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  1. 鹿児島市議会 2010-10-01
    09月24日-08号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成22年第3回定例会(9・10月)   議事日程 第八号     平成二十二年九月二十四日(金曜)午前十時 開議第 一 第三三号議案ないし第六九号議案第 二 鹿児島県後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 四十九人)  一  番   わ き た  高  徳  議員  二  番   杉  尾  巨  樹  議員  三  番   松  尾  ま こ と  議員  四  番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  五  番   奥  山 よしじろう  議員  六  番   川  越  桂  路  議員  七  番   山  口  た け し  議員  八  番   井  上     剛  議員  九  番   田  中  良  一  議員  十  番   大  森     忍  議員  十一 番   ふじくぼ  博  文  議員  十二 番   上  田  ゆういち  議員  十三 番   森  山  博  行  議員  十四 番   大  園  盛  仁  議員  十五 番   仮  屋  秀  一  議員  十六 番   柿  元  一  雄  議員  十七 番   志  摩  れ い 子  議員  十八 番   谷  川  修  一  議員  十九 番   堀     純  則  議員  二十 番   う え だ  勇  作  議員  二十一番   北  森  た か お  議員  二十二番   長  浜  昌  三  議員  二十三番   小  森  のぶたか  議員  二十四番   伊 地 知  紘  徳  議員  二十五番   小  川  み さ 子  議員  二十七番   中  島  蔵  人  議員  二十八番   小  森  こうぶん  議員  二十九番   鶴  薗  勝  利  議員  三十 番   幾  村  清  徳  議員  三十一番   古  江  尚  子  議員  三十二番   政  田  け い じ  議員  三十三番   ふくし山  ノブスケ  議員  三十四番   森  山  き よ み  議員  三十五番   崎  元  ひろのり  議員  三十六番   三 反 園  輝  男  議員  三十七番   ふ じ た  太  一  議員  三十八番   山  下  ひ と み  議員  三十九番   上  門  秀  彦  議員  四十 番   平  山     哲  議員  四十一番   長  田  徳 太 郎  議員  四十二番   西  川  かずひろ  議員  四十三番   赤  崎  正  剛  議員  四十四番   入  船  攻  一  議員  四十五番   竹 之 下  たかはる  議員  四十六番   秋  広  正  健  議員  四十七番   中  尾  ま さ 子  議員  四十八番   泉     広  明  議員  四十九番   片  平  孝  市  議員  五十 番   平  山  た か し  議員   ──────────────────────────────   (欠席議員 一人)  二十六番   大  園  た つ や  議員   ──────────────────────────────  事務局職員出席者  事務局長   徳  永  文  男  君  議事課長   井手之上  清  治  君  総務課長   福  田  健  勇  君  政務調査課長 厚  地  保  洋  君  議事課主幹  宮 之 原     賢  君  議事課主幹  尾 ノ 上  優  二  君  議事課主事  上 久 保     泰  君  議事課主事  九  反  大  介  君     ──────────────────────────────  説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松 木 園  富  雄  君  副市長    古  木  岳  美  君  教育長    石  踊  政  昭  君  代表監査委員 渡  邊  眞 一 郎  君  交通局長   大  西  義  幸  君  水道局長   園  田  太 計 夫  君  総務局長   松  山  芳  英  君  企画財政局長 福  元  修 三 郎  君  市民局長   窪  島  彬  文  君  市民局参事  伊  藤  新 一 郎  君  環境局長   成  清  次  男  君  健康福祉局参事寺  原  悦  子  君  経済局長   大  山  直  幸  君  建設局長   濱  田  光  隆  君  消防局長   木 佐 貫  芳  広  君  病院事務局長 田  中  一  郎  君  市長室長   南     勝  之  君  総務部長   鞍  掛  貞  之  君  企画部長   宇 治 野  和  幸  君  財政部長   下  村  英  法  君  税務部長   福  永  修  一  君  環境部長   勝     啓  作  君  清掃部長   植  村  繁  美  君  健康福祉部長 松  永  範  芳  君  子育て支援部長幾  留     修  君  福祉事務所長 熊  谷  信  晴  君  商工振興部長 的  場  睦  夫  君  観光交流部長 中  園  博  揮  君  農林水産部長 山  下  正  人  君  都市計画部長 上 林 房  行  信  君  建築部長   有  村  光  文  君  道路部長   福  森  幹  夫  君  交通局次長  中  薗  正  人  君  水道局総務部長泊     和  良  君  教育委員会事務局管理部長         藤  田  幸  雄  君     ────────────────────────────── 平成二十二年九月二十四日 午前十時 開議 △開議 ○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第八号のとおりであります。 △第三三号議案─第六九号議案上程 ○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第三三号議案ないし第六九号議案の議案三十七件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △個人質疑(続) ○議長(上門秀彦君) それでは、引き続き個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず、うえだ勇作議員。   [うえだ勇作議員 登壇](拍手) ◆(うえだ勇作議員) 平成二十二年九月二十四日、私は自民みらいの一員として個人質疑を行います。 まず、市長の政治姿勢について伺います。 私たちは、市民の福祉を第一義に考えつつも、同時に常に国のあり方を念頭に置く必要があります。国と地方は車の両輪であり、互いに重く影響し合うからです。 これから国政について伺ってまいりますが、森市長の政治スタンスや理念が見えるよう、御自身の言葉で御答弁いただくことを期待いたします。 まず、民主党政権一年間の感想について伺います。 昨年九月に民主党政権が発足して一年がたちます。民主党にとっては初めての政権担当で、内政・外交に混乱する場面が見られました。ツートップの華々しい政治と金の問題は、過去の政権党と何ら変わることはありませんでした。一方では、事業仕分けなどの新しい手法が脚光を浴びました。 市長におかれては、この一年を顧みて、民主党政権をどのように思い、どう評価されるかお聞かせください。 また、陳情は民主党幹事長室を通すこととされ、直接国に持ち込めなくなりました。国民の請願権が政権党によってゆがめられている。市長陳情の場合、まず民主党県連に持ち込む。そして審査の上、幹事長室に上げるのですが、審査メンバーには民主党の鹿児島市議会議員もいる。お気の毒に、市長の陳情は特定の市議会議員によって査定されるという珍妙な現象です。何とももってあほらしいと思うのですが、どうお考えでしょうか。 以上、お答えください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) うえだ勇作議員にお答えいたします。 昨年の衆議院議員総選挙の結果、厳しい経済雇用情勢、国民の不安や閉塞感などを背景に、現状を変えたいという有権者の思いが政権交代という形にあらわれ、民主党を中心とした政権がスタートいたしました。 その後、普天間基地の移設や政治と金の問題などを受けた鳩山前首相の辞任と菅首相の誕生、そして参議院議員選挙を経て、先般、民主党代表選挙の後、菅首相のもとでの内閣改造が行われたところでございます。 私は、この間、緊急的な経済・雇用対策や新成長戦略の策定等による国内外の厳しい社会経済情勢への対応を初め、地域主権戦略大綱の策定、公立高校授業料実質無償化などさまざまな課題に対し、各面から取り組みが進められていると認識いたしておりますが、一方では、地方の立場からすると、国と地方の協議の場の確立、子ども手当の地方負担の問題、一括交付金の制度化など残された課題もあるのではないかと感じております。 今後、新たな体制のもと、これら山積する課題の速やかな解決に向け、時期を失することなく機動的な取り組みを進めることを通して、国民の信頼にこたえていただきたいと強く期待するものでございます。 地方自治体等からの国への要望に関する仕組みにつきましては、要望活動の簡素化を評価する声や従来とは異なることへの戸惑いの声など、今でも地方においてはさまざまな反応があるようでございます。 私といたしましては、基本的には、現在の取り扱いに基づく対応をいたしておりますが、記録的な桜島爆発に伴う降灰被害の深刻化への対応、特に市立学校の普通教室への空調設備整備につきましては、機会をとらえ、国へも直接、実情を伝えさせていただき、要望を行ったところでございます。 いずれにいたしましても、地方から寄せられた要望は、それぞれ喫緊かつ重要な課題でありますことから、どのような形であれ、公平かつ適切な対応に加え、地方の生の声がしっかりと国政の場に反映されることが肝要であると考えております。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 承りました。市長のお考えがよくわかりました。 次に、七月の参議院選挙で民主党が破れた理由について伺いたい。 七月十一日の参議院選挙では、定数百二十一人中、民主党四十四議席、自民党五十一議席となり、民主党は惨敗しました。 市長には、民主党の敗因は何だったとお考えでしょうか。また、何か教訓があればお聞かせください。 以上、御答弁ください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 参議院議員の選挙結果につきましては、昨年九月の政権交代以降の普天間基地の移設や子ども手当の支給など各種政策の実施状況、また、昨年掲げられたマニフェストの修正や財政健全化に向けた消費税をめぐる論議などに対して、有権者の方々の判断が示されたものと考えております。 私は、政党や政治家がみずからの政策を発表するに当たりましては、実効性のある政策を掲げるとともに、常に住民の声に耳を傾けながら、その政策の遂行に全力を挙げて取り組むことが肝要であると考えており、そのことを改めて感じたところでございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) お答えをいただきました。 真摯的で抑制的な御答弁だったと思います。 私は、森市長を尊敬しておりまして、よくお考えやなんかを常にそんたくをしているということで、この際、もう少し市長のお心のうちを代弁してみたいというふうに思います。 今回のことは、岡田前外相の指摘どおり民主党政権十カ月が総括された結果です。相も変わらぬ政治と金。言葉が全く信用できず、無責任な外交で国益を失ったルーピー鳩山前総理大臣。財源の裏づけなきばらまき。マニフェスト教条主義。加えて強権主義。例えば長崎県知事選での小沢幹事長や石井一議員の利益誘導や県内首長への威嚇。医師会や土改連など業界団体への露骨な政治圧力。公共事業の箇所づけ情報のアンフェアな流布。検察や検察審査会への圧力。法務大臣の指揮権発動をにおわせる発言。加えて陳情を政権政党を通すことの義務づけなど。また、菅内閣が高支持率と見るや予算委員会さえ開かず、そそくさと閉会して選挙に走り込む。その御都合主義と強権主義は、ファッショを思わせます。国民には、実に怪しげで危険な政権に映ったとしても不思議ではなかった。その結果、選挙に敗れたということです。消費税問題は上塗り効果にすぎません。 さて、去る九月十四日、民主党代表選挙が行われ、菅直人氏が圧勝して菅内閣を組織しました。経済の低迷、株安・円高で日本全体が悲鳴を上げているときに、何の手も打たずに代表戦でもあるまいと思いつつ、スタンスの全く違う両候補が演じる権力闘争劇場は、日ごろ見ない候補者の満面の笑み、私情に傾斜する前首相、パフォーマンスやポピュリズムも乱舞し、民主党のレベルがよく観察できたのです。 また、政治と金問題で幹事長をやめたばかりの人物を代表候補に担ぐこと自体にこの政党の倫理観の欠如を見る一方で、いや、何らの経綸もなく、国家像さえ見えない市民運動家よりは、あの豪腕が大なたを振るえば一挙に政治も変わるかもしれないなど思いは二転三転しました。国民の多くがこの非対称な二人に戸惑いつつ、より不都合な候補を選ばないでほしいという期待を込めて、ネガティブな選択劇の十四日間を楽しんだのでした。 そこで市長にお尋ねしたい。 それぞれの候補者の勝因と敗因について、市長なりの分析をお聞かせください。また、教訓とするものがあればお聞かせください。 御答弁ください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) このたびの民主党代表選挙の結果につきましては、短期間で首相を交代させるのは望ましくないという思いや政治と金の問題に対する不信感などが影響したものと新聞報道等で報じられておりますが、そのことが候補者の勝敗につながったのではないかと考えております。 今回、私は、政治に携わるリーダーには、複雑多様化する社会経済情勢などを的確に把握し、将来をしっかり展望しながら確固たる信念に基づき指導力を発揮するとともに、常に公正・公平・透明を旨とした判断と行動が求められていることを再認識したところでございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 承りました。 さすが市長、立派な御見解です。 私は、政権交代を評価しています。政権を担える政党が複数あることは望ましい。何事にも経験が大切で、理想と現実の狭間、言葉の重み、いたずらに官僚を敵視することの不毛、政権政党ゆえに甘んじなければならない批判など、政権を担うことの困難を思い、多くの反省の上に成長していくのだろうと思います。英国の労働党が、真の政権政党として成長するのに三十年かかったと言われます。 民主党には優秀な議員がたくさんおります。トロイカプラスワンといった怪しげな四人組やその取り巻きを乗り越えて成長してもらいたいものです。私たちも、政治と金への厳しい視線、言葉に責任を持たなければならないこと、強権主義に陥ることの危険、ポピュリズムは政治を堕落させること等を教訓として生かしたいと考えます。 次に、鹿児島市政は大丈夫かと題して、市道たんたど葛山線問題の報告のあり方に見る市幹部の危うさについて、加えて、解決の見通しについて伺ってまいります。 私は、本市職員の皆さん方の高い能力とけじめある振る舞い、堅実に進められる各種事業を見るにつけ、鹿児島市政は大丈夫だという思いを強くしております。 しかし、今回はいつにはない問題が起きました。いわば事件です。 この質問をするに至ったのは、市民に対する責任と職員のモラル崩壊を防ぐため、ゆるがせにできないと思ったからであります。 さて、鹿児島市の建設行政を揺るがす市道たんたど葛山線問題は、この三月議会終了三日後の平成二十二年三月二十六日に初めて建設委員会に報告されました。そして、前建設局長は、局内で調査委員会をつくって対応したい旨表明して、そのまま定年退職されたのであります。 実は、本件はその九カ月も前の平成二十一年六月二十五日、内部で明らかになったとされます。はて、このような報告のあり方は許されるのでしょうか。鹿児島市政は大丈夫か。 私は、昨年九月の代表質疑で、別の視点から本市行政の危うさを指摘しました。中央卸売市場について、国も地方も財政が逼迫する中で、投資もくろみ五十億円近くは、事業の特性を考えれば、より生かして使うことが見込めるのに、経済局内部や関係部局と何ら協議もせず、単独、魚類市場に投資するに至った局長判断は正しかったのか、組織のあり方、経済の意味、税金の重みを理解しているのかと本市行政を疑問視したのでした。結論はどうあろうと、関係先との協議を通じて衆知を集める努力をすべきだった。鹿児島市決裁規程服務規律の確保等に関する通達には、他の局及び関連する機関との協調や、相互に緊密な連絡調整を図るべきことが明記されています。 一年前にも私は、鹿児島市政は大丈夫かと問いかけたつもりです。そして今度は、市道たんたど葛山線問題であります。 本件についての当局答弁は、本市の姿を鏡のように市民の前に映し出すことになります。また、多くの職員がモニターを通じて興味深く見入っているかもしれません。御答弁の責任は大変重いものがあることを申し上げておきます。この問題がどのようなものであったかの説明は省きます。 まず、濱田建設局長に伺います。 建設局長は、局内で初めて本件について公式に知ったのはいつか。また、なぜその時期に至ったのかの経緯もあわせて伺います。 御答弁ください。 ◎建設局長濱田光隆君) お答えいたします。 私が本件について初めて報告を受けましたのは、建築部長であった平成二十一年十二月末に、一連の工事の中で設置された擁壁に関して、建築指導課に局内他課から相談がなされたことについて報告を受けております。 また、具体的な問題点全般について詳細な説明を受けたのは、平成二十二年三月であったと記憶いたしております。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 当時の濱田建築部長は、ことしの三月に聞いたということですね。発覚からやはり九カ月たっている。 さて、ことしの四月二十八日の建設委員会で、濱田建設局長は、本件問題の処理のあり方について、次のように答弁されました。 「長い経過の中で、工事内容や手続等において不適切な処理が行われ、公共工事としては通常行われないようなことが行われた。そのこととあわせて、そうした事実関係を速やかに明らかにすべきであった」と答えられました。このとおりで間違いないか。改めて伺っておきます。 御答弁ください。 ◎建設局長濱田光隆君) おただしの件につきましては、議員がお述べになりましたように答弁いたしております。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) もっと早く報告すべきだったという趣旨の建設局長の発言は、大変重要です。 続いて伺います。 総務局長、副市長、市長、その他の関係局長への報告は、いつ、どのような経過で行われるに至ったのかお教えください。 答弁願います。 ◎建設局長濱田光隆君) 建設局から市長、副市長、関係局長へは、平成二十一年十一月下旬に、それまでの調査で未払いの工事費の中に公共工事と認めがたいものがあることが明らかになったことから、経緯等について報告いたしております。 また、その時点におきまして不明な点も多々ありましたので、引き続き調査を行っていく旨を報告いたしております。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 昨年の十一月下旬。発覚から五カ月、結局支払いに絡んでにっちもさっちもいかなくなり、建設局だけで抱え込むことはできなくなったというわけです。 ところで、鹿児島市はさすが六十万都市だけあって、職員の教育に熱心で、そのための研修もしっかりと行われているようです。 ついては伺います。 まず、報告のあり方についてどのような教育が行われているのでしょうか。 次に、服務規律に関する通達には、まず、「職員は全体の奉仕者であることを深く自覚し、(中略)市民の疑惑を招き、あるいは信用を失墜するような行為は厳に慎まなければならない」さらに、「公務員として市民の注視の中にあることを十分認識し、常に自らを厳しく律して公務員倫理の向上に努めるべきこと」そして「特に管理・監督者においては、自ら職員の範となるよう努めるとともに、(中略)服務規律の確保に努めるよう強く要請する」とあります。 また、「職員は上司との間で事前の協議や報告を密にすること」とあります。報告の義務づけと管理・監督者の責任について、その意義を詳しく説明願います。 また、決裁規程には「局長は、局の事務について、随時上司に報告しなければならない。」と随時の報告を義務づけております。この部分についての意義を詳しく説明してください。 以上、御答弁願います。
    総務局長(松山芳英君) お答えいたします。 職員研修においては、一般職員に対して、報告・連絡・相談の重要性を認識し、上司との間で事前の協議や報告を密にすること、管理・監督者に対して、事態の悪化を防ぐ意味からも報告が重要であること、報告を受けた事項を組織内で共有し、統一的な対応が図られるような体制を整えることなどの研修を行っているところでございます。 組織として円滑に業務を推進するには、すべての職員が速やかな報告等により、密に情報を共有することが重要であり、管理・監督者は、組織全体の服務規律を確保するために、みずから範となって職員一人一人の意識の向上を図る責務があるものと考えております。 また、決裁規程につきましては、明確な責任と権限のもとに統一的かつ能率的に事務を遂行するために定めているものであり、その中で、管理・監督者の職責として所属職員の指揮監督や上司への報告を盛り込んでいるものでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 言うまでもなく報告は、上司や関係部署が事態を正しく速やかに掌握するとともに、認識を共有するために行われます。そして、御答弁にもあったとおり、必要があれば直ちに対処する。問題が大きくならないうちにおさめるという目的を持ちます。ここが非常に重要なんですね。 実は、この問題を既に知っていた議員筋や市民も、前建設局長に対し、速やかに議会に報告すべきことを指摘してきました。しかし、報告はされず、結局、総務局長からの進言で議会報告に至ったと聞くが、そのとおりか。また、進言した時期、進言に至った理由、報告に至るまでの経過等について御説明ください。 以上、答弁ください。 ◎建設局長濱田光隆君) おただしの件については、私のほうからお答えいたします。 本件については、本年三月二十六日に建設委員会に報告させていただいたところでございますが、これは調査を進める中で、当該工事の施工業者への支払いについて一定の整理がついたこと、並びにこの工事の中で設置された擁壁の取り扱いについて整理し、近隣関係住民に説明を行うこととしたために、これに先立って委員会に報告させていただいたものでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 濱田建設局長、私の質問の主語はどこにあるか。私は、総務局長から進言されたので、総務局長に伺っているんです。総務局長に、進言した時期、進言に至った理由、その他について聞いているんですよ。これは総務局長に答えていただかなきゃいけません。お答えの対象が違います。 御答弁ください。 ◎総務局長(松山芳英君) 本件につきましては、三月二十六日に議会に報告されておりますが、この報告に当たりまして、建設局からの相談を私も受けております。 ただいまおただしにありましたようなそういった時期については定かではございませんが、その相談の中で、一定の整理がついた早い段階で、議会に対して報告するべきではないのかという趣旨の話はいたしております。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 普通だったら、総務局長は、規律を束ねる立場ですから、「建設局長、この件は議会に報告しなきゃいけませんよ」とびしっと言うべきですよ。 しかし、総務局長がどういう形であれ進言したことは不幸中の幸いでした。それがなければ、前建設局長は報告をしないまま退任されたと思われます。よろしいですか。大変重要なことですよ、これは。そういう意味で、総務局長は、御自身の職務を遂行されたというふうに私は受け取らせていただきます。 ついては、重ねて、庁内の規律を束ねる立場の総務局長に伺っておきたい。 まず、質問に先立って、報告に至る一連の経過を整理しておきたいと思います。 まず、第一の確認、この問題が前建設局長の耳に届いたとするのが、平成二十一年六月二十五日、去年の六月二十五日。 いや、実ははるか前から御存じだったのではないですかと、諸般の状況からそう思っておりますけれども、まあいいでしょう。六月二十五日。二役と関係局長に知らされたのは、六月二十五日から五カ月後の昨年の十一月。議会に報告されたのは、九カ月おくれのことしの三月二十六日ということです。これがまず第一の確認。 第二の確認、その間、この事実を知っていた議員や市民から報告すべき指摘を受けていた。しかし、報告されませんでした。そして、総務局長から促されてやっと議会に報告した。これが第二の確認。 そして第三の確認。議会に報告された三月二十六日という日はどういう日か。ことしの三月議会は、建設委員会は三月十五日にすべての審査が終了して、前建設局長はまことに立派な退職のごあいさつをされました。そして二十三日には本会議は閉会しております。幾らでも本会議中の委員会で時間があったはずです。その本会議中の報告を避け、閉会三日後の三月二十六日金曜日、しかも午後二時から、緊急の委員会が招集され、報告がなされた。そして事態が明らかになったのでした。土・日を除けば、二十一年度はあと実質三日しか残っていない。審査の時間も調査の時間も資料作成の時間もないということです。これら一連の行為に意図的なものを感じるのは私一人でしょうか。退職直前まで事態を隠し続けることでみずからの責任を回避し、後任局長に問題のすべてを残してそそくさと定年退職したと言われても仕方ない。 続いて伺います。 このような大問題は、直ちにあるいは一定の事態掌握のもと、少なくとも一カ月以内には上司、関係部局並びに議会に対してまずは報告されるべきで、その後も随時の報告が行われるべきであったと思うがどうか。 また、二番目に、重大事であるにもかかわらず早い段階での報告や随時の報告を怠ったことは、重大な規律違反と考えるがどうか。 三番目に、市の最高幹部のこのような振る舞いは、本市にどのような影響を与えるか。 四番目に、このような振る舞いに対してどのようなペナルティーが科せられたか。 以上、御答弁ください。 ○議長(上門秀彦君) しばらくお待ち願います。 ◎総務局長(松山芳英君) まず、本件に関する上司等への報告についてでございますが、この件につきましては、報告のあり方について必ずしも適切でない面もあったことから、注意・指導がなされているところでございます。 おただしになりました本市への影響につきましては、これを把握することは難しいところでございますが、報告につきましては、事態の悪化を防ぎ、早期解決を図るという面からも早い段階で行うことが重要であると考えております。 ペナルティーとかそういうおただしもございましたが、このことにつきましては、先ほども申し上げましたように、上司等への報告がおくれたことについて注意・指導がなされているところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長濱田光隆君) 御指摘のとおり、本件は重大な問題であり、事実関係を明らかにした上で速やかに報告すべきであったと考えておりますが、この問題の内容が非常に複雑であり、六月二十五日に未払いの事実が発覚して以降、調査に多大な時間を要しており、報告が遅くなりましたことを大変申しわけなく思っております。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) あなた方は一体何をおっしゃっているんですか。濱田建設局長は何でそこでそういう当たり前の意味のないお答えをなさるんですか。あなたは建設局長ですよ。総務局長じゃないんですよ。私は、規律を束ねる総務局長に伺っているんです。初めから規律を束ねる総務局長ということで名指しをしているじゃないですか。 それで、本件は直ちに報告されるべきだったじゃないですかという質問に対して、総務局長は「必ずしも適切でない面もあった」というところで終了された。必ずしも適切ではない、そしたら半分は適切だということですかね。 適切であったのか適切でなかったのか、再答弁してください。そんな中途半端な答弁はだめです。そんな中途半端な答弁はだめです。 ○議長(上門秀彦君) しばらくお待ち願います。 ◎総務局長(松山芳英君) 本件につきましては、速やかに上司や関係部局に報告すべき案件であったと考えておりますので、この報告につきましても、そのあり方について、先ほど申し上げましたように必ずしも適切でない面もあったというふうに考えております。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 「必ずしも適切ではなかった面もある」、何ですか、この表現は。 いいですか、建設局長は冒頭に、もっと速やかに報告すべきであったとぴしっと言っているんですよ。規律を束ねる総務局長は、その答弁は何ですか。それを言葉に出して言うことすらできないんですか。 それじゃ、次の問題に行きます。 いいですか。先ほどの問題、このような重大事であるにもかかわらず早い段階での報告や随時の報告を怠ったことは、重大な規律違反ではないかと問いかけますよ。重大な規律違反ではありませんか、総務局長。答えてください。二番目の質問です。再質問します。 ◎総務局長(松山芳英君) 本件に関する報告につきましては、そのあり方について、先ほども御答弁申し上げましたが、必ずしも適切でない面もあったことから、注意・指導はなされているところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 総務局長、しっかりしてくださいよ。あなたは鹿児島市の規律の元締めですよ。あなたが答えられないなら仕方ない。私、松木園副市長に聞きます。だって、松木園副市長は、元締めじゃない、大元締めなんだから。だって、服務規律に関する通達は副市長名で出ていますからね。 松木園副市長、本件は、前建設局長の振る舞いは、報告すべきだったという話は既に承った。九カ月もおくれて、最後の最後になって報告をして出ていった。質問の時間もなかった。こういう建設局長の振る舞いは、規律違反であるか規律違反でないか。明確に答えてください。 ◎副市長(松木園富雄君) 本件につきましては、重大な問題でございまして、事実関係を明らかにした上で速やかに報告すべきであったと考えております。 このことにつきましては、私のほうからも報告を受けた際に注意・指導をいたしたところでございます。 以上でございます。 ◆(うえだ勇作議員) 議長にお願いがあります。 ○議長(上門秀彦君) 登壇して発言願います。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 議長にお願いがあります。 私が規律違反ですか、規律違反でないですかと言ったら、答えはどちらか一方でしょう。問いに対して正しく答えていただくように議長のほうから指導をお願いします。 ○議長(上門秀彦君) 当局に申し上げます。 うえだ議員の質疑に対し、包括的に答弁したのであればその旨、そして整理する必要があればその旨、再度の答弁であれば再度の答弁をお願いしたいと思います。 どなたが答弁されますか。 ◎副市長(松木園富雄君) ただいまのうえだ議員の質問に対しましては、先ほど来、包括的な答弁をいたしているところでございます。 ○議長(上門秀彦君) うえだ議員に申し上げます。 答弁について御指摘があれば、登壇して再度質疑をお願いいたします。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) もう一度だけ申し上げます。 いいですか。前建設局長の振る舞いは、規律違反か規律違反でないかを聞いているんです。議長もお願いしますね。問いに対して正しく答えるように御指導いただきたいと思います。 松木園副市長、前建設局長の振る舞いは、規律違反であるか規律違反でないか。もしこれが規律違反でないとすれば、ほとんどの報告事項は要らなくなる。下々の職員も含めてそうですよ。 御答弁願います。 ◎副市長(松木園富雄君) ただいまの件につきましては、繰り返しになりますが、本件につきまして、大変重大な問題であり、事実関係を明らかにした上で速やかに報告すべきであったと考えておりまして、このことにつきましては、私のほうからも報告を受けた際に注意・指導をいたしているところでございます。 以上でございます。 ◆(うえだ勇作議員) 答えにならんよ。ちゃんと答えんか、こら。 ○議長(上門秀彦君) 静かに願います。お静かに願います。(発言する者あり) ◆(うえだ勇作議員) 議長、私は質疑を続けることができません。 ○議長(上門秀彦君) しばらくお待ち願います。(発言する者あり) お静かに願います。 当局に申し上げますが、整理のために時間が必要であれば、その旨申し出てください。 うえだ勇作議員に申し上げますが、一問一答式を採用した際には、同じ質問については節度を持って対応をするということがございますので、そのことを踏まえながら、再度質疑をお願い申し上げたいと思います。 また、当局におかれましても、そのことについての答弁についてはしっかりと答弁されるように御指摘申し上げたいと思います。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 質問というのは、その質問に答えていただくために質問をするんですよ。その質問と関係のない答えを出されても私の問いに答えたことにはならない。前建設局長の振る舞いは、規律違反であるかないか。御答弁ください。(発言する者あり) ○議長(上門秀彦君) 静かに願います。 ◎総務局長(松山芳英君) 答弁の繰り返しになりますけれども、この報告につきましては、そのあり方について必ずしも適切でない面もあった。したがいまして、このことで上司からの注意・指導がなされているということでございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) ここまで市の幹部が堕落しているとは私は思わなかった。 仕方ない。もう私はそこまで聞きたくなかったけれども、森市長に伺いましょう。 前建設局長が報告をしなかったという、長期間報告しなかったと、こんな重大事をですよ。これは規律違反であるのかないのか。市長の御見解をお伺いしたい。 御答弁ください。 ◎総務局長(松山芳英君) ただいまおただしのことにつきましては、先ほど来、必ずしも適切でない面もあったことから、上司から注意・指導はなされていると申し上げております。 この答弁に当たりましては、決して個人的な見解を申し上げているわけではありませんので、御理解方をよろしくお願いいたします。 以上でございます。(発言する者あり)   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 当局答弁には不満がありますけれども、今いただいた一連の答弁は、規律違反を認めてのことであるというふうに理解するが、それでよろしいか。イエスかノーかで答えてください。 ◎総務局長(松山芳英君) この報告のあり方につきましては、先ほど来申し上げておりますが、必ずしも適切でない面もあったと、そのように考えております。 以上でございます。 ○議長(上門秀彦君) うえだ議員に申し上げます。 質疑を続行願いたいと思います。 ◆(うえだ勇作議員) こういう状況で質疑なんてできないでしょう。 ○議長(上門秀彦君) 登壇して発言願います。 ◆(うえだ勇作議員) 登壇すれば時間が失われていきます。 議長に伺いますが、議長は当局答弁を正しい答弁の扱いだと思いますか。当局に対する指導を行っていますか。あなたの職責を行っていますか。 ○議長(上門秀彦君) 静粛に願います。 しばらくお待ち願います。 ここで、しばらく休憩いたします。              午 前十一時  七分 休 憩            ─────────────────              午 後 三時五十八分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 ◎総務局長(松山芳英君) おただしのことにつきましては、一連の経緯等見ますと、これまでの答弁で何とぞ御理解いただきたいと思います。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 御理解いただきたいということは、勘弁してくださいと。きょうはこのあたりで御勘弁くださいというふうに受け取り、かつ本件については規律違反ですということを言外におっしゃったことだろうと私は理解いたしますので、そのように受けとめさせていただきますが、これまでの当局の答弁は、私が例えば八百屋に「キュウリをください」と入って行ったのに、「はい、いいナスビです」と渡されるのと一緒なんですよ。キュウリを買いに行ったんだから、キュウリを売ってもらわなきゃしようがない。ナスビを渡されてもしようがない。でも、これで勘弁してくださいというので、私はもうナスビを買って帰るしかないですね。そういうことだと理解してください。 本市は、職員に綱紀粛正、規律の維持を要求する。市の最高幹部がかくのごとき振る舞いをしては、職員に示しがつかないんです。組織のモラルが崩壊します。どこの職場でも職員というのは極めて敏感です。常に上司や上層部の行動を無意識のうちに観察しております。職員のモラルは上司の振る舞い次第です。組織の長たる者が職員の範とならなければならないゆえんです。 ここで、人事の原則について伺っておきたい。まず、何のために人事異動があるのか。人事異動の目的と原則について御説明ください。なかんずく幹部人事についてお示しください。 以上、御答弁ください。 ◎総務局長(松山芳英君) 人事異動につきましては、組織の活性化、人材の活用と育成、職員のモチベーションの向上などを図ることにより、公務能率を高めることを目的とし、職員の適性を生かした適材適所の人事配置を行っております。 特に幹部職員については、大局的な判断力や柔軟な対応力、組織を運営するためのマネジメント能力など各面から総合的に判断しているところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 組織の長が長く在籍するということは、その人物に権力が集中してボス化する。部下も育たない。物も言えないといった弊害が大きいんです。特に公権力と公の財産を預かる役所では気をつけなければなりません。幹部職員の異動が必要なゆえんです。 前局長は、建設管理部長を四年、建設局長を五年という異例の長きにわたって異動もなく要職を務められましたが、そこにおごりが生じたのではないか。今回も、報告するしないは局長の胸三寸だったはずです。しかるに報告はなかった。この事例から推して、ほかにも自分に都合よく建設行政を曲げたかもしれない。安易な人事行政がもたらした弊害があらわれたのではないか。御見解をお聞かせください。 ◎総務局長(松山芳英君) 人事についてのおただしでございますが、先ほど申し上げました基本的な考え方に基づき、本市における各部局の課題の解決や各種施策の円滑な実施に積極的に取り組むために、適材適所の配置を行ってきたところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 長期在籍による弊害については御答弁なかったですね。間違いなく長期在籍の弊害があらわれたんですよ。 総務局長見解は、市の落ち度を認めたくない、それは気持ちとしてはわかりますよ。でも、事実を事実として認める勇気が必要ですから、申し上げておきます。 ところで、前局長は、退職後、鹿児島市都市施設管理公社の理事長という要職につかれました。務め上げた人がふさわしい仕事についていただくことは大変喜ばしい。でも、このような重大な規律違反があるのに、間を置かず、そのように処遇するのは正しいのでしょうか。身内の仲間意識、かばい合いとも受け取られかねません。御答弁願います。 ◎総務局長(松山芳英君) 本市におきましては、退職者が再就職を希望した場合には、団体からの要請に基づき、行政経験や能力を生かすことができ、適任である者を推薦してきており、本年度におきましても、本人の再就職の希望や団体からの要請内容などを勘案して適任者を推薦したところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 適任者を推薦した。この方が適任者だったと。規律違反を犯した方は適任者だったということですね。 上級幹部なら規律に違反してもとがめずに適任者として関係団体へ再就職。位の下の職員はおとがめを受ける。これで本当にいいんですかね。本市には、いいはいい、悪いは悪いとする良識と勇気を持っていただきたい。お願いをしておきます。 次に、市道たんたど葛山線問題の解決の見通しについて伺います。 本件は早期の決着が必要です。ついては伺います。 建設局長は、本件をいつまでに解決するつもりか明示してください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長濱田光隆君) 八月の建設委員会で申し上げましたが、現在、調査結果、対処方針、再発防止策等について、今定例会の建設委員会に報告できるよう鋭意取り組んでいるところであります。 解決の時期につきましては、近くお示しさせていただきたいと考えております。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 建設局長のお考えはわかりました。しかるべく早い時期に解決のめどをつけてください。 また、この際、やはり建設局とは別に、鹿児島市としての意志を明示しなきゃいけません。鹿児島市はいつまでに解決する覚悟か。鹿児島市の意志は市の二役の決意にかかっていると言っても過言ではありません。副市長の答弁を求めます。 御答弁ください。 ◎副市長(古木岳美君) このたびの道路補修工事問題につきましては、手続や施工範囲などについて不適切な点があり、公共工事や公金の支出に対する市民の信頼を損なう事態に至ったことは、極めて遺憾であるというふうに考えております。 解決の時期につきましては、ただいま建設局長が申し上げましたとおりでございますけれども、建設局に対しましては、早期の全面解決に向けての取り組みを強く指示しているところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) こういう問題は期日を決めて昼夜兼行でやる。どこでもやっていることです。成り行きでは解決しませんから、市政の真価が問われているということを申し上げておきます。 最後に市長に伺います。 私の一連の質疑と当局答弁から、本件をどのようにとらえ、どのようにお考えになられましたでしょうか。市長の言葉で率直に御見解をお聞かせください。 御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) このたびの道路補修工事問題につきましては、事実関係の究明にこれまで時間を要しておりますが、私は、報告を受けた当初から早期に的確に解決するよう、また、二度とこのようなことが起こらないような対策を関係部局に対し、強く指示してきているところでございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 私は、「よい報告は後でいい、悪い報告は直ちに包み隠すことなく報告せよ」と教わりました。上層部や関係部署が知らない間に事態の一層の悪化を招いたり解決しなかったりするからであります。隠すことは最大の罪となります。 最近の例では、香川県沖で海上保安庁のヘリコプターの墜落事故を受け、第六管区海上保安本部の林本部長と中村次長が更迭されました。一部の事実を正しく報告しなかったからであります。 市長、何事によらず、幹部職員は率先して責任を引き受ける覚悟が大事です。幹部職員の教育をしっかりとしてください。成功は部下の手柄、一切の責任は上司がとる、この心構えが組織運用の要諦です。幹部人事のあり方についても改めて考えてください。いずれにせよ、市道たんたど葛山線問題の早期解決を望みます。 最後に、田上地区の整備について伺います。 今度はお願いです。言いたい放題言っておきながら、今度はお願いしなければいけない。とても忙しいのです。代弁とかしたり。でも、それは私たちの役回りですので、からりと本題に入りたいと思います。 建設局では、平成十九年来、市街地整備検討ワーキンググループで検討を重ね、この三月に面的整備検討地区五地区、個別整備検討地区九地区を指定されました。地域住民の皆様方の熱意が実ってきているのだなと思います。 ついては伺います。 ワーキンググループの作業の進行状況はどうか、概要をお示しください。 面的整備検討地区に選ばれた五地区のうち、新規の対象地区は田上小学校周辺地区とJT所有地で、他の三地区はいずれも現行事業の拡充です。新たな地区にも着手して、市民に希望を持たせていただきたい。 最後に、ワーキンググループの今年度、来年度の作業予定をお示しください。 御答弁ください。 ◎建設局長濱田光隆君) 市街地整備検討ワーキンググループにおきましては、今年度、面的整備検討地区五地区の住民を対象に、生活環境改善まちづくり意向調査を実施することとしておりますことから、これまで、同調査における調査項目の内容等について検討を行ってきたところでございます。 今後の市街地整備のあり方につきましては、市街地整備検討ワーキンググループにおいて、全市的な視点から本市の今後の財政状況や財源等を勘案し、おただしの新規の地区も含め、総合的な検討を行い、次期総合計画への反映を図ることといたしております。 今後の作業予定でございますが、今年度については、先ほども申し上げましたが、面的整備検討地区について、生活環境改善まちづくり意向調査を実施するとともに、引き続き市街地整備検討ワーキンググループにおきまして個別整備検討地区も含めた地区ごとの望ましい公共施設整備のあり方について検討することとしております。 また、二十三年度においては、これまでに実施した現況調査などや今年度のまちづくり意向調査の結果を踏まえた上で、十四の調査検討地区の公共施設整備方針を取りまとめることとしております。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 承りました。 総合的に検討を行って次期総合計画に反映する。大いに期待したいと思います。 今回の指定は、田上住民にとっては朗報です。ついては伺います。 田上小学校周辺と新川中流域をそれぞれ指定していただいたのは、どのようなところに着目されてのことだったのでしょうか。第四次総合計画では、田上地区について、快適なまちづくりということと広域交通網の整備ということの二つを掲げています。広域交通網の整備は着々と進んでおりますけれども、快適なまちづくりについては手つかずです。今回の指定はそのあたりに配慮されたのかと思ったりもします。いかがでしょう。お教えください。 加えて、対象の田上地区がどのような根拠で面的整備検討地区と個別整備検討地区に分けられたのかをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長濱田光隆君) 市街地整備検討ワーキンググループにおいては、かごしま都市マスタープランに示される住居系土地利用ゾーンの中で、生活環境の改善を図ると位置づけられている地区を中心に調査検討地区を設定しており、その中の一つの地区である田上地区につきましては、国道三号バイパスによって東西に分断され、東西それぞれの土地利用特性や県道鹿児島東市来線の改良状況が異なっていることなどの現況調査等の結果を踏まえ、二つの地区に分割したところでございます。 面的整備検討地区などの分類に当たりましては、地区ごとの現状の公共用地率を把握し、望ましい公共用地率に対して不足する割合に一定の基準を設け、この基準によって面的整備検討地区と個別整備検討地区に分類したところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) 承りました。 本当に困っている地区の生活環境を改善すべく、鋭意御検討をお願い申し上げます。 さて、去る八月二十七日十八時半から、田上六丁目の中園公民館で「中園を語る会」という勉強会が開かれました。 区画整理課の職員の皆さんに御出席いただいて、土地区画整理事業について、スライドや資料を使って詳しく御説明いただきました。 地元からは、中島耕二田上地区土地区画整理事業期成会長、下村祐毅前議員を初め、田上地区の関係町内会長や関係者、市民有志等に関係市議会議員数名を加えて約六十人が集まり、公民館はあふれんばかりでした。活発な質疑応答が行われ、熱気があふれました。その場の語らいも大いに盛り上がったのです。 さて、建設局長には、当日の勉強会について、出席職員からどのように報告を受け、それに対してどのように感じられたでしょうか。御感想をお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長濱田光隆君) 中園公民館で開かれました勉強会において、鹿児島市の土地区画整理をテーマとした市政出前トークを行ったところでございます。 説明後の意見交換において、参加された方々から「早急に田上地区の整備を行ってほしい」「新川沿いの道路のかさ上げを考えていただきたい」などの活発な御意見等が出されたと聞いております。 私もこれまで現地において説明を受けておりますが、今回の報告を受け、参加された方々の早急に田上地区の安心で安全なまちづくりを実現してほしいという切実な思いを感じたところでございます。 以上でございます。   [うえだ勇作議員 登壇] ◆(うえだ勇作議員) お答えいただきました。 早急に田上地区の安心で安全なまちづくりを実現してほしいという切実な思いを感じられた。ありがたいことです。 田上地区のまちづくりはこれからです。浸水におびえる多くの低地区、狭隘で整備の悪い県道、狭くて行きどまりが多く、緊急自動車の入らない生活道路、圧倒的な狭い公園など、挙げれば切りがありません。市民に希望を持たせるためにも、田上地区を初め、新規の地区の整備にも着手していただくよう改めてお願い申し上げて、私の個人質疑を終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、うえだ勇作議員個人質疑を終了いたします。(拍手) △会議時間の延長 ○議長(上門秀彦君) ここで、本日の会議時間について申し上げます。 本日の会議時間は、議事の都合により延長いたします。 次は、大森 忍議員。   [大森 忍議員 登壇](拍手) ◆(大森忍議員) 二〇一〇年第三回市議会定例会に当たり、私は社民党市議団の一員として、個人質疑を行います。 まず、厳しさ続く雇用・失業状況と対策について伺います。 二〇〇七年十一月に始まる景気後退、そしてリーマンショックを受けての大幅な景気の悪化は、日本経済が輸出依存型の経済であり過ぎたために生じたものであり、そのために内需主導型経済への転換の必要性が強く言われていました。事実、二〇〇九年九月の民主党、国民新党、そして私たち社民党との連立政権の政策合意では、日本経済を内需主導の経済へと転換を図るとうたいましたが、新政権発足後一年、その転換は全くなっていません。 国民所得統計の雇用者報酬について見ると、景気の谷と言われた二〇〇九年一月から三月期と二〇一〇年四月から六月期と比べますと二兆円の減となっています。 そのような中で、景気回復と連動する雇用・失業の状況は、なお厳しい状況が続いていますが、そこで国並びに本市の雇用・失業の状況と対策について、次の二点についてお示しください。 第一点は、直近の完全失業率、有効求人倍率は、国と本市の対前年比ではどうなっているのか。さらに非正規雇用労働者の失業状況をお示しください。 第二は、本市は緊急経済・雇用対策本部を置き、本会議でも十六億円の補正予算を提案しています。本市としての努力にもかかわらず、厳しい状況が続いていることの評価と今後の考え方をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) 本年七月の全国の完全失業率は五・二%となっており、対前年同月比で〇・四ポイント改善しております。同月の有効求人倍率は全国が〇・五三倍、鹿児島職安管内は〇・四二倍となっており、それぞれ対前年同月比で〇・一ポイント、〇・〇九ポイント改善しております。 また、厚生労働省によりますと、平成二十年十月から二十二年九月までの県内の非正規労働者の期間満了等による雇用調整の人数は、累計で派遣労働者が一千五百二十五人、契約労働者が百七十五人、請負労働者が二百十人、その他が五百七十六人となっております。 本市では、緊急経済・雇用対策本部を設置し、これまで雇用創出のため、緊急事業やふるさと事業を積極的に実施するとともに、公共事業の増額や中小企業者への金融支援等により、景気回復や地域経済の活性化が図られるよう取り組んできており、一定の効果があったものと考えておりますが、依然として厳しい状況が続いておりますことから、今後においても必要な対策を適宜適切に講じてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 国の施策を受けて、本市としても経済・雇用対策を進めておられますが、依然として厳しい状況が続いています。引き続き必要な対策を講じていただきますように要請いたしておきます。 次に、高齢者は、定年制と年金支給年齢とのギャップのため、新たに仕事を探す人がふえています。高齢者の就業対策が切実となっていることから、重視すべき課題です。 本市は、雇用相談室で高齢者の就職相談体制を強化してきていますが、まず、雇用相談室の就職相談件数の推移と就職状況をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) 雇用相談室におきます五十五歳以上の高年齢者からの就職相談件数につきましては、二十年度が三百三十件、二十一年度が二百二件、二十二年度は八月末現在で八十一件となっております。 このうち、職業紹介を行い、就職が決定した人数は、二十年度が七人、二十一年度は決定に至っておらず、二十二年度は八月末現在で二人となっております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 就職相談をしてもなかなか就職できていない実態が明らかになりました。 そこで、次に、高齢者の最近の求職状況の動向とこれに対応した雇用相談室の充実が求められていると考えますが、見解をお示しください。 また、国、県との連携による相談、求人開拓の実効性を上げる取り組みを強化すべきと考えますが、あわせて見解をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) 鹿児島職安管内における二十一年度の高年齢者の有効求職者数は四万一千八百八十三人で、二十年度と比較すると八千六百九十人増加しております。 本市の雇用相談室につきましては、職業相談や労働福祉に関する相談等に応じるため、専門の相談員を一名配置しており、二十年六月からは、高年齢者を対象とした無料職業紹介事業を開始するなどその充実を図ってきたところでございます。今後も引き続き高年齢者の就業促進に努めてまいりたいと考えております。 次に、職業紹介を行うに当たりましては、ハローワークかごしまから求人情報を提供していただくとともに、相談内容に応じて国、県などの関係機関と連携を図りながら対応しているところでございます。今後とも連携を密にしてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 鹿児島職安管内において二十一年度の高齢者の有効求職数は、前年と比べて八千六百九十人も増加している模様です。 引き続き、高齢者の就業対策としては、シルバー人材センターも大きな役割を果たしています。同センターの直近の登録者数と契約件数をお示しください。 さらに、その実態のもとでの課題と対策をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) シルバー人材センターにつきましては、二十一年度は会員数二千四百二十四人、契約件数一万六千五百二十九件でございます。 同センターにおきましては、昨今の厳しい経済情勢を反映し、事業所や個人からの受注が減少しており、全体としての契約件数が伸び悩んでおりますことから、受注増対策として、就業機会創出員やコーディネーターによる事業所や一般家庭の訪問による新たな就業機会の開拓や案内チラシの作成・配布、ホームページの充実等による積極的なPRなどを実施しており、これらの取り組みを引き続き着実に実施していくことが必要であると考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 高齢者の就業対策の一つとして、シルバー人材センターの現状をお伺いしましたが、同センターの登録者数は増加傾向にありながらも、これに対して仕事の契約件数は横ばい状況であります。本市の努力は認めますが、さらなる努力を要請いたしておきます。 次に、若年者の就業対策も引き続き切実な問題であります。 まず、本市としての取り組みとして、国の制度に上乗せして進めているトライアル雇用支援金について、若い人たちの雇用につながる実績となっているか、評価と今後の対応もお聞かせください。 また、本市独自の取り組みとして、独自の求人要請活動をしていますが、ことしの活動は具体的にどうだったか、実績と今後の課題を明らかにしてください。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) トライアル雇用支援金につきましては、二十一年度が支給対象者百二十七人のうち百十三人が若年者等であり、二十二年度は八月末現在で百二人のうち七十九人が若年者等となっております。 また、トライアル雇用終了後、七割近くが正社員として雇用されており、若年者の雇用の拡大や常用雇用化の促進につながっているものと考えております。今後とも同支援金のPRに努め、利用の促進を図ってまいりたいと考えております。 本市の求人要請活動につきましては、七月に職員が市内の経済団体や百の事業所を直接訪問し、雇用枠の拡大要請を行っております。事業所からは、景気の先行きが不透明な中、新たな雇用の拡大には慎重にならざるを得ないということや、一方では、即戦力となる人材が欲しいなどの御意見もいただいております。 このように、訪問することで事業所の状況や要望などを直接お伺いしたところでございますが、現在、厳しい経済情勢にありますことから、雇用の改善が進んでいないところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 本市が独自に積み上げて実施しているトライアル雇用支援金事業が正規雇用に成果を上げてきていること、並びに市の職員が企業への求人を求めた訪問活動の努力を評価いたします。引き続きの努力をお願いいたします。 次に、若年者の就業対策の強化にとっては、国と県の役割が大きく、引き続き連携強化が求められています。 そこで、第一は、若年者向けの就職相談会ですが、求人と求職の相談場所として若い人たちにとっては大事な機会ですが、最近の実績と課題を明らかにしてください。 第二は、基金訓練ですが、最近の若者の状況に対応した対策として期待されておりますが、実績と課題をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) 若年者向けの就職相談会の最近の実績でございますが、六月三十日に県が実施した大学生・短大生・若年者等のための就職面談会では、大学生や短大生、専修学校生を中心に五百五十八人の求職者と六十社の企業が参加しております。 課題といたしましては、企業の採用抑制による求人数の減少や求職活動を行う若年者の職業能力、経験の不足等による雇用のミスマッチなどが挙げられております。 国が実施しております基金訓練は、雇用保険を受給できない方を対象とした無料の職業訓練であり、県内では二十一年度が三十一コースに五百六十七人が受講し、二十二年度は八月末現在で六十五コースに一千百六十九人が受講しております。 課題といたしましては、受講者に対する就職支援の充実・強化等が挙げられております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 若年者の雇用についても厳しさは変わりませんが、引き続き雇用対策の強化を要請いたしておきます。 私たちも最低賃金の大幅引き上げ、雇用規制の強化など生活再建と総称される政策を着実に実行できるように努力していくことを申し上げておきます。 次に、鹿児島市勤労者労働基本調査について伺います。 本市は、勤労者の労働条件、福利厚生制度等の実態調査のほか、非正規労働者の就業資金などを把握し、労働施策向上の基礎調査資料とするため、昭和五十四年度から勤労者労働基本調査を行っています。ここ数年の景気悪化の中で、働く者を取り巻く状況も大変厳しくなっています。鹿児島労働局は、本年五月二十八日に「平成二十一年度個別労働紛争解決制度施行状況」を発表しました。それによりますと、総合労働相談件数は八千九百十七件、そのうち民事上の個別労働紛争相談件数は五千五百二十二件で、民事上の個別労働紛争に関する相談内容の内訳を見ると、解雇に関する相談が二七・一%、一千五百三十件で最も多く、前年度よりも百十六件増で、二〇〇一年度の制度開始以来、最も多かった模様です。雇う側と雇われる側という力関係の中で、働く者が大事に扱われないという社会状況は変えなければなりません。 そこでお伺いいたします。 第一は、本市が昭和五十四年度から勤労者労働基本調査を行うようになった経緯と調査の概要をお示しください。 第二は、平成二十一年度調査の特徴と、この調査をどのように生かしていこうとしているのかをお伺いいたします。 以上、答弁を求めます。 ◎経済局長(大山直幸君) 勤労者労働基本調査につきましては、市内の事業所の労働条件等を把握し、労働福祉行政の基礎資料とすることなどを目的に開始したものでございます。その後、調査内容や実施方法等を見直してまいりましたが、主な調査項目は、賃金や労働時間等の労働条件や福利・厚生制度に関するものなどでございます。 また、就業形態の多様化に伴い、パートタイム労働者が増加する中で、平成三年度からはパートタイム労働者の意識調査も基本調査に加え、実施することとしたところでございます。 基本調査につきましては、二十一年度は対象事業所数をふやすとともに子育てや高年齢者等に関する項目を追加して実施しており、全国平均より労働時間が長めであることや有給休暇の取得率が低いことなどが調査結果の特徴でございます。 また、意識調査につきましては、従来、パートタイム労働者のみを対象としておりましたが、二十一年度は契約社員や派遣労働者等を加えて非正規労働者の意識調査として実施しており、契約社員や派遣労働者は生計維持のために働いている方が六割を超え、正社員志向も高いことなどが特徴でございます。 これらの調査につきましては、勤労者福祉施策を検討する際の基礎資料として活用するとともに、関係機関等に周知をしており、労働条件の向上等に寄与していると考えているところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 本市の基本調査は市内の事業所の労働条件等を把握し、労働福祉行政の基礎資料とすることなどを目的として行っているとのことです。 平成二十一年度調査の特徴として、全国平均より労働時間が長めであることや有給休暇の取得率が低いことなどが示されました。二千の事業所に調査票送付を行い、有効回答事業所数が七百六十六事業所、回収率が三八・三%ということもあると思いますが、労働組合については、「あり」と回答した事業者が八・五%で、「なし」と回答した事業者が九一・五%となっていることについては、正直驚きました。また、高年齢者の今後の雇用計画について、「なし」が四四・二%、「検討中」が二六・六%となっているように、大変厳しい状況であることが、この調査によっても明らかになっています。さらに、高年齢者の雇用を促進するために必要なことについては、「雇用継続給付金などの助成」と回答した事業所が五三・五%、「雇用に対する中小企業への助成」が四〇・一%と高い回答率で、高年齢者の就業対策の課題の一つではないかと考えます。 この調査の生かし方として、関係機関等に周知をしており、労働条件の向上等に寄与しているとの見解は、いささか疑問です。このことにつきましては、今後とも論議を行っていきたいと考えます。 次に、地域公民館及び地域福祉館について伺います。 昨今では、定年後の暮らし方の一つとして、経験を生かしてNPO法人を立ち上げたり、趣味を生かしてのサークル活動を始めたりと第二の人生を楽しく過ごされている方も多く見られます。 一方、地域の中でより身近な公共施設の一つが地域公民館ですが、ここ五年間の地域公民館の利用状況を見ますと、新しくなった谷山北公民館は別格として、利用者が一番多かった年と比べると、平成二十一年度の利用者は減っている地域公民館が多いようです。 そこで、第一は、地域公民館活用の現状と課題についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 現在、地域公民館は各地域における生涯学習推進の拠点として、各種講座、講演会、自主学習グループによる学習活動などに活用されております。 利用者の総数につきましては、十七年度が約百三万人、二十一年度が約百十八万人となっておりますが、御指摘のとおり十四館中九館においては、過去五年間のピーク時より幾分利用者数が減少している傾向も見受けられます。 今後は、施設の老朽化への対応やバリアフリー化など、乳幼児から高齢者までだれもが利用しやすいハード面の整備が課題であると考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 地域公民館の十四館中九館については、幾分利用者が減少している傾向も見受けられるので、乳幼児から高齢者までだれもが利用しやすいような整備が課題であると教育長は答弁されましたので、見守ってまいります。 引き続きお伺いいたします。 朝夕大分涼しくなってきましたが、いよいよスポーツの秋、芸術の秋がやってきます。私たちの校区でも、先週は校区のソフトボール及びソフトバレー大会も和気あいあいの中で行われました。今月末からは中学校の体育祭、来月初めは小学校の運動会、そして校区の運動会、おはら祭、校区の文化祭と、諸行事がメジロ押しでございます。逆に言えば、町内会の交わりや町内会を超えての交流など大事な時期でもあります。 こういう時期に毎年困っていることがあります。それは、校区文化祭での写真、絵画、書道などの作品を展示するための移動式展示パネルを借りるのに大変苦労しています。私は武岡台校区ですので、通常は武・田上公民館で借りるのが普通ですが、この校区文化祭の日程が大体どこも重なるということで、以前は城西公民館からお借りしていましたが、ここ四、五年はわざわざ谷山市民会館まで借りに行っています。搬入から搬出まで最低二日は必要ですし、積みおろしも一苦労です。 そこで、第二は、各地域公民館の展示パネルの活用状況と課題についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 地域公民館にある展示パネルは、各館の文化祭や自主学習グループ、社会学級等の作品展示用に使用するとともに学校や校区の文化祭、研修会等の展示用としても活用されております。 ただ、時期によってはパネルの利用が集中し、十分対応できないなどの課題がありますので、パネルの補充について、今後検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 パネルの補充を今後検討していただけるということです。それはそれでありがたいことですが、私は、地域公民館ごとの連携や地域公民館と校区公民館運営審議会との連携も大きな課題ではないかと思います。 例えば校区の文化祭というのは、大体同じ時期に開催されると思います。そうであれば、地域公民館から校区公民館運営審議会へ時期や枚数の調整をし、さらに他の地域公民館との調整も必要なのではないかと思うわけです。 これは、地域公民館が校区との関係をどう考えていくかということにもつながります。地域公民館の側は、施設を使わせてやる、道具を貸してやるとまさか考えているとは思いませんが、地域公民館の今後のあり方も含めて検討していただきますように要請いたしておきます。 第三は、さきに質疑を交わしました高齢者の就業対策ともかかわりがあることですが、二〇〇七年第二回市議会定例会において、我が会派の森山きよみ議員が、地域公民館の館長の選任に当たっては、松山市は公民館館長候補者の選考に関する基準を明文化していること、さらに、那覇市の公民館館長の募集要項は、応募要件としてその公民館がある地域に五年以上住んでいる者、六十五歳までの者、公民館活動に熱意と理解を持っている者などの要件を挙げていることを紹介し、この機会に公募を中心にした選考のあり方、基準の明確化・明文化などの見直しを求めたことに対し、石踊教育長は、公民館館長の選任基準の明確化や公募等につきましては、透明性確保の面から、今後、他都市の事例の調査もしながら早急に研究してまいりたいと答弁されています。 そこで、公民館館長の選任基準の明確化及び公募等と、その後どうなっているのかお伺いいたします。 第四は、地域公民館と同様に地域福祉館館長選考のあり方について伺います。 地域福祉館は、現在、指定管理者として社会福祉協議会が運営していますが、地域福祉館館長の選任に当たっては、以前とは違う選考になっているのかお伺いいたします。 以上、あわせて答弁を求めます。 ◎副市長(松木園富雄君) 地域福祉館について私のほうからお答えいたします。 職員の選任につきましては、指定管理者への業務指針において、福祉施策や地域の実情に詳しく、福祉活動への理解がある者等から選任するよう示しております。 指定管理者である市社会福祉協議会におきましては、この趣旨を踏まえ、開館時間の延長等に対応するため、新たに採用した職員は公募により選任しておりますが、館長につきましては、引き継いだ館の運営の継続性や安定性、また、福祉の相談等の新たな機能への対応等を考慮し、市職員退職者の中から選任しているところでございます。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 地域公民館長の選任についてでございますが、本市では公平性という観点から、校長会で退職予定の校長に対して公民館の業務についての説明等を行い、透明性の確保に努めながら、社会教育に関心のある希望者の中から本人の経歴等を踏まえ、選考しております。 選考基準の明確化及び公募等につきまして、九州の県庁所在都市等の事例を調査いたしましたところ、公募により選任している都市におきましては、館長が地域の実情を把握するのに時間がかかる、地域等とのかかわりを持った人材の確保が難しい等の課題がございました。 このようなことから、選任基準につきましては、公募等を含め、引き続き研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 森市長、私は今回、この地域公民館と地域福祉館の館長選考のあり方を質疑するに当たり、二つの問題意識を持ちながら準備をいたしました。一つは、私の質疑の第一番目に取り上げました厳しい雇用・失業状況の中で、働く意欲や能力があってもほとんど働けない現実があります。特に高年齢者の定年制と年金支給年齢のギャップの中で、新たに仕事を見つけることは大変なことです。これは民間の会社を退職しようが、公務員を退職しようが、同じ条件です。 二つは、本市は今月の七日までに、二〇〇八年、二〇〇九年度に本市を退職し、翌年度の四月から六月までに外郭団体などの役付職員として再就職した元職員二十六人の氏名と再就職先を公表しました。民間への再就職についても、報道では、市は今の公務員の置かれた状況をかんがみると、検討する必要があると考えているとされています。私はこのことは高く評価いたします。森市政になって、少しずつではありますが、市民に対し開かれた行政という姿勢を示されているからです。 そういう二つの問題意識を持って地域公民館及び地域福祉館の館長の選任に当たっては、そろそろ公募をしていくべきではないかと考えたからです。私は、市の職員の退職者が、あるいは退職予定の校長先生が、館長という職につくのがおかしいと言っているのではありません。逆に、これまで培ってきた行政経験を生かして、ますます市民のお役に立ってほしいと思います。だからこそ透明性や公平性が確保された公募等の中でみずからの力を発揮すればいいのではないかと考えるからです。 森市長、市民の中には、公務員の人たちは、退職先の職場まで確保しているのではないか、厳しい雇用条件の中では公平にしてほしいという市民感情があります。これも正しい感情だと思います。今議会には、公園などの施設使用料等の改定理由として、市民負担の公平性を確保するためとうたわれています。雇用と施設使用料とは本質的には違う問題かもしれません。しかし、公平性という感覚は同じだと思います。この問題は、所管するそれぞれの局の考えというよりも本市の基本的な考え方の問題だろうと思います。ぜひ森市長、公の施設の雇用等については、選任基準の明確化や公募等について、今後、全庁的に検討していただきますようにお願いを申し上げます。 次に、武武岡線二期工事の進捗状況について伺います。 武武岡線二期区間の武岡ピュアタウンからの市道水上坂横井線までの延長約六百六十メートルにつきましては、武岡団地などの西部の住宅団地等と鹿児島中央駅方面など市街地中心部との交通アクセスが一段と向上し、多くの交通が利用されると期待されております。 一方、現在でも多くの交通量がある市道水上坂横井線と武岡一丁目市営住宅付近の武岡団地常盤口交差点で一つになることから、安全対策が不可欠であります。現在、橋梁工事等が進められ、これまで団地ののり面であったところに大型の道路構造物が出現するなど日に日に現地が様変わりしており、完成が近いことが感じられるようになりました。 そこで、工事の進捗状況について二点、お伺いいたします。 第一は、武岡団地常盤口交差点に取りつける工事について、工事中及び供用後の交通の安全対策等も含めてお聞かせください。 第二は、沿道住民は戸惑いと期待とが入り乱れておりますが、景観及び環境確保など沿道住民への考えられる影響と取り組まれている対策についてお聞かせください。 以上、答弁を求めます。 ◎建設局長濱田光隆君) お答えいたします。 武武岡線二期につきましては、平成二十三年春の完成に向けて整備を進めており、現在、市道水上坂横井線の武岡団地常盤口交差点に取りつける工事に着手したところでございます。 この工事区間は、多くの交通量があることから、特に安全対策等に十分配慮する必要があると考えており、交通渋滞が発生しないよう朝夕のラッシュ時の施工を避けること、仮歩道、工事看板等の設置に合わせて交通誘導員を配置し、車両の通行や歩行者の安全確保を図ること、地域住民への広報といたしましては、武岡、明和、常盤地区等へ工事概要、交通規制の内容のお知らせを配布することなどの対策を行っております。 工事期間中は、受注業者に対する安全面等の指導をさらに徹底するなどの対応を図るとともに、地域の皆様方に御理解と御協力をいただきながら取り組んでまいりたいと考えております。 また、供用開始後の交通等の安全対策につきましては、県警察などの関係機関と協議し、道路標識及び区画線等の設置を計画しており、さらに状況に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。 次に、景観や環境確保につきましては、本市の計画をもとに、平成二十一年二月十三日及び三月十日の沿線住民の方々との意見交換会や二十二年七月十九日の現場見学会での意見も参考に、周辺の環境になじむような色彩や騒音を低減するための路面舗装、遮音壁の設置を考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 地域住民には、「水上坂横井線交通規制のご案内」というお知らせが既に配布をされています。工事につきましては、万全の対策をとっていただきますようにお願い申し上げます。 また、大型の道路構造物である橋梁等については、騒音を低減するなどの対策を考えておられるようです。地域住民の意向を最大限尊重されるように重ねてお願いを申し上げます。 最後に、九州新幹線の騒音・振動問題について伺います。 先週の地元紙の報道によりますと、九州新幹線の全線開業日を来年三月十二日、運行ダイヤは本年十二月に発表するということです。この新幹線の騒音・振動問題は、私も地元住民の一人であるということから、二〇〇四年の第三回市議会定例会からずっと取り上げてきました。私の先輩議員は、新幹線開業に当たっては光と影があると指摘されました。華やかさの一方で苦しんでいらっしゃる方もおられるということです。 新幹線の一部開業当時を振り返ってみますと、「お風呂の中で石けんが動く」「もともと武岡は静かなところだった。それがこの新幹線で熟睡できない。静かな武岡を返してほしい」という切実な声が寄せられていました。 その後の経過については、多くは触れませんが、鉄道・運輸機構による性能確認試験については、現在でも実施をしている模様ですし、薩摩田上トンネル内では、百二十キロメートル毎時の徐行速度で運行も継続しているものと思っております。 ところが、最近、「日によっては二、三回ごとごとし始めた」「八月ぐらいからスピードを上げているのではないか」などの地元住民からの声が私のほうにも寄せられています。この声を寄せられている方々も「今さら新幹線をとめるわけにはいかないが、トンネル内の運行だけでも現在のスピードを維持してほしい」と訴えられています。 そこでお伺いいたします。 十二月に運行ダイヤが決まるのであれば、運行ダイヤが決まる前に性能確認試験の経緯並びに試験結果、さらに今後のトンネル内での運行について、地元住民に説明すべきだと思いますが、本市並びに鉄道・運輸機構の見解をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(福元修三郎君) お答えいたします。 全線開業後の薩摩田上トンネル内の走行速度等につきましては、地域の方々が大きな関心を寄せておられますことから、本市といたしましては、去る七月十四日に鉄道・運輸機構及びJR九州に対しまして、軌道パッドの性能確認試験の結果及びそれを受けての全線開業後の走行速度について、適切な時期に情報提供を行うなど今後とも地域の方々へ誠意ある対応を図られるよう文書で要請を行ったところでございます。 また、鉄道・運輸機構にお尋ねいたしましたところ、現在、性能確認試験を継続中であり、試験終了の際には、本市を初め関係箇所に試験結果等を説明したいとのことでございます。 なお、ただいまお触れになられました地域の方々の声につきましては、鉄道・運輸機構及びJR九州にお伝えしてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 九州新幹線の全線開業日は来年の三月十二日に決定をし、運行ダイヤもことしの十二月に発表するという一方で、鉄道・運輸機構は、現在、性能確認試験を継続中であり、試験終了の際には、本市を初め関係箇所に試験結果等を説明したいと繰り返す姿勢には疑義があります。地域の方々は、「最近、騒々しくなった」「騒々しくなるというのは、スピードを上げているとしか考えられない」という不信感を多く持たれています。 先日は、朝の情報番組で生活騒音を検証するという番組が放映されました。それによりますと、掃除機も七十五デシベルから七十六デシベルであるが、必要があるので本人には騒音としては感じられない。一方、音が小さい、大きいだけでなく、その人にとって迷惑だと思うときちんと識別できるということでした。 森市長、新幹線の全線開業によっての本市の発展ももちろん大事です。数千万かけての観光オブジェも必要かもしれません。しかし、この新幹線によって「夜も眠れない」「この年になって何で苦しまなければならないのか」という切実な声も大事にしてください。 ぜひこの新幹線による騒音・振動問題に対しては、本市を挙げて取り組んでいただきますことを改めて重ねて市長にお願いを申し上げ、私の個人質疑のすべてを終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、大森 忍議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 四時五十八分 休 憩            ─────────────────              午 後 五時 三十分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、のぐち英一郎議員。   [のぐち英一郎議員 登壇](拍手) ◆(のぐち英一郎議員) 二〇一〇年九月の定例会に当たり、持続可能性の実現と市民が主役のまちづくりを念頭に無所属三十八歳の立場から質問を行ってまいります。 これまでの質疑も踏まえ、割愛する部分がありますので、あらかじめ申し上げておきます。 まず、本市のパブリックコメントのあり方へのうっせきする疑問、既にこの場でも懸念を示してまいりました景観、そして騒音の問題、さらに日常とかかわりが深いにもかかわらず、市民の知らないところでどんどんと基本の策定が進んでおります驚きといった観点から、鹿児島市役所的な防災行政無線更新事業について伺ってまいります。 まず一点目、これは市民のひろば五百十八号、七月号でありますけれども、ここに防災行政無線の更新事業について出てきているわけでありますが、この「更新」という記載は、「更新と増設」と同義、あるいはそれを含む日本語と理解していいのかどうかお考えをお示しください。 二点目、また、ここにはパブリックコメントの予告がなされておりますが、誤解を招く「更新」だけの記載との間に整合性があるのかどうか。当局のお考えをお示しください。 また、相当な規模の追加整備に、旧市の小中学校等の公共施設の屋上や公園などを中心に検討を進めていることが市民に全く知らされないままで、いきなりパブリックコメントの段階に入ろうとされておられますが、この市民不在の整備の進め方と考え方というのはどのようなものかお示しください。 四点目、なぜ、本年の本会議で表明してまいりました懸念を反映されておられないのか。お考えをお示しください。 五点目、安心安全課によります整備基本計画策定業務の仕様書というものが六月一日付ででき上がっておりますけれども、この仕様書にある屋外子局の新設を現地調査を必要ないとして、一覧表だけで検討するものかどうかお考えをお示しください。 六点目、高額な整備経費が必要な防災行政無線整備のもろもろの概算についてお示しをください。 七点目、官製の騒音公害が国内各地で話題となっており、陳情や訴訟もふえている状況の把握をどのようになされておられるのかお示しをください。 八点目、種子島の簡易裁判所におきまして、同様の無線から時報の放送の中止を求める調停で、耐え得る限度を超えた苦痛を伴う方がいらっしゃれば違法性があるとの見解が示されたことの把握をお持ちかどうかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(窪島彬文君) 防災行政無線更新事業について、順次お答えいたします。 市民のひろば七月号には、事業名をそのまま記載しておりますが、当該事業においては、機器の老朽化に伴う更新に加え、合併に伴う統合、デジタル化及び追加整備等を含む検討を行う中でパブリックコメント手続を実施するものでございます。 整備内容等につきましては、今後、基本計画の素案策定の段階でパブリックコメント手続を実施し、広く市民の意見を伺ってまいりたいと考えております。 本年二月の本会議で御指摘のありました屋外拡声子局の設置に伴う景観の問題につきましては、設置場所を選定する際に十分配慮してまいりたいと考えております。 屋外拡声子局の新設箇所に対する現地調査につきましては、来年度実施する予定でございます。 機器等の経費でございますが、今後、実施設計で検討することになりますが、現時点では、親局と中継局を合わせ二億円程度、屋外拡声子局が一本当たり三百万円程度、戸別受信機が一台当たり五万円程度と考えております。 また、防災行政無線の音声をめぐって各地で話題となっている事例や種子島簡易裁判所の調停の件につきましても把握いたしております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 一点目と二点目は通告とかみ合っておりませんが、景観には十分配慮をいただくと、現地調査は来年度なされると、三百万円と五万円と、そして二億円という概算の情報をいただきました。国内各地での騒音事例は把握をしておられるようです。 一点、再質問をいたします。 鹿児島市のパブリックコメントは意見を伺うだけだと、さまざまな方からの意見を常日ごろたくさんいただいておりますが、この事業につきまして、意見を伺ってどうなされるのか、お考えをお示しください。 以上、このことについてのみ再答弁を求めます。御答弁ください。 ◎市民局長(窪島彬文君) パブリックコメント手続でいただいた市民の皆様の御意見につきましては、できる限り計画に反映してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁いただきました。 できる限りという言葉を素直に受けとめまして、来年度もこの市民不在のままに進む計画にこの立場から精いっぱい取り組んでまいります。 重ねてお伺いいたします。 九点目、二〇〇六年八月三十日の防災減災フォーラムで、当時の垂水市長が「屋外スピーカーからの情報は、雨の音がすさまじく、全く聞こえなくて役に立たなかった」と明言されたことへの森市長の御見解をお示しください。 十点目、横浜市が防災行政無線を整備してこなかった理由を、都市の美観や静かな環境を求める市民の意識が高く、設備の設置が難しいとしてきたことに対する森市長の御見解をお示しください。 十一点目、静穏というものが文化のバロメーターであるとの御認識を森市長はお持ちかどうか、お考えをお示しください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) のぐち英一郎議員にお答えいたします。 垂水市長の「屋外スピーカーが大雨の際に全く聞こえなかった」とのことにつきましては、私も危惧しているところでございますが、大雨の際には、防災行政無線のほか、車両による広報、テレビやラジオ、安心ネットワーク一一九などさまざまな情報伝達手段がありますので、市民の皆様方にはこれらの複数の情報の活用を呼びかけてまいりたいと考えております。 横浜市の状況につきましては、平成三年度に検討された際には、お触れになりましたことも一つの理由として整備を見送っておられます。平成二十年度から市内四百六十七カ所の小中学校に屋外スピーカーを設置し、緊急情報を伝達するシステム整備に着手されているとのことでございます。 なお、静穏につきましては、都市の文化度を示す一つの指標であると考えております。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 森市長に御答弁をいただきました。 横浜市は公園に設置をしないというセンスがあること、静穏が都市の文化度を示すものとの御認識をお持ちということで、安心いたしました。 大雨で聞こえないスピーカーなどというものは無駄遣いというふうに考えますので、有効性と必要性を市民協働で見きわめて、この事業に当たられますことをお願いをしておきます。 重ねてお伺いいたします。 十二点目、住宅版エコポイントで広がりを見せた内窓の購入の決め手が、都市部では「断熱」を上回り「防音」だったということがマスコミ等で流されておりますけれども、こうしたことへの御見解をお示しください。 十三点目、屋外の新設に当たっては、対象地域の住民参加による現地調査と有効性の実験が不可欠と考えます。二重サッシや気密・断熱住宅といったものが立ち並ぶ現代において、どのようなお考えをお持ちかお示しください。 十四点目、そもそも、このような整備をしている、あるいはしようとしている同規模の国内都市並びに外国の状況の把握についてお示しをください。 十五点目、聞こえるかどうか不明確な整備よりも必要世帯への戸別受信機整備を充実されたほうが、安心安全と危機管理の観点からはるかに有効ではないかと考えますが、御見解をお示しください。 十六点目、基本計画にあるテレメーターや監視カメラ等の設置というものは、どのようなことをお考えなのかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(窪島彬文君) 内窓の購入の目的につきましては、把握をしていないところでございます。 屋外拡声子局の現地調査と有効性につきましては、地域住民との協議や音声の伝達範囲について、来年度以降に予定しております現地調査や電波の伝搬調査の中で検討することといたしております。 本市と同様の整備を行っている同規模の国内都市でございますが、岐阜市や豊田市などがあり、また、今後整備しようとしている都市は、横須賀市や西宮市などがございます。 なお、外国の状況につきましては、把握していないところでございます。 戸別受信機の整備につきましては、現在、その必要性や有効な整備範囲等を検討しているところでございます。 テレメーターや監視カメラ等の設置につきましては、デジタル化により、雨量や河川水位の情報など大量のデータ通信が可能になりますので、防災行政無線の更新に合わせて検討しているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇]
    ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 静穏確保にお金を使うという消費動向は御存じないようです。 現地調査は来年度ちゃんとしますとパブコメの前に一言あれば、今、事業に懸念を抱かれる市民の数は相当低減をされていくかもしれません。もっとも、もっと早くされていれば、今も少ないかもしれません。まだ当局は市民協働とよくおっしゃる割に何かが足りないと私は思います。 国際観光都市を自称されながら、小中学校ばかりか公園に設置までを考える。されど国外の様子は把握なしで大丈夫でしょうか。公園に相当規模のスピーカーを立てる国際観光都市というものがあるのかなというふうに考えますと、大変心配であります。 重ねて伺ってまいります。 十七点目、日本は海沿いに原発を並べ立てて戦争どころではありませんが、全国瞬時警報システムには、弾道ミサイル、大規模テロ、航空攻撃、ゲリラ特殊部隊攻撃情報の業務規定があります。仮にお隣、川内原発に弾道ミサイルが命中した場合、何がどのように市民に伝達されるのか。現在と整備後の相違についてお示しください。 十八点目、現状の市民不在の進行と、平成二十二年第一回定例会における二十二年度関係議案提案説明の森市長による「“市民のために市民とともに”協働・連携重視」「常に市民目線」「すべての市民が、健やかで安全・快適な生活を送れるような社会の実現」「世界に誇れる美しい景観」「国際観光都市」といった言葉と、森市長、政治家としての言葉との整合性、どのようにお考えかお示しをください。 十九点目、昨年三月末に、岩手県宮古市の防災無線から二十年以上流れてきた午後九時の時報がわりの「シューベルトの子守唄」が終わったことについて、どのような御見解をお持ちかお示しください。 二十点目、新設は、事前の厳密な調査と、運用に当たっては緊急時のみ、行政放送や地域のお知らせや時報といったものはなし、点検は音を出さない通電等の確認のみといったことを大前提にしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、市長就任以来、市民との協働によるまちづくりや安心安全なまちづくりを施策の重要な柱として位置づけ、その推進を図ってきているところでございます。 防災行政無線につきましては、災害から市民の生命、財産を守るために必要な設備でございますので、今後、市民の皆様の御意見等も十分お聞かせいただく中で整備を進めてまいりたいと考えております。 ◎市民局長(窪島彬文君) 全国瞬時警報システム、いわゆるJ-ALERTは、時間的に余裕のない地震や津波情報、有事関連情報などの緊急情報を市民に伝達するものでございます。 仮に、川内原発にお触れになったような事態が発生し、本市にその影響がある場合、被災状況や避難に関する情報は、現在は旧五町などの一部に限られておりますが、市内全域に整備されますと、全市域に伝達できることになります。 次に、岩手県宮古市の事例でございますが、住民からの苦情を踏まえ、宮古市が放送中止の判断をされたものと伺っております。 屋外拡声子局の整備に当たっては、今後、市民の皆様の御意見を伺う中で、設置場所等について地域住民の理解が得られるよう説明を行うとともに、放送内容を含む運用方針について十分に検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 森市長のおっしゃる必要性には私も同感でありますが、なぜかくも市民が知らないままに基本の策定が進むのでしょうか。これを協働とは言えません。住民が希望するものをつくるのが本来の公共事業ではないでしょうか。シューベルトの件は御存じのようであります。 二十点目につきましては、質問に全くお答えになっておりません。通告しても市民局長には御理解をいただけないということがわかりました。今後の参考といたします。 川内原発に絡んでの質問は、この十年間、かわされるか、九電の代弁ばかりを伺うばかりでありましたが、さすがにミサイルが当たればお伝えをいただけるようであります。 もっとも、ミサイル命中だけを伝えて市内じゅうが大パニックに陥っているようでは、何のための放送か全くわかりません。現状と整備後でミサイル命中をお伝えいただいて、安心安全課はほかに何かされるものか、何もされないのか、それぞれお示しください。 以上、この件についてのみ再質問いたします。御答弁願います。 ◎市民局長(窪島彬文君) 緊急情報の伝達後における本市の対応でございますが、こうした事態が発生し、本市に影響がある場合には、国・県からの指示に基づき、避難が必要な地域や住民の避難先、輸送手段などを対象住民に伝達するほか、現場における避難誘導など、国民保護計画に定めた必要な措置を講ずることとしております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 原発にミサイルが命中したということの質問とは思えないような具体性の乏しいお言葉でした。そもそも原発がなければこんな質問に時間を費やす必要もないわけであります。 無謀な青森六ケ所押しつけの幻想は崩れ、危険極まりない発電所を隣接の自治体に抱えている危機感と緊張感はないのだなというふうに受けとめました。本市の危機管理に大変密接でありますので、次回、事細かに伺ってまいります。 次に、新たな項目に入ります。 当局の実態把握や情報提供や共有の実効性で差異が散見され、不安や心配の声をいただいております夜間保育についてお伺いいたしてまいります。 まず一点目、六年前に明言をなさった実態調査の取りまとめとその公表の経過と、近年の現場訪問状況と課題の認識についてお示しください。 二点目、厚労省からのさまざまな通知や通達の伝達・情報共有の状況がどのようにされているものかをお示しください。 三点目、十九時あるいは二十時から登園・来所する子供たちの健診や身体測定や検食の状況把握はどのようになっているのかお示しをください。 四点目、暖房費や助成・各種の補助の使途のチェック体制といったものがどのようになっているのかお示しをください。 五点目、そうした利用者の方々、保護者の方々への情報提供はどのようになされているものかお示しをください。 六点目、こうした施設の中には破格に安いと見受けられるところがありますけれども、そうしたところの実態の把握についてお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎副市長(松木園富雄君) お答えします。 おただしの認可外保育施設補助の利用時間の要件緩和に関する調査についてでございますが、このことにつきましては、平成十七年度から、午後十時までを午後十二時までに補助対象時間を延長しているところでございます。 また、認可外保育施設に対しては、毎年一回は定期の立入調査を実施し、実態の把握に努めているところでございますが、指導を要する施設が毎年散見されることから、今後も指導監督に努めてまいりたいと考えております。 厚生労働省からの通知や通達のうち、各施設や保護者ヘの周知が必要なものにつきましては、すべての施設に郵送等により送付し、情報の共有化に努めているところでございます。 健診等の状況把握でございますが、国の認可外保育施設指導監督基準に基づき、毎年一回、施設の立入調査を実施し、健診や身体測定などの状況を確認しているところでございます。 また、検食につきましては、指導監督基準の項目にないことから、把握をしていないところでございます。 補助金に係るチェックにつきましては、立入調査により運営の状況などを確認するとともに、補助申請時に事業計画書や収支予算書により事業内容や入所児童数などの審査を行っております。また、事業実施後に実績報告書や収支決算書などにより、補助金の使途も含め、確認を行っているところでございます。 保護者への情報提供につきましては、他の保育所と同様に施設を通じて行っているところでございます。 認可外保育施設の保育料につきましては、施設設置者において設定できることとなっておりますことから、施設により差異があることは把握しております。 また、運営状況につきましては、保育料の多寡にかかわらず、指導監督基準は満たされているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 現行・現状の当局の取り組みの限りにおいて、何ら問題・課題の御認識をお持ちではないということをお示しいただきました。独自調査を踏まえ、改めて伺ってまいります。 新たな項目に入ります。 利用者の方々から御意見が相次いでおります決定過程に一切の利用者介在なしの地域公民館における購読物の中止と廃止について伺ってまいります。 地域公民館におけるそもそもの購読の目的と廃止・中止に至った理由は何だったのかお示しください。 二点目、廃止・中止に至る過程の市民不在の理由についてお示しをください。 三点目、廃止・中止の利用者意見を反映する見直しとやり直しが必要ではないかと私は考えますが、どのようにお考えでしょうか。お示しをください。 四点目、そもそも公民館というものはだれのための存在とお考えなのか。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 地域公民館におきましては、来館される利用者への情報提供を目的に、新聞や雑誌等を購入し、ロビーや図書室に設置しております。 公民館では、管理業務を見直す中で、本年四月からは、委託業務の従事時間の短縮を行ったり、また、鴨池公民館などでは、隣接する施設で新聞の閲覧が可能であるため、複数購入していた新聞を一紙に減らすなどして経費節減を図ったところでございます。 次に、新聞を含む購読物の購入につきましては、利用者へのアンケートなどは行っておりませんが、今後は、地域住民の代表者から成る各公民館運営審議会の意見も参考にしながら、対応してまいりたいと考えております。 次に、地域公民館は、講座の開設や講演会等の開催及び家庭教育に関する学習などを行うとともに、住民が教養、文化、スポーツなどの活動を通して触れ合い、学び合うことにより、生きがいと住みよい地域づくりに役立てるという役割を担っており、地域住民の身近な生涯学習の場であると認識しております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 お述べになられた御認識、御見解をお持ちであれば、購読物については、運営主体の独断ではなく、その過程において利用者の関与は不可欠とお考えになるのが自然なことに思われますが、残念であります。「今後は」という言葉の真偽を今後、利用者の方々と話し合いをしていきながら、また、改めてただしてまいります。 新たな項目に入ります。 私自身、議会・委員会で財務にばかり傾注してきて、この場では初めてお伺いいたします市立病院職員の労働環境の改善について質問いたします。 まず、一点目、本年七月二十七日から三日間受審された病院機能評価とサーベイヤーによる指摘について、どのような御見解をお持ちかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎病院事務局長(田中一郎君) お答えいたします。 病院機能評価につきましては、七月に財団法人日本医療機能評価機構による審査を受審し、九月に中間結果報告がございましたが、評価項目百三十七項目のうち再審査が必要となる評価二以下の項目は、職場の安全衛生の確保に関する一項目のみで、「安全衛生委員会に産業医、衛生管理者が配置されていないので、委員の構成を見直し、適切に運営されるよう努められたい」とするものでした。全体講評においては、高い評価をいただいたところでございます。 一方、人事・労務管理の面においては、病院の機能・業務量などから見ての医療技術職員等の人材不足や年次有給休暇の取得率の偏りや低さについて、評価所見が付されたところでございます。この点につきましては、本年度、病棟再編や看護職員の定数増、夜間専従看護師の採用、ドクタークラークの増員などを実施または実施予定いたしておりますので、職員の負担軽減が図られるものと考えております。 今後とも職員の働きやすい環境づくりにつきましては、状況を見ながら改善に努めたいと考えているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 機能評価について御答弁をいただきました。 安全衛生委員会は、まさに労働環境の話でありますが、全体的に高い評価ながら、職場・職員という面からの指摘が幾つもなされたことは驚きであり、また、残念という思いと、毎年のように例年、市立病院からはたくさんの、主に財務にばかり私は傾注してしまっているわけでありますが、資料を読み込んだだけで労働環境に問題などなかろうと過信をしていた自身を反省いたしております。労働環境は果たして大丈夫でありましょうか。重ねて伺ってまいります。 二点目、夏休・年休の消化状況と持ち越されている職員の状況の把握についてお示しをください。 三点目、週休日における勤務状況がどのようになっているものかをお示しください。 四点目、臨時看護職員の方々の勤務継続状況の御認識についてお示しをください。 五点目、若い医師や看護師におけるくも膜下出血等での緊急手術、脳梗塞等による緊急入院の発生状況等についての御見解をお示しください。 六点目、たとえ財務がよくとも、労働環境の過酷さは、現場のモチベーションの維持を妨げてしまうのではないかと考えますが、いかがでしょうか。御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎病院事務局長(田中一郎君) お答えいたします。 市立病院では、在職期間に応じて夏休は七日、年休は二十日を限度に付与しておりますが、その取得状況について職種ごとに夏休・年休の順に二十一年度の実績で申し上げますと、医師は三・六日、四・二日、看護職員は五・九日、五・七日、医療技術職員は六・〇日、八・六日、調理員は七・〇日、七・三日、事務技術職員は五・四日、八・九日となっております。 また、年休・夏休の繰り越しについてでございますが、夏休は付与期間中に取得できない場合繰り越すことはできませんが、年休は二十日を限度に残日数を翌年度に繰り越すことができ、平均で十八・五日となっております。 次に、週休日における勤務状況につきましては、急な病気や家事の都合など予定していない休暇により、週休日の予定であった職員に勤務をお願いするなどして週休日を翌月へと繰り越すことがありますが、その場合、翌月以降に勤務日を調整し、週休日を取得できるようにしております。 次に、臨時看護職員の過去三年間の勤務継続状況につきましては、平成十九年度は七十人の雇用に対して九人、平成二十年度は四十五人の雇用に対して十一人、平成二十一年度は三十人の雇用に対して八人が他病院の職員としての採用のほか、家族の転勤や妊娠等を理由に雇用期間満了前に辞職しております。それ以外の方々につきましては、雇用期間満了まで勤務しております。 次に、医師や看護師におけるくも膜下出血等での緊急入院等の発生状況でございますが、過去五年間について申し上げますと、脳梗塞で医師一人が一週間、くも膜下出血で看護師一人が二週間入院しましたが、軽快退院しております。二人の出勤状況等を見ますと、休暇も取得できていることから、業務と疾患発症との関連性は弱いものと考えておりますが、職員の健康管理につきましては、全職員を対象に、年二回定期健康診断を行っており、今後も留意してまいりたいと考えております。 次に、市立病院は、急性期病院という特性を持っていることから、救急や重傷の患者を多く抱えているという実態があり、職員が高い職業意識を持って頑張っていただいておりますことは十分認識しており、病院機能評価においても高く評価をいただいたところでございます。 職員の労働環境の改善につきましては、本年度は看護職員の定数増やドクタークラークの増員などを行ったところでございますが、今後とも職員が高いモチベーションを維持できるように適切な労働環境の維持に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 働く環境につきましては、適切さに欠けるという指摘を受けておられたとお答えになられたばかりだと思いますが、今後とも適切な労働環境の維持というのは、きょうのやりとりが何かかすんでいくような気もいたします。とにかくこれからは、労働環境の面からも議会への積極的な情報提供とお取り組みを要望しておきます。 重ねてお伺いいたします。 七点目、耳鼻いんこう科では、「予約時間になぜ診れないのか」「医師はこのような状況でしっかりと休憩等取れているのか」「御飯が食べられているのか」といったようなさまざまな声が寄せられているようでありますが、こうしたことの御認識をどのようにお持ちかお示しをください。 八点目、時間外労働やサービス残業とも取られかねないような実態があるようでありますが、そのことの把握とその御認識についてはどのようにお持ちかお示しをください。 九点目、森市長は、このように市立病院の職員の方々が抱えておられる課題や困難について、どのような御認識をお持ちかお示しをください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 医療現場におきましては、市立病院に限らず、全国的に医師や看護師が不足しており、特に市立病院のような三次救急を担う病院は、その特性として、重篤の患者が多いため、他の病院に比べて多忙な労働環境にあると認識しております。 市立病院における職員管理につきましては、企業管理者である病院長の指揮監督のもと、職員の健康維持や医療事故防止の観点から、良好な状況が維持されなければならないと考えております。 市立病院においては、本年度は病棟再編や看護職員の定数増などさまざまな改善を行って職員の負担軽減を図っていると報告を受けておりますが、今後とも設置者として、適正な労働環境が保たれるよう必要に応じて指示してまいりたいと考えているところでございます。 ◎病院事務局長(田中一郎君) お答えいたします。 耳鼻いんこう科では、予約制をとっている週二日の再診日において、初診の患者さんが多い場合に予約どおりに診察できず、お待ちいただくことがございます。また、患者さんをできるだけ待たせないよう昼食時間帯も診療を行っているところでございます。 次に、時間外労働、サービス残業の実態把握についてでございますが、市立病院におきましては、勤務時間外等に従事しなければならない業務が生じた場合には、所属長が必要に応じて命令しているところであり、それに基づき全額手当を支給しております。 また、所属長等を通じてサービス残業が発生しないように指示しており、今後とも時間外労働についての適正な執行に意を用いてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 森市長も「今後とも」とおっしゃいました。ややかみ合いませんが、一点再質問をいたします。 耳鼻いんこう科の御認識をお示しいただきました。大変な状況のようでありますが、「はい、そうですか」とこのままとはまいりません。どうなされるおつもりなのか、今後をお答えください。 以上、答弁願います。 ◎病院事務局長(田中一郎君) お答えいたします。 現在の人員、診療体制の中で患者さんを待たせないようにするには、一人当たりの診療時間の短縮を図ることも一つの方策であろうと考えております。 そのためには、できるだけ臨床経験の豊富な医師が望ましいことから、各方面に依頼し、その結果、ことし七月に経験豊富な医師の確保ができたところでございます。 また、今年度は、ドクタークラークを配置し、医師が診療に専念できるような体制としたところでございます。 今後とも、予約制の運用や医師の役割分担など総合的な観点から検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 再度御答弁をいただきました。 既に実施済みの取り組みを含め、御答弁をいただきました。改善の途上にあるのだなということを理解いたしました。 新たな質問に入ります。 本市直営の市営バスについて伺ってまいります。 まず、一般公募やバス車内でのお知らせなどなしにハローワークで募り、現下のような厳しい社会経済情勢でありながら、研修中に三名もおやめになった。それ以外の採用された方々の経過と現状について、どのようになっているのかお示しをください。 次に、昨年度から行われていない嘱託から職員への採用試験の実施と基準の明確化、明確なものとして勤続年数、報告書、始末書の枚数と内容、そういったものとその明確な基準といったものが共有されているのかどうか。 また、採用試験の実施にかかわる業務におけるプロ意識の維持についてどのような御見解をお持ちなのかお示しをください。 次に、交通局の中のセクハラとパワハラの相談窓口がどのようになっているのかお示しをください。 なぜこの質問をするのかといいますと、近ごろ議会の委員会の傍聴を控えるような圧力を上役の方からかけられている大変驚くべき実態があるからであります。圧力自体、論外でありますが、よもや議会の委員会を傍聴したというだけでそうした方々が処遇や何かで不利益をこうむるようなことがあっては、経営の改善どころではありません。傍聴に圧力をかけるということ時点で既に問題でありますし、ましてや不当な権限が行使されるというようなことが実存いたしましたら、体質そのものに大問題ありというふうに私は考えます。上役からの圧力、どこに相談したらいいのでしょうか。 以上三点について御答弁願います。 ◎交通局長(大西義幸君) お答えいたします。 本年度採用いたしました嘱託運転士につきましては、随時、法令等安全運行に関する机上研修、バス路線での研修用バスによる団体研修、配属営業所の指導者のもとで路線を実車運行する個人研修など、研修を三週間実施し、九月一日までに十八名を採用いたしております。 また、当初、習熟度に応じて走行環境の整った路線へ配置をするとともに、超過勤務の制限をしたところでございますが、現在は全員通常の乗務に従事いたしております。 次に、これまでの嘱託職員から職員への採用試験の受験資格等についてでございますが、受験資格は、採用予定時点において四十五歳以下で嘱託運転士として三年以上継続勤務している者としており、試験の内容は、筆記試験と面接試験を実施しております。 採用に当たりましては、交通局試験委員会で、試験の結果、勤務成績など成績主義に基づき、公正・公平性を確保する中で任用候補者名簿登載者を決定し、必要に応じ、任用をしているところでございます。 また、採用試験を実施するに当たっては、その内容を嘱託職員に周知をいたしているところでございます。 次に、セクハラとパワハラの相談窓口についてでございますが、平成十一年四月にセクハラの内部相談窓口を総務課内に設置するとともに、二十年六月には、交通局職員等全職員を対象に、パワハラを含めた外部相談窓口として弁護士の相談員が市長事務部局により設置をされているところであり、その際、局内の全職員に周知をしたところでございます。 また、相談の手引きを局内各課に配付し、掲示や回覧により周知を図っているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 お求めの二十名はいまだに決まらないようであります。現在も募集をされているようでありますが、採用のあり方が特殊だからこのようなことになっているのではないでしょうか。 過去の倍率と比べますと、この十八名の方々はちょっと特別な存在に見えてなりません。これまでの嘱託採用試験の流れのほうがニーズを満たすのではないかと考えますが、いかがでしょうか。再度お考えをお示しください。 また、採用基準につきましては、公正・公平の確保とおっしゃいますが、具体でただしております質問とかみ合いません。局長のおっしゃる言葉は、報告書と始末書の枚数、内容といったものを引用されておられるのか。何をもって公正・公平性なのか。通告並びに質問に沿ったお答えを明確にお示しください。 相談窓口につきましては、最近、新たな張り出しがなされているようであります。まさかのぐちが通告をしたから、慌てて張り出されたということは考えたくありません。随分前のゆうあい館の意見箱の通告を出した途端に設置をされたという過去の出来事を思い出します。 二十一年度からずっと経営改善計画策定中で、先行きが不安、毎日が不安という方々が少なからずおられます。局長は、その心をつかんでおられるのでしょうか。セクハラの窓口は十一年前に総務課に、今、切実なパワハラは交通局のはるか外に二年前の設置であります。ちなみに周知、周知とおっしゃいますが、二〇一〇年九月二十四日の本会議で伺っております。 張り出すだけ、回覧だけで周知等はあり得ないのではないでしょうか。本当にそれだけで周知達成のおつもりですか。周知達成の把握をどのようにされているものか、再度お答えください。 以上三点につきまして、御答弁願います。 ◎交通局長(大西義幸君) お答えいたします。 本年度採用した嘱託運転士につきましては、緊急に採用する必要があったことから、採用までの期間の短縮を図るため、ハローワークを通じて募集をいたしたところでございます。 今回の採用に当たりましても試験内容や研修の期間及び内容につきましては、これまでと同様といたしたところでございます。 次に、職員採用に当たりましては、筆記試験と面接試験の結果及び嘱託職員採用後の勤務成績など客観的な評点に基づいていることから、公正・公平性は確保されていると考えております。 次に、パワハラ等の相談窓口の周知につきましては、二十年六月に弁護士の外部相談員が設置をされた際に、局内の全職員に文書により通知したところでございます。 また、局内の内部相談窓口につきましては、相談の手引きを局内各課に配付し、掲示や回覧を行ったところであり、職員への周知は図られているものと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 試験につきましては、ハローワークを経由してスタートをして、いまだに二十名を満たせていないからということでの再質問をしているわけであります。質問にお答えください。 公正・公平性の確保ということにつきましても、時間もどんどんなくなっていくわけでありますが、勤務成績などにまとめてお答えにならずに、報告書や始末書の枚数あるいは内容といったものが、公正・公平性に判断をしていくものとして入っているのかどうかということを一回、二回、もう二回聞きました。もう一度聞きますけれども、そのことが入っているのかどうかということを明確にお答えください。 パワハラにつきましては、議会の委員会の傍聴を控えるようにといったような圧力をかけたり、あるいはそれに伴って何か起こるような懸念、そういったことは、二年以上前に一回だけ職員全員に文書で通知した外部の弁護士の方に相談をすればよいというお答えをなされたものと理解をいたします。 試験について、公正・公平性と、質問は具体的な言葉を並べておりましたので、そのことがどうなのかということについてしっかりと通告もしております。通告に沿って、質問に沿って御答弁をください。 以上、再々、もうこれ限りにいたしますけれども、御答弁を願います。 ◎交通局長(大西義幸君) 職員採用に当たりましては、先ほど申し上げましたように、嘱託職員採用後の勤務成績、そういうものを客観的な評点に基づいて評価いたしておりますので、公正・公平性は確保されているものと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) もうこれっきりとあらかじめ言ってしまったので、もう追いかけていきませんけれども、具体的なことを聞いて、そのことがなぜか答弁に入ってこない。そのことを答えてほしいと聞いているのに、そのことをまた答えていただけない。なかなか通告をどのようにすればいいのか。果たして通告をすることの意味合いといったようなものを今の局長とのやりとり、考えさせられます。 考えていても時間がございませんので、試験について、ハローワーク経由だからというような問題の提起、公正・公平性の確保についてということは、この九月が終わって十二月までこの場はないわけでありますけれども、その間に何かがということを考えておりますと、きょうお答えいただけなかったことを大変残念に思いますが、時間の限りがございますので、断念いたしまして、新たな項目に入ります。 世界自然遺産の資格十分と考えられます桜島を楽しむよりみちクルーズの展開につきまして、本市内外の方々への取材をもとに伺ってまいります。 まず一点目、これまでにもいろいろな質疑を交わされておりますが、今後の料金の設定につきましては、上限を例えば五百円程度といったような値上げも含めて御検討いただいて構わないのではないかというふうに思いますけれども、御見解はいかがでしょうか。お示しください。 二点目、ぜひ桜島発のよりみちクルーズというものもスタートいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御見解をお示しください。 三点目、今後のよりみちクルーズにおきましては、よりみちクルーズの最大の売りでございます眺望を満喫することができる人数との相関というところから、船舶を大型化しても実際に眺めを楽しむことができるその人数は、大型化の割合にはふえない。それよりは増便を図ったほうがはるかに眺望を満喫される方々のニーズにこたえられる。そういった状況があるのではないかというふうに考えますので、大型化はしないで大幅に増便をするということを明確にお示しをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 以上、御答弁を願います。 ◎副市長(古木岳美君) よりみちクルーズ船の来年以降の運航につきましては、試験運航の結果などを踏まえながら、御質問にありました運賃や運航ダイヤなどの運航形態について、今後、検討を進めていかなければならないというふうに考えております。 以上です。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 値上げ、桜島発、大型化はしない。大幅の増便と。 本当、たくさんの方々に伺って、たくさんの方々からもぜひ本会議でも聞いてほしいというようなことも言われて、私にしては大変建設的な質問をしたつもりでありますが、今後ということでありますので、今後に期待をいたします。 最後の項目に入ります。 最近、天文館シネマにつきましては、お金を一生懸命集めていらっしゃる、資金をいろいろなお言葉をもって集めておられるというようなことがいろいろなところから耳に入ってまいります。そうした天文館シネマが考えておられます、検討されておられます市民の財産というふうに私は考えている東千石町の十九番街区について伺ってまいります。 まず一点目、最近のTMDの動向と当局はどのようなかかわりを持っておられるのか。また、経済企業委員会からの指摘の反映はどのようになされていると御認識をお持ちなのかお示しをください。 二点目、そもそも東千石町の十九番街区は鹿児島市民の財産であるという御認識をしっかりとお持ちなのかどうかお示しをください。 三点目、森市長は今でも、配給、これは非常に難しい、運営、これも非常に難しいわけでありますが、こうした難題が山積することが、少し調査をすれば簡単にわかる難題山積のシネコン建設が、にぎわい創出のために有効で有益であると今でも本気で本当に確信をされておられるのか、森市長のお考えをお示しください。 四点目、幾ら地元の意向を尊重していくとはいえ、このまま静観を続け、また任せっ放しでは、遅かれ早かれ必ずこのミスリードを放置していたと、森市長と当局はミスリードのままに任せっ放しにしていたと問われるときが必ず来るのではないかというふうに私は考えますが、いかがでしょうか。御見解をお示しください。 五点目、こうして私は、どちらかというと不安を持ちながらこの件、追いかけておりまして、国内におけるさまざまな難しい事例等も調べているところでありますが、当局におかれての国内における同様の先進・成功・失敗・撤退の事例の把握というものをどのようにお持ちかお示しをください。 六点目、森市長の任期も後半戦に入っております。地元のものではなく、市民の財産であるはずの十九番街区を原点に立ち返り有効に活用すべく、当初のコンペ方式へ戻るべきではないかと私は考えます。私ばかりではありません。十九番街区周辺の方々を含まれるさまざまな方々から、十九番街区だけではなく、その周辺の利用のあり方を含め伺っておりますが、当初のコンペ方式へ戻るべきというような考えにつきましてどのようにお考えでしょうか。御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 株式会社TMDが計画されております(仮称)天文館シネマ計画につきましては、いづろ・天文館地区に広域集客力のあるシネコンを含む施設を整備するものであり、周辺商店街とも連携をする中で、この地域の来街者の滞留時間の拡大、街区周辺の歩行者通行量の増加、さらには地区全体の回遊性が向上することが見込まれますことから、中心市街地のにぎわい創出につながるものと期待をしているところであり、今後も引き続き支援してまいりたいと考えております。 ◎経済局長(大山直幸君) (仮称)天文館シネマ計画につきまして、株式会社TMDでは、これまで地元関係者等の意見も聞きながら、事業計画の見直しに取り組まれているところであり、本市といたしましても、TMDが地元関係者等の意見を聞くために開催している会議に担当職員がオブザーバーとして出席し、情報収集に努めるとともに、議会での要望等も踏まえまして、地元商店街等に対しての可能な限りの情報提供や関係者との十分な協議が行われるよう助言してきたところでございます。 同街区の市有地につきましては、公有財産であり、市民の財産であると考えております。 また、天文館シネマ計画につきましては、現在、TMDが事業推進に向けて取り組まれているところであり、地元商店街を初めとする関係者の御理解を得る中で、さらなる事業推進が図られるよう努めていただきたいと考えており、本市としても引き続き支援してまいりたいと考えております。 国内のシネコンにつきましては、順調な経営を続けている施設がある一方で、撤退した例もあるようでございますが、詳細には把握していないところでございます。 天文館シネマ計画につきましては、中心市街地の活性化につながるものであり、その実現のためには、現在、地元において鋭意努力をされておりますので、当該市有地につきましては、これまでどおり貸与することといたしております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 私だけかもしれませんが、私の目には、天文館シネマはどんどん市民の目に見えにくくなっている。何をやっているのか、何をお考えでどうされようとしているのか、どんどんわかりにくくなっているように思われてなりません。 文化の振興やにぎわいの創出、滞留時間をふやすことや歩行者の増加、回遊性の向上のために、そうした目的のために、その点での認識は共有できるようでありますけれども、困難な難題山積のシネコンからの原点回帰を伺いましたが、本日、二〇一〇年九月二十四日の時点では、静観を続ける任せっ放しのミスリードと言っても私は過言ではないのではないかなというふうに考えているわけでありますが、そのことを改めるお考えは全くないということを承りました。 私は本気で天文館振興を憂えて、この問題を毎回のように長いことやっておりますが、そういう憂える方は一人ではありません。十九番街区周辺を含めたくさんおられるわけでありますけれども、そうした方々の一人として、粘り強く、また、森市長の指導によられますコンペ方式の原点回帰を求め、今後も伺ってまいります。 以上で、私の個人質問をすべて終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、のぐち英一郎議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、幾村清徳議員。   [幾村清徳議員 登壇](拍手) ◆(幾村清徳議員) 平成二十二年第三回定例会に当たり自民党第一市議団の一員として個人質問を行ってまいります。 沖縄の尖閣諸島沖で日本の巡視船と中国の漁船の衝突事件を発端に、日中関係が緊迫してまいりました。先ほどのニュースによりますと、政府は急転直下、拘留していた中国の船長を処分保留で釈放する動きであります。那覇地裁の判断だそうでございます。日本が中国漁船の船長を逮捕、拘留したことに対し、中国の温家宝首相は不法拘留だと言い、船長の即時無条件での釈放を求めてきたところであります。釈放しなければ対抗措置をとる、また、結果についての責任はすべて日本側が負わなければならないという強行姿勢であります。これは大国意識丸出しであると言わざるを得ません。 それにしても、相変わらずブラフに弱い日本外交の姿をさらしてしまいました。尖閣諸島が日本固有の領土であることは国際社会も認めていることであります。戦前から日本人が住み、漁場としていたという歴史的事実もあります。また、アメリカの国務省も尖閣諸島は日米安保条約の防衛対象であると明言いたしているのであります。今回の漁船衝突事件はまさに日本政府の意思と能力が試されていると言えます。フィリピンやベトナムなどの中国と海で接している東南アジア各国が日本の対応に強い関心を払っていたことでもそのことがうかがえます。日中友好を維持し拡大していくためには、相手国の領土や領海、そして文化をお互いに尊重することが大前提であるということは論を待たないところであります。彼らは領海侵犯と違法操業をしていたのであります。政府は毅然とした対応をすべきであった。残念でなりません。反面また、日中が敵対関係に陥らないように願わずにはおれませんでした。我が市も長沙市への訪問団が控えていることもあり、そのことに思いをいたすとそういうことにもなります。 海底には豊富な資源が眠っていると言われるコバルトブルーの美しい東シナ海に思いをはせながら、さて、海から空のかなたへ転換して、宇宙探査機はやぶさについて質疑をいたしてまいります。 質疑の前に、今定例会の個人質疑でしんがりを務めることとなりましたが、傍聴席も少なくなり、また、お席の皆さんもお疲れのこととお察ししますので、私の質問も簡潔に行ってまいりますので、当局答弁も簡潔明快にお願いをいたします。 なお、通告してから随分と時間も経過して、その間に整理できた問題もあり、したがってオミットする項目もありますので、あらかじめ御理解を賜りたいと思います。 宇宙探査機はやぶさについてお尋ねいたします。 二〇〇三年五月九日、内之浦宇宙空間観測所からM(ミュー)型ロケットに乗せられて打ち上げられた小惑星探査機はやぶさは、はるかかなたの小惑星イトカワに到着して、サンプルリターンと呼ばれる技を発揮して小惑星の岩石を持ち帰る、想像を超えた困難極まる作業を終えて、地球を出発してから実に七年ぶりに六十億キロメートルにも及ぶ宇宙の旅から戻り、高度二百キロメートルで大気圏に突入、本体はばらばらに分解し、燃え尽きたわけであります。はやぶさは地球を出発してから七年間、数々の困難を乗り越えて六月に無事に帰還したわけでありますが、はやぶさは、小惑星の微粒子が入ったカプセルを地球に正確に送り届けてくれた。文字どおり奇跡というほかにない。昨夜もNHKで放映されていたそうであります。このはやぶさの神秘的な出来事をどのようにとらえて評価されるのか、感想がありましたらぜひお聞かせをください。 また、本県と宇宙とのかかわりについて、どのような認識をお持ちなのか、あわせて御見解を御開陳ください。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 はやぶさは、イオンエンジンや姿勢制御装置の故障、通信途絶など数々のトラブルに見舞われながらも、七年間に及ぶ長旅を終え、本年六月に帰還いたしました。はやぶさが満身創痍の状態で六十億キロもの距離を踏破し得たことは、まさに奇跡と言える快挙であり、このことは我が国の長年にわたって積み重ねてきた科学技術力の高さに加え、プロジェクトに携わる多くの研究者の創意工夫と不屈の精神のたまものであると考えております。 また、多くの人々に夢と感動を与え、とりわけ若者に、科学への興味と、あきらめずに挑戦し続けることのすばらしさを教えてくれたものと考えております。 次に、本県と宇宙とのかかわりについてでございますが、十八世紀後半に二十五代藩主島津重豪が設立した明時館、別名天文館では、天体観測や暦の研究が行われ、当時の天文学のレベルは他藩をしのぐものがあり、宇宙への関心の高さを物語っております。現在本県は、内之浦宇宙空間観測所と種子島宇宙センターの二カ所の打ち上げ施設を擁しており、日本唯一の宇宙への出発地としても宇宙と深くかかわっているものと考えております。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 教育長からはやぶさの感動的な独特の感想をお聞かせいただきました。ありがとうございます。 後先になりましたけれども、はやぶさは大気圏でこういうふうにカプセルと分離されて、これは御存じの写真だと思うけど、こういうふうに光り輝いて地球に向かったそうでございます。カプセルのほうです。 それから、これがカプセルの実物の写真です。そしてイトカワ、この星は長さが大体五百五十メートルだそうですけど、これが惑星イトカワということでございます。これははやぶさですね、こんなすばらしいものであるそうです。早くこの実物に触れてみたいものであります。 教育長によりますと、日本社会に夢と感動を与えた、科学への興味と、あきらめずに挑戦し続けることはすばらしいことを教えてくれたという答弁でございました。 また、本県と宇宙とのかかわりについても述べてもらいました。 次に、一般公開されたはやぶさのカプセル、本市での公開を要請する考えはないかについてお尋ねをいたします。はやぶさが持ち帰ったカプセルが東京の日本科学未来館などで一般公開をされ、大変な人気ぶりが報じられています。展示されたのは、小惑星の微粒子が入ったカプセルのほか、先ほどのカプセルですね、回収のための電波を発信した電子機器やパラシュート、はやぶさが撮影した宇宙の写真などであります。宇宙の窓口である本市でこそ、本県でこそ、市民の期待にこたえて同様のイベントを開催するべきではないだろうかと思う一人であります。当局は、本市での一般公開を要請していく考えについてどのように考えておられるのか、御見解をお聞かせください。 以上、御答弁をお願いします。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。JAXAでは、本年十一月中旬から平成二十四年三月まではやぶさのカプセルを全国で展示すべき計画を発表しており、現在、展示を希望する団体を募集しているところでございます。 本市といたしましては、カプセルの実物を展示することにより、日本の科学技術のすばらしさを市民の皆様にごらんいただく絶好の機会と考えており、本市での開催が実現するように取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 教育長も本市でのはやぶさのカプセル等の公開について熱意を持っているようでございますが、大体見通しとしては、また教育長の頭の中には、時期はいつごろを想定されておるのか、もし描いたものがあるとすれば、その時期を明らかにしてください。 以上、御答弁をお願いします。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 はやぶさのカプセルの公開につきましては、応募団体が多数の場合、都道府県や地域のバランスを考慮して開催団体及び時期が決定されることになっております。 現段階におきましては、確実な日程を申し上げることはできませんが、本市といたしましては、科学館の開館二十周年記念行事として開催予定のJAXAの川口教授による宇宙科学講演会との相乗効果を上げるため、十二月十九日前後での応募を考えているところでございます。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 御答弁をいただきました。 二十二日の小森のぶたか同僚議員の質問でも、鹿児島とこのJAXAの関係、教育とJAXAの関連についても質疑が交わされ、それぞれ答弁をいただいております。決して本市と鹿児島県とゆかりが浅いというわけではございませんので、ぜひ精力的に、一日も早く市民にその本物が、実物が、公開されることをすごく期待しております。 次に、新しい質問に入ります。 職員の研修についてお尋ねをします。 職業倫理の欠落、逸脱に関した驚愕すべき事件が飛び出してきました。 郵便不正事件に絡んだ大阪地検特捜部による押収したフロッピーディスクのデータ改ざん事件であります。 次々と伝わってくる情報を見ていますと、二月時点で、地検上層部は既に改ざん事実を把握していたのではないかと思われる節もあります。有罪立証を担う立場の取り調べの、しかも主任の検事が証拠品の改ざんをしたことが発覚すれば、公判は維持できなくなる。マスコミにすっぱ抜かれたら影響ははかり知れないものであります。絶体絶命の危機に立った。問題を矮小化した組織ぐるみの隠ぺいの疑いさえ強まっているというのに、個人の責任に押し込められる可能性もあるかもしれません。監督責任問題も問われてくるということであります。法と正義のモラルは崩れ、建前だけが残るという事実は厳しく糾弾されていくことであると思います。こんな人たちに取り調べられた厚生労働省の元局長の村木厚子さんこそ、その悔しさが伝わって来るような思いがいたします。 かつて、九三年のころ、ゼネコン汚職の取り調べ方が問題となり、ゼネコンの幹部の人たちを若い検事の人たちが後ろからけったりしたと、暴行を加えたということが表面化して、きっかけとなって研修を始めたということでございます。私は研修の効果を疑問視するものではありません。むしろ地位の高い低い、年齢の差にかかわらず、常に倫理観の涵養、またみずからのスキルアップは一流の仕事人を目指す者にとっては、怠るべきではないと思うからであります。 そこでお尋ねをいたします。 新規採用職員に対する研修の概要を、またその成果をお示しください。 次に、本市において、さまざまな研修を実施し、職員の接遇向上を図っているようでありますが、サービスを受ける市民は、職員に対してどのような評価をしていると自覚しておられますか。市民の評価に対する認識を示してください。 以上、御答弁をお願いいたします。 ◎総務局長(松山芳英君) お答えいたします。 新規採用職員研修についてでございますが、四月採用後すぐに、本市の総合計画、条例、組織機構など、市職員として必要な基本的知識や職場への適応能力の習得を目的とした研修を実施しており、また、民間企業の接遇マナー等を学ぶ派遣研修も実施いたしております。 また、県内他自治体と合同で宿泊研修を実施し、接遇や公務員倫理など自治体職員として基本的な知識を習得するとともに、寝食を共にし、共同演習などを行うことで、職員同士の連帯感も養うようにしております。これらの研修を通じ、本市職員として、また社会人としての心構えが養われ、一日でも早く職場になじみ、市職員として働く自覚を持てるようになると考えております。 次に、職員の接遇につきましては、これまで、窓口サービスセンスアップ研修やあいさつ運動を実施するなど、職員の意識とスキル向上に努めてまいりました。本年度実施した市民サービス満足度調査によりますと、初めて実施した平成十九年度の調査に比べ、言葉遣いや説明の仕方など、窓口での職員の対応等について、「普通」との回答が三五%から二九%へ六ポイント減少し、一方で、「満足」との回答が五二%から六一%へ九ポイント増加しており、研修等の効果があらわれてきているものと思っております。 このように、接遇については一定の改善が図られてきているものと思っておりますが、今後とも親切な市役所を目指して、職員に対する研修の充実を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 松山総務局長からるる答弁をいただきました。 身内による身内の評価でありますが、一応承っておきます。ただ、市民からしますと、ときには非常に厳しい評価もありますが、大概において、おっしゃるとおり、近年、鹿児島市の職員は非常に親切だと、そしてまた、志を持った若い人達もそろっているという声も受けます。研修は大事でございますから、ふだんの研修に意を用いてくださるようにお願いいたします。鉄は熱いうちに打てということわざもありますから、ぜひ徹底していただきたいと思います。 次に、中堅及び幹部候補の研修と課題についてお尋ねします。 中堅及び幹部である管理監督者に対する研修は、最近の社会で起きている事例などを見ると、今後ますます重要になると思われます。午前中の同僚のうえだ議員の質疑から感じるとおりであります。 本市の管理監督者に対する研修はどのようになされているものか。また、今後研修を実施していく上での課題をどう認識しておられるのか。市役所は市民と直接に触れ合うところであります。研修の課題の一つに、「日本一市民に優しい市役所」を掲げてはいかがか、見解をお尋ねいたします。 以上、御答弁を求めます。 ◎総務局長(松山芳英君) 管理監督者につきましては、高度化、多様化する行政課題に主体的に対応するとともに、部下を指導、育成し、組織をまとめながら、積極的に市政を推進していく能力が求められております。こうしたことから、本市においては、リーダーシップ研修や意思決定研修、組織運営におけるマネジメント研修などを実施し、管理監督者として必要な知識及び技能の習得を図っているところでございます。 今後は、情報化の進展や地域主権改革などの社会情勢の変化に的確に対応し、自主性、自立性をもって、その職責を果たしていける人材を育成していくことが重要であると考えております。 次に、市民に優しい市役所でございますが、職員一人一人が市民の皆様に対し、笑顔とあいさつで応対し、同じ目線に立ってわかりやすく丁寧な説明を行い、要件を快く済ませていただくことが大切だと考えております。 今後とも、あいさつ運動や接遇研修、職場における業務研修などを充実させ、市民にとって身近な市役所となるよう職員の育成に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 御答弁をいただきました。 局長のおっしゃるとおりでございます。言うは易く行うは難し、まさにそのとおりであります。日本一市民に優しい市役所を掲げてはどうですかと、覚悟のほどを問うたわけでありますが、日本一というのは、さすがに引っかかったようであるのか、しかし、行政のあらゆる施策も一流を目指していかなければ、今や他都市からの行政視察も来てくれません。同じ費用を投じて同じことをするのであれば、一番に挑戦してみる価値はあると思うのであります。なぜなら、本市は人材がすぐれている。人情の鹿児島と称されているからであります。その気になれば可能性が高いと思うからお尋ねしたわけであります。 次に、新しい質問に入ります。 公共事業と地域経済についてお尋ねをします。 公共事業は、特別なこれといった産業の少ない地方自治体においては、地域活性化のキーポイントとして従来重視されてきました。小泉改革期から公共事業による景気対策は批判にさらされてきましたが、苦境にあえぐ地方においては、依然として期待の声はそういうところであります。 アメリカのオバマ大統領の今般の景気対策も、一九三〇年代のあの世界恐慌時代のニューディール政策を思い起こさせるような大型投資をうたっておられます。全米に鉄道網を拡大させ、また、新しい道路、インフラの整備を掲げております。公共事業を通して雇用の創出につなげることができる、また、地域経済への波及効果に期待を膨らませることができるのであります。社会資本の整備や一過性の効果だけではなく、将来につなぐ投資という側面もあり、そのわけがよくわかるわけでございます。公共事業は単に事業のための事業に陥ることはあってはなりませんが、計画の妥当性、施設の効率性、地域経済への波及効果は選考の重要なポイントであります。 そこでお尋ねをいたします。 当局は、公共事業が地域経済に果たす役割についてどのような認識をお持ちなのか、また、特に本市で取り組んでいることがあれば、お示しください。 分離分割発注の考え方及び方針については、これまでの取り扱いを変更されていないと思うが、そのとおりか。御見解をお聞かせください。 以上、御答弁をお願いします。 ◎企画財政局長(福元修三郎君) お答えいたします。 公共事業の地域経済に果たす役割につきましては、建設資材の費消や工事従事者の雇用を増大させるなどの直接的な経済効果がありますほか、間接的には、道路など都市基盤の整備等により都市機能が充実し、地域経済の活性化につながるものと考えております。このようなことから、本市におきましては、各種交付金の積極的な活用を図るなど、その推進に努めているところでございます。 分離分割発注につきましては、従来から、地元企業の育成振興や地域経済の活性化の観点から、可能な限り地元企業に優先発注するとの方針のもと実施してきているところでございまして、本年度におきましても、公共事業等施行推進本部会議において、地元中小企業に対する優先発注に努めるとともに、分離分割発注により受注機会の拡大に配慮することとしているところでございます。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 福元企画財政局長から、分離分割の方針や、また公共事業の地域経済に果たす役割等について御答弁をいただきました。よくお聞かせいただきました。 そこでお尋ねいたします。 市立病院の実施設計はワークシェアリングの観点から、分離分割方式も可能だったのではないかと、なぜ基本設計と同一の業者と随意契約したのか、我が会派にはくしくも当委員会には委員がいませんので、お尋ねをいたします。 御答弁を願います。 ◎病院事務局長(田中一郎君) お答えいたします。 新市立病院の実施設計につきましては、市立病院建設検討委員会に諮り、各面から検討しました結果、重要な公共建築としての設計の質の高さを確保する必要があること、また、基本設計から続く設計行為の一貫性を確保する必要があることから、基本設計を行った設計者が引き続き実施設計を行うことが妥当であり、その契約方法は随意契約が望ましいとの結論を得、同設計者と契約を締結したところでございます。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 随意契約とした理由について御答弁いただきました。 その論理からいきますと、すべからく発注するものは一者のほうがいいと、すべて統括でいくよというように聞こえますが、その方向で、建物についても、これからの建設事業についても移っていくのかどうか、判断、決定は尊重せざるを得ませんけれども、疑問符をつけざるを得ませんと申し上げておきます。 次に、今の建設業界をめぐる経済状況の悪化は、労働災害が多発していることにつながってきます。厚労省が労働災害防止の徹底を関係団体へ求める緊急要請を行ったことでもうかがえます。中でも解体作業中に労働災害が多発しているようであります。賃金等の圧縮による労働環境の劣悪さに起因するものと考えられます。災害防止に徹底するという観点に立ち、大型解体工事と言われる旧北部清掃工場の解体工事に関してお尋ねいたします。 旧北部清掃工場解体工事における元請企業と下請・孫請の関係、また、元請企業と下請・孫請企業の適正な契約については、どのように指導し、どのように把握しているのか。 以上、答弁を求めます。 ◎建設局長濱田光隆君) お答えいたします。 元請業者と下請業者との契約等につきましては、契約時に元請業者に対し、下請業者の選定・契約のほか、請負価格や代金支払いの方法等について適正に行うよう文書で通知、指導いたしております。また、それぞれの下請契約に際しても、工事内容や請負金額のほか、代金支払い方法等について、下請通知書や施工体制台帳の提出等により契約内容の確認を行うとともに、随時、元請業者に対して適正な下請契約について指導いたしております。 今後とも引き続き、建設工事における元請業者と下請業者の関係につきまして、適切に指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 建設局長から、元請・下請の関係等が適正に行われているものと思うと、また、そのように指導しているということを答弁いただきました。答弁のとおり、今後とも、親業者であるゼネコン、下請事業間の適正取引には公共事業の発注者責任で強い指導力を発揮してくださるよう強く要請いたしておきます。 続いて、新しい質問に移ります。 城西地区のまちづくりと地域の振興は私が負う最大の課題であります。 原良本通りの歩道の真ん中に建つ電柱、これはどう見てもお年寄りに優しいまちとは言えません。城西三丁目の山形屋ストアの前から同じく三丁目のTSUTAYAにかけて四本の電柱が歩道の真ん中に建てられております。これでは通行者だけではなく、お年寄りの方々にも優しいと言えるかどうか、この状況をどう把握しているのか、電柱の所有者に申し入れてほしいのでありますが、見解を示してください。 次に、原良第二地区土地区画整理事業の仮称第二公園の整備の概要についてお尋ねをいたします。 原良第二公園の整備がおくれている。やがて十年であります。整備がどういうことになっているのか、住民説明会はいつ行うのか示してください。 以上、御答弁をお願いします。 ◎建設局長濱田光隆君) お答えいたします。 市道原良本通線の電柱につきましては、歩道内の側溝や下水道等の地下埋設物の布設位置の影響により、一部の区間においては、歩道の中央部付近に建てられているものがございます。このため、歩行者や自転車等が通行しにくい状況が見受けられますことから、歩行者等の安全な通行が確保されるよう改善策について占用者と協議してまいりたいと考えております。 原良第二公園につきましては、原良第二地区土地区画整理事業施行区域内に整備を計画しており、これまで公園予定地の建物移転を終えていなかったところでございますが、現在、地権者の理解を得て建物移転が進められており、今後早い時期に地元説明会を開催し、地域のニーズや特性を生かした整備に努めてまいります。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 原良本通りの歩道の真ん中に建つ電柱について御答弁いただきました。しっかりと占用者に対して、市の意思として早急に交渉していただくようお願いをしておきます。 また、仮称原良第二公園の整備につきましても、どうぞ住民の期待にこたえるように、やがて十年のおくれというのは余りにもひどすぎます。そしてまた住民説明会もきちっとしてくださるよう重ねて要請をいたしておきます。 次に、かけごし交差点のところに区画整理で惹起した三十坪ほどの空地がございます。原良三丁目六番十一号と同十三号の間の角地でございます。また、かつての旧薬師交番跡地に交番の跡地がそのまま残されております。これらはまちづくりにとって決していい状況ではありません。まちの景観に対しても阻害の要因となるとはあれ、景観を向上させるものではございません。これについて、当局はどういうふうに認識しているか、濱田建設局長の御見解を求めます。 以上、答弁をお願いします。 ◎建設局長濱田光隆君) おただしのかけごし交差点付近の土地につきましては、原良第二地区土地区画整理事業施行区域内にあり、所有者二十四名共有の仮換地でございまして、今後換地処分を行うことといたしております。 当該土地は民有地でありますことから、本市としましては、その土地の利用は考えていないところでございます。 次に、薬師交番跡地についてでございますが、土地所有者である県警察の考え方等を伺ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) 濱田局長から御答弁をいただきました。 薬師交番については、県警の所有でございますので、ぜひ交渉をお願いいたしたいと思います。 それと、かけごし交差点の土地につきましては、区画整理によって、問題が惹起してきたわけであります。従前はそこに家屋があり、家が建っていたから、問題はなかった。しかし、今度は区画整理によってそこが空地となりました。あのままほうっておきますとやぶになってしまいます。景観を破壊してしまいます。事業者としてまちの景観を保全することは、行政の大事な責務でもありますので、知らぬと言うて逃げるわけにはいかない。どうぞ、どういう方法があるのか、考えていただきたいと思います。 また、そして地元の、これはいわば昔の水理組合ですね、地域の下のほうに水を引いていた、そこのクリアゾーン、オープンスペース、それの跡でございますから、実質的にそこを利用する人はだれもいないという土地でございますので、考えていただきたいと思います。 次に、原良第三地区土地区画整理事業についてお尋ねをいたします。 原良第三地区の土地区画整理事業の進捗状況、九月補正を含めてどのようになっているのか明らかにしてください。 以上、答弁を求めます。 ◎建設局長濱田光隆君) 原良第三地区土地区画整理事業につきましては、九月補正において七千四百七十三万八千円の増額を行い、補正後の事業費ベースでの進捗率は七四・七%、建物移転率は七七・六%となる見込みでございます。 以上でございます。   [幾村清徳議員 登壇] ◆(幾村清徳議員) ただいま局長から御答弁いただきました。 このところ、随分と計画に沿って進行しているようにお伺いいたしました。このペースでいきますと、事業年度二十五年には完結することができる、達成できると明言することができますか。再度局長の答弁を求めます。 以上、御答弁をお願いします。 以上をもちまして、私の個人質疑をすべて終わらせていただきます。 ◎建設局長濱田光隆君) おただしの件につきましては、できるだけ早期の完成を目指して努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、幾村清徳議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 以上で、通告による個人質疑を終わります。 ほかになければ、これをもって質疑を終了いたします。 △常任委員会付託 ○議長(上門秀彦君) それでは、ただいまの議案三十七件のうち第三三号議案ないし第五〇号議案及び第六三号議案ないし第六九号議案の議案二十五件については、いずれも所管の各常任委員会に付託いたします。 △決算特別委員会設置・付託 ○議長(上門秀彦君) 次に、お諮りいたします。 ただいまの議案二十五件を除く、第五一号議案ないし第六二号議案の決算関係議案十二件の付託については、お手元に配付いたしました特別委員会設置要綱(本日の末尾掲載)のとおり、決算特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 △決算特別委員の選任 ○議長(上門秀彦君) 次に、ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任を行います。 まず、議長から委員の氏名を申し上げます。 局長に氏名を朗読いたさせます。 ◎議会事務局長(徳永文男君) 決算特別委員の氏名を申し上げます。 上田ゆういち議員  わきた高徳 議員  大森  忍 議員 のぐち英一郎議員  山下ひとみ 議員  政田けいじ 議員 小森こうぶん議員  幾村 清徳 議員  鶴薗 勝利 議員 ふじた太一 議員  西川かずひろ議員  入船 攻一 議員 以上、十二人であります。 ○議長(上門秀彦君) お諮りいたします。 ただいま指名いたしました議員を決算特別委員として選任することに御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 七時  七分 休 憩            ─────────────────              午 後 七時  八分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、議事を続行いたします。 △鹿児島県後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙 ○議長(上門秀彦君) 次は、日程第二 鹿児島県後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙を行います。 広域連合議会議員につきましては、市議会議員から選出する議員について欠員が一人生じたため、市議会議員から一人を選出することになりますが、候補者が二人となったことから、鹿児島県後期高齢者医療広域連合規約第八条第二項及び同規則第八条の規定により、今回の選挙が行われるものであります。 候補者につきましては、お手元に配付いたしました鹿児島県後期高齢者医療広域連合議会議員選挙候補者名簿(本日の末尾掲載)のとおりであります。 なお、この選挙は、広域連合規約第八条第四項の規定により、すべての市議会の選挙における得票総数により当選人が決定されることになりますので、選挙結果の報告については、会議規則第三十二条の規定にかかわらず、候補者の得票数までを報告することといたします。 議場の閉鎖を命じます。   [議場閉鎖] ○議長(上門秀彦君) ただいまの出席議員数は四十九人であります。 投票用紙を配付いたさせます。   [投票用紙配付] ○議長(上門秀彦君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。   [「なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。   [投票箱点検] ○議長(上門秀彦君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げます。 投票は、単記無記名であります。 お手元に配付いたしました候補者名簿により、投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。 点呼を命じます。   [氏名点呼・投票]〇議事課長(井手之上清治君) 氏名を点呼いたします。 わきた高徳 議員  杉尾 巨樹 議員  松尾まこと 議員 のぐち英一郎議員 奥山よしじろう議員  川越 桂路 議員 山口たけし 議員  井上  剛 議員  田中 良一 議員 大森  忍 議員  ふじくぼ博文議員  上田ゆういち議員 森山 博行 議員  大園 盛仁 議員  仮屋 秀一 議員 柿元 一雄 議員  志摩れい子 議員  谷川 修一 議員 堀  純則 議員  うえだ勇作 議員  北森たかお 議員 長浜 昌三 議員  小森のぶたか議員  伊地知紘徳 議員 小川みさ子 議員  中島 蔵人 議員  小森こうぶん議員 鶴薗 勝利 議員  幾村 清徳 議員  古江 尚子 議員 政田けいじ 議員 ふくし山ノブスケ議員 森山きよみ 議員 崎元ひろのり議員  三反園輝男 議員  ふじた太一 議員 山下ひとみ 議員  上門 秀彦 議員  平山  哲 議員 長田徳太郎 議員  西川かずひろ議員  赤崎 正剛 議員 入船 攻一 議員 竹之下たかはる議員  秋広 正健 議員 中尾まさ子 議員  泉  広明 議員  片平 孝市 議員 平山たかし 議員 以上であります。 ○議長(上門秀彦君) 投票漏れはありませんか。   [「なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。   [議場開鎖] ○議長(上門秀彦君) 開票を行います。 会議規則第三十一条第二項の規定により、立会人に川越桂路議員、長浜昌三議員、伊地知紘徳議員、ふじくぼ博文議員、井上 剛議員を指名いたします。 よって、ただいま指名いたしました議員の立ち会いを願います。   [開  票] ○議長(上門秀彦君) 選挙の結果を報告いたします。 投票総数 四十九票。 これは、先ほどの出席議員数に符合いたしております。 そのうち      有効投票     四十九票 有効投票中      松下喜久雄 議員  四十票      徳峰 一成 議員   九票 以上のとおりであります。 この選挙結果につきましては、広域連合議会選挙選挙長に報告することといたします。 △散会 ○議長(上門秀彦君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。 今議会は、二十七日から委員会審査に入りますので、本会議再開の日時は、追って通知いたします。 本日は、これにて散会いたします。              午 後 七時 二十分 散 会            ───────────────── △特別委員会設置要綱 一.名  称 決算特別委員会ニ.目  的 平成二十一年度一般・特別会計(企業特別会計を除く)決算議案を審査する。三.性  格 法による特別委員会四.定  数 十二人五.設  置 平成二十二年九月二十四日  (議長発議によって、設置要綱どおり設置する。)六.審査期間 審査終了までとし、審査は原則として閉会中に行うものとする。 △鹿児島県後期高齢者医療広域連合議会議員選挙候補者名簿     平成二十二年七月一日告示   鹿児島県後期高齢者医療広域連合議会議員選挙候補者名簿   (選出区分 市議会議員)ふりがな 候補者氏名市町村名・公職の種類推薦区分とくみね かずなり 徳峰 一成曽於市議会議員個人推薦まつした きくお 松下 喜久雄指宿市議会議長鹿児島県市議会議長会推薦地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長   上  門  秀  彦         市議会議員   鶴  薗  勝  利         市議会議員   崎  元  ひろのり...