平成26年 12月 定例会 平成26年
安曇野市議会12月
定例会議事日程(第5号) 平成26年12月11日(木曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問 松枝 功議員
井出勝正議員---------------------------------------出席議員(25名) 1番 松枝 功 2番 坂内不二男 3番 林 孝彦 4番 井出勝正 5番 一志信一郎 6番 宮澤豊次 7番 黒岩豊彦 8番
増田望三郎 9番 竹内秀太郎 10番 藤原正三 11番 中村今朝子 12番 山田幸与 13番 平林 明 14番 小松洋一郎 15番 荻原勝昭 16番 猪狩久美子 17番 藤原陽子 18番 内川集雄 19番 小松芳樹 20番 召田義人 21番 松澤好哲 22番 小林純子 23番 濵 昭次 24番 平林德子 25番
宮下明博欠席議員(なし
)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 市長 宮澤宗弘 副市長 村上広志 教育長 橋渡勝也 総務部長 藤松兼次 政策部長 小林 弘 財政部長 千国充弘 市民生活 堀内猛志 福祉部長 飯沼利雄 部長 保健医療 宮下直子 農林部長 山田宰久 部長 商工観光 都市建設 曽根原悦二 飯森正敏 部長 部長 上下水道 中野 純 教育部長 北條英明 部長 政策経営
総務管理課長 花村 潔 等々力素己
課長---------------------------------------事務局職員出席者 事務局長 平川淳朗 次長 望月利彦 次長補佐兼 宮澤 修
議事係長---------------------------------------
△開議の宣告
○議長(宮下明博) ただいまの
出席議員数は25名で、定足数に達しております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元の議事日程第5号により進めてまいります。 (午前10時00分)
---------------------------------------
△市政一般に対する質問
○議長(宮下明博) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の
発言通告者は、1番、松枝 功議員、4番、
井出勝正議員の以上2名でございます。 御報告申し上げました順序により発言を許します。
---------------------------------------
△松枝功
○議長(宮下明博) 最初に、1番、松枝 功議員。持ち時間は30分以内といたします。 松枝議員。 (1番 松枝 功 登壇)
◆1番(松枝功) おはようございます。 改めて、1番、松枝 功です。 それでは、通告に基づき、2件の課題について御質問を申し上げたいと思います。 まず、ことしの市長と語る会で市長、副市長は、本庁舎を初め新市を形づくる多くの
ハード事業の完成を踏まえて、
ハード事業は
ソフト事業のための箱づくりであって、これからの安曇野市はいよいよこの箱を活用した
ソフト事業に向かっていかなければならないといった趣旨の発言をされております。私も全く同感であります。合併して10年、旧町村から引き継いだ課題にも解決の道筋がつき、主な
ハード事業にもめどが立ってきたこの時期、市民の皆さんに安曇野市に住んでいてよかったと思っていただける
ソフト事業の充実に一段と力を注ぐ必要があると思います。
ソフト事業というと、特に福祉施策や教育施策の充実ということになりますが、きょうは特に芸術・文化の振興という面からの質問をさせていただきたいと思います。 平成23年9月、市は
安曇野市文化振興計画を策定いたしました。この計画では、安曇野市の自然豊かな風土を誇りとした記述、取り組みが目につきます。安曇野らしいというか、安曇野の文化の特性といったものが感じられます。その中にあって、主要施策の第2節では、「安曇野を築いてきた郷土の先人たちの営みと文化芸術の振興に功績のあった多くの先人を継承し、その思いを受け継ぎ、明るい安曇野を創造します。」と掲げられ、その具体的な取り組みとして、「郷土の先人たちが遺した資料・作品を計画的に収集・保存し、活用を図ります。」とあります。 まず、いよいよ
ソフト事業充実にかじを切ろうとしている宮澤市長に、この郷土の
芸術作品等の収集、活用、取り組みについての基本的なお考え、また方針等がありましたらお聞かせいただきたいと思います。お願いいたします。
○議長(宮下明博) 市長。 (市長 宮澤宗弘 登壇)
◎市長(宮澤宗弘) 松枝議員にお答えをいたします。 ハードからソフトの時代に入っていることは確かでございますが、安曇野市におきましてはまだ当分の間といいますか、計画的に
ハード事業を進めなければいけない課題がたくさんございます。現在進めております
豊科公民館大ホールの改修であるとか、あるいは不落続きでありますしゃくなげの湯の改修、また計画的な
保育園建設等は
ハード事業として残されておりますが、これらをしっかり整備をすることは
市民サービスの向上、そして
ソフト事業への移行の大切な課程であります。 芸術・文化、これは心豊かな市民生活の実現、さらに市の活力と魅力を高めていく上で欠かせない施策であると認識をいたしております。安曇野を築いてこられた郷土の先人たちの営みと文化・芸術の振興に功績のあった先人を顕彰し、その思いを受け継いでいくこと、これは私たちの責務でもありますし、また安曇野の未来を創造していく上でも大変大切な課題であるというように捉えております。
豊科近代美術館の増設など、ハード面を整備をしてまいりました。これからは、収集、保存、活用などを計画的に進めていかなければならないというふうに感じております。ただ、日ごろこの収集については財政の問題もございますので、どういった収集方法がいいのか、また保存にしても、収蔵庫等の保管場所も限られておりますから、この中にどういったものを保存をしていくのか。また、活用でありますけれども、これは寄贈を受けたものが収蔵庫に眠っていたんでは意味がないというように思っております。したがいまして、学校、公民館、あるいは保育園等、公共施設に収蔵品を分散をして一般に公開する、あるいは子供たちにすばらしい芸術を目に触れさせる、そんな機会づくりの工夫というものが必要だと思います。いろいろな企画展をやっているんですけれども、比較的訪れる皆さんが少ないというような傾向にあります。したがって、小・中学生は今無料ということでございますが、高齢者等の皆さんに対して無料の開館等も考慮していかなければいけないかな、そんな思いもございますが、いずれにいたしましても、より多くの皆さん方に作品に触れていただかなければ、幾らいい企画展をしても市民に広がっていかないという点がございますので、この辺の工夫は大いに大切ではないかというふうに捉えております。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) ただいま市長から、活用の方法として公共施設、学校等に分散展示して活用するというようなユニークな方法も御提案されました。その辺は、じゃ後で議論させていただくとしまして進めさせていただきますが。 私の小・中学校の同級生に版画家、隠岐安弘がいます、いましたというのが正確なんですけれども。彼は、明科で養蜂業を営みながら半年は版画家として東京中心に活躍をしておりましたが、それが一昨年の4月、パリの個展をやった後、心労もあってか心筋梗塞で急逝いたしました。まだ56歳でした。残念でした。それから1年後、昨年ですが、春の連休中心に、完成したばかりの
明科公民館で、同級生数人でつくる
実行委員会が主催し、
版画家隠岐安弘の追悼展を開催いたしました。隠岐の作品40点余りを2階の
ホール中心に展示した小さな展覧会でした。明科在住の画家、加々美 豊先生には、展示方法やパンフレットの作成等、
展覧会全般にわたっての監修を買って出ていただき、追悼展には多くの芸術家がお見えになりました。特に、穂高在住の征矢野 久先生は、随分と隠岐の作品に感銘を受けた御様子で、2度、3度と足を運んでいただきました。その後、
征矢野先生のお取り計らいで、雑誌「
安曇野教育」で隠岐の特集をしていただいたり、「
安曇野文芸」表紙にも作品を使っていただきました。 実は、ことし8月に、その
征矢野先生から追悼展に展示した隠岐の作品を
豊科近代美術館の学芸員にも見せたいので案内してほしいとの御連絡をいただき、私どもで作品の多くをお預かりしているものですから、御案内いたしました。先生と学芸員がお2人おいでになりました。学芸員の方々からも作品について高い評価をいただきましたが、この後のことです。突然でびっくりしたんですが、
征矢野先生が、さあ君たち、作品を全部近美に持って帰るぞとおっしゃるんですね。この言葉に、実は2人の学芸員はまさに凍りついたように立ち尽くしてしまうんです。無理もありません。
幾ら征矢野画伯の号令であっても、ほとんど無名の版画家の作品の山を何の手続や許可とか合意とかも吹っ飛ばして勝手に美術館に持って帰ったらどうなるのだろうと。2人の気持ちはよく理解できましたので、私から
征矢野先生に、美術館として収蔵するにはいろいろな手続や段取りもあるようなので、きょうのところはまず価値を確認していただいたという経過にしていただき、今後努力いただくことで先生にも御理解いただき、お帰りいただきました。
征矢野先生の隠岐の作品が散失や汚損する前に何とか確かな場所に移して保管したいとの温かいお気持ちには本当にうれしく、心から感謝いたしております。残念なことに、市にはまだ芸術品、芸術作品を新たに収集しようとしても明確なその仕組みがないようで、これが障害となってしまった感があります。 少し長くなりましたが、隠岐安弘はあくまでも一例であります。私も地元の、または地元出身の芸術家の作品を評価し、収集、保管し、地域のために活用していくことが大切だと考えます。ただ、市の
文化振興計画では少し先人たちにこだわり過ぎる感じがいたします。先ほどお話しいたしました--すいません、敬称を略します
--征矢野 久、加々美 豊、また先日豊科で個展を開かれた小穴竹豊と、いずれの皆さんもまだまだ元気で制作活動も旺盛のように拝見いたしますが、
皆さんかなりなご高齢であります。先人ももちろんですが、先人も大切です。やらなくちゃいけないんですが、地元で輝くこれらの皆さんが元気なうちに市としてきちんと作品を評価し、必要な作品は収集、保管し、将来にわたって活用していくという姿勢が大事ではないかと思います。取り組みの現状について、教育部長にお尋ねいたします。
○議長(宮下明博) 教育部長。
◎教育部長(北條英明) 現在、今、議員も御指摘のとおり、
美術資料等の収集、ほとんどが寄附申し出によりまして、その設置目的に沿った美術作品を受け入れをしてきたというのが現状でございます。しかしながら、明確な収集方針とか基準は備わっておりません。この辺がなかなかその収受の判断が難しくなってきているというところでございます。 また、先ほど市長も申し上げましたように、平成25年度に
豊科近代美術館、
収蔵庫増築をしたわけでございますが、当然
収蔵スペースにも限りがあるということでございます。その中で、明確な収集方針、また作品について適正な評価をする
選定委員会の組織化が必要だというふうに捉えております。現在、他市等の事例を参考に、その
設置要綱等の制定を準備をしておりまして、来年、27年4月の施行を目指して今準備を進めていると、こういう段階でございます。来年度予算にはその必要な予算の計上等もしてまいりたいと、こんなふうに考えております。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 先日、私、松本市美術館にお伺いいたしました。そして、松本市における作品収集、保管、活用の状況等をお聞きしてまいりましたが、やはり今、部長がおっしゃったように、松本市美術館には
美術資料等収集要綱なるものが定められておりまして、これに基づいて絵画や美術品の収集が行われると。また、要綱に基づいて専門家、かなりレベルの高い専門家と拝見いたしましたが、
美術資料等選定委員会が組織され、この委員会が市が収集する美術品の選定、評価を行っているということのようです。参考にしていただきたいと思いますが。 さらにちょっと一歩進めさせていただくんですが、松本市においてもこの要綱に定められ、収集する美術品の対象として第1に掲げられているのがやはり郷土出身の作家、松本にゆかりのある作家及び関連する
美術資料等です。安曇野市も当然こうあってほしいと思いますが、もう一つここで松本市に注目したいのが、収集する対象として、第3に山岳等をテーマとした国内外の
美術資料等、第4には音楽にちなんだ
美術資料等が掲げられていることであります。松本市が目指す岳都がきちんと戦略的に盛り込まれているということだと思います。 ここで、
橋渡教育長さんにお尋ねしたいと思います。松本市美術館の学芸員さんとお話ししますと、
豊科近代美術館の評価が大変高いんですね、本当に。これまでの企画展の内容とか、また
ロマネスク調ですか、
ヨーロッパ風の落ち着いた外観もあってでしょうか、うれしいことであります。これから安曇野市が
収集基準等を定めて、今後美術品の収集、保管、活用を行っていくとします。当然その活動、事業の中心となるのが
豊科近代美術館。昨日は同僚議員からの名前を変えたらどうかという、私も賛成ではありますが、
豊科近代美術館ということになると思うのですが、近美は、今まで副市長さんからもお話いただきました。ハード的な充実が図られたわけです。この段階で、松本市美術館を例えで言いますと、松本市美術館には3つの岳都をイメージした美術館に向かおうとする方向が見てとれます。教育長さんがお考えの
豊科近代美術館の向かう方法、どういう美術館を目指していくのか。今ハードが整って、さあソフトに切り込むこの段階でどういう美術館を目指していくのか、どう育てていきたいのか、ビジョン等ありましたらお伺いしたいと思います。
○議長(宮下明博) 教育長。
◎教育長(橋渡勝也) ただいま松本市美術館の御紹介がございましたけれども、参考にすべき点は大いに参考にさせていただき、
美術館運営に生かしてまいりたいと思います。 さて、
近代美術館は、まさしく議員おっしゃるとおり安曇野市の文化・芸術の拠点でございます。その大事な使命は大きく3つあると考えております。それは、市民、特に子供たちに良質で多様な文化・芸術に接する機会を提供すること。2つ目は、市民の文化・芸術活動を支援すること。3つ目は、
安曇野出身の芸術家を顕彰することでございます。 安曇野には、荻原碌山、また彼に感化されたさまざまな芸術家による彫刻等の伝統がございますし、また田淵行男に代表される豊かな自然をフィールドとした自然写真、
山岳写真等の伝統もございます。こういった
安曇野ならではの芸術、郷土の芸術家を顕彰するということが美術館の特色でもあり、また安曇野らしさにつながるんではないかな、そんなふうに思っております。
近代美術館は拠点でございますけれども、さまざまな
周辺美術館とも連携しながら必要な調査研究、収集、保管に力を入れてまいりたいと思います。昨日までの中でも、本庁舎が完成すると、このエリアが市民が集う本当に親しまれるエリアになるということが期待されておりますので、そんな愛される美術館を目指していきたいなというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 今お答えいただく中で、松本市が岳都をイメージした美術館をある程度意識しているのに対して、安曇野市らしいというものの発揮が少し見えてこないのが残念な気はいたします。ただ、松本市美術館と比べて立地は非常にいいわけですね。本庁舎があったり、非常に人が集まってこれる、多くの市民がこれる位置にある。これは非常に強みだと思います。ぜひそういった強みを生かしてすばらしい美術館をつくっていただきたいと思いますが。 そこで、美術品の収集の状況、これを少し確認申し上げたいと思います。教育部長にお伺いいたします。特に郷土の作家の
作品等収集について、現況をお聞かせください。先ほど来、購入とか寄贈とかいろいろとあると思いますが、できましたら分けてお話しいただければありがたいんですが、よろしくお願いします。
○議長(宮下明博) 教育部長。
◎教育部長(北條英明)
豊科近代美術館の収蔵の作品は、今3,270点でございます。うち購入は360点余りでございまして、購入はいずれも豊科町時代、合併後はございません。購入額は約3億1,000万円余りということでございます。購入の大きなものは、高田博厚の彫像作品、これがほとんどを占めているというような状況でございます。そのほかに、
郷土博物館のほうの収蔵の郷土作家の作品、ここも200点ほどございますので、これも今後近美のほうに移管をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。ほかには幾つか、高田博厚、小林 邦、宮 芳平とか奥村光正等々、あと先月岸野圭作さん、去年作品展があったわけでございますが、岸野圭作さんからも寄贈を受けたということで、これも安曇野に今在住のまさに安曇野を描いていただいていると。こういう方の作品も今収蔵、また寄附をいただいて今収蔵をしていると、こんな状況でございます。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 確認ですが、収蔵した作品全部で三千二百何十点ですか、うち購入が360点ほどあると。ただ、それが全て旧豊科町時代の購入であって、安曇野市になってからは購入というのは全くないと、そういうことでよろしいですか。
○議長(宮下明博) 教育部長。
◎教育部長(北條英明) そのとおりでございます。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 確かに、美術品を収集する場合は、購入するとか寄贈を受ける2つ、寄託もあるんですが、あります。寄贈していただく場合というのは、やっぱり作家や所有者にいろいろ御事情もある場合もあるかとは承知はしておりますが、やはり教育長さんがおっしゃるような安曇野にふさわしい美術館をこれからつくり上げていくとすると、やはりふさわしい美術品を評価、特定し収集していく必要があると思います。この場合、全て寄贈していただくという善意のみに頼っていいのかという気はいたします。芸術家の代表作、命がけで制作した作品などについて収集しようとする場合は、きちんとした専門的な評価を申し上げ、相応の対価をお支払し、お譲りいただくことが必要というか不可欠であると思います。このような場面で筋の通った対応をとれるということは、文化を育む
まち安曇野の文化度の高さをまさに示すことになるものと思っております。 ここで、宮澤市長に再度お聞きしたいと思います。2つありますので、分けてちょっと御質問申し上げたいと思います。 まず、1点は、先ほど来お話を伺ってまいりましたが、美術館等の事業を充実していくためには、安曇野にゆかりのある美術品とか作家の作品初め、その他必要な作品の収集ももちろん必要になってまいります。それには相応の予算も必要になってくるはずです。旧豊科町から引き継いだ基金があることも承知はしておりますが、やはり安曇野市として今後は一定の財源を安定的に担保し、美術館の充実、作品の充実、文化振興を推し進めるべきではないかとは思いますが、まずこれについてのお考えをお聞かせください。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) 作品を収蔵し、生かすということは非常に大切なことだとは思いますが、先ほど申し上げましたとおり、予算をつけて作品を買っても、それをどういうふうに生かすかということが非常に問題だと思うんです。今までもいろいろ企画展をやってまいりましたけれども、財政的な面からして、費用対効果ということは芸術の分野では余り言うべきではないとは考えますが、やはりより多くの皆さん方が足を運んでいただかなければ、幾らいい作品を展示をしてもその価値が広まっていかないというように私は考えております。足を運んでいただく工夫というのが大切になってくると思いますし、またこの郷土には例えば日展作家なんかもたくさんおいでになります。これらの作品をどのように収集するかと。全てをおっしゃいますように無償で寄贈いただくというわけにはまいりませんけれども、そうはいっても一作家の作品を全て収蔵して、そしてお金を出すというわけにもまいりません。最初に申し上げましたように収蔵庫も限られておりますし、保管体制もしっかりしなければいけないということで、総合的に判断をしていかなければいけない課題だというふうに捉えております。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 全く総合的に判断していただきたい、前向きに対応していただきたいと思います。 やはり、その前段でもやっぱりどう生かすかというお話がございました。やはり、そういった市長の思うイメージをきちんと具現化していくというと、私はここでもう一つの質問に入りたいんですが、
安曇野文化財団の位置づけについてであります。私は、市の芸術・文化の振興、
近代美術館の充実等を考えますときに、やはり
安曇野文化財団に頼らざるを得ない部分が極めて多いのではないかと思います。文化財団は、芸術振興を目的とした財団法人としての歴史も長く、学芸関係の人材も確保され、外部からは相当の評価もいただいております。ところが、何か影が薄いところがあるんです。本来だと、文化財団が市の文化・芸術の振興という分野の先頭に立ち、華々しく事業を展開してもいいと思うのですが、どうも地味で目立たない感じがするんです。こう感じるのは私だけでしょうか。 これはなぜだろうかと私なりに自問したときに思い当たるのは
村田コレクションのことです。私の思うことを申し上げます。
村田コレクション、村コレですね。これの問題というのは、合併前の旧豊科町において
近代美術館の建設当時に物議を醸した大きな問題だったのですが、私としましては行政的にも、また司法的にも一定の解決を見ているとの認識があります。ただ、問題の特異性もあって、特に当事者の中にはいまだ解決がなされていない、完全な解決を求める声もあるように聞いてはおります。 しかし、豊科町は安曇野市に合併しました。その安曇野市も誕生して10年がたとうとしております。私は、この時期に、少し遅過ぎたかもしれませんが、この村コレの問題をしっかりと乗り越えなければならないと思います。目をそらせとか、忘れてしまえとか申すつもりはありません。芸術・文化を愛し、市のこれからの姿に期待を寄せる多くの市民の皆さんのために、10年の節目を迎えたここで、安曇野市はこの問題を乗り越えなければならないと思います。 では、乗り越えるとはどういうことを言うのか、私が思う乗り越えるの御説明を申し上げます、簡単なことなんですがね。先ほど申し上げました目をそらすとか忘れてしまうとかいうことではありません。村コレの問題があったこと、解決することには非常に困難であったこと、これらはきちんと認識しましょう。しかし、そこに難しい気持ちのまま立ちどまっていたではいけないと思うんです。そこから前を見て、未来に向かって、芸術・文化の高みを目指して力強く歩き出すことこそが乗り越えるということではないかと思うんです。私は、立ちどまらず、強い気持ちを持って前進してほしい。 少し時間を費やして私見を述べさせていただきました。この乗り越えるという件に関しての御答弁は求めません。 戻って恐縮ですが、市が芸術・文化の高みを目指して歩を進めるには、やはり
安曇野文化財団の力、エネルギーとか人材とか財力とか、キャパシティーというのが割合表現として正しいかもしれませんが、そういったキャパシティー、これが鍵を握っているような気がするんです。市長が先ほどおっしゃった活用の方法、いろいろなことを考えても、そこが私は鍵だと思うんです。 最後に市長にお尋ねいたします。合併10年の節目を迎えるここで、
安曇野文化財団にいろいろな面で思い切ったてこ入れをしていくお考えはありませんか。お尋ねいたします。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) 村コレの問題も出ましたけれども、私はこの問題はもう決着済みだというふうに考えております。私は、町会議員のときから申し上げてまいりました。村田さんの持っているものは全て安曇野市に寄贈をいただく。その上に立って3億円を持ってきていただけると、こういう話から始まったわけでありまして、今日的には村田さんの所有するものはないというふうに私は捉えておりますし、芸術的な価値はあの民芸家具については私は価値がわかりません。今までも言ってまいりました。これは、芸術品というのはそれぞれの見方、そして歴史によって評価されるものだというように思っております。大変失礼かもしれませんけれども、私は価値がわかりませんので、あの民芸品については犬が星を見るようなもので、ある見方をすれば大変失礼かもしれませんが、がらくたじゃないかというような表現もしてまいったことがございます。いずれにしても、この問題はもう裁判で決着済みの課題だというふうに私は捉えております。 この公益法人の
安曇野文化財団ですが、市の
文化振興計画で市の文化振興の一翼を担う組織と位置づけております。現在、
豊科近代美術館を初めとして4館の指定管理者となっていますが、今後はそれぞれの施設の管理運営とともに、生活文化資料の活用や市民の創造活動への支援など、法人の目的とする事業の充実を図っていただくことを期待をいたしております。市といたしましては、この指定管理料のほかに補助金の交付、それから職員の派遣などを行っております。今後も連携をしながら文化振興に取り組んでまいりたいというように考えております。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 私は、思い切ったてこ入れをしていただきたいとは思っております。やはり、今までお話を頂戴してまいりましたが、きちんとこのような文化振興を市が進めていくにはやはりそういったことが必要になるかと思います。これは、また場面、場面で御検討いただいて、ぜひ対応していただきたいと思います。 それでは、続いて2番目の課題、「一般会計補正予算(第4号)と今後の行財政運営について」についてお尋ねをいたします。 昨年の12月市議会において私が行った一般質問とほぼ同じ内容の質問を大変残念ですが、もう一度させていただきます。 今定例会に上程された安曇野市の一般会計補正予算(第4号)について、これは、この予算ではしゃくなげの湯建設事業の延期にかかわる歳入歳出予算の減額が目につきますが、私がこの補正予算で注目したいのは歳入の法人市民税3億4,000万円の増額であります。昨年はたしか1億2,000万円だったかと思いますが、やはり昨年12月の補正予算で増額となっており、私は昨年、安曇野市にもアベノミクスの効果がじわりと出てきたあかしではないか。また、この増収を単にため込まずに普通建設事業等をふやし、市内経済を活発にしたらどうかとの提言をいたしました。そのときのお答えは、当時の企画財政部長さん--今は総務部長のお席にお座りでございますが--から答弁をいただきました。国の政策等の影響がじわりと地方にも及んできたかなと推測していると言われ、さらに、ただ26年度は
ハード事業がふえ、消費税増税もあり、これに備えての財源確保として基金--このときは減債基金だと思いますが--積み立てを行いたいと、こういう答弁でございました。手がたい財政運営を象徴するような、何かさらりと御答弁いただいた記憶がございます。 さて、ことしであります。昨年の3倍近い3億4,000万円の増収です。当初予算での法人市民税は約9億円ですので、26年度当初は9億円弱ですので、実に40%近い増額となっております。今年度は専門の財政部が組織されましたので、気鋭の財政部長にこの法人市民税の大きな増額の理由についてまずお聞きしたいと思います。お願いします。
○議長(宮下明博) 財政部長。
◎財政部長(千国充弘) 今、法人税の増額ということでお聞きをされたんですけれども、その前の予算の編成の原則についてちょっとお話をさせていただきたいと思います。 予算編成に当たりましては、1年間に必要な経費を計上するという総計予算主義という原則がございます。したがいまして、市の当初予算におきましては議会費から教育費まで、市民生活に必要な事業におきまして年間に必要な経費が見積もられ、予算化されているものということでございます。それから、建設工事、それから扶助費など、予算規模の大きな事業につきましては実施計画等で決定が必要であり、事業の実施財源を確保した上で当初予算に計上しているというものでございます。 しかしながら、事業の進捗状況によりまして事業費の増減が生じた場合、当然補正予算を行うということでございます。今回の12月補正におきましても、必要な事業については補正増ということで行っております。 そうした関係から、歳出関係につきましては年間の所要を積算した予算編成を行ってきておりますが、歳入につきましては国・県の予算編成動向の情報、それから市税、地方交付税といった収入を予測して見積もりを行っております。景気の動向等による変動要因までを見込むというのはなかなか難しいということを御理解をいただきたいと思います。 今回の補正で行いました市税、それから交付税の増額につきましては、当初予算編成時にさまざまな事業の実施を行う財源といたしまして財政調整基金、それから公共施設整備基金等の繰り入れを行ったものでありますが、次年度以降の財源の調整、それから公共施設の整備のための財源として有効に活用するため、今回繰り入れを取りやめたというものでございます。 次年度以降につきましても、さまざまな事業が予定されております。事業実施のためにも財源の確保が必要でありますし、将来の市の財政を考えた場合にも基金の積み立てというものは必要であるというふうに考えております。市税、それから交付税などにつきましては、国の地方財政計画、歳入実績により見積もりを行っておりますけれども、当初予算に計上した歳入額というものを下回らないような予算組みをしていきたいというものでございます。 また、今法人税の増額ということでありますが、当初予算では当然昨年からの景気動向を見積もったわけでありますけれども、それをさらに上回るものがあったということで、今回補正の増ということでございます。 以上です。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 前段、財政とは何だ、予算編成とはこういうものだという教科書の朗読がございましたでしたけれども、余りそういうことは求めない。私が今お聞きしたのは、増額の理由は何ですかということなんです。これは、ただ見込みが上回ったということだけですか。何か見込みが上回った理由とか何か推測はできないわけですかね。昨年は、アベノミクスの効果がじわりと効いてきたかなというようなところまではいただいたんですが、あれから1年たって、この増額の理由というのは何か思い当たる部分というのはないわけですか。
○議長(宮下明博) 財政部長。
◎財政部長(千国充弘) アベノミクスの効果も一部あったというふうには考えます。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 一部にあったとはお考えのようでございますが、それはいろいろなお考えあると思いますので、そこはちょっと飛ばします。 じゃ、続いて、昨年と同じような御質問を申し上げるんですが、この3億4,000万円、先ほど基金のほうに積み増しというか、取り崩しを少なくしたという話なんですが、結局はそういうふうに扱ったということなんですね。ほかの考えはお示しされていないと思うんですね。 じゃ、少し先へ進めますけれども、確かに今回の、先ほど教科書のようなお話をいただいたんですが、今議会の開会に伴って財政部より補正予算の概要というものをいただき、その1ページには編成方針、内容、これは毎年同じような内容だと思いますが、それを読み上げていただきました、初日に。つまり、この補正予算について見ますと、この編成方針に基づいて各部からの予算要求、歳出の要望、これを取りまとめたところ、大幅な増収を充てるべき大きな要求はなかったということ、基本的には。それならば、財政部としては、今年度当初予算での基金の取り崩しも多かったので、来年に備えてその額を減らす方向での補正予算としたと、こういうことですよね。 ただ、財政部から先ごろお出しいただいた市の財政計画、そこの3ページでしたかね。表を見ると、これはまさしく安曇野市の財政は健全だというあかしのように私ども見させていただいているんですが、それを見させていただくと、9月補正の段階の基金の繰入額は大体その財政計画の予定どおりの範疇。だから、皆さんの言う健全であるという財政のあかしであるその財政計画に基づいて粛々と財政運営をされていると。ここで3億4,000万円、私はどうしても気になるんですが、その上でそれだけプラスになっている。サプライズですよね、変な話。それは、使い方については少し検討すべきではないかと思うんです。この判断をされる段階で、安曇野市内の経済状況とか中小企業の状況、職人さんたちの賃金の状況等について、今議会でも本庁舎の建設サイドの話が先輩議員からもお話ありましたですけれども、そういう状況について予算編成の中で検討し、考慮しようとしたような経過はありましたか。お尋ねします、財政部長。
○議長(宮下明博) 財政部長。
◎財政部長(千国充弘) 先ほど財政計画のお話がありましたので、少しお話をさせていただきたいと思います。 財政計画よく見ていただくとわかると思うんですけれども、平成32年度におきましての基金の残高はかなり現状と比べますと減っております。それは、財政計画上におきましても基金の繰り入れをやっぱり後年度におきましては入れていかないとなかなか事業的には進んでいかないというものがございます。そこで、基金の繰り入れを行っております。そういうこともありますので、基金の積み立て等もできるところでは行っていきたいというものでございます。 また、先ほどの考慮したかということなんですけれども、事業につきましては計画的に行っていくというものは市の方針だというふうに考えております。ですので、年度途中で当然緊急的なものが行うべきものがあれば、当然そこに財源を充てていく必要はあると思いますが、基本的には計画的に事業を進めていきたいというものでございます。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) そこの議論を余り深めても意味がないのかなという気がしてまいりましたので、視点を変えて少し都市建設部長にお話をお伺いしたいと思います。 先ほど緊急的なものの議論が財政部長からありましたですけれども、事業の多い都市建設部長にお聞きするんですが、12月のこの段階で、やっぱり今回のような特殊な財源が発生して、都市建設部長所管の普通建設事業への大きな予算づけがされようとすると。そういうのがあった場合、都市建設部としては対応が可能でしょうか。 私が以前の一般質問で市民の身近な地域の道路整備についてお聞きしたときには、工事要望が多いため、予算も限られており、やむを得ず順位づけをして対応しているというようなお話をいただいたかと思いますが、後回しになっているような箇所の工事、緊急性があるものもあると思います、私は地域の事業については。この時期に繰り上げて実施するようなことは都市建設部の対応として可能でしょうか。まずお尋ねしたいと思います。
○議長(宮下明博) 都市建設部長。
◎都市建設部長(飯森正敏) 都市建設部といたしますと、今おっしゃっていただいたとおり、まだまだ地域の要望にこたえられているという状況ではないところが確かにあります。ただ、残念ながら用地、やはりストックがないと工事を行えないということになります。この用地ストックが現状ではなかなか思うように確保できていないといった部分もございまして、ぽんとお金をもらったからすぐできるというところまでちょっと現在いけていないというのが現状でございます。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 残念なお話ですが、ここで少し私も申し上げたいことは、例えば少し時間をかけて、もう少し事前に準備周到の対応はしていただきたいと思いますが、それでもこういう時期に予算が使える予算づけがあるとすると、やっぱり私は繰り越しとか債務負担の考えが必要になると思うんですね。今回の予算の中でも職員駐車場ですか、たしか債務負担に振り替えられていますよね。これは、緊急性とかいろいろな御事情がある。そちらの御事情があることは承知していますけれども、私はやっぱり簡単に繰り越しとか債務負担を組むということは、これは御法度だと承知はしています。ただ、やっぱり緊急性ということを財政部長おっしゃったけれども、やっぱり認識の問題だと思うんですよね。ここでやっぱり地域のため、市民のために、緊急的なものという捉え方をして、多少長い工期、ですから債務負担を組むとか、そういう発注があれば、していただければ私は大いに歓迎したい。そういうことはおやりになっていないわけですよ。 それで、債務負担というようなことを少し申し上げますと、実は市内の土木業者さんたちも4月、5月というのは非常に仕事が少ないんですね。非常にそのときが困っていらっしゃる。もし債務組んで2カ年にわたった、もしくは繰り越しのような形で2カ年にわたった事業を発注していただくと、この端境期というか、4月、5月に引き続いて仕事ができるとすれば、これは建設業者さんにとってもプラスですし、働く社員の皆さんの給料にもよい影響があるんではないかと私は思うんですね。やはり、この辺の使い道についてもう少し熟慮いただきたかったと思います。お答えは求めません。 それと、もう一つ、重要性についてお話を申し上げたいと思いますが、今回財政部ができました。財政部は、収税部門と財政を一緒に持っているんですね。昨年の段階では、収税は総務にあったんです。ですので、今度は一緒になりますので、部長の段階では収税の今回の3億4,000万円といったような予算の増額、思いがけない増額も比較的早く把握できたんではないかと。そうすると、今までの補正予算の編成のノウハウですかね、まずは皆さんに要求ありますかと言う場合に、やっぱりこういった特定の財源が出てきたぞと。これについて何か対応する特に要望はないかというようなお声がけがあって編成がスタートするということも可能ではなかったかと、これからの話ですね。そういう、私は財政部をつくっていただいたのはやっぱりそういった見解ですか、考え方が基本に必要だと思うんです。 もう一つは、たびたび先輩議員からも発言がある循環型財政であります。収税と財政が一緒ですから、やっぱり戦略的に財政を主導というか活用して、地方公共団体が経済対策をやっちゃいけないという話は承知はしているんですよ。ただ、活用し、活用して市内経済を活性化させ、そしてリターンというか、市の最大の財源である市民税をふやし、財政を豊かにし、結果的に市民の生活も豊かになっていく。私もこれが循環型財政ではないかと思います。簡単に実現できるとは申し上げませんけれども、やっぱりできる可能性を今の財政部はお持ちになっていると思うんですね。やっぱりこの辺を認識していただいて、20年も30年も前の予算編成ではなくて、やっぱり戦略的な予算編成、そっちにも踏み込んでいただきたいと思います。この辺はお気持ちをお聞かせいただきたいと思います、財政部長の。
○議長(宮下明博) 財政部長。
◎財政部長(千国充弘) 議員さんが言われましたとおり、ことしから財政部ということで新たな組織となりました。当然税収、それから予算ということで一緒の分掌になりましたので、その辺を十分、今議員さんの御意見をお伺いいたしましたので、参考とさせていただきたいと思います。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 最後となりましたが、宮澤市長にお尋ねしたいと思います。 この第4号の補正予算によりますと、しゃくなげの湯関係予算の先送りを除いても、実は私が見た感じでは7億円余りの財源が27年度に繰り越された形になるかと思います。今定例会の冒頭の施政方針演説において市長は、27年度は保育料の思い切った減免の拡大を予定すると。まことに見事な政策であります。それから、子ども・子育て支援新制度に基づく負担増があるんですが、そういうのを含めて9,500万円ほどの27年度は負担増になるというお話をいただきました。また、過日の代表質問においても市長は質問に答えて、消費税10%の増税が延期されると、27年度の歳入見込みのうち地方消費税交付金、これが15億円から12億円、約3億円ほど減額になる可能性が出てきたと、こういう指摘をされておりました。 今回、これらの負担増4億円くらいですかね、単純に言って。まだ社会保障とかふえると思いますが、そういった負担増を備えができた感じはあるかもしれません。それは、市財政にとってはプラスだと思います。ただ、国も消費増税を唱え、その税収によって子ども・子育て事業など社会保障充実を宣言し、法制度も整備してきたのですから、消費増税のなくなった影響を安易に地方に押しつけるはずはないと思うんですね。大企業の経常利益は空前の益にあると、こういう報道もあり、何らかの代替措置があってしかるべきです。この辺に関してははっきりしませんので、市としてぜひ今後の情勢の変化にも迅速に対応されて、27年度当初予算の編成に当たっていただきたいと思います。 市長、怒られるかもしれませんが、ぜひ27年度予算では市内経済の活性化、市民の懐を少しでも温かくするというような方向に力点を置いた予算編成をお願いしたいと思います。27年度の予算編成の方針について、その辺お聞きしたいと思います。お願いいたします。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) これは質問に余り予定がなかったことでありますけれども、いずれにいたしましても、この健全財政の堅持、それから総選挙の結果が日曜日には出るわけですが、この動向によって時の政府は地方再生を大きく掲げております。消費税率引き上げが延長になったことによる影響が必ず財政的には出てくることは間違いございません。したがって、やはり企業の業績がどのように上がっていくかということは大きな指標の1つになろうかと思いますが、不足分は財政調整基金を当面取り崩さざるを得ない、こんな状況も発生する可能性が高まっているというように捉えております。 いずれにしても、国も非常に赤字といいますか、借金を掲げております。市といたしましても、健全財政を保っていく上には市民福祉を低下をさせないように、そして地域経済がどう活性化していくかということは重要な課題でありますけれども、一面では市単独でできることは、3割自治と言われるような中で大変限られております。したがって、この中で知恵を出し合っていくこと、さらには県や国としっかり連携をしながらいろいろな制度を活用をしていくこと、こういったことが求められていくんではないかというように思っておりますが、また議会の皆さん方からも知恵をいただきながら、安曇野市の一体感の醸成、さらには
市民サービスの向上に努めていきたい。そんな思いから、子育て支援、あるいは高齢者福祉等に重点を置きながらソフト・
ハード事業に配慮をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(宮下明博) 松枝議員。
◆1番(松枝功) 最後に、ごもっともなお話だと思いますが、やっぱり福祉の充実はどうしても必要なんです。特に、子ども・子育て支援制度に基づく新しい市の取り組みというのは非常に期待されるものがあると思います。それに負担もふえてまいります。ただ、やはり市民は給付がふえるとうれしいんですが、もっとうれしいのは父ちゃんの給料がふえることなんですね、具体的に言えば。やっぱり、そういった幸せですか、充足、満足を市民が持てるというのが私は幸せなまちではないかと思います。ぜひ新年度予算、厳しいことを申し上げましたが、これは一緒にやっていきましょうと、私どもも頑張りますという気持ちを込めてでございますので、ぜひ御理解いただきたいと思うんですが、新年度予算編成、今大変佳境になっているかと思いますが、ぜひ市内経済の活性化、市民の懐を温かくするという方向でも御検討いただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
---------------------------------------
△井出勝正
○議長(宮下明博) 続いて、4番、
井出勝正議員。持ち時間は25分以内といたします。 井出議員。 (4番 井出勝正 登壇)
◆4番(井出勝正) 4番、井出勝正です。 9月議会に続きまして、トリをとらせていただきます。4番、井出勝正です。 12月8日は太平洋戦争が始まった日であり、12月10日は、同僚議員も指摘されましたが、特定秘密保護法が施行され、国民の言論の自由が奪われないかと心配される日です。先ほど市長のほうが、12月14日どのような結果になるかということで指摘されましたが、12月14日は赤穂浪士が吉良邸に討ち入りした日でもあります。いい結果が生まれることを期待しております。 さて、私、4つの問題について順次質問してまいります。 まず、第1は、9月議会でも取り上げましたが、総合教育会議についてです。前半3点については質問して、市長に答弁をお願いします。 まず、教育委員会制度が部分的にではあれ残されました。これについて、これまでの歴史的経過を踏まえて意義があるものと私は考えておりますが、市長についてはどのようなお考えでしょうか。 それからまた、今回の制度改正で市長として特に教育分野大切にしていかなければならないこと、どのような点をお考えでしょうか。 そしてまた、3つ目に、総合教育会議で市長はどのようなことをされていくおつもりなのか、まずこの点を御答弁願います。
○議長(宮下明博) 市長。 (市長 宮澤宗弘 登壇)
◎市長(宮澤宗弘) まず、教育委員会制度、これは戦前の教育行政の反省から、戦後政治的な影響がストレートに及ばない形で政治的中立性の確保、一貫した方針による継続性、安定性の確保、地域住民の意向の反映を趣旨として、教育委員会法によって創設をされてきたところであります。 今回の法改正に伴いまして教育長の任命権が首長に与えられ、そして首長の権限が強化をされました。ただ、教育委員会は引き続き執行機関としての役割を担っていくことになります。首長が招集する総合教育会議が設置をされまして、首長と教育委員会で協議、調整を行うということになります。最終的な執行権限は教育委員会に保留をされておりますので、政治的中立性の確保の観点から見ても意義があるものと捉えておりまして、特にこの教育委員会と市長部局との連携をするということは、私は大切なことではないかというように考えております。 それから、この地方自治体に対する行政責任、その多くは首長が担っているわけでありますが、教育に関する事務につきましては首長から独立をした教育委員会が責任を負っております。これは、教育については先ほど申し上げました政治的な中立性や継続性、安定性の確保ということが強く求められているわけであります。公正中立な意思決定、住民意思の反映を図ることが適当だというように考えられております。 いずれにいたしましても、教育は市全体にかかわる課題でありますし、市民に対してある面では責任を負っていかなければならないということでありまして、首長の独断で全ての事業を実施をするわけではございません。教育委員会と合意を図りながら実施をすることが必要であるというように考えております。今後におきましても、教育委員会と役割を分担をしながら必要な事務を執行していく、こういった考えでございます。 総合教育会議、この教育委員会の権限に属する事務について協議、調整をすることによって、両者が教育政策の情報や方向性を共有をし、そして連携をして政策の執行に当たるというものでございます。首長が教育行政に対する責任や役割が明確になるとともに、公の場で教育委員会と教育行政について議論、意見交換することが可能になったということであります。この会議は、首長または教育委員会が特に協議、調整が必要な事項があると判断した事項について協議または調整を行うものでありまして、教育委員会が所管をする事務の重要事項の全てを取り扱うものではないということを御理解をいただきたいと思います。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 私は、今、市長が冒頭述べられました点、10月の臨時議会のときの御挨拶の中にあった文言、総合教育会議が発足していく上でとても重要な点だというふうに捉えております。市長がそのような立場で教育行政に臨まれること、これからも続けてぜひやっていただきたい。特に、教育の政治的中立性、継続性、それから教育委員会の独自性、これは何としても引き続き教育行政に持っていかなければならないものというふうに考えます。 そこで、2点教育長に質問いたします。 1つは、国が教育振興計画に斟酌したそういうものを各自治体が大綱としてこの会議でつくっていくべきだというようなことの流れの中で、これまで市は教育基本政策というものをつくり、その実施ということを教育行政としてこの大きな柱としてやってきました。今回、国のこのような方針で大綱をつくれというところと、これまで市がつくってきて進めてきたもの、大きな変化が生じるのでしょうか。 それからまた、総合教育会議の設置要綱、ここにはちょっと条例として質問してしまいましたが、
設置要綱等に、先ほど市長が冒頭申されました、それから私も指摘した点、首長さんが交代したときにそのような内容が変更されてしまうということが考えられるわけですが、私は宮澤市長が言われたその点が総合教育会議の運営の中にも生かされるべきだというふうに考えるので、首長が交代してもその方針は変わらないということを要綱に盛り込まれるべきではないかというふうに考えるものですが、その点はどうでしょうか。2点答弁をお願いします。
○議長(宮下明博) どちらですか。 教育長。
◎教育長(橋渡勝也) 私のほうから大綱の件について答弁申し上げまして、要綱については部長のほうで答弁させていただきます。 まず、大綱策定の目的でございますけれども、これは地域住民の意向をより一層教育行政に反映させることであり、市の教育、学術及び文化振興に関する施策の総合的な推進を図ることでございます。 今回の法改正におきまして、大綱は首長が策定するものとしておりますけれども、策定の際は教育委員会との間で十分に協議し、調整を尽くすことが重要であるとされております。また、自治体の教育振興基本計画の施策の目標、それから根本となる方針の部分が大綱に該当すると位置づけることが可能であり、首長が総合教育会議において教育委員会と協議し、当該計画をもって大綱にかえることができると判断される場合には別途大綱を策定する必要がないと、このようにされております。 そこで、今後開かれる総合教育会議におきまして市長と教育委員会の間で協議する中で、基本的には平成22年9月に策定いたしまして、25年3月に改正しました安曇野市教育委員会の教育基本計画に沿ったものになると、このように考えております。 以上です。
○議長(宮下明博) 教育部長。
◎教育部長(北條英明) それでは、首長が交代しても普遍的なものを明記するべきではないかという趣旨の御質問でございますが、総合教育会議につきましては、市長も答弁の中にございますように、重点的な政策につきまして、その協議、調整を行う場でございます。その中で教育行政の方向性を共有をして、一致して事業に当たっていくというのが一番の目的でございますので、その性格、また地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正の第1条第4項でその設置や構成員等はもう規定をしておりますので、改めて市の条例でそういうものの制定は必要ないと考えております。 また、その会議の運営に必要な事項につきましても総合教育会議で決めるということでございますので、特段条例や規則の制定は現在のところ必要ないというふうに考えております。 実際の運用する中で、その事務的な要綱的なものなりは今後市長部局と詰めていくということになろうかと思いますが、いずれにしても、教育の中立性、例えば教科書の採択のこととか教職員の人事、これらについては、これは総合教育会議の中で行われる内容ではないというふうに認識しております。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 首長が交代しても普遍的な内容は変わらないように、ぜひこれからも私見ていきたいというふうに考えております。 戦前の軍国主義教育の厳しい反省から、冒頭、市長も述べられましたように、教育委員会制度そのものが発足しているという御指摘ありました。その点、市長の考えと共感するものであります。 最後に、この教育問題、教育に政治の介入はあってはならないというのが私の考えているところですが、再度市長の答弁をお願いします。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) このことは、やはり教育の中立性を保っていかなければいけないというふうに思いますし、それぞれの個性、能力をどのように伸ばしていく教育にしていくかということであります。したがって、今までどちらかというと教育委員会は教育委員会、市長部局は市長部局というような目に見えないといいますか、壁があったような感じもしないではありません。ですから、今後はより今まで以上に連携を密にしながら、
安曇野教育いかにあるべきかという視点から、お互いの意見を交換しながら意思の疎通を十分に図っていかなければいけないというふうに考えております。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) そこで、今、連携を図るというようなところで教育行政をさらに進めていく立場から、学校現場に国や文科省が押しつけるような圧力、これをはねのけ、さらにはマンモス校の解消ですとか、安曇養護学校に通う生徒のスクールバスの配置の充実ですとか、そういう教育行政にかじを切っていただくようにぜひお願いして、次の質問に移りたいと思います。 次は、消費税の問題です。先ほども同僚議員、それからこれまでも同僚議員等この問題について述べておりますが、私は今回の総選挙になった大きなきっかけは、この消費税増税が引き金となった経済不況、これを乗り切るためのやけくそ解散とは言いませんが、目をかすめるための解散選挙だったというふうに捉えています。増税政策は失政ではなかったか、まず問いたいと思います。 さらに、4月からの8%増税によって、安曇野市民の皆さんの与えられた影響そのものをどのように考えておられるのか。先ほどの議員の質問にもありましたが、消費税増税が市の財政に、この収入に効果があって、本当にそれが社会保障の費用になったのかどうか。それから、消費税増税10%が平成29年度4月に先送りされたわけですが、市の財政にどのような影響を及ぼしてくるのか。それに対する対策はどうなっているのかということでお尋ねします。先ほども前議員の質問の中にこのような質問に対する回答も含まれておりましたが、ぜひまた御答弁をお願いいたします。市長、よろしくお願いします。それから、関係の部長もお願いしたいと思います。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) いずれにいたしましても、今回の選挙はアベノミクス解散と位置づけられて、安倍首相が進めてきました日本経済の立て直し策、3本の矢と言われておりますけれども、この政策をこのまま進めてよいのかどうか、そしてまた集団的自衛権の問題とか原子力発電所再稼働など、過去の実績を国民に問う選挙であるというように私は考えております。 消費税の増税の市民生活への影響でありますが、これにつきましては増税前の駆け込み需要、昨今の円安、株価の上昇などによって業績好調な法人が見られる一方、輸入品が高くなって業績が厳しい企業、二極に分かれているというように感じておりますし、特に中小企業では景況感が増したというような声は余り聞こえてまいりません。一般市民の生活、これも賃上げがあったとはいえども物価上昇に追いついていかないんではないかというようなことで、この物価や税の負担の上昇に対しては、年金所得の増加等にも追いついていかないというのが現状だと感じております。雇用もふえたとはいっても、やはり非正規労働者がふえておりますし、かつての日本企業は終身雇用でありましたけれども、今人材派遣であるとか、あるいは非正規雇用というようなことで不安定雇用がふえているという実態もありまして、本当の意味で生活が豊かになったと感じている皆さんは、私の感覚ではそんなに多くはないんじゃないかという感覚は持っております。 ただ、消費税の先送りというような中では、市の財政運営にも影響を及ぼしてまいります。地方消費税交付金として市に交付をされております増税分の使途については、当然年金とか医療、介護の社会保障給付費に、また消費対策など、社会保障施策に充てることとされておりますので、少なからず影響はあるというように捉えております。 こういった国の方針を受けて、市は来年度、3歳以上第3子の保育料無料化など、子育て支援策の拡充を行う財源として地方消費税の交付金の増額を見込んでおりましたけれども、消費増税の先送りが財政運営に与える影響は大変大きいんではないかというように考えております。 税制面については、国として地方で必要な財源を確保することが私は責務であるというように考えておりますし、これは約束事でもございます。地方財政法の規定のとおり、地方に負担を転嫁をすることのないような施策を講じていただきたいというように考えております。
○議長(宮下明博) 財政部長。
◎財政部長(千国充弘) それでは、消費税の使途ということで、増税分につきましては社会保障の費用に充てろということになっておりますので、それについてちょっと御説明をさせていただきたいと思います。 今回の消費税、地方消費税の交付金の増額分でありますけれども、年度の予算におきましては社会医療費給付事業と、それから障害者支援事業、それから児童福祉総務費、いわゆる生活保護費というような部分につきまして、地方消費税の交付金の増額分を26年度予算では充ててございます。当初予算でお示しした資料の中にそのような使途の明記をさせていただいております。ことしにつきましては、今12月まで消費税、地方消費税の交付金で約8億円ほどが今交付されております。昨年度が全体で約9億円弱でございましたので、それにつきましては増額分が来ているということでございます。 以上です。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 4つ目のところで、先送りになったところで市の財政の対策、先ほどちょっと前の議員の説明にあったんですけれども、それについてはどうですか。
○議長(宮下明博) 財政部長。
◎財政部長(千国充弘) 先送りになった場合の財源ということでよろしいでしょうか。当然、国のほうの動向を注視しなければいけないんですけれども、増税分について、代表質問で濵議員の中でもお答えいたしましたけれども、見込んだ額が減収となります。当然、国のほうでもその財源について注視していかなければならないわけですけれども、もし必要な事業において財源が不足するということになりますと、当然市のほうでは財政調整基金等の繰り入れをしていかなければいけないということになるかと思います。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 先日、私、街頭で10%キッパリノーの宣伝をしておりましたところ、小学生2人が駆けつけてきて、どうしておじさん反対するのと聞かれました。それで、憲法には働く権利というのが書いてあって、働いている人は税金を納める義務があるんだよと、そういうふうに答えました。ところが、君たちがお母さんのお腹の中にいるときから、産着だ、おむつだともう消費税かかっているんだよ。それで、おじさんのようにもう棺桶に入りそうな人も、いや、棺桶に入ってからも消費税という税金取られちゃうんだよね。だから、おじちゃん反対しているんだというふうな説明をしたら、ありがとうと言って帰っていったんですけれども。本当に、100円のお菓子を君たち買うと、今度110円になっちゃうんだと。そうしないとお小遣いでお菓子買えないんだというふうにも話をしたんですけれども。 先日も、友人が葬儀を出したわけなんですが、家族葬で小ぢんまりとしたお葬儀を挙げたんですけれども、それでも100万円以上のお金かかるわけですね。以前でしたら、もう少し葬儀屋さんまけていただけないかというような話をして、以前でしたら葬儀屋さんも3%ぐらい何とかなるというようなことでまけることもありましたけれども、いや、お客さん、もう今厳しい状況でとてもそういうことできないと。それでも気持ちだといってまけてもらったのは100円単位のところだけです。 こんなふうに市民の生活苦しくなって、世知辛くなっております。先ほど市長の話も年金軽減の話がありました。そこで、年金暮らしの人にも話を聞きました。1円、2円も切り詰めて、少しでも安いものというふうに買っていると。最後、何を切り詰めるかというと、医療費であったり食べ物だというふうにおっしゃっておりました。年金が減っていますので、一月に直すと七、八千円から、多い人ですね。普通にも数千円はそういう生活でかかっちゃうんだということで、とても切実でした。 そういうわけで、私どもはきっぱりと今回の消費税増税10%をはっきり中止して、消費税に頼らない道、これを提案しております。先ほども大企業、法人税等を大まけにまけられていて、そういうところからお金を取る。それから、1億円の所得がある人の税率が下がっちゃうんですね。そういうところからもお金を取る。本当に応能負担で、能力のあるところから税金をいただいて改正していくだけでも消費税分負担することできるわけですね。それから、税金の一番の大きな無駄遣いは軍事費だとか、あるいは政党助成金なんて320億円あるんですね。40人学級を実現して、35人学級が失敗だったから40人学級にしろという財務相、260億円ですよ。政党助成金全部取っ払えば、そんなのやらなくてできるお金なんですね。そういうところで、ぜひ最後に応能負担、こういうことを提案しておりますが、市長、この点についていかがでしょうか。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) 税のあり方は大変難しい課題でありまして、これは国会で法律を決めるということになりますが、当然応能負担は必要なことだというふうに考えますけれども、ある面では応益負担というものもなければこれから財政的な面では成り立っていかないのではないか。ただ、この応益のあり方について、どういった線引きを引くかということになろうかと思います。いずれにしても、時の政権が大きな力を発揮をいたしますので、この動向に注視をしながら地方再生、そして無駄を排すといいますか、国のほうもいろいろな無駄をしっかり排していただいたほうがいいんじゃないかという思いはいたしております。 私は、個人的には常々疑問を持っておりますのは、国会議員の先生方は月に100万円、年間1,200万円、領収書が要らないお金が国から出ている。一方では、例えば新聞にも報道されておりましたように、ある市の議長さんが運動会の後にお酒を1本差し入れたら、公職選挙法の違反があるというようなことで訴えられている。このことは、私は大きな1つの矛盾だというようには感じております。したがって、時の政権に要望することは、国民としてのシビルミニマムといいますか、最低の制度をしっかりつくっていただいて、医療、福祉、それから教育にしても、お金がないがために大学に行けない。先進国では一定のものは国がちゃんと保障していると。ただ、消費税も20%、25%で高いということですが、社会保障と連動をしておりますので、こういった制度をつくるべきだというふうに思っておりますし、また今回与党の中においても、公明党さん等は生活必需品については低減税率でというような提案もされております。総合的に、国は国民の立場に立って判断をしていただかなければいけない。そして、地方再生をぜひ果たしていただいて、地方が疲弊しないような、若者が地方に移住、定住できるような、そんな施策の展開を望んでおります。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) ただいま市長から本当に共感できる部分をたくさんいただきました。教え子の中に大学生おります。奨学金を使います。だけれども、就職する前に奨学金だけで700万円以上の借金を抱えてしまうと。それで、就職口がなければ派遣で働かなければいけない。そうすると返せないんだよ、先生と、こう言う教え子もいました。ということで、今外国の例も出されましたが、高い消費税、そういうものを払っても、きちんとセーフティネットといいますか、社会保障が充実して支えられているからできるんだという、そのようなこの社会の実現を目指してともに頑張ってまいりたいというふうに思います。 それでは、次の問題に移っていきたいと思いますが、しゃくなげの湯についての質問をいたします。 しゃくなげの湯は、二度も不落になりました。今回の補正予算で関連予算が減額されることになりましたが、その原因は一体どこにあったのかということでまずお尋ねします。 もう一つは、全協のところですとか、それから代表質問のところでも説明がございましたが、例えば温泉使用料の抑制ですとか、排水路の先を変更するですとか、それからヒートポンプ等の再検討、あるいは床面積を圧縮し、内部材の変更、それから屋根の高さも抑える等々いろいろなことを考えて再検討し、やっていくんだということを説明されました。原因と、それからこれだけのこの再検討が必要という中身を考えると、もうしゃくなげの湯そのものの最初のこの設計の見直しというか、そういうことが必要ではないかというふうに考えるんですが、その点、市長はいかがでしょうか。また、関連の部長さんの答弁をお願いしたいと思います。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) しゃくなげの湯につきましては、御指摘のとおり、平成26年7月30日の第1回、また平成26年9月16日の第2回の一般競争入札においてそれぞれ企業体2社の応札がございましたけれども、不落といった結果になってしまいまして大変残念に思いますし、市民の皆さん方には多大な迷惑をかけているというように考えております。 不落、不調につきましては、これは私どもの自治体のみならず、最近では全国的な問題となっておりまして、主な原因として考えられるのが資材の急激な高騰や、現場代理人、あるいは技能労働者の確保が大変困難になってきたということが挙げられております。 特に、躯体関係におきましては、昨年度より市場単価が大幅な上昇となりまして、入札日の直近の最終の単価を使って予定価格を設定をしているわけですが、依然として予定価格と実勢価格が乖離をしたままの状態が続いております。技能労働者の人材不足につきましては、長期にわたって見過ごされてきた問題でありまして、特に東日本大震災復興、また東京オリンピック開催等に伴う工事の増加量がこれからも見込まれておりますし、労働力不足というのがますます深刻になってきているんではないかなというふうに思っております。ただ、ここで業界のほうとしても、新規に労働者を雇い入れても、いつまでこういった状況が続くのか不透明な状況の中では新規採用も非常に困難であるというようなお話も伺っております。そういった中で、設計した設計事務所の見解におきましても、国内建設業の工事需要が高まっておりまして物価自体が上昇をしているけれども、設計単価が先ほど申し上げました実際の市場と乖離をしているということでありますし、また技能労働者の絶対不足というようなことで人件費が高騰していると。 こんな状況でありますけれども、今市におきましては、入札制度の改革等も含めて、一定の方向を出していただくということで検討をしていただいております。今回、しゃくなげの湯の見直しについては、見直しで余り大幅に見直してしまったんでは所期の目的が達成できない点もございますので、どういった方向がいいのか、全協でもお話をさせていただいた点等についても慎重を期しながら今後の対応を誤りなき方向で検討していきたい。ただ、将来負担等も考えれば、より削減できるところは削減をしていき、機能の低下をできる限り防いでいくということが必要だというように考えております。
○議長(宮下明博) 商工観光部長。
◎商工観光部長(曽根原悦二) 当初の設計の見直しが必要ではないかという御質問でございました。 今回のしゃくなげの湯の整備に関しましては、平成24年度プロポーザルを検討しながら、プロポーザルの実施要項等を公表しながらプロポーザルを実施をしてまいりました。それを受けまして、平成24、25年と議論を重ねてまいった部分でございます。そういった中で、市民からの意見とか、そういった要望等、アンケート調査等の結果を踏まえて現設計ができ上がっているといった部分でございます。 その見直しを行うに当たっては、それらの検討経過を尊重しつつ、施設計画の床面積の圧縮などと先ほど議員が申されました内容について再検討を見直していきたいといった内容でございます。設計の見直しにつきましては、構造確認も含めた見直しという形になります。既に確認済みとなっている建築確認の変更申請を行いながら現設計の見直し、あるいは部材等の使用変更、そういったものの再検討といったことをしてまいりたいと。建築確認の変更申請を伴いますので、ある一定期間の見直し期間が必要になるということで、開業時期がずれ込むといったことで市民の皆さんから関係者の皆さんにおわびを申し上げたいというふうには思っております。この見直しについて、この施設は基本的には指定管理者を前提にした運営といったものを予定をしております。それで、より多くの指定管理者の指定管理を希望する事業者の提案もいただくために、今回の不落を受けた事業費の見直しに対応するため、総合的な見直しを図っていくと、そんな考え方でおります。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 今答弁をいただいたんですが、どうしても腑に落ちないのは、これだけの変更、再検討が必要で、しかも今の答弁の中に建築確認等の変更手続も必要というふうなことまでおっしゃっておられるので、ここはこのしゃくなげの湯そのものを一旦白紙に戻して一から本当にやり直していく必要があるんじゃないでしょうか。部材の変更だとか、建物建築確認の変更ですとか、本当にこれは根本の問題になっているんではないかと思います。24年、25年協議を重ねた、それから市民の皆さんの要望にこたえてというところがございましたが、昨年の4市議会での研修会でも、観光収入増益を図っていくためには、県の講師の方もおっしゃっておりましたけれども、宿泊施設を伴うようなものでないと元が取れないといいますか、そういうことも講演されておりました。 それから、私、市議会議員になって環境経済のところに所属して以来、どうもこのしゃくなげの湯の計画そのものが大ざっぱといいますか……。今までしゃくなげ荘で最大の観光客といいますか、利用をされた年が27万人でしたかね。それも下回るような感じだったと思うんですが、それがしゃくなげの湯になったら30万、あるいは35万人を見通すと。それから、駐車場の整備から、大型観光バスがどんどん入って観光の拠点になって収益が上がるんだと。内容は、宿泊施設は伴わない。隣にビフ穂高があって、地元産の食材を使った食事も提供するところがあるんですけれども、それよりも食堂の面積を大きくして大勢のお客さんが入るからいいんだと、競合してやっていくんだというような説明がありました。 それから、温泉の内容、どうもスーパー銭湯のような内容で、本当に市民が憩う、それから健康を取り戻す、そのような施設なのかどうかということについても、一挙両得、一石二鳥という言葉がありますが、二兎追うものは一兎も得ずということわざもあるんですよね。だから、観光拠点、健康という2つの面ではなくてどちらかに絞るとか、あるいは健康だけに健康長寿のまちづくりを目指しているわけですから、そこに特化して計画を本当に見直して、限られた予算の中で市民の生活、市民の皆さんが利用できやすいものにしていくとか、そういうもうここまでくれば根本的な転換が必要ではないかというふうに考えるものですが、一から見直すということ、そのことについてはいかがでしょうか。関係の部長の答弁をお願いします。
○議長(宮下明博) 商工観光部長。
◎商工観光部長(曽根原悦二) まず、建築確認の変更申請の手続でございますが、再度建築確認を申請するのではなく、既に確認済みである設計内容の変更をするといった手続でございます。部分的な計画変更であり、建築確認を受けた内容と本質的には同様と考えられるもので、図面の修正、あるいは手続に必要な期間、あるいは建築確認の新たな申請に比べて縮減ができます。いわゆる短期間で、できるといった内容でございます。入札結果を踏まえ、設計価格に対し超過している部分を使用材料等の変更のみで減額することには限界があり、建物の高さ、床面積の見直しなどをすることにより、財政的な観点からも事業費の大幅な見直しに至ることがないよう対応することを基本としております。先ほど平成24年度から検討をしてまいりました。その検討の結果は、決して無駄な議論をしたのではなく、今建設事業を取り巻く環境変化にいかに対応するかが重要であるというふうに考えております。早期発注から開業に向けて取り組んでまいりたいと考えています。 それから、基本的にこの施設というものは、市民の皆様の健康、あるいは福祉のその拠点といった位置づけがございます。市民の皆さんに利用をいただかない限り、市民の皆さんが本当に憩えて良い場所で、いい温泉であるならば観光客の方も利用されると思います。あくまでも目線的には市民の利用といったことが大前提かと思います。 それから、このしゃくなげの湯の周辺整備を含めたときに、西側の観光拠点と、交通の拠点のハブ的な機能も十分考えられます。あるいはまた、ビフ穂高との連携といったことを考えると、しゃくなげの湯そのものが観光客利用ということではなく、あの周辺全体を観光客が来たときに憩える場所、そんなことを周辺整備も踏まえて検討してまいりたいと思っています。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) そのような答弁なんですけれども、不落になった、二度も続けて不落になり、しかもそこに応募された会社というのが二度とも同じところで、これだけの計画見直しということになりますと、まだ同じような同様の規模で考えてやっていくとすれば、また同じ結果が生まれるんじゃないかと予想されるんですが、その点についてはどうでしょうか。資材が高騰している。それから、労務単価が上がっている。この設計業者さんの方自身がそこまで想定されていなかったことだというふうな説明をされているようですが、本当にそこまで見直すとすれば、もっと圧縮したものにしてかけていかないとまたこのような繰り返しになりますし、それから指定管理の方々を想定されているということもおっしゃっていますので、そうすると、指定管理を目指す人がこの業者として入ってきたとしても、どういうぐあいに判断していいかわからないというふうな感じになってしまうんじゃないでしょうか。今までのものと、これから出されるものという、もうはっきり同じものじゃないと言っているわけですから、そこのところはもう一度答弁をお願いします。
○議長(宮下明博) 商工観光部長。
◎商工観光部長(曽根原悦二) 事業費の見直しというのは、ある程度その予定をした事業費の圧縮ということも想定をしながら検討していきます。それから、その圧縮をする金額と、これからタイムラグが若干ございます。ことしの5月に設計図書できてまいりましたが、これからまた発注する段階において資材費の高騰、また労務単価の値上がりがある。そういった中で、トータル的に当初予定した事業費よりもオーバーする可能性もあるかもしれません。ただ、余りオーバーにならないような形で事業費を見直すといった中で、その建築確認の変更申請を伴う形で見直しをしていくという考え方でございます。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 今重要なことが出てきたんですけれども、事業費そのものがオーバーするかもしれないということなんですが、これはちょっと注意していかなければならないかと思うんです。というのは、代表質問でも取り上げていただきましたが、ファインビュー室山とか、それからほりでーゆ~四季の郷、ここのところが今指定管理の方々にお世話いただいてそれなりの実績をいただいている。それが、将来的には売り払わなければならないというような方向が示されたわけですね。今ここで事業費もオーバーして、不落が続いているから何とかしなければいけないということの中で事業を進めていくということはどうなんでしょうか。これだけの費用を使って、将来的にはまた売っていくという、そういうことの繰り返しでいいのでしょうか。 そういう点で、私4つ目の質問に出しておきましたけれども、このような不落を招いた基本設計を上げられた会社さん、そこに再度発注し直して、1,600万円もかけて検討してもらうというのはちょっと筋がおかしくはないかと。『 』ちょっとこれは責任をとって、本当に不落にならないようなものを上げていただくということのほうが企業責任としてもはっきりするんじゃないでしょうか。その点はいかがでしょうか。
○議長(宮下明博) 商工観光部長。
◎商工観光部長(曽根原悦二) 不落が2回も続いておるといったような状況の中で、今回1,600万円債務負担行為のあくまでも限度額という形で設定をさせてもらっております。これから設計見直しの方針を定めたときにこの金額、これはあくまでも最大を予想した限度額でございますので、実質の契約金額につきましてはこれから見直しの方向性といったものを想定をした中で金額が出てくるものと考えております。 基本的には、今回の施設の見直しに当たって、余り陳腐な、行ってみたら倉庫みたいな建物といったことはやはり利用者にとっても余り芳しくないといったことの中では、見直しの中でもやはり限界があるのかなと思っております。 あと、設計業務を受託した設計事務所にその不落の責任を負わせるとなると、いわゆる責任回避のために設計価格の過大積算につながって、限られた予算の中で最大限の効果を生み出す建築設計はできなくなるのではないかと、そんな危惧を覚えております。今後も入札直近の最新単価の採用や、実勢価格に基づいた見積もり単価を採用することにより適切な設計価格を設定していくことが公共建築工事の円滑な施行確保につながるものと考えております。 それから、現設計会社との基本的には契約を予定をしておりますけれども、やはりその見直しに当たっても早急な見直しが必要、あるいは現設計をしたというその知識といいましょうか、経験値がありますので、その辺の見直しも比較的スムーズにいくのではないかということで、新たな業者ということは今現在前提としては考えておりません。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 先ほども述べましたけれども、舛添都知事さんも五輪の施設については3施設ほど建設を取りやめているわけです。それから、オリンピック委員会も自治体に財政的な支出をさせないようにというようなことで世界的に検討も進められているわけです。このような状況の中にありますので、しゃくなげの湯ゼロに戻してそこから出発しても、私は傷口が大きくなっていない現時点で考えられる道ではないかというふうに考えております。そのような点で、また委員会等を通じて自分の意見を述べていきたいと思っております。 最後に、ごみ処理の問題についてお尋ねします。 市長は、これまでも私の質問等に対して県会議員のときの立場、市民の立場に立ってこのような問題については解決を目指していくんだと、市民目線でやっていきますというふうに答えられています。ただ、市長という立場になって、市が訴訟を受ける立場というところから、市長の立場としては、例えば署名などをじかに受け取るということは差し控えたいという、そういう言明でありました。 この問題に至って、元平林市長さんのときには地元住民の皆さんと膝を交えられ、あるいは幾つかの議会の中でも市民の側に立ってこの問題の解決に向かっていくんだと。18年、19年の説明会、市長と語る会等、議会でも答弁されています。このような業者が地元住民との合意も得ないで仕事を進めることは、これはもういけないというようなことではっきり力強く言われたときもありました。それが、21年になるとどうもトーンダウンしまして、法律に基づいてやっていかないといけないんだというような感じになってしまったんですが、その点が前市長さんの言動の変化といいますか、そういうことも宮澤市長さんの場合は行政の継続というようなところでこれもやはり継続されているという、踏襲しているということになるんでしょうか。答弁をお願いします。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) 御質問の内容は、北小倉の廃棄物の中間処理施設にかかわる姿勢についてだというように捉えております。 議員おっしゃいますとおり、平林前市長は、市民の皆さんが大変心配をしていると。この不安を抱いているということについては、市民の側に立って安曇野市として動かざるを得ないと、こういう発言をしておりますが、その後、この施設事業者のほうから一般廃棄物処理業の許可申請が提出された平成24年5月に市が許可をしておりますけれども、この9月の議会で、やはりそういう立場ではあるけれども、申請という行為がなされて、これに対して市が判断をする、これは法律に基づいて行うということでございまして、あと長くなりますけれども、いずれにいたしましても、自治体の裁量権、これは極めて少ないものでありますというふうな発言をされております。 この一般廃棄物の処理業の許可を出したことによって、市が深くかかわってきた課題でございますが、私も当然政治姿勢は住民の立場に立って、市民の皆さんの声を整理、反映をさせるということで県会議員の時代からその姿勢を貫いてまいりましたし、市長となった現在もこの姿勢は変わってはおりません。いずれにいたしましても、ただ自治体の立場は、当然この法に抵触することや、基準などに適合しないといった行為に対しては、法見解に沿って違反の悪質性、行為者の改善の励行、状況などを検討して指導、改善要望を行っていきます。また、行政処分を行うことが適当と判断した場合には厳正な姿勢で臨んでいきたいと、このように考えております。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) これまでも指導されて要請行動もされていて、なかなか改善されていない業者であります。ぜひ、今後半におっしゃられたところを生かしてみていただきたいというふうに思います。 最後に、10月21日に広域クリーンセンターの議会がありました。そこで、今度更新時期を迎えるクリーンセンターの問題を質問したところです。多額のお金がかかる更新ですので、これについての見通し、今後の予定等、最後に御説明願います。よろしくお願いします。市長、お願いします。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) これは、穂高広域施設組合のごみ焼却施設の更新についてでございますけれども、平成27年度から次期ごみ焼却施設の処理方法、方式の検討を開始をさせていただきます。平成33年度当初の稼働を目指す計画でございますが、合併特例債を活用できるところは活用していきたいという思いもございます。また、更新の施設、これは地元の皆様方、特に穂高地域、狐島の皆様方の深い御理解をいただきまして、現在の施設が所在をする隣接地に計画を予定させていただいております。地元の皆さん方の御理解、御協力に改めて感謝を申し上げたいと思います。 また、この計画を検討するために、平成24年度に構成市町村事務担当者によりまして、廃棄物対策研究協議会が立ち上げられました。平成25年度からその作業部会による先進地の施設調査などを実施いたしております。焼却されるごみの量については、資源循環の推進によってごみの排出量を抑制し、減量を目指しているところであります。今後は、構成市町村の人口の減少が見込まれることなどから、ごみの減量が予想をされます。市民の皆様方のごみ減量化に対する関心のあらわれとして、以前に穂高広域施設組合で行われましたNEDOの独立行政法人の新エネルギー産業技術総合開発機構、この委託事業でありますが、先進型の高効率乾式メタン発酵システム実験事業、これにおいて生ごみや紙類の適切な分別に対して市民の皆さん方には大変御協力をいただいてまいりました。 さらに、焼却灰の最終処分に関して、自区内処理を原則とさせていただく考えは変わりございませんが、当分の間、他市や県外の業者に依存せざるを得ない状況が続いております。この最終処分場建設に当たっても、さらにごみの減量や焼却灰の減量を進めていかなければいけないという考えでありまして、次期焼却施設の更新に当たっては、先ほど申し上げましたごみ減量化、あるいは再利用対策、また資源循環を推進しながら、排出量抑制をしながら地域の実情に即した、また必要な規模と方式、こういったものを十分検討をさせていただき、また財政面、技術面、環境面に配慮した最新式な施設にしていきたいというふうに考えております。
○議長(宮下明博) 井出議員。
◆4番(井出勝正) 最後に1点だけ、合併特例債の活用を考えておるということですが、どのぐらいの金額を予想されているんでしょうか。
○議長(宮下明博) 市長。
◎市長(宮澤宗弘) まだこの建設費はどの程度にするかということによって変化をしてきます。一説には100億円くらいかかるのではないかというような話もございますし、規模、技術にもよると思いますが、大変多額なお金がかかる、こんな事業になろうかというように思っております。
○議長(宮下明博) 井出議員。