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令和 2年12月第6回定例会(第4号12月10日)

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  1. 水俣市議会 2020-12-10
    令和 2年12月第6回定例会(第4号12月10日)


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    令和 2年12月第6回定例会(第4号12月10日)            令和2年12月第6回水俣市議会定例会会議録(第4号) 令和2年12月10日(木曜日)                  午前9時30分 開議                  午後2時50分 散会  (出席議員) 16人 岩 阪 雅 文 君       田 中   睦 君       平 岡   朱 君 髙 岡 朱 美 君       渕 上 茂 樹 君       木 戸 理 江 君 小 路 貴 紀 君       桑 原 一 知 君       杉 迫 一 樹 君 藤 本 壽 子 君       岩 村 龍 男 君       田 口 憲 雄 君 谷 口 明 弘 君       真 野 頼 隆 君       牧 下 恭 之 君 松 本 和 幸 君  (欠席議員) なし  (職務のため出席した事務局職員) 5人 事 務 局 長 (坂 本 禎 一 君)  主     幹 (関   洋 一 君) 議 事 係 長 (中 村 亮 彦 君)  参     事 (前 垣 由 紀 君) 主     事 (岩 本 伊 代 君)  (説明のため出席した者) 17人
    市     長 (髙 岡 利 治 君)  副  市  長 (小 林 信 也 君) 総務企画部長  (堀 内 敏 彦 君)  福祉環境部長  (一期﨑   充 君) 産業建設部長  (城 山 浩 和 君)  教  育  長 (小 島 泰 治 君) 病院事業管理者 (坂 本 不出夫 君)  総合医療センター事務部長                              (松 木 幸 蔵 君) 産業建設部次長 (本 田 聖 治 君)  教 育 次 長 (前 田 裕 美 君) 上下水道局長  (岩 井 昭 洋 君)  総務企画部市長公室長                              (永 田 久美子 君) 総務企画部総務課長            総務企画部企画課長         (梅 下 俊 克 君)          (設 楽   聡 君) 総務企画部財政課長            教育委員会教育総務課長         (岡 本 夫美代 君)          (赤 司 和 弘 君) 教育委員会生涯学習課長         (梅 下   彰 君)         ────────────────────────── 〇議事日程 第4号       令和2年12月10日 午前9時30分開議 第1 一般質問 1 杉 迫 一 樹 君  1 新庁舎のユニバーサルデザインについて              (1) 基本構想、基本設計について              (2) 利便性について              (3) 新庁舎に関わる対応について              2 教育現場でのICT機器活用について 2 牧 下 恭 之 君  1 地球温暖化対策について              2 不妊治療支援について              3 水俣市立図書館について 3 木 戸 理 江 君  1 医療センターの効果的運用と利用向上対策について              2 学校の現状について              3 湯の鶴地域の観光振興策について              4 水俣市の防災と安全対策について                                      (付託委員会) 第2 議第105号 専決処分の報告及び承認について          専第18号 水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について                                       (総務産業) 第3 議第106号 専決処分の報告及び承認について          専第20号 令和2年度水俣市一般会計補正予算(第12号)   (総務産業) 第4 議第108号 水俣市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について (厚生文教) 第5 議第109号 令和2年度水俣市一般会計補正予算(第13号)           (各委) 第6 議第110号 令和2年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号) (厚生文教) 第7 議第111号 令和2年度水俣市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)  (厚生文教) 第8 議第112号 令和2年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第3号)     (厚生文教) 第9 議第113号 令和2年度水俣市病院事業会計補正予算(第1号)       (厚生文教) 第10 議第114号 工事請負契約の変更について                 (総務産業) 第11 議第115号 工事請負契約の変更について                 (厚生文教) 第12 議第117号 市道の路線認定について                   (総務産業) 第13 陳情の取り下げについて(陳第3号「風力発電計画に対する水俣市長の慎重な審査、検討を求める」陳情について)         ────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件   議事日程のとおり         ──────────────────────────                                   午前9時30分 開議 ○議長(岩阪雅文君) ただいまから本日の会議を開きます。         ────────────────────────── ○議長(岩阪雅文君) 日程に先立ちまして、諸般の報告をします。  教育委員会から教育に関する事務の管理及び執行状況の点検及び評価について提出があり、事務局に備えつけてありますから、御閲覧願います。  次に、本日の会議に、地方自治法第121条の規定により、坂本病院事業管理者赤司教育総務課長、梅下生涯学習課長の出席を要求しました。  次に、本日の議事は議席に配付の議事日程第4号をもって進めます。  以上で報告を終わります。         ────────────────────────── ◎日程第1 一般質問 ○議長(岩阪雅文君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問を行います。  順次質問を許します。  なお、質問時間は、答弁を含め1人70分となっておりますので、そのように御承知願います。  初めに、杉迫一樹議員に許します。    (杉迫一樹君登壇) ○(杉迫一樹君) おはようございます。無限21の杉迫一樹です。  私事ですが、今年は40歳という節目の年になりました。年を取るのも、年がたつのも、年々早く感じるようになり、気づけば40歳。教育委員会の席に、前田次長がおりますけれども、私が中学生の頃の保健室の先生でした。この議場に、私が車椅子になる前、元気に走り回っている姿を知っているのは、前田次長だけかと思います。やんちゃな生徒だったと思いますが、あの頃がとても懐かしく思えます。  40歳になりましたが、周りを見渡せば、独身の友人は、ほとんどいなくなりました。毎年届く年賀状には、幸せそうな友人の家族写真が多くなり、頑張ってるなと思うと同時に、羨ましさを感じることもあります。去年同様に、独身継続中ということで、今年のクリスマスも、どうやらシングルベルとなりそうです。  任期中に、よい報告ができればと思いますが、こればっかりは出会い、縁によるところでありますので、これから先、どんな出会いがあるのか楽しみにしながら、焦らず自分らしく頑張ろうと思っています。  さて、今年は、新型コロナウイルス感染症から、7月豪雨と、類いまれな1年でありました。ですので、例年とは違った、特殊な年越しになるのではと思います。  医療従事者の皆様をはじめ、介護従事者の皆様、ボランティアの方々など、それぞれの対応に追われている関係者、皆様には、頭の下がる思いでいます。  一方で、様々なアーティストによるオンライン配信でのライブコンサートや、最近では、鬼滅の刃が大流行しており、これらのエンターテイメントにて元気づけられた方も多いのではないでしょうか。  しかしながら、それぞれ、いまだ夜明けが見えない状況の中ではありますが、来年度は、いつもどおりの生活に戻れることを願っています。  今回、ユニバーサルデザインの質問をしますが、質問の前に、ユニバーサルデザインバリアフリーという2つの言葉について、それぞれで微妙な認識の違いはあるかと思いますが、少し紹介したいと思います。  アメリカの建築家、そしてプロダクトデザイナー、そして教育者であったロナルド・メイスという方が、障害の有無・度合いにかかわらず、できるだけ多くの人が利用できるようにデザインすることとしてユニバーサルデザインを提唱し、その後、定義されました。比較的新しい言葉です。彼自身にもポリオという障害がありましたので、きっかけをつくったのは障害のある当事者であったということです。  ユニバーサルデザインは、性別、人種、年齢、高齢者や障害者、LGBTなどにかかわらず、全ての人が対象となっています。全ての人が使いやすいものを、あらかじめ考え、つくったり、配慮することで、製品やサービス、生活環境や、そのプロセスをデザインすることです。  例えば、駅の改札口が、初めから幅の広い改札口であれば、車イスや松葉づえ・ベビーカーを利用している人から、荷物がたくさんあるという人まで、誰もが余裕を持って通過することができます。また、ドラム式洗濯機なども、背の高い人、背の低い人や高齢者、車椅子ユーザー、子どもなど、幅広い人が利用できる1つの例です。どちらかといえば、障害者を特別視しない考え方、思想に近いものです。  一方、バリアフリーは、高齢者や障害者などが対象者です。対象者に対しての配慮が主として、段差の解消や合理的配慮など、気づいたときにその都度バリアを排除し、障害のない人と共に、平等に生活できるようにすることで、どちらかといえば限定的だと思います。  発想の出発点に多少の違いはありますが、どちらも全ての人が使いやすいものを提供するという考えであり、着地点・結果としては、同じことになります。ユニバーサルデザインという、広い考え方の中にもバリアフリーがあるというのが一般的な考え方かと思います。  ただ、バリアフリーという言葉の方が、なじみのある言葉かと思います。  私としましては、障害者の人権を守る法律などにも関わるバリアフリーは、ユニバーサルデザインの枠の中にすっぽりはまっているというよりも、かぶる部分がある、隣り合っているものという認識でいます。  これらを踏まえまして、以下、通告に従いまして質問をいたします。  1、新庁舎のユニバーサルデザインについて。  (1)基本構想、基本設計について。  ①、水俣市新庁舎建設基本構想の基本理念・5つの基本方針は何であったか。  ②、検討会議は、これまでどんなメンバーで構成され、何回行ったか。  (2)利便性について  ①、高齢者、妊婦さんや、小さな子ども連れの保護者、そして外国人に配慮した設備・対応は、どのようなものを予定しているか。  ②、車椅子利用者、視覚障害者、聴覚障害者などに配慮した設備・対応は、どのようなものを予定しているか。  ③、各階の職員側スペース(執務室や職員通用口等)は全てバリアフリーであるか。  (3)新庁舎に関わる対応について。  ①、新庁舎のバス停へ運行するバスの運行予定はどうか。車椅子で利用できる低床タイプのみなくるバスの運行は何台を予定しているか。そして、バス停から庁舎内、各課窓口までの移動動線は、誰もがバリアなく移動できるか。  ②、新庁舎の駐車場収容台数は何台か。その中で障害者優先(専用)駐車場は何台あるか。また、迷惑駐車を防ぐために、どのような対策を考えているか。  ③、職員への車椅子研修は再開したのか。  2、教育現場でのICT機器活用について。  ①、今年度中、導入を予定しているタブレット端末を活用した授業や運用方法など、今後の展開は、具体的にどのようなことを考えているか。  ②、ICT支援員は本市にいるのか。また、教員・生徒・保護者に向けたタブレット端末の操作方法などの講座の予定はどうか。  ③、タブレット端末を取り入れることで考えられるメリット及びデメリットはどのようなことがあるのか。
     ④、導入されるタブレット端末は、身体的障害のある子どもたちも使用可能な端末か。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 暫時休憩します。                                   午前9時39分 休憩                                   ─────────                                   午前9時41分 開議 ○議長(岩阪雅文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  答弁を求めます。  髙岡市長。    (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 杉迫一樹議員の御質問に順次お答えします。  まず、新庁舎のユニバーサルデザインについての基本構想、基本設計については私から、利便性について、新庁舎に関わる対応については産業建設部長から、教育現場でのICT機器活用については教育長から、それぞれお答えします。  初めに、基本構想、基本設計について、順次お答えします。  まず、水俣市新庁舎建設基本構想の基本理念・5つの基本方針は何であったか、との御質問にお答えします。  新庁舎の基本理念については「市民の安全・安心を確保し、誰もが使いやすい、環境に配慮した庁舎」とし、この基本理念の実現に向け、1、災害に対する安全性の確保、2、市民サービスの向上、3、誰もが使いやすく、市民に親しまれる庁舎、4、維持管理しやすい庁舎、5、環境への配慮の5つを基本方針としたところです。  次に、検討会議はこれまでどんなメンバーで構成され、何回行ったか、との御質問にお答えします。  平成28年に設置した水俣市本庁舎建替検討委員会は、市内の公共的団体等からの推薦者10名、市民公募2名、学識経験者1名で構成し、基本構想(案)について計6回検討を行っております。平成29年に設置した水俣市新庁舎庁内検討会議は、市役所の各部署から代表選出した市職員で構成し、基本設計についての各部署の知見に基づく検討を行い、現在までに計10回検討を行っております。平成30年に実施した基本設計市民ワークショップは、市内の公共的団体等からの推薦者12名、市民公募4名、学識経験者4名で構成し、基本設計について、計3回検討を行い、また、同年に行った高校生ワークショップでは熊本県立水俣高等学校電気建築システム課の1年生から3年生に御協力をいただき、基本設計について1回検討を行っております。また、そのほかにも市職員で構成された検討の場として、設備機器や什器、セキュリティについて検討する設備機器運用管理チーム、防災対策について検討する危機管理検討チーム、窓口やユニバーサルデザインについて検討した基幹系システム機器更新及び新庁舎建設に伴う合同検討部会などがあり、それぞれが複数回にわたり適宜検討を行っているところです。 ○議長(岩阪雅文君) 城山産業建設部長。    (産業建設部長 城山浩和君登壇) ○産業建設部長(城山浩和君) 次に、利便性についてお答えします。  まず、高齢者、妊婦さんや、小さな子ども連れの保護者、そして外国人に配慮した設備・対応はどのようなものを予定しているか、との御質問にお答えします。  先ほど基本構想で説明いたしました5つの方針の1つである、「誰もが使いやすく、市民に親しまれる庁舎」に基づき高齢者、妊婦さんや、小さな子ども連れの保護者、そして外国人に配慮した設計を行っております。子ども同伴者の方々には、2階におむつ交換室、授乳室にベビーベッドを設置し、温水対応の水回りを計画しております。多目的トイレにベビーチェア、フィッティングボード、折り畳み式のユニバーサルシートなどの設置を計画しています。外国人には多目的トイレに多機能多言語、英語、中国語、台湾語、韓国語、タイ語の5カ国語に対応する音声案内装置、併せて視覚障害者に対応する音声案内の設置を計画しています。  また、案内サインにつきましては、目的の場所が分かりやすいよう、高齢者にも判別しやすいサインの色の組合せにも配慮するよう計画しております。  次に、車椅子利用者、視覚障害者、聴覚障害者などに配慮した設備・対応はどのようなものを予定しているか、との御質問にお答えします。  まず、全般的に各トイレ及び授乳室内に呼び出し装置、多目的トイレには、折り畳み式ユニバーサルシート、玄関及びエレベーターにオートアナウンス機能付きの音声案内、議会の傍聴エリアに磁気ループアンテナ設備の設置を計画しています。また、視覚障害者用に、県道側敷地境界線から屋根の下を通り、1階の総合案内までの区間と、1階屋内駐車場の各横断歩道部分に視覚障害者誘導用ブロックの設置、エレベーターには、階数表示のボタンに点字の対応、監視カメラに視覚障害者の白いつえを自動認識する音声案内システムを計画しています。聴覚障害者には、火災時の警報音が聞こえない点を考慮し、各階の避難階段前に点滅フラッシュ対応の誘導灯の設置を計画しています。車椅子使用者及びオストメイト使用者には、庁内各階の多目的トイレに便器の両サイドに手すりの設置、オストメイトの設置などを計画しています。  次に、各階の職員側スペース(執務室や職員通用口等)は全てバリアフリーであるか、との御質問にお答えします。  新庁舎内の職員側スペースにつきましては、全てバリアフリーとなっております。  次に、新庁舎に関わる対応について、順次お答えします。  まず、新庁舎のバス停へ運行するバスの運行予定はどうか。車椅子で利用できる低床タイプのみなくるバスの運行は何台を予定しているか。そして、バス停から庁舎内、各課窓口までの移動動線は、誰もがバリアなく移動できるか、との御質問にお答えします。  令和2年3月に策定いたしました第2期水俣市地域公共交通網形成計画に基づき、新庁舎完成に合わせた運行ダイヤや路線の見直しについて、利用者の需要に合ったものとなるよう、新庁舎停留所も含め、運行内容の改善を検討しております。また、現在、みなくるバスは7台で運行しておりますが、そのうちの4台が車椅子で御利用いただける低床タイプの仕様となっており、引き続き、この4台での運行を予定しております。  バス停から庁舎内、各課窓口までの移動動線につきましては、基本設計のユニバーサルデザイン計画に基づき設計をしております。バス停から主出入口まで屋根を設置し、雨にぬれず安全に通行することができ、庁舎内ではエレベーターなどを使い、誰もが目的の場所まで迷うことなくアクセスができる動線を計画しているところです。  次に、新庁舎の駐車場収容台数は何台か、その中で障害者優先(専用)駐車場は何台あるか、また、迷惑駐車を防ぐためにどのような対策を考えているか、との御質問にお答えします。  新庁舎建設敷地内の駐車場の台数は、現時点で100台程度を計画しています。その中で、障害者の方をはじめ、高齢者など、体が不自由な方が利用できる、思いやり駐車場として2台分のスペースを正面エントランス付近に設計しているところです。思いやり駐車場への迷惑駐車を防ぐために、壁にサイン表示を設置し、車椅子マークを駐車場の地面に着色する計画ですが、配色につきましては今後検討し、決定する予定です。また、広報紙、ホームページを活用して、迷惑駐車の防止を呼びかけたいと考えております。  次に、職員への車椅子研修は再開したのか、との御質問にお答えします。  車椅子研修につきましては、研修内容上、人との接触を避けられないため、新型コロナウイルス感染症の感染リスクが高まること、それに加え、研修講師の確保が難しいことから、一時中断しております。現在におきましても、こうした状況に変化がないため、再開に至っておりません。 ○議長(岩阪雅文君) 杉迫議員。 ○(杉迫一樹君) 本来ならば、新庁舎に関しては、3月、6月、9月と、数回に分けて質問するつもりでしたが、新型コロナウイルス感染対策のため、一般質問の中止や時間短縮になりましたので、このタイミングになりましたけども、いろんな角度からまとめて取り上げます。  過去の庁舎建替等対策特別委員会の議事録はありませんでしたが、日誌がありましたので、目を通してみました。その中で、バリアフリー関係の発言をされた方は、当時議員で委員長であった髙岡市長でした。ですので、市長も、このユニバーサルデザインに関しては、関心があると感じています。  さて、新庁舎は皆さん御存じのとおり、既に建設が始まっております。  どんな建物でも、100%バリアフリーであることが理想ではありますが、難しい部分もあると理解しています。特に市役所といった、人の往来や、利用が多い建物については、少しでも100%に近づけるよう、考えることは重要なことだと思います。  どうすれば、全ての人が不便なく利用できるのか、それを調べたり、意見を聞いたり、想像したりして、気づき、考える。できるかどうか検討し、見直し、実施するということは大切なことです。  先日の進捗状況報告では、什器や内装部分については、これからのものもあるとお聞きしていました。また、先日の各会派からの意見要望の回答と、不安を感じている市民の皆様との情報共有も考え、新庁舎に関わる、ハード面、ソフト面での合理的配慮や対応の工夫、今からでも間に合うのではないかと思われる部分、少し工夫すればできることなどがあると思いました。  車椅子ユーザー当事者でもある私が気づいた部分、また、再確認の意味も含め、進めたいと思います。  答弁にありましたとおり、基本理念には、市民の安全・安心を確保し、誰もが使いやすい、環境に配慮した庁舎とされています。これは、ユニバーサルデザインの考え方に準じた、すばらしいスローガンであると感じます。  ただ、このようなバリアフリーユニバーサルデザインは業者任せであったり、基準やマニュアルどおりにさえすれば十分であるとは言い切れないものです。  例えば、公営住宅のように、バリアフリーとして建設したはずの建物でも、当事者が実際に使用すると、住めない、住みにくいといった意見が出ることも多々あります。  また、仮庁舎のように、誰も気づかなかった状況の中で、建ててしまった後では対応が難しくなる部分もあると分かりました。  やはり様々な方々の意見を、その都度拾い上げ、マイノリティの方が、本市にいるかいないかではなく、いようがいまいが、誰もが使用できる、利便性の高い環境を、最初から整備することがユニバーサルデザインの本来の考え方だと思っています。  一方で、各種検討会議や、ワークショップなど、それぞれ複数回行ったとありました。各種検討会議資料を拝見しましたけども、様々な意見が出ており、当時、きちんと検討されたものであることも確認しました。  また、それぞれの対象となる人への利便性についても、答弁いただきましたが、それについては、全てを聞くと、とても多いので、特に気になることをお聞きしたいと思います。  それでは、2回目の質問に入ります。  まず、視覚障害者への対応ですが、音声案内装置は、移動動線の中の分かりやすい部分に設置する予定とのことでした。  この音声案内装置は、視覚障害者だけでなく、初めて来庁された方や高齢者にも重宝する設備だと思っています。そして、対人衝突などの事故を防ぐ効果も期待されます。  音声案内装置の中には外国人のために、多言語で案内ができるものがあり、多言語対応を予定しているということで考えられているなと思いました。  今後ですが、この案内装置を、取り付ける際に、ぜひ、どのように聞こえるか、角度や高さなども踏まえて、臨機応変な微調整をしていただければと思います。  一方で、この視覚障害者の中には、盲導犬を利用される方もおります。この点について質問します。  庁舎内への盲導犬の乗り入れは可能であるか。また、盲導犬との接し方についての職員の対応はどうするのか。そして、犬が苦手な、ほかの来客者に対しては、どのような配慮をするのか。これが1点目です。  次に、聴覚障害者への対応ですが、最近テレビでは記者会見などでも手話通訳者を映している状況をよく見かけるようになりました。  また、インターネット配信や周知動画などにも、この手話通訳を、希望者からの事前連絡や、申し込みを経た上で取り入れていていたり、テロップ表記を多く差し込んだりした配慮を行っている自治体もあるようです。  市民サービスについては、一般的には筆談にて対応されるものと思いますけども、筆談ですと、お互いがペンで対応することになります。そこで、さらなる円滑な対応のために、手話通訳ができる職員がいた方がよいと思うけども、採用もしくは、育成をしないか。これが2つ目です。  次に、多機能トイレについてです。  多機能トイレについても、具体的な答弁をいただきましたが、先日の要望の回答にてトイレのドアは、自動ドアではなく、一般的な引き戸で予定をしているとの回答がありました。  車椅子ユーザーからすると、車椅子に乗ったまま引き戸を開けるという動作は、難しい部分も多く、手が不自由な方や、ドアを開ける力が、非常に弱い方もいます。鍵をかけるという動作も難しい方もおります。介助者がいた場合も、本人が入るまでドアを開けっ放しにしなければならず、使い勝手がいいとは言えません。  現在の新型コロナウイルスのような、感染症が今後も流行する可能性も考えますと、やはりトイレのドアは、非接触型のもので、センサーに手をかざすと自動で開閉し、施錠も自動で行うドアが望ましいと思います。  また、便座カバーですが、これも開けることができなかったり難しい方もおります。自動で開閉する便座カバーありますけども、準備をしている間に、勝手に閉まってしまいます。背もたれは必要ですけども、障害当事者からすると不便な部分でもあります。  このトイレに関しての質問です。  利用が多いと考えられる1階、2階の多機能トイレには、利便性や衛生面などを考え、センサー式自動ドアが望ましいが、センサー式もしくはタッチボタン式自動ドアへの変更を検討できないのか。便座カバーは、もともとない状況のほうが望ましいので、便座カバーなしの便器を選択できないのか。  次に、みなくるバスについてですが、供用開始に合わせた運行ダイヤの見直しと改善を行う。これは事前アンケートを基にしたものだともお聞きしています。また、7台中4台が車椅子で利用できるバスで、バス停からの移動導線もバリアなく移動できる計画をしているとのことでしたので、意見を反映しながら進めていただきたいと思います。  先日、実際にバスに乗れるか体験してみました。乗ることができました。気になったところは、車椅子で乗れないバスに、車椅子マークがついていることでした。  車椅子ユーザーにとって、車椅子マークのある・なしで、乗れるか乗れないかを判断することが多く、マークがあるのに乗れないと困惑してしまいます。  最近では、手助けをしますという意思表示の、サポートヘルプマークというのがありますので、そちらの利用の方が適切かと思います。また、多少、角度のついた斜面になるにしても、スロープの検討もしてみてはどうでしょうか。  次に、駐車場です。  どこの障害者優先専用駐車場でも、迷惑駐車が非常に多いのが現状です。警備員などの人が見張る、見回ることが一番効果的かと思いますけども、効率的ではないのかなと思います。  対策として私が思いつくのは、センサー式の音声案内での注意喚起であります。この音声での注意喚起は、ほかの人にも聞こえることから、良心に訴え、なかなか効果があるのではと感じますので、音声での注意喚起も候補に入れていただけたらと思います。  あとは、答弁のとおり、大きな看板などで「この場所を必要としている人がいる」などの表示、駐車場の地面に着色加工をするぐらいです。  一方で、カラーコーンを置く、チェーン施錠する施設も見受けられますけども、当事者の利便性がなくなることから、対策には当たりませんので、これはやめていただきたいと思います。着色加工については、ぜひ、目立つ色でお願いします。  現段階では、思いやり駐車場という名前のようですけども、実際には、思いやりに欠ける方がいるのも残念ですが、います。  また、駐車場の数は100台程度だとありましたけども、市役所として、100台中2台しか、思いやり駐車場がないというのは、非常に少ない印象を受けました。知り合いの介護福祉関係者や当事者数名に、この話をお聞きしましたところ、全員それでは少ないという答えでした。これは、当時の検討会議に参加した方も含まれますが、検討結果を知らなかったようです。  道の駅みなまたには74台中9台、エコパーク水俣全体では692台中148台、もやい館には75台中4台、障害者駐車場が確保されています。仮庁舎でさえ、玄関前の車椅子マークがある駐車場は1台ですが、ほかの駐車スペース3台分、全部で4台分が障害者優先駐車場であると伺っています。これは、気づかない方もおられますけども、看板での表示もしています。  これらの施設に照らし合わせてみても、なぜ新庁舎には100台中2台しかないのか。仮庁舎より少なくなったということがよく分かりません。  そこで、迷惑駐車があることを前提に考え、思いやり駐車場をあと少なくとも一、二台分ほど増やすことはできないか。これが4点目です。  また、思いやり駐車場を効率よく利用するために、介護車両やタクシー、一般の方でも、送り迎えの乗り降りするスペースも必要かと考えます。新庁舎1階駐車場の平面図を拝見しましたけども、どこが乗降スペースなのか記載がありませんでしたので、これについて、一般的な送り迎えや介護福祉車両、タクシーなどからの乗降スペースは確保してあるのか。これが5点目です。  最後に車椅子研修ですけども、新庁舎が完成する前に一通り終了しておいたほうがよいかと思います。なぜなら、国、地方自治体、民間企業ともに、障害者雇用率が来年の3月より引き上げになります。現在、水俣市役所は障害者の雇用率を満たしておりませんけども、障害者が職を探す場合、大前提としては、給料とか、福祉、福利厚生とかではありません。自分が働ける環境であるかどうかに尽きます。  一般企業で採用に至った障害者の中では、退職される方も多くおられ、その理由として、障害を理解してもらえなかった。職場がバリアフリーでなかったなどがあります。これは私も経験があります。  このことから、新庁舎がユニバーサルデザインとした施設となった場合には、これまでと違って、障害者の応募も増えるのではないかと考えております。  最初に、職員側スペースバリアフリーなのかどうかを質問したのは、これを心配していたからです。  そのことを考えますと、職員が高齢者への理解を深めること、新しく採用された障害のある職員への理解など、庁舎を利用する全ての方へのユニバーサルデザインの考えの中で、今後、必ず役に立つ研修、経験になると思います。  答弁では、新型コロナウイルス感染対策のため、一時中断しているとのことでしたが、感染対策である、体温チェック、手指消毒、マスク着用、備品の消毒などと、人数を減らしながら、コンパクトにさえすれば十分再開できるものと考えておりましたけども、ただ、感染リスクが高まるという心配も、確かにあると思いますので致し方ないかなと思います。  今後ですが、社会の動きを見つつ、再開できるタイミングを検討しながら、できれば新庁舎完成までに実施していただければと思いますが、これについて1つ質問します。  この車椅子研修は全職員が対象の研修なのか、終了のめどはどうか。  以上、6点質問します。 ○議長(岩阪雅文君) 堀内総務企画部長。 ○総務企画部長(堀内敏彦君) 杉迫議員の2回目の御質問にお答えします。6点ございましたが、1番目と2番目、及び6番目について、私のほうからお答えいたします。  まず1点目の、庁舎内への盲導犬の同伴が可能か、またこの盲導犬との接し方について、職員の対応はどうするか、また、犬が苦手な他の来客者に対してどのような配慮をするのかという御質問でした。  まず、盲導犬は特別な訓練を受け、身体障害者補助犬法の定める基準で認定を受けた特殊な犬ですので、通常、庁舎内へ障害のある人と同伴して入ること、これは可能であり、全く問題ないと考えております。  職員の盲導犬への接し方につきましては、来庁者と一心同体のものとして、その特殊性を尊重して接することとし、盲導犬を同伴された来庁者が不快に感じないよう対応してまいります。  犬が苦手な来客者に対しましては、盲導犬の特殊性、関係法の趣旨を説明して御理解と御協力をお願いいたしますが、場合によっては応対場所や順番の変更をするなど、周囲の状況に応じ、できるだけ皆様が不快に感じないよう対応したいと考えております。  次に、2番目の円滑な対応のために手話通訳ができる職員がいたほうがいいと思う。採用もしくは育成をしないかとの御質問ですが、手話通訳については、現状として手話を必要とされる来庁者が少ないということ、また筆談でも対応できるということから、手話通訳ができる職員の採用等については、現時点では考えておりません。ただ、手話通訳ができる職員がいたほうがよいとは思いますので、職員採用の際の選考における判断材料の一つとすることはできると考えております。  次に、6点目の車椅子研修についてです。  全職員が対象の研修か、また終了のめどはどうかとの質問ですが、まず、この研修の対象は本庁に勤務する部長級以下の常勤職員を対象と考えております。また、状況にもよりますが、新庁舎へ移転する頃までには、ほぼ全ての職員の受講が完了するよう、努めたいと考えております。
     以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 私のほうから、残りの3つについてお答えさせていただきます。  まず、3番目の1、2階の多機能トイレにおける引き戸をセンサー式もしくはタッチボタン式の自動ドアへ変更できないかという御質問でございます。  それと併せまして、多機能トイレの便座カバーなしの便器を選択できないかということでございますけれども、平成30年3月27日付で消費者庁が自動ドアでの事故防止に関する注意喚起を行っておりまして、コスト面、事故防止の観点から、総合的に判断いたしまして、自動ドアの設置を見送ったところでございます。  また、多機能トイレ内の便座カバーにつきましては、便座カバーなしのものを採用いたしております。  続きまして、4点目でございますが、障害者駐車場を一、二台ほど増やすことはできないかという御質問でございました。  高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために、誘導すべき建築物特定施設の構造及び配置に関する基準を定める省令により算定した台数を計画しております。増やすことは考えておりませんが、注意喚起を行うなど、運用の面で対応したいと考えております。  5つ目でございますけれども、介護福祉車両やタクシーなどからの乗降スペースは確保してあるかという御質問でございました。  1階の屋内駐車場に2台分の乗降用スペースを確保しているため、雨にぬれず乗降できます。  以上でございます。 ○議長(岩阪雅文君) 杉迫議員。 ○(杉迫一樹君) 6点答弁いただきました。盲導犬については、なかなか見かけることが少ないために、対応が分からない方もいらっしゃると思います。訓練されているから、盲導犬として共に生活ができるわけですけども、珍しいがために、お菓子などの餌をあげようとしたり、なでようとしたりする方がいると、集中力を欠き、安全な誘導ができなくなってしまうこともあるようです。今は見かけることがなくても、事前に対応しておく必要があると思います。  手話通訳ですけども、答弁のとおり、いたほうがいいという発想であってほしいです。そして、手話通訳ができることで、職員採用の選考判断基準にもなれば、試験を受ける方々の中に手話通訳ができる方が現われることも期待できますし、その方が聴覚障害者本人かもしれず、障害者採用としてもよいかなと思います。  乗降スペースについては、2台分のスペースがあるとのことで、十分確保できていると思いました。  自動ドアですが、自動ドアでの事故防止の観点と、コスト面から見送っているとおっしゃいましたけども、事故に関しては、どこの場所の、どんな自動ドアなのか等、よく分かりませんでしたので、答弁にありました消費者庁の自動ドア事故の例を拝見しました。  事例のほとんどは玄関などの一般的な自動ドアで、ドアが閉まりそうなのに無理に通過しようとしてぶつかる。開き切っていないドアにぶつかるなど、どちらかといえば、人の不注意で起こった事故が多いようです。  もちろん事故はないほうがいいですけども、これは事故防止の注意喚起さえすれば、ある程度、防げる話ではないでしょうか。事故に重きを置くのであれば1階玄関の自動ドアも手動への見直しが必要になってしまいます。  最近の多機能トイレの自動ドアであれば、開閉が比較的ゆっくりです。人が触れることに反応して開くといった、事故防止機能がついた自動ドアもあり、事故は起きにくいと感じます。どちらかといえば、手動のドアの方が事故が起こりやすい印象があります。  コスト面に関しては、予算内で収めなければいけないのは分かりますけども、私が質問しましたのは、1階及び2階の多機能トイレの話です。全ての多機能トイレを自動ドアにという話ではありません。コスト的に厳しいのであれば、一番利用が多いと予想される2階の多機能トイレ1カ所のみでも十分だと思います。1階と3階、4階が手動ドアで、2階のみの1カ所が自動ドアという配置にすれば、選択することもできて、多様性も生まれ、総体的に使いやすいトイレになるものだと思います。  後々、やっぱり自動ドアがよかったという意見が出た際には、余計にコストがかかるものと思いますし、追加で費用がかかったという印象にもなり得ます。予算の補正もできるはずですし、今のうちの再検討が必要ではないかと思います。  そして、思いやり駐車場ですけども、答弁にありましたこの省令は、第1条に、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に省令が定めており、これは通称バリアフリー法のことだと思いますけども、駐車場では第12条のことです。それにのっとって算定した数であり、増やすことは考えていないとのことでしたけども、第12条の基準を見れば、算定した数以上の台数なら可能であると解釈できます。  何より、この基準は、最低限こうしなさいというものです。ですので、3台でも4台でもよいはずで、2台以上にするかどうかは、思いやり次第では対応ができるものと思います。コスト面を考えても、ラインを追加するくらいしか思いつきませんけども、さほど大げさな金額には当たらないのかなと思います。  冒頭、申し上げましたとおり、基準やマニュアルどおりにしたから十分であるということではなく、基準を満たした上でどうするかが焦点だと思います。ヒアリングでは、駐車場には車止めがないので、通常の駐車スペースでも広いスペースはあるとお聞きしています。仮に、思いやり駐車場を増やすことが不可能であるならば、通常の広いスペースの駐車スペースを、多目的駐車場として活用することもできるのではないでしょうか。  障害者専用駐車場もある。多目的駐車場もある。一般駐車場もある。そして、多機能トイレのドア同様に、利用者が選べるということ。これこそユニバーサルデザインではないでしょうか。  新庁舎の設備内容を知らない市民も多々おり、心配に感じている方もおります。今回のような新しい気づきに対して、利用する市民のために、どうすればできるかという前向きな検討が必要かと思います。  このような新しい計画を考える際には、自分たちが住むまちがどのようなまちなのかを考え、まちの特性に合わせた庁舎づくりをする必要があると思います。  水俣市であれば、環境のまちとして世界的にも認知されていると思います。総合計画など、多岐にわたる計画にも「水俣病の教訓を生かし」という文言が出ています。この教訓を笑う人はいないと思います。  また、本市は最新の情報だと、市民の9.3%が障害者手帳などを保持しており、高齢化率39.8%、数人かぶっている方もいるかと思いますが、あわせて49.1%。つまり、水俣市民の人口の約半数もの市民が、高齢者と障害者で占めているまちであり、高齢者も将来的に増える傾向にあります。これで考えると、思いやり駐車場が100台中2台というのは、やはり少ないと感じますし、多機能トイレの全てのドアが手動というのも、どう感じるでしょうか。  新庁舎はこれから50年、60年と使用していくと思います。水俣市がどんなまちか、これからどうなっていくのか、今と未来の市民が幸せになるのか。基準は守りつつ、そういうことを踏まえて、ユニバーサルデザインとしての新庁舎を考えるべきだと私は考えます。  これらを踏まえて3回目の質問です。  多機能トイレのドア、思いやり駐車場に関して、利便性や、必要かどうかも含め、再検討が必要だと考えるがどうか。いま一度、障害者当事者や福祉、介護関係者などとの意見交換会をしたほうが、希望する市民との納得のいく落としどころ、結果が出ると思うが、どうか。  現時点で計画されている、新庁舎ユニバーサルデザイン基本設計の内容は、先ほどのトイレの自動ドアと、思いやり駐車場の数以外では、問題がないように私は思います。ただ、完成して、利用してみて初めて気づくことも今後出てくると思います。これに関して、2つ目です。  供用開始後に、ハード面、ソフト面において、何かしらの不備・不具合が生じた場合や、改善の要望などがあった場合、対応する準備はあるか。  続けて3つ目です。検討会議などは、その時々でチームを組んで、計画が終われば解散という流れになるかと思います。それもいいと思いますけども、今後、新庁舎建設のようなユニバーサルデザインバリアフリーを考えるに当たって、ざっくばらんな意見を常日頃から言い合えるような、継続的なグループがあればと考えておりました。  そこで、今後、市が管理する新庁舎や公共施設などに対して、幅広い意見や改善策を話し合えるような、市職員と市民から成るグループを設置することはできないでしょうか。これが3つ目です。  そして最後に、市長に1つお聞きしたいと思います。  市長は、この新庁舎に対してどのような思いがあるでしょうか。また、供用開始後、市民の皆様からの、どのような反応を期待していますか。一言いただければと思います。  以上、私は以前から申し上げていますように、本市がほかの自治体の見本になってほしいと思っています。新庁舎にしても、もしほかの自治体が新庁舎建設を計画されている際に、参考になる新庁舎であってほしいと思います。また、新庁舎がグッドデザイン賞にでもなることがあれば、アピールにもなると思います。ユニバーサルデザインの新庁舎として、全ての人たちに使いやすい庁舎となりますよう、そして、これからの対応も期待しましてこの質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 私のほうからは、まず1点目の質問にお答えさせていただきます。  多機能トイレのドアや思いやり駐車場に関しましては、これまで何度も検討した結果でございますので、先ほどお答えいたしましたとおりでございます。  なお、今年9月に市議会庁舎建替等対策特別委員会から同様の御要望をいただいておりますけれども、自動ドアではなく、引き戸で計画していますとの回答を差し上げているところでございます。  また、意見交換につきましても、これまで水俣市身体障害者福祉協議会連合会、水俣市老人クラブ連合会、水俣市社会福祉協議会などの市内の公共団体からも意見をいただいて設計を行い、工事に至ったとの認識でございますので、また今後意見交換の予定はございません。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 堀内総務企画部長。 ○総務企画部長(堀内敏彦君) 杉迫議員の3回目の質問、2点目と3点目についてお答えいたします。  供用開始後にハード面、ソフト面において何かしらの不備、不具合が生じた場合、改善の要望があった場合の対応についてですが、新庁舎の供用開始後、ハード面において不備、不具合が発見された場合は、関係する契約及び法令に基づき、建物の施工や機器類の納入等を担当した事業者に必要な改修等を求めることとなります。  なお、ソフト面の不具合や改善要望については、その内容により、個別具体的に判断をしてまいります。  3点目の、今後市が管理する新庁舎、公共施設などに対して幅広い意見、改善策を話し合えるような市の職員と市民から成るグループを設置できないかということにつきましては、各公共施設の在り方については、施設の新設、廃止等に当たって行われるパブリックコメントの制度、また各種ヒアリング、各地域で開催される懇談会等の機会を御活用いただけますので、新たなグループの設置は考えてはおりません。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 杉迫議員の3回目の質問ということで、私にこの新庁舎に関しての期待、そして市民からの反応ということで御質問がございました。  昨日の共産党の髙岡議員からもありましたけれども、この新庁舎建設場所に当たっては、市街と、そして今、現庁舎が建てられるところ、その2つに対しての議論があったという話があって、私が市会議員時代に、その市街地を選択したことを忘れてはならないんだというような御指摘も受けましたけれども、その件に関しては、私はその選択は今でも間違っていたとは思っておりません。それは、その後の小路議員の質問の中でもありましたように、今建ててる場所の川に近いところ、そういった水害等、いろいろある中で、今でも私としては一抹の不安を持っているところでございます。ただし、もう議会のほうで決まったことですから、それはそれとして……(発言する者あり)  分かってます。そういったことを踏まえて申し上げております。  そういう中で、今、新庁舎が建ててる、これに期待することといいますと、やはり市民の方々が安全に、そしていつでも気軽に来ていただけるような、そういった市民に親しまれる1つの建物として利用していただきたいというふうに思っております。  そして、市民の方の反応というのは、先ほどもありましたように、1階をピロティー形式にしまして、市民の皆様方が親子連れでも、高齢者の方でも、いろんな方が、子連れの方でも集まっていただけるような場所として、1階の設計もしておりますので、いつでも御利用いただけるような、本当に今まで以上に市民の方に親しまれるような庁舎を建てるということを目指して、考えて今やっております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 次に、教育現場でのICT機器活用について、答弁を求めます。  小島教育長。    (教育長 小島泰治君登壇) ○教育長(小島泰治君) 次に、教育現場でのICT機器活用について、順次お答えします。  まず、今年度中、導入を予定しているタブレット端末を活用した授業や運用方法など、今後の展開は具体的にどのようなことを考えているか、との御質問にお答えします。  先日の桑原議員の御質問にお答えしましたとおり、1人1台端末の環境となることで、児童・生徒の個々の習熟度に応じた学習や複式学級における間接指導の時間でのデジタル教材の活用など、より一人一人の理解度に応じた学習を進めることも可能になると考えています。  また、パソコンやソフトの基本操作の習得はもちろん、プレゼンテーション、動画視聴・編集、音楽演奏・録音、文書や資料の作成などを授業で活用することができ、調べ学習やプログラミング教育での活用も考えられます。  授業の中では、教師の端末から児童・生徒の画面が確認できるほか、教師及び児童・生徒間で考えや意見を共有するなど双方向型のやり取りが可能になります。将来的には、家庭での持ち帰り学習やオンライン授業での活用も想定しているところです。  このように、児童・生徒一人一人の資質や能力を一層確実に育成できるICT教育環境の実現に向け、取り組んでまいりたいと考えております。  次に、ICT支援員は本市にいるのか。また、教員・生徒・保護者に向けたタブレット端末の操作方法などの講座の予定はどうか、との御質問にお答えします。  学校へのICT支援について、ICT支援員の配置は予定しておりませんが、ICT機器保守サポート業者による支援を行ってまいりたいと考えております。タブレット端末の操作方法などの講座につきましては、まずは各学校の情報教育担当教員をはじめ、教職員を対象に研修やサポートを行う予定としており、本格的な運用の前には児童・生徒を対象に行う予定です。保護者については端末導入の周知等を考えております。講座については現時点では考えておりませんが、必要に応じて対応してまいりたいと考えております。  次に、タブレット端末を取り入れることで考えられるメリット及びデメリットは、どのようなことがあるのかとの御質問にお答えします。  メリットとして考えられる主な点として、児童・生徒については、テキストによる文字情報だけではなく、画像や動画等を使った情報を使用し、より効果的な学習を進めることができるほか、児童・生徒の興味や関心を高め、学習意欲を高めることがあげられます。また、教職員については、黒板への板書時間やプリントを用意する時間が削減できるほか、電子データを教員間で共有できることなどがあげられます。  一方で、デメリットとして考えられる主な点として、児童・生徒については、ICT機器の活用により迅速に調べ学習等が可能になる反面、想像力の低下につながる懸念があげられます。また、教職員については、ICT機器に苦手意識を持つ職員の負担感や機器の管理面での負担が増えることがあげられます。  次に、導入するタブレット端末は、身体的障害のある子どもたちも使用可能か、との御質問にお答えします。  障害のある児童・生徒がタブレット端末を使用する際においては、その障害の特性に合わせて、視覚情報の点字化、音声の文字化などの入出力支援装置が必要になる場合があります。障害のある児童・生徒もタブレット端末を活用できるよう、その障害の特性に応じて、表示を大きくするなど、端末の設定やアプリ機能で工夫したり、支援装置を用いるなど、合理的配慮に基づいた対応を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(岩阪雅文君) 杉迫議員。 ○(杉迫一樹君) ありがとうございます。  ICT教育については、実際に授業を拝見したことがありませんので、想像の域を出ない話になるかもしれませんけども、1つ知識が深まればと思います。  最初の質問では、特にタブレット端末についてお聞きしました。様々な方面での活用を考えると、特に、プログラミングや、動画編集、音楽演奏といった、多岐にわたる授業も予定しているとのことでした。  最近では、子どもがなりたい職業ランキングに、ユーチューバーといった職業もランクインしており、インターネットを介しての職業も多くなっています。このICT教育によって、水俣の子どもたちが、将来、多岐にわたる活躍ができるのではないかと期待しているところです。  ICT支援については、サポート業者による支援ということで、これは、ICT支援員と変わらないサポートができる方であると考えています。  メリットとしても、ペーパーレスになる。授業の準備時間や、プリント配布がスムーズにできる。また情報の共有などもタイムリーにできるという、特に時間削減が一番のメリットではないかと感じます。  児童・生徒側も、視覚情報などで感覚的に学べ、ICTの授業が楽しいと感じる児童・生徒も、出てくるのではないかと思います。  デメリットとして、想像力の低下につながる懸念があるとのことでしたけども、私としては、簡単に知りたいことなどが調べられるようになることで、辞書を引くといった行動力が低下するのではと想像しています。また、インターネット上には、ゴシップなど間違った情報も多々ありますが、ネット情報だけを信じてしまうという懸念もあるのではないかと思います。  教職員のICT機器の苦手意識については、子どものためですから努力してもらうしかないかなと思います。一方で、ICT機器の操作が得意な子どもから教えてもらうというコミュニケーションも見られるかもしれません。  そして、このタブレット端末は、身体的な障害がある子どもたちにとっては、できないことの代替え手段になり得そうです。また、答弁にあったような配慮によって、できなかったことができるようになることで、自信がつく子どもも出てくるのではないかと思いました。  今は特にいないかもしれませんけども、将来、そのような児童・生徒が入学された場合は、その子に合った合理的配慮を考えていただきたいと思うと同時に、人と違う操作方法や、自助具などを使用しますので、それを指した、いじめにつながらないよう、その部分の配慮も気をつけていただければと思います。  タブレット端末を使用するに当たって、やはり懸念されることは、セキュリティ管理だと思います。特にデータの管理は、プライバシーにも関係してくることもあるかと思います。  データの保存場所と管理場所として、タブレット端末そのものに保存するのか、それとも、各学校に管理サーバーを置いて保存するのか、クラウドサービス上で保存するのかで、安全性と手間や時間、効率化やコストも変わってくると思います。  そこで、セキュリティ管理などを考え、データの保存方法はどのように行うのか。また、持ち主それぞれにパスコードが設定されるのか。これが1つ目です。  このタブレットは、1,908台購入されるとのことですが、授業が進んだりする中で、新しい教材やソフトウエアのバージョンアップなどが必要になると思います。  1,908台ものタブレット端末ですので、それぞれ個人で行うのか、先生が行うのか、業者が行うのか、いろんな方法があるかと思いますけども、同じタイミングで行わなければ、同時に授業を行えない状況も出てくるのではと思います。  2つ目の質問ですけども、1,908台ものタブレット端末のソフトウエアのアップグレードやバージョンアップは、どのように行うのか。  続けて、タブレット端末が故障した際についても気になっていましたので、タブレット端末が故障、不具合があった場合の予備端末は何台あるのか。これが3つ目です。  将来的には、家庭に持ち帰って使用することもあるとのことでしたけども、現在の新型コロナウイルスのような感染症で、オンライン学習を余儀なくされた場合など、幅広い利用ができると思います。自宅学習ができるようになれば、自習として、様々なAI教材アプリを使用した学習もできると考えます。  そこで、将来的にAI教材アプリを使用した学習はできるのか。これが4点目です。  次に、最近よく耳にするんですけども、高校生や大学生の中に、先生が黒板に板書した内容を、ノートに取らずに、書き写したりせずに、スマートフォンやタブレットのカメラで黒板の写真を撮って、持ち帰るということが多くあると聞きます。  高校生や、大学生であれば、自分なりのやり方があるかと思いますので、効率を考えたらそれでもいい部分があるかもしれません。  今回導入されるタブレットには、カメラがついているとお聞きしています。これが、もし、小・中学生でも起こってしまうと、特に小学生の時期にはとても大切な学習である、文字の読み書き、書いて覚える、鉛筆を持って手を動かすということがなくなってしまう可能性があるのは、成長期の脳の発育なども踏まえて、いかがなものかと懸念しています。  これは1つの例でしたけども、小学生は想像力が豊かですので、操作に慣れてくると、大人が思いも寄らない使い方を、自分たちで発見したりするものだと思います。  それが、身になることであればよいのですけども、悪い使い方に向かってしまわないよう、先生や大人が気づいてあげることも重要だと思います。
     そこで、想定していなかった使い方をした際の対応はどう考えているか。  以上、5点質問します。 ○議長(岩阪雅文君) 小島教育長。 ○教育長(小島泰治君) 杉迫議員の2回目の御質問にお答えします。5点ございました。  まず1点目ですけども、セキュリティー対策につきましては、文部科学省から示されている教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインにのっとりまして、端末ごとにIDとパスワードを設定して対応を行う予定です。  また、データの保存法につきましては、現時点では授業支援ソフトのクラウド上にデータを保存することを考えております。保存データについては、授業支援ソフト上でIDとパスワードを入力しないと閲覧できないように、セキュリティを設定する予定です。  2点目ですけども、ソフトウエアのアップデートやバージョンアップはどのように行うのかという御質問でした。  現在、市内小・中学校ICT機器保守サポート業務の契約を行っており、その業務を行っている業者がソフトウエアのアップデートやバージョンアップを行います。  3点目ですけども、予備の端末も用意するのかという御質問でした。  予備の端末につきましては、調達を予定しております1,908台の中に40台が含まれております。  4点目は、端末でAI学習もできるのかという御質問でした。端末でAI学習も可能ではありますけども、ソフトの導入が必要となります。今年度につきましては、ソフトの導入については予定はしておりません。  5点目ですけども、想定しない使い方をする児童・生徒への対応をどう考えているのかということですけども、各学校の実際の運用では、端末は鍵付き充電保管庫で保管の上、授業等で使用する際に持ち出し、使用後は保管庫に保管することになっておりますので、議員がおっしゃるような黒板をカメラで写し、ノートには記入しなくてよいなどといった使い方はできないと考えております。児童・生徒が想定外の不適切な使い方をしないよう、事前の研修や日々の指導を徹底してまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 杉迫議員。 ○(杉迫一樹君) ありがとうございます。  データの保存は、クラウド上で行うということで、クラウドサービス事業者側のサーバーに保管されるものと思います。クラウド上であれば、インターネットを介してデータ共有ができるので、使い勝手はよくなりますが、十分な情報セキュリティ対策が施されたクラウドサービスの選択も大事かなと思います。また、パスワードの入力なしでは使用ができないとのことでしたので、セキュリティ面でも今のところ大丈夫で、十分であるように思いました。  バージョンアップについては業者が行うとのことで、先生などの手間も省け、効率がいいものと思いました。  予備端末も40台ですので、十分対応可能な数だと感じます。  また、AI学習は、今年度はまだ導入したばかりで、探りながらの授業かと思います。慣れてきた際には、様々なAI学習アプリの導入もされると思いますので、児童・生徒が楽しんで学習できるよう、少しつつ導入していただけたらと思います。  オンライン授業については、入院中の子供たちにも応用ができそうだと感じました。一方で、きちんとできるのか、トライアルという形でも試してみるのもいいのかなと、いざというときにスムーズなのかなとも考えます。  想定外の使い方については、今後、ICTの授業だけでなく、ほかの授業にもタブレット端末が活躍する授業が増えてくるものと思いますので、ほかの自治体での事例なども踏まえての指導をお願いいたします。  3回目の質問です。  このICT教育、タブレット端末での授業は、特別支援学級の子どもたちも、このタブレットを使用した授業を行うとお聞きしました。  そこで、ふと気づいたのですが、このICT教育は、インクルーシブ教育にも応用ができるのではないかと思いました。これまでの授業ではできなかったことが、タブレットなどを使用することでできるようになることは多々あると思います。  障害のある子どもの特性によっては、操作のスピードや覚えの速さなどは、それぞれですけども、ある程度使えるようになったときには、例えば、これは私が思いつく簡単な例なんですけども、障害のある子どもが使用している自助具を使って、ほかの子どもがタブレット操作をしてみたり、障害のある子ども用に配慮されたタブレットと、取り替えっこをして使ってみたり、また楽器アプリを導入すれば、みんなと一緒に楽しい楽器演奏もできるかもしれません。  また、マル・バツクイズ形式の教材アプリがあれば、一緒にクイズをやったりなど、障害のある子どもと、ない子供との新しいコミュニケーションツールにもなり得るのではないかと感じています。  最後、3回目の質問です。  このICT機器を使用した教育の中で、将来、様々な面でインクルーシブ教育に応用できそうですが、今後の展望はどうか。  以上、最後に1点だけ質問して、この質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 小島教育長。 ○教育長(小島泰治君) 杉迫議員の3回目の御質問にお答えします。  ICT機器を使用した教育というのは、このインクルーシブ教育に応用できそうだけども、今後の展望はいかがかというような御質問でした。  インクルーシブ教育とは、包括的な教育とも訳されますが、障害のある子どもと、ない子どもが共に学ぶことを通して、共生社会の実現に貢献しようという考え方の必要性は認識しております。タブレット端末の導入は、新たな取り組みになりますので、インクルーシブ教育への応用も視野に入れながら、ICT教育環境の充実に向け、着実に取り組んでまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 以上で杉迫一樹議員の質問は終わりました。  この際、15分間休憩します。                                   午前10時41分 休憩                                   ─────────                                   午前10時55分 開議 ○議長(岩阪雅文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、牧下恭之議員に許します。    (牧下恭之君登壇) ○(牧下恭之君) 皆さま、こんにちは。公明党の牧下恭之でございます。時間がたっぷりありますので、ゆっくりとやりたいと思いますので、よろしくお願いします。  それでは、通告に従い、順次質問いたします。  初めに、地球温暖化対策について。  7月の豪雨災害による、多くの人命が亡くなり、多くの被害が発生いたしました。また、世界各地で今まで経験したことのない異常気象が多発しており、気候危機への対応は待ったなしの状況です。  新型コロナウイルスの影響により、今年のCOP26は来年に持ち越しとなりましたが、世界的な自然災害の動向を考えれば、温室効果ガス削減へ流れを止めるわけにはいきません。  また、ウィズコロナ・アフターコロナを見据え、元の社会に戻すのではなく、このたびの自公連立政権合意に盛り込んだように、思い切って持続可能で強靭な脱炭素社会に向け、変革を促すことが必要です。  公明党は、2050年を視野に温室効果ガス排出実質ゼロを目指すことを本年1月の通常国会で提案し、菅首相は2050年までに我が国の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすると宣言をされました。  その上で、大事なことは具体的な取り組みです。徹底した省エネや、再エネの主力電源化の推進、石炭火力発電の段階的に縮小や技術革新の創出など、政策を総動員して、脱炭素社会への取り組みを加速化させなければなりません。そのためには、政府、地方自治体、経済界などオールジャパンで推し進めることが不可欠です。  2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを表明した自治体、いわゆるゼロカーボンシティは、今や23都道府県、144市町村を数え、人口規模では約8,000万人に達します。  そこで、2点お尋ねいたします。  現在の水俣市の温暖化対策の取り組みと現状についてどうなっているか。  水俣市も、2050年に向けて二酸化炭素排出実質ゼロを表明してはどうかと思うが、いかがかお尋ねいたします。  次に、不妊治療支援について。  菅政権が様々な重点政策に取り組んでいます。その1つ、不妊治療の保険適用拡大にも期待が高まっています。  国内では、不妊治療の件数は過去最高を更新しています。治療費として総額300万円以上払っている人も多くなっているそうであります。負担も大きく、若い世代ほど、経済的な理由で、治療を諦めていることも明らかになっています。  日本産科婦人学会の調査では、2018年に不妊治療の1つである体外受精で生まれた子どもは5万6,979人で過去最多となりました。16人に1人が体外受精で生まれたことになります。治療件数も約45万件と過去最高を更新しています。  公明党は1998年に保険適用の実現を盛り込んだ基本政策大綱を採択し、以来、国会質問などでも粘り強く主張してきました。  2000年には、党の女性委員会が署名活動を実施し、その声が国を動かし、2004年に年1回10万円を限度に助成を行う特定不妊治療助成事業が創設されました。  その以降も助成金の増額や所得制限の緩和など段階的に拡充してきています。しかし、保険適用外の体外受精や顕微授精は1回当たりの費用が数十万円かかり、繰り返すと負担はかなり重くなります。  現在、特定不妊治療については、夫婦合算の年間所得が730万円未満であれば、1回15万円、初回は30万円までを上限に、治療開始時の妻の年齢が40歳未満なら通算6回、40歳以上43歳未満ならば同3回まで助成しています。  各地の自治体独自の助成拡充を推進しているところもあります。東京都の所得制限の緩和、京都府の交通費助成です。  厚生労働省は、不妊治療の実施件数や費用などの実態調査を10月から始めています。保険適用の拡大及び所得制限の撤廃も含めた助成制度の拡充は、早急に解決すべき喫緊の課題です。  そこで、3点質問いたします。  不妊治療助成事業の熊本県及び水俣市民の利用状況をお尋ねいたします。  不妊治療費助成事業の必要性についてお尋ねいたします。  水俣市独自の不妊治療費助成事業を実施する考えがないかお尋ねをいたします。  次に、水俣市立図書館について。  水俣市は日本一の読書のまちづくり宣言をしております。図書館は、市民に広く情報を提供することのできる、キーステーションでなければならないと私は考えています。市民のより高い要望に応え、さらに活用度の高い図書館を目指すべきと考えます。  そこで、お尋ねいたします。  新型コロナウイルスでの対策はどうされているのかお尋ねいたします。  書籍貸し出し状況についてお尋ねいたします。  私は8年前の平成28年12月議会で書籍消毒器の設置を提案をいたしました。そのときの答弁は、図書館の本は、不特定多数の方々の手に触れることから、いろいろな感染症への不安や、髪の毛が挟まっていたり、たばこなどの臭いがついていて嫌だなど感じておられる方も、少なからずおられるのではないかと思います。  そこで、そのような不安や不快感の解消のため、消臭抗菌機能を持つ書籍消毒器を導入した図書館も全国で340施設あり、県内では熊本市立図書館と八代市立図書館で導入をされています。この消毒器の設置につきましては、意見が分かれており、感染症などの不安等を解消するという意見がある一方で、過剰に心配する必要はないと指摘する専門家の意見もあります。  今後もできるだけ清潔に保つよう努め、書籍消毒器の導入につきましては、他の図書館の導入後の状況を参考にして、引き続き研究させていただきたいと考えておりますとのことでありました。現在、コロナ禍で世界中の認識が変わりました。  今こそ、市民の安全・安心のために、図書館に書籍消毒器を設置するときだと思いますが、いかがかお尋ねいたします。  これにて、本壇からの質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 答弁を求めます。  髙岡市長。    (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 牧下議員の御質問に順次お答えします。  まず、地球温暖化対策については私から、不妊治療支援については福祉環境部長から、水俣市立図書館については副市長から、それぞれお答えします。  初めに、地球温暖化対策について、順次、お答えします。  まず、現在の水俣市の温暖化対策の取り組みと現状はどのようになっているか、との御質問にお答えします。  本市は、2008年に環境モデル都市として国の認定を受け、温室効果ガス削減の取り組みとして、ごみの高度分別による可燃ごみの削減をはじめ、家庭版・学校版環境ISOの普及、住宅への環境に配慮した設備・機器の導入支援、公共施設への再生可能エネルギーの導入、みなくるバスをはじめとする公共交通の利用促進など、様々な施策に取り組んできました。これらの取り組みにより、基準年度である2005年度推計の温室効果ガス排出量約17.6万トンに対し、基準年度と同じ排出係数を用いて推計した2017年度の温室効果ガス排出量は約11.7万トンであり、約34%の削減を達成しております。  次に、水俣市も、2050年に向けて二酸化炭素排出実質ゼロを表明してはどうか、との御質問にお答えします。  現在、本市は2005年度比で、2020年度には二酸化炭素を含む温室効果ガス排出量を32%削減、2050年度に50%削減という目標を掲げています。二酸化炭素排出実質ゼロの表明につきましては、これまでの環境モデル都市づくりの取り組みに加え、SDGs未来都市の視点を取り入れた施策の展開により、さらなる削減を進める中で、検討してまいりたいと考えております。 ○議長(岩阪雅文君) 牧下議員。 ○(牧下恭之君) まず初めに、基準年度である2005年度の温室効果ガス排出量17.6万トン及び近年の温室効果ガス排出量の内訳はどうなっているのかお尋ねをいたします。  本市におきましては、これまで公共施設への太陽光発電システムの導入、LED化の推進、住宅への太陽光発電・太陽熱利用システムの導入支援や家庭内LED化支援、地域防犯灯LED化支援、学校・家庭版ISOの普及啓発等に取り組んできました。  環境省は、温室効果ガスの国内排出量の約6割は住宅や移動など、ライフスタイルに起因すると警告しています。その上で、ライフスタイルの転換や新たな地域の在り方を創造する観点から、脱炭素の需要を創出していく取り組みが必要です。  また、山に手を入れ、間伐や植林を行うことで、二酸化炭素を大きく削減することができます。農作物の鳥獣被害の軽減や森林に関わる雇用の創出、地域経済の活性化にもつながります。  そこで、国の再生可能エネルギー固定価格買取制度では、住宅用太陽光発電の余剰電力の買い取り期間を10年間としており、買取期間満了を迎える発電設備が順次発生しています。  市では、住宅用太陽光発電システム設置に対する補助をしていますが、蓄電池設置に対する補助状況はどうなっているのかお尋ねをいたします。  温室効果ガス排出量の実質ゼロは、自動車や工場などの人為的な排出量から、植物が光合成などを通じて吸収した量を差し引いて算出する仕組みで、両者が釣り合った状態を指し、カーボンニュートラルとも呼ばれています。  環境省は、50年までにカーボンニュートラルを宣言する国が121カ国に上ることを紹介しています。  脱炭素社会の実現に向けた取り組みを、欧州連合EUや中国などが成長戦略の1つとして捉え、コロナ禍からの復興対策としても重視しています。世界中が、そして日本の各自治体が一丸となって取り組む脱炭素社会実質ゼロを宣言して加速させることが、異常気象の頻発で多くの災害を少なくするためにも、取り組んでいただきたいと思っております。  温室効果ガス排出量から、植物が光合成などを通じて吸収した量を差し引いて算出した場合はどのようになるかお尋ねをいたします。 ○議長(岩阪雅文君) 髙岡市長。
    ○市長(髙岡利治君) 牧下議員2回目の御質問にお答えいたします。  まず1点目が温室効果ガス排出量の内訳がどうなっているかということです。  温室効果ガス排出量の17.6万トンの内訳といたしましては、二酸化炭素の排出量が製造業、工業などの産業部門では約6.6万トン、小売店や飲食店、病院などの業務部門では約2.9万トン、家庭部門では約3.2万トン、自家用車や運送旅客など運送部門が約4.2万トンであり、そのほか、メタンや一酸化二窒素、代替フロン等の排出量が約0.7万トンとなっております。  また、基準年度と同じ排出係数を用いて推計しました2017年度の温室効果ガス排出量は約11.7万トンであり、内訳といたしましては、二酸化炭素の排出量が産業部門は約3.4万トン、業務部門は約3.1万トン、家庭部門が約2.8万トン、運送部門が約2.0万トンであり、そのほか、メタンや一酸化二窒素、代替フロン等の排出量が約0.4万トンとなっております。  2つ目の引取価格が、買取りが10年を迎える、そういう中で、本市としても蓄電池の設置に対する補助状況はどうなっているかという御質問でございますが、本市では、平成29年度から  定置用リチウムイオン蓄電池の設置に対する補助を実施いたしており、蓄電池の蓄電容量に1キロワットアワー当たり3万円を乗じて得た額で上限20万円までを補助として行っております。  補助を開始した平成29年度から現在までの間に2件の補助実績がございます。  3点目の温室効果ガスの排出量について、森林等の吸収量含めるとどれだけあるかということでございます。  水俣市における温室効果ガスの森林吸収量につきましては、現在用いている手法では十分な推計値が得られないために、森林吸収量を含めた温室効果ガスの排出量の推計はできておりません。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 牧下議員。 ○(牧下恭之君) 2017年度で、温室効果ガス排出量を約34%削減できました。これはすごいことだと思います。2020年度の削減目標が32%削減でしたので、4年も早く、2%を上乗せして達成したことになります。  しかしながら、小売店・飲食店・病院の業務部門で基準年度より0.2万トン増加しました。増加した状況及び改善策は考えているのか、お尋ねをいたします。  今後、どのような取り組みにより地球温暖化対策を推進していくのかお尋ねして、この質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 牧下議員3回目の御質問にお答えをいたします。  まず1点目が、業務部門の温室効果ガスの排出量が0.2万トン増加しているが、どういう理由か、また対策はあるのかという御質問でございます。  業務部門の増加原因といたしましては、2016年の4月から始まりました電力小売の全面自由化により、温室効果ガスの排出係数が高い新電力へ移行した事業所が増加をしており、そのことが推定値に影響したものと考えております。  また、対策といたしまして、再生可能エネルギー由来の電力会社への転換をはじめ、省エネ設備の導入等が考えられます。  2点目の今後どのような取り組みによって地球温暖化対策を推進をしていくのかという御質問でございます。  本市の地球温暖化対策といたしましては、公共施設における温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みとしては、平成29年2月から平成31年3月にかけて、市役所仮庁舎において行った再生可能エネルギーを中心とした電力の導入可能性調査の結果を踏まえまして、令和2年8月から順次、図書館、公民館本館、学校給食センターや市内小・中学校など、全14施設に対しまして、再生可能エネルギーを中心とした電力の導入を行ったところです。  この取り組みにより、基準年度であります2005年度と同じ排出係数を用いた推計で約230トンの温室効果ガス排出量の削減を見込んでおります。  今後は、ごみの高度分別化徹底による減量化や、施設等への再生可能エネルギー導入の推進、自転車や公共交通利用の促進、森林適正管理によります二酸化炭素吸収機能の維持・向上等の取り組みをさらに進めまして、地球温暖化対策を推進してまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 次に、不妊治療支援について、答弁を求めます。  一期﨑福祉環境部長。    (福祉環境部長 一期﨑充君登壇) ○福祉環境部長(一期﨑充君) 次に不妊治療支援について、順次お答えします。  初めに、不妊治療費助成事業の熊本県及び水俣市民の利用状況はどうなっているか、との御質問にお答えします。  熊本県では、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、特定不妊治療いわゆる体外受精及び顕微授精の費用の一部を助成しており、県にその申請件数を確認しましたところ、本市在住の方は、平成29年度が12件、平成30年度が7件、令和元年度が23件、令和2年度は11月末現在5件となっております。また、本市においては、今年1月から一般不妊治療のうち、人工授精の費用の一部について助成を開始しており、その申請件数は、令和元年度が2件、今年度が11月末現在で3件となっております。  次に、不妊治療費助成事業の必要性についてどう考えるか、との御質問にお答えします。  国や県より少子高齢化が進んでいる本市において、妊娠の可能性のある方たちへの不妊治療費助成事業の必要性はあると考えております。  次に、水俣市独自の不妊治療費助成事業を実施する考えはないか、との御質問にお答えします。  国においては、11月26日、不妊治療助成制度の拡充についての具体策をまとめ、発表しました。しかし、現時点では、国や県から制度拡充の内容について正式な通知はありませんので、御質問の水俣市独自の不妊治療費助成事業については、国の動向を見極めて判断してまいりたいと考えております。 ○議長(岩阪雅文君) 牧下議員。 ○(牧下恭之君) 厚生労働省は26日に不妊治療を受ける人への費用助成制度で、2回目以降は1回当たり15万円となっている現在の助成額を、30万円に増額する方向で調整に入りました。  年齢に応じて最大で通算6回までの回数制限も、子ども1人につき最大6回に緩和する。  2020年度の第3次補正予算案に関連費用を計上、不妊治療の公的医療保険の適用拡大を22年度に実施を目指しています。それまでの措置として、助成制度の拡充を20年度中に実施する方向であります。  妊娠して、流産や死産を繰り返す不育症があります。厚生労働省によると患者数は約140万人に上るそうです。  適切な治療を行えば8割以上の患者が出産できるとの研究結果もあります。ただ、患者の半数以上が原因不明な上に、治療法については、安全性や有効性に関するデータが不十分なものが多く、保険適用外となるケースが大半で、患者の経済的な負担は非常に重い状態です。  患者や家族が抱える悲しみに対する心理面のケアの充実と、繰り返される流産や死産によって絶望や自責、無力感を抱き、不安障害や鬱病に陥る女性は少なくありません。  医療機関や自治体との連携が不十分なため、患者らに必要な支援が届いていません。  ケアの周知強化と併せて、関係団体と医療機関、行政との連携強化に向けた対策が取れないか、さらに相談体制を検討できないかお尋ねいたします。 ○議長(岩阪雅文君) 一期﨑福祉環境部長。 ○福祉環境部長(一期﨑充君) 牧下議員の2回目の御質問にお答えします。  不妊治療及び不育症に関するケアの周知強化と併せて、関係団体と医療機関、行政との連携強化に向けた対策が取れないか、さらには相談体制を検討できないかという御質問だったと思います。  本市では、不妊治療を行っている方に対する支援と同様に、不育症の悩みを抱えている方に対しましても、妊娠届時や、その他相談があった際、悩みを傾聴し、精神面の支援を行っております。併せて、不妊や不育症の相談を専門とする熊本県女性相談センターや県内の専門医療機関などの相談先の紹介も行っております。  また、不育症の診断を受けていなくても、流産や死産を経験した方は、次の妊娠や出産について不安や悩みが多い状況ですので、今後も引き続き不安を傾聴し、必要に応じて医療機関等と連携した支援を実施します。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 牧下議員。 ○(牧下恭之君) 岡山大学の中塚教授は、政府の不育症支援には検査の助成制度の創設などが盛り込まれ、大きな一歩と評価できる。ただ、助成を行う自治体を補助する仕組みになっている。現在、助成制度を設けていない自治体もあり、どう全国に広げるかが課題となる。新たな治療法への保険適用も急ぐべきだ。不育症の患者は、鬱病や不安障害、心的外傷後ストレス障害などの発症リスクが高い。専門職によるカウンセリングや、経験者同士による相談支援の体制整備が支援策に明記されたことは、非常に的を射た政策だ。今後、悲しみを癒やすグリーフケアなどの費用への保険適用の検討にもつなげてもらいたい。グリーフケアには傾聴や共感の姿勢が大事だが、医療機関やスタッフごとに対応の差が大きい。ケアを担う人材の質・量ともに底上げを図るための育成にも力を注ぐべきだと言われています。  不育症に対する国の助成制度の創設はこれからであります。水俣市として精神的なサポートや相談窓口の拡充は必要です。強く取り組んでいくことを希望しまして、質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 次に、水俣市立図書館について、答弁を求めます。  小林副市長。    (副市長 小林信也君登壇) ○副市長(小林信也君) 次に、水俣市立図書館について、順次、お答えします。  まず、新型コロナウイルス対策はどうしているのかとの御質問にお答えします。  図書館では、本年春に新型コロナウイルス感染症が流行し始めた時点で、利用できるサービスを貸出し、返却のみに限定しました。それに伴い、利用者や職員の感染防止のため、3つの対策を行っております。  1つ目は、3密を防ぐために、密閉防止については、入り口ドアの開放や窓を開けて換気を行い、密集・密接の防止については、児童、閲覧、学習の各コーナーを、当面の間、使用を控える対応を行っております。  2つ目は、返却された本については、アルコールによる消毒作業を行い、感染防止に努めています。  3つ目は、図書館の利用者については、入館時に入館者シートへの記入、マスク着用、アルコールによる手指の消毒、15分程度の利用をお願いしているところです。  次に、書籍貸出し状況はどうなっているのか、との御質問にお答えします。  本年度4月から11月までの8カ月間の貸出冊数は5万1,690冊でした。昨年度の同月、同期間の貸出冊数は、7万168冊でしたので、本年度は、1万8,478冊、約26%の減少になっております。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、期間中2回の臨時休館を行ったことや、利用者自身が新型コロナウイルス感染症の心配等のため、図書館の利用を控えたことによるものと考えております。  次に、市民の安全・安心のために、図書館に書籍消毒器を設置する考えはないか、との御質問にお答えします。  本年度、図書館利用者が新型コロナウイルス感染症を心配せずに、安心して本を借りていただくため、今月中に書籍消毒器を設置することとしております。この書籍消毒器の機能といたしましては、本を開いた状態で紫外線を照射する殺菌消毒機能、消臭抗菌剤を循環させて、不快な臭いを除去する消臭機能、本の下から風を当てて、ページ間のほこり等を除去する清掃機能の以上3点がございます。 ○議長(岩阪雅文君) 以上で、牧下恭之議員の質問は終わりました。  この際、午後1時30分まで休憩します。                                   午前11時29分 休憩                                   ─────────                                   午後1時30分 開議 ○議長(岩阪雅文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、木戸理江議員に許します。    (木戸理江君登壇) ○(木戸理江君) 皆さん、こんにちは。真志会の木戸理江です。  先日、エコパーク水俣のバラ園ではローズフェスタが開催され、県内外からのたくさんのお客様に楽しんでいただきました。同時開催で道の駅みなまた、みなまた観光物産館まつぼっくり前では秋バラ物産市も開催、その中のイベントでは、アコースティックのライブやダンスパフォーマンスが行われ、その主体となったのは、この春に結成された水俣市アーバンスポーツ協会のメンバーです。  彼らは休日にスケートボードやダンスを楽しんでいる仲間たちで、コロナ禍でイベントが減っている中で、仲間たちの発表の場として、このイベントを企画・運営しました。  水俣を元気で明るいまちにしたいという共通の思いの下に結成され、幅広い会員の年齢層の中で、共に勉強し、励まし合いながら頑張っています。夏のスケボーの安全教室や、定期的なエコパークの清掃活動など、みんなが社会のルールを守って楽しめるように、まず自分たちがお手本になろうと、試行錯誤しながら会を運営しています。  彼らの若いキラキラした目や、望みを高く持ち、夢の実現に努力している姿に接すると、年齢層高めな私も何とかして応援したいという気持ちにさせられ、教えられることも随分あります。  彼らのお手本となるべき私たち上の世代は、このような若者たちに恥ずかしくないような行動が必要だと、改めて思います。  どうすれば水俣の将来に有効か、正しい考察と冷静な判断の下に、しっかり考えるべき瞬間が度々あると思います。そして、その考察の1つとして、この2カ月ほどの間に、長島・南大隅・頴娃・響灘、そして串間の風力発電所を見学・視察に行ってまいりました。この近辺やルート上にある地域に共通しているのが、観光施設につながり、そのための動線や環境整備がなされており、建設前の反対運動も、建設後のトラブルもないというものでした。  1カ所、おばあさんが、工事中は大きな車が行き交い、恐かったけど、できてしまったら静かになって何も構わんとおっしゃいました。  響灘では海岸沿いに風車が並び、その足元が公園整備され、仕事中の休憩や、釣り人がたくさん訪れていました。  風車から50メートルの所で説明を聞きましたが、風車の回転音より自分たちの話し声や打ち寄せる波の音のほうが大きく、羽根がつくる影もお日様が動くのと一緒に動いていってしまいました。  先日訪れた串間の風力発電所は、このコロナ禍において修学旅行ができなくなった学校や地域の子どもたちの遠足の場として活用されていました。  この海まで一望できる景観は風車のために道が整備されたことで生まれたもので、私はここで2時間、鳥の声を聞きながら、日没まで景色を楽しんできました。  夜になると、ナセルという風車の胴体部分に付けられた赤色灯、いわゆる航空障害灯がともります。皆さん御存じのように、送電塔に付けられている、夜間飛行の航空機に対して存在を示すためのライトで、パチンコ屋さんなどによくある回転するサーチライトとは全く別物です。これらの発電所では動画も撮ってきていますので、音や周囲の様子など気になる方はぜひ御覧になってください。  そして、気になるといえば、先日の質問の中で、私の地元、湯の鶴地区での集会の話がありましたが、私も含めて20名の地元住民の参加の中には、反対ではないけれど、何を話されるか様子を見に来られた方が数名おられたことも申し添えておきます。  そして、温泉センターの後ろの山に亀裂が入っていることを市の方から聞いたという住民の話がありましたが、あれはそもそも前自治会長がセンターの管理をしているときの勝手な自己判断によるやりとりの一こまで、市のハザードマップでは温泉センターはレッドゾーンどころかイエローゾーンにも入っていません。少なくとも、市の方がそれを言われたのではありません。実際にあの会場で進行役が参加者に問われたとき、その話を知っているという人は誰もいなかったことは覚えておられると思います。  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  今回、一般質問の大トリを務めさせていただいて、全ての皆さんの質問・答弁を聞いてから発言できていることを幸せに思います。  多くの質疑の中で、必要な調査、丁寧な説明をという言葉が何度も行き交いました。言葉で、あれは無能だ、これは危険だと言いたいならば、その実情を徹底的に調べ、メリットもデメリットも全てオープンにする覚悟が必要だと思います。少なくとも、何も知らない相手に、一方的に自分の都合のよいことだけを訴え、その後ろにある膨大な量の現実を隠し続けることは、私はしたくないと思っています。広い視野で調べ上げた検証に勝るものはないと思います。  うそ偽りのない真っ直ぐな道を歩き、よりよい水俣の将来に向かって全力で進んで行きたいものです。毎日全力で歩いて、半年で健康とスリムな体を手に入れ、ポスターのときのすてきな輪郭に戻った人もおります。論より証拠、百聞は一見にしかず、行動あるのみという基本理念の下に、今回は子どもたちや地域に関係するものなど、以下通告に従い質問いたします。  1、医療センターの効果的運用と利用向上対策について。  ①、先日AMI株式会社との協定締結が行われたが、どのような内容なのか。  ②、過去5年間の水俣市の出生数と、医療センター産婦人科の入院利用者数はどうか。  ③、国立水俣病総合研究センターのメグ(MEG)センターが医療センター内に設置された経緯と、その利用状況はどうか。  2、学校の現状について。  ①、久木野小学校における小規模特認校の現状と、利用するための条件はどのようなものか。  ②、学用品や制服について、現状は全て新品購入となっているのか。また、小学校の制服着用率はどの程度か。
     ③、文部科学省の調査で、2019年度のいじめの認知件数が過去最多を更新したそうだが、水俣での現状はどうか。  3、湯の鶴地域の観光振興策について。  ①、第6次総合計画、第1章、施策区分3、湯の鶴の癒しのむらづくりの目的に対し、具体的にどのような取り組みがなされているか。  4、水俣市の防災と安全対策について。  ①、水俣川の氾濫警戒について、警戒水位を超えそうな場合の市民への通知や対策はどのようなものか。  ②、避難所について、男女別のスペースや防犯対策、設備面の改良などの策はあるか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(岩阪雅文君) 答弁を求めます。  髙岡市長。    (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 木戸議員の御質問に順次お答えします。  まず、医療センターの効果的運用と利用向上対策については病院事業管理者から、学校の現状については教育長から、湯の鶴地域の観光振興策については副市長から、水俣市の防災と安全対策については私から、それぞれお答えします。 ○議長(岩阪雅文君) 医療センターの効果的運用と利用向上対策について、答弁を求めます。  坂本病院事業管理者。    (病院事業管理者 坂本不出夫君登壇) ○病院事業管理者(坂本不出夫君) 初めに、医療センターの効果的運用と利用向上対策について、順次、お答えします。  まず、先日AMI株式会社との協定締結が行われたが、どのような内容なのか、との御質問にお答えします。  AMI株式会社につきましては、水俣市が誘致し、水俣産業団地のみなまた環境テクノセンター内に拠点を置く、医療機器開発等に取り組むベンチャー企業でございます。去る10月13日に、水俣市とAMI株式会社、そして当センターの三者で包括的連携・協力に関する協定を締結したところでございます。  協定の内容は、AMI株式会社が有する遠隔医療に関する技術及び知見を用いて、それらの効果、課題等を検証するため、当センターと久木野診療所をインターネット回線で結び、実際に遠隔による診療を行いながら、今後のICTの導入や、その活用の可能性などを検証し、僻地をはじめとする地域医療の充実、ひいては地域住民の安心した暮らしの実現につなげていくこととなっております。  次に、過去5年間の水俣市の出生数と医療センター産婦人科の入院利用者数はどうか、との御質問にお答えします。  過去5年間の水俣市の出生数については、平成27年度が168人、平成28年度が175人、平成29年度が171人、平成30年度が135人、令和元年度が136人となっており、減少傾向となっております。そのうち、医療センターで取り扱った出産件数は、平成27年度が79人、平成28年度が83人、平成29年度が81人、平成30年度が61人、令和元年度が48人となっており、水俣市の出生数同様、減少傾向にあります。  次に、産婦人科の入院利用者数につきましては、平成27年度が290人、平成28年度が247人、平成29年度が202人、平成30年度が200人、令和元年度が175人となっており、出産件数同様、減少傾向にあります。  次に、国立水俣病総合研究センターのメグセンターが医療センターに設置された経緯と、その利用状況はどうか、との御質問にお答えします。  まず、メグセンターが医療センターに設置された経緯につきましては、平成21年に国立水俣病総合研究センターがメチル水銀中毒の客観的な診断法を検討するため、脳磁計を導入することとなった際に、当センターに設置することで多くの市民に利用していただくことが期待できること、また当センターのMRIでの検査も併せて実施が必要であったことから、協力要請があり、設置された経緯となっております。  次に、利用状況につきましては、国立水俣病総合研究センターに確認したところ、これまでに水俣市民492人が検査を受けられているとのことであります。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。 ○(木戸理江君) 久木野をはじめとする僻地の地域医療は課題が多く、ICTを活用した診療が身近なものになっていくことは、高齢者が増えていく地域にとっても、より安心なものになることが期待できます。  実際に、先日、久木野診療所で開催されたオンライン診療の体験会を見学に行ったのですが、急遽体験することになり、一気に血圧が上がってしまいました。  同じように、オンライン診療では高齢者は機械を相手にすると、緊張や不安も大きいのではないかと思うのですが、それについてのケアはどのように計画してありますか。これがまず1つ目の質問です。  続けます。今回は久木野でスタートする事業ですが、山間部はもちろん、外出が困難な患者に対しても有効な方法で、その対象が広がれば当然機器の数も増えるでしょうし、患者さんの負担軽減を考えると、コンパクトで性能の良い機器になると期待できます。同時に導入費用もかかりますが、既に同様の取り組みをされているところの先進事例を参考に、ぜひ取り組んでいただきたいと思っていますが、現時点で医療センターではどの程度まで計画があるのか、お聞きします。これが2つ目の質問です。  続けます。水俣市の出生数に対して医療センターでの出産件数は約半分、しかも減少傾向にあります。なぜ医療センターで出産をしないのか、それを考察したいと思います。  テレビに取り上げられる産院や、世間の情報も影響しているのではないかと推測されますが、隣の出水市などで出産をするケースも聞きます。ほかの医院を選ぶ理由は何だと思いますか。まず1つ。  また、それについて、利用者を増やす取り組みや努力をしていますか、産婦人科のことについては2つお尋ねします。  続けます。メグセンターのパンフレットによれば、リハビリや治療もできると記載してあります。そこで質問です。メグセンターでの診察結果で気になる点が出た場合に、引き続き医療センターで受診できれば安心だと思いますが、受診者の状態などの情報共有は可能なのでしょうか。もし可能であれば、そのまま次の診察に移れ、病院の移動や検査を重複することもなくなり、市民にとっては便利だと思います。  また、検査で使っているMRIは九州に何台かしかないような、能力の高いものだと聞きました。どれほどの能力を持ったものなのでしょうか。さらに、このMRIはメグセンターの所有だと聞きましたが、利用するのはメグセンターの受診者だけなのでしょうか。市民のために利用することはできないのでしょうか。  以上、オンライン診察について2件、産婦人科について2件、メグセンターについて3件、お尋ねします。 ○議長(岩阪雅文君) 坂本病院事業管理者。 ○病院事業管理者(坂本不出夫君) 木戸議員の2回目の御質問にお答えします。  まず1点目は、オンライン診療では、高齢者は機械を相手にすると、緊張や不安が大きいので、そのケアの方法はどのように計画しているのかとの御質問ですが、多くのオンライン診療では、医師と患者が1対1で画面を通して行われますが、今回の実証試験では、看護師が付き添って、高齢者が苦手なパソコンなど、機器の操作や、患者さんと医師の間で診察のサポートを行いながら、緊張や不安を軽減するようにしております。  2点目は、導入費用もかかるので、先進事例を参考にして取り組んでほしいが、医療センターはどの程度までの計画があるのかとの御質問ですが、新型コロナ感染症により、国はオンライン診療に関して、急速にその設備を進める方針を打ち出しております。将来的には、オンラインの診療の必要性やメリットは感じながらも、医療の質の確保の観点から、急速なオンライン診療の進展には不安の声も聞かれます。  当センターとしましては、今回の実証事業では、オンライン診療の効果や課題の拾い出しをはじめ、熊本メディカルネットワークによる診療情報の共有など、今後の運用に備えるためとしておりますので、実証の結果を整理して、医療の質を低下させない、患者さんが安心して受診できるオンライン診療に向けて、まずはできるところから進めてまいりたいと考えております。  次に、隣の出水市などで出産するケースをよく聞く。他の医院を選ぶ理由は何だと思うかとの御質問ですが、当センターでは麻酔による合併症のリスクもあるため、実施していない無痛分娩を選択するケースが多いのではないかと考えております。  また、部屋の内装などのホスピタリティー面などで、民間のクリニックを希望する場合も多いのではないかと考えております。  2点目は、利用者を増やす取り組みや努力をしているのかとの御質問ですが、周産期医療を担う地域の中核病院の役割として、若い世代が定着し、安心して産み育てられる環境を維持するため、利用者を増やすことは大変重要なことと認識しております。  当センターでは、母親学級や、親子すこやか外来など、多職種による妊娠、出産、育児支援を実施することで、出産後のフォローも含めた体制を提供できるよう努めており、今後も利用者数の増加に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、メグセンターでの診察結果で、気になる点が出た場合に、引き続き医療センターで受診できれば安心かと思うが、受診者の状態などの情報共有は可能なのだろうかとの御質問ですが、これは、メグセンターでの脳磁計や、MRIの検査で疾患につながる所見があった場合は、メグセンターから紹介があり、当センターを受診いただく場合もあります。また逆に、当センターの患者さんで、神経疾患などの症状がメグセンターでの検査に適用する場合は、紹介し、必要な検査を受けていただくこともあります。  2点目は、検査で使っているMRIは能力の高いものだと聞いたが、どれほどのものかとの御質問ですが、このMRIは、平成25年に国水研が導入したもので、大学病院や最先端の研究機関など大規模施設で使用されている最上位の機種であり、高速・高画質撮影を可能とする能力を有しております。  3点目は、このMRIは、メグセンターだけでしか使用できないのか、市民のために使用することはできないのかとの御質問ですが、MRIにつきましては、午前は当センター、午後は国水研が使用するなど、共同利用を実施しており、広く市民の医療に活用されているところであります。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。 ○(木戸理江君) 出産に際しての、無痛分娩はニーズはあるけれどリスク回避も必要であるということですね。申し訳ありません、私の娘は他の医院で無痛分娩で出産をしましたが、産む瞬間まで痛みや不安に襲われることなく、リラックスした状態で出産することができました。出産の痛みやつらさ、精神的な不安や恐さなど、多くの大きな山を越えなければいけないというのは、この医療が進歩していく中で、なかなか改良されないもどかしさもある中で、痛み、苦しみというものが安全に軽減されるような、医療のさらなる進歩に期待しています。  産婦人科の入院利用者数は例年200人前後、多少の減少傾向にはあるようですが、婦人科の入院と出産に伴う入院では、日中の時間の過ごし方や状況も違うと思いますし、出産だけに限っても、状況次第では各個人への配慮も必要となってくると思います。  その際、複数人の病室では難しいケースもあると思いますが、個室を整備するような改善はできないでしょうか。また、医療センターを選ばない意見の中に、母子同室でないというのも聞いたことがあります。個室の病室であれば、それも可能となり、利用者の増加が期待できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。  以上、2点お尋ねします。 ○議長(岩阪雅文君) 坂本病院事業管理者。 ○病院事業管理者(坂本不出夫君) 木戸議員の3回目の御質問にお答えします。  婦人科の入院患者と出産に伴う入院、また出産時の状況次第では配慮も必要となり、複数人の病室では難しいケースもあると思うが、個室を整備するような改善はできないかとの御質問ですが、当センターの産婦人科病棟の西3病棟は、平成25年に新西館に移転し、療養環境の改善を行っております。産婦人科の病室は14床あり、その内訳は個室が6室、4床室が2室となっております。特室料は必要となりますが、6室ある個室を利用することが可能であり、出産予定日前から個室を確保するよう配慮しております。  なお、当センターでは、以前より原則母子同室を実施しております。また、分娩室の1室を陣痛、出産、回復まで同じ部屋で行うことで、移動もなく、体への負担も少ない環境を整備しており、利用者のニーズに応えるよう配慮しております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 次に、学校の現状について、答弁を求めます。  小島教育長。    (教育長 小島泰治君登壇) ○教育長(小島泰治君) 次に、学校の現状について、順次お答えします。  まず、久木野小学校における小規模特認校の現状と、利用するための条件はどのようなものか、との御質問にお答えします。  小規模特認校の現状につきましては、これまで令和2年度、令和3年度の就学について2回申請を受け付けましたが、いまだ申請はない状況です。利用するための条件につきましては、水俣第一小学校及び水俣第二小学校の児童であって、1つ目に小規模特認校の教育活動方針に賛同すること、2つ目に、通学に当たっては、児童の保護者の負担と責任において行うこと、3つ目に、児童の保護者は、PTA活動等について、十分理解し、積極的に協力することとしております。  次に、学用品や制服について、現状は全て新品購入となっているのか、また小学校の標準服着用率はどの程度か、との御質問にお答えします。  各小・中学校におきましては、一部の学用品を除き、譲り受けや、お下がりの使用も認めており、学校によっては、保護者への文書等にその点を明記して周知しております。  小学校の標準服につきましては、7校中5校に標準服があり、そのうち4校は標準服を常時着用し、1校は年間50日程度着用しております。  次に、文部科学省の調査で、2019年度のいじめ認知件数が過去最高を更新したそうだが、水俣での現状はどうか、との御質問にお答えします。  本市におけるいじめの認知件数は、文部科学省の児童・生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査によると、小・中学校全体で、平成27年度5件、平成28年度17件、平成29年度11件、平成30年度28件、令和元年度43件となっており、ここ数年は増加傾向にあります。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。 ○(木戸理江君) 小規模特認校の2つ目の条件、通学に当たっては、児童の保護者の負担と責任において行うこと、というものが気になります。市内から久木野までは、車でおよそ30分かかります。準備や出発をしてから、非常に時間が、少なくとも30分前には家を出る必要があるということですね。また、保護者が仕事をしていれば、子どもを久木野に送ってからでは始業時間に間に合わないかもしれません。このようなことでも条件が合わず、申請を見合わせている家庭もあるのではないかと考えます。  このような、入学者がいない理由を分析し、対策を取っているか、そこに条件の緩和など検討されていないかをまず1つ目の質問とします。  小規模特認校は学校の希望によりその後認定されると聞いています。例えば、湯出小学校などが申請をしますと、第一中学校への送迎バスが毎朝上ってきます。最初上ってくるときは無人で来るわけですから、もし湯出小学校への通学者ができれば、そのバスをうまく利用できるのではないかと思います。  このように、うまく条件をクリアして子どもを受け入れているほかの地域の成功事例があれば教えてください。併せて、その方法を水俣に当てはめることができないのか、これを2つ目の質問とします。  続けます。学用品や制服が、譲り受けやお下がりを活用できると聞いて安心しました。家計の負担をなるべく抑え、安心して子どもを学校へ送り出せることができるように、行政でも常に状況把握や改良を進めていただきたいと思います。  いじめの認知件数、平成29年度に少し下がったものの、ほかが毎年上がっていることに、心配であるのと残念な気持ちが否めません。個人的に思うことですが、いじめというものは、その時々の状況に変化はあっても、無くなるということはないと感じています。教職員をはじめ、周りの大人たちに認知されないように、巧妙に行ういじめがまだまだあり、実際に悩みを持つ子どもの話も毎年のように聞いています。  今回、約120人の小・中・高校生にアンケートを取りました。そのうち27人がいじめをした、いじめを受けた、いじめを見たなどの回答をしました。いじめと認識している子供がおよそ20%いることになります。  さらに、それが解決したという回答もありますが、今でも続いている、悩んでいるという回答もありました。この、当事者が声をあげられずにいる実情をどう思われますか。  そして、それを取り組んでいる学校の悩みや問題点などはないのでしょうか。まずここをお尋ねします。  同様に、全国でも様々な対策が行われていると思いますが、参考にできそうなものや、すぐにでも取り入れられるような、調査などは行っていますか、お尋ねします。  今回、いじめについての市の動向を調査していましたら、教育委員会重要政策実施状況評価一覧というものがホームページ上にありました。この内容について、過去10年間においての実績や成果に大きな変化が見られず、文言の表現が少し変わっただけだなという印象です。これは子どもたちの問題に直結している課題としては、型にはまったものの印象が拭えません。この中で重要だと思える課題の部分などの、あと一歩進んだアクションが必要ではないかと考えますが、どう思われますか。  以上、お尋ねします。 ○議長(岩阪雅文君) 小島教育長。 ○教育長(小島泰治君) 木戸議員の2回目の御質問にお答えいたします。  5点ございました。1点目は、小規模特認校への通学者がいない理由を分析して、対策を取っているのか、条件の緩和など検討されていないのかということでした。  2点目が、うまく条件をクリアして子どもを受け入れている他地域の成功事例があるのか、あれば、その方法を水俣に当てはめることはできないのかという御質問でした。併せてお答えいたします。  通学の希望がないことについて、水俣一小校区及び水俣二小校区の保護者の声を直接お聞きするなどの分析やその対策は行っておりません。また、制度の条件の緩和についても、今のところ考えておりません。  他地域におきましては、小規模特認校までの通学に路線バスやスクールバス等を活用して子どもを受け入れている事例もありますけども、本市の場合は、規則において通学に当たっては、児童の保護者の負担と責任において行うことと規定して、保護者送迎を原則としつつ、親族等の送迎や公共交通機関の利用も認めることとしております。  ただし、スクールバスの利用につきましては、現在のルートや台数などの運行状況や、他の遠距離通学児童との公平性などから、利用は困難であると考えております。  なお、通学距離が片道4キロメートル以上の児童は、水俣市立小・中学校通学費助成事業の対象になると考えております。  3つ目ですけども、いじめについて、当事者が声をあげられずにいる実情をどう思うか、それに取り組んでいる学校の悩みや問題点などはないかという御質問でした。  当事者が声をあげられずにいる実情があれば、大きな問題であり、学校はもちろん、多くの大人が子どもの悩みや相談を受け止めることができる体制づくりが重要であると考えています。  現在、各学校においては、いじめ防止のための取り組みに加え、引き続き定期的な教育相談や、随時のアンケートなどを行い、児童・生徒のささいな心の変化に気づく機会を設け、早い段階から的確かつ積極的な対応をするよう取り組んでおります。  また、心理や福祉の専門家として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、その他関係機関との連携などを図り、対応しております。  それでも、解決に向けて、医療や法律の専門家である医師や弁護士など、より専門的な支援を要するケースもあり、学校では解決が困難な場合であることが、悩みや問題点であると考えています。  4点目なんですけども、全国での様々な対策において、参考になるものとか、取り入れられそうなものの調査を行っているのかという御質問でした。全国の様々ないじめ対応に関する対策については、詳細な調査を行っておりませんけども、参考となる事例もあり、例えば学校や教育委員会に外部の専門家を加えて、いじめの対応に当たる組織を設ける例や、いじめ問題に関する相談窓口を設けている自治体もあるようです。  5点目ですけども、あと一歩進んだアクションが必要ではないかという御質問につきましては、改めて本市のいじめ対応の課題等を検証し、他自治体の事例も参考にしながら、より有効な取り組みを引き続き検討してまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。
    ○(木戸理江君) 定期的な教育相談や随時のアンケート調査はとても大切だと思います。しかし、学校内で行う相談やアンケートの記入を、いじめられている当事者が不安なく行うことができるかと言えば、必ずしもそうとは限りません。おっしゃるように、専門的な支援も必要だと思いますし、解決に向けてよりスピーディーで的確な方法を探ることも1つの方法です。  先日、大阪府寝屋川市に視察に行ってまいりました。ここでは行政の中に市長直轄のいじめ専門の担当課があり、いじめに関する全ての情報をまず受理し、学校ではなく、行政の中で問題に直接取り組むというシステムになっています。  通常、学校だけで行ういじめ問題の対処、いわゆる教育的アプローチには限界があると捉え、行政的アプローチを新たに導入しています。  行政的アプローチは市役所の監察課職員にて、いじめの被害者・加害者・保護者・教員に直接関与します。ここでは、いじめの被害者がいじめられていると感じた時点でいじめが成立するとうたっています。その情報収集の中心となるのが、全ての小・中学生に配布してあるチラシです。  内容は、いじめが悪であることを強く示し、担当課が直接話を聞きに行くので情報をくださいと訴え、ハガキで通報ができるようになっています。約1万7,000枚、小学校低学年・高学年・中学生向けの3パターン、内容や紙質などは議会でも質問・提案がなされ、更新しています。  これを毎月子供たちに配布するための予算も確保されています。担当課ができてから2カ月後には、子どもたちをいじめから守るための条例が制定されました。  内容で特徴的なものが、保護者及び地域住民は、いじめに関する情報提供を行う責務を負うというものや、市長の権限で、学校や市の機関に対して、児童の見守りや環境整備をはじめ、加害者に対して訓告や別室指導・懲戒、出席停止、学級替え、転校など、かなり強い措置を講ずべく勧告できるなどがあります。  ストレートでかなり強い取り組みなのですが、施行されてから2年間で344件のいじめ認知となり、その全てがいじめの終結、いわゆる解決と判断されたものになっています。  そして、もしいじめが解決できないケースに至った場合は、法的アプローチとして、民事訴訟や警察への告訴の支援まで監察課が行うよう整えられ、そのための予算確保もされています。  大人たちが見えていないいじめに悩んでいる子どもたちにとっては、日々直面している問題であり、できることを一日でも早く取り組むのが、救いの一歩になると思います。  組織作りや予算の確保など、難しいものはたくさんあると思いますが、早急に取り組めるものを精査し、対策を取るべきだと考えます。  寝屋川市のように、いじめ問題解決に向けた直接的な取り組みを行政が行っている事例について、水俣市でも参考にできるものがあるのではないかと思いますが、いかがでしょうか、市長にお尋ねします。 ○議長(岩阪雅文君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 木戸議員の3回目の御質問にお答えをいたします。  今、木戸議員が御紹介されました寝屋川市のように、いじめ問題の解決に向けて、直接行政が行っている事例について、参考にできるものがあるのではないかというような御質問かと思います。  木戸議員御紹介の寝屋川市では、2012年にいじめ加害者の中学生が傷害罪で逮捕される重大事案が発生するなど、いじめの問題に長年心を痛められてきた経緯があるということを伺っております。  そのような中、2019年に就任された広瀬市長が、いじめは人権侵害であるという認識の下、いじめの解決に行政が直接関与して、いじめに悩む子どもの声をいち早く聞き取る仕組みをつくられ、強い意思を持っていじめの根絶に取り組んでおられるというところでございます。  本市におきまして、現在のところ、寝屋川市のような部署の設置は考えてはおりませんけれども、2013年に成立したいじめ防止対策推進法におきまして、いじめに対して教育委員会、学校現場などの対応に加え、市長への報告義務、市長の判断による再調査のプロセスなど、市長部局の関与が想定をされているところであり、何よりいじめを人権問題と捉える視点は市長部局での対応に当たっても、大いに参考にすべきものだというふうに考えております。  本市におきましても、いじめ認知件数が増加傾向にある中、いじめ対策防止推進法の趣旨に照らしまして、何よりも子どもの命を守るという視点から、対応に努めてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 次に、湯の鶴地域の観光振興について、答弁を求めます。  小林副市長。    (副市長 小林信也君登壇) ○副市長(小林信也君) 次に、湯の鶴地域の観光振興策について、順次、お答えします。  まず、第6次水俣市総合計画、第1章、施策区分3、湯の鶴の癒しのむらづくりの目的に対し、具体的にどのような取り組みがなされているかとの御質問にお答えします。  昨年3月に策定した第6次水俣市総合計画に、湯の鶴癒しのむらづくりとして掲げている湯の鶴温泉への観光入込客の増加に向け、湯の鶴観光物産館鶴の屋及び湯の鶴温泉保健センターの運営や、鈴虫まつりなどのイベント開催支援、湯出七滝や矢筈岳へのトレッキングなどのアクティビティ開発を行うとともに、温泉街の魅力について情報を発信することで観光客誘致に取り組んでいるところでございます。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。 ○(木戸理江君) 答弁のとおり、湯出七滝や矢筈岳というのは、初級者や上級者にもレベルに合わせた楽しみ方ができるすばらしい場所だと思います。  地元の水道管理組合は毎年2回、大滝のタンク周辺の掃除と、水道配管点検に入りますが、目につくのは、台風や大雨などによる倒木や路面の崩壊です。  仮にも、観光資源として水俣市でも発信している場所が、このような状態では、お客様にお勧めすることもできませんし、パンフレットだけ見て、うっかり軽装でお客様が行ってしまい、けがや事故につながることがあれば大変です。ほとんどの滝周辺で柵や足元が崩れたり、倒木が流れ込んで引っかかったりと、観光客を呼べる状態ではありませんが、整備をするとなれば、相応の予算が必要かと思います。  そこで1つ目の質問です。コロナ禍において国の地方創生臨時交付金などを活用され、観光の分野でも支援事業がいろいろ展開され、人を呼ぶための予算は広く活用されたと思いますが、今後の持続的かつ発展的な観光客誘致を考えたときに、湯出七滝や矢筈岳などの環境整備及び観光客誘致に向けた計画は具体的にどのようになっているのかお尋ねします。  実際に崩落箇所の補修を終えれば、あえて悪路を楽しむようなトレイルランなどの商品化も可能だと思います。市民は日々観光客の増加を望んでいますし、情報発信も大切ですが、その前にフィールドを整えることが必須ではないでしょうか。  これからしばらくは季節柄、またコロナの影響もあり、観光客の増加を見込むことは難しいかもしれませんが、この時期だからこそ準備のために使えるのではないかと思います。  気候がよくなってからの観光客の入込みのタイミングを考えると、すぐにでも着手していただきたいと思っています。  海だけでなく山の魅力も発信することで、滞在型の水俣観光のアイテムが増え、強固なものになると思いますが、すぐに計画の実行に着手することはできないのでしょうか、お尋ねします。質問は、以上2点です。 ○議長(岩阪雅文君) 小林副市長。 ○副市長(小林信也君) 木戸議員の2回目の御質問についてお答えします。  まず1点目の、今後の湯出七滝や矢筈岳などの環境整備や観光客誘致に向けた計画は、具体的にどのようになっているかとのお尋ねでした。  湯の鶴地域のすぐれた観光資源であります湯出七滝及び矢筈岳の誘客促進に向け、これまでトレッキングなどのアクティビティプランの開発及び情報発信に取り組んできたところでございます。なお、湯出七滝への遊歩道や案内看板の老朽化や、7月豪雨による一部倒木や土砂の流入等が確認されていることから、今年度中に可能な範囲での応急的な対応を行うとともに、湯出七滝や矢筈岳のルートの整備など、必要となる工事費を積算し、活用できる国等の支援策を調査することとしております。  2点目の山の魅力についても発信することで、水俣観光が強固なものになると思うが、すぐに計画の実行に着手することはできないのかというお尋ねでした。  矢筈岳へのトレッキングなど、山の魅力につきましては、既に情報を発信して、観光客の誘致に取り組んでいるところでございますけれども、先ほどの答弁でもお答えしましたとおり、老朽化への対応など、湯出七滝等の各種整備には多額の予算を伴うことが予想されております。本市の厳しい財政状況の下では、単独財源での整備は困難であることから、まずは国等の支援策が活用できないか、調査をすることとしております。湯出七滝及び矢筈岳の環境整備は、湯の鶴温泉街の観光振興にとって重要な役割を果たすものと認識しておりますので、着手可能なものから、順次環境整備に取り組んでいきたいと思っております。  以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。 ○(木戸理江君) プランの開発、情報発信というのも確かに必要であり、大切です。しかし、まずはフィールドの整備ではないでしょうか。コケのついた表示板、壊れたカーブミラー、草や枝が生い茂った駐車場に誰が喜んで足を踏み入れるでしょうか。  きれいな写真のパンフレットを見て、期待を込めて向かった先で、落胆して帰るお客様があれば、その落差を生み出す責任は大きいと思います。次にまたそのお客様が、今度こそという思いで再び足を運ばれるでしょうか。それはないと思います。  だからこそ、早急に最低限のケアが必要だと思っています。  最近、湯の鶴温泉の入り口に風力発電に反対する看板が立ちました。  さあ、これから温泉や山を楽しむぞという観光客の皆さんの目に必ず止まるであろう道路の脇にです。この看板を見たお客様が、何の陰りもなく、この地で気持ちよく時間を過ごしていただけるでしょうか。私はとても心配しています。もしかしたら、お客様の中には、風車の立ち並ぶまちに暮らしている方もあるかもしれません。風力発電で地域振興をしている方もあるかもしれません。串間の風力発電所のように、風車に愛称を付けたことのある子どもが来てくれているかもしれません。風車とともに協同組合を起こし、それを生業にしている団体の方もあるかもしれません。  湯の鶴を観光に来られた方々が、湯の鶴に入る真っ先にこの看板を見たときに、イメージダウンにならないか心配です。  これを設置された方は、お客様の気持ちまで考えて立てられたのでしょうか。同じように心を痛めている地域住民がたくさんいます。毎日通勤や通学で通る地域住民の心は、観光で来てくださるお客様のことを憂いながら、この看板を見ている人も少なくありません。  せっかく地域と行政が力を合わせて観光客誘致を努力しているところに、心が痛んでなりません。湯の鶴の観光のことばかり訴えるわけにはいきませんが、厳しい状況の中でうまく予算を運用するのも大切な業務です。大規模な工事や整備など国の支援を模索するのを同時進行で、市が持つ予算の使い方を再検討する努力も必要ではないかと思います。  ポスターやチラシやのぼり、他紙への広告宣伝などの媒体は、成果品として形は残りますが、それはあくまで呼ぶためのアイテムにすぎず、大事なのは、それを使って入る人の数を増やすことではないかと私は考えます。既に水俣に入っている観光客に、チラシを見せて満足するだけでなく、まだ水俣へ来ようと思っていない人の気持ちを水俣に向ける、積極的な取り組みを強化させ、入込客の確保を狙うのも大切です。  情報発信はSNSの普及などで、上手に活用すればそれほど時間を要さなくても広告宣伝ができると思います。地元の魅力をネット上で発信し、成功している自治体がたくさんあります。しかし、情報が早い分、観光客の動きも速いと予測されます。  そのためにも、まずは受け入れの環境整備を確実に行う必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか、まず1つ目の質問です。  温泉街にある憩いの広場の運用についても同様です。決算でも電気代が計上されていましたが、1年前に答弁のあった憩いの広場の散策や竹あかりなどの活用は、コロナ禍において活動が狭められたことを差し引いても、活用とは程遠い現状だと感じています。  仮にコロナが収束し、何かを起こすとしても、昨年の計画で述べられた竹あかりなどは、現物確認すればそれは不可能に近いと思います。夜遅くまで電気がついているだけで、何も利用されていない広場をどのように活用できるのか、条件が整わない場所のために予算を投入するのには、地元も一緒に丁寧に検討していく必要があると思います。  現在、管理は行政にあると聞きましたが、例えば、これを自治会に委託され、地元自治会を中心に活用法を検討してもらうような仕組みづくりはできないのか、また、今後この場所を観光地としてどのように扱う考えであられるのかをお尋ねします。  質問は以上です。 ○議長(岩阪雅文君) 小林副市長。 ○副市長(小林信也君) 木戸議員の3回目の御質問にお答えします。  まず1点目のパンフレット等の作成をするよりも先に、受け入れ体制の環境整備を確実に行う必要があるのでないかという御質問でした。  議員御指摘のとおり、本市を訪れる観光客が安全・安心かつ満足していただくためにも、観光地における受け入れ環境の整備は極めて重要であるというふうに考えております。  本市への誘客促進による観光消費額の増加を目指す観点から、観光客誘致を目的とした紙媒体等による広報宣伝と併せまして、受け入れ環境の整備は両輪で取り組む必要があるというふうに考えております。  次の湯の鶴温泉憩いの広場につきまして、自治会に委託し、活用方法を検討してもらうような仕組みはできないのか、また、この場所を観光地としてどのように取り扱う考えがあるかというお尋ねでした。  この湯の鶴温泉憩いの広場につきましては、令和元年度に完成したところでございます。この整備の目的といいますのは、湯の鶴地区の良好な景観維持を目的として整備をされているところでございます。広場の維持管理を外部に委託する場合は、確実に管理・活用を継続できることが求められておりますので、慎重に判断していきたいというふうに考えております。  なお、維持管理委託に関係なく、地元自治会からこの広場を活用したいという御要望がありましたら、必要な協力等を行ってまいりたいというふうに考えております。  また、この広場を観光地として、より効果的に活用できるように、地元自治会等とも協議をしてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(岩阪雅文君) 次に、水俣市の防災と安全対策について、答弁を求めます。  髙岡市長。    (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 次に、水俣市の防災と安全対策について、順次お答えします。  まず、水俣川の氾濫警戒について、警戒水位を超えそうな場合の市民への通知や対策はどのようなものか、との御質問にお答えします。  市民への通知につきましては、熊本県防災情報メールサービスに登録した市民には、水位の上昇に伴い、水防団待機水位、氾濫注意水位、避難判断水位、氾濫危険水位に達したことが、段階的に通知されます。これは、熊本県が水位観測所を水俣川に2カ所、湯出川に1カ所設置し、常時水位の観測を行っており、水位情報がリアルタイムで提供されています。また、防災行政無線、市のホームページで、避難勧告や避難指示を発令するときに、避難判断水位または氾濫危険水位に達したことを通知しております。  本市の対策としては、災害対策本部を開催し、雨量の増加や河川の水位の上昇から判断し、避難勧告や避難指示の発令を行います。  次に、避難所について、男女別のスペースや防犯対策、設備面の改良などの策はあるか、との御質問にお答えします。  男女別のスペースや防犯対策として、テント型のパーティションや間仕切りパーティションを整備しております。また、設備面の改良につきましては、避難者に、より過ごしやすい環境を整えるために、防災マット、空気清浄機、段ボールベッド等の備品を整備しております。平成25年8月に内閣府が策定した、避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針では、避難所の長期化が見込まれる場合は、施設の設備や備品等を整備し、プライバシーの確保等、生活環境の改善対策を講じることとされておりますので、今後も避難所の環境改善に向け取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(岩阪雅文君) 木戸議員。 ○(木戸理江君) 熊本県の水位観測所が2カ所あり、常時観測してあるとのことですが、それは熊本県の防災情報メールサービスに登録した市民だけが知り得る情報ということになりますね。水俣市内に流れる防災無線でも感じていることですが、放送の最後に、詳しくは水俣市のホームページを御確認くださいとアナウンスされます。ネット環境が整っている、もしくはパソコンやスマートフォンを使いこなしている市民はそれでいいかもしれませんが、それらを使えない高齢者などにとってはどうでしょう。少々荒い言葉ですが、水俣弁で言うと「ホームページば、見いきりばしすっごつ」というのが本音で飛び出します。  大雨のときは地域のスピーカーも雨音にかき消されたりもします。いち早く現況を知りたい市民に、もう一歩寄り添う方法を考察する必要があるのではないかと考えます。  防災無線の活用に限度があるとすれば、せめて避難を誘導する立場の市民が情報収集ができるような、新たな取り組みができないだろうかとも思います。  例えば、避難所の開設や利用状況、雨の降り方、土砂崩れなど、道路の被災状況などをリアルタイムで発信できないでしょうか。最近では、行政独自のツイッターやLINEを発信している自治体もあります。水俣市でもSNSでの情報発信をすることは検討できないか、まず1点お尋ねします。  続いて避難所の改良について。防災士の教本の避難所運営についての項目では、避難所開設時に配慮すべきものとして、17の直ちに設置すべきものが表記されてあります。その中に、女性就寝スペースとはっきり明記してあります。  第15区自治会・湯出地区では、自治会主体でその環境整備に向け第一歩を踏み出しました。この春に、自治会の予算で取り急ぎ簡単なパーティションを手作りしました。材料は段ボールで、予算は1万円弱。実際に避難所が開設した折には、家族連れや旅館のお客さんなど、一定スペースの確保が必要な人達が利用しました。  パーティションを製作するに当たり男女200人にアンケートを取りましたが、回答者の半数以上が異性と同じ部屋で過ごすことの抵抗感を訴えました。たかが避難所、されど避難所です。  今回15区自治会で安くて良いものを作ったのですから、参考にされてはいかがかと思っています。  さらに市民に寄り添った避難所の準備に向け、改良を進めることも必要かと思いますが、その中で必ず出てくる意見が地域によって避難所の格差があるという部分です。例えば、同じ地区の中でも、避難所開設されたときに、日常的に使っている公民館機能を持つ温泉センターと、ふだん使っていない湯出中学校では、開設のときから状態が変わります。  場所によっては、距離や動線などで学校を使ったほうがいい住民もいます。だからといって、避難所だけのために、自治会で常時手入れをしておくというのも負担が大きいものであります。  2つ目の質問です。湯出中学校のように、現在学校として使っていない避難所は、その整備を自治会で賄うのは負担が大きいと感じます。行政でケアができないでしょうか。  また、逆に、久木野小学校や湯出小学校では、現在学校として使っていますが、校舎や体育館などを避難所として利用することができないのか、お尋ねします。  質問は以上3点です。 ○議長(岩阪雅文君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 木戸議員の2回目の御質問にお答えをいたします。  まず、1点目ですが、災害に対する情報の発信で行政独自のツイッターやLINEを発信する自治体もあるということで、本市でも同様にSNSの情報を発信できないかと、検討できないかという御質問でございますが、本市では気象情報や避難所開設などの災害情報は防災行政無線や、熊本県防災情報メールのほかに、今年度からヤフーの防災速報アプリで情報発信を行っているところでございます。  議員御指摘のSNSでの災害情報発信は、災害発生または災害が発生するおそれがあるときに、市民にいち早く情報を伝える重要なツールと考えておりますので、メリット・デメリットを検証しながら、今後検討していきたいというふうに考えております。  次の2点目ですけれども、旧湯出中学校は、通常は使ってないけども、避難所で、これを自治会で維持管理するのは非常に負担があるけども、行政のほうでケアができないかという御質問でございます。  旧湯出中学校におきましては、今年度避難者用にスポットクーラーを配備をしたところであります。地域で管理する避難所の整備につきましては、先ほども答弁をさせていただきましたが、可能な限り環境改善に向け、取り組んでまいりたいと考えております。  3点目の久木野小学校や湯出小学校、こういったところは現在、避難所としての機能を有してないということで、そこが使えないかという御質問でございます。  久木野小学校、湯出小学校の校舎及び体育館は、土砂災害警戒区域内にこれが存在をしておりまして、災害対策基本法の基準によると、避難所としての指定を行っておりませんので、利用はできないということになっております。  以上です。
    ○議長(岩阪雅文君) 以上で、木戸理江議員の質問は終わりました。  これで本日の一般質問の日程を終わり、今期定例会の一般質問を終結します。  この際、15分間休憩します。                                   午後2時43分 休憩                                   ─────────                                   午後2時54分 開議 ○議長(岩阪雅文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  これから提出議案の質疑に入ります。         ────────────────────────── ◎日程第2 議第105号 専決処分の報告及び承認について             専第18号 水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(岩阪雅文君) 日程第2、議第105号専決処分の報告及び承認についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第3 議第106号 専決処分の報告及び承認について             専第20号 令和2年度水俣市一般会計補正予算(第12号) ○議長(岩阪雅文君) 日程第3、議第106号専決処分の報告及び承認についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第4 議第108号 水俣市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(岩阪雅文君) 日程第4、議第108号水俣市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第5 議第109号 令和2年度水俣市一般会計補正予算(第13号) ○議長(岩阪雅文君) 日程第5、議第109号令和2年度水俣市一般会計補正予算第13号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第6 議第110号 令和2年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号) ○議長(岩阪雅文君) 日程第6、議第110号令和2年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算第3号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第7 議第111号 令和2年度水俣市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号) ○議長(岩阪雅文君) 日程第7、議第111号令和2年度水俣市後期高齢者医療特別会計補正予算第2号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第8 議第112号 令和2年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第3号) ○議長(岩阪雅文君) 日程第8、議第112号令和2年度水俣市介護保険特別会計補正予算第3号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第9 議第113号 令和2年度水俣市病院事業会計補正予算(第1号) ○議長(岩阪雅文君) 日程第9、議第113号令和2年度水俣市病院事業会計補正予算第1号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第10 議第114号 工事請負契約の変更について ○議長(岩阪雅文君) 日程第10、議第114号工事請負契約の変更についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第11 議第115号 工事請負契約の変更について ○議長(岩阪雅文君) 日程第11、議第115号工事請負契約の変更についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第12 議第117号 市道の路線認定について ○議長(岩阪雅文君) 日程第12、議第117号市道の路線認定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。    (「なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。  ただいま質疑を終わりました議第105号から議第117号までの議案11件は、議席に配付の議事日程記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。         ──────────────────────────
    ◎日程第13 陳情の取り下げについて(陳第3号「風力発電計画に対する水俣市長の慎重な審査、検討を求める」陳情について) ○議長(岩阪雅文君) 日程第13、陳情の取り下げについてを議題とします。         ────────────────────────── ○議長(岩阪雅文君) お諮りします。  ただいま議題となっております陳第3号の取り下げについては、これを承認することに御異議ありませんか。    (「異議なし」と言う者あり) ○議長(岩阪雅文君) 質疑なしと認めます。  したがって、陳第3号の取り下げについては、これを承認することに決定しました。         ────────────────────────── ○議長(岩阪雅文君) 以上で本日の日程は全部終了しました。  次の本会議は、17日午前10時から開き、議案の採決を行います。  討論の通告は、16日正午までに通告願います。  本日はこれで散会します。                                   午後2時50分 散会...