板橋区議会 2019-02-14
平成31年第1回定例会−02月14日-01号
〃 第17 〃 第22号 東京都板橋区
道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例
〃 第18 〃 第23号 東京都
板橋区立公園条例の一部を改正する条例
〃 第19 〃 第24号 東京都板橋区
公共溝渠管理条例の一部を改正する条例
〃 第20 〃 第25号 負担付贈与の受入れについて
〃 第21 〃 第26号 権利の放棄について
〃 第22 〃 第27号 東京都
板橋区立いこいの家条例の一部を改正する条例
〃 第23 〃 第28号 東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例の一部を改正する条例
〃 第24 〃 第29号
板橋区立上板橋第二
中学校統合改築工事請負契約
〃 第25 〃 第30号
板橋区立中央図書館改築工事請負契約
〃 第26 〃 第31号
板橋区立中央図書館改築空気調和設備工事請負契約
〃 第27 〃 第32号
板橋区立中央図書館改築電気設備工事請負契約
〃 第28 〃 第33号
板橋区立東板橋公園内こども動物園改築工事請負契約
〃 第29 〃 第34号 東京都板橋区
男女平等参画基本条例の一部を改正する条例
〃 第30 〃 第35号 東京都板橋区
地球温暖化防止条例
午前10時00分開会
出席議員 46名
1番 山 田 貴 之議員 2番 中 村とらあき議員
3番 間 中りんぺい議員 9番 松 崎 いたる議員
10番 田中しゅんすけ議員 11番 安 井 一 郎議員
13番 成 島 ゆかり議員 15番 井 上 温 子議員
18番 坂 本あずまお議員 19番 田
中やすのり議員
20番 鈴 木こうすけ議員 21番 し ば 佳代子議員
22番 高 沢 一 基議員 23番 中 妻じょうた議員
24番 山 内 え り議員 25番 吉 田 豊 明議員
26番 元 山 芳 行議員 27番 大 野はるひこ議員
28番 田 中 いさお議員 29番 かいべ とも子議員
30番 佐 藤としのぶ議員 31番 おなだか 勝議員
32番 荒 川 な お議員 33番 いわい 桐 子議員
34番 杉 田 ひろし議員 35番 茂 野 善 之議員
36番 なんば 英 一議員 37番 大 田 ひろし議員
38番 南 雲 由 子議員 39番 五十嵐 やす子議員
40番 竹 内 愛議員 41番 小 林 おとみ議員
43番 石 井 勉議員 44番 川 口 雅 敏議員
45番 小 林 公 彦議員 46番 中 野くにひこ議員
47番 長 瀬 達 也議員 48番 松 島 道 昌議員
49番 かなざき文 子議員 50番 大 田 伸 一議員
51番 菊 田 順 一議員 52番 佐々木としたか議員
53番 松
岡しげゆき議員 54番 はぎわら洋 一議員
55番 高 橋 正 憲議員 56番 橋 本 祐 幸議員
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 太野垣 孝 範君
区議会事務局次長 丸 山 博 史君
〃 議事係長 浅 子 隆 史君 〃 調査係長 安 井 聖津子君
〃 書記 森 下 慎 吾君 〃 書記 戸 田 光 紀君
〃 書記 平 山 直 人君 〃 書記 角 地 渉君
〃 書記 田 中 彩 乃君 〃 書記 飯 野 義 隆君
〃 書記 久 郷 直 人君 〃 書記 山 川 信 也君
〃 書記 木 村 欣 司君
地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 橋 本 正 彦君
教育長 中 川 修 一君 代表・
常勤監査委員 菊 地 裕 之君
政策経営部長 堺 由 隆君 総務部長 森 弘君
危機管理室長 糸 久 英 則君 区民文化部長 有 馬 潤君
産業経済部長 尾 科 善 彦君
健康生きがい部長 渡 邊 茂君
保健所長 鈴 木 眞 美君 福祉部長 七 島 晴 仁君
子ども家庭部長 久保田 義 幸君 資源環境部長 五十嵐 登君
都市整備部長 安 田 智君 土木部長 老 月 勝 弘君
会計管理者 平 岩 俊 二君
教育委員会事務局次長矢 嶋 吉 雄君
地域教育力担当部長 松 田 玲 子君 政策企画課長 篠 田 聡君
財政課長 小 林 緑君 総務課長 林 栄 喜君
△開会と開議の宣告
◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。
○議長(大野はるひこ議員) ただいまから平成31年第1回東京都板橋
区議会定例会を開会いたします。
これより本日の会議を開きます。
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△
会議録署名議員の指名
○議長(大野はるひこ議員) 本日の
会議録署名議員を指名いたします。
間 中 りんぺい 議員
田 中 い さ お 議員
以上、お2人の方にお願いいたします。
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△会期の決定
○議長(大野はるひこ議員) 初めに、会期についてお諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から3月22日までの37日間といたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(大野はるひこ議員) ご異議がないものと認めます。
よって、今期定例会の会期は、37日間と決定いたしました。
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△諸報告
○議長(大野はるひこ議員) 次に、諸般の報告でありますが、事務局長より朗読いたします。
〔事務局長朗読〕
30板総総第546号
平成31年2月6日
板橋区議会議長
大 野 はるひこ 様
板橋区長 坂 本 健
区議会定例会の招集について
平成31年2月6日付け東京都板橋区告示第55号をもって、平成31年第1回東京都板橋
区議会定例会を下記により招集したので、通知します。
記
1 招集月日
2月14日
──────────────────────────────────────
30板総総第547号
平成31年2月6日
板橋区議会議長
大 野 はるひこ 様
板橋区長 坂 本 健
議案の送付について
平成31年第1回東京都板橋
区議会定例会に提出する下記の議案を送付します。
記
議 案
1 平成31年度東京都板橋区
一般会計予算
2 平成31年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計予算
3 平成31年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計予算
4 平成31年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計予算
5 平成31年度東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業特別会計予算
6 平成30年度東京都板橋区
一般会計補正予算(第2号)
7 平成30年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
8 平成30年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
9 平成30年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
10 東京都板橋区
職員定数条例の一部を改正する条例
11 東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業特別会計条例
12 東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業基金条例
13 東京都板橋区
森林環境譲与税基金条例
14 東京都
板橋区立企業活性化センター条例の一部を改正する条例
15 東京都
板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条例
16 東京都板橋区立生涯
学習センター条例の一部を改正する条例
17 東京都
板橋区立エコポリスセンター条例の一部を改正する条例
18 東京都
板橋区立地域センター条例の一部を改正する条例
19 東京都板橋区
心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例
20 東京都板橋区
ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
21 東京都板橋区
児童育成手当条例の一部を改正する条例
22 東京都板橋区
道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例
23 東京都
板橋区立公園条例の一部を改正する条例
24 東京都板橋区
公共溝渠管理条例の一部を改正する条例
25 負担付贈与の受入れについて
26 権利の放棄について
27 東京都
板橋区立いこいの家条例の一部を改正する条例
28 東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例の一部を改正する条例
29
板橋区立上板橋第二
中学校統合改築工事請負契約
30
板橋区立中央図書館改築工事請負契約
31
板橋区立中央図書館改築空気調和設備工事請負契約
32
板橋区立中央図書館改築電気設備工事請負契約
33
板橋区立東板橋公園内こども動物園改築工事請負契約
──────────────────────────────────────
議 案 提 出 書
条例を制定する必要があるため、東京都板橋区議会会議規則第12条第1項の規定により、下記の議案を提出する。
記
1 東京都板橋区
男女平等参画基本条例の一部を改正する条例
2 東京都板橋区
地球温暖化防止条例
平成31年2月5日
提出者 板橋区議会議員
井 上 温 子
山 内 え り
吉 田 豊 明
荒 川 な お
いわい 桐 子
南 雲 由 子
五十嵐 やす子
竹 内 愛
小 林 おとみ
長 瀬 達 也
松 島 道 昌
かなざき 文子
大 田 伸 一
高 橋 正 憲
橋 本 祐 幸
板橋区議会議長 大 野はるひこ 様
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△専決処分の報告について、農業委員会の
事務執行状況、特別区
競馬組合議会の会議結果、特別区人事・
厚生事務組合議会の活動状況、東京二十三区清掃一部
事務組合議会の会議結果、東京都
後期高齢者医療広域連合議会の会議結果
○議長(大野はるひこ議員) 続いて、専決処分の報告について、農業委員会の
事務執行状況、特別区
競馬組合議会の会議結果、特別区人事・
厚生事務組合議会の活動状況、東京二十三区清掃一部
事務組合議会の会議結果、東京都
後期高齢者医療広域連合議会の会議結果につきましては、既に配付いたしました文書のとおり報告いたします。
〔参 照〕
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△監査報告
○議長(大野はるひこ議員) 次に、監査の実施状況について、監査委員の報告を求めます。
監査委員 中妻じょうた議員。
◎中妻じょうた 議員 ただいまから、監査委員を代表いたしまして、監査報告を申し上げます。
今回の報告は、昨年9月の本会議におきまして、中野くにひこ監査委員からご報告いたしました監査結果以降のものです。
初めに、平成30年度の定期監査について、ご報告申し上げます。
昨年10月に福祉部各課及び各福祉事務所、11月に
区立小・中学校及び特別支援学校、12月に
教育委員会事務局の各課・各事業所に対しまして、いずれも平成29年度及び平成30年度の財務に関する事務、施設と備品の管理状況などを対象に監査を実施いたしました。
その結果、概ね適正に執行されているものと認められました。
なお、昨年12月に
健康生きがい部、本年1月に子ども家庭部の各課及び児童館、保育園並びに資源環境部、都市整備部及び土木部の各課、各事業所の監査を実施しております。現在、監査結果の取りまとめを行っておりますので、まとまり次第ご報告申し上げます。
次に、
指定管理者監査についてご報告いたします。
昨年10月及び11月に指定管理者の継続更新分として、教育科学館の指定管理者及び所管課を対象に、徳丸ふれあい館、徳丸・西台・仲町の各
高齢者在宅サービスセンター、小茂根・赤塚の各福祉園については所管課を対象に実施いたしました。12月には、指定管理者の新規指定分として、
エコポリスセンターの指定管理者と所管課を対象に実施いたしました。
監査の結果、いずれも特に指摘すべき事項は認められませんでしたが、各担当課は、指定管理者から提出される
事業実績報告書や会計報告書の内容を十分精査するとともに、適宜、施設の状況を確認し、必要に応じ、指定管理者に対する指導・監督を行うなど、施設の適切な維持管理や事業運営の一層の充実を図る必要があるとの意見を付しました。
次に、昨年9月に実施いたしました
財政援助団体等の監査につきまして、ご報告いたします。
監査対象として、出資団体4団体、
補助金交付団体37団体などを選定し、出資団体については、事業運営は設立目的に沿って行われているか、
補助金交付団体については、交付目的に適合した事業を実施しているか、交付された補助金を他の目的に流用していないかなどの観点から監査を実施いたしました。
監査の結果、特に指摘すべき事項は認められませんでした。
また、
財政援助団体等監査の一環として、区議会各会派などに対して交付されております政務活動費につきましても、監査を実施しております。
なお、本監査において、議員選出の監査委員は、地方自治法第199条の2の規定に基づき、除斥されていることを申し添えます。
監査の結果、平成29年度に交付された政務活動費に関する会計事務は、概ね適正であり、特に指摘すべき事項は認められませんでしたが、政務活動費に関する透明性を確保する観点から、情報公開に積極的に取り組むことについて意見を付している旨の報告を、
識見監査委員から受けております。
次に、工事監査について申し上げます。
昨年11月に、
都市計画道路補助第87号線に係る
電線共同溝整備工事を対象に監査を実施いたしました。起工書、請負契約書、工程表、記録簿などをもとに進捗状況、安全管理などに関して監査を行うとともに、現場に赴き、工事の状況について監査を実施いたしました。
なお、工事監査に当たりましては、工事の専門的な内容を調査するため、技術士による調査報告書を監査の参考としていることを申し添えます。
監査の結果、工事はいずれも適正に施工されており、順調に進捗しているものと認められました。
なお、本年に入りまして、
大谷口児童遊園改修工事及び区立美術館大規模改修工事の監査をそれぞれ実施いたしましたが、現在、監査結果の取りまとめを行っておりますので、まとまり次第ご報告申し上げます。
次に、行政監査についてご報告申し上げます。
今年度の第1回行政監査は、保健所における食品・環境衛生等の
監視指導業務についてをテーマとし、
健康生きがい部生活衛生課を対象に実施いたしました。監査は、食品・環境衛生等に関する事務手続は法令等に基づき適正に行われているか、
監視指導業務は計画的かつ効果的に行われているかを着眼点として、所管課からの聞き取り調査を実施いたしました。
その結果、食品・環境などの衛生力を向上させ、区民の健康に関する安全と安心を確保するためには、まず高度かつ専門的な知識を有する食品・
環境衛生監視員の技能水準を確保しつつ、技能伝承に努めるとともに、一層効率的・効果的な
監視指導業務を行う体制を維持することが必要であること、さらに、区民が知りたい食の安全や生活環境の向上に関する情報の的確な発信、正確かつ迅速な事故情報などの提供が必要であること、また、食品・環境衛生に関連する許可・指導業務は各種法令を遵守し、より一層のコンプライアンスの徹底を図ることについて、区に求めました。
さらに、第2回行政監査として、区営・区立住宅等の管理についてをテーマとし、
都市整備部住宅政策課を対象に実施いたしました。監査は、区営・区立住宅等の維持管理、入居者等の管理業務は公正かつ適正に行われているか、区営住宅の計画修繕に関する業務は効率的に行われているかなどを着眼点として、所管課からの聞き取り調査を実施いたしました。
監査の結果、安心・安全な居住環境の持続、良質な住宅の供給などの住宅施策を展開するためには、供給する公的住宅の情報を一元的かつ十分に把握し、住宅の維持管理を適正に行う必要があること、さらに、住宅使用料などの収入確保などを含め、各住宅の施設管理や会計処理について、これまで以上に経営感覚を持って業務を遂行し、住宅施策を効率的、効果的に進めることを求めました。今後、区民の住生活の安定、各世代の安全・安心の居住環境向上に関する施策が充実されることを望んでおります。
これらの各監査のほか、毎月1回、出納検査を実施しております。これは会計管理室における現金の保管状況、基金の運用状況及び事務処理について検査を行うものでありますが、いずれの月も計数に誤りはなく、適正に処理されているものと認められました。
最後に、
特定項目監査についてご報告いたします。
今年度の
特定項目監査につきましては、主管課契約における随意契約についてをテーマとし、各課における契約手続や履行確認が適切に行われているか、競争性、公平性が確保されているかなどの観点から監査を実施しているところです。
現在、監査結果の取りまとめを行っておりますので、まとまり次第ご報告申し上げます。
報告は以上でございますが、理事者並びに職員におかれましては、監査を通じてお示ししたそれぞれの点にご配慮いただき、なお一層効率的な行政運営に努められますよう期待しております。
私ども監査委員といたしましても、今後とも厳正かつ公平な立場で監査の執行に努め、区民の信頼を確保してまいりたいと存じます。
議員並びに理事者各位におかれましては、さらなるご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして監査報告を終わります。
○議長(大野はるひこ議員) 以上で、監査委員の報告を終了いたします。
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△区政一般質問
○議長(大野はるひこ議員) これより区政に関する一般質問に入ります。
通告がありますので、順次、発言を許します。
今期の質問順序は、自民党からであります。
初めに、
杉田ひろし議員。
◆杉田ひろし 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員)
杉田ひろし議員。
〔
杉田ひろし議員登壇〕(拍手する人あり)
◆杉田ひろし 議員 通告に従いまして一般質問を行います。
初めに、
SDGs先進度調査についてお伺いいたします。
昨年、日本経済新聞社が実施した全国815市区を対象にした
SDGs先進度調査において、板橋区は全国総合8位、東京都においては1位という輝かしい評価を得ました。板橋区が取り組んでいるさまざまな施策が高く評価された今回の調査結果は、12月にポーランドで開催されたCOP24に坂本区長が日本の代表として参加されたことと相まって、板橋区並びに56万板橋区民にとっても大変名誉なことであります。この調査結果は、坂本区長が区長就任以来12年間、取り組んでこられた大きな成果であると言えます。
そこでお伺いいたします。全国総合8位、東京都で1位となったことに対する区長のご見解をお聞かせください。
次に、坂本区長におかれましては、この結果をばねとして、今後さらに持続可能なまちづくりの推進を強力に推し進めていかれるものと拝察いたしますが、坂本区長が描く板橋区の将来像・将来展望についてお聞かせください。
次に、今後の財政見通しについてお伺いいたします。
先ほどの調査結果にも関連しますが、持続可能なまちづくりを進めるに当たっては、財源基盤の強化に努めていかなければなりません。平成31年度の板橋区の財政は、納税義務者の増などによる特別区民税の増収が見込まれている一方、ふるさと納税や法人住民税の一部国税化等による減収、さらに幼児教育の無償化などの動向を踏まえると、予断を許すことのできない財政状況にあると言えます。このような状況下、区内を見回すと大山駅付近での連続立体交差事業、大山駅周辺・板橋駅西口周辺・上板橋駅南口周辺における都市基盤整備、高島平地域グランドデザインなどの長期にわたる大型事業計画、また、直近では、本年6月の区立美術館のリニューアルオープン、平成32年度開館予定の新中央図書館、平成33年開設予定の(仮称)板橋区子ども家庭総合支援センター、平成37年開設予定の史跡公園の整備、さらに老朽化した公共施設の更新等、現在、さまざまな施策を事業を展開しております。
私は地域で、板橋区の現在取り組んでいる各種事業を紹介すると、区民の皆様から、毎年、福祉費が60%近くになる板橋区の財政状況からして、一体どこから財源を捻出するのかという声をいただいております。各種公共施設は完成後、長期にわたって区民の皆様の利用に供されることから、現在、税金を納めている区民の皆様だけでなく、将来的に各公共施設を利用する区民の皆様の負担の公平性を十分配慮をしなければなりません。また、区民のニーズを的確に捉え、将来を見据えた投資も大変重要ではありますが、今このときを日々暮らしている区民の皆様の生活を守り、板橋区に住んでよかったと実感できる予算編成をしなければなりません。限られた財源の中で予算の最適配分を行い、的確に区民サービスの向上に資する観点から、先ほどご紹介させていただきました各種事業を支える財政計画及び財政基盤の確立に向けた取り組みについてお聞かせください。
次に、自立支援センター閉鎖後における施設の利活用についてお伺いいたします。
昨年11月30日の健康福祉委員会にて、自立支援センターの設置についての報告を受けました。自立支援センターは路上生活者対策事業を実施するための施設であります。この施設は23区内に5か所、設置されており、設置後5年を経た後に次の区へ移転する輪番制で設置することになっております。現在の自立支援センターは、特別区第4ブロックでは豊島区内に設置されていますが、東京都と特別区23区との協定により、次の当番区は板橋区となっており、平成33年3月に板橋区内に設置する予定であるとのことであります。私は委員会の中での質疑を通じてとても驚いてしまったのでありますが、自立支援センターは開設してから5年経つと、その建物を壊して更地に戻すということであります。
委員会終了後、私は現在の当番区である豊島区の豊島寮を見学してきました。外見からではありますが、4階建てのとても立派な建物であり、この建物を5年経ったら壊してしまうのはあまりにももったいない、建物は壊さずに他の行政需要に資する施設として転用できるのではないかと感じた次第であります。この路上生活者対策事業を実施するに当たっては、各区は毎年23区分担金を拠出しており、ちなみに板橋区は平成29年度決算で247万7,000円を支出し、平成30年度予算では建設費等が加算されて982万4,000円、平成31年度予算では、31年度からの新規による人員配置加算とあわせて1,479万8,000円となっております。
今回、板橋区内に設置する自立支援センターは、利用定員が80名程度になるとのことでありますが、開設から5年経ったら建物を壊すことなく、例えば私が従前から設置を求めている重度知的障がい者のグループホームをはじめ、保育園、老人ホーム等、区として行政需要に見合った施設として利活用する方が得策であると私は考えます。自立支援センター閉鎖後における施設等の利活用について東京都へ要望することを提案いたします。区長のご見解をお聞かせください。
次に、学校跡地等の有効活用についてお伺いいたします。
多摩市に、スポーツを通じて幼児、青少年の豊かな心と健やかな体の育成と地域コミュニティの活性化を促進し、多摩地区の地域発展に寄与するというコンセプトのもと、学校跡地を活用した東京多摩フットボールセンター南豊ヶ丘フィールドというサッカー施設があります。事業スキームとしては、民間企業が設立した一般社団法人が多摩市と小学校跡地利用に関する使用賃借契約を結び、日本スポーツ振興センターと公益財団法人東京都サッカー協会の助成金により施設を整備した上で、財団法人が施設の運営を担い、市へは財団法人から賃貸料が入るという仕組みであります。よって、自治体には、負担が通常時にはほとんどかからない事業スキームであります。
施設としては、耐久性に優れ、天然芝に限りなく近い素材を使用した人工芝生のグラウンドと、校舎をクラブハウスとして利活用し、そこには更衣室とシャワー室、会議室、談話室を設けてあります。施設は、有料による一般貸し出しのほかに、週1回、地域貢献デーとしてグラウンドと談話室を無料開放し、さらに、介護予防事業やシニアの方・女性向けのサッカークリニックも開催しているとのことであります。
また、南豊ヶ丘フィールドは、市と災害時における避難所等施設利用に関する協定を結び、災害時は避難場所・避難所として活用され、校舎内には地区防災倉庫として非常食や防災備品が備蓄されており、防災拠点にもなります。スポーツの板橋を標榜する本区として、今後、学校跡地、さらには区有地、都有地、民間企業の跡地等を活用する際に、今回ご紹介した東京多摩フットボールセンター南豊ヶ丘フィールドのような事業スキームの導入を検討してはいかがでしょうか。ご見解をお聞かせください。
次に、区立中学校5校の体育館への冷暖房機器設置についてお伺いいたします。
体育館への冷暖房機器の設置については、これまで多くの議員から要望が出されておりました。我が会派からも、直近では昨年の決算調査特別委員会総括質問において、近年の酷暑を鑑み、私からは避難所としての防災の視点から、茂野善之議員からは児童・生徒の教育環境の視点から、冷暖房機器の設置を求めました。そうした中、平成31年度予算に中学校5校の体育館への冷暖房機器設置が予算計上されました。平成31年度は中学校5校に設置を予定しておりますが、5校の選定はどのような基準で行ったのでしょうか。また、どのように活用していくのでしょうか。学校名とあわせてご見解をお聞かせください。また、改築や長寿命化改修を予定している学校へはどのような対応をお考えか、お聞かせください。
次に、外国人観光客の招致活動についてお伺いいたします。
私は先月23日に、特別区の観光振興〜地域ごとの施策の方向性〜というテーマで開催された特別区協議会主催の特別区議会議員講演会に参加してきました。講演の中で私が特に印象に残ったのは、講師から、外国人観光客が東京に来て感じる最大の魅力は、大都市とは思えないくらい静かに過ごせることであるという点と、世界にここしかないものは何かを考え、それを見るニーズがどこにあるかを考えたら、東京の可能性は無限大であるという点であります。講師からは、板橋だけの価値として、大山の商店街と高島平団地を例に挙げて解説がありましたが、板橋には板橋だけが持つ歴史や文化資源が数多くあります。ぜひ板橋だけが持つ価値を全世界に発信して、多くの外国人観光客の皆様に板橋区の魅力に触れていただきたいと思っております。改めて外国人観光客も迎え入れることに対する区長のお考えをお聞かせください。
また、昨年の訪日外国人旅行者数は史上初めて3,000万人を超えました。東京2020大会を契機に、これからもますます外国人観光客が東京に訪れるものと予測されております。板橋区観光振興ビジョン2025においては、東京2020大会に向けて、MOTENASHIプロジェクトの推進をはじめ、ハード・ソフト両面の施策を掲げております。訪日外国人の受け入れ体制の整備等、施策の進捗状況についてお聞かせください。
次に、地域猫対策についてお伺いいたします。
飼い主のいる、いないにかかわらず、猫をめぐり地域住民間でトラブルにもなり得ることから、全国各地の自治体においてさまざまな手法を駆使し地域猫対策に取り組んでおります。私は、平成29年9月21日に開催された本会議一般質問において、台東区の地域猫対策の事例を紹介して、本区における地域猫対策のさらなる拡充を要望しました。本区においても、平成27年度から板橋区飼い主のいない猫対策モデル事業を継続して実施しておりますが、地域とボランティアと区との協働による取り組みがどれだけ図られたのか、モデル事業の成果についてお聞かせください。
また、平成30年度は現時点でモデル事業は未実施でありますが、本区においても区民の方から、飼い主のいない猫や外に出された飼い猫によるトラブルや相談がふえているという現状を鑑み、行政として当該町会やボランティアの皆様とさらに連携を密にして、これまで以上に地域猫対策に積極的に取り組む必要があるのではないかと考えております。ご見解をお聞かせください。
次に、コミュニティバスりんりんGOについてお伺いいたします。
現在、赤塚・徳丸・四葉・大門・高島平地域で運行しております、りんりんGOに関しては、運行開始当初より、特に高齢者の皆様や通勤で利用している皆様から多くの称賛の声をいただいております。年間乗車人数も、平成21年度に運行開始以来、年々増加し、平成30年度は10万人を突破する勢いにあると伺っております。また、朝のラッシュ時には乗車できない状況にあるとも聞いております。こうした中、地域の皆様から、ルートの拡大などのさらなるサービス向上に向けたご要望も数多くいただいております。りんりんGOの運行に関して、区は今後どのように取り組んでいくお考えをお持ちでしょうか。ご見解をお聞かせください。
次に、区内の公共交通対策についてお伺いいたします。
これからの本格的な少子高齢化社会を見据えて、子育て世代や高齢者など、交通弱者の利便性向上をさらに推進していく必要があります。りんりんGOを走らせている地域の次に、区の公共交通サービス水準が相対的に低い地域に対して、区としては、今後、どのような対応を考えているのでしょうか。ご見解をお聞かせください。
また、その対策として、都市部の自治体では、バスが通れない地域の交通事情の改善のため、一般のタクシーを活用した社会実験を行っている事例があると聞いております。区内にはタクシー会社も多く、一般のタクシーを活用した取り組みができるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。ご見解をお聞かせください。
次に、下赤塚駅、第49号踏切の対策についてお伺いいたします。
東武東上線大山駅付近については、立体化の早期実現に向け大きく動き出しました。一方、当面、立体化の実現が難しい連続立体交差事業の事業候補区間及び鉄道立体化の検討対象区間以外の踏切、例えば、私が利用している東武東上線下赤塚駅の第49号踏切においては、東京メトロ副都心線が横浜まで乗り入れた影響もあり、通行する歩行者が増加しております。平成24年度から平成29年度にかけて実施した踏切遮断時間及び交通量調査結果を見ても、第49号踏切の歩行者は、平成16年度、1日8,548人が平成25年度は1万5,311人と大きく増加しており、特に朝の通勤・通学時間帯は踏切待ちの人が歩道にあふれ、安全バーを持ち上げて踏切を渡るという危険な行為をする方も少なくありません。安心・安全の観点から、第49号踏切の対策をこれまで以上にスピード感を持って推進していただきたいと要望いたします。ご見解をお聞かせください。
次に、発達障がい者支援センター開設に向けてについてお伺いいたします。
来年4月に開設予定の発達障がい者支援センターは、区レベルでの成人発達障がい者支援事業の設置としては大変画期的であると言えます。改めて坂本区長のご英断に感謝を申し上げます。ぜひ世田谷区や調布市などと並んで成人発達障がい者支援事業の先駆けとなる施設となるよう、今回も期待を込めて提言をさせていただきます。
先駆けとなる施設となるためには、大人の発達障がい者支援センターを創設する理念・目的等を明文化して、持続性のある計画とすることがとても大切であると考えます。理念・目的としては、発達障がいのある人が生きやすい社会を目指し、障がいの理解を進め、社会参加していけるような支援に取り組み、環境の整備に取り組むことなどが挙げられます。その手法として、発達障がいのある相談者が自分の強みを発揮し、自ら問題解決や目的達成ができるようスキルの向上を促進し、エンパワーメントを図り、自分の特性や必要な支援について知る場を保障することが求められます。そして、板橋区にある地域資源を活用し、発達障がいのある人が地域で安心できる居場所をつくること、また、引きこもっている人への相談体制も敷居を低くして、安心してセンターに来られるようにするとともに、発達障がいの特性にあわせた多様なプログラムを用意することも大変重要な視点であります。ただいまご提案申し上げました理念・目的等を今後、策定される障がい者の福祉に関する計画に盛り込み、持続性のあるセンターとなるよう要望いたします。ご見解をお聞かせください。
次に、施設の管理・運営するため、適切な職員配置とセンター開設までの計画についてお伺いいたします。
施設を管理・運営するためには、発達障がいの特性を理解し、専門性を有する職員を適切に配置することがとても重要であります。練馬区の光が丘障害者地域生活支援センターすてっぷでは常勤換算で当初、5人の職員でスタートし、現在は8人の職員体制で施設運営を担っていると伺っております。本区においても同程度の職員体制が必要であると考えますが、想定している職員体制とセンター開設までの計画についてお聞かせください。
次に、新中央図書館における「(仮称)いたばしラウンジ【カフェ】」への障がい者雇用についてお伺いいたします。
改めて申し上げるまでもありませんが、平成32年度開館予定の新中央図書館には、飲食ができ、利用者相互の交流を促進し、憩いの場となる(仮称)いたばしラウンジカフェを設置する予定になっております。閑静な住宅街の真ん中にある公園に、高機能でハイセンスな図書館が開館し、その1階部分にいたばしラウンジというカフェができることは図書館の利用促進、利用満足度の向上にもつながり、図書館の価値を高めるものと思います。他区では、こうした公共施設内のカフェやレストランを、障がいのある方たちの団体が運営している事例や、障がい者を積極的に雇用している事例が数多く見受けられます。例えば近隣区を見回すだけでも、豊島区役所4階のカフェふれあい、練馬区役所1階の喫茶コーナー我夢舎楽、杉並区役所1階のカフェフィーカフィーカ阿佐ヶ谷店など、そこでは障がいのある方々がフロアスタッフとして注文をとったり、料理を配膳したりと、生き生きと働く姿を目にすることができます。このことは、その区が障がい者施策に積極的に取り組んでいることをあらわすものであり、このような取り組みは、障がいのある方の生きがいになるだけでなく、多くの区民の皆様への障がい者理解にもつながるものと私は考えております。
そこでお伺いいたします。このような各区の取り組みについて、区長はどのようなご見解をお持ちでしょうか。お聞かせください。
また、1項目めの質問でも申し上げましたが、
SDGs先進度調査で板橋区は大変名誉な評価をいただきました。その評価された主な施策の中に、誰もが生きやすく住みよい社会を目指すため、ダイバーシティに関するさまざまな取り組みの実施とあります。また、平成31年度予算編成の基本的な考え方には、新たにSDGsの考えをもとに、目標実現に向け区政のステップを図っていかなければならないとの方針を打ち出しております。民間企業においても、多様な人材による多様な働き方の実現を目的としたSDGs、並びに多様な人材の活躍機会を提供する新たな取り組みとして、本社オフィスラウンジにて障がい者がコーヒーを抽出し、社員や来客者にサービスを提供するカフェを開設したという報道が先週ありました。SDGsの考え方からしても、公共施設のカフェ等における障がい者の積極的な雇用は、まさに区によるダイバーシティの取り組みであり、誰もが生きやすく住みよい社会の実現につながるものであると私は考えます。本件についても、区長のご見解をお聞かせください。
私は、政治信条として、心のかよいあう区政をスローガンに掲げ、現在、議員活動をさせていただいております。その一環として、本区においても障がい者の皆様が生き生きと働き、そして、区民の皆様との心の通い合う場、ふれあいの場となるようにとの思いから、これまでも本庁舎内でのテイクアウトカフェの設置等を提案してまいりましたが、残念ながら実現には至りませんでした。新中央図書館におけるいたばしラウンジのカフェにおいては、ぜひ実現したいとの思いから、先ほどご紹介しました豊島区や練馬区、杉並区をはじめ文京区、千代田区など、各区を視察し、その運営方針や運営方法等を紹介しながら、これまで何度も何度も提案してまいりました。加えて、本件については、我が会派である板橋区議会自由民主党議員団の予算要望の重点項目の1つとして、2年連続で要望している提案事項でもあります。先月末に(仮称)いたばしラウンジカフェの運営事業者が決定いたしました。本区においても、近隣区のように障がい者の皆様が生き生きと働くカフェとなり得るのか、否か、その実現性の有無についてお聞かせください。
以上で、私の一般質問を終わります。ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) 皆様、おはようございます。早速、
杉田ひろし議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、SDGsの先進度調査に関連いたしまして、調査結果に対する見解についてのご質問であります。
すべての国が取り組むべき普遍的な目標でありますSDGsは、区も当事者として、No.1プラン2021においてその重要性について言及をしております。今回の調査においては、SDGs先進度が高いという評価をいただきましたが、これは区民の皆様をはじめとした、区が日ごろから将来をしっかりと考え、行動してきた結果と捉えております。各種ランキング調査の結果の順位につきましては、区政経営を進める1つの指標として参考にしながら、区民の皆様とともに区政の持続的な発展に取り組んできたいと考えております。
次は、将来展望についてのご質問であります。
基本計画の中において、中盤を担うNo.1プラン2021は次の時代をつくるステップアッププログラムとして、未来をはぐくむ緑と文化のかがやくまち板橋に向けて着実に進めていかなければならないと考えています。来年、開催されます東京2020大会やSDGsが示す17のゴールをしっかりと見据え、これまでの成果が発展をし、誇りと魅力が実感できる板橋区を目指していきたいと考えています。
次は、今後の財政見通しについてのご質問であります。
財政計画につきましては、No.1プラン2021におきまして、今後3か年の計画期間における性質別歳出について、財源構成別に積み上げたものをお示ししております。この計画を踏まえ、各年度の予算編成作業を行い事業を展開をしていくこととなります。また、財政基盤の確立に向けましては、財政の健全性を確保するための板橋区財政運営指針をはじめ、基金及び起債活用方針を定めております。この方針におきましては、起債発行の抑制とあわせて景気後退期間を3年と仮定をし、不足する一般財源を補うための基金を積み立てることとしております。
次は、自立支援センター閉鎖後における施設の利活用についてのご質問であります。
自立支援センターは、東京都と特別区との協定に基づき、23区の5ブロックごとに1か所、設置をし、5年ごとに設置区を持ち回る輪番制となっております。板橋区に平成33年に設置する予定の自立支援センターは、都有地に東京都が建設をし、5年経過した後には解体することとなっております。施設等の利活用は難しいと考えておりますが、今後の社会情勢の変化や、板橋区の行政需要等を考慮し、利活用の必要性について検討してまいりたいと考えております。
次は、学校跡地等の有効活用についてのご質問であります。
学校跡地をはじめとしました区有地を有効に活用していくためには、今回ご紹介いただきました事例は大変参考になるものと考えています。区には未利用の用地などが残っておりますが、それぞれに置かれております環境が異なり、課題もさまざまでありまして、特定の事業スキームですべてを解決するのは難しいものと考えています。他自治体の事例も参考にしながら、最も有効な活用方法を採用できるようにしっかりと検討していきたいと考えています。
次は、外国人観光客の迎え入れについてのご質問であります。
区には知名度の高い大山の商店街や、高島平団地をはじめ街道文化が育んできました街並みや、もてなしの心、まちに活力を与えるものづくり技術、個性豊かな商店街など、魅力的な文化資源が多くありまして、外国人観光客の方々にもぜひ実際に触れて楽しんでいただきたいと思っております。
次は、訪日外国人の受け入れ体制の整備についてのご質問であります。
昨年度策定しました板橋区観光振興ビジョン2025におきましては、観光を楽しむ環境を整えるなど、5つの目標を掲げ、その実現に向けた取り組みを進めているところであります。ソフト面においては、既に大東文化大学から講師を招き、区民と職員が一緒に英語を学ぶ、もてなし英語を実施し、そのスキルを生かし、外国人ツアーや板橋Cityマラソンにおける外国人参加者の対応にご協力をいただいております。ハード面におきましては、仲宿の旧商家を活用した交流拠点づくりや、最寄り駅から小豆沢公園、平和公園内の中央図書館、赤塚溜池公園に隣接する郷土資料館に案内誘導する標識の整備、赤塚地域周辺を周遊する自転車シェアリングシステムの導入などに来年度から着手をする予定であります。
次は、飼い主のいない猫対策モデル事業の成果についてのご質問であります。
昨年3月までにモデル事業を実施いたしました高島平地域においては、地域やボランティアの方々のご尽力によりまして、苦情が減少するなど、一定の効果が見られたと聞いております。また、平成29年度に区が開催をいたしました動物愛護講演会におきましては、地域猫セミナーと銘打ち、モデル事業のボランティアの方に講師を務めていただくなど、区との連携も進んでいるところであります。
次は、飼い主のいない猫対策モデル事業の今後の取り組みについてのご質問であります。
モデル事業を実施していた高島平地域の方から一旦休止したいという申し出を受け、ご指摘のとおり、今年度は実施地域がないという状況であります。地域猫にかかわる相談をいただいている地域には、区からモデル事業を経験された方とともに積極的に説明に赴き、事業への理解と不安の解消に努めて申請につなげていきたいと考えています。
次は、コミュニティバスりんりんGOについてのご質問であります。
コミュニティバスりんりんGOは、地域の身近なバスとして、利用者が定着をしてまいり、10年目となる今年度は初めて10万人を超える見込みであります。りんりんGOは開設以来、毎日、始発から最終便までの14時間、1年において6万キロを走行し、車両の劣化も相当進んでいることから、買いかえを予定しております。新たなバスについては、いたばし観光キャラクターりんりんちゃんの新たなラッピングを施すほかに、一回り大きな車両とし、引き続き地域の足として愛されるようサービスの充実を図っていきたいと考えています。
次は、公共交通サービス水準が相対的に低い地域に対する対応についてのご質問であります。
区では、赤塚・徳丸地域においてりんりんGOを運行しているところでありますけれども、新たな路線の導入につきましては、道路の幅員が狭いなどの課題があり、すぐに対応することは難しい状況であると考えています。このため、新たなバス路線の導入につきましては、今後の需要や道路環境の整備など、地域内の変化を見据えながら検討を行っていきたいと考えています。また、地域の状況にあわせたバス以外の交通手段の可能性についても、調査を進めていきたいと考えています。
次は、バスが通れない地域の交通事情の改善についてのご質問であります。
道路の幅員が狭く、バスが通れない地域におきましては、ワゴン車やタクシーなど、小型車両による対応も1つの方法として認識をしています。現在、区では学識経験者や交通事業者、区民の代表等で構成されました策定委員会において、交通政策全般に関する交通政策基本計画を策定中であります。計画においては、多様な交通手段による利便性の向上を目指し、タクシーを含め、新たな交通手段の取組みについても検討を進めていきたいと考えています。
次は、下赤塚駅、第49号踏切の対策についてのご質問であります。
ご指摘の踏切につきましては、踏切を横断する歩行者、自転車及び自動車の交通量が非常に多く、区内の踏切の中でも交通安全上、課題のある踏切として認識をしております。今後につきましては、当該踏切の安全対策を進めていくに当たり、優先度を踏まえながら、具体的な手法について鉄道事業者や交通管理者と協議・調整を行っていきたいと考えています。
次は、発達障がい者支援の理念・目的等を計画に盛り込むことについてのご質問であります。
区内の発達障がいのある方が生きやすい社会をつくることは、(仮称)発達障がい者支援センター開設の重要な目的と考えております。板橋区は明確な理念・目標を計画に掲げ、発達障がいへの理解及び社会参加ができる支援・環境の整備について、(仮称)発達障がい者支援センターを中心として推進をしていく考えであります。
次は、想定している職員体制とセンター開設までの計画についてのご質問であります。
現在、支援内容の具体化に向け、板橋区とともに支援の専門家や発達障がい者団体、支援事業者等が毎月、検討を進めております。関係団体等のご意見・ご要望等を踏まえ、本年9月末までに委託事業の詳細を決定し、その後、センター長の採用のほか、職員の体制について具体化を進めていきたいと考えています。
次は、新中央図書館における「(仮称)いたばしラウンジ【カフェ】」への障がい者雇用に関しまして、各区の取り組みを踏まえての区の見解についてのご質問であります。
各区の取り組みにつきましては、それぞれの区の状況を踏まえた障がい者の就労支援の1つの方法として認識をしております。板橋区においては、公平性・公益性の観点から数多くの障がい者団体が出店できるように、区役所1階、赤塚支所、高島平駅の3か所において、スマイルマーケットを現在設けているところであります。
次は、最後のご質問であります。
SDGsの考え方から見た障がい者の積極的雇用についてのご質問であります。
障がい者の雇用につきましては、区として障がいのある方を臨時職員として雇用するチャレンジ就労を行っております。企業への就労を希望する方につきましては、ハート・ワークにおいて障がいのある方の就労に取り組んでいるところであります。今後も障がいのある方の働ける場所がふえるよう、公共施設の活用も含めてさまざまな機会を捉えて検討を進めていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○議長(大野はるひこ議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) 皆様、おはようございます。それでは、
杉田ひろし議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、区立中学校5校の体育館への冷暖房機器設置に関しまして、設置校の選定基準と活用法、学校名についてのご質問ですが、屋内で運動を行う場所であり、災害時には避難所の役割を担う区立学校の体育館への冷暖房機器の設置に向けて、今後の方針を検討するため、区立中学校5校に冷暖房機器を設置し、効果を検証することとしました。
該当校の選定に当たりましては、区内5地域に設置する、夏季の利用頻度が高い中学校を優先する、受電容量に余力があり、かつ建物の構造上の課題が少ない学校としました。具体的な学校名は、板橋第二中学校、桜川中学校、中台中学校、赤塚第二中学校及び高島第二中学校を予定しております。
次に、改築校・長寿命化改修校への対応についてのご質問ですが、現在、改築に着手している上板橋第二中学校及び板橋第十小学校につきましては、さまざまな課題はございますが、設計変更による対応で体育館に冷暖房機器を設置してまいりたいと思います。また、長寿命化改修の設計に着手している舟渡小学校及び紅梅小学校につきましても、来年度に行う実施設計で体育館に冷暖房機器が設置できるよう対応してまいりたいと思います。
最後に、新中央図書館における(仮称)いたばしラウンジカフェへの障がい者雇用の実現性の有無についてのご質問ですが、いたばしラウンジカフェの運営事業者はプロポーザル方式により選定し、1月29日に事業者を決定いたしました。
事業者を決定する審査の中で、評価項目の一つとして障がい者雇用の考え方についても確認しているところです。当該事業者からは障がい者雇用の経営上の課題を伺っていますが、今後のカフェ運営全般に関する協議の中で、改めて障がい者の活躍の場について働きかけてまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
○議長(大野はるひこ議員) 次に、菊田順一議員。
◆菊田順一 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) 菊田順一議員。
〔菊田順一議員登壇〕(拍手する人あり)
◆菊田順一 議員 引き続き一般質問を行います。私は昭和50年、34歳で議員として板橋区政に直接携わる立場を得ました。以来、今日まで家内ともども42年間、父親を含めると54年間という長きにわたり議員活動をしてまいりました。
私は、自分の持論の1つとして、議員の最大の使命は、日常的に区民と触れ合い、語らいの中から得た貴重な情報や提言を精査しながら、常に区民と同じ目線で議会から発言・行動すべきだと思ってまいりました。したがって、自己の発言や行動には常に責任を感じながら、板橋区の発展のために数多くの提言を交え、発言してまいったつもりであります。
今期4年間のうち、3度の予算総括質問において、1つ、年間約18億円の不納欠損の解消、1つ、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催期間にあわせた友好都市市民のホームステイの実施、1つ、地域包括支援センターの偏在の解消、1つ、区内小・中学校に事務職の副校長の配置、1つ、いこいの家のネーミング変更、1つ、産業経済部の本庁舎への移転等々、提言してきましたが、その都度、部長の答弁はすべて前向きでありましたが、残念ながら実現したものはありませんでした。むなしい思いでいっぱいです。
坂本区長が提唱する東京で一番住みたくなるまち板橋の実現に共鳴し、賛同してきて今期をもって勇退を決断した私にとっては、最後の一般質問となりますので、実りある答弁を期待し、質問を行います。
質問の第1は、ふるさと納税についてであります。
昨年9月に、ふるさと納税制度を活用した収入確保策について議会に報告されました。内容は、昨今の過度な返礼品競争に加わらず、本来の趣旨に立ち返って制度の活用を図るとして、クラウドファンディング型の手法で寄附の対価としての返礼は行わず、板橋区による事業の実施、または区の支援による民間事業の実施、公共福祉の向上をもって返礼するとあります。
今回、当初予算案プレス発表の中で、クラウドファンディング型ふるさと納税の導入について、3つ対象事業があります。国民栄誉賞を受けた植村直己生誕80周年記念事業は効果があると評価いたしますが、一方で、私は、平成27年、このふるさと納税について問題を提起してまいりました。
当時は、板橋区への減収影響額は約6,000万円でありました。それが28年度は約3億4,000万円、平成29年度は約6億9,000万円、平成30年度は約9億5,000円、平成31年度では、見込みとして約14億2,700万円、平成32年度の推計では約20億円に達するものではないかと私は推測いたしております。反面、ふるさと納税受け入れ額は、平成30年1月現在、わずか580万円です。こうした現状は、区の財政運営を行う上で大きな問題であり、過去、寄付者に対する返礼品として、いたばし花火大会への招待、区民まつり、区内の観光資源を活用した策など提案してまいりましたが、実現されませんでした。欧米では、税金は納める、日本では税金は取られると言われております。武士は食わねど高楊枝ではいけません。そこでお伺いします。
1、2年の経過は必要と思いますが、万一、区財政がこれ以上圧迫されるような事態のときには、過度な返礼品競争に加わることには賛成できませんが、例えば板橋区内の企業のうち、タニタと提携したタニタ食堂、体脂肪計つき体重計の活用といった一定の返礼品も考えるべきと思いますが、どのような対応を考えておられるか、お尋ねをいたします。
次に、板橋Cityマラソンについてお尋ねいたします。
板橋Cityマラソンは、板橋区の主催により平成10年に東京・荒川市民マラソンの名称で始まり、平成23年に現在の名称に変更してことしで通算22回目を迎えます。コースは、街中ではなく、板橋区を起点とした荒川の河川敷を往復するという、他にあまり類を見ないマラソン大会であります。当初は、参加選手数も5,000人程度でありましたが、現在では約1万8,000人を超える大規模な大会へと拡大してまいりました。その上、競技とあわせて、会場では屋台や企業の出展するテントが軒を連ね、選手はもちろんのこと、選手以外の方々にとっても楽しく過ごせる、板橋区が誇る一大イベントに成長してまいりました。
平成31年度当初予算案において、板橋Cityマラソンの国際陸上競技連盟認証取得という新規事業が挙げられております。認証取得による大会の国際化を目指していると推測いたしますが、そこで二点お伺いいたします。
第一点は、この本新規事業の内容と、その意図についてご見解をお尋ねいたします。
第二点は、大会の参加選手のうち、区民の申し込み数であります。資料を提出していただきました、直近の3か年の区民の参加割合を見ますと、フルマラソンの参加登録申し込み者数は、2016年の第19回大会では、参加申し込み者総数1万8,181人のうち区民は1,169人、割合は6.4%です。第20回記念大会では、申し込み者総数1万8,491人のうち区民は1,206人です。区民の割合は6.5%。第21回大会では、総数1万7,433人のうち区民は1,092人で、割合は6.2%であります。
そこでお尋ねしますが、5キロ、ジュニア3キロ、キッズランの種目においてはそれなりの区民の参加がありますが、当初の大会開催の目標は、区民の健康増進・マラソン競技を通じて選手間の交流を図ることも目的の1つであったはずであります。国際化を図ることもよいと思いますが、区民の参加割合をふやしてこそ板橋区が主催する板橋Cityマラソンにふさわしい姿だと私は思います。
例えば区民優先枠を設けるとか、あるいは参加費用を減額することも考えられます。主催者としての何か具体的な方策があれば、示していただきたいと思います。
次に、震災発生時の迅速な情報収集についてお尋ねします。
昨年発表された政府の地震調査研究推進本部のデータによると、都心付近で今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率は48%とされております。首都直下型の大地震の発生が近づいてきていることは、多くの板橋区民も疑いようのない事実として肌で感じていると思われます。
板橋区では、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの教訓をもとに震災対策を推し進めてまいります。改定された地域防災計画をもとに、建物の耐震化の促進・災害備蓄物資の充実・先進の防災センターなど、この10年間、ハード面での対策は大きく進歩したと評価いたしております。対して、ソフト面の対策で最も重要なことは、発災時における迅速な情報の収集と共有であります。
そこで、かつては情報収集や共有の手段といえば、固定電話やファクスといったものが主流でありました。今日では、パソコンやスマートフォンを使って簡単に情報が拡散・共有されていくと考えられます。これからの時代において、発災時の避難所の運営をはじめとする情報は、個人情報保護法の壁はあるとしても、区民目線で迅速に見える化することが求められると考えております。各避難所における名簿の管理や物資の不足等の把握、要配慮者やけが人の情報は、災害対策本部で迅速に収集できなければ的確な対応はできません。そこでお尋ねいたします。
第一点は、区内の避難所78か所がすべて開設された場合は、現状ではどのような情報を収集することになっておりますでしょうか。
第二点は、将来的に避難所の情報を迅速に収集し、共有するためには、インターネット等を活用したシステムが必要ではないかと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。
次に、スクールロイヤー制度についてお尋ねいたします。
スクールロイヤー制度とは、区立学校における法律問題等に対し、弁護士が専門的な立場から必要な助言を行う法律相談を実施して、学校運営の安定を目的とする制度であります。想定する内容は、学校にかかわる法律問題における要求や苦情等への対応、協議・交渉時における弁護士の同席であります。
現在、学校現場ではさまざまな保護者からの要望、苦情の対応により、混乱して精神的疲労から病気休職に至る教員が出ております。初期対応のミスで長引くケースがあり、これからますます学校への要望・苦情が増すと予測される中、本来、学校長、副校長が学校経営や教員の育成に専念したり、教員が子どもと向き合い、授業研究のための時間を確保したりするためにも、モンスターペアレントと言われる理不尽な保護者への対応、あるいはいじめ等、深刻な問題を法律の専門的な見地から対応するスクールロイヤーの配置はぜひ必要だと私は思います。
そこで、既に実施している港区の資料を見ると、港区における法律相談として、区内の小・中学校28校で、平成29年度における実績は約40件、予算は相談で318万円、弁護士同席で6万円、計324万円です。
一方、板橋区の学校現場では、弁護士が何らかの形でかかわってきた対応案件は、平成28年度は3校で学校法律相談3件、平成29年度は4校で学校法律相談は5件、平成30年度は、1月現在、9校で学校法律相談は8件です。内容は、指導に起因したけが、SNSの削除、いじめによる不登校、交通事故による後遺症、私用携帯電話の電気代請求、授業中のけがの補償等があります。今後、ますます件数の増大が懸念されておりますが、そこでお伺いいたします。
教育委員会として、このスクールロイヤー制度を早急に取り入れるべきと考えておりますが、ご見解をお示しください。
次に、幼児教育の無償化についてお尋ねいたします。
幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培うもので、幼児教育に関する重要性が高まっております。こうした中、すべての子どもが質の高い幼児教育を受ける機会を保障するために、本年10月から無償化されるようであります。
幼児教育の無償化については了といたしますが、一面、心配されることもあります。それは、区内の私立幼稚園32園の平成31年度の新入園児数は昨年に比べて約200人減となる一方で、保育所の3歳児の申し込み数は昨年比で増加していると聞いております。幼児教育の無償化による影響だけとは言えませんが、幼稚園と保育所では、同じ無償化といっても、保育所には入園料はありませんが、幼稚園には入園料があり、平均して11万円と聞いております。
このことは保護者負担が発生している要因の1つと考えられます。国や東京都も、31年度が確定していないため、現時点では幼児教育の無償化による区財政に与える影響については、大変試算が難しいと思います。しかし、今後詳細な試算が行われた結果、区の負担軽減が見込めるのであれば、しっかりと幼児教育のさらなる推進を活用すべきです。
例えば、現在4万円である入園料補助金を、全額とは言いませんが、増額するなど、幼稚園と保育所に通園する幼児の保護者負担の是正に充てるべきではないでしょうか。このことが幼稚園と保育所のバランスをとることにもつながり、板橋区全体として幼児教育のさらなる推進につながると考えておりますが、教育長のご見解をお伺いいたします。
次に、リーディングスキルテストについてお尋ねいたします。
平成31年度当初予算案に、都内初!全区立小学校にリーディングテストを導入とあります。このテストは、国立情報学研究所の新井紀子教授が提唱している人工知能の研究を通じて開発した基本的な読解力を測定して学力向上につなげるものともあります。
振り返って、10年前に区内公立小・中学校に、日常的な授業に追いつけない児童・生徒に対してフィードバック学習方式を導入いたしました。成果としては、全国の平均値に並びました。
1月15日発行の「教育の板橋」では、いたばし学び支援プラン2018で掲げていた目標、区の平均正答率を全国平均正答率と同等とする、を最終年度に達成しましたとありますが、大事なことは、区内の小・中学生は都内の学校に大部分進学するわけでありますから、父兄にとって最も知りたい点は、全国よりも都内の平均値に対して、今どの程度のレベルかという点ではないでしょうか。そこで二点お伺いいたします。
第一点は、板橋区の学力は全国の平均値に並んだが、東京都の平均値より低いという実態の原因と、今後の課題についてどうでしょうか。
第二点は、教育委員会は、わずか3年足らずで研究校を指定しながらすべての学校で、この読み解く力の育成を図るため研究と実践に取り組むとあります。フィードバック学習方式でも10年間かかっておるわけですから、私にはいささか不安であります。
テストを導入する前提として、教師の教育力アップが大事であり、そのことを具体的にどう進めていくのか、お尋ねをいたしたいと思います。
以上で私の一般質問を終わりますが、最後に一言、老兵は死なず、ただ消えゆくのみ。長い間、議員各位、坂本区長をはじめとする理事者各位に心からお礼を申し上げ、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、菊田順一議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、ふるさと納税についてのご質問であります。
区のふるさと納税の活用につきましては、過度な返礼品競争にくみすることなく、制度本来の趣旨に立ち返ることを基本方針として、植村直己生誕80周年記念事業、旧粕谷家住宅の保存・管理、児童養護施設卒園者住まい応援プロジェクトを対象事業として賛同者を募ることといたしました。まずは、これら3事業を区外にしっかりアピールをして、区の魅力発信や社会的意義の理解を得て、ふるさと納税という形でより多く方々が共感し応援していただくことを尽力したいと考えています。
同時に、ふるさと納税制度の区財政への影響や過度な返礼品競争については注視を続けて、基本方針のもとに制度に関する状況の変化には機敏に対応していきたいと考えています。
次は、板橋Cityにマラソンにおける国際陸上競技連盟の認証取得についてのご質問であります。
本事業につきましては、陸上競技における最高権威機関であります国際陸連の認証を得ることによりまして、国際的に認められた大会とするものでありまして、これによって海外向けの広報媒体等にも掲載がされるものと考えています。
また、日本初となる緊急河川敷道路をコース全般として使用した国際陸連の認証大会となることから、自然豊かなマラソンコースとしての知名度のさらなる向上にもつながると考えました。
これらを通じて、本大会の価値や信頼性を一層高めるとともに、区の魅力を世界に向けて発信をしていきたいと考えています。
次は、板橋Cityマラソンの区民参加割合についてのご質問であります。
フルマラソンにつきましては、完走するために必要なトレーニングを伴うなど、多くの区民が気軽に参加することが比較的難しい競技であると考えます。今後、認証取得による国際化にあわせ、フルマラソンに初挑戦しようとする区民をふやすためにも、その参加を促すインセンティブの付与について検討していきたいと考えています。
また、大会を支えるボランティアスタッフについても、活動しやすい環境づくりを進めて、ランナーと一緒に多くの区民が大会にかかわれる機会についても拡充を図っていきたいと考えています。
次は、避難所の情報収集の現状についてのご質問であります。
現体制におきましては、災害時に加入電話や無線等で送られてくる通報・要請・問い合わせなどの情報については、災害対策本部情報班が臨時電話等で受け付ける方式で収集を行っております。避難所の情報につきましても、この方式の中において、情報ごとに受付票を作成し、対応部局への配信と防災対策支援システムへの入力を行っておりまして、これは開設数によらず同様となっているところであります。
次は、避難所の情報収集・共有システムについてのご質問であります。
避難所を含めた災害時の情報の見える化は、復旧・救助活動などの迅速化に資するだけではなく、肉親を気づかう区民の心情などにも応えるものと認識しています。避難所も含めた災害データ共有システムの必要性は高いと考えておりまして、今後、被災時の脆弱性や管理体制などの課題解決に向けまして、具体的な構築方法の調査・検討を進めていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○議長(大野はるひこ議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) それでは、菊田順一議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、スクールロイヤー制度の導入についてのご質問ですが、平成26年度から、学校におけるトラブル等の解決を図るため、板橋法曹会に法律的な助言や指導をいただいております。近年、学校におけるトラブル等が増大するとともに、深刻化、複雑化しており、弁護士による法的観点からの専門的な助言は必要であると教育委員会としては認識しております。
そこで、トラブル等への迅速な対応と解決のために、学校長と弁護士が直接相談できる体制の構築に向け板橋法曹会と協議してまいります。
次に、幼児教育の無償化についてのご質問ですが、平成31年度の私立幼稚園全体の新入園児数が減少していることにつきましては、教育委員会でも重く受けとめております。そのため、幼児教育の重要性や私立幼稚園との連携を、いたばし学び支援プラン2021にしっかりと位置づけて、幼稚園での幼児教育をさらに推進したいと考えております。
また、幼児教育の無償化に伴う区財政への影響額につきましては、国や都の情報をもとに影響額の把握に努めてまいります。そして、その影響額を踏まえ、幼稚園での幼児教育の充実に向けて、幼稚園入園料補助金を含めた補助制度のあり方を十分に検討し、対応してまいります。
次に、リーディングスキルテストに関しまして、東京都の平均より低い原因と今後の課題についてのご質問ですが、各種学力調査の結果から、本区の子どもたちは無回答率の高さとともに、文章の意味を踏まえた複数の条件にあわせて70から120文字程度の文章を書くことに課題があることを把握しております。しかし、これまで教科書の文章や問題文の意味や意図を正確に読む力を測定するアセスメントがなく、読み解く力の実態を明らかにすることができませんでした。
そこで、教育委員会では、さらなる学力向上を図るために、すべての学習の基礎となる読み解く力を測定するリーディングスキルテストを導入し、制作者の国立情報学研究所、新井教授の支援を受けながら、その育成方法を研究してまいります。
最後に、読み解く力の育成に向けた具体的な方策についてのご質問ですが、子どもたちの学力を向上させるためには、教員の授業力を高めることが大変重要であります。教育委員会では、わかる・できる・楽しい授業の実現に向けて、ICT機器の活用を含む授業スタンダード策定するとともに、すぐれた授業を実践できる教科等指導専門官による授業公開や指導力向上研究推進校を指定するなど、教員の授業力向上に取り組んでいるところです。
今後は、リーディングスキルテストの導入により得た知見を生かし、読み解く力を育成するための指導方法や教材など、カリキュラム開発を通して授業実践を重ねながら、さらなる教員の授業力向上を図るとともに、子どもたちの学力向上に取り組んでまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
○議長(大野はるひこ議員) 以上で
杉田ひろし議員、菊田順一議員の一般質問を終了いたします。
次は公明党が行います。
初めに、かいべとも子議員。
◆かいべとも子 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) かいべとも子議員。
〔かいべとも子議員登壇〕(拍手する人あり)
◆かいべとも子 議員 通告に従いまして公明党の一般質問を行います。
まず初めに、教育について質問いたします。
東京都では、オリンピック・パラリンピック東京2020大会に向けたさまざまな取組みを平成31年度予算に取り入れました。そこで以下3点の事業について、板橋区の取組みをお伺いいたします。
第1に、オリンピック・パラリンピック教育の推進についてお伺いいたします。
1点目に、東京都オリンピック・パラリンピック教育の集大成として、子どもたちが東京2020大会で競技を直接観戦したり、大会に関連したボランティアに参画するなど、子どもたち一人ひとりに人生の糧となる、かけがえのないレガシーを残していくための取組み事業を東京都が実施いたします。
小中の各学校が希望すれば、全児童が東京2020大会で競技を直接観戦し、大会関連のボランティアにも参画できます。すばらしいチャンスを十分生かして、板橋区のすべての子どもたちに貴重な体験をさせていただきたいが、この事業に対して、板橋区としてどのように取り組まれるのかお伺いいたします。
2点目には、板橋区が力を入れている障がい者競技のボッチャに、東京都は子どもたちが障がい者理解を深めるため、区が運営するボッチャを通した交流行事の推進を図ります。これまでも、区としてチャレンジボッチャinいたばし大会など、ボッチャの推進をしてきましたが、教育現場でのボッチャ交流事業の推進を通じて、子どもたちに障がい者理解をさらに深めることができます。ぜひこの機会を捉えて、板橋区が力を入れてきたボッチャの交流事業を教育現場でも推進していただきたいが、いかがでしょうか。見解を求めます。
3点目に、東京2020大会に向けて、オリンピック・パラリンピック教育のテーマである文化の取り組みを一層充実させるため、東京都の東京文化プログラムの活用などにより、公立学校において児童・生徒が芸術・文化を鑑賞、体験する取組みを東京都として推進します。現在、板橋区では、公立小・中学校では、それぞれの年間スケジュールにあわせて、子どもたちに芸術・文化を鑑賞、体験する機会を持っています。
板橋区の文化・国際交流財団の事業で、平成29年度は小学校11校、平成30年度は1月現在までに小学校12校で、室内合奏団や落語家を招き、文化・芸術に親しんでいます。大変にすばらしい事業です。現在は文化・国際交流財団の予算枠の中で実施していますが、今回の東京都の予算を活用し、子どもたちにさらなる文化・芸術の鑑賞、体験をさせていただきたいが、区の取り組みについてお示しください。
次に、学校の働き方改革についてお伺いいたします。
平成29年度、文部科学省の公立小学校・中学校等教員勤務実態調査研究の調査研究報告書では、この調査の趣旨は「教職員指導体制の充実、チーム学校の推進、学校の業務改善の推進等の教育政策について、これらが教員の勤務実態に与える量的・質的な影響を明らかにし、エビデンスを活用した教育政策の推進に必要な基礎的データを得るため、教員の勤務実態に関する調査研究を実施する」とあります。教員が勤務するのは、学校という職場であり、教員の勤務時間を規制するのは、性別や年齢といった教員個人の要素に加えて、それぞれの教員の現場である学校の要素でもある。学校規模、校長のタイムマネジメントの態様等もあるとあります。
この調査は、平成18年度と平成28年度の調査で、10年間での変化を含めた調査となっています。板橋区において、以下の4点はどのような体制になっているでしょうか。
1、公立小・中学校教員のタイムマネジメント力向上について。2、出退勤管理システムについて。3、スクール・サポート・スタッフ配置について。4、部活動指導員配置支援について。
東京都では、平成31年度予算で、この4つの支援への予算が組まれています。ぜひ本区においても、この予算を活用し、働き方改革を進めていただくよう求めます。
次に、読書の取り組みについてお伺いいたします。
本区では、平成31年度から都内初のリーディングスキルテストを導入されて、読み解く力の育成をされます。リーディングスキルテストでは基礎的な読む力を図り、その結果、読み解く力の育成を図るとされています。
そこで訴えたいのは、最も身近にできること、子どもたちにとって読み解く力は、日ごろの読書が重要であります。読書の効果は、語彙力の発達、集中力がつく、想像力・感受性が豊かになる、人の気持ちがわかるようになる等が挙げられます。
平成29年度の板橋区内の児童・生徒における不読率は、小学生では東京都の3.7%に対し区が6.2%と高い数値で、中学生の不読率は東京都の11.1%を下回る9.5%という数値でした。
板橋区子ども読書活動推進計画において、不読率の引き下げを目標としていると思います。本区の学校図書館での1人当たりの貸し出し数は、小学校で年間約36冊、中学校では年間何と約4冊です。年齢を重ねるにつれて、読書活動以外の興味がふえて、読書から遠ざかる傾向にあります。子どもたちにとって本との出会いは、地域図書館やまちの書店だったり、それぞれの家庭とさまざまですが、学校での学びの場が重要と考えます。そこで以下質問をいたします。
1、学校図書館の蔵書の整備については、本年度初めて100%となりましたが、古い本の入れかえ、適格性も含め、児童・生徒に魅力ある蔵書の充実を求めます。
2、読書は子どもの将来を左右する基礎を築くものの1つです。読書への関心が深まる環境づくりも大切です。
板橋区では、学校図書館に司書が配置されてから図書館の環境づくりに力を入れていると思います。高島第二中学校の元校長先生は、前任が江戸川区で、読書大好き日本一というのを目指して、読書科をつくられた校長先生でした。ですので、高島第二中学校でも、本当に生徒のために新刊本をそろえて、当時、大変すばらしい学校の図書館をつくられました。
こうしたよりよい環境づくりの学校を学んでいただき、さらに児童・生徒にとって魅力ある蔵書と環境づくりを求めます。区の見解をお示しください。
次に、平成30年度あいキッズ満足度アンケート結果についてお伺いいたします。
共働きやひとり親家庭の小学生が放課後を過ごす学童保育の待機児童が、平成30年5月1日時点で、全国には少なくとも1万6,957人に上ると、民間団体の全国学童保育連絡協議会が発表いたしました。
全1,741市区町村にアンケートし、すべてから回答を得た結果、学童保育の利用児童数も前年より6万3,204人増の121万1,522人で、過去最多でした。ニーズの伸びに受け皿整備が追いついていけない現状が浮き彫りになりました。待機児童を都道府県別に見ると、東京が最多の3,812人でした。こうした現状を見て、改めて全児童対象の板橋区のあいキッズ事業のすばらしさを実感いたします。
先日、公明党で若者へのアンケート調査を区内で実施したときに、若い親子づれに、あいキッズ事業のことを伺ったところ、ちょうどことし4月に小学校に入学されるお子さんがいて、あいキッズの申し込みをしたとのことでした。5時までの利用は無料でできることをお伝えすると、「費用がかかると思っていました。すごいいい事業ですね」と感激されていました。
平成30年度あいキッズ満足度アンケート結果においても、満足度が高いことが伺えます。そのアンケート結果の中で、利用児童に対する設問で、あいキッズにもっと欲しいと思うものとして、自由に遊べる場所、落ち着ける場所が欲しいとの回答が多く寄せられています。子どもたちの思いを受けて、あいキッズの活動場所を広げる対策はどのようにお考えでしょうか、お答えください。
次に、医療的ケア児保育支援についてお伺いいたします。
これまでも医療的ケア児保育支援について質問、要望をしてまいりましたが、医学の進歩とともに医療的ケア児は増加傾向にあり、重要な課題となっています。
平成28年の厚生労働省調査では、全国の医療的ケア児は約1万7,000人と推計されています。児童福祉法の改正により、「地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障がい児、その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障がい児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉、その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉、その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し、必要な措置を講ずるように努めなければならない」とあります。
しかしながら、現在、板橋区においては、公立保育園や幼稚園において医療的ケア児を受け入れていません。集団生活が十分に可能という医師の診断書があっても、窓口では居宅訪問型保育の利用を案内されています。
しかし、居宅訪問型保育では、呼吸器系の疾患を持つ子は受け入れてもらえません。さらに、その中でも知的、身体的な障がいとの重複がほとんどなく、自らの意思で移動ができる子については、障がい児が通う療育機関からも受け入れを拒否されている場合があります。全く行き場のない状態が続いております。こうした環境で親が仕事をすることができず、経済的な不安を抱えだけでなく、医療的ケア児は同世代の子どもたちと接する機会すら奪われてしまっています。
東京都では、平成31年度予算で、医療的ケア児が保育所等の利用を希望する場合に受け入れが可能となるよう、保育所等の体制を整備し、医療的ケア児の地域生活支援の向上を図るための予算措置をいたしました。看護師の配置などの人件費に活用できるものです。
板橋区においても、この予算を活用し、まずはモデル事業的位置づけからでも、区内の保育園等でのトライアルを早急に始めていただくよう強く求めます。区の前向きな答弁を求めます。
次に、動物との共生条例の制定についてお伺いいたします。
現在、高齢社会の中で、ペットは家族とともに重要な存在となっています。人生100年時代を迎え、愛するペットとともに生きる時代、人と動物の調和のとれた共生社会の推進を図ることが必要です。
国の、動物の愛護及び管理に関する法律は、平成25年9月に改正がなされ、罰則も強化されています。板橋区では、この法律のもと、さまざまな動物愛護の対策をとられています。例えばことしの2月16日には、板橋区主催で、板橋区獣医師会の会員による動物愛護講演会、高齢犬と暮らす〜安心して暮らすための心構えとは〜、また犬の個別相談会などが開催されます。板橋区は動物愛護管理の基本原則や、動物の飼い主の義務に基づいて対応されていますが、地域猫の餌やり問題など、衛生面、モラルの問題での区民相談が絶えません。地域猫に対しては、区民の好意によるボランティア活動をされている方々もいます。
板橋区は、平成31年4月より、5,000平米以上の区立公園への犬の連れ込みが可能となります。犬を飼っている方にとっては朗報ですが、小さなお子さまの保護者や高齢者にとっては、リードをつけていない犬の連れ込みや犬のフンの衛生面の問題など心配があります。これらに対して、区はどのような対策をお考えでしょうか。
ひとり暮らしや高齢化の進む中にあって、動物はかけがえのない家族でもあります。今後は、そうした人生100年時代を見据えた中で、人と動物が共生していくために、1、共生社会の推進と意識の啓発、2、愛護精神の普及と適切な飼養の意識啓発、3、環境保全の推進、4、公衆衛生の推進、5、共生社会の推進に関する区民等の地域活動への支援など、板橋区として動物との共生条例の制定を進めていただきたいが、いかがでしょうか。東京では、世田谷区、八王子市が制定されています。区の見解を求めます。
次に、区立美術館及び区立中央図書館のカフェの常設についてお伺いいたします。
2018年4月より、大規模改修のため休館していた区立美術館が、いよいよ6月28日にリニューアルオープンいたします。これまで区立美術館では、カフェは期間限定での開設となっています。かねてより来館者の声で、「美術鑑賞の後にゆっくりとコーヒーを飲みながら休息できるカフェを常設してほしい」との要望があり、私は平成28年第3回定例会、平成29年の第4回定例会で、美術館にカフェの常設と障がい者のマルシェの配置を質問、提案いたしました。そのときの区長答弁では、「美術館にお越しになられた方がくつろぎ、休息できるスペースは必要と考え、ご提案のカフェの常設や障がい者のマルシェの配置も設計の中で検討してまいりたい」と前向きな答弁をいただきました。あわせて、カフェを障がい者の働く場として提供もしていただくよう求めました。
今回のリニューアルオープンで、カフェの常設、カフェを障がい者の働く場としての提供、スマイルマーケットのような障がい者のマルシェの配置について、どのように反映されたのかお答えください。
また、区立新中央図書館のカフェの常設と障がい者雇用について、これまでも求めてきましたが、進捗状況をお答えください。
次に、ネーミングライツについてお伺いいたします。
区内の公共施設には、橋梁、体育館、公園をはじめ公衆トイレなど、企業からネーミングライツのできる資産が多くあります。また、板橋区内には大小さまざまな企業が多くあります。そうした企業に積極的に声をかけていただき、金額の大小ではなく、1つでも多くの企業に参加していただくよう取り組んでいただきたい。ネーミングライツは、企業にとっては寄付行為であり、税金の控除があります。区の施設には企業のネーミングライツをすることは、企業にとっても、区にとってもプラスの事業です。今後は、指定管理者を決める際の仕様書にネーミングライツを入れるよう求めます。
中央区は、コミュニティバスのバス停、渋谷区、新宿区、杉並区は公衆トイレに、八王子市はこども科学館、体育館にネーミングライツ事業を取り入れています。板橋区として、ネーミングライツ事業を積極的に取り組むよう強く求めます。
次に、都立城北中央公園公認陸上競技場の整備についてお伺いいたします。
板橋区は、東京2020大会を来年に控え、JOCと連携したオリンピアンにあるスポーツ事業の実施や、まちに東京2020大会をイメージした装飾の展開をするとともに、東京2020オリンピック期間前・期間中に、小豆沢体育館でトレーニングを行うイタリアバレーボールチームのPRや受け入れ準備をし、区全体で年間を通して絶え間なく東京2020大会に向けた機運醸成を図ります。
また、本年1月26日には、区民が待ち望んでいた小豆沢プールがオープンしました。スポーツ施設や環境が整うことは、区民がスポーツに取り組む機運が上がることはもちろん、スポーツ人材育成の輩出にも大いに役立ちます。
これまでも議会で取り上げてきましたが、都立城北中央公園公認陸上競技場の整備ですが、板橋区には多くの人を集客できるスポーツ施設がありません。公認競技ができる環境整備をしていただき、板橋にスポーツ観戦のできるスポーツ施設としてはもちろんのこと、グラウンドを災害時は避難場所として、フィールドの観客席は下を防災備蓄倉庫としても活用していくことができます。ぜひ都立城北中央公園に公認陸上競技場の整備を板橋区から東京都に強く要望していただきたい。
最後に、地域問題についてお伺いいたします。
新河岸郵便局移転につきましては、これまでも我が会派の中野区議が議会で質問、要望をしてきたところであります。現在、新河岸の65歳以上の人口は49.5%、2人に1人は65歳以上であり、区内で最も高齢化率が高い地域です。まさに、人生100年時代のモデル地域と言えます。それとともに、新河岸地域は工業地帯でもあり、そこで働く方々は地元の方が多い実情です。その中に位置する新河岸団地と工業地域は職住接近のエリアと言えます。現在、新河岸都営住宅の建て替えが進んでいますが、それに伴い都営住宅内にある郵便局の移転が決まっています。高齢者の大半の方が、年金の出し入れは郵便局を利用しています。郵便局の移転先は高島平八丁目ですが、高齢者の方にとってはバスに乗って高島平駅まで行くのは大変に負担感があります。
さきの2月8日に橘都議会議員、中野くにひこ区議とともに板橋新河岸団地内郵便局の機能存続に関する要望書を東京都都市整備局に提出いたしました。
要望としては、1、都営新河岸アパート敷地内もしくは隣接地に通帳の記帳も可能なATMを設置し、郵便局機能を存続していただきたい。2、機能存続に向けて、都は日本郵政株式会社と調整を行っていただくよう求めたものです。
板橋区からも、新河岸団地地域に郵便局の存続をしていただくよう、日本郵政株式会社と東京都都市整備局に速やかに申し入れをしていただくよう強く求めます。具体的な答弁を求めます。
以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
〔議長交代、副議長(なんば英一議員)議長席に着く〕
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△休憩の宣告
○副議長(なんば英一議員) かいべとも子議員の一般質問の途中でありますが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。
なお、再開時刻は午後1時00分といたします。
午前11時55分休憩
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午後1時00分開議
出席議員 46名
1番 山 田 貴 之議員 2番 中 村とらあき議員
3番 間 中りんぺい議員 9番 松 崎 いたる議員
10番 田中しゅんすけ議員 11番 安 井 一 郎議員
13番 成 島 ゆかり議員 15番 井 上 温 子議員
18番 坂 本あずまお議員 19番 田
中やすのり議員
20番 鈴 木こうすけ議員 21番 し ば 佳代子議員
22番 高 沢 一 基議員 23番 中 妻じょうた議員
24番 山 内 え り議員 25番 吉 田 豊 明議員
26番 元 山 芳 行議員 27番 大 野はるひこ議員
28番 田 中 いさお議員 29番 かいべ とも子議員
30番 佐 藤としのぶ議員 31番 おなだか 勝議員
32番 荒 川 な お議員 33番 いわい 桐 子議員
34番 杉 田 ひろし議員 35番 茂 野 善 之議員
36番 なんば 英 一議員 37番 大 田 ひろし議員
38番 南 雲 由 子議員 39番 五十嵐 やす子議員
40番 竹 内 愛議員 41番 小 林 おとみ議員
43番 石 井 勉議員 44番 川 口 雅 敏議員
45番 小 林 公 彦議員 46番 中 野くにひこ議員
47番 長 瀬 達 也議員 48番 松 島 道 昌議員
49番 かなざき文 子議員 50番 大 田 伸 一議員
51番 菊 田 順 一議員 52番 佐々木としたか議員
53番 松
岡しげゆき議員 54番 はぎわら洋 一議員
55番 高 橋 正 憲議員 56番 橋 本 祐 幸議員
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 太野垣 孝 範君
区議会事務局次長 丸 山 博 史君
〃 議事係長 浅 子 隆 史君 〃 調査係長 安 井 聖津子君
〃 書記 森 下 慎 吾君 〃 書記 戸 田 光 紀君
〃 書記 平 山 直 人君 〃 書記 角 地 渉君
〃 書記 田 中 彩 乃君 〃 書記 飯 野 義 隆君
〃 書記 久 郷 直 人君 〃 書記 山 川 信 也君
〃 書記 木 村 欣 司君
地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 橋 本 正 彦君
教育長 中 川 修 一君 代表・
常勤監査委員 菊 地 裕 之君
政策経営部長 堺 由 隆君 総務部長 森 弘君
危機管理室長 糸 久 英 則君 区民文化部長 有 馬 潤君
産業経済部長 尾 科 善 彦君
健康生きがい部長 渡 邊 茂君
保健所長 鈴 木 眞 美君 福祉部長 七 島 晴 仁君
子ども家庭部長 久保田 義 幸君 資源環境部長 五十嵐 登君
都市整備部長 安 田 智君 土木部長 老 月 勝 弘君
会計管理者 平 岩 俊 二君
教育委員会事務局次長矢 嶋 吉 雄君
地域教育力担当部長 松 田 玲 子君 政策企画課長 篠 田 聡君
財政課長 小 林 緑君 総務課長 林 栄 喜君
△再開の宣告
◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は44名でございます。
○副議長(なんば英一議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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△区政一般質問(続き)
○副議長(なんば英一議員) かいべとも子議員の一般質問に対する答弁を求めます。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(なんば英一議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、かいべとも子議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、医療的ケア児の保育支援についてのご質問であります。
公立保育園における医療的ケア児の受け入れにつきましては、スキルを持った看護師や保育士の確保、また医療機関等の整備といった課題がありまして、ハードルが高いものと認識しています。ご指摘がありました東京都モデル事業の活用について検討するとともに、引き続き先進区等の事例を参考にしながら、具体的な受け入れ方法について検討を進めていきたいと考えています。
次は、公園への犬の連れ込みの対策についてのご質問であります。
平成31年4月から、45の公園において犬の連れ込みができることとなります。飼い主のマナー向上が課題と捉え、専門業者のノウハウの提供を受けながら、区民向け講習会、巡回指導、啓発活動、イベントなどを実施しながら啓発に努めていきたいと考えています。また、犬の連れ込みに関する明確なルールを作成し、周知にも努め、誰もが気持ちよく利用できる公園づくりを目指してまいりたいと考えています。
次は、板橋区における動物との共生条例の制定についてのご質問であります。
単身もしくは夫婦のみで暮らす高齢者が増加している中、よきパートナーとも言うべきペットとの共生の意義については改めて見直し・再評価が行われていると考えています。区では動物愛護法にのっとり、動物の飼い主に対しては、動物には愛護の精神を持って適切に飼養するとともに、公衆衛生の保持・増進にも努めるよう、機会を捉えて啓発をしております。動物との共生の大切さは十分認識しておりますが、区独自の条例の制定につきましては、社会や他自治体の動向等にも注視しながら研究に努めてまいりたいと考えています。
次は、区立美術館のカフェの常設についてのご質問であります。
改修後の美術館には、来館者あるいは周辺散策者が自由に休憩・交流できる場として、館入り口付近にラウンジを設ける予定でありまして、その中においてカフェの常設の検討を進めてまいりました。赤ちゃんの駅や図録の閲覧場所などに加えて喫茶に必要なスペースを確保しますと、全体が狭小となり、来館者数の想定などから総合的に勘案しますと、事業者の参入は見込めなかったところでありました。ラウンジには自動販売機を設置するほかに、絵本関連の展覧会開催時には、アトリエを活用したカフェの運営を予定しておりまして、障がい者の自主製品の販売も引き続き検討していきたいと考えています。
次は、ネーミングライツについてのご質問であります。
ネーミングライツ導入は、自治体においては自主財源の確保、企業側にとりましては社会貢献性を示し、イメージ向上等の効果があると言われております。一方において、民間施設とは異なり、公共施設に企業名等をつけることに対しまして、地域住民や施設利用者からの同意が得られにくいなどの課題もあると聞いています。今後は、他自治体でのネーミングライツ活用事例を参考にしながら、導入の可能性を検討していきたいと考えています。
次は、都立城北中央公園公認陸上競技場の整備についてのご質問であります。
都立城北中央公園は、城北五区における最大の運動公園でありまして、陸上競技場を含めた公園全体の整備推進は、区民の健康づくりの拠点や防災機能の強化につながると考えます。現在、板橋区が中心となって、城北五区内の調整を図りながら東京都と協議をしているところでありまして、具体的な整備内容が固まり次第、東京都への要望活動へとつなげていきたいと考えています。来年度は整備内容の検討と並行しながら、都立城北中央公園のポテンシャルを高めるために、JOCと連携したイベントでありますオリンピックデーランの開催も目指していきたいと考えています。
次は、地域問題、新河岸郵便局の移転についてのご質問であります。
板橋新河岸団地内郵便局は、新河岸地域で唯一の公共的な金融機関であることから、同郵便局の移転につきましては、地域住民の利便性の低下につながるものと認識をしています。今回の移転は、都営新河岸二丁目団地の建て替えに伴うものでありますことから、去る1月9日に東京都都市整備局に対しまして、同郵便局の存続について特段の配慮を求める要請書を提出いたしました。また、日本郵便株式会社に対しましても、区議会においてこのような要望が出されたことにつきまして伝えたところであります。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○副議長(なんば英一議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) それでは、かいべとも子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、東京2020大会の観戦や大会に関連したボランティアの参画についてのご質問ですが、教育委員会としましては、東京都の事業を活用して、児童・生徒が東京2020大会を直接観戦し、子どもたち一人ひとりにとってかけがえのないレガシーを残していきたいと考えております。
観戦する学年につきましては、児童・生徒の実態や気象条件、観戦する会場等を踏まえ、現在、校長会やPTA等と検討しているところでございます。また、ボランティアの参画につきましては、東京ユースボランティア事業を活用し、地域行事や各種スポーツ大会でのボランティア活動に参加していけるよう学校に周知してまいります。
次に、ボッチャを通した交流事業の推進についてのご質問ですが、障がい者理解促進は、共生社会の実現や、国際社会の平和と発展に貢献できる人材を育成するために大変重要であると認識しています。ボッチャを通した交流としては、区立小学校が地域の特別支援学校とともに体験し、交流を図った事例があり、本取り組みをリーフレットにまとめ、全
区立小・中学校に周知したところでございます。学校では、ボッチャをはじめとしたさまざまな障がい者スポーツが行われており、今後も各学校が特色や実態に応じて取り組んでいけるよう支援してまいります。
次に、芸術・文化を鑑賞、体験する取組みについてのご質問ですが、平成30年度は小学校49校、中学校17校で、外部講師を招いたり家庭や地域等と連携を図ったりしながら、芸術・文化を鑑賞、体験する取り組みを実施しているところです。今後も各学校の実態に応じて、芸術・文化に触れる取り組みを充実させ、オリンピック・パラリンピック教育を推進してまいりたいと思います。東京都の文化プログラムの活用につきましては、授業時数の確保や財政的な課題もありますので、実現の可能性について検討してまいります。
次に、学校の働き方改革に関しまして、公立小・中学校教員のタイムマネジメント力向上についてのご質問ですが、多くの教員が長時間勤務となっている中で、新たな課題に対応し、教育の質を向上させるためには、勤務時間を意識しながら、限られた時間の中で成果を上げる必要があります。そのためには、適切な管理職のマネジメントのもと、各学校の重点目標等に働き方改革の視点を盛り込むなど、勤務時間を意識した働き方への変革が必要であると考えます。初任時研修等で、勤務時間に関する研修を行うなど教員の意識醸成を図るとともに、管理職に対しても、校長会を通じ、タイムマネジメント力向上への取り組みを進めてまいります。
次に、出退勤管理システムについてのご質問ですが、教職員の働き方や意識改革を行っていくためには、勤務時間の把握が重要な指標となると認識しており、今年度、複数校で在校時間管理の仕組みを試行しているところです。その状況を踏まえて、新年度からすべての小・中学校で、ICカードとパソコンを使用した在校時間を記録する仕組みが導入できるように準備を進めております。今後は、すべての教職員が勤務時間を意識した働き方を実践するため、在校時間の記録も活用し、校務事務の適正化を進め、長時間勤務の解消を図ってまいりたいと思います。
次に、スクール・サポート・スタッフ配置についてのご質問ですが、教員の業務補助を行うスクール・サポート・スタッフ配置事業につきましては、教員の負担軽減に一定の効果があるとの報告を聞いているところです。また、教職員の働き方改革を推進するためには、学校にかかわるさまざまな人材が専門性を発揮し、チーム学校として教育活動に携わることが非常に重要であると認識しています。現在、学校に配置されている人材の役割分担を整理するなど、より効果的な人材活用のための検討を引き続き進める中で、スクール・サポート・スタッフなど新たな人材の配置についても検討してまいりたいと思います。
次に、部活動指導員配置支援についてのご質問ですが、部活動は教員の長時間勤務の主な要因の一つとなっていることは認識しており、区立中学校に対して部活動指導補助員の活用を推進しているところです。教育委員会では、平成30年4月に板橋区立中学校における部活動の指導補助員の取扱い要綱を改正し、大会の運営協力など、部活動指導補助員の業務を拡大し、教員の負担軽減に努めています。東京都が推進している部活動指導員制度につきましては、人材の確保などの課題もあり、他自治体の動向を注視してまいります。
次に、読書の取り組みに関しまして、学校図書館の蔵書の充実についてのご質問ですが、文部科学省が示している学校図書館に整備すべき蔵書の標準冊数につきましては、平成29年度末に初めて全小・中学校で達成することができました。今後も、標準冊数を維持・充実するとともに、委託している学校司書と連携し、古い本を入れかえつつ貸出冊数の増加につながるような魅力ある蔵書の充実を図ってまいります。
次に、学校図書館の魅力ある環境づくりについてのご質問ですが、学校図書館では、高島第二中学校のほかにも、レファレンスに力を入れたり、本のおすすめカードや季節の本を置くなど、さまざまな取り組みが行われています。各学校のよい取り組みを学ぶことは重要なことであるため、現在、各学校での魅力ある取り組みを全校で共有しているところです。今後も、学校司書や学校支援地域本部、図書館サポーターなどの地域人材と連携し、児童・生徒にとって魅力ある学校図書館づくりをさらに進めていきたいと考えています。
次に、平成30年度あいキッズ満足度アンケート結果についてのご質問ですが、あいキッズの活動場所につきましては、毎年度、学校と協議し、その結果に基づき運営を行っており、今年度も7校、10室に拡大しております。活動場所が不足する場合は学校と協議し、専用室のほか、特別教室等を開放していただくとともに、学校の増改築等の際には専用室をふやすよう努力しているところです。平成31年度も、きらきらタイムの登録人数がふえる見込みのため、学校と協議し、活動場所の調整を行い、適切な環境で子どもたちが過ごせるよう努めていきたいと思います。
最後に、区立中央図書館のカフェの常設と、障がい者の働く場の提供の検討についてのご質問ですが、新しい中央図書館には常設のカフェを設置いたしますが、この運営事業者につきましてはプロポーザル方式により選定し、1月29日に事業者を決定いたしました。事業者を決定する審査の中で、評価項目の一つとして、障がい者雇用の考え方についても確認しているところです。今後は事業者と運営について協議を行うことから、カフェ運営全般の中で障がい者の活躍の場について働きかけてまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
○副議長(なんば英一議員) 次に、小林公彦議員。
◆小林公彦 議員 議長。
○副議長(なんば英一議員) 小林公彦議員。
〔小林公彦議員登壇〕(拍手する人あり)
◆小林公彦 議員 通告に従いまして、公明党の一般質問を引き続き行います。
初めに、平成31年度当初予算について質問いたします。
平成31年度予算編成は、坂本区政3期目の最後を飾るにふさわしく、我が会派が長年要望してまいりました項目が随所に織り込まれ、高く評価いたします。まず、区長は今回の予算編成に際して、どのようなところに力点を置いたかを質問いたします。次に、未来をはぐくむあたたかいまちの中における、都内初の全小・中学校でリーディングスキルテスト導入について質問いたします。
2017年に、中学生の6割が教科書を正確に読めないということが話題になりました。日本の識字率は99%ですが、その識字率も最近下がっていると言われています。また、文字は読めても意味が理解できない人が増加している状況もあります。読解力の向上のタイムリミットが中学校卒業だとすると、早目の対応が肝心とされる中、基礎的読解力をはかるテスト、リーディングスキルテストが注目されています。教科書や新聞に書かれている意味を迅速かつ正確に読み取る能力を測定するためのもので、国立情報学研究所で書籍「AI vs.教科書が読めない子どもたち」の著者の新井紀子教授や、名古屋大学などの研究グループが開発しました。大学入試センター試験は2019年度実施を最後に廃止され、これにかわり、2020年度からスタートする大学入学共通テストは、今までの暗記中心から読解力が重要視されると言われ、リーディングスキルテスト導入は大変に的を射ていると思います。
そこで質問ですが、導入する背景と目的と、最終的にどのような到達点を目標にしているか、また、今まで実施してきましたフィードバック学習方式とどのように兼ねあわせていくのか、2020年度から教育の板橋の新たなイノベーションとして、小中一貫教育が本格的にスタートするとしていますが、そこでどのように生かしていくのかを質問いたします。
次に、産後ケアにおける、いたばし版ネウボラの拡充について質問いたします。
いたばし版ネウボラは、切れ目のない子育て支援の最初の接点となる妊婦・出産ナビゲーション事業において、妊婦に担当保健師を紹介し、妊娠中から出産後に至るまで、育児に関する相談に随時対応するとしています。来年度から、会派としても長年要望してまいりました産後ケア事業を開始するとしています。その内容を具体的に質問いたします。
また、その他の関連する事業としては、乳幼児健診や産後サポート事業、
子育て応援児童館CAP'Sなどがあるとしていますが、今後どのように展開していくのでしょうか。具体的な答弁を求めます。
次に、本庁舎周辺の公共施設活用について質問します。
先日の企画総務委員会で本庁舎周辺の公共施設活用についての報告があり、それによりますと、旧保健所、本庁舎北側公有地、情報処理センターの公共施設について、民間事業者の参入意欲、市場性の把握を対話で行うサウンディング型市場調査を行うということでした。この方式は国土交通省が地方自治体に提案している方式で、公有地活用や民間活力の導入など、地方公共団体による官民連携事業において民間事業者が参加しやすい公募を行うためには、事業発案段階や事業化検討段階において民間事業者に意見や提案などを求め、対話を通じて市場性の有無や実現可能性の把握、民間事業者が有するアイデアの収集等を行うことで、行政が自らの経験と勘を頼りに決めてしまうのではなく、サウンディング型市場調査により客観的な市場性を把握することで事業の可能性はより広がるものと考えられていますが、反面、アリバイづくりという面が強調される可能性もあるとされていますので、以下の質問をいたします。
今まで跡地利用は、行政が決定した段階で議会が承認するという形でしたが、プロセスがわかりやすくなるのでしょうか。また、昨年中にサウンディング調査を終了して、本年の5月まで行政機能調査、検討を行い、6月に方針決定とありますが、議会への報告を含めた具体的なスケジュールを伺います。また、国交省は財政状況の厳しさを増す中、インフラ老朽化対策や大規模災害に備えて減災・防災対策等の課題に取り組みつつ、真に必要な社会資本整備の維持更新を確実に進めていくことが求められ、その推進に公民が連携して公共サービスの提供を行うスキームとして、PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)と公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に、民間の資金とノウハウを活用して公共サービスの提供を民間主導で行うPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)を推奨しています。
PPPの中には、PFI、指定管理者制度、市場化テスト、公設民営方式、さらに包括的民間委託、自治体業務のアウトソーシング等も含まれています。そこで質問ですが、今後、公共施設等のインフラ整備をどのような手法で行うのでしょうか。また、PPP、PFIの手法は専門性を要するため、制度に精通した職員が必要ですが、区長の見解を伺います。
次に、自治体戦略2040構想研究会についての質問をいたします。
2017年10月に総務省に設置されました自治体戦略2040構想研究会の戦略目標は、人口縮減時代の新たな社会像の構築、基本施策の開発、自治体行政の大胆な書きかえであり、市区町村行政の文化、教育、福祉など公共サービス提供のための施設等をすべて自らが整備し、保有していこうとする考えのいわゆるフルセット主義から脱却して、スマート自治体への転換、圏域単位での行政の推進を目指しています。
第1次答申では、具体的には2040年ごろに迫り来る我が国の内政上の危機とその対応として、1、若者を吸収しながら老いていく東京圏と支え手を失う地方圏、2、標準的な人生設計の消滅による雇用・教育の機能不全、3、スポンジ化、空き家・空き地化する都市と朽ち果てるインフラ、4、新たな自治体行政の基本的な考え方の4項目が提示されています。都道府県単位の課題が多く、2040年という21年後の時代を予想するのは大変に難しく、基礎的自治体の特別区が今から実行可能なことがあるかという考えもありますが、研究会が提示した課題は、本区としても、いずれか突き当たる多くの問題が含まれていて、今から方向性を明示する必要があるという観点から、的を絞りまして以下の質問をいたします。
平成26年度地方自治法改正で、あらゆる行政サービスを単独の区市町村が個々に提供する発想を転換して、地方自治体間の連携を柔軟かつ積極的に進めていくため、地方自治体間の条約とも言うべき連携協約が制度化され、政策面での基本方針や役割分担を定めることが可能になりました。今後の遠隔地の自治体間の連携として、災害時の相互応援や福祉施設の域外設置や流域での水環境保全などの対策を伺います。今回の答申の中で、都市のスポンジ化と朽ち果てるインフラという課題も定義しています。
都市再生特別措置法の一部を改正する法律が昨年の7月に施行されました。これは、都市の内部で空き地・空き家等の低未利用地が時間的・空間的にランダムに発生する、いわゆる都市のスポンジ化が進行していることを踏まえて改正されました。また、昨年1月、法務省及び国土交通省が所管する、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法が施行されました。この特別措置法で、所有権の登記名義人が死亡後、長期間にわたり相続登記がされていない土地について不動産登記法の特例が設けられました。この2つの特措法の改正をすぐに本区の状況に当てはめるのは難しいですが、相続登記の放置など、今後本区が可能な空き家・空き地対策の具体策を要望いたします。
次に、不登校対策について質問いたします。
文部科学省の全国調査で不登校の要因を見ますと、不安の傾向がある児童・生徒が30.6%、無気力傾向が30.2%となっており、聞き方が違う前年度、不安など情緒的混乱が29.8%、無気力が25.9%と単純な比較はできませんが、増加しているというのが文科省の見方であります。不安傾向のうち、家庭に係る状況によるものが33.6%、いじめを除く友人関係をめぐる問題が27.9%など、無気力傾向のうち、家庭に係る状況が44.1%、学業の不振が29%などとなっています。深刻化する不登校に対応するため、文科省はカルテのような、児童生徒理解・教育支援シートを活用して、組織的・計画的な支援を行うこととしています。
そこで質問ですが、教育支援シートは本区としてどのように活用して、どの程度の成果があったのでしょうか。不登校の原因として家庭に係る状況が本区でも多いという点から、不登校児童・生徒とその保護者を対象として、主任児童委員、民生・児童委員、青少年委員等の地域人材の支援チーム発足について、先日の文教児童委員会で報告がありました。多くの委員からも大変厳しい質問がありましたが、まず、個人情報保護の問題です。地域でなれ親しんだ人が支援チームに入ることは、この問題をクリアしなければならないと思いますので、しっかりとしたリスク管理をした上での活動をお願いいたします。
また、文科省はチーム学校として、教員の仕事の役割分担の見直し、資格を持つ専門スタッフの充実、地域人材の活用の3点で、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、部活動に関する専門スタッフを非常勤職員として配置するとしていますが、本区として、教員の働き方改革の一環となるチーム学校としての体系整備を今後どう進めていくのでしょうか。文科省は単に学校復帰のみを目標にしているのではなく、児童・生徒の社会的自立を目指すべきことを提言しています。
世田谷区は、公設民営化方式のフリースクール、ほっとスクール希望丘を不登校の小・中学校生の居場所として今月開設しましたが、本区としまして、フレンドセンターを今後どのように充実していくのでしょうか、具体的にお示しください。
また、文科省は初等中等教育局長名で出した通知では、不登校が悪いという根強い偏見を取り払い、学校・家庭・社会が共感的理解と受容の姿勢を持つことが重要だと強調している一方で、不登校になってからの事後的な取り組みではなく、児童・生徒が不登校にならない魅力ある学校づくりを目指すことを求めています。本区としてどのように対応していくのでしょうか。
次に、区立小中学校体育館の空調化について質問いたします。
先日の都議会本会議において、公明党の橘都議会議員の代表質問で、小・中学校の体育館の冷暖房設備設置への補助制度について断熱工事、電源工事など付帯工事が必要となるケースもあるので、補助対象となる工事の範囲と補助単価の考え方の見解を求めたところ、小池都知事は、学校体育館は体育の授業や学校行事、部活動など、子どもたちが安全に活動する場所であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所等としての役割も果たすことから、安全性の確保や防災機能の強化は極めて重要であるとして、昨年の夏の連日の猛暑は、熱中症をはじめとして都民の生活に大きな影響を与えていることや、区市町村立の体育館への冷暖房設置を促進していくとの答弁がありました。また、来年度当初予算でリースによる整備も、他の手法同様に支援するとの回答を得ました。これを受けまして、本区として、
区立小・中学校体育館の冷暖房化をどう進め、どう推進していくのでしょうか。
次に、肺炎球菌ワクチンの接種率の向上について質問いたします。
肺炎で命を落とす高齢者を少しでも減らしたい。厚生労働省は、肺炎予防に有効な肺炎球菌ワクチンの接種率を高めるため、ことし3月までの経過措置として、70歳以上を対象に実施してきた公費助成を5年間延長することに決定いたしました。平成26年度から始まった肺炎球菌ワクチンの定期接種制度は、5年間で65歳以上の全人口をカバーする経過措置期間を設け、対象者は65歳から100歳までの5歳刻みの各年齢になる一方で、生涯に一度だけ制度を活用した接種が可能です。国として5年間、毎年同じ年齢を対象に実施することで、今回の高齢者肺炎球菌ワクチン定期接種事業に関して、平成26年度から平成29年度の接種対象者の接種率は32から33%で推移しています。厚労省は周知啓発を促していて、未接種者に、はがきでの勧奨事業を実施している自治体もありますが、本区として今後の対策を伺います。
次に、区立児童相談所設置について質問いたします。
昨年7月、政府は目黒区の事件を受けまして、児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策を発表し、さらに12月に児童虐待防止対策体制総合強化プランが示されました。それによりますと、1、増加する児童虐待への対応に加え、里親養育支援や市区町村支援の充実等のための児童福祉司、児童心理司等の専門職の職員体制・専門性の強化、弁護士・医療職等の配置の促進などの児童相談所の体制強化策、2、一時保護の体制強化策、3、子ども家庭総合支援拠点や要保護児童対策地域協議会の調整機関など、区市町村の職員体制及び専門性強化のための相談支援体制の方策を新たに打ち出しました。本区として、その対応を伺います。
最後に、地域の課題について、旧区立板三小跡地問題について質問いたします。
間もなく、旧区立板橋第三小学校跡地の解体工事が始まり、3年後、東側に児童相談所が完成します。その後、西側旧校舎にはボランティアセンター、公文書館などが残る予定ですが、西側旧校舎は今後どのようになるのでしょうか。耐震補強工事は済んでいますが、将来的に建て替えの際には、地域に公共の施設がないため、ぜひとも集会所を希望する地域住民の声が強くありますので、区長の見解を伺います。
以上で一般質問を終わります。大変にありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(なんば英一議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、小林公彦議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、平成31年度当初予算案に関連いたしまして、その特徴についてのご質問であります。
平成31年度は、いたばしNo.1実現プラン2021の初年度として、持続可能な都市、板橋を目指す戦略的実行予算と銘打った予算編成を行ってまいりました。施策の推進に当たりましては、小・中学校の改築をはじめ、公共施設の更新や保育サービス定員の増、まちづくり事業など、区民要望への積極的な対応のほかに、東京2020大会の機運醸成にも取り組んでいく考えであります。
特に、東武東上線連続立体化事業特別会計、同基金を設置し、事業の透明性と財源確保によって事業の確実な推進を図ることといたしました。あわせて、未来創造戦略の具現化にも注力をし、区の秘める価値を引き出し、未来へつながる区政経営に取り組んでいく内容であります。
次は、産後ケア事業についてのご質問であります。
平成31年度から開始する産後ケア事業につきましては、訪問型と宿泊型の2種類がございます。訪問型につきましては、生後120日以内の乳児がいる家庭に助産師が訪問し、母親の心身両面にわたるケアをはじめ、授乳の支援や沐浴のアドバイス等を行います。宿泊型につきましては、生後2か月以内の母子が区の指定する助産所や産院等に宿泊をし、母親が随時支援を受けつつ、自らをケアする能力を育むことによりまして、家庭での安定した子育てにつなげていきたいと考えています。
次は、産後ケア事業以外の関連事業についてのご質問であります。
平成31年度からは、聴覚障がいの早期発見に有効な検査である新生児聴覚検査について、すべての新生児が受けられるように費用の一部助成を開始いたします。産後サポート事業につきましては、生後1か月を過ぎた児童と母親の居場所として、健康福祉センターや児童館で開催する2・3か月児の母と子の会を位置づけ、会場や回数もふやしていく予定であります。今後とも子育て世代包括支援センター母子保健型事業を柱にしつつ、関連する子育て支援事業との連携によりましてウイングを広げ、いたばし版ネウボラの拡充・強化を図っていきたいと考えています。
次は、本庁舎周辺の公共施設活用に関連いたしまして、跡地活用の検討過程についてのご質問であります。
跡地活用につきましては、その資産が持っていた機能、立地、行政需要など多くの条件があり、整理した上において方針を定める必要があると考えます。こうした課題整理を含めた検討過程につきましても、できる限り機会を捉えてお示しし、ご意見をいただき、総合的な活用策を決めていきたいと考えています。本庁舎周辺の公共施設活用のスケジュールにつきましては、2月に検討状況を、6月に整備方針をご報告した上で、最終的な整備方針を決定していく予定であります。
次は、整備手法と専門性を持つ職員についてのご質問であります。
整備手法はさまざまでありまして、活用する対象、実現すべき目的や機能によりまして適切なものを選択していく必要があると考えます。他の自治体等の事例を調査するなど、PPPをはじめとした事業手法について情報収集に努めながら、施設経営の視点を持った専門性を備えた職員を育成していきたいと考えています。
次は、自治体戦略2040構想研究会についてのご質問であります。
区が単独で賄えない行政サービスを他自治体との連携により解決していくという視点ではございませんが、区では都市交流をきっかけとした自治体連携を図ってまいりました。災害時の連携協定などは、お互いの住民にとって、万が一のときの安心につながるほかに、観光や商業分野ではその振興が期待できるなど、多くのメリットがあると考えます。現在連携している団体との関係を密にしながら、連携によって生まれる効果が一層高まるように努めていきたいと考えています。
次は、肺炎球菌ワクチンの接種率の向上についてのご質問であります。
予防接種の勧奨の基本は個別通知でありまして、高齢者肺炎球菌ワクチンについても、対象者に個別に予診票を送ってきたところであります。平成31年度からのさらなる経過措置の期間中におきましても、対象年齢の未接種者全員に予診票を個別に送る予定であります。今後は、予診票に同封するお知らせをさらに読みやすく改善するなど工夫を凝らし、接種率の向上に努めていきたいと考えています。
次は、児童相談所の体制強化についてのご質問であります。
児童福祉法の理念を体現し、児童の適切な養育と生活の保障をするために、区に児童相談所を設置すべきであると認識をし、現在準備を進めております。区が設置する児童相談所として、着実な運営を行う人員体制を確保するとともに、国の児童虐待防止対策体制総合強化プランを踏まえ、必要な人材を配置していく考えであります。その上で、子どもの命を守ることを第一に考え、悲惨な事件や事故から子どもたちを守るための体制を構築していきたいと考えています。
次は、一時保護の体制強化策についてのご質問です。
一時保護になる子どもはさまざまな課題を持ち合わせている場合が多く、質の高いアセスメントとケアが必要であると認識しています。区で設置する一時保護所は必要な定員設定を行い、保護された子どもが家庭的な環境で過ごすことができるよう、個室を含めたユニット型居室としていく考えであります。また、その職員につきましては、現在、児童相談所への派遣研修を行っておりますが、今後、必要な専門研修の受講も行うなど、体制構築に向けて準備を進めていきたいと考えています。
次は、児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策における市区町村体制の強化についてのご質問であります。
子ども家庭支援センターは、平成30年度より子ども家庭総合支援拠点として、心理職を配置して機能強化を図っております。また、平成31年度からは職員を増員し、要保護児童対策地域協議会など連携体制の充実を図っていく考えであります。今後も、(仮称)子ども家庭総合支援センターの設置に向けた職員体制の強化に取り組んでいく考えであります。
次は、最後のご質問であります。地域の課題について、旧区立板三小跡地問題についてのご質問です。
旧板橋第三小学校跡地につきましては、基本構想を定め、多世代交流・防災機能を備えた総合拠点として、現在、子ども家庭総合支援センターの整備を進めております。西側校舎のあるエリアにつきましては、広場機能、地域支援防災機能を展開するエリアとしております。現在の整備事業が完了する2021年度以降の具体的な活用策の検討を進める際には、地域の方々の声をしっかりと受けとめながら進めていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○副議長(なんば英一議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) それでは、小林公彦議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、リーディングスキルテストに関しまして、導入の背景と到達点についてのご質問ですが、子どもたちが社会で活躍する2030年ごろ、第4次産業革命と言われるIoTやAIをはじめとする技術革新が一層進展する超スマート社会では、読み解き表現する力、論理的思考力、情報活用能力が必要であると言われています。これからの時代を生きる子どもたちに、文章や情報を正確に理解し、論理的に思考を行うための基盤となる読み解く力を育成することは大変重要であることから、今回、リーディングスキルテストを導入することといたしました。
次に、フィードバック学習との関連についてのご質問ですが、本区独自に開発したフィードバック学習は、子どものつまずきを明らかにし、つまずいた内容に戻って学び直し、学習内容を確実に習得させていく学習方法であります。10年間、フィードバック学習を行ってきたことで、児童・生徒の学力は全国平均と同レベルになったと認識しています。今後は、フィードバック学習方式の振り返りテストからリーディングスキルテストへと移行し、これまでのフィードバック学習方式の教材も活用しながら、さらなる学力向上を目指してまいります。
次に、小中一貫教育への活用についてのご質問ですが、教育委員会では小中一貫教育を、いたばし学び支援プラン2021の柱に位置づけて、義務教育の9年間を通して、これからの社会を生き抜くために必要な資質・能力の育成に取り組んでまいります。小中一貫教育を効果的に推進していくために、板橋のiカリキュラムを策定し、そのカリキュラムの一つを読み解く力の育成としております。カリキュラムの作成につきましては、リーディングスキルテストの結果を踏まえて、教育委員会と学校が協働して指導方法や教材などを開発し、平成33年度にはすべての小・中学校で実践してまいりたいと思っています。
次に、不登校対策に関しまして教育支援シートについてのご質問ですが、国が示している児童生徒理解・教育支援シートは、不登校児童・生徒一人ひとりの状況を適切に把握し、組織的・計画的に支援を行うことを目的としています。本区では、国のシートをもとに、区独自の板橋区不登校児童・生徒の支援計画及び対応報告書を作成し、関連機関と連携して、児童・生徒への支援を行えるようにしております。進級、進学の際には報告書を必ず引き継ぎ、情報を共有するなど、一人ひとりに寄り添った継続的な支援に役立てているところです。
次に、チーム学校としての体制整備についてのご質問ですが、学校に心理や福祉の専門家など多様な価値観や経験を持った大人がスタッフとしてかかわることは、子どもの心の安定につながると考えています。現在、不登校または不登校傾向の子どもに対して、スクールカウンセラーが子どもや保護者から話を聞き、学校がその子どもに合った支援ができるようにしております。
また、スクールソーシャルワーカーが家庭訪問を行ったり、関係機関に一緒に赴いたりして、成果を上げているところです。さらに多くの不登校の子どもにスクールソーシャルワーカーがかかわり、一人ひとりのニーズに応じた対応ができるよう、さらなる増員を検討し、チーム学校としての体制整備を行っていきたいと考えています。
次に、フレンドセンターの充実についてのご質問ですが、国の調査によりますと、小・中学校の不登校児童・生徒数は近年増加傾向にあり、本区においても同様の傾向が続いています。そこで、昨年度から、学習内容を自分で決める、小学生1人通級を可能にするなど、フレンドセンターの運営内容等の見直しを進めた結果、通級児童・生徒数は昨年度比1.4倍にふえているところです。
さらに、より多くの不登校児童・生徒がフレンドセンターに通級できるようにするために、引き続き、運営内容等の見直しを進めていくとともに、区内の通いやすい場所に新たな居場所の設置を検討していきたいと思います。
次に、魅力ある学校づくりについてのご質問ですが、魅力ある学校とは子どもが毎日通いたくなる学校であり、学級にいて楽しいと実感できる学校であると考えます。そのために教員は研究・研修に励み、間違いや失敗が許される学級の雰囲気づくりに努めるとともに、わかる、できる、楽しい授業の実現を目指しているところです。今後とも心の居場所としての学級づくりを進めることにより、不登校を発生させない魅力ある学校づくりに取り組んでまいります。
最後に、区立小中学校体育館の空調化についてのご質問ですが、
区立小・中学校の体育館への冷暖房機器の設置に向けて今後の方針を検討するため、中学校5校に冷暖房機器を設置して効果を検証することといたしました。ことしの夏までに東京都の補助制度を最大限に活用し、リース方式により、板橋第二中学校、桜川中学校、中台中学校、赤塚第二中学校、高島第二中学校に冷暖房機器を設置する予定です。
また、現在改築に着手している上板橋第二中学校、板橋第十小学校、長寿命化改修工事の設計を進めている舟渡小学校、紅梅小学校にも冷暖房機が設置できるよう対応してまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
〔議長交代、議長(大野はるひこ議員)議長席に着く〕
○議長(大野はるひこ議員) 以上で、かいべとも子議員、小林公彦議員の一般質問を終了いたします。
次は共産党が行います。いわい桐子議員。
◆いわい桐子 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) いわい桐子議員。
〔いわい桐子議員登壇〕(拍手する人あり)
◆いわい桐子 議員 ただいまから、日本共産党区議団を代表して一般質問を行います。
初めに、消費税増税について質問します。
2014年の8%増税後、家計消費は落ち込んだままで、一度も増税前の水準に回復していません。回復するどころか、昨年10月までの1年間の平均消費額は、増税前の2013年平均に比べて年額で25万円も低下しています。にもかかわらず、安倍首相は都合のいい数字を並べて、ことし10月に消費税10%増税を実施すると言います。まちでは暮らしへの影響、商店からはため息が聞こえています。さらに、毎月勤労統計の不正によって、賃金の伸び率が実態よりもかさ上げされていたことが発覚し、安倍首相の景気判断はもとより、消費税10%増税の根拠が根底から揺らいでいます。
また、食料品などへの軽減税率は軽減ではなく、8%据え置きにすぎません。しかも、減税額は所得が高い人ほど高額になるため、むしろ逆進性の問題は強まり、格差がますます広がるだけです。クレジットカードのポイント還元は、複数税率とセットになることで、商品、場所、買い方によって税率が5段階にもなり、混乱と新たな負担をもたらします。しかも、事業費2,800億円のうち1,000億円が補助金です。見直しを求めて、業界団体からも意見書が出され、毎日、読売、共同のどの世論調査も国民の6割以上がポイント還元に反対しています。どんなに政府が対策で取り繕おうとしても、10%への増税は、1世帯8万円の負担増に変わりありません。消費税は、決して平等な税ではありません。税の負担率は、買い物の額ではなく負担能力、つまり収入や所得の額に対する割合ではかられるべきです。区長は、昨年の第4回定例区議会で10%増税について容認する答弁を行いましたが、それは平等な税という認識なのでしょうか。区長の考えをお答えください。
増税と複数税率導入に伴って、4年間の経過措置後の2023年から義務づけられるインボイスはさらに深刻な問題です。現在、年間売り上げ1,000万円以下の事業者は、消費税が免税となっていますが、免税事業者のままでは、仕入れの税額を証明するインボイスの発行が認められません。事業者は、新たに課税事業者になるか、免税事業者のまま取引から排除されるか選択を迫られます。
例えば、家電メーカーの家電の修理は9割が下請業者で、そのほとんどが免税業者です。インボイス制度が導入されると、課税業者にならなくてはメーカーからの仕事ができなくなりますが、課税業者になれば、収入がふえないのに年間50万から60万円の消費税を納めることになります。こうしたインボイス制度導入による中小零細業者への影響について区長の認識をお示しください。
消費税が始まって、もう30年です。社会保障のためと言いますが、年金は下がり続け、介護・医療の保険料も利用料も上がり続け、お金がなければ諦める実態です。保育料も上がり、待機児童もゼロにならず、消費税が社会保障に使われてきたと実感できるものはありません。この30年間、国民から搾り取られた消費税は累計372兆円です。ほぼ同じ期間に、地方税を含む法人3税は累計で291兆円も減税です。これでは、穴のあいたバケツに水をくむようなもので、財政も社会保障もよくなるはずがありません。
今後も介護の利用料、後期高齢者医療の窓口負担の2倍化が検討されています。幼児教育無償化でさえも、既に給食費は無償化の対象にしないとか0〜2歳保育は住民税非課税世帯に限定するなどと値切りが始まっています。10%になっても、社会保障がよくなる見通しは全くありません。社会保障もよくならず、格差を拡大させ、庶民への大負担増となる消費税10%増税です。きっぱり中止をと板橋区からも政府に働きかけるべきです。区長の考えをお示しください。
以上でこの項の質問を終わります。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) いわい桐子議員の一般質問1項目めについてお答えいたします。
最初は、消費税増税に対する認識についてのご質問であります。
消費税には所得や資産に関係なく、すべての人に同じ税率がかかるため、所得が低い人ほど税負担が重くなる逆進性があると言われております。今回の増税に際しましては、低所得者層に配慮した結果、海外でも多く採用されております軽減税率の導入が図られたものと認識しています。
次は、インボイス制度の影響についてのご質問であります。
インボイス制度の導入は、現行の請求書等保存方式が抱える益税の発生や転嫁の不透明性の問題を解消するために有効であると言われております。一方において、免税事業者を取引の中間段階から排除する恐れがあることや事業者の事務負担を増大させることがその問題点として挙げられていることは承知をしております。4年間の経過措置の間は、インボイス制度の円滑な導入に向けた国の取り組みを注視していきたいと考えています。
次は、消費税率の引き上げ中止をとのご質問であります。
消費税率の引き上げは、健全な国家財政を築くため、また、適正な社会保障の確立のため避けて通れない課題と認識しています。国は消費税の使い道について、これまで8割を国債の償還に充てていましたが、増税後は、2兆円規模で教育の無償化など、子育て世代に振り向けるとしております。国は、さまざまな景気対策や低所得者対策等を検討しておりまして、その効果について注視していきたいと考えております。
1項目めの質問の答弁は以上でございます。
○議長(大野はるひこ議員) いわい桐子議員。
◆いわい桐子 議員 議長。
〔いわい桐子議員登壇〕
◆いわい桐子 議員 次に、障がい児者への支援強化を求めて質問します。
先日、ADHDのお子さんを持つ母親から、「田舎に引っ越します。板橋区では障がいをもつうちの子を受け入れてくれる学校はなかった」と話を聞き、本当にショックでした。そのお子さんは、小学校入学後、あいキッズや学校でトラブルが発生する状態を受けて、専門機関でADHDの診断を受けました。小学校での嫌がらせが続き、2回転校しましたが、状況は変わりませんでした。さらなる転校を迫られたきっかけは、榛名移動教室の同級生とのやりとりの中で相手にけがを負わせてしまったことです。家族を板橋区に残し、母親とADHDのお子さんは遠い実家へ引っ越し、家族は離れ離れの生活に追い込まれました。
そこで、教育長に伺います。ADHDの子どもや保護者への対応について、教育委員会の考えをお答えください。榛名移動教室でのトラブルは、食事中の口げんかから茶わんを投げつける行為に発展したと聞いています。食事時に、ADHDのお子さんの近くには教員などがいなかったため、誰が、いつ、どのようにけんかに発展したのか、子どもたちの言い分も食い違い、事実確認も難しい状況です。本来、ADHDのお子さんが宿泊行事に参加する際、食事中はテーブルに教員などが一緒に座るなどの対応が必要だったのではないでしょうか。
保護者からは、榛名に行く前に、問題行動や心配なこと、どういうときに気にかけてほしいかを学校に説明していました。しかし、トラブルが起きてしまいました。宿泊行事など、特別な状況でのADHDのお子さんに対し、どのような対応を行っていたのですか。また、けがにつながるトラブルが起きたことについて、今回の人の配置や対応について教育委員会はどう考えていますか。お答えください。
今回の件で、臨時保護者会が開かれました。学校としては、ADHDについて理解してもらうための臨時保護者会だったと言いますが、結果としてADHDの子の親御さんがつるし上げられ、複数の親からそんな危険な子は学校に来ないでほしい、もう転校してほしい、学校はなぜこんな子どもを受け入れたのかなどと言われたそうです。
母親は、板橋に我が子の居場所はないと思ったといいます。教育委員会は、障がいの有無にかかわらず、できるだけ同じ場でともに学ぶインクルーシブ教育を進めるとしていますが、居場所がないなどと言わせた学校と教育委員会の責任は重大です。結果として、臨時保護者会は、理解を広げるどころか、親を分断し、ADHDのお子さんだけが問題であるかのような結論を残しました。このことについて、学校や教育委員会はどう認識しているのかお答えください。
続いて、大人の発達障がいについてです。
昨年、53歳の男性から、「家を追い出される」と相談を受けました。確認すると、銀行からの郵便物を確認せず、自動引き落としがストップしたまま、家賃が半年間、支払われていなかったことがわかりました。仕事もうまくいかず、転職を繰り返しています。都内で暮らす母親とも連絡し、事情を伝えると、子どものころからトラブルが多くて困っていたといいます。
発達障がい者支援センターが、まだ開設できていない板橋区では、発達障がいの相談は健康福祉センターで行うと聞き、高島平健康福祉センターの保健師と面談してもらいました。しかし、20分ほど経過を聞いた後、ルールさえ守れば何の問題もありませんよと言われてしまいました。対応した保健師へ発達障がいについての認識を聞くと、私たちは精神障がいの対応であって、発達障がいは専門ではないとの回答でした。時間をかけて説得し、やっと相談に行く気持ちになったのに、その男性は自分には問題がないと言って、それ以降、専門機関への相談には行こうとしません。発達障がいを拾うどころか、相談から遠ざける結果を生んだのです。
昨年度、年間4回行われた発達障がいに関する研修に、健康福祉センターの保健師の参加は5名にとどまっています。健康福祉センターの保健師への研修強化を求めます。
板橋区でも、2020年4月開所を目標に、成人期を対象とした発達障がい者支援センター設置の準備が進められていますが、開所時間や専門家の配置など多くの課題が指摘されていました。区は改善できるよう検討するとしてきました。
そこで伺います。懸念されていた開所時間や人員配置などについて、検討状況をお示しください。また、開所後も、区内のどこでも発達障がいの相談ができ、発達障がい者支援センターへつなぐなどの機能が必要です。発達障がい者支援センターの体制と健康福祉センターとの連携を強化することを求めます。
続いて、軽度者への支援です。
ある都営住宅で暮らす50代の男性は、愛の手帳4度で、今も地元の製本会社で働いています。2年前に母親が亡くなり、1人で生活しています。洗濯や食事は自分でできますが、ごみを片づける、要らないものを捨てるということが苦手で、見る見るうちにごみ屋敷です。郵便物は見てもわからず、積み上げています。しかし、ちょっとした声かけと援助があれば日常生活は送ることができるのです。
昨年の夏は、エアコンがない中で眠れず、終電まで電車の中にいる状態を職場の人が気がつき、倒れる前にエアコンを設置することができました。一つひとつの問題は解決する糸口があるのに、いつ、何に困っているのか、どこに相談したらいいのか、本人がわからないのです。保育園や幼稚園から小学校、中学校へと個別ケースを情報共有する取り組みが行われていますが、学校卒業後は何のサービスにもつながっていない場合、情報がつかめないケースは少なくありません。
そこで質問します。知的障がい者への支援について、親亡き後もスムーズにサービスにつなぐことができるよう、定期的な面談や見守りを行うなど、日常的に支援する仕組みが必要です。とりわけ、ひとり親世帯などへ生活全般の支援員が訪問するなど、制度の検討を求めますが、いかがでしょうか。
以上で、この項の質問を終わります。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) いわい桐子議員の一般質問2項目めについて、お答えいたします。
最初は、大人の発達障がいへの支援充実に関連いたしまして、健康福祉センターの保健師への研修の強化についてのご質問であります。
保健師は、地域における多様な相談に対応する専門職であり、近年増加しております発達障がいの方への支援など、資質の向上に向けての研さんが常に求められていると考えています。今後とも、区といたしましては、職員が積極的に研修に参加できるよう、環境の整備に努めていきたいと考えています。
次は、発達障がい者支援センターの検討状況についてのご質問であります。
現在、支援内容の具体化に向けまして、板橋区とともに、支援の専門家や発達障がい者団体、支援事業者等が毎月検討を進めております。関係団体等のご意見・ご要望等を踏まえ、本年9月末までに委託事業の詳細を決定し、その後、センター長の採用のほか、職員の体制について具体化を進めていく考えであります。
次は、発達障がい者支援センターの体制と健康福祉センターとの連携強化についてのご質問であります。
(仮称)発達障がい者支援センターに係る事業を具体化する中において、連携強化についても検討を進めていきたいと考えています。
次は、軽度者が地域で暮らすための日常支援についてのご質問であります。
障がいのある方が単身で暮らすため基本的なことを身につける自立訓練の一つに生活訓練がございます。障がいの状況によっては居宅介護を活用し、地域生活を営まれる方もいらっしゃいます。障がいの程度が軽度である方が、より円滑に支援が受けられますように、他区の状況等も調査をしながら、検討を進めていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○議長(大野はるひこ議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) それでは、いわい桐子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、ADHDの子どもや保護者への対応についてのご質問ですが、ADHDは注意欠陥・多動性障がいと呼ばれ、不注意、多動性、衝動性等の要素が見られる発達障がいであり、行動面やコミュニケーション面に課題がある障がいであると認識しています。教育委員会では、このような子どもたちには障がいに応じた特別な支援が必要と考えています。同時に、各学校において、周囲の子どもたちや保護者へ発達障がいへの理解を深めることが重要であると考えています。
次に、宿泊行事での対応についてのご質問ですが、学校としては、班編成や食事の座席を配慮するとともに、服薬の際に看護師が付き添う体制を整えるなどの対応を図ったと聞いています。トラブルが起きたことにつきましては、事前に保護者と学校が十分に話し合い、人の配置や具体的な支援策を構築するなど学校体制を整えておく必要があったと認識しています。宿泊行事の際には、子ども一人ひとりの状況を保護者と学校が密接に情報交換するとともに、その情報を引率者全体で共有し、体制を整えるなど、すべての児童が安全に、安心して参加できるようにすることが大切であると考えます。
最後に、臨時保護者会の認識についてのご質問ですが、臨時保護者会では、障がいのある児童について保護者の理解を得ることができなかったことは大変残念であると認識しています。教育委員会としましては、特別支援教育について、より一層の理解を促進し、児童が互いのよさや違いを理解し、助け合い、支え合う環境をつくり、充実させてまいります。
本件につきましては、校長会で情報を共有し、このようなことが起こらないよう努めるとともに、校長がリーダーシップを発揮し、教育委員会がサポートしつつ、保護者会などの機会を捉えて、障がいについて保護者や地域に理解促進を図ってまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
◆いわい桐子 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) いわい桐子議員。
〔いわい桐子議員登壇〕
◆いわい桐子 議員 次に、子育て施策について質問します。
まず、保育園待機児対策です。
子どもを持つ父母の保育園へ入所できないことへの不安はいまだ解消されていません。区は昨年4月の実質待機児数を185人と発表しました。しかし、その待機児数は希望する保育園に入所できない子ども823人から、転園希望や育休中の人などを除いたものを待機児数としています。いくら数字上の待機児数を小さくしても、その対策が希望する保育園へ入所できるものにならなければ、たとえ実質待機児だとしても、待機児ゼロにはなりません。また、待機児のほとんどがゼロ歳から3歳です。年齢別に受け皿を確保する対策を行わなければなりません。
そこで伺います。
2019年4月入所の申し込み数と一次募集の入所決定数、二次募集の空き状況について、歳児別にお示しください。
保育園待機児は拡大し、社会問題にまでなったのは、人口減を理由に保育にかける予算や必要量を絞ってきた国と行政の責任です。児童福祉法がうたう必要な保育の設置義務をしっかり果たすべきです。
区の子育て安心プラン実施計画では、待機児ゼロの時期を再度修正し、2021年4月に待機児ゼロを実現するとしています。計画上の実質待機児は2019年に32名、2020年に10名へと減少させ、2021年4月にはゼロになるとしています。そのための保育の増員は、2019年4月開所の分から3年間で1,607人の施設整備を見込んでいます。
そこで伺います。1,607人分の見込み量の歳児別の内訳をお示しください。
次に、子どもの居場所についてです。
区が児童館を12館廃止し、小学生は児童館のホールから追い出され、あいキッズは大規模化が深刻です。居場所を失った子どもたちが団地の下や公園の隅っこでゲームをする姿がふえています。子どもたちはボール遊びのできる場所を求めています。また、中学生や高校生は、学校や部活の後、体を動かす場所を探しています。そもそも児童館は、児童厚生施設として、ゼロ歳から18歳までを対象としているはずです。高校生までの子どもたちが、それぞれの年代に合った遊びや居場所を保障できるよう、利用のあり方の見直し、夜間も子どもの居場所として施設を活用すべきです。
そこで伺います。児童館で、以前のように小学生以上がボール遊びをできるようにしていただきたいが、いかがでしょうか。また、夜間の子どもの居場所として、児童館を開放することを求めます。
この項の最後に、高校生への支援です。
現在、高校進学率は97%を超え、ほとんどのお子さんが進学しています。進学費用への助成が進んだとはいえ、所得制限によって対象から外れる子どもも少なくありません。さらに教材や部活動に係る経費など、負担増は高い状態です。とりわけ、通学費や昼食代は毎日のことなので、家庭は出費に頭を悩ませています。東京都日の出町では、子育て支援策の一つとして、学費や通学費用、就業者の通勤費、部活動や習い事等に使用した経費の一部を対象にして、15歳から18歳までのお子さんに毎月1万円支給しています。中学を卒業すると途端に行政サービスから遠ざかります。板橋区でも、高校生などへ支援強化が求められています。高校生への通学費の助成を行っていただきたいが、いかがでしょうか。
以上で、この項の質問を終わります。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、いわい桐子議員の一般質問3項目めについて、お答えいたします。
まず初めに、保育園待機児対策に関連いたしまして、2019年4月入所の申し込み状況についてのご質問であります。申し込み総数4,001人の内訳は、ゼロ歳児1,167人、1歳児1,478人、2歳児611人、3歳児578人、4歳児137人、5歳児30人でございます。また、一次募集の入所決定数3,007人の内訳は、ゼロ歳児1,009人、1歳児、1,037人、2歳児485人、3歳児373人、4歳児80人、5歳児23人でございます。また、二次募集の空き定員772人の内訳は、ゼロ歳児171人、1歳児63人、2歳児153人、3歳児23人、4歳児110人、5歳児252人でございます。
次は、保育利用定員増加数の歳児別内訳についてのご質問であります。
子育て安心プラン実施計画において、2018年度以降の3か年の保育施設整備等により、保育利用定員は1,607名増を見込んでおります。定員増の歳児別内訳につきましては、ゼロ歳児が183名、1歳児が302名、2歳児が344名、3歳児が256名、4歳児が259名、5歳児が263名であります。なお、子育て安心プラン実施計画は、待機児童数及び保育施設の整備量の実績に基づきまして、毎年度、計画を見直していく考えであります。
次は、児童館における小・中・高校生のボール遊びについてのご質問であります。
児童館は乳幼児親子向けの事業等を中心とした機能に転換をしておりまして、安全面から小学生以上が運動できるスペースは確保していないところであります。ボール遊びにつきましては、あいキッズや学校施設開放等を利用していただきたいと考えています。
次は、児童館の夜間開放についてのご質問です。
児童館においては、保護者の自主活動支援を目的として、夜間の団体利用貸し出しをすることとしておりまして、子どもの居場所としての夜間開放はしていないところであります。子どもの放課後の居場所としましては、就労家庭等の小学生については、あいキッズを、中・高生につきましては、i−youthなどを利用していただきたいと考えています。
次は、高校生の通学費助成についてのご質問であります。
生活保護世帯に対しましては、生業扶助に係る高等学校等就学費による通学に要する経費の支給、または都営交通の無料パス1枚の交付によって支援を行っております。また、児童扶養手当受給世帯に対しましても、都営交通の無料パス1枚を交付して支援を行っております。現在、一定の世帯に対しまして必要な支援を行っておりまして、すべての高校生等を対象とした通学費等の助成を行う予定は考えていないところであります。
3項目めの質問の答弁は以上でございます。
◆いわい桐子 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) いわい桐子議員。
〔いわい桐子議員登壇〕
◆いわい桐子 議員 続いて、医療と介護の充実を求めて質問します。
まず、国民健康保険についてです。
健康保険の中で最も高い保険料なのが国民健康保険です。板橋区で給与年収400万円の4人世帯が協会けんぽに加入した場合、保険料の本人負担分は19.8万円ですが、同じ年収・家族構成の世帯が国保に加入すると、保険料は年間42.6万円で、実に2.15倍以上の格差が生じています。全国知事会や市長会は、医療保険間の格差解消のために政府に公費負担を要望し続けています。加入者の所得は低いのに保険料は最も高いという国保の構造問題の解決は、公費を投入するしかありません。しかし、国は広域化によって、2023年度末までに、6年間かけて市区町村の法定外繰入を解消するよう号令をかけています。これでは保険料は下がるどころか上がり続けてしまい、命を守る皆保険制度とはますますかけ離れてしまいます。区が東京都へ提出した法定外繰入を解消するための国保財政健全化計画の内容をお示しください。また、一般会計からの繰入額を減らさないことを求めます。
区は保険料は23区統一保険料だと言って独自の取り組みを否定してきました。しかし、あまりにも高過ぎる国保料の実態から、保険料を引き下げる区など、独自で保険料額を判断して決めた区が3区あります。独自の考えで保険料の軽減ができるはずです。多子世帯の均等割への軽減など、区として独自の保険料軽減を行うことを求めます。
区は国保料を払えない非課税世帯に対しても差し押さえを実施しています。2008年度161件だった差し押さえ件数は2017年度は671件へと大幅に拡大されています。独自の判断で非課税世帯への差し押さえを行っていない自治体もあります。他自治体のように、非課税世帯を差し押さえの対象から外すことを求めます。
続いて、介護についてです。
蓮根地域に住む40代の女性は、70代の1人で暮らす母親の認知症が進む中で、仕事の合間に対応してきました。介護認定は要介護2です。特別養護老人ホームへの入所先を探していましたが、待っている間に特養ホームへの入所対象ではなくなってしまいました。仕事を休んで施設をめぐってみたものの、どこへ行っても、要介護3だったらねと言われ、途方に暮れたといいます。結局、長年働いた仕事を退職し、施設などを探しながら、毎日介護しているのが実態です。グループホームを勧められましたが、入所一時金に加え、1か月の費用は、介護保険料や食費などを入れると月額15万円以上で、中には30万円を超える施設もあります。さらには、おむつ代などの自己負担も上乗せされます。費用が高額で、仕事をやめて収入が大幅に減った女性は入所を諦めたといいます。グループホームの役割は、ますます重要となっていると考えます。
そこで伺います。グループホームの利用料への負担軽減実施を求めます。
2017年の10月時点で、要介護3から5までの特養老人ホーム待機者は1,278人です。施設に入れなければ、支える家族が仕事をやめざるを得ないという実態はいまだ解消されず、在宅で介護する家族の疲弊は深刻です。現在、区の特別養護老人ホームの増設計画は2か所、307人分で、今のスピードでは介護離職ゼロ、高齢待機者ゼロの見通しはありません。また、ようやく順番が回ってきても、今度は個室の利用料が高くて入所を諦めるというケースが増加しています。北区では特養ホーム建設の際に多床室を設置することを条件としています。特別養護老人ホームの増設計画を抜本的に引き上げること、施設を設置する際に多床室を入れることを必置条件とすることを求めますが、いかがでしょうか。介護保険は、高い保険料を払っているのに認定されないと使えず、利用できる範囲は限定され、さらには利用料の負担がのしかかります。介護を使わなくても保険料だけは粛々と徴収され続けます。しかし、保険料は見直しのたびに値上げされてきました。保険あって介護なしの矛盾はますます広がっています。介護保険料の独自軽減を本人非課税まで拡充することを求めます。
以上で、この項の質問を終わります。
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) 引き続きまして、いわい桐子議員の一般質問4項目めについてをお答えいたします。
最初は、東京都に提出した国保財政健全化計画の内容についてのご質問であります。
国保財政健全化計画は、法律で定められた繰入金以外の繰り入れを行っている区市町村において策定をすることとされており、本区におきましても平成29年度末に策定をしております。この計画におきましては、収納率の向上や保険料の適正賦課、医療費の適正化により国保財政の健全化を図ることとしております。また、平成30年度から35年度までの6年間において、合計11億5,500万円の法定外繰入金の削減を計画化しているものであります。
次は、一般会計からの繰入金を減らさないことについてのご質問であります。
平成29年度決算における一般会計からの繰入金の総額は74億7,700万円でありまして、そのうち法定外の解消すべきその他一般会計繰入金は35億8,600万円となっております。しかし、その他一般会計繰入金の大幅な減少は、保険料率の急激な上昇を伴うため、一般会計からの法定外繰入は、繰入額の逓減を図りつつも、当面継続していかざるを得ないと考えています。今後とも国保財政健全化計画にのっとりながら、その他一般会計繰入金の解消に向けて総合的に取り組んでいく考えであります。
次は、独自の保険料軽減についてのご質問であります。
保険料を軽減するためには、それに伴う国保特別会計への減収を補填しなければならず、一般会計からの法定外繰入金を新たに増額することが必要となります。しかしながら、新たな法定外繰入金の投入は、法定外繰入金を解消することを目指す区の国保財政健全化計画の方向性とは相反するものであります。保険料の軽減に係る財源につきましては、国が責任を持って財政措置を講じるべきと考えておりまして、区では特別区長会を通じて、昨年度に引き続き、本年度も国に対して要望を行っているところであります。
次は、非課税世帯への差し押さえについてのご質問であります。
差し押さえは納付交渉の最終手段であり、督促や催告のほか、電話や訪問による通知など、納付相談の機会を再三の申し出にも応じていただけない場合に、やむを得ず行っているものであります。非課税世帯に限らず、所得が低く、生活困窮を理由として保険料の支払いが困難となった場合には、保険料の分割納付や減額免除の対応など、一定の配慮も行っております。また、非課税世帯であれば無資産であるとは必ずしも言えないために、今後とも個別に状況を確認しながら、丁寧な納付相談と収入の確保について努めていきたいと考えています。
次は、グループホームの利用料についてのご質問であります。
介護保険事業特別会計における地域支援事業の中において、グループホームの家賃助成が任意事業の一つとして挙げられておりますが、その補助上限額については低額に抑えられております。そのため、区がグループホームの家賃助成等の負担軽減策を講じるためには一般会計によらざるを得ないところでありますが、その場合は、国や東京都からの特定財源は一切見込めないところであります。ひとたび家賃助成を開始すれば、毎年度、多額の一般財源を投入し続けることになるために、区独自の負担軽減策の実施については課題が多いと考えています。
次は、特別養護老人ホームについてのご質問です。
介護保険事業計画2020において整備を予定しております特別養護老人ホームは、本年の6月と8月に開設をする2施設でありまして、これらの開設によって区内の特養の数は18施設となります。今後の整備予定数については、平成33年度からの第8期介護保険事業計画の策定に向けまして、区内の特養待機者数や今後の高齢者人口推計等を勘案しながら検討を進めていきたいと考えています。
6月に開設予定の施設については、東京都と協議し、定員の一部を多床室で整備をすることを公募条件に加えましたけれども、すべての施設で必須の条件としていくか否かは今後検討していきたいと考えています。
続いて、介護保険料の独自軽減についてのご質問です。
区の要綱においては、介護保険料の独自軽減である生計困難者減額を受けられるのは、所得区分が第2段階及び第3段階の方ということでありまして、世帯全員が非課税の場合と定めております。さらに要件の一つとして住民税課税者の扶養となっていない者と定めておりまして、別世帯の住民税課税者の扶養となっている場合も減額の対象外となっております。同じ世帯に課税者がいたり、また、別世帯でも課税者に扶養されたりしている場合、本人が非課税においても生計困難とは限らないために、第4段階や第5段階まで軽減対象を拡大する考えは持ってないところであります。
いただきました4項目めの質問の答弁は以上でございます。
◆いわい桐子 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) いわい桐子議員。
〔いわい桐子議員登壇〕
◆いわい桐子 議員 最後に、まちづくりについて質問します。
まず、高島平グランドデザインについてです。
昨年12月、アーバンデザインセンターの検討結果が区に報告されました。報告書には、地域内の住宅ストックが充足していることから、にぎわいへの貢献度は最も低いと、区がこれまで示してきたア、イ、ウ、エの案の中で最も収益性が高いと評価していた公共施設棟と高層マンション建設の案を否定しています。また、地域全体の都市再生に向けた連鎖的な建て替えの種地としての活用が最善であると総括しています。
アーバンデザインセンターの報告書は、URの建て替えを前提としてイメージ案を示しています。それは区有地の土地交換を行い、公共施設は建て替えるURの中と高島平駅前の民間活用用地に分散させ、合築を行うというものです。医師会病院とも区有地の土地交換を行い、医師会病院と健康福祉センターの合築も盛り込まれています。また、高島平三丁目のURの建て替えを進めることで、分譲団地の建て替えも促進するとしています。このイメージ案に対する区長の見解をお答えください。
当初、区が示してきた公共施設棟と高層マンションなどのア、イ、ウ、エの計画は白紙にするということでしょうか。区長の考えをお示しください。
旧高島第七小学校廃校後、既に10年以上が経過しています。旧高七小を含む公共施設は老朽化が著しい状態です。それは公共施設の集約複合化と商業施設や高層マンションなどの建設を前提に、個々の施設の対策を後回しにしてきたからです。本来、建て替えるべきだった健康福祉センターは、10年間の代替だと言ってプレハブを使ってきましたが、この先も建て替えの計画はありません。区民事務所、地域センター、児童館がある高島平区民館は、床は穴だらけ、音響設備は接触不良など老朽化がひどい状態はいまだ改善されていません。
そこで伺います。高島平区民館、地域センター、区民事務所、児童館、健康福祉センター、図書館は、いつ、どこに設置されるのですか。お示しください。
区は、アーバンデザインセンターの報告を受けて、高島平グランドデザインの方針を示すと言ってきました。アーバンデザインセンターの報告は、今まで区が示してきた2ヘクタールの区有地の中で、公共施設やマンション、商業施設を整備すると言ってきた内容とは規模も設置の考え方も大きく異なっています。その内容を住民への説明も合意形成もないまま、方針として決定することがあってはなりません。区の新たな計画について、住民に、いつ、どのように説明するのですか。お答えください。
次に、新河岸地域のまちづくりについてです。
新河岸二丁目の都営新河岸団地の建て替えが進められています。東京都は都営住宅の建て替えのときに住宅以外の併設施設は戻さないとする方針です。第1期工事では、電気屋と郵便局も移転させて戻る予定はありません。第3期工事では、商店やクリニックなどが入っている棟も建て替え対象となります。新河岸団地は高齢者が多く、歩くのも大変で、つえやシルバーカーなどを利用して、やっと歩いている状況です。郵便局や買い物など、日々の生活に必要なものがなくなってしまえば、途端に困ってしまいます。新河岸地域から郵便局がなくなり、高島平八丁目の郵便局まで、足の悪い高齢者などがバスに乗って行かなければならなくなることについて、区長はどう思っていますか。お答えください。
東京都は住宅以外の併設は難しいと言います。この間、都や日本郵便へ住民と一緒に要請を行ってきました。東京都は住宅以外の併設は難しいと言いますが、都の敷地を商店や郵便局に提供することは否定していません。日本郵便も新河岸団地に郵便局を設置する必要性を主張しています。東京都に対し日本郵便から、団地に戻してほしいと再三申し入れていると言っています。板橋区としても、新河岸地域の住民生活を守るために働きかけが必要です。例えば、東京都の敷地に住宅の棟とは別に、商店や郵便局だけの棟をつくり、戻りたい業者が戻れる場所を確保するなど、区として何らかの方策を検討していただきたいが、いかがでしょうか。また、新河岸地域は荒川河川の氾濫時に約5メートルの水に水没する被害想定となっています。水害などによる災害時に、最終的には垂直避難が必要になります。しかし、公的な高い建物は、この地域に新河岸団地しかありません。建て替えの際、防災倉庫や集会所が水害で水没しない高さに配置できるよう、区としても東京都へ要望することを求めます。
次に、家具転倒防止についてです。
阪神・淡路大震災などの教訓から、家具転倒による二次被害をなくすため、家具転倒防止策が重要であることは指摘されてきました。しかし、実際には、家具転倒防止の実施は思ったように進んでいません。
そこで伺います。家具転倒防止の実施状況と、その必要性についてお答えください。
家具転倒防止が進まない課題は、賃貸物件で壁に穴があけられないことや、また、高齢によって自分たちで設置することが難しいなど、課題が挙げられています。同時に、突っ張り棒など簡易な家具転倒防止を活用していても、設置場所や方法などに誤りがあることなども指摘されています。家具転倒防止を爆発的に推進するには、個別の住宅事情などについて専門家を派遣するなどの対応が必要です。家具転倒防止の実施が進まない課題について、認識をお答えください。
また、例えば、区として専門家などと連携して、家具転倒防止無料何でも相談会などを行い、個別の住宅事情に応える対策を検討していただきたいが、いかがでしょうか。
次に、区営住宅の修繕負担区分について質問します。
国土交通省は、2017年の民法改正によって、賃貸住宅契約の参考にするための賃貸住宅標準契約書を改定し、畳表の取り替え、障子紙、襖紙の張り替え、給水栓、排水栓、LED照明の取り替えを、借りている人が負担する項目から外し、負担を軽減する見直しを示しました。これを受けて、昨年末、UR都市機構は居住者の利便性向上と負担軽減を図るため、現行の借りている人の負担としていた81項目の約8割をUR負担とし、2020年から導入する方針を発表しています。現在、区営住宅の畳表の取り替え、障子紙、襖紙の張り替え、給水栓、LED照明取り替えの修繕は、借りている人と区のどちらが負担することになっているか、お示しください。
区営住宅の修繕負担について、借主負担を大幅に軽減する方向で見直すことを求めます。その際、国交省の賃貸住宅標準契約書の積極的な内容を考慮していただきたいが、いかがでしょうか。
以上で私の一般質問を終わります。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) いわい桐子議員の一般質問5項目めについてお答えいたします。
最初は、UDCTakの示した土地利用計画案についてのご質問であります。
住民ニーズや学識者の知見を踏まえた研究成果という点においては尊重すべきものと認識をしておりますが、このイメージ案は一つの例示であります。実際には、区が関係者との協議等を重ね、具体的かつ詳細な検討を進めていくものと考えております。
区としましては、今後、意向確認や働きかけを行いながら、高島平全体に波及する都市デザインに向けて、慎重に取り組んでいく考えであります。
次は、区有地のみの単独開発についてのご質問であります。
今後も高島平地域グランドデザインで示した将来的な区有地の活用計画案については、検討を継続いたします。連鎖的な都市再生の実現の可能性が高まったことから、周辺の建物や施設の建て替え更新を促進し、まちの発展に大きく寄与する取り組みを進めていく考えであります。
次は、公共施設の整備時期と位置についてのご質問であります。
UR賃貸住宅ストック活用・再生ビジョンの公表を受け、連鎖的な都市再生の実現に向け、UR都市機構と連携協議を開始したところであります。老朽化する公共施設の再整備につきましては、連鎖的な都市再生を実現する事業手法の検討を進める中において、時期や場所等を考えていきたいと考えています。
次は、住民説明会についてのご質問です。
連鎖的な都市再生を実現するためには、現況の課題を踏まえた土地利用計画を示し、都市を戦略的にデザインしていく必要があると考えます。そのため、東京都やUR都市機構と連携を図りながら、来年度より具体的な市街地整備の行政計画を進めていく考えであります。住民の方々には、さらに実効性を高めた上で、意見を伺う機会を設けたいと考えています。
次は、新河岸団地内郵便局の移転についてのご質問であります。
板橋新河岸団地内郵便局については、都営新河岸二丁目団地の建て替えによって高島平八丁目に移転すると日本郵便株式会社から通知を受けております。同郵便局は新河岸地域で唯一の公共的な金融機関でありまして、移転すれば地域住民の利便性の低下につながるものと考えています。このような状況を踏まえ、去る1月9日に、東京都宛てに、同郵便局の存続について特段の配慮を求める要請書を提出したところであります。
次は、事業者が戻れる場所の確保についてのご質問です。
商店・郵便局の存続は、地域の住民の利便性を維持する上において重要なことであると認識しています。東京都では、建て替え後に都営住宅と合築した店舗は設けない方針であると聞いています。店舗の存続は事業者の経営判断にかかわることではありますが、地域の要望も踏まえ、必要に応じ、今後の対応を考えていきたいと考えています。
続いて、水害への配慮についてのご質問です。
新河岸地域は1,000年に1回程度発生する規模の荒川洪水を想定した板橋区ハザードマップにおいて、最大5メートル以上の水没が予想されております。今後、建て替えの際には、防災倉庫・集会所について、荒川河川氾濫時の配慮をするよう東京都に伝えていきたいと考えています。
次は、家具転倒防止対策の強化に関連いたしまして、実施状況とその必要性についてのご質問であります。
家具の転倒防止策は、近年の震災被害の状況を見ても、防災上、内部被害を最小限にとどめるとともに、在宅での避難生活を送るために有効な手段の一つであると考えています。現在、区では、家具転倒防止に関する意識啓発や器具のあっせんに加え、自身での作業が難しい高齢者や障がい者世帯については、取付助成事業も実施をしているところであります。
一方において、平成29年度板橋区区民意識意向調査によりますと、家具転倒防止策を講じている世帯は3分の1強となっておりまして、さらなる普及・啓発が必要であると考えています。
次は、課題とその対策についてのご質問です。
家具転倒防止策を推進するための課題は、居室内の美観や賃貸上の制約などもございますが、東日本大震災以降薄れてきた危機意識をいかに高めていくかであると考えています。このため、引き続きホームページ、冊子、防災講演会など、機会を捉え、室内での危険性に対する啓発活動も含め進めて、個別相談の前提となる危機意識の醸成をしていきたいと考えています。あわせて、あっせん品目に居室内の美観や傷に配慮した振動吸収特殊素材による器具を加えるなど、自分の身は自分で守る自助の取り組みを支援していきたいと考えています。
続いて、区営住宅の修繕費用の負担区分についてのご質問であります。
区営住宅の畳表の取り替え、襖紙の張り替えについては入居者の負担をお願いしておりまして、障子は建具として使用していないため、該当がないものと考えています。また、給水栓やLED照明本体の破損による取り替えについては、入居者に責任がなければ区が負担をしております。
なお、給水栓のパッキンやLED照明の電球など、消耗品の交換については入居者に負担をお願いしているところであります。
最後のご質問です。区営住宅の修繕費用の借主負担についてのご質問であります。
国土交通省が民法改正を受けて、賃貸住宅標準契約書を改定した趣旨や、UR都市機構が修繕費用の借主負担を軽減する方向の見直しをしたことについては承知をしております。入居者負担で行う修繕の範囲及び内容については、賃貸借契約と行政上の使用許可の性質の違いも勘案をしつつ、都営住宅を所管する東京都や他区の動向も踏まえて検討を進めていきたいと考えています。
5項目めの質問に対する答弁は以上でございます。
○議長(大野はるひこ議員) 以上で、いわい桐子議員の一般質問を終了いたします。
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△休憩の宣告
○議長(大野はるひこ議員) 一般質問の途中ですが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。
なお、再開時刻は午後3時20分といたします。
午後2時47分休憩
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午後3時20分開議
出席議員 46名
1番 山 田 貴 之議員 2番 中 村とらあき議員
3番 間 中りんぺい議員 9番 松 崎 いたる議員
10番 田中しゅんすけ議員 11番 安 井 一 郎議員
13番 成 島 ゆかり議員 15番 井 上 温 子議員
18番 坂 本あずまお議員 19番 田
中やすのり議員
20番 鈴 木こうすけ議員 21番 し ば 佳代子議員
22番 高 沢 一 基議員 23番 中 妻じょうた議員
24番 山 内 え り議員 25番 吉 田 豊 明議員
26番 元 山 芳 行議員 27番 大 野はるひこ議員
28番 田 中 いさお議員 29番 かいべ とも子議員
30番 佐 藤としのぶ議員 31番 おなだか 勝議員
32番 荒 川 な お議員 33番 いわい 桐 子議員
34番 杉 田 ひろし議員 35番 茂 野 善 之議員
36番 なんば 英 一議員 37番 大 田 ひろし議員
38番 南 雲 由 子議員 39番 五十嵐 やす子議員
40番 竹 内 愛議員 41番 小 林 おとみ議員
43番 石 井 勉議員 44番 川 口 雅 敏議員
45番 小 林 公 彦議員 46番 中 野くにひこ議員
47番 長 瀬 達 也議員 48番 松 島 道 昌議員
49番 かなざき文 子議員 50番 大 田 伸 一議員
51番 菊 田 順 一議員 52番 佐々木としたか議員
53番 松
岡しげゆき議員 54番 はぎわら洋 一議員
55番 高 橋 正 憲議員 56番 橋 本 祐 幸議員
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 太野垣 孝 範君
区議会事務局次長 丸 山 博 史君
〃 議事係長 浅 子 隆 史君 〃 調査係長 安 井 聖津子君
〃 書記 森 下 慎 吾君 〃 書記 戸 田 光 紀君
〃 書記 平 山 直 人君 〃 書記 角 地 渉君
〃 書記 田 中 彩 乃君 〃 書記 飯 野 義 隆君
〃 書記 久 郷 直 人君 〃 書記 山 川 信 也君
〃 書記 木 村 欣 司君
地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 橋 本 正 彦君
教育長 中 川 修 一君 代表・
常勤監査委員 菊 地 裕 之君
政策経営部長 堺 由 隆君 総務部長 森 弘君
危機管理室長 糸 久 英 則君 区民文化部長 有 馬 潤君
産業経済部長 尾 科 善 彦君
健康生きがい部長 渡 邊 茂君
保健所長 鈴 木 眞 美君 福祉部長 七 島 晴 仁君
子ども家庭部長 久保田 義 幸君 資源環境部長 五十嵐 登君
都市整備部長 安 田 智君 土木部長 老 月 勝 弘君
会計管理者 平 岩 俊 二君
教育委員会事務局次長矢 嶋 吉 雄君
地域教育力担当部長 松 田 玲 子君 政策企画課長 篠 田 聡君
財政課長 小 林 緑君 総務課長 林 栄 喜君
△再開の宣告
◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。
○議長(大野はるひこ議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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△区政一般質問(続き)
○議長(大野はるひこ議員) 一般質問を続けます。
次は、市民が行います。
長瀬達也議員。
◆長瀬達也 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) 長瀬達也議員。
〔長瀬達也議員登壇〕(拍手する人あり)
◆長瀬達也 議員 ただいまより市民クラブの一般質問を行います。
ことし4月末に天皇陛下が譲位され、新元号の世に変わりますので、今回が私にとって平成最後の議会質問になろうかと思います。一つの時代の区切りを迎えるに当たって、区政に携わらせていただいたこの12年の政治の流れを振り返りながら、一般質問をさせていただきます。
新人候補として区政に挑戦をしたとき以来、早くも3期12年となりましたが、私は、一貫して、政治とは庶民のためにあるべきという理念で政治活動に取り組んでまいりました。
ところが、国の方は、お金持ちを優遇すれば、それが回り回って庶民の景気がよくなる、いわゆるトリクルダウン理論という考え方に基づく政策を進めてまいりました。その結果は、富める者はますます富み、庶民の所得はふえずに消費税増税や各種負担増のためにより苦しくなるという、格差の拡大をもたらしただけでありました。ごく一部の大金持ちと一層苦しい生活を余儀なくされる大多数の庶民へと、国民が二極化されてしまいました。消費の主役であった中流が姿を消した格差社会では、個人消費は伸びずに経済が停滞、バブル崩壊後の失われた20年は、失われた30年に延びようとしています。新しい時代になるに当たって、誤った政策を正しく方向づけし直さなければなりません。つまり、庶民の可処分所得をふやして、格差を是正し、この10年余りで急速に失われてしまった中間層を復活させる方向であります。庶民生活や区内企業にじかに接する区政ならではの政策、広く区民一般の生活や事業活動を潤すような政策が必要です。
初めに、行財政改革についてです。まず、区財政の状況について伺います。
昨年末、政府はいざなぎ景気越えの賃金上昇と公表しました。しかし、私の日常の政治活動などで聞く区民の声、事業主の声に、好景気の話は聞こえてくることはなく、政府の公表は実感に反しておりました。
初めにお尋ねいたしますが、区の財政状況は12年前と比較してよくなっているのか、また、個人と法人の所得は上がっているのかどうか見解を求めます。
先日、勤労統計操作による賃金上昇の偽装が発覚いたしました。実際に感じる好景気はやはり偽物だったのではないかというふうに感じております。実態として、個人や中小零細企業の懐が冷え切っている以上、不要不急のお金を積み立てるよりも、緊急の経済対策を区政として取り組むべきなのではないかと考えます。
現在、毎年約40億円の基金積み立てをし、約25億円起債し、約28億円を償還しています。つまり、少々の基金の積立額を減額したとしても、区財政にさしたる影響はないことになります。
そこでお伺いいたしますが、現在の基金積み立てに関してどのような計画を立てているのでしょうか。また、現在の基金のうち、数億円を個人や企業支援に回し、区民サービスの向上と可処分所得をふやすために使ってはどうかと思いますが、区の見解を求めます。
次に、ワークスタイル変革への取り組みについて伺います。
先日、豊島区役所を視察いたしました。豊島区役所は新庁舎移転を契機として、無線LANを導入し、電子自治体の先進モデルとしてリードしています。具体的には、場所を特定しない働き方の実現。ペーパーレス化の推進。ウェブ会議の導入、インスタントメッセージによる職員同士のコミュニケーションの円滑化、1人1台のIP電話の導入、管理職にタブレット端末を配布し、外出先からも庁内システムにアクセスできるようにし、決裁や業務のスピードアップ化をさらに進めたこと、テレワークの実施、スキャニング機能の活用、複合機の集約によるスペースの活用と事務作業の削減、会議管理システムの導入による会議開催方法の改革、意思決定の迅速化など、さまざまな変革を図りました。これにより職員の働き方が効率化し、区民サービスの向上に効果を上げています。
新豊島区役所が竣工したのは2015年5月、本区の南館の竣工は2015年4月とほとんど同じなのですから、本区においても同様の取り組みができたはずです。少なくとも南館については豊島区と同じレベルのIT化が図れたのではないかと考えます。以前、区のペーパーレス化について伺った際、本庁舎は古い建物なので構造上庁内LANを無線化することはできないと、古い本庁舎のせいで新しい南館の無線化ができないとの回答がありました。将来、本庁舎を改築するときには南館が無線LAN対応できてないので、本庁舎も無線化できないと言いわけをするのでしょうか。そんな感覚では板橋区は永遠にワークスタイル変革はできません。電子自治体に対応した新しい時代の自治体として職員の働き方を改革・改善し、区民サービスを向上させることはできないと考えます。
そこで、質問いたします。まず、南館を新設していながら、なぜ無線LANの導入などを行わなかったのでしょうか。本区として電子自治体の先進区として働き方改革を進め、区民サービスを向上させる気がなかったということでしょうか。
ワークスタイル変革も無線LANの導入もすべて区民サービスを向上させるための手段として非常に有効であります。また、お隣の豊島区のみならず、渋谷区などでも進んでいます。本区でも早急に進める必要のある施策なので、今すぐにでも導入すべきと考えますが、見解を伺います。
次に、区長の退職金について伺います。
昨年第3回定例会において、我が会派を含め共同で提案した区長の退職金2,000万円の廃止条例案は、反対多数で残念ながら否決されました。議会の多数決の結果としては区長が退職金をもらうことを肯定するとされたわけですが、区長から直接退職金の是非については伺っておりません。
そこでお尋ねいたしますが、区長は1期2,000万円の退職金は妥当と考えているのでしょうか。また、今まで2回合計で4,000万円の退職金をもらっていますが、今後ももらい続けるかどうか伺います。
名古屋市では河村市長が就任する以前、1期4年で4,000万円の退職金が支給されておりました。しかし、サラリーマンが一生働いても4,000万円の退職金をもらうことは難しい。ましてや中小零細企業の社長には退職金がない人がほとんど、庶民感覚からかけ離れた市長の退職金は廃止するとして議会に自ら提案し、条例案は可決成立。名古屋市長の退職金はなくなりました。2009年から市長に就任していますので、現在まで約1億円もの税金が浮いて、これを市民サービスの財源に役立てています。坂本区長の英断を期待いたします。
次に、消費税増税と可処分所得増加策について伺います。
本年10月に消費税が増税となり10%に上がる予定です。軽減税率を導入し、低所得者への対応をとるとしながらも、負担は重く、消費のさらなる低迷は避けられません。この対策として本区が打ち出したのが事業規模約11億円のプレミアム商品券です。我が会派としてもプレミアム商品券の発行を要望しておりましたが、今回の商品券の使われ方には疑問があります。消費税対策として行われるのであれば、消費税を負担するすべての区民に行き渡らせる必要があり、プレミアム商品券を購入できる特定の個人や利用された特定の事業者だけが潤うのであれば、不公平なばらまきにほかなりません。一律に還元する方が、はるかに平等です。また、商品券の発行についての財政支出が1億800万円、区民の人口で割ると1人約200円ほどですけれども、1万円の消費に対する2%の増税分に相当するんですから、ばかにはできません。還元方法についても、税金や保険料から控除するとか生活保護費に加算する方式をとれば、経費も削減できて、その分を対策に回せるはずです。本区の消費税対策は誤っていると言わざるを得ないと考えます。
そこでお尋ねいたしますが、プレミアム商品券を消費税対策として実施した場合、すべての区民がその恩恵を受けることができると言い切れるのか、それをお答えください。
国も額面2万5,000円のプレミアム商品券を2万円で販売する考えです。しかし、消費増税は1年限りではありません。区民の負担軽減策として行うのであれば毎年継続しなければ、一時しのぎにすぎないわけです。国民はその程度のごまかしで増税に文句を言わなくなると政府は考えているのかもしれません。しかし、文句は言わなくなるかもしれませんが、ないお金で消費は喚起できないのです。駆け込み需要で消費が動くので、その反動の落ち込みを対策すればいいというくらいに思っているんでしょうが、国民はそんなに愚かではないんです。
消費税が8%に上がって5年経過しますが、増税前と同じくらいの景気になっていますでしょうか。実体経済としての消費は回復していないのではないでしょうか。区の見解を伺います。
次に、法人事業者に対する消費税負担軽減策について伺います。
さきに述べたとおり、プレミアム商品券の恩恵で売り上げを伸ばせる事業者はそう多くはありません。また、消費税の納税時期は毎年3月末ですが、景気の低迷で、事業者が資金繰りに窮する事態は常態化していて、資金繰りのために、やむを得ず消費税支払いのための預かり金を崩さざるを得ない事業者も多いと考えられます。本区は国内屈指の中小零細企業の集積地であり、消費税負担が増加する今こそ、区が企業支援の姿勢を見せるチャンスでもあります。
そこで提案いたしますが、消費増税対策として区制度融資において利子補給を手厚くした特別融資の創設を行い、事業者の資金繰り支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。
次に、子どもの貧困対策について伺います。
本区では平成29年1月に、いたばし子ども夢つむぐプロジェクトを策定し、子どもの貧困対策に取り組んでまいりました。本区はひとり親家庭の割合も多く、子どもの貧困に対策が急務です。また、区の児童相談所設置も2021年に控え、複雑かつ深刻化する子どもを取り巻く諸課題に区を挙げて取り組まなければならない時期を迎えます。
そこでお尋ねいたしますが、本プロジェクトを行い約2年が経過いたしましたが、現在までの効果と課題をお教えください。
また、先日、足立区を視察いたしましたが、足立区では子どもの貧困を断ち切り、子どもの未来を育むため区を挙げて取り組むため、子どもの貧困対策担当部を設置し、取り組んでいます。本区では子ども家庭部の中に子どもの貧困対策担当係が設置をされているのみであります。
本区でも足立区と同様に子どもの貧困対策部を設置し、区の姿勢を内外に示すとともに、全庁的な課題として対応、対策を講じることが重要と考えます。子どもの貧困をなくし、子どもによりよい未来を描いてもらうことと、そしてまた、子どもたちの将来に可処分所得をふやしていただけるための政策をつかさどる中心的役割を担う部署として、ぜひ設置すべきと考えますが、見解を伺います。
次に、待機児童対策について伺います。
働きたくても子どもを保育園に預けられず、仕事ができない方が多い。区としても待機児童対策は喫緊の課題として位置づけ、平成29年度末には待機児童をゼロにすると明言したにもかかわらず、いまだ実現はできておりません。そして、来年度の政策として2020年度末には待機児ゼロを実現すると再度宣言をいたしました。しかし、来年度の計画では定員を437名以上増員するとしただけでありました。これでは偏在する待機児童の解消に資するか疑問があります。また、偏在する待機児童を対策する、その現状として待機者に対する素早い把握・分析と新規園の開設をスピーディーに行うことが求められます。
そこでお尋ねいたしますが、区としては2020年度末には今度こそ本当に待機児をゼロにすることができるのか伺います。
次に、万が一2019年度当初に想定を超える待機児が出た場合、状況を分析して2020年度末の待機児解消に向けて抜本的な対策をとるべきと考えますが、見解を伺います。
区の産業経済費について伺います。
さきに述べましたとおり、本区はまれに見る中小零細企業の集積地であり、日本のみならず世界をリードする企業も少なくありません。その意味で板橋区の進める産業経済対策は注目すべきものであります。しかし、板橋区の産業経済費は全体の0.8%程度。平成31年度は若干ふえるように見えますが、実質はプレミアム商品券の分が加算されただけの一時的なものであります。板橋区と同じ中小零細企業の多い大田区では毎年約1.5%の予算があり、さまざまな産業支援を行っています。産業経済費が少ないと言っているのは、私だけではありません。ほぼ毎年、予決算の審査の際、多くの議員から指摘をされていますが、一向に改善しておりません。
そこでお尋ねいたしますが、区が予算化する産業経済費は十分であり、板橋区内の産業支援は十分達成できていると考えているのか、見解を伺います。
私としては、さまざまな区内事業者を支援し、新種の見本市や個店支援、外国人観光客誘致のソフトの開発、展開、キャッシュレス決済導入支援、板橋のいっぴん事業をさらに発展させ、三鷹市で行われているTAKA−1のような例を参考にして区内発の商品の魅力を発信する事業を行うとか、さまざまな支援を行うために少なくとも予算を倍増し、板橋区を、ビジネスをするなら板橋区と言われるほどに区の産業支援政策を磨き上げる必要があると考えますが、見解を伺います。
可処分所得をふやす政策とともに重要なのが、区民の個々人の財産を守る施策です。近年、特殊詐欺被害が相次いでいます。とりわけ、昨年の板橋区での特殊詐欺の発生件数は都内ワーストワンとなり、大変深刻な状況であります。また、振り込め詐欺のほか、稼げる商材とうそをつき、高額な商品を購入させる悪質情報商材や、地方に土地を持っている高齢者に、高額で土地を買い取るなどと言って近づいて多額の現金をだましとる被害や、投資と称して無価値な土地を売りつける原野商法なども多発しております。詐欺師の天国にしてはいけません。区としては早急な対策が必要です。
ここで重要なのが消費者センターです。以前、私が消費者センターの機能強化を質問いたしました。提案を受け入れてくださってタブレット端末などのIT機器をふやして相談機能を強化されたことは評価できます。しかし、56万人の人口を擁する本区において、常時業務に当たる人数はわずか4名。少ないため、状況により長時間待たされることもあるなど、一刻を争う詐欺事案に対応し切れていません。
そこでお尋ねいたしますが、消費者センターの人員を増員するとともに、さらに機器をふやすなどの対応を行い、待たずに対応できる体制を整えるべきと考えますが、見解を伺います。
次に、行政書士名称板の設置について伺います。
行政書士は、官公署に対する行政手続代理や権利義務に関する法務の代行など、区民の法的ニーズをサポートする法律家として広く区民に利用されています。区役所などの行政手続の代理は行政書士の独占業務として行われており、区役所との関係性が深い職種と言えます。このため、大田区や中野区など多くの区役所において、既に区行政書士会所属の各行政書士事務所の名称が入った名称板が設置され、区民の利便性の向上に寄与しています。これは、我が会派のみならず、多くの会派から要望が出されています。
区長も行政書士会の新年会において、区民の利便性向上のため行政書士会を支援していくと述べられました。区長としては4月で改選を迎えますが、区長の公約として行政書士名称板の設置を来年度行うことを明言していただきたいと存じますが、ご意見を伺います。
これで市民クラブの一般質問を終わります。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、長瀬達也議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、区財政状況と区民・法人所得の推移についてのご質問であります。
区の財政状況につきましては、12年前の平成19年度の普通会計決算の義務的経費が54.9%であったのに対し、平成29年度は57%と厳しさが増す中、起債発行の抑制や基金による将来需要への備えなどによって、財政基盤の確立に向け、取り組んでいるところであります。また、区民の1人当たり所得は、平成19年の359万円余から平成25年の342万円余まで下がり続けてまいりましたが、その後、上昇に転じ、平成29年所得は350万円余まで回復をしているところであります。法人所得の捉え方にはさまざまな尺度がございますけれども、純利益の比較では、平成19年度が25兆3,728億円、平成29年度が61兆4,707億円と大きな伸びを示しているところであります。
次は、基金に関連いたしまして、積立計画についてのご質問であります。
基金の積み立てにつきましては、平成29年2月に公表いたしました基金及び起債活用方針で示したように、公共施設等整備基金及び義務教育施設整備基金は、各計画事業費の財源として必要な基金繰入額をもとに推計をしたものであります。また、財政調整基金に関しましては、平成23年度に70億円を一般会計に繰り入れた実績を勘案し、経済情勢の変動による景気後退期間を3年と仮定して積み立てているものであります。
次は、基金の活用についてのご質問です。
ただいま述べましたように、基金の積み立ては必要最小限のレベルでありまして、一方において、事業用資産の減価償却累計額が891億円であることからも、再建築コストに見合った基金積み立てとまでは言えないところであります。区は、これまでも、まちづくりをはじめとしました社会資本整備を通して地域の活性化を図るとともに、福祉や保健、教育など、さまざまな施策を通して区民福祉の向上に取り組んでいるところであります。
次は、本庁舎南館に無線LANを導入していない理由についてのご質問であります。
南館改築当時、総務省から示されていました情報セキュリティに関する指針におきましては、無線LANは電波の建物外への漏れを遮蔽し切れないなどの課題があり、利用を避けることが望ましいとされておりました。これを受けて、区の運用管理基準においては、無線LANによる庁内LANのネットワークの利用を禁止し、有線によるものとしております。南館は従来どおりの有線LANではありますけども、業務による端末の移動等が可能となるよう、接続できる有線LANを一定数を設置し、業務の効率化を図っているところであります。
次は、無線LAN導入についてのご質問です。
情報セキュリティの対策は、技術革新により、時代とともに変化をしております。無線LANの導入につきましては、セキュリティや業務効率化に対する国の方針や他の自治体の動向を注視しながら、次回の本庁舎ネットワーク機器更新時において、費用対効果を踏まえ、対応を検討していきたいと考えています。
次は、区長の退職金についてのご質問であります。
区長の退職手当を廃止する条例案については、昨年の第3回定例会にて上程されましたが、賛成少数にて否決されたところであります。その後、11月29日に開催されました特別職報酬等審議会において、特別職の退職手当について、23区における支給額とその順位及び第3回定例会での結果を報告し、意見を求めたところでありました。委員からは特別職の退職手当に関し特段の意見が出されなかったことから、現時点では退職手当の支給について妥当なものと考えています。
次は、プレミアム商品券に関連いたしまして、区民への還元についてのご質問であります。
政府は、消費税率の引き上げに伴う景気の下支え策として、軽減税率の導入や自動車・住宅購入のための減税の拡充等に加えまして、低所得者・子育て世帯を対象としたプレミアム商品券をことしの秋に発行するとしております。区では、区内の消費喚起の呼び水となり、商業の活性化も図る観点から、国の事業とは別に、幅広く区内在住・在勤・在学の方々が購入できるプレミアム付き商品券を区単独において発行することを決断したところであります。
次は、景気の回復についてのご質問であります。
我が国の経済は、海外経済の不確実性に留意する必要があるものの、国の各種政策によって雇用・所得環境の改善が続き、内需を中心とした景気回復基調が維持されていると見込まれております。また、内閣府は、消費税8%への税率引き上げ以前の平成24年12月を起点とする景気回復の長さが高度成長期のいざなぎ景気を超えたとしていることから、緩やかながらも消費も回復をしていると考えております。なお、これまでの景気回復期に比べて経済成長率が低いことや、社会保険料負担の増加と円安等による物価上昇などから、家計所得の回復に実感がないと感じている人がいることも承知をしているところであります。
次は、法人事業者への資金繰り支援についてのご質問であります。
小規模事業者が利用する主な産業融資としましては、東京信用保証協会による信用保証がございまして、運転資金にも利用できる小口資金融資がございます。小口資金融資は、今年度、融資限度額の引き上げや、東京都の制度との連携による信用保証料の半額補助などの改正を行ったことから、貸付件数が増加している状況でございます。今後も、産業融資制度の改善などについて継続して取り組みをし、中小企業の経営安定化に向けて支援をしていきたいと考えています。
次は、いたばし子ども夢つむぐプロジェクトの効果と課題についてのご質問であります。
区では、平成29年1月策定のいたばし子ども夢つむぐプロジェクトに基づきまして、教育や生活支援、経済的支援、相談支援体制の充実など、子どもの貧困対策を総合的に推進してまいりました。この体制は緒についたばかりであり、今後もきめ細かい取り組みを進めていく必要があると考えています。施策の検証・評価を継続的に行い、必要に応じて対策等の見直し・改善を図るとともに、子どもの貧困に対する理解を促進し、地域全体での取り組みにつなげていくことが重要であると考えています。
次は、子どもの貧困対策部の設置についてのご質問です。
子どもの貧困対策の推進に当たりましては、子ども・子育て支援本部のもとに庁内連絡調整会議を設置し、全庁的な情報共有や施策の調整・検討を行っております。今年度は、子ども政策課に担当係長を設置し、より戦略的な、かつ効果的な施策の推進を図ってまいりました。今後も、施策の効果及び実施体制の検証を行い、さらに実効的な施策を展開していきたいと考えています。
次は、2020年度末の待機児童解消の見込みについてのご質問です。
昨年8月に国の子育て安心プランに基づく実施計画を策定し、この計画に基づき保育施設の整備を進め、2020年度末の待機児童を解消していく予定であります。また、来年度に実施される幼児教育無償化による保育需要の変化など、今後の待機児童数の動向を注視しながら、待機児童対策に臨機応変に対応していきたいと考えています。
次は、2019年度当初に想定を超える待機児童数が出た場合の対応についてのご質問であります。
今回の保育利用申し込み状況は、昨年度と比較をし変化しておりまして、現状では待機児童数の見通しは立っていないところであります。仮に待機児童数が推計値の想定を超える場合においては、実態を分析し、実施計画の保育施設整備量の変更など、2020年度末の待機児童解消に向けて機動的に対応していく考えであります。
次は、産業経済費についてのご質問であります。
産業経済費の予算充実を求める声があることは十分に承知をしておりますが、産業振興については、区と産業振興公社が連携をして、時機を捉えた質の高い効果的な施策を展開することに努めております。その顕著な例が、昨年の第3回定例会で、生産性向上のための設備投資に対する国や東京都の支援に連動して、都内で唯一、新たな支援メニューをパッケージ化した補正予算を計上し、区内企業の取り組みを支援したところであります。今後も、未来を輝かせる産業文化都市いたばしの実現に向けて、より効果的な施策の充実に努めていきたいと考えています。
次は、区の産業支援政策についてのご質問です。
平成31年度における産業経済費の予算は、現在策定中の産業振興事業計画2021で掲げる3つの基本理念、経営力の向上と小さなブランドづくり、まちづくりとの連動を意識した編成としております。具体的には、先端設備導入への支援や、オーダーメードで対応する事業承継相談チームの配置、複数店舗や個別の公衆浴場が行うソフト事業への支援など、新規事業を盛り込むとともに、既存事業の拡充にも配慮しているところであります。今後も、板橋区の産業が持続的に発展していくために、さまざまな施策をブラッシュアップしながら展開をしてまいりたいと考えています。
次は、消費生活相談員の増員についてのご質問です。
区では、昭和40年度から消費生活相談員を配置し、相談件数増加や内容の煩雑化に伴い徐々に増員をしてきておりまして、平成16年度からは現在の6名体制とし、翌年度には月の勤務日数を15日から16日に変更するなど、適切な人員配置を行ってまいりました。また、相談に迅速かつ適切に対応できるよう、相談員や職員が、国や東京都の専門研修に定期的に参加をしたり、弁護士による助言制度を導入するなど質の向上に取り組んでおりまして、今後も、案件によっては警察との連携をより一層図るなど、現在の相談体制の充実を図っていきたいと考えています。
次は、相談用の検索機器の充実についてのご質問であります。
近年の消費生活相談の業務は、ノートパソコンやタブレット等の検索機器は欠かせないものとなっております。そのため、従来から導入しておりますノートパソコンに加え、平成28年度にはタブレットを1台導入し、相談体制の充実を図ってまいりました。さらに、来年度については、タブレットをもう1台導入し、ノートパソコンも新機種に入れ替えるなど、一層の機能強化を図る予定であります。
最後のご質問であります。行政書士名称板についてのご質問です。
本庁舎においては、来庁者をわかりやすく案内することを目的に、庁内掲示基準を策定し、掲示物は、窓口業務に必要な説明や案内など必要最低限の数量としております。こうしたことから、行政書士名称板など特定の団体に関する掲示物を庁内に設置することは困難であると考えています。行政書士会に対しましては、区民イベントスペースを利用した各種無料相談会でのポスターの掲示やチラシの配布などによりまして、引き続き支援を行っていきたいと考えております。
いただきました質問の答弁は、以上でございます。
○議長(大野はるひこ議員) 以上で、長瀬達也議員の一般質問を終了いたします。
次は、民主クラブが行います。
中妻じょうた議員。
◆中妻じょうた 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) 中妻じょうた議員。
〔中妻じょうた議員登壇〕(拍手する人あり)
◆中妻じょうた 議員 板橋区の次の4年間は、正念場になります。大山駅周辺、JR板橋駅前B用地及びその周辺、高島平、上板橋駅南口など、多額の費用がかかるまちづくりを、いかにして住民の意見をまとめながら具体化していくかが問われていますが、同時に、ことし区政87周年、来年は米寿を迎える板橋区が新たな時代へと脱皮していくためには、老朽化した区施設・区管理物を遅滞なく更新し、住民ニーズに応え、住民生活の土台を着実に整備していくことこそ、持続可能なまちづくりの大前提であると私は考えます。このような観点から、最初に、区施設・区管理物の着実な整備を求めて、以下質問します。
まず、本庁舎Wi−Fiについてお聞きします。
区施設におけるWi−Fi整備は、一般来庁者のみならず、インバウンド外国人や障がい者団体からも要望が強いものです。区役所本庁舎においてもWi−Fiが整備されましたが、本庁舎の公衆Wi−FiはID登録が必要で、事前にメールアドレスを登録しなければならず、その方法が区のホームページを検索してもわからないという意見が寄せられています。取り急ぎ、本庁舎で公衆Wi−Fiを使う方法をホームページなどでわかりやすく周知すべきと考えますが、いかがでしょうか。そして、本来、本庁舎Wi−Fiは事前登録なしで、携帯メールでワンタイムパスワードを発行することで使えるようにした方が利便性が高いと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
次に、
エコポリスセンター及び前野町地域の施設再編についてお伺いします。
前野町地域の施設再編についてはさまざまな議論がありますが、私としては、前野町地域の施設再編の必要条件は次の3点だと考えます。第一に、
エコポリスセンターは今後のSDGs社会を見据えても必要であること。第二に、前野町地域の地域拠点機能を低下させないこと。第三に、まえの福祉作業所の位置を大きく変えないことです。知的障がいや発達障がいを有する利用者が多数通うまえの福祉作業所の位置を大きく変えてしまうと、通勤練習を一からやり直さなければならなくなり、それは利用者にとって大きな負担となるためです。これらの条件を踏まえた上で、今後のランニングコストをできるだけ抑える施設再編を検討するべきと私は考えています。
以上を踏まえ、前野町地域の施設は以下のように再編してはいかがでしょうか。まず、
エコポリスセンターは教育科学館と統合します。教育科学館の建て替えの際にフロア数をふやして
エコポリスセンターを収容し、指定管理者を一本化します。その分、内容は充実させますが、送迎バスは廃止とします。そして、現
エコポリスセンターの建物は前野町地域の地域拠点に特化します。現在吹き抜けがある建物を敷地面積を有効に使えるように改修し、より多様な使い方ができるようにします。その上で、まえの福祉作業所は、現
エコポリスセンターの建物に収容します。私としてはこの案がベストと思いますが、区長はいかがお考えでしょうか。見解をお伺いいたします。
次に、グリーンホールについて伺います。
グリーンホールは現在、板橋福祉事務所、子ども家庭支援センター、男女平等推進センターと雑居ビル状態になっており、集会施設としての機能が低下しています。特に、3福祉事務所を統括する板橋福祉事務所がグリーンホール内では、手狭でわかりにくく、利用者も不便です。早急に移転の方針を示すべきと考えますが、見解を求めます。
続いて、保健所について伺います。
現保健所は築10年少々にもかかわらず、ひびなどの老朽化が目立ちますが、果たしてこの建物は大丈夫なのでしょうか。また、民泊など新たな業務がふえ、非常に手狭になっているとも聞いています。妊婦・出産ナビゲーション事業の面接も1階フロアの隅を間仕切りしてやっており、妊婦の方に申しわけない感じになってしまっています。ここは思い切って、旧保健所への再移転を検討すべきではないでしょうか。旧保健所を高度化して保健所を再移転させ、板橋福祉事務所を収容するなどして、福祉ビルとして建て直し、機能を集約するべきと考えますが、いかがでしょうか。区長の見解を伺います。
次に、上板橋健康福祉センターについてですが、老朽化が著しく、早急に建て替えに向けて動くべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
続いて、小豆沢アリーナについて伺います。
私が求めてまいりました暑さ対策はどうなったでしょうか。31年度予算に盛り込まれているでしょうか、お答えください。また、小豆沢アリーナの備品として、利用者が敷き詰められる衝撃吸収マットを配備してほしいとの要望が寄せられています。武道や体操、子ども向け企画など、さまざまな用途が考えられますので、衝撃吸収マットの配備を行ってはいかがでしょうか、お答えください。
次に、高島平少年サッカー場についてですが、要望しておりました人工芝化を新年度予算に盛り込んでいただいたことを高く評価いたします。再整備、利用開始の時期はいつになるでしょうか、お答えください。
本項の最後に、高島平九丁目の障がい者福祉センターについて伺います。
障がい者福祉センターも老朽化が目立ち、建て替えを視野に入れるべきと考えますが、障がい者福祉センターの建て替えはいつになるでしょうか、お答えください。そして、建て替え時にはフロア数をふやし、関連団体からの多くの要望に応えていくべきと考えます。例えば、現在、向原で検討されております発達障がい者支援センターですが、行きにくいという声も多いと思いますので、2か所目の発達障がい者支援センターをここで考える。あるいは、新年度、新規募集が行われなかった福祉園のキャパシティ増、そして多くの方がお困りの重症心身障がい者向けグループホーム、こういったものを実現するべきと考えますが、いかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。
第2に、高島平のまちづくりについて伺います。
1月25日の都市建設委員会で、URが高島平団地を含む築40年を超えた団地について、建て替えを視野に入れた整備方針を打ち出した旨が報告されました。高島平の地名がついて50周年となる本年、いよいよ高島平まちづくりの本丸である高島平団地の再生が動き出すことになります。ここで板橋区とURが連携し、住民のニーズと意見をしっかりと反映させ、全体のビジョンを打ち出しつつ計画を着実に具体化していくことが非常に重要です。その核になるのが、区としても再三高島平再生の起爆剤と位置づけてきた旧高七小跡地です。
しかし、UDCTak(アーバンデザインセンター高島平)は、旧高七小跡地は、団地建て替えのための種地として用いるのが望ましいとする研究報告を出しました。つまり、団地建て替え時に必要になる、団地住民の仮住まい用地として旧高七小跡地を使うべきだと言っているわけです。本気で言っているのか、UDCTakはと。高島平グランドデザインはどこに行ったのか。十数回も住民説明会を開催しました。10年以上待たされて仮住まい用地なのか。にわかには信じがたい研究報告です。大山小跡地活用や大山駅周辺再開発、JR板橋駅B用地開発などで、それまでの議論でまったく出てこなかったプランが突如水面下から浮上してくる潜水艦型まちづくりが頻発していますが、高島平でも潜水艦が浮上してきたのでしょうか。板橋区は、このUDCTakの研究報告を採用するつもりなのでしょうか、伺います。
そして、同委員会ではURとの土地交換も示唆されましたが、区としてどのような土地交換を行うつもりなのでしょうか。より駅に近くなるのならよいですが、駅から遠い場所と土地交換されたら目も当てられません。土地交換の方向性について具体的に説明してください。
ともあれ、高島平のまちづくりが大きく前進する機会が到来したことには違いなく、議会としても積極的な提言を行うべきと考えます。私としましては、団地の建て替えに伴い、板橋区として高島平駅に駅前広場をつくることを目指すべきであると考えます。高島平団地と高島通りと都営三田線が平行した3本線のようにつくられている現状では、高島平の発展は頭打ちにならざるを得ません。緑地部分を活用して駅前広場をつくり、バスターミナルやタクシー乗り場を整備し、商業施設を充実させ、ペデストリアンデッキをつくって、高島平駅のホームからそのまま団地の方まで入っていけるようにするべきではないでしょうか。このような駅前広場の整備を区として目指すべきと考えますが、見解を伺います。
そして、今述べたように、高島平団地の建て替えに伴うまちづくりには、板橋区とURに加え、都営三田線及び高島通りを所管する東京都との連携が必要になります。板橋区、東京都、そしてURが緊密に連携する体制が必要ですが、その体制づくりをどう進めるか、答弁を求めます。
第3に、児童虐待対応及び児童相談所について伺います。
千葉県野田市で、父親が10歳の娘を暴行死させるという事件が起こりました。私としても一人の父親として、また自治体議員の一人として筆舌に尽くしがたい事件であり、失われた小さな命に哀悼の誠を捧げるとともに、このような事件を板橋区で絶対に起こさないという覚悟を、今この場にいるすべての皆様と共有したいと思います。
この事件において、虐待を行っていることが疑われている父親に、被害女児が書いたアンケートのコピーを野田市教育委員会が渡してしまったことが問題視されています。DV・虐待のサインは、児童相談所や子ども家庭支援センターだけに送られるものではありません。学校でサインが生じるかもしれないし、保育園かもしれないし、福祉事務所かもしれないし、障がい児であれば障がい者福祉課に相談が寄せられるかもしれません。サインがどこにあらわれるかわかりませんので、板橋区のすべての職員がDV・虐待についての知見を有する必要があります。DV・虐待相談の取り扱いについて全庁的な情報共有、全職員への研修が行われているでしょうか、伺います。
板橋区では子どもたちを自立できる年齢までしっかり守る必要があると考えますが、児童相談所が18歳未満を対象としている点について、18歳になった高校生への対応が危ぶまれるというご意見もあります。18歳になっても高校生のうちはきちんと保護する体制をつくらなければ、制度の隙間で守られない子どもが出てきてしまいます。板橋区子ども家庭支援センターでは、ゼロ歳から高校生までしっかり対応しているか伺います。あわせて、板橋区で2021年度設置予定の児童相談所では、ゼロ歳から高校生までしっかり対応するか伺います。
野田市の事件では、児童相談所の対応が十分ではなかったという指摘もあります。板橋区の児童相談所は何としても優秀な人材をそろえなければなりませんが、東京23区中22区が一斉に児相設置を目指す中、優秀な人材をそろえるには尋常ならざる努力が必要だということは再三申し上げているとおりです。特に、所長が重要です。板橋区児相の成否は、優秀な所長を獲得できるかどうかにかかっています。優秀な所長を獲得するためには、区長が自ら靴をすり減らし、最高の人材を三顧の礼で迎え入れる必要があると考えますが、区長の断固たる決意を伺います。
最後に、公契約要綱の制定を求めて質問します。
ここのところ、いわゆるバカッターと呼ばれる行為が問題視されています。従業員が、自ら勤務している企業の信用を毀損するような動画をネットに投稿し拡散させる行為です。例えば、寿司チェーン店の従業員が、さばいた魚を一旦ごみ箱に捨ててから戻して提供しているかのごとき動画が拡散されました。この行為を行った従業員に対し、当該寿司チェーン店は懲戒免職処分の上、損害賠償を請求するとのことですが、その額は最大でも数百万円程度と言われる反面、当該寿司チェーン店の株価の時価総額は27億円も減少したとのことです。このような行為に対して厳正に対処するのは当然としても、バカッターを行う人物は最初からクビ覚悟である反面、被害をこうむる側のダメージは計り知れません。
これは自治体にとっても他人事ではないと考えます。板橋区でも非正規職員がふえ、多重請負契約も存する中、不十分な待遇で誇りも責任も持てず働く人が板橋区に対して不満を持つようになったとき、板橋区をおとしめるバカッター行為に走らないと断言できるでしょうか。板橋区の業務で働く人は皆、生活を支えるに足る待遇を受け、誇りと責任、そして将来への希望を持って働くことができるようにしなければなりません。
公共サービスの質の維持向上のため、公契約条例を定めて、公契約で働く人の待遇改善を行う自治体が都内でもふえており、私も再三公契約条例の制定を求めていますが、板橋区では議論の進展がありません。私としては、何とか板橋区での公契約規整を一歩でも前に進めたいと思っております。新宿区や千葉県市川市などでは、行政で制定する要綱によって公契約規整を行っています。板橋区でも公契約要綱によって、公契約で働く人々を支えて公共サービスの向上を図ってはどうかと考えます。ぜひ、区長の前向きな答弁をお願いいたします。
以上で、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(大野はるひこ議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、中妻じょうた議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、本庁舎のWi−Fiに関連いたしまして、利用方法の周知についてのご質問であります。
区では、本庁舎をはじめ、災害時に拠点となる施設に公衆無線LANを導入し、Wi−Fiによるインターネット接続サービスを実施しております。本庁舎のWi−Fiにつきましては、現在、1階の庁舎案内でマニュアルを用意し案内をしているところでありますが、区のホームページにも利用方法を掲載し、わかりやすく周知をしていきたいと考えております。
次は、本庁舎のWi−Fiの利便性向上についてのご質問であります。
他の自治体の公衆無線LANの事例を見ましても、アドレスやID登録によるWi−Fi利用が主流となっております。ご指摘のありました接続方法につきましては、利便性や費用対効果を踏まえ、多角的に研究していきたいと考えています。
次は、前野地域の施設再編についてのご質問であります。
No.1プラン2021におきましては、公共施設は区民福祉の向上に資する経営資源として、エリアマネジメントにより最適化を図ることとしております。前野地域におきましては、集約複合化を含めた施設の再編・整備の対象地域として、経営革新計画の計画項目に位置づけをしております。2021年度には結論が出せるように、諸条件を整理して検討を進めていく考えであります。
次は、グリーンホールの利用見直しについてのご質問です。
現在は、板橋福祉事務所がグリーンホールに本移転をし、子ども家庭支援センター、男女平等推進センターなど複数の行政目的で利用しております。今のところ、板橋福祉事務所の移転計画を策定する状況にはないところでありますけれども、板橋駅東地区周辺の施設再編・整備の検討の範囲にも入っておりまして、その中において整理をしていきたいと考えています。
次は、保健所の再移転についてのご質問であります。
平成20年に改築しました板橋区保健所は、定期点検等により、現時点においては施設運営には影響がなく、引き続き適正に管理していく考えであります。本庁舎周辺の公共施設活用に当たりましては、民間活力の活用も視野に入れながら、本庁舎機能向上に向け、効率的な行政サービスの提供を検討しているところであります。中長期的な財政負担も考慮しながら、区全体を俯瞰しながら公共施設の再編整備に取り組んでいく考えであります。
次は、上板橋健康福祉センター建て替えについてのご質問です。
築後40年経過をし、老朽化が進んでいることは認識をしておりますが、公共施設等ベースプランを踏まえ、計画的に屋上防水工事などを実施しながら、適切に施設管理を行っているところであります。区は多くの施設を抱えておりまして、個々の状況のみで改築等の判断は難しく、施設の機能、立地、老朽化度合いなど、優先順位をつけながら進めていく必要があると考えます。施設のハード面からだけではなく、ソフトの視点から事業のあり方やエリアマネジメントに留意しながら、時代の要請に対応した施設整備に取り組む考えであります。
次は、小豆沢体育館の暑さ対策についてのご質問であります。
小豆沢体育館につきましては、空調設備の劣化により冷房機能の低下を招いておりまして、夏場における室内の高温の原因につながっております。このようなことから、来年度、空調設備を更新することにより体育館内の適切な温度管理を図り、区民の皆様が快適に利用できるようにしたいと考えております。
次は、小豆沢体育館アリーナにおける衝撃吸収マットについてのご質問であります。
体育館用の衝撃吸収マットにつきましては、空手などの武道において、転倒などによる衝撃のダメージを緩和できる機能があることは認識しています。今後、武道に限らず、他の競技種目における使用の可能性、マットの素材や経費面も含めて、導入の可能性について研究をしていきたいと考えています。
次は、高島平少年サッカー場についてのご質問であります。
高島平少年サッカー場につきましては、人工芝生化に向けて来年度の6月ごろから整備を開始し、年度内には新たに多目的な運動場としてオープンする予定であります。
次は、障がい者福祉センターの建て替えについてのご質問であります。
障がい者福祉センターにつきましては、No.1プラン2021の中において、公共施設の改築・改修等に向けた検討を平成31年度に行う方向で調整を進めています。
次は、建て替え時のフロア数増についてのご質問であります。
福祉施設の内容等につきましては、福祉サービスの需要をはじめ、必要なさまざまな要素を検討した上で、慎重に決定していきたいと考えています。
次は、高島平まちづくりに関連いたしまして、UDCTakの研究報告の取り扱いについてのご質問であります。
UDCTakは、シンクタンク的な役割を担い、住民ニーズや学識者の知見を取り入れるための外部検討組織として活用しております。住民意向も踏まえた研究成果という点において尊重すべきものと認識しておりますが、今後、区が取り組む連鎖的な都市再生の検討の素材の一つとして捉え、分析する必要があると考えています。
次は、UR都市機構との土地交換の具体的なイメージについてのご質問であります。
区の考える連鎖的な都市再生とは、区有地を活用し、老朽建築物等の建て替え、更新を誘導・促進し、連続して建て替えを行うことによって都市の再生を図ることであります。区としましては、将来的な土地交換などもこの実現に向けた手法の一つとして、UR都市機構と連携の協議を始めたところであります。
次は、高島平駅前の駅前広場等の整備についてのご質問であります。
連鎖的な都市再生においては、さまざまな可能性が考えられるかと思います。そのため、東京都やUR都市機構と連携を図りながら、具体的な市街地整備の内容について、今後、検討を進める考えであります。
次は、板橋区と東京都、UR都市機構との連携に向けた体制づくりについてのご質問であります。
東京都やUR都市機構とは、これまでも、高島平プロムナード基本構想の策定過程などにおいて意見交換や協議を重ねたところであります。今後とも、高島平地域が新たな価値や魅力を創出する、一体感のあるデザイン都市として再生するよう、区が主体となり、関係機関との連携強化に努めていく考えであります。
次は、DV相談についてのご質問であります。
DV相談の取り扱いにつきましては、行政、警察、民間支援団体など関係機関がDV連絡会を複数回開催して、相互協力と緊密な連携体制を図っております。また、現場における担当者によるDV担当者連絡会も定期的に開催し、課題解決に向けた実践的な検討を行っております。全職員に向け情報紙などによる周知を行っておりますが、DV対応の強化に向け、研修も含め、全職員の理解促進を図る方法を検討していきたいと考えています。
次は、児童虐待相談についてのご質問です。
子ども家庭支援センターにおいては、児童虐待への対応策として、子どもにかかわる職員を対象としたケアシステム研修会を実施しております。また、(仮称)子ども家庭総合支援センターの設置と、児童虐待への意識啓発を目的とした全職員向け研修や、職員も参加可能な区民周知イベントを実施しております。今後も、機会を捉え研修会の開催に努めていくほかに、職員向けマガジン等の媒体を活用した情報共有と意識啓発に取り組んでいく考えであります。
次は、子ども家庭支援センターと児童相談所の対象年齢についてのご質問であります。
児童福祉法に基づき、子ども家庭支援センターと児童相談所は18歳未満の子どもを対象としております。両機関とも、対象年齢の子どもについてしっかりと対応するほか、18歳以上の未成年者についても、事由に応じて適切な対応を図っていく考えであります。
次は、児童相談所長の人材確保についてのご質問です。
児童相談所は、一時保護や親子分離といった強力な行政権限を持ち、所長はその権限行使の最終判断を担う職責があると考えます。人材確保に当たりましては、この職責の重大性に鑑み、子どもの最善の利益のために働く人材の獲得について、区の総力を挙げて取り組む考えであります。
最後のご質問であります。公契約要綱の制定についてのご質問です。
基本的に、労働条件については、公契約でありましても、労働関係法令を遵守し、労使間において決定されるべきと考えます。したがいまして、発注者である区が独自の労働条件を定めて介入する考えは持っていないところであります。一方において、ご指摘がありましたように、一部自治体においては、適正な労働環境の整備などについて、要綱として策定をしているところであります。こうした自治体の取り組みについて、要綱制定の効果など、情報の収集に努めていきたいと考えています。
1か所間違えて答弁しましたので、訂正させてもらいます。
先ほどのグリーンホールの利用見直しに関する質問において、板橋駅東地区周辺と答弁いたしましたけれども、正しくは大山駅東地区周辺でございました。おわびをして訂正申し上げます。
ご質問に対する答弁は、以上でございます。
○議長(大野はるひこ議員) 以上で、中妻じょうた議員の一般質問を終了いたします。
これをもって、今期定例会の一般質問を終わります。
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△日程第1 議案第6号 〜 日程第30 議案第35号の一括上程
○議長(大野はるひこ議員) これより日程に入ります。
この際、日程について報告いたします。
区長から提出された案件のうち、平成31年度当初予算議案5件は、議事運営の都合により次の会議の日程にいたしたいと存じますので、あらかじめご了承願います。
それでは、日程第1から第30までを一括して議題といたします。
〔事務局長朗読〕
議案第 6号 平成30年度東京都板橋区
一般会計補正予算(第2号)
〃 第 7号 平成30年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
〃 第 8号 平成30年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
〃 第 9号 平成30年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
〃 第10号 東京都板橋区
職員定数条例の一部を改正する条例
〃 第11号 東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業特別会計条例
〃 第12号 東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業基金条例
〃 第13号 東京都板橋区
森林環境譲与税基金条例
〃 第14号 東京都
板橋区立企業活性化センター条例の一部を改正する条例
〃 第15号 東京都
板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条例
〃 第16号 東京都板橋区立生涯
学習センター条例の一部を改正する条例
〃 第17号 東京都
板橋区立エコポリスセンター条例の一部を改正する条例
〃 第18号 東京都
板橋区立地域センター条例の一部を改正する条例
〃 第19号 東京都板橋区
心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例
〃 第20号 東京都板橋区
ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
〃 第21号 東京都板橋区
児童育成手当条例の一部を改正する条例
〃 第22号 東京都板橋区
道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例
〃 第23号 東京都
板橋区立公園条例の一部を改正する条例
〃 第24号 東京都板橋区
公共溝渠管理条例の一部を改正する条例
〃 第25号 負担付贈与の受入れについて
〃 第26号 権利の放棄について
〃 第27号 東京都
板橋区立いこいの家条例の一部を改正する条例
〃 第28号 東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例の一部を改正する条例
〃 第29号
板橋区立上板橋第二
中学校統合改築工事請負契約
〃 第30号
板橋区立中央図書館改築工事請負契約
〃 第31号
板橋区立中央図書館改築空気調和設備工事請負契約
〃 第32号
板橋区立中央図書館改築電気設備工事請負契約
〃 第33号
板橋区立東板橋公園内こども動物園改築工事請負契約
〃 第34号 東京都板橋区
男女平等参画基本条例の一部を改正する条例
〃 第35号 東京都板橋区
地球温暖化防止条例
〔参 照〕(議案の部)
──────────────────────────────────────
△提案理由の説明
○議長(大野はるひこ議員) 初めに、議案第6号から議案第33号について、提案理由の説明を求めます。
副区長。
◎副区長(橋本正彦君) 議長、副区長。
○議長(大野はるひこ議員) 副区長。
〔副区長(橋本正彦君)登壇〕
◎副区長(橋本正彦君) ただいま一括上程にあいなりました議案第6号外27件につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
初めに、議案第6号「平成30年度東京都板橋区
一般会計補正予算(第2号)」について申し上げます。
今回の補正予算の基本的な考え方は、1、年度内の事務事業の確実な執行見通しに基づき、歳入・歳出の増減が見込まれるもの、2、義務教育施設、公共施設の更新需要に応えるための基金積み立て、3、継続的な工事発注のための債務負担行為の設定を含め、最終的な予算の整理を行うものでございます。
本件につきましては、歳入歳出同額の19億200万円を増額し、補正後の額は2,147億7,000万円とあいなるものでございます。
議案第7号「平成30年度東京都板橋区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、歳入歳出同額の31億5,800万円を増額し、補正後の額は623億1,800万円となるものでございます。
議案第8号「平成30年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)」につきましては、歳入歳出同額の2億6,730万4,000円を増額し、補正後の額は401億5,700万円とあいなるものでございます。
議案第9号「平成30年度東京都板橋区
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、歳入歳出同額の2億8,600万円を増額し、補正後の額は118億400万円とあいなるものでございます。
続きまして、条例案等について申し上げます。
議案第10号「東京都板橋区
職員定数条例の一部を改正する条例」は、職員の定数を改定するものでございます。
議案第11号「東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業特別会計条例」は、東武東上線連続立体化事業及びこれに関連する事業の推進とその経理の明確化を図るため、特別会計を設置するものでございます。
議案第12号「東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業基金条例」は、東武東上線連続立体化事業及びこれに関連する事業の資金に充てるため、基金を設置するものでございます。
議案第13号「東京都板橋区
森林環境譲与税基金条例」は、森林整備及びその促進に要する経費の財源に充てるため、基金を設置するものでございます。
議案第14号「東京都
板橋区立企業活性化センター条例の一部を改正する条例」は、新施設利用管理システムの稼働に伴い、研修施設の使用料の納付に係る規定を改めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第15号「東京都
板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条例」及び議案第16号「東京都板橋区立生涯
学習センター条例の一部を改正する条例」は、新施設利用管理システムの稼働に伴い、使用料の納付に係る規定を改めるものでございます。
議案第17号「東京都
板橋区立エコポリスセンター条例の一部を改正する条例」は、新施設利用管理システムの稼働に伴い、貸出施設を利用できるものの要件を改めるものでございます。
議案第18号「東京都
板橋区立地域センター条例の一部を改正する条例」は、成増地域センターの施設の一部を廃止するほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第19号「東京都板橋区
心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例」、議案第20号「東京都板橋区
ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例」及び議案第21号「東京都板橋区
児童育成手当条例の一部を改正する条例」は、所得税法の改正に伴い、所要の規定整備をするものでございます。
議案第22号「東京都板橋区
道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例」は、道路占用料の額を改定し、特定連結路附属地の地下に設ける施設の占用料の額を定めるものでございます。
議案第23号「東京都
板橋区立公園条例の一部を改正する条例」は、公園の使用料及び占用料の額を改定するものでございます。
議案第24号「東京都板橋区
公共溝渠管理条例の一部を改正する条例」は、公共溝渠の使用料の額を改定するものでございます。
議案第25号「負担付贈与の受入れについて」は、都営長後町アパートの土地、建物及び工作物の贈与を東京都から受け入れるものでございます。
議案第26号「権利の放棄について」は、行政代執行等に関して、区が債務者に対して有する権利を放棄するものでございます。
議案第27号「東京都
板橋区立いこいの家条例の一部を改正する条例」は、いこいの家が行う事業に係る規定を削除し、施設の一部転用に伴う使用料の規定を改めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第28号「東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例の一部を改正する条例」は、小規模住戸集合建築物等の定義及び家族向け住戸等を設置しなければならない小規模住戸集合建築物の範囲を改めるほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第29号「板橋区上板橋第二
中学校統合改築工事請負契約」につきましては、
板橋区立上板橋第二中学校統合改築工事を施行するため、条件を付した一般競争入札後の随意契約による工事請負契約を締結するものでございます。
議案第30号、議案第31号及び議案第32号につきましては、板橋区立中央図書館改築工事、改築空気調和設備工事及び改築電気設備工事をそれぞれ施行するため、条件を付した一般競争入札による工事請負契約を締結するものでございます。
議案第33号「
板橋区立東板橋公園内こども動物園改築工事請負契約」につきましては、板橋区立東板橋公園内こども動物園改築工事を施行するため、条件を付した一般競争入札による工事請負契約を締結するものでございます。
以上、一括ご説明を申し上げましたが、よろしくご審議の上、ご決定賜りますようお願い申し上げます。
○議長(大野はるひこ議員) 次に、議案第34号及び第35号について、提案理由の説明を求めます。
五十嵐やす子議員。
◆五十嵐やす子 議員 議長。
○議長(大野はるひこ議員) 五十嵐やす子議員。
〔五十嵐やす子議員登壇〕(拍手する人あり)
◎五十嵐やす子 議員 ただいまより、議案第34号「東京都板橋区
男女平等参画基本条例の一部を改正する条例」及び議案第35号「東京都板橋区
地球温暖化防止条例」について、提出者を代表し、説明いたします。
いずれも、提出者は井上温子議員外14名です。
初めに、議案第34号についてです。
まず、本条例は、あくまでも男女平等参画を基本とする理念に基づいたものであることは何ら変わるものではなく、既存の
男女平等参画基本条例の一部を改正し、多様性を尊重する社会を推進するために必要な条文及び条項を加え改めるものであり、名称を東京都板橋区男女平等参画及び多様性を尊重する社会を推進する条例とします。
また、前文に、「性的少数者に関する内容及び多様性を尊重する」との文言を盛り込みました。
第1条の目的についても、「男女平等参画及び多様性を尊重する社会」との文言を加えています。
第2条の文言の定義には、男女平等参画社会の用語に、多様性を尊重する内容を加えています。
また、新たに第5号でハラスメント、第6号で性的少数者について規定しました。
第3条では、新たに2項を加え、性的少数者の人権の尊重に関する内容を規定しています。
施行日は公布の日です。
本条例の提案に至った理由は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を来年迎えるに当たり、オリンピック憲章において権利及び自由がいかなる差別も受けることがないとうたわれている多様性を、板橋区においても理解し尊重していくことが必要であると考えたこと、また、議会での陳情審査、審議などを経て、板橋区として男女平等参画を基本とする上で、さらにすべての個人の多様性を尊重する社会の実現を目指すことは世界の潮流となっており、板橋区としてもその姿勢を明確にし推進していく必要があると考え、提案いたしました。
次に、議案第35号についてです。
本条例は、地球温暖化防止のための施策を推進するため、新規に提案するものです。
条例は、前文、第1章から第4章、付則で構成しています。
第1章では目的、定義、基本的考え方、対策目標、区・区民・事業者の責務、情報公開について。第2章では地域推進計画、区の実行計画、国や東京都等との連携、環境にかかわる教育や学習、環境マネジメントシステム、建物に関するエネルギー対策、エネルギーの適切な使用、相互支援の促進について。第3章では配慮行動の促進、低炭素型社会の形成、経済的支援、エネルギー事業者への協力依頼、推進体制について、それぞれ定めています。第4章は、その他として、必要な事項を規則で定めることとしています。
施行は公布の日です。
特徴としては、目標について、COP21で採択された内容をもとにした東京都の目標値にあわせたものとなっており、2030年までに2000年比でCO2を30%削減するものと定めている点です。
板橋区では、1993年、エコポリス板橋環境都市宣言を行い、区と区民が地球環境に配慮し、日常生活の足元から環境保全に努めていくことを内外に表明するとともに、環境教育や区民向け施策などに取り組んできました。また、マレーシアと環境を通して交流も行い、区民レベルでの交流に広がっています。
一方で、これまでの削減目標が低い上に、削減量もほど遠いのが現状です。区長自らCOP24に参加し、今世紀後半の人為的な温室効果ガス排出実質ゼロという目標を世界と共有し、内外の自治体と連携して地球温暖化対策を進めていくことを表明した板橋区として、地球温暖化防止対策を条例として明文化し、一層推し進める必要があると考え、提案いたしました。
議案の説明については、以上です。ぜひ十分なご審議をお願いいたします。(拍手する者あり)
○議長(大野はるひこ議員) 以上をもって、提案理由の説明を終わります。
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△予算審査特別委員会の設置
○議長(大野はるひこ議員) この際、お諮りいたします。
ただいま議題となっております日程のうち、日程第1から第4までの議案第6号「平成30年度東京都板橋区
一般会計補正予算(第2号)」外3件及び次の会議において日程とする平成31年度当初予算の案件については、いずれも重要な予算案件でありますので、議員全員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、審査することにいたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(大野はるひこ議員) ご異議がないものと認めます。
よって、議員全員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、審査することに決定いたしました。
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△議案の各委員会付託
○議長(大野はるひこ議員) 次に、ただいま議題となっております日程第1から第30までは、お手元に配付しております議案付託事項表のとおり、所管の常任委員会及び予算審査特別委員会にそれぞれ審査を付託いたします。
〔参 照〕
議 案 付 託 事 項 表
平成31年第1回板橋
区議会定例会
┌─────┬──────┬──────────────────────────┐
│付託委員会│ 議案番号 │ 件 名 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│企画総務 │議案第10号│東京都板橋区
職員定数条例の一部を改正する条例 │
│委 員 会│〃 第11号│東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業特別会計条例 │
│ │〃 第12号│東京都板橋区
東武東上線連続立体化事業基金条例 │
│ │〃 第13号│東京都板橋区
森林環境譲与税基金条例 │
│ │〃 第25号│負担付贈与の受入れについて │
│ │〃 第29号│
板橋区立上板橋第二
中学校統合改築工事請負契約 │
│ │〃 第30号│
板橋区立中央図書館改築工事請負契約 │
│ │〃 第31号│
板橋区立中央図書館改築空気調和設備工事請負契約 │
│ │〃 第32号│
板橋区立中央図書館改築電気設備工事請負契約 │
│ │〃 第33号│
板橋区立東板橋公園内こども動物園改築工事請負契約 │
│ │〃 第34号│東京都板橋区
男女平等参画基本条例の一部を改正する条例│
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│区民環境 │議案第14号│東京都
板橋区立企業活性化センター条例の一部を改正する│
│委 員 会│ │条例 │
│ │〃 第17号│東京都
板橋区立エコポリスセンター条例の一部を改正する│
│ │ │条例 │
│ │〃 第18号│東京都
板橋区立地域センター条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第35号│東京都板橋区
地球温暖化防止条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│健康福祉 │議案第15号│東京都
板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条│
│委 員 会│ │例 │
│ │〃 第19号│東京都板橋区
心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条│
│ │ │例 │
│ │〃 第27号│東京都
板橋区立いこいの家条例の一部を改正する条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│都市建設 │議案第22号│東京都板橋区
道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例│
│委 員 会│〃 第23号│東京都
板橋区立公園条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第24号│東京都板橋区
公共溝渠管理条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第26号│権利の放棄について │
│ │〃 第28号│東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理│
│ │ │に関する条例の一部を改正する条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│文教児童 │議案第16号│東京都板橋区立生涯
学習センター条例の一部を改正する条│
│委 員 会│ │例 │
│ │〃 第20号│東京都板橋区
ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例│
│ │ │の一部を改正する条例 │
│ │〃 第21号│東京都板橋区
児童育成手当条例の一部を改正する条例 │
├─────┼──────┼──────────────────────────┤
│予算審査 │議案第 6号│平成30年度東京都板橋区
一般会計補正予算(第2号) │
│特別委員会│〃 第 7号│平成30年度東京都板橋区国民健康保険事業特別会計補正│
│ │ │予算(第1号) │
│ │〃 第 8号│平成30年度東京都板橋区
介護保険事業特別会計補正予算│
│ │ │(第2号) │
│ │〃 第 9号│平成30年度東京都板橋区後期高齢者医療事業特別会計補│
│ │ │正予算(第1号) │
└─────┴──────┴──────────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△陳情の各委員会付託
○議長(大野はるひこ議員) 次に、今期定例会において受理した陳情は、お手元に配付しております陳情文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
〔参 照〕
陳 情 文 書 表
平成31年第1回板橋
区議会定例会
受理年月日 平成31年2月14日
┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐
│付 託│ │受理│ │ │
│ │受付年月日│ │ 陳情の要旨 │ 提 出 者 │
│委員会 │ │番号│ │ │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│企画総務│31・ 2・ 5│ 210│区役所本庁舎周辺3公共│───────────── │
│ │ │ │施設の活用計画に関する│──── │
│ │ │ │陳情 │───────────────│
│ │ │ │ │──── │
│ │ │ │ │────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│健康福祉│31・ 1・30│ 205│精神障がい者も交通運賃│───────────────│
│ │ │ │割引制度の対象とするこ│───────────────│
│ │ │ │とを求める意見書を国会│─── │
│ │ │ │及び関係行政省庁に提出│──────────── │
│ │ │ │する陳情 │ │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│31・ 1・30│ 206│新河岸地域の生活として│───────────────│
│ │ │ │の機能を守ることを求め│──── │
│ │ │ │る陳情 │────────── │
│ │ │ │ │───────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│31・ 2・ 4│ 207│高島平グランドデザイン│───────────────│
│ │ │ │に関する陳情 │──── │
│ │ │ │ │───────────────│
│ │ │ │ │───────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│31・ 2・ 5│ 208│「向原第二住宅地区地区│────────────── │
│ │ │ │計画の策定」に関する陳│──── │
│ │ │ │情 │───────────────│
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│31・ 2・ 5│ 209│真に住民の意見を反映し│───────────────│
│ │ │ │た大山駅周辺の整備のた│───────────────│
│ │ │ │めの陳情 │─── │
│ │ │ │ │────────── │
└────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△次回日程の報告
○議長(大野はるひこ議員) 以上をもって、本日の日程をすべて終了いたしました。
この際、お諮りいたします。
明2月15日から2月28日までの14日間は、委員会審査のため休会いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(大野はるひこ議員) ご異議がないものと認めます。
よって、2月15日から2月28日までの14日間は休会と決定いたしました。
次の会議は3月1日午前10時に開会いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△散会の宣告
○議長(大野はるひこ議員) 本日はこれをもって散会いたします。
なお、直ちに予算審査特別委員会を開会いたしますので、11階第1委員会室にご参集願います。
午後4時39分散会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以上相違なきを認めここに署名する
会 議 録 署 名 議 員
議 長 大 野はるひこ
3番 間 中りんぺい
28番 田 中 いさお...