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  1. 鹿児島市議会 2018-12-01
    12月12日-04号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成30年第4回定例会(12月)  議事日程 第四号     平成三十年十二月十二日(水曜)午前十時 開議第 一 第五一号議案ないし第七〇号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件日程第一(日程追加)会議録署名議員の追加指名────────────────────────────────────────   (出席議員 四十九人)  一  番   中  元  かつあき  議員  二  番   霜  出  佳  寿  議員  三  番   平  山  タカヒサ  議員  四  番   園  山  え  り  議員  五  番   佐  藤  高  広  議員  六  番   瀬 戸 山  つ よ し  議員  七  番   杉  尾  ひ ろ き  議員  八  番   徳  利  こ う じ  議員  九  番   薗  田  裕  之  議員  十  番   し ら が  郁  代  議員  十一 番   松  尾  ま こ と  議員  十二 番   中  原  ち か ら  議員  十三 番   米  山  たいすけ  議員  十四 番   たてやま  清  隆  議員  十五 番   わ き た  高  徳  議員  十六 番   奥  山 よしじろう  議員  十七 番   柿  元  一  雄  議員  十八 番   志  摩  れ い 子  議員  十九 番   堀     純  則  議員  二十 番   井  上     剛  議員  二十一番   上  田  ゆういち  議員  二十二番   長  浜  昌  三  議員  二十三番   大  森     忍  議員  二十四番   伊 地 知  紘  徳  議員  二十五番   大  園  た つ や  議員  二十六番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  二十七番   川  越  桂  路  議員  二十八番   山  口  た け し  議員  二十九番   仮  屋  秀  一  議員  三十 番   中  島  蔵  人  議員  三十一番   古  江  尚  子  議員  三十二番   田  中  良  一  議員  三十三番   大  園  盛  仁  議員  三十四番   小  森  のぶたか  議員  三十五番   ふじくぼ  博  文  議員  三十六番   森  山  き よ み  議員  三十七番   三 反 園  輝  男  議員  三十八番   小  川  み さ 子  議員  三十九番   小  森  こうぶん  議員  四十 番   上  門  秀  彦  議員  四十一番   長  田  徳 太 郎  議員  四十二番   幾  村  清  徳  議員  四十三番   入  船  攻  一  議員  四十四番   う え だ  勇  作  議員  四十五番   平  山     哲  議員  四十六番   崎  元  ひろのり  議員  四十七番   秋  広  正  健  議員  四十九番   片  平  孝  市  議員  五十 番   平  山  た か し  議員────────────────────────────────────────   (欠席議員 一人)  四十八番   ふ じ た  太  一  議員────────────────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   福  田  健  勇  君  議事課長   船  間     学  君  総務課長   西  園  史  朗  君  政務調査課長 益  田  有  宏  君  議事課主幹  議事係長   上 久 保     泰  君  議事課主幹  委員会係長  西  田  慎  一  君  議事課主査  迫  田  洋  行  君  議事課主任  海 江 田  拓  郎  君────────────────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松  永  範  芳  君  副市長    松  山  芳  英  君  教育長    杉  元  羊  一  君  代表監査委員 中  園  博  揮  君  交通局長   鞍  掛  貞  之  君  水道局長   秋  野  博  臣  君  船舶局長   南     勝  之  君  総務局長   内  山     薫  君  企画財政局長 鉾 之 原     誠  君  危機管理局長 星  野  泰  啓  君  市民局長   白  石  貴  雄  君  環境局長   古  江  朋  子  君  健康福祉局長 上 之 園     彰  君  産業局長   山  下  正  昭  君  観光交流局長 山  口  順  一  君  建設局長   坂  元     浩  君  消防局長   中  園  豊  明  君  病院事務局長 有  村  隆  生  君  市長室長   松  枝  岩  根  君  総務部長   田  畑  浩  秋  君  企画部長   原     亮  司  君  企画財政局参事  財政部長   柿  元  孝  志  君  危機管理局次長尾 ノ 上  優  二  君  市民文化部長 上 四 元     剛  君  環境部長   池  田  哲  也  君  資源循環部長 西  山  孝  志  君  すこやか長寿部長         椎  木  明  彦  君  こども未来部長中  野  和  久  君  福祉部長   吉  田  幸  一  君  産業振興部長 鬼  丸  泰  岳  君  農林水産部長 大  迫  壮  一  君  観光交流部長 玉  利     淳  君  観光交流局参事  国体推進部長 湯 通 堂     直  君  建設管理部長 松  窪  正  英  君  都市計画部長 福  留  章  二  君  建築部長   前  田  博  之  君  道路部長   中  川  英  一  君  消防局次長  安  樂     剛  君  病院事務局次長西  村     司  君  交通局次長  小  倉  洋  一  君  水道局総務部長日  高  照  夫  君  船舶局次長  成  尾     彰  君  教育委員会事務局  管理部長   緒  方  康  久  君  選挙管理委員会事務局長         西     美 佐 男  君──────────────────────────────────────── 平成三十年十二月十二日 午前十時 開議 △開議 ○議長(山口たけし君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第四号のとおりであります。 △第五一号議案─第七〇号議案上程 ○議長(山口たけし君) それでは、日程第一 第五一号議案ないし第七〇号議案の議案二十件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △個人質疑(続) ○議長(山口たけし君) それでは、引き続き個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず、小森のぶたか議員。   [小森のぶたか議員 登壇](拍手) ◆(小森のぶたか議員) 平成三十年第四回市議会定例会に当たり、私は公明党市議団の一員として個人質問を行います。 初めに、休眠預金等活用法についてお伺いいたします。 本市は、行政改革大綱において、地域課題の解決に向け市民との協働の推進を掲げ、市民、NPO、民間事業者などの多様な主体と行政がそれぞれの知恵や力、強みを生かし、さまざまな分野で連携・協力し、協働によるまちづくりを推進しております。一方、NPOなどの多様な主体の多くは活動等に係る慢性的な財政難に悩んでおり、国の支援策の一つとしての休眠預金等の活用を大いに期待しているようであります。三十年一月に民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律、いわゆる休眠預金等活用法が施行されたようであります。 そこで、NPOなどの知恵や力、強みを生かし、さらにさまざまな分野での課題解決を図るべきとの立場から、お伺いいたします。 まず、同法の目的・概要及び活用のスキーム、地方公共団体の役割についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(白石貴雄君) お答えいたします。 休眠預金等活用法は、預金者等の利益を保護しつつ、休眠預金等に係る資金を民間公益活動を促進するために活用することにより、国民生活の安定向上及び社会福祉の増進に資することを目的としております。十年以上、入金、出金等の異動がない休眠預金等は、金融機関から預金保険機構に移管され、さらに、指定活用団体から資金分配団体民間公益活動を行う団体へと段階を経て助成金や貸付金などとして交付されます。また、地方公共団体については、国が定める基本方針において、休眠預金等に係る資金の活用には直接関与しないものの、民間公益活動を行う団体などをつなぐコーディネーターとしての役割を果たすことなどが期待されると示されております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 法の条文には民間公益活動を次のように定義してあります。人口の減少、高齢化の進展等の経済社会情勢の急速な変化が見込まれる中で国及び地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題の解決を図ることを目的として民間の団体が行う公益に資する活動であって、これが成果を収めることにより国民一般の利益の一層の増進に資することとなるものとあります。 そのことを踏まえ、引き続きお伺いいたします。 国が想定する休眠預金等の活用分野についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(白石貴雄君) 活用分野としては、子供や若者、また、日常生活等を営む上で困難を有する者の支援や地域活性化等の支援などに係る活動を想定しているようでございます。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 子供、若者、日常生活等を営む上で困難を有する者の支援などへの活用が期待されているようであります。 引き続きお伺いいたします。 休眠預金等の活用に関する国の今後のスケジュール及び本市のかかわりについてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(白石貴雄君) 現在、国において指定活用団体の年内の指定に向けた選定作業を進めております。平成三十一年には、国が基本計画を、また指定活用団体民間公益活動促進業務規程を策定し、その後、資金分配団体等を公募する予定となっております。運用に当たっては、基本原則の一つとして民間主導が明記されておりますことから、本市といたしましては、当面、国の動向等について情報を収集したいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 国の基本方針においては、その活用により、行政による公共福祉の増進効果に準じた効果や社会全体へのより大きな波及が期待され、また、地方公共団体の役割には、コーディネーターとして民間公益活動を行う団体や関係団体等が社会課題の解決に向けて集まる場を提供すること等により連携・協働することが望ましいとしております。国の動向等を注視していただき、NPOなどの多様な主体が子供や若者への支援など、民間公益活動休眠預金等を活用することにより本市の貧困家庭の子供やニート等への支援等につながるよう期待し、見守ってまいります。 新しい質問に入ります。 死亡に伴う行政手続についてお伺いいたします。 私も当事者として手続を行った際、複数の異なる窓口に何度も足を運んだ経験があることから、手続の簡素化、利便性の向上の必要性を痛感いたしました。 そこで、以下伺ってまいります。 まず、本市における手続の流れ及び市民への周知状況並びに課題についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(白石貴雄君) 死亡に伴う手続は、死亡届の後、必要な手続を関係部署で行っていただいており、主な手続については、市民便利帳やホームページに掲載しているほか、案内チラシを配布しているところでございます。手続に来られる方の多くが高齢者であることや、それぞれで手続の内容が異なることから、丁寧な対応が必要だと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 手続に来られる方の多くが高齢者であることや、それぞれで手続の内容が異なることから、丁寧な対応が必要との認識を示されました。私も窓口で手続を進めながら同じ思いを感じたところであります。 引き続きお伺いいたします。 他都市における死亡に伴う窓口業務の改善事例の概要及び評価に関し、総務省の公表事例で示されている別府市、松阪市についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(白石貴雄君) 総務省によりますと、別府市では庁内におくやみコーナーを設置し、また、松阪市ではそれに加えておくやみハンドブックを配布しており、それぞれ可能な範囲で対応しているものと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 総務省の資料によりますと、松阪市のおくやみコーナーの利用者アンケートでは満足度が九〇%以上とのことであります。各課の死亡に関する手続に必要な申請書を作成補助し、各課への案内、金融機関等での手続に必要な戸籍、住民票等の証明書取得もサポートしているとのことであります。これにより窓口での滞在時間の短縮や届け出漏れ減少による再来庁等の減少に寄与しているとのことであります。 引き続きお伺いいたします。 当局が把握されている手続等のワンストップ化に向けた国の動向についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(白石貴雄君) 国では未来投資戦略二〇一八において、デジタル・ガバメントの推進の中で個人向け行政手続等ワンストップ化の推進を図ることとされております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 国も個人向け行政手続等ワンストップ化の推進を図るとしているとのことであります。 そこでお伺いいたします。 本市における死亡に伴う行政手続の簡素化、利便性向上に向けた今後の取り組みについてお示しください。 以上、答弁願います。
    ◎市民局長(白石貴雄君) 今後の取り組みにつきましては、国の動向を注視しながら、また、他都市の状況も踏まえ調査研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 調査研究していかれるとのことでありますが、さきに触れた自治体の窓口改善事例のように、おくやみコーナー設置等についても検討されるよう要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 地球温暖化対策の推進についてお伺いいたします。 十二月は国が制定した地球温暖化防止月間であり、全国でさまざまな取り組みが展開されております。また、現在、国連の地球温暖化対策を話し合う会議であるCOP24がポーランドで開催されており、二〇二〇年以降の温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定の実施に必要なルールを採択できるかが焦点となっております。 そこで、本市における地球温暖化対策をさらに推進すべきとの観点からお伺いいたします。 まず、本市の地球温暖化対策アクションプランに基づくこれまでの主な取り組みに関し、国連の持続可能な開発目標二〇三〇アジェンダSDGsの十七の目標との関連と「COOL CHOICE」を含む内容及び課題についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎環境局長(古江朋子君) お答えいたします。 本市では、地球温暖化対策アクションプランに基づき、再生可能エネルギーの導入促進などの施策を展開するとともに、三十年度は新たに市民や事業者と一体となって普及啓発などを行う、かごしま市民みんなでつなごう「COOL CHOICE」推進事業を展開しており、これらの取り組みは、SDGsの目標の七、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や目標の十三、「気候変動に具体的な対策を」にもつながっていると考えております。課題といたしましては、本市の温室効果ガス排出量の約四割を占める運輸部門からの排出量の削減などがあると考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 本市の取り組みはSDGsの十七の目標のうち二つの目標につながっているとのことであります。課題としては、本市の温室効果ガス排出量の約四割を占める運輸部門からの排出量の削減などがあるようであります。 引き続きお伺いいたします。 本市が参加している気候変動イニシアティブについてお伺いいたします。 第一点、概要及び期待される効果。 第二点、直近の自治体数を含む参加団体数についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎環境局長(古江朋子君) 気候変動イニシアティブは、平成三十年七月に設立された気候変動対策に積極的に取り組む国内の企業や自治体、NGOなどの情報発信や意見交換を強化するためのネットワークで、脱炭素社会の実現に向けて社会全体の機運を高めていくことなどが期待されております。 参加団体は、十二月三日現在、三百六団体で、そのうち自治体は、本市を含む二十八団体となっております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 引き続きお伺いいたします。 参加団体としての本市の今後の取り組みについてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎環境局長(古江朋子君) 本市といたしましては、同ネットワーク主催のセミナーやイベント等への参加を通じて国内外の先進的な取り組みの情報収集などを行い、今後の温暖化対策に生かしてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 国連環境計画は最新の報告書において、去年一年間に世界で排出された温室効果ガスの量は五百三十五億トンと前年より一・三%ふえて過去最大となり、今の対策では二〇三〇年には五百九十億トンまでふえると指摘し、猛暑や大雨、洪水といった気候変動への影響を最小限にするため、世界の平均気温の上昇を二度未満に抑えるには、二〇三〇年の時点で少なくとも四百億トンまで減らす必要があり、各国は目標を大幅に引き上げる必要があると指摘しています。パリ協定では、締約国は産業革命前からの世界の平均気温上昇を二度未満に抑え、二十一世紀後半には温室効果ガス排出の実質ゼロを目標としており、我が国は同ガス排出量を二〇三〇年度までに、二〇一三年度比で二六%削減する目標であります。報道によりますと、環境省が最近発表した速報値では、二〇一七年度は八・二%減であり、国は対策を加速させる必要があるとの認識を示しているとのことであります。 そこで、森市長にお伺いいたします。 地球温暖化対策をめぐる国内外の動向をどのように認識し、今後どのように本市のアクションプランの見直し等に反映させ、「みんなでつなぐ 人と地球にやさしい環境都市 かごしま」を実現していかれるのか御所見をお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 小森のぶたか議員にお答えをいたします。 パリ協定やSDGsなど持続可能な社会づくりが国際的な潮流となる中、我が国を含め各国では、今世紀後半の脱炭素化に向け、それぞれが掲げた温室効果ガスの削減目標の達成を目指し、企業やNGO等も一体となって取り組みを進めております。また、現在開催中のCOP24でも締約国間で活発な議論が交わされており、温暖化対策は地球規模で対応すべき喫緊の課題であると考えております。このような中、地球温暖化対策アクションプランについては、二十九年度にパリ協定を踏まえた国の新たな中期目標に合わせ温室効果ガスの削減率を変更するなど見直しを行ったところであり、今後とも国内外の動向の把握に努め、的確に対応しながらプランを着実に推進し、「みんなでつなぐ 人と地球にやさしい環境都市 かごしま」の実現を目指してまいりたいと考えております。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 森市長より答弁をいただきました。 今後のCOP24における論議等を踏まえ、「みんなでつなぐ 人と地球にやさしい環境都市 かごしま」の実現を目指し、積極的な本市の地球温暖化対策の取り組みを要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 高齢者福祉の充実についてお伺いいたします。 最初に、高齢者いきいきポイント推進事業等についてお伺いいたします。 平成二十五年度の事業導入より五年が経過していることから、事業効果等を検証する立場で伺ってまいります。 まず、事業に関する概要、過去三年間の登録者数及び活動者数に関する実績の推移、効果、課題についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 高齢者いきいきポイント推進事業は、高齢者の社会参加や生きがいづくりを促進し介護予防を推進することを目的に、ボランティア活動等に対し換金等が可能なポイントを付与するものでございます。平成二十七年度から二十九年度までの登録者数及び活動者数を順に申し上げますと、登録者数、一千百二十二、一千百九十八、一千二百五十人、活動者数、二百二十六、二百五十九、二百五十六人となっております。外出機会がふえることなどにより生きがいづくりや介護予防が推進されたと考えておりますが、活動者数をふやすことが必要であると考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 過去三年間の実績の推移において、登録者数に対する活動者数の割合が二〇%前後となっていることから、課題としては活動者数をふやす必要があるとのことであります。 引き続きお伺いいたします。 全国的なモデル事業として取り組みが始まった稲城市の介護支援ボランティア制度について、以下お伺いいたします。 第一点、制度の概要及び介護予防効果に関する直近の検証結果。 第二点、評価についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 稲城市の介護支援ボランティア制度は、高齢者の地域貢献を奨励、支援し、介護予防を推進することを目的としてボランティア活動等に対し換金が可能なポイントを付与するもので、二十年度から実施しているものでございます。直近の実施報告書によりますと、活動による効果として、一年間で要支援・要介護認定者を七人抑制でき、一人ひと月当たり十・六円の介護保険料抑制効果があったと試算されております。 本市と比べ稲城市は活動者も多いことから、ボランティア活動内容等について参考とすべき点も多いものと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 稲城市の介護支援ボランティア制度は本市とほぼ同様の制度であり、直近の実施報告書によると、活動による効果として、一年間で要支援・要介護認定者を七人抑制でき、一人ひと月当たり十・六円の介護保険料抑制効果があったと試算されているようであります。 そこでお伺いいたします。 今後、稲城市の活動内容や効果検証の手法等を参考に、さらに本市の事業効果向上に取り組むべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 本市としては、登録者が活動しやすい環境を整えるため、効果的な事業の周知・広報や登録者と受け入れ施設のマッチングなどにさらに取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 登録者が活動しやすい環境を整えるため、効果的な事業の周知・広報や登録者と受け入れ施設のマッチングなどにさらに取り組んでいくとのことでありますが、改めて稲城市の活動内容や効果検証の手法等を調査の上、本市事業に生かされるよう要望いたしておきます。 次に、春日井市のハートフルパーキングについてお伺いいたします。 我が会派のさきの代表質疑において、国の未来投資戦略二〇一八などでイノベーションと新ビジネス創出を促進する観点から、生活の利便性向上や社会課題の解決に寄与することが期待され、個人等が保有する活用可能な遊休資産等をインターネットを介して他の個人等も利用可能とする経済活性化活動であるシェアリングエコノミーについて質疑を交わし、自治体等によるモデル的な取り組みとして、当局はハートフルパーキングなどの事例を示された経緯があります。今回、春日井市のハートフルパーキングについて直接調査をする機会を得ましたので、そのことも踏まえ、以下お伺いいたします。 第一点、事業の概要及び効果。 第二点、評価及び必要性に対する認識についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 春日井市のハートフルパーキング事業は、県のモデル事業により開発したシステムを活用し、訪問時に駐車場を必要とする介護サービス事業者等と無償で提供する近隣住民等とのマッチングを行うものであり、円滑な介護サービス等の提供に一定の効果があるとのことでございます。 本市においてもニーズはあるものと考えますが、春日井市によりますと、利用がやや伸び悩んでいるとのことであり、登録駐車場の拡大や事業者等が利用したい場所、時間帯のマッチング等に課題があるものと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 私どもの調査時にも同様の課題が示されましたが、登録駐車場の拡大に向け民間の各種団体への働きかけや春日井市の未利用市有地の活用を検討するなど、課題克服に向けさまざまな取り組みを進めておられました。 そこでお伺いいたします。 本市においても訪問医療・介護事業者等が在宅医療・介護サービスなどを円滑に提供するため、春日井市のハートフルパーキング等を参考に事業導入すべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 本市での事業導入につきましては、マッチングの問題やトラブルへの対応、民間有料駐車場への影響など課題も多いことから、現在のところ考えておりませんが、他都市での導入・運用状況を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 他都市での導入・運用状況を注視していくとのことでありますが、訪問医療・介護事業者等からは、在宅医療・介護サービスなどを円滑に提供するために、民間有料駐車場等が少なく高齢化が進む住宅団地からの導入を求める声も届いておりますので、今後の前向きな検討を要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 古民家等の活用についてお伺いいたします。 国は、二〇二五年度を終期とする住生活基本計画において、目標の一つである急増する空き家の活用・除却の推進における基本的な施策の一つに古民家等の再生、他用途活用を掲げております。本年三月、建設局が開催した日本などで古民家再生等に取り組むアメリカ人のアレックス・カー氏の講演を拝聴する機会がありました。氏は、古民家再生等が観光資源になるとともに、周辺の景観へも好影響を及ぼす事例を紹介されておりました。現在、全国古民家再生協会などの団体等が古民家等の再生、他用途活用に関し熱心に取り組まれております。 そこでお伺いいたします。 まず、古民家の定義及び活用により期待される効果についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) お答えいたします。 全国古民家再生協会によると、古民家は、昭和二十五年の建築基準法の制定時に既に建てられていた伝統的建造物の住宅と定義されております。古民家の活用により地域独自の伝統や建築技術が次世代に継承されるとともに、地域資源としてまちづくりや観光振興にもつながるなどの効果が期待されるものと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 引き続きお伺いいたします。 一般財団法人職業技能振興会が進める古民家鑑定士について、資格の概要。 本市における同資格保有者の人数及び活動状況をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 古民家鑑定士は、古民家の評価をすることを目的とした資格で、築五十年以上の日本の住宅で使われていた伝統的な工法並びに在来工法を理解し、そこに使用される伝統的な資材に精通し、持続可能な住環境を次世代に継承していくための知識と経験を兼ね備えた者とされております。 本市には現在九名おり、喜入町で鑑定実績があるとのことでございます。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 古民家鑑定士は本市には現在九名おられ、喜入町で鑑定実績があるとのことであります。 引き続きお伺いいたします。 一般社団法人全国古民家再生協会が進める木造空き家簡易鑑定士について、資格の概要。 本市における同資格保有者の人数及び活動状況についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 木造空き家簡易鑑定士は、全国古民家再生協会と全国シルバー人材センター事業協会が連携して進めているもので、シルバー人材センター会員のうち講習会修了者を鑑定士として登録し、空き家所有者へ活用可能性の判断などについてアドバイスなどを行っているようでございます。 本市シルバー人材センターには現在登録者はおりません。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 木造空き家簡易鑑定士は、全国古民家再生協会と全国シルバー人材センター事業協会が連携して進めているようであります。 引き続きお伺いいたします。 県内他都市における木造空き家簡易鑑定士の登録状況及び活動状況についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 県内では出水市など四シルバー人材センターに登録者がおり、湧水町及びいちき串木野市で鑑定実績があるとのことでございます。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 本市の物件に関し、いちき串木野市在住の鑑定士の鑑定実績があると仄聞いたしております。 そこでお伺いいたします。 国の住生活基本計画にある古民家等の再生、他用途活用に向け、古民家鑑定士のさらなる活用や本市シルバー人材センターと連携した木造空き家簡易鑑定士の登録など、本市での今後の古民家等の活用に向けた考え方についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) これまで古民家などの活用に係る相談はございませんが、空き家所有者などから相談があった場合は建築士などを空家活用アドバイザーとして派遣しており、古民家を含む地域資源となり得る空き家については、活用などに向けて関係課などとも連携を図りたいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 古民家等の再生、他用途活用に取り組む民間団体や本市シルバー人材センター等とも連携を図っていただき、国の住生活基本計画の目標を踏まえた今後の取り組みを要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 コミュニティ・スクールについてお伺いいたします。 これまで我が会派の代表質疑において、この件について質疑を交わした経緯があります。その後、学校運営協議会の設置の努力義務化やその役割の充実などを内容とする地方教育行政の組織及び運営に関する法律等が一部改正され、二十九年四月に施行されております。 そこでお伺いいたします。 国の教育振興基本計画における位置づけを含むコミュニティ・スクールの概要及び導入により期待される効果についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 コミュニティ・スクールは、育てたい子供像、目指すべき教育のビジョン等の実現に向けて、保護者や地域住民等が一定の権限と責任を持って学校運営に参加する学校運営協議会制度を導入した学校でございます。国におきましては、平成三十年六月に決定した第三期教育振興基本計画において本制度を全ての公立学校に導入することを目指すとしております。効果としましては、保護者や地域住民等の理解と協力を得た学校運営が実現するなどとされております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 コミュニティ・スクールは、国の第三期教育振興基本計画において全ての公立学校に導入することを目指すとしているとのことであります。 引き続きお伺いいたします。 コミュニティ・スクールの導入状況について、中核市の状況を含む全国の市区町村と県下市町村に分けてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 国の調査によりますと、コミュニティ・スクールを導入している市区町村は三十年四月一日現在で、中核市二十市を含む五百二十六市区町村でございます。 なお、県内では十三市町でございます。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 県内では、十三市町で導入が進んでいるようであります。 引き続きお伺いいたします。 本市立小中学校と地域との主な連携状況について、地域コミュニティ協議会を含めてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 現在、各小中学校におきましては、保護者や地域住民等から構成される学校評議員会等において学校運営に対する意見を伺うとともに、学校支援ボランティア事業等において地域住民による学習支援や登下校の見守りなどを行っていただいております。また、各学校もコミュニティ協議会に参加するなど、地域と連携した教育活動の展開に努めているところでございます。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 本市の各地域における学校運営協議会設置に向けた素地が固まりつつあると思います。現在の社会情勢等は複雑多様化しており、学校と地域が目標やビジョンを共有し、連携・協働する社会総がかりでの教育の実現が不可欠であります。 地域とともにある学校づくりへの転換を図る有効な仕組みとして、コミュニティ・スクールを本市においても導入すべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市としましては、二十九年度から、小中一貫教育及びコミュニティ・スクール鹿児島県連絡協議会に参加し、情報収集に努めているところであり、今後も各方面から研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 現在、小中学校の学校規模適正化・適正配置についても議論が重ねられていることも踏まえる中で、保護者や地域住民等の理解と協力を得た学校運営の実現につながるコミュニティ・スクールの導入を改めて要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 持続可能な開発のための教育(ESD)等についてお伺いいたします。 国の資料によりますと、一九九二年に開催されたリオサミットの際に持続可能な開発のために教育が極めて重要な役割を担うことが認識され、同サミット後、国連持続可能な開発委員会において、ユネスコが中心となって持続可能な開発のための教育のあり方について検討が進められ、ヨハネスブルグサミット実施計画の交渉過程で国内NGOの提言を受け我が国が提案し、各国政府や国際機関の賛同を得て実施計画文書に二〇〇五年から始まる持続可能な開発のための教育の十年の採択の検討を国連総会に勧告する旨の記述が盛り込まれたようであります。その後の国連総会で決議案を採択し、推進機関にユネスコが指定され、さまざまな取り組みが進められ、二〇一三年のユネスコ総会においては、二〇一五年以降のESDの枠組みである持続可能な開発のための教育に関するグローバル・アクション・プログラムが採択されております。 そこで、我が国が進めている持続可能な開発のための教育(ESD)についてお伺いいたします。 まず、ユネスコスクールを含むESDの概要及び具体的取り組み内容並びに評価についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) ESDは、環境破壊など地球規模の課題を自分のこととして捉え、身近なところから取り組むことを通して持続可能な社会を創造していくことを目指す教育であり、ユネスコスクールは、ユネスコの理想を実現するために平和や国際的な連携を実践する学校でございます。なお、国ではユネスコスクールをESDの推進拠点と位置づけ、環境学習や国際理解学習などを推進するとともに、新学習指導要領においても持続可能な社会の創り手の育成を掲げており、今後、各教科等で関連する内容を総合的に取り組む必要があると考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 新学習指導要領において持続可能な社会の創り手の育成を掲げており、今後、各教科等で関連する内容を総合的に取り組む必要があるとの認識を示されました。 引き続きお伺いいたします。 環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律、いわゆる環境教育等促進法の基本方針及び国の教育振興基本計画におけるESDに関する位置づけを国連の持続可能な開発目標二〇三〇アジェンダSDGsを含めてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 持続可能な開発目標、いわゆるSDGsは国連総会において採択された目標でございます。国におきましては、環境教育等促進法に基づく基本方針において、環境教育等の取り組みをこれまで以上にESDやSDGs等の関連を踏まえたものとしていく必要があるとされております。また、国の第三期教育振興基本計画におきましてもESDの推進が位置づけられているところでございます。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 国の第三期教育振興基本計画においてもESDの推進が位置づけられているとのことであります。 引き続きお伺いいたします。 本市におけるESDに関する各学校での取り組み状況及び課題についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市におきましては、各学校においてリサイクル活動や緑のカーテンづくりを通した環境学習、ALT等との授業や交流活動を通した国際理解学習など、体験的・問題解決的な学習を行っております。今後、各教科等で関連する内容を体系化して取り組む必要があると考えております。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 各学校においては体験的・問題解決的な学習を行っており、今後、各教科等で関連する内容を体系化して取り組む必要があるとの認識を示されました。 そこでお伺いいたします。 SDGsを含む持続可能な開発のための教育(ESD)を本市教育振興基本計画に位置づけ、今後取り組むべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市の教育振興基本計画における位置づけにつきましては、県の動向を注視しながら検討してまいります。 以上でございます。   [小森のぶたか議員 登壇] ◆(小森のぶたか議員) 答弁いただきました。 県の動向を注視しながら検討していかれるとのことであります。本市の児童生徒が持続可能な開発、社会づくりの主体者としてその一端を担えるよう今後の取り組みの強化を要望いたしておきます。 以上で、私の個人質問の全てを終了いたします。 ○議長(山口たけし君) 以上で、小森のぶたか議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、奥山よしじろう議員。   [奥山よしじろう議員 登壇](拍手) ◆(奥山よしじろう議員) 平成三十年第四回定例会に当たり、自民党新政会の一員として個人質問を行います。 質問の構成上、重複する部分があることをあらかじめ申し上げておきます。 まず初めに、ネーミングライツについて伺います。 地方公共団体の財源確保の一環として、施設命名権、いわゆるネーミングライツが全国の自治体において導入されておりますが、十一月二十七日の新聞報道によりますと、鹿児島県は県立鴨池野球場の三年間の命名権を鹿児島市の平和リース株式会社に売却し、愛称を平和リース球場とすると発表しております。鹿児島県としての命名権売却は、宝山ホール、白波スタジアムに続き三例目であり、企業と自治体がともにメリットを考え、ネーミングを生かしながら財源も確保できるというやり方は、自治体にとっても、企業にとっても双方両得と言えます。これまで本市議会におきましてもさまざまな質疑が交わされておりますが、今日まで本市としての導入には至っておりません。 そこで、以下伺います。 これまで当局においてネーミングライツの導入に関してどのような検討がなされてきたものか。 また、歳入確保の面からも本市施設へのネーミングライツの導入を図るべきと思うがどのようにお考えか。 さらに、現在の取り組み状況はどのようになっているか。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。 ネーミングライツは施設の管理運営に充てる財源となるなど、厳しい財政状況の中、新たな歳入確保策になるものと考えております。 このようなことから、二十九年度は、中核市や県内での導入状況を調査したほか、庁内にネーミングライツ導入委員会を設置したところでございます。 三十年度は同委員会等によりガイドラインの策定や本市施設への導入に向けての方策等について検討を進めているところでございます。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 今年度はネーミングライツ導入委員会においてガイドラインの策定と導入に向けての方策等について検討を進められているようであります。 それでは、この質問の最後に森市長に伺います。 本市におけるネーミングライツの導入について市長の今後の考え方をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 奥山よしじろう議員にお答えをいたします。 ネーミングライツは、施設の管理運営に充てる新たな財源の確保や市民サービスの向上、ひいては地域経済の活性化を図る上で有効な手段の一つとして、近年、多くの自治体においてその導入が進んでいるところであり、本市におきましても公共施設等総合管理計画の基本方針の一つに民間活力の活用を掲げ、公共施設等を活用した歳入確保策を推進することとしたところでございます。現在、これに基づきネーミングライツの導入に向け検討を進めているところであり、今後できるだけ早期に導入できるよう取り組んでまいりたいと考えております。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 森市長に答弁をいただきました。 本市の主な大型施設として私の頭に浮かぶのは、鹿児島アリーナや市民文化ホールなどでありますが、現在、当局とされてはネーミングライツ導入に向け検討を進めておられ、今後できるだけ早期に導入できるように取り組むとのことでありますので、今後の動向を期待しております。 新しい質問に入ります。 次に、情報格差解消に向けた光ファイバーの整備について伺います。 本市におきましては、市街地を中心に民間の通信事業者による光ブロードバンドサービスが提供されておりますが、未整備として残る中山間地域等においては、採算性の問題から現在のところ提供の予定がなく、インターネットによる満足なサービスが受けられない状況であります。そのことが市民や市内の事業者にとって大きな不利益となっており、情報格差が顕在化しております。今後、少子高齢化や労働力不足が深刻化していく中で情報基盤の果たす役割はますます大きくなっていくと考えられ、さらに進展していく情報化社会への対応と地域活性化のためにも光ファイバーの整備は必要不可欠であります。 そこで、以下伺います。 本市の光ファイバー未整備地域の状況はどのようになっているか。 また、未整備地域内の支所及び小中学校の光ファイバーの整備状況はどうか。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(内山薫君) お答えいたします。 電気通信事業者によりますと、本市の個人向けの光ファイバー未整備地域は、吉田、郡山、伊敷及び喜入などの地域の一部と桜島でございます。 次に、個人向けの光ファイバー未整備地域内にある支所では法人向けの光回線を、また、小中学校ではADSL回線を利用しております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 未整備地域内の小中学校ではADSL回線を利用しているようです。 そこで伺います。 携帯電話回線やADSL、光ファイバーのメリット・デメリットをお示しください。 また、若年層の定住促進の観点から光ファイバーの整備についてどのような見解をお持ちか。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(内山薫君) 携帯電話回線は光回線と同程度の通信速度で場所を問わず利用できますが、電波状況によっては通信が安定しない場合があり、ADSL回線は通信速度はやや遅いものの比較的安価で利用でき、光回線は通信速度が速く安定しておりますが、通信コストが高いといった特徴がございます。 次に、若年層の定住促進については、雇用や居住環境の充実などの取り組みも必要であることから、光ファイバーの整備が市民生活の利便性向上や地域の活性化に寄与し、定住につながる要因にもなるのではないかと考えております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただききました。 光ファイバーの未整備地域に住む方々にADSLの使用状況をお聞きいたしますと、特に夜間のインターネット利用者が多い時間帯になると動画が途切れたりするなどのふぐあいがあるようです。また、若年層の定住促進につきましては、光ファイバーの整備により市民生活の向上や地域の活性化に寄与し、定住につながる要因にもなるとの答弁でありました。 次に、八月三十日の新聞報道によりますと、霧島市は情報格差解消に向け中山間地域の光ブロードバンドの整備に着手し、二〇一九年度中の一部利用開始を目指し、事業費に八億五千七百万円をかけて整備を進めるようです。また、志布志市と南九州市でも自治体が実施主体となって整備が行われているようですが、県内で地方公共団体が実施主体となって光ファイバーの整備を進めている志布志市、霧島市、南九州市の整備状況をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(内山薫君) 三市の整備状況でございますが、志布志市は平成二十二年七月から約一年かけて整備を実施しており、世帯カバー率は四七%から一〇〇%となったようでございます。霧島市は三十年度から四カ年の整備を予定しており、世帯カバー率は八三%から九二%に、南九州市は三十一年度から三カ年の整備を予定しており、世帯カバー率は六九%から九九%を目標としているようでございます。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 地方公共団体が実施主体となって整備を行っている状況について答弁をいただきました。 政務調査課に依頼した調査によりますと、本市の整備状況は八八・九%とのことでありますが、志布志市の世帯カバー率は既に整備が完了しており、一〇〇%、南九州市が九九%、霧島市が九二%を目標として整備を進めておられます。本市としても地方公共団体が実施主体となって情報格差の解消を図るべきだと考えますが、見解をお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(内山薫君) 光ファイバーの整備に当たっては、いわゆるIT基本法により民間が主導的役割を担うことを原則とされていることから、これまで住民の方などの要望を事業者にお伝えするほか、全国市長会などを通じて通信環境の改善促進に対する国の支援措置を要望してきているところでございます。本市の未整備地域の整備については、長期安定的な財源の確保や事業者との調整等が必要となりますので、引き続き、国の支援措置等に関する動向や高速無線など、通信手段の多様化の状況などを注視してまいります。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 光ファイバーの整備につきましては、原則では民間が主導的役割を担うとなっておりますが、志布志市や霧島市、南九州市のように地方公共団体が施策を策定し実施している例もありますので、本市における未整備地域に光を当てていただき、情報格差解消に向け善処されることを強く要請するとともに、本件については今後も注視してまいります。 新しい質問に入ります。 次に、市公共用地における政治活動用ポスターの設置について伺います。 最近、市道沿いに設置された明らかに法令に違反しているのではと思われる政治活動用ポスターが多く散見されます。市道等の公共用地における政治活動用ポスターの設置は、選挙の公正性や施設管理上、問題があると思われ、また、道路景観を著しく阻害していると感じます。 そこで、管理者である当局は、そのような実態をどのように捉え、対処しておられるのか、以下数点伺います。 初めに、市道上などに設置されたこれらのポスターは、公職選挙法、道路法においてどのような位置づけがなされているのか、それぞれ法令上の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) お答えいたします。 政治活動用ポスターは、道路法第三十二条第一項に規定されている道路占用許可物件に該当しないため、市道上には設置できない物件となります。 以上でございます。 ◎選挙管理委員会事務局長(西美佐男君) お答えします。 公職の候補者等が選挙前の一定の期間を除く平常時において掲示する政治活動用ポスターについては、公職選挙法により、ベニヤ板等の裏打ちの禁止や掲示責任者及び印刷者の表示義務などの規制がございます。また、他人の工作物等に掲示しようとするときは施設の所有者等の承諾が必要とされております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 答弁にもありますように市道上などには設置できないこれらのポスターでありますが、歩道上にコンクリート製の土台とともにベニヤ板で裏打ちされ設置されたものや市道のフェンスに設置されたもの、または、本市公園の擁壁に設置されたもの等さまざまであります。 そこで伺います。 現在、市道上に散見される違法ポスターの状況を当局はどのように把握しているか。 また、設置者への指導状況とその後の是正状況の確認はどのようになっているか。 さらに、罰則規定についてはどうなっているか。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 市道上のポスターは、道路パトロールや通報により設置場所を把握し確認を行っているところです。 違法性があった場合は、設置者などへ不法占用物件があることを説明した上で、早急な撤去を指導しております。また、指導後は撤去確認を行っております。 罰則規定は、道路法第百二条第三号により一年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処するとなっております。 以上でございます。 ◎選挙管理委員会事務局長(西美佐男君) ポスターについては、市民の通報等があった際に現地調査を行い、法に抵触するおそれがあると思われるものについては設置者に対して撤去を要請し、是正の確認をしております。 なお、法の規定に違反して文書図画を掲示した者は、二年以下の禁錮または五十万円以下の罰金に処するとされております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 道路管理課にお聞きしましたところ、違反ポスターの是正指導をした後、直ちに撤去されずそのままのケースもあるようです。最近の状況には目に余るものがあると感じておりますので、違反ポスターの掲示者に対する改善指導の徹底を要請しておきます。 新しい質問に入ります。 次に、西郷どん大河ドラマ館について伺います。 同館は、ことし一月十三日のオープン以来、大河ドラマ「西郷どん」の進行に合わせて施設内の展示内容などを変え、来館者が何度足を運んでも楽しめるようにするなど、積極的な来館者増への取り組みもなされたようです。途中、六月以降の自然災害等もあり、来館者数の落ち込みもあったようですが、現在、当初目標とした入場者数に着々と近づいているようであります。 そこで、以下伺います。 直近の入場者数をお示しください。 また、昨年末に鹿児島銀行の配慮で県内の全小中学生に特別招待券を贈呈されており、十月には県内の小中学校を通じて児童生徒への利用の呼びかけも行われたようでありますが、かぎん特別招待券の現時点での利用状況についてお示しください。 さらに、現在の展示内容と来館者の感想をお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 西郷どん大河ドラマ館の入場者数は、十二月九日現在、四十八万一千七百三十二人でございます。 かぎん特別招待券につきましては、配布枚数約十三万九千枚のうち、同日現在、六千七百六十六枚が利用されております。 展示につきましては、十二月一日に最後の展示がえを行い、一年間のドラマを振り返ることができる内容となっております。来場者からは、「見応えがあった」、「いろんな体験ができてよかった」などの御意見をいただいております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 十二月九日現在の入場者数が四十八万一千人ということでありました。達成目標の五十万人が目前に迫ってきております。 そこで、目標入場者数を五十万人とした理由と一月十四日の閉館まであと約一カ月となりましたが、目標達成への意気込みをお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 目標入場者数につきましては、篤姫館の実績や他のドラマ館の状況を考慮して設定したところであり、年内の目標達成はもちろんのこと、さらなる上積みに向け情報発信や正月三が日の抽選会などの各種イベント等に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 目標入場者数の達成につきましては、閉館日を待つことなく年内に達成し、さらなる来館者増に向け正月三が日も休みなくイベント等に取り組まれるとのことでありました。いよいよNHK大河ドラマ「西郷どん」のテレビ放送も今週の日曜日で最終回となりました。閉館までの万遺漏なき対応を要請いたしておきます。 新しい質問に入ります。 次に、小中学校の学校規模適正化・適正配置について伺います。 本件については、教育委員会において平成二十八年に設置した鹿児島市学校規模適正化検討委員会から、平成二十九年十月に学校規模適正化・適正配置に関する提言を受けた後、パブリックコメント手続を経て、三十年三月に基本方針が策定されたところです。また、この基本方針の策定を受け、七月以降、各地域において住民説明会が開催されており、私も地元の小学校で開催された説明会に出席いたしました。説明会では統廃合を前提にしたものではないとの説明でありましたが、他都市においては望ましい学校規模に基づく学校配置の基本指針を策定後に再編計画をつくり、実際に統廃合に至った事例が見受けられます。 そこで、以下伺います。 まず初めに、説明会の目的について改めてお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 学校規模適正化・適正配置に関する説明会につきましては、学校の規模によるメリット・デメリットや適正化の手だてなどについて保護者や地域の方々と認識を共有する中で、子供たちのよりよい教育環境づくりに向けた検討を行うために実施しているところでございます。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 説明会開催の目的が子供たちのよりよい教育環境づくりに向けた検討を行うために実施しているとの答弁でありましたが、市民の方々には抽象的で、よくその意味がわからないのではないかと考えます。 次に、統廃合に対する危機感の大きい地域ほど説明会の参加者が多かったのではないかと推察いたします。これまで市内五十八カ所で住民説明会が開催されたと伺っておりますが、参加者の多かった住民説明会の状況と出された主な意見についてはどのようなものがあったか。 さらに、小規模校のある地域の方々から、学校の統廃合により地域と学校が合同で開催している運動会や行事等が行われなくなるのではないかということを心配する声が多く聞かれますが、学校統廃合による地域コミュニティーの衰退について見解をお聞かせください。 この質問の最後に、本市の方針と今後のスケジュールについてもお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 説明会の参加者数につきましては、多い順に申し上げますと、吉田小、九十七、錫山小、七十一、生見小、七十、前之浜小、五十七、皆与志小、四十四人などでございます。説明会での主な意見としましては、「小規模校であっても学校は残してほしい」、「統合は必要であり、保護者や地域の思いを酌みながら進めてほしい」などがございました。 今後の検討に当たりましては、地域コミュニティーについても保護者や地域の方々と認識を共有する中で関係部局とも連携しながら取り組む必要があるものと考えております。 基本方針におきましては、将来を担う子供たちの豊かな感性や一人一人の可能性を伸ばしていく教育を実現していくために、子供たちにとってよりよい教育環境を整備し、充実していくこと、保護者や地域の方々の学校に対する思いや願い、地域の実情を踏まえながら十分に協議を行い、理解と協力を得られるよう努めること、全市的な視野に立って取り組むことを基本的な考え方としております。また、今後のスケジュールにつきましては、保護者や地域の方々の御意見等も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [奥山よしじろう議員 登壇] ◆(奥山よしじろう議員) 答弁をいただきました。 小規模校等の中には、その小中学校が地域コミュニティーの核になっているケースが多いと考えられます。今後、保護者や地域の方々の学校に対する思いを十分に配慮していただき、検討を行っていただくことを要請いたしておきます。 以上で、私の個人質問の全てを終了いたします。 ○議長(山口たけし君) 以上で、奥山よしじろう議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 前十一時 十一分 休 憩            ─────────────────              午 後 零時五十八分 開 議 ○議長(山口たけし君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 △会議録署名議員の指名(日程追加) ○議長(山口たけし君) ここで、本日の日程に追加し、会議録署名議員の指名を行います。 今議会の会議録署名議員として指名いたしました川越桂路議員が不在でありますので、本日の会議録署名議員として仮屋秀一議員を追加指名いたします。 次は、田中良一議員。   [田中良一議員 登壇](拍手) ◆(田中良一議員) 平成三十年第四回市議会定例会に当たり、自民みらいの一人として個人質疑を行います。 まず、観光鹿児島のシンボル的存在である錦江湾と桜島の呼称に関し、その由来と市民への啓発についてお伺いします。 今、観光都市鹿児島には国内外から多くの観光客が訪れています。錦江湾や桜島の名前を教えてほしいとの問いに対して対応ができず恥をかきましたとの市民の声を受けて質疑をしたのであります。 そこで質問の一点目、市民等の理解についてでありますが、第一点、啓発に関し、八年前の当時の教育長の答弁とこれまでの市民、観光客などへの情報発信の状況。 第二点、果たして市民は理解できているか。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 桜島や錦江湾の呼称の由来につきましては、ホームページ等を利用した周知方法について研究してまいりたいとお答えし、これまで市のホームページや市民のひろば等で紹介しておりますが、市民等の理解は十分ではないと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 市民の理解は十分ではないとの御答弁でした。 そこで、錦江湾の呼称の由来についてお伺いします。 第一点、島津氏第十八代当主島津家久の加治木・黒川岬で詠んだ和歌が由来であるということについての市や県の文化財審議会の考え方とその和歌の内容。 第二点、市教育委員会の見解と確定事項と理解してよいのか。 答弁をお願いします。 ◎教育長(杉元羊一君) 錦江湾の呼称の由来につきましては、平成二十一年度の本市文化財審議会におきまして、明治時代中期ごろから「錦江湾」という別称が使われているが、この「錦江」の呼称は、島津氏第十八代当主家久の歌にちなみ、加治木島津氏第六代久徴が黒川を錦江と呼ぶとの碑を建立したことに由来するとの一定の結論が出されております。なお、県の文化財保護審議会の考え方は示されていないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 御答弁いただきました。 錦江湾の呼称の由来については一定の結論が出されているとのことです。引き続き、桜島の呼称の由来についてお伺いします。 第一点、これまで桜島の呼称の由来と言われております四つの仮説についてでありますが、一つ目、四つの仮説の内容及びその仮説が言われたのはいつごろからですか。 二つ目、仮説の信憑性について、また積極的な啓発に値するのかお聞かせください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 四つの仮説のうち、第一の十世紀中ごろの大隅守桜島忠信の名に由来するとする説、第二の桜島の神社にコノハナサクヤヒメが祭られていることからサクヤ島が転じたとする説、第三の古代の大噴火で桜島が海上にあらわれたとき、桜の花びらが海面に浮かんだとする説の三つにつきましては、江戸時代後期に薩摩藩が編さんいたしました三国名勝図会に記載されております。第四のサは接頭語、クラは断崖、急な斜面を持った山、ジマは文字どおり島をあらわすという説につきましては、昭和五十六年に発行されました古代地名語源辞典に記載されております。 文化財審議会では、第一と第二の説につきましては、一般的に人名が地名の起源になることは少ないという疑問点があり、第三の説につきましては桜島の火山活動は有史以前に始まったことから考えて不自然であり、第四の説につきましては根拠を示す史料がないことから呼称の由来については確定できないという結論に至っており、広報等は行っていないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 次に、桜島の呼称の由来についての文献等を踏まえた史実をお聞かせください。 一つ目、平安時代から現代までの桜島の呼称の変遷。 二つ目、桜島の呼称が文献等で初めて示された点についてでありますが、平成二十一年までの文化財審議会では、室町時代、一五二三年の高僧巣松軒以安の漢詩であったこと及びその漢詩の内容について。 三つ目、平成二十二年の新たな発見、それは室町時代の一五二三年よりさらに十一年早い一五一二年の島津当主等との舟遊び、タカ狩りを行った際に高僧巣松軒以安が歌った漢詩が初出であることについての市文化財審議会の見解、また、その後の審議会の調査は行われたのか。 四つ目、高僧以安が伝えた乱道集に述べられている内容、以安の言葉。 五つ目、応仁年間に続く文明年間の桜島大爆発、大降灰とその後の桜の木々の群生との関連についての市文化財審議会委員の考え。 以上について答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 桜島の呼称につきましては、平安時代は「鹿児島」、「志摩」であったものが中世は「向島」などと称されるとともに、漢詩などには「桜島」の呼称も見られます。近世においては「向島」、「桜島」の呼称が併用されておりましたが、一六九八年の藩の命令により「桜島」が正式な呼称となり、現在に至っております。 桜島の呼称につきましては、お触れになりましたとおり、平成二十一年度までは一五二三年の僧以安の漢詩であると認識されていたところであり、内容は、いっぱいの花が雲やかすみのように、また春風が吹いて花びらが雪のように見える様子を歌ったものでございます。 一五一二年の漢詩につきましては、平成二十一年度新たに発見されたもので、文化財審議会におきまして現時点では桜島が使われる一番古い文献とされたところでございます。 三国名勝図会では、僧以安が乱道集において自分が歌集で桜島を使うようになってから後世の人たちも使うようになったと述べたと記載されております。 文化財審議会の植物担当の委員によりますと、噴火後の裸地に桜が数多く生育した可能性はあるとのことでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 御答弁いただきました。 引き続きまして、漢詩を詠んだ高僧以安と薩南学派の祖である桂庵玄樹との関係及び島津当主等とのつながりをお聞かせください。 七つ目、改めて高僧巣松軒以安とはどのような方ですか。 八つ目、桜島の呼称が公式に使われたのはいつなのか、誰が、その目的もあわせてお聞かせください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 僧以安は京都の人で、桂庵玄樹を慕い、一五〇一年に鹿児島を訪れ、島津氏第十一代当主忠昌から第十四代勝久までを初め、多くの者が以安に学んだということでございます。 新薩藩叢書によりますと、僧以安につきましては、小さいときから学問に励み、漢詩を得意としていたのではないかと考えられます。 桜島町郷土誌によりますと、一六五九年に老中松平信綱から島津家第十九代当主光久へ送った献上品に対する礼状に「桜島ミカン」の記述があり、これが初めて公式に桜島が使われたものではないかと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 次に、史実や文献等を踏まえた桜島の呼称の由来についてでありますが、一つ目、当時の京都での応仁の乱を逃れ、薩摩の招聘に応じた桂庵玄樹と薩南学派の樹立の時代、多くの高僧たちの薩摩への憧れと学びを求めて薩摩への来訪、そして島津当主等との学びと舟遊びなどの時代背景の中で、ちょうど文明年間の大爆発後の桜の木々の群生と花々のかすみのごとき、雪のごときに見える島模様を喜び感動を詠んだ漢詩から生まれた呼称「桜島」であるのではという考え方についての見解をお聞かせください。 二つ目、江戸中期、徳川幕府への献上に使用された名称が「向島ミカン」ではなく「桜島ミカン」とされた理由を。 三つ目、改めて史実や文献等を踏まえた桜島の呼称の由来について。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 文化財審議会においては、桜島の初出史料は僧以安の詩歌であるが、これが桜島の呼称、名称の由来であるとは確定できないとされております。 名称変更の理由につきましては確認できないところでございますが、江戸の向島との混同を避けるためなどの説もあるようでございます。 文化財審議会におきましては、桜島の呼称の由来につきましては、どの説も疑問点があったり根拠となる史料がなかったりすることから、現在のところ確定することはできないとされております。今後の新たな史料の発見や専門家による調査の成果を期待してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 文献等による桜島の名前の初出史料が高僧以安の漢詩であることは平成二十二年の市文化財審議会で新たに確認されていますが、しかし、その後は、この件に関しての市文化財審議会は開かれていないようであります。三国名勝図会での乱道集における高僧以安の自分が歌集で桜島という呼称を使うようになってから後世の人たちも使うようになったという言葉は大変興味深い発見であると思われます。 錦江湾と桜島の呼称の由来に関し一定の整理ができることに期待するところですが、さらに市民や観光客へどう啓発していくかについてであります。 第一点、これまでの啓発の方法、やり方をお聞かせください。 第二点、本港区北埠頭やウオーターフロントパーク、祇園之洲や石橋記念公園、新港やマリンポートかごしまなどで案内掲示板等を設置してはどうですか。 第三点、その他、新しい啓発の方法等について御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 周知等につきましては、これまでホームページ等による情報発信を行っておりますが、必ずしも十分とは考えていないことから、今後、錦江湾と桜島の呼称の由来についてホームページ等の充実に努めてまいりたいと考えております。 また、案内掲示板等の設置や新しい周知方法等につきましては、今後関係部局とも連携を図りながら研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 御答弁いただきました。 錦江湾と桜島の呼称の由来について、市・県民や観光客に正しく啓発することは、観光鹿児島の情報発信と市・県民の郷土への愛着などにつながる大きな武器になるものと考えます。教育長、さらに御尽力されますことをお願い申し上げます。 新しい質問に入ります。 住吉町十五番街区一帯の現状とこれまでの利用計画、売却の動き等についてお伺いします。 県においては鹿児島港本港区エリアのまちづくりに関し検討委員会が設置され協議が進められているところであります。住吉町十五番街区は本港区エリア内に含まれていますが、その南側に連続する遊漁船だまりについては何ら協議の対象になっていないようであります。 そこでまず、これまでの経緯等を含め、住吉町十五番街区及び南側遊漁船だまり一帯についてお尋ねしますが、第一点、現状と認識についてどのように考えておられるか。 第二点、平成五年の県の港湾計画において遊漁船だまりの移転、跡地計画の概要をお聞かせください。 このパネルをごらんください。一帯の現在の状況であります。こちらが住吉町十五番街区です。面積は二万四千平方メートル、そのうち、なぜか入り口付近の四千平方メートルだけを駐車場として不動産会社に貸しております。そして南側に続いているのが約二百隻にも及ぶ遊漁船だまりです。この遊漁船だまりの移転がなぜいまだに二十五年たった今も全く進展しないのかお聞かせください。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) お答えいたします。 住吉町十五番街区は、現在、県においてその一部を駐車場用地として民間事業者に貸し付けられており、同街区南側の城南船だまりは遊漁船などに利用されております。また、城南船だまりについては、平成五年改定の鹿児島港港湾計画において区域の一部を埋め立てて臨港道路を整備し、残りの区域については現在と同様に小型船だまりとすることとされております。 鹿児島港については、現在、新港区の整備や臨港道路鴨池中央港区線の整備などを優先的に取り組まれており、当該地の整備時期については示されていないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 質問を続けます。 第四点、住吉町十五番街区及び南側遊漁船だまり一帯の連携した一体的な土地利用の必要と市、県の発展に向けた対応についてどう考えておられますか、見解をお聞かせください。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 城南船だまり背後地は、かごしま都市マスタープランで産業物流・港湾業務ゾーンとして位置づけられ、港湾業務に関連した民間の事務所や倉庫などを中心とした土地利用が図られております。一方、住吉町十五番街区は、広域交流・業務ゾーンとして位置づけられ、現在、県の本港区エリアまちづくりにおいてドルフィンポート敷地などと一体的な土地利用が検討されておりますが、城南船だまり背後地は同エリアに含まれていないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 六十万都市鹿児島の重要なまちづくりです。遊漁船だまりの移転の早期実現と一帯の土地利用は不可欠と考えます。かごしま都市マスタープランへの反映と県との協議を真摯に行っていただきたいと強く要請いたします。 次に、住吉町十五番街区のこれまでの利用計画についてお伺いします。 第一点、昭和九年、埋め立て時の状況とその後の土地利用の流れをお示しください。 第二点、平成七年、鹿児島港ポートルネッサンス21事業推進協議会における利用計画とその後の断念とその理由をお聞かせください。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 住吉町十五番街区は昭和九年から十年にかけて埋め立て造成がなされ、鹿児島市中央卸売市場やその附属店舗などに利用され、終戦後には一部に民間の建物ができております。その後、三十年には市住宅公社の洲崎団地が竣工しましたが、四十二年には魚類市場、五十一年には青果市場、平成六年には花卉市場が移転し、二十年には洲崎団地、二十二年には住吉分庁舎などが解体撤去され、その後、更地化されております。 また、平成七年三月に策定された鹿児島港本港区ウオーターフロント開発基本計画において展示場などの整備が計画されましたが、住民などの理解が得られず、事業実施のめどが立たなかったものでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 昭和九年の埋め立て造成の際、鹿児島市が埋め立て事業費の五五%を負担し、県は四五%を負担しており、主に市中央卸売市場用地として造成されたと聞いていますが、間違いありませんか。 再答弁をお願いします。 ◎建設局長(坂元浩君) 事業費負担についてはお触れのとおりでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇]
    ◆(田中良一議員) 平成七年のウオーターフロント開発基本計画は事業実施のめどが立たず平成十四年には白紙となったようであります。その後、平成二十年に県は突然、二十三年春の九州新幹線の全線開業に向けて、住吉町十五番街区の更地化をポートルネッサンス21事業推進協議会に提案していますが、その概要と目的をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 住吉町十五番街区は、二十年当時、古い建物と空き地が混在し、景観が損なわれている状況にあったことから、同年七月に開催された協議会において、当面、九州新幹線の全線開業に向けて更地化を進めていくとされたところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 住吉町十五番街区の更地化は建物等だけではなく、土地の賃貸や権利関係を含めてのものでありました。そして、県の更地化の真の目的は何と住吉町十五番街区の売却でありました。 四点目、ポートルネッサンス21事業推進協議会の解散について、また、前知事による更地化後の住吉町十五番街区の大型民間病院への売却計画について、さらに、そのことについての市長及び市当局の認識についてお聞かせください。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) お触れの協議会については、鹿児島港本港区において、ドルフィンポート、かごしま水族館などの整備やイベントの開催など新たな交流人口やにぎわいが創出されたことから所期の目的をほぼ達成したものとして、二十五年三月に県、市、商工会議所同意のもと解散されたものでございます。また、お尋ねの計画については同年五月に新聞報道があったことを認識しております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 ポートルネッサンス21事業推進協議会の県による解散は、ただその存在が県の大型民間病院への売却計画にとって大きな壁、邪魔になったからと思われます。 質問の第五点、平成二十年度、市中央卸売市場の整備計画検討委員会での総合市場化への強い要望の経過及びパブリックコメント等における市民の総合市場化への要望の概要と、そのときの住吉町十五番街区の土地利用の内容はどのようなものでしたか。 答弁願います。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 中央卸売市場整備計画策定時に実施しました検討委員会やパブリックコメント等におきまして、青果・魚類の両市場を統合して整備を行う総合市場化を望む意見等があり、その中に住吉町十五番街区を用地とするものもあったところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 平成二十年当時は既に住吉町十五番街区の大型民間病院の売却計画が進んでいたのであります。市長及び当局はそのことを十分に認識されておられたものと考えます。 こちらのパネルをごらんください。平成二十一年当時、約十年前、私たち自民みらいが示しました鹿児島市中央卸売市場の総合化による鹿児島モデルであります。国の農水省にも提示しました。魚類市場を住吉町十五番街区に移設し、その跡一帯に昭和五十一年に東開町に引っ越した青果市場を持ってきてはどうですか。そして、一、二階部分を場内市場に、三、四階部分を場外市場に、そして最上階部分は市民や観光客のためのレストラン等でございます。 また、東開町の土地約九万平方メートルを売却することにより、八十億円以上の自主財源が可能であります。卸や仲卸業者などの市場関係者の使用料の負担増も少なくて済みます。観光振興はもちろん、魚類市場の取り扱い数量の増加や活性化、さらには食の六次産業、観光産業などへの本市の展望が開けていたものと今さらながら思うところであります。 総合市場化を拒みつつ、事業費の大幅な増加、すなわち魚類市場整備事業費は二十年の基本構想時点は約四十七億円でしたが、二十四年の基本計画になると約八十四億円、さらには二十七年実施設計になるに及んでは何と百二十五億円に膨れ上がったのであります。それにもかかわらず、強引に進められた現在地での分離整備方式による市中央卸売市場整備事業の背景にあった住吉町十五番街区の大型民間病院への売却計画は今どうなっていますか、全く消滅したと理解してよいですか。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) お尋ねの計画の状況については把握していないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 平成二十年当時から市の発展と県政のベクトルとが大きく違っていたようであります。 引き続き、森市長にお尋ねします。 すばらしい素材が多くある鹿児島、しかし、それらを生かしていない鹿児島と言われて久しいわけですが、改めて住吉町十五番街区とその南側の遊漁船だまり一帯の現状に対する認識と国際観光都市かごしまの一等地であるこの一帯の将来展望も含めた土地利用に向けたお考えをお聞かせください。 御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 田中良一議員にお答えをいたします。 住吉町十五番街区については、景観や地理的特性に恵まれた条件を備えた土地でありますことから、その特性を最大限に生かし、にぎわいの創出を図ることは本市にとっても重要であると考えております。現在、県において同街区を含む本港区エリアまちづくりのグランドデザイン策定に向けて取り組まれておりますので、今後、本市の発展に資する土地利用がなされるよう県と緊密に連携を図ってまいりたいと考えております。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 森市長より御答弁いただきました。 覆水盆に返らずではなく返れずのようであります。 この質問の最後に、県は、鹿児島港本港区エリアまちづくり検討委員会において住吉町十五番街区を再び民間に売却したがっている様子がうかがえます。どうも近視眼的で貧困な発想であるようにも思われます。鹿児島市にとって大変重要な問題であります。県の売却についての市の見解と将来リスクについての考え方をお聞かせください。 答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 県によると、「住吉町十五番街区については、鹿児島港本港区エリア内の他の土地と同様、基本的には定期借地権方式での活用を想定しているが、同エリアの中でも北埠頭や南埠頭などの離島航路の発着場から離れていることから、売却についても検討の可能性があるのではないかと考えている」とのことでございます。本市としては、同街区を含む本港区エリアは将来にわたって重要な地区であると考えていることから、今後とも活用などについては県と協議してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 市長もお述べになられたように、この一帯が本市、本県にとって大変重要な場所であることに間違いはないと思います。臨港道路本港区線から海側は決して民間に売却することがあってはならない、市民、県民の公共財産として今後も土地活用を図っていくことが大切と考えます。 市民の間では、東京オリンピックの種目でもありますボルダリング、スポーツクライミングやスケードボードなどのアーバンスポーツ、青少年が健全に利用できるスポーツ施設など当面の土地利用を展開してはどうですかとの声もあります。しっかりとした展望のもと、県との協議を行っていただきたいと要請いたします。 新しい質問に入ります。 鹿児島ユナイテッドFCのJ2昇格とJ1対応のサッカー等スタジアム建設についてお伺いします。 一点目、鹿児島ユナイテッドFCのJ2昇格についてでありますが、去る十一月二十五日の沼津戦、白波スタジアムでの一万人を超える大観衆とともに味わった忘れられない勝利の歓喜、同時に待ちに待ったJ2への昇格の瞬間、こみ上げる涙と感動を多くの市民が体験したと思います。鹿児島ユナイテッドFCのJ3加入後四年目にしてのJ2昇格であります。この快挙に対する森市長の感想、思いをお聞かせください。 御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、十一月二十五日のホーム最終戦、一万人を超えるスタジアムが一体となり、沸き上がる大歓声の中でJ2昇格が決定した瞬間に立ち会うことができました。そして多くの皆さんと喜びを共有することができ大いに感動をするとともに、改めて鹿児島におけるサッカーというスポーツの持つ力や可能性を再認識したところでございます。今後におきましても、ホームタウンとして鹿児島ユナイテッドFCが新たなステージで存分に力を発揮できるよう引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 森市長より御答弁いただきました。 三浦監督及び選手、スタッフの皆様にありがとうと感謝と敬意を申し上げたいと思います。恐らくこれだけのプロのスポーツチーム、鹿児島のプロチームの応援は市・県民にとって初めてのことではないかと思います。 そこで質問の第二、市民にとってより高レベルの楽しいプロのプレーが観戦でき、プロスポーツ文化の高まりなどの機会が増加することについてどう感じておられますか。 第三、鹿児島のアイデンティティーと誇りや自信、若者から高齢者までの共通の帰属意識の向上と新しい息吹への期待などどのように感じ捉えておられますか。認識と理解についてお聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 今回のJ2昇格により全国的に知名度の高いチーム・選手が対戦相手となることで、プロスポーツを見る文化が市民、県民に根づくとともに、さまざまな地域から相手チームのサポーターが本市を訪れることになりますので、スポーツによる交流人口の拡大と新たな地域への鹿児島の魅力発信につながることを期待しております。 鹿児島ユナイテッドFCがJ2という新たなステージで活躍することは、ホームタウンである本市の若者から高齢者までの幅広い世代において地元のプロスポーツチームを応援する機運の醸成につながるものと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 これからが実質的に大変であると考えます。鹿児島のプロサッカーチームである鹿児島ユナイテッドFCが今後とも継続し、さらに発展していくためには、市・県民の温かい支援とクラブの健全運営が不可欠であります。 そこでお伺いします。 クラブ運営に関し、他都市に見るチーム経営と市民や企業、自治体等の支援状況をどう捉えていますか。学ぶべき点と本市のこれからの取り組み、考え方をお聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 他チームのクラブ運営につきましては、都市の規模や運営形態等によりそれぞれの支援内容、方法等は異なっておりますが、本市としましてはホームタウンとしてチームが新たなステージでも存分に力を発揮できるよう引き続き支援するとともに、オール鹿児島で応援する機運をさらに高めていくことが健全なクラブ運営につながるものと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 J1対応のサッカー等スタジアム建設は待ったなしの状況であると言えます。 そこで、先般、サッカー等スタジアム整備検討協議会に提出された都心部における候補地選定に関する調査資料をもとに、以下質問いたします。 まず、今回、新スタジアム候補地を都心部に限った理由、なぜ都心部への立地が望ましいのか、あわせて準都心部ではだめなのか。 御答弁をお願いします。 ◎観光交流局長(山口順一君) 今回の調査は、昨年のサッカー等スタジアム整備検討協議会からの都心部が最も望ましいという提言に基づいて実施したものでございます。都心部が望ましいとされた理由としましては、副都心等の他のエリアに比べ集客性や収益性が高く、地域活性化が期待できることなどとされております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 次に、候補地の選定に当たり参考とされたミクニワールドスタジアム北九州についてでありますが、一つ目、北九州スタジアムの基本コンセプト、特徴及び建設費。 二つ目、北九州スタジアムは、駅近、海近、駅から徒歩七分で駐車場なしなどを売りものにしているようですが、市民の声や試合観戦者の数はどうですか。また、サッカー以外のビッグイベントやコンサート等の開催、利用の状況についてお示しください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 北九州市によりますと、スタジアムの基本コンセプトは、「海ちか・街なか、エコ、ダイナミック」となっており、特徴としましては、駅からスタジアムまでは徒歩七分と近いことなどであり、スタジアムの建設費につきましては約九十九億円とのことでございます。 駅から徒歩で行けるアクセスや海に面したロケーションのよさ等により総合的に高い評価を得ているとのことでございます。二〇一八年のJリーグの試合数は十六日で、平均観客数は四千五百一人とのことでございます。また、Jリーグ以外の利用としましては、昨年度は、ラグビー等のスポーツ利用として六十三日、スポーツ以外で十二日の利用があったとのことでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 御答弁いただきました。 このパネルをごらんください。北九州市はJ1対応のスタジアムづくりに大変急がれたようであります。そして民間企業の土地を借り受け、小倉駅から徒歩七分、立地条件に恵まれた海に面した開放的なスタジアムをつくりました。駐車場はありませんが、多くのイベントやコンサートも開催できますとの当初の意気込みでした。しかし、現実はなかなか大変なようであります。スタジアムが完成した平成二十八年、ギラヴァンツ北九州はJ2で最下位、J3へ降格となりました。その後も入場者数はふえず、ことしはイベント等が雨天中止などもあり、スポーツ以外の利用も一年間でわずか十二日のみと少ないようであります。投資回収状況が余りよくありません。市からの補助金も減額されています。チーム運営も悪循環に陥り大変であろうと推察するところであります。 スタジアムづくりは、三十年先、五十年先を見越した鹿児島市、鹿児島県の大きな投資であると考えます。同時に、鹿児島の魅力の創造と地域の活性化に向けた大切な手段でもあります。平凡などこにでもあるようなスタジアムをつくるのもよし、全国のトップを進む五十年先を見越したスタジアムをつくるのもよし、今の私たちが議論することがその成果を生むわけであります。 質問を続けます。 第三点、候補地選定に関する調査資料の中での調査項目と候補地の評価についてでありますが、一つ目、法令等の整合性に関し、臨港地区における県条例による建築制限の内容及び駐車場の必要台数百三十二台の意味をお聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 県の条例によりますと、臨港地区においては、その目的に合わない構築物は原則として建築ができないこととなっております。また、駐車場の必要台数は、市の条例に基づき、北九州スタジアムの床面積をもとに算定された台数でございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 臨港地区においてはサッカースタジアム等が建設できるのですか、また、駐車場は百三十二台で足りるのですか。 再答弁をお願いします。 ◎観光交流局長(山口順一君) 県の条例によりますと、臨港地区においてはスタジアムは建築ができないこととなっておりますが、知事が公益上やむを得ないと認めた場合は建築が可能とされております。また、スタジアムを整備する場合の駐車場台数につきましては、今後具体的な計画の中で検討していくことになろうと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 再答弁いただきました。 次に、立地の特性に関し、浜町ゴルフ練習場、浜町バス車庫及びかんまちあは、なぜ津波浸水想定区域の浸水可能性が無で評価が二重丸なのか理解に苦しむところであります。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 鹿児島市津波ハザードマップにおいて、お触れの候補地については津波浸水想定区域に含まれていなかったためそのような評価になったとのことでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 次に、自動車によるアクセス評価に関しお伺いします。 約二十五年前の日韓ワールドカップサッカー招致の時代は、大型駐車場ありの郊外型が主流であったことは御存じのとおりであります。しかし、今、駐車場があるからとの理由での郊外型スタジアムは不評であります。また、都心部への自動車によるアクセスは交通渋滞を引き起こし、なおさら大きな課題であります。J2では年間ホームで最低二十一試合が行われます。十日または二週間に一回の割合です。夕方、ナイターの試合も半分の十回ほどあります。毎試合約七、八千人から一万人以上の観客数となるでしょう。J1となると、一万五千人以上の観客になるでしょう。また、ビッグイベントやビッグコンサートは一万五千人から二万人規模となるでしょう。これまでの三千人規模の観客数の感覚では考えられないことが予想されます。その認識を理解することが大変重要と考えます。自動車によるアクセスの課題、交通渋滞をどう考えますか。先日の大分市でのベネズエラ戦、選手や観客が渋滞に巻き込まれたことなど、あわせてお聞かせください。 また、先々月、フランスのストラスブール市長が鹿児島に来られ示されましたサッカースタジアムの鉄道による大量輸送のメッセージをどう受けとめられますか。 自動車でのアクセスはパークアンドライドなど最小限にすべきであり、都心部への自動車の乗り入れ規制など時代の変化への認識及び都心部スタジアムにおける自動車利用と駐車場についてどう考えますか。 これから先の時代は鉄道や新幹線、モノレール等による短時間での大量輸送体制が必須となるでしょう。多くの人々の集客が容易であり、また、試合終了後、早い時間での混雑解消が可能な場所が不可欠であるとの認識と理解についてお聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 今回の調査は都心部におきまして現在の渋滞状況等を踏まえ、スタジアムを整備した場合の影響等を評価いただいたものでございます。お触れになった大分市の事例は郊外型のスタジアムにおける渋滞でございましたが、スタジアム建設に当たっては自動車の渋滞対策については検討課題になるものと認識しております。 ストラスブール市におきましては、同市のスタジアムへのアクセスは主に鉄道等の公共交通機関であるとのことであり、今後のスタジアム整備において参考事例の一つになるものと考えております。 都心部におけるスタジアムへのアクセスにつきましては、パークアンドライドを含め公共交通機関でのアクセスが望ましいと考えております。 また、都心部におけるスタジアムに関しましては、アクセス等のしやすさと同時に、サッカー等のイベント終了後における周辺の混雑緩和への対応も必要になると考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) ストラスブール市長の私の市のスタジアムへのアクセスは主に鉄道等の公共交通機関であり何ら問題はありませんとの自信に満ちたメッセージは大いに参考になるものと考えます。 次に、調査資料にあります波及効果についてお伺いします。 一つ目、土地利用による評価は、なぜドルフィンポート、住吉町十五番街区が二重丸で、鹿児島中央駅西口が三角なのか意味がわかりません。その理由をお聞かせください。 二つ目、周辺住民への影響評価は、なぜ鹿児島中央駅西口がバツ印なのか。開閉式または簡易型ドームスタジアムならどうなるのか。試合やイベント、コンサート等が雨の日も雪の日も桜島のどか灰が降ろうが三百六十五日できるドームや災害対応スタジアムが主流となりつつあります。なぜドームや災害対応スタジアムを検討しなかったのか。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) ドルフィンポート及び住吉町十五番街区につきましては、他の候補地と比較し周辺に商業用地や空地が広いことから今後の発展性等の面から評価が高く、鹿児島中央駅西口につきましては周辺に商業用地や空地が少ないことから相対的に低い評価となっているようでございます。 周辺住民への騒音による影響評価は候補地周辺における住宅の割合や病院数について比較検討したもので、鹿児島中央駅西口につきましては、他の候補地と比較し周辺の住宅の割合や病院数が多いことから、相対的に低い評価となっているようでございます。なお、本調査における評価等はJ1の基準である一万五千人規模で最も新しい北九州スタジアムを想定して実施したところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 理解できない評価であると言わざるを得ません。多面的に大きなにぎわいを呼び込むこと、また、地域活性化につながることができるベストな土地利用をまずは模索することが大切と考えます。開閉型や簡易型のドームや災害対応スタジアムについて全く検討されなかったということですか。 再答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 今回の調査は最も新しい北九州スタジアムを想定して実施しており、スタジアムの形状は考慮していないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 再答弁いただきました。 次に、コストに関しお伺いしますが、本体建設費百一億円は北九州スタジアムでの建設費と同一額ですが、同じようなものをつくるということですか。 また、建設コストと投資回収の関係は考慮されたんですか。建設コストは低額ほどよいというものではないと思います。例えば建設費百億円で利用・稼働率一〇%と建設費三百億円で利用・稼働率七〇%の比較を投資回収や地域のにぎわい、活性化などの面からどう見ますか。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 本調査における本体建設費につきましては、当時の北九州スタジアムの建設費にバックスタンドに屋根を加えた想定で算出した額とされております。なお、スタジアム整備の際には立地を踏まえながら各面から検討していくことになるものと考えております。 また、本調査におけるコストの検討は、本体建設費に追加される既存建物の解体費や必要な附帯工事に係る費用等について比較検討を行ったものでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) コストと投資回収については今回全く検討されなかったようであります。 次に、複合的用途に関しお伺いいたします。 都心部は土地価格が高く、当然ながら複合的な土地の高度利用が求められるところであります。六つの候補地について複合的な用途の可能性については評価がないのはなぜですか。都心部の土地利用において大変重要な要素であると考えますが、理由をお聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 複合用途につきましては、いずれの候補地においてもさまざまな組み合わせが可能なことから比較評価は困難という判断により、複合用途を組み合わせる上での課題や他都市の事例が紹介されたところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 続きまして質問の第四点、臨海部でのスタジアム建設の課題についてお伺いします。 錦江湾、桜島が見られるウオーターフロントスタジアムを望む声はわからないでもありませんが、必要条件ではありません。鹿児島のこのすばらしい錦江湾と桜島の雄姿を見てほしい、まさに五十年前の太陽国体のときの発想ではないでしょうか。雨や灰が降ったらどうする、灰雨が降ったらどうする、北東からの強風や災害等への対応をどうする、駐車場問題や交通渋滞にどう対処できるかなど、逆にイメージダウンにならないでしょうか、見解をお聞かせください。 次に、貴重なウオーターフロントパークなどを潰しての建設に市・県民が理解し容認するかどうか。平成二十五年のドルフィンポート一帯でのスーパーアリーナ計画に対する県知事リコール運動をどう理解しておられますか。 市・県民の多くが楽しみに待ち望んでいるサマーナイト大花火大会はどうなりますか、ウオーターフロントパーク一帯から見られますか。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 先日の協議会において、提言にある鹿児島らしさを備えたスタジアムは桜島を一望できるスタジアムが望ましいのではないかとの意見も出されております。また、降灰等による対策についてはどの立地においても検討する必要があると考えております。 また、現在、協議会におきまして公開の場で各候補地の調査結果等をもとに協議を進めているところでございます。 サマーナイト大花火大会につきましては、ドルフィンポート終了後の対応は現段階では決まっていないところでございます。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 答弁いただきました。 J2ではホームでの二十一試合のうち約半分の十回のナイターが予定されているそうであります。夜は桜島が望めません。試合に集中され、イベントやコンサートに感動していただき、その後ゆっくりと鹿児島を見てほしい、それでよいのではないでしょうか。 次に、大正三年の大爆発の後百年以上経過し、マグマの蓄積が大きくなっている今、桜島大爆発が心配されています。毎年毎年いろいろな避難訓練や国へのさまざまな陳情活動を行っているのであります。桜島に最も近く、津波等も予想される臨海部でのスタジアム建設と大爆発、大規模災害への対応など、特殊要因を市当局はどう考えておられますか、お聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 桜島の噴火災害時の対応につきましては、本市の地域防災計画に基づき対応することになるものと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 続きまして第五点、県の姿勢、考え方等への疑問と懸念についてでありますが、サッカー等スタジアムの建設は、鹿児島ユナイテッドFCという鹿児島県内唯一のプロサッカーチームの活躍や県民全体の意識の向上と県勢発展はもちろん、ホームチームである鹿児島市がともに国内外への情報等の発信ができること、そういうことにもつながる事業であり、市と県、市民が一体となって取り組む必要のある大事業であると考えますが、どうですか。 二つ目、鹿児島市選出の県議会議員の中には、サッカー等スタジアム建設は松元町の市有地の工業団地や中山町のふれあいスポーツランドでもよいのではないですかなどと、市の発展について熱意がないということでもないでしょうが、県は関係ないよというような残念な県議会議員の声も聞こえてきます。先日のサッカー等スタジアム整備検討協議会での県企画部次長の都心部がだめなら郊外でもいいのではないですかという軽々で信じられない発言も同じであります。このような県の姿勢等に対してどう理解し対処すればよいのか。これからとは思いますが、共通認識と共通理解を求めることの大切さ、必要性についての見解もお聞かせください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) サッカー等スタジアムにつきましては、スポーツを通じたまちづくり推進の中核的施設であると考えており、また、地域活性化の起爆剤としてさまざまな波及効果を生み出す可能性のある施設であることから、現在、協議会において立地について御協議いただいているところでございます。これらの認識を県と引き続き共有しながら、関係団体と一緒になってオール鹿児島で取り組む必要があると考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 御答弁いただきました。 臨港部、ウオーターフロントでのスタジアム建設は、景観上や災害対応上、さらに駐車場問題や交通渋滞など課題が多いと申し上げましたが、一方、中央駅西口の県工業試験場跡地での県による高校生等を対象にした総合体育館や八千人規模のアリーナ構想は財界や商工会議所からの反対の表明や多くの市民からのノーという声を受けながらも、知事はなぜか強引に進められているようです。二〇二〇年の国体に向けた緊急性のある事業でもありません。 また、JR九州は十八階建てのマンション建設等を計画しているようですが、周辺にはマンション等が建ち並び、今でも既に飽和状態にあり、この地にふさわしくないのではという声も聞こえます。鹿児島市の陸の玄関口であるこの一帯はもともとは国の土地であり、残された広大な約二万八千平方メートルの土地において今、全くばらばらとしか言いようのないプライオリティーの低い土地利用計画が進められているのであります。せっかくのチャンスであります。今、オール鹿児島でのサッカー等スタジアム建設が優先順位の最も高い事業の一つであると考えます。 このパネルをごらんください。鹿児島中央駅西口一帯での鹿児島のランドマーク構想であります。中央駅の新幹線と在来線であります。一時間以内に百万人が来ることができます。鹿児島本線、日豊本線、指宿枕崎線、九州新幹線、そして、市電やバス等を利用して一万人を超える人々が三十分以内で終了後には分散し、混雑が解消することができます。 鹿児島中央駅西口一帯での鹿児島ユナイテッドFCの開閉式または簡易型ドームスタジアム、二階部分がピッチになります。二万人規模のイベント、コンサートもできます。そして、JR九州の高級ホテル、また県の念願であります国際会議場を併設した複合的施設建設の可能性など早急に調査研究していただき、あわせて県やJR九州とも協議を重ねられ、国内だけではなく、世界に名が響く、三十年先、五十年先を見据えた鹿児島市、鹿児島県のランドマークを目指していただけないでしょうか。それこそオール鹿児島での取り組みになることでしょう。森市長の意気込みと展望をお聞かせください。 答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) サッカー等スタジアムは、本市がスポーツを通じたまちづくりを進めていくに当たり重要な施設であると考えていることから、二十九年三月に協議会を設置し、整備に向けた基本的な考え方を取りまとめていただくとともに、今年度は立地について御協議をいただいているところでありまして、来年一月には報告を受けることとなっております。私としましては、この報告を踏まえ、県を初め市民や企業の皆様などさまざまな方々の協力を得ながら、オール鹿児島での取り組みを進めてまいりたいと考えております。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 森市長から御答弁いただきました。 桜島が見えるところが喜ばれるからという五十年前の発想や自動車でのアクセスと駐車場という二十五年前の発想など、ガラパゴス的発想としか言いようがない評価基準と考えます。これでは鹿児島市の将来についてポテンシャルがありながらということになるようにも思われます。私は個人的には県体育館は与次郎ケ浜に、中央駅西口にランドマークを、そして住吉町十五番街区には青少年のためのアーバンスポーツを提案申し上げます。 森市長におかれましては、今後さらにリーダーシップを発揮され、広く議論を尽くし、ベストの選択を目指して取り組んでいただきますよう要望し、次の質問に入ります。 未登記道路の現状と課題、解消への取り組みについてでありますが、一点目、未登記道路とは何か、発生の要因と未登記道路がもたらす影響、課題。 二点目、市全体で何筆あるのか、これまでの解消への取り組み状況と解消の割合について。 三点目、年次的な取り組みと道路拡幅など緊急性の高い路線に未登記がある場合の対応についての考え方。 四点目、相続により困難な場合等への現実的な対応と公の利益優先の考え方、国への働きかけの現状と見通し。 以上、まとめて答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 未登記道路は、地元住民からの要望などにより道路拡幅を行った際、本市へ寄附された土地の所有権移転登記などがなされなかったことで生じ、官民境界の確定ができないなどの影響があります。課題としては、長い年月が経過し相続人が多数いることや地権者などの協力が得られないことがございます。 平成二十九年度末における未登記対象筆数は三万四千六十六筆で、そのうち着手筆数が二万一千六百七十九筆、処理筆数が一万七千百四十一筆となっており、およそ五割の登記処理を終えております。 これまで八年度から把握調査を行い、十四年度から本格的に登記整備を開始し、現在、年間一千三百筆の処理を目標に取り組んでいるところです。なお、道路拡幅などで緊急性の高い路線については優先的に対応しているところでございます。 相続案件への対応は相続人全員の同意が必要でありますが、状況が案件ごとに異なるため、法務局と協議しながら対応を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [田中良一議員 登壇] ◆(田中良一議員) 未登記道路に関し答弁いただきました。 本来であれば所有権は市に変更されるべきものにもかかわらず、個人所有のまま放置された土地であります。行政の怠慢もあったかもしれません。公の利益優先が大切と考えます。年次的な対応はもちろん、道路拡幅など緊急的な対応にもしっかりと早急に取り組んでいただきたいと要請いたしておきます。 時間が参りましたので、以上で、私の個人質問の全てを終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、田中良一議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、古江尚子議員。   [古江尚子議員 登壇](拍手) ◆(古江尚子議員) 平成三十年第四回市議会定例会に当たり、自民党市議団の一員として個人質疑を行います。 まず、磯新駅設置に関して伺います。 十一月二十八日、第二回磯新駅検討調査に関する協議会が開催され、先般十二月六日、内田座長から市長に報告書が提出されました。結論は、可能性はあるとまとめられたものの、三つの条件がクリアできればとの条件つきであります。内田座長の「設置は可能と市長に報告できてほっとした」というコメントが示すとおり、二年越しの協議の末、可能性があると結論づけられたことをよしとするとしても、条件をクリアするためには今後どのような作業が必要になるのか気になるところであります。 また、当初示された磯新駅検討調査スケジュールでは、第二回協議会で設置可能との判断が出た場合は、第三回協議会で事業主体や費用負担、設置スケジュールについて協議するとなっておりましたし、本市の費用負担に対する考え方も駅設置が可能となった場合、関係団体と協議する段階で示されるとのことでした。今回が最終会合とのことですが、議会に地元から陳情が出され、全会一致で採択、設置されたこの協議会が、当初のスケジュールどおりではなく、なぜ今回で最終なのか当局は説明する必要があると思いますし、今後の展開はどうなるのか明らかにするべき点が多々ありますので、以下、お尋ねいたします。 まず、十一月二十八日に開催された第二回協議会では、協議事項として、交通実態調査結果、交通シミュレーション結果、経済波及効果、磯新駅設置の可能性の四点が上げられたと伺っております。 そこで、まず、交通実態調査結果について、一点目、今年度実施した調査の結果で特徴的なこと。 二点目、現在引き起こしている旧集成館前交差点付近の渋滞の原因をどのように分析しているのか。 三点目、現在の交通渋滞の抜本的な解決策は、国道十号鹿児島北バイパスの整備以外にないと考えるがどうか。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 交通実態調査の結果でございますが、平日の朝の時間帯に国道十号の姶良市から市街地方面が、夕方の時間帯に市道上本町磯線の市街地から姶良市方面の渋滞がひどくなっております。また、休日は、昼と夕方の時間帯において国道十号の市街地から姶良市方面の渋滞がひどくなっているところでございます。 旧集成館前交差点付近の渋滞の原因は交通容量の不足などによるものとされており、国道十号鹿児島北バイパスが整備されますと、渋滞は緩和するものと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 現在の渋滞の原因は絶対的な交通容量の不足であり、渋滞解消の解決策である国道十号鹿児島北バイパスについては、今議会に公有水面埋め立てについての意見に関する議案が提案され、早期整備に向けて、国、県、市一体となって取り組みを進めなければならないことは言うまでもありませんが、いつ完成するのか、めどは立っていないのが現状であります。新駅の設置は決して渋滞の解消策ではありませんので、新駅設置後も現況の渋滞が続くことは、ある程度やむを得ないのではないでしょうか。経済効果、利便性の向上を考えると、交通シミュレーションにおいて、おおむね現況程度であれば駅設置は十分可能であると考えてよいのではないでしょうか。 そこで、次に、交通シミュレーションについて伺います。 一点目、交通シミュレーションを実施するに当たって、駅設置後に渋滞を悪化させないようにするために取り組んだことは何か。 二点目、交通シミュレーション結果について、第一点、渋滞が改善した時間帯とその要因。 第二点、渋滞が悪化した時間帯とその要因。 第三点、交通シミュレーションでの信号現示は最適なのか。あえて渋滞を悪化させているという批判の意見もあるとお聞きしたのですが、どうなのか。また、今後調整の余地はあるのかどうか。 第四点、歩行者の安全性に問題があると主張する団体の意見は妥当なのか、また解決策はあるのか。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 交通シミュレーションでは、駅設置による渋滞対策として、踏切遮断時間の短縮や国道十号の姶良市から市街地方面に左折専用レーンを整備する配置計画案としたことや、平日の朝七時台、八時台の下り普通列車に通過列車を設けるという条件設定を行ったところでございます。 ただいま申し上げた渋滞対策により、国道十号の姶良市から市街地方面の渋滞は現況より改善しましたが、休日の昼と夕方において国道十号及び市道上本町磯線の市街地から姶良市方面の渋滞が信号の青時間の減少等により現況より悪化したところでございます。 信号現示については、歩行者の安全対策等として現時点で最適なものとして設定しております。なお、県警本部からは、今後、具体的な設計協議等において必要があれば見直しも検討すると伺っております。 交通関係団体からの意見については、検討結果に付記する形で協議会で取りまとめられたところであり、今後は、実際に交差点改良を行う段階で道路管理者と交通管理者で協議が行われ、適切な安全対策がなされるものと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 交通シミュレーションの結果は、踏切遮断時間の短縮や国道十号の姶良市から市街地方面に左折専用レーンを設置することや下り普通列車に通過列車を設ける等の渋滞対策をとることで現況より改善する場合もあることが明らかになりました。ただ、渋滞が現況より悪化した要因として信号の青時間の減少が考えられますが、県警本部としては、今後、具体的な設計協議等において必要があれば見直しも検討するとのことであります。歩行者の安全性確保はもちろん大切な視点でありますが、現実に即した信号現示について今後調整していただければ、まだ改善の余地があるのではないかということを指摘させていただきます。 次に、経済波及効果について伺います。 一点目、試算の方法。 二点目、試算結果。 三点目、試算結果についての本市の受けとめ方。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 経済波及効果につきましては、磯新駅設置による本市観光客数の増加見込みや市の統計資料等をもとに県の産業連関表を用いて試算したところ、年間七億五千万円、雇用創出六十五人となり、一定の効果があるものと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 経済波及効果については七億五千万円、雇用創出六十五人という試算が示されました。本年六月二十五日、経済同友会が示した経済効果五十七億円、雇用創出五百九十九人とは大分数字に違いがありますが、そもそも今回は本市観光客数の増加を年間一万八千三百六十人とするなど、算定方法や前提条件が違いますので数字に開きがあるのは当然のことと言えます。しかし、駅設置の事業費が約六億円ということを考えると、お示しになりましたように十分経済波及効果はあるものと考えます。 次に、取りまとめ案にある磯新駅設置の可能性について具体的に伺います。 まず、示された三つの条件について、一点目、交通シミュレーションの結果、渋滞が現況より改善する時間帯がある一方、悪化する時間帯もあること、また、一部の時間帯に通過列車を設けることについて、地元住民や道路利用者の理解が得られることに関して、第一点、地元住民の理解とは具体的に誰が何をどのように理解すればよいのか。 第二点、道路利用者の理解とは具体的に誰が何をどのように理解すればよいのか。 二点目、駅設置によって世界遺産と国の史跡の価値が損なわれないことに関して、どのようなことが懸念されるのか。また、今後どのように取り組んでいくのか。 三点目、経済界の理解のもと地域活性化の核となる経済界が主体的に進める体制が構築されることに関して、第一点、経済界の理解のもととはどのようなことを示しているのか。 第二点、経済界が主体的に進める体制が構築されることとはどのようなことを示しているのか。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 平日の朝の時間帯に下り普通列車の一部に通過列車を設けることにつきましては、磯新駅周辺の住民の理解を得ることが必要と考えております。 交通シミュレーションの結果、渋滞が現況より改善する時間帯がある一方、悪化する時間帯もあることにつきましては、交通関係団体である県トラック協会や県バス協会等の理解を得ることが必要と考えております。 駅設置によって世界遺産と国の史跡の価値が損なわれないことにつきましては、景観保全や地下遺構に影響を与えないことなどが必要でありますことから、今後、海外の専門家による景観保全の検証などを予定しております。 現在、経済界におきましては、磯新駅設置に対してさまざまな意見がありますので、まずは経済界の機運が高まり、経済界が中心となって駅設置に向けて主体的に進める体制を構築することが重要だと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 三つの条件の疑問点について御答弁いただきました。 やはり特に現状では賛同できないとした県トラック協会や県バス協会等の理解を得ること。また、経済界の機運が高まり、経済界が中心となって駅設置の事業主体となる団体を設立することは難しい条件のように思われますが、今回の交通シミュレーションの条件設定や結果について、今後さらに詳しく検証することによって、道路利用者である県トラック協会や県バス協会等の御理解をいただくことは可能であると考えます。 次に、上記の三点が整った場合には駅設置は可能であると考えるに関して、一点目、今回の協議会において駅設置は可能であると判断したと理解してよいのか。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 今回の協議会では、道路利用者の理解を得ることなど、三つの条件が整った場合、駅設置は可能としたところでございます。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 あくまでも条件つき可能とのことであります。 そこで、私は、三点が整った場合というのはどんな状況になったときを言うのだろうと考えたときに、内田座長の発言は一定の考え方を示されたものと思っています。内田座長は、鹿児島商工会議所が反対していることについて、「四つの経済団体のうち三つは賛成しているので、商工会議所の賛同が絶対に必要だとは考えていない」と述べられ、商工会議所が反対しても計画は進めることはできるという考え方を示されました。このことは、今後、協議を進める中でどの段階をもって三つの条件が整ったと判断するのか、協議事項の一つとなると考えますので、その点は指摘をさせていただきます。 次に、この三つの条件をクリアするために本市としてどのように取り組んでいかれるのか。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 今後は経済界が主体的に進めていくことになりますが、道路利用者の理解を得るための取り組みや世界遺産・史跡の保全に関する国等との協議などについては本市も協力してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 主体的に進めるのは経済界ということですが、本市としてもクリアすべき条件である道路利用者の理解や世界遺産・史跡の保全に関しては協力するとの考え方が示されました。この二点は、これまでの流れを考えますと、本市でなければできない仕事だと思いますのでよろしくお願いいたします。しかし、どう考えても駅設置に反対している経済団体がある中で、経済界の理解のもと経済界が主体的というのは並大抵のことではないと思います。ぜひ市に協力を求められた場合にはしっかりサポートし、官民一体となってともに取り組んでいただきますようお願いいたしておきます。 次に、最後まで意見の一致を見ることのなかった協議会でありますが、取りまとめをするに当たって、そのほか、協議会で出された特徴的な意見についてお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 協議会では、「経済界、地域住民、行政が一体となって進めてほしい」、「観光や経済波及効果の面で駅を設置してほしい」、「世界遺産を守るために関係機関等と十分に協議して進めてほしい」などの意見があったところでございます。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 主な意見を三点挙げていただきました。 それでは、この協議会の結果を受けて今後はどのように展開していくのかお尋ねいたします。 磯新駅検討調査に関する協議会は今回が最終協議であります。今後どのような体制で協議を進めていくことになるのか。私が第三回定例会で紹介しました福岡県糸島市の糸島高校前駅のように促進期成会的なものをつくられるのか、事業主体設立までの流れと、どのような協議を詰めていく必要があるのか。本市はどうかかわっていくのかもあわせてお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 今後は、経済界を中心に駅設置を推進する新たな組織が設置され機運を高めることや、道路利用者の理解を得る取り組み及び費用負担や事業主体についての協議・検討が行われるものと考えておりますので、本市としても適宜協力してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 事業主体設立までに、まずは経済界を中心に駅設置を推進する新たな組織を設置し、その中で機運を高めるための取り組みや道路利用者の理解、費用負担、事業主体についても協議・検討を行うこととし、本市も適宜協力していくとのことであります。しかし、いつごろどんなメンバーで構成されるのかはまだ明らかになっておりません。できるだけ早期の立ち上げに市も協力いただきますよう、お願いいたしておきます。 今後、検証や協議を進めていく際、交渉相手になるのはJRや国道や県警も含まれてきます。そうなると、どうしても行政の力が必要になってくると思うのです。そして、協議が調えば、事業主体設立の運びとなるのだと思います。この駅設置の事業主体となる団体が設立できるかどうかが今後の一番の大きな課題となるものと思料します。また、そこには本市がどう協力するのかが大きく影響すると思いますので、しっかりと御対応いただきますようお願いをいたしておきます。 最後に、森市長に伺います。 森市長は、磯新駅設置については、これまで一貫して「協議会の判断を待ちたい」と答弁してこられました。今回の協議会の取りまとめ結果に対する市長の率直な御感想と今後、駅設置に向けてどのような考えで進めていかれるのかお示しください。 御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 古江尚子議員にお答えをいたします。 磯新駅につきましては、昨年四月、協議会を設置し、二カ年にわたり道路交通への影響や費用対効果、世界遺産・史跡、景観への影響など、さまざまな面から駅設置が可能かどうか、委員の皆様方に慎重に御協議をいただいたところでございます。私としましては、三つの条件が整った場合に駅設置が可能とした協議会の検討結果を尊重し、本市としても必要な協力、支援を行ってまいりたいと考えております。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 森市長から、協議会の検討結果を尊重し、本市としても必要な協力、支援を行ってまいりたいと、決して経済界だけに任せておくのではないという前向きな答弁と受けとめさせていただきます。 市長、先ほど協議会では、経済界、地域住民、行政が一体となって進めてほしいとの意見も出されたことが紹介されました。より強力な支援をいただければ懸念を示している団体も追随して協力してくださるのではないでしょうか。渋滞の悪化を危惧し、賛同できないとしたトラック協会も「世界遺産である磯仙巌園が日本国外の観光客に鹿児島のシンボルとして親しまれ、核として発展してもらうことを願う立場としては同じである」と発言されたとお聞きしています。今後、南に開かれた観光拠点都市を目指す本市にとって磯地区は、世界遺産、桜島・錦江湾ジオパークを同時に体感できる貴重な資源であり、経済効果、利便性の向上を図る上でどうしても必要な駅であると考えます。経済界、地域住民とともに汗を流し、磯駅実現に向けて絶大な御支援をお願いいたしておきます。 新たな質問に入ります。 子育て支援パスポートのモバイル化についてお尋ねいたします。 私は、昨年第二回定例会で子育て支援パスポートのさらなる利用促進策として、他都市の事例を参考にパスポートのモバイル化、つまり、スマートフォン等にパスポートをダウンロードし、協賛企業等で利用する際はその画像を提示することでサービスが受けられる制度を導入してはどうか提言をさせていただきました。事業主体である県の見解は、他県の状況等を情報収集したいとのことでありましたが、その後の進捗状況はどうなっているのかお伺いします。 一点目、平成二十九年第二回定例会以降の進捗状況はどうか。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 子育て支援パスポートのモバイル化につきましては、県において平成三十年度当初予算にウエブサイト構築に要する経費が計上され、現在、システムの運用に向けた作業が進められているところでございます。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 県においては平成三十年度当初予算に関係経費が計上され、現在、システムの運用開始に向けた作業が進められているとのことであります。そのような中、本年十月二十九日付、鹿児島県くらし保健福祉部子育て支援課から、かごしま子育て支援パスポート協賛店舗に対し、かごしま子育て支援パスポートウエブシステムの開始について依頼文が発送されたようであります。 そこで、協賛店舗の具体的な申請方法の変更点、メリット等、その内容についてお示しください。 また、子育て家庭利用者の申請方法の変更点とメリットは何か、あわせてお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 協賛店舗への依頼文においては、登録等の申請方法について、これまで各市町村の窓口へ申請書を提出していたものが、ウエブサイト開設後は県のホームページ上での登録、変更等が可能になるとされております。そのほか、検索機能の充実やパスポート利用者の増加により店舗の利用拡大が期待できることなどをメリットとして示し、ウエブサイト等での登録を依頼する内容となっております。 利用者にとりましては、従来の窓口での申請に加え、スマートフォン等から簡単に、また、すぐに登録ができ、保存したパスポート画面を提示することでサービスを受けられるほか、県内全域の協賛店舗の情報や優待サービスが検索できるようになるなど、利便性の向上が図られるものと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 利用者にとりましては、スマートフォン等から申請すると即時ダウンロードができ、県内全域の協賛店舗の情報や優待サービスが検索できるとのことであり、子育て家庭利用者にとっては確実に利便性の向上が図られることになります。 次に、本市は、現在、子育て応援ポータルサイト「夢すくすくねっと」で市内の登録店舗の情報やサービス等について周知を行い、紙ベースのパスポート発行を行っておりますが、今後、業務内容について変更はあるのか。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) システム運用開始後はウエブサイト上での管理は県の業務となりますが、協賛店舗へのステッカーの配布や従来の紙のパスポートの交付、制度の周知・広報等については、引き続き、本市において実施していくことになると考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 ウエブサイトの管理は県の業務となりますが、協賛店舗へのステッカーの配布や従来の紙のパスポートの交付、制度の周知・広報については、これまでどおり本市の業務として残ることになりますので、このパスポートを利用できる妊娠中の方及び十八歳未満の子供がいる世帯に対して変更点等の周知・広報について対応方をよろしくお願いいたします。 最後に、気になる運用開始時期はいつごろになるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 県によりますと、システムの運用開始は十二月下旬を予定しているとのことでございます。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 開始時期は十二月下旬とのことであります。このパスポートは、県内はもとより、全国展開に協賛いただいている店舗であれば全国の他地域でも利用できるようになっております。スムーズに運用が開始できるよう県への要請方と本市の適切な対応をお願いしておきます。 最後に、島津家墓所調査と県指定史跡「福昌寺跡」の国指定に向けた取り組みについて伺います。 平成二十三年、国の史跡指定に向けて墓石等の遺構調査及び拓本の作成や平面図、配置図の作成を行うことを目的に実施された島津家墓所調査事業は平成二十八年度に報告書をまとめられ、現在、市文化財課において福昌寺跡の国史跡指定に向けた取り組みを進めておられることと承知しております。 福昌寺につきましては、明治二年の廃仏毀釈によって廃寺となるまでの四百七十五年間、南九州の禅宗の寺院の中心であるとともに、薩摩藩の学問所としても重要な役割を果たしてきた貴重な文化財でありますので、国指定を受け、墓石等の保全対策が進むことを切に願っております。 さらに、本年七月、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が世界文化遺産に登録されました。キリスト教を日本に初めて伝えたザビエルはたびたび福昌寺を訪れておりますし、廃寺後の明治二年、長崎浦上のキリシタン三百七十五人が寺跡に預けられました。キリシタンたちは、明治六年、明治政府がキリスト教を解禁し、同年十二月に長崎へ帰郷するまでの三年二カ月余りを福昌寺で過ごしましたが、そのうち五十三人が亡くなり、裏山に埋葬されております。福昌寺跡に日本の宗教史を見ることができると言われるゆえんであります。そのストーリー性を考えたとき、さらに福昌寺の歴史的・教育的価値が高まったものと思料します。 そこで、以下伺います。 一点目、島津家墓所調査について、内容とこれまでの取り組み経過及び今後の事業計画をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 県指定史跡「福昌寺跡」にある島津家墓所の調査につきましては、国史跡指定に向けて大名家墓所としての価値を明らかにするため、地形測量や発掘調査、墓石の実測調査を平成二十三年度から二十七年度にかけ実施し、三十年度は新たに一カ所、発掘調査を実施したところでございます。今後につきましては、国史跡指定に向けての文化庁等との協議や意見具申を行うこととなります。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 三十年度は新たに一カ所、発掘調査を実施したとのことですが、その中で新たな文化財的価値がありましたらお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 発掘調査におきましては、三国名勝図会に描かれました柳渓瀑推定地において取水枡等が、また、島津久光氏の墓跡周辺では鏡石巌が確認されております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 お示しいただきました三国名勝図会は、薩摩藩藩主島津斉興が五代友厚の父・五代秀尭や橋口兼柄、五代友古らに領内の地誌や名所の編さんを命じ、一八四三年、六十巻の文書にまとめられたもので、特に神社や寺院については由緒や建物の配置図、外観の挿絵まで詳細に記されており、当時の薩摩藩領内の様子を知るための貴重な資料となっています。 柳渓瀑は形状が柳に似ている滝のことであり、鏡石巌は鏡のように丸くくりぬいた岩のことであります。私もパネルでお示しできればよくおわかりいただけたところですが、今回は皆様方の想像力を働かせて御理解いただきたいと思います。 三国名勝図会に描かれていたものが確認されたことは実に興味深いことであり、鏡石巌はどのようなことに使われていたのかなど、今後の調査によって詳細な文化財的価値が深まることにより、さらに福昌寺跡の価値が高まるものと思料します。 次に、国指定に向けた課題は何か。 国指定に向けて今後どのような流れで進めていくのか。また、おおよそ何年度を目指しているのか。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 国指定に向けての課題につきましては、県内四市一町にあります島津家墓所についての考え方を整理する必要がございます。 また、国指定につきましては、今後、所有者や県、文化庁と協議を行い、指定後の現状変更の取扱方針等を定め、その後、文化庁に意見具申を行い、国の文化審議会への諮問、答申を経て、現時点では三十一年度の指定を目指しております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 三十一年度の指定に向け鋭意取り組んでいただきますよう要望いたしておきます。 次に、保存目的で実施される事業ではありますが、教育的側面から期待される効果は大きいと考えます。教育委員会の見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 国指定により市民の郷土の歴史に対する愛着を深めるとともに、本市のさらなる魅力向上に寄与するものと考えております。 以上でございます。   [古江尚子議員 登壇] ◆(古江尚子議員) 御答弁いただきました。 市民の郷土の歴史への愛着が深まるとともに、本市のさらなる魅力向上にも寄与するとの考えをお示しいただきました。魅力の向上によって、今後は観光的側面からの効果も期待できると思います。明治維新百五十周年は間もなく終わりますが、来年、平成三十一年は島津義弘公没後四百年であります。墓参に訪れるファンも多いのではないかと思料するところであります。課題もあろうかと思いますが、今後、関係課とも連携を図られ、他都市の調査も実施されて、効果的な活用方法について御検討いただきますよう要望いたしておきます。 以上をもちまして、私の個人質疑を終了いたします。 ○議長(山口たけし君) 以上で、古江尚子議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 二時三十七分 休 憩            ─────────────────              午 後 三時  八分 開 議 ○議長(山口たけし君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、大森 忍議員。   [大森 忍議員 登壇](拍手) ◆(大森忍議員) 社民・市民フォーラム市議団の一員として個人質疑を行います。 なお、一部割愛するところと、質問の構成上、これまでの質疑と重複するところがございますので御理解いただきますようにお願いいたします。 まず、県が進めている鹿児島港本港区エリアまちづくりについて伺います。 鹿児島市域内における鹿児島県並びに鹿児島市が主体となる大型の建物の構想が鹿児島市のまちづくりにおいて非常に重要なことであること、また、市電の観光路線拡大との関連もあり、県がすることだからといって傍観するわけにはいきませんし、鹿児島市議会としても一定の責任があることから、我が会派としても現時点の市当局の考え方を以下伺ってまいります。 第一に、本港区の再開発については、十一月六日に県がグランドデザイン(基本構想)案を検討委員会に示して以降、現在開会中の県議会でも論議されていますが、宮廻委員長も基本構想は出発点とコメントされています。本市の坂元建設局長も検討委員会のメンバーですが、鹿児島市はこの基本構想について現時点でどのような位置づけとされているのか。 以上、答弁を願います。 ◎建設局長(坂元浩君) お答えいたします。 グランドデザインについては、本市にとって重要な鹿児島港本港区エリアにおけるまちづくりの基本となる構想であると認識しているところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 第二は、報告書を見ると、北埠頭から住吉町十五番街区まで幅広い本港区の活用に触れられておられますが、水族館利用や市電の延伸等も関連する中で、本市の総合計画並びに都市マスタープラン等、鹿児島市の基本的なまちづくりとの整合性を含め非常に大きな課題であると考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁を願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 本港区エリアについては、総合計画では豊かで多様なウオーターフロントの形成のため、県有地の利用計画も踏まえた土地利用の誘導方策などの検討を行うとしております。また、都市マスタープランでは、雄大な桜島や市街地中心部に近接した立地性を生かし、観光交流施設の立地誘導を行うとともに、イベントの開催などにより活気ある交流空間を形成するとしていることから、県の示されたグランドデザイン案の開発コンセプトは本市の基本的なまちづくりの方針に合致するものと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 県が示したグランドデザイン案は本市の基本的なまちづくりの方針と合致するものだということです。 それでは第三に、天文館商店街振興組合連合会代表理事の有馬さんは、地元紙の質問に答えて、三反園知事が言う飲食、物販、ホテル、アミューズメント機能を備える施設はまさに大型施設だとし、反対を述べられておりますし、知事も一方では、郊外型の大きな商業施設を持ってくることはないと議会で答弁されています。鹿児島市にとっても本港区と天文館地区との共存は中心市街地の発展には必要不可欠のことです。大型商業施設、また、知事が言う飲食などの機能を備える施設にはどのような見解を持たれていますか。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 大型商業施設などの立地については、いづろ・天文館地区などと共存できる施設となるような配慮が不可欠であることから、十分な検討が必要であると考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 知事が言われる施設は、暗に大型商業施設だと認識されているように推察いたします。 次に、質問の第四は、現在開会中の県議会で、鹿児島市とこれまでいつ、どのような協議がなされたか具体的に示してほしいという質問に対して土木部長は、「このエリアでは土地利用規制の緩和などについて検討が必要となることが想定されたこと等から、検討委員会の各開催時期等を中心に鹿児島市と協議を行ってきている」と答弁していますが、では、県との協議は、いつ、どこで、何時間ぐらい、何について、どのようなレベルで協議したのか。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 県とは土地利用規制や路面電車観光路線について、検討委員会の開催前などに県土木監などが来庁され、私を含めた担当課長などで一時間程度協議を行っております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 検討委員会の開催前の一時間ぐらいで協議なのでしょうか。県議会で土木部長は、「グランドデザインの実現に向けては鹿児島市を含む関係者との連携や協力が必要であり、今後とも鹿児島市と協議を行いながら事業化に向けて必要な検討を進めていく」とも述べられています。余りにもお粗末と言わざるを得ません。県は丁寧な協議を行うべきです。 次に第五は、報告書ではグランドデザインの実現に向けて土地利用規制等の見直しに触れていますが、この計画を仮に一部でも実行するとしたら、都市計画法や港湾計画等土地利用や建築許可など、本市が有する権限はどのようなものがあるのか。さらには、土地利用の緩和などに応じる考えはあるものなのか伺います。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 本市が決定権者である土地利用規制としては、ドルフィンポート敷地において都市計画法による用途地域と特別用途地区があり、まずは現状での検討が必要であると考えておりますが、開発コンセプトに合致し、市民の理解が得られたものであれば、ある程度の施設規模の緩和などについて柔軟に対応を検討したいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 施設規模の緩和については、開発コンセプトに合致し、市民の理解が得られた場合であると認識いたしました。 新しい質問に入ります。 鹿児島市が主体となるサッカー等スタジアム整備について伺います。 先般、ドルフィンポートを中心とする場所など六カ所の候補地が示されましたが、さきの質疑や市長の記者会見でも来年一月開催の協議会で一定の整理をし、市長に答申という流れになっているようです。 そこで、以下伺います。 第一は、市長は十一月二十七日の定例記者会見で、J2昇格を機にサッカー等スタジアムの整備は不可欠と述べられましたが、これはサッカー場は必ず建設するという強い意志があると理解しますが、見解を伺います。 第二は、それは鹿児島市単独ではなく、あくまでも県や経済界を含めたオール鹿児島が前提であると理解しますが、そのとおりか。 以上、答弁を願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 サッカー等スタジアムの整備につきましては、現在、協議会において立地に係る調査検討等を踏まえ、スタジアム整備に向けて各面から協議いただいているところであります。 スタジアム整備に当たりましては、市だけではなく、県を初め、民間や企業の皆様など、さまざまな方々の協力を得ながらオール鹿児島で取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 スタジアム整備については、本市を含め、県、市民や企業の皆様など、さまざまな方々の協力を得ながらオール鹿児島で取り組んでいかれることが改めて理解できました。 質問の第三は、森市長は先般、国土交通省と財務省を訪れ、サッカー等スタジアム建設に向けて財政支援を要請されたという報道がありましたが、要請されたときの国の感触、手応えはどうでしたか。 以上、答弁を願います。   [市長 森 博幸君 登壇]
    ◎市長(森博幸君) 大森 忍議員にお答えをいたします。 私は、コンパクトなまちづくりを進める観点から、高い集客効果が期待されるサッカー等スタジアムなどへの支援強化について、国土交通省と財務省に要望したところであり、御対応いただいた国土交通省の副大臣からは、御相談いただければさまざまな支援に対する助言ができるとの回答をいただきました。今回の要望で地元サッカーチームに対する機運の高まりや支援強化の必要性に対する本市の強い思いが伝わったものと考えております。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 市長は今回の要望で地元サッカーチームに対する機運の高まりや支援強化の必要性に対する本市の強い思いが伝わったものと考えておりますというふうにおっしゃいました。市長の御努力に敬意を表しますとともに、引き続き国や関係団体との連携に御努力をお願いいたしておきます。 質問の第四は、今回示された六カ所の候補地案から協議会では来年一月に半数に絞り込むとしていますが、絞り込むに当たって、どのような観点で絞り込むのか。また、半数というと三カ所に絞り込むと理解してよいものか。 また第五は、協議会の中では県の部長や県のサッカー協会、県ラグビー協会等、委員間の意見の基本的な相違もあるようですが、意見相違が埋まらなくても来年一月に絞り込むと理解してよいものか。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 十一月の協議会でお示しした六カ所の候補地につきましては、協議会で出された意見や議論等を踏まえ、来年一月の協議会において一定の絞り込みを行うことになると考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 いずれにしても、来年の一月には絞り込むということを理解しました。 質問の第六は、六候補地は民有地ないし県有地がほとんどですが、絞り込むに当たっては土地所有者の一定の理解は必要ではないかと思いますが、見解をお示しください。 また、質問の第七は、現在開会中の県議会では、一部駐車場として民間に貸し付けている候補地の一つである住吉町十五番街区については売却の可能性もあると答弁されていますが、本市は購入する考えはあるものなのか現時点の考え方をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 来年一月の協議会において候補地について一定の絞り込みを行うこととしており、その後、必要に応じて地権者の方々との調整を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 住吉町十五番街区も候補地となれば購入もあると理解しておきます。 本港区の再開発、サッカー等スタジアム建設、そして、県の体育館建設もそうですが、県との協議は必要不可欠です。報道によりますと、検討委員会の宮廻委員長は、明確なまちづくりビジョンが必要になってくると述べてられていますし、また、神戸芸術工科大学の西村教授は、本港区の再開発を鹿児島市全体のまちづくりでどう位置づけるのかという問題意識が県は欠けていると指摘されています。もっともな指摘です。鹿児島市のまちづくりにおいて本港区の開発をどう位置づけるかは非常に重要であることはもちろんであり、県の事業だから関知をしないということにはならないと思います。やはり重要なことは、この大型プロジェクトについて、市と県が将来の鹿児島市のまちづくりにおいてどのように位置づけるのかを十分協議することが肝要だと考えますが、今そのことがなされていないようです。 市長に伺います。 今までの経過は置くとして、県と十分過ぎるほど協議することが肝要だと考えますが、見解を伺います。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、サッカー等スタジアムは、スポーツを通じたまちづくり推進の中核的施設であり、また、地域活性化の起爆剤としてさまざまな波及効果を生み出す可能性のある施設と考えておりますことから、できるだけ早い時期にスタジアム整備が実現できるよう、県を初め、市民や企業の皆様などさまざまな方々の協力を得ながらオール鹿児島での取り組みを進めてまいりたいと考えております。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 市長は、サッカー等スタジアムはまちづくり推進の中核施設であり、地域活性化の起爆剤としてさまざまな波及効果を生み出す可能性のある施設と考えられているとのことです。オール鹿児島はもちろんですが、先ほどの鹿児島港本港区エリアまちづくりではありませんが、県とは十分な体制で丁寧に協議していただきますように強く要請いたしておきます。 新しい質問に入ります。 磯新駅設置について伺います。 先般十二月六日に磯新駅検討調査に関する協議結果について市長に報告があったようです。今後、本市の対応が注目されることから、伺います。 まず、協議会に提出された交通実態調査、交通シミュレーション結果並びに経済波及効果について順次伺います。 質問の第一は、交通実態調査では、平日、休日、国道十号の上下で最大どのくらいの渋滞が生じるのか。また、交通シミュレーションでは現状より渋滞が悪化する時間帯があるとされていますが、その時間帯を具体的にお示しください。また、渋滞の長さは現状の渋滞と比較してどうか。 以上、答弁を願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 交通実態調査結果では、国道十号の市街地から姶良市方面は休日の十四時台に一千六百メートル、姶良市から市街地方面は平日の七時台に一千三百五十メートルの渋滞が発生したところでございます。次に、交通シミュレーションでは、平日は下り普通列車を全て停車させた場合、八時台後半に国道十号の姶良市から市街地方面の渋滞が現況より四・五倍の三千二百メートル、休日は市街地から姶良市方面が十八時ごろに一・五倍の一千四百メートルほどになると予測しているところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 交通実態調査も交通シミュレーションも時間帯では渋滞の悪化も予想されるということです。 質問の第二は、経済波及効果については、経済同友会が県全体で年間五十七億円、雇用創出、五百九十九人との試算をされていますが、今回の協議会での経済波及効果と雇用創出はどうなっており、経済同友会の試算との差はどうなっているのか。その乖離をどう理解しているのかお聞きします。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 協議会では、経済波及効果、七億五千万円、雇用創出、六十五人と試算いたしましたが、磯新駅設置に伴う観光客数の伸び率を三・六%とし、仙巌園の入園者数を基準として年間一万八千三百六十人増加すると見込んだものでございます。一方、鹿児島経済同友会の試算は、世界遺産登録後の広島県の厳島神社の来訪者数の伸び率三・三%を参考に、県観光統計の鹿児島地区の観光客数を基準として年間二十二万一千人増加するとされたところであり、試算の前提条件の違いからこのような差となったところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 試算の前提条件が違うと、こうも違うのかと驚きです。 質問の第三は、一部の時間帯に通過列車を設けることについて地元住民や道路利用者の理解が得られることとしていますが、仮に磯駅ができた場合、地元の方々が利用される人数は何人程度と予想されるのか。 以上、答弁を願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 磯新駅を利用する地域住民についてでございますが、昨年度実施した将来需要予測では、JRの運行間隔が三十分の場合、一日当たり五十六人、運行間隔が四十分以上の場合、一日当たり十三人と予測したところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 運行間隔が四十分以上の場合、一日当たり十三人と予測したということです。何人利用すれば可なのかは判断できませんが、それにしても少ない人数なのではないかと思います。 今回の質疑を通しても設置による利便性が高くなる住民の範囲や経済効果並びに交通渋滞等への影響など、まだ多くの懸念が残ります。私たちは磯新駅設置については、市民の皆様の十分な理解のもとに設置する経費や付随する鹿児島市道の整備などに要する経費を含めた本市の負担と本市への経済効果や地元住民の利便性の向上などが具体的に明らかになることが設置の可否を判断する前提であるということだけは申し上げておきます。 新しい質問に入ります。 県総合体育館について伺います。 県の新総合体育館の建設については、鹿児島市、JR九州、日本郵便との継続協議とあわせ、県議会での議論や経済界、地元住民などとの意見調整が必要ですが、県の中央駅西口ありきと捉える県民、市民も多くあり、各界各層からの厳しい意見もあることから伺います。 第一に、本当に渋滞は発生しないのかということです。現在開会中の県議会での県当局の総合体育館の整備に伴う交通への影響分析では、分析の結果、交差点需要率と交通容量比は、いずれの交差点におきましても渋滞発生の基準となる数値を下回っているとの結果を得たと答弁されていますが、この調査はどのような日時、場所、方法で行われたものかお示しください。 以上、答弁を願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 県によると、交通量調査については、交通量の変動が少ないとされる秋季の平日である本年十月三十日に行い、時間帯は午前七時から十時、午後四時から七時までの計六時間、周辺道路の交差点四カ所において大型車、小型車、二輪車の交通量調査をしたとのことでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 県の調査は平日の午前七時からの三時間、午後四時からの三時間、計六時間ということがわかりました。 そこで、質問の第二は、本市は、磯駅設置に関する交通実態調査では平日及び休日の七時から十九時まで行われていますが、徹底的な渋滞対策を行うためにも、県に対して調査場所、時間帯、休日の調査を含め再度調査のやり直しを要求すべきと考えますが、見解を伺います。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 西口地区ではJR九州も開発を検討しておりますことから、県においては周辺道路への影響について調査方法なども含めて本市並びに関係機関と協議を行っていただきたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 いまだに本市に対しても具体的な相談もないようですので、県に対して調査方法を含めて客観的な調査を本市からも要請していただくようにお願い申し上げておきます。 質問の第三は、三反園知事は県議会で、利用者が貸し切りバスで来場する際の対応として、バス駐車場をつくりピストン輸送をするなど、さまざまなことを考えたいと答弁されています。いわゆるパークアンドライド方式だと推察しますが、どこに車とバス駐車場を考えておられるのかお示しください。 以上、答弁を願います。 ◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。 県によりますと、今後、大型バスなどの送迎車両等への対応についても検討を行いたいと考えているとのことでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 これからの検討だということです。言葉もありません。今でさえ渋滞が生じているのに鹿児島中央駅西口に県総合体育館建設をしても渋滞が生じないという見解はどうしても理解できません。市民が納得できるような対応にしていただきますように強く要請いたしておきます。 新しい質問に入ります。 大規模盛土造成地の滑動崩落対策について伺います。 日本は地震大国と言われていますが、平成二十六年度の防災白書によりますと、世界で起きたマグニチュード六以上の地震のうち約一八%が日本周辺で発生しています。これまでも阪神・淡路大震災や東日本大震災等において谷や沢を埋めた造成宅地または傾斜地盤上に腹づけした大規模な造成宅地において、崖崩れまたは土砂の流出による被害が発生しました。 東日本大震災で滑動崩落の被害を受けた宅地の多くは一九七〇年代以前に造成されており、宅地造成等規制法等の改正により技術基準を強化した二〇〇六年以降に造成された宅地においては被害が発生していないことを踏まえ、既存の宅地造成について大規模盛土造成地の有無とそれらの安全性の確認、変動予測調査、危険性が高い箇所の滑動崩落防止工事などの予防対策を早急に進める必要があります。この予防対策を進めるためには地方公共団体が変動予測調査を実施し、その結果を公表することで住民の滑動崩落被害に関する理解を深め、地方公共団体等において危険箇所の滑動崩落防止工事を進めていくことが重要であり、国土交通省ではこの取り組みを支援するために予算制度や調査方法の技術的助言等を整備しておりますが、現状においては十分な進捗が図られていない状況です。 そこで伺います。 第一は、そもそも大規模盛土造成地の定義。 第二は、本市の大規模盛土造成地の概要。 第三は、大規模盛土造成地の滑動崩落対策の流れ及び国の支援。 以上、答弁を願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 大規模盛土造成地とは、谷や沢を埋めた盛り土の面積が三千平方メートル以上、または水平面に対する角度が二十度以上の傾斜地盤上に高さ五メートル以上の盛り土を行った造成地でございます。 本市におきましても同様の盛り土造成地が存在しております。 次に、国のガイドラインによりますと、変動予測調査については、第一次スクリーニングにおいて大規模盛土造成地の有無を調査公表し、その後、第二次スクリーニングで大規模盛り土ごとの地震時の安定性の確認を行います。調査の結果、大地震時に変動のおそれがある大規模盛土造成地は滑動崩落防止工事の実施対象となります。なお、変動予測調査については要する費用の三分の一、滑動崩落防止工事については四分の一の国による支援がございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 本市においても大規模盛土造成地が存在しており、変動予測調査の結果、大地震に変動のおそれがある大規模盛土造成地は滑動崩落防止工事の実施対象となるようです。 質問の第四は、国土交通省は地方公共団体に対して、大規模盛土造成地マップを作成し、公表するよう求めておりますが、全市区町村の大規模盛土造成地の有無等についての公表率、さらには、鹿児島県の状況。 質問の第五は、本市はいわゆる第一次スクリーニングに着手されていますが、本市の進捗状況及び今後の取り組みについて伺います。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 国によると、平成三十年五月現在、大規模盛土造成地の有無について、全一千七百四十一市区町村のうち、一千六十一市区町村が公表しており、その割合は六〇・九%ですが、県内では公表している市町村はございません。 次に、本市の第一次スクリーニングは、十八年度に合併に伴う宅地造成工事規制区域の見直しに合わせて旧五町域において実施しております。今後は旧鹿児島市域についても着手してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 大規模盛土造成地の有無については、全一千七百四十一市区町村のうち六〇・九%を公表しており、県内で公表している市町村はないようです。 そこで、質問の第六は、本市における大規模盛土造成地の滑動崩落対策の課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(坂元浩君) 滑動崩落対策については、大規模盛土造成地の調査及び公表に伴う優良財源の確保や防災意識を高めるための手法の検討が課題であると考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 大規模盛土造成地の調査及び公表に伴う優良財源の確保も課題のようです。昨今の異常気象による大雨発生や地震国日本では、いつ、どこで、どのような地震が起きるかわかりません。先ほどの答弁でも今後は旧鹿児島市域についても第一次スクリーニングに着手していくということですので、財源の確保も含めてできるだけ早く実施していただきますように要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 NHK大河ドラマ「西郷どん」放映後の観光振興について伺います。 本年四月二十八日に本市の兄弟都市と言われています山形県の鶴岡市が提案した「サムライゆかりのシルク 日本近代化の原風景に出会うまち鶴岡へ」が日本遺産に認定されました。私もことしの七月に南洲神社を含めこの地を訪れる機会がありました。 この地は、明治維新後に旧庄内藩士約三千人が刀をくわにかえ、荒野を開拓して日本最大の養蚕群を建設しました。松ケ岡開墾場の歴史的な動きで言えば、戊辰戦争で処分が軽く済んだのは西郷隆盛の指示によるもので、旧藩主や藩士、家老が鹿児島を訪れ、旧中家老の菅 実秀が日本の近代化に貢献するために荒れ地を開墾して桑を植え、養蚕を手がけることを西郷に相談したところ、賛同されたことが庄内シルクの発祥の一因となったとも言われています。 一方、南洲墓地は西南の役で戦死した西郷軍が埋葬され、その後、慰霊のために南洲神社が建てられていますが、この南洲墓地は、もともとは浄光明寺という禅宗の寺院でしたが、明治二年の廃仏毀釈によって廃寺になったところにつくられたと聞いております。玉龍高校の創立五十周年記念誌によりますと、明治十年九月二十四日朝、政府軍の総攻撃によって、西郷隆盛、桐野利秋、村田新八、桂 久武、別府晋介ら三百七十四人は岩崎谷で壮絶な最期を遂げます。政府軍の陸軍中将・山縣有朋は、検視後、岩村県令の請願どおり、西郷以下の四十人を旧浄光明寺の境内に仮埋葬することを許しました。岩村県令は埋葬の位置を定め、みずから諸士の姓名を記して墓標を立てたと言われています。 岩村県令の当日の談話では、「城山の落ちた日は前から総攻撃のあることは知っていました。今度こそ、いよいよ終局になると思ったので、かねての考えどおり、政府軍に請うて、西郷さんを初め、戦死者の遺骸はこちらにもらい受け、葬ることにしまして、戦いの終わったのを聞くと、早速、浄光明寺の丘の墓地へ行ってみました。そうすると、重立った人々の遺骸は既に持ってきてあって、西郷さんだけは大きな長持に入れ、桐野だの、別府だのは死なれたままの体をそのまま雨上がりの地の上に横たえてありました。陸軍の方に頼んで毛布を譲ってもらい、それで一つ一つ遺骸を包んで葬りました。なかなか混雑の際ですから、遺骸を取り違えるようなことはあってはならぬと思いまして、一つ一つ私みずから名を書きつけて印をしたのであります」と言われています。 いよいよ、NHKの大河ドラマ「西郷どん」は十二月十六日の放映で最後になると聞いています。ここではいわゆる西郷の終えんが描かれるのではないかと思われますが、NHKの大河ドラマ「西郷どん」放映後の観光施策も求められています。 そこで伺います。 西郷軍の本陣跡、西郷洞窟、そして、西郷の終えんの地、さらに南洲墓地につながるストーリーは、観光客や本市の市民でも知らない人がふえています。 質問の第一は、西郷軍の本陣跡から南洲墓地につながる観光振興についての見解を伺います。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 城山周辺や南洲墓地につきましては、本市の重要な観光資源として位置づけており、鹿児島ぶらりまち歩きコースを設定しているほか、城山展望台や南洲墓地では観光地ガイドを配置しているところでございます。なお、このことは西南戦争の最後に西郷軍がたどったルートの周知にも役立っているものと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 城山展望台に行って桜島を眺める市民や観光客は多くいますが、本営地跡から西郷終えんの地の流れを知っている方も少なくなってきているようです。また、旧浄光明寺の境内に仮埋葬されたストーリーを含めて、これまで以上に発信していただきますように要望いたしておきます。 次に、日本遺産は、既存の文化財の価値づけや保全のための新たな規制を図ることを目的としたものではなく、地域に点在する遺産を面として発信することで地域活性化を図ることを目的としています。また、日本遺産に認定されると、認定された当該地域の認知度が高まるとともに、今後、日本遺産を通じたさまざまな取り組みを行うことにより、地域住民のアイデンティティーの再確認や地域のブランド化等にも貢献し、ひいては地方創生に大いに資するものとなると言われています。 第二は、このストーリーを基礎とした日本遺産の認定申請を行う場合の本市の課題を観光交流局長に見解を伺います。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(山口順一君) 御質問の場所が日本遺産として認定されると新たな魅力が加わることと思いますが、認定に当たっては、歴史的魅力を通じて地域に根差した文化や伝統を語るストーリーが重要となることから、各面から調査や研究が必要になるものと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 観光交流局長は、日本遺産として認定されると新たな魅力が加わると答弁されました。認定に当たってはまだまだ課題は多くあると思います。ただ、歴史的魅力は本市内にも多数あると思います。ぜひ前向きに取り組んでいただきますようにお願いいたしておきます。 新しい質問に入ります。 本市内の公共施設における木材の活用について伺います。 日本の森林というのは、戦後植林された人工林が伐採の時期を迎え、このまま利用されずに放置されると森林の荒廃が懸念されており、災害防止の観点からも森林の整備は極めて重要であり、利用期を迎える木を伐採して有効に活用することは、需要の喚起とともに森林の再生にもつながっていくと考えられます。 ことしの七月、東京都の小池知事は、国産の木材を使った塀の設置とさらなる木材の活用について記者会見を行っており、その中で小池知事は、「大阪北部地震を受けまして、都内の学校、そして都有施設などでブロック塀の状況など詳細に調査を実施するとともに安全対策を進めていますが、対策の一つとして、ブロック塀にかえ多摩産材などの国内木材を使った塀を都立学校と都有施設に設置することとしており、国産の木材を使った塀については、ネットフェンスなどにより目隠し機能にすぐれて周辺環境とも調和しやすいという点もありながらも、一方では設置の費用や耐久性なども考慮する必要性があります」と述べています。 そこで伺います。 第一は、本市の森林資源の現状と適正な管理を行うための課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 本市の森林面積は、平成二十六年度において二万九千九百五十五ヘクタールで、市域の約五五%を占めております。これまで森林整備を推進してきた杉、ヒノキの人工林の五割は利用可能な時期を迎えており、森林組合などによる計画的な間伐等による木材搬出が進められております。課題といたしましては、所有者不明の森林や林業の採算性の悪化により放置された森林を適正に管理することなどでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 本市では杉、ヒノキの人工林の五割は利用可能な時期を迎えているようですので、質問の第二は、東京都の取り組みのように本市内も市内の学校や市の施設等にブロック塀にかえて木材を使った塀を設置し、その塀に本市の木材を活用していく考えはないものか伺います。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 本市の学校等の公共施設におきましては、防犯面など安全性の確保を図るため、塀については原則として見通しのよいものとする必要があると考えており、また、維持管理等の面からも木材を活用することは考えていないところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 現時点ではなかなか難しいようでございます。 新しい質問に入ります。 武岡ハイランドの教育施設用地の活用について、二〇一七年の第三回定例会での質疑を踏まえ伺います。 この用地は、開発行為に伴う教育施設用地として昭和五十三年に開発業者から寄附を受け、昭和五十三年以降、教育委員会が所管されて地域の方々がゲートボールの練習場として使用されていますが、当該用地は行政財産の目的外使用を許可しているものの、利用日数や人数などの詳細については把握をされていない状況でした。 そこで伺います。 第一は、この当該用地は現在どのような取り扱いになっているものか。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お触れになった土地につきましては、行政財産としての用途を廃止し、普通財産とした上で、現在、売却の手続を進めているところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 質問の第二は、昨年の質疑ではこの施設をゲートボール練習場を含め、他の利用可能な施設として多くの市民が活用できるように改めるべきではないかとただしたところ、教育長は、「当該用地につきましては、現在の利用状況等を調査し対応を検討してまいりたいと考えているところでございます」と答弁されましたが、先ほどの答弁とは矛盾すると考えますが、教育長の見解を伺います。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 平成二十九年九月の本会議答弁を踏まえ、当該土地の利用状況を調査したところ、ごく限られた方々の利用であったことから、庁内各局に利用希望調査をいたしましたが、希望がなかったことから、三十年十月、市有財産利活用検討委員会において売却すると決定されたところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきましたが、再質問を行います。 先ほども述べましたように昨年の質疑では、この施設をゲートボール練習場を含め、他の利用可能な施設として多くの市民が活用できるように改めるべきではないかとただしたとき、その取材の過程では、ゲートボールをしている人以外でも、例えば、グラウンドゴルフの練習場としても使えるので、本件用地のような地域に密着したところについてはコミュニティ協議会等にも十分話を聞くべきではないかと問い、その結果として、教育長の答弁として、「当該用地につきましては、現在の利用状況等を調査し、対応を検討してまいりたいと考えているところでございます」という答弁につながったはずです。 ところが、先ほどの教育長の答弁は、ごく限られた方々の利用であったから結果として売却したという答弁です。ごく限られた方々の利用というのは再三申し上げてきたことで、だからこそ、別な人たちの利用も考えるべきではないかという質問でした。このことに対してはどう答弁されますか、伺います。 答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) このことにつきましては、ただいま答弁申し上げたとおりでございますが、コミュニティ協議会等につきましては、今後とも十分意を用いてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 地域課題として、武岡台児童クラブは平成元年の設立で、プレハブづくりで手狭で、しかもこの手狭な中で指導員が大けがをした経緯もあり、平成二十六年七月に児童クラブ父母会一同で当該用地への移転・新築の要望書を提出し、現在のこども政策課が検討していただきましたが、教育委員会としてはそれを認めませんでした。 この当該用地は冒頭にも申し上げましたように教育委員会の所管でありますが、開発業者から寄附を受け、地域の方々が利用することを基本としてきたのではないですか。今議会でも学校規模適正化・適正配置の質疑も交わされています。武岡台小学校でも説明会が実施されました。その説明会の中でも武岡台小学校は武岡小学校から分かれて三十年たちました。子供たちにしてみれば、母校である武岡台小学校がなくなるのではないかという不安も抱えています。できるだけ早く結果も示してほしいという意見も出されていました。 そのように地域の課題は地域のコミュニティーやきずなに直結します。行政は地域のコミュニティーを応援していくべきではありませんか。一教育委員会の判断ではなく、行政を挙げて考えていく必要性を大きな課題として感じました。今後の行政運営についてもぜひ教訓としていただきますように申し上げておきます。 次の質問は割愛させていただき、私の個人質疑の全てを終わります。 ○議長(山口たけし君) 以上で、大森 忍議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(山口たけし君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(山口たけし君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。              午 後 三時五十五分 延 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長  山 口 たけし         市議会議員  川 越 桂 路         市議会議員  大 園 盛 仁         市議会議員  仮 屋 秀 一...