平成21年第2回定例会(6月) 議事日程 第二号 平成二十一年六月十五日(月曜)午前十時 開議第 一 第九号議案ないし第二〇号議案──────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程のとおり──────────────────────────────────────── (出席議員 四十七人) 一 番 わ き た 高 徳 議員 二 番 杉 尾 巨 樹 議員 三 番 松 尾 ま こ と 議員 四 番 の ぐ ち 英 一 郎 議員 五 番 奥 山 よしじろう 議員 六 番 川 越 桂 路 議員 七 番 山 口 た け し 議員 八 番 井 上 剛 議員 九 番 田 中 良 一 議員 十 番 大 森 忍 議員 十一 番 ふじくぼ 博 文 議員 十二 番 上 田 ゆういち 議員 十三 番 森 山 博 行 議員 十四 番 大 園 盛 仁 議員 十五 番 仮 屋 秀 一 議員 十六 番 柿 元 一 雄 議員 十七 番 志 摩 れ い 子 議員 十八 番 谷 川 修 一 議員 十九 番 堀 純 則 議員 二十 番 う え だ 勇 作 議員 二十一番 北 森 た か お 議員 二十二番 長 浜 昌 三 議員 二十三番 小 森 のぶたか 議員 二十四番 伊 地 知 紘 徳 議員 二十六番 大 園 た つ や 議員 二十七番 中 島 蔵 人 議員 二十八番 小 森 こうぶん 議員 二十九番 鶴 薗 勝 利 議員 三十 番 幾 村 清 徳 議員 三十一番 古 江 尚 子 議員 三十二番 政 田 け い じ 議員 三十三番 ふくし山 ノブスケ 議員 三十四番 森 山 き よ み 議員 三十五番 崎 元 ひろのり 議員 三十六番 三 反 園 輝 男 議員 三十八番 山 下 ひ と み 議員 三十九番 上 門 秀 彦 議員 四十 番 平 山 哲 議員 四十一番 長 田 徳 太 郎 議員 四十二番 西 川 かずひろ 議員 四十四番 入 船 攻 一 議員 四十五番 竹 之 下 たかはる 議員 四十六番 秋 広 正 健 議員 四十七番 中 尾 ま さ 子 議員 四十八番 泉 広 明 議員 四十九番 片 平 孝 市 議員 五十 番 平 山 た か し 議員 ────────────────────────────── (欠席議員 三人) 二十五番 小 川 み さ 子 議員 三十七番 ふ じ た 太 一 議員 四十三番 赤 崎 正 剛 議員 ──────────────────────────────
事務局職員出席者 事務局長 今 吉 悦 朗 君 議事課長 井手之上 清 治 君 総務課長 福 田 健 勇 君 政務調査課長 厚 地 保 洋 君 議事課主幹 尾 ノ 上 優 二 君 議事係長 宮 之 原 賢 君 議事課主事 上 久 保 泰 君 議事課主事 九 反 大 介 君 ────────────────────────────── 説明のため出席した者 市長 森 博 幸 君 副市長 松 木 園 富 雄 君 副市長 古 木 岳 美 君 教育長 石 踊 政 昭 君 代表監査委員 渡 邊 眞 一 郎 君 市立病院長 上 津 原 甲 一 君 交通局長 大 西 義 幸 君 水道局長 園 田 太 計 夫 君 総務局長 松 山 芳 英 君 企画財政局長 福 元 修 三 郎 君 市民局長 松 永 初 男 君 環境局長 川 原 勤 君 健康福祉局長 松 元 幸 博 君 経済局長 成 清 次 男 君 建設局長 山 中 敏 隆 君 消防局長 木 佐 貫 芳 広 君 病院事務局長 窪 島 彬 文 君 船舶部長 森 英 夫 君 市長室長 南 勝 之 君 総務部長 鞍 掛 貞 之 君 企画部長 宇 治 野 和 幸 君 財政部長 下 村 英 法 君 税務部長 福 永 修 一 君 市民部長 伊 藤 新 一 郎 君 環境部長 勝 啓 作 君 清掃部長 下 窪 俊 和 君 健康福祉部長 畠 幸 市 君 子育て支援部長大 徳 義 信 君 福祉事務所長 徳 永 文 男 君 保健所長 寺 原 悦 子 君 商工振興部長 大 山 直 幸 君 観光交流部長 新 地 茂 樹 君 農林水産部長 山 下 正 人 君 都市計画部長 上 林 房 行 信 君 建築部長 濱 田 光 隆 君 道路部長 福 森 幹 夫 君 交通局次長 藤 田 幸 雄 君
水道局総務部長泊 和 良 君
教育委員会事務局管理部長 田 中 一 郎 君 ────────────────────────────── 平成二十一年六月十五日 午前十時 開会
△開議
○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第二号のとおりであります。
△第九号議案―第二〇号議案上程
○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第九号議案ないし第二〇号議案の議案十二件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略いたします。
△個人質疑
○議長(上門秀彦君) これより質疑に入ります。 それでは、通告による個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず最初に、
山下ひとみ議員。 [
山下ひとみ議員 登壇](拍手)
◆(
山下ひとみ議員)
日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。 最初の質問は、台風シーズン間近、浸水被害から低地区を守る対策についてであります。 これまで私ども党市議団は、異常潮位、高潮による河川からの海水の逆流による浸水被害と、降雨・豪雨による雨水の浸水被害から、市民の財産・暮らしを守る施策の実施を一貫して求めてまいりました。今年度からは、私どもが提案してきた国の新規事業、
下水道総合浸水対策緊急事業による雨水ポンプ場の新設・改良工事がそれぞれの地域で着工となり、土木工事が始まったばかりでした。そんなさなか、浸水対策のための工事中に浸水の被害が起きるという、あってはならない事態が引き起こされました。 質問の第一は、浸水対策として、雨水ポンプ場の設置工事中に道路冠水や家屋の床下浸水を引き起こした真砂町の浸水被害についてです。なぜこのような被害が起きたのかという原因を明らかにするとともに、再びこのような被害を起こさないための対策を求める立場からおただししてまいります。この件については、去る六月十一日に地元の住民説明会が改めて開かれ、地域の方々からの意見・要望等も出されておりますので、これらを踏まえ、順序を変えて質疑をさせていただきますので、御了承ください。 鹿児島市など九州南部は、六月九日ごろ梅雨入りしましたが、この梅雨入り前の去る五月二十一日、鹿児島市は朝からどんよりとした曇り空でした。夕方から降り出した雨が、一時堰を切ったように激しい豪雨となりました。そして真砂町では、真砂入口付近から県庁に向かう道路の冠水を初め、床下浸水の被害が発生したのです。私は地域の方からの通報も受け、直ちに現場に駆けつけました。赤色灯の点滅する消防車と、地域を見回っておられる消防分団の方々の姿が真っ先に目に飛び込んできました。床下浸水された家屋では入ってきた雨水を掃き出す作業に追われておられました。「あっという間だった。店の前に止水板を入れる間もなかった」「台風のときとは違った。家の前の側溝から吹き上げるように雨水が溢れてきた」「川みたいになった道路を車が通るたびに波が押し寄せてきて家の中に入ってきた」「鴨池川のポンプ場の工事が始まっていたらしいが、関係あるのではないか」など、床下浸水に遭われた方の話によると、雨が激しくなったかなと思った途端に、一気に家の前の側溝が溢れ、対応する間もなく家の中に水が入ってきたと言われるのです。当時、真砂町でも雨水ポンプ場の新設のための土木工事が始まっていました。一カ月前の四月二十日に地元説明会があったばかりでした。 ここでお尋ねいたします。 一点目、まず五月二十一日の気象状況について尋ねます。 朝からの天候の経過、雨量と潮位並びに満潮時刻との関係などについてお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 浸水被害が発生いたしました平成二十一年五月二十一日の気象状況につきましては、午後五時から雨が降り出し、五時四十分から七時三十分ごろまで本格的な降雨となっております。五時三十分から七時三十分までの間で十分間ごとの降水量を順次申し上げますと、一ミリ、三ミリ、四ミリ、三ミリ、五ミリ、一ミリ、五ミリ、一ミリ、七ミリ、八ミリ、十ミリ、一ミリでございます。そのうち六時五十分から七時二十分までの三十分間で二十五ミリの降水量でございました。 また、潮位につきましては、午後四時から八時での間で一時間ごとに順次申し上げますと、二・二五メートル、二・三四メートル、二・二八メートル、二・〇九メートル、一・七五メートルでございます。満潮時刻は五時八分、潮位は二・三メートルの予測、中潮でございました。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 午後五時ごろから降り出した雨が、午後七時前後には三十分間二十五ミリの集中豪雨、ゲリラ的豪雨だったことがわかりました。また、当日の満潮は午後五時ごろで潮位は二・三メートル、雨が激しくなった七時ごろの潮位はまだ約二メートルと高い位置であったことも明らかになりましたので引き続き尋ねます。 二点目、今回の浸水被害の状況について明らかにしてください。真砂町のどのあたりにどんな被害が起きたのか、当局が把握したのはいつか。今回の浸水は、鴨池川流域ごとの解析調査結果に沿った、真砂町で地域的にはいわゆる土地が低いと言われる地域に集中したのではないかと考えるがお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 道路への浸水状況につきましては、真砂町二十番地先付近及び六十番地先付近の二カ所で道路冠水が発生したことを午後七時四十分に把握しており、そのときの道路冠水は、最大で約二十センチメートルでございました。 宅地への被害状況につきましては、三戸の床下浸水、四戸の車庫等及び宅地内への浸水を午後八時ごろから把握しており、そのときの浸水が三ないし十センチメートルでございました。また車庫の
自動シャッターの作動不能など後日把握したものもございました。 なお、今回浸水いたしました地区につきましては、平成十七年度に行いました現況調査の対象区域であり、地形的に低いところでございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 やはり真砂町二十番地、六十番地など、今回の浸水被害は地形的に低い地域に集中していました。真砂町に降った雨は、そのほとんどが鴨池二号水路に集められ、鴨池川に排水する仕組みです。その二号水路の出入り口付近で工事がなされていたわけですから、雨水ポンプ場の新設工事と密接な関係が当然予想されます。 そこで三点目、浸水被害の原因を明らかにしていただきたい。その際に、そもそも既存の水路の機能・役割と雨の日の稼働状況はどうなっていたものか、さらに四月の住民説明会では、その既存の水路をとめて工事をすると説明されていたが、その既存の水路をとめる期間と、その間の対応は本市の計画ではどのようになっていたものか、以上の点を踏まえてお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 今回の浸水につきましては、新設するポンプ室用地のため、鴨池川の一部を鋼矢板で締め切り、敷地造成工事及び地盤改良工事を施工することに伴い、鴨池川二号の一部が閉塞されたことに加え、代替措置としての排水手段が不足していたことに起因するものと考えております。 この鴨池川二号は、浸水被害のあった真砂町二十番地及び六十番地付近の排水処理を目的とし、幅三メートル、高さ一・二五メートル、延長五百三十一メートルであり、排水面積約二十七ヘクタールの雨水等を放流先の鴨池川まで排水するもので、一時間当たり六十六ミリメートルの降雨に対応するものとなっております。 新設するポンプ室の用地造成のため、先ほど申し上げました鴨池川の一部を鋼矢板で締め切り、敷地造成工事及び地盤改良工事を施工することに伴い、鴨池川二号が一部閉塞されますことから、浸水が発生しないよう仮排水管の布設と可搬式ポンプの設置を計画しておりました。仮排水管を布設した部分の地盤改良では、一たん、設置したこの排水管を一時撤去し、当該箇所の工事が完了するまでの三日間、鴨池川二号が閉塞する期間がございます。その対策といたしまして、当該箇所の施工については、晴天時に行うこととし、その間の排水は可搬式ポンプでの対応を計画しておりました。 なお、仮排水管を撤去した部分の地盤改良工事が完了した後、再度仮排水管を布設し、残る地盤改良工事及び
ポンプゲート室築造工事までこの仮排水管にて排水する計画でございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 今回の浸水被害は、既存の水路をとめていた期間のできごとであること、既存の水路をとめる期間については、その水路の肩がわりをする仮排水管の布設と可搬式ポンプを設置するという計画であったことが明らかになりました。 そこで四点目、工事発注に当たっての災害防止策としての計画・指示と工事業者の実際の対応は果たしていかがなものだったのか、お答えください。 一、当局の計画・指示はどのようなものだったのか、万全だったのか。 二、計画どおりに工事業者はやっていたのか、いなかったのか。 三、当局の計画どおりやられていなかったのであればその理由。 四、計画どおりにやられていないのであれば、本市の対応・指導はどのようになされていたものか。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 本市が設計しておりました仮設排水施設につきましては、既存の鴨池川二号の排水処理能力を満たすものとなっており、施工期間中の排水対策は十分なものであったと認識しております。 なお、請負業者からは本市の設計どおり、仮排水管の布設と可搬式ポンプを設置することで施工計画書が提出され、本市からも仮排水管を必ず設置するよう指示していたところでございます。 施工計画書では、敷地造成時に布設した仮排水管を地盤改良工事の際に、一時的に撤去し、同工事が完了次第、再布設する計画でございましたが、請負業者は敷地造成時に布設すべき仮排水管の設置を実施していなかったところでございます。請負業者においては、構造物等の取り壊しに不測の日数を要し、作業工程が遅延していたことや、大雨により地盤が軟弱化し、地盤改良工事に使用する大型機械等の転倒事故発生を懸念し、梅雨入り前に施工を完了させたいとの理由から、敷地造成時の仮排水管の設置と、地盤改良時の一時撤去、再布設の工程を省き、工期短縮を図るため当初計画していた可搬式ポンプ一台に加えて、三台を増設して対応を行っておりました。 本市といたしましては、請負業者に対し、直ちに
施工計画書どおりの施設水路の排水能力を満たす仮排水管を布設させるとともに、浸水により被災された家屋への消毒や清掃を行い、損害を受けた二件の方々には補償に向けて誠意を持って対応することと、過去の浸水地区であることを再認識して、同じ過ちを繰り返さないよう厳重注意を行い、また、工事期間中に施工計画書と疑義や変更が生じた場合、必ず事前協議を行うよう強く指導したところでございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 雨水ポンプ場の建設の土木工事に当たっては、鹿児島市は現行の水路の能力を上回る仮排水機能を計画し、業者に指示をしていたものの、工事を請け負った業者が市当局の指示・計画どおりの対応をしていなかったことが明らかになりました。しかも、市当局と事前の協議もなく独断で対応していたことや、その点について市当局は、浸水被害が起きるまで気づかず見逃していたことがわかりました。日ごろの役割を果たすべく排水路が閉じられ、当局に求めた資料によりますと、既存の水路の機能を一とすると、請負業者が用意した仮設の排水管等の機能は、その三分の一程度というひどいものでした。そこへ満潮と豪雨が重なり、浸水被害が発生したことがわかりました。 引き続き尋ねます。 次は、今回の工事に当たって災害に備えた事前の連携についてです。 「いつもは消防分団からの事前の連絡や広報が先にあるのに、今回はなかった」「翌日の保健所の対応が遅かった。消毒は午後からになった」とか、「翌日消毒してもらえなかった」との苦情も寄せられていますが、五点目、今回の工事に当たって、災害に備えた事前の関係各局との連携はとられていたものか、どのようになっていたのかお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 工事施工に当たりましては、交通規制のために警察署と事前に協議を行っておりますが、保健所等への事前の連絡は行っていないところでございます。また町内会を通じて案内した上で、周辺住民の方々に対する工事説明会を開催し周知を図っているところでございます。今後は、今回の浸水被害を教訓に、関係機関に対し工事内容やスケジュールを含めて説明した上でさらに連携を図ってまいりたいと考えております。 また、現場におきましても、工事内容やスケジュールを掲示し、地域住民の方々に工事の状況をお知らせしたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 事前の協議が十分でなかったことがわかりました。鹿児島市建設局が平成十九年十一月に出された建設工事等における
危機管理マニュアルによれば、平常時の危機管理という項目の関係機関との連絡体制という項では、応急対策が円滑に実施できるように平常時から関係各課、消防署、警察署の関係機関との十分な連携を図り、事故発生の状況に応じ適切に連絡をするものとするとあります。どんなに立派なマニュアルをつくってもきちんと活用、対応されなければマニュアルはないのと同じです。 引き続き尋ねます。 六点目、今回の工事に当たっての四月の説明会はどのように実施されていたのか。真砂、鴨池地区の説明会だけ、ほかの地区とは違っていたのではないか。工事請負業者任せの説明会ではなかったのか。説明会の広報はどうしたのか。今回浸水被害に遭われた地域の参加状況はどうだったのか。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 当該工事の説明会は本年四月二十日午後七時から午後八時まで、真砂公民館で開催しております。関係する周辺五町内会に対して事前に回覧板等で開催をお知らせしたところ、二十六名の方に参加していただきました。 当日の説明会は、工事についての説明であったことから、請負業者が主となって行ったところでございますが、今後は本市が中心となり説明会を開催してまいりたいと考えております。また、今回のことを受けまして、説明会後、改めて対策施設の概要、工事期間の安全対策、
スケジュール等の内容について、地域の住民の方々に対し、説明会の内容の概要について、チラシ等を配布して周知してまいりたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 一事が万事、説明会でも当局の工事請負業者任せのなれ合い的な姿勢が明らかになりました。なぜ鹿児島市の事業なのに工事業者が中心となって進められたのか理解できません。また、説明会の広報も町内会任せの一回だけということでは、今回床下浸水された方々の中には参加されず、説明会後の地域住民へのフォローもなかったようですので、床下浸水された地域では、今回どのような工事が行われていたのか、承知されていないに等しかったことも明らかです。 そこで次は七点目、去る六月十一日に実施された住民説明会についてお尋ねいたします。 今回の説明会の目的、広報、参加状況、説明会の内容を明らかにしてください。説明会に参加された方から、なぜ浸水被害から三週間たっての開催かとの声も出されておりましたので、説明会までの経過を含め、説明会での当局、工事請負業者の対応についてお示しください。 十一日の説明会には私も参加させていただきましたが、説明会では「仮の排水路で幾ら対応できると思ったのか」「今後同様の雨でも大丈夫か」「交通誘導員の配置箇所をふやしてほしい」「後手後手にならないよう保健所などとの連携も強化してほしい」「大潮の満潮の際でも大丈夫か」「自家用車の避難場所を確保してほしい」など多くの声が寄せられましたが、梅雨に入り、台風シーズンを前に地域住民の方々の不安や心配の声は切実でした。寄せられた声にどうこたえるのか、お答えください。 特に、今後の工事中の災害防止対策については、今回の浸水被害を踏まえ対策は強化されたのではないかと思いますので、その点についてもお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 住民説明会につきましては、地域住民に対しまして五月二十一日に発生した浸水被害の原因、今後の応急対策等を早急に説明することを目的に開催することとしておりましたが、被害状況の確認、原因、今後の対応策の検討に時間を要したことから六月十一日になったところでございます。当日は七十名の方が出席されました。説明会では本市が主体となりまして、
真砂雨水ポンプ場に関する概要及び今後の
現場スケジュールを住民の方々に説明し、浸水の経緯、原因、被害状況とその対応、今後の対策について、本市と請負業者で報告、説明を行ったところでございます。 また、住民の皆様方から「説明会開催が遅かった。もう少し早く対応してほしかった」「
土のうステーションの増設、土のうの運搬はできないか」「工事期間中の浸水時に交通整理員を配置できないか」「県庁の屋内駐車場の利用はできないか」等の意見・要望等がございました。これらの要望等に対しましては、今後は要望に応じてできるだけ早く地元説明会を開催すること、土のう運搬については町内会に台車を貸与していること、交通整理員の配置につきましては、請負業者のほうで状況に応じ適宜対応する予定であること、県庁の屋内駐車場の利用はできないこと等を回答したところでございます。 なお、強化した対策といたしましては、満潮に備えて仮排水路を設置するとともに、可搬式ポンプ十インチを二基、八インチを二基設置し、緊急時の対策として浸水箇所付近に八インチを一基、六インチを一基設置いたします。さらに今後の工事スケジュールや作業内容を現場に掲示するとともに、警察、消防等関係機関とも連携の強化を図り、交通規制や水防に対して協力いただくようお願いしてまいります。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 今回の住民説明会に当たっては、当局は地域を回ってお知らせを届け、丁寧な広報を行いながら説明会に臨まれたと地域の方々から仄聞しておりました。その結果、前回の二倍以上の七十名余りの参加となったようです。今回の浸水の経緯、原因、被害状況を明らかにするとともに、今後の工事中の災害防止策については、今回浸水被害に遭われた地域にも直接可搬式ポンプを増設したり、住民の方から要望が寄せられていた交通整理員の配置も実施されることになったことが明らかになりました。 そこで、改めて尋ねます。 八点目、今回の浸水被害は天災か、人災か、原因は何なのか、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 今回の浸水事故に対しましては、本市といたしまして、工事の施工中において、鴨池川二号の一部閉塞により浸水が発生しないよう仮排水管の布設と、締め切り排水対策として、可搬式ポンプ一台の設置を計画しておりましたが、請負業者は可搬式ポンプ三台を増設したものの、計画書どおりの仮排水管を布設していなかったこと、工事着手後の降雨状況から、当日の雨でも浸水には至らないものであろうとの判断を行ったことなどが原因であると考えております。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 今回の浸水被害は計画どおりの仮排水管が設置されず、まさか浸水は起きないだろうという工事請負業者の判断ミス、つまり人災であることは明らかです。工事請負業者が市当局の指示・計画どおりやらず、独断による手抜きの対応が招いたもっともあるまじき災害です。市当局も監督不行き届きと言われても仕方ありません。 そこで九点目、市当局は行政として業者への今後の対応、指導はどのように行うのか、お示しください。 市当局の指示どおりやっていなかったのですから、厳重注意し厳しく指導すべきです。大型機械を持ち込んでの工事となると請け負える業者も限られてきます。請負業者は黙っていればわからないだろうと勝手に安全対策を省いて工事をする、市当局はベテランの業者だからと信用し、一つ一つ確認もせずに見過ごすというなれ合いが生まれていたのではないか。少なくとも工事請負契約書に基づき工事請負業者の責任を明確にすべきです。そして工事費用の問題や、今後の工事請負等についてもペナルティーを科すべき重大な過失ではないかと思料するが、どのように指導し、対応されるものか明らかにしてください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 今回の浸水被害の発生を受けて、
施工計画書どおりの施工がなされていなかったことについて、今後同様のことがないよう、請負業者に対し厳しく指導したところでございます。なお、請負業者は既に当初設計の仮排水管の設置を完了させたところであり、浸水被害の二件のうち一件は補償が完了し、残る一件につきましても請負業者で誠意を持って対応しているところでございます。 また、設置すべき時期に施工しなかった仮排水管の工事については、工事精算時に減額することといたしております。 さらに今回の浸水被害は、公衆損害事故であることから、当該業者を六月十二日から七月十一日まで一カ月間の指名停止としたところでございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 厳しく指導された仮排水路の工事費分は、業者に負担させることにした。さらに業者を六月十二日から七月十一日までの一カ月間、指名停止処分にした。このような以上のことが明らかになりました。 引き続き尋ねます。 十点目、浸水被害に遭われた方々への対応はどのようになされたのか、お示しください。 一、これまでどんな対応をとってきたのか。 二、被害の補償、救済についてはどうなるのか、具体的にお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 当日及び翌日の対応につきましては、当日は雨が小康状態となったところで、本市職員と請負業者で道路冠水があった一帯で、宅地内への浸水があると思われる家屋へ聞き取り調査を行いました。また翌二十二日においても、本市職員と請負業者とともに、聞き取り調査を行ったところでございます。その結果、家屋における被害状況は三ないし十センチメートルほどの浸水があり、床下浸水が三戸、車庫等への宅地内の一部浸水が四戸の被害を確認しております。また、請負業者において翌日以降要望のありました箇所の消毒や清掃を行っております。さらに先ほど申し上げましたが、損害を受けられた二件の方々のうち一件は補償が完了し、残る一件につきましても請負業者で誠意をもって対応しているところでございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 床下浸水被害に遭われた方のうち一件は補償が完了、もう一件についても工事請負業者が対応中であることが明らかになりました。いま一度、被害の確認を行い漏れのない誠意ある対応をされるよう要望申し上げておきます。 最後に、今後同じような被害を引き起こさないために、当局はどのような姿勢で臨まれるものか、当局の決意をお聞かせください。 我が党は常々建設工事に当たっては、その工事の内容を地域の方々や通行される方々にも広く知らせていく工夫を求めていますが、住民説明会にもすべての住民が参加できるとは限りません。被害の起こった事態についてなぜ起こったのか、今後の対処方針を中心に、「問い合わせは私ども市当局へ」というような、高齢者にもよくわかるように、一定期間広報看板を地域の何カ所かに設置するなど、情報公開に努め、再びこういった事態を招かないような対応が必要ではないかと考えるがどうか。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 低地区の浸水対策につきましては、これまで市議会での御指摘、御要望を踏まえる中で、また地域の方々の御要望を踏まえ、本市におきましては、低地区の浸水対策に全市的に積極的に取り組み、平成十九年に国の低地区総合浸水対策緊急事業の認可を受け、ようやく工事着手となった矢先に、今回の浸水被害を発生させてしまいましたことは大変残念に思いますとともに、多くの住民の方々に御迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げたいと思います。 また、本市の低地区総合浸水緊急事業の九地区の取り組みにつきましては、改めてこれまでの取り組みや経緯を請負業者にも十分説明を行い、施工に対する自覚を促すことといたしております。本市におきましても当該工事箇所が浸水被害の発生しやすい地区であることから、本工事の必要性や意義を再認識するとともに、もし発生した場合は、本市と請負業者、さらに他地区で同様の工事を施工している施工業者ともども、速やかに対応できる体制づくりを図ってまいりたいと考えております。 また、本市職員に対しましても、今回の浸水被害の発生の原因の検証等を踏まえ、事故や災害を起こしてはならないという認識を常に持ちながら、請負業者との意思の疎通を図りながら、設計書どおり適正に施工されるような現場監理の励行、請負業者への指示・指摘事項の文書等による処理確認、事前協議の重要性・必要性について請負業者への指導の徹底、請負業者に適切な指示・監督ができるよう監督員のスキルアップを図ることなど、周知徹底し安心・安全な工事施工に努めていきたいと考えております。また、災害危険箇所や所管する公共施設の防災・安全点検を確実に実施することにより、梅雨や台風に伴う大雨等による災害の未然防止を図り、安心・安全なまちづくりを推進してまいりたいと考えております。 また、広報のあり方につきましては、市のほうで責任を持って全戸にチラシを配布するなど周知に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 全戸配布も含めた周知の充実など、当局の固い決意と姿勢が具体的に示されましたので、今後十分なる対応を重ねて要請申し上げておきます。 引き続き尋ねます。 質問の第二は、下荒田地域の国の補助事業、
下水道総合浸水対策緊急事業に準じた対策についてお答えください。 一点目、七地区と違った対応となった経過を、この地域の特性も踏まえてお答えください。 二点目、五月二十九日の住民説明会について目的、参加人数、説明内容、出された意見とその対応や、今後のスケジュールについてもお示しください。 三点目、七地区より一年おくれの対策に不安の声もあります。どうこたえていくのかお答えください。 四点目、工事完成までの緊急対策についてお答えください。我が党が要望し、この地域にも事前に可搬式ポンプが配備されるようにもなりましたが、今後の緊急対策について、具体的にお示しください。 以上、答弁を求めます。
◎建設局長(山中敏隆君) 下荒田地区におきましては、平成十六、十七年の台風接近時の高潮により浸水被害が発生したことから、
土のうステーションの設置などの応急対策を実施してきているところでございます。一方、緊急事業といたしましては、現況調査や水理解析に基づき、浸水原因の特定と具体的な対策案の作成等を行ったところでございます。 下荒田地区におきましては、他の地区と比べて、想定している外水位より低い区域が限定的であり、浸水範囲が拡大しにくい状況であるため、浸水被害は比較的少ないものとなりました。浸水戸数等、採択要件を満たさなかったことから、国の認定を受けなかったところでございますが、他の七地区と同水準での整備を行う計画でございます。 下荒田地区で開催いたしました住民説明会でございますが、本年五月二十九日に市営下荒田住宅集会場において開催し、十三名の出席がございました。この説明会では、平成二十年度に行いました実施設計の内容や、整備スケジュールについて説明し、地域の方々の御意見を伺ったところでございます。 また、今後のスケジュールでございますが、今年度雨水ポンプ場の都市計画の変更を行った後、下水道法及び都市計画法に基づく事業認可を取得し、二十四年度までの完成を予定しているところでございます。 説明会に参加された方々からは、対策施設の位置や大きさに関する質問、対岸の甲突第一雨水ポンプ場による下荒田地区への影響に関する質問や早期完成への要望等がございました。参加された方々の御意見を踏まえ、平成二十四年度の完成に向け着実に事業を実施してまいりたいと考えております。 本市におきましては、これまでも、既設雨水ポンプ場の管理、
土のうステーションの巡視、土のうの補充、公共下水道の調査・点検等を対応しており、梅雨、台風により大雨が予想される時期におきましては、一層強化して災害の未然防止に努めてまいりました。また、大雨警報発令中におきましては、緊急事態に対応ができるよう当番制で待機をしております。さらに今回の浸水被害の検証を踏まえ、発注工事の現場監理のあり方の再確認に加え、道路や公園といった公共施設の日常の点検を徹底させるなど、さらなる安全管理に向けて局内へ周知したところでございます。 下荒田地区におきましても、可搬式ポンプの設置、土のうの配備等に加え、招き扉や排水経路等の点検を行ってまいりますとともに、地域の皆様に必要な情報の提供を行うなど、安全対策にも最新の注意を払いながら、浸水被害の軽減が図れるよう対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 工事完成は二十四年度、完成に向けての一層の努力をされるとともに、それまでの緊急対策としての可搬式ポンプの配備とともに、招き扉や排水路の点検、清掃、地域住民への必要な情報の公開など十分な対応を要望しておきます。 質問の第三は、今年度並びに今後の低地区対策についてお示しください。 一点目、計画内容と進捗状況についてお示しください。 二点目、四月に住民説明会が実施されたが、これまでの住民説明会の実施状況と、今後の計画を明らかにしてください。説明会への十分な広報・案内、住民説明会の内容を知らせる看板設置などの工夫が必要ではないかと思料するがどうか、お答えください。 第三点、住民説明会を初め、今後も地域の方々から寄せられた声にはどうこたえ、どのように対応していくのかお答えください。 第四点、工事完成までの緊急対策についてお答えください。ことしは工事中に、一年を通じて最も潮位の高い大潮の時期や台風シーズンを迎えることになります。真砂地区を教訓に、改めて災害対策の点検や再検討、可搬式ポンプの増設も必要ではないかと思料されるがどうか、お答えください。 答弁願います。
◎建設局長(山中敏隆君) 浸水対策施設の整備につきましては、現在、真砂及び東清見第二など五カ所の雨水ポンプ場の土木工事や、錦江雨水ポンプ場のポンプの改良を行っているところでございます。 平成二十一年度につきましては、今後、東清見第三、鴨池第二雨水ポンプ場などの整備に取り組むとともに、真砂六号水路支線、東塩谷川水路支線などのバイパス水路等の整備にも着手いたします。また、下荒田・桜川地区については、雨水ポンプ場を都市施設として位置づけるための都市計画の変更手続を進めるとともに、桜川地区では雨水ポンプ場の用地の取得を予定しております。 さらに、応急対策といたしまして、二十年度と同様、可搬式ポンプの配備、
土のうステーションへの土のうの配備等を行うことといたしております。二十二年度以降につきましては、引き続き雨水ポンプ場の整備を行いますとともに、バイパス水路などの整備を実施いたします。 なお、各地区の雨水ポンプ場につきましては、事業効果の早期発現を図るため、稼働できる状況となった段階で順次供用開始することといたしております。 国の認定を受けた甲突地区など七地区については、二十三年度末までに、国の認定を受けられなかった下荒田、桜川の二地区については、二十四年度末までにすべての施設の整備を終えたいと考えております。 これまでの住民説明会の実施状況につきましては、平成十六年度、十七年度の台風による浸水被害を受けて、十六年度から十八年度にかけて十六会場において浸水状況についての説明会を開催しております。低地区総合浸水対策緊急事業の創設以降については、平成十九年度に九つの全対象地区の十会場において浸水対策に関する説明会を、二十年度は国の認定を受けた七地区の八会場において整備方針に関する説明会を、また鹿児島都市計画下水道の変更に関する説明会を二会場において開催いたしました。二十一年度は現在工事中の真砂地区外四地区において、工事着手前に工事の具体的な内容や
スケジュール等についての説明会を、また下荒田地区、桜川地区を対象に整備方針に関する説明会を三会場において開催したところでございます。なお、下荒田地区、桜川地区の雨水ポンプ場につきましては、今後雨水ポンプ場を都市施設として位置づけるための都市計画の変更案について、広く市民の方々に説明し、意見を伺うための説明会を開催する予定でございます。また、今後整備を予定しております東清見第三、鴨池第二雨水ポンプ場等においても、同じく工事着手前に工事の具体的な内容や、
スケジュール等についての説明会を開催してまいりたいと考えております。 また、今回のことを受けまして、説明会後、御提案のありました看板への掲出のほか、改めて対策施設の概要や工事期間の安全対策、
スケジュール等について、説明会の内容の概要について、住民の皆様方にチラシ等を配布し周知してまいりたいと考えております。 次に、これまでの住民説明会等において寄せられた要望や意見等を参考に、応急対策につきましては、可搬式ポンプの設置や招き扉の設置、
土のうステーション等の配置場所の増設や、設置時期の延長、土のうを運搬する台車の貸与制度の創設などを実施してきたところでございます。 また、緊急対策につきましては、雨水ポンプ場の整備やバイパス水路等により浸水の軽減を図ることとし、順次工事に着手しているところでございます。今後とも事業費の確保に努めるとともに、工事の効率的な施工を行うなど、一日も早い完成に向けて全力を傾注してまいりたいと考えております。 工事の発注の時期につきましては、自然災害を防止するため、出水期間中を避けることとしておりますが、今回の工事は低地区における浸水被害を軽減するための事業の一環として行うものであり、一刻も早い施設の完成に向けて発注したものでございます。梅雨、台風等による大雨等が懸念される時期に施工することから、設計に際しましては必要な排水量を確保する仮設計画とし、施工時におきましても気象条件に対応した工程計画を作成し、雨水に対する十分な配慮を行ってまいります。請負業者に対しましても、本事業の必要性や意義を説明し、安全対策については十分配慮させ、また工程管理については適切に報告をさせるとともに、事前協議の重要性、必要性を徹底させてまいります。さらに台風接近時には、可搬式の増設を含め体制を強化するなどの対応をとることといたしております。 今回の浸水被害を教訓として、工事に起因する事故や災害を起こしてはならないという認識を常に持ち、現場監理や工程管理を確実に行い、状況に応じて必要な対策を講じるとともに、出水期における工事を施工する際には、安全対策のより一層の充実を図ってまいります。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 北海道を除き日本中が梅雨に入りました。ゲリラ的な豪雨も年々ふえている状況にあります。昨年は、神戸市などで局地的大雨で増水し、作業中の方々が流され死亡するなど、ゲリラ豪雨による事故も相次ぎました。想定していなかったということだけでは済みません。梅雨の後には台風シーズンを迎えます。浸水被害から市民の財産・暮らしを守る安心・安全の課題の重要なシーズンに入ります。私ども党市議団は議会の立場で、誠心誠意この問題解決に向け、これからも努力する決意であります。当局におかれても今回の真砂町での教訓を踏まえ十分なる対応をとられるよう要望し、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 本市の公共施設である国民宿舎レインボー桜島、マグマ温泉の成功報酬制度と運営・管理に当たっての問題点についてであります。 質問の第一は、合併協議の調整項目にも上げず、議会からの指摘も踏まえず、本市の他の公共施設とは異なった扱いをそのまま続けてきている管理運営の問題点についてです。 一点目、合併の際、旧鹿児島市になかった施設や制度や一市五町と異なった対応の施設や制度については、合併協議にかける必要があったことについての認識をお示しください。 二点目、国民宿舎レインボー桜島、マグマ温泉の成功報酬方式は旧鹿児島市にもほかの四町にもなかった手法であり、合併協議の調整項目にも上げられなかったという問題点について、どのような認識をお持ちかお答えください。 三点目、私どもはこれまでにも、議会の場で機会あるごとに、公の施設で成功報酬という名の支払いがなされるというそもそもの問題点を初め、同じ指定管理者に二つの施設を一体的な施設として管理運営を任せながら、そのどちらにも成功報酬を支払う問題点、その成功報酬の割合も合併前の割合をそのまま踏襲し、指定管理者の言いなりの方式であることなど指摘を重ねてまいりましたが、議会での指摘をどのように認識されているものかお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) 国民宿舎レインボー桜島、マグマ温泉の運営・管理等に関してお答えをいたします。 まず、合併協議に当たって、合併の際に旧鹿児島市になかったものや、五町での対応が異なった制度等について、合併協議会や本市の合併特別委員会で審査協議をされてきたことは承知をいたしております。 次に、平成十六年八月に開催されました第十八回合併協議会におきましては、複合施設の総体的な管理のあり方について協議がなされ、国民宿舎レインボー桜島及びマグマ温泉もその対象施設の一つとなっておりましたが、お触れになりました成功報酬方式を取り上げた議論はなされていないところでございます。 次に、成功報酬方式等のことに関しまして、これまで議会からるる御指摘を受けていることは認識いたしているところでございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 成功報酬方式については、合併に当たっても協議がなされなかったことが改めて明らかになりました。議会での指摘事項については承知をされているようですので引き続き尋ねます。 質問の第二は、合併後も指定管理者制度導入前も導入後も、成功報酬が引き続き支払われてきている問題点についてです。 一点目、鹿児島市が所有する公の施設で成功報酬を支払う方式は、本市のほかの公共施設にはない異なった扱いであるという認識はあるのかお答えください。 二点目、同じ国民宿舎ではありながら成功報酬方式をとっていない施設があることについては承知しておられるものか。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) 国民宿舎レインボー桜島及びマグマ温泉につきましては、管理運営について本市の他の公の施設にはない成功報酬方式を行っている唯一の施設でございます。また、他都市の国民宿舎において、成功報酬方式をとっていないところもあることは承知いたしております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 成功報酬方式は、本市のほかの施設には採用されていない異質の管理運営方式であること、また、同じ国民宿舎でありながら成功報酬方式をとっていない施設があることも明らかになりました。私どもの調査では、この成功報酬方式は株式会社国民休暇村サービスだけが委託者に求める独自のやり方であります。 次に、質問の第三、施設の改善についての要望や苦情等の報告体制と抜本的対応もされず、新たな問題点の指摘について尋ねます。 一点目、寄せられた要望や苦情についての対応のあり方について、以下三点についてただします。 一、モニタリング、施設に対するニーズ等の把握と鹿児島市への結果報告のあり方は、本市が業務指針で求める対応と指定管理者の対応には隔たり、違いがあるがそのとおりか。その内容を示し、なぜこのような状態が放置されてきたのか、どのように認識しているのかお示しください。 二、事業計画書にある軽微な苦情の「軽微」とは何か。広辞苑によると軽微とはごくわずかであること、大したことではないこととあります。指定管理者は何をもって軽微とし、市当局も同じ考えなのかお答えください。ごくわずかの苦情や大したことのない苦情は報告しないというやり方でよいのか、それでよしとする理由と、当局の認識をお示しください。 三、レインボー桜島の宿泊客がマグマ温泉を利用する際は、二階の客室から渡り廊下を通って階段で一階へおりるよう案内されていますが、車いすや高齢者の方など階段の上がりおりができない人は、客室から一階ロビーにエレベーターでおり、一たん玄関から外に出て、マグマ温泉の玄関から入り直す形でしか利用できません。冬場など、温泉で暖まった体を車いすの方や足の不自由な高齢者などが一たん冷たい外気に体をさらして、自分の部屋にたどりつくしかない仕組みになっています。このことについて当局は承知しておられるものか、これまでどんな検討がなされてきたのか、当局はどんな指導を行ってきたのか、国のバリアフリー新法、県のいわゆるバリアフリー条例で求められている対応を踏まえお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) 本市の業務指針等におきましては、モニタリングは、利用者等に対して施設の管理運営についてのアンケート調査を行うなど、施設に対するニーズ等の把握を行い、この結果については速やかに市に報告することとしております。 一方、指定管理者におきましては、お客様への直接の聞き取りや客室に設置してあるアンケート用紙により把握に努めているところでありますが、本市への報告は、指定管理者において市へ報告すべきと判断したものについて報告がなされております。このことにつきましては、業務指針等に沿った対応がなされるべきものと考えております。 次に、軽微な苦情につきましては、具体的に定めたものはございませんが、例を挙げますと、料理の味つけについての要望や、隣の部屋がうるさいという苦情のようなものを指定管理者としては判断しているようでございます。こうした事例につきましては、指定管理者の事業計画書では市に報告すべき事項とはしておりませんが、本市としては、業務指針等に基づき、苦情の軽い重いにかかわらず、本市へ報告すべきものと考えております。 次に、障害のあるお客様や高齢者のお客様が、レインボー桜島の客室から階段を利用してマグマ温泉へ移動する際、階段は障害となる場合があると考えております。実際にお客様から、階段がつらいなどのお声を平成十八年四月と、十九年一月にいただいており、このことは指定管理者からの毎月の業務報告において把握しておりますが、そうした場合、レインボー桜島側のエレベーターを利用していただくよう御案内しているところであり、お客様への周知と声かけにつきましては、指定管理者に対してさらに指導を徹底してまいりたいと考えております。レインボー桜島及びマグマ温泉につきましても、国のバリアフリー新法や県の福祉のまちづくり条例に基づくバリアフリー対策を進めていかなければならないと考えており、高齢者や障害者に優しい施設づくりに意を用いてまいりたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁されました。 この三年間に市当局に報告されている軽微でない苦情九件のうち、二件がこの改善要求です。この三年間、事業計画に施設のバリアフリー化を進めるという文言が一切見受けられない指定管理者のあきれた態度も問題ですが、容認してきた当局にも大いに責任があると申し上げ、抜本的改善を検討すべきです。 次に、二点目、事業計画書、事業実績報告書等の問題点について尋ねます。 一、平成十八年度から事業計画書に掲げられている、障害者雇用、禁煙ルームの設置は実行されたのか、実行されていないとすればその理由をお示しください。一向に実行されず、事業計画書には三年間同じ文言を並べてきたこれらの項目について、当局はどのような指導を行ってきたのか、三年間容認してきたのはなぜか。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) 事業計画書には、平成十八年度から現在まで、社会貢献として地元職業安定所と相談の上、障害者を雇用していくことと、利用者サービスの向上策として、客室における禁煙ルームの設置の記載がされておりますが、障害者雇用については、職員の欠員が生じなかったこと、客室禁煙ルームの設置については、客室数が二十七室と少なく、なかなか踏み切れなかったこともあり、いずれも実施に至らなかったとのことでございます。 なお、客室禁煙ルームの設置につきましては、予約済みの宿泊者の関係から、ことし十二月から対応することとしているところであり、障害者雇用につきましては、できる限りの対応をとるよう指定管理者へ要請してまいりたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 障害者雇用と受動喫煙問題、まさにバリアフリーの根幹と環境対策に係る、今や公の施設の最重要課題です。このことに対して、この三年間一ミリも前進させてこなかったことは大きな問題です。また承知しながらそれを許し、三年間も放置してきた当局も問題です。引き続き尋ねます。 二、十九年度の事業計画書は数字が誤ったまま記入されているのではないか。 三、平成二十年度の事業計画書は平成十八年度の事業計画書をそのまま写したものではないか。 一つ、施設の管理に必要な資格保有者・技術者の経験年数等が二年経過しても十八年度と全く同じではないか。 二つ、二十年度の従業員数は二十八人としながら、管理運営体制の従業員配置計画図は十八年度と全く同じで三十人体制ではないか。 三つ、委託となった清掃業務に常勤職員が配置され、開館日の配置人数表は十八年度の表と全く同じではないか。 以上の点について、これらのことはそのとおりか。この実態はいつ知ったのか。事業計画は指定管理者の根幹にかかわるもの、誤記されたものや、丸写しとなっている部分が管理運営の重要部分という認識はあるのか。正式な提出文書、保存義務が義務づけられた公文書において、このような対応が許されてよいものか。指定管理者に対してどんな対応を、指導を行っているのかお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) 事業計画書は、指定管理の基本的な事項をまとめたものでございますが、指定管理者においては、これを誠実かつ計画的に履行すべきものと考えております。しかしながら、今回確認いたしましたところ、平成十九年度の事業計画書は項目番号について、また平成二十年度は施設の管理に必要な資格保有者・技術者、管理運営体制の従業員配置計画図及び開館日の配置人数表についての誤記がございました。 今後、事業計画書の作成に当たりましては、細心の注意を払うよう指定管理者に指示するとともに、本市といたしましても、これまで以上に厳しいチェックを行ってまいりたいと考えております。 なお、既に提出された事業計画書の中で誤記がありましたものについては、早急に訂正したものを提出させたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 指定管理者として正確にやるべきことはやらず、成功報酬という名の支払いだけは受け取る、再提出させるだけで済まさず、誤記されたものや丸写しとなっている部分には、管理運営の重要部分が含まれているのですから厳重注意し、厳正な対応で臨み、厳罰も検討すべきです。 平成十二年の施設の開設以来、同じ業者で管理運営がなされてきており、施設を私物化したような漫然とした管理運営が行われてきた結果ではないでしょうか。 引き続き尋ねます。 三点目、国民宿舎レインボー桜島、マグマ温泉の問題ある実態について尋ねます。 国民宿舎レインボー桜島については、一、専用駐輪場がない。 二、喫煙コーナーはロビーの一角。お土産用の冷蔵庫が置いてある。完全分煙されず煙は窓から外へ出し、玄関を通る人が吸い込む仕組み。 三、売店の品物が売店のほかラウンジまで並べられており、車いす用トイレの道が狭められ、トイレの案内もわかりにくくなっている。 四、授乳室は手洗いコーナーがないどころか、お湯のサービス案内もなく、かたいデッキチェアが一個置いてあるだけ。もとは公衆電話室という授乳室だから館内案内板にも電話室の表示がしたまま。 次に、マグマ温泉については、一、券売機を買って入浴する仕組みについて案内が少なくわかりにくい。券売機にある七十歳以上百円や、割引入浴料二百五十円はどんな人が対象で利用できるのかについての案内表示もない。 二、女性浴室の二十六個あるコインロッカーのうち四個は故障中の貼り紙、さらにコインロッカーなのにかぎのないコインの入れられないロッカーが六個、半数近くは使用できない。 三、浴場は二つの湯舟にそれぞれ一本の握りバーがあるのみ、洗い場には手すりや立ち上がりバーもなし。 四、施設使用許可願提出なしで、マグマ温泉でも休憩室やロビーでお土産品や衣服を販売し、売上金は本市とは事前の取り決めなしでレインボー桜島の収益にしているなど。 以上、これらの実態を承知しておられるものか、知ったのはいつか。このことについてはどのように指導し対応していくのか。本市の公の施設のあり方としてどのように考えるのか、県のいわゆるバリアフリーを進める条例を踏まえた対応をとるべきではないか。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) お答えいたします。 専用駐輪場として区分けしたスペースは設置されていないところでございます。 次に、完全分煙の喫煙室は設置されておりません。 次に、車いす用トイレは、一階及び二階トイレに併設しており、入口に車いす用トイレの表示をし、館内案内図にも表示をしております。トイレまでの移動につきましても段差等はなく、出入りできる状態になっておりますが、今回確認いたしましたところ、一階部分につきまして売店の商品が通行の妨げとなっている部分があり、また車いす用トイレの表示が商品で隠れて見えづらい状況がございました。 次に、授乳室につきましては、ドアの入口に表示をしており、いす等を設置しております。また、お湯のサービスにつきましては、お客様の要望があった場合に、フロントの係員が対応してきておりましたが、今回の指摘を受けて、お湯のサービスの案内表記をしたところでございます。 これらのことにつきましては、国のバリアフリー新法や県の福祉のまちづくり条例の趣旨を踏まえ、高齢者や障害者に優しい施設づくりについて指定管理者に対し指導を徹底してまいりたいと考えております。 次に、マグマ温泉におきましては、入浴券を券売機で購入していただく旨の案内を温泉館の入口に表記しております。券売機の利用方法については、表記されておりませんが、利用方法のわかりづらい方に対しましては、係員が案内をしているところでございます。 次に、浴場内更衣室には有料のロッカーとかぎつき貴重品ボックスの設置をしておりますが、一部ロッカーのかぎの部分が故障しております。 次に、浴場内の手すり設置等バリアフリー対策につきましては、更衣室から浴場への移動は段差なく出入りができるようになっており、浴槽に入る階段の手すりは片側のみ設置しております。 次に、マグマ温泉内には、ロビーにおいてワゴンを設置し、石けん等の商品を販売いたしております。また、ロビーのソファーや畳敷の休憩室では、おふろ上りのお客様がくつろいでいらっしゃるところでございます。なお、この休憩室にも商品等の荷物が置かれているところでございます。 次に、車いす用トイレはロビー内トイレに併設しており、入口に車いす用トイレの表示をしております。トイレまでの移動につきましても、段差なく出入りできる状態になっておりますが、商品等の荷物が通行の妨げとなっている部分などがございました。これらのことにつきましては、国のバリアフリー新法や県の福祉のまちづくり条例の趣旨を踏まえ、高齢者や障害者に優しい施設づくりについて指定管理者に対し指導を徹底してまいりたいと考えております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 当局は、これらの実態を今回初めて承知されたということでよろしいですね。毎月業務報告書を提出し、毎月本市と協議をすると指定管理者は事業計画書に掲げています。一体、指定管理者からどんな報告を受け協議し、本市はどんな監督・指導を行っているのでしょうか。一事が万事です。新たな観点で、施設の管理運営のあり方を見直さなければならないところに来ているのではないでしょうか。 さらに尋ねます。 質問の第四、平成二十年度包括外部監査の結果報告書の指摘内容を踏まえ、当局の認識をただします。 平成二十年度包括外部監査の結果報告書、サブタイトルは、観光・企業振興に関する事業の財務事務の執行等についてとなっています。この九十一ページからは、桜島マグマ温泉に関しての記載がなされ、九十二ページの意見欄には、国民宿舎レインボー桜島とマグマ温泉の成功報酬方式について、「営業利益と収入額という基準とする利益の違い、及び報酬率の違いにより、例えば両施設の共通売上(例)宿泊者温泉使用料など、共通費用(例)共通人件費などの案分計算を調整し、レインボー桜島の営業利益を最大化することにより、成功報酬額を操作するリスクが生じる。これを防ぐためには、委託者である市が両施設の事業報告書上の数値をより精密に検証する作業が別途必要となる。両施設は一体的に営業活動を行っている点からも、報酬算定方式は両施設で統一することが望ましいと考える」との記載があるが、このことについて承知しておられるものか、いつ承知されたのか、承知しているのであれば、これまでどんな対応をとってこられたものかお答えください。 以上、答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) 平成二十年度包括外部監査の結果報告書の内容でございますが、本年四月に承知したところでございます。 同報告書においては、レインボー桜島とマグマ温泉の成功報酬算定方式の違いから、指定管理者側がレインボー桜島とマグマ温泉との共通経費を操作することにより、成功報酬額を操作するリスクが生じることから、報酬算定方式を両施設で統一するほうが望ましいとの意見が付記されているところでございます。 意見にございますように、成功報酬額の操作については、共通経費の案分等により操作が可能な面もあると考えておりますが、これまでこのようなことは行われていないことを確認しております。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 包括外部監査報告書に書かれていることは承知しておられるようですので引き続き尋ねます。 質問の第五、国民宿舎レインボー桜島もマグマ温泉も、合併前の町の時代からのものを鹿児島市がそのまま引き継いだとはいえ、どの項目について、どんな問題点があると認識されているものか。認識されていることに改善の努力をしているのか、いつの時点で改善する考えなのか。これらは直ちに改めるべき問題点の当局の認識にもかかわってまいりますので、このことについて、最後に答弁を求めます。
◎経済局長(成清次男君) お答えします。 包括外部監査の結果報告書の意見にございますように、成功報酬算定方式が両施設で異なることにより、指定管理者側が成功報酬額を操作するリスクが生じることが問題点と考えておりますが、成功報酬額の操作については、これまでも行われていないところでありますが、今後とも決してそのようなことがないよう指定管理者に対して厳しい指導を行ってまいります。 現行の成功報酬の取り扱いにつきましては、平成十八年四月からの指定管理者公募時の業務指針の中に、現行の成功報酬算定方式を定めており、途中で変更することは困難な面があろうかと考えているところでございますが、現在、総務局において指定管理者制度導入施設の利用料金制導入の可否を検討しているところでございますので、それにあわせて経済局としても他都市の状況等を調査する中で、今後どのようにするのか検討してまいりたいと考えているところでございます。 また、これまでレインボー桜島、マグマ温泉に関してるる御指摘をいただきましたが、早急に改善できることにつきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり指定管理者に対して善処方の指導を行うほか、予算措置を伴うものにつきましては、指定管理者と協議の上、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 [
山下ひとみ議員 登壇]
◆(
山下ひとみ議員) 答弁いただきました。 今の答弁では、外部監査報告書の指摘された点については、真の趣旨を踏まえていないと言わざるを得ません。厳しい指導をするだけで済むでしょうか。これまでどおり実施していくということは大きな問題です。今後は直ちに改善されるよう申し上げ、このことについては次の機会にもさらにお尋ねすることを申し上げ、私の個人質疑を終わります。
○議長(上門秀彦君) 以上で、
山下ひとみ議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、志摩れい子議員。 [志摩れい子議員 登壇](拍手)
◆(志摩れい子議員) 自民党新政会の一人として個人質疑をいたします。 なお、順番を入れかえることや重複する質疑もあろうかと思いますが、一連の流れがあることから、質疑を行うことを御了承ください。 まず、新型インフルエンザについてお伺いいたします。 メキシコの豚インフルエンザに始まった新型インフルエンザは、日本を含む世界の各地で感染者が発生し、外国では死亡者が出るなど、感染拡大の防止に国や自治体は慎重な対応を余儀なくされていますが、徐々にインフルエンザの型や潜伏期間、弱毒性等が報道され、少しは落ちつきを見せていると思った十二日未明、WHOは警戒水準(フェーズ)を六に引き上げ、世界的大流行(パンデミック)を宣言いたしました。国内でも関西を初め、九州・東北・北海道等でも感染者が発生し、全国的な拡大を見せ、今やいつどこで発生しても不思議ではない状況でしたが、昨日、十四日未明、ついに県内感染者が発生するに至りました。 いたずらに不安をあおることがあってはなりませんが、市民の皆様が新型インフルエンザに係る情報を正確にとらえ、みずから感染予防策に努めることも求められますが、本市としては、新型インフルエンザに対し、これまでどのような対応をしてこられたのか、それぞれ明らかにしていただきたいのです。 御答弁ください。
◎総務局長(松山芳英君) 新型インフルエンザへの対応についてお答えいたします。 総務局におきましては、市民の方々への広報として、これまでテレビ・ラジオの市政広報番組や市民のひろばで、発熱相談センターの設置、予防法などの告知を行ってきたところでございます。 今回、市内での感染が確認されたことを踏まえ、さらに関係部局との連携のもと、適切に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。
◎市民局長(松永初男君) お答えいたします。 市民局の対応でございますが、今回の危機事象は、全庁的な対応が必要であることから、本市危機管理指針に基づき、市長を本部長とする危機対策本部を四月三十日に設置したところでございます。 また、昨日の六月十四日未明、本市で感染者が発生したことを受け、同日、第四回目の対策本部会議を開催し、新型インフルエンザ発生に係る対応について協議を行ったところでございます。 このほか、庁内の連絡体制を強化するため、関係課長で構成する庁内連絡会において、各部局の対応等について随時、協議・調整を図ってきているところでございます。 なお、各支所においては、多くの市民の皆様が来庁する窓口業務もあることから、消毒液を調達しているところでございます。 以上でございます。
◎環境局長(川原勤君) お答えいたします。 環境局におきましては、県から廃棄物処理における新型インフルエンザ対策のための体制整備等の通知がなされたことから、北部・南部清掃工場等の運転管理委託業者、ごみ収集業務委託業者並びに一般廃棄物処理及び感染性産業廃棄物処理の各許可業者に対して、必要な措置を講じるよう通知したところでございます。 以上でございます。
◎健康福祉局長(松元幸博君) お答えいたします。 健康福祉局の取り組みでございますが、保健所では四月二十八日に発熱相談センターを設置し、感染の疑いがある場合には、発熱外来での受診を勧奨し、また、海外から帰国し、検疫所から連絡があった方には、健康観察を実施してきております。 このほか保健所職員の防護服の備蓄や所管の保育所・老人ホーム等への消毒液等の配置、社会福祉施設等への注意喚起の文書送付を行ったところでございます。 これまで三件の疑似症が発生しており、県環境保健センターへの検体の搬送や患者への積極的疫学調査などを実施いたしました。 さらに今回、新型インフルエンザ患者が発生をしたため、応急入院の勧告や家族など濃厚接触者についての調査を行うとともに、健康観察、外出自粛の要請、抗インフルエンザウイルス薬の投与を行ったところでございます。 また、新型インフルエンザについての問い合わせ等が増加することが予測されることから、発熱相談センター体制の充実を図ったところでございます。 以上でございます。
◎経済局長(成清次男君) お答えいたします。 経済局の主な対応でございますが、まず、中央卸売市場において、新型インフルエンザの発生時にも卸売市場としての機能を保持し、生鮮食料品の流通に支障を来すことのないよう事業継続計画を策定したところでございます。 また、中小企業者を金融の面から支援するため、国において緊急保証制度の認定要件に新型インフルエンザの影響による売上高の減少などを追加されたことから、このことについて周知・広報を行ったところでございます。 さらに維新ふるさと館や観光案内所、レインボー桜島、都市農業センターなど市民や観光客が利用される施設には、消毒液やマスクなどの準備を進めてきております。 以上でございます。
◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 建設局におきましては、かごしま水族館や平川動物公園など市民や観光客の方々が利用される各施設に、発熱相談センターの連絡先及び個人でできる具体的な感染防止策のチラシを掲出し、その周知を行うとともに消毒液などの配備をしたところでございます。 以上でございます。
◎消防局長(木佐貫芳広君) お答えいたします。 消防局の対応でございますが、これまで市民からの一一九番通報受理時に必要に応じ、発熱や旅行歴などの聞き取りを重点的に行うとともに、救急搬送時における感染や拡大を未然に防止するため、救急隊への感染防止資器材の配付などの対応を行ってきたところでございます。 今回市内での感染が確認されましたので、このことを踏まえ、先ほど申し上げました対応をさらに強化してまいりたいと考えております。 以上でございます。
◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 教育委員会におきましては、県からの通知文を学校等に発送し、児童生徒及び職員、保護者の注意を喚起してまいりました。 また、手洗い、うがい、マスクの着用などの感染予防の指導や毎日の健康観察の徹底などについて、児童生徒や職員に周知を図りました。 さらに、疑わしい症状があった場合は、対策本部と連携を図り、適切な対応をとるとともに、学校に対しましては、発熱相談センターへ相談することや臨時休業が実施された場合の連絡体制の整備等について指導してきたところでございます。 また、教育委員会の各施設におきましても保健所が作成したチラシを活用し、利用者へ予防の啓発を行うとともに発生に備えてアルコール消毒液やマスクの購入等について準備を進めてきたところでございます。 今回、市内で感染者が発生いたしましたが、教育委員会としましては、まずは手洗い、うがい等の予防対策をさらに徹底するよう、昨日、各学校等へ通知したところでございます。 以上でございます。
◎交通局長(大西義幸君) お答えいたします。 交通局におきましては、職員に対し、手洗い、うがいの励行など健康管理に十分留意するよう文書で通知をするとともに乗務員用のマスクの備蓄を行ったところでございます。 また、電車・バスの車内に感染予防に関するポスターを掲示し、乗客の方々への注意を喚起しているところでございます。 今回、市内における感染確認を受けまして、改めて職員に対し、感染予防等について通知をいたしたところでございます。 以上でございます。
◎水道局長(園田太計夫君) お答えいたします。 水道局におきましては、職員に対し、手洗いやうがいの励行、感染地域への出張の自粛、マスク・速乾性アルコール消毒薬の購入を行ったほか、罹患人員が多くなり、浄水場などの運転管理要員の確保が困難になることに備えて、勤務経験者の職員リストを作成してきたところでございます。 また、今回、改めて職員等に対し、感染予防等について適切かつ冷静に対応するよう通知を行ったところでございます。 以上でございます。
◎市立病院長(上津原甲一君) お答えいたします。 市立病院におきましては、四月三十日に感染症病床のある五号館に発熱外来を設置し、保健所からの要請に応じて感染の疑いのある方々を受け入れてきております。 この発熱外来においては、呼吸器内科を専門とする医師等が診察及び簡易検査などを行っており、看護師は、感染管理認定看護師を中心にオンコール体制で対応することといたしております。 また、一般外来患者と接する職員にはマスク着用を徹底するとともに、新型インフルエンザの対応をお知らせする看板やお見舞いの方々にマスク着用等をお願いする看板を病院入り口に設置しております。 なお、昨日、本県初の感染者が当院に入院となったことから、院内の対策本部会議を開催し、入院患者に対する医師や看護師等の勤務体制、妊婦や合併症を持った感染者への対応についての確認を行ったところでございます。 以上でございます。
◎船舶部長(森英夫君) お答えいたします。 船舶部におきましては、職員及び関係業者に対し、手洗い、うがいの励行など感染予防や健康管理に注意を払うよう文書で通知するとともに、船内及びターミナルに感染予防に関するポスターを掲示し、乗船客への注意を喚起してきたところでございます。 また、各船舶にマスク、消毒液、手袋等を配備するとともにマスク等の備蓄を行っております。 なお、本市における感染確認を受け、改めて職員及び関係業者に対し適切な対応について通知するとともに、ポスターに加え、各船舶の文字表示装置も使用して、乗船客に対しインフルエンザ対策を呼びかけることとしたところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) それぞれの部局で御答弁をいただきました。 御答弁を聞く中で大変多くの対策を迫られているということもよくわかりましたし、昨日までの対応、そしてきのうの発生を受けて、その後のさらなる強化策など大変細やかな対応をし、体制も整備されつつあるようでございます。 現在は、感染者が確認されたのは県内で一人ですが、感染の拡大や流行を想定した万全の医療体制を整備する必要が今、あると考えます。 そこで、まず、保健所の対応についてです。 発熱外来が設置されているのは、本市では市立病院のみとなっております。感染拡大後の発熱外来をどのように考えておられるのか。また、発熱外来も含め、各面から市医師会や各医療機関との連携が重要であり、一日も早く協力体制を構築しなければならないと考えます。六十万市民の健康を預かる保健所と市医師会等との協力体制について御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 発熱外来の役割についてでありますが、蔓延期前においては、新型インフルエンザ患者とそれ以外の患者とを分けることで感染拡大の防止を図り、蔓延期以降においては、新型インフルエンザ患者の入院の要否を判断することがその大きな役割とされております。 現在、本市では、感染症法に基づく第二種感染症医療機関である市立病院に開設しておりますが、患者発生により、今後、発熱相談センターへの相談や発熱外来への受診がふえた場合は増設を考えております。 このようなことから、現在、発熱外来の増設や入院患者の受け入れ等について、市医師会を初め協力医療機関と協議を行っているところであり、流行に備えて万全の体制を整えていきたいと考えております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 御答弁いただきました。 発熱外来への受診がふえた場合は、増設も視野に入れていることや市医師会を初めとする協力医療機関と協議中であるとの御答弁でございました。既に患者が発生していることを考え、万全の体制を早く整えるよう要請しておきます。 さて、保健所から出される広報ですが、市民の不安にこたえる重要な役割を担っています。秋から冬にかけて風邪やインフルエンザの流行も想定されますが、市民に対し、予防を含めた注意や備え等の広報・周知に対する考え方を御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 市民の方々への周知につきましては、これまで市のホームページや市政広報番組での広報、公共施設や市電・市バスへのポスター掲示、市役所の本庁など十四カ所への懸垂幕の掲示、中央駅など四カ所の街頭でのチラシ配布などを行い、手洗い、うがいの励行、咳エチケットなどの感染予防の注意喚起と予防策の周知を図ってきているところでございます。 今回、患者が発生いたしましたが、市民への広報等につきましては、マスコミ等を通じて危機対策本部での全庁的な取り組みなど適切な情報提供に努めるとともに必要な対策を講じることとしております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 各面からぜひ対策を強化され、市民に一人残らず広報・周知が徹底するように努めていただきたいというふうに思います。 次に、市立病院の医療体制についてお伺いいたします。 市立病院は、市内で唯一の第二種感染症医療機関であり、現在、感染者の方が入院中であります。市立病院の感染症病床は六床と聞いておりますが、果たしてこれで十分でしょうか。大変危惧いたすところでございます。感染者の拡大により、満床になった際はどのように対応していかれるのか考え方をお聞かせください。 また、医師・看護師等の医療スタッフは、現在の人員体制でローテーションできるのか、さらに、医療機器やインフルエンザ対策の医薬品等は十分準備されているものか伺います。 また、特に注意を払わなければならないのが院内感染です。多くの入院外来を含めた患者さん、お見舞い客、出入りする業者の方、そして病院の医師を初めとする職員・スタッフの方々の院内感染防止策は確立されているのか、あわせて御答弁をお願いいたします。
◎市立病院長(上津原甲一君) 市立病院の医療体制につきまして、順次お答えいたします。 まず、感染症病床数につきましては、感染が拡大した場合、六床では不足する可能性があるものと考えております。 国におきましては、新型インフルエンザの重傷患者を定員を超えて入院させることについては、臨時応急の場合、認めているところでございますが、当院は、緊急時には最大二十人まで収容できるものと考えております。 次に、医療スタッフや医療機器については、発熱外来や定員内の入院であれば不足はないと考えておりますが、妊婦、糖尿病及び透析を受けている患者さんが新型インフルエンザで入院となった場合は、複数科の医師が対応しなければならないこと、また、拡大期において患者が増加した場合は、一般の外来患者や入院患者の診察と並行しながらの対応となることから、厳しい状況が生じることが予想されます。この場合には、他の医療機関での受け入れや医療スタッフの派遣など病院間の協力や連携が必要になるものと考えております。 医薬品等につきましては、現在、抗インフルエンザ薬のタミフルを三百六十人分、リレンザを百十九人分確保しているところであり、また、職員用のガウン、マスク、手袋及び消毒剤等につきましても必要な数量を確保しているところでございます。 最後に、院内感染防止策でございますが、発熱外来及び専用病床は、一般の患者と接触しないように離れた場所に設置しているところでございます。 また、発熱外来等で対応する職員は防護具を着用するとともに、一般の外来患者と接する職員及び見舞いの方々にもマスク着用や手洗いを徹底するなど感染防止を図っているところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 御答弁をいただきました。 新型インフルエンザが流行した場合に一番混乱が予想されるのは病院でございます。病床については六床であるが、これについては、流行あるいはまた、拡大した場合には足りないと考えているけれども、臨時応急的に認められている部分があって、市立病院のほうでは最大二十人は受け入れ可能ということでございます。 また、感染が流行時の医療スタッフについては、大変厳しい状況が今の病院長の答弁から伺えます。そういったことから、他の医療機関での受け入れ体制、また、医療スタッフの派遣等、協力・連携を密にぜひお願いいたしておきます。 それから、医薬品等でございますけれども、必要な数量が確保できているということで少し安心いたしました。特に気をつけなければならない院内感染防止策については、安全の上にも安全を期するように強く要望いたしておきます。 次に、教育委員会の対応について伺います。 今回の新型インフルエンザの特徴として、特定するにはきちっとした根拠はないものの、データ的に見て、幼児であるとか小・中・高校生など若い人が感染しているケースが多いことから、教育委員会として既にもう細やかな対応が始まっているということで御答弁をいただいておりますが、そこで伺います。 児童生徒を預かる小・中・高校から、修学旅行であるとかスポーツ大会等を決定する際に教育委員会に対し、新型インフルエンザの情報を求めたり、相談あるいはまた問い合わせ等があったと考えますが、その内容等について御答弁をお願いいたします。
◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 新型インフルエンザの発生に伴い、各学校からは修学旅行の実施や海外への渡航、また、関西地域へ旅行歴のある児童生徒の対応等について問い合わせがございました。 国内の修学旅行に際しては、準備すべき薬品やマスクの携行、旅行先で発生した場合の対応、さらに旅行後の健康状況の把握等について、また、海外への修学旅行等については、旅行地の発生状況や旅行中の健康管理等を踏まえて慎重に判断するよう助言したところでございます。 その結果、旅行先を国内に変更したり、海外での演奏会への参加を見合わせた学校がございました。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 全国的にも旅行先の中止であるとか変更であるとか、そういったニュースが連日出されているようでございますが、今、教育長が答弁なさったように、新型インフルエンザに対しては、慎重な対応が求められ、そういった態度で臨むことが必要ではないかというふうに考えております。今後の対応については、既に明らかにしていただきましたので割愛をいたします。 かつてスペイン風邪が世界的に流行をし、およそ四千万人の方が死亡したということがあったそうですけれども、今回の新型インフルエンザと同様に一時は落ちついていたものが、秋から冬へかけての風邪やインフルエンザの季節に強毒性に型を変え、多くの方が犠牲になったということでございます。今後とも事態の推移を慎重に見守りながら、全市的に素早い対応を求めておきます。 次の質問です。 新型インフルエンザ対策に係る地域活性化・経済危機対策臨時交付金の活用について質疑をいたします。 先週火曜日の六月九日に厚生労働省の雇用均等・児童家庭局総務課を初めとする四つの課から、都道府県、政令指定都市、中核市に対し、「「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」等の社会福祉施設等に係る新型インフルエンザ対策への活用について」という連絡があったと思いますが、その内容について詳しく御答弁願います。
◎健康福祉局長(松元幸博君) お答えいたします。 厚生労働省からの通知内容でありますが、交付金が経済危機対策として地域経済活性化につながるものであることから、新型インフルエンザ対策についても活用できること、また、その対象となる例示として、感染拡大防止のため、保育施設や通所施設等の臨時休業の要請によって生じる特別な損失の支援、社会福祉施設等におけるマスク、防護服、消毒液等の経費などが示されております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) ただいまの御答弁によりまして、内容がよくわかりました。 交付金活用事例集の安全・安心確保等の実現の事例として、新型インフルエンザ対策等事業が示されたということでございますが、算定対象経費となるものの例示も大変具体的に細かく記載されております。交付金に係る実施計画の提出期限等については、第一次提出期限が六月三十日となっておりますけれども、本市として、この臨時交付金の活用について検討するお考えはあるのか、御答弁をください。
◎企画財政局長(福元修三郎君) お答えいたします。 地域活性化・経済危機対策臨時交付金は、国の経済危機対策の一環として、地方公共団体が、地球温暖化対策、少子高齢化社会への対応、安全・安心の実現、その他将来に向けた地域の実情に応じた地域活性化等に資する事業を行うことを目的として交付されるものでございますが、おただしのように厚労省の通知では、新型インフルエンザ対策もこの臨時交付金で対応できることとされております。 この一方で、総務省は、新型インフルエンザ対策に取り組む地方自治体に新たな財政負担が生じた場合、特別交付税による支援を検討する考えを示しているようでございますので、この臨時交付金の活用につきましては、各面から検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) インフルエンザ対策に取り組む地方自治体に、総務省から特別交付税による支援を検討する考え方が既に示されているわけですけれども、今回の臨時交付金の活用についてもぜひ各面から検討し、本市にとって有利な方策をとっていただくようお願いをいたします。 新しい質問に入ります。 低地区浸水対策についてです。 かつて鹿児島は台風の常襲地帯であり、「台風銀座」というありがたくない代名詞までありました。台風に「ジェーン」や「メアリー」「ルース」といった女性の名前がついていたのを記憶しています。本市は、長い海岸線に沿って街並みが形成され、背後には小高い山が迫っているのが特徴で、台風による海水の逆流、豪雨によるがけ崩れや低地区への浸水等が起こりやすく、常に自然災害との戦いの歴史が繰り返されてきております。市内の低地区に住居を構える方は、台風のたびに、豪雨のたびに、海水や雨水の危険にさらされてきたのです。特に平成十六年から相次いだ大型台風の接近により、大潮の満潮時に潮位が上昇、鴨池・真砂地区を初めとする市内の九地区が床上・床下浸水被害を受けました。 そこで伺います。 平成十六年から今日に至るまでの台風や豪雨による浸水被害の状況とその間の浸水防止対策事業、そして現在整備中の工事内容について御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 低地区の浸水対策についてでございますが、平成十六年、十七年の台風接近時の高潮により、浸水被害が発生しました地区におきましては、これまで可搬式ポンプの設置や招き扉、
土のうステーションの増設など応急対策を実施してきているところでございます。 一方、これらの地区において抜本的な対策が図られるよう現況調査や水理解析に基づき、浸水原因の特定と具体的な対策案の策定等を行い、十九年度には甲突地区など七地区について、国の補助事業である
下水道総合浸水対策緊急事業の認定を受けたところでございます。 この事業では、雨水ポンプ場及びバイパス水路の新設や既設水路のネットワーク化などの浸水対策施設を整備するなど、より効率的・効果的に浸水被害の軽減を図ることとしており、二十一年度は、真砂及び東清見第二雨水ポンプ場施設整備など六カ所において土木工事等に取り組んでいるところでございます。 また、国の認定を受けられなかった下荒田、桜川地区の二地区につきましても、他の地区と同水準の整備に取り組むこととしており、現在、都市計画決定に向け、準備を進めているところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 平成十六年八月三十日に接近した台風十六号からの経緯とその間の当局の対策、また、現在整備中の工事内容について述べていただきました。平成十六年は、八月三十日、九月二十九日とおよそ一カ月の間に二回も浸水に見舞われたのです。当局は、浸水の応急対策である逆流防止扉、いわゆる招き扉の増設や
土のうステーションへの土のう、それを運ぶための台車の配置、可搬式ポンプの設置等に取り組んでこられたのですが、平成十七年九月六日の台風十四号による海水の逆流時には、増設した招き扉は全く功を奏さず、前年の台風による浸水被害を大きく上回る結果となりました。真砂地区の浸水は、私のひざ上十五センチという深さで、水面に浮いた土のう、また、水面からはるか下に土のうを見て、何ともむなしく、そのシーンは今でも鮮明に脳裏に焼きつき、離れません。 その後、十八年には、可搬式ポンプが鴨池・真砂地区にも設置されることになり、浸水を想定したリハーサルも行われるなど当局も鋭意努めてこられました。ポンプ設置から間もなく台風が接近し、朝早い時間でしたが、雨の中、私もポンプ設置が終了するまで見守りました。幸いにも降雨量が少なく、ポンプを稼働させるには至りませんでした。現在までこのポンプの稼働はないところです。 また、抜本対策としての水理解析も行われ、国の
下水道総合浸水対策緊急事業の認定を受け、真砂・鴨池地区に雨水ポンプ場が整備されることになり、ことしの四月、それぞれの会場で説明会が行われ、地区の方々は大きな期待を寄せ、一日も早い完成とことしの台風時期に台風が接近・上陸しないことを切に願っていたそのやさき、先月五月二十一日、真砂地区において雨による浸水被害が発生。説明会からわずか一カ月後のことです。浸水の一報を受けた私は、一瞬キツネにつままれたような思いで茫然といたしました。「なぜ」この二文字が頭の中を駆けめぐったのです。 真砂地区は、なぜ浸水しなければならなかったのか。以下、伺ってまいります。 当日の気象状況については、既に報道され、また、先ほどの答弁にもございましたので、五時四十分から七時三十分、十分当たり一ミリ以上の雨が降ったこと、また、六時五十分からの三十分間、二十五ミリの集中した雨であったこと、潮は中潮であった。満潮は五時八分ということですから、短い時間帯に、満潮、それから大潮ということには関係なく、集中して降った雨により浸水が起きたことになります。 伺います。 浸水は何時ごろから起き、排水するまでどのくらいの時間を要したのか、浸水状況と、また、当然排水のために最大限努力されたと考えますが、排水処理はどんな状況のもとにどのような方法で行われたのか、御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) 浸水の状況につきましては、午後七時二十分ごろから排水されなくなった雨水が道路側溝よりあふれ出し、道路が冠水しましたほか、一部宅地内への浸水がございました。 この状況に対し、工事の請負業者が設置した可搬式ポンプ四台を稼働するとともに応急的な仮排水路を設置し、排水を行ったところであり、雨が小康状態となった午後八時十分ごろには道路の冠水はほぼおさまったところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 準備した水中ポンプ四台を使い、応急的な可搬水路を設置し、排水処理を行ったが、六時五十分ごろからおよそ三十分間に予想を上回る二十五ミリの雨量が集中したために対応し切れず浸水被害が発生したことになります。 伺います。 その被害状況と被災者の方々に対し、当局と工事関係者は浸水当日以降、どのような対応をしてきたのか御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) 被害の状況につきましては、当日、道路につきましては、真砂町二十番地先及び六十番地先付近の二カ所で最大約二十センチメートルの冠水を確認し、宅地につきましては、三から十センチメートルの床下浸水が三戸、車庫等の宅地内浸水が四戸発生したことを把握しておりますほか、後日、駐車場の
自動シャッター作動不能などの状況も把握しております。 対応につきましては、当日、雨が小康状態となった後と翌日において、本市職員と請負業者で被害状況を把握するため、周辺の家屋への聞き取り調査を行うとともに、請負業者においては翌日以降、要望のあった家屋の消毒や清掃を行っております。 また、
自動シャッターの作動不能などの損害を受けた二件の方々のうち、一件は補償が完了し、残る一件につきましても補償に向けて請負業者により対応がなされているところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) ただいま建設局長のほうから被害についての御答弁がありましたが、車庫等について、この車庫の浸水については、今、御答弁があったほかにも私のほうでも把握いたしておりますので、さらなる調査を続けていただきたいと思います。 私は、当日の夜、翌日と、被害者の方や地域の皆様にお会いし、いろいろな御意見や御要望を伺いました。ほとんどの方が「なぜあの程度の雨で浸水するのか」「何かしら工事と関係があるのではないか」「間もなく梅雨に入るが、また浸水するのか」という疑問の声です。当然です。 そこで伺います。 浸水はなぜ起きたのか、何か判断ミスがあったのか、主な原因と、それは工事に起因するものか御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) 今回の浸水につきましては、新設するポンプ場用地確保のため、鴨池川の一部を鋼矢板で閉め切り、敷地造成工事及び地盤改良工事を施工することに伴い、鴨池川二号の一部が閉塞されていたことに加え、代替措置としての排水手段が不足していたことに起因するものと考えております。 本市といたしましては、このような事態が発生しないよう締め切り排水のための可搬式ポンプ一台の設置のほか、地盤改良時に一時的に撤去するときを除いて仮排水管を布設することを計画しております。 しかしながら、請負業者においては、可搬式ポンプ四台を設置していたものの、構造物等の取り壊しに不測の日数を要し、作業工程が遅延していたことや大雨により地盤が軟弱化し、地盤改良時に使用する大型機械等が転倒する可能性等を懸念し、梅雨入り前に施工を完了させたいとの思いから、本市へ事前に協議することもなく、計画にある仮排水管の設置を省略していたところであり、また、工事着手後の降雨の状況から、当日の雨でも浸水に至らないであろうと判断していたところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 地域の方が一番知りたかった「なぜ浸水が起きたのか」という原因について、局長から御答弁いただきました。 工事の過程において不測の事態が発生したり、やむを得ず計画変更しなければならないことも十分予想されます。当局は、工事発注者としての監督責任があると思いますが、施工計画の確認等をしっかり行っていれば浸水の予測ができたのではと考えますが、当局の見解をお聞かせいただきたいと思います。 御答弁願います。
◎建設局長(山中敏隆君) 現場の状況の把握につきましては、可搬式ポンプについては、本市に増設の協議があり、確認をしておりましたが、その他の工事については、特に協議もないことから、施工計画書が提出されており、計画書どおりの施工がなされているものと認識しておりました。 今後につきましては、本市と請負業者が作業工程の確認や連絡、報告を密に行うなど現場監理には十分に意を用いてまいりたいと考えております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 本市が発注する公共工事は大変数も多く、作業工程の確認など手薄になることもあるかもしれませんが、そのことにより思わぬ事故が発生したり、工事を中断するなどはあってはならないことです。双方の作業工程の確認や連絡・報告など基本に立ち返り、慎重に事を進めていただくよう強く要請いたしておきます。 さて、市長の二期目のマニフェストに災害に強いまちづくりがあります。
下水道総合浸水対策緊急事業である
真砂雨水ポンプ場設置は、まさに市長の公約どおり今年度中の完成を目指し、工事は着々と進捗していましたが、水害防止の工事により水害が起きるという皮肉な結果となりました。しかし、今回の水害により、決して工事に影響があってはなりません。 そこで伺います。 今回の水害による工事への影響があるものか、また、今後の整備スケジュールについても御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) 真砂地区におけるポンプ場の整備につきましては、今回の浸水被害による影響は特にないものと考えております。 今後は、土木工事終了後、ポンプゲート室の建築及び機械、電気設備工事を予定しており、平成二十一年度末の完成に向けて工事を進めてまいります。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 今回の水害による影響はないということで少しは安堵いたしますが、被害に遭われた方々はいまだに水害の後遺症を引きずっておられます。今回のことを教訓として、二度とこのような水害を起こさないよう、当局も工事関係者も細心の注意を払い、安全第一をモットーに工事を進め、一日も早く完成し、安全安心なまちづくりに寄与していただきたいと要望いたします。 次に、地元説明会について順次伺います。 先ほども触れたように、浸水原因について一日も早く、せめて梅雨に入る前に地元説明会を開いてほしいという要望が多く、私としても当局に対しては、浸水の当日から何回となくその要請を強くいたしてまいりましたが、地元の方々からも当局に直接要請がなかったものか伺います。 御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) 説明会の開催につきましては、浸水被害の状況調査の際などに地元の方々から早期開催の要望を受けております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 地元から直接要望があったにもかかわらず、五月二十一日から三週間後の、しかも既に梅雨に入ってから地元説明会を開くことになった。それはなぜなのか、御答弁ください。
◎建設局長(山中敏隆君) 説明会の開催に当たりましては、浸水被害の原因や被害状況の把握、今後の大雨等への対策等について整理、検討を要しましたことから、三週間後の六月十一日に行ったところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 水害の後、地元住民の方々は、雨が降るたびに空を見上げながら、まんじりともせず一夜を明かし、また、被災した女性は、迫りくる水の悪夢に悩まされるなど精神的なダメージも受けておられます。ガレージが浸水したお宅は、当日遅く、消毒薬の散布までなさっていました。私もその現場におりました。「シャッターをあけるたびに下水の匂いに悩まされる」と今でも話をなさいます。仮に当局がこうした被災者の生の声を真摯に聞く姿勢があれば、先月中の開催も可能だったと思わずにはいられません。 さて、十一日に説明会を開くお知らせが投函されておりました。これです。一部読んでみます。 タイトルが「
真砂雨水ポンプ場」、これは大きく書かれております。 「
真砂雨水ポンプ場と工事に伴う浸水状況の説明会の開催について 初夏の候、地域の皆様におかれましては、ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。 かねてより本市の建設行政につきましては、各面から御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、本市では、平成十六年、十七年に接近した大型台風によって潮位が上昇し、浸水被害が発生しました。真砂地区における浸水対策として、本年三月に
真砂雨水ポンプ場土木施設新設工事を発注いたしました。 今後は、建築及び電気設備等の工事の発注を行い、平成二十二年三月末にはポンプ稼働ができるよう準備を進めているところでございます。 つきましては、皆様方には、対策施設の具体的な内容と今後の整備
スケジュール等につきまして、地域の多くの方々の住民の方に説明させていただくために、下記の日時に既設水路の説明会を開催したいと考えております。」 このように地区の住民方の「浸水はなぜ起きたのか」「今後大丈夫なのか」、この二つの疑問に対して説明会を開いてほしいということでやっと重い腰を上げて十一日の開催となり、この案内。なぜかほとんどその半分以上をこれまでの経緯についての説明、これからの説明ということになっております。こういった説明は既にもう三、四回地元説明会でなされていることです。その後、申しわけ程度に「五月二十一日の夜の降雨では、仮設排水管を設置せず、既設水路の一部を閉塞して作業を行ったことから、真砂地区周辺におきましては、浸水被害が発生し、住民の皆様には多大な御迷惑をおかけいたしまして申しわけございません。」ということで二行、「これまでの経緯等を踏まえて、その原因と今後の対策を説明させていただきたいと思います。」合わせて三行少しです。肝心の部分はわずかこのページの四分の一、さらに後のほうに少しだけ書いてある、こういう状況です。 これを見ますと、地域の住民の方も、私も見た瞬間そう思いましたが、何か問題をすりかえるようなやり方で、極めて不適切です。地域の皆様の神経を逆なでするようなこの文章であると私は思っております。浸水の原因と今後の安全性について早い地元説明会を開いてほしい、切実な声であったわけです。何回となく繰り返されたことです。 こういった地元の強い要望をどのように受けとめればこのような案内文になったのか、御答弁をお願いいたします。
◎建設局長(山中敏隆君) 地元説明会につきましては、多数の住民の方々に御案内したところでございますが、説明会に参加できない方を考慮し、それらの方々にもこれまでの工事の状況と今回の浸水原因の概要を知っていただけるよう説明会の開催案内にまず、本市の低地区における浸水対策や
スケジュール等簡略に簡潔に記載した上で、今回の浸水原因と対策について概略をお示しして御案内したところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) ただいまの局長の答弁は、私の質問に対する的確な答弁とは到底受け取れません。局長の答弁は、地元の皆様や被害に遭われた方々への責任ある答弁とは言いがたいということを申し上げておきます。 さて、遅きに失した説明会は先週十一日に開催されましたが、参加人数、当局と工事関係者の報告内容、地元の方々の質疑・要望等をお示しください。 以上、御答弁をお願いいたします。
◎建設局長(山中敏隆君) 地元説明会におきましては、真砂公民館で開催し、七十名の方の出席がございました。説明会におきましては、雨水ポンプ場の概要、浸水の経緯と原因、被害状況と対応、今後の対策について報告いたしております。 住民の皆様から、説明会をもう少し早く開催してほしかったという声のほか、
土のうステーションの増設や土のうの運搬、工事期間中の浸水時における交通整理員の配置、浸水時の県庁の屋内駐車場の利用等について御意見・御要望等をいただいたところでございます。 これらの御要望等に対しましては、土のう運搬については、町内会に台車を貸与していること、交通整理員については、請負業者が状況に応じて適宜対応する予定であること、県庁の屋内駐車場の利用は困難であることなどを回答したところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 当日、私ももちろん同席をいたしておりました。参加者の方々から重要な御意見・要望等多く寄せられました。地元の皆様にこれ以上の御不便や御迷惑がかからないよう特段の配慮をお願いいたしたいと思います。特に駐車場についても長年の懸案事項です。私も何回か過去に県に直接お願いしたことがありますが、ぜひ本市として、県の所管課に対し、災害時における駐車の簡便化を図るため、早い時期に当該地区の希望者には特別な許可証等の発行をお願いしていただければと要請をいたしておきます。 さて、次に、低地区の浸水に強いまちづくりへの取り組みについて順次伺います。 今回の水害発生は、地元の方はあっという間の出来事で、だれも予測できなかった。浸水を目にした方々は気が動転し、どこへどう連絡すればいいのかわからなかったという声をお聞きしました。また、市役所からの情報も来なかったこと等を踏まえまして、以下、お聞きいたします。 災害情報の伝達方法の現状と今後の取り組みについてお示しいただきたい。また、そのような情報をいつでも目にすることができるように新たな掲示板設置も含めた既設の掲示板等に災害が発生した際の市役所の関係部署の連絡先や関係事項を張り出しておくことは大変有効と思います。見解をお聞かせください。 以上、御答弁願います。
◎市民局長(松永初男君) お答えいたします。 災害情報の伝達方法でございますが、浸水被害が発生した場合には、市役所の代表電話もしくは消防局への一一九番通報をお願いしたいと存じます。 また、住民に対する避難情報等につきましては、消防車両による広報のほか、防災行政無線や安心メール一一九、また、マスコミ報道等により、速やかな周知に努めているところでございます。 なお、防災行政無線につきましては、今後のあり方について現在、検討を行っているところでございます。 次に、町内会の掲示板に緊急時の行政への連絡先などを掲示することは有効な方法でありますので、今後、該当する町内会にお願いしてまいりたいと考えております。 なお、掲示板を設置していない町内会に対しては、広報活動の推進を目的とした補助制度もありますので、その活用について広報するとともに、低地区で浸水被害が想定される地区住民に対して、関係部署の連絡先などを記載したチラシを配布することについても関係部局と連携し、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 旧五町に設置されている防犯行政無線はとても有効な手段と考えます。八・六水害の際に郡山町がこの行政無線が有効に機能し、人的被害がなかったと記憶しております。行政無線については、あり方について検討中ということですが、旧鹿児島市全体となると大変難しい面もあるかと思います。水害を含めて危険箇所を特定し、優先的に行政無線を設置するなど、ぜひ前向きの検討をお願いいたします。 掲示板については、積極的に取り組んでいただけるということでうれしく思います。チラシとともになるべく早い対応をお願いいたします。 次に、浸水地区において市が主催する避難訓練を実施できないものか、見解をお聞かせください。 また、浸水に強いまちづくりのために市役所の関係各課との連携も重要なことです。現在の連絡体制と今後の強化策についても考え方をお示しください。 以上、御答弁をお願いします。
◎市民局長(松永初男君) 水防・避難訓練の実施でございますが、本市としましては、現在、地域の防災活動を担う自主防災組織の結成促進と避難訓練などの活動支援について重点的に取り組んでおりますので、まずは、これらの自主防災組織の充実・強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。 次に、関係機関や関係部署との連携につきましては、大雨洪水警報が発令された場合には、これまでも職員が参集し、関係機関と連携する中で情報の収集や伝達、共有化を図り、防災対策に取り組んでいるところでございます。 今後においても引き続き迅速かつ的確な防災対応ができるよう緊密な連携を図ってまいります。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 自主防災組織の結成促進や充実強化ももちろん忘れてはなりませんが、東京都は、下水道局が中心となり、六月を浸水対策強化月間と定め、避難訓練を初めとするさまざまなイベントや勉強会、会合を行うなど行政がイニシアチブをとって取り組んでおります。ぜひ参考にしていただきたいと思います。 さて、本市には、安心安全まちづくり条例が制定され、それに基づき官民が協働して安心安全なまちづくりを推進するという基本理念があります。しかし、防災面においては、いま一つ具体的な取り組みが見えてこないのではと感じております。 この条例に基づく取り組みについて見解をお聞かせください。 御答弁願います。
◎市民局長(松永初男君) 安心安全まちづくり条例に基づく防災面の具体的な取り組みとしましては、町内会などを母体とした自主防災組織の育成や災害時などに高齢者や障害者などの要援護者を地域住民が支え合う災害時要援護者支援制度を進めているところでございます。 そのほか、食糧等物資の供給や応急対策業務の実施などに関する協定を事業者と締結いたしております。 さらに、今年度から新たに災害の未然防止のための活動や救助活動の際に人材や資機材、技術などの協力を得られる事業所をかごしま市安心安全協力事業所として募集・登録することとしており、これまで以上に協力体制が構築できるものと考えているところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 平成二十一年度の安心安全に関する施策や事業等を見ますと、確かにその取り組みの多さに驚きます。それだけ安心安全への思いが強いと考えておりますが、ぜひ実効性を高める努力をお願い申し上げます。 この質問の最後に、市長にお伺いいたします。 第四次鹿児島市総合計画の、安心して健やかに暮らせるまち(安心健康都市)の基本方針として、「すべての市民が災害や事故等から守られ、日々安心して暮らせる基盤を築くことを目指す。」とあります。このことも踏まえ、低地区の浸水に強いまちづくりについて、市長の見解と強い御決意をお示しください。 以上、御答弁願います。 [市長 森 博幸君 登壇]
◎市長(森博幸君) 志摩れい子議員にお答えいたします。 私は、市民の生命や財産を守り、住みなれた地域において安心して安全に暮らせる快適な環境を確保することが、すべての市民の願いであり、市政にとって最も基本的で重要な課題であると考えております。 このようなことから、私は、これまで安心安全なまちづくりを施策の重要な柱の一つに掲げ、ハード・ソフトの両面から各種施策に取り組んでまいりました。 そのような中、低地区の浸水対策を含め、防災面におきましては、自助・共助・公助での対応をすることを基本に、とりわけ地域の安全は地域で守るといった共助の対応が極めて重要と認識し、安心安全地域リーダーの育成や災害時要援護者の支援対策、自主防災組織の拡充などを積極的に推進をしてきたところでございます。 今後におきましても、これまで以上に安心安全に関する施策の充実を積極的に図り、市民の皆様方と一緒になって災害に強い安心安全なまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 市長の見解と強い決意をお示しいただきました。市長にぜひ大きな期待を寄せるところでございます。 東京都は、平成十七年九月の豪雨による浸水被害を受けて、平成十九年八月には、東京都豪雨対策基本方針を策定し、浸水に強い家づくり・まちづくりに取り組んでいます。また、基本方針に基づき、平成二十年九月には、東京都地下空間浸水対策ガイドラインを策定しております。東京都の場合、地下空間と言われる地下街や地下鉄、地下室や半地下を持つビルや個人住宅が多いという特別な事情があることは承知いたしておりますけれども、実に素早い対応です。 低地区も地下空間も形態は異なりますが、浸水の悩みは同じです。ぜひ東京を初め他都市の状況も研究し、低地区の浸水対策にさらに生かしていただきたいと要請いたし、新しい質問に入ります。 改正薬事法についてです。 本年六月一日に改正薬事法が施行されました。薬事法は昭和三十五年に成立し、その以降、平成十五年まで十三回改正されております。 そこで質問いたします。 今回改正される目的は何か、その概要と特徴、改正前とどこが違うのか相違点をお示しください。 以上、御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 改正薬事法についてでありますが、医薬品には、効能や効果がある反面、副作用などリスクが存在することから、消費者が安心して購入できるようにするため、リスクの程度に応じて専門家がアドバイスできるようにすることなどが改正の主な目的でございます。 改正内容としましては、薬の専門家として、これまでの薬剤師のほか、新たに登録販売者が設けられ、また、大衆薬をリスクの程度により三つに分類し、メーカーにおいては、医薬品の外箱へのリスク分類表示、また、薬店においては、リスク分類ごとの区分陳列や登録販売者等による情報提供などが義務づけられたところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 今回の改正により、消費者が安心して求められるようになった反面、通信販売等が第三類医薬品に限られることになったために薬店のない離島等にお住まいの方々は、今後購入が難しくなるということですけれども、薬局・薬店のない離島、本市にあるものかどうか、有人離島があるものか、その状況を把握しておられるのか、御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 本市における有人離島は、新島があり、数人の方が居住しておられるようでございます。 国は、この島を薬局及び店舗販売業の店舗がない離島と定め、二年間の第二類医薬品の販売ができる経過措置を設けているところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 薬局・薬店のない離島の方々には、二年間の経過措置はありますが、二年後についての広報・周知に努めていただくようにお願いいたします。 ところで、改正薬事法に記されました登録販売者制度についてです。登録販売者とはどのような位置づけとなるのか、また、薬剤師とは何が異なるのか、御答弁お願いいたします。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 登録販売者制度は、一般用医薬品の販売を担う新たな専門家の仕組みであり、都道府県に登録することで登録販売者の資格を取得するものでございます。 薬剤師との違いにつきましては、薬剤師は、国家資格で第一類から第三類のすべての一般用医薬品を販売することができますが、登録販売者は、第二類と第三類に限り販売が可能でございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 登録販売者は資格を取得しなければならないということになります。その資格を取得するにはどうすればいいのか、資格を取得する条件として何かあるのか、お示しください。御答弁願います。 また、試験を実施する自治体はどこになるのか。既に試験が行われているわけですが、試験はいつ行われ、受験者・合格者は何人で、本市の合格者は何人であったか。 以上、御答弁をお願いいたします。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 登録販売者試験の受験資格は、一年以上の医薬品販売の実務経験と高卒程度の学歴が必要とされており、都道府県の登録販売者試験に合格した者または旧法に基づく薬師商の資格を有している者が都道府県に登録することで登録販売者の資格を取得するものでございます。 試験の実施は都道府県とされており、本県においては、平成二十年八月に試験が実施され、受験者は一千四百四十一名、合格者は七百八十八名、そのうち本市に住所のある人は二百九十九名とのことでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) それぞれ数を示していただきました。法が施行された六月一日以降の本市の販売状況はどうなのか、また、現在本市に許可を申請中の店舗販売業の件数もあわせて御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 改正薬事法については、平成二十四年五月三十一日までは経過措置があることから、現在本市内には、店舗販売業者、旧法に基づく一般販売業者や薬師商販売業者により一般用医薬品が販売されているところでございます。 なお、店舗販売業者の許可申請の件数は、本年六月九日現在で八件でございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 申請を許可中の店舗販売業が現在八件あるということで、店舗販売業が広がりを見せる中、消費者が薬を購入する際に、販売する人が薬剤師なのか登録販売者なのか、あるいは一般従事者であるのか、見分けることがなかなか難しいと考えます。このことは改正薬事法ではどのように明記されているのか御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) 法におきまして、薬剤師、登録販売者または一般従事者の見分け方を店内に掲示することとされており、名札の着用や着衣の違いなどで容易に判別できるようになっているところでございます。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 新たな制度の改正薬事法がスタートして間もないことから、ただいま答弁にもありましたことも含め、当初は現場が混乱したり、故意ではなくとも法に則さない販売等も想定されます。 そこで伺います。 申請を許可する本市として、きちっとしたチェック体制が求められますが、その役割をどう果たすつもりか、また、違反者に対する行政処分といった罰則はあるものか伺います。 御答弁ください。
◎健康福祉局長(松元幸博君) チェック体制につきましては、薬事監視員が開設時及び年に一回程度立ち入り検査を実施し、法令に違反する店舗に対しましては、違反の程度によって改善命令や許可の取り消し等ができることとなっております。 以上でございます。 [志摩れい子議員 登壇]
◆(志摩れい子議員) 改正薬事法は、消費者が安心して購入できるようにということが改正の主な目的であることから、ぜひ消費者への広報・周知やチェック体制をきちっと果たされることを要請しておきます。 以上で、私の個人質問のすべてを終わります。
○議長(上門秀彦君) 以上で、志摩れい子議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。 午 後 零時二十八分 休 憩 ──────────────── 午 後 一時二十八分 開 議
◎建設局長(山中敏隆君) 郡山中央地区における平成二十一年度の事業概要につきましては、都市計画道路築造、延長二百八メートル、区画道路築造延長百八十メートル、街区三号公園整備、建物移転などでございます。 次に、おただしの河川改修の事業名につきましては、「甲突川都市基幹河川改修事業」でございます。 また、現在までの進捗率につきましては、甲突川の右岸が計画延長一千四百二十メートルに対し、整備済み四百九十メートル、進捗率三四・五%、左岸が計画延長九百二十五メートルに対して整備済み三百三メートル、進捗率三二・八%、合計で計画延長二千三百四十五メートルに対して七百九十三メートルの整備を行い、進捗率が三三・八%でございます。 以上でございます。 [鶴薗勝利議員 登壇]
◆(鶴薗勝利議員) 県の甲突川の改修事業については、進捗率で、右岸三四・五%、左岸三二・八%とのことであります。郡山中央土地区画整理事業と県との連携をさらに高めながら、事業推進に努力されるよう要望いたします。 また、郡山中央土地区画整理事業の平成二十年度末事業費ベースでの進捗率は五一・六%であったと思いますので、今年度の倍以上のペースで事業の推進を図らなければ平成二十五年度末の工事概成は厳しい状況になるのではないかと考えます。当局のさらなる努力を強く要請いたします。 次に、国道・県道・市道の整備についてお伺いいたします。 合併後、新市の速やかな一体化と均衡ある発展を図るため、交通体系や生活環境の整備は、本市の重要施策として位置づけ、整備促進に向けて努力されていると思われます。 しかしながら、市街地や周辺地域と郡山地区、小山田地区を結ぶ幹線となる道路の一部に立ちおくれている箇所があります。 そこで、今後も周辺地域との連携や合併後のさらなる新市の速やかな一体化と地域の安心・安全で魅力あるまちづくりを図る観点で伺います。 鹿児島市の大動脈として役割を果たしている国道三号関連の整備については、国において交通渋滞解消に取り組まれ、これまで塚田交差点と河頭中前交差点の改良工事が完成し、現在は、河頭交差点の比志島川の河頭橋拡幅工事も終了し、残工事と飯山地区の歩道整備事業に着手しておられるようであります。 そこで、河頭交差点改良及び飯山地区歩道整備事業の進捗状況と今後のスケジュールについてお示しください。 以上、答弁願います。
◎建設局長(山中敏隆君) 国道三号における整備状況についてお答えいたします。 河頭交差点改良につきましては、国において十九年度から取り組まれており、これまで用地の取得を終えたことから、今年度は市街地側のバス停設置や擁壁工事等を行い、年度末の完成に向け、工事の推進に努めてまいりたいとのことでございます。 次に、飯山地区歩道整備につきましては、国において、昨年度から用地取得等に取り組んでおり、今年度も引き続き事業の推進を図ってまいりたいとのことでございます。 以上でございます。 [鶴薗勝利議員 登壇]
◆(鶴薗勝利議員) 河頭交差点改良は、今年度末の完成に向け、工事の推進を図るとのこと、飯山地区の歩道整備については引き続き国に整備促進を要請していただきますようお願いいたします。 次に、鹿児島市の小山田交差点から出水市に至る国道三百二十八号につきましては、国道三百二十八号整備促進期成会が結成され、副会長と監事を本市の市長、議長がそれぞれ務めておられ、重要要望事項として、平成十七年度に開通した県道小山田谷山線と国道三百二十八号を結ぶバイパス整備をこれまで県に要請しておられると思います。本市は同バイパス整備に向けて、今年度どのような取り組みをされているのかお聞かせください。 また、主要地方道伊集院蒲生溝辺線と県道小山田川田蒲生線、県道小山田谷山線の三つの路線について、それぞれの整備状況、見通し、今後のスケジュールもお示しください。 以上、答弁願います。
◎建設局長(山中敏隆君) おただしのバイパスの整備につきましては、県市意見交換会等における要望のほか、国道三百二十八号整備促進期成会におきましても、関係自治体とも連携を図りながら、重要要望事項として今年度も引き続き県に対しまして、強く要望してまいりたいと考えております。 主要地方道伊集院蒲生溝辺線につきましては、都迫工区が昨年十一月に完成し、また、賦合工区が平成二十一年度、油屋工区が二十三年度の完成を目標に、それぞれ整備が進められているところでございます。 県道小山田川田蒲生線につきましては、花尾工区、延長約七百七十メートルの区間において、二十年度末の進捗状況は、事業費ベースで約五三%となっており、今年度も川田川のつけかえ工事など、引き続き整備が進められているところでございます。 また、歩道が未整備となっております南方小学校付近につきましては、二十年度におきましては、約四十メートルの歩道設置が進められたところであり、二十一年度も引き続き約五十メートルの整備を進められるとのことでございます。 県道小山田谷山線の犬迫小前交差点から国道三号塚田橋付近までの区間につきましては、二十年度におきまして路肩改良として約六十メートルが整備されているところでございます。これらの路線の中で、未整備として残っております区間につきましては、今後とも県に対しまして、機会あるごとに整備の要請を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 [鶴薗勝利議員 登壇]
◆(鶴薗勝利議員) 平成十七年度開通した県道小山田谷山線と国道三百二十八号を結ぶバイパス整備については、国道三号まで開通してから四年を経過しようとしております。本市と鹿児島空港を結ぶ外環状道路としての機能をさらに高めるためにも県市意見交換会なども通じ、県に強く要請していただきますようお願いいたします。 次に、合併後、本市においても平成十八年一月に新たな鹿児島市幹線道路整備計画を策定され、平成十八年度から五カ年計画の中で、幹線市道の整備にも努めておられます。現在の整備状況と課題、また、今後の対応についてもお聞かせください。 以上、答弁願います。
◎建設局長(山中敏隆君) 本市におきましては、平成十八年一月に策定いたしました幹線道路整備計画に基づき、十八年度から五カ年で旧市や旧町時代からの継続路線等を中心に六十七路線、延長約十七キロメートルの整備を図ることとしており、二十年度末までに四十八路線、延長約七・九キロメートルの整備を行ったところでございます。 整備に当たりましての課題として、優良な財源の確保や土地所有者等の御理解、御協力を得ることなどでございますが、今後も引き続き効率的かつ計画的な整備に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 [鶴薗勝利議員 登壇]
◆(鶴薗勝利議員) 幹線道路整備計画については、平成二十年度末までに四十八路線七・九キロの整備をしておられるとのこと、現在の進捗率で四六・五%であることがわかりました。五カ年計画の最終年度は平成二十二年度と迫ってきておりますので、優良な財源の確保や土地所有者等の理解や協力に全力を傾け、効率的かつ計画的な整備を推進していただきますよう要望いたします。 次に、浄化槽整備事業について伺います。 本市も昭和六十三年四月から補助事業を導入し、甲突川・稲荷川の水源上流域及び磯川海水浴場上流域の十人槽以下の住宅を皮切りに、平成元年には単独浄化槽から合併処理浄化槽に配置がえをする際の上乗せ補助を開始、平成三年四月には補助対象区域を市街化調整区域全域に拡大し、平成十年四月には、公共下水道認可区域外の地域に拡大し、市街化区域の一部もその補助対象としてきました。また、平成十一年四月には五十人槽以下の住宅も補助対象に加え、平成十六年十一月には合併した旧五町域にも補助対象を適用し、さらに平成二十年一月からの制度改正を行い、新築建物への補助を廃止する一方、くみ取り便槽から合併処理浄化槽に配置がえをする際の上乗せ補助を開始し、今日に至っているのがこれまでの経緯であると認識しております。 そこで、まず補助事業による平成二十年度までの設置状況を累計でお示しください。 次に、平成二十年一月一日に実施した制度改正の成果について、平成十九年度と平成二十年度の補助基数とそのくみ取り便槽からの転換の基数も含めお示しください。 また、今後の計画と浄化槽整備事業における課題についてもお聞かせください。 以上、答弁願います。
◎環境局長(川原勤君) お答えいたします。 本市におきましては、合併処理浄化槽の設置促進を図るため、昭和六十三年度から浄化槽整備補助事業を開始し、平成二十年度末までに二万五十五基の合併処理浄化槽の設置者に対しまして助成してきたところでございます。 次に、制度改正後の成果でございますが、十九年度には一千六百七基に助成し、そのうち二百八十七基がくみ取り便槽からの転換となっております。二十年度におきましては一千四百五基に助成し、くみ取り便槽からの転換は八百五十六基となっているところでございます。 次に、今後の計画でございますが、単独処理浄化槽及びくみ取り便槽から合併処理浄化槽への転換を年一千基程度と見込んでいるところでございます。課題といたしましては、処理水の排水先となる公共側溝等がないため、設置できない場所があることが挙げられます。 以上でございます。 [鶴薗勝利議員 登壇]
◆(鶴薗勝利議員) 浄化槽整備事業も補助制度を導入してから二万五十五基数を設置してきたとのこと、また、平成二十年一月一日からの制度改正による成果についても答弁いただきました。私も最近、市民の皆さんから、子や孫のために、くみ取り便槽から合併処理浄化槽への転換を図るため、市の補助制度の相談を受ける機会が多くなりました。しかしながら、当局の課題にあるように、市道及び農道の側溝が整備されていないため、補助制度を活用できない市民も数多くいるのではないかと相談を受ける中で実感をしております。新築建物への補助制度を廃止し、くみ取り便槽への転換を新たな補助制度として、水質保全を含め環境政策の一環としてやられている現制度のより普及促進を図るためには市道、農道を管理・整備する他の部局との連携が不可欠であると思われます。これまで以上に当局の努力を要請しておきます。 以上で、私の個人質問のすべてを終了いたします。
○議長(上門秀彦君) 以上で、鶴薗勝利議員の個人質疑を終了いたします。(拍手)
△延会
○議長(上門秀彦君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。 午 後 四時四十一分 延 会 ────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。 市議会議長 上 門 秀 彦 市議会議員 柿 元 一 雄 市議会議員 長 浜 昌 三...