安曇野市議会 > 2013-03-14 >
03月14日-06号

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  1. 安曇野市議会 2013-03-14
    03月14日-06号


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    平成25年  3月 定例会          平成25年安曇野市議会3月定例会議事日程(第6号)                 平成25年3月14日(木曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問   内川集雄議員   山田高久議員   松澤好哲議員   下里喜代一議員   小林純子議員   濵 昭次議員   召田義人議員---------------------------------------出席議員(26名)   1番  荻原勝昭       2番  小松洋一郎   3番  猪狩久美子      4番  畠山倉光   5番  小松芳樹       6番  藤原陽子   7番  髙橋 淨       9番  山地重雄  10番  召田義人      11番  内川集雄  12番  相田登美枝     13番  小林紀之  14番  小林純子      16番  松澤好哲  17番  松尾 宏      18番  下里喜代一  19番  平林德子      20番  松森幸一  21番  濵 昭次      22番  黒岩宏成  23番  宮下明博      24番  吉田滿男  25番  丸山祐之      26番  藤原廣德  27番  山田高久      28番  髙山一榮欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  市長     宮澤宗弘     副市長    村上広志  教育長    丸山武人     総務部長   宮田 聡  企画財政            市民環境         中山栄樹            小倉勝彦  部長              部長                  商工観光  農林部長   松枝 功            大内善司                  部長  都市建設            上下水道         新家智裕            中野 純  部長              部長  会計         有賀朝一     教育次長   西澤泰彦  管理者  穂高総合            児童保育         田口総保            臼井 基  支所長             課長                  企画財政  総務課長   平川淳朗            藤松兼次                  課長---------------------------------------事務局職員出席者  事務局長   古幡 敬     次長     場々修三  次長補佐兼         望月利彦  議事係長--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(髙山一榮) ただいまの出席議員数は26名で、定足数に達しております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元の議事日程第6号により進めてまいります。                             (午前10時00分)--------------------------------------- △市政一般に対する質問 ○議長(髙山一榮) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の発言通告者は11番、内川集雄議員、27番、山田高久議員、16番、松澤好哲議員、18番、下里喜代一議員、14番、小林純子議員、21番、濵 昭次議員、10番、召田義人議員の以上7名でございます。 御報告申し上げた順序により発言を許します。--------------------------------------- △内川集雄 ○議長(髙山一榮) 最初に、11番、内川集雄議員、持ち時間は質問、答弁を含めて40分以内といたします。 内川議員。     (11番 内川集雄 登壇) ◆11番(内川集雄) 改めておはようございます。11番、内川集雄でございます。 きょうは円周率の日ということでございまして、一番最初に質問をさせていただきます常念会、内川集雄でございます。 通告に従いまして、本日は2件について質問をさせていただきます。 安曇野市における大規模災害発生直後の72時間、そして、小・中学生の道徳教育について伺うものでございます。 まず、安曇野市における大規模災害発生直後の72時間について伺います。 平成7年1月17日に発生いたしました阪神・淡路大震災、そして3.11東日本大震災、大きな被害、甚大な被害を起こした2つの災害を契機に、防災・減災意識の高まりとともに、地震対策、風水害対策等、災害に強い安曇野市を目指す取り組みの、自然災害、自然災害対策には一定の評価をするものです。しかし、安曇野市には原子力発電所はありませんが、科学技術災害等の対策にはリスク対応の意識、災害等への安全に対する先取り対策がないのが事実です。したがって、科学技術に対する対応も強く求めるものです。 日本は世界有数の災害大国とも言われております。安曇野市にも、いつ起きるかもしれない大規模災害、そのような災害において、安曇野市の命を守るプライオリティー、最優先の大規模災害発生直後の72時間に重点を置いて伺います。 大規模災害においては、被災者の状況、被災状況は違いがあるものの、生存は72時間、3日が限界と言われております。それには、水、食料、体温調整の絶たれたというのも含まれておりますが、災害発生後、行政等の支援、対応が整わない、届かないと言われます。そのような状況下で生き延びるすべ、そして、その後の体制はどうするのかの情報が少ない。また、安曇野市の地域防災計画の中でも見えてこないと私は感じております。 そこで、72時間の壁、黄金の72時間と称される72時間について、安曇野市長としてのお考えをお聞きします。市長、お願いをいたします。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) 内川議員にお答えをいたします。 東日本大震災の発生からはや2年が経過をいたしております。復興に向けた道のりは大変厳しく、国を挙げて取り組み、現在も進んでおるわけでございますけれども、なかなか現実的に進んでいないというのが実感でございます。復興住宅建設用地問題などを含めて、大変厳しいものがまだあろうかと思います。 市といたしましても、東日本大震災などの災害を教訓としまして、減災の考え方を防災の基本方針として、官民一体の防災対策を推進するために地域防災計画の見直しを行っているところでございます。特に、災害直後から対応の目安といたしまして、時間経過ごとに実施すべき対応項目としての災害情報の収集、連携、活動、さらに非常参集職員の活動などを災害応急タイムスケジュールとしてまとめまして、発災直後からの応急対応を迅速に行えるように計画を策定をしているところでございます。 日ごろから、かけがえのない地域住民の皆様方の生命、身体、財産を災害から守るために、住宅の耐震補強工事補助金交付事業、さらに、住宅耐震診断事業自主防災組織防災活動支援補助交付金事業、市民の防災意識の高揚を図ることを目的とした防災用品購入補助金交付事業、防災広場の整備などのソフト、ハード面での施策を講じながら地域の防災力の向上を図り、減災対策を充実をさせているところでございます。 特に当市は、糸魚川静岡構造線の断層帯が直下にあり、30年以内に14%の確率でマグニチュード8.0クラスの地震が発生すると言われており、この地震による倒壊家屋は1万4,288棟と想定をされております。災害発生後24時間以内に救出をされた被災者の生存率90%、48時間以内だと約50%、72時間を過ぎると、大けがをした被災者の99%が助からない。ほぼ、全滅ということでございますが、生存率が急激に低下をすると言われております。それだけに黄金の72時間、これは人間の生存率に大きくかかわっておりまして、大切な時間であるというように捉えております。 そのために、この24時間は、まずは、自分の身は自分で守るという自助と、さらに、隣組や地域との連携をした助け合い、共助、近助のきずなというものが最も大切になってまいります。 ただ、この地震のみならず、私たちの周辺には、昨日も大風が吹きましたけれども、台風であるとか、あるいは大雨であるとか、または山火事であるとか、予期しない災害、数多く発生をする危険性、大規模災害の危険性が潜んでいるわけでございます。自助、共助等に、ましてや行政として公助という面で担う立場というものが、この災害発生時の初期初動、初期対応というものが極めて大切になってくるというふうに思っております。そのためには、やはり危機管理体制の整備、充実というものが大切ではないかというふうに思いますし、また、災害時の安定的なこの通信手段をどのように確保するかということも課題でございます。さらに、防災意識の高揚に挙げた自主防災力の組織、これは組織化されましたけれども、いざというときに日ごろの訓練を積んでいないと役に立たないというようなこともございますので、せっかくつくった自主防災組織でございますから、消防団員の皆さん初め消防団OBの皆さん等からも一緒に指導をいただいたり、地域の防災力の強化に努めていただくように今後とも取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ○議長(髙山一榮) 内川議員。 ◆11番(内川集雄) ありがとうございました。 今、市長から、みずからの命はみずから守る。そして、自助、共助、公助の考えをお伺いしました。たしかこれ、私のもし記憶違いであったら後で訂正をさせていただきますが、自助、共助、公助、この考えは、江戸中期の米沢藩主だった上杉鷹山の三助の教えから来ているのではないかなと私は思っております。上杉鷹山、なさねば成らぬ何事も、あと何とかとあったと思いますが忘れました。恐らくこれが脈々と、今の、現代も生きているのではないかなと思っております。 先ほど市長おっしゃった、みずからの命はみずから守る。プライオリティー最優先される市民の命。今、生きるために何をするのか。今生かすために何をするのか。その基本に立って、私は先ほど市長おっしゃった72時間大切。その72時間を生きるためのサバイバル教育など、また啓発について、現状はどうなっているのか総務部長にお聞きいたします。 ○議長(髙山一榮) 総務部長。 ◎総務部長(宮田聡) それでは、私、今、2点質問がありましたので、順を追って答弁させていただきます。 災害発生、いろいろな災害があるわけなんですけれども、災害発生直後のいわゆる初動態勢、それから、応急態勢これが、人の命、それから財産、それから災害後の生活、こういうものを、やはり守っていくという形が非常に大きいというふうに考えております。 それで、市の中で、今一番災害的に懸念されるのが、先ほど市長が申しました糸魚川静岡構造線の地震だと思います。地震に関しまして少し取り組み等を述べさせていただきたいと思いますけれども、地震等の大規模災害、地震災害におきましては発生するともう予知されております。その発生するという前提に立ちまして、被害を最小限に食いとめるための、まず取り組みをやっていかなくてはいけないということでございます。その災害対策の中での公助というものも限界があります。被害時のその災害が大きいことを考える。これをいかに縮小していくということを公助という点で考えていかなくてはいけないだろうというふうに思います。 自助、それから共助、公助、先ほど来出ております。それから近助ですね。この助けるという、ここをいかに支援して共有していくかということが重要であるというふうに考えております。特に自助につきましては、自宅外出時のルールによります各個人個人、一人一人が、やはり防災力とそういうものの自覚を持つことが非常に重要であると思います。 また、共助、近助におけます自主防災組織を通じました防災訓練、学習会などの参加によりまして効果的に自分を守って、まずは自分を守らなくてはいけません。それから他人を救助する。そして、救出活動を行うということができるように目指していかなくてはいけないというふうに感じております。 まずは、その個人個人が生き延びるすべですね、この防災対策をすることによって、黄金の72時間と言われています、これ以前の初動態勢、これを確立することが一番重要ではないかというふうに考えております。 先ほど来、出ております阪神・淡路大震災の死亡率等が出ておりますけれども、やはり、その際に言われたものが、地震ですけれども言われたことが、建物の倒壊、それから家具の転倒等による死亡、窒息死、こういうものであったというふうに言われております。 行政や応援機関に従事する者、この人たちも同じ場所で生きております。でありますので一種の被害者でございます。その現場に到着するにはやはりそれなりの時間がかかるという形の中で、少しの備えが生存率を高めていく。こういうことが言えると思います。特に具体的な話をいたしますと、倒壊家屋を防ぐためには、今、市でも行っております耐震補強工事、それから、転倒の家具の防止、下敷きにならないこと。これを対策--つまり、自助でございます。これを行うことによりまして、まず黄金の72時間の前に自分で守るということができると思います。これができてこそ、共助、それから、隣組等の助けもできるという形ではないかと。仮に、今、黄金の72時間という時間帯になってしまった場合につきましては、現在、市では83区95の自主防災組織を備えております。まして、そこへ市の職員も地区担当という形で市の職員も張りつくような形になっております。災害現場を想定した、やはり地域住民の連携、それから、知恵を出し合った救助、救出ですね。今度救出という問題が出てきます。この活動を行う訓練、これを取り入れて災害発生直後の生き抜くための、日ごろからの事態を想定した行動を身につけていかなくてはいけないという形の中で、市としても啓発活動や指導を行いまして、やはりそこには防災リーダー、ここを育成していかなくてはなかなか、素人と言いますと失礼になってしまうのですが、そういう考えだけではできません。そういう、やはり地域を引っ張る人、リーダー的な育成、そういうような形の中で地域の防災力の活性化を図ってまいりたいというふうに考えております。 この啓発活動や指導の中で、やはり近助と公助という2つの助けるという形の中での地域と職員の活動によりまして、それぞれの地域にそれぞれの特色があります。この前の議会でも答弁させていただきましたとおり、山に近いところ、それから川に近いところ、いろいろな地域があります。やはり、そこの地域の防災計画、今、市の防災計画はありますけれども、地域の防災計画をつくっていただくような形を持っていかなくては、なかなか、これだけ広い安曇野市でありますので、その特色のある防災計画、これをつくっていくような形の中で、やはり意識を変えて新たな取り組みを図っていきたいというふうに考えております。 それで、市のほうとしましては、住宅の耐震補強工事とか耐震診断ですね。それから、先ほど市長も申しましたが、新規事業として防災用品の購入補助の取り組み、これらによりまして、やはり家庭で、まずは自分の命は自分で守るという取り組みから始めていただいて、それで生き延びて近助というような形で持っていきたいというふうに考えております。 2点目の御質問のほうにありましたサバイバル教育という形ですね。こちらについては、やはり安曇野市、その地震という形が一番、災害は考えられるわけなんですが、ほかの地域に比べまして大きな災害というのが今までそれほど起きてこなかったという形の中で、その経験というものがやはり不足しているというふうに思います。この経験をやはりどのようにして生かしていくかという形のものにつきましては、市の関係機関等と共同しながらやっていかなくてはいけないだろうというふうに考えております。 具体的な取り組み、今後考えている取り組みでございます。サバイバルというような形の中では、今、子供の中には、非常に社会生活が便利になり過ぎまして、例えば洋式トイレでないと用が足せないという子供が非常に多くなってきております。災害があったときには洋式トイレは使えません。昔で言う和式トイレでなくては用が足せない。やはり、こういう和式トイレ等も利用した中の教育というものも行っていかなくてはいけないというふうに考えております。 また、それと同じような形で、今、子供たちが鉛筆を削るにも、ナイフというものを使うという機会がほとんどなくなってきています。それと同じような形で、まきを割る、火をたく、非常に危険だと言われているここの部分についてはなかなか、今、子供さん自体でやらせるということはできないものですから、こういうような点についても監督者を置きながら、正しい、やはり、自分で生きるという力を子供のうちから育むような形を行っていきたいというふうに考えております。 ○議長(髙山一榮) 内川議員。 ◆11番(内川集雄) ありがとうございました。 まさに、本当にそのとおりだと私は思っています。子供たちが、ある意味ではもっと野生化してほしいな。自分が生きるために野生化してほしいなという気持ちは持っております。 3.11後、私が勤務しておりました宮城県に入りました。そして、岩手県、福島県、何回かお邪魔をさせていただいて、復興に担当する議会の担当者、それから、地方自治体の担当者とお話をさせていただきました。その中でいつも出てくるのが、緊急事態法が制定されていたらな、もっと助かる命があったんだろうね。復興ももっと早いね。そういうことを聞かれております。そして私も、緊急事態基本法早期制定に向けて請願の署名人として提出をさせていただきましたがなかなかできなかった。これも、本来、私どもの関係する民主党が、自民党、公明党が一緒につくろうよと言ったときに早々につくっておけばよかったなと思っております。もう既に政権が交代をしてしまいました。 そんな中で、長野県、一番大きな県庁所在地の長野市です。長野市は、昨年の3月、緊急事態法早期制定を、紹介議員、新友会、そして公明党の議員が紹介議員になって、新友会、公明党賛成多数で可決されております。これは長野県の1つの事例としてお話をさせていただきましたが、私は絶対にこれは、大きな災害が起きたときには必要だと思っております。 そこで宮澤市長、緊急事態法基本法というのが安曇野市では必要ですか、必要ではないですか。宮澤市長にお聞きをしませんけれども、私は、日本人は捨てたものではない。これだけの大きな未曽有な大惨事に見舞われたにもかかわらず、秩序を守り、冷静な行動、他の人々を思いやる心を忘れていなかったこと。皇紀2673年の今日の日本の日本人の誇りであり、道徳心や倫理観が失われていなかったな。私はつくづく思い、次の質問、安曇野市における小・中学生の道徳教育について伺います。 この道徳教育に入ります、市長の教育基本方針。ことしの3月定例会の市長施政方針の中に、安曇野市の将来を見据え、地域を担う人づくりに取り組みます。心豊かでたくましく生きる力を育む高い志を持って努力する子供たちを目標に、新年度新たに3つの教育計画を実施してまいります。3つの教育計画に予算づけをし実行することは、私は評価をいたします。 そこで、私はお伺いをするところですが、1つの見方として、私は道徳心が荒廃をし倫理観が失っていると思います。今、日本では--日本ではないんですが、現代において未成年者の大きな、人の道から外れるような、私は、事案が多く発生していると思っております。殺人事件、高齢者からの振り込み詐欺等々、また、学校では、学級崩壊、いじめ、モンペアなど多発しております。 これは、先ほど申し上げたとおり、やはり道徳心、私は倫理観の喪失だと思っております。そして、教育には3本の柱、知育、徳育、体育のうち、私は徳育、道徳教育が問題があると常々思っています。教育長、この辺はどのように感じておられるのかお聞きをいたします。 ○議長(髙山一榮) 教育長。 ◎教育長(丸山武人) 道徳教育、これが今危ないのではないかなと、そういう御指摘かというふうに思います。 今回の打ち出されました新しい学習指導要領の改訂があったわけでありますが、その中でも道徳教育の充実が改めて強く打ち出されてきております。今の社会の状況から、そういう背景があって打ち出されてきたのではないかなと、そういうことも考えております。 しかし、完全に、もう大分道徳性が失われてきているというふうには捉えておりません。今のこの情報の氾濫するこの時代、そして、一旦身につけた道徳性も、いろいろな社会状況の中で揺らぎさせられる、そういう状況もあります。したがいまして、一概に、たしか道徳性を最後まできちんと身につけていく難しさはあるわけでありますけれども、そういった時代の背景も考えていかなくてはいけないなとこんなことも思います。 そういった中で、先ほどの新しく打ち出された指導要領に基づいて、国・県で示された目標や狙いに沿って、市内の各学校、道徳教育を進めております。年間計画を立てて、そして、主として、私たちの道しるべという信濃教育会でつくっている資料集、副教材でありますが、それを使いながら、あるいは、さまざまな教材等々を使いながら進めております。体験を結びつけたり、それから、今、最近また見直されてきております伝記等の資料を使ったり、それから、震災に関して、震災から人として生きる道というようなことを取り上げている、そういった資料を使っての授業もございます。地域の古老の方たちのお話の中から学んでいく。さまざまな授業の工夫を通して、その1つは4つの窓から迫っておりますけれども、1つは、自分自身に関すること。例えば向上心、忍耐、努力、自立、こういったこと。それから、2点目は他の人とのかかわりに関すること、礼儀、思いやり、友情、そして、議員もおっしゃっておりましたが尊敬、敬う心、こういったところ。それから、3つ目は、自然や崇高なものとのかかわりに関すること。例えば命に関すること。それから4点目は、集団や社会とのかかわりに関すること。例えば、善悪の判断、集団や社会の決まり等々、それぞれ年間の計画に従って学んでおります。 そういった中で、自分はどうあったらよいかという道徳的価値観を高める。これを狙って学び考える。そういった授業を進めているわけですが、その中で、ただ考えるというだけではなくて実践に結びつかなくてはいけないということで、そんな実践に結びつく、そういう研究、工夫も行っております。市内でも担当校を決めて授業研究会を進めてこういったところを深めてきております。 以前では家庭で養われていた部分、これを、今、学校教育の中で補っていかなければならない、そういった実情もあるわけでありますけれども、議員御指摘のように、道徳、こういったことを大事にしながら、いわゆる道徳心をきちんと備えた子供たちを育てていかねばと、そういうことを改めて実感しております。 以上であります。 ○議長(髙山一榮) 内川議員。 ◆11番(内川集雄) ありがとうございました。 私は、道徳教育、本当に市として積極的にウエートを置いてやっていただきたいと思います。そのことは当初、いじめ、体罰にかかわって安曇野市の関係、ちょっと道徳にかけてお聞きするところでございましたが、先般、私どもの同僚議員がお聞きしてございますので、この辺は省略をさせていただきます。また、時間がないので、3つの恩、師の恩、親の恩、社会の恩、自然の恩恵等々を含めて質問をさせていただくところでございました。小・中学校における仰げば尊し、なぜ歌わないのというところも踏み込んで聞くところでございましたが、私は飛ばさせて、この質問は避けたいと思います。 ただ、今、仰げば尊しを歌おうとしたら、私も、ああ、これならいけるなというのが見受けられました。というのは、私の好きなSMAP、おじさんが、私みたいなものがSMAPのコンサートに行くわけにもいかないのですが、SMAPの16枚目のCD、これはカップリングになっておりますが、そこは仰げば尊しです。ぜひ、この軽快な音楽に乗って子供たちが仰げば尊しをもう一度みずから歌えるようになればいいなと思っております。 以前、丸山教育長の御配慮をいただきまして、私の地元の豊科東小学校の道徳の授業を参観をさせていただきました。1年生、5年生。教師が、年間指導計画に沿って指導をしているわけでございますが、使用する資料は、使う、使わないというのは教師判断でできる。年間の指導計画の組みかえも可能だということでございます。 そこで私は、自分が、自分たちがかかわる政党が政権を持っていたときに、1つ異論を唱えて文部科学大臣、それから、地元の代議士にも異論を唱えしました。それは1つ、心のノートというものがございます。これは、私ども民主党政権時代に、事業仕分けで縮減をされました。手をつけたということです。これは絶対手をつけないでほしい。そのまんま生かしてほしいとお願いをしましたが、やはり事業仕分けで縮減をされてしまいました。しかし昨年の暮れに、これが全国に配布されるということが決まりました。ことしの4月から心のノートを使うということになろうかと思います。 教育長、この辺のところを実際に使うのか。そして、どのような扱いをするのか。私は、道徳の副教本として適切である、ぜひ使ってほしいという思いを込めて、教育長にその辺のところをお聞きします。お願いをいたします。
    ○議長(髙山一榮) 教育長。 ◎教育長(丸山武人) 心のノートについてお答えいたします。 これは、御承知のように、平成10年、2002年ですか、文科省が、全小・中学校に副教材として配布して、そして使用が開始されたわけであります。今お話しのように、23年から配布されず文科省のホームページに掲載されるのみというふうになってきております。今、したがって、配布はされておりません。また復活という動きがあるのは承知しております。 この心のノートの使用についてでありますが、これは内容的にも、先ほど4つの窓口というお話をさせていただきましたが、こういったことがやはり網羅されております。したがって、これを使ってやるというと、それなりに効果はあるということは承知しております。ただ、全学校、全教室でこれを絶対使いなさいという方向は考えておりません。 今現在、先ほど御紹介しましたが、長野県で昔から使ってきて、そして、これは有効であるというふうに評価されております私たちの道しるべという副教材がございます。小学校、中学校、多くの学校でこれを取り入れて今進めているところでございますが、これも、先ほどの4つの窓から見た、いわゆる、身につけていかなければならない道徳性、道徳的価値観、こういったものが網羅されており有効であるというふうに私は考えております。 したがって、これが、また心のノートが配布されて、そちら、今まで使っていたものはやめてこれを使いなさいという方向はとりません。その学校、教師のところで、その狙いによってどちらの教材を使ってやるかということをそれぞれ判断していただいて、両方活用をするということで考えております。 したがって、心のノートを使わないということではなくて、できる範囲で、今までのものとあわせて使える部分使っていくというふうに考えております。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 内川議員。 ◆11番(内川集雄) ありがとうございました。 私としては、やはり道徳教育は一番大切だと考えています。道徳教育が荒廃する中で、今日、社会問題にもなっている大きな未成年の、そして若者たちの、道に外れた事案が多数発生している。これは紛れもない事実だと私は確信しております。 きょう、私は、72時間に取り上げたのは、福島に入ったときに、自衛官の、防衛省にかかわる方のお話の中で、私たちは労働基準法も労働安全衛生法も適用されない。黙々と被災者を助ける。何体もの何体もの遺体を運んだ。背負って運んだ。入浴したいけれども被災者に入浴をさせる。私たちはそのまんま頑張る。ただ、遺体の中に、今、明らかに、本当に、息を引き取ったばっかだというのがあったそうです。ですから、私たちがもう少し早く助けてあげたら、そして、その方が、もう少し生きるすべを持って生きていたら助けてあげられたんだろうなと。そういう言葉を聞いたときに、やはり、その72時間にはターゲット絞らなければいけないのでしょうねと私は思いました。 ぜひ、その人たちの、私は思いを込めて、これからも、安曇野市民が1人でも2人でも大きな災害の中で犠牲にならないように私は願うものです。 そして最後に、安曇野市でちょっと不足しているのは、冒頭申し上げました科学技術災害に対して、もっと力を入れて対応をしていただきたい。対策をとっていただきたいというお願いを申し上げまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。--------------------------------------- △山田高久 ○議長(髙山一榮) 続いて、27番、山田高久議員、持ち時間は質問、答弁を含めて40分以内といたします。 山田議員。     (27番 山田高久 登壇) ◆27番(山田高久) おはようございます。27番、山田です。よろしくお願いします。 通告に基づきまして、3課題につき質問いたします。先の2課題は教育関係であり、あと1課題は農業関係であります。 国政は、私があえて申すまでもなく、民主党政権から自公政権へと大きく転換いたしました。第2次安倍内閣が発足しました。安倍首相は、所信表明演説で経済再生を最大かつ喫緊の課題と位置づけ、強い経済をと決意した表明がされました。 宮澤市長も、当議会の冒頭の施政方針で、長引く経済の低迷、閉塞感が漂う中、景気回復の期待感も沸き上がっています。日本経済を本格的な回復へ導くことができるのか、安倍首相の手腕に期待したいと思いますと申されました。私も、安定した国政の奮起を期待する一国民であります。アメリカの本国に甘えず、さりとて、近隣国にぺこぺことこうべを垂れることでなく、正しい歴史認識に基づき、歴史文化に誇りを持った国づくり、郷土づくりをと思い、憂国の情を思っての質問であります。 さて、安倍首相は、第1次内閣時、戦後56年続いた教育基本法の改正をし、戦後レジームの脱却を目指し動き出しましたけれども途中で頓挫し、また、このたび、再び教育の再生を掲げ、経済再生と並ぶ我が国の重要課題と発言してスタートしております。国政が大きく方向を定めておりますその中にあって安曇野市はどうかということで質問するものでございます。 したがって、第1課題としまして1つ、教育再生に向けて、学校施設の有効活用についてをお聞きいたします。 そこで、市長が公約された中に、あるものは生かして使うという考え方にもかなうものでありますので、お聞きするわけであります。 1つとしまして土曜日の有効活用であります。土曜日にはちゃんと校舎があるわけでございますので。それと、一緒して、週6日制の復活についてをお聞きしたいと思います。 現行の週完全5日制移行は平成14年であります。あれから10年経過しました。現在、土曜授業を実施している自治体が増加しております。国でも、下村文科相は導入検討を始めております。我が安曇野市はこの動向をどのように考えていますか。何億もかけた校舎を土曜日使用しないのはもったいないと思うからであります。 2項目です。これもある施設を使うというこういう意味でありますけれども。 放課後の有効活用についてをお伺いします。 放課後子ども教室について。平成25年、27年度実施計画に、三郷の児童館に9,307万8,000円、豊科児童館には4億6,988万4,000円が計画されております。この児童館を建設するよりも、空き部屋というか空き教室を利用し、この億単位の金をハードよりソフト、すなわち、学校の先生の充実と定年退職した皆さんに放課後子ども教室を担当してもらってはいかがかということでございます。 一民間の調査ですけれども、ちょっと議長の許しをいただいていろいろな資料を持ち込んでおりますけれども、この本の監修者は寺島実郎氏であります。編者は一般財団法人日本総合研究所なるところであります。昨年暮れ、この本、要するに12月20日でございますけれども、東洋経済新報社より。本の名前は、「日本でいちばんいい県 都道府県別幸福度ランキング」という本が上梓されました。これによりますと長野県は、55項目のいろいろの調査の中で、総合的にランキングが1位であります。特に健康関係がナンバーワンでございますので。しかし教育分野では、何と23位にランクされております。信州は教育県として、かつて全国で有名であったとお聞きしております。現時代を担う私たち、先輩の皆さん方に対しまして、これでよいのかを思うわけであります。先進文化の名に恥じない安曇野でありたいとの思いで、教育関係者の奮起を期待しての質問でございます。ある施設を利用し、教育再生の一助にと思っての質問でございます。 回りくどく説明いたしましたけれども、ある調査によりますと、土曜日の授業再開したらというパーセントが76%もあるという報告もあります。とにかく児童・生徒にとっては、厚生労働省も文部科学省もどちらでもよいと思いますので、一体的で、特に放課後の児童・生徒の居どころ、これを整備したらと、これをお聞きするものでございます。 市長、それから教育長さん、お考えありましたらお聞かせいただきたいと思います。お願いします。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) 山田議員にお答えをいたします。 放課後の子供の安全な居場所として、児童館事業及び児童クラブ事業を実施しておりますが、現在、市内の児童館は9カ所、児童クラブは10カ所で実施をしている状況でございます。10カ所の児童クラブ事業のうち、学校施設を利用しての実施は、穂高北小学校の児童クラブと豊科東小の児童クラブの2カ所でございます。また、三郷小学校の児童クラブは利用人数が多いこともありまして、三郷児童館と三郷小学校プレハブ教室を利用させていただいて、2カ所に分かれている実態でございます。 市といたしましては、有効利用できるものは有効利用をするという方針で事業展開を考えているところではございますが、まず児童クラブ事業で学校施設を利用させていただくためにいろいろな課題があるということでございます。例えば、学校施設内で管理上の分離ができる施設であるかどうか。さらに、学年別に受け入れ時間が違うことから教室以外での活動が制約されてしまう。これらの課題がございます。このような課題を解決をして、学校の協力がまず得られなければなりませんので、得られれば有効利用が可能であるというように考えております。 平成25年度からの実施計画では、三郷の児童館の児童クラブ室の増築工事、豊科児童館建設工事を計上させていただきましたけれども、建設に先立ちまして、議員おっしゃいますように、学校施設が活用できるのかどうか。あるいは、新たに建設をするよりも学校施設を充実、補完することができるのかどうか、その辺を健康福祉部と教育委員会の間で、学校施設の利用について協議をしていただくことになっております。その後、学校施設の利用について関係者とも相談をさせていただきながら判断をさせていただき、児童クラブ教室は児童館の建設について、この規模等も決定をしていきたいというふうに考えております。 なお、学校施設の利用という面では、学校の体育館等は大変利用率も高いわけですし、グラウンド等の利用は一般にも開放されております。 また、先生の放課後の指導をお願いしたらどうかということでございますが、先生方も実態はしっかりつかんでいるわけではございませんが、放課後のクラブ活動であるとか部活、その他いろいろお忙しいということもお聞きをしている状況でございます。 いずれにいたしましても、これは地域の子供をどのように育て育むかということでありますので、できることなら、学校施設、管理上の問題も含めてしっかり行けば、あいているところを有効に活用することは意義あることだというように考えております。 ○議長(髙山一榮) 教育長。 ◎教育長(丸山武人) お答えいたします。 私のほうからは、先ほど議員の質問ございました、土曜日の有効活用をもっとしたらと、このお話について答弁させていただきます。 これは、ゆとり教育と言われているその見直しから、先日、下村文科大臣も1月に、これをまた検討する方向で進めたいというようなお話も出てきているわけでありますが、現在の5日制は平成4年に導入されてきております。形は、最初は今のような完全ではございませんですが、4年にスタートして、14年から今の完全5日制というふうになってきております。 御承知のように、いろいろ10年ほど進めてきて、学校教育以外の教育力、いわゆる地域の教育力を活用しようというようなことで進めてきていたわけでありますが、見直しの中で、学力等々、これは5日制、検討しなければという声が出てきて、そして、先ほどの議員のお話もそういった延長の中にある話というふうに捉えております。 各学校は、5日制となって授業内容もふえてきているというようなことから登校日数をふやしたり、学校行事を減らしたり、あるいは6時間の授業を多くしたりというようなことで、全国で対応をしてきているところでございます。 その中で、若干、土曜日を活用し始めているという例があちこち見られるようになってきております。私立高校ではもうかなりそれは進んでいるわけでありますけれども、公立校におきましては、自治体の判断で土曜日に授業を行っている、こういったところが出てきております。ごく時間的、回数的にはわずかでありますけれども、例えば、福岡、それから宇都宮のほうの例で行きますと年2回と、大変数は少ない。岡山の場合も年3回と、土曜日を活用している例でありますが。東京、そして、最近話題になっております大阪、この辺は、東京の場合は月2回を充てるように考えてきておりますし、大阪の場合は、回数については上限なしというような話も最近出されてきております。 いずれにしてもこういう動きは出てきております。そして内容的にも、いわゆる、今までの通常の授業の延長を土曜日に持っていくという形ではなくて、その日を地域の方に授業公開をする日とか、それから、外部講師を招いて、そして授業を展開する。それから、地域や保護者の方においでいただいて、授業とともにいろいろな話し合いをする。あるいは、先ほどもちょっと出ました伝記等々をこの土曜日にしっかり読み込ませたりとか、内容は非常にバラエティーに富んでおります。 先ほど市長のほうからもお話ししましたが、教員OBや大学生連携して学習を進める、こういったところも出てきておりますが、通常授業をそのまま土曜日へ持ってきているという例は、やはりうんと少ない。余り例が見られない状況でございます。 市内の場合は、先ほどもお話し出ていましたが、今現在、水曜日でありますが、放課後学習室、それから、放課後子ども教室、こういったことを、教員OBの力も借りながら展開しておりますが、可能性としては、こういったものを土曜日に持っていくことが可能であるかどうかというような研究はこれからしていかなくてはいけないなというふうに思っております。 いずれにしても、今すぐここで、完全週6日制に持っていくということは、今のところは困難であるというふうに捉えております。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 山田議員。 ◆27番(山田高久) ありがとうございました。 それぞれ、私の言わんとすることは御理解いただいたものと、こんなふうに理解させていただきます。 課長さん等も見えておりますけれども、時間との関係がございますので、この1項目めはこれで閉じさせていただきます。残念ながら私の時間は40分でございます。あと2項目ありますので締めさせていただきます。 2項目めは図書館の図書購入についてをお聞きいたします。 広報あづみののナンバー160号、これ2月20日発行でございますけれども、特集に、図書館へ行こうが組まれておりました。これによりますと、一般来館者対象であったとはいえ、満足度調査の結果は、施設整備は満足75%、それから、何より職員の対応、実に満足が84%と高く紹介されておりました。皆さんに喜ばれる図書館としてスタートすること、喜ばしいことと思います。 しかし、この図書館の資料の関係については、雑誌とか視聴覚資料、満足度が低いという結果も出ておりました。そこでお聞きいたします。 1つとして、図書購入の選択方法はどのようになっているか。 2番目として、戦前を全て否定するのでなく肯定思考も入った日本の誇りを伝える図書が入っているかどうか。 3番目として、正しい歴史認識、国家観、道徳・偉人伝などの徳育的蔵書が十分考慮されているか。 4番目としまして、図書館によって購入図書に特徴が出ているのかどうか。例えば、きぼうの図書館におきましては近代美術館がすぐ隣に基幹美術館としてあります。したがって、美術資料は充実させるとか。それから、塩尻市さんの場合には雑誌をとにかくたくさん入れようという形で、安曇野市の場合は195種類でございますけれども、塩尻市は倍以上の、雑誌としては470入っております。 それから、5番目、一番大事なことでございますけれども、新聞とか雑誌購入が適切であるか。保革、左右、思考バランスよく広範囲に入っているかどうかということであります。 具体的に申し上げます。朝日新聞が入っているならば、保革、左右、対極的にある産経新聞を入れるとか、こういうふうに全体のバランスを見るというこういう意味であります。 それから、何よりも、田園産業都市をスローガンとしているならば、そして、農業を大切にするならば、農業新聞は全国農業新聞、それから日本農業新聞、共済新聞等々いろいろございますので、そういうのも入れるべきだと思いますし、先ほど来から教育問題をちょっと取り上げておりますけれども、この教育が大事だということになれば、日本教育新聞なども入れる必要があるだろうとこんなふうにちょっと感じるわけであります。 いろいろ入れるにしましてもお金の問題がございます。そこで6番目として、図書購入費について伺います。 24年度の総計は3,110万円でありますが、25年度の当初予算は3,000万円でございます。すなわち、全体的には減額になっています。この理由についてお聞きします。 新聞、雑誌の充実のために25年度の予算は、担当係は450万円ほど予算要求したようでございますけれども、昨年と同額のことだということで減額して現在に至っております。 したがって、むしろ現時点では110万円の寄附の予定はございませんので、明らかに昨年よりも全体の予算が減となります。予算編成の基本方針6項目の中に、前年度踏襲主義の排除とありますけれども、全く3,000万は同額でございます。どういうことでしょう。むしろ現時点では、先ほども言いましたように、110万円は寄附の予定がございませんので減っているという、こういう勘定になります。 そして、何よりも私、さきの12月議会の私の質問、教育行政は、最終責任は誰にありますかとの尋ねに対して、教育行政は教育委員会にある、しかし、予算の執行については市の側だと、こういうことでございました。そして、市としても、他市に負けない状態で予算を計上し、きめ細やかな教育体制を整えていると市長は答弁されました。 しかし、また、以前にも、またよく教育予算を優先せよと明言しておりましたけれども、このたび一係で、いとも簡単にこの現状維持というふうに決めたこと。市長の考えが全職員に届いているかどうか。教育予算というものを充実するということについて。そのことをお聞きするものであります。もちろん、お金がないから大変ではございますけれども、何かちょっと簡単に、昨年と同じでいいと、こんなふうなちょっとイメージを私は持ったわけでございます。 とにかく、社会教育のかなめであります図書館は、本を初めとしてこれらの資料、こういうのを充実することが命でございますので、予算計上をチェックする立場にある我々としましては、見過ごすことができないのでこのたび取り上げたわけでございます。宮澤市長の行政手腕はすばらしいと私は賛意を送ってきた一人でございますけれども、非常に残念に思います。 いろいろ申し上げましたけれども、それぞれの立場で御答弁いただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 教育次長。 ◎教育次長(西澤泰彦) それでは、図書館の図書購入についてということで御説明させていただきます。 図書の購入につきましては、市民が求める情報を提供することが図書館の役割であるという基本方針で選定を行っています。 具体的には、図書館ごとに週1回の選書会議を開催し、複数の図書館司書の協議により購入する本を決定しております。図書館に蔵書されていない図書につきましては、図書館利用者から購入リクエストいただき、できる限り要望に応えるような本の購入を心がけているところであります。 また、そのほかには、主にテレビ、雑誌等での評価、売れ筋ランキング、インターネットや書店店頭でのリサーチなどを参考にして選書を行っているところであります。 今おっしゃられたように、限られた予算の中での図書の購入でございますので、できる限り利用者の御意見を伺って、より質の高い蔵書の確保に努めているところであります。 また、正しい歴史認識や国家観、国家認識、道徳や偉人伝につきましても配慮をした蔵書に心がけているところであります。 一方、選書を行う上で図書館司書の資質により選書内容が左右されてはならないことから、より質の高い選書ができるように、機会を捉えて、さまざまな研修会や講演会などにも積極的に参加させ、図書館司書の資質向上にも取り組んでおります。 議員の質問の趣旨にもありますように、戦争1つをとってもさまざまな捉え方の本が出版されております。図書館の役割といたしましては、思想、考え方に捉われず中立的な立場での選書を行い、偏った情報ではなくさまざまな情報を提供することが使命であることと認識しております。 図書館によって、図書、購入図書に特徴を持たせているかという御質問がありました。この関係ですが、豊科図書館--きぼうのほうですが、こちらでは、美術書、山岳関係図書、中央図書館--これみらいですが--は、山登り、農業関係の図書を充実させるなど地域の特徴を生かした蔵書に心がけているところであります。 次に、図書の購入に限らず購買する新聞・雑誌につきましては、安曇野市図書館史料収集計画で基準を設けて、それぞれの利用者数などによって各図書館で分担をすることにより、予算の範囲内で購入しているところであります。限られた予算の中での購入でありますので、特定の新聞・雑誌の購入に対する要望をいただいていますが、全ての要望にお応えできていないのが現状であります。 しかしながら、今、山田議員さんがおっしゃられたように、広報あづみのの紹介でもありましたけれども、安曇野市の市民1人当たりの蔵書数は3.4冊と、19市ある中で14位と低い状況ですが、貸し出し冊数は7.9冊と、19市中3位と非常に高い水準を確保しております。図書館利用者の期待に応えられるよう、質の高い蔵書がされている結果であると分析しております。 また、このたび利用者の利便を考えまして、このたびの議会に条例等を改正し、できるだけ図書館に利用者が足を運んでいただけるような形のほうも考えているところであります。 今後も、蔵書の確保だけでなく、引き続き質の向上にも心がけてまいりたいと思いますのでお願いします。 また、図書館の図書の購入につきまして、先ほどの計画に基づき計画的に蔵書の確保に取り組んでおりますが、ここ2年間で、それぞれ、年間、約1万5,000冊を超える図書の購入を行っております。今後も目標達成に向けて、財政当局との調整により、必要な予算の確保に取り組んでまいりたいと思います。 また、最後になりますが、御質問にありました24年度の図書館購入予算が3,110万に対し、25年度は3,000万になっているのはどのような理由かという御質問であります。 24年度にも当初予算では3,000万であり、寄附等があった関係で110万上乗せして3,110万になったという関係であります。これは補正予算で対応しているわけです。 それでは、3,000万、同等の金額ではないかということですが、本来、議会当初から市長が話しているように、非常に財政厳しい中でもいろいろな事業をやっています。その中で、本来だったら削られるところでありますが、前年と同額を認めていただきまして、図書の教育に向けていただいているというふうに認識しています。 以上であります。 ○議長(髙山一榮) 山田議員。 ◆27番(山田高久) ありがとうございました。 これまた時間がございませんので再質問はちょっと後ほどとしまして、次の3項目めに入りたいと思います。あと13分でございますので、よろしくお願いします。 次の質問は、安曇野市の農業農村振興基本条例についてであります。 私は、食料・農業・農村の振興を終生の仕事としてやってまいりました。 そこで、合併当初から、田園都市をスローガンにするなら国には農業基本法があり、県にも条例が設定されたと。我が市は商工振興条例があるので農業振興条例の設定をと、機会があるごとに要望してきました。しかし、その実績は難しいだろうと思っていただけに、このたびの、今議会にこの条例が上程されましたことを高く評価し歓迎する思いでございます。宮澤市長のリーダーシップと、それから、松枝部長ほか担当者の心に対しまして敬意を表します。ありがとうございました。 そこで、1つとして、今、この3月に、議会に条例を上程したわけ……この思いにつきまして、農業振興に取り組む熱意について、今、あづみ野テレビも入っておりますので、市民にも意を伝える機会と捉えて、この農業振興を、条例のこのもとで、行政も先頭に立って進めているのだと、こんな思いの宣言といいますか、御挨拶をいただければとこんなふうに思います。市長ですか、部長ですか、農業振興に寄せる思いをまずお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) まず、農業・農村の振興については、もともと日本は瑞穂の国と言われるように農耕民族が主体でございました。私ども安曇野も、この豊かな自然環境を守っているのは、1つは農業・農村が大きく寄与をしているものと考えておりますし、さらには、農業は国土の保全、県土の保全、そしてふるさとの保全を初め水源の涵養、特に、今地下水問題が話題になっておりますけれども、命の水である水源の涵養、さらには、生産活動を通じていろいろとふるさとの原風景を保存をし食文化の形成等もしてきたわけでございます。 そこで、今、3月議会に上程をいたしました条例の思い、農業振興に取り組む熱意ということでございますが、この条例につきましては昨年の3月に策定をいたしました基本計画書に定めました3つの振興戦略でございます。1つには、農で稼ぐ。2つに、田園を守る。3つに、安曇野で生きる。この3つを柱に据えまして、市の農業・農村のあるべき姿や目指すべき方向性を規定をし、あわせて、計画の進捗状況を点検、評価する体制として計画推進委員会を組織することも規定をいたしております。 昨今の農業・農村を取り巻くTPPの課題等も含めて厳しい状況の中、市といたしましては、どのような社会情勢になろうとも地域を挙げて、地域のまとまりによって農業・農村へ押し寄せる難局を乗り越えていかなければいけないという強い熱意を持ちたいと思います。 また、田園産業都市を目指す安曇野市の根幹をなす農業を産業として、6次産業も含めて確立をし、消費者と農業者がともに、市民の財産である美しい農村を守っていくことを目指してまいりたいというように考えております。 具体的な取り組みを申し上げますと、市の重点作物の1つでありますタマネギのハーベスターの導入補助、あるいはシロネギの皮むき機導入補助などを実施をいたしたところでございます。 また、集落営農組織への機械施設整備の支援は今後とも継続をして実施をしていきたいというように考えております。 また、後継者対策といたしましては、今議会に上程をさせていただいております国の青年就農給付金制度や、また、市独自の新規就農者生活支援金の制度は、今後継続をして実施をしていくよう国にも働きかけ、市の施策として定着をさせていきたいというように思っております。 新年度からは、市の新たな取り組みといたしまして、親元就農者の支援対策を講じてまいりたいというように考えております。 いずれにいたしましても、市農業再生協議会と連携をし、条例の理念に沿った基本計画の施策の実現を図ってまいりたいというように考えております。 ○議長(髙山一榮) 山田議員。 ◆27番(山田高久) 市長から力強いお言葉を拝聴させていただきました。基本条例ですので、理念条例にとどめることなく、ぜひ、行政は結果が問われておりますので、お願いしたいと思います。 そこで3点について、確認のために御質問をいたします。 1つとしまして、先行施行されています商工振興条例との整合について。 商工振興条例には、現在取り組まれています各種事業についての補助金、市の便宜供与ができる規定で明記されておりますが、今回の農業振興基本条例には、市の責務として、具体的に市の財政対応、いわゆる補助金等が入っていません。何か特別の理由があってのことか。 それから、2番目として、条例にはつきものの施行規則などありますけれども、今後どのように考えているか。 それから、先ほども市長も申しましたけれども、既に先行しています農業・農村振興基本計画とかアクションプランとの関係、各種事業との関連について、もし、農林部長、補足がございましたらお願いしたいと思います。 今議会でこの条例が採択されれば、国・県、そして我が自治体とそろうわけでございます。県下を代表する農業地帯ですので、県下の農業振興の先頭に立って取り組まれることを期待するものでございます。 私は、身の始末を、老後、皆さんにお荷物にならないよう美しく老いたいと願う年となってしまいました。何か、松枝 功氏はまだまだ若いのに3年間も残して、私から見れば、まだ5期などどんどんと十分できるとこんなふうに思うところでございます。御勇退とお聞きしますけれども、行政経験を生かし市政発展に、二元代表制の立場で務めていただきたいと思いますが、先ほど言いました、その言い残されていることがございましたら、あわせてお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。あと5分でございます。 ○議長(髙山一榮) 農林部長。 ◎農林部長(松枝功) 御質問の、今回私どもで上程させていただきました農業・農村振興基本条例につきましては、確かに先行されております商工振興条例と比較される部分がございます。商工振興条例とは、補助金の交付、便宜供与、融資のあっせん、非常に具体的に財政支援について踏み込んでおります。ただ、そういった条例ももちろん、私はあって、地域の産業のために資する条例だと思っておりますが、殊、農業に関しましては一番基本的なところには、大変国の政策が非常に安定しないという状況があるということだと思います。当然、私どもが農家の皆さんに、農業団体に御支援申し上げるということは必要なわけでございますが、その方法というのはやはり、私どもがみずから考え財源を充当できるものではなくて、多くが国・県の状況、動向によって決まってくるものでございます。 そうしますと、なかなか条例の中にそういった細かな財政支援までもうたえるかというと、なかなか難しい。もっと適材適所ですか、適宜に、そのときの状況に応じた支援をタイムリーに迅速にできるようなシステムがよいのではないかと。そうしますと、やはり私どもで考えさせていただきました条例につきましては、あくまでも基本条例、議員おっしゃる基本条例でございます。基本をまずきちんと定めさせていただいてという、それが条例の骨子、一番の理念でございますので、御理解いただきたいと思います。 そして、そうしますとやはり、施行規則という、もう少しそれを担保するもの。担保といいますか、それを具体的に、その手法等を規定することが必要になります。これはどうかというと、先ほど来、お話もございました、先行して策定させていただきました農業・農村振興基本計画という計画、それから、今年度つくりましたアクションプラン、こういったものがありまして、この中には細かく、どのような支援が必要でするべきだということを記述させていただきます。 それから、もう一つが、農業関係には大変細かな各種農業関連事業に対する補助金の交付要綱というものがございます。現在22本ありますが、こういったものをうまく使って、そういった全体の体系の中でフレキシブルに運用させていただくという、こういう手法をとらさせていただくということで、今考えさせていただいております。 そういった中でも、特に今後のことについてお話しありましたですが、私どもも、一生懸命農業政策取り組んでまいりました。その結果として、農業再生協議会という組織がございます。これは他の市町村にも当然、国の指示がございまして編成された組織ではございますが、安曇野市の組織は非常に力強いものでございます。行政ももちろんですが、JA、それから農業団体、農家、そして市民の一部の方も入っていらっしゃる、こういった組織の中で農業振興、いわゆる筋の通った条例、基本計画、アクションプラン、そういった筋の通った中できちんと政策、施策を展開できる、そういう組織が、今できたということは非常に、私どもとしてはよかったと思っております。 この条例制定に伴って、さらに安曇野市の農業が発展していただけるものと確信をしておりますし、お祈り申し上げております。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 山田議員。 ◆27番(山田高久) 農林部長からお祈りの言葉が出ましたけれども、ぜひ、後輩にもまた、その意を引き継いで御退官なさって御勇退していただきたい、こんなように思います。 いずれにしましても、今までにも条例、要綱、細則等々、農業関係の部門は85もあります。それの総トップに立つのがこの基本条例だとこんなふうに理解させていただきますので、その連携をうまくし、また、もし、これで足りないならば施行規則も加えて、行動のしやすくしていただきたいと、こんなことをお願いするものでございます。 3項目という目に当たりましたので、再質問したかったけれども時間等もございませんで、十分、意を伝えられたかと、こんなふうにちょっと理解させてもらって、私の質問は以上とさせていただきます。ありがとうございました。--------------------------------------- △松澤好哲 ○議長(髙山一榮) ちょっと、ここでお願い申し上げておきます。持ち時間を考えて、質問、答弁、これは簡潔に、要点をつかんでお話しいただくようにお願いしておきます。 続いて、16番、松澤好哲議員、持ち時間は質問、答弁を含めて50分以内といたします。 松澤議員。     (16番 松澤好哲 登壇) ◆16番(松澤好哲) 16番、松澤でございます。3月議会に当たりまして一般質問をさせていただきます。 今、議長から何か言われましたけれども、できるだけ私も簡潔に質問しますけれども、行政の側も簡潔に答弁して有効な時間の活用をしていただきたい。議長にはそう答弁をしておきます、私のほうから。 この安倍政権ができてから、日本の状況というのは非常に変わりつつあるかなというがに考えます。戦前のことを言うわけでありませんけれども、1930年代に、必ずしも直線的には一致していませんけれども、らせん的には一致する点があるのではないか。戦後70年近く続いてきた、この日本の平和という問題が経済政策のもとに大きく変わろうとしている。経済を復興させる、軍事力も復興する、海外も行ける、こういう状況をつくろうとしているのが今の国政の1つのあり方だというぐあいに思います。真っ向から戦後の民主主義や平和を守ってきた者に対決する姿勢が起きているということは、先ほど言いましたけれども、1930年代とともに、非常に危険な状況だというぐあいに考えるわけです。 まして、国はどんどん印刷をしじゃぶじゃぶとお金を生み出して、そして建設事業に向かっていくという借金財政の王国になっていく可能性があるわけであります。そういう点では借金を重ねていく、そして国は大型の公共事業、安曇野市は同じように借金をして建設ラッシュをしていく。このツケが国民と市民に後年度負担になることは間違いということを前提にしながらきょうの質問に入るわけであります。 きょうの質問は市長の政治姿勢について2点であります。1と2と分けるわけですが、3問目も質問する予定でありましたけれども、本会議の質疑の中、危機管理と除雪については市長から、あるいは総務部長から、1、2、3段階で対応策していくということでありますので、この点は省かせていただきます。端的な質問をしますので、端的な御答弁をお願いします。 1の点では3点に分かれます。 まず、この3月議会の冒頭で市長の施政方針と25年度の予算についてあわせて質問します。そして、施政方針については2つに分けて、庁舎のところについても取り上げますので、あらかじめお話ししておくわけです。質問の順序と資料につきましては、あらかじめ議長の許可を得ていますので、よろしくお願いいたします。 施政方針の問題ですが、先ほども議論がありましたけれども、安曇野市の農業農村振興基本条例は、今議会に出されて、基本プラン、合意が積み重ねてまいりました。私も提案者の1人として評価をするものであります。そしてまた、安曇野市の地下水保全・涵養及び適正利用に関する条例は、上限がなく企業のくみ放題に道を開くおそれがあるのではないか。そして3番目はトマト菜園の問題ですけれども、三者委員会が指摘したこともありますけれども、責任の追及が不明確ではないかと。こういう点で施政方針の中の3つの点についてお聞きしておくわけであります。また、25年度の予算には相変わらず連結決算で、910億円から902億円に減ったと言いながら900億円台の借金であり、合併後最大の予算計上であり、25年度の一般会計の起債、借りる金は62億円と最大になっているわけであります。 しからば、この62億円は、市民の暮らしがよくなるために借りるお金であるのかということを聞くわけでありますし、今後、具体的に市民の暮らしがどうがによくなっていくのかということについて、まずこの点ではお聞きしておきます。同時に、起債制限がどう考えられているのかお聞きするわけであります。 前平林政権では36億円が限度で、超えると夕張に限りなく近づくということで抑制をしていたわけであります。しかし、25年度予算で見れば、先ほど申し上げたとおり、62億円の借金してこれが健全財政なのか。連結で902億円あっても健全財政なのか。まずここまで市長にお聞きするわけであります。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) まず、施政方針についてでございますが、農業問題については先ほど山田議員にお答えをしたとおりでございます。 いずれにいたしましても、これ、市民の生活を守る、そして、市民本位の行政を推進していくということで、基本計画等に沿った内容を計上をさせていただき方針を示させていただいたものでございます。 地下水の保全については条例を審議をしていただいている内容でございますが、既に企業として活動をされているところもございます。これら上限をどうするかということでございますが、今後、運用の中で協力を求めながら地下水の保全・涵養、活用を探ってまいりたいということでございます。 トマトの責任追及の不明確ということでございますが、調査結果の報告の中では、出資法人の役員の責任、重大であるとの報告はされております。ただ、市といたしましては、この日本弁護士連合会等のガイドラインが示します第三者委員会の定義と目的におきましては、不祥事が発生した場合に徹底した調査と原因を分析して、具体的な再発防止策を提言するものであるとされておりまして、責任の追及までは求めていないと解することができます。 市といたしましては、あくまでも再発防止の提言を重く受けとめさせていただきまして、三郷トマト栽培施設に指定管理者制度を導入をしている現状を速やかに解消をしていくことが、市がとるべき責任であるというように考えております。 また、62億云々、市民の暮らしはどうか、よくなったかということでございますが、これは、それぞれがどのように実感をしどのように捉えるかということでございまして、住民福祉の向上、そして、限られた予算の中で最少の経費で最大の効果を上げるということでございまして、できる限り予算の平準化を図り、後年度負担を軽減していく方策をとっていかなければならないということでございます。 以上、不足する点については部長から説明をさせます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 不足する部分がなければ私のほうから質問をさせていただきます。 25年度の予算ですけれども、62億、これはよくなったかどうかと聞いたわけではなくて、この62億円は市民の暮らしがよくなるためにどういうぐあいに使っているのだということを市長にお聞きしているわけですね。 そして、起債の制限の上限。前政権は36億だったけれども、今回、宮澤さんは、今、最高の62億円出しているわけですね。これで健全財政を保っていけるかどうかというのを聞いているわけです。この点について再度お答えください。市長へお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 詳しくは部長に説明をさせますけれども、先ほど、市は建設ラッシュだというようなことをおっしゃいましたけれども、決して建設ラッシュ、無駄なものをつくっているわけではございません。子供たちのために保育園を建設したり、また、耐震補強をしたり、市民のために必要な施設を建設し補修をしているということでございますので、御理解をいただきたいと思います。 平成25年度の予算編成につきましては、既に申し上げてありますとおり、健全財政の堅持のための財源確保と経費の節減。2つ目に、安心・安全で住みよい環境整備と生きがい対策。3つ目に産業の活性化と観光戦略。4つ目に郷土の理解と協働による地域のきずな。これが基本的な25年度の予算編成の柱でございます。これに基づきまして、予算額は389億円と。合併後で最大の予算規模となりましたけれども、昨年度見直しを行いました財政計画では400億円を超えると、こういうような計画でございました。事業実績年度を見直しなどを行って、これは合併特例債が5年延びたこともございます。この事業の平準化に努めてまいったところでございますし、また、平成24年度末の地方債残高の見込みは、一般会計で、昨年度に比べて増となっておりますが、特別会計、企業会計を含めた全体の残高では、約897億円と、約13億円程度が減額となる見込みでございます。一般会計の地方債残高、合併特例債を有効に活用した本庁舎や保育園、さらに、社会教育施設の整備などによって増加をしているものでございまして、これは財産として後年度の皆さんに大いに活用をしていただく施設でございます。市の施設、今後は市民の福祉向上を図る上で、また、市民共有の財産として大切に活用をしていくために必要な事業は進めさせていただきます。 公共施設の整備は、後年度負担をいかに軽減をしていくかということでございまして、合併市町村に与えられている合併特例債の有効活用は後年度負担が軽減できるものでありますし、今後も必要な施設の整備については活用を図りながら、福祉施設や教育施設の充実を図っていくと、こういうことでございます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) きょう、静かにスタートしているのですが、質問に答えないという点では、別のことを答えているという点では非常に残念ですね。10万人の市長として。 62億についてはこの予算概要で既に出ています。地方債の。62億880万円ですね……880万円ですね。62億。この内容は全部建物です。だから、62億円借金するんだけれども市民の暮らしにどうなるんだと。建物だと言ったのはここなんですよ。これは私が出した資料ではありません。予算概要として市が出されている内容なんです。その問題と62億円という借金が、前の市政では36億円以上借りたら夕張に近づくと言ったけれども、この点はどうかということでもう一度聞いておきます。この点についてだけお答えください。時間がありますので。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 先ほどから詳しい内容については企画財政部長に答えさせるということを言っております。 いずれにいたしましても、この62億880万円、これについては穂高会館の耐震補強改修工事であるとか、あるいは、三郷南部保育園の建設であるとか、明科南保育園の建設であるとかいろいろの事業がございます。市民のための事業としての計上でございます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 2つの点についてお答えができないというぐあいに、初めから……     (「答えができないなんて言ってない。企画財政部長に答えさせます」の声あり) ◆16番(松澤好哲) 起債制限の36億円言われてきた。これが今回62億円だけれどもどういうことなのかと。これは部長が答えることではなくて、この財政計画は市長が出したものです。そういう点で聞いているわけです。 その点で、この点、ここの概要中で最後のページに歳入予算の増減ということで出ているわけですが、グラフですね。これ皆さんが出した予算概要です。この中の62億円というのは支出と収入、389億円、一般会計で。これ間違いないですね。皆さん出されているわけです。この議会に。まだ決定はされていませんけれども。そのうちの62億円です。この赤い部分。だから、収入と支出は合っていますよ。健全財政ですよ、確かに。収入の中に、この62億という借金が入っていて健全財政かと言っているわけなのです。 このことが、前政権では、36億借りたら安曇野市は限りなく夕張になってしまうと言ったわけですが、これに答えられないということであります。そういうことになれば、この、もう一回ですね、もう一回ですけれども、財政計画の中で88億円借りるとなっていますね、今年度は、25年度は。62億円になったということはどういうことでしょうか。今後、補正なり何なりあと25億を組んでいく。あるいは、合併特例債で、きのう350億と言われました。こういう中で組んでいくのかどうか、この点での2問目をお聞きするわけであります。 ○議長(髙山一榮) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(中山栄樹) 昨年つくりました財政計画に基づき、金額が違うという御指摘でありますけれども、まず、地域振興基金の積立金を平成27年度としました。それから、防災災害情報等の伝達システムの整備事業を平成27年度として減額をしました。それから、穂高会館耐震補強改修工事2カ年事業に9億減額してあります。それから、三郷南部保育園建設事業を2カ年事業としましたので減額。明科南保育園も26年度からとしたことにより減額。それから、道路関係の見直しをやり当初財政計画から減額したもので、理由はちゃんとございます。 それから、平林市政のときに36億ということでありましたけれども、あの時点ではプライマリーバランスの関係で、36億償還すれば36億借りていったほうがいいじゃないかと、そういう関係の36億でありまして、36億が絶対ということではございませんので、その点はお願いしたいと思います。 それから、借金をして本当に歳入歳出合わせているということでありますけれども、先ほども市長申しましたけれども、保育園とか穂高会館の社会教育の施設とかそういうものをするには、どこの市町村でも一時的に起債を借りて事業をしているところでございます。 それから、よく議員、もう一つですけれども、毎年10億円ずつ返せば90年かかるということもよく、何回も御指摘をしていただいておりますけれども、例えば、平成23年度末の地方債残高910億円を今のまま計画していきますと、平成51年には全部償還が終わります。ですから……     (「私は質問していません。そのことについては。今は」の声あり) ◎企画財政部長(中山栄樹) 90年とかそういうことではありませんので、そういうものも含めて安曇野市、起債を借りておりますけれども、市民福祉のためにお借りしているということでお願いをしたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 議長にお願いしておきます。 時間が制限されていますので、聞いたことについてお答え願いたい。もし、反問権を使うとすれば6月議会からです。     (「関連がありますので」の声あり) ◆16番(松澤好哲) 今聞いていません。900上限については。後で言うことまで先言っていただければ結構なんですけれども。そういうことなんです。 それで、この62億円については、これは出しているわけですね、ちゃんと資料として6ページに、予算概要で。全部建設費ですよ。福祉や教育に回るところは何もないですよ、借金が。借金は全部建設費じゃないですか。そういうことを言っているんです。地方債のあり方がということを言っているんです。 それでは、時間の関係もありますので、3番目の1のところのをお聞きします。 本庁舎建設をめぐる問題です。 プロポーザル、基本設計があり実施設計があり、入札という過程で来ているわけですが、2月5日に入札が行われました。本庁舎ですね。新本庁舎。2月16日には議会で契約審査となったわけであります。どれをとっても建設の設計内容が公表されていません、金額的に。設計内容は本来だったら積み上げた金額であり、入札に至ると思われるわけです、そういう過程で。 12月議会の質問では、私、免震構造、地下駐車場、テラス、こういう大きな部分については幾らかと聞きましたけれども明らかになりませんでした。これは、プロポーザルから63億ありきで60億を割っているわけですが、ありきであり、予算の承認をする議会には8ページの図面が二度出されました。それだけです。しかも分離分割発注はせず、地元の業者には手が届かない状況でありました。大手前田建設なり、安曇野市の方針である循環型の健全財政、地元の業者に発注し、事業が業者によって成り立ち、そして雇用が確保され税金が入ってくる。循環型の健全財政を唱えてきたわけでありますが、このあり方は見事にかなぐり捨てたのではないか。この2点についてまず見解をお聞きするわけですが、2つです。 そしてさらに、なぜ前田建設なのかここで市長にお聞きしておきたい。入札の結果でありますけれども、いろいろな問題があったはずです。まずここでお聞きしておきます。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) まず、この地元発注ということですけれども、一定の技術力と経験を備えた業者がいないということです。ただ、下請け要件としては、できる限り地元の皆さんに発注をしていただくといいますか、今後の見合い等の中で、地元でできることは地元に回していただくということであります。 入札については、これは公平公正な入札が行われているものでございまして、この経過について私は口を挟む何物でもございません。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) しからば、その入札のこともありますけれども、12月の議会で私の質問に対して、これは議事録に載っているわけですが、12月13日ですね。市長は入札後には、これは公表対象になるだろうというぐあいに考えておりますということで、自治法上も含めて挙げているわけですが、今日に至って、入札された、議会でも議決された。そのことについて、少なくとも免震構造はどうなのか。地下駐車場はどうなのか。テラスはどうなのか。こういうことについても明らかにされないということではどういうことなのでしょうか。その点でお聞きしておくわけであります。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) これ、もともと63億円以内で設計をしてほしいという条件をつけて設計をしていただいたものでございます。 細部については、どこの個人の場合でも、家を建てるにもおおよその、例えば坪単価幾らというようなことで坪数に掛けるということでございます。私どもの庁舎にしても、当然、この同規模程度の実績と先進地の事例等を参考にして、平米単価幾らということで概算で予算を立てるのは当然でございます。 いずれにいたしましても、この入札の内容については、入札後について、交渉内容や単価などを公表することは、今後、安曇野市が発注する公共事業に同種のものがある場合に適切な競争入札に影響が考えられます。 よって、少なくても工事期間中はこれは公開は差し控えさせていただきます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 松澤です。 工事期間中は明らかにしないということになりますと、では、引き渡した後ならこの中身が、単価も含めて言えるということですか。 ○議長(髙山一榮) 総務部長。 ◎総務部長(宮田聡) この公開できる時期でございますけれども、契約期間が終了いたしまして、市がその時点で発注する公共工事に影響のない部分という形になります。 また、先ほどベランダとかで地下の駐車場ありましたけれども、この工事の積算につきまして、駐車場部分だけ、それからベランダ部分だけというふうな形の積算をしていないために出せないということでございます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 出せないということであれば、そういうぐあいに考えておきますし、また、市民がどう判断するかですね。総合パッケージ方式だからそうなっていってしまうわけです。分離分割発注しなかったからこういうふうになっていくわけですね。だから、分離分割発注を提案してまいりましたけれども、これしなかったというのは行政が意図的にしなかったというぐあいに解釈します。 それから、もう一つ。この建物ですが、国から借りた約40億円何がし、市中銀行から借りる31億円何がしですが、これは市が借りるけれども市民が借りる結果になるわけですね。そうすると、この前田建設となると東京でございますね。ジョイントされた岡谷組は岡谷ですから、循環型の健全財政、かなぐり捨てたと私言ったんですが、この点についてもう一度市長のお考えをお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) これ、地元の皆さんにやっていただきたいという気持ちは十分に持っておりますけれども、なかなか技術力の面で困難だということであります。 したがって、建設工事、あるいは機械、設備工事等について、できる限り地元の皆さんにやっていただくということで一定の金額は決めてございますし、また、植栽であるとか外構であるとか単独で発注できるものは、直接地元の皆さんにやっていただくということで、そういう中で循環型の経済的なものが補完できるのではないかというふうに考えております。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) きょうは市長のお考えを聞いていますし、25年度どういう姿勢で行くのかと。これを聞いた市民の皆さんがどう判断するか。これは10月6日に判断されるでしょう。 さて、次の問題は、この施政方針にあるところの、第1に新本庁舎の建設についてでありますという点ですね。ここでは、送達された訴状内容は断じて認めることはできません。即刻答弁書を作成し応訴の手続に入ります。計画どおり事業を進めてまいりますというぐあいに施政方針演説の文書で議会に提出されているわけであります。断じて認められないというのはどういうことなのか。また、この訴状は、ここでも積算根拠がどうなのか。市政に対して言っているわけですね。そしてまた、安曇野の財政を心配する市民の声がここに寄せられているわけです。それを、請願や陳情ではなくして、地方自治法、地方財政法で訴訟しているものであります。 市長は今まで3回の請願や住民アンケートやこういうところに振り向かないで、ひたすら建設ありきで進めてきた。少数意見や賛成でない人の声に耳を傾けない結果が、結果的にきのうの同僚議員からの質問がありましたけれども、この訴状という結果になったのではないかというぐあいに考えるわけです。この訴状、私も読ませていただきましたけれども、非常にリアルに書かれている点です。市長にこの点での1問目をまずお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) これ、住民訴訟の訴状内容は断じて認められない。これ、いかなる理由から出されたことについてどう思うかということでございますが、新本庁舎建設工事の入札、2月5日に、長野地方裁判所に507名の市民の皆さんを原告とする住民訴訟が提起をされたこと、新本庁舎建設の公金の支出などの手続について、今後、司法の場に委ねられる結果となってしまいました。 新本庁舎建設は、市の喫緊の重要課題の1つということで、市長就任以来現場主義を貫き、地元説明会や市民の皆様との対話、さらには、議会の皆様への説明、また、議会での促進決議、さらに、民主的な手続の中で懇切丁寧な対応を心がけてきた立場、そして、議会制民主主義の中で決定をした。こういった事案でございます。 今回の住民訴訟は極めて残念だというように捉えておりますし、この訴状内容は、認めるということになれば今までに何をしてきたのか。二元代表制も否定をすることにもつながります。今日までの福祉優先の行政や健全財政の堅持に努めながら、二元代表制に基づきまして、議会の議決、それから、議員の皆さんの提案などを経て、極めて民主的、適正な手続を踏み、事務執行に努めてまいってきた所存でございます。 住民訴訟の訴状においては、地方財政法や地方自治法に違反し違法であると言われておりますけれども、この点については法律に何ら抵触するものでなく、はなはだ疑問でございますので容認することはできません。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) この訴状を全部読み上げるわけではないんですが、今、4のところは公金支出差しとめの点で違法である。何か違法であるよというやり方されました。これるる読みませんけれども、1つは、財政赤字が年々ふえていく。平成20年から比べれば32億、平成26年、財政計画だと96億、法外にふえていくもので。それから、地方債残高においてもこの連結で行けば昨年度で910億円、今年度で902億円となっているわけですね。それから、臨時財政対策債でも昨年の決算では累積で128億円。合併特例債は133億円。この議会によると合併特例債、さらに5年延びたので310から350まで借りようということですし、市税の落ち込みの問題。そして、国保会計で言えば、この議会でも明らかになりましたとおり、25年度でも1億数千万円、そして26年度は5,000万円になる。財政出動しなければ、一般会計から。大変な状況になる。そして、生活保護世帯は、まさにうなぎ登りというような状況ですよね。 こういう中で財政問題が、この幾つか、そしてまた積算根拠、明らかにしないということになっているわけですが、こういうところで市長に聞くわけであります。こういう状況の訴状が書かれています。内容全部読みませんけれども。 市長は長年の地方政治に携わってきましたので地方自治法はくまなく存じ上げているだろうと思います。その2条の14は、地方公共団体、その事業を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を上げなければならないということなんですね。 借入金は900億円を超える。新本庁舎建設で市内業者には元請できない。東京や岡谷に国から借りた金、町が借りた金が流れていってしまう。あげくの果ては、地方自治の福祉の本旨にもかかわらず、先ほど言った、国保会計は大変になってくる、介護会計も大変になってくる、生活保護世帯はふえてくる、こういう状況になっているわけですね。生活保護でも2.5倍です、約。17年に比べたら。これだけを見ても--もっと全般的にあるんですが、見ても、この地方自治法に抵触すると、だから訴訟されても仕方ないのではないかと思われるわけですが、市長はこの点でのどういうぐあいに見解を持たれているのでしょうか。地方自治法の問題です。14。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 先ほども申し上げました、最少の経費で最大の効果を上げる、住民福祉の向上を図る、これは地方自治の基本だというように捉えております。 ○議長(髙山一榮) 企画財政部長。 ◆16番(松澤好哲) ああ、いいです。市長に答えて。 ○議長(髙山一榮) まだ指名していませんよ。もう一回。 ◆16番(松澤好哲) 議長。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 松澤です。 先ほども言いましたけれども、ことしのというか25年度、今議会にかかっている予算でも62億は建物です。そして、福祉や教育が求められているときに、この地方自治法の2条の14は、最少、最大の効果ですよ。こういう福祉の問題が大変なときに、どんどん借金をして建物をする。あなたは……あなたっていうのは市長ですね。先ほど言いましたけれども、この概要についても違うことを言っておられましたけれども、62億の内容は明快ですよ。建物で。こういうことでどう考えているかと言ったら、ちゃんとした答えが出せないという状況ですね。市長の姿勢がよくわかりました。25年度の予算に対する。市民を置き去りとは言いませんけれども非常に問題があるというだけで指摘しておきます。今後のことになります。 さて、次の質問項目出していますので、これについてお聞きしていくわけであります。水道事業についてでございます。 上水道の現状と今後について。特に三郷の水道水の転換について簡単にお聞きするわけです。その後、明科の水道水についてもお聞きしますけれども、まず、時間の関係がありますので、今の水道事業、安曇野市のですね。これについて、特に事業の中での三郷の水道水の転換、これは大変頑張ってきた問題だと思いますけれども、この辺についてお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) それでは、三郷地域における水源転換事業の現況ということで、今後の予定は後ほどという話ですか。 24年度の関係でございますけれども、4年計画の中での初年度ということで送水管の布設工事に着手いたしました。施工延長につきましては1.4キロメートルを実施したところであります。認可等の関係でありますが、ポンプ施設用地の農振除外申請、農地転用届けを行いまして、これにつきましては昨年中に許可を得ております。また、特定開発行為の説明会につきましても3カ所で行いまして、これについても2月に承認を得ております。 そのほかでは、今後になりますけれども、黒沢川の河川占用、それとJRの軌道占用等について許可を得るということで、これにつきましては、現在、進めているような状況でございます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) いつごろ完成されて、いつごろ実際に引き渡されて三郷の水道水はね。豊科とのジョイントの問題があると思うのですが、その辺についてもお聞かせいただけますか。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) それでは、今後の進め方でありますけれども、25年度、この4月から送水管については5キロメートルを予定しております。それと、ポンプの施設用地につきましては用地買収を行うということで、施設の建設工事もそれに合わせて進めていきたいというように考えております。 それで、工事の完成につきましては27年度を予定しておりますけれども、濁り水の影響を早期に解消する必要があるということでございますので、全体計画の中では小倉配水池までの送水管について優先的に工事を進めていきたいという計画であります。これによりまして完成の1年前になります平成26年度中には、小倉配水池への送水が開始できる見込みであるというふうに考えております。 そして、最終年度といたしましては27年度、これについては全ての送水管が布設されるということで、これに伴いまして豊科の真々部配水場からの送水も開始することになりますので、一層安定した配水が可能になる計画であります。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 一時も、せっかくここまで来たから焦ることはないとは思いますけれども、きちんとした対応。どちらにしても2つの組合になるわけですね、事業が。そこの統一をしていかなければならない問題も含めてあるわけですので、矛盾のないようお願いをしておきます。 そして、次は2番目の問題ですが、明科の水道水、漏水があるというぐあいに聞きます。しかも、きのうきょうの問題ではないようにお聞きするわけですね。この現状と今後の対応について、どうお考えになられているのかお聞きするわけであります。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) 明科地域における漏水の状況ということでお答えをさせていただきたいと思いますけれども、明科地域の水道の有収水量率というものがありますけれども、これが、平成23年度の決算においては54.16%ということで、約半分近くが漏水しているとこんな状況でございます。考えられる原因といたしましては、老朽化が進んでいるということが一番の要因であります。そのほかには地域的な特色もありますけれども、塩分が多く含まれている地質があると。そういうことで管の腐食が進んでいるということが考えられます。それと、電食による腐食。この電食というのは地下埋設されている水道管が電気の化学作用によって腐食される現象であります。以上、この3点が主な要因であるというように考えております。 この漏水につきましては、場所が特定できた段階でスポット的に修理対応を行っているというのが現状でありますけれども、破管等によって道路等に水が吹き出るというような事例はほとんどありませんので、なかなか漏水箇所の特定ができないという現状であります。 そしてまた、今後の計画につきましてはこれからということでありますので、具体的な計画は今現在ございません。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 松澤です。 理事者、市長のほうは、この状況をどのように現状認識されているんですか。いつごろからこういう点はわかっていたのでしょうかお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) これは漏水が近年始まったということでなくして、大分前からと、こういうことでお聞きをいたしております。 どのように認識をしているかということですが、管布設替えをしない限りは、この有収率は上がらないというように認識をいたしております。 いずれにいたしましても、いずれかの時期には布設替えが必要になってくるだろうなとこのように考えております。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 松澤です。 ちょっとお聞きしますけれども、いつごろからこういう状況なのでしょうか。合併前からでしょうか、合併後でしょうかお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) 合併当時は、明科の有収率で言いますと70%くらいでありました。安曇野市の中では、全体的には70、今、6%くらいが平均だと思いますけれども、明科は、その当時はそんなに極端に低かったということではありません。近年、三、四年くらいの間に50%台になってきたとこのような状況でございます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) もう一つ。私有地の配管が多いということも聞くのですが、そういう点と、25年度の事業計画の中にこの点が見えてこないわけですね。合併時で70%だったとしても、この54%の漏水というのはただごとではないと思うのです。半分漏れているわけですから。 こういう点について、先ほど、認識もお聞きしましたけれども、25年度の事業にどこを見ても出てきませんが、これはこういう形でいいのでしょうか。見解をお聞きします。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) やはり、有収の水量率が低いというのは認識はしておるのですけれども、やはり、この工事を行うに当たりましては、やはり工事代金というものが必要になってきますし、それと、事業認可の統一というものがどうしても必要になってきます。そういうものをクリアしながら、明科地域に限らず安曇野市全域のそういう配水計画等を策定していかなければいけないと、こういう問題がありますので、全体計画を計画する中で、明科地域についても、その中に含めて、今後計画を立てていきたいと、そのような構想でいます。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) もう一点お聞きします。 どちらにしても、これでは布設替えをしなければならないと。私有地がほとんどの状況だということになれば新しい布設替えになるだろうと思うのですね。そうすると、何キロで、単価がどういうぐあいになっているのか。そして、おおよその単価掛けるキロを掛けると金額が出てくるだろうと思うのですが、そういう試算がありましたらお聞かせ願うとありがたいのですが。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。
    ◎上下水道部長(中野純) 議員のほうからは私有地のお話が先ほどから出ておりますけれども、明科地域におきましては、議員おっしゃるように市有地に送水管、配水管、給水管というものが布設されているところがあると。この辺は十分に認識しております。経過等の詳細については不明でありますけれどもわかる範囲でお答えをしたいと思いますけれども、明科地域の送配水管でございますけれども、送水管延長が13.5キロメートル、配水管が102キロメートル、合計で115.5キロメートルというようなことでございます。 そして、これが布設から20年以上経過した送配水管が約8割を占めているというような状況でございます。そして、民地に埋設されている送配水管でございますけれども、この管延長の約10%、11キロメートル程度が想定されています。場所的には明科の駅前、小泉、犀宮神社前後、宗林寺前後、この辺が想定されております。 それと、個人の敷地内に埋設されている給水管、引き込み管ですが、この辺についての実態は不明であります。 考えられる要因でございますけれども、経過といたしましては、多くの簡易水道を上水道に編入した経過がありまして、民地等を利用して施工費用を軽減したのではないかと、そのように思われます。現在も明科地域においては、住民の協働によって材料支給で道路舗装を行っているとこんなところもありまして、水道管の延長を短くするに当たりまして、民地等を利用することに、地域の住民の皆さんに理解を得て協力的だったと、そのように推測されております。現に水道管の占用料を支払っているところもございません。 しかし、民地に埋設されているということにつきましては、将来トラブルの要因にもなりますので、早期に改修をしていく必要があるかと思います。 それと、工事費の御質問でございますけれども、延長が115キロという中で、それ相当の単価を掛ければ出てくるかとは思いますけれども、ただ、これは115キロ全てをやるという計画でもございませんし、その辺は今後検討をしていかなければいけないと。そういう中では、現在、金額というのはお示しすることはできないと、そういったことでよろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 115キロということですが、これ、一般的な単価を掛けても50億を上回るのではないかと言われているんですが、この辺はいかがですか。単純な試算で。単価の。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) 管延長で言えばそれなりきの単価ということになるんですけれども、やはり検討しなければいけませんのは、配水池がやはり老朽化していると。そういうものを考えていかなければいけない部分がありますし、それと、こういう時代ですので、耐震管をどの程度使うのかと。そういうこともやはり考えていかなければいけないと。そういうことによって、これの単価というものは大きく変わってきますので、今の段階では算定は不可能ということでお願いいたします。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) 松澤です。 答えられない部分があると思うんです。お金の点ではね。単純に言っても50億を超えるのではないかと思われるわけですね。 こういう事業があるにもかかわらずと言いたいところですが、それは伏せておきます。 これ、どのくらいな事業プロセスで考えているのか。簡単にお答えいただければありがたいと思うわけです。時間の関係があるので簡単で結構です。 ○議長(髙山一榮) 上下水道部長。 ◎上下水道部長(中野純) プロセスというお話しでございます。 先ほどもお話ししましたけれども、やはり、明科地域に限らず、全域という中で、これからは三郷の水源転換が終わった時点で全市の統一した認可をとると。それがまず第1段階です。それと、それに合わせて水道料金を今の状況からどうしていくんだと。統一するのか別々にするのかと、そういうことをやはり検討していかなければいけませんので、その2点が大きなハードルになってこようかと思います。それを解決した中で、解決する中で、安曇野市全体の計画を立てていきたいとそういうふうに考えております。 ○議長(髙山一榮) 松澤議員。 ◆16番(松澤好哲) これで終わるわけですが、25年度の予算は安曇野市の8年目というところの重大な節目の予算だろうというぐあいに考えます。そして、この62億の起債は、先ほど申したとおり全部建設へ回ってしまう。福祉、民生費は25年度、389億円のうちの28.5%。年々増加の一途をたどっているわけです。地方自治の本旨である本来の福祉優先、暮らし優先の姿勢転換を望んで、市民の皆さんと力を合わせて奮闘することをお伝えして質問を終わります。 ○議長(髙山一榮) ここで昼食のため、暫時休憩いたします。 再開時間は午後1時10分からといたします。                              (午後零時11分)--------------------------------------- ○議長(髙山一榮) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後1時10分)--------------------------------------- △下里喜代一 ○議長(髙山一榮) 18番、下里喜代一議員、持ち時間は質問、答弁を含めて30分以内といたします。 下里議員。     (18番 下里喜代一 登壇) ◆18番(下里喜代一) 18番、下里です。一般質問を行わせていただきます。 今回は30分という時間で、1つのテーマに絞って質問させていただきます。よろしくお願いします。 薬剤の空中散布で松くい虫の被害を食いとめられるかと、こういうテーマであります。 昨今、安曇野市も松くい虫被害が著しい甚大なものとなってきてしまいました。今回の質問の中で、私、4つのテーマをつくりましたけれども、その中の1つの部分から、まず質問に入っていきたいと思います。 今回、なぜこの薬剤の空中散布を選択をされたのでしょうか。松くい虫被害に対しては、これまでも、私、ここの場におきまして質問もさせていただき、提案もさせていただきましたが、空中散布ということの選択はしてほしいとは私は思っておりませんでしたので、その点については言及はいたしませんでした。しかしながら、今回、市の選択した方策はこれであったがためにその内容をきょうは聞くものであります。 薬剤と言ってもさまざまな種類がございます。今回、投入に際します薬剤としてはマツグリーン液剤というものを選択されるようですけれども、成分としてはアセタミプリドというネオニコチノイド系殺虫剤と言われています。この薬剤の投入が合理性があるのか、また、効率性があるのかという点があります。この薬剤--溶剤というか薬剤によっては中毒症状も当然あるわけで、頻脈とか血圧上昇、吐き気、嘔吐、けいれんというものが、いわゆる人体に与える影響としても考えられているわけでございます。 それとあわせて、この薬剤の散布量、また、その散布に当たっての告知というものが市民に対してどれだけ万全に行われるかということも大切になってくるかと思います。また、散布する方法がどういうものであるかということやエリアですね。安全性というものがどこまで担保できるものであるのかという点が考えられます。 これまで、安曇野市全体を見ましても、稲の空中散布というものは中止されております。しかし、この松くい虫の駆除とは言いながらもこのことが復活するということになりますと、市民に対する理解というものが求められると考えますけれどもその点はいかがでしょうか。 そして、この薬剤散布によってのその効果というものが、どれだけのものがあるかという検証ですね。それがどこまであるのか。どこまでやるつもりなのか。そして、効果がないとした場合には、この薬剤の空中散布は中止ということの結論も出てくるのかどうかと。まず、この点についてお伺いしたいので、市長に答弁をお願いいたします。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) まず、市内の里山に広がる松林をどのように守っていくかということで、この災害防止や景観形成の面からも重要な意味を持っております。特に安曇野市の松くい虫被害は、明科の押野山を中心に、市内のそのほとんどが明科地域に集中をしているという現状がございます。大変残念なことでございますが、松くい虫による被害は全市内に及んできておりまして、豊科地域の東山においても極めて深刻な状況でございます。 このために、市といたしましては、昨年9月に、関係をするそれぞれの地域の皆さん方に、東山地区松くい虫被害対策協議会、こういったものを発足をさせていただき検討を重ねてまいったわけでございます。被害拡大を防ぐ具体的な対策について検討をお願いしてきました。 先ごろ、この検討結果がまとまりまして、市が今後取り組むべき2つの新たな松くい虫被害対策が決定をされたところでございます。 まず、被害地においては、松くい虫被害による枯損木対策として、アカマツ林から広葉樹林などへの樹種転換を図るということでございます。健全な里山に再生をしていく更新伐を実施することといたしました。また、現在、明科地区の中村と下押野の約10ヘクタールで既に事業実施をいたしております。さらに、将来にわたりまして守るべき松林として位置づけられる松茸山、これについては予防対策についての検討がなされてまいりました。県内の数市町村で実施をされ予防効果があるというようにお聞きをいたしております。 薬剤空中散布を平成25年度に試験的に実施をして、この効果と安全性を検証することになりました。試験散布の場所については、豊科の大口沢地積、安曇野市、松本市の山林組合の持ち山でございますが、所有する松茸山の一部、約25ヘクタールを予定しておるところでございます。6月と7月の2回、無人ヘリコプターによる薬剤散布を実施する予定であります。 健康や環境に影響が少ない薬剤を使用しまして、近在の住民の皆さん方や健康被害等を心配される皆さんとともに、きめ細かなリスクコミュニケーションを図りながら試験散布を取り組みたいというように考えております。 以下、幾つかの質問をいただきました。 なぜ空中散布の選択をしたのか。あるいは、薬剤投入すべき松に的確な散布が可能か。大気、土壌、動植物への影響はということでございますが、また、地下水保全・涵養条例等の関連については担当部長から答弁をさせます。 ○議長(髙山一榮) 農林部長。 ◎農林部長(松枝功) それでは、私のほうから少し補足説明といいますか、細かなことについて御説明を申し上げたいと思います。 まず、説明申し上げる前に前提を少し確認させていただきたいと思うのですけれども、私ども、決してやみくもに、農薬、薬剤の空中散布を実施するという考えを毛頭持ってはございません。基本的に、安曇野市内の松くい虫被害に対してどのように取り組むかという、まずこの辺を少し整理させていただきましたのでお願いしたいと思います。 まず激害地、これは市長、今申し上げたとおりでございます。罹患したアカマツの70%以上を伐採、確実に外へ出す、排出し、松林から広葉樹林等への樹種転換を行い、かつ地域住民の皆さんが具体的にかかわって、いわゆる自分たちの今後の将来の生活とか暮らしに資する里山ですね、里山の再生を行うという一連の更新伐事業の推進を進めたいと思っておりまして、これは既に着手しております。 安曇野市内の松林の多くは実生、いわゆる実から出た松でございまして、育林、特に植林されたり育林されたりしてきちんと育てられてきたものというよりも、多くが実生で生えた松で形成された松林が多くて、このような松林においては、今の状況では、今後かなりな量は、やはりこの、今申し上げた更新伐で整理をせざるを得ないのではないかとこんなふうに危惧をしております。 ただ、その一方で、マツタケ採取や、それから、建築材の確保等を目的に先人が植えたり育ててきた松林、これも確実にあるわけです。また、地の痩せた急峻な山にあって、これは特に明科でも保安林とかそういう地域があるかと思いますが、土砂崩落等を防いでいる松もございます。こういったものについては安易に伐採していいものかという、こういう議論も真剣に行わなければならないとこのようには思っております。 そして、議論の結果、これから、今後守らなければいけない松、守るべき松林とされたものについては、これは確実に守れる方法を選択し、行政としても責任を持って守っていかなければならないと、こういう、少なくとも前提は確実にあるというふうに認識はしております。 そして、最後に申し上げました守るべき松、守るべき松山、松林となったものを確実に守っていく方法として、実は、今、私どもで提案申し上げておりますのが、1つは庭木や神社仏閣の松に対するこれも農薬ですけれども薬剤の樹幹注入という方法。そして、安易に人が入れない山ですね。山に広がる松林については、やはり、今、私どもが研究した中では他町村の事例も実例もございます。実証もされております。薬剤の空中散布という方法が一番効果的、もうこれしかないのではないかとこういう状況があるということでございます。 そして、今回、私どもとしましては、あくまでも試験的に2市山林組合の松林25ヘクタールで、無人ヘリによる散布をさせていただき、その効果、安全性について検証をさせていただきたいということでございます。 続いて、薬剤のお話がございました。確かに、マツグリーン2という剤を使用する予定でございます。これは、ネオニコチノイド系のニコチンですね、ニコチン系、たばこがお蚕さんに悪いという話は御存じだと思いますが、その近い原理でございます。ネオニコチノイド系のアセタミプリドの成分でありますマツグリーン2を2回散布したいと。 これにつきましては、議員から、今、中毒とか大変具体的にけいれんというようなお話もありましたですけれども、私ども、そういったことが起こり得るような状況での散布は当然しませんし、このようなものが剤を起こるような形で散布するというような使用は当然、日本では認められておりません。これは本当に、かなり毒を体に入れたような場合しか、こういったけいれんという特異、もう本当にひどい状況というのは起こらないと認識しておりまして、きちんと安全を担保された使用方法をすれば、これは問題ないはずだと。特に、アセタミプリドという成分につきましては、安曇野市内でもリンゴとかそういうところの一般の野菜にかなり使っています。モスピランという名前を御存じかと思いますが、モスピランの、基本的には有効成分もアセタミプリドであります。そして、松林へまくその成分の量をリンゴ園で、いわゆるエスエスですね。エスエスでまく、ああいった状況と比較してみましても、1ヘクタール当たりの成分量というのは半分くらいの量でございます。ですので、決して強いものをまくわけでもないですし、ごく、人間が食するものに使われている、一般的に使われているものだというふうに御理解をいただきたいと思います。 それから、散布については告知、方法のエリアとか告知についてきちんとし、市民の理解を求める必要があるというお話、もちろんそうでございます。そのために、以前から協議会を持たさせていただきましたし、地元であります大口沢地域には二度にわたりまして説明に上がりまして御理解いただいたところでございます。 それからさらに、今後、具体的に、6月、7月に散布する前には、リスクコミュニケーションというお話し、今、市長のほうでさせていただきましたですけれども、いわゆる、考えられる、予想される危険があれば、これは私どもでどうにかするというのではなくて、やはり一緒に地域の皆さん、例えばハチを飼っている方、野菜をつくっていただいている方、そういった方々といかにリスクを少なくするための連携をするかという、これをきちんと図らさせていただきたいということで、今、地域の皆さんにもお話をしております。 なお、このリスクコミュニケーションにつきましては、松本市と連携してやらさせていただく予定でおります。 最後に、効果の検証ということでございます。これ、当然、効果のないものをやっても同じでございます。いかに効果があるかということをきちんと検証、そして、安全性についても検証をさせていただきたいと思っております。この辺は山林組合とも協調いたしまして、散布前には、現在あります全ての被害木を淘汰、伐採し、そして緑の山にしてこの散布をし、その後の効果、結果、そして安全性についても検証をきちんと申し上げたいと、この予定でおります。よろしくお願いいたします。 ○議長(髙山一榮) 下里議員。 ◆18番(下里喜代一) 続いて、今質問したことをもとにして進みたいと思います。 この薬剤の投入は、その被害木である松、アカマツですね、正確、的確、そういうような散布の状況になるかどうかというのが、私、求められております。風速とか風向き、雨、霧、気温など、気象や天候に影響されるということになりますと、これは効果が半減以下になってしまいます。そういうことが適切に行えるかどうか。その点において、散布の時期は6月、7月という梅雨の時期になるわけですね。そうすると、そういう影響はかなり、私は出るじゃないかということが考えられますので、その点が1点。 マツノマダラカミキリ自身が駆除できているかという確証ですね、それ、どこで判断できるかと。今、緑の山というふうに、部長、答えられたわけですが、緑の山が緑の山のように直っていればそれで検証がされたということではなくて、私、虫自身がきちんと薬剤によって、どのように駆除効果が出たのかということの検証がないと、葉っぱは緑だけれども松自身は弱ってしまっていると。虫に結構やられているということの判断もできないですし、そういう点がどうなっているかという点をお聞きしたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 農林部長。 ◎農林部長(松枝功) 今、無人ヘリでの薬剤散布を想定しておるわけでございますが、これに関する天候等の状況、そして、そういったものについてどう配慮するかという御質問でございますが、当然、効果のある散布をしないと意味がありませんし、安全性も担保できないということも考えられます。現在、風速が、大体3メートル以上になりますとやめるということ。それから、当然、雨が降ったりするような天気ではやめるということで、これは、無人ヘリの散布で当たり前の話では聞いておりますけれども、その辺はきちんと確保してルールどおりの散布をさせていただきたいと思っております。 なぜ無人ヘリかということもあるのですが、実は散布幅は小さいです。ただ、非常に松の枝先というか先端間は非常に近いところ、2メートルから4メートルぐらいの高さで、その低いところを飛ばさせていただいて、要するに無風であって雨が降っていないような非常に気象状況のいいときは、非常にきちんと、その松のかけたい部分にかかるというのがこの無人ヘリのいいところでございますので、この辺のよさがきちんと出るような環境での散布はさせていただきたい。これはきちんとやらせていただきたいと思っております。 それから、続いて、効果の検証で松の状況を検証したほうがいいのか、マツノマダラカミキリへの実際の薬効を検証したほうがいいかというお話でございますが、私どもとしましては、マツノマダラカミキリの量は相当いるわけです。そして、比較的、カミキリと言っても大きなものは五、六センチあるのですが、3センチ以下という小さなカミキリでございまして、確かに、散布すればある程度死骸は確認できるようでございますが、どのくらいの密度でその虫がいて、どのくらいの虫が死んだかということを坪刈りのような形で試験できないことはないのでしょうけれども、やはり全体像をつかむには、なかなかそういった検証の仕方は難しいのではないかと思っております。 その中では、私ども求めるものは、基本的には松くい虫から松、アカマツを守るということでございます。そうしますと、少し時間かかってもきちんと松が薬剤散布によって松枯れに遭うことがなく残っているということが、これは検証できれば、より具体的ではないかと、そういう考えのもとに検証作業については進めさせていただきたいと思っております。 ○議長(髙山一榮) 下里議員。 ◆18番(下里喜代一) 今、天候に影響されないように、気象に影響されないようにという配慮もする。また、カミキリそのものについての、言うなれば死骸確認などの点については難しいというお答えがありました。 そういうことで行きますと、その検証ということに対しては、やはりもっと科学的な見地というものがやはり必要だと思うんですね。そこで効果があるかどうかということはやはり判断していかないといけないのではないかと考えるわけです。 しかも、散布する時間帯もやはり問題があると思いますので、空中散布実施しているところでの大体の時間帯というのは朝の5時から6時というふうに聞いています。しかも霧の状況のときは必ず、そういう点ではやめにするということも決めているそうですし、今も雨ということも言われましたが。風向きの点や風速の点についてもお答えがあったんですけれども、そういうこともやはり十分な、慎重な対応をしていかなければいけないという点が1点あるかと思います。 それで、駆除の対応についての点について、もう一つ私の、三つ目の質問にかかわることですけれども、大気、土壌、動植物に影響ということがあるわけです。これ、マツノマダラカミキリだけでなく、他の動植物に与える影響も私は大きいんではないかと。この散布する時期や時間帯も、当然こういうこととはかかわりが出てくるわけで、そういう点を見ていかないと、総合的な、言うなれば検証というものにはならないではないかと考えるわけです。 それで、私最初に質問したように、空中散布を選択したということであるわけですけれども、いわゆる、マツノマダラカミキリに対する言うなれば天敵ですね。それに対しての生物的駆除という方法もあるわけです。そういう方法は今回とられておりませんが、これは3つあって、1つは昆虫のサビマダラオオホソカタムシというのが効果があると。カミキリの幼虫に寄生するということなんですけれども。それから鳥ですね。ヤマガラヒヨドリ、アカゲラ、アオゲラという。これはカミキリムシを、成虫ですが、捕食すると。微生物のボーベリア菌というのはカミキリの幼虫に潜入して、昆虫が成虫した後、いわゆる白カビを生やして死に至らせると。生きている殺虫剤とも言われている内容だそうですが、こういうものを組み合わせてやっても低コストの防除資材ではないかということで、今研究もされていますし、実施されているところもあるということもありますので、そういう点を鑑みながら、安曇野市で制定したといいますか、計画を持っている環境基本計画との関係においても、内容としては、私は合致するものだと考えますけれども、この点についての見解はどうかお伺いします。 ○議長(髙山一榮) 農林部長。 ◎農林部長(松枝功) 最後のところに絞らさせてお答えを申し上げたいと思いますが、基本的には、農薬、化学物質による駆除か、もしくは天敵による駆除かというそういうお話しだと思います。カタムシの類い、それからキツツキ、ボーベリア菌といったものも確かに松くい虫の、例えばボーベリア菌というのはマツノマダラカミキリではなくて線虫のほうに効くわけですけれども、それぞれのその原因がありまして、それにどんな形で効くかということはもう既に実証されておりまして、ある程度有効な方策だということは私どもも承知はしております。 ただ、この広い山の中で、密度の高い、非常に密度が高く、マツノマダラカミキリとか線虫が繁殖しているわけです。そういったものをある程度、根こそぎというのは変ですけれども、これ以上蔓延していかない、ほかに罹患していかない、影響ないような状態まで状況を下げていくという作業を考えたときに、例えばアカゲラのことにつきましては、市内でも再活松というグループですか、私どもも少しかかわりを持たさせていただいておりますが、そういう皆さんが、巣箱、これは寝る巣箱ではなくてちょっと休憩する巣箱等を松林の中にかけて、キツツキのいわゆる密度をふやそう。そこに生息する数をふやそうという。そして、それによって松くい虫の被害を減らす。つまり、マダラカミキリを捕食していただこうというこういう取り組みを行っております。ただしこれは、極めて早い時期に効果がきちんと出るかというと、なかなか難しいというのが現状でございます。一生懸命やっていただいているその努力については私どもも尊重申し上げておりますし、御協力も申し上げたい。そして、子供たちへの教育とかそういった観点から非常に大事なことだと思いますけれども、私たちが具体的に、これまで進んでいる松くい虫の被害をきちんと食いとめるということを考えたときは、やはりこういった方法があるかもしれませんが、私どもとしてはきちんと薬剤散布という方法を選択せざるを得ないとこんな考え方を持っております。よろしくお願いいたします。 ○議長(髙山一榮) 下里議員。 ◆18番(下里喜代一) 今回の方策は、確かに住民の皆さん方の意見も反映された中身ということはお聞きしております。そういう中にあっても、薬剤散布ということになりますと、今、私が申し上げました生物的駆除との関係でいっても、財政的な面においては大分差が出てくるのではないかと考えるわけです。 そうしたものと、環境基本計画に示されている市の方策との関係というのも、私はよく見ていく必要があるではないかなと思いますので、今後の検討課題ということも含めて、この市民の要求に応えていくということも必要かと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 この点について、この議会に提出されております地下水の保全・涵養条例があります。ここで言う前文第1条、第4条、第9条にかかわることにおいては、今回の空中散布に私はかかわることであるなというふうに見ております。 例えば、前文で出ておりますように、地下水の減少や水質の劣化も見受けられ、その恩恵を享受することはできなくなりつつあると。そのことを続けて、地下水は安曇野市民共有のかけがえのない財産であると。私たちはこの貴重な水資源である地下水を有効に活用していくだけでなく、守り、育み、子々孫々まで伝えるためにこの条例を制定するとこういうふうにあるわけですね。 1条の目的においては、そのことに対する市民の健康で文化的な生活に寄与することを目的とするとしておりますし、第4条では市の責務ということもうたっているわけです。第9条ではその対策の促進ということで、地下水の水位及び水質の保全に努めるとともに、節水及び水の有効利用に対する意識の啓発を行うものとする。その前に、近隣市町村との連携を図りながらということも述べられているわけです。 そうすると、今回の計画されている薬剤の空中散布というものは、こういう条例に対してきちんと合致したものなのかと。ちょっとそぐわない施策ではないかなということを、私率直に感じ取ったわけでございます。 薬剤の量だとか時期だとかそういうものも含めて、こうした条例とのかかわりの中で、安曇野市は率先してこの地下水を守っていこう。その涵養もきちんと図っていこうという条例を定めようとしているわけですから、より一層そういう点では空中散布にかかわる点についても、私は影響は薄いという言い方をされるかもしれませんが、万全を期さなければいけない部分はそこにあると考えるわけですけれども、その点について、どういう検討がされてきたのかということも含めて御答弁いただきたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 農林部長。 ◎農林部長(松枝功) 地下水条例に伴う、そこにその精神として地下水を守っていく。これは守るというのは量的なもの質的なものがあると思います。そしてそれを涵養するという大きな目的があるわけです。 その中で量と質の水質の問題、少しお話を申し上げたいんですが、確かに薄いというお話を申し上げたいわけです。やはり、地下水の涵養というんですか、要するに、地下水の源であるところの雨水、いわゆる天から降ってくる水なんですけれども、この量に対して、私ども、松くい虫の被害対策で散布する薬剤の量というのは非常に少ないということはおわかりいただけると思います。これが絶対に安全かというようなそういった議論までさせていただくと私ども非常に厳しいものがあるのですけれども、やはり、地下水の保全、涵養も大きな行政の目的ですし、松くい虫の対策も大きな行政目的です。 そういった中で、少なくてもほとんど干渉しない部分であれば、やはりきちんと、それぞれの行政目的が成り立つような施策をとらざるを得ないというふうには思っております。その中では、大変少ない量ですので、こういった薬剤散布も、それは水質には本当に少し影響があるかもしれませんがとらさせていただきたいということでございます。 それからもう一つ、涵養という意味合いでは、松くい虫の被害でアカマツが枯れてしまって、裸山、はげ山になっているところが西日本へ行けばかなりあります。そういったところは、やはり雨水は、いわゆるもう、要するに森林に保持されることなく地下へ、しみ込むことなく表面を流亡してしまう。そして山も荒れますし、涵養にならずに、いわゆる川に流れ下ってしまうという、そういうような状況もあります。そういう中で、私どもとしましては、やはり森林、涵養力のある森林をきちんと守っていくということが大事。これはまさしく地下水条例の精神と合致するものであります。また、更新伐によって、なるべく松林を広葉樹のような、いわゆる保水力の高い林に変えていこうという努力を申し上げております。 こういったところは、市の行政としては連携して、同じ気持ちでもってやらさせていただいているとこんなふうに認識はしております。よろしくお願いいたしたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 下里議員。あと1分少々です。 ◆18番(下里喜代一) 今、お答えいただいた中身を十分考慮をしていただきたいと思います。 松くい虫防除のための農薬の空中散布の今後のあり方検討の中間報告というのが平成23年3月に、農薬の空中散布検討連絡会議、有人ヘリ松くい虫防除検討部会、ここから出されている文章の中に空中散布の有効性と代替策という文書がありまして、ここの最後の部分でこう言っています。 守るべき松林を中心とした伐倒駆除のみでは被害量を低減させることは困難で、薬剤散布などによる発生予防を含めた総合防除を行うことが重要であるということで、言うなれば薬剤散布の肯定をする中身として明記されております。このことは、私は否定するものではありませんけれども、今申し上げましたように、地下水保全・涵養条例との関係の中においても、安曇野市の場合は、ここに書かれている中身をそのまま受けて実施するということだけでなくて、地下水の保全、涵養ということも含めて考えていくということにおいて、今後の検証と、この空中散布におきます被害がないということをぜひ求めていただきたいと思いますし、何と言っても松枯れ被害をなくしていくということを目的に進めていかれることを望みまして、私の質問とさせていただきます。--------------------------------------- △小林純子 ○議長(髙山一榮) 続いて、14番、小林純子議員、持ち時間は質問、答弁を含めて50分以内といたします。 小林純子議員。     (14番 小林純子 登壇) ◆14番(小林純子) 14番、小林純子です。通告に従いまして一般質問を行います。 まず、今回2問ありますけれども、時間配分について最初に申し上げておきます。1問目の質問について多くを割きまして40分程度、そして、2番目の質問については10分程度ということでお願いいたします。 それから、議長の許可をいただきまして配付資料を用意してございます。これについて、初めに御説明しておきます。 北小倉の廃棄物処理施設の防音壁、その安全性と市がとるべき対応について。この質問に関連しまして資料を用意いたしました。これは一般廃棄物の処理業の許可を安曇野市が最初に行った当時、住民監視、行政関与でやっていくということで許可をした経緯があります。その住民監視ということの中で、近隣住民の方々が、日々、この産廃業者の動向をしっかりと監視する中で、今回問題になっている防音壁の増設工事にかかわって監視記録をしていた、その資料をもとに、今回、県が許可更新したことについて、その審査資料となった情報を公開されたものと合わせまして検証をした結果の資料です。膨大なものですけれども、その中から、よく違法性がわかる部分をピックアップして4ページの資料になっておりますので、ごらんいただきたいと思います。お願いします。 議長、資料配付の間に質問に入りたいと思いますので、よろしいでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 時間の中でということですか。 ◆14番(小林純子) はい。よろしいですか。 ○議長(髙山一榮) はい、どうぞ。 ◆14番(小林純子) それでは、配付の途中ですけれども、後ほど、質問の中で説明いたしますので、質問に入りたいと思います。 北小倉区で操業している廃棄物処理業者増田建設産業は、一昨年6月に防音壁と称して壁の増設工事を行いました。既存の高さ5メートルのコンクリートの壁に、高さ4.5メートルのコンクリートの壁を継ぎ足すという工事を行ったものです。その壁は薄く、波打ったように見えることから住民はその危険性を県に訴えましたが、県は増田建設産業に、壁の構造計算書等を提出させ、書類審査だけで震度5に耐えられると判断しました。これを受けて市は、施設の安全性が確認できたとして、昨年10月に増田建設産業の操業の許可更新を行いました。地元住民からなる対策委員会は、この審査結果に疑問を持ち、審査資料を公文書公開で入手し検証を行いました。その結果、増田建設産業が県に提出した審査資料には事実と異なることが記載されており、防音壁は審査基準の震度5の地震に耐えられず倒壊の危険性があることが明らかになりました。そこで質問をいたします。 まず最初に、県は、この防音壁の安全性について市に対してどのように説明しているでしょうか、お伺いします。 ○議長(髙山一榮) 最初にどなたですか。 ◆14番(小林純子) 市長お願いします。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) お答えをいたします。 この問題につきましては、昨日も猪狩議員が取り上げまして、若干、お答えをさせていただいております。 まず、北小倉の廃棄物処理施設の防音壁につきましては、事業者より市に対して変更届が提出をされましたけれども、市におきましては、この擁壁計算などの審査ができる機関がございません。そのために、県に審査を依頼いたしまして、県から、昨年9月に審査結果の通知がございました。提出された書類は、審査をした結果、南側、西側、東側の囲いについては水平震度0.2、震度5相当の地震の対応は確保されていることから、法の保管基準上、問題がないと判断をするとの結果の報告でございます。 この審査結果につきまして、県から市に対しての説明では、審査に当たっては産業廃棄物の保管場所の囲いに係る廃棄物の処理及び清掃に関する法律の基準を適用したということ。それから、保管基準の適合性の考え方として、法では、囲いの構造耐震力に係る具体的な基準が示されていないということ。また、そのために最終処分場の擁壁における設計水平震度0.2を準用をして、基準への適合性を判断をし、提出をされた書類を審査した結果、法の保管基準上、問題がないと、こういう判断するとの説明を、市として受けておるとこういう経過でございます。 ○議長(髙山一榮) 小林純子議員。 ◆14番(小林純子) 小林です。 ただいまの御説明は、市長が昨年12月の定例議会の折の市政報告の中でお話しされた内容と一致していると思います。ここにそのときの記録を持ってまいっておりますが、きょうも同じような御答弁でした。 長野県より、廃棄物処理法上の保管基準上、問題ないとの審査結果通知が届いたのでとこうあります。これを私何度も読みましたけれども、結局、ここに安全性に問題はないとか安全性が確保できたということは一つも言っていないんですね。この点に関して、市長、その保管基準上の問題はないということをもって安全性に問題はないという判断をされたのでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 私どもとしては県の報告を受けて、廃掃法の基準は満たしているという理解をいたしておりますので、安全性上、問題がないという捉え方をさせていただきました。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 小林です。 ただいま市長から御答弁ありましたが、保管基準上、問題はないとの審査結果を受けて、安全性に問題はないと市として判断したということでした。 それでは、次に、私はこの安全性に問題がないと判断されたとおっしゃっておりますが、それは決して、その安全性が確保されたとは言いがたい内容ですので、その点についてさらに確認をいたしますが、この県の審査結果が出るまでに、県は増田産業に対して4回の補正をさせております。この補正の内容は御存じでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 何回か補正をされたということはお聞きをいたしておりますけれども、恐らくこの内容についても報告は受けていると思いますけれども、今、しっかりした記憶にはございません。ただ、増田建設産業の問題について、私も県会議員の当時、地元の皆さん方からいろいろ御指摘をいただいて質問をした経過もございます。その際も、既に何回か行政指導を受けているというようなことでございますので、これは県として責任を持って対処してほしいというような質問をしたことは覚えております。 詳しい内容については、申しわけございませんが担当部長のほうから話をさせます。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 県が、当初、その図面なり構造計算書を提出した後に4回ほど補正をしたと、こういう事実は私ども承知をしておりますし、その関係の書類も全ていただいてございます。内容を全て申し上げるというのはちょっと、私、そこまでは回答、今のこの段階ではできませんが、よろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 小林です。 県の審査結果では保管基準上、問題はないというだけしか書いていない。それに対して市長は、その文言をもって安全性に問題はないという理解をもって市では許可更新をしたということでしたが、この4回の補正という経過をきちんと市のほうが理解しておれば、決して、これは安全ではないということはわかったかと思うんですが、この4回の補正の内容をこれから確認したいと思います。 皆様も、これで安全確保につながるような補正が行われたかというのを考えながらお聞きいただきたいんですけれども、1回目の補正、24年3月14日、県は構造計算で、通常安全率の1.2を採用していない理由、増田建設産業が提出したその構造計算書には通常の安全率を採用していなかったものですからどうしてかということを聞いております。増田産業は安全率1.0で計算していたわけですけれども、1.0で十分であるという構造計算書を4月24日に提出しております。 それから、2回目の補正です。県は、やはりこれでは納得ができないということで6月8日、県は南側壁の安全率1.2での構造計算書の提出を増田産業に求めました。これに対して、増田建設産業は、底盤の幅を当初の3.7メートルから5.85メートルに変えて計算した構造計算書を6月20日に提出しました。これはあくまでも図面を変えたという補正です。 3回目、7月26日です。県は、それでは、なぜ3.7メートルから5.8メートルに変えて構造計算を行ったのか説明するように増田建設産業に求めました。これに対して増田建設産業は、次の日ですね、もう27日に、これは電話かと思いますが、設計では3.7メートルであったが、より安全にするために5.85メートルで施工をしましたと回答をしております。これに対して県は、当然ですけれども、8月10日に、5.85メートルで施工したというのであれば、それが確認できる写真等の提出をしなさいということで増田に要求しました。増田建設産業は、写真はないと答えました。そのかわりに何を出したかというと、工事に鉄筋を使っているわけですが、鉄筋納入業者の、これこれこれだけの鉄筋を納めましたという納品書と、施工業者の確認書というのを8月20日に提出しております。 大体、その写真がないというところで、県がこの4回の補正を了解したというのが、もう理解に苦しむんですけれども、その上に、写真がないから、じゃ、鉄筋をこれだけ納入しましたというその納品書でこの審査を通すというこの県の姿勢は全く理解できませんが、そういった非常にいい加減な補正のこの流れの中で、市がこれを知ったか知らずかはわかりませんけれども、県の審査結果をうのみにして、これは安全であると言って、市も許可更新をしたということについては非常に疑問がありますが、この4回の、ただいま申し上げた補正の内容を御存じだったか。 それから、知らなかったとすれば、今、この流れを聞いて、安全性が確保された防護壁であるかという判断はいかがでしょうか。小倉部長。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 今申されたように、補正のタイミングで知っていたかと、こう聞かれれば、そのタイミングでは我々は知らなかったということであります。県を、市長が申し上げているように、絶大な信頼を置いてその技術計算、構造計算等は依頼をしたとこういう経過でありますので、全ての4回の補正について承知されたかというと、その点は承知はしていなかったということであります。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 承知していなかったということですが、少なくとも現場の防音壁の状態は一切変わっていなかったわけですから、どこを補正したかと言えば図面を補正したに過ぎないということはわかるはずですが、そういったことは考えなかったのでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 問題になっているのは基礎部分の底盤の長さ、あるいは壁の厚さ、あるいは鉄筋の位置だとかピッチだとか、それがシングルであるかダブルであるかとこういったことでありますので、これは一見外見しただけではわからない部分があります。その件については、今、業者のほうに資料なり指示をして、その鉄筋をあらわにして確認できるようにするとか、底盤の部分を、土を除去してはかるような状況にしろとこんな指示をして、そんな調査をしていると、これは猪狩議員にも説明したとおりであります。現在調査中ということでありますので、それは一見しただけではやはり確認できないということでよろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) その一見して確認できないという御答弁でしたけれども、一見して確認できるところも実はありまして、そこに住民の皆さんも、ここが、もう底盤が露出していて、はかればすぐわかりますといったことも言っていたはずです。それにもかかわらず、県に絶大な信頼を置いていたという言葉がありましたけれども、ずっと市としては、その対応がおくれたと私は思いますが、それについてはまた後でお話ししようと思いますので、2番目の質問にまいります。 この県の説明について市の見解はということで、昨日の猪狩議員の質問に答えての中で、12月10日以降に、さらに2回、県の現場検証があったということがあります。これに市は同行してきちんと現場を見ているということですので、それについての県の説明と市の見解も含めてお伺いします。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 計3回、やはり現場調査はしております。県のほうのその調査結果、市のほうの調査結果とも、それは整合性を図って、今それは調整を図っているところであります。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 調整を図っているではなくて、現場に市は許認可権者として立ち会ったわけですね。そうしましたら、少なくとも、見解はともかくも現場検証をしてどうであったかと。その事実だけで結構ですので、ぜひ御答弁をいただきたい。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 確かに図面と、やはりそのピッチ等においては、一部相違のある点はございます。ただ詳細については、やはりこれは、今行っている裁判、これの争点にもなっておるわけでありますので、詳細については今申し上げることできません。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 係争中ということで答弁を避けるということがきのうもあったんですけれども、係争中、裁判で争われていることと、この現場を市が確認して、事実どうであったかということとは全く別だと思います。現場がどうであったか。それは市としてきちんと認識しないと裁判で戦うこともできないわけですよ。だから、その現実をもってどういう戦略を持って裁判を戦うかは、そこまでは私は求めていませんので、現場を見た結果どういう事実があって、どういうふうに市は--市民に向かってですよ、裁判ではないですよ。その近隣住民が、現在も危険にさらされているという状況にあって、あの壁がどうなのかということを市としてきちんと認識しないでどうするんですか。だから、どうなっているかというところを、小倉部長なり担当者が確認してこうなんですというところまではきちんとここでお話しください。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 議員、危険だとおっしゃっているんですが、これは、先ほど言っているように、きちんと鉄筋の位置を確認する、ピッチを確認する、壁の厚さを確認する、底盤の長さを確認する、それで、構造計算書も、今、業者側に求めているところであります。実態に合った図面と構造計算書を出していただきたいと。これは昨年の12月10日に、市と県も同じ指示をしておりますので、これをまず出していただいて、我々がやった実地検査、これとも精査をして照合して、それから構造計算によって、従来、県が出した水平震度0.2、震度5まで耐え得ると。この条件をクリアすればそれは問題ないわけであります。ですから、今の段階で、議員がおっしゃるように危険だというのは、逆に、何を根拠に言っているのでしょうかとこうお聞きしたいんですが。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 私の質問に答えていないんですけれども、先ほど部長がおっしゃった現場検証してどうだったかというところで、基礎部分で現状と図面に違うところは確認できたとおっしゃいましたね。そうですね。基礎……     (「ピッチと言った」の声あり) ◆14番(小林純子) ピッチ。はい。 鉄筋のピッチの部分で数値の違いが確認されたということですね。はい。 私は建築の専門家ではないですけれども、基本的に、建物というのは全体のバランスで強度が保たれているはずですから、この鉄筋のピッチが明らかに図面でこれだけ入っていなければいけないというのが違っているということはわかったわけですから、これは危険だと言って問題ないと思います。 それに関しては資料をごらんいただきたいのですけれども、めくっていただいて写真が出てきますけれども、これが、鉄筋がどれだけのピッチで入っているかという現場の写真です。これは、先ほども申し上げたように、近隣の住民の皆さんが住民監視ということの中で、この防音壁の改築・増築が始まったときに、逐一、写真を撮って証拠として残したものです。これ1枚をピックアップして載せてありますけれども、本来ならばその鉄筋は、千鳥と言って、右左、左右に振ってかなりの密度を持って配筋しなければ、構造計算上強度が確保されないというところなんですが、ごらんのように非常にまばらで千鳥にもなっておりません。こういうことで、これを、この写真の状態の配筋で構造計算しますともう震度5には耐えられなくて倒壊してしまうという結果が出ます。 こういう部分が、小倉部長、実際にあったという発言ですから、これは、あの擁壁が一見危なそうだというのではなくて実際に危ない構造が含まれているということですから、私は危険と申し上げて何ら問題はないと思っておりますし、逆に市のほうには、それを持って、もっと切迫観を持って対応していただかないと住民の安全を守れないと思います。 ですから、3度の現場検証において、小倉部長、担当者がごらんになってどうだったのか。市の見解というのをもう一回お聞きをします。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 今、これ提出いただいたこの写真、縦筋だけがあって、今、千鳥というのが専門用語、技術的に私もわかりませんが、恐らくおっしゃっていることは、縦横で組まれているのではないかと、これが千鳥だと思いますが……     (「違う違う」の声あり) ◎市民環境部長(小倉勝彦) 違いますか。交互ということですか。 ◆14番(小林純子) はい。密度が全然違います。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) ああ、そうなんですか。 その辺はちょっとあれですが、いずれにしても、少し業者側が一部鉄筋をあらわにしてこれを確認したところは、縦横の鉄筋が入っておりますので、この写真の図面は、恐らくこれは建設の途中の過程の部分だとこんなふうに思います。 だから、千鳥というのは、今、ジグザグにどうも入っているのが千鳥と、どうもこういうことのようでありますが、その辺の、あくまでもこれは過程の写真でありますので、要は、最終的にどうなったかと。この辺は我々も今確認をしているところでありますので、この写真だけをとって、あくまでも危険だと、こう主張されるのは、これは早計だなというふうに考えています。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) この写真を見ていただくと、もうコンクリートは固まっておりますので、この後、また千鳥に鉄筋を入れるなどという工事はあり得ませんので、小倉部長の認識が違うと私は思いますし、めくっていただいて、これは既存の5メートルのコンクリートの壁があって、その上に鉄板といいますか、トタン状のものでさらに防音壁になっていたもののうち、鉄板状のものを取り外して、その上に、さらにコンクリートの壁をつくったというときのその壁の厚さを示した写真なんですけれども、実際にこれは提出された構造計算書では23.5ミリなければいけないと。計算書では250ミリになっておると。実際、この現場の写真ですけれども135ミリしかありませんということで、この上にコンクリートの壁を施工すれば、当然、強度が足りなくて倒壊のおそれがあるということで、これも現場の実際の写真ですので、こういう危険な状況のまま施工されたということが確認できます。 というぐあいで、もう一枚ついでにめくっていただくと、これは、大きな図面、A全版ぐらいの大きな図面をA4にいたしましたので、サイズ、寸法がつぶれていて見えないかと思いますが、爪先部分の現地寸法は50ミリと書いてありまして、矢印の先は図面なんですけれども、図面では75ミリありますよということで提出されております。これは、現地に行けば、地面に露出していてすぐにメジャーではかれるという場所です。ですから、これも市のほうでは確認しているはずです。ここの部分が75センチではなくて50センチしかないということは確認しているはずですので、私1人が声を大にして危ない、危ないと言っているのではなくて、危ない状況は市も確認していると思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 先ほど来申し上げていますが、やはり図面と一部違う部分は確認しております。しかしながら、先ほど言ったように、構造計算書も業者側からはもう一度求めて、しかも実態調査もして、さらに業者は、南側の壁については外側からも少し鉄筋をあらわにしたりとか、あるいは基礎部分もあらわにして、正確にもう一度実態を把握してくださいとこんな要請もあるわけでありますので、市と県と最終的に実地検査もする、構造計算書も出していただいて再検査もして、それで結論を出したいとこういうことでありますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) ただいまの答弁が1年前くらいに、私も含め、数人の議員が一般質問で取り上げていてこういったところまで来てしまったんですけれども、壁の倒壊の危険ということについては人命にかかわる問題なので、この工事が始まってきょうに至るまで、もう2年になるんですね。2年間、そういった、当然とるべき対応がとられずに2年過ぎてしまったと。県も同じです。県がそういった対応をしたので、市もそれに追随して、県が、県が、県がと言っているうちに2年が過ぎてしまったと。今になってやっと、市民が独自で情報公開請求をし、この増田建設産業が使用した構造計算のソフト、ソフトウェア、同じものを自前で調達しパソコンに入れて、この数値を全部入れて計算し直してということをやったらこんなに危ない状況ですよということがわかったと。この期に及んでやっと市は、これからやりますという、そういうことでいいんでしょうか。市民がこれまでに行ったこれだけの努力について、市はどのように考えますか。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 市民の皆さんは、確かに監視活動というふうなことで独自にやっていただいた御努力は、これは敬意を表したいと思います。 ただ、今、議員おっしゃったように、これ、工事が始まって約2年がたっています。ただ、当初からこれが危険で、どういう最終的に工事になるかということはその段階ではまだわからなかったわけでありますので、最初から危険があって2年間放置したと、こういうことではありませんので、よろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) 最初から危険がわかって放置したわけではないということですが、市長はですね、なんて言ってはいけません。市民が、あるいは一般の人があそこの防音壁の様子を見て、いや、これは丈夫で立派ですばらしいねと思う人ほとんどないと思います。いや、危なっかしいものができたなと。これについては市長も1年半前に、市長と市民の語る会で、あの壁は危ないというふうに、これは心底そう思って率直な御意見だったと思います。私も危ないなと思いました。 ですから、一般市民が見て、あれは危なそうだなというので私は十分なんだと思います。そこで市が動かなかったら誰が市民を守るのですか。ということで、2年かかってしまったことについては、私は、それは言いわけであって、本来ならば1年半くらい前に動いていれば、もっと状況は改善されて危険な状況はもうなくなっているのではないかと思うくらいなんですけれども、それについては、その先にまいりますけれども、この4番目の質問に入りますが、防音壁の安全性について市がとるべき対応ということで、先ほど、もう既に小倉部長に御答弁をいただきましたし、それから、昨日の猪狩議員の質問に対する答弁の中でも、これから市としても防音壁の安全性の調査を行う方向で前向きに検討しますという御答弁がありました。プラスして何かあればお願いします。ほかにはないですか。とるべき対応について。つけ加えて。小倉部長。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 追加で答弁があればということでありますが、きのう猪狩議員にお答えしたとおりであります。 これは確かに市長がきのうも申し上げたように、我々も昨年の1月に、県に構造計算なりの解析をお願いして1年たっておりますので、それは、絶大なる信頼を置いて結果を評価して、我々も更新の許可を出したとこういうことでありますが、市としてやはりやるべきことがあるだろうと。立ち入り検査もできるのだろうし、構造計算できなければ民間業者に委託すればいいだろうとこんな論理もあるわけでありますので、よく言われる医療行為でのセカンドオピニオン、こんな意味で民間業者に委託して再検査をさせると。あるいは現地調査をさせると。 ただ、これも我々はそういう意思を持って立入検査しようとしても、これは弁護士に相談したところ、我々は立入検査権があります。ただ、民間にはありませんので、これが、相手が強行にこれを拒むと。これを強制的に排除してまでは立ち入りはできぬとこういうことでありますので、我々の意思と反する結果になるかもしれませんが、我々としては、調査もし構造計算も民間でやっていただきたいと、こんな意向を持っています。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) それでは5番目の質問ですけれども、市としてはこれから調査を、市として独自にですね、市としても調査を行って安全性について検証ができるようにするということでした。 その先にはこの5番の質問があるわけです。住民の皆さんもそこのところが一番大事で、この虚偽の申請であれば--なければいいですけれども、一般廃棄物処理業の許可を取り消すべきではないかと思うんですね。市民の皆さんも、この許可の取り消しと危険なこの防音壁の撤去を望んでおられます。ですから、この虚偽の申請であれば市としてはどう対応するかというのをここでしっかりとお聞きしておきたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) これは、地元の皆さんも何度か要請書なり要望書をお出しいただいたときに私のほうでも答えていますし、この点については弁護士にも見解を聞いておりますので、少しそこは読み上げさせてもらいます。 その、今、議員おっしゃったように、その許可の取り消し事由たる虚偽あるいは不正に該当するか否かは、事業者の認識や届け出書と実際との相違の程度等から判断されますので、これらの点を調査する必要があります。具体的には、事業者の認識に関しては、届け出書の内容と実際とが異なっていることを知りながらあえて虚偽の届け出をしたか否か等の事業者の認識が問題となります。 こういうことでありますので、やはり、その考え方なりその意識の問題でありますから、これを軽々に判断して不正だとか虚偽と判断するのは、今の段階では難しいと思います。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。
    ◆14番(小林純子) 軽々だと思いますということがありましたが、この2年間の中で住民が行った検証作業、それから県の審査の中で行われた補正のいい加減さ、それから、現状を、現場へ行って外側から目視すれば確認できるところで、もう既に大きな違いがある。こういったことを総合的に判断すると、軽々にということで決してありませんね。これだけ重大な事実を裏づけるものがそろっていて、まだ市のほうでは、そんな心配ないのではないかというふうに受けとめているところが大変私は不信に思います。 仮に、今、部長がおっしゃったように、これから市が調査をするとして、専門の業者を入れて調査させようとしても、その業者が同意しなければ実際には調査はできないというようなこともあるとおっしゃいました。それはそうだと思います。 しかし、ここでその調査を拒否するような業者ということを考えたときに、これはもう悪質な業者と受けとめていいのではないですか。これだけの、現在でも防音壁について実際の施工と図面や構造計算書上に相違があるということをもって拒否するということであれば、これはもう悪質な業者と私は思います。 そうなれば、弁護士がおっしゃった話ではなくて、もうそれは緊急に、市が住民を守るために動かなくてはいけない事態だと私は思いますので、実際にこの法律上も、操業停止を緊急措置として命じたり、それから倒壊の危険の切迫した高く危険な壁の除去、これを命じることが可能だと、廃棄物処理法の7条の3項、14条の3、19条の4、19条の5等に関係して規定があるというふうになっております。 ですから、いろいろな操業停止にさせるには法的な手続が必要だし、業者の同意も必要だし、異議申し立てがあればそれについてもちゃんと聴聞しなければいけないし、いろいろな手続があって時間がかかりますということなんですが、それをやっていたら、さらにまた半年、1年先になってしまいます。これだけの違法な状況をあらわす、それから防音壁の危険な状況をあらわす情報がそろっているわけですから、もっと積極的に市民を守るという立場で市は動くというそういう覚悟はないでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 議員おっしゃっています、その、例えば立入検査したときに拒否することがあればと、それは仮定でありまして、これはまだ実際に拒否したわけではございません。その辺の事実確認はきちんとしたいと思います。 それと、悪質というような表現を使っているんですが、こういう表現が果たして妥当かどうかも私は疑問に感じます。今、では、緊急的に、もう指導なり指示なりは避けて、もう除去について命令をしろとこういうような御意見でございますが、今の段階で果たしてそれができるかと言えば、先ほどの弁護士の見解を聞いても、多少、その一部が図面と違うという事実だけ。これだけでもってその取り壊し等の命令まではできないというふうに解釈しています。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) そのとおりですけれども、それだけをもってではないんです。先ほどから何度も申し上げていますが、証拠はもう出そろっているわけです。現場と構造計算とは明らかに違います。それは市が調べればすぐわかります。それは住民からその指摘があったのは昨年の10月ですから、もうそろそろ半年がたとうとしております。住民が独自に自力でできたその調査が、市ができないということはないと思います。 それは、先ほどから県の調査を信頼してと、絶大なる信頼をもってということにかこつけて先延ばし先延ばしにしてきた結果がこうなっていると思います。ですから、ここできちんと対応をしてもらわないといけませんし、県のほうも、2月3日に市民説明会をすると言ったものがそのまま先延ばしになっております。二、三日前にも現場調査をしたということですが、それについて、何ら市民に対してきちんとした説明がありません。小倉部長からも、その核心に触れるようなことは、係争中だからと言ってお話しになりません。こういったものを市民側から受けとめますと、それはもう不安で危なっかしくて仕方がないということです。ですから、当然、悪質な業者という言い方も仕方がないと思います。誠意を持っている業者であれば、そもそもこんな形で構造計算を平気で改ざんして許可更新を通そうとするようなことはないはずです。 というわけで、市としては、結局、県の判断待ちということで動かないというそういうことでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小倉勝彦) 先ほど来、御指摘していますが、ここは議場という神聖な場でありますので、その、悪質だとか改ざんだか、これはかなり表現が厳しい表現なんですが、これは果たして妥当な言葉なのでしょうかと、そういうふうに非常に私は感ずるのですが。 それと、民間の皆さんが調査をされたということでありますが、先ほど来のこの証拠写真も、申しているように、これは工事過程の写真でありますので、最終的にどう配筋されたかと。これは、今、実態を我々が確認をしております。先ほど言ったように、業者も、我々の指導や指示に全く従わないということであれば我々も厳しい態度はとります。法律にのっとってやります。ところが、業者側も、さっきの補正もそうですが、県なり市の要求に対して追加の図面を出せと言えば出します。それと、現場を確認したいということで、本来だとコンクリートを、いわゆるはつると言って一部壊して鉄筋を見せて、それも我々がやらなければいけない部分を相手が自主的にやっていただいています。こういうふうに協力する姿勢もある者に対して、悪質と認定して、今、その免許を取り消せだとか塀を取り壊せと、これが果たしてできるかと言えばそれは今できません。 以上です。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) ちょっと話が食い違ったと思いますが、今すぐ許可更新を取り消せとか取り壊せと言ってはいません。きちんと調査をして、わかったらやってくださいねということです、もちろん。それは、もし誤解があればいけませんので改めて確認しておきますけれども。 今、小倉部長は、自主的にここのところのコンクリートをはがして配筋がちゃんと入っているかとか、土をはがして底盤がきちんと寸法どおりあるかとかやっていますよと言いましたが、自主的にというのは問題なんです。それはわかっていると思いますけれども。ここをやってくださいというのは、ここは大丈夫そうだからそこをやるんですよ。だから、それは自主的にやってもらってはだめなんです。きちんと専門業者、第三者が入って調べてもらわなければ。 だから、そういうところで甘いと思います。県はそうやって業者と協力をして調べているから大丈夫だではなくて、もっと厳しく向き合って、今後、市は調査をするということをおっしゃっていただきましたから、それに向けて早急にやってください。ということで1項目めは終わります。時間があと6分しかありません。 三郷トマト栽培施設に係る第三者委員会の調査結果と市の対応についてということでお尋ねをします。 これについては、午前中の一般質問で松澤議員の質問に対して、既に2番目の、2項目めの内容にはお答えいただいております。このトマト栽培施設の第三者委員会の報告を受けて、市としてはその責任追及は求めていないと。再発防止に重点を置いて取り組んでいくという御答弁がありました。ということで、その2番目の質問はもう答えが出ているのですけれども、先にそちらから行きますと、再発防止が大切だということであれば、この問題についてしっかりと責任追及をしないということは、これは、この行政の無責任な姿をそのままにするということになってしまいます。再発防止ということにつなげたいのであれば、これはやはり責任問題ということについてもきちんと取り組んでいかなければいけないと思いますが、いかがでしょうか。市長、お願いします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) この調査結果報告書、問題点の原因、明らかにされたけれども、市としての責任問題に踏み込む考えはないかということでございます。 このたびの調査結果報告書と再発防止のための提言書は、事業に関与していました出資法人の役員の実名が記載をされております。市といたしましては、プライバシー保護に抵触をする内容を除いては、全て報道機関や市のホームページなどを通じて、広く一般公開をさせていただいております。 また、新聞報道等にもなされておりましたけれども、3名の委員の皆さん方からこちらへ来ていただいて、議員の皆さんや一般市民の皆さんも参加をする中で、この検証結果についての報告もさせていただきました。小林議員も出席をされていましたので、内容については御案内のとおりでございます。 御心配をいただきました多くの市民の皆さんや関係者の皆さんについては、問題の全容について、一部出席をしていただかなかった方もおいででございますけれども、ある面ではつまびらかにできたということで大変意義が深いものであったと。そして、私は、全容を解明できたといいますか、これ全体的なことを、完全とは言いませんけれども、ほぼ全容が解明できたということは評価をする調査結果だというように捉えさせていただいております。 この対応については、市としても複数の専門家の皆さんに相談をさせてもいただきました。結論から申し上げますと、この調査結果によって、ある面では社会的な制裁というか、一定の本人、関係者に対しての反省は求められたのではないかと。そして、それぞれの立場で思いはあろうかと思いますけれども、過去を反省なさっているのではないかということで、私はこれ以上、具体的な懲戒処分であるとか、または損害賠償をするということについては、法律的に極めて困難であるというような認識を持っております。 したがって、今回の報告書をもって一区切りとさせていただきたいというように考えております。 ○議長(髙山一榮) 小林議員。 ◆14番(小林純子) あと2分ほどありますので、前後しますけれども、今回のこの調査結果報告書を受けて、市長としては、その報告書の中で述べられていることを一言で言うと、この事業実施に係る意思決定の過程でさまざま問題があったというふうに言っておりますけれども、市長としてはこの問題点をどう捉えて、今後のその再発防止につなげていこうとされるのか、1分ぐらいですね。お願いします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 私は常々、就任の前からも疑問を持っておりましたけれども、この三郷のトマト栽培事業については、当時の計画にやはり甘さがあったのではないか。それで、事業は失敗だったなというようには考えますけれども、何とかあの施設を生かして、市の負担を軽減をして100名からの雇用を守っていきたい、そんな思いから今回の指定管理者制度に変えさせていただきました。 再びこういうことが起こらないように、これを教訓として、今後の行政運営に生かしてまいりたいというように考えております。 ○議長(髙山一榮) 小林純子議員。30秒ほどです。 ◆14番(小林純子) 最近、安曇野菜園がエア・ウォーター社が引き受けてくれた後の安曇野菜園で働いている方のお話を伺いました。その方は以前も勤めていらして、3年ぐらいで非常につらい思いをしてやめられた方。その方が今回、あの仕事は好きだから、トマトは好きだからまたやりたいと言って入社されて、今、非常に元気に働いておられる。その会社の人事関係にわたるまで非常によくやってくれているということでした。 というわけで、やはり行政がそういうことに手を出したことが…… ○議長(髙山一榮) 時間です。 ◆14番(小林純子) 間違いだったかなと思っております。 終わります。 ○議長(髙山一榮) ここで、暫時休憩いたします。 再開時間は午後2時50分からといたします。                              (午後2時32分)--------------------------------------- ○議長(髙山一榮) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後2時50分)--------------------------------------- △濵昭次 ○議長(髙山一榮) ここで御報告申し上げます。 説明員として穂高総合支所長が出席しておりますので、御承知おき願います。 21番、濵 昭次議員、持ち時間は質問、答弁を含めて60分以内といたします。 濵 昭次議員。     (21番 濵 昭次 登壇) ◆21番(濵昭次) どうも21番、濵でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただくわけですが、孫の風邪をもらいましてどうもテンションが上がらない。市長は余り心配しないで質問に御答弁をいただきたいと思うんですが。若干の資料の持ち込みを議長の許可をいただいて行っておりますが。 さて、今回、市長の政治姿勢と政治手法を問うという形で通告をさせていただきました。私が議員という立場にありながら、いわゆる行政をどんな形でいつも考えているかと申しますと、私の頭の中にあるのは、皆さん御存じのようにフィッシュボーンというやつです。フィッシュボーン。いわゆる魚の頭に背骨があって小骨が出ている。この中に何を位置づけているかということが私の中ではもう変わらないわけです。頭に市長がいて、背骨の中に今回の総合計画、基本構想、基本計画、実施計画、こういったものが背骨になるわけです。市長に一番近いところに私が何をいつもイメージしているかというと危機管理、それから福祉。それで、危機管理のほうには、ライフラインであります上下水道がいて、下の福祉には教育委員会がついている。その下に企画と財政、政策。これがあって、あとはずっとほかの所管のものをいつも頭に描いて、今回、どういうことについて僕は行政に質問をただそうかとか、その繰り返しを私はやっているということなんですね。 今回、安曇野市ができて総合計画をつくり、基本計画においては前期の5年を終了して後期の5年計画を立てるという段階に来ておるわけでございますが、その中において、この安曇野市の基本構想変更に関する単独議案が市長から提出されたわけです。 そこで、この安曇野市の基本構想の中身をよくよく精査してみますと、平成20年に議決を経て、安曇野市のバイブルというかそういう形でみんなのベースにあるものが、ここへ来て変更されるについて、いわゆる、この基本構想の策定要綱というものを同僚議員からいただきまして見ますのに、これはおおむね10年間ということで、議会の議決を経て、その地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定めるとこうなっておりました。自治法の改正によりまして、それが議決を必要とするかしないかは、おととしからともかくとして、私は、基本構想はおおむね10年という形の中で、基本計画は前期・後期の見直し時期であるということはわかります。しかし、ここに来て基本構想の変更をあえて議案化するということの中に、相当、市長の思いがなければ、ここと手をかけるということには、12月のうちの代表質問の答弁にもよりますけれどもどうも判然としない。 といいますのは、これから基本構想そのものは、また10年間を想定しなければいけないはずなのに、後期の基本計画とともにまた5年で打ち切るのだというようにとれるわけですよ。そうすると、私がいつも言っていたとおり、その次に申しますとおり掲げるビジョン、このビジョンというものは、まさしくこれが将来あるべき姿と、そこへ向かうべき基本理念や基本構想のことを言うわけなんですよ、ビジョンは。 そうしますと、5年前にスタートしたときには、私が何回も言いますけれども、安曇野市の総合計画に基づく全てのものは人口がふえていくんだと、このまちは。だけれども、この転換点に来たら減るんだと。そこがビジョンの転換点に据えられているかどうかということをこの1問目では問うているわけなんです。 それで、ここにいただきましたいろいろの資料を見ますと、まあ、どうでしょうかね、この総合計画はもちろんですけれども、この概要版でしたかね、この、これか、将来像、現実に向けた施策の柱。この中には少子・高齢化といううたいはあるんですけれども、人口動態の減少に関するこのビジョンの変更というものは私は感じられないんですよ、市長。うまく私も、現時点では言えないんですけれども、初めて、この、日本人と言わず世界がですかね、いわゆる人口が減っていくということに直面したのです。初めて。これは、それは昭和40年代の高度成長期の我々が社会人になって結婚世代になったときに子供を産んでおけばよかったのでしょうけれども、そのときに、高齢化は誰でもわかるのだけれども、これだけの少子化を読めた人は誰もいなかったことは事実なんですけれどもね。 本当に今ここで直面して、私が何をこのビジョンの変更の中に求めていくかというと、どうせ、言い方としてよくわかりませんが、うまくこの小さくしていく、行政を。それは、箱物をやめるとか何とかという論理と私の言っていることは違いますよ。全て必要なものはつくらなければいけないし、だけれども、確実に安曇野市の10万都市という目標を掲げた中でもいろいろのものが小さくなっていかなければいけないんですよ。それを、変化なく、行政の長はどういうふうに、こう道筋を立てるかということが、ここでビジョンの転換と乗せれば一番大きな問題だろうと私は捉えているということなんです。 それで、まず、市長に、えらい肩張らずに答えてほしいのですが、基本構想で市長が、私は今まで2回ほど勇み足していると思いますよ、市長は。何といいますかね、いわゆる、今安曇野市にあるべき基本構想の理念的なものを象徴したものは田園都市だったですよね。田園都市、今でも生きているんですよ。今回、議決にかかわって変更が認められれば、それは市長は大手を振って田園産業都市と。どこへ向かって叫んでもいいでしょう、それは。だけれども、この都市計画マスタープランの策定に当たりというこの、平成22年11月のこの巻頭挨拶で括弧書きまでして「田園産業都市」と、こう市長は言ってしまっているんですよね。そのときには、まだ田園都市が安曇野市の基本構想のベースなんですよ。ここへ来てこういったものを出されたこの思い入れというものをまず聞いておきたいです。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) 余り肩肘を張らずに答えさせていただきたいと思います。 まず、この基本構想の変更でございますが、私は市長選のときに後援会の内部資料等にも、ともに響き合える安曇野市づくり、そして、7つの政策理念ということで訴えさせていただきました。かつて豊科町と言われた時代には、町の工業出荷額は、町でありましたが、長野県で第2位ということでありました。市になってから、製造品出荷額、これが長野県1位ということで継続をしております。塩尻、松本市が2位、3位というようなことで、この中信地区が、製造品出荷額、長野県を支えているというような状況にございます。何としても田園を守っていくことは大切なことでございますし、この豊かな自然、そして環境は後世に引き継いでいくべき貴重な財産であるという捉え方はいたしております。 私もしがない農家の出身者として、戦中・戦後を通じてこの農業をやっていたおかげで、何とか食料不足は耐え忍んできた。貧乏でございましたけれども、農業というものは欠かすことができない。これから人類が生きていく上で永続的なものであるという捉え方をいたしております。ただ、時代の変化の中で、どうしても農業だけでは成り立たないという現実がございます。専業農家はどんどん減っていってしまう状況の中で、なんとしても安曇野の農業が守れなければ、私は長野県の農業は守れない。これは県会議員当時からも訴えてきた課題でございます。 したがって、この田園を守り文化を継承していく上で、どうしても産業の振興というものも大きな政策の1つとして捉えていかなければいけない。そして、働く場所がなければ人口減少も食いとめられない。そんな思いから田園産業都市、もっともこれわかりやすいのではないのかなという思いがございました。 少しさかのぼってみますと、平成19年の議会の中でもやりとりが実はされております。安曇野市が目指す将来像ということで、田園都市かどうかということで、全員協議会の中で、本日、ここにお見えの小林紀之議員と市側がやりとりをしている記事がございました。この田園の捉え方についてさまざまでありましたけれども、この田園産業都市に改めるように小林議員が求めておりますが、この中で市側の答弁は、イギリスの例を出して、融合が図られると、都市と農村の長所短所を兼ね備えて融合が図られるという説明をされておりますが、この田園産業都市にすべきであるというような将来像のキャッチフレーズということでありますけれども、これをめぐっての論議も見させていただきまして、やはり、私は、ある面では小林議員の主張にも共鳴をした1人でございます。 そんな思いから、ともに響き合える田園産業都市、そして、農業を守りながら産業振興を図って雇用の場を確保し、さらに人口減少を何とか食いとめていきたいと、こんな思いから田園産業都市を継承させていただきましたし、また、ちょっとつけ加えさせていただければ、これもいろいろ内部でも話をしたところでございますけれども、心輝くというのは、それぞれの心の輝きを持つことは大切だと思いますけれども、なかなか3.11以降の、この人と人とのつながり、そしてきずなの大切さ、そういうものを考えた場合に、やはり、ともに響き合う、お互いに助け合っていく、こんな精神が大切ではないかなというふうに思っておりますし、また、産業を振興させるためには異種目業種の連携というようなものも非常に必要になってくるのではないかと。さらに、対等、新設合併という安曇野市でございますので、旧5町村の壁をなるべく低くして、そして市の一体感をつくり上げていきたいなという思いから、ともに響き合えるという言葉も入れさせていただいたと、こんなことで十分に言い尽くせないかもしれませんが、ぜひ御理解を賜りたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) 思いはお聞きしました。 しかし、我々も一緒なんですが、今日までどうでしょう、任期として3年四、五カ月経過するわけです。私はおとといのマスコミで、市民タイムスでしたか、これは、松本の井上 保さんを部会長する策定委員、これは工業ビジョンですから安曇野市でいっても、基本計画からその下についている部分の問題でしょうけれども、この策定委員がその工業ビジョンを見直しを了承したと、この記事出ました。しかし、こういうところは何がすごいなと思ったかというと、検証がなされて、これ10年間の検証がなされて、その結果として具体的なんですよ。健康・医療・環境といった成長分野、これを明確にうたい込もうという策定変更なんですよ。 そうすると市長、3年数カ月、自分の今の思いに従って、私は安曇野市も工業生産出荷額県下トップということで、いわゆる大企業や他県に母体を持つ企業の貢献度というものを認めています。それでも、そういったことがリーマンショック以降ですよ、この我々に投げかけた課題というものは非常にみんなが感ずるところ多いはずなんですよ。こういう構造形態を、これからも市長の産業に込めていくのか。もう、そこの点だけもう一回確認したいんですが、余りにもそれはリスキーな部分なんですよ、言いかえれば。12月のときにも私はある企業のことを申しまして、いわゆる、人口動態がそれによって激変する可能性すらあるのだと。そういったことの思いと、いわゆる第6次産業の創出までをかなえた産業というものは同等にあっていいわけなんですよね、商工業といえども。ただ、地域というものは経済が活性化されなければ、みんなが生き生きと響き輝いていないわけですから。そのことをここにどういう気持ちで今回うたい込むかということが見えないんですよ。そのことをもう少し、市長の言葉でいいですから説明していただけますか。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 産業振興、これなかなか企業誘致ということが簡単には行かない時代でございますし、特に安曇野の場合は土地利用計画、土地利用制度統一されました。すぐに農地の転用というふうなこともできません。 したがって、製造業がどんどん海外へ進出をしていってしまっている状況がございますので、できれば、この自然、立地条件というものを生かして、知的産業をやはり集積ができればという思いはございます。簡単にはまいりません。 これから、この大手企業何社かで安曇野の産業、工業関係引っ張っていっていただいているわけですけれども、これらも予断ができない状況にあろうかと思います。ただ、国の政策によって景気がどのように回復していくのか、しっかりこれも注目をしていかなければいけないというように思っております。 特に、今ある資源を生かしてということになれば、ある面では観光産業に力をまず入れていくことが大切ではないかなと。そして交流人口をふやしながら雇用の創出も図り、そして、人口10万人に到達をするような努力を日々重ねてまいりたいというように考えております。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) その部分については、ある程度そういうアバウトなことしか多分聞けないと思っています、私は。 しかし、いわゆる実態として言えるということはあるはずなんですよ。いわゆる私が、この安曇野市は成長を目指すんだけれども、合併たかだか8年の自治体とすれば、今、政権がかわって国の成長戦略に頼っていったほうがこの当座はいいような気がします。しかし、必ずこの地域がこの自治体を経営するんだという認識にみんなが立たなければだめなんですよ。その中で、例えて言うなら、どうでしょう、前年踏襲事業を見直すとかと言っています。そういう一環として、こんなこと私が言うと非常にバッシング受けるかもしれないんですが、今まで当たり前に出している補助金や交付金が、全部一旦とめて、全部一旦見直して、全部公平にこれから新たに出てくるそういう、いわゆる交付金や補助金を出してあげたほうが安曇野市の成長のためにはいいんだというものだってあるんですよね。そういう精査だって必要だし、こういうことのためにも市はやっているんですよ。今、市の施設のあり方、白書、こういったものをつくると言うし、それはスクラップ・アンド・ビルドで、いわゆる小さくなりつつもこの自治体が成長していくのはどういうことかと、そういうふうに体系づけて市長がわかってくれれば俺の言っていることよくわかると思うんですよ。私はそういうことが言いたい。 ですから、補助金とめて、区やそれは分館の補助金とめたら大変なことで、濵は何てことを言うんだということになりますけれども、私はそういう部分は言っているわけではなくて、いわゆるこうだああだという任意団体や組織に出している、それだって小さくなってきつつ、市民のコンセンサスをとった中で公平に交付金出しましょう。補助金つけていきましょうって、この精査をやることだってこの中に生きてくるんですよ。それは1つの例ですよ。私が頭で考えた例です。 そういった中で、合併たかだか8年のところが、公共インフラやライフラインやみんなお金かかりますから、国をまだ頼らざるを得ない。だけれども、私どもも議会基本条例をつくって一つの独立した府として議決をしていく以上は、そういうことのお手伝いができるのではないかと私は思うんです。 だから、そういう意味において、これからは市長の政治手法ということで、その手法についてお聞きをしていきたいと思うんですが、この項については、今、私が述べたようなことで、要は人口動態の転換点にあってこれから10年先、基本計画の後期と言えば5年だと言いますけれども、基本構想的な意味で行けば、これからが10年のスパンで物を考えるって、その、今回のやり方は間違っているかどうかだけ市長に御返事いただきたいんですけれども。基本構想もまた5年先になったら変えるのですか。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 先ほど議員がおっしゃられた前段の課題については、私も共鳴するところはたくさんございます。これからはやはり小さな政府というか、小さな中でみんなが、お互いにある面では我慢をし合わなければいけない時代が来るのではないかなというふうに思っております。 いろいろの住民要望は年々ふえておりまして、あれもこれも福祉福祉で全て市がというような思いも一方にはある方もおいででございます。しかし、限られた予算の中でどういうふうに有効活用していくかということになれば、行政が全てやるというわけにはいきませんので、住民の皆さんが何ができるのか。そして、市はそういうものをどういうふうに支えていくのか。ともにこれは汗を流していかなければいけない時代だというように考えております。 この5年後についてのことは、今後どういうふうになるかわかりませんが、自治法では、基本構想については議決事項ではないというような法律改正がございましたけれども、私は一定の方向づけというものは、これはなしていくべきだというように考えておりますし、これらの方向づけについては、やはり二元代表制の中で、行政側としてはしっかりした計画を立てなければいけませんが、これらの計画、たたき台の段階から、議員の皆さん方とも御意見を十分にお聞きをしながら、ともにつくり上げていくものだというように捉えております。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) ここでリークしていいかどうかちょっと私もわかりませんが、先だって、当の御本人たちから、早稲田のマニフェスト研究会の北川正恭さんと中村 健さんが市長たちを訪問されたと。その後メールをもらいまして、実はそこで市長たちと話された議事録が私の中のメールに入っています。そういった中で、基本計画、基本構想というのは、議会の議決をいただいてやったほうが、私たちは、議会にも責任を追っつけられるはずですよというコメントが書いてありました。 ですから、要は、議会を巻き込んで私たちがそれを認めるわけですから、提案したものに対して。そういった形をとっていくというのは議会基本条例でもみんながしっかりやっていこうとして今鋭意やっていますから、それは担保されていると私は今では思っていますけれども、そういった形の中で、いわゆる基本構想というものはここにうたったキャッチフレーズは、全ての市民に対して、常日ごろ安曇野市とはと言ったときに覚えてもらうためのものであって、そこに奥深くついている基本構想というのは営々とあるということだけは、やはりみんなに認知させないといけないと思うんですよね。 それで、そこが肝心であって、私も、今、市長を理解すれば、今回の議決で産業が入ったって何したって、そのコンセプトが揺るぎなければ私はそれでいいと思っていますよ。だけれども、余りにも今までの産業というのが、豊科地域を中心に大手企業さんに貢献をいただいたということや、今までの3年何カ月の実績が産業をどういうふうにしてきたと、余り私に実績として感ずるところがないのに、ここで入れて市長が敵前逃亡で私やめますというのでは、これは今認める価値がないし意味がないと思っているのです、私は。 だから、その返事は最後までちょっと考えておいて返事してもらえばいいですが、劇的にここで、では、ビジョンとして転換したところというのは、市長にお聞きしていいか企財の部長にお聞きしていいか、そんなことは、この基本構想、基本計画を見て、速やかに私もこうだと言って全部読んでいるわけではないですから、大きく変換できた、あるいは変換せざるを得なかったということはどういうことなんですか。 ○議長(髙山一榮) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(中山栄樹) 大きく変換の理由でありますけれども、今、市長が申した中にも相当含まれております。それで、基本構想、今度、前にも何回も御説明させていただきましたけれども、今度の基本構想、いろいろな面を直す、また見直す中で、産業の一体化とかいろいろな面の、新エネルギーとかいろいろな面で変更をさせてもらって、後期に向けてやっていくということで直しております。 そういう関係で、今、細かい内容を言ったほうがよろしいですか。大まかでよろいですか。     (「いや、それはね……議長」の声あり) ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) 濵ですが、私もない知恵絞って、言わんとしていることはこういうことだと事例を述べて言いますんでね、私も。だから、わかりやすいように、そういってもらえば理解力はあるはずなんですが。 ○議長(髙山一榮) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(中山栄樹) 例えばですけれども、産業ということを入れたことによって、新しく産業の関係の項目、基本構想の基本的なものをつけ加えさせてもらいました。 それからまた、先ほど響き合うとかいろいろありましたので、新エネルギー関係のものも新しく、新エネルギーに関しての項目も入れるとか、いろいろな面で見直しはして、基本構想のもとに基本計画がございますので、そういうものに基づいていろいろ構成を変えたり中身の内容を変えたりして対応をしたものであります。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) はい、はい。まだその程度しかお聞きできないということですね。 ただ私は、市長の市政報告の中でも人口減、このことはもういろいろのところで触れておって、いわゆる劇的に変わったということは、ふやそうとすることと維持しようとするか、人口減を維持しようとする行為というのはもう決定的に違うと思っているわけですよ。その明確な違いは何かということを問うているわけじゃないですか。どこに違いを求めているかというのがさっきの将来像の中の、この説明の中を読んでも人口減という言葉は一個もないわけですよ、これは。29年には人口が減る見込みであるということを所信で言っていますよね。ということは、私の基本構想でいくと、10年スパンで物を考えたから25年から34年までということを言っているわけですよ、最初から私がね。基本構想、5年たったらまた、いや、どうも田園産業都市いけないで戻すかということじゃないんでしょう。田園都市に。だったら10年スパンで行ったら34年までの基本構想の中で、人口はもう確実に29年から減ると言ったわけですから、その先どうなるかということを聞きたがっているわけですよね。ビジョンとして。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) 人口減るという試算ですし、日本全体の人口も減っていくということであります。これから、自治体間競争が今まで以上に激しくなることが予測をされます。そこで、やはり特色がある地方自治体をどう築くかということは大きな課題であるというふうに捉えております。 そんな中で、やはり、何とか人口は10万人目標、とりあえずは10万人目標を持っていたいなこういう思いはございますので、余り、減る減るということで消極的なことでなく、積極的にふやしていきたいという気持ちはございます。 そこで、農地はまだたくさんございますが、何とか開発すべき農地といいますか、場所については、やはり宅地造成等を含めて人口増を図っていかなければいけないわけですし、さらに、産業振興の中で、若い皆さんからとにかく集まってもらいたいな。そして、昨日も申し上げましたが、結婚をしない皆さんが19市のうちでも、どうも安曇野市は高いというような状況、出生率も低いというふうな状況がある面では言われておりますので、これら結婚促進といいますか、婚活の場等も定めていかなければいけない。そして、とにかく健康で長寿、長生きをする。松本市も健康寿命延伸都市を掲げておりますが、やはりそういったものに学びながら、ともに松本広域連合という中で連携をしていかなければいけないというふうに思っております。 それで、何よりも教育委員会が中心になってやっていただいておりますが、これからの次代を担う人材の育成をどう図るのか。子供たちの持てる能力や個性をどう生かしていくのか。これは教育の場面で、今後、成果が上がるような体制をとっていかなければいけないと思っております。ただ、一番重要な課題で今回の議会でも話題になりました本庁舎の建設をやはりしっかりさせて、今、9カ所に分散をしております。これを機能集約をして、とにかく市民の財産として生かしていく。そして、この中できちんとした行政改革も図り、そして、市民の皆さんの期待に応えていけるような館を建設をすることが第一だというふうに思っております。これは建設、建物ラッシュだと言われておりますが、今なさなければなせない事業でありますし、これ、借金借金と言われますが、将来の皆さんの財産でもありますので、ぜひこの器をしっかりしたものをつくって、そして、これから魂をしっかり入れていきたいとこのように考えております。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) 本庁舎は、それは行財政改革の柱として、私もぜひという立場をとっているわけですから、そのことは、市長おっしゃるようにいいものにしましょうよ、それは。 それで、つまり、人口が減るという感覚ではまだなかったんですよね、スタートのときに。要するに、ざっと集まったら、初年度すぐに、要するに10万人達成イベントまでやろうという企画があったわけですから。急遽やめたいきさつもありますがね。それ以降、要するに10万人に近づこうとしてもなかなかかなわないという事実はもうこれ構造的であって、何も安曇野市の目指したことに、安曇野市がまずかったからそうなったわけではないんでしょうね、それは。 それで、いわゆる、きのうも同僚議員がいろいろ聞いていますけれども、いわゆる、移住定住問題、これだって、日本のパイが小さくなっていく中で、今、自分の自治体を特化して、とにかく移り住んでもらおうという取り合いだということは現実です。私が昨年、東京国際フォーラムに、伝説のあの投資家のジム・ロジャースですか、彼が日本国債の格付で日本の国債の格付が何で落ちていってしまうかという講演をしたときに、あの人はもうストレートですから、日本はどうすべきかと言ったら、子供をつくれと言ったんですよ、真っ先に。子供をつくれ。そして2番目には、やはりここにもありますけれども成長戦略、いわゆるデフレから脱却しなさいと。それであの人は3つ目の最後に移民政策を日本はもっと拡大しなさいと言ったんですよ。移民ということは、今ここで言っている国内の日本人をとり合うということではないですよね。彼の場合は全世界の有望な人を日本が受け入れる政策。それは東京の話ですから、長野県の田舎のこの自治体がすぐそこに反応するということはあり得ないのでしょうけれども、結局、対症療法的にやらざるを得ないですよね。やはりここの若い世代をここに確保するということは。何かで特化されなければいけないと思いますよ。 時間も60分かけるつもりはなかったのですが、そういった特徴的にビジョンとして転換するものというのは、大体聞いていてアバウトには理解します。ただ、具体的な施策をどこで、そこでつけるかということによって、つまり、市長の政治手法をこれから問いたいのです。いわゆるいろいろの文書、書簡でもっていろいろの事業施策を行政は出してまいります。そういったときに、貴重な税金を使って、あるいはそれは国の経済支援を受けながら、いわゆるハード事業でも何でもそれはやっていく姿勢というものは、なかなか安曇野市の今の現状からすれば、それは捨て切れないものだと思いますし、それに頼らざるを得ない部分は大きい。だけれども、今、例えばここで何億というような事業をやるということを市長が市長になってからよく考えてみますと、全て必然性のあったものだけやってきたのです、私に言わせれば。それは保育園の改築だってそうだし学校もそう。それから本庁舎の話もそう、複合施設もそうなんですよ。だけれども、ここへ来て初めて、市として独自に運動施設だとか、要は、今度の観光戦略の中の温浴施設だとか、初めてなんですよ、市長。いろいろ考えてみていただければわかる。みんな残務処理みたいなことしてやってきたんですよ。トマト団地もそうだし、第三セクターがどうだこうだ言われて、みんな引き継いできたので、市長が単独でスタートからやるという事業は、大きく見たらこの2つくらいしかまだないんですよ。 それで、その手法的なもので問いたいのです。私が思い当たるのは3つあるんですけれども、運動広場のことと今の温浴施設のこと、それから穂高会館の大改修のことがあります。それは皆さんそれぞれ同僚議員がいろいろ聞いていますから、そのことに個々に触れるつもりはないんですけれども、例えば市長、市長が、自分は家がないと。家を自分が買いたいんだというときにどんな手順でその家買う段取りします。まず、俺のある金3,000万だから3,000万の家買って、どんな状態でも3,000万払うばかいないんですよね。この貴重な3,000万、俺が人生かけてためた3,000万使うには、どんな家を建ててどんな場所にどんな広さの土地を求めて、家に使う材料1つから、ユニットバスからキッチンから、みんな自分がこうやって精査してから、よしこれで納得したって銭使うんですよ。 だけれども、今、私が例えて言った事業って、予算がこうだから頼むよと。いやいや、市長、事業の実態って一体どうなっているんですかって、ようやく後からこうやって後づけでくるのがもう3つ、4つと続くわけですよ。この手法についていかがなものかと私は思いました。予算を使うなということは私は一回も言っておらん。だから、納得するようなアカウンタビリティーだ。説明責任ですよ。それを果たしてください。そしたら私たちは議決する勇気がありますよと言っているだけなんですよ。この温浴施設には、きのうの同僚議員の質問にも何か消化不良みたいなところがあって、いわゆる私が、観光戦略が安曇野市は重要だし、これはいい戦略だと思いますから、その戦略の中で、あの施設の位置づけというものについて企画されてから予算計上するまでの経緯を商工観光部長、できたら御説明いただきたい。 ○議長(髙山一榮) 商工観光部長。 ◎商工観光部長(大内善司) 経緯をお話をさせていただきます。少し長くなります。 まず、穂高地域審議会から、平成18年から地域審議会で毎年のようにその施設のあり方、それから周辺整備について御提言をいただきました。最終は平成23年3月11日です。あわせまして、市としてその宿泊施設等のあり方専門委員会議、これによって今の施設のあり方についての検討をさせていただいた報告が平成22年7月にいただいております。その7月の報告を受けて、また、穂高地域審議会の継続的な議論を受けまして、穂高温泉郷しゃくなげ荘周辺整備検討委員会を立ち上げさせていただいたのが22年11月です。報告をいただいたのが23年4月でございます。その報告の内容につきましては、これも議会でその報告をまとめさせていただいたと思います。 いずれにしても、この3つの委員会、あるいは審議会ともども、しゃくなげ荘については温浴施設であればということです。日帰りの温浴施設への転換。特に、あり方検討専門委員会議は、まず廃止ですと。ただし、温泉健康館とセットでの日帰り入浴施設、こういうものはあの地域で考えられるでしょうと、そういうような内容でした。 穂高温泉郷しゃくなげ荘周辺整備検討委員会については、そのしゃくなげ荘のあり方とともに、その周辺整備、これをどういうふうに整備すればいいのでしょうかという、そういうようなこともあわせてお願いをさせていただきました。というのは、あの土地がスポーツ公園用地になっていると。そういうこともあります。 そういうような報告を受けまして、平成23年7月に、内部でこの公園用地の活用検討プロジェクトチームを設置させていただき、同じ年の11月に内部でまとめて理事者に一旦報告をさせていただきました。その経過の中で、議会においても市長のほうから、その時期時期に合わせて、最終的には日帰り入浴施設として設置をしたいと、そういうような答弁もさせていただきました。 ちょっと申し上げます。 平成23年の12月議会です。天然温泉利用を考えるときに、まず市民が温泉という自然の恵みを享受できる日帰り入浴施設の整備が必要だというふうに考えております。また、この際、将来にわたって温泉の有効利用をするためにも、市民の、また、健康づくり、それから福祉増進という面からも整備をする日帰り入浴施設の設備、機能も幅広く考えてみるよい機会だというように捉えておりますと。こういうような答弁をさせていただきました。 あの周辺についてはそういうようなことを踏まえながら、24年7月には最終的に政策会議におきまして、その施設のコンセプトを内部で決定をさせていただき、プロポーザル提案へ一歩踏み込んだというようなことでございますが、その段階で周辺整備はどうするんだというような検討もしたわけですが、今回は、温浴施設は温浴施設として、日帰り入浴施設として先行しているからこれはやろうと。しかし周辺整備は、あの周辺だけやってもこれは観光戦略にはつながらないと。今の現状を考えた中で、もっと市内の違う拠点も整備する必要があるだろうというような考え方から、これは12月補正で社会資本整備総合交付金事業を使った計画づくりをさせていただいているという状況です。 この考え方としては、今まで安曇野観光に対する課題として、通過型から滞在型へ転換していくための取り組み、これをどうすればいいのかというのが一番大きな課題でした。今回の計画は、安曇野の来訪者の80%近くが車利用の方、ほとんどが安曇野インターチェンジを利用している。それからJR利用、それから高速バスなどを利用される方の玄関は穂高駅。整備計画では、この東側と中央と西側のエリアを拠点整備をし、拠点ごとの滞留時間を延ばし宿泊につなげていきたいと。結果そういうようなことをもくろむものでございます。 あわせ、それらの拠点を結ぶソフト面での整備にも、この交付金事業が活用できるものとして、提案事業としても計画に盛り込みたいとそんなふうに考えております。 そんな中で、しゃくなげ荘周辺の整備計画は西側の拠点整備ということでございますが、コンセプトとしては、地域資源の集積、これを行いながら、その一体的な魅力を高める拠点ということで、そのエリア内が、既にもう情報発信されている歩くコースの起点になっているということも含めて計画をする。そして、温浴施設をその中核施設と位置づけたいと。そのように考えて、今、計画をさせていただいていると、こういう状況でございます。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) 長い答弁ありがとうございました。 大方の理解はしているつもりですが、それが1つの例ですから市長、これはね。1つの例として今取り上げているわけで、それが昨年11月22日に突如、環境経済と福祉教育の合同委員会がということで、温浴施設が、何か老人施設と合体した事業案に改定されたと。そこの転換点というのはよくわかりませんが、今まで市長がおっしゃったように、1つのものの中にスクラップ・アンド・ビルドではないけれども集積させて、この事業を何とかしようという意気込みはわかりますよ。だけれども、私どもは間違いなく、この概要の説明書の中でも、この事業はあくまでも産業の活性化と観光戦略の中に大きくうたってあるわけなんですよね。北半分の、それは潮沢から大王から含めて西山までという、この赤枠の図面を私も見せていただきましたけれども、我々は安曇野市の一番南の端に住んでいまして、あのワイナリーさんから室山から全部西山は観光戦略の中になければおかしいんですよ、私から言えばね。そういったものができているかという話と、いわゆる泊まっていただく。このターゲットが果たして県外から来る人を20万人と想定した中にどのくらいの比率で読み込んでいるかということや、地域のペンション業者とホテル業者と意見交換をしましたけれども、いや、跡取りがなくて困るとか。要は、またお客さん来てもらうようにリフォームしたりリニューアルしたいために資金がないとかと、そういう話に乗っかって、そういうことを巻き込んであるんですか、このことって。そこにつくったから、行政のやったことが1人勝ち組みになっていいんですか、あれ。いけないんですよ。 そのことの難しさをすれば、周りについている、この目的や何かがもっと前面に出てこなければいけないのです。市民の福祉だって、このプロポーザル結果の言い方は私だって理解していますよ。でもここには周りの人の話がほとんど出てこない。もう跡取りがいないのでやめたいという人までいる。直せない。維持していけない。だけれども、豊かな温泉を持っているのはしゃくなげだけではないのですから。あそこの温泉街、みんな同じ温泉持っているのですから。それでいて、なおかつ宿泊はここをやらないわけですからほかで泊まってくださいという言い方をしているわけでしょう。泊まってくださいと。滞在してくださいと。その人たちの意見というのの集約されたものがないということは、これはもう、予算をこれだけの金かけて手つけるわけですよ。手つけて議決して我々も認めればそれは同罪ですけれども。要は結果責任なんですよ、これ。成功したかしないかって。 私、「おひさま」の放映があって、国が調査した--また調査でいけませんけれども、安曇野市にとって愕然と観光客減ったんですよね。16.9%でしたっけ。長野県はうんとふえたけど安曇野市って減ったんですよね。「おひさま」の効果って、今、私が自分でここにいて探したいって言っても、「おひさま」の形跡すらどこかへ行ってなくなってしまうようなことはないはずですよね。いや、おひさま御膳って何で残っているんだと言ったら、いや、実はこれは昔NHKの放映があって、それにちなんでおひさま御膳って、逆に説明しなければ、おひさま御膳って何だというようになってしまうということですよ、私の言っていることは。わかります。逆転の発想。おひさま御膳って言うとそこら中にあるけれども、一体何のことだと聞かれるようになるのではないですかね。それがだめだと言うんですよ、私は。 こういう手順が、市長、実は散見されるということですよ、市長がやろうとしているとこを支持したいけれども。運動場だってそうだったではないですか。予算づけしたら、もう河川の改修、この3月にやるかと思ったら、この秋を越えてまた次だったという話もあるわけですよ。なのに、その部分の予算まで何で要るんだと言ってうちの同僚議員も言ったはずですよ。そういうことはおかしいんですもの、だって。わからないことに、俺たち銭使うで認めてくれやと言っている話ですからね、我々に。 だけれども、そういうことが今後もあるとちゅうちょせざるを得なくなりますよ、私たちは。ともに計画段階からその概要を把握しながら適正な予算を使っていくのだということにならないとね。それだからこそ貴重な金が、結果責任として、ああ、無駄な投資だったということがないようにしなければいけないわけですけれども。 さてそこで、ここまでお聞きしてきまして、こういったような類いは市長の手法としてぜひ謹んで、市長の後ろにいる各部署には、その説明責任を果たせというようなことを指示してもらいたい。それを必ず守ってもらいたい。そのことに対して市長、一言お願いします。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) ある面ではしっかりした説明責任を果たしていなかったところもあろうかなというようにも考えます。それで、私も長い間議員生活をやってきた中で、なかなか行政内部のことをわからないこともたくさんございます。いまだに3年数カ月たっても、全てを私が熟知をしているわけではございません。 したがって、今おっしゃられましたとおりそれぞれの組織がありますので、この組織が、やはり市民の立場に立って、親切丁寧な行政運営と説明責任はしっかり果たしていかなければいけないということで、これは常々、それぞれの会議の中で何回となく申し上げてきたところでございます。 そうは言いましても、七百数十人の正社員--正社員というか正職員、それから臨時も700人以上ということになって1,400人を超える、ある面では大企業以上の組織でありまして、全てをつかむことはできませんので、それぞれつかさつかさが責任を持っていただいて、市民の皆さんとともに歩む市政の運営に努めていかなければいけない。これは肝に銘じて、今後とも適切な行動をとる。そして、市民の代表である議会の皆さんともしっかり意見交換をしながら、そして、ある面では議員さん個々の御意見も大切ですが、会派としての意見の統一、あるいは議会としての意見の統一等を図っていただいて、議会としての提案、会派としての提案等をしていただければありがたいと、私のほうから要望をさせていただきたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) 市長の強い決意として受けとっておきたいと思います。 それで、最初から言いましたように、我々も任期は6カ月近くしかないわけなんです。 最後に市長にお聞きしますが、こういう強い意思に基づいてもう1期市政を担うんだと、そういう固い意思のあらわれという理解でよろしいでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 市長。 ◎市長(宮澤宗弘) まだ、そこまでの判断には至っておりませんが、確かに振り返ってみて、当面、この処理をしなければいけない、解決をしなければいけないという喫緊の4課題に、ある面では全力で取り組んできたつもりでございます。まだまだしっかりしたところまで行っておりませんが、一番難行しておりますのが最終処分場の課題でございます。そして、公約に基づきながら今までも申し上げてまいりましたけれども、保育料の見直しであるとか医療費の義務教育いっぱいまでの無料化であるとか、あるいは、産業観光部を農林部と商工観光部に分離をさせていただいたことであるとか、最近では地下水保全のアルプス地域の組織をつくって国会に陳情をさせていただいたことであるとか、いろいろと振り返って、市議会とともに新しいあり方も検討をし、実現をしたこともたくさんあるというように考えております。 子供の発達支援相談所もつくらさせていただきましたし、また、地区公民館の補助等、震災対策に備えるような制度の充実、あるいは時の経済対策というようなことで住ま居る応援制度の充実であるとかいろいろなことをやらさせていただいてまいりました。特に昨年は、豊科インターチェンジを安曇野インターチェンジに名称変更をしていくことができました。これも、都市建設部の力も大きいわけでございますが、全国に発信をする上で、安曇野市の将来に向けて大きな事業だったというふうに振り返っております。 いずれにいたしましても、残された任期、日々、これ精いっぱい取り組まさせていただくということでお許しをいただきたいと思います。 ○議長(髙山一榮) 濵議員。 ◆21番(濵昭次) いや、それが精いっぱいというじゃなくて、今のおっしゃったことを聞けば意欲があるんだと私は理解をいたします。これで裏切られたとしたら市民に対するデフォルトですよね、それは。債務不履行ですよ、それは。 そのことを申し添えて私の一般質問を終わります。--------------------------------------- △召田義人 ○議長(髙山一榮) 続いて、10番、召田義人議員、持ち時間は質問、答弁を含めて50分以内といたします。 召田議員。     (10番 召田義人 登壇) ◆10番(召田義人) 10番、召田義人でございます。 平成25年3月定例会のトリを務めさせていただくことになりました10番、召田義人でございます。大変お疲れのことだとは思いますが、目をつぶっていただいても結構ですが、息はして、耳だけは開いていただきたいと思います。 最初で最後だと思いますが、精いっぱい努力をして一般質問に臨みたいと思います。最後でございますし、大変重複した質問があろうかと思いますが、再確認ということでお許しをいただきたいと思います。 ただいまは濵議員の大変レベルの高い御質問をされましたので、大変恐縮でございますがぜひよろしくお願いしたいと思います。 前回の定例会ではスポーツ施設の充実をしたまちづくり、今回はJR穂高駅を中心とした周辺の整備によるまちづくりということで質問をさせていただきます。 昨年の12月の定例会で宮下議員の一般質問の中で観光戦略ということで問うておりましたが、安曇野市を訪れる人は、車は、名称変更になりました安曇野インター、JRで来る観光客は、東は明科駅、西は穂高駅と説いております。ただいまも商工観光部長のお話の中にもありましたように、観光の玄関口は穂高駅、それから、車で来る方は安曇野インターと言っておりました。まさにおっしゃるとおりでございまして、両方、穂高、明科を見ましても、何と玄関口としては大変寂しいものがございます。また、受け入れ態勢も整っておりませんが、JR東日本の23年度の実績では、明科駅で1日平均1,076人、1日平均でございます。年間にしますと39万2,000人。穂高駅は1日平均1,260名、1年間にしますと45万9,900人。約46万人。参考にですが、豊科は1,089人。1年間にしますと39万7,000人。3つ合わせて穂高、明科、豊科を含めまして、年間に約100万人以上の方が乗ったりおりたりしているわけでございます。ただ、この中に観光客の方が何人乗っているかはわかりませんが、昨年、24年度も増加の傾向だと言っております。 そこで、JR穂高駅の通り、また、整備につきまして、旧穂高町時代より歩道のインターロッキング、電柱のセットバック、それから、街路灯の設置など等、関係者の努力で環境整備されてきました。しかし、今後、市の観光の中心ということになれば、まだまだ物足りないものがあり、また、受け入れ環境、受け入れ整備もしなければいけない部分がたくさんあります。再確認をして数々の問題をクリアしていく状況だと思いますが、この辺につきまして、市長はどのようなお考えを持っているんですか。まず市長にお伺いいたします。 ○議長(髙山一榮) 市長。     (市長 宮澤宗弘 登壇) ◎市長(宮澤宗弘) 穂高駅を中心としたまちづくりについてということでございますが、まちづくりの方向性は、市民の共有の財産である自然・景観を大切にすることに重点を置きまして、その中で、観光・交流が盛んであります安曇野らしい快適な環境整備が求められているというふうに捉えております。 議員御質問の穂高駅周辺、これは安曇野観光の玄関口としての歴史を重ねてきておりまして多くの来訪者を迎え入れてきております。本年度当初に観光情報センターを併設する観光協会の事務所も駅前に設置をされまして機能の集約化も図られつつあるところでございます。ただ、ハード面を見ますときに、未整備の歩道や幅員が狭く歩きにくい周辺道路、そして無秩序な駅前の空間などの課題も挙げられております。 安全・安心で快適な空間を整備することは地域住民の生活環境の向上にもつながるわけでございますし、また、訪れていただく皆様の満足度の向上にもつながり、そして、市の目指す、活力あふれるまちづくりの観光業の発展の一翼を担うものであると期待をしているものでございます。 期待ができるということでございますが、空間整備を進めるには、まず、この地元関係者の皆さん初め多くの方々の御理解をどのように賜っていくかということが大変重要な課題でございまして、なかなか実現までには長い道のり、そして難しい課題が多くあるんではないかというように捉えておりまして、地域の皆さん方と話し合う機会を重ねながら条件を整えて、また、財政的なしっかりした裏づけも持ちながら取り組んでいかなければならないというように捉えております。よろしくお願いします。 ○議長(髙山一榮) 召田議員。 ◆10番(召田義人) それでは具体的な質問に入っていきたいと思います。 まず、商工観光部長にお尋ねを申し上げますが、今、市長からもお話がございましたように、観光協会の位置づけということでございますが、社会資本の整備、また、都市再生計画、また、新しいまちづくりの中で旧穂高町時代より数々の問題が提起されております。 そんな中で観光戦略の1つとして、やはりサービス、もてなしをより以上にやるということで、昨年より穂高の駅前に観光協会を設立いたしました。私もその場所探しに一役買った者として大変苦慮はしておりますが、観光協会の今後と現在の現況について。 それから、穂高の駅をおりますと気がつくと思いますが、駅前のロータリーが観光の玄関口としては大変寂しいものがあり、圧迫感というんですか--ものがありまして、観光の玄関口にしては大変寂しいものがございます。また、どこの観光地へ行ってもトイレと玄関口を見れば、その観光のレベルがわかるということでございますが、このロータリーを含めて大胆な改修をできないものかお尋ね申し上げます。 ○議長(髙山一榮) 商工観光部長。 ◎商工観光部長(大内善司) まず、観光協会の現状と今後ということについてお答えをさせていただきます。 平成24年4月から組織を法人化し、事務所も穂高駅前に観光情報センターとして集約化ができました。それまでの情報発信のスペースも10倍程度に広げることができ、特産物の紹介・販売スペースも設置することができました。 観光協会は法人化とともに第3種の旅行業の登録も行いまして、個別のあっせん業務、旅行商品造成など収益事業に取り組むことも可能になりました。 今後は、多種多様な団体と連携をし、観光協会というツールを最大限機能させ、来訪者にとっても、より魅力ある地域であることを情報発信する。その受け入れ態勢も充実をさせていく。そんな中心的な役割を担う団体として発展をしていきたい。また、支援をしていきたいと考えております。 次に、駅前ロータリーの関係、駐車場の関係、それから空き店舗の関係ですが、大胆なということなんですけれども、今の現状は、駅前ロータリーは土地の所有者がJRと長野県でございます。整備されてから40年ほど経過をしているという状況で、現在の利用状況は、当時は予定をされていない宿泊事業者のバスの送迎、それから、周辺店舗利用者の駐車、それから、来訪者対象の観光事業、そして、JR利用者の送迎の増加などで、時期的、また時間帯によっては飽和状態になっている、そういう現状があります。これは、スペースに比べて利用者が多いということと駐車場が少ないというのも要因としてあります。 また、空き店舗も散見をされますが、今年度、空き店舗活用助成制度を活用していただいた事業が2店舗で展開をされています。 このような課題の中で、いずれにしても、駅東側のエリアというものは、あれ以上スペースを広げるには、再度の区画整理的なものが当然必要になってまいります。そこまで検討できる時間があるのかどうか。そういうようなところまで広げずに、あのエリアをどうやってうまく活用していくか。観光協会の駐車場も10台ほど入れるスペースがあります。ああいうようなものについても夜間どうやって利用していただけるのか。そんなことも含めて、この辺については検討をさせていただきたいと考えております。 ○議長(髙山一榮) 召田議員。 ◆10番(召田義人) まず、今、お答えございましたけれども、まず送迎用の車が行ってもとめるところがない。それから、昼間ほとんどタクシーがとまっております。また、時には一日中同じ車があそこに駐車されている。また、業者同士でトラブルも何かあると聞いております。また、県道側に出るところの歩道、街路灯、それから電柱が大分老朽化しております。観光のまちとしては本当に見すぼらしい駅通りでございますが、この穂高駅から穂高神社、碌山美術館まで行く歩道について、街路灯、電柱、それから、観光客に言わせますと、お土産を買っていくところがない。それから、休むところがないという意見がございますが、その辺はどうお考えでしょうか。 ○議長(髙山一榮) 商工観光部長。 ◎商工観光部長(大内善司) 今、数々の現状、それから課題等をいただきました。現状はそのとおりだというふうに認識もしております。 駐車場の問題については、やはりこれから整備していくにおいて、穂高駅で「送迎車の駐車です。30分以内でお願いします」と、そういうような表示がされております。しかし、それを守れないのであれば、やはり守れない方には一定の有料のそういうようなものにしていくとか、やはりそういうようなことも考えていかなければいけないと思います。そういうようなことも検討課題の1つだと思います。 それから、穂高駅のロータリーについては、先ほど40年ほどになると申し上げましたが、県道の信号から、穂高駅前の信号から東は、平成6年度までに歩道のグレードアップを行いまして、非常にいい、歩くにはいい環境になっています。それから、あわせて、電柱のセットバック、それから街路灯の整備などもあわせて実施をさせていただきました。それが信号と信号の間でございます。駅のロータリーのところと、それから、旧道のところから今の国道までの間が昔のままになっていると。そういうような状況でございます。その点は、統一感のとれた整備が今後必要であろうというようなふうに考えております。 それから、お土産物の関係なんですけれども、これについては、今回、駅前の観光協会の事務所の下、観光情報センターのところに、できる限り安曇野市の特産物の紹介もしてくださいと、そんなようなことであそこを開設をしたわけです。初年度でそれが十分だったかというと、それは十分ではまだない。これからも充実をしていかなければいけない。そういうところだと思います。 では、ほかにそういうようなものを行政として配置をする必要があるのかどうか。これは、行政としてはあそこを1つの整備として考えますけれども、そこにそういうような商店街が形成されて活性化してそこに人が集まることによって、そこに何らかの営業として、こういうようなものをやってみたいと。そういうような事業者が、あらわれることを私は期待をしたいと思います。 行政がそこまで、土産物や特産物のそういうものまでを行政が設置をする。そこまではする必要はないだろうと。考えておるところは以上でございます。 ○議長(髙山一榮) 召田議員。 ◆10番(召田義人) よくわかりました。 商工観光部長も地元のことでございますので、ぜひ熱意を持って取り組んでいただきたいとこんなふうに思います。 また、観光協会の果たす役割というものは大変大きいものがあると思います。幾ら環境整備をしても受け入れ態勢を整っても、この自然と調和したもてなしの心がないとなかなかリピーターがきかないものでございますが、私ども会派で、この1月20日から22日に、日本一のもてなしの九州の湯布院と、それから、鳥取県の米子市にあります大衆浴場45万人、1年間に来ております。境港のゲゲゲの鬼太郎のところでございますが、年間に450万人来ているところへ視察に行ってまいりました。この件につきましては、また6月に質問をいたしますが、その中で湯布院のことでございますが、この見ず知らずの人に大変親切にしてもらい、その人の優しさに触れ、驚きと感動で心が温かくなる1日を過ごしました。 会派の1人の議員が途中で腹痛を訴えまして朝から大変苦しんでおりまして、途中、大阪か広島あたりでおりようかというぐらいの決意をいたしました。だましだまし、別府の湯布院まで行きまして、何とかそこで我慢をしていただいて、この湯布院の行く電車の森の電車という情緒ある電車の中に乗ったわけでございますが、その中の乗務員さん、非常にスチュワーデスさんみたいなすばらしい方がおいでになられまして、向こうでも察知をしたと思いますが、3人が非常に元気がないもので、どうされましたかと聞きまして、実はこういうわけだと言ったら、その方がすぐ電車の中から湯布院の病院を案内していただきましてメモを渡してくださいました。そこで、湯布院の駅をおりまして、時たま駅の構内に観光協会がございました。観光協会の人に、女性の方に聞きましたら、大変、韓国のお客さんが、約1時間ぐらいで来るものですから、相当、日にちも日曜日でございましたので混んでおりましたが、気持ちよく応対をしていただき、笑顔で、本当に想像を絶するような態度で接していただきまして、病院名と、それから、時たまに日曜日でございましたが先生が待っていてくださいまして、また、向こうの地図も渡され、また、タクシーでどのくらいかかりますよということで丁寧に教えていただきました。その行った病院は日本の草分けの女医さんですね、日野俊子さんという大きな病院でございましたが、そこで診てもらいました。 その電車の中から、もう観光協会に連絡が入ったんですね。それで観光協会から、もうその医者にも連絡も入っていたということで、この情報がもう全て整っておりまして、診ていただいた先生も非常によくしていただきまして、おかげさまで何のこともなく、本人も大変苦痛だったと思いますが、明るく過ごしまして、翌日またその観光協会へ行って挨拶をしたんですけれども、また、本当によかったですねと。またよかったら来てくださいよということを伝えられました。 病院の理念にもありましたように、優しさ、親切、そして丁寧という、この湯布院の風土があった、この風土があるような日本一のもてなしのところだと感じました。 私は、地域社会を守るには、そこに住む人間、また、まちづくりについては行政とそこに住む人間が協調し合って、お互いに助け合っていくことがいわゆるもてなしだなということで、本当に感激をしてまいりました。ちょっとつらい話ですが、経験した中で大変心温まるもてなしに接したことを御紹介いたします。 次に、穂高支所の重要性と建て替えについてでございます。 本日、総務部長の計らいで、田口総合支所長が来ております。大変な心遣いをいただきまして、田口支所長も本年3月をもって退職ということでございますので、最後の思いと御答弁をいただきたいと思いますが、現穂高支所、旧穂高町役場は昭和47年に竣工されまして築40年。あれから40年たっているわけでございます。特に給排設備は大変老朽化しており、給水管は赤さび、また、夏は大変においが発生しております。何とか部品交換でしのいでいるようですが、その部品ももう製造されていないということで、地域の皆さんは、特に周辺の皆さんは建て替えをしてほしい。そして職員の中からも、もうこんな汚いところで仕事をやるのは嫌だよと言っていることも聞いております。 初日に宮下議員の質問にもありましたように、この総合施設は穂高会館に持って行ったほうがいいよと言っておりました。また、昨日、松尾議員も、公民館との整合性を考えたらどうかと言っております。両先輩が言っておりますので、これは間違いではないと思いますが、地域審議会、市民検討委員会では、現在のところに建て替えということで市長に答申がされているようですが、直接市長からこの言葉を聞いたことはございませんけれども、まず、この件につきまして、田口総合支所長に、重複はすると思いますが、予定が1年延びた理由、これは特例債の関係だと思います。今後のスケジュール、また、この総合支所の周辺の人たちに説明、それから参加者の駐車場の件、きのうも一昨日の宮下議員の中にもお話がございました。この件。それから庁舎内に大分入り組んだ地権者がいると聞いております。また、中には、近くで土地を40年前に寄附した人もいらっしゃるということであります。この辺の整理。 また、市としては特別な構想があるのかどうかお尋ねを申し上げます。田口支所長、お願いいたします。 ○議長(髙山一榮) 田口総合支所長。 ◎穂高総合支所長(田口総保) まず、総合支所の改築的なスケジュールの関係でございますけれども、実施計画のほうでもお示ししましたけれども、合併特例債の活用期限の延長を受けまして、1年ずらして平成26年度に実施設計を行いまして、平成27年度に支所や、また、別途水道倉庫などを解体し、外構工事、支所建設工事を行う予定の整備計画であります。 また、市民検討会議の中では、現在の大会議室棟の南側に改築することや、今後の高齢化社会を見据えまして、福祉との連携を目指すという提言もいただいております。福祉との連携という中では、包括支援センターを中に計画し、新本庁舎完成後に、大会議室棟を残して支所を解体し、理想的な位置に改築ができるよう計画をしております。 それから、先ほど総合支所の敷地の関係が若干出ましたけれども、総合支所の敷地の関係につきましては、支所内に若干借地がございます。その借地につきましては筆界未定地ということになっておりますので、これにつきましては境界を確定しまして、買い取る方向で地権者と交渉を進めております。 駐車場の関係は、さきの議員の中でもちょっとお答えしましたけれども、契約の中で原状回復ということになっております。基本的に原状回復をして、27年度にその整備を行いまして、本庁舎の完成後に返したいという計画でございます。 ○議長(髙山一榮) 召田議員。 ◆10番(召田義人) 私はなぜこれにこだわりますかというと、私もこの支所のすぐ裏に住んでおりまして、穂高の職員もここにいらっしゃいますが、大変愛着もあり、時には多いときで300人ぐらいの職員がいました。町も活気があり周辺も元気で明るかったわけでございますけれども、人一倍この愛着もあり思いもありますが、すぐ裏におりましたのでいろいろのことを見てまいりました。上司に怒られて泣いている人もいました。また、寂しいのか心配なのかわかりませんが、たばこを吸っている方もいらっしゃいました。また、時には愛をささやいている方も見えたように思います。 しかし、こんななれ親しんだところを手放すということは、私も大変残念ですが、ただ、この思い、思いというのはやはり見えないんですね。心も見えません。10年後、20年後を考えたときに、本当にこれでいいのかどうかということ。次の時代のことを考えれば、やはり、穂高会館に移ったらどうかなと私も思いますが、まあ気持ちは大変複雑でございます。 去年の震災の中のテレビコマーシャルの中にこんなすばらしい言葉がございました。「思いは見えないけど思いやりは見える。心は見えないけど心遣いは見える。」これをもう一度申し上げます。「思いは見えないけれども思いやりは見える。心は見えないが心遣いは見える。」誰でも見えます。 先ほど総務部長が心遣いをしていただきまして、最後、田口支所長にもこの心遣いの一環ではないかと思います。 そういうことを考えまして、市長の一日も早い決断を申し上げたいと思います。これについては通告してありませんので、市長にはお尋ねしませんが、次回にしたいと思っております。 次は穂高町の表参道について。通称大門通りでございます。 どこへ行っても神社仏閣というものは玄関口、表参道がございます。ある人に言わせれば、太陽が東から西に沈む。これが表だよということも言っておりますし、この大門通りというものは、江戸時代から大門という大きな門があったと聞いております。また、昭和天皇もこの道を車でお通りになったということでございます。 一昨年の12月の定例会で、私は安曇野市の観光の目玉は穂高神社とわさび農園だということを説いてまいりました。そのときの市長のお答えは、穂高支所との絡みもあるが、地域審議会との意見を尊重しつつ、あらゆる……ここです。あらゆる方面から研究し検討したいとのお答えがありました。 そこで、1年過ぎたわけでございますが、具体的な構想とそれに向けた取り組みを、スケジュールがもしおわかりでしたら商工観光部長にお尋ね申し上げます。 ○議長(髙山一榮) 商工観光部長。 ◎商工観光部長(大内善司) 穂高総合支所の建て替えの場所がどこになるとかそういうことは抜きにして、周辺整備の考え方を申し上げます。 今の穂高駅周辺の来訪者の主な動線、行動ですけれども、駅通りを国道まで真っすぐ行ってそのまま右折をしてわさび農場のほうへ行く方。それから、駅通りから神社境内に入り、大門通りを東に行ってわさび農場周辺に行く方。それから、時計回りで線路沿いの碌山通りを通って碌山美術館へ行って、それから穂高川沿いに早春譜の公園を回りながらまた駅周辺に帰ってくる方。こういうようなパターンが主なパターンだと思います。 今の支所の関係については、既存の庁舎は取り壊すと。これを前提に、跡利用も含め、周辺道路の整備だけは今回計画をしたいということで、社会資本総合整備交付金、こういうような事業を活用させていただきたいという、そういう計画を穂高駅周辺等を含めて考えております。 具体的には、国道から神社鳥居までの市道穂高192号線、それから、現庁舎西側から神社南側の穂高191号線の見通しの悪いカーブの改良、それから歩道設置。これだけは、来訪者ということだけではなくて周辺を利用する市民のためにも、改良については計画をさせていただきたいと考えております。 この整備計画につきましては、全体計画の期間を平成26年度からを予定しておりますが、5年程度の間で整備を予定をすること。また、期間内のローリングによる計画変更もできるというようなことから、穂高総合支所が、どこに最終的に決定されるのかというようなこともあわせ考えながら進めさせていただきたいと考えております。 ○議長(髙山一榮) 召田議員。 ◆10番(召田義人) ありがとうございました。 いずれにいたしましても、支所の絡みでどうなるかちょっとわかりませんが、時たま5月10日から、私ども委員会で佐賀県の武雄市というところに視察にまいりますが、きょうは、レターケースの中に案内が入っておりましたが、こんなことがありました。50年後の楽しみを得るには木を植えなさい。100年後の楽しみを得るには人を育てなさいという言葉がございました。この武雄市というのは大変すばらしいところでございまして、詳しくはわかりませんが、図書館のすばらしいところがあるということでこの5月に委員会で視察に行ってまいります。 いずれにいたしましても、平成28年の5月には7年に1回の御遷宮がございます。これまでに何とかこの大門通りを昔の通りに返していただきたいとこんなふうに思います。 一昨年、名称変更になりました安曇野インター、これは観光の手段の1つであり、今後、地域振興、観光振興に生かしてさらに安曇野市の一体感、また、安曇野市を全国に発信する。市民が一丸となって市長の掲げる田園産業観光都市を我々と一緒になり進んでまいりたいと思います。 それにしましても、長い間、3日間御苦労さまでございました。 以上をもちまして一般質問を終わります。ありがとうございました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(髙山一榮) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。 明日、3月15日から18日までは休会といたします。 来週3月19日は午前10時から議会運営委員会を、午前10時45分からは全員協議会を開催いたします。 本会議は午後1時からとなります。時間までに御参集ください。 本日はこれをもって散会いたします。 大変御苦労さまでございました。                              (午後4時19分)...