大町市議会 > 2024-03-01 >
03月01日-05号

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  1. 大町市議会 2024-03-01
    03月01日-05号


    取得元: 大町市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-29
    令和 6年  3月 定例会          令和6年 大町市議会3月定例会会議録(第5号)               令和6年3月1日(金)---------------------------------------令和6年大町市議会3月定例会               議事日程(第5号)                      令和6年3月1日 午前10時 開議日程第1 市政に対する一般質問順位議席氏名118個人質問     西澤和保126個人質問     太田昭司1316個人質問     大和幸久1417個人質問     中村直人---------------------------------------              会議出席者名簿◯出席議員(16名)     1番  植松悠一郎君       2番  二條孝夫君     3番  一本木秀章君       4番  傳刀 健君     5番  堀 堅一君        6番  太田昭司君     7番  中村直人君        8番  西澤和保君     9番  栗林陽一君       10番  宮田一男君    11番  小澤 悟君       12番  中牧盛登君    13番  大竹真千子君      14番  山本みゆき君    15番  高橋 正君       16番  大和幸久君◯欠席議員(なし)◯説明のために出席した者 市長         牛越 徹君    副市長        矢花久則君 教育長        中村一郎君    総務部長       和田泰典君 総務部参事      田中久登君    民生部長福祉事務所長 川上晴夫君 民生部参事生活環境課長         産業観光部長     駒澤 晃君            笠間博康君 会計管理者      降旗孝浩君    教育次長       太田三博君 病院事業管理者病院長 藤本圭作君    病院事務長      曽根原耕平君 庶務課長選挙管理委員会書記長      建設課長       松田紀幸君            飯島秀美君 上下水道課長     松宗市雄君◯事務局職員出席者 事務局長       藤澤浩紀君    事務局係長      西澤秀一君 書記         小山 学君    書記         倉科貴大君 書記         千野恵子君---------------------------------------                本日の会議に付した事件              議事日程(第5号)記載のとおり---------------------------------------              令和6年 大町市議会3月定例会           市政に対する一般質問通告並びに質問要旨、順位順位議席番号 氏名 [質問形式]質問項目及び要旨ページ118番 西澤和保 [一問一答]1.市役所におけるセキュリティーについて  (1) 外部侵入者対策や火災など、市の施設等におけるセキュリティー対策や行動指針は。  (2) 防災カメラの設置や不当要求行為などへの対応は。 2.コンプライアンスとガバナンスの在り方について  (1) 接遇に対する取組みは。  (2) ガバナンス強化と研修などの必要性は。250 ~ 262126番 太田昭司 [一問一答]1.読書と図書館について  (1) 子どもたちの読書活動推進の状況は。  (2) 新たな「子ども読書活動推進計画」の策定の進捗は。 2.人を育む「文化芸術のまちづくり」について  (1) 「北アルプス国際芸術祭2024」開催準備の進捗は。  (2) 市民の文化芸術活動を支える条例制定の進捗は。262 ~
    2781316番 大和幸久 [一問一答]1.大町市のセクハラ事件について  (1) この問題に対する大町市の対応における課題は何か。279 ~ 296147番 中村直人 [一問一答]1.視察先自治体を参考に考えるまちづくりについて  (1) 「観光客の市街地への誘導」について姫路市を例に問う。  (2) 「中心市街地の未来」について高松市を例に問う。  (3) 「移住したいまちづくり」について西条市を例に問う。296 ~ 311 △開議 午前10時00分 ○議長(二條孝夫君) おはようございます。 ただいまから3月定例会の本日の会議を開きます。 本日の出席議員数は16名全員であります。よって、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、本日の会議に出席を求めた者は、市長、副市長、教育長、病院事業管理者及び各部課長等であります。--------------------------------------- △日程第1 市政に対する一般質問--------------------------------------- ○議長(二條孝夫君) 日程第1 昨日に引き続き、市政に対する一般質問を行います。 質問順位第11位、西澤和保議員の質問通告は2項目です。西澤和保議員の質問を許します。西澤和保議員。(拍手)     〔8番(西澤和保君)登壇〕 ◆8番(西澤和保君) 政友クラブ、西澤和保です。 まずは1月に発生いたしました能登半島地震において被災されました皆様にお見舞い申し上げますとともに、犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表します。 私からは、市の施設におけるセキュリティー対策について、コンプライアンスとガバナンスの在り方について御質問をいたします。 初めに、市の施設におけるセキュリティー対策について。 市役所や関連施設などで、窓口での不当要求などの要因における職員への暴行や、庁舎への放火や破壊といった、行政が標的とされた場合の対応について、マニュアルや行動指針などは整備されているのかお聞きいたします。 これで最初の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 西澤和保議員の質問に対する答弁を求めます。総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 行政が標的とされた場合の対応マニュアルや行動指針は整備されているのかとのお尋ねにお答えいたします。 当市では職員に対して、法令や行政手続に違反する要求や、職務権限を逸脱する要求、職員の安全や尊厳を侵害する行為などの不当要求行為に対しては、未然に防止するとともに、組織的に対応することで、職員の安全と事務事業の円滑かつ適正な執行を確保するため、大町市職員に対する不当な働きかけ及び不当要求行為等防止対策要綱を定めております。 この要綱では、全庁的な対策の推進を担う不当要求行為等防止対策委員会の設置のほか、不当要求行為の防止を図るための責任者の設置とともに、不当要求行為が発生した場合に、組織的に講ずる防止対策等について定めております。 また、不当要求行為等について、警察等の関係機関との連絡調整、情報交換を適宜実施し、職員を守る組織づくりに努めております。 その一方で、職員への暴行や庁舎等への破壊行為に対するマニュアルや行動指針は、現在のところ整備はいたしておりません。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 毎年、どこかの市庁舎や公的機関などが標的となった事件が起きています。昨年12月には茨城県日立市役所と東海村役場に車が侵入した、突入したといった事件、それから、今年1月は長野市のハローワークにハンマーを持った男が侵入し、パソコンなどを破壊したという事件なども起きました。 大町市の庁舎内で起きた場合の対応については、直ちに全ての職員が対応できるように徹底されているのかちょっとそこら辺をお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 庁舎内で事件が起きた場合、全ての職員が対応できるように徹底されているのかとのお尋ねでございます。 当市では、庁舎内で暴力行為などの事件が発生した場合は、直ちに警察に通報を行い、また、不測の事態の発生が想定される場合においても警察に情報提供するなどの対応を行ってまいりました。 先ほど御答弁申し上げましたように、職員への暴力行為や、庁舎等への破壊行為に対するマニュアル等が整備されていない中で、職員個々が具体的に対応することは難しいものと考えております。 加えまして、昨今の行政機関を対象とした暴力行為は、来庁者や職員の生命、身体を危ぶむ過激な事例も発生しておりますことから、即時に対応できる職員の行動マニュアルの作成や訓練等の必要性を認識するところであります。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) そのような訓練を行われているのかはちょっと分かりませんけれども、訓練などを行うことが必要かと思っていまして、課題や問題点を見つけるには重要なことですし、まずは訓練を通じて職員の皆さんが想定どおりに行動できるかを検証することも大切だと思っております。 兵庫県の宝塚市と東京都稲城市では、過去に市庁舎内で放火事件が起こっています。その検証報告書を私読ませていただきましたが、事件によって職員の方が負傷したり、市役所の機能が数日間にわたって停止した、それから市民サービスが停止したということもありました。 両市の担当課の方に直接お話をお聞きしましたところ、職員全体で取り組むべき課題や問題点、改善点などが職員アンケートなどを通じて洗い出されたことで、接遇研修や窓口対応の在り方、またコンプライアンス研修など等を定期的に行ったり、訓練などにも取り組んでいるようです。両市ともに窓口で発生した事件でありまして、放火事件といった特性上、訪れる市民をも先ほど答弁にありました巻き込みかねない、そんな最悪の事態も想定された事件でありました。 そこで、現在、市として、職員間で迅速に対応すべき避難誘導などの訓練の実施やちょっとさっきマニュアルはないって言っていましたけれども、もうこのマニュアルを早急に整備するべきだと思われますがいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。副市長。 ◎副市長(矢花久則君) 避難誘導訓練やマニュアルの整備についての御質問にお答えいたします。 市では、火災や地震などの災害を想定しまして、各施設においてマニュアルあるいは手順書を整備し、毎年防災訓練を実施しておりますけれども、災害以外の事案を想定したものではございません。 近年、公共施設で災害以外の事件が多発しておりますことから、ただいま議員御指摘のとおり、市民や職員の安全を確保するため災害以外の事案に対応した訓練や、マニュアルの整備の検討というものが必要であると考えております。 市といたしましては、今後、災害以外の事案にも対応したマニュアルに見直しを図るとともに、災害訓練のメニューに施設利用者の誘導や、乱入者への対応、関係機関への通報など取り入れた有事の際の安全確保に努めることといたしたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 先日、大町警察署の御担当者の方と私管内の治安状況などをお聞きしながら、お話をさせていただきました。全国的に見ると一般の市民が何かのきっかけで、自治体などを標的にする事件がやっぱり毎年起きているということはお聞きしまして、大町警察署としては、自治体と協力しての訓練や対策、それから、暴行などに対処するための装備品などのアドバイスも行うというお話で、ハローワーク長野の事件を受けて、大町のハローワーク大町でも、大町署と連携した訓練が行われたようです。 また、火災発生時の避難誘導の手順や、異臭などの事案に関する対応においては、北アルプス広域消防本部の担当者の方とお話しした中で、それらに対応する手順も、装備も備えていると。自治体との間でのマニュアルの策定のアドバイスや訓練への対応も十分に行える旨の確認をしております。 まずは関係機関と連携して、来庁者の避難誘導や暴漢者等を想定した訓練、そして、職員に対しての通報を行う訓練だとか、対応の訓練を実施して、マニュアル策定の基礎となる課題などの洗い出しを行ってみてはいかがかと提案をいたします。 先ほどマニュアルが必要だというようなことをおっしゃっていましたが、どのようなスケジュールで検討されるのか御答弁をお願いいたしたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 訓練による課題の洗い出しと対策のスケジュールについての御質問にお答えいたします。 市では、防災訓練を実施する際には、訓練ごとに目的を定め、実施後には参加者や消防署などの関係機関から御意見をいただき、検証を行い問題点や課題について整理をいたしております。 しかしながら、外部侵入者に対する訓練は、これまで実施しておらず、まず、外部侵入者を想定した訓練が実施できるよう、新年度に警察署などと連携した、基本的事項の研修とマニュアルを整備いたしまして、訓練実施後には、課題の洗い出し等を行い、対策に反映してまいりたいと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) ぜひ早急にお願いしたいんですが、来庁される市民の安全は当然なんですけれども、職員にも負傷者や被害者を出さないということが必要だと思っております。 特に市庁舎は市民の暮らしのための業務をつかさどる場所ですので、多くの市民が来庁する中で、安心安全を限りなく担保する必要があるんじゃないかと思います。 スケジュールを重視して、早急に対応、いろいろマニュアルなど整備していただきたいと思っておりますが、次の質問に移ります。 防犯カメラの設置状況についてお聞きいたします。 現在、市庁舎や出先機関などの防犯カメラの設置状況をお聞かせいただけますでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 市庁舎などの防犯カメラの設置状況について御質問にお答えいたします。 現在、市が監視カメラを設置している施設は、大町総合病院と明日香荘の2施設で、文化会館と総合体育館、美麻小中学校の3施設は、録画機能のないモニターを設置しております。 防犯カメラ以外のセキュリティー対策としましては、警備会社による警備を情報センターや小中学校、八坂・美麻支所など15施設で実施しております。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 現在、一般家庭でもセキュリティーの面から防犯カメラを設置する、そんな時代になってきています。以前にプライバシーの配慮というようなことで設置などを控えたということもあったようなことをお話を聞きましたが、今の時代に、公共性の高いこの市庁舎にカメラがない理由というのは、どんな理由からなんでしょうか。 設置検討する際の課題や問題となることがあればお聞きしたいと思いますし、仮に設置を否定する要因があるとすれば、その理由も併せてお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 市庁舎に防犯カメラを設置しない理由についてお答えをいたします。 報道などから、防犯カメラが設置しているにもかかわらず事件が発生していることから、不審者の侵入などに対する防犯カメラの抑止力には限界があるものと考えております。 このほか当市におきましてはこれまで重大事件が少ないことや、設置により、個人情報保護法の取扱いや肖像権などに抵触する可能性があるほか、個人のプライバシーにも配慮して現在設置をしていないということであります。 課題といたしましては、その取扱いですとか運用に関わってどのような形でカメラを監視する体制を取るのか。また、その映像の取扱い、そういった部分のところも先ほどのプライバシー、個人情報保護の観点から、検討しなければならないというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 昨年は、市の施設への夜間侵入事件も起きておりまして、先ほどのプライバシーという問題というならば、市庁舎は個人情報が集積されているところだと思います。夜間における入庁管理や侵入者の対策は、個人情報保護の観点においても、設置は私は必然と考えますし、防犯面における抑止効果もあると思っております。 また、平常時でも不審者が問題行動や事件などを起こした際、また、火災などの発生の際に、いち早い状況の把握と、来庁者や職員の避難及び誘導など、管理上も重要なものと考えられますが、このような観点においてもやはりプライバシーの配慮というのを最優先としてしなければならない。これはある一定配慮が必要だと思いますが、今どき防犯カメラもないのといったような、市民から指摘されるようなこともなきにしもあらずかなと思っております。 そんなことを踏まえた上で、さらにその設置に対しての検討をしっかりしていくようなお考えはないのでしょうか、お聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 防犯カメラ設置の検討についての御質問にお答えをいたします。 防犯カメラの設置につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、犯罪抑止に対する効果や、プライバシーへの配慮に加えまして、導入する際の初期費用や維持管理経費、また、運用に関する明確なルールの設定など、多く検討するべき事項があると考えております。 県内他市の状況を見ましても、設置や運用に関しては様々な状況となっており、他市の状況などを参考にしまして、メリット・デメリット、そちらのほうを見極め、設置の必要性について研究をしてまいります。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) プライバシーの保護と、個人の情報の保護管理という部分では、ちょっと何か矛盾感じるところが私としてはあるんですね。 ですけれども、必要なものは必要な時期にやはり設置をすることも、さらに検討していただければいいかなと思い、それをお願いしまして、次の質問に移らせていただきます。 現在、庁舎内には、警備などを専門に担当する部署がないわけですが、クレーム型社会となってきた現代において、不当要求の事案やクレームハラスメントなどが職員の対応の限界を超えた場合、これらに対応する人材を配置することも必要な時代になってきたんじゃないかと感じております。 放火事件があった宝塚、稲城市両市は以前から警備員などを配置しておりましたけれども、事件後はさらに警備や対応の強化として、警察官OBの方などを職員として採用しております。そのような方の配置の必要性などについて、今、どうお考えになりますでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 不当要求事案やクレームに専門的な対応する人材の採用についての御質問にお答えをいたします。 現在、市では警備員の配置や、警察官のOBの職員の採用は行っておらず、不当要求や悪質なクレームに対しては、原則として2人以上の職員が対応し、警察等関係機関と緊密な連絡調整の下で必要に応じ、警察に通報を行っております。 しかしながら、本年度実施しました、ハラスメント実態調査では、市民等を含む職員以外からハラスメントを受けたと回答した職員が26名おりました。中には、1時間を超えるクレームやたたかれるなどの事案も含まれております。 市といたしましては、カスタマーハラスメントに関しての対応マニュアル、こちらのほうを整備するとともに、警備体制につきましても専門職の配置の必要性について、他市の状況などを含め検討を行い、職員が安心して働ける職場環境の整備に努めてまいります。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 予算や人事面などの問題もありますけれども、庁内セキュリティーの一環として、専門性を持った方などが対処することで、来庁者の皆さんへの被害や、職員の皆さんにとっても安心して業務を行う環境を整えられるんじゃないかと思われます。 市民へのより手厚いサービスが提供できることも期待しながら、そんなことも考えてはいかがかなと思っております。 県内では、もう警察官OBなど配置しているところも多くなってきておるようですが、不当要求行為に対しての厳格化も必要だと思っております。法律面においても、必要な時期になりつつあるかなと思いますので、防犯カメラ同様にそのようなことも検討していく時期だと思っておりますのでお願いしたいと思いますので、それでは次の質問に移ります。 コンプライアンスとガバナンスについてお聞きいたします。 先日、大町市職員ハラスメント対策指針案が示されました。内容につきましては、ハラスメントの定義や体制、方針などが書かれておりました。評価に関しては、今後の対応や実行性が評価になっていくんじゃないかと感じますので、今後、職員間でこの指針を共有していただき、環境のいい職場になるよう願うところであります。 さて、これから質問することに関しては、この議場だけのお話ではなく、庁内の職員の方のが現在リアルタイムでお聞きいただけるのであれば、ぜひ耳を傾けていただき、一緒に考えていただければと思います。 最近、私のところにお話に来られた方がこんなことを言われていました。役所に用があって窓口来たけれども、俺のこと相手にしに来てくれないし、忙しそうにしてるで迷惑かなと、これ接遇面に関しての不満を訴えておられました。この窓口業務などはどのように対応されているのかちょっとお聞かせくださいませ。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 市民への接遇に関する御質問にお答えいたします。 窓口で市民の皆様への対応は、市民サービスの基本であり、職員それぞれが日々研さんを積み、お互いに気づいたところを指摘し合い、接遇の改善に努めております。 また、毎年、新規採用職員に対し、長野県市町村職員研修センター主催新規採用職員研修の受講を義務づけており、この研修において、窓口対応や電話対応等の接遇について受講しているところでございます。 さらに、採用時に接遇や分掌事務、地方公務員制度など、各種制度を説明した書籍を配付して、地方公務員としての心構えを学ぶ機会を提供しております。 窓口や電話対応におきましては、苦情等の御意見をいただくこともありますが、その一方で、市民の皆様から、ありがとうの言葉をいただくことも多く、業務に当たる上で、職員のモチベーションの向上につながっており、このような観点からも接遇力の向上は重要であると考えております。 本年4月には、行政管理、コンプライアンス推進係を設置しますことから、職員のコンプライアンスの遵守に加え、市民の皆様に対する接遇につきましても、改めて見直した上で、必要な対策を講じ、これまで以上に接遇力の向上に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 今、お話を聞いて、それなりの研修されているということは分かりました。 これ実は、このような話は、最近聞くことではなくて、意外と多くの方から聞かれる話なんです。今年度の一連の不祥事とは全く別の問題なんですけれども、形を変えて不満が連鎖するようなことになっているような感じもいたします。 接遇などに関する問題として、窓口対応や電話などのクレームなどが先ほどの答弁の中でもちょっと触れられていましたけれども、あるかとは思いますが、これどんなことがあるのか。それから、それらにはどんな対応しているのかちょっとお聞かせいただければと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 窓口対応や電話などのクレームについて御質問にお答えをいたします。 これまで市民の皆様からは、職員の身だしなみ、話し方、電話の取次ぎ方法、窓口の混雑による待ち時間等について様々な御意見をいただいております。 いずれの御意見につきましても担当部署の課長に伝え、職員に注意を促すとともに、全職員に周知の徹底が必要な案件につきましては、速やかに周知を行い改善に努めているところであります。 また、法令や条例を逸脱する要求や、明らかに無謀な内容の要求等、対応が難しい案件につきましては、行政としての手続や対応について丁寧に分かりやすく説明するとともに、さらに、対応が困難な事案の場合は、担当職員と共に上位の職の者が同席しまして、誠意を持って対応することで納得していただけるよう努めているところであります。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 現在の日本、アメリカ型社会と言われるような訴訟型社会になりつつあるとも言われております。ときには理不尽な対応を迫られることもあると思いますが、接遇面に関する不満は、とりわけ市などの公的機関には厳しく向けられるものです。 それはなぜかというと、来庁する皆さんが必要とする行政サービスは、基本的にこの市役所で対応してもらうしかないんですね。民間でしたら接遇悪ければほかのお店に行けばいいとか、ほかで買えばいいやというようなことになるんですけれども、行政手続やいろんな相談は、個人が行政に対してお聞きするという意味ではここでしか行う方法がないわけなんです。 これコンプライアンス、いわゆる法令の遵守や倫理感、それに対する職員間のルールのようなことなんですけれども、本年度はコンプライアンスが特にクローズアップされてきましたが、接遇面の不満においては、市民の皆さんが行政に求めている思いと、受け手の行政の皆さんの考え方の間に多少どこかにずれが生じることが原因なんじゃないかなと判断されます。 そういった意味では、ガバナンス、いわゆる内部統制や、組織を束ねる側の職員のルールですとか、意識などの徹底、これがなされているかが重要だと感じることから、大町市としてのガバナンスの在り方についての見解をお聞かせいただければと思います。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 市におけるガバナンスの在り方についての御質問にお答えいたします。 まずは、行政におけるガバナンスとは、業務を実施する上で、法令を遵守し、不正やミスを防ぎ、効率的かつ効果的な行政運営を実現するための組織の統制、あるいは管理体制であると認識しております。 しかしながら、今年度、様々な不祥事が明らかになり、コンプライアンスの遵守あるいはリスクマネージメントの在り方について、改めて見直す必要があるんではないかと考えております。 現在、当市を含め、地方自治体は、地方分権が進展する中、人口減少や地域の活性化など、喫緊の課題に向けた対策に加え、多様化する住民ニーズや、DXなどへの対応に対し、限られた人的資源を活用し、創意工夫を凝らしながら適正に行政サービスを提供しなければなりません。そのために、複雑かつ多様な業務を適正に執行するシステムの構築は大変大事な重要なテーマでございます。 先ほど議員の御質問の中に、特に行政サービスは、大町市役所はここ一つしかない。ですから、民間の商店などと違って他を選ぶわけにはいかない。私自身就任した直後から、2つの市役所がもしこの大町にあったら、市民の皆さんは私たちの市役所をよしとしてこの市役所を選んでくれるだろうかということを度々口にしております。また、市の新規採用の職員の皆様には、年度前の辞令交付式などの折には、この話を度々申しております。 ただ、これが徹底できているかというと、なかなかそういうわけにはいかないのが実情でございます。 そうしたことから、現在、根本的な組織風土の見直しを図るため、全職員を対象とした世代別の対話を実施しており、ここで出されました課題等を踏まえまして、行政組織としての市のガバナンスの在り方、もちろんコンプライアンスが含まれますが、ガバナンスの在り方あるいは接遇の在り方にまでしっかり検討を加えてまいりたい。このように考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 今、確かに多様性という意味で、窓口対応が非常に煩雑、複雑になってきていると思います。 そのガバナンスの強化について質問をしたいと思います。 平成21年に総務省の内部統制研究会からガバナンスに関する内容が公表され、大町市でも取組がされていると思いますが、今、民間企業は、ガバナンスを重視します。単に内部統制を掲げたところで、それが社内に浸透しなければ、会社の倒産の危機を招く事態ともなり得ることから、コンプライアンス同様に重要なんです。 自治体においては、倒産こそはないですが、ガバナンスが効いていないと不祥事が起こる要因となったり、市民の不安はクレームにつながり、信頼の失墜などは、ときに職員へのハラスメントに増幅された形で向けられたりすることが懸念されます。 実際に今年度は、ガバナンスの盲点を突かれたかのように問題が起こりました。初めの質問でもありましたが、放火事件があった両市では、対応した職員に問題があったわけではないんですが、重大な事件だったことを踏まえて研修などを行っているそうです。 そんなことからガバナンスの再構築という意味で、全職員に対して、この強化を目的とした、対面における研修の必要性を私は感じるんですが、これ内部統制をする立場の指揮を執る方のお考えをお聞かせいただければと思います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。副市長。     〔副市長(矢花久則君)登壇〕 ◎副市長(矢花久則君) ガバナンス強化を目的とした研修が必要ではないかというお尋ねにお答えをいたします。 先ほど、市長より御答弁申し上げましたとおり、コンプライアンスは、一般的に法令を遵守することであるのに対しまして、ガバナンスはコンプライアンスを守るための管理体制であると。 議員の御質問ありました平成21年の総務省内部統制研究会の最終報告におきましても、事務の適正確保の要請に応えられる仕組みが地方自治体に求められるというふうにうたっております。 不祥事には、故意によるものと、過失によるものの大きく2つに分けられまして、故意の場合にはそれを許す組織風土、また過失の場合には内部統制に課題があるというふうに考えております。そのため、不祥事の防止にはこの両面から検討することが必要であり、現在実施しております対話研修会、これもこの組織風土を見直す一環でございます。 一方、ガバナンスの強化につきましては、どうしても管理されるというマイナスイメージがありますけれども、内部統制にはこんなメリットがあるという理解や、そもそも事務の適正さをなぜ確保しなければいけないのかという公務員としての一番根本の部分を議員御指摘のとおり、研修会を通じて全職員に認識してもらうということも必要ではないかというふうに考えていると思います。 先日、行われました50歳以上の職員の対話研修会の様子を私も見させていただきました。個々の職員が日頃の業務にそうした問題意識を持っていることも実感をしております。 今後も引き続き、全職員の世代別の対話を通じまして、職員の率直な意見や提案を集約した上で、どのような、研修が必要であると考えてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 今、答弁にもございましたが、要は職員の皆さんの意識の中にガバナンスの重要性を浸透させることが、これが重要なんじゃないかなと思っております。 職員の方の中には、現在の業務の在り方に改善が必要と考えている方は、それなりにやっぱ結構いらっしゃるんじゃないかなと思います。このような思いを職員の間で共有しながら、行政の価値を高めるようなものになっているのか、それから再考する機会を設けて改善へとつなげることが、今後、市民の理解を得る前提になるんではないかなと私は思っております。窓口や電話対応のスキルの向上は、市民サービス、リスク回避において最も重要な部分でもあり、職員に研修を受けさせる必要性も私は強く感じております。 研修というと外部の業者などに委託するような感じで講師というようなことになると思われますけれども、今回の市民の声に至っては、市内の商店やホテル、接客や営業されている方などを講師に迎えて、民間の感覚を取り入れることも、私、有効なんじゃないかと思われます。 同じ市内に関わりのある方の市民目線、また地域の特性などを理解される方などへの依頼は、大町市の実態を交えて、職員の方にお伝えいただけるものと私は期待されるんじゃないかなと思います。市民からの監査的な見地も兼ねるような感じにもなると思いますが、ガバナンスの強化につながるんじゃないかなと私は個人的にはそう思っております。このような身近な方を招いての研修を行うことへの何か問題点というのはありますでしょうか、お聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 御質問にお答えいたします。 ガバナンスを強化する上では職員一人一人のスキルを磨くとともに、意識改革を図ることが重要であります。そのため、これまでの研修に加えまして、議員御提案の接遇やクレーム処理、組織倫理など、民間の第一線で実践されている方を講師として迎えまして、ノウハウを学ぶことも重要であり、機会を捉えてそちらの部分についても実践をしてまいりたいと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) 接遇に関しては、接客を主とする民間との職員交流や研修などでも行うことも可能だと思いますが、より身近な講師からの研修は、むしろ緊張感を持って行えることで、効果的だと感じますが、最近の民間との人事交流など、何か行われているんでしょうか、そこら辺ちょっとお聞かせいただきたいなと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 民間との人事交流に関しての御質問にお答えいたします。 当市では、民間企業への派遣研修を行っておりませんが、一般財団法人地域活性化センターや立川市、長野県後期高齢者医療広域連合、大町市観光協会などに職員を派遣いたしております。 一般財団法人地域活性化センターに派遣している職員は、担当業務での実務研修、研究に加えまして、民間企業や他自治体の取組、公務員に必要な視点を育成する研修等、約40の研修を受講しております。 また、立川市への派遣につきましても、当市とは異なる環境で行政事務に従事することで、接遇面のほか、業務の運営方法等を学ぶことが多いと報告を受けております。 近年、職員数の減少によりまして、人事交流を行うことが非常にタイトな状況となってきておりますが、今後も可能な範囲で、民間や他自治体へ派遣を行いまして職員の人材育成に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) いろんな業務が増えてきているという部分では、確かに大変だなと思っておりますが、ちょっとそんなことを、民間の空気を取り入れることも大事かなと思います。 そんなことで環境が変化するタイミングとして、人事異動が挙げられます。そんな人事異動があった折によく人が代わったら対応がよくなったよとか、逆に悪くなったなんてことも聞かれます。これは慣れの問題もあるかもしれませんけれども、問題が起きたときのコンプライアンスやガバナンスではなくて、人事異動の際など、職場環境が変化しやすいときなどに、定期的にこのような研修や取組を行ってみてはと考えますが、これいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 人事異動の際など、職場環境が変化しやすい時期におけるコンプライアンスやガバナンスに関する研修を行ってはどうかとの御質問にお答えをいたします。 人事異動は様々な部署を経験することで幅広い知識とスキルを習得することとなり、組織全体の業務遂行能力の向上につながっております。行政職員としての人材育成において重要なことであるとともに、組織のコンプライアンスの保持におきましても必要不可欠であります。 人事異動の際にコンプライアンス等の研修を行うことは、有効ではあると考えておりますが、この時期は同時に窓口等の業務も多忙になりますことから、適切な時期を捉え、必要な研修等を実施してまいりたいと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 西澤和保議員。 ◆8番(西澤和保君) そうですね、年度当初なんかは人事異動あっても大変確かに大変な時期だと思いますが、この話については、職員の皆さんには、耳が痛いお話だったかなと思います。 私の感じとして、不祥事以前の庁内の空気と、問題があった後では、職場の空気が重苦しいように私はちょっと感じております。 しかし、市民の方からは、親身になって対応してくれたよといった声や、頼んだらすぐ来て話聞いてくれたといった、そういう高評価もしっかりいただいておることも確かなんです。 私が思うに、行政の仕事というのは、究極のサービス業といった感じで、職員の皆さんは拒むことができない事象にも対応しなければならない。そんなもどかしさを抱えながら仕事をすることも当然あるはずです。接客が苦手な方もでも、ぜひ誠意を伝えることで理解を得られることもあるんじゃないかなと思いますし、仮に、ちょっと手をこまねく、慣れていないとかいう職員の皆さんがいらっしゃったら、同じ職場内で助け合う総合力のみたいなものが市民への理解にきっとつながっていくんだなと、私、感じております。 重苦しい職場環境や、不安を抱えた職場からは、よいサービスや発想は生まれてこないと思います。過去を教訓として、この辺で職場環境を1回リセットする形で、市民のために前向きに、それこそ職務に邁進していただければなと思います。 先日、ちょっと問題があったというようなことをお話しした部署にお話をお聞きしましたところ、担当された職員の方は、その方に対するサービスが必要とされる部署への引継ぎをちゃんとされておりまして、もう本当にこれに関してはしっかり私感心をいたしました。そんなことで、それぞれの職員の皆さん、初心を忘れることなくということで、職務に邁進していただければと思い、私、心底それを願いまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(二條孝夫君) 以上で西澤和保議員の質問は終了をいたしました。 ここで10時55分まで休憩といたします。 △休憩 午前10時39分 △再開 午前10時55分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第12位、太田昭司議員の質問通告は2項目です。太田昭司議員の質問を許します。太田昭司議員。(拍手)     〔6番(太田昭司君)登壇〕 ◆6番(太田昭司君) 皆さん、こんにちは。公明党の太田昭司でございます。 それでは、通告に従いまして、1、読書と図書館について、2、人を育む「文化芸術のまちづくり」について、大きく2点にわたり質問をいたします。 昨年の春、全国で子どもの読書活動を行っている優秀な学校、図書館、団体を顕彰する文部科学大臣表彰がありました。この中で、大町市の読み聞かせボランティアグループのミルフィーユさんが、長野県で唯一表彰されました。ミルフィーユさんは、これまで20年にわたり、小さな子どもたちに対して読み聞かせを行ってまいりました。私も、地元の読み聞かせグループに所属をさせていただいておりましたので、ミルフィーユさんの活動やメンバーの皆さんのことも、以前からよく知っておりました。なので、今回の受賞は我がことのようにうれしく思いました。 そこで初めに、これまで大町図書館でずっと続けてこられた4か月のお子さんに絵本を贈呈するブックスタートの贈呈式の模様と、そして、その際にミルフィーユの皆さんが子どもたちに読み聞かせをしてくださるときの模様について、少し詳しく教えていただけますでしょうか。 これで、第1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 太田昭司議員の質問に対する答弁を求めます。教育次長。     〔教育次長(太田三博君)登壇〕 ◎教育次長(太田三博君) 4か月児へのブックスタートと読み聞かせについてのお尋ねにお答えをいたします。 まず、当市のブックスタート事業は、4か月児へ最初の本を贈るファーストブックと、リストから選んでいただいた本を4歳児に贈るセカンドブックのこの2つがございます。 まず、ファーストブックは、中央保健センターで行われる4か月健診の際に、保護者に絵本を選んでもらって配付する事業で、絵本を介して心が触れ合うひとときを持つきっかけをつくる活動でございます。 次に、セカンドブックは、4歳児の年齢に合った絵本リストを送付し、各家庭で選んでいただき、2回目の本をプレゼントするもので、大町図書館において第1土曜日に開催するおはなしの森の中で、奇数月におおまぴょんから本の贈呈を行い、併せて読み聞かせも実施する事業です。 また、読み聞かせにつきましては、政府が子どもの読書活動の推進に関する法律に基づき、毎年4月23日を子ども読書の日に制定し、地域の優れた活動団体の表彰を行っております。 お尋ねの読み聞かせボランティア健診時読み聞かせスタッフ・ミルフィーユは、子どもの読書活動優秀実践団体として、本年度県内で唯一栄誉ある文部科学大臣表彰を受賞されました。ミルフィーユの皆さんは、中央保健センターで実施しております乳幼児の健診時に、絵本の読み聞かせなどに長年取り組み、赤ちゃんと絵本の出会いを創出する活動に積極的に取り組んでおられます。この団体は、14年前に読み聞かせを学ぶ市民の皆さん約20人で立ち上げたもので、具体的な活動として、1歳6か月健診の際に受診の待ち時間に読み聞かせを行うほか、4か月健診時に幼児に絵本をプレゼントするファーストブックの贈呈に併せ、絵本の魅力や図書館の利用法などを紹介して、読書の魅力や大切さを紹介する取組を行っております。 この団体の活動は、小さな子どもを持つ保護者に対し、育児における読み聞かせの必要性を認識していただく取組のほか、母親の子育てに関わる悩みの相談にも対応をいただいております。健診に訪れた保護者に寄り添い、例えば読み聞かせにこつがありますかとの新米のお母さんたちの問いに実演を交えてアドバイスするなど、絵本を通じて親子の絆を深めるための実践を重ねていくことで、温かな触れ合いの交流や市民相互の協働による子育ての輪を広げていただいているという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) 贈呈式の様子、大変によく分かりました。セカンドブックについてもお聞かせいただきまして、ありがとうございます。 この贈呈式という機会、お母さん方にとりましても、読み聞かせをやってみようという、感じてもらえる、そういう良い機会になっているのではないか、そのように思っております。ミルフィーユの皆さんの今後のますますの御活躍を心より祈っております。 私はこれまで十数年にわたり、市内の小中学校において読み聞かせをさせていただいておりますが、毎回毎回、絵本の朗読に聞き入る子どもたちの姿を見る中で、絵本の力を実感として感じております。子どもたちは一人残らずみんな絵本が大好きなんですね。それは、小学校高学年になっても、中学生になっても同じなんです。実は、同じ教室でお話を聞いてくださる先生も、目を潤ませながらじーんと感動しておられることもしばしばでございます。 さて、大町市にはこの絵本の読み聞かせを行う団体が数多くありますが、ぜひ皆さんの活動状況についてお聞かせいただきたいと思います。また、多くの市内の読み聞かせボランティアの皆さんの長年にわたる活動を通じて、絵本が子どもたちに与える影響について、市はどのように感じておられるのか、ぜひお伺いいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育次長。 ◎教育次長(太田三博君) 読み聞かせボランティアの活動状況とブックブック及び絵本が子どもたちに与える影響について、お尋ねにお答えをいたします。 市内の読み聞かせボランティアには、活動を地元地域に限定した草の根レベルの団体から、児童センターや図書館など公共施設を拠点に活動するボランティア団体まで数多くあります。このうち、大町図書館が事務局を務める大町市読書ボランティアサークル連絡会に加盟している団体には、現在9つのサークル、約90名の方が参加をしております。活動内容につきましては、学校やクラブ、保育園における継続的な読み聞かせを行うほか、朗読の指導や絵本で楽しく英語を教える活動など、それぞれのサークルの特色を生かして読書の楽しさを伝える活動を実践しております。 また、大町図書館のブックブックの取組は、この連絡会に加盟するサークルが、大町図書館を会場に活動の内容や成果を発表するイベントでございます。近年は、コロナ禍により中断しておりましたが、昨年10月に4年ぶりに開催され、子ども連れの母親など約60人が来場し、絵本や昔話の読み聞かせなどを楽しんでいただきました。 こうしたボランティア活動は、子どもたちの情操を育むほか、読み聞かせの後、児童がその物語に関心を持ち、その本を読むために図書館を訪れるなど、図書館の利用促進にも寄与しており、映像メディアに影響されている子どもたちの生活習慣を改善し、読書を楽しむ時間をつくり出す効果に結びついております。 さらに、朗読ボランティアの活動により、群読の指導を受けた児童たちが、大町の春をめでる祭典、雪形まつりのステージで発表することで、本を読む楽しさと自信を獲得するなど、大きな成果につながっております。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ボランティアの皆さんにつきまして、また、ブックブックにつきましてもお聞かせいただきました。全部で90名いらっしゃるということなんですね。また、子どもたちに対しても非常に大きな効果があるというお話、大変によく分かりました。 一昨年にお亡くなりになりました福音館書店の編集長、社長、会長を務めました松居直さんが言われた言葉を今思い出しております。松居さんは、絵本とは子どもに読ませる本ではなくて、大人が読んであげる本であると言われました。大人が子どもに寄り添い、一緒に同じ時間を過ごすという、この人間的体験が大事であるとも言われました。ボランティアの皆さんの読み聞かせ活動に触発されて、市内の各御家庭でも読み聞かせがどんどん行われるようになりましたら、これほどうれしいことはございません。 さて、大町市は平成22年、西暦2010年に大町市子ども読書活動推進計画を策定いたしました。あれから14年が経過し、現在、新たな計画の策定に向けて取り組んでおられます。 初めに、その進捗についてお聞かせいただきたいと思います。また、現計画の策定当初から14年が経過する中で、子どもたちを取り巻く状況も大きく変わっております。新たな計画の策定をどんな方針で進めておられるのか、また、特にどんなことに力点を置いておられるのか等についてもお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。     〔教育長(中村一郎君)登壇〕 ◎教育長(中村一郎君) 新たな子ども読書活動推進計画策定の進捗と、計画の方針及びその力点は何かのお尋ねにお答えいたします。 市では、平成22年2月に、子どもたちが一層本に親しみ読書活動が活発になるよう、心豊かで健やかな子どもたちに成長することを願い、子ども読書推進計画を策定し、図書館、保育園や幼稚園、小中学校、読み聞かせボランティアなど連携して、読書環境の整備と読書活動の推進に取り組んでまいりました。計画策定から14年余りが経過し、スマートフォンなど情報通信機器や生成AIの普及、長時間利用に伴うSNSや動画への過度な依存など新たな課題も生じており、こうした変化に対応する読書活動の充実が求められております。 このような状況を踏まえ、これまでの取組の成果と課題を評価、検証するとともに、子どもたちを取り巻く環境やライフスタイルの変化に対応し、子どもたちが発達段階に応じた読書活動に取り組む環境づくりを進めるため、このたび第2次子ども読書活動推進計画を策定することといたしました。令和2年に策定に着手しましたところ、新型コロナウイルス感染症の影響等により中断しておりましたが、本年度、改めて子どもの読書活動推進会議を再開し、現在、素案の検討が進められており、来月にはパブリック・コメントの募集に向けて計画案の検討に入ることとしております。 計画の基本方針と主眼とする点につきましては、計画によりもたらされる効果や子どもたちの姿を「読書で広げる新しい世界、読書で拓く私の未来」と掲げ、子どもたちが自ら課題を見つけ、自ら考え、自ら判断して行動し、よりよい人生を切り開いていく生きる力を身につけることを目指しております。 計画の特徴としましては、乳幼児の時期、小中学生の時期、高校生の時期の3つの段階に分け、それぞれの段階ごとに子どもたちの発達等の状況に応じた効果的な取組を進めていくこととしております。 なお、計画は施策の実効性に重点を置くこととし、ダイジェスト版を必要としない分かりやすいものにするとともに、手元に置き、日常的に見返すことができる計画策定を目指しております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) スマホの普及など、時代の変化を踏まえた新しい計画であること、また、子どもが自ら考えて、そして、また生きる力を育んでいくという内容であるということも分かりました。また、子どもたちの成長段階に応じて丁寧に計画されている、このことも大変に感心いたします。ぜひ子どもたちが日ごろから本に親しめるような計画となりますことを願っております。 ところで、令和2年の12月に私は一般質問におきまして、サードブックの実施について提言をさせていただきました。あれから3年がたち、現在ではサードブックを行う自治体も出てきております。ぜひ本計画の中に、サードブックの実施を盛り込んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 教育次長。 ◎教育次長(太田三博君) 計画の中にサードブックの実施を盛り込んではどうかとのお尋ねでございます。 議員御案内のように、サードブックは、ファーストブック、セカンドブックに続き、本に親しむ習慣づけを促すために、子どもたちに本をプレゼントする取組で、私どもで把握している限り、中信地区では3つの市村で実施されており、本を贈る時期につきましては、自治体ごとで異なっております。仮に当市において実施を検討する場合には、現在、セカンドブックを4歳児を対象に実施しており、サードブックにつきましては、就学後の実施が考えられ、今後の計画策定に際し、子ども読書推進活動会議においてさらに検討することといたします。 なお、サードブックは、子どもたちの読書活動の習慣づけに意義があるものと考えられますが、就学後の実施の場合には、児童、または各家庭個々に本をプレゼントするのではなく、学級文庫など一定の冊数をまとめて学級に配置する案も、今後併せて検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) 3市村で既に行われているという話でございます。また、御答弁の中で、サードブックを学級文庫の形式でやるという提案ございましたが、これも私、大変によいのではないかと思います。子どもたちが、自分で本を読むことができる年齢になってからの贈呈となりますこのサードブックでございますが、ぜひ実現していただきますようよろしくお願いいたします。 さて、障害があってもなくても、全ての国民が読書をすることができる環境を整えるための法律、読書バリアフリー法が2019年の6月に施行されました。この法律では、各自治体に対しましても国と連携を図り、地域の実情を踏まえながら読書のバリアフリー化に向けた施策を実施することを求めております。 そこで、大町図書館がこれまでどのように読書のバリアフリー化を進めてきたのかをお聞きいたします。また、新たな子ども読書活動推進計画に、障害のある子どもたちの読書環境をさらに整えるための読書のバリアフリー化について、明記する予定はあるのかについてもお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育次長。
    ◎教育次長(太田三博君) 読書のバリアフリー化について、これまでの取組と推進計画への掲載についてお答えをいたします。 初めに、図書館でのバリアフリー化の対応につきましては、視覚障害をお持ちの方のための点字図書を「源氏物語」などの平安文学から現代小説、伝記や実用書まで約650点を図書館では所蔵をしております。また、視力の弱い方、御高齢で文字が読みにくくなった方のために、文字の大きさや行間等を調整し、大きな活字に組み直した大活字本を多様なジャンルで約1,900点を備えております。さらに、朗読ボランティアの皆さんによる手作りのテープ録音図書につきましても、古典から民話、エッセイなど様々な分野の資料約1,700点を有しており、市民の皆様の多様なニーズにお応えできますよう、蔵書の充実を図っております。 また、図書館の設備の整備面では、車椅子の配置をはじめ、受付カウンターに誘導するための点字ブロックの敷設のほか、各階に多目的トイレを設置するとともに、エレベーターも備えております。 次に、読書推進計画への掲載につきましては、近年の社会環境や市民ニーズの多様化に対応して、読書環境のバリアフリー化を課題として、子どもをはじめ障害の有無にかかわらず、あらゆる人が読書による文字、活字、文化の恩恵を受けられますよう、環境整備について記載するとともに、今後取り組むべき事例として、県内全市町村が参加しております電子図書館の書籍読み上げ機能への対応など、新たな取組を提案することといたします。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) 点字図書が650点、そして大活字本が1,900点、また障害の方も読めるような1,700点の資料もあるということでございました。また、車椅子の方への配慮もされているということでございます。大変によく分かりました。ぜひ、今後も様々な理由で読書が困難である方々のために、読書のバリアフリー化のさらなる推進をよろしくお願いいたします。 今、御答弁にもありましたけれども、さて長野県では、全国に先駆けて図書館のデジタル化を進めております。その名称も、デジとしょ信州というとても親しみやすい名称でありまして、私も登録をさせていただきましたが、この専用のページも非常に洗練をされておりまして、おしゃれで、アマゾンのページや、また電子書籍Kindleのように非常に使いやすい工夫がされております。これは、読書のバリアフリー化にも大きく寄与しているはずでございまして、ぜひ多くの方に利用していただきたい、そのように思っておりますが、恐らく市民の皆さんの中にもよく知らない方も多いのではないかと思っております。ぜひこのデジとしょ信州について、詳しく説明いただきますようお願いいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育次長。 ◎教育次長(太田三博君) デジとしょ信州についてお尋ねにお答えをいたします。 このサービスにつきましては、県と市町村が連携し、協働して開設されました電子書籍貸出しサービスデジとしょ信州につきましては、居住地や年齢、障害の有無にかかわらず、いつでもどこでも無償で良質な書籍にアクセスできる環境を提供すること、また、誰もが主体的に学ぶことができる社会づくりに寄与することを目的として、令和4年8月に運営が開始されました。スマホやタブレットを用いて読む電子書籍を貸し出すこの電子図書サービスは、小説やライトノベルなどの読み物、ビジネス書やレシピ本などの様々な実用書のほか、子ども向けの本、英語の本などが現在配備をされております。 利用に当たりましては、まず、大町図書館で利用申込みをしていただき、その後、スマホなどの電子図書館にアクセスし、電子本棚から読みたい本を選び、借りるボタンを押すことにより書籍を借り出すことができます。貸出しは一度に2冊まで、期間は1週間で、期日には自動返却される仕組みとなっております。 このサービスは、障害をお持ちの方や高齢者など様々な事情で図書館に足を運ぶことが困難な場合にも読書が可能となり、さらに、文字の拡大縮小が容易にできる電子書籍の特徴を生かし、全ての人に学びの機会を提供できる大変有意義なサービスとなっております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ありがとうございます。2冊まで借りられて、また、1週間が来れば自動返却ができるという内容でございました。ぜひ多くの方に御登録いただきまして、こんなサービスがあったのかと感動を味わっていただきたいと思います。特に、障害のある方々にとりましては、これほどうれしいサービスはないのではないか、そのように思っております。ぜひ視覚障害者の方をはじめ、障害のある方々に対しまして、広く周知をしていただきますようよろしくお願いいたします。 最後に、教育長、市長にお聞きいたします。 今、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しております。先ほど御答弁にもありましたとおり、スマホやタブレットによるゲームに夢中になる子どもたちが増え、子どもたちの目や脳に与える影響を非常に危惧する専門家の声も多く聞かれます。これまで市の人権を考える市民の集いでも、何度も御講演をいただいております南澤信之先生が強く訴えておられたことも、スマホやタブレットが子どもたちの体に与える影響の怖さでございました。 しかし、スマホやタブレットのゲームも、時間をしっかり決めて行い、その後、しっかり本を読めば、ダメージを受けた脳も回復するとのお話でございました。現代の子どもたちにとって、読書がいかに大事であるか深く納得をいたしました。 そこで、子どもたちの豊かな心を育む読書環境の充実についてどのようにお考えかお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(中村一郎君) 子どもたちの豊かな心を育む読書環境についてどのように考えるかとのお尋ねにお答えいたします。 現在、子どもたちの読書活動を充実するために、例えば大町西小学校では週2回の朝読書の時間を設けたり、読書の時間を授業内に位置づけ、学校司書の先生や地域の読み聞かせボランティアの皆様による読み聞かせを行っております。また、大町中学校では、毎日朝の時間に朝読書を実施し、読書旬間中には、地域の読み聞かせボランティアの皆さんが各学級で読み聞かせを行っています。他の学校においても、同様の読書活動や地域の読み聞かせボランティアの皆さんによる読み聞かせを行い、子どもたちが本に親しみ、読書を楽しむ習慣づくりに努めております。読書が考える力や想像力を高めるとともに、社会への関心や自分への自信、将来の目標を持つなどの特性とも相関があり、心を豊かにする栄養を与えてくれることも、多くの人々が認識しているところでございます。 しかしながら、現在、子どもたちを取り巻く社会環境の変化等により、デジタル機器を利用する時間が増加し、子どもたちの読書に割り当てられる時間が減少する傾向にあります。幼少期の早い段階から読書週間を身につけた子どもたちや、早い段階で読み聞かせをたくさん受けている子どもたちは、その後も読書する時間は長く、その効果は中学生まで残っていることが調査から分かってきました。読書は子どもたちの視野や思考の世界を広げ、様々な知識を身につけたり、思いをめぐらす手がかりを得たりすることができます。 大町市では、議員御指摘のように、長年にわたり地道に活動されてこられました読み聞かせボランティアのグループが幾つもございます。これからもこうしたグループの皆様のお力をお借りし、読み聞かせの活動を学校教育の中で進めていくことは、子どもたちの成長にとって欠かせないことと思います。さらに、各学校ではこれからも子どもたちが本と親しみ、読書の楽しさに触れられるよう朝読書や、工夫した読書旬間の実施など、読書活動の充実が図られるよう教育委員会としましても支援してまいりたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 私からも、子どもたちの豊かな心を育む読書の環境についてどう考えるかとのお尋ねにお答えいたします。 現在、私たち現代人の生活や行動に大きな効用と利便性を与えておりますスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器は、その反面、議員の御指摘にありましたとおり、子どもたちにとりましては、夢中になるあまり視力の低下や脳に与える悪影響が危惧されております。一方で、これほどまでに進化を遂げた今日のデジタル社会におきましては、子どもたち自身がそれぞれの未来を切り開いていく上で、IT技術を身につけ使いこなしていくことが不可欠であり、そのために子どもたちには、デジタル機器との上手な付き合い方を十分習得いただくことが重要であると考えております。 その上で、本を読むこと、あるいは読書に親しむことは学びの原点であり、豊かな感性を磨き、想像力を一層豊かにするために不可欠であるということもまた確かでございます。先ほどの教育長からの御答弁にありましたように、読書はまさに子どもたちの心を豊かにする栄養でございます。 ちなみに、読書の習慣を身につけるのは大分遅れました私自身を振り返ってみましても、本を読むことにより蓄積される知識が、将来役に立つなどの読書有用論を待たず、本には一人一人のものの考え方や感じ方をふくよかなものにする力があるということを実感しているところでございます。そうした読書を通じて育まれた豊かな感性が、やがてふるさとへの愛着や誇りにもつながり、さらには地域文化の創造にも結びつく力になるものと考えております。 市といたしましても、地域の将来を託す子どもたちの豊かな心を育む読書環境の充実に向けまして、ソフト、ハード両面において、教育委員会とともに力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ただいま、教育長、そして市長よりこのデジタル機器が普及する現代における読書の重要性、大変によく分かりました。大事なお話をお聞かせいただきました。また、読み聞かせに対しましては、大変な御理解をいただきまして、大変にありがとうございます。大町市のこの子ども読書の取組がさらに進むことで、本が大好きな子どもたちがたくさん増えることを願っております。 それでは、次の質問に移ります。 北アルプス国際芸術祭2024がいよいよ本年秋に開催されます。この芸術祭も3回目を迎えます。非常に大きな感慨を覚えますとともに、いよいよ大町市の文化芸術の取組も定着してきたものと実感をしております。 初めに、芸術祭の開催準備の進捗状況についてお聞きいたしますが、特に参加アーティストについて、また、食の取組について、さらには今回新たな取組がありましたらお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。     〔総務部参事(田中久登君)登壇〕 ◎総務部参事(田中久登君) 北アルプス国際芸術祭2024の開催に向けた進捗状況についてお答えいたします。 全体の開催準備の進捗状況につきましては、昨日の大竹議員の御質問にもお答えしたとおりでございます。このうち、参加アーティストにつきましては、実行委員会としてこれまで11組の参加アーティストを発表しており、昨年12月からは、参加予定のアーティスト等がサイト候補地を視察し、アーティストのイメージとのマッチングによりまして、作品プランの作成と、作品を展開するサイトの選定を進めているところでございます。 現在も参加アーティスト及びアートサイトの選定は調整中でありますが、3月14日に代官山において開催します首都圏向けの企画発表会、さらには北アルプスまほろば塾の特別版として、24日に大町公民館分室で開催します市民向けの企画発表会におきまして、全ての参加アーティストについて発表することを予定しております。また、都内での企画発表会当日より鑑賞パスポートの前売り引換券の販売を開始いたします。 次に、食の取組では、公式レストランとカフェの設置を仁科三湖エリアのラーバン中綱で予定をしております。地元自治会等の皆様には、あらかじめ御説明しておりますが、今後詳細なプランが決定していく段階で、随時皆様に広報してまいります。 さらに、今回の芸術祭での新たな取組としましては、子どものためのアートスタディーツアーを計画しております。この事業は、アート作品の鑑賞や製作の手法を教育現場に生かす取組で、芸術祭を学びの場として活用いただくものです。既に校長会、副校長・教頭会では御説明をさせていただき、新年度のカリキュラムに組み込んでいただきますよう調整を図っております。 開催まで残すところ約半年となりましたが、地域活性化、地域活力の再生の機会となり、魅力あふれる芸術祭として開催できますよう精力的に準備に取り組んでまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) これまで既に11組の参加アーティストの決定ということでございまして、また、3月14日の企画発表会、こちらで全てのアーティストの皆さんの発表があるということでございます。また、市民向けの企画発表会、こちらも私非常に楽しみにしております。また、食の取組もラーバン中綱でしょうか、こちらでの公式レストランをはじめ、また、今回は子どものアートスタディーツアーということ、今、初めて聞いたんですが、これも非常に興味をそそる内容でございます。大変に楽しみにしております。 さて、やはり一番気になるのが、サポーターの募集についてでございます。今回はサポーターの募集について、どんな工夫をお考えなのか。例えばこれまで、第1回目、2回目の開催の折は、例えば美大生ですとか、美術系の学部生などへの声がけなど行ったのかどうか。今回はどのように考えているのかについてなどにつきましても、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) サポーターの募集についてお答えいたします。 ボランティアサポーターは、作品制作への参加や芸術祭のPR活動、芸術祭期間中の運営など様々な活動を通して、芸術祭を盛り上げていただく大切な存在であり、登録者数は、先週末時点で940人、このうち市内の方が253人となっております。これまで2回の芸術祭開催では、サポーターの募集はホームページやSNSでの情報発信のほか、チラシやポスターによる学生への呼びかけを行ってまいりました。また、県内高校の美術部や県外の美術系の大学及び専門学校にチラシ等の設置を依頼するとともに、市内中学校や高校、実行委員会構成団体に参加を呼びかけてまいりました。 コロナ禍の制約のない今回の芸術祭におきましては、作品制作の最盛期にかかる学校の夏休みでの参加を含め、これまで以上に積極的に県内外の大学や専門学校にポスター等の掲示やチラシの配布を要請するとともに、市内はじめ近隣の中学校、高校に呼びかけをしてまいります。 また、市民参加と協働を基本計画の重点的な取組として位置づけており、市内で活動する市民団体に呼びかけ、市民サポーターの参加拡大を図ってまいります。芸術祭を成功に導くためには、サポーターの役割が非常に重要な要素でありますことから、継続的な取組、そして広く呼びかけをしてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) 昨日からの御答弁、また、本日の御答弁をお聞きしまして、様々な工夫をしていただいておりますこと、よく分かりました。今回サポーターさんも940名でしょうか、市内からも253名、もう既に登録いただいておるということでございます。今後またさらに多くのサポーターさんに御登録いただけますよう、私も願っております。 ところで、第1回、第2回の開催時におきましては、市内外の博物館や美術館、また商業施設などとの連携事業についてどのような取組があったのか、また、芸術祭のチケット購入者に対する割引などを行った施設等がどれくらいあったのかについてお聞きします。また、今年の芸術祭における連携事業につきましても、お聞きしたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 博物館、美術館等との連携とパスポート購入者への割引特典についてお答えいたします。 初めに、連携した取組につきましては、これまでの開催でも様々な関係機関、団体との連携により、相乗的な効果を図るため、この地域で行われる美術、音楽、伝統芸能などを中心とするイベントをパートナーシップ事業として位置づけ、誘客や盛り上げを図る取組を行っており、第1回では18事業、第2回では19事業が実施されました。また、県内の美術館と連携して芸術祭の来場者に、他の様々なアートスポットも楽しんでいただき、アートを堪能いただけるよう互いに協力し合う美術館連携を行っており、第1回は8施設、第2回は15施設と連携を図ってまいりました。 次に、鑑賞パスポート購入者に対する他の施設の入館料割引等の実施状況につきましては、第1回は市内41施設、第2回は市内35施設において、パスポートの提示により様々な特典を実施していただいております。今回の芸術祭におきましても、これまでと同様に各施設との連携事業を実施することとしており、パートナーシップ事業につきましては、現在ホームページで募集をしており、また、美術館連携は協定の締結準備を進めているところでございます。 なお、パスポート購入者に対する特典につきましては、今後各施設に協力を要請することとしております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) 非常によく分かりました。今回も市内外の様々な施設、美術館等とも御協力をいただける予定であるということでございますので、非常に心強い限りでございます。第3回目も、様々な連携事業がさらに充実することを期待しております。 そして、今回新たにザワメキアート展との連携を計画していると私、伺っておりますが、どのようなことを予定しているのかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) ザワメキアート展との連携についてのお尋ねです。 芸術祭では、パートナシップ連携や美術館連携のほかに、今、議員に御案内いただきました県障害者芸術文化活動支援センターの行います、通称ザワメキアート展との連携を計画をしております。このザワメキアート展は、芸術文化活動を通じ、障害のある方が生きがいや楽しさを感じられるよう支援を行い、創造性あふれる作品を多くの皆様に鑑賞いただく機会を設けるために、平成28年から様々な地域において展示会が開催されております。現在、アート展事務局からは、当芸術祭の期間に合わせ大町市内で展示会開催を予定しているとお聞きしておりますが、会場等詳細につきましては、検討段階とのことであります。今後、多くの皆様に観覧いただき、相互の集客や盛り上げにつながりますよう、詳細等が決まり次第幅広く情報発信等に努めてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ありがとうございます。私、これまでも私はザワメキアート展には毎年足を運び、鑑賞させていただいております。非常にすばらしい内容で、感動とともに心に焼きついております。ザワメキアート展とのコラボ、これ非常にどんな内容になるのか楽しみでございます。そして、この芸術祭を機に、障害のある市民の方々にもたくさん御参加をいただき、自分も芸術活動に参加したい、何かつくってみたいと思っていただけるような機会となったならば、これほどうれしいことはございません。本当に楽しみにしております。 今回の北アルプス国際芸術祭2024、昨日、一昨日の一般質問の御答弁の中にもありましたように、大町ならでは文化資源、景観を生かした芸術祭となること、そして来場者の皆さんに、大町市の豊かな文化、自然の美しさ、そして大町の人の温かさを実感していただけるものとなることを御期待いたしまして、次の質問に移ります。 大町市は、全ての市民が文化芸術活動に自由に参加し、自由に鑑賞できるまちづくりのため、文化芸術振興条例の制定に向け準備を進めております。この条例ですが、市民の皆さんにとって少々難しいものであると感じられているようでございます。つまり、これは私たち自身の生活に直結するもの、私たちの生活をより豊かで価値あるものにするための条例であるということを知らずにおられるのではないでしょうか。それは、とても残念といいますか、非常にもったいないのではないか、そのように感じるのであります。 そこで、本日、この新たな条例について再度その目的、理念についてお聞かせいただけますでしょうか。また、その進捗についてもお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。     〔教育長(中村一郎君)登壇〕 ◎教育長(中村一郎君) 大町市文化芸術振興条例の目的、理念及び策定の進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。 まず、文化芸術活動が私たちの人生に潤いをもたらす活動であることは言うまでもありません。自発的な文化芸術活動は、豊かな人間性を育て、創造力や表現力を育み、また、他者に共感する心や他者との違いを認め尊重し、個人の成長だけでなく、その活動によるつながりにより人と人との結びつき、社会との結びつき、そしてコミュニティーの結びつきを強め、地域全体への広がりが期待されます。その源は、サークルなど文化芸術活動により生まれる一人一人の自主性によるものであり、文化芸術が持つ多様性に触れることにより、異なる様々な考え方を持つ人に対し、寛容性や個性の尊重をする心が芽生え、互いに助け合い、心の豊かさを育むことにつながるものと考えております。 大町市は、北アルプス山麓の自然豊かに恵まれた環境の中で、国宝仁科神明宮をはじめとする数々の文化財があり、こうした大自然の中で育まれてきました風土や文化は、この大町にしかない地域固有のものであり、私たち大町市民の価値観を形成しております。こうした背景の中で、多くのサークル活動を通じて様々な文化芸術活動が展開されており、様々な形で元気を地域にもたらしてくれています。このように、文化芸術活動はまちづくりの原点である人を豊かにし、活発な活動が人と人、人と地域、そして地域と地域のつながりを生み、地域全体の力を高める力になっております。そうして、何よりこのふるさと大町で生きがいを感じつつ、心豊かに過ごす市民の皆様一人一人の活動が、温かな地域づくりにつながるものと考えております。 文化芸術振興条例は、第5次総合計画の基本理念である「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」の実現のため、主体的な文化芸術活動の側面から、人づくりを起点として文化芸術に関する施策を教育、福祉、環境など様々な分野で包括して総合的に推進していくものであります。そうして受け継がれてきた文化や芸術活動の継承と、持続可能な地域づくりを目指し、市民一人一人が心豊かに暮らせる地域の実現を図ることを目的としております。 条例制定の進捗状況につきましては、第1回の審議会開催を今月8日に予定しており、18名の方への委嘱をし、令和6年度中に策定に向け準備を進めております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ありがとうございます。大変によく分かりました。私も、この理念が示すように、芸術とは決して芸術家やプロの専有物ではないと信じる一人でございます。 さて、我が信州には、実は日本の文化芸術振興をけん引してきた古い歴史、伝統がございます。信州上田に起こった農民美術運動を知っている方も多いと思いますが、この運動を始めた山本鼎という人物についても、その名前だけは聞いたこともある方も多いと思います。 では、山本鼎が始めた農民美術運動とはどのようなものなのか。それは、当時決して経済的にも豊かではなかった農民たちが、農閑期に美術作品の創作活動を行うことで、経済的にも豊かになることを目的に始まったのが農民美術運動だったのであります。農民たちが芸術に親しむことで、豊かな生活を営む。まさにこの同じ理念を掲げて、「農民芸術概論綱要」という本を書き、イーハトーブの理想郷を夢見た宮沢賢治のことを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。また、同じ理念を掲げ、「民衆の芸術」という著作を書き、民衆の手に芸術を取り戻すことを訴え続けたウィリアム・モリスも有名でございます。 このモリスについて、大町市にもお越しいただきましたコミュニティデザイナーの山崎亮氏は次のように言っております。生活には美しさが不可欠である。そう信じたモリスは、芸術を重視した。ただし、モリスがイメージする芸術は、その対象が極めて広い。芸術という言葉を広い意味で解釈してほしい。絵画や彫刻や建築などのいわゆる芸術作品だけでなく、生活に必要な様々なものの形や色、さらには村や牧場や畑の配置、町並みや道路も芸術などである。つまり、生活を取り巻く全てのものを芸術と捉えてほしいのだとモリスは言う。このように述べているのでございます。まさに、この言葉の中に、この文化芸術振興というものの本質が述べられてはいないでしょうか。文化芸術振興条例が目指すものも、このようなものであると考えてよろしいかどうか、ぜひお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(中村一郎君) 文化芸術振興条例が目指すものについてお答えいたします。 この条例が目指すものは、主体的な文化芸術活動を通し、豊かな人間性を育て、まちづくりの原点である人を育むとともに、活動の中にあふれる元気やつながりを様々な分野へ広げ、活力ある地域を目指すものです。文化芸術といいますと、格式が高いイメージを創造されがちですが、市内では市民の皆様による数多くの文化芸術サークル活動が行われております。そうした活動により、作品の発表会や演奏会などを通して、それぞれの成果が生み出され、それを多くの方が鑑賞し、感動を分かち合う機会となっております。また、地域の自然や歴史の中で文化や風土も長い年月を経て育まれ、現在の姿を形成しており、生活に溶け込んでいるものが数多くあります。 この条例は、そうした市民サークルによる活動など、身近な文化芸術活動が地域に広がるよう積極的に後押しすることを目指すものであります。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) 大変にありがとうございます。文化芸術振興条例が、私たちの生活に直結したものであるということがよく分かりました。 ところで、文化芸術の力というものは、私たちの生活に彩りを与え、美しくするだけではありません。ウィリアム・モリスのアーツ・アンド・クラフツ運動から大きな影響を受け、歴史に残る美術学校、バウハウスを設立したヴァルター・グロピウスは、芸術が人間の精神に与える影響について次のように語ります。長い生涯の間に私は、ますます次のようなことを痛感するようになりました。すなわち、美をつくり出すことと美を愛することは、大きな幸福をもたらして、人間を豊かにするばかりでなく、道徳的な力をももたらしてくれるということでございます。このように述べているのであります。 つまり、芸術美というものは、人間が道徳的にも正しく生きていく上で必要不可欠なものであると言っているのであります。文化芸術が、私たちが人として成長する上で本質的に重要なものであるということについて、市はどのようにお考えかお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(中村一郎君) 文化芸術が人として成長する上で重要なものということについて、どう考えるかとのお尋ねにお答えいたします。 文化芸術振興条例は、第5次総合計画の基本理念である「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」の実現に向け、文化芸術活動の側面から計画を推進するもので、その中心は市民一人一人であると考えます。市民一人一人が、自発的・自主的に活動し、その活動の中から仲間づくり、地域づくりに積極的に参加する意識を育む一つの手法として、文化芸術が持つ多様な力を活用し、人間性を豊かにし、その豊かさを地域へ還元するものと考えます。文化芸術活動は、心の豊かさを育て、創造性を刺激し、人生に深みと潤いをもたらす人として成長する上で欠かせない重要な要素の一つであると考えております。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ありがとうございます。大町市が目指す郷土や文化に誇りを持ち、心から地域を愛する人を育てることは、そのまま心豊かな人々、すなわち文化芸術を通じて育まれる豊かな人間性、高き倫理観を備えた誠実で真っすぐな人間を育むことにつながるのではないか、そのように信じるものでございます。 私は、セクハラやパワハラを行うようなコンプライアンスに反する人間に対しましては、強い嫌悪感を覚えるとともに、断じてそのような人間が人の上に立つような社会であってはならない、そのように信じるものでございます。その意味でも、そのような風土を断じて許さない、高き倫理観に立った清潔な人々を育むためのまちづくり、すなわち豊かな文化あふれるまちづくりが今最も求められているのではないか、そのように感じるのですが、教育長、市長、最後の質問になりますが、御見解をお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(中村一郎君) 豊かな文化にあふれるまちづくりが、今最も求められているのではないかとの御質問にお答えいたします。 これまでの答弁の中でも申し上げてまいりましたが、まちの文化性は、文化財や文化芸術などの領域だけにとどまらず、自分自身の生活空間やライフスタイルを重視し、精神的な豊かさや生きがいを求めて取り組む地域での活動や生涯学習、ボランティアなど様々な創意ある活動も私たちの身近な文化と言えます。社会の変化が激しく、予測困難な時代においては、一人一人が自分の個性や可能性を認識するとともに、多様な他者を尊重し、協働しながら社会をつくっていくことが必要とされる中、ますます心の豊かさが求められるものと考えます。 こうしたことから、一人一人の生き方や暮らしの中にある身近な文化を地域で育てることにより、新たなまちの文化を創造し、日常の中にもゆとりと潤いを見いだせるようにすることが、これからの課題ではないかと思っております。 学校教育におきましては、未来を担う子どもたちが今、そして将来にわたって自らの学びや人生をデザインし、心豊かな社会をつくっていく当事者となっていけるような学びの輪をつくっていくことが求められています。そのために、子どもたちが地域の歴史や特色ある文化に触れることはもちろんですが、さらに地域の中で生活している様々な人の生き方や価値観を学ぶことも、重要な教育活動であると考えております。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 豊かな文化にあふれるまちづくりが、今最も求められているのではないかという御質問いただきました。私からもお答えいたします。 豊かな人間性を持ち、市民一人一人が自分らしく生きていくことができる地域づくりは、市が目指しております基本理念の「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」を具現化するものと考えております。共感や寛容性、思いやりや慈しみなど、豊かな人間性は様々な経験から学び、そして身につけ、一生涯にわたり学び続けるものであり、いわば一人一人に課せられた人生の宿題とも言えるものと考えます。 そのため市では、第5次生涯学習推進プランを策定し、日々の学びの中から生きがいを見つけ、その学びの成果を地域に還元する生涯学習を推進しております。豊かな人間性や豊かな文化の形成は、文化芸術の分野だけでなく、スポーツや科学技術、環境、哲学や倫理学など、社会全体を構成する全ての分野での学びや経験を通じて育まれるものであります。 また、分野を問わず主体的な社会参加により、人との関わり、社会との関わりが生まれ、その中で成功や挫折、あるいは喜びや悲しみなどを様々に経験することにより、豊かな人間性が育まれるところでございます。さらには、人との関わり合いの中で、他者に対する思いやりや社会性、社会的な責任も芽生え、倫理観や高い法令遵守の意識が育まれるものと考えております。 一方で私自身、高い倫理性、倫理観を持ち、この倫理に基づき常に行動しているかと自らに問えば、いまだこの領域には達していないということは、達しているとは決して言えず、また、そうありたいと願いつつも、なお道のりの遠いことを痛感するところでございます。現在、時代は激変しており、グローバル化やデジタル化により、世界中の人々との接触機会が増え、身近に様々な価値観や異文化に触れることができるようになりました。個人の生き方や働き方、またお互いの関係性に大きな影響を与えております。 様々な価値観は、言い換えれば豊かな多様性であり、それらを相互に認め、受け入れ合うことは、議員御指摘のように、心豊かな文化にあふれるまちづくりにつながるものでございます。引き続きあらゆる分野におきまして、まちづくりを担う人を豊かに育み、市の将来像の「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆6番(太田昭司君) ありがとうございます。ただいま教育長、そして市長からは、誠実な、そして正直な御答弁をいただき、こころより感謝申し上げます。 大町市が掲げる「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」というこの理念でございますが、私は何度聞いても、すばらしいといつも感心をいたします。かつて市長は、教育は国家100年の計と言われましたが、私は全面的に賛同申し上げますとともに、真っすぐな人間を育てることこそ、永続的なまちづくりの一番の土台であると信じます。今、大町が進める文化芸術のまちづくりが、豊かな人間性を備えた本物の人間をつくることに大きな貢献を果たし得ることを信じまして、私の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、太田昭司議員の質問は終了をいたしました。 ここで昼食のため、1時ちょうどまで休憩といたします。 △休憩 午前11時56分 △再開 午後1時00分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第13位、大和幸久議員の質問通告は1項目です。大和幸久議員の質問を許します。大和幸久議員。(拍手)     〔16番(大和幸久君)登壇〕 ◆16番(大和幸久君) 無所属クラブの大和幸久です。 今回の質問は大町市のセクハラ事件についての1点を質問します。 事件から10か月余りがたちました。大町市の行政としてのこの間の取り組んできた中で、課題と思われる点を説明をしてください。 これで、1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 大和幸久議員の質問に対する答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 本年度発生した、セクシャルハラスメントに対する市の対応における課題は何かとの御質問にお答えします。 昨年4月に発生したセクシャルハラスメントにつきましては、弁護士やハラスメントに関する専門家を含む外部有識者などから成る大町市職員ハラスメント対策検討委員会において、被害者からの聞き取りや市の対応を検証した上で、その課題が整理されております。 まず、被害者へのケアや配慮につきましては、被害者との意思疎通の方法や信頼関係の構築、メンタルヘルスケアや業務についての配慮方法、二次被害の防止対策が課題として出されております。 また、組織全体の対応として、相談窓口の周知方法やハラスメントを認定する仕組みの在り方、また被害者と行為者の適切な距離を確保する方法、プライバシーの保護等について課題が上げられております。これらの課題につきましては、今回の対策指針におきましてそれぞれ対策が整理されており、指針に基づき、相談窓口の拡充やテレワーク制度の導入、また徹底したプライバシーの保護、職員の意識改革など、必要な対策を講じてきております。 また、今回の案件が報道された直後におきましては、市民の皆様だけでなく、市外の方からも電話やメール等で多くの御意見をいただき、行政に対して市民の皆様の信頼が大きく損なわれる事態となりました。職場におけるハラスメントは職員個人の尊厳や人格を不当に傷つける決して許されない行為であり、さらに市政に対する信頼を低下させる要因となることを職員全員が認識し、策定された指針に基づき、今後ハラスメントが発生しない職場づくりに向け、一丸となって取り組んでまいる決意でございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 私も大町市の事件以降の対応を検証してくる中で、課題と思われる点がありますので、幾つか伺いたいと思います。 特に、昨年5月22日に開かれた女団連と市長の間で開かれたまちづくり行政懇談会における市長の発言は、市長の基本的な考え方が明確に表れていると見受けられますので、この中の幾つかについてまず伺いたいと思います。 初めに、記録を見ますと、市長は質問に答えて、被害に遭った方については、年齢層も全く発表してありません。ところがその2人は今までも何回も同じ職場で勤務したり、個人的な関係と言えば、長く一緒に勤めたという、そんな間柄でもありましたと話しています。この発言の根拠はどのような事実に基づいて発言されているのか、まず説明をいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、女性団体連絡協議会との懇談は、まず私自身がそれまで報道された事実などを基にお答えしたつもりでございます。これは質問をいただき、それに答えた形でございます。そうした中で、まず、私自身の認識の違い、あるいは一部には確かに誤りがありました。今、議員がお話しされた内容は、それ自体は私の発言ではありますが、それにつきましては詳細な内容をお答えすることは差し控えさせていただきたいと考えております。 なぜならば、今回の事案を通じて様々な教訓、あるいは先ほど申し上げたような課題、反省に基づいてハラスメント対策指針がつくられております。その中で被害に遭われた方の保護というものを第一義に考えるという、そんな考え方が示されております。私がここでるる御説明することによって、被害を受けられた方、その他の方に影響が及ぶことも恐れておりますし、また、被害者保護という点からもできるだけ具体的な内容についての御答弁は差し控えたいと思います。その点についてはまず御理解いただきたいと存じます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) なぜ具体的な説明ができないのか。誤りがあっただけではなぜ誤ったのか、原因の究明ができません。そういう究明ができてからこそ誤りを正せる、こういうことになると思います。そういう点でも誤ったという根拠について、きちんと説明をする責任があると思いますので、ぜひ説明をお願いします。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) ただいま申し上げたように、私自身の認識の誤りというのは、私自身は先ほど申し上げましたように、新聞報道などで既に報道されている内容に沿ってお答えしたつもりですが、そこに勘違いが含まれていたことが一つでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) きちんとその内容を説明しないと説明にならないんです。私の得た資料によりますと、この被害女性、平成3年からの勤務先と加害課長所属先、資料によりますと、一回も一緒になったことはありません。こういった事実に基づいて、誤りがあったとするなら、なぜそういう誤りが起きたのか。報道の認識が間違っただけでは、原因究明と今後の対策というのが全く立たないじゃないですか。市長はそれをやる気がないということですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 先ほど引用されました議員のお尋ねの中で、その一部に誤りがあったというふうに申し上げたいと存じます。しかし、その後、どこに誤りがあったかということについては、やはり具体的な勤務先など、申し上げることは避けなければならない。例えば同じ場所に勤務があったと、それは多分正規職員として、あるいはそれ以外の任用の形態として職場が一緒であったかどうかということを排除するものではありません。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 市長、事実でないことを予断を持って、長く勤めたというそんな間柄でありましたとも述べています。これ、著しい人権侵害です。許し難い言動だと思います。しかもこれが市長の言動ということはなおさら責任も重いし、またそれをきちんと説明する説明責任、義務があるというふうに私は思いますが、それを市長自らが果たすという気持ちはないんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) それにつきましては、行政懇談会の後しばらくしてから、被害に遭われた方と2人で面談をいたしております。そうした中で、その誤解を避け、誤解を解き、あるいは誤解でなくて私自身が間違った、今、議員の御指摘のあった点については私のほうからもお詫び申し上げ、そしてそれぞれ面談を終えたところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 加害女性(同日、被害女性の訂正あり)職員と市長が面談をして、いろんな事実関係から市長の誤りを自ら認めたと、その加害女性(同日、被害女性の訂正あり)職員には認めたわけですね。これは女団連との行政懇談会のときの発言です。あとで誤りが分かったなら、きちんとそれを正して、女団連や市民の皆さんにもそれはおわびすると。おわびした上で今後の対策をきちんとどうするか。市長自らが方針を立てて説明する。こういう責任があるんじゃないですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) お答えする前に、ただいま議員からは加害女性という言葉を2回使われました。被害女性の誤りでよろしいですか。 被害に遭われた女性に対しましてはそのように申し上げたところでございます。 一方、そこに出席された皆さんについては、本来、私どもとすれば、整理されていない時点での情報が流れたということであれば、それをどのように訂正するか。それは今後課題だと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 失礼しました。被害女性を加害女性と発言したようです。被害女性のことであります。 それから、今、市長が発言あったように、それを認めた上で今後対応すると、誤りを訂正したり、また被害女性職員をはじめ、関係者の皆さんには謝罪をした上で、今後どう対応するか、どういう責任を取るか、こういう点についてもきちんと説明するという、今の発言だったというふうに解釈してよろしいですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まずは行政懇談会に出席された皆さんには、懇談の機会を設け、私のほうから改めて説明したいと思います。その上で、今回新たに策定中であります、近日中には成案にしたいと思いますが、ハラスメント対策指針につきましても、その内容について詳細に述べさせていただきます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) ぜひそれを誠意を持って速やかにやっていただきたいと思います。 被害女性職員は話を聞いた中でも、今でも2人は不倫関係にあったなどという風評被害に苦しんでいるようであります。職場で同僚からもそういう目で見られていると感じることが多く、とても悲しい。根拠のない孤立状態にされてしまっていると訴えております。 そもそもの発端は市長の今回の全く根拠のない、こういう発言からが発しているということも言えると思います。そういった点でも非常に責任が重いので、今明言されたように、誤りを認めて被害者やまちづくり懇談会参加者等にまずおわびをする。それ以降、どうしてそういった問題が起きてしまったのか。それからそれらの反省に立って、今後どう対応していくのか。自らの責任も含めてきちんと対応する。このことを改めて確認しておきたいと思いますが、市長、そういう発言でよろしいですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まずは議員御指摘の不倫関係云々というのは、不適切な関係については私は議員お手持ちの会議録の中にも述べられてはおりません。私自身不適切な関係にあったということは決して述べてはおりませんので、その点については確認願いたいと思います。 なお、これらについてはいずれにしても、私自身の行政懇談会における発言についてはきちんと訂正してまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 記憶によりますと、2人は不倫関係にあったという発言を明らかに市長はしております。ちょっと時間がないので、これは関連がありますので、次の質問と併せて伺います。 この懇談会では市長はまた、上司については、文書注意ではなく、口頭注意を出して監督責任を取っています。ただ、理事者は職務中の職務に直接関係のある事案じゃないということで、一般には理事者まで責任を取るということは普通行われておりませんと述べております。 ここで、市長が述べた職務中の職務に直接関係ある事実ではないという説明については、何を根拠にこの発言をしているのか、その根拠について説明ください。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) それにつきましては、懲戒委員会等における見解を述べたものでございます。懲戒委員会において判断した根拠がそうしたことを引用しているものでございます。 以上であります。 なお、不足する部分については総務部長から御答弁申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 上司の処分についてお答えいたします。 今回の事案に関係しまして、やはり職場のマネジメント、環境マネジメントの部分のところで配慮が足りなかったということで、担当部長には文書による訓告を行っております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) そこに責任を取っているというふうにおっしゃいましたが、私の正しい発言は、責任を問うておる、責任を問うておるというふうに私は述べたつもりです。その点は改めて御認識をいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 私の入手した資料によれば、当日被害女性職員の就業管理表には朝8時半から夜21時45分まで残業をしているという資料があります。これは被害を受けた女性職員が職務中に被害を受けたという証拠になります。この点については市長はお調べになったんですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 この事案が発生しまして、被害者より庶務課のほうでその事案についての報告を受けております。その中でも聞き取りでも被害女性が被害を受けたときは、残って残業している最中ということと認識しております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 残業中であったということを認めているわけです。そうしますと、職務中に起こった事件という事実が明白になります。そうしますと、理事者である市長、副市長の責任が、市長の言明どおり問われることになると思います。この点についてはどう解釈しているんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 今回の案件につきましては、第1番に責任は加害者自身にあるということで、職務上のところで生じたものではないと、職務時間中ではありますが、理事者の業務上の管理監督の責任上に生じた部分ということはないというふうに判断をしております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 市長自らが、職務中でないんだから責任がないと言明しているわけです。ところが今職務中であることが証明されたわけです。そうしますと、市長、自分の言明どおり、責任があるんじゃないですか。どう解釈してるんですか。
    ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) ただいま総務部長からお答え申し上げたように、この事案そのものが職場において行われた、あるいは職務中の時間、あるいは時間外に行われたということとは関係なしに、この行為自体が、事案の行為自体が職務に関連するものかどうかということで、人事院では懲戒指針で管理監督責任の規定を設けております。このセクハラという行為自体が公務であるかどうかということに関して、それはまさに個人的な行為であり、本人に責任が帰属する。このような解釈に基づいて処分案が人事院の規則の中で定められている。この点については御理解いただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久委員。 ◆16番(大和幸久君) 被害女性が仕事の最中に課長からセクハラ行為を受けているんです。課長はこれは時間外とか関係ないですね、管理職ですから。そうでしょう。明らかにこれは職務中のセクハラ事件じゃないですか。何でそれが認められないんですか。その責任、市長は取るべきです。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 繰り返しになりますが、ここの部分の被害の事実関係の行われた部分のところにつきましては理事者としましては、その業務上監督責任が及ぶ部分の問題ではないと。当然その担当部長につきましてはそこの職場の管理、環境のマネジメント、そういった部分のところから監督責任があるということで、担当部長に文書による訓告を行ったということでございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 懇談会で明言しているように、市長は職務中でないので責任がないと。だけれども、今、職務中であることが証明されたわけです。そうしますと、市長にも責任があるでしょう。その認識はないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 再三にわたり同じ答弁を申し上げますが、職務中ともし申し上げたとすれば、それは訂正しなければならない。職務時間中に、あるいは職務に関連してということであればそのとおりだと思いますが、この行為自体はなぜ管理監督責任が及ばないかという点については総務部長からお話ありましたように、説明申し上げましたように、職務そのものの行為としての不適切な行為ではない。この不適切な行為自体が公務ではないというように御理解いただければと思います。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) それでは、まちづくり懇談会で市長が言っていた職務中じゃないので、理事者の責任を取る必要がない。責任がないという発言についてはこれは発言自体が全く誤りだったと、こういうことでよろしいんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 私自身今、議員がお手元に置いている資料、もう一回確認しないと、何とも申し上げませんが、もう一度確認してからその他対応をしてまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) ぜひしっかり事実関係に基づいて、確認をした上で、資料も含めて市民に公表していただきたいと思います。それをやっていただけますか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 先ほど申し上げたように、私の行政懇談会における発言ですので、まず行政懇談会における出席者の皆さんに御理解いただくことをまず第一に考えてまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) またその発言を待っていろいろ対応したいと思います。 続いて、新聞報道について、ちょっと伺います。 懇談会で市長は新聞報道について、事の重大にもよりますけれども、新聞報道はあんなに極端に書いたのは、その被害に遭われた方と直接接触して取材したということのようです。そこであんなに赤裸々に、私どもからすれば被害者を守るという観点からはちょっと残念な内容だったり、しかもとんでもないひどい犯罪を、押し倒して強姦したかのような記事になっていたのは、市民の皆さんには本当に誤解を与えた。新聞の書き方がおかしいという苦情が逆に私どもの耳にもありましたと述べております。 そこで伺います。とんでもない、ひどい犯罪を、押し倒して強姦したかのような記事になっていたのは、市民の皆さんに本当に誤解を与えたと述べていますが、これはどんな根拠による発言なんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、2点ございます。1点目は私どもは被害に遭われた方の姓名、所属などについては発表しておりません。にもかかわらず記者が本人に直接インタビューを申し込むようなそんな取材の仕方については、私どもとしては組織を守る立場としては残念な思いが1つありました。 また2つについては、記事の内容を見たときに、それ自体に触れていないがために、当然相当の行為に及んだのではないかという誤解が生じるおそれがあり、ですから、少なくともそうしたことはないということについて述べたつもりであります。ただ、それらの発言については慎重を期すべきだったということは考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) どんな部分について慎重にすべきと考えているのか、具体的に説明してください。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) そもそも新聞報道の内容について触れるべきではなかったという点が第1点でございます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) そうしますと、女団連で発言した新聞報道に対する市長の所感みたいな点については全文問題であったと、誤りであったというふうな認識なんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) ただいま議員は全文というふうにおっしゃっておりましたが、全文が該当するかどうかについては答弁を控えさせていただきます。内容について、当たっている部分とそれが適当でない部分とそれぞれ含まれている可能性があります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) それでは、当たっている部分とそうではない部分、きちんと明確に判断をして、後ほど市民に公表できますか。していただきたいと思うんです。それやらないと、市長、この先の発言についての責任というのを全然果たしていないと思います。どうでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、先ほどと、お答えしたことと同じですが、まず、私自身が発言したその場において、女性団体連絡協議会の席上において、そうした発言があったということに鑑み、まずそれらの皆さんについて誤解を解くように説明を申し上げます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) じゃ、ちょっと具体的なので1点確認しますが、この表現の中では強姦したかのようなという表現があります。この表現については何か事実関係があって表現しているんですか。それとも、これの発言そのものは誤りですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、そのような言葉を用いたことが適切かどうかは別として、置いておいてそのようなことがなかったということについては確認しておりますので、そういうことがなかったということについて引用したものでございます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) なかったという発言じゃないですよ。したかのような行為をしているという発言を市長がしているんで、そうしますと、それ自身が誤りであったんですね。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) あたかもしたかのようなというのは必ずしもしていないことの裏返しの表現です。したのではないことを前提にそのようなことがなかったということを述べているものです。もう少し読んで、読み解いていただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) もう一遍読みますけれども、とんでもないひどい犯罪を押し倒して強姦したかのような記事になっていたのは市民の皆さんに本当に誤解を与えた。新聞社がそういう表現をしたという事実に基づいて市長は発言しているんじゃないですか。もう一遍確認します。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 新聞の記事は極めて極端であったということについて、私は率直な印象を持っております。その表現としてそのような、今となっては、そのような引用、そのような言葉を使って引用する必要はなかったものと思っておりますが、そのようなことも御理解いただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 何を根拠にして、この発言は正しかった、根拠がないので、この発言は誤りだった。この部分についてはぜひその検証をして市民に公表していただきたいと思います。 私は、この市長の発言こそが逆に市民に誤解を与えていると。この発言を取り消して、関係者に謝罪をし、相応の責任を取らないと、この発言問題については解決しないというふうに考えています。ぜひ先ほどの発言と言明どおりやっていただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、先ほど来、この行政懇談会の席上において述べた発言ですので、行政懇談会に出席の皆さんとの間で懇談の機会を持ちたいと思います。 なお、先ほど申し上げましたように、関係者というふうにおっしゃっておりましたが、そのうちの被害に遭われた方についてはこの点についてもお詫び申し上げているところでございます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 市長、怒っていますけれども、新聞社に対しても謝罪をしなきゃいけないですよ。新聞報道に対しても著しい偏見の発言をしていませんか。その点いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 新聞社に対して必要があればそのように対応はいたします。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) それでは、次の質問に移ります。 加害課長の退職金の質問に対して、市長はもしそれが職務上の行為ではなくて、刑事罰などで一定の重さ以上の刑に処せられた場合には、退職金の返還を命ずることになると説明しています。職務上の行為ではないという根拠はどんな基によるものなのか、説明いただきます。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 退職金の支給についてお答えいたします。 退職金の支給を在任中の行為によりまして、禁固刑以上の刑に処せられた場合には返納させることができるということで条例でうたっておりますので、その部分のところで、今回のところはまだ禁固刑という形のことではありませんので、退職金のほうが支給されたままという形になっております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) この職務上という言葉については先ほど来答弁申し上げておるように、この行為者の行為自体が公務上の行為ではない。公務上の行為ではないということに鑑み、そのように使ったものでございます。これは先ほど来説明しておりますので、ぜひ人事院の規定などをしっかり御覧いただいて、御理解いただきたいと存じます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 先ほど市長は、職務上の行為かどうか、よく検証してみたいと、こういう答弁をしているんですよ。今、またそれですか、職務上の行為ではないと断言されるんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、セクシャルハラスメントという行為自体は公務ではないということです。公務でない。例えば先ほど申し上げたように、人事院規則の中で、上司の管理監督の責任問われる範囲というのは、まさに公務として行われた行為について判断をするようになっております。その点についてはもう一度御確認ください。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) どうも解釈の擦れ違いが起きて議論が深まらないんですけれども、先ほど言いましたように、この被害女性は残業中、仕事中です。しかも部下のことで相談があるという加害課長の話に応じて、そういう相談に乗るという形でこれは明らかに公務上ではないですか。何で公務上ではないという判断をするんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 公務上とそれから公務として行った行為のその違いについて御理解いただきたいと思います。まず、人事院の規則を御覧いただければ、そのことが明確になると思います。私は、これによって、本人の犯した罪が妥当だということを言っているのではもちろんありません。それについても御理解いただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 人事院の見解等、今後また調べて、この点は次回等でまた質問したいと思います。 続きまして、加害課長の上司である・・・・部長について、市長は懇談会で口頭注意を出して、監督責任を取っていますと説明しております。新聞報道では、総務部長が男性課長が好きだと言ってから胸をもめばよかったなどと発言し、男女の関係なら問題にならなかったという趣旨で説明したと、これを認めております。この発言は実際にはこれハラスメントに該当しませんか。 市長、どのようなお考えですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、引用された、議員が引用されたその新聞の記事については事実かどうかの確認は私はしておりません。事実かどうかは、私のところに来ておりません。それにつきましては御答弁を保留させていただきます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) ここに大糸タイムスの報道があります。今、その記事を読んだだけです。何で確認しないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 本人を該当するような発言は控えていただきたいと思うんですが、今、総務部長と言われましたので、私のほうから話をさせていただきます。 新聞記者の方からそういう話を得て、自分の言った部分のところが違った形で記事になったということで話をしております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 今、総務部長からお答えしましたのは、当該被害を受けられた方と総務部長が上司であるかということについては発表の内容にはございません。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 報道のとおりで、総務部長も書いてあるから読んだだけです。市長がそれを確認していない。また、部下である総務部長の弁明も受けていない。事実関係も確かめていない。おかしいじゃないですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) その新聞の記事の真意を確認しないというふうに述べたつもりです。つまり総務部長からは、そのような新聞記事は少なくとも事実とは異なる部分があるという報告は受けております。確認はしております。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 真意を確認して、事実であれば、市長自らが新聞社に対して報道責任を問うていく。そういう行為をするのが当たり前じゃないですか。何でやらないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 例えばほかの例で申し上げますと、当該事案に関して勤務時間中に被害を受けられた方にインタビューを申し込む。これも私どもとすれば報道機関のあるまじき行為ではないかという思いもないわけではありません。勤務時間中に被害を受けた方がインタビューに答えるということについては、私どもとしては避けていただきたい。そのように思っておりました。ただし、それにつきましてもできるだけ報道機関の考え方も頭に置きながら対応したつもりでございます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) こんなやり取りをしていても先に進みません。残念ですが、それは市長、きちんと事実確認を確認した上で、報道機関に責任があるんだったら報道機関にその責任を問うと、こういうことをきちんとやる。また、事実関係が今までの市長の見解と異なるのであれば、その事実関係を明らかにして、市長に責任があるんだったら、市長が責任を取る。こういった行動をこれからしていただけますか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 先ほど、報道機関との間では必要に応じて対応するというふうに申し上げてまいりました。 これらについては整理した上で、疑義が生じた部分については、その疑義を解くために報道機関と意見交換をする。そんな機会についても検討してまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) この処分については、口頭注意では市民は納得していません。しかも、山岳博物館の不祥事では、前任者の不祥事の責任をたまたまその後の任を引き継いだだけの教育長、教育次長、課長が減給処分を受けており、これと比べても極めて不公正な処分であります。市民に説明がつきません。市長自らの責任で今申したような内容で再度調査をし、真摯な検証を行って市民に公表していただきたいと思います。 いいです。 次の質問に移ります。 どうぞ。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 処分につきましては、職場環境のマネジメントの部分のところでその管理に不適切であったということで、担当部長に文書による訓告を行ったということでございます。口頭ではなく、文書による訓告ということです。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) たしか私自身もその行政懇談の席上で文書注意ではなくて、口頭注意と言い直しているんですが、言い直したこと自体が誤りでした。これは訂正いたします。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) その点は事実関係、私も文書だったことだけ改めて確認したいと思います。 次の質問に移ります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・被害女性職員を出席させて、仕事に就かせております。これは大町市による被害女性職員に対するハラスメントではないでしょうか。 市長の見解を求めます。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 個別の方が特定できるような答弁は控えたいと思うんですが、こちらのほうにつきましては被害された職員が職場のところについて、今の職で仕事を続けると、仕事を続けて大丈夫だということを職員係のほうで確認を取って仕事に業務したものであります。 以上です。
    ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) その席にいたかどうかということについてお答えすることになれば、その職員が特定されることになります。一般論で申し上げますと、この行政懇談会の担当係は誰がその日の行政懇談会の担当をするかということについては、全く私どもにあらかじめ知らされてはおりません。当日も誰が出席したかはもちろん私は存じておりますが、それが当該職員とどのような関わりがあるのか、どのような関係になるのかということについては差し控えさせていただきます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 市長がその女性が参加しているという確認をできた時点で、これはまずいというような判断というのは全くなかったんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) それにつきましてはどのように考えたか、被害を受けられた方と当日その場を担当した者との関係については申し述べることは差し控えさせていただきます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 聞いたことに差し控えると言われると先に進まないんです。市長は、その場、その会見の場でもって被害女性のメンタルケアを一番に考えていると説明しています。一番に考えるんであったら、たとえ担当の職場の職員であっても、その職員は外せという判断をすべきだと思うんですが、何でそういう判断に至らないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) ただいま議員の御質問は、当該、被害を受けた女性とそれからその日の行政懇談会を担当した女性と同じという前提に立っていますが、私のほうはそれについて明らかにしておりません。ですから、答弁を差し控えさせていただいております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 女団連に参加した皆さんも、市民の皆さんもみんなそれを確認しています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こういう事実がはっきりしております。それを市長は認識していないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 今、議員がおっしゃった記者会見というのはいつの記者会見のことでしょうか。私自身はそれについては承知しておりませんが。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 部長はどうですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) こちらの部分の今、議員さんお尋ねの部分のところなんですけれども、ハラスメント、この対策を練る中で一番問題とされているところが相談者や被害者、こちらのプライバシーを保護することが一番大切であります。相談内容ですとか、そういった部分を第三者に知られないように、必要最少限の者で対応しなきゃいけないということが上げられております。こういった部分のところで、問題として一般的なハラスメントに対して、その市の対応がどうかということは御答弁することは可能なんですけれども、個別の事案、こちらのほうについてこういった部分の公の場で話をすることで、二次被害ですとか、言われたうわさ話になってどうとかという部分のところも大きく拡大しますし、そのほかほかにも職員からは相談する上でこういった形になれば不利益な扱いを受けるということで、相談者が安心して相談できるという環境になっていないと、そういう話も訴えも来ておりますので、その部分も踏まえて回答をしてまいりたいというふうに思っております。 当該のその職員がそこの記者会見云々という部分のところについては、個別の案件になりますので、回答は控えさせていただきます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) それから、女性団体連絡協議会の皆さんの懇談の内容についてはあらかじめテーマを設定しております。幾つかの政策課題について課題について提案いただいている中に、このセクシャルハラスメントの事案については当初に提案された中にはありません。出席された方からほかの事例を基に、この問題について質問をいただいたものですから、そのテーマについて私がお答え申し上げたという格好です。あらかじめそうしたテーマがあれば、また議員が御提案のように、考える余地があったかもしれません。それについては当日初めて提案された内容だったということについても御理解いただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) これ、記者会見というのは個人の事案で判断するとかそういう問題じゃなくて、これは報道機関、一般に公表すれば、ここに当該女性を参加させること自体が行政の組織として全く判断を誤っていると思います。かえって出席させるというのは、これはパワハラ、ハラスメントに当たるというふうに私は思うんですけれども、そういう配慮は部長はなかったんですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) この案件が起こったときに、その被害者の方に仕事は続けるか。仕事を休まなくて大丈夫かどうかというお話をさせていただいて、それで仕事は通常どおりしたいと、それで場所の異動もしないで、仕事を続けたいということを確認取っておりますので、その旨通常の仕事として業務を携わっていただいたということでございます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 先ほど来議員は当該被害を受けた女性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・(後日、削除の申出あり)という前提で御質問いただいておりますが、それについては私どもはそれについて認めるということは、公に認めることはいたしません。それについても御理解いただきたいと思います。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それを部長が採用すること自体が問題で、本人に確認したからいいと、仕事を続けたいと答えただけでしょう。たとえ同じ関連の仕事があっても、そういう当該女性についてはそういう場では外すというのが本来の普通の判断じゃないんですか。なぜそれをやらなかったのか、説明してください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 当事者からそういう話を受けたので、そのまま受けて仕事をするようにしたんですけれども、その部分のところで配慮が足りなかったということであれば、反省はしたいというふうに思います。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 最初から判断して、そういう方針取るのが部長のやるべき仕事です。今頃何言っているんですか。ちゃんとそれは糾明しますか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 終わったことなので、その部分のところでは本人の意思を確認して仕事にしてもらったということで、糾明も何もそれだけが事実であります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) それだけが事実といって、今頃ぬらぬらと言っていること自体が問題だ。部長の資質として問題ないですか。市長、どうですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) これは後ほど報告を受けたことですが、本人、被害を受けた方がその当該職務を自分で遂行したい。自分で様々な当該本人が担当している仕事について引き続きついていたいということを明確に述べて、その意思を確認し、そしてその意思を尊重したということについてはそれ以上のことは申し上げることはできません。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 与えられた仕事を続けます。この意思と判断と、こういう場面で当該女性であることを分かっていながら、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・参加させるということ自体が私は異常だと思います。この点は指摘しておきたいと思いますし、そういう判断がなぜできなかったのか、この辺を市民はどうしてできないのか、何でそれが正常な判断でできないのかという点をきちんと糾明すべきだと思います。 それについていかがですか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まだ、多くの皆さんが議員がお話ししているような事実ということを承知していない中で、隔離することによって、よりその事実が明確になってしまうということも恐れる心配があります。恐れなければなりません。そうした中で、先ほど申し上げましたように、そうしたことが適切かどうかということを判断するために、本人に休まなくていいのか。当該、いわゆる職場に被害を受けた方がその与えられた事務を、自分の担当している事務を続けていいのかどうか、確認した上で、個別の事案について判断したものでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) ぜひ再確認をして、あらためて、部長、市長以下の判断について検証していただきたいと思います。 次の質問に移ります。 昨年5月17日、大町警察署からセクハラ事件に関して、聞き取り調査が大町市に対してされています。この件に関して、その後どのような経過をたどっているのか、説明をいただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 警察からその旨の調査の協力依頼が来たことは承知しておりますが、その後の経過については承知しておりません。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 警察署長から大町市長に連絡があり、2名の職員が大町署の要請により3回にわたり聞き取り調査をしております。また、6月3日土曜日午前9時からは大町警察署3名による現場検証が行われております。この事実は部長は知らないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 関係する職員から聞き取りを行いたいという旨と現場を確認したいということは連絡を受けております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 何で知らない発言をするんですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 協力依頼を受けて協力したことは知っておりますが、その内容については知っていないということであります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆16番(大和幸久君) 非常に不誠実な行政の答弁です。私は議会による100条委員会の設置をぜひとも再開してこの疑惑の真相をすべきだと思います。 以上、申しまして私の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 以上で大和幸久議員の質問は終了をいたしました。 ここで、2時5分まで休憩といたします。 △休憩 午後1時47分 △再開 午後2時05分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第14位、中村直人議員の質問通告は1項目です。中村直人議員の質問を許します。中村直人議員。(拍手)     〔7番(中村直人君)登壇〕 ◆7番(中村直人君) 政友クラブの中村直人です。 通告に従い、総務産業委員会の視察先自治体であった姫路市、高松市、西条市、3市を参考にした形での質問を行います。 早速、1つ目の質問として、姫路市を参考に、黒部ダムから市内への観光客の引き込みについて考えたいと思います。 姫路市は、姫路城へ100万人を超える観光客が来ているにもかかわらず、町なかへの誘引がなかなかできないことに苦しんできたそうです。当市の黒部ダムを取り巻く状況問題と似ています。姫路市では、この問題を駅周辺の車両の交通環境を中心に開発を進めたばかりに、商業が発展する余地がなかったと考えました。 そこで、高橋議員も質問の中で触れておりました、純白の姫路城まで延びる駅からの商店街を人が歩き集う通り、ウォーカブルな通りへと180度方向転換し再開発、観光客のニーズを満たし、お金の落ちるエリアを広げました。 まず、最初の質問として、当市の現状確認から始めたいと思います。 当市で現在行われている、黒部ダムからの観光客の市街地等への誘導政策について教えてください。 これで、最初の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 中村直人議員の質問に対する答弁を求めます。産業観光部長。     〔産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 黒部ダムを訪れる観光客の市街地等への誘導策について、お尋ねにお答えをいたします。 昨年の立山黒部アルペンルートの入り込み状況は、74万7,000人余となっており、前年比で146%、コロナ禍前の平成31年比で83%となっており、これは感染症の5類移行などに伴い、観光需要の動きが回復基調になっているものと認識をいたしております。こうした現状を受け、関西電力をはじめ、立山黒部貫光などダム観光に直接関わる事業者や団体による市プロモーション委員会において、黒部ダム、立山黒部アルペンルートとその麓の魅力を全国に発信するため、おもてなしイベントや観光プロモーションなどを展開しております。 本年度は、くろよん60周年記念事業として、くろよん60の市街地関連イベント情報を提供したほか、黒部ダムカレーや破砕ロックを提供する店舗を紹介する着地用ガイドブックを作成し、市内外で配布いたしました。 市街地内のイベントでは、観光大使の鉄拳さんや、公募アーティストの園田源二郎さんのほか、大町中学校や大町岳陽高校や麻倉美術部の皆さんに御協力をいただき、中心市街地のシャッターを彩るシャッターアート7作品を展示いたしました。また、昭和30年代のくろよん建設当時の「くろよん建設写真展」を19店舗において展示したほか、映画「黒部の太陽」ロケ地秘蔵お宝展、観光大使の渡辺邦斗さんによる「大町探訪写真展」を、塩の道ちょうじやや、ギャラリーいーずらにおいて開催しております。さらに、扇沢駅や黒部ダム駅とともに中心市街地へ歓迎フラッグを掲出し、くろよん60の周知とにぎわいの創出を図ったところでございます。このほか、専用ホームページやインスタグラムにおいて、イベント情報などを発信するとともに、ユーチューバーによる市街地などでの食べ歩き、飲み歩きなどを動画で配信するなど、当地の魅力発信に努めております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) 今、お話の中にあったシャッターアートプロジェクトについて、1つ御提案があります。 今年、芸術祭の年です。2019年のデータでは、黒部ダムにおけるインバウンド中の台湾人の割合、これ50%、5割以上なんですね。芸術祭で、台湾人作家のジミー・リャオの作品、これ駅前にございます。今後、商店街のシャッターアートも含め、アートプロジェクトにおいても、こういった芸術祭を通して行っている、たくさん関係の海外の作家がいるという強みを生かし、戦略的に、例えば台湾人の作家を町なかで活躍してもらうとか、そういったカードを切っていくべきじゃないかと考えます。 観光として芸術祭を、1例ではありますが、こういった形でしたたかに利用して、黒部ダムの広報なども通じ、誘客していくべきではないかと思いますが、どう考えますか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 芸術祭を観光に活用し、黒部ダムでの広報等を通じて誘客すべきとのお尋ねにお答えをいたします。 今後の立山黒部アルペンルートや黒部ダムへの入り込みは、国内旅行や台湾人観光客をはじめとするインバウンドの一層の増加が見込まれております。こうした状況を踏まえ、これまで以上に、観光や地域経済の振興に向けて、この主軸を担う黒部ダム、立山黒部アルペンルートを通じたプロモーション活動が重要と認識をしております。 現在、市プロモーション委員会では、黒部ダム、立山黒部アルペンルートの訪日外国人客の動向を踏まえ、台湾をターゲットに週1回、フェイスブックで繁体語による情報発信を行っており、現在、1万1,000人を超えるフォロワー数があり、この2月に芸術祭の記事を投稿した結果、3,600件を超えるプレビュー数があり、芸術祭の関心の高さがうかがわれました。 今後におきましても、芸術祭をはじめ多くの観光情報を、各種SNSなどを通じた情報発信に努めてまいりたいと考えております。 市では、本年4月に組織改編を行い、観光部門と文化芸術部門を統合し、新たに観光文化課を設置することとしており、芸術祭の開催を大きな契機と捉え、これまでの観光課によるインバウンド戦略を相互に連携させ、黒部ダムと一体となった効果的なプロモーションによる誘客の促進に努めてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、課の統合も含めて、今後の施策に生かしていただきたいと思います。 今回の質問は、あくまで一例でして、本当に芸術祭においては、芸術分野において、そのアートフロントにいろんなことを任せ過ぎじゃないかという御批判がありますが、私としては、プロフェッショナルな部分をプロフェッショナルに任せるというのは、これは当然だと思うんですね。効果的なことだと思います。ただし、まちづくりにおいてのプロフェッショナルは、皆さん大町市役所だと思うんです。ですから、こういった観光課も含め、ほかの課においても、その部分で綱引きしていただいて、ぜひ、芸術祭を最大限まちづくりに利用してやろうと、挑んでいっていただきたいと思っております。 さて、どんな事業展開をしていくにせよ、やっぱりデータに基づいた判断というのが重要だと思います。ダムに来ている観光客、市内観光に何を求めているのか、調べられるようなアンケート等ないか、私探しましたところ、当市も負担金を出しておりますHAKUBAVALLEY TOURISMのDMOで行っているダムの観光客向けのアンケートというのがあるということを知りました。このエリア滞在での生々しい声、動向を反映したすばらしいデータだと思うんですが、関係する商業者についての記載があるせいか、これ秘密資料扱いになっているということです。 これ質問です。この資料から問題ある情報を整理していただいた上で、公開情報として私たちも手に取れる形にしていただきたいんですが、どうでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) HAKUBAVALLEY TOURISMが実施している観光客アンケートのデータ公開についてお答えをいたします。 広域型DMO HAKUBAVALLEY TOURISMでは、グリーンシーズンにおけるエリア内来訪者の属性や満足度等を、国内及びインバウンド別に調査、把握するアンケート調査を実施しております。この調査は、今後のマーケティングや誘客宣伝活動に資することを目的とし、エリア内約20か所を調査対象に実施しておりますが、あくまで一般への公開を前提としてはおらず、議員御指摘のとおり、現在、法人関係者限定の資料となっております。 今後は、公開に支障がない部分について、データを整理、加工処理を行い、エリア内の観光事業者をはじめとする関係者で共有し、活用できるよう調整してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) 本当によかったです。まさに、多分来ている人たちに、直接アンケートなんかで、市街地に何があったら下りてきたくなるのかと聞くことが、当然一番早いわけですよね。なので、この質問項目についても、こういった質問を当市から入れてくれと言って、これ入れてもらうということは可能なんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) HAKUBAVALLEY TOURISMが実施するアンケートの質問項目の追加についてお答えをいたします。 アンケートについては、経年変化を把握する目的もあるため、大幅な変更は難しい場合がありますが、必要な項目の追加は、調査の質を高め、より有益な資料となりますことから、今後広く意見を伺い、必要に応じ調査に反映するよう検討してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、そういったデータを見るのが楽しみで、場合によっては、そこでダムのお客さんは、例えば新行地区に、実はソバを食べに行きたいとか、あるいは湖畔でウォーターアクティビティーをやりたいとか、そういったデータが出てくると思うんですが、今回は、私、質問項目から、町なかの質問ということなので、ちょっとそこに戻らせていただきます。データ自体はすごく楽しみにしています。 姫路市の駅前通りの再開発、これ取りこぼしている姫路城への観光客をどうやって誘客するかと、それが絶対に必要なんだという具体的な目的意識が、官と民に共有されたことがまず成功の要因だと思います。中心市街地の活性化基本計画においては、ダムからの誘客についてを目的として、しっかりこれ目的として記載する必要があると思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 次期中心市街地の活性化基本計画において、黒部ダムからの、いわゆる誘客を記載すべきとの御質問にお答えをいたします。 中心市街地活性化基本計画では、人口が減少する中、交流人口の増加と中心市街地のにぎわいを創出するため、訪れたくなるまち、買物したくなるまちなど、3つの目標を掲げております。一方、当市の観光においては、黒部ダムに訪れる年間90万人の観光客を、いかに市街地に誘導し、消費行動につなげ、滞在型観光へと変えていくことが必要であるというふうに考えております。 次期計画につきましては、現計画の評価、検証結果を踏まえ、策定委員会において計画を策定することとしており、議員の御提案も含め、新年度開催する策定委員会において検討していきたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、商店街生まれの一人としても、本当に結果が出せる計画となっていくことを望んでおります。 さて、この開発の、姫路市のほうのですね、開発のもう一つの肝だと感じたことは、市民や事業者、ステークホルダーとなる民間団体との協働です。行政が物件の所有者に向け、大通りのテナントの1階については、観光客向けの事業、店舗がそろうように呼びかけるなど、目立つ商店街の姿に向けて、一見、かなり介入的な動きともいえるようなことすら許されているという事実から、これはお互いに信頼関係がすごい厚いんだなと、私感じました。このような体制づくりは、一朝一夕にできるものではないと思います。私は、この開発についてのビジョンを作り上げる過程から、市民を巻き込んでいたことが、まさに市民から、商店街から見て、私たちの計画となり、それがこういった関係を結びながら、かなり大胆な計画を推進できてきたということの原因だと思っております。 当市においては、来年度からまた100人衆会議を本格的に再起動されるということで、うれしく思っております。そういった機会も生かして、市民や商工者に計画の当事者となってもらうような、商店街の再生のビジョン策定を進められないか伺います。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) ビジョン策定などに、市民や商店街、商工団体を巻き込むことができないかとの御質問にお答えをいたします。 議員の質問にありました姫路市では、道路を活用して、町なかに居心地のよい場所を整備することにより人の回遊を目指す、ウォーカブルなまちづくりを進めております。その中で、駅前広場の整備に当たっては、市民団体や各事業者、広場の権利関係者等で構成する駅前広場整備推進会議を立ち上げ、議論を深めながら、官民が一体となって進めたと伺っており、このことから、姫路市でのプロジェクトは、官民の連携が成功した事例と考えます。 当市におきましても、中心市街地の活性化は、行政だけでは解決できない課題であり、信濃大町100人衆会議により、官民が連携して中心市街地の活性化に向け取り組んでおります。今後は、これまでの活動の成果である未来ビジョンを基に、ビジョンに掲げたまちの将来像を実現するよう具体的な事業を計画し実行しながら、中心市街地の活性化の取組を進めてまいりたいと考えております。 市民はもとより市外からの観光客に、中心市街地を訪れていただくためには、何よりもまちに魅力がなければなりません。そして、魅力あるまちをつくるには、行政だけでなく、商店街や商工団体に加え、そこに暮らす人の力が必要であります。今後、より多くの当事者に、積極的に参画いただき、活性化に向けてのビジョンや具体的な活動計画の策定を進めるとともに、活動しやすい環境を整備するため、相互の役割分担を明確にしつつ、官民連携の下、実効性の高い体制を構築し、魅力あるまちづくりを目指してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、そのビジョン自体はできているという話なんですが、その取組方のその方法に関しても、ぜひ、計画推進のパートナー、これからもどんどん増やしていくんだと、つくっていくんだという意識で、コーディネーター役として施策を進めていただければと思います。 それでは次の、引き続き、中心市街地の開発に関わる質問ではありますが、高松市丸亀商店街の視察を例にした質問に移ります。 日本全国どこの商店街も同じです。1988年の瀬戸大橋の開通を契機として大型資本の参入、その後のバブル崩壊のあおりを受け、衰退していた商店街のお話は、やっぱり当市の商店街と同じだなと私思いました。しかし、この丸亀商店街は、そこから、今では全国では最も再開発を成功した商店街として、全国から視察を受けていると。この丸亀の商店街再生の取組で私が特徴的だと感じたのは、商店街の事業の供給サイドとなる商工業者だけではなく、消費サイドをつくるという意識が非常に強かったというところです。これも高橋議員も触れておりましたが、私どもが実際に商店街を歩いてみますと、店舗の上階には必ず大きなマンション、これ併設されておりまして、当市においては建設物の構造とか種類など変わってくるとは思いますが、商工課から見て、このような居住誘導施策をどう思われるかお聞きしたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。     〔産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 商工部門から見て、中心市街地の居住誘導施策をどう考えるかとの御質問にお答えをいたします。 ただいま議員の御質問ありました高松丸亀町商店街は、大型商業施設の郊外進出や全国チェーン店の展開などによる顧客ニーズや消費動向の変化に伴い、閉店する店舗が増え、商店街が存続できなくなるほど衰退した時期があったとお聞きしております。そのような状況の中、商店街の再建は、最終的に、土地問題の解決なくして再建はないとの結論に至り、高松丸亀町商店街振興組合がまちづくり会社を設立し、地権者から土地を一括して借り上げ、商店街の再開発を実施されたとのことですが、再開発が実現した最大の理由は、収支を明確にした上で、地権者の同意を得られたことと伺っております。 また、再開発計画において最も重視したことは、店舗を増やすのではなく、まず、まちの中に住む人を増やすことが商店街の活性化につながると考えたとのことであります。病院を併設したマンションの建設やスーパーや飲食店など、日常生活に必要な店を誘致することで、暮らしやすいまちを整備し、その後、低層階に商業施設を配備したマンションを建設するなど、徹底して商店街における居住を増やしたことにより、購買客となる住民が増え、新たな店舗が出店するという好循環が生まれたと伺っております。 中心市街地活性化において、町なかへの居住誘導を進めることにより、人口密度が高まり、新たな住民が商店街を利用することで、店舗の維持が可能となり、さらには新たな店舗の立地につながります。こうした高松丸亀町商店街の事例を踏まえ、商業面におきましても、中心市街地への居住誘導は、中心市街地の活性化におきまして、有効な施策になるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) お話の中にありました借地借家権を使って、皆さんの土地の利用を形成していく。あるいは、商店街の皆さんだから、数字はみんな読めるんだということが結構印象に残っていて、そういった方法での住民の巻き込み方というのは、また質問したいと思うんですが、今日は、あくまで先ほどお話しした方向から触れようと思います。 もちろん当市においても、これコンパクトシティ形成の観点から、商店街近隣に居住を誘導しようという動きはあると思います。市長が提案されました北高跡地への集合住宅の設置というのも、また、こういった文脈に乗ったものだと思います。そのようなまちづくりの施策が、中心市街地活性の観点からも、しっかりと位置づけられるべきじゃないかなと、私、今回強く感じました。これ立地適正化計画などと整合する形で、商店街活性化の計画のほうにも、居住誘導施策の重要性を位置づけることについて、どう思われますでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 中心市街地への居住誘導について、立地適正化計画と整合させ、中心市街地活性化基本計画に位置づけることについてのお尋ねにお答えをいたします。 立地適正化計画における居住誘導区域においては、居住者が増加することは、中心市街地のにぎわい創出に直結する一つの要因であることは間違いありません。そのため、新年度に策定する次期中心市街地活性化基本計画におきましても、立地適正化計画に定める居住誘導施策、ウォーカブルな町なかの形成に向けた取組や、移住・定住の促進に向けた事業、また、居住者の受皿となる住宅供給と基盤整備の促進などを念頭に、検討をしてまいります。 なお、これらの居住誘導施策を実施するに当たっては、中心市街地における再開発や基盤整備など、ハード面での整備を伴うことから、関係する部署との連携を強化し、立地適正化計画における町なかへの居住誘導に関する施策との整合性を持つ計画となるよう、議論を進めてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、進めていただきたいと思います。 より具体的な話をしたいんですが、それで、今回出された当市のマスタープランをちょっと確認して、そこから質問したいと思います。 これ地区ごとのデータを見ますと、大町地区、今話している市街地地区というのは、非常に高齢化率の推移の数値が高いと。これは高齢者になられますと、やっぱり買物も近くでできる、病院も近い町なかに住むほうが合理的だという判断があると思うんですね。これ丸亀においても同じということで、理事長さん、これはっきりと言っていました。あえて高齢者の買物ニーズに応えられるお店を残すんだと。医療、介護、健康などのニーズに応える商売を、これからは戦略的に展開していくんだという話しをしていました。このような例を踏まえまして、これから市街地でどのようなまちづくりを展開していくべきだと考えるのか、お聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 高齢化率が高い大町地区における今後のまちづくりについてのお尋ねにお答えをいたします。 当市の高齢化率は全国平均よりも高く、高齢者にとって住みやすいという観点は、今後のまちづくりを考える上で重要な課題と認識をしております。そのため、高齢者が歩いて外出しやすく、健康で快適な生活を送ることを目指し、医療、福祉、商業等の都市機能をコンパクトに、中心市街地に誘導することが必要であります。 なお、中心市街地での高齢者を含めた地域住民の買物の機会を確保するため、商店街関係者や地権者の意向や要望を踏まえつつ、空き店舗の活用等を含め、出店を促進してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、そういった先のことを思い描きながら、いろんな施策を推進していっていただきたいと思います。今後、そういった機会、大きな居住誘導について考えざるを得ないタイミングとして、松糸道路の建設があると思います。町なかに住民を増やす施策の具体例として、松糸道路建設に伴い、移転となった方の代替地を商店街付近に造ることについて、どう考えますでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 建設課長。 ◎建設課長(松田紀幸君) 松糸道路の建設に伴い用地補償としての代替地を、中心市街地に確保してはどうかとの御質問にお答えいたします。 松糸道路の建設に伴う用地買収は、新年度から現地測量を経て、概略設計から詳細設計へと進み、道路用地の取得面積や支障となる物件が確定した段階で、県と協力して用地交渉を進めていきたいと思っております。 なお、その際、地権者の意向や要望をしっかりと伺う中で、中心市街地に土地の取得を希望される場合には、その確保に努めますほか、特段用地の希望先がない場合には、まちづくりの観点から、中心市街地の代替地を提案することも選択肢の一つというふうに考えております。そのため、今後は、事前の情報収集についてアンテナを高くし、地権者の御要望に迅速に対応できるよう努めてまいりたいと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
    ◆7番(中村直人君) まさにそのとおりで、押しつけになってはいけないですから。あくまで、ただ、先ほどから申し上げているとおり、町なかで住むメリットというのは、非常に高齢者にとってはあるはずなんですね。その部分をちゃんと御説明しながら、進めていただきたいと思います。 質問してきました住民、高齢者にとって使いやすい商店街、それと、さきの観光客のニーズに応える商店街、これ両立しているのが、まさにこの丸亀商店街だったと思います。 中心市街地についての質問として、最後に、後者の視点、サイドに立ち戻りたいと思います。やはり観光客の多様な現代的なニーズに、特に若いお客様、海外から来られるお客様のニーズに応えるという意味では、最近、当市の商店街でも増えております、主に若い世代による新規出店等をどう応援していくかということも大事だと思います。 過日、私も市内にカフェが多くなり過ぎて、過当競争となるのが怖いので、それを逆に強みにすべきではないかということも提案させていただきましたが、商工労政課ではちゃんと裏を取っていただきまして、大町市は人口当たりのカフェ数が非常に多いという発信とともに、それぞれのカフェで、おおまぴょんのステッカーをもらえる施策を展開していただきました。好評につき、期間延長というお知らせを見て、非常にうれしく思っています。 また、こちらでは、来年度は、カフェ以外のテーマに取り組むという答弁がさきにありましたが、私としては、やはり居酒屋、酒、これは大町の水というテーマにもつながるものですが、あるいは、市内に最近、カレー屋さんが増えているなと、食べ歩きが好きなので思うんです。そういった特徴とかも見ながら、それを契機にして、オーナーさん、事業者さん、これを先ほどから言っているまちづくりのスタッフに巻き込んでいってもらいたいと思います。 このおおまぴょんカフェの実績と今後の展開についてお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) おおまぴょんカフェの実績と今後の展開についてお答えをいたします。 現在、開催中の「もっとカフェをおうえん!おおまぴょん」につきましては、市内飲食店で対象商品を購入すると、市のキャラクターおおまぴょんとコラボした各店舗のオリジナルステッカーをプレゼントしております。当初は、「カフェをおうえん!おおまぴょん」と題して、19店舗により開催しておりましたが、大変好評のため、参加店舗を34店舗に増やし、名称を少し変更するとともに、期間も延長して開催しております。期間終了後には、今回の企画をインスタグラムで紹介いただいた方の中から抽せんで、おおまぴょん特製の限定タンブラーをプレゼントすることとしております。 新年度におきましては、本年度の検討の結果も踏まえ、新たに「ホッと一息つけるまち」をテーマに、「おおまちカフェ」の事業を展開します。御参加いただくカフェの定義を、当市の水、山、食材を活用することとしており、今ある特産品やメニューにもう一度スポットを当てて、新たな特産品の掘り起こしを進めます。また、おおまぴょんを活用し、季節に応じたテーマを決め、定期的にイベントを開催することとし、9月からの芸術祭では、多くの方に訪れていただくよう努めてまいります。今後、賛同いただける事業者や市民の皆様と共に、具体的な展開を企画し、特産品振興と地域の活性化に結びつくよう取り組んでまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、施策を通して、やっぱり一緒に手を動かす、同じことをつくり上げるということが関係性を強くすることだと思います。新しい事業者とも、そしてそういったセンスも取り入れながら、今までは、商店街の自分の周りのおじさんたち、いろんな歴史を知っている人たち、いろんな観点を盛り込みながら、ぜひ、商店街を盛り上げていっていただきたいと思っております。 さて、最後に移住施策について、西条市を例にしながら伺いたいと思います。 視察先であった西条市、これは宝島社の住みたい田舎ランキング、連続3年1位の自治体ということです。私実は、こういった民間のランキング自体は、その評価の指標も民間側が決めていくことなので、施策展開においては参考程度にすべきとも思うんですが、ただ重要なのは、この西条市が、恐らくこのランキングで1位を取るということも含めて、緻密にイメージ戦略、広報戦略を組み立てていたということだと思います。これランキング1位というブランドをまず取ったことで、初めは、自分たちからお金を払っていたテレビ等のメディア露出が、逆に、出演を頼まれる立場になると。ある程度狙ってこのような効果を生むように、当市においてもメディアへの露出を効果的に行っていくべきだと考えますが、この移住定住施策における広報計画や戦略というのはあるんでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。     〔総務部参事(田中久登君)登壇〕 ◎総務部参事(田中久登君) 移住・定住に向けた広報計画、戦略についてお答えいたします。 移住・定住施策における市の知名度向上や、そのためのシティプロモーションは、移住を漠然と考えている方や、長野県への移住に憧れているものの、県内にどのような地域があるのかよく分からずエリアを絞り切れていない方、こうした方を当市に呼び込むために必要不可欠であるというふうに考えております。 集客力のあるマスメディア等に宣伝を依頼することも、時には必要と考えておりますけれども、それにもまして、当市においては、個人のSNSなど口コミによる情報発信の影響力は非常に大きいので、今後は一層、SNSによる情報発信に重点を置いて、移住相談につながりますよう工夫を凝らしてまいります。また、恵まれた自然環境に加え暮らしやすさを伴う魅力ある大町市を多くの人に知っていただけるように、対面でPRできる貴重な機会として、全国規模の移住フェア、こうした場所に積極的に出展し、実際の訪問や滞在につなげるとともに、さらには、移住希望者が地域住民と積極的に接点を持つ方策、先輩移住者や市民の皆様からも協力をいただき、ブラッシュアップをしてまいりたいと考えております。 なお、具体的な取組としましては、昨年度におきましては、移住プロモーションCM「いいまちおおまち」を作成しまして、渋谷のスクランブル交差点で集中的に放映し、都心に通う多くのビジネスマンや若者の目にも留まったものと考えております。また、複数のテレビ局の番組に、当市に移住してきた方々が出演した事例というものがありまして、CMやテレビ放送に使用した番組動画を、二次利用が可能な範囲で、現在も移住者の暮らしぶりを紹介するツールとして活用をしております。 議員御提案の、いかに戦略的に効果的なプロモーションを展開できるかという点につきましては、これまでの成果、効果というものを検証するとともに、様々に知恵を絞りまして、一人でも多くの皆さんに当市のファンになっていただけるように、移住・定住につながるように精力的に取り組んでまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) 口コミメインでいくって、これも戦略で、本当に私もいいと思います。ただ、前も御紹介したんですが、電通さんの広報戦力のスリーヒット法、3回別の角度から情報が入ってくると人は決断をするという、そういうふうに様々な観点と方法論から、移住施策のプロモーションも進めていただきたいと思います。また、当市はデザイン力が非常に移住・定住ですぐれていると思っていまして、パンフレットも本当にすばらしいので、ああいったものも本当に生かして施策を進めていただきたいと思います。 さて、次の質問ですが、当市の移住・定住のコンセプトについてです。当市に移住する魅力として、山岳都市としての側面を押し出していくのか、あるいは、昨今使われている、ちょうどいい大きさの田舎としての大町市を推していくのか、これは移住・定住施策としては、当市のどの部分を強調していきたいと考えているのか、あるいは、これらについてアンケートがあると思うんですが、その根拠などをお示しになりながら教えていただけるとありがたいです。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 移住・定住施策において強調したい点は何かという点の御質問について、アンケート結果等を踏まえてお答えをいたします。 今月、直近5年間に移住された方、およそ340世帯を対象に移住者アンケートを実施いたしました。調査期限が先週末であったので、まだ詳細に分析はできておりませんけれども、当市を移住先に選んだ理由として、自然環境や北アルプス等の景観、アウトドアアクティビティーが豊富であること、さらには、水のおいしさを挙げている方が約6割を占めております。これは、移住の動機として、市固有の地域資源である自然や気候、雄大な北アルプスに魅力を感じて決断したこと。また、そうした自然環境の中で、病院やスーパーなどの基礎的な生活インフラに大きな不足がない、暮らしやすい地域であることが評価されているものと考えております。さらに、こうした恵まれた環境で子どもを産み育てることや、地域ぐるみで子どもたちの教育がサポートされていることは、地域資源からの恩恵に付加された大きな魅力と評価されております。 大町市が、恵まれた自然環境に暮らしやすさが付加されたまちであること、今後も移住を検討される皆様に、移住されている方の生の声として届けてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) 私の考えとしては、山とか自然とか、当市にしかない点に、とがって広報していくというのを、やっぱり幹にはなると思うんですよね。というのは、総合力で、うちはそんなにたくさんの潤沢な予算を持っているわけじゃないですし、この弱者の戦略としては、いわゆるニッチ戦略とか、ランチェスターの戦略とか呼ばれるような、1点突破的に、ある点を強調していくというのも一方で必要だと思うんです。 ただ、当市のデータ、先ほどのアンケートのデータ、私も見ましたら、この近隣での人の動きというのが非常に多いんです。この圏域、本当のこの近隣の圏域での動き。そういったところに関しては、むしろ、多分、当市が非常に暮らしやすいという点をやっぱり強調したほうがいいと思いますし、そういったところで、うまくその場その場でイメージを使い分けていっていただきたいなと思います。 さて、当市においての移住・定住で最大の課題というのは、雇用場所の確保だと思っております。西条市は、移住者に対して寄り添って、担当者がニーズを聞きながら、雇用先を一緒に見つけるような丁寧な取組がありました。当市においては、むしろ市内に限らず、先ほど言ったように、住んでいただければ働き先は近隣の市町村でもいいと思うんですね。このような移住雇用先の相談に乗れる体制は現在どうなっているか、また、国の機関であるハローワークと連携して進められないのか、お聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 移住者の雇用に関する相談体制について御質問にお答えいたします。 移住を検討されている方へのアンケート調査では、約4割が移住後の仕事や住まいに関心を持っているという回答が出ています。こうしたことから、都市圏で開催される全国規模の移住セミナーでは、仕事と住まいの専門機関のスタッフによる相談体制が整えられております。 また、市の単独セミナーにおきましても、県の移住交流センターに駐在する、国の就職支援ナビゲーターに同席をお願いするなど、相談体制を整えております。このほか、月に2回発行されるハローワークの求人情報を窓口に備えつけるとともに、移住情報総合サイトにも掲載しまして、随時更新することによって、的確な情報提供体制を整えております。求人情報につきましては、ハローワークに限らず民間の求人サイト、あるいは、県のマッチングサイトを介して就職する方も多く、幅広い選択肢があるものと理解をしております。 議員御指摘のように、移住相談を行う上で、個々のニーズに寄り添った案内ができる体制というのは極めて重要であります。市では、定住促進アドバイザーや移住・定住の協力店、こうした皆様にも移住相談に深く関わっていただいており、今後も、行政からの情報だけでは得ることのできない、いわゆる口コミによる情報、こういう地域の人へのつなぎなどの視点も織り込みながら、移住後の暮らしへの不安の解消に努めていきたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) 本当に、内部だけでやると人員的に大変なところがあると思いますんで、周りのそういった様々な地域の力も使いながら、進めていっていただきたいと思います。 職場という観点から移住者アンケートの結果を見ますと、私非常に面白かったのが、移住者のうちの3割近くが就職先として農業関係を希望しておりまして、これかなり大きいように思えます。ここで使いやすいのが、県の農業の里親制度だと思います。この移住・定住の面から、これをどう活用していっているのかお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 移住・定住に向けた農業里親制度の活用についての御質問にお答えします。 県の新規就農里親制度は、新規就農を志す方が、県農業大学校の研修を経て、専任の就農コーディネーターの支援を通じ、各地域の熟練農家を里親とし、就農までのサポートをする制度であります。当市におきましても、来年度、新たに2世帯3名が、果樹や水稲農家へ受入れが決定しており、いずれも県外からの移住者であります。 また、移住を検討する方で、移住後の仕事として農林業分野を希望する方が2割を超えておりますことから、議員御提案のように、こうした希望をかなえる手法の一つとして、県の里親制度の周知を図ってまいります。 また、市では、2週間から1か月の滞在で、働きながら地域住民と交流するふるさとワーキングホリデー事業にも取り組んでおりまして、新年度においては、農業に関心を持つ方に農業を知っていただく機会として、都市圏の若い世代で移住を検討している方をターゲットに絞り募集を行い、新規就農や農ある暮らしの体験を通じて当市の魅力発信につなげ、移住者の受入れに力を入れてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) ぜひ、県側も利用者をもっと増やしたい、利用率をもっと促進したいと考えているようですし、希望者の半分以上、農業のさらに半分、これ有機農業のニーズというのがあるということで、そういったことも勘案しながら、都会の人たちの感覚を見ながら進めていただきたいと思います。 次の質問です。地方からの人口流出は、これ男女比を見ますと、女性のほうが大きい。これ最近ニュースでよくやっておりますが、地方移住者としても獲得が難しいといわれております。ちょうど県においては、奥村県議が質問されたそうで、私も県議会の答弁を見させていただいたんですが、地方において、まずは女性、若者に対して、働きやすい職場を整備するための県の施策を打っていくということが紹介されておりました。 では、翻って、当市において、地方からの流出も多い女性移住者へのアピールとなる施策が何かあるのか、どう進めていくのかお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 女性の移住推進についてお答えをいたします。 市の移住定住施策のメインターゲット層は、20代後半から40代としまして、結婚、出産、子育て世代に向けた発信に注力をしまして、取組を進めているところでございます。御案内いただきましたように、先ほど長野県議会のお話ありましたが、県におきましても、移住と婚活を組み合わせたプロモーションの取組をはじめ、都市圏の若い世代の単身男女に向けた移住セミナー、こうしたものも開催しておりまして、その募集に当たりましては、女性に向けた情報発信に力を入れているといいますか、露出を増やすような工夫をしているというふうに聞いております。 市におきましても、いわゆる移住婚をテーマに、都市圏でセミナーを開催し、大町市ハピネスサポートセンターへの登録を呼びかけることによって、移住後の成婚ということにも期待をしているところでございます。市の若い世代の女性の流出は、人口分析からも明らかとなっており、女性の移住促進も課題として捉えておりますけれども、独身や既婚、男女を問わず、若い世代の方に選ばれるまちづくりに向けた施策を、今後も積極的に展開し、定住人口の確保に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中村直人議員。 ◆7番(中村直人君) 実際の現場を動かす施策としては、先ほどの商工労政とか様々な課で行われると思いますが、それはパッケージとしてどうやって見せるかというのは、やはり移住定住課の仕事だと思います。ぜひ、先ほど言ったようなかわいいパンフレットとか、様々なものを活用しながらいっていただきたいと思います。 さて、最後の質問です。今年も猛暑になると予想されております。夏の移住イベントでは、首都圏等へ行くときは、私、職員が野球場のビールの売り子よろしく、背中に水を背負って、皆さんに水をつぎながら移住定住のお知らせをするといいと思っています。本当に。これ本当に、太陽がアスファルトかんかんになっている暑い日ほどよくて、できれば人が集まるような駅前がいいと思いますが、大きな給水車で乗りつけて、イベントをやって、外でどんどん本当に冷たい水を配ればいいと思います。これメディアも呼んで、ニュースになることを考えれば、当市に余っている水というものを使って、こういったニュースになるというのは、非常にコストの面でもいいと思うんですが、こういった取組についてどう考えますか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 首都圏における大町の水を活用した移住促進、御質問は移住促進に限らず、いろんなPRということも含めてだと思いますが、お答えをいたします。 水がおいしいことや、北アルプスの自然の恩恵が、市の宝であると。そうしたことを伝えるため、従来から都市圏で行う移住セミナーにおいては、移住相談会にもそうなんですけれども、ノベルティーとして水のペットボトルを提供してきております。都市圏で行う移住セミナーやフェアというのは、初夏から秋にかけて開催するのが非常に多いわけで、真夏の盛りであっても、多くの皆さんに足を運んでいただいております。 議員御提案の冷たい水をイベント等で直接提供するということは、インパクトのある新しい視点であるというふうに考えております。これを本当の真夏に外でできるかできないかという課題は、またいろいろ検討する余地はあると思うんですけれども、こうした取組を含め、他の自治体との差別化や、話題性のある取組について工夫を凝らしまして、当市を移住先に選んでいただくきっかけにつながりますように、今後も検討を進めてまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中村直人議員。13秒です。 ◆7番(中村直人君) この案を、話すと結構みんな笑うんですよね。笑って「いいね」と言ってくれると。これは要するに、メディアから見ても引きがあると考えて、ぜひ真面目に検討していただければと思います。 以上になります。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、中村直人議員の質問は終了いたしました。 次に、日程第2に移ります。 中村議員は自席にお戻りください。--------------------------------------- △日程第2 議案の上程、説明、質疑、委員会付託又は討論、採決--------------------------------------- ○議長(二條孝夫君) 日程第2 議案の上程、説明、質疑、委員会付託又は討論、採決を行います。 議案第31号 副市長の選任についてを議題といたします。 本件は、矢花副市長の一身上に関わる事件でありますので、矢花副市長の退席を求めることといたします。     〔副市長(矢花久則君)退席〕 ○議長(二條孝夫君) 提案理由の説明を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 議案第31号 副市長の選任につきまして提案理由を御説明申し上げます。 選任いたしたい方は、矢花久則氏でございます。 略歴につきましては、お手元に資料をお配りいたしましたので御覧いただきたいと存じます。 大学院卒業後、昭和62年から県職員として33年勤務され、令和2年4月から副市長に就任し、1期務められる間、3年余にわたり甚大かつ広範な影響を及ぼした新型コロナウイルスの感染下において、就任当初より感染対策を統括するなど、その職責を果たされました。豊富な行政経験を有しており、人格高潔にして適任者として、ここに御提案申し上げる次第でございます。よろしく御同意をいただきますよう、お願い申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 説明が終わりました。 本案について、御質疑はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。 お諮りいたします。本案は人事案件でありますので、委員会付託並びに討論を省略し、直ちに採決したいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 御異議なしと認めます。よって、これより採決をいたします。 議案第31号 副市長の選任について、原案に同意することに御賛成の方の起立を求めます。     〔多数起立〕 起立多数であります。よって、議案第31号は原案のとおり、これに同意することに決しました。 矢花副市長の退席を解きます。     〔副市長(矢花久則君)着席〕 矢花久則君に申し上げます。ただいまの副市長の選任については、これに同意することに決定をいたしました。 以上をもちまして、本日の日程は全て終了をいたしました。 本日は、これをもって散会といたします。 大変御苦労さまでした。 △散会 午後2時58分...