多可町議会 2019-09-19 09月19日-02号
アララギ派の歌人斎藤茂吉の弟子であり、代表作である歌集「杉原」を初め、数多くのすぐれた短歌を残した、昭和を代表する歌人の一人であります。平成30年3月に多可町教育委員会が発行しました小学校社会科副読本「私たちのふるさと多可町」では、第6章の「郷土に尽くす」で、この歌人山口茂吉について取り上げております。ふるさと杉原谷への思いを詠んだ2編の短歌とともに紹介をしております。
アララギ派の歌人斎藤茂吉の弟子であり、代表作である歌集「杉原」を初め、数多くのすぐれた短歌を残した、昭和を代表する歌人の一人であります。平成30年3月に多可町教育委員会が発行しました小学校社会科副読本「私たちのふるさと多可町」では、第6章の「郷土に尽くす」で、この歌人山口茂吉について取り上げております。ふるさと杉原谷への思いを詠んだ2編の短歌とともに紹介をしております。
横浜に本拠を置く全国的なアララギ派の結社、表現の方々二十数名が山口茂吉のふるさとを訪れてこられ歌碑や集落を散策されました。山口茂吉は斎藤茂吉の高弟で、全国的に有名な歌人です。知らぬは地元の住民、我々でございます。
山口茂吉さんはアララギ派の歌人で斎藤茂吉を生涯の師と仰ぎ、先生の手となり足となり教えを受けつつ献身的に尽くした近代歌人でございます。この師弟関係は、大茂吉と小茂吉と言われるほど歌の世界では知られた方です。杉原紙発祥の地の発見と山口茂吉さんは深いかかわりがあります。
そのかたわらアララギ派の歌人といたしましても名をなされ、昭和天皇について8年間にわたって宮中御歌会初めの詠進歌の選者をお務めになられたわけでございます。そのほか文学界においても大きい業績をあげられた方であります。そして昭和天皇と1日違いで亡くなられたと、こういうようないきさつがございます。そこで平成元年に氏の功績を讃えて、短歌「上田三四二賞」を制定し、今日に至っておるわけでございます。
またアララギ派の歌人中村憲吉も、片鉾池の大松原を、「鉾池の大松原は息づくか池いちめんに花粉を敷きぬ」また、「ゆく春を池にむかへる松ばらの松に咲きたる花しづかなり」と、豊かな松林を歌った句も数々あります。幾多の人が松を愛し、松とともに歩んできましたが、その松が、昨今、急速に蔓延しつつあるマツクイムシの発生により枯死し、伐採され、さらに宅地造成等のため根底から破壊されようとしております。