• 緊急地震速報(/)
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  1. 鹿児島市議会 2019-09-01
    09月17日-04号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    令和 元年第3回定例会(9月)  議事日程 第四号     令和元年九月十七日(火曜)午前十時 開議第 一 第二六号議案ないし第六一号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 五十人)  一  番   中  元  かつあき  議員  二  番   霜  出  佳  寿  議員  三  番   平  山  タカヒサ  議員  四  番   園  山  え  り  議員  五  番   佐  藤  高  広  議員  六  番   瀬 戸 山  つ よ し  議員  七  番   杉  尾  ひ ろ き  議員  八  番   徳  利  こ う じ  議員  九  番   薗  田  裕  之  議員  十  番   し ら が  郁  代  議員  十一 番   松  尾  ま こ と  議員  十二 番   中  原  ち か ら  議員  十三 番   米  山  たいすけ  議員  十四 番   たてやま  清  隆  議員  十五 番   わ き た  高  徳  議員  十六 番   奥  山 よしじろう  議員  十七 番   柿  元  一  雄  議員  十八 番   志  摩  れ い 子  議員  十九 番   堀     純  則  議員  二十 番   井  上     剛  議員  二十一番   上  田  ゆういち  議員  二十二番   長  浜  昌  三  議員  二十三番   大  森     忍  議員  二十四番   伊 地 知  紘  徳  議員  二十五番   大  園  た つ や  議員  二十六番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  二十七番   川  越  桂  路  議員  二十八番   山  口  た け し  議員  二十九番   仮  屋  秀  一  議員  三十 番   中  島  蔵  人  議員  三十一番   古  江  尚  子  議員  三十二番   田  中  良  一  議員  三十三番   大  園  盛  仁  議員  三十四番   小  森  のぶたか  議員  三十五番   ふじくぼ  博  文  議員  三十六番   森  山  き よ み  議員  三十七番   三 反 園  輝  男  議員  三十八番   小  川  み さ 子  議員  三十九番   小  森  こうぶん  議員  四十 番   上  門  秀  彦  議員  四十一番   長  田  徳 太 郎  議員  四十二番   幾  村  清  徳  議員  四十三番   入  船  攻  一  議員  四十四番   う え だ  勇  作  議員  四十五番   平  山     哲  議員  四十六番   崎  元  ひろのり  議員  四十七番   秋  広  正  健  議員  四十八番   ふ じ た  太  一  議員  四十九番   片  平  孝  市  議員  五十 番   平  山  た か し  議員────────────────────────────────────────   (欠席議員 なし)────────────────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   田  畑  浩  秋  君  議事課長   船  間     学  君  事務局参事  総務課長   西  園  史  朗  君  政務調査課長 益  田  有  宏  君  議事課主幹  議事係長   上 久 保     泰  君  委員会係長  渡     英  樹  君  議事課主査  迫  田  洋  行  君  議事課主任  海 江 田  拓  郎  君────────────────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松  永  範  芳  君  副市長    松  山  芳  英  君  教育長    杉  元  羊  一  君  代表監査委員 内  山     薫  君  交通局長   鞍  掛  貞  之  君  水道局長   秋  野  博  臣  君  船舶局長   南     勝  之  君  総務局長   白  石  貴  雄  君  企画財政局長 原     亮  司  君  危機管理局長 千  堂  和  弘  君  市民局長   古  江  朋  子  君  環境局長   玉  利     淳  君  健康福祉局長 中  野  和  久  君  産業局長   鬼  丸  泰  岳  君  観光交流局長 有  村  隆  生  君  建設局長   松  窪  正  英  君  消防局長   安  樂     剛  君  病院事務局長 緒  方  康  久  君  市長室長   宮 之 原     賢  君  総務部長   松  枝  岩  根  君  企画部長   池  田  哲  也  君  財政部長   枝  元  昌 一 郎  君  危機管理局次長尾 ノ 上  優  二  君  市民文化部長 上 四 元     剛  君  環境部長   菊  野  純  一  君  資源循環部長 西  山  孝  志  君  すこやか長寿部長         稲  田  祐  二  君  こども未来部長田  中  公  弘  君  福祉部長   吉  田  幸  一  君  産業振興部長 有  村  浩  明  君  農林水産部長 塩  川  瑞  穂  君  観光交流部長 成  尾     彰  君  国体推進部長 尾  堂  正  人  君  建設管理部長 柚  木  兼  治  君  都市計画部長 福  留  章  二  君  建築部長   吹  留  徳  夫  君  道路部長   中  川  英  一  君  消防局次長  中  村     剛  君  病院事務局次長新  穂  昌  和  君  交通局次長  岩  切  賢  司  君  水道局総務部長日  高  照  夫  君  船舶局次長  橋  口  訓  彦  君  教育委員会事務局管理部長         小  倉  洋  一  君──────────────────────────────────────── 令和元年九月十七日 午前十時 開議 △開議 ○議長(山口たけし君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第四号のとおりであります。 △第二六号議案─第六一号議案上程 ○議長(山口たけし君) それでは、日程第一 第二六号議案ないし第六一号議案の議案三十六件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略いたします。 △個人質疑 ○議長(山口たけし君) それでは、通告による個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず最初に、園山えり議員。   [園山えり議員 登壇](拍手) ◆(園山えり議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。 初めに、六月末から本市に降り続いた大雨と九州北部豪雨、台風十五号などで亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、千葉県では停電が解消されず、今もなお深刻な被害が続いていることから、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げ、一刻も早い復旧をお祈りいたします。 初めに、市長の政治姿勢について伺います。 一点目、川内原発のテロ対策施設・特定重大事故等対処施設の建設が大幅におくれている中で、九電は原子力規制委員会に設置期限延長を要求いたしましたが、当然ながら認められませんでした。また、安全協定に基づく同施設の県の事前了解についても情報を公開しないなど、九電の安全に対する責任が問われているのではないかと考えますが、市長の見解をお示しください。 二点目、他都市では市営バスが民間移譲される地域への事前説明や路線の活性化を図ることを目的とした協議会を設立するなどの取り組みも行われている中で、本市交通局のバス路線の民間移譲は団地再生推進事業の観点などからも拙速であり、本市としての交通政策を後退しかねないと考えますが、住民説明会の実施も含めて市民の不安の声にどのように応えるものか、市長としての見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 園山えり議員にお答えをいたします。 私は、これまで申し上げてきましたとおり、原発は住民の安全性を確保することが最優先されるべきであり、九州電力におかれては、特重施設の早期建設など、今後も徹底した安全対策を行っていただきたいと考えております。 市営バス路線の一部移譲につきましては、平成二十九年度の交通事業経営審議会での審議や答申を踏まえて民間事業者との協議を整え、先般、基本協定の締結に至ったところであり、市営バスと同様のサービス水準の維持や経営改善による事業継続の道筋が見えてくるとともに市民の移動手段の維持・確保につながるものと考えております。交通局には自動車運送業の抜本的見直しを着実に進めて経営改善を図り、災害時の避難輸送はもとより、市民生活を支える公共交通として今後とも本市の交通体系の一翼を担ってほしいと考えております。 ◎交通局長(鞍掛貞之君) 住民説明会等の実施についてでございますが、利用者の皆様には民間事業者と連携し、今回の移譲は運行経路や便数が原則三年間は維持されることなども含め適時適切に周知・広報を行うこととしております。また、路線移譲に関して説明してほしいとの要請があった場合には市政出前トーク等の場を活用してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 川内原発一号機は三月、二号機は五月が設置期限となっておりますが、今回これが間に合わないことに加え、延長を認めるよう求めた九電の姿勢に怒りの声が上がっています。事前了解についても玄海原発は公開し、川内原発は未公開にするなど、住民にとって重要な情報はしっかり公開するべきと考えます。このような企業に危険な原発を預かる資格がないのではないかということを指摘しておきます。 また、市営バス自体が廃止となった熊本市は、民間バスの運転手不足という理由で利用者が少なく採算が厳しい六路線をこの九月末で廃止するようですが、本市の路線移譲の対象になっている唐湊線は営業係数がワースト八位であり、減便や廃止の対象に真っ先になってしまうのではないかという住民の不安が広がっています。要請があれば市政出前トークも活用されるということですが、要請がなければそのままで構わないのでしょうか。市長とされましても、まずは市民の声を聞く場をつくっていただくことを要請いたします。 次に、性的少数者(LGBT)の方々への支援について、私は、施策をより一層進めていただき、当事者の皆さんが一刻も早く安心して暮らせるよう求めていく立場で、以下伺います。 初めに、本市の人権教育・啓発基本計画について、改めて性的少数者を盛り込んだ理由とその後の取り組みをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) お答えいたします。 本市人権教育・啓発基本計画につきましては、社会情勢の変化や国の動き等を踏まえ、人権啓発に関する懇話会や庁内の人権教育・啓発推進本部会議で協議し、平成二十八年十二月に性的少数者を人権課題に加えたものでございます。その後の取り組みでございますが、啓発冊子や職員研修会のテーマに性的少数者を取り上げるとともに、本年四月、公文書における不要な性別記載欄の削除を行ったところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 本市とされても社会情勢の変化などを踏まえ、平成二十八年十二月に人権教育・啓発基本計画に盛り込み、計画に基づいて施策の実現に取り組んでおられることを改めて確認いたします。 次に、当事者が直面する困難について伺います。 一点目、性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会、略してLGBT法連合会が当事者の困難をまとめた「性的指向および性自認を理由とするわたしたちが社会で直面する困難のリスト」というものがありますが、その中で、子ども・教育、就労、医療、公共サービス・社会保障の分野での主な内容をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) LGBT法連合会がまとめた主な内容として、性的少数者が抱える困難として、「学校で侮蔑的な言葉を投げかけられ、自尊感情が深く傷つけられた」、「就職活動の際、カミングアウトしたところ面接を打ち切られた」、「意識不明になったパートナーが入院したが、病院からの情報や治療内容の説明がなく、面会もできなかった」、「同性パートナーと公営住宅への入居を申し込もうとしたが、同居親族に当たらないことを理由に拒否された」などがございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 御答弁いただきました。 深刻な不利益が発生していることがわかります。就職活動の際にカミングアウトしたら面接を打ち切られたなど、いまだこのような実態がある中で、本市はことし四月から公文書における不要な性別記載欄の削除に取り組み、職員採用試験の性別記載欄も削除されたと聞いております。当事者の方に伺うと、「採用試験を受けたいけれども、まず申し込むというところにハードルを感じて受験できない人がいる」、「性別欄の削除は性別ではなく個人としてその人物を見てくれると感じる」という声を伺いました。男性、女性ではなく、その人を個人として評価することは、心と体の性が一致しない性同一性障害の方だけでなく、医学部入試で女性が差別的な扱いを受け続けてきた実態があるように差別で苦しむ女性にとっても公平・公正に評価されるという励みになるのではないでしょうか。 質問の二点目、多くの困難を抱えている当事者の存在がなぜ身近な存在として可視化できないのでしょうか。社会的背景をどのように分析しておられるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 当事者の存在が表面化しにくいという点につきましては、社会的に性的少数者についての理解がいまだに十分ではなく、当事者において偏見や差別、いじめを受けたくないという気持ちがあるのではないかと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 いまだ社会的にも理解が不十分であることから、差別や偏見、いじめを恐れて表に出ることができない、このような現実に直面しています。 それでは、私たちは今何をするべきでしょうか。法務省の人権擁護局が呼びかけている三つの内容をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 法務省人権擁護局では、「多様な性について知る」、「習慣・常識を変える」、「理解者を増やす」と呼びかけているところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 人権擁護局は、身の回りの習慣や常識となっている考え方をいま一度点検し、性的指向・性自認に関する差別やハラスメントにつながるものはないか、習慣や常識を変えようと呼びかけています。 名古屋市の市民意識調査では市民一万人を対象にLGBTの言葉の認知度などを調査されましたが、周囲に性的少数者がいるかどうかという質問に対して年齢層ごとに見ると、若い年齢層ほど「いる」と回答した割合が高いという特徴があるようです。特に十八歳から二十九歳の女性の三分の一が「周囲に性的少数者がいる」と回答しています。また、十八歳から二十九歳の女性の六割が「LGBTの言葉も意味も知っている」と回答しています。LGBTとは何かを知り、カミングアウトしやすい環境を日ごろからつくっておくことで当事者が安心してカミングアウトでき、見える存在となることをこの調査は裏づけています。まだまだ当事者と言えない環境であることを私たちは認識し、改善していく必要があると思います。名古屋市では実態調査に取り組まれた上でパートナーシップ制度の導入を検討されているようです。 そこで、地方自治体の取り組みについて伺います。 質問の一点目、福岡、北九州、長崎、熊本、宮崎、那覇の九州六市が導入するパートナーシップ制度の主な趣旨をお示しください。 質問の二点目、同性カップルにも養育里親の門戸を開いた大阪市の事例に対する厚生労働大臣の評価はどのようなものかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 六市のパートナーシップの制度は、一人一人の人権を尊重し、多様性を認め合いながら生き生きとした社会の実現を目指すなどを趣旨としているようでございます。 お触れの件でございますが、当時の厚生労働大臣が、子供さんがしっかりと真っすぐに育っていくことが大事であり、どのようなカップルであろうとそれが達成できれば我々としてはありがたいと発言されておられます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇]
    ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 多様性を認め合いながら生き生きとした社会の実現を目指すという趣旨を市民と共有することにこの制度に取り組む大きな意義があると思います。 里親制度は、さまざまな事情で家族と暮らせない子供を自分の家庭に迎え入れ、温かい愛情と正しい理解を持って養育することが目的であり、単身者でも親子でも条件を満たせば里親になれる制度です。厚生労働省によると、里親に委託された理由のうち、父母による虐待や父母の養育拒否が四割近くを占めており、父母がいても困難を抱え一緒に暮らせない家庭もあるのです。全国で児童虐待が相次いでいますが、父母による虐待で亡くなっていく子供を一刻も早くなくし、厚生労働大臣の言葉にあるようにどのようなカップルであろうと子供さんがしっかりと真っすぐに育っていくことが大事であるという本質的なことが大切にされるべきではないでしょうか。 次に、来年に控える東京オリンピックパラリンピックですが、オリンピック憲章の定める権利及び自由は、性的指向を含め、いかなる差別も受けることがあってはならないとうたっており、開催地にこのことを求めていることから、主な取り組みについて伺います。 一点目、オリンピックにかかわる物品やサービスなどを調達する際の基準となる調達コードの内容。 二点目、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例の目的とその内容をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 東京オリンピックパラリンピック競技大会組織委員会は、調達コードの中で性的少数者など社会的少数者の人々の権利を尊重し、プライバシー保護にも配慮しつつ、平等な経済的・社会的権利を享受できるような支援に配慮すべきであるとしているところでございます。 東京都の条例につきましては、いかなる種類の差別も許されないというオリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念が一層浸透した都市となることを目的とし、誰もが認め合う共生社会の実現や多様性を尊重する都市の実現に向けた内容となっているようでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 調達コードは、東京オリンピックにかかわりたい企業はすべからくLGBT施策を行いなさい、そうでない企業はお断りですと宣言されたのです。これを受け同性パートナーも配偶者として扱うよう社内制度を改定するなど、企業側もさまざまな取り組みを進めています。オリンピックはここまで日本に求めていることを私たちは認識する必要があります。 次に、平成二十六年の国連自由権規約委員会から日本政府へのLGBTに関する勧告の内容の中で、主に公営住宅における同性カップルの除外について触れられた内容とそれに対する日本政府の対応、また本市の対応をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 国連自由権規約委員会から出された総括所見では、性的指向を含む差別を禁止する反差別法を採択し意識啓発活動を強化するほか、公営住宅に関して同性カップルへの制限を取り除くべきであるとしております。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。 公営住宅についての勧告に対する政府の対応は把握しておりませんが、今後、国の動向を注視してまいります。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 日本政府は平成二十年に国連から公営住宅に同性カップルが入居できるようにするべきとの勧告を受けています。その後、平成二十四年の公営住宅法の改正に伴い、親族関係にない同性の同居を認め、同居親族による入居者資格の制限はなくなっていると国連に答えました。国が同性カップルは入居できると認めているにもかかわらず、そのわずか二年後にも国連から同様の勧告を受けているのは自治体レベルでの対応が進んでいないことを証明するものです。私は、平成三十年第四回定例会において同性カップルの入居を求めたところ、当局は、市営住宅の入居においても同様の課題の一つと考えている、他都市の状況を注視していくと答弁され、課題であることは認めておられます。国の見解は既に示されているのですから、動向を見守るのではなく、一刻も早く改善するべきです。 最後に、市長に伺います。 同じ鹿児島市に住みながら、このように市民が差別されている実態が残されている性的少数者の方々にとって、本当に住みやすい、安心して暮らせるまちにするためにもさらなる取り組みが必要と考えますが、全ての人の人権が尊重される鹿児島市の実現に向けて決意をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、第五次鹿児島市総合計画におきましても人権尊重社会の形成を柱の一つに掲げたところであり、全ての人が日常生活のさまざまな場面においても安心して暮らせるよう、今後もなお一層の人権教育・啓発を推進し、全ての人の人権が尊重される社会の実現を目指してまいりたいと考えております。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 御答弁いただきました。 今後もなお一層の人権教育・啓発を推進するとの市長の決意をお述べいただきました。本市が市民に啓発するための人権問題啓発資料「みんなの幸せを求めて」には、「人は、生まれながらにして自由・平等であり、幸せに生きる権利を持っています。幸せに生きたい、暮らしたいと願い、その実現を図る自由が守られていることが、「人権」が守られているということ」と明記しています。市長におかれましては、御答弁にあったように全ての人の人権が尊重される社会の実現に全力を挙げて施策を進めていただきますよう強く要請いたします。私も声を上げられない方、その存在すら明らかにできない当事者の皆さんとともに声を上げ続けることをお誓い申し上げまして、この質問を終わります。 次に、DV(ドメスティック・バイオレンス)の被害者の市営住宅への入居の取り扱いについて伺います。 まず、DVとはどのようなものかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) DVとは、一般に配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者から振るわれる暴力のことで、殴る蹴るなどの身体的暴力だけではなく、言葉などで精神的に追い詰める精神的暴力や経済的、性的な暴力など多岐にわたっております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 身体的暴力だけではなく言葉などで精神的に追い詰める暴力や経済的なものまで多岐にわたるということを確認いたします。 次に、配偶者暴力相談支援センターにおける国、県、市の相談件数の推移をそれぞれ平成十九年度と二十九年度でお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) DVに関する相談件数を国、県、市の順に申し上げますと、平成十九年度、六万二千七十八、六百十八、二百六十四、二十九年度、十万六千百十、一千二百二十五、三百七十六件でございます。なお、十九年度の本市の件数は配偶者暴力相談支援センター開設前のものでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 この十年で相談件数が県では二倍近く増加するなど大変ふえているということがわかりました。 私たちの身近なところでもDVという言葉の認知が広がり、被害を訴える方がふえているように感じますが、このような状況のもとで公営住宅においてはどのような対策がとられているものか伺います。 まず、国交省が平成十六年に出した公営住宅への優先入居の基準を市町村を含む全自治体に通知した通知書、さらに平成二十一年に出した通知書の内容と目的、その背景をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 平成十六年の通知は、優先入居が可能であることや対象被害者の要件に関するもので、二十一年の通知は、当該措置を講じていない自治体に対し導入を求めたものでございます。目的は、DV被害者の居住の安定を図りその自立を支援するためであり、被害者数が増加する中で住宅確保が難しいことが背景にございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 国の二度にわたる徹底からもわかるようにDV被害者が直面する住宅の確保は大きな課題であることが理解できます。DV被害者の居住の安定を図り、その自立を支援するためにも取り組みが求められているのではないでしょうか。 そこで、本市の取り組みについて伺います。 一点目、DV被害者に対しての市営住宅の取り組み内容。 二点目、入居要件。 三点目、過去三年の実績の推移をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 優遇措置としては、定期募集抽選時の増し玉や緊急時の行政財産目的外使用による入居がございます。 入居要件は、母子生活支援施設等による保護終了日から五年未満、または地方裁判所の保護命令から五年未満のいずれかに該当するDV被害者のうち、定期募集は入居者資格を満たしていること、行政財産目的外使用は住宅に困窮していることでございます。 過去三年の実績を平成二十八年度から順次申し上げますと、増し玉による抽選での入居は、一、二、ゼロ件であり、行政財産目的外使用による入居は実績がございません。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 本市では抽選時の増し玉などの取り組みが行われており、入居要件は保護命令を受けたときから、また、母子生活支援施設、いわゆるシェルターで保護されたときからそれぞれ五年未満という期限があるようです。本市では昨年において増し玉による抽選での入居も行政財産目的外使用も実績がなかったということですが、DV被害者の増加を勘案すると住宅支援が十分に行き渡っているとは言えないと考えるものです。 そこで伺います。 DV被害者が市営住宅に申し込みができなかった具体的事例はあったものか、また、課題認識を持っておられるかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) これまでDV被害者としての要件を満たさず申し込みができなかった事例はありますが、現在のところ特に課題認識はございません。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 DV被害者という認識があっても入居要件に該当しなければ申し込みすらできない方が残されています。私のもとにも長期間にわたる身体的・精神的暴力から逃れ数年前に家を出たが、民間は家賃も高く市営住宅に入れないものかと相談がありました。この方は離婚が成立すれば単身入居の入居要件は満たすものの、市営住宅に申し込みができない実態があることを当局は課題として認識していただきたいと思います。 次に、指定管理者のDV被害者も含む申し込み者のプライバシーへの配慮の徹底について伺います。 質問の一点目、申し込みの際に窓口業務に当たる職員への研修の有無。 質問の二点目、住宅を申し込む窓口のDV被害者等に配慮する取り組みをするべきと考えますが、当局の取り組みをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 窓口業務に当たる職員に対しては、指定管理者において個人情報の取り扱いの研修のほか、定期募集ごとに申し込み者のプライバシーに配慮した受付業務について研修を行っております。 プライバシー配慮については、DV被害者を含む申し込み者の相談に対して専用のカウンターを設置するなどの取り組みを実施しております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 相談の専用窓口を設置されたということですので、DVなどデリケートな相談があった際には十分にプライバシーの配慮に努めていただくとともに、ことし六月から始まった指定管理者への職員への徹底を要請いたします。 また、DV被害者の入居に関しては、他都市を幾つか調査させていただいたところ、特定の要件を設けず、地域や関連部署と連携し、被害者の状況を精査した上で目的外使用の可否を判断しているという自治体もあるようですので、本市のDV被害者の入居要件が実態に即しているものか今後私どもも調査を行い、引き続き取り上げていくことを申し上げ、この質問を終わります。 次に、六月末からの豪雨災害について、地元の唐湊でも新川の増水や土砂災害が起きたことから、対策を求める立場で以下伺ってまいります。 まず、七月三日に新川田上橋で氾濫危険水位に達したことについて伺います。 質問の一点目、市民への周知方法と課題、対策はとられたものかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) お答えいたします。 氾濫危険水位の超過などに伴う避難勧告等の発令については、地域防災計画に定められた基準を参考に総合的に判断しており、防災行政無線を初め、安心ネットワーク一一九や緊急速報メール、LINE、テレビ、ラジオ、消防車両など、さまざまな手段により伝達しておりますが、今後とも情報伝達手段のさらなる充実に向け取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 情報伝達手段のさらなる充実に向け取り組まれるということですが、私は、新川の水位情報を把握するために安心安全ガイドブックに示されている河川水位情報テレホンサービスを利用していましたが、今回の災害時に課題だと感じることがありましたので、以下伺います。 まず、テレホンサービスの内容をお示しください。 次に、氾濫危険水位に達した際に避難勧告等の情報を流したものかお示しください。 そして、課題認識をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 県河川水位情報テレホンサービスでは、稲荷川、甲突川、新川の水位観測所における現在の水位から堤防までの高さ、堤防高、現在の水位、氾濫危険水位が自動音声で流れております。 七月三日の十九時に氾濫危険水位を超過したことに伴い、防災行政無線等で注意喚起を促しており、避難指示については同日の九時三十五分に市内全域へ発令しております。 県河川水位情報テレホンサービスで提供している情報では危険の度合いが伝わりにくい面もあるものと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 テレホンサービスは現在の水位に加え、水位から堤防までの高さがあとどれくらいありますと自動音声で流れるのですが、氾濫危険水位に達したその当日も当局もお認めになったように危険の度合いが伝わりにくい面があります。 そこで、市と情報を共有し危険度レベルごとに切迫する災害に備えて避難等を促す情報の提供をするべきと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 水位情報を提供する情報の中に避難情報を追加するなど、市民の避難行動につながるような改善ができないか県に伝えてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 リアルタイムで水位が確認できるこのサービスでもぜひ危険を察知できるように改善を要請いたします。 次に、新川水系河川整備計画について伺います。 質問の一点目、計画の概要と計画対象期間。 質問の二点目、近年の主な被害と降水量をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの整備計画によると、洪水被害を早期に軽減するため、治水基準点田上橋地点において毎秒百三十トンを流下させる整備を行うと明記されており、計画対象期間については平成十九年から二十年程度となっております。 主な被害状況としては、十五年七月に床上浸水八十戸、床下浸水二百二十二戸などの甚大な被害が発生しており、当時の降水量は時間最大雨量五十六ミリとなっております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 二十年程度の計画ということを確認いたします。 質問の三点目、過去五年間の新川流域の市民に出された避難勧告等と対象人数。 質問の四点目、想定される洪水の降水量と何年に一度の降雨と想定しているものか。 質問の五点目、計画の進捗状況と課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 新川流域への避難勧告等については、平成二十七、二十八、三十年に一回ずつ発令しており、対象人数は、三千七百九十四人、三千八百七十一人、三千九百二十七人となっております。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 県によると、県内の河川はおおむね時間雨量六十ミリに対応できる整備を進めているとのことでございます。また、おおむね二十年に一回程度の降雨が想定されております。 新川の河川改修については、河口から新天神橋までの拡幅工事がおおむね完成しており、現在、JR田上橋のかけかえに着手し、工事桁工などの橋梁仮設節工事を進めており、計画的な整備を図るための予算確保が課題とのことでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 想定されているのは二十年に一回程度の降雨であり、時間雨量六十ミリに対応できるように整備中とのことです。平成十五年は時間雨量五十六ミリで甚大な被害が出ており、さらに、ここ数年、新川流域には避難勧告が毎年のように出されていることや昨今の気象状況を踏まえ、早急な整備を求めるとともにさらなる雨量に耐え得る計画が必要ということを指摘いたします。 次に、唐湊地域の問題について伺います。 質問の一点目、今回の豪雨では唐湊の住宅地に流れ出た土砂災害が起きましたが、その原因と対応、対策をお示しください。 質問の二点目、土砂災害が起きた現場につながる斜面は、現在施工しておられる道路災害防止事業の区域外であることは承知しておりますが、道路災害防止事業などとあわせ部分的な復旧ではなく面的な整備を要請するものです。見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの災害は、今回の豪雨による多量の流水で既設側溝が破損し、周辺土砂が市道へ流出したものであることから、対策として水流がスムーズになるよう側溝の線形を緩やかにして再設置しました。 また、道路災害防止事業区域外につきましては、状況を調査の上、事業手法等を含め検討を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 御答弁いただきました。 側溝の再設置など早速対応していただいたようですが、災害直後からもたび重なる短時間の大雨に崖周辺の住民は不安を抱えておられます。崖下には防空壕なども残っているようですので、部分的な復旧だけでなく斜面も含む一体的な整備を要請いたしまして、この質問を終わります。 次に、農業振興と都市計画について伺います。 昨年の第二回市議会定例会におきまして、私は、生産緑地制度の導入を求めて質疑を交わし、市街化区域内にどれくらいの農地があるものか、その実態や農家の方々の意向調査を求めたところですので、以下伺ってまいります。 初めに、平成三十年十二月の農業振興地域整備計画の全体見直しにおける意向調査について伺います。 質問の一点目、調査の目的と内容。 質問の二点目、対象者数、有効回答数、回答率。 質問の三点目、調査結果の受けとめをお示しください。 以上、まとめて答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) お答えいたします。 農業振興地域整備計画の全体見直しにおける意向調査につきましては、同計画の改定に向け農家の方々の意見を参考とするため実施したもので、その内容は、農業経営の現状と方向性や農業後継者の状況などに関するものでございます。 調査の対象者数は五千百十八戸、有効回答数は一千六百五十三票、回答率は三二・三%でございます。 調査結果としましては、本市の農家は小規模で、約七割が農業を続けたいとする一方、高齢化等による規模縮小の意向や後継者不足などの回答がございました。今後とも優良農地の確保や新規就農者等の担い手の育成などに取り組み、農林水産業の持続的発展と活力ある農村地域づくりに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 御答弁いただきました。 五千人を超える調査において七割の方が農業を続けたいと回答されていることは本市としても大変希望の持てることではないでしょうか。農業振興地域の整備については、現状や所有者の意向を踏まえ、実効性ある計画の策定を求めるものです。 次に、都市計画上も必要性が見直され、守るべき農地と位置づける生産緑地制度について伺います。 質問の一点目、今回の意向調査に都市計画課名で追加された「市街化区域の農地についておたずねします」というアンケート調査について伺います。 まず、同調査の目的と結果のうち、調査に回答された方の全体面積と、また三アール(三百平米)以上の面積をお示しください。また、これから長期的に営農される意向についての結果をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの調査は、農業振興地域整備計画に関する意向調査にあわせて市街化区域における農地の状況などを把握するために産業局において実施したものでございます。調査結果によると農地面積の合計は七十三万五百平方メートル、このうち三百平方メートル以上のものは七十二万七千平方メートルであり、回答者のおよそ二割が長期的に農業をしていく意向があったところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 あくまでも産業局が調査をしたということでありましたが、私は生産緑地制度の導入を求める立場で市街化区域内の農地の実態調査は建設局とも連携し取り組まれるよう議会で要請した経緯がありますので、建設局とされましても意向調査の結果を分析し、今後に生かしていただくよう要請するものです。回答された方の農地面積のうち三百平米以上は七十二万七千平方メートルであり、回答者の二割が長期的に農業をしていく意向があったことは大変重要なことではないでしょうか。 そこで伺います。 生産緑地制度の要件である三アール(三百平米)以上所有している方がほとんどを占めていましたが、そのことについての見解をお示しください。また、同調査では制度の説明やメリットが示されない中で二割を超す方が長期的、三十年以上農業をしていく意向があると回答されたことについて当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 調査結果によると回答者の多くが三百平方メートル以上の農地を所有しているものの、長期的に農業をしていく意向の方は二割程度にとどまっていると認識しております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 今回の意向調査に生産緑地制度が都市計画上どのように位置づけられているものか、三十年間は農地として保全することや農家の方々には負担の重い税金が軽減されることなど、メリットやデメリットも率直に説明していたならば、農家の方々の意欲を励まし、意向も変わったのではないでしょうか。そのような説明がない中においても二割の方が長期的に営農したいというのは評価できる数と言えるのではないでしょうか。 次に、質問の二点目、生産緑地制度が導入された場合、農地全てが指定されるものなのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 生産緑地地区は面積要件や農地所有者の同意などさまざまな要件が整った場合に指定するものでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 生産緑地制度を導入しても農地全てが指定されるわけではなく、農家の意向が尊重されることを確認いたします。 次に、質問の三点目、生産緑地法の要件緩和等による効果の認識について建設局に伺います。 まず、農地面積の要件が五百平米以上から三百平米以上へ引き下げられたこと、次に、建築規制の緩和によって生産緑地に指定された農地に農産物の直売所、農家レストラン等が建築可能となったこと、そして、生産緑地の指定から三十年経過した後も農地を手放したくない方は十年ごとに延長が繰り返しできること、また、指定によって軽減される固定資産税の減収分のうち七五%は普通交付税で措置されること、以上、これらの要件緩和された点の効果について認識をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの緩和等があったことは承知しておりますが、三十年間の営農が義務づけられ住宅等の建築が規制されるなどの課題もあるところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 御答弁いただきました。 要件緩和の効果についてはお触れになりませんでした。要件緩和によって生産緑地が指定しやすくなることで農地を守り、農家の経営を守ることにつながると考えます。 質問の四点目、今回の意向調査から生産緑地制度の必要性をどのように認識されたものか。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 今回の意向調査では長期的に農業をしていく意向をお持ちの方が一定数おられましたが、生産緑地制度については農地所有者の同意以外にも防災面での効果などが求められることから、さまざまな検討が必要となるところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 長期的に農業をしたいという方が一定数おられたことを認めていただきましたが、防災面での効果の検証が必要ということは理解いたしますので防災の観点からも私どももさらに研究を重ねていきたいと思います。 質問の五点目は、中核市の導入状況と面積要件の引き下げを実施または予定している自治体数をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 令和元年七月末時点で中核市において生産緑地制度を導入している自治体数は二十二、このうち面積要件を引き下げた自治体は十二、引き下げ予定が二となっております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 平成三十年の第二回定例会で中核市での導入状況を伺ったところ、十八自治体が制度を導入しており、面積要件の引き下げの実績はありませんでしたが、現在は十二自治体が面積要件の緩和を実施したとのことです。 最後に、都市型農業の振興と都市計画上の役割として生産緑地制度について局間で認識を深めていただくとともに連携を図りながら具体化に向けて取り組みをするべきと考えますが、建設局、産業局それぞれ見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 市街化区域内の農地につきましては、農産物の生産や市民農園などに活用できることから、今後関係部局と連携し、将来的な農地の活用方法などについて意向調査を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 生産緑地制度の検討に当たっては、引き続き、関係部局と連携を図りながら他都市の動向を見守ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 産業局におかれましては、さらなる意向調査を検討していかれるという前向きな答弁をいただきました。 今回の調査では市街化区域内の農地に対して生産緑地の対象となる農地があることが明らかになりましたので、農家の方々が制度を知り、課題も認識できるような調査に取り組まれるよう要請いたしまして、私の全ての個人質疑を終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、園山えり議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、大園盛仁議員。   [大園盛仁議員 登壇](拍手) ◆(大園盛仁議員) 私は、黎明の会の一員として是々非々の立場から個人質問を行います。 国内では平成二十三年の東北大震災を初め、先月の九州北部豪雨と、毎年、日本列島各地に甚大な自然災害をもたらしてきておりますが、一般社会においても考えられない事件・事故が多発し、将来が危惧されます。 そこで、本市の危機管理と災害対策の現状と課題について伺います。 まず、台風十五号による関東における甚大な災害で、いまだに千葉県では停電が続いています。一刻も早い復旧を願っております。本市では平成五年の八・六災害以来、甲突川の河川激甚災害対策特別緊急事業や急傾斜地崩壊対策事業、治山事業、内水排除対策事業等を行い、災害に強い都市になってきました。それはこの六月末からの豪雨による本市における被害状況と先月の長崎・佐賀・福岡県の九州北部豪雨による被害状況を比較しても明らかではないでしょうか。これまでの当局の御努力に心から敬意と感謝を申し上げる次第です。 そこで、今回の本市における豪雨災害を検証する意味で、この六月末からの降雨量と被害状況、課題等について伺います。 質問の一点目、平成五年の八・六災害時と今回を比較しての降雨量について。 二点目、各局ごとに市民から寄せられた主なる問い合わせや要望と件数、対応状況についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) お答えいたします。 八・六水害と今回の大雨の降水量につきましては、鹿児島地方気象台によると、一時間、十二時間、二十四時間降水量が八・六水害では、五十六・〇ミリ、二百十六・〇ミリ、二百六十九・五ミリ、今回の大雨では、三十九・五ミリ、二百七十二・五ミリ、三百七十六・〇ミリとなっており、今回の大雨は、十二時間、二十四時間降水量において八・六水害を上回る降水量となっております。 各局に対する市民からの問い合わせや対応等につきましては、私のほうで一括してお答えいたします。 主な内容としては、防災行政無線の放送内容、避難の必要性や方法、避難所の開設状況など避難情報等に関するもののほか、災害廃棄物の処分、農地や農道等の被災、土砂流出や倒木等による被災、断水や漏水、市電・市バスの運行状況、小中学校の臨時休業などに関するものが多数寄せられ、各所管部局において適切な対応や早急な復旧に努めているところでございます。なお、問い合わせの件数については把握していないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 八・六災害より今回の降水量のほうが相当多かったようです。問い合わせも多数あったようですので、それぞれの件数把握が大事であることは指摘しておきます。 そこで、本市における被害について具体的に伺います。 質問の三点目、国道と県道においても被害が多くありましたが、市道と農道について、主なる被害場所と被害状況及び被害件数、被害額、対応状況。 四点目、河川と水路、農地の主なる被害場所と被害状況及び被害件数、被害額、対応状況。 五点目、宅地と生活道路等民有地の主なる被害場所と被害状況及び被害件数、被害額、対応状況について。 以上、お示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) お答えいたします。 農道の被害につきましては、本市で対応予定の件数が三百四十九件、金額は約二億三千万円で、そのうち百八十八件の復旧が完了しております。主な被害場所は伊敷地区で、路肩決壊などが発生しております。 水路の被害は二百五十七件、約一億四千万円で、そのうち百十三件の復旧が完了しております。主な被害場所は伊敷地区で、水路閉塞などが発生しております。農地の被害は七十三件、約一億三千万円で、主な被害場所は郡山地区で、のり面崩壊などが発生しており、国の災害査定を受けた後、復旧する予定といたしております。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。 市道については、皆房比志島線や健康の森公園線などを含む四百八十八カ所で崩土、倒木、路肩崩壊等が発生しております。被害額はおよそ六億円、被災後直ちに応急及び復旧工事に着手するとともに優良財源の確保に努めているところでございます。 河川においては、吉野町の準用河川磯川及び花倉川においてそれぞれ一件、護岸倒壊等が発生しております。被害額はおよそ五千二百五十万円、対応状況については、公共土木施設災害復旧事業を国へ申請しているところでございます。 民有地の被害については、公共の施設ではないことから把握していないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 災害に強い都市になったとしても、多くの被害が発生しているようです。そのほとんどは中山間地で発生しているようです。また、民有地被害については把握すらせず、何の対応もしない現状でよいものでしょうか。市民は日ごろから市民税や固定資産税を納付しながら、宅地や竹林を初め、民有地の自然災害への対応ができない現状が疑問でなりません。 続けて伺います。 質問の六点目、今回の豪雨で土砂災害により道路が通行どめになった箇所が多数ありますが、通行どめの看板の対応がなされず、のり面崩壊現場まで来て引き返され難渋された方も多数おられ、私のほうにも苦情が寄せられました。二次災害のおそれもあり、被災した農道、市道の通行どめの対応は早期に行う必要があると考えます。基本的なことですが、これまでの対応状況はどうなのか。 七点目、農道、農地の災害復旧の場合、小規模な被害はともかくとして、大きな被害の場合、行政で対応できるようです。そこで、農地の被害復旧に対する救済要件と根拠法等について。 八点目、災害により予算がなくなり、計画している農道整備ができなくなったと仄聞しますが、本市が対応すべき農道、農地の復旧は補正予算で行うべきであって、当初予算で計画している長年の住民要望箇所を延期してよいものか。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 今回の災害では、被災直後に通行どめの対応がおくれた箇所がございましたが、今後は必要に応じて早期に対応するよう努めてまいります。 農道や農地の災害復旧は国庫補助による復旧を基本としており、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律を根拠としております。採択要件は、降雨による災害については最大二十四時間降雨量が八十ミリ以上であった場合などに生じた災害で、一カ所の工事費が四十万円以上であることなどでございます。採択要件を満たさない農道につきましては市単独で対応いたしております。 当初予算の見込みを上回る災害が発生した場合は、早期の復旧を図るため補正予算により対応することとしております。なお、当初予算で計画しております農道等の整備箇所については計画どおり執行する予定でございます。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 市道の通行どめの対応については、情報入手後、直ちに現地確認を行い、一般車両等の通行に支障がある場合は速やかに通行どめの措置を行っております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 新年度に計画した農道整備は災害に関係なく行っていることを理解しました。 次に、家屋全壊等で減免となる税目等と災害見舞金、災害弔慰金の現状と課題について伺います。 一点目、家屋全壊等で減免となる税目等について。 二点目、今回の被害で市民税、固定資産税、国民健康保険税を減免した対象者があるのか、あればその件数。 三点目、住宅全壊に伴う県、市の災害見舞金、災害弔慰金一件当たりの支給額と過去三年における支給件数と支給額。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) お答えいたします。 家屋全壊等で減免となる主な税目は、基準等はそれぞれ異なりますが、個人市民税、固定資産税、事業所税、国民健康保険税でございます。 また、今回の被害による減免は、個人市民税及び固定資産税が各六人、都市計画税が一人でございます。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(中野和久君) お答えいたします。 住宅全壊に伴う県、市における災害見舞金、災害弔慰金の支給額は、県の住宅災害見舞金が一世帯につき十万円、災害弔慰金が亡くなられた方一人につき百万円となっており、本市の住宅全壊に伴う災害見舞金は、一世帯につき三万円に世帯員二人目以降一人につき一万五千円を加算した額で、災害弔慰金は亡くなられた方一人につき十万円となっております。過去三年の支給件数、支給額につきましては、県及び本市ともに支給実績はないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 行政の場合、申告制ですので、被害に遭っても被害の把握がなされていない現状から、そのまま課税されるケースがあると思われます。市民の立場に立ってよく把握され、適正な課税を要望しておきます。また、大事な家屋が全壊しても本市の場合、見舞金は三万円のみで、何の対応、対策もなされない現実があります。 そこで、鹿児島市小災害等救助要綱における見舞金の見直しも必要と思われますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 本市小災害等救助要綱における見舞金につきましては、災害救助法の適用を受けるに至らない火災、風水害等の小災害による罹災者に対して支給を行っているところでございますが、支給内容等につきましては、今後、他都市の状況を調査してみたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 市民にとって命の次に大事な住宅の被害であることを考慮され、善処されるよう要望しておきます。 次に、民有地の個人で対応できない甚大な被害の土砂除去、道路復旧等の現状と課題について伺います。 まず、小山田町の堀之内地域では、六月末、家屋裏の斜面が幅、高さとも約五メートル以上にわたって崩れ落ち、残る約五メートルにおいても上部において二センチから四センチの亀裂が数カ所生じていました。本市行政職員が見に来ながら、そのままにしてあったのが不思議でなりませんでした。郡山分遣隊に電話をして駆けつけていただきブルーシートで対応していただいたおかげで、その後の豪雨にもかかわらず、事なきを得て地域住民の方々も喜んでおられます。また、この後に示す稲村地域においても郡山分遣隊と西消防署で対応していただき、消防局には心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。消防局ではこのように臨機応変な対応をしていただきましたが、住宅等民有地の災害については、行政は見に来るだけで対応が全くできない実態があることから、以下伺います。 一点目、小山田町の稲村地域においては、斜面が高さ、幅とも七メートル以上にわたり崩壊しました。これがその写真です。上の民家は空き家ですが、入り口の民有地道路が崩壊して行くことができません。下側では崩壊した瓦れきや土砂が道路を遮断し、家屋二軒も土砂崩落で全壊に等しい状態になりました。手前の一メートル以上押し出された家屋の一軒では、奥様がお産のため入院していたために事なきを得ました。子供が生まれたため、この一軒については既存集落活性化住宅の塚田住宅に移転ができて喜ばれております。 そこで、この稲村地域における家屋全壊や民有地道路等の被害現場に対する感想と本市は甚大な家屋、民有地被害に何の対応、対策もできない自治体であってよいものと考えているのか。 二点目、これは、かごしま健康の森公園近くの片側通行となっている市道と民家間の斜面の写真ですが、高さ約八メートルにわたって崩壊しました。ブルーシートの上部では庭先が崩壊し、側溝が宙に浮いております。民家の方は個人ではどうしようもないと憂慮されておられました。早急な対応方針を示す必要があります。この斜面に対する今後の対応、考え方についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの民有地の被害について、市民生活に支障を来していることは認識しておりますが、公共の施設ではないことから対応できないところでございます。 また、健康の森公園近くの箇所については、市道に影響を与えているのり面であることから、寄附により土地を提供いただいた上で、道路災害防止事業での復旧を予定しております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 市民にとって住宅は生活基盤のかなめであり、命の次に大事なものではないでしょうか。市民の身近な自治体として何の対応もできない現状でよいはずがありません。農道や農地の復旧でも先ほど答弁があったように大規模な被災には対応ができております。 続けて伺います。 三点目、二年連続床上浸水の被害には十万円の補助金制度がありながら、このような家屋全壊の被害には補助金制度がない理由と公正・公平な市民サービスの観点からの整合性はどうなのか。 四点目、被害に遭った稲村地域におけるこの三件に対する市民税、固定資産税の減免、見直し等への考え方について。 五点目、過去、道路災害防止事業は考えていないとしながら、長期間を経て工事を行ったケースがありますが、今回の対応は片側通行でもあり、早目の対応方針が示され感謝しております。しかしながら、庭先が崩壊し、側溝が宙に浮き、この間、地権者は大変苦慮しておられました。そこで、道路災害防止への対応方針は早期に打ち出すべきと考えるがどうなのか。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) お触れになった市民税、固定資産税の減免などにつきましては、地方税法により守秘義務がございますのでお答えできないところでございます。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 家屋全壊の被災者に対する助成につきましては、住宅の再建や大規模な補修などが私有財産の形成につながり、公費で行うことは難しいとの考え方もありますことから、補助金ではなく一律に見舞金の支給等を行っているところでございます。 本市の床上浸水被災者支援補助金につきましては、低所得世帯の中でも高齢者・障害者世帯等に限定し、これらの方々の生活の早期再建を支援するために畳がえに要する経費等に対して助成するものでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 道路災害防止事業は、市道沿いの自然崖で、高さが五メートル以上、かつ勾配が三十度以上あることや現に崩壊しているなど一定の要件を満たした箇所について早期の対応に努めております。なお、実施に当たっては、道路災害防止事業連絡協議会の審査を経て、影響する土地を寄附により提供していただく必要がございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 全壊した家屋の被災者への対応についての答弁は理不尽と言わざるを得ません。床上浸水の低所得者への対応と比較しても整合性が全くありません。住宅が全壊した場合、その対応すら示さず、どこに住宅の再建や大規模な補修などの形成につながる要素があるのでしょうか。本市は住宅が全壊した市民である被災者の苦境や痛みのわからない自治体なのでしょうか。残念でなりません。前例踏襲主義の業務だけにとらわれ、真に困っている方々への対応すら模索しようとしない現状に問題があることだけは指摘しておきます。 続けて伺います。 質問の六点目、災害救助法による宅地等民有地の災害復旧の被害戸数等の救済要件等についてはどのようになっているか。 七点目、災害救助法を適用されなくとも市民個々の家屋全壊等の民有地の被害は一緒であります。個々の大規模な災害復旧に対しては国に財政支援を求めていくことはできないものか。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 災害救助法の適用基準としましては、人口規模により異なりますが、本市が含まれる人口三十万人以上の場合、住家滅失世帯数が百五十世帯以上であるか、県内の住家滅失世帯数が一千五百世帯以上で、本市の同世帯数が七十五世帯以上である場合などとなっております。 災害救助法が適用されない場合でも十世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村等においては被災者生活再建支援金が国から支給されることとなっておりますが、全壊世帯数がこれを下回った場合の支援につきましては機会を捉えて国や県に要望してみたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 災害救助法で指定されないと個々の家屋や民有地の被害については国の支援がなく、何の対応もしないことを確認します。 続けて伺います。 質問の八点目、環境省の災害等廃棄物処理事業による民有地の被害対応に対する概要。 九点目、昨年、桜島地区古里町で同事業により瓦れきや土砂等を除去した理由と根拠。 十点目、民有地でも市民の大規模な被災に対しては災害等廃棄物処理事業により少なくとも瓦れきや草木、土砂の除去は行うべきではないのか。 以上、答弁願います。 ◎環境局長(玉利淳君) お答えいたします。 環境省の災害等廃棄物処理事業費補助金は、暴風や洪水など、異常な天然現象に伴い発生した土砂を除く災害廃棄物を市町村が生活環境の保全上、特に必要と判断し、収集運搬及び処分などを実施する際の補助制度で、その対象には民有地も含まれるところでございます。 昨年の桜島地区における災害対応でございますが、住宅二棟が全壊し、所有者を含む二名の人命が失われ、所有者による早急な対応が困難であったこと、十数世帯が居住する集落のため二次災害のおそれもあり、災害廃棄物が応急工事の障害になっていたことから、生活環境保全上、特に市による迅速な処理が必要とされるケースと判断し、同事業を活用して災害廃棄物の除去を行ったところでございます。 民有地での災害廃棄物の除去は所有者等で対応していただくことになりますが、市での対応は、人的被害の有無や周辺家屋への二次災害のおそれなど、被災規模、生活環境保全や緊急性等を総合的に勘案し検討することになると考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 民有地の土砂等の撤去については、行政として現在、何の対応、手だてもできないことを改めて確認しました。 そこで、最後に森市長に伺います。 住宅全壊等、大規模な災害はそんなにあるものではありません。市民の命と財産を守る役割は自治体の責務ではないでしょうか。公共事業は雇用と地域の経済活性化に大きく貢献することを踏まえ、国の支援がなくとも地方創生や地域主権、市民本位の立場に立って、住民の最も身近な基礎自治体として家屋の全壊等、大規模な民有地被災に対しては法令等を精査し、復旧支援の条例、規則、要綱を定め対応できるようにすべきではないかと考えますが、首長としての市長の考え方についてお聞かせください。 御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 大園盛仁議員にお答えをいたします。 お触れになりましたように市民の生命と財産を守ることは自治体の大きな責務であり、重要な役割であります。そのような中、被災された民有地への対応につきましては、これまで関係法令等に基づき速やかな復旧支援に努めてきております。法令等に基づかない場合、個人財産である民有地の土砂除去などの復旧については所有者等で対応していただくことといたしております。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 今回は民有地の土砂災害について質問しております。 そこで、森市長に再質問します。 このことは地方分権が進んでいない典型的な例と言えると思います。そこで、国では支援できながら災害救助法が適用されない場合、なぜ市民の身近な自治体として復旧支援の土砂除去等、自治体独自の支援ができないのか、その理由、根拠について再答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) ただいま申し上げましたように個人財産である民有地の復旧等については基本的には個人の財産でありますので所有者が行っていくべきだと思っております。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 市長の再答弁を伺いました。 民有地の大規模な災害に対しての公的支援は住民全体に安心と信頼感を与えます。せめて土砂除去等、復旧支援の規則、要綱を定め、市民の苦境に対応できるようお願いしておきます。 次に、指定緊急避難場所の利用状況と課題について伺います。 本市では六月末からの豪雨で全員避難を呼びかけながら、避難場所でも洪水や土砂災害に適さない等のいろいろな問題が生じ、多くの市民が混乱されたようであります。 そこで伺います。 一点目、指定されている避難場所数と今回開設した避難場所数、避難者数及び最も利用者が多かった避難場所と利用者数、開設したものの利用できなかった避難場所とその理由。 二点目、本市の福祉避難所数と今回開設した福祉避難所数、利用者数及び開設しなかった施設と理由。 三点目、福祉避難所が緊急避難場所として一般市民が利用できない理由。 四点目、ひとり暮らしの高齢者等の緊急避難誘導、避難体制はどうだったのか。どのような市民の意見があり、課題をどのように捉えているのか。 五点目、全員避難を呼びかけながら、鶴丸高校、西田小学校、鹿児島アリーナが今回避難場所として開設されなかったと仄聞していますが、その理由についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 高齢者等の避難につきましては、警戒レベル三、避難準備、高齢者等避難開始を発令し、避難を呼びかけたところでございますが、「一人では避難の判断が難しい」、「避難場所までの距離が遠い」などの意見を伺っておりますことから、早目の避難行動をとっていただくことや地域内での声かけなど共助の取り組みについて、地区別防災研修会や市政出前トークなどでさらに周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 本市の指定緊急避難場所は福祉避難所を含めて二百四十七カ所あり、六月末からの大雨により開設した数は百九十一カ所、避難者数は最大時で三千四百五十三人、避難者が最も多かったのは武・田上公民館の百九十八人でございます。開設したものの利用できなかった避難場所は、和田小学校、平田地域公民館など五カ所で、これらについては近くの河川があふれたことや避難場所までの道路が通行不能になったことなどから閉鎖したところでございます。 福祉避難所は本市が指定している避難所八カ所と協力協定を締結している民間施設七十カ所の計七十八カ所あり、このうち六月末からの大雨の際には指定している八カ所を緊急的に開設し、最大で二十二名が避難したところでございます。原則として福祉避難所は大規模災害発生時に二次的避難所として開設することから、協力協定施設の七十カ所については、今回の場合、開設の要請を行わなかったところでございます。 福祉避難所の利用につきましては、特別な配慮を要する方を対象としておりますので、一般市民の方々の利用はできないこととしております。 鶴丸高校と鹿児島アリーナにつきましては、洪水が想定される際には適さない避難所となっているため開設しませんでしたが、西田小学校につきましては七月一日に開設いたしております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 多くの避難者がおられたようです。避難場所に行って施設が開設していないことがないよう適切な対応をお願いしておきます。また、緊急避難ですので、本市の八カ所の福祉避難所には一般市民の方々も受け入れるべきであることは、この際申しておきます。 続けて伺います。 六点目、土砂災害は洪水や地震に伴って起きることは明らかであります。土砂災害のおそれがある箇所を避難所として指定することに疑問はないのか。洪水と土砂災害を分けている理由と日ごろからの広報・周知はなされていたものか。 七点目、城西福祉館や城西公民館の位置や区別がわからなかったとの多くの声と健康の森公園の場合、広過ぎて避難場所がわからなく戸惑ったとの声が多くあります。そこで、避難場所の位置や案内板の必要性と今後の対策についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 避難場所の指定につきましては、災害が発生し、または発生するおそれがある場合にその危険から逃れるための避難場所として、災害の種別ごとに洪水浸水想定区域外や土砂災害警戒区域外に立地していることなど、安全性等の一定の基準を満たす施設または場所としており、市ホームページのほか、令和元年六月に防災リーフレットを全世帯に配布するなど、周知に取り組んでおります。 避難場所につきましては、災害種別ごとの避難の可否がわかるよう、平成三十年度中に標識看板を設置したところでございますが、日ごろから避難ルートを確認するなど、事前の備えについて市政出前トークや防災研修会等を通じて周知してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 答弁どおり避難所の選定と周知の徹底をお願いしておきます。 続けて伺います。 八点目、避難場所までの距離が遠く、移動するにも危険が多々潜んでおり、全国でも移動の最中の事故が報道されております。町内会単位できめ細かな避難場所指定が必要ではないかと考えるが、どうなのか。 九点目、地域コミュニティ協議会と連携して指定緊急避難場所を企業や病院、特養施設、地域の集会施設等を広く募り確保し、広報・周知に努めるべきではないか。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 避難場所につきましては、町内会からの要望を受けた場合などにおいて新たな避難場所の指定や既存の見直しを行うなど必要な対応を行っているところでございます。 民間施設も含めた避難場所の確保につきましては、引き続き町内会等と連携を図り適切な対応をとってまいりたいと考えております。また、新たな避難場所の設置や既存の見直しを行った際には、関係する町内会に文書でお知らせするほか、市のホームページ等を活用し市民への周知を図ってまいります。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 答弁どおり適切な対応と周知をされるようお願いしておきます。 次に、鴨池・桜島海づり公園と全国豊かな海づくり大会及び本市の公園にある記念碑等の現状と課題に関して伺います。 過日、私の友人から、「我は海の子」の作詞者は郷土出身者であることを踏まえた場合、海づり公園の活性化や錦江湾と親しむ取り組みも必要ではないか等々の意見がありました。 そこで、以下伺います。 一点目、海づり公園の目的と使用料金、過去十年における五年ごとの利用者状況と傾向。 二点目、昨今における大人と子供の利用状況、割合。 三点目、両公園に対する利用者の意見、要望、満足度の評価について。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 海づり公園は、市民に安全で快適な海釣りの場及び海上の憩いの場を提供することにより市民の余暇の活用及び健康の増進を図ることを目的として設置をいたしております。釣り料は、鴨池海づり公園が大人、六百円、小中学生、二百円、桜島海づり公園は、大人、二百円、小中学生、百円、未就学児は両公園ともに無料でございます。利用者数は、平成二十年度、二十五年度、三十年度の順に申し上げますと、三万八千三百二十、三万九千二百七、三万五千百六十七人で、鴨池海づり公園はやや減少傾向で、桜島海づり公園は増加傾向にございます。 三十年度の利用状況の内訳は、大人、二万六千七百十四人、子供、八千四百五十三人で、大人、七六%、子供、二四%でございます。 利用者アンケートの結果によりますと、トイレの洋式化への要望などがございましたが、「職員の対応もよく、気軽に楽しめた」などの好意的な声をいただいておりまして、おおむね満足されているものと考えているところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 多くの方々に利用されていますが、海づり公園全体では減少傾向にありますので、これまでの対応に満足されず一層の御努力をお願いしておきます。 続けて伺います。 質問の四点目、鴨池海づり公園は主要道路からの入り口が進入禁止であり、わかりにくいとの意見がありますが、これまで市民の要望はなかったのか、現在の案内板の位置と増設改善の必要性について。 五点目、両海づり公園の管理運営と職員数、利用者からの収入額。 六点目、両公園に対する放流魚の種類と回数、経費について。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 案内板は主要道路からの入り口など三カ所に設置しており、進入禁止などでわかりにくいなどの意見につきましては、直接は伺っていないところでございます。 三十年度の両公園の指定管理委託料は四千三百二十一万五千円、職員数は十四名、利用者からの収入額は一千二百二十万八千円でございます。 三十年度に放流した魚種はカサゴで、八回放流し、要した経費は二百六十二万四千円でございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 多額の経費を投入して海づり公園を運営しておりますので、市民から理解が得られるような一層の取り組み強化をお願いしておきます。 次に、利用者増に向けた日ごろからの広報・宣伝の現状と課題について伺います。 一点目、日ごろからの広報・宣伝の現状と内容、課題。 二点目、両公園は雄大な桜島を眺めながら錦江湾で釣りができる安全安心な絶好の観光・釣りスポットであり、親子の触れ合いや海への理解、親しみを深めるため、小中学校、家族向けへの広報も重要です。現在の取り組みと必要性について。 三点目、絶好の観光・釣りスポットであることを踏まえ、観光交流局と連携し観光客への広報・周知でリピーター獲得につなげる取り組みも必要と考えるが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 広報等につきましては、市民のひろばやホームページなどで開園時間や釣り教室などのイベント情報を掲載するとともに、指定管理者におきましてもホームページやフェイスブックにより細やかなイベント情報や放流情報などを掲載いたしております。課題としては、鴨池海づり公園の利用者が減少傾向にあることから、さらなる広報の周知に努めてまいりたいと考えております。 小中学校、家族向けへの広報の取り組みにつきましては、直接各小中学校等にイベントの案内を行っているほか、キッズ通信アクトなどで周知をいたしております。 観光客への広報等につきましては、県外向け情報誌「鹿児島市いまどき情報」への掲載や鹿児島市ふるさと大使によるPRなどを行っており、引き続き観光交流局と連携をしてまいります。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 日ごろから御努力をいただいていることがわかりました。絶好の観光・釣りスポットであることを前面にした取り組みが重要であります。錦江湾を生かしたまちづくりは、海づり公園や桜島フェリーの利用者増、観光客増にもつながりますので、これまで以上に観光交流局と連携しての取り組みをお願いしておきます。 次に、こどもの日と海の日の利用状況と課題について伺います。 一点目、過去三年における両公園のこどもの日、海の日の利用者状況。 二点目、こどもの日、海の日に行っている特別なイベント、事業等と参加者の主なる意見。 三点目、海の日の使用料金を無料あるいは半額にして海と海づり公園への理解を深める取り組みも必要ではないか。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 両公園の利用状況を二十八年度、二十九年度、三十年度の順に申し上げますと、こどもの日が一千百三十、一千五十九、一千五十二人、海の日が三百三十五、三百十八、三百三人でございます。 こどもの日には中学生以下の釣り料等を免除いたしております。海の日にはファミリーフィッシング大会などのイベントを実施しております。いずれも利用者からは楽しかったとの声が寄せられているところでございます。 海の日の使用料の減免につきましては考えていないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 いろいろな事業を行っていることがわかりましたが、海の日の利用者が少ないのが気になります。本市行政全体で海の日に関する理解が深まるような取り組みも重要と考えます。御努力をお願いしておきます。 次に、全国豊かな海づくり大会の目的等と課題について伺います。 今月八日に秋田市で全国豊かな海づくり大会があり、天皇皇后両陛下が出席され、天皇陛下が海の恵みと美しさを次世代に引き継いでいくことは私たちに課せられた使命と挨拶されたようであります。錦江湾を抱える本市ですので、大会の目的に沿って本市行政の取り組みも重要と考えます。 そこで伺います。 一点目、全国豊かな海づくり大会の目的と主催団体の構成メンバー。 二点目、大会の開催場所と開催状況。 三点目、鹿児島県と本県関係者の参加状況。 四点目、今回の大会における行事内容と参加者数。 五点目、近い将来、本県での開催も予定されるのではないかと思うがどうか。 六点目、県に働きかけ本市をアピールできる大会に向け海や水産動植物の環境保全への取り組み強化と必要性について。 以上、まとめて答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 全国豊かな海づくり大会の目的は、日本人の食卓に安全でおいしい水産食料を届けるために水産資源の保護等の大切さを広く国民に訴えるとともに、つくり育てる漁業の推進を通じて漁業の振興と発展を図ることでございます。大会を主催する全国豊かな海づくり推進協会の会員は各都道府県や全国漁業協同組合連合会などでございます。 本大会は昭和五十六年に大分県で開催されて以来、年一回持ち回り開催をされており、令和元年度は九月七日から八日にかけて秋田市で開催されております。 大会推進委員会等によりますと、鹿児島県からは県の職員や県漁業協同組合連合会など水産関係者七名が参加しております。 第三十九回全国豊かな海づくり大会秋田県実行委員会によりますと、功績団体の表彰などの記念式典や稚魚放流などが開催され、参加者は延べ一千三百三十六人とのことでございました。 本県での開催につきましては、今のところ具体的な予定はないところでございます。 本市としましては、引き続き放流事業や藻場造成に対して助成を行い、限りある水産資源や環境の保全に努めてまいります。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 昭和五十六年以来、毎年全国の県で多くの方々が参加して大会が開催されていることがわかりました。本県での大会は錦江湾と新しく竣工する魚類市場のアピールにもなります。観光客増と魚類市場の取扱高増にもつながると思われますので、県と協議され、早期に大会が開催できるよう御努力をお願いしておきます。 次に、本市の施設や公園内にある記念碑と唱歌「我は海の子」に関する課題について伺います。 本市の祇園之洲公園に唱歌「我は海の子」の大きな歌碑が建立してありますが、その左側の下部に「海と郷土と音楽をこよなく愛する人々の志ここにみのる」と彫ってあり、関係者の熱い思いが伝わってくるようでした。このように市内にある全ての記念碑はいろんな方々の思いを後世に伝えたい願いを込めた意義ある碑と思われますが、本市行政ではどれだけこれらの記念碑を案内、顕彰していく取り組みがなされているものでしょうか。 そこで伺います。 質問の一点目、本市の公園内にある記念碑の数と設置基準、案内板の設置状況について。 二点目、各記念碑の案内と顕彰活動の現状及びiマップ等による案内の必要性について。 三点目、祇園之洲公園の入り口に「我は海の子」の歌碑の案内板がありますが、そのすぐ下に同じ案内板が放置してあります。案内板の管理主体者は誰になるのか、今後の対応、考え方についてお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 現在、本市が管理する都市公園には六十五基の記念碑があり、都市公園内における記念碑等の設置許可基準に基づき設置許可を行っております。また、案内板については記念碑の設置場所がわかりにくい場合に設置しております。 本市観光サイトのよかとこかごんまナビでは、名所旧跡としてザビエル滞麑記念碑などを地図で案内しております。また、かごしまiマップ等による案内は考えていないところでございます。 お触れの案内板については公園緑化課で設置管理しており、御指摘を受けて速やかに修繕したところであり、今後適切に管理してまいります。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 本市の公園には六十五基の記念碑があるようですが、今後とも各記念碑の案内、顕彰活動には意を用いていただくよう要望しておきます。 次に、唱歌「我は海の子」に関して伺います。これまで先輩議員や同僚議員によって質疑が交わされておりますが、視点を変えて伺います。 四点目、唱歌の意義と唱歌「我は海の子」を音楽授業で行う学年について。 五点目、祇園之洲公園にある唱歌「我は海の子」の歌碑建立の時期と経緯、本市行政のかかわり。 六点目、「我は海の子」の作詞者はいまだに不詳として取り扱われております。そこで、本市出身の宮原晃一郎氏を作詞者とする有力な根拠について当局が把握している事柄をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) お答えいたします。 「我は海の子」の作詞者に関しましては、明治四十一年の新体詩懸賞募集において宮原氏が応募した「海の子」が佳作となったことを知らせる文部省からの入選通知や官報、また、翌年に同作品の著作権譲渡書を文部省へ提出することを求める文書があることを把握しております。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの歌碑は、我は海の子歌碑建立委員会により平成十二年七月の建立と同時に本市へ寄附され、公園の共用施設として維持管理を行っているところでございます。 以上でございます。
    ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 国によりますと、唱歌を取り扱う意義は、我が国で長く親しまれてきた歌を子供からお年寄りまで世代を超えて共有できることや我が国のよき音楽文化を受け継いでいくこととされております。現在、「我は海の子」は小学校六年の音楽の教科書に取り上げられております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 唱歌は目まぐるしく変わる現代の情報社会の中で心の安らぎを取り戻す糧になると思われます。我が国のよき音楽文化を受け継いでいけるような楽しく学べる音楽授業の展開をお願いしておきます。「我は海の子」の作詞者は本市出身の宮原晃一郎氏と断定してよいのではないでしょうか。 そこで、質問の七点目、今後、作詞者の確定に向けて必要な事柄や取り組み等への考え方。 八点目、海への憧憬を深め、郷土の作詞者である宮原晃一郎氏の遺徳を後世にしのぶ面から、両公園の管理棟掲示板や桜島フェリー内に唱歌「我は海の子」の歌詞や作詞者は宮原晃一郎氏を有力とするポスター等を工夫して掲載し、既成事実を積み上げていくことも必要と思いますが、どうなのか。 以上、お示しください。 答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 作詞者の確定につきましては、宮原晃一郎氏が最も有力であるとする研究論文もありますが、さらに研究が進むことを期待しているところでございます。 次に、海づり公園の掲示板や桜島フェリー内にチラシ等を掲載することにつきましては、作詞者が確定されていないことから慎重な対応が必要であると考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 取り組みは慎重ながらも何らかの取り組みを行うべきであることは申しておきます。 次に、「我は海の子」のメロディーについて伺います。 一点目、現在、全国で定刻時等に「我は海の子」のメロディーを流し、利用している地域や機関等についてどのように把握しているか。 二点目、海づり公園や桜島フェリーターミナルで定刻を知らせる方法はどのようにしているか。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 「我は海の子」のメロディーについては、定刻ではありませんが、近畿日本鉄道の車両内で鳥羽駅到着前に流されている事例があるようでございます。 以上でございます。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 海づり公園では近隣住民の方々への配慮から開園時の放送等は行っておりませんが、閉園の三十分前と十五分前に閉園案内の放送を行っているところでございます。 以上でございます。 ◎船舶局長(南勝之君) 桜島フェリーのターミナルでは改札口に時計を設置しております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 海づり公園や桜島フェリーターミナルでは定刻を知らせる取り組みはなされず、他都市では「我は海の子」のメロディーを流している機関があることがわかりました。ほかに尾道駅での接近メロディーとしての使用や横浜シーサイドライン、金沢シーサイドラインの一部の駅で発着時のメロディーとして利用されているようです。本市の宮原晃一郎氏が作詞者として有力であることを考えた場合、本市行政もそれなりの対応はしていくべきであります。そのことが市民や観光客の心を潤し本市の発展につながると信じております。 そこで、最後の質問ですが、唱歌「我は海の子」は、周りに安らぎと潤いを与え、海への憧憬を深める効果があると思われます。このメロディーを鴨池、桜島の両海づり公園や本市海水浴場、祇園之洲公園、桜島フェリーターミナル等で定刻の午前八時、十二時、十七時に流す取り組みを始めたらどうかと考えますが、各所管局の見解をお示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 海づり公園におきましては、お触れになった音楽の放送につきましては、近隣住民の方々への配慮など慎重に検討する必要があると考えております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(有村隆生君) お答えいたします。 本市海水浴場では人員の配置や機器の整備状況等の面から、お触れの取り組みについて実施することは考えていないところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 祇園之洲公園では音響設備がないことから、お触れの取り組みについて実施する計画はないところでございます。 以上でございます。 ◎船舶局長(南勝之君) 唱歌を流すことについては、フェリーの運航に合わせ案内放送や出航ベルを鳴らしていることもあり、考えておりません。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 近隣住民や観光客等への配慮を考えて流すべきであります。桜島・錦江湾のすばらしいロケーションと海への憧憬を深めることは、そのまま観光客増や桜島フェリーの乗客増にもつながります。関係部局で協議され、せめて海岸線沿いの地域にある防災無線等で「我は海の子」のメロディーを流す取り組みを始めたらどうでしょうか。要望しておきます。 本市のすばらしいロケーションや歴史・文化を生かしたまちづくりに市民と行政が協力連携して取り組み、本市が国際観光都市として発展していくことを願って、私の個人質問の全てを終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、大園盛仁議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 前十一時五十一分 休 憩            ─────────────────              午 後 零時五十九分 開 議 ○議長(山口たけし君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、たてやま清隆議員。   [たてやま清隆議員 登壇](拍手) ◆(たてやま清隆議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。 初めに、市長にお尋ねします。 質問の一点目、去る八月二十七日、公的年金の財政検証の結果がようやく発表されました。市長はこの結果をどう見ているのか、また、全国市長会の持続可能で安心できる年金制度の具体的内容は何かお示しください。 質問の二点目、安倍政権は、十月一日から消費税率一〇%への引き上げを強行しようとしています。森市長は政府税制調査会の特別委員です。先日開催され、消費税は一〇%がゴールではないとの意見も出された政府税制調査会に今後どう臨まれるのか。また、市長が意見書で述べられている、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築とは何か。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) たてやま清隆議員にお答えをいたします。 全国市長会におきましては、持続可能で安心できる年金制度の構築を図るために、国の責任において積極的な措置を講じるよう提言しているところでありますが、今回の国の財政検証結果においては、現行制度でも経済成長と労働参加が進む場合に一定の給付水準を確保できる見通しであることや水準確保に効果のある試算も示されたところでございます。私といたしましては、今後、これらを踏まえた国の動向を注視してまいりたいと考えております。 税制調査会では、現在、中期答申の取りまとめに向け、消費税に関する意見も含め、さまざまな意見が交わされておりますが、私は、自治体が担う住民生活に直結した行政サービスの財政需要の急増と多様化に迅速かつ的確に対応できるよう税源の偏在性が小さく安定的な財源の確保が必要との考えから意見書を提出したところでございます。今後とも、地方税の充実確保を図り、持続可能で安定的な地方税財政基盤を構築するため、地方公共団体を代表して税制調査会に臨んでまいりたいと考えております。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 全国市長会の提言には具体性がないことはわかりましたが、財政検証の結果については、国の動向を注視すると言われるだけで独自の所見は示されませんでした。しかし、経済成長と労働参加が進む場合の前提条件が甘いという指摘もあり、公的年金の給付水準を自動削減するマクロ経済スライドによって、基礎年金の削減に歯どめがかからない実態が浮き彫りになっています。市長会の中でも議論され、具体的な提言を行うべきではないでしょうか。 また、市長は、地方公共団体を代表して政府税制調査会に今後、臨まれるとのことですが、十月一日から地方消費税率は一・七%から二・二%に引き上げられることになります。これまで、安定的な地方税体系の構築は消費税率の引き上げの中でセットで議論されてきた経緯があり、政府税制調査会の場がさらなる消費税増税の議論の場になることが懸念されます。しかし、あらゆる経済指標を見ても、消費税増税を行えるような状況にはなく、増税前の駆け込み需要も起きない状況です。やはり消費税増税中止しかないということを申し上げ、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 来年四月から施行される会計年度任用職員制度に関して、条例改正議案が提案されていることから質問します。 初めに、同制度導入に必要な法改正成立の際の国会での附帯決議の四つの内容。 次に、市長事務部局、教育委員会、消防局、企業における、一点目、現行の職の区分ごとの職員数。 二点目、同制度導入後の職の区分ごとの職員数。 三点目、同制度において予定されている職種の数。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) お答えいたします。 お触れになりました附帯決議は、会計年度任用職員等について、再度の任用が可能である旨を地方公共団体へ通知すること、公務の運営は任期の定めのない常勤職員を中心としていることに鑑み、任用のあり方の検討を引き続き行うこと、制度移行に当たっては、適正な勤務条件の確保等が行われるよう、地方公共団体へ助言を行うとともに、必要となる財源の十分な確保に努めること、公務における同一労働同一賃金のあり方及び短時間勤務の会計年度任用職員に係る給付のあり方に重点を置いた対応に努めることでございます。 次に、現行の職員数について一括してお答えいたします。 市長事務部局等と四企業の順に、常勤職員、三千七百十人、一千六百二十五人、再任用職員、百十九、六十五、任期付職員、二十九、ゼロ、臨時的任用職員、八百八十三、二百六十七、特別職非常勤職員、三千三百九十七人、三百五十一人でございます。 また、制度導入後について、現行の職員数をベースに同様に申しますと、常勤、約三千七百人、約一千六百人、再任用、約百二十、約七十、任期付、約三十、ゼロ、臨時的任用、約二十、ゼロ、特別職非常勤、約一千三百、若干名、そして、会計年度任用職員は、フルタイム、約三十、約三百、パートタイム、約二千三百人、約三百人を予定いたしております。 会計年度任用職員に移行する予定の職種は、市長事務部局等で約二百、四企業で約六十でございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 同制度は、現行の非正規職員の処遇を一歩改善させる制度だと評価する一方、問題点があることから四項目の附帯決議が全会一致で採択されています。本市では、この附帯決議を踏まえた検討が行われているかが問われます。 ただいま、同制度導入後の職ごとの職員数を示していただきましたが、常勤職員数は変わらず、現行の非正規職員から同制度に移行する職員の大半はパート型であり、フルタイム型は市長事務部局等でわずか三十人です。昨年の第三回定例会での私の質疑の中で、週当たりの勤務時間で区分すると、フルタイム型が七百二十八人、パート型が一千三百六十四人でした。なぜこのような結果になったのでしょうか。 次に、フルタイム型会計年度任用職員と従前の資格免許職員、産休・育休代替職員、常勤保育士とパートタイム型会計年度任用職員と従前の嘱託職員、臨時職員について、同制度導入に伴うそれぞれの賃金及び休暇等の改善内容と従前との比較について答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) フルタイムに移行する常勤保育士等は、通勤手当や期末手当等の引き上げに加え、新たに退職手当を支給するほか、休暇制度では、これまでの年次有給休暇等に加え、育児休業や介護休暇等を取得できることとなります。また、パートタイムに移行する非常勤職員等は、通勤手当相当の費用弁償等の引き上げに加え、新たに期末手当を支給するほか、休暇制度はフルタイムと同様に拡充いたします。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 同制度により期末手当が支給されるという点では共通の改善と言えますが、一日や週の勤務時間が一分でも短いとパート型となりフルタイム型との間に新たな格差がつくられることは問題です。 次に、昨年の第三回定例会で同制度にはそもそも根本的に三つの問題があることを指摘しましたので、それぞれ当局の見解を伺います。 質問の一点目、同制度はいつまでも非正規雇用という問題点について、任用根拠の適正化に当たり、臨時、非常勤の職の全てを個別に検証を行い、常勤職員と同様の業務を行う職が存在することが明らかになった場合、任期の定めのない常勤職員や任期付職員の活用についてどのように検討したのか、その結果と理由をお示しください。 答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) 移行に伴う任用根拠の適正化を図るため、非常勤職員等の勤務状況について、総務省のマニュアルに基づき調査し、勤務時間や業務内容、責任の程度などを踏まえて、常勤職員や任期付職員としての任用には当たらないと判断したところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 附帯決議や総務省マニュアルでは、公務の運営は任期の定めのない常勤職員を中心とすることを前提に任用根拠の適正化を求めているにもかかわらず、本市ではどの職種も常勤等の任用に当たらないと判断し、しかも、これまで常勤職員と同じ毎日七時間四十五分勤務していた臨時職員の勤務時間を一時間短い六時間四十五分にしてパート型に移行しようとしています。これは、市民サービスにも影響を与えることが懸念され、これまでの臨時職員の勤務実態を考慮しない当局の誤った対応と考えます。 次に、質問の二点目、同制度は、いつでも雇いどめ可能という問題点についてです。 第一に、会計年度任用職員への任用を希望する嘱託職員、臨時職員は全員任用されるのか。 第二に、再度の任用は可能か、任用時の勤務条件に再度の任用の条件を明示するのか、当局の方針をお示しください。 第三に、会計年度ごとにその職の必要性が吟味された結果、職がなくなる場合もあるのか。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) 会計年度任用職員制度は地方公務員法の改正により創設された新しい制度であり、採用に当たっては、広く募集し、選考等により客観的な能力実証を行うことが必要とされていることから、制度開始に当たっては、希望する非常勤職員等も含めて公募・選考により任用することといたしております。 また、再度の任用は能力の実証を経た上で可能であり、このことについては募集の際などに示していきたいと考えております。 なお、個々の職種においては、事業の終了等に伴い廃止する場合もございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 附帯決議や総務省マニュアルにおいても再度の任用はできると述べています。ただいまの答弁は、選考の中で公募の方々と同様に扱うとの答弁であり、嘱託職員や臨時職員の方々の再任用への不安を払拭することはできません。また、本市では、同制度の対象職種が二百六十あるとのことでしたが、一会計年度ごとにこれらの職種は必要な職種か否かが吟味され、職が廃止される可能性もあることから、いつでも雇いどめ可能という問題は解決されないことになります。 次に、質問の三点目、同制度は、生活できる賃金を保障しないという問題点についてです。 第一に、フルタイム型の給与の号給の決定方法、常勤職員の初号給を上回るのか。 第二に、パートタイム型の事務補助員は、なぜ給与から報酬に変更されたのか、その根拠をお示しください。 第三に、会計年度任用職員は、再任用により継続勤務した場合の昇給の有無とその理由、総務省の見解をお示しください。 第四に、フルタイム型を減らしてパートタイム型をふやしたのは財政上の制約が理由か。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) フルタイムの会計年度任用職員の給料は、現在の賃金水準の維持を基本に上限の号給を決定することといたしております。なお、フルタイムの保育士につきましては、正規保育士の短大卒初任給を上回る額を上限の号給にすることといたしております。 また、パートタイムの会計年度任用職員は、地方自治法に基づき報酬を支給することとなっております。 次に、再度の任用時の給与について、総務省のマニュアルでは、常勤職員の初任給決定基準や昇給の制度との権衡を考慮することが適当とされていることから、これを踏まえて検討してまいりたいと考えております。 また、同マニュアルでは勤務時間について、会計年度任用職員の任用に当たっては、職務の内容や標準的な職務の量に応じた適切な勤務時間を設定する必要があるとされており、本市においては、現行の臨時職員の業務内容を踏まえると、フルタイム勤務でなくとも業務を遂行できると判断したことなどから、常勤保育士など一部の職を除きパートタイムで任用することといたしております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 現在、臨時職員として働く常勤保育士の方々がフルタイム型に移行することで改善点もあることがわかりましたが、本来、保育士のように基幹的・恒常的な職種は常勤職員として任用すべきであります。事務補助員はこれまで臨時職員としては給与でしたが、パート型に移行するとなぜ報酬なのか、ただいまの答弁では根拠の説明になっておりません。また、再任用により継続勤務となった場合、総務省マニュアルでは昇給は可能だとしていますが、当局の方針は不明確です。本市では、同制度の導入によりパート型の非正規職員が大幅にふえることになります。これは、生活給としての給与ではなく、職務の反対給付としての報酬の職がふえることを意味し、生活できる賃金を保障しない賃金体系が拡大されることになり、これは大きな制度の後退であります。 次に、常勤職員との同一労働同一賃金の原則に関して質問します。 質問の一点目、パートタイム型の時間外勤務の報酬の算定方法とその理由。 質問の二点目、パートタイム型の祝日法による休日等及び年末年始の休日等の勤務について、第一に、市民サービスステーション、りぼんかんにおいて休日に勤務する非正規職員数と現在の処遇。 第二に、条例改正に基づき休日勤務に係る報酬が支給されるのか。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) パートタイムの時間外勤務につきましては、正規の勤務時間を超えて勤務した全時間に対して、勤務一時間当たりの報酬の額に規則で定める割合を乗じて得た額を支給することといたしております。なお、常勤職員との均衡を考慮し、一日の正規の勤務時間と時間外勤務の時間の合計が七時間四十五分に達するまでの勤務については、勤務一時間当たりの報酬の額に百分の百を乗じて得た額を支給することといたしております。 市民サービスステーションで休日に勤務している非常勤職員は六人、りぼんかんでは十九人で、いずれも祝日法による休日については勤務を要する日としていることから、休日勤務に係る報酬は支給しておりません。 今議会に提案しております会計年度任用職員の給与等に関する条例におきまして、休日勤務に係る報酬を支給する規定を設けておりますことから、休日を勤務を要しない日として設定する職種については、休日に勤務した場合、支給できることとなります。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) パート型の時間外勤務の割り増し算定は、一日の勤務時間を所定内労働時間とし、これを超える場合は時間外割り増しの算定対象とすべきであります。祝日に勤務する嘱託職員は現在報酬上の評価はありません。条例案第十五条では休日に係る報酬が規定されています。この規定を適用すればパート型に休日に係る報酬を支給すべきであります。 この質問の終わりに、今後の課題について質問します。 第一点目、同制度で一般職に会計年度任用職員を位置づけたことにより、非常勤職員がさらにふえ続けることにならないか。 二点目、今回の条例改正に伴う必要な財政措置は幾らか、さらなる拡充が必要と考えますが、国の見解もお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) 非常勤職員等につきましては、本市を取り巻く厳しい行財政環境の中、多様化、高度化する市民ニーズに的確に対応するため、行政サービスの水準確保に努めながら配置してきているところであり、会計年度任用職員につきましても適切に対応してまいりたいと考えております。 また、移行に伴う影響額は、現時点では約二億九千万円を見込んでおります。国においては、必要となる経費について地方財政計画で適切に措置できるよう対応していくこととされておりますが、その詳細について示されていないところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) ただいまの答弁は、非正規職員の増加への懸念を否定されませんでした。総務省は、八月の人事担当課長会議で、財政措置が心配だから適切な任用ができないとなると法改正の趣旨が曲がると述べています。私が先ほど指摘した問題点も含めてさらなる処遇改善に必要な予算を国に遠慮なく要請すべきということを申し上げ、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 国保行政について質問します。 初めに、国保の財政運営の責任主体が県に移行され、県単位化移行後初の平成三十年度国保特別会計の決算について質問します。 一点目、単年度黒字決算と繰上充用金の減少の要因。 二点目、三十年度の国・県支出金と二十九年度の国・県支出金の比較とその増減の要因。 三点目、三十年度の繰入金と二十九年度の繰入金との比較とその増減の要因。 四点目、県単位化移行後初の決算の評価と今後の課題認識について。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) お答えいたします。 平成三十年度の国民健康保険事業特別会計決算についてでございますが、単年度収支が黒字となった主な要因は、結核・精神の疾病に係る医療費に対する特別調整交付金、約六億一千万円の交付など臨時的な歳入があったことなどによるものでございます。また、繰上充用金については、単年度収支の黒字により約六億五千万円減少したものでございます。 次に、国・県支出金の三十年度決算を二十九年度決算と比較いたしますと、国庫支出金は約百九十三億八千万円の減、県支出金は約四百四十九億三千万円の増となっており、その要因としましては、三十年度からの国保の県単位化に伴い、これまで市に直接入っていた国庫支出金が県へ交付されることとなったことなどによるものでございます。 また、繰入金を同様に比較いたしますと、約三千四百万円の減となっており、その要因としましては、被保険者数の減少に伴う保険基盤安定繰入金の減などによるものでございます。 県単位化移行後は、市は納付金を県へ納付し、県は市に対して保険給付に必要な費用を全額交付する仕組みとなったことから、三十年度決算では安定的な財政運営が図られたものと考えております。今後の課題といたしましては、累積赤字の解消や県下の保険税の水準の統一、激変緩和措置などについて県と協議する必要があると考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 二十九年度に続く単年度黒字決算ですが、その要因は、特別調整交付金の増加による臨時的な要素があるということは、国、県からの持続的かつ安定的な交付金がまだ不足していることを意味します。また、移行前の二十九年度と比較して、国・県支出金が大幅に増加していますが、その九七・五%は本市の保険給付費に充当する普通交付金です。残り二・五%の約十二億三千万円の特別交付金と国保税では県への納付金を賄うことができないため繰入金を必要としています。 三十年度決算について、安定的な財政運営が図られたとの評価ですが、医療費の上昇に応じて県への納付金が増加し続けるというこの県単位化の構造が続く限り、当局の努力も限界に直面します。しかも、国と県は本市に累積赤字等の解消を求めています。 そこで、現在、財政健全化の取り組みが進行中の国保財政健全化計画について質問します。 一点目、財政健全化目標の八項目の三十年度の到達状況と課題認識。 二点目、治療中のデータ提供による特定健診についての医療機関への協力要請内容と実績及びその課題認識。 三点目、県が本市に求める解消・削減すべき赤字の内容と解消の考え方。 四点目、当初の計画に対して、医療給付費、累積収支の修正が必要と考えますが、税率引き上げの判断の基準は何か。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 国保財政健全化計画における数値目標に対する三十年度実績につきましては、数値目標八項目のうちジェネリック医薬品の利用状況、収納率などの六項目において達成または近づいておりますが、一人当たり医療費伸び率は、前期高齢者の増などにより前年度よりも上昇しているところでございます。課題といたしましては、計画に記載されている医療費適正化や収納率向上に向けた諸施策について、被保険者の理解と協力をいただきながら推進していくことが必要であると考えております。 特定健診については、医療機関に対し、治療中の方の特定健診項目のデータを提供していただけるよう、文書や研修会等で協力の依頼をしており、二十八、二十九、三十年度の件数を順に申し上げますと、二千五百二十、四百九十三、一千七百七十九件で、データの提供が少ないことが課題であると考えております。 解消・削減すべき赤字については、県の国保運営方針において、決算補填等目的の法定外一般会計繰入額と繰上充用金の増加額の合計額とされているところでございます。法定外一般会計繰入につきましては、決算補填等を目的とするものは計画的、段階的に解消を図っていくという国の方針等を踏まえつつ、本市国保財政の厳しい状況を考慮し、当分の間は、本市独自の保健事業等にも充当することで対応してまいりたいと考えております。 財政健全化計画における医療給付費、累積収支につきましては、計画を三年ごとに見直す際に修正することとしております。また、税率改定につきましては、独自の医療費適正化対策、収納率向上対策などを行う中で、国の施策や県から示される国民健康保険事業費納付金などをもとにした収支見通しや本市の国民健康保険運営協議会の御意見などを踏まえ、総合的に判断してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 本市の計画は令和七年、二〇二五年がゴールです。今後、現役世代の被保険者が減少する一方、前期高齢者が増加することから、医療費の増加は避けられません。ゴールをさらに延長することが必要です。 特定健診受診率の最終目標は六〇%以上です。治療中のデータ提供の協力がさらに増加するためには、医療機関に協力依頼だけでなく、何らかのインセンティブを付与する必要があるのではないでしょうか。 県の解消・削減すべき赤字の考え方は、繰上充用金の減少分を評価しないという点が問題です。国保税率引き上げの判断基準について明確な答弁は示されませんでしたが、この二年間の累積赤字の大幅な減少により、少なくとも累積赤字の解消を理由にした税率引き上げはあり得ないということを申し上げておきます。 次に、診療報酬明細書のレセプト点検について質問します。 一点目、レセプト点検の意義と目的。 二点目、レセプト点検の流れ。 三点目、レセプト点検の三十年度の実績について、レセプト枚数と点検に従事する職員数、レセプト点検効果額とその評価をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) レセプト点検は、適切な保険給付を行うため、医療機関等から提出される診療報酬明細書を審査するものであり、医療費の適正化につながるものと考えております。 また、その流れについては、医療機関等から国保連合会にレセプトが提出され、国保連合会で一次審査を行った後、本市において縦覧点検等の二次審査を行っております。 レセプト件数は三十年度実績で約二百十六万三千件で、点検に従事する嘱託員は六名でございます。点検効果額は、三十年度において約二億六千五百万円であり、本市国保の医療費適正化に寄与しているものと考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 私はかつて医療機関に勤務しており、診療報酬明細書(レセプト)を国保連に提出する側でした。六名の職員の方々が国保連が一次審査した二百十六万三千件に及ぶレセプトを全て点検し、その中から二億六千五百万円に相当する医療機関の請求ミスを抽出する仕事をされていることがわかりました。 そこで、このような専門的な仕事に従事している診療報酬明細書点検調査嘱託員について質問します。 一点目、現行の賃金及び勤務時間。 二点目、最長と最短の勤務年数。 三点目、会計年度任用職員制度導入に伴い職種は継続されるのか。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) 診療報酬明細書点検調査嘱託員の報酬は月額十八万七千百円で、勤務時間は午前九時から午後四時四十五分でございます。 また、勤務年数は、最も長い方で二十七年、短い方で五年でございます。 この職種につきましては、会計年度任用職員制度への移行を想定しているところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 新たな会計年度任用職員制度のもとでも、この職種が想定されていることを確認しました。医療費の適正化に寄与している職種ですから当然の措置であります。嘱託員の皆さんの実績は長年の経験の蓄積に裏づけられた実績であります。新制度のもとでも毎年度、雇用期間が中断するのではなくて、任用が継続され、その経験が昇給として評価される新制度が確立されることを要請してこの質問を終わります。 新しい質問に入ります。 さきの第一回定例会で障害者手帳がなくても要支援・要介護認定を受けている人の中で、一定の基準を満たす人に障害者に準ずるとして市長が認定書を交付し、税や介護保険料の負担を軽減できる制度があるにもかかわらず、申請対象者のわずか二%にも満たない人にしか認定書が交付されていない事実を示し、当局も制度のさらなる周知・広報が必要と認識を示された障害者控除対象者認定制度について質問します。 初めに、高齢者の医療・介護の負担増をもたらす新たな検討内容について、一点目、財政審や健保連での後期高齢者医療の窓口負担の割合の検討内容。 二点目、社会保障審議会介護保険部会での次期介護保険制度改正に向けた検討内容。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) お答えいたします。 後期高齢者医療の自己負担割合につきましては、国の財政制度等審議会が本年六月に提出した建議書において、世代間の公平性や制度の持続可能性を確保する観点から原則二割負担とすべきとされております。また、健康保険組合連合会においても同様の提案をされているようでございます。 介護保険制度につきましては、社会保障審議会介護保険部会において、制度創設時から十割給付である居宅介護支援に関する給付のあり方や利用者の負担割合を決める現役並み所得、一定以上所得の判断基準、軽度者への生活援助サービス等に関する給付のあり方などについて検討されているところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 安倍政権は消費税は社会保障のためと言いながら、高齢者の医療・介護の新たな負担増を計画していることが明らかにされました。私たちは、これらの計画が実行に移されないよう市民とともに草の根の力で阻止していく決意でありますが、障害者控除対象者認定制度は、今、医療・介護の負担増に苦しんでいる高齢者の負担を軽減できる制度であります。 私が質問したのは税申告時期の三月六日でした。一月末時点の認定書の交付者数は三百九十三人でしたので、その後の本市での同制度の周知と認定書の交付実績について質問します。 一点目、第一回市議会定例会後に周知した関係機関の箇所数と問い合わせや申請の有無。 二点目、平成三十年度の実績と前年度比較及びその評価。 三点目、令和元年度の直近の交付者数。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 制度の周知につきましては、案内文を地域包括支援センター十七カ所、居宅介護支援事業所百七十四カ所へ郵送したほか、法人施設指導監査説明会において配布したところでございます。また、関係機関からは、制度内容、代理申請などの問い合わせや申請書の提出があったところでございます。 対象者数、交付者数、割合を二十九年度、三十年度の順に申し上げますと、対象者数が三万三千六十四、三万四千六十三人、交付者数が五百五十八、六百三十九人、割合が一・七、一・九パーセントとなっており、前年度より交付者数及び割合が増加したところでございます。 令和元年度の八月末までの交付者数は二百四人となっております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 当局が定例会後に関係機関に働きかけ、制度の周知のために努力されたことはわかりました。認定書の交付者数が三十年度末で六百三十九人、四月以降の交付者数二百四人が全員、三十年度の税申告に間に合わなかった方々だと仮定すれば、合計八百四十三人となり、三十年度の申請対象者数三万四千六十三人に対して交付率は二・五%となります。前年度の交付率が一・七%ですので、当局の周知、努力によって増加しているようであります。 では、他都市ではどのような実態でしょうか。 そこで、本市が取り組んだ同制度に関する他都市の調査結果について質問します。 中核市について一点目、申請対象者への個別案内をしている市の数と交付者数の平均と割合及び案内方法。 二点目、申請対象者への個別案内をしていない市の数と交付者数の平均と割合。 三点目、個別案内をしていない市の数と要介護認定者数に占める交付者数の平均と割合。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 対象者への個別案内をしている中核市は四市で、交付者数は平均約一万七百人、対象者に占める交付者の割合は一〇〇%となっており、四市においては、要介護認定申請において、同制度の申請があったものとみなし、全対象者に認定書を交付しているとのことでございます。 個別案内をしていない中核市で対象者を把握している市は六市で、交付者数は平均七百四十人、対象者に占める交付者数の割合は平均四・七%でございます。 個別案内をしていない中核市で対象者の把握をしていない市は四十六市で、交付者数は平均約四百五十人、要介護認定者数に占める割合が平均二・三%でございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 本市のように申請対象者に個別案内をしていない中核市が大多数ではありますが、個別案内をしている四つの中核市の交付率は一〇〇%であり、交付率の差は歴然としています。自治体の方針の違いによってこのような市民サービスの格差を放置してよいのでしょうか。 では、県内他市の現状はどうでしょうか。 一点目、申請対象者への個別案内をしている市とその他の交付者数の最小と最大。 二点目、霧島市の要介護認定者数、申請対象者数、交付者数とその案内方法。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 県内においては、薩摩川内市と霧島市が個別案内をしており、本市を除くその他の市の交付者数は、最小が一人、最大が二百四十五人でございます。 霧島市の要介護認定者数、申請対象者数、交付者数を順に申し上げますと、六千二百八十三、三千九百六十二、三千九百六十二人で要介護認定申請の際に同時に申請するように案内しているとのことでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 このパネルをごらんください。これは霧島市が申請対象者に送っている障害者控除対象者認定書を拡大したものです。霧島市の場合、申請書を送るのではなくて、要介護認定の際に本人の同意を得て、基準を満たす全員に認定書を送っているので交付率が一〇〇%であります。この認定書をもらった市民は、市役所に出向く必要もなく、税務署に提出するだけで手続は終わりです。役所の側にも申請書を送る経費の削減と窓口での申請書受け付けの対応をなくす効果があり、利便性を考えた市民本位のサービスだと思います。 そこで質問します。 今回の調査結果を踏まえて、同制度の周知方法についてどのような課題認識をお持ちになりましたか。 答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 対象者へ個別に案内している市においては交付者も多い状況となっており、制度のさらなる周知が必要であると考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 改めて個別案内の必要性を認識していただいたと思います。今回の当局の調査でわかった最大の発見は、四つの中核市も霧島市も申請対象者に申請書を送るのではなくて認定書を送付していることが明らかになったことです。このような個別案内の方法が自治体の判断でできるということが明確になりました。 本市においても、今後の税申告に向けて、同制度の新たな周知対策及び申請対象者や交付者への個別案内の検討を行うべきと考えますが答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 対象者への個別案内につきましては、事務処理や経費面などに課題があることから現時点では考えておりませんが、時期を捉えた広報を行うとともに、効果的な周知方法について引き続き検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 残念な答弁ですが、これまで以上に同制度の広報や関係者への周知に取り組んでいただきたいと思います。所管課では、事務処理や経費の面の課題を挙げています。豊かさ実感都市を目指す市長が来年度予算編成に向けて、今後どのような判断を下されるのか注視していくことを申し上げ、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 さきの第二回定例会で深夜勤務者等の利用については、児童の健全育成の観点から課題であるとの認識が示された児童クラブの利用対象について質問します。 初めに、児童クラブの利用対象に関する他都市の調査結果について、一点目、深夜勤務の保護者で日中家庭にいる保護者の児童を児童クラブの利用対象と認めている自治体数と九州県都市名。 二点目、保護者の睡眠時間を考慮して判断、週の就労時間で判断、そして、市長が特に必要と認める者として判断の基準ごとの自治体数。 三点目、今回の調査結果を踏まえて、児童クラブの利用対象の見直しについての課題認識をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 深夜勤務の保護者の利用を可能としている自治体数は、本市を除く中核市及び九州県都市の六十市中三十市で、そのうち九州県都市は、福岡市、佐賀市、大分市、熊本市及び宮崎市でございます。 利用を可能としている三十市のうち、睡眠時間を考慮して判断している市は十三市、週の就労時間による市は七市、市長が特に必要と認める者による市は十市でございます。 本市におきましては、これまで深夜勤務者については、放課後の時間帯の労働が確認できない場合、利用の申請をお断りしておりましたが、他都市においては、保護者の睡眠時間を考慮して判断するなど、利用を可能としている状況もあり、児童の健全育成の観点から見直しを図ったところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 調査した中で半数の自治体が、九州県都市の中で既に五市が、深夜勤務の保護者の児童を児童クラブの利用対象として認めていることが明らかにされたことから、本市としても同様の対応を行うとの判断が示されました。 それでは、本市の対応について、一点目、新たな利用対象の基準とその内容、実施要綱上の根拠。 二点目、関係機関への周知と適用実施時期。 三点目、保護者への周知、ホームページの更新や広報の必要性について。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 午後十時から翌日の午前五時までの間に勤務が常時確認でき、かつ勤務終了後の睡眠時間等を考慮した場合、児童を養育することができない状況にあるときには、実施要綱の規定に基づき利用を可能としたところでございます。 関係機関への周知につきましては、各児童クラブの運営委員会会長等へ文書でお知らせするとともに、利用申請の事務処理を行う各支所に周知したところであり、本年九月一日以降の利用から適用しているところでございます。 保護者への周知等につきましては、児童クラブが把握している保護者に対しては直接案内するよう要請するとともに、市ホームページへの掲載を行い周知に努めているところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 年度途中にもかかわらず従来の方針を見直し、深夜勤務の保護者の児童を児童クラブの利用対象に位置づけるという措置を講じられた当局の判断を評価いたします。私が相談をお受けした保護者は、このままでは正規の仕事をやめ、パートに変わらなければならないと悩んでおられましたが、二学期から児童クラブを利用できるようになって大変ほっとされています。 ほかにも、児童クラブを必要とするお子さんがいると思いますので、今回の新たな利用基準が関係者に十分周知されるよう要請して、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 さきの第二回定例会で滋賀県大津市での園外活動中の園児らの痛ましい交通事故を受けて、保育所等の園外活動の安全確保について質問した際、危険箇所について関係機関が九月末までに合同点検の実施を行うとの答弁が示されましたので質問します。 初めに、国及び県の未就学児が日常的に集団で移動する経路の緊急安全点検等実施要領について、一点目、本市で対象となる施設数と通知日。 二点目、危険箇所の提出期限と合同点検の実施時期及び結果報告のスケジュール。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) お触れになられた緊急安全点検の対象となる本市の保育所等の施設数は二百九十五カ所で、八月五日に文書により点検の実施を依頼したところでございます。 本市への安全点検の報告期限は九月十八日としており、合同点検の実施時期は現在のところ未定でございますが、県への報告期限については十月十八日となっております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 このパネルは、第二回定例会でも紹介したある保育所の園長先生が園外活動のルートで危険な箇所を図にあらわしたものです。本市から通知を受けた二百九十五の対象施設が、もうあしたですが、提出期限の九月十八日まで危険箇所を抽出する作業に取り組んでいます。国の実施要領では、危険箇所を三つの類型に分けるように指示しています。 そこで、危険箇所の類型と対応について質問します。 一点目、第一類型は、危険性の低下のために、対象施設が独自に対応できる箇所ですが、これは園外活動の縮小や変更につながらないか懸念されます。認識をお示しください。 二点目、第二類型は、小学校等の通学路における緊急合同点検の箇所ですが、対象施設には日ごろから周知されているのか。 三点目、第三類型は、どうしてもそこを通らなくてはならないが、施設だけでは対応できない箇所ですが、道路管理者や警察署との調整のため、所管機関への相談は既に寄せられているのか。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 危険箇所の第一類型については、集団移動経路等の変更など、対象施設において単独で対応できる箇所とされており、施設によっては目的地の変更等による対応も想定されるところでございます。 第二類型は、関係機関において既に危険箇所として抽出され、対策の実施が予定されている箇所でありますが、各施設では判断できないことから、県の通知に基づき、施設において何らかの対応を行う場合には、第一類型に分類するよう依頼しているところでございます。 第三類型は、第一類型及び第二類型以外の危険箇所で、これまでに類型に関する問い合わせは寄せられておりませんが、県へ途中経過を報告した九月一日時点では第三類型に分類されたものはないところでございます。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 現時点で第三類型、つまり施設だけでは対応できない危険箇所が一つも挙がってきていないというのは問題です。先ほどパネルで示した保育所の園外活動のルートには複数の危険箇所があり、用水路のふたや横断歩道、ガードレールなど施設だけでは対応できない箇所ばかりであります。まだ集約が終わっていない段階ですので、今後を注視したいと思います。 次に、合同点検後の課題について質問します。 一点目、対策必要箇所の対策案の作成と着手する時期及び経年的な取り組みと予算措置の必要性。 二点目、園外活動を引率する保育士の実態把握と安全確保のための体制強化と予算措置の必要性。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 国の要領によりますと、対策必要箇所の対策案の作成や合同点検等の報告については、本年十月末までに実施することとなっております。なお、経年的な取り組みや予算措置につきましては、国土交通省や警察庁の来年度予算の概算要求において対策が示されておりますので、その動向を注視してまいりたいと考えております。 園外活動を引率する保育士の実態につきましては把握しておりませんが、安全確保のための対策強化としては、今年度から配置しております本市の巡回指導員による研修等の実施も含め、今後、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) さきの定例会で当局は、園外活動の実態や危険箇所等について把握していないと答弁しています。 今回の合同点検が園外活動を委縮させる方向ではなくて、子供の健やかな成長発達のために園外活動を全面的に保障する立場から実態をよく把握して全ての危険箇所を除去していただくよう要請して、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 早急に対応してほしいと住民の方々から要望が寄せられている喜入地域の二つの課題について質問します。 初めに、マリンピア喜入八幡温泉保養館について質問します。 同施設は、旧喜入町の時代から一貫して喜入地域の中核的施設であり、まちのにぎわいの中心です。しかし、近年、利用者が年々減少しており、長年にわたり館内で営業していた食堂が撤退したと仄聞しております。 そこで質問いたします。 一点目、利用者数の推移を平成二十七年度と比較し、その要因をお示しください。 二点目、館内の食堂の撤退の理由と本市の対応。 三点目、今後の対策と見通し。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(有村隆生君) お答えいたします。 マリンピア喜入八幡温泉保養館の利用者は、平成二十七年度、十七万二千八十九人、三十年度、十二万六千四百六十四人で、四万五千六百二十五人の減となっており、施設の老朽化や浴場使用料の改定による影響が主な要因であると考えております。 館内食堂につきましては、事業者から従業員の確保が困難であることや食堂利用者の減により収益が見込めないなどの理由から撤退の申し出があり、本市としては営業の継続に向けて協議を行ってきたところでございますが、七月末に閉鎖されたところでございます。 今後につきましては、本年十一月から来年三月まで温泉施設の改修工事が予定されていることから、入居時期等を考慮する中で引き続き飲食関係業者へのヒアリングなどを行い、新たな事業者の確保に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 旧喜入町の人口は合併時と比較して一四%減少しています。ただいま答弁で示された八幡温泉保養館の二七%もの大幅な減少は人口減少だけでは説明できません。平成二十八年度から始めた浴室の有料化も大きな要因であり、見直しが必要ではないでしょうか。同施設がかつてのにぎわいを取り戻すためにも飲食関係業者の誘致に早急に取り組んでいただくよう要請いたします。 次に、県道二十三号谷山知覧線の通行どめによる市民生活への影響について質問します。 六月末からの集中豪雨の影響で七月三日、県道が崩落し通行どめとなり、路線バスが不通となっているため、喜入瀬々串町の星和台団地の住民の皆さんが大変困っています。 そこで初めに、県道の復旧工事と影響について質問します。 一点目、県道崩落の原因と復旧工事計画の概要。 二点目、迂回路の道路建設の概要。 三点目、通行どめによるバス路線の変更と使用できなくなったバス停。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。 県によると、「今回の県道崩落は、降雨が集中したこと等によるもので、山側に迂回路を建設し、被災箇所およそ五十メートルを補強土壁工で復旧する。迂回路は、およそ七十メートル、幅員四メートルの片側交互通行で本年十二月末に供用予定である。また、バス路線は、指宿スカイラインの川辺インターから知覧インターを経由する区間に変更する。使用できないバス停は、平川星和台など四カ所である」とのことです。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 このパネルをごらんください。ただいま答弁で示された県道崩落の箇所であります。私も現場で県当局の説明を受けましたが、この現場の山側のほうに四メートル幅の迂回路を年内に完成させ、バスが片側通行できるようにするとのことでした。したがって、あと四カ月、星和台団地の皆さんは路線バスが利用できない状態が続くわけであります。 そこで、喜入瀬々串町の星和台地域住民の要望について質問します。 一点目、喜入瀬々串地域における乗合タクシーの七月三日以降の利用状況と利用者の声。 二点目、谷山や市内中心部に向かう住民は、乗合タクシーを動物園入口、錦江湾公園入口のバス停で接続できれば大変利用しやすいとの要望があります。災害発生に伴う特別な対応が必要ではないかと考えますが、以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(原亮司君) お答えいたします。 喜入瀬々串地域の乗合タクシーにつきましては、七月三日から八月末までの間に百八十四人の利用があったところでございます。利用者からは、「自宅前で乗降できることはありがたい」や「利用登録はしているが使い方がよくわからない」などの声をいただいているところでございます。 星和台団地から谷山や市内中心部への移動につきましては、現行の乗合タクシーを利用し、瀬々串方面で路線バスと乗り継ぐ方法について、今後も引き続き住民の方々へ周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [たてやま清隆議員 登壇] ◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。 八月の利用者はふえているようですが、現在の乗合タクシーの接続箇所の瀬々串バス停は、便数が少ないため利用がしづらいという声があるわけです。したがって、住民の中には、乗り継ぎの便数の多いこの動物園入口バス停まで自分たちでお金を使ってタクシーを拾って利用している方がたくさんおられます。その方々の中には、「八月は一カ月のパート賃金七万円のうち三万円をタクシー代に使った」と、こういう市民の方もおられるわけです。 災害が起きたときだからこそ市民に寄り添う市民本位の姿勢が問われているのではないでしょうか。当局の再検討を強く要請して、私の個人質疑を全て終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、たてやま清隆議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、のぐち英一郎議員。   [のぐち英一郎議員 登壇](拍手) ◆(のぐち英一郎議員) 事前通告による個人質問を行ってまいります。 先月、八月二日の新聞報道で、利用者がこれまで全く何も聞かされていないという中で、利用者の方々からのお言葉でございますけれども、寝耳に水の大ごとということで初めて知るところとなって状況が動いております、利用者無視と私は考えておりますが、徒歩利用の方々ですとか、移住されて住んでおられる方々、転勤族の方々にも大変評価の高い地域子育て支援センター五カ所の廃止に関連いたしまして、このことは本市が掲げておられます子ども・子育て支援事業計画等とも全く矛盾し逆行するものであるということを調査等を踏まえていろいろとお尋ねしてまいります。 きょうは、通告をいろんな方に読んでいただきましたところ、これをつくられたのは利用者の方々で、ここには利用者のお子さんの手形も押してあるところでございますけれども、「未就園児と母親の居場所を奪わないで!!」と、つまるところこういうことを御理解いただきたいなということであります。当局はよかれと思って行革をやっておられると思いますけれども、行革に反対なのではございませんが、しかし、今回のことは余りにも進め方、また現況等もなかなかちょっとどうにかしなければならないなということで伺ってまいります。 今回の発端は、平成二十九年、二〇一七年十月の鹿児島市行政改革推進委員会からの評価結果の提出とされているところでございますけれども、その取りまとめの前後におきまして、委員会の方々はたったの一度でも五カ所の現地見学をなされたものか。また、どのような素材からその評価を取りまとめておられるのか、よもや机上の書類だけではないと思いたいところですがいかがでしょうか。 さらに、ほかの拠点施設との重複というところが大きな理由になっているところでございますが、よもや全てが数値比較可能な量だけというものだけで重複を決めつけておられるものか。重複を構成する詳細とはどのようなものか、他施設との機能の重複、利用者の減少等を示すデータがどのようにとられて公表されておられるものか。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) お答えいたします。 行政改革推進委員会による評価は、地域子育て支援センターの利用者数などの客観的な指標、類似するほかの子育て支援施設の配置状況、庁内での一次評価などをもとに、事業化ヒアリングを行い、まとめられたものでございます。なお、現地の調査等は行っておりません。 また、ほかの拠点施設との重複の内容といたしましては、地域子育て支援センターとすこやか子育て交流館や親子つどいの広場との配置、また利用対象者、そして各施設が持つ相談、交流等の機能などであり、利用者数等の実績は毎年度公表されているものでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 私の懸念どおり、現地調査は全く行わずに数値化、比較可能な、客観というお言葉をお使いになられましたけれども、そうした材料だけで決めておられるということがわかりました。利用者の方々からも何も聞かれていないし、聞かされていないということが実に残念でございます。 重ねて伺ってまいります。 当局が再配置と呼ぶ今回の五カ所の廃止は、本市子育て支援の大きな計画の中に、基本的視点というものを持っておられますけれども、もうこれは全てに通底する事柄であろうかと思いますが、子どもの最善の利益を尊重する、利用者の立場に立つ、地域における社会資源を効果的に活用する、サービスの質を向上させるなどとは大きく食い違う状況へつながり、今のセンターの職員の方々の相当な知識や経験のある方々の出番の損失にもつながり、著しく多面的に本市における環境の質が滅失することになるのではないかと考えますが、御見解をお示しください。 さらに、つい先日まで当局は、廃止決定を昨年度末に運営側に既に伝達済みで、その時点から利用者にも伝わっていたのではと曖昧なお答えを繰り返してきておられましたが、運営側の受けとめとは相当異なる状況がございます。そういった状況があるがゆえに、八月二日以前と以後では、この五カ所の廃止に対する個人や団体からの反響にはいろいろなものがあるのではないかと考えますが、それはどのようなものかお示しをください。 重ねて万が一、昨年度末、当局からの説明時点で利用者への周知要望が明確に文書と言葉でなされていれば、今のような状況は起きていないのではないかと考えますがいかがでしょうか、御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) お答えいたします。 今回の再配置につきましては、身近なところで子育て支援が行えるよう市内全域に拠点施設を設置しようとするものであり、子ども・子育て支援事業計画の基本的視点に立った取り組みであると考えております。なお、地域子育て支援センターに勤務する職員については、保育士等の資格を有していることから、今後においても地域の子育て支援の役割を担う人材であると考えております。 施設廃止につきましては、来年度の雇用計画や法人の事業計画への影響を踏まえ、本年三月に施設へ説明を行うとともに、利用者に対しては一定の周知期間を考慮して八月初旬に施設運営者に口頭で周知を依頼したところでございますが、施設廃止後の地域における子育てサービスの提供のあり方等についての調整等を行い、この時期となったものでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 つい先日までは、昨年度末からいろいろお知らせはしているのに、なぜこのようなというような旨の発言も当局の方とのやりとりでお伺いいたしまして、本当かなと思っておりましたが、きょうこの公式の場で、八月になるまで一切、しっかり伝えるようなことはお願いもなかったし、なされてこなかったから、今このようなことが起きるのは当然といえば当然であるなということを理解するところでございます。 人材ももちろん大変貴重な方々でいらっしゃいましたので、今後につながっていく部分はあろうかと思いますけれども、そうはいっても、そもそもそのような簡単な置きかえをする、あるいは新しいところをどうこうというだけの話でもないのではないかというふうなことを改めて答弁を伺いながら考えましたので、御指摘を申し上げておきます。 重ねて、先ほどの行革委員会のメンバーはどなたも現地を見ておられませんけれども、八月一日に開催された子育て会議のメンバーで現地を見られた方が一人でもいらっしゃるのか。 また、本来このような重大な廃止などということは、利用者の方々にも極めて早い段階でヒアリングをし、意向把握やニーズ調査を大前提に判断をすべきではないかと考えますが、当局の御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 子ども・子育て会議の委員による現地確認につきましては、廃止対象の地域子育て支援センターの運営者である一人の委員を除き把握していないところでございます。 廃止に当たっては、子育て親子の交流の場の提供や子育てに関する相談の実施など、同様の機能を持つ既存の親子つどいの広場等により、子育て支援に対応することとしたことから、利用者の意向は特に把握しなかったものでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 客観という言葉での評価を先ほどおっしゃいましたけれども、客観的なお立場から大事なことを決められた方々は、実質、誰ひとりとして現地の見学など一切行わずにこのような決定が進められようとしている、そのことは物事の進め方として、私は大変おかしいのではないかなと感じるところでございます。意向把握をしていないのはそのような考えが全くないからされなかったのだなというふうに受けとめて質問を続けてまいります。 八点目、新設される施設が本当に代替となり得るのか、その根拠をきっちりと明文化いただくのはいつになるのでしょうか。 さらに、地域偏在の根拠を利用者の該当世代別の人口の分布を踏まえて数値で示すとどのようになるものかお示しください。 重ねまして、緑ケ丘は吉野にと、伊敷は下伊敷にと、紫原は城南となかまっちにと、谷山中央は西谷山にと、郡山は同町内でと、集約先のことが今回示されておるところでございますけれども、この施設への新しい、なれない移動が与える精神的や肉体的な疲労、あるいは金銭負担増はどのように考慮されたものか。今の五センターの利用者の方々の移動の距離や時間の増大の試算をなされておられるものかどうか、そのことも含めてお考えをお示しください。 さらに、施設の廃止は、遊び場の選択肢の減少や利用者の特定施設への集中により、施設や駐車場のさらなる混雑が予想され、育児の悩みを相談する場や機会を減らすことにつながりますが、どのような御見解をお持ちかお示しください。 重ねて、例えば集約先とされます、親子つどいの広場での企画への応募には、定員枠十組程度のものも多く、たびたび抽選に外れる方からも、そのようなことがまた繰り返されるのかと、さらに繰り返されるのかという御指摘もあるところでございますけれども、そうした方の存在を把握し、計画に反映されているものか。 重ねまして、大規模施設に集約といったような考え方は、昨今いろいろと起きております社会における事象のことと照らし合わせましても、時代の流れや本市の歩いて暮らせるまちづくりにも逆行するのではないでしょうか。例えば、これまでセンターにベビーカーを押して徒歩で利用していた方々が車で行き、駐車場が満車の場合の対応はどうなるものか、満車で利用できない状況が現在どのように発生しているとの御認識をお持ちかあわせてお示しください。 重ねまして、集約先とされるところで、夏休み等の長期休暇にゼロ歳から未就園児の利用者のお兄さん、お姉さんの利用があるものかないものか、そうしたことを想定した場合のトラブルやけが等のリスクをどのように考慮されておられるものか。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 新たに設置する予定の地域子育て支援センターは、子育て親子の交流の場の提供や子育てに関する相談の実施など、現在の施設の基本的な機能を備えることとして、今後、速やかに公募し、事業者を選定することとしており、これまでと同様に利用いただける施設とする予定でございます。 地域偏在につきましては、本年四月一日現在の未就学児数は、市全体で三万一千九百七人で、そのうち拠点施設のない地域は一万一千百十四人、地域子育て支援センターと親子つどいの広場等の施設が重複している地域は一万二千九十四人でございます。 廃止施設の利用者には、地域内の他の施設利用に際し、移動距離が長くなるなど御不便をおかけする場合もあると考えておりますが、拠点施設のない地域も含め、市全体としての利便性を確保する観点から各地域に拠点施設を整備することとしたものでございます。 廃止に伴い既存施設における利用者の増加は見込まれますが、ニーズに応じたサービスは十分に提供できるものと考えております。 親子つどいの広場のイベント等においては、応募が定員を超えるものもございますが、お述べになられた記録はとっていないところでございます。 また、イベント開催時など駐車場が一時的に満車となることがありますが、その場合は、敷地内でお待ちいただくなど適宜対応しているところでございます。 夏休み等の期間においては、御指摘のとおり利用者が多くなることから、安全に利用できるように、さらに見守りや声かけなどの適切な対応に努めているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 さすがに数字はすぐお示しをいただけるところでございますけれども、不便をかける認識もある、代表質問でも同様のお伺いが出ておりまして、スケジュールは相変わらずなかなか見えないところでございますが、これまでと同様のことをしっかりとやっていくと、いろいろ課題は想定されるので、そのことには適切に対応してまいりたいと、当たり前のことは当たり前のこととしてお考えいただけているようでございますけれども、イベントの募集にたびたび外れるという御指摘につきましては、わかっていない、ただそれだけで終わりではなくて、そういった方が現にいらっしゃるということが事実としてございますので、PDCAをしっかりと回していただいて、小さな企画、大きな計画等含めて、そのあたりもしっかりと御配慮いただければというふうに御要望を申し上げておきます。 重ねまして、八月二日以降の利用者の言葉の一例、このようにきょうはつくっていただきましたので、通告に盛り込まなかったことをこのように持ってきておりますけれども、「センターでは五〇%、親子つどいの広場では広過ぎて一瞬たりとも目が離せなくて一〇〇%の注意力が必要」あるいは、「親子つどいの広場は単なる室内公園であり、いろいろ気を使うところもあって子供はとても泣かせられない」と、「あのような大規模が苦手な人はもうこもらざるを得なくなるでしょう」と、「走り回れたらいいというそういう単純なことではないんですよ」と、「センターに来れば子供との一対一から解放されて、すごくリフレッシュしてまた子育てを頑張ろうという気持ちになれる」と、「そもそも両者は全く別物で、今、両方使っている、両方に感謝をしている。利用目的は全く違う」、利用者の方々はこういうお考えをお持ちです。どちらも必要、どちらも大事、そしてどちらも全く別物で役割は全然違う、こうした実感に満ちた言葉の数々をいただきながらきょう質疑をトップでやっておりますけれども、このことを現地見学をどなたも一切しないままに推し進めてきた当局とまた関係者の方々は御理解いただいているものかどうかお考えをお示しください。 さらに、ほどよく目が離せる施設というお言葉が再三、利用者の方々から出てまいります。緑ケ丘ですとか、紫原や谷山中央の施設は大体約八十平米という広さなんですけれども、この八十平米という広さは、専門の方からのお言葉でも大変絶妙な面積ということで、どういうことかというと、親和性と開放性を両立し得るのはちょうどこれぐらいと、人の空間に対する心理的な影響としてそういうものがあると、広ければいいと、走り回れたらいいんだと、そういうものではないということを今のセンターの規模が如実にあらわしているところでございますが、であるからこそ職員の方々は子供の名前や子育ての状況をよく理解されており、利用者の方々も大変相談しやすい場になっている。こうしたことを行革大綱をいろいろ進めておられますメンバーの方々や八月一日の会議の参加者の方々は本当に御理解いただいているものでしょうか、お考えをお示しください。 重ねて、それぞれのセンターでのイベントやお便りで利用者同士が情報共有や交換できる機会を多く得られているということをしっかりと把握があるものかどうか。 重ねまして、今の身近にあるこのセンターの状況というものが子供の成長を助け、親の子育てに寄り添い、子育ての社会的な孤立を予防する公共的な機能を果たしていると考えられるのではないかとそのように思いますけれども、当局の御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) お述べになられたように、地域子育て支援センターは、子育て家庭の不安感や孤独感を解消するなど重要な役割を果たしていると認識しております。 また、他の拠点施設と同様に子育て支援に関する情報の提供を行うなど、情報収集や利用者間での情報交換を行える場所となっていると考えております。 今回の再配置により、全ての地域において子育て家庭の不安感や孤独感を解消できるなど、子育て支援の推進を図ることのできる体制が整うと考えているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 きょうは現行で当局のほうが進めておられるお考えをもとに答弁が当然つくられてございますので、だんだん距離が離れていく感じを受けているところでございますけれども、今回の再配置により量的な体制は完備という認識が一つあられるのかもしれませんが、とてもとても量的な数値化のデータだけで子育てはできるものではないということは当然、私のような者が申し上げなくてもおわかりかと思いますが、今持っておられる体制完備の御認識を早目に改める再配置の見直しが必要ではないかということを御指摘申し上げておきます。 代表質疑でも「支援機能の低下懸念には、今後、利用状況やニーズ等の把握に努め」といった廃止を決めたとおっしゃる状況にはそぐわない、遅いなというような御答弁ですとか、廃止だけは決めたものの場合によっては新築もあり得るということを伺っておりますが、公募事業者の選定スケジュールの詳細もいまだ全く示されない状況、そのままでは来年四月一日に間に合うとはまるで受けとめられない、来年度のできるだけ早い時期から運営を開始したいということも答弁なさっておられますが、今のままでは計画等にも掲げておられる切れ目のない子育てに関する総合的な支援を掲げる当局の計画、こういうものを切れ目のあるものに当局みずからが思いっきり壊しているのではないか、壊すことにつながるのではないかと考えますが、御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(中野和久君) 再配置に伴い拠点施設としての機能の均一化の観点から、一部の子育てサロン等に出向いて行う支援がなくなることによる影響に対しましては、地域の乳幼児を持つ保護者等への支援を行う保育園等の案内などのほか、今後、利用状況やニーズ等の把握に努め、子育て支援機能の充実に向けた取り組みを検討してまいりたいと考えております。 また、令和二年度の地域子育て支援センターの運営につきましては、速やかに開始したいと考えておりますが、運営開始までの間は、親子つどいの広場等、他の施設においてサービスの提供を行うこととしております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 重ね重ね、この約二年間、なぜ何もしてこられなかったのかなと、何かしてこられれば、そもそもこのような、奪わないでというようなことを、「子育てをするなら鹿児島市」と言っているような状況で、市民の方々に言われるようなことも起こらなかったのではないかなと、もう少し丁寧さが欲しいなというふうに思うところでございますが、この項の最後に、森市長にお尋ねをいたします。 森市長は、さきの本会議でも今が本格的な人口減少の局面ということをお述べになられました。少子超高齢化、大きな社会課題というふうに、この場にいる全ての方が共有いただいているのではないかと考えますが、であれば、今必要なこととは、子育て拠点再配置の見直しによる既存施設の継続運営であり、さらには、身近な支援センターをどんどんふやすことではないかと考えます。また、万が一それができないとしても、代替施設と利用者の方々が位置づけ得るような、既存施設の代替が本当に可能になる条件が整いましたよということを明確にできるまでは運営の継続をすることが必要ではないかと考えます。核家族化や少子化が進む現在、子供を産み育てたいと思える環境をつくり出すことが鹿児島市の責務であり、今回のこの施設廃止は真逆の行為であるというふうに私は考えております。 「子育てをするなら鹿児島市」と日ごろから森市長は大きく掲げていらっしゃいますけれども、利用者の方々は、このような質問だけではないと、直接お話をしたいんだということもおっしゃっておりますけれども、会っていただけるものでしょうか。 以上、森市長に御答弁をいただきたいと思います。 答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) のぐち英一郎議員にお答えをいたします。 私は、次代を担う子供たちが健やかに育ち、子育てに喜びを感じられる環境の充実に取り組んできたところでありまして、全ての子育て家庭の皆様が地域の身近なところで子育ての不安感や孤独感を解消できるよう、今回、市内全域に拠点施設を設置することとしたものでございます。 これまで、すこやか子育て交流館や親子つどいの広場など、子育て支援の提供体制の整備を図ってきたところであり、今後におきましても、さらなる充実に向けて各面から取り組んでまいりたいと考えております。なお、子育て支援に係る御意見等につきましては、適切に対応するよう指示しているところでございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 森市長に御答弁をいただきました。 地域の身近なところでと、まさしくそこを思えばこその、私のこの二十項目にわたるお伺いでございますけれども、一番最後には適切な対応ということをお述べいただいたところでございますが、今後におきましてもさらなる充実に各面からの取り組みをというところで、八月に発覚したばかりの大変フレッシュでホットなトピックでございますので、ほかの質問もしてまいりたいので、きょうはこの程度といたしますけれども、今のお言葉に淡い希望と淡い期待を持ちまして、時改めていろいろな形でまた取り組みをしてまいることを申し上げまして、次の質問に移ります。 5Gが一般化される先を見据えまして、デジタルディバイドの解消と、また、委員会等でも私も要望を申し上げてまいりましたが、移住促進にも大いに資する光ブロードバンド整備促進事業の進捗についてお伺いをいたしてまいります。 本事業のニーズはもう鹿児島市内はもとよりも、県内でも大変強いものであろうかと思いますけれども、進めていただくことに大変ありがたいなというお声を伺っておりますし、私も大変貴重な事業を進めていただいて感謝申し上げるところでございますが、今日におきまして、対象地域の方々からの反響はどのようなものがあるのか。 また、事業と同予算の動きと今後どういうふうになっていくものか、今、九月という状況でございますのでお示しをいただきたいと思います。 またさらに、この間、間近と言われてたびたび報道もされておられます5Gの時代におけます同事業の価値というものはどのようなものか。市民の方には、まだこの事業の価値も、あるいは5Gになってどのように何が変わっていくのかということも、まだなかなか共有認識というものはできていないように感じますけれども、どのような評価、お考えをお持ちかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(白石貴雄君) 光ブロードバンド整備促進事業の対象地域の方々からの問い合わせといたしましては、光ブロードバンドサービスの開始時期などが寄せられており、関心が高いものと考えております。 この事業は、企画提案方式により、郡山・吉田地域などの北部地区でQTnetを、桜島・喜入地域などの南部地区でNTT西日本を整備事業者として選定しております。元年度当初予算の本市補助金は、北部が六億五千百二十万円、南部が四億一千四百二十万円であり、現在、整備事業者が国庫補助の申請をしており、その交付決定後に本市補助金を確定いたします。今年度の整備区域は、北部が郡山・伊敷地域の一部、南部が桜島全域であり、本市の補助金交付決定後に着手することになります。 光ブロードバンドは、5Gの基地局をつなぐインフラとして欠かせないものであり、今後ますます進展していく高度無線環境の実現に寄与するものと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 この事業には、大変感謝ですとか、期待のお声を幾つもいただいておりまして、もちろん要望も以前よりいただいていたので委員会等でも御要望申し上げてきたところでございますが、大変大きな額をかけて5Gの時代に不可欠なインフラを整えて進めていただくことを大変ありがたいなというふうに改めて感じるところでございます。九月でございますので国の決定が間もなくではないかなと思ってのお伺いでしたが、まだいささか早かったようでございます。スムーズに、よりできるだけ早くこの事業が進み、事業完了を迎えることを改めてお願い申し上げておきます。 次の項目に入ります。 既存集落活性化住宅が本当に活性化に資するためにという観点で伺っております。 本年に入りましてから、本市のとある校区で、この事業の入居期間が末子が中学校を卒業するまで、あるいは十五年間のいずれかの長い期間を選べるということを当局だけがということではないんですけれども、誰も知らなかった校区があったということが発覚をいたしまして私は大変驚きました。そうしたことは長年その校区では続いていたそうでございまして、知らなかったからですね、大人の方々、入居している方々がですね。そのことにより、定着した可能性のある人が流出した可能性は小さくないのではないかというようなことを受けまして伺っていくところでございます。 所管が分かれる、よく世間では縦割りの弊害というようなことが言われるところでございますけれども、そこを改めたいなという思いも込めてのお伺いでございます。 募集の手引きと募集の案内書には、先ほども当局だけがという意味ではないと申し上げましたが、大量な情報の中とはいえ、住宅の条件としてしっかり明記されておられる極めて重要な事項でございますけれども、このことが応募される当事者の方に御理解いただけていない、届いていないということの原因を当局はどのようにお考えになられるものかお示しをいただきたいと思います。また、情報提供のデザインということもたびたびいろいろな部局にわたって申し上げておりますけれども、今回もその中でもまた一つという感じで、本当にいろいろとこうした事業の根幹とも言える情報提供のデザインのやり直しが必要ではないかなと、このことは大変私はいろいろな分野から取り組んでおりますけれども、そのことが必要ではないかと考えますが、お考えをお示しください。 あわせて市街化調整区域につきまして、十年以上住めば新築できる条件があるということであったり、あるいは家が連なっていく連担の条件など諸条件を満たしていけば新築が認められるというようなことなどをこの既存集落活性化住宅の案内と同時に説明をしなければ集落が継続的、持続的に活性化していくということにつながらないと、そうしなければ事業の意味もないのではないかと考えますが、現状はどのようになっているものか。また、このことをしっかり提供していかなければ、その事業の目的とも整合を確保できないのではないかと考えますが、現状の認識と今後のお考えをお示しください。 さらには、二人以上で申し込むこの住宅には十五年は住めると、また、調整区域内でございましても、十年以上住めば校区に家を新築できる可能性や連担になるような建て方をすればさらに家を建てられる場所もふえるといったようなことなど、現行制度を何ひとつ変えずにできることが伝わっていなかったばっかりにというようなことが市内で実際に起こっているわけでございますので、ぜひこれらは説明の機会を設けるだけで入居者の将来の可能性がふえるので事業目的を達成するためにすぐ始める必要性が高いのではないかと私は考えますが、当局の御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。 お触れの住宅については、募集時及び入居時に期限つき入居の説明をし御理解いただいておりますが、募集の手引き等については記載方法を工夫し、さらなる周知に努めてまいります。 また、市街化調整区域内での住宅建築に関する説明等は行っておりませんが、募集時に情報提供できるよう検討してまいります。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁いただきました。 簡潔明快なる前向きな御答弁をいただきましてまことにありがとうございます。早期にお進めいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、図書館について伺ってまいります。 もうまもなく締め切りを迎えますけれども、まちなか図書館のパブリックコメントの状況はどのようになっているものかお示しをください。 また、急な事情で図書館からカフェが退去なされたところでございますけれども、私も一生懸命、比較的若い、あるいは同世代の友人たちにぜひ応募してみたらどうかというような声をかけまして、今新しいカフェが始まって大変評判がいいようでございますけれども、この図書館内のカフェの評判と図書館もあり科学館もありという大変いい特徴のある立地でございますが、立地の特性を生かした連携イベントの可能性について当局は何かお考えがあるものかないものかお示しをください。 さらには、かねてより御指摘を申し上げてホームページの改善も進めていただいているところでございますけれども、改善したページへの反響と、まちなか図書館のオープンに向けまして、さらにウエブに力を入れる必要性の認識をどのようにお持ちかお示しください。 重ねまして、さきの代表質問でも出てきておりますけれども、個人情報の取り扱いのことを二点お伺いいたします。 憲法上の権利を念頭に先ごろリクナビの個人情報の取り扱いが大変厳しく問われておりますけれども、そのことに国の即応もあった状況でございますが、市立図書館におけます捜査協力義務と表現の自由の保護との間での透明性と客観性が担保され、問題発生時の事後の検証が確実に可能な個人情報取り扱いのルールづくりの必要性を今日どのようにお持ちかお示しください。 また、図書館は利用者が何を読み、図書館のコンピューターでいかなる情報にアクセスをするかということには一切関知せず、読書の自由を含む表現の自由は民主主義の基礎とも言えるわけでございますが、また、片や、図書館は利用者が明白な法律違反行為を行う場合には当然のこととして通報義務がある、こうした社会通念のもとで、今回、南日本新聞で報道されました提供した有形物の形態はどのようなものであったのか。また、コンピューターのログですとか、もともとの情報はどのような状態で保管されておられたものか状況等をお示しください。 重ねまして、リクナビやマイナンバーシステムの議論でもたびたび指摘がありますし、私も指摘をしてまいりましたが、今日におきましては、情報化社会、個人が特定されないようにと、単体で個人情報保護の工夫をいろいろとなさっても、複数情報をひもづければ特定は極めて容易、そして社会に生きているという当たり前のこれまた現代の社会通念であろうかと思いますけれども、そのような認識を当局は持った上でさまざまに対応されているものかどうか、お考えをお示しください。 重ねて、こうしたことの扱いにつきましてはガイドラインの必要性の認識を私はやはり感じるところでございます。前もって弁護士に相談をしておくことや、利用者データの収集方針と図書館ならではの特性を持ったことについて、方針を明確にすること、示すこと、また捜査関係者が立ち去った後は、弁護士に捜査についての情報公開の範囲等について相談すべきこと等をガイドラインに盛り込んでつくるべきではないかと考えますが、今日時点におけますお考えはいかがでしょうか、見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 鹿児島市立まちなか図書館(仮称)基本計画素案のパブリックコメントにつきましては、八月十九日から九月二十日まで意見募集を行っており、九月十二日現在、十三人の方から約九十件の御意見をいただいているところでございます。 次に、市立図書館の喫茶室につきましては、本年八月から新たな業者によりリニューアルオープンし、にぎわっているようでございます。今後は、図書館や科学館のイベント等で連携した取り組みを行ってまいりたいと考えております。 また、図書館ホームページにつきましては、見やすいトップ画面となり、検索時に多くの本の表紙画像が表示されるなど利用しやすくなったところでございます。今後も利用者の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。 図書館での捜査協力時の個人情報の取り扱いにつきましては、個人情報保護条例等の関係法令や図書館の自由に関する宣言の趣旨を十分に踏まえた上で適切に対応してまいりたいと考えております。 報道のありました利用者情報につきましては、貸出中であったため、システムに保管されていた特定の利用者が特定日に図書を借りた事実がわかる情報を紙に出力し図書名を伏せて提供したところでございます。 情報化の進展に伴い大量の個人情報が処理されておりますが、その性質上、誤った取り扱いをされると多大な被害を及ぼすおそれがあることから、より慎重な取り扱いが必要であると考えております。 今後とも、本市個人情報保護条例等に基づき、弁護士への相談も含め適切に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 図書館につきましてそれぞれ御答弁いただきました。 個人情報の保護につきましては、絶えざるチェックあるいは事後検証等も必要であろうと考えますので、時改めてまた申し上げるべきことは申し上げてまいりたいと考えております。 カフェの展開やウエブに力を入れていただくことにもお考えをお持ちということでございますので期待を申し上げます。 パブリックコメントにつきましては、意見数は九十と大変多いんでございますが、まだ十三人の方からということでございますので、いろんな方から建設的な御意見をたくさんいただければなというふうに考えるところでございます。 次に、美術館につきましてお伺いいたします。 このところ県立美術館の設立に向けてという動きがあるそうでございまして、十一月二日にはそのシンポジウムが開かれるそうでございますが、先ごろ、市立美術館内におきましては、この設立に向けた署名も展開されておりましたので、そのことにどのような協力をなされたものか、成果と連携協力の経過や今後どのようなものかお示しをいただきたいと思います。 また、こうした動きが出てくるのは、これまでにも現代アートの話、長年といいますか、約二十年近くいろいろな形で申し上げておりますけれども、現代アートに大きな関心が寄せられる時代であろうと私は考えておりますけれども、どのような県立の美術館が鹿児島におけるニーズという認識を当局はお持ちかお示しをいただきたいと思います。 また、今後の展開等を勘案いたしますと、今デジタルミュージアムがあるわけでございますけれども、収蔵品のリストシステムなどは、県との連携等も構想したさらなる充実、あるいは刷新の必要性等もあるのではないかと考えますが、御見解をお示しください。 この項の最後といたしまして、市立美術館にはスペースを貸し出す貸し出しの要件というのがあるのでございますけれども、ここに人数要件というものがありまして、なかなか提案したものがお一人ですからできませんということが間々あるということを随分前から伺っておりまして、いろいろ話をしておりましたが、調べてみようと思ってよそをいろいろと調べていただきました。複数の人数要件を持つ美術館というのは、今日ではもうそれほど多くない、というよりむしろこの鹿児島市立美術館の貸し出しスペースの人数要件というのは根拠は特にないようでございますけれども、なぜいまだにと、今まで残っているわけでございますが、現代アートを始めてくださいということを申し上げることではなく、この人数要件一つ、美術館一つ一つでございますが、四点目といたしまして、五人要件というものの必要性はどのようなものか。また、今日的なさまざまな表現形態や一人の方からの発信がまたさらなる何かを生み出す、何かにつながる、そういったような状況等も勘案いたしますと、時代性を踏まえて見直されていいのではないかなと、こだわる必要は何もないと考えますが、当局の御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お触れになった署名につきましては、美術館が協力したものではございません。また、設立についても連携・協力したことはなく、現在のところ予定もございません。 美術に関しましては、現代アートを初めさまざまなジャンルがあり、それぞれ興味や関心を持たれております。また、県立美術館の設立を求める声があることは承知しております。 美術館が所蔵いたします美術品につきましては、かごしまデジタルミュージアムの中で検索することができます。なお、県との連携につきましては現在のところ考えておりません。 美術館の展示室の貸し出しにつきましては、できるだけ多くの方々に利用していただくよう、五人以上のグループとしているところでありますが、他都市の状況等を研究しているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 美術館につきましてそれぞれ御答弁をいただきました。 署名につきましては独自にされたことで、特に市立美術館と何か関連があるといったようなことではなかったようでございます。ほかにつきまして、ほかの項は客観的なお考えをお示しいただいたというふうにきょうの時点は受けとめておきます。要件につきましては、ほか等とも調べながらと、調べていただくときは、お互い客観というものを大事にする立場であろうかと思いますけれども、客観で一定の合理性や妥当性がしっかりとあるなというふうに思えば、この要件は改善の余地ありというお答えへの一歩をお示しいただいたと、そのように前向きに受けとめまして、きょうのところはこの程度といたします。 最後に、無料の同性パートナーシップ制度につきまして、この議場にいる全員、私たち誰もが当事者でございますSOGIの観点、ソジーともソギーともソジともソギとも読みますけれども、国連や厚労省、法務省が用いております性的指向という意味でのセクシャルオリエンテーション、これは誰を好きになるかということですね。そして性自認、これはジェンダーアイデンティティーとされますけれども、自分がどのような性であるのかということについての自覚、自認、自分の認識のことでございます。 このことはこれまでにもSOGIの観点からはこうした場でも委員会でもいろいろ申し上げておりますけれども、尊重と配慮を求める市政の一歩としての同性パートナーシップ制度の導入ということを実現し、誰もが生きていきやすい社会を実現する必要性を今日におきまして、どのように当局がお考えかお示しをください。 重ねまして、姉妹都市マイアミ市での類似の状況はどのようなものか。また、観光・文化交流協定を結んでおります渋谷区と札幌市での状況はどのような状況にあると把握しているか御見解をお示しください。 重ねて、同性パートナーシップ制度があることとないことで官民でのいろいろな利用ですとかサービス等の対応に変化があるということがいろいろな報道等ございますけれども、どのようなものが実際のところあるのか当局の御見解をお示しください。 重ねまして、私は議席をいただいてからいろいろ御相談を受ける中におきまして、日ごろ希死念慮のある方々のお話を伺うということが少なからずございます。希死念慮のある方々とのお話をするというのはもう大変な時間をお互い持つことになるわけでございますけれども、そうしたお話を伺っておりますと、まさしくこれがSOGIの観点ということで今回書いているわけでございますけれども、異性でも同性でも、誰か一人でも自分の理解者がいればというようなことを、誰もがとは言い切りませんけれども、極めてそうした思いを普遍のものとして人は持ち願いながら生きているのではないかなと、死にたいなというような思いを持つような段階になってしまえばなおのことそういう思いを持つこともあるのではないかと考えます。そうしたことにもあるような普遍の思いを持ち、多くの方の願いを叶えるために、自治体として、その制度の導入に向けて踏み出す意味と価値を現時点でどのように評価をお持ちかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(古江朋子君) お答えいたします。 国連や法務省などでは、SOGI(ソギ)、性的指向と性自認を理由とする差別や偏見をなくすことを呼びかけており、本市におきましては、鹿児島市人権教育・啓発基本計画の中でその当事者である性的少数者を一つの人権課題として取り上げ、周知・理解促進に取り組んでいるところでございます。パートナーシップ制度につきましては、他都市の状況を研究してまいりたいと考えております。 マイアミ市の属するフロリダ州では同性婚が認められております。また、渋谷区では平成二十七年に条例により、札幌市では二十九年に要綱に基づきパートナーシップ制度を開始しており、多様なパートナーのあり方を地方自治体が認める取り組みとして実施されております。 パートナーシップ制度の利用で住宅の入居や生命保険の加入の要件緩和などがあるようでございます。 パートナーシップ制度につきましては、性的少数者の方々が自分らしく生きることを後押しする制度であるという考え方もあるようでございます。御指摘のことも踏まえながら調査研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただき、本市とゆかりの深い都市におきましても、もう当たり前のように導入ということがわかりましたので、今後に期待をし、本日はこれで私の個人質問を全て終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、のぐち英一郎議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 二時五十一分 休 憩            ─────────────────              午 後 三時二十三分 開 議 ○議長(山口たけし君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、井上 剛議員。   [井上 剛議員 登壇](拍手) ◆(井上剛議員) 令和元年第三回鹿児島市議会定例会に当たり、私は自民みらいの一員として個人質疑を行ってまいります。 今回は五つのテーマについて質疑を行います。 まず、安心安全なまちづくりの推進についてお尋ねします。 本市は、第五次総合計画の基本目標の一つに、健やかに暮らせる安全で安心なまちを掲げ、基本施策においては、生活の安全性の向上や総合的な危機管理・防災力の充実など、すこやか安心政策を掲げ各種取り組みを進めています。 このような中、前定例会において、私は、地域での猟奇的な事件への対応として、初動期は警察が対応するものであるとしても、その後の地域住民の安心感を高める施策として、市が一定期間、専門家を派遣する(仮称)安心安全パトロール隊制度導入を行ってはいかがかとお尋ねしましたが、危機管理局長は、警察において対処されるべきものであり、派遣制度の導入は考えていないと答弁されました。しかしながら、警察も人員に限りがあり、さまざまな事案に対応する必要があり、警察と住民のみならず、専門家の力もかりて、複合的に地域の安心感を高めることが必要ではないかと感じております。 そこで改めて、本市の現状について以下伺いますが、第一点、防犯等に関する現状に関し、本市の刑法犯認知件数の内訳を含む推移や課題を改めてお示しください。内訳については主な増減項目もあわせてお示しください。 第二点、第五次総合計画後期基本計画の防犯等に関する実感指標とその指標を掲げた理由、推移を含め、その実情はどのようになっているのかお示しください。また、実感指標の割合が一〇〇%でない理由、要因をどのように考えているのか。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) お答えいたします。 本市の刑法犯認知件数につきましては、平成三十年が三千六十三件で十年前の半数以下と年々減少してきております。主な内訳として、窃盗は大きく減少してきておりますが、殺人、強盗などの重要犯罪やうそ電話詐欺などの知能犯罪は依然として発生しており、引き続き地域における防犯の取り組みの強化等を図っていく必要があると考えております。 第五次総合計画の実感指標につきましては、安心安全なまちづくりに対する市民の実感、満足度を示す指標として設定したもので、安心安全に生活できると感じる市民の割合は、計画策定時の平成二十三年は四三・二%、二十七年は四五・一%、二十八年は五一・六%となっております。実感指標の目標は令和三年度に五八%としており、施策の推進により犯罪や交通事故等は減少しているものの、安心安全に生活できると感じるまでに至らない方もおられるものと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 当局の御努力もあり、この実感指標についてもその割合が高まっているということはわかりましたけれども、一方でまだまだ重い犯罪については十分にその減少を見ない状況がございます。暴行等は横ばい傾向ではないかというふうに思っておりますので、その点を踏まえて引き続きお尋ねいたしますけれども、調べてみますと、他都市においては、私が提案した類似の取り組みを進めているようです。 そこで、他都市における専門家への委託パトロールについて伺いますが、第一点、他都市の事例内容をお示しください。 第二点、専門家への委託理由と効果、課題をお示しください。 第三点、これらの事例に対する本市の評価をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 委託によるパトロールを実施している自治体によると、警備業者が夜間や小中学校の登下校時などに青色回転灯を装備した車両による巡回パトロールを実施し、不審者等を発見した場合は警察への通報を行っているとのことでございます。 委託理由、効果は、委託により深夜の時間帯などもパトロールが可能となり、より犯罪の抑止効果を高めることが期待されるとのことで、費用面などが課題としてあるようでございます。 こうした取り組みを含め、防犯パトロールは住民に安心感を与え、防犯意識の向上や犯罪の未然防止を図る取り組みの一つであると考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇]
    ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 私の住んでいる地域でも女性の皆さんが積極的に町内会活動の中心を担うなど女性活躍が進んでおりますけれども、防犯の分野ではやはり不安を抱える状況もあります。 このような中、その不安が解消されるまで、必要な場所に専門家を派遣する制度は本市でも求められていると思いますし、環境や教育部局等では専門家の派遣等を行政として行っております。本市総合計画の実感指標である防犯等の対策が充実しているなど、安心安全に生活できると感じる市民の割合を高めることにつながるのではないでしょうか。ぜひとも本市でも専門家への委託パトロールである(仮称)安心安全パトロール隊制度を導入していただきたいと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 本市では、地域における防犯活動として、住民による青色防犯パトロールが行われており、本市としても青パト隊へ用品や活動費等、積極的な支援を行い、青パトの台数が年々増加するなど自主的な活動の促進が図られてきているところでございます。 地域の安全確保に向けては、このほかにも防犯パトロール隊やスクールガードなど住民主体の取り組みが展開されており、今後とも警察等関係機関とも連携を図りながら、こうした取り組みを支援し、市民総ぐるみの犯罪防止活動を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきましたけれども、既存の制度を活用するということでありますけれども、やはり他都市も調査して、ぜひ、市と警察、それから住民の間をつなぐ専門家の力をかりる制度の導入に向けて御検討をお願いしたいということを改めて要請しておきます。 続いて、防災推進国民大会、いわゆるぼうさいこくたいの誘致・開催についてお尋ねします。 本市は、近年、国の施策とも連動し、危機管理・防災に力を入れ始め、火山防災トップシティ構想を策定するなど独自の動きも始めています。世界の防災に少しでも役立つ都市になりたいとの志を評価したいと思います。 そこで、この防災に関するさまざまな会議等もありますが、今回はいわゆるぼうさいこくたいについて伺います。 第一点、開催の経緯と概要をお示しください。 第二点、主催者はどうなっているか。 第三点、これまでと今後の開催地と集客数はどうなっているか。 第四点、開催費用負担の内訳をお示しください。 第五点、開催の効果、課題はどのようなものか。 以上、答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) ぼうさいこくたいは、自助・共助及び多様な主体の連携を促進し、国民の防災意識の向上、災害に関する知識や経験の共有等を図ることを目的に、平成二十八年度に第一回の大会が開催され、令和元年度で第四回となります。その概要は、防災に関するさまざまなテーマについて議論するセッションを初め、ブース・ポスター展示、屋外イベントなどで防災に取り組むさまざまな団体、機関等が一堂に会する国内最大級の総合防災イベントとなっております。 主催者は、内閣府、防災推進協議会及び防災推進国民会議となっております。 開催地及び集客数でございますが、第一回は東京都で約一万二千人、第二回は仙台市で約一万人、第三回は東京都で約一万二千人となっており、第四回は令和元年十月に名古屋市で開催の予定でございます。 開催費用は、主催者である内閣府など三者が全額を負担しており、開催地としての負担はございません。 ぼうさいこくたい開催の効果としましては、県外からの参加者を見込めることから、本市の魅力等の情報発信が期待できるほか、市民の防災意識の向上、災害に関する知識や経験等の共有を図ることができるものと考えております。課題といたしましては、関係機関との連携・調整のほか、多くの方々に来場していただくための広報・周知であると考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 来月には第四回目となるぼうさいこくたいが名古屋市で開催されるようです。 そこで、このぼうさいこくたいは本市で開催が可能な催しなのか認識をお示しください。 答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 内閣府によりますと、開催の可能性を検討する際は、一定の要件を満たす会場と当地で開催する意義を有しているかということを踏まえて判断しているとのことであり、本市でも開催は可能と考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 本市でも開催は可能ということをお聞きいたしました。 そこで、最後になりますけれども、防災・危機管理に力を入れる本市として、ぼうさいこくたいを誘致・開催してはいかがかと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎危機管理局長(千堂和弘君) 十月に名古屋市で開催されるぼうさいこくたいに、本市のブースを設け、職員を派遣し、火山防災トップシティ構想について広く周知を図ることとしておりますことから、参加した際の状況等も踏まえる中で誘致に取り組むかどうかを判断してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 本市もぼうさいこくたいに参加するようですけれども、本市での開催に向け、誘致にしっかりと取り組んでいただくことを改めて要請しておきます。 次に、地域企業の振興についてお尋ねします。 地域における企業は地方創生の担い手として大いに注目されております。本市における企業が永続的に活躍できる環境を整備することも行政の役割です。 今回は二つの点からお尋ねしてまいります。 まず、(仮称)地域企業支援条例の制定についてお尋ねしますが、最初に現状等を伺います。 第一点、本市における企業等の現状について、規模別数、割合等も含め、改めてお示しください。 第二点、本市における企業の存在意義、価値をどう捉えているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) お答えいたします。 平成二十八年経済センサス活動調査によりますと、本市の企業数は一万七千二百三十三社、うち大企業は三十九社、〇・二%、中小企業は一万七千百九十四社、九九・八%でございます。 企業においては営利を目的とした経済活動を行うとともに、社会貢献活動にも取り組むことにより、地域経済の振興や雇用の創出が図られるなど、地域社会の活性化や市民生活の向上に寄与しており、本市発展のために重要な役割を有しているものと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 中小企業が本当に圧倒的に多い現状ですけれども、大企業と言われるところも一部あるということは確認いたしました。 そこで、引き続き伺いますが、第一点、鹿児島市中小企業振興条例の果たす役割と課題を改めてお示しください。 第二点、鹿児島市商工業振興プランの果たす役割と課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 本市の中小企業振興条例は、本市経済の重要な担い手である中小企業の経営の安定や近代化、商店街等の活性化を促進するものであり、中小企業を取り巻く環境は厳しい状況にありますことから、今後とも条例に基づく各種施策の実施により、本市中小企業のさらなる振興を図る必要があると考えております。 商工業振興プランは、官民一体となって各種施策を実施し、本市の産業振興、地域活性化を図るものでございます。プランは平成二十三年度から令和三年度までの十一年間の計画であり、策定後八年が経過していることから、今後の社会経済情勢を見据えながら、これまでの取り組みの検証等が必要である考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 一定の条例やプランが役割を果たしながら、また課題もあるということがわかりました。 ところで、本市では中小企業がその大半だとしても、規模の大きな企業もあり、雇用の受け皿や地域経済への貢献の面でも大きな役割を果たしていると思います。 そこで、本市には中小企業以外の振興を支援する条例があるのか、あるとすればどのような内容か改めてお示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 中小企業のほか大企業を含めた地域の産業振興を図る条例といたしましては、鹿児島市地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化のための固定資産税の課税免除に関する条例や鹿児島市地方活力向上地域における固定資産税の課税免除及び不均一課税に関する条例などがあり、固定資産税の課税免除などが規定されているところでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきましたとおり、固定資産税の課税減免に関するものについてはあるということですけれども、それ以外はなかなか大企業等を対象とした条例というものがないようです。 そこで、やはり私は、地域における企業は大きい小さいにかかわらず大変重要な存在であるというふうに思っておりますし、これがやっぱり永続的に活動して発展していただきたいなという思いを持つものでございます。 ここで一つの事例として、京都市地域企業の持続的発展の推進に関する条例について伺ってまいります。 この条例は、全ての地域の企業の持続的発展を推進するため、京都の独自性を発揮した条例ではないかと拝察しています。 そこで第一点、条例制定の経緯をお示しください。 第二点、定義や責務、役割、基本的施策、創造的活動の支援等、その内容を明らかにしてください。 第三点、条例に基づく事業内容はどのようなものか。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 京都市におきましては、二十八年度に市内の経営者等が中心となって京都市中小企業未来力会議が設置され、三十年度に京都・地域企業宣言が発表されております。京都市はこの宣言を受け、地域企業の活動と持続的発展を支援するため、本年四月に京都市地域企業の持続的発展の推進に関する条例を制定したとのことでございます。 同条例では、地域企業の定義は、京都市内に本店または主たる事務所を有する事業者とされ、その責務は、事業活動を通して、新たな経済的、社会的価値を生みだし、活力ある社会を形成すること、市の責務は関連施策を総合的に策定・実施することと定められております。また、市民は地域企業への理解を深め、その持続的発展の推進に積極的な役割を果たすこととされております。市の基本的施策としては、地域企業に関する広報や経営の支援などが掲げられており、創造的な活動を支援するため、地域企業同士や大学等との連携や交流を促進するなど、必要な措置を講ずることとされております。 条例に基づく事業内容としては、コーディネーターによる地域企業への助言やモデルとなる事業等を行う地域企業の表彰などでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 これは民間の会議を行政が設定しながら皆さんで話し合っていただいて、そして宣言に結びつき、それを踏まえて条例に結びついていったということをお聞きしております。地域みんなで京都にある企業を盛り上げていきましょうよということで、いろんな企業、市、そして住民のそれぞれの責務を定めながら、みんなで盛り上げていこうという機運を高めている一つの取り組みではないかと感じております。 そこで引き続き伺いますが、第一点、本市の中小企業振興条例との違いやどのような点が独自か認識をお示しください。 第二点、条例制定の効果はどのようなものか。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 京都市の条例につきましては、企業の規模を基準としない条例であり、地域企業の責務や市民の役割を定めている点などが本市と異なり独自のものであると考えております。 また、条例制定の効果としましては、京都市によりますと、「本年四月に制定されたばかりのことでございますので効果はわからない」、このようなことでございました。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 この京都市の条例につきまして、本市の条例との違いについて一定の見解をいただきましたけれども、市民の役割として、市民が地域企業の持続的発展の推進に積極的な役割を果たすとしている。例えば、地元企業の商品購入等を想定しているのではないかということを教えていただきました。それから、基本的施策につきましては、事業の担い手の育成及び確保、地域企業の受注の機会の拡大、公正な取引の推進、地域企業の地域における社会的活動の推進、例えば防災備蓄等を盛り込んでおられるということで、あと、地域企業の創造的活動の支援として、地域企業相互の間及び地域企業と大学、文化芸術に関する活動を行う者等との間の連携及び交流の促進等を盛り込んでいるということで、非常に地域の特色に合った取り組みをされておられることがわかります。 そこで、本市でもやはり地方創生という時代において、独自性を生かした包括的な(仮称)地域企業支援条例を制定してはいかがかと考えますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 現在、本市では商工業振興の基本計画となる鹿児島市商工業振興プランを二十三年三月に策定し、各種施策に取り組むとともに、経済団体や大学、企業経営者等で構成する推進会議を設置し、プランの進捗状況の把握、調整等を行っております。このように同プランや現行の中小企業振興条例に基づき商工業の振興を図っているところでございますが、お触れの件につきましては、京都市の事例等を調べてみたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) みんなで鹿児島市にある企業を盛り立てていく、一緒になって地域活性化や雇用の推進、そして企業ができることをみんなで応援していく、そういった雰囲気をつくっていければいいなというふうに思っております。ぜひ研究調査され、本市独自の包括的な地域を支援する条例を制定していただきたいと要望しておきます。 次に、長寿企業等の顕彰制度の創設についてお尋ねします。 この件についてはこれまで質疑を行い、局長から、他都市の状況等を調査研究したいとの答弁でしたが、その後、特に何も伺っていませんでしたので、改めて伺うものです。 第一点、これまでの調査研究結果をお示しください。 第二点、制度創設により期待される効果をお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 長寿企業に対する顕彰制度について調査いたしましたところ、中核市では、顕彰事業に取り組んでいる自治体はございませんでした。なお、ホームページ等で事業実施を確認できた長野県や和歌山県につきましては、対象企業や審査方法などについて調べたところでございます。 なお、事業を実施している自治体によりますと、その効果としては、ブランドイメージの向上や起業家精神の高揚などが期待されているようでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 制度を創設している地域においては一定の効果があるということは確認いたしておきます。 そこで、本市でもこの制度の創設を行っていただきたいと思いますけれども、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 長寿企業を顕彰する制度の創設につきましては現時点では考えておりませんが、企業や経営者を表彰する制度としては、官民の団体でさまざまな取り組みがありますことから、長年にわたって地域に貢献しておられる企業等が顕彰されるよう、本市としても推薦等を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 私の調査によりますと、我が国は本当に長寿企業大国と言われるぐらい長く続く企業が多いということでございます。その是非というのもあると思いますけれども、やはり、長年地域に貢献していただいていることについては、市民みんなで表彰も行っていくということもいいのではないかというふうに思っておりますので、ぜひこの長寿企業等の顕彰制度の創設に向け、積極的な取り組みを進めていただくことを改めて要請しておきます。 次に、歩いて楽しいまちづくりについてお尋ねします。 その中で、まず、本市の歩いて楽しいまちづくりの現状について伺います。 笹川スポーツ財団による「スポーツライフに関する調査二〇一八」によりますと、日本人の年一回以上の種目別運動・スポーツ実施率は、ぶらぶら歩きを含めた散歩が三〇・九%と断然一位で、次に第二位がウオーキングで二五・四%となっており、第三位が軽い体操やラジオ体操などの体操で一九・六%、第四位が筋力トレーニングで一五・二%、第五位がボウリングで九・九%、第六位がジョギング・ランニングで九・六%などとなっています。日本人は歩くのが好きな国民と言えます。歩くことは健康増進維持など健康面への効果、気分転換など精神面への効果、地域コミュニケーションの熟成など社会面への効果、環境面での効果といった多様な点での効果効用をもたらし影響を与えます。日本ウオーキング協会では、ウオーキングは、健康・環境・教育・観光・交流の五つのKに同時に役立つものであり、持続可能な社会に向けた最も有効なライフスタイルであるとしております。 本市でもこの歩くという行為に着目し、公共交通機関の利用もあわせて各種計画にも歩くという概念を持ち込んでいると思いますが、歩いて楽しいまちというものは、市民のみならず観光客なども望むもので、今後本市でも、ハード・ソフトにわたって歩いて楽しいまちづくりを進めていくことが、魅力ある鹿児島市を構築することになると考えます。 そこでまず、本市の歩いて楽しいまちづくりについて伺います。 第一点、本市の基本的な考え方をお示しください。 第二点、関連する各種計画と施策、目標達成状況をお示しください。 第三点、これまでの効果と課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。 本市では歩いて暮らせるまちづくりの観点から、かごしまコンパクトなまちづくりプランを策定し、その推進に取り組んでおります。 そのような中、ソフト施策としては、中心市街地などには高次都市機能施設を、地域生活拠点などには生活利便施設を集約するよう誘導を図っております。達成状況や効果については策定から間もないこともありお示しできませんが、平成二十九年度におけるこれらの施設の拠点への建築は全体の五割にとどまっているところでございます。 また、ハード施策の一つとして取り組んでいる市道バリアフリー推進計画については、三十年度末時点で計画全体のおよそ九五%となっており、引き続き、安全かつ快適な歩行空間の形成に向けて計画的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) ほかの部局では特にこの歩くということについては着目されていないんでしょうかね。また確認もしたいと思いますけれども、全国では歩いて楽しいまちづくりへのさまざまな取り組みがあると仄聞しております。 そこで、先進的な他自治体の歩いて楽しいまちづくりへの取り組み事例について伺いますが、第一点、先進的な自治体名と計画等をお示しください。 第二点、特徴ある取り組みはどのようなものか。 第三点、それらの成果と本市の評価。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 立地適正化計画に基づく取り組みとしては、都城市では中心市街地に図書館やまちなか広場などを複合的に整備し、にぎわいを創出することにより、歩行者通行量が増加しており、先進的な取り組みと評価しております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 私の想定した答弁とはちょっと違う答弁だったんですけれども、都城市も一つの事例としてあります。例えば、私は、「歩くまち・京都」ということで、京都市が建設局なんですけれども、観光の観点で計画をつくっておられて、例えば車線の減少とかいうことを進めておられる。あるいは、例えば姫路市等においてはトランジットモールに積極的に取り組んでおられるというような事例なんかもお聞きしたかったわけですけれども、今、都城の事例だけ出されました。 そこでやはり、本市も人々のニーズを踏まえた魅力ある都市を形成するため、歩いて楽しいまちづくりに注力することが求められております。そのため、次期総合計画や都市マスタープラン、公共交通ビジョン、観光未来戦略等、各種計画で歩いて楽しいまちづくりの概念を施策の中心に位置づけてはいかがかと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 私のほうで一括してお答えいたします。 現在、本市において、歩いて暮らせるまちづくりの実現に向けて取り組んでいることに加え、国土交通省においても、居心地がよく歩きたくなるまちなかに関する方向性が示されていることから、各種計画の策定に当たっては、御提案も含めて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 歩いて楽しいまちづくりという総括的な聞き方でしたので、今後また各種計画策定等においては、国の方向性も示されていることから検討していきたいということで、そのことは了としたいと思います。 続いて、これに関連して、JR九州等の貨物・車両基地の郊外等への移転についてお尋ねします。 本市では現在、鹿児島中央駅を中心にJR九州等の鉄道輸送が行われており、駅は人々の移動拠点として重要な場となっております。この鉄道輸送を支えるために貨物・車両基地などが必要で、本市でも存在していると思いますが、本市が国際観光都市として魅力あるコンパクトな歩くまちを形成するに当たって再考する必要があるのではないかとの観点からお尋ねしてまいります。 そこでまず、貨物・車両基地等の現状について、その場所、面積、立地適正化計画等、本市のまちづくりの各種計画との関係等をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの貨物基地につきましては浜町にあり、面積はおよそ二ヘクタールで都市機能誘導区域内、また、車両基地は上荒田町にあり、面積はおよそ八・六ヘクタール、都市機能誘導区域外となっております。なお、用途地域についてはいずれも準工業地域となっております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 今、答弁いただいた場所ですけれども、皆さん、よく御存じの場所ですけれども、まずこれが鹿児島駅近くの貨物基地です。このようにかなり細長い形状であります。この基地により土地がかなり分断されているなということは感じるかと思います。実は、市民の皆さんから、かんまちあと貨物基地等もあるこの場所にサッカー等スタジアムをつくってほしいとの要望が私には最も多く寄せられております。もう無理なのでしょうか。次に、鹿児島中央駅南側の車両基地です。市立病院も近くにありますけれども、ここも本市の一等地だと思います。本市のまちづくりを考えるときに有効利用の観点からこのままではもったいない気がいたします。 そこで、これらの基地が現在の場所にあることで本市のまちづくりにとってどのような課題があるか認識をお示しください。 また、本市は過去にこれらの基地の移転協議を行ったことがあるのか、あった場合、その目的や経過はどうだったのか。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの基地周辺に関する土地利用規制上の課題としましては、工業系と住居系などの用途が混在していることなどが挙げられます。 また、お触れの車両基地については移転協議を行っておりませんが、貨物基地については、鹿児島駅周辺都市拠点総合整備事業において、平成十六年度から十八年度に実施した土地区画整理事業と連続立体交差事業の調査の中で地区内移転協議を行った経緯がございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきましたが、貨物基地については、皆様も御承知のとおり、過去そういう協議を行ったそうでございますけれども、事業そのものがなくなったということで協議も終わったというふうに承知しております。非常にもったいない都心の一等地なんですよね。 そこで、他都市では中心部から郊外等へ基地を移転した事例があるというふうに思いますけれども、移転主体や跡地の取得を含めた事例内容と効果をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) お触れの事例につきましては、姫路駅周辺において、兵庫県や姫路市が連続立体交差事業や土地区画整理事業を一体的に進める中で貨物基地等を移転し、土地の有効利用や交通の円滑化を図っているようでございますが、跡地取得などの詳細につきましては承知していないところでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 これが今説明いただきました兵庫県姫路市の事例であります。この山陽本線等の連続立体交差事業に合わせてやったということなんですけれども、姫路駅の近くにありましたこのような貨物と車両基地をそれぞれこのように郊外に移転し、跡地をコアゾーンやイベントゾーンとして、人々が歩いて楽しい拠点に生まれ変わらせようとしておりました。訪問いたしますと、以前にも増して多くのにぎわいがありました。やはり、市が責任を持って移転の事業を行ったというふうにお聞きしております。 そこで、最後になりますけれども、歩いて楽しいまちづくり推進のために、本市でも基地の郊外等への移転を検討してはいかがか、今後、各種計画等を策定時に検討を行ってはいかがかと考えますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) かごしまコンパクトなまちづくりプランでは、快適で利便性の高いまちを維持するために、中心市街地や地域生活拠点など、地域の核となる地区において、居住や都市機能を誘導する施策を推進することとしていることから、まずは歩いて暮らせるまちづくりの実現に向けて、現在取り組んでいる施策を着実に実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 局長はちょっと私の提案には乗らないという答弁でしたけれども、次期総合計画、あるいは都市マスタープラン、あるいは観光未来戦略等、あるいは交通に関する計画を含めて、やはり、そのときにどういったまちをつくっていくのかもう一度考えていく必要があるのではないかなと、全国にはいろいろな事例もありますので、ぜひ御検討いただきたいなと思います。風格のあるまちは歩いて楽しいまちだとの指摘もいただいております。 本市として、今後の計画策定においては、ハード・ソフトにわたり、歩いて楽しいまちを念頭に置いていただくことを改めて要請しておきます。また、その一つの取り組みとして、JR九州等の基地の移転も調査研究していただくことを要請しておきます。 次に、鹿児島市立美術館の魅力向上についてお尋ねします。 市立美術館は本市の誇る施設であり、その維持、活用は多くの市民が望むところです。今回は二点お尋ねします。 まず、松方コレクション展の開催について伺いますが、現在、東京の国立西洋美術館では、同館開館六十周年を記念して松方コレクション展が開催されており大盛況です。明治から大正、昭和にかけ、神戸の川崎造船所を三十年にわたって率いた松方幸次郎がヨーロッパで収集した美術品は数奇な運命をたどったようですが、その確かな鑑識眼によるコレクションは高く評価され、我が国の美術界にも大きな影響を与えております。 そこでまず伺いますが、この松方コレクションと鹿児島との関係が指摘されていますが、それはどのようなものか、改めて明らかにしてください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 松方コレクションは、本市出身の実業家でありました松方幸次郎氏が収集した美術品のコレクションでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 本市が生んだ宰相・松方正義さんの息子、松方幸次郎さんが収集されたコレクションということで、そこで、今年度開催されている国立西洋美術館での松方コレクション展について伺いますが、第一点、概要をお示しください。 第二点、本市立美術館では過去に松方コレクション展を開催しましたが、過去の展覧会との違いはどのような点か。 第三点、本市としての今回の展覧会への評価はどのようなものか。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お触れになった展覧会は、本年六月十一日から九月二十三日までの会期で約百六十点の作品や歴史資料が展示されており、同コレクションの収集と散逸の軌跡をたどることができる貴重な機会であると考えております。 本市におきまして、平成二十六年度に開催しました「西洋近代絵画と松方コレクション」展は、松方コレクション二十四点に他の作品五十二点も加え、西洋美術の流れを概観する趣旨のものでございました。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 答弁にはありませんでしたけれども、二〇一六年にロンドンで松方幸次郎が集めていたロンドン焼失分の保管作品リストが見つかったと、これが一九三九年のロンドンの倉庫火災で焼失した約九百点、約三百件の作品群の分、それから、二〇一六年、これまで所在不明と考えられてきたモネの大作「睡蓮、柳の反映」が著しい破損状態とはいえフランスで発見されたと、こういったことから、松方がコレクションを開始した一九一六年から実に百年の時を経て発見されたということもありますけれども、改めてコレクション展を開催したというふうにお聞きしております。 そこで、過去、本市が開催したときとまた状況が違っていると思います。本市立美術館で鹿児島にもゆかりがあり、すばらしい作品群を堪能できる松方コレクション展をぜひ改めて開催していただきたいと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市におきましては、先ほど申し上げましたとおり、二十六年度に開催しておりますことなどから、現在のところ考えていないところでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 教育長、やはり、ゆかりのある松方コレクション展については、鹿児島が率先して、この地域でもぜひ開催をしていただきたいなということで、今後ぜひ検討していただきたいと改めて要請しておきます。 次に、東京国立博物館、国立西洋美術館との連携強化についてお尋ねします。 東京都台東区の上野公園には博物館法に基づくさまざまな施設が存在し、にぎわいを見せておりますが、その中で、東京国立博物館と国立西洋美術館は、その質、量ともに我が国の文化芸術の中心を担う施設として常に注目されております。 先ほどの質疑で松方コレクションと鹿児島との関係で少し述べていただきましたが、建物が世界遺産に登録されている国立西洋美術館に加え、日本最古の博物館である東京国立博物館も鹿児島との関係性が注目されます。 そこでまず、東京国立博物館、国立西洋美術館と鹿児島との関係はどのようなものか改めてお示しください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 東京国立博物館は、本市出身の町田久成氏が創設に力を尽くし、初代館長を務めた博物館であり、国立西洋美術館は、当初、松方コレクションを収蔵するために建設された美術館でございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) いずれも本市にゆかりがあるということがわかりました。東京国立博物館の初代館長は元薩摩藩士で官僚の町田久成、その後、悲運も味わっておりますが、薩摩藩英国留学生十五名を率いており、若き薩摩の群像にもその銅像が建立されております。東京国立博物館では、平成二十八年に中村晋也先生による胸像がつくられ、本館から平成館に向かう間の敷地に建立されております。 そこで、両館と本市立美術館のこれまでの連携状況はどのようなものか明らかにしてください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 過去五年間で申し上げますと、東京国立博物館から三十年度に一点、国立西洋美術館から二十六年度に六点、本市立美術館が作品を借用しております。また、本市立美術館からは、東京国立博物館へ二十八年度に十三点の貸し出しを行っております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) よくある作品の貸し借りですね。これはあるということなんですけれども、やはり、人的な交流も含めてもう少し考える必要があるのではないでしょうか。 そこで、本市の文化芸術の水準を上げるために、本市にゆかりのある両館と企画展連携や職員交流、派遣など、連携強化を図ってはいかがかと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 両館は、貴重な文化財や美術品を数多く所蔵しているほか、特色ある取り組みも行っており、両館と連携した企画展の開催に関しましては、今後研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 企画展の連携については述べられましたけれども、やっぱり、人的な交流も含めて、ぜひ研究調査していただきたいと思っております。 最後になりますけれども、両館は、本市の先人たちの苦労の上に成り立っている施設であり、鹿児島はその生みの親とも言える地ではないでしょうか。両館と鹿児島との連携を強化することは、泉下の先輩たちもお喜びになると思いますし、本市の文化芸術の質を向上し、豊かさを実感する方策として市民にも喜ばれるのではないでしょうか。その一つの手段として、両館とのパートナーシップ宣言締結という方法もあり、本市だからこそできる取り組みではないでしょうか。ぜひ検討していただきたいと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) パートナーシップ宣言の締結につきましては考えていないところでございますが、お互いに全国美術館会議の会員でありますことから、これまで以上に両館との情報交換に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 教育長、今は考えていないということですけれども、ここはやはりずうずうしく、鹿児島はやっぱりゆかりがあるんだからということで、難しいと思いますけれども、向こうの館長さんとも話もして、パートナーシップ宣言も結びながら、そしていろんな取り組みも行っていくということに、ぜひ前向きに取り組んでいただきたい。調査研究していただければなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 最後に、桜島の景観保全についてお尋ねします。 鹿児島のシンボルと言えばやっぱり桜島、市民や多くの観光客を魅了してやまないこのシンボルは私たちの誇りとする場所です。一方で、多くの住民の方々も生活し、生活の安全を守るために砂防ダムなどの各種インフラ整備も積極的に行われております。 先日も桜島を訪問しましたが、このようなガードレールを見つけました。黒っぽいですね。皆さんもよく御存じのことだと思います。それからコンビニエンスストアもこのような状況になっております。これがローソンですね、こんなふだんとは違うイメージのカラーで、これがファミリーマートですね、皆様、有名ですので御存じのことだと思います。桜島では細部においても景観への配慮が行われているようです。 そこで改めてお尋ねしますが、桜島の景観保全の必要性をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 桜島は市内の至るところから雄大な姿をかいま見ることができ、名実ともに鹿児島のシンボルでございます。自然緑地や錦江湾と一体となったその雄大な眺望景観は鹿児島らしさを際立たせる重要な景観の骨格となるものであることから、今後とも保全していく必要があるものと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 大変わかりやすい答弁をありがとうございます。 そこで、この桜島の景観保全に関し、以下伺ってまいります。 第一点、景観保全の根拠となる法令等をお示しください。 第二点、法令等に基づいたこれまでの取り組みをお示しください。 第三点、これまでの成果と課題を明らかにしてください。 答弁願います。 ◎環境局長(玉利淳君) お答えいたします。 桜島における国立公園の区域内で工作物の新築等の行為を行う場合には、自然公園法の規定により、地域・地区の区分に応じて環境大臣の許可や届け出が必要でございます。なお、国の機関が行う行為については許可等は必要ありませんが、環境大臣と協議することと定められております。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 建設局が所管する景観保全の根拠となる法令等としては、景観法に基づく景観条例を初め、より具体的な方向性、景観ルール等を定めた景観計画、さらに屋外広告物条例がございます。 これまでの取り組みとしては、景観条例及び景観計画において、桜島の景観が保全されるよう桜島全域における一定規模以上の建築物の建築や開発行為等について、周辺の自然環境との調和に配慮するよう求めております。また、屋外広告物条例において、自然公園法の特別地域等を原則として自家用広告物以外は設置できない禁止地域に指定するとともに、色彩基準を設けるなどの規制を行っております。 これまでの成果としては、景観条例等に基づく規制誘導により百三十件の届け出等がなされるなど、制度の周知が図られてきており、良好な景観形成に寄与しているものと考えております。課題としては、平成二十年六月の同条例等の施行前に着手したものについては、周辺の自然環境との調和が図られていないものもあると考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 法令等にのっとった本市の取り組み等、そして成果と課題についてよくわかりました。 この美しい桜島ですが、ある画家の方から指摘がありましたのでお知らせしたいと思います。それは長年、桜島を描き続けておられる画家の羽田 裕さんからの指摘です。これは二〇一七年に羽田さんが描かれた「初秋の桜島」という作品のはがきを拡大したもので、画面が粗くなって申しわけございませんが、羽田さんはこのような美しい桜島をたくさん描いておられ、その絵の前に立ちますと、本当に身震いがします。今回、私が、はがきをこのパネルに拡大することに快く許可を与えてくださいました。この絵が飾られているのが千葉市にある我が国初の写実絵画専門美術館のホキ美術館です。その地階では幾つかの絵とともにスイッチがあり、それを押すと、作家の言葉がスピーカーから紹介される仕組みとなっていますが、羽田さんは、「三十年描き続けた桜島とその変化」とのタイトルの後で、次のようにメッセージを託しておられます。 「二〇一六年十一月十八日鹿児島空港に降り立つ。気温は東京よりだいぶ高く、紺碧の空に太陽が輝いている。北方には秋色に色づいた霧島山が見える。逆光の桜島(北岳)の頂上から徐々に裾野が見え、波静かな錦江湾に浮かぶ桜島がみえてくる。“好景観道路”と呼ばれるだけあって実に美しい。標高一千百十七メートルの雄大な北岳を目の前にして鳥肌がたつ。やがて噴火を続けている南岳が右肩から見えてくる。噴煙は穏やかだ。決めていた場所に到着。三十年ほど前から毎年、取材写生に来ている。毎年のように描き続けてきたがここにきて噴火を続ける南岳の中腹に砂防ダムがめだつようになった、初めて目にした大型ダムは、景観に配慮し褐色のコンクリートを使っていた。しかしその後のダムはすべて白色である。人間で例えると顔に白色絆創膏を貼ったようで見苦しい。画家は描きたくない物は描かないという方法があるが、写真家はシャッターを押さないと思う」。 私は、このメッセージにはっとさせられ、改めて鹿児島市街地から桜島を眺めてみました。これがぱっと見た姿ですが、改めて美しいと思いました。しかし、よく目を凝らしてみると、何やら目立つようなものが、気になるものが目につくようになり、羽田さんがおっしゃったことがわかってきました。だんだん大きくしますとこんなところが見えてまいります。これが地元の下のほうにある長谷川の工事、これは結構目立ちます。ただ住宅地の近くですからやむを得ない部分もあるかもしれませんが、これが山の中腹にある景観ですね。それからもう一つ、大きなばんそうこうと言ったのは恐らくこのようなものではないかなというふうに思います。鹿児島のシンボル桜島を美意識の高いプロの写真家がシャッターを押さないのが事実としたら実に残念なことです。 そこで、この羽田さんからの指摘に対する当局の見解はどのようなものか、なぜこのような景観になったのか、本市のチェック体制は十分だったか。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 桜島の直轄治山事業は、桜島地区民有林直轄地治山事業全体計画に基づき国において実施をされております。平成二十四年度以降の計画におきましては、着色を施すなどの景観対策が盛り込まれておりますが、お触れになった治山ダムについては十八年度に完成したもので、これらの対策が講じられていないところでございます。なお、全体計画の作成に当たりましては、本市も当初から委員として参画しているところでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 答弁いただきました。 インフラ整備においては本市に直接の権限がない工事も多いと思いますけれども、鹿児島市の桜島です。住民の安全性、利便性の確保と観光のシンボルとしての美しさを両立させる取り組みが求められているのではないかと思います。 そこで以下伺いますが、第一点、国への要望等を含め、桜島におけるさらに景観に配慮した公共事業を推進することへの見解をお示しください。 第二点、景観保全を進めるため、国、県、市、住民、有識者等との連携体制を強化することへの見解をお示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(鬼丸泰岳君) 治山事業の推進に当たりましては、桜島火山活動対策協議会による国への要望活動等を通じて、景観に配慮した施工をお願いしているところでございます。 また、事業の実施に当たりましては、事業内容の説明や意見交換を行う地元説明会を開催し、桜島の安全や景観に配慮した施工となるよう努めているところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(松窪正英君) 桜島における砂防事業については、国土交通省によると、「環境省との協議や全ての施設について内部の景観委員会で景観検討を実施し、景観への配慮を行っている。特に、景観への影響が大きく配慮が必要な箇所については、個別に学識者や地域の代表から構成される景観検討委員会を設置して検討を行い、景観に配慮しながら事業を進めている」とのことです。本市としても関係機関と連携を図り、引き続き景観に配慮した砂防施設の整備について要望を行ってまいります。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 今るるおっしゃいましたけれども、こういう状況というのが実際あるわけですね。やっぱりこれをまず改善することが先ではないでしょうか。 そこで、最後になりますけれども、桜島の景観保全に特化した条例やガイドライン等策定への見解をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(松窪正英君) 本市景観計画において、全市域を対象として配慮すべき景観形成基準を定めていることから、今後も引き続き、届け出等の手続の中で周辺の自然環境との調和に配慮するよう求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 今後は同じようなことがないようにするということはよくわかりましたけれども、今あるものについてやはり対応をしっかり考えていただきたい。そのために今後同じようなことがないように条例とかガイドラインなどもほかの事例も見ながら検討していただきたいなと思います。 私たちのシンボルが住民にとって居心地のいい場所であるとともに、来訪者にも美しく、何度も訪れたい、眺めていたいと思える場所であることを皆で協力して保全していきたいと思います。市当局には、その司令塔として活躍していただくことを念じております。 以上で、私の個人質疑を全て終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、井上 剛議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(山口たけし君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(山口たけし君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。              午 後 四時二十六分 延 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長  山 口 たけし         市議会議員  田 中 良 一         市議会議員  小 川 みさ子...