大町市議会 2023-03-03
03月03日-05号
大竹真千子
[一問一答]1.
地域高規格道路松本糸魚川連絡道路について
(1)
オープンハウスを開催したことによる成果は。
(2) 県が進める
道路整備計画に対する考えは。
2.これからの
まちづくりについて
(1) 市街地の
都市計画変更に向けた考えは。246
~
2561411番
高橋 正
[一問一答]1.道と地域社会の関係について
(1) 他地区に学ぶ、高速道路や国道などの整備が地域社会に及ぼした功罪は何か。
(2) 現在使われている道路の特性から学ぶことは何か。
市内バイパスなどに見る道の特性は。
(3) 「松糸道」新設部分に求められるものは何か。
2.
中心市街地について
(1)
中心市街地をどう立て直すか。
(2) 今後の市の方針は。
3.12月議会における私の提言について
(1)
高瀬ダム搬出土砂の運搬方法の考えは。256
~
268
△開議 午前10時00分
○議長(二條孝夫君) おはようございます。 ただいまから3月定例会の本日の会議を開きます。 本日の
出席議員数は15名であります。よって、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、本日の会議に出席を求めた者は、市長、副市長、教育長及び各部課長であります。
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△日程第1 市政に対する
一般質問---------------------------------------
○議長(二條孝夫君) 日程第1 昨日に引き続き、市政に対する一般質問を行います。 質問順位第11位、
太田昭司議員の質問通告は2項目です。
太田昭司議員の質問を許します。
太田昭司議員。(拍手) 〔5番(太田昭司君)登壇〕
◆5番(太田昭司君) 皆さん、おはようございます。公明党の太田昭司でございます。 それでは、通告に従いまして、1、
子育て支援について、2、子ども・若者支援について、大きく2点にわたり質問させていただきます。 2022年の出生数が発表されました。その数は79万9,728人、初めて80万人を割り込みました。少子化は国の想定よりも11年も早く進んでおり、
少子化対策は待ったなしの状況であります。 先日2月16日の
衆議院予算委員会の
中央公聴会におきまして、京都大学の
柴田悠准教授は次のように述べておりました。これまでの出生数を見ると、2025年までが
ラストチャンスではないか、今後数年間が非常に大胆な政策・制度変更をしなければ、結婚や出生数が増えることはかなり厳しい、このように述べておられました。この数年間が勝負である、そのように述べておられるのであります。このような非常に厳しい状況を打開するためにも、子どもを産み育てることを希望する人たちが、安心して子どもを産み育てられる環境をしっかりつくっていくことが求められております。そして、今後は家庭だけではなく、社会全体で子どもを育むという視点が重要となります。 そのような中、国は新たな
子育て支援策を開始いたしました。12月定例会において、私は、国が創設した新たな事業であります、ゼロ歳から2歳までのお子さんを持つ御家庭への
伴走型相談支援、そして
経済的支援について質問をさせていただきました。そして、今定例会の補正予算に出産・
子育て応援交付金事業が盛り込まれました。 初めに、この新たな
子育て支援について、市はどのように進めていくのか、その内容と
スケジュールについて詳細をお聞きいたします。 これで第1回目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。
太田昭司議員の質問に対する答弁を求めます。民生部長。 〔民生部長(
曽根原耕平君)登壇〕
◎民生部長(
曽根原耕平君) 出産・
子育て応援交付金事業の内容と
スケジュールについてのお尋ねにお答えいたします。 国では、全ての妊婦、
子育て家庭が安心して出産、子育てできる環境を整備するため、昨年4月以降本年9月までに妊娠、出産する方を対象に、妊娠届出時に5万円、出産時に5万円を給付する出産・
子育て応援交付金を創設いたしました。この事業は、こうした
経済的支援に加え、妊産婦に寄り添い、面談等により不安の解消を図る伴走型の支援を併せて行うこととしており、これを受け、当市におきましても、主要経費を本定例会の補正予算に計上しております。 給付の
スケジュールにつきましては、
受付開始日を3月1日とし、昨年4月以降に出産された方と妊娠届を提出されている方には、
伴走型支援となる面談が済んだ方から順次申請書を送付し、出産された方には10万円、これから出産される方には5万円の応援金を、議決後、最短で3月中に給付できるよう取り組んでいるところでございます。 また、これから妊娠、出産される方は、保健師等が妊娠届が提出された際や
新生児訪問時に面談を行い、安心して出産や子育てできるよう、お母さんに寄り添った支援を行うことで、妊娠から出産、
子育て期間に適時適切な支援につながるよう努めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 大変によく分かりました。いよいよこれ手続が始まるということでございます。お子さんが産まれた御家庭に対する支援が一日も早く始まり、給付金も一日も早くお手元に届くことを願っております。 ところで、この
伴走型相談支援と
経済的支援でございますけれども、政府は来年度以降も継続していく方針であるとお聞きしております。今後、来年度以降、現金の給付ではなく、
育児関連用品の購入や
子育て支援サービスを利用するためのクーポンの発行などについても検討しているのかどうか、お聞きいたします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(
曽根原耕平君) 来年度以降、クーポンの発行などを検討しているかとのお尋ねでございます。 この事業の実施に当たり県が実施した事前調査では、9割の自治体が現金給付、または当面現金給付と回答し、クーポンまたはマイナポイントと回答したのが2団体、商品券、その他との回答が3団体でありました。 一方、国では、貯蓄に回ることのないクーポンなどにより、有効期限を設定し、早期に
子育て支援サービスの利用に結びつくことや、創意工夫により新たな
子育て関連サービスの創出などにつながることが期待できるとして、現金以外の給付を推奨しております。 なお、
システム開発などをする場合の財源につきましては、令和5年度のみ補助対象となっておりますことを踏まえ、
電子クーポンなど様々な支給方法について速やかに研究を進めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) よく分かりました。9割の自治体が現金給付だということでございます。クーポンの形での給付などについても検討中であるということでございます。 今回は急な予算組みでしたので、ほとんどの自治体、9割が現金給付だったということでございますが、ぜひお子さんが産まれた御家庭にとって使いやすい、また実際に子育ての助けとなるような工夫をしていただきたいと願っております。 それでは、次の質問に移ります。 安心して子どもを産み育てることができる
環境づくりにとって、重要なことの一つに男性の育児参加ということがございます。昨年の6月議会でも私は質問させていただきましたが、
男女共同参画の推進にとって、子育てや家事は女性がやるものといった男性側の
性別役割分担意識、この変革こそが最も重要でございます。 ところで、昨年4月より、全ての企業に育休の相談窓口の設置、また妻の妊娠・出産を申し出た労働者への育児制度の周知、そして育休を取得する意向があるかどうかをしっかり確認すること、これが義務づけられました。また、この4月からは、従業員1,000人以上の企業には、取得状況の公表も義務化されるわけでございます。 そこで、お聞きいたします。大町市の男性職員の育休の取得状況についてお聞かせください。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。 〔総務部長(和田泰典君)登壇〕
◎総務部長(和田泰典君) 男性職員の育児休業の取得状況についての御質問にお答えいたします。 育児休業を取得した男性職員は、平成30年度から本年度までに6人おり、そのうち3人は
大町病院勤務の職員、3人は
市役所勤務の職員であります。取得期間はそれぞれ事情により異なりますが、短い職員で16日間、長い職員で半年間の休業を取得しております。 市では、必要に応じて育児休業を活用しやすくなるように、全職員向けのポータルサイトに、妊娠期間中から育児期間中まで利用できる制度の内容や職場での支援のポイントなどを記載した育児・介護のための
両立支援サポート制度のパンフレットを掲載し、周知に努めております。今後も男性、女性を問わず、育児に参加しやすい職場の
環境づくりを推進してまいります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 男性の育休の取得状況についてお聞きいたしました。6名の男性職員がこれまで取得したという答弁でございました。身近でもこれだけの男性が育休を取得しているということ、大変に喜ばしく思っております。 ところで、育児休暇を取得した男性職員とその御家族の感想などお聞かせいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 育児休業を取得した男性職員、家族の感想についてのお尋ねでございます。 本年4月から9月までの半年間、育児休業を取得した男性職員及びその家族にお聞きしたところ、職員からは、「子どもの成長を日々感じ、子どもとのかけがえのない時間を過ごすことができた」「出産後の育児の大変さが分かり、その苦労を夫婦で分かち合うことができてよかった」など率直な感想を聞くことができました。また、職員の家族からは、「出産後の育児の大変な時期に、育児だけでなく家事も分担してもらえ、とても助かった」「夫婦の絆がより深まったようだ」などの感想をいただきました。 職員が育児休業を取得する際には、職場の理解と業務分担の調整が重要となりますので、日頃から職場のコミュニケーションを円滑にして、それぞれの職員の業務について職員同士が互いに理解を深め、育児休業を取得しやすい
職場環境づくりを進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 夫婦の絆が深まったと、また、奥さんがとても助かったというような御感想をいただきましたが、子育て中の御夫婦にとりまして、男性の育児休暇がどれほど重要なことであるかよく分かりました。ぜひ今後もさらに男性が育休を取りやすい
環境づくりが進みまして、その流れが市内のあらゆる企業にも波及することで、子育てしやすい大町市となることを願っております。 それでは、次の質問に移ります。
子育て世代の御家族にとって、仕事と育児の両立は大変に大きな課題でございます。また、最近では
ワンオペ育児と言われるような、主に母親一人で子育てをしているお母さんが増えており、そのような
お母さん方の御要望として、子どもを小さいうちから保育園に預けたいという声も増えております。 そこで、初めにお聞きいたします。現在と来年度の
市内保育園の入所状況についてお聞かせください。また、3歳未満児の
受入れ状況についても、最近の傾向をお聞かせいただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。 〔民生部長(
曽根原耕平君)登壇〕
◎民生部長(
曽根原耕平君) 保育園の入所状況についての御質問にお答えいたします。 本年度の
入所児童数は、年度当初に344名、本年2月1日現在で365名、途中入所された児童は21名でございます。入所児童の推移は、本年度の当初児童数を5年前の平成30年度と比較しますと81名の減、令和3年度と比較しますと30名の減となっており、少子化の影響により、
入所児童数は徐々に減少する状況にあります。 また、3歳未満児の状況につきましては、本年2月1日現在122名で、全体の
入所児童数に占める割合は33.4%となっており、平成30年度の割合27.5%と比較しますと、5.9ポイント増加しており、3歳未満児の入所割合が年々高くなっております。 こうした中、新年度当初の
入所児童数は347名を予定しており、そのうち3歳未満児数は102名で、3歳未満児の割合は29.4%となっております。また、年度中途の入所を希望する方は、現在把握しているだけで37名おり、大半が3歳未満児で、そのうちゼロ歳児が半数以上を占め、例年の倍以上となっております。 こうした状況から、途中入所を希望される方の受入れに際しましては、安全に保育するために必要な保育士を確保するため、鋭意努めているところでありますが、保育士の確保が非常に難しい状況にありますことから、年度中途の入所につきましては御希望に沿えない可能性もあるものと懸念いたしております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。太田昭司君。
◆5番(太田昭司君)
市内保育園の入所状況についてお聞かせいただきました。未満児の
入園希望者が非常に多くなっておりますこと、また、中途の
入園希望者が増えていることもよく分かりました。また、ゼロ歳児も非常に多いということもよく分かりました。 このままいきますと、慢性的に待機児童が大町市でも出てきてしまう、そんな非常に厳しい状況であることも容易に理解できます。このような状況にあるわけでございますが、今後、大町市としてどのように保育の充実を図っていく予定か、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(
曽根原耕平君) 今後、どのように保育の充実を図っていくかとの御質問にお答えいたします。 先ほど御答弁申し上げましたように、新年度中途に入所を希望する児童のうち、特にゼロ歳児の受入れにつきましては、保育体制の確保が非常に難しい状況にありますことから、これまでの年間を通した
ハローワーク等での
会計年度任用職員の保育士の募集に加えて、新たに正規職員の雇用に向けて臨時の採用試験を6月頃実施し、保育士の確保に努めてまいります。 また、できる限り、保育が必要な御家庭の状況に合わせた保育が提供できますよう、市内の
認定こども園や
認可外保育施設と連携するとともに、一時保育の利用調整や
児童センターの利用などを含め、他の事業や施設を最大限活用し、
受入れ体制の確保に全力で取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 保育士の確保に全力で取り組んでいくと、また、民間のこども園との連携も図っていくとの御答弁でございました。ぜひあらゆる手段で、入園を希望する方々の御要望に応えていただきたい、そのように切に願っております。 ところで、私
ども公明党の青年局も、若者と直接対話をしながら、若者の声を聞く機会を設けておりますが、その中で、ある元保育士の女性から、復職したいが激務に耐えられるか不安であり、配置基準の見直しを行ってほしいとの訴えがありました。保育士になりたいけれども、なるのが不安であるというのであります。 昨年10月時点で、全職種平均の
有効求人倍率が1.35倍であるのに対しまして、保育士は2.49倍と非常に高く、深刻な人手不足となっております。岸田首相も1月の国会答弁で、保育士の配置基準の見直し、業務の効率化とともに、処遇改善についても進めていきたいと明言をいたしました。保育士の配置基準の見直しも、処遇改善につきましても、国にぜひ取り組んでいただきたいと切に願うものでございますが、特に処遇改善の必要性について、市のお考えをお聞かせください。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(
曽根原耕平君) 保育士の処遇改善の必要性についてのお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘のとおり、全国的に保育士は深刻的な人手不足となっております。当市におきましても大きな課題となっているところでございます。こうした中、保育士の配置基準の見直しにつきましては、現場における保育士の負担軽減にはつながりますものの、これまで以上の保育士の確保が必要となり、業務を満たすだけの保育士が確保できなければ、入所できない児童が増加する可能性もありますことから、配置基準の見直しが
保育士不足の解消につながるものではなく、この是非につきましては非常に難しいものと考えております。 こうした中、議員御指摘の保育士の処遇改善のうち、
会計年度任用職員の報酬につきましては、令和3年度から3%程度の報酬改善を行ったほか、現在の報酬単価は県下で2番目に高い水準にあることに加え、新年度からは期末手当の支給月数を現行の1か月から2か月に引き上げることで、県下でも高水準の処遇が図られているものと考えております。 また、正規職員につきましては、国家公務員の給料表に準拠しているため、今後、国が行う保育士の
処遇改善策の動向を注視してまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 保育士の処遇改善についての市のお考え、また、これまで改善にはしっかり取り組んできていただいておりますこと、よく分かりました。 保育士の皆様のお仕事の大変さは私もよくお聞かせいただいておりますが、非常に激務であり、また子どもを預かるという非常に重要なお仕事であるにもかかわらず、保育士の平均月給は全産業平均よりも約5万円ほど低いと言われております。一刻も早く配置基準の見直しを行うとともに、処遇改善も進める必要がございます。この件につきましては、私もぜひ国に対して強く要望していきたいと思っておりますし、市もでき得る限りの御努力をお願いしたいと願っております。 最後に、市長にお聞きいたします。全国、そして大町市においても、予想を上回る勢いで少子化が進んでおります。市長はこれまで
子育て日本一を掲げ、
子育て支援の充実に取り組んでこられました。今後、子どもを産み育てやすい
環境づくりを行う上で、保育の充実は欠かすことができません。保育の質の向上のためにも、そして保育士の処遇改善は必須であると考えますが、市長のお考えをお聞きいたします。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 保育士の処遇改善についての御質問でございます。 先ほども御答弁申し上げましたように、保育現場におきましては人手不足が大きな課題となっており、その解決を図るため、保育士の処遇改善は今後も継続して取り組む必要があるものと考えております。 その中で、お尋ねにありました保育士の配置基準の見直しにつきましては、国が検討しております保育士の処遇改善の内容が今のところ明確に示されてはおらず、当市への影響がどのようなものになるか現時点では判断できませんが、引き続き国の検討の動向をしっかり注視してまいります。 近年は、社会情勢の変化により
共働き家庭が増加し、これに加え、最近では企業活動の再開などに伴い、比較的若い世代の皆さんを中心に雇用が加速していると言われ、その影響もあり、保育園に入所する児童の低年齢化が進んでおります。その結果、3歳未満児、さらにはゼロ歳児の
入所申込みの増加につながる結果となっております。また、加配が必要な発達に心配のある児童の増加など、保育現場の保育士の負担は次第に大きくなっております。 議員御指摘のとおり、大町市で安心して子育てしていただくためには、保育の充実が不可欠であり、市といたしましては、保育に関する様々な需要に対応するため、引き続き必要な保育士の確保に全力で取り組みますとともに、業務の効率化により保育士の負担軽減を図るため、保育現場でのICTの活用を進めることとし、保育士がゆとりを持ち、保育に集中できる安全な、かつ、効率的な環境整備を通じて、処遇の改善に力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 市長より大町市の
子育て支援、そして保育の充実について御答弁をいただきました。また、保育現場にICTの活用などもしていくとの御答弁もいただきました。 これまで大町市は他市に先駆けて、産後ケアの充実に努めてまいりました。また、出産したばかりのお母さんが育児と家事に困らないように、育児支援ヘルパーの派遣なども行っております。決して他市に劣らないどころか、大町市は
子育て支援の充実に先進的に取り組んでまいりました。そして、今後は現在の
子育て家庭が最も望んでいる保育サービスの充実という、一刻の猶予もないこの取組に、ぜひ他市に先駆けて取り組んでいただきたいと心より御期待申し上げまして、次の質問に移ります。 日本の未来にとって、子どもたちの存在は希望以外の何ものでもございません。子どもたちは未来からの使者であり、日本の未来そのものであります。その子どもたちが今、大きな悲鳴を上げております。全国の小・中学校で、2021年度に不登校だった児童・生徒は24万4,940人、過去最高となりました。しかも、前年度に比べて25%も増加をしており、これは過去に例がございません。これはあまりにも深刻な事態と言わざるを得ません。 初めに、市内の小・中学生の不登校の現状についてお聞きいたします。また、子どもたちが不登校になった原因についてもお聞かせいただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君) 市内の学校における不登校の状況とその原因についての御質問にお答えいたします。 市内の学校における不登校は、平成27年度から増加をし、平成29年度には最も多い状況で、その後、小学校は横ばいで推移をし、中学校は大きく減少しておりましたものの、ここ数年は再び小・中とも増加傾向でございます。 令和3年度に不登校で30日以上欠席した児童・生徒数は、小学校は21名、中学校は26名で、本年度は1月末現在で、小学校は4名に減少をし、中学校は小学校から進学した生徒もあって40名に増加をいたしております。 令和3年度の調査では、不登校の主な原因といたしましては、小学校では無気力や不安が最も多く過半数を占め、次に親子関係や学業の不振の順になっております。また、中学校でも無気力や不安が最も多く、次いで親子関係やいじめ以外の交友関係、学業の不振の順になっており、一部に教職員との関係も見られます。 近年の傾向として、年間を通してほとんど登校できない児童・生徒は減少しており、週に2日程度登校したり、短時間登校して帰宅をするケースが増加をしております。登校したときは、所属学級で過ごすほか、保健室や相談室を利用し、一部は中間教室のアルプスの家やキッズウィルなどの児童施設を利用して、学習や体験活動を行っております。 原因といたしましては、最も多い無気力や不安について分析をいたしますと、背景には幼児期からの成育歴や家庭環境の変化等が遠因になっているケースや、コミュニケーション力が育っていない、あるいは心の内面を打ち明ける場がない、またSNSなどネット社会に心のよりどころを求めるなど、多様な要因が複雑に影響し合っております。 このため、各学校に心の相談員を配置し、担任や養護教諭、そして生徒指導担当教諭等と学校指導主事が連携をして、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの協力を得ながら、様々な支援を行っております。さらに、児童福祉や医療関係の施設、機関の協力を得て、支援チームを組み、それぞれの児童・生徒が置かれている状況を詳細に把握して、将来の社会的自立を展望しながら、保護者の理解と協力を得、具体的な支援に努めているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 市内の小・中学校の不登校の状況につきまして、お聞かせいただきました。不登校の要因につきましては様々であること、またその多くが無気力、不安が原因であるとのことでございます。 コロナ禍によって、確かに子どもたちは部活動の自粛、給食の黙食などの制約を強いられまして、また、運動会や文化祭や修学旅行など、学校生活の多くの楽しみの機会が大きく損なわれました。子どもたちの心に影響がないわけがございません。そのような中、学校の教職員の方々、また教育委員会や市の担当課の皆様には大変に御苦労をいただいておりますこと、心より感謝せずにはおられません。 そこで、まずお聞きしたいのですが、不登校になった子どもたちや御家族に対してどのような支援が行われているのか、お聞かせいただきたいと思います。また、具体的には教育支援センターであるアルプスの家による不登校支援、また不登校支援を行っている民間の事業者による取組につきましてもお聞かせいただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) 不登校児童・生徒の家庭への支援についてお答えいたします。 不登校児童・生徒の家庭環境は多様で、中には保護者との関係が要因になっているケースもあり、極めてデリケートな側面があります。保護者には児童・生徒のカウンセリングや面談を経て、明らかになった要因等をお伝えし、保護者の深い理解と協力を得ながら、学校や関係者が協力し、慎重な支援に努めております。 なお、現在、教育支援センターアルプスの家、図書館のすぐ近くにあります中間教室ですが、こちらのアルプスの家を常時利用している小学生は2名、中学生は5名で、各自の意欲や自主性に配慮しながら、それぞれ学習に励んでおります。また、キッズウィルなど民間施設の利用は4施設10名で、それぞれの状況に応じ、社会参加の場として重要な役割を担っていただいております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 不登校支援について様々なお取組につきまして御答弁いただきました。 アルプスの家、また民間のフリースクール、大町ではフリースペースと呼んでおりますけれども、そのような子どもたちの居場所が幾つも存在し、学校に行けない子どもたちの心に寄り添って支援が行われていることもよく分かりました。また、学校の教職員の皆様、そしてスクールカウンセラー、ソーシャルワーカーの皆様も、また市の御担当の方々の活躍についても、私も以前から聞いております。また、改めて不登校支援に携わる全ての方々に心より感謝申し上げます。 さらにお聞きいたします。例えばいじめが原因で不登校になった場合、他の学校への転校、また自治体をまたいでの転校も可能でしょうか。また、市内の小・中学校に在籍しながら、小・中学校には通わず、民間のフリースクールのみに通っている場合、出席扱いになっているのかどうかについてもお聞きしたいと思います。実際にお子さんの不登校で悩んでおられる御家族のためにもお聞きしたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) いじめが原因で不登校になった場合の転校の取扱いについてお答えいたします。 御質問のようなケースの場合、それぞれの自治体の教育委員会の間で、保護者を交えて慎重に協議し、転校することが不登校の改善につながると判断した場合には、転校が可能となります。また、フリースクールのみに通っている場合で、本来の在籍校と緊密に連携し、一定の学習が行われていると判断された場合には、実際にフリースクールを利用している日について、これは出席扱いとなっております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 大変によく分かりました。 現在不登校、または不登校ぎみになっている子どもや御家族にとりましても、大変に希望を感じる御答弁でございます。今、学校に行けないお子さんを持つ御家庭につきましても、我が子の将来に不安を感じ、また子ども自身が将来に不安を感じていることと思います。そんな御家庭にとって、不登校になっても大丈夫だよと、いろいろな道があるよという強いメッセージになると思います。 ところで、不登校が急増する中、学校内にフリースクールを設置する自治体も増えてまいりました。いわゆる校内フリースクールと言われる、このような取組につきまして、ぜひ大町市としても検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) フリースクールの設置についてお答えいたします。 様々な要因により通常の学校へ通うことが困難な児童・生徒につきましては、それぞれの子どもが抱える特性や不登校となっている要因等に配慮して、地道に指導していただいている、今、御質問にありましたフリースクールや民間の児童施設は、社会参加や将来の自立のために重要な役割を果たしていただいております。 現在、市内のフリースクールは民間で運営する1施設ですので、今後、御提案のように必要性が高まってくることも想定されますが、学校教育におきましては、あくまで補完的な機能でありますので、教育委員会としましては民間での設置を支援する方向で検討したいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 校内フリースクールの設置につきまして、市のお考えをお聞きいたしました。 確かに校内フリースクール設置には、スタッフ、職員の設置等、いろんな課題があることも分かっております。ぜひ民間のフリースクールのような居場所の支援をもっともっと、居場所に対する支援も力を入れていただきたいと思います。子どもたちは外に出ることで、様々な人と出会い、特に多様な大人と出会うことで、思いもよらぬきっかけで心にぱっと灯がともり、思わぬ可能性が開けることがございます。そんな居場所がもっと増えることを願っております。 最後に、教育長にお聞きいたします。コロナを機に全国では不登校の児童・生徒が急増しております。大町市におきましては急激な増加とはなっておりませんが、決して不登校が減っているわけではありません。不登校は既に深刻であり、さらなる支援の充実が求められております。不登校支援について、教育長の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) お尋ねにお答えいたします。 近年の不登校の増加ということについてでございますが、御指摘のように、不登校児童・生徒の増加は大変深刻であり、対策の充実は喫緊の課題と認識をいたしております。先ほども御答弁申し上げましたとおり、その要因は複雑多様で、支援体制の充実とともに、幼児期の生育や家庭環境を含め、保護者の理解促進や学校における早期発見、早期対策が重要でございます。 このため、4月に開校する大町中学校におきましては、教育相談室を設けて、常時生徒が気軽に相談できるように、専任の心の相談員を配置するとともに、不登校傾向の生徒が安心して学習できる居場所として、議員が御提案されたフリースクールに近いものになりますが、学校ですので学習の場にはなってまいりますが、中間的教室を設けて、ここにも専任の担当教諭を配置する予定でおります。この場に子どもたちが任意で時間を定めずに通ってくるという場になってまいります。 また、アルプスの家につきましては、設置場所や施設の在り方を含め、一層の充実を図るとともに、民間のフリースクールを含めて、民間児童施設等との連携について、定期的に保護者を交え、指導されている方と学校教職員との交流や意見交換の場を設けるなど、それぞれのケースに対応した、できるだけきめ細かな対策を講じてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 教育長より不登校支援に対するお考え、思いをお聞かせいただきました。また、中間教室の取組につきましてもお聞かせいただきました。 学校に行けない子どもたちというのは、学校に行かないのではなく、学校に行けないのであります。現代の子どもたちの心というものは、なかなか大人には分からないのですが、とても繊細なわけでございます。その子どもたちの側に立ち、子どもたちに寄り添い、温かく見守り続けてきた関係者の皆様のお取組に、繰り返しになりますが、大変に尊いお仕事でありますと、心より感謝申し上げます。どんな子どもも誰一人取り残さない不登校支援の取組に、心より御期待申し上げます。 それでは、次の質問に移ります。 先日行った
大町市議会と大町岳陽高校生との意見交換会は、非常に有意義なものでございました。若者から直接意見、お考えをお聞きすることで、多くのことも気づかせていただきました。今後もこのような機会を多くつくっていくことは、若い世代の意見を市政に反映していく意味でも非常に重要であると考えます。 ところで、これまで大町市において、子どもたちによる
子ども議会を開催したことがございます。この
子ども議会についてですが、これまでどれくらい開催してきたのか、また開催したときの子どもたちの声、感想などについてもお聞かせいただきたいと思います。また、子どもたちの提言を受けて実現したことはあるのかについてもお聞きしたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育参事。 〔教育参事(太田三博君)登壇〕
◎教育参事(太田三博君)
子ども議会の開催状況と子どもたちの提言についての御質問にお答えをいたします。 実際に子どもが議長となって議事を進行し、子どもたちの質問に対して、理事者並びに担当部課長が答弁する模擬議会形式の
子ども議会の開催状況は、大町西小学校6年生が平成21年と25年に、それぞれ市役所議会棟の議場で開催をしております。このほか、学校におきましても、地方自治体の行政を学ぶために、子ども同士が質問する側と答弁する側に分かれ、議会形式で行政の仕組みを体験する学習会を数回行っておりますが、近年はコロナ禍の影響等もあり、開催はされておりません。 模擬議会形式で行う
子ども議会では、市議会の手順に倣って議事運営を行い、授業で身近な行政について自分たちで調べた病院の医師不足や少子高齢化の状況、市街地の活性化など市が抱える課題のほか、税金の使い方から夏休みを延長してほしい、制服を変えてほしいなど、ふだんの学校生活に関する身近な事柄まで、子どもたちの視点から市政に対する疑問や意見について、討論がされております。
子ども議会において、児童の視点で提言されたもののうち、グラウンドの整備や通学路の安全確保など実現したものもございます。また、児童が市議会を傍聴する見学も行い、見学した児童からは、真剣に市政について議論している議員や理事者の姿が印象的に映り、市政には多くの課題があることや、税制と予算など市政の仕組みについて理解が深まり、こうした見学が
子ども議会開催のきっかけになったとお聞きしております。
子ども議会は未来を担う子どもたちが、自分の住んでいる自治体の市政について関心を深め、将来への夢や希望を持ち、自ら意見を発表する機会であり、こうした学習を通じて地域理解が深まります。子どもだからこそ気づく貴重な意見や体験もあり、子どもたちの視点で捉えた純粋で率直な意見は極めて貴重なものと考えております。幸い、コロナ禍も沈静化に向かっておりますので、学校を通じ、今後も
子ども議会の開催に取り組むよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) これまで平成21年と25年の2回行われたということでございます。また、学校内におきましても、子ども同士で行われたということでございます。また、グラウンド整備など実現したものもあるということもお聞かせいただきました。 私が1期目の2013年でございますが、この議場で大町西小学校の6年生によって
子ども議会が開催されました。今でもよく覚えておりますが、私たちがこのように行っている一般質問と同じように、6年生の代表が議長を務め、6年生が市長、教育長をはじめ部課長を前に一般質問を行いました。子どもたちの率直でかわいい質問に、思わず顔がほころんでしまいました。中には、私たち大人では到底気づかないような指摘もあり、なるほどとうなってしまったことも記憶してございます。 このように、10代、また20代、30代の若者から直接声を聞く取組が、今後ますます求められているのではないでしょうか。そして、今後も継続的に
子ども議会、または子ども・若者議会を開催することも提言したいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君)
子ども議会の継続的な開催についての御質問にお答えをいたします。 小学校では、総合の時間や社会科の授業で身近な行政について学習しており、子どもは地域や市政について自分たちで学習し、身近な市政について様々な発見や意見があることと思います。こうした発見や意見を基礎として、
子ども議会の形式でさらに深めることは、議会制民主主義を具体的に体験する場となり、郷土愛を育み、協働の学びを進める貴重な機会でもありますので、小学校にとどまらず、中学校や高等学校等も含めまして、開催について学校関係者と前向きに検討してまいりたいと考えております。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 前向きな御答弁いただきました。大変にありがとうございます。 子どもたちの視点は非常に鋭くて、また斬新でありまして、今後の日本、そして大町市の未来を考えたとき、まさに若者の声は、いじめ、不登校、貧困、自殺など、若者をめぐる問題の当事者の声として傾聴すべきものでございます。 全ての子どもの権利を保障するこども基本法が昨年6月に成立をしまして、本年4月にはこども家庭庁が発足いたします。こども基本法には、基本理念として、子どもの社会参画の機会が確保されること、また子どもの意見が尊重されることを規定しております。 最後に、市長にお聞きいたします。このような大町市の未来を担う子どもたち、若者たちの声を直接聞く機会は非常に重要であるとともに、とても刺激的でございます。若者から直接声を聞かなければ、気づくことができないことも実はたくさんあります。子ども・若者議会をはじめ、子どもたち、若者たちの声を継続的に聞く機会をぜひつくっていただきたいと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 若者の意見を聞く機会を設けてはどうかとのお尋ねでございます。 市では、これまでも
子ども議会や上下水道施設の見学、また大町岳陽高校の地域探求プロジェクトなどで、児童・生徒の皆さんが市の施設を訪れた際や、また芸術祭での作品制作、あるいは小皿づくりに御協力いただいた折など、様々な場面で若者世代の皆さんと交流し、意見交換をいたしてまいりました。 先月には、岳陽高校の地域探求事業に市の職員が出向いて、市の計画や事業について説明し、市への要望や将来像について御意見をいただいております。さらに、来月以降には、岳陽高校の生徒がテーマごとにグループをつくり、市役所の各部署で継続して学習を進めることになっております。 私自身もこれまでに多くの若い世代の方々と意見交換をしてまいりましたが、子どもや若者の発想には、先ほど議員からは鋭く斬新なというお言葉がありました、私たち大人には到底考えられない、思いもよらず気づくことさえない新鮮で独自なものがあり、大いに触発されたところでございます。 私たち大人は、地域の将来を託し、そして担っていただく子どもたちのために、大町市を持続可能な地域としてきちんと引き継ぐ責務がございます。そのために、子どもや若者たちの声に一層真剣に耳を傾け、その柔軟な発想を真摯に受け止め、それをしっかり受け入れていくために、胸襟を開いて話し合う機会をできるだけ増やすとともに、そこでいただいた様々な意見、提言を実現可能な限り施策に反映してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
太田昭司議員。
◆5番(太田昭司君) 市長より、これまでの様々なお取組につきましてお聞かせをいただきました。また、子どもの意見を聞く機会をどう確保していくのか、市長のお考えもお聞かせいただきました。 これまで、大町市は大変魅力的な取組として、例えば岳陽高校の生徒も参加します信濃大町100人衆プロジェクトなども進めてきております。これも若者の意見を大町の
まちづくりに反映していく重要な取組であると考えております。未来の大町市も、結局は未来の主役となる今の子ども、若者たちの意識的な参画があってこそ、彼らにとって帰ってきたいまち、愛着のあるまちになるのではないでしょうか。これからお世話になります子ども、若者たちに、将来大町のためなら何でもしたい、また恩返しがしたいと言ってもらえる、そんな大町市になることを願いまして、私の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 以上で、
太田昭司議員の質問は終了をしました。 ここで、11時5分まで休憩といたします。
△休憩 午前10時49分
△再開 午前11時05分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第12位、宮田一男議員の質問通告は2項目です。宮田一男議員の質問を許します。宮田一男議員。(拍手) 〔9番(宮田一男君)登壇〕
◆9番(宮田一男君) 日本共産党大町市議団の宮田一男です。 通告に基づき、大糸線について、松糸道路についての2点について順次お伺いします。 私は、今年1月17日に、日本共産党地域鉄道再生チームの田村智子参議院議員が行った大糸線沿線自治体の調査に同行しました。小谷村の中村村長、白馬村では丸山村長と懇談し、大町市では矢花副市長、担当課長に対応していただきました。御協力ありがとうございました。懇談は、党が昨年12月に発表した提言「全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために」を事前にお渡しし行いました。3市村での懇談では、小谷村の中村村長からは、鉄道網はつながっているから意義がある、白馬村の丸山村長からは、大糸線存続に向けた取組が紹介されました。矢花副市長からは、切断すれば点になってしまう、鉄道網として残さなければならない等々のお話をいただきました。 昨年は日本の鉄道開業150周年でした。記念すべきこの年に鉄道網を分断する新たな動きが起きています。国土交通省の検討会は昨年7月、輸送密度1,000人未満の路線について、国が主導してJRと自治体との協議会を設置し、廃線や地元負担増などの結論を3年以内に出すとの提言を発表しました。国交省はこれを基にして、鉄道の地方路線の廃止等を協議する場を国主導で設置することなどを盛り込んだ地域公共交通活性化法改正案を、今国会に提出しています。対象となる線区は2019年度の実績で61路線100区間です。1987年の国鉄分割民営化前後を上回る規模の廃線になるおそれがあります。地域の公共交通を失い、旅客だけでなく、貨物輸送にも大きな打撃を与えます。 参考資料の輸送密度1,000人未満の路線を御覧ください。JR東日本管内では、大糸線の信濃大町から白馬、白馬から南小谷、JR西日本管内では、大糸線の南小谷から糸魚川が対象路線とされています。このような中、大糸線存続に向け、大町市も参加する大糸線沿線自治体の取組についてお伺いし、最初の質問といたします。
○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 宮田一男議員の質問に対する答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 大糸線存続への取組について、お尋ねにお答えします。 昨年、JR東日本、西日本各社では、それぞれが管轄する利用者の少ない地方の線区の収支状況や輸送密度を公表し、このうち大糸線につきましても、利用者が減少し、赤字経営の状況が示されました。これまで大糸線沿線自治体では、利用促進及び輸送力の強化を図ることを目的に、沿線8市町村及び議会、商工団体及び長野、新潟両県で大糸線利用促進輸送強化期成同盟会を組織し、利用促進のPR活動やJR各社への要望活動などに取り組んでまいりました。 さらに、昨年1月には、同盟会内に振興部会を設置し、大糸線の活性化及び持続可能な路線として様々な振興策の検討を進めております。また、観光振興に向けましては、沿線自治体や観光協会、交通事業者などにより、大糸線ゆう浪漫委員会を組織し、観光列車リゾートビューふるさとの運行時のおもてなしやパンフレットの作成、配布などによる誘客宣伝活動のほか、首都圏での誘客キャンペーンなどの取組を実施しております。 また、信濃大町から糸魚川駅間の沿線自治体とJR西日本金沢支社による大糸線活性化協議会では、大糸線応援隊の活動支援やサイクルトレインの実施、大糸線を利用したイベントへの助成など、沿線の活性化に向けた事業を推進しております。 市といたしましては、大糸線が将来にわたり持続可能な公共交通として存続するよう、沿線自治体や長野、新潟両県をはじめ、関係団体と密接に連携し、利用促進及び沿線の活性化に向けて取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 今、答弁にございましたとおり、大糸線沿線自治体、様々な取組をしているところでありますが、参考資料をちょっと御覧いただきたいんですが、1日の輸送密度1,000人以下ということで資料がございます。ちょっと御覧いただきたいと思います。 JRが公表した2020年度の輸送密度は、南小谷から糸魚川までが50人、白馬から南小谷が126人、信濃大町から白馬が511人、豊科から信濃大町が3,047人、松本から豊科が7,280人です。 現在、特に南小谷から糸魚川の間が問題となって、小谷村では大糸線振興会議をつくって、JR西日本との懇談会等を開催しています。懇談会の折に、小谷村の中村村長のお話ですと、村民に利用促進をお願いしてばかりではいけない、自ら進んで利用しなければと、東京への出張の折には南小谷から糸魚川へ出て、北陸新幹線を利用するように心がけているとのお話でした。 大町以北の市村でつくる大糸線活性化協議会の構成団体を見ますと、JR西日本は正式メンバーですが、JR東日本はオブザーバーという位置づけです。JR西日本とJR東日本は民間の別会社でありますが、松本から糸魚川が大糸線です。松本から糸魚川までを細切れにして輸送密度を計るのではなく、大糸線を一体として考えるべきと考えますが、市の見解をお聞きします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 大糸線は一体として考えるべきとの御質問にお答えいたします。 大糸線は首都圏、中京及び関西圏と北陸圏を結ぶ鉄道網の一部を構成するとともに、沿線住民の通勤や通学、地域の産業経済活動など、沿線地域にとりましても極めて重要な生活路線であります。また、日本屈指の観光地が集積する中部山岳地域を縦貫し、北陸新幹線の敦賀延伸を来年3月に控えまして、今後、関西方面と直結する観光路線として大きな役割を果たすものと期待するところであります。 こうした点を踏まえまして、大糸線は運営会社の別なく、既存の路線を接続し、ネットワークを形成することにより、その利用価値が高まるものであります。単に経営上の理由から区間を切り、活性化策や振興策を検討するのではなく、さらには単純な乗車人員に基づく損益を比較するものでもなく、路線全体として利用促進と利便性の向上に向けて取り組むべきものと考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 今、答弁ありましたとおり、全体として考えていくべきだと思います。 そして、今回、調査に同行して、南小谷駅、白馬駅、信濃大町駅の調査も行いました。乗車券の販売ですが、対面販売しているのは南小谷駅のみで、白馬と大町は自動販売機のみの販売となっていました。大町駅のみどりの窓口が閉まっていましたので、改札口から中にいる駅員に聞きましたところ、2021年9月30日にみどりの窓口は営業を終了し、券売機での販売に切り替えたそうです。対面で買いたい場合、松本まで行かなければいけないのかと聞いたところ、豊科では対応しているとのことでした。信濃大町駅、大糸線の中でも主要な駅と思っています。これが人員削減の対象となっていることに驚きました。 大町市はみどりの窓口閉鎖について知っていたのか、お聞きいたします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 信濃大町駅のみどりの窓口についての御質問にお答えいたします。 信濃大町駅のみどりの窓口は令和3年10月1日をもって廃止され、現在、駅では券売機のみで切符の販売を行うこととなりました。市では、JRからみどりの窓口の廃止の連絡を受け、昨年と本年1月に大糸線利用促進輸送強化期成同盟会を通じまして、JR東日本長野支社に対して、みどりの窓口廃止に伴い利用者の利便性が低下することのないよう、申入れを行っております。 市といたしましては、引き続き利用者が安心して駅を利用できる
環境づくりをJRに要望してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 答弁で、JRには申入れをしているという答弁でしたけれども、一つ市民の声を紹介いたします。 四国生まれの方で実家が愛媛にあり、今、大町に住まれている方ですが、何年かに一度は帰郷されるそうです。大町から四国ですので何回か乗換えもあり、指定席を取らないといけない。帰りも同じように切符の購入も必要となり、以前は窓口で親切に対応していただいたそうですが、対応する券売機が1台しかなく、後ろに人が待っているのでプレッシャーを感じてうまく操作できずに、駅員に聞いたところ、その当時は、松川駅で扱っているとのことで松川駅まで行って買ったそうです。 JRは利用者のサービス向上で利用促進を図るのでなく、サービスを悪くしてJR離れを推進しているのではないかと思われます。信濃大町駅は観光の玄関口です。それにふさわしい対応をさらにJRに求めるべきだと思いますけれども、市長はいかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) まず、大切なのは、私ども、JRは随分昔になりますが、昭和60年頃、いわゆる分割民営化を図られました。それによって民営化という意味では、営利を目的とすることも目的の一つに加えられたものと自覚しております。 そうした中で、しかし、公共交通というのはやはり全国民の、また地域の振興に大きく貢献する、そうした役割を担っているのは間違いないことでございます。そうした中で、その公益性を十分発揮するという体制は、これからも住民サービス、利用者サービスの向上という形で地域に還元すべきものと考えております。 したがいまして、この点につきましてもできるだけ、高齢化が進むこの地域は特に利便性の向上、特に切符の販売なんていう分野は特に重要な分野でございますので、引き続き粘り強く改善を要望してまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 観光大町にふさわしい体制を引き続き求めていっていただきたいと思います。 そして、今年は黒部ダム完成60周年。また、2024年には欅平から黒部ダムへの観光ルート、これも開通をします。そして、本年度予算の目玉として、高瀬渓谷登山バスの運行も予定されています。その玄関口である信濃大町の体制がこのようなことでは、観光大町の玄関にふさわしくないと考えております。 北海道の例をここで紹介します。2016年にJR北海道は、単独では維持困難な赤字路線13線区を公表して、輸送密度200人未満の5線区の廃止・バス転換を求め、現在3線区は廃止されました。北海道は維持を求めませんでした。さらに2,000人未満の8線区は、地元負担を前提に維持に努めるとしています。 国に対して、鉄道網の維持と地方公共交通に対する国の責任、これを果たすよう強く求めるとともに、JRに対しても、先ほど言いました大糸線、これを一体として考えて、信濃大町駅を観光大町の玄関口にふさわしい体制に戻すよう強く働きかけることを求めて、次の質問に移ります。 松糸道路について伺います。 最初に、2月10日から13日まで実施した
地域高規格道路松本糸魚川連絡道路、大町市街地区間
オープンハウスについて伺います。 市長挨拶では、開催期間中に延べ532人の方が来場されたとのことですが、市民から寄せられた質問や意見、さらにアンケートにはどのような声が寄せられたのか、最初にお聞きします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路の
オープンハウスには市民からどのような声が寄せられたかとの御質問にお答えいたします。 昨日の山本議員の御答弁と重複いたしますが、松糸道路に関して多くの市民の皆様の理解を図るとともに、様々な御意見をお聞きすることなどを目的に開催された
オープンハウスには、今、議員から御紹介いただいたとおり、532人の皆様に御来場をいただきました。 会場では、資料のパネル展示のほか、3つのルート帯案のVR映像などを用いて、県や市の職員が来場者との個別対話を通じ、できるだけ多くの皆様からの声をお聞きするとともに、会場内においてアンケートも実施いたしました。 来場された皆様からは、「いつルートが決定し、地権者との具体的な交渉が始まるか」といった今後の
スケジュールに関する御質問や、「高規格道路は必要ない」あるいは「現道を改良すればよい」との御意見のほか、「松糸道路は必要」「早期にルートを決定し、一日も早く道路を整備してほしい」などの多くの要望もいただいております。 なお、アンケートで寄せられた御意見等に関しましては、現在、県で取りまとめており、その内容はできるだけ早期に公表すると伺っております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 日本共産党大町市議団では、昨年、市民アンケートを実施しました。その中で、松糸道路についてもお聞きしました。アンケート配布枚数は9,000世帯、返信は360通ありました。平林議員も紹介しました。 私の参考資料を御覧ください。松本糸魚川連絡道路計画案についての回答では、「県のルート案でよい」が29%、「他のルートを考えるべき」が7%、「現道改良で新設道路はいらない」が50%、「関心がない」が10%、「その他」が4%です。以前に、店舗前等で意向調査を行った議員有志の方の結果は、必要と考える方が多数だったということですが、計画が具体化すると身近な問題になって、真剣に考えた結果だと思います。 さらに、自由にお書きくださいとの記述欄には、たくさんの御意見をいただきました。参考資料に添付をしました。御覧ください。 そして、先頃行われた
オープンハウスの開催案内、これを見ますと、「皆さまのご意見をお聴きする場です」となっています。特に「聴く」の漢字が、傾聴の「聴」の字となっており、耳を傾けてよく聴くことだと思います。さらに「ご質問・ご意見があれば、その場でスタッフにお尋ねいただけます」としています。
オープンハウスでいただいた市民からの意見、これをどのように扱うのかお伺いします。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君)
オープンハウスでの御意見をどのように扱うかとの御質問にお答えいたします。 まず、
オープンハウスの会場でいただいた疑問や御意見等に対しましては、その場で県や市の職員から可能な範囲で、できるだけ丁寧にお答えをいたしました。また、アンケートでいただいた御意見につきましては、市民の皆様とも共有をさせていただき、今後、計画の進め方や情報提供に向けた参考とさせていただくものと理解するところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 市民の意見を計画に共有して反映するということかと思います。 今議会での市長挨拶では、市民の皆さんの御意見、御要望を可能な限り計画に反映させるとしています。市が描く将来の
まちづくりの骨格となる地域高規格道路の早期実現を目指すとしていますが、一方で、急速に進む人口減少など社会情勢の変化に合わせて、ルート案の検討状況を踏まえて、大町市都市計画マスタープランの見直しをするとしていますが、市民の中には、人口減少下で、これ以上の道は必要ないという意見もあります。 そして、これから20年後には人口2万人を大きく下回るというような予測がある中で、松糸道路を大町市都市計画マスタープランにどのように位置づけていくのか、お伺いします。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路を都市計画マスタープランにどのように位置づけるかとの御質問にお答えいたします。 平成25年度に改定した市の都市計画マスタープランでは、松糸道路を当市の都市構造におけます骨格軸として位置づけ、都市計画分野における具体的な対応について検討を進めることとしております。現在見直しを進めております都市計画マスタープランでは、人口が減少する中で、市域や国土全体を保全し、移動の効率化を目指す上で、質の高いインフラが必要であるとの基本的な考え方に変わりがないことから、現計画で定めた基本方針を継承しつつ、社会情勢や立地適正化計画の考え方を踏まえて、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 先ほどの質問で言いました人口減少下でも、インフラとして必要だというふうに捉えているということでよろしいんでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 今の人口減少下でもこの道路が必要かという質問かと思います。 確かに人口減少が進捗しておりますが、単にこの道路というものが、人口減少下でも、交通量のためだけにあるものではありません。あくまでも、こういった山間地域を抱え、また豪雪地、また災害、そういったものを、懸念されるものをしっかりと対応する強固な道路、そういったインフラづくりというものが必要だというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 次の質問に移ります。 私は、令和3年12月議会で、松糸道路の説明会について質問しました。安曇野市と比べて、大町市は県任せになっている、長野県任せにせず、市長も出席して、自らのこととして市民の声に答えるべきではないでしょうかとの質問に対して、市長は、絞り込みの過程におきまして、市長としての私が判断すべき事項や時期がまいりました時点で、市民の皆さんに直接御説明し、あるいは調整を図ることも必要と考えておりますと答弁されました。 市民に直接説明すべきと判断すべき事項及びその時期はいつなのか、お聞きします。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 令和3年12月定例会における私の答弁につきましての御質問でございます。 お尋ねの議会における宮田議員からの御質問に対し、今、御紹介がありましたように、ルート帯の絞り込みの過程において、直接、自身が判断すべき事項や時期が来た時点で、市民の皆様に私から、自ら御説明し、調整を図ることも必要と御答弁を申し上げたところでございます。 それ以降、県では、令和4年10月に開催されました説明会において、ルートの絞り込みに向けた次のステップとして、ルート帯案について複数案の比較評価を行うと説明しており、現時点でその段階には至っておりません。今後、県において3案それぞれについての評価案が示され、さらにそれらの結果を踏まえ最適ルート帯が絞り込まれ、決定された段階には、市としての考えを私から御説明する機会を設けてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 今の市長の答弁では、最適ルート帯が決定した時点で説明会に行くということでよろしいんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) そのとおりでございます。前回の御答弁と変わるところはありません。
○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 最適ルート帯、もう一本に絞られた時点で説明会に出ても、既に住民や市民に選択の余地がない。決定した段階で説明されても、それは市民を説得するという、そういう場になるんではないでしょうか。今、市民が求めているのはそういう場じゃなくて、市として市民の、住民の意見をくみ上げてくれと、これが市民の声だと思います。 昨年12月に市役所で行われた長野県知事との対話集会、阿部知事は、松糸道路について、地域の皆さんの御理解を得ながら進めないといけない、後でこんなはずではなかったとなってはいけないというふうに発言しています。早期実現一辺倒では、大北地域は高速交通網から外れている、一刻も早く完成してくれと思っている方も、こんなはずではなかったとなってはいけないんじゃないでしょうか。 大町建設事務所の説明会は、主に道路を造る側からの説明であり、市民の生活がどのように変わるかという評価項目もなく、説明もありません。今、大町市がやるべきことは、現在住んでいる市民、そして十数年後も大町に暮らす若者にとってどんな道が必要なのか、市民の声をくみ上げることであり、それを長野県に伝えることではないでしょうか。市長、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 市民の声をくみ上げ、県に伝えることが大切ではないかとの御質問にお答えいたします。 県は平成30年2月に市街地ルートの検討に着手する際、市議会3月定例会全員協議会におきまして、国のガイドラインに基づき、地域の皆様との意見交換を重ねながら、段階的にルート検討を進めていくとの方針を示しております。その後、ステップを踏んで計画の検討を進める中で、市と県が連携して、平成30年11月より、幅の広いルート帯の選定に向け、市内各地区で計24回の説明会を開催、495人の皆様に御出席いただきました。 また、令和3年9月より、幅の細いルート帯の選定に向け、計18回の説明会を開催し、677人の皆様に御出席をいただくとともに、先月の
オープンハウスでは、延べ532人の皆様に御来場をいただきました。これまでの5年間で、合計しますと46回、1,700人余の皆様に御出席をいただき、御意見を伺ってきたところであります。 このほか、市民の皆様との地域懇談会や、また行政懇談会などでも、皆様の御意見をくみ上げまして県に伝えてきており、今後も説明会などを通じて御意見を伺っていくこととしております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 松糸道路を造ってくれと言われる方も、先ほど言いました、こんなはずではなかったという事態になる前に、市民の意見をしっかり聞いてもらいたいと思います。そして、県知事はその対話集会で、住民のコンセンサスを得ながらどう進めるか、建設部と共有するというふうに去年12月に発言して、それが今年の
オープンハウスの開催になったというふうに、私は思います。 そしてまた、女性や若い人の意見を聞きたいとも発言しています。知事はこれから将来利用する人であろう若者の意見を聞きたいということかと思います。大町市も将来利用する人であろう若者の意見を聞く、そのような姿勢で臨むべきではないでしょうか、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 若者や女性の声を聞く姿勢で臨むべきとの御質問でございます。 先ほど部長が御答弁申し上げたとおり、これまで市では県と緊密に連携して、それぞれの説明の段階や地域からの要望などを踏まえ、市民の皆様の御意見をお聞きする場を数多く設けてまいりました。 また、これも議員の御質問にありました、昨年12月に開催された知事との対話集会を踏まえ、各世代を通じてより多くの皆様方に、仕事や用事の予定、あるいは曜日、時間帯を気にすることなく自由に御参加いただき、御意見などをお聞きする場として開催されました
オープンハウスもその一環であると考えております。ちなみに、市民の皆様と知事との対話集会では、松糸道路に関して、多くの若い世代の皆さん、あるいは女性の方からも御自身の考えを要望として発言されておりました。 今後も様々な工夫を凝らして、将来道路を最も利用する若い皆さんの声も積極的に出していただき、それをくみ上げていきますよう取り組んでまいりたいと考えております。 なお、先ほど議員の御発言の中に、私の答弁として、最適ルートが絞り込まれ決定された段階にはとおっしゃいました。私は、最適ルート案が絞り込まれということでございます。あくまでも案の段階でこそ物が言える、意見を申し上げる、そのようなつもりでおりますので、この点については御理解をいただきたいと存じます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 市民の声を十分くみ上げていただきたいと思います。そして、大町市は県と市民との橋渡しをすると、今までずっと言ってきています。市が橋渡しをするというならば、県がやる説明会ではなく、市が主体となってルートのまないたにのせられている、悩み困っている市民と直接対話して、それを県に伝える、そういう努力をすべきではないでしょうか。 私どもが取ったアンケートの記述意見に、「ルート帯に自宅が含まれています。県の説明会に行きましたが、明確な説明がありません。このままなし崩し的に決定しまうかと思うと不安でしようがないです」という声があります。また、ルート帯にかかっているお宅を訪ねて、お話をお聞きしました。家を新築したばかりで、住宅ローンが20年以上残っている、絶対売らないとのお話でした。 また、昨日の山本議員の質問でも、ルート上の市民の声として、家屋や土地の賠償額を知りたい、土地の農地の代替地は確保されるのか等の声が紹介されました。市として、悩み困っている市民の声を聞き取る場、これを独自に設定できないでしょうか、お聞きします。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 市が独自に市民の声を聞く場を設けられないかとの御質問にお答えをいたします。 松糸道路の説明会などにおきまして、市民の皆様から様々な不安や疑問の声が上げられていることは、市としても十分承知をしております。また、一方で、この事業は県が事業主体となっており、今回の
オープンハウスで伺った御質問においても、事業主体でなければお答えできない内容もございましたことから、県と共に意見を伺う場を設けることが好ましいものと考えております。 なお、
オープンハウスのような、こういった場の設定に限らず、市民のお悩みをお聞きするための具体的な方策等につきましては、今後、県と共に研究してまいりたいと存じます。また、さらに、今後、具体的な調査、また測量、そういったものが進むことで、今、議員から御紹介いただいたような具体的な、例えば用地ですとかそういった補償の問題、そういったものに正確に答えられるような準備ができるものというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) 県もコミュニケーションプロセスに重きを置いて進めるとしています。私、民主主義が大事じゃないかと、大切じゃないかというふうに考えています。民主主義というのは、多数者による多数決をイメージするのではなくて、むしろ少数者、ルート上で困っている人、そういう人に耳を傾けて、政策に反映していくプロセスではないかと、それが大事だと思います。必要と考える人、要らないと考える人、ルート上にかかり悩んでいる人の意見を聞く、そしてじっくり話し合う、お互いに理解し合う。幾ら時間とコストがかかっても、それが民主主義じゃないでしょうか。 そのために、大町市は悩み困っている市民の立場に立って、汗を流していただきたい。ですから、県のやる説明会ではなくて、市が市民の声をしっかり聞いて、県に届ける。そういう説明会を、説明会といいますか、そういう場をしっかり設けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 御質問にお答えいたします。 確かに今、議員おっしゃるとおりかと思います。住民の皆様の大切な土地は、一方で、国土また地域を守るための大切な基盤でもあります。そういったものをしっかりと住民の皆様から、用地交渉等で協力していただくこと、これがなされなければ、この道路、インフラ、こういったものはできないわけであります。そういったところをしっかりと念頭に置きながら、丁寧な対応を今後も続けてまいりたいとそう考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。
◆9番(宮田一男君) そういう場をぜひ設けていただきたいと思います。 一見遠回りのように見えますが、一番の近道だと。それは結論的にどうなるか分かりません、いろんな意見があります、市民の中に。ですが、ぜひそれやっていただいて、それを県に伝える。それが市民の立場に立つのが市の役割、県の代弁者ではありませんので、そういう立場だと部長は思いますが、そういうことでやっていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 以上で、宮田一男議員の質問は終了をしました。 ここで、昼食のため、1時ちょうどまで休憩といたします。
△休憩 午前11時43分
△再開 午後1時00分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第13位、
大竹真千子議員の質問通告は2項目です。
大竹真千子議員の質問を許します。
大竹真千子議員。(拍手) 〔2番(
大竹真千子君)登壇〕
◆2番(
大竹真千子君) 政友クラブの
大竹真千子です。 通告に従いまして、1、
地域高規格道路松本糸魚川連絡道路について、2、これからの
まちづくりについて伺います。 初めに、
地域高規格道路松本糸魚川連絡道路についてです。以下、松糸道路と称します。 高速道路網と一体となって地域の高速交通体系を築き、近隣地域との交流の促進、さらなる連携の強化を図る道路として、走行速度をおおむね時速60キロを確保できるように計画を進めている松糸道路でありますが、安曇野市でもやっと今年度事業化され、陸の孤島と言われてきたこの大北エリアも高速交通ネットワークの恩恵を受けられるエリアになる、そんな希望が見えてまいりました。 高速交通網の空白地帯であったことから、企業誘致の際には選択肢に入ることができず、旅行会社からはアクセスの悪さから旅行先に選ばれにくいエリアとされ、当市は高速交通網を持たぬエリアとして、地域の経済活動、そして幾多の場面において痛手を受けてきました。市内では当時高速道路を不要としたことによって、この地域がどれだけ衰退したのか、多くの方が理解をしておられます。せめて子や孫には希望ある道路を残してやりたい、そういったお声をいただきます。 建設促進を願う市民の方々の中では、案外どんなことが現在争点になっているか、議論がなされているのかというところで理解が実は進んでいません。今日は建設促進を願う方々の疑問においても理解が進むよう、質問をさせていただきます。 昭和46年の建設要望からはや50年、平成12年には住民説明会や意見交換会が始まり、平成30年11月には幅の広いルート帯の選定に係る説明会が、令和3年9月からは幅の細いルート帯の選定に向けた説明会が一つ一つ、段階を踏みながら開催されてきました。現在は、どのような工法で走行速度、時速60キロを維持する道路を造るのか、あらゆる方向から検討したルート案3案からどれを選択するのがよいのか、議論がなされているところであります。そして、先日は市民の皆様の疑問や不安の解消につながるよう、そして御理解をいただけるよう、
オープンハウスを開催したところであります。 質問としては、今回の定例会の質問の中で、ほかの議員さんが御質問されている質問とかぶりますけれども、一連の御質問の流れがありますので、ちょっと同じことが重複しますが、質問させていただきます。 2月10日から13日の4日間、金、土、日、月と開催された
オープンハウス。いろんな方に足を運んでいただけるよう工夫をいただき、参加しやすい雰囲気づくり、誰もが気兼ねなく尋ねられるような職員配置、遅くは19時まで開催をいただき、開催に当たっての周知の面においてもお知らせを全戸配布していただくなど、一人でも多くの方に御参加いただけるよう配慮いただきました。この
オープンハウス、アンケートの集計はまだ終わっていないということでありますが、総体的に見て成果としてはどのような感じを受けていらっしゃるのでしょうか。 これで1つ目の質問終わります。
○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。
大竹真千子議員の質問に対する答弁を求めます。
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路における
オープンハウスの成果についての御質問にお答えをいたします。
オープンハウスでは、対話型の説明会として、3つのルート帯案を上空から捉えたVR動画をはじめ、大判の平面図や説明パネルを設置しており、説明パネルの前では皆様が足を止めて真剣に御覧になり、職員に質問する光景が見られました。 参加された皆様の印象としましては、御夫婦やお子様連れなど、御家族で来場された方も多く、また、資料を見ながら御家族や御友人で会話する様子、また、興味のある資料の前に長く立ち止まり、職員に内容を尋ねる様子などから、落ち着いた雰囲気の中で、おのおのの皆様が知りたい情報をきめ細かに御提供することができ、さらに個々の御意見や御質問等を丁寧にお聞きすることができたものと考えております。 また、当日対応した職員からも計画の進め方や道路が必要とする構造、また考え方が理解できたとの御意見もいただいたと聞いておりますことから、所期の目的は達成できたもの理解をしております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) それぞれが御興味のあるところに立ち止まって、しっかり自分の疑問を尋ねられたということで、意見交換会、説明会というところよりは、自分の疑問に答えていただける、そんな雰囲気を私も感じました。
オープンハウス開催の目的につながる成果は比較的得られたように今感じたんですけれども、まだまだ理解を得るには時間もかかりそうな方もおられたようですが、おおむねどんなお声がいまだ根強いのでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君)
オープンハウスを開催して、疑問や不安など、どのような声が多かったかという御質問かと存じますが、
オープンハウスに来場した皆様から寄せられた声には、早期にルートを決定し、一日も早く道路を整備してほしいなどの肯定的な御意見がある一方で、盛土構造に対する疑問や、高規格道路は必要ない、また、現道利用でよいとする御意見のほか、御自身や御家族の家がルート帯上や、また沿線にあり、いつ頃ルートが決定し、用地交渉が始まるのか、また、建物や農地にルートがかかった場合、補償など、どのようになるのかなど、ルートや事業用地が確定した後の対応についても心配される声もあり、出席されたそれぞれの皆様に計画をさらに身近なものとして捉えていただきつつあることを感じたところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 私も何度か足を運ばせていただいて、盛土に対しても思いがあった方、それから自分家がかかるよということで不安に思っておられる方、来てみて結構職員の方とお話をされている中で、ああ、そういうことなんだねということで、納得をいただいた方も結構いたと、私見受けておりました。 ただ、まだまだ納得されていないという方もまだいらっしゃるわけですけれども、今後はどのような対応をしていくのか、お聞かせください。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 納得されていない方に対する今後の対応についての御質問にお答えをいたします。 これまでの説明会では、ルートの位置や盛土とする道路構造のほか、景観等への影響、また木崎以北に関する情報不足、計画の進め方など、様々な御意見などをお聞きしております。 これらの疑問や不安にお答えし、合意形成を図っていくかは重要な課題であると捉えております。また、その一方で、市街地ルートは現在一定の幅を持った3つのルート帯案が示された段階であり、先ほどの宮田議員からの御質問にもお答えしておりますが、現地測量、また調査に基づく具体的な検討に移行していないため、疑問などにしっかりお答えできていないことは、これまでの議会でも御説明を申し上げているところでございます。 今後、計画の熟度が高まる中で、さらに丁寧にお答えできますよう県と連携して対応に努めてまいりたい、そう考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 一人でも多くの方々に賛同を得るためには、本当に地道な努力が不可欠となります。丁寧な説明をお願いするとともに、私も一人でも多くの方に御理解をいただけるように努力してまいりたいと思います。 その上でなんですけれども、建設促進を願う方々、この方々はルートをどのくらいで一本になるのか、またこの後の
スケジュールというのはどのようになるのか、御興味ある方が結構いらっしゃるんですけれども、その辺りはどうでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) ルート帯を1本に決める時期と今後の予定についての御質問にお答えをいたします。 昨年10月の説明会におきまして、県からはルートを絞り込む次のステップといたしまして、複数案の比較評価を行うとの説明があり、現在、その作業が進められているものと理解をしております。したがいまして、市として最適なルート帯の決定時期について、現時点で申し上げることはできませんが、整備を待ち望む皆様、また一方で、用地買収等で影響を受ける皆様への対応を検討していく上でも、まず、このルート帯を早期に一本化することが望ましいものと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 続いて次の項目を伺ってまいります。 県が進める
道路整備計画に対する市の考えについて伺います。 今現在、盛土という工法が推奨され、3ルート案の選定など、現在県が進める計画に対して、市はおおむね妥当だと考えていらっしゃるのか、今現段階のお考えについて、お聞かせください。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 県の
道路整備計画に関する市の考えはとのお尋ねにお答えいたします。 現在、県が示しております3つのルート帯案は、常盤上一付近から、木崎湖トンネル付近までの延長約9キロメートルの道路を新設するもので、アクセスコントロールを図りつつ、交差する道路の機能を維持する観点から、盛土構造を基本として、車道は2車線、主要な国県道の交差部分に4つのインターチェンジを設けることとしております。 また、3つのルート帯案は、いずれも地域高規格道路としての機能を担保する技術的観点に加え、
まちづくりとの連携性や安全な市街地形成のほか、農地や住環境への影響、地域や観光地などへのアクセス性などに極力配慮し、さらに大型都市施設や文化財など、コントロールポイントとするとともに、洪水による浸水時にも通行可能なルートを選定したものと受け止めております。 市としましては、県が示すルート帯案はいずれも市が将来の都市計画に描いた観点を踏まえ、実現可能なルートとして事業主体である県が責任を持って選定したものであり、3案とも有力な案と理解しております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 今、市長のお話で、おおむね現在の方向性で市は妥当と考えているというようなニュアンスかなと感じたんですけれども、今、市民の皆様の中では、盛土構造に対する御意見、こちらが多くあるわけなんですけれども、なぜ盛土を基本として道路を造るというお話になっているか、再度説明をお願いいたします。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 盛土を基本とする道路のメリットについての御質問にお答えをいたします。 県の説明では、盛土構造のメリットとして、コンクリート構造物に比べて施工費用が安価で、災害時に道路が被災した場合、早期の復旧が比較的容易となる上、のり面を緑化することで周辺の景観に溶け込みやすくなることなどを挙げております。また、盛土にすることで、洪水の発生による浸水被害が回避できるほか、ボックスカルバート等の構造物が沿線の状況に合わせて比較的柔軟かつ容易に設置ができるため、松糸道路としての時速60キロメートルのサービス速度、これを確保しながら地域分断を回避し、様々な交通のアクセスをコントロールを可能とすることなどがメリットとして挙げられております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) ありがとうございます。 私、災害の地域に入ったこともあるんですけれども、間違いなく私、その盛土というのは災害の復旧のしやすさというところでは格段に高いと思っています。地域を盛土で分断するとおっしゃる方よくいらっしゃるんですけれども、盛土でないとやはり行き来が非常にしづらくなる。これは私もすごく感じています。盛土のデメリットをおっしゃる方もいらっしゃるんですけれども、相対的に見て私は賛成をしているような、そんなところでございます。 もう一つ、ちょっとお伺いをしたいんですけれども、3ルートについてです。こちらの3ルート、こちらはどのようなところに配慮をされてこの選定がなされているのでしょうか。先ほどちょっと市長の話もあったかと思うんですけれども、再度確認させてください。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 3ルート帯が選定された際の留意点について御質問にお答えをいたします。 先ほどの答弁と一部重複いたしますが、3つのルート帯案は、地域高規格道路の機能を担保するため、国の道路構造令に基づく道路規格や線形、幅員などの技術的な観点とともに、地域への影響やアクセス性などに極力配慮をしながら、移転等が困難な大型都市施設などをコントロールポイントに、それぞれルートごとに観光地等へのアクセスや市街地の利便性、こういったものに配慮して選定されたものと理解をしております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 工法、それから3ルートです。このルートに関してもしっかり練り込まれた上で、今の3ルートがあると私は理解をしております。 市内の中ではこの盛土以外の工法で、例えば現道を使っても松糸道路ができるのではないかとか、そういったお声も聞こえてくるわけでありますけれども、松糸道路の早期実現を目指す上では、この盛土での工法を基本として、この3ルートの中でルート決定をしていくという、この考え方でよろしいのでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路の市街地区間については、盛土構造を基本とし、3ルート帯案の中から決定されるのかとの御質問にお答えをいたします。 現在、県から示されているルート帯案は、地域高規格道路としての必要な機能を満たした上で、これまで数々のステップを踏まえ、いずれも事業主体である県が責任を持って選定したものであり、議員御指摘のとおり、この中から最適なルート帯案が決定されるものと理解をしております。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 早期の実現に向けては、現在県が説明している盛土を基本とした工法、そして3ルートの中からルートを選んでいく、これが現実的であるということです。この松糸道路については、過疎地域への道を着実に歩んでいる当市にとっては、非常に重要な道となります。今後の人口減少を見越して、道路が不要というようなお声もあるようですが、私は悠長なことを言っている時間はないと考えています。 長野県はほとんどの物流を高速道路に頼っているエリアです。今後は、労働法規の変更から物流に関わる人材の不足が懸念されています。間違いなくアクセス性の悪い地域からその影響を受けることになります。物が届かないことによる企業の生産活動の停滞や、納品支障、スーパーに並んでいるものの鮮度への影響や物流コストの上昇、配送物の発送から納品までの日程の延長、まさに今日届いていたものが今日届かなくなるといったことが起こり得ます。高速交通網から取り残されるということが、自分の生活にどれだけ悪影響を及ぼすか、いま一度考えなければならない時期に来ています。 持続可能な発展性ある
まちづくりを進めるためにも、経済的にも潤いある産業構造を維持するためにも、そして、当市を住まいに選び故郷から時間をかけてでも通勤することを選択してくれた
子育て世代の声を代弁する責任世代としても説明責任を果たし、声を発していかなければならないと考えています。 それでは続いて2項目目へまいります。 道路の維持を平行に考えつつも道路の位置が決まることによって市内の都市計画や用途地域についても手が加えられていくことになるものと思います。この都市計画とは、将来のまちのあるべき姿や
まちづくりの基本的方向性を示すものでありまして、現在は市街地に住居系、商業系、工業系の3つの大枠を、さらに13種類のエリアに分かれて設定する用途地域についても指定がなされており、この用途地域はそれぞれのエリアで建築できる建物の種類、用途の制限を定めたものとなっています。 松糸道路の計画が着実に進めば、その後はその道路を利用してどうまちに人を呼び込むか、企業による投資をどう促すか、インターの周りにおいては開発を支援するような動きとなるのか、市としてはどのような考えでいるのか気になるところです。ただし、まずは道の位置が決まらねば無用の算段となり、道の位置が決まってからになるものと思いますが、都市計画の変更に向けた考えをお聞かせください。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君) 都市計画の変更についての御質問にお答えをいたします。 平成25年度に市の都市計画マスタープランを改定してから10年が経過し、この間に社会情勢は大きく変化をしております。 これを受け、市では今後の人口減少や高齢社会に向けて持続可能な
まちづくりを進めるため、コンパクト・プラス・ネットワークを基本に昨年4月に立地適正化計画を策定したところでございます。 一方、松糸道路は都市計画の骨格軸として位置づけられておりますことから、この道路計画の進捗に合わせ、これまでの計画や現在見直しを進めております都市計画マスタープラン等に基づく、適正な土地利用の検討とともに、現状の都市計画道路や、また用途地域などについて変更をかけていく必要があるものと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 今後、松糸道路の位置が決まってくれば、現在の用途地域で推奨されているもの、土地利用の仕方が道路との位置関係でそぐわない地域、そんな地域も出てくるかと思います。ちょっと細かい話になりますけれども、当市としては、当市の用途地域の中では市街地西側エリア、この西側のエリアには用途地域として住宅を主として土地を利用するような都市計画がなされています。このエリアでは、今現在、新たな店舗や事務所の進出というのは難しいエリアになっているかと思うんですけれども、この辺りは用途地域の変更などの予定はあるのでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 市街地におけます住宅専用地域、いわゆる一種の低層の住宅の地域のことかと存じますが、この御質問にお答えをいたします。 第1種低層住居専用地域は、今議員のほうから御紹介ありましたとおり、一、二階建ての低層住宅の住環境を保全する地域としまして、一般に店舗や事務所の立地が困難な規制エリアとなっております。現在、松糸道路は市街地西側を通る計画であることから、都市構造への影響があるものと考えておりまして、これにより現状の用途地域を見直す必要があるものと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) ありがとうございます。 ちょっとお聞きしたのが、そういったエリアの中でちょっと広い土地をお持ちのお客様とかに相談をいただいたときに、なかなかやはり住宅以外建てづらいというエリア指定になっていたために、土地の利用の仕方が結局太陽光の検討とか、そういったところに入っていってしまうことがありまして、ちょっとお伺いをさせていただきました。 それから市街地の件でもちょっとお伺いをしたいんですけれども、令和3年6月の一般質問で、低未利用の建物の撤去を促進し、土地利用の循環を促す施策が必要であるとして、撤去を促す策のお考えはないかという質問をさせていただきました。このときはほかの地域でも国からの補助がその段階ではなくて、撤去に当たり補助金を出している行政区では一般財源を充てておりました。当市として一般財源を使ってまでの撤去策をお願いするということはいたしませんでした。 しかし、聞くところによると、国のほうで昭和56年以前の建物、一般的には旧耐震という言われ方をしますけれども、旧耐震の建物の解体に補助を出すような方向性が出ているというお話を伺いましたが、動きとしてはどうでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 建物の解体等に関する補助制度の動向についての御質問かと存じます。お答えいたします。 これまで当市では災害に強い
まちづくりの推進に向け、国による優遇措置が継続している住宅建築物、耐震改修に係る補助金制度を活用しまして、住宅の耐震診断や耐震改修を積極的に進めてまいりました。一方、県ではカーボンニュートラルに資するZEH基準への誘導を促進するため、新年度より従前の補助金交付要綱の一部を改正し、現地建て替えへの補助対象から除外し、新たに除却工事への補助を創設することについて、先月上旬、県より説明を受けております。このため、市におきましても県に合わせ要綱の一部を改正し、除却工事の補助制度の早期活用に向けて現在準備を進めております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) もちろん使える建物というのは再利用、これが大前提だなと私も思うんですけれども、やはり市内にはかなり古い建物も見受けられますし、3階建てまでブロック塀みたいなおうちも私も拝見したことがありまして、なかなか再利用というところでは難しい建物も多くございます。非常に期待をしているところであります。 この低未利用の建物の解体が、促進をされるようなことになりますと、市街地エリアに空き地が増えることになるかなと考えております。もちろん新たな店舗や住宅が建て替えとなったりして、人口増加につながることにこしたことはないんですけれども、今ある市街地の空き家の数からいきますと、全てが新たな建物へ生まれ変わるということは難しいのではないかなと考えています。とはいえ、市街地エリアの空き地をただただ増やすわけにもいかないと考えております。
中心市街地を人が訪れるようなまちとしていく上でも、有効活用策などはお考えとしてあるのでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 市街地における空き地の有効活用についての御質問にお答えをいたします。 市街地の空き地の多くは狭小でかつ散在しておりまして、今後先ほど御答弁申し上げた新たな除却への助成制度の活用が進み、一定規模のまとまった面積が確保されることで民間での活用を含め、多様な土地利用が可能となるものと考えております。 また、市の立地適正化計画に定める都市機能誘導区域では、空き地等の未利用地の活用方針としまして、広場や通路、また駐車場など、隣接するいわゆる都市施設等の利便性を高める機能の促進を図ることとしております。今後市街地における制度活用も念頭に置き、適正な土地利用の推進に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) ありがとうございます。 1日目、2日目の質問の中では、水が、見て、触れて、水と親しめるような
まちづくりのようなお話も出ていたかなと思いました。この市街地をどのようなまちにするかというのは、この後非常に大事になってくると考えています。 この平成26年3月に現在の都市計画マスタープラン改定されているわけなんですけれども、
中心市街地への来客者の減少、従業者の高齢化等による廃業など、かつてのにぎわいが低下している商業の活性化やにぎわいの創出につながる取組が必要と、もうこの10年前の段階で既にお話が出ていました。事実
中心市街地に多くの策を講じ、市費を投じてきています。市民の方々の中には、
中心市街地だけなぜそこまで市費を投じるのか、御意見をいただく方もおられますが、大町市の歴史を紡いできた場所であるからこそ何とかしたいという思いがあったことと感じています。 あの手この手と策を講じてきたことにより、新たな店舗の進出も幾つかあり、決して成果がないわけではありません。ですが、総じて結果としてはにぎわいの低下に歯止めがかかっていません。華やかなりし大町市を知る方々は、
中心市街地を何とかしてほしいと切実に願っています。 松糸道路を現実的なものとし、ここできちんとしたまちの絵を描かねば、人口減少時代、持続可能な町として先がないと私は考えています。既に商圏は駅から常盤エリアに移り、市街地は商業圏というよりは住宅地としての土地利用が多くなってきています。市として市街地をどのようにエリア分けをして、市街地としてのまちをどのようにつくっていくのか、お考えをお聞かせください。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 市街地の都市計画の変更に向けての御質問かと存じます。お答えいたします。 市街地におきまして、居住地の密度が低下をしていく中、将来に向け持続可能なにぎわいのある市街地の形成に向け、市民の皆様をはじめ、民間の方々、また関係部局と連携した取組が重要であると考えております。 市が昨年4月に策定しました立地適正化計画では、市街地を中心にサービス機能を持続的に確保するため、人口密度の維持と誘導施設の適正な配置を定めるとともに、生活サービス機能へのアクセスするための交通網の確保と公共交通の充実を図ることとしております。また、松糸道路は当初の都市計画と一体となって整備される道路であり、これまでの計画や施策に沿って推進を図るとともに、計画の変更に当たりましては、事業効果にも留意をしつつ、道路計画の進捗状況を踏まえ、開発、また一方で保全、この両面から慎重かつ適切に検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありますか。
大竹真千子議員。
◆2番(
大竹真千子君) 新型コロナウイルス感染症を乗り越え、次世代に引き継ぐ新たな大町市の創造と地域資源や地域特性を最大限に生かした持続可能な
まちづくりを目指すとしているこれからの大町市にとって、松糸道路は必要不可欠な道路となります。松糸道路を基盤とした発展する
まちづくりに期待して、質問を終わりといたします。
○議長(二條孝夫君) 以上で、
大竹真千子議員の質問は終了をいたしました。 ここで、1時50分まで休憩といたします。
△休憩 午後1時38分
△再開 午後1時50分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第14位、高橋正議員の質問通告は3項目です。高橋正議員の質問を許します。高橋正議員。(拍手) 〔11番(高橋 正君)登壇〕
◆11番(高橋正君) 無所属クラブの高橋です。 今期最後の一般質問となります。私が最終ということで、大変緊張いたしております。 他地区に学ぶということで、高速道路や国道の整備が地域社会に及ぼした影響など、功罪を検証して、幾つかお聞きしたいと思います。 まず初めに、新潟県糸魚川市方面の高速道路や国道148号線における洞門整備などによって、地域社会がどのように変化したかなどを検証し、松糸道の道づくりに生かすべきと考えております。 糸魚川市における高速道路の完成は、地域経済に大きな影響を与えました。高速道ができる前の親不知海岸を皆さん覚えておられるでしょうか。親不知にはかつて多くの鮮魚店やカニの販売所などがあり、大いに活況を呈しておりました。昨年から調査のため幾度か親不知へ足を運びました。ほとんどの車は高速道路を通り抜け、そこにインターが設置されているにもかかわらず、お客はほとんど下へは降りてきません。また、国道148号線、根知谷を過ぎる辺り、山本地区にはかつて信州のお客を対象とした鮮魚店が、今は田んぼの中に荒れ果て、廃墟と化しています。また、この辺りから青海地区にかけて多くの鮮魚店が展開しておりました。今はほぼ全ての店舗がなくなっております。鮮魚関係では現在唯一、能生の道の駅だけがにぎわっております。高速道を下りてしばらく行った国道脇ですですが、駐車場にはかなり遠くのナンバーに交じって、松本ナンバーや長野ナンバーが増えております。ここは1日の行程として、長野方面や松本方面からも多くの客を取り込んでいると推察いたしました。ちょうど1日、ゆっくり遊べる行程の射程範囲に入ったからではないでしょうか。 これらの状況を検証すると、1日行程という考え方が浮かんでまいりました。このことについてどのように考えられるかお聞かせいただきたいと思います。 そこで話を飛ばしますが、最近友人から、東京から長野県へ1日旅をするルートの一つとして注目されるルートがあることを聞きました。それがどのようなルートかどなたか御存じでしょうか。ちなみに私は答えられませんでした。ここではヒントを出さず種明かしもいたしません。もしお分かりであれば、お答えいただきたいと思います。 これで1回目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。高橋正議員の質問に対する答弁を求めます。
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君) 1日行程に関する御質問にお答えをいたします。 まず、議員お尋ねの東京から長野県へ1日旅をする注目ルートにつきましては、承知してはございませんが、東京都心から長野市の県庁間を考えた場合、距離は約250キロメートルあり、単純に高速道路を利用した場合、片道およそ3時間で到着ができ、また一方、新幹線を使えばさらに短時間で移動できるため、滞在期間を考慮しましても日帰りが十分に可能なルートは多数あるものと認識をしております。 次に、1日行程の考え方についてのお尋ねですが、1日行程を道路交通に当てはめますと、1日という限られた時間の中で移動のために費やす時間は移動の目的と、また移動コスト対する個々の考え方によって大きく変わるものと考えております。一方で、1日行程を当地域に当てはめてみますと、長野自動車道や北陸自動車道と直結した高規格の松糸道路ができた際には、関東や北陸などと当地域との移動時間は短縮され、当地域を起終点とする1日行程の射程距離の地域が拡大をし、観光をはじめとする新たなビジネスチャンスも生まれてくるものと期待するものでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。高橋正議員。
◆11番(高橋正君) この1日行程というのをいろいろ考えてみますと、私は電車ではなくて車のほうがほとんど、長野県多いものですから、それでよく長野県アクセス性があるいというんです。大町もアクセス性が悪い、言われているんですが、実はオリンピック道路のときに、非常にアクセス性よくなっちゃったんです。そのために白馬が、オリンピックが済んでから3年後ぐらいから急激にお客が減っちゃったんです。なぜかというと、1泊しなくなっちゃったというんです。これは白馬の方に聞いてきたんです。そうしたら、サマランチがホテルに泊まったと、そこへも行ってみたいとか、いろいろ言って大分来たそうです。しかし3年たったら途端に下がっちゃったということはやはり1日行程というのは非常に重要なあれであったと。マイナスに出てしまった。それで慌てて外国にお客を求めた。それが今功を奏していると、こういうことらしいです。 先ほどの1日長野県で遊ぶとしたら人気ルートはと。朝、東京を出て軽井沢へ向かう、そこから善光寺、早めのそばを食べて穂高へ。途中麻績インターで下車をして姨捨棚田を眺めて安曇野へ、春から秋はワサビの畑、冬は舞い飛ぶ白鳥、次に向かうは松本城、なぜだか今は城の人気で、地味で古風なこの城が、若者たちには大人気だそうです。日が西へ傾く頃、高速道路で東京へ行き、行きつけの店でまだ一杯できる時間がある。このことからすると、これは1日行程でちょうどいいというだけで、私たちから見れば特別真新しい目的地じゃないです、これを見ると。大町ならもっとよい見せ場もあると思います。それをクローズアップすること、できれば松糸道からうまくつなげること、誘導することが極めて重要であると私は思います。 平成15年の国交省の構造要件の変更では、今ほぼ全線が2車線、現道利用が認められ、副道をつけてもよいということになっています。また、速度も当初の80キロから今は60キロとなれば、なおさら市内観光とうまく合わせることが極めて重要であると思いますが、この点はいかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路の機能の強みを生かして、これを外からの誘客につなげてみてはということかと存じます。今、私も御答弁したように、松糸道路ができた際には高速性が担保され、非常に多くの客層、それからまた地域層が獲得できるものと期待をしております。そういった形を、特にスキー産業とかで考えてみましても、やはり高速道路を下りてから非常に時間がかかるというお客さんもいる中で、そういったものが非常に今後整備されることによって、誘客につながってくるものと考えております。 山岳観光もしかりでございます。そういった市の強みをしっかりと生かし、宣伝しつつ、またこの道路の機能を100%以上活用することで、この地域の活性化につながるものと思っております。これについては道路事業者のみでなく、この行政、民間の皆様と一体的に進めていく、そういうふうに取組を促進してまいりたいと考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) 私からもこの高速交通網を生かした地域活性化という観点から一言言わせていただきます。 山本議員の御質問にもお答えしましたが、やはりこの高速交通網が県内を巡らせるということは、非常に地域経済にとって利益があるということはもう重々分かっています。先ほど高橋議員おっしゃったとおり、本当に、いわゆる道路を通じて広範囲に1日で回ることができる。前回の山本議員にもお答えしましたけれども、山梨と静岡がああいったことだけによってこれだけ多くの方が来るというようなことで、私どももそういう観光誘客に努めていきたいというようなこともありますので、松糸道路が完成した際には我々のいわゆる観光資源をもっともっと磨き上げた中で、そういう周遊ルートとつくって誘致をしていきたいというふうに思っています。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。高橋正議員。
◆11番(高橋正君) 部長、本気でそんなことを言っているのですか。高速80キロで4車線というなら話が分かります。それ平成15年に国が示した要件の中では、おおむね60キロです。それで2車線ですよ、上下で。これが高速交通網と言えますか。私は少なくとも60キロで、もし70キロ出しても、これは高速交通網とは言えない。高速交通網というのは実際には70とか80を最低でも出していなかったら、高速交通網とは言えません。だから、そういう道路をどうやって造って大町のためにするか、先ほどから言っている1日行程というのは、これはやっぱり今現実に1日行程なんかみんな見て結構来ているんです。それから、能生の魚屋さんも、私聞いたら長野の南部のほうから大分来ているんです。それでどうしてあそこまで来たのか、いや、ここはゆっくり遊んで時と次第によっては糸魚川まで顔を出していくんだと。だけれども、その結果、どうなったと思いますか。直江津にあった鮮魚店が実は3分の2に小さくなっちゃったんです。今、野菜売っているんです。だからこれは実はもろ刃の剣なんです。だから高速交通網という考え方はそういう甘い考えでやってもらっちゃ困る。きちんとした感じでやってもらわぬことには。 だから、この道をどれだけクオリティーの高いものにするかと、こういう問題が重要だと私は思っている。いかがですか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路をどれだけクオリティーの高い道路としていくかという御質問でございます。 これはまた議員おっしゃるように私も同感でございます。この道路のクオリティーを上げていく必要があるというふうに考えております。 まず松糸道路ができた背景としまして、私の認識する限りでは、やはり国土全体を守る高速交通を持った機能、こういった高速道路というものがまだまだ全国には本当に数えるほどといいますか、一般に国道、県道からすると数が少ない状況でございます。それを国はやはり速達性を担保するこういった国土を守る道路として早く造らなければいけない。この機能を確保しなければいけない。そういった観点からこの高速道路を補完する松糸道路という概念が生まれてきたというふうに考えています。 そういった形の中では、冒頭私も御答弁いたしましたように、高速道路と直結する道路、これは非常に重要でございまして、その道路を地域にどうやって生かしていくか、クオリティーを上げていくか、こういったところは様々な観点を踏まえて民間の皆様とも協力しながらつくり上げていくものと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。
◆11番(高橋正君) 少しかっかとしてしまって、時間を縮めてしまうと自分が危なくなります。 それでは次の質問に移ります。現在使われている道路の特性から学べることは何か。
市内バイパスなどに見られる道路の特性について考えてみたいと思います。そんな思いを頭に置きながら市内であちこち車を走らせてみました。ちょうどよいテキストが見つかりました。昭和電工すぐ北、旭町交差点まで約300メートルを見ますと、コンビニからスーパー、食堂などを含めて大中小15ほどの店舗が連なっています。そこでその延長線上をたどり、大町バイパスアップロードから南借馬法祥苑までの約2キロメートルを見ますと、道の左右、合わせて大中小店舗は10に満たない数であります。これは距離の比率から言って昭和電工北の店舗15か所から導くと、理論的には99店舗あってもおかしくない距離であります。道幅は同じであるのに、なぜこれほどの違いがあるのでしょうか。市としてのお考えを教えていただきたいと思います。 これで2つ目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君) 市内のバイパスなどに見られる道路の特性についての御質問にお答えをいたします。 ただいま議員より御指摘がありました区間は、いずれも国道147号で市の都市計画における都市間主要幹線道路として位置づけられており、広域的な地域の連携を担いつつ、周辺市町村との連携や市民の皆様の生活交通までをカバーする道路でございます。 お尋ねの旭町交差点沿線におけます商業施設の立地が比較的多い要因につきましては、この一帯は国道をはじめ、主要地方道大町明科線を通じて池田明科方面からのアクセスがしやすく、また流入する交通の流れが大きいことや、沿線の工場などで働く方々による商業上のマーケット需要が高いこと、さらに沿線土地の一体的な区画形状から、駐車スペースが十分確保ができ、共用利用も可能となっていることなどが関係しているのではないかと推察するところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。高橋正議員。
◆11番(高橋正君) それも当然あると思います。私の考え方では、昭電北の国道とアップロード北のバイパスとはともに上下4車線で同じであります。その違いは昭電北では中央分離帯がありません。分離帯はないんです。また、歩道との段差も容易に越えられるように低くなっております。そのため自由に左右の目的地の駐車場に進入できる特性があります。しかしアップロード以北の大町バイパスは4車線の広さがありながら、中央分離帯や歩道との隔壁が運転者の行く先の自由を奪っています。このことから道は十分な広さを持っていても、運転者の自由を奪ってしまえば、行く方向の選択肢はかなり狭くなることを意味しています。当然、松糸道を造る上でも、運転者を制約しない道、すなわち観光客など通過したい人も妨げず、なお市民にも開かれた道路、これが私は最も使い勝手のよい道ではないかと考えております。 平成15年までは松糸道のイメージは時速80キロ、さっきも申しましたが、片側2車線でしたが、今は上下2車線で、時速はおおむね60キロに確定をいたしました。松糸道盛土新設で早くやれという人たちは、20年以上前の時速80キロ、上下4車線のイメージを今でも持ち続けているんではないかと、ちょっと心配になります。松糸道は前線ほとんど現道利用で、旅人にも地域の人にも優しい道路となったことを認識し、地域の観光に生かさなければなりません。私は現道利用しても使い勝手のいい道を造れば、みんなに優しく、観光客にもいいと、こういう感じで思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) ただいま議員のほうからも松糸道路の整備には現道を極力活用していくべきだというような御提言をいただきました。国は平成15年に国のもともとの基準といいますか、基準を改定しまして、松糸道路を地域の実情に合わせた、いわゆるローカルルールに合わせた、それぞれの観点からしっかりと機能させていくべきということで、そういったものを発表したというふうに認識しております。その上で、旅行速度は60キロということで設定をしています。この松糸道路については、やはり私も今の商業施設への出入りですとか、あらゆる交通者の皆様への対応というような、アクセスコントロールというものが非常に重要と考えております。これをどうやって地域の実情にそぐわしていくか、これはやはりこれからしっかりと熟度を増すことで、市民の皆様の御意見を聞きながら、また道路事業者の観点を踏まえた地域の実情に極力合わせていくということが大切な取組だというふうに考えています。 その上でそういった経済との結びつき、大町の都市計画との連携、そういった道路となるように今後も県とともに取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。
◆11番(高橋正君) それでは、次に、松糸道、盛土新設部分の区間に求められるものは何かとの質問に入ります。 先頃糸魚川への調査の折、小谷地区雨中のなじみの店に寄りました。おやじさんが浮かない顔で高橋さんここもバイパストンネルが開通すれば、もう駄目ですと話し始めました。近くの中土駅付近も洞門整備でトンネルが開通したのでよその人は入ってこなくなった。駅前商店も閉店した。店主が元気を出して下里瀬の現道にコンビニを開いた。そこはうまくいっていると、ここ雨中地区は役場もあり食堂もあり、結構にぎやかだった。令和8年にトンネルが完成すれば、間違いなくゴーストタウンになります。寂しそうに話しておりました。 そこで松糸道の上一北から木崎湖までをもう一度考えてみました。今までにも盛土新設道路による地域の分断やアルプスなどの景観の悪化などしか取り上げませんでしたが、小谷のおやじさんの気持ちになって考えたら、まだまだほかにも多くの問題がありそうです。盛土新設構造は地域と切り離されるという意味では、ほとんど雨中のトンネルと同じではないでしょうか。盛土新設の大きな3か所の立体交差では、コンビニ運営が厳しくなります。お客が減っちゃうからです。快適に飛ばしていけばここでわざわざ下の道を下りる人はいない。しかし、現在、コンビニはお金の出し入れや支払いなど、地域住民の利便性も担っています。この辺り、どのようにお考えでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路の盛土構造による既存店舗への影響についての御質問にお答えをいたします。 議員御承知のとおり、市街地区間はサービス速度を保ちつつ、交差する道路の機能を維持することなどの観点から、盛土構造で新設する方針が県より示されております。現道のコンビニエンスストアなどの店舗への影響につきましては、議員御指摘のように、これらは現状地域にとりまして便益施設であると認識をしております。松糸道路の整備に伴い、主に目的地までの速達性や定時性を求める交通については、松糸道路に転換することが見込まれますが、現状、全ての交通が転換するものではなく、とりわけ地域内に起終点があるような地域内交通は、現在利用している県道やまた市道、こういったものを使うため、それぞれのマーケティング形態や立地条件、こういったものによって影響の度合いも異なってくるものと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。高橋正議員。
◆11番(高橋正君) ところで、先ほどのコンビニですが、土盛新設となれば大原のコンビニも、温泉郷のバスの客が、扇沢線を歩いてコンビニに通ってきているんです、買物に若い人たち。これがなくなればその人たちも困るでしょう。それから、泉の運動公園でもコンビニがなくなれば運動公園に来た人も地域の人々も困ると、私は思うんです。これもやはり上の道を走っていけば下へ降りない。この頃安曇野市穂高の山麓線、塩尻鍋割穂高線が人気路線となっていまして、私よく行くんですが、そこに山麓線では初めてコンビニが開店しました。地域の人も大変ありがたい、便利になったと本当にうれしそうに話していました。その反対に松糸道路を造って地域のコンビニをなくすようなことになれば人々への影響は計り知れません。市はこの点、コンビニなんかのことについてはどんな具合にお考えでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 沿道のコンビニについての御質問にお答えいたします。 ただいま議員御紹介いただいたとおり、確かにコンビニエンスストア、様々な交通利用者の需要に応えている便益の施設であるというふうに理解しております。特にオリンピック道路はその道路の利用形態から、やはり観光ですとか、それからまた地域とも連動して、そういった需要層に応えている、機能しているコンビニであると理解をしています。 先ほど来申しておりますけれども、松糸道路ができれば、やはり地域間、都市間の交通、目的を持って定時性や速達性を持って移動する車はそちらのほうに転換が見込まれると考え、そういったコンビニエンスストア、これ私、重要素をそれぞれ調査しているわけではございませんけれども、やはり一定規模はそちら松糸道路に転換されるものというふうには考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。
◆11番(高橋正君) とにかく松糸道の設定する場所とか、そんなようなことで旧村部のところにも非常に大きな影響を与えると、そんな具合に思うんです。それと松糸道は当初の計画ともまるで変っちゃった。もう高規格と言えないような感じです。普通の国道の整備したような感じになるのかな。ほとんど変わらない。この辺をしっかりと認識していただいて、将来のまちのために考えていただかなければならないというふうに私は思います。 それでは、2番目の質問に移ります。
中心市街地をどう立て直すか。通告では2つに分けましたが、まとめて質問したいと思います。道のことばかり考えておりましたら、
中心市街地の本通りのことが妙に気になってきました。
中心市街地はこのままいけば存続がかなり厳しい状況になると思います。もう今でも非常に厳しい。
中心市街地をどう立て直すのか、現在やっている政策を具体的に教えていただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君)
中心市街地活性化の具体的な取組について、お尋ねにお答えいたします。 市では
中心市街地の活性化を図ることを目的として、計画期間を令和2年度から6年度までとする第4次中心市街活性化基本計画を策定し、訪れたくなるまち、買物したくなるまち、住みたくなるまち、この3つの目標を掲げ、
中心市街地の駐車場整備などのハード事業ややまびこまつり、荷ぐるま市等のイベント開催への支援などのソフト事業を進めてまいりました。また、
中心市街地の空き店舗を活用し、開業される方を支援するため、空き店舗の改修費用や家賃への助成、また事業継続のための店舗の改修費などへの助成、さらには
中心市街地振興条例に基づき、新たに集客施設を新設、新築、または全部改築する場合の建設費と固定資産税相当額を助成する事業など、
中心市街地の空洞化を防ぐ様々な施策を講じ、
中心市街地に人の流れを生み出し、にぎわいの創出に力を尽くしております。 こうした取組により、ここ5年ほどに間に若い世代の皆様による新たな起業、小さなビジネスの事例が増え、中でもカフェや飲食店などの集客施設が目立っており、こうした新しい動きは報道などによる情報発信により
中心市街地の元気の再生つながるものであり、今後のさらなる動きに期待するところでございます。なお、
中心市街地振興条例は、本年3月末をもって期限を迎えますことから、この適用期間を延長する一部改正案を本定例会に上程いたしております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君)
産業観光部長。 〔
産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕
◎
産業観光部長(駒澤晃君) 私からは
中心市街地活性化のための長期的なプランについてのお尋ねにお答えいたします。 市ではこれまで4次にわたる
中心市街地活性化基本計画を策定し、先ほど御答弁申し上げました様々な施策を展開し、新規の創業や集客施設の立地など、一定の効果が表れてきておりますものの、
中心市街地の再生までには至っておりません。そのため市では、令和2年より国の官民連携まちなか再生推進事業を活用し、
中心市街地の活性化に向けた長期的なビジョンとなる未来ビジョンの策定に着手しております。 このビジョンは市民が同じ方向を向いて
まちづくりを進めるための将来像をつくり、これを目標として共有するものであり、また、このビジョンの検討に当たりましては、民間の知恵と力を導入するため、新たに信濃大町100人衆会議を立ち上げ、ワークショップや社会実験などを通じ、様々な参加者から将来の
まちづくりに向け、様々な御意見をいただいております。一方で、本格的な人口減少社会を迎え、持続的なにぎわいのある
まちづくりを行う上で、医療や福祉、商業などの生活利便施設や住民の住居を
中心市街地に集積し、コンパクトな都市構造へと誘導することも重要でありますことから、20年後の令和24年を目標とする大町市立地適正化計画を本年度策定いたしました。今後の
中心市街地の活性化に当たりましては、
中心市街地の都市機能やエリアを見直すことも視野に入れ、現在策定中の未来ビジョンの具現化とともに、持続可能な都市構造を形成する立地適正化計画に基づき、魅力ある
中心市街地に活性化に向けた取組を多くの市民の皆さんと協働により進めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。高橋正議員。
◆11番(高橋正君) 部長にお聞きしたいんですが、今、何て言いますか、トータルプランニングというのはありますか、何か絵が。いわゆる市街地を表すような絵がありますか。
○議長(二條孝夫君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) お答えいたします。 先ほど御答弁申し上げました未来ビジョンというものを今策定をしております。これはやはり今まで文章での計画だけをずっとやってきたですけれども、これをやはり見える化して、具現化した絵をつくりたいというようなことで、それを皆さんにお示しをするということで今、その未来ビジョンというものをつくっております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。
◆11番(高橋正君) 私が求めているのは、実は絵なんです。もう今から30年以上前になりますが、今、常盤須沼のラインハルトを起こした初代社長高橋洵さんと縁がありまして、大町の観光について熱の入った話合いをしょっちゅうやっていました。 彼の最初のプランは、上原地区の一画に広いイングリッシュガーデンを造りたい、そういった夢でした。私も自分でも明治の建物を復元し、やはりナチュラルガーデンを庭に造りたいと。高橋社長の頭の中には、夢の設計図がそのとき既に出来上がっていまして、どこに川が流れている、どこに池ができる、どこに木立があって、あと草花はどんな花を植えるんだ、それまで細かく決まっておりました。それで私も家の外観やそのほかの施設、庭など、まず大まかにデザインをして絵を描きました。デザインを完成するのに1年ほどかかりましたが、そのデザインに沿ってずっと30年、家造りと庭造りを続けてきました。高橋社長のほうは上原では土地の関係で、ちょっと常盤のほうへ移ってしまいましたけれども、昨年私は90%ほぼ完成しました。特に若い女性がたくさん見に来てくれるようになりました。 大町市街地に最も必要なものは、まずトータルプランではないかと思うんです。絵だと思うんです。私は今までも時々市長が夢のプランを話してくれるんじゃないかなと、どこかいろんなところで見てきたその能力を生かしていただいて、トータルプランをどこかで話してくれるんじゃないか、見せてくれるんじゃないかと、そんなふうに期待をしておりました。まだその夢にはお目にかかっておりませんが、千里の道も一歩からと申します。今最も大町に必要なことは細かいことうを話し合う前に、また、いろんな補助金を出す前に、夢のあるトータルプランをつくり上げること、これが最も重要だと思うんです。 例えば先ほどから話をしています道の幅、それから町川を幅が広くなれば真ん中に持ってこようよ、そこには橋を渡してその上でコーヒーを飲めるところも造ろうよと。そして、駐車場はどの辺りに造ったらいいか。もっと進めて、冬用に長靴やジャンパーやそんな店も欲しいね。そういった夢を語らなければ、大町の将来は出てこない。まず絵をつくっていただきたいと思うんです。いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) 御質問にお答えいたします。 議員のとおり、私もまさしくそう思います。今までこの
中心市街地の活性化基本計画、いわゆる計画というのは、文言だけでずっと過ごしてきたんですが、やはり目指すものが共有できていないというのが一つ課題だというふうに思っています。今実はまちなかでも後継者がいなくて、そろそろ事業を継続できない方もいますし、かといって、今逆に若い方が創業し始めている方もいます。こんなようなことを含めると、ちょうど今転機の時期だと私思っています。この転機の時期に、将来の
まちづくりに向けた意見は十分話合いをしていただきながら、何を目指していくか、それにはちゃんとした絵を持ってくる。それは絶対大事だと思います。その絵を描くには、やはりあくまでもたたき台をつくらなきゃいけない。その絵をもう少しブラッシュアップしていくような話合いもしていかなければならない。そんなことで、いつが完成になるかは分かりませんけれども、それでも最初はそれに目指す絵をちゃんと描いて、目指していかないといけないと思っていますので、これからぜひそんな活動に進めていきたいと思います。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。
◆11番(高橋正君) ついでに、そのまちの中には、まきも欲しいです。まき割り機を売っている店もない、大町はそばのまちなのに、そばを打つ道具も売っているところがない。できたらそんな町とその店の在り方が一致するような、
野沢菜の漬物もおいしい、いろんな漬物もある。それも全部入れてまちをトータルプランしていただけたらと、そんなふうに思います。よろしくお願いしたいと思います。 それでは最後の質問になります。 12月議会における私の提言について。
高瀬ダム搬出土砂の運搬方法について、その後何か動きがあれば教えていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。
建設水道部長。 〔
建設水道部長(古平隆一君)登壇〕
◎
建設水道部長(古平隆一君)
高瀬ダム搬出土砂の運搬方法に関する御提言についての御質問にお答えをいたします。 議員からは、さきの定例会におきまして高瀬ダムからの搬出土砂について、大糸線を利用して日本海へ運び、また活用するとの御提言をいただいたところでございます。今後、事業が進む大町ダム等再編事業では、年間約23万立方メートルの土砂を搬出する計画が国より示されており、この膨大な量の土砂の処理は高瀬ダム湖へ流入が続く限り、継続されるものと見込まれております。御提言いただきました内容につきましても、国にお伝えしたところでございます。なお、国からは土砂の有効活用を検討するに当たり、御提言いただいた案の可能性につきましても併せて検討していきたいとの考えをお聞きしているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。高橋正議員。
◆11番(高橋正君) このことにつきましては、多くの方から支持するという表明をいただきました。小谷、白馬からも大糸線存続のため頑張ってほしいとの話もありました。この間、糸魚川の海岸を訪ねてみましたら、ヒスイ海岸は想像以上の砂浜のやせ細りで、12年ほど前に糸魚川から呼ばれて、ヒスイ拾いの会に行きました。そのときの3分の1ほどしかありません。そしてこの間、風が荒かったものですから、大波が押し寄せてくると、ヒスイを拾った海岸はもう人が入れない、そういう状況になっておりました。 そこで糸魚川市議会の田原議員を訪ねて、彼といろいろ話をしてきました。そうしましたら、ヒスイ海岸にどうしても砂が欲しい、それがなければ、新幹線がせっかくできてもお客があまり来ないので、これを目玉にしたいんだけれども、どうしようもない、来ない。それから、今、姫川港でしゅんせつした土砂は、能生に持っていっちゃうんだそうです。能生に持っていっている。それは、政治力だと言っていました。何かそういう関係があるらしいんですが、姫川で掘った、しゅんせつした土砂は能生に持っていくと。持っていかなければいけないみたいな話でした。それで、これから数日後、糸魚川市議会でも彼がその話を出すと。それでもう高橋さん、本当に欲しいんだと、こう言っておりました。 私はそのもし砂が海に駄目であれば、ほかにもこのユーラシアのこの大きな山もありますが、これが押し寄せてきて、糸魚川静岡構造線、それから柏崎、房州ですか、そしてその間が大地溝帯になっている。列島は2000年前にここに動いて、ここの定位置になったそうですが、ここから東の地溝帯は80万年前に海峡であったのが徐々に火山活動によって浅間山だ、八ヶ岳だ、それから富士山、こういったものが中にありますけれども、その関係で地面が盛り上がってきた。だからあちこちにクジラの化石なんかが出ているんですが、その地溝帯はどちらかというと、砂岩とか、泥岩とか、そういったものが多いんです。こちらのアルプスのように白いきれいな花崗岩はないんです。ですからこれは埋め土とか、何か違った方向にでも使えば、恐らく需要は高いんじゃないかなと私は思っています。 向こうに行ってみますと分かるのが粘土質とか、そういうのが多いんです。崩れやすいとか、滑りやすいとか、そんなような土ですけれども、そんなことから、ぜひそういった面でもリサーチしていただければありがたいな、こんなふうに思います。いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(古平隆一君) 今の議員の御質問ですが、前回、私も高瀬ダム湖から出る土砂の種類について、花崗岩ということで、これは骨材として盛土等、埋め土そういったものに土木用資材としても活用が見込まれるということをお答えした経過でございますし、その認識を持ち合わせております。 また一方で、この大糸線を活用した運搬、別の地域へ持っていって活用するという方法、これはやはり大糸線だけにとどまらず、こういった鉄道の貨物というのは、大量の積載を可能とするもの、これは今も昔も鉄路しかないというふうな認識を持っております。そういった意味でいえば、今後、先ほども御答弁いたしました国のほうでしっかりと検討が進んでいただきたいということを期待しているということで、お答えをいたします。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。
◆11番(高橋正君) 一応終わりますが、この4年間、私がもし選挙に出て落っこちた場合には挨拶ができませんので、ここでしっかりとしておきたいと思います。 いろいろと無礼なことも申し上げたり、かっかとしていろんなことを申し上げたこともあろうかと思いますが、どうかお許しいただきまして、ぜひお許しいただきたいと思います。 今まで本当にありがとうございました。これで終わります。
○議長(二條孝夫君) 以上で、高橋正議員の質問は終了をしました。 引き続き議事を継続をいたします。 ここで説明員入場のため、しばらくお待ちください。 高橋正議員は議席にお戻りください。 〔職員入場〕
○議長(二條孝夫君) 準備が整いました。引き続き会議を開きます。
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△日程第2 議案の上程、説明、質疑、
委員会付託又は討論、採決
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○議長(二條孝夫君) 日程第2 議案の上程、説明、質疑、
委員会付託又は討論、採決を行います。 議案第32号 令和4年度大町市
一般会計補正予算(第13号)を議題として、提案理由の説明を求めます。 総務部長。 〔総務部長(和田泰典君)登壇〕
◎総務部長(和田泰典君) ただいま議題となりました議案第32号 令和4年度大町市
一般会計補正予算(第13号)につきまして、提案理由を御説明申し上げます。 今回の補正は、国の第2次補正予算で実施することとされましたデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用して、市役所窓口でのキャッシュレス決済システムの構築と運用に必要な予算の計上を行うものであります。 1ページを御覧ください。 第1条、予算の総額ですが、歳入歳出それぞれ59万6,000円を追加し、総額を184億2,289万7,000円とするものであります。 第2条につきましては、4ページを御覧ください。 繰越明許の事由等につきましては、お手元に配付しました議案第32号説明資料を併せて御覧ください。 第2表繰越明許費補正は、国の第2次補正予算でありますことから、年度内に予算を計上する必要があり、また交付決定が令和5年4月になると見込まれますことから、翌年度へ繰越しをお願いするものであります。 歳入について御説明申し上げます。8ページを御覧ください。 款15項2目2総務費国庫補助金59万6,000円の増は、デジタル田園都市国家構想推進交付金であります。 次に、歳出について御説明いたします。 10ページをお願いします。 款2項1目9情報化推進費119万3,000円の増は、電子自治体構築事業のうち、キャッシュレス決済システムの使用料の増によるものであります。 款13項1目1予備費59万7,000円の減は、歳入と歳出を調整するものであります。 以上御説明申し上げましたが、御審議の上、御可決賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(二條孝夫君) 本案について御質疑はありませんか。 〔発言する者なし〕 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております議案第32号は、総務産業委員会に付託をいたします。 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日は、これをもって散会とします。大変御苦労さまでした。
△散会 午後2時36分...