水俣市議会 2022-09-15
令和 4年9月第5回定例会(第4号 9月15日)
令和 4年9月第5回定例会(第4号 9月15日)
令和4年9月第5回
水俣市議会定例会会議録(第4号)
令和4年9月15日(木曜日)
午前9時31分 開議
午後1時32分 散会
(出席議員) 16人
牧 下 恭 之 君 杉 迫 一 樹 君 平 岡 朱 君
髙 岡 朱 美 君 渕 上 茂 樹 君 木 戸 理 江 君
小 路 貴 紀 君 桑 原 一 知 君 田 中 睦 君
藤 本 壽 子 君 岩 阪 雅 文 君 岩 村 龍 男 君
谷 口 明 弘 君 真 野 頼 隆 君 田 口 憲 雄 君
松 本 和 幸 君
(欠席議員) なし
(職務のため出席した
事務局職員) 4人
事 務 局 長 (岡 本 広 志 君) 主 幹 (中 村 亮 彦 君)
主 任 (藤 澤 亜 未 君) 主 任 (森 ちひろ 君)
(説明のため出席した者) 14人
市 長 (髙 岡 利 治 君) 副 市 長 (小 林 信 也 君)
総務企画部長 (中 谷 衛 君)
福祉環境部長 (高三潴 晋 君)
産業建設部長 (本 田 聖 治 君)
産業建設部次長 (田 中 真 也 君)
教 育 長 (小 島 泰 治 君)
上下水道局長 (金 子 昌 宏 君)
総合医療センター事務部総務課長 総務企画部市長公室長
(上 田 敬 祐 君) (鎌 田 みゆき 君)
総務企画部総務課長 総務企画部地域振興課長
(岩 井 浩 昭 君) (柿 本 英 行 君)
総務企画部財政課長 教育委員会教育課長
(岡 本 夫美代 君) (設 楽 聡 君)
──────────────────────────
〇議事日程 第4号
令和4年9月15日 午前9時3・分開議
第1
一般質問
1 髙 岡 朱 美 君 1 不
登校児童・生徒に対する学習
機会の保障について
2
食糧増産の取組について
3 水俣市
後援等承認申請の取扱いについて
2 木 戸 理 江 君 1 市民の暮らしやすさについて
2 本市の下水処理について
3
子どもたちの暮らし方と学びの
機会について
4 本市の
観光振興策について
(
付託委員会)
第2 議第65号 専決処分の報告及び承認について
専第13号 令和4年度水俣市
一般会計補正予算(第7号) (
総務産業)
第3 議第66号 水俣市職員の
育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
(
総務産業)
第4 議第67号 水俣市
特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例の制定について(
総務産業)
第5 議第68号 令和4年度水俣市
一般会計補正予算(第8号) (各委)
第6 議第69号 令和4年度水俣市
国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号) (
厚生文教)
第7 議第70号 令和4年度水俣市
後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号) (
厚生文教)
第8 議第71号 令和4年度水俣市
介護保険特別会計補正予算(第2号) (
厚生文教)
第9 議第72号 令和4年度水俣市
病院事業会計補正予算(第2号) (
厚生文教)
第10 議第73号
工事請負契約の締結について (
総務産業)
第11 議第74号 令和3年度水俣市
水道事業会計決算認定及び
剰余金処分について (
総務産業)
第12 議第75号 令和3年度水俣市
公共下水道事業会計決算認定について (
総務産業)
第13 議第76号 令和3年度水俣市
病院事業会計決算認定及び
剰余金処分について (
厚生文教)
第14 議第77号 令和3年度水俣市
一般会計決算認定について ( )
第15 議第78号 令和3年度水俣市
国民健康保険事業特別会計決算認定について (
厚生文教)
第16 議第79号 令和3年度水俣市
後期高齢者医療特別会計決算認定について (
厚生文教)
第17 議第80号 令和3年度水俣市
介護保険特別会計決算認定について (
厚生文教)
第18
特別委員会の設置について
──────────────────────────
〇本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
──────────────────────────
午前9時31分 開議
○議長(
牧下恭之君) ただいまから本日の会議を開きます。
──────────────────────────
○議長(
牧下恭之君) 日程に先立ちまして諸般の報告をします。
本日、市長から、決算4件、
健全化判断比率及び
資金不足比率の報告1件の提出がありましたので議席に配付しておきました。
次に、本日の会議に、
地方自治法第121条の規定により、
設楽教育課長の出席を要求しました。
次に、本日の議事は、議席に配付の議事日程第4号をもって進めます。
以上で報告を終わります。
──────────────────────────
◎日程第1
一般質問
○議長(
牧下恭之君) 日程第1、昨日に引き続き
一般質問を行います。
順次、質問を許します。
なお、質問時間は、答弁時間を含まない1人30分となっておりますので、そのように御承知願います。
初めに、
髙岡朱美議員に許します。
(
髙岡朱美君登壇)
○(
髙岡朱美君) おはようございます。
日本共産党の
髙岡朱美です。
政府は今月5日、旧統一教会の被害に関する相談を受け付ける
合同電話相談を開始しました。相談件数は、5日から8日までの4日間で796件、1日200件にも上っています。3,000万円もする本を購入させられ、まだ借金を抱えている、信者2世には信教の自由はなく、絶対信仰、絶対服従だった。教会の活動中に
強制わいせつの被害に遭ったなど、その内容は非常に深刻です。これらの不幸は教団と出会わなければ、なかったはずのものです。
このようにたくさんの人を不幸にしてきた韓国の
カルト団体が、こともあろうに、取り締まられるどころか、日本の政治権力の一部とギブ・アンド・テイクの関係にあったことが分かってきました。
今多くの国民は、間違いなくその政治権力の中心にいた安倍元首相の死を悼みつつも、国葬にしようとしている政治を支持していません。
そして、その政治が、意識的か無意識だったかにかかわらず、教団と関係してきた事実にどう向き合おうとしているのか、大変注目しています。今回は決して無関係ではなかった本市のこの問題への姿勢もただしてまいります。
以下通告に従い質問いたします。
1、不
登校児童・生徒に対する学習
機会の保障について。
①、令和元年以降の本市の不
登校児童・生徒数はどのように推移しているか。
②、令和元年10月25日に発出された
文科省通知「不
登校児童生徒への支援の在り方について」は、不
登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方をどう述べているか。
③、現在不登校になっている児童・生徒の学習
機会はどのような形で提供されているか。
④、昨年、1人1台の
タブレット端末が支給された。教室に入れない児童・生徒や不
登校児童が
学習ツールとして利用した実績、または利用計画はあるか。
⑤、令和3年3月議会で、本市の
自立支援室に通う生徒・児童から「午後まで開設してほしいという要望はない」との答弁があった。現在在籍中の児童・生徒に対し、
希望調査はされたか。
2、
食糧増産の取組について。
①、大豆、小麦、
とうもろこし等穀物価格の最新動向はどうなっているか。また、変動の背景に何があるか。
②、昨年10月の
世界食料デーを前に、WFP(
国連世界食糧計画)が警告した内容はどのようなものだったか。また、日本への影響をどのように予想しているか。
③、本市で田畑として登記されている土地面積はどれくらいで、そのうち耕作されていない土地はどれくらいあるか。
④、給食に提供される食材のうち、主に大豆、小麦を原料としているものにはどのようなものがあるか。また、その生産地は現在どうなっているか。
3、水俣市
後援等承認申請の取扱いについて。
①、一般的に自治体の後援を得るメリットは何か。
②、本市の要綱では、対象団体及び承認の基準をどのように規定しているか。
③、後援対象から宗教団体、政治団体が除かれている理由はなにか。
④、申請に必要な書類は何か。
⑤、承認の可否はどこが審査しているか。
以上、本壇からの質問を終わります
○議長(
牧下恭之君) 答弁を求めます。
髙岡市長。
(市長 髙岡利治君登壇)
○市長(髙岡利治君) 髙岡議員の御質問に順次お答えします。
まず、不
登校児童・生徒に対する学習
機会の保障については教育長から、
食糧増産の取組については
産業建設部長から、水俣市
後援等承認申請の取扱いについては私から、それぞれお答えします。
○議長(
牧下恭之君) 不
登校児童・生徒に対する学習
機会の保障について答弁を求めます。
小島教育長。
(教育長
小島泰治君登壇)
○教育長(
小島泰治君) 初めに、不
登校児童・生徒に対する学習
機会の保障について、順次お答えします。
まず、
令和元年度以降の本市の不
登校児童・生徒数はどのように推移しているかとの御質問にお答えします。
一昨日、田口議員に御答弁いたしましたとおり、
令和元年度は14人、令和2年度は18人、令和3年度は23人となり、徐々に増加している状況です。
次に、
令和元年10月25日に発出された
文科省通知「不
登校児童生徒への支援の在り方について」は、不
登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方をどう述べているかとの御質問にお答えします。
同通知文の、1、不
登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方の1支援の視点に、不
登校児童生徒への支援は、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、
児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があること。
また、
児童生徒によっては、不登校の時期が休養や自分を見詰め直すなど、積極的な意味を持つことがある一方で、学業の遅れや進路選択上の不利益や
社会的自立へのリスクが存在することに留意することと述べられています。
次に、現在不登校になっている児童・生徒の学習
機会はどのような形で提供されているかとの御質問にお答えします。
学校に行けなくても、
自立支援室や民間の施設に行くことができる
児童生徒に関しましては、その施設において、本人と相談しながら学習の時間を設定して、学習
機会が提供されています。
また、なかなか家から外に出ることができない
児童生徒に関しましては、担任が家庭を訪問する際に、プリントや問題集等による課題を与えるなどして対応しております。
次に、昨年、1人1台の
タブレット端末が支給された。教室に入れない児童・生徒や不
登校児童・生徒が
学習ツールとして利用した実績、または利用計画はあるかとの御質問にお答えします。
教室に入れなくても、学校に別室登校できた際は、別室で
タブレットを使い、ズーム配信された授業の様子を見ながら学習に参加したり、
eライブラリの
ドリル学習に取り組んだりした実績があります。
また、
自立支援室にも
Wi-Fiのルーターを設置し、9月から
オンラインでの学習ができるようになっております。
次に、令和3年3月議会で、本市の
自立支援室に通う児童・生徒から「午後まで開設してほしいという要望はない」との答弁があった。現在、在籍中の児童・生徒に対し、
希望調査はされたかとの御質問にお答えします。
自立支援室に現在在籍中の児童・生徒に対する
希望調査は行っておりません。
○議長(
牧下恭之君)
髙岡朱美議員。
○(
髙岡朱美君) 私は、令和2年の3月議会でこの問題を取り上げました。そのときにも不登校の児童・生徒数の推移をお聞きしております。平成27年から
令和元年までの5年間の推移は小中合わせて15人、15人、12人、11人、14人と答えられています。その後の推移を今お答えいただきましたが、令和2年が18人、令和3年が23人ということで、少しずつ増加しています。ただ、これは全国の傾向を見れば、不思議でも何でもなく、令和3年10月に文科省が発表した統計では、全国の不
登校児童・生徒の数は8年連続で増加し、過去最高となっています。またそのうちの半分以上が3か月以上の長期に休んでいるという特徴があります。
それで、最初に本市で今現在不登校となっている児童・生徒も同様に長期に休む子どもの割合が多いのかどうか教えてください。これがまず1点目の質問です。
不登校になった理由は、一人一人皆違うと思いますが、学校にいる時間を苦痛に感じているという点は共通しているはずです。大人と違って子どもの日中の居場所は学校か家しかありません。学校に行こうという気持ちになるには、学校が家と同じくらいに安心できる場所、楽しい場所であることが必要ですし、逆に家の居心地が悪ければ、学校に行くでしょうから、いずれにしても、不登校の原因はその多くが学校にあるということになります。
そうなると、不登校をなくすためには学校が、文字通り、全ての子どもにとって安心できるところ、楽しいところでなければならないということになります。もちろん、そうなるように先生方はいろいろ努力されていると思います。
令和2年に文科省が不
登校児童・生徒の実態調査をやっています。その中で、学校に行きたくないと感じ始めたきっかけを聞いています。小学校と中学校では順番が少し入れ替わりますが、大体2割から3割あるのが、「先生と合わなかった、先生が怖かった、体罰があった」「友達との関係、嫌がらせ、いじめなど」「身体の不調。学校に行こうとするとおなかが痛くなるなど」「
生活リズムの乱れ。朝起きられなくなる」「きっかけが何か自分でもよく分からない」「勉強が分からない。授業がおもしろくない」というものです。
さらに、ほかにも理由があるか聞くと3割から4割の子どもが、「勉強が分からない」と答えています。
また、学校を休んでいる間の気持ちについて尋ねると7割近くの子どもが、「ほっとした。楽な気持ちだった」「自由時間が増えてうれしかった」と答える一方、同じくらいの割合で、「勉強の遅れに対する不安があった」「進路、進学に対する不安があった」「同級生がどう思っているか不安だった」と回答しています。
同時に保護者への質問では、「子どもが家で極度に落ち込んだり、悩んだりしていた」「原因がはっきりしない、腹痛、頭痛、発熱があった」「子どもの進路や将来について不安が大きかった」「どう接してよいか分からなかった」など、親子とも不安や葛藤を抱えている様子が分かります。
こうやって見ていくと、原因が外部要因と思われるものが半分強ある一方で、よく分からないというのも2割強あります。
原因のわからないものの中には、恐らく本人の生まれ持った特性が関わっているものが含まれると思います。集団生活になじみにくい特性です。
コミュニケーションが苦手、こだわりが強い、感覚過敏などです。
こういうことを踏まえますと、不登校を学校の努力によって解決できるケースはあるものの、完全になくすことはできないのではないかと私は思います。
それで、現場で支援に当たられている方の感触をお聞きしてみたいのですが、これから先、学校の努力によって不登校をゼロにするということは可能だと思われるでしょうか。これが2点目の質問です。
3点目に、文科省は教育の目的は、社会的に自立することだと言っています。現場の先生方に私もぜひお尋ねしたいのですが、
社会的自立をするためにはどのような力が必要でしょうか。
最後に、
タブレット端末の活用について伺います。
今年の6月10日、文科省から「不登校に関する
調査研究協力者会議報告書~今後の不
登校児童生徒への学習
機会と支援の在り方について~」という新たな通知が出されています。
これにICTの活用についての提言が幾つかあります。1つが、まさに御答弁にあった
自立支援室での
学習支援の強化につなげることです。
9月から
Wi-Fiを設置して学習に利用されるということでした。これは本当に大きな前進だと期待を寄せております。市内のある中学校で、
特別支援教室から普通教室に通級していた生徒が一時期教室に行きたがらなくなった。そこで、
オンラインで別室から授業に参加させることを試みたところ、学習に意欲的になったという体験をお聞きしました。周りが気になって落ち着かないという生徒にとって、安心できる場所から遠隔で授業に参加できる
機会が準備されたというのは本当に大きいと思います。
そこでですが、現在、
自立支援室にも参加できていない子どもが、若干名いると思われます。そのうち2名の子どもが
児童家庭支援センターオリーブの木に来ているそうなのですが、ここでも
タブレットを使った学習が可能になると考えます。文科省は不
登校児童・生徒の支援の在り方として、民間団体との密接な連携を求めています。
最後の質問になりますが、
児童家庭支援センターに来る
子どもたちにも
タブレットを使った学習等の
機会を提供することについてどうお考えになられているか、以上、質問は4点です。
○議長(
牧下恭之君)
小島教育長。
○教育長(
小島泰治君) 髙岡議員の2回目の御質問にお答えします。
4点ございました。まず1点目なんですけども、本市で3か月以上長期にわたっている子どもの状況はどうかとの御質問でした。
令和3年度の本市の不
登校児童・生徒数は23人、そのうち90日以上欠席している者は18人でした。18人のうち学校以外の施設等を利用していない児童・生徒は6人でしたけども、6人とも1週間に1回、あるいは1か月に3回程度、学校に登校しており、全く家に引き籠もっているわけではありませんでした。
2点目なんですけども、これから先、学校の努力によって不登校をゼロにするとことは可能だと思うかとの御質問でした。全国的な状況、また本市の不登校の児童・生徒の状況を見ましても、不登校をゼロにすることは大変難しいと思われます。しかしながら、不登校の未然防止及び不登校となっても長期化しない取組に努めてまいります。
3点目ですけども、子どもが社会的に自立するには何が必要かとの御質問でした。
子どもの社会的な自立の仕方については、子どもの個性によって様々でありますので、一概には言えませんけども、例えば、
コミュニケーション能力や協調性などの社会性を身につけることも重要であると考えております。
最後4点目ですけども、
児童家庭支援センターに来る
子どもたちにも、
タブレットを使った学習等の
機会を提供することについてどう考えているかとの御質問でした。
対応しております
タブレットについては、
学習支援ソフトが入っておりまして、
子どもたちにはオフラインでどこでも
ドリル学習ができます。よって、
児童家庭支援センターでも
タブレットを使った学習は可能です。
以上です。
○議長(
牧下恭之君)
髙岡朱美議員。
○(
髙岡朱美君) 不登校をゼロにするのは大変難しいとお答えがありました。現に、御紹介いただいた
令和元年の
文科省通知が、不
登校児童・生徒への支援は、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す必要があると言っているのは、文科省も学校という1つのシステムに全ての子どもを合わせるのは限界があるということを認めているんだと思うんです。
ですから、毎年必ず学校からはみ出す子どもが少数いることを前提に、学校以外に
社会的自立につながる場をつくること、水俣では
自立支援教室が大きな役割を果たしておられますけれども、この場所を充実させていくことが求められていると私は考えます。
先ほど、
社会的自立には何が必要かお尋ねしました。
コミュニケーション能力と協調性というふうにお答えになりました。前回質問したときにも紹介した発達障害を専門に見ておられる精神科医の本田秀夫さんが、発達障害の子どもの中には特別に勉強ができる子どもがいて、そうすると親御さんは勉強ができれば将来仕事にも就けると安心して、そのほかの苦手なことを何もさせないというケースがあるんですけど、これが一番駄目です。
コミュニケーションが取れなければ仕事はできませんからとおっしゃられていました。相手の話を理解し、自分の意思を伝える能力は生きていく上で欠かせません。
それから、協調性と言われました。これもそのとおりだと思います。もちろん協調性ばかりでは社会は進歩しませんが、他人と折り合う能力は社会の様々な場面で必要です。この能力を定型発達の
子どもたちは集団活動の中で自然と身につけていきます。だからこそ学校は重要です。ところが、生まれつき独特の感性を持っている
子どもたちはこれがとても苦手です。ただし、だからこそ学校に来て訓練する必要があるという理屈は成り立ちません。これは訓練で治るというものではないからです。
こういう子どもにとって必要なのは、周りに合わせなければならないときに感じるストレスやイライラを避けたり、軽減したりしながら生きる方法を身につけることです。実はこんなふうに独特の感性を持った子どもの中には、定型発達の子どもにはない優れた能力を持っている場合が多々あります。ですから、こういう
子どもたちが社会的に自立するためには、ストレスを感じなくて済む環境で、自分の得意分野を生かせるよう支援してあげる必要があるわけです。
そして、答弁にはありませんでしたが、当然ながら
社会的自立には一定の学力が絶対に必要です。
先ほど紹介したアンケートに戻りますが、質問項目の中に、何をしてもらえば学校に戻りやすいかという問いがありました。1割強の子どもが、個別に勉強を教えてもらうというふうに答えています。一日のほとんどを学校で過ごす子どもにとって授業が分からないまま椅子に座っているほど苦痛なものはありません。そして、勉強が分からないまま社会に出てしまえば苦労するのは必至です。どの子にも学力はつけなければなりません。
それで、3回目の質問ですが、今現在学校に行っていない23人の子ども、恐らく来年、再来年も同じ境遇の子どもが出てくると思われます。こういう
子どもたちの
社会的自立に資する
機会をできるだけ多くつくってほしいと願います。憲法26条は全ての国民に教育を受ける権利と教育を与える義務があると規定しています。
現状では、本市の
自立支援室に通う
子どもたちは、半日しか学習時間が保障されていません。前回は希望がないからやるつもりはないと言われました。今の
子どもたちには希望すら聞いていないということを言われました。とても納得できません。
長期間不登校になってしまった子ども、あるいは不登校ぎみの子どもの
生活リズムというのは、一様ではありません。中には体力、精神力ともに半日が限度ですという子どももいるでしょう。そういう子どもに午前も午後も出てきなさいという必要は全くないと思います。かえって足が遠のく原因にもなります。一方で、学校の授業と同じように午後も勉強したいという子どもにとっては、通常の学校のように午後の授業を保障されていないのは大変不平等です。
また、中には午後からやっとエンジンがかかるという子どももいます。そういう子どもに学習
機会、他者と
コミュニケーションを取る
機会が保障されていないということは、
社会的自立の
機会を奪うことになります。
自立支援室の午後からの開設を求め、教育長のお考えを伺いたいと思います。
それから、
児童家庭支援センターなど民間施設との連携ですが、今のところ子どもが
タブレットを持参すればオフラインでの利用は可能とのことでした。
タブレットが導入されたことで、学校の勉強の遅れを取り戻したり、得意分野を伸ばせるなどいろいろな可能性が出てくると思います。ぜひ、先生たちのほうでも研究を進めていただいて、家庭支援センターと情報共有しながら、活用を図っていただけるよう要望いたします。
質問は1点だけです。
○議長(
牧下恭之君)
小島教育長。
○教育長(
小島泰治君) 髙岡議員の3回目の御質問にお答えします。
自立支援室に通う
子どもたちは、半日しか学習時間が保障されていないと。子どもを
自立支援室の午後の開設を求めるけども、考えはいかがかとの御質問でした。
子ども
自立支援室につきましては、先ほども述べましたとおり、登校できない状態にある児童・生徒の
社会的自立を目指しており、学校や社会に適応することができるよう、教育活動、集団活動を実施しております。必ずしも学校への登校のみを追求することはありませんけども、ここでの支援とともに、所属する学校と十分連携し、児童・生徒を励ますことによって、できるだけ早く学校生活に戻ってもらいたいと考えております。
このような考えに基づき、
自立支援室を利用する児童・生徒の状況、
生活リズムを整えるという観点、午後からは学校へ登校してもらう
機会を設けるという点から、午前中の開設としております。したがいまして、本市における子ども
自立支援室につきましては、学校登校日の午前中の開設が適当であると判断しております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 次に、
食糧増産の取組について答弁を求めます。
本田
産業建設部長。
(
産業建設部長 本田聖治君登壇)
○
産業建設部長(本田聖治君) 次に、
食糧増産の取組について、順次お答えします。
まず、大豆、小麦、トウモロコシ等穀物価格の最新動向はどうなっているか。また変動の背景には何があるかとの御質問にお答えします。
農林水産省が今年9月5日に発表している穀物等の国際価格の動向によりますと、トウモロコシ、大豆が史上最高値を記録した2012年以降、世界的な豊作等から穀物等価格は低下。2017年以降ほぼ横ばいで推移も、2020年後半から南米の乾燥、中国の輸入需要の増加、2021年の北米の北部の高温乾燥などにより上昇。2022年に入り、ウクライナ情勢が緊迫化する中、小麦は史上最高値を更新した。穀物等価格は、新興国の畜産物消費の増加を背景とした堅調な需要やエネルギー向け需要により、2008年以前を上回る水準で推移しているとなっております。
次に、昨年10月の
世界食料デーを前に、WFP(
国連世界食糧計画)が警告した内容はどのようなものだったか。また、日本への影響をどのように予想しているかとのご質問にお答えします。
WFP(
国連世界食糧計画)によると、気候変動による衝撃やストレスへ地域社会が適応するため国際社会が緊急の行動を取らなければ、気候危機に起因する飢餓が急増すると警告しております。
本市といたしまして、日本への影響について独自の予想は持ち合わせておりませんが、今後も、気候変動などの影響などについては注視していきたいと思います。
次に、本市で田畑の土地面積はどれくらいで、そのうち耕作されていない土地はどれくらいあるかとの御質問にお答えします。
令和3年度に農業委員会が実施しました調査では、田の面積が、約386ヘクタール、畑の面積が約1,023ヘクタールで、合計約1,409ヘクタールとなっており、そのうち再生利用が困難な農地を除いた、耕作されていない農地は、田の面積が約69ヘクタール、畑の面積が約150ヘクタールで、合計約219ヘクタールとなっております。
次に、給食に提供される食材のうち、主に大豆、小麦を原料としているものにはどのようなものがあるか、また、その生産地は現在どうなっているかとの御質問にお答えします。
主に大豆を原料としている食材は、豆腐、みそ、しょうゆ、煎り大豆などです。また、主に小麦を原料としている食材は、パン、麺類、小麦粉などです。
生産地は、大豆については国内産が多く、小麦については、パン、うどん、小麦粉などは、県内産のものを主に使用し、マカロニ、スパゲティなどは、アメリカ、カナダなどの外国産が多い状況です。
○議長(
牧下恭之君)
髙岡朱美議員。
○(
髙岡朱美君) 令和2年の12月議会で、学校給食に提供される輸入小麦のパンから除草剤の成分グリホサートが検出されたという情報を踏まえ、安全面とお米の消費拡大に資する完全米飯給食を提案したことがあります。それから1年半、為替と国際情勢の変化による輸入小麦の価格高騰で、図らずも国内産への転換を迫られる事態になってまいりました。
御説明いただいたように、小麦の価格は、南米、北米の干ばつの影響や、中国や新興国における需要の高まり、さらにウクライナ危機が追い打ちをかけ、市場最高値を更新しています。
JAの組合新聞は、小麦粉製品の値上げラッシュが起きている。今後、小麦粉の価格は上がることはあっても下がることはないと断言しています。
先日パキスタンで大水害により国土の3分の1が浸水するという衝撃的なニュースがありました。反対に中国では熱波で長江が干上がり、深刻な水不足が起きています。長江周辺の農業生産は、全生産量の3分の1を占めており、中国全土の食料危機に直結する可能性があると言います。
御紹介いただいたように、WFP(
国連世界食糧計画)は、こうした現象を踏まえ、気候危機に起因する飢餓が急増すると警告し、緊急の行動を促しています。
日本の食料自給率は38%です。この著しい海外依存体質を急いで見直さなければ、危うい事態になりかねません。
たまたま見ていたニップンのホームページでも、最近のニュースでお分かりのように、地球環境の変化に伴う干ばつや水害で世界的に小麦生産が不安定になっています。小麦輸出国もこの事態に直面して、輸出規制に踏み切らざるを得ない事態も生じています。世界の小麦価格の上昇、国同士の争奪戦が激しくなるのではと心配されます。だから、小麦を育てましょうと小麦の栽培方法を紹介していました。
このような中、新しく農水大臣に就任した野村哲郎氏も、就任挨拶で、日本人の食の基本となる麦や大豆などは自給率が低い。どう引き上げるか政策を集中しなければならない。国民が毎日食べているものを中心に備蓄も検討していくと言っています。
それで、現在、給食で使われる小麦、大豆製品にどのようなものがあるか答えていただきました。小麦を原料としているのは、パン、麺類、これは主食です。大豆では豆腐、みそ、しょうゆ、これらは1年中欠かせないものです。このような食材が品薄になり、高くて手が出せないなんてことになったら大変です。
それで、まず1点目のお尋ねです。
小麦、大豆は昔はどこの農家でも普通に作られていたものだと思います。特に栽培方法は難しいのでしょうか。栽培時期、土壌環境、施肥、水管理など一般的な大豆と麦の栽培方法を教えてもらえますか。また、水俣の環境はこの2種類の栽培には適しているんでしょうか。
2点目です。
給食で提供しているこれらの麦・大豆製品ですが、大豆の産地は国内産が多い、小麦もパン・うどんは県産で、マカロニ、スパゲッティなどはアメリカ、カナダなど外国産が多いということでした。
これらを全て水俣産にしたとしたら、どのようなメリットがあると考えますか。
3点目です。
水俣市には誘致企業立地促進補助金や空き工場バンクなど使われていない土地や建物を有効活用して水俣での生産活動を促すために税金を投入しています。これは、新たな税収入や雇用拡大につながり、公共の福祉につながるからだと理解しております。現在219ヘクタールあると御答弁のあった遊休農地が市民の食生活を支えるために有効に使われるとしたら、市にとってどのようなメリットがあると考えますか。
2回目の質問は3点です。
○議長(
牧下恭之君) 本田
産業建設部長。
○
産業建設部長(本田聖治君) 髙岡議員の2回目の御質問にお答えします。
まず、小麦、大豆の栽培方法などに関する御質問にお答えさせていただきます。
小麦と大豆の栽培について、自家用栽培は把握できておりませんが、農林水産課で把握している販売農家が、小麦が1戸、大豆が1戸となっております。熊本県農業経営指標及び芦北地域振興局農業普及振興課によりますと、栽培時期は、小麦は11月に種まきを行い、5月に収穫、大豆は7月に種まきを行い、11月に収穫となっております。土壌条件は、どちらも基盤整備の済んだ排水良好な埴壌土と呼ばれる土の水田となっております。施肥につきましては、米と比較すると、小麦は追肥が必要で多く使用し、大豆は米よりも少ない量でよいとのことでした。水管理は、どちらも通常の気候であれば雨水で管理することが可能とのことでした。
また、JAあしきたにお聞きしましたところ、昭和40年頃、米の裏作として麦を栽培していましたけども、本市の土壌や気候条件では病気が多発し、JAとしては栽培に適してないと判断し、代わりにタマネギの普及振興を進めてきたとのことでした。大豆につきましては、産地替えの取組を進めたことはないとのことでした。
それから2点目です。次に、給食で提供している麦、大豆製品を全て水俣産にしたらどのようなメリットがあると考えられるかについてお答えします。
学校給食では、安価で一定量確保でき、安心・安全な食材を使用するものですが、現在、水俣での小麦及び大豆の生産量は非常に少なく、水俣産のみを使用した小麦粉などの加工品が安価にかつ安定的に生産されることは想定しがたい状況にあります。そのため全て水俣産としたときのメリットをお示しすることはできません。
それから3点目です。現在、219ヘクタールある遊休農地が、市民の食生活を支えるために有効に使われるとしたら、市にとってどのようなメリットがあるのかとの御質問でした。
遊休農地が有効利用されることは大変ありがたいことですが、遊休農地の大半は、極小な農地で農業機械が入りにくいなど、作業コストが高くなり、農業を営むことが不利な条件となっております。麦、大豆といった作物は、面積当たり収益が低いため、まとまった広い農地や省力化のための農業機械を導入するなど、作業コストの低減が求められます。このようなことから、遊休農地で麦、大豆といった作物を生産しても、市民の食生活を支えられる生産量を確保できるか困難であり、メリットをお示しすることは難しいと考えます。
以上です。
○議長(
牧下恭之君)
髙岡朱美議員。
○(
髙岡朱美君) まさに、身も蓋もないという表現がぴったりの御答弁でした。確かに今まで日本は海外産の安価な大豆を70%輸入していましたから、国内では太刀打ちできず、作る人はいなかったのでしょう。こういう条件がいつまでも続くというふうに仮定するならば、水俣での大豆や小麦が安定的に生産されることは想定しがたいと言われるのはそのとおりかもしれません。
ですが、先ほどから言っているように、輸入小麦、大豆の価格が国内産を超える事態になったり、もっと言えば、そもそも輸入がストップするような事態になったら、国内で作る必要に迫られるんじゃないですか。実際そういうことが現実になりつつあると思いませんか。
しかも、大豆や麦はなくても済ませられるというものではないわけです。だから農水大臣も大豆・麦の増産に政策を集中させると言っているではないですか。
先ほど栽培方法を説明していただきましたが、特に大豆は栽培がとても簡単です。ほとんど肥料が要らない、逆に肥料を入れ過ぎると、茎や葉っぱばかり大きくなって、実が少なくなるそうです。水も雨だけでいい。そして、先ほど説明があったように、土壌条件は、どちらも基盤整備の済んだ排水良好な埴壌土と呼ばれる土の水田が適しているということは、あちこちに見られるお米を作らなくなった田んぼが最適だということです。さらに、大豆は根っこに窒素分を蓄える性質があり、その量もレンゲの6倍ということで、大変輪作に優れた食物なのだそうです。なので、大豆を収穫した後に、肥料を多く必要とする麦を植えても、それだけで十分育つという解説を見ました。
しかも、豆は収穫した後、乾燥させ、みそや豆腐などに加工して使う場合が多いので、鮮度が命の葉物のように、収穫と食卓に提供するタイミングを図るという必要もありません。これなら遊休農地を活用して年金プラスちょっとしたお小遣い稼ぎをしたい人や、仕事の合間の趣味程度でも生産ができるのではないかと考えました。そして、これを地元で消費する仕組みを市が公共調達という形でつくれば遊休農地も解消でき、安全な給食を提供でき、その代金は地元に落ちるということになります。
山間部ではイノシシ、鹿の被害が本当に深刻ですが、遊休農地に人が入って作業するようになれば隠れ家が減って多少周辺の耕作地の被害も減らせます。
以上のようなことから、今回の提案に至ったわけですが、市として水俣で大豆、小麦を生産するメリットは感じておられないようですので、2点だけ伺って質問を終わります。
1点目ですが、仮に地元で一定の収量の大豆なり大豆加工品、または小麦が作れた場合に、学校給食に取り入れるお考えがおありでしょうか。
2点目に、現在219ヘクタールある遊休農地、これを市として何らか活用する方法はお考えになっているんでしょうか。
以上、質問は2点です。
○議長(
牧下恭之君) 本田
産業建設部長。
○
産業建設部長(本田聖治君) 髙岡議員の3回目の御質問にお答えします。
まず、地元で生産量が一定量確保されれば、給食にする考えはあるかとの御質問にお答えします。
仮に一定量確保された場合でも、品質、購入価格などをクリアしなければならない点があると考えられます。また、メニューにより必要な量しか使用できません。給食で使用する食材については、現在入手可能なものの中から比較検討し、選定しておりますので、まだ市場に流通していない食品の使用を検討することは困難と考えます。
次に、219ヘクタールの遊休地を何らか活用しようという考えはないのかとの御質問にお答えします。
市農業委員会では、毎年市内全域の農地パトロールを行い、遊休農地所有者などには利用意向調査を実施し、農地の活用意向の確認を行った上で、再生可能な遊休農地については、熊本県農業公社が実施する農地中間管理事業による農地の貸借や売買の促進を実施しています。
また、市では、担い手が遊休農地を活用して規模拡大を行うときなど、遊休農地の開所費用や種苗や資材の支援を行い、遊休農地の活用に取り組んでいるところです。
さらに、JA等の関係機関と連携して、狭小農地でも栽培可能な低コスト作物や高単価作物の推進を図るなど、様々な取組を行っており、令和3年度におきましては、約37ヘクタールの遊休農地が営農再開されました。
しかし、山林化した農地など活用が見込まれない農地もあり、令和3年度は約36ヘクタールを非農地化せざるを得ない状況となっております。このように、全ての遊休農地を活用するのは困難でありますが、営農再開が見込まれる農地については、今後も引き続き活用に努めていきたいと考えております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 次に、水俣市
後援等承認申請の取扱いについて答弁を求めます。
髙岡市長。
(市長 髙岡利治君登壇)
○市長(髙岡利治君) 次に、水俣市
後援等承認申請の取扱いについて、順次お答えします。
まず、一般的に自治体の後援を得るメリットは何かとの御質問にお答えします。
当市としては、水俣市後援等に関する要綱に基づき、公益性等の観点から、基準を満たした事業について後援を承認しているところですが、事業の主催者側が、市の後援にどのようなメリットを感じているかについては承知しておりません。
次に、本市の要綱では、対象団体及び承認の基準をどのように規定しているのかとの御質問にお答えします。
対象団体については、水俣市後援等に関する要綱第4条に、国又は地方公共団体、公益活動を行う各種法人、公共的団体又はこれに準ずる団体や個人等を規定しております。
承認の基準につきましては、同要綱第5条に、公益性が高いこと、市内で実施され広く市民を対象としていること、入場料等を徴収する場合の目的及び金額が適正であることなどを規定しております。
次に、後援対象から宗教団体、政治団体が除かれている理由は何かとの御質問にお答えします。
当市が特定の宗教団体や政治団体を後援すると、行政の中立性について懸念が生じる可能性があることから、対象外としております。
次に、申請に必要な書類は何かとの御質問にお答えします。
水俣市後援等に関する要綱第6条に規定する水俣市
後援等承認申請書に加え、事業の計画書、事業の収支予算書、団体の概要を示す資料等が必要となります。
次に、承認の可否はどこが審査しているかとの御質問にお答えします。
水俣市の後援は、申請があった事業に係る事務を所管する課、またはその事業に関連する課で審査しております。
○議長(
牧下恭之君)
髙岡朱美議員。
○(
髙岡朱美君) 自治体の後援を得るメリットは承知していないとのお答えでした。
このタイミングでこういう答弁をされるのはいかがなものでしょうか。折しも、旧統一教会が安倍元首相をはじめ多くの国会議員、地方議員の名前を使って勧誘活動を行っていた事実を目の当たりにしています。自治体が後援するということは、おっしゃられたとおり、公益性、つまり社会に益をもたらすことを証明しています。主催者にとってこれ以上の信用保証人があるでしょうか。
聞いたことのない名前であっても自治体や議員が後援していると言えば相手を信用させることは幾らでもできます。こういう手口で相手に近づき、零細な家庭からお金を巻き上げる手法が連日報道されている中で、今さら、承知していないというのは通用しないのではないでしょうか。
本市は熊本県ほか他の11市町村と並んで旧統一教会主催のイベント「ピースロード」に、聞くところでは、2018年から毎年名義後援をしていました。これだけ多くの自治体が後援し、その他国会議員、地方議員が実行委員を務めているということで、中学生、高校生など広くライダーとして参加が呼びかけられたのではないかと危惧します。
本市の後援申請の要綱を示していただきました。申請には事業計画や団体の概要を示す書類の添付が求められています。私自身は、ピースロードなるイベントは聞いたことがありませんでした。そうであればなおさらですが、もし後援を求められれば、よく調べると思います。それで、この件が問題になったときにすぐピースロードをネットで検索しましたら、主催者の立派なホームページが出てまいりまして、イベントの趣旨説明には「One Family under Godのビジョンを中心に人種と国境を越え、全世界を平和の道で連結することにより、日韓友好と世界平和を実現します。」とあり、UPFの故文鮮明総裁が提案したとダイレクトに書いてあります。これは今も見ることができます。GODだとか文鮮明という言葉が出てきたら、ある年代以前の方なら、聞いたことがあるとなりそうなものです。そのとき気がつけば宗教団体が関わっていそうだから、要綱に基づいて後援対象にはならなかったと思います。それがなぜ許可されたのか。丁寧な調査をしなかったか、それともほかに何か理由でもあったのかと疑わざるを得ません。
それで質問の1点目です。このイベントについてはどの部署が、どういう調査をした結果、後援を承諾するに至ったのか、お答えください。
そして、2点目は、この経緯について今どう評価されているかをお聞かせください。
さらに、今月8日、熊本市が旧統一教会との関連が疑われる26団体と熊本フォーラム、熊本ピュアフォーラムについて今後後援をしない方針を明らかにしました。これらの団体名についてはあらかじめ資料をお渡ししているところですが、熊本市が調べたところ、これらの団体が関わる行事9件が熊本市と熊本市教育委員会の後援を受けていたということです。本市でも関わりがなかったか調べ、あればこれについても後援取り消しを行う、そして、今後は後援を行わないという方針を出すべきではないでしょうか。
質問は3点です。
○議長(
牧下恭之君) 髙岡市長。
○市長(髙岡利治君) 1点目のピースロードの後援はどの部署が承諾をしたのか。そして、またその経緯はどう評価しているのかという質問です。
本事業の後援は、総務課で要綱に基づいて審査をしており、承認基準に抵触する事実が確認ができなかったため、後援を承認をいたしました。
当時の審査に係る事務の処理については、要綱に反する取扱いはなかったと考えております。
3点目の明らかになった後援について、後援を取消し、またその後の今後行わないという方針を出すべきではないかという質問ですが、本市が後援をして、既に終了した事業については、本市が今から後援を取り消したとしても、事業の結果は変わらないことから、取消しは考えておりません。
個々の後援申請につきましては、それぞれ事情が異なるため、事前に統一的な方針をお示しすることは困難ですが、申請があった場合に、要綱に基づき、適正に審査をしてまいります。
○議長(
牧下恭之君)
髙岡朱美議員。
○(
髙岡朱美君) 承認基準に抵触する事実が確認できなかったとのことですが、先ほども紹介したように、ホームページを見さえすれば、大変有名な宗教団体の教祖が呼びかけたイベントであることは確認できたんです。当時の事務処理に何の問題もなかったとの御認識ですけれども、明らかに、私は調査不足だったと思います。
それから、熊本市が、今後後援をしないとしている26団体と熊本フォーラム、熊本ピュアフォーラムについてですが、本市でも関わりがあったか調べて、あれば取り消したらどうですかとお聞きしたんですけど、つまるところ、これ調べられたんでしょうか。それとも調べてなかったんでしょうか。答弁がなかったので、これをお聞きします。
それから、事前に統一的な方針は出せないというお答えでしたけれども、ダミー団体をたくさん持っている団体ですから、今後も新たなものが出てくる可能性もありますので、それはそれで結構かと思いますが、申請者が出した書類だけで判断すれば、今回のようなケースもあり得るということが分かりましたので、その都度、連絡先や他の後援団体などの情報も調査をして、自治体が後援することの影響を考えて判断していただきたいと思います。
最後にもう1点質問します。行政にはよく前例踏襲という慣習が見られます。後援の承認は、一度行うと内容が変わらない限りは前例を踏襲して以降、毎回承認するということになりがちです。水俣市が過去にピースロードをはじめ関連する団体の後援をしたという実績を残さないことが、同じ間違いを確実になくせると思いますが、過去に遡って後援を取り消すおつもりがないか、伺います。
質問は以上2点です。
○議長(
牧下恭之君) 暫時休憩します。
午前10時24分 休憩
─────────
午前10時27分 開議
○議長(
牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。
髙岡市長。
(市長 髙岡利治君登壇)
○市長(髙岡利治君) 1点目の複数の団体がある中で、そういった後援をした実績があるかという質問ですが、熊本県の使命と未来2022フォーラム、これを令和2年度に一度後援をしております。
それから、そういったものに関して、前例踏襲がないように、過去に遡って後援を取り消すつもりはあるのかという質問ですが、後援の承認については、内容が変わらない限り、前例に従って、以降、毎回承認するというものではなく、申請がなされたその都度、要綱に基づき審査を実施しております。
また、先ほど答弁しましたとおり、本市が後援し、既に終了した事業については、今から後援を取り消したとしても、事業の結果は変わらないことから、取消しは考えておりません。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 以上で
髙岡朱美議員の質問は終わりました。
この際、15分間休憩します。
午前10時28分 休憩
─────────
午前10時42分 開議
○議長(
牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、木戸理江議員に許します。
(木戸理江君登壇)
○(木戸理江君) 皆さん、おはようございます。真志会の木戸理江です。
コロナのこと、自然災害のこと、痛ましい事件や事故のこと、世の中の暗いニュースに気持ちが落ちてしまうような日もありますが、人間としてよかったなと思うことは、そんなときでも誰かと支え合って、励まし合い、助け合っていくことで少しだけ救われた気持ちになれるところです。
失われた命に対して、哀悼の意を表することや先人、目上の方に対して、感謝と敬いの気持ちを忘れないこと。いつ何時でも日本人としての誇り、常に持っていたいと改めて思いました。
以下、通告に従い質問いたします。
1、市民の暮らしやすさについて。
①、新庁舎が完成して1年がたとうとする中で、庁舎の使い勝手や市民の反応はどうか、また、庁舎周辺の整備状況はどうか。
②、新型コロナウイルスワクチン個別接種の予約について、かかりつけ患者優先ということで医療センターを選び、接種を希望する市民への実施状況はどうか。
2、本市の下水処理について。
①、下水道が整備されている世帯と、未整備世帯はどれくらいあるか。また、未整備世帯のうち、合併処理浄化槽にしている世帯はどれだけあるか。
②、本市保有の施設である市営住宅の汚水処理で、下水道未整備の団地はどのような処理になっているか。また、その合併処理浄化槽の維持管理や費用の徴収はどのようにしているか。
3、
子どもたちの暮らし方と学びの
機会について。
①、県下の小中学校や県立高校でトイレに生理用品を常備する取組が増えてきているが、本市ではどう捉えているか。
②、水俣市青少年育成市民会議では、小学生と中学生を対象に体験学習を実施することになっているが、コロナ禍にあって、昨年度と今年度の実施状況はどのようになっているか。
③、小中学生だけでなく、地元唯一の高校である水俣高校の支援も重要であるが、青少年育成事業の中に高校生を対象とした事業はあるか。
4、本市の
観光振興策について。
①、昨年、市が観光大使に委嘱した水俣出身の漫画家、江口寿史氏の功績はどのようなものがあるか。また、本市ではそれをどのように活用していくか。江口氏の実力と人気を本市から発信していくチャンスだが、今後の方策などはあるか。
②、ローズフェスタの開催では、どれほどの観光客の入り込みになっており、それによる経済効果はあるのか。
以上、本壇からの質問を終わります。
○議長(
牧下恭之君) 答弁を求めます。
髙岡市長。
(市長 髙岡利治君登壇)
○市長(髙岡利治君) 木戸理江議員の御質問に順次お答えします。
まず、市民の暮らしやすさについては私及び
総合医療センター事務部総務課長から、本市の下水処理については
上下水道局長及び
産業建設部長から、
子どもたちの暮らし方と学びの
機会については教育長から、本市の
観光振興策については副市長から、それぞれお答えします。
初めに、市民の暮らしやすさについて、順次お答えします。
まず、新庁舎が完成して1年がたとうとする中で、庁舎の使い勝手や市民の反応はどうか。また、庁舎周辺の整備状況はどうかとの御質問にお答えします。
市民の皆様、来庁者の方から、庁内の案内表示が分かりくい、玄関周辺の窓が汚れている、駐車場が空いていないなどの御意見をいただいております。
庁内の案内表示については、関係各課と協議を行い、課名だけの表示に業務内容も追加して、より分かりやすい表示となるよう改善を図る予定です。
玄関周辺の窓については、第2期工事の粉じんの影響で汚れやすい状況であるため、より小まめに対応していきたいと考えています。
駐車場の不足については、第2期工事が竣工すると解消されますので、それまでの間は代替駐車場の事前の周知、職員による案内、誘導等で対応していきたいと考えています。
また、庁舎の使い勝手については、生ごみの処理について不便さを感じているとの意見が出ています。これについては、必要に応じてキエーロを設置して対応する方針としております。
庁舎周辺の整備状況については、現在、鉄骨2階建ての倉庫棟建設、駐輪場・駐車場整備、外灯整備などの外構工事を第2期工事として実施しており、予定どおり進んでおります。
今後も工事に影響のある台風や大雨に留意し、工期内の竣工を目指したいと考えています。
○議長(
牧下恭之君) 上田
総合医療センター事務部総務課長。
○
総合医療センター事務部総務課長(上田敬祐君) 次に、新型コロナウイルスワクチン個別接種の予約について、かかりつけ患者優先ということで医療センターを選び、接種を希望する市民の実施状況はどうかとの御質問にお答えします。
当センターにおけるワクチン接種はコールセンター及びインターネットサイトでの予約のみ受け付けておりますので、かかりつけ患者優先ということはなく平等に予約できるシステムとしております。
現在の一般市民を対象としたワクチン接種は、60歳以上の方及び18歳以上60歳未満の方で基礎疾患を有する方や、重症化リスクの高い方への4回目のワクチン接種を行っており、7月に2日間、8月に3日間、9月に3日間の接種日を設定いたしました。
しかしながら、今般の感染拡大によりワクチン接種を希望される方が多く、予約枠がすぐにいっぱいになってしまう状況となっております。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 私どもも議会などで長く駐車するときは、ほかの利用者の御負担にならないようにいま一度意識をしなければならないと思います。
さて、今、各市町村でも積極的に推奨されている、男性用トイレにもサニタリーボックスを設置するという提案ですが、本市でもお困りの方のために設置されたほうがいいと考えます。また、おむつ替えテーブルもあったほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、今喫煙所はどこにどのように設置されていますか。
続いて、先日新聞でも報道されました空気から飲み水ができる浄水器はどこに設置されていますか。この浄水器に必要なものは電源と空気、たまに替えのフィルターです。例えば、赤ちゃんのミルクを粉で作る場合、浄水器のお湯でまず少し溶いて、その後、冷水を注げばよく、一つの装置ですぐできるというのは便利でよいと思います。市民の皆さんも積極的に御利用いただきたいと思います。
続いて、現在閉鎖されている売店ですが、市民のみならず来庁者や職員の皆さんも大変お困りだと思います。今後、売店の扱いはどのようになる予定でしょうか。できれば市外からの来庁者が本市のお土産などをちょっと買えるようなスペースも欲しいですし、市内の業者さんたちのお弁当が数多くラインナップされるといいなと思います。
最後に、庁舎3号線側の蘇峰記念館横の道路について、今はそこから車の入場ができません。しかし、昔の駐車場入り口を記憶している来庁者が間違って入場してこられる心配があり、外柵の間を防いでいるのでしょうが、それが工事中の看板のようなもので塞いであるのがスマートとは言えないなと感じています。ここは今後どのような改良を予定していますか。
以上、新庁舎については6点お尋ねして続けます。
ワクチン接種についてですが、私も3回とも予約システムで接種を行い、大変便利だと思いました。ワクチンは貴重なもので、それを無駄にしない努力もされていることと思います。
これより6点お尋ねします。
他市では廃棄を防ぐためのキャンセル待ちという枠もありますが、当院にはキャンセル待ちという仕組みはありますか。あるとすればその運用はどの時点で発動されるのか。要するにキャンセル待ちをしている人の希望がかなうかどうか。いつわかりますか。またキャンセル待ちをしている市民があったとき、キャンセルは出ませんよとなるときは、それを当事者にどう伝えるかなどの方法が確立されていれば教えてください。また、接種に係るスタッフは医療センターの職員のみで構成されているのでしょうか。
以上、ワクチン接種については4点お尋ねします。
○議長(
牧下恭之君) 暫時休憩します。
午前10時53分 休憩
─────────
午前10時54分 開議
○議長(
牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。
髙岡市長。
(市長 髙岡利治君登壇)
○市長(髙岡利治君) それでは、木戸議員の2回目の御質問にお答えをいたします。
まず1点目が、男性用トイレにもサニタリーボックスを設置したらどうかということでございますけれども、男性用のトイレにサニタリーボックスを設置する御提案につきましては、新庁舎におきましては既に設置をいたしております。
それから、2点目のそれと合わせておむつ替えのテーブル等もあったほうがいいかと思うが、どうかという御質問でございます。
このおむつ替えテーブルについては、男子トイレ、女子トイレともに現在設置をしておりませんけれども、性別に関係なく利用いただけるトイレには設置をしておりまして、さらに来庁者の多い2階にはおむつ交換室を御用意をいたしておりますので、そちらを御利用いただければというふうに考えております。
それから、喫煙所、これはどこに設置してあるかということですが、これは新庁舎建設工事が竣工いたしまして、関係機関の検査が終了した後、2階建て倉庫の横に設置することを予定しております。
それから、4点目の空気から飲み水ができる浄水器、これをどのように設置するかという御質問でございます。
市内事業者から寄贈いただきました空気から飲み水ができる浄水器につきましては、既に2階の待合室のベンチ付近に設置をしてございます。
それから、5点目の、1階の現在閉鎖されている売店、これは来庁者の方や職員も困っていると思うけれども、この取扱いの予定はどうなのかという御質問でございます。
この売店の閉鎖に伴いまして、利用者の皆様に特に影響が大きいのは、行政手続に使用される印紙、そして証紙の入手が困難になるということでございます。このため証紙につきましては、市民課が熊本県知事から売りさばき人の指定を受けまして、直接市で販売できるようにいたしました。また、印紙につきましては、陣内郵便局で販売をしておりますので、そこを御案内をしているところでございます。
なお、食料品の販売については、物販の試験施行によりまして、出店事業者の動向を見定めつつ、利用者にとってよりよい物販の方法を今後も検討していきたいと考えております。
それから、蘇峰記念館の横の道路の件でございますけれども、ここの国道からの入り口の歩道部分を含めまして、ここは国道の一部でありますので市で改良工事を行うことができません。
また、この入り口は閉鎖するよう警察から指示をされているために、第二期工事期間中は間違って車両が市の敷地に進入しないよう、工事フェンスで閉鎖をしております。
今後は、第二期工事におきまして案内表示用の看板と車両通行禁止の車止めの整備の予定をしております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 上田
総合医療センター事務部総務課長。
○
総合医療センター事務部総務課長(上田敬祐君) 木戸議員のワクチン接種に関する2回目の御質問にお答えします。
質問は4点ございました。
まず1点目ですけども、医療センターにワクチン接種のキャンセル待ちの仕組みはあるかとの御質問です。
ワクチン接種のキャンセル待ちの仕組みはございません。その理由としましては、キャンセルの発生頻度が低く、接種量1日当たり平均して1人あるかどうかであるためです。また、キャンセルがあった場合は、入院患者で接種を待っている方に接種するなどの対応を行っております。
2点目ですけども、キャンセル待ちがあるとすれば、待っている方の希望がかなうかどうか分かるのはいつかとの御質問です。
キャンセル待ちという仕組みはございませんが、キャンセルが確定するのは予約した方からキャンセルの連絡があったとき、また接種日の最後の予約の時間帯に予約者が来られなかったときです。
3点目のキャンセル待ちをしている市民があったとき、キャンセルの有無をその市民に伝える方法が確立されているかとの御質問ですが、キャンセル待ちの仕組みはございませんので、キャンセルを市民にもお伝えする方法も確立はしておりません。
以前にキャンセルが出た場合のワクチン接種を希望されて、自主的にキャンセル待ちをされた方がいらっしゃいました。その日は14時から15時30分の接種の枠に114人の方が予約をされておりました。当センターからはお待ちいただいても接種できるかどうか分からない旨をお伝えしておりました。結局、キャンセルが出ずに、15時30分頃にその方にキャンセルが出なかったことを伝えしたことがございます。ワクチン接種は予約している方が優先になりますので、予約している方がキャンセルされるかどうか意思確認が取れない状態で、キャンセル待ちの方に接種することができないことを御理解いただければと思います。
4点目の医療センターのワクチン接種に従事するスタッフは、医療センターの職員で構成されているかどうかという御質問ですけども、医療センターの職員でワクチン接種を行っております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 浄水器の特性から災害時による水道管の破損時などには電源確保できれば、水やお湯の供給ができるというのは優れもので、避難所などに設置しておけば有効活用できるのではないかと思います。
いつでも新鮮で冷たく暖かい安全な飲み水が確保でき、備蓄のための水を買う必要もなく、使用期限やそれが切れた後の処分の心配も要らないので、トータルでは割安ではないかと考えます。
よって、避難所となる公共施設に今後設置することを検討してみられてはいかがでしょうか。この浄水器は、地元SSP株式会社から本市に無償で提供されています。頑張っておられる地元企業を応援したい気持ちも合わせてお尋ねします。
また、売店につきましては、本市出身の漫画家江口寿史氏の本など置いてあってもいいのではないかとも思います。
併せて、庁舎は防災拠点であるという観点からも、防災グッズの販売コーナーを設置してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。二つお尋ねします。
また,ワクチン接種に関しましては、市民の間で誤解が生じないよう分かりやすい表記と小まめな情報伝達に努めていただきたいと思います。
引き続き市民の安心・安全のために、医療従事者の皆様も御自身の体もケアしながら御尽力いただきたいと思い、ここでの質問を終わります。
○議長(
牧下恭之君) 髙岡市長。
○市長(髙岡利治君) 木戸議員、3回目の御質問にお答えをいたします。
2点ございまして、まず1点目が、先ほど答弁いたしました寄贈いただいた浄水器、これを災害時にも避難所等に設置したらいいんじゃないかという御提案でございました。
この御提案の浄水器につきましては、1台当たり購入費用が約40万円ほどかかるということ、それから毎年の維持費用として保守管理の金額に4万円程度、それに加えて電気代等がかかるということもございますが、現時点では、避難所に導入するということは難しいのかなというふうに考えております。
今後は、こうした先進的な機器が広く普及をしていたしまして、こういったコストが下がってきましたらば、避難所への導入なども検討できるというふうに考えております。
それから、2つ目の御質問の1階の売店の取扱いの件ですけれども、江口寿史氏の本を置いたり、防災グッズの販売をしたらどうかという御提案でもございました。
この売店の再開につきましては、採算が成り立たないと出店をしていただけないということもございまして、現在のところは、まずは営業が成り立つよう、成立をするように事業内容については、条件を設けずに募集をしたいというふうに考えております。
本市の特産品や名物について、観光客が立ち寄ったりする道の駅、こういったものの販売等も有効であるかというふうには考えておりますけれども、それ以外にも先ほど御提案のございました防災グッズの販売につきましては、市民は市内の販売店で購入できることもございます。また、防災グッズの販売コーナーを設置するということについては、現在のところは考えておりません。
災害時に必要な物品や便利な防災グッズの知識については、防災講話等を通じまして、これからも市民の皆様にはしっかりとお知らせをしていきたいというふうに考えております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 次に、本市の下水処理について答弁を求めます。
金子
上下水道局長。
(
上下水道局長 金子昌宏君登壇)
○
上下水道局長(金子昌宏君) 次に、本市の下水処理について順次お答えいたします。
まず、下水道が整備されている世帯と未整備世帯はどれくらいあるか。また、未整備世帯のうち合併処理浄化槽にしている世帯はどれくらいあるかとの御質問にお答えします。
令和4年3月31日現在で下水道が整備されている公共下水道供用開始区域内の世帯数は6,082世帯、未整備の公共下水道供用開始区域外の世帯数は5,252世帯となっており、そのうち区域外で合併処理浄化槽設置をしている世帯数は2,657世帯となっております。
○議長(
牧下恭之君) 本田
産業建設部長。
○
産業建設部長(本田聖治君) 次に、本市保有の施設である市営住宅の汚水処理で、下水道未整備の団地はどのような処理になっているか。また、合併処理浄化槽の維持管理や費用の徴収はどのようにしているかとの御質問にお答えします。
市営住宅の汚水処理につきましては、下水道未整備の団地は合併処理浄化槽またはくみ取り式となっております。
合併処理浄化槽を設置している市営初野団地、西ノ浦団地及び月浦団地の3団地では、入居者を代表する者が業者に委託して、保守点検、汚泥等の引き抜き、清掃などの維持管理業務が行われており、その費用の徴収は、街灯の電気代等とともに共益費として入居者を代表する者が入居者から徴収しております。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 下水道未整備地域約5,200世帯から、合併処理浄化槽設置世帯約2,600世帯を引いた、残り約2,600世帯はいまだくみ取り、もしくはトイレのみの処理の単独処理浄化槽の世帯だと考えられますが、その世帯からは未処理の生活排水が、水路、いわゆる目の前の川に流入しているわけです。
以前、川遊びをした後に全身がかゆくなったことを思い出しまして、
子どもたちには安心してきれいな川で遊んでほしいという思いが、さらに強くなりました。
一人一人の水処理への意識も必要で、その対策を取ることもSDGsの安全な水とトイレにマッチすると思い、以下4点、1、合併処理浄化槽にすると、どんなメリットがあるか。2、その設置費用は幾らか。3、市の補助金はあるか。併せて、合併処理浄化槽の新たな設置については、維持管理費用が高いというイメージが拭い切れず、設置に踏み出せない市民もあると聞きます。しかし、水処理の保全につながる合併処理浄化槽の利用促進のためにも、適正な維持管理は必須だと思います。そこで、4、その内容について教えてください。まずお尋ねします。
続いて、市営住宅の浄化槽の維持管理について。
熊本県が制定している熊本県浄化槽取扱要綱によると、浄化槽を使用する者、浄化槽管理者の遵守事項が幾つか上げられ、併せて浄化槽管理者の義務も定められています。
市営住宅に関して言えば、浄化槽管理者は市、浄化槽使用者は入居者住民です。維持管理契約は市と住民で交わされるものだが、その実務を業者に委託できるとも認められています。すなわち浄化槽使用者の義務は住民が遂行し、浄化槽管理者の義務は委託された業者が点検や清掃をするということです。確かに専門職である業者が点検や清掃を行うことは当然ですし、直営で行うよりも民間委託したほうが費用も抑えられると理解できます。しかし、業者の本来の業務である点検、清掃以外に、契約や集金または状況変化に伴う説明会などを業者が全て行うのは委託の枠を超えているのではないかと感じます。
熊本県浄化槽取扱要綱では、浄化槽管理者は、保守点検と清掃は業者に委託できると書いてあり、逆に見ると、それ以外の業務は本来浄化槽管理者である市が行うべきものではないことを読み取れます。現状では、答弁にあるように浄化槽使用者である入居者を代表する者、つまり自治会長や管理組合が業者と維持管理契約をすることで委託して、費用も徴収、納入しています。そこには時間的にも徴収時の入居者との関係的にも相当な御苦労があると聞いています。
そこで、まず1つ目の質問です。
浄化槽維持管理契約は、浄化槽管理者である市と維持管理を行う委託業者が取り交わすものではないのか、お尋ねします。
次に、費用徴収についてですが、さきに述べたとおり、現状の徴収の仕方に入居者の代表が苦労が多いとお聞きしています。また、一つの団地の中で空き家が多いところは、その分、住民負担が大きいともお聞きしていますが、それが事実なのか。また、どのような仕組みで試算がなされているのか。加えて、それを解決する方法は入居者を増やすという単純な発想で合っているのか。併せて、それに係る問題や改良できそうな点がありましたら教えてください。また、独居高齢者や単身世帯と同居家族が多い世帯では排出量にも差が出るのではという住民の意見もあります。この状況についても、現状と世帯人数による費用負担の不平等感を解決するすべはないのでしょうか。
以上、合併処理浄化槽について4点、市営住宅の管理契約などについて6点、合わせて10点お尋ねします。
○議長(
牧下恭之君) 金子
上下水道局長。
○
上下水道局長(金子昌宏君) 木戸議員の2回目の御質問にお答えいたします。
まず、私からは合併浄化槽に係ります4点の質問にお答えしたいと思います。
まず1点目の合併浄化槽のメリットにつきましては、合併処理浄化槽は、家屋からの排水の全てを処理いたしますので、生活雑排水を処理しないくみ取便所や単独処理浄化槽より、衛生面で高い優位性があり、環境に負荷を与えないメリットがあります。
次に、2点目の合併処理浄化槽の設置費用は幾らかという御質問ですが、これは浄化槽の規模、処理メーカー、設置位置などで設置費用が異なるため、ここで一概にお示しすることは難しいと考えております。
3点目の市の補助につきましては、設置する合併処理浄化槽の大きさにより補助金額が異なっており、住宅の延べ床面積130平米以下は5人槽で33万2,000円、それを超える場合は7人槽で41万4,000円、2世帯住宅は10人槽で54万8,000円となっております。
また単独処理浄化槽、またはくみ取り便槽からの転換につきましては、撤去に要する費用といたしまして上限9万円、転換にかかる宅内配管工事に要する費用といたしまして上限30万円をそれぞれ加算して補助をしております。
4点目の合併処理浄化槽の維持管理の内容につきましては、点検と清掃、法定検査の3種類ございます。点検とは、浄化槽は年中無休で作動していることから、定期的に薬剤の補充とその機能に問題がないかを点検することでございます。清掃とは、年に1回浄化槽内の汚泥と水を全て引き抜き,浄化槽内の機材の清掃を行い、きれいな水と入れ替えることでございます。法定検査とは、年に1回、浄化槽の管理状況の審査と浄化槽排水の水質検査を行い、浄化槽が法的に適正な状態であるかどうかを検査することでございます。
これらを怠りますと機能が低下、または破損して、水質が悪化し、悪臭や水質汚染の原因となってしまうことがあります。
以上でございます。
○議長(
牧下恭之君) 本田
産業建設部長。
○
産業建設部長(本田聖治君) 木戸議員の2回目の御質問のうち市営住宅関係について、私のほうから、全部で六つあったかと思いますが、お答えさせていただきます。
まず、合併処理浄化槽の維持管理契約について、市と維持管理を行う委託業者が取り交わすものではないかとの御質問にお答えします。
市営住宅の合併処理浄化槽につきましては、不特定多数の方が使用されている公園などの浄化槽と異なり、受益者は入居者と特定されております。
また、汚水処理施設の使用、維持または運営に要する費用は、水俣市市営住宅条例第20条の規定により入居者の費用負担義務と定められておりますので、維持管理に係る業務につきましては、市と維持管理を行う委託業者が契約するのではなく、入居者と委託業者との間で契約していただくようお願いしております。
次に、費用徴収について、一つの団地の中で空き家が多いところはその分入居者負担が大きいと聞いているが、事実かとの御質問にお答えします。
共益費につきましては、基本的に毎月、月番や管理人が担当する住戸を回って直接徴収いただいております。この共益費の徴収に関しましては、これまで入居者になかなか会えず徴収できない、支払いが遅れているなどの相談を受けることがあり、費用徴収につきまして入居者の皆様に様々な御苦労があることは十分承知しております。
市としましても、このような相談があった場合、速やかに関係する入居者に連絡するとともに、状況に応じて訪問し、直接話を伺った上で、支払い義務の履行を促すなど、問題解決に向けた具体的な対応を行っております。
また、市営住宅におきましては、入退居や転出入などにより空き家が発生する時期がございます。特に入退居が多い団地では空き家が常にゼロとなることはございませんし、一時的に空き家が増える時期もございます。空き家が多いところでは入居者は少なくなりますので、そうでないところと比較しますと、入居者負担が大きくなっている状況にあると言えると思います。
次に、合併処理浄化槽の維持管理費用はどのように試算されているかとの御質問にお答えします。
合併処理浄化槽の維持管理費用は、その年度の保守点検や清掃、汚泥などの引き抜き量、単価などについて、委託業者から見積りを徴し、協議の上で業務委託契約を締結されております。契約に伴い、維持管理費用の見込額が算出されますので、その他の共有部分の水道代や電気代も含めて、団地内の自治会で協議され、その年度の月当たりの共益費の額を決定する仕組みとなっております。
次に、入居者負担が大きいという問題は、入居者を増やすことで解決するのかとの御質問にお答えします。
先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、月当たりの共益費は年間を通して定額とされておりますので、短期的には単純に空き家が多くなったために負担額が増える、入居者を増やして空き家を解消すれば負担額が減るということにはならないと考えております。
一方で、中長期的な視点に立ちますと、入居者数の増減は、現に入居されている方や、これから住みたいと考えている方にとって、住み続けたい、住んでみたいと思える団地であるかどうかを判断する大きな鍵を握るものと考えます。
そのような団地であり続けるためには、常日頃から住みよいまちづくりを図るため、団地内の入居者同士や、周囲の地域住民との交流を通じた安全・安心な生活空間であることが望まれますし、入居者を増やすことが一定の解決につながるものと考えます。
市といたしましても、入居者に寄り添い、協働して取り組んでいくことが大変重要であると考えておりますので、入居者の皆様とともに今後も住みよい団地づくりに取り組んでいきたいと考えております。
次に、空き家が多いところは入居者負担が大きいという問題について、改良できそうな点はないかとの御質問にお答えします。
合併処理浄化槽を維持管理するには、入居者数や空き家数の増減にかかわらず、定期的な保守点検や清掃など最低限必要となる部分がございますので、空き家が増えて入居者が減ることに比例して維持管理費用が減額されるということにはなりません。問題の解決や改良できそうな点とまでは言えないかもしれませんが、空き家が増えることで団地内の自治会が徴収する共益費の額は減ることとなるため、少しでも空き家の数や空き家となる期間を短くすることが重要となります。市としましては、空き家の数や空き家の期間をできる限り減らせるよう、迅速な入退居に努めているところです。
また、入居者負担という意味では、浄化槽の取扱いも大変重要であり、トイレなどの排水管に異物などを流されますと負荷がかかり故障の原因となります。実際に、浄化槽のポンプが緊急停止することも度々発生しており、使用状況によっては、結果的に維持管理費用の増額という形で入居者の皆様の不利益につながることとなりますので、適正な使用につきましても引き続きお願いしていきたいと考えております。
それから、次に世帯人数による費用負担の不公平感を解決する方法はないかとの御質問にお答えします。
現在、合併処理浄化槽の維持管理などの費用につきましては、入居世帯の均等割により負担されております。団地内には共同で使用されるものとして浄化槽のほかに、散水栓の水道や階段、街灯の電気などがございますが、それらの費用は入居されている世帯の均等割で負担されております。
合併処理浄化槽につきましては、同居家族が多い世帯の排水量が、必ずしも単身世帯よりも多いとは限らないことや、団地内のし尿や生活雑排水が一つの浄化槽に区別なく流入する特性上、世帯別の正確な排出量の把握は困難となります。
また、ほかの共有部分が使用料を区別できないのと同様に、浄化槽も入居者の皆様が、お互い使用する共同施設と位置づけ、団地内の自治会で協議の上で、均等割により負担されているのが現状です。
市としましては、現時点で不平等が生じているという状況にはないものと考えておりますが、今後も入居者の皆様の御意見、御要望等をしっかりと受け止め、適切に対応してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 平成26年10月8日に、環境省大臣官房廃棄物リサイクル対策部長から出ている、一般廃棄物処理計画を踏まえた廃棄物の処理及び清掃に関する法律の適正な運用の徹底についてという通知にも、処理責任の性格については、市町村以外の者に委託して行わせる場合でも、引き続き市町村が有するものであると表記されており、許可業者に行わせる場合でも同じだと書いてあります。となると、やはり浄化槽維持管理契約に関しては業者と入居者が交わすのではなく、浄化槽維持管理契約は、市と業務を委託する業者との間に交わすものではないかと考えるのですが、間違っていますでしょうか。
ちなみに独自で調査した結果、他市町の市営住宅、集合住宅についての対応状況を調べたところ、回答のあった12件のうち、管理者と業者での契約が8件、管理者と入居者との契約が1件、入居者と業者との契約は3件という結果でした。
併せて、平成16年に内閣府民間資金等活用事業推進室から出された、公共施設等の整備等において民間事業者の行える業務範囲についてという文書の中で、家賃の決定という項目があり、それを選定事業者、いわゆる民間事業者に決定させる可否は、否と表してあります。そして、家賃収入の委託は可能です。家賃、これには廃棄物処理費用、いわゆる浄化槽の維持管理費用も含まれると思うのですが、この決定は民間事業者はできないということに読み取れます。
このことから質問一つ、契約そのものは市と委託業者間で交わすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(
牧下恭之君) 本田
産業建設部長。
○
産業建設部長(本田聖治君) 木戸議員の3回目の御質問にお答えします。
家賃には合併処理浄化槽の維持管理費用も含まれると思うが、浄化槽の維持管理契約は市と委託業者で取り交わすものではないかとの御質問にお答えします。
公営住宅法等の関係法令に基づく市営住宅の家賃は、入居される住戸の使用料として入居者の皆様に御負担いただいているもので、この中には合併処理浄化槽の維持管理の費用などの共益費は含まれておりません。
共同施設である合併処理浄化槽について、市が委託業者と契約し、共益費を徴収することになった場合、事務費等が加わることで共益費が上がり、結果的に入居者の皆様の費用負担が増えることとなります。市としましては、入居者の皆様の共益費の費用負担をできる限り抑制するため、受益者である入居者と委託業者との間で契約していただければと考えております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 次に、
子どもたちの暮らし方と学びの
機会について答弁を求めます。
小島教育長。
(教育長
小島泰治君登壇)
○教育長(
小島泰治君) 次に、
子どもたちの暮らし方と学びの
機会について、順次お答えします。
まず、県下の小中学校や県立高校でトイレに生理用品を常備する取組が増えてきているが、本市ではどう捉えているのかとの御質問にお答えします。
昨日、答弁しましたとおり、市内の全ての小中学校において保健室に生理用品を常備しており、必要な場面において、
児童生徒との対話の中で、体調や生活状況等を確認し、保健指導につなげるよう取り組んでおります。
学校のトイレに生理用品を設置することにより、
児童生徒の状況に応じた対応が難しくなることが想定されるとともに、学校や
児童生徒、保護者からの設置してほしいという声も報告されておりません。
既に取り組んでるところは、そのようなニーズに対応した措置を取られたものと捉えておりますが、本市においては現時点でのトイレへの設置は考えておりません。まずは、
児童生徒が声を上げやすい、気軽に相談しやすい環境づくりが優先であると認識しております。
次に、水俣市青少年育成市民会議では、小学生と中学生を対象に、体験学習を実施することになっているが、コロナ禍にあって、昨年度と今年度の実施状況はどのようになっているかとの御質問にお答えします。
昨年度は、小学生の体験学習として、11月20日にエコパーク水俣で野外体験活動オリジナルぐるぐるパン作りを実施しました。
新型コロナウイルス感染症対策のため募集定員を減らして開催し、保護者を含む8組21人が参加してパン作りやネイチャーゲームを行っております。
中学生の体験学習としては、夏休み期間中に地域の魅力課題を発見し、まちづくりを学ぶ、水俣未来ラボを予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により中止となりました。
今年度は、小学生の体験学習として、12月頃に昨年と同様ぐるぐるパン作り等の実施を予定しております。
中学生の体験学習は、8月24日に市内の各中学校から計9人が参加し、水俣未来ラボを実施しました。今回は防災をテーマに、本市危機管理監の防災講話を聴講した後、自分が避難する際の行動について考えをまとめ、発表を行いました。
次に、小中学生だけでなく、地元唯一の高校である水俣高校の支援も重要であるが、青少年育成事業の中に高校生を対象とした事業があるかとの御質問にお答えします。
今年度の水俣市青少年育成市民会議の事業には、高校生のみを対象とした事業はありませんが、今回本市における青少年の健全育成に寄与する行いをした青少年等を表彰する善行表彰事業の実施を予定しております。この事業は、表彰対象を市内に居住もしくは通学・通勤をする、おおむね二十歳以下の青少年、またはこれらを主たる構成員とする団体としますので、高校生も対象となります。募集は来年1月を考えております。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 昨年9月の定例会、そして昨日の質問に対する答弁、ほぼ同じ内容で、こちらの質問もまた同じようなやり取りになるかと思うと、お互いため息が出ますよね。なので言い方を変えます。
答弁に、トイレに設置すると、
児童生徒の状況に応じた対応が難しくなることが想定されるとありましたが、生理用品はトイレですぐに使いたいんですよ、トイレに入って、あっ困ったで、その後、保健室に行くとしても、その間、当事者はどうしましょう。そのための緊急な措置として設置してあげたらどうですか。その瞬間の困り事をケアしてあげましょうよと言っているわけです。
9月1日付けで、私も属する熊本女性議員の会から県教育長宛てに要望書が出され、教育長から県が率先して取り組み、各教育委員会にも周知したいとの言葉があっています。熊本女性議員の会での情報交換では、山鹿、熊本、菊陽、御船の小中校全個室に設置、小国は中学校の手洗いの横、玉名、合志、人吉は試験設置、和水、大津は一部設置、荒尾、菊池では要望書提出、山都町では教育委員会から校長会へ提案、他市でも毎回のように議会で提案や質問がなされ、これは全て困っている
児童生徒のための提案なのです。
本市社会福祉協議会やひとり親の会のネットワークでは、日用品の配布の中で生理用品の配布も通常サービスとしてあり、様々な取組も十分なされていますが、学校の保健室には何十年も前から設置してあり、確かに
子どもたちの様子を確認したりもされているでしょう。
児童生徒との対話の中で体調や生活状況等を確認し、保健指導につなげることもできるでしょう。でもそれは保健室をある一定時間利用し、先生と対話したり、先生からのお尋ねにお返事できる状況下にあるときに限られるのではないでしょうか。子どもの価値観や思いは千差万別ですし、保健室に行きたくない子どももいるかもしれません。
実際にそのような受入れや観察の窓口としても、保健室があるにもかかわらず、いじめや不登校はなくなりません。全ての機能が保健室に集約できるという発想をまず変えていただきたいです。選択肢を保健室だけに絞るのではなく、一人一人違う事情にフラットに手助けができる、そんな環境を大人たちが率先してつくってあげることが、世の中の思いやりでないかと思うわけです。
児童生徒が声を上げやすい、気軽に相談しやすい環境づくりが優先であるとおっしゃいますので、
子どもたちに、まずトイレに置いてほしいですかと聞いてみられてください。そして、その声が上がったらニーズに対応した措置で、すぐに準備を始められるのだなと期待しています。
日常的なケアと同時に、一瞬の困り事に対応できれば理想的です。その瞬間の一人の気持ちに寄り添って、置いてあって助かったと安心できる助けになればいいなと考えて、今後の社会の動向に合わせた柔軟で迅速な対応をしていただけるよう要望いたします。
続いて、未来ラボは先日開催の様子が新聞にも掲載されていましたが、もとは平成15年度から実施されたまちづくり子ども議会を引き継いた事業だと認識しています。昨年12月議会で、桑原議員が質問の中で、ぜひ
子どもたちに議場に入ってもらってとあり、答弁でも、未来ラボの発表、提案などは議場を借りてという前向きな答弁があっていますが、記事の写真では議場ではありませんでした。議場を使うことにならなかった経緯が何かあったのでしょうか。どのように実施されたか、お尋ねします。
続いて、高校生を対象とする事業はないようですが、今、水俣高校では建築コースのウッドコネクトプロジェクトや機械科のイノシカハンターズなど、地域や官民連携で、本市と一体となった取組の学習が進められています。
水俣高校支援事業の一環として、また本市を担う重要な人材育成を図るという観点から、高校生を対象とする事業あるいは高校生と中学生共同による事業を実施する考えはないか。
以上2点お尋ねします。
○議長(
牧下恭之君)
小島教育長。
○教育長(
小島泰治君) 木戸議員の2回目の御質問にお答えします。
2点ございました。まず、1点目なんですけども、未来ラボにおいて、議場を使うことにならなかった経緯はどのようなものかとの御質問でした。
今回の水俣未来ラボは、新型コロナウィルス感染症の流行拡大に伴い、全てのプログラムを3時間程度で実施することになりました。昨年12月議会では水俣未来ラボにおける発表や提案をする際には、議場をお借りするという趣旨の答弁をさせていただいておりましたけども、今回は時間を短縮して行ったため、議場での実施には至らなかったところであります。
2点目なんですけども、人材育成の観点から、高校生を対象とする、あるいは高校生と中学生と共同による事業を実施する考えはないかとの御質問でした。
本市におきまして、地元唯一の高校である水俣高校の支援は極めて重要であり、本市を担う人材育成、持続可能な社会の担い手づくりという観点からも、高校生を対象とする事業あるいは中学生との共同を含め、今後の青少年育成市民会議の中でも前向きに検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 中学生などが本市の地域経営について学び、自分の意思を持ち発言するという体験型の事業は、効果的であると考えます。
選挙権年齢、成人年齢が18歳に引き下げられたことや、議場も新しく完成したことも踏まえますと、子ども議会を開催することで、
子どもたちにより市政や議会を身近に感じてもらえると思います。
子どもたちの体験できる様々な可能性を広げてやり、本市の魅力を理解してもらう試みを大人たちが積極的に提案していくことは大切だと考えます。改めて、子ども議会を実施する考えはないかお尋ねします。
○議長(
牧下恭之君)
小島教育長。
○教育長(
小島泰治君) 木戸議員の3回目の御質問にお答えします。
改めて、子ども議会を実施する考えはないかとの御質問でした。
現在、実施しております水俣未来ラボは、参加した中学生が地域のことを学び、市政を身近に感じ、主体的にまちづくりのことを考えてもらう内容となっており、そこでの学びを発表し、新たな提案をする場として、子ども議会の形式を取ることは有効であると考えます。
ただし従来の子ども議会につきましては、研修日数が多くなり、生徒の参加が難しいなどの課題が上がっておりましたので、これらへの対応を図りながら、実施に向け検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(
牧下恭之君) 次に、本市の
観光振興策について答弁を求めます。
小林副市長。
(副市長 小林信也君登壇)
○副市長(小林信也君) 次に、本市の
観光振興策について、順次お答えします。
まず、昨年、市が観光大使に委嘱した水俣出身の漫画家、江口寿史氏の功績はどのようなものがあるか。また、本市ではそれをどのように活用していくか。江口氏の実力と人気を本市から発信していくチャンスだが、今後の方策などはあるかとの御質問にお答えします。
これまで同氏に御協力いただき実施してきた本市の取組として、水俣市観光PRポスターのイラスト原画作成は、平成20年度から一昨年で、ポスターとしての作品数は合計6作品となりました。また、それらを活用した取組としては、平成23年度の肥薩おれんじ鉄道車両ラッピングの実施、
令和元年度の水俣市立総合医療センターでの診察券発行や、でかくっかみなまたスタンプラリーの実施、令和2年度には市制施行70周年記念事業として、デザインマンホール作成や南九州センコー株式会社との連携による、観光PRラッピングトラックのデザインなどが上げられ、全ての取組でその監修等の御協力をいただいているところです。
加えて、江口氏御本人が来水いただき開催したイベントとしては、平成20年度のイラスト展、平成21年度及び
令和元年度のトークショーとライブスケッチ等がございます。
今後のイラスト等の活用や方策などにつきましては、今年度10月に本市湯の児海水浴場で開催されます全日本SUP選手権大会のポスターで既に活用しており、グッズ等についても検討しているところです。
また、江口氏のイラストレーション展「彼女」がこれまで全国7か所で開催されておりますが、これらとの相乗効果を狙った事業等についても、同氏の意向をお聞きしながら進めていきたいと考えております。
江口氏に作成いただきましたイラストについては、本市職員の名刺や昨年度からは本市封筒にも使用させていただいており、さきの取組も相まって、本市のブランドイメージの一端を担うものとなっておりますので、引き続き多くの場面で目にしていただけるよう努めてまいります。さらには、観光大使の活動として本市イベントへの来訪に加え、企画等へも御助力をいただきながら本市の観光振興につなげていきたいと考えております。
次に、ローズフェスタの開催では、どれほどの観光客の入り込みになっており、それによる経済効果があるのかとの御質問にお答えします。
エコパーク水俣バラ園における水俣ローズフェスタについては、平成21年春以降、毎年春と秋に開催しており、認知度の高まりとともに観光客数は年々増加傾向となっております。
令和元年度は南九州西回り自動車道水俣インターチェンジの開通が後押しし、春に約8万8,600人、秋に約1万7,000人、年間で約10万5,600人の方に来ていただきました。
翌令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を考慮し開催を見送りましたが、令和3年度は感染対策を行いながらローズフェスタを開催し、春に約3万9,000人、秋に約1万9,000人、年間約5万8,000人の観光客の方に楽しんでいただきました。
新型コロナウイルス感染拡大の前の数年は、春秋合わせて平均約6万4,000人で推移しておりましたが、今年度春は、既に約6万8,000人の入場者数となっております。
ローズフェスタが本市に与える経済効果については、具体的な数字はございませんが、市内飲食店に伺ったところ、期間中は利用者数が増加しているとの声をいただいております。特に隣接する道の駅水俣の買物客数や、売上げに顕著に表れており、春のローズフェスタ期間を含む1か月間の道の駅水俣のレジ通過者数は、ローズフェスタ期間外と比較すると約2.4倍、売上げは期間外の約2.6倍となっております。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 江口氏の作品は芸能人にもファンが多く、世界中で人気がうなぎ上りです。答弁のように、イラストレーション展「彼女」は連日超満員の人気で、地域の活性化にも役立っています。それを本市で開催する考えはありませんか。
以前、御本人とお話したときに、収蔵品の保管や作品展示を故郷水俣でできるならうれしいという言葉がありました。また、他市で江口氏の特設美術館を造ろうという動きもあります。
江口氏が本市出身であり、観光大使であることを大々的にアピールし、何より本市がよそに先駆け美術館レベルの展示や保管をしていくのが最適と思いますが、本市に江口寿史ミュージアムを造ろうという考えはありませんか。加えて、もし江口寿史ミュージアムを新規建設した場合は、どのくらいの建設費、工期となるでしょうか。例えば、水俣病資料館や、つなぎ美術館ではどうであったか。可能な範囲で構わないので教えてください。
その予算を抑えるために既存の空き施設である旧湯出中学校をリノベーションしてミュージアムを造ることを提案しますが、いかがでしょうか。
セキュリティや管理体制など考察すべき点はありますが、耐震基準も満たしており、避難所や地域のコミュニティの場として活用され、さらには市内から車で10分、駐車場はグラウンドという好条件の地域で、観光客を呼ぶ大きなチャンスとなると思います。地域の協力はもちろん、湯出小学校の先生も気持ちは一緒でした。ぜひ前向きに検討いただきたいと思います。
続いて、ローズフェスタの開催についてですが、以前、実行委員会の中で入園料を取ってはどうかと提案した際に、県の条例により徴収はできない旨の回答がありましたが、これほどの来場者があることを聞くと,殊さらもったいないと思います。物産館の売上げだけでなく、地元業者や本市に有益な事業を展開する具体的な策はないか、お尋ねします。
また、予算の使い方については、私が知る限りでは、毎回同じ運営業者への委託と同じ広告媒体に告知をする使い方で、出演団体やイベントにも新たな取組の努力が見られません。
コロナ禍のステージイベント中止のときでも、運営業者には予算が使われており、生きた予算が使われたと思いません。それを見極められるはずの実行委員会の役目とは何か、お尋ねします。
以前、実行委員会で切り花を販売しませんかと質問し、観賞用のバラであり、遠方からのお客様には枯れる可能性があり販売はしないとの回答でした。しかし、もともと廃棄する予定の花がもったいなくて、枯れる、状態が悪くなるというのは生花なので当たり前という認識で、それでも欲しいという人はたくさんいるわけです。その理解のもとで販売し、ただ廃棄するよりも収益にはつながります。
また、剪定後の花を市が買取り、ポプリなどの加工品として再利用するなど、ただ処分という選択肢だけでなく、次のステップにつなげる事業こそが生きた予算の使い方だと考えます。
そこで、管理者の努力を評価し、それに運営がしやすくなるような財源確保、例えば、ローズフェスタ期間中または期間外における切り花の販売など、二次利用について、本市が協力することはできないでしょうか。
以上、合わせて7点お尋ねします。
○議長(
牧下恭之君) 小林副市長。
○副市長(小林信也君) 木戸議員の2回目の御質問にお答えします。
まず、江口寿史先生に関する質問4点ございました。
イラストレーション展「彼女」を本市で開催する考えはないかとの尋ねでございました。
企画元でございます東京新聞事業部に確認したところ、開催地の費用負担があり、会場についても床面積500平方メートル以上で、既存の壁面が200メートル以上確保できることなどが条件になっているということでございました。
以上から、イラストレーション展「彼女」の本市での開催は、まちの規模や会場の広さ、機能などの条件を考慮すると困難かと思われます。
まずは、本市で実現可能と思われる江口氏の個展の開催等について江口氏の意向を尊重しながら考えていきたいというふうに思っております。
2点目が、本市には江口寿史ミュージアムを造ろうという考えはないかとのお尋ねでございました。
本市としましては、江口氏に委嘱いたしました観光大使としての活動をはじめ、様々な事業を通して観光振興につなげてまいったところですが、ミュージアムの建設につきましては単に観光振興を目的とするだけではなく、江口氏の作品や功績を尊重し、その価値をどう評価し、後世に残していくのか。また、水俣の貴重な文化財としてどのように守っていくかという点も重要だと考えております。
その上で、議員御質問のミュージアム建設につきましては建設に関わる財源の確保や運営体制の構築なども課題としてありますので、それらを総合的に判断していきたいというふうに考えております。
3点目が、江口寿史ミュージアムを新しく建設した場合どのくらい費用や工期がかかるのか、また水俣病資料館や、つなぎ美術館ではどのような状況であったかという御質問にお答えします。
江口寿史ミュージアムの建設にかかる費用等につきましては、検討しておりませんのでお答えできませんけれども議員からお尋ねのありました水俣病資料館や、つなぎ美術館の建設費や工期につきましては、水俣病資料館が平成4年度建設当時の金額で総工費としては6億2,615万3,000円、工期は3年です。
また、つなぎ美術館は平成13年度建設で3億2,576万2,000円、工期は3年と伺っております。
4点目の江口寿史ミュージアム建設の予算を抑えるために、既存の空き施設であります旧湯出中をリノベーションして造ることを提案するが、いかがかというお尋ねでした。
旧湯出中学校が適地かどうかにつきましては、交通の利便性など様々な条件を考慮しなければなりませんので、先ほど申し上げた課題と合わせて総合的に判断する必要があると考えます。
引き続きましてローズフェスタの集客に関する御質問にお答えします。
物産館の売上げだけではなくて、ローズフェスタの来場者が、地元業者であったり、本市にとってメリットとなるような具体的な事業の展開はないかというふうなお尋ねでした。
エコパーク水俣のバラ園には先ほどの答弁でお答えいたしましたとおり、春と秋のローズフェスタの期間中、多くの観光客の皆様に来ていただいております。議員御指摘のとおり、市といたしましても、バラ園に来ていただいた方に、市内への周遊を促し、飲食や購買につなげることは非常に重要だと認識しております。
これまでも、エコパーク水俣におけるフードフェスティバルの同時開催などを実施してきたところでございます。
今後は、さらに観光消費を伸ばす仕掛けとして、入場者の課題に対して市内飲食店で使用可能な割引券や周遊マップを配布するなどの取組を考えてまいります。
次に、ローズフェスタ実行委員会の役目とは何かっていうふうなお尋ねでございました。
ローズフェスタ実行委員会はバラ園を核とした本市の観光振興を図るための企画や運営を行うことを目的とした組織です。ですけれども、これまで十分に機能していたとは言い難い状況でした。今後は実行委員会の中で委員の皆様方の御意見をしっかり伺い、イベントに反映しながら限りある予算を効果的な周知や観光客の市内周遊につなげていくことができるよう取り組んでまいります。
次は、バラ園の管理者に対する財源等の確保のために切り花の販売など、二次利用について何か市が協力することはできないかっていうふうなお尋ねでした。
バラ園の運営に当たりましては、観光客の皆様が来園される時期に最高のタイミングで鑑賞できるように日々管理をされているというふうに伺っております。
市といたしましては、管理者によるバラ園の運営の考え方を尊重しながら、管理者が市に対してどのような協力を求めているか、意向を確認して適切に対応してまいりたいと考えております。
答弁は以上です。
○議長(
牧下恭之君) 木戸理江議員。
○(木戸理江君) 江口氏は本当にふるさとを大事に思い、今でも何度も足を運ばれ、地域や本市の御親戚、御友人との交流を続けておられます。
今や手の届かない存在になり得るほど世界的に人気の出ている江口氏を本市はさらに大切にするべきで、江口氏の力をお借りして、加えて出身の地である本市が積極的にアプローチをして、ぜひ個展の開催を実現していただきたいと思います。
江口寿史ミュージアムの建設についても同じです。コレクションの収蔵と展示がかなえば、おのずと、そこはファンの集う場となります。
そこで、まず2点質問です。
他市に先取りされないために、本市が先行して意思表明をし、より具体的な考えを江口氏にしっかりお伝えすべきと思いますが、すぐにアクションを起こせそうでしょうか。また、ミュージアム建設の前向きな一歩として市民参加の実行委員会などを立ち上げる考えはないかお尋ねします。
続けて、新規のミュージアム建設にはかなりの費用がかかることが分かりました。そのために既存の施設である旧湯出中学校を有効活用できれば費用の削減にも寄与できます。全国あちこちに廃校を再利用する取組があって、秋田のおもちゃ美術館はじめ、カフェや生ハム工場、水族館など観光客の増加につながっています。
本市では実際に使える建屋と江口寿史という強力なネームバリューが強みで、これを生かさない手はありません。
全国からの来場者が間違いなく期待できる内容でありますので歩みを止める理由はありません。
そこでもう一つ質問です。
旧湯出中学校にミュージアムを建設するための課題は答弁にある交通の利便性などのほかにどのようなものが上げられますか。湯出地域は御存じのように豊かな自然と温泉に恵まれた地であります。温泉地域の活性化や自然ツーリズムの推進なども合わせて、旧湯出中学校にミュージアムができれば相乗効果でさらに強力な観光拠点ともなります。
今後も本市の観光振興に大きく寄与していただくことを考えると、出身地の本市だからこそ、どこよりも早くミュージアムを造ることが望ましいと考えますし、それに適したフィールドとしてより具体的に、かつ早急に調査を開始すべきであると考えます。
続いて、ローズフェスタに関しましては答弁にあるように関連イベントの同時開催はさらに誘客に拍車をかけるよいものだと思っています。
水俣の特産品は、それぞれの旬で多くの皆様に楽しんでいただいていますが、さきに行われた和紅茶サミットなど、食や農とつながるイベントは特に有効だと思っています。
これまで大きなイベントができてこなかったものでも、海のもの、山のものをしっかり活用して市内一円で協力し合い、大きな集客につなげる努力もしていただきたいと思います。
そこで質問します。
直近の秋のローズフェスタに合わせて、水俣の特産品や団体でコラボができそうなものがありますか。また、それを実現するために、どのように進めるかお聞かせください。
以上で質問を終わります。
○議長(
牧下恭之君) 小林副市長。
○副市長(小林信也君) 木戸議員の3回目の御質問にお答えします。
まず、江口寿史ミュージアムについて、他市に先取りされぬように、すぐ働きかけるべきではないかというようなお尋ねでした。
スピード感を持つことは大事ですけれども、江口氏の貴重な作品をお預かりすることにより、将来にわたって重大な責任が伴うことになりますので、まずは江口氏の意向を十分聞いた上で進めることが肝要だと考えております。
次が、ミュージアム建設の前向きな一歩として実行委員会などを立ち上げる考えはないかとのお尋ねでした。
さきの答弁のとおり、まずは本市で実現可能と思われる個展の開催等について考えていきたいと思っております。
その状況を見ながら市民参加による実行委員会の必要性について総合的に判断していきたいというふうに考えます。
3点目が旧湯出中学校にミュージアムを建設するための課題として交通利便性のほかにどのようなものがあるかとのお尋ねでした。
旧湯出中学校を活用する場合の課題としてグラウンドを共有する小学校が隣接しており、駐車スペースが少ないこと、また現在地域の避難所として既に活用されていること、さらに作品を収蔵・展示するための空調やセキュリティなどの高い機能が設けられるかなどが考えられます。
ローズフェスタにつきましてですけれども、今年の秋に予定しているローズフェスタに合わせまして水俣の特産品や水俣市の団体と、一緒に取り組むことができるようなものはあるのか、またそれを実現するためにどのように進めていくのかとのお尋ねでした。
これまでも、スイーツカフェや、バラ園の雰囲気に合わせたコンサートなど、団体とのコラボレーション企画をローズフェスタと同時に開催しております。
今年の秋のローズフェスタ期間中には、水俣の特産品である和紅茶の生産者が中心となり開催する、第4回九州和紅茶サミットin水俣や、水俣市内の多くの団体が参加する第1回水俣市防災フェスタなどのイベントが開催予定です。
ローズフェスタは水俣市内に多くの観光客の皆様に来ていただく重要な
機会だと捉えております。その
機会を市の経済に大きく波及させるためにも、引き続き関係する団体等の代表で組織される、ローズフェスタ実行委員会を中心としながら、事務局である市が調整機能を働かせ、市内事業者や団体の方々と連携・協力の上、しっかり進めてまいります。
答弁は以上です。
○議長(
牧下恭之君) 以上で木戸理江議員の質問は終わりました。
これで本日の
一般質問の日程を終わり、今期定例会の
一般質問を終結します。
この際、午後1時15分まで休憩します。
午前11時58分 休憩
─────────
午後1時15分 開議
○議長(
牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
これから提出議案の質疑に入ります。
日程第2 議第65号 専決処分の報告及び承認について
専第13号 令和4年度水俣市
一般会計補正予算(第7号)
○議長(
牧下恭之君) 日程第2、議第65号専決処分の報告及び承認についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第3 議第66号 水俣市職員の
育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
○議長(
牧下恭之君) 日程第3、議第66号水俣市職員の
育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第4 議第67号 水俣市
特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例の制定について
○議長(
牧下恭之君) 日程第4、議第67号水俣市
特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第5 議第68号 令和4年度水俣市
一般会計補正予算(第8号)
○議長(
牧下恭之君) 日程第5、議第68号令和4年度水俣市
一般会計補正予算第8号を議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第6 議第69号 令和4年度水俣市
国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
○議長(
牧下恭之君) 日程第6、議第69号令和4年度水俣市
国民健康保険事業特別会計補正予算第2号を議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第7 議第70号 令和4年度水俣市
後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)
○議長(
牧下恭之君) 日程第7、議第70号令和4年度水俣市
後期高齢者医療特別会計補正予算第2号を議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第8 議第71号 令和4年度水俣市
介護保険特別会計補正予算(第2号)
○議長(
牧下恭之君) 日程第8、議第71号令和4年度水俣市
介護保険特別会計補正予算第2号を議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第9 議第72号 令和4年度水俣市
病院事業会計補正予算(第2号)
○議長(
牧下恭之君) 日程第9、議第72号令和4年度水俣市
病院事業会計補正予算第2号を議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第10 議第73号
工事請負契約の締結について
○議長(
牧下恭之君) 日程第10、議第73号
工事請負契約の締結についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第11 議第74号 令和2年度水俣市
水道事業会計決算認定及び
剰余金処分について
○議長(
牧下恭之君) 日程第11、議第74号令和3年度水俣市
水道事業会計決算認定及び
剰余金処分についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第12 議第75号 令和3年度水俣市
公共下水道事業会計決算認定について
○議長(
牧下恭之君) 日程第12、議第83号令和3年度水俣市
公共下水道事業会計決算認定についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第13 議第76号 令和3年度水俣市
病院事業会計決算認定及び
剰余金処分について
○議長(
牧下恭之君) 日程第13、議第76号令和3年度水俣市
病院事業会計決算認定及び
剰余金処分についてを議題とします。
本件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認めます。
──────────────────────────
◎日程第14 議第77号 令和3年度水俣市
一般会計決算認定について
日程第15 議第78号 令和3年度水俣市
国民健康保険事業特別会計決算認定について
日程第16 議第79号 令和3年度水俣市
後期高齢者医療特別会計決算認定について
日程第17 議第80号 令和3年度水俣市
介護保険特別会計決算認定について
○議長(
牧下恭之君) 日程第14、議第77号令和3年度水俣市
一般会計決算認定についてから、日程第17、議第80号令和3年度水俣市
介護保険特別会計決算認定についてまで、4件を一括して議題とします。
──────────────────────────
○議長(
牧下恭之君) 提案理由の説明を求めます。
髙岡市長。
(市長 髙岡利治君登壇)
○市長(髙岡利治君) 本定例市議会に追加提案いたしました議案につきまして、順次、提案理由を御説明申し上げます。
令和3年度水俣市一般会計及び特別会計決算認定について、順次、御説明申し上げます。
なお、説明中の金額につきましては、万円単位で申し上げます。
まず、議第77号令和3年度水俣市
一般会計決算認定について申し上げます。
本会計の決算額は、歳入合計211億3,414万円、歳出合計199億7,468万円、歳入歳出差し引き11億5,946万円から翌年度へ繰り越すべき事業の財源6,263万円を差し引き、さらに
地方自治法第233条の2の規定に基づき、財政調整基金に7億7,000万円を積み立てた残額3億2,683万円を翌年度に繰り越します。
また、予算額に対する執行割合は、歳入95.4%、歳出90.1%となっております。
次に、議第78号令和3年度水俣市
国民健康保険事業特別会計決算認定について申し上げます。
本会計は、歳入合計50億1,739万円、歳出合計49億2,729万円、歳入歳出差引き9,010万円は全額翌年度に繰り越します。
また、予算額に対する執行割合は、歳入100.5%、歳出98.7%となっております。
次に、議第79号令和3年度水俣市
後期高齢者医療特別会計決算認定について申し上げます。
本会計は、歳入合計4億2,443万円、歳出合計4億2,400万円、歳入歳出差引き43万円は全額翌年度に繰り越します。
また、予算額に対する執行割合は、歳入99.5%、歳出99.4%となっております。
次に、議第80号令和3年度水俣市
介護保険特別会計決算認定について申し上げます。
本会計は、歳入合計40億4,251万円、歳出合計37億2,153万円、歳入歳出差引き3億2,098万円は全額翌年度に繰り越します。
また、予算額に対する執行割合は、歳入103.2%、歳出95.0%となっております。
なお、議第77号から議第80号までの令和3年度の各会計決算につきましては、監査委員の審査意見書、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書及び主要な施策の成果に関する説明書を併せて提出いたしております。
以上、本定例市議会に追加提案いたしました議第77号から議第80号までについて、順次提案理由を御説明申し上げましたが、慎重審議を賜り、速やかに御認定くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(
牧下恭之君) 提案理由の説明は終わりました。
この際、提出議案調査のためしばらく休憩します。
午後1時22分 休憩
─────────
午後1時22分 開議
○議長(
牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
これから、先ほど市長から提案理由の説明がありました議案の質疑に入ります。
議第77号令和3年度水俣市
一般会計決算認定についてから、議第80号令和3年度水俣市
介護保険特別会計決算認定についてまで、本4件について質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 質疑なしと認め、これで質疑を終わります。
ただいま質疑を終わりました議案のうち、議第77号を除くほかの議案は、議席に配付の議事日程記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。
──────────────────────────
◎日程第18
特別委員会の設置について
○議長(
牧下恭之君) 日程第18、
特別委員会の設置についてを議題とします。
──────────────────────────
特別委員会の設置について
1 名 称 一般会計決算
特別委員会
2 構成人員 7人
3 審査事項 令和3年度水俣市
一般会計決算認定について
4 審査権限 3に掲げる審査を行うため、
地方自治法第98条第1項の権限を委任する。
5 審査期間 12月定例会まで
──────────────────────────
○議長(
牧下恭之君) お諮りします。
議第77号令和3年度水俣市
一般会計決算認定につきましては、委員7人をもって構成する一般会計決算
特別委員会を議席に配付のとおり設置し、これに付託の上、閉会中の継続審査とすることにしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 異議なしと認めます。
したがって、一般会計決算
特別委員会の設置については、そのように決定します。
お諮りします。
ただいま設置されました一般会計決算
特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8
条第1項の規定により、杉迫一樹議員、平岡朱議員、桑原一知議員、藤本壽子議員、岩阪雅文議員、谷口明弘議員、松本和幸議員、以上7人を指名したいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(
牧下恭之君) 異議なしと認めます。
したがって、ただいま指名しました7人の議員を一般会計決算特別委員に選任することに決 定しました。
一般会計決算
特別委員会におかれては、直ちに委員会を開催の上、正副委員長を互選し、議 長まで御報告願います。
委員会審査のためしばらく休憩します。
午後1時24分 休憩
─────────
午後1時31分 開議
○議長(
牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般会計決算
特別委員会の正副委員長の互選の結果を御報告します。
委員長 岩阪雅文議員
副委員長 桑原一知議員
以上のとおりであります。
──────────────────────────
○議長(
牧下恭之君) 以上で本日の日程は全部終了しました。
次の本会議は、22日午前10時から開き、議案の採決を行います。
討論の通告は、21日正午までに御通告願います。
本日はこれで散会します。
午後1時32分 散会...