令和 5年 9月 定例会 令和5年 定例会 京都市
会会議録 第2号 9月市会 令和5年9月29日(金曜日)
出席議員(67名) 1番 平田 圭議員 2番 河村 諒議員 3番 朝倉 亮議員 4番
土方莉紗議員 5番 くまざわ真昭議員 6番
井崎敦子議員 7番
西村義直議員 9番 やまね
智史議員 10番 えもとかよこ議員 11番
片桐直哉議員 12番 きくち一秀議員 13番
北尾ゆか議員 14番 中高し
ゅうじ議員 15番
北川みき議員 16番 もりもと
英靖議員 17番
増成竜治議員 18番
中村まり議員 19番 山本し
ゅうじ議員 20番
谷口みゆき議員 21番
井上よしひろ議員 22番 とがし 豊議員 23番
山本陽子議員 24番
森田ゆみ子議員 25番
平井良人議員 26番 山田こうじ議員 27番
天方ひろゆき議員 28番
小島信太郎議員 29番
神谷修平議員 30番
久保田正紀議員 31番 森
かれん議員 32番
菅谷浩平議員 33番
兵藤しんいち議員 34番
松田けい子議員 35番 平山たかお議員 36番 森田 守議員 37番
田中たかのり議員 38番 みちはた
弘之議員 39番
玉本なるみ議員 40番 くらた
共子議員 41番
河合ようこ議員 42番 赤阪 仁議員 43番
大津裕太議員 44番
こうち大輔議員 45番
宇佐美賢一議員 46番
江村理紗議員 47番
中野洋一議員 48番
西山信昌議員 49番 かわしま
優子議員 50番
青野仁志議員 51番 さくらい
泰広議員 52番
しまもと京司議員 53番
椋田隆知議員 54番
下村あきら議員 55番
田中明秀議員 56番
西野さち子議員 57番
加藤あい議員 58番
北山ただお議員 59番 おんづか 功議員 60番 平山よしかず議員 61番
吉田孝雄議員 62番
湯浅光彦議員 63番
山本恵一議員 64番
寺田一博議員 65番 津田大三議員 66番
橋村芳和議員 67番 繁
隆夫議員 68番 富 きくお
議員欠席議員(なし)
議事日程 開議日時 令和5年9月29日(金)午前10時第1 請願の付託及び陳情の回付第2
請願審査結果について(
環境福祉委員会)第3 議第70号 京都市
行政手続条例の一部を改正する条例の制定について第4 議第71号 京都市
情報通信技術を活用した行政等の推進に関する条例の制定について第5 議第72号 京都市情報公開・
個人情報保護審議会条例の一部を改正する等の条例の制定について第6 議第73号 京都市
個人市民税の控除対象となる特定非
営利活動法人に対する寄附金を定める条例の一部を改正する条例の制定について第7 議第74号
上弓削農業集落排水事業を
京北特定環境保全公共下水道事業に統合するための
関係条例の整備に関する条例の制定について第8 議第75号 京都市
衛生関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について第9 議第76号 京都市
地域リハビリテーション推進センター条例の一部を改正する条例の制定について第10 議第77号 京都市旅館業法の施行及び旅館業の適正な運営を確保するための措置に関する条例の一部を改正する条例の制定について第11 議第78号 京都市
保健所条例の一部を改正する条例の制定について第12 議第79号 京都市こころの
健康増進センター条例の一部を改正する条例の制定について第13 議第80号
こども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律等の施行に伴う
関係条例の整理に関する条例の制定について第14 議第81号 京都市
児童福祉センター条例の一部を改正する条例の制定について第15 議第82号 京都市
建築基準条例及び
京都都市計画(
京都国際文化観光都市建設計画)らくなん進
都産業集積地区建築条例の一部を改正する条例の制定について第16 議第83号 京都市地区計画の区域内における建築物等の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について第17 議第84号 京都市
市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について第18 議第85号 京都市
火災予防条例の一部を改正する条例の制定について第19 議第86号 京都市執行機関の附属機関の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定について第20 議第87号 京都市養正
市営住宅新2号棟(仮称)
新築工事請負契約の締結について第21 議第88号 京都市養正
市営住宅新3号棟(仮称)
新築工事請負契約の締結について第22 議第89号 京都市
三条市営住宅S1棟(仮称)
新築工事請負契約の締結について第23 議第92号 元
離宮二条城修理工事(
本丸御殿玄関、御書院及び御常
御殿修理工事)
請負契約の変更について第24 議第93号 京都市西京区
総合庁舎新築工事請負契約の変更について第25 議第94号 京都市西京区
総合庁舎新築工事(
電気設備工事)
請負契約の変更について第26 議第95号
京都市立北総合支援学校中央分校施設整備工事請負契約の変更について第27 議第96号 市道路線の認定について第28 議第97号 市道路線の廃止について第29 議第100号
公立大学法人京都市立芸術大学定款の変更について第30 議第101号
公立大学法人京都市立芸術大学への財産の出資について第31 議第102号
公立大学法人京都市立芸術大学からの出資等に係る不要財産の納付の認可について第32 議第103号
公立大学法人京都市立芸術大学第3期中期目標の策定について第33 報第2号 令和4年度京都市
一般会計歳入歳出決算第34 報第3号 令和4年度京都市
母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算第35 報第4号 令和4年度京都市
国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算第36 報第5号 令和4年度京都市
介護保険事業特別会計歳入歳出決算第37 報第6号 令和4年度京都市
後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算第38 報第7号 令和4年度京都市
中央卸売市場第一
市場特別会計歳入歳出決算第39 報第8号 令和4年度京都市
中央卸売市場第二市場・
と畜場特別会計歳入歳出決算第40 報第9号 令和4年度京都市
農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算第41 報第10号 令和4年度京都市
土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算第42 報第11号 令和4年度京都市
土地取得特別会計歳入歳出決算第43 報第12号 令和4年度京都市
市公債特別会計歳入歳出決算第44 報第13号 令和4年度
京都市立病院機構病院事業債特別会計歳入歳出決算第45 報第14号 令和4年度京都市
水道事業特別会計決算第46 報第15号 令和4年度京都市
公共下水道事業特別会計決算第47 報第16号 令和4年度京都市
自動車運送事業特別会計決算第48 報第17号 令和4年度京都市
高速鉄道事業特別会計決算第49 議第104号 令和4年度京都市
水道事業特別会計未
処分利益剰余金及び
資本剰余金の処分について第50 議第105号 令和4年度京都市
公共下水道事業特別会計未
処分利益剰余金及び
資本剰余金の処分について第51 議第106号、議第90号、議第91号、議第98号及び議第99号 令和5年度京都市
一般会計補正予算 ほか4件(
予算特別委員長報告)第52 議第107号 京都市名誉市民の表彰について
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 〔午前10時1分開議〕
○議長(
西村義直) これより本日の会議を開きます。 本日の
議事日程は、席上に配付いたしておきました。 本日の
会議録署名者を指名いたします。
田中明秀議員と
青野仁志議員とにお願いいたします。
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○議長(
西村義直) 日程に入ります。 日程第1、請願の付託及び陳情の回付を行います。 今回受理いたしました請願2件及び陳情4件は、お手元に配付してあります文書表のとおり、所管の
常任委員会に付託又は回付いたします。
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○議長(
西村義直) 日程第2、
請願審査結果についてを議題といたします。
委員会報告書は配付いたしておきました。 これより討論を行います。発言の通告がありますので、これを許します。
玉本なるみ議員。 〔
玉本なるみ議員登壇(拍手)〕
◆(
玉本なるみ議員)
日本共産党京都市会議員団は、請願第7
号健康保険証廃止撤回の要請の不採択に対して反対する立場を表明しておりますので、私は議員団を代表し討論いたします。 現行の保険証を2024年秋に廃止し、
マイナンバーカードに一体化させることになっていますが、現在においても
カードそのもののトラブルが続き、
マイナ保険証として不具合や問題が山積している状況にあります。そもそも
マイナンバーカードの取得は任意であり、申請しない方があって当然であります。また、申請したくても心身の状況により申請が困難な方もおられます。 一方で、
健康保険証は被保険者に交付することは当然であります。つまり、
国民全員が取得することができない
マイナンバーカードに
国民全員が必要な
健康保険証を一体化すること自体に無理があります。しかも、
厚生労働省の調査で、8月24日に
協会けんぽ等の
保険証番号が約77万人も
マイナンバーと
ひも付けが済んでいなかったことが判明しました。
ひも付けがされていなければ、当然、保険証の代わりになる
マイナ保険証も作れない状況だったということであります。
国民健康保険証や
後期高齢者医療については
住民基本台帳を基に
ひも付けはされていますが、全ての保険の足並みがそろっていない状況で
健康保険証を廃止することはすべきではありません。
マイナンバーカードについて誤登録や
資格確認の運用上トラブルが続く中、不具合に対して国は次々と対応策を提案してきており、
制度そのものが複雑化することが予測されます。保険証の代わりに交付する
資格確認書も当初は有効期限1年としていましたが、5年にすることや職権発行もできるようにするなど運用方針の見直しの検討がされています。
マイナンバーカードの発行に対しては、写真を含め規格外の扱いや
マイナ保険証取得者に対しても
資格情報のお知らせの発行を検討するなど、
マイナ保険証のメリットとしている事務手続の簡略化とはならない状況が明らかになってきていると言えます。現行の保険証を存続することこそが、必要な医療を受けられる保障となります。 今議会には、
医療現場で市民の命と向き合い日夜御奮闘いただいている京都府
保険医協会から、
健康保険証廃止の凍結の要請の陳情が出されていました。8月に行った
医療機関調査第2弾では、
オンライン資格確認の画面に
健康保険証の券面と異なる
負担割合が表示されていたという事例が30
医療機関から報告されており、全国では978
医療機関に上る。誤表示により窓口では確認作業などの業務が増加しており、患者とのトラブルも生じかねない。間違った
負担割合で保険請求したことによる
レセプト返戻も生じることになるという御意見でございます。
医療現場の声を重く受け止めるべきです。ただでさえ、
医療現場は
新型コロナウイルス感染症、
季節性インフルエンザの感染拡大による対応も含め日常業務に追われています。保険証がなくなることにより
医療現場が混乱することは絶対に避けなくてはなりません。 さらに、
介護施設では
福祉施設の関係者から、
マイナ保険証と暗証番号、
資格確認書も含めて管理を求められるが、
入所利用者さんが急に体調を崩されたときの受診や夜間体制のときなどに扱うのは困難だと、こういった声もたくさん出ています。
福祉現場に与える影響も考慮する必要があります。 最後に、共同通信が7月に全国の市区町村に実施したアンケートでは、保険証の廃止方針に対して4割超が延期を求めていると報道しています。京都市及び京都市会としても、国の対策を見守るだけではなく、来年秋予定の
保険証廃止にストップをかける必要があることを申し述べまして、請願不採択に対しての反対討論とします。ありがとうございました。(拍手)
○議長(
西村義直) 次に、
井崎敦子議員に発言を許します。
井崎議員。 〔
井崎敦子議員登壇〕
◆(
井崎敦子議員) 私は、
健康保険証廃止の撤回を求める請願を採択すべきと考え、その理由を述べ討論いたします。玉本先生の討論とかぶるところは割愛させていただきます。 この間、
マイナ保険証受付を導入されている幾つかの病院、京都市では50余りあるかと思うんですけれども、幾つかの病院にヒアリングの御協力をいただきました。この
マイナ保険証メリットとしては、
高額医療手続の申請が不要になっていること、保険証の有効資格があるか確認が取れることなどを挙げてくださいました。 一方、
デメリットについては、まず患者さん御自身が機械で確認操作をされるのですが、操作が複雑なため、機械の前に長蛇の列ができてしまう。また、
システムのエラーで患者さんの顔認証ができなかったり、資格なしと表示されることが発生し、結局職員さんが手作業で
マイナンバー以外の
本人確認をされていることも度々起きる。また、主保険以外の
福祉医療受給者証が反映しないため、
マイナンバー以外の確認が必要な方が多い。
マイナンバーの場合は、同月内でも毎回御
本人確認が必要になることなど、患者さんにとっても職員さんにとっても煩雑になっているのが現状ということでした。これらは過渡期だから起きているのか、今後もっと便利になるのか、その辺りはよく分からないというのが現場の職員さん方の率直なお声でした。
デジタル庁のホームページによりますと、
マイナンバー制度の
サービス設計12箇条として、まず、利用者のニーズから出発する、事実を詳細に把握する、全ての関係者に気を配るなどがうたわれています。しかし現状は、現場を担う職員さんにも来年の状況が読みにくい。まして国民にとっては、なぜこうも事を急ぐのか、なぜ保険証と一体化する必要があるのかよく分からないというのが実態ではないでしょうか。4月以降、病院では、
マイナ保険以外の
保険証利用者さんには
システム基盤整備充実費として1回当たり10円から30円の加算がされているそうです。
健康保険という命に直結する情報を、現時点では
大変信頼性の低い
システムに委ねないといけないうえに、それを利用しないと
デメリットがある状況は民主的と言えるのでしょうか。 海外に目を向けますと、G7諸国には、
マイナンバーカードのような国民IDと
健康保険証を一体化させている国はありません。これは、IDで一括管理されていることに対し抵抗がある国民世論を反映している結果であり、行政的かつ中央集権的ではなく、個人が自分自身のデータを安全かつプライバシーが保護された状態で管理できる
データ主権を大切にした
分散型システムについての議論も盛んです。これらの自治体の姿勢は大変参考になると考えます。この間、私は市会において、市民の声を聴き地元に根差した政策を実現されている議員の皆様のお仕事ぶりに学ぶところ多く、改めまして、国政に国民の声が反映しにくい中、
自治体議会の果たす役割は大きいと感じております。本請願に表れている市民の不安の声を受け止め、丁寧な議論を重ねるためにも、本請願を採択することを改めて求め討論といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
西村義直) 次に、
北山ただお議員に発言を許します。
北山議員。 〔
北山ただお議員登壇(拍手)〕
◆(
北山ただお議員)
日本共産党市会議員団は、請願第8号から17
号敬老乗車証制度の交付基準の見直し10件につきまして、不採択に反対し、採択すべしと求めておりますので、我が
党議員団を代表して討論いたします。 そもそも
敬老乗車証制度の目的は、長年にわたり社会に貢献してこられた高齢者に敬老の意を表するとともに、様々な社会活動に参加し、
生きがいづくりや介護予防に役立てていただくため、高齢者の福祉の増進に寄与することであります。高齢者の
生きがい対策として半世紀前に創設されました。
高齢化社会が進む中で、
敬老乗車証の価値は一層高まり、市民の宝と称されるまでになっております。 2021年秋の制度改悪が強行されて以来、
敬老乗車証制度の改悪に反対する請願、陳情が本市議会には3,000件以上寄せられており、
市民生活にとって切実であることは明白であります。昨年の10月には
本人負担が2倍となり、2万5,000人の方が申請を諦めざるを得ない状態に追い込まれました。今年10月の3倍になればもっと申請できない市民が増えることは必至であります。
年金生活者の実態を見ない京都市に怒りが広がっているのであります。ましてや私たちの暮らしはどうか。
ガソリン代や電気代・ガス代、食料品や日用品などが高騰し、年金はどんどん引き下げられ、働いても賃金は上がらず、社会保障は後退するばかりでありますから
市民生活はひっ迫しており、こんなときに京都市が負担を3倍にするなど到底市民は受け入れることはできません。 今回の10件の請願趣旨は、少なくともこの10月からの3倍化は中止をしてほしいと求められている内容でありますから、議会としても採択して市民の暮らしを守る役割を果たそうではありませんか。同じ
敬老乗車証制度が実施されている名古屋市では、
本人負担の最高は5,000円、京都市の最低が9,000円、最高が4万5,000円ですから、今回の改悪は余りにもひどいと言わざるを得ません。 最後に、
敬老乗車証は、単に高齢者の福祉に寄与しているだけではなく、社会参加が促進される仕組みによって、投入した税額の10倍に上る直接、間接の経済効果があることが明らかになっております。
福祉施策はもとより、
社会経済活動にも波及する値打ちのある施策ではないでしょうか。この9月市会に、京都市は77億円の
黒字決算を発表し、一昨年の102億円の実質黒字と合わせると毎年500億円、5年で2,800億円の財源不足とした
行財政改革計画の前提は完全に失われている状況となっております。
敬老乗車証制度があるから財政が破綻するということはあり得ないことが、ますますはっきりしているわけです。よって、
敬老乗車証制度を元に戻すことを求め、今回の請願不採択に反対し、採択することを求めるものです。以上でございます。(拍手)
○議長(
西村義直) これをもって討論を終結いたします。 これより表決を採ります。本件は、
環境福祉委員会報告書のとおり、11件を不採択とすることに賛成の方の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○議長(
西村義直) 多数であります。よって、本件は、
環境福祉委員会報告書のとおり決しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
西村義直) 日程第3ないし日程第50については、前回の議事を継続し、これより順次上程することといたします。 日程第3ないし日程第32、議第70号京都市
行政手続条例の一部を改正する条例の制定について、ほか29件、以上30件を
一括議題といたします。 本案は、ただ今お手元に配付してあります
議案付託表のとおり、所管の
常任委員会に付託いたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
西村義直) 日程第33ないし日程第50、報第2号令和4年度京都市
一般会計歳入歳出決算、ほか17件、以上18件を
一括議題といたします。
井上よしひろ議員。
◆(
井上よしひろ議員) 議事進行について動議を提出いたします。 ただ今議題となっております報第2号から報第17号、議第104号及び議第105号の18件については、67名の委員をもって構成する
決算特別委員会を設置し、これに付託のうえ、慎重審議願いたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
西村義直) ただ今、
井上よしひろ議員から動議が提出され、動議は成立いたしております。 お諮りいたします。ただ今の
井上議員の動議のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
西村義直) 御異議なしと認めます。よって、
井上議員の動議のとおり決します。 なお、
決算特別委員は、全議員67名の方々を指名いたします。
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○議長(
西村義直) 日程第51、議第106号、議第90号、議第91号、議第98号及び議第99号令和5年度京都市
一般会計補正予算、ほか4件、以上5件を
一括議題といたします。
予算特別委員長の報告を求めます。
予算特別委員長みちはた
弘之議員。 〔みちはた
予算特別委員長登壇(拍手)〕
◆
予算特別委員長(みちはた弘之) 本委員会に付託されました議第106号令和5年度京都市
一般会計補正予算ほか4件につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本委員会といたしましては、9月21日の本会議で付託を受け、22日に第1分科会では
環境政策局、行財政局及び
保健福祉局に対して、第2分科会では
文化市民局、子ども若者はぐくみ局、
都市計画局及び
教育委員会に対して、第3分科会では
産業観光局に対してそれぞれ質疑を行い、27日に各分科会の報告を受けた次第であります。 今回の
補正予算は、令和4年度決算の黒字を活用し、過去負債すなわち
公債償還基金の計画外の取崩しの返済を行うとともに、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等も活用し、
市民生活、事業者の下支えにつながる
物価高騰対策や
コロナ禍からの回復に向けた対応、
中小企業等の更なる成長への支援など国・
府支出金等を財源として、総額61億8,000万円を補正しようとするものであります。 以下、審査の過程において論議されました主な事項について順次申し上げます。 まず、
補正予算全般に関しては、今回の
補正予算に対する市民理解を深めてもらうためにも本市の
財政状況が今後も継続して厳しい状況であることを明確に伝える必要性、令和4年度決算の黒字化を踏まえて
行財政改革による負担増の見直しに係る予算を計上する考えなどについて質疑や御意見がありました。 次に、過去負債の返済に関しては、将来世代に負担を掛けないために当初の計画に縛られることなくその時々の
財政状況を考慮して早期に返済する必要性、過去負債の返済に短期間で多大な財源を費やすことへの疑問、過去負債の返済のための予算を決算額で調整せずあらかじめ確保すべきであるとの指摘、過去負債の返済に係る内容や今後の見通しを分かりやすく説明する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、
物価高騰対策や
コロナ禍からの回復に向けた対応、
中小企業等の更なる成長支援についてであります。 まず、
福祉施設・
子育て施設等における運営費や
食材費高騰に対する支援についてであります。 初めに、高齢者・
障害者施設等に関しては、支援金の算出に用いた
物価上昇率について直近の数値を考慮すべきとの指摘、
利用者負担分の光熱水費を値上げしないよう施設に依頼する必要性、介護報酬が上がっても利用者の負担が増えないよう国の
負担割合を上げるべきとの指摘などについて質疑や御意見がありました。 次に、
児童福祉施設等に関しては、支援金の使途の範囲、各施設から支援金の充足状況を聴き取る必要性、
消費者物価指数ではなく
施設種別ごとに特有の消費量に着目し支援金額を算出すべきとの考え、一過性の対策ではなく安定した
施設運営が行えるように
運営費補助等を抜本的に底上げする必要性、他局所管の
支援事業では
利用者負担額の値上げをしないことを条件としている一方で本事業では容認していることに対する疑問、
アレルギー対応等に苦慮している現場の声に耳を傾け支援を継続する必要性などについて質疑や御意見がありました。 そのほか、運営費や
食材費高騰に対する支援全般については、施設や関係団体から支援の継続を求める声が上がる中で予算を計上した経緯、速やかな支給と情報発信により利用者や市民の安心につなげる必要性などについて質疑や御意見がありました。 そのほか、学校給食
食材費高騰への対応に関しては、食糧費が高騰する中でも給食費に係る保護者負担を増額することのないよう対応していることを保護者に周知する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、京都観光の回復に伴う観光課題対策強化事業に関しては、大型手荷物の市バスへの持込制限を前提とした手ぶら観光推進の取組を
産業観光局と交通局が連携して行う必要性、手ぶら観光推進のため所管局がない取組にも各局が連携して隙間なく取り組む必要性、
市民生活との調和を踏まえたモラル周知、マナー啓発に取り組むとともに観光客の満足度も下げないよう配慮した啓発の重要性、京都駅タクシー乗り場の案内員の募集方法、外国人へのスムーズな案内に係る取組内容、案内員の増員よりも京都駅八条口のタクシー乗降位置の構造を根本的に見直すべきとの指摘などについて質疑や御意見がありました。 次に、中小企業担い手確保・定着
支援事業の更なる推進に関しては、現場の声を反映し継続して担い手に対する支援を行う必要性、賃上げなど中小企業で安心して働ける環境を作るための直接的な支援を行う必要性、今回の
補正予算での成果を踏まえて令和6年度の当初予算において的確な施策を展開する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、観光における宿泊・飲食事業者担い手確保等
支援事業に関しては、深刻な人手不足の状況を踏まえ一層踏み込んだ支援を実施する必要性、観光都市として
市民生活の調和と安心して働ける職場環境づくりを両立する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、公共交通担い手確保
支援事業に関しては、担い手不足の現状、地域ごとの市バスと民間バスの運行実態を踏まえて支援策を検討する必要性、現状のタクシー運転手の処遇改善に向けた支援を行うべきとの指摘、良好な労働環境づくりの観点で交通ルールや交通マナーの市民啓発に取り組み運転士の離職要因の解消に努める必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、商店街等消費活性化
支援事業に関しては、本事業を確実に生活者支援につなげる必要性、個々の商店街の維持・発展につながるよう寄り添った支援を行う考えなどについて質疑や御意見がありました。 次に、ものづくり
中小企業等販路開拓
支援事業に関しては、ポータルサイトに海外企業が確実に到達できる具体的な方法、厳しい経営状況下に置かれる中小零細企業に対して寄り添った支援策を講じる必要性などについて質疑や御意見がありました。 そのほか、伝統産業生産力向上
支援事業に関しては、伝統産業を文化財として守り後世に伝える必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、中小事業者の高効率機器導入促進事業に関しては、重点対策加速化事業に係る国への申請内容及び当事業の交付金の活用方法、補助要件を満たす事業者全てではなく今回採択した事業者に対して支援した方が効果的であるとする根拠、予算額の根拠と補助要件を満たす全ての事業者に対する今後の支援の考え、本事業の速やかな周知と執行を行う必要性、本事業によるCO2削減量の見込み、CO2の削減目標の達成に向けて重要な中小事業者への支援に今後も取り組む決意などについて質疑や御意見がありました。 そのほか、コロナ後の状況を踏まえたしっ皆調査に基づく伴走支援を構築する必要性、限られた財源の中で事業者を限定して支援を行う理由をしっかりと説明する必要性などについて質疑や御意見がありました。 以上のほか、京都・文化ファンドレイジング戦略推進事業については、令和3年度から始まったArts Aid KYOTO~京都市連携・協働型文化芸術支援制度~の運用状況、寄付を行った企業の公表状況、企業が着目する芸術分野だけの支援となることへの危惧、単年度で成果を求めることなく長期的な支援によって文化芸術を充実させることで市民にとって魅力的なまちづくりへとつなげる必要性、京都で芸術活動を行いたいと国内外から思ってもらえる環境を作り世界的な投資を呼び込む必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、既存住宅の流通促進事業については、モデル事業として洛西地域を選定した経過、断熱性能など快適に入居するために求められる項目を幅広く調査する必要性、居住環境の課題などの人口流出の要因を把握するために若者や子育て世代の意見を幅広く聴取する必要性、住戸の改修工事が困難な市内中心部の住宅密集地への事業展開にも応用できる仕組みを検討する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、市立学校の教員確保対策については、教員の欠員が生じていると判断する基準及び欠員に係る対応状況、本来推奨されるべき育児制度利用者の増加を教員の欠員が生じている理由として説明することは不適当であるとの指摘、若年層の退職に歯止めを掛けるとともに退職者に復職を希望してもらえるよう本市で教員になる魅力を発信する必要性、欠員が生じている学校に校務支援員を臨機応変に配置する必要性、校務支援員の追加配置によって教員の学びの機会を充実させる必要性、教員の欠員状況への対応として校務支援員の追加配置も有効である一方で、根本的には正規の教員数を増加させるべきとの指摘などについて質疑や御意見がありました。 次に、臨時交付金充当事業の減額について、
新型コロナウイルス感染症対策に関しては、感染が再拡大した場合の体制確保の状況や5類移行後も現場の状況に応じた体制を確保する必要性などについて質疑や御意見があったほか、妊婦へのPCR検査等費用助成に関しては、助成が終了することを病院とも連携して周知する必要性、財政面の改革をする中にあっても出産や子育ての環境を整えるために必要な支援は継続すべきとの指摘、感染状況の流動性を踏まえ助成制度を終了することなく積極的にPCR検査が行える体制を構築し妊婦への支援を継続すべきとの指摘、5類感染症に移行してもなお不安を感じる妊婦の気持ちに寄り添い丁寧な説明と支援を継続する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、議第90号及び議第91号、新北庁舎(仮称)
新築工事請負契約の変更についてほか1件、以上2件の市庁舎整備事業に関しては、地中障害物が存在した理由と事前の把握状況、インフレスライド分が下請事業者まで行き渡るよう検証するとともに公契約条例に賃金条項を組み込む必要性、安全性が担保されていることを十分確認し万全の安全対策を講じて無事故で工事を行う必要性、新北庁舎整備工事の進捗状況及び工期どおりの完成に向けた決意などについて質疑や御意見がありました。 次に、議第98号損害賠償の額の決定については、文部科学省が定めた学校事故対応に関する指針に基づく調査の実施状況、事故発生後の当該教員への対応状況、危険な事故が発生した場合には迅速に救急要請する体制を構築する必要性などについて質疑や御意見がありました。 次に、議第99号損害賠償の額の決定については、長時間勤務を行っていた当該教員からの当時の聴き取り状況、月80時間以上の超過勤務を行っている教員の労働時間縮減に向けた取組状況、やりがいを持って働く教員を守ることは
教育委員会の責務であるとの指摘、二度と同じことが繰り返されぬよう対策を講じる必要性などについて質疑や御意見がありました。 概略、以上のような審査の後、更に各会派等において御検討いただき、その結果を昨日の委員会で御発表いただきましたところ、次のとおりでありました。すなわち、自民党、維新・京都・国民、公明党、立憲民主党、民主・市民フォーラムの各議員団及び無所属の委員は、いずれも原案に賛成する。そのうえで、維新・京都・国民議員団は、議第98号に1個、議第99号に1個の付帯決議を付す。共産
党議員団は、議第90号、91号及び106号については反対し、その他の議案については、いずれも原案に賛成するとのことでありました。そこで、直ちに表決を採りましたところ、ただ今お手元に配付してあります
委員会報告書のとおり、議第90号、91号及び106号については多数をもって、残余の議案2件については全会一致をもって、いずれも原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。 引き続きまして、付帯決議の調整を行いました結果、議第98号に1個、議第99号に1個の付帯決議を付すことに決定した次第であります。 以下、これらについて順次申し上げます。 議第98号に対する付帯決議 本議案は、部活動顧問であった本市教員の指導下において起こった事故であり、被害者に重大な後遺障害が残ったことに対する賠償金の支払によるもので、議会としてもその内容に異議を唱えるものではない。しかし、今後教育現場において同様の事態を二度と発生させてはならず、教職員も生徒も安心して学校生活が送れるよう以下のことを求める。1 改めて事故の再発防止の取組内容を精査し、徹底すること。2 独立行政法人日本スポーツ振興センターの給付限度を超える事象が複数回発生する中、解決の仕組みを今後検討すること。3 今後、同様の事案発生時は必要に応じて詳細調査を行うこと。 議第99号に対する付帯決議 本市においては、取返しの付かない安全配慮義務違反があったことについて真摯に向き合わなければならない。当該教員だけでなく、いわゆる過労死ラインを超える本市教員が100名を超える現状は異常事態であることを十分認識し、
教育委員会の責任において時間外勤務の是正をはじめ、学校現場における実効性のある労働環境改善に向け全力を挙げて取り組むこと。二度とこのような痛ましい事案を起こさぬよう、教職員の勤務上必要な安全配慮を徹底すること。 以上であります。これをもちまして委員長報告を終わります。(拍手)
○議長(
西村義直) これより討論を行います。発言の通告がありますので、これを許します。とがし豊議員。 〔とがし豊議員登壇(拍手)〕
◆(とがし豊議員)
日本共産党京都市会議員団は、議第106号2023年度京都市
一般会計補正予算案、議第90号、91号新北庁舎(仮称)
新築工事請負契約の変更に反対し、議第98号、99号損害賠償の額の決定について賛成を表明しておりますので、その理由を述べ討論します。 今回の
補正予算案は、2022年度決算での77億円の黒字を活用するとともに、
新型コロナウイルス感染症対策予算のうち2類から5類感染症に移行したことを受けた臨時交付金の使い方の見直しを合わせて編成されたものです。
福祉施設・子育て施設などにおける運営費、食材費に対する支援、学校給食
食材費高騰への対応、京都観光の回復に伴う観光課題対策強化、中小企業、観光事業者、バス・タクシーの担い手確保支援、商店街、ものづくり中小企業、伝統産業、農業への支援、中小企業への高効率機器の導入促進などは、不十分とはいえ、物価高騰の中で厳しい状況にある市民、事業者の暮らしとなりわいを支えるうえで必要なものです。 本
補正予算案に反対する第一の理由は、
行財政改革計画による負担増の見直しを一切行っていないからです。市長は、今回の
補正予算編成の考え方として、今なお急激な物価高騰などにお困りの市民・事業者の皆様への更なる支援と述べていますが、ここには重大な見落としがあります。それは、市長自身が毎年500億円の財源不足、財政破綻しかねないと市民を脅して強行した
行財政改革計画により、53億円の負担増が行われており、京都市民は
コロナ禍、物価高、
行財政改革による負担増の三重苦に置かれている現実です。我が党は、質疑の中で、
行財政改革計画による負担増の見直しを盛り込むべきではないかとただしましたが、当局は、黒字になったから戻すという考えではないと開き直りつつも、検証していく必要があると答弁しました。
敬老乗車証の負担金2倍化で2万5,000人の方が交付申請を諦め、生活の足を奪われました。京都市が民間保育園への人件費補助金を13億円以上も削ったために、3割の保育園で基本給の引下げやボーナスカットなどが行われました。そのことで実際に保育の現場を去る保育士が生まれていることをどう受け止めているのでしょうか。検証してからなどと悠長なことを言っている場合ではありません。
行財政改革初年度は実質102億円の黒字、2022年度は77億円の黒字、今こそ
行財政改革計画による負担増、サービス削減を見直すべきです。 第二の理由は、今回の
補正予算の最大の費目が35億円の
公債償還基金への計画外の積立てになっていることです。高齢化がピークとなる令和24年(2042年)の少し前の令和20年(2038年)までの15年間で505億円を返済するとして、単純に割り算し算定したとしています。
公債償還基金に一定の考え方で積み立てることは必要な措置ではありますが、その回復の規模とスピードは
市民生活との両立が大前提です。2021年度決算での187億円と今回の35億円を合わせて、2年で222億円に及びますが、
コロナ禍の今、
行財政改革計画によって53億円もの負担増、サービスカットを強いながら進めるべきではありません。そもそも京都市財政が厳しくなった一番の原因は、京都市の身の丈に合わない規模とスピードで大型公共事業を進めてきた結果です。その返済の原資は投資的経費の抑制によって確保すべきです。 第三の理由は、妊産婦PCR検査の予算が不用額とされた点です。
新型コロナウイルス感染症は収束せず、インフルエンザとの混合感染による重症化、後遺症などが問題となる中で、妊婦の安全・安心を守る対応とは言えず、本市独自でも継続すべき事業です。 第四の理由は、京都・文化ファンドレイジング戦略推進事業が、民間企業の寄付に頼り文化行政の責任を放棄するものであること、事業認定型は支援対象が営利企業の意向に左右されること、企業版ふるさと納税の仕組みを利用した市外企業優遇であること、通常支援型は昨年度200件を超える申請がありながら、その多くが支援を受けられていないなどの問題があるからです。 次に、議第90号及び91号新北庁舎
新築工事請負契約の変更についてです。設計労務単価などの上昇への対応は必要なものです。しかしながら、庁舎整備計画は、西庁舎のにぎわい施設、13億円の地下通路、空中通路、税部門の区役所からの集約化のために分庁舎を3階建てから4階建てに変更し11億円増額するなど、全体として縮減する対策が不十分であり認められません。 最後に、教育に関する
補正予算及び賠償についての議案についてです。お亡くなりになられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族の皆様、また、被害に遭われた方にお見舞いを申し上げるものです。 まず、議第99号についてです。2年間にわたり過労死ラインを超える過酷な働き方を強いられてきた教員がお亡くなりになるという痛ましい事態が引き起こされました。お亡くなりになる直前2年間の超過勤務時間数は年間で1,300時間及び1,800時間であり、月平均で150時間、過労死ラインをはるかに超える異常な働き方でした。本議案はその賠償額を確定するものであり、必要なものです。学校教育の現場から、いつになったら過労死がなくなるのでしょうか。教職員の長時間過密労働の問題は、現場からも改善を求める切実な声が上がっていた問題であり、我が党も指摘をしてきたところです。ここまで長時間過密労働を放置してきた
教育委員会と教育環境整備の責任を怠った市長の責任は、重大だと言わざるを得ません。失った命を取り戻すことができないことは無念でなりません。このような事態を二度と引き起こさない体制を作ることが求められています。
補正予算案では、欠員により教務主任等が授業を担当するなど負担が増している学校への緊急対策として50校分の校務支援員の追加配置が計上されています。もちろん現場の負担軽減になり賛成ではありますが、これをもって欠員を補充できるものではありません。昨年度も44人の欠員が長期に及びました。このところ欠員が常態化し、一人の先生が複数のクラスを担任するというケースすらあります。過労死を生み出さない最低限の京都市の責任として、あらかじめ年度途中の欠員を見込んだ職員採用を行うよう財政措置を講じることを求めます。 議第98号については必要なものであり賛成ですが、今回の事態を重く受け止めること、同時に再発防止策まで落とし込むことも含め、重篤事故については文部科学省の指針にのっとって専門家による詳細調査を行い、再発防止に努めることを申し添えておきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
西村義直) 次に、
大津裕太議員に発言を許します。大津議員。 〔
大津裕太議員登壇(拍手)〕
◆(
大津裕太議員) 維新・京都・国民市会議員団は、議第106号令和5年度
一般会計補正予算に賛成の態度を表明しておりますので、議員団を代表して討論いたします。 今回の
補正予算は、令和4年度決算の黒字の一部と国からの地方創生臨時交付金を活用し、高齢者
福祉施設及び障害者
福祉施設等への
物価高騰対策、オーバーツーリズム対策、中小企業の担い手確保・成長支援等に予算を計上するとともに、これまで特別の財源対策として取り崩してきた
公債償還基金の一部復元を行うものであります。 高齢者
福祉施設及び障害者
福祉施設等への
物価高騰対策は、本来であれば、国の報酬改定により物価高騰に耐え得る経営ができるようにすべきでありますが、次の改定が令和6年度であることから、本年度は厳しい経営を強いられます。
補正予算での支援と共に、来年度からの国の報酬改定が適切に行われるよう国への要望も重ねて行っていただくようお願いいたします。 オーバーツーリズム対策に関しては、京都観光の回復は喜ばしいものの、
コロナ禍前から顕在化していた観光課題はいまだ解決に遠く、多くの市民からの不満の声が上がっております。
補正予算で計上されている京都観光モラルをはじめとしたマナー啓発や手ぶら観光の推進、観光・交通事業者の担い手確保も重要な取組でありますが、今回の
補正予算にとどまらず、当初予算で計上している各種取組も成果が出るよう全力を尽くしていただきたいと思います。 中小企業の担い手確保や成長支援は、継続性が求められる側面があります。今回の
補正予算では約半分が臨時交付金からの財源になりますが、臨時交付金は永続的にもらえるものではありません。臨時交付金がなくなった後、過度に一般財源に負担が掛からないよう、単に補助金としてお金を出すだけでなく、事業者が自走して担い手を確保し成長できるような取組になるようお願いいたします。 次に、
公債償還基金の復元に関してです。予算委員会の質疑において、毎年35億円程度復元していくことで令和20年度までに全額を復元させること、また、できる限り前倒しで復元するつもりであることが明言されたことは大変心強く思います。 しかし一方で、各年度の予算で10億円の復元を計上し、残りは決算での余剰金の様子を見て積み増すというやり方は再検討が必要です。自治体の公会計は、毎年度の予算は収支が一致した状態でスタートするのが原則であり、その予算に対して決算が初めから黒字が出る前提というのは極めて不自然な考え方です。また、決算での黒字額というのは金額も不安定であることから、令和20年度の完全復元に対しても曖昧な計画になってしまいます。 したがって、予算の段階で35億円の復元を計上すべきであり、仮に決算で黒字が出たならば、当局の言う前倒しでの復元に使うというのが自然であります。 また、当局の説明を聞いていると、
公債償還基金の取崩しのみを過去負債と表現しているように感じます。実際には、行政改革推進債や調整債など特別の財源対策で発行した特例的な市債、さらには退職引当債や経営健全化出資債などの特例的な市債も過去負債として認識すべきであります。これらの特例的な市債は、強制的に償還期限がくることから選択の余地なく返済していきますが、
公債償還基金に関しては、その強制力がないことから復元に際しても計画を曖昧にする甘えが出ております。これらを一体として考え、過去負債の返済の計画を立てて明示すべきではないでしょうか。 特例的な市債は、今後、令和13年度まではおおむね毎年100億円程度の返済ですが、それ以後は逓減していきます。つまり、令和13年度以降は、その分過去負債の返済原資に余裕が出ますから、
公債償還基金の復元を上乗せで行っていくことができる計算になります。これらをしっかり加味して中期計画に落とし込み、過去負債をいつまでに、どのようにして返済していくかを市民に明示すべきであることを申し述べます。令和6年度予算編成までに御検討いただくことを要望いたします。 以上で賛成討論を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
西村義直) 次に、くまざわ真昭議員に発言を許します。くまざわ議員。 〔くまざわ真昭議員登壇(拍手)〕
◆(くまざわ真昭議員) 公明党京都市会議員団は、議第106号令和5年度京都市
一般会計補正予算ほか、9月市会に提案された
補正予算に関する議案に賛成の立場を表明しておりますので、その理由を述べ討論を行います。 昨年から実施されてきたガソリン等の燃油代、電気代、ガス代を対象とした国の価格高騰の激変緩和措置は、本年9月に期限を迎えるところ、昨今の原油価格高騰を踏まえ、年末までの延長及び補助額の見直しが行われることになりました。しかしながら、食料品等の引上げや来春の賃上げに向けた原資確保等にも苦慮されている状況にもあります。このような状況下にあって、9月13日、私たち公明党京都市会議員団は、三度目となる物価高騰から
市民生活を守る施策の実施を求める要望を6点にわたり門川市長へ提出しました。今市会に提案された
補正予算は、私たち議員団の要望が大きく反映され、困難に直面されている方々の命と暮らし、生業を守るための支援を行うものとなっております。これが賛成の大きな理由であります。 また、国の臨時交付金を活用し、
物価高騰対策、
コロナ禍からの回復への対応、中小企業成長支援、観光課題への対応、これに充てた編成予算も大きく評価しております。将来の健全な財政運営のために、懸案であった
公債償還基金取崩しに黒字分から35億円を返済に充てた点も評価いたします。 以下、これらの事業を進めていくうえでの要望について申し述べます。 人口減少対策が急務の中、洛西ニュータウンで実施される既存住宅の流通促進事業が成功を収め、全市展開され、市内で不足する若者・子育て世帯の居住環境の創出に大きく貢献するものとなるよう期待をいたします。 教職員の確保については、今後、子供たちにとって最大の教育環境である教員に欠員が生じることがないよう、更なる対策をお願いいたします。
コロナ禍における芸術家を支援するArts Aid KYOTOは、着実に実績を積むとともに、更に支援の拡充を図るもので評価をいたします。芸術家を社会全体で支援する機運の醸成、国内外の芸術家が京都を目指す環境づくりにつなげていただくことが重要であります。 中小事業者の高効率機器導入促進事業については、事業者にとっては大変に関心が高く、京都市地球温暖化対策条例にも資する事業であり、着実な執行と共に次年度に向けても鋭意取組を進めていただくよう要望しておきます。 さらに、京都経済を支える中小企業や観光産業、商店街や伝統産業、農業者への支援等は、待ったなしの状況となっています。事業実施に当たっては、速やかにかつ丁寧に必要なところへ確実に届くように実施されることを強く望みます。 一方で、京都の観光が回復する中、観光旅行者のモラル・マナーの啓発は大変重要であります。
市民生活への影響を最大限考慮した持続可能な観光の推進のための新たな京都観光モラルや旅マエ、旅ナカの取組を、全ての旅行者及び旅行業者に周知徹底されることも強く求めておきます。 様々要望を申し上げましたが、最後に、私たち公明党京都市会議員団は、これからも
コロナ禍や物価高騰などの難局に対して、未来に責任を持つ政党としてネットワークをいかし、引き続き
市民生活を守り抜くために全力で働くことをお誓いし、賛成討論とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
西村義直) これをもって討論を終結いたします。 これより表決を採ります。 まず、議第90号、議第91号及び議第106号を一括表決に付します。本案は、委員長報告のとおり、原案のとおり可決することに賛成の方の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○議長(
西村義直) 多数であります。よって、本案は、原案のとおり可決されました。 次に、残余の議案2件を一括表決に付します。本案は、委員長報告のとおり、原案のとおり可決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
西村義直) 御異議なしと認めます。よって、本案は、原案のとおり可決されました。 次に、ただ今議決いたしました議案に対する付帯決議についてお諮りいたします。本件は、委員長報告のとおり、議第98号に1個及び議第99号に1個の付帯決議を付すことに賛成の方の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○議長(
西村義直) 多数であります。よって、委員長報告のとおり決します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
西村義直) 日程第52、議第107号京都市名誉市民の表彰についてを議題といたします。 これより表決を採ります。 本案は、議案の説明及び委員会付託を省略のうえ、原案のとおり同意することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
西村義直) 御異議なしと認めます。よって、本案は、原案のとおり同意することに決しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
西村義直) 本日はこれをもって散会いたします。 〔午前10時59分散会〕
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 議長
西村義直 署名議員 田中明秀 同 青野仁志
△(イメージ)請願文書表「受理番号18」「ケア労働者の賃金改善及び人員増に向けた診療報酬等の引上げの要請」・請願文書表「受理番号19」「18歳から39歳までの若年がん患者への在宅療養支援助成事業の早期実現」
△(イメージ)陳情文書表「受理番号929」「市立芸大のグラウンド整備や文化・芸術の拠点としての芸大跡地の活用」・陳情文書表「受理番号930」「小規模保育事業所における3歳以上児の受入れ」
△(イメージ)陳情文書表「受理番号931」「小規模保育事業所における3歳以上児の受入れ」・陳情文書表「受理番号932」「小規模保育事業所における3歳以上児の受入れ」
△(イメージ)
議案付託表・〈請願〉
環境福祉委員会報告書
△(イメージ)〈議案〉予算特別
委員会報告書
△(イメージ)議第107号「京都市名誉市民の表彰について」...