(
下水道部)
藤田下水道部長、
阿南下水道部参事、
重見下水道部参事兼
下水道建設課長、
池辺次長兼
下水道計画課長、
野仲次長兼
下水道施設課長、
釘宮下水道普及課長
(水道局)
渕野水道事業管理者、
渕水道局管理部長、
佐藤水道局管理部次長、
古原水道局管理部次長兼
総務課長、牧次長兼
営業課長、
吉良次長兼
維持課長、
姫野総務課参事、
宮本経営管理課長、
倉原経営管理課参事、
藤原営業課参事、
阿部営業課参事兼
中央料金センター所長、
上原維持課参事、
安藤計画課長、
釘宮浄水課長、
工藤浄水課参事兼
古国府浄水場長
5.
事務局出席者
書記 藤野 宏輔
6.
審査案件等
(
下水道部)
予算議案
議第80号 平成21年度大分市
公共下水道事業特別会計補正予算(第1号)
承認
一般議案
議第89号
工事委託契約の変更について(大分市
公共下水道中央処理区畑中南
雨水幹線施設畑中樋管新設工事) 承認
報告事項
①再
構築事業について
②再
構築事業以外の他の事項について
(水道局)
予算議案
議第83号 平成21年度大分市
水道事業会計補正予算(第1号)
承認(一部反対)
会議の概要
平成21年9月18日
午前10時00分開議
○
永松委員長
おはようございます。ただいまより
建設常任委員会を再開いたします。本日は
下水道部、水道局の案件の審査を行います。まず、
下水道部の案件について審査をいたします。説明員は、最初に所属と氏名を告げてから発言をお願いいたします。審査に先立ちまして、
下水道部長より発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。
○
藤田下水道部長
おはようございます。
下水道部長の藤田でございます。
まず冒頭に、さきの第62回
大分県民体育大会におかれまして、御活躍をされました議員の皆様方に、
下水道部を代表いたしまして心より敬意を表す次第でございます。
それでは、議案の審議をいただく前に、当面の
下水道部の諸事情を御報告申し上げます。
まず、去る8月19日に沖縄県那覇市の
下水管路で、大雨に伴う急激な
水位上昇により、構造物の
耐力度調査に携わっていました作業員の方が流され、4名の死亡者が発生するという痛ましい事故が起きております。近年、全国的に
集中豪雨の頻発等により、
下水管路内の急激な
水位上昇のリスクが大きくなっていることから、本市におきましても、管路内の作業が必要な
請負業者に対しまして、
工事発注時に
気象情報や
地震情報などの
情報収集に努めるとともに、緊急時の
連絡体制や
対応計画を提出するよう義務づけしたところであります。今後とも
下水道工事に関しまして、
安全管理の徹底を指導してまいりたいと考えております。
次に、
下水道の啓発に関する
取り組みの御報告をいたします。
まず、恒例の
下水道の日
街頭キャンペーンについてでございますが、
下水道の日とされております9月10日に、トキハ前や
ガレリア竹町の入り口などにおきまして、パンフレットや
啓発物品を配布し、
下水道のPRを行ったところでございます。
さらに、今年度より新たに
下水道出張教室を開催しておりまして、職員4人が市内の小学校に出向き、4年生を対象に
下水道に関する講義や実験を行い、
下水道の役割や機能、水環境の大切さを学んでいただいております。7月6日に
明野東小学校、7月9日には三
佐小学校で実施いたし、今年度さらに3校で開催する予定としております。
また、
下水道事業に対する認識や理解を深めていただくとともに、
地域住民との触れ合いの場となるよう、本年5月、試行的に
弁天終末処理場の
増設用地を利用しまして、
地域住民の皆様とサツマイモの植えつけを行ったところであります。その後、順調に育っておりまして、収穫時には地域の
子供たちから高齢者の方まで、多くの皆様と収穫の喜びを味わいたいと考えております。
御報告の最後になりますが、
公営企業会計移行の
取り組みについてでございます。
現在、
移行業務はほぼ
予定どおりに進んでおりまして、移行に関連する案件の御審議を次の定例会でお願いすることとしております。
なお、今議会の
下水道部関係付託案件といたしましては、
予算議案1件と
一般議案1件の計2件でございます。内容につきましては、
担当課長より御説明を申し上げますので、慎重御審議の上、御決定賜りますようお願い申し上げます。
また、その他
報告事項といたしまして、平成20年第4回定例会の
建設常任委員会で付されました意見に対しまして、
公共下水道事業の再
構築事業についてと再
構築事業以外の他の事項につきまして、後ほど詳細に御説明を申し上げますので、よろしくお願いいたします。
○
永松委員長
ありがとうございました。それでは、初めに
予算議案の審査を行います。議第80号、平成21年度大分市
公共下水道事業特別会計補正予算第1号の審査を行います。執行部の説明を求めます。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
下水道計画課の池辺です。それでは、議第80号、平成21年度大分市
公共下水道事業特別会計補正予算第1号の説明をいたします。
(
説明書② 58ページ~説明)
○
永松委員長
ただいま議第80号の説明がございましたが、質疑、意見はありませんか。
○
大久保委員
1点だけ要望しておきますけれども、大分市の場合は
公共下水道の普及率がまだまだおくれておりまして、未整備のところがかなりある。そういう中で、一般の未
排水設備をつくる必要があるところがかなりふえていっていると思うので、
下水道の
維持改良費の工事費を思い切った
予算要求をするように努力をしてもらいたいと思います。そうした
事業そのものが
環境整備とあわせて、
中小零細事業者の仕事の興しにもなりますので、ぜひその点は思い切った
予算要求をするようにお願いをします。
○
永松委員長
ほかに、質疑、意見はありませんか。
○
小嶋委員
関連でいいですか。今、
大久保委員が言われた考え方は私もそう思うのですけど、
予算要求をする場合は、予算をどこに要求をするということになるかお伺いします。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
私どもの部で要求書を調製して、財政課と協議をしていくような手続になります。
○
小嶋委員
一般会計から持ち出しをふやすということか、もしくは、全体の約160億円の予算の中の工事に係る費用を少し多目にするということですか。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
今、
大久保委員さんからの発言をそのまま受ければ、
下水道の
維持改良費ということでございましたので、これは
予算区分で言えば
一般会計の区分に当たります。
一般会計で言うところの8款というところに計上する費目になりますので、これについてのお話で……。
○
小嶋委員
だれがそういうことを決めるのですか。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
その場合は、先ほど申し上げましたように、原則として、
システムは
部長裁量枠となるわけですが、私どもで要求書を調製した上で、最終的にはやはり財政課と協議をするという
システムになっております。
○
永松委員長
ほかに質疑、意見はありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
討論はありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
本案は原案のとおり承認することに決定してよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声〕
○
永松委員長
本案は原案のとおり承認することに決定をいたします。続きまして、
一般議案の審査を行います。議第89号、
工事委託契約の変更についての審査を行います。執行部の説明を求めます。
○
重見下水道部参事兼
下水道建設課長
下水道建設課の重見です。議第89号、大分市
公共下水道中央処理区
畑中南雨水幹線施設畑中樋管新設工事委託契約の変更について御説明をいたします。議案書89ページの1を開いてください。本
工事委託契約は
畑中地区の
浸水被害の軽減を目的とし、大分川左岸に樋管を新設するものであります。
平成20年8月6日開会、平成20年第1回
大分市議会臨時会におきまして、福岡市博多区博多駅東二丁目10番7号、
国土交通省九州地方整備局局長、岡本博を相手方とし、
工期平成20年8月6日から平成22年3月31日の間、契約の金額1億7,989万9,650円で議決をいただきました。工事の施工に当たり、
国土交通省九州地方整備局が実施しました入札により減額が生じましたことから、1,103万6,450円減額の1億6,886万3,200円で
変更契約を行いましたが、その後、工事を施工する間におきまして、
仮設道路としての残土の
有効利用ができることとなったこと、また、軽油やガソリンの単価が下がったことなどにより、さらに1,337万6,051円減額の総金額1億5,548万7,150円となり、当初議決をいただきました
契約金額との増減が2,441万2,501円と10分の1以上となりましたことから、議会の議決に付する契約及び財産の取得または処分に関する条例第4条1号に基づき、議決をいただこうとするものであります。
○
永松委員長
はい、ただいま議第89号の説明がございましたが、これに対して質疑はありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
意見、討論はありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
本案は原案のとおり承認することに決定してよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声〕
○
永松委員長
本案は原案のとおり承認することに決定をいたします。以上で、
下水道部関係の
付託案件の審査をすべて終了いたしました。
続きまして、2件の
報告事項を受けます。まず、再
構築事業、それから、再
構築事業以外のほかの事項についてということで2点上がっておりますが、関連がございますので一括して報告を受けたいと思います。執行部の説明を求めます。
○
藤田下水道部長
それでは、
報告事項につきまして御説明を申し上げます。平成20年第4回の定例会の
建設常任委員会での意見に対する報告でございます。意見の内容につきましては、資料を配付させていただいておりますので、よろしくお願いします。
公共下水道事業の再構築についてでございますが、平成20年3月に
コンサルタント会社と
委託契約を交わし、以後、職員との
共同作業などを経まして、先月末で完成を見たところでございます。
本事業は、
公共下水道事業の
財政再建のため、
下水道事業全般に関し、経済性に主眼を置いた見直しを行い、
財政収支に基づいた最も効率的・効果的な
整備手法を確立し、
経営健全化計画を策定するものであります。
委員長のごあいさつの中にありましたように、再構築と他の事項につきましては相互に関連がございますので、あわせて担当者から説明をさせていただきます。
○
佐藤下水道計画課主幹
下水道計画課の佐藤です。それでは、大分市
公共下水道事業再
構築計画の報告をさせていただきます。まず、大分市
公共下水道事業の現況について御説明いたします。大分市
公共下水道事業は、昭和41年に
明野処理区の
事業認可を受けまして、事業に着手いたしました。以来、都市化の急速な発展と相まって整備を促進した結果、平成20年度末には
下水道普及率が55.9%に達したところであります。この間の投資額は2,500億円余りに達し、平成20年度末での
起債残高は1,067億円にも上っているところであります。
このようなことから、平成20年度
決算見込みにおける単年度総支出に占める起債の
元利償還金は55%に達しており、
歳出予算の半分は借金で埋めており、
下水道財政は危機的な状況にあります。また、市の
財政状況にも多大な影響を与えているところであります。
次に、再構築の目的について御説明いたします。平成18年度、
釘宮市長からの特命で、一日でも早い
財政再建するため検証せよという指示があり、これを受けまして、これまでの40年間の
整備概要を総括しまして、効率的な
整備方法の追求、あわせて
早期財政再建を図ることを目的として、経営の効率化、
執行体制の
スリム化、収益性に重点を置いた
事業計画への見直しを行うものであります。
次に、具体的な
検討内容について御説明いたします。1点目としまして、面整備の
優先順位について検討を行いました。これまでは
普及率向上の観点から
管渠整備を行ってきましたが、今後は事業の収益性を最優先としまして、未
整備地域を細分化し、
人口密度、
年齢構成、
土地利用状況、
浄化槽整備率、
公共施設の有無等の検証結果を踏まえて、効率的な地域を抽出して
優先順位を設定しました。
優先順位に基づいた整備を実施することにより、早期に
整備人口の増加が見込め、使用料の増収が望めるようになります。
委員長、図面を説明してよろしいでしょうか。
○
永松委員長
はい、どうぞ。
○
佐藤下水道計画課主幹
前の図面をごらんください。赤い部分が最も
優先順位の高い地区であります。まず、中央ですと
南大分地区、東部ですと下郡、
皆春地区、大在ですと高田、
城原地区になります。
次に、2点目といたしまして、単年度の
事業費について検討を行いました。今後、単
年度事業費につきましては細分化しまして、5億円単位で何通りもの
シミュレーションを行い、結果的に
起債償還費が平準化し、
使用料収入が安定して見込める、
汚水整備費30億円、雨水と合わせて40億円の
整備ケースが、最も効率的であるという結果が得られました。
3点目としまして、処理場の統廃合についての検討を行いましたが、大分市の地形上、河川の横断や処理場間を結ぶ
管路延長が長く、
建設事業費が膨大なものとなり、現時点では
経営健全化には結びつかない結果が判明しました。そこで、発想の転換を行いまして、現在ある5処理場を最大限有効活用し、
財政再建まではできる限り増改築をしない方向で、
経営健全化まで
事業費の抑制を図ることにしました。こうすることで、10年間で約29億円の効果が得られました。
具体的な例を説明します。また前の図面をごらんください。
現在、
宮崎処理場に余力がありますので、
南部汚水中継ポンプ場から
宮崎終末処理場へ送水することで、
弁天終末処理場の増設時期を7年ほど延伸することができます。
また、
建設事業費の割高な
原川終末処理場の増設時期を10年ほど延伸するため、
事業費の割安な大在処理区へ皆春、三川新町から、
マンホールポンプにて送水することにしました。このようにして早期の
財政再建を図ることにいたしました。
次に、別紙で説明させていただきます。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
ここで私のほうから別紙で説明させていただきたいのですが。
○
永松委員長
はい、どうぞ。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
下水道計画課の池辺です。別紙をごらんください。まず、
公共下水道事業の健全化のためにということで、
財政収支の健全化のためには、現在、先ほども申し上げましたが、大変な
負債残高を抱えておりまして、その未
償還残高を減らすことが大前提となってきます。現在の大分市
公共下水道事業特別会計では、先ほども最初のほうで申し上げましたが、単
年度予算のうち、借金の返済額が55%にもなるという危機的な状況でありますことから、効率的な整備を進めるための
シミュレーションをしまして、単
年度事業費は40億が最も効率的で、なおかつ収入も多く望めると確定となりましたので、そのような
整備手法をとってまいりたいというふうに考えております。
ちなみに、その四角で囲んだ枠内ですが、現在、
予算規模140億円に対しまして、起債の
元利償還金、借金の返済金が75億円もあって、55%を占めて、慢性的な
赤字体質でありますことから、再構築後には
予算規模140億円に対して、
元利償還金、
借金返済額を25%に抑えようと。要するに、家計で申し上げますと、家計費の4分の1程度を借金の返済金で賄うと。その程度までに圧縮をしようということであります。
そういうふうにいたしますと、再
構築事業の
シミュレーションで40年後に
黒字化が見込めるという結果が得られました。もちろん、40年後まで待つわけにはまいりません。
下水道部としては、かたい決意で10年以内の黒字化の達成を求めました。その10年以内の
黒字化を達成するためには、もちろん
企業努力が必要であろうというふうに考えています。
まず、1点目として、適正な人員の配置に努めます。来年4月から、
公営企業会計に移行するのに伴い、従来は他部局で行っておりました業務を、
下水道部が独自で執行せざるを得ない状況になります。例えば、現在、会計課で行っておる業務や、管財課で行っておる業務などが私どものほうに参ります。このような新たな業務がふえてまいるわけですが、部全体の
人員配置を見直す中で、適正化を図り対応していきたいと考えています。あわせて、
人員配置を適正化することによって、徹底した時間外の削減にも
取り組み、経費の節減に努めていきたいと考えています。
2点目は、
集中浄化槽団地の
公共下水道への接続でございます。平成20年度から鋭意取り組んでおりますが、
認可区域内の
既開発団地の
集中浄化槽を、
公共下水道に接続することで、効率よく
使用料金の増収につながってまいります。20年度までには11団地を接続しております。今後、21年度中には8団地の接続を目指していきたいと考えています。
3点目といたしまして、昨年12月の
委員長の御意見でも御指摘をいただきましたが、現在、水道局への
料金徴収委託料は調定額の8%ということでお支払いをしておりますが、これを適正な料金に直してまいりたいというふうに考えております。これにつきましても、現在、
担当者レベルで詰めを行っており、もう大詰めの段階に参っております。そのほか、
未収金徴収や接続率の向上にも取り組んでまいりたいと考えています。
次に、
企業努力だけではもちろん10年以内の
黒字化を達成する見込みがございませんので、政策的な
取り組みといたしまして、今後、
下水道使用料の改定を2回ほど実施したいというふうに考えております。昨年12月の
料金改定のときにも御説明を申し上げましたが、平成17年度の改定時に中期的な計画を立てております。最初が17年度に改定をする。2回目が21年度に改定をする。3回目が25年度に改定をさせていただきたいと。そうすることによって、資本費の50%の達成をしたいと考えています。しかしながら、それだけではなかなか収支が好転しませんので、さらに29年度あたりにもう一度、料金を改定させていただきたいと考えています。
それから、もう1点としては、
一般会計からの繰入金を、これは基準外について、
黒字化するまで、平成28年度まで総額42億円ほどいただきたいと。単年度で平均すれば、6億円平均ということになります。現在、基準外は11億円程度いただいておりますが、6億円
平均程度28年度までいただきたいと。
このような
企業努力及び
政策的取り組みをすることによって、その
収支予測が下に枠内に数字で書いてありますが、
収益的収支の分を見ていただきたいのですけれども、網かけをしている平成29年度に
黒字化が見込めるようになってございます。なお、起債の
残高予測をその下に掲載しているところでございます。また、もとの資料に戻ります。
このような
経営努力、政策的な
取り組みをすることによりまして、10年以内の黒字化を達成しようとするものでございますが、さらにまとめますと、次の3点が
黒字化への
必須項目になろうかと考えています。
まず、1点目が、先ほども申し上げましたが単
年度事業費。汚水、雨水含めまして40億円の
事業費枠の確保が必要となってまいります。
2点目ですが、これは職員の発想の転換、すなわち
意識改革が前提となる
取り組みでございます。
投資効率のいいエリアを対象に、あらかじめ
現地調査を徹底し、現地に職員が足を踏み入れることによって調査を徹底して
状況把握に努め、各
路線ごとの
データ蓄積を行ってまいりたいと考えております。その上で、より効率的な路線を中心に整備を行い、
投資効果を高めてまいりたいと考えています。
3点目でございますが、現在、埋設されておる管は、古いもので既に40年も経過をしているようなものがございます。まだ、大分市では大きな事故がないのですが、他都市では
陥没事故等起きております。
陥没事故等が起きた後、対処療法的にそれに処置をすれば、一どきに膨大な
事業費が必要であることと、それから水をとめなければ、汚水をとめなければならんとかいう問題も起きてくることから、そのような事態を避けるために、あらかじめ各路線の調査を行いまして、
路線ごとのカルテをつくってまいります。そして、その路線の状況を診断して、いつごろまでなら延命できるのか、いつごろするのが最も効率的なのか、そういうような作業をしてデータを把握します。そうすることによって、予定計画的に今後大きくふえていくであろう
維持管理費の効率化を図っていきたいと考えております。これは既に20年度、国交省で調査費を含めて
補助対象事業としてメニュー化されています。
このような3点を着実に実施していくことによって、今後10年間の
黒字化が実現していこうと考えています。
最後になりますが、再
構築計画の実現に向けてと題しまして、今後取り組む課題について、部内でこれらの作業を
進行管理する
プロジェクトチームを、まず、今議会、
委員会が終了後、
連休明けにでも発足に向けて着手したいと考えております。
実施状況を月単位で、この
プロジェクトチームによって管理してまいりたいと思っております。そうすることによって、費用対効果が高く、効率的な
事業運営が成し遂げられると思っています。
これら上記の2点目、3点目の
進捗状況も含め、次の12月議会の当
委員会におきましても、その
進行管理について御報告をさせていただきたいと考えている次第でございます。
○
永松委員長
再
構築事業以外のほかの項というのはこの中に入っていたのですね。
○
池辺次長兼
下水道計画課長
はい。
○
永松委員長
ただいま2件の
報告事項を受けましたが、委員の皆さんで質疑等は何かありませんか。
○
小嶋委員
前任の
大山部長からずっと再
構築計画、前提としては
企業会計化に向けての段取りが整ってきて、今月に至っていると認識をしています。平成20年第4回定例会でしたか、私もそういう経過がありましたので、さまざまな論議をさせていただいて、今後の対応、とりわけ
企業会計化というのは本当に重要な事柄であるし、これに関しては
先ほどお話がありましたように、市長の特命ということもあり、部としては全力を挙げていただくことが前提であっただろうということで、12月議会も
さまざま議論をさせていただきました。
昨年6月議会でも、12月議会での議論の経過を踏まえて、どのように進捗しているかということについて、この
委員会で状況を聞かせていただきました。そのとき、大変失礼だったかもしれませんが、あえて、以前次長級が1人もいなかったところに、部長級参事を配置して、しかも次長さんも多く配置して、それだけに大分市としての今後の
下水道事業にかける思いも感じながら、部長級参事の皆さんに大変失礼でしたが、御意見を聞かせていただきました。
6月議会の様子を事務局に出してもらって、私も確認をしてきたのですが、1つちょっと気になることがあります。重見参事の発言の中で、言葉じりをつかんでとか、揚げ足をとってというつもりはないのですが、戦略的には
下水道の目的は環境を大事にするという前提で
下水道事業を普及させていくということは当然あるにしても、ただ、これまでずっと述べてこられたように、体質的には非常に莫大な投資をして借金が膨れ上がっていると。したがって、これからは、
企業会計化していくに当たって、再構築もしてお金を絞っていきつつ、しかし、部内の改革もしながら取り組んでいかないかんという問題意識を恐らく共有していた時期だろうと思います。
ですが、少し文言をとらえて言うのも失礼ですけれども、そういうことをいろんな御意見があって皆様方の協力を得る中で、企業とは1つ違う皆様方の環境を保全していただく、我々はそれを皆様方の使用料を取って、皆様方の施設をつくる、だから、我々は説明責任を果たさなければならない、そういう意識を持つべきであると。簡単に言えばそういうことで、それをいかに実現していくかということを述べて、そのために企業会計をつくるのが我々の責任と考えていますということを述べられているのですが。
発言については、確かに理念的なことは述べております。そして、冒頭申し上げたように、
下水道事業というものはやっぱり環境を守っていくということは当然のことでありますから、それはそれで理念とか戦略的な立場では、最終的な目標はそういうことであったとしても、今日置かれている状況にかんがみ、どのような努力をなさるのでしょうかという私の問いかけに対して、少し的外れと言っては失礼ですけれども、表現になっておりましたので、少しそこが気になっておりました。
それで、事務局に言って取り寄せをしましたが、そこで改めて、今報告もありましたが、重見参事に対して失礼ですけれども、再構築について、なぜ再構築を行うのか、それから
企業会計化というものをなぜやろうとしているのかということについて、改めて見解をお願いしていいかなと思いますけどいかがでしょうか。
○
重見下水道部参事兼
下水道計画課長
企業会計と言いますか、
公共下水道の企業会計はやはり、効率的な整備、無駄のない整備。ただし、そういう使用料をいただきますので、我々は当然そういうことを義務として、常に念頭に置きながら効率的な整備、と。そのための前回の発言であります。
そして今回、私としましては、御説明申し上げましたように、再
構築計画で効率的とされる地域におきまして、徹底したコスト意識を持った費用対効果を考え、工事箇所、工事実施箇所などの精査など
環境整備の効率的という、技術屋としてだけではなくて、事前調査時や工事説明会等あらゆる機会を通しまして、費用感覚をもって
下水道接続へのお願い、さらに時間を割いて―課内でも皆と話したのですけれども―営業マンとして
投資効果を上げるよう先頭に立って努力していく考えです。
また、適正な人員ということで、新年度に向けてはより柔軟性をもって事業を推進するため、係の統合とかグループ制の導入等、今現在検討しております。企業会計移行後は、先を見越した計画的な執行、財政運営が必要であり、より簡素で適正な
人員配置に努める考えであります。
○
永松委員長
はい、
小嶋委員。
○
小嶋委員
恐らくそういう思いが根底にあるかとは思いますが、今年度の当初予算を見ましても164億円ありまして、その中に公債費が100億円ほど含まれておりますか。今、重見参事が上げられました数字からすると55%となっておりますが、今年度で61%と私は認識しています。資本的収入が44億円ですよね。繰り越し引いて、借り入れが46億円です。市債63億円借りての運営になっております。ですから、繰り入れと市債を合わせた金額を借金返済に充てるというような財務体質になっています。
この財務体質、きょう、この会議の中で決意表明にも似た計画の報告がありましたが、ぜひこの財務体質を改善していただかないと、恐らく、先ほどの報告では、あと23年度、それから29年度でしたか、25年度か。25年度と29年度にまた13%の値上げをお願いするということを、改めて1回追加をして表明されていますから。この値上げのときにはすごく大きな議論になろうかと思います。ましてや、議会基本条例の中で、そういう政策的なことで大きな課題になったときには、相応の規模をもって財政的な根拠を説明しなければならなくなりますから。
ですから、ここは我々としては役所がしっかりやっているから間違いないであろうというふうに当然理解はしてはおります。しかし、役所の中はそれだけの分析をし、そして経営感覚を職員の皆さんにもしっかりつけ、これからの運営に努めていただかなければ、報告のありました10年間で財務体質を改善すると言っても、これはある意味では絵にかいたもちになってしまう可能性が私あると思うのです。
冒頭、大山前部長のお名前を出させていただきましたけど、大山前部長もすごい決意をもってされていました。そして、それを皆さん方に引き継いでいるわけですから、まして、その大山前部長の意思も、ひいては
釘宮市長がこの財務体質の問題意識を持ってのことだろうと思います。ぜひ、その点、あえての強調になるとは思いますけれども、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
重見参事には大変失礼をいたしましたが、ぜひ今後もしっかりとリーダーシップをとっていただいて、よりよい
下水道事業を構築していただきたいというふうに思います。
○
永松委員長
ほかの委員の皆さんで質疑等ありませんか。
○二宮(博)委員
関連で。 現在、償還に対しての規模は55%ということは、これからの財務体質は、今、小嶋さんが言うように、突発事故等があったときに大変になります。バックに
一般会計があるから、償還ができて、
一般会計であれば25%越えると起債をストップになりますから、普通の25%にする目標でさえ、
一般会計であれば起債を起こされないということですから。これは保ってしないと、いざ何があるかわからんですから。そのときの対応ができるように、準備はしないといけないのじゃないですか。
○
永松委員長
ほかにありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
それでは、執行部のほうとして、その他に何かありませんか。
○
藤田下水道部長
それでは、今、委員の皆様方の経験を私ども真摯に受けとめまして、今後さらなる努力を
下水道部一丸となってやっていくことを委員の皆さんにお誓い申し上げまして、一つの励みといたしたいというふうに思っておりますので、今後とも御指導のほどよろしくお願い申し上げます。
○
永松委員長
それでは、
委員長として一言申し添えておきます。ただいまの再
構築事業の計画の報告ということにつきましては、委員の皆様方もそれぞれの御理解をいただいたようでございますけれども、先ほども意見の中にありましたが、これが絵にかいたもちにならないように、きちんと実行できるように。それから、値上げも2回ほど予定されておりまして、予定としては13%ということになっておりますけれども、これが13%じゃなくて、10%でできるようになったとか、9%でできるようになりましたというぐらいの気持ちでこれから取り組んでいっていただきたいということを
委員長として申しつけ加えておきます。
それでは、以上で
下水道案件の審査を終了いたします。それでは、引き続き水道局の審査を行いますので、説明員は交代してください。
(説明員交代)
○
永松委員長
それでは、続きまして水道局の案件の審査を行います。説明員は、最初に所属と氏名を告げてから発言をお願いいたします。審査に先立ちまして、
渕野水道事業管理者より発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。
○
渕野水道事業管理者
おはようございます。水道局でございます。
永松委員長さんを初め、委員の皆様方には、平素から水道事業に対しまして、いろんな面でお力添えをいただいております。厚く御礼を申し上げる次第でございます。本日、御審議をいただきますのは、
予算議案1件並びに
報告事項1件ということでございます。
この
予算議案につきましては、横尾浄水場の運転管理業務を民間に委託しようとするものでございまして、その所要経費の予算措置をいたしたところでございます。
御案内のように、水道事業会計は独立採算を原則といたしております。現在の私どもの水道財政の重点としましては、水道水に対する水需要が低下をしておりまして、結果として自主財源であります料金収入が年々減収傾向にあるという厳しい状況にございます。一方で支出面におきましては、老朽化した施設の更新、また、災害等の危機管理への対応ということで、経費面は増加の傾向にあるわけでございます。
全体として、今後はいかに収支のバランスを図っていくかが極めて重要な課題であるわけでございます。生産コストをいかに削減していくかということが一番の課題であるわけでございます。
水道局では、これまでも義務的な経費全般につきまして見直しを行う中で、工事コストの縮減、また、人件費総額の抑制、金利負担の軽減等々、全般にわたりまして、経費の節減を図ってきたところでございます。
特に、人件費の総額につきましては、水道局の固有職員、いわゆるプロパーの職員がこれまで退職をした場合には、新規に職員を採用することなく、再任用制度あるいは嘱託制度を活用しながら人件費の総額の抑制をしてきたところでございます。
今年度末に退職をする固有の職員が10名ということで、大量退職があるわけでございます。したがいまして、平成22年度当初には、これまでのように再任用あるいは嘱託ではとても賄い切れないという状況が出てまいりましたので、業務の一部を民間に委託をしようということで、御提案させていただいております。
その業務の選定に当たりましては、民間に基本的に受け皿のある分野と考えたわけでございまして、この浄水場の運転管理業務につきましては、今、全国的にも既に、多くの事業体が民間委託を実施しております。そういったことで、民間にも技術的なノウハウを持っておる企業が多く見られますことから、この業務を民間委託しようということに決定したわけでございます。
私ども、今後とも、あらゆる分野で経営改革に
取り組み、また、安定した財政基盤を築きながら、公営企業としての社会的な役割を果たしていきたいと考えておるところでございますので、どうか委員の皆様方には、今後とも指導、助言をいただきますようによろしくお願い申し上げます。
提出いたしました
予算議案並びに
報告事項につきましては、それぞれ
担当課長より詳細に説明を申し上げますので、慎重審議の上、御承認を賜りますようによろしくお願い申し上げます。
○
永松委員長
ありがとうございました。それでは、審査に入ります。最初に、予算案の審査を行います。議第83号、平成21年度大分市
水道事業会計補正予算第1号の審査を行います。執行部の説明を求めます。
○
宮本経営管理課長
経営管理課の宮本でございます。議第83号、平成21年度大分市
水道事業会計補正予算第1号につきましては、ただいまお手元に配付いたしましたA3縦の資料に沿って御説明させていただきます。
(説明資料 平成21年度大分市
水道事業会計補正予算(第1号)(案)にて説明)
なお、委託の内容につきましては、引き続いて
総務課長のほうから御説明をいたします。
○
古原水道局管理部次長兼
総務課長
総務課長の古原でございます。大変恐縮でございますが、着席のまま説明させていただきます。
それでは、引き続きまして、横尾浄水場及び横尾導水ポンプ所の運転管理業務の外部委託の具体的な内容につきまして御説明を申し上げます。まず、運転管理業務の外部委託の目的でございますが、先ほど管理者の冒頭のあいさつで申し上げましたように、本市の水道事業を取り巻く経営環境は、市民の節水意識の定着等によりまして、水道料金の減収というふうな形で色濃くあらわれております。また、職員の大量退職の時期を迎えまして、こういったことから大きな変化をしておる状況でございます。
今後の事業の経営に当たりましては、効率的な事業の運営によります財政基盤の安定と、人材の確保が大きな課題となっているところでございます。
こうした状況のもと、これらの課題を解決し、将来にわたって安定的な経営基盤を確立するために、平成28年度を目標年度といたしまして、大分市水道事業基本計画を策定いたしまして、その計画に沿って業務執行方式の見直し等を行う必要があることから、その一環といたしまして、今回、横尾浄水場の運転管理業務を民間事業者へ委託する決定をするものでございます。
まず、委託の場所でございます。本市の東部地区を給水エリアとしております横尾浄水場及びその関連施設であります横尾導水ポンプ所でございます。次に、委託の内容でございます。浄水場の管理業務のうち、主として運転監視業務や関連する施設の保守点検業務等としているところでございます。次に、委託の期間でございますが、平成22年4月から平成25年3月までの向こう3カ年を予定しているところでございます。
委託の効果でございますが、現在、職員が従事しております主として運転監視の業務を委託することによりまして、職員11名分、契約期間3年間といたしまして、約3億2,000万円の人件費が不要となるところでございます。一方、運転管理業務委託料といたしまして、2億5,000万円の限度額を設定いたしていますことから、差額が3年間で約7,000万円、1年間では約2,300万円の効果額が発生するものと見込んでいるところでございます。
次に、委託業者の選定方法についてでございます。選定に当たりましては、透明性、公平性を確保しながら、特に、経験、実績、技術力等につきまして最も信頼性を有する受託業者を選定いたしたく考えていることから、公募型のプロポーザル方式を採用いたしたいと考えております。
第1次審査では、書類審査によりまして、おおむね5社以内を選定いたしまして、さらに第2次審査では、1次選定者を対象といたしましてプレゼンテーション並びにヒアリング等を行った上で審査を行い、合計得点によりまして最優秀提案事業者を1社、優秀提案事業者を1社選定し、受託事業者を決定することにしておりますが、これら選定評価基準等につきましては、本議会で御承認をいただきました後に、開催を予定しております選定
委員会で最終的に決定する予定にしておるところでございます。
なお、具体的なスケジュールにつきましては、本議会での御承認をいただき次第、募集の公告を行い、具体的な事務作業に入り、少なくとも今度の12月中には受託事業者を最終的に決定いたしたいというふうに考えております。それから引き続いて、12月中に契約を締結する運びと考えているものでございます。
○
永松委員長
ただいま説明がありましたが、質疑、意見はありませんか。
○
大久保委員
1つは、民間委託をして市の職員が減らされるわけですけれども、これで本当に安全な水を確保することができるのかどうか、その点での懸念があるのですが。その問題が1つ。それから、選定委員はどういうメンバーになるのか。3つ目は、業者の選定方法を一番公平性、透明性を言うならば、一般競争入札がいいと思うのですが、こういうプロポーザル方式にしたのはどういう理由か。その3点をお伺いします。
○古原
総務課長
ただいま、
大久保委員さんからの3点の御質問につきましてお答え申し上げます。まず、1点目の民間委託による安全性の確保ということでございますが、水道
事業そのものの我々の使命といたしましては、市民の皆様へ安心・安全な水を24時間給水するということでございますし、一番重要な仕事であるというふうに考えております。そうした中、今回の委託につきましては、一部業務委託という形をとる中で、公営企業としての行政責任を果たす上での、必要な管理・監督権を付与した中で、民間業者に委託をお願いしたいというふうに考えております。
また、この委託に当たりまして、全般的な責任は私共のほうに、水道事業管理者が具体的に責任をとるとなっております。そういった中で、民間委託に当たりましては、先ほど申しましたように、市民への安心・安全というところを重視する中で、単に価格競争のみでなく、実際の性能発注的な面を有します提案型のプロポーザル方式に決定したところでございます。
そうした中で、契約に当たりましは、水道事業管理者並びに契約者、相互の責任の範囲、あるいはリスクの分担等を十分明確にする中で、安心・安全な水の供給に努めてまいりたいと思っているところでございます。
次に、選定委員のメンバーについての御質問でございますが、今、我々が考えております選定
委員会につきましては、一般市民より知識等を有する経験者、それから、水道局の職員3名、合計6名の形成で、選定を行ってまいりたいというふうに考えております。
それから、一般競争入札のほうがいいのではないかという御質問でございますが、先ほどとちょっと重複いたしますけど、いわゆる性能発注的なプロポーザル方式の理念といたしましては、ただ単に価格のみにならず、業者の持つ技術的実績、そうしたものを十分見きわめる中で、より安心・安全な1つの選定方法としてこの公募型プロポーザル方式が適しているという案が出ていまして、採用を予定したところでございます。
○
大久保委員
民間委託することによって、安心・安全な水が確保できるだろうかと懸念されるわけですが、こういうのは今後、他の浄水場において計画的にしていくのかどうか。
それから、全国的にかなりしていると水道事業管理者は報告されてきたのですが、どの程度の地域で、例えば、大分市の水道局、企業会計規模のところで、どういうところでやって、どういうメリットがあるか、どういうデメリットが懸念されるか、その点なんかについて聞きたいと思います。
○
古原水道局管理部次長兼
総務課長
ただいまの
大久保委員さんの2点の質問についてお答え申し上げます。まず、1点目の、今後の横尾浄水場以外の浄水場に対する導入の計画等についてのお尋ねであると思いますが、今回水道局として初めて横尾浄水場に民間委託の導入を決定してまいったわけでございますが、他の浄水場に対する今後の計画等につきましては現時点では具体的なスケジュールは持ち合わせておりませんが、冒頭お話しいたしましたように、今後の水道局を取り巻く経営状況を考えるときには、やはり効率的な
事業運営、それから人員の管理といったものを十分見きわめることに今後とも努めていく方向で検討していきたいと思っております。
それから、他の中核市の状況だったと思いますが、現在、私のほうがこの事業進めるに当たりまして、中核市33市の中でこういう民間委託等の約定について調査をいたしました。そういう中で、我々と同じような河川表流水を取水とする、さらに急速ろ過、こういった方式を採用して民間委託を行っている市が約7市同様の形態をとっているところがあります。その7市についても十分……、33市のうち22市が民間委託をしていますが、その中で表流水を利用して同様の方式をとっているところが7市でございます。そういう中で、他市の状況等について調査いたしましたところ、ほとんどの市がやはり選定に当たりましてはプロポーザル方式を採用している、と。
それから、メリットといたしましては、技術を民間に上っている受け皿ももちろんそうなんですけど、技術力、ノウハウ、こういったものを十分、市の中で生かせるという、行政の中に生かせるということを一つのメリットとして上げているところでございます。
それから、逆に考えられることにつきましては、やはり我々が培いました技術力が民間に渡すことによって、そういった技術の継承がやはり若干問題になるのかなというふうに考えておりますが、そこのところにつきましては、今後逆に民間のすぐれた技術力を我々としても参考にする中で、職員の研修等を通じて、そういった技術力の確保に努めてまいりたいというふうに思います。
○
大久保委員
請け負う企業は全国的に相当の技術力と経験のある会社がどのくらいあるのですか。
それから、和歌山市がやっていると聞いたのですが、和歌山市の教訓というのがわかればお聞きしたいところですが。
○
古原水道局管理部次長兼
総務課長
私のほうが現在調査した中では、こうした民間の受け皿になり得る企業が全国的に、特に大手の会社を中心にやはり十五、六社はあるというふうに思います。
もう1点の、和歌山市……、大変申しわけございません、和歌山市は……。
○
大久保委員
和歌山市がしているのでしょ。
○
古原水道局管理部次長兼
総務課長
私ども、この本委託に当たりまして、和歌山市にも職員を派遣いたしまして、そういう状況をつぶさに見てまいりました。その状況によりますと、非常にこの民間委託によってスムーズに運転が行われているというふうに聞いております。
○
大久保委員
はい、いいです。
○
永松委員長
いいですか。ほかに。
○
小嶋委員
幾つか伺います。
まず、公募型のプロポーザルで書類審査を行って5社以内ということのようですけど、今おっしゃった中には十五、六社あって、全部がエントリーしてくるかどうかわかりませんが、書類審査で5社に絞るというのは、そこに何かのガイドラインみたいなものがあると思うのですけど、それがどういうことか、それがはっきりしているものがあるとすれば、お答えをいただきたいということです。
それから、委託をした後の職員の関与、つまり十何人か、委託したところが何人で夜間監視業務するかわかりませんが、夜間も含めて職員が関与するのか、それとも日中だけ関与して夜間は関与しないのか、今の段階でわかればお教え願いたいということ。
それから、
委託契約が3カ年ですが、その後については状況を見て、またもとに戻すのか、それとも、もう1回継続をしてということになるのか、恐らく継続をしてということになるとは思いますが。もともと目的が、管理者がおっしゃったように、人が少なくなっていっている中での効率的な運営ということでしょうから、それは委託期間を延伸するということになると思いますが、その際もやっぱり同じようにプロポーザル方式でやるのかということなど、今の段階ではっきりするかどうかわかりませんが。
あと、スケジュールが非常にタイトじゃないかと思うのです。3カ月で12月31日までに契約をなさるということであれば、これからプロポーで説明を受けて、それから事業審査をしてということになりますと、非常に日程が込み合っての流れかなと思うんですけど、その辺についての考え方をお聞かせいただきたいと思います。4点です。
○
古原水道局管理部次長兼
総務課長
小嶋委員さんの御質問の第1点ですけど、業者の選定に当たっての基準があるかということについては、私どもは、今回の企画に当たりまして、こういった業者の選定に当たりましての選定評価基準というものを一応案で作成をしております。先ほど申しましたように、1次審査並びに第2次審査ということで、1次審査につきましては、主として書類の選考を行う。2次審査は、具体的に業者のプロポーザルを受ける中で、提案をする中で、いろんな技術的なものを審査していくと、第1次審査と2次審査の合計点で、最終的に業者を決定するということで今現在は考えているところでございます。
それから、2点目の市の職員が日中あるいは夜間、関与するのかということだと思うんですけれども、現在、市の職員が15名運転管理しております業務につきまして、民間委託後は4名の職員を残すようにしております。この4名の職員につきましては、当然、市として独自にいたしますいろんな施設整備を含めてですけれども、業務を行いますし、特に場長等につきましては、民間委託業者の最終的な指導、指揮・監督といったものをやる中で、一体として全管理に当たると。
それから、3点目の3年委託間経過後の状況でございますが、現在はまだ明確なお答えになるかどうかわからないのですけれども、他市の状況を見る中では、同様にプロポーザルを再度行って業者を選定しているところもございますし、さらには、一般競争入札に切りかえて決定しているところもございます。そういった他市の動向、状況をもう少し調べる中で、大分市としては最終的な扱いを決定してまいりたいと考えているところでございます。
それから、4点目のスケジュールについてでございます。確かに、10月から今議会終了後に具体的な事務作業に入る中で、3カ月間という時間的なことも勘案する中で、できるだけ効率的なスケジュール調整、運営を図ってまいりたいと考えています。
○
永松委員長
いいですか。委員の皆さんでほかに。はい、どうぞ。
○宮邉副
委員長
3年契約ということなので、7,000万という効果額出ています。単年度にすると2,300万ということなので、2,300万円の効果を上げるために、基本的なところで市民の命をあずかるこの水を渡すということは、個人的にはちょっと問題があるかなという思いはあります。ただ、財政的に厳しいという現状も、これはもう踏まえて考えなければなりませんので、そこについても理解をする部分も少しはありますけどね。
ただこの間、先に委託しているところがどれくらい前からしているかわからないのですけれども、この委託費の変化、要はこの最初に委託した金額でずっと行っているのか、年度がずっと進むにつれて上がったり下がったりとかそういう変化、下がるというのはあんまり考えづらいのですけれども、どんどん上がっていっている状況があるのかどうなのか、その辺のデータのようなものがありますか。
○
古原水道局管理部次長兼
総務課長
ただいまの委託の今後のいわゆる委託費の変化についてですけど、今現在、そのデータについては、持ち合わせておりません。その点についてまた調査をさせていただきたいと思います。
○宮邉副
委員長
あんまり、どんどん上がっていく状況になれば、本末転倒の話にもなってきますので、そういうところもしっかり確認をする必要があるのかなとは思っています。
○高橋委員
説明を事前に勉強会で受けたのですけれども、人員の配置が5直3交代という話を聞きました。そういった中で、民間企業ですと、4直3交代が普通一般的かなと。5直3交代というのは、ちょっと今のこの中で、人が足らないと、大幅大量退職ということがあるならば、安全性という、人の水をあずかるとか命の水とかそういったものをあずかるのであれば、市が管理するほうがいいわけですから、いいというか安心という面があるわけですから、その4直3交代ができないのか。人員が確保できないとなると、そういったことも必要じゃないかなと。そういった民間委託に走る前に、そういったこともできるのか。僕は詳しく聞いたらできないことはないような気がしたのですけど、どうですか。
○首藤浄水課課長補佐
浄水課の首藤でございます。今、人員の配置問題で5直3交代を現行やっております。その中で、4直3交代に切りかえたらどうかと御質問でございますが、現行3交代勤務の中で、年休消化等を含めて、それと今の3交代では1日8時間で週40時間、それから、年間の年休消化を考えた中で5直3交代を採用しております。この現設定の中で、年休を12日とれるような設定をしていく中では、4直3交代でも可能でございます。配置人員については1名強しかかかりません。
○高橋委員
計算したら、20日間有給休暇を全部とる、補充すれば、どうしても5直3交代になりますね。20日有休丸々とれば、不足人員が‥ということになるのだけど。そこは文句を言うことないのですけれども、何か工夫ができんのかなと。それによって、職員が民間委託しなくて1人減になることによって、何とか安全を保つというか、外部委託なったら心配もイメージとしてはあるのです。職員の皆さんで管理していただくというふうな市民の安全ということにもなるので、そんな思いをいたしましたけど。
○
小嶋委員
ちょっと関連していいですか。浄水機というか、浄水している装置が変わるわけではないのでしょう。それを監視する人がかわるだけということで理解はいいんじゃないのですかね。こう言っちゃなんですけど、新しく参入しようとしている企業は自分のところを売り込もうと思って、品質の高い競争をしての入札になると、エントリーになると思うので、安心そのものは現状維持、確保できるんじゃないかと思いますけど。それができないなら私も反対です。絶対、それはできるという前提だと思います。浄水機が変わるわけじゃないのでしょう。そうですね。
○
永松委員長
特に質問ということはないのですね。
○
小嶋委員
いやいや、念押しです。
○
永松委員長
委員の皆さんでそのほかありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
執行部として、そのほか何かありませんか。(「ありません」の声)
先ほど管理者から
報告事項1件と言っておりましたが、これは今のことが1件になるのでしょうか。別に
報告事項があるのでしょうか。
委員長としては、
報告事項は承っていないのですが、いいのでしょうか。
○
渕野水道事業管理者
はい、ございません。
○
永松委員長
ないのですね。はい。
○
渕野水道事業管理者
大変、済みません。
○
大久保委員
委員長、ちょっとあれで私は反対するのだけど、討論というのはなかったかな。
○
永松委員長
済みません。議第83号、予算案の審査でございますので、失礼いたしました。質疑、意見ありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
討論はありませんか。
○
大久保委員
企業会計で黒字にしていくということ、健全な経営をするということ、
企業努力することは、最大限にやる必要があるのです。しかし、経営が厳しいからといって安易に―安易ではないでしょうけど、私からすれば、そういうふうに見えるんですが―。47万市民の生命にかかわる水に従事する職員を民間に出すというのは、やっぱり問題があるというふうに思うのです。
これは、ただ単に民間委託すれば、水道局の職員が減らされるということもあるのですが、それだけではなくて、民間委託にすれば民間委託の労働者そのものが本当に安い賃金で働かなければいけない状況になる、全体として賃金を下げる状況にも影響してきますので、私はやっぱりこれは賛成することはできないという立場で、反対をいたします。
○
永松委員長
委員の皆さんでほかに意見ありませんか。
〔「なし」の声〕
○
永松委員長
それでは、本案は一部反対意見がありましたが、原案のとおり承認することに決定してよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声〕
○
永松委員長