• "訪問介護事業所"(/)
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  1. 鹿児島市議会 2004-10-01
    09月14日-03号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成16年第3回定例会(9・10月)   議事日程 第三号     平成十六年九月十四日(火曜)午前十時 開議第 一 第二六号議案ないし第一八二号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 五十人)  一  番   杉  尾  巨  樹  議員  二  番   奥  山 よしじろう  議員  三  番   古  江  尚  子  議員  四  番   長  浜  昌  三  議員  五  番   小  森  のぶたか  議員  六  番   うえがき     勉  議員  七  番   川  越  桂  路  議員  八  番   山  口  た け し  議員  九  番   田  中  良  一  議員  十  番   志  摩  れ い 子  議員  十一 番   崎  元  ひろのり  議員  十二 番   井  上     剛  議員  十三 番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  十四 番   小  川  み さ 子  議員  十五 番   仮  屋  秀  一  議員  十六 番   豊  平     純  議員  十七 番   柿  元  一  雄  議員  十八 番   谷  川  修  一  議員  十九 番   幾  村  清  徳  議員  二十 番   大  森     忍  議員  二十一番   ふじくぼ  博  文  議員  二十二番   北  森  た か お  議員  二十三番   中  尾  ま さ 子  議員  二十四番   う え だ  勇  作  議員  二十五番   三 反 園  輝  男  議員  二十六番   山  下  ひ と み  議員  二十七番   黒  木  すみかず  議員  二十八番   小  森  こうぶん  議員  二十九番   鶴  薗  勝  利  議員  三十 番   長  田  徳 太 郎  議員  三十一番   日  高  あ き ら  議員  三十二番   ふくし山  ノブスケ  議員  三十三番   森  山  き よ み  議員  三十四番   大  園  盛  仁  議員  三十五番   藤  田  て る み  議員  三十六番   政  田  け い じ  議員  三十七番   ふ じ た  太  一  議員  三十八番   竹  原  よ し 子  議員  三十九番   上  門  秀  彦  議員  四十 番   平  山     哲  議員  四十一番   西  川  かずひろ  議員  四十二番   下  村  祐  毅  議員  四十三番   入  船  攻  一  議員  四十四番   赤  崎  正  剛  議員  四十五番   秋  広  正  健  議員  四十六番   竹 之 下  たかはる  議員  四十七番   川  野  幹  男  議員  四十八番   片  平  孝  市  議員  四十九番   泉     広  明  議員  五十 番   平  山  た か し  議員     ──────────────────────────────   (欠席議員 なし)     ──────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   大  西  義  幸  君  議事課長   鶴  丸  昭 一 郎  君  総務課長   垂  野  賢  一  君  政務調査課長 原  園  政  志  君  議事課主幹  北  山  一  郎  君  委員会係長  松  崎  勝  巳  君  秘書係長   西     浩  一  君  議事課主事  奥     浩  文  君  議事課主事  堀  江  正  勝  君     ──────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     赤  崎  義  則  君  助役     戸  川  堅  久  君  助役     木  村  耕  一  君  収入役    井 ノ 上  章  夫  君  教育長    橋  元  忠  也  君  代表監査委員 山  元  貞  明  君  市立病院長  谷  口  良  康  君  交通局長   永  田  哲  夫  君  水道局長   中  村     忍  君  市民局長   邦  村  昇  蔵  君  市民局参事  家  村  高  芳  君  環境局長   大  平  和  久  君  健康福祉局長 馬  原  文  雄  君  健康福祉局参事折  田  勝  郎  君  経済局長   川  原     勤  君  建設局長   園  田  太 計 夫  君  建設局参事  山  中  敏  隆  君  建設局参事  新  山  省  吾  君  消防局長   渡  邊  眞 一 郎  君  病院事務局長 上  田     稔  君  企画部長   成  清  次  男  君  総務部長   草  留  義  一  君  財政部長   松 木 園  富  雄  君  税務部長   児  島  文  雄  君  市民部長   窪  島  彬  文  君  環境部長   松  岡  志  郎  君  清掃部長   松  山  芳  英  君  健康福祉部長 松  永  初  男  君  福祉事務所長 松  元  幸  博  君  商工観光部長 今  吉  悦  朗  君  農林部長   山  元  誠  一  君  建築部長   角  田  正  雄  君  都市計画部長 奥  山  民  夫  君  交通局次長  福  元  修 三 郎  君  水道局総務部長森     英  夫  君  教育委員会事務局管理部長         四  元  正  二  君  秘書課長   松  永  範  芳  君     ────────────────────────────── 平成十六年九月十四日 午前十時 開議 △開議 ○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 △報告 ○議長(上門秀彦君) この際、報告をいたします。 今議会に陳情三件の提出がありました。これらの陳情については、いずれも所管の常任委員会に付託いたします。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第三号のとおりであります。 △第二六号議案─第一八二号議案上程 ○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第二六号議案ないし第一八二号議案の議案百五十七件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △代表質疑(続) ○議長(上門秀彦君) それでは、引き続き代表質疑の発言を順次許可いたします。 まず、藤田てるみ議員。   [藤田てるみ議員 登壇](拍手) ◆(藤田てるみ議員) 平成十六年第三回定例会に当たり、公明党市議団を代表して、市長並びに関係局長に質問を行ってまいります。これまでに質問が交わされ、明らかになりました部分については、なるべく重複を避け、また、一部割愛しますことをあらかじめ申し上げます。 まず、市長の政治姿勢についてお伺いします。 五期二十年、赤崎市長は一貫して行政と議会は車の両輪が口癖で、立場で物を言う前に、まず人間として信頼関係を築くことが基本であるという考え方でした。また、まちづくりの主役は市民という理念に立たれ、今日まで鹿児島市の発展のために全力を傾注され、次代を担う子供たちにすばらしい鹿児島市を引き継ぐための取り組みをしてこられました。人は一代、名は末代。市長の今日までのすばらしい業績は、長く多くの市民の心に残ることを申し上げておきます。 新幹線も一部開業し、順調な滑り出しで、交流拠点都市にふさわしくなりつつあります。間近に迫った十一月一日は、周辺五町との合併を成し遂げ、新しい鹿児島市の初代市長としてスタートされます。 そこでお伺いします。 第一点、もしも市長が赤崎市政の後継者をとのお考えがあるとしたら、赤崎市政とはどのような特質のものかお伺いします。 第二点、市長は、県知事選挙で鹿児島県市長会会長として特定候補を推薦し、支援に動かれましたが、市長選挙においてはどのような立場をとられるのかお示しください。 次に、行財政改革についてお伺いします。 天下りの廃止や渡りによる退職金の二重、三重取りの制度見直しについて、政府は、国家公務員の天下りを内閣が一元管理し、退職後十年間の再就職状況をすべて公表するとともに、天下りや渡りによる退職金の二重、三重の受け取りができなくなるように制度の見直しをしているようです。 そこで以下お伺いします。 第一点、天下りの規制として、本市では、特殊法人や公益法人や営利企業等への再就職全般にわたるルールが作成されているのですか。もしルールが作成されていないとすれば、構築すべきではないかと思いますが、見解を伺います。 第二点、退職後に二重、三重の退職金の受け取りがなされておりますが、市民の感情としては、退職後に当然のごとく再就職をされて、四、五年して退職される際にまた退職金が支給されている事実は、市民にとって納税意欲が薄れると不満を漏らす方がたくさんおられます。外郭団体といっても、本市が設置して毎年補助金を支出しております。国に倣って制度の見直しをすべきと思いますが、見解をお示しください。 次に、公用車の運転業務についてお伺いします。 第一点、消防車や救急車やバスなどは、当該車両の免許を所持している者であれば、どの運転技師でも乗務できるようになっていますが、市長事務部局だけは硬直した一人一車制をとられるのはなぜなのか、その理由をお示しください。 第二点、一人一車制の非効率性を再三指摘し続けてきたところですが、新市移行という潮目の変わりどきでもあり、廃止すべきと思いますが、見解をお示しください。 第三点、秋田市や長野市では、自動車の運転経験が一年以上の者には公用車の運転を許可しております。中核市三十五市のうち、一般事務職員に公用車の運転を認めている市が二十八市にものぼります。また、十一月に合併をする五町の中で、桜島町、松元町、吉田町、郡山町も一般職員に普通車運転の併任許可を出しております。今や一般事務職員が公用車の普通車を運転することは、社会の常識となっております。事務職員に普通車の運転を許可しない鹿児島市のやり方は、今や社会の非常識となっております。この際、社会の常識に合わせるべきと思いますが、見解をお伺いします。 第四点、教育委員会におかれましては、教育委員会所管の黒塗りのデラックス乗用車、いわゆる教育長車を十六年度に廃止されて五カ月が経過しました。当該公用車を廃止された理由は、行政改革のためと伺っておりますが、そのとおりですか。代替策として、タクシーの活用や軽自動車の有効利用をされているようですが、事務遂行に支障はないものかお伺いします。 第五点、教育長の英断により教育長車が廃止されました。廃止されたことにより、どのような効果やどれぐらいの節約ができたのかお伺いします。 第六点、中核市においては、七市が公用車の有効利用策として、管財課等で集中管理を行っており、全庁ネットワーク上でスケジュール管理をしております。空き車両の検索や予約システムで各課の共用利用を図っておられます。本市は、各課に車両を配置しておられますが、他都市並みに集中管理をして効率的活用を図るべきと思いますが、見解を伺います。 次に、行財政改革を推進する観点から、本市の外郭団体の整理統合について伺います。 現在、本市の外郭団体には、都市施設管理公社教育施設管理公社など業務内容が類似しているものがあり、組織的な統合により経費節減等が期待できることから、ぜひとも行財政改革の一環として、さらなる外郭団体の整理統合に着手していただきたいと存じますが、これに対する当局の基本的な姿勢について御見解をお示しください。 また、昨年の地方自治法の一部改正により、公の施設管理に関する指定管理者制度が創設され、本市におきましてもその第一号としてふれあいスポーツランドについて民間企業との間で協定締結に向けた動きがなされているところであります。この自治法改正により、今後、本市の施設全般について平成十八年九月までに指定管理者制度の導入の可否について検討し、必要に応じて管理運営体制の見直しをする必要があります。このことは外郭団体の今後のあり方に大きな影響を及ぼす事柄であり、この指定管理者制度の導入をしっかりと視野に入れた上で外郭団体の整理統合をすべきと思いますが、指定管理者制度の導入における外郭団体の位置づけについて、当局の御見解をお聞かせください。 次に、本市職員の退職時特別昇給制度についてお伺いします。 鹿児島県は、県庁職員の退職金の退職時特別昇給制度を二〇〇四年十月に廃止、特殊勤務手当を二〇〇五年四月に一部廃止と見直し、出張手当を二〇〇五年四月に廃止など、大規模な人件費見直し県職員労働組合などに提案をし、本格的な行財政改革に取り組む姿勢を見せております。 そこでお伺いします。 第一点、平成十五年度の本市の経常収支比率、地方債現在高とその地方債を市民一人当たりにした金額。そして五町合併後には、それぞれがどのように変動するのかの予測についてお示しください。 第二点、国は既に国家公務員の退職時特別昇給制度を廃止しております。六月定例本会議で我が会派の同僚議員がこの問題を取り上げ、本市も廃止すべきだと主張しておりますが、県等の動向を注意深く見守るとのことでありました。県や他都市もこの制度の廃止に向け動き出しております。改めて税金のむだ遣いと言わざるを得ない退職時特別昇給制度の即時廃止をすべきと思いますが、見解をお示しください。 次に、審議会等の外部の委員を構成員に含む委員選任のあり方についてお伺いします。 本市において、外部の委員を構成員に含む委員会、審議会、協議会、懇話会等において、あらゆる側面から行財政の検討、調査、計画策定等審議がなされております。その外部の委員の選任のあり方について市民から疑問の声が上がっておりますので、以下お伺いします。 一人の委員が複数の審議会等に所属し、中には一人で十を超える委員に選任されているケースがあるとの指摘がありますが、一人で五つを超える審議会等に選任されている人数、その中でも十を超える審議会等に選任されている人数についてお示しください。 さらに、今後、外部の委員の選任のあり方をどのように考えていかれるのかお示しください。 次に、仮称JR広木駅設置について伺います。 新幹線も一部開業され、予想を上回る好スタートのようであり、喜ばしいことであります。第四次総合計画の中で仮称JR広木駅設置の位置づけが発表され、平成十五年第三回定例会において、企画部長の答弁では、JR九州より新駅設置に向けての具体的協議につきましては、新幹線開業後、進めていきたいとの考えが示されたとのことでした。そこで、仮称JR広木駅設置について数点お伺いします。 第一点、市長の在任中に一定のめどをつけ、晴れ晴れと次期市長にバトンタッチされたらと思いますが、御見解と決意をお伺いいたします。 第二点、企画部長の答弁の中で新幹線開業後とありましたが、いつごろになるのか。JR九州と新駅設置に関する覚書をいつ締結される予定なのか。開業までのスケジュールや総務省との協議はどこまで進行しているのか具体的にお示しください。 次に、住民基本台帳カードの多機能化についてお伺いします。 宮崎市など住基カードに魅力を詰め込んだところは、同カードの発行も進んでおります。本市では、図書館利用カードや市立病院の診療カード、印鑑登録カード、敬老パスや友愛パスや交通局の定期券等さまざまなカードやパスが発行されております。本市でも住基カードにこれらの機能を順次取り入れ、市民の利便性の向上を図るべきだと、我が会派は再三提案してきた経緯があります。国の方では、国民健康保険証も個別化し、カード化を推進しているようです。 そこで伺います。 第一点、多機能化を推進している中核市の動向をお示しください。 第二点、本市におけるその後の進捗状況。 第三点、多機能化推進のための実行委員会を設置し、早急な対策をとるべきと思いますが、見解をお示しください。 第四点、十六年度から鹿児島市役所電子市役所になるということで、市民は大変期待しております。ところが、電子市役所の姿が市民の目線で推進されているのか見えてまいりません。鹿児島市から施設や制度を利用するのには、カードが何枚も必要です。電子市役所は、市役所で働く人のためにだけの電子市役所になるのではなく、市民の利便性のためになるものと思います。鹿児島市の行政サービスは、せめてカード一枚あれば足りるというような市民の目線に立った改革を進めるべきと思いますが、見解をお示しください。 次に、国民健康保険加入者の葬祭費の支給の見直しについてお伺いいたします。 葬祭費の申請は、家族が亡くなるという人生最大の悲しみに打ちひしがれている状況の中で、申請するのを忘れるケースが多いと言われております。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、葬祭費に対する未申請件数を過去五年間、年度別にお示しください。また、申請漏れの主な理由についてお示しください。 第二点、本市、五町、他都市における葬祭費の支給額とその積算根拠、支給方法、支給期限の実態についてお示しください。 第三点、山形市の国民保険課によりますと、国保加入者の当然の権利をみすみす失効させてしまうのを防ぐため、市長名で請求権が時効になる前に対象家族に申請手続をとるよう知らせるサービスをことしの六月からスタートさせています。本市においても葬祭執行者、喪主等への葬祭費支給の周知方法の見直し、並びに申請漏れを防止する対策について配慮すべきと考えますが、見解をお知らせください。 次に、ファミリー・サポート・センター介護型の設置について伺います。 本市では、ファミリー・サポート・センターが設置され、育児家庭に大変好評のようです。ファミリーサポートは、依頼会員と提供会員がお互いに助け合う会員組織であります。 お伺いします。 第一点、設置されて四年が経過いたしました。ファミリーサポートの現状をお示しください。 第二点、二〇〇〇年度から介護型も併設されるようになりました。介護型は、高齢者が日常生活を送る上で必要な家事や軽介護などが援助活動の対象となっております。他都市でも介護型のセンターが設置されて好評のようで、効果も上がっているようです。高齢化社会を迎えた本市も介護型を設置すべきと思いますが、お考えをお聞かせください。 次に、介護保険の見直しと介護予防についてお伺いいたします。 二〇〇〇年四月に介護保険がスタートして以降、さまざまな課題を抱えながら今日を迎えておりますが、来年の通常国会で大幅な改正が見込まれる制度改革の動向に国民が注目しております。介護を必要とする要介護認定者数は、二〇〇〇年四月スタート時点の約二百十八万人から二〇〇四年五月には約三百七十九万人へ七四%の増。法施行後三年十カ月で百六十万人も増加したことになります。このままの伸びが続いていくと、二十年後には約八百万人にも膨らみ、その結果、介護サービス給付費は二〇〇〇年度の三・二兆円から二〇〇四年度には五・五兆円に拡大し、さらに二〇二五年度には十九兆円に達するとの見通しであります。 見直しの主な論点は、給付の重点化と制度の効率化を図ることにあり、中でも、一、介護予防対策の推進、二、地域住民によるケア体制の整備、三、痴呆性高齢者に対応したケア体制の確立の三点が大きな課題となっております。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、制度見直しへ向けて、本市の取り組みの状況と課題についてお示しください。 第二点、他都市のように介護予防サービス拡充へ向けて、高齢者のニーズ把握の実態調査等はなされないのかお聞かせください。 第三点、介護予防へのこれまでの取り組みと実績、その評価をどのように把握しておられるのかお示しください。 第四点、介護予防の今後の位置づけと課題についてお示しください。 次に、高齢者虐待対策についてお伺いいたします。 高齢者虐待は、児童虐待や配偶者間暴力に続いて世界的に注目を集める人権侵害の問題になっておりますが、欧米に比べて日本の取り組みは二十年以上遅れていると言われております。 厚生労働省の初の高齢者虐待全国調査が、昨年の十一月から今年の二月にかけて実施されました。虐待の深刻度では、心身の健康に悪影響がある状態が五一・四%と最も多く、また、命にかかわる状態が一割もあったことも看過できない実態であります。虐待を受けている高齢者の平均年齢は、八十一・六歳。性別では、女性が七六・二%を占めています。主な虐待者は、息子が三二・一%と最も多く、次いで配偶者二〇・三%となっております。また、虐待者が虐待をしているという自覚がないが半数以上を占め、また、介護の協力者等がいない孤立状態も半数以上を占めるなど、啓発活動の重要性が浮き彫りになっております。 この全国調査を踏まえて、以下お伺いいたします。 第一点、全国調査に対する深刻な実態についての感想、本市における高齢者虐待の現状と課題についてお示しください。 第二点、高齢者虐待相談窓口の設置やネットワークづくりについて、本市でも昨年九月の第三回定例会で、我が会派の同僚議員が主張しておりますが、これまでどのような検討をしてこられたのか。もし検討がなされていないとしたら、どのような理由によるものかお示しください。 第三点、日本高齢者虐待防止学会副理事長を務める高崎絹子教授は、行政の保健福祉部門がかなめとなり、責任を持って対応すべき。家族間の悲劇をなくすため、緊急措置と通報と予防の三本柱が入った高齢者虐待防止介護者支援法といった形の法整備が必要と主張しておられます。一日も早い法整備の実現へ向けて、地方からも声を大にして発信をしていくべきだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。 次に、保育所待機児童対策についてお伺いします。 厚生労働省人口動態統計によりますと、本年一月から六月に戸籍法に基づいて出生の届出があった赤ちゃんの数は、前年同期より約四千九百人少ない五十六万九百五十八人であったと発表されております。また、出生率も一・二九人に下がった昨年からさらに少子化傾向が進んできており、今、全国で子供を産み育てやすい環境づくりが急がれているところであります。 本市においても保育園の待機児童数は、本年七月一日現在で四百六十九人で、依然として解消されておりません。まずは市立保育園受け入れ態勢をさらに拡充させる必要があります。現在、本市の市立保育園十四のうち市運営が八園、民間委託が六園で、七月一日現在の欠員数は市運営が百六十四名、委託がゼロとなっております。 この数が示すように、民間委託であれば、受け入れや人員配置について柔軟な対応ができるのではないでしょうか。那覇市や春日市、堺市等でも公立保育園を民営化し、それによって余裕の出た予算をサービス対象者拡大に生かす取り組みを進め、以前より子供たちが元気になったとの声も聞かれるようになりました。 そこで以下お伺いいたします。 保護者が安心して子供を預けられることが大前提ではありますが、人件費や運営費の効率化につながる市立保育園公設民営化をさらに進めるべきと思いますが、見解をお示しください。 また、幼稚園と保育所を一元化した総合施設のあり方について、文部科学、厚生労働両省の審議会による合同検討会議が八月二十五日に発表した中間報告には、共働きで保育できないなど現行の保育所にある入所条件を踏襲せず、親の就労形態などで区別しないことを打ち出したほか、職員資格、設置の認可、監督体制については、地域の実情に応じた柔軟な対応を可能にすべきとの報告がなされました。 そこでお伺いいたします。 本市として国の中間報告の内容を踏まえ、幼稚園と保育所の双方のメリットを生かされ補い合う幼保一元化を推進すべきと思いますが、見解をお示しください。 次に、精神障害者対策について伺います。 厚生労働省の精神病床等に関する検討会は、今後、十年間程度で約七万床の精神病床を削減するとの報告書をまとめております。我が国の精神病床数は、現在約三十六万床あり、人口千人当たりの病床数で比較すると、日本が二・九床に対してイギリス〇・九床、イタリア〇・五床、アメリカ〇・五床、ドイツ、フランスが一・二床となっており、欧米諸国と比べて二倍の病床数であります。 また、平均在院日数も、日本は四百三十二・七日に比べ、フランスは七・三日、アメリカ八・五日と、日本は突出して長く、日本全体の長期入院患者のほぼ半数が精神障害者という状況が続き、収容型が浮き彫りとなっております。九五年の法改正で福祉施策の推進が定められましたが、病院から地域ケアへの移行は依然として進んでおりません。 厚生労働省の精神保健福祉対策本部は、去る二日、精神障害者の社会復帰を促進し、入院中心から地域生活中心への転換を図るため、退院率や国民の意識改革など具体的な数値目標を盛り込んだ改革ビジョンが策定されました。 そこで伺います。 第一点、本市における社会的入院患者数。また、精神障害者の生活や就労訓練などを行う社会復帰施設の推移をお示しください。 第二点、市町村が中心となって、障害者本人のニーズを踏まえた総合的な自立生活支援計画を作成することになっておりますが、本市の新障害者福祉保健計画の中に精神障害者施策の総合的な取り組みを掲載してあります。どのような福祉サービスや就労支援などを計画し提供されるのか。一般企業への就労支援や住宅の確保など生活全般における支援体制の計画、また、具体的な数値目標を立てて取り組まれるのかお伺いします。 第三点、精神疾患を正しく理解し、自分自身の問題としてとらえてもらうため、生活習慣病と同じく誰でもかかり得る病気であるということの普及、啓発を、国は認知度九〇%以上を目標にしておりますが、本市は現在何%程度か。どのような方法で目標達成されるのかお示しください。 第四点、障害者施策全体を見ても、遅れの目立つ精神障害者の支援策を全庁的な課題として取り組む必要があると思いますが、現在の取り組み状況と今後の対応をお示しください。 次に、アレルギー疾患対策についてお尋ねします。 平成十五年度の学校保健統計調査では、ぜんそくの子供は十年前に比べ、幼稚園から高校まで全校種でほぼ倍増し、小中学校で過去最高を記録。アトピー性皮膚炎も、厚生労働省研究班が一昨年に発表したデータで、幼児は一歳半で十人に一人と、こちらも十年で倍増。三歳児でも一・七倍と広まっております。 そこでお伺いします。 本市のアレルギー疾患患者の実態とその患者に対する取り組みについてお示しください。 次に、ヒートアイランド対策について伺います。 鹿児島地方気象台がまとめたこの夏六月から八月までの本市の平均気温は、観測史上最高の二十七・七度を記録したということであり、本市としても何らかの対策が必要であります。政府は、本年三月、ヒートアイランド対策大綱をまとめ、人工排熱の低減、緑化推進など地表面の改善、原因、メカニズムの解明などに取り組んでおり、東京都など自治体レベルでも対策が始まっております。これは、まちづくりの構造や市民のライフスタイルに深くかかわる問題だけに、効果を上げるには地道な対応が必要であります。 本市の施設では、まだ実例のないビルの屋上、壁面の緑化については効果が高く、東京都の調査では、緑化しない屋上の表面温度が約五十五度に対し、緑化した場合は約三十度と約二十五度も低くなり、壁面緑化でも約十度の低減が見られたそうであります。 また、道路の改善では保水性舗装が注目されており、雨の日に吸収した水分を晴れた日に蒸発させ、気化熱を発散させることで表面温度を引き下げるという打ち水の効果、原理を活用したシステムであり、歩行者の多い道路などでの活用が期待されております。 このような状況の中、本年、基本計画を策定する予定の仮称環境未来館においては、当該施設が環境学習、環境情報提供の場としてシンボル的施設であることから、施設の緑化、保水性舗装の採用等については、当然モデル的な取り組みが期待されますが、これについての当局の御見解をお示しください。 次に、資源物持ち去りに罰則付き条例改正についてお伺いします。 資源物として月に二度程度回収されている古紙や缶、瓶などの資源物について、早朝のうちに集積場を軽トラックなどでめぐり、リサイクル業者などに直接売却が可能なアルミ缶や古紙のみをねらう資源物の持ち去りは、手口も悪質化して多くの自治体が頭を悩ませている問題です。 そこで以下お伺いします。 第一点、昨年、今年度、市民からの通報件数、本市の対応の仕方とそれに関する件数。 第二点、資源物売却益の年間収入。 第三点、資源物持ち去りへの本市の対応。 第四点、一たん市民の手を離れ、回収までは事実上放置される資源物は、管理や所有の主体があいまいなため、窃盗罪などの適用が困難とされているようですが、そのとおりか伺います。 次に、受動喫煙対策について伺います。 二〇〇三年五月から施行された健康増進法の二十五条には、施設管理者に対して、利用者が他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を防止することがうたわれております。同僚のたばこの煙で体調を崩したのは職場の喫煙対策が不十分だったためと、職場での受動喫煙で健康被害を受けたなどとして、東京都江戸川区の職員が江戸川区に三十一万円余の損害賠償を求めた訴訟で、江戸川区の敗訴が決定いたしました。区に慰謝料五万円の支払いを命じた東京地裁の判決があり、裁判長は、職員を受動喫煙の危険性から保護する配慮義務に違反したとして賠償を命じております。 そこでお伺いします。 第一点、江戸川区の敗訴確定に対する所感。 第二点、本市の施設で禁煙対策がなされた施設名、禁煙対策がなされていない施設名での取り組み状況をお示しください。 以上で、第一回目の質問といたします。   [市長 赤崎義則君 登壇] ◎市長(赤崎義則君) 藤田議員にお答えを申し上げます。 私は、新しく選出をされる市長の市政執行に関して、私のこれまでの市政を継承をすることを強いるようなことは全く考えておりません。私がこれまで二十年間築いてまいりました市政を大事にしていただき、できればその上に立って、新市長みずからの新しい鹿児島市を創造をしていただきたいと思っております。 次期市長の選挙に当たっては、市政に対する情熱や市勢発展、市民福祉の向上について、私と同じような考え方に立って市政を推進していく方が新市長になられることを念じておりますが、最終的には市民の皆さんがお選びになるものと考えております。 次に、広木駅の設置につきましては、私はこれまで大きな熱意を持って努力をしてまいりましたが、この議会の席上でも申し上げてまいりましたようなJRの経営方針や、あるいは駅設置予定地の自然的、社会的条件等によりまして、協議が必ずしも順調に進まず今日に至っております。このことについて、私自身も歯がゆく思ってまいりました。 いよいよ私が今回引退をするに当たりまして、私はJR広木駅の設置についての明確な方向を決定をしておく責任があると考えまして、このことを踏まえて、先般、JR九州の石原社長とお会いをいたしまして、JR広木駅の設置について、私の在任中に駅を設置することについての基本協定を結んでいただきたいということを強く要請をし、石原社長もこれを了承されまして、基本協定を締結することについての合意に達しておるところでございます。 現在、この私ども両トップの合意の線に沿って、それぞれの事務当局で鋭意協議を行っておりまして、ぜひ私の在任期間中にこの基本協定を締結したいと考えております。 次に、家庭内における高齢者虐待の実態について、国においては昨年からことしにかけて全国規模の調査を行いまして、この調査の結果を拝見をいたしますと、改めて高齢者虐待の深刻さとその対応の難しさを感じておるところでございます。 私は、高齢者虐待の防止と早期発見、早期対応を図るためには、児童虐待対策と同様に法整備が不可欠であると考えております。 全国市長会におきましては、私ども地方からのこの声を踏まえまして、本年六月、国に対して高齢者の虐待を防止するための法整備を早急に講じるよう要望をいたしたところでございます。今後も法整備の早期実現に向けて努力をしてまいります。 ◎助役(戸川堅久君) 外郭団体について順次お答えいたします。 初めに、役員の退職金につきましては、これまで各団体において支給基準の見直しを行い、現在、おおむね適正な水準にあると、このように考えておりますが、今後とも他都市の団体の状況等も参考にしながら適切な対応を図ってまいりたいと思います。 退職者の再就職についてでございますが、行政経験を生かせることや経費の節減が図られることなどから、団体等の要請に基づきまして推薦をいたしております。 団体等への再就職につきましては、一定の方針に基づき、現在、対応をしているところでございますが、おただしのことにつきましては、他都市等の状況も調査してまいりたいと考えております。 整理統合でございますが、本市の外郭団体はそれぞれの目的に応じて設立をし、効率的な行政運営の推進に大きく寄与していると考えております。これまでも情勢の変化などを踏まえまして、一部の外郭団体の廃止や職員体制の見直し、既存団体への運営委託など可能な限りの見直しを図ってきているところでございます。 今後とも効率的な行政の運営を図る中で、適正に対応してまいりたいと考えております。 位置づけ等についてでございますが、外郭団体はそれぞれの目的に従い適切な管理運営に努め、経費の節減や市民サービスの向上に寄与してきているものと考えております。 このようなことから、指定管理者制度の導入につきましては、これまでの実績やノウハウの蓄積などを踏まえる中で、効率的な行政運営の推進と住民サービスの向上という観点から検討していくことになります。 次に、公用車についてでございますが、市長事務部局の普通車両は、現在、最小限の配置を行い対応しているところでございます。また、燃費や維持費などの面から軽自動車を各課に配置をいたしております。 公用車の管理などにつきましては、さまざまな方法が考えられますので、今後、おただしのことなども含め、効率的な公用車の運用につきまして、他都市の状況なども調査し、検討してまいりたいと考えております。 次に、十五年度決算での経常収支比率は七九・〇、地方債現在高は約二千二百三十八億円、市民一人当たりでは約四十一万円となっております。合併後におきましては、人件費などの合併によるスケールメリットなどによりまして、経常収支比率は将来的には低下するものと、このように予測をいたしております。 また、地方債の活用につきましては、良質な起債でございます合併特例債を今後の新市まちづくりに積極的に生かしてまいりたいと考えております。地方債は、地方財政対策や国の施策などにも大きく影響されますので、現時点で合併後の現在高などその変動等について予測することは難しいところでございます。 次に、退職時特別昇給制度につきましては、今後、県や他都市の状況なども十分注視をし、対応してまいりたいと考えております。 審議会などの外部委員の兼職数でございますが、兼職数が五つを超える委員は十一名で、うち十を超える方が二名でございます。 最後に、選任のあり方につきましては、十五年六月に幅広い人材の登用や市民の方々の多様な意見の反映という点から、審議会等の設置等に関する指針を定め、それを基本に現在対応しているところでございます。 以上でございます。 ◎市民局長(邦村昇蔵君) 国民健康保険加入者葬祭費支給に関してお答えいたします。 まず、平成十一年度から十五年度までの未申請件数を年度順に申し上げますと、二百四十三件、二百六十六件、二百四十一件、二百四件、二百八十七件となっており、いずれもおおむね一割の未申請となっております。その理由といたしましては、一部の方にこの制度が知られていないことなどが考えられます。 次に、支給額等につきましては条例に定められており、本市は二万円の現金支給。申請期限につきましては国保法により二年。また、合併五町におきましては一万円から二万四千円、中核市におきましては二万円から十万円の幅で、それぞれ現金または口座振り込みにより支給されております。 この制度の周知につきましては、家族の死亡に伴う保険証の書きかえの際など、申請手続などの説明を行っているほか、国保の広報紙ひまわりや市民のひろばなどを通じて周知を図っておりますが、今後、他都市の実施状況等を調査する中で検討してまいります。 以上でございます。 ◎環境局長(大平和久君) 環境行政についてお答えいたします。 環境未来館でのヒートアイランドへの対応についてでございますが、環境未来館は、施設そのものについても環境学習の教材の一つとなるよう整備してまいりますので、地球温暖化の防止に役立つものとして、建物につきましては太陽光発電や屋上緑化など環境に配慮したものに、また、フィールドにつきましても、樹木の植栽や芝生による緑化などを行っていきたいと考えております。具体的には、今後、基本計画を策定する中で検討してまいります。 次に、ごみステーションにおける資源物の抜き取り行為についてでございますが、古紙類の市況価格の回復により、現在、本市においても新聞紙等の抜き取り行為が散見されており、市民の方々からも月数件程度情報が寄せられております。 これに対しましては、清掃指導員が調査し、抜き取り行為者や車両、搬入先などの特定を行っております。また、マンション等の場合、不法侵入のケースも考えられることから、警察に通報するなどの対応をとられるよう指導も行っております。 次に、資源物の売却益でございますが、平成十五年度の実績で申し上げますと、アルミ缶やスチール缶、紙パックの売却代金は一億一千二百六十万円となっております。 一方、古紙類につきましては、本市は新聞紙、段ボールのほか、紙箱、包装紙、衣類などを古紙類として収集し、古紙問屋において選別等の処理を行っておりますことから、手数料を支払っております。 次に、抜き取り行為に対する本市の対応でございますが、清掃指導員によるパトロールや抜き取り行為者に対する注意、指導、分別推進員による監視活動や収集時間帯の組みかえなどの防止対策を行っているほか、抜き取った古紙類を受け入れている事業所に対し、受け入れないよう要請しているところでございます。 また、抜き取り行為につきましては、警察とも協議を行っておりますが、ごみステーションに出された資源物については、所有権の問題もあり、窃盗罪の適用は難しいとのことでございます。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) 健康福祉行政についてお答えをいたします。 ファミリー・サポート・センターは、本年三月末現在で会員数が九百八十九人、十五年度の延べ活動回数は二千九百二十回で、年々会員数、利用者数ともにふえているところでございます。 高齢者の介護につきましては、介護保険制度のもとで総合的、一体的な介護サービスが提供されており、基本的には介護保険制度で対応できると考えております。 このようなことから、ファミリー・サポート・センターに介護型を併設することは、現在のところ考えておりませんが、他都市の状況等は調査してみたいと思います。 次に、介護保険制度の見直しにつきましては、報道等によりますと年末までに政府案を取りまとめ、十七年の通常国会に介護保険法の改正案を提案し、十八年度から実施の予定であると伺っておりますので、本市といたしましても国の動向を注視しながら、次期計画策定に向けての準備を進めてまいりたいと考えております。 また、本市の課題としましては、介護サービスの質の確保、在宅ケアの推進、痴呆高齢者増などへの対応などがあると考えております。 次に、高齢者のニーズ把握につきましては、本年度中に郵送による実態調査及び分析を行い、ニーズ把握に努めてまいりたいと考えております。 介護予防につきましては、これまで地域参加型機能訓練事業、いわゆるお達者クラブと、それをサポートするボランティアの健康づくり推進員の育成、転倒骨折予防教室の開催、運動による健康づくり講座のほか、痴呆や生活習慣病予防の健康教育などを実施してきたところでございます。 その実績は、お達者クラブは現在百八十七カ所設置され、年間四千三百六十七回、延べ六万二千三百人を超える方が利用されております。また、転倒骨折予防教室は百八十六回、三千七百人余りの方が、運動による健康づくり講座は四十回、百七十人余りの方が受講しておられます。 これらの事業は、地域の公民館等身近な場所で実施していることから、多くの方々に利用されており、その結果、参加者の体力の維持、回復が図られ、介護状態への進行を遅らせる効果につながっていると考えております。 介護予防の今後の位置づけと課題につきましては、さきの介護保険部会におきまして、現行の介護予防に関連する制度、事業は一貫性、連続性に欠け、内容が不十分であること。要支援、要介護一といった軽度者が増加し、全体の五割近くに達しているが、これら軽度者に対するサービスが、利用者の状態の改善につながっていないことなどの課題が指摘されております。 こういった課題を踏まえ、今後、制度全体を予防重視型システムへ転換していくことが必要であるとの見解が示されているところでございます。 次に、家庭内における高齢者の虐待に関する全国調査では、無視や嫌がらせによる心理的虐待、介護・世話の放棄・放任、身体的虐待などの実態が明らかにされており、この調査の結果からは、虐待により生命に危険な状態もあったということなど、その深刻な実態と対応の難しさを改めて認識したところでございます。 本市ではこれまで、関係機関等と連携を図る中で実態把握に努めておりますが、全国調査にもありますように、当事者が介入を拒むなど実態の把握が難しいという問題がございます。 直接家族の方から相談があった場合には、職員の家庭訪問や地域ケア会議で検討するなど対応しているところでございます。 相談窓口の設置につきましては、本市としては高齢者福祉相談室や保健福祉総合相談窓口で電話や直接面談により対応しているところでございます。 そのほか、保健師や民生委員による家庭訪問、在宅介護支援センターの訪問活動など、これらのネットワークを生かして対応しているところでございます。 今後ともこれらの取り組みにより、虐待防止に努めてまいりたいと考えております。 次に、市立保育所につきましては、これまでゼロ歳児保育、障害児保育、延長保育等を導入するなど、保育ニーズに対応するとともに、効率的な運営に努めてきているところでございます。 現在のところ、民営化については考えていないところでございますが、保育サービスの充実など、今後も必要に応じて可能な対応を図ってまいりたいと考えております。 幼保一元化につきましては、就学前の教育、保育を一体としてとらえた一貫した総合施設について、八月に中間報告が行われておりますが、十一月をめどに最終報告が行われるということでございますので、今後とも国の動向等を見守っていく必要があると考えております。 次に、精神障害者対策についてお答えいたします。 本市の社会的入院患者数については把握することが困難でございますが、精神疾患の入院患者数は、県の調査によると十四年六月末で二千三百九十一人となっております。 次に、精神障害者社会復帰施設数は、十一年度が九カ所、十二年度十カ所、十三年度から現在までは十一カ所でございます。また、グループホームは現在九カ所設置されております。 次に、新障害者福祉保健計画では、具体的な数値目標は設定しておりませんが、精神障害者の福祉サービスや就労支援につきましては、生活支援のためのホームヘルプサービス事業等の精神障害者居宅生活支援事業、デイケア、社会適応訓練等の利用を促進してまいります。 それから、精神疾患は誰でもかかり得る病気であるということの本市の現在の認知度については把握していないところでございますが、今後ともこころで描く絵画展やふれあい交流会、心の健康教室等を開催し、精神疾患に対する正しい知識の普及啓発や精神障害者に対する偏見、差別の解消に努めてまいりたいと考えております。 精神障害者の生活全般における支援につきましては、精神障害者の方に社会適応訓練を行う協力事業所の拡充や、社会復帰施設及びグループホームの利用促進のほか、保健所の精神保健福祉相談や精神障害者の家族による相談事業など、地域での生活支援の充実を図ってまいりたいと考えております。 今後の取り組みでございますが、これまで経済局と連携し、鹿児島県障害者雇用促進協会へ精神障害者の雇用についての相談等を行ってまいりましたが、今年度、庁内に新障害者福祉保健計画の推進状況を継続的に点検する障害者福祉保健計画推進委員会を設置することにしておりますので、その中でも関係部局との連携を図り、全庁的な対応に努めてまいりたいと考えております。 次に、アレルギー疾患患者の実態につきましては、本市の状況は把握しておりませんが、市内の小学校で行われた調査結果によりますと、気管支ぜんそく等のアレルギー疾患を持つ児童はふえているようでございます。 アレルギー疾患患者に対しましては、乳幼児健康診査、育児教室及び育児相談の中で病気や食生活等の助言を行うほか、掲示板を設置し、アレルギーを持つ子の親の会の紹介等の情報提供を行っております。また、昨年度からアレルギーをテーマとした子育て講演会を開催しているところでございます。 次に、受動喫煙対策についてでございますが、今般の江戸川区における受動喫煙の裁判判決は、江戸川区の受動喫煙の対応に対して、その防止義務が司法によって初めて認められたものであり、改めて受動喫煙防止対策の必要性を認識したところでございます。 本市の対策の実施状況でございますが、本市の施設につきまして、私の方で一括して答弁させていただきますが、本市の二百九十二施設中、建物や敷地内を禁煙としている施設が保育園など二十五施設、建物の外の決められた場所のみで喫煙する施設が市民福祉プラザなど百九十施設、建物内に喫煙専用室を設けている施設がかごしま水族館など四十施設でございます。 今後、対応すべき施設は三十七施設ございますが、そのうち五施設については、本年度中に対策を講じていくとのことでございます。 以上でございます。 ◎企画部長(成清次男君) 仮称JR広木駅設置についてお答えをいたします。 現在、JR広木駅の設置に向けてJR九州との協議を行っているところでございますが、先ほど市長が答弁申し上げましたとおり、基本協定の締結に向けて同社との協議を精力的に進めてまいりたいと考えております。 次に、住民基本台帳カードの多機能化について順次お答えをいたします。 まず、中核市の動向につきましては、現在、三十五市のうち二市が多機能化を行っております。いずれも自動交付機による証明書の発行でございます。 次に、本市の進捗状況につきましては、平成十三年度にプロジェクトチームを設置し複合利用についての検討を行い、その中から住民票の写しや印鑑登録証明書及び税証明書の交付が自動交付機で受けられるシステムの開発を行ってまいりました。 このたび合併を行います吉田町におきましては、磁気カードによる自動交付機を設置しておりますが、これを合併時に新たに住基カードによる自動交付機に変更し、サービスを開始することといたしております。 次に、今後の多機能化の推進につきましては、住基カードの普及状況や他都市の状況、国の動向等を見据えながら取り組んでまいりたいと考えております。 最後に、市民の方々の利便性という観点から、一枚の住基カードへ統合すべきではないかとのおただしでございますが、カードの普及状況や技術面、制度面の問題、サービス提供側のインフラ整備などまだ多くの課題がございますので、国や他都市の動向を見ながら取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(橋元忠也君) お答えいたします。 教育長車につきましては、行政改革の一環としてさまざまな業務の見直しを行う中で、今日の厳しい社会経済情勢やここ数年の使用内容、年間の走行距離などを総合的に勘案して廃止したものでございます。 次に、廃止に伴い必要に応じて軽自動車等の公用車やタクシーを利用しており、事務の遂行に支障はないところでございます。 次に、教育長車廃止の効果といたしましては、運転手に係る人件費や車両の維持管理に係る経費の節減が図られたところでございます。 以上でございます。   [藤田てるみ議員 登壇] ◆(藤田てるみ議員) それぞれ答弁をいただきました。 行政改革について、天下りの廃止や渡りによる退職金の二重、三重取りの制度の見直しについては適切な対応を図っていただくとのこと。見守ってまいりたいと思います。 公用車の管理運営につきましては検討されるとのこと。大きな前進であると評価いたしたいと思います。 外部の委員を構成員に含む審議会等の委員選任のあり方については、外部の委員の中には公募委員も含まれますが、その中にも兼職がおられると伺っております。市民の多様な意見を市政に反映させるためには、幅広い分野からの人材登用が必要であります。今後、市民の声が生かされる審議会等の委員選任を要望しておきます。 仮称JR広木駅設置について、赤崎市長の在任中に駅設置についての基本協定を締結していただくとのこと。地元住民はもちろんのこと、多くの方が喜ばれる姿が目に浮かびます。 国民健康保険加入者葬祭費支給の見直しについて、葬祭費の周知については、他都市の実施状況等を調査する中で検討されるとのことでありますが、他都市の先進事例も取り入れて、市民の皆様に喜んでもらえる内容にしていかれるよう要望いたしておきます。 また、支給額につきましては、福岡市は十万円、東北方面は五万円から八万円、本市と合併予定の五町の中にも本市の二万円より高い葬祭費を支給している町もあります。今後、他都市の実態も調査の上、支給額の見直しについても検討されるよう要望しておきます。 介護保険の見直しについては、今後、制度全体を予防重視型システムへ転換していくことが重要であるとの見解をお示しになられました。 東京都日野市や川崎市では、自治体が主体となっての高齢者パワーリハビリテーション事業を推進し、ほぼ全員に歩行能力の大きな改善成果が見られ、川崎市でも参加者一人当たり年間百十万円もの介護費用削減効果が生まれております。 また、先日の新聞報道でも御存じのように、川内市、国分市が二〇〇三年度に実施した高齢者対象の筋力トレーニング事業が介護度改善に効果を上げていることが高く評価されておりました。川内市では参加者二十六人のうち十三人の要介護度が改善し、国分市では十九人のうち十六人の歩行能力が向上したとのことでありました。 厚生労働省は、要介護度の悪化を防ぐとして、筋力トレーニングを介護保険サービスに導入する方針とのことであります。 本市でも、増加の一途をたどる介護認定者に対し、介護度改善や介護予防のために高齢者パワーリハビリテーション事業等、筋力トレーニング事業を実施し、本格的な介護予防への取り組みをされるよう強く要望いたしておきます。 高齢者虐待については、専用の相談窓口設置やネットワークづくりについては前向きの答弁が聞かれず残念です。 全国調査の報告によりますと、高齢者虐待に対応するための自治体独自の取り組みは相談窓口の設置が百五十五件、専門チームの設置は七十一市区町村となっております。DV防止法や児童虐待防止法により、その相談件数も急速に増加したように、法整備がなされれば、その相談件数も多くなることは明らかであります。法整備の前に現在、水面下で苦しんでいる市民に救済の手を差し伸べる手だてが必要なのであります。相談窓口の設置や法整備の実現に向けて、前向きに取り組んでいただきますよう強く要望いたしておきます。 次に、アレルギー疾患対策については、東京都立川市において育児教室の中でアトピー性皮膚炎をテーマに講話したところ、親同士の交流機会を求める意見があり、準備段階を経てアトピーの子を持つ親の交流会が年に三回開催され、有志による体験談をまとめた通信も発行されております。 このように自治体が地域のサポート機関としての一端を担い、患者自主グループ育成、支援という形で取り組まれております。本市においても各保健センターが実施している健康診査や保健指導などを通して親同士の情報交換の場となる患者自主グループの育成と支援について、さらに積極的に推進していかれるよう要望いたします。 資源物持ち去りについて再度伺います。 資源物の持ち去りについて、窃盗罪にも当たらないとのことですが、資源物を持ち去り放題にされている本市の対応に市民はあきらめ、納得していると考えておられるのか見解を伺うものです。 次に、小田原市では、市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例の改正が検討されております。古紙や缶などの資源物について、集積所に置かれた段階で市が占有すると明記し、市の指定業者以外による回収を禁止するものです。同市は罰金など条例独自の罰則も設け、資源物を持ち去った者に対して五万円以下の過料を科す例や、違反者に禁止命令を出した上で命令違反者に対しては二十万円以下の罰金を科す先進的な事例も参考にしているようです。本市も罰則付き条例の改正へ一歩踏み出すべきと思いますが、見解をお伺いします。 受動喫煙対策について再度質問をいたします。 市の施設でありながら禁煙対策で施設間格差が出るのは、施設長の判断にゆだねられていることによるのか。原因をお示しください。 また、健康増進法二十五条に対して、どなたが責任を持って市民を健康被害から守ろうと取り組んでおられるのか。取り組みへの決意のほどをお示しください。 教師の喫煙と児童生徒への禁煙対策の矛盾をどう解決されるのかお示しください。 喫煙年齢が低年齢化して、地域においては大変憂慮いたしております。教師がたばこを吸う姿を見せながら、だけど君たちは吸ってはいけません、受動喫煙で健康被害を受けようが、私にもたばこを吸う権利もあるんだ。このような教育現場には子供たちを通わせたくないというのが親の気持ちだと思いますが、教育長はそのような親の立場だったら、その学校に自分の子供を通わせたいと思われるか。率直なお気持ちをお聞かせください。 また、各学校の取り組みは学校長へ一任とかでなく、出水市の教育委員会が学校敷地内での全面禁煙をされたように、本市でも早急な対応をすべきと思いますが、教育長車を廃止されたような大英断をされるお考えはないかお伺いします。また、今後の計画と対応策をお示しください。 新しい質問に入ります。 次に、都市計画行政について伺います。 今後、五町との合併後に新市としての全体的な都市計画の見直しが必要になると思われますが、これについて当局の基本的な考え方をその時期も含めてお示しください。 次に、歩道のバリアフリー対策について伺います。 本市の総合計画では、子ども、障害者、高齢者を含め、すべての人々が、安全かつ快適に歩行や移動ができ、さまざまな社会活動等に参加できるよう歩道の段差解消や勾配の緩和等バリアフリーやユニバーサルデザインに配慮した道路の整備に努め、歩行者や自転車利用者の安全を確保するとともに、円滑に通行できる歩行空間のネットワーク化を図りますとありますが、この計画の実現に向けた当局の取り組みの現状について、歩道の実態把握の調査内容、改善のための対策、今後のスケジュールを含めてお示しください。 次に、自治体の創意工夫を生かすまちづくり交付金の活用推進対策について伺います。 まちづくり交付金は、地域社会における生活の質の向上と地域活性化を図ることを目的に、自治体独自の都市再生やまちづくりに必要な事業展開を支援するため、補助金にさまざまな制約をつけないで非公共事業にも使える形にして本年度から設けた国土交通省の制度で、三年から五年計画で事業を進めるものであります。 国土交通省は、今年度予算のまちづくり交付金として約千三百三十億円を計上し、四月には全国六百十八カ所に合計約八百三十億円を配分。六月には、さらに三百四十カ所に約五百億円を配分しております。合計して全国の九百五十八カ所に配分され、各自治体では、福祉や文化や観光など幅広い分野への活用や工夫が進められているようです。 そこで伺います。 第一点、本市が施行中の土地区画整理事業においては、まちづくり総合支援事業を平成十三年度より導入し、平成十六年度まちづくり交付金の創設に伴い、宇宿中間地区と吉野地区と谷山第二地区をまちづくり交付金事業へ移行されました。事業の移行により、どのようなユニークな取り組みで、どのように創意工夫したまちづくりをされるのか移行前後でお示しください。また、三地区のまちづくりの目標をお示しください。 第二点、本市において、他都市の活用状況や分析等を調査しておられましたらお示しください。 次に、観光対策についてお伺いします。 九州新幹線が開業してから六カ月が過ぎました。この間の新幹線の利用状況は、開業前の予想を大きく上回る乗客数を記録するなど順調に推移しており、本市の観光施設の入館者数を初め、カゴシマシティビューや定期観光バス等の利用者も大幅に増加するなど、新幹線開業に伴うさまざまな効果が出ております。この効果を一過性的なものに終わらせることなく、持続的なものにしていくことが今後の重要な課題であります。 また、本市は十一月一日には周辺五町と合併して新鹿児島市としてスタートいたしますが、新たに五町の観光という地域資源が豊富になってまいります。 そこで以下お伺いします。 第一点、九州新幹線開業に伴う新幹線効果をどのように分析され、評価しておられるのか。見解をお聞かせください。 第二点、新幹線開業を契機に観光振興を図る上で最も力を入れて推進されている取り組みについてお示しください。 第三点、合併後の観光振興について、例えば現在の磯海水浴場に喜入町の生見海水浴場が加わり、本市の南と北に雄大な桜島と錦江湾に抱かれた海水浴場が現出します。また、各町の温泉施設等も複数加わってきます。観光という地域資源が豊富になり、観光入り込み客増大への起爆剤にもなります。今後の取り組みについて見解をお聞かせください。 次に、観光浮揚と温泉活用についてお伺いします。 八月二十一日から翌朝にかけて開かれた長渕剛桜島オールナイトコンサートは、騒音対策、救護、案内の徹底等課題を残しましたが、新幹線、桜島フェリー、立体駐車場、コンビニ、タクシー業者等が潤い、鹿児島中央駅に臨時に設置した観光案内所では、温泉はどこにあるのか等の問い合わせが多く、桜島桟橋や中央駅周辺を初め市内の温泉銭湯も、遠方から来て長渕剛のコンサート後疲れをいやそうと多くの観光客でにぎわいました。 しかしながら、リクルート社がインターネットで行った一年以内に行ってみたい温泉観光地調査では、全国七十五カ所のうち九州では、大分県の湯布院が第二位、六位に黒川、七位に別府がベストテン入りし、鹿児島県内では指宿が二十位、霧島が三十六位にランクされましたが、残念ながら鹿児島市の名前は出てきておりませんでした。本市の観光戦略で温泉を生かすべきだと思いますので、以下お伺いいたします。 温泉地鹿児島市の情報発信力を高めるためには、ホームページ、観光マップのリニューアル等を行い、旅行会社を含め多くの国民のニーズにこたえる取り組みが必要だと考えますが、今後の情報発信力を高める本市の取り組みについて見解をお聞かせください。 また、国土交通省は、このほど国際的に魅力がある観光地づくりを目指し、各地の観光協会やNPOなどを支援する新制度を創設することを明らかにしました。観光立国実現に向け、大きな弾みがつくものと期待されます。新制度では、多くの観光客を誘致できる潜在的な力とやる気がある地域を選定し、古い民家や棚田など日本の昔からの風景を活用した観光客の誘致や、観光施設の従業員を対象にした語学研修による外国人客の受け入れ態勢整備など、民間の取り組みに対し補助も設けております。何度も訪れてくれる海外からのリピーターを呼べるような観光地を育てるのが新制度のねらいであります。政府は、二〇一〇年までに訪日観光客を一千万人に倍増させる観光立国戦略を展開し、海外でキャンペーンなどを実施してきました。 しかし、日本の観光地は、鹿児島市を含め、国際競争力や受け入れ態勢で必ずしも準備ができていないのが現状です。特に外国人旅行者が感じる日本の問題点として、五人に一人が料金と言葉を挙げるなど、外国人の訪日を促す環境整備が課題になっております。 定年を迎える団塊の世代や外国人観光客等、リピーターを呼べる温泉観光地鹿児島市にするために、民間の体制整備を本市としても支援すべきであると思いますが、見解をお示しください。 次に、雇用対策についてお伺いします。 去る八月五日に内閣府が発表した月例経済報告によりますと、景気は、企業部門の改善が家計部門に広がり、堅調に回復しているとの基調判断が示されるとともに、雇用情勢については、厳しさが残るものの、改善が進んでいるとされております。 また、日銀鹿児島支店におきましては、鹿児島県金融経済概況の中で最近の県内の経済動向について、最終需要は個人消費関連が弱めの動きとなったが、生産が引き続き好調に推移しているので、雇用面でも改善傾向が続いており、景気は穏やかな回復を続けていると発表しております。 しかしながら、これらの発表は国民、県民の実感とは程遠いものと言わざるを得ません。県内の百貨店やスーパー等の売上高が前年を下回っている状況や失業率自体の水準は依然として高いこと等を考慮いたしますと、景気の回復や雇用の改善は地域間や世代間での格差が大きく、いましばらくは一進一退の展開が続きそうであり、手放しで喜ぶわけにはまいりません。 本年六月末現在、全国の完全失業者数は三百九万人で、完全失業率は四・六%と、数値の上では雇用不安の象徴である五%台を辛うじて下回っている状況にありますが、失業中の方々のお気持ちは察するに余りあるものがあります。 さらに、本県の六月の有効求人倍率は〇・五三倍と、前月比〇・〇三ポイント改善しているようでありますが、これは求職者一人に対する求人数であり、依然として厳しい状況が続いていることに何ら変わりはありません。 このような状況下、最も影響を受けるのは、雇用面において弱い立場にある障害者、高齢者などいわゆる就職困難な方々であります。特に障害者の方々につきましては、その能力を十分に発揮され、健常者とともに社会経済活動に参加し、働く喜びや生きがいを見出していくというノーマライゼーションの理念に沿った社会を実現すべく、それぞれの立場で努力することが必要でありますが、とりわけ障害者に直接雇用の場を与えることができるのはそれぞれの事業主であり、その雇用の促進と職業の安定は事業主の方々の理解が得られて初めて進展するものであります。雇用状況の厳しい時代にあってこそ、就職困難な方々の問題は優先して取り組んでいかなければならない重要な課題であります。 このような観点から、まず、障害者雇用対策についてお伺いいたします。本市では、障害者の方々を初めとする就職困難者等を雇用した事業主に対する雇用奨励金制度を設け、雇用促進を図っておられます。 そこで、お伺いしたい第一点は、本市の障害者の方々を取り巻く雇用環境はどのような状況にあるのか、その認識をお示しください。 第二点は、障害者にかかわる雇用奨励金の過去三年間の交付実績と傾向をお示しください。 第三点は、障害者雇用について何が課題と考えられているのか。また、本市として障害者雇用を促進するために今後どのような取り組みを行っていかれるのかお聞かせください。 次に、若年者の雇用対策についてお伺いします。 若者の雇用問題については、十五歳から二十四歳の若年層の失業率は一〇%前後と高い率で推移しており、厚生労働省の七月の集計によると、就職後三年間での離職率は、二〇〇〇年に就職した中卒者のうち七三・〇%、高卒者で五〇・三%、大卒者で三六・五%でいずれも過去最高となっており、若年層の失業問題は、今、深刻な社会問題になっており、時代を担う若者が戦力になるのをためらえば日本経済が失速する懸念があるとも言われております。 国では、昨年六月に取りまとめた五百三十万人雇用創出プログラムや四閣僚により発表された若者自立・挑戦プランなどにより、特に若年者を対象として一層の雇用創出を図るという方針が示されたところであります。雇用対策は、基本的に国において総合的に進められるものでありますが、本市としても取り組んでいかなければならない重要な課題であります。 そこで以下お伺いします。 第一点、本年度当初予算に計上された新規事業の若者就職サポート事業の実施状況をお示しください。 第二点、今回の新規事業の実施結果を今後の事業展開にどのように生かしていかれるのかお示しください。 次に、農村女性の地位向上等についてお伺いいたします。 フランスの思想家ルソーの農業は一番高貴な職業だとの考えに共鳴するある哲人は、農業を大切にしない社会は生命を粗末にする社会であり、その社会は早晩あらゆる面で行き詰まると持論を述べております。 世界的農学者スワミナサン博士が、アメリカから故国インドに帰国した若き日、三百万人もの犠牲者を出した一九四三年のベンガル大飢饉を教訓に米や小麦の品種改良に挑み、見事な高収穫の食糧生産に成功したとき、博士はこう述べています。農業科学者としての幸福は、農民たちの笑顔、分けても農家の女性たちの笑顔に尽きると。 日本の農業就業者の約六割が女性と言われておりますが、その女性たちの笑顔が輝く施策がとられてこそ、日本の明るい将来が約束されるのではないかと考えます。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、本市と五町の農業就業者数と女性農業就業者数の比率とその実態についてお示しください。 第二点、農業経営における女性等の役割を一層明確化するには、家族経営協定制度の推進が女性の地位向上、環境整備に有効とされております。家族経営協定の内容についての周知度、推進の実態、課題についてお示しください。 次に、鹿児島玉龍高等学校中高一貫教育導入についてお伺いいたします。 これまで教育研究会議並びに教育委員会会議において、一貫教育導入に当たり、効果を上げるために高校入試の影響のないゆとりある安定した学校生活と六年間を通しての計画的、継続的指導のもとに生徒の個性や能力をはぐくむことなど導入事業にかかわる基本方針について、活発な議論がなされてきていると仄聞しております。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、本市独自の特色ある中高一貫教育について御見解をお示しください。 第二点、併設型による生徒への弊害を心配する声もありますが、特に他中学校から玉龍高校へ入学する生徒への配慮をどのように考えておられるのかお聞かせください。 次に、学校での児童生徒の安全対策についてお尋ねします。 平成十三年の大阪池田小学校の事件を契機に、文部科学省は学校安全の充実にハード、ソフト両面から取り組む子ども安心プロジェクトを推進しております。それでも他県では、昨年不審者が学校に侵入し、子供の安全を脅かす事件や通学路で子供に危害が加えられる事件等が起きております。 このような多発する事件を踏まえ、本年一月、文部科学省から学校安全緊急アピール子どもの安全を守るためにがなされております。その中で、学校安全に関する具体的な留意事項等をまとめ、具体的な安全確保の取り組みが進められております。学校での安全確保の大前提は、校内への出入り口の安全管理と言われております。 そこでお伺いします。 本市小中学校の出入り口の安全確保の現状と取り組みはどのようになっているのかお示しください。 学校給食の業務委託についてお伺いします。 これまでも我が会派は、自校方式校の業務委託について主張してきております。当局は民間委託に切り替えることについて、いろいろと検討すべき課題があるが、包括外部監査の指摘等踏まえながら、今後は給食業務の効率性を高めることに積極的に取り組んでいくとの見解が示されております。その後の業務委託導入の取り組みと課題についてお示しください。 次に、学校授業に新聞の活用を目指したNIE推進対策についてお伺いします。 NIEとは、教育に新聞をとの略で一九三〇年代にアメリカで始まった運動で、NIE活動を実施しているのは、世界の中で五十二カ国に上り、うち二十一カ国でNIEが法令や正式カリキュラムに取り入れられているようです。 我が国では、NIEが本格的に導入されたのは、社団法人日本新聞協会が八九年度から組織的に取り組み始め、九八年度から財団法人日本新聞教育文化財団が受け継いで推進しております。同財団が認定している実践校は、小中高など合わせて九八年度は二百九十六校、二〇〇〇年度は三百四十三校、二〇〇四年度は四百二校に増加し、約二千四百人の教師と約九万四千人の児童生徒に利用されるまでに拡大しております。 子供たちの活字離れが指摘されて久しいですが、新聞にはあらゆるテーマがさまざまな角度から繰り返し報道されるという特徴があります。いわば時間を超えた生きた教材とも言えます。既成の教科書を離れた教科書として、教える側がどう使いこなしていくかとの課題もありますが今後の広がりが注目されております。 そこで伺います。 第一点、NIEに対する認識、本市での年度ごとの実践校名、具体的な授業への応用とその効果をお示しください。 第二点、児童生徒の反応や声としてはどのようなことが上がってきているのか。具体的にお聞かせください。 第三点、地元紙では、子ども新聞を子供たちが記者となって生き生きとした新聞をつくっており、目をみはるものがありました。学校でのNIEを導入した具体的な事例があれば御紹介ください。 第四点、NIE活動として財団法人の無償配布を利用するだけでなく、本市としても予算を計上して取り組むとか、PTAとかと相談して何らかの対策をとるとか、全市的に推進するための積極的取り組みをすべきと思いますが御見解を伺います。 次に、子ども読書活動推進計画についてお伺いいたします。 子どもの読書活動の推進に関する法律が平成十三年十二月に公布、施行され、平成十六年二月には、鹿児島県子ども読書活動推進計画が策定されました。これを受けて、鹿児島市における子ども読書活動推進計画の策定に取り組まれていると思いますが、これまでの経緯と今後の取り組みについて、以下お伺いいたします。 第一点、子ども読書活動推進計画についての見解をお聞かせください。 第二点、子ども読書活動推進計画策定への取り組みについて、準備委員会の開催回数、委員会の構成メンバー、協議内容、今後のスケジュール等具体的にお示しください。 第三点、現在、五町で取り組んでいる子ども読書活動推進計画の進捗状況等については、今後どのように調整、対応されるのか見解をお示しください。 第四点、子ども読書活動推進計画の指標の中にブックスタートを導入すべきだと思いますが、見解をお聞かせください。 以上で、第二回目の質問といたします。 ◎環境局長(大平和久君) お答えいたします。 資源物の抜き取り行為についてでございますが、分別収集に協力している市民感情から、このような行為は許されないものでありますので、今後ともその対応方については各面から研究してまいりたいと考えております。 次に、罰則付き条例の制定についてでございますが、ごみステーションに出された資源物については、先ほども申し上げましたとおり所有権の問題もありますので、おただしのような条例の制定は考えていないところでございます。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) 受動喫煙対策に関してお答えをいたします。 健康増進法第二十五条では、基本的には施設管理者に受動喫煙防止対策を講じる努力義務を課しておりますが、その対策につきましては、受動喫煙に関する啓発活動や情報提供を健康福祉部で所管し、その具体的取り組みにつきましては、庁内の連携組織である鹿児島市健康づくり推進会議において、効果的な分煙対策を決定するなど全庁的に取り組み、各施設の実情に応じて可能な分煙対策を行っているところでございます。 今後とも、より一層連携した取り組みを進め、受動喫煙防止を図ってまいりたいと考えております。 今後の計画と対応策といたしましては、今年度中に谷山支所、伊敷支所、北部斎場、南部斎場、心身障害者総合福祉センターの五施設で建物内に喫煙専用室を設置することといたしておりますが、その他の施設につきましても、みなと大通り別館の喫煙室など順次施設の実情に応じた対策を講じていくとのことでございます。 以上でございます。
    ◎経済局長(川原勤君) 観光行政についてお答えいたします。 新幹線開業後の効果につきましては、交通機関、観光関連施設、飲食、宿泊施設などいずれも前年に比べて利用者が大幅に増加しております。また、新たな土産品等の開発に取り組む企業も出てくるなど、さまざまな面において、本市はもとより鹿児島の活性化に大きく貢献していると考えております。 本市といたしましては、今後も引き続き各種メディアの活用等による誘致宣伝活動を行っていくほか、観光案内板のリニューアルなど観光客に優しい受け入れ態勢の充実、夜の都市型観光の創造等、本市の特性を生かした魅力あるまちづくりに取り組んでいるところでございます。 おただしのように合併によりまして、桜島町のレインボー桜島やマグマ温泉、喜入町の千貫平自然公園など新たな地域資源が加わり、観光振興の可能性が拡大してまいります。 現在、これらの観光資源等を含めた新たな観光ガイドマップを作成しており、まずはその活用により新市の魅力をアピールするとともに、新幹線開業や合併の状況を踏まえながら、新たな観光振興のための計画づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、温泉都市鹿児島としての情報発信につきましては、これまでもポスターやテレビスポット、ホームページなど各種媒体を活用して、そのPRを行ってきているところでございます。また、十一月の合併を踏まえ、今後、温泉マップもリニューアルする予定にいたしております。 一方、多くの方々にリピーターとして鹿児島へ来ていただくためには、ソフト、ハードの両面で観光客に優しい受け入れ態勢の充実が必要であると思います。 現在、温泉関係者や観光関係者等から成るかごしま温泉活用懇話会で、情報発信や受け入れ体制などについて各面から御検討いただいておりますので、今後、その議論を踏まえながら、行政と民間が一体となって、本市温泉の魅力の充実と発信のための工夫を行っていくことが大切であると考えております。 次に、雇用対策についてお答えいたします。 雇用情勢につきましては、厳しさが残るものの改善している状況にございますが、地域間や業種間では格差が見られるなど厳しい状況が続いていると認識いたしております。このような状況の中、とりわけ弱い立場にある障害者の方々の雇用の環境は、より一層厳しい状況にあると受け止めているところでございます。 次に、障害者に係る雇用奨励金の過去三年間の交付実績は、平成十三年度三十一人、七十九万二千円、十四年度四十二人、百十五万八千円、十五年度二十一人、六十三万六千円となっております。 傾向といたしましては、十四年度に増加したものの、十五年度は減少するなど年度によってばらつきが見られるところでございます。 次に、障害者雇用の課題と今後の取り組みでございますが、障害者の方々の雇用を促進するためには、事業主の理解と協力が必要不可欠であると考えております。 このようなことから、本市といたしましては、障害者を雇用した事業主の方々へ雇用奨励金を支給するとともに、障害者を積極的に雇用し、功績が顕著である事業所等を表彰しているところでございます。このほか、リーフレットや中小企業のひろばによる広報啓発等を行っているところでございます。 今後とも国、県や関係機関と連携をとりながら、障害者の方々の雇用促進に努めてまいりたいと考えております。 次に、若年者就職サポート事業について申し上げます。 若年者におきましては、他の年代に比べ特に厳しい状況にあることから、本年度、新規事業として実施したものでございます。 まず、若年者の求人開拓のため、市職員が百十の事業所を直接訪問し、雇用枠拡大の理解と協力を要請いたしました。 また、国、県などの公的機関が実施している講座や研修などを集約したキャリア形成ガイドブックを作成し、市内の公共施設や高等学校等に配布いたしました。 さらに、高校生ステップアップセミナーを開催し、市内の九校、六百名余りの高校三年生に参加いただいたところでございます。 若年者就職サポート事業につきましては、参加者の意見等も伺いながら内容等を分析し、その結果を若年者の雇用改善のため、関係機関とも連携を図りながら生かしてまいりたいと考えております。 次に、農業就業者の女性の占有率と実態についてお答えいたします。 本市並びに合併をする五町の農業就業者数に占める女性農業就業者数の比率は、平成十二年の農林業センサスで申し上げますと、それぞれ約五四%となっております。これら女性農業就業者の方々は、農業生産や家庭生活、また、地域社会活動の担い手として重要な役割を担っているところでございます。 次に、家族経営協定制度の推進につきましては、県や農業委員会などで組織する農業経営改善支援センターを通じて、認定農業者等の担い手農家を対象とした研修会などで啓発、普及を図っているところでございます。 また、協定を結ぶに当たっての課題といたしましては、設定をする就業条件等について家族間で取り決めることが難しいところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(園田太計夫君) 順次お答えいたします。 まず、合併後の都市計画の見直しについてでございますが、合併時点での都市計画は、現行の都市計画区域を存続いたしますので、一つの行政区域内に五つの都市計画区域が存在することになり、市街化区域、市街化調整区域、線引きを行っていない都市計画区域、あるいは都市計画区域外といった区域が混在することになります。 このため、都市計画区域のあり方を初め、線引きや用途地域、その他既存制度などの都市計画について、新市全体で検討を行う必要があることから、現在、六市町で都市計画基礎調査の解析を行っているところであり、今後、議会や市民の方々の御意見等を聞きながら市の素案を策定し、関係行政機関などとの協議調整を行い、なるべく早い時期に都市計画決定ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。 次に、歩道のバリアフリー対策につきましては、さらなる推進を図るため、平成十五年度までに約五百キロメートルの市道における歩道の段差の状況や縦・横断の勾配等について現状調査を行ったところでございます。 現在、この結果をもとにさまざまな形態ごとの現状分析を行っているところであり、引き続き整備手法等についての検討を行うことといたしております。 本市といたしましては、今後とも安全かつ円滑な通行を確保するため、沿道の方々の御理解をいただきながら計画的な歩道の整備に努めてまいりたいと考えております。 次に、今年度から新たに創設されたまちづくり交付金は、これまでのまちづくり総合支援事業を継承するもので、従来、市単独事業費で施行しておりました緑化のり面整備事業、公園事業などについても対象となったものでございます。 本市では、優良な財源の確保と事業の円滑な推進を図るために、宇宿中間、吉野、谷山第二、各地区の土地区画整理事業に活用するもので、これら三地区のまちづくりの目標は、宇宿中間地区が自然と調和した緑あふれるまちづくり、吉野地区が多彩な交流がひろがるまちづくり、谷山第二地区が安心して暮らせるゆとりあるまちづくりでございます。 このまちづくり交付金は、各自治体がそれぞれの地域の特性や実情に合わせてその活用を図っておられるようでございます。 九州においては、柳川市での堀り割りの景観を生かしたにぎわい交流のまちづくりや、佐賀県芦刈町で有明海のムツゴロウをイメージキャラクターに快適な田園都市空間づくりなどを計画している例がございます。 また、富山市での路面電車を生かしたまちの活性化計画や、神奈川県大和市での駅周辺の道路のバリアフリー化や住宅、福祉施設などの再編と連携による福祉のまちづくり計画などがございます。 以上でございます。 ◎教育長(橋元忠也君) お答えいたします。 まず、学校で児童生徒に対して喫煙防止教育を行う教師自身が喫煙をするということは、言行不一致のイメージがあり、好ましいことではないと思います。喫煙は嗜好の問題でもあり、禁煙を強制することは困難な面もありますが、分煙化を進める過程で禁煙を始める職員もいることから、そのような自発的な取り組みを推奨をしてまいりたいと考えているところでございます。 また、親としては、子供が受動喫煙の被害に遭わないよう願うのは当然のことと思います。 次に、学校敷地内禁煙につきましては、本市では既に五校において実施されておりますが、現在のところ、分煙化ガイドラインを基本にして取り組んでいるところでございます。 今後とも児童生徒への喫煙防止教育を一層充実するとともに、学校内での分煙対策を引き続き推進し、教職員の喫煙に対するモラルの高揚を図ることによって、受動喫煙防止に十分配慮するよう指導してまいりたいと考えております。 次に、中高一貫教育の本市独自の特色としましては、玉龍高校の伝統や校風を大切にし、特に郷土かごしまをテーマにした総合的な学習の時間の実施、長沙市やパース市などとの連携した学習活動の設定などを考えております。 また、中高連携による教育課程の編成や中高合同の学校行事等の実施など、六年間の計画的、継続的な教育指導を展開し、生徒の個性や能力の伸長を図る教育を展開したいと考えております。 次に、他中学校から玉龍高校に入学する生徒については、県外の中高一貫校の例によりますと、当初、学校生活や履修内容の違いなどに戸惑いが見られるが、数カ月後には併設中学校から入学した生徒と隔たりはなくなっているということであります。そこで、他県の状況も参考にしながら、生徒たちがスムーズに学校生活に適応できるよう、教育課程の工夫などについて検討してまいりたいと考えております。 次に、学校の出入り口の安全管理につきましては、正門や通用門の門扉を登下校時だけ開けるようにするとともに、門扉等に校内無断立ち入り禁止の札等を掲示するよう指導しているところでございます。 また、本市では小学校の敷地内に校区公民館を設置し、地域住民やPTA等へ学校を積極的に開放しており、これらの関係者の連携、協力を得ることも不審者等侵入の抑止的な働きをするものと考えております。 次に、学校給食業務のあり方につきましては、各都市の情報を収集しておりますが、他都市の一部において、保護者の理解を十分得られなかったり、請負契約であるため学校の栄養職員による民間委託調理員への指導が徹底できなかったりしている状況などがございます。 次にNIEについてですが、新聞は、他の教材と同様、授業に活用することによって児童生徒の学習意欲を高め、積極的な学習活動が展開できると考えております。 本市におきましては、谷山北中が平成十三年度から三年間、吉野中が昨年度から、八幡小、名山小、紫原中は本年度からいずれも二年間、実践校の指定を受けております。 学校では、各教科や総合的な学習の時間などで課題解決のために新聞で調べたり、記事をもとに自分の考えを発表したり、新聞づくりをするなどの例がございます。 このような実践で授業のねらいが達成されるとともに、社会に対する興味関心が高まり、必要な情報を選択、活用する力や表現力が伸びたり、親子の対話が深まるなどの効果が報告されております。 児童生徒の反応としましては、もっと新聞を読んでみたい、地域の話題を新聞で探しててみたい、情報の集め方がわかり、多くの知識を得ることができたなどの声のほか、最近、児童生徒の新聞への投稿がふえてきていることなどがございます。 NIEを導入した事例としては、中学校社会科の授業で新聞記者を外部講師として招き、取材の苦労話や記事の書き方などを聞くことによって、生徒が意欲的に取り組んだ例がございます。 次に、現在、各学校では学校で購入した新聞や、教師や児童生徒が準備した新聞などを授業で活用しているところでございます。 今後、NIEに取り組んでいる学校の研究成果や来年七月に鹿児島市で開催されるNIE全国大会の成果などをもとに、新聞の活用を各学校に積極的に働きかけてまいりたいと考えているところでございます。 次に、子ども読書活動推進計画についてですが、子供の読書活動は、子供が生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものであり、そのための環境整備を図るため推進計画を策定することは必要なことであると考えております。本市としましても、国の基本計画や本年二月に策定された県の推進計画を基本とし、本市並びに合併五町の子供読書活動の推進状況等を踏まえ、計画を策定したいと考えております。 計画策定への取り組みにつきましては、昨年度、庁内関係課の担当者から成る策定準備委員会を四回開催し、策定への基本的な考え方について協議を進めてまいりました。 また、七月には、関係各課長等会で主管課を生涯学習課とすることとし、組織等について協議したところでございます。 今後のスケジュールとしましては、本年度中に策定委員会を組織し、十七年度を目途に推進計画を策定したいと考えております。 五町の中では、松元町が既に推進計画を策定しておりますが、一市五町のこれまでの経緯や実態が異なることから、新市の推進計画は一体的なものになるよう策定してまいりたいと考えております。 最後に、ブックスタートの導入につきましては、今後、関係部局と連携しながら新市の推進計画を策定する中で、各面から研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [藤田てるみ議員 登壇] ◆(藤田てるみ議員) それぞれ答弁をいただきました。 まちづくり交付金について、まちづくり交付金事業は福祉や文化や観光など幅広い分野への活用で、地域に合った活性化と充実したまちづくりを強力に支援するとのことで、市町村の主体性、裁量性を最大にした新たな助成措置として創設されたものです。思いはあっても、予算が伴わず実現できなかったことなどがたくさんあるのではないでしょうか。卓球の町・松元や、また、海を生かしたウォーターフロントの魅力あるまちづくりなど積極的に交付金を活用されるお考えはないのか伺います。 次に、学校での安全対策について再度お尋ねいたします。 広島県呉市では、昨年十月にモデル事業として同市内小学校に防犯カメラ一式を設置し抑止効果などあったことから、本年、市内の全小中学校計五十八校の正門前の防犯カメラ設置を完了しております。本市においても小中学校の出入り口の安全管理対策として、防犯カメラ設置をされるべきと思いますが、見解をお聞かせください。 また、滋賀県大津市では、本年七月より子供を犯罪から守るため、公用車を緊急避難先と位置づけ、車に子ども一一〇ばんのくるまと書かれた赤いステッカーを左右ドアと後部に張って走らせております。市職員が不審者のつきまといや嫌がらせを見つけたり、子供が助けを求めてきた場合等、車内に一時保護して警察や消防に通報する取り組みをしております。 本市においても、大津市のように市長部局などで所有する車両を子ども一一〇ばんのくるまに指定して、子供緊急避難対策を講ずべきだと思いますが、見解をお示しください。 学校給食について再度お伺いいたします。 北九州市では、平成十四年から十五年度にかけて民間委託モデル事業を二つの小学校で導入し、本年度から十校に拡大し本格導入されております。経費面でも十校の民間委託化で約八千万円から一億円削減される見込みとのことです。 本市においても昨年第二回定例会の答弁で、平成十三年度実績で人件費のみで約十億七千万円軽減されると試算されております。現在、学校給食現場で働いている方々への配慮は必要ですが、包括外部監査における指摘を具体的に生かし、行財政改革の上からも民間委託が必要であると思われます。本市においても委託内容について、調理事業に加え、洗浄事業等実施可能な業務の選定をした上で、自校方式校の民間委託を積極的に導入されるべきだと思いますが、見解をお示しください。 以上をもちまして、私の代表質問を終了いたします。 ◎建設局長(園田太計夫君) お答えいたします。 まちづくり交付金は、自治体の主体性や裁量の幅を拡大した新たな助成措置であり、地域の特性を生かした個性あふれるまちづくりを進める上での有効な制度でありますことから、建設局においては、今後もその活用について検討を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(橋元忠也君) お答えいたします。 まず、学校の安全対策といたしましては、御提案のことを含め、さまざまな方策が考えられますが、現在、新たな関係機関、団体にも協力を要請し、学校安全確保情報提供連絡員証を改めて配布する準備を進めており、今後とも不審者等侵入に対する避難訓練の一層の充実を図りながら、児童生徒の安全確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。 次に、学校給食業務のあり方につきましては、包括外部監査で指摘された内容をもとに研究を進めているところであり、おただしのモデル事業については、現在のところ計画していないところでございます。 以上でございます。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、藤田てるみ議員の代表質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 前 十一時四十五分 休 憩             ────────────────              午 後 一時      開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、片平孝市議員。   [片平孝市議員 登壇](拍手) ◆(片平孝市議員) 平成十六年第三回定例市議会に当たり、私は市政クラブを代表して市長並びに当局に対して質疑を行ってまいります。 さきの質疑で重複している項目については、一部割愛することを申し添えておきます。 まず、市長の政治姿勢については重複する項目がありますけれども、あえて質疑を行わさせていただきたいと思います。 昭和五十九年十二月二十三日赤崎義則市長が誕生し、はや二十年になろうとしております。先月三日、引退表明をされましたが、本当に長い間御苦労さまでございました。赤崎市政の二十年間は激動と変革の時代を乗り越えられ、卓越した行政手腕を発揮されてこられました。市制施行百周年記念事業、鹿児島アリーナの開館、八・六豪雨災害からの復興、中核市への移行、石橋公園の完成、西駅から中央駅への駅名変更、新幹線の一部開業、また、全国市長会会長としての地方からの意見提言を行われ、業績と実績は枚挙にいとまのない数々の輝かしい堅実な成果を上げてこられました。心より敬意を表したいと存じます。五期二十年間の赤崎市政を総括すると、御自身どのように総括をされるのか所感をお聞かせください。 また、市長として残された重要な課題は何があるのかお聞かせください。 あと二カ月足らずで一市五町が合併をし、新しい鹿児島市が誕生いたします。その後、すぐに新しい市の市長を選ぶ市長選挙が施行されます。合併された新しい市の市長に望み期待するものは何かお聞かせください。 次に、七月十一日投票の知事選挙は激戦の中、新人で県民党宣言をされた伊藤祐一郎氏が当選されました。市長も私どもも最大の応援をさせていただきました。新知事は就任直後から意欲的に動かれ、政権公約マニフェストで公約をされたことを積極的に取り組み、推進されております。選挙戦は鹿児島県の財政問題、地方分権問題、教育福祉問題等々、本県の将来の課題を県民の前で論議をしていく中で、県民が投票行動を起こした選挙であったのではないでしょうか。そこで、このたびの知事選挙に対する市長の感想をお聞かせください。また、伊藤新知事に何を期待しているのかお聞かせをください。 一方、県都鹿児島市と県政との連携のあり方をどのように推進すべきであると思われているのかお聞かせください。 次に、いよいよ十一月一日合併へのカウントダウンが始まりました。期待と希望は膨らむばかりですが、このたびの合併協議会の会長として中心的な役割を果たし推進して来られました市長としての期待や希望、また、今後の合併後の課題は何があるのかお聞かせください。 次に、国と地方財政改革、三位一体改革が大きな山場を迎えております。政府は、国から地方への三兆円規模の税源移譲と引きかえに地方に国庫補助負担金の廃止リストを求め、それに応じて地方六団体は八月二十四日に国庫補助負担金等に関する改革案を総理に提出したところであり、これからの具体的な論議が、総理が設置を約束した国と地方の協議機関を初めとして国の各省庁間などで激しく進められていくことになります。 そこでお尋ねをいたします。 三位一体改革が、本市に与える影響はどのようなものがあるのか。また、その対応をどのようにするのかお聞かせください。 次に、桜島架橋建設についてでありますが、今までに夢を語るように幾度となく語られ論議されてきました。四年前の市長選挙においても、市長におかれても夢を語られております。今回の提起は、少し今までと違うようです。薩摩半島からではなく、大隅半島側からの提起活動が注目をされております。鹿屋市を中心とする経済団体が調査研究費を募集したり架橋のモデル案をつくったり、今までにない活動が見られております。それらを受ける形で、本市側からもいろいろな論議が活発に交わされるようになっております。私どもは、政策要望書を毎年提出の中で、薩摩半島と大隅半島の経済、農業物産品の物流、観光文化振興等々を考えると、どうしても仮称桜島架橋は必要だと思っております。 そこで、市長にお伺いいたします。長い行政経験の立場から、この桜島架橋建設についての所見をお聞かせください。 本市の国際交流の現状と課題、今後の取り組みについてお尋ねをいたします。 鹿児島市は国際化の推進及び国際交流を促進するため、昭和三十五年にナポリ市、昭和四十九年にパース市、平成二年にマイアミ市と姉妹都市を結んだほか、五十七年には長沙市と友好都市を結んでおります。また、鹿児島市国際交流市民の会を通して民間団体と連携、外国人との親善交流促進事業等に取り組んでいると聞いております。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、本市が現在行っている国際交流の事業内容と相手国との交流実績についてお聞かせください。 また、本市が行政機関として行っている国際交流事業のほか、鹿児島市国際交流市民の会の会の内容と交流実績と課題についてお聞かせください。 第二点、ナポリ通り、パース通り、マイアミ通りは命名されておりますが、そこの通りにその姉妹都市にふさわしい、その町の文化、産業などが目に見える形で何かを起こすべきだと思っております。何か検討され、方策があればお聞かせください。 第三点、実りある国際交流を促進するため、今後の取り組みについてお聞かせください。 次に、本市の公共事業や業務委託等についての入札、契約制度は、公平かつ透明性が必須であることは言うまでもありません。この入札、契約制度の改革についてお尋ねをいたします。 まず、過去十年間の建設工事及び業務委託等について、これまでの取り組みについてお聞かせください。 電子市役所と呼ばれるなど本市もIT化が進んでおりますが、今後の入札、契約制度の取り組みについてお聞かせください。 次に、市職員採用のあり方について一般事務、技術職等がありますが、その採用試験についてお尋ねをいたします。 第一点、本市の職員採用試験における年齢制限の現状と、その理由についてお聞かせください。 第二点、今後、受験に際しての年齢制限の緩和及び撤廃についての考えはないものかお聞かせください。 次に、第一一九号議案 鹿児島市船舶事業の設置等に関する条例制定の件についてお尋ねをいたします。 交通機関は一体的な線と点で結ばれて初めて有機的に機能し、有効性、有用性、市民生活になくてはならないものとなると信じているものであります。このたびの第一一九号議案 鹿児島市船舶事業の設置等に関する条例制定の件についてであります。本市には、公営企業であります交通局があります。その中に軌道事業とバス事業があり、このたびは合併に伴い桜島町営バスは、市交通局の桜島営業所となるとのことです。当然、桜島フェリーについても交通事業の一つとして交通局の中に取り入れ、交通機関として一体的なサービスが市民に提供されると思っておりました。 そこでお伺いいたします。 第一点、今回の条例提案で船舶事業が独立した形で別に事業管理者を置く理由をお聞かせください。 第二点、市民にとっての利便性には変化はないものかお聞かせください。 第三点、船舶事業の職員と交通局等の公営企業職員との労働条件等には、どのような違いがあるのかお聞かせください。 次に、情報社会と窓口サービスの充実と合併についてお伺いをいたします。 情報技術ITを活用した業務効率化、住民サービスの向上、地域活性を目指す電子自治体に向けた動きは全国各地で加速をしております。その全国的な先進的な事例には、住民を行政サービスの顧客とみなし、顧客満足度を追求しようという顧客情報管理システム、住民へのサービスを向上させるとともに、住民の声を行政に反映させる有効な手段としてコールセンターや市民の声システムによる住民の声の収集、蓄積といった役割が重要になっております。 そこでお伺いをいたします。 第一点、本市における情報IT化の推進状況はどのようなものがあるのか、現状と課題をお聞かせください。 第二点、ダイエー、中央駅構内に現在ある市民窓口サービスステーションの役割と実績はどのようになっているのか。また、合併における五町の窓口サービスはどのようになるのか。支所、出張所から不便な地域の他機関との連携、自動交付機の新設等を含めて窓口機能の充実を図るべきであります。本市における現状と課題についてお聞かせください。 次に、自営業者等が加入する国民年金の平成十五年度の保険料未納率は、全国で三六・六%であり、鹿児島県は三七・四%となっております。未納率は四割近い高水準のまま推移している現状が明らかになっております。一方、本市においては、未納率は平成十四年度は四四・二%であり、かなり高い未納率となっております。市民は公平で安全でわかりやすい年金制度をつくってほしいと期待をしております。 そこでお尋ねいたします。 第一点、本市における国民年金対象者と加入率、徴収率の過去の推移をお示しください。 第二点、本市の役割と課題、市民への対応についてお聞かせください。 次に、市政出前トークについてお伺いいたします。 町内会や通り会等の市民要望により、職員が地域に出向いて市政についてわかりやすく説明するとともに、意見や提言等を聴取しながら、まちづくりを一緒にやるという市民参画型の重要な役割を果たす、とてもよい制度だと思っております。 そこでお尋ねをいたします。 第一点、市政出前トークの主なテーマごとの実績と主な利用団体の状況と成果についてお聞かせください。 第二点、合併後においても五町の皆様方に対して、市の重要な施策を御理解していただく絶好の機会であると思います。そこで、合併後における出前トークの取り組みと課題についてお聞かせください。 次に、環境未来館(仮称)についてお尋ねをいたします。 実業高校跡地、西消防署の隣の広大な敷地と市街地の利便のよい場所にあるということから何ができるのだろう。市民にとってなくてはならない役立つ施設なんだろうか。市民の方々はちまたで語られておりました。そこに環境未来館(仮称)を建設するとの基本構想が提起されました。大きな社会問題化している環境問題を身近なところで参加、体験、学習し実感することが環境学習であり、よりよい地域環境ができ上がっていき、循環と共生を基調にした環境文化都市の実現を目指している本市としては、当然の施設だと思っております。七月に他都市の環境未来館を視察いたしましたが、市民に身近で役立つ施設でなくてはいけないと痛感をいたしました。 そこでお伺いいたします。 第一点、環境未来館(仮称)の基本的な考え、役割、事業に当たっての視点と機能についてお聞かせください。 第二点、市民、子供たち、リサイクル活動を行っているグループや団体の方々と参加、学習のあり方をどのように展開していくのかお聞かせください。 第三点、施設の建設に当たっては、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、PFI法。管理運営については、公の施設の設置、管理及び廃止に関する規定、指定管理者制度、自発的に環境保全活動を実践している市民等との協力、連携を言われております。施設の建設、管理運営についての進め方をお聞かせください。 次に、ごみ減量対策の現状と課題についてお伺いをいたします。 ごみ減量対策問題は人類が生活を営むために必要不可欠なテーマであり、避けては通れない大きな課題であります。家庭ごみステーションには、地域外ごみの持ち込み禁止との立て看板が設置されております。ある意味では、生活圏とは離れたところの住民がルールを違反している人が多いと想定されるからでしょう。また、マナーの向上を図るために分別指導員を配置し指導をしていただき効果を上げております。一方、事業系ごみについても有料化が実施されましたが、私どもが見聞きしている中では事業者の中でも守っている業者、家庭ごみステーションに出されている業者がおられるようです。 そこでお伺いいたします。 第一点、ごみの分別収集以降の家庭ごみの分別状況とごみ量の推移と課題をお聞かせください。家庭ごみマナー向上対策と分別指導員の役割と効果及び実績についてお聞かせください。 第二点、本市の事業所数と指定業者数及び、その中で契約数をお示しください。 また、違反業者への本市の取り締まり指導はどのようになされているのかお聞かせください。 温泉活用については、さきの質疑で明らかになりましたので割愛をさせていただきます。 次に、待機児童の解消対策についてお尋ねをいたします。 少子高齢化の時代と言われる今日、子供を産み育てやすい環境を整備することは日本の未来にとっても極めて重要です。そのためには、働く親たちが安心して子供を預けられる保育園の充実が大切です。私どもの日常の相談の中でも保育園に入れないか、何とかできないものかとの相談が相次ぎ、本当に困っている状況を切々と聞かされます。本市では厳しい状況をかんがみ、昨年度は市内六十九カ所の保育園の定数を本年度までに計千人ふやす待機児童解消一〇〇〇プランをスタートしました。三月末までに八百三十五人の定員をふやしたとお聞きしておりますが、親たちの希望にはこたえられていないのではないでしょうか。子供を産み育てる意欲を失わせるようなことになれば、国家百年の損失となりかねません。 そこでお伺いをいたします。 第一に、現在の待機児童は何人なのか。また、待機児童が多い主な保育園と地域をお聞かせください。 また、待機児童への情報提供はどのようにしているのかお聞かせください。 第二点、共稼ぎ家庭、母子・父子家庭への子育て支援策をお聞かせください。 第三点、特に近年、園児が集まらずに閉園、廃園する幼稚園が見られます。たくさんの待機児童がいる中、幼稚園と保育園との連携はどのようになっているのかお聞かせください。 また、無認可保育園への対応と連携はどのようになされているのかお聞かせください。 第四点、子供たちは日に日に大きくなり育っております。待機児童対策は時期を逸しては何の役にも立たないことになります。本市として、今日の状況をどのように見据え対応していくのかお聞かせください。 次に、介護保険の現状と課題についてお伺いいたします。 介護保険がスタートをして介護保険のよい点、また、制度見直しを行うべき点が明らかになってきました。政府も介護保険制度の改正に向けた社会保障審議会の報告書案を発表しました。給付の効率化及び重点化、特別養護老人ホームの個室化、地域密着型、施設や制度改善、介護保険負担金の徴収年齢の引き下げ等々の諮問がなされております。現場で介護労働者として働く方々の声も反映され、よりよい介護保険制度ができるようにと願っているものであります。 そこでお伺いいたします。 第一点、本市における要介護度数ごとの対象者数をお示しください。 第二点、特別養護老人ホームの施設数と入所定員数及び待機者数をお聞かせください。待機者に対する情報提供は、どのようになされているのかお聞かせください。 第三点、施設設置希望者数と認可予定数、また、本市の設置条件と今後の対応についてお聞かせください。 第四点、本市における介護労働者の雇用体系や労働条件等は、どのように把握されているのかお聞かせください。 次に、敬老パス等については、さきの質疑で明らかになりましたので割愛をさせていただきます。 次に、九州新幹線一部開業に伴う経済効果についてお伺いいたします。 今年三月十三日に鹿児島中央駅と新八代駅の間に開業した九州新幹線は、鹿児島市民、県民の夢を乗せて、いよいよスタートをしました。昭和四十五年の全国新幹線鉄道整備法の制定、昭和四十七年の基本計画の決定以降、長年の先輩方の御尽力により九州新幹線は走行を始め、今後は新八代以北の鹿児島ルートの早期完成を念願しております。 そこで、九州新幹線の鹿児島ルートの一部開業の効果等について、以下お尋ねをいたします。 第一点、この開業により本市への訪問客、交流人口の動向はどのように推移したのかお示しください。 第二点、新幹線開業に伴う本市への経済効果を把握しておられましたらお示しください。 また,どのような分野に好影響を与え、今後どのような分野の充実が本市にとって必要なのか。当局としての分析と見解をお示しください。 第三、新幹線開業に伴う経済効果をより大きくするために、今後、本市としてどのようなことに取り組まれる予定なのか具体的にお示しください。 次に、観光基本計画の策定についてお尋ねをいたします。 本市では、観光を基本として地域経済に広範な波及効果を与えると言われる観光振興に力を入れられていると思います。上海との航空路線の開設や九州新幹線鹿児島ルートの一部開業、十一月一日の新鹿児島市の誕生、高度情報化社会や国際社会への進展など本市を取り巻く新しい時代状況の中で、まさに本市経済のかなめとなる観光振興は多くの市民の望むところであります。これまでの本会議でも質疑が交わされておりますが、本市の観光基本計画の策定について、以下お尋ねをいたします。 第一点、観光基本計画の策定に対する本市の基本的考え方についてお示しください。特に新鹿児島市の誕生を踏まえ、このことについて本市としては、どのような考え方でいるのか改めて見解をお示しください。 第二点、観光基本計画の策定予定と策定方法、現在の進捗状況についてお示しください。 次に、歴史遺産の復元についてお尋ねをいたします。 本市の基幹産業である観光分野において、多くの施策が展開されております。特に、施設的な施策としてかごしま水族館とともに加治屋町の維新ふるさと館が整備され、多くの方が訪れる場所となっております。加治屋町周辺の人材が明治維新を切り開き、近代国家の基礎を築いたことは周知の事実であり、多くの県外客がこの地を訪れております。このような歴史上のシンボルとなる場所について、県外では歴史遺産の復元を含め、しっかりとした整備が進められております。 そこで以下お尋ねをいたします。 第一点、本市における加治屋町周辺の位置づけと今後の整備方針がありましたらお示しください。 第二点、現在、石碑のみとなっている西郷隆盛、大久保利通等の歴史上の人物の屋敷の復元について、これまでも質問をしていますが、市民や訪問客からも多数の要望が寄せられております。そろそろ本腰を入れて整備を進めるべきだと考えておりますが、見解をお示しください。 第三点、あわせて鶴丸城の大手門の復元について、残された写真等を基礎に整備を進めるべきだと考えておりますが、見解をお示しください。 以上で、第一回の質問といたします。   [市長 赤崎義則君 登壇] ◎市長(赤崎義則君) 片平議員にお答えをいたします。 私は、市長に就任以来、ふれあいと真心の市政を基本理念に、だれよりも市勢の発展と市民福祉の向上を願い、このことに全力を傾けてまいりましたが、おかげさまで私なりに描いた鹿児島を曲がりなりにも実現をできたのではないかと思い、心ひそかに安堵いたしております。二十年間を振り返ってみますと、大きなものとしては片平議員もお述べになられましたように、平成元年の市制施行百周年や平成八年の中核市への移行など市政の中での歴史的な節目が想起されます。一方、平成五年の八・六豪雨災害は、私の二十年間の中で最も心の痛む出来事でございましたが、私はこのことを私の市政における最大の反省点として受けとめるとともに、これを貴重な教訓として二十一世紀に向けた防災都市づくりに生かすことができました。 また、全国の自治体の財政状況が大変厳しい中に、特に大きな税源も持たない本市が、必要な施策についてはこれを積極的に推進しながらも常に財政を年ごとに改善をし、健全な財政運営を堅持してくることができたことは大きな喜びでございます。そして、このような市政の推進によりまして、今日、本市は二十一世紀における飛躍の基盤となる都市機能が整備をされ、南九州の中核都市としての個性的で魅力に満ちたまちができてきたと考えております。 一方、新幹線開業は市民、県民の長年の悲願でありますが、これを踏まえて私も市長就任以来、早期建設、早期開業に懸命の努力を傾けてきただけに大変感慨深いものがございます。また、このたびの合併で人口六十万人の新生鹿児島市が誕生いたしますが、この合併についても終始順調な足取りの中で、その道筋をつけることができたことを大変うれしく思っております。この間、私は全国市長会会長、日本下水道協会会長や地方分権改革推進会議の委員などを務め、全国的な立場で都市行政の発展と真の地方分権にいささかなりとも貢献をすることができ、この上ない名誉に存じております。これもひとえに市議会並びに市民の皆様方の心からの御支援と御協力によるものでございまして、深く感謝申し上げます。 残された当面の課題の第一は、五町独自の資源や魅力を生かし、すべての住民の皆さんにこたえられる新生鹿児島市をつくることであろうと考えております。また、新幹線のエネルギーを最大限に活用して生き生きとした鹿児島を創造をすることでもあろうと思っております。私は去るに臨んで、次期市長にこれら当面の課題をぜひ着実に推進していただくと同時に、競争の時代と言われます二十一世紀に鹿児島市がこれまでの伝統と歴史の上に、さらに輝ける展望を広げていただくことを心から願っております。 また、いつも申し上げることでございますが、市政執行に当たりましては、地方自治の原点であります市民が主役の市政を一層推進をされ、あわせて健全財政の堅持には特に意を用いていただきたいと思います。 次に、新知事に関して一括して御答弁を申し上げます。 今回の知事選挙は、前回の知事選挙の投票率を二三・二九ポイント上回りましたが、このことは有権者の関心が非常に高かったことを物語っておると思います。私から、新知事に対しての期待として申し上げさせていただくことはいろいろございますが、その中で特に強く感じておりますことを二、三申し上げてみたいと思っております。 その第一は、知事も言われております県政の改革でございます。新しい時代に即応し、そしてまた新しい時代を力強く切り開いていくための県政の改革が、まず一つあろうと思います。 もう一つは、ぜひこれからの県政は市町村を大事にし、市町村と協調し、市町村の声を最大限に反映した県政を運営していただきたいということでございます。 さらにもう一つは、鹿児島から鹿児島ならではの情報を全国に向けたびしげく発信し、鹿児島ここにありという存在感と誇りを示す県政を樹立していただきたいと願っております。 私は、かねがね考えておることでございますが、市町村の繁栄なくして県政の繁栄はないと考えておるところでございます。ぜひ、新知事におかれましては、先ほども少し申し上げましたが、市町村は県政と県民一人一人をつなぐ大きなくさびの役割を持っているということに意を用いていただきまして、県政の執行に当たりましては、常にこのことを念頭に置きながら進めていただきたいと願っております。 また、私は鹿児島市政と県政の関係におきましては、先ほど申し上げました県政と市町村制度の問題より以上に、県政と鹿児島市政の発展なくして鹿児島県全体の発展はないという理念に基づいて、これまで市政を運営をしてまいりましたが、このことは今後においても、さらに重要なことであると思っております。また、本市は県政全体における市町村のリーダー的役割も担っておりますので、その役割をまた本市としても今後果たし続けていかなければならないと考えておるところでございます。 さらに、本市は合併によりまして県全体の三分の一を超える人口六十万人を擁する県都となるだけに、県政に占める本市の役割は、ますます大きくなるものと考えております。このようなことから、県においてはこのことを十分踏まえていただきまして、今後とも市町村全体はもちろん、特に本市との関係を重視しながら県政を進めていただきたいと願っております。 私は合併協議会の会長として、これまで最も肌で感じてきたことは、五町の町長さんを初めとする関係の皆さんの合併に対する夢と熱意と期待でありました。私は協議会会長として、また鹿児島市長として、これらの皆さん方の熱意や期待にこたえていける合併にしなければならないことを常に考えてまいりました。そして、このような信頼の上に立って真摯な協議が進められたことによりまして、十一月一日に首尾よく合併できることになり極めて深い感慨を持っております。 また、合併を新生鹿児島市の発展の一つの大きな起爆剤にすることができるかどうかということは、本市が今後果たすべき大きな責任でもあろうと考えておりますので、本市は五町の皆さんが持っておられる熱意と期待に十分こたえるような行政を進めていかなければならないと考えております。そのためには何よりも、まず新生鹿児島市全体が一刻も早く真の一体化をなし遂げて、その上に立ってのお互いの力を合わせたまちづくりを進めていかなければならないと思っております。 次に、桜島架橋は魅力的な一つの大きな夢であり、また事業でございますが、それだけに極めて壮大なプロジェクトでありますだけに、これを実現するということは並大抵のことではなく、費用面や環境上の問題あるいはまた景観上の問題など、多くの困難な課題を解決をしながら進めていかなければならないものと考えております。桜島架橋は、これまでも申し上げてまいりましたが、極めて規模が大きな事業でありますので、国家的なプロジェクトとして国、県が十分に協議をしながら対応をすべきものと考えておりますが、お触れになりましたように、大隅地方の方々の中で桜島架橋を進めていきたいという具体的な、そして熱心な運動が進められておりますので、今後はこれらを踏まえて、まずは全県的な課題としてどのようにとらえるのかということを検討をされていくべきものと考えております。 最後に、本市と桜島町を結ぶ船舶事業は、現在、桜島町においては地方公営企業法の一部を適応する体制で運営をされております。合併後の運営につきましては、公共性の確保と企業の経済性をより発揮するという観点から地方公営企業法の全部を適用し、本市の四番目の新たな地方公営企業として運営していこうというものでございます。 御案内のとおり船舶事業は海上交通であり、本市がこれまで運営をしてきた陸上交通とは全く異質なものでありまして、それだけに専門性が要求されると思います。したがいまして、現在の桜島町のバス事業は、陸上交通部門を担当しております本市の交通局に統合いたしますが、海上交通部門は船舶部として独立して設置をし、専任の事業管理者によって運営をしてまいりたいと考えておるところでございます。 ◎助役(戸川堅久君) お答えいたします。 初めに三位一体改革の影響でございますが、本市におきましては税源移譲で市税の増加が見込まれますが、国庫補助負担金の廃止や地方交付税への影響が予測されるところでございます。その対応といたしましては、今後さらに可能な限りの歳入の確保を図ることはもちろんでございますが、長期的な視野に立った施策の厳しい選択や財源の重点的、効率的な配分、経費支出の節減、合理化などに努めてまいらなければならないと考えております。 次に、国際交流についてでございますが、姉妹友好都市との相互訪問や青少年の派遣、研修生の受け入れなどを実施しているところでございます。また、交流実績といたしましては、本年度はパース、長沙両市へ訪問団を派遣をいたしましたほか、パース、マイアミ市からの高校生の受け入れなどを行ったところでございます。 国際交流市民の会の活動といたしましては、市民の方々が主体となって千本桜まつりや国際交流のつどいなど各種の国際交流事業が実施をされております。また、国際交流は行政のみならず広く市民、民間団体などを含めた草の根レベルの幅広い取り組みが必要であると、このように考えているところでございます。 本市には、姉妹都市の名称を冠した三つの通りがあり、市民に親しまれておりますことは御案内のとおりでございます。これらの通りは街路灯を設置し、また、電線類の地中化も計画をいたしておりまして、市民の皆様により親しまれる通りになるように対応しているところでございます。今後、他にどのようなことができるのか研究をしてみたいと考えております。 今後の取り組みといたしましては、現在行っております人的交流の促進はもちろんでございますが、市民を含めた草の根レベルの交流、次世代を担う青少年の交流などをさらに推進してまいりたいと考えております。 次に、入札制度などについてでございますが、建設工事では制限付き一般競争入札、公募型指名競争入札や低入札価格調査制度の導入を図りましたほか、予定価格の事前公表、工事発注見通しの公表などを実施してきたところでございます。また、清掃などの業務委託におきましては予定価格の事後公表を実施をし、特定の業務につきましては最低制限価格制度の導入を行ったところでございます。 今後につきましては、電子市役所構築の一環としまして、入札から契約までの情報をインターネットで公表するシステムや電子入札システムの導入を検討いたしております。これらの導入に伴いまして、入札、契約制度のさらなる改善が行われるものと考えております。 次に、職員採用試験等についてでございますが、採用に当たりましては年齢の構成や新規卒業者などの雇用の確保という観点に立って、一般事務上級職で二十五歳、技術上級職二十八歳など一定の要件を設けているところでございます。 最後に年齢制限でございますが、これまでも技術職、獣医師等の年齢要件の緩和や高度な専門性などを有する民間企業などの経験者の採用を行ってきているところでございます。今後とも、必要に応じまして検討をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎市民局長(邦村昇蔵君) 窓口サービスに関してお答えします。 市民サービスステーションは、住民票の写し等を休日、時間外でも請求できる窓口として市民サービスの向上を図るために設置されたもので、平成十五年度の交付実績は鴨池市民サービスステーションで五万八千八百二十七件、鹿児島中央駅市民サービスステーションで五万七千二百七十四件となっております。 次に、合併後の窓口サービスでございますが、電算オンライン化により住民基本台帳、印鑑登録及び戸籍事務において、本庁、九支所のいずれでも届け出や証明書の交付を受けることができます。また、窓口機能につきましては、電子申請システムの利用促進を図るとともに、合併後の各支所等の利用状況も踏まえ対応してまいりたいと考えております。 次に、国民年金についてお答えいたします。 本市の国民年金の対象者及び加入率について社会保険事務所に照会いたしましたところ、二十歳の方はおおむね一〇〇%の加入率で、それ以外の方々につきましては対象者の把握がなされていないとのことでございます。 次に、平成十一年度から十五年度までの保険料の収納率をパーセントで年度順に申し上げますと、六八・一、六八・七、六七・一、五五・八、五七・六となっております。 次に、本市の役割と課題、市民への対応につきましては、国民年金の加入促進や保険料収納事務は国の事務でございますが、本市におきましては社会保険事務所と協力、連携し、市民のひろばやポスター、チラシなどの各種広報媒体により加入手続や保険料納付の重要性など制度の周知に努めているところでございます。また、保険料の免除制度の周知や申請の受付などを行い、未納防止を図っているところでございます。 次に、市政出前トークについてお答えします。 平成十五年度は二百五件開催いたしました。主なテーマごとの実績を申し上げますと、家庭ごみの出し方五十三件、市町村合併を考える二十七件、みんなで支える介護保険二十一件などとなっております。次に、利用団体ごとの状況を申し上げますと、町内会や老人クラブなどの地域グループ百二十四件、職場、職域五十件、学校三十一件となっております。 次に、開催後に実施しましたアンケート調査では、九割近い方から有意義であったとの回答があり、また、御意見として気軽に質問、提言ができ市政を身近に感じた、市政について理解が深まったなどがございました。 次に、市政出前トークは、市の職員が地域に出向いて市政に関する情報をわかりやすく説明するとともに、市民の皆さんの御意見や御提言等を伺いながら、ともにまちづくりを考えていくことを趣旨として実施しているものでございます。このように市政を理解する上で有効な制度でございますので、合併五町の住民の皆様方にはこの市政出前トークを積極的に利用していただくよう周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎環境局長(大平和久君) 仮称環境未来館についてお答えいたします。 まず、基本的な考え方でございますが、環境基本計画に掲げる循環と共生を基調にした環境文化都市を実現していくためには、市民等が環境についての関心や理解を深めるとともに環境保全活動の意欲を高め、日常生活や事業活動において自主的かつ積極的に環境保全活動を実践していくことが肝要であり、それらを積極的に推進していくための拠点として環境未来館を整備するものでございます。基本的な役割としましては、環境学習を推進する施設、リユース・リサイクル活動を実践できる施設など四つを基本構想に掲げております。 次に、事業に当たっての視点と機能についてでございますが、環境学習を推進する施設におきましては地域の環境問題から地球環境問題までを対象とすることなどを視点とし、展示機能、環境学習機能、人材育成機能などを、また、リユース・リサイクル活動を実践できる施設におきましては、気軽に実践できることなどを視点とし、リサイクルの実践機能などをそれぞれの基本的役割に応じて視点と機能を定め事業を展開してまいります。 次に、市民参加とリサイクル活動や学習のあり方についてでございますが、環境未来館では環境問題についての知識の習得にとどまらず、家庭で具体的な環境保全活動の実践がなされるよう、市民が気軽に楽しく参加、体験できる学習を行っていきたいと考えております。また、幼児から高齢者までの各年齢層や学習者の関心、理解度に応じて段階的に学習のテーマやプログラムを設定するとともに、リサイクル活動を行っている市民や団体に対しましても、その活動の情報提供を行うなど活動の輪が広がるよう支援してまいりたいと考えております。 次に、施設の建設、管理、運営のあり方についてでございますが、現在、施設の基本計画を策定中であり、また、この内容も踏まえPFI導入可能性調査を実施することにしておりますので、これらをもとに行政責任の確保、市民サービスの向上及び行政コストの縮減が図られる施設の建設や管理等のあり方について、今後検討することになります。 次に、ごみ減量対策の現状等についてでございますが、現在、家庭ごみは十四分別となっており、おおむね定着が図られてきているものと考えております。また、古紙類の分別収集を開始した平成十三年度以降の家庭ごみ量の推移は、十三年度十七万三百三十七トン、十四年度十五万二千四百五十八トン、十五年度十五万二千二百五十四トンと減少してきておりますが、より一層の減量と資源化を図ることが重要と考えております。 次に、ごみ出しマナーの向上につきましては、清掃指導員による巡回指導やごみ出しカレンダーの全戸配布、市政出前トークなどによる啓発を引き続き行ってまいります。また、分別推進員につきましては、本年度も五月からごみステーションに配置し、分別の指導や助言を行っており、ごみ出しマナーの向上に一定の効果を上げているものと考えております。 最後に、事業所ごみの現状等でございますが、平成十五年度に実施したごみ処理状況調査によりますと事業所数は二万六千二百九十で、そのうち一万八千二百七十二事業所は許可業者とごみ処理の契約を行っており、十六年八月末現在で許可業者数は八十二でございます。また、この調査の際、すべての事業所に対してごみ処理方法についての小冊子を配布し説明を行うとともに、現在、未契約事業所に対しましては自己処理するか、または許可業者と契約するよう個別に指導を行い適正処理の徹底を図っているところでございます。以上でございます。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) お答えいたします。 保育所の待機児童数は、本年七月一日現在四百六十九人で主な保育所を多い順に申し上げますと、つくし保育園三十一人、久遠保育園二十六人、御所保育園二十四人で、地域別では谷山地区百五十七人、宇宿・紫原地区七十九人、武・田上地区六十四人となっております。 待機児童の保護者に対する情報提供につきましては、窓口や電話等による問い合わせに随時お答えしているところでございます。 次に、共働き家庭の子育て支援策としては保育所での延長保育や一時保育、乳幼児健康支援一時預かり事業、放課後児童健全育成事業、ファミリー・サポート・センター事業などを実施しております。また、母子・父子家庭の子育て支援策としては、保育所の優先入所や母子家庭等医療費助成事業、児童扶養手当の支給、母子・父子家庭親子ふれあい事業などを実施してきております。 次に、認可保育所と幼稚園の連携につきましては、幼保連絡協議会において双方の状況等について意見交換を行うとともに、現在、策定中の保育計画の策定推進委員会において認可保育所、私立幼稚園それぞれから委員として参加いただき意見をいただいているところでございます。 認可外保育施設につきましては、一定の基準を満たしたところに補助を行うとともに、保育環境についての訪問指導を行い、現状について御意見をお聞きする等の対応を行っているところでございます。 待機児童対策は重要課題の一つであると受けとめており、本年度中に策定する保育計画の中で、解消のための施策を総合的に検討してまいりたいと考えているところでございます。 次に、介護保険に関しまして、本市における要介護度ごとの認定者数を本年八月末現在で申し上げますと、要支援五千二百二人、要介護一、五千五百十七人、要介護二、二千三百五十九人、要介護三、二千百二十六人、要介護四、二千百十人、要介護五、二千六十人でございます。 本市における特別養護老人ホームの施設数は二十一施設、入所定員数は千三百四十七人で、入所を希望されている方は本年三月末時点で九百三十五人でございます。また、入所申込者に対する情報提供につきましては、申し込まれた各施設において家族等からの照会があれば入所順番等の情報を提供していると伺っております。 次に、特別養護老人ホームの設置協議につきましては先月末で締め切ったところでございますが、創設、増床あわせて十一件、四百四十床の希望がございました。今後の設置認可数につきましては、十八年度末までに百四十床を整備することとしておりますが、現在、国において補助制度の見直しの動きもあることから、その動向を注視しているところでございます。設置条件としましては、全室個室、ユニットケアであること、できる限り市街地に建設されることが望ましいこと、資金計画が確実であることなどが基本的な条件になりますので、今後ともこのような考え方で対応していくことといたしております。 次に、本市における介護労働者の雇用体系や労働条件等につきましては、その内容の詳細は事業所と雇用者との雇用契約によることから具体的な把握はいたしておりませんが、雇用体系につきましては平成十五年度発行のサービス事業所ガイドブックによりますと、訪問介護事業所においては常勤者が約一五%、非常勤者が約八五%となっているようでございます。 以上でございます。 ◎経済局長(川原勤君) 九州新幹線開業に関してお答えいたします。 新幹線の利用者数は、開業後約五カ月間の対前年比で約二・四倍、また、宿泊者数も三月から八月の六カ月間で対前年比一三・五%の増となるなど、開業に伴い本市の交流人口は大幅に増加しているものと考えております。 新幹線開業後の効果につきましては、交通機関、観光関連施設、飲食、宿泊施設など、いずれも前年に比べて利用者が大幅に増加しております。また、新たな土産品等の開発に取り組む企業も出てくるなど、さまざまな面において本市はもとより鹿児島の活性化に大きく貢献しているものと考えております。 本市といたしましては、今後も引き続き各種メディアの活用による誘致宣伝活動を行っていくほか、観光案内板のリニューアルなど観光客に優しい受け入れ態勢の充実、夜の都市型観光の創造等、本市の特性を生かした魅力あるまちづくりに取り組んでいるところでございます。 次に、観光基本計画策定についてお答えいたします。 今日、本市は新幹線の開業や市町村合併という大きな転換期を迎えていることを考えますと、環境の変化に対応したさらなる施策の充実が必要だろうと考えております。特に観光は、二十一世紀のリーディング産業として大きく期待されております。本市といたしましては、これらのことを踏まえ、新幹線開業及び合併の状況等を各面から検証しながら総合的な観光振興のための計画づくりに取り組んでまいりたいと考えております。その際は、パブリックコメントなど広く市民の御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。 次に、歴史遺産の復元についてでございますが、多様な魅力を持つ観光ゾーンの一つである加治屋町周辺については、既存の歴史的資源や文化施設を生かすとともに歩いて楽しめる歴史と文化のゾーンとして、今後も充実を図ってまいりたいと考えております。 最後に、西郷隆盛などの屋敷の復元については、残念ながらその資料が残されておりません。また、県が管理している鶴丸城の大手門につきましても文化財であることなどから、さまざまな御意見もあるようで、これらの復元についてはいろいろと課題があるようでございます。なお現在、展示物更新の設計業務を進めております維新ふるさと館においては、幕末期の加治屋町を演出し、その中で郷中教育を学べる展示を検討しているところでございます。 以上でございます。 ◎企画部長(成清次男君) 船舶事業についてお答えをいたします。 このたびの合併により、桜島町の交通事業を本市に引き継ぐに当たりましては、利用者の利便性や経済的負担などの面で影響を与えないよう運航体制や運賃体系につきましては、現行の桜島町の制度を基本に設定しております。なお、自動車航送運賃の回数券のうち一部車種につきましては、利用者の負担軽減等を図るため割引率の拡大を行うことといたしております。 次に、船舶事業の職員の労働条件等につきましては企業管理規定で定めることとなります。具体的な労働条件等といたしましては、本市の三企業と大きな違いはございませんが、それぞれの勤務形態や業務の特殊性等の違いを考慮した勤務時間や給与面での差異はあるところでございます。 次に、本市におけるIT化の推進状況等についてでございますが、平成十三年度から電子市役所の構築に取り組み、これまでに市役所WANなどの基盤整備のほかに、文書管理や行政評価などのITを活用したシステムの構築を行ってきたところでございます。 また、本年十一月からは、市民の方々がインターネットを通じて申請や届け出ができる電子申請システムのサービス開始を予定しているところでございます。今後は、電子調達システムの導入などのIT化や既に構築したシステムの利活用を推進し、行政サービスの質的向上を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [片平孝市議員 登壇] ◆(片平孝市議員) 市長並びに関係局長より答弁をいただきました。 ふれあいと真心の市政、市民が主役の市政を掲げて五期二十年間、その実践に努められて多くの歴史的な事業と成果を積み重ねられてこられましたことに対し心から敬意を表し、またさわやかな引き際についても敬意を表したいと思います。 桜島架橋については夢とロマンが語られ、まだまだ実現には多くの課題があることも承知しながら国家的、全県的な課題として検討をされ、夢の実現に向けて運動展開がなされることを期待をしております。 国際交流について答弁をいただきました。 草の根レベルで交流が促進されていることがわかりました。姉妹都市の名称が、三つ通りがございます。これらの交流の中で、例えばナポリ通りには、しゃれたイタリア料理のレストランを誘致するなどの取り組みを市民レベルでできないか積極的な情報提供を望むところでございます。 職員採用に当たっての年齢制限の緩和でありますが、高度な専門性や民間企業等の経験を考慮した受験資格の緩和について、ぜひ前向きに検討していただき、市民にとって多くの市民益が得られるような人材を確保する方策を今後とも前向きに検討を要請いたします。 環境未来館(仮称)について答弁をいただきました。 基本的な考え、役割、事業視点、機能等はよく理解できました。環境未来館を利用、活用する市民の方々が利用しやすく、子供たちも体験しながら環境学習を行うことのできる施設にと、そういう施設になるように願っております。また、建設、管理、運営についても新たな視点でPFI導入可能性調査を実施するとのことですので、先進地等の調査を行っていただき遺漏のないようにお願いをいたします。 ごみ減量対策の現状と課題について答弁をいただきました。 古紙類の分別収集を開始され、十三年度から年々減少しており、市民意識の向上と当局の努力が成果を上げてこられたのが数字であらわされております。一方、事業系ごみについてはまだまだと思われる点があります。適正処理が徹底されるように、さらなる指導をお願いを申し上げます。 待機児童の解消対策に答弁をいただきました。 七月一日現在で待機児童数は四百五十九人とのことです。地域別でも谷山地区や宇宿・紫原地区、武・田上地区となっているとのことです。これらの保護者は、その他の方法で対応され、今か今かと待っておられるのが現実です。待機しておられる方々は、現状の情報を望んでおられます。適宜適切な情報の提供をぜひお願いを申し上げます。幼稚園と保育園との連携、そして無認可保育園との連携を密にしていただき、待機児童の解消に努めていただきたいと思います。市政の重要課題の一つでありますので、本年度、保育計画を総合的に計画検討するということでございますので、少しでも早く現実になるように、さらに要請をしておきます。 介護保険の現状と課題について答弁をいただきました。 本市内には特別養護老人ホームは二十一施設、千三百四十七人が入所をされ、本年三月末時点では九百三十五人が特別養護老人ホームへの入所を希望され待機をされております。施設設置希望数は先月末で十一件、四百四十床の希望があったとのことです。十八年度末までに百四十床の整備をするとのことでございますが、このペースでいきますとなかなか入所希望がかなうというのは時間がかかり過ぎるのではないでしょうか。少しでも早くできるような方策を検討を真剣にお願いをしたいと思います。 歴史文化遺産を生かしたまちづくりの先進地を見に行きますと、必ず郷土の生んだ偉人の生家やゆかりの地を復元しております。西郷屋敷の資料は残されていないとのことでありますが、当時をしのぶ資料は残されております。それらをもとに専門家を交えて歴史的建造物復元検討委員会を設置して、検討していただくように要請をいたします。 新たな質問に入ります。 上下水道事業についてお伺いいたします。安全でおいしい水を安定的に供給していくために第十回水道拡張事業により、給水区域内の水道施設の整備等に御努力をしていただいております。水と安全はただだと言われた時代から、水はペットボトル等で買って飲むものになってしまっております。本市の水道水は安全でおいしいにもかかわらず、蛇口には浄水器が設置されている台所が多く見られる現状があります。 そこでお伺いします。 第一点、第十回水道拡張事業における給水区域の拡張計画と推進状況をお示しください。 第二点、古い水道管の入れかえ事業については、どのような基準でどこの地域から実施されているのかお聞かせください。 第三点、簡易水道施設の市水道への編入整備についての現状と今後の取り組みについてお聞かせください。 第四点、温泉都市として新たな観光資源として、医学的な見地からの健康保養としての役割が大きな期待を受けております。そんな中で温泉水の下水道使用料金のあり方について、どういう体系、位置づけておられるのかお聞かせください。 次に、交通局の経営戦略と路線バス、観光バスの路線見直し等の動向についてお尋ねをいたします。 バス事業は、モータリゼーションの進展や過疎化の進行により大変厳しい経営状況に追い込まれております。しかしながら、バスは地域住民にとって、特にみずから交通手段を持たない高齢者や学童等、いわゆる交通弱者にとっては必要不可欠な公共交通機関であります。バス路線の維持、確保は地域住民の足として重要な課題であります。地方公営企業の経営手法として、民間的な経営戦略を大胆に取り入れていくべき時期に来ているのではないでしょうか。 そこでお伺いいたします。 第一点、今日の厳しい地方公営企業の経営状況にかんがみ、交通局の経営改革及び戦略についてお聞かせください。 第二点、利益率の高い路線と悪い路線をお聞かせください。 また、それらの路線をどのような経営戦略で営業活動を行い、見直しを行っていくのかお聞かせください。 第三点、新幹線一部開業に伴い観光客も増加しているとお聞きしておりますが、本市の定期観光バスの利用状況と路線をお聞かせください。観光地周遊バス、シティビューの利用動向と路線をお聞かせください。 また、定期観光バス、観光地周遊バス等の見直しのお考えはないものかお聞かせください。 次に、指定管理者制度の導入に関しては、さきの質疑で明らかになりましたので割愛をさせていただきます。 次に、市街化調整区域の活性化については、さきの質疑で明らかになりましたので一点のみお伺いいたします。 現在、都市拠点総合整備事業にかかわる鹿児島駅周辺地区、いわゆる上町地域のまちづくりについて新しい動きが出ていますが、この動きの内容、スケジュール及びどのような市民参画のあり方となっているものかお示しください。 次に、本市の河川整備及び浸水被害対策についてお尋ねいたします。 さきに台風十六号が日本列島を縦断し、多くの被害を与えました。また、台風十八号も九州に多くの被害を与えました。本市においても湾岸部を中心に床上、床下浸水等が発生し、多くの市民の方々が被害を受けたばかりです。そのような中、本市における河川整備及び浸水被害対策について、以下お尋ねをいたします。 第一点、重点的に整備が進められつつある本市区域内の新川、山崎川の今年度の河川整備計画と事業進捗状況についてお示しください。また、長井田川の整備計画とこれまでの事業進捗状況についてもあわせてお示しください。 第二点、新川、山崎川、長井田川の各流域における雨水貯留施設の整備状況と今後の取り組みについてお示しください。 次に、鹿児島ふれあいスポーツランドへの交通アクセス等の充実についてお尋ねをいたします。 いよいよ十月十六日に県の供用部分を除きオープンする鹿児島ふれあいスポーツランドは、多くの市民の方々が期待を寄せる施設です。このふれあいスポーツランドへの交通アクセス等の充実は大きな課題になると考えております。 そこで以下お尋ねをいたします。 第一点、ふれあいスポーツランドへの公共交通手段の現状と供用後の充実については、どのように考えておられるものかお示しください。また、駐車場台数予定と大規模な大会等があった場合には不足する可能性はないものか見解をお示しください。 第二点、ふれあいスポーツランドへのアクセス道路は、現在どのような状況になっているのか。また今後、県が供用予定の専用球技場において大規模な大会がある場合、交通渋滞が考えられますが、今後の予測と本市としての対策はどのように考えていらっしゃるのかお示しください。 次に、ヒートアイランド対策については、さきの質疑で明らかになりましたので割愛をさせていただきます。 次に、甲突川右岸の道路整備についてお尋ねをいたします。 甲突川右岸の道路は小野の第一中迫橋までの整備が予定されており、国道三号線の代替道路として、また、甲突川右岸の市民の方々の快適な生活環境を促進する道路として親しまれております。これまでも本会議において質疑が交わされておりますが、市町村合併が間近に迫り新しい人と車の流れが予測される中で、甲突川右岸の道路整備は喫緊の課題だと認識し、今回は特に第一中迫橋から新村橋歩道橋の区間についてお尋ねをいたします。 第一点、甲突川右岸の道路整備の計画と現状、課題についてお示しください。 第二点、甲突川右岸の道路で車の離合が難しい場所があるかどうか。歩行者用道路が、いわゆる歩道がない場所があるかどうかお示しください。 次に、鹿児島東西幹線道路の整備についてお尋ねをいたします。 南九州西回り自動車道から本市への車の流入はますます増加し、その交通渋滞の解消は大きな課題です。本市では、その対策も兼ね、鹿児島東西幹線道路が整備予定です。 そこで以下お尋ねをいたします。 第一点、鹿児島東西幹線道路の整備予定スケジュールと暫定供用開始時期についてお示しください。 第二点、鹿児島東西幹線道路が整備されることにより、車両の交錯が増加する田上地区の安全確保策についてお示しください。 第三点、鹿児島東西幹線道路の整備により、本市においてはどのような効果と影響が考えられるのか。当局の見解をお示しください。 次に、市町村合併に伴う消防体制についてお尋ねをいたします。 市民生活における安全、安心は市政の根幹にかかわる重要な施策であります。とりわけ私たちは災害に遭遇したり救急事故に遭ったときなど、いち早く消防車や救急車が駆けつけてくれることを必死の思いで待っております。このような観点から、合併における消防、救急は、市民の期待にこたえられる体制づくりが肝要だと思われます。松元及び郡山地域に消防、救急の拠点が整備されるということですが、このことも同地域はもとより、現鹿児島市の地域においても消防、救急体制が充実するものとして大きな期待がされるところであります。しかし、拠点が整備されるまでの間の出動態勢については、いささかのすき間も生じてはならないところであります。 以下、お尋ねをいたします。 第一点、鹿児島市と五町の消防車や救急車の出動から現場到着までの時間、いわゆるレスポンスタイムについて、本市と五町の現状についてお聞かせください。 第二点、五町における現時点での職員数、分遣隊等の設置状況、車両並びに人員の配置状況、事務組合か単独か等についてお聞かせください。 第三点、合併協定項目の一部事務組合等の取り扱いにおいて、関係町は組合を脱退することにしているが、それに伴う財産処分の見通しなど協議の進捗状況をお聞かせください。 第四点、松元、郡山地域の拠点に配置される車両、消防車、救急車、高規格救急車等の内訳についてお聞かせください。 第五点、松元、郡山地域の拠点ができるまでの消防、救急の出動態勢はどのようになっているのかお聞かせください。 第六点、合併後においては、現鹿児島市を中心に面積もこれまでの約二倍と広域化し、新たな都市形成が進められ、南九州の中核都市としての機能もますます充実していくものと思われます。合併後の消防行政の課題はどのようなものがあるのかお聞かせをいただきたいと思います。 次に、救急体制の充実についてお尋ねいたします。 本市における救急出動の件数は、平成十年が一万三千七百四十一件、平成十五年は一万九千百六十一件と年々五%から一〇%の間で増加しております。このことから市民の救急に対する期待は年々高まっているものと推測されます。救急車は一一九番通報によりいち早く現場に駆けつけ、的確に救急隊が救命処置を行い、医療機関へ効果的につなげることが不可欠でありますので、一刻も早い救急車の要請が救命効果の向上につながるものと考えております。 そこで以下お尋ねをいたします。 第一点、救急時の市民の対応のあり方についての周知について、どのような対応をされておられるのかお聞かせください。 第二点、本市は救急救命士を育成しながら、平成五年から逐次高規格救急車を導入、心肺停止状況の傷病者の救急効果の向上と救急業務の高度化に大きな成果をもたらしております。今回の合併においても救急救命士の果たす役割はますます高まるばかりであります。この救急救命士はどのようにして育成されているのかお聞かせください。 第三点、救急救命士が傷病者に施す救命処置が年々拡大され、メディカルコントロール体制の構築が前提として、今年七月から気管挿管が実施できるようになったと聞いておりますが、現在、救急救命士の何人が講習や医療機関における実習を受けているのか。本市の取り組み状況についてお聞かせください。 次に、玉龍高校に中高一貫教育制度を導入する件について、社会が多機能・複雑化する中で、青少年を取り巻く環境は数多くの問題をはらんでおります。学校内事象にとどまらず、暴力や犯罪などを含む社会不適応現象など問題は増加傾向にあり、かつ低年齢化しております。また、日本の学生の学力は形骸化しており、常に世界のトップレベルにありましたが、近年は低下傾向にあります。私たちは、子弟の教育について再考の時期に来ていると思います。道徳的観点からする教育の考察が必要です。学力はしっかりとした基礎の上に打ち立てなければなりません。選択肢の多い今日、生徒の進む道に多様な光を与えることも忘れてはなりません。 これらの基本認識の上に、以下お尋ねをいたします。 第一点、玉龍高校に中高一貫教育制度を導入することの目的は何か。端的にお答えください。 第二点、教育委員会の目指す学校像とはどのようなものか。設立の趣旨を踏まえてお答えください。 第三点、公立中学校は学力選抜によって入学者を決めてはならないことになっておりますが、選抜の方法はいかなるものか。また、中学校規模、高校の規模はどうなるのかお答えください。 第四点、中高一貫教育導入の結果、どのような成果が見込めるのか。 以上お答えください。 次に、新鴨池公園プール(仮称)についてお伺いいたします。 鴨池にある現在の市営プールは、昭和四十六年の建設から三十三年がたち老朽化しつつあります。これを受けて本市は新たなプール建設を計画中ですが、以下お伺いいたします。 第一点、新プール建設の目的、規模、計画年度をお示しください。 第二点、国際化の波が本市にも迫りつつある現在、また、市勢浮揚の重要な一環としての国際観光都市を目指す本市としては、将来ビジョンの中に国際会議の誘致や近隣諸国とのスポーツ交流などを考えておらなければなりません。そのような情勢の中で、これから新たに建設するプールが国内公認でよいのか疑問に思うところであります。これでは初めから国際大会は放棄していることになり、不戦敗ということになります。むしろ将来を展望して国際公認とすべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。 第三点、国際公認と国内公認とでは建設費やランニングコストが異なってくると思われますが、今回の計画規模では、それぞれどの程度の違いがあるのかお示しください。 第四点、当局におかれましては、基本構想と基本計画はプロポーザル方式で行うということでございますが、業者選定の基準と選定組織はどのようなものか。また、プロポーザル採用後、それに基づいて行われる基本設計、実施設計及び建設、運営等については、各方面の専門会社等のノウハウを必要とするかどうか、どのような発注方法を考えておられるのかお伺いいたします。 第五点、本計画はPFI可能性調査を行うと思われますが、初期投資が大きい割に収益性がないとは思えないか。今回、計画でPFI導入が可能か大いに疑問とするところであります。特に、導入の前に踏まえるべき公益性に一定の条件が付されなければならないと思いますが、どのような基準を設けられるのかお伺いいたします。 次に、教職員のモラルについてお伺いいたします。 学校で生徒を預かる先生方は、教育現場において日夜さまざまな問題に直面され本当に御苦労さまでございます。子供たちの知、徳、体を健全な形で育成する責任を負われるとともに、各種の管理事務作業があり、あるいは地域教育に協力する立場から地元のかかわりも多く御苦労をお察し申し上げます。一方、少し気になるところもございます。先生方は子供たちの範を示すという観点から規律面の要求も強いられるわけですが、つい気が緩みそれを忘れることもあるようです。例えば、体罰や飲酒運転などしてはならないことも間々行われ、処分に至るケースがあります。 そこでお伺いいたします。 第一点、どのような規律違反がどの程度行われたか。処罰を受けた事例につき、過去三年間の推移をお示しください。 第二点、このような規律違反を起こした原因は何だったのか。分析したものがあればお示しください。なければ御感想をお聞かせください。 第三点、先生方のモラルを維持し向上しなければなりません。規律違反を起こしたときの対症療法的なあり方ではなく、根本的な継続的な方策が必要です。どのような対策を取っておられるのか内容をお示しください。 次に、学校給食費未納問題についてお伺いいたします。 学校給食は子供たちが一斉に同じ食事を取ることにより公平感を確保しつつ、好き嫌いの是正効果を期待できるとともに、栄養バランスを確保し健全な発育を促進する意味から、重要な学校事業の一つであります。この大切な給食制度は、給食費によって維持されております。しかし、その給食費を納入しないケースがあると聞いております。 そこでお伺いいたします。 第一点、給食費未納の現状を小中学校それぞれについて、金額と納入すべき金額に対する割合を過去三年間についてお示しください。 第二点、未納があれば全体給食計画に影響を与えることとなります。まず、未納ある場合の給食計画はどうなるのか。また、未納保護者に対する要求、請求はどのようになるのか。実効ある措置をとっているのか。さらに、積み上がった未納金は最終的にはどう処理されているのか明らかにしてください。 第三点、未納問題は直接子供には責任はありませんが、保護者が支払い可能であるにもかかわらず払わないケースがあると聞いています。子供に対して給食を継続することはできない理屈ですが、現状はどうなっているのかお聞かせください。 第四点、納付を求めるための措置、あるいは未納金を取り立てるための方策については、いろいろな方法が考えられます。たび重なる訪問、文書による督促、裁判による差し押さえ等各種の手段があるわけですが、どのようにしておられるのかお聞かせをください。 以上で、二回目の質問といたします。 ◎経済局長(川原勤君) シティビューについてお答えいたします。 利用者数は、三月から八月までの六カ月間の対前年比で二三・八%の増となっております。路線は、鹿児島中央駅を発着地として維新ふるさと館、仙巌園、かごしま水族館などを約一時間で結んでおります。 路線の見直しにつきましては、今後の利用者数の推移などを踏まえながら、各面から調査、研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(園田太計夫君) 順次、お答えいたします。 まず、鹿児島駅周辺地区のまちづくりにつきましては、地域の方々にまちづくりの検討の段階から御参加いただくことを基本として、地元で組織されております鹿児島駅周辺地区まちづくり協議会を中心に、地域の代表者で構成されます地域住民意見交換会を去る八月三十一日に開催されたところでございます。今後、二回ほどこの意見交換会を開催し、来年一月には協議会の全体会で地域住民のまちづくりの基本的な考え方を取りまとめる予定とされております。御提案された意見等につきましては、来年度作成予定の基本計画に生かしていくことにしております。 次に、河川改修についてでございますが、新川は現在JR涙橋から湊橋までの延長一千六百メートルの整備に取り組んでおり、この区間の改修済み延長は右岸一千三百九十七メートル、左岸一千六十六メートルでございます。今年度は残りの右岸の用地取得に全力で取り組むとともに、護岸整備やJR涙橋のかけかえを進めてまいりたいとのことでございます。 また、西之谷ダムにつきましては現在用地買収中であり、十九・九ヘクタール中十九・一ヘクタールを契約し、面積ベースでの契約率は約九五%で、引き続き残る用地取得に取り組んでまいりたいとのことでございます。 次に、山崎川は甲突川との合流点から日当平一の橋までの延長一千四百七十メートルを河川改修計画区間としており、これまで市道橋二橋のかけかえと約七十八メートルの護岸整備が完了しております。今年度は、県道坂元伊敷線の岩崎橋のかけかえに着手し、地下埋設物などの移設や仮橋の設置を予定しているとのことでございます。 また、上流部に計画されております防災調整池の建設につきましては平成十七年度完成を目途に、今年度は昨年度に引き続き擁壁本体工の施工を予定しているとのことでございます。 次に、長井田川は平成五年の八・六豪雨災害後、緊急対策として二カ所の井堰部の河床の掘り下げを行うとともに、甲突川との合流点の護岸整備約二十五メートルを実施しております。なお、長井田川につきましては、現時点では工事着手など具体的整備計画はないとのことでございます。 各流域ごとの雨水貯留施設は、新川流域で学校貯留六カ所、公園貯留六カ所、調整池改良十一カ所、以下、山崎川で公園二カ所、調整池改良二カ所、長井田川で学校一カ所、調整池改良四カ所を整備しております。また今年度、新川流域の唐湊公園に地下貯留施設を整備することにしております。 今後の取り組みといたしましては、新川流域に加えて山崎川流域でも本市の総合治水計画を基本に地下貯留施設などの用地確保や技術の検討、維持管理、整備効果、さらには財源の確保等について総合的に検討してまいりたいと考えております。 次に、ふれあいスポーツランドについてでございますが、公共交通手段としてのバスの便は近くを通る谷山電停と皇徳寺団地を結ぶ路線があり、谷山電停発が一日五便、皇徳寺団地発が同じく五便運行されております。なお現在、県バス協会を通じて、バス事業者へ定期路線バスの乗り入れやバスの便数等についての要請を行っているところでございます。 ふれあいスポーツランドの駐車場は、本市で整備したものが約九百台、県のゾーンに整備されるものが約三百台、計千二百台分を計画しております。その他、臨時駐車場も計画しており、大規模な大会等が開催されるときには、これらの駐車場及びシャトルバスの運行等によって対応を図ってまいりたいと考えております。 主なアクセス道路といたしましては、市道三重野線、指宿有料道路の中山インターからの入り口道路、都市計画道路皇徳寺山之田線を計画しております。三重野線は改良済みで、また、中山インターからの乗り入れ道路は現在、県において整備中で十月十六日のオープン時には供用できる見込みでございます。 一方、皇徳寺山之田線につきましては、これまでに一部区間の地形測量や地質調査、橋梁の実施設計などを終えておりますが、残りの区間の地形測量等についての権利関係者の御理解が得られず立ち入りができない状況でございます。この道路は、ふれあいスポーツランドへのアクセスのほか周辺地域における交通の利便性の向上などの機能も有する本市にとって整備を急がなければならない重要な路線であると認識いたしております。現在、権利関係者個々に協力要請を行っているところであり、今後、どのような対応が可能か検討してまいりたいと考えております。 また、県が整備する予定の専用球技場において大規模な大会等がある場合には、主催者にシャトルバスの運行を要請いたしますが、アクセス道路の整備等を進めていくことも必要であると考えております。 次に、甲突川右岸の道路整備でございますが、第一中迫橋から梅ヶ淵橋までの延長約一千二百メートル区間のうち、一部において狭隘な場所があることから、これまで拡幅について権利関係者に協力要請を行いましたが御理解が得られなかった経緯がございます。今後とも引き続き御理解が得られるよう努めてまいりたいと考えております。 また、梅ヶ淵橋から新村橋歩道橋までの延長約四百メートル区間につきましては、沿線の土地利用状況など非常に厳しい面がございますが、今後研究してまいりたいと考えております。なお、これらの区間については、いずれも歩道が設置されていないところでございます。 最後に東西幹線道路関係についてでございますが、まず、スケジュールといたしまして、暫定供用計画案について都市計画の変更が必要なことから地元説明会等を開催し、広く市民の御意見をお聞きしながら都市計画の変更を行い、平成十七年度に工事着手したいとのことでございます。暫定供用開始の時期は、鹿児島インターから仮称建部インターまでの区間は平成二十年度を目途としており、仮称甲南インターまでの区間については、技術的課題及び施工方法等を検討している状況であることから現段階ではお示しできないとのことでございます。 次に、田上地区においては、仮称田上ランプがフルインター化され、県道鹿児島東市来線などに接続する計画となっていることから、周辺道路の交通の安全対策についても十分配慮してまいりたいと考えております。 この東西幹線道路は、広域幹線ネットワークを形成する道路として、本市にとって必要不可欠な道路であり、市街地部の交通渋滞の緩和、産業や交流人口の拡大などの効果があるものと考えております。このようなことから、地元の御理解をいただきながら一日も早く、その整備促進が図られるよう今後とも国や県に要請してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎消防局長(渡邊眞一郎君) 消防体制の現状と課題について、順次お答えいたします。 まず、消防車の平均のレスポンスタイムは、本市においては約五分、五町においてはおおむね六分から二十一分となっており、救急車についても大差はないところでございます。 次に、五町の現状の消防体制でございますが、吉田町は姶良郡西部消防組合に加入、吉田町大原に分遣所が設置され、水槽付消防ポンプ車、普通救急車、ミニ消防車の三台と十六名の職員が配置されております。 桜島町は、平成十三年から鹿児島市に消防業務を委託し、桜島町藤野に分遣隊を設置、水槽付消防ポンプ車、普通救急車、防災車の三台と九名の職員が配置されております。 喜入町は、単独消防本部として喜入町喜入に消防署を設置し、消防ポンプ車、大型化学消防車、高規格救急車など十台の車両と本部要員を含め二十四名の職員が配置されております。 松元町及び郡山町は日置地区消防組合に加入しておりますが、それぞれの町内には消防拠点は設置されておりません。 次に、消防組合からの脱退に伴う規約変更及び財産処分につきましては、組合の構成町で協議を整え、松元町、郡山町、伊集院町などは既に議決し、他の町にあっては今月中に議会へ提案すると伺っております。 次に、松元町及び郡山町の拠点には水槽付消防ポンプ車、普通救急車、ミニ消防車を配置することで検討を進めているところでございます。 次に松元、郡山地域につきましては、既存の分遣隊車両を効果的に活用するほか、西消防署に消防車と救急車を暫定配置して迅速な出動態勢を確保したいと考えております。 次に、合併後につきましては、市域の拡大に伴い出動範囲が広くなることから、さらに効果的、効率的な消防体制を構築していく必要があると考えております。 次に、救急体制の充実についてお答えいたします。 緊急時における市民の対応につきましては、救急講習などを通じて的確な一一九番通報の要領や人工呼吸、心臓マッサージなどの応急手当の指導を行っているところでございます。 次に、救急救命士につきましては、救急救命九州研修所での六カ月間の研修を終了し、国家試験に合格した後、医療機関における実習を行い救急現場で活動することとなります。 最後に、気管挿管につきましては六名の救急救命士を県の消防学校に派遣し、八月から三名、九月から一名が病院実習を開始し、うち一名は実習を終了し九月初旬に認定証を交付されており、残りの二名も順次病院実習を行う予定でございます。以上でございます。 ◎教育長(橋元忠也君) お答えいたします。 まず、中高一貫教育導入の目的は生徒や保護者の多様なニーズにこたえるとともに、中学校から高等学校までの六年間を通したゆとりある学校生活の中で計画的、継続的な教育指導を行い、生徒の個性や能力をはぐくむことを目指すものでございます。 次に、目指す学校像につきましては、これまでの玉龍高等学校の伝統や校風を大切にしながら、中高一貫教育の特色である六年間のゆとりある学校生活の中で計画的、継続的な教育指導及び幅広い異年齢集団の中で芸術やスポーツ等の活動を展開する学校を目指して検討しているところでございます。 次に、選抜の方法につきましては現在検討しているところでございますが、他県の例を見ますと、面接、実技等の方法を組み合わせて実施しております。今後、研究会議等での意見も参考にしながら検討してまいりたいと考えております。 中学校規模、高校の規模につきましては、中高一貫教育のねらいの達成、玉龍高校への入学を希望する生徒、保護者のニーズへの対応、入試で入学する生徒と併設中学校から進学してくる生徒とのバランス等の視点から、中学校各学年三クラス、高校各学年六クラスとしたところでございます。 次に、中高一貫教育導入の効果につきましては、六年間のゆとりある安定した学校生活を送ることができ、計画的、継続的な指導により、生徒のすぐれた才能を発見し個性を伸ばすことができると考えております。また、幅広い異年齢集団の活動を通して社会性、公共性、豊かな人間性を育成できること。中高の教員の交流や研修が促進され学校の活性化が期待できることなどを考えているところでございます。 次に、仮称新鴨池公園水泳プールについてですが、現在のプールは築後三十数年経過し老朽化が進んでいること。また、競技スポーツの向上及び生涯スポーツの普及、振興を図るため新プールを建設するものでございます。施設規模は屋内の五十メートル、二十五メートル、飛び込みプールや観客席等を考えております。計画年度につきましては、現在、基本構想・基本計画の策定に取り組んでおりますが、PFI導入可能性調査の実施や具体的な建設スケジュール計画について、本年度中に明らかにしたいと考えております。 次に、国際公認プールについてでございますが、現在、基本構想・基本計画策定検討委員会の中で、国内公認でよいのではないかという意見が多いところでございますが、本年度策定する基本構想・基本計画の中で決定してまいりたいと考えております。 施設規模で国際公認と国内公認の違いを、五十メートルプールで国際、国内の順にそれぞれ申し上げますと、幅二十五メートルに対して十七・九メートル以上、水深二メートル以上に対し一・三五メートル以上、水温二十五度以上二十八度以下に対し基準なし、照明一千五百ルクス以上に対し六百ルクス以上となっており、国際公認の基準が国内公認より深さや水温、照明等が厳しく設定されていることもあり、建設費や光熱水費等のランニングコストが割高になると思われます。 次に、現在行っているプロポーザルの参加業者につきましては、本市建設工事等競争入札参加有資格者で、過去十年間に屋内の五十メートルプールまたは二十五メートルプールの基本構想の受注実績があること等の基準を設け、告示により募集したものでございます。業者選定につきましては、基本構想・基本計画策定検討委員会及び業者選定委員会で企画提案者を選定したいと考えております。なお、今後、予定される基本設計、実施設計及び建設工事等の発注方式につきましては基本構想・基本計画の策定後、検討してまいりたいと考えております。 次に、PFI導入可能性調査についてですが、現在、基本構想・基本計画の策定に取り組んでおり、おただしの点につきましては可能性調査の実施も含め今年度中に明らかにしたいと考えております。 次に、教職員が服務規律違反で懲戒処分を受けた事例は、十三年度は宗教教育関係一件、セクハラ行為一件の計二件。十四年度は書籍窃盗一件、速度違反一件、無断欠勤一件の計三件。十五年度は酒気帯び運転二件、わいせつ行為二件の計四件でございます。 次に、その原因についてでございますが、児童生徒を指導する立場にある教育公務員としての自覚やモラルの欠如等があると考えております。 次に、モラル向上の対策でございますが、各学校においては校長による計画的、継続的な指導や機をとらえた指導、規範意識の向上を図るための標語等の作成など、職員の心に訴えるさまざまな取り組みをしているところでございます。また、教育委員会では校長、教頭会、初任者及び経験者研修会等の機会に、教育公務員としてふさわしい社会性や道徳性を高め、厳しい自律心を堅持することなどについて、繰り返し指導しているところでございます。今後とも全体指導とともに職員の実態に即した個別指導を徹底し、服務規律違反の根絶を図ってまいりたいと考えているところでございます。 次に、十三年度から十五年度の学校給食費未納金額及び割合を順に申し上げますと、小学校では七百九十七万四千百五十一円、〇・六%、五百三十八万七百九十七円、〇・四%、五百五万六千九百八十六円、〇・四%、中学校では割合はいずれも〇・八%となっており、金額は六百七十八万六千百五十九円、六百四十三万六千二百七十一円、六百十五万二千六百四十円でございます。 次に、未納がある場合の給食計画につきましては、学校では年間の給食実施計画に基づいて食材の市場価格等を考慮する中で、栄養所要量の基準に準じた給食を実施しているところでございます。未納の保護者に対しては、各学校で経済的な理由で納入が困難な家庭へは就学援助制度の案内をするとともに、PTA等の協力を得ながら文書や電話、家庭訪問等により段階的に繰り返し督促を行うなど未納対策に努めており、年々未納額や割合が減少しているところでございます。累積した未納金の学校での処理につきましては、当該児童生徒の在学中は分納計画書を提出させて繰り返し督促するとともに、卒業後も一定期間の督促を続けておりますが、その後は未納の記録として残しているところが多いようでございます。 次に、給食の実施に関しましては、学校給食実施基準第二条に、学校給食は当該学校に在学するすべての児童または生徒に対し実施されるものとすると示されていること。未納が原因によるいじめや不登校の発生が懸念されること。プライバシー保護の観点から教育的配慮が必要であり、すべての児童生徒に給食を提供しているところでございます。 最後に未納対策ですが、未納のある学校長を対象に未納対策研修会を開催して効果的な事例を紹介し、学校の取り組みを支援するとともに、関係課と連携し十五年度からは生活保護世帯の未納者については、保護者の同意を得て学校に振り込むことができるようになったところでございます。また、法的措置についても嘱託弁護士や裁判所に相談して検討しておりますが、さまざまな課題があるところでございます。今後とも、他都市の取り組みについて情報を収集しながら、学校、PTA、教育委員会が一体となって未納解消に努めてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ◎交通局長(永田哲夫君) お答えいたします。 まず、交通局の経営改革等についてでございますが、本市交通事業は大変厳しい経営状況にあることから、平成十五年二月に策定した新・経営改善計画に基づき、局職員が一丸となって経営の健全化に取り組んでいるところでございます。特に、バス事業においては、利用者の減少に歯どめがかからず路線の見直しが重要な課題となっているため、市営バスの果たすべき役割も踏まえながら経済性と公共性のバランスに基軸を置いて路線の見直しなどを行ってまいりたいと考えております。 次に、利益率についてのおただしでございますが、収益に対する費用の割合を示す営業係数をもとにお答えさせていただきます。市営バス路線においては、営業係数が低く収支状況が比較的よい路線は、通勤、通学時間帯のみ運行する路線や大型団地と中心部を結ぶ運行本数が多い幹線的な路線などでございます。一方、営業係数が高く収支状況の悪い路線は、民営バスとの競合関係の強い路線や団地とを結ぶ運行本数が少ない支線的な路線などでございます。 このような路線につきましては、企業としての採算性や利用者の利便性に十分配慮しながら、乗客ニーズに応じたダイヤや経路の見直しと代替可能な路線への統合など全体的な路線見直しを行い、効率的で利用しやすい路線としてまいりたいと考えております。なお、このような見直しを行った場合には、十分なPRも行うなど利用者増にも努めてまいります。 定期観光バスについて申し上げます。 まず、本年三月十三日の新幹線開業後の利用状況でございますが、同日から八月末日までの乗客数は四千七百五十九人で、前年に比べて約四〇%の増となっております。また、現在の路線は、鹿児島中央駅を発着地として維新ふるさと館、熱帯植物園、城山、南洲墓地や仙巌園などの観光地をめぐる約三時間三十分のコースで運行しております。 定期観光バスの見直しについてでございますが、交通局におきましては九州新幹線の一部開業や市町村合併に対応するため、桜島町の定期観光バスを含めた路線等について見直すこととしております。これまで乗客アンケートの実施や観光関係者による懇話会を設置し、これらの意見等をもとに検討してまいりました。その内容は、現在のコースを基本としながら、それぞれのコースのコンセプトを定めて路線を整備するとともに、観光地での下車時間延長やシティビューとの連携などサービス面からの充実も図ることとしております。実施時期は、できれば十一月一日の合併日からとしたいと考えております。 以上でございます。 ◎水道局長(中村忍君) お答えします。 平成十四年三月に認可取得しました第十回水道拡張事業変更計画(Ⅳ)における給水区域の拡張につきましては、簡易水道十四カ所及び飲料水供給施設五カ所並びに給水要望のある自家用井戸の集落地区などを新たに計画給水区域としたところでございます。その進捗状況は、平成十五年度までには三カ所の簡易水道の編入を行うとともに、編入のための水道基幹施設の整備として久木田配水池の築造や送配水管約八千三百メートルの整備を行っております。なお、平成十六年度に簡易水道二カ所、平成十七年度に簡易水道四カ所、飲料水供給施設二カ所の編入を計画しております。 次に、古い水道管の入れかえ事業についてでございますが、配水管整備計画の中で、耐用年数を経過し耐震性に劣る普通鋳鉄管、硬質塩化ビニール管、鋼管を布設がえの対象としております。布設がえの実施に当たりましては、これらの管は市内一円に埋設されていることから地域を限定せず漏水修繕の多い箇所を優先するとともに、道路改良工事などにあわせて行うこととしております。 次に、第十回水道拡張事業変更計画(Ⅳ)の計画給水区域外の簡易水道の編入整備の現状についてでございますが、水道事業の計画給水区域外には民間の簡易水道が十一カ所、飲料水供給施設が十カ所ございます。今後の取り組みについてでございますが、簡易水道十一カ所及び飲料水供給施設五カ所につきましては、それぞれが施設の整備をし編入の同意が得られましたら水道事業に編入していく考えであります。残りの飲料水供給施設五カ所につきましては、地理的条件などから現在のところ編入は考えていないところでございます。 次に、温泉水の下水道使用料についてでございますが、下水道使用料は公衆浴場が住民の日常生活において欠くことのできない施設であることから、一般用と公衆浴場用の用途別の料金体系とし、公衆浴場用については一般用に比べ、より低廉な料金体系としているところでございます。温泉水につきましても、公衆浴場用として排出されるものにつきましては公衆浴場用料金を適用し、その他の用途につきましては一般料金を適用することとしております。 以上でございます。   [片平孝市議員 登壇] ◆(片平孝市議員) それぞれ答弁をいただきました。 温泉水の下水道使用料金についての考え方の答弁をいただきました。理解はできます。温泉都市を標榜している本市として公衆浴場以外の温泉利用が数多くになっております。医学的な立場からの治療としての温泉利用、健康保持としての温泉利用等など多様な用途に利用されるようになっているのが現状であります。そこで、同じように温泉都市を売り出している指宿市、別府市、熱海市などと比べたら下水道料金体系が違うのではないでしょうか。そこで改めてお尋ねをいたします。 その他の用途についても、公共性の高い施設での温泉利用、温泉水の利用についての下水道使用料金体系を見直す考えはないものか改めてお尋ねを申し上げます。 河川整備及び浸水被害対策の答弁をいただきました。新川、山崎川、長井田川の河川改修については整備に取り組んでおられますが、周辺住民からは余りにも整備の進捗率が遅過ぎるのではないかとの不満が蔓延をしております。長井田川などは八・六豪雨災害後の三カ所を部分的に緊急対策工事がなされたばかりです。住民からは、本市として県に対して一日も早く河川整備を行うように強い要望をしていただきたいと願っております。 甲突川右岸線の道路整備についてでありますが、用地の協力がなかなか難しい状況ですが、狭い道路に車が通ると歩いている人はどうにもならない狭隘な道路があります。粘り強くさらなる交渉を重ねていただき、改善を速やかにお願いを申し上げます。 消防体制と救急体制についての答弁をいただきました。消防車、救急車のレスポンスタイムは、本市内は約五分、五町へはおおむね六分から二十一分程度とのことです。本市内と同様な到着時間とするためには、五町への消防、救急体制を充実整備するのが急務であります。特に松元町、郡山町への分遣隊ができるまでの間の暫定的な消防、救急体制を確立し、迅速な出動態勢を確保すべきであります。火災や事故等が発生したら時間との戦いでもあります。市民が安心できるように速やかで迅速な体制を確立されるように強く要請をいたしておきます。 玉龍高校中高一貫教育制度を導入することについて答弁をいただきました。玉龍高校に中高一貫教育制度を導入することは時代の要請にこたえるものであると思います。求める学校像を具現化して所期の目的を達成し、市民の期待にこたえる学校となるように努力を願いたいと存じます。本市初めての試みでもあり、慎重な検討を加えていただきますようにお願いを申し上げます。 構想中の新鴨池公園水泳プール(仮称)については、鹿児島市が近隣諸国との交流を深めつつ成長し、観光都市として国際的地位を占めるためにも、せっかく新設する施設を国内公認にとどめることは賢明でないと思います。国際公認プールとすることを、ぜひ再考いただきますようにお願いいたします。 また、PFI導入については十分な検討を加えていただきたいと存じます。 教職員のモラルについて答弁をいただきました。教職員のモラルの維持向上については、さまざまな試みが行われているようでございます。引き続き御努力をお願いを申し上げます。 学校給食費未納問題について答弁をいただきました。学校給食費未納問題は、古くて新しい問題です。十分に支払い能力があるにもかかわらず納付をしない保護者が、どうせ子供には給食をさせることと公言してはばからないケースもあると聞いています。そのことは、その子も知るところでありましょう。社会ルールを守るという重要な教育的見地からもゆるがせにできません。このような保護者に対しては、決して欠損処理することなく法的手段等で強く臨んでいただきたいと要請をいたします。 終わりに当たりまして、赤崎市長におかれましては五期二十年間にわたり市政の発展と市民福祉向上のために日夜努力をされてこられたことに対し、心より御苦労さまと申し上げたいと思います。 私自身、初当選以来同じ地域に住む者として御指導、御鞭撻をいただき大変お世話になりました。残された任期を全うされ、赤崎市長から赤崎さん、そしてかごっまの親しみと敬愛の念を込めて、きっと赤崎どんと言われる名市長として語り継がれ呼ばれることだと思います。お身体に十分気をつけられて、今後とも市政発展のために大所高所から御指導を賜りますようにお願いを申し上げます。 以上をもちまして、市政クラブの代表質疑を終わります。 ◎水道局長(中村忍君) お答えします。 公共性の高い施設での温泉水の使用について、料金体系などを見直す考えはないかとのおただしでございますが、本市は公共下水道事業を地方公営企業として独立採算制のもとに経営をしており、当該施設にかかわる下水道使用料を軽減することは、他の使用者の負担増となり負担の公平を損なうことから現行どおりでまいりたいと考えております。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、片平孝市議員の代表質疑を終了いたします。(拍手) これをもって、代表質疑を終了いたします。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 △休会の議決・散会 ○議長(上門秀彦君) ここで、お諮りいたします。 明日及び明後日は休会とし、九月十七日に本会議を再開いたしたいと思いますが御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、九月十七日は午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて散会いたします。              午 後 三時  四分 散 会             ────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長   上  門  秀  彦         市議会議員   川  越  桂  路         市議会議員   崎  元  ひろのり...