千曲市議会 2021-09-08
09月08日-04号
令和 3年 9月 定例会(第5回)
--------------------------------------- 令和3年9月8日(水曜日
)---------------------------------------● 議事日程(第4号) 令和3年9月8日(水曜日) 午前10時 開議第1 一般質問(個人)第2 議案審議 議案第46号 令和2年度千曲
市一般会計歳入歳出決算認定について 議案第47号 令和2年度千曲
市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について 議案第48号 令和2年度千曲
市同和対策住宅新築資金等貸付事業特別会計歳入歳出決算認定について 議案第49号 令和2年度千曲
市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について 議案第50号 令和2年度千曲
市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について 議案第51号 令和2年度千曲
市下水道事業会計利益の処分及び
歳入歳出決算認定について 議案第52号 令和2年度千曲
市水道事業会計利益の処分及び
歳入歳出決算認定について 議案第53号 千曲
市役所出張所設置条例制定について 議案第54号 千曲市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例等の一部を改正する条例制定について 議案第55号 千曲
市水道事業給水条例の一部を改正する条例制定について 議案第56号 令和3年度千曲
市一般会計補正予算(第4号)の議定について 議案第57号 令和3年度千曲
市介護保険特別会計補正予算(第1号)の議定について 議案第58号 令和3年度千曲
市下水道事業会計補正予算(第1号)の議定について 議案第59号 市道路線の変更について 議案第60号 市道路線の廃止について 議案第61号 市道路線の認定について 議案第65号 令和3年度千曲
市一般会計補正予算(第5号)の議定について 請願等の受理について
---------------------------------------● 本日の会議に付した事件……前記議事日程のとおり
---------------------------------------● 出席議員(20名) 1番 林 慶太郎君 11番 飯島 孝君 2番 田中秀樹君 12番 中村眞一君 3番 聖澤多貴雄君 13番 倉島さやか君 4番 宮下繁明君 14番 前田きみ子君 5番 中村恒彦君 15番 袖山廣雄君 6番 川嶋敬信君 16番 小玉新市君 7番 吉池明彦君 17番 荻原光太郎君 8番 金井文彦君 18番 和田重昭君 9番 北川原 晃君 19番 柳澤眞由美君 10番 滝沢清人君 20番 和田英幸君
---------------------------------------● 欠席議員(なし
)---------------------------------------● 説明のため出席した者の職氏名 市長 小川修一君
次世代支援部長 中曽根昌彦君 副市長 大内保彦君 経済部長 小林千春君 総務部長 北澤武彦君 建設部長 湯本永一君 企画政策部長 齊藤清行君 教育長 小松信美君 市民環境部長 竹内 康君 監査委員 横尾浩美君 健康福祉部長 荒川愛子君 教育部長 島田栄一君
---------------------------------------● 事務局出席者氏名 議会事務局長 堀内 登君 議会事務局次長 岡田敏彦君 議事係長兼調査係長 越石潤一君 書記 池田貴広君
---------------------------------------午前10時 開議
○議長(和田英幸君) 定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。
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△日程第1 一般質問
○議長(和田英幸君) 日程第1、一般質問を行います。 通告に基づき、順次発言を許します。 12番、中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 議席番号12番、新政クラブ、中村眞一です。 世界中に
新型コロナウイルス感染症の拡大が進む中、東京五輪、パラリンピックの開催が強行されましたが、無観客試合にもかかわらず、両大会の開催約1か月間は、その映像に胸を躍らせておりました。しかし、感染第5波のデルタ株による感染症はとどまることなく、国内では、既に150万人近くになり、長野県でも8,000人を超えました。千曲市においても200人を超えてしまいました。 当市は、保健所も公的医療機関もないためとはいえ、全てを長野市頼りでよいのか、不安に思っております。 また、市内にも、感染症の自宅療養が発生しているのではないか、心配です。 ただ、ワクチン接種が進み、65歳以上の第1回目接種が92.7%、2回目が89.6%に達し、また、12歳から64歳の1回目で40.1%、2回目で21%と進み、11月までに全てが2回目接種を完了するのが目標であります。 さらに、7月26日からは、白鳥園南側で千曲
市ワクチン接種特別会場の設置による集団接種と8月2日からは、約20の医療機関による個別接種により、必ず、この目的が達成され、沈静化することを信じております。 この長期間にわたり、担当者の皆さんや医療関係の皆さんには、深く敬意を表します。この
新型コロナ感染症の医療体制や経済支援対策は、避けて通れない大きな問題ですが、今回は細かな検証は次回にし、今回は決算議会でもありますので、まず、第1に、令和2年度一般会計決算を取り上げ、この300億円を超えるような決算内容や財政状況を検証してみたいと思います。 そして、2番目に、千曲線沿線の開発状況と五加保育園の拡充について取り上げてみます。 まず、大項目1として、令和2年度一般会計決算について検証したいと思います。 小項目1、当初予算と補正予算についてですが、この平成30年度から令和2年度までの3年間の推移についてお尋ねいたします。 数字が続きまして、大変恐縮ですが、お許しいただいて、まず、この3年間の当初予算ですが、313億3,700万円、242億5,000万円、263億8,000万円で、補正予算も同じく平成30年度から、14億6,000万円、令和元年度が58億4,000万円、そして2年度が75億8,000万円と大型の補正がありました。 合計予算は、平成30年度で328億6,000万円、令和元年度は300億9,000万円、令和2年度339億6,000万円と超大型予算になっておりますが、このうち、平成30年度は、新庁舎74億円、戸上中学5.5億円と建設費が約80億円入っております。しかし、令和元年、2年についての大型予算が続いておりますが、まず最初に、その中身についてお尋ねしたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 大型予算が続くが、その中身についてということでございますが、議員御指摘のとおり、平成30年度までは、新
庁舎等建設事業、戸上中の改築事業など、大型事業に集中的に取り組んできたため、300億円を超える大型の予算となりました。 令和元年度からの当初予算は、千曲市の通常の予算規模となる240億円程度で推移していく見込みでしたが、令和元年度は、
令和元年東日本台風災害復旧関連経費で、約58億円を追加したことにより、最終予算は300億円を超え、令和2年度は
新型コロナウイルス感染症対策経費のため、約77億円の大型の補正予算を追加したことにより、最終予算は、340億円に近い予算額となりました。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) その超大型の予算の中での財源の概略を御説明いただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 財源について再質問をいただきました。 各年度の最終予算の財源につきましては、各年度の特徴を申し上げますと、平成30年度は、新庁舎等建設に伴う合併特例債の借入れにより地方債が歳入の20.8%を占める約68億円、新
庁舎等建設基金の繰入れにより繰入金が10.6%を占める35億円、令和元年度は、東日本台風の影響により特別交付税、当初予算では6億円を見込んでおりましたけれども、決算では15億6,000万円となり、地方交付税が歳入の26.3%を占める79億円、国・県支出金が21.8%を占める66億円、市債が11.5%を占める約35億円、令和2年度は、
新型コロナウイルス感染症対策経費の影響で、国・県支出金が34.2%を占める約116億円となっており、過去3年間の予算決算を検証いたしますと、通常時に比べ、依存財源の割合が非常に高かったということが言えると思います。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) さらに、細かく分析していきたいと思うんですが、その前に、2番目として、令和2年度の予算編成時に、
スクラップ・アンド・ビルドというものを唱えておりまして、実際にはカットできた事業があるのか、ないかお尋ねいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君)
スクラップ・アンド・ビルドを唱えてカットできた事業についてということでございますが、令和元年度で、
更級コミュニティセンター、
八幡老人福祉センターなどを廃止したため、令和2年度予算では、関連経費をカットいたしました。 また、災害復旧・復興を確実に成し遂げることを第1に捉え、先送りできる事業は後年度へ先送りする方針の下、旧
更埴庁舎等敷地整備事業等についての事業は、後年度へ先送りをいたしました。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) ただいまの御説明のように、事業を先送りしたということですが、また、改めて、その先送り事業について、どういう計画で再考するのかについては、お尋ねしてまいりたいと思います。 それでは、次に、先般8月の監査委員の令和2年度
決算概要審査等の意見書の中で、審査結果として、令和2年度の
一般会計決算額は、
令和元年東日本台風災害の復旧に係る繰越事業と
新型コロナウイルス感染症拡大に係る経済対策などの支出増大により、過去最大規模になったとあります。僅か2行半で述べられておりますけれども、ここで数字的に掘り下げてみたいと思います。 また、令和2年度当初予算案の概要の中に記されていますが、2年度の
災害復旧事業総額は、令和元年度58億700万円、2年度20億4,300万円で、合計79億3,000万円となっておりますが、この大きな
令和元年東日本台風に関わる予算措置についてお尋ねいたします。まず、その予算執行状況についてお尋ねいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 予算の執行状況についてでありますが、議員がお示しの
東日本台風関連の予算額につきましては、令和2年度当初予算の概要に記載された予算額であります。 その後、補正予算で減額されておりますので、補正後の金額を申し上げますと、令和元年度が58億4,000万円、令和2年度が17億3,000万円、計75億7,000万円となります。 令和2年度の執行状況ですが、令和元年度からの繰越しの予算額約46億円に対する執行額が21億3,000万円、執行率にして46.3%、令和2年度分が約12億4,000万円に対する執行額が12億2,000万円、執行率にして98.2%。令和3年度への繰越明許、事故繰越しとなった事業が、予算約9億5,000万円に対し、執行額が約9億円、執行率にして95.4%、トータルで予算約67億9,000万円に対する執行額が42億5,000万円、執行率にして62.6%となっております。 令和元年度からの繰越分の予算に対する執行率が低いのは、農地災害復旧費、
災害廃棄物処理事業等で見込まれる最大の事業費を予算額として繰越し、繰越分は実績による減額補正ができないため、多額の不用額が生じることになったものであり、トータルの予算に対する執行率も低くなっておりますけれども、予定していた事業は、全件全て着手済みです。順調に執行できております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) ただいまの御説明の中で、42億5,000万円で、62.6%ということで、減額補正ができないと今御説明があったかと思うんですが、その残額についてはどう処理をするでしょうか。お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) その残額については、不用額ということで、決算のほうはされることとなります。不用額。使わなかったということです。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 減額補正ができないということで、不用額で計上するそうです。 それでは、これについては、財源について概略を御説明ください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君)
令和元年東日本台風に係る不用額財源についての概要ということでございますが、決算の財源を申し上げますと、国・県からの補助金が約44.6%、地方債が44.8%と特定財源で90.2%、一般財源が9.8%となっております。一般財源につきましても、後ほどお答えいたしますが、特別交付税の措置がされております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 今の御説明のように、特定財源で90.2%、一般財源で9.8%ということですが、一般財源の活用は、予算上約10億円になっておりますが、その実質負担というものは、どのぐらいになるんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 予算上、約10億円になっているということですが、決算上ですと、トータルで7億5,000万円の一般財源となります。
令和元年東日本台風災害復旧関連経費として、令和元年度に8億5,000万円ほど一般財源である
特別交付税措置がされておりますので、令和元
年度東日本台風災害では、
災害復旧事業費の後年度の償還まで考慮しても、千曲市の財政負担は低額で済んだと言えると思います。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 特別交付税が8億5,000万円で、実質の市の支出決算額は7億5,000万円ということで、言ってみれば、1億円がプラスになっちゃっているということですかね。よろしいですかね。 (「はい」と呼ぶ者あり)
◆12番(中村眞一君) 以上、東日本台風に係る予算措置について御説明いただきましたが、同じように、
新型コロナウイルス感染症に関わる予算措置についてもお尋ねいたします。 経済対策で、71億4,600万円。これには、10万円ずつ給付されまし
特別定額給付金の60億円が含まれます。感染予防対策で、3億9,000万円で、合計75億3,600万円が計上されています。その執行状況について、同じようにお尋ねいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君)
新型コロナウイルス関連の予算の執行状況についてですが、令和2年度分が、約75億4,000万円に対する執行額が75億円、率にして、99.5%、予算化した46の事業について順調に予算消化をし、
新型コロナウイルス感染症予防対策及び経済対策を速やかに実施をいたしました。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) その財源についても、私なりに確認しておりますのは、補正で63億300万円、臨時交付金で10億800万円、県支出で1億3,500万円、一般財源で2億200万円となっていますが、それでよろしいでしょうか。間違ったら、訂正してください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 今、議員のおっしゃったとおりの数字で大丈夫です。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) そうしますと、一般財源は2億円ちょっとという形で、実際には、2.6%ぐらいの負担になっている。そういう意味では、ほとんどが補助金、交付金で実施されており、このタイミングを見て、そろそろ経済対策、経済支援を再考すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) タイミングを見て経済対策を再考すべきではないかという再質問をいただきました。 御指摘のとおり、
新型コロナウイルス感染症対策は、国の補助金、交付金で実施をしております。今後も、追加の
コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金や県からの交付金が見込まれることから、引き続き国・県の動向を注視しながら、機を逸することなく、必要であれば、財政調整基金を活用するなど、一般財源の活用も視野に入れながら、切れ目のない柔軟な対応に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) ただいまの御説明ですと、国・県の動向を見ながら、それから、その支援金額を見、さらに、市の財調を見た上で検討したいというお言葉をいただきました。ということで、
令和元年東日本台風で、1億円ぐらいのプラスになっているということと、今のコロナについても、実際に一般財源からの支出は2億円ちょっとだというような状況の中で、ぜひとも、今、お願いしました経済対策、経済支援策をお願いしたいと思います。 それでは、次に移りまして、当初予算と決算内容について検証してみたいと思います。 ざっと述べますと、平成30年度313億7,000万円が、決算では281億9,000万円、令和元年度242億5,000万円に対して、297億7,000万円、令和2年度は263億8,000万円に対して、344億4,000万円ということになっておりますが、これから少しずつ細かく分析したいと思いますので、できれば、会計上の専門用語についても、どういう意味のものなのか、加えながら御説明いただくとありがたいなと思っております。 まず、最初に、財政調整基金の状況をお尋ねいたします。 私が把握しておりますのは、前期残高が38億3,700万円、繰入れで2億4,700万円、繰出しで3億3,660万円ということで、1億2,000万円ぐらいがマイナスになっております。そうしまして、期末の残高は、37億1,800万円という形になっていますが、それはいかがでございましょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 財政調整基金についてですが、まず、財政調整基金というものの性質について御説明をさせていただきます。 基金、つまり貯金ですが、これには2つの種類があります。目的が特定されるもの、例えば、新庁舎建設基金ですとか、
文教施設整備基金のように、目的がそのものに使うということの基金があります。もう一つ、財政調整基金のように、何にでも使える基金、貯金というものがあります。何にでも使えるということは、いろいろな不測の事態に対応できるということでございます。これがしっかりとあれば、柔軟な対応もでき、国のお金を待つことなく、まず、市のお金で対応もできるということがあろうかと思います。 財政調整基金は、今、議員のおっしゃるとおり、令和2年度末の財政調整基金の残高は、37億1,800万円で、令和2年度決算に伴う決算剰余金、剰余金積立てを7億円行いましたので、現在の残高は、約44億1,800万円となります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) そうしますと、今、決算の繰入金7億円入れて、44億円以上のものがあるということなんですが、この残高は、当市としては、かなり余裕のあるものと受け止めてよろしいものかどうか。私は、基準値的には、15億円から20億円ぐらいがあれば、当市の規模ではいいのではないかと思っているんですが、その辺いかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君)
財政調整基金残高は、当市としては、かなり余裕のある金額ではないかということでございますが、財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%から15%程度が適正金額と言われており、千曲市の現在高は、大きく上回る27.1%、44億1,800万円となっております。平常時であれば、余裕のある金額と捉えられますが、近年の大規模災害や感染症の蔓延など、想定外の事態が頻発しております。災害等、不測の事態の発生時、速やかに一般財源で補正予算措置をするためにも、ある程度の財政調整基金の保有が必要となります。今後も財源に余裕があれば、積み増しをし、市財政の安定経営に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 今のお答えのように、非常に余裕は今あるんですが、何が起こるか分からない、この時代で、慎重な運営を図っていただきたいと思います。次に行きまして、地方債の決算上の状況についてお尋ねしますが、予算上の2年度末残高は、323億3,400万円になっております。このうち、交付税措置は75.5%ありまして、244億1,200万円。したがって、実質地方債残高は、79億2,200万円となりますが、この捉え方でよろしいでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 地方債の状況についてでありますが、地方債とは、つまり借金であります。借金しなくて済めばよろしいんですけれども、そうはいってもいられない状況があります。また、借金の中には、後年度に負担を求めるのがよいというもの。例えば、学校施設であれば、今の年度だけで借金を返すのではなくて、後年度も負担をするという内容のものもございます。金額が大きくなればなるほど、そのような状況もあろうかと思います。 令和2年度当初予算時点で試算した地方債残高のうち、交付税措置分のある地方債残高と実質的な地方債残高につきましては、議員のおっしゃるとおりです。 令和2年度決算に置き換えますと、地方債残高約319億6,300万円のうち、交付税措置率が73.0%となりますので、実質的な地方債残高は、残りの27.0%相当分の約86億3,000万円となります。 従来、後年度の財政負担を考慮し、交付税措置の高い有利な地方債を中心に借り入れておりますので、今後も地方債借入れの際は、後年度の交付税措置を考慮し、有利な地方債の借入れに努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) そういうことで、交付税措置が75.5%という非常に担当の皆さんは、上手な条件のよいものを厳選して活用している結果だと思います。 ただ、これには、
令和元年東日本台風の激甚災害も対象として入っているかと思いますので、かなりの率で交付税措置がされていると思います。しかし、これだけコロナで、国もいろんな意味で疲弊している中で、このような国の手厚い補助等が続くものかどうか、どうお考えなのか、お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 国からの手厚い措置が続くのかということで、再質問をいただきました。 過去に借り入れた地方債の償還に対する交付税措置につきましては、償還終了まで続く前提で、地方財政計画は立てております。この地方財政計画は国で立てるものでありますが、今後発行する有利な地方債については、時限で廃止になる可能性がありますが、償還途中で制度変更となりますと、地方財政運営に多大な影響を及ぼすことになるため、現行制度が継続するものと見込まれております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) それでは、次に行きまして、実質公債費比率は、平成30年度7.3が、令和元年度7.5、昨年の令和2年度は8.0というふうに悪化しておりますが、その原因について御説明いただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 実質公債費比率についてでありますが、実質公債費比率とは何ぞやということですが、借金の割合です。一般家庭で例えると、その家の年収に対して、その世帯主また子供がどれだけのローンを組んでいるか、その割合と御認識いただければ分かりやすいかと思います。 御指摘のとおり、実質公債費比率は毎年悪化しておりますが、要因としては、一部事務組合等が起こした地方債に充てたと認められる負担金の増、具体的には、長野広域連合が広域ごみ焼却施設建設の際に借り入れた地方債の償還に係る負担金の増加によるものと考えられます。今後の財政運営に当たり、一部事務組合で借り入れた地方債の償還も考慮し、健全財政の堅持に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 令和6年、7年頃が、今までの合併特例債の償還のピークを迎えると思いますので、余裕があるとはいうものの、財政運営には十分な配慮をいただきたいと思います。 それでは、次の実質単年度収支についてお尋ねいたします。 平成29年から30年、令和元年と3年連続で単年度収支は赤字になりました。しかし、令和2年黒字化しましたが、その赤字の原因は何だったのか、御説明いただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 実質単年度収支ということで、収入から歳出を引いたもの。それが単年度ではなくて、それ以外にも財政調整基金の繰入れがどれだけあるかとか、そのようなことで、この数字というものは前後するわけであります。議員御指摘のとおり、平成29年度から令和元年度までの3年連続で赤字となっておりますが、令和2年度決算では黒字化しました。赤字の要因としては、平成29年度、平成30年度は、新
庁舎等建設事業に当たり、一般財源不足額を財政調整基金の繰入れで措置したこと、また、令和元年度は実質収支が前年度を下回ったことが考えられます。令和2年度決算は黒字化しましたが、今後も、極力財政調整基金からの繰入れに依存しないよう、健全財政の堅持に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) そういうことで、実質単年度収支が赤字になったのが、ここでようやく黒字化した。それから、先ほど財調の残高44億円ということでしたが、単年度収支と財調の調整の考え方をどういうふうに見たらよろしいんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 財政調整基金はできれば繰り入れない方がいいわけです。でも、先ほど申し上げたとおり、新
庁舎等建設事業等、多額な経費が必要となる場合には、どうしても繰入れが必要となります。この財政調整基金を繰り入れないようにするには、いかにするべきかというのは、いろいろな特定財源を活用することが求められているところですけども、どうしても、それがかなわない事業があります。そのときには、ちゅうちょなく財調を投入することとなります。財調を投入するときには、慎重な判断が必要になるわけですけども、実質単年度収支のこともございますので、この辺の繰入れについては、慎重な対応をこれからもしてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 丁寧な御説明ありがとうございました。先ほど来、出ておりますように、東日本台風やコロナ禍で大きな痛手を受けつつも、単年度収支は黒字になり、それから財調残も44億円と膨らんでおります。そういう中で、慎重な経営をすると同時に、ぜひ、コロナ禍においての皆さんの支援も、早めに検討していただきたいと思います。 そこで、最後に市長の御所見をお伺いしますが、以上、当市の財政状況は決して悪くはありません。
令和元年東日本台風の被災から復旧復興事業が進み、
新型コロナウイルス感染症が落ち着いてくれば、ここで、第三次総合計画の下、「選択と集中」で、積極的な財政運営を図っていただきたいと思います。特に、コロナ禍で収入が激変し、生活が苦しくなってしまった人たちや、宿泊業、飲食業等の皆さんや小規模事業者の皆さんへのきめ細かな経済支援が必要だと思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 第三次計画の下、「選択と集中」で、積極的な財政運営をすべきではないかというような趣旨の御質問です。まずは、
令和元年東日本台風の災害からの復旧復興、そして、今なお、コロナ禍の
新型コロナウイルス感染症の対策にしっかり取り組んでいきたいと思いますが、経済対策について言えば、税金を投入するわけですから、より効果的な施策になるための対策を今までも取ってきております。切れ目のない支援ということで、例えば、国・県の何か支援策が途切れそうなときのタイミングを見計らって、消費喚起ですとか、事業者支援の施策を打っている状況であります。現在、健全財政を何とか維持しているという先ほどの部長からの答弁もありましたけれども、不足な事態がいつ、何が起こるか分かりませんので、健全財政の堅持に努めながらも、選択と集中をいたしまして、積極的な財政運営、そして、より効果的な施策の実行に取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 切れ目のない支援策と言っていただきました。と同時に、意外と今までの中でも感ずるんですが、告知、PRが徹底していなくて、実際に市に相談もしてないという人たちも結構おります。そういう意味での告知についても、徹底していただきたいと思います。ぜひ、よろしくお願いします。 それでは、次に、大項目2、千曲線沿線の開発状況と五加保育園の拡充についてお尋ねいたします。 2018年6月には都市計画道路千曲線が開通し、粟佐磯部間の9キロの合併推進道路が完成いたしました。 御承知のとおり、その後の沿線の開発、発展は目を見張るものがあります。ただ、信号機や横断歩道の設置、標識問題等に早急に取り組む必要があります。 実は、沿線区長さんたちと合同会議が予定されていたそうですが、コロナ感染症等で中止されたようです。 沿線の安全対策や植栽ますの除草等、地域自治意識を高めるためにも、ぜひ、早めに実施をしてほしいと思います。 そこで、一つ、切り口として、千曲市の新築家屋の建設状況を確認したいと思います。 まず、一つとして、住宅開発の実態はいかがでしょうか。お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 千曲市新築家屋状況についてでございます。 過去3年間の住宅建設戸数につきましては、千曲市全体では、平成30年度が310戸、令和元年度が336戸、令和2年度が293戸、3か年の新築家屋の戸数の合計が939戸となっております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 私も100件から150件ぐらいかなとアバウトで推測しておったんですが、今回調べてみますと、今、御説明のように、939件ということで、毎年300戸以上が新築されております。これには想像以上でびっくりいたしました。 この開発が進んでいる理由は、様々な要素があると思いますが、中でも、3世代同居、近居策も非常に効果があったと思っております。当時、私にも、すぐに2件の問い合わせがありました。そのうち1件は、住宅を新築され、市外から、子供夫婦、孫の3名が転居、同居されました。まさに新築だけにとどまらず、転居にも結びついた事例ですが、この施策がいつの間にかなくなってしまい、非常に残念で、再検討をしてほしいと思っております。ぜひ、御検討をいただきたいと思います。 そこで、地域別に分析してみますと、私どもの五加地域については、この3年間で20%近くの新築の開発が進んでおります。細かくはチェックしておりませんが、肌で感ずるのは、子育て世代や若い人たちの進出が非常に目立ちます。その一例ですが、先日、近くの企業の若い従業員さんと話していたら、近くに新築住宅を購入し、長野から転居されたそうです。御本人は31歳で2人のお子様をお持ちです。それで、上の子は、近くの五加保育園に通園しているそうです。そういうふうに、非常に若い人たちが進出しているのが目立ちますので、そういった意味で、次の千曲市の保育施設等の保育状況をまずお尋ねいたします。 その施設数と入園実態についてお伺いいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 市内保育施設の施設数と入園実態でございますけれども、まず、千曲市内の保育施設数につきましては、本年8月31日現在、公立保育園12園、私立保育園が4園、認定こども園が1園、私立幼稚園1園、小規模保育施設1園、認可外保育施設が6園の合計25施設となります。 次に、入園の実態ですが、公立・民間保育施設全体の定員総数は2,138名、在籍園児総数は1,896名で、充足率は88.7%ということになります。 公立・民間別の充足率を見ますと、公立保育園12園の充足率は82.8%、私立保育園5園の充足率は103.4%、私立幼稚園と認可外保育園施設8園の充足率は91.9%となっております。 いずれにしましても、市内保育施設への入園希望者に対しましては、公立・民間保育施設の定員枠内で受入れができている状況です。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 今の御説明で、公立保育園12園で82.8%の入園率だということで、まだ余裕があるというか、空いている保育園もかなりあると捉えておりますが、この入園率82.8%ですが、それぞれの入園者は希望の保育園に入園できているのでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 公立保育園各園における入園実態についての御質問でございますけれども、先ほどの数値のとおり、公立保育園全体で見ますと受入れはできておりますが、入園希望者が各園の年齢における受入定員をオーバーした場合、保護者は、希望する第1希望の園に入れないケースが生じております。本年4月の入園児では、公立保育園12園のうち、3園、埴生、杭瀬下、五加保育園でございますが、未満児15名と3歳児1名、計16名の園児が第1希望に沿えず、保護者様と調整をさせていただき、同意を得た上で、第2、第3希望の園に通園していただいております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) そういうことで、今の埴生、杭瀬下、五加というような大型の保育園については、なかなか入れないというような実態もございます。 それから、ここで待機児童という言葉は出してはいけないんでしょうけれども、実際には、未満児の待機児童が多少あるのではないかと私は見ております。 そこで、市の統計書によるとゼロ歳から2歳までのいわゆる未満児の入園数は、平成30年度387名、令和元年度447名、令和2年度473名、これは8月現在です。と3年間で90名と急増しております。それで、入園者数1,896名に対して、ゼロ歳から2歳までの未満児の数は546名で、割合は28.8%でした。まだまだ、その需要は大きいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 未満児の保育需要の増加に対します御質問でございますが、先ほどの入園調整を行った年齢でも分かりますように、未満児保育の需要が令和元年度より増加傾向が出ております。これは、令和元年10月から始まった保育・幼児教育の無償化が要因であると捉えているところでございます。こうした傾向に対しまして、入園希望の多い公立保育園では、別用途の部屋を保育室に改修するなど、未満児保育面積の確保を図っております。また、民間では、小規模保育施設や認可外保育施設が開設されておりまして、未満児の入園枠の確保が図られてきており、官民によりまして、徐々にではございますけれども、対策を進めてきているところでございます。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 令和元年10月の無償化という問題も影響しているという捉え方をされておりましたけれども、むしろ、若いお母さんたちが働く機会がどんどん増えてきているということを考えますと、最近、民間の小規模事業者2社が開発を検討中だそうですが、未満児の入園枠がさらに拡大して、お母さんたちにとっては朗報になると思いますので、ぜひ、今後、その対策を具体的にしていただきたいと思います。 それでは、次に、五加保育園の実態をお尋ねします。 先ほど3園の問題が出ましたけれども、五加保育園については、定員150名に対して、直近3年間を見ると、元年、2年は187名、185名で、120%を超えております。本年も8月末で168名と110%以上になっております。施設内は満杯の状態です。この五加保育園の現状把握については、いかがでしょうか。お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 五加保育園の現状把握はについてでございますが、五加保育園の定員につきましては、議員おっしゃられますとおり、150名でございます。令和元年度は187名の在籍で、充足率124.7%、令和2年度は185名の在籍で、充足率123.3%、令和3年度は8月31日現在で、168名の在籍で、充足率112%という状況です。本年度は減少しておりますけれども、各年度によりまして、希望入園児数の波があることから、おおよそ180人前後で、今までも推移してきているところでございます。 また、本年4月の入園に際して、五加保育園を第1希望としたものの、入園調整により他の園へ入園していただいた園児は、ゼロ歳児と1歳児の7名という状況でございます。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 今、御説明ありましたように、未満児の方で7名がほかへ回ったということです。五加保育園のゼロ歳から2歳までの未満児についてですが、令和元年度は64名、2年度が60名、3年度は46名ですが、需要は、まだまだ拡大すると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 五加保育園の未満児の保育需要についてのお尋ねでございますけれども、中期的な五加地区の人口推計では、児童数は増加または横ばいで推移していくと見込んでおります。急激な増加はないものと捉えておりますけれども、五加保育園の申込者数は、未満児を中心に増加していく可能性はあると見ております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 次には、五加保育園の拡充計画についてお尋ねいたします。 今年の3月策定の公共施設個別施設計画に取り上げられ、令和6年、7年度で、拡充計画が初めて発表されております。その必要性を十分に認めているということなんでしょうか、それをまずお尋ねします。そして、今こそ、要望が非常に強いので、1年でも先に前倒しできないか、お尋ねいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 五加保育園の拡充計画についてでございますけれども、今後の五加地区の保育園への申込者につきましては、増加する見込みと見ております。受入枠の拡充の観点から、千曲市公共施設個別施設計画におきまして、令和6年度中に増築工事の実施設計を行い、令和7年度に工事実施の計画を立てているところでございます。これは、保育需要に対しまして、保育利用の不足が生じるのであれば、しっかりと調査を行いまして、結論を明らかにした上で、必要とされる施設の拡充や保育士の確保を進め、受入枠を拡充していくという考えによるものです。 計画の前倒しのお尋ねでございますが、公共施設個別施設計画の上位の計画であります公共施設再編計画では、保育施設の耐震性が不足している施設の耐震改修または改築を優先していくとしております。それらの施設改修の実施状況を確認しながら、前倒し等、そういった点については、検討していくことになりますので、現時点では、前倒しについての考えはございません。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 今こそ、必要になっておりますので、ぜひとも、その辺を検討していただきたいと思います。用地について、ぜいたくを言わなければ、隣接の土地も確保できるのではないかと私は理解しております。 さらに、別の角度から見てみますと、この数年、五加小学校の入学生は70名前後でございます。そのうち、五加保育園からの入学生は35名ぐらいで、約50%です。あとの50%は、近隣の保育園、幼稚園からの入学生です。この数年、若いお母さんたちから、いろんな相談が持ちかけられ、クレームを言われますが、子供たち自身も、五加小学校に上がる子たちはできるだけ大勢一緒に保育園を過ごさせたいと。保護者にとっても、同じ付き合いがある人たちと小学校へそのまま入れたいということが実態として起きております。これは、五加小学校も、ぎりぎりの状態まで、施設がいっぱいになっているということは事実ですけれども、そういう意味で、私は、拡充規模は、1棟増設ぐらいは必ず必要になると思っております。そして、増員の規模は、今までの人数から見ますと、年少、年中、年長の3歳、4歳児については、各学年20名ぐらいの3学年で60名ぐらい。ゼロ歳から2歳の未満児については、10名ぐらいの3学年で30名ぐらい。合計90名ぐらいの規模での増設が必要だと思っております。いかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 拡充の規模についての御質問でございますけれども、拡充の規模につきましては、現段階、まだ、はっきりしたものは示せておりませんが、将来の利用者予測に対します公立及び民間保育施設による保育料の状況ですとか、施設用地並びに保育士確保の見通し、さらには、財源などを考慮して、具体的な検討を進めていく考えでございます。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 先ほど申しましたけれども、私ども、また、地元の皆さんは、五加小学校へ入学の70名前後にできるだけ近い入園生を確保したいというのが皆さんの希望でございますので、ぜひ、そこを理解して進めていただきたいと思います。令和6年、7年ということになりますと、もう既にその辺の準備を始めなくてはいけないし、用地の準備も進めていかなきゃいけない状態ですので、その辺の準備状況をもう一度お尋ねいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 中曽根
次世代支援部長。 〔
次世代支援部長 中曽根昌彦君 登壇〕
◎
次世代支援部長(中曽根昌彦君) 準備状況についてのお尋ねでございますけれども、先ほどの拡充の規模についてお話しましたように、やはり、保育の需要に対して、保育利用がきちんと提供できるかどうかという点がまずは1番だと思っております。その辺については、将来の利用者予測等の数字の面で、具体的に詰めていきたいと思っております。また、公立保育園の増築ということで、最終的な結果から、そのように進む場合に当たっては、やはり、用地の確保、そして、今、保育士の確保が大変大きな課題になっておりますので、そういった面も含めまして、検討を具体的に進めていきたいと思っています。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) 保育士さんの確保というのは、非常に大きな問題になりますので、向こうこの3年間で仕上げていくためには、今から、その辺の準備に入らないと、とても間に合わないと思うんです。最終的に保育士さんの確保ができなかったからという理由は通りません。これは、もっともっと大きな問題でもあると思うんです。 最後に、市長にお尋ねいたしますが、子育て支援や教育環境を整え、住みやすい千曲市づくりを目指し、先般から出ておりますような移住定住策等、様々な施策を組み合わせ、将来の人口増に結びつけたいと思います。中でも、保育行政や子育て支援は積極的に取り組み、目に見える形にしたいと思いますが、市長の御所見はいかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 初日の柳澤議員の御質問にも答弁いたしましたけれども、私は、子育てや教育など、次の世代をしっかりと育てていく必要があると考えています。議員御指摘の、例えば、保育の充実による働きやすさを通じた子育てをしやすい環境づくりですとか、教育に力を入れていくということは、とても大切なことであると考えています。市外県外の方々から住みやすいまち、そして、選ばれるまちにするために、移住定住をさらに進めていくために、必要で、しかも、効果的と考えられる様々な施策を組み合わせて、人口定着やさらなる人口の社会増に結びつけていきたいと私も考えております。
○議長(和田英幸君) 中村眞一議員。 〔12番 中村眞一君 質問席〕
◆12番(中村眞一君) ただいま市長に御答弁いただきましたけれども、本当に、これをどういうふうに組み合わせて、それが人口増に結びつくのか、これを先般から出ておりますように、この行政全般の中にも横断的に機能するような組織化等をして、ぜひとも人口増に結びつけ、住みやすい千曲市づくりをしていただきたいと思います。 以上でございます。ありがとうございました。
○議長(和田英幸君) ここで、11時20分まで休憩いたします。 午前11時10分 休憩
---------------------------------------午前11時20分 開議
○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、2番、田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 2番、田中秀樹です。定例会を基準にすると議員2年目に入りました。棚田米を食べ、千曲市の文化施設を巡る。これが最近の楽しみであります。 本日も、コンパクトでインパクトの心持ちで、早速質問に入らせていただきます。 大項目1、文化施設とエリアマネジメントについて。 小項目1、稲荷山宿・蔵し館、ふるさと漫画館について。 千曲市の文化施設の中でも、収入や利用者数が振るわないのが、ここに取り上げる2つの施設です。市民の間でも、認知度は高くないようですので、両施設の簡単な紹介からさせていただきますと、稲荷山宿・蔵し館は、幕末から明治期にかけて、生糸輸出の先駆者となった「カネヤマ松源製糸」の松林源之助・松林源九郎が築いた「松林邸」を修復・再生したもので、平成12年(2000年)4月20日に開館しました。母屋と土蔵からなり、かつての生活空間や商業・農業に関わる道具などを展示しています。 もう一つ、昭和34年6月1日の更埴市誕生まで稲荷山町役場だった場所に建つふるさと漫画館は、稲荷山出身の政治風刺漫画家、近藤日出造さんを記念して、平成2年(1990年)4月26日に開館しました。開館の際には、近藤さんの友人の漫画家の先生も多数出席し、記念式典が盛大に挙行されたそうです。ここには、近藤日出造さんの作品はもちろん、近藤さんに師事した松林モトキさん、牧野圭一さんの作品なども展示されています。2階の図書室には、懐かしい昭和の漫画から最近の人気漫画までそろっており、それらを読み放題という売りもあります。 さて、この両施設について定める条例、千曲市稲荷山宿・蔵し館条例、千曲市ふるさと漫画館条例を確認してみると、施設の目的は文化の振興であるようです。 一方、決算の状況を見ると、毎年度、それぞれ数百万円の歳出超過にあります。 将来の大規模改修や建て替えに係る費用は考慮せず、各年度の歳出決算、歳入決算について御紹介しますと、最も新しい令和2年度の稲荷山宿・蔵し館については、歳出として、管理運営費が562万1,147円、うち土地借り上げ料が148万9,000円、歳入として、観覧料が9万3,360円、また、小中学生など無料での利用者も含めた利用者数は805人でした。開館日数は277日でしたので、1日当たりの利用者数が2.9人、1日当たりの収入が337円となります。 ふるさと漫画館については、歳出として、管理運営費が379万5,968円、歳入として、観覧料が7万9,110円、使用料が2,000円、無料での利用者も含めた利用者数は768人でした。開館日数は、こちらも277日でしたので、1日当たりの利用者数が2.77人、1日当たりの収入が293円となります。 令和2年度は、
新型コロナウイルス感染症の影響で、休館した日もありましたので、遡って、過去数年分の決算を見てみましたが、やはり、収支の状況は芳しくありません。 地方自治法第2条第14項において、地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないと定められていますが、ただいまお話した稲荷山宿・蔵し館及びふるさと漫画館の現状、すなわち、目的達成の程度や収支の状況などに関して、市はどのような認識、評価をお持ちであるのか、伺います。 また、13%の総量縮減を掲げる千曲市公共施設再編計画などにおいても、両施設については、計画的に改修を行いつつ、現状を維持するとされています。その理由についても、併せて伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 文化施設とエリアマネジメントについての1点目、稲荷山宿・蔵し館、ふるさと漫画館についてでありますが、議員御発言のとおり、稲荷山宿・蔵し館は、市民文化の振興目的に平成12年4月に、また、ふるさと漫画館は、芸術文化の振興を目的に平成2年4月に開館いたしました。 毎年度の決算状況が歳出超過であるという御指摘もありますが、先ほど申し上げられ繰り返しになりますが、令和2年度の決算ですけども、歳出では、施設の維持管理費や人件費で、稲荷山宿・蔵し館が約560万円、ふるさと漫画館が約380万円の支出となっております。 歳入、収入でございますが、観覧料や施設使用料などで、稲荷山宿・蔵し館が約9万円、ふるさと漫画館が約8万円でございました。御指摘のとおり、歳出超過でございます。 参考に利用者数の状況を申し上げます。 平成26年12月に重要伝統的建造物群保存地区に選定されて以降、両館とも、年平均1,600人の利用者数に対し、令和2年度は、コロナ禍の影響もあり、おおむね半減という極めて深刻な状況でありましたが、いずれにいたしましても、歳出超過が続いている状況であります。 こうした状況に対します認識と評価とのお尋ねでありますけれども、当該施設の管理運営につきましては、開館当初の予算編成を見ましても、数百万円を超える歳出超過を見込んでおりました。これは、例え、歳出超過にあっても、次代に向けて、市民文化の振興、芸術文化の振興を図ろうという方針であったと認識をしております。 一方で、開館以来、限られた施設規模の中で、様々な催しを企画するなど、利用者増に努めてまいりましたが、なかなか収支構造の改善にはつながってはいないというのが現状でございます。評価という点では、現在の千曲市においては、人口減少と財政難は大きな課題でありまして、このまま利用者が増えず、このまま収支構造の改善が見込まれない状況でありましたら、一定のスパンをもって、何かしらの線引きも必要ではないかと考えております。 公共施設再編が行政の大きな課題となっておりますが、現在、国では、文化の振興を観光の振興と地域活性化につなげ、それによる経済効果を文化の振興に再投資されるという好循環を創出していくことを目指しております。 市教育委員会といたしましても、現段階では、当面、施設を維持し、稲荷山重伝建地区の拠点の一つとして、効果的な活用を図っていきたいと考えておりますが、先ほど申し上げましたとおり、状況によっては、何かしらの線引き、または、決断も必要であると思っております。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 今、島田部長はこれまでも様々な催しを開催してきたとおっしゃいましたが、具体的に幾つかの例というものを挙げていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 様々な催しということでありますけれども、先般、新聞報道もありましたが、花嫁衣装の企画展ですとか、開館当初からいろいろな企画展示をやってまいりました。そして、地域の皆様方にも御利用いただくということで、そういうサークル的な活動の場として、活用されております。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 現在は、両施設とも閉館、休館となっておりますが、その前には、自習室として、特に、漫画館は人気であったということは耳に入っております。文化施設については、経済性だけではない価値があるものと理解しております。他方、両施設が建設された頃とは異なり、目下の厳しい財政状況からは、文化施設においても可能な限り収入を生み出す取組が求められます。現在は、市直営であり、会計年度任用職員の皆様に御努力いただいています。経営の民間委託などの改革も考えられますが、この点について、所見を伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 経営の民間委託についてお答えいたします。 文化施設においても可能な限り収入を生み出す取組は大変重要なことでございます。その手法の一つとして、民間委託というような選択肢はどうかという御指摘であると思いますけれども、平成2年に開館した漫画館、そして、平成12年に開館しました蔵し館につきましては、これまでの管理運営方法について若干申し上げますと、両館ともに、開館から、平成17年度までは、更埴市文化振興事業団、合併後は、千曲市文化振興事業団に管理運営を委託した経過がございます。 また、平成18年度から平成24年度までの7年間は、千曲市文化振興事業団に指定管理者として管理運営を委託しました。平成25年度以降は市直営となっているところでございます。開館以来、市民サービスの向上と経費の縮減等を図ることを目的に管理委託や指定管理者制度の導入をしてまいりましたが、大幅な収支の改善には至りませんでした。 今後も民間委託の可能性について検討はしてまいります。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 私が、先日、両施設を訪問したところ、会計年度任用職員の皆様がしっかり勉強されているなという印象は受けました。今後も、ぜひ、経営意識を高めていただきたいと思います。 これまで、長い間、あと1人でもお客様に来ていただこう、あと300円でも収入を上げようという貪欲さが欠けていたのは否めないのではないでしょうか。例えば、令和元年10月からの取組として、お得な6施設共通観覧券の発行があります。6施設とは、森将軍塚古墳館、アートまちかど、稲荷山宿・蔵し館、ふるさと漫画館、さらしなの里歴史資料館、城山史跡公園、荒砥城跡の6つです。 通常、観覧料は、1施設当たり大人300円ですが、何と割引率おおよそ44%の1,000円で6つの施設を観覧できるという、とてもよい取組です。 2019年にイタリアのミラノに行った際、私は、お得に5つの施設を観覧できるレオナルドカードというものを利用していました。議員になり、共通観覧券のことを知ったとき、千曲市にも同様のものがあったのかと小躍りしたのですが、残念ながらPRがほとんどされておらず、つい最近の9月3日まで、ホームページにも記載がありませんでした。現在の経営を継続するとすれば、まずは市民の皆様に知っていただくため、市報に施設や近藤日出造さんの紹介コーナーを設置すること、また、アフターコロナを見据えた市のホームページも、現在、新しくしようとしているようですので、ホームページの刷新を提案しますが、この点について、及び、考えられる観覧者、利用者増、収入アップの工夫について、所見を伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 観覧者増、利用者増による収入アップの工夫についてお答えいたします。 まず、御指摘の6館共通観覧券のPR不足でございます。 いわゆる6館共通観覧券については、御発言のとおり、令和元年10月に、森将軍塚古墳館、さらしなの里歴史資料館、城山史跡公園、稲荷山宿・蔵し館、ふるさと漫画館、アートまちかどの6館の利用促進を図るために取り組んだものでございます。 一方で、議員御指摘のとおり、この共通観覧券につきまして、歴史文化財センターのホームページのみの掲載でありまして、文化課のホームページには掲載がございませんでした。この点については、真摯に反省をし、文化課ホームページにおいてもPRの充実を図り、1人でも多くの方に足を運んでもらえるよう努めてまいります。 なお、御指摘を受けまして、現在は、文化課ホームページにも掲載をしてございます。 ホームページの刷新についてでございますが、現在、情報政策課におきまして、市のホームページの再構築を進めており、来年度から新しいホームページの運用が図られる予定でございます。それまでの間は、関係部署間で連携をしながら、現行のホームページにつきまして、いわゆる見やすさを重視しながら改善してまいります。 観覧者や利用者増による収入アップのための工夫についての所見でございますけれども、先ほども述べましたが、財政状況も厳しくなり、単なる文化芸術、歴史文化の鑑賞機会の提供という目的だけでは、税金で運営費の大部分を負担するということについて、市民理解が得られにくい状況になりつつあると認識をしております。 今後は、観光やコミュニティーの形成など、他分野への貢献度なども必要と考えており、日本遺産認定なども契機といたしまして、今後、近接します稲荷山宿・蔵し館、ふるさと漫画館の2つの施設を「まるごと施設」として、連携させていきたいと考えております。 また、御提案いただいた内容については、市報など、あらゆる広報媒体を通じまして、情報発信に努めてまいります。 このほか、日本遺産推進室などとの庁内連携、観光局との情報交換、小中学校との連携などを通じ、1人でも多くのお客様にお越しいただくアイデアを創出することで、結果として、収入のアップにつながるよう取り組んでまいります。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 市民さえ、あまり存在を知られていないようですので、見つけていただく、来ていただくのを待っているのではなく、積極的に何らかのプロジェクトを仕掛け、発信していただきたいと思います。まずは目標を定め、千曲市民や近隣自治体の住民を対象に、お得な共通観覧券の販売数を伸ばすことから始めてみてはいかがでしょうか。 ちなみに、私も幾つかアイデアを考えてみました。アイデア出しの一手法であるブレインストーミングでは、最初に発言する人は、なるべく、ばかなことを言ったほうがいいというアドバイスがありますが、そのようなものだと思って、参考までにお聞きください。 人気漫画などとのコラボレーションを含む何らかのプロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディング、寄附の活用。古墳やロボットと組み合わせる。漫画家風の衣装を着た人懐っこい猫を館長にして、グッズ販売。おじいさんと孫プラン。近藤日出造さんを知っているであろう世代を連れ出す。おじいさんの外出機会をつくり、帰りに外食もあるかもしれません。ガチャガチャの設置。孫のためにおじいさんのお財布のひもも緩んでしまいます。プロジェクションマッピング。こんなところでございます。 皆様に苦笑をいただいたところで、小項目2に移らせていただきます。 小項目2、稲荷山エリアのまちづくり構想について。 運営上の様々な創意工夫により利用度を高めていくことは、当然欠かせませんが、文化施設に関しては、施設単体で支出を上回る収入を得ることは難しい面もあるかもしれません。やはり、まち全体をコンテンツとして磨き、にぎわいをつくり出す必要があります。稲荷山エリア全体のまちづくり構想について、どのように考えているのでしょうか、伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 稲荷山エリアのまちづくり構想についてお答えいたします。 市では、これまで、稲荷山地区の歴史的・文化的な資源を生かし、伝統的な街並みの保全と活用に取り組んでまいりました。 また、稲荷山地区も含め、市の歴史的・文化的遺産の適切な保全や保存、活用については、千曲市総合計画に基づきまして、歴史的風致維持向上計画、都市計画マスタープラン、景観計画、千曲市まち・ひと・しごと創生総合戦略などにおきまして、それぞれ目標や方針を掲げまして、具体的な施策を推進してきたところでございます。 稲荷山エリア全体のまちづくり構想についてのお尋ねでありますけれども、現在、稲荷山地区全体にわたるまちづくり構想はございません。一方で、御承知のとおり、平成26年に、稲荷山の町屋敷周辺の13ヘクタールが重要伝統的建造物群保存地区に選定をされましたことから、地域の皆様の御協力を得ながら、歴史的建造物の修理や修景を推進し、歴史的な街並み景観の保全を図っているところでございます。 加えまして、市教育委員会では、令和2年度から、重伝建地区全体の整備計画策定に向けた調査業務を進めております。 なお、稲荷山の整備計画につきましては、当初は令和3年度中の完成を予定しておりましたが、長引くコロナ禍等の影響により遅れが生じたため、来年度中にまとめまして、議会や住民の皆様に報告したいと考えております。 いずれにいたしましても、総合戦略に掲げます歴史や文化資源を生かした交流拠点の形成をはじめ、個別計画の施策を着実に推進し、潤いとにぎわいのあるまちづくりを目指してまいります。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 今おっしゃったのは、令和2年9月定例会で、川嶋議員の質問に登場した計画のことと認識してよろしいでしょうか。 その点と、まちづくり構想の策定に当たり、13あるという稲荷山のまちづくり団体や、区など地元地域の方々の関わりはどのようになっているでしょうか。その点、再質問いたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 過去の定例会で、川嶋議員さんから御指摘をいただき、お答えしました団体との折衝といった件でございますが、先ほども申し上げましたとおり、そのまま団体との交渉、そして、また、組織化が進みますと令和3年度中の完成に至ると思われたんです。先ほど申しましたように、なかなかコロナ禍等の影響で会議が開けないことがありまして、来年度中にまとめましてということで、先ほどの答弁のとおりでございます。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 申すまでもなく、稲荷山の街並みは、平成26年12月10日に文化庁が選定した重要伝統的建造物群保存地区であり、令和2年6月19日に同じく文化庁が認定した日本遺産「月の都 千曲」の構成文化財の一つでもあります。 私も、今回の質問をするに当たり、稲荷山宿・蔵し館、ふるさと漫画館を訪問し、重伝建地区を中心に周辺を歩いてみましたが、稲荷山エリアは、そこだけにしかないまちができるポテンシャルがあると感じました。千曲市にとっては、拠点の一つですし、たくさんの人が訪れてくれることで、まちとまちに住む人が元気になればよいと思います。 次の質問に移ります。 大項目2、コンパクトシティ政策について。 小項目1、どのようにして集積を進めるか。 止まらない少子化、人口減少とこれらに起因する財政の縮小化を背景に、拡大してしまったまちをコンパクトに縮小する必要が生じています。このことは、市民の暮らしを支える行政サービスを持続可能な形で果たしていくことにとどまらず、過度の自動車依存から脱却し、まちのにぎわいと市民の交流をもたらすものであると私は考えています。千曲市においても、第二次総合計画やまち・ひと・しごと創生総合戦略、第二次国土利用計画(千曲市計画)、都市計画マスタープラン、立地適正化計画などに、いわゆるコンパクトシティの発想が表現されています。 コンパクトシティ政策は、公共交通のほか、歩行空間や自転車利用環境の整備を含む交通ネットワーク政策、化石燃料から自然エネルギーへの転換という
エネルギー政策、無秩序な土地消費の抑制という環境政策、さらに、中心市街地活性化政策や福祉政策、空き家対策など多くの分野と関係する、ある種の社会変革であります。 本日は、概略として、まちのコンパクト化、つまり、住宅や医療・福祉・商業といった生活に必要な都市機能が集積した拠点をどのようにつくっていくのかをお尋ねします。 難題であり、15年から30年くらいの長い時間をかけて進めていくものかもしれませんが、これまでの取組と併せて伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) コンパクトシティ政策について、どのようにして、集積を進めるかについてでございます。 市は現在、立地適正化計画に基づき、都市再生整備事業の活用によりまして、適正な市街地の形成に取り組んでおります。取組の一例としましては、令和元年度に完了した新庁舎等建設工事が上げられますが、市役所の移転に併せ、体育館、広場、市民ホールのガレリアなどの多様な都市機能の集約によりまして、効率的なサービスを提供することが可能となりました。 今後の取組につきましては、持続可能な都市経営に向け、各種計画を踏まえたものとして、都市計画の用途地域の見直しを実施する予定でおります。 また、市民の皆様が安心して暮らせる環境づくりも大変重要であることから、当該計画において、市内居住誘導区域内で行う防災対策・安全確保策を定める防災指針の作成に取り組むこととしております。 社会状況の変化や経済活動の進展など複雑・多様化する中、効率的な都市基盤の整備や機能集積、公共交通ネットワークが確保された持続的な地域社会形成のために、長期的な取組ではございますが、現在策定中の長期総合計画をはじめ各種施策とともに、人口密度の維持に向けたまちづくりを進めていく必要があるものと考えております。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 各種計画にある政策ですが、先ほど申し上げたとおり、多くの分野と関係するテーマでもあります。千曲市役所の中で、横断的な対応ができているのでしょうか。担当する部署についてお聞きいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 横断的な対応との御質問でございます。立地適正化計画にありますコンパクトシティ、プラスの考え方というのは、これからの少子高齢化、人口減少に当たって、取り組む必要がある計画だと認識しております。道路、上下水道、その他の都市機能、インフラに関しましては、現状のまま維持していくことは、人口の減る中では、経費の負担の割合が大きくなっていくことに結びつきますので、公共交通も含めまして、こういった関係する部署とはしっかり連携を取って、今後、進めてまいりたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) コンパクトシティの例としては、日本国内では、まだ少なく、海外の事例が知られております。フランスのストラスブールやディジョン、ドイツのフライブルクは、モータリゼーションによる環境負荷の悪化を経験した1980年代から、コンパクトシティー政策を進めてきました。また、広場が幾つもあり、広場と広場が道路、バス、地下鉄などで結ばれたフランス・パリの街の構造も参考になると私は思っています。 いずれにしても、コンパクトシティ政策は、後ろ向きな撤退戦略ではなく、前向きに進めるならば、幾つものポジティブな変化を起こし得るものと考えます。 「よい地域には、よいカフェがある。人が集まるようになりだしたら、その地域は息を吹き返していく」。地域エコノミスト、藻谷浩介さんの言葉を引用して、次の質問に移ります。 大項目3、道路交通法改正について。 小項目1、準中型免許の創設に伴う消防団、消防団員への対応について。 道路交通法は近年もたびたび改正されていますが、本日は6年前の平成27年、2015年に成立した改正部分を取り上げさせていただきます。 何がどう変わったのか、少しだけ解説をさせていただくと、改正前は、自動車の種類として、普通自動車、中型自動車、大型自動車の3区分がありましたが、改正後は普通自動車と中型自動車の間に準中型自動車が設けられて4区分となりました。 また、免許の種類もそれぞれに対応して、普通免許、中型免許、大型免許に加え、普通免許と中型免許の間に準中型免許が新設されました。 準中型免許は、普通免許と同じく免許を持たない者が取得できる基礎的免許とされ、満18歳以上であれば、運転経験を問わず取得することができます。 ところが、運輸、配送などの仕事に就くことが決定しているような場合を除くと、準中型免許を取得する人は少なく、初めて免許を取得する人の多くは、普通免許を選択するようです。このことが消防団の活動に影響を及ぼす可能性が高いのです。 準中型免許の創設に伴い、改正法が施行された平成29年3月12日以降に取得した普通免許で運転できる自動車の車両総重量は従来の5トン未満から3.5トン未満に引き下げられています。ほとんどの分団で保有する消防ポンプ車は、車両総重量3.5トン以上のため、運転するには準中型免許が必要であり、若者ら新たに免許を取得する人の多くが選択する普通免許では運転できないことから、近い将来、運転できる者の確保が課題となると予想されます。災害出動の際や新入団員の勧誘の折に、既に運転免許のことが課題になっているとも聞きますし、この課題について、市では、いつから、どのような取組を行っていくお考えか、伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 準中型免許の創設に伴う消防団・消防団員への対応についてでございますが、御指摘のとおり、道路交通法の改正により、現在の普通免許では、消防ポンプ車の運転ができない状況であります。当市において、昨年度、団員に対し、運転免許取得状況調査を行った結果、658名から回答をいただき、11名の方が運転できないという状況でございます。率にすれば、2.6%であります。 今後も該当者が増えていくことは予想されますので、免許取得に伴う補助金の交付やポンプ車から積載車への移行など、他市の動向を見ながら地域防災力の低下にならないよう対策を講じてまいります。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 調査はされているということで、まずは安心なんですけれども、例えば、第2分団のように、団員の入れ替わりが早いようなところもありますので、引き続き配慮をいただきたい。そのように思います。 取組としては、2種類、消防団の分団向けの対応として、新しい制度の下での普通免許で運転可能な消防自動車を購入すること、消防団員向けの対応として、準中型免許取得に必要な経費を助成する制度を設けることがあると思います。 私が調べたところでは、普通免許を保有する者が新たに準中型免許の取得を目指す場合、計13時間の技能教習と12万円から16万円ほどの費用が必要になるようです。 消防庁からの通知によると、平成29年3月12日以降に普通免許を取得した新規加入団員が準中型免許を取得する経費に対して地方公共団体が助成を行った場合の助成額については、
特別交付税措置を講じるとしています。 近い将来というのではなく、特に助成制度に関しては、早期の導入を望みますが、現在の検討状況をお聞かせください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 現在の補助金の動向ということでございますが、当市においては、今現在、具体的な検討には入っておりません。まだ、運転できない人が少数だという実態があります。そうは申し上げましても、先ほども申し上げたとおり、これから、そういう該当者が増えていくことが予想されますので、この辺は他市の動向を見ながら検討してまいり、その特交があるということも承知しておりますので、それも踏まえながら対応してまいります。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 忘れずに対応をしていただければと思います。 これまでの一般質問を見ながら、行政の皆様がよくおっしゃるのが、「国・県の動向を注視して」あるいは「他の市町村の動向を注視して」という言葉であります。そのような意識は、時にかなぐり捨てて、千曲市が先例をつくる。そういった気持ちで、ぜひ、お仕事に当たっていただきたいと思います。 市長、職員の意識を変えるともおっしゃっておりますので、ぜひ、そのあたりの意気込みをお聞かせください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 田中議員の御質問、最初の大項目に続いて、全て、なるほど、そのとおりだと、私もほとんど同じ認識を持っておりました。そして、国・県の動向を見極めて研究検討をしていくという答弁が多いということでございますけれども、先ほどの中村議員の御質問の中でも、やはり、財政の堅実な運営という意識が常にありますので、もらえるものがあれば、もらいながら、それを使いながらやりたいという思いも多少は入っております。ただ、そればかりではなく、市に効果的で、必要だと思われる施策については、市の独自の取組も意識的に行っていきたいと私自身思っております。
○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。 〔2番 田中秀樹君 質問席〕
◆2番(田中秀樹君) 小川市長は、行政を変える。行政が変われば、議会も変わります。そして議会が変われば、行政も変わる。共に切磋琢磨していくこと、それが本当の車の両輪であります。今回は、時折ヨーロッパの風を吹かせながら質問させていただきました。 以上で終わります。ありがとうございました。
○議長(和田英幸君) ここで、昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 午後0時 休憩
---------------------------------------午後1時 開議
○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 続いて5番 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 議席番号5番、中村恒彦です。日本共産党千曲市議団の一員として、通告に従い質問します。 大項目1、防災について。 小項目(1)警戒情報の発出について。 今年8月中旬に全線の停滞と線状降水帯により大雨が降りました。西日本のみならず、長野県内でも岡谷市の痛ましい土砂災害がありました。千曲市も12日から15日にかけ大雨が降りました。この間、市の職員の皆様方には、お盆の最中でありながら、警戒本部や対策本部を立ち上げ、様々な対応をしていただき、感謝しているところです。 さて、その市からの防災・火災情報メールを私も受け取りましたが、情報の発出のあり方について質問します。 8月14日、午後2時29分、最初の防災・火災情報メールが届きました。市内において、8月12日からの大雨による累加雨量が80ミリメートルを超えたことから、災害に備え千曲市災害警戒本部を設置し、警戒にあたっています。今後、市から発する情報に御注意くださいという内容でした。 同じく14日、午後3時50分には、千曲川の推移(杭瀬下水位観測所)が2メートルを超えたため、千曲市災害警戒本部から千曲市災害対策本部に移行し、即応体制を整えました。今後、市から発する情報に御注意ください。 そして、翌15日、午前11時15分のメールでは、河川が増水しています。大変危険ですので近づかないようお願いします。千曲市内の大雨警報、洪水警報は引き続き発令中ですので、今後の気象情報に警戒してください、というものでした。 市では、災害に備え、このように警戒本部や対策本部を設置し、また、避難所設置も視野に入れた準備をしてきましたが、市民には警戒レベル2の大雨・洪水注意報も警戒レベル1にあたる早期注意情報も発出されていません。市民にとっては、突然、警戒情報レベル3を発出されるよりも、レベル1から順に出されたほうが、心の準備と避難の準備がゆとりをもって進められ、ありがたいと思われます。レベル1、レベル2を発出しなかった経緯を教えてください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 警戒情報の発出についてでありますが、警戒レベル1から順に情報の発出をとの御質問ですが、自らの命は自らが守ることが防災の基本となります。 警戒レベル1、2は、市が発出するものではなく、気象庁が注意報などとして、発表するものであり、市民の皆さん1人1人にこれから起こり得る災害に備えた準備や避難方法などを確認いただくこととなります。 警戒レベル3以上では、避難情報として市から発令することとなりますが、甚大な被害が想定される猛烈な、また超大型台風など特別な事情による場合には、注意を促すことからも警戒レベルに捉われず情報の発信をしてまいりたいと考えております。 そうは申し上げましても、議員、今御意見いただきましたが、今後についてはレベル1、2の段階で何らかの情報発信についても検討してまいりたいと考えています。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 防災ガイドブックにはレベル1から2、3、4、そしてレベル5まであります。市は、警戒レベル3から出すけれども、1や2は出さないという回答だったかと思いますが、先ほど紹介したメールでは、引き続き大雨警報、洪水情報が出ていますのでと出ているんですね。市から発する情報に御注意くださいとも言っています。こう言っておきながら、警戒レベル3までは出さないというのは、やはり問題があるんではないか。先ほどの警戒本部等、対策本部を設置したと言いながら、1も2も出さないとやはりおかしいと思うんですね。先ほど、今後については、検討するとおっしゃいましたけれども、やはり警戒レベル1から順に出していくのが正しいのではないかと思いますので、ぜひとも御検討いただきたいと思いますが、再度答弁お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 警戒レベル1、2につきましては、気象庁が出すものですので、気象庁がそのような情報が出たら市でも何らかの形で市民の皆様に情報を発出してまいりたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 今回は気象庁から出てはいるけれども、発出しなかった。でも、今後については気象庁から出たら1も2も発出していきたいと。そういうことで、よろしいですか。はい。ありがとうございます。では、次にいきます。 私も増水した川を見に行きました。避難所設置なども含め、この先どのようになるのか、そして自分がどんな行動をとるのかを非常に危惧しましたけれども、そんなとき頼りになるのは、やはり市からの情報です。 警戒レベル1も2も発出して初めて意味をなすものですので、ぜひとも市で出していただきたいと思います。 続いて、8月14日土曜日午後9時ごろ、パソコンでインターネットにつないでヤフージャパンの天気予報を見ました。そうすると、千曲市警戒レベル3相当、警報、大雨(土砂災害)、洪水、注意報、雷と出ていました。警戒レベル3は、千曲市のガイドブックによりますと高齢者等避難に当たります。しかし、市では警戒レベル3を出していません。ヤフーでは出ているけれども、市では出さない。この食い違いによって、かなりの混乱が生じるのではないかと私は心配しています。 市のガイドブックのレベル3のイラストでは矢印で避難所と書かれていますので、レベル3を見た高齢者の方が避難所に向かって避難を始めることも到底予想されます。しかし避難所に行ったけれども、市では避難所を開設していなかった、こういうことが当然起こり得るわけですけれども、この食い違う情報に対して、市民はどういう行動をとればいいのかについて、非常に困ると思うんですが、その原因といいますか、どうしてそういう食い違いが生じるのか。そして、今後もそういうことはありうるのかということをお聞きしたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) ヤフージャパンの防災情報において、警戒レベル3相当が発出されていたとの御質問ですが、先月14日午後9時現在の千曲川の杭瀬下水位観測所の水位は2.89メートル、沢山川は1.8メートルであり、杭瀬下では氾濫注意水位1.6メートルを超えてはおりましたが、避難判断水位4メートル以下であり、レベル2の氾濫の発生に対する注意を求める段階であったため、警戒レベル3相当の高齢者等避難の情報は発出いたしませんでした。 ヤフージャパンでは、気象庁から配信される大雨危険度通知により、河川の洪水の危険度等が警戒レベル3相当以上に上昇した場合、一時的にその瞬間で捉え、その後の雨量などは考慮しない状況で、機械的に情報発信がされております。しかし、市では、千曲川河川事務所、長野地方気象台が共同で発表する河川の洪水予報と河川の水位状況を総合的に勘案し、避難情報発出の判断をしております。 市民の皆様には降雨時は、災害に備え、あらゆる情報の取得に努めていただき、市からの避難情報発令時には速やかな避難ができるよう準備をお願いしたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 市とすればあくまで自分たちの判断している方が信頼性が高いということで、私たちも市のほうを信じたいと思いますけれども、こういう食い違いが生じることについて、市民はやっぱり困ってしまうので、どこかで情報が食い違った場合には市のほうを信じてくれとか、そのような広報も必要かなと考えます。 続きまして、メールの登録件数ですけれども、これは昨日の質問に対して回答が4,100と。公民館などに出かけ登録者数を増やす取組をしているという答弁がありましたので、さらなる取組をお願いして答弁は求めないことにしますので、よろしくお願いします。 続きまして、大項目1、防災について。 小項目2、農家に田んぼダムの協力要請を。 昨年12月議会でも、わたしはこの場で田んぼダムのことについて質問しましたが、何人かの方から、田んぼダム賛成だ、ぜひ取り入れてほしいという反応をいただきました。しかし、まだ進んでいないようですので、再度取り上げたいと思います。 日本は、世界の中でも気候変動の影響を大きく受けやすい国のようです。環境シンクタンク、ジャーマンウォッチによりますと、日本は西日本豪雨や猛暑、台風21号などがあった2018年に気候変動の被害を受けやすい国ランキングで世界1位となりました。翌19年も台風19号の被害などで第4位だったそうです。 先ほどにも取り上げたように今年8月中旬にも大雨が降り、千曲市においても千曲川は増水し、台風災害からの復旧工事の完成しない千曲川河川敷の3つの施設、千曲橋緑地グランド、水辺の楽校親水公園、雨宮緑地グランドが冠水しました。 千曲川緊急治水対策プロジェクトが立ち上がり、様々な取組がなされていますが、東日本台風から2年も経たないうちに、市内の河川敷施設がまたもや冠水するという事態から、我々千曲川流域に住む市民としては、千曲川の水位を下げるためには、市民としてもあらゆることは全て取り組むという姿勢が大切ではないでしょうか。 政府は田んぼダムの取組面積を、現在の4万ヘクタールから2025年度までに3倍超に広げるという数値目標も設定しました。そして、そのために県や市町村が事業主体となって田んぼダムの取組を進めると明記しています。 田んぼダムとは、田んぼの排水口に排水量を絞るマスを設置し、田んぼに降った雨水の排水量を抑制することで、雨水を一時的に貯め、ゆっくりと排水することで、河川の急激な増水を抑えるという取組です。 宇都宮市では、土地改良に合わせ、市がマスの設置支援をしており、PRビデオも作成して、市民へのアピールもしています。 福島県郡山市では現在の6.6ヘクタールに新たに44ヘクタールを追加するという数値目標を定め、取組を拡大しています。一昨年の東日本台風で千曲川同様、阿武隈川が氾濫して大きな被害を受けた上流に位置する市です。 金沢市では、休耕田にも注目し、田んぼダム化を進めています。塩ビの排水口に直径を絞り込む調整材を取り付け、大きな効果をあげています。 あるメーカーはイレタママという製品を開発し販売しています。 田んぼの保水力は計り知れません。標準的な大きさの田んぼ、1反部1,000平方メートルに深さ10センチメートルの水を貯えれば、10トンの水を蓄えることができます。千曲市で補助している250リットルの雨水タンクであれば4,000本分、補助額としておよそ6,000万円分の水が蓄えられるのです。 田んぼダムというと、新潟市で共通の設備で大々的に実施されている方法が思い浮かびますが、排水口の構造が同じでなければそれは使えません。私もそういう方式が導入することができるかと思って、戸倉地区や、屋代・雨宮・森・上山田地区の水田を見て回りました。一部地域で同じ設備、方式で排水している箇所がありましたが、多くは田んぼごとに排水の方法がみな異なっていましたので、共通の装置を使って、一斉に導入するというのは難しい状況です。 そこで、当面は個々の農家に自分の水田に合った方法で協力を依頼する通知を出すことから始めてはどうでしょうか。排水口の形状ごとに対応策を例示し、作物に悪影響を及ぼさない、つまり田んぼダムに協力しても実害を被らない範囲での協力をお願いするのです。 大型の台風が近づいてきたら、例えば収穫が始まらない湛水期であれば、通常の水位が5センチメートルだったとすると、10センチに上げてもらう、逆に収穫期を迎え水を落とした状態であれば、再び排水口を閉じて水を蓄えた状態にしてもらう。休耕田もおそらく水を落とした状態でしょうから、水を蓄える状態にしてもらう。たとえ協力してくれる農家が100軒でも200軒でも、実施した分だけ、千曲川の水位は下がり、下流の人々の生活の安全性が高まります。 通知を出すという考えについて御所見をお願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 農家に田んぼダムの協力の要請についてでありますが、昨年12月の議会の際にも中村議員さんから、田んぼダムの整備をということで、田んぼの計り知れない保水力について説明をいただき、それに対して田んぼダムの概要や取組方法、課題についてお答えしました。 今回は農家への田んぼダムの協力要請をということですが、田んぼダムを実施する水田には、下流に洪水から守るべきターゲットがあり、流域に占める水田の割合が一定程度あること、流出抑制効果が継続的に発揮される地域であること、豪雨後の湛水から速やかに回復して、営農再開できることなどが求められます。 田んぼダムの協力要請には、これらの条件を考慮して、地域を選定して、信濃川水系緊急治水対策プロジェクトで検討されている中の溜め池の事前放流や用水路への貯水、貯留槽の設置、遊水地計画等の総合治水・雨水対策の一環として、国、県、市が行う治水対策の状況も勘案しながら、研究してまいりたいと思います。 なお、当面は溜め池の低水位管理による貯水能力を発揮させるため、溜め池管理者に協力をお願いして御理解をいただいている状況です。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 私が言っているのは、協力してもらえる家庭があればその家庭にやってもらうだけで効果があると言ったんですけれども、今の答弁の中では、それをやっても効果がない場所があるというふうにも聞こえたんですが。降った雨が全てここら辺では千曲川に流れ込むということを考えれば、どこでどのように実施しても、効果はあると私は感じるんですが、そこら辺どうでしょうか。再度お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 私の説明がちょっと悪くて、聞き取りづらかったかと思いますが、先ほどの流域治水という考え方の中では流域のあらゆる関係者が共同して流域全体で水害を低減させることが流域治水ということですので、流域の関係者が田んぼの人も自宅の人も意識を共有して計画的に取り組むことが必要だと判断しています。 そういった中で、議員さんの御指摘の田んぼダムにつきましては、優れたコストパフォーマンスがあって、田んぼに水を貯めるだけですので、事業経費がうんと安いこと。迅速な対応ができること。そして、効果が高いと認識しています。 ただし、その中で欠点としましたら、長野県全体ですが、農家が水田を乾かしたい時期と台風がくる時期が重なってくるという弱点もありますので、田んぼダムについて、私どももきちんと皆さんに説明をして、協力できるところから、そういうものを広めていきたいなと考えております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) ぜひとも導入する前向きな方向で検討していただければいろいろ道も開けるかと思いますので、よろしくお願いします。 続けて、次の項目にまいります。 大項目2、環境問題について。 電力の一部を再生可能エネルギーに。 2016年4月に電力の小売り全面自由化が実施され、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。現在千曲市で使用している電力の購入先はどこでしょう。そしてまたその理由を教えてください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 電力の一部を再生可能エネルギーについてでありますが、まず現在、千曲市で使用している電力の購入先につきましては、庁舎、更埴体育館など50キロワット以上の高圧電力施設32施設において、本年1月から関西電力株式会社とし、公園トイレやマンホールポンプ等50キロワット未満の低圧電力施設408施設においては、本年7月から株式会社エネットといたしました。 また、これらの電力会社を選定した理由は、別途プロバイダー契約をしている業者から市にとって電気料金が1番安い電力会社の選定がされるためであります。その結果、令和2年度は大手地域電力会社と比較しての節約額は約3,300万円となりました。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 健全な財政運営のためにということで非常な御努力をされて、電力会社を選定し、3,300万円の差額を得たということで、その御努力に敬意を表します。 ただ、関西電力というとかなり遠いところですので、向こうからこちらに電力を移送する間のロスを考えるとマイナスになるのかなと思うんですが、金額面でいくとそういうことになることも予想されます。 さて、千曲市は他市に先駆け、気候非常事態宣言を出しました。気候変動を解決するため、大量に消費されるエネルギーを減らすために、防犯灯のLED化や公園の照明LED化などにも取り組み、一定の効果を上げていますが、気候変動の深刻さを鑑みれば、さらなる大胆な取組が求められます。 今年3月21日の信濃毎日新聞で、県内のある大企業と県内有数の銀行、そして県立大学の3つが4月から、事業所で使用する全電力を再生可能エネルギー、再エネに切り替えるという記事が出ていました。県企業局が運営する水力発電所で発電した電気「信州グリーンでんき」に置き換えるというものです。 このグリーンでんきという再エネは、通常の電気代に比べ1割ほど割高に設定されていますが、その差額分は長野県内の新たな再エネ電源の開発や効率向上、維持、そして地域振興につながるといいます。 この信州グリーンでんきを使用している事業所はほかにもありますが、自治体では長野県伊那市と東京都の世田谷区です。伊那市は地域新電力の丸紅伊那みらいでんきという会社に自ら出資し、購入もしています。東京の世田谷区は、保育園や幼稚園の電力に信州グリーンでんきを使っています。 千曲市議会でもかつてCO2を出さない発電所、例えば、バイオマス発電や小水力発電を市内につくれないかと取り上げられてきましたが、ほとんど実現には至っていません。 そこで、千曲市で使用する電力の一部、例えばことぶきアリーナですとかそういう電力をこのグリーンでんきに切り替えてはどうでしょうか。市内に再エネ発電所をつくれなければ、ほかで作った再エネを利用すればよいのです。やや割高ですが、その差額は再エネ開発により気候変動対策として使われます。市民へのPRにもなり、再エネ電気に関心を持ってもらうことも期待できます。御所見をお願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 一部公共施設のグリーンでんきへの切り替えについてでありますが、令和2年度の庁舎、体育館の電気料金は、年間で約670万円削減となったため、グリーンでんきに今すぐ切り替えることは難しい状況ではありますけれども、今、庁舎においても環境に配慮して、庁舎屋上に太陽光パネルを設置するとともに、地中熱を冷暖房に活用していることから、今後の電力の供給情勢によっては選択肢の1つとなる可能性がありますので十分注視し対応してまいりたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 先ほどのグリーンでんきを使用している大企業の担当の方に聞きました。同社は県内の事業所で使用する電気を全てグリーンでんきに置き換えました。新たに負担する電気代の差額はおよそ10%で1億円単位に上るそうです。世界的に見ても日本の再エネ利用は大変遅れている。各地で普通に使えるようになってほしい。また、こういう取組が広がれば、発電会社も積極的に投資できるようになり、電力単価も下がって、中小企業や一般家庭でも使えるようになる。それまでは大企業の社会的責任だ。こうおっしゃっていました。 長野県立大学は、差額は県が負担してくれている。社会や学生らにアピールすることで、大学のブランドイメージが上がることや、関心を持った学生が集まれば、環境に対する取組が新たに始まることが期待できるとおっしゃっていました。 伊那市は、何もしなければ事態は改善しない、差額分を払うことによって生じるデメリットはあっても、価値があることだ、未来社会に向けた投資は必要、ときっぱりおっしゃいました。 私が聞き取りをしたときに、千曲庁舎で使用する電力が年間2,150万円、ことぶきアリーナが550万円と聞いています。グリーンでんきに切り替えることで、新たに生じる差額負担分は、庁舎でおよそ200万円、ことぶきアリーナで50万円です。 未来への投資という意味では、これは無駄にならない投資だと私は考えます。ぜひとも御検討をお願いします。 世界を襲う気候変動。先日テレビの報道を見て、改めてその深刻さを感じました。イタリアのシチリア島では8月11日、最高気温が48.8度に達し、ヨーロッパの観測史上最高記録を塗り替えました。世界各地で深刻な災害をもたらす洪水が頻発し、グリーンランドの標高3,000メートル付近で観測史上初めて雨が降ったそうです。熱波により山火事が発生し、何か月も消火できずに貴重な森林資源が大規模に焼失していく、大干ばつによる食糧不足で途上国の人々が飢餓に苦しんでいます。今さらどんなに温暖化対策をしてももう手遅れ、気候変動は止まらないと悲観的な見方をする科学者もいます。投資の意味でぜひともグリーンでんきの検討をお願いしたいと思います。 以上、質問を終わります。
○議長(和田英幸君) ここで、13時45分まで休憩いたします。 午後1時32分 休憩
---------------------------------------午後1時45分 開議
○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 続いて、4番、宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 議席番号4番、一志会、宮下繁明です。 大項目1、新型コロナウイルス禍の経済対策について。千曲市における業種別、業態別の実態把握とその対策について。 6月議会に引き続き、経済対策について質問いたします。 新型コロナウイルス禍が進んで、感染拡大が第5波となり、市内の中小零細企業、個人事業主は甚大な影響を受けています。特に、戸倉上山田温泉のホテル・旅館を始め、飲食業・サービス業は深刻な状況です。温泉街は夜になっても電気がつかない、空き店舗が急増しています。 また、花卉栽培の農家も昨年からパーティー、冠婚葬祭が縮小しただけではなく、燃料の値上がりで厳しい経営を強いられています。市は具体的な調査、実態把握をしているのか。また、詳しい調査に基づく支援策をとっているのかお尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 千曲市における産業別・業態別の実態把握とその対策についてでありますが、地域経済は、人口減少、働き手不足、頻発する自然災害への対応など様々な課題を抱えており、さらに昨年からは
新型コロナウイルス感染症への長期にわたる対応が必要となっていることから、事業者の皆様は非常に厳しい状況にあるものと認識しております。 このことから、行政が実施する対策・支援なども多様化・肥大化しており、当市でも限られた財源と人員のもとで政策効果を最大限発揮させられるよう、試行錯誤しながら様々な工夫をして、切れ間のない支援を行っているところであります。 議員御指摘の実態把握につきましては6月議会でもお答えしましたが、政策の立案に当たってはエビデンス、客観的証拠に基づき行うことを心掛けています。 具体的には、売り上げが減少した事業者が利用されております新型コロナウイルス対応型の融資、セーフティネット保証、危機関連保証などの申請において、これまで1,115件の様々な業種の事業者の売り上げを示す過去の帳簿や直近の売り上げ見込みといった数値を把握しているほか、商工団体・金融機関からの情報や企業訪問、電話や窓口により市に寄せられる相談などにより、産業別・業種別の実態の把握に努めております。 しかしながら、情報収集や分析に関するスキル不足、サンプルの数や偏りなどにより、的確な把握ができない恐れもあることから、民間調査会社やV-リーサスなどの調査結果や報告書も参考にしています。 支援策につきましては、昨年より建設経済常任委員会へ資料提出しております
新型コロナウイルス感染症に係る市内経済対策の執行状況で報告している通りです。 なお、今後も限りある財源や人員の中で、より効率的に情報を収集・分析しながら、効果の高い政策を実施できるように努めてまいります。 花卉につきましては、農協出荷の場合、市場の平均単価は昨年よりも若干高く、また、出荷数量も昨年よりも多いことから、直接新型コロナウイルスの影響は少ないと考えています。 しかしながら、議員御指摘のとおり、燃料価格は昨年に比べ大きく値上がりし、経営の打撃となっていることは承知しております。新型コロナウイルスによる影響かは不明確ですが、今後の価格の推移も不透明であることから、現段階では、新型コロナウイルスに関した花卉農家に対する支援策は考えておりません。 しかし、今後も花卉の価格、出荷量、燃料価格などを注視して、農協や農家の皆さんの声を聞く中で、必要な時期に必要な施策をと考えております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 6月議会において、小林部長がいろんな調査機関だとか銀行の情報だけではなくて、自分から進んで現地に赴いて調査をするというお話だったんですけど、先ほどの花卉の相場は変動ないとか、あと市内の空き店舗、非常にもう戸倉上山田温泉なんか歩くとみんな電気が消えている。どんどんどんどん飲食店が廃業とか倒産になっているわけですけど、その辺の数字についてはどのように捉えているでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 御指摘の空き店舗等についての数字については押さえておりませんが、先日来時短要請をした際に、振興局長、うちの市長とも一緒に温泉街を回った中で、電気が消えていたり、お店がしばらく閉店とかそういったのは把握しております。そういった中で、今後コロナの状況を見ながら、またそこら辺の施策について考えていければと思っています。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 花卉の相場については。
○議長(和田英幸君) 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 花卉の相場についてなんですが、昨年よりもいいというのは、例えば5月の価格を例にとってみると、昨年は180円台だったものが今年は200円弱その後の価格ですが、6月は昨年は1本120円前後でしたが、今年は170円です。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 先ほどエビデンスって言われたけど、空き店舗の数とか廃業者とかそういう数をしっかり把握していただきたいなと思います。 また、花きの値段はトルコ桔梗の値段だと思いますけど、5月、6月はまだ感染があまり広がっていなかったんですね。直近の数字で言うと、7月15日から8月19日で19日間、出荷しているんですけど、そのときの平均単価はもう150円切っているんですよ。大体コスト的には農家は150円以上じゃないとコストが合わない。確かに今年の初めとか昨年は200円以上のときもあったんですけれども、今の状況では本当に赤字なんですね。それで、灯油の値段は1リットル当たり20円上がっている。本当に農家が大変だということをもう一度認識して、ぜひ支援をしていただきたいなと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 先ほども答弁申し上げましたが、今後も花卉の価格や出荷量、燃料等価格などを注視して、農協や農家の声を聞く中で適切に支援策を考えていきたいと思っております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) トルコ桔梗はもう千曲市の大きな産業でございますので、ぜひ支援をしていただきたい。 次にいきますが、県内で唯一の上山田戸倉芸寮組合の解散が6月にございました。伝統文化を守るという観点から非常に惜しまれております。文化伝承創造都市を掲げる小川市長にこの芸子文化についての考えと今後の支援策をお尋ねします。小川市長、お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 上山田戸倉温泉芸寮協同組合の解散についてのお尋ねであります。 本年2月に上山田戸倉温泉芸寮協同組合より、組合を解散することが決定した旨報告がありました。 解散の大きな理由といたしましては、
新型コロナウイルス感染症拡大により宴会が減少し、需要が少なくなったこと。また、高齢化による後継者不足によるとのことでした。 63年の組合の歴史に幕が下りてしまうことは非常に残念ですが、解散後は芸妓さんが個々に活動するとお聞きしております。 今後、組合として復活して活動する際は、市といたしましても何らかの支援策を検討してまいりたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 文化伝承創造都市を提唱する小川市長にはぜひ支援していただきたい。一度なくなってしまうともう復活するというのは難しいんですね。具体的にはどのような支援を考えていらっしゃいますか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 直接的な支援を検討する前に、まずその組合が復活することが前提かと思いますが、要因は様々なものがあると思います。より効果的な支援につながるよう、これから考えていきたいと思います。直接的な原因は先ほど申し上げたように高齢化による後継者不足、そして宴会需要の減少ということでありますので、その辺りをどのように手当をしていくかということも皆さんと一緒に考えてまいりたいと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) それでは、提案しますけれども、本当に今新型コロナウイルス禍で宴会がない、お座敷がかからないということで大変な状況なんですね。これが2年も続けばどんな会社だってつぶれてしまう。そこで、ぜひ市の臨時職員として芸子さんを雇う、そして観光局で仕事をしていただく。そして、お客さんに対してもてなしをしていただくというのはいかがでしょうか。 それから、夏祭りが中止だったんですが、そういったものにいろんな形で支援をしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 御提案いただきまして、ありがとうございました。議員御提案の点も含めて、研究、検討してまいりたいと思いますが、高齢化による後継者不足というのが大きな要因の1つでありますので、その辺りも考慮した支援策を考えてまいりたいと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 続きまして、観光客へのPCR検査について。 ホテル、旅館、飲食店の従業員のワクチン接種は進んでいるようだが、県外からのお客様が安心して来ていただくために、希望者に市独自で無料のPCR検査を行ったらいかがでしょうか。飲食店についても安心、安全の店の認定を行う考えはないでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 観光客へのPCR検査についてでありますが、宮下議員おっしゃるとおり、お客様が旅先でPCR検査等をすることで、安心してお過ごしいただくことができることがよいかと思います。万が一感染が確認された場合は、市内で感染拡大する恐れがありますので、旅行者にはできる限り宿泊される前にPCR検査等を実施して、安心してお越しいただくことが感染拡大防止につながると考えております。 また、旅行者の皆さんにPCR検査等を実施するに当たりましては、専門会議等を設置するなど、実施体制を整備する必要もあり、現時点では検討が必要なことだと考えております。 2つ目のコロナの今後の動向なんですが、国及び県の対応の方針を注視しながら経済対策にメリハリをつけていければと思っております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) ぜひ他の市町村に先駆けて千曲市ではPCR検査を実行していただきたいなと思います。 次いきます。大項目の2、屋代地区の開発について。 本日9月8日は、70年前、昭和26年サンフランシスコ平和条約が締結され、日本の独立が決まった日であります。失敗の本質、日本軍の組織論的研究という本があります。先の大戦で日本がなぜ勝ち目のない無謀な戦争に突入したのか。そして無残に敗れたのかを研究した失敗学のバイブルであります。今なお多くの人に読まれております。 その中に、日本軍の失敗の原因は何とかなるだろうという独善的な希望的観測に基づくものであった。そして、また、作戦の失敗の責任者を追及しない無責任体質であったことが指摘されています。 これは今の千曲市にも言えることではないかなと思います。25年にわたる新幹線新駅誘致の失敗を検証せずにきているということを市民は納得しておりません。 さて、昨年の3月議会で岡田市長は企業との交渉は順調だ、今年中に企業名を発表し、企業側の要望で四車線道路を先行して建設するとしていました。結果として企業の誘致は進まず、大規模商業施設は断念となりました。市長は、千曲市は自治体間競争に遅れを取ってしまったとして、当初は他の地区に比べて優位性のあったとしていたこの千曲市がなぜ負けたのか。企業誘致失敗の原因はどこにあったと認識しているのか。その失敗の本質を検証し、市民に説明すべきではないでしょうか。お尋ねします。これにつきましては、副市長、企業立地推進本部長としてぜひお尋ねしたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 議員御指摘のとおり、副市長が本部長ということになっております。私も7月に就任しましてまだ日が浅いということで、今いろんなことをレクチャー受けて勉強している最中でございますので、その辺もひとつ頭に入れていただければありがたいと思います。 答弁いたします。企業誘致失敗の原因はどこにあったかということでございます。また、これは市民に説明すべきではないかについてでございますが、屋代地区の計画地は農振農用地に指定されておりまして、計画地を受益地に含む土地改良事業も平成28年度に完了しております。また、計画地全域が埋蔵文化財包蔵地のため発掘調査も必要になります。 こうした背景の中で、土地区画整理事業の事業化検討を重ねてまいりましたが、大型商業施設誘致にこだわり続け、幅広い事業フレームの検討ができなかったことが、事業が進まなかった大きな要因であると考えております。 6月定例会で市長が答弁いたしましたが、計画地の状況、これまでの開発方針と主な成果、進捗と問題点など、見直しへ向けた検証を進めてまいりましたが、その結果につきましては、過日建設経済常任委員会のほうに報告したと聞いております。 市民の皆様にも「屋代地区開発のいま」を通じまして、これらについて順次お知らせしているところであります。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 小川市長よりも大内副市長のほうがよく今までの経緯を御存じだと思って、お尋ねしたわけでありますけれども、農振地域であるとかいろんな大型商業施設だということは前々から分かっていたことなんですね。佐久、須坂より優位性があると言われたのになぜ負けたのかということを聞きたいんですよ。説明ではなくて、その原因を教えていただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 私も以前まで総務部長ということで、この件に関しましてそれなりに予算の上ですとかいろいろ関わってきたわけですが、直接深くは関わっておりませんでした。それから先ほどのレクチャー等も受けた中で、これは市の公式な見解というよりも私の個人的な見解も入ってしまうのでお許しいただきたいと思うんですが、まず企業の側はとにかく今の時代ですからスピードをまず求めてきたと思います。そのスピード感についてやはり千曲市のほうでいろんな要因があったと思いますが、なかなか答えられなかったということ。 それから、スピードと密接に関係するんですが、スケジュールですね。例えば何年までにこうやって、こうやっていくという見通し。それについて明確に説得できるスケジュールが立てられなかったのではないかということ。 あるいは、先ほど来出ています文化財含めたいろんな規制です。先ほど議員さん、太平洋戦争のこともおっしゃったんですが、そういったことの見通しについて若干あまい面があったのではないかなとも考えております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) これは6年間かけて千曲市の専任の職員が多額の税金を投入してやってきた事業でありますので、ぜひ市民が分かるように説明をしていただいて、市民の納得を得ていただきたいなと思います。 次、いきます。 この屋代地区の開発はイオンありきの開発ではなく、準備会も地権者もイオンの説明はしていないとしていますが、市も準備会もイオンモールありきの誘致を進めてきたのではなかったでしょうか。お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 市も準備会も御指摘の企業ありきで誘致を進めてきたのではなかったのかについてでございます。 6月定例会で宮下議員に答弁いたしました通り、事業主体である屋代地区土地区画整理組合設立準備会の前身となる屋代地区まちづくり協議会や、さらにその前身の屋代地区の開発促進を図る有志の会は御指摘の企業の出店を期待して組織されたものですが、準備会側は当初から現在も御指摘の企業ありきではございませんでした。 この開発におきまして、御指摘の企業ありきにしてしまったのは、企業誘致を準備会から託されました市であったと考えております。 平成27年、28年ごろから須坂市、佐久市、千曲市において、大型商業施設を核とした開発計画が同時進行しましたが、企業側の思惑とすれば、複数ある候補地の中で、希望のタイミングでよりよい条件の場所に出店したいと考えるのが当然のことでございます。大型商業施設を取り巻く環境が厳しさを増す状況下におきまして、企業側に大型施設を何か所も作ることを期待することは現実的ではございません。 こうした現状を市として重く受け止めまして、このまま大型商業施設にこだわり続けても開発が進まないと判断しまして、大型商業施設ありきの方針を見直したところでございます。 諸情勢報告で申し上げましたとおり、開発に関しては、現在事業主体であります屋代地区土地区画整理組合設立準備会において開発のコンセプトや開発手法なども含めたまちづくりの構想案の検討が進められておりますので、構想案の内容が見えてきたところで関係する団体ですとか市民の皆さんともよく意見を交換したいと考えております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) それでは、地権者組合とか地権者の説明会にもイオンの話は出なかったということでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 準備会の中では御指摘の企業の名前を具体的には出しておりません。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) まちづくり協議会、地権者組合が出している屋代地区まちづくりニュースというものがあるんですけど、この2号を見ると、この中にイオンモールの話ばかりが出ているんですね。質問と回答があるんですけど、7回もイオンモール、イオンモールという名前が出ているんですけど、これは事実と違うのではないですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 確かにニュースの中では名前が出てきておりますが、いただいた御質問に対してお答えしているということで、事務局のほうから具体的に名前を出している状況ではなかったということでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) ちょっと今の説明は納得しないんですけど、イオンモールの話があってこの話が進んできた。だからイオンの話は当然その中に出てきているんですね。それを出なかったということ自体が矛盾していると思うんですけど、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 確かに御指摘の企業の名前はいくつか出てきているということでございますが、35ヘクタールの開発全てということではなくて、その一部についてそのような御指摘の企業の名前が挙がって、議論がされたということでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) ちょっと今の説明は納得いきませんけど、後で調べてまた連絡をください。 次いきます。 事業費や減歩率の試算が地権者に説明できる熟度に達していないとしていましたが、熟度とは何なのか。りんごや桃が熟すということなら分かりますが、減歩率や事業費が熟すとは何なのか私は分かりません。開発が成り立たないということでしょうか。お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 地権者へ説明できる熟度とは何かについてでございます。地権者の皆さんに説明できる熟度とは、地権者の皆さんの御同意が得られると判断できるレベルのことであり、そのレベルに達しているかどうかの判断は準備会の役員が行うこととなります。 平成29年度から令和元年度まで、一定の想定の下で減歩率の試算を行いまして、土地区画整理事業の事業化に向けた検討を重ねましたが、地権者の皆さんの御同意が得られると判断できるレベルの整備計画案を策定することができなかったことから、減歩率等を地権者の皆さんに説明するには至っておりません。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 地権者が納得しないということは開発が成り立たないということでよろしいですね。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 開発が成り立たないかどうかという判断をするにはちょっと難しいものがございますが、いずれにしましてもその熟度に達していないレベルでは難しいということになろうかと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 開発が難しいということで分かりました。 次に、昭和株式会社からの報告書は地権者の利益を損ない、不利益となるという理由で議会や地権者に提出されませんでしたが、この判断は誰がいつの時点で行ったのでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 減歩率等の報告書の内容を説明しないという判断をいつ誰がしたのかについてでございます。 一定の想定の下で減歩率等の計算を行いまして、平成30年10月に開催した役員会で議論しましたが、想定が正確性に欠けるとの意見が出されまして、地権者の皆さんに説明するような熟度に達していないと役員会で判断しました。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 役員は誰が判断したんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 役員会の誰がということではなくて、役員会で決議したということでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) それは当時の市長も了解したということですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) この件につきましては役員会の判断で決定するものでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) この7,000万円の調査費というのは、市の税金から出ているわけですね。役員から出たわけではありませんよね。何で市がだからそれを黙っているんでしょうか。納得できませんけど、その答えは。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 当然理事者には全てを報告してございます。ただ、決定するということに関しては役員会が決定したということでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 市長は了解していたということですね。分かりました。 続きまして、区画整理地域内の道路建設というのは通常、区画整理事業と同時に行われるものです。しかし、一重山2号線は開発を加速させるためとして、開発と切り離しての建設となりました。実際には企業との交渉は全く進んでいないにも関わらず、なぜこのような決定がなされたのでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 屋代地区の開発と一重山2号線の整備を切り離した理由についてでございます。 市では、既存の都市拠点、産業拠点、観光文化交流拠点など、雨宮、八幡東などの新たな産業拠点を結び、人やモノ、文化の流れを市内全域に波及、循環させるための幹線道路の整備を、国や県と分担し、連携しながら進めております。国道18号バイパスや都市計画道路若宮線、力石バイパスなど川西地区の整備が順次進みまして、市内を南北に結ぶ都市計画道路の千曲線が開通したことから、今後は東西の連携軸となります都市計画道路一重山線の整備を進めたいというふうに考えております。 都市計画道路一重山線の全線開通を目指すためにも市も一定の覚悟、ここは市で開けるので、ここは県でお願いしたいといったような姿勢を示しまして、国、県に強く働きかける必要がございます。 また、屋代スマートインターチェンジの早期事業化を目指す上でも、接続道路の開通見通しが必須になることから、令和元年度に屋代スマートインターチェンジの接続道路となる一重山2号線は屋代地区の開発事業から切り離し、改良事業として進める方針を固めたものでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 昨年の3月議会で岡田市長は開発を加速するために道路は先にやらなくてはいけないんだということで、開発のために道路を作るという説明をされているんですね。今の説明と逆だと思うんです。そもそも道路を先行するということは、開発するそこへ何社か企業が来る場合にどこの場所がほしい、ここの場所がほしいというときに、道路を先につくってしまっては、開発の邪魔になると思うんですね。だから、35ヘクタール一括の区画整理の開発というのを諦めた、やる気がなかったのではないかなと思いますがいかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) やる気がなかったのではないかというような御意見でございますけれども、先ほど来申し上げましているとおり、一重山2号線は市の幹線道路の位置づけでございます。当時の市長の思いというのは私もちょっとよく分からないんですけど、前回の定例会でも答弁させていただきましたとおり、市の東西を結ぶ必要な幹線道路という位置づけの中で開けていく必要があり、市の施策として現在動いているわけでございます。この道路が開くことによって、開発もスムーズに進むというようなこともありますが、将来の千曲市の道路体系を見通しての事業と御理解をいただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 令和2年度の主要な施策の成果に関する説明書があるんですけど、ここに土地区画整理事業ということに関して市道一重山2号線の整備は、その本来の機能を発揮させるためには、前後区間の整備が不可欠であるという検討結果が出たと。土地区画整理事業を総括して、地権者報告会において千曲市産業連携道路ネットワーク構想に基づく、市道一重山2号線の着手、35ヘクタール一括の土地区画整理事業以外の規模、手法の検討をすることについて、地権者の理解を得たと書いてあるんですね。これだから、地権者に対してもう35ヘクタール一括の土地区画整理事業による開発をやらないということを、それ以外の方向を目指すというふうに発表したところじゃないですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 今、議員の御指摘のありました区画整理事業をやめたということではなくて、地権者報告会で先ほど申し上げました熟度に達していないということがありまして、35ヘクタール一括の土地区画整理事業以外の開発手法を検討すべきだという旨の方針が決議されたということです。そのことを踏まえまして地権者報告会でその旨を説明して、区画整理事業以外の手法について検討することについても理解を得たと考えております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 大変苦しい答弁です。もう1つ、スマートインターチェンジについても書いてあるんですね。地盤調査費は1,800万円も使っているわけですけど、各種調査により事業費算出の精度は高まったが、工事を行うネクスコの単価の上昇により、事業費の節減にはいたっていない。縮減策の行き詰まりを感じるため、今後はスマートインターチェンジ自体の形式、構造を含めた抜本的な見直しを視野に入れて進めていく。これは実際には無理だということを書いているんじゃないですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) スマートインターチェンジにつきましては、6月定例会で中村眞一議員の御質問にお答えいたしましたけれども、国には整備効果という面では概ねの了解をいただいている状況でございます。 ただ、整備費がなかなか国が思う整備費に近づけられないということで思うようには進んでいない状況にございます。 8月27日に本年の相談会がございまして、国、ネクスコ、県と交えまして、打ち合わせをしたところでございますが、さらに熟度を高めるように経費の節減が得られるように検討を進めることになっております。 いずれにしましても、スマートインターチェンジは市の施策として必要な施策の1つでございます。こちらのほうも着実に進めるべく、現在努力をしているところでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 湯本部長は優秀な方だと思いますけど、この文章をよく読んでいただきたいんですよ。この意味するところはそういうことではないと思いますよ。実際問題一重山2号線はなかなか機能を発揮できない、スマートインターチェンジは難しいということを市の正式な文章として出している。後でまた御連絡をください。 続きまして、いきます。 大型商業施設誘致が失敗に終わり、開発が白紙となった以上、道路建設についても一旦白紙とすべきではないでしょうか。市長は選挙中、時代が変わって企業が参加しない場合、かかった費用はどこが責任を持つのかと訴えて市民の支持を得ました。今後開発が進まない場合、今まで費やした経費は誰が責任をとるとお考えでしょうか。小川市長、お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 6月定例会で中村眞一議員にもお答えいたしましたけれども、そもそもできないことを想定して進めておりませんので、責任の取り方についても今のところ考える段階ではありません。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 当然できないことを想定しているわけではないんですけど、現実問題として大型商業施設の誘致は白紙になっている。それについて、市長のお考えをお聞かせください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) これまで定例会のたびに同様の御質問をいただく中でお答えしてきたとおりでございますけれども、今までの大型商業施設ありきの開発を一旦見直して、新たなまちづくり計画を実現させたいという思いでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 今、お尋ねしてもそれ以上の答えがないと思います。ただ、市民としては新たなまちづくりというのは何なのかというのが非常に分かりにくい。ぜひその辺を市民に分かるように説明していただきたいと思います。 次、いきます。 大項目3、上山田中央緑地復旧工事について。 2回の増工による異常な契約変更はなぜ発生したのか。上山田中央緑地復旧工事は昨年9月、そして12月の議会で2回の増工によって、当初の契約額の約倍の5億2,665万円となりました。このような1か月間の間に2回の増工という不自然な問題がなぜ発生したのか。今後の改善策をどのように考えているのか。これについては、副市長にお尋ねしたいと思います。副市長は12月の議会の初日にこの問題を即決で決めてくれということで議会に諮ってきた。実際これはその当時工事が終わっていたんですね。もう議会への軽視も甚だしいと思いますけれども、そのとき副市長は総務部長でした。総務部長としてこの事実を知っていたのかどうか。お答え願いたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 議会運営委員会のときのことだと思うんですが、私はそのようなお願いをしたのは事実でございますが、工事が既に行われていたということは私は全く存じておりませんでした。私も議会事務局の経験があるんですが、一応契約については、契約の相手方との信義もあるということで、原則的に契約は金額とか相手方に問題がなければ認めていくんだと承知したものです。その上で疑義については委員会等でまた審査いただければということでお話したところでございます。あくまで工事も遅れるということもあるということで私もお願いしたところでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 普通の契約関係では考えられないことなんですけど、1億何千万円も増工になるというにも関わらず、何の議決もなく、契約を取り交わす前に工事が始まってそれも終わっていた。実際に副市長は知らないと言っていますけど、ではどなたが知っていたんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 誰が知っていたかという御質問ですが、当時の手続きを進める上でも契約に至る前の変更については、全ては協議書というものを交わして、変更する、しない、こういう状況だからこうだといったことを協議して、進めてございます。この決裁範囲において、長となるものが決裁をして承知をしているということでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 長というのはどなたのことですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 数量の変更をしてもいいかとか、そういった協議を業者と交わしてやり取りの決裁をするのは所属の課長でございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) その当時の湯本課長が1億数千万円の増工を独断で契約を決裁したということですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 建設課の所管ではございませんので、私ではございませんけれども、契約額まで協議の中ではいくらにするから変更しますということは記しておりません。それはあくまでも契約書を結ぶときに事前に協議をして、いくらになるということで請負者と市のほうで同意をした額が契約額ということです。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) ちょっと理解できないんですけれども。要するに議会の議決を経る前に工事をもう終わっていたということは異常なことじゃないですか。代表監査委員、この件について見解をお聞かせいただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 横尾代表監査委員。 〔監査委員 横尾浩美君 登壇〕
◎監査委員(横尾浩美君) 初めにお断りしておきますが、代表監査委員の見解をお聞きしたいという質問でございましたが、監査委員の意見につきましては、委員2人の合議により形成されるものでございますので、私個人の見解のみでの答弁はできません。今回は事前に通告をいただきましたので、委員2人の合議により答弁を作成してまいりました。 さて、上山田中央緑地復旧工事につきましては、令和2年度決算審査を行うに当たりまして、所管課から提出された調書及びヒアリング調査で経過を確認いたしました。 所管課からは現場がマレットゴルフ場で起伏があったため、想定した以上の土砂が出て、契約変更は不可避であったという説明を受けております。監査の視点から申しますと、やはり当初の契約額から大きな変更なく事業執行されるのが大原則であると考えております。しかしながら、災害復旧、特に体験したことのない規模の災害からの復旧でありましたので、当初から正確な見積もりを元に発注できれば問題はなかったわけですが、やむを得ずそれが叶わない結果になってしまった案件だと捉えております。 今後につきまして、令和2年12月定例会附帯決議にありましたとおり、適正な事業執行に努めていただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 確かに自然災害ですから想定を超すような土砂があったことは当然あります。しかし、1回増工しているんですね。1回9月に増工して、その2か月後にまた2回目の増工をする。これは考えられないことなんですね。これについてはどう思いますか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 横尾代表監査委員。 〔監査委員 横尾浩美君 登壇〕
◎監査委員(横尾浩美君) 先ほど答弁したとおりなんですが、当初の契約額から大きな変更なく事業執行されるのが大原則であると考えておりますけれども、しかしながら然るべき事由があれば契約の変更ができるということは市の財務規則に定められているところでございます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) それでは、このような当初の契約から実際増工があって大幅に上がるというようなことは1年間の間に千曲市の場合どのくらいあるんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 通告に件数についてはないんですが、全ての工事ということで、すぐ数字出ますか。通告にないので、その辺はすぐ出ないようなんですが、どうしましょう。後ほどでよろしいですか。
◆4番(宮下繁明君) 後ほどお願いします。
○議長(和田英幸君) それでは、所管課のほうで後ほど報告を求めます。
◆4番(宮下繁明君) 今後このようなことがないように改善をしていただきたい。そのためにはどうしたらいいのか、ぜひ市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 先ほど代表監査委員からの答弁がありましたけれども、私も同様に大変当初の契約額から大きな変更がなくて、事業を執行されるのが大原則であるというところを今回はやむを得ずそれができなかったということは非常に皆さんには誤解を与えてしまうようなこととなってまいりまして、遺憾に思っております。附帯決議にもありましたように、今後は適正な事業執行に努めてまいります。 ただ、やはり想定外という言葉が最近もうしっかり定着しておりますけれども、物事を全て白か黒かで決めつけるということはなかなか難しい世の中でありますので、その辺りだけでは御事情を御理解いただきたいと存じます。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 想定外があるということは重々承知していますけど、民間ではこのような契約変更を2回も、しかも大幅な何億という契約変更はあり得ないんですね。民間出身の小川市長なのでその辺のところもよく御理解だと思いますので、ぜひ今後の改善策、どうしたら改善できるのかということをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) ただいまのことについて改善策ということですが、市のほうでも検討はしております。具体的に申し上げますと、請負人選定委員会というものがありまして、これが契約のときは庁内でいろんな請負について審査するわけですが、その中で従来は変更については審査がなかったんですが、今後は大幅な変更については請負人選定委員会の中で審査していくことに変えました。 それから、議員もおっしゃっていましたが、最初の見積もりですね。測量等も含めてですが、そういったものがなおざりと言っては失礼なんですが、もう1回見直して、初めのときの見積もりをきちんと出すようにより一層努めてまいりたいと考えております。 また、工事の関係が終わっていたうんぬんの件なんですが、確かに言い訳になってしまうんですが、経験したことのない大災害ということで、どうしても最初の見積もりと入った量がかなり多かったということで、工事のほうもここまできちんとやったから止めるというわけにいかなかったので、多分引き継いで少しやってしまったということがあって、全て終わっていたというわけではないと考えております。 したがいまして、反省すべき点は多々あるかと思いますが、大災害ということも考慮いただければありがたいと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 副市長、気持ちは分かるんですけど、去年の12月議会のときにもしあれが否決されたらどういうふうになるんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 否決ということになれば、当然それは契約ができないということですから、契約のない事業をしてしまったということで、それは大変な問題になったと思います。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 先ほどこの大幅な契約変更については大幅というのはどのくらいの割合のことを言うんでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 概ね30%を超える変更についてやっていきたいと思っております。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 30%はちょっと多すぎると思いますけど、とにかく改善するようにきちんと決めていただきたいと思います。 次、いきます。 大項目4、上山田戸倉市民窓口の充実について。出張所となりどのように変わるのか。 上山田市民窓口については、地元の自治会から当初から支所としての位置づけを要望してきました。今回出張所としての条例が出されますが、今後の業務内容の充実についてはどのように考えていらっしゃいますか。リモート等の検討は進んでいるんでしょうか。お尋ねします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 出張所となりどのように変わるのかについてでありますが、本定例市議会に上程しています千曲
市役所出張所設置条例制定につきましては、提案説明で申し上げましたが、現在の市民課・上山田戸倉市民窓口係の利用状況等を踏まえ、今後も必要な業務と判断できるため、条例で出張所として定めたものであり、この条例制定によりこれまでの業務内容が特段大きく変わるというものではありません。 しかし、今後の業務内容の充実につきましては、市民のニーズを見極めるとともに、費用対効果の観点も踏まえ順次対応してまいります。 次に、リモート等の検討は進んでいるのかについてでありますが、本年5月下旬から複数のITベンダーから上山田戸倉市民窓口係と本庁舎を行政ネットワークで結ぶシステム構成について、ヒアリングを行っていますが、今後もリモート等で提供していく窓口サービスについて、関係部署間で連携を図りながら、研究・検討を進めてまいります。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 総務部長は中身はあまり変わりないというようなことをおっしゃっていましたけど、それじゃあ納得しないと思うんですね。自治会のほうからも再三要望が出ております。住民サービスを充実してほしいということを要望しておりますので、それに基づいてぜひやっていただきたいなと思います。先ほどの答弁の中で、他の市町村の動向も見てということを再三総務部長もおっしゃっていましたけど、先日総務部長、市民環境部長とともに長野市の大岡支所、そして上田市の武石自治センターを見学に行ってきました。それぞれ合併して村の役場がどうなったのかという実態を見に行ってきたんですが、ほとんど住民サービスは合併前と変わらないようにやっているんですね。だから、そちらの住民の方は合併しても行政に不満を持っていない、合併してよかったと思っているんですね。だから、上山田の例と全然違うんです。それは合併した周辺の市町村を大事にしているということだと思うんですけど、ぜひそのような例を見ていらっしゃると思いますので、参考にしていただいて、充実する方向にもっていっていただきたいと思いますけど、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 先日、宮下議員とともに我々職員5人、あと上山田の自治会長さんも含めて、大岡支所と武石のセンターのほうを視察させていただきました。まずあそこまで行くのに大変遠かったなというのが感想でございます。 それと、周りの景色というのもまた全然我々にはない景色、環境だなと思ったところです。 しかし、住民の方々が求めるものについては今後見極めてまいりたい、今はまだできなくてもできるものについて検討してまいりたいと考えております。 よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 前の議会でもお尋ねしたんですけど、住民票とか戸籍抄本取れるんですけど、転入届、転出届、死亡届とか受理ができない。これを何とかまず改善していただきたい。あと、マイナンバーカードの問題だとか福祉の問題だとかそういったものはすぐにでもできるんじゃないかと思うんですけど、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 竹内市民環境部長。 〔市民環境部長 竹内 康君 登壇〕
◎市民環境部長(竹内康君) 市民環境部といいますか市民課でできる範囲の中ではまずやっていけるものについては、やっていきたいと思いますし、あと連携が取れる他課のものについても充実できるように今後考えてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) ぜひ具体的に進めていただきたい。前回場所が狭いというお話だったんですけど、例えば上山田旧庁舎の横に有線放送の施設があるんですね。有線放送の施設を使うとか、奥の会議室等を使うとかいろんな形でまだ場所的には余裕があるんじゃないかなと思います。できない理由を言うのではなくて、どうしたらできるのかということをぜひ考えていただきたいなと思います。 最後大項目をいきます。上山田小学校の通学路の安全確保について。 千葉県八街市での下校途中の小学生の列にトラックが突っ込み、男女5人が死傷する痛ましい事故が発生しました。上山田小学校の通学路である供養塔線については、従来から危険性が指摘されていましたが改善が見られません。早急に改善策を検討し、実行すべきではないでしょうか。お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 上山田小学校の通学路の安全確保についてでございます。 市道A-05線、供養塔線につきましては、現在上山田小学校から北側について、通学路に指定されています。通学児童の安全確保のためには、全線にわたりまして歩道が設置されることが望ましいところではありますけれども、歩道設置には、車道幅員とは別に一定の幅の用地確保が必要でありまして、地元の合意形成が必須でございますが、合意が得られていない状況です。 現在は、車道幅員の外側にグリーンベルトを設置しまして、歩行者の視認性の向上を図るとともに、外側線の内側に破線を引いて車道と路側帯の境界を明確にすることで速度抑制を促しております。 また、併せまして、児童の図柄と速度制限の30の数字をデザインした路面標示を施しまして、通行車両に注意喚起を図っております。 今後も引き続き、自治会や学校、PTA、警察と連携しながら地元の合意形成が図れるよう努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 宮下繁明議員。 〔4番 宮下繁明君 質問席〕
◆4番(宮下繁明君) 私も毎日道を通っているんですけど、確かに30キロという表示はあるんですけど、ほとんど30キロが守られていない。そして、朝の通勤時間は坂城とか上田に行く車がみんな迂回路として使っているんですね。生活道路だからなかなか止めるわけにはいかないということもあると思いますけど、千曲市の通学路の中で、私は1番危険なところではないかなと思います。今、ボランティアの方とか地元の自治会の方が毎日立って交通安全を呼び掛けていますけど、ぜひ市のほうも警察等と協議しながら、どうしたらいいのか、別の通学路を設ける方法ないかとかいろんな方法を考えて、できる方法を考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君) 以上で一般質問は終わりました。
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△日程第2 議案審議
△議案第46号 令和2年度千曲
市一般会計歳入歳出決算認定について
△議案第47号 令和2年度千曲
市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について
△議案第48号 令和2年度千曲
市同和対策住宅新築資金等貸付事業特別会計歳入歳出決算認定について
△議案第49号 令和2年度千曲
市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について
△議案第50号 令和2年度千曲
市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について
△議案第51号 令和2年度千曲
市下水道事業会計利益の処分及び
歳入歳出決算認定について
△議案第52号 令和2年度千曲
市水道事業会計利益の処分及び
歳入歳出決算認定について
△議案第53号 千曲
市役所出張所設置条例制定について
△議案第54号 千曲市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例等の一部を改正する条例制定について
△議案第55号 千曲
市水道事業給水条例の一部を改正する条例制定について
△議案第56号 令和3年度千曲
市一般会計補正予算(第4号)の議定について
△議案第57号 令和3年度千曲
市介護保険特別会計補正予算(第1号)の議定について
△議案第58号 令和3年度千曲
市下水道事業会計補正予算(第1号)の議定について
△議案第59号 市道路線の変更について
△議案第60号 市道路線の廃止について
△議案第61号 市道路線の認定について
△議案第65号 令和3年度千曲
市一般会計補正予算(第5号)の議定について
△請願等の受理について
○議長(和田英幸君) 日程第2、議案審議。議案第46号から議案第61号及び議案第65号を一括議題といたします。 以上、17議案については、質疑の通告がありませんので議案付託表記載のとおり、関係常任委員会に付託いたします。 請願等の受理についてを議題といたします。本定例会において受理した請願は請願文書表記載のとおり、関係常任委員会に付託いたします。 陳情につきましては、陳情等文書表記載のとおり、陳情の写しのデータを配信いたしました。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 これをもちまして、本日の会議を散会といたします。お疲れさまでした。 午後2時54分 散会
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