安曇野市議会 > 2007-03-15 >
03月15日-04号

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  1. 安曇野市議会 2007-03-15
    03月15日-04号


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    平成19年  3月 定例会          平成19年安曇野市議会3月定例会議事日程(第4号)                 平成19年3月15日(木曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問   等々力 等議員   平林德子議員   下里喜代一議員   吉田滿男議員   山田高久議員   浅川保門議員   松尾 宏議員---------------------------------------出席議員(28名)   1番  下里喜代一      2番  小林純子   3番  等々力 等      4番  松森幸一   5番  宮澤孝治       6番  栗原定美   7番  丸山祐之       8番  平林德子   9番  大月晃雄      10番  浅川保門  11番  藤原廣德      12番  吉田滿男  13番  松尾 宏      14番  濵 昭次  15番  小林紀之      16番  青栁圭二  17番  松澤好哲      18番  藤森康友  19番  高山喬樹      20番  本郷敏行  21番  草深 温      22番  宮下明博  23番  山田高久      24番  髙山一榮  25番  黒岩宏成      26番  青栁吉宏  27番  西澤韶修      28番  水谷嘉明欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  市長     平林伊三郎    助役     西山馥司  収入役    青木武良     教育長    望月映洲                  企画財政  総務部長   黒岩豊彦            土肥三夫                  部長  市民環境            健康福祉         坂内不二男           堀田陽司  部長              部長  産業観光            都市建設         三澤賢二            久保田栄次  部長              部長  上下水道         小松善嗣     教育次長   小林善明  部長  豊科総合            穂高総合         平林栄司            矢口俊雄  支所長             支所長  三郷総合            堀金総合         鳥原寛海            萩原賢司  支所長             支所長  明科総合         増澤森義     総務課長   二木一雄  支所長  企画政策         飯沼常雄  課長---------------------------------------事務局職員出席者  事務局長   赤澤喜夫     次長     中村博師  次長補佐兼         田口総保  議事係長--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(水谷嘉明) おはようございます。 ただいまの出席議員数は28名でございます。定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元に配付してあります議事日程第4号をもって進めます。                             (午前10時00分)--------------------------------------- △市政一般に対する質問 ○議長(水谷嘉明) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の発言通告者は、3番、等々力 等議員、8番、平林德子議員、1番、下里喜代一議員、12番、吉田滿男議員、23番、山田高久議員、10番、浅川保門議員、13番、松尾 宏議員の以上7名でございます。 各議員の持ち時間は、質問、答弁を含め60分以内といたします。 報告申し上げました順序により発言を許します。--------------------------------------- △等々力等 ○議長(水谷嘉明) 最初に、3番、等々力 等議員。時間は10時1分から11時1分までといたします。 等々力議員。          (3番 等々力 等 登壇) ◆3番(等々力等) 3番、等々力です。 おはようございます。2日目の1番ということで、気持ちの引き締まった中で質問させていただきます。 通告に従いまして、前段では住民との協働に関すること、また後段では地下水関係に関することということで、2つの事項です。一問一答でお願いいたします。 なお、質問があれば後でさせていただきますので、よろしくお願いします。 初めに、地域自治と市とのかかわりについて入りたいと思います。 このことについては、12月、我々会派の山田議員が質問をして、少し重なる部分があろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。 自治とは、住民みずからがその地を治め、いろいろな問題の解決に当たっていくのが自治の基本だと思います。それには組織が必要ですし、また個人、家庭、隣組、町会、地域、地区、そして市町村、県、国とピラミッド型になるのが理想と思われるわけですが、合併して1年と5カ月過ぎた今、今までの5地区はそれぞれ違った方法で地域の自治組織をつくって、また育て、またその中で合併いたしました。現在、各総合支所には地域支援課があり、そのことに対応しているようですが、これからの地域自治組織の育成と地域防災組織のかかわりについてまず第1にお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それでは、地域自治組織と市とのかかわりについてでございます。 これにつきましては、本年度5地域の区長会長さんたちとお話をする中で、対等なパートナーということを確認をさせていただきました。ともに信頼し、結びつく、尊敬すべき対等な立場のパートナーであるということでございます。したがいまして、市の下部組織でもございません。育成や指導ということではございません。したがいまして、市としては、その活動について支援、提案、そして協力をさせていただくというような形でございます。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 次の質問事項ともちょっと関係がありますので、次の質問に入ります。その後で、また質問ということでお願いします。 「広報あづみの」の配布についてなんですが、「広報あづみの」の配布については、新聞折り込みと聞きました。住民との協働ということを一つのテーマにして合併いたしましたわけですが、その中で、新聞折り込みにしたのは、どうしたものかということが疑問に私は残るわけでして、一方、回覧板は地域の自治組織を通じて配られているということです。その整合性についてお願いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それでは、「広報あづみの」の配布方法について答弁させていただきます。 昨年の行革大綱の中で、広報紙の配布方法の見直しということで、行政の義務として、確実かつ迅速にという方向に照らして見直しを行わせていただきました。御案内のとおり、新聞折り込みとさせていただいたところでございます。この理由でございますけれども、市全体の加入率、これは、昨年の9月1日現在でこの場でもお話をさせていただきましたけれども、区の加入率が81.5%ということでございます。「広報あづみの」以外の回覧というのは別にいたしまして、広報の事業を見ますと、20%の区の未加入者に対する必要な期間にいわゆる市からの情報、「広報あづみの」の配布提供サービスすることは市の使命でございます。その2割弱の市民に対して届かなかったり、遅配したりということがあることは、行政責務として果たせないということで問題でございます。したがって、こういう理由により、広報については、市の責務として公平な取り扱いを選択したものということでございます。御理解をいただきたいと思います。 この件につきましては、昨年、今申し上げました区長会連絡会の中でさまざまな議論をさせていただきました。その中で、御理解をいただいたものと判断しております。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 先ほどの質問の中で、地域の防災組織はどの程度できているかというか、かかわりということでお願いしたんですが、その辺をちょっとお願いしたいですが。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) お答えをさせていただきます。 地域防災組織ということでございます。 自主防災組織の結成状況ですけれども、現在83行政区ございますが、このうち46地区において組織化をいただいてございます。私どももこの自主防災組織につきましては、なるべく早く全域につくっていただくように啓蒙を図ってまいりたいというふうに思っております。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 地域防災組織と地区の自治組織、これは重なる部分があろうかと思います。先ほど企画財政の部長から育成じゃなくてパートナーとしてという発言がありましたが、やはり防災組織をつくるのは、ある程度指導するとかというようなことをしていかないと、パートナーとしながらその辺を指導していくという部分がないと、うまくいかないんではないかと思うわけですが、ただ、「広報あづみの」の配布と防災組織というのは、直接の関係はないわけなんですが、地域に携わることというのは、地域防災組織も市民全体に行き渡らなければならないことですし、広報も市民全体に行き渡らなければならないという部分は同じです。 それで、先ほど回覧板については、20%の人はどうなっているのかということもちょっとここでお聞きしたいですが。
    ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 未組織の20%の方々については、郵送等で対処をさせていただいております。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 郵送がいいのか、新聞折り込みがいいのか、隣というか、自治組織に任せた方がいいのか、これは大変論議する部分があるかと思います。市としての一貫性がないと、やはり地域の人たちとの信頼関係というのが崩れていきはしないかというのが私の危惧するところでして、二通りのやり方をやっていいのか、そして今まで何十年も築き上げてきた住民と行政との関係が、崩れていってしまうのではないかということを危惧するわけです。では、そのことを危惧する中で、将来的には回覧板もいずれ新聞折り込みにしていくのかということでお聞きしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 先ほども企画財政部長の方から申し上げましたけれども、市の情報につきましては、なるべく広報の中に入れて、的確に、そして迅速に市民のお手元に届くような配慮をさせていただきたいというふうに考えております。したがいまして、広報、市の情報についてはそういうことでございますが、一方、回覧板につきましては、地域のやはり情報源もございます。そういった中で、地域の情報をやはり回覧としてお回しになるのは、これは引き続き行われていくだろうというふうに考えております。 それから、先ほどの地域防災組織とこれからの地域の自主組織の育成ということに絡んで申し上げますが、地域住民はやはり重なってまいります。そのことは、どうしてもそういう中でお互いに協力し合いながら自主防災組織もそうでございますが、協力し合いながらその地域をやはり支えていくと、そういう観点で、したがいまして、回覧板につきましては、これからも残っていくものというふうに感じております。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) わかりました。私は、なぜこういう質問をきょうしたかといいますと、我々会派で2月24日ですか、豊科の公民館で地域の住民との懇談会というのを開きました。その中で、このことがたくさん出たわけです。そういう危惧される部分があるわけでして、合併協定の中では、新市発足後当面は現行どおりとし、自治組織の見直しも考慮しながら新市において調整するとありますが、当面とはどのくらいなのか、合併協議会の中で私も傍聴した中では、速やかという言葉は一、二年というような言葉を聞いたんですが、当面という言葉はどの程度で考えて、行政用語とするかは考えているのか、ちょっとお聞きしたいですが。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 当面という言葉は、何年かということじゃないと解釈しております。したがいまして、各団体においてその制度改正をお願いして、その中でお互い理解を得られたと、区長会連絡会の中で理解を得られたという段階が、いわゆる新しい制度を施行していく段階だと思います。それが当面だという考え方でございます。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 等々力です。 4月から既にやると決まったようですが、やはりそういう危惧があるということを知った上でやっていただきたいと思うわけでして、本来、私のこれはあくまでも考えなんですが、新聞折り込みというのは最後の手段であって、最初からやるべきではないというのが私の考えです。最初は、やはり信頼関係を築くためには、地域の自治組織をつくるような働きかけをした中で、それができないところはしようがないということで、やり方はいろいろあってもいいと思います。その地区、その地区の特徴もあると思いますし、協働とうたう以上、そのことを先にやって、それでできなければ新聞折り込みにするという過程を選んでいただきたかったという部分が、私の部分であります。これはこれとして、よくその辺を考えていただいて、もう一回もとへ戻ることもあり得るというような気持ちを持って今はおりますか、それともずっとこのままいくつもりですか。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 今回の新しい制度ということで導入をさせていただきました。これについてさまざまな御批判等あるのは、十分承知してございます。したがいまして、これにつきましては計画どおり進めさせていただき、そういう中で、改正しなければいけない項目が出た段階で、一つずつそれをクリアしていきたいと考えております。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) その辺を強く要望したいわけなんですが、先日のタウン情報にも400万円費用が余計にかかるというようなことが出ておりました。費用のことばかりではなく、やはり私一番大事なのは、頼りにされる市とパートナー関係が築けるような地域との関係をつくっていただければと思っております。これは、このくらいにしておきます。 続いて、住民と行政との距離ということでお尋ねするわけですが、地域で行われる各種の行事に招待状を出しても、なかなか行政の方からの出席が少ないというのが現状です。旧町村のときにはできていたのに、市になったらなぜできないのか、市長が忙しければ、助役、収入役とか、その下の部長、課長、係長あたりまで対応すれば地域とのコミュニティーもとれ、いろいろなニュースがわかって、また地域との信頼関係も増してくるのではないかと思いますし、協働にもつながるというふうに考えます。今回のいろいろな行事に対してのことを見ますと、やはり協働といいながら、そのことを避けているようにも見えるわけですが、その辺はどうでしょうか。 それと、もう一つ、各種事業には補助金の見直しがされたようですが、その内容と、また新しくできた地域づくり支援事業というようなことの内容をお聞きします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 昨年、それぞれの各地域の行事についての対応をさせていただきました。大変なそれぞれの各地域での行事がございます。その中で、やはり市長を中心に対応をさせていただきました。中には、非常に行事がダブる場面もございまして、市の職員も対応できなかったということで、メッセージのみで対応をしてきたわけでございますけれども、今後につきましては、市長を中心にしながら、なるべくそういった行事にも市の職員が出られるような配慮をしてまいりたいと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それでは、新設した地域づくり支援事業の内容でございます。 この助成事業につきましては、いわゆる地域の補助金につきましては、国・県、財団等の補助、各事業を窓口といたしました事業別の補助等がございます。このたびの新設の補助の提案でございますけれども、つながり広がる地域づくり事業等でございます。それぞれの補助、目的、理念がございます。そのふさわしい制度にのっとって活動していくということでございまして、これにつきましては、地域の実情を一番理解をしていただいている支所長の判断を尊重するということでございます。各地域から歴史、文化、伝統、その地域、地域の主な今までの活動がございます。そういう活動について、いわゆる熱意と継続性等が判断基準となるわけですけれども、その地域の特色を持った事業を今後も続けていっていただきたいという思いでつくらせていただきました。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 地域にあるいろいろな伝統事業というものは、長い歴史の中で構築されてきたわけですので、助成金をいただいているもの、いただいていないものとあろうかと思いますが、伝統文化を残すためにも支援をしていっていただきたいということでこのことを質問したわけなんですが、予算的には以前と同じくらいな予算が出ているでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それでは、制度の内容でございますけれども、これにつきましては、当初予算で計上してございます500万円でございます。これにつきましては、2分の1の補助分ということで、1件最高限度額が10万円ということで、事業費ベースでいきますと、20万円ということになります。ほかの事業との今までの補助金の見直し等、また助成金等の中で、他の事業化につきましても補助金もございます。いわゆる重複補助はだめでございますので、その中で、自分たちに合った事業を選択していただく中で、この地域づくり事業を活用していただければと考えております。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) ぜひいろいろな細かい配慮をしていただいて、地域文化を残すと、また支所長権限で、ある程度決裁ができるというようなことですので、よろしくその面はお願いしたいと思います。 次に、安曇野フェスタと地域で行われてきた祭りについてということで質問するわけですが、まず第1に、昨年のフェスタはスイス村で行われました。それで、ことしのフェスタは国営あづみの公園と聞いております。こういうやり方というのは、毎年違った地区で5地区回るのか、開催していくのか、その位置づけと、また中の実行委員会とか、そういうのがあると思うんですが、その辺は昨年のようにやるのか、昨年というか、18年度のようにやるのか、また市民はどの程度かかわっていくのか、ちょっとお聞きしたいと思いますが。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 安曇野フェスタにつきましては、本年はスイス村で行いました。来年度は、国営あづみの公園で行うということに予定をしているわけであります。これにつきましては、今年度の反省に基づきまして計画をしたものであります。今年度スイス村でやって、いろいろな課題が出ました。その大きな課題としましては、会場の問題であります。会場へ行くのに本当に交通機関が、自家用車で行けないとか、そういう問題がありました。それから、問題としては、協賛金の問題もあったわけですが、そういうことを考えて、今度は安曇野らしいそういう雰囲気のある場所で、交通問題も薄らいだ、そういうようなところをということで、国営公園を選定させていただきました。 今後の中で、フェスタをどういうふうに位置づけしていくのかということでありますけれども、国営公園でやった状況で判断をしたいということでありますけれども、位置づけとしては、先ほど言いましたように、安曇野らしい雰囲気がここにありますので、当分の間はそこで実施をしていきたいという考えを持っております。 また、実行委員会につきましては、これから準備会を開きます。その準備会の中で、ことしの反省を踏まえて、どういうふうに実行委員会を持っていくのかという検討をしていきたいと考えておりますけれども、いずれにしましても、今年度につきましては、今までの地域でのそういうイベントがありましたので、そんなところを考慮して実行委員会を組んだわけですけれども、19年度については、市民の皆さんをうまく、市民の皆さんから協力が得られるような、そういう実行委員会にしていきたいと思いますし、ボランティアにつきましても、うまく皆さんの意見が反映するようなボランティアの参加をしていただきたいと、こういうふうに考えております。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 合併して一つの祭りは確かに必要だと思います。市民の横のつながりを強めるためには、こういう行事はしていかなければならないと思うわけです。大勢の市民の意見を取り入れた中で、どう持っていくかということは、やはりなるべく多くの準備会の中でいろいろな意見を吸い上げて、実行に移していってもらいたいと思うわけですが、私の気持ちとしては、市民がかかわりを持って、参加できるような方法を考えていただきたいということです。それと、例えば公民館とか、生産組合とか、各種のサークル等の発表会みたいなものとか、各地の農産物の直売みたいなものはブースをある程度無料にするとか、安くしないと出ていく人たちはそこで勘定が合うわけじゃないわけでして、そんなようなこともよく考えていただいて、ブース料を取っていいのか悪いのかという部分も原点から考え直していただきたいと思います。地味でもいいから、多くの人たちから参加してもらえるような方法を考えていっていただきたいと思います。 先ほどの地域の自治防災組織とか、自治組織にも関係してくるかと思いますが、いろいろな活動につながってくるかと思います。地域間の横のつながりを強くしていけば、地域がしっかりでき上がってくるということで、横のつながりが強くなります。そして、隣にはひとり暮らしの人がいるとか、その先には小さな子供がいて、また中学生がいるとか、細かな地域の情報が共有できると思いますし、また子供たちを地域で育成していく糧にもなるかと思います。そんなことで、市民と行政の真の協働とは何かということを考えていくと、やはり人間と人間の信頼関係から始まると思いますので、協働の原点を忘れない市政を行っていただきたいと思います。この事項は、これで終わります。 それでは、第2の地下水についてということでよろしくお願いします。 昨年3月、地下水の保全ということで質問しました。昨年は、県民運動場北の憩いの池がかれてしまって心配でしたが、ことしはきのうも見てきましたが、水位が例年のようにあって、大変ほっとしているところであります。また、6月には観測井戸の観測結果を発表していただきました。また、先日いただきました一斉の観測井戸も62カ所あるということで、しっかりやってくれると思います。また、安曇野市のホームページにもこの結果が公開されていますし、大変よいことではないかと思います。市民の方も大変関心を持っていてくださると思います。 今回はもう一歩進んで、この安曇野市で使う地下水のくみ上げ量をつかむ必要があるかと思います。井戸のアンケート調査をしていると聞きました。その結果、どの程度のことがわかったのか、またこの調査は市がやったのか、また安曇野市水資源対策協議会がやったのか、その辺のところをお聞きします。また、ことしはどのような活動を計画しているのか、その点もお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 地下水の関係でございます。 御承知のとおり、昨年の6月28日に今までございました南安曇郡水資源対策協議会を発展的に解散いたしまして、安曇野市水資源対策協議会を設立をさせていただきました。その協議会におきまして、今年度の事業として市調査の井戸を含め、継続してまいりました5地点の地下水の継続調査に加えて、新たに明科の地域の水源地の調査も開始してございます。 また、協議会で平成16年から17年にかけまして実施をいたしました地下水利用実態調査のアンケート結果を基本に、市内540カ所の井戸にて利用実態調査を直接現地に行って実施をしております。市内の井戸の数は、今議員おっしゃいましたように、現在調査しているのは62カ所でございますけれども、下水道事業で確認されたものが約240カ所ございます。ほかの資料から約200カ所等を含めまして、約1,000基ぐらいあるんじゃないかということを今現在見込んでおります。そのうち廃止されたものが140ぐらいということになりますと、実際使用されているのは、840程度になるのかなということを今想定をしております。まだ、この中でさらに把握できていない井戸も、お話によりますと100基程度はあるんじゃないかということで、プラマイしますと、やはり900から1,000の間が実際の井戸の数ではないかということで、確かではないことでございますけれども、想定をしておるところでございます。 使用水量につきましては、議員御存じかと思いますけれども、昭和58年に長野県安曇野地区地下水利用適正化調査の中で報告がございました。上水道も含めまして、安曇野市を構成する5町村におきましては、地下水を利用としている事業所が60事業所がありまして、1日当たり平均2万9,552トン取得をされており、大町から旧梓川村でございますけれども、地域全体では96事業所あり、1日5万1,137トンの取得利用があったというデータが報告されております。これは昭和58年の話でございます。 また、平成2年におきましては、農水省の関係で農業用地下水保全涵養調査によりまして、昭和63年には、中房より高瀬川の南で、旧南安曇郡のエリアで農業、工業、上水として、地下水揚水量として年間3,193万トンと、日にしまして8万7,500トンという数字がまとめられております。 そういうものを含めまして、最近の利用調査でございますけれども、今回の利用調査は2月とことしの8月にやる予定でございますので、まだその結果は来ておりません。いわゆる今調査をしている段階でございます。地下水の62カ所の調査箇所については報告がございますけれども、まだ正確な数字、集計はできていない状況でございます。これにつきましては、協議会の方で実施しているということでございまして、その調査結果が出次第、8月以降になろうかと思いますけれども、報告書をまた議員の皆さんも含めまして説明をしていきたいと考えております。 また、今年度は農水省の関係もございます。その関係で、今言いました62カ所につきましては、20年ぶりの調査ということでございますので、それを含めて今実施しているところでございます。また、国土交通省の千曲川河川事務所とも連携をとりまして、ここにおきましても、ここの20年間の地下水変化を確認することを期待をしております。 また、活動でございますけれども、昨年11月21日に富山県の黒部市を視察させていただきました。企業の積極的な涵養への取り組み、活発な教育活動を拝見させていただきました。今後の安曇野市の水資源対策協議会の活動でございますけれども、今の委員をより充実させたいということで、民間の企業さん、あと土地改良区の皆さんも協議会に加わっていただく中で、組織強化を図っていきたいと考えております。その中で、地下水の適正利用というものも含め、また保全、涵養という部分の取り組みも一緒に調査研究をしてまいりたいということを考えております。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 水資源対策協議会の方、大変活動しておられるということでうれしいわけなんですが、やはり井戸がどのくらいあって、どのくらい今水が使われているかということをしっかりつかんでいかないと、対策はとれていかないと思います。この井戸に関しての将来的には届け出的な条例をつくっていくのか、これから市としてどんな方向、市としてと、また水資源対策協議会の関係なんですが、どんな方法で将来考えているのか、ちょっとその辺のところをお聞きしたいですが。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 今現在の状況をお話し申し上げますと、いわゆる地下水のくみ上げに対して規制があるのは、旧明科でしておりました総合開発基本条例がございます。その中で、地下水をくみ上げる場合におきましては、届け出をしなさいということで、現在安曇野市において暫定施行されております。そういうものを含めまして、今後、それでは安曇野市でどうしていくべきかということにつきましては、今、議員おっしゃいましたとおり、すべての実態調査、ある程度データに基づいて、どういう形で進めていくのかという部分を今その基礎資料をつくっている段階でございますので、それの形ができれば、やはり地下水利用についても、そういう条例化していかざるを得ないなということを感じております。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) いい方向にいってくれていると思います。 続いて、涵養ということでお尋ねしたいと思いますが、この件についても、昨年、私質問しました。論議を深めなかったので、また今回取り上げたわけなんですが、安曇野の地下水は、安曇野市民の共有の財産と私は思います。今の水位を保って、次の世代に伝えることが我々の責任であり、また義務だと思っております。涵養はいろいろな方法がありますが、その一つとして、雨水浸透升の設置に対応していただきたく質問いたしました。インターネットで調べてみますと、多くの市や町で条例をつくって、義務づけているところもあります。設置に関しては、金額は少ないですが、補助を出しているところもたくさんあります。このことに関して、市の施設はもちろんですが、一般住宅に浸透升、また工場、営業所等には浸透升とか浸透池などを建設の際に義務づけていくとかいうようなことを私は提案するわけなんですが、市はどのようなお考えを持っているのか、また昨年この件についての答弁の中で、検討をしてまいりたいと言われました。その検討結果等をお聞きします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 雨水浸透升の設置の対応でございます。 いわゆる汚染されていない雨水がそのまま河川へ放流されるということでなくて、一度地下へ戻すというような方策でございます。地下水の保全や河川流量の削減、洪水の防止なりにつながる一つの有効な方策だということは考えております。議員さんから以前御質問いただきました東京都の関係でございますけれども、これは公害防止条例を全面的に改正をしまして、平成12年12月に都民の健康と安全を確保する環境に関する条例を制定をいたしまして、規則で定める一定規模の揚水施設を設置する者は、雨水浸透指針に基づき雨水浸透施設の設置、雨水浸透を推進するための措置を講ずることを義務づけたということでございます。 安曇野市水資源対策協議会におきましても、昨年視察をいたしました富山県黒部市の企業におきましては、地下水の使用量、くみ上げ量の削減を努力しながら、雨水が地下に浸透するよう工場内各所に浸透升を設置したり、調整池におきましても芝生が張られておりまして、平常におきましてはグラウンドとして活用され、また雨が降ったときには地下浸透というような構造になっておったと思います。こういう各所に工夫がなされ、見習う点が多く大変参考になったと思います。 先ほど説明を申し上げましたように、安曇野市の水資源対策協議会におきましては、いわゆる関係機関と連携しながら地下水の実態調査を現在しておるところでございます。このような地下水の実態調査を進めながら、今後、水資源対策協議会の組織強化、先ほど言いました企業とか、土地改良区の皆さんも加わっていただく中で、今後、具体的な涵養方法はどうあるべきかという部分を検討していく予定でございます。したがいまして、雨水浸透升の設置の義務づけ等の具体的な検討はこれからでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 今、その一つの段階を踏んでいるということですので、その辺はなるべく早く対応していただきたいと思います。普通、工場用地や宅地等に降った雨水というのは、宅地内処理とするのが原則だと思います。排水路へ流すのはよいですが、用水路へ流すべきではないと私は思っております。安曇野市の飲用水は、100%近く地下水に頼っているわけですが、せめて雨水ぐらいは地下にお礼として戻すことが大切ではないかと思います。このことがまた回り回って我々のためになるのではないかと思いますし、幸いこの安曇野の土地は、水のしみ込みやすい土壌です。大雨のときや何か、山から出る水は仕方ないですが、この安曇野に降った雨を地下に戻すことによって、洪水もある程度防げると思います。そんなことで進めていただきたいと思いますが、先ほど企業も含めて水資源対策協議会でということでありますが、やはり大量に地下水を使用する企業、これもありますので、地下水は公で管理していくのが一番よいことではないかと思います。個人管理に任せておくと、どのくらい使っているのかとか、そういうことがわからない部分がありますので、その辺のところは対応してこれからいってくれるということですので、次に移ります。 次に、環境基本計画を作成中と聞きました。この計画の中に地下水も関連して入ってくると思いますが、この一番の柱は何なのか。地下水に関することは、どの程度入っていくのかお聞きしたいと思います。また、合併して豊科、穂高、明科、あの湧水地帯がわさび田湧水群と言われていますが、一つになったことによって、地下水の管理、保全もしやすくなったと思います。そんなことを具体的に取り入れていただきたいわけなんですが、その辺をお聞きしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(坂内不二男) それでは、私の方から環境基本計画関係につきましてお答えをしてまいりたいと思います。 環境基本計画策定に当たりましては、市民の皆さんがどんなお考えをお持ちであるのか、環境に関しますアンケートを行いました。安曇野市で自慢できるもの、また大切だと思うものについてお聞きをしましたところ、1番に北アルプスの景観、2番にきれいな空と空気、3番が農地と集落の田園風景という結果でありました。このことからも、私たちはこの雄大な北アルプスを眺望とした魅力的な環境を将来に引き継いでいかなければなりませんし、またそのための環境基本計画であるというふうに思っております。環境基本計画策定委員会の検討状況では、施策の柱としまして、自然環境、景観とまちづくり、それから資源・リサイクル・エネルギー、農業・林業・水産業、それから普及啓発の5つの項目で課題を抽出して検討しているところであります。地下水につきましては、資源・リサイクル・エネルギーの分科会が中心に検討していますが、地下水に関します資料が不足しているのが現状でありまして、計画にどの程度盛り込んでいくかにつきましては、これからでありますので、御理解をいただきたいと思います。 なお、この分科会の雰囲気は、地下水の保全と涵養を含め、将来に残さなければならない財産であるという認識の中で検討されているように思います。 また、計画策定の進捗状況につきましては、現在まで13回の策定委員会を開催してまいりまして、一般市民の皆さん、それから事業所、小学生、中学生、市の職員、そして市議会議員の皆さんから御回答をいただきました環境に関するアンケートの分析をし、望ましい環境像や基本方針など検討をしているところであります。策定スケジュールでは、10月を目途に最終案を示すことができるよう鋭意取り組んでいるところであります。 私たちが生活している環境につきましては、私たち一人一人が今起きている環境問題の被害者であるとともに、加害者であること、このことをすべての皆さんから認識していただくことが一番大切なことであると考えているところであります。 以上であります。 ○議長(水谷嘉明) 等々力議員。 ◆3番(等々力等) 10月にはある程度でき上がってくるということですが、景観とか、地上のものはある程度排除することはできるんですが、地下に関してはなかなか難しいということで、その辺のところが一番大事な部分ではないかと思います。そんなことで、基本計画の中に重要な部分として取り入れていただくことをお願いするものであります。 まとめてまいりたいと思いますが、安曇野の地に降った雨を地下浸透することが全部できたとしたら、数百年前の安曇野の原野や畑、水田しかなかった時代に戻せるのではないかと思います。あとは、くみ上げる量の問題になってくるわけなんですが、このことも早く取り組んでいかなければならないと思います。安曇野の地下水は、ここに住む人たちの共有の財産であります。先ほども言いましたが、共有の財産であれば、公が管理していかなければならないと思いますし、そんな発想で地下水に関して一日も早い取り組みをお願いするものであります。 私の住む近くの安曇野の里には、名水をくみ上げておりますが、朝など水を求めてきた人たちがペットボトルを持って列をつくるようなことがあります。安全で味のよい水をくみ上げに来るわけです。多くの市民が飲み水に関しては、関心をすごく持っております。人間は、本来水のあるところに集まる習性がありますし、川の流れや湖を見て心がいやされるのです。この安曇野には、名水百選に選ばれましたわさび田湧水群があります。また、北アルプスの壮大な景観があります。それに、安曇野に住む我々の笑顔を加えれば、安曇野市の一番のブランドとなるでしょう。地下水を守るとともに湧水、景観、笑顔の3つを提唱して質問を終わります。ありがとうございました。--------------------------------------- △平林德子 ○議長(水谷嘉明) 続いて、8番、平林德子議員。時間は10時48分から11時48分までといたします。 平林議員。          (8番 平林德子 登壇) ◆8番(平林德子) 8番、平林德子でございます。 まず、質問に入る前に、冒頭に一言申し上げたいと思います。 ちょうど1年前の3月議会、3月13日の一般質問におきまして、私は不妊治療に助成をということで申し上げました。そのときに市長は、どういう状況か実態把握をして、検討すべき事業の一つとして受けとめたいというふうにおっしゃっていただきましたが、このたび19年度の当初予算で300万円計上されました。このことは、経済的にも、それから肉体的にも、それから精神的にも、また時間との闘いの中で治療を受けていらっしゃる皆さん、それから御家族の皆さんにとっては、大変元気の出ることだというふうに思いますので、評価を申し上げたいと思います。 それでは、高齢者福祉についてまずお伺いしたいと思います。 市長は、就任当初より福祉や教育には大変力を入れていらっしゃいました。また、本議会初日の所信表明の中でも、高齢者の生きがいと社会参加を促進しというようなことで、新しい事業も始めていただけるという、そういうお話がございました。しかし、その一方で、本当に私たちのことを考えてもらっているのかねという心配の声が聞かれる、あるいは不安の声もあることも事実でございます。平成19年度の高齢者福祉についての進め方をぜひ市長の温かいお気持ちを込めて方針を伺えたらありがたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 市長。          (市長 平林伊三郎 登壇) ◎市長(平林伊三郎) それでは、これは既にたび重ねて申し上げてきたことでありますので、私からは特に目新しいことがないかもしれませんけれども、申し上げたいと思います。 これからの高齢化社会、まだまだ進んでいくわけであります。そして、地域の担い手が高齢者に負うところが大変たくさんあるわけであります。そういった中で、高齢者の方々が元気でお過ごしいただく、これがまず第1だろうというふうに思います。そのためにどういったことをしていくか、こういった問題が行政の施策として出てくる。このことについては、積極的にこういったものを取り上げていかなければいけないということで、高齢者福祉の基本になっているんではないかというふうに思います。 しかしながら、高齢者、年をとれば必ず体には悪い部分が出てくるわけであります。そういった方々をどのように御支援申し上げるか、これが第2の大きな課題であります。こういった相互の助け合いということは、大変大事であります。これは先ほど1番目に申し上げました高齢者に充実した毎日を送っていただく、その中にも関係してくることでありまして、こういったことが別々に分離していくということではなくて、お互いに関係し合いながら、しからば体に不自由な障害を持たれているお年寄り、あるいは高齢のお年寄り、お年寄りだけの世帯、そういった方々を地域がどのように御支援いただける体制を行政がお手伝いしていくかと、こういうことではなかろうかというふうに思います。 さらに、社会福祉協議会あるいはさまざまな地域福祉体制というものを整えながら、多くの人にこのことにかかわっていただく、そういった地盤をつくっていく、そういったことが行政といたしまして、絶えずそのことに心がけていかなければいけないことだろうというふうに思っております。 先ほど議員の方から大変心配なことが、今まであった事業がなくなってしまって心配だと、このようなニュアンスでの御発言だろうと思いますけれども、そういったことにつきましては、十分に御理解いただく中、我々が福祉の中心に高齢者の皆さんの実態を絶えず把握していく、あるいは御相談に乗っていける、そういった気持ちがまだ伝わっていないんじゃないかというふうに思います。そういったことで、今後もその辺にも十分注意しながら、福祉行政のあり方の根本というものについても絶えず見直し、注視しながらいかなければいかんというふうに思っております。個人の尊厳の保持あるいは自立支援の促進、そして個々の人たちが自分らしい生き方ができる、そういった地域あるいは地方自治体の地域づくりというものを今後も進めていかなければいかんというふうに思っておるところであります。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) ありがとうございました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それでは、地域における取り組み、ことしから特にまた力を入れて地域福祉に取り組むと、後で地区における取り組みのことをお伺いしますので、地域における取り組みということで、広い問いになろうかと思いますけれども、そのことについて健康福祉部長に伺いたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今の御質問の関係、地域と地区ということでございますけれども、地域と地区という形で分けるのはなかなか難しいものですから、地域、地区に関するということでお答えしたいと思います。 まず、地域福祉の関係ですけれども、これは理念ですけれども、地域内の公私の機関が協働し、社会福祉のための各施設、施策、人材等の資源を動員することによって地域の福祉ニーズの充足を図るとともに、住民参加による社会福祉活動を組織し、地域の福祉を高めようとする公私協働の実践の体系と定義されています。一人一人がその人らしい方法で地域社会に参加し、自分も地域もよくなる仕組みづくりや地域福祉を推進するための行政と住民の連携体制の確立などの課題を整理して、すべての住民が自主性を持ち、地域づくり活動にかかわり合っていくことが必要となっております。新たなコミュニティー形成を図るために、現在、これは18年、19年度の2カ年事業でございますけれども、市の地域福祉計画の策定に今着手しているところでございます。 介護保険の関係につきましては、18年4月の介護保険制度改正によりまして、地域密着型サービスが設けられております。これは、住みなれた地域で安心して暮らし続けるために、身近な地域の中でサービスを受けられることが必要との考えに基づくものでございます。従来からある認知症高齢者のグループホームや認知症の方を対象にしたデイサービス、新たなサービスとしての小規模多機能型居宅介護サービスなど地域との交流連携を図り、地域の理解や協力を得ながら支え合うことが介護保険においては地域の取り組みであり、地域介護であると考えております。 また、社会福祉協議会において実施しております各種事業につきまして、助成を行っております。 なお、19年度からは、新たに高齢者の生きがいと健康づくり推進事業、高齢者生きがい講座支援事業を実施して、地域福祉の充実を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) そうしますと、今が地区と地域と両方における事業ということで考えてよろしいですね。 それでは、ちょっと具体的なことで質問申し上げたいと思いますが、例えば高齢者の方たちが今までやっていたということに健康体操というようなことがあるわけですが、それからリハビリ教室等々は、この後どのように進めていかれるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 健康体操、リハビリ教室、この関係につきましては、現在これは介護保険の関係の地域予防事業の中の特定高齢者事業、こういうものがございます。そのほかに、このような一つの流れの中で、従来からありました生きがいデイサービス的なものもございますし、また今後、先ほども申しましたけれども、生きがい講座推進事業、この関係につきまして、そのような形のものが該当するんではないかと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) そうしますと、例えば生きがい講座というようなものは、1回ずつで終わるというようなことだと思うんですけれども、リハビリ教室とか健康体操とか、あと生きがいデイというようなものは、継続的に行われることだと思いますが、そういう認識でよろしいでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今の生きがい講座の関係につきましては、これは19年度新しい事業でございますけれども、これは一応高齢者がおおむね10人以上で構成されているグループでございます。これは地区限定ではございませんので、全市的なグループがあればできるという事業でございます。内容につきましては、いろいろな講演会、それから研修会等を開催してやることになりますけれども、この費用につきましては、年1回ということでございます。 それから、先ほど出ました生きがいデイの関係でございます。この関係につきましては、12年度から実施しているわけでございますけれども、19年度においてもそれぞれのところで実施できるということでございます。 それから、先ほど申しました18年度から出ております特定高齢者事業、この関係につきましても、それぞれ保健センターの方で実施していくということでございます。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 例えば今の生きがい講座にしましても、高齢者の方が10人以上で全市的なグループというのは、ことし9月からデマンド交通が試行になるということになれば、足の交通の確保はできるということになろうかと思いますけれども、でもなかなか全市的にやるということは難しい面もあると思うんです。そうしますと、先ほどもお話がありましたけれども、地域の中で、地域の皆さんと一緒に住みなれたところで元気で年をとっていっていただくということが大変大事だと思いますが、そういうことになりますと、やはり市全体としての事業も大切ですけれども、各地域に即した事業が大切だと私は思うわけです。その点で、健康体操とか、リハビリ教室とか、生きがいデイだとか、あるいはこれから広めていただけるんではないかと思いますけれども、生き生きサロンのような、そういう各地域に即したもの、それが一番大切ではないかと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 私は、先ほどの生きがい講座の関係につきましては、全市的ということを言いましたけれども、これは全市的にわたってもできるという意味でございまして、各地域の10人以上の高齢者の方ということですので、一番のねらいとしましては、それぞれの地域、地区になりますけれども、その方たちに出ていただくということです。 それから、もう一つ説明をしていなかった高齢者の生きがいと健康づくり推進事業、この事業につきましては、一応の実施単位は各公民館単位でございます。これは、地域の事業という位置づけで構わないかと思いますが、これにつきましては、70歳以上の高齢者の方を主体に考えていっていただく事業でございます。ただ、主体が公民館という中で、70歳以下の方が一緒にまじってやることにも差し支えないところでございますけれども、その事業としまして、1事業費当たり2万円と、70歳以上の参加者の方につきまして、500円という援助でございます。これにつきましても、年に1回ということでございます。 それから、生きがいデイの関係、先ほども申し上げましたけれども、これは今までどおりやっておりますので、週に1回、通所によりサービスができるということです。対象者が60歳以上のひとり暮らし高齢者ということでございますので、今までどおりに使っていただければと思います。 あと、それぞれ高齢者の関係、生き生きサロン等、これはありますけれども、これは社会福祉協議会で実施している事業でございます。その事業につきましても継続中でございますので、市の事業、それから社会福祉協議会でやっている事業等、それぞれ使いやすいものを使っていただくのが一番かと思っています。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 市の事業と、それから社会福祉協議会の事業ということがありますけれども、社会福祉協議会でやっている事業でも、市で委託をしてやっているというようなことが多いものですから、私は市の事業、準事業といいますか、そういうものに位置づけて、やはり連携をとってやっていくことが大事だと思うんです。そういうことについてはいかがでしょうか。それは、前のように社会福祉協議会だけが福祉の仕事をやっているわけではない。今、門戸が広がっていますから、いろいろなところでやっています。NPO法人もありますし、社会福祉法人もありますし、いろいろなところでやっておりますので、余り結びつきが強過ぎてもということはあろうかと思いますけれども、でも実際に今、社協が市の委託を受けてやっている事業は多うございますので、やはりそこは連携を取り合うことが大事だというふうに私は思うわけですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今、議員さんがおっしゃったとおり、いろいろな事業が、類似した事業がございます。ただ、その中で、今の高齢者の方のいろいろなそういう健康づくり事業、今、市の方の考え方の中では、きっかけづくり的な事業になっております。年に1回だけという事業でございます。継続するものについては、社会福祉協議会の方でやっていただくという形になっておりますので、今後この事業につきましては、先ほど申しましたように、介護保険の関係の特定高齢者事業と相当重なるところがございます。それぞれの事業を実施した中で、これから話し合いをしながら一番いい方法をとっていきたいと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) これから話し合いをしながら一番いい方法をとっていきたいと、そういうお話でございます。今までの経過からいたしまして、各地域において、実際に住民の方たちと直接かかわり合って福祉の仕事を進めてきたということでは、社協は大変大きな力になってきたというふうに思いますので、やはりこれからも連携を取り合いながら、市民のためにうまく進めていっていただければありがたいと、そんなふうに思います。 それから、高齢化率の予測というのをちょっと市の方に聞いてみましたら、19年1月1日には22.8%、それから20年には24.1%、22年には25%ということで、平成22年には4人に1人が高齢化と、そういうことになるわけでございます。この高齢者に対する福祉の充実というのは、元気で過ごしていただくためには、医療費を下げることだと思うんですね。例えば生きがいデイに集まる方たちのお話を聞くと、子供さんに先立たれた方、それから夫に先立たれた方、大勢いますし、中にはお孫さんにも先立たれたというような方もいらっしゃいました。それで、うちにいて、ただうつうつと過ごしていて、本当にうつ病だというようなことだったと。それが生きがいデイに来るようになってからは、本当に元気になって、最初には青いような顔色で来たけれども、そのうちに本当に元気になって、同じ人だったかしらというくらいになったというふうに聞いています。 こういうことを考えると、私は生きがいデイとか、生き生きサロンとか、その地域に即した福祉の充実は、高齢者を元気にして、そして元気でいれば、国保も介護保険も使わなくていいわけですし、そういうことから考えると、市の財政をも元気にするのではないかというふうに思うわけですけれども、福祉の充実、生き生きサロンや何かに行っている人が元気でいると、医療費を使わないというようなそういうデータみたいなものはできないんでしょうか。やはり私がこう言っただけでも、データがないと観念的に思うだけで、実際の説得力はなかなかないと思いますけれども、そういうデータはないでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) データ的なものは、現在私どもの方ではございません。ただ、今の流れの中で、高齢者の一般的なお話ですけれども、要するに閉じこもりの方は、当然病気がちになりやすいということはありますね。そのような中で、医療費の関係につきましては、医療費というのは、最終的な形で医療費がかかるものですから、長生きをすれば後でかかってくるという形がありますので、その辺がどうのこうのということはありませんけれども、とにかく私ども医療費とか、そういう意味合いじゃなくて、今これから高齢者の方がふえてくると、その方が今80何歳までお生きになるわけですから、なるべく元気で過ごしていただく。それからまた、病気になってもそれ以上悪くならないように、介護保険の制度を使っても、要介護1の方が2、3にならないような施策を考えていくということでやっていますので、御理解いただきたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 一生懸命おやりになっていただいていると思いますので、その点は十分考慮をしていきたいと思います。そして、先ほど私が話しましたように、高齢化率が平成22年には25%になるだろうという予測もありますので、これからもぜひ地域に即した高齢者福祉、あるいはまた市単位での広い福祉というようなことになお一層力を入れていただければありがたいと、こんなふうに思います。 それでは、次に障がい者福祉ということでお伺いをしたいと思います。 障がい者の皆様方は、統計によりますと、児童あるいは障がい者の数が増加の傾向にあるというふうに聞いております。幼いときから教育面で学校あるいは保育園にしましても、いろいろ悩みがあるというふうに保護者の方から聞いています。大きくなれば就労支援も必要ですし、それぞれの段階に応じての支援が必要だというふうに思います。また、特に保護者の方のお話ですと、学校にいる間はまだいいけれども、学校を卒業してからどこへ行けばいいのか、就労先はあるのか等々大変頭を痛めているという、そういう話を聞くわけです。また、先日の19年2月26日の信毎によりますと、障がい者の方の携帯による被害があって、県内で相談が相次ぐというような世の中の嫌な面の報道も出ておりました。こんなことをいろいろ考えますと、やはり障がい者の皆さんのために相談体制を充実させるということは、一番大切だと思うわけです。その相談体制のことについてまずお伺いをしたいと思います。 具体的にちょっとお伺いしたいことがございますので、お願いしたいんですけれども、まず学校では、特に高等部になりますと、企業への実習等をするわけですが、なかなか就労に結びつかないという面がございます。それから、作業所あるいは就労センターに行きましても、通所者と合わなくて長続きしなかったり、また職場をやめざるを得なかったりするようなこともあると聞いております。国の雇用促進の補助が切られると、もっと受け皿が後退するのではないかと、そういう心配があります。 それから、ほかにも例えば障がいの程度がさまざまでありますので、近くにその施設があっても、一概に入所先がどうのということは言えないと、やはり重度になるほど選択肢がないというようなことで、遠くまで通わなくてはいけないというようなこともありまして、こういうときには、どのような体制で相談体制がなっているのかということについてちょっとお伺いしたいんですが、よろしいでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) まず、相談体制の関係につきまして御説明させていただきますけれども、現在の関係ですけれども、障害者の相談窓口としては、それぞれの社会福祉課の障害福祉係、それから各支所の19年度からは福祉係、それから松本圏域北部障害者総合支援センターあるぷがあります。それぞれが連携して相談、生活支援などを行っています。それから、もっと身近なところで、現在、就労とか作業所の活動、保育園や学校での生活等につきまして、幅の広い相談をしたいという御要望がございますので、19年度からは各支所福祉係を相談窓口としまして、本庁障害福祉係で集約をして、責任を持って対処していくという体制を整えていきます。そのために新年度からは、障害者福祉係に保健師1人を配置していくという形になっております。 それから、障害者自立支援法の市町村出資事業であります相談支援事業を松本障害保健福祉圏域で実施するために、19年度予算案に1,577万5,000円を委託料として計上してあります。これは、現在国・県が費用負担して実施している障害者総合支援センターを地域生活支援事業として市町村が引き継ぐもので、安曇野市には現在、松本圏域北部障害者総合支援センターあるぷがありまして、3障害の相談拠点として活発に相談や生活支援を実施しております。 今後でございますけれども、このセンター、指定相談支援事業所、福祉事業者、学校、医療機関、市職員などが連携し、必要に応じ個別の支援計画を作成しながらサービスのコーディネートを実施していくという形を考えております。 なお、現在、今年度中に障害者の計画を策定中でございますので、その中である程度の形が示されるかと思います。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) それでは、先ほど私が申し上げたようなことは、すべて今おっしゃった相談先に行けばよろしいということですね。特に就労先の受け皿がないとか、あるいは就労先に大変苦慮しているというようなことがあるわけですが、その点についてはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 障害者の就労関係でございますけれども、それぞれのところへ行っていただいているわけでございますけれども、今、市内の福祉施設、就労施設に通っている方でございますが、小規模通所授産施設に27名、共同作業所に38名、就労センターに50名、社会福祉法人が運営する通所施設に34名という形になっております。この関係につきましても、今後、御相談をいただきながら徐々にふやしていきたいと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) これが親御さんたちの大きな悩みの一つですので、ぜひふやしていっていただく方向でお願いをしたいと思います。 それから、例えば就労センターあるいは作業所に入れても、やはりその症状がいろいろでございますし、また体調によっても、それから人間関係によっても作業等ができなかったり、ちょっといつもと違ったりというようなことがあるわけですけれども、それを指導してくださるのがわかっていただいているのかどうか心配な面もあるというようなことも伺います。また、指導者がついていてくれるとできるけれども、そうでなければ作業ができないというようなそういうこともありますけれども、そういう方たちの研修とか、あるいはジョブコーチについてお伺いをしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今の社会就労センターの関係につきましては、職員、それから指導員の方がいて、それぞれの企業から受けてきた製品等の作成につきまして指導しているわけでございますけれども、研修の関係でございますが、18年10月から就労センターの関係につきましては、サービス管理責任者が必要になるということになっておりまして、今月中でございますけれども、2名が研修会に参加して、講習を受けることになっております。そのほか、19年度におきましてもまた研修に出まして、その責任者が他の指導員に伝達等をし、障害に対する理解を深めていただくことになります。今後は、ふだん障害者に接している職員には、直接研修を受けていくというような形を考えております。この研修につきましては、5日間という日程でございます。そのような形の中で、今後指導者につきましても、よりよい指導ができるような形を整えていきたいと思っております。 ◆8番(平林德子) ジョブコーチについてはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) ジョブコーチの関係につきましても、この研修を通じた中で、今後どうするかという形で考えていきたいと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 就労センターや作業所に入れても、やはり充実した生活を送れないと悲しいことですので、今のように管理責任者の方たちが研修を受け、それをまた伝達して、日常的に研修の機会を生かしていくと、そういうお話を聞きましたので、大変ありがたいことだというふうに思います。 それから、ジョブコーチにつきましても、研修をしてというふうにおっしゃいましたが、今、安曇野市においては、ジョブコーチはどのくらいいらっしゃいますでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 現在その関係につきましては、私ちょっと理解しておりませんので、よろしくお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) それでは、もう一つ伺いますけれども、老人デイサービスを利用して、おふろに入れていただいているという方がいらっしゃいます。こういう方の場合、昨年の自立支援法によって、1回につき500円を払わざるを得なくなったと、それでも子供のためなので毎日入れたいが、少しでもよいけれども補助はないだろうかという、そういうお話もちょっと伺いました。これについてはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今の関係でございますけれども、今までは入浴の関係、無料ということでございましたけれども、制度の改正によりまして、老人デイをサービスする場合につきましては、入浴の部分が入浴加算という形ができなかったので、利用者の方に500円というような御負担をいただいていたわけでございます。この関係につきましては、その負担金額につきまして、これを軽減したいという中で、19年度につきましては、これを市の方で持つということで、利用者の方には無料という形でいきたいということで、今回の予算案に計上してあります。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 今回から市単独事業で補助をするというふうに今伺いました。市としても厳しい財政だということは、みんなわかっているわけですけれども、こうやって少しずつ福祉の道が開かれていくということに対して、大変喜びとするものでございます。 それでは、作業所や保護者会等の作品の販売についてということで伺いたいと思います。 各作業所、それから保護者会でも、子供さんの自立のためにということで保護者の方たちが勉強をしまして、例えば廃油の石けんをつくって販売をしているというような、そういうことがございます。しかし、なかなか売る先がございませんで、苦慮しているという面もあります。そして、どこへでもお客さんが入るお店にお願いすればいいかもわかりませんけれども、やはりそうなると、委託料とか手数料というようなものが結構高額になってしまって、悩みの種だということでございます。これは、できれば常時販売できるようなところ、できますれば手数料とかがなくて、常時販売できるような場所があればという、そういう願いがあるわけですけれども、その点につきましていかがでしょうか。
    ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今、作品の販売の関係でございます。現在は、それぞれの障害者の団体の方たちは独自ルート、それから行事等に参加して販売しているわけでございます。今年度からでございますけれども、県セルプセンターというのができまして、そこに登録して受注を受けやすくしているというところがございます。この関係につきましては、作業所等の関係、これは、売り上げにつきましては全額、必要経費を除いた以外でございますけれども、通所者の方に工賃として支払っていることがありますので、この売り上げを増加して、なるべく収入の増加を図っていきたいということでございます。19年度につきまして、まず豊科の小規模通所授産センター、この関係で、菓子類を製造するというような希望がございまして、この施設の改修費用としまして、183万8,000円を計上しております。 それから、販売の場ということでございますけれども、今後、市の考え方でございますが、菓子類やコーヒーなどの庁舎内でのワゴン販売、それから手づくり石けん、自主制作の作品など、この販売の場所を市の施設の中で常時できないかということをこれから研究していきたいと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 今、市の庁舎等でもというお話もありましたし、それから菓子類の補助金も出していただけるというお話がありました。やはりこの問題につきましては、保護者会の方たちも何年もずっと継続しての願いでございますので、今、前向きに検討していただくということでございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それから、もう一つ、今の問題とかかわりがありますけれども、例えば障がい者の皆さんが石けんをつくったり、いろいろするわけですけれども、そういうなかなか決まった場所がないんですよね。例えば社協の1室ではなくて、片隅をお借りして、例えば机の下に邪魔にならないように物を置くとか、そういうことがあります。子供の自立のために少しでもやりたいということでやっているわけですけれども、できた作品、製品をそれぞれそのたびごとに家に持って帰らなくてはいけないとか、機械も置く場所もないとかいうようなこともございます。それから、それだけではなくて、やはり寄り集まれる場所がありますと、お互いに励まし合えますし、それから後輩たちの相談にも乗れるというようなこともございます。 そこで、例えば今回の4月からの機構改革によって、総合支所もあいてくるということもあろうかと思いますけれども、そのようなところで、この方たちの集まれる場所の確保というようなことはできないのかどうかをお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 今、障害者の方が交流の場、それからまた情報交換の場として市庁舎を使うことができないかということでございます。 まず、現在の関係でございますけれども、障害者専用施設というのは、豊科の身体障害者会館がございます。今、無料でこれを使えますので、ここをまず使っていただきたいなと思っております。それから、総合福祉施設の関係でございますけれども、今現在、あらかじめ御連絡いただければ、職員がいる時間帯につきましては、ある程度自由に御利用いただけますし、公民館等を障害者の方が使う場合につきましては、無料という形になっておりますので、これをまず有効に使っていただくのが一番かと思います。 庁舎の関係の使用の関係でございますけれども、確かに合併に伴いまして、支所の中であいている部屋も出てきておりますので、これにつきまして、効率な利用ができないかという中で、今後研究をしていきたいと思っております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 身体障害者会館がいつでも使えるというお話がございましたけれども、やはりお子さんをお持ちのお母さん方は、お子さんの送り迎え等もありますし、一日なかなか自由になる時間というようなものもございませんので、そういう面では各地域において、なるべく自分たちの身近な場所で集まれる、そういう場所ができればよりベターだというふうに思いますので、今検討してくださるというお話がございましたけれども、ぜひ前向きに御検討をいただきたいというふうに思います。 特に障がい者の方の就労支援ということで申し上げますと、昨日、同僚議員の質問がございましたね。障がい者雇用について、この安曇野市では、一般行政は2.1%のところを実績は2.15%だと、それから教育委員会は、目標値2%のところを実績は2.17%だという、そういうお話がございました。これは目標値よりも安曇野市は実績の方がいいわけですから、大変ありがたいことだと思いますけれども、ぜひこれをまた一層上げていただくような御努力をお願いできればありがたいと思います。 それでは、次に市内在住の外国人への支援策ということでお伺いしたいと思います。 国際化と言われて久しいわけですけれども、確かに私どもが日常生活の中でスーパーに行ったり、あるいは町中においても、外国人とお会いすることが多くなっております。各学校にはALTの先生方もいらっしゃいますし、また企業への研修生あるいは留学生という方たちが私どもの知るところでございますけれども、安曇野市には34カ国2,215人でよろしいでしょうか。後で御確認をお願いしたいんですが、18年12月31日現在では、2,000人以上の皆さんがいらっしゃるということを聞いております。これは日本に来てからの年数が長ければ、落ちついて市民の一員として日常生活を送っていらっしゃると思いますけれども、やはりまだ来て浅い方は、日本の習慣あるいは文化、日本語がわからない等々で、不安な生活を送っていらっしゃる方もいることも事実だと思います。 そこで、お伺いしたいわけですが、災害時とか緊急時にこういう方たちにはどのようになさるおつもりか、あるいはなさっておいでかということについてお伺いをしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 御承知のとおり、市の方ではただいま地域防災計画を作成中でございます。昨日も申し上げましたが、4月ころには御提示できるんではないかというふうに考えておりますけれども、その中で、外国人の皆さんの取り扱いにつきましては、高齢者、障害者を含めた災害時要援護者という位置づけになってまいります。この災害時要援護者につきましては、その所在や個々の対応に応じた援護の状況把握に努めることが必要になってまいります。災害時の安否確認、避難誘導、情報提供、救護救済対策等の支援協力体制の確立も当然大切なことでございます。 市としましては、民生児童委員あるいは社会福祉協議会、自治会や地域の支え合い等の協力を得ながら、これはプライバシーの問題にもかかわってまいりますので、プライバシーの保護に十分配慮しつつ、要援護者の所在及び状況把握に努めていきたいというふうに考えております。 災害時に安全かつ適切に避難誘導するためには、要援護者の個々の対応に配慮した避難支援計画を作成するとともに、避難場所、避難経路等の周知徹底を図って、災害時の安否確認、避難誘導、情報提供、救護救済対策あるいは緊急の受け入れ等、地域ぐるみの支援協力体制の確立に努めてまいりたいというふうに思っております。 また、先ほど議員、34カ国というお話もございました。いろいろな言語を持つ方も非常に多うございます。そのために、外国人の皆さんがみずからの対応能力を高めるということも必要です。各種防災訓練に参加ができるようなこれまた環境づくりを推進をしていきたいと。それから、主な外国語、これに対応する外国版の災害ハザードマップ等の作成をこれから検討してまいり、それぞれに防災知識の普及を図っていきたいというふうに考えております。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 34カ国の方たちがいらっしゃいますので、なかなか確かに部長がおっしゃるとおり、それぞれの言語が違いますので、御苦労もおありだと思いますが、ぜひよろしくお願いします。 それから、次に、日常生活においての支援や相談体制ということでお伺いしたいんですけれども、例えばごみの収集とか、それからこの4月から大きく変わる地区もある資源物回収等がございます。やはりこういうことがきちんとしませんと、近隣の方とのトラブルのもとにもなりかねないと思いますけれども、このことについてはどのように対応なさっているのか、お伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(坂内不二男) それでは、私の方からごみの収集や資源物の分別収集についての状況を御説明したいと思います。 ごみの出し方や資源の分別方法、またこれらの収集日などにつきましては、市でお配りしております家庭ごみ、資源物収集カレンダーに沿って、それぞれの地域のルールに従って出していただいているのが現状であります。市内にお住まいの外国人の皆さんの状況につきましては、ブラジルに国籍のある方が一番多くて、999人で45%であります。また、2番目に多いのが中国に国籍のある皆さんで、573人で約26%になりますので、この両国で全体の約71%を占めている状況であります。そこで、外国人の方にもごみの出し方などのルールを守っていただくように、ポルトガル語と中国語、そして世界的に共通語として使われております英語の3種類に翻訳をした家庭ごみ、資源物収集カレンダーを作成いたしまして、外国人の皆さんにも御協力をいただいております。また、最近は、派遣会社の方から所属の外国人の皆さんに直接職員から指導を受けたいとの要請もありますので、職員が出向いていって、ごみの出し方や資源の分別方法などについて御説明をして、御協力をいただいているのが現状でございます。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 直接、外国人の皆さんのところまで出向いていっていただいているということで、やはり日常生活においてこの点は大変大事なことですので、ありがたいことだというふうに思います。 次に、学校生活、子供たち、小・中学生がいると思いますけれども、特に日本語教育あるいは生活指導、またいじめ等がないかどうかと、そのようなことについてちょっとお伺いしたいと思いますが。 ○議長(水谷嘉明) 教育長。 ◎教育長(望月映洲) お答えをいたします。 昨年の5月1日現在、これは基本調査といいまして、ここで必ず全国的に調査をした数でございますが、その現在で、安曇野市内の学校に通っている外国国籍の小学生52名、中学生25名、計77名でございます。そのうち、先ほど市民環境部長からもお話がありましたが、子供さんたちもブラジル国籍の子供さんが一番多くて40名、その次、中国で13名でございます。ほかはたくさん、タイ、ペルー、メキシコ、アルゼンチン、それからアジアの国等ございます。この外国籍の子供たちに対しては、現在、特に豊科なんかがそうですが、日本語教室のボランティアの皆様方が学校訪問されて、マン・ツー・マンで日本語を教えてくださっていることもございます。また、御承知のように、まちづくり推進課の国際交流員2名おられますが、その人たちに学校へ行っていただいて、学習支援、日本語指導も行っていただいております。また、特に外国籍の児童の多い学校が市内に2校ございますが、この学校につきましては、県費の職員、日本語指導の先生が配置されております。 それから、いじめ等というようなことでございますが、現在、教育委員会としては、そういう報告は受けてはございません。担任の先生、そしてまたクラスの友達と仲よくやっているということは、お伺いしております。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) それでは、今、子供たちの日本語教室についてはボランティアの方、またまちづくり推進課あるいは市内2校は、特に県費で日本語指導していただいているという、そういうお話がありましたが、大人の方に対する教室はどうなっているのかということについてお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 教育長。 ◎教育長(望月映洲) それでは、特に大人の方の日本語教室についてお答えをいたします。 議員お住まいの三郷地域は、国際交流協会が主催をしまして、毎週土曜日の午後7時半から9時半まで、三郷公民館で日本語教室を開いております。その教室を支えているスタッフの皆さんは、約30名でございます。受講生は、毎回平均40人程度と聞いております。 それから、豊科地域では、豊科日中友好協会の皆さんが毎週土曜日の午前10時から正午まで、日曜日の午後1時から3時まで日本語教室を開いておられます。また、豊科では、ささえあいセンターにじというところがございますが、ここでも毎週日曜日の午前10時から正午まで、ボランティアの皆さんが中心になって日本語を教えてくださっておられます。ここへ通っている皆さんは、約190名とお伺いしております。また、豊科ささえあいセンターにじの1階には、豊科日本語リソースセンターというのがございます。これは県の国際課で設置しているものでございますが、県内に7カ所あり、その1カ所が豊科にあるということで、主に日本語の本、教材、指導書等を備えて、訪問される方が自分で勉強できるように支援をしておるものでございます。 穂高地域は、Azuminoハートネットワークという会の皆さんが、毎週日曜日に日本語教室を開いてくださっております。また、外国人のために、先ほどもちょっとお話が出ましたが、文化というようなことで、文化教室も日曜日に開いておられます。そこで、日本語の背景にある日本の文化というものも学ぶようにお考えになっておられ、現在のところ内容は、ダンスとか書道とか着つけ等が行われております。この穂高地域では、日本語と文化教室の学習登録者は約350名だそうでございます。 そのほか日中友好協会の皆さんによって、堀金地域も明科地域も日本語教室が開かれております。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 各地域でそれぞれ教室が開かれて、お役に立っているのではないかと思いますけれども、市としての関与はどのようになさっているのか、おわかりでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 教育長。 ◎教育長(望月映洲) 市としては、現在のところこのボランティアといいますか、友好協会の皆さんとか、その人たちがやってくださっておりますので、例えば会場費につきましては、安くお借りできるようにというようなことでやっておりまして、現在、積極的にそこに支援とかというようなことまでは、市としてはまだやっておりません。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 会場費は安くということで、特に減免とかはしてないでしょうか。それからあと、これから市としてどのようにかかわっていくのかというような、そういうお考えはないのかどうかをちょっとお伺いしたいと思いますが。 ○議長(水谷嘉明) 教育長。 ◎教育長(望月映洲) 減免につきましては、登録をしていただきますと、文化団体といいますか、そういうふうにしますと、冬の暖房費、夏の冷房費の50%を払っていただけばいいものですから、大体お金にしますと、1回100円をお支払いいただけばいいということでございます。 それから、市として今後どうかということについては、まだ全く検討もしておりませんので、これから考えていきたいと思っています。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) やはり研修生を受け入れている企業も幾つもあるんではないかと思いますけれども、例えばこういう問題で、企業との連携はどのように図っているのかと、あるいはまだそういうことはないのかというようなことについて、ちょっとお伺いしたいと思いますが。 ○議長(水谷嘉明) どなたですか。 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 企業ということですので、私、立ちましたけれども、今のところ私たちの産業観光部の中では、そういうことがまだありません。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 先ほど派遣会社からの依頼があって、説明に出向いているという市民環境部長のお話がありましたけれども、企業に入っていても、派遣会社を通じて入っていれば、今のようなことでよろしいかと思いますけれども、そうでなくて、直接企業に入るようなことがあるのかどうか、私もちょっとわかりませんけれども、もし派遣会社を通じてだったら、派遣会社を通じて説明すればよろしいでしょうが、そうでない場合は、やはり企業で受け入れていれば、その企業の方たちと連携をとれば、一番確実にいろいろできるのではないかと思いますので、そんなところをお願いできればと思います。 それから、先ほどの障害者の方たちのところでも申し上げましたが、一番もとになる場所がなかなかないわけでして、やはりこの方たちもボランティアでやっていても、学習の材料、CDとか教科書とかテープとか、いろいろたくさん学習の材料があるわけですが、そのたびごとに公民館なりへ持っていかなければいけないということもございますけれども、こういうところの保管場所を考えるというような、そういうお考えはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) どなたですか。 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 今お話をいただきましたが、実際にそういうまだ企業あるいは派遣会社等からの御要望もございませんが、また御要望を受けた後に、検討してまいりたいというふうに考えます。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 実は、私は派遣会社とは別に、市として実際にボランティアで各地域で動いていただいている方たちがいるものですから、そういう方たちのために公民館の1室でも、あるいは一部でも、そのたびごとに幾つもの荷物を持ち歩かなくても済むような、そういう場所のようなものの心配はできるかどうかということについてお伺いしたいんですが。 ○議長(水谷嘉明) 教育長。 ◎教育長(望月映洲) 公民館だそうですので、私の方からですね。今おっしゃったことにつきましては、御希望があれば、私ども今後検討させていただきたいと思います。 それから、先ほど市としてまだ補助とか、支援とかはしていないということを申し上げましたけれども、今、次長に言われまして、ボランティアで学校の教室へ入っていただいている皆さんには、それなりきの支援をさせていただいているということでございますので、よろしくお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 平林議員。 ◆8番(平林德子) 今、支援はしているというお話がありましたが、これはまたお調べになって検討していただければというふうに思います。やはり在住の外国人の皆様は、先ほどから申し上げているように、文化の違いや言葉の違いや、それから習慣の違い等にさらされながら一生懸命やっていらっしゃるということがございます。日常生活の中でもわからない点がありますと、なるべく早く解決してあげないと、やはり近隣住民とのトラブルのもとにもなりかねないわけでございまして、そういう点では、企業との連携もとりながらやっていただくのが必要かと思います。 また、お互いの違いを認め合い日常生活を送ることが理解を深め、この国際化の時代の中で、国際交流や国際理解等が深まることになりますし、またそれが世界へ発信する安曇野市ということになろうかと思いますので、これからもどうぞ御配慮をお願いしたいと思います。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) ここで昼食のため暫時休憩いたします。 再開時間は午後1時からといたします。                             (午前11時49分)--------------------------------------- ○議長(水谷嘉明) 休憩前に引き続き、一般質問を行います。                              (午後1時00分)--------------------------------------- △下里喜代一 ○議長(水谷嘉明) 1番、下里喜代一議員。時間は1時から2時までといたします。 下里議員。          (1番 下里喜代一 登壇) ◆1番(下里喜代一) 1番、下里喜代一です。 ただいまから一般質問を行わせていただきたいと思います。1番、下里喜代一でございます。 今回の一般質問のテーマは、市民要望の実現に向けた施策の構築をどのように組み立てていくのかということであります。 市長は、この3月定例会の所信表明で申されました1つ目の課題として、将来へ負荷の少ない財政計画と健全財政運営を述べられました。ここでは、るる国と地方との財政の関係での問題点を指摘されているわけでありますし、とりわけ当市におけます財政運営にどのようなものが影響として出るのかということで述べられております。私は、この中の点と、もう一つ5つの柱を述べられまして、まず最初の質問で申し上げたい3つ目の柱である教育・文化向上、安心・安全社会の構築を述べられています。この市民要望の実現に向けた施策ということの一つとして、今年度の私は大きな事業の一つとして、交流学習センターがあろうかと思います。将来の負荷の少ない財政計画の中における交流学習センターの位置づけは、どういうものがあるのかという点から始まって、交流センターの建設は、市民の要望をどれだけかなえる施設なのかという点に私は質問を申し上げたいと思うわけであります。 まず最初に、交流学習センターの位置づけということで計画が出されている図書館というものの必要性、理念、これを市がどのように見ているかという点であります。私は、図書館の必要性を市民の多くの方々は主張されていますし、運動もされているということを知っています。その中で、この安曇野市にとってどういう図書館が必要なのか、欲しいのかと、そういうことを初めとして、図書館をどのようにつくっていけば、市民の利用も高くなるのかということも見ていかなければなりません。それと同時に、交流学習センターということで、複合施設ということの位置づけがあるわけですけれども、これを複合施設とすることの意味、これがどのようなものであるのかということが大事かと思います。確かに、穂高、豊科、三郷地域における交流学習センターの建設計画のこれまでの議論の経過を見ますと、それは必要だということになっているわけですけれども、新市になった、安曇野市になった以上は、そういう施設のあり方そのものについてと私は交流学習センターを置く位置、場所というものに対してもきちんとした考察をし、市民の皆さんが集える場所としての位置づけを持っていかなければならないと、こう思うわけであります。 こういう点からして、財政計画とあわせ、教育、そして文化の向上ということで市長が述べられている点と、どのようにこれを理解していけばよいのかという点をまず市長にお答えいただきたいと思うわけであります。 ○議長(水谷嘉明) 市長。          (市長 平林伊三郎 登壇) ◎市長(平林伊三郎) もう既に何回か述べてきておりますので、簡単に申し上げたいと思います。 昨日も申し上げましたけれども、これからの少子・高齢化社会の中で、あるいは日本の今までの経済あるいは物、金一辺倒の時代から、これからは知的なものですとか、教育、歴史とか、そういったものに対する市民の皆さん方の要望というものは、強まっていく社会に日本はなっていくだろうというふうに思いますし、そうなってもらいたいという願望もあるわけであります。図書館というと、すぐに大規模な何でもすべてそろっているというようなものを思い浮かべられるのかもしれませんけれども、そうでなくて図書室、気楽に本に親しめる、あるいは資料等に親しめると、そういったものが身近にあるということだろうというふうに思います。下里議員、かつて地元合併前に、地元におきましてあのすばらしい交流センターをつくられた、そのときのお気持ちと何ら変わらないわけであります。多くの方々がその活用には、民間の方、地域の方々がかなりかかわっていただいて、すばらしい内容になっておるわけであります。そういったものをやはり安曇野市としては、皆さんの御要望も強いところから、何回も言っておりますけれども、合併前の協議の段階からのお約束として、これを有効に活用していただける見直しも図りながらこれをつくっていくと。 それについて、安曇野市の将来の財政上過大な負担になっているかというと、それはそういうことではないと、全体的に見ていただければわかるわけでありますから、そういうことだろうというふうに思います。そんな御理解をいただきたいと、細かいことについては、それぞれ担当よりお答えをさせていただくということにしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 教育次長。 ◎教育次長(小林善明) この図書館の建設につきましては、今、市長が申しましたとおり、旧3町村、豊科、穂高、三郷から安曇野市は引き継いでいるわけでございます。そして、新市建設計画の中におきましても、地域を拠点とした生涯活動の活発化という中で、自然、歴史、文化を守り、これを活用した生涯活動により住民の心が通い合う地域づくりを目指すということで、文化活動、社会活動等の生涯活動を進めるために、市民が気安く利用、活用できる環境整備が必要だと、そして地域住民の利便性を考慮した図書館の建設を進めることとし、さらに具体的な施策といたしまして、各地域に図書館を建設し、地域によっては学習センターも併設されるということになっております。したがいまして、安曇野市としては、そういった責任があると、図書館をつくる責任があるというように考えております。 そして、検討委員会の報告書の中にも、基本的な考え方という中で、図書館の蔵書を大きく2つに分けると、残すべき資料的な図書、それからだれもが利用できる身近な図書という中で、資料的な図書につきましては中央図書館、身近な図書につきましては分館に配置をして、図書館システムの効果的な集中、分担をし、むだのない利用者サービスを目指すというようなことになっております。 そして、2点目といたしましては、図書館は、だれもが支障なく心地よく利用できる施設であるべきであるということで、思いやりの心が育成できるすべての人に優しい施設である必要がある。また、市民にとって図書館は、身近な存在であることが必要であり、気持ちが落ちつき、心がいやされ、文化の薫りのする来るだけで知的な気分になれる空間であるべきであると。そして、図書館以外にリラクゼーションスペースというようなものも必要だというようになっております。 それから、3点目ですが、スタッフの質と量の向上で、施設をバリアフリーにするということでなく、施設にかかわるスタッフの意識を変えることで障害を解消することができるとしております。お年寄りや障害のある人にとっては、不自由なところがあり、スタッフは対応策や障害の理解が必要であると、そして意識、技術面を備える必要があると。スタッフの熱心さも図書館のレベルを上げる大きな要素であり、スタッフのスキルアップのための研修に力を注ぐべきであるという報告がなされております。したがいまして、これを基本的な考えとして、市としても尊重しているところでございます。 それから、複合施設のあり方というお尋ねがございました。この交流学習センターにつきましては、図書館を含む複合施設として計画をしております。市民の生涯学習の高まりを受け、その要望にこたえていくために、要望の多様化というものを考えるときには、さまざまな活動がより高まるよう複合的に施設を整備していくことは、市民の要望にかなっていくというように考えております。 そして、位置ということでございますけれども、これも合併前の各町村が、それぞれ時間をかけて検討したものというように考えております。したがいまして、用地の取得の手続等も終了しているところもありますけれども、これらを考えますと、整備地につきましては、旧町村の計画を継承すべきであるというように考えております。 ○議長(水谷嘉明) 下里議員。 ◆1番(下里喜代一) 答弁いただきましたけれども、市長が先日も質問であったように、この交流学習センターの必要性というものを説かれていますし、きょうもお述べになりました。物、金一辺倒の時代から変わってきていると。気楽に親しめる図書館というものが必要なんだということで、財政上も全体的に見て無理もないということで述べられました。今も教育次長のお話があったんですけれども、図書館の必要性ということは、非常に私も痛感しているわけですけれども、この図書館をどういう図書館をつくっていくかということが大事だと思うんです。穂高の図書館は中央図書館の位置づけで、資料的図書も設けると言われたんですけれども、果たして豊科と三郷はどうなのかと。これは、図書室を少し大きくしたというぐらいな発想なのか、きちんとした図書館としての機能を持っているのかということも必要になってくると思うんですね。やはり物を調べたり、また読書にふけったりということでいけば、環境もそれに備わっていないといけないということですし、市民の方がその場所に利用に行くのに、支障があってはいけないと思うんですね。 私、先日、穂高の建設予定地になっている旧ワシントングラウンドの跡地を見てまいりました。確かに静かで、環境のいいところだということは認めますけれども、交通のアクセスだとか、中心市街地から少し離れているというのは否めないわけで、ここへ多くの市民の方が集えるというような条件がまずあるかなということを感ずるわけです。正直申し上げまして、図書館というものは、私は日ごろ多くの方がまちを歩くといいますか、集まるといいますか、そういう場所がふさわしいと思うんです。今、車社会だからということで、車で移動するからどこにあっても同じようなものだということを言う人がいますが、気軽に来られるというそういう最低条件を備えていないといけないと。私がイメージするのは、いわゆる穂高駅周辺だと思うんですね。そこへ持ってくるというのであれば、まだ位置ということでいけばクリアできると思いますし、また図書館の内容としましても、資料的図書と言われたんですが、やはり学術書もそうですし、専門書もそうでしょうし、この図書館へ来たら、自分の調べたいことや、また学習したいことや、また研究したいことなど間に合うという施設というものが、私は本当の意味での中央図書館という位置づけになろうかと思うんですが、そうした点が今までの全員協議会やきょうの答弁の中でもちょっと触れられていませんので、その点をグレードアップした方がよいのではないかと思うんです。 そうすることによって図書館の機能は大きくなるけれども、複合施設ということになりますと、複合する施設のことも考えなければいけないからということで、どうも3施設とも規模がそういう意味では縮小という感じを受けるんですね。それは、縮小という意味では、財政的な面も考えればそういうことも言えるんですけれども、どの複合施設といいますか、交流学習センターにもホールがあるんですね。私は、このホールを使うのにも、稼働率がどうなのかというのが非常に心配なんです。教育次長は、ここで市民が発表したりとか、また交流をしたりとかいう場に必要だと言われますけれども、このホールを使っての交流や、そういう市民の皆さん方の発表の場というものは、既存の公民館であるとか、施設を利用すれば私はいいと思いますし、あえてこれを複合施設ということでくっつけることによりまして、これこそ施設の過大なものにひとつなってしまうんではないかと。しかも、稼働が率が低いとなれば、私はこれだけの規模であるということからしましても、100から200という席であるわけですから、利用価値ということでいけば、少し疑問がわくわけですね。そんなことを見ましても、図書館そのものの機能をいかに充実させたものとしてのセンターというものが私はふさわしいと思うんですけれども、その点についてはどうお考えなのか、次長にお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 教育次長。 ◎教育次長(小林善明) まず、最初の豊科、穂高の図書室程度のものかというお話がございました。図書室程度のものではございません。現在あるのは、図書室程度のものだというお考えをしていただきたいというふうに思います。 それから、ホールですけれども、ホールにつきましては、いわゆる市民会館といいますか、そういった規模のものではなくて、図書館の講座であるとか、映画会の開催というようなものでございまして、いわゆる図書館なり、併設される施設の学習室というような考えを持っております。したがいまして、現在各地域に公民館がございます。これを補充する部分でもあるわけでもございますし、またこの公民館が、そうすれば将来のことですから何とも言えませんけれども、今の規模で維持できるのかというようなところもあると思います。したがいまして、この交流学習センターといっておりますけれども、これにつきましても、合併前の各町村からそういった計画が持ち込まれたという中で、住民要望を満たすにはこれも必要な事業だというように思っております。 ○議長(水谷嘉明) 下里議員。 ◆1番(下里喜代一) やはりこれだけの施設をつくる上においては、人の配置をきちんと把握しておかなければいけないと思うんですよね。司書も正規職員で雇い、館長もやはり司書の資格を持った人が当たるということや、またホールに大分こだわっておいでなんですけれども、そういうことであれば、学習できるスペースをきちんとつくって、ホールにこだわらずに、そういう市民の皆さん方が学習するにふさわしいものをつくっていくということへの私は検討をした方がよいと思うわけです。しかも、穂高は顕彰館ということを交流学習センターということで位置づけられていたわけですけれども、これも一つのコーナーということで、押しとどめられているようにしか私には思えなくて、それだけの建物の位置づけというものが、どこにこれは反映されているのかなということを感ずるわけです。 しかも、また穂高のことを言って申しわけないんですが、エントランスホールから始まって、結局立ち木を残しながら、公園とその建物の一体化ということでこれは設計がされているようですけれども、曲線があったり、またいろいろな工夫がされたデザインだと思うんですけれども、果たしてこれで施設の運営管理の上で問題がないのかと、もっとオーソドックスな、それこそ市長が言われるように、むだ、華美にならないようにというような点では、疑問を呈したいと思うんですけれども、そういう面では、もう少し機能的なものをつくっていくことの方が曲線でむだなスペースをとるのではなくて、市民に開放された空間として図書館があるというものにしていくことが必要ではないかと、こう思うんですね。 こういう意見をそれぞれ出していくと、まだまだ検討をしていくという、そういう時間がいると思うんです。どうも市は、今までの取り組みを見ますと、計画が出たらそれでゴーなんだと、進むんだということで立ちどまるということがなかなかないんですね。私は、立ちどまって、市民の声を十分聞いた上でこうしましょうというものを、先ほど言ったように、場所のこともそうですし、図書館という機能をどう高めるか、市としてどういう図書館をつくっていくかということのものをきちんとつくり上げてつくっていっても、私は遅くないと、こう思いますので、その点をよく市で十分検討されたいということを申し上げたいと思うわけであります。 時間の配分がありますので、次の項目に移っていきたいと思います。 次は、これも市民の要望として出されていることでありますし、市長の所信表明でも、新公共交通システム事業を盛り込んでいきたいということで述べられていますし、今年度の予算も1億4,500万円ということで、新公共交通構築運行事業ということで盛り込まれております。これは全市デマンド交通ということで、公共交通システム体系をつくるということなんですけれども、この議論を始める前に、私の話をさせていただくということでいきますと、あるものは有効に使うという発想は、どこにこれにあるのかと。つまりは、今、市で保有しているバス、路線バスを含めて私はかなりの台数を持っていると思うんです。これは、デマンド交通ということになりますと、ジャンボタクシーというふうに言われていますから、全部ジャンボタクシーにそれを切りかえるわけにいかないわけですね。そうすると、あるバスというものは、処分しなければならないというものも出てくるんではないかと。私は、大きいバスが必要だとか、そういう意味じゃなくて、あるものを有効に使うということでの発想で、デマンド交通のシステムを全部入れて、一部駅を結ぶ路線、バス的なものがあるということを聞いていますが、それよりも、安曇野じゅうをやはり結ぶバスを一つつくって、住民の利便性を図る上とあわせて、市一体感となった象徴的なものというものが必要なんではないかということをまず申し上げたいわけです。 それとあわせて、私も以前この場で質問申し上げましたように、自然エネルギーの活用ということでBDFということを言いました。バイオディーゼル燃料ということで、てんぷらの廃油を使ったという事業は、新年度から行うということも出ていますけれども、まさにこういう公共交通システムにBDFを導入するということも位置づけて、あるものはやはり有効に活用しながら、市民にそれをどのように利用してもらうかということを検討するということもあってしかるべきではないかと思うんですね。 そういうことをあわせていきますと、デマンド交通はドア・ツー・ドアということで、行きたいところへ迎えに来てくれるという非常に利便性を持った交通システムということは理解しております。しかし、路線バスでなくデマンド交通ということになりますと、それまで路線を持っていた地域というのは、言うなればその路線がなくなり、デマンド交通へかわると。今まであったものがなくなるということだけでなく、市を結ぶ動脈というものをどのように考えているのかということを私は考えなければいけないと思うんです。市民の皆さん方の利便性や快適性ということを考えれば、いろいろな条件があろうかと思いますけれども、やはり低価格の料金で、どこへでもバスに乗っていけるというものがふさわしいと思いますので、その点は非常にこの間研究されてきていると思いますけれども、後段で述べたいと思いますが、やはりデマンド交通と申しますと、言うなれば乗り合いタクシーなので、タクシー業界やタクシー労働者の皆さん方の仕事を奪うものになってしまう可能性もあるというわけですね。業種をかえれば、ただいいというわけではありませんし、今ある業者の皆さんもそうですし、タクシーそのものの位置づけというものも私は十分認めなければいけないと思うんです。 そういう意味においていけば、バスの路線と組み合わせたものということや、タクシー労働者の仕事や権利を守るということとあわせて、市はどういう公共交通システムにしていこうかという考えを持っているのかということをまずお聞きしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それでは、公共交通体系構築の基本的な考え方を申し上げます。 これまでのアンケート、ワークショップなどを通じまして、市民の皆様、地域の皆さんの御要望をお聞きしながら、実際に利用されます皆様の実態、要望に沿った形での地域間の連携のとれた実際に御利用いただける継続性のあるシステムの構築が必要かと検討してまいったところでございます。 以前にも御説明申し上げましたけれども、安曇野市内には、かつて最盛期には15路線以上の民間の路線バスが運行されておりました。現在は、明科駅から松本市の四賀までの幹線1本が残るのみでございます。ほかはすべて廃止されております。当時の状況によりますと、市民の皆様、行政も含めまして乗車率向上のための運動等を盛んにやったと聞いております。結果的には利用者が増加せず、廃止になったというのが実態でございます。 では、なぜ民間のバスが廃止になったということなのでしょうか。今の市営バスには、なぜ人が乗ってくれないでしょうか。私たちは検討会やアンケートを通じて、そういう内容を分析しながら試行案を検討してまいったところでございます。実態をお聞きしますと、バス停まで歩くのが大変だ、買い物をしてバスからおりても、荷物を持ち、自宅まで何キロというところもあろうかと思いますけれども、歩いていかなければいけない。また、将来困ったときを考えて、バスが走っていればいいなというような意見もございます。そういう方は、実際今現実には、自家用車を運転されているというのが実態でございます。幾らバスを含む公共交通体系を構築しましても、乗る人の実態に合わせなければ、利用いただくことはできません。ただ、走らせるだけに終わってしまいます。目の前にバスが走っているということであっても、自分の目的やニーズに合っていなければ、実際には利用いただけないというのが現実かと思います。 今回の構築に当たりまして、これらの実際の利用状況を見据えながら、市民の皆様の御要望を具体的に展開するため、実際に利用いただける可能性の低いバス路線を構築し、乗らないでも走るバスを中心に地域内や地域間をつなぐよりも、集落が点在する地域の多い安曇野市としましては、利用するときだけ動き、ドア・ツー・ドアで利用される人に車を合わせる仕組みでありますデマンド型乗り合いタクシーを中心に、試行運行を開始するという考え方でございます。 言いかえれば、中心部といいますか、町中エリアという形で設定をしていただきます豊科地域、穂高地域、ここは共通乗り合いエリアでございます。バス路線よりも便利な目的地まで直接お送りするということで、14台程度の乗り合いタクシー路線が市内各地に張りめぐらされることになります。まさに市内の路線網の構築と市の一体感の醸成につながるものと考えております。 以上でございます。 続きまして、労働の方もですか。 タクシー労働者の仕事確保という形の中でございます。 新たな公共交通システムの構築に当たりましては、交通事業者の皆様の御協力は欠かせないものとなっております。そのため、当初の検討の段階から事業者の代表の皆様にも検討会に加わっていただきまして、検討会以外の場でも御相談をさせているのが現実でございます。実際タクシー以外、例えば新しくバス路線を構築したということになりますと、それだけでタクシー利用者が減るという話も聞いております。実際、タクシー業界は打撃をこうむったという話もお聞きしております。このようなことがないように、今回におきましては、先ほど申し上げましたシステム構築におきまして、当初から事業者の皆さんと御相談をさせていただいているというわけでございます。これまで地元の公共交通を支えていただき、今後このシステムを担っていただきたいと考えております。事業者の皆様には、この1月18日に事業者説明会を開催させていただきました。市の考え方を御説明いたしましたところ、市内の4社のタクシー事業者の皆様から、快く御協力をいただく旨お申し出をいただいております。また、ある事業者におきましては、このような話を通じて、従業員の皆様に相談をしていただいたという話も聞いております。そういう中で、協力しようという話も聞いております。そういう形の中で、市と事業者と利用者と三者がそれぞれメリットを享受できるような形での具体的な進め方をしております。今後、試行運行に向けた手続を含めて進めてまいりたいと考えております。 ○議長(水谷嘉明) 下里議員。 ◆1番(下里喜代一) 答弁いただきましたが、私は、路線バスが何が何でもいけないということで、乗る人がいないんじゃないかと、乗る人の実態に合っていないんじゃないかということで言われたので、これもこの間私の質問の中でも出してきたように、車社会の中で、自家用車をやはり1軒にといいますか、1人1台持つ時代になっているという中で、どこへ行くにも自家用車を利用するということが多いということが、このバス路線の廃止にもつながってきたと思いますし、またJRを含む鉄道敷、これをどう利用するかということもかなりそういう面とのかかわりの中で減ってきたと思うんです。 私が申し上げたいことは、安曇野市としての一体感をどのように持っていくかということは、盛んに市では言われるわけですけれども、この点においては、デマンド交通でいいんだということの議論になってしまうわけですね。私は、象徴的にどのようなものが必要なのかということで、いろいろな提案もさせてもらっていますけれども、現に路線バスは1路線あるわけですし、それをどう活用するかということを初めとして、住民の足の確保ができるように、ダイヤの編成においても、停留所においても、路線においても研究をしていく必要があると思うんです。デマンド交通は、呼べば来るわけですけれども、この時間でこの時間でということで、刻んでいく定期路線というのは、私は絶対必要なんだと思うんです。これは毎日の生活、仕事、通勤というものに対しての位置づけですね。それを利用することによって、車を利用しなくても、公共交通機関で十分事は足りるというものが私は必要だと思うんです。そのたびに呼ぶデマンド交通ですと、それこそ経費がかさむわけですから、そういう点での私は検討も必要だと思うんです。 最後にといいますか、タクシーの労働者の皆さんの声というのは、業種をかわることによって大変だというわけですよね。やはり自分の今まで持ってきた仕事の中身とかわるわけですから、それは、ささっとそれをすぐに転換できるかというと、私は、そうは簡単にはないと思うんです。やはり机の上で考えている以上に、実際は大変な事態になるんではないかと思うんですね。デマンド交通が動かない時間だけがタクシーを動かす時間なのかということや、デマンド交通を利用しない人がタクシーを利用するのかということだけでなく、これは住民の足を確保する意味では、タクシーはなくてはならないものだと思うんです。働く人がやはりきちんと仕事を確保できるものをつくっておかなければ、市がせっかくつくった公共交通システムによって、そうした労働者の仕事を奪うということになってしまえば、これはマイナスですからね。その点をやはり十分に議論をしたり、現場の声を聞いたりということで、今、説明会で事業者の方には理解をいただいたということで簡単に済ますんではなくて、もっと実態と実際どうなるかということを9月から試行がされるわけですから、これは試行される前に、そして集中的な議論というのをして、十分な私はそうした意味での議論をしていく中身があるんではないかと思います。 しかも、9月から試行運転が始まるとはいいましても、それで物が決着したわけではありませんから、住民の意見をどう聞いていくかということを市がどれだけ聞く耳を持っているかということが必要かと思うんです。これは、システムが始まった以上はこうあるべきだというふうに決めつけるんではなく、市民の要望にこたえていけるための柔軟な発想と、それからシステムを構築するにおいての私はそうした余裕といいますか、そういうものをつくり上げていくための市としての考えをきちんと持っていただきたいと思います。 この点については、部長というよりも、市長の基本的な公共交通体系というものに対してのお考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 市長。 ◎市長(平林伊三郎) 下里議員の御質問、御主張等を聞いていますと、この議会が1年半前に始まったその当時と全く同じであります。ここまで具体化していく上で、さまざまなことをやってきたわけです。ただいま部長が説明しましたように、アンケートをとる中、いろいろな皆さんと市民の皆さんの本当に使っていただける方式は何かということでデマンドに目をつけ、これをまず取り上げてやっていこうと、今既成の概念を決めつけているとおっしゃいますが、それはまさに下里議員に対して私はお返ししたいと、路線バスがあるからそれは廃止してはいかんと、だけれども、路線バスがうんと活用されていれば、これは廃止しないわけであります。路線バスをどんどんふやしていきます。しかしながら、路線バスというのは、この安曇野市の中において、市街化形成ができていないこういったところにおきまして、停留所に近い方はいいけれども、遠い方は大変不便を感ずるわけであります。そういったさまざまな実態があるわけであります。それによって、我々はいろいろなことを重ねて、この議会においても何回も御説明して、具体化してきたわけであります。 ですから、それに合わせてひとつ御提案なさっていただきたい。耳ざわりのいい、抽象的な言葉だけじゃなくて、この辺はこうなる、やろうとしているが、これはおかしいじゃないかと、これはこっちへ戻したらどうだとか、そういったお話もあってもいいんじゃないかと。もちろん路線バスも、これが皆さんが有効に使っていただけるものであれば、当然今後の視野にも入れていくと、デマンドはこれから試行してみて、いろいろな不都合も生じるだろうと思います。これで固定していこうというつもりは毛頭ありません。あくまでも試行、試しの行いであります。その中から安曇野市にとって公共交通、一番市民の皆さんが最大公約数で便利なものは何かと、こういったことでこれを構築してきたわけでありますので、ぜひひとつ積極的に、ひとつ建設的に、この段になりましたので、御意見をちょうだいしてまいりたい、御質問をちょうだいしてまいりたい、そのようにお答え申し上げて、下里議員の御質問に対する私ども市側のお答えとさせていただきます。 ○議長(水谷嘉明) 下里議員。 ◆1番(下里喜代一) 今、市長からそう言われたんですけれども、活用されていない路線バスがあること自体は、私はいけないと思っているんですよ。それだから廃止に持ち込むということで、ただ単純に考えているわけではありません。だから、車社会の中で、どうバスを利用してもらえるのかということも私は考慮した上で、デマンド交通一本でなく、組み合わせていくということを言っているわけです。だから、これは、あえてそれを前に戻していくんではなくて、私は提案しているつもりでいますから、これはその点をよく考えていただきたいと思いますし、その燃料についても、自然に優しい自然エネルギーを使うということも初めとして、市も新年度からそれをやっていこうということで予算化されているわけですから、そういった点もやはり考慮していただきたいと思います。 住民の声があるからということで取り組むということは、非常に大事なことだと思います。今ある交通システムをどう利用していくか、市民に住民の足としての確保はされていくかということは、これはやはり今ある電車もバスもタクシーもデマンド交通もしかり、どう組み合わせていくのがいいのかということは、これは試行してみなければわからない部分もありますけれども、今の部分でも、市長が今言われたように、それで必ずしもいいというふうには言い切れないわけですから、私はそういった点の柔軟な発想といいますか、点を持って今後とも進めていくことが必要だと思いますので、どうぞこの点はまだこれからも議論の対象となろうかと思いますけれども、質問にも当たっていきたいと思います。 次の3つ目の項に当たっていきたいと思います。 これは、一地域の話じゃないと思って聞いていただきたいと思います。 今この時期、カラスは繁殖期を迎えようとしております。繁殖期になりますと、カラスのねぐらというものは、ねぐらというものはなく、巣づくりということで子育てに入っていくわけです。そうすると、明科の地域、今1,000から2,000というカラスがねぐらということで集まってきているんです。これはどういうことかといいますと、年間カラスはどのように繁殖をするか、非繁殖期があるのかということでいきますと、繁殖期は約3月から6月と言われています。そうすると、その時期はねぐらとして明科に集中することはないわけです。しかし、非繁殖期になる夏から冬場は、明科に集中するという、こういうねぐらとなっているわけです。これは明科の被害ということなんですけれども、カラスというのは、1日に約15キロの範囲を移動することができる能力を持っている。 しかも、カラスは鳥なんですけれども、鳥目でないと、夜は目がきくということで、なぜカラスは黒いのかというと、自分の身を守るために黒いということもありますし、夜、敵から襲われることに対しての能力がすぐれていると。しかも、脳化指数を調べた方がいまして、カラスは、鯨に次いで脳化指数が高くて0.16と、犬が0.14ですから、犬よりも賢いということですね。そういうような知能を持っているということですし、何でも食べるということですから、個体数が減らないんですね。先ほど私申し上げましたように、3月から6月の子育て時期は、雄も雌も一緒になって子育てに集中します。 野口雨情がつくりました七つの子というのがあるんですが、カラスは7つ子を産まないんですね。3から5なんです。それを確実に親鳥に育てていくということで個体数が減らない。その部分がどんどん多くなってくるということで、明科の害として一番大きいのは何かというと、ふんなんですね。このふんのもととなっているえさは、安曇野じゅうからカラスはそれを得ているわけですから、それを最後後始末をするのは明科ということになっているわけです。そうすると、これは明科だけの問題でなく、安曇野全体の問題としてとらえていかなければならないと、こう思うんですね。 なぜ明科にそんなにカラスが集まって、ねぐらとなっているかといいますと、国道19号、またJRが走っていますが、物の往来が激しい割にカラスが安心できるということは、いわゆる電柱と電線がある。電柱と電線という位置、いわゆる電線が張りめぐらされている位置というのは、街灯や防犯灯よりも上ですし、ヘッドライトや電車のライトにも当たらない位置がちょうど電線なんです。そうすると、暗がりで自分の姿も隠れるということで、安心してねぐらとしているわけですね。彼らは夜、目がきくわけですから、夜じゅうあちこち飛び回っているわけですよ、自分の安全なところを見計らって。そういうようなことで、明科の地域は、非常にそういう面では居心地がいいわけですね、彼らにとっては。 そういうことで、多くの皆さん方、特に明科地域の皆さん方は、朝になりますとちょうどカラスが飛び立つわけですから、飛び立つときに自分の体を軽くするためにふんをするわけです。だから、ふんをした後掃除するという、これが毎日繰り返されているわけです。特に冬の時期は、これが激しい状況になっていると。見た方には、本当に道路も駅のプラットホームも真っ白と、それでにおいも強烈というのが害のひどさなんですね。 これをただ単にカラスの害だけで済ませる問題じゃないなと思ったのは、それだけの数がここに集中するということは、どういうことかということなんです。カラスのもう一つ弱点というか、天敵はフクロウとキツネだそうです。フクロウとキツネは、里山に今かなりいるようでありまして、私も見たところによりますと、キツネは最近個体数がふえているようで、里山に帰らないのは、そういう理由もあろうかと思います。フクロウがふえているとは、ちょっと思えないんですけれども、そういう点で敵が多いということで、山に帰らないと。それと、雑食性ということを言ったんですけれども、特にカラスは嗅覚が余りよくないようです。ですから、ごみをあさるということで全然平気なんですね。だから、においは関係ないから、何でもえさだと思って食べてしまう。特に油気の多いものは好きということで、ごみを放置しておけば、本当にカラスにとってみれば、格好のえさがそこにあると。人間の生活実態というのをよく空の上から見ているということなんですね。 そうすると、そうしたものに対する私は対策をきちんと人間の方で持っていかないといけないと。さっき脳化指数は0.16と申しましたが、人間、人は0.89なんです。カラスに勝てないことはないんですけれども、同じレベルといいますか、撃退方法でカラスを撃退しようと思っても、カラスは学習してしまいますので、これはむだといいますか、それでは実際物事は解決しないということになるわけです。そういうことでいきますと、今いろいろな点で考察されておりまして、市民タイムスさんや各新聞でもカラスの害についての記事が載ったり、三郷地域でもこの間シンポジウムも開かれまして、どうしてこれだけの害があるのかということをまず学習することが必要かということで、今取り組まれているところです。 実際、中部電力との協力でトリペラというプロペラを回して、カラスに電磁波というか、磁波によってそれを撃退しようということで取り組まれているようですが、これもやはり風があるときは確かにプロペラが回るものですから、カラスもびっくりして近くに寄らないようですけれども、それが危ないものでないと思ったらなれてしまったということで、そういうことでいきますと、すぐそういうふうになれてしまうということもありますので、私は中部電力さんのそうした取り組みは非常にありがたかったわけですけれども、それだけで終わってしまうということではいけないわけで、今後そういうことでどういう対策が必要なのかということは、明科の総合支所を中心としてこれまでも調査されたり、活動もされてきたと思いますので、その点についての御答弁お願いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) どなたですか。 市民環境部長。 ◎市民環境部長(坂内不二男) それでは、明科のカラスの関係につきまして御説明をしたいと思います。 明科駅周辺のカラスにつきましては、現在数千羽が集合しているようでありますので、ふん公害や鳴き声による睡眠妨害になっていまして、地域全体で対策に努めているところであります。 これまでの経過を御説明いたしますと、新市になりまして、昨年10月に地元住民の代表の方やJR、それから中部電力など関係者によります明科支所カラス対策会議を開催をして、その対応について協議をし、その方法など具体的に進めてきたところであります。旧明科町時代に行ってきましたカラスがとまる電線に、ラインオフバードという黒い管にナイロン線を取りつけたものやトゲのあるポリ管をつけた方法などは、一時的には効果がありましたが、慣れてしまってまたとまるようになっていますので、昨年の8月から議員御紹介いただきましたように、トリペラというプロペラが回るものを9カ所に設置し、試験的に行ってまいりました。風が強いときには、カラスが寄りつかないことがわかりました。しかし、風のないときには、依然ととまっている状況であります。 また、安曇野市全域で有害鳥駆除員さんの皆さんの御協力をいただいて、有害鳥駆除を行っていますが、明科地域は、銃による有害鳥駆除がしにくいところでありますので、オリによる駆除も検討しているところであります。それから、照明による実験もしてみましたけれども、光を当てたときは逃げますが、また戻ってきてしまいまして、カラスは学習能力が高くすぐ慣れてしまいますので、苦慮しているのが現実であります。 何かよい情報やお知恵がありましたら、ぜひ御指導をいただきたいと思います。 また、ふん公害につきましては、公共施設の清掃を週3回市で行っていますし、道水路などにつきましては、周辺住民の皆さんが毎日行っております。また、明科中学校の生徒の皆さんも、月に1度ボランティアで清掃をしていただいています。ふん対策に地域をあげて取り組んでいただいておりますので、これは本当に感謝であります。他地域でボランティアで御協力いただける方がおられましたら、ぜひ御協力をお願いをしたいと思いますし、御理解をいただきたいというところであります。 以上であります。 ○議長(水谷嘉明) 下里議員。 ◆1番(下里喜代一) 人間とカラスの共生ということで、最近はいろいろなシンポジウムが全国各地で開かれていると聞きます。東京のカラスは、ごみをなくすといいますか、ごみ袋の色を変えたりとか、撃退方法をいろいろ住民の協力でやっているとかいうことを聞くわけですけれども、決定的なものというのはないんですね。これは、一つこの部分でカラスを撃退できればそれでいいわけですけれども、そうはならないということが難しいところがあると。 私、一つ提案なのは、今部長から言われたんですが、光というものは嫌がるわけですけれども、パターンが同じだとやはり同じなんですよ。それをやはり変えることや自分の姿が見えるということは、一番嫌がるわけですから、そういうような状況を生まないようにするということが大事だと思うんです。私、明科町時代のときに、電線の地中化ということで対応したらどうかということも申し上げたことがあるんですが、いかんせん国道19号は、路線の状況を見てもらってもおわかりのように、歩道もないわけで、歩道がないところに地中化というわけにはいかないそうでして、国土交通省からそういう話があるということで、道路を拡幅して、その部分を歩道にして地中化ということはあっても、あれだけ建物も迫ってますから、電柱のかわりに建物の上へ、2階、3階部分が今度はカラスのたまり場といいますか、ねぐらになるということもあるわけで、それで本当に解決するかということになるわけですから、私は、その光をどのように使うのかということと、これからの子育て時期、繁殖期にどれだけカラスの個体数を減らすかということも考えないと、これはねぐらだけで考えてもいけないと思うんです。 ですから、カラスの行動パターンが二パターンに分かれていると先ほど申しましたように、非繁殖期におけるねぐらと、それから子育て時期の巣づくりをする、子育て時期に入る時期にどう対処するかということもあわせてやっていかないといけないと。これからの時期は、子育て時期ということで巣をつくるわけですから、巣をつくる地域というのは、明科だけではないわけです。むしろ安曇野全体といっていいと思うんです。そういうところからして、私は対応していかなければならないことであると思いますし、これまで自治体と対応策で一緒にやっていただいている中部電力さん、いろいろな対応もしてもらっているわけですけれども、その都度対応策をさっさといろいろなパターンで変えるというわけにいかないようですから、それは中部電力さんの協力も求めながら、市としての対応策というのをいろいろな知識を、また関係者の協力を得て対応していくということが必要かと思います。 それで、最後にといいますか、この害の中での問題点として上がっているふんの害ですね。これは安曇野市の今後の構想として、東の玄関口、明科ということで位置づけられているようですけれども、とても玄関にふさわしくない状況になっております。これは非常に寂しい限りです。カラスのせいにするわけではありませんけれども、そういう状況になっているということは、直視しなければならないことだと思うんです。これは避けて通れないわけですから、カラスがそれだけ居心地がいいということは、ある面ではありがたいというか、それだけ気に入ってもらったということでいいわけですけれども、先ほど私申しましたように、嗅覚が余りきかないということは、自分で後始末ということでいけば、あとそこまで考えて行動するということはできないのがカラスの限界なわけです。そういうふんをしたがらないというようなものにもしなければいけないわけですから、それをただ掃除すればいいということでもないですし、これまで協力して、皆さん方のお力でまちをきれいにしようということで、御協力や力を出していただいている住民の皆さん方の苦労ははかり知れないわけですけれども、そもそもの害を減らしていくということの対応策というのは、必要かと思います。これからの繁殖期における対応策も必要かと思いますので、市としてはどうお考えになっているのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(坂内不二男) 今、個体数の減少の御提案がございました。有害鳥駆除等で個体数を減らしていくわけですが、この個体数については長野県に要請をして、長野県の許可制になっておりまして、これが実際今いるカラスの数に比べますと、個体数を減らしていい数が許可されるのが本当に微々たるもので、それが本当に有効かどうかということを疑問に思うくらいの数しか許可がおりてこないわけであります。そんな状況もありますので、その辺のところは、考え方の中では確かにそのとおりですが、実際に行えるかどうかというときになった場合に、法的にできるとか、できないとかという問題もございますので、その辺につきましては、担当であります産業観光部とも調整をとりながら進めさせていただきたいというふうに思います。 ○議長(水谷嘉明) 下里議員。 ◆1番(下里喜代一) これからの時期というのは、彼らも範囲がそういう意味では巣を中心としていくわけですので、そういう生態をきちんと私たちもわかってやらないと、1年じゅう明科にみんなカラスが来るんだといって思っている人もいますけれども、そうでないんですよ。そこのところをよくわかって、対応していかなければならないと思います。 それで、私申し上げたいのは、鳥の習性というか、私たちにはない能力を彼らが持っている。飛行することができるということですよね。彼らは羽ばたくということが、非常に自分たちの能力のすぐれたものだと持っているわけです。そうすると、羽ばたきにくい状況をつくるということが、農作物の被害を食いとめるにも大変効果が上がっているというのは、てぐすですね。これは、ひも1本あればいいわけです。このひもをカラスが入ってこないようにその範囲をしただけで、カラスが中に入ってこられない。羽ばたけないわけですからね。だから、そういうようなものをつくったり、またカラスが驚くようなものをいろいろなパターンで、創意工夫を凝らしてやっていくと。農作物の被害もやはり抑えていかないと、結局またふんをしていくというようなことで、自分たちの生活というか、生きていくための能力というのは、かなり彼らはたけているわけですから、そこをやはりもとを絶たないといけないだろうと思うわけであります。 私、先日こういう光景を見たんです。白鳥が明科にも来ます。豊科にも来ます。えづけしているんですが、例えばパンの耳ですね。細かくちぎったのは、白鳥が食べるんですけれども、中にベロッと長いパンの耳なんかがあると、白鳥は食べないんですよ。それを何が食べるかというと、カラスが食べるんですよ。カラスは、その大きいのをつまんで、自分の群れのところへ持っていって、分けて食べるという、そういう能力があるんですね。ですから、白鳥にせっかくえさとしてつくったものが、カラスに横取りされてしまったとか、またトンビが明科は多いんですけれども、トンビがつかんだ魚を今度は2羽、3羽で追いかけて、えさを奪うということで、トンビもカラスに負けてしまうというようなことなど、非常にそういう自然界の厳しさというか、テレビでやっているような、そういう生き物のすさまじい生態というのを常に見るわけですけれども、そういう中で、どのように対応策を持っていくかということは、これは皆さんのお知恵をおかりしないとできないわけですし、長野県への要請ということで、個体数を減らすというにおいても、まだまだ十分な点が、そこの点には不十分なところがあると思うわけです。 ただ、とって食べていればいいというものでもありませんし、被害がこれだけ大きくなっているということは認識していただきながら、私もそうした意味において、カラス撃退ということでいいけれども、カラスに失礼とは思いますけれども、人との共生ができるものとしては必要だとは思いますけれども、余りにも被害が大きいということになりますと、これは事は別でありますので、その点についての対応策をきちんと市民の要望の実現へ向けた施策として、市が先頭に立って構築していただきたいと、それをぜひ新年度予算にも組み込んでやっていただきたいということをお願い申し上げまして、一般質問を終わらせていただきます。--------------------------------------- △吉田滿男 ○議長(水谷嘉明) 続いて、12番、吉田滿男議員。時間は2時1分から3時1分までといたします。 吉田議員。          (12番 吉田滿男 登壇) ◆12番(吉田滿男) 12番、吉田滿男でございます。 発言通告に従いまして、質問及び提言をいたしてまいります。 フクジュソウなど花が早目に咲いております。新しい市が発足し、歴史を刻み始めてから早くも1年半が過ぎようとしております。平成19年度が間もなく始まります。 さて、その前に、現在地球規模で何が起こっているのでしょうか。再三この場でも申し上げておりますが、それは地球の温暖化でございます。エルニーニョ現象と重なってもおりますが、急速な勢いで南極の氷及び山岳の氷河が解けつつあります。現に、今までの暖かさはかつてなかったものでありました。ここに1冊の本を御紹介いたします。「不都合な真実」、これは前アメリカ副大統領アル・ゴア著の「不都合な真実」、この本には写真入りで載っておりますが、地球のためにあなたができる最初の一歩は、この事実を知ることだ。ここから始まりまして、将来を守るため、また私たちはもう一度立ち上がらねばならないと。また、これはモラルの問題でもあると説いております。当地のリンゴ農家でも、遅霜の心配を今からしております。大変不都合なことが起こりつつあります。この現象に目をそらすわけにはいきません。 さて、他方、現在この県では、県議選が2週間後に3議席から2議席になりますけれども、めぐり告示がなされます。 さて、今回は4点につきましてお伺いをしてまいります。一問一答方式でお願いいたします。 最初の質問であります。財政計画についてでございますけれども、この健全財政運営のあり方について、今後の運営の基本的な内容についてはいかがかということでございます。昨日、松澤議員からも発言がありましたけれども、もう一歩踏み込んだ中の内容でお願いをしたいと思いますが、よろしくお願いをいたします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 健全財政の運営のあり方でございます。 これにつきましては、平成18、19年度と予算を編成をさせていただきました。その中で、毎年基金の繰り入れをしなければいけない状況ということで、編成をしているところでございます。しかしながら、この予算編成の中で、今回の補正予算にもわかるかと思いますけれども、最終的には基金繰り入れをしなくてもいい財政状況になってきている、予算執行状況になってきているのが現実でございます。そういう中で、まだ安曇野市として一つの形がこれからつくられようという状況であるということは、まず御認識をいただきたいと思います。その中で、財政部局といたしましては、19年度の重点課題といたしまして、財政見通しの見直しを行うこととしております。これにつきましては、17年度決算、18年度決算を分析する中で、実施計画やその他今後の計画をされている事業と財源の整合を図りながら、この見直しを進めたいと考えております。 また、国の方では地方交付税の削減が毎年度されるという状況でございます。こういう厳しい状況も1つの認識として頭に置いておかなければいけないのかなと考えております。 基本的な財政運営の大きな流れといたしまして、一時的、また、集中的に大きな事業を行うことは、将来の財政負担を必ず引き起こすということになりかねません。優先順位を見きわめ、平準化して行うということが大切だと思っております。そうすることによって健全財政を堅持できるということで認識をしております。 また、政府におきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律案が3月9日閣議決定をされております。その主な内容でございますけれども、実質赤字比率、いわゆる実施収支比率の部分の標準財政規模との比率でございます。安曇野市は、これは黒でございます。連結実質赤字比率、これはすべての会計を入れた分でございます。それと、18年度から出ました実質公債費比率、あと将来負担比率、全会計の負債の標準財政規模にかかわる比率でございます。そういうものを監査委員の審査に付した上で議会に報告、公表するということとされております。これが平成20年度からということで、今申し上げましたように、閣議決定をされたということでございます。そういうものを含めながら、今後、こういう手法を確認しながら健全財政を堅持していこうということでございます。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 借り入れベースの450億、特例債があるからといって、一度に多額な建設資金を投入すると大変なことになるということが、今のお話でわかりました。年間のベースで、その建設投資に40億から45億以内ぐらいが適当かなというふうに思っているところですが、この建設等にかかわる40億から45億、私の見解ではしておりますが、その辺のベースについてはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 基本的に、今、安曇野市の地方債といいますか、借金ですけれども、普通会計ベースで352億ございます。これにつきましては、旧5町村から持ち込んだ部分もございます。それが約10年間、今後10年間で毎年それが返済していくという状況になります。それと、その返済ベース以上に、今言われましたように、借り入れをすると今後どんどん借金がふえていくという形になろうかと思います。 その部分で、議員おっしゃいましたように、40から45億が適切かどうかというのは、まだ最終的な判断あろうかと思いますけれども、そのぐらいの借金はして返済は可能なのかなというところでございまして、はっきりと、それが適切な規模という部分ではございません。本来ならば借金しないことが一番いいことだということでございます。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 次に、前回にも私申し上げましたけれども、交流センター、一度にこの工事等をやると、40億、50億、60億とはね上がっていくわけですけれども、やはり今のお話のとおり、延べて行う、1年の間でやるというんでなくて、1年、2年、3年経過した中で順次必要なものからやっていくというのが大切なことではないかと思っているところです。将来の負担にならないようにというふうに思っております。 続きまして、次の項目に移ります。 安曇野日赤病院ですね、名前が変わりました。この支援のあり方についてでございます。 この安曇野日赤病院への支援のあるべき姿についてはいかがかということでございますけれども、80億から91億にはね上がっておりますけれども、この市民病院的な建設計画であるわけですが、多分まだ医療機器等ふえてくれば増額になるんではないかというふうに予想は私もしておるわけでございますけれども、病院経営も大変難しい時代となっておる時代でございます。自己資金が1億円という中で、県・国にも働きかけるということです。利用している他町村、例えば、松川、池田、その近辺の町村にもお願いしたらと今思っているところでございますけれども、この点についてはいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 安曇野赤十字病院の支援ということにつきましては、これまで広報、ホームページを通じて産科医等の関係の中での病院側の相談に応じるなど、間接的な部分で支援をさせてきていただいております。 現在、病院におきましては、基本設計が進められております。これが7月ごろには提出されるという予定でございます。いわゆる、この中での建設支援検討委員会におきまして、ここを1つの起点として一定の方向性を出したと考えております。その後、概算事業費の確認をさせていただく中で、日赤病院や県、議会や市民の皆様への説明を行いながら資金的な支援にかかわる部分が具体的な検討に入ってこようかと思います。 本年度におきまして、国におきましては都道府県が策定する医療計画に定められた医療施設の整備に対して、その経費の一部に充当される国の交付金要綱が整備をされました。これを受けまして、県においては補助金の交付要綱が策定され、県内の医療提供施設等の整備事業に対しまして補助金が交付されるという流れになっております。 近年、県におきましては、この補助金交付の実績がございません。長野県の医療行政という視点から、地域医療体制の整備においても、積極的に取り組んでいただきますよう要請をしてまいりたいと考えております。 また、周辺市町村の関係でございますけれども、安曇野日赤の主な診療圏といたしまして、当市を中心として、大町市、池田町、松川町、生坂村、筑北村、麻績村、それから、旧四賀村の松本市であります。資金計画の中には周辺市町村からの支援も含まれております。日赤病院では、昨年において一度各市町村を訪問し、支援のお願いをさせていただいたということを聞いております。今後、市といたしましては、地域医療サービス向上のための体制整備について、各市町村のご理解を賜らなければならないと考えております。 特に、松本市におきましては、旧南安曇郡町村会当時からのつながりのある旧奈川村、安曇村、梓川村を含めた中での対応をお願いできればと考えております。各市町村とも財政状況の厳しいことには変わりございません。安曇野赤十字病院の改築事業の必要性を御理解いただく中で、何とか御支援を賜りたいと、お願いしてまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) その中で、例えば、こんなことあってはまずいとは思うんですけれども、例えば、この日赤病院が財政的に赤字になったというような場合には、相当数、この安曇野市からもお金が出るわけですけれども、その場合には、どのような対応を市ではなさるのかお伺いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 基本的に、今回の安曇野赤十字病院に対する支援の考え方につきましては、建設支援でございます。いわゆる老朽化した安曇野赤十字病院、市民に対して、安心・安全のもとになる部分でございます。それに対して、いわゆる市として建設に対する支援をしてということでございます。 したがいまして、その運営内容については、安曇野赤十字病院の責任でございます。したがいまして、運営に対する補助というのは、現在は、現在というか、考えておりません。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) わかりました。 もう1点、この関係で、他の病院がこの安曇野市の中にもございます。例えば、穂高病院、こういったところの支援についてはお考えがあるかどうかお伺いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 基本的に、公的病院ということでございますので、公的病院に対して支援をするという考え方でございます。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) この関係につきましては、県知事もかわったことですし、こちらからも県会議員が出ておりますので、そちらの方とも協議をしながら、うまくまとめていっていただきたいと思います。 第3の項目に移りたいと思います。 第三セクターとのかかわり方、このセクターとのかかわり方をどのようにしていくのかということで、三郷のベジタブル、トマト栽培施設及びファインビュー室山、ほりでーゆ~等、前回も若干触れましたけれども、また先日、青栁議員も触れてはおりますけれども、現状の課題につきましてお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 現状の課題につきましては、昨日もお話をしました。そういうことで、第3期について赤字の経営をしたと、こういうことでございます。 いずれにしましても、その原因は、主な原因は3点あるというようなことで、1つにつきましては、作がえの変更によるもの、2つ目が正規品率が落ちた、それから、3つ目につきましては、石油高騰の原因という形で、そういう原因により状況的には赤字の状況になりました。 これからどうするかというような点をきのうもお話をしましたけれども、経営改善計画をきちんと立てまして、その中で経営を安定したものにしていくという形で進めていきたいと、こういうふうに思っております。
    ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 その中で、ですけれども、非常にトマトの栽培、当然生き物でございます。病気等の発生もありますし、難しいものを養っているという中で、私の考えでは、こういったものを、第三セクター的なものを、すべて企業会計方式、いわゆる穂高ではしゃくなげ荘等行っておりますけれども、一般会計に明らかに出していくというような方式はいかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) この三郷ベジタブルにしましても、ファインビュー室山にしましても、ほりでーゆ~にしましても、株式会社という形で民間手法でやっているわけでありまして、この手法が一番今の状況の中ではいいじゃないかと、そういうふうに考えております。企業会計という形で、市とのかかわりというようなこともあるというような形もありますけれども、あくまでもこういう収益のあるのについては、そういう独立した法人がやるという形がいいじゃないかと、私はそういうふうに思っています。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) わかりました。 私としては、やはり明らかにした中で、企業会計的なものに持っていった方が市民にもわかりやすいんじゃないかというふうに思っているところでございます。 さて、このファインビュー室山、また、ほりでーゆ~等、指定管理者制度となっているわけですけれども、いわゆる民間の施設、いわゆる旅館等が当然この市の中で合併してあるわけですけれども、できれば、こういった施設と、民間の業者とのすみ分けが必要かなと思っているところでございます。このすみ分けについていかがでしょうかお伺いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) この施設は、今も議員がおっしゃられましたけれども、民間の施設を圧迫しているんじゃないかというようなお話も聞くわけであります。しかし、これらの施設につきましては、地域の活性化のための拠点施設という役割もございますし、それから、地域において重要な役割も果たしているんじゃないかなというふうに考えているところでございます。 それから、民間のこういう同様の施設はできないという部分もあるわけで、そういう部分を補うという役割も、この施設にはあると考えておりますので、今後の中で、こういう民間の施設とお互いの役割を尊重し合いながら、一体となった取り組みをしていきたいと、そういうふうな形ができれば地域の活性化につながっていくんではないかというふうに考えております。 今、指定管理者に指定、民間事業者を含めた検討も、今後の中ではしていくというような形で考えておりますし、そういう民間を圧迫することのないように、逆に民間がそれによって自分のところも活性化してくるというような影響のある施設にしていきたいと、そういうふうに考えています。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) そういうところで、私心配しているのは、19年度の予算書の中の収入の方で、入湯税、これが3,760万円から3,530万円に減っております。230万円が減になっております。この辺をちょっと重視をしているところでございます。 というのは、民間の施設が相当今厳しいという内容がわかるわけでございます。そんなわけで、すみ分け、今お話をいただきましたけれども、すみ分けもしながら、基本的には民間を助けるというような基本的な姿勢も市の方で持っていただかないとまずいというふうに思っているところでございます。 こういった現象にかかわらず、前回から話が出ておりますように、ワーキングプアという問題も近々ふえてはおりますけれども、今の民間の事業、こういった旅館業にかかわらず、相当厳しいものがあるという認識を持っていただきたいと思います。 それでは、この最初の財政計画についての項目を終わります。 続きまして、2つ目の関係に入っていきます。 安曇野ブランドについてであります。 先ほど来お話も出ておりますけれども、この推進室についてということで、具体的にはどう取り組むかということであります。 きのうのお話でもございましたけれども、私もこれを待っていたわけですが、昨日のお話で、中川完治さん、58歳が既に発表があったわけです。自主自立の地域社会づくりや、地域の知恵比べと言われる地方分権時代を迎えた中で、全国に秀でた素材を生かして、輝く安曇野の将来のためにと、市民参加による住みよいまちづくりを目指してということで、市長のこの安曇野市勢要覧、きのういただきましたけれども、こちらにも市長のコメントが英文を交えて、入っておりますけれども、非常にできた内容かと思っておりますけれども、ここらがヒントになるわけですが、この取り組む予定についてお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 安曇野ブランド推進室につきましては、きのうも市長の方から話がありましたように、公募の室長1名、それから、係長級の職員2名、3人体制でスタートをしていきたいと考えております。 仕事の内容は、産業観光振興施策の企画立案を主にやっていきたいと。そして、従来協議の地域ブランドとして論じられております農林水産物や、加工特産品の開発も視野に入れながら、潜在する地域資源を積極的に活用しまして、安曇野を全国に発信し、地域力の創成や観光、地域振興につながる地域全体のブランド戦略を推進していきたいというふうに考えているところでございます。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 この市勢要覧の中に、風林火山ではございませんけれども、時、水、風、人、光の内容が、それに分けて入っております。先ほど私もこの中にブランドとなるものが、ヒントがあるんじゃないかというふうに申し上げましたけれども、今、北穂高の地域でバイオマス実験事業が開始されようとしております。また、交通システムの構築も、この9月からなされようとしておる。こんなことも含め、また、風光明媚であると、水もきれいであるというような要素の中で、先だって、市長がスイスのサースフェーの方へ行った。また、オーストリアのクラムザッハとの提携等も行っている中で、私は、この安曇野を環境立国といいますか、これは観光と結びつく、先ほどのバイオマスの実験事業、これは髙山議員からもお話ありましたけれども、そういったもの。また、交通システムをというものは、車をなるべく使わないということ。それから、この安曇野というものは、前から私も観光には自転車を使ったらどうかというふうに思っておるところです。極力、その化石燃料を使わないという中で、このスイスのサースフェーに倣うというようなものを提案しておきたいと思っているところでございます。 また、この物だけでなくて、あいさつ運動とか、世知辛い世の中ではございますけれども、人と人が褒め合う心といいますか、心のゆとりの中で持っていったらというふうに、ブランド力の中で人間を、人間性を高めようというふうな部分も取り入れた中でブランドを構築したらと思っているところでございます。 続いて、この観光行政のあり方についてということで、若干先ほどの旅館等にも関連はしてくるかと思いますけれども、市が一体的に観光行政に取り組む姿勢については、どうあるべきかということであります。この辺について、いかがでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 観光行政のあり方についてということであります。 観光行政であります。だれでも気軽に楽しめる観光、そして、住民と旅人とがお互いに交流し合い、観光、自然、社会環境と共生する観光振興を目指していきたいと考えております。先ほどのあいさつ、それから、そういう地域との交流、そういうものもこういう中に必要になってくるんじゃないかなと考えているところであります。 また、地域資源最大限に有効活用した滞在型の体験観光となるよう、多くの関係者が一体となった観光振興を進めていきたいと考えておるところであります。 今年度末には5つの観光協会が合併して、新たな観光協会が発足をするわけであります。各地域の特徴を生かした施策と全市的な取り組みに期待をして、行政もしっかり連携をして観光振興に努めたいと思っているところでございます。 また、広域観光も重要であります。新年度より長野県では観光部を設置して、信州長野県の観光振興を図るため、新たな事業展開をする計画でもおりますし、信州観光キャンペーン事業も復活となり、各地域が連携して事業推進に努めていきたいと思っております。観光産業は、すそ野の広い産業ととらえ、観光関連産業以外のところとも取り組みをしていきたい、その中で、安曇野らしい観光振興をしていきたいと考えているところであります。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 九州の湯布院、かなり有名なところでございますけれども、ここのモットーは、「最も住みよいまちこそすぐれた観光地である」、これがモットーだそうでございます。やはりそこに住む人たちが住みやすいというところがポイントではないかというふうに思っているところでございます。表面だけ繕ってもだめなわけであって、中身が大切である。 また、この旅館等アンケートをとりますと、建物とかそういうものでなくて、やはりいただくもの、食べる物、夕食等、料理が一番人が来る要素であるというふうに出ております。 観光行政の中で、たまたま隣の松本市が市制をしいて100周年の事業がただいま行われようとしておりますけれども、隣の市でございますが、この辺の連携についての打診とか、協力するとか、そういうものはお考えでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 先ほどもお話ししましたように、観光というものは1つの市だけで考えられるというものではございませんので、広域的に連携をとりながらやっていくという意味合いで、今回の松本の100周年記念も、そういう協力といいますか、そういう面がありましたら、我々も積極的に加わるというような形に応援していきたいと考えております。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 それでは、次の項目に移ります。 しゃくなげ荘の今後についてであります。 きのう、髙山議員からもありましたけれども、今後の対応についてでございます。今、一定の方向づけをして動いておりますけれども、私も近在にあるウエルネスうつくし等を見てきたわけですが、お湯を使っての事業というものは、今も昔も人々に楽しまれるという中で、今後の対応についてお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) しゃくなげ荘のこれからの対応につきましては、良質の温泉を満喫していただく、それから、地域住民交流施設として、周辺のVif穂高など連携をとって、山ろく地域の活性化に向けて先導的な役割を果たしていくことを考えているわけであります。当面、施設の規模とか、整備手法、そういうものを研究しながら、実施方針を定めて作業を始めていくという考えでございます。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) このしゃくなげ荘につきましても、以前PFI方式というようなものを検討されてはおりましたけれども、その後、細かな内容等が聞き出せてはおりませんけれども、1つのアイデアとした中で、近在の住民に、このしゃくなげ荘の株を買ってもらう方法と、1つはアイデアでございますけれども、例えば、1株10万円、1,000人集めれば1億円になりますけれども、こんな方法もあろうかと思いますけれども、そんな方法については、お考えはないかどうか。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) まだそこまでの検討はしておりません。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) わかりました。 それでは、私もこの安曇野ブランドについては、深い関心も持っておりますし、また、協力もしていきたいと思っているところでございます。 続いて、3番目の議題に移らさせていただきます。 都市計画についてでございます。 私も仕事柄、そちらの方をやっておりましたけれども、現状での取り組み等、どのような形でしているのか、私も検討委員会等、傍聴も若干してはおりますけれども、その内容についてお伺いをしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(久保田栄次) 今お尋ねの都市計画といいますか、土地利用についてのお尋ねということで理解をしておりますけれども、合併しました旧町村におきましては、この土地利用の管理手法、豊科につきましては、都市計画法による区域区分、いわゆる線引きでありますし、穂高につきましては、独自のまちづくり条例、三郷、堀金、明科地域におきましては、農振法による管理のみということで、それぞれ異なっておりまして、公平性の観点からも、早期の統一が望まれているというところであります。 この都市計画に関します土地利用につきましては、合併時において、合併後5年を目途として同一歩調で行うことを基本に調整するというぐあいにされておりまして、この目標に向けて現在検討を進めているというところであります。 18年度の検討状況につきましては、専門的な観点から分析、提言、助言をしていただく土地利用構想調査専門委員会と市民の視点、目線で検討し合意形成を図るという、市民検討委員会の2つの組織を立ち上げまして検討を進めていただいております。専門委員会につきましては、この安曇野にかかわりの深い大学教授等3人に市長を加えて4人で構成をしておりまして、昨年7月に立ち上げ、計4回委員会を開催しております。 また、市民検討委員会は、農業、商工業等、公募委員を加えて28名で構成をしておりまして、昨年10月から6回にわたって研究、検討を重ねております。この中で、安曇野市の将来像、それを実現するためのルール等を検討する中で、制度の輪郭が今浮かび上がりつつあるということでありまして、これをもとに先月20日におきまして、専門委員会との合同会議で意見交換会も行ったというところであります。 また、市民意見の収集ということでありまして、5月から10月にかけてはアンケート調査を行いまして、結果につきましては、広報あるいはホームページ等で御紹介をしております。また、2月には地域別懇談会を実施いたしました。地域別懇談会では、この検討状況やアンケートの結果等を報告申し上げて、土地利用に関するいろいろな意見をお聞きをするということで位置づけまして、11会場で開催をいたしました。参加者171名ということで、少し少ないという感じがしておりまして、開催時期や周知の方法につきましては、検討課題を残したかなというところであります。この中の意見としましては、安曇野の景観、環境の保全、それから、土地所有者にのみ負担を押しつけないような工夫、あるいは安曇野市独自の農業振興策の必要性といったような意見が出されておりまして、アンケートの結果、あるいはこれらの市民意見をこれからの検討に加えてまいりたいということで考えております。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 私も資料等を見ておりますけれども、多種多様な御意見をいただいております。特に、土地を持っている方、持っていない方等ございますけれども、やはり意見の相違がございます。時間があるようでいてない、5年をめどということですが、あと3年半ということでございますけれども、今後の取り組みについてはどんなふうに考えているのか、よろしくお願いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(久保田栄次) 今後の取り組みということのお尋ねであります。 全市統一ルールを施行する時期というのを5年を目途ということでありまして、23年4月を目標として今進めております。平成20年度前半までにはおおよその方針、あるいはそのルールを定めまして、それ以降につきましては、詳細部分の調整やら周知、法的手続等を行っていきたいと考えております。 19年度につきましては、この収集した市民意見等をさらに深く議論をし、市民検討委員会で意見をまとめながら、それを実現するための制度というものを専門委員会から複数案提言をしていただきまして、選択肢を絞り、あるいは精度を高めていきたいと考えております。 また、来年度につきましては、市民の皆様にこれらの関心を高めていただきたいということで、講演会、あるいはそのシンポジウム等の企画もしてまいりたいと思っておりますし、また、地区別懇談会、あるいはその新ルールに対する意見収集なども積極的に行っていきたいということであります。各地域の特色を生かしながら、安曇野市としてのバランスのとれた産業発展、地域振興を図るという観点からも、これらの検討を進めながら市民合意の得られる合理的な制度を構築していきたいと考えております。 以上であります。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 土地の税金等にもかかわる問題でございますので、今までの5年と言わず、早目の結論が欲しいということで、23年4月目標ということをお伺いいたしまして、ありがとうございます。 続きまして、最後の農政改革についての問題に移らさせていただきます。 この品目横断的経営安定対策、これは私9月の議会でも取り上げたわけですけれども、現状の状況はどうなっているかということでございます。 けさ届いた、「広報あづみの」の中に、この安曇野農業委員会だよりというものが挟まれておりました。まだごらんになっていない方もあるでしょうけれども、この中に、安曇野市の集落営農組織を紹介しますということで、ここに徳治郎の生産組合と、豊科ですね、また、穂高の久保田共同農村クラブ、この2つが紹介されておりますけれども、非常に私ども古厩という地籍ではございますけれども、皆さん戸惑っているのが現状でございますけれども、この現状のことと、また、今後の推移についてお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 品目横断的経営安定対策についてということでございます。 最初に、現状はどうかということでございますが、まず、加入申請状況でございます。昨年の9月1日から11月30日までの期間に受けた19年度産秋まき麦のならし対策、それの加入申請状況は、認定農業者の個人が64件、法人が6件、合計70件でございます。 それから、集落営農組織は2つの特定農業団体を含む9組織が申請をしております。これに伴い、申請された各種の交付金の交付を受けようとする対象品目の作付計画は、米が660.7ヘクタール、麦が620.4ヘクタール、大豆が71.3ヘクタール、合計1,359.4ヘクタールでございます。その他の作付計画と合わせ、経営規模であらわしてもほぼ同じ数値となります。市内の経営耕地面積の約、これは4分の1に当たる面積であります。 それから、今後の推移についてということですけれども、この4月1日から6月30日までは、秋まき麦を作付けなかった農業者の加入申請の受け付けと、それから、平成16年から平成18年に麦、大豆を生産していた方の生産実績の登録も行われます。認定農業者については、この制度の対象になる方の大半が平成19年産の秋まき麦を作付けているため、今回の新たな申請見込みは10から20件ぐらい、50ヘクタール前後と思われます。 また、集落営農組織については、市内各地域において組織化の準備を進めている集落が見られます。5組織、100ヘクタール以上の新設を期待しているところであります。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) ありがとうございます。 特に、この経営的な面でみんな心配をしているところでございます。初めてのことで、実際やったら赤字の場合どうするかというようなこと。また、圃場整備をしている場面と、小さな田との整合性等、分配方法等非常に苦慮しているのが現状で、なかなか進んでいかないというのが今であろうかと思っております。 他方、私考えるに、本当にそれじゃ荒廃農地が進んでいっていいかという問題も起こってきます。この荒廃の農地をなくす場合どうすればいいかということで、先ほどバイオ燃料ですね、今度荒廃農地をなくすためにお米をバイオ燃料にしたらどうかと。この前、講演が、国産バイオ燃料に本腰を入れようということで、白岩教授の講演があったわけですけれども、2月8日です。そういったことも考えていく必要があるのかなというふうに思っているところで、これを今南米、中南米の方で約ガソリンに30%混ぜようというような中で進んでいる、地球規模で行っている場面がありますけれども、この荒廃農地をなくすために、バイオ燃料化して生産をやろうというような場面で考えられるわけですが、これについてはいかがお考えでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) バイオ燃料でございますが、バイオエタノールについて、御存じのように、ガソリン等の代替燃料として地球温暖化を防止するエネルギーとして注目されているわけであります。今、ブラジルではガソリンに22%のバイオエタノールを混合する法律が義務づけられているとか、アメリカでは10年間でガソリン消費量を2割削減する方針を打ち出しているとか、欧州連合では新車の二酸化炭素排出量を2012年までに現行水準より約25%削減することを目指しているとか、いろいろな形で、このバイオエタノールの活用が期待されているところでございます。国内においても、2010年度までに50万キロリットルを導入するという政府の話も、方針の打ち出しもあるわけでありますが、いずれにしましても、このバイオエタノールにつきましては、いろいろな形で検討をしていく必要があるのではないかと考えております。 先月の2月8日ですが、議員も出席になられたと思いますけれども、白岩 宏先生から国産バイオ燃料に本腰を入れようという題で講演をいただきました。この中でもいろいろと問題もあるし、検討していかなければいけないというようなお話も聞いておりますので、今後の中で検討をしていくと、研究をしていくと、そういう形で進めていきたいと、こういうふうに思いますが。 ○議長(水谷嘉明) 吉田議員。 ◆12番(吉田滿男) 前向きなお答えをありがとうございます。 先ほどの私の安曇野のブランド化とあわせて、こういったバイオ燃料化に向けて私は進めていったらと、難しい点は当然あろうかと思いますけれども、みんなの力を結成すれば、この地域ならできるかと思っているところでございます。 4点終わってまいりましたけれども、ある程度戻したいと思います。まとめていきたいと思います。 まず、健全財政の点でございますけれども、先ほど来、企画部長さんおっしゃいましたように、健全財政で行っていくということで、気持ちが落ち着いております。 また、1点ちょっと申し上げますと、この健全財政はいいわけですけれども、物事の発注の内容で、若干厳しい場面がありはしないかというふうな、ちまたの中でお話を聞いております。やはり適正な価格で発注をお願いしたいというのを要望しておきたいと思いますし、また、いろいろな業者が県内と県外にもあるわけですけれども、極力、この市の中にある業者を使っていただくというような方向づけをしていかないと、市税が入ってこない現象にも当然結びついてきますので、格差社会にも問題ありますし、今、先ほど来申し上げておりますけれども、非常に民間、その大企業はもうかっているかもしれませんけれども、中小、特に、この地方では賃金が上がっていかないということと、賃金の差が、同じ仕事をしていても差があるというものを是正をしていかなければいけないと思っているところです。 今、世界の動きは、同じ仕事をした場合では、賃金はよその国から来る方も同じということが言われております。例えば、フィリピンから韓国へ、老人の世帯に助けに行った場合、その同じ賃金を支払うというようなことで、格差は出さないというふうな記事も見ております。 そんなことで、財政については、そんな注文をつけておきたいと思いますし、また、2番目の安曇野ブランドにつきましては、たまたま今、御存じでしょうか、この千の風に乗ってという、CDが入っておりますけれども、これはいやしの音楽といいますか、内容的には私のお墓の前で泣かないでくださいというようなことでございますが、このブランド化の中で、例えば、安曇野へ来れば、この千の風が吹くよというような場面もあろうかなと思っているところでございますが、紹介をしておきます。 3番目の都市計画については、先ほど来お話がありましたとおり、着々と事業等に向かって進んでおります。先ほど来申し上げているとおり、税の問題も差があるわけですので、なるべく早く、目標は23年4月ということですけれども、極力早くしていただきたいのと、場合によれば、大英断を下す場面もあろうかと思いますけれども、そんなことでお願いをしたいと思います。 また、最後の農政改革、大変な改革であります。戸惑っている方たちに、親切丁寧に農協等も交えながら教えていただければありがたいと思っているところでございます。 このすべてについて、前向きな答弁をいただきました。大変ありがとうございました。私の発言は以上で終わりたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) ここで暫時休憩をいたします。 再開時間は午後3時10分からといたします。                              (午後2時55分)--------------------------------------- ○議長(水谷嘉明) 休憩前に引き続き、一般質問を行います。                              (午後3時10分)--------------------------------------- △山田高久 ○議長(水谷嘉明) 23番、山田高久議員。時間は3時10分から4時10分までといたします。 山田議員。          (23番 山田高久 登壇) ◆23番(山田高久) 23番、山田でございます。 通告に基づき、質問及び提言をさせていただきます。 最初の質問は、農業振興についてであります。 さて、私たちは行財政改革のもとに、5町村による合併の道を選択いたしました。そして、豊かな、この安曇野の自然の恩恵を享受すべく、そのスローガンに田園都市構想を掲げ、新市づくりのスタートをしました。この田園都市の実現には、ベースになる田園の原風景が重要であり、それには農業振興が基本と考えられます。そこで、市行政の体制づくりに向け、基準となるべく農業振興条例などの制定が考えられないかをお聞きするものでございます。 とにかく国には食料・農業・農村基本法があり、県では食と農村振興の県民条例が昨年制定され、今年度の秋の計画策定に向け審議会が開かれています。また、我が市には産業振興の一翼を担う商工振興条例が新市発足当初より制定されています。農業振興条例がないのは、田園都市建設を目指す安曇野市市政としては何か不自然であり、寂しく思うものでございます。安曇野に住む住民共通の目標として、農業活性化に向け取り組むためにも、行政は一歩進めた具体的な行動をすべきと、こんな思いで取り上げました。したがって、条例づくりを進めるか、進めるとしたらいつまでに、また、つくらないとすれば、その理由についてお聞かせください。 次に、国政、要するに農政の施策の積極的な活用についてをお伺いいたします。 国では、昨年10月、経営所得安定対策等大綱が決定されました。この大綱の中の品目横断的経営安定対策と、農地・水・環境保全向上対策は地域農業の持続的発展における車の両輪をなすものです。品目横断的経営安定対策には、これにのらないとやっていけないと言った認定農業者や集落営農組織は、速急にこの要件に合致できるように取り組む必要があるでしょうし、一方、農地・水・環境保全向上対策は、社会的資本としての農地、農用水などの資源と、その上で営まれる営農活動を一体として高めていく地域振興対策であります。品目横断的経営安定対策による担い手を育てていくことは農政の最大の課題ですが、今回、多くの議員が触れていますので、ここでは地域環境を保全し、地域振興を推進する農地・水・環境保全向上対策について話を進めさせていただきます。 この事業は、すべての農地に該当するもので、いわゆる安曇野市全集落にわたるもので、これほど重要な事業ですが、全市民に説明が行き届いているか、まずお伺いします。 また、19年度の当初予算に、農地・水・環境保全向上活動支援として330万円を計上していますが、この事業への農政の取り組みの現状についてお聞かせください。 次に、国で進めようとしている、先ほども吉田議員のところで発言がありましたけれども、バイオエタノールの燃料についてであります。 まず、政府は自動車燃料になるバイオエタノールの導入について、2030年までに年間600万キロリットルの国内生産を達成するとの目標を発表しています。これに基づく予算も、国内バイオ燃料導入促進事業などとして、本年度大幅に増額され、320億円が予算化されています。しかし、肝心の生産現場での反応が芳しくなく、今後、どう進めていくか大きな課題となっているとお聞きします。 過日、2月8日、安曇野市営農支援センター主催の国産バイオ燃料に本腰を入れようと題した白岩 宏氏の講演をお聞きしました。多くの人が聴講したことと思います。お米を車にも食べさせるというか、使うという、こういう一大改革であります。安曇野の原風景がやはり稲作に似合うものならば、休耕解消や、また、今全世界的に問題になっています地球温暖化防止や環境保全にもつながる一解決策として世界が注目しているものであります。 すなわち、お米を人が食べるだけでなく、車も食べるという画期的な取り組みになります。バイオ燃料エタノールの原料としての稲づくりの研究、また、将来全国に80カ所の工場の計画があるとのことであれば、米どころとして管内に、これらの施設整備の是非につき、今から研究・検討する必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。 農業振興の3番目としまして、農協及び支援センターの活動支援についてお伺いいたします。 ただいま取り上げてきました農業振興や国政の施策の推進には、農協の組織力の連携が重要と思われます。官と民、すなわち行政と農業団体との協働によるパートナーシップのもとによります産地間競争に打ち勝つ地域づくり、農産物のブランド化が何といっても必要となってきます。19年度は戦後最大の農政改革を今、国農政では取り組もうとしています。これらの農政の農業者への集落説明が市職員と農協職員が同席し説明されているのが現状ですが、説明の多くを農協職員も対応している部分が見られます。農業者みずからが自立する意味で、このことは必要であると言いますけれども、やはり行政説明は、本来は行政執行者にあるべきものです。 いずれにしましても、現状は、行政は農協組織、農家組合などと協働で一体となって取り組まなければならないのは現状となっていますので、農業組織が十分力を発揮していただくためには、人的にも、財政的にも支援すべきと思いますが、どのようにお考えかをお聞きするものでございます。 第1問目は、以上、農業振興に関する3項目です。市長の答弁を求めます。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 今、市長の答弁をということですが、項目が3つにわたっていますので、私の方から御説明をしたいと思いますので、よろしくお願いします。 安曇野市としては、農業経営基盤強化の促進に関する基本的な構想に基づき農業施策を進めております。市としての農業振興条例の制定につきましては、農業団体との連携が不可欠であります。農業及び農村の多面的機能などに対しては、周辺市町村との連携や協調が必要であります。県の審議会や部会の動向に注視しまして、今後検討をさせていただきたいと、こういうふうに思います。 それから、現在、私も長野県食と農業農村振興県民条例の審議会の松本部会の一員として研究・検討させていただいておるところであります。現在、いろいろな課題について審査をしているところであります。これらの審査を見守りながら、今後の中で検討をさせていただくということで、よろしくお願いをしたいと思います。 次に、国農政の施策の積極的な活用についてであります。 品目横断的経営安定対策への安曇野市の取り組みは、まずは認定農業者の確保と育成が第一と考えて進めているところであります。認定農業者の方には、市の農業基本構想に従った5年後の農業経営改善計画の目標を立てていただくことになっております。農地の利用集積と生産方式、経営管理の合理化、他産業並みの所得確保と労働条件の実現を目指すものであります。 そこで、安曇野市営農支援センターの機能を発揮し、農業で自立できる意欲を持って、規模拡大、経営改善を目指す農業者を明確にして、認定農業者に対する経営相談、それから、技術、営農指導、農地の利用調整活動を行っていきたいと思っております。 まず、こういうのについては、先ほどもお話があったように、いろいろな機会で議論されているということでありますので、農地・水・環境保全向上対策についてお話をしたいと思います。 市は、これについて県と協力し、積極的に区長会等を初め、各地区等への説明会を開催してきました。その結果、多くの地区が取り組みを考え、組織づくりを始めているところであります。今、具体的に取り組む範囲や活動項目の確認等をしているところであります。3月12日現在で23地区、約700ヘクタールの取り組みが希望として出ておるところでございます。市としては、積極的に支援をしていく考えでございます。 次に、バイオエタノールについてでございます。 御存じのように、ガソリン等の代替燃料として、地球温暖化を防止するエネルギーとして注目されております。先ほどもお話をしたとおりでありますけれども、2010年度までに50万キロリットルを導入ということで、京都議定書の目標達成計画を実現するために、新法制度の中のガソリン税減免で普及する方針を打ち出し、石油業界では首都圏に50カ所のバイオ燃料のスタンドを設置し、試験販売を始める動きであります。地方自治体では岡山県や沖縄の宮古島市では、公用車にエタノール混合ガソリンの利用を始めております。また、県内では、信濃町のグループが地域の農林産物を原料として、自動車の動力源に使う研究に取り組んでいると聞いております。 このように、利用促進への動きがある反面、課題も指摘されているわけであります。世界レベルでは、バイオエタノールの需要が拡大した場合の自然破壊が挙げられております。原料となるサトウキビを栽培するため森林を伐採し、農地拡大をしているというのが問題視されております。国内の課題としては、バイオエタノールの安定した需給確保が考えられております。 先ほどもお話ししたように、2月8日の市営農支援センターの主催による元気な地域農業を考える集いでありますが、白岩先生による講演があったとお話をしました。稲作から生産試験結果を出してバイオエタノールをつくるということで講演をいただきましたが、市としては、現在のエネルギー市場が世界的規模で動いていることから、地域単独でバイオエタノールを自動車などの燃料として利用するには経済的に厳しい状況もあると考えております。バイオエタノールには、地球環境の保全や農業の振興、とりわけ米の生産調整、木材の地域資源を有効に活用できる可能性もあることから、市としてどのような取り組みができるか、今後、研究をしていくということで、先ほどお話ししたとおりでございます。 次に、農協及び営農支援センターの活動支援についてであります。 安曇野市営農支援センターは、昨年7月に安曇野市の農業振興に携わる行政、農業関係機関、団体及び生産者が一体となり、効率的かつ安定的な農業経営の育成と農村の活性化を図る方針を策定し、多彩で活力ある地域農業の振興に資することを目的として設立をしました。地域の支援センターも残し、農協とともに、特徴ある振興に向け活動をしていきたいと思います。 また、農協についても、営農指導はもとより、資材の担い手直行対策や生産資材の低価格化など、組合員の信頼ある農協として取り組んでほしいということを期待しておりますし、そういう中で、安曇野市は農協に対しても地域営農支援センターとともに協力をしていく、そういう考えでございます。 以上、3点の答弁とさせていただきます。 ○議長(水谷嘉明) 山田議員。 ◆23番(山田高久) それぞれ御回答いただきましたけれども、ちょっと確認の意味で、二、三ちょっと質問させていただきます。 条例関係でございますが、検討すると、こういう意味でございましたので、それはそれとして承っておきますけれども、いずれにしても、商工振興条例というものがありますが、農業振興条例がないという安曇野市でございます。何か農業に関係するものとしまして、何か軽視して、軽んじられるような、そんなような気もするものでございますので、十分その御検討をいただきたいし、それから、農地・水・環境保全対策につきまして、330万円の計上ですけれども、もし、ここで700ヘクタールとするならば、ちょっとこれでは足りないじゃないかと、こんなような関係、思いますけれども、その辺もちょっと、もし考えがありましたら、額面の補正等々。 とにかく、国では約300億円くらいの計画をしております。それは全耕地面積の約半分と推定されているわけでございますが、県では1億2,300万円でありますから、大体1割前後と、安曇野市もそこら辺の700ヘクタールだということになれば、5,100ヘクタールばかりありますものですから、1割ちょっと多いということですね。交付金の方の関係では足りなくなるんではないかと、こんなふうにちょっと感じますので、その辺のこともちょっとお聞きしておきたいと思います。 それから、いずれにしましても、この国が約半分だということでありましたけれども、どこの地方の県も大体1割かそこらであります。したがって、なぜ1割かというと、裏財源がないわけというのが理由のようでございますが、国会の答弁を聞いていますと、松岡農林大臣の答弁では、地方自治のこの裏負担、要するに、県・国が、例えば水田の場合には4,400円の交付金の基準があるんですけれども、そのうちの2分の1が国です。あとの4分の1が地方自治体、県と私ども市で分け合うんですが、その2分の1の裏財源につきましては、総務省との話の中で、十分地方財源措置をするので、御安心して、こぞってこの取り組みに参加していただきたいと、堂々と明言しているわけであります。したがって、やはりもうちょっと面積をやる必要があるだろうし、こんなことでお願いしておきたいと思います。 ということは、この事業というのは、時に330万出しても、例えば770万出しても、全額国の財源で面倒見るから進めると、こういうふうにとられるわけです。ですので、財政の苦しい自治体とするならば、この国の進める満額入ることを真っ向から受けとめて、この新生安曇野市のために十分活用すべきと、こんなふうに思うわけです。この事業は、特に、美しい国づくりのための環境面からも光を当てた事業だと、こんなふうに国会では説明されておりました。 また、先ほどのバイオエタノールの関係についてですけれども、とにかく先ほど部長さんがおっしゃられたように、ブラジルとか、アメリカ、ヨーロッパの方ではかなり進んだ取り組みになっております。先だっての、先ほど話ありました2月8日の国産バイオ燃料に本腰を入れようという、こういう講演を企画した三澤部長さんの閉会のあいさつの中にも、いろいろのことを参考にしてひとつ水田農業を考えていきたいということで閉会のあいさつで結んでおりましたけれども、私もあの講演会をただ終わらせるのでなくて、何らかの具体的な行動に発展させるべきだと、こんなふうに感じて聴講させていただきましたけれども、何か具体的に発展させる方向があるかどうか。もし、今考えられる方向がありましたら、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。そんなことをちょっとお願いしたいと思います。 それから、農協支援につきましては、いずれにしても、もう農協と行政とは一体となって進めなければいけない事業だと思いますので、十分その辺を理解して進めていただきたいと、こんなことでお願いしておきたいと思います。もし、今言いましたあと、補足ありましたらお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 今、3点御質問をいただいたと思いますが、最初に、この振興条例という形でありますけれども、これにつきましては、先ほども言いましたように、今後の中でしっかりした検討をし、進めていくという形で、これは県の動向も見ながら進めていきたいと、こういうふうに考えております。 それから、700ヘクタールでは、今の300万予算足りないじゃないかという御質問でございます。 当初考えたのは、本当に2分の1くらいの、安曇野市の2分の1くらいの田んぼに適用していきたいというような考えもあったわけですが、それでは予算もはっきりしない状況の中で予算づけできないじゃないかということで、5%の予算を考え、300万円という形でつけたわけですが、もう既に、その倍はいっております。いずれにしましても、この農地・水・環境保全対策につきましては、国も大事な対策でありますし、市としても、本当に田園構想を推進していくといいますか、やっていくには大事な対策になると思いますので、この点については、十分考慮しながら考えていきたいと、こういうふうに思います。 それから、バイオエタノールにつきましては、今まで安曇野市も木質バイオマスという形でバイオエネルギーを考えてきておりました。そういう関係の中で、今後の中でバイオエタノールも1つの視野に入れて、木質バイオとともに、その中で考えていけばどうかなと考えているところであります。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 山田議員。 ◆23番(山田高久) それぞれありがとうございました。時間がありませんので、2番目の質問に移らせていただきます。 2つ目の質問は、食育と米食文化、言うならば伝統食のことでありますが、この推進することによって自給率をひとつ向上していきたいと、こういう質問でございます。 我が国の食料自給率がカロリーベースで8年連続で40%の横ばいと発表されています。これを2015年までには45%までに引き上げるという閣議決定がされ、その実現に向け取り組んでいるということですが、結果が一向に見えてこないのが現状です。生産者サイドも、消費者サイドも、官も民も、国も地方も、とにかく一丸となって真剣に取り組む必要ありと思いまして、今回の質問を課題としました。 その1つとしまして、私どものところ、米どころ安曇野としては、田園を守るために、この米の消費拡大による自給率の向上に取り組むべきであるということであります。安曇野で生産されるお米をできる限り、この地場の消費者に使ってもらう、地産地消に生産者も消費者も心がけるべきだと思うわけであります。昔からよく身土不二という言葉がありますが、生きとし生けるものの食の基本とされてきた課題でありますが、すなわち、安曇野に住む人、生き物は、安曇野の土と一体であるとの考えであります。この考えを推進することが自給率を上げることであると思います。国民1人当たりが1日1杯の御飯を余計食べれば、自給率は8%上がり、60万ヘクタールの水田の復帰が可能となると言われています。とにかく管内の消費者に努めて地場産のお米を食べていただくことにあります。余っているお米を食べなく、ほかの地域より食材を使うのは自然の摂理に反すると思われます。 そこで、その考えからして、学校教育はオール米飯化すべきと考えますが、どうでしょうか。どうしてもパンということになれば、米パン、米粉パンという取り組みを進めるべきと思います。また、米どころとしましては、純米日本酒、また、特に、米しょうちゅうのブランド化を進めることも視野に入れる必要ありと考えられますが、いかがでしょうか。 2項目めとしましては、安曇野市食育推進計画の策定について伺います。 国の食育基本法が平成17年制定され、これに基づく食育推進基本計画が昨年3月国より示されました。そして、この基本計画の中に米食文化を位置づけてはと思うわけであります。松本市におきましては、19年度策定の方向でスケジュールが組まれ、19年度予算が動いております。平林市長は、本会議のあいさつでも、18年は計画元年であった、ことしは稼働する年に入ったと位置づけておられますが、事この食育推進基本計画においてはおくれていると思われますが、いかがでしょうか。我が安曇野市の取り組みについてお聞きするものでございます。 それから、3番目としまして、戦後の食育、栄養学の反省と対応についてお聞きいたします。 戦後の食料難、米不足時代には、国を挙げて自虐史観に裏打ちされた日本文化、歴史の否定に努め、その1つに、米食文化の否定がありました。御用学者を動員しまして、米を食べると頭が悪くなるとか、太るとか、パンを食べると頭がよくなる、やせると宣伝され、頭脳パンなどという商品が出回るなどしておりました。池田勇人総理におかれましては、貧乏人は麦を食えとまで言って、現在、あるある大辞典顔負けのひどいことを言ってパン食を奨励していました。今、人類は環境破壊が大きな課題に直面していますが、一神教的世界観に支えられた畑作牧畜民の肉食文化によって引き起こされてきた要因が大きいと考えられます。それに対しまして、我が稲作漁労文明、すなわち米食文化は、持続を重視した環境調和型文化として世界に誇り得る歴史を刻んできています。 そして、その日本食が今世界的ブームになってきています。米が栄養学的にすぐれた食物であることは、多くの学者が認めるところとなってきている現在、今までの栄養学を、この飽食の時を迎えた現在、見直し、反省し、日本を代表する人も、我が安曇野市を代表する人も、米を食べると頭がよくなると堂々と発信して、米消費拡大を進めていただくのはいかがでしょうか。 とにかく、今まで栄養があってよいではと思われていました牛肉とか肉類に対する疑問が指摘されております。このことは、学校給食のパン、牛乳メニューにも影響ある大問題であります。その1つのあらわれとして、最近の著書、新谷弘美氏の「病気にならない生き方」が堂々とミリオンセラーになっていますし、幕内秀夫氏の本、「粗食のすすめ」や「じょうぶな子どもをつくる基本食」が子育てのお母さん方に話題となっているわけであります。今までの栄養学とは異なる、これらの考えが出回っております。いずれにしても、肉食文化に偏らない、むしろ米食文化を基軸にした考えであります。 そして、共通していることは、環境を考えた地産地消、そして、旬の物を旬のときに食べるという旬産旬消の勧めであります。食料自給率を推進する考えにありますので、市民の健康と学校給食においても、これらを参考にすべき事項と思われますが、どのようにお考えかをお聞かせください。 2問目は、米の消費拡大等の思いで3項目を質問させていただきました。関係者の答弁を求めます。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) それでは、最初の地産地消、身土不二の勧めということでお答えをしたいと思います。 安曇野市では、平成19年1月に安曇野市地産地消推進計画を策定いたしました。この計画では、本市の豊富な地域食材を大切にして、生産者と消費者及び事業者の連携を深めて、市内で生産される農畜産物の地域内流通を促進し、地域内需給を高めていくという目的と、それから、伝統的な食文化の継承、それから、健康的な食文化を普及し、地域の活性化を目指していくということで、今進めているところであります。 いずれにしても、地産地消を進める、そういう観点からいきますと、自給率を上げる、そういうところにも結びついてくるんではないかなというふうに考えておりますので、これは食育にも大きくかかわってくることでありますので、しっかりとした計画に基づいて推進をしていきたいと考えております。 ○議長(水谷嘉明) 教育次長。 ◎教育次長(小林善明) 学校給食のオール米飯化ということでお答えをします。 学校給食は実際の食事という生きた食材を通して、正しい食事のあり方を体得することをねらいとして行われる教育活動でございます。日々の献立も栄養基準を守り、変化をつけ、楽しい給食として生涯にわたり健康を考え、望ましい食習慣を身につけることに役立つものとし、平均使用栄養量と標準食品構成に基づく献立で、かつ家庭の食事で不足しがちな栄養素を考えた献立作成の必要がございます。 質問のパンは米パンでということでありますけれども、学校給食の栄養上の配慮という面からの基本の食事内容は、パン及び米飯とミルク、おかずということでありますが、パンは牛乳の飲用促進、おかずの内容向上との関連で、できるだけ小型化を進め、個人差に応じた摂取が必要であり、また、パンと米飯の比率はおおむね2対3程度とし、中間にめん類等を入れてバラエティーに富ませることも考慮し、学校給食の特色を生かした献立を作成することとされていることから、お尋ねの趣旨はよくわかります。しかし、米飯だけではいいと言えないのではないかというように考えております。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 推進計画の関係につきましてお答えさせていただきます。 食育基本法に基づく食育推進計画につきましては、健康推進課の方が窓口になっておりますけれども、食育が幅広く多岐にわたっておりますので、各部局にて事業を現在実施しているところでございます。そのため、まず、数回の会議を各課と開催し、市としての食育事業の内容をまとめたところでございます。 主なものとしましては、健康推進課では、親と子の料理教室、男性の料理教室、地区伝統料理教室等、学校教育課では、学校田利用による体験学習、地域食材を用いた給食の実施、PTAに対する試食会の実施、農林水産課では、農村女性学習会の料理教室、子供たちの食農体験、社会教育課では、公民館での地元産の食材を使った料理講習会、そば打ち講習会、児童保育課では、栄養士による園児への食育指導、保育園行事での地域の伝統食等の取り組みが挙げられております。食育に関しましては、家庭の役割が極めて大きなものと考えております。 しかし、現在では核家族が進み、共働きがふえている現状では、家庭や幼稚園、保育園、学校、地域、行政も一緒になった食育を推進すべきであると考えているところでございます。 食育推進計画の策定につきましては、幅広い分野にわたる取り組みが必要でありますので、庁内の関係部局及び団体との連携、協議を進めながら、19年度中に市の特性を生かした食育推進計画を作成していきたいと考えているところでございます。 それから、戦後の関係の食育の反省点というようなことでございますけれども、戦後、高度成長期とともに食生活は豊かになりまして、現在では飽食の時代と言われるようになっております。戦前は穀類からのエネルギー摂取量が多かったのが、現在は脂肪、タンパク質からの摂取がふえてきている現状でございます。また、車の保有台数も増加し、運動量の減少も招いております。このような食習慣、生活習慣により、メタボリックシンドローム、糖尿病等の生活習慣病が増加しております。また、核家族化のため、食文化の伝承ができにくい環境にもなってきているということでございます。 このような状況の中で、健康推進課におきましては、現在策定中でございますが、健康づくり計画に基づき、他機関との連携をとりながら朝食の大切さを訴え、バランスのとれた食生活を広め、地産地消、郷土食の伝承などの展開をしていく計画を現在つくっているところでございます。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 山田議員。 ◆23番(山田高久) そういうことだそうですけれども、二、三ちょっともう少し聞きたいと思いますが、まず1つ、お米の消費拡大の予算というのが30万でございます。私どもは、旧豊科の場合には80万、そして40万と、こんなような単位で、一町村でも使っておって、これ奨励に努めていたわけなんですけれども、30万でどんなことをするか知らないけれども、中途半端な財源で、ぜひもうちょっと拡大して、これら重要な問題ですので取り組んでいただきたい、こんなことを希望しておきたいと思います。今、30万で動いているけれども、もうちょっと何とかならないかと、こういう意味でございます。 それから、食育推進計画を立てるということでございますので、ぜひ、国の使途は、各市町村半分くらいは立てるよと、県は全部立てると、こんなことでございましたけれども、その半分の立てるの方の中へ入っていただくということですので、ぜひ、松本市におくれをとらないようにひとつ努めてもらいたいと思います。何か松本市はお医者さんですのでという人がいましたけれども、それとは全然違いますものですから、行政は行政としてひとつ取り組みをお願いしたいと、こんなことをお願いしておきます。 それから、学校給食の関係の米パン導入促進事業の件でございますけれども、昨年は穂高で7,400食対応していただきました。今年度は、それはもうそれだけに終わるのか、この事業は18、19、20年、3年に連続した事業であります。県が奨励金を出すとなった1食23円のげたを履かすという言い方ちょっとおかしいですけれども、1食、そんな形を見ながら奨励をしている部分がありますけれども、本年度どんなふうになるか。 それから、いずれにしましても、朝ごはん条例を持っています私ども鶴田町へ視察に行ってきました。そこでは学校給食はパン食をやめまして、すべて米飯でやっていました。それで、どうして米飯に持っていったかというと、全然とれないものをわざわざ、外国から入れたものを買わなくていいじゃないかと、こんなことでありまして、ある物を使ってやるんだと、こういうことで、あの地帯は米とリンゴの地帯でございましたので、そんなふうになっているようであります。 それから、国会のテレビ中継を聞いておりますと、安倍総理大臣は、給食の回数について、全国は平均は2.9回だと、3回くらいの目標であるけれども、将来的には4回にしたいと、こんな答弁をしておりましたけれども、我が市では、その回数を全部米飯にしなくてもなんですが、目標を安倍総理と同じような4回にふやすような、そんな計画は持っているかどうか。 それから、要するにブランド室が今度は設けられていましたけれども、やはり透明なお土産というのも、しょうちゅうのことですけれども、ここで売られているしょうちゅうは酒屋に行きますと、熊本の米じょうちゅう、要するに、粟とか芋とか麦はしょうちゅう盛んですが、そこでやっているのが入ってきております。 それで、県内では千曲錦さんがやっているのがこちらの方へ入ってきていますけれども、免許を持っている持っていないにいろいろ影響あると思いますけれども、この安曇野ではまだ今のところ取り組んでおりませんので、今、日本酒からある程度しょうちゅうへと動いている部分もございますので、よそさまの県の地帯の物を食べるよりも、飲むよりも、やはりこの地のものを1つのブランドとして取り上げたらと思うんですけれども、その辺のところも、どんなふうにお考えでしょうか。なっているか、どなたでもちょっとお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 教育次長。 ◎教育次長(小林善明) 穂高の米パンの関係で23円の補助金と、そのとおりでございます。本年度3回、来年度は県の補助が2回になるというから2回を予定しているということでございます。 ただ、この米パンにつきましては、平均的な物が85グラムぐらいということになりますと、約30円かかるわけでございます。そういった面から給食費というようなところにも影響をしかねないということで慎重に考えざるを得ないということでございます。 それから、朝ごはん条例につきましては、おいでの高山喬樹議員からも視察の資料をいただいてございます。ただ、現在のところは、学校給食に関して言いますと、各給食センターの栄養士による栄養指導という中での朝御飯というものの重要性を認識していだたくというようなことで考えておりまして、まだ条例ということについては白紙ということでございます。 それから、安倍総理の言う給食回数、学校給食法におきましては、学校給食はどこでもやる、何でもいいというような言い回しになっております。そんなことから、国においても、そんなことをやっていると思います。しかし、そういうことも必要ではないのか。例えば、弁当を持参というようなことも、そういった日もあってもいいのではないかというような考えは持っております。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) しょうちゅうの話でありますが、しょうちゅうは今、みんなはやりでお酒にかわって飲んでいるわけでありますが、米消費拡大という中では、お酒にしても、しょうちゅうにしても、多く使われる、契約栽培していただくというのがいいことだと思います。 これを市の中でどういうふうにつくるかというようなことにつきましては、酒造会社がありますので、酒造会社の皆さんと、そういう話し合う機会を持って、今どのような形で進めているかというようなお話も聞きながら進めていった方がいいかなと、こういうふうに思います。酒造会社の皆さんも、自分のところのブランドといいますか、そういうこだわりで今お酒をつくっているということであると思いますので、こんなお話もしながらしょうちゅうの方へも幾らか切りかえてみたらどうですかというようなお話はしてみたいなと、こういうふうに思います。 中には、どぶろく特区にして、どぶろくつくったらどうかなんていうお話もたまたまあるわけですけれども、それも可能性のあるものかどうかということがちょっと何とも言えないところがありますので、そういう点を含めて、酒造会社が、これはつくっていただくというのが一番いいことだと、こういうふうに思います。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) 山田議員。 ◆23番(山田高久) ありがとうございました。 私が3項目めに挙げました栄養学の反省についてでありますけれども、いずれにしましても、戦後、アメリカの栄養学の影響がありまして、分厚いステーキが何か高タンパク、高脂肪でスタミナのもととなると、こんなような印象が非常に強いですけれども、しかし、ところが、このアメリカにおきまして、アメリカの上院に報告されましたマクガバンレポートは、こうした当時の食の常識を真っ向から否定した、最も世界で理想的な食事と定義したのは、何と私どもの日本の元禄時代以前の日本食と、こういうふうに調査上なっております。いわゆる精白しない穀類を主体としまして、おかずは季節の野菜を食べ、海藻類に動物タンパク質、小さな小魚、魚介類ですが、といったものだと、こんなふうになっています。したがって、近年、日本食が健康食として世界的に注目を集めているのは、これがきっかけとなっていると言われています。 私が通告書に記載しました新谷先生ですけれども、米国ナンバーワンの胃腸内視鏡の外科医だそうですが、人は酵素の働きなくして1秒たりとも生きていけないという学説、要するに新しい命あるものを食べるのがいいと、こういうことでありますから、地産地消とも結びつくんですが、この学説を持つ、今米国で活躍中の人でございます。時間がないので詳しく触れることはできませんけれども、病気にならない生き方という本がここにありますけれども、これがミリオンセラーになっている、この事実というのを私どもはどういうふうに理解していっていいかどうか。 そして、また、幕内秀夫先生が6月に安曇野市で講演が予定されているやに聞いておりますけれども、いずれも、この地産地消、旬産旬消、加えて、この米食文化の肯定につながる米消費拡大を促進するものですので上げた次第でございます。また、時間があったら御参考にと思いまして紹介させていただきました。 時間がありませんので、3問目に入ります。 3問目は、安曇野の水資源の効率的な活用について質問いたします。 その1つとしまして、土地改良区の合併促進についてであります。 土地改良区とか水利組合の合理化によりまして、施工経費並びに運営経費などを削減することによりまして、営農経費全体を少なくすると、水費を少なくするという、こういう必要から提案するものでございます。 旧豊科町におきましては、毎年250万円ほどの予算計上をしまして、合併促進に向け取り組んできた事業でありますが、新市になりまして、すっかりこの手を引いた状態になっております。先般も一般質問で申し上げましたけれども、その後の動きも余りありません。とにかく土地改良区の合併というのは、県下でも安曇野が一番おくれている地域であります。今後の行政指導に期待したいわけですが、取り組みの是非につきまして伺います。 そして、この用水管理についてであります。 さきにも取り上げました農地・水・環境保全向上対策事業の積極的な活用によりまして、我が用水路は美しくしたいものであります。また、生活用水のオールシーズン潤沢に通水するよう努めまして、防火用水としての機能を保持するよう行政指導すべきであると思います。 具体的には、安曇野の主幹用水路であります拾ケ堰が年の半分以上、7カ月は川上に当たる国道147号線東側は通水なく景観もよくありません。やはり川には水が流れているという機能が働いているときが一番美しいものであります。そして、川には魚が泳ぎ、水鳥が遊ぶという美しい自然としたいものであります。 また、用水関係、その3としまして、冬水田んぼについて質問いたします。 今、冬に水田に水を張る農法が全国的に話題になっております。過日、2月18日、田淵行男記念館が主催し、市と教育委員会が後援し、開催しました安曇野自然文化講演会での講師となられました俳優の柳生 博さんの講演でも、冬も田に水を張って野鳥保護をと提言されていました。かつては安曇野は、レンゲ稲作農法によって窒素肥料を賄っていましたが、いもち病発生につながったことから、窒素コントロールのしやすい化学肥料へとシフトし、また、稲オオイ病にも関係しましたツマグロヨコバイ撲滅に向けまして、現在のような秋起こしへと農法が変わってきております。 しかし、このところへ来まして、生物の多様性農業とか、あるいは人と生き物に優しい農業を考える必要があると、こういう時期に入りまして、今まで進めてきました、これらの農法、今、冬期間は乾田化になり、野鳥にとっては砂漠化と言っていますが、砂漠化しております。 このような形になっていますが、今、これでいいのか問われる時期に来ていると思いますので、考える必要があるだろうと。特に、安曇野のワサビ田の地下水の涵養、先ほども等々力議員の方で地下水の涵養の問題が出ましたけれども、これにも関係する問題であります。 また、湿田化というのは、良質米生産にも関係する課題でありますので、この冬水田んぼのいいか悪いか、農法につきまして検討を深める必要があるだろうと、こんなことで取り上げた次第であります。関係者の御意見をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) まず、土地改良区の合併促進についてでございます。 平成2年6月に策定された国の土地改良区活性化対策実施要綱に基づき、長野県は平成4年2月に土地改良区統合整備基本計画を策定しました。その内容は、県下に161ある土地改良区を最終的には118に、それから、松本地方事務所管内では46ある土地改良区を21にする計画であり、現在、計画に沿った統合、解散が進んで、県内では128、管内31の土地改良区になっております。平成12年に松本地方事務所管内の関係する土地改良区が集まり、統合計画についての打ち合わせ会議がありましたが、大部分の土地改良区が、当時話はあったが、言及はしてこなかったという実情でありました。平成14年度に行った各土地改良区へのアンケート調査においても、土地改良区の側から積極的に合併を推進したいという回答は得られませんでした。土地改良区などでは長い歴史的背景がございます。財産賦課金、借入金等の処分と合併にするに当たりさまざまな課題を抱えているのが今の現状であります。これらを解決し、調整することが先決ではないかと、こういうふうに考えております。 いずれにしても、市としましては、各土地改良区の理事長さんには、いかがですか、合併の方向で話し合う土台に乗ったらというようなお話も私の方からしてきたわけであります。山田議員さんからも、あなたの仕事は土地改良区を合併させることが仕事だからしっかりやりなさいという励ましをいただきまして、私もお話をしているところでありますけれども、なかなかその長い歴史背景が詰まっているといいますか、なかなか難しい状況にあると、私は感じております。 それから、用水管理についてということであります。 これにつきましては、農地・水・環境保全向上対策では、地域において、農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図るため、農地や農業用水等の資源や農村環境を守り、質を高めるために行う地域の協働活動等に対し活動組織に支援するもので、安曇野市としては、国・県同様に積極的に支援をしていくという考えであります。これにより、田園の美しさを残していくという考えで進めているということであります。 安曇野市の用排水路の水は、大部分河川からの取水であります。このことは、取水に対し各土地改良等が河川法に基づき河川管理者の許可を得て利用しております。この許可は水利使用の目的、それから許可水量、許可期限、水利使用の場所等を申請して許可を得たものでありまして、通年通水を実施することは通年の取水許可を得るということであります。取水に対して各土地改良区が河川法に基づき河川管理者の許可を得るということが必要なんで、そういうことをしていく必要があるじゃないかと思います。そこで、土地改良区等の防火用水としての通水については、関係機関と綿密な協議をしながら検討をしていきたいと考えているところでございます。 冬水田んぼについてでございます。冬水田んぼにつきましては、以前にも議会の中でお答えをした経過がございます。今言いましたように、河川法許可というようなこともあります。このことについては、使用水量の多い時期と少ない時期の許可水量がおのずと違ってきているというようなこともあります。水利使用の目的、許可水量、許可期限、水利使用の場所等の申請をして、許可を得てやっていくということであります。 冬水田んぼにつきましては、本当に地下水の涵養とか、除草効果とか、不耕起田植え等の試みもできるというようなこともあります。そんなようなことから、本当に進めていきたい事業ではあると考えてはおりますけれども、今言ったような河川法との関係、それから、いろいろな問題点を克服しながら考えていかなければならないという課題もありますので、関係機関と研究・検討をしながら、このことを進めていきたいと、そういうふうに考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 山田議員。 ◆23番(山田高久) そういうことのようでございますけれども、よく河川法と言いますけれども、拾ケ堰さんの場合にも、冬の間も通水するようにちゃんと毎秒2.29トンの許可が出ていますものですから、それであえてとめないでもいいんじゃないかと、こんなことがありまして、年間通水をちょっと取り上げているわけであります。 それはそれとしまして、時間もございません。ちょっと一言、何か市長さんから全然ありませんので、特にお願いしておきたいのは、市長さん、合併のときには非常に御努力なさいまして、5町村の合併にこぎつけました。土地改良区の合併というのは、土地改良区は、何ですか、人格が違います法人格でございますが、いずれにしましても、この行政の長を預かる長としまして、この合併の促進について御尽力いただけないものか、何か一言ございましたら、ちょっと。 ○議長(水谷嘉明) 市長、3分ちょっとです。 ◎市長(平林伊三郎) 土地改良区の合併等については、機会があるたびにもお話ししてまいったところであります。肝心の当事者の皆さんが、やはりそういう必要性をしっかりと認識していただかないことにはなかなか難しい、それをしっかりとやるのが大前提でありまして、市長が合併しなさい、はい、合併しますと、そういったものではないというような認識で今後も進めてまいりたいというふうに思います。 ○議長(水谷嘉明) 山田議員。 ◆23番(山田高久) そういうことですけれども、やはりこの地域を預かる長として、やはり法人格違いましても、なるべく国も県も進めている合併事業でございますので、御尽力いただきたい、こんなことを御希望させていただきます。 いずれにしても、時間がございませんので、まとめます。 国の政策、とにかく積極的に推進いただきまして新市づくりにひとつ心がけていただきたいし、それから、戦後の栄養学というのは、ここへ来て大きくいろいろな問題が出ておりますので、検証して自給率の向上につながるものならつなげてもらいたい。 そして、私が最後に申し上げました水の問題でございますけれども、とにかく人類は石油がなくても生活できますけれども、水がなければ生命維持はできません。そんなことで、この農業用水を初めとする生活用水になります安曇野を縦横に走るこの堰ですか、水田の4,300ヘクタールを、また、畑や何か合わせますと5,000何ぼになりますか、耕地を潤わせているわけでございますけれども、特に、先ほど来から話します19年度から、この農地・水・環境保全向上対策というのが大きく施策として上がっていますので、この辺を活用しながらひとつ、この水の管理をお願いしていきたい、こんなことを思いながら質問を閉じさせていただきます。いろいろとありがとうございました。 以上です。--------------------------------------- △浅川保門 ○議長(水谷嘉明) 続いて、10番、浅川保門議員。時間は4時10分から5時10分までといたします。 浅川議員。          (10番 浅川保門 登壇) ◆10番(浅川保門) 10番、浅川保門でございます。 通告によりまして、一般質問を行います。 最初に、消防行政につきまして質問を進めてまいりたいと存じます。 消防につきましては、旧町以来久々の質問でございます。また、難しい時間帯でありますが、眠気を吹き飛ばすように気合を入れまして質問を進めてまいります。よろしくお願いをいたします。 昨日、危機管理に対し、既に同僚議員より多くの指摘がございましたが、現場で働く非常備の団員の問題は残しておいてもらいましたので、この部分から始めてまいります。 間もなく地域防災計画も提示されるようであります。役割分担も明示されるわけですが、危機管理室の機能、また、行政機関の中での機能、常備消防との連携等は、確実に遂行しなければ当然ならない問題であると理解をいたします。危機管理室がしっかり機能するには、非常備消防の存在が大きな位置を占めてくるものと思われます。災害現場で働く消防団の存在なくして大災害は語れないわけであります。災害が大きくなればなるほど消防団へのウエートは大きくなってまいります。 私が一般質問を通告した後、市の職員が私のところへ参りました。内容は、消防行政につきまして、浅川議員と議論をしたいとのことでございました。内容は、当初予算で常備消防負担金として広域連合へ9億3,000万円が計上されていると、火災現場の消防活動は常備消防で十分であるから、非常備消防の約2億円はむだではないかと、このような意見でありました。 私は、余りにも認識不足でありまして唖然となったわけであります。今さらここで非常備消防の任務を説明するのもおこがましいとは思いますが、本議会には本日は消防団の幹部も傍聴に見えておりますので、あえて消防団の任務を申し上げておきたいと思います。 もちろん火災現場での消火活動も任務の一部ではありますけれども、鎮火後も地元消防団は残火処理並びに予防広報等を行い、市民の皆様にはなかなか目につかない部分でありますけれども、二次災害を未然に防ぐためには、時としては朝まで現場を巡回しているわけであります。 さらに、現在は地球温暖化等の影響で、あちこちで自然災害が発生しております。さらに、地震等も想定をされているところであります。このときしっかりと市民の皆様の生命・財産を守ってくるのは、地元をしっかり熟知した非常備消防の団員たちであります。 また、最近は高齢化社会を迎えており、高齢者等の行方不明者の捜索もふえていると聞いております。行方不明者捜索は、発見まで任務が続くわけであります。私も現役時代、2日半日捜査に当たった経験もございます。今回の私の質問で、少しでも消防団への認識が高まればいいなと、こんな思いでございます。 先ほどお話をしました市の職員は、今、私が述べたことを説明したところ、何も議論をせずに帰っていきました。恐らく恥ずかしい気持ちでいっぱいであったのかなと、こんなことが後ろ姿から感じられたわけでございます。しかし、市の職員の一部ではありますけれども、この程度の認識では、有事の際、現場で命がけで働く団員が余りにもかわいそうな思い、そんな感じをいたしましたので述べたようなところでございます。 まず、市長の消防団に対する考え方をお聞きをしておきます。よろしくお願いをいたします。 ○議長(水谷嘉明) 市長。          (市長 平林伊三郎 登壇) ◎市長(平林伊三郎) 私、穂高時代からでもありますが、消防団員の皆さんの御尽力というものは、地域を支える大変大きな力になっているということで、自衛消防ということについては極めて重く感じてきたところであります。安曇野市になっても、その姿勢は変わっておりません。皆様方の御苦労に対し、皆様方が本当に意気を持ってこれに当たっていただくように、御承知のとおり、消防服等、活動服等につきましても、優先的に御希望をかなえ、そして、これを日ごろの活動の糧にしていたというふうに思っております。基本的には議員おっしゃるとおり、消防団の意義というものは、これからますます、とりわけ地震の災害、あるいは自然災害等もあるわけでありますが、そういった非常時を考えた場合、今後、ますますその意義は大きくならざるを得ないと。したがって、行政としても、その辺をしっかり認識しながら、これを支援していかなければいけないという気持ちには全く揺るぎがありません。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ただいまの市長さんの答弁で、深い御理解をいただいておりまして、まことにありがとうございます。旧町時代も、ただいま市長の答弁にございました活動服についてお願いをしてきたところでございます。財政厳しい中で活動服の貸与も実現していただいたわけでありますので、多少なりとも遠慮をした部分で、これから質問を進めていきたいと思います。 まず、団員の確保の現状についてお聞きをいたします。 自然災害の多発等により、自治体消防、非常備消防でございますけれども、市民の評価、また期待感は、一部の方を除いては私たちの当時と比較しますと、相当高い、また期待感があるものと私は思います。しかしながら、団員確保はままならず、旧態依然、対応に苦慮しているのが現状かと思います。 危機管理局の報告によりますと、昨年4月時点の県内の消防団員は3万7,599人、1996年4月から10年間におきまして5,500人が減少しているとの発表でございます。恐らく安曇野市におきましても、同傾向にあるものと推測をいたします。19年度当初予算に、100消防団員、113人分の退団者退職報償金が2,660万円ほど計上されているわけであります。113人が退団しているわけでありますけれども、この補充ができているのか、安曇野市の現状はどうかお聞きをいたします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) それでは、お答えを申し上げてまいりたいと思います。 消防団は、先ほど議員の御認識がやはりすべてだろうというふうに理解をしております。本業を持ちながらも、みずからの地域はみずから守るという郷土愛の精神に基づき、昼夜を分かたず各種災害に立ち向かい、地域の安全・安心の確保に大きく貢献をしております。地域密着性、要員動員力、即時対応力の面でもすぐれた組織でございます。活動範囲も通常の災害対応はもちろんのこと、救助、救出活動、各種警戒や火災予防広報の実施、住民の避難誘導など多岐にわたっております。このように献身的かつ奉仕的に活動をしている組織は、他にはないだろうというふうに思っております。 しかしながら、先ほどの議員の御説明の中にもございましたが、消防の常備化の進展、少子・高齢化社会の到来や産業就業構造の変化に伴って、全国的に見ても消防団員は減少傾向にございます。昭和30年、全国に約200万人おりました消防団員が昭和50年には112万人、今では90万人を割ろうとしている状況にございます。当市の消防団につきましては、条例定数1,096人に対しまして、実員1,047人と49人達しておりません。今、現状では各分団で今まで、今日まで昼夜をたがわず団員確保のために奔走されていたということは存じております。ただ、最終的にどの程度が補充されたのか、私は残念ながらまだ存じておりませんけれども、そういう大変な状況で活動をされているということは確認をしております。 団員の就業形態が大きくここに来て変化をしておりまして、かつては自営業の方がほとんど中心を占めておりましたけれども、サラリーマンである団員が増加をしており、今日的な状況は8割方が、そのサラリーマン化をしているというような状況にございます。新たな団員確保に非常に苦慮をしているところでありますけれども、地域に暮らす皆さんの消防団の活動に対する理解と、ますますの協力が大切であり、そして、一人一人が地域の安全に対して関心を持つことが第一だというふうに考えております。 市としましても、積極的に消防団員確保の各種方策を推進するとともに、団員の処遇、施設の改善、車両の更新等を図ってイメージアップをつなげることによって、消防団入団の促進を図ってまいりたいというふうに思っております。 ちなみに、先ほども市長申し述べましたが、活動服の導入によって入団活動に着用をして、そして入団活動を進めているというふうなお話も聞いております。ぜひそういう地域の活動に対して御理解をこれからも賜ってまいりたいというふうに思っております。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ただいま総務部長からも心強い御理解をいただきました。私もOBといたしまして、非常にうれしく思っているところでございます。 本日、ここにいる職員の皆様、また、議員の皆様も先日、3月9日にNHKで7時半より30分間消防団員確保作戦、だれが担う地域防災ということで、7時半からのゴールデンタイムでNHKが取り上げたわけであります。いかにこの消防団員が不足しているか。また、地域の自然災害において団員が不足の中でどのように対処できるのかと、ここら辺が非常に危惧された中でのNHKの取り上げだと私は感じております。 私は、残念ながら見なかったわけでありますけれども、友人からすごく雷を落とされたわけであります。消防行政に対して、市議として一般質問する者が、そのくらいの心配りがなくて、そんないい質問ができるわけがないじゃないかと、このようなことでございましたけれども、私は、今現在、情熱を持ちまして、精いっぱい質問をしているわけでございます。余分なことを申し上げました。 続きまして、消防団協力事業所表示制度に対しての市の取り組みをお尋ねいたします。 この制度は、消防団と事業所等との連携、協力体制が一層強化することによって、地域における消防防災体制の充実を図ることを目的とするものであります。 次の質問事項の県の協力企業減税条例とも関連をしてきますけれども、今後の市の取り組みをお聞きいたします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) それでは、消防団協力事業所表示制度に対しての市の取り組みはということでお答えを申し上げたいと思います。 消防庁が示したこの制度の目的は、消防団員の減少と団員のサラリーマン化をはぐくみ、事業所等の従業員が消防団に入団しやすい環境づくり、消防団員となった従業員が消防団活動をしやすい環境づくりができた場合において、当該事業所に対し、そのあかしとしての表示証を交付するものでございます。 事業所が地域へ社会貢献を果たしていることを社会的に評価することにより協力事業者の信頼性の向上につながり、消防団と事業所等の連携協力体制が一層強化されることによって、地域における消防防災体制の充実強化が図れることが目的となっております。それぞれ各市町村においては、実施要綱を策定し実施することになります。 例えば、安曇野市の消防団員が他の市町村の事業所に勤めていれば、その事業所のある市町村が表示証を交付することになり、逆に他の市町村の消防団員が安曇野市の事業所に勤めていれば、安曇野市が交付することになります。したがいまして、実施要綱での認定基準を少なくても市単独ではなくて、松本広域圏だけでも統一しておく必要があるというふうに思っております。今後、地方事務所を窓口として調整をしていく予定でございます。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ただいまの御答弁によりますと、安曇野市単独ではなくて、松本広域圏の中で調整をしていきたいと、こういうことでございます。ぜひとも御努力をお願いしたいと思います。我々の時代とは社会状況は一変をしております。自営業者の団員はわずかであるわけであります。このような状況を考えたとき、事業者に理解をいただき、出動しやすい環境を整えていくことが非常に大事であるかなと、こんなふうに思っております。よろしく御努力の方をお願いいたします。 また、ただいまの質問と関係をしてくるわけでありますけれども、一昨日、県会が終了したわけであります。その中で、先ほど私が申し上げました協力企業減税条例が可決をされたわけであります。内容は、資本金が1,000万円以下、団員を2名以上抱えている企業においては減税を行うと、このような条例でございます。県は当初予算で800万余が計上されております。これは逆算をしますと、80企業が対象ということであります。恐らく全県下で80では、努力は認めますけれども、果たして安曇野市で対象になる企業は何社あるでしょうか、非常に心細い限りであります。 先ほど私申し上げましたけれども、活動服の貸与等で大きなお金を使っていただきましたので、非常に言いにくい部分でありますけれども、市としてのこれからの県条例に対して、補完するお考えがあるのかどうかお示しを願いたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) それでは、お答えをしてまいりたいと思います。 県の消防団への協力企業減税条例に対し、市の不足分の補完の考え方ということでございます。 県では、先ほど議員述べられましたように、消防団協力事業所表示制度とあわせて、全国初の試みとして、従業員に消防団員が2名以上いる、資本金1,000万円以下の中小企業や個人事業主が支払う法人個人事業税の半額を10万円を限度に減税をする優遇措置をこの県会で可決をされました。条例として可決をされました。県が消防団活動に協力する企業を21年度から建設工事などの入札参加資格審査で独自に加点をする新客観点数の対象として優遇することも検討がなされております。 市としまして、消防団員の勤めています中小企業や個人事業主に対しての優遇措置について、これから何が一体可能なのか、どういうものがこれからできるのか、その辺を含めまして研究をさせていただきまして、国・県の指導をいただきながら進めていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ただいま総務部長の方から積極的な姿勢をお示しいただきましてありがとうございました。団員確保の方法は、本当にこれが決定打であると、こんなようなものはなかなか見えないわけでありますけれども、私、ぜひ市長さんにお願いをしたいことがございます。これ市政という小冊子がございますけれども、この中で、三重県の松阪市の例が取り上げられているわけでありますけれども、その中に、やっぱり御多分に漏れず、団員の削減で頭を痛めていると、このような記事が載っております。その打開策といたしまして、市長みずからが消防団OB等に声をかけた中で、時間はかかったけれども、2年間をかけまして75人を増加させたと、こんな記事が載っております。 私、先ほどの市長の答弁からし、また、私が現役の連中とおつき合いをしている中で、平林安曇野市長は、非常に消防団には評価が高いわけであります。その市長が恐らく一声をかければ、松阪市では2年かかったと言いますけれども、恐らく平林市長であったならば1年でクリアができるではないかと、私はおべんちゃらでなく実際にそう思っておりますけれども、市長さん、どのようにお考えですか。
    ○議長(水谷嘉明) 市長。 ◎市長(平林伊三郎) 松阪の市長さんみたいに、私が説得力あるかどうかわかりません。自信はあるわけでありませんけれども、団員の皆様方、幹部の皆様方が、ここはぜひ市長、一声ということであれば、いつでもお手伝いする気持ちはあるつもりであります。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ただいまの市長の心強い答弁でございます。現役の幹部も来ておりますので、よくお聞きをしたと思いますので、よろしく御努力くださいますようお願いをいたします。 引き続きまして、自主防災組織についてお聞きをいたします。 午前中に同僚議員も触れられておりましたけれども、また、私の方からは違う観点で自主防災組織についてお聞きをしておきます。 現在、安曇野市の組織数を見ますと、豊科が全区、穂高、明科は7割方組織が進んでおります。全国的に見ても積極的に取り組んでいる中であります。そんな中、三郷、堀金のおくれが気になるところでございます。恐らく三郷、堀金におきましては、自治組織がしっかりとできておりまして、有事の際には機能ができる体制があるかと私は理解するわけでありますけれども、今回、当初予算におきまして、25地区組織化を想定した中で、250万円が計上されているところであります。その辺のところをお聞きしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 自主防災組織の設置に相違があるがどうかというお話でございます。災害からみずからの安全を守るためには一人一人の皆さんが自助が基本となり、みずからの安全を守ることができる自治の精神が確立した人たちが力を合わせることによって、初めて共助が可能となります。安心・安全な社会をつくり上げていくために、共助の役割は極めて大きいわけでございます。災害時に身近な地域社会で結束して災害に対処することが大切になってまいります。 先ほど議員のお話の中にございました結成状況は、83行政区中46地区において組織化をしていただき、そして、訓練等実施をいただいております。平成18年度は5地区が組織化をされました。現在、三郷では1地区、堀金では、まだ組織化がされていないという格差が現実にございます。地域性もございまして、わざわざ組織をつくらなくても、日常常日ごろ助け合っているというような御意見もいただいているところでございますが、区長会連絡会や地域の区長会におきまして、担当者が出かけていって説明等を実施してまいっているところでございます。 今後につきまして、この未組織の地域に入りまして、必要性を理解していただけるような活動を実施していきたいというふうに考えております。とりわけ、この問題につきましては、消防団のOBの皆さん方に御尽力をいただく場面が非常に多かろうというふうに思っております。やはり団のOBが率先をして、その自主防災組織の中心になっていただくということが、これから必要になってくるんではないかというふうに思っております。一人一人が隣近所の人たちと協力し合うことによって形成をされるということでございますので、それが一たび災害などの異常事態が起これば、本当に向こう三軒両隣の助け合いがなければ、自分たちの命そのものを守ることができなくなってしまうということでございますので、ぜひこの点につきまして、積極的に進めてまいりたいというふうに思っております。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) 恐らく御答弁のとおりかと思います。三郷、堀金におきましては、隣組組織が恐らくしっかりしたものがあると思います。しかしながら、有事の際には訓練を積んだ消防団員においても、バタバタするところがございます。これは自主防災組織でも、恐らく私はそうかと思いますけれども、何回も何回も反復練習をした中で初めて有事の際に機能すると、私はこんなふうに考えておりますので、ぜひとも消防のOB、また、行政も御努力をお願いいたしまして、一日も早く堀金、三郷も追いついてくれるよう願うものでございます。 次の質問に入ります。 先日の予算の説明会で、530万円が備蓄品にかかっていると内容をお聞きしましたけれども、自主防災組織が組織化されても、そこにただいま申し上げました反復訓練が伴って、有事の際に初めて組織が機能をするわけであります。当然、防災訓練をいたしますと経費がかかってくるわけであります。自主防災組織を立ち上げまして、市から資機材購入で、限度額2分の1の10万円ということで補助をいただいてスタートしておるわけでありますけれども、実際の活動組織は10万ではとても足りないわけでありまして、資機材にある程度区から補助を受けたりして自主防災組織を立ち上げているわけであります。どうしても訓練をしたくてもなかなかできない部分も現状にはあるかと私は理解をしているところであります。 そこで、私は提言を申し上げたいと思います。当然、訓練の中には1年に1回ぐらいは炊き出し訓練も必要であるわけであります。私の地域の自主防災組織も、昨年暮れでありましたけれども訓練を行いました。また、炊き出し訓練も行いました。そのときに、やはり炊き出し訓練に多くの予算がかかってしまうわけであります。私の提言は、ぜひとも、この備蓄品の中が利用できないかと、こんなふうに思うわけであります。当然、食品でございますので賞味期限がございます。その賞味期限が間近になった備蓄品を、ぜひとも地域の自主防災組織に提供してもらえないか、利用してもらえないかと、こんなようなことを提言するわけでございます。よろしくお願いをいたします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) ただいまの災害用の備蓄品でございますが、食料品の備蓄については、県の基準で、人口の5%以上、2日分となっております。市では現在、米類、めん類、乾パン等の主食が約1万2,000食、缶詰、汁物等の副食が約5,000食を備蓄しております。しかしながら、食料品の保存期限は3年から5年ということでございまして、これにつきましては、当然更新をしていかなければなりません。旧町村では、この保存期限になりそうな食品につきましては、防災訓練等の折に利用してまいりましたし、粉ミルクにつきましては、給食センターで調理に活用してもらってきております。しかし、大半は、これを処分してしまっているのが現状であります。 議員のお話のとおり、各地区で行われます自主防災組織の防災訓練等の給食訓練時に活用していただくよう、今後努めてまいりたいというふうに考えております。 また、食料品以外に備蓄をしております発電機、投光機、担架、排水ポンプ等の備品も、訓練に必要でしたらいつでも貸し出しをしていきたいというふうに考えておりますので、また、担当部署と調整していただくようにお願いを申し上げたいと思います。--------------------------------------- △会議時間の延長 ○議長(水谷嘉明) ここでちょっと申し上げます。 本日の会議時間は、5時までに終了しない見込みのため、あらかじめこれを延長いたします。 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ぜひ地域の自主防災組織にお声をかけていただきたいと、こんなふうに思います。 これは要望でございますけれども、地震を想定した中で訓練を実施しているわけでありますけれども、訓練の中で地域の皆さんから強い要望が出ております。その要望は、ぜひとも阪神・淡路大震災、さらには中越地震等の本当に苦しい体験をした皆様から、ぜひ生の声を聞きたいと、このような要望が出ておりますので、各旧町村ごとでも結構でございますので、ぜひそんな地域の皆さんのお声を実現していただきたいなと、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 引き続きまして、次の質問に入ります。 品目横断的経営安定対策の中の新設の担い手経営革新促進事業の内容と対応についてお聞きするわけでありますけれども、私は新聞で知ったわけでありますけれども、私なりきに勉強しようと思いまして、県の出先機関等へ聞きに行ったわけでありますけれども、なかなか明快な回答が得られなかったわけであります。ここで県の出先機関がわからないものを三澤部長にお聞きするのは非常に申しわけないかと思いますけれども、ぜひとも担い手の皆さんも、恐らく注目をして聞いていると思いますので、よろしく御答弁をお願いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) 品目横断的経営安定対策でございます。新設の担い手経営革新促進事業と、この対応はということでございます。 この担い手経営革新促進事業につきましては、品目横断的経営安定対策の加入者の更なる経営発展を促進するために、都道府県の担い手育成総合支援協議会が策定した担い手経営革新促進計画に基づいて規模拡大、それから対象品目の生産集約に資する経営革新の取り組みを支援する事業であります。これ2つに大別されるわけでありますが、1つは、担い手経営革新モデルの実践、もう一つにつきましては、特定対象作物の生産支援という形になります。 まず、担い手経営革新モデルの実践ということでありますが、これにつきましては、土地利用型の農業における理想的な経営への発展を促進する観点から、地域において品目横断的経営安定対策の対象作物を複数組み合わせた経営の中で、大規模経営体に相応し、革新技術の組み合わせを実践するモデル経営体を設定して労働力の配分の合理化、土地利用の合理化、それから、資本整備の最適化などの経営革新の取り組みを効果的に実証することを目的としているということで、読みますとなかなかちょっとわかりにくいところがあるわけですけれども、言ってみますると、経営革新をする、そのモデルになるところを実証する、その経費を支援するということであります。モデルのこの要件というものがあるわけですけれども、この要件につきましては、複数作物を組み合わせた経営を行うこと、それから、担い手経営革新促進計画に示された技術を組み合わせ、労働力の配分の合理化、それから、土地利用の合理化、資本装備の最適化に取り組むと、こういう形で、これができている、その経営体をモデルと、経営革新モデルという形にし、そこに実証試験の支援をしていくと、そういう形になります。 それから、もう一つの特定対象作物の生産支援という形であります。これにつきましては、言いますと、緑のゲタの対象にならない部分の支援ということであります。その支援する人たちというのは、先ほども言いましたように、品目横断的経営安定対策をした皆さんに支援をするということでありますけれども、それと新規就農者がその中に入るわけですが、いずれにしても、品目横断的経営安定対策をやらないと、それが受けられないと、こういうことであります。 この取り組みについても、少なくても新技術というものが必要になってくるわけですが、最初のモデルにつきましては、新技術を2つ以上、それから、今の特定対象作物の生産支援については、新技術が1つ以上という形で取り入れて、それをやってもらうということであります。なかなかハードルの高い事業になると、こういうふうに私は思っているわけですけれども、今、国で想定されております補助金につきましては、このモデルの方でありますが、水田10アール当たりについて、初年度が2,200円、それから、2年度が1,500円、3年度目が900円という形で今想定をしてあります。 それで、こちらの生産支援という形でありますが、これについては、各助成につきましては、品目横断的な、面的な支援と同じような形で10アール当たり幾らという形で支援をされると、こういうふうになっております。小麦については2万7,600円、大豆については2万200円という設定をされております。これの対象になるんではないかという形でうちの方でも見ている経営体が認定農業者の半数に当たる36、それから集落営農組織では8組織が見込んでいるわけですけれども、この事業につきましては、あくまでも国で示された資料に基づいて私お話をしております。お答えをしたわけですけれども、現在、19年度、麦作については、もう作付をしてあるわけでありまして、これ新技術を取り入れていくにはどうしたらいいかというような問題もここに残っておりまして、これらの問題、幾つかの問題あるわけですが、それを具体的にどういう施策でこれを解決していくのかという、その具体策がまだ示されていないわけでありますので、我々としては、こういう国の動向を見、また、県の指導を受けながら、この担い手経営革新促進事業を取り組んでいくという形になると思いますので、まだちょっと中途半端なお答えになってまことにすみませんけれども、以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) ただいまの三澤部長のお答えで大体の内容は理解をできたわけであります。品目横断的に取り組んでいる認定農業者並びに集落営農組織が資格があるんだと。さらに、その中で対象5品目の中から2つ以上を選択しろと。さらに、新技術の導入で2テーマを選択して取り組めば、初年度は2,200円、2年度、3年度と逐次減額されているわけでありますけれども、果たして、私先ほど申しましたけれども、実際にこの制度を利用しようと、また、行政なりJAに聞きに行く、そういう認定農業者なり、また集落営農組織が私は今の段階では皆無であろうと、私はこんなふうに理解をしております。 私は、これから、4月からもうこの制度がスタートするにもかかわらず、まだ何の取り組みもできていない、まだ具体的な線は示されていない、そこで、3年間という時限立法の中で、初年度はもう2,200円から、初年度はもう取り組めないわけですよね。それで、2年目から1,500円、900円と減額をされていた中で、国は実際にお金を出す気があるのかどうか非常に疑わしいところであります。私はそう思って腹立たしい思いをしているわけでありますけれども、これ以上、国の施策でありますので、三澤部長を責めることは控えたいと思います。 引き続きまして、最後の質問に入ります。 この質問に対しましても、行政の方からしっかり回答ができる内容ではございません。これも県の管轄でございます。しかしながら、このまま放っておいたら、私たち地域は水の中に入ってしまうかなと、そんなことを危惧した中で御質問をいたします。 県営かんがい排水事業の矢原堰排水路でございます。 私は、旧町の折にも、この質問は2回ほどしてまいったわけでありますけれども、矢原堰排水路につきましては、平成7年事業採択をされまして、はや12年が経過をしたわけであります。16年には県公共事業の評価の対象事業となり、どうにか見直し、継続すると最終決定をされて現在に至っているわけであります。その後、柏矢町駅前の街路整備事業により、一部事業は行いましたが、最終の欠ノ川への接続の見通しがつかず、現在は迷走しているのが現状でございます。 県の事業でありますが、平成16年3月26日の矢原堰排水路整備研究会の会議を最後に、地元住民には何も説明されておらないわけであります。この最後の会議に穂高支所で行ったわけでありますけれども、その折も私は出席をいたしました。ショートカット、欠ノ川へ落とすのが難しければ、ショートカット、万水川へ直接落とす等の案も示されたわけでありますけれども、結局、流域変更というような事情もございまして、これも打ち消えになったわけであります。今現在の矢原堰の流域は、拾ケ堰により下の地域の範囲であり、1時間25ミリ以上の降雨量があれば水位口は閉ざされ、7つの排水門をあければ、従来ではこれで十分であったと先輩にはお聞きをしているところであります。 しかしながら、矢原堰拾ケ堰の間に、市長も御存じのとおり、JAの開拓事業、造成事業等によりまして宅地化が確実に進んでいるわけであります。一たび雨が降れば、先ほども同僚議員から質問がございましたけれども、雨水が地下浸透なく、一気に矢原堰に下ってくるわけであります。この矢原堰も、今までも何度となく危険にさらされてきているわけであります。矢原堰が一たびはんらんをいたしますと、私の住んでいる等々力区、矢原地区、白金地区、さらに、穂高総合支所も水の中でございます。何としても県に強く働きかけていただきまして、一日も早くこの事業が完成しますようにお願いをするところであります。わかる範囲で結構でございます。矢原堰が今、県ではどのような現状にあるのか。また、今後の事業の進め方等、わかる範囲で結構でございますので、御説明をお願いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(三澤賢二) それでは、私たちのわかる範囲の中でお答えをさせていただきたいと思います。 県営かんがい排水事業として進められている矢原堰排水路は、平成18年度矢原堰末流を万水川まで既存水路、主な水路につきましては、先ほどお話あった欠ノ川などの調査を行いました。今後につきましては、平成22年度までに改修を行えるように県と協議をし、また、地元に案を示しながら進めていきたいと、このように思っております。余り具体性はちょっとないわけですけれども、以上であります。 ○議長(水谷嘉明) 浅川議員。 ◆10番(浅川保門) 三澤部長の答弁で十分かなと私はそう理解をいたします。それ以上、やむを得ない部分かと私は思います。 先ほども私申し上げましたけれども、地球規模で自然災害が世界各地で発生しております。集中豪雨災害がいつどこで発生しても不思議ではない状況であります。今までも危険な状況は何回も繰り返されております。災害が発生すれば、先ほども申し上げましたとおり、等々力地区、白金地区、矢原地区はもちろん、穂高総合支所も水の中であります。また、地域交流センターの問題におきましても、検討委員会からの報告書の中にもございます。穂高交流学習センターへの穂高駅から柏矢町駅からのアクセスを考えたときに、矢原堰の管理道路の整備も検討委員会から報告書に盛られているところであります。ぜひとも、一日も早く、住民の皆さんの不安払拭のために、ぜひ県の仕事でありますけれども、安曇野市の担当課もぜひとも御努力をお願いいたします。 多少、時間を残しておりますけれども、以上をもちまして、一般質問を終了いたします。 ○議長(水谷嘉明) ここで暫時休憩いたします。 再開時間は午後5時15分からといたします。                              (午後5時04分)--------------------------------------- ○議長(水谷嘉明) 休憩前に引き続き、一般質問を行います。                              (午後5時15分)--------------------------------------- △松尾宏 ○議長(水谷嘉明) 13番、松尾 宏議員。時間は5時15分から6時15分までといたします。 松尾議員。          (13番 松尾 宏 登壇) ◆13番(松尾宏) 13番、松尾 宏でございます。 本日、最後ではございますが、私の方では緊急性を要する、また、判断を誤ると大きな損失を伴うというような質問をさせていただきますので、しばらくおつき合いをお願いしたいと思います。 まず、行財政改革の推進についてお伺いいたします。 今後の新規事業の企画実施方法について、要望、希望を申し上げます。 現在、進行中から今後を含めて、合併によりハード事業が計画されてきます。例えば、今進行中の保育園、交流学習センターなど、例にとってみますと、施設の内容や機能及び土地については検討対象になっていますが、それに伴って発生するインフラ整備、特に周辺整備、環境影響やアクセス道路については、第2段階として扱われています。しかも、担当部署が違う場合が多く、予算書の中で関連が見えてきません。資金調達や人件費、維持管理費及び返済計画などを含め、その事業全体が把握できるようにして、全体を1つの事業として検討し、進めていくことが必要と思います。 1つの事業としてのくくりで、その事業が妥当かどうか判断しやすくし、また、行政も部門間の連携により、例えば財政、環境、建設、福祉等、それぞれ専門的な立場から検討や行動ができると思います。そんな行政の体制を希望いたします。市長の見解を伺います。 ○議長(水谷嘉明) 市長。          (市長 平林伊三郎 登壇) ◎市長(平林伊三郎) お尋ねのことであります。必要に応じて施設等を建設する場合におきまして、その位置等につきましては、さまざまなことを検討して、これを決めていくわけであります。現在、ある一定のインフラ整備、道路を主体にして、上下水道等、ある一定のインフラ整備が進んでおるところに当然これを検討地として、候補地として上がり、これが検討されて決まっていくわけであります。全く道のないところに施設を建設するということはあり得ないわけであります。 しかしながら、十分にインフラが整っているかどうかについては、これはまた別問題でありまして、1つの施設が建設が必要であるといった場合には、ある一定のインフラ整備は、これは前提でありますが、後に必要な整備も出てこざるを得ないと、こういうことであります。 そういった点では、今回の事業についても、そういった視点に立っておりまして、それぞれ例えて申しますと、堀金保育園等については、保育園予定地の北側の道路の拡幅等、これも視野に入れておるわけであります。 また、交流センター等につきましても、穂高におきましては、大変インフラ整備の進んだ、かつて旧穂高町の時代におきましては、東西幹線の道路としようかという論議もあったところであります。豊科におきましても、現在、神明通り線ですか、これの整備を行っておるところであります。まちづくり交付金という事業の中で、一定のインフラ整備も加えてこれを行っているというのが現状でありまして、今後、施設等を建設する場合、おっしゃる意味は当然わかるわけでありますが、すべて周辺のインフラが完全に、それに伴って整備できるかどうか、それはその都度検討しながら、必要であれば後日においてこれを行っていく、これが行政の手法であろうというふうに感じております。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 私の質問の内容が余りにもインフラというインパクトが強かったかと思いますが、要は各部署間の横のつながり、連携が欲しいなということが私の意図であります。例えば、午前中に外国人の日本語教室をという中で、いろいろな分野の部署に関係すると、例えば、学校教育とか、公民館使います、それから、外国人で1人の安曇野市の住民である、それから国際交流等、あらゆるその部署にわたって1つの事業といいますか、事象が存在していると、そういう形での横の連携がこれからもしてほしいと、そんな意味で申し上げたわけでございます。 それでは、次のテーマに行きます。 指定管理者制度についてお伺いします。 指定管理者制度につきましては、昨年9月議会で質問をいたしましたので、この制度の生い立ちにつきましては省略いたします。指定管理者制度の導入の背景は、1つとして、官から民への規制緩和による行財政改革の一環である。それから、住民サービスの向上と経費の削減。3番目として、自治体出資法人の経営健全化と整理統廃合を進めるであります。指定管理者制度導入前の公の施設の管理というのは、直営か土地改良区のような公的団体、農協、商工会などの産業経済団体である公共的団体、それから自治体の出資法人が管理する、いわゆる管理委託制度でありました。指定管理者制度導入によって、指定管理者に以下の団体が対象となりました。 主なところで、自治体の出資法人であり、その中には施設管理公社とか施設管理財団、いわゆる公益法人形態のもの、それから営利法人形態の株式会社、そういうものがあると思います。それから、社会福祉法人、医療法人であり、その中には社会福祉法人、社会福祉協議会、医療法人等があります。また、民間の事業者、それからNPO法人、町内会、自治会、任意団体というようなものが、団体が施設管理できるようになりました。 安曇野市の指定管理者制度の導入状況は、今月1日現在で、この制度が採用できる公の施設数は299であり、このうち公募施設数12、非公募施設70の合計82施設であり、導入率は27.4%であります。19年4月に公募の1施設と非公募6施設が受ける予定です。また、選定された団体の組織形態を見ますと、第三セクターを含む株式会社が8施設、第三セクターを含む公益法人が2施設、社会福祉法人が1施設、公共的団体が8施設、NPO法人はありません。それから、その他、いわゆる地域住民による団体とか任意団体で14、農事組合法人で1つの合計34団体でございます。 そこで、以前市長は、この指定管理者制度について、大都市圏と違い制度の趣旨が十分生かせていないと言われていましたが、合併に伴って公の施設が新たに追加になることも含めて、市長は、この安曇野市における指定管理者制度導入の現状と今後についてどのようにお考えか。また、私はできるだけ市内の民間事業者か任意団体を指定していくことが雇用の確保や地域の活性化につながり望ましいと思いますが、どうでしょうかお伺いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) それでは、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。 この指定管理者制度の状況でございますけれども、この制度は公の施設の運営に民間の経営感覚を取り入れ、住民サービスの維持向上を図るために、それとともに行政経費の削減を目的とした制度でございます。 本市におきましては、議員おっしゃいますように、既に82の施設について34の団体から指定管理者制度による管理に移行してございます。昨年9月から指定管理者制度に移行した70施設につきましては、目立ったトラブル等の報告もなくて、比較的順調なスタートが切れたというふうに思ってございます。 地域のコミュニティー施設などにつきましては、地域住民による多くの団体から指定管理者となっていただきました。このことが市民活動の促進や協働によるまちづくりにつながっていくことを期待するものでございます。 制度導入に当たっての募集形態、それから法人等につきましては、議員がただいま申し上げられましたとおりでございます。 行政内部における指定管理者制度の効果につきましては、指定管理者制度の導入により得られる行政内部の効果としては、直営管理から指定管理者制度に移行したことによりまして、これまで市の職員がかかわってきた施設管理の仕事の部分について、その労力が軽減をされ、職員配置等の面で余力が生まれてまいります。 それから、地域のコミュニティー的な施設を除きまして、指定管理者制度を導入した施設を本庁の所管とすることで、これまでそれぞれ各支所で管理が行われていたときと比べまして、効率的な管理監督ができること等が挙げられます。 今後の指定管理者制度導入についての考え方でございますが、平成20年度末には大半の指定管理者の指定期間が満了となります。今後、制度導入の拡充も含めて、既に制度を導入した施設における評価や問題点などを検証しながら、民間企業等が望ましいのか、あるいは地域の団体等が望ましいのかといった点について、それぞれ担当部局から十分御検討をいただいてまいることになっております。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) それでは、次の質問をいたします。 次に、この制度が本格的にスタートして、先ほど言われたように、半年たったばかりということですが、指定の返上等の事業放棄とか、倒産等で指定管理者の指定の取り消しを行わなければならない事態が発生しないとは言えません。こういった場合のリスクの想定と、その対応策について検討をし実施していかなければならないと思います。近隣の自治体においても、現実に発生していることでもあります。対応策についてどのようにお考えかお伺いいたします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 市が行っております指定管理者制度におけるリスク対策の内容でございます。市と指定管理者のリスク分担は、指定管理者の募集要綱におきまして、その内容を相手方に示した上で応募いただいていること。また、協定書においてもリスク分担を定めております。当然、指定管理者は協定書以外にも募集要綱や業務仕様書に定めのある事項を遵守しなければならないものでございます。指定管理者の業務状況、あるいは警備等の状況について、随時実施調査を行うことができ、必要があれば改善のための指示を行うことができることになってございます。 市の改善の指示に従わないような場合は、指定の取り消しや業務の停止命令などの処分ができることになっております。取り消し等によって、市に損害を与えた場合、指定管理者は市に対して賠償しなければならないことも募集要綱において定めておるところでございます。法人格を持った団体には財務諸表の提出を義務づけており、指定管理者選定委員会での審査段階において、その団体が債務超過の状況にあると認められる場合は、安定した管理を行える財務状況にないと認められ、指定管理者の方から除外することとしております。 市にとって避けなければならない大きなリスクは、指定の取り消しなどによって施設の運営が停止をし、住民が利用できなくなることでございますけれども、さきの12月の定例会におきまして、指定管理者が指定を取り消された場合、市が一時的に直営で管理できるよう指定手続に関して定めている条例の改正を行っているところでございます。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) リスク分担ということでございますが、これは文書でどの程度細かい条項まで設定しているか。または表等で契約の中で作成されているか、その辺をお願いします。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 協定書、あるいはその仕様書の要綱等に初めから定めまして、そして、協定書の中に盛り込んで文字化をしていくと、こういうことになっております。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) それでは、特に民間の事業者については、連帯保証人等を設定されていますでしょうか。その辺お願いします。 ○議長(水谷嘉明) どなたですか。 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 今現在、その保証を取りつけることも検討していきたいというところでございます。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 今検討中ということでございますが、もし、その保証人が必要であり、設定する場合には、保証人の条件というのは当然附帯事項として出てくると思います。親会社と子会社とか、系列会社とかということで、共倒れになるようでありましたら保証人になりませんので、その辺の指定をしながら保証人制度を設けて安全を期する、そんなことで対応をしていただくようお願いいたします。 それから、今、安曇野市のその指定管理者に選定された団体というのは、先ほど申し上げましたが、大きく分けて、その実在の出資法人とか民間事業者、それから任意団体というような、大きく分けてその3つぐらいかなと、そんなふうに思うわけでございますが、先ほどもちょっと触れました保証人の問題もそうですが、それから出資法人も部長の方からの答弁ありましたが、任意団体というのはいろいろな団体があるわけですけれども、その辺の保証体制というのはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 任意団体につきましては、地域が深くかかわっている団体が非常に多うございます。したがいまして、地域のコミュニティー施設まで、こういった保証制度を取り入れる必要はないというふうに思っております。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) それでは、出資法人及び民間の事業者に対して、市としてもしっかりした保証、リスク対策をしていただきたいと、そんなふうに思うわけです。 これらの対策というのは、あってはならない事象ではございますけれども、ある可能性もあるということで、早急にその対策をしていただいて、市の財政とか、住民サービスに大きな支障を来すことのないように早期の対応を望むところであります。 それでは、次の外郭団体の実態と今後の管理についてお伺いいたします。 市長は、19年度予算編成の中で、重点事業の柱の1つとして、行財政改革の推進と自治体法務能力の向上を挙げられ、その中で、第三セクターについて、法人そのもののあり方、今後の市の関与のあり方等を検討するため、出資法人あり方検討委員会を設置して、年度内に一定の方向を見出すと述べられています。全国的に見ても第三セクターが行き詰まる事例が多く聞かれます。早急に進めなければならない問題であります。 なお、市が関係している出資比率50%以上の外郭団体は、社団法人豊科開発公社、これはビレッジ安曇野等の管理運営です。それから、株式会社ファインビュー室山の管理運営、株式会社ほりでーゆ~四季の郷管理運営、財団法人三郷開発公社、室山アグリパーク、三郷文化公園の管理、株式会社三郷農業振興公社、堆肥の製造販売、株式会社三郷ベジタブル、トマト栽培、それから、財団法人豊科文化財団、これは生活文化資料等の収集、保存、展示及び教育文化施設の管理運営などがあります。 第三セクターに関する指針の改定についてということで、平成15年に総務省から通知が出されています。その中には、第三セクターを選択するに当たっての留意点とか、公的支援のあり方、議会への説明と住民への情報公開、定期的な点検評価、経営悪化時の対応に当たっての留意事項等が述べられています。これらを踏まえて、この出資法人あり方検討委員会等を含めて、今後の方向と日程等がありましたらお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 外郭団体は、今おっしゃられた内容でございますが、これと市の関係につきましては、議員おっしゃられますように、平成15年12月12日付で総務省自治財政局長より第三セクターに関する指針の改定についてということで通知がなされております。 この改正につきましては、第三セクターを取り巻く状況や社会経済情勢の変化に的確に対応するためになされたものであり、その改正の要旨は、1つとして、外部の専門家の監査を活用する等、監査体制を強化すること。1つとして、政策評価の視点も踏まえ、点検評価の充実強化を図ること。1つとして、積極的かつわかりやすい情報公開に努めること。1つとして、完全民営化を含めた既存団体の見直しを一層積極的に進めることとなっております。 また、平成17年3月29日付で、総務事務次官より地方公共団体における行政改革推進のための新たな指針の作成についてとの通知がなされておりまして、全国の自治体がいわゆる集中改革プランの策定に取り組んできたところでもございます。 本市におきましても、安曇野市行政改革大綱並びに行政経営改革プランを策定し、これを公表してきたところです。この通知の中で、市町村が集中改革プランに盛り込むべき必須項目として7項目が示されております。この7項目につきましては、それぞれ事務事業の再編、あるいは民間委託の推進、定員管理の適正化、手当の総点検、第三セクターの見直し、経費節減等の財政効果等が挙げられてございます。この第三セクターの見直しが、ここで、その1項目として掲げられております。 そこで、本市といたしましても、これらを踏まえまして、行政経営改革プランの具体的な施策として、今後、第三セクターのあり方、市のかかわり方について、内部だけにとどまらない検討を進めていく必要があろうと考えております。 ただし、地方における第三セクターは、地域の雇用の創出という大きな1つの役割を担っておることも事実でございます。そうしたことも十分考慮していく必要があると考えております。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 今、出資法人のあり方検討委員会というのは、その構成だとか日程的なものというのはどのようになっているでしょうか。もしわかりましたら。 ○議長(水谷嘉明) 総務部長。 ◎総務部長(黒岩豊彦) 予算上お願いをしてございます。日程等につきましては、新年度に入りましてから詳細に詰めてまいりたいと思っております。もちろん、委員の構成等も含めましてでございます。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 今、部長の方からもお話がありましたように、やはり雇用の創成ということも大きな役割の一部かと思いますけれども、議会もそうですが、直接触れることができない部分でございますので、その辺で歯がゆいところもあり、また、コントロールがしにくいところもあります。かといって、冒頭で申し上げましたけれども、いろいろ扱いについて判断を誤ると大きな損失を伴うこともあり得るものでありますので、その辺は先ほどの指定管理者制度のときと同様に、その対応については十分慎重に対処してほしいと、そんなふうに思うわけであります。 それで、今、いずれにしましても、これを、指定管理者制度もそうです。それから、この外郭団体の管理についてもそうなんですが、やっぱり非常に今急いで、その辺を対応、確立していかないと、やはり方々でそういう問題が出てきておりますので、早急な対応を希望するところであります。 それでは、市民の健康・福祉・生きがい対策についてお伺いいたします。 これは19年度予算編成の中で重点事業として位置づけ、構成した5点のうちの1点となっています。午前中もお話がありましたが、安曇野市の高齢化率というのは、先ほど、午前中の方でお話ありましたが、22.8ということですが、高齢者というのは65歳以上、それから、特に75歳以上の高齢者を後期高齢者と呼ぶということで、一般的に高齢化率が7%を超えると高齢化社会、14%を超えると高齢社会、それから、高齢化率が21%を超えると超高齢社会となるというのが一般的に言われていることです。その中で、安曇野市は22.8ということですから、枠の中では超高齢社会になっております。 そこで、市民の健康福祉生きがい対策、19年度の事業として、午前中も一部質問ありましたので、重複している部分を除きまして答弁をいただきたいと思いますが、生きがい対策事業としては、地域福祉計画策定事業、高齢者生きがいと健康づくり推進事業、ヘルスアップ事業、緊急医療事業、地域の協働の地域づくり支援事業、安曇野赤十字病院改築事業、生きがいデイ・サービス等が挙げられます。それぞれの事業について、担当の部長より、その新しくできた事業の思い入れも含めまして、趣旨及び内容と計画の説明を担当の部長の方からお願いしたいと思います。 ただ、赤十字病院の建設については、別途伺いますので、ここでは外してください。 ○議長(水谷嘉明) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(堀田陽司) 19年度のそれぞれの事業ということでございますけれども、まず最初に、この今お尋ねの関係も含めますけれども、新規事業につきまして、健康福祉部全体についてちょっと御説明いたしたいんですけれども、先ほど出ました地域福祉計画の策定事業を18年度、19年度という2カ年で実施をする。それから、子育てと少子化防止対策事業としては、児童虐待防止、保育園整備を行っていきます。堀金保育園移転改築につきましては、19年度中に建設を行って、有明保育園改築事業としまして、現在の1園を2園化するという形の用地取得を行っていきます。それから、ショートスティ事業として市内在住で児童の養育が一時的に困難な家庭を対象に疾病、育児不安、出産、事故、介護及び介護疲れ等のときに宿泊を伴う一時預かりを行っていきます。 それから、不妊治療という中で、子供さんに恵まれない方の不妊治療に対しまして、経済的負担を軽減するために補助を行います。この関係につきましては、医療保険が適用されずに、高額の医療費がかかる体外受精及び顕微受精を特定不妊治療と言っておりますけれども、この治療の経済的支援につきましては、県が補助事業として行っておりますけれども、その他の治療については、現在のところ支援がありませんので、このような状況の中から、新年度からは特定不妊治療費助成事業を行っていきます。内容につきましては、指定医療機関で受けた特定不妊治療に要した費用で、その費用に対して1年につき10万円を限りに1回、通算5年までの補助を行っていくというものでございます。 それから、先ほど言いました高齢者の生きがい等健康推進事業についてでございますけれども、この関係につきましては、午前中も御説明いたしましたけれども、実施主体が地区公民館でありまして、高齢者の生きがいと社会参加を促進し、健康増進及び介護予防に資する目的でやる事業について補助金を交付するというものでございます。このねらいとしましては、家に閉じこもりがちな高齢者に対する社会的孤立感の解消及び自立生活の助長も副次的な効果を願っているということでございます。この事業につきましては、一事業当たり、基本的には2万円、あと参加時に70歳以上の方につきましては、1人500円という事業でございます。 それから、生きがい講座支援事業という形でございますけれども、これは高齢者がおおむね10人以上で構成されているグループ等に対する事業でございます。この関係につきましては、講師の謝礼としまして5,000円、また、会場の使用料が5,000円という、上限でございますけれども、この関係につきまして、事業をした場合につきまして補助等をもらうということでございます。 以上でございます。 ○議長(水谷嘉明) ほかには。 市民環境部長。 ◎市民環境部長(坂内不二男) ヘルスアップ事業は、国保で扱っている事業です。 この国保ヘルスアップ事業につきましては、これから10年後の平成27年度には40兆円とも試算されています、この医療費の上昇要因が生活習慣病であります。中でも内臓脂肪症候群、最近多分耳にしていると思いますけれども、メタボリックシンドロームの該当者や、その予備軍を減少させて、増え続けています医療費の削減を目標とした医療制度改革に伴うものであります。目安としましては、男性では85センチ以上、女性では90センチ以上のおなか回りの方はお気をつけいただきたいということであります。 この平成20年度の医療制度改革で大きく変わりますのは、健康予防のために行っていました健診が、今までは市町村が主体で行ってきましたけれども、これからは医療保険者が主体で行うということに変わりまして、国民健康保険や共済組合、これは社会保険等が行わなければならないように変わります。また、この健診を行うだけではなくて、保健指導をする該当者を絞り込んで指導をいたしまして、その成人病になる方を減らすことという結果が出ませんと、平成25年度からは、その評価によって国からの支援金が増えたり、また、減らされてしまうと、こういう状況になりますので、今回のヘルスアップ事業につきましては、20年度にスムーズに国民健康保険でできるということで、その準備トレーニングとして100人を対象に行わさせていただくという、そういう内容のものであります。 ○議長(水谷嘉明) ほかにありますか。 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それでは、午前中にも説明をさせていただきましたけれども、つながり広がる地域づくり事業でございます。この概要と思い入れの部分だけ説明をさせていただきます。 支え合う地域社会を目指して、自主的で主体的な地域に根差した市民協働活動への支援をし、さらに幅広い市民活動の輪を広げるために支援をするという趣旨でございます。その中で、特に事業内容につきましては、午前中説明しましたので省略させていただきますけれども、選定に当たりましては、総合支所単位で審査会を設置して、事業の種類を問わず、地域における新たな交流機会の創出、事業の将来的な継続性、意欲、協働の啓発、地域のきずなを強めるというような内容を基準として審査する予定でございます。 これで、この事業につきましては、毎年発表会を開催していきたいと考えております。この発表会を開催することによって、地域全体がこの各地域の事業が広がり、つながっていくというような内容でございます。したがいまして、ある地域でいい事業をやっていれば、うちの地域でもということでございますので、特に、この発表会を重視していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(水谷嘉明) ほかにございますか。 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 午前中と若干重複していましたが、説明をお聞きしました。 それで、生きがいデイ・サービスというのは、先ほど、午前中もありましたが、これは継続している事業でございまして、豊科では遊び塾という俗称、通称になっています。それで、この生きがいデイ・サービスについては、全市で260名がこれに参加しているということで、豊科では72名が今参加しています。 それで、先日の新聞に、その遊び塾に参加をしている80歳の女性の方が記事を載せています。ちょっと抜粋して読んでみます。 私は、夫の急死により、ひとり放り出され呆然とした毎日でした。そんなとき友人に誘われ、遊び塾という高齢者の集いの仲間にしてもらいました。同じ境遇のような人たちの集いですが、皆生き生きと活動しており、うらやましく思いました。先生が3人いて、頭脳の体操や物づくり、運動などを熱心に指導してくださり、とても楽しいところです。週に1日だけですが、帰りにはもう次週が待ち遠しいほどです。こうして皆さんと語り合い、遊ばせてもらえることで、ぼけの予防になり、元気で長生きできる秘訣だと思います。ひとり家にいて話し相手がなく、テレビにくぎづけではやがて認知症になりかねないと思います。どうぞこのような場所をお役所で設けていただき、家にいる高齢者を誘い出してほしいと思います。というように書かれております。 やはり1つの、この遊び塾というのは、型にはまっていない部分がありまして、自由に集まって遊べるというような形態でありますので、こんなところも非常にお年寄りには人気があるということで紹介させていただきましたが、各担当の部長の方から、思い入れと趣旨及び内容をお聞きいたしましたが、やはり新しい試みの事業もあります。対象となる市民みんなで大いに参加して、それで、それを活用して、行政、住民の協力でPDCA、プラン・ドゥ・チェック・アクションということで改善をしながら内容を充実していくことを期待するところであります。 高齢者の生きがいと健康づくり推進事業というのは、先ほど説明がありましたように、いわゆる敬老会も対象になっている事業であり、18年度において、補助の名目は違っていましたが、豊科地区で一たん途絶えた形となりましたが、補助で使える事業ができたことに対し評価をしたいと思います。 それでは、安曇野赤十字病院の改築事業についてお伺いいたします。 この件に関して、市長は建設支援検討委員会の要望書の内容がどのように反映されていくのか確認しながら、あるべき支援についての検討を進めていくと言われています。私は、昨年9月の定例会で赤十字病院改築事業について質問をさせていただきました。市長は前回の答弁で、赤十字病院の存在ということを基本的な部分で認識し、それを共有していくことが大切と言われていました。これには異論がないし、大切なことであると思います。 しかし、私はあれから状況が一向に改善されていないように見えます。皆さん一生懸命やっておられるとは思いますけれども、それで、例えば今月、3月で18年度決算になりますが、どうも好転が望めそうにない状況のようです。19年度、20年度からスタートすると言われています建設に対して、来年の今、1年後には何らかの支援の決断をしなくてはなりません。要望書に新病院建設後においては、運営補助を市に求めず、自助努力、改善等によって健全経営に努めることということがこの冒頭にあります要望書の中に書かれております。しかし、非常に不安に思っています。市長の考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 市長。 ◎市長(平林伊三郎) 安曇野赤十字病院の経営に関しましては、昨年9月定例会におきましても申し上げましたとおり、行政としては立ち入るべきことではないというふうに考えております。今回の支援につきましても、将来の運営等について支援することはあり得ない、建設支援のみにとどめておくと、こういうことであります。 確かに、議員が心配されていらっしゃるとおり、なかなか経営状況厳しいようであります、現状におきましては。また、全国的にこの医療機関を取り巻く環境というのは大変厳しくなってきているんではないかというふうに思います。今、まさに医療機関にとっても大変な時期であるというふうに思います。公的病院だからといって経営責任は、これはまさに安曇野日赤病院にあるわけでありまして、あくまでも将来の運営等につきましては、安曇野日赤病院の自己管理責任の中で自主的、自発的にやっていただくよりしようがないというふうに思っておるわけであります。 また、医療環境は大変厳しい中にあるとはいえども、これがなくなってしまっていいのかと、こういう問題であります。私は、これは絶対になくしてはいけない。とにかく地域の皆様方の安心・安全ということについては、この中核病院たる急性期医療等々、救急医療等を通して、あるいは高度医療等を受け持っていただく、そういった中核病院として存在していただかないと、安曇野市の市民の安心・安全、先ほどもお話ありましたように、これから高齢化率も上がっていくわけでありますので、そういったことにつきまして、これはぜひとも存続してもらわなければ困るということで、建設に対して支援をいたすつもりでおるわけであります。 この建物が新しくなり、また、施設もより充実されれば、それなりに今までの経営と違った結果も出てくるだろうということを期待しておるわけでありますし、また、お聞きするところによりますと、信州大学との関連において、循環器系統の中核病院としての位置づけも可能だということもお聞きしておりますので、これは何としても、今後健全な経営をもって地域医療に尽くしていただかなければいけないというふうに考えておるところであります。 今後もさまざまな機会を通じまして、こういったことは繰り返し御要望をしていきたいと思っておりますし、現時点におきましても、安曇野日赤におかれましては、この将来の経営改善のための基礎づくりということで、まだ結果にはあらわれてきませんけれども、建物施設等が新しくなった場合には、この効果があらわれてくる方向で努力をしていただいているというふうに理解をしておるところであります。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 私も、当然その安曇野赤十字病院というのは存続してほしいし、また、地域医療の中核になってほしいというのは当然のことでございます。それ、当然がゆえに、今の現状を見たときに明るい要素が私には見えない。新築することによって狭隘さとか、汚いというか、そういうものが今あるわけですけれども、あと、その判断するのが来年の今ごろです、多分。ということは、1年赤十字として一生懸命経営の努力をして、その姿を見せてほしいということで、私は9月からまた、今回こういう質問をさせていただいておるところです。 例えば、急に建物がよくなったからということではなく、建物に関係のないところ、例えば、要望書の中でも述べられておりますけれども、職員の資質の向上というのをアンケート等でも非常に強く言われているところです。そうすると、その表現は失礼かもしれないですけれども、ぼろは着てても心はにしきということで、その心の、その部分の改革等も目に見える形で進めていっていただくことによって、来年の今ごろの支援に対する判断が変わってくるんじゃないかと、そんなふうに思うものですから、その直前になって、これからこうしますというような発言だけではなかなかその担保がとれないというのが私の感じです。 そういうことで、例えば、経常収支が黒字にならないと合併特例債が使えませんということで先回お話を聞いています。そういうことで、そういう兆しがないと特例債使うことも判断に苦しむことになるんじゃないかと思うんですが、企財の部長の方に、その辺お伺いします。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 前回の質問にお答えさせていただきました、その黒字化という部分でございますけれども、いわゆる、この事業につきましては、合併特例債を使用しますけれども、そのもとになる方につきましては、公営企業債の病院事業という部分でございます。いわゆる病院事業の借り入れる場合におきましては、借り入れ後、おおむね5年以内に黒字化をする財政計画を立てて申請をしなさいということでございますので、いわゆる事業実施の折に財政計画を当然つくっていただきます。それにつきまして、5年後黒字になるような形での財政計画、当然それが必要だということで述べさせていただいたわけでございます。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) その辺は理解しているつもりですが、先ほどから申し上げるように、急によくなるということは非常に考えにくいということの中で、ぜひきょうからでも健全財政に向けて頑張っていただき、来年の判断をしていきたいと思いますが、また、先ほど市長の方から言われましたが、当然よその会社ですから、会社というか、組織ですから、我々がその経営に立ち入ることは基本的にはできないわけですが、今経営に関して経営審議会というものがあります。それから建設に対して建設委員会、それから安曇野市としては建設支援検討委員会という3つの委員会があって、それで、メンバーを見ると、共通しているのは、旧5町村の審議会の会長は、今の申し上げた全部の委員会に全員メンバーとしています。 それから、経営審議会については市長と議長がメンバーとなり、当然、今の地域審議会の会長が5人メンバーになっていますから7人おいでになるわけです。それで、経営審議会というのは経営に関する重要な事項の審議会なんです。ここで、どういう役割を果たしているのか。私は参加したことも傍聴したこともないのでわかりませんけれども、やはりそういうところで、建物がまだ古くても、そういう内容の充実による経営の健全化、そういうものも逐次進めていっていただきたいと、そんなふうに思うところでございますので、そういう経営審議会とか建設委員会というのは、役割というのはどうなっているのかということをお聞きしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) まず、経営審議会でございます。日本赤十字社の病院の経営審議会規定を受けまして、安曇野赤十字病院が独自にメンバーを決定し、経営に関する重要な事項につきまして審議がなされております。現在の委員につきましては、今、議員申されましたように17人でございます。そのうち、外部の委員が11人、内部の委員が6人というような構成になっております。 それの建てかえ等につきましては、これは平成16年の経営審議会におきまして現地建てかえの方向性が検討され、それで確認されておるということでございます。文字どおり安曇野赤十字病院のすべての経営上の最高審議機関ということでとらえております。この中で、去年行われました経営審議会の運営につきましては、議題につきましては病院の運営状況、病院の概要から始まりまして経営収支の状況、患者の動向、あと新病院建設等について審議がなされているというものでございます。 次に、建設委員会につきましては、これの建てかえにかかわるものが主なものでございます。この委員構成は20名でございまして、外部が16名、内部が4名ということでございます。これにつきましては病院内部に設置された委員会であります。いわゆる建設にかかわる計画、進捗状況とあわせまして、いわゆる市で設置をいたしました建設支援検討委員会とは相反する、相対する委員会でございます。市としての病院経営の状況について把握をする審議委員会という形でとらえております。 次に、建設支援検討委員会につきましては、御存じのとおりでございます。15名で構成しておりまして、建設支援に関する必要な調査研究、市民の意見、意向等について要望書を提出しまして、それに対して改善等を見届けていくというような役割でございます。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) それで、再度お伺いしたいですが、その経営審議会というのは、経営に対する重要な事項の審議をするという中では、そういった経営改善というものに対する意見は出せないところなんですか。7名委員がおられますが、安曇野市として。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) 先ほど申し上げましたように、安曇野赤十字病院の経営上の最高審議機関ということでとらえておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) そういうことですので、経営にもちゃんとその関与できると私は判断するわけです。したがって、来年、アバウトで言いますと、90億円ぐらいの事業に対して半分は欲しいねということで向こうから要望が出ていると思います。それが、安曇野市が全部かどうかは別として。そういう多額の金額を出すわけです、来年。来年というか、20年ですね。 そういうことですので、その辺の経営の改善というのは、本当に真剣にやってほしいと思いますが、そのあるべき支援ということで、今経営審議会において、委員長がお医者さんですよね。委員長がいろいろ切り盛りされていると思うんですが、やはり委員長はお医者さんなんで、医療の方、例えば産婦人科は今、入院が、出産がだめですよとか、そういう状況になっていますので、お医者さんの方、それから、経営の方の専門のコンサルタントとか、税理士を導入したらいかがでしょうかという提言はできないものなんでしょうか。 ○議長(水谷嘉明) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(土肥三夫) それにつきましては、建設支援検討委員会の中でるる話が出ております。また、安曇野赤十字病院の中での建設委員会の中でもそういう話が出ておりますので、そういう中で対応していきたいと考えております。 ○議長(水谷嘉明) 松尾議員。 ◆13番(松尾宏) 時間もなくなりましたので、ここでまとめますが、私も決して建設に反対しているわけじゃなく、むしろこういう病院を大事に存続していかなければいけないという立場で物を申しているわけですが、やはりその市民、病院、みんな一体となって何とか健全経営にしていけたらと、そんなふうに願うところでございます。 したがいまして、いろいろ市民の皆さんも、ぜひ協力をしていただき、地域の中核的な病院として盛り上げていくような形でお願いしたいと思います。 時間になりましたので、以上で私の一般質問を終わります。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(水谷嘉明) 以上で、本日の日程は終了いたしました。 これをもちまして、本日の会議を散会といたします。 なお、3月19日も一般質問を行いますので、午前10時までに御参集をください。 御苦労さまでございました。                              (午後6時17分)...