大町市議会 > 2022-06-06 >
06月06日-04号

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  1. 大町市議会 2022-06-06
    06月06日-04号


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    令和 4年  6月 定例会          令和4年 大町市議会6月定例会会議録(第4号)               令和4年6月6日(月)---------------------------------------令和4年大町市議会6月定例会               議事日程(第4号)                      令和4年6月6日 午前10時 開議日程第1 市政に対する一般質問順位議席氏名1114個人質問     岡 秀子122個人質問     大竹真千子1311個人質問     高橋 正145個人質問     太田昭司日程第2 議案の上程、説明、質疑、委員会付託又は討論、採決  議案第32号 令和4年度大町市一般会計補正予算(第3号)  議案第33号 令和4年度大町市温泉引湯事業会計補正予算(第1号)---------------------------------------              会議出席者名簿◯出席議員(16名)     1番  中村直人君        2番  大竹真千子君     3番  傳刀 健君        4番  降旗達也君     5番  太田昭司君        6番  神社正幸君     7番  山本みゆき君       8番  二條孝夫君     9番  宮田一男君       10番  平林英市君    11番  高橋 正君       12番  大和幸久君    13番  一本木秀章君      14番  岡 秀子君    15番  大厩富義君       16番  中牧盛登君◯欠席議員(なし)◯説明のために出席した者 市長         牛越 徹君    副市長        矢花久則君 教育長        荒井今朝一君   総務部長       和田泰典君 総務部参事      田中久登君    民生部長福祉事務所長 曽根原耕平君 産業観光部長     駒澤 晃君    建設水道部長     古平隆一君 会計管理者      田中一幸君    監査委員事務局長   市河千春君 教育次長       竹内紀雄君    教育参事       太田三博君 病院事務長      川上晴夫君    庶務課長選挙管理委員会書記長                                飯島秀美君 企画財政課長     三原信治君    美麻支所長      藤巻孝之君 中央保健センター所長 西澤 勲君    福祉課長       鳥羽章人君 子育て支援課長    渡辺卓也君    観光課長       志賀一夫君 上下水道課長     松宗市雄君◯事務局職員出席者 事務局長       藤澤浩紀君    事務局係長      渡邉哲也君 書記         小山 学君    書記         千野恵子君---------------------------------------                本日の会議に付した事件              議事日程(第4号)記載のとおり---------------------------------------              令和4年 大町市議会6月定例会           市政に対する一般質問通告並びに質問要旨、順位順位議席番号 氏名 [質問形式]質問項目及び要旨ページ1114番 岡 秀子 [一問一答]1.コロナ禍に加えて、物価高騰への対応について  (1) 保育園及び小・中学校の給食費等の保護者負担軽減は。  (2) 低所得者及び住民税非課税世帯への支援は。 2.教育行政について  (1) コロナ禍による小・中学生の勉強に対する意欲の実態はどうか。  (2) 幼保小中連携への考えは。 3.市民の健康について  (1) コロナ禍での特定健診・がん検診の更なる受診率向上への取組みは。  (2) 健康寿命延伸への取組みは。198 ~ 213122番 大竹真千子 [一問一答]1.4年間の市政運営について  (1) 4期目の出馬時に掲げた選挙公約の達成度は。214 ~ 2261311番
    高橋 正 [一問一答]1.どうなる高規格道路  (1) 他地区における高規格道路並みの道路で、平均サービス速度60キロの現道利用路線はあるのか。  (2) 現道利用の方式が、地域住民の生活に及ぼす影響は。  (3) 平地区の高瀬川左岸から白馬境までの地区住民意見を再度確認せよ。226 ~ 238145番 太田昭司 [一問一答]1.コロナ禍における物価高騰対策ポストコロナの施策について  (1) 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金をどう活用するか。  (2) 市のポストコロナのビジョンは。 2.男女共同参画について  (1) 第3次男女共同参画計画の推進状況は。238 ~ 252 △開議 午前10時00分 ○議長(二條孝夫君) おはようございます。 ただいまから6月定例会の本日の会議を開きます。 本日の出席議員数は16名全員であります。よって、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、本日の会議に出席を求めた者は、市長、副市長、教育長及び各部課長であります。--------------------------------------- △日程第1 市政に対する一般質問--------------------------------------- ○議長(二條孝夫君) 日程第1 6月3日に引き続き、市政に対する一般質問を行います。 質問順位第11位、岡秀子議員の質問通告は3項目です。岡秀子議員の質問を許します。岡秀子議員。(拍手)     〔14番(岡 秀子君)登壇〕 ◆14番(岡秀子君) 政友クラブの岡秀子でございます。 コロナ禍に加えて、物価高騰への対応、教育行政について、市民の健康について、3点について質問いたします。 まず最初に、コロナ禍に加えて、物価高騰への対応についてお伺いいたします。 保育園及び小・中学校の給食費等の保護者負担軽減についてお伺いをいたします。 政府は4月、物価上昇に対応するための緊急経済対策6.2兆円を発表いたしました。ガソリン価格抑制の補助金拡充に1.5兆円を充てるとのことです。 コロナ禍に加えて、ガソリン価格の上昇、電気代は前年同月比で21.6%上昇、ガス代18.1%上昇、加えて急激な円安も加わり、原油やLNG等も上昇しております。また、電気やガス、ガソリンの価格上昇は、製造コストや物流費も上昇し、他の商品価格にも波及します。 食料品の値上げも相次ぎ、特に食用油、タマネギ、ジャガイモ等々、目を疑うほどの値上がりが家計を直撃しております。今までも学校給食費等への補助はされておりますが、給食等の内容や栄養価を落とさず保持していただきたい、このように考えます。 つきましては、保育園、学校等に通う子育て家庭の負担軽減策は考えられないでしょうか、お尋ねをいたします。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員の質問に対する答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 私からは、保育園における給食費等の保護者負担軽減策に関する御質問にお答えいたします。 議員御指摘のとおり、市内の保育園や認定こども園におきましては、原油価格高騰やロシアのウクライナ侵攻の影響などにより、主に野菜や食用油等の原材料費が上昇しており、現在の予算の範囲内において、給食の水準を下げることなく、給食を提供し続けることが困難な状況にあります。 このため、市といたしましては、給食の質を維持する観点から、物価上昇による影響分について、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して負担することとし、その所要額を補正予算に計上し、追加提案することとしております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 教育参事。     〔教育参事(太田三博君)登壇〕 ◎教育参事(太田三博君) 給食費等の保護者負担の軽減についての御質問のうち、小・中学校での状況についてお答えいたします。 小・中学校の給食費は、現在、食材費として、小学校で1食当たり275円、中学校では305円を保護者に負担していただき、この金額に地産地消の推進のため、市が10円を上乗せして給食を提供しております。 コロナ禍等に伴う保護者負担の軽減対策としましては、現在、給食費をはじめ、学用品や校外活動費など学校で必要となる経費を対象として、低所得の皆さんなどを対象に、ほぼ全額を給付する就学援助費制度を設けております。 昨年度におきましては、給食費の支援として、小学校で131名、約640万円、中学校では90名、420万円を支給しております。また、その他の経費を含めますと、支給額は小学校で1,060万円、中学校では約810万円余を支援しております。また、支援の対象となる児童・生徒の割合は、小学校では約14%、中学校では約15%になっております。 学校給食につきましては、定められた単価の範囲内で必要な栄養価を確保し、安全でおいしい給食を提供するよう工夫を凝らしておりますが、御質問のとおり、近年、コロナ禍等の影響もあり食材等の価格が上昇しており、先頃の物価動向調査では、単価を設定しました平成25年度末と本年度を比較しますと、中学校では主食の麺類や牛乳などで1食当たり約14円、小学校でも1食当たり13円高くなっており、米油のほか、タマネギやジャガイモなどの野菜類も高騰しております。現在の単価では、現在の給食水準の維持に支障を来すことを懸念しているところでございます。 こうした中、文部科学省は食材費等の高騰の対策として、本年4月、地方の判断により、高騰する食材費の増額分の負担を支援するため、新型コロナ感染症地方創生臨時交付金を活用できることを各自治体に通達しました。 本年度につきましては、この国の交付金を活用して、保護者負担の抑制を図るため、現在の単価を据え置くこととし、価格高騰による食材費の不足見込みに相当する額を本定例会の補正予算として追加提案とすることとしておりますので、御理解をお願い申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ロシアによるウクライナへの侵攻等により、世界的にも小麦が大変憂慮されているところでございます。また、現場の調理場も、さらなる工夫も必要となりましょう。 近隣では、給食費等の無償化の動きも始まってきております。さらなる補助等へのお考えをお伺いしたいと存じます。 ○議長(二條孝夫君) 教育参事。 ◎教育参事(太田三博君) 給食費等の負担軽減について、さらなる取組をという御質問でございます。 今年度につきましては、国の交付金があるということで、保護者負担が全くない状態で給食の質を維持するという考え方でおります。 次年度以降につきましては、現在の物価の状況にもよりますが、これについては、ある程度、保護者の皆様の負担も検討しつつ、こうした学校における給食の水準というものは、全国一律で本来は担保されるべきということで、昨日の議論でも、子どもの医療費等については全国で一律担保されるべきだということがありますので、学校給食の価格上昇の状況につきましても同様でございますので、今年度と同じような国による支援策をきちんと講じていただくよう、いろんな機会で国等に支援体制を要請してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 保育園の関係についてお答え申し上げます。 保育園の給食費というのは、ある程度、一定の所得水準を超えている方に対しては負担いただいておりますが、それ以下の方につきましては、基本的には徴収していないという事情もございますので、新たな補助というようなことは今のところ検討してございません。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 次に、低所得者及び住民税非課税世帯の支援についてお伺いいたします。 総務省が3月20日に発表した4月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合は前年同月比で2.1%上昇、円安等の影響が本格的に現れる今年後半、一段と値上がりが進む予想が出ております。 6月、7月で、3,000品目の値上がりということも既に発表されております。今年の家計負担は、1世帯当たり平均で約6万円増える可能性もあると試算もされております。 低所得世帯へ子ども1人当たり5万円、2022年から住民税非課税世帯へ10万円支給の予定となっておりますが、市としての上乗せ加算は考えられないでしょうか、お伺いをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 低所得者への給付金の上乗せについての御質問にお答えいたします。 初めに、低所得の子育て世帯に対する支援につきましては、特に影響が大きいと考えられる一定所得以下のひとり親世帯及びふたり親の住民税非課税世帯に対しまして、国の新型コロナ感染症セーフティネット強化交付金による5万円の給付に加え、市への新型コロナ感染症対応地方創生臨時交付金を活用して5万円を上乗せし、昨年度までに支給した額と同水準の対象児童1人当たり10万円を給付することとし、関係予算を計上する補正予算を本定例会に追加提案することとしております。 次に、住民税非課税世帯への給付金について、市として上乗せできないかとの御質問にお答えいたします。 住民税非課税世帯への上乗せ支給につきましては、ただいま御答弁申し上げましたとおり、ひとり親世帯子育て世帯等に対しましても様々な給付措置がなされており、また今後は、本年度における非課税世帯への給付も始まります。 さらには、新型コロナウイルス生活困窮者自立支援金制度住居確保給付金に加え、社会福祉協議会が窓口となります緊急小口資金等の特例貸付けも申請期限が本年8月まで延長される見込みでありますことから、現時点では市独自の給付の上乗せにつきましては予定しておりません。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 大変に困窮しております子育て世帯の皆さんにとっては、大変ありがたいと思います。また、ぜひ継続して状況を把握しながら、対応に努めていただきたいというふうに考えます。 次の質問ですが、物価高が続くと実質的な賃金が下がり、景気回復につながりません。物価抑制に向け、国にはしっかりやっていただきたいと考えますが、市からも要請してみてはどうでしょうか、市長のお考えをお伺いいたします。 また、短期間で極端に価格が上がっている現状がございます。今後に向け、物価高騰への対応について、市独自策も視野に入れながら、どのように見通しておられるのか、お考えをお尋ねいたします。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 物価高騰に対する国への要請と市独自の支援策について、考えはどうかというお尋ねでございます。 国では、このコロナ禍からの経済社会活動の回復を確かなものとするため、原油価格や物価の高騰などにより、既にコロナ禍で経済的に厳しい環境に置かれている生活者や特に影響を受けている業種への支援として、原油価格・物価高騰等総合緊急対策を策定いたしました。 この緊急対策では、生活困難者・困窮者に対する支援措置を強化するほか、学校給食や保育園等の負担軽減策を図るとともに、地方自治体が実施する対策への支援として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の中に、コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分が新たに創設されました。これに基づき、地方自治体において、市民、事業者への負担軽減策を地域の実情に応じて、きめ細かに実施することとされております。 現在、御指摘にありましたように、市内の経済状況は、コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻による地政学的リスクの影響等に加え、原油価格の高騰や物価高騰などにより、幅広い事業者の経営活動とともに、市民の皆さんの家計にも少なからず大きな影響が出てきております。 とりわけ、当市の基幹産業であります観光関連の分野におきましては、大型連休や、あるいは週末の観光客の入り込みも回復基調にはありますものの、いまだ感染症の収束が見えない状況にあり、感染状況の急変もさらに予想されるため、事業者の皆様も一歩踏み出すことに苦慮しているとお聞きしております。 このような状況を踏まえ、市としましては、日々変わりつつある情勢を注視し、今後の地域経済や市民生活に与える影響を的確に把握するとともに、国や県の経済対策の交付金を最大限に活用し、市内の実情に応じた適時適切な施策を迅速に講ずることとし、市民生活とともに地域経済の支援に力を尽くしてまいります。 また、国に対しましては、県をはじめ県市長会、県議会など6団体により、感染症対策、原油価格・物価高騰対策に要する地方財源を確実に確保するよう求める要望活動を今月行うこととしております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 引き続き、地域経済、また市民生活等に大変大きな影響が出ておりますので、また考慮していただきたいと存じます。 次に、教育行政についてお尋ねをいたします。 コロナ禍による小・中学生の勉強に対する意欲の実態はいかがでしょうか。東大社会学研究所ベネッセ教育総合研究所は、小・中・高校生の学習意欲に関する調査結果を公表いたしました。勉強しようという気持ちが湧かないという項目に、「当てはまる」との回答が、令和3年は54.3%でした。新型コロナ感染拡大前の令和元年と比べて9.2ポイント上昇、過去最高となったそうです。 コロナ禍で友達との交流や遊びが制限され、給食も黙食となるなど学校生活の楽しさも減り、勉強に対する意欲も低下したのではと分析する専門家もおいでです。当市の現状はいかがでしょうか。このような意欲減退等へ、どのように対応されるのでしょうか。 また、コロナ禍による影響で、学力についてはどのようになっているのでしょうか。また、コロナ禍が長引くことにより、心の悩みを抱え込む児童・生徒の増加も考えられます。今後に向け、どのように対応されるのでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。     〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕 ◎教育長(荒井今朝一君) 新型コロナ感染症の拡大に伴う小・中学生の学習意欲への影響についての御質問にお答えいたします。 新型コロナ感染症の拡大により、令和3年度、市内の小・中学校では全児童・生徒の4.6%に当たる延べ75名が感染し、3.9%に当たる延べ65名が濃厚接触者となっております。また、学級閉鎖または学年閉鎖を行った学校・学級は、小学校では4校で、特別支援学級を含め69学級のうち22学級、中学校では2校で、特別支援学級を含め44学級のうち6学級でございました。 市内の小・中学校を対象に、コロナ禍に伴う児童・生徒の学習意欲への影響について調査を行ったところ、市内9校中6校が、学習意欲への影響はほとんど見られなかったとの回答でございました。ほかの3校においても、一部に集中力や持続力の低下が見られた、あるいは対話活動が十分できなかった等の意見もありましたが、具体的な大きな影響はなかったとの回答でした。 以上のように、全体として児童・生徒の学習意欲に大きな影響が見られなかった要因といたしましては、従来から学校行事や感染症による学年・学級閉鎖等の事態に備えて、学校教育法で定められた標準授業時間数を十分に消化できるよう、年間で201日から206日の登校日数を設定してきたことが挙げられると思います。 また、新たに導入したICT端末を効果的に活用したことや、家庭学習用の教材の提供等に配慮したことなどによるものと考えております。 次に、学力の状況についてお答えいたします。 学力については、総合的に見て、全体では大きな影響は見られなかったものと判断をいたしております。新学期を迎え、新型コロナウイルスの拡大による影響等にも配慮しながら、各学年において必要な履修内容について、十分理解できているか、教科ごとにきめ細かな指導を徹底するよう、年度当初の校長会、副校長・教頭会を通じて、私のほうから指示・伝達をいたしております。 次に、心身に課題を抱えた児童・生徒への対応についてお答えいたします。 コロナ禍による学力等への影響は大きくなかったものと判断をいたしておりますが、家庭環境や心身の発達に課題を抱えた児童・生徒や、従来からの習熟度が十分でなかった児童・生徒の一部などには学力への影響も危惧をされておりますことから、一人一人の児童・生徒の実態に即しながら、十分に配慮をし、よりきめ細かな指導に努めるようお願いをいたしております。 特に近年は、コロナ禍にかかわらず、家庭環境や交友関係、無気力感などから、不登校や登校しても学級へ入れない不適応の児童・生徒が再び増加傾向にありますので、最重要課題として、こうした児童・生徒の早期発見と早期対応に努めるよう指示をするとともに、登校支援の実務者会議等を通じ、子育て行政やスクールソーシャルワーカーなどとも緊密に連携をし、対応に努めているところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ただいまの御答弁の中で、コミュニケーション力の向上、特に今の現小学校3年生の場合などでは、入学時からマスクをずっと着用しておりまして、相手の顔の表情ですとか、口がどんなふうに動いているのか、言葉でもはっきりと認識できないというような部分も確かにあったかと思うんです。 これによるコミュニケーション力というのは、何においても大変重要だというふうに考えておりますが、その向上への取組は、具体的にはどのように進められていくんでしょうか。ちょっとお尋ねしたいと存じます。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) コミュニケーション能力は、実は昨年度の全国学力・学習状況調査でも、当市だけではなくて、一つの大きな学習課題だと考えております。 できるだけ子どもたちに、大町市では協働の学びということを大切にして、子どもたちグループ指導や、そういう一緒にコミュニケーションしながら活動するような指導指針というものを基本に据えているわけでありますが、そういうことを大切にするとともに、コロナの影響も大分緩和をされてきたということもございますので、屋外等での活動等については、極力マスク等の着用をしないで、これは距離を取りながらでありますが、コロナに気をつけながら、できるだけ子どもたちのそういう力を養っていくように努めてまいりたいと、そのように考えております。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 学力については大きな影響はなかったというようなことでございますが、ぜひまた引き続き、きめ細やかな御指導に努めていただきたいと存じます。 国立成育医療研究センターでは、コロナ禍による子どもの生活や健康への影響を調べたところ、鬱状態でも誰にも相談せず様子を見ると答えた小学5・6年生が25%、中学生が35%との結果が出ているそうでございます。抑鬱症状を示す子どもが今後増える可能性も出てまいります。どのように対応されるのでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 特に、先ほど私、御答弁申し上げましたように、日頃から学習力が十分でない児童・生徒、あるいは交友関係その他に課題がある生徒の中への影響が大きいものと考えております。 そうした課題を抱えた児童・生徒への指導を中心に、実務的な学校の教職員やスクールソーシャルワーカーあるいはスクールカウンセラー等々が関係しながら、連携を取ってきめ細かな指導に努めてまいると、そんな考えでおります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 誰にも相談せず様子を見るという大変深刻な状況が考えられます。なかなか全体を見て、すぐに分かるというものでもございませんので、ぜひ手厚く状況を把握していっていただきたいと存じます。 次に、幼保小中連携への考え方についてお伺いをいたします。 美麻は、既に小中一貫校が実施されております。保育園を交えた体力向上に向けた取組が進められており、運動会等も実施され、みんなで絆を深め合っております。八坂では、小学校と中学校校舎は離れておりますが、来年4月から小中一貫校の取組が始まります。旧市内では来年度、新中学校が開校となります。現在の東小、西小、南小、北小は、8年度を目途に再編されます。 つきましては、旧市内における幼保小中連携への考え方についてをお尋ねいたします。また、どのような見通しを持って、どのような進め方をするのでしょうか、併せてお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。     〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕 ◎教育長(荒井今朝一君) 学校教育における幼保小中学校の連携についての御質問にお答えいたします。 幼児期から小・中学校までを見通し、それぞれの児童の発達に応じて、一貫した教育的指導を行うことの重要性は、各方面から指摘をされております。教育委員会ではこれまでも、幼保小中学校の連携を重要な教育課題の一つに位置づけ、年度当初の校長会では、中学校ごとに連携する小学校を指定して、具体的な取組を進めております。 具体的には、美麻小中学校は、県内2番目の義務教育学校として小中一貫教育を進め、保育園との連携にも努め、コミュニティ・スクールとして大きな成果を上げております。また、八坂小・中学校も、小・中間で専科の教員が相互に交流しながら指導に当たるなど、小・中が連携した教育に既に取り組んでおり、来年度からは施設分離型の小中一貫校としてスタートすることとしております。 なお、本年度は、全小・中学校の教員を小・中兼務とし、具体的に準備を進めているところでございます。 旧市内におきましても、各小学校と進学する中学校を単位として、6年生の体験入学や学校行事などを通じた交流に努めております。小学校と幼稚園や保育園の連携につきましては、子育て支援課のケースワーカーと保健師を学校教育課と兼務発令をし、一部の保育士には教育支援員を委嘱して、相互に情報交換しながら就学指導等に当たっております。 また、幼稚園や保育園からは、小学校入学時に保育歴や課題等を記載した要録を小学校へ送付をし、年間2回以上、小学校と幼稚園及び保育園の情報交換会を開催するとともに、運動会などの行事を通じた交流にも努めているところでございます。 しかしながら、保育は設置の目的が教育とは異なる面もあり、担当する部署も異なっているため、義務教育で基本としている協働の学びなどの理念を共有した指導が必ずしも実現できているわけではございません。 したがいまして、小・中学校の再編を機会に、乳幼児期から小学校まで一貫した教育理念を確立するとともに、関係部署を超えて理念を共有し、しっかり連携した指導体制を整備していくことが急務と考えているところでございます。 次に、幼稚園、保育園と小・中学校の連携体制について、どのように進めていくかとのお尋ねでございます。 1点目は、乳幼児期から義務教育終了までの一貫した教育指導理念の確立でございます。 市の基本的な教育指針は、これまでは市の総合計画をもって読み替えてまいりましたが、今後、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第1条の3に定める教育大綱の策定について検討し、明確に位置づけていくことが必要ではないかと考えているところでございます。 2点目は、学校再編により、それぞれの地区ごとに地域社会と小・中学校の通学範囲の整合が図られてまいりますことから、地域社会の協力をいただき、乳幼児期から小学校、中学校と一貫したコミュニティ・スクール化の実現に努めてまいります。これにより、子どもたちは、文字どおり地域社会の協働の力で守り、育て、伸ばしていく体制が確立されてくることを期待いたしております。 3点目は、整備が進むICT機器の活用と教職員間の交流の活性化でございます。 ICT機器を活用し、教科や学習課題によっては中学校の教員が小学校で指導を行い、あるいは別々の小学校の児童が相互に交流することで、多様な学びや体験が実現できるものと考えております。 4点目として、授業研究などを通じて、小学校と保育園、幼稚園との間で教職員の交流を促進し、保育園への学校指導主事の派遣なども実施をいたしてまいりたいと考えております。あわせて、教育と保育行政の所管部署の一体化についても、今後検討を進めてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、今回の学校再編は、今後の当市の教育にとりまして大きな転機となるものと考えており、こうした取組が児童・生徒の成長につながるよう、御提案の幼保小中学校の連携をはじめ、様々な面から教育課題への取組を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 4月の入学式から約2か月、新たな学校生活で環境になじめず、学校に行きたくないとの悩みを抱える子どももおります。小1プロブレム、中1ギャップ等、入学後のつまずきを解消するには、幼保小中連携を図ることが有効とされております。円滑な移行への工夫はどのようにしていくのでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 御質問にお答えいたします。 学校再編に伴い、異なる学校で学んできた児童・生徒の円滑な移行のための方策についてのお尋ねでございます。 こうした異なる学校で学んできた児童・生徒が新たな学校で共に学んでいくためには、早い時期から様々な交流の機会を設け、旧知の関係や心理的安定感を助長することが重要と考えております。 このため、中学校の場合は文化祭や、あるいは様々なイベント等を協働で開催をするとともに、日頃からICT機器等を活用して交流を活発に行うなどの取組を進め、共に新しい学びやで学んでいく、そうした雰囲気の醸成に努めてまいります。 また、コミュニケーションや関係づくりに課題がある、先ほど御質問があったような児童・生徒については、担任や心の相談員、先ほどもお答えしましたが、スクールカウンセラーなどが保護者と連携をしながら、カウンセリングや適切なアドバイス等に努めて、円滑な移行へと導いてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 幼保小中連携により、学力の向上あるいは生徒指導上のメリットとなるような点はいかがでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 幼保小中が連携する教育上の効果についてのお尋ねでございます。 最大の効果は、保育園やそれぞれの学校が、教育上果たす役割を超えて、児童・生徒が心理的にも物理的にもスムーズに進学・進級をしてくることと、それぞれの学校を超えて進級してくることと考えております。 その結果、緊密な連携により不登校や不適応の防止などが図られ、一貫したカリキュラムにより学力の向上や円滑な交流が進み、トータル的には自尊感情の助長や、あるいはキャリア教育の推進と、最も大切な教育課題へもつながっていくものと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 幼児教育から義務教育までの一貫した教育というものを考えたときに、今後に向けて、大町市の文教地区として大町西小学校、令和5年開校となる大町中学校、はなのき保育園、こまくさ幼稚園、広く考えると大町岳陽高校と交流や連携を考えたとき、非常に移動もしやすく、コンパクトシティを前提としたまちづくりにおいても大変有効と考えられます。 平地区からの子どもたちが通うことになる再編される小学校には、大町西小学校、大町東小学校からの子どもたちも通いますので、通学距離・時間等を考慮すると、位置的にも利便性においても、現在の西小がふさわしいのではないかなというふうに考えられます。 今年、大町西小学校が開校150年となります。このことは大町市にとっても、とても大きな意義がございます。旧大町小学校の校歌もずっと歌い継がれ、現在に至っております。大町地区運動会も、コロナ禍で休止もありますが、脈々と続けられてきており、市民にとってはとても大きな存在となっております。大町西小学校を残すことにより、150年の歴史ある現存する学校となります。 8年度の再編時には、大町西小学校の校地に新規の小学校を設置し、150年の歴史を受け継ぎ、新たな出発としていただきたい、このように考えます。都会にはないすばらしい環境の校地での学校生活は、きっと子どもたちにとっても、つながり、人づくりへの礎となりましょう。費用対効果等も検証したり、市民への説明を十分した上で決定していただきたい、このように考えております。 また、来年以降、旧一中となる利活用については、国の進めるこれからの共生社会に向けた複合的な福祉施設の拠点となるもの、あるいはアスベスト等の問題や水回り等々、様々老朽化してきている市庁舎は、利用する市民、働く市職員の皆様方の健康も考慮し移転するなど、いろいろなことが考えられます。これも市民の意見を広く聞いて判断していただきたい、このように考えております。教育長の御見解をお伺いいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) ただいまの御質問にお答えいたします。 端的に申し上げると、小学校の再編について、今課題となっております第一中学校の校舎を北部の子どもたちの学校に使うか、あるいは西小学校を使うかということに帰結するものと、お尋ねの趣旨は理解をさせていただいて、御答弁をさせていただきます。 結果から申し上げると、現在検討中というふうにお話しするほかないわけでございますけれども、今、西小についてのるるお話ございましたが、それぞれの長所あるいは課題等があろうかと思います。どちらが最終的には、子どもたちにとっていいかということに帰結をすると思います。 同時に大町市全体も考えざるを得ない。これは大町市は、青木湖から社の宮本、そして西山、さらには、東のほうは犀川沿いまであるわけでございます。そういう広い範囲の大町全体の中でどこがいいのかということ、同時に、現在の校舎の構造や、あるいは西小学校で改修ということになりますと、子どもがいるところで工事を行わなきゃいけない、こうした大変大きな課題もございます。それらを全て含めて、慎重に検討を重ねさせていただきます。 同時に、このことについては、既にもう4年、足かけ4年前にあり方検討会で御検討いただいて公表してございますので、いろんな御意見があることは十分承知をしております。それらを大変恐縮でございますが、教育委員会として責任を持って、しっかり吟味をさせていただいて、しかるべき方針が出た際は、議員をはじめ市民の皆さんに説明してまいりたいと、そのように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ぜひ市民の意見も十分に把握した上で決定していただきたいと、このように再度お願いをしておきます。 次に、市民の健康についてお伺いします。 まず、コロナ禍での特定健診・がん検診のさらなる受診率向上への取組についてお伺いをいたします。 第3期特定健診実施計画では、受診率60%となっております。平成25年は39.4%、2,145人、令和元年度は49%、2,348人、コロナ禍となった令和2年度は45.4%、2,169人でした。この年、コロナ臨時交付金を活用し、特定健診対象者や40歳未満の健診対象者に商品券を配布し、特定健診の受診を促すキャンペーン事業を行いました。どのように総括されたのでしょうか。課題についてはいかがでしょうか。 また、平成26年頃より特定健診が無料となりました。受診率向上に効果があったと思われますが、市の見解はいかがでしょうか。今後、さらなる受診率向上に向け、どのように取り組まれるのでしょうか、お聞きいたします。 また、様々ながん検診の受診状況はどのようになっているのでしょうか。コロナ禍による受診控えについてはいかがでしょうか。大町市のがん死亡の現状はどうなっているのでしょうか。過去10年の変遷に何か変化はあるのでしょうか、お尋ねいたします。 また、がん検診は、若い人から高齢の方まで幅広い年代への勧奨が重要です。国民の2人に1人がかかる身近な病気として、もう少し積極的なアプローチが必要と思われます。お考えをお伺いいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) コロナ禍における特定健診・がん検診の受診率向上への取組についての御質問に順次お答えいたします。 初めに、新型コロナ対応地方創生臨時交付金を活用し実施いたしました特定健診プレミアムキャンペーン事業についての総括と課題についてお答えいたします。 この事業は、コロナ禍における医療機関への受診控えや健診日程の延期等により受診者数の減少が見込まれたことから、特定健診を受診した方に市内で利用できる2,000円分の商品券を交付することにより、受診の動機づけを図ることを目的に実施したものでございます。 結果につきましては、令和2年度に集団健診・個別健診を受診した方の総数は、令和元年度と比較して9名減となりましたものの、新規受診者数が増加し、特に、例年受診率が低い40代・50代の男性については受診者総数も伸びるなど、健診や健康管理に無関心であった方々への動機づけにもつながり、一定の効果があったものと考えております。 また、課題としましては、今後も継続的に受診いただくことが必要なことから、年齢階層に応じた受診勧奨通知の作成や年度後半に追加健診を行うほか、受診いただきやすい環境整備等について検討してまいります。 次に、特定健診の無料化による効果と受診率向上についてのお尋ねにお答えいたします。 当市では、特定健診の受診しやすい体制整備として、平成26年より健診料金の自己負担無料化を実施しているほか、集団健診の休日夜間の実施や集団健診とがん検診の同時実施、40代・50代の若い世代への健診受診券の送付等、あらゆる機会を通じて受診の重要性をPRしてまいりました。これにより、平成25年度では39.4%であった受診率が、令和元年度には49%と着実に向上してまいりました。 しかしながら、議員御指摘のとおり、令和2年度の健診受診率は45.4%と令和元年度から3.6ポイント減少しており、これはコロナ禍による受診控えにより、人間ドックを受診する方が大きく減少したことが要因と分析しております。 今後、受診率の回復・向上を図るため、未受診者への勧奨通知や訪問、電話連絡等の日々の啓発・勧奨活動を行うとともに、あらゆる機会を通じ、受診の必要性や効果を粘り強く御説明することにより、1人でも多くの方に受診いただくよう取り組んでまいります。 また、昨年、包括連携協定を結びました明治安田生命保険相互会社による各種イベント等での健康関連ブースの出店や、なかなか接点の少ない働き盛りの方々に対し、事業所訪問等での啓発チラシの配布をお願いするなど、様々な媒体を用いて啓発活動に力を注いでまいります。 次に、がんによる死亡の現状と過去の変遷についてお答えいたします。 当市の令和3年のがんによる死亡者数は99人で、死亡者数全体の26.5%を占め、全国同様、死亡原因の1位となっております。また、過去10年間の推移を見ますと、全死亡原因に占めるがんの割合は25%前後で推移しており、部位別では男女ともに肺がん、大腸がん、胃がんが上位を占め、その傾向は大きく変わっておりません。 次に、がん検診の受診率向上についてお答えいたします。 がんは近年、医療技術の向上により、早期発見により治る病気とも言われておりますことから、定期的にがん検診を受けていただくことが重要と考えております。がん検診の受診率は、コロナ禍の受診控えもあり、令和2年度以降低下しており、大北医師会では、こうした受診控えにより重症化したがん患者が増加することを懸念していると聞いております。 今後の対策としましては、特に75歳未満で死亡される方の多い子宮がん、乳がんの受診率向上に向け、乳幼児健診時や児童・生徒の保護者への広報・啓発を進めてまいります。また、包括連携協定を結んでおります事業者に協力いただき、子育て世代の方々や事業所等で、がん検診の必要性について、広報活動に取り組んでいただくこととしております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 先ほども子宮がんというお話がございました。当市における最近の子宮頸がんの罹患の状況は、どのようになっているのでしょうか。 心配されるのは、HPVワクチンの9年間にわたる積極的勧奨の中止で、接種の機会を逃した人も多くおいでです。罹患率への影響はいかがでしょうか。 本年4月、1997年から2005年生まれの方々へ、無料接種、キャッチアップ接種が始まっております。接種状況と該当される方々への周知・勧奨はどのようになっているのでしょうか。また、4月より、小学6年生から高校1年生女子への積極的勧奨を9年ぶりに再開されております。周知や取組についてはいかがでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 子宮頸がんワクチンの勧奨等に関する御質問にお答えいたします。 まず、罹患率という部分につきましては、市としてはデータがないので、その部分については不明でありますが、一定期間、ワクチンが止まっていた期間がありますが、その間の対象年齢の方の死亡というような報告例は1件もございませんので、その旨は御承知おきいただきたいと思います。 また、基本的に子宮頸がんは、40歳までの女性のがんによる死亡率が全国共通で第2位ということと言われております。ワクチンの定期接種は平成25年から開始しましたけれども、すぐに多様な副反応の症状が報告されたということで、積極的勧奨を控えることとなったという経過がございます。 その後も、国におきましては、ワクチンの有効性や安全性に関する評価でありますとか、接種後に生じた症状の対応等について継続的に検討された結果、本年度から、先ほどもありましたが、小学校6年生から高校1年生の女性に対し、積極的勧奨を再開するということで、また、以前の積極的勧奨の控えにより接種機会を逃しておられた平成9年度から平成17年度の間に生まれた方に対しましても接種を実施することとなりました。 市は、こうした対象者及び保護者の皆さんに、国の作成したリーフレット等を通じて、その有効性・安全性に対する情報を提供することとしております。間もなく準備が整い次第、案内するという予定としております。 また、国の施策による二十歳の無料検診というのがございます。また、市は独自に30歳の無料検診について取り組んでいるということで、がんにつきましては、やはり検診が基本ということもありますので、今後は積極的に勧奨してまいりたいというように考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ぜひ不幸なことが起きないように、このワクチンについても、またしっかり取り組んでいっていただきたいと思います。 先ほど、継続した受診が健診には重要となるというお話がございました。健診とかドックも含めてでございますが、やはり自分の健康は自分で守るという、こういった意識も非常に重要と考えますので、それについても周知をまた図っていっていただきたいと思います。 外国では、女性のみならず、男性もワクチン接種を行っているという国もございます。ぜひそういった情報も開示しながら、これは誰の問題でもない、自分自身の問題だというふうに、また取り組んでいただくように啓発していっていただきたいと思います。 次に、健康寿命延伸への取組について伺います。 企業が最新技術や専門家を提供して自治体と協力し、住民の健康増進対策に取り組む動きが広がっております。6,000以上の企業や健康保険組合等が活用しております。自治体が導入すれば、同意した住民の運動や健診の情報を集めたビックデータができます。これを基に、生活習慣病対策などの対策も可能となります。 導入したある市では、栄養の取り方や体重の変化に注意する習慣がついたといった、参加した市民の声もあります。スマホのアプリで個別にアドバイスが届くので、保健師が訪問する手間も省けます。また、健康を維持する人が増えれば、社会保障など公的負担も減る傾向となります。 ほかに、スポーツクラブ大手のルネサンスは、社員を自治体に派遣し、協力して住民の健康増進やまちおこしに取り組んでいる事例等もございます。 山口県宇部市では、市の企画で、はつらつ健幸ポイントという事業を行っており、日々の歩数の計測等を中心に市民の健康づくりを進めております。市民に活動量計を貸し出し、歩数や消費カロリーを計測し、運動アプリを記録できるシステムとなっております。データを見るため、意識も変わり、健康寿命を延ばせるよう運動を継続したいとの声も上がっております。 大町市に合ったやり方で、コロナ禍でも取り組める健康増進、健康寿命の延伸へ、市としての取組を始めてはどうでしょうか、お考えをお伺いいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 健康増進と健康寿命の延伸に資する市の取組についてのお尋ねにお答えいたします。 当市の虚血性心疾患と脳血管疾患による死亡率は県平均よりも高く、その危険因子である高血圧、高血糖、肥満者割合が高いことが、特定健診の結果から明らかとなっております。 関連する生活上の主な課題としましては、食塩の過剰摂取や野菜摂取量の不足、エネルギーの過剰摂取、運動不足などが挙げられますことから、食事や運動についての体験学習等を通じ、健康に配慮した生活を送り、生活習慣病の予防につなげていくことの重要性について理解を深めていただくことが必要と考えております。 こうしたことから、本年度は、乳幼児健診や特定健診の結果説明会等において、野菜摂取量測定器を用いた測定会を開催し、1日の野菜摂取目標量と自分の野菜摂取量の差を数値で認識することで、日々の食生活に生かしていただく取組を進めてまいります。 また、市民の皆さんが健康メニューを参考に日々の食事を見直す機会を設けるため、10月に市内飲食店の御協力の下、栄養バランス、食塩、カリウム、食物繊維等に重点を置いたメニューを提供いただく「バランスごはんスタンプラリー」を実施いたします。 生活習慣病の発症と重症化の予防には、若い頃から健康の保持・増進に努め、その習慣を定着させる必要があり、目安が分かりづらい野菜を取る、塩分を控えることには、数値化することで明確な目標とすることが可能となります。こうしたツールを活用し、健康寿命の延伸につなげてまいりますほか、議員から御提言いただきました日々の健康増進活動に対するポイントの付与など、他自治体の活動につきましても今後研究してまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 市の職員の健康状態についてはいかがでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 市の職員の健康管理の状態ですけれども、定期的に毎年行っております健康管理の部分のところでは、人間ドックを推奨しておりまして、そこの部分のところで毎年定期的に検査して、健康管理のチェックを行うようにお願いをしてあるところであります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 日々の健康管理、大変大切なことです。ついつい忙しがって人間ドック等も後回しにするということがないように、しっかりと自分の健康状態をいい状態にしていただくように願います。 以上で質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、岡秀子議員の質問は終了をいたしました。 ここで、11時20分まで休憩といたします。 △休憩 午前11時04分 △再開 午前11時20分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第12位、大竹真千子議員の質問通告は1項目です。大竹真千子議員の質問を許します。大竹真千子議員。(拍手)     〔2番(大竹真千子君)登壇〕 ◆2番(大竹真千子君) 政友クラブの大竹真千子です。 通告に従いまして、市長の4年間の市政運営について伺います。 市長の任期も、この定例会を含め、残すところ僅かとなりました。昨日の大糸タイムスにもありましたように、今回の市長選は選挙戦となる見込みであります。次期の市政のかじ取りは誰がすることになるのかは、これからとなりますが、その前に、現職牛越市長の4期4年の市政運営について、少し大きなお話になるかと思いますが、総括という意味でお伺いをさせていただきます。 前回の市長選の際には、行動力・実行力・課題解決力で日本一を目指し、子育て支援と高齢者福祉に全力とのキャッチフレーズで、5つのテーマ、「ふるさとに誇りを持つひとを育むまち」、「活力あふれる産業と地域の魅力を活かしたにぎわいのあるまち」、「だれもが健康で安心して暮らせるまち」、「豊かな自然を守り快適に生活できるまち」、「市民の参画と協働でつくるまち」を柱として、それぞれ公約を掲げておられました。4期目の出馬時に掲げた選挙公約、この達成度について伺います。 これで1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 大竹真千子議員の質問に対する答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 私の4期目の選挙公約について、その達成度はとのお尋ねに順次お答えいたします。 私は、平成30年7月の前回選挙におきまして、市民の皆様の負託を受け、以来今日まで、市民の皆様の市政への参加・参画と協働の理念の下、市の再生を目指し、取り組んでまいりました。 市政の推進に当たり、私のまちづくりへの考えは、平成29年度にスタートしました第5次総合計画に集約されており、その基本構想に示す5つのまちづくりのテーマを公約として、刻一刻と変化する社会情勢を踏まえ、基本理念に「ひとを育てる」を掲げ、将来像「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に向け、市民が輝くまちづくりを一歩一歩、着実に進めてまいりました。 まず、人を育む分野では、コミュニティ・スクールの推進により、地域の特性を生かした魅力ある学校づくりを進めるとともに、子育て世代に対する総合的な支援の充実に努めました。また、市民の芸術文化活動への支援のほか、スポーツに親しむ環境の整備に力を尽くしたところでございます。 次に、産業振興では、私自身が県内外の優良企業を訪問し、経営陣に対し直接要請するなどにより、豊かな水資源を活用する国内トップの飲料水や食品製造の工場誘致に結びつけることができました。また近年、市内にはIターン、Uターンなどにより移住された方など、若い世代の皆様による起業・創業の取組が数多く見られ、地域の振興に新たな息吹を感じております。 また、移住・定住の促進では、他に先駆けて様々な奨励策を創設するなど、積極的に施策の展開に努め、まち・ひと・しごと創生総合戦略と相まって、一定の効果が表れてきたものと考えております。 北アルプス国際芸術祭は、単に誘客を図るための一過性のイベントではなく、来訪者が当市の豊かな地域資源の魅力を体感することにより、市の認知度の向上につなげるとともに、市民の皆様がふるさと大町のよさを再認識し、愛着と誇りを持つ機運の醸成にも寄与するものと考えております。 次に、安心・安全なまちづくりでは、大町病院の経営健全化を支援し、コロナ禍の厳しい経営環境の中、病院職員の皆さんの一丸となった協力により、1年前倒しで資金不足解消を達成いただきました。 また、新型コロナ対策では、市民の皆さんの生命と健康を守るため、迅速なワクチン接種に取り組んだほか、生活困窮者への支援にも意を尽くすとともに、高校生までの医療費無料化を図りました。 市民生活と産業の基盤整備では、広域一般廃棄物処理施設の建設や道路などの都市インフラの整備を着実に進めたところでございます。とりわけ、地域の40年余にわたる悲願の松糸道路の整備促進では、市街地区間について、幅の狭いルート帯案等が示される段階にまで進んでまいりました。 最後に、市民の参画と協働では、積極的にまちづくりに取り組む市民活動団体が増えてきており、大変心強く感じております。一方、協働のまちづくりに大きな役割を果たす自治会では、高齢化などに伴い、加入率の低下など新たな課題も生じております。 第5次総合計画の進捗管理として進めております行政評価におきましては、順調とおおむね順調との評価を合わせ、全体の92.6%の項目が計画どおり進捗しているとの結果になっております。 分野別に見ますと、産業振興の分野のみが78%とやや低くなっておりますほか、その他4つの分野においては、93%以上が順調に進捗していると評価されております。特に、基本理念であります人を育む施策については、地域の皆様との連携を深めることで種をまき、交流を重ねることが水や肥料となり、長い年月をかけてようやく花が咲き、この息の長い取組の先に実り豊かな成果が結実するものと考えております。 今後も、この人づくりを軸として、市の将来像の実現に、全庁を挙げて課題の解決に取り組んでいくことが不可欠と考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 多くの施策に取り組んできていただいたわけですけれども、さて、この上で、この4年につきましては、未曽有の災害、新型コロナウイルスの出現となり、4期目の市政に臨まれた平成30年の段階では予想もしていなかったことかと思います。 令和元年末に出現したコロナは、第1波から第7波まで、感染拡大と収束を繰り返しながら、日本の社会構造、地方経済に大きなダメージを与えてきています。現在、感染については落ち着きが見えてきていますが、経済の回復については、その兆しは見えていません。 この未曽有の災害の中、令和2年8月には新型コロナ克服戦略を打ち出しています。コロナに特化して、より具体的な計画をつくる、こういった動きというのは、周りの行政区を見ても、なかったように私は記憶しています。 コロナ禍での市政運営、本来、出馬時には予期していない動きとなったわけですが、市長として、コロナ禍で達成してきたもの、そしてまた達成できなかったものというものは、どういったものになっているでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 新型コロナウイルスによる政策への影響等についてのお尋ねでございます。 過去に類のないウイルスの蔓延により、大町市の基幹産業であります観光業をはじめ飲食業などを中心に、地域経済が受けた影響は予想以上に極めて大きなものと受け止めており、また、コロナ感染症による景気・雇用情勢の悪化は長期化の様相を呈しております。 先ほども御答弁申し上げましたが、行政評価の結果におきましても、産業振興分野において、順調と評価されたものがやや低くなっております。このような状況の中、令和2年度には、コロナ対策として具体的な取組を見える化した、新型コロナ克服戦略おおまち再生プランを策定し、市民の皆様と共に困難を乗り越え、新たな生活様式に根差した市の再生と持続可能なまちづくりを目指し、取組を積極的に進めてまいりました。 特に、「がんばろう!大町応援券」や宿泊キャンペーン等による消費の喚起と観光誘客に努め、また、昨年10月に開催しました北アルプス国際芸術祭におきましては、市内観光消費総額が約2億円という調査結果も出ており、コロナ禍による様々な制約がある中、一定の成果につながったものと考えております。 コロナ禍におきましては、イベントや行事の中止等を余儀なくされる中、あらゆる面において、ややもすれば厳しい向かい風と考えがちではありますが、新たな視点と新型コロナウイルス感染対策の戦略の下で、幅広く市民の皆様の声にしっかり耳を傾け、総合計画基本構想に掲げる市の将来像、「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に向け、力を尽くしたところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 本当にコロナ禍により、通常より厳しい4年間だったと思います。掲げられた施策については、着実に実行に移してきたものと感じています。 さて、そうはいっても、多数の課題は継続中でありまして、同時に2人の人物によるかじ取りを比較できるわけではありませんので、市民の方々の中には、市長だからこそ市政が回っているという方もおられれば、何をやっているのだとお叱りの方もおられるわけでございます。4期目4年を振り返りつつ、市民の皆様に分かりやすく、現状と課題を踏まえながら、この後の質問に御答弁をいただけたらと思います。 まず、人口の問題についてです。 当市の人口ビジョンが2015年10月に策定されています。この人口ビジョン策定の2年前、2013年5月に国立社会保障・人口問題研究所、以下社人研と称します、の出した将来人口推計では、当市の人口は、2020年の段階で総人口が2万5,450人と予測されておりました。 2015年策定の人口ビジョンでは、2020年の当市の人口は2万6,060人と予測されており、実際人口の推移はどうなったかというと、2020年の国勢調査の数字は2万6,029人となり、人口減少のスピードについては、社人研の予想よりは緩やかな減少の傾向となりました。付け加えますと、社人研ではその後、将来人口推計を修正しており、現在参考値にしている2020年に2万6,045人という数値は、平成29年に修正されたものとなっています。 当市は、2012年より移住・定住施策を始めており、他市に比べ移住相談者に寄り添った支援、特にソフト面の支援は手厚いことに評価をいただいており、移住・定住施策に一定の成果を上げているものと考えています。 しかし、市内を見ますと、少子化・高齢化の実態は、移住施策を大きく上回って進んでいます。人口減少、少子化・高齢化については、市民意識調査における市民の声を見ても、全国的な問題であると納得している方も見受けられますが、自治会、各種市民活動、ボランティアなどなど、担い手不足を痛感することが日常の中に増えてきています。 団塊の世代、約800万人が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題、団塊ジュニア世代が65歳以上となり、65歳以上の高齢者の数がピークを迎える2040年問題が迫り、県内では高齢化率トップの当市としまして、労働力不足においても待ったなしの状況です。この状況を踏まえ、市長の考えをお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。 ◎市長(牛越徹君) 少子化に伴う担い手不足、労働不足についての考えはとのお尋ねでございます。 地方都市にとりましては最大の課題であります人口減少・少子高齢化の克服は、出生率向上の対策だけでなく、あわせて、転出の抑制と転入の増加を図る社会動態にも着目した施策が必要と考えております。 転出の抑制には、仕事の創出や安全・安心に配慮したインフラ等の環境整備、また、地域に愛着と誇りを持つシビックプライドの醸成が重要であり、また、転入の促進には、当市ならではの仕事や自然と共生する暮らしの魅力を高めることが重要と考えております。 さらに、大学等への進学時に一定数の若年層が流出する傾向にありますため、UIJターンによる転入者の増加に力を入れるとともに、市のファンにつながる関係人口づくりに主眼を置く取組が重要と考えております。 こうしたことを踏まえ、今後の方向性としましては、社会動態の改善には地域経済の活性化による雇用の質と働く場の確保とともに、あわせて、移住・定住と交流関係人口の増加により人の流れをつくる、そして、転入と転出をできる限り均衡に近づけていく、そんな努力が必要と考えております。 また、後期基本計画におきましては、持続可能な開発目標SDGsの視点を反映させ、特に水という当市特有の地域資源を生かし、観光と他の産業を掛け合わせ、新しい観光振興のモデルをつくる。具体的には、サステナブル・ツーリズムにより関係人口を育み、地域の活性化を図るとともに、人口増加に向けた取組を積極的に進めることが何よりも重要と考えております。 こうした人口減少の克服のみならず、労働力不足の解消に向けましては、近年ではAIやIoTなどの技術革新も進んでおり、今後、産業構造や就業構造にも多少なりとも影響を与えることが見込まれており、生産・販売・消費等の経済活動だけではなく、健康や医療などの幅広い分野におきましても活用が期待されます。 こうした新たな技術を生かした労働力の補完やシニア世代の就業機会の創出など、多様な取組による労働力の確保に努めていくことが不可欠であると考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。
    ◆2番(大竹真千子君) 多岐にわたるお話、ありがとうございます。 人口減少社会を見据えまして、現在、通学区の見直し、小・中学校の再編が進められているわけですけれども、折しも現場では、コロナも相まってICT化が進み、GIGAスクール構想によって1人1台のパソコン所持と、それが使える環境の整備が進み、教育現場の形も大きく変容しています。 牛越市長の4期目出馬時のキャッチフレーズは、「日本一を目指し子育て支援と高齢者福祉に全力」ということでございました。市民意識調査で期待する市の将来像は、保健・医療・福祉・子育て支援が充実した健康福祉都市を望む声が多く、この回答は前回の調査と比べても大きな違いはありません。 他市から見た大町市の福祉・子育ては、手厚いことが比較的評価されていると私は感じていますけれども、総体的に見て、当市の福祉・子育ての施策については、どう見ておられるかお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 福祉子育て施策の達成度はとの御質問にお答えいたします。 まず、福祉分野では、公約に掲げました高齢者が笑顔で暮らす健康長寿社会の実現に向け、人口減少・少子高齢化が急速に進行する中、高齢者が住み慣れた地域で健康で長生きできるよう、特に介護予防に重点を置きまして、認知症予防や栄養改善等を含む複合型体操教室の実施でありますとか、各地域での自主活動団体の育成、通いの場となるサロンや各教室の開催など、日常生活の自立を支援する多様な介護予防事業を展開してまいりました。 こうした中、新規介護保険認定の平均年齢は、平成30年度が83.0歳、令和3年度が83.7歳、0.7歳遅くなるなど、介護予防事業の成果と考えております。 また、将来65歳以上の2割が発症の可能性があるとされる認知症対策として、専門医師と看護師で構成する認知症初期集中支援チームを設置して、初期の段階から適切な医療や介護サービスの利用につなげられるよう支援体制を拡充したほか、障害者を含めた権利侵害の防止や成年後見制度を促進するため、広域自立圏事業として、市の社会福祉協議会内に北アルプス成年後見支援センターを設置するなど取り組んでまいりました。 次に、子育て施策の達成度につきましては、子育て世帯の家計への負担軽減を図るため、令和2年4月から高校3年生までの医療費無償化を実現したほか、市独自の施策としまして、出産祝い金の支給や子育て応援商品券の給付を継続して実施しております。 また、市及び北アルプス圏域におきまして課題となっておりました病児・病後児保育を連携自立圏事業として、令和2年10月に大町病院内へ設置いたしました。 さらに、子育てに悩みを抱える保護者の皆様の御相談に対応するため、平成30年10月には、中央保健センター内へ子育て世代包括支援センターあおぞらを設置するとともに、昨年度、子育て支援課内には子ども家庭総合支援拠点を設置し、要保護・要支援児童や特定妊婦など、特に支援が必要な方々に対する、関係機関がより連携を密にした支援体制の充実に取り組んでまいりました。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 福祉・子育て施策の充実に向け重要となってくるのは、持続可能な財政運営となってくるわけなんですけれども、現在、市の一般会計の歳出予算では、一般的に福祉教育の予算となる民生費、衛生費、教育費で全体の約半分、48%から50%くらいを占めていることになっています。 3月定例会でも質問いたしましたが、当市の経常収支比率は90%を超え、経常的な支出の膠着化により一般財源の自由度が下がっている状況にあります。今後の市政運営に向け、歳入の確保、歳出の最適化が重要となっていると私は感じています。 さて、その歳入に対して重要となる市内経済についてであります。 コロナによって、市内の経済・産業は大きな痛手を受けました。サントリーの飲料水工場、みすずコーポレーションの工場開業、ホテルルートインの立地開業については明るい話題となっていますが、高齢化によって世代交代が課題となっていた中心市街地では、コロナによってさらなる追い打ちを受け、基幹産業である観光業をはじめとし、関連する企業・事業者への影響はまだまだ続き、感染の落ち着きによりアフターコロナの兆しは見えるものの、経済的にはいまだ回復基調とは呼べません。市内の経済対策、産業振興策についてのお考えを伺います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 市内経済対策、産業振興策についてのお尋ねにお答えをいたします。 市ではこれまで、感染症等の非常事態にも負けない持続可能な社会経済構造の実現に向け、令和2年度に策定した新型コロナ克服戦略おおまち再生プランに基づき、新しい生活様式を踏まえた地域経済・産業活動等の再生に向けた施策に取り組んでまいりました。 具体的な取組としましては、感染拡大防止支援金や観光施設支援金、中小企業者等特別応援金などの各種支援金のほか、プレミアム付商品券による市民生活の下支えと事業者支援に努めてまいりました。 さらに、現在は、感染症第6波対応事業者支援金や感染症対策店舗等支援金など、新しい生活様式への対策に対する支援とともに、制度融資資金の感染症対策特別資金の運用期間や据置き期間の延長による資金繰りの支援などにも継続して取り組んでおります。 また、令和2年4月に経済対策連絡会議を立ち上げ、コロナ禍における市内の労働・雇用環境や経済情勢、金融市場等の情報共有と市内事業者の経営状況の把握に努めているところであります。 今後も、時々刻々変化する状況を的確に捉え、こうした支援策を切れ目なく適時適切に実施するとともに、これまでの経済対策や産業振興に向けた取組の効果を検証しつつ、コロナ禍における地域経済活動の回復に向けて取り組んでまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 本当は、コロナ以前であれば、産業振興の部分もすごく詰め寄ってお伺いしたいところなんですけれども、やはりこのコロナ禍、基幹産業の立て直しが目下の課題だなと私も感じているところでございます。 さて、市内経済の関わるまちづくりについてです。 一般質問初日に、傳刀議員が中心市街地についての質問を、総務産業委員会代表質問にて伺っていますが、中心市街地を中心とした空き家の利活用や小中再編に対する考え方も含め、大町市のまちづくりの観点について、方向性をどのように考えているかお聞かせください。 また、2日目に神社議員から、北高の跡地利用についての質問もありましたけれども、北高の跡地利用に関する考えがある程度固まっているようであれば、お伺いできればと思います。よろしくお願いします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。建設水道部長。 ◎建設水道部長(古平隆一君) まちづくりの方向性と旧北高の跡地利用についての御質問にお答えをいたします。 第5次総合計画後期基本計画では、持続可能なまちづくりを進めるための5つの重点施策を掲げ、この具体的な取組の一つに、魅力あるまちの形成に向けた都市計画の推進を位置づけております。 初日の総務産業委員会代表質問でもお答えいたしましたとおり、当市のまちづくりの方向性につきましては、本年4月に立地適正化計画を策定しまして、中心市街地や公共交通の利便性が高い地域に都市機能の集約と居住誘導を図るコンパクトシティを進めるとともに、町なかの空き家対策などにより人流を活性化し、まちのにぎわいと、経済に成長と競争力を与える仕組みづくりをすることが必要と考えております。 加えて、現在ルートの選定が行われております松糸道路を将来のまちづくりにどのように生かしていくかという視点も、今後は大変重要な部分となってくるものと考えております。 次に、旧北高校の跡地利用に関しましては、その一部を市営住宅団地の建設予定地として活用することを予定し、県と協議を進めることとしておりますけれども、北高跡地は敷地面積も広く、市の中心部に位置することから、まちのにぎわいの場としての活用を検討すべきと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 北高の跡地利用については、昨日の質問でも、全体の7分の1を使って市営住宅というお話でありましたけれども、当市の高齢化率は令和2年10月現在で人口に対し38.5%、高齢者のみの世帯数は3,986世帯、うち独り暮らし世帯が2,121世帯という数字になっており、大きなお家にお独りでお住まいといった御高齢の方が非常に増えています。 社会構造的には、そういった大きなお家にお独りでお住まいになるという、これは女性が多い形になっていくんですけれども、大きな家を手放してコンパクトな生活をしたいという御相談を結構、私のほうでもいただきます。まさにコンパクトシティに向けた取組につながるものと考えています。そしてまた、残る7分の6の敷地、市内にこれだけまとまった敷地というのは多くないと記憶していますので、今後の企業誘致などにも大いに期待をしております。 さて、企業誘致、観光誘客など、地域の経済発展においては外せない課題となっています松本糸魚川連絡道路についてでございます。 人口減少、中心市街地の衰退など、総じて、よき日の大町を知る方々からすると嘆きの声を聞くことが多い。しかし、今の大町に満足していますという方々からすると、道路は必要ですかという声もあります。 もちろん嘆きや満足以外にも、景観や、どこを通るかによっての賛否のお声もあるわけでありますが、どちらにしても、大きな課題を解決する際には相反するお声が出るわけですが、どちらにしても結論は出していかなければなりません。この相反する意見に対して、市としては、どういった姿勢で臨まれているのかお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路における市民の意見にどのように向き合っていくかというような御質問にお答えをいたします。 昨年9月に幅の細い市街地ルート帯案が示されて以降、説明会を中心に様々な意見を伺っており、この道路が市民の皆様のより身近な関心事となっていることを感じております。また、議員御指摘のとおり、道路整備により地域にもたらされる様々な効果に期待する声が上がる一方で、生活環境の変化や景観への影響などを不安視する声もいただいております。 現時点におきましては、県は3案の比較検討の中で、地域の御意見を具体的な評価の視点に加える段階というふうにしておりまして、今後、県が示す評価結果を注視しながら、引き続き市民の皆様の気持ちに寄り添い、県に対し、説明方法や資料の改善などにつきましても働きかけるとともに、より丁寧な説明により理解を深め、合意形成を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 民意というものは、どうしても相反するお声が出るものであります。その中で着地点を見いだす、相互理解を促すという意味で、この地に住まう人の意識の醸成というのは非常に大事であると私は感じています。 市長の人を施策の重点に置く姿勢は、この4年も変わらず、また市の総合計画にも反映されています。 少し視点が変わるんですけれども、コロナによって非常に人とのつながりが薄れ、心ないお言葉が結構飛び交ったお話なんかも非常に聞いていまして、人が人を監視するような場面があったりと、市民、行政、共に心が疲弊している、心に痛手を負っている、そんな場面を幾度と見かけました。 行政における対応策については、降旗議員のほうでの質問でもお答えいただいていましたけれども、市民の方々のコロナに対する心の痛手の部分に対する対策、この対策について、何かお考えというのはありますでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) コロナ禍により、人と人とのつながりが薄れている現状への市の対策についてお答えします。 コロナ禍の2年間は、感染対策として、人との接触をできるだけ避ける行動が求められてまいりました。こうしたことが、議員御質問の中にあった心の疲弊につながっている要因の一つではないかというふうに受け止めているところであります。 コロナ感染が拡大する初期には、感染された方やその関係者をはじめ、感染対策に従事される方への誹謗中傷が一部に見られ、こうした差別のないよう、24回にわたる市長メッセージを通じて、思いやりの心、支え合いの輪を呼びかけてまいりました。 議員御指摘のように、人と人とのつながりが希薄になっている現状は、市民参画と協働によるまちづくりを進める市といたしましても、大変憂慮しているところでございます。 こうした状況下において、市民活動サポートセンターでは、安心して相互交流できる手法の一つとして、Zoomを活用した会議や交流を提案し、この2年間に開催した研修会では約70人に御参加をいただいております。 この研修会を機に、それぞれの団体において、Zoomを活用した交流も進められているとお聞きしており、久しぶりに仲間の笑顔を見ることができてうれしかったなど、コロナ禍の新たな交流方法として大変好評をいただいております。 これからのウィズコロナの時代におきましては、新しい生活様式に沿った人と人とのつながりを視野に、市民の皆様が安心して交流できる手法を模索しながら交流機会を確保し、人づくりに軸を置いたまちづくりを引き続き進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) もう一つ、人に関する質問をさせていただきたいなと思っています。 やはりこのコロナの中、人とのつながりが大分薄れて、人に対する接し方なんかも大分変わったところも見えたななんていうことを危惧しているんですけれども、先ほどからお話をいただいてまいりました施策の中、やっぱり市長の重要なキーワードとして、シビックプライドの醸成、これは4期の出馬の際にも、私、御質問をさせていただいておりまして、全てにおいて故郷に対する思いというものが、地域に戻ってくるIターン、Uターン、そういったものにも関わってきますし、人流をつくるという意味でも、故郷に対する思いというのは非常に核になるものではないかなと考えております。 このシビックプライドの醸成についてなんですけれども、非常に成果を図るという意味では難しいところがあるんですけれども、市長の手応えとして、成果を図り得ることはできたのかというところをお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) シビックプライドの醸成に関する成果についてのお尋ねにお答えをいたします。 本格的な人口減少社会の到来を迎える中、第5次総合計画基本構想では、「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」を基本理念としまして、これまで人づくりに資する様々な施策に力を込めて取り組んでまいりました。 先般策定いたしました後期基本計画におきましても、この基本理念の実現に向け、一層発展させることを主眼とし、5つの重点施策を位置づけ、にぎわいがあり、健康で誰もが安心して暮らせるまち、また、自然を守り快適に生活できるまち、さらには、市民の参画と協働でつくるまちを目指して取り組むこととしております。 こうしたまちづくりには、長い歴史に培われた郷土や文化に誇りを持ち、心から地域を愛する人が持つシビックプライドの醸成は不可欠であり、産業をはじめ教育、福祉、環境など、あらゆる分野で活躍し、市の発展を支える人を地域にとって最も大切な存在として、人づくりを計画の中に位置づけております。 これまでに人づくりに位置づけた施策の進捗状況につきましては、順調あるいはおおむね順調とされたものが90%を超えており、昨年度と比較しましても順調に推移しているものと判断をしております。 人を育む分野の施策は、その成果がなかなか見にくく、また、行政の一方的な投げかけだけでは効果も期待できません。今後も引き続き、人づくり、シビックプライドの醸成を軸として、後期基本計画に位置づけました様々な施策を推進することにより、地域活性化の担い手や社会で活躍する人を育て、市や地域の活力向上を目指し、市の将来像の実現に向けて取り組んでまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 本当にこれからの大町、人がやはりこの地域をつくっていくという意味では、シビックプライドの醸成は非常に重要だなと私も感じております。 最後になるんですけれども、20年後の大町を見据えたときに、長期的な視点で見た課題というのは、市長、どう捉えているのかなというところをまずお聞きしたいなと思います。 20年後の大町は、今この地域で育つ子どもたちが帰ってきたいと思える大町になっているでしょうか。長期的な視点に立ってみた市政運営に対する考え、そして、質問の初めのほうに達成できなかったことを伺いましたけれども、総じて次期に向け、これだけは達成するという公約についてお聞かせをいただければと思います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。 ◎市長(牛越徹君) 持続可能な大町市として存続するための長期的な視点とは何かというお尋ねにお答えいたします。 今日私たちは、少子高齢化あるいは人口減少などに伴う労働力の減少、また地球温暖化など気候変動の過激化、その結果、激甚化する自然災害の頻発など様々なリスクにさらされており、今後大町市が存続していくためには、こうした課題に立ち向かい、将来を目指して切り開いていかなければなりません。 また、この2年間は、議員の御質問にもありましたように、本当に全く予期せぬコロナ禍により様々なリスクが顕在化しており、市の移住人口は増加傾向にありますものの、こうした流れを決して一過性のものとはせず、持続的発展につなげる上でも、長期的な視点に立った取組が極めて重要でございます。 そのため、次の3つの視点が最も肝要と考えております。 まず1点目は、「こと」であります。 少子高齢化により、容易には人口増加が見込めない中、地域の活性化に向け、交流人口・関係人口を増やすためのきっかけづくりとしての「こと」という視点でございます。 市では他市に先駆け、SDGs未来都市の選定を受け、これをより進化させるため、みずのわプロジェクトに着手しております。これは行政主導によるのではなく、企業や市民など多くの関係者を巻き込み、他地域と差別化して大町の強みを生かす、来て見て楽しむ機会の創出の、何もしないでいるんではなく、「こと」を起こすことが特に重要だと考えております。 次の2点目には、「もの」であります。 当市は、他に誇るべき豊かな自然と清冽な水、また、それに育まれたお米や酒などの特産品や文化、さらに、比較的自然災害が少なく、大都市を抱える関東、関西、北陸のいずれとも半日足らずで行き来できる、そうした距離に立地することなど、多くの魅力ある「もの」があり、これらのものを生かすという視点が大事だと考えます。 これらの「もの」を一層磨き上げ、内外にアピールし、売り出していくという戦略が必要と考えております。「もの」でございます。 また、3点目には、さらに重要な「ひと」という視点でございます。 市内では、熱意と意欲を持った多くの皆さんが様々な活動に取り組んでおり、そのネットワークの輪が一層広がり、地域を動かす「ひと」という一つの視点が肝要であります。また、LGBTQなど一人一人の多様性を理解し、尊重し合う人々が暮らす共生社会は、訪れる人全てにとりまして居心地のよい環境となり、さらに、ここに生まれた人の心に宿る郷土への誇り、シビックプライドの醸成が、やがて故郷に戻ってくる大きな動機づけにもなると考えるからでございます。 この「ひと」にアプローチする取組には時間を要し、その上、効果が見えにくいものではありますが、それゆえに地道な取組が重要であります。 申し上げましたこの「こと」「もの」「ひと」を組み合わせ、課題を乗り越え、地平を切り開いていかなければなりません。また、これら3つの視点に加え、これを担う行政においても、経営資源を最大限に活用し、事業の選択と集中、そして、最少の経費で最大の効果を発揮する地方自治体の使命でありますが、こうした意識を常に持ち続けなければならないということは、言をまつまでもなく、その前提となる命題でございます。 時代は過去をしのぐ速さで変化し続け、議員の御質問にありました20年先さえ見通すことは至難のことではありますが、これまでと変わらずに、この地に暮らし続ける人が存在していること自体、行政の存在意義でもございます。 今を生きる私たちは、20年先、またその先の未来にしっかりバトンを引き継いでいくため、今なすべきことを考え取り組む。その責任と覚悟を持つことが極めて重要と考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。 ◆2番(大竹真千子君) 今回の御答弁、非常に広い範囲でお伺いをさせていただいたんですけれども、今日の御答弁を市民の皆様と共有して、市長選に向け、議論を深めてまいりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、大竹真千子議員の質問は終了いたしました。 ここで昼食のため、1時10分まで休憩といたします。 △休憩 午後0時05分 △再開 午後1時10分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第13位、高橋正議員の質問通告は1項目です。高橋正議員の質問を許します。高橋正議員。(拍手)     〔11番(高橋 正君)登壇〕 ◆11番(高橋正君) 無所属クラブの高橋です。 私からは、地域高規格道路松本糸魚川連絡道路1本に絞って質問をいたします。 申し上げるまでもなく、松糸道建設について、私の立ち位置は、ぜひ推進すべきとの立場で全く変わっておりません。しかし、私がこの道路に関係する地区住民や関係者から意見を聞く中では、多くの人が、ルート帯の決定は急がないでほしい、この高規格道路がどのようなものなのか、中身がまるで理解できない、疑問や不安だけが増大しているとのことでありました。このまま話合いを進めても、疑問や不安が解消されない限り、自分たちはやがて反対せざるを得ないことになるのではと話す人もおりました。突き詰めていくと、多くの人がこの意見と同じ思いのように見えます。 一方、何が何でも反対であるという意見は、ほとんど聞かれませんでした。最も重要なことは、どうやら最適なルート帯の選定の前に、住民は県が示した建設計画について、野口地区から木崎までの土盛り構造の部分と木崎以北の現道利用の部分について、具体的にどのようなものなのか、詳しい内容をはっきりと知りたいということなのです。それが問題であり、中身がまるで分からないことから、人々は不安を抱き、説明を求めているわけですが、県が人々の不安に正しく対応できていないために、少し混乱を来しているのではないでしょうか。 そこで、お聞きをいたします。 木崎以北に予定されている現道活用とは、一体どのようなものなのか、詳しく教えていただきたい。また、他の地区に平均サービス速度60キロの高規格道路で、現道利用部分を含めたものがあるかどうか、あれば教えていただきたいと思います。 これで、1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 高橋正議員の質問に対する答弁を求めます。建設水道部長。     〔建設水道部長(古平隆一君)登壇〕 ◎建設水道部長(古平隆一君) 松糸道路の現道利用についての御質問にお答えいたします。 国では、地域ごとに弾力的な道路整備が可能となるよう、平成15年に地域高規格道路の構造要件を緩和し、平均的な旅行速度、いわゆるサービス速度を路線全体として、おおむね時速60キロメートル以上を確保することとし、路線の機能・役割、沿道や交通の状況等を総合的に勘案し、適切に設定することとしております。 また、車線数は2車線以上とし、適宜追越し区間を設置することを定めるとともに、路線全体としての平均的なサービス速度を確保できる場合は、現道の活用や平面交差を可能とする区間を設定できるものとしております。 このことから、現道活用区間とは、平均的なサービス速度を確保するよう道路構造や機能を満たすための部分的な改良を施すことで、現道を高規格道路としての活用が可能な区間であると理解しております。 また、地域高規格道路において、現道を活用した事例につきましては、県内において、現時点ではないと県より聞いております。市で調べた範囲では、全国に一部供用開始という箇所も幾つか見られますが、詳細については承知しておりません。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) ほかにもそういったところが2か所ほどあるとのお答えですので、それについてのまた詳細を、説明のときには加えていただきたいと思います。そうしないと、言葉で聞いていても分からないんですよね。 今も私はこの質問で、現道利用というものの定義といいますか、道路行政の中でどのようなものとして位置づけられているのか、法的な根拠みたいなものを知りたいということでしたので、もう少し本当は詳しく知りたいんですが、ぜひこれは、これからの説明に生かしていただきたいと、こんなふうに思います。 ところで、物事には手順というものがあるんですよね。まず、道路建設の必要な条件とか内容等をしっかりと市民が理解できるように詳しく説明して、まず了承してもらう。そして、その次に、その条件とかその内容で、じゃ、皆さんお分かりですからルート決定をいたしましょうと、そういう順序だと思うんですよ。今、一緒くたにやっちゃっているんですよね。違いますか、どうですか。 ○議長(二條孝夫君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(古平隆一君) 道路建設の進め方についての御意見といいますか、御質問かと思います。 現在、地域高規格道路松本糸魚川連絡道路として計画事業を進めている中で、一番重要として捉えているのが、この地域高規格道路の、今議員のほうからもお話ありましたが、構造要件についてしっかりと、やはり説明をしなければならないという部分かと思います。そういった中では、県のほうではこの、今もちょっと私、説明触れましたけれども、路線全体として、おおむね60キロメートル以上のサービス速度の確保、それから車線数を2車線以上設置する、そして交差点の取扱いということでございます。 なかなか今、幅員の細いとはいいましても、まだ幅が100メートルある中で、今現在の基本的な構造という部分を県として示す中で、今皆様の御意見いただいている状況の中で、基本的な規格・構造という形の中で説明している経過でございます。 しかしながら、今御指摘されるように、さらにしっかりとルートの絞り込みをしていくに当たって、構造要件の部分をしっかりと磨いて示していく、示していかなければならないというふうに理解をしております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) 突っ込んだ説明をしていただきたい。 それで、県はどうやら最適ルート帯を決める中で、実は盛土構造や現道利用などでも、既成の事実として一緒に決めてしまおうという具合に考えているんじゃないかとまで思われるような、そんな感じなんです、今の説明ではね。ただ、市長は、3月には大体ルート帯決定ということでやっていたのを、できるだけ詳しく説明するために延ばしましょうということで、非常に努力はしていただいているんですが、できれば、本当に皆さんがしっかりと分かった上での結論でありたいなというふうに思っております。 そこを対象として、盛土構造の評価と現道利用について、十分な話合いがやっぱりどうしても必要であると。また、その話合いは、地区の住民の皆さんの生活を対象としたものや、この道路の目的でもある観光への貢献や市街地へのアクセスとか、まだまだ多方面からの議論も必要であろうというふうに思っております。 先ほど、他地区にあるというんですが、その他地区で具体的な事例が見られるというのはどこなんでしょうか、それは。ちょっと教えてください。 ○議長(二條孝夫君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(古平隆一君) 他地区でそういった事例が、現道活用の事例が見られるといったような御質問かと思います。 今、私の承知している限りでは、和歌山県のほうに一部あるというふうに承知をしております。それからまた、東北のほうに行きまして、秋田、宮城というふうに、情報としてはあるんですけれども、こと現道活用、利用という部分の中では、現道活用する、また、供用の状況がどういった状況か分かりませんけれども、またこれは、今議員がお話しいただいたように、しっかりと調べなければいけませんけれども、どれだけやはりアクセスがあるか。交差点ですとか、そういった部分のアクセスコントロールがされているか。それとも、そういったアクセスがなければ、そのまま結構、現道活用として円滑な利用が運ばれているということも想像できるわけですけれども、そういったこともしっかり調査を、そういった観点でも調査していかなければならないというふうには考えているところです。そういった事例はあるということで承知しております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) 和歌山だとか秋田だとか宮城ですか、そんな遠くじゃ、一々行くのはちょっと厳しいので、ですから、ぜひ建設課のほうでしっかりと調べていただいて、分かりやすい資料として皆さんに御提示をしていただきたいと、これをお願いしておきたいと思います。 それでは、次の質問に移ります。 これまで関係者からいろいろ聞いてきた中で、自分たちは理解できないから不安になる、具体的に疑問が解消されれば、拡幅、路線の改良などされて、よい道路になることに反対する理由はないとのことであります。 市長は6月定例会冒頭挨拶で、市政運営に関する4番目の項目の中で、「豊かな自然を守り快適に生活できるまち」というテーマで、松糸道路について、3月下旬、地域全体を対象とする説明会を開催した。4月からは、各地域と一層密接なコミュニケーションを図るため、複数の自治会単位での説明会をこれまでに5回、15自治会から意見を聞いてきたとしています。そして、市としても最適なルートの選定に向けて、引き続き県と市民の橋渡し役として、情報発信に力を尽くしてまいりますと話されました。 しかし、そもそも幾ら説明をしてみても、現道利用の方式の中身の細部が地域住民には理解できないわけですから、要するに、安全にその道を横断できるのかとか、トラクターでの横断は大丈夫かとか、今ある信号機は具体的にどう変わるのかなど、2つ目の質問として、現道利用の方式が地域住民の生活にどのような影響を及ぼすのか教えていただきたいと思います。 今、先ほど、ぜひ建設課のほうでそれを調べていただきたいということをお願いしましたので、もし御答弁書いてあれば、ちょっと読んでいただいても結構でございます。よろしくお願いします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。建設水道部長。     〔建設水道部長(古平隆一君)登壇〕 ◎建設水道部長(古平隆一君) 現道利用方式による地域生活への影響についての御質問にお答えいたします。 先ほど御答弁申し上げたように、現道活用区間では、道路構造や機能を満たすための部分的な改良を行うこととされており、木崎湖以北の現道活用区間につきましても、現在、県において道路構造の検討がされているものと承知しております。このため、現時点で、道路整備による影響について具体的に申し上げることは困難でありますが、一般論といたしまして、高規格道路など規格の高い道路に現道が整備また利用された場合の効果や影響といたしましては、平面交差や信号などによる減速、また、一時停止区間が少なくなることによる渋滞が緩和される一方で、大型車の交通量の増加などに伴う騒音や振動など沿道環境への影響や、道路横断がしづらくなるなどの影響が想定されるものと考えております。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) やっぱりこれも、しっかりとした詳しい説明ができないと分からないんですよ。それで、まだ県が調査しているなんていう段階じゃ、これは路線決定なんかまだまだ先になりますよ。これちょっと変じゃないですかね。中身がよく分かってでなきゃ、賛成のしようがないんですよ。 だから、例えば具体的にと言えば、例えば平均サービス速度60キロと言いますけれども、部長、平均サービス速度60キロというのは、実際に使われているところって、どのぐらいスピード出ていると思いますか、ちょっとお聞きしたいんですが。 ○議長(二條孝夫君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(古平隆一君) サービス速度の考え方、また、実際に使われている道路の状況についての御質問かと思います。 まず、実際、一般道路の現道活用という前提の中で、今現在どのくらいで走っているかというような御質問に関しましては、まず私の答え方としては、法定速度が守られて走っているということは御理解いただきたいと思います。 そういった中で、今の例えば堤防道路、また木崎湖以北、それぞれの路線の状況にもよりますけれども、ある程度のスピードが維持されて走っているものと考えます。しかしながら、朝夕、また場合によって通勤時、そういった部分の中では、速度が減速されているものと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) それは法定速度を守るのは当たり前のことなんですけれども、現実には、私、この前試験的に、岐阜県の高山から富山に向けての道路、あれは70キロ制限でした。そこでバスが出していた速度、私がついていくと82キロでした。ほとんどがそうでした。70キロ制限で82キロですよ。 そういう中で、例えば木崎湖のトンネルから北を考えた場合、木崎湖のトンネル抜けたところで、すぐ旧道から入ってくるわけですよ。これに対して、もしあそこで、もっとも私の走った道路の82キロはバスでした。一般乗用車は、90キロで飛ばしていたのがほとんどでした。何もないものですから、どんどん行っちゃう。だけれども、これやられたら、例えば60キロの場合だと、私は恐らく、バスで70キロぐらい出すんじゃないかと、一般の車両は80近く出す。そうした場合に、木崎湖トンネルの北側で国道へ出ようとした場合に、トンネルから出で来た車と衝突しないかと思って、これも具体的に大変な問題だなと思っているんですよ。 それから、国道に面して、隣接して人家があるわけですよ。その人たちが、例えばすぐ左折していくなら、手前の道路で行けますけれども、右折していく場合に、必ず1車線またいで行かなきゃならないですね、向こう側へ行かなきゃならないわけです。そうしないと流れに入れない。その場合、南から来た車、目視でもって気がついた場合に、果たして間に合うかどうか。これ何か、すごい切実に怖い問題なんですよ。だから、そういった、それら具体的な問題を示してください。 要するに、この道路に反対じゃないと、私の今まで言っているのは。賛成の人がほとんどなんだと、いい道を造ってもらえてありがたいと。しかし、現道部分というやつも非常に怖いということでありますので、その辺の調査を県は恐らくしていないんじゃないかと、関係する道路でちょっと、何台通ってどういう状態かというのは。これはやっぱり県に求めていただきたい。私は市に対して、あまり強く言っても、ちょっと心が痛むんですね、やっぱりこれは県のあれですから。でもしかし、市は市民の代表としてしっかりとやっていただきたいと。 どうでしょうか、部長。 ○議長(二條孝夫君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(古平隆一君) ただいま、木崎湖以北、木崎湖トンネルから先、それから今、議員お話があったのは、美麻へ抜ける小島木崎停車場線、そこの部分の交差点が一番、非常にトンネルから抜けてすぐの重要な交差部分であるということを踏まえて、御指摘されたと思います。そういった意味で、今、市の観点、それから市が考えている内容につきましては、やはりこの現道活用、今をもってしても、非常に交通量があるというふうに理解をしています。 私が把握している限り、平成27年の交通センサス、これでいきますと、やはり木崎の白馬岳大町線から小島信濃木崎停車場線までの交通量、こういったものを見た場合も、1万1,000台ということが載っております。また、そこに大型車も多く含まれているというような状況の中で、やはり旅行速度、今、県のほうで旅行速度、サービス速度の調査をしているということですけれども、そういった調査も踏まえながら、もちろん検討は必要ですけれども、そういった部分を見ない状況でも、今現在でも相当な課題であるというふうに認識をしております。 そういった中で、県はこの現道活用区間の方針として、部分的な改良ということの中で、やっぱりそういったアクセスのコントロール、こういったものを重要視しています。そういった中で、安全にサービス速度、本線の通行を維持できる。そしてまた、そこに沿線の地域の住民の方の安全も図られる。そういった対策をしっかりと示していかなければならない状況でございます。 今後、今県が行っている旅行速度、サービス測度の調査によっては、そういった課題の場所、課題の区間、そういった部分が明らかになってくるものと、市としては考えています。そういった中で、それをお示ししながら、住民の皆様の御意見をしっかりと丁寧に聞き取っていく、そういう作業をしてまいりたい、そういうふうに考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) 大変ありがとうございます。そのように、ぜひお願いをしたいと思います。 今、さっきから逆さまだと、説明と、それからルート決定というやつがね。これ、入試を受けるのに、自分の進路を考えない人はいないんですよ。学校へ入っちゃってから考える人もいるかもしれませんけれども、また、会社に入ってから給料などの条件話し合う人はいないんですよ。今はまだ条件話合いの時期ですよ。まだ会社へ入るわけでもない、入試をあれして大学へ入るわけでもない。だから、やっぱり順序はきちっと考えてやっていただきたい。 また、ほとんど既成の事実のように扱われていくことが、本当に私、ちょっと危険だなと思っています。まだまだ高規格道路をやるには、十分な準備と、今まで大体、何十年にもわたって紆余曲折を繰り返してきたわけですよ。その中で、さんざん行ったり来たりして、さんざんどたばたやった挙げ句に、ここへ来て急に慌てるというのは、ようやく機運が高まって、北と南がやりましょうということになった。今まで反対していた南のほうの県議さんまでが、早くつけろ、金つけろと。これ見て私は、これは、大町は真ん中にいて、通り過ごしされても困るから、私個人の考えとしては、大町松本道路、そして、片や大町糸魚川道路が存在しているんだという考え方です、はっきり言って。そうでないと、大町は取り残されていっちゃう。ここで戦略が極めて重要であると。これはお答えをしなくて結構ですから、そんなことも考えていただきたいなというふうに思います。 それでは、3つ目の質問に入ります。 ところで、市長は、3月に示されたルート帯案設定の評価基準として、6つの項目を挙げておられます。1、まちづくりとの連携性、2、安全な市街地の形成、3、住環境への影響、4、農地への影響、5、地域や観光地などへのアクセス性、6、洪水による浸水時にも通行可能なルートとなっております。 これを見て、私の感想ですが、1つ目のまちづくりとの連携性と2つ目の安全な市街地の形成では、どのルートを通っても、それほど相違があるとは思えません。 3つ目の住環境への影響では、野口地区から木崎地区までの間、大きな土盛り構造は、恐らく景観を損ね、その上、物理的に地域を分断することになり、住環境の悪化、生活面への影響は少なからず強いられると私は考えております。 4つ目の農地への影響については、間違いなく広大な農地を潰すことになり、影響は避けられないでしょう。 5つ目の地域や観光地へのアクセス性については、幾らインターを設けても、木崎までの間、新しい土盛り構造で整備されれば、ドライブは快適になって、そのまま野口地区を通過して北へ、あるいは野口地区を通過して南へ向けて、旅行者はストレートに通り抜けていくことになると思います。土盛り構造の快適な道路は、ドライバーにとっても、大町市が主たる目的地でない限り、これも観光地から逆に旅人を遠ざける役目を果たしてしまうのではないでしょうか。観光地へのアクセスを考えれば、戦略的には何とかパススルーは防いで、地域に旅行者を引き込みたいと私は考えています。 6つ目の、洪水による浸水時でも通行可能を満たす道路では、盛土による道路は通行可能かもしれませんが、土盛り構造がせき止めた洪水がこの道路の上部地域を盛土に沿って流れ下り、民家を直撃することは容易に想像できるのであります。土盛り構造は安全でも、その近辺にある住宅は危険度を増大することになるでしょう。 このことは、かつて岡谷市で起きた豪雨災害でも、大量の水と土砂が中央道の下に設けられた排水のための開口部に押し寄せ、中央道下側にあった民家を直撃・破壊したことで死者も出たことから、想像に難くありません。 以上、幾つか考え合わせると、高瀬川左岸に移って、野口地区から木崎湖までの区間も土盛りで新設するのではなく、ここもむしろ安全を確保した上で、オリンピック道路など現道利用のほうが地域に貢献することが明白であると私は考えております。 ここであえて私見を述べましたが、私としましては、いろいろな意見を聞いた結果、野口地区から現道を拡幅改良・整備して、スピードを抑えた現道利用により、その辺りに観光地へのアクセスや観光案内、道の駅などを設置して、平地区ではスピードを落としてゆっくりと通過してもらうほうが、経済性・安全性、環境保護・観光振興のための戦略としても大いに寄与するものになると考えております。 これらについても、住民が何を望んでいるか、ぜひ地区住民の意見を再確認していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 建設水道部長。     〔建設水道部長(古平隆一君)登壇〕 ◎建設水道部長(古平隆一君) 平地区の住民意見を再度確認してほしいとの御質問にお答えいたします。 市と県は4月下旬より、各地域との密接なコミュニケーションを図るため、複数の自治会単位での説明会を始めており、5月末時点では、常盤・大町地域の15の自治会で109名の皆様に御出席をいただき、御意見を伺ったところでございます。説明会では、早く整備を進めてほしいとの御意見や、景観や農地への影響などとともに、現道を安全に整備してほしいとの御意見も上げられております。 市では過去に、都市計画マスタープランに松糸道路の市街地ルートを独自に想定し、市民の皆様との対話の中から、この道路整備に求める重要な観点を抽出いたしました。その際に挙げられた観点の一つに自然景観の保全と活用があり、当市の山岳景観や田園風景などの保全と活用について、県に対し要望した経過がございます。そのため、今後、県が示す評価におきましても、これらの観点がどのように評価されているか、確認していく必要があるものと考えております。 なお、今月10日からは、平地域の14自治会の皆様に説明を行う予定としており、今回の議員の御提言を踏まえ、県が説明する計画につきまして、住民の皆様の疑問点に市としましても丁寧にお答えし、疑問や不安の解決に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) 大町市の観光地は、東山もありますし、特に山岳関係では高瀬入、これはかなり認めておられているようです。それから、もちろん黒部ダム、そしてスキー場関係ですね、鹿島川に沿ってある。それから仁科三湖です。うまくやれば、もっともっと浮き上がっていくだろうと思われる観光地が、たくさんここにひしめいている。そこに対して、観光を盛り上げていくための戦略として、この道をうまく使わなきゃいけないと私は思うんです。 この間の飛騨の高山から行ったというルート、実は私、目的が金沢にありまして、そこへ行く用事を兼ねていったんですが、その途中で、白川郷に寄ろうかと話して行ったんですが、あまりに道の調子がいいものですから、小さい看板がちょっとあっただけ、白川郷。どうしようと言っていたら、もう入口過ぎていました。 そんな状態ですから、そういうことのないように、ぜひここでは、引っ張り込む体制を取っていかなきゃいけない。そんなことで、ぜひ説明と、説明の内容と、そしてルート帯決定とか、きちっと整理し直していただいて、そして、みんなでもってがやがやして、けんかする必要ないんですよ。もっとみんなで考えて、肩を組み合ってやれば、すばらしい結論に行き着くと。 そして、これから10年後、20年後に、あいつらばかなやつらだったと、とんでもない衆だと、どうにもならないじゃないかと、もうちょっと考える手はなかっただかやと、こういうことを言われないように、ぜひ御尽力いただきたい。これをお願いして、私の質問を終わりたいと思いますが、最後に市長からお考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくどうぞ。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) ただいまの松糸道路に対して、高橋議員は本当に地域の様々な声を丁寧に拾って、今日御質問いただきました。ありがとうございます。 まず、私、一番最初に申し上げたいのは、やはり県もできるだけ丁寧な説明に尽くす、それに尽きると思うんですね。なぜかといいますと、やはりこの道路が、本当に大勢の皆さんの賛同をいただく、よかったねと言われるようになるには、やはり理解していただき、そして初めて賛成、あるいは進めようということになっていく。 それのまず一つには、道路のイメージが湧くということが何よりも必要です。これがきちんと説明されることによって、ようやく、道路の建設者であります県、また私ども、その間に入って一生懸命、市民の皆様と共に県にも求め、あるいは県からの要請に基づいて調整役を図る、そうした県政あるいは市政そのものの信頼に関わる問題だからでございます。 そうした中で、先ほど議員が一つ、二つ取り上げていただいたのは、まず、大町市街地ルート、バイパスルートの3案ではなくて、いわゆる木崎湖以北の現道活用の部分について、これはまだイメージが湧かないことは間違いないことでありますし、また無理からぬことでございます。 整理して考えますと、もう既に4年前になりますか、この松糸道路が、きちっと長野県内の、また新潟県まで含めると7つの道路の区間の中で、きちんきちんと区間を決めて作業を進めていくという説明が全協でもありました。それは承認をされているところでございます。 そうした中で、一つにはやはり、例えば道路のイメージとすれば、新設道路、区間を決めて行うというのは、先ほど議員の御提言にもありましたように、手順を決めて進めていく。その御質問に対しては、建設部長のほうからは、手順の一つとして、道路の構造についてきちっと仕組みをお伝えする、これは今までも進めてまいりました。これにつきましては、いわゆる大町市街地の部分については土盛り構造を中心に、ただし高瀬川、どの3つのルート案ともに高瀬川を渡るんですが、その場合には、いわゆるコンクリート構造の橋梁ということになります。 それをまず一つ置いておきながら、実は6つの、長野県内では6つの区間を設定しながら、順次整備を進めていく。それは御案内のように、まず長野自動車道の分岐点からの安曇野の部分、これはもう既に、今年の春から正式に国の採択を受け、そしていよいよ着工、着手ということになりました。 そこから大町市の市街地の南、上一地区までは現道活用、大町市の上一から木崎湖のトンネルのところまでは、いわゆる市街地を通る区間、これはバイパス案ということになりました。また、木崎湖から以北につきましては、白馬村の入口までは現道活用、それから、白馬村のいわゆる市街地の部分についてはバイパス案、それから、白馬村からさらに北については現道活用、このような6つのそれぞれ区間を設定して、それぞれの区間ごとに調査をし、そして計画を発表する、ここまでは誰もが御理解いただいているところだと思います。 先ほど議員から、まず御質問がありましたのは、木崎湖以北についてはなかなかイメージが湧かない、あるいは、これは背景には、木崎湖と東山の間の狭い、人が一生懸命これまで農地を耕し、そして、今も安心して住んでいただいている地域をどのようにするのか。一つ北の、いわゆる簗場から青木湖の先まではオリンピック道路として、既に新しい道路構造の、平面交差をできるだけ避ける道路構造ができていますが、しかし海の口までの間は、なかなかそうしたイメージも湧きにくい。 これにつきましては、やはり、先ほど申し上げましたように、区間ごとに整備区間を定め、それごとに調査をし、版をつくっていくということでいえば、まだなかなか木崎湖以北については、イメージの湧くような提案もされていない。 最近県は、並行していろんな調査を、必要な調査を進めるというふうに、考え方を少しずつ変えてきておりますが、その計画、そうした調査に基づいて、道路のいわゆる通行量の大きさ、あるいは平面交差しているところの今の状態の在り方、今後の在り方、そういったものは、やはり調査が前提となって、初めてイメージの湧くような説明につながっていくのではないかと。 この点については、やはり今、一番喫緊の課題として大町建設事務所が取り組んでおります市街地ルートについて、まず固めていくということが前提になるのではないか。それが手順を踏んでの一つの事業の進め方ということについて、御理解いただきたいと思います。 そうした中で、先ほど現道活用のお話の中で、東海北陸自動車道、愛知県名古屋市から富山市へ抜ける道路ですが、これは決して現道活用を盛り込んだ、いわゆる地域高規格道路ではありません。多分、正規の高速道路であります。国幹道を形成するものでありますが、これについては、私も二度ほど自分で、1回は自分の車で、1回はバスで通行したことがあるんですが、本当にこれは山の尾根筋を貫いていく、集落はその下にいろんな、例えば白川郷とか、そういったものは全て、インターチェンジから下りていくと谷底に集落がある、そこがまた観光地となっている。そういったところは、やはり通過されやすい地形であるということで、これは大町においても、やはり通過されないような、大町に立ち寄りたいお客様が、きちっと大町に立ち寄りたいような、そうした構造が必要ということになろうかと思います。 そんなことで、まず木崎湖から北については、県のしっかりした調査が行われ、そして、それが具体的なイメージが湧くような、そんな説明を一日も早く進めることを期待するところでございますが、その前提となります大町市街地区間ですが、やはり幾つかの、ルート帯案の3つの評価基準として説明申し上げた中で、やはり大町市街地にできるだけ近く、アクセス性というのは、これは都市計画審議会でも大きなテーマとなりましたし、また、市街地でいろんな事業をなさっている方からは強く要望されているところでございます。できるだけ市街地に寄せるという案に基づいて造ったのが、A、B、CのC案であります。 大差ないといえば、そのとおりですけれども、やはりアクセス性が高いということは、大町市街地にもお客様に寄っていただく、あるいはその反面、例えば西側の観光地であります大町温泉郷、あるいは、黒部ダムにつながる道でいえば、その隘路が、綱引きになるということではないんですが、それぞれ一長一短があるということは私も自覚しております。そうしたA、B、C3つのルート案は現在、幅の狭いといいながら、100メートル幅で提示されています。 実際に道路敷というのは、私、素人の考えでいろいろ検討してみますと、やっぱり道路の幅そのものは9.5メートルなんですが、土盛りをした場合にはそれが、足を引くために土羽が必要になります。そうすると、30メートル前後の面積が、100メートル幅の中にその30メートルがどこになるかは、ルート帯が決定されてから、いよいよ地権者の皆さんとの交渉といいますか、農地をできるだけ潰さない、人家にできるだけ近づけないというような、そうした御要望を聞きながら詰めていくことになる、それは次のステップだと思うんですね。 現在のところは、やはり人家、道路のすぐそばの、ルート帯のすぐそばの皆さんの土地をどうするかという問題以前に、やはり景観ですとか、景観に与える影響ですとか、あるいは構造自体が安全で安心できるかどうか。そういったところをしっかり詰めていくことが必要、それによって、まず3つのルート帯の中から1本に絞っていく。そうしたことが、やっぱりこれからの作業の大詰めに向けた、説明責任を果たすべき項目ではないかと思うところでございます。 少し長くなりましたが、そうした中で、先ほど申し上げましたように、道路について御理解いただくには、ちゃんとイメージの湧くような、今申し上げているのは、市街地の一番喫緊の課題として取り組んでいる部分のことなんですが、しっかりイメージの湧くような、それをきちっと説明していただく。 今までもパース、あるいは、いわゆる想像の写真、合成写真などで提案されておりますが、本当にイメージの湧くような説明をいただいた上で、また、なぜ土盛り構造であって、一部に橋脚を伴うような立体交差の、いわゆる新幹線のような構造ができないのか。それは今までの話の中では、例えば冬の豪雪の場合に、土羽がある土盛りであれば、その土盛りのところにどんどん排雪できるけれども、新幹線の構造だと、上から下に雪を投げ飛ばす、掃き落とすということが不可能だというような、そんな配慮もあるというふうに聞いておりますが、そういったことについてもしっかり説明いただきながら、説明責任を果たしていただく。その間に、私どもは市として、しっかり住民の皆さん、市民の皆さんに寄り添いながら、きめ細かな対応をしてまいりたいと考えております。 繰り返しになりますが、道路の進捗そのものは、行政に対する、県政あるいは市政に対する信頼感が背景にある、そういうことを肝に銘じながら進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。高橋正議員。 ◆11番(高橋正君) 最後に、部長にお願いしておきたい。 どうも市長は頭のいい人だものだから、よく分からない、私のような程度では。ですから、説明には、ばかでもいいから、一生懸命になって調べて教えてくれるような人間を回してもらいたい。あまり頭のいい人は駄目だ、疲れる。 だから、もっともっと、本当にどうしたらいいかと考える連中でやろうよ。そんな難しいこと言われたって分からない。ですから、真実を分かりやすく、本当に大町のことを心配しながら考えていってほしい。 それをお願いして、私の質問を終わりといたします。ありがとうございました。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、高橋正議員の質問は終了いたしました。 ここで、2時10分まで休憩といたします。 △休憩 午後1時53分 △再開 午後2時10分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第14位、太田昭司議員の質問通告は2項目です。太田昭司議員の質問を許します。太田昭司議員。(拍手)     〔5番(太田昭司君)登壇〕 ◆5番(太田昭司君) 皆さん、こんにちは。公明党の太田昭司でございます。 それでは、通告に従いまして、1、コロナ禍における物価高騰対策ポストコロナの施策について、2、男女共同参画について、大きく2点にわたり質問させていただきます。 5月20日に公明党大北支部として牛越市長に提出させていただきました物価高騰から市民の生活を守るための緊急要望におきまして、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した支援策について、9項目の要望を訴えたところであります。 具体的には、学校給食費の値上げの抑制による保護者の負担軽減、生活困窮世帯に対する支援、子育て世帯に対する支援、そして市内の各事業者に対する支援などの要望であります。 初めに、市民の生活支援についてですが、コロナ禍において原油価格や物価高騰に直面する生活困窮者など生活者の負担軽減に資する支援について、市はどのような事業を計画しているかお聞きいたします。 次に、市内の事業者、また農林水産業など、あらゆる産業に対する支援についてですが、コロナ禍において原油価格や物価高騰による影響を受ける事業者の負担軽減等の支援策について、どんな事業を計画しているかお聞きいたします。 これで第1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員の質問に対する答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した支援事業について、御質問にお答えいたします。 コロナ禍長期化の影響に加え、物価の高騰が重なり、市民生活への負担が懸念される中、国は、生活への影響が大きいと考えられる一定所得以下のひとり親世帯及びふたり親の住民税非課税世帯に対し、児童1人当たり5万円を給付する新型コロナ感染症セーフティネット強化交付金が創設されたことを受け、現在市では、対象世帯に対し速やかに支給するため、準備を進めております。 さらに、市として、この給付金の支給対象世帯に対し、新型コロナ感染症対応地方創生臨時交付金を活用して5万円を上乗せし、対象児童1人当たり10万円を給付することとし、子育て世帯の支援に努めたいと考えております。 また、原油価格高騰の影響などにより、学校や保育園等の給食提供に係る原材料費が上昇しており、給食の質を維持する観点から、物価上昇による影響分につきましても当交付金を活用することとし、この措置に係る所要の経費につきましては、補正予算に計上し、追加提案することといたします。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。     〔産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 私からは、コロナ禍において、原油価格や物価の高騰に対する事業者の負担軽減等の支援策についてのお尋ねにお答えいたします。 長引くコロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻による影響や原油価格の上昇に加え、円安に伴う原材料、輸入材料の価格高騰により、事業経営にも大きな影響が及んでおります。 国では、コロナ禍からの経済社会活動の回復を確かなものとするため、4つの柱から成る原油価格・物価高騰等総合緊急対策を策定いたしました。そのうち4番目の柱には、コロナ禍において物価高騰等に直面する生活困窮者等への支援策として、雇用調整助成金の特例措置の延長や新型コロナ感染症対応地方創生臨時交付金の原油価格・物価高騰分の創設のほか、地方公共団体が実施する原油価格高騰対策に係る地方交付税措置などの財政支援が盛り込まれております。 また、現在、県におきましては、急激な原油高・物価高騰等により多大な影響を受けている県民及び事業者を緊急的に支援するため、価格高騰緊急対策を取りまとめている最中と伺っております。 市といたしましては、先月18日に本年度第1回の経済対策連絡会議を開催し、関係機関における取組状況の把握や市内の経済状況について、意見交換を行ったところであります。今後、国・県による緊急対策と支援の内容を注視し、外国人観光客の受入れ開始を見据えた観光誘客の促進のほか、市民生活の底支えや消費喚起につながる支援に努めるとともに、物価高騰等に伴う事業者の経営支援として、新たな制度資金の創設など、金融機関をはじめ関係機関の御意見を伺い、地域に与える影響を的確に把握し、実情に応じた適時適切な支援策を検討し、実施に移してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 大変によく分かりました。 今回緊急要望させていただいた項目のうち、学校給食費の負担軽減、また、特に支援が必要な子育て世帯に対する国の給付へのさらなる上乗せにつきましては、既に実施を計画されているとの御答弁でございました。大変にうれしく思います。大変にありがとうございます。 市内事業者に対する支援につきましても、今後も物価の高騰は必至であるとの状況を鑑みまして、ぜひ引き続き、支援の御検討をよろしくお願いいたします。 さらに、生活支援についてお聞きいたします。 私はこのコロナ禍にあって、市民の皆様から様々なお声をお聞きする中で、物価の高騰により、市民生活は非常に大きな影響を受けていることを実感しております。これは、いわゆる生活困窮世帯のみならず、市民全体が影響を受け、日常の買物も控えている、そのような実感でございます。 そこで、緊急要望の中でも要望させていただいたものでございますが、例えばプレミアム付商品券など、広く市民の皆さんが買物をする意欲を喚起し、市内の経済にも大きな効果があるような施策もぜひ考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) プレミアム付商品券などの消費喚起策についてお答えをいたします。 現在の物価高騰などによる影響は、コロナ禍とも相まって、当市の基幹産業である宿泊観光業や飲食業、関連事業はもとより、市民生活にも広く及んでいるものと認識をしております。こうした状況の中、国では新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金に新たな交付金枠、原油価格・物価高騰対応分が創設され、現在、この交付金を活用した新たな支援策について、全庁で検討を進めているところであります。 議員より御提案いただきましたプレミアム付商品券につきましては、昨年度の換金実績が約2億2,000万円余となり、市民生活の下支えと市内の消費喚起につながったものと理解をしております。本年度につきましても、市内経済の動向や市民生活への影響を把握しつつ、プレミアム付商品券事業を含め、市内における消費喚起や経済効果につながる効果的な手法について、状況をさらに慎重に見極め、検討してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 今後もさらに物価は高騰することが見込まれております。市民の皆さんに対しまして広く支援が行き渡るような施策をぜひ御検討いただきたいと思います。 次の質問に移ります。 現在市は、令和2年に策定した新型コロナ克服戦略おおまち再生プランの見直しに取りかかっております。今回の原油価格・物価高騰対策としての新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した事業は、非常に限定的なものとなります。 今回見直しが行われる大町再生プランは、今後2年間の市の取組を定める計画であります。つまり、コロナ禍からの出口戦略としての市のビジョンが反映される、ある程度長期にわたる計画であります。全員協議会でも説明がありましたが、市はどのような目標・目的を持って再生プランの見直しを行うのかお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 再生プラン見直しの目的と目標についての御質問にお答えいたします。 市では令和2年8月に、新型コロナ等の非常事態にも負けない持続可能な社会経済構造を実現するため戦略的に取り組む施策を、新型コロナ克服戦略おおまち再生プランとして取りまとめました。このプランでは、市民の生活を守る緊急支援フェーズと地域の活力を再生するⅤ字回復フェーズの2つの局面に分け、計画期間はおおむね2年間としたものであります。 計画策定以後、新型コロナウイルスは変異を続け、その都度感染の波が襲い、ウィズコロナの生活を余儀なくされる一方で、ワクチン接種が始まり、現在では行動制限等の緩和とともに、屋外ではマスクの着用も要しない方針が出されるなど、コロナをめぐる社会情勢は日々変化しております。また、当初掲げました施策も一定程度進んでおりますことから、今日の社会情勢を踏まえた計画の見直しが必要と判断したものであります。 今回の見直しの方針では、まず今年度を、コロナ禍から一歩前進し、新たな日常の再構築を図る年と位置づけ、イベント・行事等は感染状況を鑑みながら、知恵と工夫により、万全な対策を図った上で取組を進めてまいります。 また、施策の大きな柱を、市民の生活を守る分野と地域活力の再生プラスアルファ成長分野と位置づけ、充実した検査・医療体制を維持し、既に日常となった新しい生活様式による感染対策に努めながら、ウィズコロナに対応した地域経済、産業活動等の再生・成長に向けた積極的な取組により構成してまいりたいと考えております。 これまでの穏やかな暮らしやまちの活気を一日も早く取り戻せますよう、市民生活や地域経済等に及ぶ影響を的確に把握するとともに、今何を優先すべきか迅速に判断し、地域経済の早期回復や雇用の維持・確保に向け、戦略的・機動的に取組を進めてまいります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) よく分かりました。 今後、この再生プランの見直しで、新たな日常の再構築に向けまして、力強い前向きな市の取組により、大町市がこのコロナ禍を乗り切っていくことを心から願います。 今後、コロナの感染状況がどのように変化するのか。なかなか予測ができないわけではありますが、今後のコロナの感染状況次第では、このおおまち再生プランも変更を余儀なくされる場合もあるかもしれません。しかし、その場合も、再生プランのさらに上位にあります第5次総合計画後期基本計画のビジョンにのっとり、コロナ収束のさらに先を見据えた柔軟な対応が求められることになります。また、そのための総合計画であります。 これからの計画とは、コロナという未曽有の危機を経験した後のどんな災いにも対応できる、例えばこの先も、どんな感染症などが来てもそれに耐え得るような、フレキシブルに対応できる社会を見指すものでなければならないのではないでしょうか。 そのための戦略が、実はこの第5次総合計画には盛り込まれております。この計画の基本理念であります「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」、そして、市の将来像であります「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」、すなわち人を育てるという視点、第5次総合計画の策定当初から一貫して掲げられてきたこの視点こそ、今後のポストコロナの時代において、死活的に重要な視点ではないでしょうか。 人は人と人の間で育まれます。その大事な機会が失われたのが、このコロナ禍でありました。人と人のつながり、すなわち人と人が助け合い、人と人が励まし合えるような場が、常日頃からここ大町の至るところにあること、そして、どんな厳しい状況になっても人と人のつながりを知恵を振り絞ってつくり続けていくことが重要ではないでしょうか。人さえしっかりしていれば、どんな危機に直面しても、例えば地震によって町中の建物が壊れたとしても、また立ち上がり、私たちのふるさとが回復していけるものと信じます。 具体的には、文字どおり人を育てる学校教育や社会教育の場、また、障害があっても、また生活が困難な状況になっても、また学校に行けなくなっても、そしてそれを支えてくれる福祉やボランティアの存在、これらも人が自立できるように支援をする、広い意味で人を育む存在であると言えます。 実は、この同じ視点から、私は3月定例会で、居場所の重要性について質問をさせていただいたのであります。人と人のつながり、人が人を支えるということが、これこそが第5次総合計画の目指すものであったのではないでしょうか。 今、コロナ禍にあって、実は多くの子どもたち、若者たち、女性たち、高齢者の人たちが悩みを抱え、苦しんでおります。また、社会から孤立し、悶々と悩んでいる人、家族がおります。コロナの感染拡大が始まってから、私はそんな多くの市民の声をお聞きしてまいりました。今こそ、第5次総合計画の人を育てる、また人を支えるという視点、そして、誰も置き去りにしないというSDGsの視点に立って、ポストコロナの時代を切り開く取組が求められているものと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 誰一人取り残さないSDGsの視点に立った取組について、御質問にお答えいたします。 コロナ禍においては、人々の地域を越えた移動だけに限らず、日常生活でも行動が大きく制限され、また、学校や地域の行事、スポーツイベントなど、多くの行事が中止または延期となり、人々が触れ合う機会が失われ、人と人の絆も希薄になったと感じております。 議員御指摘のように、人が互いに距離を取り分断される中では、心までもが離れてしまうことのないよう、人間性の回復が急務であり、このような状況下においてこそ、地域や人との絆の回復が何より大切だと考えております。 そのため、まちづくりを進めるに当たりましては、市の最上位計画であります第5次総合計画に定める「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」を基本理念とし、まちづくりを担う「ひと」に重点を置くことが肝要と考えます。そして、地球上の誰一人取り残さない社会の実現を目指すSDGsの目標達成に向け、心配や不安を抱える市民の皆様と共に、困難な状況を乗り越え、新たな生活様式に根差した大町の再生と持続可能なまちづくりを目指して取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) ありがとうございます。 ポストコロナの大町市のよりよき未来のためにも、今後も人を育てるという視点に立った取組をお願いいたします。 また、付け加えて、3月定例会で提言をさせていただきました居場所の充実につきましても、再度訴えさせていただきたいと思います。 では、ここで、市長にお伺いいたします。 この6月定例会は、牛越市長にとって任期最後の定例会であります。第5次総合計画に掲げられた人を育てるという理念の下、これまでどのような思いで市政の発展のために取り組んでこられたのか、ぜひお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 第5次総合計画に掲げた人を育むの理念の下で取り組んでまいりました市の発展に向けた私の思いはとのお尋ねにお答えいたします。 平成29年度を初年度としてスタートした第5次総合計画の策定時に、本格的な人口減少や価値観の多様化など、地域社会が急激に変化を迎える中にあって、地域の活性化やまちづくりなど、大町市の明るい未来を築くための原点は、やはり人づくりとの認識に立ち、長い歴史と風土に培われた文化や郷土に誇りを持ち、地域に愛着を持つ、そうした人を育てることを基調とする基本理念の下で、市政の運営に当たってまいりました。 この間、新型コロナ感染症の蔓延への対応やSDGsの理念を踏まえたまちづくりなど、まさに人を原点とした施策の展開が求められる、そうした時代を迎えたことを実感しております。 そして、これまで多角的な視点から、地域の将来を託す子どもたちの健やかな成長の支援に努めてまいりました。このほか、人づくりの様々な分野におきまして、SDGsや地域活動、さらには産業などの広範な領域で活動する人材の育成支援を目的として、それぞれの事業に取り組むとともに、市民の皆様との協働の力を最大限に発揮できますよう、施策の展開に特に意を配してまいりました。 先般策定いたしました後期5か年計画におきましても、基本理念や将来像の実現に向け、より発展させることを主眼とし、5つの重点施策を位置づけるとともに、市民一人一人が活躍できる「ひとが輝く」まちづくりを一層推進することとしており、その実現に力を尽くしていくことが強く求められております。 人を育む分野の施策は、教育と同様、まさに100年の大計であり、その成果はなかなか見えにくく、さらには、行政の一方的な働きかけだけでは到底効果に結びつくことはかないません。市民の皆様との連携を深め、交流を積み重ねながら、一定の年月をかけてでも粘り強く、息の長い努力の延長線上に必ず成果として実を結ぶことを確信するところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 市長より第5次総合計画、人を育てるという理念の下、市政発展にどのように取り組んでこられたのかの思いについてお聞かせいただきました。また、教育は100年の計であるとの御答弁もいただきました。 この危機の時代を生きる私たちにとって、地域を愛する人材を育てることがどれほど重要であるか。危機の時代に必要な人材とは、頭でっかちな冷めた人間よりも、熱い地域愛にあふれた行動する人間であります。まさに、「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育て」てきた市長の方向性は、今後も決して変えてはならないものであり、今後も変わらないことを願いまして、次の質問に移ります。 男女共同参画について質問いたします。 大町市の男女共同参画の先駆けとなります女性行動計画が1995年に策定されており、27年、大町市第3次男女共同参画計画が平成25年に策定されており、9年が経過いたしました。この計画に掲げられた3つの目標は、1「人権を尊重した男女共同参画の意識づくり」、2「あらゆる分野への男女共同参画の推進」、3「男女共同参画を推進する環境づくり」であります。 初めに、第3次計画が策定されてから今日までの9年間、どのように男女共同参画が進められてきたのか、その進捗状況についてお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。     〔総務部参事(田中久登君)登壇〕 ◎総務部参事(田中久登君) 第3次男女共同参画計画の進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。 本年度、最終年度を迎える第3次男女共同参画計画は、平成25年度から10年間を計画期間として策定し、平成30年には、中間年次における評価や市民アンケートの結果を踏まえた見直しを行っております。基本目標達成のための具体的施策につきましては、各課が連携して実施し、一定期間ごとに施策評価を行い、進捗を確認しながら取組を進めております。 地域における活動では、行政と市民をつなぐ役割を果たす男女共同参画コミュニケーターや男女共同参画推進団体に御協力いただき、男女共同参画フォーラムや市内各地区での学習会を毎年開催してまいりました。 計画の進捗状況につきましては、3つの基本目標のうち、「人権を尊重した男女共同参画の意識づくり」では、広報や啓発活動、学校や地域における人権教育などを毎年粘り強く実施し、着実に男女共同参画社会に対する市民の意識づくりに効果が表れているものと認識しております。 基本目標の2つ目、「あらゆる分野への男女共同参画の推進」では、女性の参画が進んでいる分野もある一方で、遅れている分野もございます。 なお、令和2年度の当市における各種審議会委員の女性比率は約25%、市職員の係長以上職の女性比率は約14%と、いずれも目標値には達していないものの、女性の持つ視点が様々な施策に生かされるよう取組を進めております。 基本目標の3つ目、「男女共同参画を推進する環境づくり」では、子育てや介護支援などの分野で施策が着実に進められている一方、新型コロナの流行は男女共同参画社会の実現にも影響をもたらし、女性の雇用などの新たな課題が顕在化しております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 男女共同参画計画の進捗状況につきまして御答弁いただきました。 御答弁にもありましたが、計画期間のちょうど半分が経過した平成30年には、計画の中間見直しを行うとともに、男女共同参画推進の強化を図るため、新たな組織きらり会が設置され、その後は、このきらり会と女性団体連絡協議会や男女共同参画コミュニケーターとの連携を図る中で、大町市の男女共同参画が推進されてまいりました。私も、このきらり会の活動につきましてはよく存じ上げております。 さて、繰り返しになりますけれども、第3次計画の策定から9年が経過したわけでありますが、この9年間で社会はどのように変化し、男女共同参画の推進に当たって、どんな新たな課題が浮き彫りになってきているのか。また、コロナ禍は男女共同参画、また女性の人権にどんな影響を与えたのかお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 社会変化による新たな課題とコロナ禍による女性の人権への影響についてお答えいたします。 急速な人口減少と少子高齢化、ITなどの技術進歩やグローバル化など、社会情勢は大きく変化をしております。 また、新型コロナの流行は、女性の人権にも大きな影響を及ぼし、女性の就業機会の減少や多くの女性が携わるエッセンシャルワーカーの心理的・身体的な負担の増加、さらには外出控えなどによる女性の家事・育児への負担増などのほか、これまで表面化していなかったDVやひとり親世帯の経済的貧困など、新たな課題も浮き彫りになってまいりました。 第4次計画では、こうした諸課題に対応する施策を盛り込み、支援を必要とする女性が取り残されることのないよう、一層、男女共同参画施策の推進・強化を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。
    ◆5番(太田昭司君) 女性の家事・育児に対する負担増とか、またDV、このような課題が浮き彫りになってきたことがよく分かりました。また、コロナ禍が女性に与えた影響は非常に大きいことが分かりました。 ところで、女性の活躍推進という視点で見ますと、例えば第3次計画では、市職員の係長以上の女性の割合の目標値を本年2022年時点で20%としております。この目標値を鑑みますと、現在の市の状況は、数値的にはもう一歩というところかと思います。 ただ、今後の重要な視点は、数値そのものではなく、女性が働きやすい環境づくりではないでしょうか。それは、職場の環境はもちろんですが、それよりも重要なことは、家庭の環境、そして男性の意識の変革であります。つまり、洗濯や料理、皿洗いなど、家事は女性がやるものという考え、子育ては女性がやるものという考え方自体が変わらなければ、女性がどんな立場になろうと、思う存分働くことができません。また、そのような考え方が当たり前になる社会の雰囲気が第一に求められるはずであります。 女性が働くことに引け目を感じてしまうような空気であっては、幾ら女性が一旦は管理職として働くことができても、長続きできるはずがありません。やはり大事なのは、男性の考えを変えるための取組であります。 具体的には、意識の啓発はもちろん、小さいうちからの子どもたちの教育にあると私は思います。 第3次男女共同参画計画におきまして、家事・子育て・介護等に男女が共に協力して行うことができるよう啓発を行います。また、幼児教育・学校教育において、基本的人権の尊重、男女平等、男女雇用機会の均等、家庭における仕事の分担と役割、男女が協力し助け合う必要性や異性への正しい理解とお互いを認め合う学習を実施しますと、具体的な施策が盛り込まれております。 そこで、この第3次計画の策定以後、市は男性の意識啓発について、どのような取組を行ってこられたのか。また、子どもたちへの男女共同参画の教育はどのように行われてきたのかお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 私からは、男性の意識啓発に対する取組についてお答えをいたします。 市では、これまでの取組の一例を挙げますと、男女共同参画コミュニケーターの皆さんに地区ごとの学習会を企画していただいております。学習会の内容は地区ごとに決定しておりますので、様々でありますけれども、これまでの出席者を見ますと、男性も約4割参加をいただいており、男女がお互いを尊重して、協力して参加できる場としているところでございます。 議員御指摘のように、男性の意識の変革も課題の一つとして認識しておりますが、男女共同参画という面からしますと、男性をターゲットとした意識啓発の取組、これも大切でありますけれども、男女が共に参加する中で、一緒に参加する中で意見交換し、学び合うということ、これがより効果的であるのではないかというふうに考えております。 一方、昨年は、男性で構成する団体において、男性の料理教室を通じて家庭における役割分担を改めて意識することによって、男女共同参画を目指すといった取組も見られております。少しずつでありますが、男性によるこうした自主的な取組も進んできております。 今後も様々な機会を通じて、男女共同参画の意識啓発を進めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 教育次長。 ◎教育次長(竹内紀雄君) 私からは、教育関係の取組についてお答えをいたします。 学校の教科で一例を申し上げますと、例えば家庭科や体育の授業につきましては、中学校で以前は男女別々に学んでおりましたが、今日では同一の教育課程となり、男女一緒に学ぶようになって久しくなってございます。また、細かな点で申し上げますと、出席簿など名簿につきましても、現在では男女混合の名簿となっております。 このような中、学校におきましては、人権尊重の観点から、男女平等、男女が協力し助け合う必要性や異性への理解と互いを認め合う大切さ、この点につきまして、道徳の授業、あるいは総合の時間、また体育の授業などで学んでおります。 今後も全ての小・中学校におきまして、共に学び、協働の学びを軸に、互いに対等の立場に立って学習する経験を積み重ねてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 様々に工夫を凝らしながら取組が行われておりますこと、よく分かりました。 今は大町市におきましても、男女共働きの家庭が増えております。その上、コロナ禍により、女性に多くのしわ寄せがいってしまい、女性の心身に大きな負担を負わせております。 これからの時代は、女性の視点がさらに重要となります。これまで以上に、女性が社会においても、また政治の分野においても、活躍が期待される時代であります。女性の活躍こそが、大町市の持続可能な発展に大きく寄与することは間違いありません。 第4次計画におきましては、男性の意識変革、また、小さいうちからの男女共同参画教育の具体策がさらに充実することを強く要望したいと思います。私自身も個人的に頑張りたいと思っております。 ところで、先ほど御答弁にもありましたが、ここで、コロナ禍において特に影響があった女性の雇用について触れたいと思います。 コロナ禍によって職を失った方の多くが、非正規雇用の女性でありました。このような中、大町市において、女性が働きやすいテレワークの取組が始まります。こちらの状況についてお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) テレワークの取組状況についてのお尋ねにお答えをいたします。 テレワーク事業におきましては、フルタイムや固定パートタイムの求人が大半を占める中、子育てや介護など様々な理由で日々の生活に時間の制約がある方々が、スキルやキャリアを生かし無理なく社会参加できる環境を提供することは、今後の人口減少・少子高齢化社会における地域の労働力を確保する観点から重要であると考えております。 そのため市では、本年度から、塩尻市、安曇野市、糸魚川市との連携により、地方創生推進交付金を活用した広域連携事業の取組を進めております。これまでにワーカーとして登録された方々へのヒアリングをはじめ、市内保育園・幼稚園の保護者を対象にワーカー登録の募集を行い、既に6名の方に応募をいただいております。 今後は、業務委託先の塩尻市振興公社との連携を図り、ワーカーと仕事をマッチングする仕組みを強化するとともに、子育て中の女性を中心に、コロナ禍においても無理なく仕事が続けられるよう、多様な労働環境の整備に努めてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 大変によく分かりました。 女性が子育てをしながら働くことができる環境づくりは、男女共同参画計画が掲げますワーク・ライフ・バランスの実現に大きく寄与するとともに、今後DXを進める大町市において、ますます求められるIT人材の育成にも大きく寄与するものと御期待申し上げます。 ところで、先ほど御答弁にもありましたが、コロナ禍により家庭内における女性に対する暴力、DVの増加が報告されております。非常に私も憂慮しているところでありますが、一昨年の12月にも同様の質問をさせていただきましたが、本日再度、大町市におけるDVに対する対策についてお聞かせいただきたいと思います。可能でありましたら、件数や傾向などについてもお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 市におけるDV対策についてお答えいたします。 子育て支援課が対応いたしましたDVに関係する相談件数は、令和2年度が12件、令和3年度が37件と3倍に増加しております。また、そのうち、コロナ禍において自宅にいる時間が増えたことなどに起因する事案につきましては、具体的に数字として把握をしておりませんが、増加傾向にあるものと推測しているところであります。 このため、市といたしましては、家庭内におけるDVなどの相談に対応するため、女性相談員のほか、母子父子自立支援員を子育て支援課に配置するとともに、より専門的な相談にも対応するよう、隔週で弁護士相談を実施しております。また、DV被害者の一時避難や一時保護などが必要な場合には、児童相談所や警察などの関係機関と連携して対応に努めているところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 大変によく分かりました。状況は深刻なものであると感じます。 このような女性を取り巻く環境の厳しい状況を受けまして、先月国会において、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が成立いたしました。この新しい法律では、目的や理念に女性の福祉の増進、また人権の尊重・擁護などが明記されており、支援のために必要な施策の実施を国や自治体の責務としております。この法律の施行は、2024年4月となっておりますが、大町市におきましても、民間団体と協働して女性の支援を行うための支援調整会議の設置も含め、困難を抱える女性の支援を強化されることを強く求めたいと思います。 さて、私は一昨年の12月定例会におきまして、LGBTの方々の人権について質問させていただきました。その後、学校教育現場におきましても、LGBTについての意識啓発の機会をさらに増やしていただくなど、取組の強化を図っていただきました。 そこで、第4次男女共同参画計画におきましても、ぜひLGBTについて市民の理解を促進するための取組について、しっかりと明記した計画とすべきであると思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) LGBTへの理解を促進するため、計画に明記すべきとの御質問にお答えします。 第4次男女共同参画計画の策定におきましては、これまでの取組をより発展させ、様々な社会の動向や男女共同参画の形成をめぐる新たな変化を計画に反映していくという必要があります。 議員御指摘のLGBTに関する項目は、第5次総合計画後期基本計画にも掲げております多様性に満ちた共生社会の実現を図る人権政策の推進に重要な要素の一つであるように認識をしております。こうした多様な性の在り方についての新たな視点も取り入れ、市民の理解を促進するための方策を計画に取り込んでまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 明確な御答弁をいただき、ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 そして、これも一昨年の12月定例会で提言をさせていただきましたが、LGBTの方々のためのパートナーシップ制度の導入について検討するべきときが来ていると思いますが、いかがでしょうか。 一昨年の12月の提言以来、パートナーシップ制度を導入している自治体はさらに増えまして、この4月には何と200を超えました。本日再度、大町市でもパートナーシップ制度を導入することを提言したいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) パートナーシップ制度の導入についてお答えいたします。 一昨年の12月定例会での議員の御質問に際し、既にパートナーシップ制度を導入している他の自治体の事例などを参考としながら、今後研究を進めていく旨、答弁をいたしました。 市では昨年、大町市パートナーシップ制度導入に向けた検討準備会を庁内に立ち上げまして、関係各課から意見や課題を聴取しまして、制度導入に向けた研究を始めたところでございます。また、県内では既に2市が導入をしており、県におきましても、県として制度導入するか、あるいは各市町村の制度導入を支援するか、そういったことを含め、検討に着手することとし、5月に開催された県と市町村の協議の場におきまして、県・市町村が共同して研究検討の場を設けることになりました。 同性のパートナーを婚姻相当と自治体が認め、証明書を発行するパートナーシップ制度は、人々の日常生活が市町村の区域を越えて営まれているのが実情であり、市町村単位よりもより広域的な単位での制度導入が望ましいとの考えもありますことから、今後の県・市町村共同の研究・検討の場や他の自治体の動向などを注視し、引き続き制度導入に向けた検討を前向きに進めてまいりたいというように考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 長野県では、県としてパートナーシップ制度を導入するか、また、市町村での導入を検討している市町村を支援するかどうかを検討をしているとの御答弁をいただきました。ありがとうございます。 県がこのように前向きに検討しているのであれば、ぜひ期待したいと思っております。県がもしも同制度を導入するのであれば、ぜひ真っ先に大町市も手を挙げていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。 では、最後に、市長にお聞きいたします。 男女共同参画の取組が進む中、今では多様な性を尊重する意識も高まってきております。第5次総合計画の基本理念であります人を育てるとは、実は多様性を尊重することでもあるのではないでしょうか。多様な人々が色とりどりに活躍する「ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に向けて、この4年間取り組んできた市長の思いをお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 「ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に向けて取り組んできたことへの思いはとのお尋ねにお答えいたします。 第5次総合計画後期基本計画にも位置づけておりますSDGs(持続可能な開発目標)の5番目のゴールにジェンダー平等の実現がうたわれており、今日、人種や性別、年齢を超えて差別や不平等をなくすことは、人類共通の普遍的な目標でございます。個々人一人一人が持つ多様性をお互いに尊重し、平等に暮らせる共生社会の実現は、男女間の課題にとどまらず、LGBTQに関する理解の不足やSNS等における人権侵害、コロナ感染症患者への誹謗中傷など、私たちの身の周りにも常に起こり得るものであり、こうした新たな事象への取組も必要となってきております。 先ほど、ポストコロナの施策に関する御質問の中で、人を育む分野の施策についてに対する私の考えについて御答弁申し上げましたが、多様性を尊重するという観点におきましても同様であり、全ての人が尊重される多様性に満ちた共生社会について、まず私自身がしっかり理解し、それを実現することに力を尽くしてまいりました。 具体的には、男女共同参画コミュニケーターの企画による男女共同参画学習会や人権を考える市民の集いにLGBTQなどの新たな課題を取り入れることや、防災訓練において女性や高齢者、また障害者などに配慮し、女性が主体となる避難所開設運営訓練を実施することなど、今任期4年間、多様性に配慮した教育や啓発に取り組んでまいりました。 多様性に満ちた共生社会の前提となるものは、お互いの尊厳を尊重し合うことであり、相互に互いの違いを認め合う寛容の心だと私は考えます。そして、こうした精神を時間をかけて涵養していくことが大切だと考えております。 これは、やはり成果の見えにくい地道な取組ではありますが、そもそも時代の潮流とともに変化し続ける人権に関する様々な取組は、人を育むという施策の土台となる特別に大切なものと考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。太田昭司議員。 ◆5番(太田昭司君) 多様性の尊重、そして寛容の心、これにつきまして、市長の思いをお聞かせいただきました。 市長には、これまで出会ったことのなかった未曽有の危機の中を、大変なかじ取りを行っていただきました。最新の知見によりますと、これまで人類が直面してきた幾つもの危機を乗り越えてきた人類のレジリエンス、つまり危機を生き抜く能力、その重要な要素とは、強靭さではなく柔軟性、そして多様性であったといいます。大町市が、これからも女性や若者の声を柔軟に取り入れ、そして多様な人たちの意見を生かすことで、コロナ禍と全ての危機を乗り越えていけることを願いまして、私の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、太田昭司議員の質問は終了をいたしました。 ここで、3時15分まで休憩といたします。 △休憩 午後2時59分 △再開 午後3時15分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。--------------------------------------- △日程第2 議案の上程、説明、質疑、委員会付託又は討論、採決--------------------------------------- ○議長(二條孝夫君) 日程第2 議案の上程、説明、質疑、委員会付託又は討論、採決を行います。 議案第32号 令和4年度大町市一般会計補正予算(第3号)を議題として、提案理由の説明を求めます。総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) ただいま議題となりました議案第32号 令和4年度大町市一般会計補正予算(第3号)につきまして、提案理由を御説明申し上げます。 1ページを御覧ください。 第1条、予算の総額ですが、歳入歳出それぞれ2億1,683万1,000円を追加し、総額を175億8,687万9,000円とするものであります。 8ページを御覧ください。 歳入について御説明いたします。 款15項1国庫負担金2,960万1,000円の増は、新型コロナウイルスワクチン接種対策費負担金で、款15項2国庫補助金1億7,480万9,000円の増は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金子育て世帯生活支援特別給付金、住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金等であります。 款16項2県補助金242万1,000円の増は、県の地域発元気づくり支援金が採択されたことによるものであります。 款19項1目2基金繰入金1,000万円の増は、今回の補正財源として、財政調整基金から繰入れを行うものであります。 次に、10ページを御覧ください。 歳出について御説明いたします。 款2項1目12美麻支所費1,986万2,000円の増は、国の過疎地域持続的発展支援交付金が採択されたことによる一般社団法人に対しての補助金であります。 款3項1目1社会福祉総務費6,354万3,000円の増は、住民税非課税世帯等臨時特別給付金に要する経費であります。 款3項2目1児童福祉総務費6,199万6,000円の増は、子育て世帯生活支援特別給付金事業等に要する費用であります。 12ページをお願いします。 款4項1目2予防費4,660万6,000円の増は、新型コロナワクチンの4回目接種に係る事業費であります。 款7項1目3観光振興費541万7,000円の増は、県の地域発元気づくり支援金を受けて実施する市内ライトアップ事業に要する経費であります。 14ページをお願いします。 款10項5目3学校給食費739万2,000円の増は、物価高騰の影響を受けた給食の食材費の支援のための費用であります。 以上、御説明申し上げましたが、御審議の上、御可決賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 本案について、御質疑はありませんか。平林英市議員。 ◆10番(平林英市君) 11ページの過疎地域持続的発展支援交付金、これ、もうちょっと具体的に、どんなところに使われるのか教えてください。 ○議長(二條孝夫君) 美麻支所長。 ◎美麻支所長(藤巻孝之君) 御質問にお答えいたします。 この事業につきましては、令和元年度から、小さな拠点の形成のために地域で検討してきた事業でございまして、集落機能の維持のための活動を支援する総務省の過疎地域集落ネットワーク圏形成支援事業に応募しまして採択されたものでございます。 主な内容につきましては、生活支援のための移動支援であったり、集落活動、高齢者等への草刈りとか除雪等への支援のための事業、また、ローカルツーリズムとしまして、地域の体験事業等を観光事業化するための事業等でございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) ほかにありませんか。降旗達也議員。 ◆4番(降旗達也君) 12ページの商工費の中の観光振興費、先ほど観光資源活用事業ということで、市内のライトアップというようなお話ありましたけれども、ここをもう少し細かく説明をお願いしたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 観光課長。 ◎観光課長(志賀一夫君) お答えいたします。 観光資源活用事業のただいまの御質問につきましては、観光地の磨き上げ、さらに、新たな魅力づくりを目的といたしまして、市内霊松寺や仁科神明宮、そして大町温泉郷等、当市の魅力的な施設の有効活用、最大限活用することを目的としまして実施をいたします。これにより、宿泊増加や滞在時間の増加、さらには消費拡大につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 降旗達也議員。 ◆4番(降旗達也君) 予算の部分なんですけれども、これ、ちょっと分かりにくいのでお伺いしたいんですけれども、238万9,000円でライトを買って、218万6,000円でそのライトを設置する委託をするという、そういった事業なのかお伺いをしたいのと、例えば、万が一そういう話だとすれば、この事業を毎年毎年やるためには、この二百何十万円というものが毎年毎年かかるという話でいいのかどうか、ちょっと確認をしたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 観光課長。 ◎観光課長(志賀一夫君) お答えいたします。 こちらの事業の、まず備品の購入の関係につきましては、令和元年度にリースで1回実施をしております。それを参考に、今年、市内3か所実施するケースを想定いたしまして、費用を比較検討しました結果、また今後、継続的に魅力づくりを進めていく中で、購入したほうが費用対効果が高いと、そういうことで、今回購入をしたいと考えているものでございます。 また、委託料のライトの設置・撤去等につきましては、こちらにつきましてはその都度発生するものであり、今後は必要に応じて予算要求というか、そういった形を取らせていただければと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 降旗達也議員。 ◆4番(降旗達也君) 分かりました。 ちなみに今、リースでやったと。どのぐらいの費用対効果の差が出たのか、ちょっとお伺いをしたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 観光課長。 ◎観光課長(志賀一夫君) お答えいたします。 今回の購入につきましては、238万9,000円でございますが、リースにつきましては、3か所、それぞれ7日程度実施をするといたしまして、254万1,000円かかる形になります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) ほかに質疑はありませんか。大和幸久議員。 ◆12番(大和幸久君) 11ページのところで、認定こども園等の運営支援事業交付金があります。これ、具体的にはどんな内容の交付金になるのか、説明いただきたいと思います。 あと、住民税非課税の特別給付金とか子育て世帯生活支援特別給付金、それぞれ予算が載っていますが、それぞれ対象は何人ぐらいになるのか、改めて説明いただきたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(渡辺卓也君) 御質問に順次お答え申し上げます。 まず初めに、認定こども園等運営支援事業ということでございますが、こちらにつきましては、昨今の物価高騰によります給食食材の購入費の支援として計上させていただいたものでございます。市内の認定こども園3園分ということでございます。 それから、続きまして、給付金につきましては、国の新型コロナ感染症セーフティネット強化交付金という交付金がございまして、そちらのメニューの中で、ひとり親の世帯の方、一定所得以下のひとり親世帯、それと、その他の住民税非課税世帯子育て世帯の皆様を対象といたしまして、対象となります人数につきましては、ひとり親世帯分といたしまして約280人、それから、その他の住民税非課税世帯分といたしまして300人、合計580人として計上させていただいたものでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 福祉課長。 ◎福祉課長(鳥羽章人君) 私からは、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金の対象者の数についてお答えを申し上げます。 この給付金につきましては、令和3年度も実施をしておりまして、令和4年度、引き続き実施をするということで、国で計画決定されたものでございます。対象者でございますが、令和4年度に新たに非課税世帯になった方々、それから家計が急変された方々という、そういう2種類の方々に給付をするものでございます。 令和4年度、新たに非課税世帯になった方々でございますが、これ、試算では550世帯ということで見込んでございます。それから、令和4年度、新たに家計急変される世帯でございますが、これは50世帯ほど見込んでございます。合わせて600世帯ということで、給付金は1世帯10万円ということでございますので、6,000万円の予算計上をさせていただいているというものでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。 ◆12番(大和幸久君) 認定こども園への物価高騰の助成はあるわけですが、公立保育園に関しては同様の支援等はないんでしょうか、説明ください。 ○議長(二條孝夫君) 子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(渡辺卓也君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。 恐れ入ります、議案の12ページ、13ページを御覧いただきたいと存じます。 そちらの一番上に、保育所管理運営事業という項目で、市内の市の保育園で物価上昇に伴います必要な予算を今回、追加で補正計上させていただきたいということで、記載をさせていただいてございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) ほかに質疑はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 質疑がありませんので、この辺で質疑を打ち切ることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 御異議なしと認めます。よって、質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております議案第32号は、各常任委員会に付託をいたします。 次に、議案第33号 令和4年度大町市温泉引湯事業会計補正予算(第1号)を議題として提案理由の説明を求めます。建設水道部長。     〔建設水道部長(古平隆一君)登壇〕 ◎建設水道部長(古平隆一君) ただいま議題となりました議案第33号 令和4年度大町市温泉引湯事業会計補正予算(第1号)につきまして、提案理由の御説明を申し上げます。 今回の補正は、第32号の12、13ページにあるものと関連しますが、長期化する新型コロナウイルスの影響等を踏まえた受湯者の皆様に対する温泉利用料の減免に伴う補正でございます。 1ページを御覧ください。 第2条、収益的収入の補正につきましては、第1款第1項営業収益を360万円減額し、第2項営業外収益は同額を計上するものでございます。 なお、第1款温泉引湯事業収益の合計に増減はございません。 第3条、条項の追加につきましては、予算第8条を第9条とし、第7条の次に第8条、他会計からの補助金360万円を追加するものでございます。 2ページを御覧ください。 補正の内容につきまして、実施計画(第1号)にて御説明申し上げます。 収益的収入でございますが、款1項1目1給湯収益360万円の減は、温泉利用料の減免に伴う利用料を減額するもの、項2目2他会計補助金につきましては、温泉利用料減免分を補填するため、同額を一般会計繰入金として計上するものでございます。 以上、御説明申し上げましたが、御審議の上、御可決賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 説明が終わりました。 本案について、御質疑はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております議案第33号は、総務産業委員会に付託をいたします。 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれをもって散会といたします。大変御苦労さまでした。 △散会 午後3時31分...