熊本市議会 2021-03-17
令和 3年第 1回教育市民分科会-03月17日-02号
○小佐井賀瑞宜 分科会長 皆様、改めましておはようございます。
それでは、ただいまから
予算決算委員会教育市民分科会を開会いたします。
今回当分科会において審査を分担します議案は、予算2件、条例2件の計4件であります。
それでは、審査の方法及び日程についてお諮りいたします。
今定例会におきましては、
新型コロナウイルス感染拡大防止のための議事運営として、審査の日程を局ごとに設定し、審査を行うことといたしております。
よって、当分科会の審査日程については、本日これより文化市民局、区役所について、休憩を挟んで、教育委員会の審査を行い、審査の方法としては、議案について説明を聴取した後、質疑を行いたいと思いますが、御異議ありませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○小佐井賀瑞宜 分科会長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
これより、文化市民局、区役所に関する議案の審査を行います。
議第5号「令和3年度熊本市一般会計予算」中、当分科会関係分についての説明を求めます。
◎梶原勢矢 地域政策課長 議第5号「令和3年度熊本市一般会計予算」のうち、文化市民局及び各区役所分について説明いたします。着座にて失礼します。
資料市-1の125ページをお願いします。
文化市民局・令和3年度当初予算の総括表でございます。
126ページをお開きください。
予算額は、総務費、教育費、災害復旧費を含めて所管予算合計134億6,520万円余でございます。対前年比では9億270万円余の減額で、伸び率はマイナス6.3%となっております。熊本城の災害復旧事業において、天守閣の復旧工事が完了することに伴う工事費用等の減額が主な要因となっております。
続きまして、下段の債務負担行為をお願いします。
個人番号カード交付窓口用サテライトセンター運営業務委託ほか14件について、所要の期間及び限度額の設定をお願いしております。
なお、詳細な内容につきましては、後ほど予算内訳の中で説明させていただきます。
続きまして、129ページをお願いします。
今回の当初予算の内訳でございます。なお、新規事業につきましては、事業名の先頭に星印を付しております。
まず、文書広報費でございます。
オンブズマン事務局ですが、外部から任用しております2名のオンブズマンや専門調査員の報酬等として2,260万円を計上しております。
続きまして、下段部分、住居表示整備費でございます。地域政策課、1の
住居表示整備経費830万円余を計上しております。本年度、
新型コロナウイルス感染症の影響で延期しました中央区世安町・十禅寺町の住居表示につきまして、改めて実施するための経費でございます。
続きまして、130ページをお願いします。
社会生活総務費でございます。生活安全課、3の
客引き行為等対策事業2,240万円余を計上しております。これは客引き行為等の対策に係る
巡回指導員経費等でございます。
次に、人権政策課でございます。1の人権啓発経費につきましては、様々な人権課題の啓発を行っている熊本市
人権啓発市民協議会に対する運営費の助成等として、1,270万円余を計上しております。
2につきましては、
新型コロナウイルス感染症に伴う風評被害防止のための啓発経費を180万円計上しております。
次に、131ページをお願いします。
男女共同参画課でございます。6の男女共同参画型再就職支援事業として210万円を計上しております。
詳細は、後ほど補足資料で御説明いたします。
続きまして、132ページをお願いします。
中段部分、青少年育成費でございます。生涯学習課、2の
校区青少年健全育成助成として600万円余を計上しております。90校区の
青少年健全育成協議会等の活動支援経費でございます。
次に、下段部分、自治振興費でございます。地域活動推進課、1の
町内自治振興育成経費2億7,130万円を計上しております。町内自治会に対する活動経費や町内防犯灯の維持管理及びLED機器への取替経費に対する助成等のための経費でございます。
続きまして、134ページをお願いします。
上段部分、区政推進費でございます。地域政策課、2の
窓口改革推進経費4,360万円を計上しております。今年度中央区に導入しました市民がタブレット端末を使用して住所変更手続の届出書を作成する届出ナビシステムや、
住民記録システムへの
異動情報入力作業の自動化を新たに東区に導入する経費などとなっております。
3の
マインバー制度推進事業については10億9,800万円を計上しております。マイナンバーカードの交付関連経費等に加え、新たにサテライトを設置するための経費などなっておりますが、詳細については、後ほど補足資料にて説明させていただきます。
次に、地域政策課・各区総務企画課、1の区の
まちづくり推進経費でございます。⑥地域政策課500万円を計上しております。まちづくりを活性化するための広報を行うための経費でございます。
なお、区役所の
まちづくり推進経費、
各区復興支援自治推進経費の詳細につきましては、この後、各区から説明をさせていただきます。
◎石坂強 中央区総務企画課長 同じく資料の134ページをお願いいたします。
目区政推進費中、まず、中段の区の
まちづくり推進経費としまして、各区1,900万円の合計9,500万円を計上しております。その下、熊本地震関連、
各区復興支援自治推進経費として、各区60万円から268万7,000円、合計で798万7,000円を計上いたしております。
なお、両経費につきましては、後ほどの補足説明において各区から御説明いたします。
続きまして、135ページをお願いいたします。
区の
まちづくり推進経費と
各区復興支援自治推進経費を除く中央区の経費としまして、総額1億6,089万2,000円を計上しております。内容としまして、1の白川公園茶室の老朽化した竹垣の改修を行います中央区施設整備経費として1,000万円、2の主に大江、五福の両交流施設の維持管理等の経費となります中央区管理経費として4,421万6,000円、3の
白川公園内複合施設等の指定管理料となります
白川公園内複合施設等管理運営経費として1億667万6,000円を計上しております。
説明は以上でございます。
◎小島雅博 東区区民部長 同じページ中段を御覧ください。
東区の施設整備経費ほか分といたしまして、2億6,882万1,000円を計上しております。まず、1番の施設整備経費1億6,615万円の主なものについて御説明申し上げます。
1番の
託麻まちづくりセンターの耐震改修等工事1億4,460万円につきましては、令和2年度から令和3年度までの債務負担事業の令和3年度分でございます。
②東部まちづくりセンター耐震改修工事設計850万円につきましては、
市有建築物耐震対策基本方針に基づき、耐震改修設計を行うための経費でございます。
続きまして、2の東区管理経費1億267万円余は、東区役所や
まちづくりセンターの管理運営に要する経費でございます。
以上でございます。
◎田中孝紀 西区首席審議員兼総務企画課長 同じく、下の段の西区総務企画課をお願いいたします。
総額1億2,763万7,000円を計上いたしております。まず、1番の西区施設整備経費2,579万8,000円は、
河内まちづくりセンター3階トイレを洋式化するための改修工事や、河内及び
花園まちづくりセンターに係る経年劣化に伴う泡消火設備及び
自動火災報知設備の改修工事などに係る経費でございます。そのほか西区管理経費及び河内町
住民広場関係経費を計上いたしております。
最後に、4番、西区旧
学校施設利活用経費1,082万円は、閉校した旧松尾3校跡地の利活用に係る経費となっております。
説明は以上でございます。
◎福田敏則 南区総務企画課長 まずは委員の皆様にお礼申し上げます。
城南まちづくりセンター複合施設整備事業につきましては、皆様の御理解と御協力の下、無事令和3年1月に開所することができました。4月からは
老人福祉センターも開所し、市民が利用しやすい地域の拠点として活用してまいりますので、今後もよろしくお願いいたします。
それでは、南区総合企画課が所管する経費について御説明いたします。
136ページ、上段をお願いいたします。
総額8億1,269万5,000円を計上しております。施設整備経費では、
城南まちづくりセンター複合施設整備事業として、解体工事及び南側外構工事を行います。そのほか、
南区役所等耐震改修経費及び長寿命化計画に基づく経費等を計上しているところでございます。
また、そのほか区役所等に係る管理経費及び
川尻公会堂管理経費をそれぞれ計上しているところでございます。
なお、川尻公会堂の指定管理の見直しにつきましては、後ほど補足資料にて説明させていただきます。
南区からは以上です。
◎中川和徳 北区首席審議員兼総務企画課長 同じく136ページ、中段の方を御覧ください。
北区役所分といたしまして、総額3億9,783万6,000円を計上いたしております。内容といたしましては、北区管内の施設整備経費及び管理経費等でございます。北区施設整備経費2億4,500万円余の主なものといたしましては、
植木文化センター外壁及び特定天井改修に係る経費1億9,000万円余でございます。
また、北区役所の耐震改修につきましては、令和2年度に基本計画を策定いたしまして、令和3年度は実施設計を行うことといたしております。このほか、北区役所及び各
まちづくりセンターの管理経費、旧
植木温泉福祉交流館の施設管理経費、
植木乗合タクシー運行事業者への補助金をそれぞれ計上いたしております。
なお、旧
植木温泉福祉交流館に関しましては、後ほど議案の説明がございますので、あわせて補足説明資料にて説明をさせていただきます。
以上でございます。
◎梶原勢矢 地域政策課長 続きまして、文化振興費でございます。137ページをお願いいたします。
文化政策課、6と7のコンサート等の
Web配信等環境整備経費、合わせて800万円を計上しております。電波法令改正に伴うマイク等の更新及びホールや会議室等でネット配信やリモート会議を実施するための
インターネット環境整備経費でございます。
14の
くまもと文化芸術PR事業370万円を計上しております。文化芸術PR用のホームページの改修を行い、文化の情報によりアクセスしやすくなることに加え、多言語化を行い、国内外へ本市の文化を紹介するための経費でございます。
続きまして、138ページをお願いします。
下段部分、文化財費でございます。文化財課、1の
史跡保存活用経費1億6,060万円を計上しております。主に
国指定史跡熊本藩主細川家墓所妙解寺跡の歴史的建造物である霊廟の保存修理工事のための経費でございます。また、これに伴う債務負担行為として、令和4年度まで限度額5,400万円を計上しております。
続きまして、139ページをお願いします。
2の
文化財保存修復経費8,760万円を計上しておりますが、この部分については後ほど補足資料にて御説明させていただきます。
次に、12の
新型コロナウイルス関連の新規事業といたしまして、
デジタルミュージアム構築経費500万円を計上しております。新しい生活様式に対応したコンテンツを作成し、コロナ禍においても文化芸術にふれる機会を創出するための経費でございます。
続きまして、140ページをお願いします。
中段部分、施設管理費でございます。
熊本城総合事務所、4の
熊本城施設管理経費5億9,400万円を計上しております。令和2年9月第3回定例会で
債務負担行為補正として議決いただいた
熊本城特別公開関連管理運営業務委託の実施初年度経費など、熊本城の
特別公開関連経費でございます。また、令和3年度に導入を予定しております熊本城駐車場における
キャッシュレス決済関連機器の賃貸借料等の債務負担行為として、令和5年度まで限度額220万円を計上しております。
続きまして、141ページをお願いします。
整備振興費でございます。
熊本城総合事務所、4の「復興城主」関連経費については5億3,880万円余を計上しております。寄附受付業務等の
城主募集事務経費や寄附募集の広告掲載料並びに日本財団から熊本市への支援が決定している助成金5億円等を
熊本城復元整備基金へ積み立てるための積立金などでございます。
次に、下段の
教育費災害復旧費でございます。文化財課、1の
文化財等災害復旧経費4億4,290万円を計上しております。震災で被災した
明治天皇小島行在所について、令和4年度にかけて復旧するためでございます。
なお、記念館については、後ほど補足資料にて御説明させていただきます。
続きまして、142ページをお願いいたします。
熊本城総合事務所、1の
熊本城災害復旧経費14億6,700万円を計上しております。熊本地震で被災した熊本城内の石垣や建造物等の復旧に向けた設計や工事費用、熊本城の復旧の節目である特別公開第3弾に伴う式典及び
関連イベント開催経費などでございます。
また、令和3年度より着手を予定している工事等のうち、令和4年度以降にも履行期間が及ぶものに必要なものとして、下段の表のとおり10件の債務負担行為を計上しております。
令和3年度当初予算の説明は以上となります。
続きまして、補足説明については担当課よりいたします。
◎山田紀枝
男女共同参画課長 補足資料①の男女共同参画型再就職支援事業について御説明いたします。着座にて失礼いたします。
今回コロナ禍で女性の雇用に影響が生じており、特に子育て中の女性は再就職に困難が伴うことから、より積極的な支援が必要な状況となっています。そこで今回、国の
地域女性活躍推進交付金を活用し、新規事業として実施を予定しているものです。
次に、具体的な内容ですが、正規雇用での就業を目指す子育て中の女性に対し、
テレワーク対応講座や再就職体験者との交流会、
就職準備セミナー、企業面談会などを実施し、就労につながるよう計画しております。
最後に、期待される効果といたしまして、仕事と家庭を両立する
女性ロールモデルを増やし、コロナ禍においても女性の活躍を推進できるものと考えております。
説明は以上です。よろしくお願いいたします。
◎北野伊織 文化財課長
補足②国指定史跡「
熊本藩川尻米蔵跡」整備活用方針(案)を御覧ください。失礼ながら着座にて御説明申し上げます。
1の施設概要でございます。所在地は資料にありますとおり、川尻公会堂からJRや新幹線の高架橋を挟んだ西側にあります。また、外城蔵跡、船着場跡、御船手渡し場跡をまとめて
国指定史跡熊本藩川尻米蔵跡といいます。このうち今回整備活用を行ってまいりますのは、図の真ん中にある赤い枠で覆われた外城蔵跡とその右手にございます多目的広場になります。多目的広場につきましては、周辺の見学、散策者用の駐車場とトイレを整備する予定としております。
次に、2の全体活用案です。ここは外城東蔵、外城西蔵周辺の活用案を示しております。具体的には外城西蔵北側は芝生スペースとして整備し、地域の行事などの活用をはじめ、ほか記載のとおりを考えております。
次のページをお願いいたします。
3の外城東蔵の活用のイメージです。東蔵には大きく8つの区切りがあり、これらを有料区域と無料区域とに分けて活用したいと考えております。無料区域は周辺史跡紹介やまち歩き地図、川尻イベントや緑川流域の市町村等の情報を閲覧できるガイダンス機能を持たせ、また、併せて休憩スペースも備えたいと考えております。
有料区域は、川尻が発展してきたこれまでの歴史、人との関わりの姿など、展示や映像を用いながら学習できる展示施設として活用してまいりたいと考えております。
次に、4の外城西蔵跡の活用案です。西蔵は地域要望を受け蔵としての活用を考えており、想定している例は記載のとおりで、整備につきましては、最小限度の整備を行うこととしております。
最後に、5のスケジュールです。令和2年度より一部の設計に着手しており、令和3年度から4年度にかけて残りの設計や整備工事を行い、令和5年度当初に公開したいと考えております。
また、管理に関して、当面は一定期間直営で行いながら、将来的には地域団体や民間企業等の参入により指定管理導入を目指したいと考えております。
今後の具体的な整備、活用につきましては、引き続き市議会や地域の皆様から御意見をいただきながら、文化庁など関係機関や
市文化財保護委員会などとも相談しながら検討を進めてまいります。
説明は以上となります。
引き続きまして、補足③、記念館の災害復旧状況を御覧ください。
文化財等災害復旧経費のうち、主要事業であります4つの記念館の復旧状況について御説明いたします。
まず、1の
洋学校教師ジェーンズ邸でございます。熊本地震により倒壊し、現在市立体育館に面した
水前寺江津湖公園の一角への移築を行っております。建物の復旧工事期間は、令和2年3月から令和4年6月で、その後展示や外構整備を実施し、令和5年度当初の開館を目指しております。
写真のとおり、基礎工事が終わり、3月に入りまして木工事が始まっております。今後は
ジェーンズ邸移築復旧後の効果的な活用を目指し、地元水前寺や創建地である古城町周辺地域の方々をはじめ、多くの皆様から御意見を伺ってまいりたいと考えております。
次に、2の
夏目漱石内坪井旧居でございます。熊本地震により外壁や内部の一部が剥落、柱や建具などのゆがみがあったために内部を修復しております。工事期間は令和2年2月から令和4年3月で、令和4年度に展示や外構等を整備、同年度末までの開館を目指しております。現在木工事で柱などの立て直しや木材の繕いや取替えなどを行っております。
次のページを御覧ください。
3の徳富旧邸でございます。熊本地震により壁の剥落、全体的なゆがみがあったために、部材の解体や一部曳家による復旧を進めております。工事期間は令和2年3月から令和4年3月でございまして、令和4年度に展示や外構等を整備し、同年度末までの開館を目指しております。現在基礎工事や木材の繕いを行っております。
最後に、4の四時軒でございます。熊本地震により東側の倒壊、そのほかも傾斜が大きく、建物は全壊の状態でした。工事期間は令和2年7月から令和4年4月で、その後展示や外構等を整備し、令和4年度末までの開館を目指しております。現在基礎工事や木材の加工、繕いを行っております。今後適宜進捗状況を報告してまいります。
説明は以上となります。
◎福田敏則 南区総務企画課長 補足④をお願いいたします。
川尻公会堂指定管理料の見直しについて御説明いたします。失礼ですが、着座にて御説明させていただきます。
川尻地区には以前から
地域コミュニティセンターがなく、川尻公会堂を地域拠点施設として活用しています。また、他のコミセン同様、平成31年度より指定管理制度を導入し、開設しているところでございます。
なお、現在の指定管理料は、以前のコミセンと同額の240万円となっています。
令和2年4月に地域コミセンの指定管理料の見直しが行われており、川尻公会堂につきましては、平成31年度から運用開始のため、令和元年度の実績を基に算出し、今回見直しを行うものでございます。見直し額につきましては、図に示しておりますとおり、地域コミセンの指定管理料の見直しをした際の積算方法により算出し、指定管理料290万円を今回計上したところでございます。
以上、説明を終わります。よろしくお願いいたします。
◎石坂強 中央区総務企画課長 資料の補足⑤、各区におけるまちづくりの取組についてを用いて説明いたします。
1ページの中央区をお願いいたします。
中央区のまちづくりの取組につきましては、資料左側記載の基本理念やまちづくりの方向性等を踏まえた事業としまして、全体で19事業のうち、
まちづくり推進経費分として15事業、1,900万円、
復興支援自治推進経費分として2事業、180万円を計上しております。
まちづくり推進経費では、新規事業としまして、4の定年退職前後の方を対象に、地域活動への参加のきっかけづくりを行います
地域デビュー応援事業や13の新たな生活様式に対応した地域活動を進めるため、ICTに関する相談受付等を行います中央区
地域ICT推進拠点整備事業などを予定いたしております。
また、
復興支援自治推進経費としましては、中段の7、8に記載の2事業につきまして、本年度に引き続いて実施し、地域の防災力向上、被災者の支援に努めてまいりたいと考えております。
説明は以上でございます。
◎小島雅博 東区区民部長 2ページ目をお開きください。
東区のまちづくりでございますけれども、目指す区の姿、基本方針、重点的取組につきましては、資料左側に記載のとおりでございます。資料の右側、
まちづくり推進経費で1,900万円、
復興支援自治推進経費で170万円を計上させていただいております。
まず、東区
まちづくり推進経費でございますが、19の事業を予定しております。このうち新規事業といたしまして、1番目、地域活動におけるICT技術導入を推進する地域の
情報ネットワーク活性化支援事業と9番目、防災意識や防災力の向上を図るための防災・減災啓発事業を計上しております。
また、東区の
復興支援自治推進経費といたしまして、下の方ですけれども、仮設住宅等の入退去者がコミュニティを形成するための交流会を開催いたします
仮設住宅等入居者・
退去者交流支援経費と、校区防災連絡会などの活動費用の一部を助成いたします校区防災連絡会・
避難所運営委員会活動助成経費の2つの事業を計上しております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
◎田中孝紀 西区首席審議員兼総務企画課長 次のページ、令和3年度西区まちづくり関連の当初予算をお願いいたします。
西区では、左枠のまちづくりの推進方針に、新たに⑤コロナ禍の中での新しい生活様式を取り入れたまちづくりを追加し、これらの方針に基づき、右側に記載の10事業を計画したところでございます。
予算といたしましては、
まちづくり推進経費といたしまして1,900万円と、
避難所運営委員会に対する支援といたしまして、継続事業の
復興支援自治推進経費といたしまして60万円を計上いたしております。
それでは、新規事業を中心に2件御説明させていただきます。
まず、1件目は、右側オレンジ色の③のうち、8番、西区(サイク)リングのまち推進経費でございます。上級者向けのサイクリングマップを作成いたしますとともに、飲食店にサイクルラックを貸し出すことで、サイクリストにやさしいまちとして情報発信を行います。
次に、2件目は、紫色の⑤の10番、西区チャンネル配信等ICT活用関連事業でございます。区の農産物などの食の魅力、健康づくり情報などを動画で配信するほか、新しい地域活動へ転換するためのICT活用講座を実施するものでございます。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
◎福田敏則 南区総務企画課長 4ページ、事業一覧を御覧いただきたいと思います。
南区のまちづくりを推進する経費として1,900万円を計上させていただいております。令和3年度は、地域と密着している各
まちづくりセンター機能を活かしまして、新規に南区内の農産物等の魅力を発信する「おいしい南区」魅力発信事業、地域団体向け出張SNS講座、親子で楽しみながら学べる防災塾を全
まちづくりセンター協働で展開していくこととしています。そのほか、まちづくり懇話会の意見を反映した事業についても計上しているところです。
次に、
復興支援自治推進経費268万7,000円につきましては、新型コロナの影響を受けまして、令和2年度に実施できなかった事業及び継続事業を計上しております。災害時の口腔ケアの重要性を周知するための歯と口の健康づくり支援事業及び仮設住宅等の退去者が新たな地域で苦労しないよう、交流会などを計画しているところでございます。
継続事業は、地域防災力向上及び
避難所運営委員会の活動支援のため、引き続き助成経費を計上しております。
以上です。
◎中川和徳 北区首席審議員兼総務企画課長 令和3年度北区まちづくりの取組について御説明いたします。
続いての資料を御覧ください。
北区では、左側に掲載しておりますまちづくりビジョン及びまちづくりの方向性に沿った取組を推進するということにしておりまして、予算要求額は、
まちづくり推進経費1,900万円、
復興支援自治推進経費120万円を計上しております。
まちづくり推進経費では、コロナ後を見据えた対応といたしまして、⑤番、自主自立のまちづくり推進プロジェクトにおきまして、SNSを活用した情報発信、収集に対応するため、無料通信アプリLINEの使い方講座などを実施するなど、自治会役員に限らず、高齢者や一般の方など、誰もが身近にSNSを利活用できる環境の整備に努めてまいります。
また、③番に、北区健康・支え合いプロジェクトにおきましては、北区での野菜摂取促進事業に取り組むことといたしておりまして、乳幼児期から壮年期までの全世代が野菜を摂取しやすい環境づくりに取り組み、健康寿命の延伸を目指してまいります。
復興支援自治推進経費では、昨年度に引き続き、
避難所運営委員会設立支援及び活動支援助成事業に取り組むことといたしております。
以上が北区のまちづくりの取組でございます。
◎梶原勢矢 地域政策課長 補足⑥、熊本市マイナンバーカードサテライトの開設についてをお願いいたします。
昨年第4回定例会で御承認いただき、準備を進めておりましたサテライトについて、来る3月19日にオープンの運びとなりましたので、御報告いたします。
地下1階ではありますが、バスターミナルからも近く、また、フードコートやスーパーも近いことから、人目につきやすく、かつ導線にすぐれた場所と考えております。交付数は1日100人程度、申請数は1日50人程度を想定しており、これらによりマイナンバーカードのさらなる普及に努めてまいります。
なお、裏面でございますが、コールセンターにつきましては、3月1日から業務開始しており、サテライトでの交付予約はもとより、様々な問い合わせについて対応しているところでございます。
また、最後の東区に設置するサテライトにつきましては、総括質疑で局長が答弁しましたように、自家用車を利用する市民の方の利便性や集客力等の観点から、6月中の開設を目指して、現在候補地を選定中でございます。
補足⑥については以上でございます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 それでは、次に、議第95号「熊本市
附属機関設置条例の一部改正について」中、当分科会関係分についての説明を求めます。
◎中川和徳 北区首席審議員兼総務企画課長 資料の共通1を御覧ください。
議第95号「熊本市
附属機関設置条例の一部改正について」のうち、北区関係の改正部分について御説明いたします。着座にて説明させていただきます。
資料の方、次ページ、項番号80、旧
植木温泉福祉交流館利活用候補者選定委員会でございます。市の附属機関として、新たに旧
植木温泉福祉交流館利活用候補者選定委員会を設置し、旧
植木温泉福祉交流館を利活用する候補者の選定について、必要な事項を審議するものでございます。
今回の議案上程に当たりまして、これまでの経緯及び今後の予定について補足資料にて御説明いたします。
補足の⑧利活用の経緯を御覧ください。
当該施設は、平成31年、2019年3月末をもって閉館とし、一旦公の施設としては廃止しましたが、長年地域で利用されてきた施設でもありましたことから、今後の在り方について、民間活力等を活用し地域貢献に資する活用を目指して検討を進めてまいりました。コロナの影響もございまして、若干時間を要しましたけれども、この間、地元の意見でありますとか、活用方法について民間事業者から広く意見提案を求めますマーケットサウンディングでの意見等も踏まえまして検討しました結果、当該普通財産を有償にて貸付けを行うことにより、利活用を進めていくことといたしました。
続きまして、補足資料の⑨の方を御覧ください。
利活用におきます基本方針といたしまして、(2)に記載しておりますとおり、方針1として、民間活力を導入して有償貸付とすること、方針2として、自治協議会等の関係団体や地域住民の意見を尊重することを基本とし、契約相手方の選定については、自治協議会、有識者・市職員等で構成する選定委員会において、貸付対象事業者を選定することといたしております。
また、選定に当たっては、地域貢献についても配慮する必要があることから、(3)にありますとおり、①で長期的に地域と良好な関係を築き、地域の活性化に資する提案を求め、②として、北区まちづくり方針に即した事業内容の企画提案を求めてまいりたいと考えております。
公募の概要中、公募条件案として、貸付期間、最低貸付料など、記載の条件の方を付しております。
次ページを御覧ください。
選考につきましては、プロポーザル方式を採用し、価格点も含め、総合的に審査し、最も優れた提案を行ったものを優先交渉権者といたします。その優先交渉権者との間で、事業実施等に係る基本協定を締結した上で、定期建物賃貸借契約を行います。
なお、今後の予定でございますけれども、今回の定例会におきまして御承認いただきました後は、新年度に入りまして、4、5月頃に委員の選定及び公募の準備を進めまして、6月から8月頃に公募から選定委員会による選考を行い、9月から12月頃に基本協定締結、契約といった流れで進めてまいりたいというふうに考えております。
以上が旧
植木温泉福祉交流館の利活用についてでございます。よろしくお願いいたします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 以上で議案の説明は終わりました。
これより質疑を行います。
分担議案について、質疑及び意見をお願いいたします。
◆山本浩之 委員 おはようございます。山本です。よろしくお願いします。
私からは、132ページの繁華街等安全安心パトロール・交通事故相談室経費についてお尋ねします。
もう新型コロナが、感染状況が不透明な中でありますけれども、繁華街が少しずつ人通りが増えてきている現状にあると思います。そこで、こちらは指導員の報酬等とございます。交通事故相談室ともありますけれども、その相談件数とか、あるんでしょうか。あとは、こちらで事故防止につながっているのか、また、相談室の広報、周知はどのようにされているのか、教えていただきたいと思います。
◎寺崎真治 首席審議員兼生活安全課長 繁華街の安全・安心パトロールとしまして、警察OBの会計年度任用職員を3名任用しております。日中は上通り、下通り、新市街等を交通安全、自転車の乗入れ禁止、またはたばこのポイ捨て、または不良行為等がないか、そういうことで巡回指導しております。それから、週に2回、火曜日と金曜日に交通事故相談としまして、電話受付、場合によっては面談による相談を受けているところでございます。
繁華街のパトロールの状況でございますけれども、自転車の乗入れにつきましては、1日平均大体4件から5件指導しております。歩きたばこ、ポイ捨て等については、市民の御理解もいただいている中で、年々減少しておりまして、1日1件から2件というような状況でございます。
電話による交通事故相談の件数でございますけれども、多いときで1日3件から4件、少ないときで1件というような状況でございます。
おかげをもちまして、夜の客引き行為対策も行っておりますので、まちなかの人通りも若干増えておりますけれども、大きなトラブルもなく、しっかり安全・安心パトロールをさせていただいておるところでございます。
以上でございます。
◆山本浩之 委員 ありがとうございます。
繁華街は人通りも多く、事故が起こりやすいと思いますので、引き続き繁華街の安心・安全のために、よろしくお願いします。
また、交通事故を起こしてしまった場合にも、気軽に相談できる広報、周知の徹底も、併せてお願いいたします。
以上です。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆上野美恵子 委員 まず最初は、説明資料の132ページの一番下の段に、
町内自治振興育成経費というのがありまして、町内会に対する補助なんですけれども、これの積算内訳、根拠を教えてください。
◎岩本清昭 地域活動推進課長
町内自治振興育成経費の内訳なんですが、まず、町内自治会の運営費補助金ということで2億2,818万3,000円、防犯灯の補助金ということで電気代等を補助しております3,529万7,000円、LEDの補助金といたしまして、LEDが1基当たり6,000円ということで、掛ける1,000灯分の600万円を計上しております。
それと、等というところに当たる部分が、町内の掲示板等の新設費、また、町内掲示板等の修繕費等を含めております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 払われている補助金のうち、金額がだんだん以前から改善されて、拡充されてきていると思うんですけれども、その拡充状況について、御説明をお願いします。
◎岩本清昭 地域活動推進課長 今の御質問ですが、どの部分の拡充状況ということでしょうか。
◆上野美恵子 委員 自治振興費の世帯割とか、均等割とかありますけれども、主には均等割の方ですよね。
◎岩本清昭 地域活動推進課長 町内自治会の運営費補助につきましては、まず、均等割と世帯割というのがございます。均等割というのが、200世帯以下のところが6万円、201から400世帯までが6万5,000円、401から800世帯までが7万円、801世帯以上が7万5,000円という均等割になっております。
世帯割につきましては、1世帯当たり600円というところで、世帯の数によって補助金が変わってくるということになります。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 自治振興補助金という今説明された金額が、平成9年から均等割は多分変わっていないと思うんです。それで、昔からこういう均等割についてはずっとあったんですけれども、少しずつ改善されてきて今の金額になっていて、世帯割というのは広報の関係で途中から新設されたものだと思うんです。これは時々実情に合わせて改定してもいいのかなと思うんですけれども、今後の改定についての考えとか、何かあれば教えてください。
◎岩本清昭 地域活動推進課長 上野委員がおっしゃるとおり、均等割につきましては、平成9年から変わってきません。世帯割については、市政だよりの委託がなくなった平成20年度、それから世帯割ということで600円ずつつけるという形になっております。
おっしゃるとおりもう十数年、世帯割をつけてから変わっておりません。これについては、見直す必要もあるのかとは思いますけれども、今現在コロナ禍というところで、活動の実態が収束されたりとか、ICT活用などで経費がかかるとか、そこら辺を総合的に考えて見直し等を考えていくべきときには考えていきたいと考えております。
以上です。
◆上野美恵子 委員 コロナはあっても、地域のいろいろな住民の暮らしをよくするために大変忙しく活動されておられますので、コロナと言わずにぜひ積極的に見直していただくようにお願いしておきます。
それから、同じく町内に対して防犯灯の補助金とLEDの防犯灯取替えの補助というのがあるんですけれども、1つ聞きたいのは、地域の公道における安全確保というのは大体どういうところが責任を負ってやるべきことでしょうか。
◎寺崎真治 首席審議員兼生活安全課長 まず、御質問の公道における安全の確保ということで、ハード面におきましては、市道等につきましては都市建設局の土木センターの方で安全設備の点検とか、整備を行っております。その他公道における市民の皆様の安全確保につきましては、生活安全課も所管しておりますけれども、地域の防犯協会様、また、地区防犯協会を中心に地域の団体の方で、いろいろ子供たちの見守り活動であったりをされているところでございます。あわせまして、当然県警の方でも地域の交通安全防犯活動に一生懸命取り組んでいただいているところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
地域の暮らしの安全というのは、今お答えがあったように、防犯灯をつけるにしても市がつけていく、そして、県警とか、いろいろな生活安全課さんとか、公が公道の安全確保について基本的には役割を負ってされていると思うんです。この防犯灯の補助金というのが、電気代にしても満額ではないんです。それと、取替えについても満額ではないんです。
私思ったのは、地域の安全を地域任せでいいのかなというところ、なぜかというと、仕事を頑張れば頑張るほど自己負担が出るわけです。そうしたら、本当はもっとこんなふうにやった方がいいと思ったときに、自己負担を考えると、では、やめておこうというふうになると、それは地域の安全に逆行することになっていくので、地域が率先して進めていこうという積極的な地域安全を守る立場に立とうと思うならば、余り地域に自己負担を求めずにやっていくことの方が安全確保という面では望ましいのかなというふうに思うんですけれども、この考え方は間違っていますか。
◎岩本清昭 地域活動推進課長 LEDの取替えにしろ、防犯灯の電気代にしろ、助成金という形での補助金ということで、満額はやっていないところでございます。おっしゃるとおり、満額ということになれば、助成金としての満額というのはなかなか厳しいのかなと、私個人としては思っているところでございます。
以上です。
◎寺崎真治 首席審議員兼生活安全課長 生活安全課におきましても、新規の防犯灯及びカメラ付き防犯灯の設置補助を地区の防犯協会を通して助成をさせていただいております。暗い安全の確保のためには防犯灯、または街路灯の設置が必要だと思いますので、市民の皆様から問い合わせとか、御要望があった場合は、都市建設局の該当する土木センターと連携をしながら、現地を確認したり、そういう形で進めているところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 聞いたのは、要するに、現状ではなくて、今みたいな地域負担が大きければ大きいほど安全に逆行するのではないかということを聞いたわけです。なかなか言いにくい点もあるかもしれないけれども、地域の安全をより上げていくためには、積極的にこういう予算が活用されて、設置が進んだりしなければいけない。そうでなくても、地域は自治会を挙げて見守り活動をしたり、みんなボランティアで頑張っておられるんです。だから、せめて目に見えるものについて、さっき課長は全額なんか出せないとおっしゃったけれども、すぐに全額出せということではなくても、地域の安全確保が進む方向で、補助というけれども、道路の安全とか、そこで事故がない、事件がないということは、知らんふりするべきことではないと思うんです。だから市に安全課があって、道路課があって、みんなで守っていく。
例えば、市道であったり、国道であったり、県道であったら、そこの安全確保の責任というのは、何かあったときには行政ですよ、訴えられたら市ですから。だから、そういうことを考えると、補助という言い方をしているけれども、出している補助は今の安全確保について前向きなものなのかということは今後検討してください。
なぜかというと、自治会は、今少子化もあって人口はそんなに増えないです。そうしたら自治会の予算というのはだんだん縮小になっていくので、そういう中で見守りはもちろん自己負担です。みんな手弁当で週に1回とか2回見守りをやって、だから、せめて物理的にできることについては行政が応援をしてあげるというのが私は大事だと思うので、補助と言わずに、安全確保のために行政が何を責任を持ってやれるかということを知恵を絞っていくべきだろうというふうに思います。
だって、お金が足りないから、みんな廃品回収をしたり、そんなことでお金を捻出しているんです。でも、それにまた役員さんは労力が要るわけでしょう。高齢化もしていて、役員の成り手も減ってきているから、そういうときに公が今の世の中の状況というのを捉えて、しっかり自治会をもうちょっと応援していく、地域の安全を高めていくという立場でお金をどう出していくかということは、今後の課題としてぜひ前向きに検討していただきたいと思っております。
◆田上辰也 委員 質問の上段に書いてあります地域政策課の132ページ、自衛官募集事務について、どのようなことを事業としてされているのか、お尋ねしたいと思います。
◎梶原勢矢 地域政策課長 自衛官募集事務ということで、自衛隊法とか、施行令で市町村が自衛隊募集の事務の実施を担うというふうに規定されておりますので、例えば、区役所等に自衛官募集という懸垂幕を設置したりしている事業でございます。
◆田上辰也 委員 そういう具体的な懸垂幕の経費であって、募集のための市民の情報提供というのはこの中には含まれていないのですか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 自衛隊への名簿の提供ということでございますが、基本的に、細かくなるんですが、防衛大臣は市町村長に対して必要な報告、または資料の提出を求めることができるという規定に基づきまして、本市においては、募集に必要となる募集対象者情報の提供について、必要最小限の情報を紙媒体で提供を行っているところでございます。
◆田上辰也 委員 もうこの経費には含まれていないんですよね。では、今私の質問した内容については、もう所管事項ということの分野に入りますか、それとも、この議論、いいですか、引き続き。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 当然関連づいていますので、どうぞ。
◆田上辰也 委員 そういうふうに自衛隊法で書いてあるとは言いながら、実は市民の方から相談を受けたんです。18歳になった子供がいるんだけれども、自衛隊への入隊の募集の名簿として提出しないでほしいというのを市役所に言ったけれども、それは条例があるから全員出さざるを得ませんという説明があったそうなんです。
何ですかそれはと聞いたら、個人情報保護条例とか、自分の情報を出さないでほしいと言っているのに、要するに、憲法による良心の自由、プライバシー権、そういう情報を出さないでほしい、保護してほしいと言っているのに出すということを職員から言われたと。ちょっと、あれっ、何でかなと思ったんです。
出す出さないではないんです。私は首長の判断で出すものは出してもいいと思いますけれども、ただ、その持っている情報を、持っている本人がやめてほしいと言ってるのに、出さざるを得ませんというのは何でかなと思ったんですけれども、疑問に思いました。この疑問をちょっと解消してもらえませんか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 熊本市個人情報保護条例の第8条第1号で、法令等に定めがあるときというふうな規定がございますので、その場合は、本市として個人情報を提供するということが適切というふうな判断の下に、そういった対応をしております。
あと、自衛隊法第97条とか、施行令120条に基づき、名簿を提供しておりますが、法に基づき実施しているものであるため、現在のところは除外申請といいますか、そういった受付は行っていないところでございます。
また、今後については、除外申請の受付を行っている自治体が3市ぐらいありますものですから、それと併せて、また、国の動向もきちんと踏まえて、その趣旨も確認しながら情報収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
◆田上辰也 委員 確かに自衛隊法なりで法律があって、そして、出してほしいと言ったときにはそれに応じるようになっているというのは分かります。でも、法律より上のものがありますよね。それは憲法です。本人が出してほしくないと言っているのを強制的にというか、それを拒否して本人が出してほしくないものを出すというのは、それこそ、今私は良心の自由と言いましたけれども、それなりのプライバシーの侵害になりかねない内容だと思う。
先ほど解釈というお話もありましたけれども、守るべきは個人の権利です。自治体がどうして個人の情報を持っているのかというのは、ちゃんとしたもともとの責務があるんです。住民の安全・安心を守るという責務から外れてというか、非常にナイーブな問題で、内容的には深いことかもしれませんので、安易に法律にあるからということではなくて、守るべきは市民個人の心の在り方ではないかと思う。それなりの検討を何より市民のために考えてもらって、心の在りようを大事にしてもらって、人には幸福追求権がありますから、幸福追求権に沿って判断して、施行していただきたいというふうに思いますが、もう一度確認します。どのように解釈変更、それから在り方について進めていかれるおつもりですか。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 田上委員、よろしいですか、本職の方から。
これは1担当課だけの見解では非常に難しいかなというふうには考えます。
◆田上辰也 委員 では局長、答えてください。
◎井上学 文化市民局長 委員おっしゃるように、名簿の提出、いわゆる個人情報と本人の意思という問題、これは様々なところで今後も関わってくるもので、この自衛官の募集に限らずあると思います。
確かにおっしゃる御意見もあるかと思いますし、全国でも3市ぐらいがそういう除外規定といった検討をなされていると。ただ、まだ3市ということは少数ということで、それなりにいろいろ検討はなされているんだと思います。本市としましても、そういったものに関して当然検討する余地はあると思いますので、検討はしてまいりますが、先ほどもおっしゃられましたように、市民の生活、安全を守るという観点から、逆に熊本地震の際もそうでしたが、名簿を提供していないがために助けられる方々に手が差し伸べられなかったということもございまして、非常にこの辺のバランス、難しい問題もございます。そういうことで、慎重に検討させていただきたいと思っておりますので、またいろいろ御意見賜りたいと思います。よろしくお願いいたします。
◆田上辰也 委員 前向きに検討を進めてほしいという私の要望ですので、それはしっかりと。単純にこの場限りの議論で終わるんではなくて、将来にわたって、対象者は目の前にいるんですから、近い時期に結論を出していただきたいなというふうに思います。何より市民の幸福追求のため、福祉向上のため、それが私たち行政、そういう政治の役割でもありますから、よろしくお願いします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 では、大変強い御要望ということで、皆さん方も受け止めていただきたいと思います。
ほかに。
◆浜田大介 委員 130ページの
新型コロナウイルス関連の人権啓発経費(コロナ対応分)ということでお伺いしたいと思います。
これまでコロナが昨年発生して、いろいろな人権に関する問題がありまして、本市としてもいろいろ工夫して様々な広報啓発活動をされたと思います。今後コロナの状況もいろいろな情報も分かってきまして、今後人権啓発について、来年度どのような取組を考えていらっしゃるのかをお答えいただきたいと思います。
◎津江三喜雄 人権政策課長 人権侵害を繰り返さないために、
新型コロナウイルス感染症によって、差別や風評被害を受けた方々の事案の検証を行うとともに、体験に基づいた人権啓発を行うということで考えておりまして、具体的には、社会情勢に応じたポスターやチラシの作成ですとか、関係機関、企業等を通じて啓発冊子の配布、あとはテレビコマーシャル等々の作成等で啓発を進めていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆浜田大介 委員 ありがとうございます。
社会状況に合わせてということだったと思いますが、ワクチンの接種が始まっておりまして、今年国民の皆さんがワクチンを接種することになると思います。健康上の理由とか、様々理由でワクチンを受けない方も一定数いらっしゃることから、こういったところにいろいろな人権的な問題が発生するおそれがあるというふうにちょっと懸念をしております。
海外でも、先行地域でワクチンを接種しているところについては、ワクチンを受けない人が様々な施設に入れないとか、飲食店に入れないといった事例も海外では出てきているというふうに見たものですから、今後どういった問題が起きるのかというのはまだよく分からないところがあるんですが、そこを早めに情報をしっかり収集した上で、市民の皆さんに正しい情報というか、ワクチンを受けない方へどういうふうに自分を守っていくのかというところを啓発していくことを考えていかないといけないのかなというふうに思っておりますけれども、その辺について何か考えがあれば教えていただきたいと思います。
◎津江三喜雄 人権政策課長 委員おっしゃいますように、コロナ対策、これからの社会情勢がどうなるか分かりませんけれども、関係いたします健康福祉局等々と連携を取りながら、また、国・県とも連携を取りながら、情報発信に努めてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
◆浜田大介 委員 ありがとうございます。
この問題は公衆衛生という部分と人権という両面がありまして、バランスをどうとっていくかという問題にもなるというふうに思っておりますので、混乱をしないということが大事だと思います。しっかり国・県、また、福祉系と連携を取って、よりよい啓発、そして混乱が起きないようになっていくことを望んでおりますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆上野美恵子 委員 説明資料の134ページに、上の方から3つ目、マイナンバー制度推進事業というのがあります。先ほど補足説明資料の6番で説明がありましたけれども、桜町に設置される中央区のマイナンバーサテライトの来年度分の委託費と賃借料の180万円というのは委託料に含まれるのか、別途の計算になるのか教えてください。
◎梶原勢矢 地域政策課長 まず、賃借料は委託料の中には含まれておりません。別個にこちらの方から使用料及び賃借料ということで払っております。また、委託料につきましては、予算上ではコールセンター設置運営経費が4,000万円、サテライトセンター設置運営経費として債務負担行為で6,050万円を計上しておる状況でございます。
◆上野美恵子 委員 そうしたら、桜町のサテライトの運営のための費用というのは、400万円と180万円を足せばいいんですか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 コールセンター設置運営経費が4,000万円、サテライトセンター設置運営経費が中央区の分で6,050万円ということになります。
◆上野美恵子 委員 では、年間で委託料に4,000万円と、それから、家賃は186万円の12か月分という理解でいいですか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 さようでございます。
◆上野美恵子 委員 先ほど説明資料の中で、運営の規模としては1日当たりの申請が50件で、交付のカードは100枚というふうに説明がありました。年間何枚を発行することになりますか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 すみません、年末年始を除きまして、年間360日ぐらいと想定しまして、掛ける100人ということで、3万5,000枚と、これが上限ぎりぎりの数値になります。ただ、年中無休とはしておりますものの、機械のメンテナンスで全国的に定期的に休止する日が発生しますので、そういった日は交付はできませんで、申請受付だけという形になるかと思います。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 年間3万5,000枚という発行枚数に対して、1枚当たりの事業単価というのは幾らになりますか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 1枚当たりの事業単価ということではちょっと……、申し訳ございません、用意していない状況でございます。
◆上野美恵子 委員 予算説明資料のもともとの事業の予算なんですけれども、来年度予算額が10億9,800万円です。これでカードを何枚発行しようというふうに考えておられるんですか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 本市で策定しました来年度の目標枚数ですが、令和3年3月の時点で27万2,000枚ということで、これを来年3月末の時点では57万7,000枚を予定しております。ですので、その差分について取り組む、鋭意積極的に交付してまいりたいというふうに考えております。
◆上野美恵子 委員 差は30万枚となると思いますけれども、それで合っていれば、10億円を使って30万枚出したときの1枚当たりの単価は幾らかかるんですか。
◎梶原勢矢 地域政策課長 10億円割る30万枚ということで、単純計算でいきますと、3,333円というふうな数値にはなるところでございます。
◆上野美恵子 委員 経費的にすごく10億円というお金を使う事業で、これはもちろん国費がほとんどですけれども、やはり何か進まないからということで、本当はみんなが喜んで申請すれば、役所の窓口で受け付けていれば要らないお金を使って推進するということには、とても費用対効果の面でも、みんなが進んで交付を受ければ、何もこんな予算は要らないんです。だけれども、進まないから国がお金も出して、何十億というお金を使って進めていくということには、幾ら国費とはいっても、本当に税金をこれだけつぎ込むことに対する理解が得られにくいのではないかなと私は思います。
だから、たくさんお金を使うということは、本当にこれをみんなが喜んで受けるものにはなっていないというところに一番問題がある。私は前から個人情報の問題とか、これについては問題ではないかということを言ってきたんですけれども、改めて経費が余り多いからだと思います。本当に問題かなというふうに思っておりますので、意見として申し上げておきます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆荒川慎太郎 委員 補足②の川尻米蔵跡の整備活用についてお尋ねいたします。
文化財保存修復経費として計上されておりますけれども、資料の2ページの方ですと、まず西蔵の方は、地域文化の発表の場ですとか、地元商店の出店による物販という利活用方法が示されておりますが、川尻地区は、地元のまちづくりですとか、また工芸会館もあったりして、非常にそういった活動に積極的なところです。令和元年からヒアリング等も行っていらっしゃるようですので、西蔵に関しての利用の頻度といいますか、利用稼働率、そういったものの目標みたいなものがあれば教えていただけますでしょうか。
◎北野伊織 文化財課長 委員お尋ねの西蔵の活用でございますけれども、現段階として、昨年度地域の方々に対しまして、意見を聴取したところでございますが、資料にありますように活用例が出されております。直近でまいりますと、例えば避難所として活用できないかといった御提案もあっております。稼働率については、こういった建物が最低限の整備しかしないものですから、空調もない、電気もないというところでございますので、日常的というにはちょっと難しいかと思いますが、地域のためにどういう使い方がいいのかというのをまた今後とも意見を賜って、多くの方より、なかなか場所的なもの、それから造り的なものもあり難しいところではございますが、活用いただけるように話を進めていきたいと考えております。
◆荒川慎太郎 委員 私も外側からしか見たことがないんですけれども、非常に雰囲気はいい場所ですので、多くの方に利用していただけるようにつくっていただきたいと思います。
東蔵の方なんですけれども、資料の中では活用イメージということでゾーニングがなされておりますけれども、すみません、私もこの中身の構造を見ていないので何とも言えないんですが、物販エリアの置き位置、完全にこの場所だとデッドゾーンになってしまって、恐らく物販のエリアとしては機能しないのではないかと思いますので、まだこれはイメージ段階だと思いますので、御考慮いただければと思います。
引き続き、同じく
史跡保存活用経費、説明資料の138ページの方にあります仰松軒の修復工事の経費が1億6,000万円余で計上されております。予算規模でいきますと、川尻米蔵よりも随分大きい額が計上されておりますけれども、仰松軒を私調べてみたんですが、今現状は地震の影響もあって見学できないというのは承知しております。ただ、それ以前も使われていた利用方法が、お茶会の肥後古流の方が多かったようですけれども、そのお茶会の方がほぼ全てではないかなというようなイメージの資料しか探し切れませんでした。
これだけの大きい費用をかけて、どれだけ多くの方が文化に接することができるのか、その重要性辺りについてどういったお考えをお持ちでしょうか。
◎北野伊織 文化財課長 お尋ねの仰松軒でございますけれども、今から100年ほど前の大正12年でございますが、千利休の弟子であった細川忠興の原図を基に復元された茶室でございます。現状の仰松軒を復旧する理由でございますが、3点ございます。まず、1点目でございますが、文化財として原形の維持が必要であるということでございます。仰松軒は歴史的根拠に基づきまして、江戸時代初期の細川家の高い教養、文化を今に再現し、細川の文化を今に伝えております。建物自体は未指定文化財ではございますけれども、大正期の歴史建造物としての価値も有しております。
また、平成19年度に策定しましたけれども、同史跡の整備基本計画構想におきまして、国史跡である熊本藩主細川家御所の構成要素として、史跡、それから庭園の景観に有効な影響を与え、史跡の保護に有効な要素と位置づけておりまして、景観を含めた適切な保存活用が必要な建物であります。
2点目でございますが、仰松軒は熊本の歴史文化を体感し、広く伝えるという役割があるというところでございます。茶の湯文化では非常に高く評価されました細川忠興がどのように現したかを市民や観光客に体感させる、そのことで細川文化の理解促進につなげるとともに、本市の歴史文化への理解と愛着を深めることにもつながるというふうに考えております。
また、様々な熊本の伝統の文化団体にも活用されておりまして、定期的な合同茶会も開催されるなど、熊本の伝統文化の聖地として活用されております。熊本地震の際でも、合同茶会実行委員会ほか、茶道関係者有志一同から寄附金をいただいておるところでございます。
3点目でございますが、使用貸借により公の施設として維持管理を行っていく必要があるためでございます。仰松軒は、国指定史跡であります熊本藩主細川家御所と併せまして、使用貸借契約に基づき、市の負担において管理することとなっております。借用している以上は現状を維持するために修復、それから補修等を行う義務がございます。
以上、長くなりましたが、この3点が仰松軒を原形どおり復旧するということでの理由でございます。
以上でございます。
◆荒川慎太郎 委員 仰松軒の歴史的な価値、またその重要性というのは分かりましたが、その価値ある文化財、施設を使用できる方が非常に限られた方であると。本当に茶道の一部の方々だけがその恩恵を受けているというふうに感じられます。
関連して、文化財保護委員会も含めてですけれども、そういった組織の中では、本来は文化財の保護と活用を進めるはずの団体だと思っておりますが、なかなかそういう会議の中では、保護の方に重きが置かれているようなイメージを受けております。どうしても保護優先という形が強いと思っておるんですけれども、そこについてはどう思われますでしょうか。
◎北野伊織 文化財課長 委員御指摘のとおり、文化財につきましては、保存と活用とは両輪で取り組んでいく必要があると考えておりまして、文化財の価値、意義を広く知っていただき、多くの方を巻き込んで保護と活用が良い循環をつくり出す、そして、保護の仕組みを構築することが大変重要というふうに考えております。
文化財保護委員会でございますけれども、文化財保護法と市の条例に基づき設置しました教育委員会の諮問機関でございまして、諮問により指定文化財の指定、解除、それから文化財の保存と活用に関する調査研究、審議をいただいておりまして、イベントに関しても、熊本城跡など、国や市指定文化財で行える現状変更許可が必要なもののうち、新規や規模の大きなものについて諮問を行っています。
保護委員会においても、イベントなど様々な機会を通じて多くの方に来てもらうということは、大変望ましいという意見もいただいておるところです。文化財保護委員会でございますけれども、会議ではイベントそのもののよしあしを論議することではなくて、そのイベント、文化財の価値の顕在化、PR方法だったり、周知方法だったり、啓発方法だったり、そういった方法について様々な意見、要望が出されております。また一方、活用の前提としまして、遺構等は確実に保存し、それから景観等の影響もできるだけ軽微にするといったことが必要とされるために、設置されるものの、例えば仮設物の数量だったり、大きさだったり、それから、設置場所について厳しい意見が出される場合もございます。
いずれにしましても、保存と活用というのは冒頭申し上げましたけれども、一緒になって取り組んでいくべきものがありますので、事務局もそのような申請者の意向を踏まえまして、適切なアドバイスをしながら、特に文化財保護委員会に諮問をかけるものについてはそういうふうな対応をしているところでございます。
以上でございます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 本職から一言申し上げます。
説明はよく分かりますが、質問の本来の趣旨、核となる部分については、理念と現状の乖離があるのではないかというようなことに対して、具体的に対応を考えているかというような内容であったというふうに思います。ですから、若干答弁とのずれがあるかというふうに思います。
そこら辺は、具体的に何かあればそれを出していただきたいですけれども、それがなければ、今のところ検討というような形でも構いませんので、そのような答弁にお願いをしたいというふうに思います。
◆荒川慎太郎 委員 今委員長がおっしゃっていただきましたけれども、御答弁の中では、保存と活用の両輪という言葉がありましたので、ぜひ真っすぐ進めるように、バランスよく進めていただければと思います。
また、仰松軒に関しましては、本当に現状では非常に限られた方しか見ることができない、体験することができない部分がありますので、その改善、何かしら多くの方がそこに訪れることができるですとか、何かしら施策をしっかり考えていただければと思います。
川尻の米蔵の方に関しては、非常にオープンないい取組になっていくのではないかなと期待したいところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 私は、今の文化財
史跡保存活用経費の文化財の保存については、文化財保護法できちんと保存と活用ということがうたってはあるんですけれども、自治体の責務というところに書いてあるのは、文化財から発信される歴史や文化についての理解を深めていく、役割を果たしていくのが文化財であるということが書いてあるんです。なかなか誰が使うかという話になれば、誰が限定的ということは往々にしてあるかと思うんですけれども、やはり熊本市がこういう文化財について文化的価値を尊重してきちんと保存していく、保存することなしには活用がないのが文化財だから、こういう予算をきちんと取ってやっていくべきであろうというふうに思っています。教育的価値をしっかり認識した活用ということに重きを置いてほしいなというのが私の意見です。
だから、大いにこういう予算を確保していただくのは賛成です。むしろ、たくさんの人があまりわあーと使うと、傷んでしまうという面もありますので、活用の仕方については、保存ができる活用の仕方ということを配慮しながらやっていただきたいというふうに考えておりますので、これは要望です。よろしくお願いいたします。
先ほどの川尻の米蔵についてなんですけれども、いただきました補足資料の2番というのを見ておりましたら、これから提供されるに当たりまして、有料区域というのがあるんですけれども、この料金設定についての何か考えとか、見通しがあれば教えてください。
◎北野伊織 文化財課長 川尻米蔵、東蔵の活用でございますが、補足説明資料で申し上げましたとおり、有料区域、無料区域ございますが、現在料金設定につきましては、記念館の料金設定、記念館が200円でございますが、無料というふうにしています。そのためそれが基準になるかと思いますが、具体的な金額については幾らというのはまだこれからでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 記念館と位置づけは同じというふうに考えていいんですね。
◎北野伊織 文化財課長 基本的にはそういうふうに考えたいと思いますが、それが結論ありきではないということでございます。
◆上野美恵子 委員 一応活用に当たって、確かに利用料金というのを御検討かと思いますけれども、教育的な価値のある文化財としての位置づけを考えるならば、本来は教育は無償ということで、それこそ多くの方にこういう文化にふれていただくという意味では、極力お金は取らないに近い方向でのやり方というのを考えるべきだというふうに私は思っておりますので、今後の検討に当たっては、そういう設置の趣旨というのを踏まえた検討をお願いしておきたいと思います。
もう1点、さっき、まずは直営だけれども、先々は指定管理というふうな感じの答弁があったような気がしたんですけれども、今記念館の別のところは直営か、指定管理か教えてください。
◎北野伊織 文化財課長 現在指定管理で行っているのはリデル、ライト両女史記念館のみでございまして、後は全て直営で行っております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 こういう文化財というのは収益を生むものではないから、簡単に民間に委ねて、その建物を利活用してお金をもうけていただくというふうにはしてほしくないわけです。文化的な価値をきちんと保存して、多くの人にふれていただくという基本を、たくさん入場しなくては駄目だとか、結局入場者が幾つになった、指定管理料が幾らになって、余りもうかっていないから、上げるとか、補填するとかというふうになってほしくない施設だと思うんです、こういう文化的なものは。だから、指定管理はいつ頃からですか、最初からではないのでしょう。
◎北野伊織 文化財課長 いきなり指定管理というのは当然考えておりません。まずは直営でやってみて、そういった下地をつくってからというふうに考えています。そういうのは検討しながらでありますけれども。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
直営でやっていただきたいと思いますので、強く強く要望しておきます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆上野美恵子 委員 市民会館と健軍文化ホールの137ページに、管理運営経費というのがありますけれども、補正予算の方では減収に対する補填というのがされたと思うんですけれども、開館に対する補填はされていたのに、利用者は半分の人数しか入れられないのに補填はなかったわけです。指定管理者はそれで補填してもらったからよかったかもしれないけれども、一番大事な市民の皆さんは、会費をとって講演会をする、コンサートをするというときにも、半分しか入らなかったら収入は半分です。事業費は丸々かかるのに、結局半分しか収入がない中で、そこで何かをやらなければいけないというときに、すごくきついです。損失というか。だから、指定管理者に補填するのであれば、こういう管理運営というときは、利用者の方に対しても割引というか、損失補填ではない、逆に割引というふうなことをやっていかないと、運営している方はいいけれども、利用者は非常にしんどいというふうになるかと思うんですけれども、お考えをお聞かせください。
◎田島千花子 文化政策課長 御質問のありました点につきましては、市の施設全般で現時点でそのような減額措置を行っておりませんで、御意見として賜る形ではございますけれども、市の全体の姿勢としては、そのような形で対応させていただいていないところでございます。
◆上野美恵子 委員 検討は半ばで、市はそうでしょうけれども、担当なさっているところとしてはどんなふうに感じていますか。
◎田島千花子 文化政策課長 私どもも文化に関するいろいろな事業がこれによって減ってしまうということになるのであれば、非常に残念なものというふうに同じく感じております。この形によらない形で、補助、援助というものができる仕組みもございます。例えば、私どもの方からも熊本県文化協会の方に負担金という形で出しているところもありますが、そちらの方も補助制度というふうなものを出しておりまして、こういった会館でいろいろな事業をされるときの経費負担が大きくなったところを補助するような制度も動かしていらっしゃいますので、そういったところと連携している形がとられております。
◆上野美恵子 委員 でも、多分十分ではないと思うんです。それで、いろいろな利用者の方というのは大変だということで、所管なので言いませんけれども、陳情書も出されていて、だから、指定管理に補填するならば、一番の納税者である市民の皆さんの利用に対して利用が促進するような、こんなに大変なら催しをしない、ホールは借りないというふうに言わないようなことを、前に進んでいくような検討、お金は出さないということではなくて、どうしたら利用が進むか、主催なさる方、利用する方が負担なく活用していただけるかというふうな発想というのを、こういう文化ホールの管理運営には必要かと思いますので、今はないかと思いますけれども、今後いつまでこういうコロナの影響があって、こんな状況が続いていくのか分かりませんけれども、今きちんと考えるべき問題かなと思いますので、お願いしておきます。
それから、134ページに、区の
まちづくり推進経費というのと、
各区復興支援自治推進経費というのがあります。それぞれの経費の予算額がありますけれども、設定の考え方というか、こういう金額になっている考え方、算出の根拠を教えてください。
多分どの区も考え方は同じだと思うので、どなたかでいいです。
◎石坂強 中央区総務企画課長
まちづくり推進経費と
復興支援自治推進経費についてお尋ねをいただきましたが、
まちづくり推進経費につきましては、御覧のとおり各区、次年度におきましては1,900万円、横並びでという形での配分となっております。また、
各区復興支援自治推進経費につきましては、もともと令和元年と2年度にかけて各区内1,000万円ずつの経費として事業の方を行っておりましたが、令和2年度におきましては、コロナがございまして、実際予定しておりました事業が中止になったりという形で、その事業費が翌年に持ち越されるということになりましたので、その積み残し分を次年度に行うということになりましたので、各区ちょっと金額が異なっているというふうな状況でございます。
説明は以上でございます。
◆上野美恵子 委員 区のまちづくりの1,900万円というのはどういう考え方で1,900万円なのか。なぜ1,900万円なのか教えてください。
◎梶原勢矢 地域政策課長
まちづくり推進経費というものにつきましては、平成24年の政令市移行時に、まず区長の裁量によって自由にまちづくりに使える、地域の実情に応じたまちづくりができるようにということで各区1,000万円、合計5,000万円で始まりました。年数的な切り替わりのタイミングというのは定かではございませんが、大分前からこれが1,000万円ではなかなか思い切ったこともできないというふうなこともございましたので、各区2,000万円としたものでございます。
この2,000万円につきましては、どちらかというとソフト事業ということでございまして、ハード、道路の改修とか、建物を建てるといったものには使わないということで、そういった内々の同意の下に、各区の実情に応じて実施しているところでございます。
地域政策課の広報経費で500万円とありますが、各区共通してまちづくりに必要な部分を一括して広報した方がより効果的であろうということで、この部分につきましては、各区から100万円をいただきまして、500万円として市全体のまちづくり、町内自治振興といった部分についての広報をやっていこうというものでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
区のまちづくりは増額をされて拡充されたということでした。それぞれ特色のある事業がさっきの説明にもありましたようになされております。予算が限られている中で、こういう事業費を確保していくのはとても大変だと思うんですけれども、地域と行政をつないでいく大事な経費かなというふうに思いますので、今なさっている事業の評価というか、住民の方々が区の事業に対してどんなふうに思っておられるかをしっかり聞いていく場をつくっていただいて、地域住民のニーズに沿った喜ばれる事業をやっていただきたいし、必要ならば今後も拡充するようなことを財政の方にもぜひ言っていただければと思います。
それから、復興の方は、令和1年、2年の分を3年に持ち越した分だというふうに言われましたけれども、さっき中身をずっと拝見しましたら、復興というふうな名前はついておりますけれども、実際は地域防災というか、そういうカラーの事業が多かったように見受けられたんです。ということは、防災となってくると、日常的に必要なお金です。防災に関する関心を高めていくとか、地域で取り組んでいくということは大事なことだと思いますので、復興という形ではなくて、ひょっとしたら今年度の分で先はないような予算かもしれないけれども、防災については大事な問題だから、これが何らかの形で存続をされて地域で活用されていくように、今年1年間の事業をやっていきながら、次の年につないでいけるように取り組んでいただきたいなというふうに思っておりますので、その点は要望いたしておきます。
それから、137ページに、コンサート等の……
(「関連で」と呼ぶ者あり)
◆浜田大介 委員 まちづくりの件でちょっと関連ですみません。
私も一般質問の方でも取り上げたんですが、SNSとか、いろいろなICTが拡大している中で、高齢者とか地域の人がICTを使えないために、いろいろな申請がなかなかできないとか、問題が今後大きくなってくるのではないかなと思っておりまして、そういう中で、先ほどの説明の中で、中央区のICTの活用推進の事業だとか、北区の方で誰もがSNS、LINEを使えるような事業ということで、もう少しここを詳しく説明していただければと思いますけれども、ほかの区でもそういう事例があれば、予定があれば教えていただきたいなと思います。
◎石坂強 中央区総務企画課長 中央区のICT推進拠点整備事業について、詳しくということでお尋ねですが、簡単にそちらの補足資料の方に書いてありますような形なんですけれども、オンラインサービスでデジタルツールのよろず相談というような形で、特に地域団体の方、そういった地域で活動される団体の方々などからまずは最初に、いろいろな相談を受けたり、また、そういった団体の方々が実際ICT関係のデバイスを使う体験ができるような施設を、民間の企業の方々と連携をしまして、そういった施設をどちらかに設けたいというふうに考えております。
そして、今後の民間の企業との話し合い次第とはなりますけれども、体験をするだけではなくて、例えば出張でのいろいろな体験の場を開いたり、タブレットとか、デジタルデバイスの貸出し等もできればというふうなことも考えております。
そういったことを取り組みながら、まずは地域団体関係を中心にやりながら、できればさらに複数年でそういった取組を広げていくようなことができればというふうに考えているところでございます。
◎中川和徳 北区首席審議員兼総務企画課長 北区では、本年度龍田
まちづくりセンターの方でLINEで行うビデオ会議講座というものを実施しております。3回実施し、好評でございまして、その辺りを踏まえまして、来年度は4まちセンございますので、そちらの方に拡充した形で事業の方を進めさせていただきたいと考えているところでございます。
この事業を行うことによりまして、自治会の後継者の育成等にもつながるというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
◎田中孝紀 西区首席審議員兼総務企画課長 西区におきましては、今年度令和2年度の事業とはなりますけれども、各コミュニティセンターの方にWi-Fi環境を整備したいということで進めております。また、同様に今年度コロナ禍でなかなか会議等でお集りいただけない条件もございますので、タブレットも設置をさせていただきたい。それに伴いまして、当然
まちづくりセンターの方もちゃんと環境を整えたいというふうに考えております。
それと、まちづくり関連予算の西区の分がございましたが、そちらの一番右下になりますけれども、先ほど御説明させていただきました紫色のところなんですけれども、コロナ禍の中での新しい生活様式を取り入れたまちづくりに取り組みますということで、そこの下の方に記載をしておりますように、地域活動に活用するためのLINE講座等も次年度から取り組みたいというふうに考えております。
説明は以上でございます。
◎福田敏則 南区総務企画課長 南区も同じように、本年度コミセンと合わせまして川尻公会堂、全てWi-Fiを設置する予定としております。あわせまして、令和3年度におきましては、それぞれ出張エッセンス講座という形で、希望する地域団体等に対しまして、LINEの講座だったり、フェイスブック、ツイッター、さらにはズーム、チームスなどを活用したオンラインの会議のやり方などを検討しております。
地域団体が希望する講座をそれぞれのまちセンで進めていきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。
◎小島雅博 東区区民部長 東区におきましても、来年度
まちづくり推進経費の方で、先ほど御説明いたしましたとおり、地域の情報ネットワークを推進するという立場から、地域団体の役員様を対象に、LINEの入門講座ですとか、将来的には、例えばオンラインの会議をIT機器を使った取組をやるというようなことを予定をしております。
なお、東部
まちづくりセンターにおきましては、今月3月、同じような観点からスマホですとか、LINEの講座を3回ほど、もう既に実施した分もございますけれども、地域の方を対象といたしまして、サポートコーナーを設置した上でLINEの講座等々を開設する予定でございます。
以上でございます。
◆浜田大介 委員 ありがとうございました。
それぞれ取り組んでいらっしゃるということで、確認ができてよかったと思います。
自治会とか、地域団体を中心に、そういった講座とかを広げられているのかなと感じました。また、施設へのWi-Fiのハード的な設備設定も進められていると思いました。
時代の流れも速うございまして、もう数年すると、かなりICTの利用も増えると思います。取り残される方々がいらっしゃるもんですから、できるだけこういった取組は、特に中央区の方が少し先駆的な取組をされているように感じましたので、そういった事例をしっかり参考にしていただきながら、各区で市民に一番近いところにいらっしゃるもんですから、質問でも、市民のコーディネーター的な地域の中心になるそういったICTに強い方を育成することで、その方からまた周りに広がっていくように、そういった取組が必要ではないかなと思っておりますので、こういった取組をぜひ今後さらに拡充していっていただくように、私からは希望しておりますので、お願いしたいと思います。
以上です。
◆上野美恵子 委員 今の浜田委員に関連して、さっき西区と南区はコミセンにWi-Fiを整備するというふうに答弁があったんですけれども、全ての区の全てのコミセンに進めていくんでしょうか、この確認です。
◎岩本清昭 地域活動推進課長 ただいまの御質問でございますが、全コミセンに、今年度中に設置する予定でございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
あわせて、今コミセンですけれども、公民館とか、その他の公共施設についてはどうなっていきますでしょうか。
◎青山和人 生涯学習課長 公民館のWi-Fiについては、平成30年度に避難所に指定されておりますので、避難所の情報環境の整備という形で、平成30年度に19公民館全てWi-Fiの設置をしております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 そうしたら、市民局の所管になる公共施設については、全てWi-Fiが利用できるというふうに解釈をしていいんですか。
◎井上学 文化市民局長 全てと言われると、ちょっと確信はないんですけれども、おおむね、今ありましたようにコミセンも今後Wi-Fiを設置しますので、もうここ数年中にはほとんどの施設に設置されるということになると思いますが、それとは別に、フリーWi-Fi、もう既に入っているところもございます。ただ、施設によりましてはWi-Fiが届く範囲が一定の範囲だったりするので、施設の中の全てに同じようにWi-Fiが整えられているかというと、そうでないものもありまして、今後、これはICTの全国的な広がりにも関連するんでしょうけれども、ハード面、ソフト面両面で充実させていかなければいけないとは思っております。
◆上野美恵子 委員 今いろいろな催しがオンラインでなされているのが多いんです。それで、皆さんも積極的に活用しておられるので、この間、ではどこだったらそのWi-Fiがあるのかというお尋ねもあったので、よければ、今後の見通しも含めて、市民の方がここでは利用できる、ここはいつからは使えるとか、そういう周知、広報活動もきちんと取り組んでいただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 要望でよろしいですか。
答弁を求めるということです。
◎井上学 文化市民局長 おっしゃるとおりで、鋭意取り組んでまいります。
◆上野美恵子 委員 熊本フリーWi-Fiとかは、県のホームページに載っていますので、そういうふうによく見える、分かる形でお願いしておきます。
それから、熊本城の関連で、140ページと142ページのところに関わることなんですけれども、1点は、140ページの特別公開に関わる予算の内訳を教えていただきたいということ、2点目は、142ページに熊本城の復旧経費というのが載っています。これは今年度分になりますけれども、熊本城の復旧全体について、大体の事業費とその財源をどのようにお考えになっているか、御説明をお願いいたします。
◎岩山誠二
熊本城総合事務所副所長 まず、1点目の
特別公開関連経費の内訳ということですので、御説明をさせていただきます。
資料の方は140ページの4番のことだと思うんですけれども、実際この約5億9,400万円のうちに、第3回定例会の中で予算を議決いただいたんですが、この内訳の約4億7,000万円が特別公開第3弾の経費ということになります。この5億9,400万円の内訳なんですけれども、熊本城の特別公開を実施していくために必要な経費といたしまして、この金額を上げているということになります。令和2年度までに熊本城の管理経費、経常経費があったんですが、それと災害復興経費、特別公開に伴うキャッシュレスの経費を一つにまとめたものがこの金額という形になります。
主なものといたしましては、先ほど言いました9月補正の債務負担行為で議決いただきました熊本城管理運営業務委託経費、入園管理とか、警備、清掃、広報等の業務を一本化して契約するもので、R3年からR5年の3か年分の債務負担行為の議決という形で、初年度の経費の約4億7,000万円の金額、あわせて共通入園券のわくわく座への負担金約1億円、そして観光クーポン券の手数料約1,000万円という形での内訳になっております。
次に、142ページの方の災害復旧経費、今後熊本城を復旧していく中での経費という形になるんですが、具体的に言いますと、石垣関係の復旧の経費、そして、建物関係の復旧経費、それと、熊本城復旧工事に伴う文化財の調査経費、そして、段階的に公開を行います復旧の整備事業経費、そして特別公開関係の経費という内訳になっております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 前段はいいです。後段の復旧経費は、全体をまとめた金額についての事業費と、それから、その財源の見通しをお尋ねしたんですが、分かりますか。
◎網田龍生
熊本城総合事務所長 これまで公開しております熊本城の被害額というのは634億円ということで、平成28年度に算出して公表しております。実際に20年計画で復旧を成し遂げていくためには、それ以外に係る公開活用であったり、環境整備であったり、そういったものも含めた上で、最後復旧・復興が成し遂げられるものだと考えておりますが、この被害額の634億円とそれ以外の部分の費用、その両方が最終的には必要だと思っております。
634億円の復旧費用に関しましても、詳細な被害調査を進めながら、必要な経費を国の補助を主にいただきながら継続的にやっていくものでして、現時点で総額幾らぐらいの見込みというところまでは、被害額以外も含めて総額幾らぐらいになる見込みであるというところに至っているという状況ではないというところでございます。
◆上野美恵子 委員 毎年熊本城の復旧予算というのがこれまでも出されてきたんです。でも、余りにもすごい金額なものだから、本当にそれだけの価値のあるものを復旧しているんだなという認識は持っておりました。熊本城は熊本のシンボルで、本当に大事な特別史跡で文化財だと思っております。ただ、事業費はすごく大きいから、この間の地域の財政とかもありましたけれども、どれだけの事業費が想定されていて、また、それをどんな財源でやっていくのかということについて、アバウトでもいいけれども、見通しがなければ、どんなに大事な事業でも一定の税金を使っていくことになっていくので、そういうこともちょっと考えながらやっていかないといけないし、私たちも大事なこととはいえ、それを知った上で、では頑張ってくださいねというふうに言っていくべきであろうかというふうに思ったんです。
だから、確かに調査しながら復旧するというふうななかなか数字にならない点があるとは思いますけれども、そこは私が思っている意図は酌んでいただいて、なるべく説明責任を果たすことも片方できちんとやりながら事業を進めていただくということはぜひやっていただきたいというふうに思っておりますので、どこまで聞いて分かるのか、よく分かりませんけれども、そういうふうに私は思っていますので、よろしくお願いします。
でも、市民が期待を持って事業の進捗を注視しておりますので、担当の皆さんには頑張っていただきたいと思っています。
◆田上辰也 委員 先ほどの自衛官募集の個人情報を出してもらいたくないという市民へ対する自衛隊に提供を除外する規定、先ほど答弁では、ごく少数の自治体とおっしゃいました。今ほんの数分の間に調べました。もう既に、最初の出発点は2019年4月時点でどうなのかという防衛省の調査で一括提供しているのがどれだけあるのかと、全国自治体を調査した中で、政令市で提供しているのは大阪市、京都市、川崎市、熊本市、4つの自治体だけ。20のうち4つだけ。そのときにたくさん問題になっていたので、提供を始めましょうということで、始めた自治体も増えてきた。先ほどのことに関して言えば、たくさん出てきたんです。今はもっと増えていると思う、一括データ提供。その中で、除外規定を置いているのが、ぱらぱらと見ただけで、福岡市、
岡山市、京都市、幾つもあるんです。最初は熊本市はトップランナーだったんです。20のうちの4つのうちのトップランナー、情報提供している。ところが、除外規定に関してみれば、実は最後尾になっているのではないかと思います、今の現段階では。もう一度詳しく調べて、市民の本当に心の自由というか、プライバシーを守るという観点に立って、ぜひ早急に規定について検討していただきたいというふうに考えますが、局長いかがですか。
◎井上学 文化市民局長 田上委員からお申し出のとおり、先ほども申し上げましたけれども、もうそういったことを調査検討する時期にきていると思いますので、早速検討させていただきます。
◆田上辰也 委員 お互い行政機関、自衛隊も行政機関の一つでもありますし、お互いの協力はしなければならないとは思います。ただ、対象者である人が嫌だと言っていたら、それを尊重するのが私ら住民の側に立つべきではないかなと、自治体として、思いますので、ぜひその辺も含めて憲法という規定にもありますから、しっかりと含めて、早急にその規定をつくっていただきたいなというふうに思います。
今はないから現下ではそういうふうなことしか言えないけれども、除外規定があるといえば、ちゃんと除外規定ありますよ、申請書を出してくださいということはすぐできるんですから、要らぬトラブルは防止した方がいいです。これは予防フォームといいますか、予防的に準備しておくというのは大事なことですから、ぜひお願いいたします。
以上です。
◆上野美恵子 委員 最後になります。
補足資料の1番で説明していただきました男女共同参画型再就職支援事業なんですけれども、いろいろな事業概要としては、講座とかを開いていくような中身であるかと思いますけれども、どの程度の方々をこれで事業に参加していただこうというふうに思っていらっしゃるのかと、もう一つは、それをやったことによって、もともとの目的である再就職の支援にどのようにつなげていくのか。具体的な目標値があれば教えてください。
◎山田紀枝
男女共同参画課長 現在のところ、保育所を確保することから、10名程度の参加者を予定しております。
最後に、仕事と家庭を両立する
女性ロールモデルを増やし、子育てしながら活躍できる環境を構築したいと思っております。
以上になります。
◆上野美恵子 委員 10名というのは、講座の参加者が10名ですか、再就職が10名ですか。
◎山田紀枝
男女共同参画課長 講座の参加者を10名程度としております。就職につなげるのは、今のところ5割以上を目指しております。
以上になります。
◆上野美恵子 委員 事業費はお幾らでしたか。
◎山田紀枝
男女共同参画課長 210万円でございます。
◆上野美恵子 委員 210万円の費用を使って10名の参加というのはちょっと何か事業として、もう少し頑張った方がいいのではないかなと思います。それだったら、10人の人に10万円ずつ配ったらよっぽど喜ばれるかもしれないので、そう言ってしまうと元も子もありませんけれども、でも、担当課の方でも把握をなさっていらっしゃると思いますが、母子世帯の方たちというのは、子育て中の方、あるいは母子世帯とか、とにかく困窮している方が多いから、こういう事業は積極的に活用して、大いに効果を上げていただきたいなというふうに思うんです。
でも、講座対象が10名ということは、余り少ないと思いますけれども、局長。
◎井上学 文化市民局長 210万円で10名なんですけれども、これは3週間、土日も含めて21日間でやりまして、1人の方がその3週間ぶっ通しでお受けになります。ですから、10名の方がその3週間の間にぱらぱらでなく、その間に集中的にやっていただくということです。一般的な民間の研修ですと、50万円とか、100万円かかるレベルの非常に濃いものでございまして、県が実際昨年300万円でやって、15名でやられております。これは託児所がないと、子育て中の方がそのまま子育てのままに就労というのが必要ですので、子供を連れて来ていただくと。逆に言うと、子供を親に預けて仕事に行かれる方というのは、対象にもなりますけれども、そういう方よりもむしろもっと困っている方ということで、そういう方を、ですから、託児所にも3週間の間ずっと子供を連れて朝から晩までの研修をお受けいただくと。これは民間の研修に比べれば相当にリーズナブルな1人当たりの金額になっておりまして、それだけ内容の濃い研修です。ですから、その方々がぜひ就職につなげていただく。
今5人を目標と言いましたけれども、もっと多くの方が就職というか、当然それにマッチングする企業も必要でございます。託児所を完備した企業ですとか。ですから、こういった企業の方も、子育て中の女性が就職しやすいような環境を整えていただくということにもなりますし、こういうのが先ほど申し上げましたように、
女性ロールモデルになればということで、取り組んでいきたいと思います。
これは補助事業でもありますけれども、数を増やすために補正というふうに簡単にはいきませんが、これがうまくいきますれば、今後も補助事業メニューがあれば、続けてそういうノウハウを身につけてやっていければというふうに思っておりますので、県の方も参考にしながら、市としても頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
でも、10人では少ないと思うので、おっしゃったように、お金がかかるならかかるで、もっと予算を増額してでも、必要とされる方が受けられるように拡充をしていただきたいなと思っています。74万都市で10人とか言われると、何かそんなに対象が少ないのかなというふうに思ってしまうので、多分希望なさる方は多いのかなと思うので、拡充を強くお願いしておきます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 では、よろしゅうございますか。
(発言する者なし)
○小佐井賀瑞宜 分科会長 それでは、ほかになければ、以上で文化市民局、区役所に関する議案の審査を終了いたします。
この際、議事の都合により休憩いたします。
午後1時15分に再開させていただきます。
午後 0時12分 休憩
───────────
午後 1時15分 再開
○小佐井賀瑞宜 分科会長 休憩前に引き続き分科会を再開いたします。
これより教育委員会に関する議案の審査を行います。
まず、議第5号「令和3年度熊本市一般会計予算」中、当分科会関係分について、議第15号「同
奨学金貸付事業会計予算」、以上2件について、一括して説明を求めます。
◎福島慎一 教育政策課長 まずは、議第5号「令和3年度熊本市一般会計予算」について御説明申し上げます。失礼して着座にて説明させていただきます。
資料の方は、教の1、145ページをまずお願いいたします。
教育委員会事務局・令和3年度当初予算総括表、1.一般会計(歳出)でございます。
教育委員会が所管します款、教育費としまして、表の2行目のとおり611億6,298万5,000円を計上しております。前年度と比較しまして3億3,486万8,000円の増額となっております。
146ページをお願いします。
教育委員会が所管する款、災害復旧費につきましては20万円を計上しており、前年度と比較して1億7,600万円の減額となっており、教育委員会が所管する当初予算としましては、上段の表5行目、611億6,318万5,000円で、前年度と比較しまして1億5,886万8,000円の増額となっております。
次に、債務負担行為でございますが、下段の表をお願いします。
令和3年度当初予算に計上している事業のうち、機器の借上げや業務委託など、複数年度にわたる契約を行うために、8件の債務負担行為の設定を計上しております。
主なものについて御説明いたします。まず、地域教育情報ネットワーク運用管理等業務委託としまして、期間を令和4年度まで、限度額を400万円計上しております。児童・生徒への1人1台端末配備が完了することを受けまして、ICT支援員を新たに1名増員するための経費でございます。
学校給食グリストラップ汚泥収集運搬等業務としまして、期間を令和4年度から5年度、限度額を5,190万円計上しております。学校給食調理施設から排出される油分等を含む排水等について、法令の定めに従い、適切に収集、運搬を行うための経費でございます。
次に、児童育成クラブ利用者負担金徴収システム保守業務委託及び機器借上料としまして、期間を令和4年度から7年度、限度額をそれぞれ910万円と100万円計上しております。令和3年度に更新を予定しています新たな徴収金管理システムの保守点検及びシステム運用に必要な機器借上料でございます。
次に、当初予算の主な内容について御説明いたします。
149ページをお願いします。
項、教育総務費、目、教育総務費でございます。学校改革推進課、2、市立幼稚園における特別支援教育等に関する検討経費としまして60万円を計上しております。市立幼稚園における特別支援教育等に関する検討会議を開催するための経費でございます。
151ページをお願いいたします。
指導課、19番、
新型コロナウイルス関連の教育の情報化推進経費としまして9億5,594万4,000円を計上しております。小中学校における児童・生徒1人1台タブレット端末の運用等に要する経費でございます。
20番、地域教育情報ネットワーク経費としまして6億9,300万円を計上しております。地域教育情報ネットワーク、いわゆるイーネットの運用のための機器借上料のほか、教員が使用しますパソコンのモバイル化に向けた準備等の経費でございます。
153ページをお願いいたします。
総合支援課、1番、いじめ・不登校対策経費としまして1,490万円、3番、スクールソーシャルワーカー配置事業としまして7,750万円、4番、5番、6番、スクールカウンセラー配置事業としまして、合計6,430万円を計上しております。ユアフレンド派遣事業や心のサポート相談員配置に要する経費のほか、平成30年度から実施してまいりました2つの中学校区での不登校対策モデルの取組について、一定の効果が見られたことから、令和3年度はモデル校のスキームを6校の中学校区に拡充するため、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの配置を拡充するための経費でございます。
また、
新型コロナウイルス感染症の影響による児童・生徒への心のためのスクールカウンセラー配置経費も計上しております。
155ページをお願いいたします。
目、教育指導費でございます。指導課、10番、授業づくり支援経費としまして811万6,000円を計上しております。これは、教育センターが実施します各種研究事業等の実施に要する経費でございます。
項、小学校、目、学校管理費でございます。学校施設課、3、施設整備経費としまして4億2,870万円を計上しております。学校施設の受水槽やキュービクル改修に要する経費のほか、学校施設のトイレ洋式化に要する経費でございます。
157ページをお願いいたします。
目、学校建設費でございます。学校施設課、1番、義務教育施設整備事業としまして8億3,160万円、2番、学校施設長寿命化関連経費としまして1億7,020万円を計上しております。小学校におきます児童の増加に伴う校舎増築工事やプレハブ教室設置に必要な経費のほか、学校施設長寿命化計画に基づきます校舎改築等のための経費でございます。
次に、159ページから160ページをお願いいたします。
項、中学校費、目、学校建設費でございます。学校施設課、1番、義務教育施設整備事業としまして7億1,010万円、2番の学校施設長寿命化関連経費としまして3億6,520万円を計上しております。中学校におきます生徒の増加に伴う校舎増築工事やプレハブ教室設置に必要な経費のほか、学校施設長寿命化計画に基づきます体育館改築等のための経費でございます。
161ページをお願いいたします。
項、高等学校費、目、学校管理費でございます。学校施設課、3番、施設整備経費としまして1億3,150万円を計上しております。必由館高校の冷暖房設備改修に要する経費でございます。
次に、164ページをお願いいたします。
項、社会教育費、目、青少年教育費でございます。青少年教育課、4番、児童育成クラブ管理運営経費としまして11億650万円を計上しております。児童育成クラブ運営のための支援員雇用経費や民間クラブへの助成に要する経費でございます。
青少年教育課、5番、児童育成クラブ施設整備経費としまして1,320万円を計上しております。児童1人当たりの基準面積要件を満たさない狭隘クラブ解消などに要する経費でございます。
166ページをお願いします。
項、保健体育費、目、保健体育総務費でございます。健康教育課の11番、学校防犯カメラ設置経費としまして530万円を計上しております。小中学校に防犯カメラを設置しまして、校内における児童・生徒などの安全な環境を提供するための経費でございます。
以上が令和3年度一般会計当初予算の概要となります。
続きまして、議第15号「令和3年度熊本市
奨学金貸付事業会計予算」について御説明いたします。
146ページにお戻りいただきまして、2番の特別会計をお願いいたします。
会計総額といたしまして1億1,460万円を計上しております。また、債務負担行為としまして、対象者が学校を卒業するまで継続的に貸し付ける必要がありますことから、令和4年度から8年度までを期間としまして、限度額1億4,030万円を計上するとともに、奨学金貸付管理システム機器借上料としまして、期間を令和4年度から8年度、限度額を270万円計上しております。
少し飛んで、171ページをお願いいたします。
まず、歳入予算としまして、奨学金貸付金元金収入1億1,460万円を計上しております。歳出予算のうち、1の貸付金としまして1億円、事務費としまして538万5,000円を計上しております。また、奨学金貸付事業総務費としまして、一般会計への繰出金921万5,000円を計上しているところでございます。
以上が令和3年度特別会計奨学金貸付事業会計当初予算の概要となります。よろしくお願いいたします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 次に、議第52号「熊本市
放課後児童健全育成事業利用者負担金徴収条例の一部改正について」の説明を求めます。
◎水町美延 青少年教育課長 失礼して着座にて御説明申し上げます。
議第52号「熊本市
放課後児童健全育成事業利用者負担金徴収条例の一部改正について」でございます。
資料は、教の2をお願いいたします。
令和3年10月1日施行開始として、利用者負担金の見直しを行うため、所要の改正を行う必要がありますことから、議決を求めるものでございます。
本件に関しましては、12月の教育市民委員会で御報告させていただきましたとおり、児童育成クラブのサービス拡充として、令和3年10月から開設時間を19時まで延長すること、また、高学年までの受入れについて、実施するクラブを順次拡大し、令和7年度をめどに全てのクラブで実施できるよう取組を進めているところでございます。
そして、本議案の利用者負担金に関してでございますが、厚生労働省が示す運営費の2分の1を受益者負担でという考え方に基づき、平成16年に現行の月額4,300円と制定いたしました。以降、同額を維持し、おおむね運営費の2分の1を保護者の負担金で賄ってきたところでございます。
しかし、課題として、慢性的な支援員不足があるため、令和2年度に支援員の待遇改善を行い、会計年度任用職員制度に移行したことなどにより、運営費が令和3年度にかけて3億円程度増大いたします。今後もサービス拡充等により、さらに増加が見込まれ、受益者負担の割合が全体の4割に割り込む見込みでありますことから、今回利用者の皆様にも一定の御負担をいただくよう、負担金額を見直すものでございます。
具体的な料金設定について御説明いたします。
ページ飛びまして、資料の最後のページ、児童育成クラブ利用者負担金改正内容をお願いいたします。
現行の一律月額4,300円を、8月を除く月は、午後6時までの利用を月額5,000円に、また、午後6時から午後7時までの延長時間も併せて利用される場合は月額6,200円としております。
なお、8月につきましては、時間が長くなりますことから、午後6時までの利用を月額9,500円、延長時間も併せて御利用される場合は1万700円としております。
資料のページを戻っていただきまして、条例の新旧対照表をお願いいたします。
条例文の改正内容につきましては、第2条第1項中「は、」の次に「児童1人につき別表に定める」を加え、附則の次に別表を加えるものでございます。
今回の条例改正により、運営費の財源を確保し、児童育成クラブの安定的な運営とサービス向上に努めてまいります。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 次に、議第95号「熊本市
附属機関設置条例の一部改正について」中、当分科会関係分についての説明を求めます。
◎福島慎一 教育政策課長 議第95号「熊本市
附属機関設置条例の一部改正について」御説明いたします。
共通の1の2ページをお願いいたします。
別表5は、教育委員会の附属機関の表となりますが、これに2件の附属機関を加えるものでございます。
まず、12番の市立幼稚園における特別支援教育等に関する検討委員会は、市立幼稚園における特別支援教育等に関しまして、必要な事項を審議するための附属機関として設置するものでございます。
次に、13番の市立学校における医療的ケア運営協議会は、市立学校におきます医療的ケアが必要な幼児、児童及び生徒に関する総括的な管理体制について協議するための附属機関として設置するものです。
参考までに、次ページ以降に新旧対象表をお示ししております。
以上、よろしくお願いいたします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 以上で議案の説明は終わりました。
これより質疑を行います。
分担議案について、質疑及び意見をお願いいたします。
◆山本浩之 委員 山本でございます。よろしくお願いいたします。
私からは、166ページの新規事業でございます学校防犯カメラ設置経費についてお尋ねいたします。
まず、各学校に何台設置されるのでしょうか、また、場所はどの辺りに、正門前とか、その場所というところと、防犯カメラは録画されるのかというところ、録画される場合はいつまで保存されるのか、あと、誰が録画を確認されるのかを教えていただきたいと思います。
◎中村順浩 健康教育課長 学校防犯カメラの設置事業でございますけれども、まず、設置する学校については、小学校、中学校でございます。現在PTAからの寄贈とか、いろいろな形で設置されている学校もございまして、それを除きます72校に設置を考えております。
5年計画で考えておりまして、来年度から5か年計画というところで、大体小学校、中学校、合わせて14校に毎年設置していきたいというふうに考えておるところでございます。
それから、設置の場所でございますけれども、予定しておりますのは、大体カメラの台数については2台ぐらいを考えておりまして、正門、もしくは校門、学校の希望も聞きながらというところもございますが、昇降口とか、そういったところが対象になってくるのかなというふうに思います。
それから、記録用のレコーダーももちろんございまして、それとモニター辺りも、職員室、事務室等に設置されるという形で、今のところは考えているところでございますが、その管理については、プライバシーというところも非常にございますので、ガイドラインを教育委員会の方で作成をしまして、そういった管理運用責任者、それと、画像の保管期限、それから画像提供の要件辺りも明確化しまして、個人情報保護という部分を踏まえた適切な運用を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
◆山本浩之 委員 ガイドラインをつくられて、個人情報とか、プライバシーも十分考えていただくということですので、期待しております。
また、防犯カメラを設置することは犯罪の抑止、防止にもつながりますし、すばらしい取組だと思います。防犯カメラによりさらに安心・安全に子供たちが学校を利用できるように期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆浜田大介 委員 関連で、すみません。
もう既に設置済のところもあるということなんですけれども、この辺りの古くなっていたりすると思うんですけれども、そういったところへの対応というのは考えられていらっしゃるんですか。
◎中村順浩 健康教育課長 現在設置済が62校でございます。そこについては、防犯カメラとしての機能はございますけれども、確かにある程度時間がたったりしているものもございますので、そういった部分については今後5年間をかけて設置してまいりますが、その中でも、そのほかの学校の部分の状況辺りも踏まえながら、今後必要であればその計画の中にも入れていきたいというふうには考えているところでございます。
◆浜田大介 委員 よろしくお願いいたします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆田上辰也 委員 児童育成クラブについてお尋ねです。
利用者負担金の条例化が提案されていますけれども、今度児童育成クラブが拡充されるということは大賛成で、市民の皆様、保護者の皆様、喜んでおられると思います。ただ、円滑に進められていくというのが一番肝要なことなんで、その観点からお尋ねしたいというふうに思います。
児童育成事業に関する条例というのはこの条例のほかに何かありますか。例えば、職員配置の基準とか、配置の面積とか、それから、支援員の資格要件とか、それと、また支援員に対する研修とか、そのような内容はきっちりと定めていないといけないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎水町美延 青少年教育課長 児童育成クラブに関する条例に関しましては、この負担金徴収条例のほか、設置と支援員の配置に関する条例をもっております。おっしゃるように、支援員の方々の配置が何人かとか、そういった数に関してもそこで定めているところでございます。
◆田上辰也 委員 教育の一環ですから、学校教育も児童数に応じて教員が何人というものもありますから、その一環である児童育成クラブについてもきっちりとした同じようなものが定められているのではないかという観点でお尋ねしたところです。
ですから、今後拡充されるということであれば、その基準にのっとって拡充していくという考えでよろしいですか。
◎水町美延 青少年教育課長 高学年受入れに関する拡充の計画も、基準に基づいて人員を配置して、それから、整備に関しましても、基準に基づいた整備を整えながら進めていきたいと考えております。
◆田上辰也 委員 もちろんその中には、人に対するサービスですから、人といってもこれからの未来を担う子供に対するサービスですから、それを行う人が一番重要なわけです。人間の人間による人間に対するサービスですから、そちらの質も、量も非常に大事なことだというふうに思うわけです。
今、支援員の確保というのがなかなか難しくなっているというふうなことを聞いたりすることもありますし、また、実はもう随分昔にもなりますけれども、支援員さんと保護者とのトラブルも耳にしたこともあります。その辺のことからすると、十分な質と量、これは考えておかなければならないというふうに思いますが、今後の拡充に対する方向性の中では、その辺についてはどのように進めていかれるつもりか、お尋ねいたします。
◎水町美延 青少年教育課長 これまでも支援員の方々の確保に関しては一番の課題でございました。そのために、これまでは支援員の方々が働きやすい職場にするために、支援員の方々のニーズを聞きながら、その多様なニーズに応える形で支援員の方々の給与体制とかを変更させてきたものです。今回今年度から採用いたしました会計年度任用職員制度というのも一つの大きな対策でありまして、これによって給与が上がったり、賞与が支給できたり、そういったことで支援員の方々の働く意欲ということを向上させるとともに、収入の安定化を図って、今後支援員をやってみようというような方々をもっと確保したいと、そういう観点から制度を導入したところでございます。
今後も高学年を受け入れるに当たって、ますます支援員の方々の確保というのは重要になってまいりますので、処遇改善も図りながら、そして、求人もしっかりと強化しながら、支援員の方々の数を確保しながら進めていきたいと思っております。
また、支援員の方々が働かれるに当たっては、委員が御指摘いただいたように、保護者の方に対するトラブルとか、対応の仕方、また、一番心配されているのは、支援を必要とする児童に対する対応をどうしたらいいのかというような悩みも支援員の方から聞こえてくるところでございます。そういった対応の仕方だったり、児童への接し方、そういったことは巡回指導員を配置しまして、そこの中でしっかりと研修を充実させて、日々のスキルアップということに努めているところでございます。今後もそういったことを十分充実させて、支援員の方々が働きやすい職場にして、サービス拡充に努めていきたいと思っております。
以上です。
◆田上辰也 委員 本当に望ましい最適な支援員さんの確保のためには、それなりの充実した労働環境であり、労働条件であったりすることが必要になってきます。学校の教員には教職員の給料表が適用されていますけれども、支援員さんについては、会計年度任用職員ですけれども、やはり市の職員の給料表が適用されると思うんですが、それは事務職だったり、技術職だったり、業務職だったり、いろいろありますけれども、どのような給料表が適用されていますか。
◎水町美延 青少年教育課長 会計年度任用職員制度に移行する際に、支援員の給料表を当てはめたものは、主任支援員が保育士の給料表、それから、そのほかの支援員については技能労務職の給料表を当てているものでございます。
◆田上辰也 委員 先ほど主任指導員には保育士の給料表、それなりの資格、経験、それから内容、いろいろな子供に対する理解が必要かと思いますけれども、それは主任指導員ばかりではないと思うんです。直接子供と接する支援員さんも、そういう内容に対する理解、知識技能を持っていないといけないというふうに思います。
先ほどの中では、技能労務職というふうにおっしゃいましたけれども、技能労務職というのは、ほとんど、いわゆる業務職、現業職といっていた内容だと思うんです。人に対するサービスではないですよね。
ですから、何を言いたいのかというと、物を扱う仕事ではないんだから、大事な未来を担う子供、人に対するサービス提供、指導をしたり、教育まで配慮した上での仕事ですから、技能労務職の給料表で適切であるのかと、大きな疑問を抱くのと同時に、それが適用されるということになるとすれば、応募しようとする支援員さんたちも、はたとちゅうちょされるのではないかなというふうに思います。
それで、現状はどうなのかですけれども、現状は主任支援員、一般の支援員の皆さんも含めて、具体的に、資格は求めていないにしても、実際にはどのような資格を持っておられる方がなっておられるか、把握されておられますか。
◎水町美延 青少年教育課長 今育成クラブで働いていらっしゃる支援員の方々は約500名いらっしゃいます。そのうち保育士、社会福祉士、または教員の資格を持っている方々が4割というところです。あとの方々は免許はお持ちではないというような状況です。
◆田上辰也 委員 免許を持っていない方も、子育ての経験があったりされている方がほとんどだというふうに思います。それから、4割もの方がそれなりの資格、中には教員の免許まで持っておられる方もおられる。それなりの資質がないと、児童育成クラブの運営というのは円滑にいかないのではないかなと。特に業務内容、私たちの頃とは今は違いますものね。昔だったら、お菓子をやって遊ばせておけばいいという私たちの頃とはもう今は全然格段に違う内容を求められています。保護者の皆さん、社会の中からも求められていますから、学校教育に類するというか同等、逆を言えば同等以上のことが求められているのかもしれません。社会と学校をつなぐところですから、部署としては。そういうことからすると、技能労務職という扱いはいかがなものかなというふうに考えますけれども、その辺について、責任のある立場の方でお答えできる方いらっしゃいますか。実は検討していただきたいんですよ、この現状を。
◎岩瀬勝二 教育次長兼教育総務部長 先ほど担当課長が御説明しましたように、会計年度任用職員に移行するに当たって、技能労務職ということでの給料表の適用を今回行っているところでございます。ただ、先ほどから委員おっしゃられるように、本当に技能労務職の給料でいいのかどうかということはあろうかというふうに思いますので、それに見合った給料表について、適用できないか、今後関係部署等と協議してまいりたいというふうに思っております。
◆田上辰也 委員 何にしろ人に対するサービスですから、質が何より大事なところですから、もちろん配置及び基準に合ったようにされた上での質の高さというのを確保していただけると、保護者としても安心です、預ける方としても。そういうふうな保護者の安全・安心のためにもぜひ前向きに取り組んでいただきたいなというふうに思います。
それから、実は以前東野中学校の落成式に行ったときに、新たな取組をたくさんされておられて、それで感銘を受けて一般質問もしたところですけれども、具体的には学校が一体となって、一丸となって、ワンチームで子供に対応する、担任も複数制で、グループ担任制の取組をされている。それだけ熱い思いを聞いて、すごい取組をされているんだなと。そういう取組の前提で最も大事なことは教職員の一体感です。情報の共有、みんなが同じ思いで、みんな同じ情報を持っていて、方向性も子供のために、これは児童育成クラブに関しても同じではないかなと思うんです。主任支援員がいて、ほかの支援員がいて、パートの人がいてというようないろいろな条件の人がいるかもしれませんけれども、最も大事なことは、一体的に子供に対して育てていこうという運営体制を持つことだというふうに思います。そのためにも、ぜひ情報共有、それから研修の充実などもしていただきたいなと思うんです。
なぜこういうことを言うのかといえば、その背景には、今回の児童育成クラブの充実、拡充、これを知らない支援員さんもいた。上から伝えられなかった。保護者から尋ねられて、ああそうなんですかと。それではやはり自分がやっている仕事に対する誇りも生まれません。ぜひその辺はしっかりと皆さんが情報提供したことが広く行き渡って、内容も皆さんも現状を把握できている、教育委員会の担当部署の現場の状況把握もきっちりできているというふうにあってほしいなというふうに思いますので、その辺のことを丁寧にやっていただくと、また支援員さんたちのモチベーションというのも上がるというものです。教育には喜びが必要ですから、育てていこうという喜び、その喜びのためにもぜひ皆さん、充実した体制とそれに移行するためのスケジュールを条件が整ってからきっちりと行うように、もう決まっているから、いけいけどんどんでやれやれではいけません。いつから始めるというのは決められたんですから、それに対する準備というのを十分に前倒しでやっていって、進めていって、体制整備もきっちりとやって、円滑な拡充に、事業につなげていただきたいというふうに思います。
教育長、何かそのことに関して、私の意見に関して思いがあれば、お伝えしていただきたいなというふうに思います。
◎遠藤洋路 教育長 今おっしゃったことで、私も支援員の方がどこまでそれを知らなかったかという状況も直接把握しているわけではないのですけれども、おっしゃっている趣旨はごもっともだと思いますので、しっかりと情報共有しながら進めていきたいというふうに思います。
◆田上辰也 委員 保護者からすると、学校と育成クラブ、全然別ではないんです。同じ敷地内で自分の子供も預かって育ててもらっているということですから、それこそ先ほどは育成クラブの一体感とか、学校の一体感といいますか、これはもう円滑して保護者からすれば、両方とも一緒に学校現場も育成クラブの現場も一体感を持って子供に当たっていただきたいなというふうに思いますので、どうぞその辺よろしくお願いいたします。
以上で終わります。
(「関連で」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 副分科会長 すみません、発言するつもりは余りなかったんですけれども、そもそも児童育成クラブの前の所管は健康福祉局だったんです。健康福祉局と学校を所管する教育委員会ということで、市民へのサービスということで児童育成クラブを整備しているんですけれども、それに対して、余りにも学校の協力がない。学校は学校、児童育成クラブは児童育成クラブということで、児童育成クラブからの要望に対して、学校側がけんもほろろの対応をどこでもしていたんです。もちろんすばらしい対応をしていた学校もあるとは聞いておりますけれども、そういう経緯の中で、質問が行われて、別々の局で所管して、児童育成クラブはうちとは関係ないもんねみたいな態度を教育者がとるのはいかがなものかということで、所管が教育委員会に移ってきたわけです。その中で、教育委員会が行うということになったわけなんですけれども、それによって、学校もかなり協力的になったというのがこれまでの経緯です。
果たして今の教育委員会が、児童育成クラブは教育の一環と思っていらっしゃるのか、あとは、学校教育と児童育成クラブが一体なものと考えているのか、そういうある程度考えを整理して伝えていった方がいいとは思います。
田上委員は、一体としてやるべきだというお考えだと思うんですけれども、学校教育と児童育成クラブを一体として考えられるかどうかというような疑問は私にはあるわけです。あくまでも児童育成のための市民サポートというような形でスタートしているわけですから、それを一緒にしたことによるメリット、デメリット、それはあくまでも、もちろん協力してやるけれども、こっちはこっちというような形で、そのサービスと学校教育に関してはきちんと自分たちの中で整理をつけておいてほしいなと思います。
流れとサービスと学校教育という中で、整理をつけておかないと、混同してしまいますし、保護者に対しては、学校長の責任ではないことも学校長の責任にされたり、児童育成クラブの責任ではないことも児童育成クラブの責任にされたり、責任の所在が曖昧になったり、対応を誤ったりする可能性が出てきてしまうので、田上委員の要望に関してもしっかりと答えてほしいですし、そういった切り分けに関しても、一体にするのであれば、どういう効果をもって一体として考えるのか、どう説明するのかというのも考えないと、本当にこんがらがってしまいますので、そういった説明を教育委員会としてちゃんとできるように、今後準備をしていってほしいなというふうに思いますので、要望だけです。
以上、答弁は要りません。
◆田上辰也 委員 副分科会長おっしゃる意味、よく分かります。制度が違いますから、体制も違う。ところが、保護者の立場として見たときには、そこには円滑な連携が全く同じにしろという意味ではないんです。それははき違えてもらっては困る。学校にいるときにはこういう特別な配慮があったと、これは育成クラブに伝えないといけない。こういうことがあったと、これは必ず伝えておかないと、後々困るというようなことはちゃんと伝えるというようなことが必要ですから、それらを一つの事例として言いますけれども、ほかにもきっちりと連携を取り合っていないと、いろいろな事件が起きたり、トラブルがあったり、事故があったりしますので、その辺の連携を強めてほしいという趣旨でありますので、ぜひその辺も配慮の上お願いいたします。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ただいまのいろいろな御意見もございましたので、意見を踏まえながら、課題の整理をまた皆さん方にはお願いしておきたいと思います。
(「関連で」と呼ぶ者あり)
◆上野美恵子 委員 児童育成クラブでいろいろお話がありましたけれども、指導員さんたちの処遇が改善されていくのはとてもいいことだと思っています。それがなくてはいい保育はできないというふうには理解をしております。そこで、1つは、研修とかはどうされるんでしょうか。
◎水町美延 青少年教育課長 支援員に関する研修は、指導員が巡回をしておりまして、巡回をする中で、そこのクラブの中で日々起きている事例を取り上げて、事例に対する対応の仕方だったり、そういったクラブごとの研修をまずやります。それから、事務に関する研修を全体研修として年に数回行います。そのほか、子供たちへの絵本の読み聞かせだったり、支援が必要なお子さんに対する支援の仕方だったり、そういった技術に関する研修も年に数回行っているところです。
そのほか、支援員同士の意識の共有、情報交換の場としてブロック研修ということで、地域ごとの支援員さんたちが集まって情報交換する研修の場もつくりました。
なお、今年度につきましては、コロナの関係で集合研修はなかなか難しかったものですから、各クラブごとにマニュアルを見直したりといった研修に今年度は専念していただいたというところはございます。そのような研修を行っております。
◆上野美恵子 委員 今度からの制度は、支援員さんと補助員さんというような感じで、処遇が違うと思うんですけれども、研修については一緒なんですか、支援員に対する特別な研修というのはないんですか。
◎水町美延 青少年教育課長 今御案内した研修につきましては、皆さん受けていただく内容のものでございます。そのほか、クラブを代表する主任研修というのも別にございまして、クラブを統括するためのスキルであったり、それから、事務の内容の説明を別に行っております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 今度の処遇改善によって、主任支援員とか、支援員になった方というのは、補助員とは違いますよね。それだったら、そこのところの内容的なレベルアップというか、そういう研修は必要ではないかなというふうに思うんです。それについてはどう思われますか。
◎水町美延 青少年教育課長 まず、支援員は、皆さん共通して一番基本となる業務は児童の見守りになります。これに関しては、先ほど御案内したように、基本的な支援員としての見守りのスキルアップの研修を全員に対して行っているというようなところです。そのほか、主任の方々に対しては、主任の方々が行う必要な事務研修について、主任研修で補完しているというような状況です。
また、今後必要に応じて支援員の方々のニーズをお聞きしながら、必要な研修を増やしていきたいと考えているところです。
以上です。
◆上野美恵子 委員 専門性を高めていくということで、要するに、主任とか、支援員とかという制度をつくっておられるのであれば、そこのところは、それだけの処遇にするだけの研修をきちんとやるべきだし、様子を見てすることではなくて、基本的にやっていただきたいというふうに思っております。
それから、では、そこの差です。今の答弁だと、児童の見守りというのが主たる任務であるというふうに言われましたけれども、それだったら、補助員も含めてもうちょっと処遇を改善して、責任はそんなに変わらないと思うんです。田上委員がおっしゃったように、子供に向き合うという大事な仕事をされるわけですから、そこのところは、すぐにはできないにしても、同じ命を預かる責任であるとか、子供の成長を見守るという責任がありながら、補助員であったり、主任だったり、支援員だったりというふうに格差があるのは何となくアンバランスな気がするので、これは今後の改善が必要だと私は思います。
そうでなかったら、お給料は差があるのに、見守りが主ですよと、その任務はほとんど変わらないわけでしょう。主たる任務の業務量やら責任がほとんど変わらないのに、そこに格差をつけて、こっちにはちょっと処遇改善する、こっちの人はそうじゃないよというのは、かえってすごく曖昧で無責任になります。
例えば、片方では主任の方はせっせとやって、補助員の方は何かパート感覚で、私は補助だけみたいだったら、非常に子供に対してまずいというふうに思うので、その点は改善をお願いしたいなと思っていますけれども、お考えをお聞かせください。
◎水町美延 青少年教育課長 議員がおっしゃるように、支援員については、主任、月給支援員、時給の支援員、補助支援員ということで、幾つかの給与体系を分けて設けております。そして、給与体系を設けるに当たって、それぞれの働かれる時間、総時間の違いだったり、役割の違い、役割分担というのも分けてきたところです。それは支援員さんたちの働き方のニーズにもお応えする形で、そういった形をつくったところでございます。
ただ、主任の方には、時給の支援員の方にはない必要な専門性といいますか、役割がございまして、クラブを総括して、また支援員さんたちを取りまとめて、クラブを1つのチームとしてまとめていくというような組織マネジメントも必要となってきますので、役割に応じたスキルを身につけていただくように、今後も研修に努めていきたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 結局指導員の確保が難しいから、いろいろ差をつけて確保しやすいというふうな条件もつくられているのではないかなというふうに思うんです。短時間でもいいよという方はどうぞとか、主任さんはこの方どうぞというふうに。確かに応募はしやすいかもしれないし、そういう面も必要だと分かります。だけれども、子どもを見守るという中身についての責任が負えるような処遇と働き方というのをぜひ確保するような方向でやってほしいなというふうに思います。そうでないと、せっかくよくしようと言いながら、責任が伴わないような中身になってしまうのかなというふうに心配をいたしますので、お願いいたします。
それから、今回利用者負担が改定になりますけれども、年額の換算で幾らぐらいの利用者負担が増えるのか、金額でお願いします。
◎水町美延 青少年教育課長 年額の負担の上がり幅といいますか、幾らぐらい上がるのかという御質問にお答えします。
これまで一律4,300円の場合は年額5万1,600円でした。それが同じ条件で比較をしますと、18時まで御利用されたとしましたら、6万4,500円となります。つきましては、差額は、年額で1万2,900円ということになります。
◆上野美恵子 委員 事業費総額にすると幾らになりますか。
◎水町美延 青少年教育課長 事業費総額、運営費の差という……
◆上野美恵子 委員 いえ、利用者負担が増える、予算上の何億円か負担が増えるでしょう。
◎水町美延 青少年教育課長 市の歳入が増える額の差額という意味でお答えしたらよろしいですか。
◆上野美恵子 委員 利用者負担が増える分、利用者の方が。
◎水町美延 青少年教育課長 利用者の方がお支払いいただく金額が増える額なんですが、令和3年度で申し上げると……
◆上野美恵子 委員 年額でお願いします。
◎水町美延 青少年教育課長 令和3年度で申し上げると、年額3,200万円ほど、それから令和4年度の見込みで申し上げると、9,500万円程度と見込んでおります。
◆上野美恵子 委員 今おっしゃった一般の場合の1万2,900円の増額というのは、年額はそうなんですけれども、例えば夏休みは、もう2倍半ぐらいになるわけです。とても負担が増えて利用しにくくなる、負担が重いなというふうになると思うんですけれども、今年10月からの改定だったかと思いますけれども、要するに、私からすれば、今ちょうどコロナで保護者の皆さんたちの暮らしぶりとか、そういう家庭の子供さんたちの御苦労を思えば、コロナ真っ最中の今どこに行っても収入が減った、生活が厳しい、支援をしてほしい、どうにかならないかということをこれだけ国中がとにかくどうやって暮らしを守ってもらおうか、どうしようかという議論をしているときに、そのまた真っ最中に、利用者の負担増を実施するということについてどうお考えですか、胸が痛みませんか。
◎水町美延 青少年教育課長 本当に委員がおっしゃるとおり、ちょうどコロナ禍にありまして、経済的にコロナで困っていらっしゃる方々にとって、実質の値上げということになりまして、その点につきましては本当に申し訳なく、心苦しく思っているところでございます。
ただ、今回の料金の見直しにつきましては、児童育成クラブの運営を今後も維持しまして、保護者の方々の就労支援をしっかりと続けていくもの、そのために支援員の方々の待遇を改善しまして、見守りをする人員の確保を続けていくものでございます。また、今後は保護者の方が安心してもっと働けるように、サービスを拡充するためのものでございます。
ちょうどタイミング的にコロナの時期と重なってしまって、大変申し訳なくは思うんですけれども、育成クラブにとっても待ったなしのタイミングであると思います。どうか御理解を願いたいと思っております。
◆上野美恵子 委員 児童育成クラブの制度を維持していくために必要だというふうに言われましたけれども、でも、この時期にこの負担を仮にしなくても、児童育成クラブの事業そのものがそこで断ち切れることはないと思うんです。
例えば、今コロナが真っ最中だから、実施を半年ずらす、1年ずらすという検討はされたんですか、しなかったですか。
◎水町美延 青少年教育課長 実施の時期も庁内の方でもしっかり検討しましたけれども、市の財政状況も厳しい折、申し訳ないんですが、利用者の方々にも一定の御負担をお願いするということで、このように決定いたしたところです。
◆上野美恵子 委員 今検討したというふうに言われましたけれども、検討されたのなら、もうなおのこと残念です。どうして検討したんだったら、ちょっとでも猶予をしようかという発想にならないかというのが私はとても残念です。だって本当に今大変なんです、皆さん、仕事がないとか。それで、就学援助になれば確かに減免とかありますけれども、そのボーダーラインの方々が一番つらいんです、いろいろな支援がなくて。そんなときにこういう負担をすれば、いつも就学援助をもらえない、もらわないで頑張っている必死になっている人たちのところには負担がポンといくわけです。だから、それはいろいろ財政とかあるかもしれません。だけれども、こういうみんなが大変な時期には、そのことも検討したんだったら、きちんとその状況に合ったことを勘案するというのは、私はあってもいいのではないかなと思います。
だって、今度年間で1億円ぐらい増えるというふうな予算が提案されていますけれども、1億円は大きいかもしれないけれども、ではコロナ対策で減免をするとか、そんなことだって検討できたはずでしょう。交付金だって使って、1億円くださいと、その分で半年延ばす分については、コロナの交付金でコロナ減免をやりますとか、そういう柔軟な発想というのがどうしてこういう負担をするときにできないのかなというのは思います。何もかも市の単費で全部賄ってください、やってくださいとは言いません。だけれども、いろいろな工夫というのができないはずがないと思うんです。そういう知恵を子供に関わる方には、子供の立場に立ったならば、持っていただきたいし、そういう検討をすべきだというふうに私は思うけれども、教育長、いかがですか。
◎遠藤洋路 教育長 先ほど課長からも申し上げましたように、こういう厳しい時期に値上げをせざるを得ないことに関しましては、非常に心苦しいと思っていますし、私どもとしても苦渋の判断ということでありますけれども、今御意見いただきましたように、今後コロナ対策の事業等で国のお金で利用できるものがあれば、積極的にその活用は探っていきたいというふうに思っております。
◆上野美恵子 委員 コロナ対策といえば、いろいろな生活が厳しいとなれば、何か経済局の支援とか、そういうところの支援だというふうな発想がないですか。でも、教育委員会としても、できることはあるということを検討すべきだと思うんです。今からでも遅くないです。コロナは明日終わるわけではないですから、影響というのはかなりまだ続いていくかと思われますので、そういう状況も見ながら、10月実施について、何かの手が打てないのかと。せめてコロナが、ワクチンも普及して、少し収束してきましたというふうな状況になって、家庭の経済状況が改善する兆しがあるという時期まで、そういう応急的な手だてを私は検討してほしいし、しなければ、本当に心苦しいと幾ら言われても、そこにとても心があるというふうには思われない。工夫をしていただくように強くお願いをしておきます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆荒川慎太郎 委員 149ページにあります高校改革関連経費、市立高校における早稲田大学リーダーシップ研修経費とありますが、この内容と対象者等を教えていただけますでしょうか。
◎濱洲義昭 学校改革推進課長 お尋ねの早稲田大学リーダーシップ研修150万円計上しておりますけれども、市立高校の2校の生徒と教員を対象とした研修経費でございます。令和元年度から3年間の取組で、今年が2年目、令和3年度で最後ということでございます。
◆荒川慎太郎 委員 ちなみに、何名ぐらい研修に参加されていらっしゃるんでしょうか。
◎濱洲義昭 学校改革推進課長 基本的には令和元年度から始めておりまして、当時の1年生の必由館高校の国際Aコース、それから千原台高校の国際経済コースから11名ですので、生徒が約50名です。教員についても、その担任をされる先生方ですけれども、2年目になってからある程度全体に広げるという形でやっておりますので、基本的には選抜した生徒と教員、それから、全体に広げていくと、そのような制度設計になっております。
◆荒川慎太郎 委員 すみません、ちょっと聞き取れなかったんですけれども、累計で50人ということですか。
◎濱洲義昭 学校改革推進課長 累計でいきますと50名以上おります。ただ、最初の出発点が生徒50名と、教員の一部の方ということで出発しています。
◎南弘一 千原台高等学校長 補足説明をさせていただきます。
濱洲課長からございましたように、最初のスタート時点はそのような立てつけでスタートしております。ただ、今年度千原台高校では、コロナの影響でオンラインでその研修を受けられる体制が整いましたので、本校では該当の2年生全員に対して研修を行いたいということで、早稲田大学の科の方とも相談、要望しまして、2年生の全生徒に通年で研修を行っております。
加えて、昨日ですけれども、必由館高校の全職員と本校の該当学年の2年生の職員全員にオンラインでまた研修を行っているという実績がございます。
以上です。
◆荒川慎太郎 委員 ありがとうございました。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆上野美恵子 委員 予算説明資料の149ページ、教育総務費、2番の教育総務行政経費の学校事務補助と学校主事補助雇用の経費に関連してお尋ねします。
前もちょっと1回申し上げたと思ったんですけれども、学校主事さん、補助員さんたちの任用の問題、雇用の改善、学期雇用から通年雇用への改善について、こういう予算を提案するに当たって御検討なさった点を御説明お願いします。
◎福島慎一 教育政策課長 学期雇用については、事務補助、学校主事補助、いろいろな職種がある中で、学校主事補助さんについては、長期休業中に職務がないといったところはないので、この辺りには改善の余地があるということで、令和3年度に向けて少し改善を図ろうとしたんですが、コロナの方に予算がとられておりまして、令和3年度に改善をすることが難しかったということでございます。
◆上野美恵子 委員 では、予算要求はされたんですか。
◎福島慎一 教育政策課長 まずは学校主事さんの学期雇用の撤廃を考えたところで、予算要求は行ったところです。
◆上野美恵子 委員 では、財政の方からの理解が得られなかったということですか。
これなんですけれども、県下でもほかの市町村は余りこういうのはないというふうに聞いたんですけれども、そういう状況は把握されているんですか。
◎福島慎一 教育政策課長 県内の自治体で教育委員会内で学校主事さんとかいうところの会計年度任用職員制度が余りないんですが、指定都市を見てみますと、学期雇用があるところもあれば、通年雇用もあるということで、様々というところでございます。
◆上野美恵子 委員 指定都市は何か所ぐらいあるんですか。
◎福島慎一 教育政策課長 熊本市を含めまして、新潟、仙台、大阪、広島の5市です。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
県下ではほとんどないということと、それから、政令市でも5市ということは、どこでも改善されている問題ではないかなというふうに思うんです。
さっき一番最初のお答えで、学校主事さんについては、休業中もお仕事があるというふうに言われましたよね。だったら、仕事があるのに、こんな学期雇用をやっていたら、どこかにひずみがくるのではないんですか。いかがでしょうか。
◎福島慎一 教育政策課長 子供がいないときにする作業は、確かに長期休業中にありますので、夏休みとか、冬休みに仕事はないとは言えませんが、学期雇用している学校については、子供たちがいない時間帯で危険な作業などはやっているところで、ここは先ほども申し上げたとおり、改善の余地があると思っていますので、もう少しコロナの状況を見ながら、取り組んでいきたいと思っています。
◆上野美恵子 委員 コロナは大変ですけれども、やはりこれは矛盾ではないかなと思うんです。ですから、ぜひ次の年度はもう少なくともやれるように頑張っていただきたいなと、矛盾を解決できるように頑張ってほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(「関連」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 副分科会長 すみません、またついつい口を出して申し訳ないんですけれども、学校事務補助と学校主事補助、休み期間中にというようなことがありましたけれども、今現在学校施設全体のマネジメントを校長、教頭をはじめ教員ができていないというような状況があって、側溝が詰まっていたりとか、排水溝が詰まっていたり、どこそこが壊れたりというようなことがあっても、的確にそれを把握して施設課につなげるというようなことが実際できていない部分があるんです。そういったところも含めて責任を持っていただいて、そういった新たな仕事をして、それが学校の施設、学校全体のマネジメントの向上になるというようなところで、通年の契約をしていくといったような取組をすることで、予算を獲得しやすくなるのではないかなというふうに思いますので、ぜひ学校の課題解決のために予算獲得を目指していただければなというような要望だけしておきます。
◆田上辰也 委員 153ページに、スクールソーシャルワーカーがありますけれども、スクールソーシャルワーカーは現在何名必要で、何名確保できているのか、お尋ねいたします。
◎川上敬士 総合支援課長 来年度の当初予算では16名の人数を計上しておりまして、現在13名のソーシャルワーカーが決まっております。現在も公募をかけまして、明日木曜日に2名面接をする予定にしております。
◆田上辰也 委員 ぜひ確保していただきたいなというふうに思います。と同時に、途中で辞めていかれることのないよう、十分な手当というか、しっかりとしたフォローをお願いしたいなというふうに思います。
それで、スクールソーシャルワーカー配置事業が3、4、5、6と4本ありますけれども、これはもともとは同じ趣旨というふうに考えてよろしいんですか、特別にこの時期だから、この費用が発生したということなんでしょうか。
◎川上敬士 総合支援課長 一番上はスクールソーシャルワーカー事業なんですけれども、4番、5番、6番はスクールカウンセラー事業です。4番のスクールカウンセラー事業の方が、通常中学校区に配当しておりますスクールカウンセラーに係る経費です。
それから、5番目は、熊本地震後、熊本地震関連で、これは国の10分の10の補助を受けているスクールカウンセラーの予算となります。
6番目が、新規で令和3年度から
新型コロナウイルス関連ということで、これは3分の1補助を受けて行うものになっております。
◆田上辰也 委員 先ほどは失礼しました。ソーシャルワーカーとカウンセラー、混同しておりました。
平常時は4番ということで考えてよろしいんですか。それで、熊本地震とコロナウイルスが落ち着いて影響がなくなったら、この予算はなくなると考えてよろしいんでしょうか。
◎川上敬士 総合支援課長 5番の熊本地震関連につきましては、熊本地震後、カウンセリングが必要な児童・生徒数を年間3回ずつ調査を行っておりまして、その数がだんだん減ってきております。10月現在、最新の情報もありますけれども、1月でもう200を切って100台になっております。それに伴って、熊本地震関連のスクールカウンセラーの時間数も減らしていっておりますが、昨年度から新型コロナが発生しましたので、その時間を増やしていると。これがコロナも落ち着いて、熊本地震も落ち着いていくと、カウンセリングの時間数が減っていきますので、あわせて、今回不登校対策も含めて通常分のカウンセリングの時間を増やしていただいておりますので、なるべく私どもとしては、減少していく分については予算要求して増やしていくという方向で考えているところです。
◆田上辰也 委員 今の御説明だと、現状、要するにニーズに応じてフレキシブルに対応していくという方針だと考えてよろしいですか。
◎川上敬士 総合支援課長 先ほどカウンセリングが必要な児童・生徒数の調査を熊本地震後からずっとやっているというふうにお伝えしましたが、やり方も少しずつ変えていきまして、最初は熊本地震のことだけしか調査しておりませんでしたけれども、新型コロナが出たことで、新型コロナに関してどれぐらい必要ですか、熊本地震でどれぐらい必要ですかというのを学校に調査をかけております。
ただ、もともと地震がなくても、コロナが発生しなくても、一定数のカウンセリングが必要な子たちがいたわけですので、全体数はどれぐらいいるのかというのを今年度2回目から調査をしておりまして、その数も含めて、熊本市内の小中学校にカウンセリングが必要と考えられる子供が総数でどれぐらいいるのかというのをこれから見ながら、スクールカウンセラーの予算の方も考えていきたいというふうに考えています。
◆田上辰也 委員 現状の子供たちがどうあるのかということをしっかりと把握した上で、弾力的に運用するというその姿勢はぜひ堅持していただきたいと同時に、先ほどから上野委員がおっしゃるように、これは経済当局、財政当局にもしっかりと説明しておいて、理解してもらうように努めておいてください。
以上です。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかにありますでしょうか。
◆上野美恵子 委員 今度の予算を組むに当たって、少人数学級の拡充についてはどんなふうに検討をされて、今後どういうふうにしようと思われているか、教えてください。
◎福島慎一 教育政策課長 一般質問の三森議員の方にもお答えしたんですが、現在熊本市は、先行実施ということで、小学校1年生から4年生、中学校1年生までやっております。順次来年度から2年生、3年生と全国的には拡大してまいりますので、その国のスケジュールでまいりますと、小学校5年が令和6年、6年生が7年となりますので、この辺りが前倒しができないか、新年度に入りまして、早急に検討して方向性を示したいと思っております。
◆上野美恵子 委員 熊本市はもともと少人数学級はとても大事な課題として位置づけて、全国に先駆けてやってきたわけです。だから、今出している予算というのがあるので、次年度以降に国が出してくれる分があれば、当然今の予算を減らさなければ順次拡大するということが可能なんです。でも、国が出してくれるから、その国に追いつくまではじいっと待って自分の予算を減らしておこうと思ったら進まないわけです。だから、この課題にどう向き合っていくかという教育委員会の姿勢が問われるのかなというふうに思うんですけれども、教育長もこの課題についてはそんなに後ろ向きではないお考えをお持ちだったと思います。今までの予算は確保しながら、前向きに進んでいくというお考えが大事かと思いますけれども、その点について、教育長の考えをお尋ねします。
◎遠藤洋路 教育長 そのとおりといいますか、本会議での答弁でも、あえて前倒しということも申し上げたところでして、教育委員会としては、ぜひそれを目指していきたいというふうに思っております。
◆上野美恵子 委員 今度の予算にはないですけれども、早急に拡充をお願いしておきます。
それから、171ページ、予算説明資料の奨学金の貸付事業があるんですけれども、前回補正でも申し上げまして、きちんと活用されていけばいいなというふうに思っておりますけれども、予算上は貸付けについては、一応前年度並みの貸付けを予定されているような中身になっているかなと思うんですけれども、これは昨年度の予算対比になっているんですか、それとも、最終補正を踏まえた対比になっていますか。
◎惠口猛 指導課副課長 本年度貸付金の1億円の内容といたしましては、高校等での継続で貸付けが必要な方が69名、それと、高校等での新規が100人、それと、大学等の継続分で22人、大学等の新規分で35人ということで、135人新しい方が来られるということを想定して組んでおる予算でございます。
◆上野美恵子 委員 前年と比べてどうかということを聞いたんですけれども。
◎惠口猛 指導課副課長 申し訳ございません。前年度と同等でございます。
◆上野美恵子 委員 それについては、利用が減っている中で確保されている点については一定評価をするところですので、補正のときに指摘をしたように、せっかく組んだ予算が使えませんでしたみたいな報告にならないように、利用者の側に立って運用したり、状況を把握したりしていただくようにお願いしておきます。
この奨学金の制度には、返還の猶予という制度がありますけれども、こういうのはどのくらい利用されているんでしょうか。返還猶予の執行状況が分かれば教えてください。
◎惠口猛 指導課副課長 今手元にございます資料といたしましては、返還の猶予につきましては、コロナ関係で昨年9名の猶予をさせていただいたという情報しかございません。
総人数につきましては、ちょっと今手元にございませんので、後ほどまた御説明があろうかと思います。
以上です。
◆上野美恵子 委員 分かりました。後ほどお願いいたします。
それから、この奨学金で返還の免除という規定があるんですけれども、条例によれば、死亡なさったときだけになっているんです。ただ、今の子供たちの状況を見れば、生活が苦しいとか、いろいろな形で返済が難しくなるという方がおられると思うんです。何と比べたらいいかというのはよく分かりませんけれども、福祉資金の貸付けも死亡に限らず、所得激減とか、返済能力がないことについては減免するとか、特に福祉資金はコロナの貸付けについては、非課税世帯で収入が減った状態にある方には返済を免除するというふうに、先ほどからのコロナという特別な条件の中では、もう無理やり取りまくるというのは難しいということの範囲が広がっているんです。通常時であってもお亡くなりになった方だけしか対象にならないような免除制度というのは、余りにも限定的過ぎないかなというふうに思っているんですけれども、そうでなくても、今コロナですので、今のような運用では極めて不十分だと思います。
だから、猶予の件について言うならば、コロナで9名の方を猶予したというふうに御報告がありましたけれども、免除について、コロナという状況を踏まえた免除の拡充と、それから、一般的に考えても、死亡ではなくても、例えば会社が倒産したとか、失業したとか、国民健康保険でもそういうことについては免除規定があるんです。ましてや、教育費が足りないから、足りないお金を借りて、働いて返すという方については、もともと大変なんだろうなというふうに思いますので、免除は死亡のみという余りにも限定的な規定については、何らかの形で、当面コロナ禍にあっては早急な見直し、将来的にも通常時も一定の緩和というのをしていかないと、大変厳しくはないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎惠口猛 指導課副課長 福祉資金のことをおっしゃられましたので、福祉資金の方を確認してみようかと思っておるところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 確認では駄目です。言ったからもう分かっているでしょう、今言ったんだから。
要するに、死亡のみというのだと本当に限定的なんです。一般的にこういう免除の規定というのは、払えない状況になった方には免除をせざるを得ないということから生まれているものだから、何らかの改善をしないと、特にコロナの中で困窮している方に対して、何の手も差し伸べられないということになりますので、いかがでしょうか、教育長。これは余りにも限定的過ぎると思いませんか。
◎遠藤洋路 教育長 免除ということは、お金を返さなくていいですよということなんで、余り乱用はできないと思いますけれども、条例で決まっているところを教育委員会で勝手にというわけにもいきませんが、御指摘いただきましたように、ほかの制度も参照しながら、今奨学金の全体制度の見直しをやっていますので、それと併せて検討させていただきたいと思います。
◆上野美恵子 委員 今見直されているとおっしゃいましたけれども、例えば、他都市ではこういう返還免除について、死亡だけというところは幾つもあるんですか。
◎惠口猛 指導課副課長 申し訳ございません。他都市の状況の免除につきましては、今現在調査のデータがございませんので、お答えすることができません。
◆上野美恵子 委員 教育長が見直しをやっているとおっしゃったから、当然見直すときは現状を調査して、現状も分からないのに見直しは難しいでしょう。だったら、調査を速やかに、もうやっておくべきだけれども、していないのなら、今からでもやっていただきたいし、とにかく死亡だけというのは余りにも範囲が狭過ぎると思います。だから、本当に困窮した生徒さんたちが安心して学べるようにするための制度なのに、これでは厳しいのではないかなと思います。
それから、続けて、奨学金で、去年の一般質問でもお願いしたんですけれども、給付型の奨学金をこの機にぜひ実現してほしいというふうに言って、市長も任期中には考えているという答弁があっているんですけれども、その後の検討状況、今後の見通しについてお願いいたします。
◎惠口猛 指導課副課長 給付型の奨学金のことについてお尋ねがございましたけれども、国や県の制度が大きく変わる中、市独自の給付型奨学金制度の創設につきましては、現在対象者の範囲や給付内容、様々な課題についての検討を行っているところでございます。海外留学等の支援や市民、企業等からの寄附金による基金の活用等、また、コロナ感染症の影響も視野に入れて、市長申しましたとおり、任期中の実現に向けて取り組んでいるところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 市長は任期中でしょうけれども、教育委員会としての一定の取りまとめというのは、いつ頃を目指しておられるんでしょうか。
◎惠口猛 指導課副課長 できるだけ早めに取りまとめたいとは思っているところでございます。
◎遠藤洋路 教育長 私も先ほど見直しをしているところと申し上げましたけれども、給付型の奨学金が、副課長から申し上げたように、海外の留学とか、そういうことも含めて検討していたんですけれども、コロナの状況で、なかなか海外に留学する奨学金を今つくりますというのが適切なのかということで、むしろ国内でもっと困っている方に届くようなということも含めて、奨学金の趣旨もこれまで考えていたものが適切なのだろうかという観点も含めて見直しをしていますので、これまでのスケジュールと少し変わってきてしまうのかなというふうに思っていますが、制度自体をもう一度コロナの状況に合わせて見直そうという作業をしているところです。
◆上野美恵子 委員 コロナになる前のスケジュールだったら、いつになっていたんですか。
◎遠藤洋路 教育長 もちろん市長とも相談ですけれども、今年度中にはある程度概要を固めて、市長の判断を仰ぐというスケジュールで進めていたところです。
◆上野美恵子 委員 いろいろバリエーションをお考えいただくのは大変結構なことかと思いますけれども、地域を見ますと、まずは就学すること自体が厳しい御家庭も増えてきておりますので、海外留学と言わずに、まずは国内でもきちんと学べるということを検討していただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それから、同じくコロナ禍で拡充していただきたいのが、就学援助制度なんです。前々から部活やPTA会費や生徒会費の追加をしたらどうかという御提案をしておりました。これについて、もし追加すれば、どの程度の事業費が見込まれるかという試算はなさっておられますか。
◎惠口猛 指導課副課長 生徒会費、PTA会費及びクラブ活動費の件でございますけれども、試算といたしましては、生徒会費とPTA会費につきましては、国からの基準額が出ておりまして、クラブ活動費がちょっと実態がつかみにくいということがございますので、生徒会費を負担した場合、年間で大体4,400万円ほど、PTA会費につきましても、年間で3,300万円ほどかかりますので、仮に就学援助でこれを負担したということになりますと、7,700万円台ぐらいなるのではないかと思われます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 これを支給したらどうかという提案を何回もしてきたんですけれども、それについての検討というのはどうされているのか。
◎惠口猛 指導課副課長 PTA会費、それから生徒会費、クラブ活動費の件につきまして、支給検討についての必要性は十分考えられるところなんですけれども、他都市等の状況も見ながら検討をしているところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 支給の必要性があるというふうに認識されているんですか、今答弁されましたけれども。
◎惠口猛 指導課副課長 支給検討も必要だというふうに考えておるということでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 それはとても曖昧です。支給の必要があるから国が対象に入れているんです。国が必要だといっているものを熊本市の教育委員会が支給の必要性があるかないか検討していますというのは、ちょっといかがなものかと思いますけれども、支給の必要性は国が認めているわけでしょう、市は認めないんですか。
答弁をお願いします。
◎惠口猛 指導課副課長 申し訳ございません。ちょっと私の言い方がまずくて申し訳ありませんでした。支給検討が必要だと、国の基準に出ているということは確かに見ておりますので、そこからの検討を今考えているというところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 一応部活は難しいにしても、PTA会費とか生徒会費については、おおよそこの程度の事業費が想定されるというところまで計算をされて、何とはなしに検討もされているような雰囲気ではありますけれども、コロナになってから、先ほどから言っているように、とても皆さんがきつい状態におられるので、この機にせめて試算ができている3,300万円と、4,400万円について支給をしようというコロナを踏まえた検討はされておりませんか。
◎松島孝司 学校教育部長 御指摘いただきましたとおり、先般もこちらについては課内の方で検討していると私も話は聞いておるところでございますが、例えば、クラブ活動費以外の生徒会費、PTA会費以外にも、就学援助として、例えば卒業アルバム等のもろもろの就学援助にまた必要なものも、ほかにもいろいろあるというふうな認識をしておるところでございます。限られた予算の中で、今何が一番必要なところ、優先度をつけながら効果的な予算措置をしていくように検討しているところでございます。もちろんコロナの状況も踏まえて、そこはしていっている状況でございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 コロナの状況も踏まえて検討していると部長が言われましたけれども、それだったら、今しなければ駄目ですよね、だんだん収束に向かうかもしれないから。それは検討していただけるんですか、コロナに向けて何らか具体的にやっていくというのは。
◎松島孝司 学校教育部長 コロナに向けてというか、コロナの状況も鑑みながら、就学援助の御家庭というのは、コロナのあるなしにかかわらず、御申請いただいて、経済的に厳しい状況というのは重々把握しておりますので、そこもトータルに含めて、何が最優先で予算措置をしていくべきかということをしっかり検討してまいりたいと考えているところでございます。
◆上野美恵子 委員 いろいろ言いましたけれども、私は教育長にお願いがあります。いろいろありますけれども、コロナだから子供さんの御家庭の状況というのをよく把握しながら、さっきの育成クラブの値上げはしない、そして、むしろ本当に子供たちがコロナであっても何があっても安心して学べるような、そのために委員会が努力をする、考えるということをしていくべきだろうと思うんです。そんなふうに思われませんか、そういう努力を私はしていただきたいと思うんですけれども。
◎遠藤洋路 教育長 コロナの影響で非常に困っている家庭が多いということはもちろんだと思いますので、状況をよく把握するということと、我々としてできることを精いっぱいこれからも努力させていただきたいと思います。
◆上野美恵子 委員 ぜひよろしくお願いいたします。
もう一つは、いつも言ってきました、こういうコロナのときで教育の予算も大変だろうと思うんですけれども、この間熊本で久しぶりに震度4というのが南区の方でありまして、ちょっと地震の記憶がよみがえってきて、皆さんも、ああやっぱりそういう備えもいるのかな、防災ということをお考えになったと思うんですけれども、毎回ここでお願いしてきた学校施設の改修、確かに長寿命化ですごくお金がたくさん要ると思うんですけれども、それも含めて、もしも何かあったときの避難所になっていく学校施設が、少しでも快適に過ごされるようになっていくためにも、私は体育館の改修は、とりわけふだんから気がけてやっていただきたいなというふうに思っています。
今度の予算にも一定は含まれておりますけれども、体育館の老朽化とか、避難所としての機能の確保のために頑張っていただきたいというふうに思っていることについて、今の取組と今後の方向についてお尋ねいたします。
◎内村智 学校施設課長 先般の地震のときも、私もかなり冷やっとして嫌な状況でございますけれども、学校施設の改修でございますけれども、体育館関係でも多方面からも改修を急いでくれというような御意見をいただいております。私どもとしましては、長寿命化関係と併せたところで改修関係を進めていきたいというふうに思っておりましたけれども、予算決算委員会の総括の方で、財政局長からもお話がありましたように、当初私ども、学校施設の長寿命化計画の上位計画であります公共施設等の総合管理計画の実施計画が、本来でありますと、令和2年度に策定して令和3年度から実際の工事関係がスタートするということで、スケジューリングを立てておりましたけれども、市全体がコロナの対応に集中するということで、この計画が1年先送りという形になっております。それを受けまして、学校施設関係も令和3年度からのスタートというのが切れないような状況になっているところでございます。ですので、今後上位計画であります公共施設の総合管理計画と歩調を合わせたところでの改修を適時進めていきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 ぜひきちんと財政を確保して進めていただくようにお願いしておきます。
○小佐井賀瑞宜 分科会長 ほかによろしいですか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○小佐井賀瑞宜 分科会長 では、ほかにはないようですので、以上で教育委員会に関する議案の審査を終了いたします。
これをもちまして、教育市民分科会を閉会いたします。
午後 2時59分 閉会
出席説明員
〔文化市民局〕
局長 井 上 学 市民生活部長 白 石 義 晴
地域政策課長 梶 原 勢 矢 地域活動推進課長 岩 本 清 昭
生涯学習課長 青 山 和 人 首席審議員兼生活安全課長
寺 崎 真 治
人権推進部長 福 田 栄 拓 人権政策課長 津 江 三喜雄
男女共同参画課長 山 田 紀 枝 文化創造部長 林 将 孝
文化政策課長 田 島 千花子 文化財課長 北 野 伊 織
熊本城総合事務所長網 田 龍 生
熊本城総合事務所副所長
岩 山 誠 二
熊本城調査研究センター副所長
坂 本 正 恵
〔中央区役所〕
区長 横 田 健 一 区民部長 酒 井 健 宏
総務企画課長 石 坂 強
〔東区役所〕
区長 宮 崎 裕 章 区民部長 小 島 雅 博
〔西区役所〕
区長 甲 斐 嗣 敏 区民部長 木 櫛 謙 治
首席審議員兼総務企画課長
田 中 孝 紀
〔南区役所〕
区長 村 上 誠 也 区民部長 緒 方 公
総務企画課長 福 田 敏 則
〔北区役所〕
区長 小 崎 昭 也 区民部長 松 川 善 範
首席審議員兼総務企画課長
中 川 和 徳
〔教育委員会〕
教育長 遠 藤 洋 路 教育次長兼教育総務部長
岩 瀬 勝 二
教育次長 塩 津 昭 弘 教育政策課長 福 島 慎 一
教育政策課審議員 上 村 清 敬 学校改革推進課長 濱 洲 義 昭
学校施設課長 内 村 智 青少年教育課長 水 町 美 延
図書館長 坂 本 三智雄 熊本博物館長 田 端 文 一
学校教育部長 松 島 孝 司 指導課長 大 江 剛
指導課副課長 惠 口 猛 首席審議員兼教職員課長
岩 崎 高 児
総合支援課長 川 上 敬 士 教育審議員兼特別支援教育室長
若 杉 敏 郎
健康教育課長 中 村 順 浩 人権教育指導室長 平 生 典 子
教育センター所長 森 江 一 史 教育センター副所長廣 瀬 泰 幸
教育センター副所長本 田 裕 紀 必由館高等学校長 城 野 実
千原台高等学校長 南 弘 一
〔議案の審査結果〕
議第 5号 「令和3年度熊本市一般会計予算」中、
教育市民分科会関係分
……………………………………………………………(審 査 済)
議第 15号 「令和3年度熊本市
奨学金貸付事業会計予算」…………(審 査 済)
議第 52号 「熊本市
放課後児童健全育成事業利用者負担金徴収条例の一部改正について」
……………………………………………………………(審 査 済)
議第 95号 「熊本市
附属機関設置条例の一部改正について」中、
教育市民分科会関係分
……………………………………………………………(審 査 済)...