千曲市議会 2023-09-06
09月06日-03号
令和 5年 9月 定例会(第4回)
--------------------------------------- 令和5年9月6日(水曜日
)---------------------------------------● 議事日程(第3号) 令和5年9月6日(水曜日) 午前10時 開議第1 一般質問(
個人)---------------------------------------● 本日の会議に付した事件……前記議事日程のとおり
---------------------------------------● 出席議員(20名) 1番 林 慶太郎君 11番 中村眞一君 2番 田中秀樹君 12番 倉島さやか君 3番 聖澤多貴雄君 13番 前田きみ子君 4番 宮下繁明君 14番 袖山廣雄君 5番 中村恒彦君 15番 柳澤眞由美君 6番 川嶋敬信君 16番 和田英幸君 7番 吉池明彦君 17番 荻原光太郎君 8番 北川原 晃君 18番 和田重昭君 9番 滝沢清人君 19番 金井文彦君 10番 飯島 孝君 20番 小玉新市君
---------------------------------------● 欠席議員(なし
)---------------------------------------● 説明のため出席した者の職氏名 市長 小川修一君 健康福祉部長 宮尾憲夫君 副市長 大内保彦君 次世代支援部長 荒井茂夫君 総務部長 北澤武彦君 経済部長 洞田英樹君
危機管理防災担当部長 建設部長 湯本永一君 横林伸一君 企画政策部長 栗原 力君 教育長 小松信美君
地域開発推進担当部長 教育部長 小岩成夫君 青木猛治君 市民環境部長 坂口和志君
文化創造担当部長 吉池光裕君
---------------------------------------● 事務局出席者氏名 議会事務局長 竹澤 勉君 議会事務局次長 岡田敏彦君 議事係長兼調査係長 小林一哲君 書記 池田貴広君
---------------------------------------午前10時 開議
○議長(小玉新市君) 定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。
---------------------------------------
△日程第1 一般質問
○議長(小玉新市君) 日程第1、一般質問を行います。 通告に基づき、順次発言を許します。 11番、中村眞一議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 議席番号11番、新政クラブ、中村眞一です。通告に従いまして、順次質問をいたします。 まず、今朝の信濃毎日新聞の報道ですけれども、千曲市内川出身の和田彩未さんが大きく取り上げられております。7月の世界水泳においてアーティスティックスイミングで、地元出身の和田彩未さんと長野市出身の小林唄さんによるフリールーティンで銀メダルを獲得されました。8月10日には小川市長を訪ね、報告会をし、新聞にも大きく取り上げられましたが、ここで改めて祝福と激励を述べたいと思います。 そして、9月23日からは中国杭州でアジア大会に出場し、パリ五輪の出場をかけて戦いますので、ぜひ皆様も応援をよろしくお願いいたします。千曲市から
オリンピック選手が誕生するかどうかというところでございます。 それでは次に、去る7月15、16日には、
戸倉上山田温泉夏祭りが4年ぶりに開催され、勇獅子も修理が終わり、勇壮な舞を披露し、温泉街は地域一帯の盛り上がりを見せました。 また、8月7日夜は、
千曲川納涼煙火大会で1万発の復興花火が打ち上げられました。夜空を彩りました。 市内外からの大勢の来客を集め、このような大きなイベントの復活は、まさに
戸倉上山田温泉の復活の第一歩のような気がいたしました。 まちづくり計画というと、まず道路建設や景観対策等が話題になりますが、このようなイベントの開催による賑わいの創出や交流人口の拡大を図り、さらに観光誘客に結びつけるようなイベント企画を大事にすべきかと思います。 また、このお盆には各区でも夏祭りが開催され、どこも若い
ファミリー層中心に大いに賑わったそうであります。コロナ禍で家に閉じ込められた生活を余儀なくされていたので、皆さんが祭りに誘われ、外に弾けたようでございます。 一方、この夏の台風6・7号は日本列島付近で長く停滞し、沖縄や九州、四国、近畿地方に大きな災害をもたらしました。併せて、各地で線状降水帯が発生し、各地に豪雨災害をもたらし、全く目を覆うばかりでした。 幸いにも台風は北に抜け、中部地方は大きな災害を免れました。 そこでまず第一、大項目1として、市民の安心・安全を守る防災対策について、お尋ねいたします。 小項目1、
千曲川大正橋付近の堤防法面の崩壊についてお尋ねいたします。 当地は6月19日の豪雨で、堤防法面の損傷が発生し、
千曲川堤防道路にも亀裂が入り、緊急補修工事が行われました。その後、8月5日の大雨で、さらにすぐ下で約10メートルの法面の崩壊が発生し、シートでその場しのぎをしております。 さらに昨日の情報ですが、堤防の草刈りをしていたら、大正橋を挟んで反対側の戸倉創造館寄りのところで、1メートルぐらいと深さ40センチぐらいの崩壊箇所がまた発見されました。これだけでも3か所の損傷が発生いたしました。この場所は過去に何回も法面の亀裂が発生しており、当初11月下旬に非出水期に変状箇所の調査を行い、対応方針を検討するとの回答でした。 その後、
建設経済常任委員会でも、これは市民の命にかかわる事件なので、9月に前倒しして対応するという担当者からの回答を得ております。 まず、その認識と実現性について確認をしたいと思います。
○議長(小玉新市君) 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君)
千曲川大正橋付近の堤防法面の崩壊についてであります。 御指摘の堤防につきましては、これまで、
千曲川河川事務所で堤防法面に袋詰め玉石を設置するなど、応急的な対応をしていただいておりますが、地元区長会からは、7月7日に市に対して堤防の強靭化の早期実施と、堤防道路の安全確保に関する要望書が提出されるなど、市としましても、地元の不安の声を重く受け止め、原因の究明と対応の必要性を認識しております。 このことから、7月14日に、
千曲川改修期成同盟会で
国土交通省北陸地方整備局(新潟市)に要望活動の際、小川市長から直接、局内の河川部門のトップである河川部長へ、当該箇所の現状と沿川住民からの改修に対する要望を伝えております。河川部長からは、「出水期以後に変状箇所の調査を行い、必要な対応を検討、実施していくこととしている。また、出水期間中は河川巡視による状態把握を継続的に行うとともに、出水時には重点的に監視を行うこととしており、市における堤防道路の路面状況の観察やパトロールとも連携、情報共有を図りながら、引き続き対応していく。」との回答をいただいております。 また、8月10日には小川市長が
千曲川河川事務所に出向き、所長と意見交換を行い、対応に係る調査だけでも早急に対応いただくよう要望を行いました。所長からは、路肩変状に係る調査の事前調査として、9月から変状箇所の下流側一定区間において現地測量を実施し、加えて、堤防の除草とタイミングを合わせて目視点検を実施する。変状部の本格的な堤防の内部調査等は、非出水期の11月以降で実施するとの回答をいただいております。 市としましても、9月に調査時期を早めていただいたことから、9月以降の国の作業について確認していくとともに、今後も河川事務所と情報共有を図り、連携して対応に当たってまいります。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 市長が出向いて、いろいろ要請をしていただいたということは、私も存じ上げております。 それでは、今の部長の御回答の中で、9月から目視による調査をしていくということなんですが、そうすると、修復工事の日程の見通しについてはどうでしょうか。お尋ねします。
○議長(小玉新市君) 湯本部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 工事の見通しということでございますが、ただいま、申し上げましたとおり、今後9月にまず最初の調査を行い、また非出水期に11月から調査を行う中で、堤防の状況がどのような状況なのかということをしっかり把握するとのことでございます。その結果を見て、どのような対応が可能かということを検討する中で、どのような工事が必要になるか、そういったことで工事を行うタイミングも決まってくるのではないかと考えております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) こういった災害が、予定を見通せるんだったらいいんですけれども、いつ何時どういう状況で線状降水帯が発生するかも分かりません。そして、近隣の住民の皆さんからは、何度も何度も重ねてどうなっているんだという問合せが来ます。そういう意味で、次に小項目2として、さらに根本的な解決としては、河道掘削により、千曲川の流れを変えるべきだと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 湯本部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 河道掘削により、千曲川の流れを変えるべきについてでございます。 議員御指摘のとおり、大正橋付近は従前より川の流れが右岸側に寄っております。地元区長会からも、流路を中央に変えることについて要望をいただいております。 市としましても、地元の要望は国へしっかりと伝えつつ、国と連携してこの地域の安全・安心につながるよう努めてまいります。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 現在の右岸は
戸倉上山田中学校寄りに流れが集中しております。したがいまして、大正橋の下から中央部の流れに変えるために、河道掘削をすべきだと考えております。 そのためには、国とも連携して、今やっております
千曲川河道掘削の中に一つとして入れ込んでいただいて、
千曲川河川事務所へ直接強い要望を提出し、根本的な解決のためには、この場所の流れを変えるには河道掘削しかないと訴えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 湯本部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 戸倉地区の区長さんから、吉池議員を介しまして、要望書は
千曲川河川事務所にも市長が要望の際に提出しております。堤防強化だけでなく、河道の変更についても要望項目にあるということで、地域の考えはしっかりと伝わっているものと考えております。 市は地域の声を河川管理者にしっかり伝えること、それとともに、どのような方法とか対策が実効性が高いということを河川管理者である千曲河川事務所の知見とか判断にお願いしまして、堤防の現状を踏まえまして、この地域の治水対策をしっかり行っていただくということを強く要望することがさらなるこの地域の治水安全度の向上につながっていくものと考えております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 今、平常時でこの箇所が何回も崩壊しているという認識をまずしていただきたいと思います。したがいまして、この地域の堤防が非常に崩壊しやすい状態であるということをよく我々は認識すべきだと思います。 ある人によれば、今平常時これですけれども、大水がつけば右岸と左岸いっぱいに水がつくから千曲川の流れなんか関係ないというような暴言を吐く人がいました。今、危ないこの箇所をどうすべきか。私は市の皆さんにだけ頼るのではなくて、地元の住民、我々議会においても、何らかの形でこの意見が上に上がって、実際にいつ、何をしてくれるかというのが命を守る大きな対策だと思っております。 最後に、市長いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 地元の皆さんの不安になるお気持ちは十分にこちらとしても理解をしております。そのことを踏まえて、地元の区長さんたちの要望を北陸地方整備局に行ったときに、河川部長に私が直接要望させていただいたのは、先の建設部長の答弁のとおりであります。ちょうど皆様方が市にいろいろと御要望いただくのと、今度同じような立場で私どもは国へ要望すると。実際、専門的、技術的な知見、様々な理由があると思いますので、そういったことを踏まえて国のほうでそれは実施をする事業になりますので、市ができることはしっかりと行ってまいりましたし、これからも行ってまいります。 それまで何がどうやるかということまでは、私どもの立場ではお答えができないということを、ぜひ市民の皆さんにも御理解をいただきたいと思っております。私どもやれることは、今最大限やっておりますので、一緒にまたこれからも国のほうに皆さんもぜひ声を上げていただくようなことができればと思っておりますので、共に取り組んでまいりたいと思います。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 市長に動いていただいているということも重々承知でおります。 第三次総合計画においても、第1番の重要目標が市民の安全安心を守るということが掲げられております。そういう意味でも、これを早い段階で何とか解決しなければ、安心して夜が眠れないという人が大勢お見えになることだけは重ねてお願いしておきます。 それでは、次に、
地域緊急避難所協定の締結についてお尋ねいたします。 昨日、滝沢議員が、千曲市の地形、環境等も細かく述べられて、この危ない千曲市をどうするかという御意見がございましたが、万が一、戸倉地域で千曲川の堤防が決壊しましたら、戸倉、五加地区では逃げ場がありません。千曲川沿いの学校・公共施設に避難するしか方法はありません。 そこで、五加地区の千曲線沿線の地元企業・
株式会社ユニオンプレート様の御理解を得まして、そこに五加地区の区長会も加わり、千曲市との三者協定で
緊急避難所協定を締結いたしました。
ユニオンプレートさんの事務所3、4階で100名収容と、嵩上げしました駐車場に40台の駐車を契約しました。そして今回は、平屋住宅で一人住まいの高齢者約100名を対象にして検討をしております。そして、レベル3で高齢者の避難という段階では、各地区の担当者が避難というよりも収容をして、この避難所に入っていただきます。危険な地形でもあり、避難所数、収容人数がまだまだ不足している現状から、各地域にこのような緊急避難所を拡大すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君)
横林危機管理防災担当部長。 〔
危機管理防災担当部長 横林伸一君 登壇〕
◎
危機管理防災担当部長(横林伸一君)
地域緊急避難所協定の提言についてお聞きいただきました。市といたしましては、洪水時は安全な場所にある自宅や、安全な場所にある親戚、また知人宅への分散避難を呼びかけるともに、いつ、どのタイミングで避難するか、
マイタイムラインの作成をお願いしております。 現下の状況では、より多くの避難者を受け入れられるよう、避難所の拡充がかかることは重要であると認識しております。 先般、
株式会社ユニオンプレート様と
五加地区区長会様との3者により、災害時の避難所の受入れに関する協定を締結することができました。感謝申し上げます。 今後も、高層階の建物を有する民間事業者との御理解と御協力をいただきながら、災害時の避難者受入れに関する協定の締結を進め、避難所の拡充を図ってまいります。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 昨日も福祉避難所の話が出ましたけれども、こういった各地域に小さな、そして安全な避難場所を確保していくというのも、我々の大きな務めではないかと思っております。既に何件か声をかけておりますので、引き続き、この拡大を図りたいと思っております。 それでは次に、その後の地区防災計画の策定と、地区防災組織や防災訓練についてお尋ねいたします。 先般、9月3日には、上山田小学校での千曲
市総合防災訓練とともに、各区でも各地域の事情に合わせた、地区役員を中心にした実践的な防災訓練が行われました。特に、住民参加型の防災訓練です。それは、1つは、訓練と同時に、地元の市民の皆さんに防災意識を高めてもらうということでございますが、その辺の今回の各区の防災訓練については把握していますでしょうか。お尋ねします。
○議長(小玉新市君) 横林担当部長。 〔
危機管理防災担当部長 横林伸一君 登壇〕
◎
危機管理防災担当部長(横林伸一君) 9月3日に行われた防災訓練につきましては、上山田地区をこのたびは重点地区として実施させていただきました。参加者につきましては、約500名の方にお集まりいただきまして、充実した訓練ができたと思っています。 また、各地区においても、公民館、区長さん、また自治会長さんを中心に各訓練が行われたということで、現在のところ、その結果について御報告をいただいているというところです。いずれにしましても、各地区におきましては、防災という面からいたしまして取組をいただいたことを感謝申し上げます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 今の御回答ですと、まだ各区の実施状況は把握されていないと思います。これはぜひ把握していただいて、全区で実施していただくのは、これは1つのルールとして取り上げていただきたいと思います。 それが次に来ます、
地区防災計画等に結びついてくると思います。私も内川区の防災訓練に参加してから上山田に行きましたが、内川区では挨拶をしろということの中で、
防災ガイドブックを持参いたしまして、改めて各家庭で目を通してくださいと、それから避難の体制はどうなるのか、
マイタイムラインはどうなるのかというようなことを御説明してまいりました。内川は150人ぐらい集まりましたけれども、各地域、そのタイミング、タイミングで防災意識を高めるということが、もう1つの防災訓練の役割だと思っております。 それで、前回も質問いたしましたが、その後の地区防災計画の策定状況はどうなっているのか。昨日、7区で策定し、10区で策定中だというような回答がありましたが、とんでもないことです。これは全区でやってなければいけないことです。スタートのときの最初の説明会のときに、担当がとんでもない説明をしたんです。これは義務ではありません。できるところはやってくださいみたいな説明を最初にされました。もし、こういうことができていなくて大きな災害を受けたら、各地区の役員は大変なことになります。何もやっていなくて大きな事故になっては大変です。やはり最小限の被害にするためには、各地区でもできるだけの準備をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 横林部長。 〔
危機管理防災担当部長 横林伸一君 登壇〕
◎
危機管理防災担当部長(横林伸一君) 地区防災計画の策定状況につきましては、昨日金井議員からの質問にお答えしたとおり、議員さんのお答えありましたとおり、現在7地区で策定が完了しておりまして、10地区で策定に向けた検討が進められている状況であります。議員指摘のように、この計画につきましては、防災を進める上では大変重要な計画となっておりますので、各地区におきまして、現在検討が進められている状況ですので、また、千曲市といたしましても粘り強く呼びかけていきたいと思っております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 今のテンポで言ったら、10年経っても完了しません。これは担当だけじゃなくて、全市を挙げて、こういう問題について、まず第一の重点目標にしているわけですから。市民の命を守るということが我々の使命でもあります。そういう意味では、やり方はいろいろあると思います。各地域ごとにもう1回説明会をする。各地域におりますパートナーシップを利用して、一緒にやる。そういうことをやらなければ前に進みません。ぜひとも、これについては、真剣に取り組んでいただきたいと思います。市長、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 中村議員の御質問ですけれども、何か重大な誤解をされているようですが、市としては、説明会を開いて、地区防災計画を策定することをお勧めしていると。義務ではないという発言については、私はよく記憶もありませんし、承知しておりません。仮に、市でこういったものを作ってくださいとお願いはしていますが、あくまでベースは地区の皆さんの自主性がないと、その地区の実情に応じた具体的な計画が作れないのではないかという思いがあります。 ですので、当然、市としてもさらなる啓発をしていきますけれども、基本は皆さん自分たちで、自分の地区をどう守るかということも考えていただきたいという意味もございますので、市が強制的にこういう形でこうやってくださいということはできないという趣旨で進めてきました。ただ、これだけゲリラ豪雨も頻発したり、様々な被害が各地で出ている中で、今までは、ある程度自主性を尊重していたところもありますけれども、そうもいかないということもよく理解できるところですので、少しスピードアップをするように、言葉はうまく言えませんけれども、はっぱをかけるといいますか、しっかりやっていただくように、これからできるだけスピードアップしてやっていただきたいと思っています。市もそのお手伝いをいたします。ただ、ベースはあくまでも地区の皆さんが自分たちでどれだけ危機感を持って防災に立ち向かえるかということが、その思いがないと、幾ら市がお尻を叩いてもお進まないということは言えると思いますので、どうぞ皆様の御協力もよろしくお願いいたします。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 重ねて申し上げますけれども、これは命にかかる問題ですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それで、もう一つそれに加えまして、地区の防災の組織というものが長い間伝わっている地域ごとの活動の組織があります。これについても併せて把握をしていただかなければならないと思います。 そして、市としてはどういう組織で、どういう部門が必要なのかということもよく把握した上で、これは進めるべきだと思います。特に自主防災会とか、婦人消防隊とか、日赤奉仕団とか、それぞれの組織がありますので、こういった組織または活動は把握されているのかどうかお尋ねします。
○議長(小玉新市君) 横林担当部長。 〔
危機管理防災担当部長 横林伸一君 登壇〕
◎
危機管理防災担当部長(横林伸一君) 各地区の自主防災組織につきましては、市内全地区で66団体が組織されております。それぞれ防災訓練や普及啓発活動を実施していただいております。この自主防災組織は地域防災の中心的な役割を担う組織でありますが、地域防災力を向上するためには、議員御指摘のとおり、自主防災組織だけではなく、地域のあらゆる団体が協働して取り組むことが重要であると認識しております。市といたしましては、地区防災計画の中で各種団体の役割を明確にし、災害時の逃げ遅れゼロに向けた活動、内容を盛り込んでいただくようお願いしておりますが、今後も各地区の計画策定が進めるよう、必要な支援を行ってまいります。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) これは、現場でこの作業をしていただくということが、1番把握する大きな力になると思います。私も地域地区のこの計画を一緒に立ち会ってやってきました。始めて自分も理解できることです。ぜひともよろしくお願いします。私もこれから、繰り返しこの質問をしてまいりますので、重ねてお願いいたします。 それでは次に、大項目2として、中学校部活動の地域移行についてお尋ねいたします。 小項目1、千曲坂城クラブの発足と4月からの活動実績についてまずお尋ねいたします。千曲市坂城町の両市町の教育委員会の指導による千曲坂城クラブが発足し、3月27日に設立総会が開催されました。そして、4月から15の専門部、スポーツが12、文化部が3と、会員が903名、指導者180名でスタートいたしましたが、その実態についてお尋ねいたします。 最初に、まずスタートしているクラブは何部門で何名ぐらいが活動しているのかお尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 現在、15の専門部全てで活動がスタートしております。そして903名の生徒がそこに参加しております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) もう一つ、今スタートしてまだ数か月ですけれども、現時点の問題点は把握しておられるかお尋ねします。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) まず1つは、指導者が不足している専門部があるということ。そしてもう1点は、活動場所の確保に苦慮している専門部があるということになります。 今後、休日の部活動が増えることや、平日のクラブへの移行などに伴い、財源の確保をはじめ、多くの課題を想定しております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 当然、指導者の問題や場所や財源など、これから大きく出てくる問題だと思います。私も2つのクラブに参加してみました。一つは、吹奏楽で、戸上中での練習です。それから野球部は県営グランドです。これは、今、教育長のほうから問題点として挙げられました。1番の問題は、少子化で生徒の数がすごく少なくなっているということ。指導者の働き方改革とか、いろいろなものが最初出てきましたけれども、私が現実に見まして、1番問題点は子供たちが少なくて、単独でその学校で単独の部活動ができないのをあえて救済してのこういう形になっている。 したがって、それぞれのクラブによって事情が違います。例えば、吹奏楽で言いましたら、4校の中学と、坂城と、それから屋代中学の6校。女性の部員も多いですから、非常に人数が多いです。参加しているのも五、六十人、軽くおりました。したがって、1年生どうなっているのと聞いても、1年生は逆に言えば、そういうところに出れないような環境であります。出ちゃいけないとかじゃない。全く初心者が楽器を初めて持って、その指導ができていないという感じがいたしました。それから、野球は子供たちが全然おりません。3チーム、とりあえず作っておりまして、13人、11人、10人と、34人で3チームぎりぎり分けておりました。これには指導者の問題も当然ありました。しかし、なんとか3チーム維持しようと。ただし、その下の小学校の野球部に行きましたら、全員で15人です。6年生から1年生まで入れて15人。ということは、6年生で中学に上がる人はほんの僅かしかいないという現状です。そういうものを見ますと、本当にこれは大変なことだと思います。そこからの流れをつかんでの中学の部活動の地域移行というような捉え方をしていかなければ大変なことになると思います。それについてどうでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 中村議員のおっしゃるとおり、私もその辺のところは非常に不安に思っています。少子化問題が部活動だけではなくて、学校全体の活動、学校の統廃合というような将来的なことも考えると、現在の少子化問題というのは大変な問題になってくる。地域全体で考えていかなくてはいけない。そしてまた、教育委員会だけではなくて、市長部局を含めて、まちづくりの観点からも今後検討していかなければいけない大きな問題だと思っております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 私もまだ2専門部しか訪問しておりません。ほかも少しずつ回って勉強したいと思っております。 次に、小項目2として、国のスポーツ庁、文化庁からのガイドラインについてお尋ねいたします。 国のスポーツ庁や文化庁からは、学校体育施設の有効活用に関する手引き、それから学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的ガイドライン等が出ておりまして、かなり踏み込んだ意見が述べられております。その認識についてまずお尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 学校体育施設の有効活用に関する手引きと、学校部活動及び新たな地域クラブの在り方等に関する総合的ガイドラインにつきましては、教育委員会としても承知しており、部活動の地域移行により、千曲市教育委員会と坂城町教育委員会で設立した千曲坂城クラブにつきましては、学校体育施設については優先的に、市のスポーツ施設や文化施設については可能な限り使用できるよう配慮しています。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) ただいまの御答弁ですと、可能な限り使用できるように配慮するというような答弁ですが、具体的にいくつかお尋ねしたいと思います。 まず、学校施設について、官民連携の工夫を図り、いかに活用していくかが重要だとされております。それと次に、地域クラブ活動の運営団体、実施団体は公共のスポーツ文化施設、社会教育施設等、また学校をはじめ幅広く活用できると明言しております。それについてはいかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 千曲坂城クラブは、行政が直接運営する団体でございます。体育施設や公共施設は、非常に優先的に可能な限り使用できるように配慮しています。坂城町の施設、千曲市の施設で対応しているところです。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) それでは、もうちょっと踏み込んで御質問させていただきます。営利目的とした学校施設の活用を一律に認めない規則の制定運用者が学校施設の利用可能になるよう、改善するという見解が述べられております。これについていかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 千曲坂城クラブは、千曲市、それから坂城町の教育委員会が運営する団体でありますので、現時点ではそのような問題等は出てこないと認識しております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 現時点ではそれで済むと思います。しかし、将来的に見て、営利目的をした何々スポーツとかに、全部管理運営を任せるということがあり得るということをここでも記されています。ですから、これからそういうことも検討していくべきだと思います。 次に、さらに学校施設の管理運営についても、指定管理者制度や業務委託等を取り入れて、安定的、持続的運営を促進するとあります。要するに、運営の仕方を全然変えた視点で検討していかなければならない時点があるだろう。そういう中で、当市の認識と改良、変更等の考え方はいかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 先ほども答弁いたしましたとおり、千曲坂城クラブは千曲市と坂城町が運営しているクラブでございますので、今のところ改良、変更の計画というものはございません。 ただ、議員がおっしゃるように、これからクラブ自体が自走していくためには、やはり財源の確保と指導者の確保が大変大きな問題になってくるかと思います。現在、千曲坂城クラブでは、賛助会員ということを募集して財源をできるだけ確保しながら、多くの皆さん方に御理解をいただきながら、市民の皆さん、あるいは企業の皆さん、そういうような方々にもこの千曲坂城クラブを応援していただく賛助会員という制度を今募っておりますので、そういうようなところから安定的な財源が確保できるようになれば、少しは休日の部活動が安定的に運営できるかなと。そして、さらにそれが平日に移行していったとき、これはまた新たな問題も出てくるわけですけれども、そういうような財源の確保を少しずつ、一歩一歩確実にしていく、積み重ねていきたいなと思っています。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 私のような素人が申し上げては大変失礼かと思いますけれども、これから先を見て検討していく時期かと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
○議長(小玉新市君) 答弁を求めます。小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 先ほど教育長から今後の財源確保のお話がありましたので、補足させてください。私のほうでも、教育委員会から賛助会員というアイデアも出てきましたけれども、今、千曲市はふるさと納税に力を入れておりますので、とりわけ企業版ふるさと納税などを活用して、何とか財源確保に努めていきたいという考えで担当課には指示をしておりますので、ぜひ皆様の例えばお知り合いの何か御縁のある企業などがございましたら、そういったところにもお声掛けをいただいて、千曲坂城クラブの活動に御理解をいただいて、御支援いただければ幸いでございますので、そうした働きかけもぜひ一緒にやっていきたいと思いますので、御協力をお願いしたいと思います。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 市長、教育長から将来の財源についてのいろんなアイデアが出てまいりましたけれども、これは単なるお金を集めるということではなくて、地元の皆さんにこういった現状を理解していただくということについても非常に役立つことではありますので、ぜひお願いしたいと思います。 それでは、ちょっと違った視点でもう1つ。小項目3として、水泳部活動と埴生中学校屋内プール、いわゆる旧おおとりプールの活用についてお尋ねいたします。 まず、水泳部の部活動は既に平成29年頃から屋内プールを活用しての地域中学校との合同練習をしており、今年の4月からは千曲坂城クラブとして地域移行のモデルケースとしてスタートしております。しかし、活用期間は4月~10月の7か月、11月~3月は休館で、外部の南長野運動公園プール等で有料借用し、生徒の負担で活動しております。前述の国のガイドラインに従い、通年の活用や有効活用をもっと検討すべきではないかと思いますので、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小岩教育部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) 水泳部活動と埴生中学校屋内プールの活用についてでございます。 室内プールの通年活用・有効活用でもありますが、埴生中学校の屋内プールにつきましては、平成20年度から灯油等の高騰によりまして冬季間の一般開放を中止して、その後利用状況と経費等を検証を踏まえまして、行政改革大綱、そして特別対策プランということに基づいて平成26年10月からの一般開放を終了した経過がございます。 現在におきましても、当時よりも燃料代等が高騰してございます。なかなか一定の通年活用については現時点では困難ではないかと認識をしております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 経緯といいますか、いつからどうしたということを私はお聞きしたいと思って質問したわけじゃありません。そのガイドラインをよく御理解いただいて、どうあるべきかということを求めたいと思っております。 それでは、具体的な問題として、千曲水泳協会から7月の27、28、29の3日間、約1時間の講習会開催のために屋内プールの使用を申請したけれども不許可になったそうです。これはどなたの判断でしょう。
○議長(小玉新市君) 小岩部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) ただいまの千曲水泳協会講習会の開催の件でございます。一般開放を終了したと先ほど申し上げました。学校教育以外の目的に使用する場合に関して、必要な事項を定めております千曲市立学校施設の使用条例については平成26年6月に改正をされ、同年10月1日から施行されております。これをもって、現在は埴生中学校の体育施設で使用されてございます。 ただいま議員御指摘にございます屋内プールの使用申請が不許可になったときはどなたの判断かでございますが、ただいまの当該条例のほうから屋内プールの使用について、現在埴生中学校の学校体育施設でございますことから、これは民間団体等への貸し出しは現在できておりません。その旨を総合教育センター管理をお願いしていますセンター職員から丁寧に説明をされ、理解を求めさせていただいたところでございます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) ずっと今まで述べてきました国のガイドラインに沿って舵をもう一度切り直さなきゃいけない時期に来ているのではないかということをずっと申し上げてきたつもりです。今の答弁では何も話になりませんので、次に参ります。 そういう中で、少子化が急激に進む中で、小中学校13校のプールの管理維持は非常に難しい時期になってくると思います。地域ごとの集約や屋内プール、市民プールも含めて、各プールの在り方を総合的に検討すべき時期にあると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 小岩部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) 各プールの在り方を総合的に検討すべきということでございます。現在、市内小中学校にプール施設がございます。児童生徒が自校のプールで授業を行っておりますが、学校プール施設は老朽化が進んでおります。今後におきまして、維持管理に係る費用の増大、大規模な改修に係る費用が想定されます中、新聞報道からも他市、隣りの長野市からでも屋外プールを使用するといった取組が行われているところでございます。今後は、全ての学校のプールの更新を行うのではなく、学校プールの維持や教職員の負担軽減につながることから、議員御指摘のように地域ごとの集約化、また今後のプールの在り方について検討してまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) ぜひよろしくお願いいたします。 それでは、次に、大項目3として、令和4年度の決算について大まかに触れたいと思います。 まず、小項目1、一般会計予算の総額について御確認させていただきたいと思います。当初予算261億8,000万、補正予算13億、合計274億8,700万ということになっておりますが、これは第三次総合計画とともに令和4年から8年の5か年財政計画が策定されました。初年度の令和4年度として、当初のこの財政計画に沿った規模のものかどうかお尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 財政計画に沿った適正な当初予算規模であるかについてでありますが、第三次千曲市総合計画とともに策定した財政計画は、大規模事業等の政策的施策を実施するにあたり、人口減少に伴う市税の減収や高齢化の進展による社会保障費の増大等を見通し、令和4年度から令和8年度までの5年間の収支計画をまとめたものとなっております。財政計画の初年度となる令和4年度計画では、当初予算額として260億9,000万円と設定したところ、実際の当初予算額は新型コロナウイルス感染症対策経費を含め261億8,000万円を計上いたしました。臨時的経費である新型コロナウイルス対策を含めた中で9,000万円の乖離であったことは適正な当初予算規模であったと分析しております。 なお、財政計画には、臨時的・緊急的な経費となる補正予算は見込んでいないということを申し添えます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) ただいまの13億円の補正予算について。これは第9号の減額補正を除いて第1号から8号までの補正予算では25億になりますけれども、約半分がコロナ対策予算だと思いますが、実際にはどうでしょうか。
○議長(小玉新市君) 北澤部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 令和4年度の補正予算は第9号まで計13億700万円の増額補正を行っております。補正第9号は歳入歳出の決算見込み額の決定による減額補正となっており、その内容は主に当初予算に計上をしたものであります。そのため、補正第8号までの計25億3,000万円の増額補正のうち、約13億円が新型コロナウイルス感染症対策経費となります。このことから、議員のおっしゃるとおり補正予算に対する新型コロナウイルスの対策経費の比率は51%であり、50%を超えている状況でございます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 分かりました。それでは、小項目2として、財政調整基金について昨日も出ましたけれども、ちょっと触れておきたいと思います。 年度末額が約48億円。47億7,900万円ですか。4年度の繰入金が5億5,000万円なので、現在額については約53億2,900万と捉えてよろしいでしょうか。
○議長(小玉新市君) 北澤部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 議員のおっしゃるとおり、53億円程度が今の現在高となります。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) これの会計の処理の仕方が5月31日で前年度をやっていますけれども、5月31日以降に今期、前期繰り入れたものをそこに加算していくという形になります。そういうふうに理解しております。 それで、この当市の財政規模からしまして、財調基金は適正規模は20億前後ということを昨日も出ておりましたけれども、これについて特に上手に活用したいということなんですが、それについて何かお考えがございますでしょうか。
○議長(小玉新市君) 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 財政調整基金については、昨日の荻原議員の質問でお答えしたとおりなんですけれども、上手にというお話ですが、財政調整基金というのは財源不足に対応するものであります。今後の社会情勢の変化や多様化する行政需要に対して財源不足が生じる場合は財政調整基金の繰り入れを検討しているという状況でございます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) 昨年もそういう回答をいただきました。そこで、私のほうの提案なんですが、地域要望の予算拡大がまずできないかどうか。これは地域の区長さんたちが非常に苦労しております。それから、前回質問いたしました認知症対策が何とかならないか。すごく増えております。それから、今の災害の中でも備蓄品が千曲市はほとんどまだ準備されておりません。これが現状です。ぜひ検討していただきたいと思います。 それでは、小項目3に入ります。新型コロナ感染症に対する事業決算額の総括表が出ましたけれども、財源の中でのほとんどが96.7%が国・県の補助金でなされたと捉えてよろしいでしょうか。
○議長(小玉新市君) 北澤部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 新型コロナウイルスへの対応に係る事業費の決算額ということでありますが、議員のおっしゃるとおり、新型コロナウイルス感染症対策として経済対策の部分では103億9,489万9,000円となり、そのうち一般財源の市費を投入したのは2億5,677万9,000円となっておりますので、市費の割合が2.5%ということから国のほうのお金で大分対応させていただいたということでございます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) それでは、最後に非常に予算執行率の低いものについて、経済対策として、住民税非課税世帯等の交付金が43.5%、同じく感染予防対策については実施した予防対策の中で予算執行率が50.8%という2つありますが、これについて何でしょうか。お答えください。
○議長(小玉新市君) 北澤部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 執行率が低かった事業ですが、令和3年度予算を繰り越して実施した住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業と令和4年度現年度分の予算でしたが、感染予防対策費ということでございます。住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業につきましては、国要綱等に基づき、実施期間が令和3年度末からであったため、年度末に対象者からの申請に基づく給付事務を行いながら繰越手続も進めていかなければならない状況でした。そのため、令和4年度になってからも、遅滞なく給付事務が行えるよう全額を余裕を持って繰越額を設定いたしましたが、結果的には早めに申請される方が多く、令和4年度に入ってから申請する方が少なかったため、繰越額に対する執行率が低くなったというものでございます。 なお、対象者と思われるとして市が申請書を送付した方に対する給付金の給付率は95%でした。 次に、現年度予算で実施した感染予防対策についてですが、執行率が低くなった要因は、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業及び新型コロナウイルスワクチン接種事業が関係しています。当該事業については、特例臨時接種の実施期間が年度の途中に延長されたり、接種対象者が乳幼児まで拡大されるなど、当初予算だけでは対応できず、補正予算も組みながら対象者全員が接種できる体制を確保してまいりました。なお、ワクチン接種は本人の希望によりますので結果的には接種対象者に対し接種者が少なかったことから、予算に対する執行率が低くなったものでございます。
○議長(小玉新市君) 中村議員。 〔11番 中村眞一君 質問席〕
◆11番(中村眞一君) いずれにしましても、大事な税金を使っているわけですので、大事にしたいと思います。 それで、いわゆるこの決算については議案審議のところでまた改めてお伺いしたいと思います。
○議長(小玉新市君) ここで11時15分まで休憩をいたします。 午前11時4分 休憩
---------------------------------------午前11時15分 開議
○議長(小玉新市君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、13番、前田きみ子議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 議席番号13番、日本共産党、千曲市議団、前田きみ子です。私は通告に従い、以下3点について質問いたします。 大項目1、市保育について。小項目1、有機農業で地産地消の給食についてです。 有機農業とは、化学肥料や農薬に頼らず、水、土、太陽、生物など、自然が持つ本来の力を生かした農林水産業や加工方法のことです。千曲市にも農薬を極力減らし、有機栽培をされている方がいます。その認証に際しては、有機JASの認証をとっています。有機JASの認証をとるには、自分の耕作地のみならず、周辺工作地に農薬が散布されていないことなど、大変厳しい審査があり、書類は5センチの高さにも及ぶ多数の書類を毎年提出しなければ、有機JASの認証がとれないのだそうです。 有機栽培の作物は大変貴重です。特に、保育園児にとっては、安心・安全な給食で成長過程では重要です。一部有機野菜が埴生保育園に導入されています。独自給食の千曲市では、地産地消で有機野菜の給食が導入可能になってくると考えますが、市のお考えを伺います。
○議長(小玉新市君) 荒井次世代支援部長。 〔次世代支援部長 荒井茂夫君 登壇〕
◎次世代支援部長(荒井茂夫君) 有機農業で地産地消の給食をという御質問でございます。市長のお出かけシェアトークでの意見交換をきっかけとして、公立保育園での地産地消につきましては、昨年度から有機JAS認定を受けているありさんファームと契約を結び、一部ではありますが、埴生保育園で有機野菜を使用した給食メニューの提供をしております。このありさんファームにつきましては、収穫量や配達距離の関係から、現在のところ最寄りの埴生保育園のみでの利用にとどまっておりますが、他の園にも拡大できないか、今後相談をしていきたいと考えております。 各保育園でも、なるべく食材につきましては、地元産のものを中心に納入業者から仕入れておりますけれども、現時点では、ありさんファーム以外に有機JAS認定を受け、保育園に安定して有機野菜を提供できる事業者がいないことや、有機農法で栽培されたことが証明できる手段が有機JAS以外に今のところないことから、今後農林課とも連携し、将来的な保育園への有機野菜の提供を視野に入れ、有機農業、有機農法についても研究をしてまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) これからは有機農業、有機作物が非常に盛んになってくると思います。そのためにも、市は有機農業についてもしっかりとこれから学んでいただいて、若手農業者にもこのような体制をしっかり作っていただきたいと思います。若いお母さんたちも農薬のないもの、安全な食べ物ということを大変望んでいらっしゃいます。そういうことから、移住、定住についても、千曲市は有機農業をやっているんだよということが1つの目玉になると思いますので、よろしくお願いいたします。 小項目2に移ります。保育室の空き室の確保を。 あんずの里保育園が開園し、屋代保育園の基本設計、実施設計が完了し、令和7年開園予定です。戸倉保育園は、改築基本計画
検討会を行いました。あんずの里保育園は、せっかく開園したのに空き室のないことが挙げられています。保育園児の感染症や他の病気、お母さん方の会議、そのほかにも会議室と、災害時の避難所等空き室の確保が必要です。市のお考えを伺います。
○議長(小玉新市君) 荒井部長。 〔次世代支援部長 荒井茂夫君 登壇〕
◎次世代支援部長(荒井茂夫君) 保育園の空き室の確保という御質問でございますが、令和4年1月に開園いたしましたあんずの里保育園では、長時間保育専用の保育室を設け、通常保育時間中は空き室となっております。長時間保育室は保育時間中の園児の急な疾病や感染症対応、またパニックになった園児のクールダウンの部屋として有効に活用しているところでございます。 これから工事が行われる屋代保育園についても同様に、長時間保育専用の保育室を効率的に利用できるよう設計がなされております。 議員御指摘のとおり、保育園は災害時の避難所としての役割も担っておりますので、長時間保育室や会議室を有効に活用するとともに、非常用電源として蓄電池といった災害時を想定した施設整備を進めてまいります。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) これから作る屋代保育園、戸倉保育園には長時間保育の空き室、長時間保育がないときの空き室ではなくて、ちゃんとしたものが必要ではないかと私は思います。 小項目3に移ります。給食費の無償化を。 学校の学校給食の無償化は、小海町、川上村、南牧村など19村町で実施しています。保育園では松川町、朝日村などです。令和4年度財政調整基金が47億7,900万円。子供にとって必要な対策ではないのかと思います。財政調整基金47億、公共施設再編で施設の耐震化解体等に多額の歳出が見込まれるという審査意見があります。私は議員になって11年ですが、平成15年は20億の財調でした。そして、平成20年には1番低くなって15億の財政調整基金。平成21年には17億。それからまた少しずつ増えていって、23年では25億。平成25年度には35億。平成30年度では35億。令和元年度は38億。令和3年度は44億。そして、令和4年度は47億の財政調整基金です。昨日も基準財政需要額、支出額等で10%から20%の財政調整基金が必要だという話がありました。20億、あるいは15億で今まで財政調整基金をやっていたものがここに来てバーンと47億になった、48億近くになった。これから必要なこと、あるいは台風やいろいろな災害もあるでしょうし、いろいろあるでしょう。しかし、47億があれば大事な子供たちの学校給食費や保育の給食費無償化などができるのではないでしょうか。これについて伺います。
○議長(小玉新市君) 小岩教育部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) 給食費の無償化についてであります。長野県内の自治体、この状況につきましては、当市を含む19市、無償化の実施はしておりませんが、ただいま議員御指摘のとおり、人口2万人以下の町村では導入されていることは承知してございます。 千曲市の施策としまして、給食費の支払いが困難と認められる家庭に対しましては、就学援助制度によりまして、実費相当分の支援をしておりますので、その範囲で実情無償化を実施しております。また、物価高騰に直面する保護者の皆さんの負担軽減のため、児童生徒1人当たり1食15円の公費支援を行っております。 給食費を全面的な無償化にするには、約3億円ほどの財源が継続的に、恒久的に必要となりますことから、国による少子化対策における負担軽減などの調整がないと難しいと考えております。 財源としまして、昨日、そして先ほど、ただいま質疑にもございました財政調整基金の活用の御提案をいただきましたが、こちら基金の使途等、恒久的な財源としてのこちらは課題があるものと承知をしております。 長期的には、少子化の動向、子育て施策の進め方や県内18市の動向、国の施策を十分状況を見極めまして、給食費の無償化については、研究をしてまいりたいと存じます。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) お隣の坂城町では、今年の4月から町長選があって、お2人とも教育費無償化を唱えて、そして当選された方は4月にさかのぼって令和5年度の中で給食費無償化がされております。お隣の町でやっているということは、坂城に来るか、千曲市に来るかといった場合、医療費が無料化であって、学校給食費が無料化であって、その他そういう補助制度がたくさんあるところのほうが来るのではないでしょうか。その辺のところもぜひ考えていただきたいと思います。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) せっかく良い御提案だったものですから、私から御説明させていただきます。 今、子育て支援に力を入れているということは、どこの自治体でも当たり前になってきている中で、議員御指摘の給食費の無償化については、やはり御指摘のあった自治体というのは町村レベルなんです。坂城町さんの例も挙げられていただきましたが、人口で言えば、千曲市の4分の1の規模の町であります。 また、ほかの19市を見ても、完全に無償化している市はなくて、先ほど部長より答弁ありましたが、3億円ほどかかると。仮に3億円ほどかかるとしたら、これをやり始めたら途中でやめるわけにはいきませんので、10年ほどで基金は使えなくなってしまうんですよね。そういうことも考えながら、恒久的な財源として基金を使うのは、果たしてどうなのかということが1つあります。 その一方で、また基金を使って野球場を建設してほしいという御意見もありますので、基金、今、残高だけ見るとかなりあるように思いますけれども、意外にそうやってみると、使えるようで使えないので、使う場合には、本当に将来の市にとってリターンとして返ってくるような効果のあるものにして使っていきたいという思いがありますが、給食費の無償化をしないという意味ではありません。研究はしていきます。というのは、国のほうで異次元の少子化対策ということを掲げて、恐らくそういったことで財源の手当もあるのではないかという期待を込めて、無償化に踏み切った自治体もあると聞いておりますので、そういったことも国の動向を見ながら、いい形で子供の支援をしていけることを考えております。 また、今既に本当に食べさせるのも大変だというお困りの方には、先ほど申し上げた就学援助の制度で、実質上そうした家庭には無償化を行っているということを付け加えさせていただきますので、よろしくお願いします。
○議長(小玉新市君) 前田議員、質問を続けてください。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 市長に今御答弁いただきましたけれども、生活保護と非課税世帯には給食費は無償化になっていますが、ただ、この長い夏休みの間、なかなか食べるものがないというようなお子さんもいます。そういった今の社会体制が非正規雇用が4割で、本当に大変な家庭にとって、やはり子供さんの食べるものというのは本当に重要だと思います。ぜひぜひ検討をしていただきたいと思います。 次に移ります。大項目2、重要伝統的建造物群保存地区について。 小項目(1)重伝建のグランドデザインの進捗状況は。 稲荷山重伝建は、指定されてから8年、計画段階で住民、大学の教授や学生による調査が始まってから10年になります。平成27年からの重伝建の修理・修景、修理は15件、修景は2件あります。個人の修理修景のみではなく、グランドデザインがほしい。グランドデザインの進捗状況について伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池
文化創造担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 重伝建のグランドデザイン進捗状況は、でございますけれども、稲荷山重要伝統的建造物群保存地区のグランドデザインにつきましては、昨年度、平成28年度から保存計画に基づく事業に関わっていただいております工学院大学に整備構想策定業務委託を行いまして、稲荷山伝統的建造物群保存地区まちづくりデザイン、まちづくり構想として整備活用の方向性をまとめたところでございます。 構想策定にあたりましては、地区住民の皆様とワークショップを3回開催しております。その中で、地区の中で残したいところや取り組んでみたい事業などについて、意見や御提案をいただいたところでございます。 まちづくりデザインでは、重伝建地区内に3か所の重点エリアを設定させていただきました。地区の北側を震災復興と稲荷山の成立を知る文教エリア、中央部分を、商都稲荷山の繁栄を知る建物を味わう観光エリア、南側をメリヤス産業の遺産と魅力的な裏小路を歩く散策エリア、3つのエリアとして整備を行う方針を定めたところでございます。 進捗状況でございますけれども、本年度、稲荷山伝統的建造物群保存地区保存計画に掲げております重伝建地区としての防災計画の策定を進め、この中で地域住民の皆様と御協力いただきながら、一緒に地区内を歩き、防災上の課題や早急に整備すべき場所の共有を行い、まちづくりデザイン、まちづくり構想の具現化を進めてまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) この構想は昨年度末で方向性が出るということでしたが、コロナ等があって延びてはいると思いますが、しかし、計画から10年近く経つ、選定されてから8年が経つ、その中で今できていることは修理修景がほとんど。あとの重伝建の認定されたものについて、これからどうしていくのかということがなかなか見えてこない。住民にとっては本当に大事な遺産があるのに、コロナの前はたくさんの人たちがバスで見えていたのに、また今それが来ていない、なくなってしまったというようなことで、大変口惜しい思いをしています。 また、せっかく信金跡地が新しくお祭り広場的なものとしてなるということですが、ここで防災計画として浮き上がってきたので、稲荷山のまち、工学院大学や信州大学の先生がおっしゃっているように、お祭りをすることによってまちが1つになるんだというふうなことを言われていますが、しかしどんどんそれが伸びて、お祭り広場が使えない状況もあったりして、その辺を考えますと、まちづくりとしてぜひ今後もやってほしいと思います。 小項目2にいきます。財政上の制度について。 7月に総務文教常任委員会で鹿児島県南九州市にある重伝建知覧武家屋敷を視察しました。知覧の選定は昭和56年、40年以上前です。56年、税制上の優遇措置として、地方税法348条に基づく非課税世帯について、伝統的建造物の固定資産税の非課税が31棟。非伝統的建造物群の家屋の固定資産税の減免が5分の1減免、非伝統的建造物群の敷地5分の1の減免、非伝統的というのは認定されていないという意味です。地区の中にあるけれども、非伝統的建造物群ということですが、5分の1の減免、伝統的建造物群の敷地では5分の1の減免と知覧ではなっています。 非伝統的建造物群の家屋や敷地にまで固定資産税の減免がある、知覧の担当者に、なぜ非伝建の建物にも減免措置があるのか、優遇措置があるかについてお聞きしましたら、伝建地区として協力して盛り上げていくために必要な措置とのお答えがありました。千曲市では条例がありますが、優遇制度について条例にもっと細かく盛り込むべきではないでしょうか。伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 次に、市重伝建の税制上の優遇措置は、についてでありますけれども、議員御発言のとおり、重要伝統的建造物群保存地区の伝統的建造物に対しては、地方税法の規定により固定資産税が非課税となっております。建稲荷重伝建地区においては、伝統的建造物が191棟ございますが、市としてはそのすべてを非課税としております。 また、重伝建地区の土地や伝統的建造物以外の建物につきましては、平成12年4月、自治省通達、今総務省になりますけれども、自治省通達により、自治体が不均一課税条例を定めることにより、固定資産税を軽減することができるとされております。現在、重伝建地区が所在する全国の自治体105市町村がございますけれども、105市町村のうち、不均一課税条例を定めている自治体は56市町村となっております。 稲荷山重伝建地区は、国がその価値を認め、伝統的建造物群保存地区に選定したものであり、その保存が適切に行われなければなりません。市といたしましては、重伝建地区に対する不均一課税条例は定めておりませんが、重伝建制度に関わる住民の負担軽減、それから税の公平負担の観点、両面から今後研究を進めてまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 選定から8年が経過し、しかしなかなか盛り上がらない。修理修景のみができているということでありますので、今、研究を進めていくというふうなお話がありましたが、ぜひこの町が盛り上がるためによろしくお願いいたします。 小項目3に移ります。稼ぐ文化財に。 稼ぐ文化財にするために、鍵の手の修理をし、食べ物屋、お土産屋の整備、また稲荷山にはすばらしい芸術が多く、市内にも著名な方がたくさんいらっしゃいます。ミニ美術館、展示コーナーや姨捨があります。撮り鉄等興味のある人たちを呼び寄せる施策が必要です。市のお考えを伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 次に、稼ぐ文化財についてでございますけれども、稲荷山重伝建地区の活性化を図るためには、地区へ人を呼び寄せることが必要だと思っております。今年度、部署は違いますけれども、産業振興課が所管となって、総務省のデジタル田園都市国家構想交付金の交付を受けまして、稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業を実施しているところでございます。この事業につきましては、観光振興だけではなく、企業立地促進による稲荷山地区の関係人口や交流人口の創出、増加につながる建物の新しい使い方について、提案力のある企業とのマッチングを行うものでございます。企業とのマッチングを図るため、稲荷山地区の魅力の分析と整理、集約を行いながら、活用のためのイベント実施や、住民の皆さんをはじめ、関係者、有識者へのヒアリングを行い、企業進出の可能性を探ることとしております。 このような取組がきっかけとなりまして、様々なまちづくり活動が行われ、地区の活性化につながり、稼ぐ文化財となることなど、新たな展開ができるものと考えております。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 選定から8年で、市がやってくれないから、私たち住民でやっていこうよ、なんていうふうな声がこの頃も聞こえたところです。今、このようなマッチング等、新しい施策も入っていますので、ぜひとも稼ぐ町稲荷山としてこれから進んでいっていただきたいと思います。 では、大項目3に移ります。防災減災の町を。 小項目1、避難、避難所について。災害対策基本法は1961年に制定、この法律に基づいて、国は防災基本計画や指定公共機関の災害業務計画や地方自治体の災害防災計画が作成されています。私の6月議会を議会広報で、市福祉避難所の取扱いは、の項目を見た友人から、災害が起きそうな度に、はっきりしない市福祉避難所に不安を感じています。小中学校は、一般の人たちも同じ避難場所です。障害者にとって、1番はトイレやスロープが必要です。千曲川を挟んで、西側と東側にぜひ必要と、つい最近メールをいただきました。 災害対策基本法の一部を解説する法律、令和3年5月20日に出ました。アメリカのウィット長官は、災害等の危機に対して、①災害予防、②事前準備、③応急対応、④復旧・復興の4つの側面の全面的循環が大切としています。そして、アメリカの疾病予防センターが設定した自然災害避難所環境アセスメントでは、①1人当たり3.3平方メートル以上の居住スペースの確保、②冷たくない食事の供給、③トイレを20人に1個設置、④清潔なおむつ替えの場所の確保、⑤遊具がある安全、清潔な子供の遊び場、⑥ペット専用区域を避難生活区域と分離する等が挙げられています。 ダンボールベッド、ダンボールの仕切り等個人のプライバシー配慮したものはありますが、多くの避難してくる方が来たら全員が使用できるダンボールベッドや簡易ベッドの間仕切りスペースが取れず、使用できないと言われています。また、昨日の教育部長の答弁では、体育館にはエアコン設置は考えていないという答弁がありました。千曲市の避難、避難所は、一人一人のことを考えた、条件整備がなされた避難、避難所になっていないと考えますが、市のお考えを伺います。
○議長(小玉新市君)
横林危機管理防災担当部長。 〔
危機管理防災担当部長 横林伸一君 登壇〕
◎
危機管理防災担当部長(横林伸一君) 避難と避難所について御質問をいただきました。 市では、これまでも備蓄品の充実や開設運営体制の構築などにより、避難所機能の強化を図ってまいりました。避難所環境の評価項目について御指摘いただきましたが、市でも、1人当たり3.3平方メートルの確保をはじめ、発熱者等の隔離スペースの確保、授乳やおむつ替えの利用できるプライベートルームの配備、また、ペット専用スペースの設定など、避難者一人一人に配慮した環境の整備に向けて進めているところでございます。 なお、避難生活が中長期となった場合、段ボールベッドなどのスペース確保が課題となることも予想されますが、指定避難所130施設をフル活用し、住環境に配慮しながら運営してまいります。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 9月3日に重点地区の上山田での防災訓練、そして各地区での3日の日に防災訓練がありました。私ども稲荷山でも二百何十人が参加しての防災訓練、消火、放水、救護、その他たくさんの訓練がされましたが、せっかく小中学校にあるトイレ、備品等が体育館のところで段ボールベッドを設置するなどの訓練がされなかったことが非常に残念です。 小項目2、避難所のストレッチャー活用は。 令和4年度の決算で、防災減災ソフト事業で避難所のストレッチャーが17万円で導入されたとありました。誰を乗せて、誰がどこに運ぶのか。また、9月3日の市防災訓練でストレッチャーでの訓練ができたか伺います。
○議長(小玉新市君) 横林担当部長。 〔
危機管理防災担当部長 横林伸一君 登壇〕
◎
危機管理防災担当部長(横林伸一君) 避難所でのストレッチャー活用について御質問いただきました。 エアストレッチャーにつきましては、福祉避難所で受け入れた要配慮者のうち、自力での歩行ができない方や困難な方を2階や3階へ引き上げることを想定して購入したものでございます。基本的には、各避難所の担当者が使用し、要配慮者を搬送することを想定しておりますが、誰でも簡単に使用できるものでありますので、その他の避難者の方にも御協力をいただきながら呼びかけてまいります。 なお、先日実施いたしました総合防災訓練におきましては、エアストレッチャーでの要配慮者搬送訓練も行ったところでございます。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 千曲市にはいろんな障害を持った方がおられます。また、高齢者も足が不自由であったり腰が痛かったり、そんな方がたくさんおられます。ストレッチャーで2階に運ぶ、3階に運ぶ、障害者が40キロの方でその方を2階に運ぶ、そしてまた電動車椅子も20キロから40キロあります。そういうものを2階に運ぶのでしょうか。そして、そこには段ボールベッドが用意されているのでしょうか。いくら2階にストレッチャーで運んだとしても、下に寝かせるようであっては何の役にも立ちません。本当に福祉避難所がこれでいいのかということを、障害を持っておられる方、御家族の方は非常に心配しています。それぞれの立場に立って、それをやらなければならないわけであります。 体育館もエアコンが設置されないということですし、今後必要なことはストレッチャーで2階、3階に運ぶことではなく、2階、3階にスロープや、それから安心してできるトイレがあるところが福祉避難所として必要です。でなければ、避難いたしません。台風19号のときにも怖い思いをしたという方がたくさんいらっしゃいます。ぜひ、福祉避難所というのはスロープがあったり、ちゃんとしたトイレがあったり、そうでなければそこには行かないということをぜひお考えいただきたいと思います。 再度、答弁を市長に求めます。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 福祉避難所の在り方についてのお尋ねだと思います。非常に重要なご指摘でありますので、庁内でまた検討させていただいて、先ほど例えば御提案があった基金ですとか、そういったことも研究して、一人でも多くの方に安心して逃げていただけるような場所の環境確保を考えていきたいと思います。エアコンも含めて検討させてください。
○議長(小玉新市君) 前田議員。 〔13番 前田きみ子君 質問席〕
◆13番(前田きみ子君) 一般避難所に行くことができないということがずっと言われてきておりますので、そこのところをぜひとも検討いただきまして、スロープがあるところ、ちゃんとした様式のトイレがあるところ、そういったものをこれから福祉避難所としてぜひ認定していただきたいと思います。以上で私の質問は終わります。
○議長(小玉新市君) ここで昼食のため、午後1時まで休憩といたします。 午前11時54分 休憩
---------------------------------------午後1時 開議
○議長(小玉新市君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、7番、吉池明彦議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 議席番号7番、一志会の吉池明彦でございます。 地球が危機的な状況でありまして、地球沸騰化とまで言及されております。今や温暖化対策は待ったなしの地球規模の課題であります。 一方、当市の現況は合併20年を節目として、目指すまちづくり、活力ある千曲市に道筋をつける段階となっています。 大手企業の誘致に加え、大型事業がいくつかスタートすることから、市民への周知はもちろん、全ては市民のために、を念頭に、丁寧にかつ着実に進めていく必要があります。 それでは、通告書に沿って、質問してまいります。 大項目1、堤防道路の強靭化について。 かねてより、暫定堤防かつ重要水防箇所である大正橋から戸倉上山田中学校間(以下当該箇所)について、早急な改修の必要性を訴えてきました。 小項目1、直近の経緯と対応の確認について。 本年5月の初めの大雨で、当該箇所の川側である表法面に亀裂が発生、ブルーシートによる雨水浸透に対する応急工事が行われました。 6月に入り、袋詰め玉石による法面補強工事、8月にはさらに亀裂箇所が拡大し、追加工事が行われました。 市は河川事務所へ堤防強化の必要性を強く要請されてきました。当該箇所の道路面のひび割れに対しては、7月、アスファルトの舗装工事が行われました。 地元地区区長会長2名及び隣接地区区長4名、計6名による要望書を7月7日、市長に提出させていただきました。 地元要望を踏まえ、7月14日、国土省北陸地方整備局の会議において、小川市長自ら、
千曲川改修期成同盟会の一首長として当該箇所の改修を要請し、その後8月10日、長野河川事務所にも要請されました。 今後、当該箇所については、非出水期を待たずに、亀裂部分の変状箇所周辺の確認と調査を進めていくことになっております。そして、恒久対策を検討することになっております。 一志会は、8月3日、4名の地元国会議員の事務所を表敬訪問し、前日の要望もお伝えしました。その後の動きから、ようやく外掘りも埋まった感はあります。 以上が経緯であるが、市の認識と相違ないか。また、地元住民の不安もあることから、地区代表者への説明、または地区説明会を適切な時期にすべきと考えるが、いかがか。また、今後はどのように対応していくのか、以上3点をお尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 直近の経緯と対応の確認についてでございます。 まず1点目の、当該箇所の直近の経緯及び市の認識と相違ないか、との御質問ですが、直近の経緯としましては、吉池議員の御説明内容のとおりでありますが、
千曲川河川事務所長からの8月10日の回答では、路肩変状に係る調査の事前調査として、9月から変状箇所の下流側一定区間において現地測量を実施し、加えて、堤防除草とタイミングを併せて目視点検を実施する、本格的な変状部の堤防の内部調査等は、非出水期の11月以降で実施する、との回答をいただいております。 市としましても、9月に調査時期を早めていただいたことから、9月以降の国の作業について確認していくとともに、今後も河川事務所と情報共有を図り、連携して対応に当たってまいります。 次に、地区の代表者または住民に対して説明会を開くべきではないか、との御質問ですが、現時点では詳細な堤防の状況が把握できていないため、非出水期となる11月以降に、現在応急的に設置している袋詰め玉石を撤去し、変状部の堤防の調査をしっかりと行う必要があると認識しています。国による調査結果や対応方針を確認し、国や地元区長の皆様と相談しながら進めてまいります。 最後に、今後はどのように対応していくのか、との御質問ですが、最近は集中豪雨が多発発生しているため、引き続き当該箇所の異常がないか、国と市のそれぞれの立場でパトロールを実施してまいります。 また、9月から10月は、台風等により局所的な豪雨が発生する可能性が高まるため、現場状況を特に注視しつつ、異変が見受けられた場合には、国や地元と連携して、速やかに必要な対応を実施し、堤防及び堤防道路への影響を最小限に抑えるように努めてまいります。9月からの事前調査、11月以降の本格的な調査、調査結果に応じた対応が早急に実施されるよう、国との協議もしっかりと行ってまいります。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 昨日も、大正橋から南方の土砂崩れの報告がありました。当該箇所って南北に広がっちゃったんじゃないかなと思いますので、ぜひ要望書には詳しく、堤防の要望、それから堤体道路の要望も含めて書いてありますので、参考にしていただきたいと思います。 それから、各区長から何か動きがあったら知らせていただきたいという要望もございまして、何かありましたら一報いただきたいと思います。お願いをしておきます。 それでは、大項目2、目指すまちづくり、活力あるまちづくりへ。 小項目1、文化財の継承とまちの活性化について。 文化・歴史に関する市民の関心は決して高くありません。したがって、文化伝承創造都市の市民の意識の醸成が重要であります。総合計画のまちづくり基本目標5は、輝かしい歴史文化の伝承と新たな文化を創造するまちであります。 令和5年度の実施計画には、歴史・文化財から景観形成、文化・芸術に至るまで13事業、予算は1億800万円であります。景観形成事業と文化会館自主文化事業も大変重要でありますが、予算配分がありません。これはなぜか。また、武水分神社神官松田邸(以下、松田館)の整備事業、予算は約1,400万円となっております。整備が進んでいるのは博物館としての入場者数が、他施設と比べて極端に少なく、月100人程度であります。イベントや広告、チラシなど多くの媒体を使って周知を図るべきではないか。 また、景観形成事業にある重要伝統的建造物群(以下、重伝建)保存推進事業の予算は約3,300万円ですが、平成26年作成の保存地区保存計画に沿って推進がされているか。 また、保存計画にあるように、周辺に点在する重伝建、松田館、重要文化的景観である棚田と連携し、通称歴史まちづくり法に基づく事業は、検討されているか、あるいは検討してきたか。 以上、4点をお尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 吉池
文化創造担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 1点目、景観形成事業や文化会館自主文化事業も重要だが、予算配分がないのはなぜか、でございますけれども、議員御発言のとおり、第三次千曲市総合計画令和4年度実施計画(令和5年度から7年度事業)、基本目標5、輝かしい歴史文化の伝承と、新たな文化を創造するまちを推進するための事業といたしまして、13事業について総事業費1億790万3,000円を計画しております。 景観形成事業につきましては、千曲市全体の公共サイン整備の計画であり、この策定につきましては、令和7年度に計画をしております。また、文化会館自主文化事業は、令和5年度については、千曲市制20周年記念事業といたしまして、1,400万円の予算を計上しておるところでございます。 実施計画は、今後3年間に実施が見込まれる事業計画であるため、令和5年度の計画額に記載がない場合もございますので、御承知いただければと思います。 2点目の武水分神社神官松田邸についてでありますけれども、武水分神社神官松田邸の入館者につきましては、議員御発言のとおり、月あたり100人程度となっております。その要因といたしましては、松田邸の開館日が金曜日から日曜日までの週3日であることや、開館初年度であり、小中学校における社会科見学等の計画に入っていないことなどが考えられるところでございます。 3月25日の開館以来、8月末までに県内外から視察の件数が28件ございました。そちら28件受け入れたほか、日本遺産のスタンプラリーの実施に加えまして、6月からは毎週土曜日に常駐しております学芸員による松田邸ガイドツアーを行ってまいりました。 入館者の増加を図るため、武水分神社の祭礼に併せた企画展や特別会館等を実施するとともに、各種情報発信ツールを活用した積極的な情報発信に努めてまいります。 3点目、重伝建保存推進事業についてでございますが、平成26年7月に策定いたしました千曲市稲荷山伝統的建造物群保存地区保存計画では、保存地区の保存のために必要な整備といたしまして、1つとして、情報発信や見学者の交流を行うための既存施設の活用、見学者の利便性を図るための案内看板等の設置を行う管理施設等の整備、2つ目といたしまして防災計画策定及び防災施設の整備、3つ目といたしまして、町並み景観の向上を図るため、道路美装化や電柱類の地中化等の環境整備に努めることとしております。 また、保存地区における建造物の修理等に対する経費の補助や固定資産税の軽減に努めることとしております。 重伝建保存推進事業は、この保存計画に沿って実施しているものです。保存計画に掲げている事業につきましては、伝統的建造物の修理に対する補助などを継続的に推進していくもののほか、電柱類の地中化等、中長期的な視点から推進を図るものもあるため、今後も地区住民の皆様との協創により、計画的に事業を進め、歴史的町並みの保存整備を通じて、まちづくりを進めてまいります。 最後4点目でございますけれども、歴史まちづくり法に基づく事業は検討されているかでありますが、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律、通称歴史まちづくり法に基づきまして、平成28年5月に、千曲市歴史的風致維持向上計画を策定いたしました。歴史的風致維持向上計画は、平成28年度から令和7年度までの10か年計画としております。姨捨の棚田や武水分神社神官松田邸、稲荷山重伝建地区、
戸倉上山田温泉の風致景観の向上を目的といたしまして、更級・姨捨地区、稲荷山・桑原・八幡地区、
戸倉上山田温泉地区の3地区を重点区域に設定いたしまして、令和5年度は、八幡地区町並み整備事業など12事業を実施いたします。 事業の進捗評価は、毎年度、千曲市歴史的風致維持向上協議会に諮り、検証を行っております。計画の実施状況について協議会へのコメントを付しまして、5月に国(国土交通省)へ報告をしております。 なお、事業の進捗評価シートは、市のホームページに掲載しております。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 関連質問で、森将軍塚や史跡公園、これ城山、あるいはさらしなの里なんですが、入場者数がデータ見ますと、これ20年以上の減少傾向で、そのトレンドも止まっていないんですね。このままじゃあよくないので、その要因の分析と対策は検討されているのか、質問します。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 今、議員御指摘のとおりでございますけれども、3施設とも入場者数の現象が続いているという状況でございます。年によって増減は多少ございますけれども、全体的に見ますとかなり減少傾向が続いているというのが読み取れます。 城山史跡公園や荒砥城跡につきましては、たまたま平成19年に大河ドラマ風林火山の放映があったということで、前年1万4,000人ぐらいだったと思うんですが、2万5,000人ぐらいの増加というような状況もうかがえます。全国的に、先ほど来出ておりますけれども、人口減少、少子高齢化、進行する中で、千曲市においても少子高齢化が進んでおります。人口構造の変化が出てきているということでございますので、公共施設に求められるニーズも建設当時とは変わってきているんじゃないかと考えているところでございます。 併せまして、利用者の固定化、それと先ほど来、お話出ておりますけれども、利用者の減少に伴う稼働率の低下につながっていることが考えられるということでございます。従来の公共施設につきましては、誰もが利用できるようにということで、低料金や利用者の公平性に配慮した整備、それから運営というのを優先してきたと思われますけれども、今後は誰もが利用できる施設から、利用したくなる公共施設への転換を図っていく必要があるんじゃないかと思っているところでございます。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) なかなか文化施設、スポーツ施設だと華々しいんですが、ちょっと地味なところがありますので、PRだけは斬新的なPRをお願いしたいと思います。 提言として、やっぱり立て看板とか案内板がやっぱり目を引くようなものがあって然るべきじゃないかと思うんです。あとは、どなたかの質問、要望されていましたが、インターの名前ですね。更埴インターとか姨捨インターってあるんですが、ちょうどこれからスマートインターができる、あるいはフル規格化になるといういい機会だと思うんです。ですから、更埴インターの場合は千曲インター、スマートインターはあんずの里スマートインターとか親しみやすい名前にするのがいいんじゃないかなと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。 小項目2、文化の伝承は十分か。 従来から全国で1番公民館の数が多く、活動が盛んな県は長野県であります。新型コロナ3年間、文化活動が停滞し、地元でもやむなく解散した団体がいくつかあります。第2次生涯学習基本構想基本計画は見直す時期となっています。総合計画にある千曲っ子が元気に育つ、生涯学びのまちには、生きがいや喜びを味わえる生涯学習の環境を整えるとあります。 各地域で再開されたお祭りや行事において、役員や関係者には引継ぎが不十分で開催そのものにも戸惑いがあるものと懸念をするところであります。生涯学習の開催における環境は整っているか、あるいは整えているか。成果指標として、公民館や図書館などを開催する各種学級・講座への参加者数が令和元年度実績の約1万9,000人を基準値として、令和8年度目標としては2万4,000人となっております。 同じく、生涯学習人材バンクの新規登録者数は、令和2年度2人を基準に、毎年度5人となっています。それぞれの目標に対する進捗、あるいはどのように推移しているのか。 また、文化の伝承の観点から、また計画の見直しという観点から、今までとは違った新たな取組やアプローチが必要ではないか。 以上、4点お尋ねをいたします。
○議長(小玉新市君) 小岩教育部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) 文化の伝承についてでございます。 まず1点目、コロナ禍後の環境の整備についてでありますが、ハード面の整備ということでも生涯学習の拠点でございます公民館、図書館等のトイレの洋式化、また屋根、外壁などの改修、照明のLED化などは計画鉄器に行っております。 また、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、各種の事業や講座の開設、利用人数や時間の制限など、3年間ほど生涯学習事業が思うように行えない状況がございました。現在、施設利用は従前のようになってはございますけれども、施設を利用する方々の御意見等をこれからも聞きながら事業を進めてまいりたいと存じます。 そして、2点目の各種学級・講座の進捗状況と課題と対策についてでございますが、令和4年度の開催講座数は819講座で、参加者数は1万1,637人でございました。この数値は、第2次千曲市生涯学習基本構想基本計画における目標の参加者数2万5,000人、開催講座数1,500講座に達しないだけではなく、計画策定時の平成29年度の実績値、参加者数が2万4,084人、開催講座数が1,196講座を下回ってございます。これも新型コロナの感染症によりまして、講座の開催等ができなかったことが重要な要因でございますので、アフターコロナの取組として、広報の強化、そして求められる講座の検討を改めて行ってまいりたいと思います。 そして、3点目の生涯学習人材バンクの現在の登録者数でございますが、個人が11人、団体が7団体となっており、目標といたします数値には、ほど遠い状況となっております。 4点目の、文化伝承の観点からの新たな取組やアプローチについてでございますが、今年度、ただいま議員お話のとおり、第2次の生涯学習基本構想基本計画の中間年度の見直しを行う中で、獅子舞やお神楽、どんど焼きなどの文化伝承の取組が含まれます。そしてまた、青少年事業、育成会事業、こういった生涯学習人材バンク等の内容を改めて検討いたしまして、関係をいたします歴史文化財センターや文化課などとも、庁内で連携を取りながら、改めて新たな取組についてアプローチも含めて検討してまいりたいと存じます。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 小項目3、日本遺産「月の都 千曲」の取組について。 部局横断的な取組を目的に、司令塔となる日本遺産推進室が令和3年度に新設された。事業主体は日本遺産推進協議会で、推進室は日本遺産センターを運営すること、との報告がありました。 まずは、本来の司令塔としての主体的な取組が推進されているか。このことは定期監査報告に発足した令和3年度から部局横断的な取組に対し、不十分であるという指摘がされております。令和4年度にも継続して所管する関連部署についても指摘がされております。関連する部門として、産業振興課、観光課、ふるさと振興課、文化課、歴史文化センター等、また観光局や商工会議所や商工会との連携があります。それぞれの課の所管事業は明確になっているか。例えば、モニターツアーはどこが担当したか。所管部門の連携が不十分である理由と対応はどうか。組織上及び実施計画でも企画政策部門に日本遺産推進室があることから、他部門との連携調整は企画政策部長の管轄・責務であるが、認識され実施されているか。 以上、4点お尋ねをいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原企画政策部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 日本遺産「月の都 千曲」の取組についての1点目、本来の司令塔としての主体性を持った取組が推進されているかでございますが、姨捨棚田を中心とした一帯地域が令和2年度に日本遺産に認定されたことを受け、令和3年度から日本遺産推進室を新設し、日本遺産を地方創生における観光資源として活用するよう進めてきました。文化庁の文化芸術振興補助金、文化資源活用補助金を活用し、まず姨捨観光会館を改修し、観光案内等を行う日本遺産センターを整備したことを皮切りに、これまで庁内の関係各課が参加する日本遺産推進協議会の事業として、日本遺産を紹介する講演会、多言語化のパンフレットの作成、構成文化財への案内看板等の設置、認知度向上を図るためのPR動画の作成などを実施し、本来の司令塔、固有の事業を担当しない司令塔ですが、この司令塔にはならなかったかと思いますが、日本遺産推進室が関係各課と連携し、中心となって主体性を持った取組を進めてきました。 次に2点目の、日本遺産に関する各部門の所管する事業は明確になっているかについてですが、姨捨地区における棚田貸します制度を含めた農業振興は経済部農林課で、棚田の農道の改修等で文化的景観の保全のための整備となるものは、教育部歴史文化財センターで、千曲市全体の観光地との連携といった観光振興は経済部観光課で、県のビューポイント整備事業(県道内川姨捨停車場線道路改良工事)になりますが、これについては建設部道路河川課で所管しております。 また、これらそれぞれの事業を把握し、市民の問合せ等に対応するとともに、棚田を中心とした日本遺産に特化した地域振興については、日本遺産推進室で所管していますが、このように所管を明確に分けて進めております。 次に、3点目の監査報告に関係する所管部門との連携が不十分との指摘があるが、その理由と対応は、についてでございますが、2点目の御質問でお答えしたとおり、日本遺産に関わる事業は多部門にわたっていることから、連携がしっかりいかない場面があり、指摘を受けたものと思われます。各種事業の実施に当たっては、関係部署においてお互いの事業が妨げにならないよう、交通整理をする必要がありますし、各種事業を一体的に推進する上で関係部署が連携することも必要だと考えております。 このことへの対応としましては、本年度から関係部署の各種事業の進捗状況を把握するために定期的な連携会議を開くこととし、これまで会議を3回開催しましたが、今後もこの会議により関係部署の連携を深めてまいります。 次に、4点目の企画政策部に日本遺産推進室が所属することから、他部門との連携・調整は企画政策部長の管轄・責務であるが、認識され実施されているかについてでございますが、御存じのとおり、昨年度をもって国の補助金が終了したため、日本遺産推進協議会の本年度事業費(予算額)は、前年度比93%の減となっております。これにより本年度から日本遺産推進室長が積極的に庁内調整を行うことができるようになり、先ほども申し上げましたが、定期的な連絡会議を開催するなど、本来の司令塔としての役割を果たすよう努めております。 当然、室長として調整の取れないことについては、部長である私の管轄・責務として行わなければならないことは十分認識しております。 今後は、より積極的に連絡会議等に参加する中で、細かい指示・調整を行っていきたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) ちょっとの理解のしにくいところもありましたが、静観していきたいと思います。司令塔としての主体性を持って動いていくということでありますから、静観いたします。 先ほどのモニターツアーはどこが担当したかという質問を入れたんですが。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 答弁漏れで申し訳ございません。モニターツアーは日本遺産推進室で担当しております。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) モニターツアーがこれですね。議長の了解をいただきたいのですが、モニターツアーが昨年の秋、11月24日、長野駅からずっと各景勝地を見ながら、あるいは棚田を見ながら、10か所近く巡って長野駅に戻るという。これは業者向けのモニターツアーで、私の質問漏れは、このモニターツアーは確かアンケートを取るためのツアーだったと思うんですが、アンケート結果はどんな状況だったかお聞きをいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 先ほども申し上げましたが、日本遺産センターが観光局に委託して実施した事業ですので、先ほどのアンケート調査の結果が観光局の所管ですけれども、今数字を持っておりませんので申し訳ございません。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 関連質問ということで。先ほど、所管事業が明確になっているかというところで、モニターツアーをどこが担当したのかというふうにお聞きしました。追加でアンケートの結果をお聞きしました。 小項目4に移ります。スポーツ施設充実で、活力あるまちづくりへ。 スポーツ庁では、市民がスポーツを通じて健康で暮らす権利を実現するため、スポーツ施設のストック適正化を求めている。生涯学習の構想・計画立案時の令和元年における市民アンケートによると、多くの市民が生涯学習の必要性を認識しており、実際に行った学習活動のトップはスポーツであります。 市民のやりがいや生きがい、健康を維持するために、公共施設の提供は極めて重要かつ必然でございます。 平成31年策定の第2次千曲市スポーツ推進基本計画では、野球場を含む総合運動公園構想の策定を進め、その実現に向けた調査・研究に取り組むとあり、昨年度基本構想が策定され、エリア別に推進・実施する段階となっております。 第三次総合計画の基本目標2に、スポーツを通じ、心身の健康と活力あるまちを目指すとあります。そして、スポーツに参画する全ての人がスポーツの価値を享受できる地域社会をつくるとうたっています。 先般、市長が議会側の提言に対し、スポーツ施設に関しては、以下の回答をされました。新たな室内体育館の整備については、令和10年開催の国民スポーツ大会までにあらゆる手法を検討する。2、多目的に使用ができる野球施設の早期建設については、新体育館建設後に多目的野球施設の建設に努める、である。 以上から、戸倉体育館周辺については、大型事業が継続いたします。既に川嶋議員からの提言があったように、韮崎市の体育館建設が大変重要かつ、参考となる事例であります。 韮崎市が採用したPFI(公民連携手法)は、民間が設計施工後、所有権を公共である市に移転し、民間が維持・管理・運営を行う方式であり、BTO方式と呼ばれており、最近は採用するケースが大変多いようです。 また、台風19号災害を参考に、当初予定された運動公園内の体育館は、少し離れた高台にある公園に移転を決め、早期の建設が求められました。当初予定地は想定浸水深が3メートル、堤防の河岸浸食を考慮し、国の意向に沿って避難所機能を兼ねての移転であります。 さて、今回の戸倉体育館周辺のスポーツ施設の整備は、当初の構想を5年以上前倒ししたものであります。新たなスポーツ施設を整え、スポーツを通じて多くの交流機会を設け、交流人口を増やし、地域の活性化につなげるべく事業であります。 また、宿泊業や観光業の活性化を推進し、スポーツ健康都市に向け、新たな文化創造都市としての活力を取り戻すべき事業であります。 まずは、議会側への回答の市長の真意、決めた経緯は何か。2、構想案では、令和10年の国民スポーツ大会の対応は、現体育館を耐震化し、その後、新規の体育館を検討するとのことでありました。耐震工事の費用や新規体育館建設までの間延びしたスケジュール感では、現下の諸情勢から不適切ではなかったか。新たなスタッフ、組織が必要ではないか。 以上、3点お尋ねをいたします。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) スポーツ施設充実で、活力あるまちづくりへという大きな御質問の中の1点目、議会へ回答された市長の真意、決めた経過についてであります。 昨日、金井議員の御質問でもお答えいたしましたが、市議会の議長名で議会からの提言をいただきました。その後、再度、建設についての可能性や新体育館建設による効果や、避難所の防災力等を総合的に判断する中で、令和10年の国民スポーツ大会の開催が、この戸倉上山田地域の活性化の点からも絶好の機会であると、そのように捉えました。そのため、スケジュールから逆算いたしまして、今年度中に動き出さなければ、令和10年の国民スポーツ大会に新体育館建設が間に合わなくなると判断したことから決定したものでございます。 2点目の、構想案にあったスケジュール感は短期10年と、スポーツ大会に向けての現体育館の耐震化対応は不適切ではなかったかについてであります。戸倉体育館エリアにおける施設整備については、総合運動公園基本構想策定協議会において検討してまいりました。 協議会の委員からも、現戸倉体育館は、耐震化工事を実施するのではなく、新体育館建設も検討するべきではないかとの意見もありましたが、耐震化工事により長寿命化を図りながら、利用者の安全と避難所としての防災力を向上させていくこととし、総合運動公園構想の整備は中長期的なスケジュールで整備を進めていくよう、基本構想の策定時にまとめたものであります。このこと自体は、私は当時の判断は不適切なものだとは思っておりません。 また、これまでも市営野球場を早期に建設するよう御要望をいただいておりましたので、戸倉体育館エリアの敷地内を考えますと、現戸倉体育館の解体を行わなければ、観客席付きの野球場建設のスペースを確保することが難しいことから、国民スポーツ大会の開催の後、整備に着手するという計画で進めてきたものであります。このことは予算のときにも御質問もありまして、こちらも答弁をした上で、議会側にも御了承いただいたものという認識でありました。 しかし、先の提言書、すなわち市民の代表の皆さんである議会の皆さんからの提言をあえて予算を認めたという議決を覆してまでも提言されるという熱意も重く受け止めまして、先ほどもお答えしたとおり、戸倉上山田地域の活性化ということも踏まえ、これは前倒しすべきだと、私も考えをそこで方針を展開したものであります。 今後は、新体育館建設に向けて進めてまいりますので、引き続き、御理解、御協力をお願いいたします。 そして、3点目ですが、新たなスタッフ、組織の必要性でありますが、大型事業は本当にゴールが決まって、スケジュール感を持ってしっかりやらなければいけませんので、スピードを上げる必要があります。そのためには、専属の組織を編成して取り組むことが重要であります。 現在、来年度の組織機構の見直しに向けて、全部長で構成する組織機構見直し検討委員会を開催して、検討を進め、報告を受けております。スタッフにつきましても、この9月1日にスポーツ振興課に1名増員をいたしました。今後も、令和10年度に開催される国民スポーツ大会が新戸倉体育館で開催できるように、全庁を挙げて最善を尽くしてまいります。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 私は、市長の正しい判断ではなかったかと思います。むしろ、国民スポーツ大会が10年にあるんだということで、これ、他力本願じゃないですから、自分たちでやることですから、新体育館を作るにおいては、盛り上げてもらいたいです。新駅のようなことじゃないので、自らやるわけですから、これをぜひお願いしたいと思います。 それから、関連質問というか、1番心配するところの確認なんですが、ハザードマップでは、体育館エリアはL2で想定浸水深が5メートル以上、堤防は河岸浸食区域に指定されています。ですから、この避難所の機能も必要なんですけれども、もし国から、いざ場所がちょっと違うほうがいいんじゃないかという指示があった場合には、これ、事前の確認が必須事項じゃないかと思うんですが、いかがですか。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 国とも協議して進めていくものでありますので、今、私個人の意見ですけれども、特にそのあたりは、しっかり協議をしていけば問題ないと認識をしております。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 確認をぜひお願いしたいと思います。 大項目3、脱炭素社会の実現に向けて。 当市は、気候非常事態宣言とともに、2050年ゼロカーボン宣言をいたしました。脱酸素社会を目指す将来像とロードマップは、分かりやすく示されていないが、どのように理解すべきか。 国の温暖化計画にあるロードマップでは、2030年には自治体の設置可能な建物には50%太陽光発電、2040年には100%の導入を目指すことになっています。なぜなら、温暖化ガスの9割以上がCO2、その9割以上がエネルギー起源であります。大きなものは電気であります。 まずは、お尋ねをいたします。
○議長(小玉新市君) 坂口市民環境部長。 〔市民環境部長 坂口和志君 登壇〕
◎市民環境部長(坂口和志君) 脱炭素社会の目指す将来像とロードマップに示されていないか、どう理解するかでございますけれども、現在、平成28年策定の第二次千曲市地球温暖化対策推進計画の計画期間中で、その進捗管理を行っております。 今年度、本計画を改定を行い、その中で改めて将来像やロードマップ等を示す予定でございます。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 小項目(1)第二次千曲市地球温暖化対策推進計画について。 この計画は、基本方針、地球温暖化防止のため、再エネルギーや省エネに積極的に取り組み、低炭素なまちづくりを目指すに包含されております。 先ほど話がありましたけど、今年度、見直しがされると思います。 基本的に、この計画の中に上げてある管理項目、これ目標管理をされているか、その管理項目は何であるか質問いたします。
○議長(小玉新市君) 坂口部長。 〔市民環境部長 坂口和志君 登壇〕
◎市民環境部長(坂口和志君) 第二次地球温暖化対策推進計画についてでございますが、地球温暖化対策推進計画の管理項目は、目標管理に管理されているかについてでございますが、計画上、地域における温室効果ガスの排出量は推計値を用いております。その数値により、温室効果ガス排出量削減のアクションについては、進行管理を実際に行っているとこでございます。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 小項目(2)脱炭素先行地域づくり事業、PPA事業の取組について。 国は、意欲的な脱炭素の取組を行う地方公共団体に対して、地域脱炭素移行・再エネ交付金を投与により支援をする制度を定めた。エネルギー価格高騰への対策の必要性も踏まえつつ、民間と共同して取り組む地方公共団体を支援する制度とあります。 地域脱炭素を推進するため、交付金を支給し、複数年度にわたり、継続的かつ包括的に支援をするものであります。地域脱炭素移行・再エネ推進交付金は、2050年カーボンニュートラルを20年前倒しして実現を目指す脱炭素先行地域に選定された地方公共団体に対し、再エネ等設備の導入に加え、基盤インフラ設備や関連するソフト事業を支援するものであります。 県内自治体において、脱炭素先行地域に松本市、飯田市、小諸市、生坂村が認定されております。生坂村の事例では、PPA方式発電設備は、第三者主要によるものであり、発電と供給を村内でまかない、個人のペレットストーブ導入に至るまで、村全体で脱炭素化を目指す民間非益型自営マイクログリッド事業であります。 全国で62自治体が選定されております。 市は、難しさを理由に取組を断念したとの答弁を頂きました。果敢に挑戦すべきとの上位方針があるはずではないか。また、PPA方式は投資がゼロでスタートできる事業であり、地域経済の活性化や地域の防災・減災に結びつけるなど、地域課題の解決に向けた地域非益型、地域内地産地消型事業まで幅が大変広いわけであります。 環境省では、PPAを踏み出す自治体に向け、手引きを今年3月に作成し、推奨しております。まずは、脱炭素再エネ消費税推進事業として、導入のしやすい公共施設への屋根や遊休地へのソーラーの導入を検討すべきではないか。 以上、2点お尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 坂口市民環境部長。 〔市民環境部長 坂口和志君 登壇〕
◎市民環境部長(坂口和志君) 脱炭素先行地域づくり事業、PPA事業の取組についてでございますが、1点目の脱炭素先行地域づくり事業への調整についてでありますが、本事業は、市と民間事業者及び地域住民との連携及び創意をもって実施するものでございます。 導入地域の理解、協力が不可欠でございます。さらに、その選定基準も高いため、現時点では、事業申請は困難と考えております。 2点目のPPA方式の導入でございますが、長期の事業となるため、PPA提供事業者の選定や条件等について十分調査、研究を行うことが重要と考えております。制度の動向を注視しつつ検討してまいります。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 今、戸建ての住宅用、あるいは企業、自治体用の太陽光発電の導入が、特に新規導入量が減少しているんですね。本来、どんどん施設を増やしていってほしいんですけども、実際には減っています。これは採算の問題もありますし、ですから今、PPAモデルっていうのを政府が推奨し始めたんですね。 PPAモデルは、投資ゼロで発電設備を設置でき、管理不要、しかも非常用電源にも対応できます。災害にも強く、電気料金が高騰する折、さらに注目されております。近隣の上田市、須坂市、小諸市市内でも民間企業が採用しております。 今後、もしPPA事業を検討される場合には、ソーラーシステム業者、あるいは、システム業者、設置業者等と連携を組むこと。地域との連携もありますので、ぜひ前向きに検討してみていただきたいと思います。 私、個人的には、やっぱり市庁舎の横にある駐車場、ああいうでっかい広場だったら、やっぱり屋根付の屋根にソーラーをつけてやるような事業も一つあるのかなと個人的には思っています。 小項目(3)重点対策加速化事業への支援について。 交付要件として設備規模、対象事業として5分野あり、複数年にわたる事業計画の策定、提出が必要であります。 5分野は以下であります。 1、公共施設を含む屋根内等、自家消費型太陽光発電事業。 住宅の屋根や公共施設の屋根などを利用する太陽光発電であります。 2、地域共生・地域非益型再エネ事業。 遊休地やため池、廃棄物処理場等を活用した太陽光発電等の再エネ事業であります。 3点目、業務ビル等、徹底した省エネと再エネによるゼロ化事業であります。 ゼロ化とは、ネットゼロを目指したものであります。 対象は建物であります。 業務ビルの新築、改修において省エネ設備、電気、ガス、熱などのエネルギーを省エネ化すると同時に、太陽光等再エネを利用してネットでゼロを目指す考え方であります。必要なエネルギーを再エネでまかなうという考え方であります。 4、住宅等の省エネ性能の向上と再エネを図るZEH化事業、ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギーハウス、対象は住宅であります。LED照明、断熱サッシ、省エネを徹底して必要なエネを再エネでまかなう考えであります。これは省エネ性能に応じた補助金が段階的に支給されております。 また、蓄電システム導入については、最近、キロワット当たり2万円とか、そういう加算される補助金が充実してきております。 5点目、ゼロカーボンドライブ、再エネとセットで電気自動車(以下EV)を推進する事業であり、地域住民のEV購入支援事業、EV公用車を活用したカーシェアリング事業であります。 以上の5事業は、3分の1から3分の2の交付率であります。 また、定額交付が実施されているケースもあり、国・都道府県等、それぞれ単独で推進をしております。 東京都は、EV車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車に補助金の支給を始めました。 県では、令和5年から既存住宅エネルギー自立化補助金として、太陽光設備に加え、EV接続部品、蓄電池への補助金が提供されています。 千曲市は、地球環境保全に対し、令和5年度、以下3点、約3,000万円を予算化しております。 1、EV用充電設備約2,000万円、それから蓄電池システムの設置に対する補助金が約1,000万円、都市公園の照明LED化に約340万円であります。 市は、率先行動があるべきで、先ほど述べた重点対策加速化事業に参画して脱炭素社会の実現に向け、推進すべきであります。 次に、事業者向けには、新規事業所の建設時、あるいは工場の改修時に省エネ性能を確認して、その寄与分を認定し、市独自の補助金を支給したらどうか。 個人の大型消費は、住宅と車であります。社会増の要因である子育て世代が移り住んでくる現状を踏まえ、住宅建設時の省エネや再エネによる寄与分を確認し、補助金を上乗せしたらどうか。 また、EV車は、ゼロカーボンにも寄与する上に、停電、自主避難等、災害対応にも幅広く活用できます。子育て世代への支援に加えて幅広い支援をしたらどうか。 以上、3点お尋ねいたします。
○議長(小玉新市君) 坂口市民環境部長。 〔市民環境部長 坂口和志君 登壇〕
◎市民環境部長(坂口和志君) 重点対策加速化事業への支援についてでございますが、1点目について、太陽光発電システムの設置でございますが、公共施設につきましては、新築、改築いたしました施設には原則設置しております。また今後、建設を予定されている施設につきましても、できるだけ設置をしてまいります。 2点目の新規事業者への補助でございますが、他部署との連携を密にして検討してまいりたいと考えております。 3点目の子育て中の移住者への補助に関しましても、2点目と同様に、多くの関連部署との引き続き、連携をして検討してまいります。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) あっさり答弁頂きまして、いろんな形で実現可能ですから、よく検討していただきたいと思います。 基本的には、先ほど中途で述べました施設の可能な設置のところの50%、2030年。40年は、100%なんですよ。これやっぱりやっていかなきゃいけないので、ぜひ検討お願いしたいと思います。 小項目(4)ソーラーシェアリングからモデル地区へ。 ソーラーシェアリングとは、営農と太陽光を組み合わせた営農型太陽光発電事業であります。 国の食料農業農村基本計画では、取組支援ガイドブックも作成され、導入促進のための支援もあります。みどりの食料システムでも2050年を目指す姿として推進交付金が用意されています。 農地面積の狭い千曲市にとっては、付加価値を上げて現金収入を得るための事業としても、大変メリットのある事業と思われるわけであります。田畑や果物のほ場の状況を利用し、ソーラー設備を設置し、パネルを並べること、あるいはパネルの角度を加減などしてソーラーシェアリングが可能となります。 令和2年度までに累積で3,500件、900ヘクタールが国内では農地保護法に基づく一時転用許可を受けてソーラーシェアリングが実施されております。 事例の作目は、水稲から野菜、大豆、果物があります。また、災害時の非常用電源としての活用やスマート農業への展開もあり、実証事業は各地で行われています。 自治体の支援や金融機関の支援もあります。二酸化炭素削減支援事業、スマートハウス推進事業、再エネ導入促進事業、自家消費型太陽光発電導入補助金、環境保全資金融資。JA、自治体、金融機関が支援をしております。 九州地区では、ハウスにソーラーを片面つけるケースが大変多いです。地元では、川中島、須坂でもブドウ畑の上にソーラーを設置しております。中には、効率を高めるためにパネルの角度を変える工夫もしている農家もあります。荒廃農地の対策や温暖化対策、新規営農者の支援として多面的な貢献が期待されます。 現在、千曲市もワイン用ブドウの栽培が拡大していることに注目して、このようなソーラーシェアリングの実証実験をしたらどうか。また、ワインなどの6次産業化を目指す事業者には、ソーラーシェアリングからワイナリーまでワンストップで支援をし、地場産業育成へのモデル地区にしたらどうか。 山形県上山市の視察先ですが、ワインの郷かみのやまをPRし、ワイナリーの育成に大変熱心でありました。 以上、2点の提言についてお尋ねをいたします。
○議長(小玉新市君) 洞田経済部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) ソーラーシェアリングからモデル地区へについての御質問を頂きました。 議員、御発言のとおり、ソーラーシェアリング、いわゆる営農型太陽光発電事業につきましては、営農をしながら安定した収入を得ることができ、温暖化対策にも貢献できることから、国によるみどりの食料システム戦略でも支援し、推進をしております。 また、取組に対しては、営農をしながらであるため、面的な農地転用は必要なく、太陽光発電設備の支柱部分のみの一時転用の許可を受ければよいことから、全国的に徐々に取り組む農家が増えてきております。 ただ、太陽光発電設備の導入のためには、一定程度の初期投資が必要となり、また、一時転用の許可を受けるためには、太陽光発電設備の下で、通常とおりの農作物を栽培できるのかというデータ等の提出が必要となります。 御提言を頂きました1点目の実証実験につきましては、発電設備の下で、品質のよいワイン用ブドウが栽培できるのか、須坂市などの先行事例等を研究した上で、採算性などの課題を洗い出し、農家の御意見をお伺いしながら検討してまいりたいと考えております。 また、2点目のモデル地区事業につきましても、実証実験が実施され、その結果を考察した上で、実施を検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 関連の質問なんですけれども、みどりの食糧システム戦略、先ほど話題に上がっていますが、これは2050年までに、例えば、農林水産業のCO2、二酸化炭素のゼロエミッション・排出量ゼロ、化学農薬の使用量50%半減、化学肥料の使用量30%低減、それから有機農業取組面積の割合を25%に拡大するという目標を持っているんですね。非常に環境を考えた取組であります。市もゼロカーボン持続可能な環境づくりで、新たなまちづくりにつなげるべきではないか。 追加の関連質問をさせていただきます。
○議長(小玉新市君) 坂口市民環境部長。 〔市民環境部長 坂口和志君 登壇〕
◎市民環境部長(坂口和志君) 今の御質問がありました環境地球温暖化対策の事業でございます。 千曲市におきましてもいろんな事業がございます。ただ、まだ足りない部分がございます。各課と連携しながら、いろんな事業を進めていきたいと思います。 また、見せ方も上手にやっていくことも大切かと思っていますので、皆さんの御意見をまたお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(小玉新市君) 吉池議員。 〔7番 吉池明彦君 質問席〕
◆7番(吉池明彦君) 昨日も気候変動による異常気象、災害の激甚化ということで、本当に脱炭素社会に向けて本格的な取組が急務なんですね。 ですから、CO2の発生の主である化石燃料からの電力の切替え、いわゆる太陽光パネル、それからCO2を発生するガソリン車からEV車、この2つをぜひ避けて通れないので、ぜひこれから前向きに検討していただきたいと思います。
○議長(小玉新市君) ここで14時15分まで休憩といたします。 午後2時5分 休憩
---------------------------------------午後2時15分 開議
○議長(小玉新市君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、12番、倉島さやか議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 議席番号12番、自由政策研究会の倉島さやかでございます。 大項目1、令和4年度決算審査等意見書について。小項目1、個別事項、土地賃借料の公平性について。これは、次第に賃貸料と書いてあるんですが、賃借料の公平性についてお伺いいたします。 令和4年度決算審査報告意見書の監査報告では、令和4年度定期監査報告書に続き連続して、決算報告書にも土地賃借料の公平性について指摘がありました。指摘があった利用施設の土地は、市民ギャラリー、屋代高校前駅駐車場、健康プラザ駐車場、屋代児童センター駐車場、上山田中央駐車場、水と緑と潤いのある公園、キティパーク、蔵し館、上山田農業者トレーニングセンター、萬葉の里スポーツエリア管理棟、所管課は総務、生活安全課、子ども課、学校課、都市計画課、スポーツ振興課と非常に多岐にわたっております。 千曲市において、ほとんどの課では、固定資産税評価額6%が賃借料の一つの目安となっていますが、中には、地価が下落している現在でも、合併する20年以上前の高額な水準で賃借料を支払い続けていたり、当時、用地を買収していた方が安く住んでいた案件もあったと報告がありました。令和4年度定期監査にて指摘されてから、各課、皆さんは大変な取組をしていただいていると思いますが、質問いたします。 決算審査意見書、監査報告にある進捗が見えない、見られない課については、どのような理由で適正化できていないのか、まず初めにお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原企画政策部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 進捗が見られない課の主な理由についてでありますが、単純な理由になってしまいますが、土地の賃借料を減額するには賃貸人の同意が必要となり、市が一方的に決めることはできません。 このことから、減額の進捗が見られない一番の理由は、見直しを地権者に働きかけを行うものの、同意が得られないことが一番の理由になります。また、市には借地料に関わる統一した基準がなく、相手方に根拠を示せないことも、交渉が進まない要因だと考えております。 なお、減額が見られない借地のほとんどが建物があり返却できない土地となっております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 理由は、主に見直しを地権者に働きかけを行うものの、同意が得られないということです。 一つ再質問させていただきます。地権者への交渉は、大体年間何回くらい行っているんでしょうか。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 先ほども御質問にございましたが、それぞれの課で担当しております。それで、私どもの管財契約課で直接交渉するものではありませんが、年に1回、地権者に交渉しているものとも思われます。私どもで直接担当していないもので、明言はできませんが、毎年賃借料がかかるものですので、交渉を毎年行っているものと、断言はできませんが思われます。分かり次第、また。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 後でお聞きできるということで、今、もし答弁できる方がいらっしゃれば、お願いいたします。
○議長(小玉新市君) 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 相手との交渉ですが、御承知のように、契約というのは3年ごとの契約や5年ごとの契約、あるいは長いのになると、もうちょっと長いのもあるのですが、一度契約をすると、その間は変えることは契約上できないものですから、具体的に動くのは、その契約が切れるとき、切れる1年くらい前から、次の交渉をやらないかということでやるのが主でございます。 ですから、毎年ということはないんですが、ただ、今回の監査委員さんからの指摘もありましたので、一遍といいますか、全部を根本的に見直そうということをやりましたので、次の契約のときからやるように準備を進めたり、あるいは事前に地権者の方とこういう方向へ行きたいということで、交渉を進めましたということでございます。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 恐らく、最低でも年に1回ぐらい交渉していただければいいのかと思います。 次に行きます。土地価格の変動に応じて評価基準を定期的に見直し、公平性を保つことが必要です。まず、基準となるガイドラインの作成の進捗状況をお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原企画政策部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) ガイドライン作成の進捗状況ですが、昨年度、管財契約課において、県内の他市のガイドライン作成状況について調査を行いましたので、調査した県内他市の例を参考に、不動産の借受けに関する取扱基準について、今月末の作成を目指しております。 作成に当たっては、全庁統一的に土地の賃借人と交渉を行えるようにするため、県外の市で作成されたガイドラインや、長野県による借受けの取扱に関する通知も参考にしていきます。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 県外の市で作成されたガイドラインや、長野県の通知も参考にするということで、このガイドラインには専門家の意見も入っているということでよろしいでしょうか。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 専門家の意見が入っているかという再質問ですが、長野県の他市のガイドラインを参考にしておりますので、特に専門家の御意見は聞いておりません。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) できれば、まだ作成は完成していないということなので、専門家の意見を入れていただきたいと思います。 続いて、借地上に先ほども御答弁にありましたように、公共施設が建設されている場合があるということ、また賃貸契約書が長期間に及ぶため交渉がしづらいと、交渉が難航しているケースが見受けられるとのことですが、交渉が実際に難航しているのか。またそのようなケースに対する対応策についてお伺いします。 また、過去の改善事例等があれば、それによってどのような成果や効果が得られたのか、お伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 交渉が難航しているケースへの現状と対応策、過去の改善事例についてでございますが、交渉が難航しているケースへの対応としましては、現在策定を進めている不動産の借受けに関する取扱基準、取扱いの基準によって交渉を進めることを考えています。 過去の改善事例としては、賃貸借契約期間を3年更新から1年更新に見直すことや、近傍地の地価、評価額などを参考に粘り強く交渉することにより、減額の見直しが行われました。また、これらの対応策によって、実勢価格との乖離が修正されるという効果がありました。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 次に行きます。やはりこのような専門的な交渉には、専門家のアドバイスが非常に大切で、例えば人事異動で情報と交渉の継続性の確保が不十分なまま交渉に当たっても、今までどおり交渉が難航することが推測されます。やはり交渉のプロである弁護士や不動産取引業者など、専門家に依頼することについて、監査報告書でも指摘されていますが、そのお考えをお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 交渉を専門家に依頼することについてでございますが、賃貸人に接する交渉は、引き続き担当部署が当たっていくよう考えております。 ですが、難解な事案への対応は、市の顧問弁護士や不動産鑑定士など、専門的知識を有する者に相談する必要があると考えております。専門家の力もお借りしながら、適正な借地料の金額の交渉を進めてまいります。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) そうしましたら、20年前から難航しているケースもあるということなんですが、この合併から今20年ですが、今までに一度も専門家の意見を頂いたことはないということでよろしいでしょうか。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 今まで専門家の意見を聞いたことはございません。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) やはり何年も難航しているということですので、今の市の職員さんでは非常に厳しいかなというのが分かりましたので、市にも顧問弁護士さんがいらっしゃるので、ぜひ聞いていただきたいなと要望いたします。 続いて、公平性を確保し市民の信頼を得るために、市が取るべき戦略や透明性の確保、情報提供について、現状の取組と今後の対応策についてお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 現状の取組と今後の対応策についてでございますが、現在策定中の取扱基準には、賃借料の設定のほか、不動産の借受けは真に必要な場合に限るものと定め、近隣に活用できる市有財産がある場合は、その市有財産を有効活用するように対応すること。長期的視野で買い取ったほうが財政面で有利である場合は、購入を検討することなども規定する予定でございます。 また、取扱基準では、事務手続に関するチェックリストを作成する予定であり、担当職員のみならず、担当部署全体で適正な土地借受事務を行っていくことを共有し、公平性や透明性の確保を図ってまいります。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 今後の対応策ということで、先ほど申し上げた、例えば20年前の上山田地区の土地で、当時の契約書というのは今も存在して、それは持続しているわけなんですけれども、それはまだ効力があるというのは、専門家、弁護士に確認したわけではないということなんですが、市としては効力があるものとしてもちろん取り組んでいると思うんです。その契約書がちょっと曖昧だったというお話も伺いしているんですが、どうお考えでしょうか。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 20年前の契約書であっても、今でも効力があるということであります。
○議長(小玉新市君) 栗原部長、曖昧になっているのではないかという質問でもありますが、その辺はいかがですか。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 契約書でございますので、きちっとしたものを結ぶと、そうするとほとんどの契約書の場合は、異議がなければ多分生きているので、例えば、更埴市とか上山田町がやったのを、引き継いだ千曲市がそのものをやっているということでございまして、契約書ですから、内容に曖昧な点とかそういうのはないと思います。 これが一番難しいのは、例えば税金ですと、うちのほうで払われない方にはそれなりの強制力があるんですが、これはあくまでお互いの合意に基づく契約ですから、例えばその時点で1万でやったとしても、同じ土地を100万でやったとしても、それはお互いに合意してやれば生きている、法的にはもう有効だということですから、一度合意したものをもう一度覆すといいいますか、やり直すということが、やはりお互いの同意がないとできないということ、それが一番難しいということで、その辺が一番の問題だと思っております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) やはり地価の価格も変わっているので、しっかり弁護士を通してやられたほうがいいと思います。 それでは、大項目2、千曲市の成長を支える人材戦略についてお伺いいたします。 小項目1、人材不足への対策についてです。 先日、市が主催の公共交通勉強会があり、福祉環境常任委員会の委員も参加させていただきました。質疑応答の際に、公共交通の付託事業者の方から、バスの運転手不足で現行の本数を減らす可能性もあるという驚きの発言がございました。このことは市民の生活に大きな影響を及ぼします。 また、旅館業や病院、保育所はもちろん、様々な産業で人材不足が深刻化しています。もちろん、企業努力は必須ですが、企業努力のみでは解決は難しい状況であり、市全体で連携して解決していく必要があります。1、市民の生活や産業の健全な発展に影響を及ばさないために、市としてのどのような戦略があるのか、お伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 洞田経済部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 市民の生活や産業の健全な発展に影響を及ばさないために、市としてどのような戦略があるかについてでございますが、人手不足、人材不足は日本が抱える大きな課題となっており、この一番の原因は少子高齢化と言われております。 国勢調査によると、日本の生産年齢人口は、1995年の約8,700万人をピークに減少に転じ、本年4月に国立社会保障・人口問題研究所、いわゆる社人研が公表した日本の将来推計人口では、2050年には約5,500万人まで減少するとしております。 千曲市の生産年齢人口も国勢調査によると、1995年の約4万1,500人から減少に転じ、平成30年の社人研推計では、2050年には約1万9,500人となると予想されております。 また、人口減少に伴い、千曲市の労働力人口も、第2期千曲市人口ビジョンでは、2015年の約3万1,300人から、2050年には1万9,200人まで減少すると予測されています。したがいまして、人手不足、人材不足の対応は、人口構造の問題があるため簡単ではございませんが、市では、本年5月に一部改正しました、千曲市商工業振興条例の各種助成事業により、引き続き事業者の支援を行ってまいります。 また、本年6月に中小企業庁が、中小企業・小規模事業者人材活用ガイドラインを3年ぶりに改定し、併せて事例集を公表したことから、市産業支援センターでは、本ガイドラインを活用するとともに、国、県、商工団体等の支援機関と連携しながら、事業者の個別相談に対応してまいります。 また、あわせて、非雇用者向けには、金井議員への答弁でも申し上げましたとおり、家賃補助制度の創設やお試し移住などの施策事業を実施しながら、人手不足・人材不足等の解消につなげてまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 関連して次の質問です。産業支援や専門人材の確保、育成のための取組支援、育成プログラムへの助成、また教育施設の充実等の取組など、現状をお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 洞田部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 産業支援や専門人材の確保などの取組についてでございます。 市では、企業の給与や雇用条件等について直接的に関与することはできませんが、本年5月に一部改正しました千曲市商工業振興条例において、オンラインによる人材採用活動に要する費用を支援する採用活動支援事業や、省力化等を目的とした設備投資を支援する自動化・省力化等生産性向上事業を新設するとともに、生産性向上を図るためのITツールの導入、社内の労働環境の整備、従業員の能力開発のための研修事項に対して支援するメニューを拡充することで、事業者の人手不足、人材不足の解消と生産性向上を支援しております。 また、産官学連携事業として、清泉女学院大学及び短期大学、長野県立大学と協定を結び、若い世代の人材確保及び若者就職支援を目的として、市内企業の見学会等を実施しております。 来年度は、若い世代に市内企業の取組を知り、興味を持っていただくことで、将来、市内企業への就職につながることを期待し、市内の中学生に向けた産業展示会のような催しを開催したいと考えております。 広域的な取組としては、千曲市のほか、9市町村で組織する東信州次世代産業振興協議会及び長野市を中心とした9市町村で構成する長野地域連携中枢都市圏事業において、就職情報の発信やUIJターン就職促進、採用力強化及び定着率向上のためのセミナー等を開催しております。 なお、人材不足に対応する教育施設の充実については、市としては現在のところ計画はございませんが、御相談があった場合には、厚生労働省が設置している長野キャリア形成学び直しセンターや、長野地域職業訓練協会が運営する長野地域職業訓練センター、長野共同高等職業訓練校の活用を御案内しております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 再質問します。人材不足に対応する教育施設の充実で、長野県キャリア学び直しセンターや長野県の職業訓練センターあたりにお願いするということなんですが、ここに千曲市から御案内したということは、ここ卒業された方は、県はこの施設の皆さんは千曲市の企業を紹介してくれるのでしょうか。
○議長(小玉新市君) 洞田部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 再質問にお答えします。 長野キャリア形成学び直しセンター及び長野地域職業訓練協会に紹介しておるんですが、長野地域とはいえ、千曲市の市民を案内していますので、できれば市内の企業を紹介していただきたいということを考えております。よって、最終的には、その就職する人がどこに行きたいかというのがあるのですが、なるべく市内企業を紹介してもらいたいと考えております。 すみません、職業訓練センターにおいては、企業のあっせんはしておりません。自分で勉強して、そのまま自分で就職するという形でございますので、訓練センターについては紹介はしておりません。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 千曲市でなるべく仕事をしてもらえるように紹介してくださるということなんですけども、やはりこの人材不足に対応する教育施設というのは、ICTでもDXでも使えば無料でも、市でもできると思うので、ぜひ千曲市としても教育に力を入れていってほしいなというふうに思っています。 関連して、3番、外国人労働者の包括的で支援的な受入れやアプローチやサポートについてお聞きします。 外国人に向けた法律、文化、生活ガイドなどの情報提供、そして企業側への労働条件の監視、また地域住民への受入れ支援や文化交流イベントの支援、外国人労働者の方のお子様の保育園の預かりだったりとか、小中学校での受入れの支援等を、市でできることは、支援は多岐にわたりますが、現時点での市の見解をお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 洞田部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 外国人労働者の受入れやサポートについてでございますが、県は令和3年1月に長野県外国人材受入れ企業サポートセンターを開設し、県内企業・団体からの外国人材の受入れに関する疑問・質問に電話や来所・出張相談などで対応をしております。市では、市内企業から相談があった場合には、この県のサポートセンターを御案内しております。 また、市内にお住まいの外国籍市民のサポートとして、日本語教室や生活相談などの支援を、千曲国際交流協会や人権ふれあいセンターなどと協力しながら実施しているところでございます。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 今、御答弁がありました千曲国際交流協会は、例えば通訳から始まって、本当に力を貸してくださっているなと思っています。私からも何か一緒にできればいいのかなと思います。 次、人材確保は日本全体の問題ですし、先ほど御答弁もありましたように、もちろんDX、ICTの活用等様々なアプローチが必要で、できるところから始めていると思います。 最後に、市の未来を担う人材戦略について、市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 洞田部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 市長への御質問でございますが、担当部長の私のほうからお答えさせていただきます。 市の未来を担う人材戦略についてでございますが、全国的な人口減少という構造的な問題を抱える中で、人手不足、人材不足への対応策として市内企業への市の直接的な関与は難しいことから、これまで答弁してきたとおり、千曲市商工業振興条例による助成や産官学連携事業、キャリア教育、広域連携事業など、様々な間接的支援を継続、強化しながら、市内の産業振興と市内経済の活性化に努めております。 また、冒頭に答弁しました中小企業・小規模事業者・人材活用ガイドラインには、活躍の場を求める人材に対する仕事は経営者なくしてつくれませんとの記述がございます。従来と同じままでは、期待する人材を引きつけることが難しくなっているおそれがございますので、今後、経営者の皆様に、人材を中心とした経営戦略の御検討をいただけるよう、関係機関と連携し、あらゆる制度を活用しながら、伴走支援をしてまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 今、経済部長から答弁いたしましたが、途中の小項目の中の御質問で、産業人材の話にシフトしたものですから、今、産業人材について主にお話をさせていただいたと思います。 私からは、さらに広く次の世代、子供たち、若者、そして女性が魅力を感じて、こちらで働く場所を選んでもらえるような、そうしたまちづくり、これは広く、狭い意味での産業人材の確保、育成だけではなくて、子供のときの教育も含めて、繰り返しほかの答弁でも行っておりますシビックプライドの醸成ですとか、本当に千曲市で生まれてよかった、育ってよかった、暮らしてよかったと、そういうまちづくりを進めることが、中長期的に見て千曲市の人材の定着、確保につながるという理解でいます。その意味で、今年度から教育大綱も少しリニューアルいたしましたし、また、不登校の支援などもしっかりと取り組むと、そして若者、女性などの世代の方に魅力あるまちづくりとして、働く場所はどういったものがあるかということも、今、研究もしておりますけれども、そういった方に千曲市に定着してもらえるような、そういった仕掛けをしていきたいという理解であります。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 部長と市長から答弁をいただきました。 部長答弁のほうで、あらゆる制度を活用しながら伴走支援していくということで、この冒頭に申し上げました、直近で公共交通機関のこのバス運転手不足については、具体的に、もし今、伴走支援でこれをやっていくというのがあれば教えてください。
○議長(小玉新市君) 洞田部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 今のところ、特にないですが、まずは運転手を抱える企業とお話をしながら、どんな支援があるかということを検討し、それから実施に向けて、庁内でも各部と相談しながら、その支援の方法を考えていきたいと思います。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) ぜひ、バスの本数が減らないようにお願いしたいところでございます。 続きまして、大項目3、千曲市版ウェルビーイングの推進について。小項目1、国の骨太方針にもあるウェルビーイングの取組についてお伺いいたします。 皆さんのお手元のタブレットに、国や県の動向について資料を配付いたしましたので、御覧ください。 経営者の方はウェルビーイング経営とか、よくウェルビーイングって言葉を聞いていると思うんですけども、ウェルビーイングとは、個人や社会の健康や幸福の状態を示す総合的な概念で、心身ともに満たされた状態を表します。先ほど申し上げました、近年、日本でも経営者の方はよく耳にするようになっていると思います。 実は、1948年発効のWHO設立憲章の前文にウェルビーイングは記載されております。地方自治法には、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本とすると明記されていますが、近年、福祉という意味が次第に変わってきました。 先日、近隣の若手の市議さんや県議さんと一緒に、ウェルビーイング取組先進地、富山県に研修を受けてきました。富山県は幸福度ランキング、客観的には全国4位、主観では39位となっております。まず、県民の皆さまにウェルビーイングのアンケートを取り、そしてまとめ、ウェルビーイングをひもとき、整理をして、独自の指標を作成し、政策に落とし込んでいます。今、2年目ですと言っていました。 2023年の国の骨太方針第4章においても、ウェルビーイングの推進、指標の導入、活用が重要視されています。国の骨太方針自体には、2019年よりウェルビーイングとそのワードは登場しました。また、長野県では第4次長野県教育振興基本計画に、長野県教育が目指す姿を、個人と社会のウェルビーイングの実現と、しっかりとウェルビーイングと明記しています。 質問いたします。市民の福祉、生活の質の向上、幸福度の向上のために、千曲市版ウェルビーイングをどのように推進していくのか、お伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原企画政策部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 国の骨太方針2023ウェルビーイングの取組についての1点目、市民の福祉、生活の質の向上、幸福度の向上のために、ウェルビーイングをどのように推進していくかについてですが、ウェルビーイングとは、国の第4次長野県教育振興基本計画では、身体的、精神的、社会的によい状態であることと定義されています。 人々の価値観が多様化し、市民ニーズや地域課題などが複雑化する中で、個人と社会全体のウェルビーイングを追求することは、持続可能なまちづくりや地域の発展につながるものと考えております。今後、市におきましては、政策立案や事業実施など、様々な場面においてウェルビーイングの概念に基づいた推進を行っていきたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) ウェルビーイングの指標にも様々な指標があります。市は独自でその指標を今後作成していくのか、また既存の指標を活用するのか。活用するとすれば、どのような分野のどのような指標を重視して、データ収集と分析を行っていくのか、お伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) ウェルビーイング指標をどのように活用していくのか、またどの分野のどのような指標を重視し、データ収集と分析をお困っていくかについてでありますが、まず、ウェルビーイング指標とは、客観指標と主観指標のデータをバランスよく活用し、地域幸福度や生活満足度を指標で数値化、可視化するものです。 昨年度、デジタル田園都市国家構想推進交付金タイプ2、タイプ3の採択自治体を中心にウェルビーイング指標の活用が国から推奨されたところですが、今般、国の骨太方針2023において、地方自治体におけるウェルビーイング指標の活用を促進するとうたわれており、今後は当市においても活用を検討していかなければいけないと考えております。 具体的な指標の活用方法や分析方法などは今後検討していきますが、市民意識調査の結果や第三次千曲市総合計画の成果指標との整理や連動についても検討していきたいと思っております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) これは市民の皆様の幸福度なので、国や県がやっていることよりも、千曲市に住んでいる皆さんがつくった指標のほうが、そして市民のアンケートを取った指標のほうが非常に有効で、この富山県に研修に行った際に、その指標をつくる過程の全てを担当部長さんから教えていただきました。また共有したいと思いますが、今、千曲市で行っている様々な政策にこの指標は活用できます。その政策でどの市民の、女性で何歳、どの方に幸福度も上がっていくのかとか、かなり具体的なこの富山県の指標もぜひ参考にしていただきたいと思っています。 またそこで大事なのが、市民参加となります。市民参加の強化をどのように取り組んでいくのか、教えてください。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 市民参加の強化をどのように取り組んでいくのかについてでございますが、ウェルビーイング指標の活用は、市民の皆様が自分の住むまちの幸福度や満足度が目に見え認識できるため、地域の目指すべき姿が明らかになり、地域の様々な活動を担っている皆様が自分の活動を評価できるようにもなります。 市政運営には市民参加が非常に重要となりますので、様々な活動を担っている市民の皆様が、ウェルビーイング指標によって自分の活動を評価できることで活動の改善につながり、市民参加の強化が図れるものと考えております。 指標を活用する際には、調査によって得られた結果を市民の皆様に正確かつ速やかに公開、共有することで、市民参加の強化の一助としたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) ぜひ既存の情報発信ツール、例えばSNS、今人気のユーチューブであったり、ポリネコでもよいと思いますし、若年層には、できればインスタグラムがいいんですけども、情報発信は既存の方法もフルに、最大限に活用して、皆さんとつくっていく。そして市民の皆様のウェルビーイングを向上させていくという取組をしていただきたいと思います。 これは市によっては教育部の皆さんが担当しているケースもあるんですけども、千曲市は企画政策部が担当していくということでよろしいのでしょうか。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 担当は企画政策部で行っていきます。長野県の教育振興基本計画でウェルビーイングをうたっていますが、ウェルビーイングは教育に限られたものではございませんので、市全体として企画政策部で担っていきたいと思っています。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) また企画政策部にお仕事が増えまして、今年度から企画政策部も多岐にわたる仕事量で担当も増え、総務、福祉、建設も全ての常任委員会に部長も御出席されているという状況になっております。 で、このウェルビーイングというのは根本的にはまず自分が幸せでないと相手を幸せにできないという概念です。企画政策部長は幸せなんでしょうか。はいといううなづきを頂きましたけども、まず部長が自身のウェルビーイングを向上していただいて、部下の皆様も幸福度を上げていただいて、そして市民の皆様が幸せになるということだと思います。また、企画政策部だけじゃなくても全課で幸福度を向上していくような取組もしていただきたいと思いますが、答弁をお願いします。
○議長(小玉新市君) 栗原部長。 〔企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎企画政策部長(栗原力君) 大変答弁に困りますが、私、十分幸せです。市民の皆さんと一緒にウェルビーイング進めていきたいと思います。 確かに、私が幸せでないと、私と言いますか、企画政策部自体も大変心配していただいたとおり、多くの仕事を持っていますが、みんなと一緒に力を合わせて幸福度を上げていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 指標づくりで疲弊してしまっては本末転倒なので、皆さん、執行部の皆さん、市長ももちろん、副市長も幸せになっていただいて、市民も幸せにしていただきたいと思います。 今回、13問の質問があったので、1問1分40秒ペースだったんですが、4分余りました。 市政方針には、市民の笑顔のためにというフレーズが非常によく見られます。 それを実現するためには、ウェルビーイングは、推進は必要不可欠なアプローチです。 私も2期目、3期目の選挙のポスターは、笑顔あふれる千曲市へというキャッチフレーズでやっておりました。市長、ぜひウェルビーイング推進、頑張っていただきたいんですけども、市長の所見を最後にお伺いいたします。
○議長(小玉新市君) 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) ウェルビーイングっていう言葉を使うかどうかは別として、笑顔あふれるというのは、まさにそのウェルビーイングが、市民の皆さんをお一人お一人感じていただけると、そういった状態をイメージしたものであります。 先ほどのウェルビーイングなど、特にまた最近、国や県が強調しているということは、逆に言うとそういった要素が失われている現状があるということを危惧してのことと思っております。 市では、以前からの市民満足度調査などを行っておりまして、そのアンケートなどもまたアップデートして、よりこの指標を設定して、それがはっきりと明確に数値化できるようなアンケートにも変えていきたいというふうに思っていますし、先ほど御指摘になったポリネコも実は、ウェルビーイングにつながった、特にこども基本法が今年度から施行されていまして、子供の意見を表明する機会を自治体は設けなさいという規定が確かありました。そういうことも踏まえて、子供の意見が自由に言えるような、そういった仕組みでもあります。 ここの頂いた資料の中で、EBPMという言葉が最近でよく使われますけども、エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキングということだと思います。政策立案するときには、何となく感覚的なそのムードで言うのではなくて、ある程度、数値化されたものとか、客観的な資料に基づいて政策をつくるという流れが今、ありますので、そうしたことでも役に立ちますから、ポリネコだけではありませんけれども、市民の皆さんの声を広く聞く中で、結果的に、一人でも多く、全員がウェルビーイングを感じられるようなまちにしていきたいと。私もつい眉間にシワが寄ってしまいますんで、こうちょっと伸ばしたりはしていますけども、なかなか、まあ最後は、笑顔になりましたんで、頑張っていきたいと思います。
○議長(小玉新市君) 倉島議員。 〔12番 倉島さやか君 質問席〕
◆12番(倉島さやか君) 以上で、一般質問を終わります。
○議長(小玉新市君) ここで15時15分まで休憩といたします。 午後3時5分 休憩
---------------------------------------午後3時15分 開議
○議長(小玉新市君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、2番、田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 2番、一志会、田中秀樹です。議員4年目、本日最後となりますので、コンパクトで、インパクトの心持ちで、早速質問に入らせていただきます。 大項目1、児童数の増減に起因する課題について。 小項目1、埴生小学校の教室が不足するおそれは。 千曲市の人口動態は、平成28年から昨年まで7年連続で社会増、つまり、千曲市から転出する数を千曲市に転入する数が上回る状況であり、とりわけ内川、上徳間、杭瀬下、寂蒔など、千曲線沿線への転入者が多くなっています。 児童数が増加し、教室に不足が生じることが予想される五加小学校では、この秋から教室棟増築工事が行われますが、第2期千曲市人口ビジョンを見ると、五加小学校以上に埴生小学校の児童数が増加し続けています。このことについて、市はどのように認識し対応していますか。児童数の増加に加え、特別支援学級が増加傾向にある中、埴生小学校でも近い将来、教室が足りなくなることはないでしょうか。市の見解を伺います。
○議長(小玉新市君) 小岩教育部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) 埴生小学校の教室が不足するおそれはについてでございますが、埴生小学校区では今後も児童数の増加が見込まれております。また、議員御指摘のとおり、特別支援学級に在籍をする児童数は増加傾向でありまして、教室を増設することも想定されます。特別支援学級数の推計はなかなか難しいのでございますが、学校と情報を共有しながら、教室が不足することがないよう、通学区域の見直しも含めまして、必要な対策を研究して早期に進めてまいります。
○議長(小玉新市君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 昨年度の埴生小学校の児童数は601名でした。第2期千曲市人口ビジョンの推計では、2030年には696名、その後は700名を大きく超えるような人数まで増えています。この推計はどの程度確かなものでしょうか。子育て世帯の転入も多いですが、実際にはここまで増えることはないのかあるのか、どのように捉えればよろしいでしょうか、伺います。
○議長(小玉新市君) 小岩部長。 〔教育部長 小岩成夫君 登壇〕
◎教育部長(小岩成夫君) ただいま議員の御指摘をいただきました人口の推計は確かに一定の趨勢を、人口ビジョンもそうですけども、一定の数式を基にして算出されたものと承知をしております。ですので、それが不確か、確かという部分ではなかなか答え難しゅうございますけども、一定の数値の評価ということでは承知しております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 埴生小学校では、来年度には3年生、今の2年生が1学級増える、学級の再編成によって1学級増える。そのため、パソコン教室を改造して教室数を確保する予定であると聞いたんですけれども、これで恐らくいっぱいいっぱいなのではないかと思うのですが、そのあたりは答弁に御確認はできているのかどうかお聞きをいたします。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) パソコン教室を改修して教室先に充てるというようなことで対応していくというような感じになるとは思いますが、ただ、私が当時いたことろは、全ての学級は4学級でございましたので、それなりの学校体制はまだできておりませんで、今後これからだんだんと増えるというような状況を鑑みますと、また、先ほど部長が言ったように、どのように教室を確保していくのか、そういうところも含めまして検討していくというようなことになるかと思います。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) ぜひとも学校と情報を共有していただいて、適切に進めていただければと思います。 次の質問に移ります。小項目2、小学校の適正規模に関する議論は、少子化の進行に伴い、1学年1学級の小学校が増え、今後はさらに1学級の児童数が減少していくことが予想されます。文部科学省が平成27年1月27日に公表した、公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引き「少子化に対応した活力ある学校づくりに向けて」によると、学級数が少ないことによる学校運営上の課題として、クラス替えができないことや、運動会・修学旅行等の集団活動、行事の教育効果が下がることなどが取り上げられています。小学校の適正規模、例えば1学年の学級数、1学級の児童数について、市はどのように考えているのか伺います。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 小学校の適正規模について、市はどのように考えているかという御質問でございます。 学校教育を行う上で適正な学校規模を確保することは、児童の良好な教育環境の維持や、教員の指導体制の充実、さらに学校を円滑に運営するためにも非常に重要であります。児童が集団の中で多様な考えに触れ、協力し合い、切磋琢磨することを通じて、社会性や規範意識を身につけていくためにも、一定規模の児童の集団が確保されることや、経験年数やバランスの取れた教職員が配置されていることが望ましいと考えております。 一方、小規模な学校では、児童一人一人に目が届きやすい、異学年間の縦の交流が生まれやすい、保護者や地域との連携が図りやすいなどといったメリットがあります。 学校の適正規模の議論は、人口推計からも明らかなように、学校の統廃合や通学区域の見直しにも関わっていく課題でございます。学校は、児童生徒の教育のために設置されている施設であり、児童生徒の教育条件の改善という視点を中心に据えるべきですが、地域社会から見た場合は、地域コミュニティの核や防災拠点という性格も有しておるため、まちづくりと密接に関わる問題でございます。 1学年何クラスかという、それから人数でございますが、文科省では標準数というのはあります。1学年2学級ということになりますと、小学校は12学級まで、6学級から12学級ぐらいまでが標準数というように文科省は捉えております。それに沿って市では、長野県もそういうことで対応してきておりますので、市単独だけで学級数を編成するということはできません。国の基準数に合わせたことで、学級数を編成し、学年を編成しているということで御理解いただきたいと思いますが、いずれにしましても、市長部局と連携しながら、地域住民や保護者の意見を取り入れながら議論を深めていく必要があると考えております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) どんな規模であってもメリットがあって、先生方は的確に教育活動を行っていかれるのだと思います。現在、公立義務教育小学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律、標準法とか義務標準法と呼ばれる法律ですけれども、これにより小学校では35人までは1学級とされています。集団に多様性があって、社会性や規範意識を身につけやすい一定規模というのは何人くらいで、逆に小規模というのは何人くらいなのか、お考えはありますでしょうか。お聞かせください。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) これは一概にこうだということは非常に言えないかな。地域によっても、学校規模によってもございますので、複式学級をやらざるを得ない地域もございますし、また、千曲市の場合は、今一番小さな学級ですと1クラス20人台というくらいになりますので、やはり20人を欠けると集団意識というか規範それぞれの意識というか、それぞれ非常に小さくなってしまいますので、やはり20人から30人の間くらいが、私個人としては一番指導しやすい、また子供たちの集団としてもいいのかなと思っております。 ただ、それを推奨するかどうかというのは私個人だけではどうにもならないところがありますけども、人数的には20人から30人以下、ここらあたりが非常に指導しやすい人数ではないかなと。それで子供たちの集団としての学習の規模としても、ちょうどそのぐらいがいいんではないかなと思っております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 何人かの教員の方に私がお聞きしますと、24人くらいが一番指導しやすいというか、いろんなメリットがあるのかなというような話をされる方が多かったです。 次の質問に移ります。小学校数の現状維持、または統廃合、通学区域の見直しなど、子供たちの学びの環境に大きな影響を及ぼす事柄に関しては、早い段階から早期に検討する、冷静に検討する必要があります。第2期千曲市人口ビジョンにある各小学校の児童数の将来推計を見ると、2030年くらいでも学校によっては減少幅が大きく、時間の余裕はさほどないと思われます。市ではこの点、どのようにお考えでしょうか。いつからどのように検討を進めていくのか、所見を伺います。
○議長(小玉新市君) 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 小学校の適正規模に関する検討をどのように進めていくかについてでございます。 まずは千曲市の現状と課題を分析し、学校の適正規模及び適正配置に係る基本方針の策定から進める必要があると考えております。学校の適正規模を検討する大前提として、第三次千曲市総合計画や千曲市教育大綱、第2次千曲市教育振興基本計画に掲げる、千曲市が目指す教育の基本理念や基本目標と方向性を合わせることが大事だと考えております。 先ほどの答弁で申し上げましたが、学校の統廃合、通学区の見直し等は、千曲市のまちづくりと密接に関わる問題です。また、議員御発言のとおり、適正規模に関する基本方針を定めていくには相応の時間を要します。いつから始めるかということについて、ここで私のほうからいつからということは明言できません。市長部局とも連携しながら、適切な時期に検討を進めてまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 須坂市では、昨年度から、須坂市小中学校適正規模等審議会を設置して、小中学校の適正な規模及び適正な配置の在り方について議論を始めています。千曲市で、このテーマはまだ少し早いかなと思いつつ、今回は問題提起の意味で質問をさせていただきました。子供の学びが最優先で、それを中心に考えるとしても、市が保有する公共施設のうち45.3%を占めるのが、13ある学校施設であること、学校施設は災害時の指定避難所になっていること、地域コミュニティの拠点、核でもあることなど、考察しなければならない点が幾つもあるテーマですので、答弁にありましたとおり、適切な時期を見極めて議論を始めていただきたいと思います。 それでは次の質問に移ります。大項目2、文化施設の振興について。小項目1、お得な共通観覧券の利用促進を。 市では、平成31年3月に、千曲市博物館等における共通観覧券の発行に関する条例を制定、令和元年10月から、千曲市博物館文化施設共通観覧券を用意しています。共通観覧券では、森将軍塚古墳館、アートまちかど、稲荷山宿・蔵し館、ふる里漫画館、さらしなの里歴史資料館、城山史跡公園荒砥城跡の6つを、割引率およそ44%の大人1,000円で観覧することができます。 この条例は、昨年12月定例会において改正され、共通観覧券の対象施設に、千曲市武水別神社神官松田邸が加わり7施設になったほか、発行日から3か月だった有効期間が6か月に延長されています。価格は据え置かれていますので、よりお得になりました。このことは、歴史文化財センター、文化課及び該当する7施設、蔵し館が休館しているため、現在は6施設で働く職員に確実に伝わっていますか。千曲市ホームページには、先週まで改正内容が反映されておらず、また、令和4年度千曲市決算審査等意見書の中で、監査委員より各施設で使用できる共通入場券を用意する等、来訪した方が市内全域を周遊できるような仕組みを考え、実行してくださいと指摘されています。共通観覧券の存在や内容等について、組織内の情報共有に問題はないか、市の所見を伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) お得な共通観覧券の利用促進を、についてでございますけれども、千曲市博物館等における共通観覧券の発行に関する条例につきましては、令和5年3月に武水別神社神官松田邸が開館するため、松田邸を共通観覧券対象施設とするために条例の一部を改正したところでございます。併せまして、共通観覧券の有効期間を3か月から6か月に延長しました。 改正内容については、当時各施設の職員に対し周知を行いましたが、今般御質問ございましたので、改めて周知を徹底いたしまして、共通観覧券の利用促進を図ってまいりたいと考えております。 市ホームページの共通観覧券の御案内が改正前のものであると御指摘を受けまして、ホームページの内容を更新させていただいております。改正前の案内を掲載しておりましたことにつきまして、閲覧いただきました皆様におわび申し上げたいと思います。 組織内の情報共有ということでございますが、これまでも各施設と連絡を取り合っているところでございますけれども、なお一層の連携を図ってまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 監査委員の指摘にある共通入場券というのは、既にある共通観覧券のようなものと考えていいんでしょうか。監査を受けた方は共通観覧券の存在を知らなかったかのように思いますが、その点はいかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 吉池部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 先日行われました決算審査の意見書ということで、田中議員も先ほどの質問の中で述べられておりましたけれども、観光客等に対する各施設の一体的な取組としてということで、歴史文化財センターはじめ観光課、文化課、日本遺産推進室に対して意見がなされたものと思っております。 ですので、先ほど申し上げた共通観覧券につきましても、歴史文化財センター管轄、それから文化課以外の今述べさせていただきました該当の課・室に対して周知を図っていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 凡事徹底をお願いして次に移ります。 令和元年10月から販売されている共通観覧券ですが、残念ながらほとんど利用されていないようです。ふる里漫画館では令和4年度に1件、令和3年度に2件、稲荷山塾蔵し館では4年度、3年度ともゼロ。アートまちかどでは令和4年度3件、令和3年度2件、そういった具合であります。そのためか、令和4年12月26日の改正条例施行後も券面の表記が変わっていません。市内の博物館、文化施設の利用促進を図るとする条例の趣旨はとてもよいものです。今後の共通観覧券の販売促進の工夫についてどのようにお考えか伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 2点目の御質問でございます。共通観覧券の券面等についてでございますけれども、共通観覧券につきましては、現在、条例改正前の券面を使用しているというのは事実でございます。共通観覧券販売時に改正内容を現在手書きで書き加えているようにしております。共通観覧券の用紙、当時一定の数印刷をしておりますので、共通観覧券の用紙が少なくなって、新たに印刷発注を行う際に券面のリニューアルをしていきたいというのが今の考えでございます。 なかなか先ほど販売枚数の数値、田中議員のほうからありましたけれども、スタートが令和元年の10月で、2年、3年と新型コロナウイルス感染症の拡大等がありまして、なかなかこちらのほうも影響があったんじゃないかなと推察されますけれども、券面の印刷につきましては、リニューアルは今のところ考えておりません。 共通観覧券の利用促進の工夫につきまして、森将軍塚古墳や、アートまちかど等で実施しております企画展の実施期間の調整を図るなど、共通観覧券利用のメリットが強調できるような工夫も考えてまいりたいと思っております。 また、共通観覧券利用による入館料が全7施設を観覧した場合、現在6施設になりますけれども、半額以下になるということから、コストパフォーマンスの高さも各種情報発信ツールを活用して、積極的にPRをしてまいりたいと思います。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) まだ共通観覧券の在庫が多々残っているということで、うまく使っていただければと思うんですけれども、武水別神社神官松田邸の文字が券面からは全く見えませんが、使用できるということをですね。蔵し館が休館中のため、現在は6施設を大人800円で観覧できる。これは本当にお得ですし、市内を周遊するきっかけにもなると思いますので、ぜひ各施設でも貪欲にこういうものがあるんだと大きく見せるとか、声かけをするといったことを、ぜひ売る努力をしていただきたいなと思います。 続きまして、小項目2、ふる里漫画館、稲荷山宿・蔵し館の展望は。 稲荷山重伝建に関連した地域振興に欠かせない施設とされながら、以前から両施設の収入や利用者数が振るいません。2年前にもこの2施設を取り上げさせていただきましたが、市民の間でも認知度は高くないようですので、改めて両施設の紹介からさせていただきますと、昭和34年6月1日の更埴市誕生まで稲荷山町役場だった場所に建つふる里漫画館は、稲荷山出身の政治風紙漫画家近藤日出造さんを記念して、平成2年、1990年4月26日に開館しました。開館の際には近藤さんの友人の漫画家の先生も多数出席して、記念式典が盛大に挙行されたそうです。ここには近藤日出造さんの作品はもちろん、近藤さんに師事した松林モトキさん、牧野圭一さんの作品なども展示されています。2階の図書室には懐かしい昭和の漫画から最近の人気漫画までそろっており、それらを読み放題という売りもあります。 もう一つ、稲荷山宿・蔵し館は幕末から明治期にかけて商いに国境なしという稲荷山魂を説き、生糸輸出の先駆者となったカネヤマ松源製糸の松林源之助、松林源九郎が築いた松林邸を修復再生したもので、平成12年、2000年4月20日に開館しました。母屋と土蔵からなり、かつての生活空間や商業、農業に関わる道具などを展示しています。 さて、ふる里漫画館には長期休み中の小中学生(無料で利用できます)や、歴史まちづくりカード、最近では生糸商標カードが欲しい方などが訪ねてきますが、1階にある近藤日出造さんの展示を目当てにする人は少ないようです。 また、21回続いた川柳・漫画コンクールが昨年で終了してしまい、コンクール入賞作品を展示していた2階展示室の活用も課題です。1979年に亡くなった近藤日出造さんも知らない世代が多くなっている中、今後の施設の活用について、利用者増、収入アップに向けた取組について伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) まず、ふる里漫画館の展望はということについてでございます。 先ほど、田中議員のほうからも御説明ございましたけれども、ふるさと漫画館は稲荷山出身の政治風刺漫画家、近藤日出造さんの作品を展示する施設として、平成2年に開館いたしました。年間の入館者数は約1,500人前後ということでございまして、近年は減少傾向が続いております。 また、21回実施しております川柳・漫画コンクールにつきましても、選者をお務めいただいておりました牧野圭一先生の御逝去によりまして、昨年度をもって終了となってしまいました。 ふる里漫画館の活用につきましては、文化庁の事業で全国の漫画ミュージアムが連携して共同巡回展を行うという構想が今あるようです。そのため、巡回展に参加をすることで、ふる里漫画館の知名度アップ、それと入館者の増加を図っていければと考えております。 また、先ほど前田議員の質問でもお答えさせていただいたんですけれども、稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業につきましては、観光振興だけではなく、企業立地促進により稲荷山地区の関係人口や交流人口の創出増加につながる建物の使い方について、提案力のある企業とのマッチングを行うものでございますので、漫画館の活用方法についても御提言をいただくこととしておりますので、それも踏まえまして、利用者増に向けた方策を考えてまいりたいということです。 それから、積極的な広報、情報発信というものは基本的なことでございますので、ホームページ内容の充実や各種情報発信ツールを活用し、広報活動に努めてまいりたいと思います。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) まず1点、この共通巡回展に参加をするというのは、この共通巡回展というものはどういうもので、どういう形で参加をするのかというのがもしお分かりであれば、お示しいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) その内容につきましては不明な部分が多々ありまして、詳細はちょっと分からない状況でございますけれども、文化庁のメディア芸術基盤等整備推進事業というのがございまして、日本のメディア芸術、漫画、アニメなどを含めました記録の継承事業というものでございます。 その芸術連携基盤等整備推進事業の一環で作品の巡回展を計画しているものと、そこまでしか私は承知しておりません。詳細については未定ということでございますので、御承知いただければと思います。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) また、稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業がどういったものなのかを御説明いただきたいということと、この答弁の中で、企業立地促進による稲荷山地区の、というようなところがありましたが、稲荷山に企業立地を促進するとはどのようなことをお考えなのか教えていただきたい。また、稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業を担当するのは、市の中で、産業振興課だったかもしれませんが、そこのところをよろしくお願いします。
○議長(小玉新市君) 洞田経済部長。 〔経済部長 洞田英樹君 登壇〕
◎経済部長(洞田英樹君) 再質問にお答えします。 今のふる里漫画館の稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業ということで、産業振興課で進めております。コンサルティングにお願いしまして、漫画館の活用方法、どういうものがあるかということで、今から研究し提案していただくと。それから稲荷山のまちなんですけれども、重伝建というまちで、今、歴史文化財センターで町並みを直していくという事業をしているんですが、単なるまちの、いわゆる映画のセットじゃなくて、それを活用していかないといけない。町のお店をやっぱり復活していかないといけない中で、企業さんを稲荷山に紹介して、どんな商売が入ってくるかというようなことをマッチングしながら、稲荷山を単なる映画のセットじゃなくて、まちを生かして、今後、川越とか高山のような重伝建のまちにしていくためにはどうしたらいいかというような提案をいただきたいということで進めていく事業でございます。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 企業立地促進といっても、工場のようなものではなくて、カフェだとか、そんなに大きくないオフィスだったりとか、そんなイメージなのかなと思いました。何が効果的かはよく分からないところがありますが、ぜひ漫画館でもあります。少し関連がある、千曲市が舞台のオリジナルアニメTurkey!もぜひ活用を考えていただきたいと思いますし、声優さんとか、あるいは近藤日出造さんにゆかりのある漫画家さんの協力によるイベントなどができればいいかと思いますし、改訂版千曲かるたなどの物品販売、千曲かるたの選手権大会、カフェスペースの設置とか、あと、2年前にも言うだけ言わせていただいたのが、漫画家風の衣装を着た人懐こい猫を館長にしてグッズ販売、おじいさんと孫プラン、ガチャガチャの設置、プロジェクションマッピングとか、こういうものは2年前にも提案だけさせていただきました。 次の質問に移らせていただきます。 稲荷山宿・蔵し館は、改修・耐震補強等のため、令和4年7月19日から令和8年1月頃まで休館することになっています。監査委員から、文化施設における展示内容については、従来のものを単に続けるのではなく、時代に合わせて内容刷新に取り組んでくださいとの指摘もありますが、3年半の休館後、再開館した際の展望はあるでしょうか。運営上の創意工夫、稲荷山のまちづくりにおける蔵し館の位置づけなどについて伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 次に稲荷山宿・蔵し館の展望は、についてということでございます。 稲荷山宿・蔵し館は令和4年度から稲荷山重伝建地区の伝統的建造物としての修理事業を行っているため、休館しております。 先月、稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業受託者様と現地調査を行ったところ、蔵し館については、重伝建の伝統的建物としてだけではなくて、マッチング企業に紹介することのできる非常に魅力のある施設であるとの評価を頂いているところです。 令和8年1月を修理完了予定としておりますが、完了予定後の蔵し館につきましては、従来の物を展示するだけの施設ではなく、例えば、企業と地元をつなぐための施設として活用できないかなど、新たな利用展開に向け様々な観点からの活用方法を研究してまいります。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 答弁の中にありました企業と地元をつなぐための施設とはどのようなものなのか、ぜひ教えていただきたいと思います。蔵し館を何かの拠点とするというようなイメージなのか、その点伺います。
○議長(小玉新市君) 吉池担当部長。 〔
文化創造担当部長 吉池光裕君 登壇〕
◎
文化創造担当部長(吉池光裕君) 先ほど、ふる里漫画館の答弁でも申し上げ、先ほど経済部長からも答弁させていただいたわけでございますけれども、先ほどの企業マッチング事業絡みで、建物の使い方の提案力のある企業とのマッチングを行いたいというもの。それから、観光振興だけではなくて、企業立地促進による重伝建地区だけではなくて、稲荷山地区の関係人口や交流人口の創出につながるというものを、委託先のコンサルさんから提言をいただきたいということでございますので、ちょっと具体的には御説明できませんけれども、例示としてそのような表現をさせていただいたところでございます。
○議長(小玉新市君) 続いて、小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 補足します。先ほどの稲荷山活性化につながる提案力を持つ企業マッチング事業のことでありますけれども、前田議員の御質問で産業振興課であることは、答弁をはっきり申し上げました。よく聞いてください。 それで、企業というのはもちろんあの重伝建の場所を考えて工場なわけがないので、そこは想像できると思いますが、空き店舗を活用した何かオフィスであったり、カフェであったり、そんなようなイメージです。恐らく、最近のそういった歴史的な建物を生かしたまちづくりによくあるものだというイメージであります。 そうした中で、企業と地元をつなぐための施設というのは、地元の方と観光客が交流できるようなスペースであったりとか、そんなようなものだという想像なんですが、これは具体的にどういうものかということは、まだお示しはされておりませんので、部長もちょっと答弁に窮したというところでございます。 はっきり申し上げたいのが、この蔵し館、そしてふる里漫画館の活用、私も以前から行政マネジメント会議の中で何とかできないかということで、ずっと同じ問題意識を持ってやっております。 そうした中で、このたび職員提案によって、この企業のマッチングをしたらどうかと、大変すばらしい提案が出てきたということもありまして、これが国の交付金ですとか、県のチャレンジナガノとかいった事業に採択をされております。 こうした中で、産業振興が中心となって企業、企業というと大きなものではありませんが、誘致をしながらやっていきたいというものであります。それをきっかけに、例えば蔵し館をゲストハウスのようなものにして、貸切りにして1泊10万円ぐらい頂くとか、そういうような付加価値のある施設としてやるだとか、そういうようなイメージができると思うんですけれども、そういうようなことを研究していきたいということでありまして、その研究のための提案をいただく企業を募集していると、そういうことであります。 いずれにしても、午前中の前田議員への答弁と重なりますけれども、しっかりその重伝建のまちづくり、決して何もしないわけではありません。これから、こういう形でしっかりと、スピードを上げて取り組んでいきますので、よろしくお願いします。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) この企業マッチング事業は、もう既に動いているということで。はい。蔵し館は独特な建物ですから、ホテルなんかとして使ったらなんて私も思うことはありました。 この両施設は13%の総量縮減を掲げる千曲市公共施設再編計画などにおいても、ふる里漫画館は代替施設を有しない。蔵し館は文化的価値を有し、貴重な施設であるため、計画的に改修を行いつつ、現状を維持するとされています。そうであるからこそ、稲荷山地区の稼ぐ力を高めるために、しっかりと活用し、目標を立てて収入増を目指していただきたいところです。そのことを期待いたしまして、次の質問に移ります。 大項目3、公共施設の整備に関する基本的な考え方について。 公共施設を整備するに当たっては、需要を見極めること、欲しい、行きたい、使いたい人がどれだけいるかを見極めることが極めて重要です。すなわち、需要がなければ整備しない。需要があるならば、その需要の大きさに見合った施設を整備するということです。 全国には地域活性化を目指し、よかれと思って整備したものの、期待された収益を全く上げられず、自治体が延々と赤字補填するだけになってしまった公共施設が多数存在しますが、それも、かかる費用に対して需要を見誤り、こういう施設があれば来てくれるだろう、使ってくれるだろうという供給起点で整備してしまった結果です。 こうした視点を踏まえつつ、公共施設整備に関する市の基本的な考え方について伺います。
○議長(小玉新市君) 総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 公共施設の整備に関する基本的な考え方についてでありますが、公共施設の新設につきましては、議員御指摘の需要を見極めるとともに、機能の重複の有無、民間で提供されているサービスとの重複の有無、受益対象者の限定の有無、また地理的条件など、総合的に判断して整備することとしております。 なお、これまで整備してきた公共施設につきましては、現在、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の維持管理、更新等に係る経費の平準化や縮減に努めているところであり、最終的には総量13%縮減の目標達成に向け、対象施設の地元譲渡や除却などを進めているところです。 議員御指摘のとおり、既存公共施設の中には思うような収益が上がらない施設があるのも事実です。市では指定管理者制度を導入し、民間活力を活用しておりますので、引き続き、指定管理者と施設の効果的な運営について協議をし、経営状況の改善に努めてまいります。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 需要を見極めるという点に関して、例えば、年間25万人の入館者を見込んでいながら、多くても17万人ほどしか利用していない白鳥園の例がありますが、指定管理者が経営してもなかなか黒字にならなかったり、そういうこともあります。需要の見極めはどのように行っているか、また行っていくのか、その点について伺います。
○議長(小玉新市君) 北澤部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 需要の見極めということですが、議員の御発言の中にありました、欲しい、行きたい、使いたい人がどれだけいるかということをしっかりと見極めながら、需要を見極めるというように考えております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) こういった需要の予測というのは、大抵はコンサルティング会社に委託をしたりとか、そんなようなことをされていますよね。 また、多様な市民の声をどのように聞いて、吸収、反映していくのか、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(小玉新市君) 北澤部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 多様な市民の声をどのように聞くかということですけれども、今、求められているのは、子育て政策、子育て支援の充実というふうに我々は認識しております。そこの世代が移住・定住していただくことで、さらなる活力ある千曲市につながるものと考えておりますので、いろいろな聞き方はあると思います。 いろいろ話題となっておりますポリネコについてもそうですが、そのようなツールを使いまして、様々な意見を集約して、施設の整備の方針を決定してまいりたいと考えております。
○議長(小玉新市君) 田中議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 市民の声を聞く。このことは、なかなか難しいことではありますけれども、ぜひともよろしくお願いをいたします。 もう1つ大事な点は、施設整備に当たっての初期投資である建設費は、決して総事業費とは言えず、氷山の一角に過ぎないということです。 建設費から光熱水費、点検保守、清掃費、警備費、消耗品費などの維持管理費、修繕・更新費、保険費、そして解体処分費、こういったところまで含んだライフサイクルコストは、一般に建設費の2倍から3倍、または3倍から4倍かかると言われます。このことも忘れてはいけません。 現在、検討されているものに、防災拠点と地域振興施設、多目的野球場、屋代地区開発エリアの公共的機能などがありますが、より長い期間、恩恵も受けます。 一方、費用を負担することにもなる若い世代、将来世代の声に耳を傾けることにもぜひ注力していただきたいと思います。 厚生労働省が8月29日に公表した人口動態統計速報値によると、今年上半期の出生数は、年間出生数が初めて80万人を割った前年同期と比べて3.6%少ない37万1,052人。少子化に歯止めがかかりません。 ますます少なくなる将来世代に負担を残してはいけない。このことを肝に銘じ、私の質問を終わります。
○議長(小玉新市君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。 これをもちまして、本日の会議を散会といたします。お疲れさまでした。 午後4時4分 散会
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