板橋区議会 > 2018-09-26 >
平成30年第3回定例会−09月26日-02号

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  1. 板橋区議会 2018-09-26
    平成30年第3回定例会−09月26日-02号


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    平成30年第3回定例会−09月26日-02号平成30年第3回定例会  平成30年第3回東京都板橋区議会定例会本会議第2日議事日程                           平成30年9月26日(水曜日) 日程第 1 議案第66号 平成30年度東京都板橋区一般会計補正予算(第1号) 〃 第 2 〃 第67号 平成30年度東京都板橋区介護保険事業特別会計補正予算(第1号) 〃 第 3 〃 第68号 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例 〃 第 4 〃 第69号 東京都板橋区立体育施設条例の一部を改正する条例 〃 第 5 〃 第70号 東京都板橋区立公園条例の一部を改正する条例 〃 第 6 〃 第71号 東京都板橋区立少年自然の家条例の一部を改正する条例 〃 第 7 〃 第72号 東京都板橋区議会議員及び東京都板橋区長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例 〃 第 8 〃 第73号 板橋区道の廃止について 〃 第 9 〃 第74号 板橋区立板橋第十小学校改築電気設備工事請負契約 〃 第10 〃 第75号 板橋区立板橋第十小学校改築給排水衛生ガス設備工事請負契約 〃 第11 〃 第76号 板橋区立板橋第十小学校改築冷暖房換気設備工事請負契約 〃 第12 〃 第77号 東京都板橋区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例 〃 第13 〃 第78号 東京都板橋区国民健康保険条例の一部を改正する条例 〃 第14 〃 第79号 東京都板橋区高校生等の医療費助成条例 午前10時00分開議
      出席議員     46名        1番  山 田 貴 之議員      2番  中 村とらあき議員        3番  間 中りんぺい議員      9番  松 崎 いたる議員       10番  田中しゅんすけ議員     11番  安 井 一 郎議員       13番  成 島 ゆかり議員     15番  井 上 温 子議員       18番  坂 本あずまお議員     19番  田 中やすのり議員       20番  鈴 木こうすけ議員     21番  し ば 佳代子議員       22番  高 沢 一 基議員     23番  中 妻じょうた議員       24番  山 内 え り議員     25番  吉 田 豊 明議員       26番  元 山 芳 行議員     27番  大 野はるひこ議員       28番  田 中 いさお議員     29番  かいべ とも子議員       30番  佐 藤としのぶ議員     31番  おなだか  勝議員       32番  荒 川 な お議員     33番  いわい 桐 子議員       34番  杉 田 ひろし議員     35番  茂 野 善 之議員       36番  なんば 英 一議員     37番  大 田 ひろし議員       38番  南 雲 由 子議員     39番  五十嵐 やす子議員       40番  竹 内   愛議員     41番  小 林 おとみ議員       43番  石 井   勉議員     44番  川 口 雅 敏議員       45番  小 林 公 彦議員     46番  中 野くにひこ議員       47番  長 瀬 達 也議員     48番  松 島 道 昌議員       49番  かなざき文 子議員     50番  大 田 伸 一議員       51番  菊 田 順 一議員     52番  佐々木としたか議員       53番  松 岡しげゆき議員     54番  はぎわら洋 一議員       55番  高 橋 正 憲議員     56番  橋 本 祐 幸議員 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名   区議会事務局長  太野垣 孝 範君   区議会事務局次長 丸 山 博 史君   〃  議事係長  浅 子 隆 史君   〃   調査係長 安 井 聖津子君   〃  書記    森 下 慎 吾君   〃   書記   戸 田 光 紀君   〃  書記    平 山 直 人君   〃   書記   角 地   渉君   〃  書記    田 中 彩 乃君   〃   書記   飯 野 義 隆君   〃  書記    久 郷 直 人君   〃   書記   山 川 信 也君   〃  書記    木 村 欣 司君 地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者   区長       坂 本   健君   副区長      橋 本 正 彦君   教育長      中 川 修 一君   代表・常勤監査委員菊 地 裕 之君   政策経営部長   堺   由 隆君   総務部長     森     弘君   危機管理室長   糸 久 英 則君   区民文化部長   有 馬   潤君   産業経済部長   尾 科 善 彦君   健康生きがい部長 渡 邊   茂君   保健所長     鈴 木 眞 美君   福祉部長     七 島 晴 仁君   子ども家庭部長  久保田 義 幸君   資源環境部長   五十嵐   登君   都市整備部長   安 田   智君   土木部長     老 月 勝 弘君   会計管理者    平 岩 俊 二君   教育委員会事務局次長                                矢 嶋 吉 雄君   地域教育力担当部長松 田 玲 子君   政策企画課長   篠 田   聡君   財政課長     小 林   緑君   総務課長     林   栄 喜君 △開議の宣告 ◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。 ○議長(大野はるひこ議員) これより本日の会議を開きます。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △会議録署名議員の指名 ○議長(大野はるひこ議員) 本日の会議録署名議員を指名いたします。  竹 内    愛 議員  中 野 くにひこ 議員  以上、お2人の方にお願いいたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △区政一般質問(続き) ○議長(大野はるひこ議員) これより区政に関する一般質問を行います。  本日は、公明党から行います。  初めに、田中いさお議員。 ◆田中いさお 議員  議長。 ○議長(大野はるひこ議員) 田中いさお議員。      〔田中いさお議員登壇〕(拍手する人あり) ◆田中いさお 議員  まず初めに、北海道並びに西日本を中心とした災害の被災者の皆様に、衷心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。  通告に従い、公明党の一般質問を始めます。  初めに、防災対策について伺います。  現在、災害が多発しています。2016年4月に発生した熊本地震では、震度7を観測したほか、最大震度が6強の地震が2回、6弱の地震が3回と、熊本県、大分県内に甚大な被害が拡大しました。ことしに入り、6月29日に発生した台風7号と梅雨前線による平成30年7月豪雨、さらに8月28日に発生した台風21号は、9月4日に日本に上陸し、25年ぶりに非常に強い勢力で日本に上陸、大きな被害をもたらしました。  そして、追い打ちをかけるように、9月6日の北海道胆振東部地震が発生、最大震度は震度階級で最も高い震度7で、北海道では初めて観測されました。この2年間の間に、震度7が2回観測され、台風による水害が頻発しています。確率の高いと言われている南海トラフ地震、首都直下型地震の発生もいよいよ覚悟しなければなりません。今後の本区における防災対策のさらなる推進を求めます。  第1に、水害対策について伺います。  6月29日に発生した台風7号により、西日本から東日本にかけて広い範囲で記録的な大雨となりました。この豪雨により、西日本を中心に、多くの地域で河川の氾濫や浸水害、土砂災害が発生し、死者数が200人を超える甚大な災害となり、1982年に300人近い死者・行方不明者を出した長崎大水害以降、最悪の被害となりました。  各自治体は、水害に対応するため、ハザードマップを作成、配布しています。今回の台風により、岡山県倉敷市真備町においても水害が発生、住宅地が大規模に冠水した真備町は、過去にも同じ河川が繰り返し氾濫していました。自治体が作成した洪水ハザードマップには、今回とほぼ同じ浸水域を想定していましたが、地区の約3割が水没した真備町での犠牲者は40人を超え、県内で亡くなった人の約8割を占めました。ハザードマップが想定したとおりの水害が起きても犠牲者が出たという教訓を生かさねばなりません。本区におきましても、ハザードマップの精度を高め、活用し、区民の命を守る施策を求めます。  1点目に、板橋区ハザードマップの更新を求めます。日々更新される災害予想について、区民への周知とともに、新しい災害予測の提供は必須です。区のハザードマップでは、荒川流域の200年に1回程度発生する規模の洪水を想定しています。例として、私の住む坂下一丁目地区では、洪水の規模が2メートル以上と示されています。しかしながら、国土交通省ハザードマップポータルサイトのマップで確認すると、5メートルから最大10メートルとなっています。この違いは何でしょうか。区のハザードマップでは0.5メートルから1メートル、1メートルから2メートルの想定された場所、ここからが問題ですが、2メートル以上、5メートル以上と想定された場所については、一体どこまで水位が予想されるのか、全くわかりません。命にかかわる、このハザードマップの更新は不可避です。直ちに現状想定される水位表示への更新を求めますが、見解を求めます。  2点目に、想定される水位についてです。  マップには、想定される水位の表示はありますが、実際のまちなかでどのぐらいの高さまで水が来るのか、区民が知ることが必要ではないでしょうか。この基本中の基本である水位の表示を求めます。まず、公立の小・中学校をはじめ公共施設等に、想定最大規模の水位表示を掲示し、区民へのいざというときの注意喚起を求めますが、いかがでしょうか。  第2に、震災対策について伺います。  9月6日の北海道胆振東部地震では、約295万戸が停電、市民生活に多大な影響が出ました。都区部直下型地震について、中央防災会議では、約5割の地域で停電が発生し、最悪の場合、1週間以上回復しないと被害想定を示し、電力供給の不安定化を問題視しています。震災時の電源確保について、さまざまな対応策が必要です。  1点目に、太陽光によるLED街路灯の設置を要望いたします。停電時の夜間は、防犯面についても懸念され、明かりの確保が必要です。現在、LEDによる太陽光の設置が各地域、自治体で進んでいます。太陽光を電気エネルギーに変換して蓄電池に蓄え、夜間照明に利用する太陽灯で、災害対策に有効と考えます。市販されているものではさまざまなタイプのものがあり、比較的安価に販売されているものもあります。中には100ボルト電源を供給するものもあります。  まず、避難所となる小・中学校への配置と、避難場所に指定されている公園等に設置を推進していただけないでしょうか。また、区道の街路灯についても、計画的な設置を要望いたしますが、見解をお示しください。  2点目に、避難所の電源確保施策です。練馬区では8月から、地震など、災害時の電源確保の取り組みとして、災害時協力登録車制度を創設しました。同制度は、区民や事業者が所有する電気自動車などを災害時に区立小・中学校など、避難拠点の電源として活用するとしています。現状は、避難拠点には発電機が配備されており、約1日分の電力量を確保していることに加え、同制度は緊急電源として電気自動車、EV車などを補助的に活用することが目的です。8月の運用開始に向けて、6月1日から、区民が所有する電気自動車の登録を受け付け、区民のEV車などを募る制度としては、都内の自治体では初めての取り組みです。  本区につきましても、EV車を活用した電源確保策を講じることを求めますが、いかがでしょうか。  3点目に、電柱の地中化です。先進国では、電柱の間に架空線を通すのではなく、地中に電線を埋める方法が主流となっています。諸外国と比較すると遅れているものの、日本にも無電柱化、電線地中化を目指す取り組みが始まっています。東京都では、オリンピック・パラリンピック大会を視野に入れた整備計画があり、昨年6月に無電柱化推進条例が可決されました。本区においても、災害の防止等を図るため、無電柱化を推進する板橋区無電柱化推進計画を今年度から来年度の2年間で策定するとしています。今後、この施策について注視してまいりますが、区道における電柱の地中化について、以下要望いたします。  現在、庁内で検討されている地中化について、人が大勢集まる商店街についても積極的に計画を推進していただけないでしょうか。電柱の倒壊は、電気がとまるだけではなく、区民を危険にさらします。区の積極的な関与で安全の確保を求めますが、答弁を求めます。  2つ目に、新設する電柱の抑止です。千葉市では、災害発生時、道路上に設置された電柱が倒壊し、緊急車両等の通行や地域住民等の避難に支障をきたすことがないよう、今年の4月1日から新たな電柱の道路占用を原則禁止いたしました。国道・県道・市道で28か所、緊急輸送道路と災害拠点病院を結ぶ路線として市道4か所の路線を指定しました。本区においても、電柱の地中化とともに、再開発等、新たなまちづくりにおいて電柱の新設抑止の検討を求めますが、いかがでしょうか。  4点目に、避難所のトイレについてです。災害後の避難所で命を落とすという深刻な現実があります。そのような事態を防ぐためにつくられたスフィア基準では、紛争や災害の際の避難所の環境について、最低限の基準を定めています。スフィア基準は、アフリカのルワンダの難民キャンプで多くの人が亡くなったことを受けて、国際赤十字などが20年前に作成し、災害の避難所にも応用されるようになりました。この基準では、トイレは最低でも20人に1つの割合で設置することが必要だと指摘しています。また、さらに大事なのが男女比で、男性と女性の割合は1対3としています。これは、一般的にトイレにかかる時間が女性は男性の3倍の時間が必要になるからだということです。  スフィア基準について、南海トラフ巨大地震の被害が想定される徳島県では、平成29年避難所運営マニュアルにスフィア基準を盛り込み、国も平成28年につくった避難所運営ガイドラインに、参考すべき国際基準として紹介しています。この基準について、本区におきましても採用し、避難所のトイレ整備を進めていただけないでしょうか。  5点目に、がけ地の対策です。今回起きた北海道胆振東部地震では、山岳地で多数の崩落が起こり、厚真町吉野地区では、山の片側一面の斜面がほとんど崩れ落ち、大量の土砂とたくさんの倒木が麓の集落に流れ込み、人命を奪いました。本区においても、がけ地が点在しています。危険な地区を改善する取り組みが必要です。区のがけ・よう壁安全対策工事助成では、台風や長雨、地震等の自然災害に備えて、がけまたはよう壁の安全対策のために工事を行う、それらの所有者に対し、当該工事に要する経費の一部を助成することにより、災害に強い安全なまちづくりの推進を図ることとしていますが、進捗は芳しくありません。この制度の見直しが必要ではないでしょうか。この助成制度の額の上乗せを検討し、がけ地の安全確保の推進を求めます。  次に、防犯対策についてです。  第1に、防犯カメラについて伺います。  現在、区の公園について防犯カメラの設置が進んでいます。このことについては評価し、感謝いたしますが、引き続き設置を求めます。  板橋区の公園数は23区中4位の344か所、区内の公園について300平方メートル以下の公園数は29か所です。約92%の公園が300平方メートル以上であり、ぜひこの一定程度の広さがある公園について、防犯カメラの設置をお願いできないでしょうか。まずは計画を立て、順次設置できるよう取り組みを求めます。  2点目に、ダミーカメラの設置です。予算のかかる防犯カメラですが、ダミーであれば1,000円から購入可能です。行政の設置するカメラの一番の目的は抑止です。この併用設置で板橋区の公園はすべてに防犯カメラが設置しているとなれば、抑止力もなお一層強化されると考えます。また、移動式の防犯カメラも導入し、ダミー設置の公園について、ローテーションするなどの取り組みはできないでしょうか。答弁を求めます。  第2に、板橋セーフティー・ネットワークについて伺います。  板橋区では、平成15年より、誰もが安心して暮らせるまち板橋の実現のため、区内を中心に業務を行っている事業者の方々が本来の業務に防犯の観点を加えることにより、犯罪の抑止効果と犯罪の早期解決を図っていくことを目的として、板橋セーフティー・ネットワークの事業を発足しました。事業内容として、営業車や自転車等にパトロール中と記載されたマグネットシート、ステッカー等を貼付し、通常業務で区内を走行する際の防犯PR活動等があります。この事業について、平成26年9月現在、56事業者、総勢4,582名、車両3,444台となっています。ここでお聞きしますが、その後の加入状況や事業の内容については、精度が高まるような展開がされているのか、伺います。  2点目に、車載カメラの活用です。現在、社用・個人用ともに、車載カメラの設置台数は増加しています。このカメラについて、犯罪抑止のための活用を求めます。以前、総括質問において車載カメラの犯罪抑止への活用を求めました。答弁では、セーフティー・ネットワークに参加されている事業者に対して話をすると伺いました。今回、改めて再度、協力事業者へ協力を求め、新たにステッカーを区で作成し、取り組みを開始していただけないでしょうか。また、車載カメラを設置している区民への参加協力を求めるなどの施策を求めますが、いかがでしょうか。見解をお示しください。  次に、商店街振興について伺います。  2015年から始まった飲み歩きイベント、東上線バルは、3商店街が参加、第2回は4商店街へと着実に回数を重ね、本年、規模を拡大して7商店街共催の板橋バルになって開催されました。このバルの活動について、地域振興や商店街の活性化に寄与するものと考えます。東上線バル、三田線バル、板橋バルと広がりを見せていますが、課題もあると思います。東上線バルについては商店街の主催ですが、三田線バルにおいては商店街ではなく、各商店の集合体であり、参加費の負担は重くなります。板橋区商店街連合会の主催で始まったバル事業ですが、区の商店街活性化支援事業という位置づけでもありますので、ぜひこのイベントの継続・発展へ、商店街、個店への支援を区も積極的に取り組んでいただけないでしょうか。まだまだ区民への周知は薄く、継続することにより、まだ参加していない商店や区民の参加意欲も向上するのではないでしょうか。区の積極的支援を求めます。  第2に、商店街の活性化についてです。東京都は、この秋を目途に、空き店舗等の課題を抱える商店街に対し、外部のまちづくりの専門家を派遣する事業を展開します。都内であっても、駅から離れた立地条件の悪い地域や、大型店の出店等の影響により、店舗が減少する商店街が今もなお増加中で、集客力が低下している商店街の活性化を目指すとしています。都内の商店街2団体に専門家を派遣し、支援期間は最長3年間、商店街関係者や専門家が課題解決に向けた計画を策定、実行し、一丸となって取り組めるよう商店街の会員への普及啓発も進めるとのことです。この取り組みを区で後押しするとともに、区独自でも商店街に対してこの派遣事業の取り組みを検討していただけないでしょうか。答弁を求めます。  第3に、板橋オリめしについてです。商店街を構成する店舗の中で最も比率の高い飲食店にスポットを当て、各個店が稼ぐ力をつけるためのスキルを持った経営者・支援人材を育成するとともに、象徴となる板橋オリめしプロジェクト2016を開催することで、売り上げや創業件数の上昇など、飲食店を応援する仕組み・ネットワークを構築しました。翌年も平和公園にキッチンカーが集結し、板橋オリめしを食べに行こうとして、板橋オリめし2017inかみいたが開催されました。しかしながら、残念なことに、ことしの開催はありませんでした。疲弊し、縮小傾向にある商店街について、区の積極的支援は欠かせません。新たな取り組みも必要ですが、施策の継続も必要ではないでしょうか。オリめしの復活を率直に求めます。区長の見解を伺います。  第4に、プレミアム商品券についてです。来年度は消費税10%への税制改正が予定されております。2年後には東京オリンピックパラリンピック大会の開催もありますが、本区においてインバウンドの経済効果は不透明です。軽減税率の導入も消費行動の軽減に寄与すると考えますが、消費喚起による地域経済の活性化策が必要ではないでしょうか。本年度、他区では、11区が実施したプレミアム商品券事業ですが、ぜひ来年度においては本区で実施するよう求めますが、答弁を求めます。
     次に、マンション政策について伺います。  民間の調査によると、首都圏では引き続きマンション化率が上昇し、東京都では4.3世帯に1世帯がマンションに居住しているとも言われています。区民の居住形態の約2割を超える分譲マンション施策は、今後ますます必要性が高まっています。本区におきましても、さまざまな取り組みが行われ、評価するとともに施策の充実を求めます。  第1に、板橋区分譲マンション管理アドバイザー派遣事業について伺います。この事業の目的として、マンションの適切な維持管理及び円滑な合意形成の支援、計画的な修繕等に係る技術的支援など、良質な管理、長寿命化を目的としてマンション管理士、一級建築士を派遣する施策です。平成23年より施行された派遣事業ですが、本年の7月より制度内容が大幅に変更されました。区によると、マンション管理について専門家の知見を積極的に活用し、マンション問題の解決へと位置づけましたが、さらなる充実を求めます。  ここで要望いたしますが、派遣されるマンション管理士への賠償責任保険の義務化です。マンション管理業務に当たり、例えば管理規約改正でミスが発生した場合、派遣される側のマンションへ負担をかける可能性があります。豊島区、北区では既に義務化されています。本区においても義務化を求めます。  第2に、管理組合立ち上げ支援の拡充についてです。先ほど述べた板橋区分譲マンション管理アドバイザー派遣事業には、管理組合の立ち上げ支援も包括されていますが、特にこの立ち上げ支援の充実が必要ではないでしょうか。今後、区内マンションの管理組合設置は必須です。都においても、この事業化へ動きを見せています。本区についても、管理組合立ち上げ支援の拡充を要望いたしますが、答弁を求めます。  第3に、マンション省エネガイドブックの作成についてです。マンション管理において、省エネは大きな課題です。省エネについて、日々、日進月歩で更新され続ける分野ですが、必要と考えます。既に港区、北区、荒川区では作成し、来年度は中央区も作成予定とのことです。このマンション省エネガイドブックの作成を要望いたしますが、いかがでしょうか。  次に、区内体育館の運営についてです。  区内事業者の育成の観点から伺いますが、建築工事等で2年前から明確に専門業者への分離・分割発注をふやしていただきました。また、指定管理者制度などでも、区内事業者の加点をしていただき、参加しやすくなったことに、大変に多くの事業者の方々から喜びの声を聞きます。現在、戦後最長をとなる好景気が継続し、一部の大企業や業界に空前の利益を出しているようですが、区内の中小企業について、景気の恩恵を受けるところまでは至っていないのが現状ではないでしょうか。区におきましては、悪戦苦闘している区内事業者に優先して発注し、育成の観点で実績を積めるよう支援していただけないでしょうか。  そこで伺いますが、他区では、体育館の分割発注が進み、区内事業者に仕事が回っています。本区において、地域別や屋内外別により、分割管理するよう要望いたします。  第2に、区営住宅の管理なども分割をと訴えてまいりましたが、どのような検討をしているのでしょうか。また、指定管理者制度には区内事業者の加点がされましたが、業務委託のプロポーザルでの区内事業者への優遇措置も必要と考えますが、見解をお示しください。  第3に、入札案件で実績のない企業は応札できないという条件がある場合があります。チャンスを与えなければ実績を積めません。どうか区の発注をする案件につきましては、さらに区内事業者優先となるよう、分離・分割発注が可能となるものがないか引き続き検討していただき、拡大することを要望いたしますが、いかがでしょうか。  最後に、地域課題です。  現在、区内幹線道路には多数の横断歩道橋が点在しています。しかしながら、高齢化社会に入り、その役目は終えんを迎えているのではないでしょうか。また、耐震化も危惧されます。一たび倒壊すれば、緊急輸送道路においては甚大な影響を及ぼします。今後、国や都に対して、使用頻度の特にない歩道橋については、撤去の申し入れが必要と考えます。  そこで地域要望ですが、中山道の坂下一丁目にある歩道橋は、利用者がいない上に、車両が上りから下り方面で左折する際、歩道橋の麓が死角となり、歩行者が危険にさらされています。この横断歩道橋を撤去し、新たに横断歩道を整備するよう求めますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。  以上をもちまして、私の一般質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手する人あり)      〔議長交代、副議長(なんば英一議員)議長席に着く〕 ◎区長(坂本健君) 議長、区長。 ○副議長(なんば英一議員) 区長。      〔区長(坂本 健君)登壇〕 ◎区長(坂本健君) 皆様、おはようございます。早速、田中いさお議員の一般質問にお答えいたします。  最初は、板橋区ハザードマップの更新についてのご質問であります。  現在、区の窓口等で配布をしております板橋区洪水ハザードマップ(荒川版)につきましては、200年に一度の確率で発生する規模の降雨による被害を想定したものであります。これに対しまして、平成28年度に国土交通省が発表しました被害想定につきましては、1000年に一度の確率で発生する規模の降雨を想定したものであり、区の一部で浸水深が深くなっているものであります。この新しい想定の発表を受けて、区におきましてもハザードマップの更新作業を進めてまいりましたが、本年度、区の情報誌(仮称)いたばしくらしガイドに掲載をして全戸配布を行う予定であります。  次に、想定される浸水の水位についてのご質問であります。  水害時の浸水想定を現地表示することは、避難の判断や危機感の醸成に効果的である一方、その意味を理解していない場合、過剰に不安をあおる懸念もあるかと思います。そのため、荒川氾濫の浸水想定の現地表示につきましては、本年度、全戸配布を予定をしておりますハザードマップで十分な説明を行った上で、浸水深の大きい地区の公共施設等で試行したいと考えております。  なお、表示に当たりましては、昨年度、国土交通省が改訂をした統一基準に基づいて、区民にわかりやすい、理解しやすいものにしていきたいと考えております。  次は、太陽光によるLED街路灯の設置に関連いたしまして、公園等への設置についてのご質問であります。  停電時に公園内の明かりを確保するために、太陽光によるLED灯の設置は有効な手段と考えておりまして、既に7か所の公園に10基、設置をしております。避難場所の中にある公園への設置につきましては、公園の改修や既存の照明灯の更新時期にあわせまして、設置を検討していきたいと考えています。  次は、区道への計画的な設置についてのご質問であります。  区道の街灯については、約2万8,000基のLED化をいたばしNo.1実現プラン2018に位置づけ、計画的に進めております。太陽光発電及び蓄電池を用いる道路のLED街路灯については、道路に求められる明るさを安定的に供給できないなどの課題もございまして、今後も継続的に研究をしていきたいと考えています。  次は、避難所の電源確保対策についてのご質問であります。  震災による板橋区内での停電発生率は、平成24年に東京都が発表しました東京湾北部地震の被害想定によりますと5%程度となっております。停電が発生した場合の対策としましては、区の本庁舎など、防災拠点となる施設には自家発電装置を設置しているほか、避難所には非常用発電機も配備をしております。電気自動車の活用につきましては、特殊な変換器を必要とするほかに、容量が一般家庭の3日分程度であるなど、制約が多いために、現段階では技術開発の進捗を注視していきたいと考えています。  次は、商店街の無電柱化についてのご質問であります。  板橋区無電柱化推進計画におきましては、防災性の向上、安全かつ円滑な交通の確保、良好な景観の形成等、幅広い観点から無電柱化を検討し、策定を進めております。人が大勢集まる商店街における無電柱化につきましては、区民の安全な避難誘導の観点からも有効であり、推進計画策定において検討することで、さらに区民の安全の確保を図っていきたいと考えています。  次は、新設する電柱の抑止についてのご質問であります。  再開発などのまちづくりにおいて、電線類の地中化は最も有効性の、実効性のある電柱抑止策だと考えており、板橋区無電柱化推進計画の策定の際におきましても、この方策の検討を進めていきたいと考えています。一方において、まちづくりを進める際の新設電柱の抑止については、国や他の自治体の動向や実績を踏まえ、今後の取り組みとして研究を進めていきたいと考えています。  次は、避難所のトイレとスフィア基準についてのご質問であります。  区の避難所等のトイレにつきましては、現在、国のガイドラインに定められた、避難初期は50人に1基を基準として、仮設トイレを備蓄により準備をしております。また、運用マニュアルにより、避難者の男女比で設置基準、設置基数を配分するなど、利用の快適性を高めております。スフィア基準につきましては、避難生活が長期化し、仮設住宅の設置を行うような場合において、トイレ以外の基準も含めてその準拠について努めていきたいと考えています。  次は、がけ地対策についてのご質問であります。  区では、平成28年、29年に、危険度が高いがけ・よう壁の所有者に対してアンケートを実施し、4割近くの所有者から、工事費用が不足しているとの回答を得たところであります。このアンケートの結果も踏まえ、本年4月、助成の見直しに向けて他の自治体に聞き取り調査を実施をし、具体的な検討を現在進めております。区では、今回の北海道胆振東部地震などの被害状況に鑑み、助成金額及び助成割合の引き上げに向けて見直しを図っていきたいと考えています。  次は、防犯カメラの増設についてのご質問であります。  現在、防犯カメラにつきましては、29施設に30台を設置しております。また、区立公園の安全対策として、総合安心・安全パトロールの車両2台が24時間切れ目のないパトロールを実施しております。防犯カメラの増設につきましては、設置した場合の効果や他区の状況を調査し、費用対効果のバランスのとれた適正な台数を設置していきたいと考えています。  次は、ダミーカメラの設置についてのご質問であります。  現在、公園内に設置しております防犯カメラについては、設置している公園名を公表はしておりません。また、必要に応じて防犯カメラを移動させておりまして、設置箇所を非公表としていることとあわせて、犯罪抑止効果が発揮されていると考えております。ダミーカメラの設置につきましては、他の区有施設の状況も調査をしながら、その有効性を検討していきたいと考えています。  次は、板橋セーフティー・ネットワークに関連いたしまして、加入状況と事業の精度向上についてのご質問であります。  板橋セーフティー・ネットワークは、平時の業務の中において犯罪の抑止と早期解決に寄与していただくことを目的に、平成15年に発足をいたしました。加入数は、平成26年9月の56事業者から、現在の約120事業者に増加をしておりまして、犯罪防止に効果を上げているものと考えています。事業の確かさという意味の精度を高めるためには、加入事業者の防犯知識の向上が必要であり、毎年、実施をしております事業者連絡会の中において、新たな犯罪の動向などについて情報共有を進めているところであります。  次は、車載カメラの活用についてのご質問であります。  車載カメラは、装備台数の拡大や走行状況の情報管理が進んでいきますと、防犯カメラと同様に、犯罪抑止の有効な手段の1つになると考えられております。カメラを搭載している旨の表示につきましては、既存のセーフティー・ネットワークのマグネットステッカーへの表示シールの追加や、車両のフロントガラス部への表示などによって試行していきたいと考えています。まずは、セーフティー・ネットワークの事業者に対して協力を求め、効果の確認を行っていく中において、区民への協力依頼についても検討を進めていきたいと考えています。  次は、商店街振興に関連いたしまして、バル事業の支援についてのご質問であります。  区では、商店街によるイベント事業や活性化事業への支援を行っておりますが、バルイベントなど、個店が集まり共同で実施する取り組みへの支援は行っていないところであります。同業種の店舗や地域横断的なグループでのバル事業は、注目度も高く、商業活性化も期待できるために、今後どのような支援が可能か、検討していきたいと考えています。  次は、商店街の活性化についてのご質問であります。  東京都が実施する商店街リノベーション支援事業につきましては、空き店舗の発生によって集客力が低下している商店街に専門家を派遣して、課題解決を図るものであります。区では、本事業に類する取り組みの実施は予定をしておりませんが、商店街連合会を通じた情報発信や商店街のニーズ把握を行い、今後の空き店舗を対策への支援のあり方として検討していきたいと考えています。  次は、板橋オリめしについてのご質問であります。  平成28年度と29年度に実施をいたしました板橋オリめしは、本年度より、商店街が実施する食のイベントに区が支援する仕組みに再構築をしたところであります。今年7月には、板橋宿不動通り商店街が金沢市との友好交流都市協定10周年を記念いたしまして、加賀野菜を使ったオリジナル料理を提供する食のイベントを実施しております。商店街実施の食のイベントは、にぎわい創出効果が大きいことから、通常より補助率が高い、にぎわい再生プロジェクト事業に位置づけておりまして、支援の強化を図っているところであります。  次は、プレミアム商品券についてのご質問であります。  区では、国の交付金を活用して、平成27年度に発行したプレミアム付き区内共通お買物券を最後に、プレミアム付きの商品券を発行していないところであります。消費税の増税に伴う区内消費への影響を見きわめるため、引き続き国の動向や景気の状況を注視していきたいと考えます。  なお、発行する場合の要件としましては、参加店舗や商店街が主体となって活性化に資する取り組みを行い、より効果の高い制度とすることが求められているものと考えています。  次は、板橋区分譲マンション管理アドバイザー派遣事業についてのご質問であります。  本事業は、マンションの管理組合等にアドバイザーを派遣し、適正な維持管理等に係る技術的支援等を行い、良質な管理・長寿命化に資することを目的としております。本事業を遂行するに当たりましては、アドバイザーの賠償責任保険への加入にかかわらず、事業目的は十分に達成しておりまして、そのため、保険加入の義務化の必要はないと認識をしています。また、区は3団体と連携をして本事業を行っておりますが、当該保険に加入しているのは現在、1団体のみであり、保険加入の必要性につきましては、業界の動向等も踏まえ、今後、研究をしていきたいと考えています。  次は、管理組合立ち上げ支援の拡充についてのご質問であります。  区は、本年7月、板橋区分譲マンション管理アドバイザー派遣事業要綱の改正を行い、アドバイザーの支援の内容を拡充いたしました。この改正によりまして、マンションの大規模修繕だけではなく、管理組合の立ち上げ支援を含む円滑な合意形成や、適正な維持管理に関する支援を行うこととしております。管理良好なマンションをふやすために、今後も派遣実績を勘案しながら、派遣事業の拡大を検討してまいりたいと考えています。  次は、マンション省エネガイドブックの作成についてのご質問であります。  区では、集合住宅の省エネのため、集合住宅共用部の照明のLED化に対しまして助成制度を設けて、省エネ及び温室効果ガスの削減のための施策を進めております。また、板橋区建築物等における省エネルギー・環境配慮に関する指針を設け、大規模建築物等の建築に当たっては、事前に、当該環境配慮に関する計画書の提出を求め、低炭素建築物の促進を図っているところであります。今後、さらに低炭素建築物の促進を図る方策として、マンション省エネガイドブックの作成についても検討していきたいと考えています。  次は、体育施設に係る分割管理の要望についてのご質問であります。  区では、現在、1社の指定管理者が23施設を一括管理し、スケールメリットを生かしながら、施設の設置目的を効果的・効率的に達成をしております。また、一括管理の場合におきましても、区内事業者の活用や区内雇用など、区内経済への貢献について配慮をしております。分割管理につきましては、地域別や屋内外別を含め、指定管理料や区民サービスに与える影響なども考慮に入れながら、さまざまな角度から検討していきたいと考えています。  次は、区営住宅の指定管理者制度に関連いたしまして、その分割発注についてのご質問であります。  指定管理者の発注方法については、住宅施設管理や入居者管理の効率性、経済性などの観点から検討を行ってまいりました。その結果、区営住宅の管理においては、居住者の安心・安全なくらしを確保し、昼夜を問わず対応する必要があることから、一括管理の方がすぐれており、管理の効率性も高いものと判断をしております。  なお、区内事業者の優先につきましては、指定管理者と締結する協定において区内事業者の活用を定めるなど、配慮をしています。  次は、業務委託の区内事業者の優遇についてのご質問であります。  業務委託におけるプロポーザルにおきましても、事務マニュアルの審査項目例に、事業者の所在地や、区民雇用の促進、区内業者の活用を掲げております。プロポーザルの審査項目はそれぞれの選定委員会で基準を決定しておりますが、区内事業者の参加が見込める場合におきましては、こうした審査項目によって区内事業者に加点をしているところであります。  次は、区内事業者の優先と分離分割発注についてのご質問であります。  区は、良質で安価な公共財の調達にとどまらずに、区内経済への寄与、区内事業者の育成も契約の目的としております。引き続き、公正な競争性を確保する中、区内事業者による公共調達を最大限に行っていきたいと考えています。また、経済的合理性や公平性を十分に勘案した上で、分離分割発注を行うように努めていきたいとも考えています。  最後のご質問であります。地域課題についてであります。  国道17号線、中山道にかかっております坂下一丁目歩道橋につきましては、国土交通省東京国道事務所が管理する横断歩道橋でございます。この歩道橋におきましては、階段部分が交差点の見通しを妨げていることから、歩行者の安全に問題があると認識をしております。このような現状を東京国道事務所に説明をし、地域の意見を踏まえた上で安全策を検討するように申し入れをしていきたいと考えています。  残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。 ◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。 ○副議長(なんば英一議員) 教育長。      〔教育長(中川修一君)登壇〕 ◎教育長(中川修一君) 皆様、おはようございます。それでは、田中いさお議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。  震災対策について、太陽光によるLED街路灯の設置に関しまして、小・中学校への配置についてのご質問ですが、災害発生時に避難所となる小・中学校におきまして、停電時にも夜間照明を確保することは大変重要であると認識しております。今後、小・中学校の改築や大規模改修、また、既に学校に設置している街路灯の更新等の際に、校門周辺や敷地内通路などに設置するよう検討してまいります。  いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。 ○副議長(なんば英一議員) 次に、かいべとも子議員。 ◆かいべとも子 議員  議長。 ○副議長(なんば英一議員) かいべとも子議員。      〔かいべとも子議員登壇〕(拍手する人あり) ◆かいべとも子 議員  公明党の一般質問を続けます。  初めに、このたびの北海道胆振東部地震及び各地域における豪雨災害でお亡くなりになられた被災者のご冥福と、被災地の一日も早い復興を心より祈念いたします。  まず初めに、防災対策について質問いたします。  1点目に、ハザードマップの周知と活用についてお伺いいたします。  本年7月に起きた西日本豪雨で地域の4分の1が冠水した岡山県倉敷市真備町地区は、想定される浸水区域や避難場所をまとめた洪水・土砂災害ハザードマップを2016年に作成していました。今回浸水した区域と予測した区域はほぼ同じで、想定内でしたが、多数の犠牲者が出てしまいました。倉敷市が作成してあるハザードマップを見たことがないという住民もおり、市の防災担当者は、マップを配るだけではなく、確認を繰り返し呼びかけるなどの対応が必要だったと話しています。また、倉敷市が7月6日に流した避難指示の放送が住民に聞き取れなかったエリアが多くあったようです。こうした現状を通して、ただマップをつくるのではなく、中身を住民に知ってもらい、水害のリスクを実感してもらうことが重要です。  本区においても、ハザードマップを作成し、配布はされていますが、具体的な危険に対する区民への周知と活用がなされていません。具体的な対応と改善策が急務です。例えば舟渡地域の洪水災害での避難場所は志村第四小学校です。歩いて避難すると、位置によってはまちまちですが、40分から1時間くらいかかります。こうした避難困難な条件は随所にあります。  そこで、洪水災害時について、以下4点を要望いたします。1、屋内避難での安全確保が難しい区域では、早期の立ち退き避難が必要な区域を設定する。2、避難指示の放送など、情報が聞き取りにくいエリアを改善し、区民への情報が行きわたるようにする。3、ハザードマップの区民へのさらなる周知と活用の徹底。以上、速やかな対応を求めますが、区のお考えをお示しください。  2点目に、マイタイムラインの推進についてお伺いいたします。  タイムラインは、自治体が中心となって策定し、気象情報や河川情報などに基づき防災行動を起こしますが、タイムラインを地域防災にかかわる各種組織でも策定し、さらにこの手法を応用して、家庭、個人にまで策定を呼びかける施策が必要ではないでしょうか。2015年の関東・東北豪雨では、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊し、多くの地区が水につかりました。その教訓を生かし、常総市では、みんなでタイムラインプロジェクトの取り組みが始まりました。先手防災で、雨が降る前に避難し、犠牲者ゼロを目指しています。一人ひとりが洪水発生時に自分自身がとるべき防災行動を整理しておくことがとても重要です。各地域、各個人でどのタイミングで避難を開始し、どこに避難するのかを明確にすることは大変に有効と考えます。ぜひ本区におきましても、マイタイムラインについての取り組みを開始していただきたいが、いかがでしょうか。区の見解をお示しください。  3点目に、ブロック塀等の安全対策についてお伺いいたします。  板橋区では、大阪北部地震でブロック塀などが倒壊して、被害が出たことを受け、区施設のブロック塀への職員による点検調査を速やかに実施していただきましたことは高く評価いたします。また、民有地のブロック塀などは、通学路などに面する実態調査で、危険度が高いと区が判断したものに限り、所有者などに注意喚起文書を送り、つくり替えなどを促進しています。  神奈川県大和市では、地震等における倒壊や落下による災害を未然に防止するため、ブロック塀等の診断、撤去費用を補助する制度を新設しました。道路に面した市内全域のブロック塀等に対して無料診断として、市が専門家を無料で派遣し、ブロック塀等の適法性を調査します。撤去費用の補助は、市の適法性無料診断を受け、法令に適合してないと判定されたブロック塀等の全部または一部を撤去する工事を行う場合に、最大30万円を補助します。  そこで、以下2点を提案いたします。1、自宅のブロック塀等をセルフチェックすることはもちろんですが、本区においても地震対策として、道路に面したすべての民間ブロック塀の危険度調査及び撤去費用の助成を実施していただくよう求めます。2、本区では、民間施設の緑化推進の誘導策として、生け垣助成制度がありますが、道路に面した間口の狭小化など、建築敷地の変化等の理由で利用件数が伸び悩んでおります。区民の方が利用しやすく、危険なブロック塀に対して安全なアルミフェンスなどへのつけかえ助成制度の実施を求めます。区の見解をお示しください。  次に、福祉と暮らしのサポート拠点についてお伺いいたします。  近年、高齢の親を子が介護するのとは反対に、高齢の親が子の面倒を見るという家族もふえています。80代の親とひきこもりが長期化する50代の子どもが暮らす世帯が社会から孤立し、生活に困窮する8050問題が新たな社会問題となっています。無職の子どもが親の年金や貯蓄に依存している場合が多く、親が亡くなったり、介護が必要となったりすると、生活は破綻してしまうケースもあります。また、親の介護と育児を同時に行うダブルケアや、認知症の親と障がいのある子どもの世帯など、複数の課題を抱えた世帯が増加しております。  こうした課題を解決するために、杉並区では本年4月に、福祉と暮らしのサポート拠点の複合施設ウェルファーム杉並をオープンしました。そこにワンストップサービスの在宅医療・生活支援センターを開設しました。先日、公明党区議団で早速視察してまいりました。この在宅医療・生活支援センターでは、区民が自宅などの希望する場所で安心して療養ができるよう区内の在宅医療を推進するほか、1つの相談機関だけでは対応が難しい複合的な生活課題を抱えた世帯を丸ごと支援するための調整を行います。さらに、地域での支え合いの活動を広げるための環境づくりを進めます。これまでは、基本的に高齢者や障がい者、子どもなど、制度ごとの機関が相談を受け、個々に支援計画をつくり、支援していました。そのため、事例によっては、相談機関の連携が不十分で、効果的な支援ができなかったり、支援の進展にばらつきが生じることがありました。
     在宅医療・生活支援センターでは、各相談機関で受け付けた相談のうち、複合的な生活課題を抱えた案件については、その情報を在宅医療・生活支援センターに集約します。在宅医療・生活支援センターは、支援会議を通じて関係機関からの意見や精神科医、弁護士など専門的な助言を得ながら、複数の分野にわたる支援内容を1つの支援計画としてまとめます。そして、その計画支援を行う関係機関と共有し、関係機関相互の連携が円満に行われるよう計画の進捗管理や調整を図ることで、縦割りの支援だった高齢者や障がい者、子ども家庭などの分野に横串を刺して世帯を丸ごとサポートする体制をつくります。また、事例検討会や専門家の助言・研修等により区全体の相談対応力の向上を図ります。  そこで提案ですが、板橋区においても、1つの相談機関だけでは対応が難しい複合的な生活課題を抱えた世帯を、丸ごと支援するためのワンストップサービスの相談窓口及び調整体制を構築していただきたいが、いかがでしょうか。区長の答弁を求めます。  また、ウェルファーム杉並の複合施設には、誰もが気軽に利用できる福祉と暮らしのサポート拠点として、杉並区成年後見センター、福祉事務所、社会福祉協議会、就労支援センター、生活自立支援窓口くらしのサポートステーション、子ども・子育てプラザ、消費者センター、区民集会所が施設内に開設されています。2021年には特別養護老人ホーム棟が隣接地に開設されます。まさに区民にとって理想の複合施設です。  現在、板橋区では、福祉事務所、社会福祉協議会、就労支援センター、生活自立支援窓口、子ども・子育て、そして、消費者センターなど、それぞれの施設で開設されています。例えば旧板橋保健所跡地にウェルファーム杉並のような複合施設、区民にとって便利で利用しやすい福祉と暮らしのサポート拠点の開設を提案いたします。区長の答弁を求めます。  次に、板橋区ユニバーサルデザインの推進についてお伺いいたします。  すべての人にとって暮らしやすい地域社会の実現に向かって、板橋区では、ユニバーサルデザインへの考えを発展させ、区政のさまざまな分野の取り組みにハード、ソフトの両面からこの考えを取り入れて、人的介助の必要性をより少なくするとともに、誰もができるだけ同じ場や状況のもと自由に行動できるまちを目指しています。板橋区ユニバーサルデザイン推進計画2025では、障がい当事者を講師とした福祉体験学習などを通じて、障がいに対する区民の理解を深めつつ、交流の場を広げ、地域におけるノーマライゼーションの普及促進を図っています。  今年3月に障がい者福祉課で発刊された「まちのなかで気づくかな?」のパンフレットは、まちの中で困っている人に対する気づきと声かけへの具体的な周知と学びについてとてもわかりやすく、またかわいいイラストで表現されています。実際に障がい者の団体がユニバーサルデザイン協議会の委員として、当事者の意見が入ったすばらしいパンフレットです。本年6月5日の日本経済新聞、6月22日の読売新聞にも紹介をされました。ある中学校では、全校生徒を対象に、研修等でこのパンフレットの活用を計画していると聞いています。  そこで提案ですが、区立小・中学校等の総合的な学習の時間及び道徳の時間等において、ぜひ「まちのなかで気づくかな?」のパンフレットを教材にしてユニバーサルデザインについての学習をしていただきたいが、いかがでしょうか。お答え願います。  「まちのなかで気づくかな?」のパンフレットは、配布先として障がい者福祉課の窓口、区役所本庁舎総合案内所及び区立図書館に置いてあります。  そこで質問ですが、学校以外にもパンフレットの提供要望はありましたでしょうか。要望があれば、提供先と、その活用方法もあわせてお答え願います。  そして、パンフレットは大人から子どもまで多くの区民に活用していただき、ユニバーサルデザイン推進の拡充を要望いたします。区長の見解をお示しください。  次に、東京都受動喫煙防止条例の対応と区民周知についてお伺いいたします。  板橋区では、吸い殻等のポイ捨てや、歩きたばこ等迷惑喫煙の防止を図り、清潔で快適な生活環境の確保を図るため、平成17年度に板橋区喫煙マナーアップ推進員設置要綱を制定しました。現在、区では板橋区喫煙マナーアップ推進員の方々が区職員と朝の通勤時間帯に区内各駅における啓発物の配布や、吸い殻及び散乱ごみの清掃等を行い、エコポリス板橋クリーン条例の周知や喫煙マナー向上のために啓発活動を行っています。路上禁煙地区は、特に必要があると認められる地区を路上禁煙地区として指定しています。現在は、成増駅周辺ほか7地区が指定されています。路上禁煙地区は、通勤・通学等の駅利用者が多い、駅を中心とした多くの商業施設が集積している、敷地や周辺状況から灰皿の設置に必要なスペースが確保できるといった幾つかの要件を鑑みた上で指定されています。  東京都では、都民の健康増進の観点から、また、オリンピック・パラリンピック大会のホストシティとして、受動喫煙防止対策をより一層推進していくため、東京都受動喫煙防止条例を定めました。都の条例は、従業員を雇う飲食店を面積にかかわらず原則禁煙とするほか、幼稚園や保育所、小・中・高校においては、国の健康増進法改正案が認める屋外喫煙所の設置も禁じています。東京都では、条例の施行は2020年までに段階的に行うとのことですが、区としての対応と区民への周知はどのようにされるのでしょうか。お答え願います。  次に、口腔ケアについてお伺いいたします。  1点目に、口腔ケアハンドブックについて質問いたします。  歯と口のケアは、虫歯や歯周病予防のためだけでなく、全身の健康を守るためにとても大切です。口腔ケアを必要としている人は、身体機能の低下に加え、多くの場合、摂食・嚥下障がいなど、何らかの口腔機能の低下が見られます。器質面だけでなく、機能面からのケアが欠かせません。口腔ケアは、口腔内の歯や粘膜、舌などの汚れを取り除く器質的口腔ケアと口腔機能の維持・回復を目的とした機能的口腔ケアから成り立っています。この2つがうまく組み合わされることで口腔ケアの効果がさらに高まります。したがって、要介護度が高まるにつれて、口腔ケアについても介助の必要性が高まります。介助の必要な方に口腔ケアサポートをすることで健康の維持、機能低下を抑えることができます。  本区では平成29年4月に、板橋区と板橋区歯科医師会が共同で口腔ケアハンドブック2017を作成しました。ハンドブックは、板橋区歯科医師会会員、健康生きがい部介護保険課など区内施設、事業所などに配布されています。  本年4月には口腔ケアハンドブックに付随する動画が完成いたしました。サポートする方々にとてもわかりやすくできています。このハンドブックは介護にかかわる看護職、介護職、ご家族向けに計画されていました。しかし、本来必要としている要介護のご家族や区民の方々には直接配布ができていない状況です。従来の口腔ケアハンドブックに動画機能・URLを加えた口腔ケアハンドブックの拡充と、必要な方々に行き渡る十分な配布を求めます。区の見解をお示しください。  また、口腔ケアハンドブックの作成に際して、ニーズ、要望を調査した結果、技術的なことに次いで、わかりやすさが求められました。ハンドブックとあわせて動画を用いた口腔ケア講習会を開催していただき、口腔ケアをサポートする方々に、よりサポートしやすい環境整備をしていただきたいが、いかがでしょうか。区の見解を求めます。  次に、お薬相談バックについてお伺いいたします。お薬相談バッグを活用した残薬調整支援事業につきましては、平成29年の第3回定例会の一般質問において事業の提案をさせていただきました。区長答弁で「医療費適正化事業として板橋区においても検討する」との前向きな答弁をいただきました。そうした中、特別区長会において医療費適正化政策の重点の一つとして、平成31年度の事業化に向けて検討されています。  厚生労働省の調査によると、医薬品が余ったことがある患者が約5割であることが判明しています。つまり、半数の患者さんは残薬を発生させた経験があるということです。薬局で残薬を確認し、薬を整理することによって、重複投与による副作用防止や医療費の削減を図ることができます。本区の事業実施に当たりましては、医療費適正化施策の推進として、お薬相談バッグが幅広い層に配布されますよう十分な体制を求めます。区の見解をお示しください。  次に、医療的ケア児についてお伺いいたします。医療的ケア児とは、医学の進歩を背景として、新生児集中治療室、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な障がい児です。平成28年の厚生労働省調査では、全国の医療的ケア児は約1万7,000人と推計されています。  児童福祉法の改正により、「地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障がい児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障がい児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し、必要な措置を講ずるように努めなければならない」とあります。  しかしながら、現在、板橋区においては公立保育園や幼稚園において医療的ケア児を受け入れていません。集団生活が十分に可能という医師の診断書があっても、窓口では居宅訪問型保育の利用を案内されています。しかし、居宅訪問型保育では、呼吸器系の疾患を持つ子は受け入れてもらえません。さらに、その中でも知的、身体的な障がいとの重複がほとんどなく、自らの意思で移動できる子については、障がい児が通う療育機関からも受け入れを拒否されている場合があります。全く行き場のない状態が続いております。  こうした環境で親が仕事をすることができず、経済的な不安を抱えるだけでなく、医療的ケア児は、同世代の子どもたちと接する機会すら奪われてしまっています。まずは、モデル事業的位置づけからでも、区内の保育園、幼稚園でのトライアルを早急に始めていただくよう強く求めます。区の前向きな答弁を求めます。  次に、短期入所事業についてです。現在区内では、赤塚ホームにて緊急一時預かりの事業を行っていますが、医療的ケアへの対応が遅れています。短期入所は、親が冠婚葬祭、病気などで介護者がいなくなるなどの緊急時への対応のほか、日常の子どものケアで疲弊してしまっている親のレスパイト機能を担う重要な事業です。区内に、いざというときに安心して子どもを預けられる施設が必要です。早急に検討をしていただくようお願いいたします。区の見解を求めます。  次に、東板橋こども動物公園の大規模改修についてお伺いいたします。東板橋こども動物公園は、年間約40万人が訪れる人気の公園です。開園から40年が経ち、老朽化しているため、動物園施設を全面改修します。休憩所や授乳室などを新設し、親子連れなどがさらに利用しやすい公園を目指しています。動物園施設については、壁面及び屋根を緑化し、飼育しているヤギに雑草を食べさせるというユニークな計画です。施設の緑化には、3種類のツタで覆うとのことですが、その一つであるイタビカズラは根が強く、深く張りめぐらすので、外壁のコンクリートが傷むことが、景観審議会の部会で心配されています。最初はかわいいが、何十年か育つと枝が太くなり、木片状態になります。施設のコンクリートは材質上、収縮する性質があり、将来はコンクリートにひび割れができます。その同時期にイタビカズラが木片化し、コンクリートの壁面が傷む原因にもなります。  そこでお伺いいたします。動物園施設の大規模改修は、今後長期にわたり区民が利用する大切な施設です。この緑化についてのツタの種類など検討が必要ではないでしょうか。区長の見解を求めます。改修後は、公園内にキッチンカーなどの利便施設が出店可能の予定ですが、区内の事業者が優先的に出店できるよう配慮をお願いいたします。また、こども動物公園内には、子どもたちに愛されるかわいい動物がたくさんいます。大規模改修を記念して、区のキャラクター、りんりんちゃんとコラボしたグッズの販売をしてはいかがでしょうか。来園者の記念にもなり、こども動物公園のアピールにもつながります。区長の見解を求めます。  最後に、平和都市板橋についてお伺いいたします。板橋区は昭和60年1月1日に板橋区平和都市宣言をして以来、この平和都市宣言を一層実りあるものとするため、さまざまな平和事業を実施し、平和の尊さ、戦争の悲惨さを訴え続けています。板橋区の平和事業として、中学生平和の旅、平和絵画・原爆展平和展、板橋平和のつどい、板橋区平和祈念マップ、平和首長会議及び日本非核宣言自治体協議会への加盟などがあります。本年の区役所イベントスペースで開催された平和絵画・原爆展平和展は、ノーベル平和賞を受賞したICANの展示も加わり、充実した平和展となりました。  そこで提案ですが、板橋が平和を願い行動していることを区民により広く伝えるために、区役所内に常設の平和祈念資料展示室、または展示コーナーを設置してはいかがでしょうか。区の財産である平和への貢献、資料を循環して展示し、平和都市板橋として見える化をさらに推進していただきたいが、いかがでしょうか。区長の見解を求めます。  以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり) ◎区長(坂本健君) 議長、区長。 ○副議長(なんば英一議員) 区長。      〔区長(坂本 健君)登壇〕 ◎区長(坂本健君) それでは、かいべとも子議員の一般質問にお答えいたします。  最初は、ハザードマップの周知と活用に関連いたしまして、早期立ち退き区域の設定についてのご質問であります。平成28年の国土交通省による荒川浸水想定の見直しにより、早期立ち退きの目安となる家屋倒壊等氾濫想定区域が新たに設定されました。これを受けて、区におきましても今年度、(仮称)いたばしくらしガイドに掲載をして、全戸配布をするハザードマップに、家屋倒壊等氾濫想定区域を明示することとしております。  次は、防災無線の改善についてのご質問であります。防災行政無線は平成24年度以降、デジタル化による音声の明瞭化や60か所の放送塔の増設により聴取環境の改善を図ってまいりました。また、電話で放送を聞き直すことができる無料の電話応答サービスにより、聞き取りにくさを補う措置も講じましたが、建物の気密性の向上や高層化、騒音等により、情報伝達手段としての性能向上は限界を迎えているとも考えております。このため、テレビ、ホームページなどの広報媒体や電子メールなどの個別通信など、多様な手段を複層的に活用することによって情報伝達の実効性を高めていきたいとも考えています。また、コミュニティ防災の考え方によって、地域での情報と目的意識の共有を推進しながら、共助による具体的な防災行動へと結びつけていきたいとも考えています。  次は、ハザードマップの周知と活用の徹底についてのご質問であります。区のハザードマップは、平成17年に洪水版、平成28年に土砂災害版を作成し、窓口配布を行ってまいりました。今般、ハザードマップのさらなる周知拡大に向けまして、最新の水害想定荒川版及び土砂災害警戒区域図を反映させた(仮称)いたばしくらしガイド、この中に掲載をして、今年度全戸配布をする予定であります。  このガイドの中におきましては、リスク確認という本来機能に加えて、明瞭さを失わないように配慮をしながら、災害情報の入手方法なども記載をして、実用的に構成をしておりますものですので、ぜひごらんいただきたいと考えております。  次は、マイタイムラインの推進についてのご質問であります。水害のように被害の想定が可能な災害につきましては、どの時点でどのように行動すべきかをあらかじめ決めていくことが、混乱した状況の中でも適切な行動をとるために有効であると考えます。区におきましても、荒川の氾濫が予測されるような場合には、区や関係機関等がとるべき行動と時期を定めた荒川タイムラインの試行を始めているところであります。個人個人の避難行動を定めるマイタイムラインについては、避難の事前準備を推奨する中において、考え方や標準的な様式を紹介するなどの推奨策について検討していきたいと考えています。  次は、民間ブロック塀等の危険度調査及び撤去費用の助成の実施についてのご質問であります。区では、大阪北部地震の被害状況を受け、児童等の安全を最優先に、まず、区立小学校等の通学路に面する民有地のブロック塀等の危険度調査を、10月に開始を予定しております。また、撤去費用の助成制度につきましても、原則、道路に面し、危険であると区が確認したものにつきましては、上限額を定めながらも、平成31年度末までの期限つきにおいて創設をしていきたいと考えています。これらの調査や助成制度の創設を進めながら、区内の危険なブロック塀等の解消に努め、さらなる区民の安心・安全を図っていきたいと考えています。  次は、安全なアルミフェンスなどへのつけかえ助成制度の実施についてのご質問であります。新たなフェンスの設置助成には安全確認などの課題があり、区ではまず、最優先において、接道部緑化助成制度による生け垣設置の誘導を考えております。この緑化助成制度を平成32年度末までの期限つきにおいて助成負担率及び上限額を引き上げ、拡充を図ることによりまして、区民が一層利用しやすい制度を目指しながら緑化を推進していく考えであります。フェンス設置等への助成につきましては、今後、他の自治体の状況等も勘案しながら研究を進めていきたいと考えています。  次は、ワンストップの相談窓口と調整体制についてのご質問であります。区では個別の相談の中において、他の支援機関につなぐ必要がある世帯については、各相談機関が専門的知見のもとで連携をして支援を行っております。複合的な課題を抱えている世帯に関しまして、丸ごと支援をするための窓口や体制を設けることは、効果的に支援を行う方策の一つであるとも考えています。区としましては、現状の支援体制も踏まえながら、今後、総合的な調整体制の仕組みについて調査、研究を進めていきたいと考えています。  次は、拠点の開設についてのご質問であります。拠点の開設につきましては、支援機関や機能など、区の現状や課題を整理・研究した上において、効果的な拠点のあり方や必要性についても検討していきたいと考えています。  次は、ユニバーサルデザインの周知についてのご質問です。「まちのなかで気づくかな?」は子どもでもわかるよう、やさしい日本語で、絵本のようなイラストを用いておりまして、間違い探しの形式によって楽しめるよう工夫を凝らしております。小学校等での活用につきましては教育委員会と調整をしていくとともに、障がい者理解促進事業など、子どもを対象とした事業を活用しながら幅広く周知をしていきたいと考えています。  次は、学校以外でのパンフレットの提供先等についてのご質問であります。パンフレットは、企業、地域団体、個人から多くの提供依頼を頂戴しております。活用方法につきまして、提供の際に確認したところでは、企業や団体内での研修、個人の勉強、子や孫との遊びなどさまざまでございました。今後は、これまでの提供実績を詳細に分析しながら、多くの区民の皆さんに活用していただけるよう、さらなる普及啓発活動に生かしていきたいと考えています。  次は、東京都受動喫煙防止条例の対応と区民周知についてのご質問であります。現在、区では庁内検討会を設け、改正後の健康増進法や都条例によって規制される区の庁舎、施設における受動喫煙防止対策の検討を進めています。さらに、検討会におきましては、区民の関心が高い公園や駅周辺など、屋外における対策や公衆喫煙所の設置の是非についても検討しているところであります。受動喫煙対策に実効性を持たせるためには、区民や事業者の理解が不可欠でありまして、東京都と連携をしながら、広報いたばしや区のホームページをはじめ、さまざまな機会を活用して周知に努めたいと考えています。  次は、口腔ケアハンドブックの拡充についてのご質問であります。ハンドブックは介護事業者に口腔ケアへの理解を深め、実際に活用していただくために作成をしたものでありますが、家庭介護をされている方にとりましても参考になると考えています。今後は、区のホームページでも情報提供を行うほかに、配布先の範囲の拡大を含めた普及のあり方や、冊子に付加する機能についても検討するなど、さらなる有効活用を図っていきたいと考えています。  次は、講習会の開催についてのご質問です。ハンドブックと動画を活用することによって、口腔ケアの内容をわかりやすく伝えていくことは有効な取り組みであると認識しています。板橋区歯科医師会と毎年共催をしております歯科講習会や介護予防事業の元気力測定会などの機会を捉えて、動画の活用を含めた口腔ケアの普及啓発に取り組んでいきたいと考えます。  次は、お薬相談バッグについてのご質問であります。お薬相談バッグを活用した残薬調整支援事業につきましては、区長会においても医療費適正化施策の重点の一つとして、平成31年度の事業化に向けて検討していくこととしております。本区としましても、どのような取り組みが有効的で効果的であるのか、先進事例の情報収集・分析を行い、関係機関と連携を図りながら検討・調整を進めているところであります。事業を実施する際には、必要とする方に行き渡るようにするとともに、事業の趣旨を理解していただき、活用が広まるように、周知の仕方を含めて工夫をしてまいりたいと考えています。  次は、医療的ケア児に関連いたしまして、公立保育園での受け入れについてのご質問であります。公立保育園における医療的ケア児の受け入れにつきましては、スキルを持った看護師や保育士の確保、医療機器等の整備といった課題もございまして、ハードルが高いものと認識しています。引き続き、先進区等の事例を参考にしながら、具体的な受け入れ方法について検討していきたいと考えています。  次は、短期入所事業についてのご質問であります。看護師や支援員については採用が難しい状況が続いておりました。繁忙と閑散の差が大きい現状の赤塚ホームにおいて、夜勤の看護師等の常時配置をすることは困難であるとも考えています。区内には短期入所事業を開始した民間事業者もございまして、医療的ケアのある方も利用できるよう事業者に働きかけをしていきたいと考えています。  次は、こども動物園の緑化についてのご質問であります。現在改修を進めておりますこども動物園の壁面緑化につきましては、イタビカズラ、ナツヅタ、ヘデラの3種類のつる性植物を植栽する計画であります。これらのつる性植物につきましては、コンクリートのひび割れに侵入する可能性についても十分に検討して種類を選定しておりまして、壁面への影響はないものと考えています。  次は、利便施設についてのご質問であります。こども動物園の改修工事終了後には、公園利用者の利便性の向上を図るため、キッチンカー等の出店を可能とする予定であります。出店者の募集につきましては、今後、詳細を決定する予定でありまして、地域の皆さんが出店できるよう検討を進めていきたいと考えています。  続いて、グッズの販売についてのご質問です。こども動物園は、再来年7月ごろの完成に向けて工事を現在進めています。改修後のこども動物園は、授乳室や、小さな子どもが遊べる室内広場を併設し、高齢者の方にも利用しやすいユニバーサル動物園を目指しております。キャラクターグッズの販売につきましては、こども動物園がさらに身近に感じてもらえるよう前向きに検討していきたいと考えています。  最後のご質問であります。平和都市板橋についてのご質問です。本庁舎正面玄関脇にございます平和の灯と、その銘板の下に、区民の方から寄贈されました千人針などのほかに、長崎誓いの火を採火した際に長崎市から寄贈されました原爆被爆瓦を常設的に展示をしております。今後、郷土資料館等が保有する戦時資料等との循環展示をはじめ、来庁者の目にとどまるような表示などについて検討を進めていきたいと考えています。  残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。 ◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。 ○副議長(なんば英一議員) 教育長。      〔教育長(中川修一君)登壇〕 ◎教育長(中川修一君) それでは、かいべとも子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。  医療的ケア児につきまして、幼稚園での受け入れについてのご質問ですが、区立幼稚園では胃ろうの管理が必要な幼児を、胃ろうの管理を保護者が行うという条件で受け入れたことがありますが、現在は医療的ケアが必要な幼児はいない状況でございます。区立及び私立幼稚園には看護師がいないことや施設面の課題などから、医療的ケアが必要な幼児の受け入れは難しいケースが多いと考えておりますが、他自治体の事例を参考にしながら、医療的ケア児の対応を検討してまいりたいと思います。  いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。 ○副議長(なんば英一議員) 次に、小林公彦議員。 ◆小林公彦 議員  議長。 ○副議長(なんば英一議員) 小林公彦議員。      〔小林公彦議員登壇〕(拍手する人あり) ◆小林公彦 議員  通告に従いまして、公明党の一般質問を続けます。  初めに、板橋区財政白書から見る今後の課題について質問します。本年7月に発行されました板橋区財政白書は、平成28年度決算に基づいて構成されています。総論としまして、現在の板橋区の財政状況は、雇用環境の改善や日本経済の拡大により、特別区民税、特別区交付金の増が見込まれている一方で、法人住民税の国税化、ふるさと納税、地方消費税に係る清算基準の見直しなどにより都区の財源が不明瞭な状況で、平成28年度一般会計歳出決算に占める福祉費の比率が60%に迫る勢いであり、また、バブル経済崩壊以降、公共施設の更新需要に応えてこれなかったことが大きな財政上の課題となっています、と記されていますが、なぜ更新需要に応えられなかったかを、まず質問いたします。  また、国が定める財政健全化判断比率に関しては、平成19年度の制度発足以来、問題のない状態が続いていることは評価しますが、財政の弾力性を図る経常収支比率に関しては、平成19年度以来、適正と言われる70から80%の範囲内に入っておらず、財政の硬直化が進んでいるとしています。この状況はこの数年の傾向ですが、硬直化を改善する具体策をお示しください。  以下、各論部分についての質問をいたします。  特別区財政調整交付金は、平成28年度決算額は677億3,000万円で、歳入の32.7%を占め、最も大きな構成比となっています。前年度と比較して3億8,300万円、0.6%の増となり、特別区交付金の平成20年度からの推移を見ると、平成21年、22年度にリーマン・ショックの影響から落ち込んだものの、それ以降は企業業績の回復により、平成28年度決算まで増加しています、と記されていますが、平成21年、22年の2年間で、毎年100億円の減少の当時は、公共施設整備計画の大幅な見直しなどで対応しました。今後も本区の歳入の30%以上を占める財調交付金が大幅に減少した場合の対策と来年度の算定状況と、今後、児童相談所や幼児教育無償化など各種交付金の歳入に関する財源はどのような見通しになるかを質問いたします。  福祉費については、平成28年度は歳出決算総額2,026億3,000万円のうち、1,204億5,600万円で59.4%を占めています。前年度比で51億100万円、4.4%の増となっています。増の要因としましては、待機児童対策を中心とした児童福祉費、障がい者の自立支援給付関係の社会福祉費が大きく伸びたことが増加の原因にも挙げられます。  また、国民健康保険事業特別会計ほか2会計に対する繰出金が195億2,400万円を占めていることや、国民健康保険事業特別会計への一般会計繰出金に関しては、法定分(保険料軽減分)を除いて、平成30年度から保険者の広域化にあわせ解消するという方向性が決まっていると記されていますが、その方向性を具体的に質問いたします。  また、板橋区の歳出総額に対する生活保護費比率は18.7%となっており、これは23区平均12.3%を大きく上回り、23区で台東区に次ぐ2番目に高い比率となっています。これらのことから、平成20年度の板橋区と23区の平均の差が7.5ポイントであったのが、平成25年度において11.5ポイントまで開き、平成29年12月時点でも9.4ポイントの開きとなっています。今後の予算編成に向け、他区と比べ高い生活保護費比率の軽減のため、どのような取り組みを行っているかを質問いたします。  平成27年度からは、景気の回復による生活保護費の構成比の低下と相まって、待機児童対策の取り組み強化により、再び児童福祉費の構成比が最も高くなりました、とありますが、福祉費の伸びが歳出全体の伸びを上回る状況にあり、福祉費以外の予算を圧迫していることは今後の区政運営に支障を及ぼすと思いますが、この状況をどのように分析し、対応するかを質問いたします。  義務的経費の一般会計に占める割合は、平成元年度の43.3%に比べ14.3ポイントも上昇しています。また、その構成に大きな変化が生じています。平成28年度決算における義務的経費の構成比は、人件費が16.1%、扶助費が39.2%、公債費が2.3%ですが、平成元年度は人件費が22.9%、扶助費が16.5%、公債費が3.9%です。  人件費の削減が限界の状況にあり、また、今後の公共施設の更新需要に応えていくには、公債費の一定程度の増加が見込まれ、義務的経費の増加は財政の硬直化を招く要因であることから、バランスのとれた歳出構造となる財政運営が必要であり、義務的経費の推移を注視しています、と記されていますが、他の自治体でも対策として、公債残高の総量抑制、扶助費の適切な支出を担保するための内部監査体制の強化など、主な対策としていますが、本区の見解を質問いたします。  特別区債は、特別区が税収入等の不足を補うため、資金を調達することにより生じる借金であります。後年度、長期にわたって区が債務を負うものであり、税やその他の収入とは違い、板橋区ではいたばしNo.1実現プラン2018において、健全な財政運営、公債費支出額の抑制を定めています。この計画にのっとり、喫緊の課題である公共施設の老朽化対応に対し、基金及び起債活用方針を定め、その中で特別区債の発行を年間60億円を上限として、極力、特別区債の発行を抑える方針で予算を編成しています。  この考えに基づき、平成30年度の当初予算では33億2,900万円の起債の発行を予定していて、特別区債の償還期間は10年から25年の長期にわたり債務を負うことになり、平成12年度以降の特別区債の発行額を40億円以下に抑制しても、公債費が40億円を切る平成29年度まで、実に17年間を要しました。  今後、人口減少社会が進行し、納税者の減少も覚悟しなければならず、国の行っている都及び23区を狙い撃ちの法人住民税をはじめとする税源吸い上げを考慮すると、特別区債の発行を抑制すべきと記載されている公債費負担比率は、一般的に15%を超えると警戒ライン、20%を超えると危険ラインと言われている中、本区はこの5年、常に5%前後で推移していて、平成28年度においては3%になっていることは大変に評価できますが、地方債は本来、公共施設の整備など長期的に使用する財産を取得する際に、その負担を現在の住民だけでなく将来の住民にも、世代間の負担の公平性の観点から発行することが認められている制度でもあり、一度に多くの地方債を発行して公共施設等を整備すると、将来の財政運営に支障をきたしますので、さまざまな指標を活用して、財政の健全度をチェックしながら運用すべきと思いますが、本区の将来負担の考えを質問いたします。  平成28年度の歳入決算において、収入未済額が46億800万円、不納欠損額が4億6,800万円に上り、区の財政を圧迫する要因の一つとなっています。また、区の主要財源である特別区民税の徴収率は94.9%で、特別区平均の96%と比較して1.1ポイント及ばない状況にあり、さらなる徴収努力が求められています。収入未済の内訳として、特別区税、分担金及び負担金、使用料及び手数料、国庫支出金、財産収入、諸収入とありますが、それぞれの状況と今後の徴収対策について質問いたします。  最近の新聞報道によりますと、総務省は都道府県や市区町村の基金の調査結果を発表しました。それによりますと、積み立ての理由は、過去10年間の基金の増加分のうち、公共施設の老朽化対策など、将来への備えが72%を占めました。総務省による調査は今回が初めてで、災害など将来への備えは5.7兆円、最も増加額が大きかったのは公共施設の老朽化対策で2兆円でした。災害や景気変動に伴う法人税の減少と備えとして積み立てる自治体も多く、これらを足しあわせると、増加分の7割が将来の備えとして積み立てていることになるとの情報を考慮して、本区は他区と比べ、福祉費及び義務的経費の比率が高く、財政の硬直化が進行している状況にあることはこれまでも指摘しました。このことは、景気循環による財政状況悪化の際においても圧縮できる経費が少なく、基金による財政維持に頼らざるを得ないことをあらわしています。これらを踏まえまして、本区の今後の基金の基本的な考えを質問いたします。  この項の最後に、今後の発行予定と内容の改善について質問します。板橋区財政白書は過去3回、平成12年度、16年度及び22年度の三度発行して、以来、今回が四度目となります。バブル経済崩壊時とリーマン・ショック時における区の財政状況を区民の皆様に広く知っていただくためとしていますが、今後どのような状況の時期に発行される予定かを質問いたします。  また、立川市は、市民の手による学習活動から政策提案に基づくコンセプトから財政白書が作成されているため、基礎知識が少なくても読みやすく、例えば「福祉や教育、施設整備など、広く行われる事業に使うお財布(一般会計)と、特定の目的のための6つのお財布(特別会計)があり、合計7つのお財布があります。特定の目的のためのお財布は、生活に欠かせない下水道や、病院にかかるときに必要な国民健康保険、介護サービスを受けるときに必要な介護保険などの事業を行うために、目的にあわせて使い分けています」など、専門用語を極力避けて、専門用語には必ず解説をつけたりイラストを入れるなど、いかに多くの市民に目を通してもらえるかを目的に作成されています。  本区の財政白書の中身はしっかりした内容だと思いますが、区民がまず目を通そうという気にはなりにくいと言わざるを得ない構成だと思います。情報開示や見える化がますます重んじられる社会情勢の中、本区としてどう改善するか、また、来年度から、現在の単年度現金主義会計と複式簿記発生主義会計を並行して運用していくことに伴い、本区の財政白書はどのような内容にする予定かもあわせて質問いたします。  次に、災害対策について質問します。物理学者で随筆家、俳人の寺田寅彦氏がかつて言われた「天災は忘れたころにやってくる」という有名な言葉がありますが、本年に入って、大阪北部地震、西日本豪雨、台風21号での関西空港が一時閉鎖された豪雨、そして北海道地震と続き、この状況は「天災は立て続けにやってくる」と言いかえても過言ではない状況です。特に西日本豪雨での岡山県倉敷市真備町は、もともと遊水池のような地形で、ハザードマップで指摘していたとおりの水害に襲われたにもかかわらず、51名の犠牲者が出てしまった状況は大変に憂慮すべき問題だと思います。  この被害の原因は、災害心理学的には正常性バイアスが作用してしまったと言われています。正常性バイアスとは、ある種の自我防衛機能と言われており、災害時でも危険を無視することで心理的なバランスを保とうとすることです。一般的なイメージとして、災害に直面したときに人間は慌てふためき、パニックになるのではないかと想像する人が多いと思います。しかし、実際にはパニックになるケースは少なく、むしろその逆で、危険なのに焦らず、どうせ大丈夫だろうと過小評価して逃げ遅れることが多くあります。実際に東日本大震災で、後ろから津波が迫っているにもかかわらず、ゆっくりと歩いて避難しようとして、犠牲になってしまった方が多数いました。  また、2014年に発生しました御嶽山の噴火では、予測が大変難しい噴火であったために、多数の登山者が巻き込まれ、犠牲になってしまいましたが、多くの方が噴火後も火口付近にとどまり、噴火の様子を写真撮影していたことがわかっております。いずれの事例も、何だかんだ言っても大丈夫だろう、まさか自分が災害に巻き込まれることはないだろうという正常性バイアスが作用してしまったと考えられています。  現代社会は昔に比べると安全で便利な世の中になっており、それになれ過ぎてしまい、なかなか災害時に危機対応への意識を変えることが難しいと言われています。正常性バイアスは別名、正常化の偏見とも言われていて、これらを防ぐには率先避難者の存在の重要さと日常的な訓練しかないとされています。そのためにも、区民に対しまして地域の実情に合った切れ目のない防災教育と訓練を早急に実施することが最重要であると思います。区長の見解をお聞きします。  また、今回の西日本豪雨は、11府県という広域にわたり大雨洪水警報が発令されたのは前代未聞のことで、その結果、平成になって最大の犠牲者が出てしまっただけでなく、土砂崩壊や冠水などで西日本の高速道路網と鉄道網は完全に麻痺してしまいました。これに対応して、政府の中央防災会議は、大規模水害時に複数市区町村をまたいで避難する広域避難の考えに関する報告書をまとめました。それによりますと、自治体同士が協力して、広域避難に必要な時間や受け入れ方法などを盛り込んだ具体的な計画案の作成が求められていますが、本区として早急に対応すべきと思いますが、区長の見解を伺います。  また、今回の北海道地震で大きな問題になったのが、電力会社管内の発電が連鎖的に停止するブラックアウトです。首都直下型地震が発生した場合、東京都が発表している被害想定によりますと、停電率は最大で24.9%で、区によっては60%を超えると言われていますが、本区の場合の想定停電率を質問いたします。その際の非常用電源の確保ですが、どのような方法でどれくらいの期間、確保できる予定でしょうか。今回の北海道地震で大きな教訓は、自治体として非常用電源をいかに確保できるかが大きな課題ですので、今後の対応を要望します。  次に、不登校について質問いたします。文部科学省の定義では、不登校児童・生徒とは、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいは、したくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由によるものを除いたもの」としていますが、本区の不登校の実情を質問いたします。また、小学生の不登校が増加していると聞いていますが、原因をお聞きします。  会派としまして、八王子市の高尾山学園や調布市の分教室方式を視察して、対策をさまざま提案してまいりました。また、平成28年度から教育の機会確保法により、不登校児童・生徒に対する教育機会の確保や民間等、学校以外の機関との連携や夜間授業など多様な対策を実施できるようになりましたので、引き続き不登校対策の強化をお願いいたします。  また、登校することへの不安感を解消し、安心して過ごすことができるようにする目的で、旧板橋第四中学校跡地に開設されました板橋フレンドセンターは最近、区民から、その役目を十分に果たしていなく、場所も1か所で利便性に欠けるという声を聞きます。早急に改善を強く要望しますが、本区の見解を伺います。  8050問題で象徴される大人のひきこもりの問題は、年々深刻化しています。厚生労働省の定義は、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせず、6か月以上続けて自宅に引きこもっている状態のこと。買い物など時々外出するという場合もひきこもりに含まれる」として、平成28年の内閣府調査によりますと、全国で100万人以上いると言われていて、実態は未知数です。問題は、その中の2割程度は不登校経験があると言われています。  そこで質問ですが、平成27年に施行されました生活困窮者自立支援制度は、生活保護に至る前の生活困窮者を支援する制度で、相談業務を実施していますが、本区の状況と成果を質問します。町田市は、町田市ひきこもり者支援対策推進事業として、全国に先駆けて、就労、教育、福祉、保健医療を横断的にシステム化して、その最大の目的は長期化の防止です。大人のひきこもりは、一旦引きこもってしまうと長期化、深刻化して、いずれは生保受給者の予備軍になり、本区の財政の圧迫の遠因にもなりかねませんので、今後、包括的な支援体制の整備が必至と思います。本区の見解を伺います。  次に、高齢者の住宅対策について質問します。高齢者問題で喫緊の課題の一つは住宅問題です。私は、昨年の第3回定例会と本年の第1回定例会の一般質問で、住宅セーフティネット法の活用と住宅確保要配慮者への支援策についての質問に対しての区長答弁で、「東京都は、住宅セーフティネット法に規定されている住宅確保要配慮者に対する都道府県賃貸住宅供給促進計画を本年度中に策定する予定であると聞いております」とありますが、その後の進捗状況をお聞きします。  また、「この計画を受け、住宅確保要配慮者に対する公的賃貸住宅の供給や民間賃貸住宅への円滑な入居促進などに取り組んでいきたいと考えています」との区長答弁がありましたが、現場の不動産業者の声として、貸し主が高齢者への入居を拒否する理由で、家賃未払いへの不安と居室内での死亡事故等に対する不安が最も多く、この2つの課題が続く限り、高齢者の入居促進は大変に困難な状況が続いているとのことです。
     そのためにも、この住宅確保要配慮者への支援制度の推進が最も効果が大きいと思いますが、区長の見解を伺います。また、その対策の一助として、高齢者緊急通報システムは会派としても推進の後押しをしてまいりましたが、その現状と今後の推進計画をお知らせください。  最後に、区立小・中学校体育館の冷房化について質問いたします。昨日、中妻議員からも同じ質問がありましたが、通告どおり質問いたします。ことしの夏季の気温上昇は異常で、特にことしの東京の最高気温は、インドネシアの首都、ジャカルタよりも高かったことが判明しました。その中、教育現場での冷房化の問題がクローズアップされています。公立小・中学校の普通教室は既に23区においてはかなり冷房化が進んでいますが、体育館においては、中央区と文京区の全小・中学校20校で完全設置、千代田区の全小・中学校10校中7校設置、港区全28小・中学校中20校設置を筆頭に、豊島区は20校中5校、北区、練馬区、板橋区は1校ずつ設置で、体育館の冷房化がまったく進んでない区が4区あります。  練馬区は、来年度から10年計画で99校の全小・中学校の体育館の完全冷房化を計画しています。災害時の復旧期間等を考慮して、電気駆動方式とすることや国庫補助金の活用を図るため、リース方式ではなく、学校ごとに設計・工事を実施して、本年度から小学校5校、中学校4校が設計に入る計画を区長のトップダウンで決定しています。体育館は言うまでもなく、災害時の避難所の最重要拠点にもなります。1校あたり規模によりますが、概算で3,000万円から5,000万円程度かかると言われていますが、本区も早急に具体化すべきと思いますが、区長の見解を伺います。  以上で私の一般質問を終わります。大変にありがとうございました。(拍手する人あり)  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △休憩の宣告 ○副議長(なんば英一議員) 小林公彦議員の一般質問の途中でありますが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。  なお、再開時刻は午後1時といたします。 午前11時52分休憩  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 午後1時00分再開    出席議員     46名         1番  山 田 貴 之議員     2番  中 村とらあき議員         3番  間 中りんぺい議員     9番  松 崎 いたる議員        10番  田中しゅんすけ議員    11番  安 井 一 郎議員        13番  成 島 ゆかり議員    15番  井 上 温 子議員        18番  坂 本あずまお議員    19番  田 中やすのり議員        20番  鈴 木こうすけ議員    21番  し ば 佳代子議員        22番  高 沢 一 基議員    23番  中 妻じょうた議員        24番  山 内 え り議員    25番  吉 田 豊 明議員        26番  元 山 芳 行議員    27番  大 野はるひこ議員        28番  田 中 いさお議員    29番  かいべ とも子議員        30番  佐 藤としのぶ議員    31番  おなだか  勝議員        32番  荒 川 な お議員    33番  いわい 桐 子議員        34番  杉 田 ひろし議員    35番  茂 野 善 之議員        36番  なんば 英 一議員    37番  大 田 ひろし議員        38番  南 雲 由 子議員    39番  五十嵐 やす子議員        40番  竹 内   愛議員    41番  小 林 おとみ議員        43番  石 井   勉議員    44番  川 口 雅 敏議員        45番  小 林 公 彦議員    46番  中 野くにひこ議員        47番  長 瀬 達 也議員    48番  松 島 道 昌議員        49番  かなざき文 子議員    50番  大 田 伸 一議員        51番  菊 田 順 一議員    52番  佐々木としたか議員        53番  松 岡しげゆき議員    54番  はぎわら洋 一議員        55番  高 橋 正 憲議員    56番  橋 本 祐 幸議員 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名   区議会事務局長   太野垣 孝 範君   区議会事務局次長  丸 山 博 史君   〃  議事係長   浅 子 隆 史君   〃  調査係長   安 井 聖津子君   〃  書記     森 下 慎 吾君   〃  書記     戸 田 光 紀君   〃  書記     平 山 直 人君   〃  書記     角 地   渉君   〃  書記     田 中 彩 乃君   〃  書記     飯 野 義 隆君   〃  書記     久 郷 直 人君   〃  書記     山 川 信 也君   〃  書記     木 村 欣 司君 地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者   区長        坂 本   健君   副区長       橋 本 正 彦君   教育長       中 川 修 一君   代表・常勤監査委員 菊 地 裕 之君   政策経営部長    堺   由 隆君   総務部長      森     弘君   危機管理室長    糸 久 英 則君   区民文化部長    有 馬   潤君   産業経済部長    尾 科 善 彦君   健康生きがい部長  渡 邊   茂君   保健所長      鈴 木 眞 美君   福祉部長      七 島 晴 仁君   子ども家庭部長   久保田 義 幸君   資源環境部長    五十嵐   登君   都市整備部長    安 田   智君   土木部長      老 月 勝 弘君   会計管理者     平 岩 俊 二君   教育委員会事務局次長矢 嶋 吉 雄君   地域教育力担当部長 松 田 玲 子君   政策企画課長    篠 田   聡君   財政課長      小 林   緑君   総務課長      林   栄 喜君 △再開の宣告 ◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は45名でございます。 ○副議長(なんば英一議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △区政一般質問(続き) ○副議長(なんば英一議員) 小林公彦議員の一般質問に対する答弁を求めます。 ◎区長(坂本健君) 議長、区長。 ○副議長(なんば英一議員) 区長。      〔区長(坂本 健君)登壇〕 ◎区長(坂本健君) それでは、小林公彦議員の一般質問にお答えいたします。  最初は、板橋区財政白書から見る今後の課題に関係いたしまして、公共施設の更新需要についてのご質問であります。  多くの公共施設が更新時期を迎える中、行政サービスを維持しながら計画的に実施するためには、景気の変動期間にも対応し得るだけの財政基盤が求められたところでありました。平成元年度に起こったバブル経済崩壊からようやく財政基盤が安定してきたのが平成18年度でありましたが、平成20年度のリーマン・ショックによって再び景気後退局面を迎えて、財政状況が悪化したところでありました。この間、基金の繰り入れによる予算編成を余儀なくされたために、基金環境が厳しいものとなったものであり、公共施設の更新需要への適切な対応ができなかったものと考えております。  次は、経常収支比率についてのご質問であります。  経常収支比率を算定する際に用いる経常一般財源は、景気の波はあるものの拡大傾向にございます。また、人件費、公債費の占める割合は減少しているにもかかわらず、扶助費の増が分母たる経常一般財源の増加を上回る状況にあるため、経常収支が悪化している状況にあると感じています。扶助費の増は障がい者自立支援給付費及び保育所の待機児童に係る扶助費の増によるものでありまして、一朝一夕には改善することは困難な状況にあると感じています。  次は、特別区財政調整交付金についてのご質問であります。  特別区財政調整交付金が大幅に減少した際には、財政調整基金の活用によって施策の維持に努めるとともに、事務事業精査にあわせまして、あらゆる歳入の確保に努めることになると考えています。財政調整交付金の算定に関しましては、現在、東京都、特別区双方において、算定協議項目の調整または調査の段階にあると、なっております。なお、児童相談所、幼児教育の無償化及び各種交付金に関しましては、特別区長会から東京都及び関係省庁に対して、財源保障を求め、要望書を提出している状況にあるところであります。  次は、一般会計繰出金についてのご質問であります。  昨年12月に策定されました東京都国民健康保険運営方針におきましては、都内の統一的な方針として、一般会計からの法定外繰入金の解消に取り組む必要があるとしております。しかしながら法定外繰入金の大幅な減少は保険料率の急激な上昇を伴うため、特別区では段階的に移行すべく、23区統一で対応することとしております。これを受けまして、本区では、23区統一保険料率を採用するとともに、医療費の適正化や収納率の向上、適正な保険料率の設定など、法定外繰入金の解消に向けて取り組んでいるところであります。  次は、歳出に占める生活保護費比率の軽減についてのご質問であります。  区では、いたばし生活仕事サポートセンターを設置し、生活困窮者が生活保護とならなくても自立した生活を営めるように支援をしているところであります。また、生活保護受給者については、就労支援プログラムを通じて、安定した就労に結びつけ、生活保護から自立できるように支援をしております。今後もこれらの施策を推進しながら、生活保護費比率の軽減を目指していきたいと考えています。  次は、児童福祉費の増と予算編成についてのご質問であります。  児童福祉費が大きく伸びている理由としましては、保育所への待機児童対策でありますが、現在の社会的課題として受けとめ、今後も積極的に対応していきたいと考えています。一方において、新規に保育所を設置いたしますと、運営費が経常的に膨らんでいくこととなります。保育の質の維持・向上とあわせまして、運営費増の抑制を図るため、区立保育所の民営化を積極的に進めていく考えであります。  次は、義務的経費についてのご質問であります。  義務的経費の増加に関しましては、さきにも触れました経常収支比率の悪化理由と同義のものでありまして、改善に向けた手だても限られたものとなると考えています。公債費に関しましては、可能な限りの起債の発行抑制と減債基金への積み立てを計画的に実施をし、人件費に関しましても、サービス水準維持・向上を図りながら、委託化、民営化を進めていく考えであります。扶助費に関しましては、23区の事業内容と比較考量しながら、事業水準の向上を図りながら、効果的で効率的な事業に転換できるように研究を進めていく考えであります。  次は、特別区債についてのご質問であります。  公共施設に関しまして、財政基盤の関係から更新需要に応えることができない状況が続き、各施設の経年劣化の状況は厳しく、先延ばしにも限界があるものと捉えております。公共施設の改修・改築に当たりましては、基金の残高推移と起債の将来負担を見きわめ、財政指標等を十分に留意の上に実施をしていく考えであります。また、幼児教育の無償化や国の不合理な税制改正の影響も大きく、これまで以上に起債発行には留意をしなければならないものとも考えています。  次は、収入未済額の状況についてのご質問であります。  平成28年度における一般会計の収入未済額の合計は46億800万円でありまして、主な内訳については、特別区税19億6,000万円、諸収入25億3,100万円でございます。この2つの項目で収入未済額の97%を占めている状況でございます。収入未済額全体におきましては、年々減少しておりまして、平成29年度におきましても前年度を下回っている状況であります。  次は、今後の徴収対策についてのご質問であります。  特別区民税につきましては、着実に収入率を向上させておりまして、平成29年度決算についても同様に改善が進んでおります。今後も未納分の収入確保を目指して、文書や電話による早期催告を徹底し、公平・公正な納税秩序の維持に努め、着実な徴収対策を行っていく考えであります。他の未収債権につきましても、債権管理条例を適切に運用しながら、より一層の収入未済、不納欠損対策を図り、健全な行財政の運営に努めていきたいと考えています。  次は、基金積立ての基本的考えについてのご質問であります。  財政調整基金は、まさに経済低迷期における区民福祉の低下を避けるためにも積み立てる必要があり、低迷期を3年と仮定して見て、積み立てているところであります。また、減債基金に関しましては、満期一括償還の際の一時的な財政負担の増加を避けるために、毎年度3億円を計画的に積立てをしております。公共施設等整備基金、義務教育施設整備基金に関しましても、老朽化が進行する公共施設等の更新を間断なく遂行していくために必要な財源を確保するための積立てを行っているところであります。  次は、財政白書の発行時期についてのご質問であります。  今後の財政白書の発行時期に関しましては、形態は別にしまして、政策の転換期である基本計画、実施計画の策定に先行して発行していく予定であります。  次は、財政白書の改善についてのご質問であります。  財政白書には、広報的役割のものと分析に要するものとの2種類のものがあると考えています。今回発行しました財政白書は、財政を分析するために必要な情報を発したものでありまして、議会、職員、そして区の財政に関心を持たれている区民を主たる対象としたものであります。区では、広報的役割のものとして、板橋区の予算(区財政の現状)を発行しておりまして、今年度の発行に際しましても、区民の方々にわかりやすい内容となるように改めていきたいと考えています。  次は、財政白書と公会計についてのご質問であります。  発生主義会計に基づく新公会計制度につきましては、現金会計と異なり、資産台帳の独自情報を用いることによりまして、資産の状況、資産価値の変動がより読み取れるようになるものと考えています。このことによりまして、公共施設の将来負担等を見通すことが容易となり、数値として明らかにすることが可能となります。他の自治体との資産状況の比較も可能となることから、公共施設の比較分析を公表することも現在検討しております。  次は、防災教育と訓練についてのご質問であります。  いざというときに素早く的確に避難行動をとれるようにするためには、正しい知識と繰り返しの訓練によるところが大きいと考えています。このため、住民防災組織など、地域の自主的な団体に対し、訓練を奨励する助成制度の整備や、広く区民を対象とした防災講習会等により、防災知識の普及啓発を展開しております。防災教育への参加拡大や、さらなる質の向上に当たり、今後、受講ニーズや地域特性の反映、実施方法の見直しなど、創意工夫に努めてまいりたいと考えています。  次は、広域避難の計画案の作成についてのご質問であります。  平成30年7月豪雨、西日本豪雨のような未曾有の広域災害に対応するためには、国や東京都などとも連携して対応を行う必要があると考えます。東京都は今年度、関係行政機関や鉄道事業者等により構成する、首都圏における大規模水害広域避難検討会を立ち上げ、広域避難のあり方について検討を開始したところであります。平成31年度末をめどに方向性がまとめられる予定でございまして、区におきましても、その方向性を踏まえ、実効性のある広域避難計画の策定に取り組んでいく考えであります。  次は、想定停電率と非常用電源の確保についてのご質問であります。
     東京都が想定する首都直下型地震における板橋区の停電率は約5%でありまして、東京23区内においては停電率が低い区の1つとなっております。しかし、広範囲に被害が及んだ場合には、電力の復旧に時間を要する可能性もございます。そのため、災害の重要拠点となる区施設におきましては、自家発電装置を備え、本庁舎南館は約72時間、北館については約65時間、赤塚庁舎は約30時間の稼働が可能となっております。引き続き区民の安心を守る拠点施設の電力確保に努めていきたいと考えています。  次は、生活困窮者自立支援制度に係る実施状況等についてのご質問であります。  生活困窮者の相談窓口である、いたばし生活仕事サポートセンターでは、開設後の3年間で2,352人の相談に応じ、そのうち339人が就労、自立につながったところでございました。相談者のうち、いわゆる大人のひきこもりに該当する世帯からの相談は5件でありまして、うち再就職を果たすなど社会復帰につながったのは4件となっております。自立相談支援事業による家庭訪問支援や就労準備支援事業によるボランティア体験、就労体験等の社会参加の場の提供により、引き続きひきこもりからの脱却を支援してまいりたいと考えています。  次は、包括的な支援体制の整備についてのご質問であります。  ひきこもりとは、さまざまな要因が背景となって、社会的参加を回避して、家庭内にとどまり続けている状況を指しております。区では、ひきこもり対策として、平成14年度からひきこもり相談とひきこもり家族教室を実施しております。これらの事業を活用し、ご本人やご家族の状況に応じて、寄り添いながら、場合によっては関係する部署、機関が相互に連携するなど、包括的な支援を講じていく考えであります。  次は、高齢者の住宅対策に関連いたしまして、都道府県賃貸住宅供給促進計画の策定状況についてのご質問であります。  東京都は、住宅セーフティネット法に規定されている都道府県賃貸住宅供給促進計画である、東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画を本年3月に策定いたしました。この計画により、登録住宅の面積基準の緩和等が図られておりまして、現在、区内でも登録住宅が供給され始めているところであります。  次は、住宅確保要配慮者への支援制度の推進についてのご質問であります。  区は居住支援協議会を設置し、民間賃貸住宅への入居相談窓口を設けて住宅のあっせんを行うなど、高齢者を含む住宅確保要配慮者への入居支援を行ってまいりました。高齢者への入居支援におけるさまざまな課題を解決するためには、住宅部門のみならず、福祉部門をはじめ、多方面との調整が必要となります。今後は区の住宅部門と福祉部門との連携をさらに強化するとともに、居住支援法人等とも連携をしながら、住宅確保要配慮者への支援を行っていく考えであります。  最後のご質問であります。緊急通報システムの現状と今後の推進計画についてのご質問であります。  緊急通報システムにつきましては、区民への周知に努めておりまして、高齢者世帯への設置件数は年々増加をし、本年8月末現在753世帯に設置がされております。このシステムにより救急搬送され、適切な対応につながった事例も多く、ひとり暮らし高齢者等の賃貸住宅への入居に対する貸し主の不安解消にも効果があるものと考えています。高齢者等の入居支援策の1つとして、不動産事業者や貸し主にも緊急通報システムに関する情報を積極的に提供していきたいと考えております。  教育委員会に関する答弁は教育長から行います。 ◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。 ○副議長(なんば英一議員) 教育長。      〔教育長(中川修一君)登壇〕 ◎教育長(中川修一君) それでは、小林公彦議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。  初めに、不登校の実情についてのご質問ですが、平成29年度の不登校の実情は、小学校では不登校児童は173人、出現率は0.77%であり、前年度より58人、0.25ポイント増加しています。中学校では、不登校生徒数は372人、出現率は4.11%であり、前年度より38人、0.35ポイント改善している状況です。  次に、小学校で不登校児童がふえた理由についてのご質問ですが、不登校の背景には、本人や家庭、学校に係るさまざまな要因が複雑に絡み合っています。小学校の不登校の要因としては、家庭に係る状況が最も多く、次いで友人関係や学力となっています。小学生にとっては、生活環境の急激な変化や親子関係の問題は非常に大きな要因であると認識しているところです。  次に、フレンドセンターの改善についてのご質問ですが、フレンドセンターは、さまざまな理由で学校に行くことができない児童・生徒の学びの場、かつ居場所であり、不登校にかかわる保護者からの相談を受けとめる場でもあります。現在、より多くの児童・生徒が通級できるように、さまざまな改革を進めているところでありますが、区民からのご指摘を受け、保護者の声にも丁寧に対応するよう、職員を指導しているところです。今後、さらに区内の通いやすい場所にフレンドセンターとは別に居場所の設置を検討するなど、さらなる改善をしてまいります。  最後に、区立小・中学校体育館の冷房化についてのご質問ですが、近年の夏季における厳しい暑さから、小・中学校体育館への冷房機器設置を求める声が高まっていることについては認識しています。一方で、現在、小・中学校における空調設備機器につきましては、平成19年に普通教室及び特別教室に導入した機器が耐用年数を迎えており、その更新が喫緊の課題となっています。既存空調機器の更新、体育館への冷房機器設置は、いずれも多額の経費を要することから、まず既存の空調機器の更新を最優先に取り組み、体育館の冷房化につきましては、その後の検討課題としたいと考えております。  いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。      〔議長交代、議長(大野はるひこ議員)議長席に着く〕 ○議長(大野はるひこ議員) 以上で、田中いさお議員、かいべとも子議員、小林公彦議員の一般質問を終了いたします。  次は共産党が行います。  初めに、吉田豊明議員。 ◆吉田豊明 議員  議長。 ○議長(大野はるひこ議員) 吉田豊明議員。      〔吉田豊明議員登壇〕(拍手する人あり) ◆吉田豊明 議員  ただいまより、日本共産党板橋区議会議員団を代表し、一般質問を行います。  初めに、核兵器廃絶を求めて質問します。  4月の南北首脳会談、6月の米朝首脳会議、さらに今月19日には、3回目の南北首脳会談が行われ、朝鮮半島の平和と非核化の具体的なプロセスが明らかにされました。朝鮮半島の非核化への動きは、さらに強められています。北朝鮮の核兵器廃棄が実現すれば、核保有国が史上初めて核兵器を廃棄する実例となり、唯一の被爆国日本としても歓迎すべき進展です。国際社会もまた、核兵器禁止条約の発効に向けて確実にその歩を進めています。批准した国は15か国となり、調印した国は60か国に達しています。この条約は50か国が批准したときから90日後に発効します。そのためにも国際世論の高まりが不可欠になっています。  ヒロシマ・ナガサキの被爆者は全世界に向け国際署名運動を発信しました。国際世論を確実に動かしています。このヒバクシャ国際署名には、現在1,152自治体の首長が署名し、東京都内では8区、15市の首長が署名をしています。平和首長会議もまた、核兵器禁止条約締結を求め、署名活動に取り組んでいます。平和首長会議行動計画では、ヒバクシャ国際署名と連携して署名運動を推進するとしています。  区長はヒバクシャ国際署名について、「核兵器の廃絶という方向性は板橋区平和都市宣言と同一のものである」との答弁をしていますが、区長自らの署名については明言していません。平和首長会議の一員としても、区長自らが署名し、署名活動を推進する立場をより明確にすべきではありませんか。見解をお聞かせください。  区民一人ひとりが板橋区平和都市宣言を通じ、平和や核兵器廃絶を考え、自らの意思で署名できる機会を広げていく必要があります。板橋区のホームページには、「平和首長会議及び日本非核宣言自治体協議会に加盟しています」とのページがあり、平和首長会議のホームページがリンクされています。そこでは核兵器禁止条約の早期締結を求める署名のオンライン署名を行うことができるようになっています。このことを広報等でPRをして署名の推進を図っていただきたい。そして、さらに庁舎内に署名コーナーを設置し、個人情報に配慮した1人用の署名用紙を置くなど、区民に署名を呼びかけていただきたい。見解を求めます。  戦後の世代が戦争の悲惨さや核兵器がいかに恐ろしい兵器であるかを理解し、平和の尊さを実感するためには、実体験を聞き、それを次世代に語り継いでいかなければなりません。板橋区は平和の空襲資料として、「板橋の空襲〜語り継ぐあの日のこと〜」を作成し、語り継ぐ役割を果たしています。さらに、原爆や被爆の実情にも広げる必要があります。かつては学校での取り組みで、被爆者の方をお呼びし、直接体験談を聞く機会がありましたが、被爆者の皆さんは平均80歳を超え、実現が困難となっています。中学生平和の旅に参加した生徒が得た経験や平和への思いが、参加していない生徒とも共有でき、次世代へつなげられるような方策を検討していただきたいが、見解を求めます。  次に、オスプレイの横田基地配備撤回を求めて質問をします。  防衛省はアメリカ空軍の特殊作戦機CV22オスプレイが10月1日から米軍横田基地に正式配備されることを発表しました。しかし、オスプレイは4月5日に横田基地に初飛来以来、離着陸を繰り返し、6月23日以降は横田基地にそのままとどまり、タッチアンドゴーや滑走路すれすれのホバリングなど、危険な訓練や全国各地では低空飛行訓練を行っています。オスプレイは事故率が高く、名護市沖での墜落大破をはじめ、イエメンやオーストラリア沖での墜落など、構造的な欠陥が指摘されています。  さらに、板橋区として看過できない事態が発生しています。7月2日午後6時20分ごろ、CV22オスプレイは東京都清瀬市、埼玉県新座市にまたがる米軍大和田通信所と所沢の米軍所沢通信基地に飛来し、離着陸と低空飛行を行っていたことが明らかになりました。米軍や防衛省からの事前の通告は一切ありませんでした。大和田通信所、所沢通信基地は、いずれもこの板橋から10キロと離れていない米軍基地です。米軍は、この両通信施設を訓練のために今後も使用することを明らかにしている上、特殊作戦機であるCV22は、所在や訓練は基本的に機密事項となっています。今後も事前通告なしに両通信施設に飛来することは十分考えられ、事前通告なしに板橋上空を飛行しない保障はどこにもありません。所沢や新座の米軍施設へのCV22オスプレイの飛来について、区民の安全に責任を持つ板橋区として、なぜ事前通告なしに米軍施設に飛来したのか、なぜ日米合同委員会合意が守られなかったのか、防衛省に対して説明を求めるとともに、米軍に対して、事前通告なしで板橋近隣に飛来したことについて抗議することを求めます。  この飛来に対し、埼玉県は防衛省に対し厳重に抗議するとともに、オスプレイの運用について、事前に自治体や住民に丁寧な説明を行うよう求めています。日米合同委員会合意では、オスプレイは学校や病院の上空での訓練は行わないことになっていますが、今回の飛来は、この合意すら守られていませんでした。全国では事前通告もせず、傍若無人に低空飛行訓練を行っています。こういう事態があるからこそ、埼玉県や横田基地周辺の自治体では、防衛省からCV22オスプレイの飛行情報を可能な限り取り寄せ、ホームページで市民に情報を提供しています。オスプレイの飛行について、情報を防衛省に求め、埼玉県や横田基地周辺自治体のように、板橋区のホームページで公開することを求めます。  先ほど述べたように、所沢や新座の米軍施設へのCV22オスプレイの飛来は十分予想される上、板橋区や練馬区など近隣の自治体上空の飛行も否定できません。情報の共有や共同での対処を考慮する必要があるのではないでしょうか。埼玉県には基地対策協議会が設置されており、また、横田基地周辺自治体には連絡協議会が設置されています。情報の共有、共同対処が行われています。情報を交換し協議する場が求められているのではないでしょうか。埼玉県と東京都の垣根を越えた協議組織創設を呼びかけていただきたい。見解を示してください。  CV22オスプレイは特殊作戦で使用される軍用機です。そもそも日本の安全とは無関係です。さらにアメリカ本土では住宅地の上空の飛行は認められていません。首都東京の上空を飛行し、万が一にも墜落すれば、その被害は言語に絶するものになります。米軍横田基地へのCV22オスプレイの配備は中止するしかありません。防衛省に対し、CV22オスプレイの横田基地への配備を撤回するよう求めていただきたい。見解を求めます。  次に、区職員の働き方について質問をします。  まず、会計年度任用職員についてです。  昨年5月、地方公務員法及び地方自治法が改正されました。改正の柱は会計年度任用職員制度の創設です。総務省は「臨時・非常勤職員は地方行政の重要な担い手であり、法改正をもって処遇の改善に踏み出したい」と法案の趣旨を説明しました。本当に臨時・非常勤職員の処遇が改善されるのか、実際はそうならないのではないかとの懸念がマスコミや労働団体からも表明をされています。  こうした懸念を受けて、国会答弁では、臨時・非常勤職員の待遇改善が法改正の趣旨であることを繰り返し強調されました。また、常勤職員と同様の業務を行う職の場合は、常勤職員への任用を検討することが必要との認識も示しました。こうした内容は、法案の附帯決議でも明らかにされています。  板橋区では、会計年度任用職員の2020年からの施行に当たって、各所管でどのように運用されるのか、現時点では、その詳細は明らかになっていません。4月時点での板橋区の臨時・非常勤職員数は1,623人で、職員全体の約32%を占めており、広範な影響が予想されます。改正法の附帯決議では、「現行の臨時的任用職員及び非常勤職員から会計年度任用職員への移行に当たっては、不利益が生じることなく、適正な勤務条件の確保が行われること」とされています。板橋区の会計年度任用職員の運用においても、当然、守られなければなりません。現在受けている処遇や勤務条件が後退しない運用を求めます。区の見解をお示しください。  会計年度任用職員への移行を前に、現場で働く方からは、「解雇されるのではないか」「処遇が下げられるのではないか」などの不安の声が寄せられています。国会答弁では「雇いどめ、処遇の引き下げは改正の趣旨に沿わない」としています。現在働いている臨時・非常勤職員が希望する場合は、希望するすべての職員を継続して雇用することを求めます。見解をお示しください。  その一方で、区の人事課は各所管に対し、総務省の運用通知を視点にして、ICTの活用や民間委託の推進で業務改革を進めることを求めています。会計年度任用職員創設に当たり、板橋区の方針として、民間委託などを進めるべきではありません。区の見解を求めます。  次に、区職員の労働時間の把握について質問をします。  平成29年度、超過勤務が年間360時間を超える職員の数は70人を超え、高ストレスと判断された職員は400人を超えています。職員の過重労働が懸念をされています。人権保障のかなめになるべき公務労働において過重労働を放置することは、住民の福祉向上にも反するものです。適切な労働時間の管理のためには、区職員の労働時間を適正に把握しなければなりません。  私は、予算総括質問で区立保育園での実態を取り上げ、保育園職場では5分の1の職員しか正確な残業時間が申告されていない実態を明らかにしました。実態調査の求めに対して区は、保育士の時間外勤務の実態については、管理者である園長を通じて把握していくと答弁しています。しかし、園長が把握しているのは保育士が申告した残業時間であるにすぎません。問題なのは、申告したいが申告できない実態です。申告された労働時間と実際の労働時間の乖離は是正されなければなりません。実労働時間の把握のため実態調査が必要です。見解を求めます。  昨年1月、厚生労働省は、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインを策定しました。電通事件など、過労死事件が起こったことをきっかけに、労働時間を適正に把握し、長時間労働による健康被害が起こらないよう、適切な方法を厚生労働省が指示するという内容です。  このガイドラインでは、始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法として、第1として、使用者が自ら現認することにより確認し記録すること、そして第2として、タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し記録することを挙げています。板橋区においては、本庁舎ではICカードは使われてはいるものの、入退出時間を記録するだけで、実際の残業時間を含む労働時間の把握には使われていません。さらに客観的な記録ができない出先機関については、労働時間の把握は自己申告にならざるを得ません。適正な労働時間の把握のために、本庁・出先機関を含め全庁的にタイムカードを導入し、始業・終業時間の確認、実態に即した労働時間の把握を行うよう求めます。  次に、公契約条例制定を求めて質問をします。  国土交通省は、建設産業政策2017+10を公表しました。そこでは建設労働者の高齢化と労働者不足が深刻になっていることを指摘し、賃金水準の向上、長時間労働の是正、週休2日制確保の推進と建設産業への若い担い手の確保を求めています。  こうした認識を背景に、国土交通省の定める公共事業設計労務単価は2012年度から高い伸び率で引き上げられ、社会保険への加入や福利厚生費、必要経費の支払いも強く求めています。板橋区でも必要経費などを含めた設計労務単価を積算し、公共事業の予定価格を決定しています。  しかし、ここで大きな問題は、設計労務単価が実際に現場の労働者に支払われているのかどうかが明らかにされていないことです。  私たちは区の公共事業の現場で働く建設労働者に、実際に決められた労務単価が支払われているかどうか、調査を求めてきました。議会の答弁では「労使関係には介入しない」として区は調査を行っていません。労務単価が建設労働者に支払われていない事実があった場合、区にはどのような責任が問われるのでしょうか。お答えください。  区は、賃金等の労働条件の決定に関与することは事業者の経営に介入することになり、法令違反がない限り避けなければならないとし、適正な賃金支払いについて、事業者への文書での働きかけにとどまっています。適正な賃金の支払いが行われているのかどうか、法令違反があるのかないのか、どうやって把握するのでしょうか。実態調査がなければ把握することはできません。実際に支払われているかどうか、実態調査を行うべきです。見解を求めます。  自治体には、公共事業の発注者として、建設労働者の賃金や雇用のルールが守られているかどうか監視し、そうでない場合には是正する責任と役割が求められます。こうした社会的要請に応え、全国や23区でも、公契約条例を策定する自治体が拡大しています。公共事業の質の確保のためにも、建設労働者の賃金や労働条件を支える制度が必要です。公契約条例を策定すべきです。見解を示してください。  次に、災害から命を守る対策を求めて質問します。  初めに、危険なブロック塀の撤去についてです。  大阪北部地震では、学校施設と民家の塀が倒れ、下敷きになった小学4年生の女児と80歳の高齢者が亡くなりました。この事故を契機に危険なブロック塀の対策が急速に進んでいます。大阪府堺市では、発災後わずか2週間で危険なブロック塀の撤去と軽量フェンスなどの設置への補助制度を立ち上げました。大阪府寝屋川市では撤去費用の100%支給を実施しています。  区では、通学路の危険度の高いブロック塀の除去費用の助成制度創設の検討と生け垣設置に対する補助金の増額の検討が委員会に報告されました。危険なブロック塀の撤去が進み、区民の安全がさらに進展することを求め質問します。  第1に指摘すべきは、危険なブロック塀は通学路以外にもたくさんあるということです。それらの対策をどう進めるのかが求められています。区の説明では、通学路以外の危険なブロック塀の撤去に当たっては、所有者が申請すれば通学路同様の助成をするとのことです。そうであるならば、区民への周知徹底が欠かせません。実施に際しては、区民への丁寧な周知徹底を求めます。見解をお願いいたします。  ブロック塀の撤去と新たな塀の新設は一体のものとして進めなければ事業そのものが進まないことは明らかです。新たな塀への助成は、現在、生け垣の設置だけです。この接道部緑化助成は昨年度の実績はわずか3件です。危険なブロック塀の撤去を一刻も早く進めるためには、塀の新設に対しては生け垣に限定するのではなく、区民のさまざまな要求に応えたものにする必要があります。  大阪府堺市では、ブロック塀撤去後につくる新たな塀への助成策を軽量フェンス等とすることで、選択肢に幅を持たせています。選択肢を広げた助成にする必要があると考えますが、見解を伺います。  次に、感震ブレーカーの助成について質問します。  東京湾北部地震では、板橋区における地震火災による焼失は最大760軒と想定されており、出火防止対策が重要性を増しています。特に木造住宅密集地域での通電火災に対する備えでは、国は感震ブレーカーの設置勧告を行っています。板橋区町会連合会からも設置助成を求める声が上がっています。23区では、現在9区が感震ブレーカーの設置助成を、6区が無料配布を行っていますが、板橋区では感震ブレーカーについてはあっせんにとどまったままで、助成に踏み出していません。私たちが感震ブレーカーの設置助成を求めたのに対して、区は「医療機器や照明など必要な電源まで遮断してしまう。利用者の十分な理解と適切な行動が必要」として助成への前向きな姿勢は示しませんでした。しかし、これは感震ブレーカーの設置助成を行わない理由にはなり得ません。設置可能な世帯に対しては何も問題はないからです。感震ブレーカーの設置助成は急務です。区の見解を求めます。  次に、消費税増税について、特に区民への影響について質問します。  政府は2014年4月、消費税の税率を5%から8%に引き上げました。その結果、何が起こったでしょうか。消費支出は4月マイナス4.6%、5月マイナス8.0%、増税による国民の負担は7兆円を超え、暮らしを一気に冷え込ませ、経済を低迷させました。勤労者の実質収入減は長期にわたって続き、消費の低迷は今でも回復していません。増税後、板橋区では商店街の解散が相次いでいます。  私たちは富裕層や大企業への適正な課税によって、消費増税なくしても財源は確保できるとし、増税の中止を求めてきました。共同通信の直近の世論調査でも、増税反対が54%と、賛成を上回っています。  しかし、政府は消費が回復していないにもかかわらず、来年10月からの10%への増税を決定しました。10%増税によって、さらなる国民の暮らしが悪化し、内需が一層低迷することは明らかです。私たち区議団が行った区民アンケートには、これ以上の負担がふえれば生活が成り立たないとの区民の悲痛な叫びが寄せられています。  来年10月に予定されている消費税の10%への増税は、食品などの税率を8%に据え置くとしても、負担増は1世帯当たり6万円を超え、区民の生活の現状をさらに悪化させる懸念があります。消費税の10%への増税での区民生活への影響について、区の見解を求めます。  来年の消費税増税では、食品は8%、それ以外は10%にする複数税率が実施されます。これに伴い簡易課税制度が廃止されることになります。この制度では、年間売上額に業種ごとに決められた係数を掛けることで消費税額を簡易に申告できましたが、廃止されれば120万社にも及ぶ簡易課税利用事業者への重い事務負担がかかることになります。さらに2023年からは本格的にインボイス制度が導入されます。インボイスとは、税務署の登録を受けた課税業者しか発行できない適格請求書のことで、事業者間での取引で消費税を支払った唯一の証明書になります。小売事業者は卸売事業者から商品を仕入れ、代金と消費税を支払います。消費者には消費税を上乗せした価格で販売をします。その差額を税務署に申告するのが消費税の申告の仕組みになっています。しかし、インボイスを発行できない免税事業者から仕入れた品物については、消費税の支払いは証明されません。そのため、小売事業者は消費者が支払った消費税を全額納付しなければなりません。免税業者からの仕入れは不利益となり、免税事業者は取引から排除されるか、課税業者になるしかありません。免税事業者は500万社を超え、全事業者の6割を占めています。多くの事業者が廃業の危機に立たされることになります。インボイス制度が導入されれば、板橋区の小規模事業者の多くを占める免税業者への影響が予想され、廃業に追い込まれてしまう懸念があります。区内経済発展にも逆行します。インボイス制度導入で区内事業者への影響はどう出るのか、区の見解を示してください。  次に、農業支援について質問します。  区は、産業振興構想2025において農業を区の産業の柱の1つに位置づけました。であるならば、農業支援への区の真剣な姿勢が問われます。板橋区都市型農業振興・農地保全推進事業費補助金では、28年度は予算を上回る申請があり、29年度もほぼ予算が使い切られています。しかし、補助金利用の農業者は28年、29年ともわずか5件です。なぜ5件と少ないか。これは農機具の購入や農地の整備には多額な資金が必要なため予算をオーバーしてしまうからです。地元の農業者のお話から、多くの農業者が区民農園の整備や水道の敷設など申請を希望している状況が明らかになりました。生産性を上げるために補助金を利用したいが、予算の制限で利用できない、これが実態です。都市型農業振興・農地保全推進事業費補助金について、予算の増額を求めますが、見解を示してください。  次に、農産物販売への支援についてです。  平成29年9月に策定された、農地等の利用の最適化の推進に関する指針には、初めて認定農業者制度の活用が盛り込まれました。認定農業者制度とは、営農に意欲ある農業者を確保し、支援する制度です。  現在、農業委員会のある特別区7区のうち板橋区だけが認定農業者のいない自治体になっています。練馬区の67人をはじめ、最も少ない杉並区でも20人が認定されています。板橋区が認定農業者ゼロだった大きな理由は、1戸当たりの農業面積が狭く、農産物の販売による所得が300万円以上という基準が大きなハードルでした。認定農業者の支援をどう進めるのか、特別の支援が必要です。  現在、規格外の作物は販売されず、加工ないし廃棄されています。その量は品種によっては50%を超えるものになっています。一方で、消費者からは地元でとれた新鮮な農産物への需要が高まっています。農業者の所得をふやすためには販売ロスを減らすことが有効です。農業支援策として、区役所をはじめ区の施設での規格外を含めた農産物の販売を定期的に行うなど支援策の充実を求めます。  次に、生産緑地の貸借についてです。  都市農地の貸借の円滑化を求める法律が9月1日から施行され、生産緑地の貸借が可能になりました。これにより農業者自らが区民農園を経営することも、第三者が生産緑地を貸借し、利益目的で区民農園を経営することも可能になり、農業者自らが行ってきた営農が維持されるのか、区内産業としての農業の衰退が懸念されています。  都市農地の貸借の円滑化に関する法律が施行されるのに際して、農業者の営農が継続され、区内農業が後退しないよう区としての対策を示してください。  最後に、地域課題について質問します。  上赤塚公園のこどもの池の改善についてです。  上赤塚公園の改修が完了し、ことしの夏からこどもの池の利用が再開されました。改修されたことで、他区の児童の参加もふえ、連日多くの利用者でにぎわいました。こどもの池の監視員は地元の町会の皆さんが務めましたが、高齢の方がほとんどです。猛暑日は利用が中止されましたが、開園中はこどもの池には日を遮る設備が1か所しかなく、監視員や子ども、保護者など利用者の多くが直射日光にさらされました。日影をつくる設備の設置など対策が必要と考えますが、検討を求めます。  次に、ゆりの木通りの歩道の改修についてです。  赤塚新町三丁目のゆりの木通りの北側の歩道の改修が終了しました。この通りには街路樹が植えられており、木の根が歩道を持ち上げ段差ができるため、定期的な改修が必要になっています。ゆりの木通り南側にも歩道があり、こちらはまだ改修がされていないため、歩道に段差がついたままです。景観を損なう状態にもなっています。この歩道は練馬区との協定で管理責任は板橋区にあります。ゆりの木通り南側の歩道改修を早期に行うよう求めます。  以上で一般質問を終わります。ご清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手する人あり) ◎区長(坂本健君) 議長、区長。 ○議長(大野はるひこ議員) 区長。      〔区長(坂本 健君)登壇〕 ◎区長(坂本健君) それでは、吉田豊明議員の一般質問にお答えいたします。  最初は、ヒバクシャ国際署名の推進についてのご質問であります。  ヒバクシャ国際署名が訴えております核兵器の廃絶という方向性は、板橋区の平和都市宣言と同一のものと認識をしております。一方、この署名運動の目的は、核兵器禁止条約の批准を求めておりまして、板橋区としましては、政府の判断すべき事項として、その動向を注視しているところであります。  次は、オンライン署名の推進についてのご質問であります。  平和首長会議におきましても、核兵器禁止条約の早期実現に向け、署名活動を行っていることは承知をしております。核兵器廃絶をうたう平和都市宣言を行っている自治体の長として、その活動には一定の理解をするところでもあります。一方で、国際条約の批准等に関しましては政府が判断すべき事項でもあり、区としては、その動向を見守るべきものと考えております。  次は、署名コーナーについてのご質問です。  平和都市宣言を行っている板橋区として、核兵器禁止条約の署名及び批准の状況につきましては、常に注視をしているところであります。平和首長会議に加盟する自治体として、平和都市宣言記念事業を鋭意進める中において、区民の間にさらなる平和意識等の醸成を図ることが肝要であると認識をしております。
     次は、平和への思いを次世代へつなぐ方策についてのご質問であります。  中学生平和の旅においては、被爆者から聞いた当時の状況等について、多くの生徒が深い感銘を受けて帰ってきております。一方において、被爆者の平均年齢が本年3月末現在において82歳を超えていることは課題の1つとして認識しておりまして、広島市及び長崎市にいても対応を検討していると聞いています。板橋区としましても、両市の動向を注視しつつ、平和の旅に参加をした生徒の発表の場でもある、板橋平和のつどいの広角的な発信方法等について検討を進めていきたいと考えています。  次は、オスプレイの横田基地配備撤回を求めてのご質問でございます。  オスプレイの横田基地配備をめぐり、国や米軍への説明要求や情報公開など、4点のご質問をいただきました。オスプレイをはじめとする在日米軍の武力配備に関する状況等につきましては、日米両国政府間の問題であり、国の責任において解決すべきものと考えます。今後とも両国間の協議の動向について、その推移を慎重に見守っていきたいと考えています。  次は、勤務条件等の制度設計についてのご質問であります。  平成32年度の改正地方公務員法等の施行に伴い設置される、会計年度任用職員制度の検討を全庁的に現在進めています。制度設計は総務省からの法に基づく技術的助言や事務処理マニュアルを踏まえるとともに、改正法の附帯決議についても重く受けとめております。会計年度任用職員の処遇や勤務条件につきましては、法改正の趣旨に反することがないように検討を進めてまいりたいと考えています。  次は、移行時の継続雇用についてのご質問です。  臨時的任用につきましては、常勤職員に欠員が生じた場合等に限定されることから、現行の職の中において設置されない職が生じる場合があります。会計年度任用職員は一般職となり、地方公務員法が適用されることから、採用は競争試験または選考を実施することとなると考えています。法改正による雇用の問題につきましては、人材確保や経験の活用による行政サービス水準の維持等、全国的課題であり、国や他団体の動向を見きわめながら、制度設計を進めていきたいと考えています。  次は、移行時の業務改革推進についてのご質問であります。  総務省からの運用通知等による、臨時・非常勤の職の設定に当たっての基本的な考え方等を踏まえて、制度設計を進めていく考えであります。業務改善につきましては、常日ごろからPDCAサイクルを念頭に取り組んでおりまして、これまでどおり、限りある経営資源の最適配分を図る中において、適切な手法を選択していきたいと考えています。  次は、保育園の労働時間実態調査についてのご質問であります。  超過勤務に関する事前命令の徹底や勤務内容の把握等は管理監督職の責務であり、業務管理や職場マネジメントの観点から、徹底について改めて指導したところであります。水曜日の定時退庁を徹底するために、5月から午後4時までの事前命令の義務づけや管理監督職による声かけを実施しておりまして、超過勤務命令に対する意識は変化をしていると感じています。水曜日以外の実施につきましても検討を進め、所属長による労働時間の確実で適正な把握を行っていきたいと考えています。  次は、出先機関のタイムカード導入についてのご質問であります。  超過勤務の事前命令及び事前申請の徹底を強化することで、勤務時間の適正な確認が図れると考えます。本庁舎におきましては、ICカードにより記録される出退勤時間と超過勤務命令及び申請により、労働時間を把握しております。本庁舎以外の出先職場へのICカード等を活用した出退勤管理につきましては、超過勤務の事前命令等の徹底や管理監督職の把握状況を確認の上、検討してまいりたいと考えています。  次は、公契約条例制定を求めてに関連いたしまして、区の責任についてのご質問であります。  区は施工内容に応じた経費を算定しておりまして、契約の相手方は積算に基づき適切な賃金を支払っていると認識しています。また、設計労務単価は見積もり等の参考資料であり、元請会社と下請会社が契約する際は、相互の協議において適正な代金を設定しております。しかし、賃金水準があまりにも実態と乖離した場合においては、契約の相手方を通じて事実確認を行い、適正な賃金の支払いをはじめとした労働環境の整備を求めていきたいと考えています。  次は、賃金支払いの実態調査についてのご質問であります。  事業者に対しましては、機会を捉えて労働関係法令の遵守など、適切な賃金の支払いや社会保険への加入の徹底など、周知をしているところであります。区には法的根拠がないため、建設労働者への実態調査を行う考えは持っていないところであります。  次は、公契約条例の制定についてのご質問であります。  基本的には労働条件は労働関係法令を遵守し、労使間において決定されるべきであり、発注者である区が介入すべきではないと考えます。区としましては、適切な予定価格や最低制限価格の設定、余裕を持った履行期間の確保など、事業者が受注しやすい環境を整えることが重要であると考えております。  次は、ブロック塀等の撤去助成と生け垣設置の補助金増額の区民への丁寧な周知についてのご質問であります。  区では危険なブロック塀等の撤去助成制度の創設と接道部緑化助成金の増額をホームページ、広報誌はもとより、相談会等のあらゆる機会を捉えて、区民へ周知をしていく考えであります。  また、特に危険なブロック塀等の所有者には、引き続き注意喚起文書を送付するとともに、これらの制度の案内等も同封し、利用の促進に導くなどさらに指導を徹底していきたいと考えています。  次は、ブロック塀等の除去後につくる新たな設備への助成策についてのご質問であります。  区では、大阪北部地震の被害状況を受け、区立小学校等の通学路に面する危険な民有地ブロック塀等の撤去を最優先と考え、新たな撤去助成制度の創設を予定しております。また、危険な民有地ブロック塀等の撤去後、優先して接道部緑化助成制度による緑化の誘導を考えておりまして、この助成制度のさらなる拡充を図る予定であります。  ブロック塀等の撤去後の新たなフェンス設置等への助成につきましては、今後他の自治体の状況等も勘案しながら、研究をしていきたいと考えています。  次は、感震ブレーカーの設置助成についてのご質問であります。  感震ブレーカーにつきましては地震発生時、通電火災に対して有効ではありますが、復旧時にも注意を払わないと火災の恐れもあり、性能をよく理解した上での使用が必要であると考えます。  また、通電火災予防の観点からは、基本的に全世帯が設置の対象となることから、個々人の判断と負担による設置が妥当であるとも考えています。設置を希望される方にはあっせんという方法で支援をさせていただいておりまして、従来品に加え、本年度コンセントタイプの感震ブレーカーを追加し、改善を進めているところであります。  次は、消費税増税に関連いたしまして、区民生活への影響についてのご質問であります。  来年10月からの消費税増税は、物価の上昇や駆け込み需要及びその反動によって、緩やかな回復を続けている景気に影響を与えるものと考えています。  国は今回の消費税率の引き上げに伴い、新たに食料品などを対象に軽減税率の導入を決めております。その軽減税率の効果や今後実施される国の施策などの動向を踏まえて、区民生活への影響について見きわめていきたいと考えています。  次は、インボイス制度の導入についてのご質問であります。  インボイス制度は事業者にとって事務が煩雑となったり、免税事業者の経営にも影響が出る可能性があると言われております。そのため免税事業者への影響を考慮して、制度導入の際に経過措置が設けられていることにもなっております。経過措置の状況や今後実施される国の施策などの動向を踏まえて、区内事業者への影響について見きわめていきたいと考えています。  次は、農業支援に関連いたしまして補助金予算の増額についてのご質問であります。  農業用の施設整備への補助金は、これまでパイプハウスなどの栽培施設のみを対象としておりましたが、平成28年度に補助メニューの拡充を行い、補助額についても2倍に増額をしております。そのため利用希望者もふえている状況にございます。  現在、来年度を初年度とする産業振興事業計画2021の策定を進めておりますが、農業経営力アップの観点から新たな施策体系の枠組みづくりの中で検討を進めていきたいと考えています。  次は、区の施設を活用した農作物の販路拡大支援についてのご質問であります。  昨年度から区役所1階で実施をしました、さつきフェスティバルにあわせまして、区内農業者やJA東京あおばと連携をして、区内農産物の直売を始めたところ、大変好評を博している状況であります。  今後の板橋農業の振興には多様な販売ルートの構築が必要と考えておりまして、運搬や販売に対する農業者の負担にも配慮しながら、支援策の充実を図っていきたいと考えています。  次は、農業者の営農継続のための対策についてのご質問であります。  今回の農業関連法の施行によりまして、生産緑地の貸し借りも可能になったことから、営農継続への影響を心配する声があることは認識しております。  区では、農業委員とともにJA東京あおばや東京都農業会議とも連携をしながら、意欲ある農業者に農地をあっせんするなどをして、営農地の保全に努めていきたいと考えています。  次は、地域課題について、上赤塚公園のこどもの池の改善についてのご質問であります。  上赤塚公園の改修に当たりましては、ユニバーサルデザインに配慮した施設整備や公園の外からも見通しがよくなることを目指して改修を進めてまいりました。そのため、こどもの池付近の樹木がなくなり、日陰が減少したものであります。  今年度のこどもの池は8月29日に終了いたしましたけれども、来年度の運営までには日陰がふえるような対策を講じてまいりたいと考えています。  最後のご質問であります。ゆりの木通りの歩道改修についてのご質問であります。  ゆりの木通りの改修につきましては、平成29年度から30年度にかけて、北側歩道の改修工事を行ったところであります。南側歩道につきましても、段差の発生状況等、路面の現状についての十分な調査を行い、早期改修に向けて計画の検討を行っていく考えであります。  答弁は以上でございます。 ○議長(大野はるひこ議員) 次に、かなざき文子議員。 ◆かなざき文子 議員  議長。 ○議長(大野はるひこ議員) かなざき文子議員。      〔かなざき文子議員登壇〕(拍手する人あり) ◆かなざき文子 議員  日本共産党区議会議員団の質問を続けます。  まず初めに、人権を守る区の施策についてお聞きいたします。  生活保護制度に関わってです。  平成29年1月16日、小田原市の生活保護担当職員が不適切な表記がされたジャンパーを着用し、10年にわたって生活保護利用者宅を訪問、業務に従事していたという報道が大きな社会問題として報道されました。この報道は、全国にいる生活保護利用者、懸命に働くケースワーカー、そして人権団体など、多くの関係者に対し失望と落胆をもたらすこととなりました。  小田原市は、なぜこのような行為が行われてきたのか、なぜその問題に10年間も市長をはじめ、職員は気がつかなかったのかと、この報道をきっかけに生活保護行政のあり方検討会を有識者と市職員をメンバーで検討を重ね、さまざまな改善策を実施してきました。  私たち区議団は、その小田原市を訪れ、この間の市の取り組みについて視察調査を行いました。  市は、改善すべき1つの課題が職員の意識にあるとして、取り組みを進めました。  まず、不正受給を疑うところから業務が始まっている空気があるために、困り果てて窓口に来た人のSOSをキャッチし、生活を守り支えていくケースワーカー本来の職務に立ち返る必要性が問われました。さらに小田原市は組織的にケースワーカーの置かれている状況改善がされなかったことが大きな課題だと指摘しています。標準数に足りないケースワーカーの数、市役所の仲間の保護係へのまなざし、新規採用職員などに生活保護係への職員配置が偏在していたなど、そうしたことが、利用者に寄り添うケースワーカーとしての職務に専念できる体制になり得なかったと指摘しています。  つまり、生活保護の利用者だけでなく、ケースワーカーも犠牲者であったと問題は指摘しています。  そこで、まず専門性を高める研修、連携による学びの場の質的転換を図ることなど5点にわたって改善策を掲げ、職員みんなが異動したくなる生活保護の現場、職場を目指すとしました。  福祉は人です。生活保護行政はまさにその原点です。以下、具体的に質問いたします。  この小田原市のジャンパー事件を区長は当時どのように受けとめていたのかお聞きいたします。そして、この事件後、区長は日常的に何か生活保護世帯の人権を守ることに対し、職員への訓示を行ったのかどうか。その内容はどういったものなのか、お聞きいたします。  次に、生活保護のしおりについてです。小田原市の生活保護のしおりは、絵がかなり盛り込まれ、すべての漢字にはルビがついており、内容は、生活保護利用までのこと、利用開始してからのことと、最低限読んで理解してほしいことに絞り、6ページ立てになっています。  一方、板橋区の生活保護のしおりは漢字だらけ、字だらけで、内容は小田原市と共通の内容と、保護を受けるに当たってしてはならないこと、保護費の計算の仕方、その具体例、免除ができるものなどが入って、17ページ立てです。漢字にはルビもなく、読むのに気力とかなりの学力を必要とします。さらに表紙に「初めから終わりまで必ず読んでください」と書かれています。  改めてルビをつけるなど、生活保護を利用する人の立場に立ったしおりへ改善していただきたいのですが、いかがでしょうか。  次に、小田原市の取り組みに、ケースワーカーの実態の改善、意識向上が位置づけられ、平成19年度以降の保護にかかわった職員へのアンケート調査が実施されていました。ケースワーカーとしてのやりがいについて、苦労や悩みについて、判断に迷うときについて、他部署はケースワーカーの仕事に理解があると感じるかなど、30項目についてアンケートを実施し、その結果を取り組みに生かしていました。  そこで、板橋区においても、ぜひアンケート調査を実施し、職員に向けては公表もして、全庁の共通認識を築けるよう今後に生かしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。  次に、生活保護法第78条の弁償金の対象についてです。小田原市では、有識者も加わる検討会の中で、市側の説明不足や十分な理解がとれなかったために、結果として法に反してしまっていると思われる障がい者と高齢者については、弁償金の対象から外しました。  板橋区においても、一律に反しているとするのではなく、一人ひとりの実情を考慮し、ケースによっては78条の弁償金の対象から外すことができるよう求めます。  次に、エアコン設置と夏季加算についてです。国はようやく生保世帯へのエアコン設置を認め、制度化しました。しかしその対象は新規受給者世帯のみで、既に受給している被保護世帯は対象から外れてしまうなど、これではすべての生活保護を利用している人たちの命、健康を守ることができません。区独自でエアコン設置に必要な費用、また故障などを修理できる費用を出すなど、検討を求めます。また、電気代がかさむために、エアコンがあっても使用していない世帯も少なくありません。夏季加算を法外援護事業として実施することを求めます。  次に、低所得者に対する熱中症対策についてです。ことしの夏は異常な暑さが続き、その酷暑の中でお亡くなりになる、また救急車の搬送は昨年の2倍から3倍と言われています。こうした状況の中、荒川区では、独自で高齢者のみの世帯、障がい者、就学前の児童がいる世帯に対し、エアコンの設置の実施を決めました。エアコン自体経費がかかるために設置できない、あるいは電気代がかさむためにあっても使っていない、故障し、修理代が出せないために利用できない、などの実情が見受けられます。板橋区としても、荒川区のように熱中症対策支援の検討と実施をしていただきたいが、いかがでしょうか。  次に、国民健康保険事業における区独自の判断の改善についてです。私たちはこの間、他の会派の議員と一緒に調布市、昭島市の国民健康保険事業の視察を行い、資格証明書の発行とする判断の違いを感じました。両市とも資格証明書の発行件数はとても低く、例えば昭島市は収入400万円以上の要件をつけており、発行件数は1件でした。板橋区は短期被保険者証となっている間に保険料の支払いがされていかないとそのまま被保険者資格証明書へと降格されてしまいます。  しかし両市は、資格証は短期証とは違う。10割自己負担となり、医療を受けられない実態をもたらすために発行については慎重に踏み切らなければならないという判断でした。保険料の徴収最優先ではなく、まずは市民の命を守る姿勢が貫かれていました。保険料の徴収ありきとなっていないか、板橋区の姿勢が問われていると感じます。23区の状況も調査しましたが、資格証の発行の考え方は、やはり自治体ごとで違っていました。根拠となる法は同じですが、発行する判断には違いがあるということです。  そこで、板橋区において、単純に短期証から資格証へと進めるのではなく、医療を受けることができなくなる事態をもたらすことのないように、資格証の発行について区独自の判断の見直しを求めます。  次に、人権を守る区の施策の最後、セクハラ・パワハラ問題についてです。  8月15日、飲酒によるセクシャルハラスメント事故の報告が区からありました。飲酒の場であろうとなかろうと、セクハラ・パワハラはあってはなりません。  まず、初めに区長・教育長のセクハラ・パワハラに対する認識をお伺いいたします。  区がこれまでセクハラ・パワハラ問題にかかわった管理職の研修について私も聞きましたけれども、十分ではないと感じました。また、正規・非正規にかかわらず、こうした行為を受けた職員が人事課にどれだけ訴えることができているのでしょうか。その状況と見解、また研修などの改善策についてお聞きしておきます。  また、教育現場においても、セクハラ・パワハラ行為は許されません。教育現場でのこうした行為を受けた際、その被害者の訴えは教育支援センターで把握できているのでしょうか。また、その改善のための管理職に対する研修や指導についてお聞きすると同時に、こうした対策に力を入れることを求めます。  次に、障害児者が地域で普通に暮らすために、幾つか質問いたします。  障害者差別解消法は、障がい者が社会の一員として尊厳を持って暮らすことを目指し、国や自治体、事業者に合理的配慮を求めています。障がい者が障がいのない人と同じように権利行使できるよう、それぞれの障がいや場面に応じて個別に対応することを国や自治体は義務化されています。  65歳になったとき、これまでは介護保険が優先されるために、受ける介護が大きく低下する問題が指摘されていました。しかしようやく今年度から、長年受けてきた障がい福祉サービスを、低所得者である障がい者については、利用者負担を障がい福祉制度により軽減できる仕組みが保障されることとなりました。しかしその実施について周知不足であると感じます。広報いたばし、そして対象者だけでなく、障がい者とその家族、また事業者に対して周知徹底をしていただきたい。  また、障がい児の放課後事業、障害者手当、医療費助成、公共交通機関の利用に対する助成など、合理的配慮に欠けており不十分です。65歳までで新規は認めない、所得制限がある、すべての障がいが対象となっていないなどです。  改めて区の条例、要綱などを差別解消法に照らして反する内容がないかどうか、その検証を行っていただきたいのですが、いかがでしょうか。  また、重度重複障がい者が住み慣れたこの板橋で生活したくとも、在宅においても施設においても不十分な実態のままになっています。地域で普通に暮らすために、合理的配慮からしてもその改善は緊急課題です。特に、重度重複の障がい者が地域で暮らすためのグループホームの設置が待たれています。  ところが、区内重度重複グループホームである、さやえんどうは、法外施設から法内施設へと変わり、介護報酬額等が低いために厳しい運営を余儀なくされています。親亡き後、親の高齢化などにより、さやえんどうの第2、そして第3の施設設置が求められているにもかかわらず、これではふえるどころか閉鎖に追われていくことも想定されます。  そこで、改善策、そして区の独自での上乗せによる支援の実施について求めます。  次は放課後デイ事業についてです。今年度から報酬額改定の影響を受けているのが、障がい児の放課後施策である放課後デイ事業です。今回の改定の背景には、放課後デイの報酬額がほかの事業より高かったこともあり、放課後デイ事業の業者が急増し、その中で、外へ出さず鍵をしめて閉じ込め状況、テレビを見せているだけで何もしないなど、健全な処遇とは到底言えない実態があると指摘されていました。こうした事態を改善するために、厚労省は大幅に放課後デイ事業の報酬額を減らしました。しかし、こうした実態を改善するためには報酬額を引き下げるのではなく、質を上げるための施設基準などの設置こそやるべきではないでしょうか。改めて、区として独自の基準を設け、引き下げられてしまった報酬額については区独自の上乗せの検討を求めます。  次は、緊急ショートステイについてです。区内において、緊急ショートステイの需要に対して供給できる量は足りていないと感じます。まず、赤塚ホームへの人の配置をふやしていただきたい。そして、重度の人も利用できるよう改善を求めます。さらに、全く足りていない緊急ショートステイの増設置を求めますが、今後の設置計画も含めてお聞きしておきます。  そして最後、板橋区における障害者の雇用についてお聞きいたします。  この間、厚労省みずから障がい者の水増しが行われていたという問題が発覚しました。板橋区の雇用状況は現在67名、障がい種別では肢体不自由者38名、内部障がい者16名、聴覚、視覚、精神は各4名ずつとなっており、知的障がい者以外が雇用となっています。  板橋区でもようやく新年度から知的障がい者、また精神障がい者の採用が始まります。  しかし、知的障がい者も他の障がいと同じ試験内容のため、合格が難しいと想定されます。このことは、東京都の結果からも指摘できます。  そこで、知的の方々の試験内容については、筆記を中心するのではなく、面接を中心とした試験など配慮していただきたい。また、知的・精神の障害も含み、障がい者の雇用を保障するためには、人の配置、スペースの確保など条件整備は欠かせません。改めてこうした条件整備を求めますが、いかがでしょうか。  次に、より豊かな教育環境への改善を求めて幾つかお聞きいたします。  まず初めに、日本語教室についてです。  この間、区内5校に設置されている日本語教室の視察を行いました。約3年前にも行いましたが、当時さまざまな改善を求めたにもかかわらず進んでいませんでした。以下改善について求めます。
     まず教員の配置は年度当初であるため、その後の児童・生徒の増に対応した教員配置ができません。海外では9月始まりなので、どうしても9月からの日本語教室への通級希望がふえます。学校現場は、子どもたちが学べるようにと過重に受け入れて頑張っています。そこで、日本語教室については、教員の配置を9月以降の児童・生徒の増に見合った増配置ができるよう東京都に求めるとともに、区独自での配置を検討していただきたい。  また今後、需要は一層ふえ続けることが想定されます。小学校3校、中学校2校だけでは厳しい状況です。増設置も求めますがいかがでしょうか。  次に、板橋区の日本語教室は、日本語の基礎的な力がゼロからの子どももいれば、事前に保護者などから簡単な日本語を教わり、基礎的な力がある子どももいて、かなりアンバランスです。  子どもによっては、自分のクラスでの学習に全くついていけない状態で、そのことはその後の進路にも大きな影響をもたらしています。一方、豊島区では、初めに基本的な日本語の読み書き、会話について全体で学習する場が設けられ、一定の水準を習得できるようになっています。その上で、各日本語教室に分かれて学ぶので、皆一緒にスタートでき、それぞれの学年で学ぶ教育課程につながる指導ができます。改めて板橋区も豊島区のような基礎的な日本語の力がつく仕組みをつくっていただきたいが、いかがでしょうか。  日本語教室に発達障がいを持つ児童・生徒が通っている実態があります。日本語の基礎的な力が備わっていないから、なかなか学習についてこれないのか、それとも発達障がい的な問題があるからなのか、現場では共通の悩みになっていました。こうした児童・生徒たちについては、日本語教室とあわせて特別支援教室にも通えるよう子どもたちの発達保障に立った対応を求めますが、いかがでしょうか。  次に、志村第二中学校の日本語教室の外には、3年前にも指摘しましたが、1階の調理室の排気口が設置され、また、調理室の空調機の室外機が設置され、窓を開けることができない、音がうるさい、においも強いなど、学習環境としての問題点が指摘されます。3年前に教育長は、調査の上適切な対応を実施すると言われていましたが、いまだに改善されていません。その理由と今後の対策についてお聞きしておきます。  次に、特別支援教室の新しい拠点校などについてお聞きいたします。  特別支援教室についても、私たちはこの間新たな拠点校も含めて視察をしてきました。視察をして問題だと感じた点について述べます。  まず第1点目は、教員が足りないという点です。教員数は各学校ごとではなく、各自治体ごとの全体の児童・生徒数から10人に一人という教員配置のために足りない状況となっています。例えばことしの4月時点で、板橋第八小学校が巡回担当する板橋第一小学校、中根橋小学校、金沢小学校、板八小あわせて担当する児童数は50人。本来10対1ですから、5人の教員配置ですが、板八小への教員配置数は4名です。当然教員への負担が重いものとなってしまっています。全体の児童・生徒数で教員の配置数を決めるのではなく、各学校ごとの配置とすべきです。  2点目は教室の確保です。1対1での学習のスペース、そして、グループで体を動かすスペースとどうしても2教室の確保が求められています。しかし過密校などでは、実際にはPTA室や小さな準備室など、1教室確保もできない状況が見受けられます。さらには、その小さな場所でさらに区切って2人が学習するなど、劣悪な教育環境が一部残されています。緊急に改善すべきです。  3点目は、タブレット使用です。各校45台ずつ配分されていますが、特別支援教室での使用ができていないのが実態でした。障がい児へのタブレット使用は、学習の効果があることは示されています。特別支援教室での利用を可能とするためにその分ふやして配布すべきです。  4点目は教員の巡回先の条件整備の向上です。巡回する教員は、直接巡回先に行き、巡回校から直接自宅へ帰ることが多く、その日その日に記録をきちんと行わないと滞ってしまいます。巡回先に専用の事務机、パソコンが使えるようにすることが大前提です。  5点目は、特別支援教育のスーパーバイザーの配置が求められているということです。健常のクラスの教員の相談にも乗れ、巡回で指導する先生たちと各児童・生徒の担任との相談、協議を行えるなど、心理士の資格とあわせて発達障がいの専門の資格、さらに現場での経験を持つスーパーアドバイザーの配置が急務です。  以上、さまざまな問題点について述べましたが、まずこうした実態に対する教育長の見解をお聞きしておきます。そして、それぞれの改善を求めますが、いかがでしょうか。  次に、不登校問題についてです。  区の資料によると、区立中学校の不登校生徒は昨年度は372名で出現率は4.11%。また、小学校の不登校児童は、昨年度173名、出現率0.77%と、平成28年度115名、出現率0.52%を大きく上回りました。なぜふえているのか、その背景、原因についてお聞きいたします。  また、改善のために教員の配置増、30人学級を実現するなど、児童・生徒への目も心も行き届いた教育環境への改善が急務と考えます。教育委員会として行うことのできる条件整備改善の実施を求めます。  次に、学校の敷地面積などの規模を考慮した学校規模への改善です。  現在の、いたばし魅力ある学校づくりプランでは、学校の敷地面積や校庭の面積が考慮された児童・生徒数、クラス数の設定となっていません。また、特別支援教室とあいキッズがプランの適正な規模の前提となっていないため、児童・生徒へのしわ寄せがあらわとなっています。教育委員会として、既に就学適齢人口数及び増加率について指摘もし、中長期的な就学適齢人口の推移を見定める必要があるとしています。  そこで、改めてこの機会に一律の適正な規模という考え方ではなく、学校の敷地面積や校庭の面積が考慮された、あいキッズや特別支援教室などの必要なスペースも考慮された、よりよい教育環境を保障できる基準への見直しを求めますが、いかがでしょうか。  次に、学校環境衛生基準と体育館、そしてあいキッズの環境改善についてです。  文部科学省が今年度より、子どもたちが学習する環境について、適正な気温の改定を行いました。17度以上28度以下です。この基準からすると、夏も冬も適正な気温にするための空調設置が求められます。教育委員会はこの間、必要性が低いと言っていましたが、夏日は6月から始まっており、必要性は急務です。練馬区では10年間かけて計画を策定と言われています。板橋区としてもこの基準を守るために、区立小・中学校の体育館の冷暖房化を進めるよう求めます。  ことしの夏は、外は35度以上が続き、外で過ごすことができなかったため、あいキッズによっては、1つの教室にひしめき合う状況でした。1教室に45人以上の子供たちが入ると自然と気温も上がります。さらに、足の踏み場もない実態は、子どもたちの過ごす環境としての改善は待ったなしです。夏休みはほかの教室利用ができる条件があるのですから、ほかの教室利用で環境の改善を図っていただきたい。  次に、大山のまちづくりについてです。  大山のまちづくりは大山地域の各町会自治会、商店街を中心として平成19年度から勉強会が始まり、平成21年6月3日に正式に、大山駅周辺地区まちづくり協議会の発足へとつながり、協議は33回にもわたって行われました。そして、平成24年3月、大山駅周辺地区まちづくりマスタープランが完成し、区長に提出され、その2年後、大山まちづくり総合計画を区が発表いたしました。  この計画に対して、大山地域ではマスタープランの発表の後、補助第26号線の事業認可を懸念し、単に道路だけが通って商店街が分断され、壊滅するとの危機感を抱きました。そこで、商店街振興組合、まちづくり会社等による商店街運営スキームを構築し、商店街全体における魅力の創造が図れる再開発事業の検討を行ってきました。  区はその取り組み、そしてその思いを知っていたにもかかわらず、平成26年8月から10月、暫定的な簡易プロポーザルだといってプロポーザルを実施し、住友不動産を事業協力者として選定したと聞きます。  当時は、まだクロスポイント地区の準備組合は設立もされていませんでした。暫定とはいえ、住友不動産を選定と言われ、ピッコロ・スクエア周辺地区準備会、クロスポイント周辺地区準備会、大山まちづくり委員会から住友不動産に対し、重要な課題と前提となる条件について要請が行われていました。  例えば前提条件では、「都市計画の見直し及びエリアの再構築は基本的にしない。高さ45メートル以内、容積率500%は変えない。エリアは地元で協議してきた範囲を中心とする」という要請が出されていました。住友不動産はそれに対し、「都市計画の見直し及びエリアの再構築をしない方が権利者皆様のメリットとなり、満足し、ご同意いただけるのであれば可能」と、その要請に対して文書にて答えています。  ところが、実際には高さ26階、27階建てのビル建設など、全く違う方向へと進められていきました。地域からは「結局は他の再開発事業と同じく、デベロッパー住友不動産はビルだけ建てて、竣工したらさっさといなくなるのではないか」という疑義の声が上がっています。  そこで区長にお聞きいたします。住友不動産が要請に対して答えたように、きちんと責任を果たすべきと考えます。区から強く指導していただきたいのですが、いかがでしょうか。  翌平成27年6月から9月ごろ、再コンペやアイデアヒアリング、まちづくり意見交換会等が商店街等で企画されました。これは区が主導で進めるまちづくり再開発は、従来型の再開発であるとし、商店街及び地権者が魅力あるまちづくりへの軌道修正を願って取り組まれた企画でした。この中で、道路も含めた大山全体の事業アイデアコンペを地元のまちづくり大山みらい株式会社が実施するとして、平成27年8月28日を予定して準備を進めていました。ところが、その計画に区がストップをかけたのです。  そのコンペに支援をする参加予定者から、区から辞退するよう要請されたので辞退しますと、地元のまちづくり大山みらい会社へ連絡がありました。区から参加予定者への、その辞退の要請文に、「板橋区としては、その実施自体に反対の立場でありますので、一切の関与、協力、参加をしないことに決定しております」と書かれ、さらに「アイデアヒアリングは大山の再開発の事業者協力業者を選定するためのものですが、再開発準備組合の前身である勉強会のメンバーや商店街、加えて板橋区職員も審査員として参加したプロポーザルを実施した後、再開発準備組合の正式な承認を得て、住友不動産に決定しております」と。さらに、「区では坂本区長の制止懇請を振り切っての新たなプロポーザルの実施である」と、そこに記述されていました。  区長、これは完全な圧力ではないでしょうか。参加するなという。その上、区は何の説明もせず、一方的に平成26年10月15日付で業者は選定されたとしています。当時、暫定的、簡易のプロポーザルと言っていた説明は完全に翻っていました。  そこで区長にお聞きいたします。大山地区の再開発計画に、区がなぜここまで立ち入り、見方によっては妨害ともとれることを、何の権利があって、なぜやったのですか。お答えください。  大山のまちづくりの質問の3点目は、あの平成24年3月にまちづくり協議会が出したマスタープランについてです。協議会では、東上線は地下化でと委員の皆さんが話をしていたというのに、区は協議会に対し、26号線も東上線の立体化も触れないようにと言われたと聞きます。しかし、マスタープランには東上線は高架化、地下化の両方が明記されていました。  なぜまちづくり協議会に26号線も東上線の地下化についても触れてはならないとしたのか、その理由をお聞きいたします。にもかかわらず、なぜマスタープランには高架化と地下化両方が併記されたのですか。協議会の総意ではない提言をなぜ区がしたんですか。明確にお答えください。  そして、地域のこれまでの努力が報われない、周辺住民の要望が反映されていない再開発計画については、白紙に戻して、地域住民・商店街の意向が実るまちづくりとなるよう求めます。いかがでしょうか。  最後に、現在、大山駅西地区地区計画検討会が行われています。29人の委員に対し、毎回過半数にも満たない10名ほどの参加と聞きます。このような検討会の状況で地区計画が都市計画審議会に出されるのでしょうか。この計画では、駅前広場や鉄道の立体化も含めたものとなるようですが、地域住民の声がきちんと反映されない状況で進めるのはおかしいのではないでしょうか。29名がきちんと出席したもとで検討されるよう、やり直しをすべきです。また、その検討会の地域への周知、公開も求めますが、いかがでしょうか。区長の誠意ある答弁を求めます。  次に、新年度の区の予算編成についてです。  自治体の財政は、住民の暮らしに寄り添っているか、住民の福祉の向上が第一になっているかが基本に貫かれるべきです。しかし、区の予算編成方針は、この間、スクラップアンドビルド、サンセット方式としているために、各部署は何かを削らないと新しいことができない、それも3年たったら見直すとなっています。この間、どの部署も経費を削りに削り続け、これ以上削れない状況になっています。必要と判断された新たな事業を行いたくとも、かわりに必要な事業を削らなければできなくなっています。新年度の予算編成方針もこの方針が示されており、これではさきに述べてきたさまざまな改善や、その事業の実施は到底不可能です。  その一方で、基金の積立額をふやし続けています。今、区がすべきことは、生活困窮が広がる実態に向き合い、住民本位のまちづくりを進め、体力消耗で倒れそうになっている区内中小零細業者、そして商店などにこそ、地域経済の活性化を託せる予算をかけるべきです。こうした施策こそ基金も使って実施すべきです。  住民の需要に応える予算編成こそ、民主的な区財政です。そこで以下、質問いたします。  1.スクラップアンドビルド、サンセット方式をやめ、区民の命にかかわる事業の具体的化、予算化を積極的に行うこと。  2.区民の暮らしを温め、地域経済を温めるためには、現金給付事業が不可欠です。現金給付事業の実施を認めていただきたいのですが、いかがでしょうか。  最後に、地域のまちづくりに関わって幾つかお聞きいたします。  まず、東上線の立体化です。  東上線立体化の高架化が計画素案の説明会で示されました。しかし、環境評価はこれから実施となっており、騒音、風害、日影問題などの点から、高架化が本当に大丈夫だという根拠は地域住民に示されませんでした。本来ならば素案を説明する前に、環境影響評価をすべきと考えます。改めて環境影響評価を実施してから計画を策定するよう、その改善を東京都に求めていただきたい。  また、あかずの踏切対策としての鉄道の連続立体交差化の条件は、まちづくりの計画と一体になって進めることとされています。そうなると、中板橋駅も含め、東上線全体の立体化を進めるにはこうした計画が伴わないとできないことになるのでしょうか。これではなかなか立体化は進んでいきません。何十年も前から要望してきた東上線全体の連続立体交差化を全駅へ進めるために、区はどのような対策を図ろうと考えているのかお聞きしておきます。  次は、板橋キャンパス再編整備についてです。  まず最初に、これから整備する防災広場に地域からの要望が出されています。板橋消防団第3分団の本部の設置、そして氷川町の防災倉庫の設置、ぜひ東京都と調整を行い、設置できるように求めますが、いかがでしょうか。  さらに、健康長寿医療センターの裏側(北側)は、両側が途切れることなくガードレールが続いています。一旦歩道を歩き出すと、またがないと向こう側に渡れません。その際、中には足や衣服がガードレールにひっかかって、車の通りも少なくないため、危険な状況が見受けられます。長いガードレールのどこかを切って横断歩道を設け、安全に渡ることができるよう改善を求めますが、いかがでしょうか。  最後に、中板橋駅北口のバリアフリーについてお聞きいたします。  この間、昭和8年に建設された駅舎の改修工事がようやく行われました。少しきれいな駅舎になっています。駅舎は改修しても、依然として急な北口の階段についてはそのままです。この間、東武鉄道と区との間では、区道が必要だ、東武の敷地内では狭くて難しいなど議論されてきたと思います。互いに歩み寄ることがなければ、北口側へのバリアフリー化は難しいと思います。北側にはかなり広く東武の敷地が駅に沿ってあります。その土地の活用も含めて検討するなど、設置ができるよう区の努力を求めます。  以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり) ◎区長(坂本健君) 議長、区長。 ○議長(大野はるひこ議員) 区長。      〔区長(坂本 健君)登壇〕 ◎区長(坂本健君) それでは、かなざき文子議員の一般質問にお答えいたします。  最初は、生活保護受給世帯の人権に関連いたしまして、区長の認識についてのご質問であります。  小田原市におけるジャンパーの問題については、公務を遂行する上において不適切な事例であったと考えています。  次に、職員への訓示についてのご質問であります。  区職員に対しましては訓示という形での指示は行っておりませんが、日ごろからもてなしの心で区民と接するよう指導しているところであります。特に福祉事務所にはさまざまな課題を抱えた方が来られるので、各職員が高い使命感と倫理観を持ち、相手の立場や事情をしっかりと受けとめて対応するよう指導しております。  次は、生活保護のしおりについてのご質問であります。  現在、福祉事務所で使用しております生活保護のしおりには、これから生活保護を受給する方に必要な情報を網羅した形で作成をしたものであります。複雑な生活保護制度について誤解を生じることがないようにするため、表現がかたく読みづらいところもあると感じています。生活保護制度についてわかりやすくお伝えすることは大切なことであるため、読み手の立場に立って改善をしていきたいと考えています。  次は、職員へのアンケートについてのご質問であります。  福祉事務所におきましては、3所共同で事務改善プロジェクトを推進しておりまして、実現可能なものは事務改善等に結びつけるようにしているところであります。また、所内外の研修にも積極的に職員を参加させ、職務に対する意識を高めていることから、小田原市の事例として示されたアンケートは、現在のところ実施予定はないと考えております。  次は、弁償金についてのご質問であります。  生活保護法における返還金の規定は、一時的に生活保護費で立てかえた金銭を返還する法第63条と、いわゆる不正受給と言われる金銭を弁償する法第78条がございます。法第78条に該当する弁償金であるか否かは、個別の事情や状況を法律の趣旨に照らしあわせ、所内の会議に諮って、分析・検討をして決定しているところであります。  次は、エアコンの設置についてのご質問であります。  ことし4月から、新規開始及び転居した生活保護受給世帯にエアコン設置費用の支給が認められることとなりました。区独自でエアコン設置費用と修理費用を支出することについては、生活保護受給世帯以外の世帯との均衡等の観点から、現状は難しいものと考えています。  続いて、夏季加算についてのご質問であります。  電気代等の光熱水費については、例月の生活扶助費に含まれております。夏季加算につきまして、生活保護受給以外の世帯との均衡等の観点から、区として法外援助を行う予定は現在考えておりません。  次は、低所得者に対する熱中症対策についてのご質問であります。  熱中症対策として、区はホームページや広報いたばしにおいて注意や予防対策を呼びかけるとともに、民生・児童委員の高齢者訪問など、地域による注意喚起を行ったところであります。エアコンの設置助成につきましては、今後の社会状況等により慎重に判断をしていくべきものと考えています。  次は、国民健康保険事業における区独自の判断の改善についてのご質問であります。  保険料が未納の方に対しましては、分割納付などにより、御本人が納得の上で納めていただけるよう相談に応じることによって、極力短期証や資格証を交付せずに済むように努めております。その上で、保険料を1年以上未納となっている世帯を対象に短期証を交付し、その後も納付相談等に応じていただけない世帯に対して、資格証の交付をしているところであります。ただし、保険料減額世帯、重篤な病気のある方、高校生以下の方のほかに、特別な理由のある方などには通常の被保険者証を発行するなど、事業の適切な運営にも努めているところであります。  次は、セクハラ・パワハラに対する認識についてのご質問であります。  セクハラ・パワハラは、相手の尊厳や人格を傷つける許せない行為であるとともに、職場環境を悪化させるものであると認識しています。こうした問題を放置すれば仕事への意欲や自信を失い、時には心身の健康に影響を及ぼす危険もあると考えます。セクハラ・パワハラの防止及び排除に努め、行わない、許さないという共通認識をすべての職員が持つことが重要であると考えています。  次は、相談体制の状況と改善についてのご質問であります。  ハラスメントに関する窓口を人事課に設置し、ハラスメントの捉え方や具体的事例の相談などを受け付けております。ハラスメント問題は、事態の解決を望むと同時に、申し出者自身が特定されることを心配する場合が多く、通報相談の匿名性への配慮は重要であると考えます。面談に限らず匿名の電話やメールによる相談も可能であることなど、相談体制の周知を図っていきたいと考えています。  次は、障害者差別解消法に関連いたしまして、負担軽減の周知についてのご質問であります。  現在も広報いたばし等で幅広く周知し、あわせて窓口での個別対応等により確実な制度周知を図っているところであります。対象の方が制度の利用から漏れることがないように、事業者等にも周知を行うものであります。  次は、差別解消法に係る検証についてのご質問であります。  差別解消法の施行にあわせ、要綱等の整備をしましたが、今後も障がい者に対する不当な差別が生じないよう、必要に応じて検証を行っていきたいと考えています。  次は、重度重複障がい者のグループホーム支援についてのご質問であります。  運営法人とは随時、状況の相談と対応策の協議を実施しておりまして、今後もグループホームが安定して運営できるように可能な支援を継続していきたいと考えています。  次は、障がい児の放課後デイ事業についてのご質問であります。  児童福祉施設の設置許可は、区の必要性を確認した上で東京都が行っておりまして、区が独自の基準を設け、報酬額の上乗せを行うことは困難であると考えます。区では、区内の放課後等デイサービス事業者の連絡会を設け、運営に必要な知識の共有や運営課題の共有を図っておりまして、今後も連絡会を活用しながら質の向上を図っていきたいと考えています。  次は、緊急ショートステイの増設置についてのご質問であります。  看護師や支援員については、採用が難しい状況が続いておりまして、繁忙と閑散の差の大きい現状の赤塚ホームにおいて、夜勤の看護師等を常時配置することは困難であると考えております。区内には短期入所事業を開始した民間事業者もございまして、重度の方も緊急に利用できるよう事業者に働きかけをしていきたいと考えています。  次は、板橋区における障がい者の雇用に関連いたしまして、採用選考における配慮についてのご質問であります。  特別区人事委員会が実施しております平成30年度の採用選考から、身体障がい者に加えて知的障がい者及び精神障がい者の方も受験が可能となりました。出題の程度や配慮事項など、特別区人事委員会が実施方法を決定しておりますが、平成30年度から対象が拡大されたことから、検証や見直しについても適切に行われると考えております。  次は、障がい者雇用の条件整備についてのご質問であります。  障がい者を雇用するには、勤務するに当たっての配慮事項等の整備が必要であると考えます。特に知的障がい者と精神障がい者については、障がいの特性を踏まえた職務の設定だけではなく、個々の状況に応じた人的サポートなど、多くの検討すべき項目があると考えます。配置される職場理解も含め、さまざまな観点から検討を進め、働く意欲と能力を引き出す環境を整備したいと考えています。  次は、大山のまちづくりに関連いたしまして、市街地再開発事業に対する事業協力者への指導についてのご質問であります。  市街地再開発事業における区の立場は、組合設立認可など事業の状況に応じて、法に基づき適正に進められているかを指導するものであります。区は、事業の進め方に関する地域からの要望があれば事業協力者に働きかけるとともに、地権者への対応についても丁寧に行うよう指導し、よりよいまちづくりへの誘導と事業実現に向け、積極的な支援を行っていく考えであります。  次は、市街地再開発事業に関する区の関与についてのご質問であります。  現在、大山駅周辺地区で行われている市街地再開発事業については、組合設立認可など事業の状況に応じて、法のもと、手続を行っております。事業に対する区の関与は、都市計画決定手続や補助金の交付など限定的なものでありますが、市街地再開発の実現に向けて事業が円滑に進むよう、準備組合に対して支援を続けていきたいと考えています。  次は、大山駅周辺地区まちづくり協議会の議論の内容と、まちづくりマスタープランの表記についてのご質問であります。
     大山駅周辺地区まちづくり協議会の中では、鉄道の高架・地下に関する構造的な議論よりも、地域を分断している踏切をなくし、災害時にも緊急車両が自由に移動できることを議論してまいりました。このため、まちづくりマスタープランの記載につきましても、駅を中心とした一体的なまちづくりを進めるために、東上線の立体化を提言しますという表現としております。  次は、市街地再開発事業の継続についてのご質問であります。  大山駅周辺地区で行われております2つの市街地再開発事業については、いずれも事業に対する合意率、加入率が8割を超えております。区としましても、市街地再開発事業を進めてほしいという多くの要望がある限り、地域住民への丁寧な対応を心がけ、事業の実現に向けて支援をしていきたいと考えています。  次は、大山駅西地区地区計画検討会の運営についてのご質問であります。  大山駅西地区地区計画検討会につきましては、平成28年12月に発足以降、年約5回のペースで、これまでに11回実施をしておりますが、徐々に参加者が減少していることは認識をしております。今後、区としましては、まちづくりのお知らせやホームページに検討会の資料や意見を掲載するとともに、地区計画に関するアンケート調査を実施し、地域住民の意見を取り入れていく考えであります。こうした広報活動を通じて、まちづくりの意識を高めながら、発足当時のように機運を盛り上げ、再度、委員に検討会の参加を促していきたいと考えています。  次は、住民需要に応える予算編成についてのご質問であります。  本区の経費の伸びを普通会計決算ベースで、バブル経済崩壊前の平成元年度と平成29年度を比較いたしますと、普通会計の伸びを民生費の伸びが上回る結果となっております。民生費の大きな伸びもさることながら、社会状況や経済状況の変化にあわせ、事務事業を見直すことは当然のことであり、これまでも限られた財源を有効に活用し、保育所や学童クラブの待機児童に対応してまいりました。また、子育て支援の充実を図るため児童館の機能を見直すとともに、児童相談所機能の区への設置を進めるなど、多様化する課題に対応していると考えています。  次は、現金支給方式についてのご質問であります。  個人所得や貧困対策は、一義的には国や広域地方公共団体が担う行政分野と捉えております。また、一律的に現金を支給することは、その効果への疑問とあわせ、広く納税者の理解を得られるか難しいものと考えておりまして、生命、健康に係る事案につきましては、個々に判断していく考えであります。あわせて、今後も商店街の活性化や産業育成策を通じて、区内経済が発展するよう努め、納税者の皆様の負託に応えていきたいと考えています。  次は、東上線の立体化に関連いたしまして、立体化の環境影響評価についてのご質問であります。  大山駅付近の連続立体交差事業の構造形式については、地形的条件、計画的条件、事業的条件の3条件を総合的に判断し、高架方式で都市計画素案が示されたところであります。本事業は、東京都環境影響評価条例の対象事業であり、都市計画素案で示された構造形式に対し、条例に基づき現地の調査等を行い、環境影響評価書案の作成が進められているところであります。区としましては、条例に基づき適切に実施されているものと認識をしておりますが、実施時期に関する意見があったことについて、東京都に伝えていきたいと考えています。  次は、立体化の進め方についてのご質問であります。  鉄道の立体化では、鉄道沿道のまちづくりを一体的に進めていくことによって都市機能を誘導し、良好な都市基盤の整備を拡大することが期待できると考えています。区内の東上線全線の鉄道立体化については、区が主体となり関係機関と連携しながら、中長期的な視点で調査・検討を行い、より総合的な都市基盤の整備に取り組んでいく考えであります。  次は、板橋キャンパス再編整備に関連いたしまして、防災広場の活用についてのご質問であります。  東京都から旧板橋キャンパスの健康長寿医療センター跡地部分の整備方針として示されております防災ゾーンについては、具体化まで相当の時間を要することになると聞いております。この間、防災機能のみならず、地域交流や景観向上等についても東京都と協議を続けてまいりますが、住民防災組織等の格納庫の配置については、地元町会と協議・調整を行っていくこととしております。  消防団の分団本部建設に関しましては、東京都内部での協議になると考えますが、現在のところ消防庁及び所管の板橋消防団第3分団からは、本部移設の考えはないというふうに聞いております。  次は、東京都健康長寿医療センターの北側道路を横断する人の安全性についてのご質問であります。  東京都健康長寿医療センターの北側道路には沿道に保育園があり、園児を含めた歩行者の安全確保のため、ガードレールを連続して設置しています。この道路を安全に横断するには横断歩道を設置する必要があるため、交通管理者との協議を要することになります。また、この道路の南側には板橋キャンパス再編整備基本計画がありますので、これらの計画を踏まえた道路のあり方について、交通管理者と協議をしていきたいと考えています。  最後のご質問であります。中板橋駅北口のバリアフリーについてのご質問であります。  東武東上線中板橋駅北口については、東武鉄道にエレベーター設置を要望しておりますが、用地が狭いため物理的に難しいという回答を頂戴しております。区は、これまでも継続して東武鉄道に働きかけをしてきたところではありますが、区民要望を踏まえながら、東武鉄道と課題を共有しながら、今後も協議をしていきたいと考えております。  残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。 ◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。 ○議長(大野はるひこ議員) 教育長。      〔教育長(中川修一君)登壇〕 ◎教育長(中川修一君) それでは、かなざき文子議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。  初めに、セクハラ・パワハラに対する認識についてのご質問ですが、セクハラ・パワハラは個人の尊厳を損なう重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。同じ職場で働く仲間としてお互いの人格を尊重し、一人ひとりがセクハラ・パワハラを発生させないように注意しなければならないものと認識しています。  次に、セクハラ・パワハラについては、教育支援センターの学校相談において一元して受け付けています。教職員からセクハラ・パワハラの申し出があった場合には、事実関係を丁寧に調査し、学校長に対し、解決に向け必要な職場環境の改善等を指導しています。今後もセクハラ・パワハラを防止するため、定例の校長会で具体的な指導を行ったり、毎月各校で実施する服務事故防止研修により、学校長はもとより教職員全体の認識を深めてまいります。  次に、日本語教室に関しまして、9月以降の教員増配置についてのご質問ですが、日本語学級の教員数は当該年度の学級数に応じて東京都が定めているため、制度上、年度途中における増員はできない仕組みとなっています。区独自の配置につきましては、現状では対応できる制度はなく、困難ではありますが、年度途中の日本語教育を必要とする児童・生徒にはことば支援員を活用するなど、必要な支援をしてまいります。  次に、日本語学級の増設置についてのご質問ですが、23区の中で日本語学級は、小学校は11区に16校、中学校は5区に7校設置されておりますが、板橋区の設置校数は小学校、中学校いずれも最も多い状況にあります。また、日本語学級の年度当初の児童・生徒数は日本語学級の定員を超えていないため、現時点では日本語学級の増設置は考えておりませんが、日本語初期指導の新たな仕組みを検討しているところです。  次に、基礎的な日本語が身につく仕組みについてのご質問ですが、日本語が全く話せない児童・生徒に対して、学校での生活が困らない程度の日本語を早期に身につけることの必要性につきましては、区立学校の教員からも要望が出ているところです。日本語を早期に身につけるための初期指導につきましては、幾つかの自治体で実施されており、新宿区を視察するなど、現在、具体的な検討を深めているところです。  次に、子どもたちの発達保障に立った対応についてのご質問ですが、日本語学級と特別支援教室をあわせて通うことにつきましては、個々の状況によって対応しているところです。ただし、児童・生徒が幾つもの指導を受けることで困惑しないようにし、通級している間の通常の学級における授業に、おくれが生じないよう配慮が必要と考えています。今後も児童・生徒それぞれの課題に対応し、個々に寄り添った指導を継続してまいります。  次に、志村第二中学校日本語教室の環境改善についてのご質問ですが、志村第二中学校は平成23年の大規模改修にあわせて給食室を増築した際、日本語学級の前に給食室の空調室外機及び換気ファンが設置されました。既存建物への増築という関係上、設備等の配置にも一定の制約があり、日本語学級には二重窓を設置するなどの対策をとっているところです。今後、さらに状況を確認しつつ防音パネルを設置するなど、適切な対応をしてまいりたいと思います。  次に、特別支援教室についてのご質問ですが、特別支援教室の巡回指導教員の配置数につきましては、板橋区全体で教員数を算定するため、拠点校ごとの教員の配置数とは、ずれが生じていることは認識しています。ご指摘のさまざまな課題も含めて、特別支援教室につきましては制度の開始から3年を経過したばかりであります。今後、それぞれの課題を研究し、東京都の動向も踏まえながら制度を確立する必要があると考えているところです。  次に、小学校で不登校児童がふえた理由についてのご質問ですが、不登校の背景には、本人や家庭、学校にかかわるさまざまな要因が複雑に絡み合っています。小学校の不登校の原因としては、家庭に係る状況が最も多く、次いで友人関係や学力となっています。小学生にとっては、生活環境の急激な変化や親子関係の問題は、非常に大きな要因であると認識しているところです。  次に、教育環境の改善についてのご質問ですが、教員の配置増は都の基準に基づいて配置されており、困難な状況でありますが、不登校対策特別委員会を組織し、リーフレットを作成するなどして不登校対策の推進を図っています。また、区立小・中学校ではアセスメントを活用して児童・生徒の状況を把握し、教員が子ども一人ひとりの特性や心情を理解し、不登校の未然防止に努めているところです。今後も不登校児童・生徒一人ひとりの課題に応じたきめ細やかな対応を進めてまいります。  次に、学校の敷地面積を考慮した適正なる学校規模についてのご質問ですが、いたばし魅力ある学校づくりプランでは、平成24年の東京都板橋区立学校適正規模及び適正配置審議会の答申を受けて、改築に当たっては12〜18学級を基本としています。整備目標としては、個々の学校の校地面積、立地状況を加味し、多様な教育方法を支え、現代的課題に対応する学校施設整備を推進するものであり、現行基準の見直しは考えておりません。今後の改築等の学校整備に際しても、校地面積など学校ごとの要件を考慮しながら、よりよい教育環境の実現に努めていく考えです。  次に、体育館とあいキッズ利用室の冷房化に関しまして、区立小・中学校体育館についてのご質問ですが、小・中学校体育館への空調機設置を求める声が以前より高まっていることについては認識しているところです。一方で、現在、小・中学校の普通教室及び特別教室に導入している空調機器が耐用年数を迎えており、その更新が喫緊の課題となっています。そこで、まず既存の空調機器の更新を最優先に取り組んでまいりたいと思います。  最後に、あいキッズが暑さ対策として夏に活用した部屋についてのご質問ですが、あいキッズの活動場所につきましては、毎年度学校と協議し、その結果に基づき運営を行っており、今年度も7校10室拡大しているところです。夏休み期間中のあいキッズの運営も、学校と連絡を密にし、活動場所等の調整を行い、適切な環境で過ごすよう指導しているところです。  なお、夏休みに通常の活動場所以外の部屋を使用したあいキッズの状況につきましては、現時点で把握していないことから、今後、調査を行ってまいります。  いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。 ○議長(大野はるひこ議員) 以上で、吉田豊明議員、かなざき文子議員の一般質問を終了いたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △休憩の宣告 ○議長(大野はるひこ議員) 一般質問の途中でありますが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。  なお、再開時刻は3時40分といたします。 午後3時11分休憩  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 午後3時40分再開    出席議員     46名         1番  山 田 貴 之議員     2番  中 村とらあき議員         3番  間 中りんぺい議員     9番  松 崎 いたる議員        10番  田中しゅんすけ議員    11番  安 井 一 郎議員        13番  成 島 ゆかり議員    15番  井 上 温 子議員        18番  坂 本あずまお議員    19番  田 中やすのり議員        20番  鈴 木こうすけ議員    21番  し ば 佳代子議員        22番  高 沢 一 基議員    23番  中 妻じょうた議員        24番  山 内 え り議員    25番  吉 田 豊 明議員        26番  元 山 芳 行議員    27番  大 野はるひこ議員        28番  田 中 いさお議員    29番  かいべ とも子議員        30番  佐 藤としのぶ議員    31番  おなだか  勝議員        32番  荒 川 な お議員    33番  いわい 桐 子議員        34番  杉 田 ひろし議員    35番  茂 野 善 之議員        36番  なんば 英 一議員    37番  大 田 ひろし議員        38番  南 雲 由 子議員    39番  五十嵐 やす子議員        40番  竹 内   愛議員    41番  小 林 おとみ議員        43番  石 井   勉議員    44番  川 口 雅 敏議員        45番  小 林 公 彦議員    46番  中 野くにひこ議員        47番  長 瀬 達 也議員    48番  松 島 道 昌議員        49番  かなざき文 子議員    50番  大 田 伸 一議員        51番  菊 田 順 一議員    52番  佐々木としたか議員        53番  松 岡しげゆき議員    54番  はぎわら洋 一議員        55番  高 橋 正 憲議員    56番  橋 本 祐 幸議員 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名   区議会事務局長  太野垣 孝 範君   区議会事務局次長 丸 山 博 史君   〃  議事係長  浅 子 隆 史君   〃  調査係長  安 井 聖津子君   〃  書記    森 下 慎 吾君   〃  書記    戸 田 光 紀君   〃  書記    平 山 直 人君   〃  書記    角 地   渉君   〃  書記    田 中 彩 乃君   〃  書記    飯 野 義 隆君   〃  書記    久 郷 直 人君   〃  書記    山 川 信 也君   〃  書記    木 村 欣 司君 地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者   区長       坂 本   健君   副区長      橋 本 正 彦君   教育長      中 川 修 一君   代表・常勤監査委員菊 地 裕 之君   政策経営部長   堺   由 隆君   総務部長     森     弘君   危機管理室長   糸 久 英 則君   区民文化部長   有 馬   潤君   産業経済部長   尾 科 善 彦君   健康生きがい部長 渡 邊   茂君   保健所長     鈴 木 眞 美君   福祉部長     七 島 晴 仁君   子ども家庭部長  久保田 義 幸君   資源環境部長   五十嵐   登君   都市整備部長   安 田   智君   土木部長     老 月 勝 弘君   会計管理者    平 岩 俊 二君   教育委員会事務局次長                                矢 嶋 吉 雄君   地域教育力担当部長松 田 玲 子君   政策企画課長   篠 田   聡君   財政課長     小 林   緑君   総務課長     林   栄 喜君 △再開の宣告 ◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。 ○議長(大野はるひこ議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △区政一般質問(続き)
    ○議長(大野はるひこ議員) 区政に関する一般質問を続けます。  次は、無会派が行います。  松崎いたる議員。 ◆松崎いたる 議員  議長。 ○議長(大野はるひこ議員) 松崎いたる議員。      〔松崎いたる議員登壇〕(拍手する人あり) ◆松崎いたる 議員  区役所の業務において、判こ・印鑑を押すこと、捺印は欠かせません。庁内の情報共有から事業の起案、執行、確認のあらゆる場面で職員の捺印が行われています。  しかし、残念ながら、捺印されているにもかかわらず、重大なミスや不正が見逃されるという事態が続いています。  裁判にもなったホタル館不正事件では、飼育担当職員が作成した書類に押された上司の捺印が、書類を見たという意味の供覧印なのか、書類に記載された内容を承認したことにする承認印なのかが裁判の争点の一つにもなりました。  2008年に発覚した教育委員会事務局庶務課職員による架空の工事でっち上げ事件では、不正を行った職員が起案した工事発注の書類には、係長、課長、事務局長に至るまでの各上司の捺印がありましたが、誰も架空発注であることに気づかず、しかもそれが何度も繰り返されていました。  区役所南館新築工事でも、表計算ソフトの単純な入力ミスに、確認印を押した職員、管理職が誰も気づくことができず、工事契約後に発覚したこともありました。  こうした事故を繰り返さないために、捺印制度の改善が必要と考えます。決裁、供覧、確認、承認など、捺印の意味は明確に区別されているのでしょうか。もし区別が明確でないのなら、明確に区別すべきではありませんか。お答えください。  また、上の者は下の者に頼り切り、下の者は上の者に責任をかぶってもらう、もたれかかりの意識で、捺印することの責任が曖昧になっていることはないでしょうか。決裁、承認の捺印については、下から上への職制ごとの順送りの捺印ではなく、役割に応じて、例えば文字校正、数値の検算、法的なリーガルチェックといった基本的なことから、そもそもの起案の妥当性の評価といった大所高所の俯瞰した視点など、目のつけどころ別に目的、意味、責任の範囲を明確にした捺印に改めるべきではありませんか。答弁を求めます。  次に、板橋区ホタル生態環境館をめぐって発覚した数々の不正事件について、その現状と反省点を伺います。  まず、ホタル館での業務を委託していた業者、むし企画から、契約打ち切りを不服として区が訴えられていた裁判についてです。  この裁判では、一審において区が契約を打ち切った措置の正当性が全面的に認められましたが、原告むし企画による高等裁判所への控訴審では、原告は板橋区職員に従属していたとして、原告に約25万円が支払われる判決が下され、この高裁判決は最高裁判所において確定されたと聞いています。  このむし企画と板橋区との裁判では、どのような事実が認定されたのでしょうか。なぜ25万円をむし企画に支払うことになったのかも含め、お答えください。  そもそも、ホタル館の委託事業者として、むし企画を選定したことには、さまざまな不審な点があります。むし企画を委託先にすることを提案したホタル館職員との従属に基づく情実による契約、支払われた1,200万円以上もの委託金の使途が不明であり、雇用されたはずの作業員の人数も身元も特定できないこと、禁止されている別法人への再委託と税金の不正申告、脱税などの疑惑です。  さらに悪質なのは、こうした疑惑の追及を逃れるために、区議会にも議席を持つ特定の政党を利用したことです。元ホタル館職員と関係する有限会社ルシオラは、9月12日のツイッターに「ホタル館前委託業者代表は区との問題が起きた後、松崎いたる区議がアポイント無しに突然訪問したり、名誉毀損行為を繰り返したことで当時会員であった業者団体に相談。一時、1年ほど某政党に籍を置いても彼の行為が収まることはなかった」と投稿しています。  私がこの業者を訪問したのは入党直後でしたから、一部、時系列が前後していますが、この投稿の述べるところは、区の調査で発覚した問題を私がさらに調査、追及することをやめさせるために、関連団体との相談の上、当時、私が所属していた同じ政党に籍を置いたということです。板橋区職員と情実がある上、行政を監視し、不正を正す立場にある政党まで利用する、悪質極まりない業者だと言えます。  こうしたむし企画への業者選定、業務の履行確認に問題、反省点はなかったのですか。認識をお聞かせください。  ホタル館と委託業者、むし企画をめぐる一連の事件は、公的事業を私物化し、行政をゆがめる大問題です。  この問題を追及する私を、むし企画が訴えた裁判の確定判決は、いずれも板橋区から支出されていた公費である本件ホタル施設の運営費用の一部が、政党党員のもとに不正な形で還流していた可能性があることを板橋区議会議員としての立場から政治的に追及するという、専ら公益を図る目的で行われたものであると認められる。板橋区と業務委託契約を締結し、本件ホタル施設の運営に密接に関与していたむし企画こと原告が、政党党員であることを明らかにすることは、本件ホタル施設問題を追及するという意義を有し、そのために必要不可欠であったというべきである、と認定しています。  ゆがんだ行政を正すべき政党までもが不正に関与していたことは重大です。関与した政党は、私が調査を要請したことに対し、党は無関係だから調査の必要はないと、この要請を拒否しています。しかし、こうした一連の事態を主権者である区民に知らせないことは許されません。区民へのホタル館事件の報告、公表を行うべきと考えますが、いかがですか。  ホタル館の不正事件は、ホタル館事業の廃止、裁判の終結でもって終わったわけではありません。元ホタル館職員は、いまだにルシオラを通じて各地にホタルの供給を続けています。  現在、元職員がかかわっているのは、判明しただけでも鎌倉の鶴岡八幡宮、埼玉、上尾市の私立聖学院大学、渋谷区、豊島区の区立小学校のビオトープですが、共通しているのは、地元産ホタルの再生・復活やホタルの自生に成功していると自称していることです。しかし、その実態は、ルシオラが有償でホタルを供給しており、ルシオラへは元職員が運営する法人が養殖場で育てたホタルを提供していることが、入手した資料で明らかになっています。  これら学校のビオトープでは、学生や児童が、ホタル幼虫が実際には生息していないにもかかわらず、見えない幼虫を育てるため、池の周辺の清掃など世話活動をしています。そして、学校の都合で決めたホタル公開日になると、光るホタルを見て、自分たちが育てたホタルが光ったという感動を体験することになります。しかし、実際には持ち込まれた養殖ホタルであることを、こうした学生や児童には知らされていません。  こうしたことがまかり通る背景には、板橋区との裁判での和解によって、元職員の行為の正当性が認められ、名誉回復がなされたとの誤った情報が広がっていることが挙げられます。これ以上うそを信じてしまう被害を広げないためにも、板橋区の責任で真実を広めていく必要があります。少なくとも、元職員がかかわっているホタル再生現場へ事件の真実を通知すべきと考えますが、いかがですか。お答えください。  ホタル館が存在していた当時は、ホタルは自然環境のバロメーターであり、ホタルさえ見られれば自然が豊かであるかのように考えられていました。だからこそ、ホタル館事業には、区は年3,000万円もの予算を投じ、区議会もそれを承認あるいは要望してきました。しかし、その実態は、養殖ホタルを購入し、持ち込んで区民に見せているだけでした。それには3,000万円ものお金は必要ありません。  問題は、お金だけではなく、自然保護の活動だと思ってきた事業で、逆に自然破壊が行われていたことです。養殖ホタルといえども、何世代も完全養殖することはできず、養殖業者は何年か置きには野生のホタルを入手しなければなりません。これは、必然的に野生ホタルの密猟、乱獲につながります。  都会でもホタルが見たいという要求は、一見、悪意のない、もっともな要望のように見えますが、そうした要望をかなえるには、野生ホタルの採集という自然環境への負荷、犠牲が必要であることも、要望する区民に理解してもらう必要があります。ホタルさえ見られればいいといった自然や環境へのゆがんだ考え方を、長年ホタル事業を続けてきた行政が責任を持って改めていくべきです。  本来の自然環境、環境保護とは何か、区長の認識を改めて伺い、私の一般質問を終わります。(拍手する人あり) ◆竹内愛 議員  議長、動議。 ○議長(大野はるひこ議員) 竹内 愛議員に申し上げます。賛同者を確認いたしますので、動議の内容を明確に発言願います。  竹内 愛議員。 ◆竹内愛 議員  ただいまの質疑の中で、政党の関与を示唆する発言がありました。真意を確認する必要があるため、本会議を休憩することを求めます。動議を提出します。 ○議長(大野はるひこ議員) 賛同される方は挙手願います。      〔挙手する人あり〕 ○議長(大野はるひこ議員) ただいまの動議は賛同者がありますので、成立いたしました。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △会議時間延長の決定 ○議長(大野はるひこ議員) 本動議の取り扱いについて協議するため会議を休憩いたしたいと思いますが、会議時間が残り1時間程度となりましたので、議事運営の都合により、本日の会議を2時間延長いたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △休憩の宣告 ○議長(大野はるひこ議員) 会議の途中でありますが、ただいまの動議の取り扱いについて協議いたしますので、この際暫時休憩いたします。  なお、再開時刻は、追ってお知らせいたします。 午後3時53分休憩  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 午後4時41分再開    出席議員     46名         1番  山 田 貴 之議員     2番  中 村とらあき議員         3番  間 中りんぺい議員     9番  松 崎 いたる議員        10番  田中しゅんすけ議員    11番  安 井 一 郎議員        13番  成 島 ゆかり議員    15番  井 上 温 子議員        18番  坂 本あずまお議員    19番  田 中やすのり議員        20番  鈴 木こうすけ議員    21番  し ば 佳代子議員        22番  高 沢 一 基議員    23番  中 妻じょうた議員        24番  山 内 え り議員    25番  吉 田 豊 明議員        26番  元 山 芳 行議員    27番  大 野はるひこ議員        28番  田 中 いさお議員    29番  かいべ とも子議員        30番  佐 藤としのぶ議員    31番  おなだか  勝議員        32番  荒 川 な お議員    33番  いわい 桐 子議員        34番  杉 田 ひろし議員    35番  茂 野 善 之議員        36番  なんば 英 一議員    37番  大 田 ひろし議員        38番  南 雲 由 子議員    39番  五十嵐 やす子議員        40番  竹 内   愛議員    41番  小 林 おとみ議員        43番  石 井   勉議員    44番  川 口 雅 敏議員        45番  小 林 公 彦議員    46番  中 野くにひこ議員        47番  長 瀬 達 也議員    48番  松 島 道 昌議員        49番  かなざき文 子議員    50番  大 田 伸 一議員        51番  菊 田 順 一議員    52番  佐々木としたか議員        53番  松 岡しげゆき議員    54番  はぎわら洋 一議員        55番  高 橋 正 憲議員    56番  橋 本 祐 幸議員 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名   区議会事務局長  太野垣 孝 範君   区議会事務局次長 丸 山 博 史君   〃  議事係長  浅 子 隆 史君   〃  調査係長  安 井 聖津子君   〃  書記    森 下 慎 吾君   〃  書記    戸 田 光 紀君   〃  書記    平 山 直 人君   〃  書記    角 地   渉君   〃  書記    田 中 彩 乃君   〃  書記    飯 野 義 隆君   〃  書記    久 郷 直 人君   〃  書記    山 川 信 也君   〃  書記    木 村 欣 司君 地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者   区長       坂 本   健君   副区長      橋 本 正 彦君   教育長      中 川 修 一君   代表・常勤監査委員菊 地 裕 之君   政策経営部長   堺   由 隆君   総務部長     森     弘君   危機管理室長   糸 久 英 則君   区民文化部長   有 馬   潤君   産業経済部長   尾 科 善 彦君   健康生きがい部長 渡 邊   茂君   保健所長     鈴 木 眞 美君   福祉部長     七 島 晴 仁君   子ども家庭部長  久保田 義 幸君   資源環境部長   五十嵐   登君   都市整備部長   安 田   智君   土木部長     老 月 勝 弘君   会計管理者    平 岩 俊 二君   教育委員会事務局次長                                矢 嶋 吉 雄君   地域教育力担当部長松 田 玲 子君   政策企画課長   篠 田   聡君   財政課長     小 林   緑君   総務課長     林   栄 喜君 △再開の宣告 ◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。 ○議長(大野はるひこ議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    △区政一般質問(続き) ○議長(大野はるひこ議員) 休憩中に行いました動議の取り扱いに関する協議の結果について報告いたします。  協議の結果、松崎いたる議員の質問中に使用された表現について、発言内容を正確に確認の上、真意を確認し、今会期中に対応を再度協議することといたしました。  また、質問に対する答弁につきましては、疑義のある発言が質問に直接関連していないことから、そのまま答弁を求めることといたしました。  引き続き議事を続けます。  松崎いたる議員の一般質問に対する答弁を求めます。 ◎区長(坂本健君) 議長、区長。 ○議長(大野はるひこ議員) 区長。      〔区長(坂本 健君)登壇〕 ◎区長(坂本健君) それでは、松崎いたる議員の一般質問にお答えいたします。  最初は、庁内業務の捺印制度に関連いたしまして、捺印の意義についてのご質問であります。  文書事務においては、組織として事案の意思決定を伴う起案文書と、文書等を閲覧に供する供覧文書等について、明確に区別をし、その処理方法を定めております。個々の文書には、起案の趣旨など回付の目的を明確に表示することとし、決定関与者や決定権者が事案の決定等に当たり適切に判断できるように対応しているところでもあります。現在は、文書管理システムを導入したために捺印する機会が少なくなりましたが、捺印や電子決裁における承認行為の意義などについて、文書研修等で周知徹底を図っているところであります。  続いて、決裁、承認の捺印についてのご質問であります。  本区におきましては、意思決定に当たり、決定に関与する者の範囲とその責任を明確にした決定者方式を採用しております。また、決定関与に携わる係長級職員など管理監督者の職層にある者に対しましては、昇任時研修等において、事案決定に関与する目的や責任などを学ばせております。事案の決定に当たり、決定に関与する者の範囲などは処務規程の中において明確に基準を示しておりまして、今後もこの方式を採用していく考えであります。  続いて、ホタル館不正事件の現状と反省に関連いたしまして、裁判における事実認定についてのご質問であります。  今回の裁判において、判決では、区の事業者選定方法や履行確認について、一方的に原告側に非があるとは言えないとし、違約金相当分として受領した約24万5,000円の返還を区に命じたところであります。一方において、原告が本件業務の全体を把握していたとは到底認められず、かつ、その経緯及び態様に照らしますと本件業務を履行する見込みがなく、本件契約解除は合理的理由があるとして、業務委託料245万円及び慰謝料等330万円の請求を棄却したものであります。  続いて、むし企画への業者選定、業務確認についてのご質問であります。  委託業者の選定に当たりましては、ホタルの飼育業務の知識を唯一有する元職員の強い推薦に基づいたものでありました。また、委託業務の確認においても、元職員の報告に基づいて行ってまいりました。しかしながら、今回の事例を契機に、業務の履行確認に当たりましては、担当者以外でも客観的に把握できるよう徹底をし、履行状況の確認を行っているところであります。  続いて、区民への事件の報告、公表についてのご質問であります。  ホタル生態環境館に関し3つの裁判が提訴され、今回の最高裁判決ですべてが終了いたしました。さきに終了しました懲戒処分取消等請求事件及び未払残業代請求事件における訴訟経緯、当該施設の管理に係る検証と分析並びに再発防止に向けた取り組みにつきましては、平成29年2月に、ホタル生態環境館に関する検証報告書において区議会に報告するとともに、区のホームページにおいても公表したところであります。今回の契約金等請求事件につきましても、現在、報告書を取りまとめておりまして、区議会に報告の後、区のホームページにおいて公表する予定であります。  次に、元職員がかかわるホタル再生現場についてのご質問であります。  現在、元職員が何をしているかについては、区としては承知をしておらず、したがいまして、それに対して区が関与することはないと考えます。  最後のご質問であります。自然保護、環境保護についてのご質問です。  区では、公害や環境汚染の防止に努めるとともに、自然環境保護のため、水辺や緑の保全、区内で生息する生物の生態系維持に、区民等と協働して取り組んでまいりました。今後、国連の持続可能な開発目標など国際社会の潮流を踏まえて、都会と地方が地域特性に応じて支え合う持続可能な循環共生型の社会を目指し、生物多様性の保全や温暖化対策などの課題にも取り組んでいきたいと考えています。  頂戴しました質問の答弁は以上でございます。 ○議長(大野はるひこ議員) 以上で、松崎いたる議員の一般質問を終了いたします。  これをもって今期定例会の一般質問を終わります。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第1 議案第66号  〜  日程第14 議案第79号の一括上程 ○議長(大野はるひこ議員) これより日程に入ります。  この際、日程について報告いたします。  区長から提出された案件のうち、平成29年度決算報告4件は議事運営の都合により次の会議の日程にいたしたいと存じますので、あらかじめご了承願います。  それでは、日程1から第14までを一括して議題といたします。      〔事務局長朗読〕  議案第66号 平成30年度東京都板橋区一般会計補正予算(第1号)  議案第67号 平成30年度東京都板橋区介護保険事業特別会計補正予算(第1号)  議案第68号 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例  議案第69号 東京都板橋区立体育施設条例の一部を改正する条例  議案第70号 東京都板橋区立公園条例の一部を改正する条例  議案第71号 東京都板橋区立少年自然の家条例の一部を改正する条例  議案第72号 東京都板橋区議会議員及び東京都板橋区長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例  議案第73号 板橋区道の廃止について  議案第74号 板橋区立板橋第十小学校改築電気設備工事請負契約  議案第75号 板橋区立板橋第十小学校改築給排水衛生ガス設備工事請負契約  議案第76号 板橋区立板橋第十小学校改築冷暖房換気設備工事請負契約  議案第77号 東京都板橋区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例  議案第78号 東京都板橋区国民健康保険条例の一部を改正する条例  議案第79号 東京都板橋区高校生等の医療費助成条例  〔参 照〕(議案の部)  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △提案理由の説明 ○議長(大野はるひこ議員) 初めに、議案第66号から第76号について、提案理由の説明を求めます。  副区長。 ◎副区長(橋本正彦君) 議長、副区長。 ○議長(大野はるひこ議員) 副区長。      〔副区長(橋本正彦君)登壇〕 ◎副区長(橋本正彦君) ただいま一括上程にあいなりました議案第66号外10件につきまして、提案理由の説明を申し上げます。  初めに、議案第66号「平成30年度東京都板橋区一般会計補正予算(第1号)」について申し上げます。  今回の補正予算は、緊急かつ必要性の高い施策や、国や都の動向に対応した施策、国・都支出金などの返還金を主たる内容としております。補正規模は歳入歳出それぞれ35億9,800万円を増額し、補正後の額は2,128億6,800万円とあいなるものでございます。  歳入予算におきましては、国・都支出金及び繰越金等を増額補正するものでございます。  一方、歳出予算におきましては、大阪府北部地震におけるブロック塀倒壊事故を受けて、対策が必要な区施設のブロック塀等の改修工事経費及び危険度の高い民間所有のブロック塀等の撤去助成経費のほか、国の生産性向上特別措置法の施行を受け、中小企業に対して区独自助成を実施する経費、財政調整基金への積み立てなどについて、歳入と同額の補正を行うものでございます。  次に、議案第67号「平成30年度東京都板橋区介護保険事業特別会計補正予算(第1号)」について申し上げます。  補正規模は歳入歳出それぞれ2億5,769万6,000円を増額し、補正後の額は398億8,969万6,000円とあいなるものでございます。今回の補正は、前年度の国・都支出金などに係る返還金についての補正でございます。  続きまして、条例案等について申し上げます。  議案第68号「東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例」は、建築基準法の改正に伴う手数料及びマンションの建てかえ等の円滑化に関する法律に係る手数料を追加するほか、所要の規定整備をするものでございます。  議案第69号「東京都板橋区立体育施設条例の一部を改正する条例」は、小豆沢体育館の室内プール等に係る規定を追加し、並びに陸上競技場の使用料の額及び付帯設備の使用料の上限額を改定するほか、所要の規定整備をするものでございます。  議案第70号「東京都板橋区立公園条例の一部を改正する条例」は、公園内における行為の制限の範囲を改めるほか、所要の規定整備をするものでございます。  議案第71号「東京都板橋区立少年自然の家条例の一部を改正する条例」は、施設の設置目的及び名称、利用者の範囲、使用料の額等を改め、野外宿泊施設を追加するほか、所要の規定整備をするものでございます。  議案第72号「東京都板橋区議会議員及び東京都板橋区長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例」は、公職選挙法の改正による東京都板橋区議会議員選挙における選挙運動用ビラの頒布の解禁に伴い、当該ビラの作成に係る公費負担の規定を追加するほか、所要の規定整備をするものでございます。  議案第73号「板橋区道の廃止について」は、道路法の定めるところにより、1路線を廃止するものでございます。  議案第74号から議案第76号につきましては、板橋区立板橋第十小学校改築に係る電気設備工事、給排水衛生ガス設備工事及び冷暖房換気設備工事をそれぞれ施行するため、条件を付した一般競争入札による工事請負契約を締結するものでございます。  以上、一括ご説明申し上げましたが、よろしくご審議の上、ご決定を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(大野はるひこ議員) 次に、議案第77号から第79号について、提案理由の説明を求めます。  かなざき文子議員。 ◎かなざき文子 議員  議長。 ○議長(大野はるひこ議員) かなざき文子議員。      〔かなざき文子議員登壇〕(拍手する人あり) ◎かなざき文子 議員  ただいま上程されました議案第77号、78号、79号について、提出者を代表して提案理由についてご説明いたします。  提出者は、いずれも井上温子議員外14名です。  これら議案は、地方自治法第112条、議員の議案提出権に基づき提出いたしました。  まず、議案第77号「東京都板橋区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例」についてです。  本議案は、区長の退職手当を廃止するため、現行の条例本文中、区長に係る文言を削除いたしました。現行、区長は任期満了の4年間ごとに、退職手当として1年につき1か月の給料の100分の450が支給されることとなっております。区長の報酬額は現在、1か月113万5,000円なので、その4.5倍となると、2,043万円が支給されることとなります。坂本区長は既に過去2回受け取っており、来年の任期満了時も受け取るとなると、あわせて約6,000万円になります。区長は常勤の特別職ですが、ほかの特別職とは違い公職選挙法に基づく選挙によって選ばれています。この性質上からも、また、区民の生活状況からしても支給すべきではないと考え、提出したものです。  次に、議案第78号「東京都板橋区国民健康保険条例の一部を改正する条例」についてです。  本議案は、国民健康保険に加入する世帯のうち、複数以上の子どもがいる世帯の保険料負担を軽減するため、18歳未満の子どもの均等割額を一部減額するものです。第2子については2分の1、第3子以降については9割減額するものです。ただし、既に世帯が均等割額の減額を受けている場合に、その減額後の均等割額が新たな均等割額より高額である場合は、その差額を減額するとなっております。平成22年度以前は、国保料の算定方式が住民税方式であったため、保険料にはさまざまな世帯構成の要件が反映されていました。しかし、23年度以降、旧ただし書き所得方式へ変えられてしまったため、特に子どもが複数いる世帯に対して負担が大きくふえました。本議案は、子どものいる世帯の保険料負担を軽減する必要性があると考え、提出したものです。  次に、議案第79号「東京都板橋区高校生等の医療費助成条例」についてです。  本議案は、高校生等の命や健康を守り、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、現在の子どもの医療費の無料化を18歳まで拡大するものです。助成の対象として、当該児童が区外に住民登録している場合も、区内在住の保護者が扶養していれば対象とする内容になっています。現行の子どもの医療費助成制度と混同しないよう、新規条例として提出するものです。  どうか十分なご審議を賜り、ご賛同いただきますよう、心からお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。(拍手する者あり) ○議長(大野はるひこ議員) 以上をもって、提案理由の説明を終わります。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △議案の各委員会付託 ○議長(大野はるひこ議員) ただいま議題となっております日程第1から第14までは、お手元に配付してあります議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。  〔参 照〕               議 案 付 託 事 項 表                          平成30年第3回板橋区議会定例会 ┌─────┬──────┬──────────────────────────┐ │付託委員会│ 議案番号 │        件        名        │ ├─────┼──────┼──────────────────────────┤ │企画総務 │議案第66号│平成30年度東京都板橋区一般会計補正予算(第1号) │ │委 員 会│〃 第67号│平成30年度東京都板橋区介護保険事業特別会計補正予算│ │     │      │(第1号)                     │
    │     │〃 第72号│東京都板橋区議会議員及び東京都板橋区長の選挙における│ │     │      │選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例 │ │     │〃 第74号│板橋区立板橋第十小学校改築電気設備工事請負契約   │ │     │〃 第75号│板橋区立板橋第十小学校改築給排水衛生ガス設備工事請負│ │     │      │契約                        │ │     │〃 第76号│板橋区立板橋第十小学校改築冷暖房換気設備工事請負契約│ │     │〃 第77号│東京都板橋区長等の退職手当に関する条例の一部を改正す│ │     │      │る条例                       │ ├─────┼──────┼──────────────────────────┤ │区民環境 │議案第69号│東京都板橋区立体育施設条例の一部を改正する条例   │ │委 員 会│      │                          │ ├─────┼──────┼──────────────────────────┤ │健康福祉 │議案第78号│東京都板橋区国民健康保険条例の一部を改正する条例  │ │委 員 会│      │                          │ ├─────┼──────┼──────────────────────────┤ │都市建設 │議案第68号│東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例     │ │委 員 会│〃 第70号│東京都板橋区立公園条例の一部を改正する条例     │ │     │〃 第73号│板橋区道の廃止について               │ ├─────┼──────┼──────────────────────────┤ │文教児童 │議案第71号│東京都板橋区立少年自然の家条例の一部を改正する条例 │ │委 員 会│〃 第79号│東京都板橋区高校生等の医療費助成条例        │ └─────┴──────┴──────────────────────────┘  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △陳情の各委員会付託 ○議長(大野はるひこ議員) 次に、今期定例会において受理した陳情は、お手元に配付してあります陳情文書表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に審査を付託いたします。   〔参 照〕                  陳 情 文 書 表                           平成30年第3回板橋区議会定例会                           受理年月日 平成30年9月25日 ┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐ │付  託│     │受理│           │               │ │    │受付年月日│  │   陳情の要旨   │     提 出 者     │ │委員会 │     │番号│           │               │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │企画総務│30・ 7・27│ 190│同性パートナーシップの│────────────── │ │    │     │  │公的承認に関する陳情 │───────        │ │    │     │  │           │───────        │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │企画総務│30・ 8・ 7│ 191│固定資産税及び都市計画│────────────   │ │    │     │  │税の軽減措置の継続につ│────────────── │ │    │     │  │いて意見書の提出に関す│──────────     │ │    │     │  │る陳情        │               │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │企画総務│30・ 9・12│ 200│2019年10月の消費│─────────────  │ │    │     │  │税増税中止ないしは延期│────────       │ │    │     │  │を求める意見書を政府に│───────        │ │    │     │  │提出することを求める陳│──────────     │ │    │     │  │情          │               │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │企画総務│30・ 9・12│ 201│「適格請求書」(インボ│─────────────  │ │    │     │  │イス)制度、軽減(複 │────────       │ │    │     │  │数)税率制度の撤回を求│───────        │ │    │     │  │める意見書を政府に提出│──────────     │ │    │     │  │することを求める陳情 │               │ └────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘ ┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐ │付  託│     │受理│           │               │ │    │受付年月日│  │   陳情の要旨   │     提 出 者     │ │委員会 │     │番号│           │               │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │区民環境│30・ 8・24│ 192│板橋区中丸町のメッキ工│────────────── │ │    │     │  │場跡地の土壌調査を求め│──────────     │ │    │     │  │る陳情        │──────────     │ └────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘ ┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐ │健康福祉│30・ 8・31│ 193│精神障害者も心身障害者│───────────────│ │    │     │  │福祉手当の対象とするこ│───────────────│ │    │     │  │とを求める陳情    │─              │ │    │     │  │           │───────────    │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │健康福祉│30・ 8・31│ 194│臓器移植の環境整備を求│───────────────│ │    │     │  │める意見書の採択を求め│────────────   │ │    │     │  │る陳情        │─────────────  │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │健康福祉│30・ 9・ 7│ 196│高齢者のインフルエンザ│─────────────  │ │    │     │  │予防ワクチン接種料金の│───────────    │ │    │     │  │無料化を求める陳情  │──────────     │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │健康福祉│30・ 9・ 7│ 197│ギラン・バレー症候群を│───────────────│ │    │     │  │指定難病として認定する│────           │ │    │     │  │よう求める意見書の陳情│──────────     │ │    │     │  │           │──────────     │ └────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘ ┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐ │都市建設│30・ 9・11│ 198│大山駅「駅前広場計画」│───────────────│ │    │     │  │に関する陳情     │─────────────  │ │    │     │  │           │────────────── │ ├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤ │都市建設│30・ 9・12│ 199│大山駅前広場の事業に関│────────────── │ │    │     │  │する陳情       │─────          │ └────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘ ┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐ │文教児童│30・ 9・ 6│ 195│区立保育園・CAP’S│─────────────  │ │    │     │  │(児童館)で使用済み紙│────────       │ │    │     │  │オムツの処理を行うよう│───────────    │ │    │     │  │求める陳情      │───────────    │ └────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △次回日程の報告 ○議長(大野はるひこ議員) 以上をもって、本日の日程をすべて終了いたしました。
     この際、お諮りいたします。  明9月27日から10月15日までの19日間は、委員会審査のため休会いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。      〔「異議なし」と言う人あり〕 ○議長(大野はるひこ議員) ご異議がないものと認めます。  よって、9月27日から10月15日までの19日間は休会と決定いたしました。  次の会議は10月16日午前10時に開会いたします。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △散会の宣告 ○議長(大野はるひこ議員) 本日は、これをもって散会いたします。  午後4時57分散会  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    以上相違なきを認めここに署名する          会 議 録 署 名 議 員               議 長  大 野はるひこ               40番  竹 内   愛               46番  中 野くにひこ...