安曇野市議会 > 2021-12-07 >
12月07日-04号

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  1. 安曇野市議会 2021-12-07
    12月07日-04号


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    令和 3年 12月 定例会          令和3年安曇野市議会12月定例会議事日程(第4号)                  令和3年12月7日(火曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問   橋本裕二議員   矢澤毅彦議員   岡村典明議員   中村芳朗議員   小林陽子議員   内川集雄議員---------------------------------------出席議員(22名)   1番  矢澤毅彦       2番  中村芳朗   3番  大竹啓正       4番  増井裕壽   5番  岡村典明       6番  辻谷洋一   7番  橋本裕二       8番  臼井泰彦   9番  小林陽子      10番  松枝 功  11番  竹内秀太郎     12番  中村今朝子  13番  林 孝彦      14番  井出勝正  15番  増田望三郎     16番  猪狩久美子  17番  召田義人      18番  内川集雄  19番  宮下明博      20番  小林純子  21番  一志信一郎     22番  平林 明欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  市長     太田 寛     副市長    中山栄樹  教育長    橋渡勝也     総務部長   久保田剛生  政策部長   高嶋雅俊     財政部長   宮澤 修  市民生活         山田真一     福祉部長   矢口 泰  部長  保健医療         鳥羽 登     農林部長   赤澤哲也  部長  商工観光            都市建設         久田裕治            坪田浩昭  部長              部長  上下水道         堀内寅生     教育部長   平林洋一  部長                  政策経営  総務課長   丸山一弘            丸山修一                  課長---------------------------------------事務局職員出席者  事務局長   細田昌伸     次長     青木規素  議事係長   山田なつ子    議事係    本永悠樹--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(平林明) 令和3年12月7日火曜日、これより令和3年安曇野市議会12月定例会、一般質問2日目を開催いたします。 ただいまの出席議員数は22名で定足数に達しております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。                             (午前10時00分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 本日の議事は、お手元の議事日程第4号により進めてまいります。 また、本日の一般質問に伴う議員からの配付資料は、お手元と傍聴受付に配付してありますので、御報告します。--------------------------------------- △市政一般に対する質問 ○議長(平林明) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の発言通告者は、7番、橋本裕二議員、1番、矢澤毅彦議員、5番、岡村典明議員、2番、中村芳朗議員、9番、小林陽子議員、18番、内川集雄議員の以上6名でございます。 御報告申し上げました順序により、発言を許します。---------------------------------------橋本裕二 ○議長(平林明) 最初に、7番、橋本裕二議員。持ち時間は20分以内といたします。 橋本議員。     (7番 橋本裕二 登壇) ◆7番(橋本裕二) 皆様、おはようございます。7番、橋本です。 それでは、通告に従いまして一般質問を始めさせていただきます。 本日は、安曇野で子育てしたくなるスクールバス運営についてお伺いいたします。 まず、このようなタイトルにしましたのは、未来の安曇野の命運が、ここで暮らす若い世帯を増やせるかどうか、この一点にかかっていると考えているためです。 まず、スクールバスを取り巻く環境としまして、市の道路状況に触れさせていただきます。 本年10月までの長野県内市町村別交通事故発生状況の中で発表されました安曇野市人身交通事故の増加件数、これは前年対比の増加件数ですが、県の中でワースト2位となっております。事故が増えております。 県警のデータでは、高齢者が第一当事者である事故の割合は年々増加しているのですが、安曇野市においては、デマンド交通あづみんはあるものの、手軽な公共交通機関である巡回バスはなく、高齢者がなかなか免許を返納できないというまちの声をよく聞きます。 さらに、現在9年連続で人口減少しておりますが、市内の自動車保有台数は、一方で年々増加しております。安曇野市の車道は、今、危険度を増しているのではないかと思いますが、このような状況を踏まえた上で、穂高北小学校を一例として取り上げまして、全市的なスクールバス運営の改善の可能性についてお伺いいたします。 穂高北小学校においては、有明方面の児童が乗車する登校時のスクールバスを、あえて学校到着とはせず、足腰を鍛えるためという理由から、学校から1.5キロ離れた車道に児童を降ろしています。下車後は大人の監視もなく、歩道もない道幅の狭い蛇行した車道を、児童たちがばらばらに歩いて登校しています。 そして、北穂高方面の児童においては、より遠い2.0キロ離れた地点に降ろされているようです。 もう少し具体的にお話ししますと、お手元の資料1、ピンク色の資料ですが、登校便スクールバスの最後のバス停から学校まで、バスで直行すれば実は5分で到着する距離なんですが、ほぼ同じ時間をかけまして学校から遠く離れた場所に向かい、児童を下車させ、車道を歩かせています。なお、1.5キロを新1年生が歩くと、25分ほどかかります。 なぜこうなっているのかということに対しては、この方法で伝統的に児童の足腰を鍛えてきたということを聞きますが、これではまるで安曇野市交通事故のリスク、つまり命のリスクを取ってまでしても、児童の体力向上を優先していると受け止められます。 学校の校庭、運動場という安全に運動できる場所を持っているにもかかわらず、運動場ではなく危険な車道を足腰の鍛錬の場として選択している現状、ここには相当な責任を伴うと考えております。 そして、そもそもこの話題において非常に重要な点が、いつも忘れ去られているなと思うのですが、スクールバスを利用する児童たちは、最寄りのバス停まで決して短くない距離を、バスに乗るために毎日歩いています。そのような事実があります。 もちろんしっかりとした歩道があれば、子供たちには歩いてほしいと私も思います。確かに道草から学ぶことも多々あるかもしれません。ただ、安曇野市においては、車道を歩かせているのが現状です。登下校の安全性に懸念がある場合、最優先事項は伝統や教育理念ではなく、児童の命を守ること、この一択だと考えます。 そこで、お伺いいたします。 市総合計画の基本目標に、「安全・安心で快適なまち」を掲げていますが、穂高北小学校をはじめとする市内小学校スクールバスを、その名のとおり学校到着とするのはいかがでしょうか。 また、登下校の道中を、児童の足腰を鍛える場として位置づけるのではなく、登校便を利用する児童に関しては、始業前に安全な運動場を開放するなど、そういった代替案で対応できないのはなぜでしょうか。お願いいたします。 ○議長(平林明) 答弁はどなたに求めますか。 ◆7番(橋本裕二) よろしければ市長と教育長、双方、両人でお願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) 児童が安全・安心して登下校できるということは、保護者をはじめ市民の願いでもございまして、市としても通学の安全を点検し、確保する取組というのはしっかり講じてまいりたいと考えております。 その上で、市教育委員会では、自力の登下校を促すことにより、健康増進の体力向上を図っていくことを、市内全校の重点的な取組としていると聞いております。 スクールバス利用児童におきましても、徒歩通学をすることで体力向上につなげたいという教育委員会の取組を尊重してまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 橋渡教育長。 ◎教育長(橋渡勝也) 橋本議員にお答えいたします。 初めに、安曇野市内に居住する小・中学生の通学方法について確認させていただきます。 原則徒歩とし、家から学校までの距離が長い場合には、一定の基準の下に自転車・バス等を認めるというものでございます。近年、車での送迎がどの学校でも目立つようになり、体力の低下、車からの乗り降りの際、事故の懸念もあることから、改めてできるだけ自力での登校を推奨し、呼びかけてまいりました。 ここで、徒歩での登下校の意義について、私の考えを述べさせていただきます。 まず、自分の足で歩いて学校へ通うということは、子供の自立において大事な機会と捉えております。小学校入学前までは、園まで送り迎えしてもらっていた子供たちが、小学校入学を機に自分の足で通うことになります。入学前の春休みには、保護者が子供を連れて実際に通学路を歩いて安全を確認するなど、準備をしている様子をよく見かけることがあります。そうして入学すると、学校ではしばらくの間、下校時に教職員が付き添って方面ごとに途中まで送っていき、次第に子供たちだけで、やがて1人でも登下校できるようになっていきます。 その時間は、無駄なように見えますが、子供にとっては通学路上での安全や交通ルールを意識しながら歩くことで、忍耐力や持久力、体力も備わり、自然と足腰も鍛えられ、自分の身を自分で守る基礎を養っていくと、このように思っております。 また、通学途上で、安曇野の風景、四季の移り変わり、田畑の作物の成長、空気までも肌で感じ、足元に咲く季節の花々などにも触れ合うことで、ふるさとの原風景が無意識のうちに体に染み込む大事な機会になると考えております。 さらに、一緒に歩く友人や地区の仲間とのコミュニケーション、農作業をされている地域の方々と交わす挨拶などを通じた、学校生活だけでは得られない人との関係も、成長にとって大切であると思います。 以上は、私自身の体験に基づいた思いも含めた徒歩通学のよさを述べさせていただきました。 昨今、車の台数や交通事情などは、議員御指摘のとおりのところもございます。また、子供の生活なども、以前とは変わっております。このような中でも通学路が安全で安心して通学できる状況であるために、通学路の安全確認や危険箇所の改善につきましては、学校や地域、関係機関と連携して、引き続き取り組んでまいります。 地域の方々の御協力も多大であると思っております。冬季の通学路の雪かきや、年間を通じての安全の見守りなど、その取組に感謝しております。今後もコミュニティスクール活性化の中で、地域と学校が協働していく場をさらに増やすように努めてまいります。 御提案のスクールバス利用の基準を見直すことにつきましては、現在のバス通学児童も一定の距離を歩く方式など、旧町村時代から地域の実情に合わせて様々な工夫と改善を重ねて構築されたものであると、このように認識しております。基本的に各校ごとの利用基準は継続すべきものと考えております。 しかしながら、見直しも必要である、あるいは改善が必要である、そんな点は今後も見直し、改善について検討は行ってまいります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 体力の低下が心配。そこはもちろん私も心配するところです。あと、自分の足で歩くのが理想的だという、景色を見て、風を感じて、そういうところも全く同意です。ただ、道路の安全が本当に確保できているのかというところがやはり問題だと思っておりまして、命とてんびんにかけるのかというところが問題だと思っております。 ここで、信濃毎日新聞の記事を紹介させていただきたいのですが、9年前に京都府で児童ら10人が死傷した事故の際、県内の通学路において緊急点検が行われ、横断歩道など必要なハード対策として1,990件余りの指摘がありました。その98%で改善が済んだということになっていたようですが、つまり、危険が排除されたということになっていながら、本年7月から、県と市町村が再度合同で行った一斉点検においては、改めて対策の必要な箇所が1,800か所以上出てきています。 また、先日、地区の子供会で危険箇所の確認をやったようでして、その資料が今、手元にあるんですが、御紹介します。 危険箇所の確認として、場所1、スケッチロード。どのように危険か。スピードを出す車が多い。どうしたらよいか。これは子供たちが書いています。しっかり止まって左右を見る。 危険箇所2、サンクラブ前。どのように危険か。横断歩道がない。どうしたらよいか。しっかり止まって左右を見る。 子供たちは、しっかり止まって左右を見るというのを、もうずっとやっています。頑張ってやっております。一方、大人たちは、車道は、先ほども危険箇所がどんどん出てくるというのがありましたように、もう車道は隅々まで実は危険であるということを、そろそろ認めないといけない時期に来ていると考えます。 一方で、歩道を整備するのは20年かかるというような話があります。であるならば、今すぐスクールバス、つまり公共交通の手段を用いて、できる限り安全性を確保していくべきではないでしょうか。今、やっていますように、スクールバスであえて遠くまで連れていって歩かせるというのは、追加的に道路の危険に児童をさらしているというふうに考えます。 市長にお伺いします。 そもそも安曇野の車道、御自身で歩きたいと思われますでしょうか。いろんな道があると思いますが、歩道がない、狭い蛇行したような車道です。本当に子供たちを歩かせたいと思われますでしょうか。お願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今、御質問にあった車道がどういう車道であるかにもよると思いますけれども、もちろん車道があることはございます。また、そこが通学路であるかどうかということは、またそれと併せまして考えなければいけないと思っております。 そういう意味におきまして、もちろん安全な道を通学していくことが一番よろしいと思っております。 ○議長(平林明) 橋本議員
    ◆7番(橋本裕二) それでは、次の質問に移ります。 本日の質問内容ですが、スクールバスにこだわっていますが、私自身も有明の学校から離れた地域におります。最近、お子さんがいる御家庭の引っ越し、移り住まれてくることが本当に多いなと感じます。しかも同じ市内からの引っ越しです。今後、スクールバスを利用する児童が増えていくだろうと感じております。 下校便についてですが、下校便のスクールバスにおいては学校発でありますが、朝に登校便で使ったバス停まで向かわず、より学校に近い地点、つまりより自宅から遠い地点で降ろされます。 ここで見過ごせないのは、3歳未満児の保育がこの9年で約80%も増加していることが示しているように、安曇野市では共働き世帯が増加しているという事実です。保護者による通学時の送迎の負担や安全面の心配をできるだけ軽減させなければ、遅かれ早かれ地域の問題になってくると思います。朝と帰りで違うバス停になるなどという複雑なスクールバス運営、このままでよいのでしょうか。 そこで、お聞きします。 登校便のバス停と下校便のバス停を一致させるシンプルな運営を行えない理由は何でしょうか。お願いいたします。教育部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 穂高北小学校は、下校便の乗車場所が学校となっているため、登校便と同じく児童の体力向上を図ることを目的といたしまして、登校便のバス停よりも手前で降車をしていただいて、徒歩下校になっているということでございます。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 児童の運動量がそれほど問題ということでありましたら、例えば文部科学省が来年度から実施します授業時数特例校制度というものがありますので、御紹介させていただきます。 全ての子供たちの可能性を引き出すことを目的に、小・中学校の各教科の授業時間の配分を学校の裁量で変えられるという制度で、特例校に認められれば、国が各教科に求める最低限の授業時間のうち、最大1割を減らして、これを別の教科に上乗せすることが可能になるというものです。 ここに、実は体育も対象教科に含まれておりまして、教育部長にお伺いします。安曇野市では、本制度導入の検討を現状行われていますでしょうか。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 今、議員から御紹介がありました制度は、我々も承知をしているところでございます。 現在、小中一貫教育の導入も視野に入れながら検討しておりますけれども、まさしくこの制度は、そういった面でも効果が上がるというようには期待をしております。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) ありがとうございます。 いずれまたこの話題についても取り上げさせていただければと思っております。 次に移ります。 穂高北小学校の事例ですが、登校便は、始発時刻以外、各バス停において発車時刻がないため、日によってバスの通過時刻がまちまちです。児童がそこに立っていなければ、時刻に関係なく児童を待たずに通過するという運営のようですが、これでは児童の待機時間が長くなり、特に冬場に関しては酷です。置いていかれるんじゃないかという不安、こういうものも不必要なプレッシャーだと思います。 各バス停に発車時刻、つまり何時何分までは発車せずに待つという、そういう設定を設けられない理由は何なのでしょうか。教育部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 各バス停の通過予定時刻は、委託をしておりますスクールバス運営協議会におきまして設定することが可能でございます。 議員から御指摘いただいた点につきましては、今後、利用されている児童の保護者にそういった時刻の案内通知を出してまいりたいというように考えております。 ただ、その際に、利用児童の保護者の皆様には、できるだけ時間を守っていただくようお願いをしたいと思いますし、また、低学年の児童も乗車する可能性があることから、若干の時間の遅れが生じる可能性があるということにも御理解をいただきたいというように思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 改善いただけるということで、ありがとうございます。 次に移ります。 再度、穂高北小の例になりますが、スクールバスの利用条件については、自宅が学校より実測で4キロ以上離れている児童のみであり、歩道のない車道であろうと、熊や猿が多かろうと、猛暑であっても雪が降っても、重いランドセルを背負って片道4キロ、往復8キロを徒歩推奨ということになっています。保護者用の駐車場が学校にないことからも、自家用車での送迎については推奨されていないと受け取れます。 例えば4キロを新1年生が歩きますと、往復で2時間半ほどかかります。これが平日毎日、年間200日です。車道における交通事故のリスク、野生動物との遭遇リスク、もろもろの危険は、距離に比例して増大します。 そこでお伺いいたします。 穂高北小学校においては、スクールバスの利用条件、自宅・学校間の距離要件4キロ、これを緩和し、より多くの児童、特に低学年児童を乗車させ、長距離通学時の安全性を確保する方針に切り替えてはどうでしょうか。 また、同時に、保護者が車で送迎するための駐車場を整備してはどうでしょうか。教育長、お願いできますでしょうか。教育部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) スクールバスの乗車基準につきましては、距離というものを基準としている学校、あるいは地区を基準としている学校がございます。いずれも地域性、地形的なことを配慮した中での基準となっております。同じ学校におきましては、公平性という点にも留意をされているということもございまして、現行のまま、現時点では見直す予定はございません。 また、2点目のお尋ねでございますが、市教委としては、先ほどから申し上げておりますとおり、自力登下校を促進しているところでございます。学校周辺への時間指定の車両通行止めというものは、通学児童の安全を確保するためのものであります。保護者の中には、これは穂高北小のケースでございますが、学校から200メートルほど離れた迂回しやすい場所でお子さんを下車させている例もございます。こうした送迎をする場合は、渋滞とならないような送迎方法というものがあることも、保護者の皆さんに御理解をいただきたいというように考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 橋渡教育長。 ◎教育長(橋渡勝也) ただいまの質問につきまして、事前通告では教育部長となっておりましたので、教育部長に答弁をさせていただきました。 以上でございます。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 他の自治体の例として、松川村を取り上げたいと思います。 スクールバスの利用条件は、3年生以上と1、2年生で分けておりまして、3年生以上は自宅・学校間が直線距離3キロ、1、2年生においては2.5キロ以上離れていれば乗車可能としています。1、2年生を特別に配慮したこういった運営は、現実を直視している正しいやり方ではないかと思います。 松川村は子育て支援の評判がよく、例えば給食費については年間約2万6,000円の補助、1万円の入学祝い金を支給、または中学生を海外へ派遣するなど、これらが評価され、人口が増加しています。 なお、松川村の登校便については、学校から離れた場所で下車させているようですが、児童たちは車道ではなく歩道を歩いて登校しています。下校時も、朝の登校時と同じバス停まで送迎しているとのことです。 学校の通学や送り迎えが簡単かどうか。これが、子育て世帯が居住地を選ぶ際に大きな話題となります。穂高北小学校スクールバス事情は、児童や保護者にとって安全で安心で快適なのでしょうか。 繰り返しますが、市の車道は人身交通事故が増加しています。交通事故から児童を守る手段として、スクールバスを位置づける時期に来ていると考えます。 どうしてもスクールバス、例えば増やせないとか、そういう予算上の問題もあるかと思いますが、例えば今ある中で工夫するということもあると思っていまして、あづみんによる協力です。登下校時にあづみんのサービスを50%思い切って減少させて、スクールバスとして走ってもらうというような案です。市民の皆さんには、市長より、安曇野は予算が厳しいので、スクールバスは増やせないが、どうにか児童の安全を公共交通で確保したい、子供たちのために御協力願いたい、このように伝えていただければ、結構理解されるのではないかなと思いますし、若い人たちなんかにしてみれば、そういう安曇野は格好いいなと、何だか未来を感じるなと、そういうふうに心に刺さるものがあるんじゃないかと思います。そういうがむしゃらに頑張る安曇野市というのも見てみたい気がします。 安曇野の人口を増やす。そのために、子育ての環境を整える。スクールバスにとどまらず、安曇野市子育て環境、この先どんどん進化させていただきたいと思います。 リモートワークテレワークの御時世、安曇野に引っ越してきたい若い人たちはたくさんいると思います。ぜひその方たちの背中を押してあげるような施策をお願いいたします。 続いて、市内巡回バスの導入、EVバスの自動運転走行実験についてお伺いいたします。 ドア・ツー・ドアという非常に手厚いサービスであるあづみんとはすみ分けて、誰もが手軽に利用できる巡回バスを導入し、車が運転できない子供や高齢者の方に安心して安曇野で暮らしていただく。市長のおっしゃる住む人が本当に幸せに暮らす安曇野という実現には、ここは欠かせないんじゃないかと思っております。免許を返納したら図書館にも行けなくなって、人生に彩りがなくなったという悲しいエピソードも、市民の方から伺いました。 また、今、免許を持たない、もしくはペーパードライバーであって、運転することに恐怖心がある都会の皆さん、そういう方たちにも安心して安曇野を楽しんでいただく。この点も重要かと思います。公共交通というのは、地域のプレゼンテーションであり、おもてなしだと考えます。 そこで、お伺いいたします。 誰もが利用できる市内巡回バスの導入を再度検討し直し、一つの可能性として児童が通学時に無料で乗れるようにする工夫も考えられるが、いかがでしょうか。市長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 巡回バスについて答弁申し上げます。 本年5月26日に開催されました安曇野市地域公共交通会議兼協議会におきまして、巡回バスを運行しないことを決定し、デマンド交通であるあづみんのサービス拡充を図っていくという方針を確認したということは承知しております。 この決定の根拠というのは、巡回バスに関する部会報告が、次の4つの視点で行った検討結果によるという具合に伺っております。 1つ目は、実際の利用見込みについてでございます。これについては、部会報告の中では、運行を継続させるだけの利用者が見込めないという報告でございました。 2つ目が、公平性についてでございまして、路線に近い範囲の市民にしか便益が提供されず、市民全体の公平性が担保できないという報告でございます。 それから、費用面につきましては、デマンドと比較し高額である割に、バスを実用的に利用できるバス停から近距離に居住している方が少なく、効果が低い。そういう報告でございました。 それから、過去の市民要望調査の傾向と比較した場合、バスに関する市民の意見が、再度バスを運行し、利用が見込めるとは言い難い、ということによって、この判断がなされたという具合に聞いております。 この問題につきましては、いろんな意見があることは承知しております。その中で、特にこのような附帯意見がありました、その部会報告の中に。1つには、デマンド交通は予約のできない状況が一定数存在していることから、これが巡回バスの運行要望につながっていること。もう1つは、デマンド交通の増車等による利用可能者のキャパシティーを広げることが必須だと考えるということ、この2つを踏まえて、今回の部会報告では、巡回バスの運行については否定的な決断となったが、巡回バス運行に対する要望を踏まえ、今、言ったようなデマンド交通の拡充によって、問題解決に向けた協議を加速させていくこと、という附帯意見がございました。 それを受けまして、安曇野市では、あづみんをより使いやすいサービスに変えるための方法を、今、やっておりまして、来年度には新しいシステムを導入しようとしているところでございます。そういう中で、今すぐに巡回バスの導入をすることは考えてございません。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) あづみんは市内の方向けということだと思います。外から来られる方のことも考えてあげたいなと思うのですが、巡回バスを持たないことで失っているもの、あるかと思います。例えば観光用に用意されておりますあづみ野周遊バス、これは年間70日間ほどしか走っていません。それ以外の時期では、免許も持たない都会の若い人たち、タクシーか自転車しか手段がありません。予算や時間に限りがある中では、安曇野は旅行先として敬遠されるのではないでしょうか。そんなことでは未来の移住者を取り逃している可能性さえあると思っています。いっそのこと巡回バスと周遊バス、これを一つにするというのもいいかと考えております。 また、巡回バスさえあれば、所有している車を1台減らすことができる家庭もあるのではないでしょうか。たった1路線でもいいと思いますが、次に述べます自動運転バスの前哨戦として、巡回バスの試験走行を早期に開始していただきたいと思っております。 次の質問をお伺いいたします。 塩尻市では、EVバス(電気バス)の自動運転走行実験が一般道で行われています。 お手元の資料2になりますが、実は前月、塩尻市に伺いまして、自動運転、このEVバスに乗車してまいりました。最新のテクノロジーを取り入れ、未来の公共交通に投資を始めた塩尻市をどのように見ていますでしょうか。安曇野市は、EVバスの自動運転走行実験を行わないのでしょうか。 先日、宮下議員による会派代表質問の際、市長より、AIを用いた公共交通に興味があるとのお答えがありまして、私の中では、北アルプスを背景に自動運転の車が走っているような安曇野をもう既に想像しているのですが、市長、お考えをお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 塩尻市の取組につきましては、報道等で承知しておりますし、今、資料も拝見させていただきました。 地域公共交通が抱える課題を解決し、高齢者など交通弱者が安心して利用でき、また、地域経済の活性化に寄与する持続性の高い交通体系の構築を目指すという取組であるということでありまして、これは置き換えれば、安曇野市の状況にも当てはまるという具合に考えております。 この塩尻市の実証実験でございますけれども、幾つか利点がございます。実際に塩尻市内にお住まいの方が松本市内の総合病院を利用する際に、公共交通をスムーズに乗り継いでいけるということで、広域的なMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)ですが、その仕組みを構築する取組もスタートされたと聞いているところでございます。 こうした最新の技術を活用しました事業展開、今後必要になると考えておりまして、一部の新技術、AI活用型デマンド予約システムのあづみんへの導入については検討を始めております。将来にわたって持続可能な地域交通を確保・維持していくために、必要な投資を行っていきたいと考えております。 議員御指摘の自動運転車両の走行につきましては、走行ルートが決まっていないデマンド交通車両の導入は難しいところでございますが、例えば市内の東西の鉄道駅、田沢駅と豊科駅、この輸送を行っている定時定路線については、導入の可能性があると考えております。 いずれにいたしましても、これは塩尻の場合、まだ実験の段階でございますので、その実験の結果も踏まえまして、本市の公共交通の中に組み入れることができるか、その技術を生かした場合にどのような効果・価値が生まれるのか、引き続き研究・検討を行ってまいりたいと考えます。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 前向きなお答えありがとうございます。 資料3もつけさせていただきました。全国津々浦々、スマートモビリティ、未来の交通の在り方について様々な相当な数のチャレンジが行われています。公共交通が少し弱い安曇野市ですが、この自然豊かな景観の中で、自動運転の走行実験なんかができれば、このインパクトは計り知れないものがあると思っております。また、若い人たちの目にも、未来を真剣に考えている自治体というふうに映るはずです。 人口減少時代、黙って縮小することを受け入れている地域よりも、未来に打って出る、そういう自治体にしか人は集まってこないのではないでしょうか。 ちなみに塩尻市も、若い世代の転入で人口が増加しております。 本日は、子育ての環境としてスクールバス、そこから派生して公共交通であるバスについて質問をさせていただきました。子育てと公共交通、安曇野の未来を考えますと、基礎固めといいますか、まず重要なのは、この2点の充実を図ることではないかと思っております。 今は環境の時代です。水や緑の時代ですが、世界中の皆さんが欲しているものが、ここ安曇野には既にあります。安曇野の空気・水・景観、これらは、もう超高級品だと個人的に思っております。これらは欲しくても買えるものではありません。安曇野では、先人の手によってこれらが残されています。この環境を目指して、若い人たちがこれからどんどんここに集まってくる未来のことを考え、ぜひ子育てと公共交通の基礎的な整備をよろしくお願いいたします。 私からの一般質問は以上になります。--------------------------------------- △矢澤毅彦 ○議長(平林明) 次に、1番、矢澤毅彦議員。持ち時間は20分以内といたします。 矢澤議員。     (1番 矢澤毅彦 登壇) ◆1番(矢澤毅彦) 1番、矢澤毅彦です。どうぞよろしくお願い申し上げます。 初めての一般質問ということで、至らぬところが多々あると思います。何分、分量が多くなってしまいました。若干早口になるかと思います。お聞き苦しいとは思いますが、何とぞ御容赦願いたいと思います。 今回の一般質問は、通告に従いまして、地域防災力の観点から、地域を守る防災組織である消防団について取り上げさせていただきます。 私自身、安曇野市消防団の一員であり、操法大会にも選手として出場いたしました。この市議会においては、唯一災害現場にも出動し、消防団の皆さんと一緒に活動をする現役団員であります。 地域のために、有事の際には率先的に活動を行う存在として、日本全国に多くの仲間が存在しております。 消防団員は、皆さん御存じのとおり、各自仕事を持ち、地域の皆さんの御理解と御協力をいただきまして活動をさせていただいております。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます。今後ともより一層の御指導と御鞭撻を賜りたく存じます。 さて、安曇野市消防団は、定員数の改正、部の統廃合、夜警回数・出動範囲の変更、出動報酬の増額や団員報酬の個人支給への方向性など、地域事情に照らし合わせながら、徐々に実情に現代的なやり方に変更がなされている過渡期であり、改善半ばであると見受けられます。 さて、今定例会では、私たち新人議員にとっても、太田新市長にとっても、初めての通常議会、一般質問となります。太田市長におかれましては、安曇野市の地域を守る消防団について、公私含めてどう思っておられるのか、どういう存在であってほしいかなど、消防団に対して思うところをお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) 消防団についてお答え申し上げます。 まず、矢澤議員、消防団の団員ということで、敬意を申し上げたいと思います。 私の考えでございますが、消防団員の皆様におかれましては、自らの地域は自らで守るという郷土愛護の精神と強い責任感の下、市民の生命、身体、財産をあらゆる災害から守るため、日夜献身的な活動を実践されております。ふだんは多くの市民と同様、様々な職業を持ち、災害が発生したときには、自宅や職場から現場へ出動し、常に危険と隣り合わせで活動に当たり、地域の安全・安心のために活動されていることに対しまして敬意と感謝を申し上げます。 消防団は、地域に密着し、要員動員力があり、即時対応力を有するといった3つの特性を生かした地域防災の中の中核的存在であります。火災における消火活動や行方不明者の捜索はもとより、風水害・地震などの救助活動、被害を防ぐ活動のほか、各種訓練及び火災予防、広報活動の推進に努め、地域コミュニティーの活性化にも大きな役割を果たしていると考えております。 一方で、団員数の減少と高齢化、被用者率の上昇、これが消防団の運営に影響を及ぼしているということでございまして、適正な規模の活力ある消防団員の確保をいかに図っていくか、これが各地域、市町村の喫緊の課題であるという具合に思っております。 消防団員の確保が困難な状況にある中、団員の士気向上、地域や御家族等からの理解を深めるための処遇改善につきましても、消防委員会、消防団と協議を進めております。 近年の多発大規模化・多様化する災害に対応するには、自主防災組織や事業所など、地域の様々な組織の連携が不可欠でありまして、社会環境が変化しても、消防団の存在意義は不変であり、引き続き地域防災力の中核として消防団は継承されていくべきであると考えておりまして、市としてもその応援をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 消防団に対してプラスの評価と期待、そして、もろもろの多くの問題点を御認識されているということで、大変私も感動を覚えるような、感じ入る次第でございます。 次に、消防団を所管する総務部にお聞きいたします。 安曇野市消防団の現在の団員数、過不足数など、その基本情報、また、ここ数年間の各種出動回数やその増減傾向をお教えいただけますでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、団員数や近年の出場回数につきましてお答えをさせていただきます。 団員数でありますが、昨年度の実団員数は879人、本年3月に53人が退団、4月に16人が入団、10月に4人が入団し、現在の実団員数は846人であります。5年前と比較しますと、122人減少しております。 次に、近年の出動状況でありますが、過去3年間の災害出動件数、延べ人数でございます。 平成30年度は、建物火災10件、492人、その他火災2件、45人、行方不明者捜索1件、74人で、年度の合計は13件、611人です。 令和元年度は、建物火災11件、682人、その他火災2件、49人、水防活動2件、33人、行方不明者捜索4件、145人で、年度の合計は19件、909人であります。 令和2年度でありますが、建物火災が11件、407人、林野火災1件、143人、その他火災4件、99人、水防活動2件、241人、行方不明者捜索5件、303人で、年度の合計でございますが、23件、1,193人と、コロナ禍にかかわらず全体的に増加傾向にあります。 その他、自主防災訓練、お祭りや三九郎等の地区行事の警戒にも出動しております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 今お答えいただいたように、安曇野市消防団には現在846人の団員が所属し、火災消火活動に限らず、水防、行方不明者の捜索や警ら、啓発、訓練、交通整理や地域の行事やお祭りの警備、消火設備や水利の点検、冬季の水利確保など、活動内容は多岐にわたり、地域のために活動しております。 また、出動回数の答弁にもありましたとおり、このコロナ禍ではありますが、建物火災等々まだまだ出動しているというのがありますが、一昔前よりかは減少傾向にあるというのを、消防署より伺っております。 これは、安曇野市消防団、また消防関係者の皆さん、住民の皆さんの努力によるものと思います。この場を借りてお礼申し上げます。 では、次に、現在の市職員の消防団への加入人数を教えていただけますでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) 市職員の消防団員加入数をお答えさせていただきます。 本年10月1日現在、127人、男性122人、女性5人が在団しております。 以上です。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 今お答えいただきましたとおり、全846団員中、現在127人が市職員とのことです。これまで卒団、退職された方も含め、多くの職員の皆さんにも御協力をいただいており、頭が下がります。 私の所属分団にも何人も所属いただいておりますが、平時でも有事の際にも貴重な戦力の一人として御協力いただいているところでございます。 では、例えば震度6の地震など、大規模災害発災時の市職員の招集や活動について、軽くで結構ですので御説明をお願いします。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、大規模災害時の市職員の行動についてお答えさせていただきます。 本市において、震度6弱、6強の地震が発生した場合は、市地域防災計画に基づき、レベル4緊急体制とし、市災害対策本部が自動設置となります。職員の参集範囲は、災害対策本部体制に表記された各班の活動に必要な人員、地域防災拠点職員、避難所担当職員等が配備につきます。なお、本市職員で消防団に属している部長・副分団長・分団長の階級にある者、現在は12名でありますが、消防の活動を優先することになっております。 また、震度7の場合は、レベル5全体体制とし、任用職員、会計年度職員も含む全職員が災害対応に当たります。レベル4の体制と同じく、消防団部長、副分団長、分団長階級にある者は、消防団活動を優先することになります。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 分かりました。 最近では、地震や台風、大雨による大規模災害が各地で発生しています。その際、今の御説明にもあったとおり、市の職員の皆さんは、避難所の開設・運営や本庁業務に従事されるわけです。行政としてそれも大事なことなのでありますが、各分団内の加入人数によっては、戦力のパワーダウン、地域防災力の低下ということが十分考えられます。 また、安曇野市内を管轄とする常備消防としては、豊科・穂高・明科・梓川の各消防署がございます。ただ、いざ甚大な被害・災害が起きたとき、安曇野市内人口約9万6,000人分、その常備消防だけでは手が回り切らないことは容易に想像できます。 それらのことからも、地域防災力の強化は今後も必要と考えますし、公務員以外の地域の住民・市民も多く所属する自助・共助・公助の一角を担う、そして、常備消防の補完的組織の意味合いを持つ消防団の維持・確保が肝要ではないかと考えます。 家族と過ごし、仕事をしながら、日夜活動にも従事し、情報に注意している団員も多くいます。他方、非常勤の特別公務員として税金からお金を頂いているわけですので、消防団員であるからには、消防団員としての自覚を持ち、技術の習得、その維持向上に努める義務があると思います。 入団のきっかけは人それぞれでありますが、消防団の活動は時に命をかけての活動になります。暇だからとか、遊びでやっている、そんな人は決していないと思います。 また、現代においては、この安曇野市、この地域の生まれ育ちでない人も多く居住されております。その出自にかかわらず、自分がいる地域のためにと、入団していただき活動いただいているわけでございます。 ここでざっくりとお聞きいたしますが、安曇野市消防団は、今後もしっかりと存続する、させていくということでよろしいでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、市の消防団の今後につきましてお答えします。 消防団は、消防本部や消防署と同様、消防組織法に基づき各市町村に設置される消防機関であります。地域における消防・防災のリーダーとして、平常時、非常時を問わず、その地域に密着し、住民の安心と安全を守るという重要な役割を担っていただいており、今後も存続するものであり、また、存続をお願いするものであります。 以上です。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 安曇野市でも、条例で定めた定員よりも団員数が不足し、なおかつ年々減少傾向にあります。全国においても、このコロナ禍も相まって、新人団員の勧誘もままならないところもあるとお聞きいたします。 団員数の減少について、安曇野市としてはどのように捉えているのでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) 団員数の減少につきましてお答えいたします。 全国的な問題であり、安曇野市も例外ではございません。 消防団員の減少に歯止めがかからず、地域防災力が低下し、ひいては地域住民の生命、身体、財産の保護に支障を来すという強い危機感の下、消防委員会で講ずべき対策を現在検討いただいております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 私も勧誘に参りますが、消防団に入りたくないと、本人からも御家族からも勧誘を断られることが多くございます。その理由もそれぞれで、仕事や子育てが忙しい、家族の理解が得られないといったものや、そもそも消防団に対してよく思われていないという方もいらっしゃいます。 消防団に加入するメリットやネガティブな部分を打ち消すようなものを、これまで以上に、もっと明確に打ち出していく必要があると思います。 現行の団員の確保策や、消防団に加入しやすい、団員が活動しやすいその環境づくりについての施策をお聞かせください。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、団員の加入しやすい、活動しやすい環境づくりの施策につきましてお答えします。 本市では、被雇用者の割合が86.2%であります。団員を確保するためには、被雇用者の入団が不可欠であり、機会あるごとに市内企業の事業主の皆様に協力をお願いしております。今後、新年度の入団に向けて市内企業を訪問し、消防団活動に対する協力依頼と入団促進の協力依頼を行う予定であります。 また、被雇用者が入団しやすく、かつ消防団員として活動しやすい環境整備を行うことで、勤務時間中の消防団活動への便宜や従業員への入団促進など、事業所として消防団へ協力いただける事業者を認定する消防団協力事業者制度がございます。本年10月1日現在、市内47事業所、市外2事業所の計49事業所が認定されております。 また、区長の皆様にも、地元と協力して団員確保に力添えをいただくようお願いしております。 このほかに、団員が集まり、アイデアを出しながら、本市消防団広報紙を年2回作成し、全戸配布と区等回覧を行い、団員募集や活動内容のPRを行っております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) いろいろと施策をやっていると思います。私もいろいろそういった関係の協力もさせていただいているつもりでございます。 また、お答え、今いただいたんですけれども、やはり現在の団の様子と、市民の皆さんに思われているイメージとが乖離しているというのも、一つの原因ではないかと思います。 消防団員は、仕事中でも、就寝中でも、休日でも、出動がかかれば基本には出動いたします。イベント、練習、訓練、これらも休日でないと実施が難しい部分があるため、消防団の活動には職場や御家族の理解が不可欠です。特段、御家族への理解を促すため、また、感謝の意を伝えるような施策は、市消防団として何か実行中でしょうか。また、今後予定しているもの、検討中のものはありますでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) 御家族へ感謝を伝える施策の現状と予定につきましてお答えします。 地域の安全・安心のために活動する消防団員を市全体で応援するため、消防団員及びその家族が、消防団サポート店で団員カードを提示することにより、料金の割引やポイントの割増し付与等の特典サービスを受けることができる「安曇野市つなげたい地域の絆 消防団サポートプロジェクト」を実施しております。現在、56店舗から登録をいただいております。 また、長野県でも同様に、信州消防団応援ショップ事業を実施しています。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 私もそのサポートカードを使わせていただいたことも多々あります。ありがとうございます。 全国では、そのまちで使える商品券や感謝状の進呈など、御家族に対してもいろいろ行われているところもあるようです。例えば、近年移住先としても注目されている長野県富士見町。そちらでは、消防行事の際に、託児所の無料開設、結婚を望む消防団員の婚活イベント等への参加費の一部補助、出初め式での表彰の際に、バッジや賞状に代わるものとして、町内で使用できる商品券の交付、また、住宅の新築費やリフォーム費用の補助など、地域貢献に対する感謝事業・補助事業として、計8つの支援を行っているそうです。 富士見町の人口は約1万4,000人ほどです。消防団員はそのうち363名ということで、詳細な地域事情は分かりませんが、安曇野市の人口に換算すると、おおよそ2,000人規模で消防団員がいるということになります。 これらの支援策だけで団員が多いということではないと思いますが、そのまちに定住していただけるようなメニューの支援策になっているのは、よく考えられているなと感心するところであります。 団員とその家族への報酬以外のメリットや支援ということで、富士見町の取組の中でも、入浴施設の優待券の交付は、安曇野市においては対象を団員とその御家族にも広げ、早期に実現できるもの、また、市内施設の利用促進、広報、付随する経済活動も多少は見込めるものではないかと提案いたします。また、これに関しては、令和元年6月定例会におきまして、中村今朝子議員が同様の提案をされておりますが、研究していくとの御答弁でございました。現在の見解をお聞きするとともに、比較的低予算で、すぐに取り組めると思われる、さきに紹介した託児所と婚活イベントの件についても見解をお聞きいたします。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) 入浴優待券の交付等についてお答えさせていただきます。 温泉入浴保養施設につきましては、先ほどお答えしました県の事業であります応援ショップの一部に登録されております。今後、事業の一層の拡大を図るため、サポート店及び応援ショップの登録に向けた働きかけを行いたいと考えております。 また、託児所と婚活イベントにつきましては、その必要性や実効性を、消防団幹部会議と消防委員会において協議したいと考えております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 今後とも前向きに御検討いただきまして、ぜひ実行いただきたいと思います。 私たち各分団も、しっかりと団員の御家族や地域の方に御理解をいただけるような活動や広報を行っていかなくてはいけませんが、安曇野市として、全国の先進事例も参考にし、団員やその御家族の意見、また要望もしっかりと聞きつつ、ぜひともメリットや支援、御理解を促せるような手を、連携して打っていただきますようお願いを申し上げます。 では、次に、訓練について、小型ポンプ操法大会についてお聞きいたします。 現在、安曇野市消防団としては、ポンプ操法大会はエントリー制を取っているため、強制参加ではありませんが、出場する分団は練習を行います。 総務省消防庁では、消防団員の処遇等に関する検討会が令和2年に発足し、全国から選任された委員によって様々な点が話し合われました。 その報告書の操法大会に係る項目では、次のような記述がございます。一部抜粋し、引用いたします。 「昭和30年の国の通知において、操法大会の目的について触れられているとともに、いたずらに出場隊は勝敗にこだわり、開催の目的に背き、物議を醸すがごときことがないようにという留意点が示されている。このような通知に即した大会運営について、関係者において努力がなされているが、近年、大会を過度に意識した訓練の実施、大会での行動の形式化という指摘がある。これらにも配意しつつ、適切な大会運営に努める必要がある。 主催者においては、通知の趣旨を踏まえた点検、随時の見直しを行っていくことが必要である。 全国消防操法大会については、日本消防協会が中心となって、パフォーマンス的な動作、セレモニー的な動作については見直すという方向での検討を始めることとしている。都道府県や市町村の操法大会については、全国大会の見直しの検討状況も踏まえつつ検討を行うべきである。」 以上、引用を終わります。 確かにポンプ操法をやることで、消火活動の一連の動きを学ぶことができるという点は、私も操法経験者なので分かります。私が出場したのは小型ポンプ操法なんですけれども、小型ポンプ操法では、指揮官、指揮者以下4人が選手として出場いたします。ただ、主に練習するのはその4人であり、ほかの団員がその動きを習得できる状況ではありません。特に消火活動の際に必要な、重要なポジションとなる水を送る小型ポンプを動かす3番員、これは、毎年エントリーしたところで年1人しか育成できませんし、そのポンプを動かせる人が、絶対的に必ずその現場に来る、訓練に参加するという保証もありません。 そんなところもあって、私の所属分団も含めて、多くの分団が自主訓練を行い、ポンプの作動技術やその他の技術の習得に励んでいるところでもあります。 先ほど申し上げたとおり、消防団員であるからには、いざというときに率先的に活動や行動ができるよう技術の習得は必須だと考えますし、消防団員の活動は本職でない部分も考慮し、安全に、確実に、迅速に消火など各種活動に従事することが本懐であるのではないかと思います。しかし、家庭や仕事を持ちながらの行動、活動ということで使える時間がかなり制限され、生活に支障が出るような訓練などは、公私ともにけがにも通じますし、極力避けるべきと考えます。また、それらを負担に感じている団員やその家族からの声も無視できません。 ではまず、訓練や練習についてお聞きいたします。 実際の火災出動では、詰所に集合し、緊急走行で現場に向かい、時に前線に、時に後方支援にと指示に従い活動いたします。緊急走行運転は通常走行運転に比べ危険性はかなり増します。 私自身は、前職にて緊急走行車両も運転する職に就いておりましたので、安曇野市消防団の中では上手に緊急走行運転ができるほうだと思っておりますが、消防団では緊急走行の練習などはありませんし、できません。ですが、出動がかかれば、安全第一ではありますが緊急走行をする必要があります。 このスキル習得となると、現状では安曇野市消防団マニュアルの冊子内のテキストが1ページ分と実際の緊急出動での先輩団員の動きを見る、聞く、実際に動かすといったオン・ザ・ジョブ・トレーニング的なものがその主たるものになります。しかし、火災件数自体が一昔前に比べてほとんどないと。そういった状況にあれば緊急出動自体があまりない状況でもあります。例えば、緊急走行の訓練や講習、アナウンス技術、無線の取扱いや交通整理の基本実施というのは消火活動には直結いたしませんが、消防団の活動という点において多くの団員がある程度は会得する必要があるものと考えますが、消防団内での講義や訓練、団員間での技術共有など、何か取組の予定、また、取組はありますでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、講義や訓練につきましてお答えをさせていただきます。 年度当初に実施する教育訓練のメニューには、既に無線機の取扱い訓練や車両誘導要領、水防工法等を取り入れております。また、緊急走行の要領等につきましては、正副団長と協議し、実施方法等を検討してまいりたいと思っております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 各団員は、先ほど挙げたもの以外にも様々なスキルをそれぞれお持ちでございます。そういった部分も通じまして、消防団員としていろんな面での戦力アップ、また、個人の能力向上を図っていくべきとも考えます。それがほかの分団、他分団との横のつながりや団員間でのコミュニケーションを図るものにも通じると思います。 次に、大会についてお聞きいたします。 先ほど申し上げたとおり、消防団には、安全に、確実に、迅速に活動を行うことが求められているはずでございます。現行の操法大会のように、白線に乗っていないから減点というような過度にスポーツ大会化している現状は見直すべきと考えます。そういった部分ではなく、より実践的な訓練や効果的・効率的な練習も行うべきと考えますが、安曇野市消防団としての今後の予定と、その見解をお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) 実践的な訓練等、練習につきましてお答えさせていただきます。 消防団側の団員として、操法訓練等の負担が多いことは認識をしております。消防委員会及び正副団長、分団長会議において、操法訓練は競技性から火災現場に即応した実践型への見直しを既に検討しております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 操法大会の練習に関しましては、もう実際に練習を始めている分団があるということもお聞きしております。操法大会の練習は、来年度も恐らくあると、この状況下ではあると思うんですけれども、その練習自体は各分団に、その期間や内容が任せられております。全員が全員同じような資質を持ち、同じことができるわけではありません。団員それぞれが別の職に就き、家庭・御家族をお持ちでございます。そういったところも市消防団として十分に配意いただきたく願います。 また、さきに挙げた検討会は、総務省の中の一つの検討会ではありますが、消防団及び操法大会に関連した問題点を把握し、何かしらの手を打っていくようそれぞれ報告をしております。先ほどのお話にもありましたが、教育訓練の件も含めまして、安曇野市消防団として今後年1回全体で行われる教育訓練の内容の変更やそのブラッシュアップ、市ポンプ操法大会の基本的なレギュレーションや採点方法など市独自に変更するといったこと、また、先ほどお話しいただきましたが、負担の軽減策など、予定、検討はされていますでしょうか。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、お答えいたします。 教育訓練の内容変更、ポンプ操法大会の変更につきまして、随時、消防委員会及び正副団長、分団長会議等において見直しを図りたいということで考えております。入退団式、教育訓練、操法大会、ブロック訓練、出初め式等、行事のさらなる簡素化について、団員を交え協議を行って改善したいと思っております。夜警に関しまして、翌日団員が就業することを考慮し、実施時間、早期の解散等、簡素化についても今後検討を進めます。また、市等が主催する各種行事、祭典等への出動の縮減についても今後検討したいと思っております。 以上であります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 教育訓練については、参加した新人団員の意見も率先的に聞いていただきまして、よりよい内容で検討して、実行していただきたいと思います。 また、ポンプ操法大会については、国や総務省の意向、ほかの自治体の動きを見ながらではなく、安曇野市消防団として現役団員の意見も聞きつつ対応していっていただきたいと思います。 また、地域活動にということで消防団に入っておりますので、そういった地域活動へは恐らく出てもいいよと、ただ都合が合えばという方が多分多いと思いますので、そういった部分も十分配意いただければと思います。 令和元年6月議会におきましては、複数の先輩議員が消防団に関連した質問をしておりました。ですが、私たち一般市民も消防団員も、社会情勢の変化に伴い、個人や団員の心情、消防団を取り巻く環境、家族の在り方、生活様式、仕事やサービスの多様化など、時代とともにどんどん変化をしております。そのような中では、どうしても後追いの対応になる部分はあると思います。 私たちのような消防団が出動しない世の中が一番平和ではありますが、いつ何が起きるか分からない世の中です。消防団を存続させ、地域防災の要として利活用していくのであれば、その環境を整え、多くの人が所属し、いざというときに地域の多くの人が活用できるような組織づくりが必要だと考えますし、地域の皆さん、防災部の皆さんと連携をすることで地域防災力の強化が図れると考えます。 消防団は、消防消火技術の習得、技術の維持向上を担保した上で、これからの時代に即した運営、各種訓練、支援策を実行していっていただきたいと思いますが、本日お話しした内容はすぐにどうこうできるというものではないと思います。ですが、今後必要になってくる、避けては通れないものだとも思います。 今後とも、安曇野市と消防団の皆さんと一緒に、安曇野市が消防団員に優しい、地域防災の中核を担う消防団に手厚いまちを目指し、この地域の防災力の底上げと、そういった現役世代も活動しやすい、生活しやすいまちを、よりよい形を共に考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(平林明) ここで暫時休憩いたします。 再開時間は午前11時20分といたします。                             (午前11時09分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                             (午前11時20分)--------------------------------------- △岡村典明 ○議長(平林明) 続いて、5番、岡村典明議員。持ち時間は20分以内といたします。 岡村議員。     (5番 岡村典明 登壇) ◆5番(岡村典明) 5番、岡村典明です。 通告に従いまして一般質問を行います。 まず初めに、芸術文化の振興についてです。 さきの定例会の市長挨拶において、『守る、創る、興す』の面から実行力を持った公約とおっしゃいました。また、安曇野ブランドに関してPR姿勢が物足りないとも発言しております。 さて、市長にお伺いします。芸術文化の振興について、今まで報道、挨拶と重複する部分があるかと思いますが、改めて考えをお願いします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 安曇野市、資源は様々ございますが、豊かな自然、それに加えまして、個性ある文化、あるいは美術館・博物館・文化施設等が多く存在するということがございます。また、市民の皆様の中でそういった文化芸術に関するサークル活動でございますとか、あるいは公民館を通じた活動でございますとか、そういった活動も非常に盛んでございます。私も、市長になってから、そういった幾つかの集まりにも参加させていただいております。 そういった中で、私が申し上げた文化芸術中核都市ということで、特に美術館・博物館・文化施設、既に一部やっていただいているところがございますが、そういった施設の学芸員の皆様とか、そういった方々と市民との交流をもっと増やしてまいりたいという具合に思っております。これは市立でございますとか、民間のものだとか、そういうことにかかわらずに考えたいと思っております。そういった中で、幾つかのことも考えております。 いずれにいたしましても、合併前の5つの地域の個性、これは実は個性でございまして、同じ色にする必要はないと私は何回か申し上げております。そういった中で、それぞれの地域が持っている今まで培ってきた文化、あるいはサークル活動、そういったものを生かしながら、全体として大きな流れの安曇野市の文化芸術の振興に向かっていけばよろしいかという具合に思っているところでございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 5つの個性、大切です。市長の考えありがとうございます。住んでよかった豊かな安曇野をテーマに、『守る、創る、興す』の3つの柱から、『創る』の芸術文化の振興について、考え、プラス市長の強い思いが感じられました。ありがとうございます。 では次に、その考えについての具体策ですが、市民の皆さんと一緒に進めていく、職員の皆さんと一緒に進めていくという中で、先般、職員の声が300以上寄せられているとのお話を聞きました。これは既に市長の発言力が順調に進んでいるように思われます。 さて、市民の皆さんに、分かりやすく丁寧に、かつできることはスピーディーに進めていくことは大切だと思います。芸術文化の振興についての具体策、この場でお話しできる具体策、また、引き出し等があればよろしくお願いします。市長、よろしくお願いします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 先ほど申し上げました美術館・博物館・文化施設と連携した市民文化の高揚、これがございますけれども、このほかにも、例えば美術館で申し上げますと安曇野アートラインというものがございまして、これは安曇野をベースに北安曇郡、大町市、ここまで伸びた一つの広域的な連携でございます。今、私が担当課にお願いしているのは、こういった美術館・博物館の連携を生かした、例えばでございますけれども、美術館カードのようなものを共通に発行して、それぞれの美術館・博物館を訪れた方にそれを配布するということによって、それぞれの連携を深めることができないかということは検討、指示しております。 また、既にお答え申し上げましたが、芸術系大学のサテライトキャンパスの設置というのがございました。これについては、これもお答え申し上げましたけれども一部のところで既に設置を始めておりまして、これはちょっと時間がかかるかもしれませんが、なるべく早い段階で物にしたいということで考えております。それから、芸術家や工芸家の皆さんの発表・発信、こういったものをサポートする、そういったことができないかということも同じく検討、指示したところでございます。 また、安曇野市全体を広く知ってもらう取組ということで、例えば来年、穂高神社の御遷宮がございますが、そういった文化的なもの、伝統行事的なもの、こういったものを生かして、これをメディアから発信したもの、広報を考えられないかということも今、各関係部局に指示をしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 広域化連携、よいことだと思います。まだまだ市長にはたくさんの引き出しがあるように思われますので、これからさらに期待したいと思います。 次に、市長の考え、具体策から各部への指示が出ている部分もあるかと思います。その部分について3つの部にお願いします。 まず、政策部ですが、総合企画及び調整に関する部分でお話しいただければと思います。政策部、お願いします。 ○議長(平林明) 高嶋政策部長。 ◎政策部長(高嶋雅俊) 政策部では、政策経営課を中心に各部の施策調整を行っているところです。現在は令和4年度~6年度までの実施計画の策定を行っておりまして、次年度の重点事業を決定していく中で、市長の公約とも整合を図りながら、各部局が力を入れて取り組む事業の調整を図っていきたいと思います。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 力を入れて取り組むという心強いお言葉をありがとうございます。 次に、教育部ですが、芸術文化の振興について、近代美術館をはじめとして利用を増すことが大切かと思いますので、その点と、小学校・中学校の関わりについても大事かと思いますので、その点も加えて教育部、お願いします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) これまで市内の美術館や博物館などが、学校との連携を図りながら実施している事業について御紹介をいたします。なお、令和4年度の予算確定前でございますので、若干の変更などはあろうかと思いますが、次年度も引き続き行っていくことを予定をしております。 主なものといたしましては、豊科郷土博物館と穂高郷土資料館による市内全小学校3学年を対象とした昔の暮らし体験教室、総合的な学習の時間を活用して、郷土の歴史や自然を学ぶ出前講座、ちくに生き物みらい基金を活用して、文化課の職員や豊科郷土博物館の学芸員が講師となって行う自然観察会などがございます。以上のような博物館などから学校等へ、館外へ出かけて行う出前講座の延べ回数は、コロナ禍の前の令和元年度で60回余りでありました。 芸術鑑賞といたしましては、文化庁の文化芸術振興費補助金を活用して、公立・私立の美術館が実行委員会を組織して実施をいたします安曇野市ミュージアム活性化事業の一環として、美術館の収蔵作品を学校に展示し、学芸員等が解説を行います学校ミュージアム事業がございます。 また、信州安曇野薪能事業に関連いたしまして、能楽師の青木道喜先生と立命館大学の能楽部による能楽教室を毎年、小・中学校で開催しております。また、東京芸術大学音楽部と連携をいたしまして、音楽学部器楽科の教授、学生の皆さんが市内中学校の吹奏楽部を指導していただいております。 次に、安曇野市立美術館、博物館施設としては、豊科近代美術館以下5館について指定管理にて委託しているところでございます。また、豊科郷土博物館をはじめとする4館があるという状況でございます。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 体験教室、出前講座と非常に大切かと思います。 次に、商工観光部ですが、芸術文化の振興において、『興す』にも入り込む話になるかと思いますが、観光客が訪れる、呼び込むという観点から、芸術文化の振興へひもづけできるものがあればお願いしたいと思います。お願いします。 ○議長(平林明) 久田商工観光部長。
    ◎商工観光部長(久田裕治) 商工観光部の対応についてお答えいたします。 令和4年4月29日~5月15日には、7年に一度となる穂高神社式年遷宮が斎行されます。市としては、アフターコロナに向けた観光復興のきっかけとして、近く実行委員会を組織してタイアップイベントの検討に入る予定であります。同時期には善光寺御開帳や諏訪御柱も実施されるので、相乗効果による観光誘客を目指してまいります。 また、市内でも早春賦まつりや日展の開催があり、各イベント等や美術館・博物館等とも連携した市内周遊による観光誘客プランを企画したいと考えております。多くの市民、来訪者に楽しんでいただくため、イベントや観光施設、飲食店等と連携したスタンプラリーについても、各関係団体と協議して進めてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 以前から市長から出ておりますトライアングル戦略ですか、ぜひとも成功するように祈っております。 現在の資源を最大限に活用して事をなすことは、なかなかハードルの高いことだと思います。しかし、安曇野には素朴な自然があります。西山の景色、田園風景、大王わさび、そこに点在する美術館、博物館と、これがうまくコラボすれば予想以上の効果が出るかもしれません。 各部署におかれましては、連携を取り合って進めることはなかなか難しいことかとは思いますけれども、政策部に道筋をつくっていただき、教育部、商工観光部を中心に、この時期ですので、まずは地元底上げを子供たちからシニア世代まで進めていただければと思います。よろしくお願いします。 次の質問に入ります。 安曇野市地域福祉計画・地域福祉活動計画についてです。 1、2期は、安曇野市地域福祉計画は市行政、地域福祉活動計画は社協にて行っていたと聞いています。この3期より、平成30年度~令和4年までですが、一体的に策定することとし、来年度終了します。現時点でのよかったこと、また、問題点等について。また、一歩細かく、地区社協、市社協及び行政のよかったこと、問題点等が現時点の状況でありましたら、福祉部、お願いします。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) 第3期計画における効果、よかった点、問題点についてでございます。 市や社会福祉協議会の役割分担及び内容が具体的、明確になり、認識しやすくなった、また、地域住民への説明をしやすく、理解も得られやすくなったとのお声をいただいておりますが、詳細につきましては今後第4期計画策定作業を進める中で確認していく予定です。また、検証結果は次期計画に反映させてまいります。支部、地区社協及び市社会福祉協議会についても同様に進める予定でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 一体的に作成することは、要は地域の仕組みづくり、関係づくり、担う人づくり、この3つの目標を一緒にしたということは大いに意義があると思います。 また、行政と社協、別々の一軒家に住んでいた家族が2世帯住宅に住むようなものですから、協力体制というか、コミュニケーションづくりは大変かと思いますが、よい方向に進んでいると思われますので、引き続き情報共有にて来年度の結果、その後の計画を楽しみにしています。 次に、安曇野市地域福祉計画・地域福祉活動計画の上にというか、基づいて老人福祉計画があると思います。こちらも現時点でのよかったこと、問題点等を伺えればと思います。よろしくお願いします。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) この3年間での効果やよかった点といたしましては、平成30年度から開始いたしましたアクティブシニアがんばろう事業がございます。毎年70団体を超える皆様が利用され、好評を得、生きがいづくりや社会参加支援に資する事業として定着してまいりました。 一方、問題点といたしましては、昨年度より新型コロナウイルス感染症の拡大防止に腐心した点でございます。結果として、人が集まる機会の中止や延期、もしくは縮小を余儀なくされ、一時的ではあるにしろ活動が弱体化せざるを得なかった点でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 老人福祉計画には、大きく生きがいづくりと社会参加支援、そして、生活支援サービス等の充実がありますが、高齢化の中、シニア世代の枠は増えていますし、シニア世代もライフサイクルが多様化しています。なかなか難しいものがあるかと思います。 また、聞くところによると、シニアクラブの会員数をとっても、また、シルバー人材センターの会員年齢をとっても、問題というか課題は多々あります。今、老人福祉に関しても踏ん張るときだと思います。ソフト面はやってもやってもやり過ぎるということはないですが、これこそスピーディーな部分は早めに対処し、時間が必要な部分は長いスパンで必要かと思います。 次に、今の子育て世代、18歳以下の支援に関しては充実度は増していると思います。さて、老人福祉計画から見る、ちょっと元気なシニア世代への支援、それには生きがいづくりと社会参加の支援という題目で高齢者の生きがいづくり支援、また、シニアクラブ活動促進の支援、また、先ほどお話が出ていますシニアがんばろう事業の推進、シルバー人材センター支援、また、老人福祉センター補助等があります。さて、来年度以降、ちょっと元気なシニア世代へのさらなる支援となるとなかなか難しいものと思いますが、もしあればお伺いしたいと思います。お願いします。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) 次年度以降ですが、先ほどと重複いたしますけれども、生きがいづくりと社会参加支援ではシニアクラブ、アクティブシニアがんばろう事業、老人大学への支援を行ってまいります。 在宅生活を支えるサービスといたしましては、配食サービス、緊急通報サービス、訪問利用サービス、入浴料金割引券交付事業を行ってまいります。 介護者支援としましては、介護慰労金支給事業、住環境の整備としましては、高齢者に優しい住宅改良促進事業を行ってまいります。 全体の高齢者支援といたしましては、各事業への補助金交付等が中心とはなりますが、金銭以外の支援といたしまして、シニアクラブ連合会作品展及び芸能発表会の開催を共催で実施し、内容の企画段階から会場の設営、片づけ等の支援を行ってまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 全体的なバランスもありますので、前向きに対応していただければと思います。 では次に、逆に高齢化がさらに進む中、将来に向けてですけれども、施設の利用に対して有料化を考えているかどうか、お伺いしたいと思います。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) 老人福祉センターにつきましては現在無料で行っておるところですが、老人福祉法に規定される施設でございまして、利用料につきましては昭和52年度の厚生労働省通達によりまして、原則として無料にするとなってございます。安曇野市としては、この通知に基づき引き続き無料とさせていただきたいと考えております。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。ありがとうございます。 老人福祉法で法的に難しいということであれば、これも仮の話なのですけれども、例えば、老人福祉センターのお風呂は60歳以上は無料になっています。これを高齢者、老人、シニアの解釈を70歳以上と考えて、60歳~69歳までは仮に100円頂いて、70歳からは無料というような将来的な可能性はあるでしょうか。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) 可能性ということであれば、いろいろな条件が変わってくれば、そういった可能性はなきにしもあらずと思います。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。ありがとうございます。 いずれにしても、施設自体が昭和40年代後半に建てられたもので老朽化が進んでいます。3年、5年、10年のスパンで建て替えるのか、それともどうするのかが課題です。継続可能な方向づけに対して早々の答えを出す必要があるかと思います。 そういう話をしている私もですが、60歳は優に超えています。また、福祉センター等も使います。その利用方法についてですけれども、意識の持ち方ではないかと思いますが、『使っているんだ』ではなく、『使わせていただいているんだ』という気持ちが大切かと思います。利用者のみんながそんなふうな意識を持てば、いろんな動きも変わるんじゃないかと思います。 では次に、関連で、今、インフルエンザの予防接種が終盤に入っています。現在65歳以上の方は自費1,200円にて接種できます。通常の金額より50%以下で受けられますので手厚い支援ですが、来年度以降、さらなる支援はあるのか、保健医療部にお聞きします。お願いします。 ○議長(平林明) 鳥羽保健医療部長。 ◎保健医療部長(鳥羽登) 高齢者のインフルエンザ予防接種につきましては、現在議員がおっしゃるとおり、自己負担が1,200円で接種ができるよう助成されております。この自己負担1,200円という金額でございますが、県内19市と比較しても非常に低い水準でございます。したがいまして、現在のところさらなる支援は考えてございません。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 何度も言葉にしますけれども、バランスの取れた医療支援を引き続きお願いしたいと思います。 3つ目の質問です。身近な問題で、交通安全対策、交通事故防止についてです。 年内における交通事故の発生状況は、平成30年度は334件、令和元年度は286件、令和2年度は219件と推移しています。令和3年度はどのような状況でしょうか。市民生活部長、お願いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和3年10月末現在の事故件数は2,001件でございます。そのうち人身事故が249件となっております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) データによりますと、昨年はコロナ禍の中で県外からのお客様が激減したため一時的に減り、今年に関しては昨年に比べると状況がよくないとのことだと思います。様々な事故があると思いますが、全体として右下がりにはなかなかならないのが現状のようです。 さて、交通事故というと、子供、高齢者、交差点と連想しますが、その状況はどうでしょうか。お伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 本年10月末までに発生した人身事故249件の内訳でございますが、子供が関連する事故が20件、高齢者が関連する事故が122件、交差点関連の事故が126件となっております。高齢者関連、交差点関連がともに半数を占めているという状況でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 やはり高齢者の方の事故が多いようです。また、交差点の事故が顕著であると思われます。 さて、交通事故のデータより、令和3年度の安曇野市交通安全運動推進計画の重点テーマは、令和2年度と同様、高齢者と子供の交通事故防止になっていますが、直近での重点事項の進捗動向はどんなでしょうか。分かる範囲でいいですので、教えていただければと思います。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和3年度は、重点テーマに高齢者と子供の交通事故防止を掲げ、重点事項として、高齢者の事故防止、通学路・生活道路等の安全確保と歩行者保護の徹底、自転車の安全利用の促進、全ての座席のシートベルトの着用とチャイルドシートの正しい使用の徹底、夕暮れ時と夜間の交通事故防止、飲酒運転等の根絶、以上6つに取り組んでおります。 高齢者の交通安全対策では、期別の交通安全運動、期間中の街頭啓発活動、毎月の家庭訪問の実施、地域単位の交通安全教室の実施、運転免許証自主返納者への支援事業などを行っています。 また、子供の交通安全対策では、認定こども園・幼稚園における年2回の交通安全教室、小・中学校における交通安全教室などを開催しております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 部長と重複しますけれども、重点事項を改めてもう一度言わせていただきます。高齢者の交通事故防止、通学路・生活道路等の安全確保と歩行者の保護、自転車の安全利用、シートベルトの着用、夕暮れ時と夜間の交通事故防止、飲酒運転の撲滅というようにありますけれども、どれをとっても県、市、警察、教育委員会、道路管理者、区、安協、交通指導員、各協会、こども園、幼稚園、小・中学校のPTA、シニアクラブ、社協と各団体が、季節別の運動啓発日を中心に様々な活動がされていることが十分分かります。ありがとうございます。 さて、前段の話と総合しますと、やはり高齢者と交差点の事故が多いと思われます。この対策として、次年度の計画等をどう考えているのか、改めてお伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 現在、令和4年度~令和8年度までの5年間における交通安全施策の大綱を定めた第4次安曇野市交通安全計画を策定中ですが、引き続き子供と高齢者の事故防止が重点施策となります。 高齢者については、安全確保を第一に掲げ、各種交通安全教室の場で事故の実態に応じた具体的な指導を行ってまいります。また、高齢歩行者と高齢運転者、それぞれの特性に応じた参加体験実践型の交通安全教育を積極的に推進してまいります。 また、子供の安全確保についても触れさせていただきますが、自分を守るためのハンドサインによる横断歩道ルール、マナー行動を促進してまいります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 まずは、みんなが気をつけるという気持ち、意識、スタンスが必要だと思います。ソフト部分での質問をしましたが、ここからはハード部分の質問をさせていただきます。 やはり交通事故防止のためには、ハード対策も大きく必要かと思います。歩行者を守るための歩道の整備、大きな事故防止のためのガードレール設置、交差点事故防止のための改良工事等がありますが、近年、最近ですけれども、交通事故防止のためのハード対策はどんなものがあるでしょうか。都市建設部、お願いします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 交差点や市道の安全対策につきましては、毎年度実施している通学路合同点検箇所及び市内各区からの要望箇所、これらの現地を調査し、ハード面の対策が必要とされる箇所について行っております。 主な対策としましては、交差点や踏切など、道路上の危険な箇所を知らせ、安全に通行できるように注意を促す警戒標識、交差点部を示す路面標示やカラー舗装の設置、また、交差点における歩行者の安全対策としてポールの設置などを行っております。 そのほかの対策としましては、車両の減速を促すドットラインや減速マークの設置及びドライバーが車道と路側帯を視覚的に認識できるように、歩道が整備されていない道路の路側帯を緑色に着色したグリーンベルトの設置などについても行っております。 以上であります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 一つの例としてでいいのですけれども、交差点の事故防止において、比較的予算を投入せず、より防止効果があるのはどういったものがあるのか、都市建設部長、教えていただければありがたいと思います。お願いします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 比較的予算がかからない範囲でという議員の御質問でございましたので、一番時間的に早くできるものとしては路面に表示するものがあろうかと思います。しかしながら、こちらにつきましては車両が飛び込んでくることも恐らく考えられます。そういう意味で言いますと、安全もなるべく確保できて、かつお金もあまりかからないという面でいきますと、交差点にポスト、先ほどもちょっと申しましたけれども、柱のようなものですが、ポストあるいはポールと言われるものを立てる、このようなものが比較的早く、低コストで安全が確保できるのではないかと考えます。 以上であります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 そうやって見ると、私の周りにもポストがここ2か所、ポールですか、ポールが2か所増えたような気がします。ありがとうございます。 私は、南穂高地区に住んでいるのですが、近くの豊科交番付近に寺所南信号交差点というのがあります。ここ1年で3回ほど事故が発生しています。現場を見ると、見通しのよい交差点なのですが、東西の道路が南北の道路に対して直角ではなく、少し斜めになっているのが原因なのかなと思ってしまいます。交差点の改良はハードルが高いかと思いますが、適正な対応をしていただければと思います。安曇野市内にも、このような箇所は幾つかあると思います。県道、市道、また、国道等の立ち位置の関係もありますが、当然ですけれども、警察等と連携して必要に応じて計画的に実施しているとは思いますが、引き続きよろしくお願いします。 最後に、関連して、これから除雪作業が行われる時期になります。毎年のことのようですが、除雪ができない、できていないという声、また、場所があります。限られた予算、限られた業者での対応で大変なのはもう重々分かっています。また、地区、区、団体での除雪フォローをお願いするのも分かります。改めて主要道路優先の中、除雪道路の見直しとかは現実できるのでしょうか。都市建設部長、お伺いします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 市道の除雪計画では、冬期間の円滑な道路交通を確保するため、管理する1,688キロの市道のうち主要な幹線道路や通学路、中山間地の集落と幹線道路を結ぶ路線など、874キロを除雪路線に指定し、除雪を実施しております。実施方法は、市内の建設業者を中心に、作業機械を有している方、作業免許を有している方に業務を委託しております。 除雪の路線の見直しという話でございますが、今年の冬に向けましては既に体制を整えておりますので、今年度は今準備しておる体制でやってまいると、このような予定でございます。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) ありがとうございます。 限られた予算の中で、やる箇所が2,000か所弱あって、できるところがその半分という状況。では、これも仮の話なのですけれども、都市建設部内の予算にてバランスを考えて、除雪作業のスライドというのは可能なのでしょうか。お伺いします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) 先ほど議員が言われましたスライドといいますのがどのようなものか、ちょっと私も分からなくていけないのですけれども、やる範囲をスライド、変えるという意味でしょうか。それとも何か年度ごとにやる場所を変えていくという意味でしょうか。ちょっとその辺が分からないので、申し訳ございません、答弁しようがございませんが、よろしくお願いします。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 私としては、部内に予算があって、その予算の中で、予算内で部内でやっているんじゃないかなと思って、それを除雪のほうに回せるかどうかということですけれども、なかなか難しい問題ではあると思いますので、分かりました。ありがとうございます。 いずれにしても、交通事故対策、除雪対策に関しては、市行政、前向きにてお願いしたいと思います。 以上、3点質問しましたけれども、終了します。どうもありがとうございます。 ○議長(平林明) 岡村議員、お待ちください。 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) 先ほど議員から予算的な面でスライドさせてというお話がございました。こちらにつきましては、除雪の体制につきまして、除雪の予算を私どもでも確保しておりますので、その除雪の予算の中で現体制を組んでおります。その中で、市民の皆様にもやっていただかなければいけないところ、全ての路線はできないというところはございますけれども、予算を確保した中で今体制を整えておりますので、その中でしっかりやってまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いします。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) すみません、再度の御返答ありがとうございました。 改めまして、質問を終了させていただきます。ありがとうございます。 ○議長(平林明) ここで昼食のため暫時休憩いたします。 再開時間は午後1時ちょうどからといたします。                             (午前11時54分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後1時00分)--------------------------------------- △中村芳朗 ○議長(平林明) 続いて、2番、中村芳朗議員。持ち時間は20分以内といたします。 中村議員。     (2番 中村芳朗 登壇) ◆2番(中村芳朗) 2番、中村芳朗です。 通告書に基づき、私が選挙で提案いたしましたテーマのうち、今回は2問の一般質問をいたします。 1問目は、農業振興政策について質問いたします。 市長に就任して1か月半と、短いのでありますが、今時点でお考えの農業振興政策4項目についてお伺いいたします。 1つ目は、農産物の販路拡大(販売促進策)、ブランド展開、農産物の価格低下について、どのような農業施策を行っていくお考えでしょうか。特に、今年度は、米の仮渡し価格が例年より20%ほど低下しております。また、凍霜害による果樹類の減収が顕著であります。市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 農産物の販売拡大対策について等でございます。 安曇野市の様々な特産品、例えばワサビがございますし、リンゴがございますし、そのほかにもたくさんの特産物がございます。こういったものを、まず首都圏での市場拡大を目指すということで、JAや卸業者、あるいは銀座NAGANO等との連携を強化しながら、安曇野の農畜産物を売り込んでまいりたいと考えております。特に、日本一の生産量を誇るワサビを突破口として、海外輸出をしておりますワサビの支援を継続し、海外での日本食ブームとの相乗効果に期待して、安曇野の農産物のブランド力の認知・向上を図りたいと考えております。 また、女性農業者と連携した安曇野の農畜産物PRとして、農家民宿を活用した企業と女性農業者とのワークショップを開催しまして、美容と健康によい農産物の活用などをテーマに新規事業の展開を検討しております。 加えまして、まだアイディアの段階でございますけれども、一流のシェフ、あるいは料理人、これによります安曇野の農畜産物を活用いたしました食事会、これをイベントとして開き、メディアを活用してPRをするというようなことも、今模索しているところでございます。 価格の低下につきましては、市場の問題がございまして、市だけではどうしようもないということもございますけれども、今申し上げましたような、安曇野市の農畜産物の販路拡大を図る上で、対処してまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) ありがとうございました。 2つ目は、農業後継者対策であります。 農家の後継者育成について、また、新規就農者にはどのような支援を行っていくお考えでしょうか。市長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 農業後継者対策でございます。 地域農業を維持するためには、担い手農家の確保がまず重要でございまして、現在、担い手農家の市内農地の集積率は50%を超えておりまして、今後も上昇するものと思っております。 一方で、その平均年齢70歳、高齢化対策として新たな農業者の確保が重要でございます。首都圏で就農相談会等を実施しまして、新規就農者の確保を図るということもしております。県が、銀座NAGANOに設けました新しいIターン・Uターンの相談スペース、これも活用してまいりたいと考えております。これには、国や市の補助金等を活用しまして、新規就農者支援の継続を図ります。また、経営力向上を図るため、法人化等に向けたサポートを県と合同で実施してまいりたいと考えております。 担い手農家の確保の一方で、農村集落を維持するためには、専業農家に限らず、多様な農業者の確保・育成も重要でございまして、小規模であったり、あるいは宅地介在農地の保全、こういったことを考えてまいりたいというふうに思っております。 農ある暮らし、半農半Xとも言いますが、この魅力を市の内外に発信いたしまして、安曇野市の農業関係人口の増加を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今、後継者対策、市長としていろいろな施策のお考えを持っているということであります。ぜひお願いしたいと思います。 その後継者対策の関連でありますけれども、旧三郷村においては、三郷村若い農業経営者の会がありまして、当時、私はその事務局をしていました。その会議の中には、新規就農を目指して研修している者も大勢いました。そんな中で、会では、研修をして就農するために最も必要なものは何かを、聞いたり話合いなどを行いました。その結果、住むところの確保が一番難しいとのことでした。新規就農を目指している方々の意見を取り入れて、その当時、旧三郷村では、全国的にも珍しい新規就農者住宅を造りました。安曇野市となった現在も活用され、多くの新規就農者が利用して育っています。 そこで、現在の新規就農住宅の現状、利用状況、そこから育った農業者がどのくらいいて、就農率はどのくらいかをお伺いします。また、現在、市内に当時の農業経営者の会に類似した組織があるのか、あれば、その活動内容や行政がどのように関わっているのか、農林部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 新規就農者の状況等を含めてお答えをいたします。 新規就農者数につきましては、毎年10名程度で推移をしており、特に参入先は、果樹や施設野菜栽培が多い状況でございます。水稲につきましては、一度に大きな面積確保が困難なため、親元就農による後継者が多い状況となっております。新規就農をお考えの皆さんには、農地確保や営農に対する相談などを行っており、国や市独自の支援金も交付し、支援をしております。 御質問の新規就農者住宅は、三郷地区に3棟あり、いずれも旧村時代に取得をした施設でございます。利用者の状況ですが、合併後の数値になりますが、8名の方が就農しており、離農された方はいらっしゃらないと聞いております。なお、立地をする場所から、リンゴ栽培農家が多いと伺っております。 住宅の状況につきましては、現在、空きはなく、問合せ等もいただいておりますが、市では、民間の賃貸住宅への入居費支援といたしまして、月額1万円を3年間交付する事業も行っており、今後は空き家等の活用も検討をしております。 次に、若手農業者グループの活動についてでございます。 議員御紹介の経営者の会は、リンゴの栽培農家のグループでございまして、ほかには、主にお米を生産している農家のグループも活動をしております。市では特に、事務局等は担っておりませんが、それぞれのグループでは、同じ作物を栽培する農家同士が、情報交換や勉強会、イベントへの参加などを独自で行っており、経営者の会では、友好都市でのリンゴ販売を継続実施しており、販売先では大変好評をいただいていると伺っております。 市内に活力ある若手農家グループが複数いることは、市の農業発展に大変心強く感じております。現在、活動費等への補助を行っておりますが、勉強会や研修会への支援も引き続き実施していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 農林部長から、新規就農者住宅の活用、また現在もほぼずっと埋まっているというような状況で、今後においても、先ほど言いましたように、アパート等の補助、賃貸の補助、それから空き家などを活用して、今後もその問題につきまして、市も携わっていくというお答えでした。ありがとうございます。 また、経営者の会に類似した、そういう組織というかグループも今現在あると伺っております。また、友好都市のイベント等にも参加しているということをお聞きしまして、現在も活動している団体があってうれしく思います。そういうグループ、団体、その活動をすることによって農業支援の在り方も見えてくると思いますので、行政との関わりもぜひ今後ともお願いをしたいと思います。 それでは、3つ目は、農業後継者育成に重要な役割を持つ、南安曇農業高校の存続についてであります。 第2次安曇野市農業・農村振興基本計画の農業後継者の確保・育成にも、農業高校の生徒と連携していく必要があると記しています。また、安曇野市議会令和2年3月定例会において、南安曇農業高等学校の存続を求める陳情書が本議会で採択されています。そこで、南安曇農業高校の存続について、市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 南安曇農業高校、既に100年を超える歴史を有しておりまして、実は、私の市長としての初めての仕事は、初登庁に先立つ10月23日に行われました南安曇農業高等学校の100周年記念事業でございまして、そういう意味で、私の記憶に極めて残る行事でございました。 南安曇農業高校は、既に6次産業化等に対応したカリキュラムを取り入れておりまして、地域とともに実践を積み重ねております中信地区唯一の農業高校でございます。農業後継者育成とともに、地域を支える人材の育成に重要な役割を担ってまいりましたし、今後も担っていくものと考えております。 平成27年9月に、安曇野市と連携協定を締結いたしまして、首都圏での販売実習、荒廃農地解消への支援及び特産物を使用した加工食品の試作・開発など、農業分野だけではなく、食全般に関わる専門の力を高め、期待される高校として、市民にとっても利益が享受できる取組を数多く行っておるところでございます。 現在、県教育委員会が取り組んでおります高校再編の問題につきまして、11月の初めに第11学区の懇話会が開かれました。その席で、取りまとめの文章の中で、池田工業、穂高商業、南安曇農業高校、3校を1つとする総合技術高校の設置を前提としたような文言につきまして、私、一つ一つ全部修正の意見を申し上げまして、両論併記という形になるという具合に私は考えております。その席には、橋渡教育長も出席して同様の趣旨を述べております。 そういう意味におきまして、総合技術高校の設置ありきではなくて、市民やОBを含めた広い意見を踏まえた上の対応について、県教育委員会に要望してまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今、市長のほうから、11月に存続の取りまとめがあった中でも、存続について、市長のほうから修正していただくものを併記させていただいたということでありますので、非常に力強い言葉をいただきました。今後とも、高校生の学習・研修・実習の場として、また、先ほども市長からお話がありました農産物を使った新しい商品開発や、農業者、行政など、協働で手がけています南安曇農業高校の存続について、御理解と御協力をお願いいたします。 4つ目は、近年、異常気象によるものと思われる災害が多く起きています。その中には、農業に関する凍霜害、台風や大雨、大風による農作物、農業施設などに被害が出ています。 そこで、これらの農業災害対策や被災した場合の農家への支援策について、農業共済制度もありますが、市独自の支援策のお考えがあるか、市長にお伺いします。また、あるとすれば、詳細な内容を農林部長にもお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 令和3年4月、今年の4月でございますが、発生しました凍霜害に対しまして、生産者団体などから要請のございました借入金利子補給の支援、被害果樹販売に必要な段ボール等の資材及び貯蔵、輸送経費への助成につきまして、長野県、JAと調整を進めております。 近年、激甚化する自然災害や新型コロナウイルス等、予想を超える災害に伴う作物価格の影響に対する備えといたしまして、幅広い農産物に対応することができる収入保険制度への助成につきましても検討を始めているところでございます。現在、市で行っております果樹共済の助成と併せ、災害等に対応した事業を充実してまいりたいと考えます。 今後、台風などの自然災害による農業被害に対しては、随時被害状況を把握し、国・県、JA等の関係機関と連携し、被災農家に寄り添った支援を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) ただいま、市長が農業災害に対する支援策ということでお答えをさせていただきましたが、詳細につきまして、私のほうから御説明をさせていただきます。 春先の果樹凍霜害被害に対します支援の詳細でございますけれども、JA松本ハイランド、JAあづみ様より要請等のありました緊急借入資金に対する利子補給による支援や、被害果樹の出荷段階で必要になりますオープン段ボール等の資材、予冷貯蔵や流通等に関係いたします経費について、主力品種でありますふじ等の収穫が終了したことから、実績がまとまりつつあります。これら財政的な助成につきまして、現在、調整を行っているということでございます。 また、被害果樹の販売支援といたしまして、長野県農業農村支援センターのあっせんを受け、「訳ありリンゴの特別販売」と題しまして、12月4日・5日の両日、銀座NAGANOにおいて、JAあづみの皆さんが200キロ程度の被害リンゴを持ち込み、販売を行っていただきました。 次に、果樹共済の助成についてでございます。 来年には、果樹共済制度が大幅に制度改正されるとの情報や、激甚化いたします災害やコロナウイルス等、予想を超えます災害により、作物価格低迷への備えといたしまして、収入保険制度は大変有効と捉えております。この助成について検討を始めております。現在行っております果樹共済掛金の3分の1助成と併せまして、今後の収入保険の加入状況を見ながら、段階的に収入保険制度への切替えを図ってまいりたいと考えております。 なお、収入保険は、収入把握の正確性が必要となる保険制度であり、加入には青色申告が必要でありますことから、県農業共済組合等、関係機関と連携し、多くの農家が白色申告から青色申告へと移行できるよう、情報提供も共に図っていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今年度の、特に凍霜害、果樹のものにつきまして支援をしていただいているということで、大変ありがたく思います。今後も、いろんな災害が起こる可能性がありますので、その内容によりけりで、ぜひ、支援をよろしくお願いしたいと思います。 次に、第3次安曇野市農業・農村振興基本計画(素案)について質問いたします。 安曇野市農業・農村振興基本条例に位置づけられている第2次の基本計画・振興計画が本年度で終了し、令和4年度~令和8年度までの5年間を計画期間とする新たな基本計画(素案)が示されました。この素案について、今月17日から1か月間パブリックコメントを実施する予定と聞いています。 そこで、第2次計画の達成で、安曇野市のこれからの農業・農村を支える担い手との連携の重要性が高まっている、また、市場環境が激変する中で、農産物へのニーズは刻々と変化しているとしています。その達成状況の中、販売・流通のブランド力の強化が遅れている、各種取組が販売の拡大につながっているか検証が不十分、安曇野ブランドを向上させる戦略が描けていない、地域の中核となる担い手や組織の把握が不十分、田園環境や景観の保全の担い手が減っている、多くの作物で作付が減っている、鳥獣被害が抑えられていないと分析しています。これらの分析内容をどのように第3次計画で取り入れて改善していくのか、また、先ほど市長にお答えいただいた農業振興政策が第3次計画の中でどのように反映、位置づけられているのか。特に、農産物の販路拡大(ブランド化)、農業後継者対策、農業災害対策について、重点的な、また特徴的な計画内容を農林部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) まず、当市の農業の現状から御説明をさせていただきます。 当市の農業の現状といたしまして、アンケート結果等から、跡継ぎに負担をかけたくないなどの理由で、第2種兼業農家、高齢農家を中心に、継承機能が限界を迎え、この結果、空いた農地が認定農業者等の担い手に集積され、活用されてまいりました。しかし、今後、担い手の高齢化や減少で、担い手の作業能力を超えた農地が空いてくる可能性が予見されます。 また、当市の主な作物であります水稲・果樹等は、国内需要の縮小、米の流通自由化、物流や消費動向の多様化などによりまして転換期を迎えており、いかに選ばれる農産物を増やし、地域全体の競争力を高めていくかが課題と捉えております。 第2次農業・農村振興基本計画の達成状況を見ますと、議員御指摘のとおり、ブランド力の強化、田園環境や景観の保全、環境資源の保全活用に関連する目標の達成状況が低い状況となっております。いずれも事業には取り組んでいるものの、目標数値に達していない、目標の実現までにはたどり着いていない、取組の成果が十分でない、など評価されております。 今回策定をいたします第3次計画では、第2次計画の反省を基に、目標の達成状況、成果、方向性等について中間年度に評価を行い、必要であれば見直しを行うことを予定しております。重点的な内容につきまして、議員から具体的に御質問がありましたが、農産物の販路拡大(ブランド化)につきまして、銀座NAGANOなど、アンテナショップやインターネットを活用した販売支援、安曇野の地域イメージや消費者ターゲット等を整理し、安曇野ブランドとして活用していくための戦略策定に取り組んでいくことを予定しております。 農業後継者対策では、企業経営型農業者の拡充に取り組みます。これは農業法人等で雇用される従業員の方になりますが、いきなり新規就農するのではなく、農業法人で経験を積んでいただき、将来の担い手となる方を育成をしていくものになります。 また、人・農地プランを活用しました農地の見える化の推進、親元就農、新規就農者を対象とした事業継承スタートアップ支援、定年帰農者、半農半Xなど、多様な人材の確保・育成に取り組んでいくことを予定しております。 農業災害関係では、農業は自然と対峙する産業であるため、経営は自然災害に大きく左右されます。このため、先ほど申し上げました収入保険制度への加入の促進、また農業版BCP、事業継続計画書の普及など、リスクに対する備えの意識啓発にも取り組んでいくことを予定しております。 このほか、農業者へのアンケート・ヒアリング結果の分析を踏まえ、第1次計画から引き継いでまいりました3つの施策の柱、『稼ぐ、守る、農と生きる』ごとに、振興方針・施策を整理し、主な事業活動に体系化をいたしまして目標を設定しております。 3次基本計画の特徴的な取組といたしまして、販路拡大、所得向上による農業経営の底上げを図ることを目的に重点プロジェクトを設定し、社会実装に取り組んでいくことを目指しております。 重点プロジェクトの1つ目は、農業者収入の底上げと安定化を目指す支えプロジェクトで、水をテーマといたしまして、生産者と消費者が直接つながる販路を事業者と連携して開拓していくものになります。 2つ目は、小規模農家の流通販路の構築プロジェクトで、農家と流通事業者の連携を支援し、首都圏など、新たな販路拡大と生産体制の強化を支援するものであります。 3つ目といたしまして、農業関係人口の拡大プロジェクトということで、市民の皆様が農を支えることを目的に、地産地消の推進、地域活動、援農への参加を促進していくものになります。 今後、パブリックコメントを実施いたしまして、議会へは3月定例会に改めて御報告をしたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 第2次の計画をしっかり検証して引き継ぎ、第3次計画へ反映させていただくというお答えですので、ぜひ、実のある本計画を策定していただき、農業振興に一層の御指導、御支援をお願いいたします。 次に、先ほど市長にもお伺いしましたが、後継者育成に重要な役割を持つ南安曇農業高校の再編問題につき、県立高校ではありますが、市の教育行政に携わっています教育長の意見、見解をお伺いいたします。 ○議長(平林明) 橋渡教育長。 ◎教育長(橋渡勝也) 中村芳朗議員にお答えいたします。 高校再編に関わる検討は、県教育委員会の要請により設置されました旧第11通学区高等学校教育懇話会において、令和元年12月から本年11月まで7回行われ、私も構成員の1人として参加させていただきました。その間、安曇野研究部会の部会長を任されまして、市内4高校の同窓会、保護者、教職員、生徒等からも聞き取りを行いました。 この中で、南安曇農業高校が長年取り組んでいる課題研究は、南農の大きな特色・魅力であり、意欲的・主体的に学ぶ生徒を育み、地域を支える数多くの人材を生み出してきました。 また、商品開発や流通まで、6次産業化に対応した学びにも力を入れており、このことも併せて考えますと、県教育委員会が進めようとしている学びの改革の一つである探求的な学びについて、全県をリードするようなフロントランナーであることを改めて認識しております。 これを踏まえて、少子化だから統合するという方向性については、慎重にすべきと申し上げてまいりました。そこで私は、今ある高校をもっと特色を生かした魅力ある存在にする観点から、次のような提案をしてまいりました。 この地域には4つの県立高校がバランスよく配置されております。それぞれが互いの強みを発揮し、相互連携や学び合う関係を生み出すこと、中・高の生徒や教職員の交流を盛んにすること、現在、市内の全小・中学校でも取り組んでいるコミュニティ・スクールや地域学校協働活動を高校でも取り入れて、地域が地域の学校にもっと関わりや当事者意識を持って考え、参加していく仕組みを導入すること、などです。 私がこのように発言してきましたのは、市教育委員会が県立高校の在り方を考えることは、安曇野市の小・中学校の在り方を考える延長線上の課題であるという認識を持っているからでございます。現在、安曇野市立小・中学校の将来構想の策定を目指しておりますけれども、そこで掲げました郷土への愛着と誇りを持ち、志を高く未来を切り開く安曇野教育の実現、そして、行きたい、学びたい、地域から必要とされる魅力ある学校の創造、これは、市内の高校にも当てはまると考えておりまして、南安曇農業高校をはじめ、市内4高校とも連携して取り組んでいく必要があると考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今、教育長のほうから、本当に前向きな御意見をいただきました。市内の教育の方向性、ここまでも高校の再編にお考えを持っているとお伺いしまして、大変心強く思いました。ぜひ、引き続き市内にあります高校がますます発展できるようによろしくお願い申し上げます。 続いて、現時点で把握している、県から示されている再編についての内容やスケジュールなどがありましたら、教育部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 本年11月初旬でございますが、7回の会議を経まして、旧第11通学区高校教育懇話会の意見要望書の取りまとめが行われたところでございます。先ほど市長からも御答弁ありましたとおり、太田市長、それから橋渡教育長からも数多くの修正意見を述べていただいたところでございます。これらを反映したものを、12月17日に県教育委員会に提出される予定というようにお聞きをしております。 さらに、現在示されているスケジュールでは、来年3月までに、県教育委員会が、この意見要望書に基づき再編整備計画を策定し公表するというようにお聞きをしております。 以上でございます。
    ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 南安曇農業高校の存続、高校再編の質問に御回答いただきました。また、県から新たな情報等がありましたら、情報提供をお願いいたしたいと思います。南安曇農業高校の存続について、御理解と御協力をお願いいたします。 それでは、2項目めは、市道の点検整備(道路パトロール)について質問いたします。 昭和50年代から整備された道路や橋梁の点検整備の現状についてお伺いいたします。 市道の延長は1,688キロメートル、幹線道路の1、2級市道は261キロメートルあり、4メートル以上に改良されている市道も1,147キロメートル、舗装されている市道は1,293キロメートルと、管理するには非常に長い距離であります。これらのうち、整備されて40年前後経過している道路改良、舗装された市道や橋梁が多くあります。 これらは、耐用年数を迎え、日頃の点検整備が特に重要と考えます。幹線道路は、特に、交通量も当時と比べて大幅に増えています。 また、生活道路、通学道路も交通量が増え、点検整備が不可欠であります。不備であれば、市民生活に及ぼす影響は大きいものもあります。私も、選挙活動中、選挙カーで市内800キロメートルほどを通行しました。その中で重大な損傷はありませんでしたが、軽微な補修や部分改良を行ったらと感じたところもありました。市民生活に欠かせない道路の点検整備は、安心・安全なまちづくりに重要であります。 そこで、現在、市で行っている道路パトロールの現状・内容について、道路、反射鏡、標識、区画線なども含んでお伺いします。 最初に、道路パトロールの頻度、人員、行っている路線の内容、1級市道とか2級とか、何メートル以上の幅員の道路など、道路パトロールを行った後の補修、点検記録、他部署等への情報提供について、都市建設部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) 御質問にお答えいたします。 市道の道路パトロールにつきましては、主要幹線や交通量の多い路線を、週1回、職員が交代で2~3名を一班として、専用の道路パトロール車にて行うパトロールと、道路維持専門の職員2名が地域の生活道路を日々回るパトロールにより実施しております。 パトロールでは、舗装の陥没や欠損、標識、ガードレール、道路反射鏡、区画線など交通安全施設の破損・消失、そのほか通行に支障を来す樹木や歩道などの状況を確認しております。パトロールの終了後、補修箇所、補修内容、状況写真などを添付した報告書を作成し、記録を残しております。損傷が著しい箇所や路線については、別途補修工事を発注した上で対応しております。 また、道路占用物件であります上水道の仕切弁、あるいは下水道のマンホールの鉄蓋などの周辺に不具合が発生している場合は、パトロール時に簡易な補修作業を行い、帰庁後、施設を管理する部署へ報告し、情報共有を図っています。 また、通行に支障を来す樹木につきましては、所有者や管理者に対し、適正な管理に向けた指導を行っております。 以上であります ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 部長より、主要道路は点検が定期的に職員により行われている、生活道路も道路維持専門員により、日々パトロールが行われているということなので、継続して危険箇所のないようにお願いいたします。 ただ、市道は延長も長く、全ての道路を点検するのは困難かと思います。舗装され、4メートル以上に改良された道路は、破損等による重大事故を起こさないためにも、最低でも年に一度は道路パトロールを行い、職員が実際に通行してみて確認することが重要と考えます。今月は豊科地域、次の月は穂高地域というように、5地域ごとに月を決めて計画的に4メートル以上の市道全て道路パトロールすることが必要と思います。 長野県のように黄色の道路パトロール専用車両があればよいのですが、すぐに用意するというのは難しいと思います。パトロールする車両に道路パトロール中と目立つマグネットシールを貼り、交通に支障にならない範囲で低速で走行して、パトロールを実施できないでしょうか。また、幹線道路だけでなく生活道路も職員が当番制で行えば通常業務への影響も少なく、職員が各々現地を確認し、違った見解もでき、よい点検ができると思いますがいかがでしょうか。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 先ほどもお答えいたしましたけれども、4メートル以上に改良された道路、いわゆる生活道路のパトロールにつきましては、道路維持専門の職員2名により、地域を定めて全ての路線を年間に1度はパトロールできるように取り組んでおります。旧町村の地区、今、例でお話がございましたが、そのようなやり方ではございませんが、日々の状況に応じまして1年に一度は4メートル以上の道路は回れるようにということで努めてございます。 また、その際ですけれども、道路の異常が発見できるように、一般交通に支障が出ない範囲でできる限り低速で走行することを心がけております。また、パトロールの車ですが、市には道路パトロール専用の車が一応ございます。ただ、何分もう古くなってしまっておりまして、県の車のようにきれいな黄色というふうではなくて、既にオレンジ色っぽくなってしまっておりますが、そのような車もございます。そのような車を活用して現在パトロールしております。 それから、議員から先ほどもお話ございました道路パトロール中のシールを貼るというような点でございますけれども、道路パトロール中というのを市民に分かっていただく上でも非常にいいやり方ではないかなと思います。実施に向けて準備をしてまいりたいと考えております。 そして、現在のパトロールですけれども、私ども職員が交代でやっておるというところでございます。これは主要幹線のパトロールは職員が交代でやっております。議員が先ほど質問で申されたように、それぞれの違った目線でというふうなところで見れているかと思いますので、これは引き続きそのようなやり方でやってまいりたいと思います。 それから、あわせまして、パトロールにつきまして補足的に話を申し上げます。市での取組ですけれども、私たち都市建設部の職員によるパトロールのみではなくて、市の職員全員に通勤途中に何か道路の不具合を発見した場合には連絡してほしいという旨をお知らせして、市の職員全体の御協力をいただくというようなふうでやっております。また、本年5月からですが、市の水道料金の検針の業者にも同様に、検針の際、道路の不具合に気づいた場合は連絡をしてほしいという要請をいたしまして、いろいろな手段で道路の異常を素早く把握できるようにということで取り組んでおります。よろしくお願いいたします。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今、道路パトロール、しっかりやっているということをお伺いいたしました。私の提案は一例ということでありますので、今、しっかりと点検をして市民生活に影響がないようにしていただいているということを理解いたしましたので、今後とも市道の点検よろしくお願いいたします。 次に、橋梁の点検整備についてお伺いいたします。 橋梁は、通行止めになりますと、迂回路の確保が難しく、対岸は見えていてもそこに行くのに時間もかかり、周辺道路の交通渋滞の原因となります。また、壊れて改修するには長時間かかりますので、住民生活に及ぼす影響が大きいものであります。点検整備により橋梁が維持され、通行止めにならないことが重要であります。 そこで、建設されて長年経過している橋梁の点検基準がどうなっているのか、経過年数、橋梁の種類などで定められている、または橋梁の長寿命化を考えて橋梁ごとの、また、経過年数などで計画的な橋梁整備計画があるのか、都市建設部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 橋梁の点検整備についてでございます。 道路橋の点検につきましては、道路法施行令、あるいは道路法施行規則、このような法律に基づきまして、5年に一回の頻度で近接目視による点検を行うことが義務づけられております。 点検を行う基準としまして、道路法に基づく道路に架橋された長さで2メートル以上の橋を対象に点検を行うことが、道路橋定期点検要領で規定されております。点検では、橋の損傷、腐食などの劣化状況を調査し、触診や打音検査、ひび割れの計測を行い、図面や写真などの点検データを記録として残しております。また、経過年数、あるいは橋梁の種類、これは鉄の橋ですとかコンクリートの橋といった、そういう橋梁の種類によって点検の有無を区別するようなことはしてございません。 令和元年度より2巡目の点検に取り組んでおり、令和4年度末までに市が管理する762橋の点検を終了させる予定でございます。 また、市では、計画的に橋梁の補修等を行えるようにするため、橋梁長寿命化計画を策定して取り組んでおります。令和元年度~令和4年度までに蓄積した点検データや補修履歴などを基に、令和6年度以降の補修がより効果的かつ効率的に行えるように、修繕計画の見直しを令和5年度に予定しております。 今後も道路利用者が安心して通行できるよう、引き続き計画的な点検、あるいは補修に努めてまいりたいと思います。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 計画的に今後も点検・整備が行われていくということであります。また、長寿命化に対しても見直しを行っていくということであります。 市道の点検整備について、今後も引き続き市民生活で重要な役割を持つ道路、橋梁のより効果的な点検整備を行っていただき、安心・安全なまちづくりをよろしくお願いいたします。 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。--------------------------------------- △小林陽子 ○議長(平林明) 続いて、9番、小林陽子議員。持ち時間は20分以内といたします。 小林議員。     (9番 小林陽子 登壇) ◆9番(小林陽子) 9番、小林陽子です。 通告書に基づき、今回は2つのテーマで一般質問をいたします。 1問目は、次世代を育てる子育て・教育についてです。 次世代を育てることは、人間の営みとして大切なことであり、地域の将来の担い手を育成していくという意味で、地域における最重要課題の一つであります。家庭の在り方も多様化し、出産年齢の高齢化や少子化が進み、さらにメディアやゲーム、SNSといった、便利ではありますが、子供の発育時期に影響を与えるようなものが登場し、いじめ問題も依然として深刻であることなど、子供を取り巻く環境は厳しいものがあります。 また、新型コロナウイルスの影響の長期化により、子供たちの様々な活動が制限されたり、家族の失業等の不安定な状況の中、しわ寄せが子供たちに及んでいるであろうということは認識をしております。全てをコロナ禍のせいにするわけではありませんが、子供が巻き込まれる痛ましい事件も幾つも起きており、安心して生活すること自体が保障されないかもしれない、そのような事態になっていると感じます。 子供自身へのサポートに加え、親や関係者の負担を軽減・分散することで、子供のゼロ歳~18歳までの成長過程における切れ目ない健全な養育環境をどう作っていくかが問われており、安曇野市も決して例外ではないと子を持つ親の一人として感じております。 そこで、新しく就任されました市長に、子育てと教育の方針について伺います。 先般の市長選においては、子育て・教育についても公約で触れていらっしゃいますが、市長は安曇野市の子育て・教育の現状をどう捉え、よい点や課題についてどのような評価をされているでしょうか。また、今後の安曇野市子供たちの育成についてどのようなビジョンをお持ちでありますでしょうか。見解をお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 子育ては、一義的には家庭が責任を持つということではありますが、地域ぐるみで子育てを見守り、育て、暮らしを応援する環境と社会により、共に行うものであると思います。 少子化、核家族化の進行によりまして、社会で支えるという、こういう観点がますます必要になっていると考えております。このために、子育て支援サービスの提供を充実する必要があると感じております。共働き世帯の増加や核家族が原因と思われる待機児童が発生しており、この解消は喫緊の課題であります。また、子供たちを取り巻く環境や状況が激しく変化し、価値観等も多様化してきている中にありまして、安曇野市でも発達障害の診療を受けている児童生徒や、不登校児童生徒が増加している現状がございます。 安曇野市の豊かな自然と地域資源を生かした安曇野自然保育を就学前教育に取り入れ、子供たちが伸び伸びと自分らしさを発揮しながら成長する姿を見守り、支える保育を実施していく、これを今後推進してまいりたいと考えております。 教育委員会で検討しております、“たくましい安曇野の子供”を目指す安曇野市立小・中学校の将来構想(案)の中で、学校の将来像として、「郷土へ愛着と誇りを持ち、志を高く未来を切り開く安曇野教育の実現」、「行きたい、学びたい、地域から必要とされる魅力ある学校の創造」を掲げておりまして、安曇野らしい教育を構築していく方向性を共有し、今後総合教育会議におきまして具体的な事柄につきまして議論してまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 市長より、地域ぐるみで教育、ともに行っていくもの、そして、社会で支えることがますます必要だということ、そして、安曇野らしい教育を推進していきたいという所信をいただきました。私も同感でございます。 次に、子供が安心できる養育環境を地域の中で築くには、子供が安心できると思える環境、そして、親も安心できると思える環境の両方が必要です。繰り返しになるところもありますが、家庭や子供を取り巻く環境は多様化しており、様々な課題が同時進行である現状と認識しております。 市長が来年度の実現に向け表明をされた18歳以下の医療費無料化は、子育て中の親の負担の軽減という観点からもよい決断であると思います。一方、まだまだ課題は多く、その中から特に声が大きいと思われるものを5点ほど挙げて質問いたします。 1、待機児童への対応、2、子育て広場の設置、3、子育ての悩みを親が抱え込まずに相談できる仕組み、4、放課後児童クラブの在り方、5、通学路の安全です。これ以外にもいじめ、不登校、発達障害など、多種多様な課題があります。安曇野市だけの課題ではないのかもしれませんが、こうした課題にどう取り組んでいくのか市長のお考えを伺います。 まず、1、共働き家庭が増え、ゼロ歳から2歳児の待機児童への対応については、一刻も早い対策が求められていることについての質問なんですが、昨日の竹内議員の質問の御答弁で、市長は「全力を傾ける、共働き家庭が40%として整備をする」という意欲のある御答弁をされました。さらに具体的な対策などがありましたらお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 私の考えにつきましては、今、小林議員がおっしゃったように昨日申し上げたところでございまして、具体的な事項につきましては福祉部長から申し上げたいと存じます。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) 待機児童への対応でございます。 平成29年度以降、3歳未満児の保育ニーズの急激な需要に対応するため、市では、現在までに3歳未満児保育を行う小規模保育事業所を6施設整備いたしました。約120名の保育の受け皿を確保してきたところでございます。しかしながら、本年4月には12名の待機児童が出てしまいました。解消に至っていない状況にございます。このため、本年度におきましても令和4年4月に開所する定員19名の小規模保育事業所の設置に向け、整備する保育事業者を選考し、整備に係る費用に対し補助金を交付し、整備を進めてまいっております。 未満児の入所申込み数は、出生数の減少と入園率の増加がございまして、推計が非常に難しい状況でございますが、今後も小規模保育事業所の整備を中心に待機児童の解消を図ってまいります。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 分かりました。 次に、2番目の子育て中の親の負担軽減策として、令和元年度に議会で政策提言をしました子育て支援センター、地域の子育て広場の設置ですが、これは第2次安曇野市子ども・子育て支援事業計画にも検討する旨が盛り込まれております。 小さなお子さんを抱えて外出しづらい子育て中の親が、いつでも安心して過ごし、支援の必要な親子を早期に発見して支援につなげられることから、引き続き要望の声は高いです。 また、3番目、親自体が健全に子育てできるよう、子育ての悩みを親が抱え込まずに相談できる仕組み、例としましては、今申し上げました地域の子育て広場等で相談ができ、必要な支援にスムーズにつなげられるような仕組みが求められております。このことについて、福祉部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) 市議会より人口減少対策に関する提言を令和元年10月15日に頂戴いたしました。その内容は、2項目の提言がございまして、児童館等における子育ての支援拠点の強化と、地域における子育て広場の設置と運営についての支援でございました。 この提言の後、関係する4部で打ち合わせ会議等開催しまして、取組を始めたところなんですが、コロナ禍が始まってしまいまして、子育てサークルの把握等が困難になるなど、一部影響が出ている状況でございます。 計画における位置づけといたしましては、議員おっしゃいましたとおり第2次安曇野市子ども・子育て支援事業計画の中に、基本目標の一つとして子育てを支援する仕組みづくりの中に家庭支援センター的施設の設置と必要性を検討していくことといたしました。今後も他市での先進的な例などを参考にしながら、関係する部署とともに検討を進めてまいりたいと思います。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) コロナ禍で検討がされるもまだ進んでいないということを伺いました。 計画の中に検討が盛り込まれているということの認識なんですけれども、本市では児童館で連携型でこの子育て支援事業を行っております。しかし、他の自治体で多く設置しているのは一般型という、常設の地域子育て支援拠点です。公共施設、空き店舗、公民館、保育施設等で実施されるもので、子育て支援センター、地域の子育て広場がそれに当たるものです。 一例なんですけれども、福祉教育委員会で令和元年度に視察をしました山口市の事例を紹介いたします。そのような地域の子育て広場がおおむね中学校区に一つある、そして、運営主体も保育園や地域の団体がそれぞれ実施していました。その中で我々が視察した子育て広場は商店街の空き店舗、これはカメラ屋さんだということなんですが、そこを活用しまして子育て中のお母さんたちがNPO法人を立ち上げ運営しているものでした。運営費は月に15万円ぐらいかかるということでしたが、国と県から3分の1ずつ補助があり、市の負担はその3分の1の月5万円ほどということでした。さらにこのNPO法人は、商店街の別の場所で放課後児童クラブも運営をしているという事例でした。これは一例ではありますけれども、ほかにも今、部長がおっしゃったようにたくさん事例がありますので、地域の方々も集まれる子育て広場の検討をぜひ、早急にお願いしたいと思います。 続きまして、4番目、小学校の放課後児童クラブについてです。 これも同僚議員も取り上げているとおりですが、今、共働き家庭が増え、希望者が定員を上回る状況が続いています。市では既に6年生までの受け入れ方針で動いていますが、少子化によって生じる学校の空き教室の活用が、特別支援級の増加等により思うように進まない状況です。 そこで、放課後児童クラブの在り方として、民間企業や地域の力などを借りて放課後の子供の居場所をつくることも一案ではないかと考えますが、そのような検討はいかがでしょうか。安曇野市では、現在市の社会福祉協議会に全てをお願いしているわけですけれども、他の自治体では公の児童クラブに加えて民間企業が参入して、送り迎えや習い事などのメニューをそろえて運営しているという、そういった例もあると聞いております。 それから、5番目ですけれども、通学路の安全確保では、他県で発生した子供を巻き込んだ悲惨な事故を教訓として、安曇野市でも一層の対策が求められる状況であると認識しております。対策として、県の掛け声で通学路の危険箇所のチェックがされ、安曇野市でも62か所が確認されたとの報道がありました。危険箇所の内容と、今後の改善策について、教育部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 児童クラブにつきましては、入所希望者の要望に応えるため、運営体制の拡充に努めておるところでございまして、来年度からは穂高北小児童クラブ、堀金児童クラブにおきまして、小学6年生までの受入れを始めることができます。こうした受入れ拡大を進めていく上で、やはりスペースの確保が課題となっておりまして、一部の児童クラブではお申込みされる全ての方を受け入れることが困難な状況が続いていることも事実であります。御提案をいただきました民間企業や地域の力などを借りての児童クラブの運営ということにつきましては、これまでの児童クラブの体制では安全性、公平性、平等性といったものを重視してまいりましたので、こういった観点も踏まえまして今後参考にしてまいりたいというように思います。 2点目のお尋ねでございます。市教育委員会では、通学路の安全確保に向けた取組を行うため、関係機関の連携を強化して、安曇野市交通安全条例施行規則第2条に基づく安曇野市通学路交通安全プログラムを策定いたしまして、平成27年度から毎年実施しながら児童生徒の安全確保を図ってきておるところでございます。 本年度の通学路合同点検につきましては、本年9月27日~9月30日までの5日間、20か所で実施しております。20か所の地域別内訳といたしましては、豊科地域5か所、穂高地域5か所、三郷地域4か所、堀金地域3か所、明科地域3か所でございます。なお、新聞報道でございました62か所の危険箇所というものにつきましては、過去に通学路合同点検済みであって、危険箇所の解消が図られていない42か所を加えたものでございます。本年度の通学路合同点検実施箇所の選定につきましては、市内小学校へ通学路の危険箇所の抽出について依頼をし、提出された危険箇所を国から示された観点に基づき、点検箇所の決定をしたところでございます。 なお、国から示された観点は、次の3点でございまして、まず観点1、見通しのよい道路や幹線道路の抜け道になっている道路などの車の速度が上がりやすい箇所、あるいは大型車が侵入しやすい箇所、多い箇所でございます。観点2でございますが、過去に事故に至らなくてもヒヤリハット事例があった箇所、観点3は、保護者、見守り活動者、地域住民などから市町村への改善要請があった箇所、以上申し上げた3つの観点から点検を実施してございます。 報道にございました危険箇所62か所につきまして、今後の改善に向けての対応でございますが、道路管理者等と連携しながら危険箇所の解消に取り組んでまいりたいというように考えております。しかしながら歩道設置などのハード整備対策には時間が必要であることから、まずは通学路の変更であるとか、地域と連携した見守り活動、交通安全教室に加えまして危険箇所に対する交通安全指導などのソフト面での対策に取り組んでまいりたいと考えております。 市教育委員会といたしましても、毎年通学路合同点検の危険箇所解消の進捗状況を、市のホームページで情報を公開しておりますので、市民の皆さんにも御覧いただけたらというように考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 放課後児童クラブの民間や地域の力もお借りしてということについては、まだこれからの御検討かと思いますけれども、またぜひ地域ぐるみで子育てをするという観点からも進めていただければと思いますのでよろしくお願いいたします。 通学路の安全について、詳細に御答弁をいただきましてありがとうございました。保護者からの声も聞いて、そういった面でも点検をしているということ、それからソフト面の対策も強化するということで、ぜひまたよろしくお願いいたします。 次の質問です。 また、配慮が必要でないかと相談される問い合わせがあり、こうした事柄についてもこれまでの固定観念にとらわれない対応が必要であると考えます。本年より市内全小・中学校で行われるお弁当の日について、実際に実施した学校もあり、食育の取組として保護者からよかったという声が多くあります。その一方で、家庭環境やコロナ禍で困窮している家庭からすると、カラフルなお弁当を家庭で作って持って行くことに惨めな思いをする児童生徒もおり、配慮が必要だとの声も寄せられております。 また、保育施設でのおむつの持ち帰りについてですが、従来は保護者が持ち帰って中身を開けて便を見て、子供の体調を確認する趣旨があると聞いております。しかし、保護者の持ち帰りの負担、体調等はおむつを開けて確認せずとも連絡ノートなどで連絡すればよいこと、保育士にも一人一人の持ち帰りバケツや袋にわざわざ入れなければならないという負担があること、さらにこうした負担に加え、感染症予防の観点からも持ち帰りをなくして、各保育施設で処分するように方向転換した自治体が増加しております。おむつの持ち帰りをなくすことで、降園時に子供の安全確保をしながら使用済みおむつを含め、たくさんの荷物を持つ保護者の負担軽減になり、有効な子育て支援策になろうかと思いますが、いかがお考えでしょうか。お弁当の日については教育部長に、おむつの持ち帰りについては福祉部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) お弁当の日でございますけれども、平成26年度から市の食育推進計画に位置づけられ、平成28年度からは明科中学校を中心に始まりまして、少しずつ広がってきております。本年度は改めてその意義を確認し、全ての小・中学校で取り組むこととしております。ちなみに弁当の日は、全国で約2,400校で実施されております。そのうち長野県では49校が実施されております。その中の17校が安曇野市でございまして、中信地区ではこの安曇野市だけがお弁当の日を取り入れているという状況でございます。 初めて実施する学校におきましては、初めから高い目標を示すのではなく、食材を家族と一緒に買い物に行く、家族と一緒におかずを作る、作ってもらったおかずを詰める、おにぎりだけ握る、お弁当箱を洗うといった取組でもよいから、子供が中心に考えた自由度のある取組としております。お弁当の見栄えだけではなくて、どんな小さなことでも子供が精いっぱいやったことを評価する取組になればというように願っております。 実施した学校の保護者からは、肯定的な感想が多数寄せられております。この取組は家族の絆を強めることにもつながっており、保護者の御協力に市教委としても改めて感謝をしているところでございます。 そうは言いましても、議員から御指摘をいただいたことも踏まえまして、今後も教員が保護者と丁寧な連絡を行い、子供と一緒に献立を考えたり作り方を確認するなどの工夫や改善に努めてまいりたいと考えます。 以上です。 ○議長(平林明) 矢口福祉部長。 ◎福祉部長(矢口泰) おむつのお持ち帰りについてでございます。 保護者から園での処分について御要望いただいていることは承知してございます。衛生、安全、保護者の負担軽減の観点から、どうしたらいいか、方法と課題について現在検討しているところでございますが、実施に当たりましてはどうしても処分にかかる費用負担等は発生してしまうのではないかなとは考えております。実際に行う場合には試行期間を設け、あるいは保護者の皆さんの御意見を聞いた上で実施したいと考えております。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) お答えいただきました。お弁当の日についての配慮、それからおむつの持ち帰りもぜひ検討をお願いしたいと思います。 こうした様々な課題に対応すべく、18歳未満への切れ目ないサポートを行うには、今まで以上に一体感の醸成が必要であると考えております。もちろんこれまでも関連の各部署間で必要な情報の連携は行っているものと認識をしておりますが、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律などを基にしたプライバシー保護を前提に、情報を各部署限りにせざるを得ないといった局面も往々にしてあるのではないかと推察いたします。こうしたことを考えますと、具体的には福祉部・保健医療部・教育部の3部が主になると思うのですが、子供・子育てに関わる部門を切り出して統合した子ども部の設置はぜひ必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。市長のお考えを伺います。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 子ども部の設置につきましての御質問でございます。 市の組織につきまして、私も何回か申し上げましたが、一つの案件につきまして幾つかの部にまたがっておる、それはそれでいいのですが、その機能的な動きがいまいちだということもございまして、市長就任直後から組織の再編検討指示をしたところでございます。 今、御質問にございました、次代を担う子供たち、その生きる力、豊かな感性を育むための子育て支援、重要な課題でございまして、子供あるいは児童生徒に関わる施策というものを一つの組織で対応することも含めて念頭に置きまして、組織の再編成に当たって検討を進めているところでございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 市長より前向きなお答えをいただきました。この子ども部の設置に関しては、これまでも先輩議員が多く取り上げてきております。ぜひ、ここでまた太田新市長に考えていただければありがたいと思います。 次の質問、女性・若者がより一層活躍する安曇野にするために、に移ります。 さきの衆議院選挙では、女性議員が前回の10.1%から9.7%に減り、また、この安曇野市議会でも女性議員が2人減り、従来28%と約4人に1人であった女性議員比率が、現在は18%と5人に1人もいない状況となっています。国際的な水準と照らしても、依然として日本のジェンダーギャップ指数は世界基準から大きく遅れ、156か国中で120位となっております。 こうした女性の社会進出が進まない環境下において、若者の政治離れや投票率の低さも顕著であり、大きな課題の一つです。男女共同参画にとどまらず、多様な意見を取り入れた多様性のあるまちづくりは掛け声だけでは進まず、仕組みや体制を整えることによって実現するものであろうと考えます。 そこで、市長のお考えを伺いたいと思います。 まず、女性や若者の活躍についてはどのようにお考えでしょうか。女性や若者が元気な地域は、地域自体が元気であると言われています。いわゆる「ワカモノ、ヨソモノ、バカモノ」が地域の活性化には必要だと言われて久しいですが、性別や年齢で区切ることが目的ではなく、地域の中で様々な多様性を実現することが必要であろうかと思いますがいかがでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 社会の中の多様性、いわゆるダイバーシティですが、この問題につきまして、まず女性の問題でございます。ジェンダー平等というのは、これは世界の潮流でございまして、平成27年でございますか、国連で持続可能な開発のための2030アジェンダが採択されたこともございまして、国際社会では、よりこのジェンダー平等については加速度を増しております。 では、日本を振り返りますと、日本でも取り組んでおりますものの世界のスピードには追いついていないというのが現状でございまして、女性の管理職、審議会、区長などは安曇野市を見てもまだまだ少ないという状況でございます。女性が手を挙げやすくすることも大切でございまして、それには男性の理解が当然必要であると思っています。今後も啓発を続けてまいりたいと思っております。 それから、若者の活躍、これ年齢で区切ることはないのですが、若者が活躍するということは非常に大事でございます。その中におきまして、さきのといいますか、データではその前の選挙になりますけれども、若者の投票率が低いと。つまり行政、政治に対する関心がやや薄いということは非常に大きな懸念でございます。ただ、安曇野市各地区を見ますと、大変頑張っている若い人たちが随分いるということを私も存じております。そういう意味で見ますと、そういった方たちと一緒に市政を動かすということも考えなければいけないという具合に思っておりまして、多くの若い人たちからの意見を受け止められるような市政にしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 市長より女性のジェンダー平等に対する意欲的な御発言、それから若い方と一緒に市政を動かしていきたいという所信をいただきました。 働く女性を取り巻く環境ということで言いますと、長野県は女性の就業率が全国平均より高いものの、女性経営者比率は令和2年調査で47都道府県中41位、女性管理職比率も全国平均よりもかなり低い状況となっております。調査によりますと、就業継続への意欲はあるけれども、仕事と家庭との両立が困難であると感じている女性が多いと、そういった分析結果がありました。行政も民間も女性の視点を取り入れることで多様なニーズを掘り起こし、幅広い課題解決につなげられる期待は高いので、女性の社会進出についてももっと推進できればと思うところであります。現状をどう捉え評価しているでしょうか。 一つの取組として、安曇野市では管理職がイクボス宣言をしておりますが、既に市長は宣言をされたのでしょうか。また、市内の団体や民間企業にも従業員の方が育児休業等が取得しやすい環境づくりのため、管理職の理解を求めてはと考えますが、市としての取組はしているのでしょうか。市長と総務部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) まず、安曇野市イクボス・温かボス宣言でございまして、これ私就任した当初からもう賛同署名をいたしております。もともと県の副知事のときに、多分6年くらい前に既にこのイクボス・温かボス宣言には署名しておるところでございます。 家庭生活と仕事が両立し、全ての職員が意欲と能力を十分に発揮して活躍できる職場づくりに努めてまいりたいと考えております。 今回、何度か取り上げられております職員からの政策提案の募集に当たりましても、会計年度任用職員を含む全ての職員の方に意見の提出をお願いいたしまして、女性職員からも相当数の提案をいただいております。今後いろいろな機会を利用いたしまして、女性職員からも様々な意見を自由に出せる機会をつくってまいりたいと考えております。 それから、女性管理職の登用状況、決して高い状況にない、これは先ほど申し上げたとおりでございまして、今後は特定事業主行動計画に基づき、女性の管理職を確実に増やしていきたいと考えておりますし、先ほどもございました女性としての視点から意見を述べる機会、これを増やしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) 私からは、市内の団体や民間企業についてお答えをさせていただきます。 平成30年度から長野県の誰もが生き生きと働くことができる職場づくりに先進的に取り組む、実践する企業等を認証する「職場いきいきアドバンスカンパニー」や、厚生労働省の次世代育成支援対策推進法に基づき、従業員の仕事と子育ての両立のための行動計画を策定・実施するなどの子育てサポート企業を認証する「くるみん認定」など、女性が働きやすい制度を導入している市内の企業を訪問し、具体的な取組等を聞き取り、男女共同参画広報誌「湧愛You&I」で紹介するなど、啓発活動を行っております。 以上であります。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) もう既に市長は最初からイクボス・温かボス宣言をされたということを伺いました。心強いと思います。市でも民間への取組を広げていただきたいと思います。 市内の民間企業等の女性活躍の状況と課題について、商工観光部長にお聞きしたいと思います。 市内でもカフェなどの飲食店を中心に女性や若い方の起業も増えているようです。課題を洗い出し、支援をすることによって、女性や若い方がより起業しやすくなれば町のにぎわい創出に好影響があると考えますが、お考えはいかがでしょうか。 ○議長(平林明) 久田商工観光部長。 ◎商工観光部長(久田裕治) お答えいたします。 まず、現在の状況でありますが、市内商工会員の中で女性が経営者を務める事業所は、全体の14.9%となっております。市と市商工会が共同で起業を目指す方を対象とした創業セミナーを開催しております。平成28年度~令和2年度までの創業セミナー受講者に占める女性の割合は50.9%となっており、女性の起業意欲は低くないと捉えております。また、実際に事業を興す方を応援するため、令和2年度までの時限で起業の必要経費や起業当初の家賃補助をさせていただきました。平成30年度~令和2年度までの補助金の実績でありますが、女性が起業した割合は約40%となっており、女性の起業は少なくない状況がうかがえます。 市の制度資金メニューとして、創業支援資金を設け、市内での新規開業予定者、開業後5年未満の方の運転資金や設備投資金を調達しやすくし、起業を応援しております。引き続き制度資金による資金繰りの支援や創業セミナー等を実施して、意欲ある女性や若い方の起業を後押ししてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 商工観光部長より女性の起業への補助といいますか、サポートということをお聞きしました。 ちょっと質問させていただきますけれども、令和2年度まで家賃補助をされていたと、現在はされていないのでしょうか。もしされていないのでしたら今後また検討には上がってくるのでしょうか。 ○議長(平林明) 久田商工観光部長。 ◎商工観光部長(久田裕治) 令和2年度まで実施していたという答弁をさせていただきました。 実際に使用した金額というものが少なかったと聞いておりますが、今後必要とあれば検討しなければならないという考えは持っています。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 分かりました。 次に、具体的に若い世代の声をまちづくりに生かすことについての取組と、今後も含めてどのようにお考えか伺います。 また、先日行われました中学生議会は、地域の将来や課題解決を考える若い世代の声を市政に生かす点からも非常によい取組であると捉えておりますが、どのように評価をしているでしょうか。政策部長と教育長、また教育部長にお聞きいたします。 ○議長(平林明) 高嶋政策部長。 ◎政策部長(高嶋雅俊) 若者の意見をどう受け止めるかというところからお話をさせていただきます。 市では、総合計画前期基本計画においても、若年層を含めた幅広い年齢層から提案や要望を適切に市政に反映できるように、広報広聴の充実を図るということを掲げております。近年では、高校生との市政懇談会というものを開催しております。本年も7月に明科高校とふれあいミーティングを開催いたしまして、20名ほどの生徒の皆さんと市長が直接懇談をし、自転車交通や安曇野の魅力発信など、日頃感じている地域課題を直接聞き取ることができ、有意義であったというふうに思います。一応この回をもって市内4校の高校生との懇談会を終えることになりますので、市長申し上げているとおり、これからは10人~20人程度のグループとの意見交換会の場を設けていきたいというふうに考えております。この中にはもちろん若い世代の方、女性のグループ等でも結構でございますが、こういった意見をお聞きできるようにこれから時間や場所、どんな形で開催していくのか、できるだけ早い時期に固めて募集等といいますか、そんなものを始めていきたいというふうに考えているところです。 ○議長(平林明) 橋渡教育長。 ◎教育長(橋渡勝也) 中学生議会についての評価について、私のほうから答えさせていただきます。 中学生議会は、平成25年度に中学生の発想やアイデアをまちづくりの推進に生かす目的で、市民生活部が主体となって始まり、平成28年度から教育部所管となりました。公職選挙法の一部改正により、選挙年齢が引き下げられたこともありまして、主権者の立場で市政への関心を高める狙いも加わったものでございます。 昨年度からは、教育指導室職員が学校に出向き、中学2年生を対象とした市政講座を行い、各課からあらかじめ提出していただいた中学生に考えてもらいたい課題について、中学生全員が向き合う機会をつくってまいりました。今回の中学生議会は、それらをまとめた中学生の提言ということになります。 私は、中学生の学びの姿から、学校の学習で培った主体的・探求的な学び方を生かした課題追及が行われたこと、また、自分たちが暮らす安曇野市の現状や課題について掘り下げて理解し、最終的に自分自身をも見詰め直す機会になっていることに、一人一人の成長と可能性を感じました。また、今年度は、さきに述べました市政講座に参加した生徒の一人が、自ら疑問を調査して税に関する作文をまとめており、租税教育推進協議会の会長といたしまして大変頼もしく感じております。 このように中学生議会の取組全体が、中学生に対する市政への関心を高めることには大きく寄与してきたと考えております。 一方、議員の御提案の市として若い世代の声をまちづくりに生かすという点においては、斬新なアイデアが幾つも出され、このことは非常に高く評価するわけですけれども、限界も感じておるところでございます。先ほど政策部長の答弁のとおりでございまして、今後の市政に若い世代の意見を取り入れているという観点においては、中学生議会の役割、目的、内容や方法について少し整理をしていかなければいけない、このように捉えております。 以上です。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 今、教育長から申し上げたとおりでございまして、実務的には政策部とよく話を詰めてまいりたいというように考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 中学生議会、教育現場で時間もない中、本当に御苦労されて工夫をされてやっていらっしゃること、そして9年続けて大変成果が上がっているということ、本当にありがたいことだなと思います。若い世代の市政への関心を大変高めている、そういった取組かと思います。 私も中学生議会を傍聴させていただきました。それから中学生議員をされた方から話を伺いました。とても勉強になった、いい機会だった、それから議場で緊張したと、そういった感想をいただきましたけれども、またこのような感想もありました。自分たちで課題自体を見つけて、そのテーマも設定してみたいとか、答弁を聞いて質問をしたり議論をしたいというお話、それからほかの中学校の生徒とも意見交換をしたいというふうにお聞きしました。今、教育部が所管で中心になってやっていらっしゃいますけれども、限界もあるということを教育長もおっしゃっていました。中学生の提案に真摯に向き合って部署間で連携するということがなかなか大変だとは思うんですけれども、大人が真剣に向き合ってくれたかということは、非常に子供たちは敏感に感じ取ると思います。行政の皆さんがずくを出して本気で取り組んでくれれば、子供たちの地域への愛着も強くなると思います。そこで最後に市長に質問をいたします。今、やっている取組、それから先ほどの政策部長から伺った今後の取組もありますけれども、そういった若い人の意見をまちづくりに生かすという観点から、もっと生かしていただければと思いますけれども、お考えはいかがでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 先ほど申し上げましたとおりに、若い人との意見交換の場をぜひつくりたいと思っておりまして、その中で必要なもの、関心するもの、そういったものを政策の中に生かしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) これで私の一般質問を終わりにいたします。ありがとうございました。--------------------------------------- ○議長(平林明) ここで暫時休憩いたします。 再開時間は午後2時50分からといたします。                              (午後2時30分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後2時50分)--------------------------------------- △内川集雄 ○議長(平林明) 続いて、18番、内川集雄議員。持ち時間は30分以内といたします。 内川議員。     (18番 内川集雄 登壇) ◆18番(内川集雄) 18番、内川集雄です。 通告に従い、一般質問を行います。 まず、平成27年、2015年8月26日水曜日、本庁舎4階の大会議室において、県政懇談会が開催されました。長野県太田副知事の講演から興味を持ち、感銘を受けた一つの課題から伺ってまいります。 講演からの安曇野、そのキーワードは漢字3文字。3文字目の「野」が、音読みでは「や」、訓読みの「の」、里と予の会意兼形声文字です。おらたちの安曇野は、古代ロマンと、先人たちが長い時間の中でつくり上げてきた伝統文化と、美しく魅力ある自然豊かな安曇野。安曇野には多くの方々が訪れる、旅行需要を創出するポテンシャルの高いところであります。 昭和45年、1970年5月12日、川端康成、井上 靖、東山魁夷が東山の長峰山を訪れ、そこから望む安曇野を、川端康成は「残したい静けさ、美しさ」と称しました。さらに、川端康成は、「安曇野では人間は自然と合唱しなければならない」と言われました。川端康成は、安曇野を訪れた2年後、昭和47年、1972年4月16日にお亡くなりになられ、それを扱った「事故のてんまつ」、昭和52年、1972年に発表した地元の臼井吉見。時系列は前後しますが、昭和48年、1973年に、10年の歳月をかけて完成した「安曇野」全5巻に描かれた相馬愛蔵など、安曇野の先人の群像劇を大河ドラマにしたいと、今定例会初日、市長挨拶の「創る」でされました。大いに賛同するものであり、実現したいと私どもは思っております。お手伝いできる部分は、何なりと申しつけていただければ動きます。 そこに、臼井吉見の「安曇野」全5巻の中に、登場する機会のなかった堀金岩原の山口家周辺に、寺跡、寺の跡ですけれども、が見られる安楽寺で出家した、日本の工業近代化に貢献したりガラ紡を発明した臥雲辰致も加えてほしいなと願うものであります。市長挨拶の「興す」において、穂高神社の式年遷宮を紹介されました。穂高神社や安曇野のロマンを語るには、安曇族を語らずにはいられません。安曇族の出身とする説もありますが、これもロマンの話です。 第40代天武天皇、安曇野との所縁の深さについては、「日本書紀」など伝承によって伝えられております。皇位継承争いの壬申の乱、672年において、勅旨牧、これ勅使牧というのは、朝廷の命により運営管理をされていた牧場ですが、その勅旨牧の一つ、猪鹿牧、イノシシの猪に鹿、牧場の牧、この猪鹿牧のウマが使用され、勝利に貢献し、40代天武天皇になったとされております。かつての猪鹿牧は、現在の穂高牧地区にあったとされております。 令和3年12月、本定例会の22日、市長の挨拶、所信表明、「創る」「興す」から観光に重点施策が位置づけられ、観光振興、安曇野ブランド発信強化と位置づけております。長野県太田副知事の講演から、安曇野の漢字3文字、3文字目が「野」の自治体、観光など相乗効果の考え、副知事から市長になられた市長の狙い、重点施策に生かされているのか、市長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 議員がお聞きになっていただきました平成27年の講演会でございます。それは、長野県の地方創生に向けて取り組むということで、当時、県がやっておりました地方創生まち・ひと・しごと創生総合戦略、それから、しあわせ信州創造プランの考え方を申し上げたものでございまして、その中で、安曇野と同様に、漢字3文字で「野」がつく自治体は、観光地としても文化伝統としても誇れるものがあるというふうに申し上げたと記憶をしております。 例に挙げましたのは3つございまして、北海道の富良野、ここは倉本 聰の「北の国から」の舞台でございます。それから、武蔵野、これは国木田独歩の小説の世界でございます。それから、森 鴎外の出身地であり、先頃亡くなられました安野光雅さんという絵本作家の出身地であります島根県の津和野、この3つを安曇野と並べて挙げた記憶がございます。 今議会の冒頭の挨拶で、公約に示した「創る」「興す」、これにつきましては、今申し上げました講演会でお話しした中の考え方も一部入っております。「住んでよかった豊かな安曇野」の実現ということで、重点施策に観光を入れておりまして、全国的なブランドとして定着しつつある安曇野の積極的なPR、それから、中小企業への支援、連携によるまち歩きで市内観光を楽しんでいただきまして、観光集客のスポットをつくるというようなことを、事業の推進につきまして所管部署で指示しているところでございます。 あと、私、個人的に今考えておりますのは、各種出版社が発行しております旅のガイドブック、そこで安曇野というのを独立した、あるいは独立しなくても、背表紙に分かる形での発行の仕方ができないかというのを、今後、出版社のほうに働きかけるつもりでおります。既に、安曇野というのはございますが、ある意味、多くの場合、松本及びその周辺となっておりまして、実際には安曇野というのが出ていないものもあります。中には出ておっても、やはり背表紙、そこに出ないと目に留まらないということがございますので、そこについては、私ちょっと今、調べておりまして、追ってまた出版社の皆さんにお願いをしたいという具合に存じております。 いずれにいたしましても、安曇野というものが持つブランド名、これをぜひ発信してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 今、御答弁をいただきました。 私としても、安曇野はぜひ売っていきたい。そして、おらの住む、やっぱり安曇野はいいところだ、これはしっかりと訴えてまいりたいと思います。 今、市長のほうから、答弁の中に出てまいりました漢字3文字、3文字目が「野」の自治体。これは8市1区3町1村、それに加えて、1自治体の一部地域総称があります。武蔵野市、富良野市、津和野市。津和野、小京都、これすごく私も好きで何回か足を運ばせていただいております。8市、武蔵野市、富良野市(北海道)、佐野市、羽曳野市(大阪府)、安曇野市、阿賀野市(新潟県)、習志野市(千葉県)、筑紫野市(福岡県)。1区、阿倍野区(大阪府)。3町、与謝野町(京都府)、紀美野町(和歌山県)、津和野町(島根県)。1村、東吉野村(奈良県)であります。1自治体の一部地方総称、これは有名でありますが、嵯峨野(京都府京都市右京区)であります。 この漢字3文字、3文字目が「野」の自治体、1区3町1村1自治体の一部地域総称とのネットワーク。このネットワークの構築を、かえって、相乗、お互いにいい効果をもたらしたい。観光客の誘客に、共にいいところを補いながら、いいところを使いながら、そして、お互いにノウハウを使い合いながら、この地域がしっかりと誘客につながるいい環境にならないか、そういう思いを持って、この地域のネットワークの構築、どうなんでしょうかということで、市長に再度お聞きいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 今、議員がおっしゃいました漢字3文字の自治体、成功しているところも随分多いわけですけれども、あまり成功していないところもあるわけでございまして。こういう自治体間同士の公的なネットワークについては、相手方の考え方もあるため、今、これでやりますというふうには、なかなか明言できないんですけれども、特に、今、例で挙げられました、先ほど私も申し上げました富良野とか武蔵野とか、武蔵野は既に、旧豊科町から引き継ぎました友好都市の宣言をしております。あるいは、津和野でございますとか、そういったところとの、何らかの形での連絡を取って考えることは検討してまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ありがとうございました。ぜひ検討していただきたい。そして安曇野は、常に安全で安心できる安曇野でありますということが、日本津々浦々に知られてほしい、そんな思いがございます。 次の質問に入ってまいります。安曇野市民が安全で安心して暮らせる安曇野づくりのために、悲惨な交通事故や痛ましい事件、犯罪の発生しない抑止対策等を推進していくことが、私たちに与えられたとわの命題と、果敢に取り組まなきゃいけないと私は思っております。 そこで、太田市長が目指す、安曇野市民が安全で安心して暮らせる安曇野づくりの基本理念をお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 私が公約に掲げました「住んでよかった豊かな安曇野」、この柱の一つが「守る」でありまして、「安心・安全に暮らせる生活環境の実現」を目指すということでございます。中には、コロナ対策でございますとか自然環境の保全も入りますし、それから、交通安全の関係で言いますと、児童生徒の通学路の安全の点検確保、これも入っております。 一つ、交通弱者である子供の安全を確保することにつきましては、既に幾つかの御質問をいただいておりますけれども、高齢者をはじめ全市民の安全を確保することにつながるというふうに考えておりまして、これにつきましては、鋭意取り組みたいと思っております。 それから、現在の安曇野市の第二次総合計画の中におきましても、「安全・安心で一人ひとりが心穏やかに暮らせる快適なまち」を考えておりまして、その基本方針の一つに、「事件・事故を防ぐまち」というのがあります。事件・事故を防ぐまちの実現に向けましては、一人一人が当事者意識を持ちまして、地域ぐるみの活動が展開されることが大事だと考えております。市民と交通安全協会、防犯協会、そして警察、こういった方々と連携いたしまして、それぞれが役割を果たしながら、見守りでございますとか、助け合いを行える環境づくりをつくってまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 御答弁を、基本的にはしっかりとお伺いをさせていただきました。 私は常にチルドレンファースト、頭の片隅には子供たちを最優先に、そして次代を担う子供たちのために、常に安全な通学路と、安心して登下校ができるような状況をつくってあげたい、それが私の一つの大きな考えであります。 通学する児童生徒の安全・安心を高めるために、通学路に防犯カメラの設置をしていただきたい。コストパフォーマンスも含め、中部電力の見守りポールサービスを含めて、令和元年、私のところでは1年と申し上げますが、以下、令和1年6月と9月定例会にて、本件に関し、質問をさせていただきました。令和1年9月9日、市民生活部長の答弁から、安曇野市防犯カメラの設置及び運用に関する規則改正の必要性など、また、財政負担軽減、中部電力の見守りポールサービスの研究と答えています。その後の進捗状況はどうなのか、市民生活部長答弁に対して、現在、この進捗状況はどうなのか、市民生活部長にお伺いをいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和元年9月議会におきまして、当時の市民生活部長が、設置の必要性や設置場所、運用等については、市民や個人情報保護審査会の意見を聞くなどして、慎重に進めなければいけないこと、規則改正の必要性や財政負担の軽減などについて情報収集・研究を進めていくと答弁いたしました。その後、規則やガイドライン、議員御紹介の見守りポールサービスをはじめ、財政負担の軽減などに係る情報の収集・研究等を継続しております。 また、議会での質問を受け、令和元年度に市民意識調査を実施いたしました。「犯罪のない安全・安心なまちづくりに必要なものは」という設問に対し、市民の皆さん、一番多かった回答が「防犯灯の設置・増設」でございました。次いで、「見通しの悪い場所などの環境改善」、次に「パトロール」、そして、「防犯カメラの設置」と続きました。こうした結果も踏まえ、防犯灯の設置や地域ぐるみの環境改善に取り組んでいるところでございます。 一方で、防犯カメラの抑止効果も十分承知しております。今後も、定期的に市民意識を把握しながら、設置が必要な場所、財政負担の軽減等について情報収集・研究を継続してまいります。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 今、御答弁いただきました。 情報収集をして、今後、進めるということですが、おおむねいつをめどに結論に至るのかお聞かせください。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 本日、昨日開催された塩尻市の議会の中で、塩尻市では公共施設への設置を進めるということ、また、自治会等への補助の在り方について検討していくといった報道がございました。安曇野市におきましても、街灯への設置につきましては、市が設置するのがいいのか、あるいは補助という形で設置するのがいいのか、その辺も、今後検討していかなければいけない課題だと考えております。 それから、防犯カメラの設置でございますけれども、市内くまなく設置するということではなく、犯罪多発エリアなど、本当に必要な場所について設置するものと考えております。安曇野市内では、警察のパトロールに加えて、防犯ボランティア協会のながら見守り活動、これは見守り活動の空白地帯を埋めるため、ウオーキング・ジョギング・犬の散歩などを行う際、防犯の視点を持って行っていただくもので、安曇野警察署管内で250名が登録されております。さらに、防犯協会、あるいは区が行う安全パトロール事業、PTAの皆さんの青色防犯パトロール事業等が活発に行われております。犯罪発生件数は、平成25年の652件に対し、令和2年度は324件と、半減しております。こうした市民活動も尊重した上で、市民意識や犯罪発生状況等を考慮し、効果的な防犯対策を検討してまいります。 したがいまして、現段階では、いつからということは明言できませんが、いつ必要になっても設置できるような準備は、今後も継続していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 必要なときに必要な対応できるように、よろしくお願いをいたします。 次は、県と合同の通学路点検の結果ということで、教育部長にお聞きしようと思ったのですが、先ほどしっかりとお聞きいたしました。やめようかなと思ったんですが、お聞きしたら、この安曇野市の点検62か所のうち、既に実施したのが42か所でしたね。新たに20か所増えたわけじゃないですか。この20か所の現状、そして、これお答えできなかったら結構でございますが、42か所既に点検されて、危険だと答えが出ていたのが今日まで残っていたということは、どのような形で対応していたのか、対応できなかったのか、その辺のところをちょっと教えていただけませんか。
    ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 通学路、合同点検の対象となる危険で対策が必要な箇所は、まず交通量が多い、道路が狭い、見通しが悪い、大型車両が侵入する、歩車道の区分がない、横断歩道や信号機の設置が必要、道路標識の設置が必要、あるいは交通規制が必要という箇所でございます。ただ、これらの危険箇所の多くが、歩道整備により問題が解決する場合が多いという認識ではおります。 今回、報道のあった危険で対策が必要な箇所62か所のうち、先ほども申し上げましたが、過年度におきまして点検済みで、未対策の42か所の多くは、今申し上げた、歩道整備が必要であるという箇所になります。62か所の地域別の内訳を申しますと、豊科地域が16か所、穂高地域が13か所、三郷が10か所、堀金11か所、明科12か所でございます。国道、県道、市道の各道路管理者には、歩道整備による通学路の安全対策に御協力をいただいているところでございますが、市民の皆様の、より一層の通学路安全対策への御理解、御協力が必要というような状況でございます。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 答弁ありがとうございました。市民の皆さんも、やはり子供たちの安全です、協力するところは協力する、しっかりそれはお願いしたいと、私は思っています。今もやはり出ました、子供たちの令和3年安曇野市通学路安全マップ、この関係については、私、以前も質問をさせていただきました。指摘事項に対する安全対策、待避所のない交差点とか、ガードレールのない国道、防犯灯、先ほどございました。 私たちは、この安曇野市交通安全通学路安全マップ、これを参考にして、今年度は、子供たちの交通安全教室、コロナ禍において中止になりましたが、以前は、年間28日間、子供たちの交通安全教室に関わってきて、前回質問したときに、「これは一つの教材です」というお答えをいただいて、それを教材として活用させていただいておりました。 これについては、しっかり市民の声とか、そういうのを先ほど聞いた中で把握していると思います。この辺については、教育部長にお尋ねしますし、ガードレールのない待避所のない国道19号線野田信号交差点、また、国道147号線の新田中交差点など、またガードレールのない国道通学路、これは通学路変更によって生じたものですけれども、豊科光2154番地より南へ100メートルの間。私は本来、通学路を変更するときには、安全対策をしておいてから通学路を変更するのが正しいんだろうなと思っているんですが、この辺のところは、都市建設部長にお尋ねいたします。 ○議長(平林明) 坪田都市建設部長。 ◎都市建設部長(坪田浩昭) 御質問にお答えいたします。 通学路の安全対策ですけれども、通学路の安全対策につきましては、毎年度実施しております通学路合同点検において対策することとした箇所に、ガードレールやガードポストなどの施設設置や、カラー舗装などの設置、あるいは塗り直し、また、歩道がなく、それでいて対策が急がれる箇所には、グリーンベルトの設置などを実施しております。今後も、通学路合同点検で抽出された危険な場所や未対応箇所について、順次対応してまいります。 それから、具体的な箇所で、今、議員からお話ございました、まず国道19号野田交差点の横断歩行者の待避所設置。これまでも、市から道路管理者であります長野国道事務所に要望しているところでございます。引き続き、早期事業化となりますよう、粘り強く長野国道事務所に要望してまいります。議員はじめ地元関係者の皆様の御協力もお願いしたいというふうに思っております。 続きまして、国道147号、新田中交差点です。歩行者の待避所の設置に当たりまして、こちらは平成27年度から周辺地権者と交渉を行ってまいりましたが、現時点で協力が得られてはおりません。このような状況から、令和元年度に、地元区からこちらに安全施設の設置の要望が提出されまして、道路管理者である県へ要請して、現状でできる対策でございますガードポストを設置していただきました。今後とも、県と連携し、地元の皆様の協力を得ながら進めてまいりたいと考えております。 それから、豊科光区、国道19号の一部区間、歩道にガードレールが未設置で、こちらに設置するということなんですが、こちらにつきましては、設置の可否も含めまして、道路管理者である長野国道事務所の判断となります。現場を確認し、区長など地元の皆さんと相談の上、長野国道事務所に要望してまいりますので、また御協力をお願いしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) 通学路安全マップは、市内小・中学校で点検をしていただき、交通及び防犯面で危険な箇所などを通学路安全マップとして、市と教育委員会と市内小・中学校が共同で作成したものでございます。 この安全マップは、児童生徒に身近な危険箇所を周知する安全教育や、安全指導の教材としており、地域や関係機関における安全・安心なまちづくりなどに活用しておりますので、特に改善の必要箇所というものを記載したものではないということを御理解をいただければと思います。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 答弁をいただきました。地権者等々の協力は、私も一緒に汗をかいて、地権者の協力をいただくよう努力をいたします。既にオーケーをもらっているところもございますので、付け加えておきます。 安曇野市内におけるゾーン30、これはある意味、皆さん要望しています。学校の近く、これがあることによって車がゆっくり走ってくれると、そういう安心感を持つというような声も聞いております。このゾーン30、学校周辺及び通学路となっている生活道路、この辺がまだなっていない部分。特に私は、穂高西小学校など、なんで学校周辺がゾーン30になっていないんだろうと、そういう疑問を抱きました。この辺のところの規制が、やっぱり大変な状況もあろうかと思いますけれども、今後の課題と、ゾーン30に対する今後の課題と対応はどのようにお考えになっているのか、教育部長にお尋ねいたします。 ○議長(平林明) 平林教育部長。 ◎教育部長平林洋一) ゾーン30とは、自動車の走行速度を規制することで、生活道路における安全を確保するものというように認識をしております。 安曇野市では8か所設定しておりまして、議員御指摘のとおり、穂高西小には、いまだ設置がされていない状況でございます。ゾーン30の設定につきましては、地域の合意形成というものも必要というふうにされております。今後、市教委といたしましても、穂高西小とよくお話をしてから、公安委員会なりと協議をしてまいりたいというように思います。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 今、お答えをいただきました。ぜひとも、学校と相談をするなり、いろいろ状況を把握して、もし可能であれば、ぜひお願いしたいと思っております。 交通安全活動を行う安全・安心なまちづくりの実施を目指して、区単位の安全・安心の制度が導入されております。この現状と課題について、市民生活部長にお尋ねいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 地域における交通安全や防犯につきましては、平成28年度に、交通安全協会や防犯協会の組織等見直しに合わせ、それぞれ安曇野市区長会と協議し、仕組みが整えられました。 区内における安全・安心活動については、区が主体的に行うことになっており、期別の交通安全期間中の立哨や防犯活動、危険箇所の点検、日常的なパトロール、防犯灯の点検などに取り組んでいただいております。 安曇野市区長会として、安曇野交通安全協会安曇野支部、安曇野防犯協会連合会に加盟しており、交通安全協会安曇野支部には、各区から地区長1名が選出されております。交通安全活動については、各区に根差した立哨活動や交通安全教室などの活動が行われ、交通安全思想の普及が図られていると認識しております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 今、市民生活部長から御答弁いただきました。 各区からということですけれども、各区83区、全てこれ、部として機能していますか、お聞きいたします。要するに、設置されて機能しているかお聞きいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) ただいま、議員から部としてことでございましたけれども、区によっては、その部という形で、部というふうに組織してやっていないところもございます。ただし、安全・安心活動につきましては、区が主体的に実施するということで、全ての区で取り組んでいただいていることでございます。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 私、答弁をいただいて確認をしました。自分自身がちょっとまだ把握できていなかった部分がございまして、83区全部できていないじゃないかと、そういう認識も持っていましたけれども、ある意味、安心をするところです。 この12月15日~12月31日の間、年末特別警戒、年末の交通安全運動が始まります。12月15日初日ですが、午前7時15分から、新総合体育館ANCアリーナ西側で街頭啓発を行います。その後、8時から出発式を行うわけです。私の対面にいる全ての皆さん、市長はじめ皆さんは、15日の出発式に出ます。この子供たちの通学路の安全・安心、多くの議員が質問をしておりました。子供たちの安全を思ったら、恐らく、この7時15分の街頭啓発には多くの皆さんが参加すると思います。市民生活部長、桃太郎旗を多く用意しておいてあげてください。私は参加すると期待をしております。 これにも職員が朝早くから準備をしたり、遅くに片づけをしたり、また、この交通安全運動期間中には多くのイベントがございます。また、コロナ禍で今年は多くのイベントが中止になったりしましたが、多くの職員、大変な思いで努力を、イベントを盛り上げたりしていただいております。 そして、私は安曇野市の職員の休暇について伺ってまいります。2018年6月、労働基準法等の一部を改正する法律が成立し、2019年4月に施行され、有給休暇取得義務等、年休に対する新たなルールが設けられました。職員が年休を取りやすい職場の雰囲気づくり、気兼ねなく年休が取得できる職場づくりの必要性を、私は感じているわけです。 令和2年の職員年次休暇の取得は、1人当たり取得日数9.3日です。以前も私、この件で質問したときと、ほとんどこの数字は変わっていないです。平均9.3日ということは、それより取っていない人がいます。多く取っている人たちもいます。私が把握する中では、ほぼ消化する人、していない人、あまりにもこのギャップが広過ぎるんです。ですから、これを縮めていけば、年休10日取得の壁、壁という表現はおかしいですが、10日以上は取得できるだろうと、私は見ております。 そして、この職員が忙しいところへ応援に行くいろんなこと、今回の選挙のときもそうでした。しっかり職員が対応している、これは本当に私としては、いい対応だなと思いますが、やはりもっとみんなが気兼ねなく休んでいいよ、お互いさま、そういう職場づくりや対応はどうなのか。そして、代休について、代休取得状況についても併せて、総務部長にお尋ねいたします。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) それでは、年次休暇取得についてお答えをさせていただきます。 平成30年の年次休暇取得は9.5日、令和元年は9.4日、令和2年度は、先ほど議員からおっしゃられた9.3日で推移しております。本年9月30日時点では、前年と同じペースで取得されております。10日以上取得する職員もいれば、ほとんど取得しない職員もおりますが、誰もが気兼ねなく取得できる職場環境の提供を、現在しております。職員が休暇を取得した際に、担当職員以外、誰も処理できないということではなく、ほかの職員が替わって対応ができるような協力体制を築くことが、年次休暇取得率の向上につながると考えています。 労基法改正により、年10日以上の年次休暇を付与される労働者に対し、年次休暇を年5日以上取得させることが義務づけられました。公務員は適用除外ではありますが、この法改正に準じて、職員に向けてインフォメーションで周知し、計画的な年次休暇の取得を推進しております。また、夏季休暇の取得に当たっては、年次休暇を合わせて取得して、可能な範囲で連続休暇とするように推奨をしております。 以上であります。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ありがとうございました。ぜひ多くの職員が、しっかりと代休の消化ができるようなシステムをつくっていただきたいとお願いをさせていただきます。 過重な労務負担を原因とする脳・心臓疾患に関する従来の労災認定基準は、2001年、平成13年12月に改正後、およそ20年間経過しました。この間、働き方の多様化や職場環境の変化が生じていることから、医学、疫学、予防医学、労働衛生学及び法律学などの専門的見地から認定基準について検討が行われ、新たな基準が、本年9月15日から施行されています。従来の認定基準では、時間外労働、いわゆる過労死ラインを基準とする傾向が強く見られましたが、新たな基準では、労働時間のほか、心理的負荷や身体的負荷を伴う業務より、作業環境について総合的に判断するとしています。従来の過重労働対策としての取組以外に、長時間労働対策に加え、時間外労働以外の負担を含めた総合的な対策をしていただきたいと願うものであります。 『                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             』リフレッシュ休暇についての考えを、総務部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 久保田総務部長。 ◎総務部長(久保田剛生) リフレッシュ休暇につきまして、お答えさせていただきます。 導入を検討した経過もございますが、年次休暇の取得率向上を優先的に取り組むべきであるとの観点から、導入を見送った経過がございます。引き続き、年次休暇取得を推進していく予定でありまして、現時点では、リフレッシュ休暇制度の導入は考えてはおりません。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 総務部長の答弁、おっしゃるとおりだと思います。年次休暇がろくに取れていないのに、リフレッシュ休暇で長期休めなんていうのは、到底無理な話かもしれません。 だけれども、職員皆さん、本当に何年も何年も頑張ってきた。場合によっては、例えば、10年の節目になったら、ちょっとお休みやるよ。実は、私、民間の企業にいたときには、勤続年数によって、会社からお金をもらって、家族で海外へ行ってきました。そういうことも、民間はできるんですけれども、ぜひ、民間のとおりやれとは言いません、そういう考えも持っていただきたいなと思っております。 そして、最後になります。私は本当に、大変職員には迷惑をおかけいたしました。9月の定例会通告をしまして、質問せずに一般質問を終了して帰ってしまったことを、改めておわびを申し上げ、改めて高嶋政策部長に質問をさせていただきます。当時の質問の題名は、「安曇野の水の恵みと家族の笑顔と歓声から」の中で、オーストリア共和国のホストタウン横連携事業についてお尋ねしたものです。栃木県那須塩原市、岩手県矢巾町、安曇野市の3自治体連携応援プロジェクト、これはもうオリンピック終わってしましました。もう師走も近いんですが、これは一過性のものか、そして、今後の連携はどうなるのか、おわびをして改めて質問をさせていただきます。 ○議長(平林明) 高嶋政策部長。 ◎政策部長(高嶋雅俊) オーストリアを相手国とするホストタウンにつきましては、全国で7団体ありましたけれども、このうち3つの自治体、議員に紹介いただいた3つの自治体が、内閣官房オリ・パラ事務局の呼びかけに応じて、今回の連携事業に取り組むことになりました。 新型コロナウイルスの影響で、多くのホストタウン事業が思うように進まない中で、オリ・パラ事務局の助言もいただいたり、あるいは参加自治体のアイデアや、それを実現させるためのノウハウを学びながら、実際に、選手やオーストリアのオリンピック・パラリンピック関係者へ安曇野市からのエールを届けられたこと、非常に有意義であったというふうに思います。 また、8月25日の交流会では、オーストリア駐日大使やオーストリア パラリンピック委員会の皆さんも、実際に大変喜んでいただいたと受け止めております。この取組が認められまして、9月28日付で東京オリ・パラ担当大臣から表彰状を、それから、11月16日付で東京オリ・パラ組織委員会会長からも感謝状をいただいておりますので、紹介をさせていただきます。 この連携事業につきましては、オリ・パラの大会終了とともに、一旦区切りを迎え、今後の具体的な連携の予定はございません。ただし、当市もクラムザッハとの交流を継続していきますし、那須塩原市・矢巾町もオーストリアとの交流は継続していくとのことでございます。せっかくできた縁でございますので、両市町との情報交換を継続し、互いに手を取り合える場面があれば、ぜひまた連携をしていきたいと考えているところです。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 今、3か月も遅れて質問をして答弁をいただきました。本当にありがとうございました。 市の職員、みんな安曇野市一丸となって心から応援をする、エールを送る、そういうことで感謝状を頂いたり賞状を頂いたり、本当にこれはすばらしい。今後とも続けていただきたい。やっぱりそのときにエールを送ったのが、トイトイトイ、皆さんやられたと思います。ですから、私もすばらしいトイトイトイ、いい安曇野でありますように、私の一般質問を終わります。 以上であります。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(平林明) 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。 明日12月8日は、一般質問及び議案質疑並びに委員会付託を行います。午前10時までに御参集ください。 本日はこれをもって散会いたします。 大変お疲れさまでございました。                              (午後3時36分)...