家庭ごみ有料化に伴う負担軽減措置の対象のうち、生活保護受給世帯に対しましては、ごみ減量、リサイクルに取り組んでいただきたいという観点から、年間排出回数116回のうち、そのおおむね半分に当たる60回分について、2人以下の世帯には20リットル、3人以上の世帯には30リットルの指定袋を支給するよう、案として採用しているところでございます。  また、紙おむつやストマ装具を使っている方のいる世帯に対しましては、燃やせるごみの年間排出回数104回のほぼ全てに対応する100回分について、20リットルの指定ごみ袋を支給するよう、案として採用しているところでございます。  なお、20リットルの袋には、紙おむつを1日10枚使用した場合でも、4日分の40枚がおさまることを実験によって確認をしているところでございます。  2点目の、ごみ袋の購入方法についてのお尋ねでございますが、家庭ごみ有料化実施計画案では、手数料の徴収方法は、市民の皆様がごみを排出する際に、市が指定するごみ袋を使用する指定ごみ袋方式としております。  この指定ごみ袋は、仮称大分市指定ごみ袋取扱店を募集し、応募のあった事業者を指定ごみ袋取扱店として登録し、販売を委託することで、市民の皆様が購入していただけるようにすることを考えております。  この取扱店は、現在でも市民の皆様が透明、半透明のごみ袋を購入されているスーパーやホームセンター、コンビニエンスストア、個人商店などを想定しており、取扱店の募集に際しましては、広く事業者へ呼びかけるとともに、応募の状況により、取扱店がない地域が生じることとならないよう、事業者に対しましては、積極的に登録の働きかけを行う必要があると考えております。 ○議長(板倉永紀) エイジ議員。 ○31番(スカルリーパー・エイジ) ありがとうございます。  ここで再質問をちょっとさせていただきたいんですが、今回のごみ袋の製造業者は決まっているのでしょうか、また、決めるとしたらどういった方法で決められるのでしょうか、お答えください。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 現時点では、指定ごみ袋の製造業者は決まってございません。  今後、実施計画案等についてパブリックコメントを実施し、市民の皆様から多様な意見をいただく中で、計画を確定させてまいりたいと考えております。  その後、それに基づく条例改正案について、議会の御承認をいただけたならば、その後に、指定ごみ袋の仕様、製造業者等の選定を行うことといたしたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) エイジ議員。 ○31番(スカルリーパー・エイジ) 御答弁ありがとうございました。  好景気になっていると言われておりますが、市民への実体経済はさほど変わっていない状況で、さまざまな生活用品が値上げされております。子育てしやすい、また、弱者に優しい市政を目指すことが大切かと考えます。  私は、約17年、東京で生活しましたが、10年以上前から、東京ではごみ袋の有料化が行われておりました。ですから、いずれは大分市での取り組みも考えられることとは理解しておりますが、有料化することの明確な理由を市民の皆様の理解が得られるよう説明すべきだと考えております。  次の質問です。動物愛護について伺いたいと思います。  現在、日本において、虐待、放置、捨てられた動物たち約30万頭が、毎年税金を使って殺処分されております。里親が見つからなければ、約1週間でその命を絶たれてしまいます。しかしながら、保護施設があれば、そういった命を救えるのはもちろん、約1週間という時間に縛られることなく里親探しができ、なおかつ各自治体の税金も使わず、血税の無駄遣いも防止できます。  そこで、大分市の現在の殺処分状況、その予算を教えてください。  九州では、熊本市動物愛護推進会があり、年間、数頭の重病などにかかった動物のみ安楽死という処置を行うと、そういった殺処分しないというすばらしい例があります。  本年3月に上映された、宮崎県中央保健所が舞台となった「ひまわりと子犬の7日間」という実話をもとにした映画をぜひ皆様もごらんになっていただきたいと思います。冬は極寒、夏は灼熱のコンクリートの部屋で死を待つ動物たちは、処分される日が近づくにつれ、死期を察し、震えながら悲しい鳴き声を上げるそうです。殺してしまうことは簡単ですが、命の大切さを尊重することが大切なのではないでしょうか。  日本では、バブル時代、シベリアンハスキーがはやりましたが、捨てられて野犬になった前例があります。一方で、日本でも忠犬ハチ公が、人と動物を支え合うきずながありました。  国内ペット産業の売上規模は約8兆円という光輝く面と、その陰で年間約28万匹に上る犬や猫が殺処分されている現状も、直視しなければなりません。  国内で活動する動物愛護団体により保護され、里親にめぐり会う動物たちはまれであり、その受け皿にも限界があります。  私たちは、その根本的な原因となる飼い主のモラル向上を図る啓発活動の推進と、虐待及び殺処分を逃れ保護された動物たちの収容施設ティアハイムを段階的に設置し、里親譲渡会の常時開催などを行うことにより、市内の動物たちの殺処分根絶を目指せればと思っております。  アメリカの動物虐待防止協会――ASPCAは、アメリカ合衆国ニューヨーク州に拠点を構える団体で、活動理念として、動物虐待防止のための効果的な手段を合衆国に提供することを掲げております。管轄はニューヨーク州で、州法の動物虐待防止法にのっとっております。  一般市民からの情報提供を受けて動物虐待などに対する捜査を行い、司法警察権を行使し、被疑者を逮捕する権限も有しております。危険を伴う捜査と判断された場合は、地元警察に協力を要請することもあるそうです。これらの取り締まりだけではなく、ペットのしつけやカウンセリング、里親探しなどの啓発活動に至るまで、幅広い活動が行われております。また、アメリカ同時多発テロ事件においては、被災地に取り残された動物を救助しました。  アメリカ国内では、ニューヨークのほか、マイアミの動物警察が有名であり、動物の権利を重んじております。  ほかにも、ドイツのベルリンにもドッグポリスが存在しており、例えば散歩を怠る、1日2回以上の散歩が義務、健康状態をチェック、通報があれば逮捕、初回は注意し、3カ月後確認、罰金刑または逮捕、トイレポスト設置、殺処分は合理的理由がない限り禁止、動物は単なる人間の所有物ではないということです。1974年に条例、2002年には法律もできました。また、動物は人間の大切なパートナー。そして、犬とともに職場に出勤できる。ただし、エチケットのため口輪は必要。そういった会社の空気が和むと。犬をひとりぼっちで長時間、家で留守番させない。しつけの徹底。動物が保護されるようになって200年経過。  ほかにも、イギリスにもアニマルポリスが存在します。  このように、世界、国内での動物愛護活動が活発化しておりますが、大分市の今後の動物の命を守る取り組みはどのようにお考えか、見解をお聞かせください。 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男) 動物愛護についての2点の御質問につきまして、お答えいたします。  まず1点目の、殺処分についてでございますが、本市では、犬、猫の引き取り、処分などの業務につきましては、市独自の施設を所有していないことから、県の施設である大分県動物管理所の一部を借用し、これらの業務を行っているところでございます。  本市の現在の殺処分の状況は、犬については、平成24年度は105頭であり、ここ数年間で約3分の1まで減少しております。これは、飼い主への返還や新たな飼い主を探す取り組みの効果が出ているものと考えております。  一方、猫につきましては、平成24年度は905頭であり、ここ数年900頭前後で推移しているところでございます。  また、平成25年度の予算についてですが、大分県動物管理所に係る使用料、管理費、修繕費及び処分委託費として、県などへの支払いが年間876万円でございます。  次に2点目の、動物の命を守る取り組みについてですが、大分市総合計画では、市民などと連携しながら、動物愛護思想の普及、ペットの適切な管理や飼育マナーの向上を図り、人と動物が共生するまちの実現に努めることとしております。  また、動物愛護管理法の規定により、都道府県は動物愛護管理推進計画を策定することとなっており、大分県は平成20年にこの計画を策定し、この中で、平成30年までの10年間で、犬、猫の殺処分頭数を半減させるという目標を立てており、本市も同様の考え方で取り組みを進めているところでございます。  このようなことから、飼えなくなったことにより犬、猫の引き取りを依頼する飼い主に対して、もう一度家族でよく考えてもらったり、新たな飼い主を探すなど、最大限の努力をするようお願いしております。  また、大分県動物管理所で収容している犬については、ホームページなどで飼い主を探し、返還に努めるとともに、犬、猫については、譲渡会や動物愛護ボランティアなどを通じて、新たな飼い主へ譲渡する取り組みを行っております。  さらに、国が動物愛護週間として定めた9月20日から26日の間に、親子ふれあい動物フェスタを開催し、動物ふれあいコーナーや写真コンテスト、動物のスケッチ体験などを通じて、参加した方に動物愛護や命のたっとさについて啓発しているところでございます。  また、動物への関心が芽生える時期の子供たちが動物と触れ合うことによって、豊かな情操と命を尊重する心を育むよう、市内の幼稚園に出向いて、動物愛護なかよし教室を開催しているところでもございます。  今後ともこのような取り組みを継続していくとともに、最後まで適正に飼うという動物愛護の思想のさらなる啓発や、一頭でも多くの動物の命を救うための取り組みを展開していきたいと考えているところでございます。 ○議長(板倉永紀) エイジ議員。 ○31番(スカルリーパー・エイジ) 御答弁ありがとうございます。  今、伺いましたところ、いろんな取り組みはされているということで、非常にすばらしいことだと思います。  ただ、やはり殺処分なる言葉自体が僕は嫌いですね。こんな恐ろしい言葉はないと思っています。ですので、ぜひ大分市は動物に優しいというところを率先して見せていただけるようなまちになってほしいなと強く願います。  この件は、子供たちの教育にも大きくかかわる問題だと考えます。ぜひとも大分市も命の大切さを推進し、動物にも優しいまちづくりを目指していただきたいと思います。  過去、害獣と言われる野生猿を観光地とした発想を持つ大分市の今後の対応に期待しつつ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  43番、佐藤議員。 ○43番(佐藤和彦)(登壇)(拍手) 大変お疲れさまです。43番、公明党の佐藤和彦でございます。  早速ですが、質問通告に従って、認可保育所の待機児童について、簡潔に一括質問をさせていただきます。  まず、釘宮市長を初めとして子育て支援課の皆様が、待機児童の解消に向け、認可保育所の新設を含む増員等、積極的に取り組まれていることに対し、敬意を表すとともに、大変評価しているところでございます。  しかしながら、不景気で、家計を支えるため働かざるを得ないお母さんは、パートの面接を受け、働けるようになっても、いざお子さんを預けようと申請すると、希望するところに入れず、今度はやっと決まったパート先をやむを得ず断念している状況でございます。  就職活動の段階から預けられると、働き出す日を決められ、就活も大変スムーズにいくのですがという声や、特に4歳までのお子さんが2人、3人いるケースでは、上の子の面倒を見ながらの育児は、精神的にも肉体的にも大変で、できれば週に二、三日でも預けられればとの声も多く、なかなか満足していただけている状況には至っておりません。  認可外保育所とのバランスを保った上で、常に変動するニーズに対応することは、大変難しい問題だとも思っております。  その上で、1点目の質問でございますが、本市の認可保育所における待機児童は、一部就業予定者も含み、就業証明書がある方や、出産や重病等のために申請した数をベースに、待機児童が算出されているという認識ですが、確認のため、改めて本市における待機児童の定義についてお聞かせください。  もちろん私自身、せめて3歳から5歳まではお母さんのもとで育てられることがベストであると思いますし、本市もさまざまな対応を矢継ぎ早に取り組まれておりますが、昨年の8月に子ども・子育て支援法等の子ども・子育て関連3法が成立し、3法に基づく子ども・子育て支援新制度が平成27年度に本格的にスタートすると聞き及んでおります。  そこで、子ども・子育て支援新制度の実施に当たって、どのような改善や影響が想定されるのかも含めまして、さらなる待機児童の解消に向けた取り組みについて見解をお聞かせください。      〔43番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男)(登壇) 佐藤議員の、待機児童に係る2点の御質問にお答えいたします。  1点目の、待機児童の定義についてでございますが、国が定める待機児童の定義は、保育に欠ける要件の、保護者が昼間就労している、妊娠中または出産後間がない、もしくは同居親族の介護などに該当し、かつ祖父母などの親族が児童を保育することができないと認められ、保育所へ入所申し込みを行っているが入所できていない児童とされております。  ただし、ほかに入所可能な保育所があるにもかかわらず、特定の保育所を希望し、保護者の私的な理由で待機している場合などは、待機児童には含めないこととなっております。  2点目の、待機児童の解消に向けた今後の取り組みについてでございますが、幼児期の学校教育、保育、地域の子供、子育て支援を総合的に推進する子ども・子育て関連3法が平成24年8月に成立し、平成27年度から子ども・子育て支援新制度が本格的に施行される見通しでございます。  この新制度では、保護者の就労形態を問わず保育が必要な子供に保育サービスを確実に保障するため、保育の実施要件が「保育に欠ける」から「保育を必要とする」に改められ、客観的な基準に基づく保育の必要性を認定する仕組みに変更されるところでございます。  この保育の必要性の認定手続につきましては、これまでは保育所への入所の可否の決定と保育に欠ける判定を同時に行う仕組みでありましたが、新制度では、保育の必要性の認定と保育所などの利用希望申し込みという2段階の手続となります。  また、認定基準につきましては、現在、新制度の基本指針などを調査審議する外部有識者で構成されました国の子ども・子育て会議で、現行の児童福祉法上、明記されていない求職活動や就学などを法令上明記するかどうかを含めて、議論されているところでございます。  このようなことから、新制度施行後は、待機児童の定義につきましても、現行よりわかりやすい定義に変わるとともに、今まで以上に保育が必要な子供が保育サービスを受けられるようになるものと考えております。  このため、待機児童の解消と新制度を見据えた保育の量的拡大は、本市の喫緊の課題と捉えておりますことから、本年4月には160人の定員拡大を行うとともに、今年度は4園の施設整備や既存の社会資源を活用した保育所の分園整備により、平成26年4月までに360人程度の定員拡大を図る予定でございます。  また、子ども・子育て支援新制度の一部を先取りしました保育緊急確保事業や、本年5月に国から新たに示されました待機児童解消加速化プランの活用も検討し、さらなる保育の量的拡大を目指すことで、新制度施行後の量的拡大にも弾みをつけてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(板倉永紀) 佐藤議員。 ○43番(佐藤和彦) 短い質問にもかかわらず、大変丁重な御答弁ありがとうございます。  平成27年4月にスタートする子ども・子育て支援新制度では、これまで待機児童数のカウントに含まれてなかったものが、「保育を必要とする」ということで、夜間就労や求職活動中についてもやっとカウントといいますか、ベースに上がってくるということが想定されるということで、大変期待をいたしております。  待機児童の解消に向けての取り組みは、認可外保育所とのバランスや、あるいは認可基準、さらには場所のミスマッチや保育士の待遇改善など、本当にさまざまな課題や問題も多い中で、大変に難しいとは思いますけれども、事情はさまざまですが、どうか子育てに奮闘するお母さんや家計を助けるために働かざるを得ないお母さん方の心労が少しでも軽減できるよう、また、安心して安全に預けられるよう、引き続き待機児童の解消に全力を尽くしていただくよう重ねて要望し、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございます。 ○議長(板倉永紀) 次に参ります。  24番、宮邉議員。 ○24番(宮邉和弘)(登壇)(拍手) 24番、社会民主クラブの宮邉和弘でございます。  大きな拍手をいただきました。皆さん方の思いをしっかりと受けとめさせていただきまして、簡潔にやらせていただきたいというふうに思っています。  まずは、質問通告に従いまして、2点ありますけれども、保育所への民間参入についてでございます。  4月20日、横浜市の林文子市長は、横浜市の待機児童数について、2010年4月時点で1,552人、全国ワースト1位だったものが、約3年間でゼロになったと発表しました。  横浜市は、民間保育園の増設や新設などで、国の基準を満たした認可園の定員を大幅にふやすなどして対応してきました。しかし、根本的な待機児童の解消には至らず、今回、国の基準に沿った認可保育園にこだわらず独自に基準を緩和し、株式、有限会社立の保育園を大幅にふやし、待機児童をゼロにしたということです。  安倍首相は、21日にこの株式会社立の保育園を視察し、横浜市の取り組みを絶賛し、全国の自治体に積極的に推進するよう求めるとともに、5年間で全国の待機児童数をゼロにすることを表明いたしました。  ただ、この方式について、中身の問題も含めて危惧する声が上がっております。まず、先ほどの佐藤議員の質問の定義のところにもございましたけれども、潜在的な待機児童数など、これまで指摘されていた待機児童数のカウントの方法について、預ける保育園が見つからずに育児休業を延長したケースや、自宅で求職中の人について、待機児童数のカウントの基準から外すなどしたこと、これについては本質的な課題解決にはならず、これまで本市においても議論されておりますから、当然、問題ありと指摘しておきたいと思います。  また、保護者のニーズからすれば、居住地から離れた保育園を紹介されるなど、希望する保育園に入所できず、半ば諦めの心境で受け入れているといった声も聞かれております。  しかし、今回はそれ以上に、子供が育つという観点から大いに問題があると捉えています。  保育の質という意味では、国の定める認可基準を緩和し、プールや園庭、ホールなどの保育スペースや保育士の数などが足りなくても、保育ができる環境を整備したという形になって、これは子供の健やかな育ちや安全、安心を守る自治体の責任を放棄していると言わざるを得ないと思っています。  また、株式会社やNPOの参入については、児童福祉法上、2000年から解禁をされているとはいえ、企業倒産や利益追求などの問題を含めてリスクもあることから、多くの自治体では慎重な対応で、認可保育所全体の2%弱にとどまっています。  ただ、今回のアベノミクスによる成長戦略の中核に女性の就労支援を据えたことで、一層の規制緩和が進み、株式会社参入の全面解禁について、前倒しで実施する旨を、保育所の許認可権限を持つ都道府県、政令市、中核市に技術的助言ということで通知をしました。  大分市においても、待機児童解消に向け、家庭的保育事業の活用などさまざまな施策を推進し、真剣に取り組んでおります。  また、先日、ホルトホール内に桜ケ丘保育所も開所を迎え、保育行政と地域の皆さんの交流拠点として、今後の活用が期待をされております。子育てについては、地域の皆さん方の力をかりて行うことが理想だと思っています。
     そこで、質問でございますが、子ども・子育て関連3法が成立をし、今後、設置基準を満たしていれば、株式会社の保育所設置について認可をしなければなりませんけれども、大分市にはまだ実績がございません。  確かに待機児童の解消に向けた方策の一つであるとは考えておりますが、数合わせの強引なやり方のようにも思います。横浜市の取り組みについて、本市の見解を求めます。  また、多くの課題が指摘される中、子供の健やかな育ちや安全、安心に不安がある以上、国の基準で安易に認可するのではなく、リスクを回避するために、大分市独自の高い基準を設けるなどして対応すべきではないかと考えております。あわせて見解を求めます。      〔24番議員、質問席へ移動〕 ○議長(板倉永紀) 山村福祉保健部長。 ○福祉保健部長(山村幸男)(登壇) 宮邉議員の、保育行政に係る2点の御質問にお答えいたします。  1点目の、横浜市の取り組みについてでございますが、横浜市が待機児童の解消のために、横浜方式と呼ばれる、定員をふやすためのハード面と利用者支援などのソフト面の対策が功を奏し、待機児童ゼロの実現ができたものと認識しております。  横浜市の主な対策は、民間企業による認可保育所設置の推進や、国の認可外保育施設に対する指導監督基準を上回る市の独自基準を満たす認可外保育施設、横浜保育室の積極的な活用、全ての区役所に市民からの保育サービスの利用相談や情報提供などの利用者支援を専門的に行う相談員、いわゆる保育コンシェルジュの配置などを行ったと伺っております。  横浜市の待機児童が3年間で解消できた要因の一つとしては、156カ所の横浜保育室の設置者への賃借料などの補助と、その施設を利用する保護者への保育料の助成も一定の効果があったのではないかと考えており、本市といたしましても、今後の展開を注視してまいりたいと考えております。  2点目の、大分市の認可基準についてでございますが、保育所の設置認可につきましては、児童福祉法及び大分市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例、国の保育所の設置認可等についての通知に基づき、行っているところでございます。  また、保育所の設置主体につきましては、地方自治体または社会福祉法人に限定されていたところでございますが、待機児童の解消を図るため、平成12年3月30日付厚生省の通知「保育所の設置認可等について」により保育所の設置主体の制限が撤廃され、株式会社、学校法人、NPO法人など、社会福祉法人以外の者が保育所を設置することが可能となりましたが、全国的にも株式会社などの参入は進んでいないところでございます。  平成27年度本格施行予定の子ども・子育て支援新制度では、児童福祉法が一部改正され、保育需要が充足されていない地域に国の客観的な認可基準に適合している者から保育所の設置認可申請があった場合には、設置主体を問わず、原則認可するものとされたところでございますが、議員御提案の株式会社などの特定の設置主体に対して、国の基準ではなく、大分市独自の高い基準を設けることは、制度上、困難でございます。  しかしながら、設置主体が社会福祉法人、学校法人以外の者に対しては、認可基準に加えて、経済的基礎、社会的信望、社会福祉事業の知識経験に関する要件を満たすことが義務づけられておりますことから、民間企業などからの保育所の設置認可に関しましては、保育の質の確保や安定運営、継続性などを考慮し、審査してまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 宮邉議員。 ○24番(宮邉和弘) はい、答弁ありがとうございました。  状況的なものはわからないでもないということでございますので、これについては、今後の状況というものをやっぱりしっかり注視していく必要があろうかというふうに思っております。  ただ、大分市には子ども条例もございまして、子供たちの健やかな育ちを社会全体で支援していくということがうたわれております。  確かにサービスの提供にはいろんな形がありますけれども、目的を達成するためだけに、保育の質の低下や安全、安心が置き去りにされることは絶対にあってはならないというふうに思っておりますので、慎重な対応をしていただきますように要望をさせていただきたいというふうに思います。  それでは、次の質問に移ります。次に、環境行政について質問をいたします。  野積みされた廃棄物の対応ということでございますが、我が国では、品物の大量生産、大量消費の使い捨て時代が続きまして、現在、その多くが廃棄物として処理をされていますが、資源の再利用を目指し、容器包装リサイクルや家電リサイクルなど、循環型社会の構築に向け、さまざまな施策が推進をされております。  しかし、その一方で、不法投棄や違法に家電を集めるなど、適正に処理されず放置され、大量に野積みされている状況を目にします。  最近、全国各地では、このような堆積場で、酸化熱やリチウムイオン、ニッケルなど小型二次電池による蓄熱等で、自然発火による火災が発生をしておりますし、長期にわたり放置されているところでは、蚊やハエなど害虫の発生源になっているところもございます。  分別されずに違法に集められたものや、家電4品目等については、一度火がついたりすると長時間燃え続け、有毒ガスや刺激臭を伴いますし、ハエや蚊などの害虫も場合によっては人体に悪影響があり、近隣住民の皆様方に多大な被害を及ぼす可能性もございます。  大分市でも、家電等が野積みされている状況を見ることがありますが、危険な状態であり、これからの季節、衛生面でも問題があると考えております。どのような対策や指導が講じられているのか、危惧をしております。  そこで、質問いたしますが、1点目、大分市内にこうした野積みされた場所がどれぐらいあるのか、行政として把握できているのか、お聞かせください。  2点目、そのような場所で、これまでに火災等の災害発生や市民からの苦情などはなかったか、お聞かせをください。  3点目、事業者に対して指導、啓発はどのように行っておられるのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 野積みされた違法な廃棄物に係る3点の御質問にお答えをいたします。  1点目の、野積みされている場所がどのくらいあるのか把握できているのかと、2点目の、野積みされている場所でこれまで火災等の災害の発生や市民からの苦情などはなかったかにつきましては、相互に関連がございますので、一括してお答えをさせていただきます。  市内での家電等が野積みされている場所につきましては、市民の皆様から苦情や問い合わせ、また職員によるパトロールなどにより、平成18年度から平成24年度の間、10カ所が確認されておりますが、現在のところ、このような場所での火災や害虫の発生など、具体的な事象は確認されておりません。  今後、当該場所での火災のおそれや周辺環境の悪化に関する情報が寄せられた場合には、関係部署との連携を図りながら、迅速な対応に努めてまいりたいと考えております。  3点目の、事業者に対して指導、啓発はどのようになっているのかについてでございますが、家電等の野積みに関する市民の皆様からの情報等に基づき、その都度、現地調査を行い、当該事業者に対して、不用品を回収する際の料金の有無、引き渡し先や処理方法、また、回収物品の管理、保管状況の確認を行っております。  現地調査を行う中、事業者に対して、料金を徴収する場合には廃棄物処理法に基づく許可が必要であること、また、家電4品目については家電リサイクル法により適正処理が定められていることを伝えるとともに、回収物品の適正な管理に努め、集積場所の周辺環境に配慮することなど、必要な指導を適宜行っているところでございます。  環境省が平成22年10月に発出をしました、使用済み物品の適正な処理の確保についての通知では、都道府県知事または市町村長は、廃棄物であることの疑いのある物品の収集、運搬または処分を業とする事業者に対して、廃棄物処理法に基づく報告の徴収や立入検査を実施し、無許可営業や不法投棄等の法に抵触する事案が確認された場合は、捜査機関への告発も視野に入れた指導を行うこととされております。  本市では、この通知に基づき、今後とも不用品回収事業者や事業者による家電等の野積みの実体把握に努めるとともに、事業者に対しては、回収物品の適正な管理や処理、集積場所の周辺環境への配慮、不法投棄防止の指導に努めてまいりたいと考えております。  また、排出者である市民の皆様には、全戸配布しております広報誌「リサイクルおおいた」、市報、ホームページ、ごみ収集日程表等の広報媒体により、粗大ごみや家電製品等の不用物品は、適正な手続により処分するよう、啓発をしてまいりたいと考えております。 ○議長(板倉永紀) 宮邉議員。 ○24番(宮邉和弘) はい、ありがとうございます。  2点だけちょっと聞きたいんですが、再質問という形になりますけれども、10カ所ほど箇所が確認をされたということでございますが、この10カ所については、特に小中学校の近くだとか、あと、住宅地の中にあるような場所がないかどうかということと、あと、その10カ所全てで管理をしている事業者が確認ができているのかどうか、ちょっとこの2点について答弁をいただきたいと思います。 ○議長(板倉永紀) 利光環境部長。 ○環境部長(利光泰和) 学校や公共施設、住宅密集地に隣接するものは3カ所確認をいたしております。  それから、10カ所のうち1カ所につきましては、現在調査中でございます。そのほかの9カ所につきましては、特定ができております。 ○議長(板倉永紀) 宮邉議員。 ○24番(宮邉和弘) はい、ありがとうございます。  1カ所ちょっと調査中というところはあるようですが、状況的に見る限り、誰もが出入りできるような場所にあったりとかするものもありますし、これから夏場にかけて、先ほど言いました生活環境への悪化とか、それから学校が夏休み等にも入ってまいりますので、そういう意味では、子供たちがそういうところに近寄ったりとか、そういう危険もはらんでいるような状況もありますので、十分な安全管理、注意を喚起していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(板倉永紀) お諮りいたします。  本日は、この程度にとどめたいと思います。これに御異議ございませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(板倉永紀) 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問及び上程議案に対する質疑を終わります。  ◇─────────────────◇ ○議長(板倉永紀) 以上で本日の日程を終了いたしました。  次会は、17日午前10時に開きます。  本日は、これにて散会いたします。           午後4時19分散会 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する  平成25年6月14日 大分市議会 議  長  板 倉 永 紀       署名議員  福 間 健 治       署名議員  佐 藤 和 彦...