平成26年第3回定例会 第3回 横浜市会 会議録(第11号)
定例会----------------------------------- 議事日程第15号 平成26年9月3日(水)午前10時開議 第1 会期の決定 第2 市報第4号
市営住宅等使用料支払請求即決和解事件に係る和解及び
市営住宅使用料支払請求調停事件に係る調停についての専決処分報告 第3 市報第5号 自動車事故等についての損害賠償額の決定の専決処分報告 第4 市報第6号 平成25年度横浜市
繰越明許費繰越計算書報告 第5 市報第7号 平成25年度横浜市事故繰越し繰越計算書報告 第6 市報第8号 平成25年度横浜市公営企業会計予算の繰越額使用計画の報告 第7 市第46号議案 横浜市
市庁舎移転新築工事技術提案等評価委員会条例の制定 第8 市第47号議案 横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例の制定 第9 市第48号議案 横浜市瀬谷区における
区民文化センター基本構想検討委員会条例の制定 第10 市第49号議案 横浜市
幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例の制定 第11 市第50号議案 横浜市家庭的保育事業等の設備、運営等の基準に関する条例制定 第12 市第51号議案 横浜市特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の制定 第13 市第52号議案 横浜市
放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の制定 第14 市第53号議案 横浜市
地域包括支援センターにおける包括的支援事業の実施に係る人員等の基準に関する条例の制定 第15 市第54号議案 横浜市指定居宅介護支援の事業の人員、運営等の基準に関する条例の制定 第16 市第55号議案 横浜市
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営、
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例の制定 第17 市第56号議案 横浜市
自転車等施策検討協議会条例の制定 第18 市第57号議案 横浜市
自転車駐車場管理運営業務評価委員会条例の制定 第19 市第58号議案 市の事務所の位置に関する条例の一部改正 第20 市第59号議案 横浜市特別会計設置条例の一部改正 第21 市第60号議案 横浜市手数料条例等の一部改正 第22 市第61号議案 横浜市
資産活用推進基金条例の一部改正 第23 市第62号議案 横浜市子ども・子育て会議条例の一部改正 第24 市第63号議案 横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部改正 第25 市第64号議案 横浜市母子家庭児童等の身元保証に関する条例の一部改正 第26 市第65号議案 横浜市地域ケアプラザ条例の一部改正 第27 市第66号議案 横浜市指定居宅サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例の一部改正 第28 市第67号議案 横浜市
指定介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営、
指定介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例の一部改正 第29 市第68号議案 横浜市衛生研究所条例の一部改正 第30 市第69号議案 横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例の一部改正 第31 市第70号議案 横浜市地区計画の区域内における建築物等の制限に関する条例及び
横浜都心機能誘導地区建築条例の一部改正 第32 市第71号議案 横浜市火災予防条例の一部改正 第33 病第1号議案 横浜市病院事業の設置等に関する条例の一部改正 第34 市第72号議案 横浜市保育所保育実施条例の廃止 第35 市第73号議案 山元町第444号線等市道路線の認定及び廃止 第36 市第74号議案 中区錦町所在市有土地の処分 第37 市第75号議案 地域ケアプラザの指定管理者の指定 第38 市第76号議案 福祉保健活動拠点の指定管理者の指定 第39 市第77号議案
首都高速道路株式会社が高速道路事業の許可事項を変更することについての同意 第40 市第78号議案
公立大学法人横浜市立大学の定款の変更 第41 市第79号議案
公立大学法人横浜市立大学が保有する重要な財産の横浜市への納付の認可 第42 市第80号議案
横浜市立大学学生交流センター(仮称)新築工事(建築工事)請負契約の締結 第43 市第81号議案 南区
総合庁舎移転新築工事(第3工区建築工事)請負契約の締結 第44 市第82号議案
資源循環局都筑工場焼却炉等改修工事請負契約の締結 第45 市第83号議案 南区
総合庁舎移転新築工事(第1工区建築工事)請負契約の変更 第46 市第84号議案 緑区総合庁舎改修工事(建築工事)請負契約の変更 第47 市第85号議案 南本牧ふ頭第5
ブロック廃棄物最終処分場(仮称)建設工事(その38・地盤改良工)請負契約の変更 第48 市第86号議案 南本牧ふ頭第5
ブロック廃棄物最終処分場(仮称)建設工事(その39・基礎及び本体工)請負契約の変更 第49 市第87号議案 東海道本線岩間川橋りょう及び
金沢橋改築工事委託契約の変更 第50 市第88号議案 平成26年度横浜市一般会計補正予算(第2号) 第51 市第89号議案 平成26年度横浜市
母子寡婦福祉資金会計補正予算(第1号) 第52 市第90号議案 平成26年度横浜市
市街地開発事業費会計補正予算(第1号)
----------------------------------- 出席議員(86人) 小松範昭君 上野盛郎君 山本尚志君 草間 剛君 中島光徳君 安西英俊君 麓 理恵君 坂本勝司君 木下義裕君 藤崎浩太郎君 磯部圭太君 古谷靖彦君 遊佐大輔君 藤代哲夫君 高橋徳美君 輿石且子君 黒川 勝君 尾崎 太君 行田朝仁君 石渡由紀夫君 大岩真善和君 篠原 豪君 豊田有希君 白井正子君 平野和之君 渡邊忠則君 山下正人君 関 勝則君 酒井 誠君 渋谷 健君 望月康弘君 竹内康洋君 市野太郎君 五十嵐節馬君 望月高徳君 有村俊彦君 岩崎ひろし君 横山勇太朗君 丸岡いつこ君 斉藤達也君 坂井 太君 鈴木太郎君 瀬之間康浩君 梶村 充君 畑野鎮雄君 高橋正治君 斉藤伸一君 斎藤真二君 大山しょうじ君 中山大輔君 小粥康弘君 伊藤大貴君 荒木由美子君 足立ひでき君 山田桂一郎君 井上さくら君 松本 研君 古川直季君 横山正人君 佐藤祐文君 清水富雄君 田中忠昭君 佐藤 茂君 加納重雄君 源波正保君 福島直子君 菅野義矩君 今野典人君 川口珠江君 串田久子君 大貫憲夫君 大桑正貴君 小幡正雄君 太田正孝君 山田一海君 伊波洋之助君 川口正寿君 田野井一雄君 嶋村勝夫君 和田卓生君 仁田昌寿君 加藤広人君 花上喜代志君 川辺芳男君 森 敏明君 谷田部孝一君
----------------------------------- 出席説明員 市長 林 文子君 副市長 渡辺巧教君 副市長 鈴木伸哉君 副市長 柏崎 誠君 技監 荻島尚之君 危機管理監 立花正人君
温暖化対策統括本部長 野村宜彦君 政策局長 小林一美君 総務局長 山隈隆弘君 (危機管理室長) 財政局長 鈴木和宏君 市民局長 西山雄二君 文化観光局長 中山こずゑ君 経済局長 牧野孝一君 こども青少年局長 鯉渕信也君 健康福祉局長 岡田輝彦君 環境創造局長 大熊洋二君 資源循環局長 葛西光春君 建築局長 坂和伸賢君 都市整備局長 平原敏英君 道路局長 手塚文雄君 港湾局長 伊東慎介君 消防局長 荒井 守君 水道局長 土井一成君 交通局長 二見良之君 病院事業管理者 高橋俊毅君 病院経営局長 城 博俊君 会計管理者 青木利行君 (会計室長) 教育委員会委員長 今田忠彦君 教育長 岡田優子君
選挙管理委員会委員長 木村久義君 選挙管理委員会 山田雅通君 事務局長 人事委員会委員長 小堀 卓君 職務代理者 人事委員会事務局長 大八木雅之君 代表監査委員 川内克忠君 監査事務局長 内田 茂君 政策局秘書部長 森 健二君 総務局副局長 寺岡洋志君 (総務部長) 財政局 大木節裕君 財政部長 教育次長 齋藤宗明君 総務局 栗田るみ君
総務課長----------------------------------- 出席議会局職員 局長 伊藤公一君 副局長 奥田正則君 (市会事務部長) 政策調査担当部長 丸畠 聡君 総務課長 斉田裕史君 秘書担当課長 濃野 誠君 議事課長 屋代英明君 調整等担当課長 今仁知宏君 政策調査課長 鈴木伸一君 法制等担当課長 小澤伸一君
----------------------------------- 午前10時01分開会 〔書記着席議員数報告〕
○議長(佐藤祐文君) ただいま書記に報告させましたとおり、現在着席議員数は83人であります。
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○議長(佐藤祐文君) ただいまより平成26年第3回市会定例会を開会いたします。
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○議長(佐藤祐文君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(佐藤祐文君) 会議録署名者は、渋谷健君と有村俊彦君にお願いいたします。
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○議長(佐藤祐文君) この際、諸般の報告を申し上げます。 市長から公益財団法人横浜市国際交流協会ほか30法人の経営状況を説明する書類が提出されましたので、さきに配付いたしておきました。(資料編1121ページ
参照)-----------------------------------
○議長(佐藤祐文君) 次に、市長から平成25年度
公立大学法人横浜市立大学の業務の実績に関する評価結果が提出されましたので、お手元に配付いたしておきました。(資料編1ページ参照) 以上で諸般の報告を終わります。
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○議長(佐藤祐文君) この際、申し上げます。 北方小学校の皆さん、おはようございます。 ここが横浜市会の本会議場です。横浜市の大切なことを議論し、決めているところです。この機会に、横浜市の将来に関心を持っていただき、皆さんが成長することを期待します。 横浜市会として、北方小学校の皆さん、そして傍聴席にお越しの皆様を心から歓迎いたします。(
拍手)-----------------------------------
○議長(佐藤祐文君) これより日程に入ります。
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○議長(佐藤祐文君) 日程第1、会期の決定を議題といたします。 お諮りいたします。 本定例会の会期は本日から10月21日までの49日間にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(佐藤祐文君) 御異議ないものと認めます。 よって、会期は10月21日までの49日間と決定いたしました。
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○議長(佐藤祐文君) 次に、日程第2、市報第4号から日程第52、市第90号議案までの51件を一括議題といたします。 案の朗読は省略いたします。 副市長から説明のため発言を求められておりますので、これを許します。渡辺副市長。 〔副市長 渡辺巧教君登壇〕
◎副市長(渡辺巧教君) 初めに、一般議案関係について御説明いたします。 まず、市報第4号及び市報第5号の2件について御説明いたします。 これらはいずれも
市長専決処分事項指定の件により専決処分をいたしましたので御報告するものでありまして、まず、市報第4号は、市営住宅等使用料の支払いに係る和解及び調停の合意等をしたものであり、次の市報第5号は、本市の自動車が起こした事故等について本市賠償額を決定したものであります。 よろしくお願い申し上げます。 続きまして、市第46号議案から市第57号議案までの12件について御説明いたします。 これらはいずれも条例の制定に関するものでありまして、まず、市第46号議案は、横浜市市庁舎の移転新築工事に係る入札における技術提案等について審査し、及び評価する附属機関を設置するため、横浜市
市庁舎移転新築工事技術提案等評価委員会条例を制定しようとするものであり、次の市第47号議案は、外郭団体等のより適正な経営の確保を図るとともに外郭団体等に対して適切な関与を行う目的で、市長の附属機関として横浜市
外郭団体等経営向上委員会を設置するため、横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例を制定しようとするものであり、次の市第48号議案は、瀬谷区における区民文化センターの基本構想に関する事項を調査審議する附属機関を設置するため、横浜市瀬谷区における
区民文化センター基本構想検討委員会条例を制定しようとするものであり、次の市第49号議案は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部改正等に伴い、
幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準を定めるため、横浜市
幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第50号議案は、子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法令の整備に伴い、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準その他の認可の基準を定めるため、横浜市家庭的保育事業等の設備、運営等の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第51号議案は、子ども・子育て支援法等の制定に伴い、特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定めるため、横浜市特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第52号議案は、子ども・子育て支援法、及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法令の整備に伴い、
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定めるため、横浜市
放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第53号議案は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法令の整備に伴い、
地域包括支援センターにおける包括的支援事業の実施に係る人員等に関する基準を定めるため、横浜市
地域包括支援センターにおける包括的支援事業の実施に係る人員等の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第54号議案は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法令の整備に伴い、
指定居宅介護支援事業者の指定並びに指定居宅介護支援の事業の人員及び運営に関する基準を定めるため、横浜市指定居宅介護支援の事業の人員、運営等の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第55号議案は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法令の整備に伴い、
指定介護予防支援事業者の指定、
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定めるため、横浜市
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営、
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例を制定しようとするものであり、次の市第56号議案は、自転車に関する施策の総合的な推進を図るとともに自転車等の駐車対策を推進する目的で、市長の附属機関として横浜市
自転車等施策検討協議会を設置するため、横浜市
自転車等施策検討協議会条例を制定しようとするものであり、次の市第57号議案は、自転車駐車場の適正な管理運営を図る目的で、市長の附属機関として横浜市
自転車駐車場管理運営業務評価委員会を設置するため、横浜市
自転車駐車場管理運営業務評価委員会条例を制定しようとするものであります。 次の市第58号議案から病第1号議案までの15件はいずれも条例の一部改正に関するものでありまして、まず、市第58号議案は、市の事務所の位置を変更する等のため、市の事務所の位置に関する条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第59号議案は、母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴い、横浜市
母子寡婦福祉資金会計の名称を変更するため、横浜市特別会計設置条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第60号議案は、薬事法及び薬事法施行令の一部改正に伴い、関係規定の整備を図るため、横浜市手数料条例等の一部を改正しようとするものであり、次の市第61号議案は、横浜市土地開発公社の清算に伴い、基金に属する現金の貸し付けに関する規定を廃止するため、横浜市
資産活用推進基金条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第62号議案は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部改正等に伴い、
幼保連携型認定こども園に関する審議会その他の合議制の機関を設置するため、横浜市子ども・子育て会議条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第63号議案は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準、及び母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴い、関係規定の整備を図るため、横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第64号議案は、母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴い、関係規定の整備を図る等のため、横浜市母子家庭児童等の身元保証に関する条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第65号議案は、横浜市日限山地域ケアプラザを設置するため、横浜市地域ケアプラザ条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第66号議案は、横浜市指定居宅介護支援の事業の人員、運営等の基準に関する条例の制定、及び薬事法の一部改正に伴い、関係規定の整備を図るため、横浜市指定居宅サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第67号議案は、横浜市
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営、
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例の制定、及び薬事法の一部改正に伴い、関係規定の整備を図るため、横浜市
指定介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営、
指定介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第68号議案は、横浜市衛生研究所を移転するため、横浜市衛生研究所条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第69号議案は、一定の規模以上の中高層建築物等の建築計画に関する説明会の開催、既存建築物の解体工事に係る近隣住民への周知等に関する規定を設けるため、横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第70号議案は、建築基準法及び建築基準法施行令の一部改正に伴い、関係規定の整備を図るため、横浜市地区計画の区域内における建築物等の制限に関する条例及び
横浜都心機能誘導地区建築条例の一部を改正しようとするものであり、次の市第71号議案は、消防法施行令の一部改正に伴い、自動火災報知設備に関する基準の整備を図るため、横浜市火災予防条例の一部を改正しようとするものであり、次の病第1号議案は、横浜市立脳血管医療センターの名称及び診療科目の計画を変更するとともに、横浜市立市民病院再整備基本設計事業者評価委員会を設置するため、横浜市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正しようとするものであります。 次の市第72号議案は、条例の廃止に関するものでありまして、子ども・子育て支援法、及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の制定に伴い、横浜市保育所保育実施条例を廃止しようとするものであります。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○議長(佐藤祐文君) 鈴木副市長。 〔副市長 鈴木伸哉君登壇〕
◎副市長(鈴木伸哉君) 続きまして、次の市第73号議案は、市道路線の認定及び廃止に関するものでありまして、山元町第444号線など20路線を新たに認定し、不用となった綱島第374号線など28路線を廃止しようとするものであります。 次の市第74号議案は、財産の処分に関するものでありまして、中区錦町所在の本市所有の土地を処分しようとするものであります。 次の市第75号議案及び市第76号議案の2件はいずれも指定管理者の指定に関するものでありまして、まず、市第75号議案は鶴見市場地域ケアプラザについて、次の市第76号議案は青葉区福祉保健活動拠点について、それぞれ指定管理者を指定しようとするものであります。 次の市第77号議案は、
首都高速道路株式会社から同株式会社が行う高速道路事業の許可事項を変更することについて同意を求められたので、道路整備特別措置法第3条第7項において準用する同条第4項の規定により提案するものであります。 次の市第78号議案は、
公立大学法人横浜市立大学が保有する財産を本市に納付するため、
公立大学法人横浜市立大学定款を変更したいので提案するものであり、次の市第79号議案は、
公立大学法人横浜市立大学が保有する重要な財産の本市への納付について認可したいので、地方独立行政法人法第42条の2第5項の規定により提案するものであります。 次の市第80号議案から市第82号議案までの3件はいずれも契約の締結に関するものでありまして、まず、市第80号議案は、
横浜市立大学学生交流センター(仮称)新築工事建築工事について10億8000万円で渡辺・見上建設共同企業体と請負契約を締結しようとするものであり、次の市第81号議案は、南区
総合庁舎移転新築工事第3工区建築工事について8億3106万円で請負契約を締結しようとするものであり、次の市第82号議案は、資源循環局都筑工場焼却炉等改修工事について52億7040万円で請負契約を締結しようとするものであります。 次の市第83号議案から市第87号議案までの5件はいずれも契約の変更に関するものでありまして、まず、市第83号議案は、南区
総合庁舎移転新築工事第1工区建築工事請負契約について、次の市第84号議案は、緑区総合庁舎改修工事建築工事請負契約について、次の市第85号議案は、南本牧ふ頭第5
ブロック廃棄物最終処分場(仮称)建設工事(その38・地盤改良工)請負契約について、次の市第86号議案は、南本牧ふ頭第5
ブロック廃棄物最終処分場(仮称)建設工事(その39・基礎及び本体工)請負契約について、契約金額を変更したいのでそれぞれ提案するものであり、次の市第87号議案は、東海道本線岩間川橋りょう及び
金沢橋改築工事委託契約について委託工事概要、契約金額及び履行期限を変更したいので、横浜市議会の議決に付すべき契約に関する条例第2条の規定により提案するものであります。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○議長(佐藤祐文君) 柏崎副市長。 〔副市長 柏崎誠君登壇〕
◎副市長(柏崎誠君) 続きまして、予算議案関係について御説明いたします。 まず、市報第6号から市報第8号までの3件はいずれも予算の繰り越しの報告でありまして、まず、市報第6号は、平成25年度において繰越明許費を設定いたしました一般会計のⅰPS実用化拠点整備事業ほか53事業に係る482億7772万余円、特別会計につきましては港湾整備事業費会計の横浜港埠頭株式会社貸付金に係る6億1890万円、市街地開発事業費会計の金沢八景駅東口地区土地区画整理事業ほか1事業に係る19億2814万余円、みどり保全創造事業費会計の市民農園用地取得事業に係る780万余円を平成26年度に繰り越しましたので、御報告するものであります。 次の市報第7号は、平成25年度一般会計の戸塚区総合庁舎整備事業ほか12事業に係る11億6173万余円を平成26年度に事故繰り越しし、特別会計につきましてはみどり保全創造事業費会計の市民農園用地取得事業ほか1件に係る2702万余円を平成26年度に事故繰り越しいたしましたので、御報告するものであります。 次の市報第8号は、公営企業会計における繰越額の使用に関する計画でありまして、下水道事業会計ほか3会計において建設改良費等に要する経費の一部を平成26年度に繰り越しましたので、御報告するものであります。 次に、市第88号議案について御説明いたします。 本案は、一般会計補正予算(第2号)であり、歳入歳出予算の補正といたしまして合計9億9850万余円を増額しようとするものでありまして、文化観光費を1600万円増額し、健康福祉費を1億7559万余円増額し、消防費を2億1103万余円増額し、諸支出金を5億9587万余円増額し、その財源といたしまして国庫支出金、県支出金、繰越金、市債をそれぞれ増額しようとするものであります。債務負担行為の補正につきましては、東海道本線岩間川橋りょう及び金沢橋改築工事施行協定の締結に係る予算外義務負担を追加しようとするものであります。市債の補正につきましては、市街地開発事業費会計繰出金の限度額を発行見込み額に合わせて増額しようとするものであります。 次の市第89号議案は、
母子寡婦福祉資金会計補正予算(第1号)であり、父子福祉資金貸付費を2032万余円増額し、その財源といたしまして繰入金、繰越金を増額しようとするものであります。 次の市第90号議案は、
市街地開発事業費会計補正予算(第1号)であり、市街地開発事業費を5億8400万円増額し、その財源といたしまして繰入金を増額しようとするものであります。 以上、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
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○議長(佐藤祐文君) これより質疑に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。酒井誠君。 〔酒井誠君登壇、拍手〕 〔「頑張れ」と呼ぶ者あり〕
◆(酒井誠君) 自由民主党の酒井誠でございます。自由民主党横浜市会議員団を代表して順次質問をしてまいります。 質問に入る前に、8月20日未明に広島市で発生した豪雨災害により多くの人命が失われ、また現在も懸命な捜索活動が続いております。本災害で亡くなられた皆様に対し、この場をおかりして御冥福をお祈りするとともに、行方不明となっている方々の一日も早い救出を願っております。 それでは初めに、市第88号議案に関連し、消防団関係の補正予算について何点か伺います。 冒頭申し上げました広島市での豪雨災害など、近年、全国各地で発生しております局地的な豪雨災害、そして、例として挙げるまでもなく、東日本大震災などさまざまな災害が発生しており、地域の自助、共助の力を高め、災害による被害を軽減する地域防災力の重要性が増しております。そうした中、消防団の活動に目を向けますと、東日本大震災では、消防団の方々が、地震発生直後から、みずからの危険を顧みることなく住民の避難誘導や消火、救助活動などさまざまな活動に献身的に取り組まれました。また、先ほど申し上げた広島での豪雨災害では、広島市内の各消防団の受け持ち区域を超え、発災当初から現在に至るまで、昼夜を問わず懸命な捜索活動を行うとともに、避難所では特に女性消防団を中心として被災された方々のケアに当たられていると伺っており、災害時において消防団に寄せられる期待は大変大きなものがあると考えます。このような状況を受け、地域防災力の充実強化を図り、住民の安全の確保に資することを目的として、昨年12月に消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律、いわゆる消防団等充実強化法が制定されました。この法律では、消防団は将来にわたり地域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在であると位置づけられております。 そこで、消防団等充実強化法を受け、改めて消防団に期待する役割についてお伺いをいたします。 災害発生時、特に大地震等の際には同時多発的に火災や救助事案が発生することが想定されますが、このような状況では、消防団が危険な現場に真っ先に駆けつけ活動に当たるものと考えられます。消防庁では、消防団等充実強化法を受けた消防団の装備や資機材、個人装備の基準について、東日本大震災における消防団の活動状況などを踏まえ、さまざまな見直しがされたと聞いております。 そこで、個人装備を先行して補正予算により措置する理由をお伺いをいたします。 本市の地震被害想定では、火災による焼損棟数が7万7700棟、揺れによる建物の倒壊が全壊、半壊を含めて13万7300棟と想定されております。このような被害を少しでも軽減するため、災害現場の第一線で活動する消防団の装備の充実を図っていくことは何よりも重要で、今回個人装備を中心に充実強化されることは時宜を得た施策であると評価をしておりますが、消防団の装備や資機材の今後の整備の考え方についてお伺いをいたします。 消防団等充実強化法、また本法律を受けた装備の見直しにより、消防団には今まで以上に重要な役割が期待をされます。そうした中、個人装備の整備に続き、必要な装備や資機材を迅速かつ計画的に整備を進めていく必要がありますが、これら資機材などの配置に当たっては、当然ながら消防団の車両も装備の充実とあわせて普通車の整備を進めていく必要があると考えます。また、現場に目を向けてみますと、消防団員からは、活動服や編み上げ靴、日ごろの消防団活動で着用する被服が不足をしているといった声もあります。今回整備をする装備品はもとより、各種資機材、車両、そして被服など、消防団の皆様が十分にその力を発揮できる環境の迅速な整備を強く要望しておきます。 次に、病第1号議案横浜市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について、まず市民病院再整備事業に伴う基本設計事業者評価に係る附属機関の設置について伺います。 市民病院は、昭和35年の開院から市民への良質な医療の提供に努めています。とりわけ救急や小児・周産期医療、感染症医療など、政策的医療分野に重点を置きながら急性期の患者に対応してきました。その間、医療機能の拡大にあわせて増改築を重ねたために、非常に複雑でわかりにくく、また、医療機器の導入などもできないほど狭隘化が進み、大きな問題になっております。 こうした状況に対応し、市民病院の再整備事業に取り組んでいますが、用地については、現在の病院からほど近い三ツ沢公園の一部と公園に隣接する古河電気工業株式会社の社宅地を活用するとして、事業協力に関する覚書を締結いたしました。新しい病院に備えるべき医療機能や構造、設備について考え方を示した市民病院再整備基本計画原案をもとに市民意見も募集したと聞いております。今後、市民から寄せられた意見なども反映させながら、高齢化やそれに伴う患者の増加に対応し、新市民病院と地域の医療機関などが連携して、医療や介護などのサービスを総合的に提供できる体制の構築などにも取り組んでいく必要があると思います。 そこで、新市民病院について、再整備によりどのような病院を目指すべきと考えるのか、お伺いをいたします。 再整備の用地は三ツ沢公園に隣接することになるために、公園と一体的な土地利用が可能であります。すぐ隣がニッパツ三ツ沢球技場であることなど、病院整備に当たっては幾つかの課題もありますが、立地をうまく生かすことができれば、これまでにない病院が誕生するのではないかと思います。 そこで、新市民病院の基本設計に当たってどのような点を考慮していくのか、病院事業管理者にお伺いをいたします。 プロポーザル方式で選定された事業者が基本設計を行うことから、事業者の持つ知識や経験、考え方といったものに設計が大きく左右されると考えます。そこで、基本設計事業者を決定するに当たり、どのような観点で評価をするのか、また、評価委員の人選の考え方について病院事業管理者にお伺いをいたします。 病院の整備は、整えるべき医療機能、患者にとって利用しやすい施設、設備、職員が働きやすい環境を整えていく必要があります。また、医療技術の進歩にあわせて病院に求められる機能もさらに高度化するなど、将来を見据えた整備が必要になると考えております。さらに、市民の憩いの場であり、スポーツ活動の拠点であり、災害対策上も重要な役割を担っている三ツ沢公園に隣接するわけですから、公園と病院が一体となった市民のための医療や健康、危機管理の拠点となるべきであると考えます。基本設計に当たっては、そういう大局的な視点から最もふさわしい事業者を選定し、将来にわたって十分な医療サービスが提供できる病院を整備していただきたいと思っております。 次に、脳血管医療センターの名称変更についてお伺いをいたします。 脳血管医療センターは、脳卒中の専門病院として平成11年に開院し、寝たきりの原因となる脳卒中に対し、予防や救急医療からリハビリテーションまで一貫した医療を行う病院として大きな期待と注目を集めた施設ですが、毎年多額の赤字が続いており、経営面では極めて厳しい状況にありました。そこで、外部有識者からの答申も踏まえ、平成24年度から3年間の第2次横浜市立病院中期経営プランにおいて、脊椎脊髄疾患等の神経疾患に医療機能を拡充し、抜本的な経営改善を図るとしております。こうした計画のもと、本年度、プランの最終年度を迎えるわけですが、これまでの医療機能拡充の成果をどのように評価しているのか、病院事業管理者に伺います。 今回の脳血管医療センターの名称変更は、拡充した現在の医療機能に合わせたものであり、病院の専門性をわかりやすく示すものと理解をしますが、名称案の決定に当たってどのようなプロセスで検討を行ってきたのか、これも病院事業管理者に伺います。 脳卒中に対する医療の重要性は、増すことがあっても、少なくなることはありません。今まさに国会には、我が党を初めとした超党派の議員立法で脳卒中対策基本法が提出され、現在、継続審査となっているところであります。こうした中、脳血管医療センターは、引き続き脳卒中医療を充実し、本市の中核的存在であり続けていく必要があると考えます。 そこで、今回の名称変更後、脳卒中医療にどのように取り組んでいくのか、市長にお伺いをいたします。 今回の名称変更を契機として、脳卒中医療に関してさらに充実強化を図るとともに、脊椎脊髄等の疾患についてもしっかりした対応のできる専門的な病院を目指していただきたいと思います。 次に、市第46号議案横浜市
市庁舎移転新築工事技術提案等評価委員会条例の制定及び市第58号議案市の事務所の位置に関する条例の一部改正について、まず初めに、市第46号議案に関してお伺いします。 新市庁舎整備に関しては、平成24年、平成25年の2カ年にわたって開かれた新市庁舎に関する調査特別委員会を初めとして、これまで再三にわたり議論を尽くしてきており、私も、昨年の第1回市会定例会において、議論のための議論をいたずらに重ねるのではなく、未来を見据えた前向きな議論を行うべきと指摘をしたところであります。本年3月に取りまとめられた新市庁舎整備基本計画をもとに、今年度はより詳細で具体的な計画の検討が行われ、平成27年度には事業者を選定し、設計に着手するなど、作業が本格的に動き出していることを実感いたします。特に、設計・施工一括発注方式を採用するとのことで、施工業者の持つ高度な技術力やノウハウを最大限活用するものと認識されますが、一方では選定された施工業者次第で新市庁舎の品質や性能も左右されることになるために、選定に当たってはさまざまな工夫が必要であろうと考えます。 そこで、事業者選定に大きな影響を与える評価委員会を設置する目的とどのような委員で構成をする予定なのか、お伺いをいたします。 次に、市第58号議案についてですが、地方自治法によれば、市の事務所の位置に関する条例の一部改正を行うべき時期については、いつ行わなければならないといった定めはないものの、出席議員の3分の2以上の同意が必要とされており、それだけ重要な議案であると言えます。もしも移転に関する条例改正の審議を建設工事が本格的に進んでしまった後にした場合、その時点で否決されるようなことがあっては市政の混乱ははかり知れません。平成27年度の予算編成作業が本格化する前の第3回定例会でこの議案を審議できることは、将来の不測の事態を避けるといった意味で時宜を捉えた適切な判断であると考えます。また、今回の議案は、これまで本市の長年の懸案であった新市庁舎の整備に関して、議会の最終的な判断を決すると言っても過言ではなく、そのような時期に立ち会えたことを横浜市会の一員として誇りに思っておりますが、ようやく市庁舎を移転するための条例改正の議案を提出できたことについて、市長としてどのように受けとめているのか、お伺いをいたします。 去る6月30日に開催された公共事業評価委員会においては、事業内容については妥当とする評価を受けましたが、一方で、新市庁舎整備事業を取り巻く社会経済状況には不確実な点が多々あることについて、現時点できちんと認識をして柔軟に対応ができるよう検討することという意見が出されております。市民から寄せられた意見の中にも、事業費や庁舎の規模などについて、将来的な不安を訴える趣旨のものが見受けられました。設計労務単価や資材の上昇といったように、今日的な課題もあれば、人口減少社会の到来や行政ニーズの変化、災害への対応など、現時点では確たることが予想できない要素もあり、市民の不安を払拭できるよう、今後ともさまざまに工夫を図ることが必要だと思います。しかしながら、現市庁舎が抱える課題の解決を図り、歴史的都心である関内・関外地区のさらなる発展を進めるためには、機会を逃さず、新市庁舎の整備を毅然と進めるべきときに来ていると思います。 そこで、新市庁舎整備を進めるに当たり、社会経済情勢の変化への対応の考え方についてお伺いをいたします。 現在の市庁舎が建設された当時、戦後の復興が未完の状況の中で現庁舎を建設することに反対する意見も少なからずあったと聞いております。しかし、将来横浜が発展することを確信し、そのために必要な政策の立案、実行には新しい庁舎の整備が必要であると決断をし、現庁舎を建設した先人たちの努力があってこそ今の横浜の姿があるということを忘れてはならないと思います。将来の横浜を託されている我々としても、厳粛な思いを持ちながらも、新市庁舎が早期に整備されることを大きく期待をしております。 続いて、市第47号議案横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例の制定についてお伺いをいたします。 外郭団体については、本年の第1回市会定例会で我が党の梶村団長からも指摘したとおり、より高度な専門的知見に基づいて常にチェックできる仕組みづくりが必要な時期に来ていることから、
外郭団体等経営向上委員会を設置するという本件議案については、それが具体化されたものとして評価をしております。さて、これまでの外郭団体に対する取り組みは、統廃合を積極的に実施するとともに、各団体の経営効率化や本市の財政負担の縮減に主眼を置いた取り組みが進められてきました。さらに、先月、8月に総務大臣から全自治体に出された通知においては、外郭団体等について、効率化や経営の健全化を図るだけではなく、地域の元気を創造するために適切に活用していくことを求めております。そもそも、外郭団体がさまざまな公共的サービスを市民の皆様に安定的に提供する上で大きな役割を果たしていることを踏まえれば、この通知はまさに時宜を捉えたものであり、今後、外郭団体に関する検討を進めるに当たって、このような大きな流れの変化を適切に踏まえることが重要ではないかと思います。 そこで、今後の外郭団体改革に対する基本的な考え方について市長の見解をお伺いいたします。 今後、新たに設置される
外郭団体等経営向上委員会を有効に活用し、外郭団体のマネジメントの仕組みなども改善しながら、経営水準と市民サービスの向上を引き続き進めていただきたいと思います。 次に、一般会計補正予算のうち、映像文化施設移転事業についてお伺いをいたします。 東京藝術大学の大学院映像研究科は、本市が進める文化芸術創造都市の核となる教育研究機関として、平成17年度から順次開設されてきたもので、現在、馬車道、新港、万国橋の3つの校舎が市内に設置をされております。東京藝術大学は、我が国における芸術分野の最高峰とも呼べる教育研究機関であり、平成17年度に新設された映像研究科を本市に誘致できたことは、文化芸術創造都市の方向性に合致したものであったと認識をしております。誘致からおおむね10年を経過したところでありますが、初めに、東京藝術大学大学院映像研究科は本市においてどのような研究活動を行っているのか、お伺いをいたします。 映像研究科の3つの校舎が立地する都心臨海部は、歴史的な建物や町並みが保全されるとともに、港の景観が市民に開かれており、芸術的な活動にふさわしい空間が形成されております。その意味で、映像研究科の活動の場として横浜は魅力のある都市であると思います。横浜市にとっても映像研究科の存在は意義あるものと思いますが、改めて映像研究科が本市に存在する意義は何か、お伺いをいたします。 ところで、今回の移転理由は、新港ふ頭の岸壁改修に伴い、平成28年3月までの移転が必要となったことによるものですが、新港校舎の移転先を中区健診・予防接種センターと決めた理由は何か、伺います。 補正予算案は、移転先となる中区健診・予防接種センターの改修工事に向けた、基本設計及び実施設計に係る費用1600万円が計上されており、今後、平成27年度には改修工事を実施していくことになります。一定の市費を投じて移転先の整備を本市が行う以上、その成果が市民にとって何らかの形で還元されていくことが必要だと考えますが、東京藝術大学の持つ知識、研究成果をどのように市民に還元していくのか、お伺いをいたします。 将来的には、市内にある3校舎を統合した本格的施設の整備という構想があります。先ほども市庁舎移転に関して質問いたしましたが、市庁舎移転後の関内駅周辺地区のまちづくりを視野に入れ、現市庁舎の活用も一つの選択肢として本格的施設の整備を検討されるよう要望しておきます。 次に、市第69号議案横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例の一部改正についてお伺いをいたします。 本条例では、建物が計画された段階で建築主が事前に近隣住民に計画を周知すること、これを契機に双方での話し合いを促し、どうしても話し合いが進まない場合には、横浜市があっせんなどの調整をもって支援していくということが定められております。しかし、中には、建築主である不動産会社の社員ではなく、委託された説明会社が家に説明に来たり、通り一遍の説明をするだけで、住民の声を聞いても聞き流すだけだった、そして一定の期間が経過したら工事が始められていたという例もあると聞いております。 そこで、今回の条例改正では、一定規模以上の建築計画の周知に関しては、説明会による説明とその説明会に建築主の出席を義務づけておりますが、建築主が出席する説明会による説明を義務化する狙いについてお伺いをいたします。 また、今回の条例改正では、新築計画に伴う解体工事の事前周知を義務づけるとのことですが、横浜市のような大都市では相当な数の建築物が高度成長期に建てられているので、今後、市街地での建てかえに伴う解体工事について一歩進んだ対策が必要となると考えます。 そこで、解体工事の周知を義務化する狙いについてお伺いをいたします。 今回の条例改正は建築する側にとっては新たな負担が生じることとなりますが、市内の建設業、建築設計業、不動産業などの業界団体に事前に説明を行った際には、結果として紛争の未然防止につながると考えられ、むしろ歓迎するとの声があったと聞いております。 そこで、今回の中高層条例改正に関して横浜市はどのような効果を期待しているのか、お伺いをいたします。 次に、市第49号議案から市第52号議案まで、市第62号議案、市第63号議案及び市第72号議案の、いわゆる子ども・子育て関連3法に基づく子ども・子育て支援新制度に向けた条例の制定等についてお伺いをしたいと思います。 国においては、平成20年度には、希望する全ての人が安心して子供を預けて働くことができる社会を目指し、新待機児童ゼロ作戦を展開しました。また、今年度、安倍内閣の新成長戦略においても女性の活躍を支える社会基盤整備を強力に進めるとし、待機児童解消加速化プランを確実に実施するとともに、就学前のみならず、小学校に就学後も子供が安心して過ごせる場所の確保を掲げております。このような状況で、幼児期の教育、保育の総合的な提供や待機児童対策の推進、地域の子ども・子育て支援の充実に向けた新制度が来年4月からスタートする予定であります。法施行まで残りわずか半年余りということで、本市を初め、実施主体である各市町村では、今回の条例制定等を初め、システム開発や事業計画の策定など、新制度の施行準備が急ピッチで進められております。条例の制定等については、
幼保連携型認定こども園や小規模保育事業、
放課後児童健全育成事業等が新たに規定されることに伴い、それらの設備や運営に関する基準等について、各市町村が府省令等による基準を踏まえた上で定めるものです。来月からは、保育、教育に係る利用手続など、新制度施行に向けて一部の事務が始まります。利用者の方々にとっては、利用する施設、事業がどのような基準で運営をされているのか、関心の高いところだと思います。また、事業者の方々にとっても、基準がどのようになるのかが新制度における経営判断等の大きな要素となります。 そこで、条例案を策定するに当たって本市としての基本的な考え方をお伺いいたします。 本市では、保育所待機児童解消に向けた保育所整備や放課後児童の居場所づくりなど量の拡充を推進していますが、それらは質の確保も必要であります。これまで本市では、量の拡充に加えて、民間保育所における職員の処遇改善に取り組んだ場合などの助成や、第三者評価の義務化など質の確保にも先駆的かつ積極的に取り組んでまいりました。今回の条例案においても、各種基準は、子供たちにとってどうかという視点に立って、安全で安心な環境づくりを初め、健やかな成長につながるものでなければならないと考えます。本市では、国から示された基準とは異なる独自の基準を設定しているものもありますが、特に質の確保の観点から、本市として国の基準に上乗せをした主な内容についてお伺いをいたします。 一方、国から示された基準と本市の基準のいずれにも一部に経過措置が設けられております。経過措置は例外的な取り扱いであり、やむを得ない場合のみ設定すべきものであると思います。 そこで、本市として経過措置を設けるに当たっての基本的な考え方をお伺いをいたします。 現行制度から新制度へは大きな変革を伴うものですので、経過措置は必要だと理解をしておりますが、子供たちのことを第一に考えた場合には、可能な限り早く基準どおりの姿を実現することが必要だと思います。 さて、今回の議案の中には、地域子ども・子育て支援事業として位置づけられた
放課後児童健全育成事業に係る設備及び運営の基準条例も含まれております。安倍内閣では、小学校への入学と同時に子供を見てもらう場所がなくなり、仕事をやめてしまうという小一の壁を打破するために、放課後児童クラブをふやしていくことが打ち出されました。これまでも未就学児対応に先駆的に取り組んできた横浜市だからこそ、学齢期の子供たちへの対策にも注力をし、心豊かに過ごせる放課後の居場所を準備していくことは、市民から今後ますます期待をされることだと考えます。 現在、本市では、215の放課後児童クラブと92の放課後キッズクラブにおいて
放課後児童健全育成事業が行われ、約1万2000人の児童が利用しております。子供たちが伸び伸びと楽しく、そして安全に過ごすことのできる環境をつくっていくことはとても重要であり、本条例の制定により設備と運営の基準がしっかりと規定をされ、これに基づいて事業を実施することは、よりよい放課後施策の推進に向けた大きな一歩と言えます。その一方で、放課後キッズクラブや放課後児童クラブの運営主体の中には、来年4月の新制度スタートを目前に控え、その準備に不安を抱えている団体もあるのではないでしょうか。 そこで、条例化に伴う事業実施上の影響についてお伺いをいたします。 各事業者には基準条例に沿って適切に対応していただく必要があります。放課後施策の関係者、そして制度を利用する市民が混乱を来すことのないよう精力的に準備を進められることを強くお願いをしておきます。 加えて、子供が著しい発達を遂げる小学校期においては、次代を担う人材の育成の観点から、共働き等の子供に限らず、全ての子供が放課後に多様な体験、活動を行うことができるようにすることも必要です。多様な体験、活動の場として、遊びと預かりの機能をあわせ持つ放課後キッズクラブの担う役割は大きいものと考えます。本年の第1回市会定例会において、学齢期児童の放課後の居場所をどのように整えていくのかという我が党の梶村団長からの質問に対して林市長は、全ての小学校ではまっ子ふれあいスクールから放課後キッズクラブへの転換を図ると御答弁をされました。放課後キッズクラブへの転換についてはもっともっとスピードを速めていただくことが必要だと思いますが、このたびの条例制定を踏まえて、改めて今後の放課後児童施策の展開についてお伺いをいたします。 子ども・子育て支援法の基本理念にあるとおり、家庭、学校、地域その他の社会のあらゆる分野における全ての構成員がおのおのの役割を果たすとともに、相互に協力をしていけるよう、子ども・子育て支援新制度施行の時宜を捉えて、放課後施策についても総合的な子育て支援の中にしっかりと位置づけ、推進をしていただくことをお願いして、私からの質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐藤祐文君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 酒井議員の御質問に御答弁申し上げます。 市第88号議案について御質問をいただきました。 冒頭に、今回の広島市の集中豪雨における土砂災害で亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げたいと思います。 さて、消防団に期待する役割についてですが、これまでも消防団の皆様には、災害現場の第一線において地域の安全と市民の皆様の命を守るため日夜活動をいただいており、大変心強く感謝をしております。大地震や豪雨災害がいつ発生してもおかしくない状況であることを踏まえると、地域防災体制の早期確立に向け万全を期すことが何より重要と考えています。今回の消防団等充実強化法の制定を受け、消防団が地域の防災のかなめとして活動することに加え、自助、共助の推進に向けた中心的役割を担うことを大いに期待しています。 個人装備を先行して措置する理由についてですが、消防団の皆様がさまざまな活動を行った東日本大震災での経験と教訓から、改めて消防団の装備の充実が急務であり、国において消防団の装備の基準の改正がなされ、新たに必要となる装備が明確に示されました。この基準では、安全確保のために必要な個人装備、大規模災害などに対応するための救助活動用資機材、消防団員同士の連絡体制を確保するための通信機器などを充実することとされています。その中でも、消防団の皆様が災害現場で安全に活動できることが何よりも重要と考え、今回個人装備を最優先に整備することといたしました。 今後の整備の考え方ですが、個人が整備するもの以外では、各分団にエンジンカッターなどの救助資機材や情報通信機器を整備していきます。これらの整備に当たっては、木造密集地域や津波の発生が予想される地域など、消防団の管轄する地域により被害想定が異なることから、最前線で活動している消防団員の方々の意見を伺いながら、優先度を勘案し、計画的に進めてまいります。 病第1号議案について御質問をいただきました。 市民病院が目指すべき再整備後の病院の姿ですが、市民の皆様に必要な医療を確実に提供するため、特に救急や災害医療、感染症医療、がん対策など一層充実させていく必要があります。また、今後の高齢社会にあっては、地域の中で総合的に医療、介護サービスを提供できる体制を構築する必要があります。地域連携の推進や人材の育成に中心的な役割を果たすことが大変重要になると考えています。 脳血管医療センターにおける名称変更後の脳卒中医療への取り組みですが、今回、名称案の先頭に脳卒中を掲げ、横浜市の脳卒中医療の基幹施設としての位置づけを明確にいたしました。今後、本市においては高齢者の大幅な増加が見込まれ、寝たきりの最大の原因である脳卒中に対してセンターを中心に一層取り組みを強化してまいります。 市第46号議案及び市第58号議案について御質問をいただきました。 新市庁舎整備に関する評価委員会を設置する目的ですが、事業者の選定に当たっては、高度な技術力やノウハウを活用するために技術提案を求め、入札金額と技術提案を総合的に評価して決定します。求める技術提案や評価基準の作成、提出された技術提案の評価に当たっては、専門的な知見や幅広い視点が必要なため、各分野の専門家から構成される委員会を設置します。委員の構成ですが、新市庁舎に求められる高度な耐震性能や環境技術などに関する学識経験者や契約制度などに詳しい専門家などを予定しています。 今回、市庁舎を移転するための条例改正議案の提出に至りましたことについてですが、施設、設備の老朽化や執務室の分散化、市民対応スペースの不足や災害対策など、長年にわたって現市庁舎が抱えてきた課題解決や関内・関外地区の活性化に向けたスタートラインにようやく立つことができたという思いです。平成7年の新市庁舎整備に向けた審議会答申以来、さまざまなお立場で新市庁舎の整備に向けて御尽力いただいた関係者の皆様、地元の皆様、議会の皆様に心から感謝申し上げます。将来にわたって市民の皆様の誇りとなり、横浜の未来を支える市庁舎となるよう、これまで以上に気を引き締めて新市庁舎整備に取り組んでいきます。 社会経済情勢の変化への対応についてですが、新市庁舎整備の基本理念には、財政負担の軽減や将来の変化への柔軟な対応を図り、長期間有効に使い続けられる市庁舎とすることを掲げております。具体的には、さまざまな危機への対応を想定して、高い耐震性と安全性を確保した建物とするとともに、日々技術革新が進む中で、将来においても有効な環境技術を導入します。また、人口減少社会に伴うさまざまな行政ニーズの変化や地方分権による組織の増減などにもフレキシブルに対応できる執務スペースを整備してまいります。 市第47号議案について御質問をいただきました。 今後の外郭団体改革に対する基本的な考え方についてですが、これまでのように一律に統廃合や財務状況の健全化を目指すのではなく、自主的、自立的な経営の確立を目指す団体や市との連携を強化する団体等に再整理した上で、外郭団体の効率化、経営の健全化と活用の両立に取り組んでまいります。また、今回議案として提出させていただいた附属機関の設置によりまして、協約によるマネジメントサイクルの各場面において、第三者の意見を継続的に取り入れることで、高い専門性と透明性を持って外郭団体改革の取り組みを進めていきます。 市第88号議案について御質問をいただきました。 東京藝術大学大学院映像研究科の研究活動についてですが、映画、メディア映像、アニメーションの3つの専攻を持つ大学院として、映像文化を総合的な視点から教育、研究し、コンテンツを創造、発信する拠点として活動を行っています。本市でもこのような活動を積極的に広報し、企業や市民の皆様に活用いただけるよう取り組んでいます。 映像研究科が本市に存在する意義についてですが、映像研究科は本市創造都市施策において中核的な役割を担っています。また、映像研究科の教授や学生の作品は国際的な映画祭等でも高く評価されております。今後ますます国内外における本市のプレゼンスが高まっていくと考えています。さらに、地域貢献事業を通じた市民の皆様が質の高い映像作品に触れる機会の提供など、創造性豊かな映像文化活動に貢献していただいています。 移転先を中区健診・予防接種センターと決めた理由についてですが、新港ふ頭の整備工事に支障のないスケジュールで移転が可能であること、既存施設の跡地活用により整備に係る費用を最小限に抑制できること、映像研究科の他の2校舎と近接であることを考慮し、東京藝術大学との調整を経て選定いたしました。 東京藝術大学の研究成果等の市民還元についてですが、市民の皆様に向けたオープンスタジオや公開講座等を実施するほか、子供を対象としたワークショップの開催など、次世代育成の取り組みを進めています。また、東アジア文化都市事業では、日中韓の大学生が協働してアニメーションを制作し、公開する取り組みを行っており、市民の皆様が国を超えた映像文化に接する機会も提供しています。今後も、より多くの市民の皆様に御参加いただける企画を実施できるよう、東京藝術大学と連携、協力して取り組んでまいります。 市第69号議案について御質問をいただきました。 建築主の出席を義務化する狙いですが、建築計画の説明に建築主みずからが出席しないことで住民の皆様の御要望が直接届かないという御不満やその場で計画変更の判断ができないなどの不信感から紛争が深刻化、長期化する状況が生じています。そこで、一定規模以上の建築計画では説明会の開催と建築主の出席を義務化してお互いに顔の見える関係を築いていただくことにより、建築紛争の未然防止を図っていきたいと考えています。 解体工事の周知を義務化する狙いですが、昭和40年代以降に数多く建設された鉄筋コンクリート造など堅固な建築物が建てかえの時期を迎え、大規模な解体工事が今後継続的に増加することが予想されます。また、現行条例上では解体工事について事前に近隣住民に対して説明されないことが多く、振動、騒音等のトラブルがその後の建築紛争につながっている例があります。そこで、新築計画に伴う解体工事については事前周知を義務化し、建築紛争の未然防止を図り、良好な近隣関係の形成に寄与していきます。 中高層条例改正に期待する効果ですが、住民の皆様にとって早い時期から直接建築主とより具体的な話し合いの機会を持てるとともに、建築主にとっても、条例に基づくきめ細かな対応によって建築計画が円滑に進んでいくことにつながると考えています。双方の理解が進み、良好な住環境の形成につながることを期待しています。 子ども・子育て支援新制度関連の条例の制定等関連議案について御質問をいただきました。 条例案を策定するに当たっての基本的な考え方についてですが、原則として国の府省令による各基準を尊重しつつ、本市でのこれまでの取り組み等において国よりも高い水準で実施してきたものについては、その質を確保することを前提としています。その上で既存の施設や事業を新制度へ円滑に移行させるという視点にも配慮して条例案を策定しました。 質の確保の観点から国の基準に上乗せした主な内容は、
幼保連携型認定こども園等における乳児室の面積については、国は乳児1人当たり1.65平方メートル以上としているところを本市では3.3平方メートル以上としております。また、新制度で創設される保育に従事する職員の半数以上を保育士とする小規模保育事業B型について、本市では3分の2以上を保育士とするなど高い水準に設定しています。 経過措置を設けるに当たっての基本的な考え方についてですが、新たに基準を策定し、現行より高い水準を求める場合、既存の施設や事業が新たな基準に適合するためには一定の時間を要することが想定されます。そこで、新たな基準による質の確保と安定的な基盤の確保を両立するため、経過措置を設定する場合はその内容を最小限にとどめるとともに、可能なものについては期間を限定することにより、できるだけ早期に新たな基準に適合できるよう求めることを基本としています。
放課後児童健全育成事業の条例化に伴う事業実施上の影響についてですが、
放課後児童健全育成事業を運営する事業者は、資格を有した職員を必要数配置し、面積要件に応じた定員を設定するとともに、苦情対応の窓口の明確化や自己評価などを行うことになります。これらは今までの要綱に基づく事業実施よりも厳しいものでありますが、質の維持向上には欠かせない基準であると考えています。なお、各事業者が速やかに新基準のもとで運営ができるよう、本市としても支援するとともに、丁寧な説明と相談により対応していきます。 今後の放課後児童施策の展開についてですが、留守家庭児童の放課後の居場所としては、放課後キッズクラブと放課後児童クラブの2つの事業で進めていきます。まず、全ての小学校におけるはまっ子ふれあいスクールから放課後キッズクラブへの転換については、平成31年度までに全て実施できるようスピード感を持って取り組んでいきます。あわせて放課後児童クラブについては、各事業者が円滑に運営していけるよう、条例に規定する面積基準などの要件を満たしていくための支援を引き続き行ってまいります。 残りの質問については病院事業管理者より答弁させていただきます。
○議長(佐藤祐文君) 高橋病院事業管理者。 〔病院事業管理者 高橋俊毅君登壇〕
◎病院事業管理者(高橋俊毅君) 病第1号議案について御質問をいただきました。 新市民病院の基本設計に当たり考慮する点ですが、高度急性期を中心に担う病院として十分な機能を発揮できるように、診療スペースや医療機器の配置を十分検討していく必要がございます。さらに、将来のさまざまな変化に対応できるような柔軟性や拡張性を確保することも重要です。また、市民の健康危機管理の拠点として、建物の耐震性能や電力、水などのライフラインの確保とともに、公園や周辺環境との調和に配慮してまいります。 基本設計事業者の決定に当たっての評価の観点及び評価委員の人選の考え方ですが、急性期病院としての効果的、効率的なレイアウト、公園と隣接した用地の活用や将来の健全経営に向けた建設コストの抑制などを踏まえた設計を行うに当たり、すぐれた能力を有した業者を選定してまいります。そのため、病院現場を熟知する職員に加えて、病院建築に関する知見を有する有識者、他病院の整備経験を持つ技術者などの外部人材の選任を検討していきます。 脳血管医療センターの医療機能拡充の成果に対する評価ですが、平成24年度に新設した脊椎脊髄外科は高い診療実績を上げており、また、市医師会、教育委員会と連携した学童期の側弯症の検診や治療などにも取り組んでいます。こうした機能拡充により、行政と連携した公立の専門病院としての役割を一層果たすとともに、患者数の増加による経営面の改善が進んでいると考えています。 名称案決定の検討プロセスですが、平成26年2月に、附属機関である横浜市立病院経営評価委員会へ名称案の検討を諮問しました。委員会では、専門部会を設置し、これまでの機能拡大の状況を踏まえた上で、有識者への意見聴取や市民、利用者へのアンケートなどを行い、名称案を取りまとめていただいて今回議案としてお諮りしているものでございます。
○議長(佐藤祐文君) 次に、加納重雄君。 〔加納重雄君登壇、拍手〕
◆(加納重雄君) 私は、公明党横浜市会議員団を代表して、本市会定例会に上程されております議案のうち、市第46号議案及び市第58号議案、市第47号議案、市第49号議案から市第52号議案まで、市第62号議案、市第63号議案及び市第72号議案、市第59号議案及び市第89号議案、病第1号議案並びに市第88号議案に関連して、林市長及び高橋病院事業管理者に質問をいたします。 初めに、市第46号議案横浜市
市庁舎移転新築工事技術提案等評価委員会条例の制定及び市第58号議案市の事務所の位置に関する条例の一部改正についてお伺いをいたします。 去る8月21日に、新市庁舎整備に関する公共事業事前評価調書を確定したとの記者発表がありました。私も拝見させていただきましたが、市民の皆様からの御意見がテーマごとに整理され、御意見に対する本市の考え方が記載をされていました。賛否を含めさまざまな意見が寄せられておりますが、我が党ではこれまでも、新市庁舎整備に関する情報を市民の皆様へわかりやすくお伝えするとともに、市民意見を適切に反映することを求めてきたところであり、今回寄せられた御意見もしっかり分析して計画や設計に反映していくべきと考えております。 そこで、今回寄せられた市民意見をどのように受けとめているのか、林市長にお伺いをいたします。 また、御意見の中には、東日本大震災の経験から、津波や地震に強く、災害対策の本部機能が果たされるよう、耐震性能にすぐれた市庁舎を望む声が見受けられました。新市庁舎整備基本計画においても、危機管理の中心的役割を果たす市庁舎を基本理念として掲げており、新市庁舎は万に一つも災害時の不安があってはならないと認識しております。一方、民間企業の技術は日々進歩しており、耐震技術も例外ではありません。分譲マンションのコマーシャルなどでも建物の耐震技術や施工品質などを紹介し、アピールしているような状況です。新市庁舎においても、企業の高い技術力をダイレクトに反映できる仕組みを考え、整備を進めていく必要があると考えます。 そこで、民間企業などが持つ先進的で高い技術力をどのように取り入れていくのか、お伺いをいたします。 新市庁舎基本計画では、危機管理機能の強化とともに、環境に最大限配慮した低炭素型の市庁舎という理念も掲げております。環境問題への取り組みは、一見地味ではありますが、大震災以降、省エネの取り組みや低炭素化社会の実現というものが一段と重要視されてきています。市第46号議案では、企業のすぐれたノウハウを新市庁舎整備に生かすために専門家の知見を集約するものと受けとめております。 そこで、技術提案等評価委員会では具体的にどのようなことが審議されるのか、また、審議された内容をどのように事業者選定に生かすのか、お伺いをいたします。 新市庁舎に関する調査特別委員会報告書の結びには、新市庁舎の設計段階に向けて検討を進めていくことになりますが、引き続き市民や議会に対して積極的に情報を公開して意見を聞き、新市庁舎に対する理解を深めていただけるよう一層の取り組みを期待すると書かれております。今回寄せられた御意見をしっかり受けとめて取り組みを進めるとともに、今後ともさまざまな機会を捉えて情報発信し、市民の皆様の御意見を伺いながら事業を進めていただくことを要望して、次の質問に移ります。 続きまして、市第47号議案横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例の制定について質問をいたします。 これまで横浜市は、平成15年の新時代行政プラン以降、外郭団体については自主的、自立的な経営を確立することを基本的な目標としてきました。そして、団体の統廃合や民間主体の運営への移行を目指した取り組みなどを進めた結果、平成7年度には67団体あった外郭団体を現在38団体まで減らしてきました。今回の条例案は
外郭団体等経営向上委員会を設置するというものですが、経営向上という名前にも外郭団体等に対する本市の考え方があらわれているのではないかと思います。 そこで、
外郭団体等経営向上委員会という名称にした理由について市長の御意見をお伺いいたします。 今回、外郭団体等のより適正な経営確保などを目的として、
外郭団体等経営向上委員会を附属機関として設置したいということですが、外郭団体の改革については従来から外部の視点を取り入れて実施することとされております。しかし、例えば平成25年度までの第3期協約については、総務省の通知に基づいて開催された外郭団体等経営改革委員会からの提言を踏まえて策定作業が行われましたが、協約の評価は、経営改革委員会が平成23年度初めまでの時限的なものであったこともあり、監査法人の活用にとどまっているなど、外郭団体改革に当たっての外部の視点活用は十分なものとは言えません。 そこで、
外郭団体等経営向上委員会にはどのような役割を期待するのか、市長の御見解をお伺いいたします。 外郭団体について、市民の視線はまだまだ厳しい部分もありますので、
外郭団体等経営向上委員会を活用して、引き続き改革を進めていくよう要望いたします。 次に、市第49号議案から市第52号議案まで、市第62号議案、市第63号議案及び市第72号議案のいわゆる子ども・子育て支援新制度に関する条例案についてお伺いをいたします。 平成27年4月からの開始が予定されている子ども・子育て支援新制度では、全ての子供、子育てについて社会全体で支援していく総合的な枠組みを整備することを目指すとされており、その意義は極めて大きいものがあります。新制度においては、さまざまな家庭のお子様が、その家庭の状況により、教育、保育に関して利用する施設、事業を選択できるようにするため、新たに単一の施設として規定される
幼保連携型認定こども園や新設される小規模保育事業など、施設、事業の種類をふやすことになりました。また、現行制度の家庭的保育事業などについては、法律上、改めて認可事業として規定されることになりました。市が認可するということは、施設や事業について一定の質が担保されていることを市が認めることになります。我が党は安心して子供を生み育てられる社会の実現に一貫して取り組んでまいりました。新制度の開始に当たり、その質が確保できるのかどうか、しっかりと確認しなければなりません。基準に関する条例は本市における新制度の基礎となるものです。 そこで、新制度において本市の目指す姿について市長のお考えをお伺いいたします。 国の基準に上乗せするなど、横浜市が独自の基準を定めることは、横浜の子供たちのために非常によいことだと評価はしています。何よりも優先すべきは利用する子供たちの幸福であり、安全、安心です。そして、独自基準を定めるに当たっては、さまざまな関係者や市民の方から広く意見を募るべきだと考えております。 そこで、基準の策定に当たってはどのような形で意見を聴取し、反映してきたのか、お伺いをいたします。 新制度を円滑に開始するためには、制度の利用者にも事業者にも丁寧に制度の説明をしていかなければなりません。特に事業者の方々に対しては、横浜市独自の基準をつくることについて横浜市が責任を持って説明し、趣旨を理解した上で対応してもらうことが必要だと考えます。例えば
放課後児童健全育成事業については面積基準の経過措置案がうまく運営主体に伝わっておらず、来年春からどうしたらいいかという不安の声が聞かれます。 そこで、事業者に対して本市の考え方を伝えるためにどのような取り組みを行ってきたのか、お伺いをいたします。 続いて、新制度における地域子ども・子育て支援事業の一つである
放課後児童健全育成事業に関してお聞きいたします。 昭和38年にスタートした放課後児童施策は、平成5年度から異学年交流事業として学校施設を活用したはまっ子ふれあいスクールが始まり、平成13年度には全ての小学校での実施となりました。そして、平成16年度からは、はまっ子ふれあいスクールに放課後児童クラブの機能をあわせ持つ放課後キッズクラブへと転換を進め、現在では約3割に当たる92校で実施をしております。地域の重要な資源である小学校を活用するという手法は、場所の確保や安全性の点から有効であり、大都市を中心に広がりを見せております。現在では、政令指定都市20都市中、本市を含め5都市で放課後子ども教室と
放課後児童健全育成事業の一体型の事業が展開されております。国からはこれまでもガイドラインが示されていたわけですが、今後、市条例として改めて基準が示されることによって、利用者にとってよりよい運営につながることが期待をされております。 そこで、
放課後児童健全育成事業の基準に関する条例を制定することで、利用者に対しどのような効果があると考えているのか、お伺いをいたします。 本市の放課後児童施策全体としては、全ての小学校においてはまっ子ふれあいスクールから放課後キッズクラブへの転換を進めること、放課後児童クラブへの必要な支援を実施することが打ち出されております。次期中期計画の素案の中でも、平成31年度までに全小学校での居場所の確保が明記されておりますが、放課後キッズクラブ化はこれまで以上にスピードアップを図るべきと考えます。 そこで、全ての小学校において放課後キッズクラブ化を進めることへの市長の決意をお伺いいたします。 来年4月の新制度施行に伴い、この横浜で誰もが安心して子育てに取り組めるよう、地域の子供、子育て支援の充実がより一層図られることをお願いし、次の質問に移ります。 次に、市第59号議案横浜市特別会計設置条例の一部改正及び市第89号議案平成26年度横浜市
母子寡婦福祉資金会計補正予算(第1号)についてお伺いをいたします。 母子家庭や父子家庭などひとり親家庭への支援については、我が党として重要な施策の一つとしており、父子家庭の父親を児童扶養手当の支給対象とするなど、平成22年度の法改正実現に積極的に取り組んできたところです。それも踏まえますと、今回法改正が行われ、法の名称に父子が加わったほか、これまで母子家庭が対象だった福祉資金貸付制度について、10月から父子家庭も対象になることは大変意義のあることだと考えております。 そこで、法改正等で父子家庭支援が拡大することについて市長の御見解をお伺いいたします。 一般的に父子家庭は、困り事があっても自分から声を上げにくい傾向にあり、表に出ない潜在的なニーズを持っているのではないでしょうか。本市として、離婚や死別を経験し、家事、育児や収入の確保に苦労している父子家庭の存在に目を向け、孤立を防ぎ、生活の安定のための取り組みを進めるなど、父子家庭に対しての支援の光を当てていく必要があると思います。 そこで、今後、父子家庭への支援にどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。 父子家庭の相談窓口充実等の支援につながる仕組みづくりはこれからの課題であり、支援に関する情報を伝える先としては、行政関係だけではなく、市内企業への働きかけも今後は必要ではないでしょうか。さらには、婚姻歴の有無によって経済的負担の格差が生じている、未婚のひとり親家庭に対する寡婦控除のみなし適用の問題もあります。本年2月の予算関連質疑で我が党の斉藤伸一議員がこの件を取り上げて以降、寡婦控除のみなし適用の実施に向け、本市においても検討していると聞いておりますが、今後の方向性や実施時期、適用の進め方などについては明らかになっておりません。 そこで、未婚のひとり親家庭に対する寡婦控除のみなし適用をどのように進めていくのか、お伺いをいたします。 未婚のひとり親の寡婦控除については、国の動きを待たずに独自にみなし適用する自治体がふえてきております。本市においても、親の婚姻歴の有無で子供たちが受ける不利益がないよう、関係者への周知を着実に行った上でしっかり実施していただくことを要望して、次の質問に移ります。 病第1号議案横浜市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について質問いたします。 脳血管医療センターでは、平成24年度から平成26年度を計画期間とする第2次横浜市立病院中期経営プランに基づき、医療機能を拡充する取り組みを進めております。今回、その最終年度として、機能拡充にあわせ、病院の名称についても横浜市立脳卒中・神経脊椎センターへ変更することとされており、その名称案の検討に当たっては、外部委員会に専門部会を設置し、市民や有識者の意見を聞きながら検討してきたと伺っております。 そこで、名称案の検討の中で具体的にどのような議論がなされてきたのか、病院事業管理者にお伺いをいたします。 この病院の経営の課題は、主に病床利用率に象徴されるように、医療資源が十分に活用されておらず、医師も十分に確保できていないことなどであると認識しております。その解決に向けて機能拡大を進めてきているわけですが、そうした中でも、従来からの脳卒中に対する医療への対応がおろそかになってはならないと思います。高齢化が今後急速に進む中、寝たきりとなる最大の原因である脳卒中に対する医療の充実は喫緊の課題であると考えております。現在、国会でも脳卒中対策基本法が継続審議となっていますが、我が党としてもその成立に向けて精力的に取り組んでおります。脳卒中に対する医療提供体制は今後さらなる充実が求められます。脳卒中は発症直後の治療が重要であり、脳血管医療センターには引き続き脳卒中救急について十分な対応に努めていただかなくてはなりません。また、そのために治療を担う医師の充実も不可欠であり、我が党からも医師の確保に努めるよう指摘をしてきたところです。 そこで、脳血管医療センターにおける近年の救急受け入れ状況、医師の確保状況について病院事業管理者にお伺いをいたします。 脳血管医療センターの新名称の検討に当たっては、今年度の予算代表質疑の中で、我が党の加藤団長から、センターの持つ医療機能を市民にきちんとPRし、わかりやすいものとすること、検討の過程では議論を尽くすことの2点について指摘をさせていただいたところです。 そこで、名称案の決定に対する所感と今後の医療提供に向けた決意について市長にお伺いをいたします。 今後、市民により良質な医療を提供できるよう、優秀な医療人材の確保を図りながら、さらなる経営改善に努めていただきたいと思います。 続いて、同じく病第1号議案について、市民病院再整備事業に伴う基本設計事業者評価にかかわる附属機関の設置に関連してお伺いをいたします。 市民病院の再整備については、三ツ沢公園の一部と隣接する古河電気工業株式会社の社宅地を活用していくことになっており、新しい病院で有すべき医療機能や施設、設備の考え方をまとめた市民病院再整備基本計画原案がまとめられております。病院の整備に当たっては、計画、設計段階から今後の高齢社会の進展などの将来見込みなども踏まえるとともに、利用する市民の意見など幅広く聞きながら進めていく必要があります。市民病院の基本計画原案については、先月から市民意見の募集も行い、400件以上の意見が寄せられていると聞いております。今後、これらの意見を参考に基本計画の練り直しを行うことになると考えます。 そこで、市民病院再整備基本計画原案について、寄せられた市民意見に対して病院事業管理者はどのように受けとめているのか、お伺いいたします。 今回の再整備用地は公園の一部を活用するため、課題もあるのではないかと考えます。特にニッパツ三ツ沢球技場とも隣接するため、サッカー場からの歓声などへの対応について心配する声も寄せられております。逆に、公園と隣接するからこそ、他の病院にはない特色を打ち出せる可能性も大いに秘めているのではないかと考えます。 そこで、三ツ沢公園と隣接する敷地の特色をどのように生かしていくのか、病院事業管理者の考えをお伺いいたします。 再整備用地は、現在の市民病院からも近く、また、市の中心部に位置する高台にあるなど、立地としてはすばらしい環境であると思います。基本設計に当たっては、ぜひ市民の意見を十分取り入れながら敷地の特色を生かしていただきたいと思います。そのような能力のある事業者を公正に選定していただきたいとも考えております。 次に、市第88号議案平成26年度横浜市一般会計補正予算(第2号)のうち、障害者施設スプリンクラー設置費補助事業についてお伺いをいたします。 現在、横浜市では第3期障害者プランを策定中と聞いております。障害者の皆様が地域で日常生活を営んでいくためには、障害や生活状況に応じてさまざまな支援が必要なことは言うまでもなく、その支援の一つとして障害者施設は重要な役割を果たすことになると思います。今回の補助対象事業は障害者グループホームと短期入所事業所とのことですが、安心して利用するため、防火対策は非常に重要だと考えております。 そこで、障害者施設スプリンクラー設置費補助事業費について補正する背景は何か、お伺いをいたします。 自力で避難することが困難な障害者の方々が利用する施設などで火災が発生した場合には人的被害が大きくなる可能性があります。その防止の観点からもスプリンクラーのような防火設備の設置は重要な意味を持つものと考えますが、設置するためには財源の手当てが問題となります。 そこで、障害者施設スプリンクラー設置費補助事業はどのような財源構成となっているのか、お伺いをいたします。 今年度は今回の補正予算により設置していくことになると思いますが、今年度設置に至らない施設等においても、障害者の方々が安心して利用できることが重要です。 そこで、次年度以降も確実にスプリンクラーが設置されるべきと考えますが、市としてはどのように設置を進めていくのか、お伺いをいたします。 防火設備の有無は、障害者の皆様が安心して生活していくために不可欠なものですから、市として今後もしっかりと財源を確保し、設置が進むよう尽力してもらうことを要望し、次の質問に移ります。 最後に、市第88号議案平成26年度横浜市一般会計補正予算(第2号)のうち、映像文化施設移転事業関係についてお伺いをいたします。 この事業は、本市が誘致した東京藝術大学大学院映像研究科の3つの校舎のうち、新港校舎を岸壁改修に伴い移転させるというものです。 そこでまず、東京藝術大学大学院映像研究科の具体的な研究内容はどのようなものなのか、お伺いをいたします。 映像研究科は、映像に関する創造の現場という観点から新しいテーマに取り組み、国際的に活躍する専門家を養成する大学院です。横浜を拠点に発足しておおむね10年を経過する中で、優秀な卒業生を輩出するとともに、すぐれた作品を生み出し、世界的にも高い評価を受けております。本市が初代開催都市として選定された東アジア文化都市の事業の中でも、日中韓の大学生が国際交流する取り組みが実施されますが、東京藝術大学の存在なくしては実現しなかったと言えましょう。文化芸術分野の中でも、映像を用いた表現は今後ますます大きなウエートを占めていくものと思います。その意味で、本市が取り組む文化芸術創造都市施策の中でも、映像研究科の存在は重要性を増していくものと考えます。 そこで、本市の文化芸術創造都市施策の中で今後の映像研究科に期待する役割は何か、お伺いをいたします。 横浜らしい特色のある文化芸術を国内外に発信していく上で映像研究科は極めて重要だと言えます。本市施策のより効果的な展開を図るため、映像研究科の存在を最大限に活用されることを期待して、公明党横浜市会議員団を代表しての質問を終わります。(拍手)
○議長(佐藤祐文君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 加納議員の御質問に御答弁させていただきます。 市第46号議案及び市第58号議案について御質問をいただきました。 市民意見に対する私の受けとめですが、公共事業評価制度に基づく市民意見募集は、制度創設以来、約30回行われてきましたが、今回ほどたくさんの御意見を寄せていただいた例はなく、改めて市民の皆様の関心の高さを認識いたしました。新市庁舎の早期整備に期待を寄せる御意見をいただく一方で、事業の必要性などについて厳しい御意見もいただきましたが、これらの御意見に対しては、一つ一つの御意見について本市の考え方を丁寧に説明させていただくとともに、今後の検討に生かしていきます。 民間企業などが持つ先進的で高い技術力の取り入れ方ですが、民間企業が持つ高い技術やノウハウを最大限活用することを目的に、設計・施工一括発注方式を採用します。現在は、技術面の専門家であるコンストラクションマネジメント事業者とともに、高度な耐震技術や環境技術などの調査を行いながら設計要件の整備を行っています。その上で、事業者募集、選定のための発注資料の作成に当たっては、幅広く民間企業が持つ最先端の技術力が生かせるような評価項目や評価基準を設定します。 技術提案等評価委員会での審議内容についてですが、まず、事業者募集を行う前に、新市庁舎整備に求められる評価項目や評価基準について御審議をいただきます。その後、事業者募集を行い、提出された技術提案等について内容の実現性や妥当性などを御審議いただき評価を行っていただきます。審議内容の事業者選定への生かし方についてですが、評価委員会での評価結果と入札価格とを本市において総合的に評価し、事業者を決定します。 市第47号議案について御質問をいただきました。
外郭団体等経営向上委員会とした理由ですが、これまでは外郭団体の統廃合や財務状況の健全化などに重点的に取り組み、外郭団体数の削減や借入金の縮減といった一定の成果を上げてきました。今後は、外郭団体が行政の一翼を担う重要な役割を持つことを踏まえて、本市との連携を十分に図りながら市民サービスの向上に取り組むことがより一層重要になると考えています。そのため、外郭団体等について、より適正な経営の確保を図り、経営水準の向上を目指すという考えから経営向上委員会という名称としました。 期待する役割についてですが、外郭団体に関する常設の附属機関として、まず、外郭団体等のより適正な経営を確保するための仕組みや市の関与のあり方について専門的見地から御意見をいただきたいと考えています。また、各団体の経営に関する方針や協約等について、策定から評価まで一貫してかかわっていただくことで第三者の視点を継続して取り入れることが可能となり、特定協約団体マネジメントサイクルの透明性や客観性を大きく高められると期待しています。 子ども・子育て支援新制度関連の条例の制定等関連議案について御質問をいただきました。 新制度において本市の目指す姿についてですが、子供は未来をつくる力であるという認識のもと、子育ての第一義的責任を有する保護者を初めとして全ての市民が子供にとっての視点を共有し、地域で子供を育てることができるような社会を目指していきます。子供は、家庭にとっても社会にとってもさまざまな可能性を持ったかけがえのない存在です。保護者や保育、教育に携わる人だけでなく、全ての市民が共感力と想像力を発揮して子供の育ちや学びを支援していくことが何よりも重要なことだと考えています。 基準の策定に際しての意見聴取及び反映方法についてですが、教育、保育関係者や外部有識者、市民代表から構成される横浜市子ども・子育て会議や児童福祉審議会において本市の独自基準や経過措置を中心に意見を伺いました。また、基準案については、その骨子の概要を作成し、事業者や利用者等へ配付するとともに、ホームページに掲載し、市民意見の募集として幅広く意見を募るとともに、事業者団体への情報提供、ヒアリングを行うなど、多くの方々から御意見をいただきました。こうしたさまざまな意見を踏まえ、条例案を策定しました。 事業者に本市の考え方を伝えるための取り組みについてですが、昨年度から、幼稚園や保育所、横浜保育室、放課後児童クラブなど、各事業類型別に複数回にわたり事業者説明会を開催しました。そこでは、基準に関する政省令の内容や事業収支の策定上の留意点など、新制度に関する情報について、その時点で伝えられる最新の情報をできる限り提供してきました。特に幼稚園や横浜保育室などについては、新制度の施行に当たり、新制度の対象施設へ移行するかどうか検討しなければならないため、希望する事業者に対して個別相談の機会を設けるなどきめ細かく対応しています。
放課後児童健全育成事業の基準に関する条例の効果についてですが、今回の条例案は、現在国が示している放課後児童クラブガイドラインとは異なり、法令の基準に基づき事業者への拘束力を持った基準となります。このため、
放課後児童健全育成事業の質を確保することができ、利用者にとって今まで以上に安心して利用できるようになります。 全ての小学校で放課後キッズクラブへ転換を進めることへの決意についてですが、小一の壁を解消することは喫緊の課題です。発達段階にある子供たちにとって豊かな放課後を過ごせるよう事業を充実させることは、未来の横浜を担う子供たちを育むために必要不可欠なことです。学校施設を活用し、安心、安全な放課後の居場所である放課後キッズクラブへ平成31年度までに展開していくことにより、市内全域で留守家庭児童の居場所を確保してまいります。 市第59号議案及び市第89号議案について御質問をいただきました。 父子家庭への支援の拡大については、今回の法改正に伴い、10月から母子寡婦福祉資金の対象に父子家庭が加わり、子供の高校、大学の学費などが必要なとき、無利子で資金貸し付けが受けられるようになります。平成22年度から対象となった児童扶養手当の支給とあわせて、経済的に厳しい父子家庭に対する自立支援や子供の教育機会の確保につながると考えています。また、母子生活支援施設への入所を除いて、母子、父子が全く同様の支援対象と位置づけられるなど、親の性別による支援の格差が解消されましたので、父子家庭の生活の安定や子供の福祉向上のためにも大変有意義なことと認識をしています。 今後の父子家庭支援の取り組みについてですが、身近に相談できる方が少なく、気持ちをあらわしにくいという傾向があるほか、家事や子育てでお困りのことも多い状況を踏まえた対応が必要と考えています。子育てや生活問題から就労までの相談窓口であるひとり親サポートよこはまの連絡先を記載した情報カードの配布やウエブサイトなどでの父子家庭の相談、仲間づくりに向けた情報発信など、一人で悩みを抱えず、必要なときに利用しやすい相談体制を整えていきます。また、家事援助を行うヘルパーの派遣や一時的な子供の預かりのほか、父子家庭同士の交流を支援することで社会的な孤立を防ぎ、生活の改善や安定につなげていきます。 寡婦控除のみなし適用についてですが、ひとり親家庭への支援をより一層進めていく観点から、保育所保育料や市営住宅家賃など30程度の事業を対象に、平成27年4月からの実施に向けて準備を進めています。年内には具体的な対象事業や実施方法などについて取りまとめ、対象となる方々への周知など円滑な実施に向けて取り組んでいきます。 病第1号議案について御質問をいただきました。 名称案の決定に対する所感と決意ですが、さまざまな方から御意見をいただき、現在の病院が行っている医療を市民の皆様にわかりやすく伝えることができる名称案になったと考えています。今回の名称変更を契機として、さらに経営改善を進め、その上で従来からの脳卒中に加え、神経、脊椎の分野においてもより良質な医療を提供し、市民の皆様の安心につながる施設としてまいります。 市第88号議案について御質問をいただきました。 障害者施設スプリンクラー設置費補助事業費を補正する背景ですが、平成25年2月に発生した長崎市の認知症高齢者グループホームにおける火災により複数の入居者が亡くなられたことを契機に消防法施行令の改正が行われました。これに伴い、スプリンクラーの設置対象外であった小規模な障害者グループホームなどにおいても、自力避難の困難な方が多く入居する場合は、既存施設については平成29年度末までの設置が義務づけられました。 事業の財源構成ですが、スプリンクラー設置に係る負担割合は、神奈川県が設置している基金を活用することにより、県2分の1、本市4分の1、施設運営者4分の1となります。 次年度以降の本市の取り組みですが、今回の補正によるスプリンクラー設置後も未設置施設が残るため、施設運営者の皆様とも十分に連携をとりながら、早期に設置が進むよう取り組んでいきます。なお、設置に当たっては、国庫補助を最大限に活用するなどして財源の確保に努めていきます。 東京藝術大学大学院映像研究科の研究内容についてですが、映像研究科は3つの専攻に分かれておりますが、まず映像専攻では、監督、脚本、プロデュースなど、映画制作に関する技術を研究しています。次に、メディア映像専攻では、デジタル映像を中心とした作品制作や研究を行っています。最後にアニメーション専攻では、アニメーション独自のシナリオや脚本、表現技法などを研究しています。 本市が創造都市施策の中で映像研究科に期待する役割についてですが、本市が策定した文化芸術創造都市施策の基本的な考え方の中で、大学等の教育機関と連携した創造的な人材の育成、国内外との創造都市の交流等を基本方針として位置づけ、東京藝術大学との連携を一層推進しています。今後も、映像文化の国際交流事業等を通じて本市のプレゼンス向上に寄与していただくとともに、創造的な人材を育成する拠点として、より一層地域に開かれた展開を期待しています。 残りの質問については病院事業管理者より答弁させていただきます。
○議長(佐藤祐文君) 高橋病院事業管理者。 〔病院事業管理者 高橋俊毅君登壇〕
◎病院事業管理者(高橋俊毅君) 病第1号議案について御質問をいただきました。 名称案検討における具体的な議論ですが、公立の専門病院として現在の医療機能を表現した名称とすることとされました。具体的には、横浜における脳卒中医療の基幹施設であることを示すものとして脳卒中を、次に、神経難病など幅広い神経疾患に対応していくことを示すものとして神経を、さらに、着実に診療実績を上げ、側弯症など行政と連携した取り組みを行っている領域として脊椎をそれぞれ名称に入れることとし、横浜市立脳卒中・神経脊椎センターという案をまとめていただきました。 近年の救急受け入れ状況ですが、救急車受け入れ件数で見ますと、平成24年度から平成26年度までの第2次横浜市立病院中期経営プランの中、毎年10%以上増加しています。この中で平成25年度は1000件を超え、横浜市の脳血管疾患に対する救急医療体制が整備された平成21年度以降で最多の件数となり、今年度もさらに増加しております。医師確保の状況については、横浜市立大学との連携を深め、積極的に体制強化に努めてまいりました。第2次横浜市立病院中期経営プランの期間中では、神経内科医3名、脊椎脊髄外科医4名、非常勤の麻酔科医1名などを新たに採用いたしました。 市民病院再整備基本計画原案に寄せられた市民意見に対する受けとめですが、市民の方々から、アクセスや駐車場の確保、ニッパツ三ツ沢球技場に隣接することに伴う環境対策などに関して多くの意見をいただきました。また、医療機能につきましては、がん対策の充実を望む声など大変貴重な御意見をいただきました。これらの御意見を十分に踏まえ、基本計画の策定やその後の設計を進めていきたいと考えています。 三ツ沢公園と隣接する敷地の特色の生かし方ですが、大規模災害時には、病院と公園が一体となって、市中心部における災害対策の拠点としての機能を果たしていきます。さらに、病院も公園も日ごろから多くの市民が利用する施設であることから、利便施設の共同利用など、一体として魅力を向上させていきます。また、ニッパツ三ツ沢競技場ではサッカーの試合も開催されますので、適切な療養環境を維持しつつ、観戦にも影響が出ないように配慮してまいります。
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○議長(佐藤祐文君) 発言者がまだ残っておりますが、この際暫時休憩いたします。 午後0時00分休憩
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○副議長(仁田昌寿君) ただいま書記に報告させましたとおり、現在着席議員数は69人であります。
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○副議長(仁田昌寿君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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○副議長(仁田昌寿君) 質疑を続行いたします。大山しょうじ君。 〔大山しょうじ君登壇〕
◆(大山しょうじ君) 私は、民主党横浜市会議員団を代表して、第3回定例会に提案されている議案及び補正予算案について順次質問してまいります。 初めに、市第49号議案から市第52号議案まで、市第62号議案、市第63号議案及び市第72号議案のいわゆる子ども・子育て支援新制度に向けた条例の制定等について伺います。 社会保障と税の一体改革において子ども・子育て分野が社会保障の一つに位置づけられ、平成27年4月には子ども・子育て支援新制度の施行が予定されています。本市においても、今定例会に各施設、事業の基準条例案が上程され、また、10月からは利用のための手続が始まるなど、いよいよ新制度のスタートが近づいてきました。 そこでまず、これまで子育て支援策に特に注力してきた林市長の新制度に向けた決意を伺います。 新制度では、その財源として、消費税の増収分のうち7000億円、また、その他の財源と合わせると1兆円超が充てられる予定であり、子ども・子育て支援策の今後のさらなる充実が期待されます。そこで、新制度では、待機児童対策や放課後児童の居場所づくりなど量の拡充を図るとともに、それらは質の確保もされたものでなければならないと考えますが、市長の見解を伺います。 一方、現行制度から新制度への過渡期にあって、利用者の方々や事業者の方々にとっては、新制度になって何がどう変わるのか不安も大きいものと思います。そこで、利用者や事業者の方々が安心して新制度へ移行できるように、制度の内容についてしっかり広報、周知することが必要だと思いますが、市長の見解を伺います。 さて、新制度では、その大きな柱の一つとして認定こども園制度の変更が挙げられていますが、現在、本市の
幼保連携型認定こども園は15園であると聞いており、本市の規模を考えると決して多くはありません。そこで、本市でこれまで
幼保連携型認定こども園が余り普及してこなかったことについてどのように評価しているのか、伺います。 新制度では、
幼保連携型認定こども園制度の変更点として、現行制度では異なる認可、指導監督の一本化を図ることや、学校及び児童福祉施設としての法的位置づけを行うこととしています。本市においても、今年度予算で
幼保連携型認定こども園の整備費を拡充して先行して取り組んでいるところですが、新制度における
幼保連携型認定こども園の普及に関する本市の考え方について伺います。 新制度の公定価格が示された後、認定こども園の一部では、減収になることを理由に認定こども園を返上する動きも出ているとの新聞報道もありますが、認定こども園の返上についての本市の現状と影響についてどのように捉えているのか、伺います。 次に、新制度における横浜保育室について質問してまいります。 今回の新制度では、給付対象事業として新たに小規模保育事業が創設され、本定例会に設備、運営等の基準に関する条例案が上程されています。この事業は、ゼロ歳から2歳までの児童を対象に、定員19人以下と比較的小規模な環境できめ細やかな保育を実施するものです。従来の認可保育所と比べて規模が小さく機動的に整備ができることから、本市でも特に待機児童の多い1歳児の受け入れ先となることが期待をされています。一方、これまで横浜市では、低年齢児の待機児童解消や市民の多様な保育ニーズに応えるため、本市が独自に定めた一定の基準を満たした保育施設を横浜保育室に認定し、運営費等の助成を行ってきました。横浜保育室は、認可保育所とともに横浜市にとっての大事な保育資源であり、横浜保育室なくしては待機児童ゼロも達成できなかったと言っても過言ではありません。引き続き横浜市の保育を担っていただくためにも、この機会に新制度の施設、事業へ移行していただくことが重要と考えます。 そこで、横浜保育室の新制度への平成27年度の移行の状況と移行に当たっての課題、本市の支援策について伺います。 横浜保育室が新制度へ移行するためには設備等の基準を満たす必要がありますが、中には、さまざまな理由によりこれを満たすことが難しく、移行できない施設が出てくることも想定されます。そこで、今後、新制度への移行がかなわなかった横浜保育室への横浜市の支援は継続されるのか、伺います。 次に、
放課後児童健全育成事業について伺います。 今回の新制度で
放課後児童健全育成事業は地域子ども・子育て支援事業として法定化され、市町村が制度の実施主体となります。横浜市の
放課後児童健全育成事業は、各運営主体において、地域の理解と協力を得ながら、それぞれの地域性を生かして自主的かつ主体的に活動していることが特徴です。新制度に移行しても、こうしたよい部分はしっかりと残していただき、地域全体で子供たちの成長を温かく見守っていくことが必要なのではないかと考えます。各事業者の運営については、子供たちにとって安全、安心で過ごしやすい居場所づくりとなっているかという視点で、これまでも節目節目で行政による確認が行われていたものと思いますが、基準条例の制定によりその役割はますます大事になってくるのではないかと思います。 そこでまず、条例制定によって市と事業者との関係はどう変わるのか、伺います。 今回の条例制定により面積基準や職員配置などが厳格化されるわけですが、これらの対応によって各事業者への運営コストにも大きな影響が出るのではないかと考えます。先月末に厚生労働省の概算要求が出ましたが、それを見ると、待機児童解消策の推進など保育の充実として6200億円の要求となっている一方で、放課後児童対策の充実としては332億円と、約20分の1の要求額となっています。
放課後児童健全育成事業は地域の実情に応じて実施する裁量的事業という位置づけであるとはいえ、印象としては、放課後児童対策に対してもう少し手厚い措置があってもいいのではないかと思った次第です。
放課後児童健全育成事業を担う職員の資格や配置人数、面積基準が定められる中で、その基準を満たしていくには一定の財源措置は不可欠だと思いますが、そこで、基準を設けるに当たり、国からの財源措置は行われるのか、伺います。 各事業者に対する本市からの助成額は国の補助体系の動きに大きく影響することは承知していますが、子供たちが安心して過ごせる居場所を確実に用意していくためには、最低でも現行水準ベースの支援の継続はぜひお願いしたいと思います。設備及び運営の基準に沿って各事業者が事業を行っていくには、財源面の支援はもちろんですが、ソフト面の支援も充実すべきだと思います。条例案の骨子などが示されて以降、私のところには各事業者から、現行制度と新たな基準の違いがわかりづらい、基準に適合していけるか不安だという声や、基準に適合していくためには行政からの支援が必要との要望がありました。新制度移行まで残り半年程度となったわけですが、そこで、新制度への移行が円滑に進むように、事業者の不安を払拭していくための策を講じていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 5年間の経過措置を独自基準として設けたことからもわかるように、中でも面積基準に関して不安の声が多く聞こえてきます。5年という期間は一見長そうに感じますが、日々の活動の合間で面積基準を満たすための物件を探したり移転、分割の準備を進めることを果たしてこの5年のうちに対応できるのか、各事業者は頭を悩ませています。 そこで、経過措置期間中に区局がどのように支援をしていくのか、伺います。 放課後児童クラブが設備及び運営の基準に適合するように対応するに当たっては、はまっ子ふれあいスクールから放課後キッズクラブへの転換の動きも念頭に置いて進める必要があります。近隣の小学校が放課後キッズクラブに転換していけば、登録児童数の減少なども想定されますし、こうした影響も勘案しながら面積基準や職員配置などを考えていかなければなりません。市民ニーズに応えて留守家庭児童の居場所を確実に確保していくためには、既存の放課後児童クラブの安定運営は必須と考えます。 そこで、放課後キッズクラブへの転換にあわせ、放課後児童クラブの安定的な運営への配慮も必要と考えますが、市長の見解を伺います。
放課後児童健全育成事業が新制度に移行することによって子供たちの過ごす環境が少しでもよくなったと実感できるよう、そのための行政からの積極的なサポートについてお願いし、次の質問に移ります。 次に、病第1号議案横浜市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について伺います。 まず、脳血管医療センターの名称の変更について伺います。脳血管医療センターについて、我が党では、平成26年予算要望でも、機能拡大の確実な推進とそれに合わせた名称変更について着実に進めるよう求めてまいりました。今回示された新たな名称案は、脳卒中、神経、脊椎という現在の脳血管医療センターの機能をあらわしたものとのことです。名称を変更するからには、公立の専門病院としてそれに見合ったすぐれた専門医療を提供していただく必要があります。これまでの質疑でも、脳卒中に対しては引き続き高度な医療を提供し、さらにその向上に努めていただくとのことです。開院時からのミッションである脳卒中についてはさらに努力していただくことを大前提とした上で、私からは機能拡大した領域について伺いたいと思います。 脳血管医療センターの機能拡大は、医療資源の有効活用とともに、地域の医療ニーズに対応した分野へ取り組んでいくこととしたものです。特に脊椎については高齢者に多い疾患であり、腰痛やしびれ、歩行障害など、著しく生活の質を落とす疾病です。今後、本市においてもさらに高齢化が進んでいく中でその医療ニーズはますます増加してまいります。これについて公立の専門病院である脳血管医療センターが果たすべき役割は大きいものと考えますが、そこでまず、脊椎脊髄疾患への機能拡充の取り組み状況と診療実績について病院事業管理者に伺います。 名称は病院の顔であり、これを変更すれば、新たな領域の医療に対する市民の期待はおのずと高まります。この病院には、市民の期待に応えていただくよう、これまでよりもさらにすぐれた医療を提供していただかなくてはなりません。 そこで、今後、脊椎脊髄疾患に対する医療をどのように発展させていくのか、病院事業管理者に伺います。 脳卒中・神経脊椎センターの名にふさわしい医療を提供できるよう、今後も常に医療の質の向上に努めていただき、市民に高度な専門医療を提供し続けていただくようお願いをいたします。 次に、市民病院再整備事業に係る基本設計事業者の選定に当たってのプロポーザル評価委員会の設置に関して伺います。 市民病院再整備事業については、三ツ沢公園の一部と隣接する古河電気工業株式会社の社宅地を活用するめどがつき、新しい病院に備えるべき医療機能などについても基本計画原案としてまとめられています。これから市民意見等を踏まえて修正した上で計画として固めていくことになるわけですが、ここまではおおむね順調に進捗しているものと考えています。一方で、国内では東日本大震災からの復興やオリンピックに向けた施設整備などの影響もあり、施設等の建設コストが上昇基調にあります。市民病院は施設の狭隘化も深刻になっており、必要な医療機能を確保し、医療技術の進展に合わせて機能拡大を図るためには速やかに再整備を進めることが必要であると考えます。 そこで、建設コストが上昇傾向にあることの影響とその対策について病院事業管理者に伺います。 今後、プロポーザル方式により設計事業者を決定し、基本設計に着手することになります。病院施設が計画から図面になっていき、より具体的に新しい病院のイメージができ上がってくると期待するものでありますが、同時に、病院の周辺環境についても検討を進める必要があります。新しい病院の敷地は三ツ沢公園に隣接し、ニッパツ三ツ沢球技場のすぐ隣に建設されることになりますが、試合の際には多くの方が車で来場する一方、周辺道路は必ずしも広いとは言えない状況であります。 そこで、駐車場などの病院周辺環境の整備についてどのような対策を考えているのか、病院事業管理者に伺います。 市民病院は現行施設ではこれ以上の医療機能拡大が望めないこともあり、早急な再整備が必要であることは認識していますが、再整備による周辺環境への影響も含めて十分な検討を行い、設計の中で反映をしていただきたいと思います。 次に、市第68号議案横浜市衛生研究所条例の一部改正について伺います。 先月末から首都圏を中心にデング熱の患者が発生しており、国内での感染は約70年ぶりということで、報道でも取り上げられて注目を集めております。また、腸管出血性大腸菌O157等による食中毒やインフルエンザ等による感染症も毎年のように発生しています。衛生研究所は、このような健康危機発生時に迅速かつ正確に原因を究明し、保健所が行う行政処分の科学的根拠を提供するという重要な役割を果たしています。 そこで、移転、再整備に当たりどのような機能強化が図られるのか伺います。 また、衛生研究所は市民利用施設ではありませんので、直接市民がかかわることは少ないと思いますが、健康危機管理施設という点で今回の移転、再整備は市民にとっても関心のあることであると思います。 そこで、新衛生研究所の開所により市民にとって何が変わるのか伺います。 今回の移転、再整備を契機として、保健所と連携し、市民の健康を守り、市民が安全で安心な生活を送ることができるよう一層努力されることを期待いたします。 次に、市第88号議案平成26年度横浜市一般会計補正予算(第2号)について伺います。 まず、消防団費、安全確保対策装備費について伺います。 昨年12月にいわゆる消防団等充実強化法が制定され、地域防災力の充実強化に関し、国、地方公共団体等の責務が明らかになりました。国では、昨年、消防団充実強化対策本部を立ち上げ、消防団の充実強化を強力に推進していく体制を整え、ことしの2月には、国が定めている消防団の装備の基準を初めて大幅に改正したと聞いております。消防団員が安全に活動できる環境を整えることは重要であり、今回の補正予算により、団員の安全確保のための個人装備を改善することは評価するところです。一方、東日本大震災では、津波による水門の閉鎖や住民の避難誘導の際に多くの消防団員が殉職されましたが、団員の命を守るためにも、災害現場の最前線で活動する消防団員にいち早く災害の推移や危険情報を正確に受伝達することも非常に重要であると思います。 そこで、団員の安全確保に向けた情報受伝達手段の充実に向けた取り組みについて伺います。 消防団等充実強化法では、今回の消防団の装備の改善のほか、地域の防災体制の強化に向け、市町村に多岐にわたる分野のさまざまな責務が課せられています。消防局では、消防団とともに組織や装備、団員確保の各委員会を立ち上げ、諸課題の解決に向け検討していると聞いていますが、消防団等充実強化法により課せられた責務をしっかりと果たすには関係部局の連携が非常に重要であると思います。 そこで、消防団等充実強化法を受け、全庁的な取り組みが必要と思いますが、市長の見解を伺います。 近年、台風や集中豪雨、竜巻、豪雪などが全国各地で頻発し、これらの災害により多くのかけがえのない命が失われています。また、首都直下地震や南海トラフ巨大地震など大規模な地震の発生も懸念されています。こうした中、いざ災害が発生したときには、地域に根差した消防団に寄せる期待は非常に大きく、ぜひとも今後も地域防災力の中心的存在である消防団の充実強化に向け、市役所全体でしっかりと取り組んでいただくことを要望して、次の質問に移ります。 次に、映像文化施設移転事業について伺います。 この事業は、東京藝術大学大学院映像研究科の新港校舎を移転させるという内容ですが、現在、市内には、平成17年度から順次修士課程として映画、メディア映像、アニメーションの3つの専攻が設けられ、新しい映像表現を追求するなど先端的な研究活動が行われています。横浜で活動を開始しておおむね10年が経過したわけですが、初めに、東京藝術大学大学院映像研究科を本市が誘致した経過はどのようなものであったのか、改めて伺います。 今回の補正予算は、移転先の施設を映像研究科が使用する映像文化施設として改修整備するための設計費で、金額は1600万円となっていますが、来年度には引き続き改修整備が予定されており、その金額は現時点での見込みで約3億5000万円と伺っております。本市に東京藝術大学が存在することの意義について私も否定するものではありません。映像分野で最先端の教育、研究活動が行われる機関が横浜に存在することで、市民にとっても意義のある活動が実施されていることを私も評価をしております。しかし、専ら映像研究科が校舎として使用する施設を多額の費用をかけて本市が整備することについてはしっかりと確認をしておく必要があると思います。 そこで、映像研究科が使用する校舎を本市が整備する理由は何か、伺います。 映像研究科を本市に誘致した際には、市内に分散する3つの校舎を統合した本格的施設の整備構想も東京藝術大学と本市の間で取り決められていると伺っています。今回、整備に着手する施設もそれまでの間の暫定的な施設という位置づけになるわけですが、映像研究科の3校舎を統合した本格的施設の設置に向けた展望はあるのか、伺います。 次に、市第56号議案横浜市
自転車等施策検討協議会条例の制定について伺います。 本議案は自転車に関する施策の総合的な推進を図るためのものであり、条例を制定し、附属機関により自転車施策に関して議論を行うことになることは一歩前進であり、大変喜ばしいことであります。また、自転車に関する総合計画の策定については、私は、昨年9月の第3回市会定例会の一般質問でその必要性について強く要望し、市長も定めていく旨の答弁をされていますので、本協議会で総合計画に関する検討を進めるものと捉えています。 そこでまず、協議会でどのようなことを審議していくのか、伺います。また、横浜市におけるこれまでの自転車施策に関する成果と課題認識について市長の見解を伺います。 我が党はこれまで、自転車交通事故対策や自転車の放置及び駐輪に関する取り組み、附置義務制度の導入の必要性など、自転車に関する施策についてたびたび質問、提案をし、先進都市横浜らしい自転車対策を打ち出した総合計画策定を求めてきたところです。 そこで、総合計画策定の背景と盛り込む内容について伺います。 他の多くの政令指定都市では、この5年程度の間に自転車に関する総合計画を策定している状況にもあり、これまでも早急な策定をお願いしてきました。そこで、いつまでに総合計画を策定していくのか、伺います。 自転車施策を進めていく上では、附置義務の導入や通行空間の整備など、総論としては賛成となるものの、各論になると、組織の縦割りの壁やさまざまな利害関係により調整が困難になってくることが今後もたびたびあると思います。そこで、こういった困難を乗り越え施策を進めていくことについて市長の決意を伺います。 現在、横浜市の自転車施策の中心は道路局の交通安全・放置自転車課が担っていると思いますが、他都市では、自転車施策は、京都市の自転車政策推進室、さいたま市の自転車まちづくり推進課など、放置対策にとどまらない体制を整え取り組んでいるところもあります。横浜市においても、総合計画策定を機に、自転車施策を進める力強い体制が重要であると思いますので、体制の充実、名称の変更も含めて、そのための必要な組織づくりを要望いたします。 次に、市第46号議案及び市第58号議案の新市庁舎整備関連について伺います。 新市庁舎整備については、これまでの新市庁舎に関する調査特別委員会での議論も踏まえて、今年度、設計要件の整理が進められています。特別委員会ではさまざまな視点から議論が行われ、一定の整理が行われたと思います。今回、市の事務所の位置に関する条例の改正議案が提出され、いよいよ本格的に新市庁舎整備が始動するものと受けとめていますが、そこで、今年度、新市庁舎整備に向けて具体的にどのような取り組みを進めているのか、伺います。 新市庁舎の整備に当たっては、すぐれた耐震性能や環境性能を備えることとしており、将来の横浜市を代表する施設になるものですから、国内はもとより、国際レベルで見ても最先端の技術を駆使した建物となることが期待されます。そのような期待に応える機能や性能を備えるためには、これまでの一般的な公共施設の整備とは異なる高い専門性や民間のすぐれたノウハウが必要になると思います。このため、今年度、計画の精査を進めるに当たっては、本市で初めてとなるコンストラクションマネジメント事業者を導入しているとのことですが、コンストラクションマネジメントを導入した目的について伺います。 今回の議案は、これまでの議論の集大成として市庁舎の移転を進めるための手続であると認識していますが、新市庁舎整備基本計画によれば、新市庁舎は平成32年1月に竣工し、6月までに移転するとの目標を掲げており、一般的な公共施設の建設の場合と比べてかなり前倒しで移転に関する条例が改正されるとの印象を受けます。しかしながら、平成26年1月の新市庁舎に関する調査特別委員会において配付された資料を見ると、東京都など幾つかの都市で、本市と同様に、基本計画などを策定し、位置条例を改正した後に本格的に整備を進めた事例が見受けられます。 そこで、この時期に市庁舎の移転に関する条例の改正を行う趣旨について伺います。 今回の条例改正は市庁舎の移転を進めるためのスケジュールの一環と認識していますが、まだまだ市民の皆さんへの周知が必要だと思います。今後も市民の皆さんに新市庁舎整備について理解を深めていただくよう、これまで以上に努めていただきたいと思います。 最後に、市第47号議案横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例の制定について伺います。 外郭団体は、本市において、都市交通や港湾などのインフラ整備や社会福祉、文化、スポーツなどさまざまな分野でそれぞれの役割を果たしてきましたが、一方で、市民の視点から見れば、いわゆる天下りや市からのさまざまな補助金など、どちらかといえば、ネガティブなイメージで捉えられている面があったことも事実です。そのような状況の中、林市長は、平成21年の就任以来、外郭団体について、中期4か年計画に基づいてさまざまな取り組みを進めてこられたと思います。 そこでまず、これまでの外郭団体に関する取り組みとその評価について改めて伺います。 今回提出された議案は、外郭団体等について専門家による附属機関を設置するものであり、独立した第三者によって審議が行われ、専門性や客観性が高まると期待されるのは意味のあることですが、例えば各団体の方針等に関する議論について、どのようにしてその結果を具体的に取り組みに反映するのかが実際の運用に当たっては重要となります。この附属機関では、専門家を集めて各団体の経営方針などについてせっかく議論がされるわけですから、その結果をしっかりと反映していく必要があります。 そこで、経営向上委員会での議論を実際の取り組みに反映していく方法について伺います。 このたび発表された新たな中期4か年計画の素案でも、外郭団体については改革を徹底するとして、第三者の視点を取り入れる仕組みの構築を掲げています。今回提案の経営向上委員会によって第三者の視点を取り入れるということだと思いますので、どのような方を委員とするのかは、外郭団体の経営改革、経営向上に向けて非常に重要です。人選によって市の外郭団体改革に対する意気込みがわかるとも言えます。また、一言で専門家といってもさまざまな分野がありますから、外郭団体等の経営向上を目指すという委員会の目的に即した分野の専門家を選ぶこともポイントになると思います。 そこで、委員の人選についての想定についてお伺いをいたします。 団体の経営改革、経営向上を進めるのと同時に、外郭団体が日々市民の皆さんに対して公共的、公益的なサービスの提供を行っている性質上、本市と十分に連携し、市民サービスの向上に努めてもらうことが必要です。 そこで、本委員会の設置を契機に、どのようにさらなる市民サービスの向上につなげていくのか、伺います。 今後、経営向上委員会を設置しましたら、市と外郭団体が一丸となって、市民サービスの向上に向けてスピード感を持って取り組んでいっていただくことをお願いしまして、民主党横浜市会議員団を代表しての私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(仁田昌寿君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 大山議員の御質問にお答え申し上げます。 子ども・子育て支援新制度関連の条例の制定等関連議案について御質問をいただきました。 新制度に向けた決意についてですが、安心して子育てできる環境整備を初め、子供にとってという視点に立って、全ての子供、子育て家庭のために、乳幼児期から学齢期まで切れ目のない総合的な子供、子育て支援施策を推進していきたいと考えています。そのため、待機児童対策を引き続きしっかり進めていくとともに、乳幼児期の保育、教育の質の維持、向上、こちらも積極的に取り組んでまいります。さらに、小一の壁をなくすため、学齢期の留守家庭児童への対応の充実を図ります。また、地域子育て支援拠点や一時預かりなど、地域での子育て支援の場や機会の拡充も進めていきます。 量の拡充と質の確保についてですが、新制度においては、消費税率の引き上げに伴う増収分を活用して、量の拡充とあわせて質の改善を図ることとされています。本市においても、待機児童対策や小一の壁の対策のために、保育所や認定こども園、
放課後児童健全育成事業などの量の拡充はもちろんのこと、全ての子供が健やかに成長するように支援するため、職員の処遇改善や研修の充実などの質の確保についても両輪で取り組みを推進していきます。 制度内容の広報、周知についてですが、新制度では、特に保育、教育に係る施設等の種類がふえ、利用手続も変更となります。そのため、利用者の皆様に対しては、広報よこはまや本市ホームページ等での周知のほか、現在、各区において合計71回の利用者向け説明会を開催しています。また新制度では、保育、教育において給付制度が導入されるとともに、施設、事業の設備や運営に関する基準が新たに設定されます。そのため、事業者の皆様に対しては事業者向け説明会の開催を初め、個別に御相談に応じる機会を設けるなど丁寧な対応に努めています。 これまでの
幼保連携型認定こども園の普及についてですが、幼稚園は乳児保育や長時間保育の実績が少ないため、新たな整備に向けて慎重にお考えになってきたと思います。また、これまでの
幼保連携型認定こども園は、幼稚園と保育所の両方の制度を運用するため、会計処理等の事務負担が大きかったことも整備意欲につながらなかったと思われます。その一方で、幼稚園には、私立幼稚園預かり保育事業により長時間保育を実施していただくことで、働きながら幼稚園に通わせたいと願う市民ニーズに応えてくることができました。
幼保連携型認定こども園の普及に関する考え方についてですが、幼稚園が長時間保育のニーズに対応していただくことは重要と考えております。今後も私立幼稚園預かり保育事業を実施する幼稚園を拡大させていきます。さらに、新制度施行にあわせ、
幼保連携型認定こども園の整備に対する補助を継続することで、預かり保育実施幼稚園等から
幼保連携型認定こども園への移行を促進していきます。 認定こども園の返上についての本市の現状についてですが、本市においても、現行よりも収入が減ってしまうのではないかという不安の声を事業者から伺ってきました。これまで認定こども園として先駆的に取り組んでこられた園には円滑に新制度へ移行していただきたいと考えておりまして、8月上旬の事業者説明会において公定価格の質改善の先取りなどの財務支援策の案を提示するとともに、現在も個別に相談を受けるなどきめ細かく対応しています。また、返上があった場合の影響についてですが、利用者にとっては、入園時に期待していた3歳からの幼稚園での教育が受けられないことなどがあります。このため、事業者から利用者に対して丁寧に説明していただくことが必要になると考えています。 横浜保育室の平成27年度の移行の状況についてですが、本年8月末現在で18カ所の横浜保育室が平成27年度からの認可保育所への移行に向け整備に着手しています。移行に当たっての課題ですが、児童福祉施設となるため、バリアフリー対応等ハード面の整備が必要となることや保育士の確保が必要となること、社会福祉法人以外の法人は認可の際に一定の自己資金保有が要件となっていることなどがあります。本市としての支援策ですが、従来から移転を伴う場合の整備費補助を行っておりますが、今年度は移転を伴わない既存施設の改修費、工事中の仮設園舎設置費や賃借料も補助対象として新制度への移行を支援しております。 新制度へ移行しなかった横浜保育室への支援についてですが、横浜保育室の新制度への移行は、国の待機児童解消加速化プランで示された平成29年度までを目標として、国の支援事業を活用しつつ進めていく必要があると考えています。一方で、基準を満たすことができない施設が残ることも予想されます。そうした施設があることや横浜保育室が本市の保育資源としての重要な役割を担っていただいていることを考え合わせますと、現に設置されている横浜保育室について、新制度施行後も当分の間運営を継続できるよう配慮していきたいと考えています。
放課後児童健全育成事業の条例制定による市と事業者との関係についてですが、新制度においても、多様な運営主体の能力を活用した補助事業であることに変わりはありません。現行制度では、本市要綱に基づき、実施内容の確認、指導を行っています。新制度では、市町村が関係法令に基づき具体的な基準を条例で定め、その基準に沿った運営を行っているか調査し、必要があれば措置を命ずるなど権限が強化されます。今後も、事業者の皆様と本市が共通認識のもと、事業の質を確保することを重視して事業を進めていきます。 基準を設けるに当たり、国からの財源措置の有無についてですが、少子化に対処するための施策に関する経費については、平成27年度における消費税増収分の動向を踏まえ、予算編成過程で検討するとされています。このため、
放課後児童健全育成事業の充実については、量の拡充だけでなく、職員配置等質の改善も検討されているようですが、具体的な内容はまだ示されていません。引き続き国の動きを見ながら本市としても対応を検討していきます。 事業者の不安を払拭していくための策を講じていくべきとのことですが、事業者の皆様には、法令の概要や基準条例に関する新制度関連の情報について、平成24年8月の法律公布時点から機会を捉えてお伝えしてきました。今後は、平成27年4月までに新たな基準に基づく届け出を行っていただくこともありまして、市全体での説明会だけでなく、区ごとに事業者説明会や相談の機会を設けるなどきめ細かな対応を行い、関係者の不安感の払拭とともに、新制度への速やかな移行ができるよう支援していきます。 経過措置期間中に区局が行う支援についてですが、新制度施行を見据え、本市では、面積基準を確保するための分割、移転に係る準備経費の補助を平成25年度から開始しました。また、不動産関係団体と協力して物件情報を市ホームページ上で公開するとともに、新聞広告等も活用し、空き物件の募集情報掲載なども行っています。今後も、地域情報に詳しい区とともに、関係機関と協力しながら物件の確保に向けた取り組みを進めていきます。 放課後児童クラブの安定的な運営への配慮についてですが、放課後児童クラブには、現在の補助基準外である小学四年生から六年生までを含めると、約1万人の子供たちが通っておりまして、放課後施策において重要な役割を担っています。放課後キッズクラブ転換に当たっては、近隣の放課後児童クラブへ丁寧な説明を行いながら進めるとともに、新制度移行後も放課後児童クラブが新たな基準に適合できるよう必要な支援を行っていきます。 市第68号議案について御質問をいただきました。 衛生研究所の移転、再整備に当たり機能強化される主な点についてですが、まず、新型インフルエンザなどの感染力の高い病原体に対して、微生物安全実験室が1室から3室にふえることで迅速かつ安全な検査ができるようになります。また、発がん性物質を含んだ食品などに対して、新たに化学安全実験室を設けることによりまして、これまでできなかった検査が可能になります。さらに、免震構造とし、自家発電設備も備えましたので、災害等が発生した場合でも検査等の業務が継続してできるようになります。 新衛生研究所の開所によりまして市民の皆様にとって何が変わるかについてですが、これまでも衛生研究所では、市民の皆様の健康と安全、安心を守るかなめとして、保健、衛生分野の検査、研究や人材育成を通じて、保健所とともに多様化する健康危機に対応してきました。新しい衛生研究所では、機能強化により今まで以上に的確かつ迅速に健康危機に対応していきます。また、タイムリーでわかりやすい健康情報の発信、一般市民向けの施設見学や講座などを通して新しい衛生研究所が市民の皆様にとってより身近な施設になるように努めてまいります。 市第88号議案について御質問をいただきました。 消防団の情報受伝達手段の充実についてですが、大地震や集中豪雨等により大災害が発生した際には、消防団員がその場に真っ先に駆けつけるケースも多いと考えられます。その際、現場の状況を速やかに消防団本部や消防署に伝えていただくとともに、消防団員御自身の二次災害を防ぐ上で情報受伝達手段の充実は大変重要です。そのため、現在のアナログ無線をより音声が明瞭なデジタル無線へ変更することや、災害情報を消防司令センターから電子メールで瞬時に伝えるシステムの開発などを進めています。今後も、通信技術の進展を見ながら新たな通信手段の導入に取り組んでいきます。 消防団等充実強化法を受けた全庁的な取り組みですが、本法律は、消防団を中核として市民の皆様の防災意識の高揚と防災活動への自主的参加による地域防災体制の充実強化を基本理念としています。これは、減災に向け、自助、共助の大切さを市民全体の共通認識として広く伝えていくよこはま地震防災市民憲章と考えを同じくするもので、この基本理念の実現に向けてはまさに全市で取り組んでいくべきと考えています。このため、各地域の自主防災活動や各区の地域防災拠点での訓練に当たっては、各区役所、関係局と消防団、自治会町内会との連携を一層強固なものとしていくことで自助、共助の取り組みを推進していきます。 東京藝術大学大学院映像研究科を本市が誘致した経過についてですが、平成16年に東京藝術大学は、国が重点施策として進めるコンテンツ産業振興策などに対応するために新たな映像系大学院の設置を決定しました。本市のほかにも複数の自治体が誘致活動を行いましたが、本市における文化芸術創造都市の取り組み等が評価されまして、映像研究科の横浜開設が決定されました。 映像研究科の校舎を本市が整備する理由についてですが、映像研究科は、開設以来、本市施策への御協力を初め、映像文化の国際交流や市民の皆様に向けた公開講座等の取り組みを通じ本市に貢献していただいています。誘致した際の協定では、施設の移動、変更が必要な場合、本市が新たな施設を整備することを定めておりますので、今回本市が移転先施設を整備します。 映像研究科の本格的施設設置に向けた展望についてですが、東京藝術大学との協定では、本市が場所を用意し、東京藝術大学が施設を整備することとしています。今後、本格的施設の整備に向けて東京藝術大学とともに候補地の検討などを進めていきたいと考えています。 市第56号議案について御質問をいただきました。 本条例で設置する協議会では、安全利用や駐車対策など、自転車施策に関する重要事項を調査、審議いただきます。条例制定後、まず、自転車施策を推進する上での羅針盤となる総合計画について当協議会に諮問する予定です。その後の各個別施策の具体化に際しても、必要に応じ、それらに関する調査、審議をお願いする予定です。 これまでの自転車施策に関する成果と課題認識ですが、昭和60年から自転車駐車場の整備を促進し、放置自転車の移動を進めてきた結果、放置自転車数は、昭和59年におよそ7万台あったものが平成25年時点で1万5000台まで減少するなど一定の成果を上げています。しかし、近年は、買い物客など短時間での利用がしやすい自転車駐車場の整備、自転車通行空間の確保、また、自転車利用者のマナー向上などが課題になってきていると認識しています。 総合計画策定の背景と盛り込む内容ですが、健康や環境に対する意識の向上により自転車の利用ニーズが高まる中で、さまざまな課題に対応する必要があるため、総合計画を策定し、本市としての施策の方向性を明らかにします。具体的には、マナーアップ啓発、通行空間の整備、自転車駐車場の整備や運営、放置対策などを盛り込んでいく予定です。 総合計画の策定時期ですが、平成26年度中に総合計画の素案を作成し、その後、市民意見公募を行った上で平成27年度中に策定することを目標としています。 自転車施策の推進については、市民の皆様に身近な問題であり、大変重要であると考えています。そのため、総合計画策定後も協議会や関係する方々の意見を伺い、利害関係を調整しながら、各個別施策の早期実現に取り組んでいきます。 市第46号議案及び市第58号議案について御質問をいただきました。 今年度の新市庁舎整備に向けた取り組み状況についてですが、5月に部長級から成る庁内プロジェクトを立ち上げまして、執務環境、市民利用機能、危機管理機能、環境整備など8つの項目について検討を進めています。また、民間のノウハウを最大限活用するため、コンストラクションマネジメント事業者を選定し、設計要件の整理を進めています。これらの成果をもとに発注資料を取りまとめて来年度の事業者選定につなげてまいります。 コンストラクションマネジメントの導入目的ですが、新市庁舎はこれまで本市が経験したことのない超高層建築となることから、高い耐震性能や環境性能などについて施工業者の技術やノウハウなどを最大限活用することが必要です。このため、設計・施工一括発注方式を採用しますが、この方式では設計要件の整理段階から高い専門性が必要となることから、幅広い分野にわたって業務支援を行っていただくため導入をいたしました。 この時期に市庁舎の位置条例の改正を行う趣旨についてですが、平成27年度には設計・施工一括発注事業者を募集し、新市庁舎整備事業を本格的に進める予定です。そのため、この事業に関する予算を御審議いただく平成27年第1回市会定例会の前に、その前提となる市庁舎の移転について議会の承認を得る必要があると考え、本市会において位置条例の改正を提案させていただきました。 市第47号議案について御質問をいただきました。 外郭団体に関する取り組みとその評価ですが、外郭団体改革は、従来から本市の行政改革の重要な柱の一つとして位置づけております。社会経済情勢が変化する中で、団体の必要性や公益性などについて定期的に確認をしながらさまざまな見直しを進めてきました。その結果、平成25年度までの中期計画に基づき、土地開発公社の解散や再就職した市退職者の在職期間や年収に関する適正化、団体役員総数の削減などを実行しました。また、団体の保有する基金等の取り崩しによる補助金の縮減や本市への寄附など、団体に対する財政支援の徹底した見直しも着実に進めてきました。 経営向上委員会での議論の反映ですが、常設の附属機関となりますので、外郭団体の経営に関する方針や協約の策定から、実施状況の確認、評価に至るまでPDCAサイクルの各段階で御意見をいただいています。また、いただいた御意見が団体の取り組みに着実に反映されるよう、附属機関が一貫してかかわっていくことができ、各団体や所管局が状況の変化にも的確に対応できる仕組みとしたいと考えております。 委員の人選ですが、外各団体等について、より適正な経営の確保を図り、経営水準の向上を目指すという観点から、会計や経営に関する学識経験者、民間企業の経営者、公認会計士の方などを想定しています。 本委員会の設置による市民サービスの向上ですが、外郭団体は、市民の皆様の暮らしを支える事業を行う重要な役割を担っていることから、市民の皆様からの期待に的確に応えて経営の効率化を進めるとともに、その公益性を十分に発揮していく必要があります。そのため、今回設置したいと考えている附属機関では、効率性や健全性という視点に加え、団体の公益性をさらに高めていくという視点からも御意見をいただくことによりまして、効果的に市民サービスの向上につながるよう取り組んでいきたいと考えています。 残りの質問については病院事業管理者より答弁させていただきます。
○副議長(仁田昌寿君) 高橋病院事業管理者。 〔病院事業管理者 高橋俊毅君登壇〕
◎病院事業管理者(高橋俊毅君) 病第1号議案について御質問をいただきました。 脊椎脊髄疾患への取り組み状況としては、横浜市立大学の協力のもと、これまで専門医4名を採用するとともに、脊椎脊髄外科に対応した手術室等を整備しました。診療実績としては、これまでに約1000人の入院患者を受け入れ、500件の手術を実施しております。開設3年目で脊椎脊髄疾患医療の市内主要施設となり、経営改善に大きく貢献しています。 脊椎脊髄疾患医療の今後の発展ですが、今年度からは、市医師会、教育委員会と協力した学童期の側弯症の検診、治療に取り組んでいます。今後、脊髄損傷患者への治療など、民間医療機関では対応が難しい政策的医療への取り組みを強化してまいります。これにより、脳卒中とともに、脊椎脊髄疾患についても、市域における基幹施設としての地位を確立していきたいと考えています。 市民病院の再整備事業に関して、建設コストの上昇の影響と対策ですが、他の自治体病院においても資材や労務費の上昇が要因と思われる入札不調の事例もあり、懸念しているところでございます。基本設計の中では、必要な機能の確保を前提とした上で、簡素かつ効率的な構造、設備、使用する資材の徹底的な見直しなどについて、他の病院の整備事例なども参考にしながら、十分な検討を加えていきたいと考えています。 駐車場などの病院周辺環境の整備ですが、市民の皆様からの御意見でも、駐車場整備や周辺道路の交通対策などについて多くの御要望をいただきました。再整備用地周辺の道路は地域にお住まいの皆様の生活道路でもありますので、駐車場待ちの車やタクシーなどが公道上に並ばないように対策を講じます。また、公共交通機関によるアクセスの向上のため、敷地内にバスロータリーを整備して、あわせてバスの利便性向上について事業者と協議していきます。
○副議長(仁田昌寿君) 次に、大岩真善和君。 〔大岩真善和君登壇、拍手〕
◆(大岩真善和君) 横浜の未来を結ぶ会の大岩です。会派を代表して本定例会に上程された議案に関して市長に質問します。 まず、市第49号議案から市第52号議案まで、市第62号議案、市第63号議案及び市第72号議案の子ども・子育て支援新制度関連議案のうち、幼稚園、保育園に関する事項について伺います。 新制度では消費税増税の一部を財源とすることが予定されていますが、現時点で新制度が始まる平成27年度の公定価格も国から示されていないなど、先行きが不透明な状況です。この間、幾つかの事業者の方にヒアリングをしましたが、制度がわかりにくく、施設の収入がどうなるのかわからないといった声や、少なくとも施設の収入が減ったり利用者の負担がふえることがないようにしてほしいといった切実な訴えをいただいております。 そこでまず、新制度に移行する保育、教育に係る施設の収入や利用負担はどうなるのか、伺います。 それから、10月には利用の手続も始まります。新制度では、現行の横浜保育室や家庭的保育事業からの移行が想定されており、利用手続が大きく変更されます。 そこで、横浜保育室や家庭的保育事業から新制度へ移行した場合に利用手続はどうなるのか、伺います。 入所手続に当たり、施設、事業の需給バランスをしっかりとっていただくことをお願いします。 また、制度内容がわかりにくいということもあるため、何よりもまず利用者の方々への周知、広報が重要です。市としても、各区において利用者説明会を複数回開催するなど、積極的に取り組まれているとは思いますが、施設や事業者の方々に協力をいただくことで、より浸透が図れるのではないかと考えております。 そこで、利用者の方々への広報、周知に当たっては、施設や事業者の協力を得ながら進めることが必要だと考えますが、見解を伺います。 一方、事業者の方から制度内容について区役所に問い合わせをしたところ、わかりませんとの返事が返ってきたという話を聞きました。そのときはまだいろいろなことが決まっていない時期だったのだと思いますが、もう既に手続開始直前の時期となっています。 そこで、新制度施行の準備は局と区が連携を密にして取り組むべきであると考えますが、見解を伺います。 新制度施行まで残された期間はあとわずかしかありませんので、現場で混乱が生じないよう、迅速かつ確実に準備を進めていただくことをお願いします。 次に、子ども・子育て支援新制度のうち、学童クラブに関する事項について質問します。 今回の条例改正を受け、学童クラブの皆様との意見交換会を実施し、私も旭区の議員懇談会に出席しました。その場でいただいた、保護者を初め学童クラブの運営者の方々からの意見も踏まえ、質問させていただきます。
放課後児童健全育成事業の実施に当たり、本市では、児童へのきめ細かい対応を考慮して常勤職員の複数配置を基本としています。しかし、今回の条例案では、児童40人ごとに配置する2人以上の支援員のうち、1人は補助員でもよしとする国基準に合わせた規定となっています。関係者からは、水準の引き下げにつながるとの不安の声が出ています。現行水準を維持するのであれば、条例にしっかりと明記すべきと考えます。 そこで、現行水準の職員2名配置について、条例に明記しなかった理由を伺います。 本市の学童クラブは、215クラブのうち8割以上の180クラブが保護者を中心とする地域住民による団体が運営しています。現実として保護者が物件を探すのは時間的な制約があるため、5年間という区切りを設けるのであれば、関係者任せではなく、行政からの支援は不可欠だと考えます。 そこで、物件確保に向けてどのようなサポートをしていくのか、伺います。 また、学童クラブは民間の集合住宅の一室などを借りて運営しているところが多く、家賃負担がクラブの支出の大きな部分を占めており、保護者負担を増加させる要因となっています。保護者負担を抑制する方策として、学校施設や敷地、または市民利用施設の一部開放など、既存施設の活用が考えられますが、そこで、学童クラブの活動場所に公共施設を活用することについて見解を伺います。 面積基準については5年間の経過措置を設けていますが、約90の学童クラブが基準をクリアしていないと聞いています。物件を見つけることが相当難しいということで、5年の経過措置期間中に本当に対応できるのか、危惧するところであります。 そこで、経過措置の5年間で面積基準を満たすことができない学童クラブが出た場合、どうするのか、考えを伺います。 この5年間に面積基準を満たせないクラブがなくなるよう、最後の一つまでしっかりと対応していただくことを要望します。 それから、学童クラブの多くでは、利用料の徴収、帳簿管理や職員の雇用など煩雑な実務を保護者が担っています。こうした保護者の事務負担軽減、また、各クラブ間の連携強化のために、平成25年度から、運営面をサポートする中間支援組織モデル事業を港南区で実施していると聞いています。ぜひ他区にも広げてほしいと思いますが、そこで、中間支援組織モデル事業について今後どのように展開していくのか、伺います。 実際に事業運営している関係者の要望や思いをしっかりと受けとめ、対応していただくことをお願いしまして、次の質問に移ります。 次に、市第59号議案及び市第89号議案の母子寡婦福祉資金の貸付制度について伺います。 母子寡婦福祉資金は、これまで母子家庭や寡婦の子供の入学や進学に必要な資金を支援する貸付制度として利用されてきましたが、今回、貸し付けの対象がお父さん家庭の父子にも拡大されたことは歓迎すべきことだと思います。子供の入学や進学に必要な資金を無利子で借りられることから、家計を安定させ、ひとり親の経済的自立を支援するとともに、子供の進学支援に寄与しているという点からも必要性の高い施策だと考えます。しかしながら、福祉資金の貸付実績は低く、その上、年々減少傾向にあると聞いています。 そこで、母子寡婦福祉資金の貸し付けのこれまでの利用実績とその実績が減少している状況についてどのように認識しているのか、伺います。 貸付金や支援金、手当金など、ひとり親家庭を支える経済的な支援策はさまざまあるわけですが、世帯の置かれた状況に応じて適切な支援が利用できることは重要だと思います。そこで、今回新たに貸付対象となる父子家庭が利用できる制度の仕組みや利用条件などを知り、必要なときに制度を適切に利用できる環境を整えることが重要と考えますが、見解を伺います。 これまで以上にひとり親家庭の相談窓口や情報提供の充実に取り組んでいくことを要望します。 次に、市第47号議案横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例の制定に関して質問をします。 我が会派は、外郭団体に関してさまざまな改革を強く求めてきました。例えば、外郭団体が保有する資産の徹底調査とその資産の有効活用を訴えてきましたが、団体への財政支援の見直しにより、平成25年度、平成26年度と大きな財政効果が生まれています。また、無利子貸し付けについては、特に問題と思われる一部団体への返済期限の定めのない貸し付けに関し、平成25年度から返済が進んでいます。今回は、附属機関として
外郭団体等経営向上委員会を設置する条例案ですが、外部の専門家による議論の場としては、平成21年度から開催された外郭団体等経営改革委員会がありました。そこでの議論とその結果である団体ごとの経営改革に関する提言は有意義なものであり、今回の委員会では、その提言内容をどのように扱っていくかが重要なポイントの一つだと考えます。 そこで、今回の
外郭団体等経営向上委員会での審議は、以前の外郭団体等経営改革委員会での提言内容をベースとして実施するのか、伺います。 団体ごとの経営改革に関する提言では、全ての審議団体の分類がなされ、その分類に従って土地開発公社のように清算された団体もあります。その一方で、分類に従った整理、統合が進んでいない団体も数多く見受けられます。 そこで、外郭団体等経営改革委員会の提言を踏まえ、特に厳しい指摘がなされた、統合、廃止の検討が必要な団体及び民間主体の運営が望ましい団体、事業等の再整理が必要な団体についての取り組み状況はどうなっているのか、伺います。 また、市が指導する外郭団体の中に、経営状況や財務に関する資料を要求してもなかなか出てこない団体があるという問題が議会でも議論されています。新しい委員会が立ち上がり、委員の方に建設的な議論をしていただくためにも、客観データを正しく開示するということが大前提だと考えます。 そこで、団体の経営状況や財務に関する資料を
外郭団体等経営向上委員会にどのように提出させるのか、見解を伺います。 今後も、これから設置する
外郭団体等経営向上委員会からの意見を踏まえ、改革をより積極的に進めてもらうことを要望し、次の質問に移ります。 次に、市第61号議案横浜市
資産活用推進基金条例の一部改正に関して伺います。 本条例は、土地開発公社の清算に伴い基金の現金貸し付けに関する規定を廃止するものです。公社は既に清算を完了していることから、関連条例を改正することは理解できますが、解散によって市が引き継ぐこととなった債務や不良化した土地の管理は、清算手続以後もしっかりとチェックしていく必要があります。公社解散のために発行した1372億円の第三セクター等改革推進債は20年以内に償還しなければならず、単純計算でも年約70億円もの償還財源が必要になります。横浜市が引き取った800億円の土地を償還財源の一部に充てることは可能ですが、もしそれができなければ、一般財源、つまり市民が納める税金で全ての償還財源を賄う必要があります。事業の失敗によって年間70億円もの大変大きなツケが何の罪もない横浜市民に回ることになります。 そこで、膨大な借金である第三セクター等改革推進債の償還についてどのように市民負担を少なくしていくのか、見解を伺います。また、土地開発公社の清算後、第三セクター等改革推進債1372億円の償還と帳簿に載っている売れない土地はどのように管理し、議会や市民に報告するのか、伺います。 解散、清算の手続は終了しましたが、公社から横浜市に引き継がれた土地は、取得から10年から20年以上も売却や利用が進みませんでした。過去の政策の判断ミスによって発生した1372億円の負の遺産の管理と報告をしっかりとしていただき、800億円の土地の売却を一日でも早く進めることを強く要望し、次の質問に移ります。 次に、市第46号議案及び市第58号議案の新市庁舎整備に関する事項を伺います。 今年度に入って、公共事業評価制度に基づく市民意見募集が実施され、先日その結果が公表されました。市民意見の中には、新市庁舎整備に否定的な意見も数多く寄せられています。建設に伴う税金負担を担うことになる市民の声に真摯に耳を傾けるべきであると思いますが、そこで、市民意見募集で、白紙に戻して再検討をすべきであるなどの厳しい意見が寄せられたことに対する市長のお考えを伺います。 公共事業評価制度の事業評価が行われ、その議論の中身を常任委員会でも確認しましたが、総事業費1200億円以上かかる事業費に対する効果、いわゆる費用対効果の評価に関して、定性的評価はしているが、定量的な評価はほとんどされていないということが明らかになりました。膨大な予算を使う事業でありながら、整備による定量的評価は不明瞭なままです。1200億円以上の税金を投入して行われる事業評価としては余りにも不十分であり、重要な評価項目が抜け落ちたまま事業が進められようとしています。 そこで、定量的評価がほとんどなされなかった公共事業評価をもって妥当と評価し、事業を進めることについて市長の見解を伺います。 市長が長年キャリアを積まれた民間企業では、1200億円以上の投資をするのに数量的効果をはじかない事業評価はあり得ないと思います。市長の民間企業時代の経験も踏まえ、率直な御意見をお聞かせください。 また、基本構想を作成する過程で、事業費を大幅に圧縮する方策をオプションとして検討しなければいけないということを我々は述べ続けてまいりました。例えば事業手法をゼロベースで見直し、公民合築により区の一般財源負担をゼロ円にした豊島区の事例なども示したはずですが、我々の意見は聞くに値しないと判断されたようです。 そこで、今の案に固執する余り、事業費を圧縮する代替案が十分に検討されなかったと考えますが、市長の見解を伺います。 事業費圧縮の案を十分検討しなかったことにより、1200億円以上の事業費が次世代の負担として残り、横浜市民である限りそれを返す責任を負うことになったわけです。 そこで、事業費圧縮案を十分に検討せず、1200億円以上の総事業費を全て税金で賄うことにより、大きな負担を次世代に回すことになりますが、その責任を市長はどのように感じているのか、伺います。 市長は、市庁舎でのおもてなしを実現するために、2020年までに新市庁舎を完成させる大号令をかけており、現場の方からも困惑の声を聞いております。東京オリンピックのときに横浜の市庁舎でのおもてなしがなぜ必要なのか。市庁公舎や市内のホテルではだめなのか。林市長の発想についていけない我々は思い悩むところです。6年後のオリンピックのときにおもてなしをするのは、林市長なのか、次の方なのかはわかりませんが、そのときに誰がおもてなしをするにしても、その意図をより具体的に理解しておかなければなりません。 そこで、市長が期待するおもてなしは、オリンピック開催時にどのような方を市庁舎にお招きし、具体的にはどのような定性及び定量的効果を上げることを期待しているのか、伺います。 建設費高騰期に前倒し建設することによって事業費が膨らむ可能性があるため、それに見合った定量的効果については説明責任があると思います。市庁舎でのおもてなしは市長の強いこだわりだと思いますので、効果についても我々も正確に理解できるよう市長自身の言葉で思いを込めてお答えをいただくことを期待します。 最後になりますが、新市庁舎の整備は横浜市の財政や未来に多大な影響を及ぼす事業であるため、資本投下の直前まで細部にわたり事業を何度でも見直す姿勢が必要だと思います。責任ある立場の皆様が市民の声を聞き、本当にこれがベストの選択なのかということをいま一度熟慮していただくことを強く期待しまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(仁田昌寿君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 大岩議員の御質問にお答え申し上げます。 子ども・子育て支援新制度関連の条例の制定等関連議案について御質問をいただきました。 保育、教育に係る施設等の収入についてですが、基本的な部分は国が定める施設、事業ごとの公定価格により決まります。新制度においては質の改善が予定されており、収入増が期待されますが、実施時期については明らかになっていません。本市においては、新制度のスタート時から質の改善の一部先取りなどの独自助成をしていきたいと考えています。また、利用者負担については、国が定める負担額を上限として本市が定めることとなるため、現行の負担水準を基本として、きめ細かな応能負担と施設、事業間の整合性がとれた設定をしていきたいと考えています。 横浜保育室等から新制度へ移行した場合の利用手続についてですが、横浜保育室や家庭的保育事業を利用する場合は、現在は事業者に直接お申し込みをいただいていますが、新制度へ移行した場合は区役所へのお申し込みに変わります。区役所では、現行の保育所入所選考と同様、保育の必要性に応じた利用調整を行います。なお、新制度へ移行せず横浜保育室として継続する場合には手続の変更はありません。 利用者への方々の広報、周知に当たっての施設や事業者との協力についてですが、これまでも、新制度に関するパンフレットを利用者の皆様へ配付していただくなど、御協力いただきました。今後は利用手続の時期となるため、施設や事業者の方々からも利用者の皆様へ広報、周知していただくことが効果的であると考えています。引き続き施設や事業者の方々へきめ細かく情報をお伝えするなどして御協力をお願いしてまいります。 新制度施行の準備における区と局の連携についてですが、これまで国の制度自体に決まっていないことが多くありましたが、区に対しては、逐次情報を提供するとともに、実務的課題についてともに検討を進めてきました。今後は、10月の利用手続開始に向け、区職員向け研修等を通じて情報の共有を図り、準備に万全を期してまいります。 市第52号議案について御質問をいただきました。 常勤職員2名配置を条例に明記しなかった理由についてですが、現行でも、児童数が19人以下の小規模クラブにおいては常勤指導員1名体制ということもあり、本条例は最低基準を定めるものとし、原則、国の基準どおりの規定としています。この条例をもって現行事業の水準を下げるものではなく、運営上の詳細事項については今後実施要綱等で定めていきます。 放課後児童クラブの物件確保のサポートについてですが、本市では、面積基準を確保するための分割、移転に係る準備経費の補助を平成25年度から開始しました。また、不動産関係団体と協力して物件情報を市ホームページ上で公開するとともに、新聞広告等も活用し、空き物件の募集情報の掲載など物件確保策も実施しています。今後も必要な支援を行っていきます。 放課後児童クラブの活動場所に公共施設を活用することについてですが、小学校では現在もはまっ子ふれあいスクール及び放課後キッズクラブで活用していますので、さらなる場所の確保は難しいと考えます。また、放課後の時間帯のみならず、夏休み等学校の長期休業中は、朝から夜まで開所する必要がある放課後児童クラブを地区センターなど市民利用施設で行うことは、施設の一部とはいえ、独占的な使用となりますので、難しい面があると考えています。そのため、民間建物の地域情報の収集など、分割、移転に必要な物件確保策をさらに充実させていく必要があると考えています。 経過措置の5年間で基準を満たさなかった放課後児童クラブの対応についてですが、条例で定める面積基準は、子供たちが安全、安心に過ごすための基準と考えています。現在、基準を満たせていない放課後児童クラブについては、区局が一丸となって必要な支援を行い、この5年間の経過措置期間中の対応を目指します。 中間支援組織モデル事業の今後の展開についてですが、平成25年度より港南区において実施しているモデル事業の検証を行った上で、放課後児童クラブにとって必要な支援を行えるよう検討を進めていきます。 市第59号議案及び市第89号議案について御質問をいただきました。 母子寡婦福祉基金の貸し付けの減少についてですが、本市における母子と寡婦を合わせた平成25年度の貸付件数は795件、貸付額は約3億8500万円となっております。貸し付けの推移としては、平成15、16年度をピークに件数、金額とも減少傾向にあります。貸し付けの大半は子供の修学資金ですが、平成17年度からの生活保護受給者の高校進学に係る学費支給、平成22年度からの公立高校の授業料無償化など他制度が充実したことにより貸し付けの利用が減少したものと考えています。 父子家庭が貸付制度を適切に利用できるようにすることについてですが、今回の法改正を機に、広報やウエブサイトなどにより、貸し付けを含め、ひとり親を支援する制度について改めて広報、周知を図ってまいります。また、窓口での制度案内や経済的自立に向けた支援が適切に行われるよう、区役所やひとり親サポートよこはまの職員の人材育成を図って、よりニーズに沿った支援や相談体制の充実に取り組んでいきます。 市第47号議案について御質問をいただきました。
外郭団体等経営向上委員会での審議についてですが、基本的には、以前の外郭団体等経営改革委員会における提言を踏まえ、その後の社会経済状況の変化や各団体の経営改革の取り組み状況なども反映しながら審議を進めていきたいと考えています。 経営改革委員会の提言を踏まえた各団体の取り組み状況ですが、統合、廃止の検討が必要な団体の2つの団体のうち、土地開発公社については既に解散し、道路建設事業団についても解散に向けて着実に借入金の返済を進めています。また、民間主体の運営が望ましい団体の5つの団体及び事業等の再整理が必要な団体、7つの団体につきましても、第3期協約に基づき、累積損失の削減や収支の改善、事業のあり方検討などの取り組みを進めています。 団体の経営や財務に関する資料についてですが、本条例案では、第9条で必要な資料の提出を求めることができるよう規定しておりますので、附属機関における議論のために必要な場合には、附属機関の委員長または部会長は、法令や個人情報保護などの範囲内で資料の提出を求めることになります。 市第61号議案について御質問をいただきました。 第三セクター等改革推進債の今後の償還において市民の負担を少なくしていく方法についてですが、公社の清算に伴い本市に引き継がれた土地のうち、まずは道路や公園など本市の事業に活用する用地については、早期の事業化を進めることが重要であると考えています。また、まちづくりのために取得したみなとみらい新高島地区の土地については、既に平成26年7月から一部の公募に着手しておりまして、引き続き地域との連携を図りながら、他の街区の公募も進め、償還財源の確保に取り組みます。 土地開発公社の清算後の市会や市民の皆様への報告方法についてですが、第三セクター等改革推進債の償還については、既に平成26年度予算から一般の市債と分けて計上しています。これらに加え、元金の償還が始まる平成26年度以降、毎年度の決算発表時や市債の投資家説明会などにおいて、第三セクター等改革推進債の残高や土地売り払い収入など償還財源の内訳について、市会、市民の皆様へ説明、公表を行っていきます。また、今後公募する予定の土地活用についても、民間への一時貸し付けや本市事業での暫定利用を進めていきます。 市第46号議案及び市第58号議案について御質問をいただきました。 市民意見募集で厳しい意見が寄せられたことについてですが、今回の市民意見募集では、新市庁舎の早期整備に期待を寄せる御意見をいただく一方で、事業の必要性などについて厳しい御意見もいただきました。これらの御意見に対しては、一つ一つの御意見について本市の考え方を丁寧に説明させていただくとともに、今後の検討に生かしていきます。 公共事業評価において定量的評価がほとんどなされなかったという御意見についてですが、評価調書案では整備の効果として、執務室の分散化の解消に伴う業務の効率化と市民の皆様の利便性の向上や危機管理機能の強化などを挙げています。これらは定量的に示すことが難しく、定性的な評価とならざるを得ませんが、公共事業評価委員会におきましては、さまざまな専門性を備える委員の方々から、事業の効果についてはさまざまな角度から評価が行われまして、事業を妥当とする意見を頂戴いたしました。 事業費圧縮のための検討についてですが、平成7年に横浜市市庁舎整備審議会から答申を受けて以来の検討経緯を尊重いたしまして、港町地区と北仲通南地区における3つの整備案に絞り込んで検討しました。その際、新市庁舎は、本市がみずから使用して管理運営する施設であり、民間ノウハウの導入効果は限定的であることから、民間資金を活用したPFIではなく本市が直営で整備することとしました。その上で、3つの整備案についての収支シミュレーションなどを総合的に比較検討し、北仲通南地区を整備予定地と位置づけました。事業費については、今後具体的に設計要件等を整理する中で、ライフサイクルコストを踏まえて、経済性、効率性にすぐれた建物及び設備となるよう、さらに精査していきます。 次世代への影響ですが、新市庁舎は、現市庁舎が抱える老朽化や庁舎の分散化などの課題を解消して、高い耐震性と安全性を確保し、将来にわたって市民の皆様の安全を守る災害時の拠点として早急に整備する必要があると考えました。コスト的に見ても、現状は年間20億円を超える民間ビルの賃借料を負担しておりまして、新市庁舎整備基本計画でお示ししている試算では、償還が終了するまでの30年間の市債償還額の累計は、新市庁舎を整備しない場合に支払い続けることになる民間ビル賃借料の累計額を下回ると見込んでおりまして、次世代にツケを回すことにはならないと考えています。 オリンピック開催時のおもてなしについてですが、オリンピック・パラリンピック東京大会は、諸外国の要人や報道関係者など多くの方が首都圏に集まり、世界各国のメディアに横浜をアピールする絶好の機会だと考えています。また、市民の皆様にも、気軽に集い、憩えるアトリウム空間などを整備することで、さまざまなイベントや展示などを楽しんでいただけます。こうしたことによる効果を定量的に評価することは困難ですが、MICE都市横浜を積極的に国内外に発信することで、横浜経済の活性化や市民の一体感の醸成にもつながると考えています。 以上、大岩議員の御質問に御答弁申し上げました。
○副議長(仁田昌寿君) 次に、白井正子君。 〔白井正子君登壇、拍手〕
◆(白井正子君) 私は、日本共産党を代表して、9件の議案について市長に質問します。 まず、市第46号議案及び市第58号議案の市役所の位置条例関連についてです。港町から北仲通南地区への位置変更条例は、議会出席議員の3分の2の賛成を要する特別多数議決であり、慎重審議が求められています。我が党は、7月に新市庁舎整備についてシンポジウムを開催し、市民意見を聞き、また、全市規模の市民アンケートを行い意見も集約しています。その上で、多々ある問題点について質問します。 初めに、位置変更先の土地についてです。2008年3月の本市とUR都市機構との土地譲渡契約の無効性をかながわ市民オンブズマンが提訴し、横浜地裁で裁判中です。本市が168億円で購入した当該土地は、再開発ビル、すなわち超高層ビルの建築を義務づけられており、そのために将来600億円超の巨額の支払いを余儀なくされます。しかし、この土地での建築の予算上の債務負担行為については議会の議決を経ていません。そのため契約は無効という訴えです。仮に司法が契約無効とすれば、当該土地に特定建築者として再開発ビル建築の義務はなくなります。現在の新市庁舎建設計画は白紙に戻ることになります。現在、係争中の土地に現時点で市役所の位置を確定することは大問題です。条例改定を提案すべきではないと考えますが、見解を伺います。 次に、この土地にこだわらなければ、現市庁舎の議会棟の敷地を使って現市庁舎に増築する方法を選択することができるということです。この港町の当局案の事業費は約400億円です。URとの契約解除となれば、土地取得費168億円の相当部分が戻ることになります。正味の建設費用は現行計画の3分の1に縮減できます。建築コスト論から言えばこれがベストです。前市長による北仲通南地区既定路線の踏襲ではなく、あらゆる可能性を探ってこのベストの道を選択すべきです。(「そうだ」と呼ぶ者あり)過大な負担を強いられる現計画の前提条件となる位置条例の提案は撤回し、今からでもURと交渉し、建築コスト低減の港町案の実現に努めるべきと考えますが、伺います。 次に、市長の判断で新市庁舎の完成時期を2年前倒しし、2020年の東京オリンピック開催に間に合わせることになりました。アベノミクスと東京オリンピック決定によって首都圏は今大型工事建設ラッシュです。オリンピックに向けて22の競技施設の整備、選手村や首都高などの改修もあります。当然、人件費や資材費は今以上に上昇します。同じ時期に本市が新市庁舎を建設するとなれば、建築コストの上昇は必至です。本市は、資材高や人件費上昇による工事への影響を最小限にするため、設計・施工一括発注で早期に事業費を固めるとしていますが、横浜市契約規則、工事請負契約約款では、インフレスライド条項により1000分の15を超えるコストアップがあれば、上乗せ義務規定があります。このルールがある限り、事業費はアップせざるを得ないと思いますが、この案件にはインフレスライド条項は適用されないのでしょうか。市長の明確な回答をお願いいたします。 また、3・11、東日本大震災被災地の復興は、当初予算の未消化に見るように大きくおくれています。復興庁によると、2013年度復興予算の執行率は64%、使い残しは2.6兆円です。事業の未着手やおくれの原因の大きなものとして、人手不足と資材高を挙げています。オリンピックに向けての本格工事がまだ始まっていない今でもこのありさまです。被災県の復興住宅建設の大幅なおくれは、今や仮設住宅の高齢者にとって命にかかわる重大問題です。(「そうだ」と呼ぶ者あり)今後、オリンピック関連工事の本格化によって、首都圏にますます人、物が集まってきます。被災地がその分犠牲となってしまいます。本市は、新市庁舎だけでなく、高速環状道路北西線も同様に前倒しです。復興の足を引っ張る側に回っていいはずがありません。なぜオリンピックに間に合わせるのでしょうか。新市庁舎は観光施設でもなければ迎賓館でもありません。オリンピックに間に合わせる理由は皆無です。(「そうだ」と呼ぶ者あり)横浜さえよければ復興などどうでもいいのでしょうか。被災地の復興を妨げることに市長の心が痛むのであれば、事業スケジュールはもとより、事業費も含め、計画の抜本的見直しを強く求めます。どうでしょうか。 次に、市第49号議案から市第52号議案まで、市第62号議案、市第63号議案、市第72号議案の子ども・子育て支援新制度関係の7件の議案についてです。 新制度はさまざまな問題点を抱え、その上、来年4月実施ということで現場に混乱と不安をもたらしています。我が党は新制度の撤回を求めていますが、実施に当たっては、実施主体である自治体の判断や裁量権を大いに発揮して、子供の権利保障の立場から保育の格差是正と保育水準の引き上げを求めるものです。 そこで、順次質問します。 国は、新制度で新たな参入を促すために設備や運営の規制を緩和します。本市の今回提案の条例では、国基準同様に4階以上に認可保育所、小規模保育所、事業内保育を設置する場合に、屋外避難階段がなくてよいことになります。火災などを想定した場合に、これまでどおり避難用外階段は必置と考えますが、見解を伺います。 また、地域型保育事業では、保育士資格者の割合や給食の扱いについて認可保育所と格差があります。小規模保育事業B型では、保育士資格者割合は国の2分の1基準より上乗せがあるものの、3分の2でよしとし、C型では保育士資格を義務づけておらず、給食の自園調理も義務づけません。食物アレルギー対応の点からも心配です。地域型保育事業を利用するのは主に3歳未満児であり、保育所での死亡事故の大半は3歳未満児であることから、命と育ちをひとしく保障する観点で、全ての施設、事業で認可園と同様に全員保育士、自園調理とすべきです。見解を伺います。 次に、新制度の狙いは事業者の新たな参入をふやすことにありますが、一方で、これまで横浜の保育を担ってきた市内で定員約5000人の横浜保育室が岐路に立たされている現状を直視する必要があります。個人立で財政基盤の弱い園長先生からこんな声を聞いています。認可園にしても、小規模事業にしても、設備基準を満たすには改修が必要で、移行補助金はあっても新たに億を超える借金をすることになる。市から小規模事業をやりませんかと案内が来ているが、定員が減って採算がとれるのか見通しが立たない。判断材料を市に聞いても、国が明確にしていないのでと言われて困っている。こういう声です。 そこで、横浜保育室が新制度の施設や事業へ移ることの意向や困難さについては、本市としてどのように把握しているのか、伺います。 これまで年度途中の受け入れに長年実績のある横浜保育室をないがしろにしていいはずがありません。その役割を正当に評価するならば、新制度への移行を押しつけることなく、市独自に条例で位置づけ、必要な支援を今以上に手厚くすることが必要です。あわせてお考えを伺います。 また、約3000人が通っている届出園を子供の保育をひとしく保障する立場から、支援がない現状を放置するのではなく、市として補助基準を定め、支援に値する支援をすることが必要です。あわせて伺います。 次に、
放課後児童健全育成事業が新制度に位置づけられ、基準が条例化されます。市内学童クラブは50年に及ぶ長い歴史があり、215カ所で1万人近くの子供たちが放課後生活しています。この条例化を機に、毎年40万筆近くの署名とともに議会に出される請願に沿って現行水準の引き上げが必要です。条例案では、職員配置は国基準と同じで、正規1名、補助員1名です。現行は指導員2名体制です。これは、子供の安全を担保する上で必要欠くべからざる制度であり、現行水準を下回ることがあってはなりません。国基準以上に引き上げる分は市独自予算となっても、2名体制を継続するべきです。(「そうだ」と呼ぶ者あり)対象児童が六年生まで拡大されることに伴う指導員確保のためにも、処遇改善できるよう、補助金の増額も必要です。どうか伺います。 次に、面積基準に満たないクラブは90カ所になると言われています。分割や耐震のない施設の移転も必要ですが、クラブ任せでは進みません。行政として施設確保計画をつくり、区に担当部署を置き、保護者負担をふやさないよう支援の拡充も必要です。市長の覚悟を伺います。 最後に、小学校内にある放課後キッズクラブについて質問します。整備は横浜市中期4か年計画の目標に対し、実績は92カ所どまりで、目標に全く届いていません。しかも、5時以降の参加人数は813人で、1校平均わずか10人弱です。この数字は、キッズクラブが留守家庭児童の十分な受け皿にはなり得ていないことを物語っています。本市は、このキッズクラブを全校展開して留守家庭児童対策に当たろうとしています。これを本気でやろうとしたら、平均10人の実態を打開するしかありません。今の制度では運営事業者の頑張りにも限界があります。キッズクラブのあり方が根本から問われます。子供のニーズに合ったものへと改善が必要であり、打開策を講ずるべきです。この点での市長のお考えを伺って、質問を終わります。(拍手)
○副議長(仁田昌寿君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 白井議員の御質問にお答え申し上げます。 市第46議案及び市第58号議案について御質問をいただきました。 市の事務所の位置に関する条例の一部改正の議案提出についてですが、新市庁舎の整備予定地は、平成7年に横浜市市庁舎整備審議会からの答申を受けて以来検討を重ね、平成24年度の新市庁舎に関する調査特別委員会での議論を経て、北仲通南地区と位置づけた経緯があります。したがって、住民訴訟については承知をしておりますが、本事業を着実に進めるためにこの時期に提案させていただきました。 建築コスト低減についてですが、新市庁舎の整備案については、平成24年度に新市庁舎整備基本構想を策定するに当たり、港町地区での整備案と北仲通南地区での整備案を庁舎分散化の解消や事業期間、収支シミュレーションなどの観点から比較検討し、北仲通南地区を整備予定地と位置づけました。事業費については、具体的に設計要件等を整理する中で、ライフサイクルコストを踏まえ、経済性、効率性にすぐれた建物及び設備となるよう、さらに精査をします。 発注方式と事業費についてですが、設計・施工一括発注方式には、設計作業と並行して具体的な施工計画の検討が可能であり、鉄骨工事などの専門工事業者との発注確約ができるなどのメリットがあります。なお、事業費については、設計・施工一括発注方式といえども、物価などが変動し、工事請負代金額が不適当となった場合には、契約金額を変更する必要があると考えています。 新市庁舎整備計画についてですが、新市庁舎については、もともと、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会開催の有無にかかわらず、現市庁舎の抱える執務室の分散化や年間20億円を超える賃借料負担の解消、危機管理機能の強化などの課題を解決するために早期に整備する必要があると考え検討を進めてきました。資材の高騰などの懸念や東日本大震災に伴う復興需要についても承知していますが、現市庁舎の抱える課題は本市にとって喫緊の課題であり、事業を着実に進める必要があると考えています。 子ども・子育て支援新制度関連の条例の制定等関連議案について御質問をいただきました。 4階以上に保育室がある場合の屋外階段の設置についてですが、今回の設置要件の見直しは、国の検討会において、建築、消防の有識者による議論を経て、屋外避難階段と同等の安全性が確保された屋内避難階段などを新たに基準に加えるものです。本市としても問題がないと考えています。 地域型保育の保育士配置や給食の取り扱いについてですが、地域型保育は、現行の横浜保育室や家庭的保育事業の受け皿となる事業であることから、現行の水準を確保できるようにするとともに、児童福祉審議会等の意見も踏まえて取りまとめておりますので、十分であると考えています。 横浜保育室の認可移行についてですが、横浜保育室から順次提出していただいている認可移行計画書などや個別相談等で意向を把握しているところです。その中で課題としては、バリアフリー対応等ハード面の整備が必要となることや保育士の確保が必要なことなどが挙げられています。また、横浜保育室事業の条例化の予定はありませんが、新制度に移行しなかった横浜保育室については、当分の間、運営を継続できるよう配慮していきます。(「当分じゃだめだよ」と呼ぶ者あり) 認可外保育施設の届出園に対する支援についてですが、本市が定めた基準を満たした認可外保育施設については、横浜保育室として認定し、運営費などを助成しています。公費で助成を行い、保育の質を確保するには一定の水準が必要であると考えていますので、基準を満たしていない認可外保育施設に対しては一律に横浜保育室のように支援していくことは難しいと考えています。なお、認可外保育施設に対して説明会を実施し、一定の基準を満たすことで新制度の給付対象となることも可能であるとお伝えしております。 放課後児童クラブの常勤指導員2名体制の確保と処遇改善についてですが、現行でも、児童数が19人以下の小規模クラブにおいては常勤指導員1名体制ということもあり、本条例は最低基準を定めるものとして、原則国の基準どおりの規定としています。人材確保については、国の動向を見きわめながら、本市としても対応を検討していきます。 放課後児童クラブの物件確保策についてですが、現在、条例で定める面積基準を満たせていない放課後児童クラブについては、経過措置期間である施行から5年間で基準が満たせるようにしていきます。そのため、保育所待機児童対策のノウハウなども生かしながら、地域情報が得やすい区と局が連携して物件確保に取り組んでいきます。 放課後キッズクラブにおける17時以降の利用についてですが、放課後キッズクラブの1日平均利用児童数は約70人ですが、17時以降の利用については、児童が高学年になると、習い事をしたり1人で留守番ができたりすることから利用頻度が減少する傾向にあります。また、留守家庭児童であっても、親の帰宅に合わせて17時前に帰宅する児童もふえており、それぞれの家庭の事情と児童の状況に合わせて御利用いただいています。なお、全小学校の放課後キッズクラブ転換を促進するに当たっては、引き続き関係者の声を聞きながら進めていきます。 以上、白井議員の御質問に御答弁申し上げました。
○副議長(仁田昌寿君) 次に、大桑正貴君。 〔大桑正貴君登壇、拍手〕
◆(大桑正貴君) みんなの党横浜市会議員団を代表し、平成26年第3回市会定例会に上程されました議案に関連して質問いたします。 初めに、市第47号議案横浜市
外郭団体等経営向上委員会条例の制定についてお伺いいたします。 外郭団体の改革については、他の会派同様、我が会派としても以前からさまざまな課題を指摘してまいりました。例えば仕組債の保有など、外郭団体における資産運用の問題を指摘するとともに、外郭団体に対する財政支援の徹底した見直しを求めてきました。そして、外郭団体が保有する基金等の取り崩しなどにより、補助金の削減や本市への寄附、貸付金の繰り上げ償還などが行われてきており、本市の外郭団体改革については一歩一歩改革が進んできていると認識しております。 そこでまず、このタイミングで外郭団体に関する附属機関を新たに設置するのはなぜか、林市長にお伺いいたします。 我々も、外郭団体改革について専門的、客観的な視点から審議されることは基本的に賛成する立場ですが、本市における外郭団体改革の基本的な枠組みとなっている特定協約団体マネジメントサイクルについては課題が見えてきているとも伺っておりますし、現在、新たな中期計画の策定という時期でもありますので、見直しをすべきタイミングではないかと感じております。 そこで、現在の特定協約団体マネジメントサイクルの課題について林市長にお伺いいたします。 今後、外郭団体のマネジメントシステムなどについても、
外郭団体等経営向上委員会で専門家による議論が行われると思いますので、
外郭団体等経営向上委員会での議論がもととなり、外郭団体改革がさらに前進し、具体的な成果を上げることを期待しております。 次に、市第88号議案平成26年度横浜市一般会計補正予算(第2号)における消防団費、安全確保対策装備費に関連してお伺いします。 昨年の第3回市会定例会、平成24年度決算第二特別委員会消防局審査において、我が会派の横山議員が消防団の装備について質疑を行った際、みずからが消防団員として火災に出場した経験から、煙の対策として消防団員へのゴーグルとマスクの配付について検討をお願いしたところですが、今回の補正予算案の中に消防団の安全確保対策装備費が盛り込まれ、その中に防じん眼鏡や防じんマスクが物品購入として挙げられております。今さら申し上げるまでもなく、消防団はみずからの町はみずから守るという郷土愛護の精神と崇高な使命感から各地域で活動されているものであり、消防団の皆さんの身を守るために安全装備を充実させることは大変重要なことであると考えています。 そこで、今回整備する装備品の内容と期待される効果について林市長にお伺いいたします。 東日本大震災以降、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が制定され、地域防災における消防団への期待がますます大きくなっておりますので、大規模災害発生時には消防団は極めて重要な存在であることを念頭に、消防団装備のさらなる充実強化が図られるようお願いいたします。そして、装備の改善とあわせた資機材の取り扱いなど、消防団員の皆さんの教育訓練も必要となってくると思います。 そこで、装備の改善とあわせて、教育訓練の充実に向けどのように取り組むのか、林市長にお伺いたします。 全国各地で発生している多くの災害を見ますと、消防団の重要性は今後ますます増してくるものと思われます。今回の安全確保対策の装備に続き、今後もさまざまな装備や資機材が新たに配置されることと思いますが、消防団員の皆さんが災害現場で存分に活躍できるよう、教育や訓練の充実を図り、ハード、ソフト両面から消防団活動のより一層の充実が図られることを期待して、次の質問に移ります。 最後に、市第59号議案、市第64号議案、市第89号議案に関連してお伺いいたします。 今回、ひとり親家庭を支援する法律、母子及び寡婦福祉法が、母子及び父子並びに寡婦福祉法と改称され、子供の就学などで必要な資金を借りられる母子寡婦資金貸付制度の対象が10月から父子家庭にも拡大されることになりました。これまでも、1人で子供を育てる親に支給される児童扶養手当の対象が父子家庭にも拡大されるなど、生活の改善や安定化に向けた経済的な支援が進められてきたところですし、この制度は私たちの世代の利用が多いようですので、とても気になるところです。 そこでまず、ひとり親家庭のための支援制度が父子家庭にも拡大されてきた背景についてどのように認識しているのか、林市長にお伺いします。 ひとり親家庭は母子、父子それぞれであり、さらに父子家庭の中でも、個々の家庭の抱える経済状況や子供の年齢、あるいは病気、障害の有無などにより一様ではありません。父子家庭だからこれは必要ないだろうということではなく、支援を必要とするひとり親家庭が、母子、父子にかかわらず必要な支援を受けられることが大切だと感じております。さらに、こうした制度の利用を促進し、自立を支援するためには、ひとり親世帯には母子だけではなく父子があることも改めて認識し、困難な状況を抱えていることに対する社会の理解を促し、社会全体で支えていくことが大切だと思います。 そこで、父子を含めたひとり親家庭への社会的理解を進めるためどのように取り組んでいくのか、林市長にお伺いします。 このたび、父子家庭への支援制度の整備が前進したわけですが、父子を含めたひとり親家庭の抱える大変さの社会全体の理解や会社で働いている方への配慮はまだまだ十分とは言えない状況だと感じております。 離婚や死別による生活の変化に戸惑い、思い悩むことも多い父子をしっかり支え、少しでも親の負担が軽くなり、子供の健やかな成長が進むように、今後もより一層支援の充実を図るとともに、父子家庭を含めたひとり親家庭の理解促進に取り組まれることを要望し、質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(仁田昌寿君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 大桑議員の御質問にお答え申し上げます。 市第47号議案について御質問をいただきました。 この時期に附属機関を設置する理由ですが、今後予定しております外郭団体に対する市の関与のあり方の検討やマネジメントサイクルの改善は、これまで本市が進めてきた外郭団体改革の取り組みを大きく見直すものであることから、中期計画に位置づけて取り組みを進めるべきと考えました。そのため、今後のさまざまな見直しに第三者の意見を取り入れるための附属機関についても、中期計画の策定にあわせて設置したいと考えました。 協約マネジメントサイクルの課題ですが、例えば協約の実効性や有効性の確保、指定管理の協定や団体の中期経営計画等との整合性、協約の評価に対する第三者の視点の活用など課題があると認識しています。今後、これらの課題について、附属機関の御意見を伺いながら改善していきたいと考えています。 市第88号議案について御質問をいただきました。 消防団の装備品の内容と期待される効果ですが、消防団員の皆様が災害現場での活動時に煙や粉じんから目を守る防じん眼鏡や消火活動の際にやけどなどを防ぐ防火手袋などを緊急に整備します。これらの安全装備を使用することで、火災現場での活動時、また、大地震や台風、集中豪雨等の大規模災害時に消防団員の安全確保が図られ、より適切な活動及び二次災害の防止につながるものと考えています。 教育訓練の充実に向けた取り組みについてですが、今後、新たな資機材の整備に当たっては、正しい使用方法の習得や活動方法などの訓練の充実が重要と考えています。そのため、消防団が火災現場で十分に力を発揮していただけるよう、消防団員の方々の御意見を伺いながら、教育内容を見直し、実践的な訓練を実施してまいります。 市第59号議案、市第64号議案及び市第89号議案について御質問をいただきました。 父子家庭に支援が拡大されてきた背景についてですが、非正規雇用の増加等により経済的に厳しい父子家庭もふえておりまして、本市においても、パートや派遣といった非正規の割合は、父子家庭でも10%以上になっています。また、離婚や死別を機にひとり親となったことで、安定した十分な収入を得たり職場を確保し続けることが困難になっている場合もふえておりまして、このような状況を背景として支援が拡大されてきたと認識しています。 ひとり親家庭への社会的理解を進めるための取り組みについてですが、本市では、平成25年度にひとり親家庭自立支援計画をまとめ、支援策に取り組んでいます。まずはこの計画を市民の皆様に知っていただき、ひとり親が地域の中で周囲の理解や協力を得ながら自立を目指すとともに、子供が心身ともに健やかに成長できるようしっかりと施策を進めてまいります。また、今回、ひとり親を支援する法律の名称に父子が加わったほか、母子と父子の親の性別による格差が解消されて、支援が拡充されました。市としても国の法改正の趣旨や目的を含め、広報やウエブサイトで市民の皆様にお伝えをしていきます。 以上、大桑議員の御質問に御答弁申し上げました。
○副議長(仁田昌寿君) 次に、井上さくら君。 〔井上さくら君登壇、拍手〕
◆(井上さくら君) 市第58号議案市の事務所の位置に関する条例の一部改正について伺います。 ことし2月の予算議会で、私は新市庁舎について、このままでは生まれも育ちも市民不在の市庁舎ができてしまう、せめて次の公共事業評価では市民の声にどうか耳を傾けてほしいと申しました。市長は、今回出された388名からの意見、御自身でお読みになったのでしょうか。先ほど同じ答弁を2回繰り返されていましたけれども、自分で読んでいないのだったら読んでいない、読んでいるならば市長自身の言葉で感想をお願いいたします。 今回は昨年と違って賛否での分類がされませんでしたけれども、中身を見ますと多くが反対意見、少なくとも急ぐべきでないといった疑問の声がほとんどです。市長は、先ほど申した私の質問に対して、市民の理解を得るようにすると答弁されたのですけれども、結果としてそれはどうだったのでしょうか。市民の理解は得られたと思うのか、見解とその根拠をあわせて伺います。 そもそも、北仲通南地区という場所の選定自体が市民不在、議会軽視でなされてきました。今回提案の市役所の位置変更先である北仲通南地区の土地、ここはいまだ市のものではありません。現在も市に所有権は移転されていないのです。市がここを所有するには、特定建築者として超高層ビルを建てることが条件ですが、その建設費について、先ほども指摘があったとおり、債務負担の議決はしておらず、つまり横浜市がここを所有できる担保が現状ないのです。これをどうお考えでしょうか。担保はあるというならその根拠もあわせて伺います。 次に、オリンピックに間に合わせようという問題です。賃料が年間20億円かかっていると先ほども市長答弁にありましたが、債務だけではなく一般会計の負担を合わせると、今の賃料よりも新市庁舎建設のほうが負担が大きいということが明らかになった以上、賃料は早くつくる理由になりません。今のほうがコストがずっと安いのですから。あたかもコスト面で新市庁舎建設を急ぐほうが有利であるかのような説明は事実と違い、不誠実ではないかと思いますが、見解を伺います。 オリンピックに間に合わせようというスケジュールが大変リスキーであることは、公共事業評価委員会でも心配されていました。その結果、委員会の意見具申として、事業スケジュールも含めた不確実性に対する柔軟な対応が求められたわけです。これに対して横浜市が公表した考え方では、フレキシブルな執務スペースなど、規模やコストについては柔軟対応するかのように述べながら、時期については着実な工程管理を行うとして、相変わらずかたくなな姿勢を見せています。これは、委員会の具申によらず、2020年完成という時期にはこだわるということなのでしょうか、伺います。 オリンピックまでにこれほどこだわりながら、その効果については具体的な見通しはなく、先ほどの答弁でも願望しか語られていません。予想されるリスク以上のどのような具体的な根拠をもって2020年までの完成が必要だとするのか伺って、ひとまず終わります。(「いいぞ」「さあ、答えて、ちゃんと」と呼ぶ者あり)
○副議長(仁田昌寿君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 井上議員の御質問にお答え申し上げます。 市民意見を自分で読んだのかというお尋ねについてですが、事務方がまとめた報告書において主要な意見を読ませていただきました。 市民の理解についてですが、今回市民意見募集を行うに当たりまして、市民の皆様にもわかりやすいパンフレットを作成するとともに、広報よこはまやホームページへの掲載を通じまして理解を深めていただけるように取り組みました。その結果、多くの御意見をいただきましたが、いただいた御意見については、賛否にかかわらず、一つ一つ丁寧に本市の見解をお示しすることで一層御理解いただけるように努めました。今回の意見募集も市民の皆様からコンセンセスをいただくための一環として行いましたが、今後もあらゆる機会を通じまして市民の皆様の御理解をいただけるよう努めてまいります。 新市庁舎の整備予定地についてですが、平成20年第1回定例会におきまして、特定建築者として取得する旨を説明した上で、土地取得に関する補正予算及び債務負担の議決をいただきました。その上で都市再生機構と土地の譲渡契約を結び、本市が実質的に土地の所有者となっています。なお、本市が特定建築者として建築工事を完了した段階で登記を行うこととしています。その後、常任委員会や特別委員会での議論も踏まえて、基本構想において、北仲通南地区を新市庁舎の整備予定地と位置づけ、事業スケジュールをお示ししました。現在、建物計画や事業費等の精査を進めており、平成27年第1回定例会において、新市庁舎を建設するための費用を債務負担を含めて提案させていただきたいと考えています。 コスト面の説明についてですが、資料等の範囲内で市債の元利償還ができるという説明に加えまして、入居開始後、一般財源負担が生じることについてグラフ等を用いて説明をしています。今後もわかりやすい説明に努めてまいります。 事業スケジュールについてですが、年間20億円を超える民間ビル賃借料を負担し続けているという本市特有の事情があります。整備がおくれるとそれだけ負担も増すことから、スケジュールについては新市庁舎整備基本計画に沿ってしっかりと工程管理を行っていくことが必要だと考えています。 以上、御答弁申し上げました。
○副議長(仁田昌寿君) 井上君。 〔井上さくら君登壇、拍手〕
◆(井上さくら君) ありがとうございます。3点伺います。 1つは、時期の問題。2020年完成にこだわるのか否かということについて明確なお答えがありませんでした。こだわるという言葉が嫌でしたら優先順位と言いかえてもいいです。コストとか品質とか、ほかにも多くの変動要素があるわけですから、あっちを立てればこっちが立たないということに必ずなります。そのとき、2020年完成という時期を優先するのか否か、これについては明確にイエスかノーかでお答えください。 そして、2つ目はコストの問題です。相変わらず市長はこのコストがふえないとおっしゃっていますが、それは市債の分です。一般会計の負担を合わせますと、結局建設から50年近く、負担は今の賃料よりもふえます。この問題について明確にお答えください。 そして、3つ目は土地の問題です。先ほど債務負担をしたとおっしゃいましたが、これは土地代という名目で立てたものでありまして、要するにこれから建てようとしている600億円の高層ビルのほうの債務負担をしていないのです。これをしていないということが--これは必要なのです。地方自治法上必要とされております。これは地方自治法で、債務を負担する行為をするには予算で債務負担として定めなければいけない。その公共工事において高層ビルを建設しなければ横浜市のものに土地がならないわけです。この600億円とされる建設費の債務負担行為の設定をいまだに行っていないということについて、これは2つに1つしかないのですけれども、地方自治法違反であったのか、それとも現状あの土地にあの高層ビルを建てる、これは義務ではないのか、その2つに1つしかありません。わかりますよね。契約を平成20年の……
○副議長(仁田昌寿君) 井上君、時間です。
◆(井上さくら君) 第1回のときの契約、これがその2つに1つのどちらなのか、これは2択でお答えください。お願いします。(「答えられるわけないよ」「法律問題だから2択で答えられるでしょう」と呼ぶ者あり)
○副議長(仁田昌寿君) 林市長。 〔市長 林文子君登壇〕
◎市長(林文子君) 井上議員のただいまの御質問にお答え申し上げます。 オリンピックに間に合わせるのは必要なのかという御質問でございますが、もう既に再三再四、さんざん今まで申し上げておりますけれども、20億円という賃料をずっと払い続けていること、そしてオフィスが分散化していることによって業務の非効率化、それからもちろん災害対応、いつ起こるとも知れぬ大地震に対しては強靱な防災集約拠点として、私も防災本部長でございますけれども、しっかりとしたそういう体制をとらなくてはいけない。ということがあって、これはずっと考えられてきたことは皆様も御存じだと思いますけれども、これが本当に本格的に移転して建築するというときに、東京オリンピック・パラリンピックが後で決まってまいりました。そのとき私は、恐縮でございますが、経済界の過去の自分の経験によって、実はこの市庁舎はプレゼンテーションできるところが全くないのです。海外の要人が見えても、今要するに国際競争というのがあって、グローバル戦略MICE都市としても横浜市は選ばれている。それから国家戦略特区としても選ばれている。 それから、もちろん何も経済振興だけではなくて、教育的なことであるとか、あらゆることに関して、例えば私は4月にウィーンも行ってまいりましたけれども、これはウィーンの文部科学大臣に当たる方と話してきましたけれども、教育的な子供たちの交流をしようという話もあったのです。しかし、今の私がここで、市庁舎でプレゼンテーションする場所もない。応接間に先生方はおいでになったことがあると思いますけれども、それから2階のこういう壁の応接間です。私も海外にお伺いいたしましていろいろな役所にもお伺いいたしましたけれども、まずあのようなところはないです。ですから、今まさにこの時期に、8年かかると私は聞いたわけです。今から8年かかる。しかし、土地はもう相当前から用意されている。それで8年というのは私は全く理解できませんでした。なぜ8年かかるのか。 そして、今御承知のように、東京一極集中と、余りいい言葉ではありませんけれども、そういうことをおっしゃられている方も多いのですけれども、私はやはり横浜市は地方都市だと思います。でも、東京と一緒に連携してやっていかなくてはいけないときにこの大きな格差、今、東京は大変な投資をしようとしております。その中で、横浜市がこのままで、例えば一番横浜市がこうなのだというところを見せるところは私はこの市庁舎ではないかと思います。何もそんなに華麗にするということではないのです。だけれども、下の市民広場をごらんください。冬は寒過ぎますよ。石で、暗い。 ちょっといろいろ長く申し上げましたけれども、私はそういう意味で、8年かかるのだったら6年でどうなのだと。それで建設コストが上がるということも今すごく危惧されています。そのリスクも私はとっているわけです。それでは、オリンピックが終わった後に、8年かかったときに、そのあと2年で建築コストが下がるかどうかも予測もできません。無責任なことを言って申しわけないのですが、ともかく今しかございませんという気持ちで私は決心しております。ですから、市民の方が御心配になるのは当然でございます。もう重々私はわかっておりますけれども、それは今しかないと思っておりますし、まことに議員には御理解賜りたいと。それから、丁寧にこれからきちんと、さらに私どもは御説明してまいります。ちょっと長くなりました。 それから2番目の御質問でございますが、一般会計を含めるとコストがかかるということでございますが、元利償還だけでなく、建物の維持管理コストもふえることになりますが、今後その経費の縮減に一生懸命努めてまいります。そして、債務負担についてですが、土地購入の段階では建物建設の事業費が固まっておりませんので債務負担の設定は必要ないと思います。 済みません、ちょっと繰り返しになりますけれども、実は、今ICTの時代と言われておりまして、世界最高峰のレベルで日本のICT技術も進んでいるのですが、残念ながら、この現市役所ではそれを使うことができません。床に配線もできないのです。ですから、先生方の控室もそうなのですけれども、やはり最新の情報収集をしなければいけないときに、特に災害対策です。ですから、これは決してぜいたくをするわけではありません。きちんとした最新の技術で、デザインをきっちりやるということです。高価な建材を使うことではございません。これから建築コストが上がるということで私も胃に穴があきそうでございますけれども、将来のためにやらねばならないと何とぞ御理解賜りたいと思います。(「よし、頑張れ」と呼ぶ者あり) 以上、井上議員に御答弁申し上げました。(「頑張れよ」「3つ目、答弁漏れ」と呼ぶ者あり、拍手)
○副議長(仁田昌寿君) 以上で質疑は終了いたしました。
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○副議長(仁田昌寿君) ただいま議題となっております案件中、市報第4号から市報第8号までの5件は、いずれも指定事項等の報告でありますので、以上で御了承願います。
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○副議長(仁田昌寿君) 次に、市第46号議案以下46件は、お手元に配付いたしました付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。(資料編295ページ
参照)-----------------------------------
○副議長(仁田昌寿君) これをもって本日の日程は全部終了いたしましたので、散会いたします。 午後3時16分散会 市会議長 佐藤祐文 市会副議長 仁田昌寿 市会議員 渋谷 健 同 有村俊彦...